2019年08月09日

どのくらいの頻度で起こる? めったにない フレンズ1-9改その15

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13:43
レイチェルがスキーに出かけようとしていた時、チャンドラーがモニカの家に入ってくる。
チャンドラー: The most unbelievable thing has happened! Underdog has gotten away! (最も信じられないことが起こったぞ! アンダードッグが逃げ出したんだ!)
ジョーイ: The balloon? ((あの)バルーン?)
チャンドラー: No, no, the actual cartoon character. Of course the balloon! It's all over the news. Right before he reached Macy's, he broke free and was spotted flying over Washington Square Park. I'm going to the roof. Who's with me? (いいや違う。本当のカルトゥーン[アニメ]のキャラクターだ。[しばらくの沈黙] もちろん、バルーンに決まってるだろ! それがあらゆるニュースになってる。メイシーズ百貨店に到着する直前に、彼は解き放たれて[自由になって]、ワシントン・スクエア・パークの上を飛んでいるのが発見されたんだ。俺は屋上に行く。俺と一緒に来るのは誰だ?)
レイチェル: I can't. I gotta go! (私は(屋上には)行けないわ。(旅行に)行かなくちゃ。)
チャンドラー: Come on. An 80-foot inflatable dog loose over the city? How often does that happen? (町の上に解き放たれている80フィートの空気で膨らんだ(風船の)犬だぞ。そんなこと、どのくらいの頻度で起こる?)
フィービー: Almost never. (ほとんどめったにないわ。)
みんなが次々と部屋から出て行く。
モニカ: Got the keys? (カギ、持った?)
レイチェル: Okay. (オッケー。)

チャンドラーは興奮した様子で、アンダードッグが逃げたことをみんなに知らせています。
現在完了形の has happened, has gotten away はどちらも「ちょうど〜したところ」という「完了」の意味。

Underdog は、1964年から1973年までアメリカで放送されていた Underdog という cartoon(アニメ、カルトゥーン)の主人公です。
IMDb : Underdog (TV Series 1964-1973)
上にリンクした IMDb (Internet Movie Database) では、Videos / Photos で、動画や画像を見ることができます。
ちなみに、IMDb というサイトは、日本からアクセスすると、タイトルが「日本語タイトルのローマ字表記」になるという仕様になっていて、この Underdog も Urutora wan-chan という表示になっています。
その表示の通り、日本では「ウルトラわんちゃん」のタイトルで放映されていました。
Wikipedia 日本語版: ウルトラわんちゃん

2007年には、Underdog というタイトルでアメリカで実写映画化されました。
日本では劇場未公開でしたが、「鉄ワン・アンダードッグ」のタイトルでDVDが発売されています。
この実写版がどんな感じなのか確かめようと、以前レンタルして見てみたのですが、マッドサイエンティストのバーシニスター博士役でピーター・ディンクレイジが出演していました(「ゲーム・オブ・スローンズ」のティリオン・ラニスターを演じている俳優さんです)。

underdog とは元々、「負け犬、敗北者」という意味。日本語も英語もどちらも「犬(dog)」なのが興味深いですね。
このテレビアニメは、Shoeshine Boy という名前のダメ犬が、スーパーマンのようなヒーロー Underdog に変身して大活躍するというストーリーです。
赤い服と青いマントがトレードマーク。赤い服の胸に白抜きでUの文字が入っていますが、これは、スーパーマンのSの文字をイメージしたものなのでしょう。
Underdog が現れた時の決めゼリフは、”There's no need to fear, Underdog is here!” 「恐れる必要はない、アンダードッグここに参上!」。
fear と here (フィアーとヒアー)が韻を踏んでいるのもポイントですね。
IMDb で見られる 2:21 の長さの動画の 1:24 に、この決めゼリフが出てきます。

「フレンズ」の今回のエピソードの少し前のシーン(11:24くらい)に、感謝祭のパレードの様子が3シーン挿入されていましたが、最後に出てきたウルトラマンが飛んでるようなポーズの赤い服を着た犬が Underdog です。
チャンドラーは、この感謝祭のパレードのバルーンが飛んでいったという話をしているのですね。
今回のエピソードの原題が The One Where the Underdog Gets Away(訳:アンダードッグが逃げる話)となっているのも、このバルーンのことを言っていることになります。

今日は感謝祭なので、アンダードッグが逃げた、と言えば誰しもあのバルーンを思い浮かべるわけですが、ジョーイはそんな当たり前のことをわざわざ「あのバルーンのアンダードッグ?」みたいに尋ねています。
あまりにも当たり前すぎることを聞かれた時、いわゆる「アメリカン・ジョーク」ではあり得ない返事を返すことが多いのですが、チャンドラーも「いや、それがカルトゥーンのキャラクターが画面から逃げ出したんだよ」みたいにトボケたことを言っています。
その後、「当然、バルーンだよ!」と自分のボケにツッコミを入れていますが、このように「バルーンに決まってるじゃないか」とツッコミを入れるのは、アメリカンジョークとしては逆にちょっと珍しいパターンに思えました。
エピソードが進むにつれて、こういうチャンドラーのオトボケはエスカレートして行きますが、だいたいはあり得ないことをしれっと言って、みんなが笑うか、「はぁ?」みたいな顔をしてそのジョークはおしまい、というパターンが多いです。
日本の漫才のように「んなわけないだろ、バルーンだよっ!」みたいにツッコむ方が珍しい気がする、ということですね。

Right before he reached Macy's, he broke free and was spotted flying over Washington Square Park. について。
Right before he reached Macy's は「メイシーズに到着する直前に」。
パレードがメイシーズの前を通ることがわかります。
今回のエピソードの少し前のシーン、ゲットアウト=まさか! フレンズ1-9改その10 で、地下鉄で会った女性に「俺たち一緒に働いてたよね」と言った後、
ジョーイ: Yeah. At Macy's. You're the Obsession girl, right? I was the Aramis guy. (そうさ。メイシーズでね。君はオブセッションの担当だろ? 俺はアラミスの担当だった。)
のように、百貨店メイシーズの名前が出ていました。
後でまたメイシーズの名前が出てくることのへ伏線だったのでしょうね。

break free は「自由になる、(支配されている状況から)逃げ出す」。
クイーンの曲にも I Want to Break Free (邦題:ブレイク・フリー(自由への旅立ち)」という歌がありますよね。
歌詞でも I want to break free 「自由になりたい」というフレーズが繰り返し出てきます。

spotted flying over Washington Square Park は「ワシントン・スクエア・パークの上を飛んでいるのを発見された」。spot は 「発見する」。

今、アンダードッグのバルーンがふわふわ飛んでるから、屋上にそれを見に行く、とチャンドラーは言っています。
いろいろなバルーンがある中でも、特に「飛ぶ」キャラクターであるために余計に見ごたえがあるのでしょうね(今だと、インスタ映えしそうな感じでw)。
日本だと、仮面ライダーよりはウルトラマン、ゴジラよりはガメラの方が、「バルーンが飛んでる」状況がより面白く見える、というのと同じようなことでしょう。

スキー旅行に出かけようとしていたレイチェルは「私はスキーに行かないといけないから」と拒否するのですが、チャンドラーはそれを引き留めようとしています。

An 80-foot inflatable dog loose over the city? について。
長さの単位フィートは、英語では foot と feet という単語を使いますね。
単数形が foot で、複数形が feet ですから、80フィートは 80 feet になるのですが、上のセリフでは、数字との複合語の形で形容詞的に使われているので、80 feet ではなく、80-foot という形になっています。
「徒歩10分」は、ten-minute walk で、ten minutes という複数形にならないのと同じ原理です(名詞ではなく形容詞だから、複数形にはならない、という理屈)。
ちなみに、80フィートは 24.4メートル。
loose は「解き放たれた、自由な」という形容詞で、loose over the city が inflatable dog を後ろから修飾(後置修飾)しています。
inflatable は「膨らませることのできる、膨脹式の、空気を入れて使う」。

How often does that happen? を直訳すると「それ[そんなこと]はどのくらいしばしば[どのくらいの頻度で]起こる?」。
almost never は「ほとんど〜ない」。絶対ないとは言わないけど、限りなく起こり得ない出来事、という感じです。
今、実際に起こったことなので、また再び起こらないとも限らないから、never とは言い切れない、でも、限りなくあり得ない、起こり得ないことだ、ということですね。
「どんな頻度でこんなことが起こる?」に対して、「ほとんど起こらない」と答えるフィービーですが、How often...? という疑問文は「どのくらいの頻度かを尋ねている、質問している」わけではなく、この文自体が「どれくらいの頻度で起こるだろうか、いや、めったに起こらないよな」という反語的表現になっています。

モニカの Got the keys? について。
got は「ゲットした」、つまり「持った」。このセリフをそのまま文字通り訳すと、「カギ、持った(?)」というところ。
英語の会話表現では、この Got the keys? のように主語を言わない場合も多いですが、日本語でも「カギ持った」と主語を言わないことも多いので「わかりきったことを省略する」というのは日英同じですね。
モニカとレイチェルはこの部屋をルームシェアして同居しており、今回の場合だと、部屋を出る時にどちらか一人がカギを持っていればいい、と考えていることがわかります。
この Got the key? については、また後のシーンで解説することになりますので、とりあえず今回の説明はここまでにとどめます。


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posted by Rach at 15:08| Comment(2) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月02日

一つ質問。テイタートッツがないよ フレンズ1-9改その14

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12:22
ジョーイ: Hey, Monica, I got a question. I don't see any Tater Tots. (なぁ、モニカ、質問があるんだ。テイタートッツが(見え)ないんだけど。)
モニカ: That's not a question. (それは質問じゃないわ。)
ジョーイ: But my mom always makes them. It's like a tradition. You get a little piece of turkey on your fork, a little cranberry sauce and a Tot! I mean it's bad enough I can't be with my family, because of my disease. (でも俺のママはいつもそれを作るんだ。伝統みたいなもんだよ。フォークに一口のターキーを刺して、ちょっぴりのクランベリーソースとトット(をつけるん)だよ! 俺は自分の家族といられないほど(十分に)ひどい状態なんだ、ほら、俺の病気のせいで。)
モニカ: All right. Fine. Tonight's potatoes will be both mashed with lumps and in the form of Tots. (いいわ。わかった。今夜のポテトは塊のあるマッシュトポテトとトッツの形状のものと両方になるわね。)
ロス: All right. I'm off to talk to my unborn child. (よし。僕は、まだ生まれていない子供に話しかけに行くよ。)
モニカが作っているものをロスはつまみ食いしようとして、モニカに手をパシッと叩かれる。
モニカ: Ah! (あー!)
ロス: Okay, Mom never hit. (あぁ、ママは絶対に叩かなかった。)
台所でハンドミキサーを使っていたフィービー。
フィービー: Okay, all done. (よーし、すべて完了。)
モニカ: What, Phoebe, did you whip the pota-- Ah, Ross needs lumps! (何? フィービー、あなた、ポテトをホイップしたの…? あぁ、ロスには塊が要るのに!)
フィービー: Oh, I'm sorry! Oh, I just, I thought we could have them whipped and then add some peas and onions. (あぁ、ごめんなさい! あぁ、私はただ、ポテトをホイップの状態にして、それから豆とタマネギを加えられると思ったの。)
モニカ: Why would we do that? (どうしてそんなことをするわけ?)
フィービー: Well, 'cause then they'd be like my mom used to make it, you know, before she died. (だって、そうしたら、ポテトがママが昔作ってくれたみたいになるからよ。ほら、ママが死ぬ前に(作ってくれたように)ね。)
モニカ: Okay, three kinds of potatoes coming up. (よし、3種類のポテトが出てくるわよ。)
レイチェルがスキー板の入ったバッグを持って寝室から出てくる。
レイチェル: Okay. Goodbye, you guys! Thanks for everything! Oh, God, look at-- Sorry! I’m so sorry. (よし、さよなら、みんな! いろいろありがとう! あぁ、見て… [バッグや板をあちこち当てまくり]ごめん! ほんとにごめん)

料理をしているモニカを見て、ジョーイは「質問がある」と言いながら、疑問文ではなく、否定文で「テイタートッツがない(見えない)」と言い、それに対して、モニカは「それは質問じゃないわ」と返しています。
一つには「質問があるといいながら、疑問文ではなく否定文であること」について「それは質問じゃない」と言っている、そしてもう一つは、ないから文句を言っている、ケチをつけていることがわかるので、それは暗に「ないから作れ」と言っているのね? という気持ちを込めて、そのように返したことになるでしょう。
何か不満を述べる場合に「ちょっと質問があるんだけど、どうして〜はないのかなぁ?」のように述べる場合もあり、その場合は形式としては一応疑問文になるわけですが、ジョーイの場合はそもそも疑問文にもなっておらず、そこがまた、ジョーイのおとぼけ具合を表しているとも言えるでしょう。

Tater Tots は、「テイタートッツ。ハッシュトポテトを小さな円筒形にして揚げたもの」。DVDの日本語では「ひとくちポテト」となっていますが、まさにそういう感じのものです。
詳しくは以下のウィキペディアで。
Wikipedia 日本語版: テイタートッツ
画像検索すると、その食べ物の写真もたくさんヒットします。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) には、Tater Tots に加え、tater と tot の意味も載っています。

Tater Tots / tater tots [noun, plural] trademark :
potatoes that are cut into small pieces, made into balls, frozen, and then fried or baked

つまり「(複数形で。商標)小さなピースにカットし、ボール状にし、冷凍した後、揚げる、または焼いたポテト」。

tater [noun, countable] : (spoken) a potato
つまり「(口語)ポテト」。

tot [noun, countable] : (informal) a very small child
つまり「(インフォーマル)非常に小さな子供」。

作り方はロングマンの説明の通りで、tater がポテト、tot は小児を表すわけですね。
ウィキペディアにも「「トッツ」はその小ささや、子供のための食べ物であるからとしてつけられたと考えられている。」と書かれていますが、「子供のように小さい」または「子供の食べ物」かのどちらかの意味として「子供」という単語が使われているということのようです。

ジョーイはテイタートッツについて語ります。
ママがいつも作ってくれる、我が家の伝統みたいなものだと言った後、フォークに一口のターキーを刺して、それをクランベリーソースとトット(テイタートッツ)に付けるのがおいしいんだ! みたいに力説しています。
そんな風に「テイタートッツは感謝祭での家庭の味なんだよ」と言った後、it's bad enough I can't be with my family, because of my disease. と続けています。
because of my disease は「“病気”のせいで」。実際に病気にかかっているわけではないですが、あのポスターのモデルになったせいで性病にかかっていると思われてしまったことを言っていることになります。

「感謝祭を家族と過ごせないだけでも十分にひどい・悲惨なのに、モニカの家で家庭の味を味わうことすらさせてもらえないのか?」みたいに言われてしまうと、モニカもジョーイ専用を作らざるを得なくなり、今夜のポテトは「塊入りのマッシュトポテト」と「(テイター)トッツの形状のポテト」(の2種類)になると宣言します。

I'm off は「出かける」。
キャロルとスーザンがお腹の中の赤ちゃんに話し掛けているので、父親である自分もそれをしに行ってくるよ、ということ。
出かけるロスは、モニカの料理をつまみ食いしようとして、手をパシッと叩かれます。
Mom never hit. について。
hit の活用は hit-hit-hit で、現在形と過去形が同じ形です。
もし現在形であれば、Mom never hits. のように「3単現」の -s が付くことになるので、今回の hit は過去形であると判断できるでしょう。
怒る口調はそっくりだけど、手を叩いたりなんかしなかった、と、ママとモニカの違いを語っていることになります。

キッチンでモニカの料理を手伝っていたフィービー。
ポテトをハンドミキサーですりつぶしてしまったのを見て、モニカは「ロスは塊が必要なのに。ロスのために、塊入りのポテトを作らないといけないのに」と叫びます。
ごめん、と言ったフィービーは「ポテトをホイップさせて、豆とタマネギを加えるかと思って」のように返します。
whip は「ホイップクリーム」などのように「泡立てる」という意味。フレンズ1-7 では「勢いよく動かす」という意味で出てきました。
塊を残しておかないといけないのに、全部クリーム状につぶしてしまった、と言っていることになるでしょう。
Why would we do that? は「どうして(私たちは)そんなことをするわけ?」というところで、モニカにはその料理、その調理法になじみがないことが想像されます。
「ママが昔作ってくれたポテトなの、作ってくれたというのは、ママが死ぬ前ってことなんだけどね」のように表現することで、「ママは死んでしまってもう作ってくれないから、今日はそれを食べてみたかったの」と言っていることになり、さきほどのジョーイが家族の話を持ち出したのに続き、今度もまた家族の話(しかも亡くなったママの話で、話がよりヘビー)を聞き、「フィービーのリクエストも加えて、合計3種類のポテトが今夜は出てくるわよ」とモニカは言うことになります。
その後、スキーバッグを持ってご機嫌なレイチェルが出てきますが、バッグやスキー板をあちこちに当てて謝っていますね。


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posted by Rach at 12:10| Comment(4) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月17日

9刷決定しました!「リアルな英語の9割は海外ドラマで学べる!」

2017年12月15日に発売となりました、私の4冊目の著書「リアルな英語の9割は海外ドラマで学べる!」(池田書店)が、おかげさまで売れ行き良好で9刷が決まりました。
つい先日、8刷となった件をお伝えさせていただいたばかりなのですが、また重版が決定したこと、本当にありがたく嬉しく思っております♪
お買い上げ下さった皆様、本当にありがとうございます<(_ _)>

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海外ドラマで英語を学ぶことは本当に楽しく、この本でその楽しさが一人でも多くの方に伝わるといいなと思っています。
9刷になりましたことを励みに、これからも頑張ります!

Rachからの嬉しいお知らせでした♪


P.S. 「フレンズ解説記事」は、今日、この下に(1つ前の記事として)投稿しています。


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posted by Rach at 20:58| Comment(2) | 著書4冊目 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

サイダー(リンゴジュース)が温まってる フレンズ1-9改その13

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11:24 感謝祭のパレードの模様が画面に映し出される。
11:29
モニカの部屋。
モニカ: Mmm, looking good! Okay! Cider's mulling, turkey's turking, yams are yamming.... What? (んーん。おいしそう! オッケー! リンゴジュースは温まってるし、ターキーはターキーしてるし(焼けてきてるし)、サツマイモはイモイモしてきてるし…。(浮かない顔のロスを見て)何?)
ロス: I don't know. It's just not the same without Mom in the kitchen. (さあね。ただ、台所にママがいないと(いつもと)同じじゃないってだけだ。)
モニカ: Oh, that's it. You know what? Just get out of my way and stop annoying me! (あぁ、それまでよ。いい? ただ私の邪魔をしないで。私をいらいらさせるのはやめて!)
ロス: Well, that's closer. (あぁ、それで似てきたよ。)

感謝祭のパレードの映像の中で、今回のエピソードの英語タイトルにも出てくる Underdog (アンダードッグ)のバルーンが映ります(アンダードッグについては、後にセリフで出てきた時に説明します)。
cider は日本の「サイダー」のイメージとは異なり、ここでは「リンゴジュース」のこと。日本語のサイダーのような「ソーダ、炭酸水」は soda pop と言います。
cider はアメリカでは「リンゴジュース」(リンゴの絞り汁を発酵させないもの)を指し、イギリスでは「リンゴ酒」(リンゴの絞り汁を発酵させたもの。アルコールを含む)を指します。
Wikipedia 日本語版: サイダー#各国のサイダー に、各国のサイダーのアルコール・炭酸のありなしや色の一覧表があります。
mull は「(ワインやビールなどに)砂糖や香料を入れて温める」。
Wikipedia 日本語版: アップルサイダー に以下の記述がありました。
伝統的にハロウィン、感謝祭、クリスマス休暇に供され、温めて香辛料を加える場合もある。

ウィキペディアに「温めて」と書かれているところから、モニカも感謝祭用に「温めて香辛料を加えたサイダー」を作っているのだろうと想像できますね。
mull は辞書では「砂糖や香料を入れて温める」という他動詞として紹介されているのですが、モニカのセリフの Cider's mulling は「サイダーが温まってきている」のような自動詞の感覚で使っていることになるだろうと思います。

yam は「さつまいも」。
Cider's mulling, turkey's turking, yams are yamming. のように<主語+現在進行形>の形が3つ続いていますが、ターキーとヤムは最初のサイダーと同じような言い回しを使う言葉遊びのようなものだと思われます。
ターキーやイモが、感謝祭の料理っぽいターキーとイモになってきたわよ〜、というニュアンスだろうと。
日本語で「イモがイモイモしてきた」みたいに表現すれば、それに近い感じになる気がしました。

モニカが着々と感謝祭ディナーの準備をしているのに、ロスはなぜか浮かぬ顔をしています。
ロスのセリフ、It's just not the same without Mom in the kitchen. について。
without は「〜がなければ」で、いくらモニカがママみたいな料理を作ってくれても、ママが台所にいないといつもの感謝祭っぽくない、ということ。
その発言にカチンと来たモニカが怒ると、ロスは that's closer と返します。
直訳すると「今のはより近い」ということですね。
「ママがいないといつもと違う」と言った後なので、モニカが怒った時の発言で、いつものママがいる時の雰囲気に似てきたと言ったことになるでしょう。
ヒステリックな怒り方がママに似ていて、いつもの感謝祭らしくなってきたよ、ということですね。


11:50
スキーの服を着て、チケットを頭上に掲げながら嬉しそうに入ってくる。
レイチェル: I got the tickets! I got the tickets! Five hours from now, shoop, shoop, shoop! (私、チケットをゲットしたの! チケットをゲットしたの! 今から5時間後には、シュー、シュー、シューよ!)
チャンドラー: Oh, you must stop shooping. (あぁ、(その)シューシューってやつ、やめてくれないと[頼むからやめてよ]。)
レイチェル: Okay, I'm gonna get my stuff. (よし、私の荷物を取ってくるわ。)
ジョーイ: Chandler, will you just come in, already? (チャンドラー、もういい加減、中に入ったらどうだ?)
チャンドラー: No, I prefer to keep a safe distance from all this merriment. (いや、俺はこの陽気な騒ぎから安全な距離を保つ方がいいよ。)
フィービー: Look out! Incoming pumpkin pie! (注意せよ! 接近するパンプキンパイだー!)
チャンドラー: Okay, we all laughed when you did it with the stuffing, but that's not funny anymore. (よし、(七面鳥に詰める中身の)スタッフィングでそれをやった時はみんなで笑ったけど、今のはもう面白くないな。)

レイチェルがスキーのポーズをしながら「シューシュー」と言っていると、そのシューシューはやめて、とチャンドラーは言います。
トラウマがあって感謝祭が苦手なチャンドラーが戸口に立ったままで部屋に入ってこないのを見て、ジョーイは will you just come in, already? と言っていますね。
already は現在完了形などと結びついて「もう、すでに」という意味で使われますが、このように、Will/Would you...? や命令形と一緒に使うと、already は「とっとと(…して)、もういい加減に」のようないらだちを表す表現になります。
そんな風に一人で頑張ってないで、いい加減あきらめて、腹をくくって、部屋に入ってきたらどうなんだ? というニュアンスになるでしょう。

merriment は「陽気さ、陽気な騒ぎ」。Merry Christmas の merry 「陽気な」の名詞形。
incoming は「入ってくる」というニュアンスで、対義語は outgoing になります。
フィービーはパンプキンパイのトレーを持ってチャンドラーに近付けながら、「イヤ〜ォ」みたいな音を口真似しています。
Netflix のト書きには、( imitating airplane engine ) と書かれてあり、飛行機のエンジン音を真似しているわけですね。
形状的には円盤形でUFOのように見えますが、何かしらそういう飛行物体の真似をして、子供がいじわるするみたいに、苦手なものをわざと「ほれほれ」と近づけている感覚でしょう。

stuffing は「七面鳥の中に詰める詰め物」のこと。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
stuffing : a mixture of bread, onion, herbs, and other foods, that you put inside a chicken, turkey etc. before cooking it
つまり「パン、タマネギ、ハーブや他の食べ物を混ぜたもの、チキンやターキーを調理する前に、その中に入れる」。
stuff は「詰める、詰め込む」という動詞なので、詰め物は stuffing と呼ばれることになります。

「前にスタッフィングでそういうことをやった時はみんなで笑ったけど、今のはもう面白くない」とチャンドラーは言っていて、前はスタッフィング、今度はパンプキンパイと二度も同じことをされたら面白くないよ、いらいらするだけだよ、という気持ちなのでしょうね。


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posted by Rach at 19:08| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月10日

今夜ブロッサムの特別編では… フレンズ1-9改その12

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10:29
ジョーイがセントラルパークに入る。笑っていたフレンズたちが笑うのをやめる。
ジョーイ: So I guess you all saw it. (それで、お前ら全員、それを見たんだな。)
レイチェル: Saw what? (見たって何を?)
フィービー: No, we were just laughing. You know how laughter can be infectious. (いいえ。私たちはただ笑っていただけよ。笑いって伝染しやすいって知ってるでしょ。)

ジョーイが入ってくる前は大笑いしていたのに、ジョーイが来たのに気づいた途端、笑うのをやめ、笑いそうになるのをこらえたような顔をしているフレンズたち。
ジョーイはその様子を見て、全員、俺の例のポスターを見たんだな? と言っています。
フィービーはそれを否定し、「私たちはただ笑ってただけ、ほら、笑いって伝染しやすいものでしょ」と返します。
You know how laughter can be infectious. を直訳すると、「笑いがどのように infectious になり得るか、あなたは知ってるでしょ」というところで、「あなたも知ってるように、笑いって伝染しやすいものだから」ということですね。
ある人が笑っているのを見て、つられて笑いが移っちゃっただけよ、のように説明した感じですが、infectious という言葉は元々「病気が伝染性の」という意味があります。
an infectious disease なら「伝染病」で、infection は「伝染、感染」です。
その「伝染性の」という意味から、「(笑いや悲しみなどが)伝染する、うつりやすい、伝わりやすい」という意味になったのですね。
性病のポスターのことなんて知らないかのように言っていながらも、「笑いも伝染する(infectious)から」と言ったフィービーにみんなは大爆笑し、言ったフィービー本人も「オゥ!」という風に口を押さえています。
意図せず、例の病気繋がりの言葉を言っちゃった、みたいな感じのリアクションですね。
その様子から、やっぱりみんなはそのポスターを見ていて、そのことで笑っていたことがわかるという仕組みです。
その後、さらに街のあちこちにでかでかとポスターが掲げられるシーンが挿入されていきます。


11:05
モニカの家。ジョーイが入ってくる。
モニカ: Hey.
ジョーイ: Set another place for Thanksgiving. My entire family thinks I have VD. (感謝祭用にもう1つ場所を用意して。俺の家族全員が、俺を性病だと思ってるんだ。)
チャンドラー: Tonight, on a very special Blossom... (今夜、特別編の「ブロッサム」では…)
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モニカが感謝祭の料理を準備していると、ジョーイが寂しそうな様子で入ってきます。
家族愛の強いジョーイは「感謝祭は家族と過ごす」と言っていたのに、こちらにやってきたので、モニカが驚いた顔をすると、ジョーイは、Set another place for Thanksgiving. My entire family thinks I have VD. と言います。

Set another place for Thanksgiving. を直訳すると「感謝祭用にもう一つ場所をセットして」という命令形になるでしょう。
感謝祭の食事の準備をしているモニカに対して、「感謝祭の席をもう一人分用意して」と言っているのですね。
My entire family thinks I have VD. は「俺の家族全体(全員)が、俺が性病を持っていると思っている」。

「俺はあのポスターのせいで性病だと思わて、家族と過ごせなくなったから、こっちでご飯食べさせて」ということですね。
その話を聞いて、料理中のモニカとフィービーは料理の手を止め、同情の表情を浮かべています。
その後のチャンドラーのセリフ、Tonight, on a very special Blossom... について。

Blossom の部分がイタリックになっていますが、この Blossom というのは番組名(ドラマ名)。
それではその Blossom という番組について。
Blossom は90年代前半のアメリカのシットコム(シチュエーション・コメディー)。
日本でもNHK教育テレビで放映されていました。両親が離婚して、父と兄二人と暮らす10代の女の子ブロッサム(Blossom)が主人公。

ロス役のデビッド・シュワイマー(英語読みではシュウィマー)がゲスト出演したこともあるようです。
Wikipedia 日本語版: ブロッサム (テレビドラマ)

そしてチャンドラーのセリフにある、Tonight, on a very special Blossom... という表現について。
(注)ここから Blossom の話が延々続きます。

映画やドラマのデータベースサイト Internet Movie Database (IMDb) の以下のページ
IMDb : Blossom / Connections
に、ブロッサムと他の作品との関連事項が並べられています。
今回のフレンズ1-9 で言及された件も載っているのですが、それ以外にも以下のような記述がありました。
Pawa pafu garuzu: A Very Special Blossom/Daylight Savings (1999) (TV Episode)
Title reference, as some episodes started with the phrase "Tonight, on a very special 'Blossom.'"

訳させていただきますと、
『パワーパフガールズ』(The Powerpuff Girls)の1999年のエピソード「A Very Special Blossom/Daylight Savings」
タイトルの出典、(ブロッサムの)いくつかのエピソードは Tonight, on a very special 'Blossom.' というフレーズで始まったので。

パワーパフガールズはアメリカ製作のアニメで、日本でも放映されていましたね。
Wikipedia 日本語版: パワーパフガールズ
各話リストの第2シーズン(1999年-2000年)第7話が
A Very Special Blossom と Daylight Savings だったようで、
テレビ東京での放映は
28話 A Very Special Blossom(邦題:うそつきはダメよ!)
となっていたようです。

パワーパフガールズのエピソードタイトルに、なぜブロッサムが入っているかというと、パワーパフガールズの主人公の名前がブロッサム(Blossom)だからのようですね。
A Very Special Blossom(とても特別なブロッサム)というタイトルは、Tonight, on a very special 'Blossom.'(今夜、”ブロッサム”のとても特別なエピソードで」という言い回しをもじったもの、ということのようです。
ブロッサムのコネクションズのページには、他にも very special (episode) という記述がいくつも見つかりますので、on a very special (episode of) Blossom というフレーズは、それだけ多くの人に認識されているということになるのでしょうね。

オンラインスラング辞典である Urban Dictionary にも very special episode という項目がありました。
Urban Dictionary : very special episode
引用させていただきますと、
Very special episode
A type of episode of a TV show telling viewers that this is an important episode. Touched on subjects such as child molestation, AIDS, and rape. Popularized by sitcoms from the 80's and 90's such as "Diff'rent Strokes", "Mr. Belvedere", and "Blossom".
例)Tonight, on a very special episode of Blossom...


つまり、「これは重要なエピソードであるということを視聴者に伝える、テレビ番組のある種類(タイプ)のエピソード。子供への性的いたずら、エイズ、レイプなどの話題に触れられたもの(エピソード)。Diff'rent Strokes(邦題:アーノルド坊やは人気者)や Mr. Belvedere(邦題なし)や Blossom(邦題:ブロッサム)などの80年代から90年代のシットコムで一般的になった」。
例)今夜、ブロッサムの非常に特別なエピソードで(は)…

Wikipedia 英語版: Blossom (TV series) の See also に
Very special episode というリンクがあって、そのリンク先がこちら。
Wikipedia 英語版: Very special episode
ウィキペディアの説明を引用させていただきますと、
"Very special episode" is an advertising term originally used in American television promos to refer to an episode of a sitcom or drama series which deals with a difficult or controversial social issue. The usage of the term peaked in the 1980s.
「ベリー・スペシャル・エピソード」は元々、アメリカのテレビの宣伝(番組紹介)で使われた広告用語、難しく、論争を招く(物議をかもす)ような社会問題を扱う、シットコムまたはドラマのエピソードを言及するための。その用語の使用は1980年代にピークを迎えた」。

この Very special episode のウィキペディアに Notable examples(有名・顕著な例)という項目があるのですが、残念ながらこの中に「ブロッサム」は入っていません(そもそも、ブロッサムのリンク先からたどってきたのに、なんでやねーん!)。
ですが、Urban Dictionary や Wikipedia の説明が一致しているように、「議論を呼びそうな社会問題を取り扱っているエピソード」のことを very special episode と表現すること、80年代(から90年代にかけて)によく使われた言い回しであることは間違いないようですね。

そのように very special episode という言い回しがあるのがわかったところで、チャンドラーのセリフ Tonight, on a very special Blossom... に戻ります。
直訳すると「今夜、超・スペシャルの「ブロッサム」では…」というところで、「今夜の「ブロッサム」特別編では…」のような感覚でしょう。
海外ドラマでは、最初の「前回までの〇〇では」という部分で、Previously on 24 のように on+番組名という表現が出てきます(基本、1話完結型のフレンズも、前後編に分かれている場合には、後編の最初に Previously on Friends... というフレーズが出てきますよね)。
今回のチャンドラーのセリフの on もそれと同じニュアンスでしょう。
日本のテレビのCM中の番宣でも「今夜の〇〇スペシャルは…」のような前振りの後、見どころを紹介したりするのと同じ感覚でしょうね。

アーバンやウィキペディアの説明にあったように、社会的な問題となり得るような題材を扱ったエピソードでは、a very special (episode of) Blossom という表現が使われていたとのことなので、「家族の一人が、他の家族たち全員に性病だと思われた」という話を聞いて、シットコム「ブロッサム」の特別編にありそうな物議をかもすような話だな、という意味で、ジョーイのセリフの後に「今夜の「ブロッサム」特別編では…」と続けてみせたことになるでしょう。

ちなみに、今回は「シットコムのフレンズで、シットコムのブロッサム」が言及されたわけですが、別のシットコム繋がりのお話をもうひとつ。
主人公ブロッサム・ルソーを演じるメイム・ビアリク(マイム・ビアーリク)は、最近だと同じくシットコムの「ビッグバン・セオリー」のエイミー役で出演しています。
Wikipedia 日本語版: メイム・ビアリク

エイミー役で出演するのは s3-23(シーズン3の最終エピソード)からですが、実は、ビッグバン・セオリーの s1-13 で、メイム・ビアリクについて言及するセリフが出てきます。

physics bowl(物理のクイズ大会)は4人1組で出ることになっているところ、シェルドンが抜けることになり、最後の4人目を誰にするかで相談しているシーン(9:30)。
ラージ: You know who is apparently very smart? It's the girl who played TV's Blossom. She got a PhD in neuroscience or something. (どうやらとても賢いらしい人が誰か知ってる? テレビ(番組)でブロッサムを演じてた女の子だよ。彼女は神経科学か何かの博士号を持ってるんだ。)

メイム・ビアリクのウィキペディアにも「2007年には、神経科学の博士号を取得している」とありますので、その事実に基づいたセリフなわけですね。
そんな風に「人気ドラマの女優」として言及された彼女が、後に神経科学者の役で登場するところが実に面白いと思いました。

Blossom の話から、あれこれ脱線してしまいました。ここまで読んで下さった方、ありがとうございました<(_ _)>


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posted by Rach at 20:32| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月02日

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