2017年03月27日

医者が使う親身のwe フレンズ1-2改その33

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20:34
オーバーマン先生: (ENTERING) Knock, knock! How are we today? Any nausea? ([入ってきて] ノック、ノック! 今日の具合はどうかしら? 吐き気はある?)
ロス: A little. (ちょっと。)
スーザン: Just a little. (ちょっとだけ。)
オーバーマン先生: Well, I was just wondering about the mother-to-be, but.. thanks for sharing. (TO CAROL) Uh, lie back. (私はただ、妊婦さんについて(吐き気は)どうかなと思っただけなんだけど、でも…(気分を)(妊婦さんと)分かち合ってくれてありがとう。[キャロルに] 横になって。)
ロス: You- uh- y'know what, I'm gonna go. I don't- I don't think I can be involved in this particular family.... (HE TURNS TO GO, BUT THE SOUND OF THE SONOGRAM CATCHES HIS EAR; HE RETURNS AND STARES AT IT, TRANSFIXED) (ねぇ、僕は行くよ。僕はこんな特殊な家族のことにかかわれそうにないよ…。 [彼は出て行こうと向きを変えるが、超音波診断の音が彼の耳をとらえる。ロスは戻ってきて、超音波診断映像を見つめ、釘付けになる。])
ロス: Oh, my God! (あぁ、すごい!)
スーザン: Look at that! (あれを見て!)
キャロル: I know! (そうね!)

部屋を訪れた担当医は、ドアをたたく代わりに、自分の口で、Knock, knock! と言っています。
日本語で言うと「コンコン」と口で言う感じですね。
How are we today? のように、主語に we が使われていますが、これは「親身の we (the paternal "we")」と呼ばれるもの。
「親身の we」とは、相手に同情的な気持ちを示すために、you の代わりに用いる we のことです。医療関係者が患者に対して、また親が子供に、先生が生徒に対して用いることが多いです。
この場合は、we と言っていても、この言葉を発した本人のことは含まれていません。
you の代わりに we を使うことで、話者である I をその中に含めて一体感を出し、相手の立場に立って親身になっていることを表す用法となります。
Macmillan Dictionary では、
we : SPOKEN sometimes used instead of "you," especially when a doctor or nurse is speaking to someone who is sick or when a teacher is speaking to children
つまり、「(話し言葉) 時々 you の代わりに使われる、特に医者や看護師が病気の人に話しかける時に、または先生が子供に話しかける時に(使われる)」。

nausea は「吐き気」という不可算名詞で、feel nausea なら「吐き気がする、吐き気を催す」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、formal と書かれていますので、お医者さんが吐き気を尋ねているこの状況にも合っている単語だと言えるでしょう。
ロスとスーザンが口々に「ちょっと(吐き気がします)」のように答えるので、先生は「私は妊婦のキャロルに尋ねたんだけど」のように言っています。

a mother-to-be は「将来、母親となる人」ということで、つまりは妊婦さん。
a bride-to-be 「もうすぐ花嫁になる人」という表現もあります。
「妊婦さんたち」という複数にする場合は、mothers-to-be のように、mother に -s がついた複数形になります。

ロスとスーザンは子供の名前のことでモメていて、二人とも気分が悪い、それで「気分はどう? 吐き気ある?」と聞かれて「少しある」と答えたわけですが、喧嘩していることなど知らないお医者さんは、「妊婦さんの気持ちや気分を一緒にいる人たちで分け合ってくれているのは、ありがたいことだわ」のように言ったわけですね。

お医者さんは「親身の we」を使ったと先に説明しましたが、これが How are you today? であっても、you は単数も複数も指すことが可能ですから、その質問にロスやスーザンが答えても、さほど違和感はないだろうとは思います。
ただそれが今回、we が使われていたことで、言葉としては「ここにいるみんな」の気分を尋ねている形と捉えることも可能ですね。
まずは単数をイメージする you よりも、明らかに複数形である we を使っていることで、「キャロルに尋ねたのに、ロスとスーザンが答えている」という面白さがより引き立つようになっている気がしました。
医者がよく使う親身の we だけれども、その質問に「複数の相手」が反応したという楽しさなのかなぁ、と。

妊婦さんが陣痛で痛がっている時などに、付添の人までもが痛みを感じる現象のことを、sympathy pain という言葉で表現することがあります。
sympathy は「同情、共感」ですから、sympathy pain は「(妊婦の苦しみを)共感することによる痛み」のような意味ですね。
今回の場合は「陣痛」ではなく「気分の悪さ、吐き気」ですが、お医者さんが言っているのは、そういう「共感」の感覚だろうと思います。

キャロルが診察を受けることになり、ロスは「こんな特殊な家族のことに、僕はかかわれないよ」と言って部屋を出て行こうとするのですが、ある音が聞こえてきたので、ロスは戻ってきて、超音波診断(ソノグラム)の画面を食い入るように見ています。
この音は、妊婦検診で毎回行われる、赤ちゃんの心音検査の音ですね。
「このお腹の中に、命が存在しているんだ」と実感できる、妊婦さんには忘れられない音だと思いますし、ロスが怒っているのも忘れたかのように釘付けになってしまうのも無理はないでしょう。
その前からスーザンはキャロルの手を握っていたのですが、ロスもそこに手を重ね、画面を幸せそうな顔で見ている三人と、その超音波診断映像が映ったところでエンドクレジットとなります。


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posted by Rach at 16:11| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月24日

結局そう呼ぶ結果になる フレンズ1-2改その32

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20:12
ロス: Of course not! I'm... suggesting Geller-Willick-Bunch. (もちろん違うよ[もちろん僕はそんな名前を提案してないよ]。僕が提案してるのは… ゲラー=ウィリック=バンチだ。)
スーザン: Oh, no, nonononono, you see what he's doing? He knows no one's gonna say all those names. He knows they'll wind up calling her Geller, then he gets his way. (あぁ、だめ。だめだめだめだめ。ロスがやってることわかるでしょ? ロスはわかってるのよ、誰もその名前を全部言ったりすることにはならないって。結局、みんな、その子(生まれてくる赤ちゃん)をゲラーって呼ぶ結果になるってロスはわかってるのよ。そうやってロスは自分のやりくち[やり方]をゲットするの[ロスの思い通りにするの]。)
ロス: My way? You-you think this is my way? Believe me, of all the ways I ever imagined this moment in my life being, this is not my way. Y'know what? Uh, um, this is too hard. I'm not, I can't do…. (僕のやりくち? これが僕のやりくちだって思うのか? 信じてよ、人生のこの瞬間がそうなるだろうと僕がこれまで想像してきた、あらゆるものの中で、こともあろうに[よりにもよって]これは僕のやりくちなんかじゃない。いいかい? あー、あのー、これって辛すぎるよ。僕は、僕はできないよ…。)

「あなたは、3人分の名字を全部付けた、そんな名前を本気で提案してるんじゃないわよね」みたいに言われたロスは、まず、Of course not! と言っています。
それだけ聞くと、「あぁ、もちろんそんな長い名前を提案してるわけじゃないよ」と認めたように聞こえますが、その後で、「僕が提案しているのは、ゲラー=ウィリック=バンチだ」と説明したことで、「違うと言ったのは、姓の順番だ」ということがわかる仕組みです。

3人の名前をつけるにしても、最初は僕の名字ゲラーだ、と言ったロスに対して、スーザンは、「そんなのだめだめ」と否定します。
you see what he's doing? は「彼がやっていることわかるでしょ?」という感覚。
そして、「誰もその(長い)名前の全部を言わないってロスはわかってる」と続けます。
wind up doing は「結局〜する結果になる、〜するはめになる」という意味。
wind という綴りを見ると、「風」という意味の「ウィンド」と読みたくなってしまいますが、この動詞の読みは「ワインド」となります。
動詞 wind は「うねる、曲がる」という意味で、ザ・ビートルズの名曲「ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード」(The Long And Winding Road)のワインディングが、Winding で、曲のタイトルは「長く曲がりくねった道」という意味になるわけです。
wind up は「(ねじ・時計など)を巻く」という意味で、「会などを終わりにする」という意味もあります。
そこから wind up doing は「〜する状態で終わる」→「結局〜する結果になる、〜するはめになる、最終的に〜することになる」という意味になります。
ですから、they'll wind up calling her Geller は「人は彼女を最終的に(3人の姓の最初の)ゲラーという姓で呼ぶことになる」ということ。
ここで赤ちゃんのことを her という女性代名詞で呼んでいるのは、今、ヘレンという女性名を考えている流れなので、赤ちゃんのことも女の子として語っている感覚になるでしょう。

way は「方法、しかた、やり方」などいろんな訳語が考えられますが、この場合は、「ロスの(卑怯な、ずるい)やりくち」みたいなニュアンスで使っている感じですね。
get one's way は「自分のウェイをゲットする」ということですから、「自分のやり方・やりくちを得る」→「自分の思い通りにする」という感覚になるだろうと思います。

3つの姓の並び順で、自分の姓ゲラーを最初にする、というロス。
それに対してスーザンは、ゲラー=ウィリック=バンチなんて長い姓を呼ぶ人なんか誰もいないから、結局、最初のゲラーだけをみんな呼ぶことになる、みんなの名前を付けると言いながら自分の名前を最初に持ってきて自分の名字だけ呼ばそうとしてるのね? あなたの考えそうなやりくちだわ、と非難しているわけです。
落語で「じゅげむ じゅげむ ごこうのすりきれ、、、」と長い名前を付けられた子供の話がありますが、それも噺の題名では「寿限無(じゅげむ)」と最初の部分だけになっていますし、長いものを省略する場合は最初が残るだろうという感覚は、どこの国でも同じなのでしょうね。

he gets his way と言われたことに怒った様子のロスは、「これが僕のやりくちって言うのか?」とロスは抗議しています。
その後の、Believe me, of all the ways... について。

まず of all... は「数ある…の中で」のような意味があります。
研究社 新英和中辞典では、以下のように出ています。

of all...=《口語》 数ある…の中で、こともあろうに…、よりによって
They chose me, of all people. 「彼らは人もあろうに[よりによって]私を選んだ」
Why are you going to Iceland, of all countries? 「数ある国の中でよりによってどうしてアイスランドへ行くのですか」


今回のセリフでは、of all the ways の後ろに長い文章が続いていますが、その部分は、前の all the ways を詳しく説明したものなのでそれをバッサリと省略すると、
of all the ways, this is not my way.
というシンプルな形になります。
つまり、「数あるやり方の中で、こともあろうに・よりによって、これが僕のやり方なんかじゃない」という意味だと考えられるでしょう。

I ever imagined this moment in my life being について。
この部分については、過去記事のコメント欄でも議論させていただいて、今も「これだ!」という結論に至っていないのですが、this moment in my life / being のように文が切れるのだと私は考えています。
そして、その being は、imagine+目的語+doing 「(目的語)が…するのを想像する」の doing なのかなぁ、と思います。
実際、imagine は doing を後ろに取ることができます。
研究社 新英和中辞典では、以下のように出ています。

imagine=〔+目[所有格]+doing〕〈…が…するのを〉想像する
(用法) 《口語》 では所有格の代わりに目的格を用いる
Can you imagine them [their] getting married? 「あの二人が結婚するなんて想像できますか」


そう考えると、例えば、
I (ever) imagined this moment in my life being 〜 .
のような文章が考えられるのかな、と。
この文章だと、「僕は人生のこの瞬間を〜であると想像した」みたいな感じになるでしょうか。
僕の人生のこの瞬間、というのは、今、自分の子供の名付けを考えている瞬間、ということかなと思います。
この瞬間に僕はこうするだろう、ああするだろうとこれまで想像してきた中で、こともあろうに、よりにもよって、今のこれが my way 「僕のやりくち」だなんてことは決してない、と強く否定しているニュアンスかな、と思いました。
「僕が、this moment in my life が、そうなるとこれまで想像した、あらゆる the ways の中で、今回のは、my way ではない」と言っている感覚になるように私は思ったということですね。

「それがあなたのやりかた、やりくちね」みたいに言われたと怒るロスは、こんなの辛すぎるよ、、 と言って、絶句してしまうことになります。


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posted by Rach at 13:56| Comment(4) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月21日

チャレンジとクレジット フレンズ1-2改その31

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19:58
スーザン: Yeah, and we all know what a challenge that is. (そうね、そして今の発言が、挑戦的なものだってことは、私たちみんなわかってるわよね。)
ロス: See, see? (そう? そう?)
キャロル: All right, you two, stop it! (いいわ、二人とも、やめて!)
ロス: No no no, she gets a credit. Hey, I'm in there too! (いやいやいや、彼女は功績を認められて(名前を出してもらって)る。ねぇ、僕も(赤ちゃんの)名前に入れてよ!)
キャロル: Ross. You're not actually suggesting Helen Willick Bunch Geller. 'Cause I think that borders on child abuse. (ロス。あなたは実際に、ヘレン・ウィリック・バンチ・ゲラーって名前を提案してるんじゃないわよね。だって、そんなの児童虐待スレスレだって思うもの。)

「私の赤ちゃんでもあるもの」と言ったスーザンに、「君が精子を作ったって記憶は、僕にはないけどなぁ」という問題発言をしたロス。
それに対してスーザンは、 "Yeah, and we all know what a challenge that is." と返します。
まずは「そうね」と言って、「確かにロスの言うように、女である私には精子は作れないけど」のように言った後、「そして(ここにいる)私たち全員がわかっている、今のロスの発言が、なんて a challenge なものであるかを」と続けています。

日本語のチャレンジは、「トライする、頑張ってやってみる」という感じの意味ですが、英語のニュアンスはそれとは異なり、例えば動詞の場合だと「(人に)挑戦する、挑む(いどむ)、異議を唱える、疑いを抱く」という意味になります。
このセリフでは「挑戦的な態度」という場合の「挑戦」のニュアンスが近いでしょう。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
challenge [noun] : an action or idea which shows that someone refuses to accept something or questions whether it is right, fair, or legal
例1)a challenge to traditional values
例2)The company faces a legal challenge in Seattle.

つまり、「人が何かを受け入れることを拒む、またはそれが正しいか、公正か、合法的かどうかを疑うことを示す、ある行動や思想」。
例文1は「伝統的な価値への挑戦」、例文2は「その会社は、シアトルで、法的異議申し立てに直面している」。

例文1の「伝統的な価値への挑戦」の「挑戦」は「頑張ってやってみる、というトライ」のイメージとは違いますよね。
「すでに存在する価値観に対して、それが本当に正しいものなのかを問い、それにいどむ」というニュアンスです。
例文2の a legal challenge は「(法的)異議申し立て」のことで、これも「トライ」のニュアンスとは異なりますね。
「いどむ」というニュアンスから、a challenge という名詞は、「自分の能力が試される」という意味での「難題、試練」または「やりがい」という意味でも使われますが、ここでは相手が挑発してくる感じの「挑戦(的な行為、発言)」というニュアンスで使っていることになるでしょう。
私だってその子の親よ、と言ったスーザンに対して、女性であることをネタにしてからかうような発言なので、「私のようなレズに対する挑戦的で喧嘩腰なセリフね、喧嘩を売ってるつもりかしら?」と言っているわけですね。

we all know のように、we だけではなく all までつけたのは、we だけだと「私(スーザン)とキャロル」というレズビアンカップルの二人だけを示すように聞こえるからだろうと思います。
we all 「私たち全員」と all をつけることで、ロスも含めるニュアンスとなり、「今の発言が挑発的で挑戦的なものだってことは、発言した当人であるロス、あなた自身もわかっているはずよね。挑戦的なセリフだっていう自覚あるわよね」と言った感覚になるでしょう。
たまたま口が滑った失言とかではなく、私を怒らせるつもりでわざとそんな風に言ったのね、わかってて言うなんて許せない、という気持ちが込められているのでしょう。

she gets a credit. の credit について。
LAAD では、
credit : approval or praise for doing something good
つまり、「何か良いことをしたことに対しての承認、または称賛」。

日本語の単語に置き換えると、credit は「称賛、功績、手柄」などの訳語になります。
過去記事、私と同じようにあなたも知ってるの? フレンズ1-1改その32 で、
フラニー: I take credit for Paul. (私はポールに貸しがあるの[私はポールの恩人なの]。)
というセリフがありましたが、この場合の credit は「功績」で、take credit for は「〜のことで功績がある(と思う)、〜のことで役立ったと思っている、〜のことで手柄がある」という感覚でした。
このセリフは「ポールのためになることを私はしてあげた、私はポールの恩人なのよ」というニュアンスですね。
今回のセリフの get a credit だと「功績を認められる」という意味になるでしょう。

テレビ番組や映画のエンディングなどで番組制作関係者の名前が表示されますが、あれを日本語でもクレジットと言いますね。
credit は「功績があると認めること」で、この番組に貢献してくれたことに対して、あのように名前を出す、だからクレジットなわけです。
エンディングなどのクレジットについては、英語では the credits のように複数形で使われ、意味は LAAD で以下のように出ています。
the credits [plural] : a list of all the people involved in making a television program or movie, usually shown at the end of it
つまり、「テレビ番組や映画を作ることにかかわったすべての人々のリスト、たいていは作品の最後に表示される」。

今回の She gets a credit というのは、彼女は自分の名前を子供の名前に入れてもらうことで、功績・貢献があったと認めてもらっている、という感覚になるでしょう。
実際に貢献があったとして名前を出してもらえる、という意味では、映画のクレジットのニュアンスにも通じるものがありますね。

彼女の名前が子供の名字の中に、貢献があった人の名前としてクレジットされるなら、僕だって間違いなく功績はあったんだから、僕の名前も入れてくれないと不公平だ、ということをロスは言いたいわけですね。

border on は「〜と国境を接する、〜に隣接する」。child abuse は「児童虐待」。
That borders on child abuse. は「そんなこと(3人分の名字を全部つけること)は、児童虐待スレスレ[ギリギリ]だわ」ということで、3人の名字を全部入れ込んだ長い名前をつけるなんて子供をいじめているようなもの、ほとんど児童虐待も同然だわ、と非難していることになります。


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posted by Rach at 14:22| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月17日

君がそれを作ったって記憶はないなぁ フレンズ1-2改その30

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19:27
(CUT TO THE CLINIC)
診療所のシーンにカット。
スーザン: Oh, please! What's wrong with Helen? (あぁ、やめてよ! ヘレンのどこがいけないの?)
ロス: Helen Geller? I don't think so! (ヘレン・ゲラーだぞ? 僕はそれがいいとは思わないね。)
キャロル: Hello? It's not gonna be Helen Geller. (もしもし?[ちょっと?] ヘレン・ゲラーにはならないわ。)
ロス: Thank you. (ありがとう。)
キャロル: No. I mean, it's not Geller. (いいえ、私が言ってるのは、ゲラーじゃない、ってことよ。)
ロス: What, it's gonna be Helen Willick? (何だって? ヘレン・ウィリックになるのか?)
キャロル: No, actually, um, we talked about Helen Willick-Bunch. (いいえ、実際、私たちは、ヘレン・ウィリック=バンチにしようって話したの。)
ロス: Well, wait a minute. Wha- why is she in the title? (あ、ちょっと待って。どうして、彼女(スーザン)が名前に入ってるの?)
スーザン: Because it's my baby too. (だって、私の赤ちゃんでもあるもの。)
ロス: Oh, really? Um, I don't remember you making any sperm. (あぁ、ほんとに? あー、君が精子を作ったって記憶は、僕にはないけどなぁ。)

Oh, please! の please は「どうか」というニュアンス。
スーザンの表情と口調に非難のニュアンスが感じられるので、このような場合は「やめてよ、勘弁してよ」のような感じで訳すと良いでしょう。
ヘレンは女性名ですから、生まれてくる赤ちゃんが女の子だった場合の名前の案についての会話であることが想像できます。
過去記事で、男の子ならマーロン、女の子ならミニーという案が出た時、「ミニーと言えばマウスだろ」とロスは文句を言って、自分の提案したジュリアも候補に残してよ、と言っていましたが、その続きの話をしていることがわかる仕組みですね。
また、会話の途中からシーンが始まっているような流れになっており、「ヘレンのどこがいけないの?」と言っていることから、その前にロスがヘレンという名前に異議を唱えただろうことも想像できます。

「女の子の名前がヘレンで何がいけないの?」とスーザンが言うと、ロスは「ヘレン・ゲラーだぞ」と返します。
ロスの名字はゲラーで、娘がヘレンならヘレン・ゲラーになってしまうので、偉人の伝記にもよく登場するあの「ヘレン・ケラー」みたいな名前になっちゃうじゃないか、聞いた人が「ヘレン・ケラー」っていう有名人を想像しちゃうじゃないか、とロスは言いたいのですね。
I don't think so! は「僕はそうは思わない」ということですが、それは「君らはヘレンがいいと思っているようだけど、僕はその名前は候補としていいとは思わない」という不同意を表していることになるでしょう。

It's not gonna be Helen Geller. の it は「生まれてくる赤ちゃん」を性別のわからないものとして、中性の it で表現しているとも考えられますが、今は「赤ちゃんが女性だったら」という仮定でヘレンという名前の是非について話をしているので、わざわざ中性代名詞を使う必要もないことから、「赤ちゃんの名前、フルネーム」という「今、話題になっている事柄」を it という主語で表しているのかもしれない、という気もします。

一人で興奮しているらしいロスに「ちょっと、ロス、ヘレン・ゲラーにはならないわよ」とキャロルが言うので、ロスは「ほら、キャロルはこんな風に言ってるよ」とスーザンに手で示すようなしぐさをして、助け舟を出してくれたらしいキャロルにお礼を言っています。

ところがキャロルの次の発言で、その発言はロスへの助け舟ではなかったことがわかります。
「ヘレン・ゲラーにならない」というのは「名前はヘレンにしない」からではなく「名字がゲラーじゃない」からだと言っているのですね。
驚いたロスは「ヘレン・ウィリックになるのか?」と言って、ウィリックの部分でキャロルに手を向けていますので、ウィリックがキャロルの名字であること、「僕の名字じゃないなら、キャロルの名字を取るのか?」と言っていることがわかります。

「いいえ、実際には・実は、私たち、Helen Willick-Bunch について話したの」と言っているのは、Helen Willick-Bunch って名前にしようと二人で相談したのよ、ということですね。
キャロルは Willlick で自分を指し、Bunch でスーザンを示しています。
そのしぐさから、バンチはスーザンの名字であることが視聴者にもわかる仕組みですね。

title は「タイトル、題名、表題」「肩書き、称号」などの意味がありますが、ここでは「(姓名の)名前」を「与えられた名称」のような感じでフォーマルに表現したようなニュアンスかなぁ、と思います。
title という単語の基本的な意味は、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
title : NAME OF A BOOK/PAINTING ETC. the name given to a particular book, painting, movie, play etc
つまり、「ある特定の本、絵画、映画、芝居などに与えられた名前」。

ロスは、why is she in the title? というセリフで she を強めに発音しており、Netflix の英語字幕でも she の部分がイタリック体で表記されています。
ロスとしては、「キャロルと僕の子供なのに、どうして他人のスーザンが名前に入ってるの?」という気持ち、「何で”彼女が”!」という気持ちから、she を強く発音していることになるでしょう。

だって私の赤ちゃんでもあるもの、と答えたスーザンに、ロスは I don't remember you making any sperm. と返します。
ロスが言いたいことは、「女性の君には、(赤ちゃんを作るのに必要な)精子を作る(生み出す)ことはできないよね」というような内容になるでしょうが、仮に今書いたような日本語の文章を英語にすると、I don't think you can make any sperm. 「君が精子を作ることはできないと思う、君には精子を作れないと思う」みたいになるでしょうか。

このセリフでロスは、remember someone doing という形を使っており、それは「人が〜したことを覚えている」という「過去にしたことの言及」になりますので、そのニュアンスを出して訳すと、「君が精子を作ったことを僕は覚えていない」→「君が精子を作ったなんてこと、僕の記憶にはないなぁ〜」のような感じになると思います。
女性であるスーザンが「精子を作れるかどうか」という機能の話をしているというよりは、「君が過去に精子を作ったことがあるなんて記憶は僕にはない、僕の記憶では君はこれまで精子を作ったことはないはずだけど」のように表現することで、「おっかしいなぁ〜、君は精子作れたっけ? 君が精子を作ったって話、聞いたことないのに、どうして赤ちゃんができたんだろうね」みたいに言って、精子提供者であるロスが「精子提供者でもないスーザンがどうして名前に含まれるの?」ということを怒り、非難していることになるでしょう。

レズビアン、つまり女性のカップルの人に対して、精子を作れる作れないの話をすること自体、問題発言だと思われますが、ロスの言い方が「作れるの?」ではなく、「あれぇ〜、君、作れたんだっけー? 僕の記憶にはないなぁ〜」みたいな言い回しになっているところが、余計に癇に障る感じもします。
それでキャロルも「あぁ、もう、なんてこと言うの」というあきれた顔をしているのでしょうね。


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posted by Rach at 15:23| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月15日

人生で一番痛みを与えたいと思った フレンズ1-2改その29

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18:39
バリー: See, about a month ago, I wanted to hurt you… more than I've ever wanted to hurt anyone in my life. And I'm an orthodontist. (ほら、1ヶ月くらい前は、僕は君に苦痛(痛み)を与えたかった… 僕の人生で、これまでに苦痛を与えたいと思った誰よりももっと(苦痛を与えたかった)。そして僕は歯科矯正医だろ。)
レイチェル: Wow. (まぁ。)
バリー: You know, you were right? I mean, I thought we were happy. We weren't happy. But with Mindy, now I'm happy. Spit. (ほら、君は正しかったんだよね。つまり、僕ら(レイチェルと僕)は幸せだと(当時の僕は)思ってた。(でも)僕らは(実際には)幸せじゃなかった。でも、ミンディといると、今、僕は幸せなんだ。(唾を)吐いて。)
レイチェル: What? (何?)
ロビー: Me. (SPITS) (僕(のこと)だよ。[(治療台のシンクに唾を吐く]。)
レイチェル: Anyway, um, (GETS THE RING OUT OF HER PURSE) I guess this belongs to you. And thank you for giving it to me. (とにかく、その… [自分のバッグから指輪を取り出して] これはあなたのものだと思うの。そして、ありがとう、私にこれをくれて。)
バリー: Well, thank you for giving it back. (あぁ、ありがとう、それを僕に返してくれて。)
(BARRY AND RACHEL SMILE AT EACH OTHER FOR A BIT)
バリーとレイチェルはしばらく、お互いを見て微笑み合う。
ロビー: Hello! (もしもし[ちょっと]!)

hurt は、過去記事にも出てきましたが、自動詞だと「痛む」、他動詞だと「〜を傷つける、〜に苦痛を与える」。
結婚式でレイチェルに逃げられたバリーは、君に苦痛を与えたかった、と言っています。
1か月前というのが、その逃げられた結婚式の時期を指していることになるでしょう。
I wanted to hurt you までで「君を傷つけたかった、君に痛みを与えたかった」ということになりますが、その後、more than 「〜よりももっと」のように程度を示す言葉が続いています。
「僕の人生で、これまでに痛みを与えたいと思った誰よりももっと」と言っていますので、「僕の人生の中で、一番痛みを与えたいと思った人間が君だ」と言っていることになりますね。

orthodontist は「歯科矯正医」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
orthodontist : a dentist who makes teeth straight when they have not been growing correctly
つまり、「歯が正しく(きれいに)成長しなかった時に、歯をまっすぐにする歯科医」。

「誰よりも君に痛みを与えたかった」と言った後に、「そして僕は歯科矯正医だ」と付け加えていることで、「歯科医である僕の人生の中で、一番痛みを与えたいと思った人間が君だ」と言っていることになるでしょう。
レイチェルを傷つけたいと思った、という、その hurt という言葉が、歯科医として患者に痛い思いをさせる、苦痛を与える、という意味の hurt の意味にもかけて使われているということですね。
「僕の仕事はある意味、人に痛みを与える仕事だけど、その僕が”人生で一番痛みを与えたいと思った”ということが、どれくらいの痛みか想像できるだろ? 君のことをどれほど憎んでいたかわかるだろ?」みたいなことを示唆しているように思います。

「君を誰よりも傷つけたかった。痛めつけて、苦しめてやりたかった」というような言葉は、誰かを恨んでいる人間の常套句ですが、And I'm an orthodontist. 「そして僕は歯科矯正医だ」というセリフを付け加えることで、歯科医の治療では痛い思いをするという連想が浮かび、より面白く聞こえるということでしょう。
少し前のシーンでも、「これを言うと、レイチェルが傷つくかもしれない、痛い・辛い思いをするかもしれない」という意味で、This may hurt. と言った言葉を、患者の少年が「僕のこと?」と尋ねる場面がありましたが、精神的に傷つけるという意味と、人に物理的な痛みを与えるという両方の意味がある hurt という単語は、歯科医のバリーが使うことで「歯医者→痛い」という連想が働くので、よりジョークに絡めやすいということになるでしょうね。

その後、バリーは「君は正しかった」と言っています。
I thought we were happy. We weren't happy. But with Mindy, now I'm happy. には、happy が3回連続で使われていますが、時制の違いでバリーの気持ちがシンプルに表現されていますね。
I thought は「過去の時点で僕は〜と思っていた」ということで、この場合の「そう思っていた」という過去形には「実際には違った」というニュアンスが含まれています。
その後、特に接続詞を用いることもなく、ただ「僕らは幸せじゃなかった」と否定していますが、I thought の文に「そう思っていたけど、実際には違った」というニュアンスがあるために、それをそのまま引き継ぐ形で、We weren't happy. だけで言葉が足りるわけですね。

But with Mindy, now I'm happy. は、状況の説明としては、But now, I'm happy with Mindy. 「でも今は、僕はミンディと(一緒にいて)幸せだ」というところですが、先に But with Mindy と言うことで、「君とは幸せじゃなかったけど、でもミンディと一緒なら、一緒の今は」のように、「君とじゃなくて、ミンディとなら」という比較のニュアンスが出るように思います。
このように表現することで、バリーが言った「僕は君にありがとうって言いたかったんだ。1か月前、僕は誰よりも君を傷つけたかった。でも君は正しかった」という言葉が、「君と一緒にいても僕は幸せにはなれなかった、ということに今の僕は気づいた。君が逃げ出すという決断をしたおかげで、今僕は幸せでいられるんだ」という意味であったことがわかるわけですね。

逃げた立場のレイチェルではありますが、「(君じゃなくて)ミンディと一緒なら僕は幸せだ」と言われるとやはりショックなようで、レイチェルはがっかりしたような顔をしています。
バリーはそんな話を微笑みながらレイチェルにしていて、レイチェルに顔を向けた状態で、Spit. と言うので、レイチェルは「(唾を)吐け」って何のこと? のように、What? と言うのですが、治療中の患者のロビーは「僕のことだよ」と言って、指示通り、唾を吐きます。
This may hurt. と言われた時は、Me? と驚いた声を挙げていた彼ですが、今度は立場が逆で、レイチェルが What? と驚いて、ロビーが冷静に Me. と言っているという、その対比も面白いです。

レイチェルは自分のバッグから指輪を取り出して、I guess this belongs to you. と言っています。
belong to は「主語が(to 以下)に属する、(to 以下)のものである」という意味なので、「これはあなたのものだと思うの」ということですね。
また、belongs to you の you の部分は、音が強く発音されており、Netflix ではそのように音が強く発音されている部分はイタリック体で表記されています。
「あなたが私にくれたものだけど、これを所有物として持っておくべきなのはあなただと思うの、正しい持ち主はあなただと思うの」のように、「本来の持ち主はあなた」ということで、you を強調している感覚になるでしょう。

バリーの正直な気持ちを聞いて、レイチェルもすべてが吹っ切れた様子で、「私にこれをくれてありがとう」とも言っています。
あなたのものだと思うから返すけど、これをくれたことには感謝しているわ、というところですね。
それに対してバリーも「返してくれて[返しにきてくれて]ありがとう」と言い、二人は指輪を渡した手を握り合いながら微笑んでいますが、そこで患者の少年ロビーが、Hello! と言っています。
ハローは、日本語で「もしもし」と訳される通りで、この場合もちょっとキツい調子で「もしもし!(お二人さん!)」と言った感じで解釈すると良いでしょう。
「もしもし、治療中の僕のこと忘れてないですか? 僕がいないみたいに、二人だけの世界に入っちゃってませんか?」みたいな感じですから、そう言われた二人も、あぁごめん、という顔になっています。
治療中に元婚約者が入ってきて、ミンディとアルバ島に行ったの? などと修羅場になりそうな感じだったのが、今は何だか二人とも納得した様子で微笑み合っていることに対して、ロビーは「いい加減にしてほしいよな」という気持ちだったのでしょうね。


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posted by Rach at 14:31| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月13日

プラグとレンズをつけた フレンズ1-2改その28

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18:14
レイチェル: Oh! Well, um... (GRABBING HIS FOREHEAD) You got plugs! (まぁ! ふーん… [バリーの前額部をつかんで] あなた、植毛したのね!)
バリー: Careful, careful. They haven't quite taken yet. (気をつけて、気をつけて。植毛はまだちゃんと根付いてないんだ。)
レイチェル: And you got lenses. But you hate sticking your finger in your eye. (それに、コンタクトつけたのね。でもあなたは目の中に指を入れるのが嫌なのに[嫌な人なのに]。)
バリー: Not for her. Listen, I really wanted to thank you. (彼女のためなら(そういうことも)嫌じゃない。ねぇ、僕は本当に、君にありがとうって言いたかったんだ。)
レイチェル: Okay. (いいわ。)

「ミンディとはそういう仲でね」みたいに言われたレイチェルは、ちょっとショックを受けた様子でしたが、その後、バリーの頭部をじーっと見た後で、突然、バリーの頭をつかんで、思いきり自分の目の前に引っ張ってきて、You got plugs! と言っています。

DVDの日本語訳では「植毛した?」と訳されていましたが、やはり「植毛」という意味のようですね。
hair plug で検索すると、植毛を示すような画像がたくさんヒットします。
plug は「穴をふさぐ栓(せん)」という意味で、日本語になっている「プラグ」にもそのようなイメージはありますね。
earplug だと「耳栓」になります。
hair plug は「毛穴を埋める形の髪の毛」のイメージなのでしょう。

レイチェルが乱暴に頭を掴むので、バリーは Careful.「気をつけて、注意して」と言っています。
They haven't quite taken yet. の they = plugs で、not quite は「完全に・すっかり〜というわけではない」という部分否定ですから、「植毛はまだ、完全には take していない」ということになるでしょう。
この take は「取る、つかむ」などが基本語義ですが、英和辞典に「根付く」という意味が載っていて、この場合にはそれが当てはまると思います。
日本語の「根付く」と同じように、まさに root 「根」とセットになった、take root という表現が英語にも存在し、意味も、文字通りの「植物の根がつく」と共に、「思想・習慣などが定着する」という比喩的な意味としても使われます。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
take root
a) if an idea, method, activity etc. takes root, people begin to accept or believe it
b) if a plant takes root, it starts to grow where you have planted it

つまり、a) は「ある考え、手法、活動などが take root するというのは、人々がそれを受け入れ始める、または信じ始めるということ」。
b) は「植物が take root するというのは、人が植えた場所でその植物が成長し始めるということ」。

植毛したばかりで、まだしっかり定着していないから、うかつに触らないで、とバリーは言いたいわけですね。

少し前の You got plugs! に続いて、And you got lenses. と言っていますが、「レンズ」というのはコンタクトレンズのこと。
コンタクトレンズ(contact lens)のことを、日本語ではコンタクトと言いますが、英語で省略する場合はこの例文のように、レンズ(片方なら lens、両目なら lenses)と言います。

stick は動詞で「刺す、突き刺す」「差し込む、突っ込む」。
stick A in / into B で「B に A を突き刺す、突っ込む」という意味になります。
今回は「指を目(の中)に」ですから、突き刺したら痛いので(笑)、「突っ込む」感覚が近いでしょう。
you hate という現在形は「あなたは目の中に指を入れるのが嫌い(な人)」という感覚ですね。
コンタクトを装着する時には、目の表面にレンズを乗せることになりますが、以前のバリーはそういう行為を「目の中に指を入れるなんて、、」と嫌がっていたということでしょうね。
また、コンタクトは片目ずつはめる、つまり、「コンタクトを乗せた人差し指(1本)を、片目(一つの目)にはめる」という行為になりますから、それぞれ your finger / your eye という単数形が使われているのにも注目したいところです。

その次のバリーの、Not for her. は、その前の you hate という発言を受けてのもので、I don't hate it for her. のような感覚になるでしょう。
「彼女のためなら、それを嫌だとは思わない」というところで、今付き合っているミンディがコンタクトを勧めるのなら、僕は目の中に指を入れることも怖くはないんだ、と言っていることになります。
「あなたは〜するのが嫌な人なのに」「彼女のためなら平気さ」と答えたことになるので、観客からは笑い声と当時に、おぉ〜という軽いどよめきも起こっています。

「彼女のためなら怖くない」「(今、こういう結果になったことについて、僕はむしろ)君にありがとうと言いたかった」のようにバリーが言うので、レイチェルはバリーに背中を向けた状態で、不満そうに口をへの字にしています。
ですがバリーの方を向く時には、わざと平気な顔をしているのもレイチェルっぽいですね。


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posted by Rach at 16:55| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする