2014年09月22日

いなくて寂しいと思われることになる フレンズ8-20その6

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10月12日、13日開催の東京セミナーですが、12日(日)の部がおかげさまで満席となりました♪
12日の部は、今後はキャンセル待ちで受付させていただきます。
お申込下さった皆様、本当にありがとうございました<(_ _)>
なお、13日(月祝)の部は、引き続き、お申込受付中です。
こちらもどうかよろしくお願いいたします!(^^)
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もうすぐ子供が生まれるレイチェルの子育ての手伝いをするために、レイチェルのママは同居を考えています。レイチェル自身も「私は子育てのことを何も知らないから、ママに同居してもらわないと無理よ」と言い、モニカやフィービーもそれに同意するのですが、
ロス: Well uh, y'know what? Even if she doesn't know anything, I do! I have a son. And his mother and I didn't live together, and whenever he was with me, I took care of him all the time, by myself. (いいですか? 例えレイチェルが何も知らないとしても、僕が知ってます! 僕には息子がいます。そして息子の母親と僕は一緒に暮らしていませんでした。だから息子が僕といる時はいつも、僕が息子をずっと、僕一人で面倒をみたんです。)
レイチェルのママ: That's true. You do have another child. (それはそうね。あなたには(確かに)もう一人子供がいるわよね。)
ロス: Yeah. (ええ。)
レイチェルのママ: With another woman. Have you no control, Ross? (他の女との間に。あなたには自制心がないの、ロス?)
ロス: That's a different issue. Uh, the point is, when the baby comes, I will be there to... to feed her and bathe her and change her. And more than that I want to do all those things. (それは別問題です。重要なのは、赤ちゃんが誕生する時、僕はそこにいる、ってことです、彼女にミルクをあげて、彼女を入浴させて、彼女のおしめの取り替えをする。そしてそれだけではなくもっと、僕はそういうこと全てをしたいんです。)
レイチェルのママ: Well then you really don't need me to live with you. (そういうことなら、私があなたたちと同居する必要は全くないわね。)
ロス: Yes! Yes, you're gonna be so missed. (そうです! [ガッツポーズをして喜ぶが、その後、真顔になって] えぇ、あなたがいなくて寂しいと思うでしょうけれど。)
レイチェルのママ: You're gonna be a great father. (あなたは素敵な父親になるわ。)
ロス: Well, you're gonna be a wonderful grandma. (They hug.) (えぇ、あなたも素晴らしいおばあちゃんになりますよ。[二人はハグする])

みんなが口々に、「子育てのことを知らないレイチェルは、ママと同居すべき」と言う中、ロスは、レイチェルのママを説得するように自分の話をし始めます。
「例え、レイチェルが何も知らないとしても、僕は(赤ちゃんのことを)知っています!」と主張していますね。
「僕には息子がいる。息子の母と僕は別居していたから、息子と一緒の時はいつも僕一人で面倒を見ていた」と説明します。
元妻キャロルはレズビアン・パートナーであるスーザンと住んでいますから、ロスが息子のベンを預かる時は、ロス一人で全部やっていた、というのは確かにその通りです。
それを聞いたママは、「確かにそうよね。あなたにはもう一人別に子供がいるのよね」と言っています。
ロスの発言に納得したかのような顔でそう言っていたのですが、その後、付け加えた言葉が、これまたママっぽくて辛辣です。

With another woman. は、You have another child with another woman. ということで、「あなたには別の女性との間に、もう一人子供がいる」という事実を述べたわけですが、ちょっと間を置いてから、With another woman. と「付け加えた」感覚は、「確かにあなたにはもう一人子供がいたわねぇ、、、そう、別の女性との間にできた子供」みたいなニュアンスになります。
その後、「あなたにはコントロールがないの、ロス?」みたいに言っていますが、この control は「抑制、自制(心)(self-control)」のことですね。
ロスは「僕には子供がもう一人いるから、子育ての経験があります。だから心配しなくても大丈夫です」とママを説得する材料に息子のことを持ち出したのに、「それって他の女との間の子供でしょ? あなたって私の娘以外にも、子供を産ませてるのよね。あなたって見境(みさかい)ないわけ?」みたいに、皮肉を言ったことになります。

different issue の issue は「問題、論点」。
「息子って、他の女との子供よね」という話は、レイチェルの母親としてツッコみたい部分だろうことはわかるけれど、それは子育ての問題とはまた別問題です、というところ。
そして、その問題は別にして、the point is... 「ポイントは、ここで大事なことは」と言って、赤ちゃんが来る時、つまり生まれてくる時に、「僕は…するためにそこにいます」とセリフを続けます。
何のためにいるか、ということが、to 以下で3つ挙げられていますが、それぞれ、feed her 「食べ物を与える」、新生児なのでこの場合は「ミルクをあげる」、bathe her 「赤ちゃんを入浴させる、お風呂に入れる」、change her 「おしめを替える(または、服を着替えさせる)」になります。
最後の change は「〜を取り替える」というイメージなので、服を着替えさせるという意味にもなりますが、新生児の世話で真っ先に浮かぶことと言えばやはり、「おしめの取り替え」になるでしょうから、あえて、change her diapers (彼女のおしめを取り替える)と言わなくても、おしめの取り替えを意味していると理解すれば良いかなと思います。

more than that は「それ以上に、それ以外に、それだけではなく」なので、「今挙げた3つだけではなくて、赤ちゃんにまつわるありとあらゆること全部(all those things)を、僕はやりたいと思っているんです」と言っていることになります。
当然想定されるそういう世話も、それ以外のいろんな世話も全部、僕はやってあげたいと強く思っているですよ、ということで、そういうことをいやいやするんじゃない、子供が生まれたらそういうこと全部をしてあげたくてたまらないと今も思っているんです、と育児に対する自分の熱意を主張しているわけですね。

子育て経験者のロスが、子育てに関すること全部を僕はやりたい、と言うのを聞いて、同じ育児経験者のママもやっと納得したようです。

Well then you really don't need me to live with you. は、「そういうことなら、あなた(たち)には、私があなた(たち)と同居する必要が全然ない」。
「私との同居はあなた(たち)には不要ね」と言っているわけですが、ここでは、really don't という語順になっているのに注意しましょう。

前回の記事で説明したシーンで、最初にロスが「ママとの同居は必ずしも必要ではない」のように言った時は、it's not absolutely vital that you live with us. となっていました。
not absolutely vital 「絶対に必要だということではない」という部分否定ですね。
not は absolutely を否定していることになります。
今回のママのセリフは、really don't のように、don't を really で強調しているので、「私が同居することは、あなたたちには全く不要ね、全然必要ないわね」と否定を強調、つまり「全否定」しているニュアンスになります。
ロスのセリフの時はママに遠慮して、「ママの同居は必ずしも必要ではない」と部分否定で表現したのですが、ロスがパパとしてちゃんと育児をしてくれそうだとわかったママは、それを完全に認めた意思表示として、「ロスがそういう気持ちなら、私の同居は、全く・全然必要ないわね、必要性はゼロね」と言ったことになるわけです。

ロスの主張を完全に認め、ママは同居を取りやめた、ということが、この really don't からわかるので、ロスは嬉しさのあまり、Yes! とガッツポーズしています。
その喜びようを見ていると、「どんなにママとの同居を嫌がっていたか」ということが丸わかりなので、ロスはマズいと思ったのでしょう、同じ yes という言葉を繰り返した後で、そのイエス!というのはこっちの意味ですよ、みたいに、別の言葉にすり替えています。

you're gonna be so missed というのは、「あなた(レイチェルのママ)は、非常に miss されることになる」。
この miss は「人がいなくて寂しく思う」という意味ですから、「ママが同居しないことになって寂しいねって(僕とレイチェルに)思われますよね」と言っている感覚。
We're gonna miss you so much. 「僕らは(きっと)あなたがいなくて寂しいと思いますよ」というのを、ママを主語にして受動態で表現していることになります。
「私は同居する必要は全くなしね」とママが言ったのを聞いて、一瞬大喜びしてしまったロスが、「あなたがいないことはきっと寂しいと思われることになりますよ」と慌てて付け加えて、ごまかした感じですね。
「僕はあなたの同居に反対していたわけではない、こういうことになったけれど、ママが同居しないことは寂しい、ママがいないことが惜しまれる」と表現していることになります。

ママが「ロスは great な父親になるわ」と言うと、ロスも「レイチェルのママは、wonderful なおばあちゃんになりますよ」と返して、ロスはママの頬にキスして、二人はハグし、和解することになります。
ロスがママの同居に反対している様子なのは、ママなら当然わかっているでしょうし、ロスも「恐竜グッズを捨てれば」とか「他の女との間にも子供がいるのよね」などと言われ、ママが自分のことを完全に認めているわけではないのは承知でしょう。
それでも、ロスの主張をママが完全に受け入れて、最後に二人が「きっと素敵な父親に」「きっと素晴らしいおばあちゃんに」と言い合って和解する姿は、微笑ましいなと思いました。
a great father と言われて、a wonderful grandma と返すように、使う形容詞を少し変えたりするところは、ささいなことかもしれませんが、スピーキングする時に参考にしたいポイントのように思います。


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posted by Rach at 15:39| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月18日

garageとgarbage フレンズ8-20その5

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レイチェルは、「子育てを手伝ってあげる」というママの同居の申し出を断ろうとしていたのですが、ベビーシャワーでみんなからのプレゼントを開けた時に、育児に使う道具を何一つ知らないこと、自分が話せば話すほど、子育てのことが何もわかっていないことが明らかになってしまいます。
すっかりママになる自信をなくしてしまったレイチェルは、自分から「ママ、私と同居して」と頼む始末。
レイチェルと同居しているロスは、レイチェルのママと一緒に住むのは嫌なのですが、ママ本人の目の前ではなかなかそれを言い出せずにいました。
その後のシーン。
レイチェルのママ: ... and all those dinosaur knickknacks you have, Ross, I thought they might be more at home in the garage. (…そして、あなたが持っているあの恐竜の小物全部のことなんだけどね、ロス、その小物類は、ガレージ(ガラージ)にある方がいいと思ったの。)
ロス: Well, we... we don't have a garage. (えーっと、僕らの家にはガレージはありませんけど。)
レイチェルのママ: Did I say garage? I meant garbage. (私、ガラージって言った? 私はガバージ(ガービッジ)[ゴミ]って言ったのよ。)
ロス: Y'know what, Mrs. Green? Maybe it's not absolutely vital that you live with us. (あのですね、ミセス・グリーン? 多分、あなたが僕らと一緒に住むことは絶対的に不可欠ではないんですよ[同居は絶対に必要ということはないんですよ]。)
レイチェルのママ: Well, Rachel needs help with the baby. (あら、レイチェルは赤ちゃんのことで助けが必要よ。)
レイチェル: I do. I really do. I don't know anything. (ええ、私には(ママの助けが)必要よ。ほんとに必要なの。私は(赤ちゃんのことについて)何も知らないんだもの。)
ロス: I'm-I'm sure that's not true. (それは正しくないと僕は思うよ。)
レイチェル: Oh, no? Pheebs? Monica? Do I know anything about babies? (あら、正しくない? フィービー? モニカ? 私は赤ちゃんのことについて何か知ってる?)
フィービー: No. Not a thing. (いいえ。何一つ(知らない)。)
モニカ: It's frightening. (恐ろしいわ。)

all those dinosaur knickknacks you have について。
knickknack は、「(装飾的な)小物」という意味。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
knickknack [noun] [countable usually plural] : a small object used as a decoration in the home
つまり、「家庭の装飾として使われる小さな物体」。

ですから、「あなたが持っているあの、恐竜の小物全部」と言っていることになります。
先に、「あなたが持っているあの恐竜グッズ全部」と言っておいてから、その後で、they を使って、「それら(小物)は、ガレージ(車庫。発音はガラージ)の中で、より at home かもしれない」と表現しています。
they might be more at home in the garage という表現について。
at home のように「ホーム」という単語があると、「家・自宅で[に・の]」というイメージが浮かぶのですが、仮に、「自宅のガレージ」と言いたい場合なら、語順としては、in the garage at home になるだろうと思うのです。
今回のセリフでは、be more at home in the garage となっていて、この語順だと(上にも書いたように)「その恐竜の小物類はガレージで、より at home な状態である」と言っていることになるはずです。
このセリフ、DVD英語字幕では、They might be better in the garage. となっていましたので、それだと、be more at home = be better ということになりますね。

at home には「くつろいで、気楽に」という意味があります。
Please make yourself at home. は「どうぞお楽になさって下さい」という決まり文句ですね。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
be/feel at home : to feel comfortable in a place or with a person
例) I'm already feeling at home in the new apartment.

つまり、「ある場所で、またはある人と一緒で、快適な気分であること」。
例文は、「新しいアパートメントで、僕はすでに快適だ」。

「家・自宅・ホームグラウンドにいる状態」が、「快適でくつろいでいる状態」に繋がる感覚でしょう。
そういう意味では、今回のセリフも、「恐竜の小物類は、ガレージにいるのがベターな状態、ロスの今の部屋に置いておくよりも、ガレージにある方が小物類にとっても快適」というニュアンスだと捉えるべきだと思いました。

「赤ちゃんが生まれたら(もしくは生まれる前に)、あなたの恐竜グッズはガレージ(車庫)に移動すべきじゃない?」と言われたことになるのですが、ロスとレイチェルは車庫を持っていないので、「僕たちには車庫はありませんけど」のようにロスは答えます。
その後のママのセリフが、辛辣ですね。
そのセリフは、「私は garage って言った? 私が言ったのは[言いたかったのは] garbage よ」になります。
garbage は「ゴミ」のことで、本来の英語の発音は「ガービッジ」というところ。
ですが、このセリフでは、ママは「カバージ」のように発音しています。
「車庫・ガレージ」という意味の英単語 garage の発音は「ガラージ」なので、わざとそれと似た感じで発音してみせたわけですね。
「あら、ロスにはガラージって聞こえた? 私はガバージって言ったんだけど」と言うことで、「恐竜グッズはガレージに置いた方がいい」と聞こえたママのセリフは、実は、「恐竜グッズはゴミの中に置いた方がいい」→「ゴミとして捨てた方がいい」であったとわかる仕組みです。

ママの同居に元々反対だった上、大事な大事な宝物(笑)である恐竜グッズを捨てろと言われたロスは、ダイレクトではないながらも、「ママの同居は必要ない」と言っています。
Maybe it's not absolutely vital that you live with us. を直訳すると、「多分、あなた(レイチェルのママ)が僕たちと同居することは、絶対的に必要ではない」ですね。
vital は「必要な、不可欠な、かかせない、なくてはならない」、not absolutely は「絶対的に・完全に〜なわけではない」という「部分否定」で、「絶対的に必要、ということはない」、「必要かもしれないけど絶対に必要とは言い切れない」と言っている感覚になります。
ママは「私がレイチェルと同居することは、赤ちゃんを育てる上で絶対に必要なことである」と思っているかもしれないけれど、必ずしもそうではないですよ、と言っているわけですね。
「必ずしも必要とは言えない」のようにロスが遠回しな表現を使っているのは、目上の人に対する遠慮もあるし、また、ママがレイチェルのためを思って言ってくれているのはロスにもわかるし、、ということでしょうね。

「同居は必ずしも必要とは言えない」と言われたママは「だってレイチェルには助けが必要よ」と返します。
そして、レイチェル本人も不安そうな顔で、「ええ、ほんとに私には赤ちゃんのことで助けが必要なの。私は何も知らないの」と言っています。
ロスに「そんなことないと思うよ」と言われたレイチェルは、後ろにいたフィービーとモニカに尋ねるのですが、フィービーは「レイチェルは何一つ赤ちゃんのことを知らない」と言い、モニカに至っては「恐ろしい」(frightening)とまで言っているのも、親しい友達ならではの容赦のなさが感じられて面白いですね。


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posted by Rach at 15:58| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月16日

さっと登場して理想の娘になる フレンズ8-20その4

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レイチェルのベビーシャワーに、レイチェルのママを招待し忘れていたモニカとフィービー。
モニカは慌ててママに電話して、「ベビーシャワーをすることが急に決まったので」と言って、招待し忘れていたことをごまかそうとするのですが、ママは他からそのパーティーのことを聞いていたので、ママを余計に怒らせるはめに。
パーティーにやってきた後も、ママはモニカにだけ冷たく当たります。
そしてママはレイチェルに、「子供が生まれるならお手伝いさんを雇いなさい」と言うのですが、レイチェルがそれを断ると、「じゃあ、私(ママ)がベビーシッターとして同居してあげる」と言い出します。
その場では嫌だと言えなかったレイチェルですが、モニカに「はっきり断るべきよ」と説得され、そうすることを決めたレイチェルがママのところに向かった後のシーン。
モニカ: (To Phoebe) This is great! Now she's gonna be mad at Rachel! Y'know what? And I'm just gonna swoop in there and be like the daughter she never had. ([フィービ ーに] これって最高よ! ママはレイチェルに怒ることになるわ! そして私はそこにさっと登場して、彼女が持ったことのないような(素敵な)娘のようになるの。)
フィービー: I have new respect for Chandler. All right, everybody! It's time to open the presents! (私はチャンドラーに対して、新たな尊敬の念を持つわ。よーし、みんな! プレゼントを開ける時間よ!)
モニカ: Yes! Yes! And I think that the first gift that Rachel opens should be from the grandmother of the baby. Because you're the most important person in this room. And in the world! (そうよ、そうよ! そして私は思うの、レイチェルが開ける最初の贈り物は、赤ちゃんのおばあちゃまからになるべきだ、って。だって、あなたは一番大切な人ですから、この部屋で。そして世界中で!)
レイチェルのママ: Well uh, I don't have a gift because I wasn't invited until the last minute. But thank you so much, dear, for bringing that to everyone's attention. (あぁ、私は贈り物を持って(きて)ないの、だって最後の最後まで招待されなかったから。でもほんとにありがとう、その件にみんなの注目を集めてくれて[その件にみんなが注目するようにしてくれて]。)
フィービー: How about you less important people? Let's open your presents! ((ママ)より重要ではない[重要度の低い]あなたたちはどう? あなたたちのプレゼントを開けましょう!)

「ママは赤ちゃんのために同居するって言ってくれるけど、やっぱりママと同居はしたくない」的な事をレイチェルがママに言いに行くと決めたため、モニカは「これって最高!」と喜んでいます。
その理由がその後で語られていますね。
直訳すると、「それを言えば、レイチェルのママはレイチェルに対して怒ることになる。そこに私が swoop in して、私は、レイチェルのママがこれまで持ったことがないような娘のようになる」。

まず、swoop は元々「鳥が空から舞い降りて・急降下して、獲物を襲う・獲物に飛びかかる」という意味。
その「サーッと舞い降りる」感覚から、「それまでいなかった場所にさっと登場する・現れる」という意味でよく使われます。
過去のフレンズでは、
フレンズ1-12(その4)
ジョーイ: Now is when you swoop. (今が割り込むチャンスだぞ。)
サンドイッチボード フレンズ3-11その17
ロス: Well, I'm just saying, I mean, why else would he just, y'know, swoop in out of nowhere for no reason? (そう、僕はただこう言ってるだけだよ。つまり、ただどこからともなく、さっと現れるなんて、他にどんな理由があるっていうんだ?)
ジャックポットを盗むラーカー フレンズ5-24その1
ロス: No. They swoop in and steal your jackpot. (違うよ。そいつらは急にやってきて、その人の大当たり(ジャックポット)を盗むのさ。)
のように使われていました。

今回の swoop in there も、「そうやってモメているママとレイチェルの間に、私がさーっと割り込むように現れて」という感覚ですね。
「レイチェルのママがこれまで持ったことがないような娘のようになる」というのは、ちょうど実の娘レイチェルに対して怒っている時なので、「私の娘がこんな子だったら良かったのに」と思えるような、いい子を演じてみせる、ということです。

「ママにはっきりと正直な気持ちを言わなきゃだめよ」とえらく強い調子でレイチェルを励ましていたのは、実はレイチェルのためではなくて、「レイチェルが怒られている時に自分がいい子として登場し、ママに気に入られる」という邪悪な意図(笑)があったことが、このモニカのセリフからわかるわけです。
招待しなかったことでモニカに激怒しているママの怒りを鎮める作戦ですね。

それで、それを聞いたフィービーは、I have new respect for Chandler. と言うことになります。
「チャンドラーに対して新しい敬意・尊敬の気持ちを持つ」というのは、「改めて、チャンドラーに敬意を払うわ」という感覚ですね。
こんな根性の悪い女w を妻にしているチャンドラーってえらいわね、尊敬しちゃうわ、と言っていることになります。
「あなたって、なんて性格悪いの」とダイレクトに言うのではなく、「(あなたの夫である)チャンドラーを尊敬するわ」と皮肉っぽく言っているのがポイントだということですね。

その後、フィービーは、「みんな、プレゼントを開ける時間よ!」と出席者に呼び掛けます。
モニカはそれに続いて、「レイチェルが最初に開ける贈り物は、赤ちゃんのおばあちゃま(つまりレイチェルのママ)からになるべきよ」と主張しています。
その後も、「だって、あなた(レイチェルのママ)は、一番重要な人だから」と、ミエミエのおべっかを言っています。
in this room. And in the world! 「(あなたは一番重要な人) この部屋で。そして世界中で!」と、in the world まで付け加える大げさ過ぎる表現が、モニカがママにこびへつらっている様をよく表していますね。

モニカとしては、「あら、あなた、いい子ね」と言ってもらえるような良い子を演じてみせているわけですが、レイチェルのママはそれを喜ばないどころか、むしろ機嫌を悪くしたような顔で、以下のセリフを言っています。
I don't have a gift because I wasn't invited until the last minute. の、not ... until the last minute は、「最後まで〜なかった」。
「私は最後(の最後)まで招待されなかった」→「私が招待されたのは、最後の最後だった、ギリギリだった」ということになります。
意味としては、「私は(招待されるのを忘れられていたようで)最後の最後に招待されたから、贈り物を用意する時間がなくて、持ってきてないの」ということですが、英語の語順では、「私は贈り物を持っていない。なぜならギリギリに招待されたから」という順序になるため、そのママのセリフが余計に皮肉っぽく聞こえるのもポイントだと思います。

モニカがママのことを褒めちぎって紹介した後に、「プレゼントないのよね。(誰かが)私を招待したのが最後の最後で、買う時間がなかったものだから、、、」みたいに、今そんな風に紹介したあなたのせいで、私はプレゼントを買えなかったのよ、と皮肉っぽく答えたことになるわけですね。
ママはさらに、But thank you so much, dear, for bringing that to everyone's attention. とイヤミを重ねています。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) に、この bring (something) to someone's attention の形が例文として載っていました。
attention :
3. NOTICE the fact that someone or something is noticed
例) A student first brought the problem to his professor's attention (= caused someone in authority to notice the problem).

つまり、「注目。誰かや何かが注目されるという事実」。
例文は、「ある学生は最初に、その問題を、自分の教授の注目にもたらした(=権威のある誰かがその問題に注目するようにさせた)」。

例文の直訳が、ちょっと不自然になっていますが、bring A to B という感覚は、「A を B に持ってくる」ということですから、「その問題を教授の注目(のところ)に持ってくる」が直訳となり、それはつまり、「その問題に教授が注目するようにする」という意味になる、ということですね。

「その件にみんなの注目を集めてくれて、ほんとにありがとう」と言うのは、「私が招待されたのが最後だったということを、みんなに教えることになったわ、ありがとう」ということですね。
「ママなのに招待されていなかった」というのは、ママにとって不名誉なことなので、本音としては「私に大恥かかせてくれてありがとう」みたいな最大のイヤミを言っていることになります。
途中にわざわざ、dear という親愛語を挿入しているのも、イヤミな感じをさらに強めていますね。
ママをヨイショしたつもりが、余計な恥をかかせることになって、モニカの立場はますます悪くなる一方です^^

その後、フィービーが話題を変えるように、「(ママは持ってきてないみたいだけど)他のみんなはどう? みんなのプレゼントを開けましょう」と言うのですが、そのフィービーのセリフがまた、余計な言葉が入っていて面白いです。
How about you less important people? は、you と less important people が同格ですね。
「あなたたち、つまり、(ママより)重要度の低い[ママより重要ではない]人たちは、どうかしら?」と言ったことになります。
フィービーが「ママほど important ではない人」と呼び掛けているのは「その他の人々」にとって失礼であることは言うまでもなく、その important の話はすぐにでも忘れたい、ママにもすぐ忘れてほしいモニカとしては、important ネタをしつこく使うのは勘弁して!というところでしょうね。


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posted by Rach at 16:20| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月12日

既にその名前の君なら適役 フレンズ8-20その3

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[Scene: Joey's Apartment, Joey is reading a script as Ross and Chandler enter carrying a basketball.]
ジョーイのアパートメント。ジョーイは脚本を読んでいる、そこにロスとチャンドラーが、バスケットボールを持って入ってくる。
チャンドラー: Hey, Joe! You wanna shoot some hoops? (よお、ジョーイ! (バスケの)リングにシュートしたい[バスケしたい?]?)
ジョーイ: Oh no, I can't go. I'm practicing. I got an audition to be the host of a new game show. (あぁ、だめだ、俺は行けないよ。俺、練習してるとこなんだよ。新しいゲーム(クイズ)番組の司会(ホスト)になるためのオーディションがあるんだ。)
ロス: Oh, cool! (おぉ、かっこいいね。)
チャンドラー: That's great. (それはいいな。)
ジョーイ: Yeah-yeah, and if I get it, by day, I'll be (In a sexy voice) Dr. Drake Remoray. But by night, I'll be (In an announcer's voice) Joey Trrrribbiani! (そう、そうなんだよ。で、もし俺が司会をゲットしたら、昼には俺は [セクシーな声で] ドクター・ドレイク・ラモレーになる。でも、夜には、俺は [アナウンサーの声で] ジョーイ・トーリーーービアーニー! になる。)
チャンドラー: You'll be perfect for this! That's already your name! (お前はこの仕事に完璧だな! それってもうすでにお前の名前だもん!)
ジョーイ: But the audition's in a couple hours and I don't even understand the game. (でも、あと2、3時間で、そのオーディションがあるんだ[始まるんだ]。そして俺はそのゲームを理解できてさえいないんだよ。)
ロス: Well, do you want some help? (ふーん、手伝って欲しい?)
ジョーイ: Oh, really? That'd be great! Hey, you guys can be the contestants! (え、ほんとに? そうだと[手伝ってくれると]嬉しい! ほら、お前らは出場者になれるぞ!)
ロス: Awesome! (イケてる!)
チャンドラー: Okay, I guess we can lose to junior-high girls some other time. (よし、女子中学生に負けるのは、また別のときにできるよな。)

バスケットボールを持ちながら入ってきたチャンドラーは、ジョーイに、You wanna shoot some hoops? と尋ねています。
hoop は「フラフープ」などの hoop で「輪(わ)」ですね。
ここでは、チャンドラーがボールを持っていることからもわかるように、「バスケットボールのバスケットリング」を指すことになります。
ですから直訳すると、「バスケットリングにシュートしたい?」と言っていることになり、つまりは「バスケしたい? バスケ(一緒に)やらない?」と誘っていることになります。

ジョーイは、「行けないよ」と言って、俺は今、練習中なんだ、とも言っています。
その理由として、「新しい game show のホストになるためのオーディションがあるんだ」と説明していますね。

game show を直訳すると、「ゲーム番組」になりますが、実際のところは「ゲームを交えたクイズ番組」のこと。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
game show : a television program in which people play games or answer questions to win money and prizes
つまり、「賞金や賞品を獲得するために、ゲームをしたり、質問に答えたりするテレビ番組」。

口々に「クール、グレイト」と言われたジョーイは、得意げな顔で、「もし俺がその司会役をゲットしたら」と言って、by day... by night... というセリフを言っています。
day と night が対比で使われていることからもわかるように、これは、by day 「昼間は、日中は」、by night 「夜は」と場合分けしている感覚ですね。

by day, I'll be... というのは、「昼間は俺は…になる」というニュアンス。
そして、昼と夜で、「その時に自分がなる姿」にそれぞれ声色を変えています。
ドクター・ドレイク・ラモレーの場合には、ソープオペラの俳優っぽくセクシーな低音で、自分が演じる役柄の名前を言い、クイズ番組の司会者の場合には「番組を盛り上げるぞー!」的なノリのいい声で、司会者である自分の名前を音を伸ばして大げさに言っています。

その様子を見たチャンドラーのセリフが面白いですね。
You'll be perfect for this! は、「この役(クイズ番組の司会役)に、お前は完璧だな」と言っているニュアンス。
ジョーイが司会者っぽく自分の名前を言った様子が、「司会者役にぴったりハマってる」という褒め言葉っぽく聞こえるのですが、その後のチャンドラーのセリフから、チャンドラーは違った意味で完璧だと言ったことがわかる仕組みになっています。

その後のチャンドラーのセリフは、「それってすでにお前の名前だ!」ということですね。
司会者だから当然、俳優としての名前を叫ぶことになるのですが、チャンドラーはそれを、「ドクター・ドレイク・ラモレー」という役柄と比較する形で、「クイズ番組の方は、お前以外ありえないな。お前は今のままで、司会者役の名前と同じ名前を持ってるんだから」と表現したことになります。
クイズ番組の司会者の名前と、偶然にもお前は同じ名前じゃん!と言って、「お前のために用意されたような役だな」と言ってみせたわけです。
ジョーイが司会者として自己紹介したセリフを聞いて、「その役にピッタリ、ハマってるじゃん。もうバッチリだよ」と褒めたのかと思いきや、「名前が今のお前と同じだから、ピッタリ」だと言ったというオチ(だって本名なんだから当然じゃん!とツッコミを入れたくなるようなオチ)になっているのですね。

ジョーイは、"But the audition's in a couple hours and I don't even understand the game." というセリフを言っています。
その内容は、「あと2、3時間でオーディションなんだけど、俺はそのゲームを理解してすらいない」ということで、この and は逆接のニュアンスが近いとは思うのですが(実際、英和辞典にもそういう「逆接のニュアンスの and 」の用法も載っているのですが)、ここでは、but という「はっきりした逆接」を使っていないことを訳にも出して、「あと2、3時間でオーディションだ。”そして”俺はこのゲームを理解してすらいない」と訳してみるのも、一つの方法かなと私は思っています。
そういう「逆接のニュアンスの and 」については、1か月半ほど前に、先に謝っておく フレンズ3-4その18 のコメント欄 で意見を交換したことがありました。
こういう and のニュアンスにご興味を持たれた方は、そのコメントも併せてお読みいただけると幸いです。

「この番組のオーディションが始まるっていうのに、俺は番組の仕組みが理解できてない」と心配そうなジョーイに、ロスは「手伝おうか?」と申し出ています。
ジョーイは「ほんとに? 手伝ってくれるとしたら最高だ(嬉しい)!」と言った後、手伝ってくれたら、お前ら二人は、contestants になれるぞ!と言っています。
contestant は「競争者、競争相手」で、ここでは、「クイズ番組で勝敗を競い合う出場者」のことですね。

クイズ番組の出場者、解答者になれると言われて、ロスは喜び、チャンドラーも I guess we can lose... と言いながら、持っていたバスケットボールを、後ろに無造作に放り投げ、そのクイズ番組オーディションの練習に付き合うことになります。

そのチャンドラーのセリフ、I guess we can lose to junior-high girls some other time. について。
lose to は「(人・チーム)に負ける」、some other time は「また別のとき(に)」。
ですからこのセリフを直訳すると、「俺たちは、また別のときに、女子中学生に負けることができると思う」になります。
もう少し自然な日本語にすると、「女子中学生に負けるのは、また別の機会にできるんだし」ということで、それはつまり、「今からみんなでバスケをして、結果、女子中学生に負けることになる、、というのはまた別の機会に、ということにして、今はジョーイのオーディションの手伝いをしてやろうか」と言っていることになります。
「どうせ負けることになるんだから、他にやることがあるのなら、バスケはやめちゃっても問題ないよね」的な自虐的なセリフだということですね。
実際に、女子中学生と試合する約束をしていたわけでもないでしょうが、仮に公園でバスケをやっている女子中学生と試合することになったとしても、それに勝てそうにないようなレベルなんだから、別に無理して今やらなくてもいいよね、他の用事があるならそれを優先させたらいいよね、と言っているのが面白いということですね。


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posted by Rach at 14:11| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月10日

give it a rest フレンズ8-20その2

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出産間近のレイチェルのために、ベビー・シャワーを開く予定なのですが、主催者のモニカたちがレイチェルのママを招待し忘れたことを知って、レイチェルは驚き、怒っています。
モニカ: Well, it wasn't my fault. Phoebe was in charge of the invitations! (私のせいじゃなかったのよ。フィービーが招待の担当だったもの!)
フィービー: Well, I don't, I don't have a mother. So often I forget that other people-- (うーん、私には、私にはママがいないから。だからよく忘れるのよね、他の人に…)
モニカ: (interrupting her) Oh, give it a rest! ([フィービーの言葉を遮って] もう、やめてよ!)
レイチェル: So my mother is not coming to my baby shower?! (それで、私のママは、私のベビー・シャワーに来ないの?)
フィービー: No. (Pause) Neither is mine. (来ないわ。[間があって] 私のママもね[私のママも来ないわ]。)
モニカ: Okay, y'know what? Don't worry, okay? We'll take care of it. We'll call her. Just go home and get ready. (いいわ。ねぇ。心配しないで。私たちはその件をちゃんと片づける[処理する]わ。レイチェルのママに電話する。(だからレイチェルは)ただ家に帰って準備して。)
レイチェル: Please, make sure she comes. It's really important to me. I mean it's my mom! (お願いよ。必ずママが来るようにしてね。私にとっては本当に重要なんだから。だって、私のママだもの!)
フィービー: I know. I know. What's her number? (そうよね、そうよね。で、ママの電話番号は?)
レイチェル: I don't know. (知らないわ。)

モニカは、「ママを招待し忘れたのは、私のせいじゃないわ」と言って、「フィービーが招待の担当だったもの!」と、責任はフィービーにあったことを主張します。
in charge of は「〜を担当している、〜を管理している、〜の担当者・責任者である」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
in charge (of something) : controlling or responsible for a group of people or an activity
つまり、「人々のグループ、またはある活動をコントロールしている、またはそれに対して責任がある」。

「招待はフィービーの担当でしょ? ママを呼び忘れたのはフィービーのせいよ」と言われたフィービーは、「私はママがいない。だからよく(しばしば)、忘れるのよね、他の人が…」と言ったところで、モニカに言葉を遮られ、「やめてよ!」とあきれたように言われることになります。

名詞の rest は「休み、休憩」「静止、停止」という意味。
Give it a rest! は「やめろ! 黙れ! (その話は)もういい!」というキツいニュアンスの言葉になります。

Macmillan Dictionary では、
give it a rest : (INFORMAL) used for telling someone to stop saying or doing something that is annoying you
つまり、「(インフォーマル) 自分をいらいらさせている何かを言う、またはするのをやめるように、人に言うために使われる」。

something that is annoying you というのがポイントですね。
こっちがいらいらするような言動をしている相手に対して言うセリフだ、ということです。
親しくない相手に使うと、喧嘩になりそうなキツいセリフだということですね。

モニカに遮られて、フィービーのセリフは途中で切れていますが、これは、「(私にはママがいないから)他の人にママがいるってことを忘れる」と言いたかったことがわかりますね。
フィービーのママが小さい頃に自殺した、という話はこれまでのフレンズに何度も出てきました。
それはもちろん、フィービーにとって、とても悲しい出来事なのですが、そのことをこんな風に「自分の責任逃れや言い訳」に使うことがフィービーには時々あるので、もうその話はよしてよ、とモニカも怒っていることになります。

レイチェルはまた、「それで私のママはシャワーに来ないの?」と同じことを尋ねますが、フィービーはそれに対して静かな口調で、No. と言っています。
No, she's not coming. 「レイチェルのママは来ないわ」ということですね。
その後の、Neither is mine. は、My mother is not coming, either. 「(レイチェルのママと同様に)私のママも来ない」と言っていることになります。
ついさっき、「立場が悪くなったら、すぐにママの話を持ち出すのはやめてよ。聞き飽きたわ、うんざりよ」みたいにモニカに言われたばかりだと言うのに、ここでもまた、「レイチェルのママは来ない。そして私のママも来ないのよ」としんみりした様子でママの話を持ち出しているところが、「したたかなフィービー」のキャラクターがよく出ていると思います。

モニカは、「心配しないで。何とかする」みたいに言って、「私たちはママに電話するから、レイチェルは自宅に帰って準備して」と言って送り出します。
take care of は「(人)の世話をする、面倒を見る」という訳で最初に覚えることが多いですが、この場合は「(物事・事態)を処理する、片づける」というニュアンスですね。

レイチェルはドアの方に行きながら、「お願いよ。ママが必ず来るようにして」と言っています。
make sure SV は「S が必ず V するようにする」ということで、人に何かを指示する、念押しする時によく使われる表現です。
Make sure+文、の形で、「文の内容が sure (確か、確実)になるようにしろ」というニュアンスになるわけですね。
「私にとっては重要なことなの。だって私のママなんだもの!」みたいに、「大事な大事なママを絶対にちゃんと呼んでよね」っぽく言い残して、立ち去ろうとするのですが、フィービーに、「わかったわ。で、ママの電話番号は?」と聞かれたレイチェルが、「知らないわ」と返事するのが、フレンズっぽいところです。
「私が知ってるわけないじゃない」みたいな顔でそう答えているので、「さっきの”ママが出席してくれることは私にとってすっごく重要なことなのよ”発言は、一体どこへ?」とツッコミを入れたくなるわけですね(^^)


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posted by Rach at 16:28| Comment(2) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月08日

招待してないのに来たらすごい偶然 フレンズ8-20その1

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シーズン8 第20話
The One With the Baby Shower (赤ちゃんが生まれたら?)
原題は「ベビー・シャワーの話」


もうすぐ赤ちゃんが生まれるレイチェルのために、baby shower (出産間近の人にプレゼントを渡すパーティー)の準備をしているところ。
レイチェル: So, what's the final head count on my baby shower? (それで、私のベビー・シャワーの最終的な人数は何人?)
フィービー: About twenty, a couple people from work had something else to do. (20人くらいね。職場の2人(2、3人)は、他に用事があるって。)
モニカ: Also both of your sisters called and neither can make it. (それにあなたの妹たちも電話してきて、どちらも出席できないわ。)
レイチェル: What?! You mean they're not coming to a social event where there's no men and there's no booze?! That's shocking! I don't care, as long as my mom's here. (何ですって? 男なし酒なしの社交行事には二人は来ないってこと? それってショッキングだわ! (でも)構わない、ママがここに来る限りはね。)
モニカ: Oh, my God. Your mother! (なんてこと。あなたのママ!)
レイチェル: What?! My mom's not gonna be here?! (何? 私のママはここには来ないの?)
モニカ: Well, given that we forgot to invite her, it would be an awfully big coincidence if she was. (うーんと、私たちがあなたのママを招待し忘れたことを考えると、もし彼女が来たら、ものすごい大きな偶然ってことになるわね。)
レイチェル: My God! (なんてこと!)

shower というのは、お祝いごとのある女性に贈り物をするパーティーのこと。
bridal shower なら「花嫁になる人へ贈り物をするパーティー」のこと。
ブログの過去記事では解説を飛ばしてしまいましたが、フレンズ4-22 では、出産間近のフィービーのために開いた baby shower のシーンもありました。

shower の英英辞典の語義を見てみると、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
shower : (PARTY) a party at which presents are given to a woman who is going to get married or have a baby
つまり、「結婚する、または出産する女性に、贈り物(プレゼント)が渡されるパーティー」。

レイチェルは、what's the final head count on my baby shower? と尋ねています。
head count は「人数、頭数(あたまかず)」のことですね。
日本語でも「頭数(あたまかず)をそろえる」という表現がありますが、まさに直訳の「頭(head)+数(count)」が head count という言葉になっているわけです。
ですから、what's the final head count on は「〜に出席する最終的な人数・頭数は何人?」という質問になります。

フィービーは、「20人くらい」と返事した後、「職場の2人(もしくは、2、3人)は、他にすべきことがあった」と言っていますが、それは「その人たちは、他の用事があるから来られないって」みたいなことですね。

モニカは「それにあなたの妹は、二人とも電話してきて、どちらも来られないって」と言っています。
make it は「うまくいく、やり遂げる、成功する」などの意味もありますが、ここでは「(何とか)出席する」というニュアンス。
妹二人が欠席と聞いて、レイチェルは大げさに驚いた声を出しています。
booze は「酒」という意味。
パーティーの案内状に使われる言葉で、B.Y.O.B. という略語がありますが、それは、bring your own booze [bottle] の略で、「酒は各自持参のこと」という意味になります。
social event は「社交行事」。
ですから、「男がいない、酒がない社交行事に、私の妹たちは来ないっていうこと?」と言っていることになります。
その後、さらに大げさな調子で、That's shocking! 「それってショッキングだわ!」と言っていますが、実際のところは、「あの妹たちのことだから、男なし酒なしのパーティーに来るはずないってわかってたわ」というところでしょう。
それを、I knew it. 「わかってた。そんなことだろうと思ってた」と言わずに、「こういうパーティーに来ないだなんて、意外だわ、驚きだわ!」と皮肉っぽく言っているのがポイントで、ですからそれを聞いたフィービーも少し笑っているわけです。

I don't care は「妹が来ないってことは、別に構わない」で、その後、as long as my mom's here 「私のママがここにいてくれれば、シャワーに出席してくれる限りは」と付け加えています。
「ママさえ来てくれるなら、妹たちなんか来なくても全然問題ない」というレイチェルの発言を聞いて、モニカはハッとなり、「あなたのママ!」と言っています。
それだけで、レイチェルのママを招待するのを忘れたことは明らかですね。
「ママはここには来ないわけ?」と聞き返すレイチェルに、モニカは、given that 以下の長めの文章を言っています。

given that... は「もし…だと仮定すれば、もし…なら、…を考えれば」という決まり文句。
LAAD では、
given [preposition] : used to say that something is not surprising when you consider the situation it happened in (SYN: considering)
例) I think I did all right, given that I didn't study much.

つまり、「何かが起こった状況を考えて(考慮して)、それが驚くべきことではないと言う時に使われる」。例文は、「私はうまくやったと思う、あまり勉強しなかったことを考えると」。

英英の語義にあるように、given that... は、considering (that)... とほぼ同じ意味になりますが、それぞれの本来のニュアンスを考えると、given that は、「that 以下が与えられた状況で」、considering that は、「that 以下を考慮して」という違いになるでしょう。

ですから、モニカのセリフは、「私たちがレイチェルのママを招待するのを忘れたということを考えると、もしママが来たら、それはそれはものすごく大きな偶然になるでしょうね」と言っていることになります。
招待していないから、シャワーに来るはずがない、だから、現実とは反対の仮定である仮定法過去が使われているのもポイントです。

「招待していないのにもしママが来たとしたら、それってものすごい偶然よね、奇遇よね」と言っているわけですが、招待してないから来ないとわかっているのに、怒ったレイチェルが「ママはここに来ないの?!」とわかりきったことを尋ねて来たので、「もし来たとしたら、ものすごい偶然よねぇ」と答えるしかない、というモニカの辛い立場がよく出たセリフになっていると思います。


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