2008年08月30日

「使える英語すごいノウハウ」を読んで(その2)

前回 に引き続き、晴山陽一さんの最新刊、使える英語すごいノウハウ―「英語がスラスラ出てくる」ようになる本 (三笠書房) について語りたいと思います。

第4章では、英語の「音」の大切さについて述べられています。
p.66 実際の会話では、同じ文でも読み方によってまったくニュアンスが変わってしまう場合がある
p.67 文字からだけの学習は危険を伴う
p.73 何回聞けばいいか、という問いに対する私の答えは、「文字から音が流れ出るまで」ということになります。
p.74 スクリプトを見て音読した時に、耳に残っている音が文字から聞こえてきたらしめたものです。


この部分のお話は、ドラマという「生きた英語」を使って英語を学んでいる私にとって、とてもよくわかる部分です。

「スクリプトを見て、文字が聞こえてくる」という感覚、わかります。
時々、「フレンズ」の今扱っているエピソードとは別のエピソードのスクリプトを、調べ物のついでに読むことがあります。
ざっとスクリプトを見ることで、そのシーンやら、その時のセリフの言い方などを思い出す時があります。
レギュラーのキャラクターの場合は、声やイントネーション、言い回しをよく知っているだけに、余計にそれを思い出しやすいですね。
フレンズを何度も見ている人なら、わざわざDVDを引っ張り出して見返すこともなく、スクリプトだけで、実際にフレンズたちがやり取りしている様子が想像できる…自分の中に音声の記憶として残っているということですね。

「文字からだけの学習は危険を伴う」のも全くその通り。
ブログでネットスクリプトを使うようになってから、きちんとDVDの画面で実際のシーンを確認することなく、「スクリプトの文字だけ」で内容を判断していることが時々あります。
そういう場合は、セリフの解釈を間違えることが多い(笑)。
Come on! や Hello! などのような簡単なフレーズでも、その言い方が違うと、ニュアンスも全然違ってきてしまうのです。
相手につっかかるような言い方で言っているのを聞けば、例えそれが英語であったとしても、何となくニュアンスはわかります。
それが、come on や hello という文字でしか見ていないと、なかなか「カモン」「ハロー」のイメージから抜け出せません。

ある程度そのドラマやキャラのセリフに慣れて来た人が陥りやすい罠が、「何となくわかるから、ネットスクリプトという文字だけで学ぶ」ということかもしれません。
せっかく生の人間がしゃべっているドラマを利用して学習するんだったら、その「音」を聞かないともったいないです。
音源があるものであれば、その「音」は積極的に活用していくようにしましょう。


第5章の「3秒レスポンス」というのは、付属のCDを聞きながら行なうトレーニングです。
これは p.90 にも書かれているように、「日本語に訳して判断するのではなく、イメージを使って瞬時に判断する」訓練になります。
続けて読まれる5文の中に必ず2文、内容の間違った英文があり、その間違っているものはどれかを当てる、という訓練です。
ゆっくり読んで、それぞれの単語を日本語に置き換えたら、その間違いはすぐにわかると思うのですが、それを音として流れるのを聞いただけで、その間違いに気付くか?ということを確かめるテストです。

単語を「聞いた瞬間にイメージする」訓練はとても大切です。
TOEIC のリスニングなどでは必ずその能力が必要になってきますね。
「聞いたままの順番で、聞いた瞬間にイメージする」ということがどういうことか、今いちよくわからない、という方は、このトレーニングに挑戦してみて下さい。
TOEIC のような文章をいきなりイメージしろ、と言われても難しい、という方は、まずは簡単な短い文章でイメージ化する訓練をすべきです。
どんなに長い英文でも、結局は、切れ目切れ目でイメージしていくことになるので、まずは短い文から始めた方がいいですね。


第7章では、「補助輪付き英語学習法」について語っておられます。

p.140 聞き取れないものは100回聞いても聞き取れないケースが多く…

それには全く同感です。
わからない音は、いつまで経っても「音の洪水」でしかありません。
私のおすすめする Rach流DVD学習法では、一番最初に、「英語音声、字幕なし」でトライすることをすすめていますが、それを何回も繰り返すことはすすめていません。
「わからないものは、何回聞いてもわからない」からです。
わからないものをわかるまでひたすら聞くよりは、「内容やニュアンスをわかってそれをイメージしながら何回も聞く」方がずっといいですね。

その「補助輪付き英語学習法」の一つとして、
p.153 「洋画・海外ドラマ」を徹底活用!
という項目があります。
p.157 に、私がこのブログで扱っている海外ドラマ「フレンズ」の名前が出てきます。

一方、テレビドラマでおすすめなのは『フレンズ』あたりでしょうか。シリーズを追って見ていると、登場人物が隣人になったような親しみを覚えます。キャラクターが立っているので、「この人だからこの表現だよな」といった納得もできるようになります。

私も拙著、シットコムで笑え! 楽しくきわめる英語学習法 の 1.3 ドラマを使う意義 の p.14 に、「キャラ立ち」してくる。 という項目で、同じような内容を述べています。

セリフもより「らしい」セリフになり、キャラに合わないセリフを言っているのは、あまり聞きませんね。
「こんなの、チャンドラーらしくないよ」とか言って、スタッフの誰かがダメ出しをするのでしょう。
そうして、英語のセリフが「彼ららしい」と思えるところまできたら、英語を日本語と同じような感覚で受け止められている、ということになるのです。


言葉は、その言葉を発した人間と密接な関係があります。
ですから、その人間のキャラクターがはっきりしているほど、そのセリフのニュアンスも掴みやすいはずです。
理屈っぽい人、ちょっと人と感覚がずれた人、誰かの言葉にチャチャを入れずにはいられない人、など、いろんなキャラがいるからこそ、バラエティーに富んだセリフが生まれ、聞いている方もいろんな種類の言葉を覚えることができるのですね。
キャラクターが立っている、キャラ立ちしている、ということは、その人の発する言語を深く理解するのに、大いに役立つのです。
何かしらの構文やキーワードを覚えるために、よくありがちな一般的な設定で作ったスキットよりも、ずっと言葉が「生きて」いる、だから、覚えやすいのですね。


p.159 多くの人は、自分が上達していることを知らずに、無用な失望を味わい、学習意欲をなくしているように思います。
p.172 一番大事なのは、少しずつでも学習が進んでいるという充実感と期待感ではないでしょうか。


全くその通りだと思います。
私も拙著の p.79 で以下のように述べています。

あの頃(初めてフレンズを見た頃)に比べれば、随分わかるようになった……その思いの積み重ねがあって、今の私があります。
大切なのは、試験の点数ではなくて、自分で「わかるようになった」という実感です。人にそれが上手く説明できなくてもいい、自分で「あの頃よりもわかるようになった」と思えることが大切です。


ですから、私は TOEICという試験の点数以外にも、自分で上達しているのを実感できる部分があるから、こうしてブログも英語学習も続けていられるのですね。
「TOEIC の点数だけ」を指標にしていると、点数が頭打ちになったり、下がったり、もしくは逆に、もし万が一、満点を取れた場合に(笑)、そこで英語学習をやめてしまうかもしれません。
「自分が英語を使えるようになるかどうか」が問題なので、自分の中での実感が一番大切な判断基準なのです。
こうして、ブログを続けて行って、もっともっとフレンズのセリフを深く分析できるようになったら、もっと英語力が上がっているはず…という期待感で続けているのですね。


相変わらず、晴山さんの本を語りながら、自分の本の話もたくさん混ぜてしまいましたが(笑)、「人が書いた本を読む」ことは、自分のやり方を見つめ直すことでもあります。

私の本のタイトルのキーワードである「楽しく」という部分は、晴山さんの本にも溢れています。
(おこがましいですが)物事に対する価値観も似ているのかな、と思います。
ですから、晴山さんの本を読ませていただいて、「すごく”晴山さんらしい”本だわ!」と思いつつ、自分の方向性が間違っていなかったことも再確認できました。
晴山さん、ありがとうございました!

また、来週くらいに、もう1冊いただいた本、「知的生産のためのすごい!仕事術」をご紹介したいと思います。


(2008.8.31 追記)
晴山陽一さんのホームページ、晴山陽一オフィシャルサイト の INFO に、
2008.8.30 『使える英語 すごいノウハウ』が刊行されました。もうすぐ『英語にもっと強くなる本』が刊行されます。『英語ベストセラー本の研究』を課題図書に選んでくださった出版社があります。
という記事が追加されました。
そこで、私がこのブログで「使える英語すごいノウハウ」の紹介記事を書いたことを紹介して下さっています。
このブログへのリンクもはってくださっています。
晴山さん、いつもありがとうございます!
(追記はここまで)


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2008年08月28日

晴山陽一さんの「使える英語すごいノウハウ」を読んで(その1)

英語本を始め、数多くの本を出版されている晴山陽一さんが、サイン入りの本を私に送って下さいました!

最初のお話では最新刊を1冊送って下さる、ということだったのですが、その他にも、少し前に出版されて話題になった本も一緒に送って下さいました。つまり、合計2冊も!
晴山さん、本当にありがとうございます。とっても嬉しかったです。

どうして、私にサイン本を送って下さることになったのかについて、その経緯をご存知ない方のために、ここで簡単に説明します。

私はこのブログで、晴山陽一さんの「英語ベストセラー本の研究」(幻冬舎)を読んだ感想を書きました。
晴山陽一氏の「英語ベストセラー本の研究」を読んで(その1)
「英語ベストセラー本の研究」を読んで(その2)
その記事を晴山さんが見つけて読んで下さり、その後、晴山さんご本人とコメント欄でお話させていただけるようになりました。

また、大変光栄なことに、晴山さんご自身のサイト 晴山陽一オフィシャルサイト私の本棚から のページで、私が書いた本、シットコムで笑え! 楽しくきわめる英語学習法 を紹介して下さっています。

晴山さんがコメントを入れて下さったのは、以下の記事になります。
晴山陽一氏が拙著を紹介して下さいました
そうだったら良かったのに フレンズ3-14その8
ここは笑うべきところ? フレンズ3-14その10  

そのコメントのやり取りの中で、晴山さんが、ご本にサインして私に送って下さると言って下さったので、厚かましくもそのお話に甘えさせていただきました。
2冊の本を送って下さったのですが、そのうちの1冊が今回ご紹介するこの本(↓)です。
8月26日に発売になった新刊本です。
使える英語すごいノウハウ―「英語がスラスラ出てくる」ようになる本 (三笠書房)

もう1冊の、知的生産のためのすごい!仕事術 については、また日を改めて書きたいと思います。

「使える英語すごいノウハウ」(以下、「この本」とします)は、CD付で、1,365円とオトクです。
本についている帯を見て驚いたのですが、
「著書累計100万部突破!!」
だそうです。
本のタイトル通り、「すごい」としか言いようがありません。

この本の「はじめに」には、こう書かれています。

もともと英語が好きでたまらないという人は、放っておいても学習します。問題は、さして英語が好きでもないのに、何らかの理由で英語上達を求められている人たちです。このようなジレンマに立たされている「英語恐怖症」の人々に、このささやかな書物を贈ります。

この本は、英語初学者向けの内容になっています。
ですから、文章の口調も穏やかで優しいものとなっていて、とても読みやすいです。

以下、私が「そうそう!」と思った点を、いくつか挙げていきます。

p.20 まずは「ネイティブを目指す」のをやめてみる
お断りしておきますが、これは、英語学習者をがっかりさせるために言っているのではありません。ありもしない可能性を求めて挫折感を味わうことの愚かしさを知っておいてほしいだけなのです。
p.21 とにかく「ネイティブの壁」は、それほどに高くて厚い壁なのです。でも、そうと知れば、むしろ気が楽になるのではありませんか。


これは、特に、英語初学者にとっては、大切な考え方だと思います。
本や教材で、「ネイティブ並みの英語力」という言葉を時々見かけますが、ネイティブ並みの英語力なんて、そんなに簡単につくはずがありません。

英語を学べば学ぶほど、それなりに英語に関する知識も増えてきますし、いろんな表現も覚えます。
でも、そういう知識の増加に比例して、英語が流暢に話せるようになるわけではありません。
英語力がつけばつくほど、「ネイティブの壁」というのがどんなものかを実感するのです。
ですから、ある程度、英語を学んだ人は、その「ネイティブの壁」という現実を知っていると思うけれど、英語を学び始めたばかりの人は、そのイメージがはっきりしていないだろうから、余計にその「壁」の存在をはっきり認識しておいた方が良いと思うのです。

私自身は、英語学習者として、「出来るだけネイティブに近づきたい!」という強い思いは持っています。
日本語で書ける、話せるくらいのスピードで、英語でも書けるようになりたい、話せるようになりたい、ということですね。
もちろんスピードだけでなく、「内容」も母国語と同じレベルのものを生み出したい、ということです。
でも、母国語である日本語と同じレベルで、第二言語である英語を駆使できるようには到底ならないだろうと思います。
少しでも、日本語で出来るレベルに近づけたい、日本語と英語のギャップを縮めたい、という感じですね。

同じく晴山さんの著書の「英語ベストセラー本の研究」の p.95 に、
英語を身につけられない人は、基本的な見通しが甘すぎると思う。
という一文がありました。
この文章は、「英語ベストセラー本の研究」の中で、一番、厳しい言葉だったと思うのですが、上の話と通じる部分があるように思います。
基本的な見通しが甘い、ということは、「ある程度の時間やお金をかければ、ネイティブの壁は突破できる」と思うことと同義である気がします。

「英語を身に付けることが難しいことくらいわかってる!」という人も多いかもしれません。
でも、英語学習をやっていて「ヘコんだ」「自分自身に失望した」「私には語学の才能がないんだと思った」という人は、やはり心のどこかで「数ヶ月一生懸命勉強すればペラペラになる」というような「甘い見通し」を持っている、ということなんじゃないかと思うのです。
誰でも、想像通りに事が運ばない時には、自分に失望したりするものですから、その気持ちはよくわかるのですが。

私はフレンズのDVDを使って英語を学んでいる時に、わからない自分に失望したことはあまりありません。
ネイティブじゃないから、ネイティブと同じように理解できなくて当然だ、ということがずっと頭にあったからです。
簡単じゃない、とわかっているから、わからない自分にいらいらすることもないのです。

「ネイティブの英語」を目標として目指すのはいい、でもそんなに簡単に手に入るものだと思わない方がいい。
「ネイティブの英語」という究極の目標に限らず、「ある程度の英語力」(その「ある程度」がどのくらいかを説明するのも難しいですが)をつけることも、それほど簡単ではない、と知っておくべきです。

それは自分の能力の限界ではなくて、どんなに英語のセンスがある人でも、「英語力」はそんなに簡単にゲットできるものではないのだ、という事実をわかっていることが大切なのです。
私がずっと英語学習を続けてこられたのは、その事実を知っていたから、ということかもしれません。

もし「ある教材を使って数ヶ月でネイティブ並みの英語力を身に付けた!」という人がいたとしたら、私なら「その人はきっと語学の天才なのね!」の一言で片付けます。
まぁ、そういう人もいるのかもしれないけど、私には関係ない話だろうと割り切ります。
晴山さんの言葉の「ありもしない可能性を求めて挫折感を味わう」というのは、そういう宣伝文句を信じて、次から次へといろんなことを試し、その度に、自分自身の才能に失望する、ということなのでしょう。
買ってしまったものはしょうがないですが、そういうものを買った上で、それで英語力が伸ばせなくて、さらには自分に失望して英語学習をやめてしまう…なんて、もったいない話だと思います。

p.46 英語を使えるようになりたかったら、英語を使う練習をすればいい。
p.53 「英語の学習者」だという意識をやめにしてください。自分は「英語の使い手」なのだと思ってください。
英語は「使った者勝ち」なのです。


この部分には、私もはっとさせられました。
「英語学習者としての Rach」が、ブロガー Rach のアイデンティティであるとずっと思っていたのですが、ことさら「学習者」であることを強調するのも、実は問題があるのかな、と。

「英語を”勉強”する」という言い方は、何となく受験勉強などを彷彿とさせるので、個人的にはあまり好きな言葉ではありません。
英語という他言語を学びたい、という思いで、「学習」という言葉を私は多用しているのですが、いつまで経ってもただ英語を「学習」しているだけではダメなんだ、と。
使ってナンボ、人とコミュニケーションしてナンボの「言語」なわけですから、それをただ学んで、知識としてインプットするだけではダメで、使わなければ意味がない、と。
自分としては、使うための英語のデータベースを手に入れるつもりで、いつもフレンズのセリフを見つめ、それを分析しています。
いつも「いつかそれを使ってやろう」とは思っているのですが、まだまだ「使う視点」が足りないような気がします。
使うチャンスを与えないと、せっかくのインプットが無駄になってしまう、ということですね。
私がこのブログでずっとやってきたことは、英語を分析し、理解し、インプットするという「英語学習者」としての行動ですが、「英語の使い手」としての側面を意識してもっと伸ばしていかないといけないのだと感じました。


長くなりそうなので、2回に分けさせていただきますね。
2回目はこちら→ 「使える英語すごいノウハウ」を読んで(その2)


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2008年08月26日

通訳を挟んだ恋人の会話 フレンズ3-15その4

[Scene: A Street, Phoebe is walking along with the diplomat (Sergei) and his translator (Mischa).]
ストリート。フィービーは外交官(セルゲイ)、そしてその通訳[翻訳者](ミーシャ)と一緒に歩いている。
セルゲイ: (something in Russian or Polish)
ロシア語またはポーランド語で何かを話す。
ミーシャ: He says that walking with you makes this strange city feel like home. (彼はこう言ったんです。君と歩くと、この見知らぬ町がまるで自分の家[ホームタウン]のように感じられる、って。)
フィービー: Me too. Although this city is my home, so. So that's dumb what I said. Don't tell him I said that. Umm, you make something up. (Mischa does so and Sergei kisses her hand.) Nice! (to Mischa) Thank you. This is me, here. (私もよ。この町は私のホームタウンだけどね。今、私の言ったことってバカみたいね。私がそう言ったって彼には言わないで。何か(適当に言葉を)作って。[ミーシャはそうする[適当にセリフを作る]、するとセルゲイはフィービーの手にキスする] ナイスよ! [ミーシャに] ありがとう。ここ、これが私の家なの。)
(Sergei goes up to her at her door and says something.)
セルゲイはドアのところで彼女に近づき、何かを言う。
ミーシャ: (leaning in) Your eyes are very pretty. ([身を乗り出して] 君の瞳はとてもきれいだ。)
フィービー: (to Mischa) Thank you very much! Oh! (to Sergei) Thank you! ([ミーシャに]ほんとにありがとう! あぁ! [セルゲイに] ありがとう!)
(Sergei says something and leans in to kiss her, but just as he's about to....)
セルゲイは何か言い、フィービーにキスするために身体を寄せるが、彼がキスしようとしたちょうどその時…)
ミーシャ: (leaning in) He would like to kiss you. ([身を乗り出して] 彼はあなたにキスをしたいと思っています。)
フィービー: (to Mischa) Okay, y'know what, you don't have to do that now. (Mischa translates that to Sergei) No-no-no-no!! Not him! No, you don't! (Mischa tells Sergei he can proceed and steps away) Well, the moment's over. ([ミーシャに] いいわ、ねぇ、あなたは今それをする必要はないわ。[ミーシャはそれをセルゲイに通訳する] 違う違う違う違う! 彼じゃなくて! あなたがする必要がないの! [ミーシャはセルゲイに続けてもいいと言って、離れる] あぁ、その瞬間は終わっちゃったわね。)
(Sergei says something and kisses her.)
セルゲイは何かを言い、彼女にキスする。
フィービー: Oh. (あぁ。)
ミーシャ: Oy! (オイ!)

通訳であるミーシャの英語は、ロシア語っぽいアクセントになっていると思います。
外交官のセルゲイは、この見知らぬ町も、君と歩いていると自分のホームタウンのように思えてくる、と言っています。
Me too. Although this city is my home.... について。
フィービーは、is my home の is をはっきり発音しています。
私にとっては「実際に」ここがマイホーム・ホームタウンなんだけど、という感じです。
相手が何か素敵なことを言ってくれた時に、「私も同じよ。私も同じように感じるわ。」と返すのはお決まりのパターンですが、今回は、マンハッタンはフィービーのホームタウンなので、「あなたといるとホームタウンのような気がする」という流れではおかしくなってしまいます。
そう言った後、「バカなこと言って、バカな女だと思われたくないから、適当にセリフを作っておいて。」と言っているのですね。
さすがは通訳。うまい具合に言葉を作ったので、セルゲイは喜んだようです。

ドアの前で語り合う二人の間に、さっと、通訳のミーシャが割り込んでくるのが面白いですね。
ト書きでは、leaning in とありますが、これは「身を乗り出す」ニュアンスです。
lean は、「まっすぐな姿勢から体を曲げる、傾ける」イメージですが、そこに in がついて、「入ってくる」感じが出ますね。
lean on や lean against だと、「…にもたれる、寄りかかる」というニュアンスになります。

通訳の人、というのは、通訳をやっている時は「個人」を出してはいけませんよね。
自分が話している言葉はすべて、通訳する対象となっている人の発言なわけです。
通訳を使って人と話をするのに慣れている人は、それをよくわかっていますが、フィービーは通訳を挟んで会話したことなどないのでしょうね。
だから、通訳であるミーシャが、"Your eyes are very pretty." と言った時、その素敵な言葉を言ってくれた人であるミーシャに対して、つい感謝の気持ちを述べてしまったのですね。
お礼を言う相手はミーシャではなく、セルゲイであると気付いて、お礼を言い直すのが面白いです。

ムードが出てきて、もう「言葉なんていらない」(笑)状態になってきたのに、それでもいちいち言葉を訳してくれるミーシャ。
フィービーの you don't have to do that now. はミーシャに向けたセリフで、「もうそんな風に通訳する必要がないのよ。通訳しなくていいのよ。」という意味で言っています。
意味は、you don't have to translate. ということですが、translate という動詞は使わずに、do that と表現しているので、それをセルゲイの言語に訳して伝えてしまうと、セルゲイにとっては、「あなたは今それをする必要がない。」→「キスはしなくていい」という風に聞こえてしまいますよね。
その面白さを出すために、ここでのセリフはわざと、translate という言葉を使っていないわけです。
「そんなことしなくていい」と言った場合に、それが通訳のミーシャに対する言葉なのか、セルゲイに対する言葉なのかで、「そんなこと」の内容が変わってしまう、そこが面白いわけですね。

the moment's over. について。
この moment は、「瞬間」というより、「グッドタイミング」とか「チャンス」みたいな感じでしょうか?
ロングマン現代英英辞典では、
moment: OPPORTUNITY
[usually singular] a particular time when you have a chance to do something

つまり、「何かをするチャンスを持った時の特別な時間」。

いいところだったのに、そのチャンスが終わっちゃったわね。とんだ邪魔が入ってムードがぶち壊しになっちゃったわね、というところでしょうか。

つい職業病で、何でもかんでも訳してしまいたくなるミーシャに笑えます。
最後の部分、フィービーの Oh. の後、ミーシャは Oy! と言っていますが、これも多分、英語の Oh. のニュアンスを、セルゲイのためにセルゲイの国の言葉に言い換えたのだろうと思います。
例えば、うっとりしている時の、"Oh, good!" のようなセリフをわざわざ「あぁ、いいわ〜!」と訳してしまうようなものかなぁ、と。
そういう感覚的なセリフは、あえて訳してくれなくてもニュアンスは伝わるのに、それを律儀に訳すことで、現実に連れ戻されてしまう、我に返ってしまう、他人が傍にいることを思い出して恥ずかしくなってしまう…というマイナス要因になるわけですね。
余計なことをしてしまったと恥ずかしそうにキョロキョロしているミーシャがかわいいです。


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2008年08月24日

ロックオン フレンズ3-15その3

[Scene: The Xerox place, Chandler and Joey are waiting in line.]
コピー屋(ゼロックスのお店)。チャンドラーとジョーイは並んで待っている。
チャンドラー: Come on, Chloe! Finish up with your customer first. Come on, Chloe! Come on, Chloe!! (クロエ、来い! 君のお客を先に終わらせろ。来い、クロエ! 来い、クロエ!)
アイザック: (to Chandler and Joey) Can I help you? ([チャンドラーとジョーイに] いらっしゃいませ。)
チャンドラー: Uh-oh. (あっちゃー。)
ジョーイ: Uh, y'know what, we're having second thoughts about our copying needs. And we'll need a little more time to think about it. (あぁ、ねぇ。コピーの必要(性)についてもう一度考えてみることにするよ。それで、それを考えるのにもう少し時間が必要なんだ。)
アイザック: Chloe, switch with me, there's some guys here that got a crush on you. (クロエ。俺と交替してくれ。ここにクロエにのぼせている男たちがいるんだ。)
Chandler: (to Joey) Okay, that hurt us. ([ジョーイに] あぁ。今のは傷付いたな。)

Come on, Chloe! と呪文のように唱えているのが面白いです。
second thought は「2番目の考え」なので、つまりは「再考、考え直し」。
クロエ目当てで来たのに、男に担当されちゃうことになっちゃいそうだったので、「ちょっともう少し考えてみるわ。だから俺たち飛ばして、次の客に応対して。」みたいなことですね。

でも、そういうことを言われ慣れているアイザックは、チャンドラーたちの意図に気付いて、ダイレクトにクロエに告げてしまいます。
switch with me は「私と交替する」ですね。

コピーの用事を無理やり作って来ているのに、その本心(got a crush on you クロエに惚れている)を見抜かれてそれをはっきり口に出して言われてしまったので、「今のセリフは俺たちを傷付けた」と言っています。
hurt の動詞の活用は、hurt-hurt-hurt で、上のセリフの hurt は過去形ですね。
もし現在形なら、主語が that なので、hurts となります。


クロエ: Hi, guys. I haven't seen you since this morning. (はーい、あなたたち。今朝から見てないわね。)
チャンドラー: Well ah, ........y'know. (あぁ…あの。)
クロエ: Hey, what are you guys doing tomorrow night? (ねぇ。明日の晩はあなたたちは何をする予定なの?[明日の晩、何か予定ある?])
ジョーイ: Both of us? (points to Chandler and himself) (俺たち二人? [チャンドラーとジョーイ自身を指で指す]
クロエ: Maybe. Does that scare ya? (多分ね。それって怖い?)
(They both start laughing. They look at each other, stop and step apart a little bit.)
二人は笑い始める。二人はお互いを見て、笑うのをやめ、少しだけ離れる。
クロエ: Relax. It's just Issac's deejaying at The Philly. You should come. (安心して。ただ、ザ・フィリーでアイザックがDJをするのよ。来たらいいと思うわ。)
ジョーイ: We'll be there. (俺たち、そこに行くよ。)
クロエ: Great. I'll ah, see ya then. (良かった。その時に会いましょう。)
チャンドラー: All right, rock on. (Does the 'Hang 10' sign, then hides his face in shame.) (わかった。ロックオン! [ハングテンのサイン[仕草]をするが、その後、自分の顔を恥ずかしさで隠す]

「今朝も来てたのに、また来たの?」というところを、「今朝以来、あなたたちを見かけなかったわ。」と表現しているのが面白いです。

クロエに誘われて嬉しいのですが、それは、俺たち二人とも誘ってるの?と聞き返すジョーイ。
「多分二人ともだけど、それだと何だか怖いかしら?」とクロエは答えています。
クロエをセクシーだと思っている二人は、クロエのお誘い=何かエッチなこと、と想像するのですが、それが2人だけではなく、3人で、それもこいつを含めた3人で?と思うと、げっ!と思って我に返るのですね。

DJ (disc jockey、ディスクジョッキー)は日本語になっていますが、英語では、deejay と綴ることもあるのですね。
ネットスクリプトでは、D.J.-ing と表記されていたのですが、DVDでは deejaying となっていたので、上ではそれに合わせました。
D.J.-ing の方が見た目わかりやすい気もしますが。

最後のチャンドラーのセリフの、rock on と、そのト書きの 'Hang 10' sign がよくわかりません。
まず、hang 10 について。
ハングテンというサーフィン用語があるようで、それは「サーフィンのノーズ先端に足の指10本をかける」という意味だそうですが、今回のはそれとは違うようですね。

rock on は、英辞郎に、
rock on=思う存分楽しむ
という語義が載っています。
また、Urban Dictionary にも説明があります。
Urban Dictionary: rock on

一番、支持の多い語義はこれ。
1. rock on:
A hand signal rock n' roll fans use at concerts to say "rock on" to the band

つまり、「ロックンロールのファンがコンサートでバンドに「ロックオン」と言う時に使う、手のサイン」。

その語義の下に、アスキー画みたいなもので、そのサインが描かれています。
rock on images という写真でも、その手の仕草の画像が見られます。

2番目に支持が多い語義はこれ。
2. rock on:
A phrase rockers use to greet each other, say goodbye, or just say when someting is cool.

つまり、「お互いに挨拶するために、さよならを言うために、またはただ何かがクール[かっこいい]ことを言うために、ロッカーが使うフレーズ」。

つまりは、ロッカー(ロックファン)のお決まりの挨拶、フレーズということですね。
クロエの I'll see ya then. (See you then.) に対する返事ですから、上の語義にある、say goodbye のニュアンス、「じゃあね」というニュアンスで、Rock on. と言ったのだろうと思います。

Urban Dictionary によると、Rock on! と言う時の仕草も rock on と言うようですが、上のト書きでは、hang 10 と表記されていますね。
あの手のサイン、hang 10 とも言うのでしょうか?(rock on と hang 10 との関係を調べてみたけど、わかりませんでした)

アメリカ人がよくするジェスチャーとその名称、その意味がわかるといいなぁ、といつも思っているのですが、そういうのをまとめたサイトってないのでしょうか?
英語版でもいいから、ウィキペディアにそういう項目があればいいのにな、と思います。

rock on を hang 10 と言うかどうかは裏が取れないのですが、どっちにしても、ちょっと死語に近いことを言ってしまった恥ずかしさ、でしょうね。
「フィーバーだね。イエーイ!」みたいな感じでしょうか。
クロエのノリに合わせたつもりが、ヘンな顔をされたので、ダサいことしちゃった…みたいに泣いているチャンドラーが面白いです。

ちなみに、日本語で「ターゲット・ロックオン」などと言う場合は、rock on ではなく、lock on ですね。
lock on は「レーダーやミサイルなどが目標を自動追跡する」という意味になります。


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posted by Rach at 07:32| Comment(6) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月21日

翻訳家と通訳 フレンズ3-15その2

ジョーイ: So, Pheebs, what's this guy like? (それで、フィービー。その人はどんな感じなの?)
フィービー: Umm, well, he's very dashing, y'know, and umm, very, very sophisticated, and he doesn't speak any English, but according to his translator, he totally gets me. (そうねぇ。彼はとってもさっそうとした人なの。それで、とってもとっても洗練されているの。そして、彼は英語を全くしゃべれないんだけど、彼の翻訳者によると、彼は私のことを全部わかる、って。)
モニカ: 'Kay, here you go. (Hands her this tiny little globe.) (さぁ、どうぞ。 [フィービーに小さな小さな地球儀を手渡す])
フィービー: What is this? (これは何?)
モニカ: It's a globe. And a pencil sharpener. (地球儀よ。と同時に、鉛筆削りでもあるけど。)
(Phoebe puts the globe right up next to her eye to try and find the country.)
フィービーは自分の目のすぐ横に地球儀を持ってきて、その国を見つけようとする。

dashing は「威勢のよい、さっそうとした、(衣服が)めかした」。
ロングマン現代英英辞典では、
dashing [adjective]:
a man who is dashing wears nice clothes and is very attractive and confident

つまり、「dashing な人というのは、素敵な服を着ていて、とても魅力的で、自信に満ちている」。

dash は日本語のダッシュのイメージのように「突進する、急行する」という意味がありますね。
「威勢のよい」という日本語訳はそのイメージから来ているのだろうと思います。
そういう「勢いの良さ」が、見た目をスッと見せる、スマートに見せる、という意味で、かっこいい人を指すようにもなっているのでしょうね。
後からその本人が出てくるのでわかるのですが、「威勢のいい人」というのとはちょっと違います。
職業通りの知的なインテリ、という感じの人ですから。
dashing は「かっこいい、おしゃれな、めかした、さっそうとした」という褒め言葉だということです。

sophisticate(d) は日本語でもソフィスティケートとカタカナで使われることがあり、それは「洗練された」という意味として理解されていますね。
英語ではそのような意味で使う場合と、「機械などが最先端の」という意味でも使われます。

he doesn't speak any English. は、not any で「少しも…ない」ですから、彼は英語が全くしゃべれないのですね。

日本語では、translator 「翻訳家、翻訳者」、interpreter 「通訳」と訳語を使い分けているように思いますが、フィービーは translator を「通訳」の意味で使っているようです。
その translator が後で登場します。

ロングマン現代英英辞典で比べてみると、
translator [noun]: [countable]
someone who changes writing into a different language
(see also interpreter)

つまり、「ライティング[書いたもの]を別の言語に変える人」ですから、やはり書かれたものを変換するというニュアンスで、「翻訳」に近いですね。

interpreter [noun]: [countable]
1. someone who changes spoken words from one language into another, especially as their job
(see also translator)

つまり、「話された言葉を一つの言語から別の言語に変える人、特に仕事として(それをしている人)」。

writing と、spoken words という言葉が語義にあるように、本などを訳すのが翻訳で、人がしゃべっているのを訳すのが通訳という感覚が日本語にもあります。
ですから、その日本語訳の使い分けは、ロングマンの語義に合っている、ということですね。

ただ、上のフィービーのセリフでは、明らかに spoken words を訳す「通訳」を指しているのに、translator という言葉を使っていますので、その違いはさほど厳密ではないのかもしれません。
もしくは、フィービーがその違いをあまり気にしていないのかもしれません。

he totally gets me. について。
get me のニュアンスがよくわかりません。
get には「…を理解する」という意味があります。
Do you get me? だと「私の言うことがわかりましたか?」という意味になります。
そういうニュアンスで、「英語が理解できないのに、私のことはすっかり理解している。」、つまり、言葉を超越して、「君のことは何もかもよくわかってるよ。」と心が傾いている様子、すっかり君の虜(とりこ)になっている様子を言っているのかな、とか。

あるいは、研究社 新英和中辞典に、
get=(口語) (思想などに)夢中になる、かぶれる
get socialism 社会主義にかぶれる
get religion 入信する

という語義が載っています。
そのニュアンスで、「フィービーに夢中になる」ということかもしれません。

It's a globe. And a pencil sharpener. の、"It's a ... and a ...." は、「…であると同時に〜でもある」という感じですね。
「兼」みたいなことで、地球儀でもあるし、鉛筆削りでもあるのよ、と言っています。
鉛筆削りについている地球儀があまりに小さすぎて見えないので、思いっきり目に近づけているのですね。


チャンドラー: (entering) Hey, does anybody need anything copied? I'm going down to the Xerox place. ([入ってきて] ねぇ。誰か何かをコピーする必要ない? 俺はコピー屋に行く予定なんだ。)
モニカ: Oh, no thanks. (あぁ、いいえ、結構よ。)
チャンドラー: Okay listen, just give me anything I can make two of. (いいか、聞いてくれ。ただ、複製することができる何かを俺にくれよ。)
モニカ: Well, if you don't have anything to copy, why are you going down there? (ねぇ、もしあなたがコピーすべきものがないのなら、どうしてそこに行くつもりにしているの?)
ジョーイ: Yeah, are you just going down there to gawk at that hot girl with the bellybutton ring again? (あぁ、お前はただ、へそにリングをつけたあのホットな女の子をぽかんと見つめるために、またそこに行くつもりなんだな。)
チャンドラー: Yeah! You wanna come? (そうだよ! お前も行きたい?)
ジョーイ: Yeah! (あぁ!(もちろん!))

need anything copied は、「need+目的語+過去分詞」で、「(目的語)が…される必要がある、(目的語)を…してもらう必要がある」。
ですから、does anybody need anything copied? は、「書類か何かをコピーする必要はないかな?」と尋ねているのですね。
make two of ... は「…を二つにする」ですから、コピーできるもの、複製できるものを何でもいいからくれよ、とチャンドラーは言っています。
コピー屋に行くための口実として、コピーできるものを何でもいいからちょうだい、と言っているのがわかるのですが、モニカはそれに気付かず、「コピーするものもないのに、コピー屋に行くつもりなんてヘンね。」と言っています。

gawk は「…をぽかんと見つめる、…にぽかんと見とれる」。
ロングマン現代英英辞典では、
gawk [verb]: [intransitive] (informal)
to look at something for a long time, in a way that looks stupid
(synonym stare)
gawk at:
例) Don't just stand there gawking at those girls!

つまり、「何かを長い間見る、愚かに見える方法で」。
例文は、「ただそこに立って、その女の子たちをぽかんと見つめるのはやめなさい。」

この例文でも、girl が使われていますね(笑)。
男性が、きれいで魅力的な女の子をじーっと見つめているのに使われる動詞で、その in a way that looks stupid という英語の語義が、日本語の「ぽかんと」に繋がるのですね。
口をあんぐり開けて、ただ見とれて、何も考えられていない、もしくは下心しかない(?)状態、みたいな感じです。

that hot girl with the bellybutton ring について。
この女の子は、フレンズ3-1その24 のセリフにすでに登場しています。
"that girl at the Xerox place?" 「コピー屋のあの子」、"With the bellybutton ring?" 「へそにリングをしてる(あの子か)?」というやり取りでした。

その子を見に行きたいだけなんだろ?と難しい顔をして怒ってるのかと思ったら、コロっと笑って、「行く行く!」みたいなジョーイ。
予想されたオチですね。


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2008年08月18日

アトラスとグローブ フレンズ3-15その1

シーズン贈 第15話
The One Where Ross and Rachel Take a Break (恋の行方<前編>)
原題は「ロスとレイチェルがブレイクをとる話」
(take a break については、ネタバレにならないように、また、意味に幅を持たせるように、あえてぼんやり訳しました。)

[Scene: Monica and Rachel's, Joey is taking a jar of olives out of the fridge.]
モニカとレイチェルの部屋。ジョーイは冷蔵庫からオリーブの瓶を取り出している。
ジョーイ: (to Monica) Hey, how much will you give me to eat this whole jar of olives? ([モニカに] ねぇ、この瓶に入ってるオリーブを全部を食べたら、いくらくれる?)
モニカ: I won't give you anything, but you'll owe me $2.95. (何もあなたにはあげないけど、(それを食べたら)2.95ドルの貸しになるわね。)
ジョーイ: Done. (了解[それでオッケー、契約成立]。)

人の冷蔵庫を開けて、このオリーブを全部食べたら、いくらくれる?とジョーイは尋ねています。
「完食したらご褒美くれる?」みたいに言っていますが、当然のことながらモニカは、「ジョーイが、うちのオリーブを食べちゃって、その上、ジョーイにお金をあげる、なんてことはないけど、その代わり、それを食べたら、2.95ドル払ってもらうわね。」と言っています。
ジョーイの Done. は「完了」というニュアンスで、Deal. 「取引成立」と似た感じでしょうか。
じゃあ、2.95ドル払うから、これ、ちょうだい、ということですね。


フィービー: (entering) Hey. I need an atlas! I need an atlas! ([入ってきて] ねぇ。地図帳[アトラス]が必要なの。地図帳が要るのよ!)
モニカ: Why? (in a motherlike tone) Do you have a report due? (どうして? [母親のような口調で] レポートの宿題があるの?)
フィービー: I have a date with this diplomat I met while I was giving free massages outside the U.N. and, I don't know where his country is. (UNの外で、無料のマッサージをしていた時に出会った外交官とデートするのよ。それで、彼の国がどこかわからなくて。)
モニカ: Okay, let's start with the free massages at the U.N. (いいわ、まずはその「UNでフリーマッサージ」の話から始めましょうよ。)
フィービー: Oh!! It's my new thing. I figure, "Bodies at peace make peace." (あぁ! これは私が新しく始めたことなの。私はこう思ってるの。「平和な肉体が平和を作る[生み出す]。」って。)
モニカ: Wow! You might just get the first Nobel prize in rubbing. So what country is this guy from? (まぁ、あなたは、マッサージ[こすること]の最初のノーベル賞を取っちゃうかもしれないわね。それで、その人はどこの国出身なの?)
フィービー: Ick-neck-tree-anis..... There's a "g" in there. (イック・ネック・トゥリー・アニス… g が名前の中に入っていたわ。)
モニカ: Where's that? (それはどこ?)
フィービー: In your atlas! (あなたの地図帳の中よ!)
モニカ: I don't have an atlas. (地図帳は持ってないのよ。)
フィービー: Oh. (あぁ。)
モニカ: Oh, but wait, I do have a globe. (あぁ、でも待って。地球儀はあるわ。)
フィービー: Oh. (まぁ。)
モニカ: Hold on. (ちょっと待ってて。)

atlas は「地図帳」。
日本でも、「地図帳」は学生時代の社会科の副読本として使っていましたね。
地図帳!と大騒ぎしているフィービーを見て、まるで学生が何かしらのレポート[リポート]を書かないといけないみたいに聞こえるので、母親口調で「レポート書かないといけないの?」と冗談を言っているのです。

due について。
due には形容詞で「(支払い)期限の来た、満期の」という意味があり、the due date だと「(手形の)支払期日」という意味になりますね。
英辞郎にも、
My report is due next week. リポートの締め切りは来週だ。
という例文が載っています。
また名詞としては、研究社 新英和中辞典に以下の語義が載っています。
due=1. (通例単数形で) 当然払われる[与えられる]べきもの
2. (通例複数形で) 賦課金、税、料金、会費、使用料


今回の "Do you have a report due?" というセリフの due はどういうニュアンスなんでしょうね?
a report due で「レポートの締め切り」ということなのか、それとも「当然しなければならない課せられたもの」というニュアンスの「レポートの宿題」という感じなのか。
「締め切り」のニュアンスがあるとしたら、「提出期限が近いからそんなにあせってるの?」ということなのかな、と思います。
ただ、辞書には、due という「名詞」に「締め切り」という意味が載っていないので、ここでは特に期日のことは関係なく、ただ「レポートの宿題」というニュアンスで言っているような気もします。

U.N. は United Nations 「国際連合、国連」。
UN とも表記します。
Wikipedia 日本語版: 国際連合 にもあるように、本部はマンハッタンにあるわけですから、彼女たちの暮らしている近くですね。
だから、UNの外で、お店の宣伝を兼ねて、無料でマッサージを行っていた、という話も、それらしく聞こえる、というところです。
実際はそんなところでやっていたら、「こんなところでやっちゃだめだ」と怒られたりしそうにも思うのですが。

Let's start with は、「…から始めよう、始めましょう」ですが、この場合は、atlas はともかく、その the free massages at the U.N. の話を先に聞かせてよ、どうしてそういうことをやっているのかを先に知りたいわ、という感じですね。
それでフィービーはまずそのマッサージについて説明するのです。

my new thing は「私が新しく始めたこと」という感じでしょうか。
at peace は「平和で、安らかな気持ちで」。
マッサージで体が楽になって平和な気持ち、安らかな気持ちになれば、UNで働いている人たち(外交官など)が世界を平和にするのだ、と私は考えているの、と言っています。

rub は動詞で「こする、摩擦する」ですから、その動名詞は「こすること」、つまり、マッサージをさしています。
ノーベルマッサージ賞、という感じですね。
マッサージをすることで世界に平和を!みたいなことをフィービーが言っているので、それが実現したら、ノーベル平和賞みたいなものがもらえそう、と言っているのです。

それで彼の国はどこなの?と聞かれて、"In your atlas!" と atlas を強調してしゃべっています。
よくわかんないけど、地図帳には載ってるわ、だからさっきから地図帳を貸してって言ってるんじゃん、みたいなことですね。

I don't have an atlas. だけど、I do have a globe. と do を使って have を強調しています。
それはないけど、「これなら確かにある」「こっちならあるはずよ。」という感じです。

globe は「球、球体」、the globe で「地球、世界」という意味にもなりますが、ここでは「地球儀」という意味です。

日本語で「グローブ」と書くと、まずは野球のグローブを思い浮かべる人が多いかもしれませんが、あれは英語では glove (発音はグラヴ)です。
小室哲哉さん率いる音楽ユニットに globe (グローブ)という名前のグループがあるので、今ではこの綴りを思い出す人も多いでしょうか。
そのグループ名以外にグローブ(グロウブ)というカタカナはあまり見かけませんが、「グローバル」(global)という形容詞とその意味は、すっかり日本語として定着していますね。
グローバルな視点で、のように、「全世界の、地球上の、世界的規模の、国際的な」という意味ですね。


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2008年08月16日

すぐに冗談だとわかる フレンズ3-14その21

[Scene: Monica and Rachel's, the whole gang except Chandler is there.]
モニカとレイチェルの部屋。チャンドラーを除くフレンズ全員がそこにいる。
チャンドラー: (entering, happily) Well, hello! ([幸せそうに入ってきて] やぁ!)
ジョーイ: Where have you been? (どこに行ってたんだよ?)
チャンドラー: The doctor. (お医者さんだよ。)
ロス: Is everything okay? (すべて順調?)
チャンドラー: Oh yes! Just had me a little nubbin-ectomy. Yep! Two nipples, no waiting. (あぁ、そうだよ! ナビンの除去手術を受けたんだ。そうさ! 2つの乳首、待つ必要なし、だね。)
モニカ: Well! It's like Rachel in High School. (そうね。高校の時のレイチェルみたいね。)
レイチェル: What? (何ですって?)
モニカ: Come on! Come on, I was kidding! It was such an obvious joke. (ねぇ、いいでしょ。冗談を言っただけよ! すごく明らかな冗談だったでしょ[誰が聞いても冗談だってわかるでしょ]。)
チャンドラー: That was an obvious joke. And I didn't think of it. Why didn't I think of it? The source of all my powers. Oh, dear God, what have I done? (今のは明らかな冗談だった? そして俺はそれを考え付かなかった。どうしてそれを考えなかったんだろう? 俺のパワー全ての源。あぁ、神様、私は何をしたのでしょうか?[大変なことをしてしまったのでしょうか?])

嬉しそうに入ってくるチャンドラー。
ロスは "Is everything okay?" と尋ねているので、チャンドラーが何をしに行っていたか知っているようですね。

nubbin-ectomy の ectomy は辞書には載っていません。
ecto- という接頭語がつく単語では、
ectoderm=(生物)外胚葉
ectoplasm=(生物)外部原形質
という単語があるようです。
ですから、ecto- という接頭語は「外」を意味するようですね。
ectomy の語尾は、anatomy 「解剖学、解剖術、解剖」のニュアンスでしょう。
ですから、ectomy は「外に取り出す・取り除く手術」→「除去手術」ということだろうと思います。

Two nipples, no waiting. について。
「2つの乳首で、待つことなし[いつでも準備オッケー]。」みたいな感じでしょうか。
3つ目の乳首のことで躊躇することはもうない。いつでも女の子とデートできちゃうよ、みたいなことでしょう。

Two nipples, no waiting. と言ったチャンドラーに対して、"It's like Rachel in High School." とモニカが言っています。
DVDの日本語音声では、
「高校のときのレイチェルみたいね。ほらよく透けてたじゃん。」
となっていました。
ノーブラで、わざと nipple (two nipples) が目立つような薄い服を来て、男子生徒を誘惑していた、みたいなニュアンスでしょうか。
そう言えば、少し前に「付け乳首」というものがはやりましたが(笑)、そういうものでセクシーさを強調する、という文化がアメリカにはあるようですね。
(日本で「付け乳首」を付けるのは、勇気が要ると思うけど…笑)

「聞き捨てならない」という感じで、What? というレイチェルに対して、「冗談よ。」と答えるモニカ。
obvious は「(疑問の余地がないほど)明白な、明らかな、すぐにわかる、見え透いた」なので、an obvious joke は「誰もがそれはジョークだとすぐにわかるようなジョーク」ということ。
そんなに怒ることないじゃん、誰だってジョークだってわかるじゃん、本当のことだなんて誰も思わないわよ、ジョークで言ってるだけだってわかるわよ、という感じですね。

その次のチャンドラーの、That was an obvious joke. And I didn't think of it. について。
think of は「…のことを考える」「…を思い付く」というような意味ですね。
チャンドラーは、モニカの方を指差して、That was an obvious joke. と言っています。
was を強調して、That WAS an abvious joke. という感じで発音されています。
「それは確かに明らかなジョークだった。」という事実を述べた上で、「俺は、think of しなかった」という流れになっているようです。
think of it が、「それをジョークだと思う」ことなのか、「そういうジョークを思い付く」ことなのか、わからないのですが…。
前者だとすると、みんながジョークだとわかることに瞬時に反応できなかった、それがジョークだと俺にはわからなかった。
後者だと、モニカに言われる前に俺がそのジョークを言うことができなかった、ということですね。
いずれにしても、そういう事実にチャンドラー自身が驚いている、というニュアンスでしょう。

ナビンを除去してしまったことで、ジョークに対する感性がおかしくなってしまった、という意味で、失われたナビンのことを、The source of all my powers 「俺の全てのパワーの源」と言っています。

Oh, dear God, what have I done? は、神に対して、「私は何をしてしまったのか?」と問いかける文章ですが、それはつまり、「神様、私は取り返しのつかない大変なことをしてしまったのでしょうか?」と言っているのですね。

…と心配しているチャンドラーですが、このナビンの除去のために、このエピソード以降のチャンドラーのジョークの冴えがなくなる…ということはありませんのでご心配なく(笑)。
こういうのを次のエピソードに引きずらないのが、一話完結形式のシットコムの良いところ、ですよね?(笑)


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2008年08月14日

この惑星で最も大切なこと フレンズ3-14その20

フィービー: Okay y'know what? You have to choose. All right, if-if the most important thing on the planet to you is this cat-poopy thing, then, okay, you can have Smelly Cat. But we won't be partners. So what's it gonna be? (ねぇ、あなたは選ばないといけないわ。もし、あなたにとってこの惑星で最も大切なことが、この「猫のうんちのこと」なら、あなたにスメリーキャットをあげる[あなたがスメリーキャットを使ってもいい]。でも、私たちはパートナーにはならない。それで、選択はどちらになるの?[あなたはどちらを選ぶの?])
[Scene: Monica and Rachel's, Phoebe, Monica, and Joey are watching TV.]
モニカとレイチェルの部屋。フィービー、モニカとジョーイがテレビを見ている。
コマーシャル: (in the background their singing Smelly Cat) Problem odor in the litter box? Don't change your kitty, change your kitty litter. ([スメリーキャットを歌っているBGMが流れて] ネコのトイレの、問題となる[困った]におい? あなたのネコを取り替えないで、あなたのネコの砂を取り替えて。)

フィービーとのコンビは解消したくない、というレスリーに、「スメリーキャットをCMソングにして売り出すことが、この地球上で一番大事なことなら、その歌を使えばいい。でもコンビは解消よ。」とフィービーは詰め寄っています。

poop は「うんち」ですから、cat-poopy は、「ネコのうんちの」という形容詞ですね。
ネコのトイレ用の砂のCMソングとして使う話を、「ネコのうんちのこと」と軽蔑的ニュアンスを込めて呼んでいるのです。
if the most important thing on the planet to you is this cat-poopy thing という表現は、前半は「この惑星で[この惑星上で]最も重要なこと」、後半は「このネコのうんちのこと」となっていて、その対比がものすごく激しい(笑)。
on the planet は in the world と言い換えることも可能でしょうが、on the planet 「惑星」という言葉を使った方が、宇宙を意識している分、スケールが大きい気がします。
フィービーの気持ちは、「そんなくだらないCMソングのことが、あなたにとってそれほど大事なら」という気持ちが入っているのですね。
それは暗に、「私よりも、そんなつまらないCMが大切なら」という気持ちも含まれています。

そこでレスリーは答えたはずなのですが、彼女が答えているところは映さずに、いきなりテレビに画面が切り替わり、その結果がわかる(スメリーキャットがCMに使われているところが映る)という演出が面白いです。よくあるパターンですが、やはり笑ってしまいます。

Problem odor を見た時に、「においの問題」なら、語順は odor problem になるのでは?と思ったのですが、problem odor の problem は「問題になる」という形容詞のようです。
a problem child だと「問題児」ですね。

ですから、「においの問題」ではなくて、「問題となるにおい」がありますか?というニュアンスで、Problem odor in the litter box? という表現を使っているようです。

odor は「におい」ですが、特に「悪臭」を指すことが多いですね。
body odor なら「体臭」で、BOと略されます。
日本人だと「オゥダー」と聞いてもピンと来ないかもしれませんが、「デオドラント」という言葉は日本語になっていますね。
デオドラントの綴りは deodorant で、「体臭防止剤」という意味です。
カタカナで書くとおしゃれな感じがするけれど、その意味を漢字で書くと…女の子がお店で手を伸ばしにくいです(笑)。
deodorant という言葉に odor、つまり日本語の漢字だと「臭」という言葉が入っていることを知らないから抵抗なく買える、ということですね。

日向清人先生のブログ ビジネス英語雑記帳 で、男のフレグランス:いい香り、いやな匂いの英語 という記事があります。
日本人には難しい、fragrance, odor, scent, smell の使い分けについて、わかりやすく説明して下さっていますので、是非ご覧下さい。

私はずっと、odor という言葉には、悪いイメージを持っていたのですが、日向先生の記事では、
Wonderful odors drifted out from the kitchen. (実にすばらしい香りがキッチンの方から漂ってきた)
という例文も出ています。
odor は必ずしも悪いニュアンスで使われるとは限らないのですね。


(Monica gets up and shuts off the TV.)
モニカは立ち上がり、テレビを消す。
モニカ: Sorry, Pheebs. (同情するわ。フィービー。)
ジョーイ: Yeah. You okay? (あぁ。大丈夫?)
フィービー: Yeah. I actually am, yeah. Because, y'know, life-life's gonna hand you all kinds of stuff, y'know you learn your little lessons and hopefully you grow. Wanna hear a new song? (そうね。実際、大丈夫よ、ほんとに。だって、人生は、人生は人にあらゆるものを手渡すから。人は小さな教訓を学んで、うまくいけば、人は成長するの。新しい歌を聞きたい?)
ジョーイ: Yeah. (うん。)
モニカ: We'd love to. (是非聞きたいわ。)
フィービー: Okay. (singing)
Jingle bitch screwed me over
Go to hell, jingle whore
Go to hell, go to hell. go to hell-hell-hell

That’s all I have so far.
(いいわ。[歌う]
♪ジングル女は私をめちゃくちゃにした
くたばれ[地獄に行け・地獄に落ちろ]、ジングル売春婦
地獄に落ちろ、地獄に落ちろ、地獄に地獄に地獄に落ちろ♪
[歌い終えて] これで全部よ、今のところは。)

life's gonna hand you all kinds of stuff という表現は何だか詩的ですね。
人生を擬人化して(それは神を示唆しているのでしょうか?)、いろんな人たちに、すべての種類のこと、つまり喜怒哀楽、幸不幸、といういろんなことを「手渡す」と言っています。

hopefully you grow は「うまく行けば成長する、成長できる」という感じで、教訓から学べない場合もあるけれど、人はいろんな経験を通して、成長して行くこともできるのよ、ということですね。

「教訓を学んで、人間は成長する」などと大人びた発言をしているフィービーですが、その新しい歌はと言うと、「地獄へ落ちろ」と連呼するレスリーへの恨み節。
そのギャップが面白いです。(まぁ、だいたい大人びた発言をした後のオチは、こういうパターンが多いですが…笑)
日本語訳を書いていて、「いいのかなぁ、こんなの書いて…」とためらうくらいの、ものすごい歌詞です。
whore は「売春婦」ですが、jingle whore は「ジングルに心も体もすべて売った女」「ジングルのためなら何でもする女」みたいなイメージでしょうか。
かなりどぎつい悪口ですね。
ちっとも成長していない、子供の仕返しのような歌詞に笑えます。

That's all I have so far. は「今のが、私が今までのところで持っているものの全部」ということで、今出来ているのはここまで、ということ。
この歌が例え長くなったとしても、その連呼の数が増えるだけだろう、という感じですけど…。


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posted by Rach at 09:10| Comment(0) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月12日

怒る理由を与えないで フレンズ3-14その19

[Scene: Central Perk, Phoebe is getting ready to sing as Leslie enters.]
セントラルパーク。フィービーが歌を歌おうと準備していると、レスリーが入ってくる。
フィービー: (to Leslie) Oh, I thought you weren't coming. What? Where were you? ([レスリーに] まぁ、あなたは来ないと思ってたのに。で何? あなたはどこにいたの?)
レスリー: Come here, come here. (they go to the side of the stage) Okay, don't get mad, okay? (こっちに来て、こっちに来て。[ステージの端に来る] ねぇ、怒らないでね、いい?)
フィービー: Okay, don't give me a reason to get mad, okay? (ねぇ、私に怒る理由を与えないでね、いい?)
レスリー: I played Smelly Cat for the people at my old ad agency, they went nuts. (私の昔の広告エージェンシー[広告会社]の人たちに、スメリーキャットを演奏したの。彼らは興奮してたわ。)
フィービー: No, look, I told you that I didn't want you to try and sell it, and you just, you big, fat did it anyway! God, y'know what, I think, five years ago, I probably would've done anything to play with you. But I can do it by myself. And if I can't trust you, then just forget it. (だめよ、ねぇ、私は言ったでしょ、その曲を売ろうとしないで、って。それなのにあなたは、強欲なあなたは、それをやっちゃったのね。あぁ、ねぇ、私は思うの。5年前なら、多分私は、あなたと一緒に演奏するためにどんなことでもしただろう、って。でも(今の)私は一人でできるの。そして、もし私があなたを信用することができないのなら、それ[私と一緒にコンビを組んで歌うこと]をただ忘れて。)
レスリー: No, no, I don't wanna forget it. (だめよ、だめ。私はそれを忘れたくはないのよ。)

レスリーが、"Okay, don't get mad, okay?" と言った後、フィービーが "Okay, don't give me a reason to get mad, okay?" と同じようなパターンで返すのが面白いですね。
レスリーは、フィービーが怒るかもしれないな、と思っているので、前もって予防線を張っているのですが、フィービーは、「怒るな、と言うのなら、怒るようなことを言わないでね。」と釘を刺しているのですね。
「怒らないでね」「怒らせないでね」という「ああ言えばこう言う」反射的やり取りを見るのも、コメディの楽しみ方の一つです。
最後の okay? で、人差し指を立てて、「お願いね」という感じを出しているレスリーに対して、フィービーも最後の okay で同じように人差し指を立てています。
「こっちの方こそお願いね。」という感じですね。

go nuts は「気がふれる、変になる」という意味もありますが、ここでは「夢中になる、すっかり気に入る」という意味で使われています。
そういう nuts については、過去記事、nutsとcrazyの話 フレンズ3-1その15 で触れています。

I told you は「私は(そう)言ったでしょ、言ったのに…」というニュアンス。
私ははっきりそう言ったはずなのに、どうしてそんなことするの?という非難の気持ちが込められています。
「やって欲しくない、と言ったのに、あなたは実際にやってしまった」と怒っているのですが、そのセリフは、and you just, you big, fat did it anyway! となっています。
この you big, fat というのは、「あなたという、big fat な人間」みたいなニュアンスでしょうかねぇ?
DVDの日本語訳では、「この欲張り」「全く欲張りね」と訳されていましたが、私もそんな感じだろうと思いました。
研究社 新英和中辞典では、
fat=(仕事など)実入りのよい、もうかる
a fat contract もうかる契約
a fat salary 高給

という語義が載っています。
そういう fat のニュアンスから、「CMソングにすると儲かる」とすぐに考えてしまうところ、儲け話に目がないところを、fat と表現しているのかな、と思います。
big を名詞につけると、a big liar 「大うそつき」などのように、「大変な…、非常な…」という意味を出すことができますね。
今回も、ものすごく強欲、みたいな感じで、big fat と言ったのかな、と思います。
本来なら、big fat の後に何らかの名詞がつくところなのでしょうが、フィービーは怒って興奮しているのもあって、あえてその名詞を言っていないようです。
You liar! "うそつき!" と似た感じで、you big fat... と言っているのだろうと思います。

fat cat という言葉もあります。
フィービーのセリフは fat で止まっていて、fat cat ではありませんが、今は、Smelly Cat という歌の話をしていますし、fat cat のイメージとも関係あるかもしれませんので、ついでに説明しておきます。

fat cat は、研究社 新英和中辞典には、
fat cat=(多額の政治献金をする)金持ち
という意味が載っています。
ロングマン現代英英辞典では、
fat cat: (informal) someone who has too much money, especially someone who is paid too much for their job - used in order to show disapproval
つまり、「非常にたくさんのお金を持っている人、特に、自らの仕事でたくさんのお金をもらっている人。(非難・不満・難色を示すのに使われる)」
Merriam-Webster Online Dictionary では、
fat cat:
1. a: a wealthy contributor to a political campaign fund
b: a wealthy and privileged person

つまり、a. は「政治的キャンペーンの基金に寄付をするお金持ち」、b. は「裕福で特権階級の人」。

I probably would've done anything to play with you. But I can do it by myself. について。
5年前、つまり、レスリーがCMソングを作るために、フィービーの元を去った時なら、何でもあなたの言う通りにしただろう、と言っていますね。
あなたが私の歌をCMソングに使うことで、二人のコンビを解消しなくて済むのなら、私はCMソングとして使うことを許可しただろう、ということです。
「あの時だったらそうしただろうと思うけど、でも今は…」という感じで、その後、But I can do it... という言葉が続いていますね。
別れた後、私は一人でこうして歌を作って歌ってきた。だから、今は、あなたがそんな勝手なことをするのなら、私はあなたを信用できないから、コンビを続けることもできない。私のことも、私とコンビを組んで歌うことも忘れて、と言っているのですね。
if I can't trust you は「私があなたを信用することができないのなら」ですが、これは「あなたが私の信頼を裏切るようなことをするのなら」というニュアンスでしょうね。


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2008年08月09日

どのくらい気になるのかが知りたい フレンズ3-14その18

[Scene: Chandler and Joey's, Chandler and Ginger are eating dinner.]
チャンドラーとジョーイの部屋。チャンドラーとジンジャーはディナーを食べている。
ジンジャー: You're thinking about my leg, aren’t you? (あなたは私の脚のことを考えているわね?)
チャンドラー: No. No. Actually, I forgot. What is the deal with that again? (違う、違う。実は、忘れてたよ。またそれがどうかしたの?)
ジンジャー: Look, it's okay if it bothers you. Really. I mean the only thing I need to know is how much it bothers you, because I don't like wasting my time. Am I wasting my time? (ねぇ。もしそのこと[私の義足のこと]があなたを悩ませるなら、それは構わないのよ。本当に。私が言いたいのは、私が知る必要があるただ一つのこと[これだけは知っておかないといけないこと]は、そのことがあなたをどれほど悩ませるか、ということよ。だって私は自分の時間を無駄に使いたくはないから。私は(今)時間を無駄にしてるかしら?)
チャンドラー: No. No. I don't think so. (いや、いや。そうは思わないよ。)
ジンジャー: Okay. It's just like anything else. You just have to get used to it. (いいわ。別の何かみたいなものよ。あなたはただそれに慣れなければいけないだけね。)

I forgot. というのは、「今まで忘れてた。君に言われてそれをやっと思い出したよ。」みたいなニュアンスですね。
フレンズ3-6その17 でも、そういう「過去形」を使うことによって出るニュアンスについて触れています。

What is the deal with that again? について。
「俺は全く忘れていたけど、そんな話を再び持ち出して、一体どうしたって言うの? それがどうかしたの?、また何か問題が出てきたの?」という感じでしょうね。

そんな風に「すっかり忘れてたよ」というチャンドラーのセリフが、却ってしらじらしいのかもしれません。
ジンジャーは、誰もが自分の義足のことを気にする、ということを、経験上わかっているようですね。
ですから、it's okay if it bothers you. Really. I mean the only thing I need to know is how much it bothers you.... と言っています。
気になるのは構わないけど、「どのくらい」気になるのかが知りたい、ということです。

誰もが気にすることだから、それが気になるのは無理もない。
そのことが、これからの二人にとって大きな障壁になるほど、あなたを悩ませているのかどうかを知りたい、ということです。
その事実を無視することも、忘れることもできないけれど、二人で乗り越えられるレベルかどうかを、チャンドラーに確認しているのです。

I don't like wasting my time. Am I wasting my time? について。
今、こうして食事をしていることは無意味なのかしら? こんなことを続けていても、二人に明るい明日はないのかしら?というところですね。
ジンジャーとしては、もしチャンドラーが二人の関係を続けることが難しいと考えているとしたら、ここですっぱり別れて家に帰った方がいいと思っているのですね。
問題から目を背けて、ただ、何となくだらだらと関係を続けているのはいや、ということです。

It's just like anything else. You just have to get used to it. について。
「誰にだって何がしかの問題がある。だから、これだけが特別な問題じゃなくて、これもそういうものの一種よ。次第に慣れていけばいいだけよ。」ということです。


(They start making out. She opens his shirt and feels inside and stops.)
二人はいちゃいちゃし始める。彼女は彼のシャツを開いて、中を触るが、動きを止める。
ジンジャー: What's that? (それは何?)
チャンドラー: That's-that's my "nubbin." (それは、それは俺のナビンだよ。)
ジンジャー: What's a nubbin? (ナビンって何?)
チャンドラー: It's kind of a, ah, a third nipple kind of thing. (それはその、「3番目の乳首」みたいなものだよ。)
ジンジャー: You have three nipples? (あなた、乳首を3つ持ってるの?)
チャンドラー: Well, y'know, two regulars. And ah one that barely qualifies as... (starts to kiss her again, but she gets up.) Ahh, what? (あぁ、ほら。2つのレギュラー[通常版]と。そして、ほとんど(乳首とは)みなされないものと… [彼女にもう一度キスしようとするが、彼女は立ち上がる] あぁ、何?)
ジンジャー: Nothing. You know, I... I just remembered. I have to leave. (何もないわ。ほら、私はただ思い出したの。行かなくちゃ。)
チャンドラー: You ah, you have, you have to leave, now? How come? (君は、君は行かなくちゃいけないの? 今? どうして?)
ジンジャー: Ah well, it's nubbin. Nothing! Umm. Y'know what, I'll see you later. Okay. (She leaves and in the hall we see her shake her shoulders like when someone runs their fingernails across a blackboard.) (あぁ、えっと、ナビンよ。[慌てて言い直して] 何もないわ! ねぇ、また会いましょう。それじゃ。[彼女は出て行く、そして視聴者には、廊下で彼女が肩を震わせているのが見える。まるで誰かが黒板に指の爪を走らせる時のように(彼女は肩を震わせている)])

nubbin について。
フレンズ2-4その1フレンズ2-4その2 に、a third nipple (3番目の乳首)と a nubbin (ナビン)という言葉が出てきました。
そこで nubbin という単語について解説しています。
チャンドラーにはそういう「3番目の乳首」があって、それを人には「ナビン」という名前で説明しているのですね。


two regulars. And ah one that barely qualifies as... について。
qualify as は「…としての資格を得る」ということ。
as の後には、a nipple が省略されています。
「乳首を3つ持ってるの?」と驚かれたので、「2つは通常の乳首で、もう一つは、乳首としての資格がないものだ」と説明しています。
barely は「ほとんど…ない」という副詞ですね。

チャンドラーは、いちゃいちゃを続けようとするのですが、ジンジャーはすっくと立ち上がります。

I just remembered. I have to leave. は、「今ちょうど、行かないといけないことを思い出した。」ということですね。
どうして?と聞かれて、とっさに「ナビン」と答えてしまうジンジャー。
でも、そのすぐ後に、nothing と言い換えています。
「ナビン」がその理由であることを言ってはいけなかったのについ口から出てしまったので、慌てて訂正しているのですね。

廊下に出たジンジャーは、思い出しただけで身体が震えるわ、という感じでいや〜な顔をしています。
チャンドラーにはその顔が見えていないのがせめてもの救いですね。
その部分のト書きの表現が大変興味深いです。
黒板に爪を立てて引っかくと、キーッ!といやーな音がしますが(私もあの音、嫌いですが)、その音を聞いたときみたいに、肩を震わせる、と表現しています。
思わず顔をしかめたくなるような「わー、やめてー」的な感じだということですね。
英語圏の人も、あの音嫌いなんだぁ〜、嫌いな音と言えばあの音を思い出すんだ、と思って、興味深いなぁ、と思いました。
「嫌いな音ベストテン」を実施すると、どこの国でもあの「黒板を爪でキーッ!」は、高順位に入るんでしょうかねぇ?

それにしても、今回のエピソードは「ここですっと笑ってしまって良いものかどうか?」という「ギリギリの笑い」が多いです。
日本ではこういう展開のドラマは放映しにくいような気もします。
義足という事実に対して抵抗のある人は多い、ということは、ジンジャー本人が承知していました。
そして、チャンドラーは、それを乗り越えて、この関係を続ける意思を示しました。
ところが、今度はジンジャーが、「チャンドラーには3番目の乳首がある」という事実に抵抗を感じてしまった…という流れです。

人間のこだわりは人それぞれで、チャンドラーが意を決してジンジャーが抱える問題を受け入れようとしたのに、ジンジャーは、他の人なら笑い話で済ましてしまうこと(実際、2-4 では笑いのネタになっています)がどうしても受け入れられず、あっさり別れを告げてしまう、というオチです。

オチ、と表現していいのかすらわからないのですが、異様なほど、nubbin をいやがっているジンジャーの描写に、ここで笑っていいのかなぁ?という微妙な気持ちになります。
かるーく考えると、「それほどまでに、チャンドラーの3番目の乳首は嫌われるのか!」ということになるのですが、素直に笑えないというか、後味がちょっと悪いというか何と言うか…う〜ん。


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2008年08月07日

ジュラシック・パーカという映画があったら フレンズ3-14その17

ロス: Y'know what, a hundred million people went to see a movie about what I do. I wonder how many people would go see a movie called Jurassic Parka. (ねぇ、1億人の人が、僕がやっていること[僕の仕事]に関する映画を見に来たんだよ。ジュラシック・パーカという名前の映画を何人の人が見に来るんだろう、って僕は思うね。)
レイチェル: Oh, that is so... (まぁ、それ[今の発言]は、ものすごく…)
ロス: No-no-no, a bunch of out-of-control jackets take over an island! (Makes an unusual sound, then he realises that he still has his jacket on and quickly tries to shake it off, thinking it's alive and attacking him.) (いやいやいや。統制を失ったジャケットの大群が、一つの島を占拠するんだ! [奇妙な音を出して、それから、自分がまだジャケットを着ていることに気付き、ジャケットが生きていて、彼を攻撃しているように思って、すばやくそれを振り落とそうとする。])

what I do は「僕がすること」「僕が日頃やっていること」で、「僕の仕事、職業」みたいなことですね。
具体的には、「恐竜に関すること、古生物学」を指すでしょう。
恐竜が出てくる映画は大ヒットしただろ? 僕はそういう仕事をしてるんだよ、それをつまらないものみたいに言わないでよ、ということですね。

その後に、Jurassic Parka という名前を出しています。
これはご存知、Jurassic Park (ジュラシック・パーク)をもじったものですね。
ここで、その前にロスが言っていた、a movie about what I do とは、やはりジュラシック・パークのことだった、というのがわかるわけです。

parka とは「パーカー、パーカ、パルカ、アノラック」のこと。
park と発音が似ている衣料関係の言葉(服の種類)だから、しゃれに使ったのですね。
日本語では「パーカー」と呼ばれることが多いですが、英語の発音は「パーカ」と聞こえますし、まさにパーク(park)の語尾に -a がついた形なので、「ジュラシック・パーカ」とした方が、よりあの映画をもじったものであることがわかりやすいかな、と思いました。

a bunch of は「たくさんの、大勢の」。
out-of-control は「制御不能の、抑えが利かない」。
shake off は「振り払う、振り落とす」。
「ゆすって落とす」という感じですね。

ジャケットが襲ってくる恐怖映画のイメージを、自分で実演しているロス。
ヒッチコックの「鳥」みたいな感じですかね?
恐竜が登場するジュラシック・パークは大人気だったけど、パーカという服が登場するジュラシック・パーカという映画なら人はたくさん見に来るかな?とバカにしているのです。

ちょっと話がずれますが、一昨日(8/5)に、NHK教育テレビ「体感! ニューヨーカーの会話術」という番組で、アメリカ自然史博物館(American Museum of Natural History)が登場しました。
この博物館については、過去記事、ロスの勤務先の話 フレンズ3-2その3 で触れました。
一部には、ここが「ロスの勤務先」だ、という記述もあるのですが、私は「ロスの勤務先は架空のもので、そのモデルがアメリカ自然史博物館だ」と思っています。
興味のある方は、上の過去記事を覗いてみて下さい。
ちょうど、ロスの恐竜ネタがセリフに出てきた時に、タイミング良くその博物館がテレビに登場したので、ちょっと嬉しいです。


レイチェル: Y'know, if what I do is so lame, then why did you insist on coming with me this morning? Huh? Was it so I just wouldn't go with Mark? (ねぇ、もし私の仕事がそんなにつまらないことなら、どうして、今朝、私と一緒に行くって主張したの? ねぇ? それは、そうすれば私がマークと行かないことになるから?)
ロス: No. I... I wanted to be with you. I don't know, I feel like lately, I feel like you're slipping away from me, y'know, with this new job, and all these new people. And you've got this whole other life going on. I-I-I know it's dumb, but I just hate that I'm not a part of it. (違うよ。僕は、僕は君と一緒にいたかったんだ。わからないけど、最近、思うんだ。君が僕からそっと離れてしまいそうな気がするんだ。この新しい仕事と、この新しい人たち全員と一緒にね。そして、君はこの全く違った生活を続けている。愚かなことだってわかってるけど、でも、僕がその一部じゃないってことが、ただ嫌なんだよ。)
レイチェル: It's not dumb. But maybe it's okay that you're not a part of it. Y'know what I mean? (Ross looks confused) I mean, it's like, I-I-I like that you're not involved in that part of my life. (愚かなことじゃないわ。でも、多分、あなたがその一部でなくてもいいのよ。私の言いたいこと、わかる? [ロスは困惑した様子] つまり、それはこんな感じなの。私の生活のその部分にあなたが関与していない、ってことが、私は好きなの。)
ロス: That's a little clearer. (その説明だと、少し意味がクリアになったね[わかりやすいね]。)
レイチェル: Honey see, it doesn't mean that I don't love you, because I do. I love you, I love you so much. But my work... it's-it's for me, y'know, I'm out there on my own, and I'm doing it and it's scary, but I love it because it's mine. I, but, I mean, is that okay? (ハニー。ねぇ、私があなたを愛していない、という意味じゃないのよ。だって私は愛しているもの。あなたを愛しているわ。あなたをとっても愛しているの。でも、私の仕事は…それは私のためのものなの。私は、自分の力で、その外の世界にいるのよ。そして、私はその仕事をしている。怖いけど、それが大好きなの、だって、それは私のものだから。それで納得できたかしら?)
ロス: Sure, I-I-I... (hugs her and mouths No!!) (もちろん。僕は僕は… [レイチェルをハグするが、口では声に出さずに「ノー!(わかんないよ!)」と言う。])

lame は「良くない」。
フレンズ3-9その28 でも触れましたが、「足が不自由な」という意味もあり、その場合は差別的響きが出るので、使い方には注意すべきだそうです。

恐竜のことをけなされたので、ファッションのことをバカにするロス。
それで、「ファッションに興味があるから、講演会に一緒に参加した」のがウソだとバレてしまいます。

slip away は「こっそり去る、静かに立ち去る」。
slip は「滑る(すべる)」で、「そっと動く」という意味もあります。
僕の腕からするりと抜け出してしまう、みたいなニュアンスかな、と思います。

you've got this whole other life going on は、you have other life going on で、other life を go on している状態を持っている、みたいな感じでしょうか。

ロスの言いたいことはわかります。
レイチェルが生き生きと生きている新しい人生、そこに自分の入る余地がないことがつらい、ということですね。

I-I-I know it's dumb, but... 「馬鹿なことを言ってると思うけど、でも…」 It's not dumb. 「馬鹿なことなんかじゃないわ」というやり取りは、恋人ならではの会話ですね。
お互いの仕事をけなしまくっていたけれど、ロスがここでやっと素直な気持ちを吐露したので、レイチェルも「あなたの気持ちもわかるから、決して馬鹿なことなんかじゃない」と相手を気遣うことができるのです。

その後、レイチェルに説明してもらって、clearer である、意味がより clear である、と言っているのですが、表情は相変わらず曇っているので、「そんな説明じゃ、全然わかんないよ」という皮肉です。

ロスはわからないと言っていますが、レイチェルの言っている意味もよくわかりますよね?
愛している人がいても、自分の人生を自分で生きてみたい、という気持ち。これは女性なら誰でも持っている気持ちかなぁ、と。
ロスに不満があるわけではないけれど、自分がどこまでやれるのか見てみたい、もちろん怖いこともあるけれど大好きなの。だってそれは、「私の仕事」だから、ということですね。

レイチェルはずっとお嬢様として育てられて、誰かにレールを敷かれたような人生を歩むところでした。
それが結婚式を逃げ出して、フレンズたちと暮らすようになって、だんだん自分の人生というものを考えるようになったのですね。
そういうレイチェルだからこそ、it's for me, I'm out there on my own, I love it because it's mine というセリフが重く聞こえてきます。

レイチェルの言うことを理解したかのようにハグするロスですが、実際はちっともわかってないことがその表情からわかります。
レイチェルの真実の叫びを理解していないようなロスを見ていると、前途多難の予感…。


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2008年08月05日

ブラブラブラとくだらないことをしゃべる フレンズ3-14その16

[Scene: Monica and Rachel's, Ross and Rachel are getting back from the lecture.]
モニカとレイチェルの部屋。ロスとレイチェルは講演会から帰ってきたところ。
ロス: (entering) So I nodded off a little! ([入ってきて] それで(確かに)僕は少し居眠りをしたよ!)
レイチェル: "Nodded off"? Ross, you were snoring! My father's boat didn't make that much noise when it hit rocks! (「居眠りした」ですって? ロス、あなたはいびきをかいていたのよ。私のパパのボートが岩にぶつかった時でも、あんな大きな音は出さなかったわ。)
ロス: Come on! Forty-five minutes! Forty-five minutes, the man talked about strappy-backed dresses. (よしてよ! 45分間だよ! 45分間、あの男は背中がストラップになったドレスについて話したんだ。)
レイチェル: Well okay, how about four hours in a freezing museum auditorium listening to Professor "Pitstains" and his "Hey everybody! Remember that thing that's been dead for a gazillion years. Well, there's this little bone we didn't know it had!" (そうね、いいわ。凍りつくような[凍りつくように寒い]博物館の講堂で「ピットステインズ」教授の話を4時間聞いているっていうのはどうなのかしら? その話はこうよ。「やあ、みなさん! 何億年も前に死んだあれ[例のもの]を思い出して。そして、我々が、それがそんなに前に死んだものであることを知らなかった小さな骨がここにあるのです!」)
ロス: First of all, it's Professor Pitain. And second of all, that little bone, proved that, that particular dinosaur had wings but didn't fly. (第一に、ピッテイン教授だ。それから第二に、その小さな骨は、ある恐竜が羽を持っていたけれど飛ばなかったことを証明したんだ。)
レイチェル: Okay, see now, what I just heard: blah-blah-blah, blah-blah-blah-blah-blah, blah-blah-blah, blah, blah. (わかったわ。私が今聞いたことは、「ブラブラブラ[なんたらかんたら]…」)

nod の基本的な意味は「うなずく」。
nod off は「居眠りする、うとうとする、こっくりする」。
突っ伏して眠るのではなくて、座りながら首をうなずいたように動かしながら眠るイメージでしょうね。

ロングマン現代英英辞典では、
nod off (phrasal verb):
to begin to sleep, usually when you do not intend to and are sitting somewhere

つまり、「眠り始めること。たいていは眠るつもりがなくて、どこかに座っている時に。」

do not intend to というのがポイントですね。
寝ようと思って寝るのではなく、気が付くと寝てしまっていた、ということで「居眠り」という日本語がぴったりなわけです。

snore は「いびきをかく」。
居眠り(それも、nodded off a little ちょっと居眠り)だなんてとんでもない、爆睡していびきまでかいてたじゃない!、ボートが岩にぶつかったよりも大きな音を出してね、とまでレイチェルは言っています。

gazillion は、ロングマン現代英英辞典では、
gazillion: (informal) an extremely large number
つまり、「ものすごく大きな数字」。
似たような単語では、
million (100万)、billion (10億)、trillion (1兆)
というのがありますが、それよりも大きい、ということでしょうねぇ?

zillion という言葉もあります。
フレンズ1-9その4 では、
ジョーイ: I got one keyhole and a zillion keys! You do the math. (一つの鍵穴に対して、数え切れないくらいのカギがあるんだ。計算してくれよ。)
というセリフが出てきました。

Merriam-Webster Online Dictionary では、
gazillion
Etymology: alteration of zillion
: zillion

と書いてありますので、gazillion と zillion は同じ意味になるようです。
でも、ga- (ガ)という音がついている分、gazillion の方が大きい感じが出るようにも思うのですが…。
しょこたん(中川翔子ちゃん)が使う「ギザ」「ギガント」という強調語は、ギガバイトなどの giga から来た言葉だそうですが、ガ、ギ、ザなどのガ行、ザ行の音は音的にも鋭くて、強調感が出ますよね。
そういう「語感」みたいなものは、英語を学ぶ上でも大切かな、と思います。

ちなみに、地球の年齢は46億年と言われていますので、gazillion を「何千億、何兆」と訳してしまうと科学的におかしいことになってしまいそうです。
それくらい「ものすごい昔」という単なる強調表現ですね。
科学者である教授が、単位のはっきりしない gazillion という言葉を使ったのかどうかも疑問です。
講演を聞いている初心者のためにわざとそういう言葉を使ったのかもしれないし、教授はそうは言わなかったけど、レイチェルが「超むかし、めっちゃ昔」みたいな感覚で、そう言っているだけかもしれません。

Remember that thing that's been dead for a gazillion years. Well, there's this little bone we didn't know it had! について。
文の構造は、Remember that thing (that's been dead for a gazillion years). で、that's been の that は関係代名詞で that thing の内容を説明しています。
there's this little bone we didn't know it had! は、
there's this little bone (that) we didn't know it(=this little bone) had been dead for a gazillion years!
ということだろうと思います。
何億年も前に死んだなんて知らなかった、というこの小さな骨がここにある、という感覚かな、と。

First of all.... And second of all... について。
ロスは、「第一に、第二に」と理由を挙げて反論するのが好きですね。
フレンズ3-9その17 にも出てきました。

教授の話をくだらないことのように言うので、ロスはそれは古生物学において重要な骨であり発見なんだ、と力説します。
それを聞いたレイチェルは、イントネーションだけを何となく真似て、「ブラブラブラ…」と言っています。
これは「なんちゃらかんちゃら」みたいに、「わけわかんないこと」をしゃべっているときに使います。
ロスが今、説明したこと、私にはさっぱりわかんないわ、ただのたわごとにしか聞こえないわ、みたいな感じでしょう。

ロングマン現代英英辞典では、
blah, blah, blah: (spoken) used when you do not need to complete what you are saying because it is boring or because the person you are talking to already knows it
つまり、「話す内容が退屈[つまらないもの]だったり、自分が話している相手がすでにその内容を知っているという理由で、自分が言っていることを最後まで言う必要がない時に使う。」

今回のレイチェルの場合は、boring で、「くだらないことをぐだぐだ」みたいな気持ちが入っているのでしょう。

二人のやり取りを聞いてわかったことですが、レイチェルはそういう恐竜の講義に4時間も付き合わされたことがあるのですね。
恐竜には全く興味のないレイチェルなのに、よく耐えましたね(笑)。
その4時間に耐えたのなら、45分で怒っているロスに対して、えらそうに言いたくなる気持ちも、わからないではないです。


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2008年08月03日

望み薄だけどひょっとして フレンズ3-14その15

モニカ: So umm, how was your date with Ginger? (それで、ジンジャーとのデートはどうだった?)
チャンドラー: Great. It was great. She's ah, she's great. Great looking, great personality. She's greatness. (最高。最高だったよ。彼女は、ルックスも最高で、性格も最高なんだ。彼女は(まさに)「最高」だよ。)
モニカ: Sounds like she's got the ah, whole package. (まるで、彼女は全部揃っているパッケージを持ってる、みたいな言い方ね。)
チャンドラー: Joey told you about the leg, huh? (ジョーイは足のことを話したんだな?)
モニカ: Uh-huh. (えぇ。)

チャンドラーがジンジャーについて語る言葉について。
She is great. だけでは物足りなくて、looking も personality も great だと言った後、She's greatness. とまで言っています。
彼女が greatness という抽象名詞が象徴するそのものなんだ、みたいな感じでしょうね。

チャンドラーがベタ褒めするのに対して、モニカは、"Sounds like she's got the ah, whole package." と言っています。
それを聞いて、チャンドラーは、ジョーイが一連の義足に関することを話したことに気付きます。
モニカが意味ありげに、the whole package という言葉を使ったからですね。

研究社 新英和中辞典では、
package=一括して売られる[提供される]もの
という語義があります。
そこに whole 「全ての、完全な」という形容詞もついていますので、the whole package は、そういう「必要なものが全てセットになった、まとまり」みたいな感じでしょうか。

「ルックス良し、性格良し」で、理想の恋人となる条件が全てパッケージの中に入ってる、揃ってる、みたいに言うのね、というニュアンスのセリフになるわけです。
それを聞いてチャンドラーは、ジンジャーが義足であることをモニカが知っている、ということに気付くわけです。
このやり取りもまた、ここで笑ってしまったらマズいんじゃないか的な「ギリギリ」な感じがするので、上手く説明できないのですが、このモニカのセリフで、「モニカはもう知っている」ということに気付いた、というのは重要なポイントかな、と思います。


チャンドラー: Oh God! It freaked me out. Okay, I know it shouldn't have, but it did. I mean, I like her. I don't want to stop seeing her, but every so often it's like: "Hey, y'know what? Where's your leg?" I mean, I'm the smallest person in the world, aren't I? I'm the smallest person in the world. (あぁ、なんてこった! それが俺を混乱させたんだ。よし、そんなことでパニクるべきじゃなかったのに、ってわかってる。でも(実際)そうなっちゃったんだ。俺は彼女が好きだ。俺は彼女と付き合うのをやめたくない。でも、時々、こんな感じなんだ。「ねぇ? 君の足はどこにあるの?」 つまり、俺は世界で一番小さい男だよね。俺は世界で一番小さい男だ。)
ジョーイ: (entering from his bedroom) Morning. ([ベッドルームから入ってきて] おはよう。)
チャンドラー: (to Monica) Actually, he's the smallest person in the world. ([モニカに] 実際には、彼が世界で一番小さな男だな。)
ジョーイ: (to Chandler) Heard about the leg-burning, huh? ([チャンドラーに] 足を燃やしたことについて聞いたな?)
チャンドラー: It came up. (話題に出たよ。)
ジョーイ: Listen, I ah, I know it's a long shot, but, by any chance, did she find that funny? (聞いてくれ、望み薄だと思うけど、ひょっとして、あのこと[誤って義足を燃やしてしまったこと]を彼女は面白がってなかったか?)
(Both Chandler and Monica walk away in disgust.)
チャンドラーとモニカは嫌悪の表情をして立ち去る。

ジンジャーが義足だ、という話を聞いて動揺するなんて、そんな差別的なことを考えちゃいけないはずなのに、それが気になってしまうんだ、というチャンドラー。
"Hey, y'know what? Where's your leg?" と何度も考えてしまう、と言っていますね。
これも、DVDの日本語訳では、別の意味に置き換えられていましたが、これをこのまま訳すと、確かに日本では問題になりそうな感じがします。
義足の人に対して、言ってはいけないセリフのような気がしますので。

でも、今回、こうしてゲストに義足の人が出てきている以上、その義足と関係した話になるのは自然な流れです。
日本とアメリカとでは、そういう差別的な事柄に対する感覚が少し違うのかもしれない、と思うこともあります。
アリー My Love(Ally McBeal)は、弁護士のドラマなので、様々な問題を抱えた人、つまり、差別される側の人の話もよく出てきました。
それをオリジナルの英語で見ていると、結構ダイレクトな表現が出てきて、「これはこのまま日本語には出来ないよなぁ、直訳したところでテレビで放映できないかもなぁ」と思っていると、やはり日本語訳ではその辺を上手くオブラートに包んだり、少し違うニュアンスに訳出したりしていました。

障害や差別に関する話題は、言葉一つで当事者を傷つけることになるので、細心の注意を払わなければなりません。
ただ、今回のようなセリフが出てきた時にいつも思うのは、「実際の英語のセリフでは、こういうことを言っていた」ということを知ることの大切さです。
そこから、「どういうことが差別で、どういうことが差別でないか」というその国の価値観が見えることもあるかな、と。

差別的表現や、politically correct という概念については、過去記事、フレンズ2-21その14 で語ったことがありますので、興味のある方は、合わせてお読み下さい。

every so often は「時々、時折」。
そういうことを気にするのは差別的になるから、そんなことは気にしちゃいけない、でも、気になってしまう。俺はなんていけない男なんだ、心の狭い男なんだ、と自分で反省しています。
この場合の small は「狭量の、度量の狭い」という意味。
日本でも、器量が大きい、小さいという意味で、「彼は大きな男だ/小さな男だ」といいますが、英語でもそうなんですね。

そうやって自己嫌悪するチャンドラーですが、ジョーイを見て、でも、本当に器量が小さいのはあいつの方だ、と言っています。
義足を燃やしてしまった上、ジンジャーを置き去りにして逃げたんだから、あいつよりは俺の方がまだましだけどな、という感じですね。

come up は「話題になる、話題に上る」。
研究社 新和英中辞典には、
その話題が朝食の時にもまた出た。 The subject came [was brought] up again at breakfast.
という例が載っています。
bring up は「(問題・話題など)を持ち出す」という意味ですから、「話題」が主語になった場合は受動態になり、come up = be brought up ということですね。

a long shot は「見込みがなさそうなこと、望みの薄い企て」。
恐らく「遠距離から射撃する(だからなかなか当たらない)」というのが語源なのだろうと思うのですが…違うかな?(意外と語源が載っていない…)

by any chance は「ひょっとして、万が一」。
「もしかしてそういうことがあったりするかなぁ?」みたいに、あることを期待する表現のようです。

I know it's a long shot, but, by any chance, と「二段構え」で、可能性が低いのはわかってるけど、と前置きしています。
英語は日本語と比べて、表現がストレートでダイレクトだ、という意見がありますが、英語にもこういう「言いにくいことを言うための前振り、前置き」の表現がいくつもあります。
そういうものを増やしていくのも、円滑なコミュニケーションには必要なことですよね。

ひどいことをしたってわかってるけど、「ジョーイったら、義足と薪とを間違って燃やしちゃったのよ〜」みたいに笑い話のように言ってなかったか?と尋ねているのですね。
funny なわけないだろ、という感じなのですが。


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posted by Rach at 13:28| Comment(0) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月01日

悪くなって車を盗む フレンズ3-14その14

[Scene: The lecture, Ross passes out against Rachel's shoulder.]
講演。ロスはレイチェルの肩にもたれて意識を失っている[眠っている]。
講演者: ....oversized bracelets, oversized earrings, oversizing of accessories, in general, is very popular now. (…特大のブレスレット、特大のイヤリング、アクセサリー(のサイズ)を特大にすることは、一般的に、今はとてもポピュラー[人気]となっています。)
(Ross wakes up with a start and startles Rachel. The guy next to him starts laughing, which starts Ross laughing, Rachel gives him a look and he stops.)
ロスはびっくりして目が覚めて、レイチェルを驚かせる。ロスの隣の男性は笑い出し、それがロスを笑わせる。レイチェルはロスに視線をやり、ロスは笑うのをやめる。

ト書きの最初の部分ですが、ネットスクリプトには、
The lecture, Ross is passed out against Rachel's shoulder.
と書いてあります。
is passed out は、passes out の間違いかな?と思うので、上では訂正しました。
pass out は「意識を失う」という意味ですから、be passed out と受動態にする必要はないように思います。
ロングマン現代英英辞典では、
pass out (phrasal verb): to become unconscious
例) I nearly passed out when I saw all the blood.

つまり、「意識がない状態になること」。
例文は、「その血を見た時に、私はほとんど気を失いそうだった。」

pass away だと「死ぬ」の婉曲表現になりますね。

against Rachel's shoulder の against は「…にもたれて、…によりかかって」。
lean against (be leaning against) や be propped up against だと、「(はしごなどが)(ビルなどに)立てかけられている、寄りかかっている」という意味になります。
このフレーズは、TOEIC Part 1(写真問題)の頻出フレーズですね。
(新公式問題集 p.90、新公式問題集 Vol.2 p.94 にも出ています。)
lean on となる場合もあるようです。on の場合は「接触」のニュアンスが強まるでしょうか。

そういえば、ト書きというのは映像を文章にしたものですよね。
あの TOEIC の写真問題も、「写真で描写されている内容を文章にするとどうなるか?」を問う問題なので、ネットスクリプトを使って、映像とト書きを見比べるクセをつけることは、あの手の問題に強くなることに繋がる…ような気もします。

oversized について。
ロングマン現代英英辞典では、
oversized [adjective]: bigger than usual or too big
つまり、「通常よりも大きい、または大きすぎる」。

ですから、oversized earrings は、ただの大き目のイヤリング、というよりは、「でかっ!」と言いたくなるような、過剰にでっかいイヤリングのイメージなのかな、と思います。
やたらとデカいアクセサリーをつけるのが、今の流行ですよ、という内容ですね。
このエピソードの放映は 1997年なのですが、当時、そういうのが流行だったかどうかは…私は知りません(笑)。

Ross wakes up with a start and startles Rachel. というト書きがちょっと興味深い。
この名詞の start は「驚いてハッとすること、びっくり、飛び[跳び]上がり」という意味です。
そして、動詞の startle は「人をびっくりさせる、飛び上がらせる」という意味。
研究社 新英和中辞典には、
startle (語源) start+-le
と書いてありますので、start と startle は関連語ということのようです。

その後も、偶然なのか意図的なのかわかりませんが、The guy next to him starts laughing, which starts Ross laughing.... と start という動詞が2回使われていますね。
この start は我々がよく知っている「始める」という意味で、「隣の人が笑い始めて、それがロスを笑わせ始める」みたいなことですね。

give him a look は「ちらっと彼を見る、彼女に視線を向ける」。
フレンズ3-11その9 にも、give her a look というト書きがありました。
どちらも、「あえてはっきりと不満の内容を口には出さないけれど、何かしら言いたげな視線を向ける」という感じです。
その怒っている目を見て、ロスは笑うのを止めるのですね。


[Scene: Chandler and Joey's, Chandler is reading the newspaper.]
チャンドラーとジョーイの部屋。チャンドラーは新聞を読んでいる。
モニカが部屋に入ってきて、
モニカ: Oh, can I borrow this? (points to his milk) My milk's gone bad. (これ借りてもいい? [彼のミルクを指差す] 私のミルクは悪くなっちゃって[腐っちゃって/品質悪くなっちゃって]。)
チャンドラー: Oh, I hate that. I once had a thing of half-and-half. Stole my car. (あぁ、それっていやだよね。俺もかつて、ハーフ・アンド・ハーフ[ミルクとクリームが半々のもの]が嫌いだった。俺の車を盗んだんだ。)

half-and-half について。
英辞郎に
half-and-half=(名詞2)ミルクとクリームを半々に混ぜた飲料
という語義が載っています。
ミルクの話題なので、多分、この意味だろうと思います。

have a thing of がよくわかりません。
have a thing for や have a thing about は辞書に載っているのですが…。
of を使っているのが、よくわからないのです。

ざっと英和辞典を見たところ、
have a thing for は「…が好きだ」で、
have a thing about は「…が好きだ」と「…が嫌いだ」という意味の両方があるようです。
ロングマン現代英英辞典では、have a thing about のみ載っていて、
have a thing about somebody/something:
(informal) to like or dislike someone or something very much, often without a good reason

つまり、「しばしば、もっともな理由もなく、誰かや何かをとても好き、または嫌いであること」。

英辞郎には、
have a thing about=〜について独特の[特別な]考え方[感情]を持っている
という語義も載っています。
その a thing は「とあること」という感じで、「好き」とか「嫌い」とか、その対象物に対して、何かしらの感情・考え(あるいは「こだわり」)を持っている、というようなニュアンスなのでしょう。

辞書とは異なり、今回のセリフでは、have a thing of と of が使われているのですが、その have a thing のニュアンスはやはり同じなのでしょうか?

もしくは、have a thing of で、「…の”あること”を持つ」、つまり、of 以下のことに関して、何らかの出来事があった、「ハーフ・アンド・ハーフで、(俺もそんな感じの)ある出来事があったんだ。俺の場合は、ハーフ・アンド・ハーフでちょっとしたことが起こったんだ。」みたいなニュアンスを表している、という可能性もあるのかなぁ??

このチャンドラーのジョークは、go bad 「品質が悪くなった、腐った」を、「品行が悪くなった、ぐれた」という風に解釈して、ミルクという食品を擬人化して語っているのですね。
恐らくチャンドラーの言いたいことは、
「モニカはミルクか。俺の場合は、ハーフ・アンド・ハーフで、そいつには困ったよ。」
My half-and-half had gone bad and he stole my car. 「俺のハーフ・アンド・ハーフは悪くなって、俺の車を盗むことまでしたんだ。」
みたいな感じでしょうか。

日本語でも「悪くなる」には「ぐれる」というニュアンスがありますので、ジョークの意味は何となくわかる気がします。


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posted by Rach at 06:40| Comment(3) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする