2014年08月20日

こんな風に言っていた人もいた フレンズ8-18その5

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ロスのママに、「結婚せずに子供を持つことに抵抗がある人もいるから、二人は結婚したと言っといたわ」と言われたロスとレイチェルは、そのパーティー会場では「二人は結婚している」ということで他の人と話を合わせています。
最初は嘘をつくことに抵抗があった二人ですが、お祝い金をもらったり、素敵ねと褒められたりしているうちに、結婚式にまつわるありもしないホラ話をするようになります。
ロスとレイチェルの二人に画面がカットすると、レイチェルのまわりには人だかりができていて、レイチェルのホラ話がますますヒートアップしていることが一目瞭然な状態になっています。
レイチェル: And my veil was lace, made by blind Belgian nuns. (そして私のベールはレースだったんです。目の不自由なベルギー人の修道女たちが作ったんですよ。)
女性: Blind? (目の不自由な?)
レイチェル: Well, not at first, but it was very intricate work and they said even though they lost their sight, it was all worth it. (えぇ、最初は、目が不自由ではなかったんです。でもすごく複雑で細かい仕事で、例え視力を失うことになっても、その価値があるって、彼女たちは言っていましたわ。)
リサおばさん(Aunt Lisa): I bet you looked beautiful. (あなたはきれいだったでしょうね。)
レイチェル: Oh, well, I don't know about that. But there were some people that said I looked like a floating angel. (えぇ、まぁ、それについては何とも言えないですね。でも、私のことを、天使が浮かんでいるようだって言った人もいましたわ。)
女性: (To Ross) How did you propose? ([ロスに] あなたはどうやって(彼女に)プロポーズしたの?)
レイチェル: Oh, yeah, that's a great story. (えぇ、それは素敵な話なんです。)
ロス: Well, um, actually, I-I took her to the planetarium. That's-that's where we had our first date. Um, she walked in and I had the room filled with lilies, her favorite flower. (えーっと、実は、僕はレイチェルをプラネタリウムに連れて行ったんです。そこは僕たちが最初のデートをした場所で。彼女がそこに入って来ると、僕はその部屋をユリでいっぱいにしておいたんです、彼女のお気に入りの花なんですよ。)
リサおばさん: Oh, that is so sweet! (まぁ、それってすっごく素敵!)
レイチェル: Shhh! I want to hear the rest! (シーッ! 私は残りの(続きの)話を聞きたいの!)
ロス: Then Fred Astaire singing, "The Way You Look Tonight" came on the sound system, and the lights came down. And I got down on one knee and written across the dome in the stars, were the words: "Will you marry me?" (それから、「今宵の君は」を歌うフレッド・アステア(の声)がサウンドシステムから流れてきて、ライトが落ちるんです。それから僕が片膝をつくと、ドームいっぱいに、星でこの文字が書かれてるんです。「僕と結婚してくれる?」)
(Various oohs and ahhs)
さまざまな、おぉ、あぁ、という声(ため息)が起こる。
レイチェル: And the ring was the size of my fist! (makes a fist) (そして指輪は私のこぶしのサイズだったんですよ! [手でこぶしを作る])

レイチェルは(ありもしなかった)結婚式のベール自慢をしています。
nun は「尼僧、修道女」ということですね。
盲目の修道女たちが作った、と言うので、聞いている人は「盲目の人が作ったの?」と驚き聞き返すのですが、レイチェルは、「最初は盲目ではなかったけれど、とても複雑で入り組んだ(intricate)仕事だったから」と説明しています。
その後の文章、they said even though they lost their sight, it was all worth it. について。
they/their は nuns (そのベールを作った修道女たち)を指します。
worth it は「それだけの価値がある」。
彼女たちが言った内容を引用符でくくって表現すると、
they said, "Even though we lost our sight, it was all worth it."
になるでしょう。
「たとえ私たちが視力を失ったとしても、(ベールを作る・編むことは)それだけの価値が十分ある」と修道女たちは言った。
ということですね。
何人もの修道女がそれで目を悪くしてしまうほどの、とても細かく複雑な模様でできた、非常に手の込んだ素晴らしいベールだった、と言っていることになります。

「レイチェル、あなたはきっと美しかったでしょうね」とおばさんに言われたレイチェルは、まずは、I don't know about that. 「それについては私にはわかりませんわ。どうでしょうか?」みたいに自分ではイエスと言うのを避けています。
ですがその後に、But there were some people that said 「でも、〜だと言った人もいましたわ」と付け加えるのが、レイチェルらしいですね。
その言った内容が、I looked like a floating angel. 「私(レイチェル)は、浮かんでいる天使のように見えた」。
日本語的には「天使が浮かんでいるように見えた」の方が、表現としては美しいでしょうか。
いずれにしても、「結婚式のレイチェルはまるで天使がフワフワと浮いているようだった」と言ってくれた人もいましたわ、と自分で言っているわけですね。
先に「きれいだったかどうかは私にはわかりませんわ」みたいに言っておいて、「人には天使みたいだと言われましたけれど」などと付け加えているところに、「きれいだと褒められたい女心」が見えていて面白い、しかもこの場合は、実際に人にそう言われたわけでもないところを、自分で「天使のようだった」と表現しているのもポイントだということですね。
「自分ではよくわかりませんが、私のことをこんな風に言ってくれる人もいました」という表現は、自分の長所をアピールするのが苦手な日本人には、利用価値が高い表現かなと思います^^

女性がロスに「どうやって・どのようにして、ロスはレイチェルにプロポーズしたの?」と質問します。
ロスが説明する前にレイチェルが、「それはもう素敵な話なんですよ」みたいに言うので、ロスには変なプレッシャーがかかってしまいそうなところですが、意外にもロスは、言葉に詰まることなく、その「実際にはなかった」プロポーズの話をリアルに説明しているのも面白いです。

ロスは、「実は僕は、彼女をプラネタリウムに連れて行ったんです。そこは僕たちが最初のデートをした場所だったんです」と説明しています。
そのプラネタリウムのデートは、フレンズ2-15(その18) に出てきましたね。

ここで、フレンズトリビア的な話をすると、今回のセリフで、ロスはそのプラネタリウムのデートを「二人の初デート」だと言っていますが、プラネタリウムのデートは実は2回目のデートで、本当の1回目のデートは、フレンズ2-15(その11) に出てきた、「字幕付きの外国映画を見に行ったけれど、レイチェルは眼鏡をかけたくなくて、字幕が読めず、内容がわからなかった」というものです。
その後、レイチェルの部屋で良いムードになるものの、レイチェルが笑ってしまって、先に進めなかった、、というのが、本当のファーストデートでした。

とはいえ、二人が初めて結ばれたのが、その2回目のプラネタリウムだったのは間違いないので、今回ロスが「プラネタリウム」のことを言ったのは、フレンズファンにとって嬉しいことだったと言えるでしょう。

I had the room filled with lilies は、「その部屋(プラネタリウムの部屋)をユリで満たされた状態にした」という感覚ですね。
ユリ(lily, lilies)がレイチェルのお気に入りの花である、という話は、彼に手を出さないようにするのが大変だろ? フレンズ8-12その2 にも出てきましたね。
ジョーイがレイチェルをデートに誘いに来た時に、持ってきた花がユリでした。

ユリでいっぱいのプラネタリウム、、というロマンチックな話に、聞いていたおばさんは「それってすっごく素敵ね!」と感動したように言っているのですが、この話の続きが聞きたいレイチェルは、年上のおばさんに向かって、シーッ!と言い、言われたおばさんはムッとした顔をしています。

ロスはその後も話を続けています。
Then Fred Astaire singing, "The Way You Look Tonight" came on the sound system を直訳すると、「それから、”今宵の君は”を歌うフレッド・アステアがサウンド(音響)システムに出てきて」みたいな感じですね。
もっと日本語っぽく言うと、「”今宵の君は”を歌うフレッド・アステアの歌声が、スピーカーから流れてきて」ということになるでしょう。

"The Way You Look Tonight" という歌は、今宵の君は、を入れたテープ フレンズ6-17その4 にも出てきたことがあります。
チャンドラーがモニカにあげたプレゼントのカセットテープに入っていた曲ですが、実はそれは昔、ジャニスがチャンドラーに贈ったテープだった、ということが、ジャニスのメッセージが入っていたことでバレてしまう、、というものでしたね。
その曲に関して、その記事より1つ前の記事、望むものを何でも、こっちとあっちで フレンズ6-17その3 のコメント欄 で、
「この曲は映画「有頂天時代」のために書かれた曲なんですが,フレッド・アステアとジンジャー・ロジャースがこの曲に乗って踊るシーンは,ミュージカル映画の中でも一,二を争うロマンチックなダンスナンバーなんです.」
という情報を教えていただいたことがありました。
過去のフレンズでもそのように「ロマンチックな曲」として使われたものが、今回もプロポーズの時に流す曲として使われたということになりますね。

アステアのロマンチックな曲が流れる中、ライトが落ちて、僕は片膝をついて、、とロスは説明を続けています。
片膝をついて、Will you marry me? と言うのは、プロポーズの定番ですね。
ロスの場合は、そのセリフを「自分の口で言った」のではなく、「文字として書かれた」のがポイントだと言えるでしょう。
その「書かれた」ことが説明されたセリフ、written across the dome in the stars, were the words: "Will you marry me?" が、長めの文章になっているので、構造の説明をさせて下さい。
これは、通常のSVの文章にすると、
The words: "Will you marry me?" were written across the dome in the stars.
になるでしょう。
それを、このセリフの最大のポイントとなる "Will you marry me?" を最後に持ってきた倒置の形が、ロスのセリフになるわけですね。

ロスのセリフを聞いたままにイメージすると、
written across the dome in the stars 「書かれていた、ドームを横切って(ドームいっぱいに)、星々で」
were the words: "Will you marry me?" 「(書かれていたのは)”僕と結婚してくれる?”という言葉だった」
になるでしょう。

途中に、across the dome という言葉が挿入されていますが、written in the stars の in は、「筆記体で書く」(write in cursive letters)のように、「〜で書く」のニュアンスだと思われます。
「星々の中に書かれていた」のではなく、「星々で(文字が)書かれていた」ということだと思うのですね。

ですから、その文全体のイメージは、
「僕は片膝をつきました。そして、ドームいっぱいに、星で書かれていたその言葉は「僕と結婚してくれる?」だったんです」
ということになり、「そこに書かれていた言葉は〜だった」と表現する倒置になっていたということです。

ト書きの Various oohs and ahhs という表現が、なかなか面白いですね。
聞いている人たちが口々に、Ooh, Ahh と言っている感じで、どよめきのようなため息があちこちから聞こえてくる様子がよく出ていると思います。

シーンのオチとして、「指輪の宝石の大きさ」のことを言っているのも面白いですね。
レイチェルの説明は文字通りの、「指輪(の宝石)は、こぶし大の大きさだった」ということで、それはいくらなんでも大げさだろ!と言いたいところですが、ロスのロマンチックなプロポーズの話に感動しつつも、「私の話も聞いてよ」的に、「金銭的な自慢話」を盛り込んで、レイチェルの見栄っ張りな部分も見せているのが、フレンズっぽくて楽しいなと思いました。


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posted by Rach at 15:23| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月18日

君がどれだけ聞いたかによる フレンズ8-18その4

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ロスとモニカの両親の結婚記念パーティー会場。
フィービーが連れてきたデート相手のパーカーは、何を見ても大げさに反応するので、フィービー以外のフレンズたちはすっかりうんざりしている様子。
パーカーとフィービーがお手洗いに行っている間、残ったフレンズたちがパーカーのことを話しています。
チャンドラー: Somewhere there is someone with a tranquilizer gun and a huge butterfly net looking for that man. (どこかに麻酔銃と大きな虫取り網を持って、あの男を捜しているやつが(きっと)いるな。)
ジョーイ: I have to go to the bathroom too, but I don't want him complimenting my thing. (俺もトイレに行かないといけないんだけど、でも彼に俺のモノを褒められたくないよ。)
ロス: So glad we weren't in the car! Did he ever let up? (僕と彼が同じ車でなくて良かったよ。彼(のあの勢い)が弱まることはあった?)
モニカ: He called the Long Island Expressway a "concrete miracle." (パーカーはロングアイランドの高速道路を「コンクリートの奇跡」って呼んでたわ。)
ロス: (imitating Parker) This room! This night! That waiter! His shoes! I must take a mental picture! (He backs into someone.) Ooh sorry... (He looks behind him then notices it's Phoebe then stops his impression.) ([パーカーの真似をして] この部屋! この夜! あのウェイター! 彼の靴! 僕は心の写真を撮らないといけないね! [ロスは後ろに下がって誰かにぶつかる] あぁ、すみません… [彼は自分の後ろを見て、それからそれがフィービーだと気づいて、パーカーの真似をやめる])
フィービー: Were you guys making fun of Parker? (あなたたちはパーカーをバカにしてたの?)
ロス: That depends, how much did you hear? (状況によるね、フィービーは(僕の話を)どれくらい聞いたかな?)

チャンドラーの Somewhere で始まるセリフについて。
「どこかに」を強調する感じで、somewhere が文頭に来ていますが、構造をシンプルにすると、There is someone... somewhere. 「…(する)誰かが、どこかにいる」ということですね。
a tranquilizer gun は「麻酔銃」、a butterfly net は「蝶のネット」ということですから「捕虫網、虫取り網」。
someone with A looking for that man ということで、「A を持ちながら、あの男を捜している誰か」と言っていることになります。
「麻酔銃と虫取り網を持って、あの男(パーカー)を(捕まえてやろうと)捜しているやつがどこかにいる」と言いたいわけですが、通常は文の最後に位置する somewhere をこうして文頭に出すことで、「”どこかに”必ずいる(に違いない)」という強調の感覚が出ているように思います。
「麻酔銃と網」のように、まるで猛獣か害虫みたいに言っているのが面白いわけですね。

ジョーイは「俺もトイレに行かないといけないんだけど、トイレに行きたいんだけど」と言った後、「でも彼に俺の thing を compliment してもらいたくない」みたいに言っていますね。
thing は「もの、こと」で、ジョーイがトイレでパーカーに見られたくない部分(笑)のことを、「俺のモノ」みたいに表現していることになります。
compliment は、Thank you for your compliment. 「お褒めいただきありがとうございます」の決まり文句で使われるように、名詞では「褒め言葉」、動詞では「褒める」ですね。

また、このセリフは、I don't want him doing の形になっています。
「人に〜してもらいたくない、〜しないでもらいたい」と言いたい場合には、
I don't want him to compliment my thing.
I want him not to compliment my thing.
などのように、want to を not と組み合わせることが可能ですが、「してもらいたくない」という否定文の場合には、今回のセリフのような「don't want 人 doing」の形を取ることもできるようです。

研究社 新英和中辞典では、以下のように説明されています。
want (他動詞)
(5) 〔+目+doing〕[否定文で] 〈人が〉〈人に〉〈…して〉もらいた(くな)い (注:この doing は現在分詞)
I don't want others interfering. 他人に干渉されたくない。


ただ、英英辞典には、そういう want somebody doing という形は載っていないんですよねぇ、、。(want something done という、過去分詞の例は載っていますが)

英英辞典に載っていないのは残念ですが、研究社の英和にそう出ていることと、実際にジョーイがこのように使っていることから、こういう構文もアリ、ということで良い、とは思います。

構文の説明ばかりになりましたが、要は、「パーカーとトイレで一緒になったら、”君のモノはなんてすごいんだ!”などと絶賛されそうでいやだ」という、ジョーイらしいセリフになっているということです。

ロスとレイチェルは、パーカーと一緒の車に乗りたくなくて、別のタクシーで会場に来ていました。
なので、「僕と彼が同じ車じゃなかったことは嬉しかった」のように言っているのですね。
Did he ever let up? の let up は、「やめる、休める、やむ」「静まる、弱まる、和らぐ」のような感覚。
LAAD では、
let up [phrasal verb] if something, such as bad weather or a bad situation, lets up, it stops or becomes less serious.
つまり、「悪天候や悪い状態などが let up するというのは、それが止まる、またはより深刻でなくなる、ということ」。

ですから、Did he ever let up? は、「彼のあのハイテンションで大げさな状態・勢いが、やむ・弱まることがあった?」と聞いていることになります。
それに対してモニカは、「彼はロングアイランドの高速道路を”コンクリートの奇跡”と呼んだ」と答え、車の中でもずっとあの調子で、何かを絶賛し続けていたことを言っています。

ロスはついにはパーカーの大げさな言動の真似をし始めます。
見るもの全てを褒めちぎり、「心の写真を撮らなきゃ」と言っている時に、ト書きにあるように、誰かに当たり、すみません、と謝ったところ、それがフィービーであることがわかる、という流れになっています。
ト書きの back into は「後ろに下がって・後退して〜にぶつかる」という感覚。
bump into 「人にばったり出くわす」という表現もありますが、その into と似た感じですね。
impression は「印象」と訳されることが多いですが、この場合は「(人の)物真似(ものまね)」。
フレンズ1-3 では、
チャンドラー: I'd marry him just for his David Hasselhoff impression alone. (彼(アラン)のデビッド・ハッセルホフの物真似だけで、俺は彼と結婚するね。)
というセリフもありましたね。

ロスがパーカーの物真似をしているのを見て、フィービーは気を悪くした様子で、「あなたたち、パーカーをばかにしてたの?」と怒っています。
それに対するロスの返事が、辛い立場ながらも面白いですね。
That depends, how much did you hear? の That depends. というのは「状況による、時と場合による」という決まり文句。
how much did you hear? は、「(僕がしていたこと・僕の発言を)どのくらいの量・どの程度、君は聞いた?」ということで、どこから聞いていたかによって状況は変わるね、少しだけしか聞いていないのなら、「全然ばかになんかしてないよ」ってごまかすこともできるかもしれないけど、かなりの部分を聞かれていたのなら、きっと言い訳できないよね、、みたいな、ロスの本音が見えるセリフになっているということですね。


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posted by Rach at 14:52| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月15日

私たちほど心が広くない人もいる フレンズ8-18その3

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ゲラー夫妻(ロスとモニカの両親)の結婚記念のパーティー会場。
ゲラーママ(ロスとモニカのママ): Can we talk to you for just a moment? (ちょっと二人に話せるかしら?)
レイチェル: Yeah. (はい。)
ゲラーママ: It's just a little thing. While we think it's simply marvelous that you're having this baby out of wedlock, some of our friends are less open-minded. Which is why we've told them all that you're married. (ちょっとしたことなの。あなたたちが結婚せずに子供を持つことは、ただ素晴らしいことだと私たちは思ってるんだけど、私の友達の中には、私たちより心が狭い人もいるの。だから私たちはその人全員に言ったのよ、あなたたちは結婚してる、って。)
ロスとレイチェル: What?! (何?)
ゲラーママ: Thanks for going along with this. (この件について同調してくれてありがとう。)
ロス: Dad, what, we have to pretend that we're married? (パパ、何? 僕たちは結婚してるふりをしないといけないの?)
ゲラーパパ: Son, I had to shave my ears for tonight. You can do this. (息子よ、今夜のために私は耳の毛を剃らないといけなかった。(それに比べたら)お前はこのくらいのことできるだろ(簡単だよ)。)
ロス: Can you believe that? (今の発言、信じられる?)
レイチェル: Yeah, I know. If you're going to do the ears, you may as well take a pass at the nasal [nosal] area. (そうよ、わかってる。もし耳をやる(する)のなら、鼻のエリアにも手を出した方がいいわ。)
ロス: No, no, I don't want to have to lie about us being married. (違う、違うよ。僕たちが結婚してるなんて嘘をつかないといけないなんて嫌だ、ってこと。)
レイチェル: Oh, no, I know, I don't either. But ya know what, it's their party, and it's one night. And we don't even have to lie. We just won't say anything. If it comes up again, we'll just... smile, we'll nod along.... (あぁ、そうね。私もそれは嫌だわ。でもほら、ご両親のパーティーだし、一晩だけのことよ。それに私たちは嘘をつく必要さえないわ。私たちはただ何も言わないようにするの。またその話題が出ても、私たちはただ…微笑んで、(相手の話に)合わせてうなずくの…)

ロスとモニカの両親の結婚記念パーティー会場で、ロスとレイチェルは、ママに声を掛けられます。
It's just a little thing. は「ちょっとしたことなの」というところですね。
「大した話じゃないんだけど」と最初に前置きしている感じですが、わざわざそんな前振りをする時ほど、大ごとだったりしますよね^^
ママの次のセリフ、While we think it's simply marvelous... について。
構造をシンプルにすると、while we think A, some of our friends are B ということになるでしょう。
私たち(ロスとモニカの両親)が A だと思う一方で、私たちの友人には、B である人もいる、という感覚です。
前半の文章を前から順番にイメージすると、
「私たちは思ってるの、ただ・とにかく(simply)素晴らしい(marvelous)って」。
何が「ただ素晴らしい」ことかというのが、that 以下で語られていて、それは、
「あなたたち(ロスとレイチェル)が子供を持つこと(二人に子供が生まれること)」
なのですが、「子供を持つこと」の後に、副詞句 out of wedlock が続いています。

wedlock は「結婚している状態、婚姻」という意味。
研究社 新英和中辞典では、
born in lawful wedlock 嫡出の
born out of wedlock 庶出の

という表現も出ています。
born out of wedlock を直訳すると、「婚姻(関係)の外で生まれる」ということで、法律上の婚姻関係にない男女から生まれた婚外子ということになります。
今回のセリフでは、have this baby out of wedlock となっているので、婚外子の子供を持つ、婚姻関係にない状態で子供を産む、という感覚になりますね。

英辞郎には、
Wedlock is a padlock. 《諺》婚姻は監禁。
ということわざも出ています。
padlock は「南京錠(なんきんじょう)」のこと。lock が韻を踏んでいますね。
ネットで調べてみると、Laura Lee(ローラ・リー)という人の Wedlock Is A Padlock という歌もあるようです。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
wedlock [noun, uncountable] (old use) : the state of being married
be born out of wedlock : be born to parents who are not married

つまり、wedlock は「結婚しているという状態・状況」。
be born out of wedlock は、「結婚していない両親(の家庭)に生まれる」。

ロスとレイチェルにはもうすぐ子供が生まれるけれど、二人は結婚しないことを決めたので、そのことをママは言っていることになります。

後半の some of our friends are less open-minded. について。
open-minded は「心が広い、偏見のない」なので、「私たちほど心が広くない、私たちより心が狭い友人もいる」と言っていることになりますね。
Which is why は、That's why 「だから〜なのよ。それが(why 以下のことをする・した)理由なのよ」の that の代わりに、前の文全体を受ける関係代名詞 which を使った形です。
「私がその友人たち全員に、ロスとレイチェルは結婚したと言った理由がそれよ。心の狭い人もいるから、あなたたち二人は結婚したって言ったの」ということになります。

ママに言わせると、「私たち(パパとママ)は理解があって心が広い」ということですが、「とにかく素晴らしいことだと思っているのよ」と言いながら、その後に、「婚外子の子供を持つこと」のようなダイレクトでシビアな表現を使っているところに、ママ本人もそのことについては、やはり今でもこだわりがある、抵抗があることが示されているように思います。
simply marvelous という称賛と、have this baby out of wedlock という「あなたたちがやっていることは世間から見ればこういうことなのよ」と現実を突き付けているような冷淡な表現との落差が、ママのセリフのポイントだという気がするのですね。
そういうことを受け入れている私たちはほんとに心が広いと思うわ、みたいな感じで、よく皮肉を言うママらしいセリフになっていると思います。

それを聞いたロスとレイチェルは驚くのですが、ママはしれっとした風で、Thanks for going along with this. と言いながら去って行きます。
go along with は、「〜と一緒に行く」ということですから、「〜に同調する、従う、賛成する、〜の話に乗る」という意味になります。
え?とただ驚いているばかりの二人に、「話に乗ってくれてありがとうね」と言って去って行く感覚は、「この件にちゃんと話を合わせてちょうだいね。よろしくね。助かるわ」みたいに先に言うことで、相手に有無を言わさず強引に従わせる感じですね。

ロスは隣にいるパパに、「僕たち二人は結婚してるふりをしなくちゃいけないの?」と言っています。
それに対するパパの返事がパパらしくて面白いです。
直訳すると、「息子よ、私は今夜(の結婚記念パーティー)のために、耳(の毛)を剃らないといけなかった。お前はこんなことぐらいできるよ」というところでしょうか。
日本語っぽく言うと、「私なんかパーティーのために耳の毛まで剃らないといけなかったんだぞ。それを思えば、お前がこんなことをする(結婚していると嘘をつく)なんて簡単だろ」ということになりますね。

パパの発言にあきれて「今のパパの言ったこと、信じられる?」とロスがレイチェルに言うと、レイチェルは、「ええ、そうね」と言うのですが、その後、ロスの意図とは違う、トンチンカンな返事をしているのが笑いのポイントになるでしょう。
ネットスクリプトには、the nosal area と書いてありましたが、「鼻の」という形容詞の綴りは、正確には nasal になります。
nasal の発音は、「ネイゾゥ(ネイゾル)」のようになりますが、レイチェルのセリフを聞いていると、「ノウゾゥ」と言っているように聞こえますので、それを文字にすると、nosal が近いような気はします。
日本人にとっても、nose の形容詞は nosal であってくれた方が理解しやすいのですが^^
正確には、「鼻の」という形容詞は、nasal であることを注意として書いてみました。

do the ears というのは漠然とした表現ですが、その前に「耳(の毛)を剃る」という話が出ているので、その流れから「耳をする」のようにシンプルに表現した感じですね。
may as well は「〜した方がよい・よさそうだ」。
take a pass at というフレーズは、辞書にもあまり見当たらないのですが、make a pass at というのは、「言い寄る、モーションをかける、ナンパする、ちょっかいをかける」という意味で、フレンズ1-12 でも、
フィービー: Paolo made a pass at me. (パウロが私にモーションかけてきたの。)
というセリフで登場しました。
LAAD では、
pass [noun] : SEX an attempt to kiss or touch another person with the intention of starting a sexual relationship with them
例) Her boss made a pass at her.

つまり、「ある人と性的関係を始めようという意図を持って、その人にキスしたりタッチしたりしようとすること」。例文は、「彼女の上司は彼女にモーションをかけた」。

日本人が、pass という単語を見ても、そういう連想はあまり働かないと思いますが、アカデミックな辞書である LAAD でもこのように随分と「性的な」語義になっていることからも、性的なアプローチの言葉として広く一般的に使われていることがわかります。

今回の take a pass at が make a pass at となっていたら、そういう性的なアプローチの意味で解釈することに何も問題はないのですが、take が使われていることで、何か別の意味になるのかどうか?が正直よくわかりません。
英辞郎には、
take a pass on=〜を見送る
という意味が載っているのですが、これは at ではなく、on になっていますよね。
この take a pass on の場合は、「トランプでパスをする(棄権する)」のパスに近い感覚だろうと思います。
ただ、そういう「見送る、棄権する、辞退する、遠慮する」のような意味だと考えると、「耳をしようと思うのなら、鼻のエリアは見送る方がいい」になり、セリフのつじつまが合わなくなる気がするのですね。
DVDの日本語訳も、
(字幕)耳毛を切るなら 鼻毛も切るべきよ/(音声)ええ、ほんとよねぇ、耳毛を剃るぐらいなら、鼻毛も全部、チェックすればいいのに
となっていて、「耳をするなら鼻も(同じように)すべき」の方が話の流れ的にも合っている気がするわけです。
LAAD の語義にあったように、pass という名詞に「(性的関係を期待して)キスしたりタッチしたりすること」という意味があるとしたら、そういう行為を make するでも、take するでも、どちらの動詞でも使えるような気はするのですね。
make と take を LAAD で調べると、どちらにも2番目の語義に、do something という意味が出ています。
make なら、make a decision/call など、take なら take a shower/walk などの例が載っています。
make の1番目の語義は produce、take の1番目の語義は move で、それぞれ日本語にすると「作る」と「動かす」ということになるでしょうが、make/take 以下に続く名詞の行為を「作り出す、生み出す」「動かす、行動を起こす」のように考えると、make/take a pass at はどちらも、at 以下の対象物に a pass という行為をする、という意味で、同じように使える気がするわけです。

話が長くなってしまいましたが、レイチェルのセリフの take a pass at が、make a pass at と同じニュアンスだと考えると、「鼻のエリアにちょっかいをかける、手を出す」みたいなことになるでしょう。
レイチェルが言いたいことは、「耳の毛を剃ったのなら、鼻の毛も剃った方が良かったのに」みたいなことで、「耳毛は剃ったようだけど、鼻毛の手入れができてないわ」とレイチェルが思ったらしいことがわかります。

また、このセリフで、レイチェルが、do と take a pass at という動詞と句動詞を使ったことについては、ちょっと恋愛絡みの連想も働く表現で言ってみた、という感覚があるようにも思いました。
(これも、あくまで、take a pass at が、make a pass at と同じニュアンスがある、という解釈の続きの話になりますので、その点はご了承下さいませ)

具体的な内容としては、「耳毛・鼻毛を剃る・手入れする」ということですが、その部分に手を入れる、その部分を手入れする、という意味で、do the ears のように最初は do を使い、鼻のエリアにも手を出す、という意味で take a pass at と表現したことで、do+人 「人とエッチする」、take/make a pass at 「人に言い寄る、ちょっかい・モーションをかける」という言葉のイメージと重ねている気がした、ということです。
ちょっとお下品に言うと、「耳をヤるのなら、鼻エリアにも手を出せばいいのに」みたいな感じでしょうか。
レイチェルのセリフは、「耳毛を剃るなら、まずは鼻毛を剃るべきだったんじゃない?」と鼻毛の手入れがなっていないことを指摘するという意味でも面白いのですが、それを shave という単語で表現するのではなく、わざわざ do & take a pass at というコンビネーションを使って、異性に対するアプローチのように表現しているのが、このセリフの面白さなんだろうなと思ったわけです。

ロスは「結婚したと嘘をつくくらい簡単だろ」というパパの発言にあきれていたのに、レイチェルが「耳の毛を剃る」という部分に対してのみ反応しているので、ロスは「僕たちが結婚しているって嘘をつくなんて嫌だ」と言っています。

レイチェルは、「わかるわ。私も嫌よ」と言いながらも、「でもほら、ご両親のパーティーだし、一晩だけのことだし」と言います。
それから、「私たちは嘘をつく必要さえない。私たちはただ何も言わない。その話題がまた出たら、私たちはただ微笑んで、それにうなずくのよ」と言っています。
自分から「結婚しました」と言うことなんかない、人がそのことを言ったら、ただ笑ってうなずいていれば、嘘をついたことにはならないわ、ということですね。
it comes up は「来る+上がる」ということですから、「話題に上がる、話題に出る、言及される」という感覚。
このやりとりの直後に、実際に「結婚おめでとう」と言われた二人が、「ただ微笑んで、ん〜ん〜ん、と大きくうなずいているだけ」の姿を見せるのも、コメディーっぽくて面白いですね。


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posted by Rach at 15:27| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月12日

歴史が深くしみ込んでいる フレンズ8-18その2

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前回のエピソードの終わり近く、ドライクリーニング店で、フィービーはパーカーという男性と知り合いました。
演じているのは、アレック・ボールドウィン。「レッド・オクトーバーを追え!」などで有名な俳優さんですね。
フレンズは、大物がゲスト出演することで有名ですが、今回のアレック・ボールドウィンのゲスト出演もその一つだと言えるでしょう。
フレンズたちは、ロスとモニカの両親の結婚記念パーティーに出掛けようとしているところ。
そこにフィービーがパーカーと一緒に入ってきて、フィービーはフレンズたちに、パーカーを紹介しようとしています。
フィービー: Everybody, this is Parker. Parker, this is-- (みんな、こちらがパーカーよ。パーカー、こちらが…)
パーカー: No, no, no, wait! Don't tell me. Let me guess: (Points as he says their names) Joey, Monica, Ross, Rachel and... I'm sorry, Phoebe didn't mention you. (Chandler makes a face) Chandler, I'm kidding! Already you're my favorite! (いやいやいや、待って! 僕に言わないで。当てさせて。[名前を言って指差す] ジョーイ、モニカ、ロス、レイチェル、それから…ごめん、フィービーは君のことを言ってなかった。[チャンドラーはいやな顔をする] チャンドラー、冗談だよ! すでに君は僕のお気に入りだ!)
チャンドラー: Ha! (はは!)
パーカー: Why don't each of you tell me a little about yourselves? (君たち一人一人が、自分のことについてちょっと話してくれるかな?)
ロス: Ah, actually, I'm sorry we-we probably should get going. (あ、実は、申し訳ない、多分、僕たちはもう行かなきゃならないんだ。)
パーカー: (laughs) Classic Ross! Rachel, Rachel, look how you glow! May I? (Puts hand on her stomach) ([笑って] 典型的なロスだ[いかにもロスだ]! レイチェル、レイチェル、君はどんなに輝いているか! よろしいかな[いいかな]? [レイチェルのお腹に手を置く])
レイチェル: I, uh, think you already are. (すでに触ってるみたいだけど。)
パーカー: Rachel, you have life growing inside you. Is there anything in this world more miraculous than-- Oh, a picture of a dog! Whose is this? (レイチェル、君の中で命が育ってるんだね。この世でこれ以上、奇跡的なことがあるだろうか… あぁ、犬の写真だね。これは誰の犬?)
モニカ: That's my old dog. He, he passed away years ago. (それは私の昔の[昔、飼ってた]犬よ。彼は数年前に亡くなったわ。)
パーカー: Oh well, at least you were lucky to have him. Bow-wow, old friend, bow-wow. So where's the party? (あぁ、少なくとも君は彼がいてラッキーだったね。バウワウ、古き友よ、バウワウ。それで、パーティーはどこであるの?)
モニカ: It's out on the island. It's in Massapequa. (ロングアイランドの端よ。マサピクアであるの。)
パーカー: Maaaassapequa, sounds like a magical place. Tell me about Massapequa, is it steeped in Native American history? {Transcriber's Note: Interestingly Alec Baldwin was born in Massapequa.} (マーサピークアー、魅惑的な場所のように聞こえるね。マサピクアについて教えてよ、ネイティブ・アメリカンの歴史が深くしみ込んでる?)
ロス: Well, there is an Arby's in the shape of a tepee. (そうだな、ティーピー(ネイティブアメリカンのテント)の形をしたアービーズ(ファーストフードチェーン)があるよ。)

フィービーが5人のフレンズたちの名前をパーカーに紹介しようとすると、パーカーはそれをとどめて、「待って。(名前を)言わないで。僕に当てさせて」と言ってから、フレンズを一人一人指さして、名前を言っています。
すでにフィービーからいろんな話を聞いていて、紹介されなくても名前を当てることができる、ということを見せているわけですね。
4人のフレンズの名前を続けて言った後、チャンドラーを見たパーカーは、「ごめん、フィービーは君のことを言ってなかったんだよ」みたいに言って、チャンドラーの名前だけ当てられない様子。
それを聞いたチャンドラーはがっかりした顔をするのですが、パーカーはころっと様子を変えて、「チャンドラー、冗談だよ! すでに君は僕のお気に入りだ!」と言っています。
パーカーは「いやぁ、君のことはフィービーから聞いてなかったなぁ〜」と言って、ちょっとからかってみせたわけですね。
Already you're my favorite! というのは、チャンドラーの話をフィービーからいろいろ聞いていて、君に会う前からすでに僕の中では、チャンドラーが一番のお気に入りになってるよ、みたいなことになります。

それぞれが自分のことを話してくれるかな?みたいに言うパーカーですが、これからロスとモニカの両親の結婚記念パーティーに行かないといけないので、ロスは「実はね、申し訳ないんだけど、多分僕らはそろそろ行かないといけないから」みたいに言っています。
それを聞いたパーカーは面白そうに笑って、Classic Ross! と言っています。
この classic は「典型的な」というニュアンスですね。
つまりパーカーは、ロスの今の言葉が「ロスっぽい典型的な発言」だと言ったことになります。
「自分のことを話してくれる?」というお願いを、「申し訳ないんだけど、僕らは出かけなきゃならないんだ」みたいにお堅いことを言って断る様子を、「ロスの典型」だと言っている感覚ですね。
知り合ったばかりなのに、「今のセリフって、いかにもロスって感じだね」と言ったようなことで、「どんだけ長い付き合いやねん」とツッコみたくなるような、馴れ馴れしい感じがよく出ていると思います。

ロスに「今のはロスの典型だね」みたいに言った後、その会話も終わらないうちに、今度はレイチェルに話しかけています。
glow は「輝く」が基本語義ですが、ここでは「人が光り輝く」というイメージですね。
お腹の大きな妊婦さんであるレイチェルに対して、今の君は輝いているね、と褒めていることになります。
少し後に、grow 「育つ」という単語が出てきますので、それとの区別を意識しておくようにもしましょう。

May I? は「〜してもよろしいですか?」という丁寧な言葉で、レイチェルのお腹に触れながらそう言っているので、「君の大きなお腹を触ってもいいかな?」と言っていることになります。
普通は、「触れようとするそぶり」を見せて、「こんな風に触ってもいいかな?」と言うものですが、パーカーの場合は、May I? と言いながら、すでにレイチェルのお腹に手を触れているので、触られた方のレイチェルも、「(いいかな?と許可をもらうように言いながら)あなたはもうすでに触ってるみたいだけど」と言うことになります。

パーカーは感動した様子で、「君の中で生命・命(life)が育っている。この世でそれ以上、奇跡的なことがあるだろうか…」と言っているのですが、今度は、モニカが持っていた犬の写真に気づいて、急に犬の話題に話を変えています。
何かの話題に大げさに笑ったり感動したりしつつ、そんなことをすっかり忘れたかのように、次々と別の人と新しい会話を始める、というパーカーの一風変わった様子が印象的ですね。

「これは誰の犬?」と聞かれたモニカは、「私が昔飼っていた犬よ。何年も前に亡くなったの」と答えます。
パーカーが犬の写真を見ながら、bow-wow と言っているのも面白いです。
bowwow は「バウワウ」というような音で、英語での犬の鳴き声、つまり「ワンワン」の英語版。

それからまた急に、「パーティーはどこであるの?」と話題を変えるパーカーに、モニカは「マサピクア(Massapequa)」だと答えています。
パーカーはマサピクアを大げさに発音してみせて、マジカルな場所みたいな響きだねぇ、と言っていますが、Transcriber's Note 「(セリフを)筆記した人のメモ」に、「興味深いことに、アレック・ボールドウィンはマサピクアで生まれた」という注意書きがありますね。
珍しい名前だねぇ、と感心した様子を見せている彼の出身地がマサピクアだ、という楽屋落ちだったということになります。

パーカーのセリフ、Tell me about Massapequa, is it steeped in Native American history? について。
最初の部分は、「マサピクアについて話してよ」ということですが、後半の be steeped in という表現に注目したいところ。
steep は「急勾配(こうばい)の、険(けわ)しい」という形容詞で覚えている方も多いと思いますが、今回の steep は動詞で、「〜を液体に浸す(ひたす)、つける」という意味。
研究社 新英和中辞典では、
steep tea in boiling water お茶の葉を湯に入れる。
steep vegetables in vinegar 野菜を酢につける。

という例文が出ています。
そのように「液体に浸す」という意味から、「深くしみ(染み・浸み)込ませる」という意味にもなり、be steeped in だと「〜が深くしみ込んでいる」という意味になります。
同じく、研究社 新英和中辞典では、
steeped in evil 悪に染まった
a university steeped in tradition 伝統が深くしみ込んだ大学

という例が出ています。

steeped in tradition が「伝統が深くしみ込んだ」という意味だとすると、steeped in Native American history は、「ネイティブアメリカンの歴史が深くしみ込んだ」ということになりますね。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
be steeped in history/tradition/politics etc. : to have a lot of a particular quality
例) The town is steeped in history.

つまり、「あるクオリティーを多く持っていること」。例文は「その町は歴史がしみ込んでいる」。

ロングマンの英文語義の to have a lot of a particular quality という表現があまりにも漠然としているのですが、要は「それにどっぷり浸かっているから、それがしみ込んでいる」→「(歴史や伝統についての話であれば)主語には多くの歴史や伝統がある」と言っていることになるでしょう。
今回のパーカーのセリフも、「ネイティブアメリカンの歴史が深くしみ込んでる?」→「その町には、ネイティブアメリカンにまつわる歴史が多く存在する?」と言っている感覚になりますね。
それに対してのロスの答えについて。
まず、Arby's というのは、アメリカのファーストフードチェーンの名前。
Wikipedia 日本語版: アービーズ
そして、tepee (発音はティーピー)は、ネイティブアメリカンの円錐形をしたテントのこと。
LAAD にも、以下のように出ています。
tepee, teepee, tipi [noun] : a round tent with a pointed top, used by some Native Americans
つまり、「ネイティブアメリカンによって使われる、尖った先端を持つ、まるいテント」。

ロスは「マサピクアには、ネイティブアメリカンのテントの形をしたアービーズがある」と答えたことになります。
ネイティブアメリカンの歴史と関係の深い場所であることから、そういう形状をした店舗が存在する、ということでしょうが、「ネイティブアメリカンの歴史が深くしみ込んでいる?」という問いに対しての答えとしては、かなり「軽い」答えになっていますね。

自分の知識を披露する(ひけらかすw)のが好きなロスのことですから、相手によっては、ネイティブアメリカンの歴史におけるマサピクアの役割みたいなことを大いに語ることもあり得た気もするのですが、「ファーストフードの店舗がそういう形」的な、おおよそ「歴史」とは言い難い、かる〜い話で済ましたところに、ロスはパーカーとあまり話をしたくないと思っている、パーカーが各話題に大げさに反応しては、話題をコロコロと変えることにロスもうんざりしている、、ということがありありと出ている気がしました。


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posted by Rach at 15:32| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月07日

できる俳優はキューで泣ける フレンズ8-18その1

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シーズン8 第18話
The One in Massapequa (ロスはスピーチ上手)
原題は「マサピクアでの話」


ロスとモニカの両親の結婚記念パーティーについて話しているところ。
モニカ: (To Ross) Oh, by the way. Would it be okay if I give the toast to Mom and Dad this year? ([ロスに] あぁ、ところで。今年は私がパパとママに乾杯の挨拶をしてもいい?)
ロス: Uh, yeah, you sure you want to after what happened at their 20th? (あぁ、いいよ。パパとママの20周年にあんなことがあった後で、モニカは本当に乾杯の挨拶をしたいの?)
モニカ: Yeah, I'd really like to. (えぇ、ほんとうにやりたいの。)
ロス: Okay, hopefully this time Mom won't boo you. (わかったよ。うまくいけば、今回はママがモニカにブーイングしないだろうね。)
モニカ: Yes! Every year Ross makes the toast, and it's always really moving, and always makes them cry. Well, this year I'm gonnna make them cry. (そうよ! 毎年ロスが乾杯の挨拶をするの。そしてその挨拶はいつもほんとに感動的なのよ、いつもみんなを泣かせるの。今年は私がみんなを泣かせるわ。)
チャンドラー: And you, you wonder why Ross is their favorite? (それで君は、どうしてロスが親のお気に入りなんだろう、って思ってるわけ?)
モニカ: No! Really! Any time Ross makes a toast, everyone cries, and hugs him, and pats him on the back and they all come up to me and say, "God, your brother." Know what they're gonna say this year? "God, you." (いいえ! ほんとに! ロスが乾杯の挨拶をする時はいつでも、みんな泣いて、ロスにハグするの。そしてロスの背中を叩いて、みんな私にところに来てこう言うの、「まぁ、あなたのお兄さんたら」。今年はみんなが何て言うかわかる? 「まぁ、あなたったら」)
ジョーイ: Well, I can promise you, at least one person will be crying. (Points to himself) I'm an actor, and any actor worth his salt can cry on cue. (snaps fingers) (モニカに約束するよ。少なくとも一人は泣くだろう、ってね。[自分自身を指さし] 俺は俳優だ、そして有能な(できる)俳優は誰でもキューで泣くことができるんだよ。[指を鳴らす])
モニカ: Really? You can do that? (ほんとに? そんなことできるの?)
ジョーイ: Oh, you kidding me? Watch! (Makes funny faces trying to cry) Well, I can't do it with you guys watching me! (あぁ、冗談言うなよ。見てろ! [泣こうとして変な顔を作る] あぁ、できないじゃないか、お前らが俺を見てたら!)

toast は「乾杯、乾杯の挨拶」のことで、モニカは「今年は私がパパとママに乾杯の挨拶をしてもいい?」と言っています。
ロスは、Uh, yeah 「あぁ、そうだね」という感じで肯定した後、you sure you want to after what happened at their 20th? と尋ねています。
直訳すると、「モニカは間違いなく、乾杯の挨拶をしたいと思ってるの? 両親の20周年パーティーで起こったことの後で?」みたいになるでしょう。
つまり、「20周年のパーティーであんなことが起こったのに、それでもまだ、今回のパーティーで乾杯の挨拶をしたいわけ? それって本気?」みたいな感じですね。
20周年のパーティーで起こった出来事が何であるかは語られていませんが、その時も乾杯で何か失敗した、それなのにまた懲りずにやるつもりなの?とロスが言っていることが想像できます。

その次の hopefully this time Mom won't boo you. について。
hopefully は「うまくいけば、願わくは(〜だとよいのだが)」というニュアンス。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
hopefully [sentence adverb] (spoken) a word used when you are saying what you hope will happen, which some people consider incorrest
例) Hopefully, I'll be home by nine tonight.

つまり、「(文を修飾する副詞。口語) 起こるだろうと自分が願っていることを言っている時に使われる単語、それが正しくないと考える人もいるようなこと」。
例文は、「うまくいけば、今夜は9時までに帰宅できるだろう」。
語義を直訳しすぎましたが、要は、「そんな風にならないんじゃないか、と思う人もいるようなことを、自分がそうなるように願っている」と表現したい場合に、hopefully を使う、ということですね。

その語義を当てはめると、「ママがブーイングすると思う人もいるかもしれないけど、僕は今回はそうならないように願ってるよ」みたいなことになるでしょう。
そのロスのセリフから、20周年の時には、モニカが乾杯の挨拶をして、ママがモニカにブーイングした、ということが想像されるわけです。
招かれた他の客からのブーイングならまだしも、お祝いパーティーの主役であるママ本人からブーイングされた、って、一体どんな挨拶だったのか、、とさらに想像は膨らみますね。

モニカは「毎年、ロスが乾杯の挨拶をして、いつもとっても感動的で、いつもみんなを泣かせるの」と説明しています。
その後、「今年は私がみんなを泣かせるわ(みんなを泣かせることになるわ)」と宣言していますね。

その次のチャンドラーのセリフ、And you, you wonder why Ross is their favorite? について。
直訳すると、「それで君は、君は、なぜ・どうしてロスが両親のお気に入りなんだろう?って思ってるの?」というところ。
wonder why は「なぜ・どうして〜なんだろう? 〜なのかな?と(不思議に)思う」という感覚なので、このセリフでは、「モニカは、ロスが両親のお気に入りである理由をよくわかっていない」ことを言っていることになります。
これは、チャンドラーっぽい皮肉表現のようですね。
毎年のロスの乾杯の挨拶は感動的でみんなを泣かせる。それに対して、モニカが20周年の時に行なった乾杯の挨拶はママ本人からブーイングされるようなものだった。
そんな状態で、「今年は私がみんなを泣かせるわ」と、負けず嫌いのモニカらしく、兄に対する対抗意識丸出しの発言をしているのを聞いて、「モニカはそんな調子だから、両親はロスばっかり可愛がるんだよ。ロスが親のお気に入りになってるのはある意味当然だろ」とチャンドラーは言いたいのだろうと思います。
and you wonder why の and に、「そういう状態で、その上で君は、どうして親はロスばっかり可愛がるの?とか思ってるわけ?」みたいなニュアンスが感じられるように思うわけです。
自分の言動を振り返ってみれば、モニカよりもロスをひいきしたがる親の気持ちもわかるだろ、ということですね。

ですがモニカは、そんなチャンドラーの皮肉に気付かない様子で、「違うわ! ほんとなのよ!」みたいに言っています。
ロスが親のお気に入りかどうかは関係ない、つまり、挨拶をする人の問題じゃなくて、スピーチの中身の問題なのよ、とモニカは言いたいようです。

ロスがスピーチすると、必ずみんなが泣く。そしてロスをハグして、ロスの背中をポンポンして、それからみんなが私のところに来てこう言うの、と続けています。
みんながモニカに言う言葉、それは、"God, your brother." 「もう、あなたのお兄さんったら」。
感動して何と表現していいかわからず、「あなたのお兄さん(のスピーチ)ときたらもう、、」という感じの言葉を妹のモニカはかけられる、ということですね。
毎回、「あなたのお兄さんったら(本当にすごいわ)」みたいに言われ続けていたけれど、今年は何て言われると思う?と言ってから、モニカは、"God, you." 「もう、あなたったら」と言っています。
このあたりにも、負けず嫌いで勝ち気なモニカの性格がよく出ていますが、みんなが私のところに来ては兄のロスのことばかりを褒め、絶賛するのはもううんざりよ、今度こそ、私自身が褒められる番よ!とモニカは考えているのですね。

それを聞いていたジョーイは、「モニカに約束できるよ。少なくとも一人の人間が泣いていることになるだろう、って」と言って、自分自身を指さしています。
俺は俳優だから、と言った後の、and any actor worth his salt can cry on cue. について。
まず、cue は「きっかけ、合図」という意味で、演劇の分野では「俳優の登場やセリフのきっかけ」を指します。
研究社 新英和中辞典では、
cue=〔演劇〕 きっかけ、キュー 《せりふの最後の文句またはしぐさ。他の俳優の登場または発言の合図となる》
LAAD では、
cue : a word or action that is a signal for someone to speak or act in a play, movie etc.
つまり、「演劇や映画で、誰かが話す、または演技するためのシグナルである、言葉や行動」。

worth one's salt について。
直訳すると、「自分の塩の価値がある」というところですね。
研究社 新英和中辞典の説明がわかりやすいので引用させていただくと、
worth one's salt=[しばしば否定文で] 給料分だけの働きはある、有能な、役に立つ (由来:昔は給料として塩が支給されたことから)

やはり、「給料として支給された塩に見合った価値がある」というような意味だということですね。
LAAD では、
worth your salt : doing your job well or deserving respect
例) A cop with his salt wouldn't take a bribe.

つまり、「自分の仕事をよく(うまく)やっている、または、尊敬を受けるに値する」。
例文は、「有能な(尊敬に値する)警官は、賄賂を受け取ろうとはしない」。

ジョーイのセリフも、「(仕事の)できる有能な俳優は、キューの合図で泣くことができる」ということになります。
こんな風に指パッチンの合図で、すぐに泣けちゃうよ、ということですね。
「できるの?」と言われ、「冗談言うなよ(当たり前じゃないか)」という感じで、見てろ!と言ったジョーイですが、泣こうとして変な顔になるばかりで、全然涙は出てきません。
with you guys watching me は、「お前らが俺を(じっと)見ている状態で」という付帯状況を表しています。
actor worth his salt などと言っておいて、「お前らが見てるから泣けない」などと「できる俳優」とは程遠いことを言っているのが、ジョーイらしくて面白いですね。


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2014年08月05日

PhDを持っていると自慢 フレンズ8-17その6

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ジムという男性と知り合って、レストランでデート中のフィービー。ジムはフィービーに対して、いやらしい目つきで「君は素敵な目をしてるね。それに君のその胸!」のように、下心ミエミエの雰囲気で話をしてくるので、フィービーも少し困っている様子。
フィービー: Okay. Umm look, you're coming on a little strong. But I'm going to give you the benefit of the doubt, because it seems the universe really wants us to be together. So, why don't we just start over, okay? And you can just tell me about yourself. (よし。ねぇ、あなたは、あからさまに迫(せま)りすぎよ。でも私はあなたに対して「疑わしきは罰せず」とするわね。だって、宇宙が本当に私たちを一緒にしたがっているように思えるから。だから、もう一度始めからやり直しましょ、いいでしょ? そしてあなたが自分のことを私に話すの。)
ジム: All right. (いいよ。)
フィービー: Okay. (オッケー。)
ジム: I write erotic novels, for children. (僕はエロ小説を書くんだ、子供向けの。)
フィービー: What?! (何ですって?)
ジム: They're wildly unpopular. (その小説はものすごく不人気なんだ。)
フィービー: Oh, my God! (まぁ、なんてこと。)
ジム: Oh also, you might be interested to know that I have a Ph.D. (あぁ、それに、君は興味があるかもしれないね、僕は、Ph.D.(博士号)を持ってるんだ。)
フィービー: Wow! You do? (わぉ! そうなの?)
ジム: Yep. (looks at his crotch) A pretty huge-- (そうだよ。[自分の股間を見て] かなり巨大な…)
フィービー: All right. (Gets up and walks out.) (もういいわ。[立ち上がり、歩き去る])

you're coming on a little strong. について。
a little は「少し」ということで、「あなたは、少し・ちょっと、come on strong している」と言っていることになるのですが、come on strong は、研究社 新英和中辞典には以下のように出ています。
come on strong=《口語》 積極的[強引]にふるまう
直訳すると、「強く来る」みたいなことですから、「強引に来る」という感覚になるわけですが、英英辞典で調べてみると、この come on strong というフレーズは、特に「性的なアプローチ」で使われる言葉のようです。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
come on strong/fast : (informal) to make it very clear to someone that you think they are sexually attractive
つまり、「(インフォーマル) 自分が相手のことを性的に魅力的だと思っていることを、その相手に非常にはっきりと明らかにすること」。

Macmillan Dictionary では、
come on strong: (informal) to show very clearly that you are determined to do something, especially to start a sexual relationship with someone
つまり、「自分が何かをしようと決意していることを非常にはっきり示すこと、特に誰かとの性的関係を始めようと決意していることを」。

ロングマンもマクミランも同じようなことを言っていますが、つまりは、「相手を性的に魅力的だと感じ、その相手と性的関係を始めたいと思っていることをはっきり示すこと」という意味なのですね。
「君とエッチしたいと思っている、ということを露骨なほど見せる」みたいなことになりそうです。

私は come on strong という表現を、今回、辞書できちんと調べるまで知らなかったのですが、フィービーの you're coming on a little strong. というセリフを聞いた時には、直訳したままのような「強く来すぎよ、強く出過ぎよ」みたいなイメージは頭に浮かびました。
ですが、英英辞典の語義に、sexual/sexually という言葉が使われているのを見ると、「強く来る」という幅の広い意味よりは、もっとはっきり「性的アプローチ」に限定したイメージの強い言葉だということになりそうですね。

「あなたはあからさまに迫りすぎよ」と言った後、でも、私はあなたに、the benefit of the doubt を与えることにするわ、と言っています。
この give someone the benefit of the doubt というのは、これ全体が決まり文句で、
研究社 新英和中辞典では、
give a person the benefit of the doubt=疑わしい点を〈相手に〉有利に解釈してやる
英辞郎では、
give someone the benefit of the doubt=容疑はあるが証拠不十分で(人)を無罪にする、(人)に対して「疑わしきは罰せず」とする、疑わしいときは(人)を罰しない、疑わしい点を(人)に有利[善意・好意的]に解釈する、(人)を大目に見る
と出ています。

LAAD では、
the benefit of the doubt : the act of accepting what someone tells you even though you think they may be lying
例) I was willing to give her the benefit of the doubt.

つまり、「その人が嘘を言っているかもしれないと思っていても、その人が自分に言うことを受け入れるという行為」。
例文は、「私は、彼女の言うことが嘘だとしても、それを受け入れる意思がある」。

直訳すると、「疑いの利益を相手に与える」みたいなことなので、疑ってはいるがとりあえず相手に有利なように対応してやる、みたいなことですね。

because it seems the universe really wants us to be together. は、「なぜなら、宇宙が本当に私たちを一緒にしたいと思っているように見えるから」。
何度も出くわしたりするのは運命だと思うから、みたいなことですね。
start over は「もう一度やり直す」。
ジョン・レノンの楽曲に、(Just Like) Starting Over というタイトルの歌もありますし、宇多田ヒカルの Distance という曲にも、We can start over という歌詞がありましたよね。

あなたのことを話して、と言われたジムは、自分のことを話し始めるのですが、いきなり「僕はエロティックな小説を書いてる」と言い、さらには for children 「子供向けの」とまで言っています。
誰もが「何ですって?」と返すしかない発言ですが、その小説について、wildly に不人気だ、と言っています。
この wildly は「激しく、ものすごく」というニュアンスですね。
前回の記事の中のやりとりで、
ジム: You're wild, aren't ya? (君ってワイルドなんだろ?)
フィービー: Yeah I guess. A little. (えぇ、そうね。ちょっとはね。)
ジム: Ain't no thing. I'm wild too. (いいんだよ。僕もワイルドだ。)
というのがあったように、ジムは、wild という言葉が好きらしい(笑)ので、何かを強調する副詞も、very や so の代わりに、wildly を使っていることになるでしょう。
「荒れた、乱れた、激しい、乱暴な、興奮した」のようなイメージの言葉なので、やらしい雰囲気のジムが多用したがる言葉としてはぴったりということですね。

フィービーはその発言にあきれた様子ですが、ジムが、you might be interested to know that I have a Ph.D. と言ったことに対しては、「あら、そうなの?」と反応しています。
ジムのセリフを直訳すると、「君は僕が Ph.D. を持っていると知ることに興味があるかもしれない」というところ。
もっと自然な日本語で言うと、「君は興味があるかもしれないね。僕は Ph.D. を持ってるんだよ」という感じになります。
Ph.D. というのは、Doctor of Philosophy のことで「博士号」のこと。
古生物学者のロスは、自分が博士号を持っていることをいつも自慢しているので、「フレンズ」ファンの方にはおなじみの単語ですね。
"Wow! You do?" 「わぉ! あなた、博士号持ってるの」のように興味を示したフィービーですが、ト書きにあるように、ジムは自分の crotch 「股(また)」を見て、A pretty huge-- と言葉を途中まで言いかけ、そこまで聞いたフィービーは、「もういいわ!」と怒ったように立ち上がっています。
pretty は「プリティ、かわいい」という訳語が浮かぶ方も多いでしょうが、今回の pretty は、「かなり、ずいぶん」という副詞。
この場合も、huge 「巨大な」という形容詞を強めていることになります。
ですから、A pretty huge-- は、「(1つの)かなり巨大な…」何かを言いかけたことになるのですが、自分の股を見て、大きいことを自慢していることからも、(はっきり書いてしまいますと^^)penis を指していることがわかりますね。

ただ、penis という言葉が続くのだとしたら、Ph.D. という略語になりません。
penis の意味で使われる d で始まる単語と言えば、、それは dick になります。
アカデミックな辞書である、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) には載っていませんでしたが、Macmillan Dictionary には以下のようにはっきり出ていました。
dick : (impolite) a man's penis (=sex organ)

ですから、ジムは自分が、Doctor of Philosophy 「博士号」を持っているように思わせておいて、実は、A pretty huge dick 「かなり巨大な penis」を持ってるんだ、と自慢したことになるわけです。
エロ小説を書いているというジムの「自己紹介の時のつかみのネタ」(笑)みたいなものでしょうね^^

このやりとりでは、ジムが、d が何の略かを言う前に、フィービーが席を立っています。
ネイティブは、ジムが自分の股間を見た瞬間に、d は dick の略だとピンと来る、ということでもあります。
今回のセリフでは、あえて dick だと言っていないので、そこで笑えるかどうかは、dick = penis という俗語を知っているかどうかで決まるわけですね。
「〜を持ってるんだ」という「持っているもの自慢」として、「博士号」のような高尚なものだと思わせておいて、その実、penis だった、、というその落差が、このジムという変質者っぽいキャラにあまりにもハマっていたので、お下品ネタを承知で^^ 解説させていただきました。


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posted by Rach at 16:06| Comment(2) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする