2009年03月30日

電話するね、は決まり文句 フレンズ3-20その5

チャンドラー: (entering with Rachel) I'm telling ya, Joanna's got it all wrong. Okay? All I said was, "This was fun. Let's do it again sometime. I'll give you a call." ([レイチェルと一緒に入ってくる] 言っとくけど、ジョアンナは完全に誤解してる。いいか? 俺が言ったのは「今日は[今回は]楽しかった。またいつかこんな風にしようよ。俺から君に電話するね。」ってだけだよ。)
レイチェル: Ohh, gee. I wonder why she thinks you're going to call her? (あらら。どうしてジョアンナが、チャンドラーから電話があるだろうと思ってるのか不思議だわ。)
チャンドラー: That's what you say at the end of a date. (それは、デートの終わりに言う言葉だろ。)
レイチェル: You can't just say, "Nice to meet you. Good night?" (ただ、「会えて良かったよ、おやすみ」って言えないの?)
チャンドラー: To her face? Look, it's the end of the date, I'm standing there, I know all she's waiting for is for me to say I'll call her and it just, y'know, comes out. I can't help it. It's a compulsion. (彼女の顔に向かって(そんなことを言えってか)? なぁ、デートの終わりで、俺はその場にいる。俺が電話するっていうのだけを彼女は待ってるってことが俺にはわかるから、ただ、その言葉が出てきちゃうんだ。仕方ないんだ。(これはもう)強制だよ。)
モニカ: Come on, Rach, when a guy says he's going to call, it doesn't mean he's going to call. This never happened to you? (ねぇ、レイチェル。男性が電話するよって言っても、それは電話するって意味じゃないわ。こういうこと、あなたには起こったことないの?[そういう経験ないの?])
レイチェル: Well, they always called. (そうねぇ、男性たちはいつも電話してくれたわ。)
モニカ: Bite me. (むかつく。)

チャンドラーとジョアンナはデートをし、チャンドラーはジョアンナをつまらない女性だと思ったけれど、ジョアンナはすっかりチャンドラーを気に入ってしまった、というシーンが少し前に出てきました。
その流れで、チャンドラーがジョアンナに電話しないことについて、レイチェルとチャンドラーはモメているのですね。
俺はただ、こんな風に言っただけだ、とチャンドラーは言うのですが、その言った言葉の中に I'll give you a call. という言葉が入っています。
レイチェルが、「どうしてチャンドラーが電話をくれるとジョアンナが期待してるのか不思議だわ」と言っているのは、あなたは確かに「電話する」と言ったんだから、ジョアンナが電話をもらえると思ってるのは当たり前でしょ、と言いたいのですね。
「電話する」って自分で言ったくせに、「電話があると思ってるのは誤解だ」なんて、矛盾してるわよ、ということを皮肉っぽく言っているのです。

That's what you say at the end of a date. は、I'll give you a call. などの俺の言った言葉は、人なら誰もデートの終わりに言うことだよ、ということですね。
you は一般の人を指し、相手の好き嫌いに関わらず、デートの終わりには誰だってそう言うだろ?、それが社交辞令で決まり文句でもあるだろ、ということです。
でもレイチェルは、二度とデートする気がないのなら、そんな相手に期待を持たせるような思わせぶりなことは言わずに、「会えて良かったよ、おやすみ」だけでいいじゃない、と思うわけですね。
(ちなみに、レイチェルのセリフでは、Nice to meet you. となっていますが、別れ際の場合は、Nice meeting you. になるのでは?と思うのですが…。)

To her face? つまり、彼女の顔に向かって、面と向かって、そんないかにも「君とは二度と会うつもりはありません」みたいなセリフを言えっていうのか?とチャンドラーは言っています。
その後、現在形になっているのは、その時の状況を臨場感を出して語っているのですね。
It just comes out. は、ただ自然に口からポロっと出てしまう、という感覚で、「目の前に彼女がいて、彼女が待っている言葉はただ一つ。だからその言葉がつい口から出てしまう。」という感じでしょう。
compulsion は「強制」。
もう彼女の顔が「電話するって言って!」と強制してたんだよ、俺はそれに逆らえなかったんだよ、ということですね。

そこにモニカが助け舟を出します。
「男性が電話するって言ったって、それは単なる社交辞令でしょ。レイチェルもそんな経験あるでしょ?」と言うのですが、レイチェルの返事は、「電話するって言った人たちは、いつも電話してきた」。
で、モニカは「むかつく」と言うのですね。

ロスが学生時代からレイチェルのことが好きだったように、レイチェルは若い頃からモテていて、「電話するよ」と言った相手はいつも本当に電話をくれていたようです。
「男の「電話する」って言葉を信じちゃだめよ。男は電話するって言って、電話をくれないことなんてしょっちゅうなんだから」と自分の体験談を語ってチャンドラーを援護しようとしたモニカが、レイチェルの発言でみじめに見えてしまうので、むかついた、ということです。

そのように、Bite me. は日本語で言うと「むかつく!」が一番合っているような気がします。
英辞郎には以下の語義が載っています。
Bite me!=むかつく!/くたばれ!/ほっといてくれ!/かまわないでくれ!/消え失せろ!(憤りを表わす俗語表現)

Bite me. は過去記事、フレンズ2-9その2フレンズ2-17その15 にも出てきましたが、今回は英英辞典の語義を見てみます。

LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) やLAAD (Longman Advanced American Dictionary) にはなぜか、Bite me. の形では載っていないのですが、マクミラン英英辞典(Macmillan English Dictionary)には以下の説明が載っていました。

bite me: (American English, very informal) used for rudely telling someone that you are upset or annoyed with something they have just said or done.
例) "You're not smart enough to get a job like that." "Bite me!"

つまり、「(アメリカ英語、非常にインフォーマル) 誰かがたった今言ったこと、またはしたことに憤慨したりいらいらしたりしていることをその人に乱暴に言うために使われる」。
例文は、「そんな仕事をゲットできるほど君は賢くないよ。」「むかつく!」

LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) には、what's biting you? というフレーズは載っていました。

what's biting you/her etc?: (spoken) used to ask why someone is annoyed or upset
つまり、「なぜイライラしたり憤慨したりしているのかを尋ねるのに使われる」。

これらの場合の bite 「噛む」は、annoy のニュアンスだ、ということですね。
マクミランにあったように、Bite me! は、very informal であり、語義に rudely という言葉も使われているように、まさに相手に向かって「むかつく!」と言う、かなり乱暴な言葉です。
使い方には気をつけるべきですね。


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2009年03月28日

セーターの下が大事 フレンズ3-20その4

電話に応対するために、リハーサルの場所から席を外すディレクター。
かなり変わっているディレクターの様子を見て、
ジョーイ: (to Kate) The guy's like a cartoon. What do you see in him, anyway? ([ケイトに] あの男はアニメみたいだよ。とにかく、彼のどこがいいの?)
ケイト: He happens to be brilliant. Which is more than I can say for that sweater you're dating. ((たまたま)彼は才能にあふれている人なのよ。あなたがデートしているあのセーターについては、そんな理由も言えないわ。)
ジョーイ: Hey, I'm not interested in her sweater. It's what's underneath her sweater that counts. And besides, since ah, since when do you care who I'm going out with? (おい、俺は彼女のセーターに興味はないよ。大事なのは、彼女のセーターの下にあるものだ。それから、いつから君は俺が誰とデートしているかを気にするようになったんだ?)
ケイト: I don't care. Why, do you want me to care? (私は気にしてないわ。まぁ、あなたは私に気にして欲しいの?)
ジョーイ: Do you want me to want you to care? (君に気にして欲しいと俺に思って欲しいの?)
ケイト: Do you? (そうなの?)
ジョーイ: What? (何だって?)

cartoon は「カルトゥーン、アニメ」ですね。
動きのあるアニメの意味で使うことが多いようですが、「ニュースや政治家の風刺漫画」「新聞のコマ割漫画(comic strip)」の意味もあるようです。
ジョーイは、ディレクターのオーバーアクションを見て、アニメに出てくるキャラみたいだな、と言っているのでしょうね。
日本でも「あいつは漫画みたいなやつだ」などと表現したりするでしょうか?

What do you see in him? を直訳すると、「彼の中に何を見ているの?」ということで、「彼には何かしらの魅力があるの?(僕にはわからないけど)」という感じでしょう。
ケイトはこのディレクターと付き合っているので、「彼のどこがいいの?」と尋ねているわけです。

フレンズ1-24その5 でも、
ロス: I don't get it. What do you see in this guy anyway? (わからないな。一体、この男のどこがいいんだ?)
というセリフがありましたね。

Which is more than... について。
まず、that sweater you're dating は、観客席に座っているローレンを指しています。
ちょうど今、セーターを着ているからですね。
which は、前のセリフ、He happens to be brilliant. を指しているのでしょう。
is more than I can say for... は、「…に対して私が言えること以上のものである」で、彼女について何かコメントできるとしても、何か長所を挙げることができるとしても、私が今言った理由はそれ以上のものだわ、彼女について何が言えるかわからないけど、「彼は才能にあふれているの」という以上の内容は出てこないはずよ、「彼は才能がある」って言えるけど、彼女についてはそんな理由も言えないわ、という感じかな、と思いました。

ケイトは「あんな女のどこがいいの?」という感じで、「あのセーター(that sweater)」と呼んだのですね。
ケイトが自分の代役であるローレンの名前を知らないわけではないでしょうが、名前で呼ばずにあえて着ている服装で表現したわけです。
若い体にピタッとフィットしたセーターが魅力的なあの娘(こ)、というニュアンスが含まれているのかなと思います。
「あのポニーテール」とか「あのタンクトップ」みたいに、髪型や服装で人間を指すことは日本語でもあるような気がします。

that sweater you're dating に対して、ジョーイは、「俺はセーターとデートしてるわけじゃないよ。セーターに興味があるわけじゃないんだから。」と言っているのが面白いですね。(そんなのわかってるって!…笑)
その後のセリフがさらに面白くて、「重要である、大事である」(動詞 count)のは、彼女のセーターの下にあるものだ、と言っています。
つまり、着ているものは何でもよくて、その中身の彼女自身、もっとダイレクトに言うと、「彼女の体」に俺は興味を持っているんだよ、と言っているのですね。
ケイトの意図も理解せず、さらにはあまりにも正直に自分の欲望を述べているのが、ジョーイらしくて楽しいです。

さらにジョーイは、自分のデート相手のことをとやかく言うケイトに、「いつからそんなことを気にするようになったの?」と尋ねています。
相手の付き合っている人にケチをつけたくなるのは、相手のことを意識している証拠ですよね。
お互いの会話でそれがだんだんわかってくるジョーイとケイトです。

最後のやり取り、Do you want me to care? と Do you want me to want you to care? というのはお互いの気持ちを探り合っている感じですね。
「わー、俺のデート相手のこと気にしてるんだ」「私に気にして欲しいわけ?」「君に気にして欲しいと俺に思って欲しいわけ?」と、だんだん、文章の構造が複雑になってきます。
で、ケイトが、Do you? と尋ねた時、Do you... の後に続く文章が何であるか、つまり、ケイトが何を尋ねているのかわからなくなって、頭がこんがらがってしまって、ジョーイは、What? 「は? 何だって?」みたいに答えた、ということですね。


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2009年03月26日

俺にシャフトを与えた フレンズ3-20その3

ジョーイが出演する芝居の劇場。
女性: Hi, oh, I'm Lauren. Kate's understudy. (はーい。あ、私はローレンよ。ケイトの代役なの。)
ジョーイ: Oh, hey! Joey Tribbiani. (あ、やぁ! ジョーイ・トリビアーニだ。)
ローレン: I know. I-I'm a big fan of yours. (知ってるわ。私はあなたの大ファンだもの。)
ジョーイ: (looks at her, shocked) What? ([彼女を見て、びっくりした様子で] 何だって?)
ローレン: I used to umm, schedule my classes so I could watch Dr. Drake Remoray on Days of Our Lives. (私は、デイズ・オブ・アワ・ライヴズのドクター・ドレイク・ラモレーを見られるように、自分の授業を組んでいたんだもの。)
ジョーイ: Get out of here. Really? (よしてくれよ。ほんとに?)
ローレン: Absolutely. (もちろん。)
ジョーイ: Yeah? (そうなのか?)
ローレン: Oh, but then they went and dropped you down that elevator shaft. (あぁ、でも、あの時、あなたはあのエレベーターシャフトから落とされちゃったわね。)
ジョーイ: They gave me the shaft, all right. (やつらは俺にシャフトをくれたんだよ[俺はやつらにひどい目に合わされたんだよ]。)
ローレン: (laughing) Oh, you're so funny. ([笑いながら] まぁ、あなたってすごく面白い。)

understudy は「代役」。「代役をする」という動詞としても使えます。
ローレンはジョーイのことを知っていました。
I'm a big fan of yours. は「私はあなたの大ファンです。」という決まり文句ですね。
これはこのまま覚えてしまいましょう。
ローレンは、ドクラー・ラモレーのファンだったようで、昼メロであるソープオペラを見ることができるように、自分の授業を組んでいたと言っています。
ローレンは見た目も若いので、つい最近まで学生だった、ということですね。
used to 「以前は…したものだった」という表現を使って、過去の習慣を述べています。

Get out of here! は怒った調子で言うと、「ここから出て行け!」という意味(leave)になりますし、アクションシーンでその場所が危ない時などに「ここから出るんだ!、逃げるんだ!」という意味(escape)としても使われますね。
今回のジョーイのセリフはそんな緊迫した状況ではなく、「まさか!、冗談だろ!」という意味になります。
相手があまりにも嬉しいことを言って褒めてくれるので、びっくりして信じられない、と言っているのです。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
Get out of here!: (spoken) used to say that you don't believe someone
つまり、「誰かのことが信じられないと言う時に使われる」。

フレンズ1-9その3 では、
ジョーイ: You're the best in the business. (君は、一番の売り手だったよね!)
女性: Get out! (やめてよ!)
ジョーイ: I'm serious. (俺はマジで言ってるんだよ。)
というやり取りもありました。

今回の場合も、ジョーイの嬉しそうな照れたような表情を見ていると、「出て行け!」という意味だと解釈することはないですが、「出て行け!」という意味しか知らないと、一瞬「は?」となってしまいますよね。
言葉というのは文字通りの意味ばかりではない、というのは、どの言語でも同じです。
日本語だったらあまりに相手が褒めると「よしてくれよ、やめてくれよ」などと言いますが、これも褒めるのをやめて欲しいわけではないですよねぇ。
「やめてくれよ」を文字通り受け取って、「じゃあ、今言ったことは撤回します」とか言われたらがっかりしちゃいますから(笑)、その言葉の持つ本当のニュアンスを理解しないといけない、ということです。

ローレンはドクター・ラモレーがエレベーターシャフトに落とされたシーンのことを言っています。
そのシーンは、フレンズ2-18その19 に出てきました。
ここでの they は、ドラマの番組制作者・スタッフのことですね。

そのセリフに対して、ジョーイは、They gave me the shaft. と言い、それを聞いたローレンは大笑いしています。
かなり笑っているので、何かしらのジョークを言ったのだろうと思ったら、やはりこれは shaft を使ったジョークでした。

give someone the shaft は「人をひどい目にあわせる、人をだます」。
get the shaft だと「ひどい目にあう」という意味になります。
また、動詞の shaft は「人をひどい目にあわせる」という意味です。
この動詞は get shafted という受身の形で「ひどい目にあう」という意味で使うことが多いようです。

LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) や、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) には、動詞 shaft や、get the shaft は載っていますが、give someone the shaft は載っていませんでした。

マクミラン英英辞典 (Macmillan English Dictionary) には、get と give の両方の形が載っていました。
get the shaft: (American English, informal) to be treated in a very bad or unfair way
つまり、「非常に悪い、または不公平な方法で扱われること」。
give somebody the shaft: (American English, informal) to treat someone in a bad or unfair way
つまり、「非常に悪い、または不公平な方法で人を扱うこと」。
the shaft を「get する」のと、誰かに the shaft を「give する」のが対照的な意味であるように、英語での語義も、be treated と、treat という風に態(たい)が逆になっていますね。

ロングマンには、get the shaft という意味しか載っていないことを考えると、最初に get the shaft というフレーズがあって、その反対の行為として、give someone the shaft というフレーズが出来たのかな?とも思います。(多分)

ということで、ジョーイは実際に、エレベーターシャフトに落とされる結末を迎えたので、その shaft という言葉を含んだフレーズの give me the shaft を使うことで、「やつらは俺にシャフト(に落ちるという罰)をくれた」と「やつらは俺をひどい目にあわせた」という二重の意味を表したジョークになる、ということですね。
ジョーイにしては、なかなか上手いジョークだと思うのですが。

それにしても、たまたまエレベーターシャフトに落とされるというシーンがあったから使えたジョークなわけですが、まさか脚本家は、いつか They gave me the shaft. とジョーイに言わせることができるように、ラモレーが死ぬ場面でエレベーターシャフトを使った、ということもあり得るのでしょうか??
もしそうなら、2-18 から、この 3-20 までそのジョークを温存していたことになりますので、ちょっとすごいなぁ、と。

ところで、最近、ちょくちょくマクミラン英英辞典も使うようになったのですが、それについて軽く説明を。
マクミラン英英辞典は、かなり前から持っていたのですが(多分、ロングマンと一緒に購入した気がします)、ロングマンがすっかり気に入ってしまった私はロングマンばかり使ってしまい、マクミラン英英辞典は本棚の飾りになっていました。
ですが、この2月に、日向清人先生のビジネス英語雑記帳 で、「英英辞典の是非、選び方など」の英英辞典に関する記事を日向先生がたくさん書いて下さいました。
その中に、(6)英英辞典:Macmillan English Dictionary という記事があり、Macmillan の長所をたくさん挙げておられたのを読んで、「そう言えば、私、マクミラン、持ってたじゃん!」ということに改めて気付き(笑)、本棚の奥からよっこらしょと引っ張り出してきた、ということです。

英和をメイン、ロングマン英英辞典をサブで使っていた頃は、「私には2つも英英辞典なんか使えないや」という感じだったのですが、今のように、ロングマン英英辞典を中心に使っていると、今度は別の英英の定義を見比べてみたくなってきます。(我ながら進歩だな、と思います…笑)
そして、上の give someone the shaft のように、ロングマンには載っていないけれど、マクミランには載っている、というものもやはり存在するのですね。
日向先生の記事を読まなければ、マクミランは本棚の中で朽ち果てているところでした。
日向先生、ありがとうございます!

複数の英英辞典を見比べてみて、その違いを面白いと思えるようになったら、英語はどんどん楽しくなりますね。
「私には英英はまだ早い」と思われる方も、折を見て、英英を使ってみて下さい。


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2009年03月24日

似合う、鳴くのgo フレンズ3-20その2

死んだおばさんのドールハウスをゲットしたモニカ。
フィービーも一緒に遊びましょ、と言われたので、家からいろいろと小道具を持ってきたフィービー。
最初に取り出したのが、ドールハウスの2階まで届くような大きな陶製の犬の置き物。
モニカ: What's this? (これは何?)
フィービー: That's a dog. Every house should have a dog. (それは犬よ。どの家にも犬はいるはずでしょ。)
モニカ: Not one that can pee on the roof. (屋根の上におしっこできるような犬はいないはずよ。)
フィービー: Maybe it's so big because the house was built on radioactive waste. (たぶん、その家が放射性廃棄物の上に建てられたから、そんなに大きいのよ。)
チャンドラー: (holding a tissue) And is this in case the house sneezes? ([(フィービーが持ってきたらしい)ティッシュを持ちながら] そして、これは、その家がくしゃみした時のためにあるの?)
フィービー: No, no, that's the ghost for the attic. (違う違う。それは、屋根裏の幽霊なの。)
モニカ: I don't want a ghost. (私は幽霊なんか欲しくない[いらない]。)
フィービー: Well, nobody wants a ghost. But you've got one, because the house is sitting on an ancient Indian burial ground. (そうね、幽霊を欲しい人なんていないわ。でも、あなたのうちには幽霊がいるの。だって、その家は古代インディアンの墓地の上に建ってるんだもの。)
ロス: Wait a minute. The house was built on radioactive waste, and an ancient Indian burial ground? That would never happen. (ちょっと待ってよ。その家は放射性廃棄物の上に建ってて、さらには古代インディアンの墓地の上にも建ってるの? そんなことは起こらないだろ。)
フィービー: Okay, obviously you don't know much about the U.S. government. (いいわ。明らかに、あなたはアメリカ政府についてよくわかっていないようね。)

ドールハウスと不釣合いな大きさの陶器の犬を持ってきたフィービー。
足を上げておしっこすると、屋根にかかりそうだとモニカは言っています。
その犬が大きい理由を無理に設定するフィービー。
放射性廃棄物の放射能のせいで巨大化した、というのですが…ゴジラの設定みたいですね(笑)。
画面を見る限りはよくわからないのですが、チャンドラーの持っているティッシュも、フィービーが自分のカバンから取り出したもののようです。
そこまで無茶な設定だと、家がくしゃみしてもおかしくない、という感じですね。

I don't want a ghost. に対して、nobody wants a ghost. と答えるフィービーが面白いです。
モニカはドールハウスで女の子らしく遊びたいので、幽霊なんておどろおどろしい小道具はいらないわ、という意味で、I don't want a ghost. と言っているのに、フィービーは、「そりゃ、幽霊が好きな人なんていないわよ。でも、存在するんだからしょうがないのよ」みたいに言っているのがおかしいのです。
ちょっと論点がずれているわけで、そこがまたフィービーらしいのですね。

burial は名詞で「埋葬」。
-al という語尾は、natural, national などの形容詞も作りますが、今回の burial や arrival のように名詞を作ることもできます。
bury は動詞で「…を埋葬する」ですね。
burial はベリアル、bury はベリーと発音しますのでご注意を。

放射性廃棄物の上で、さらには古代インディアンの墓地の上に建っている、という設定を言うフィービーに対して、そんなこと起こらないよ、というロス。
それは、犬がデカイのは放射能のせい、幽霊は墓地のせい、とありえない設定を作って、自分の都合のいいように話を進めていることに対しての軽い非難ですね。
それをフィービーは、アメリカ政府の話にすり替えています。
ロスは、古代の墓地という神聖な場所に、放射性廃棄物を捨てるはずなんてない、って言いたいんでしょうけど、アメリカ政府のやることはわからないわよ、みんなの知らないところでそういう非人道的なことも平気でするのよ、と言っているのですね。
このドールハウスでのやり取りは、フィービーのズレ具合がよくわかる会話になっていて、面白いなと思います。


恐竜の人形まで持ち出して、家を攻撃(笑)し始めるフィービーを見て、
モニカ: All right, Phoebe, y'know what? That-that's it, that's it, all right? No dinosaurs, no ghosts, no giant dogs, okay? They're not the right size, they're not Victorian and they just don't go. (いいわ、フィービー。ねぇ聞いて。そこまで、そこまでよ、いい? 恐竜もなし、幽霊もなし、巨大な犬もなしよ。いい? それらは正しいサイズじゃないし、ヴィクトリア風じゃないし、ただ(この家に)合ってない[似合ってない]のよ。)
フィービー: Okay, (starts to pack up her stuff) fine. Come, dinosaur. We're not welcome in the house of no imagination. (いいわ。[自分の持ってきたものをかばんにつめ始める] いいわ。おいで、恐竜さん。私たちは、想像力のない家では歓迎されないのよ。)
ロス: Uh, Pheebs, while we're hovering around the subject, I just have to say dinosaurs, they-they don't go, "ruff!" (あ、フィービー。ちょうどその話題になっている時だから言うけど、ちょっとこれだけは言っとかないと。恐竜は「ラフ!」って鳴かないよ。)
フィービー: The little ones do. (小さな恐竜はそんな風に鳴くわよ。)

フィービー流の遊び方が気に入らないモニカ。
フィービーは自分の持ち物を拒否されたので、かばんにしまい始めます。
We're not welcome in the house of no imagination. は、モニカには想像力が欠けていて、面白くないわ、と言いたいのでしょう。

ロスのセリフの、while we're hovering around the subject という表現が面白いなと思いました。
hover は「(鳥やヘリコプターが)空中停止する、ホバリングする」で、「漂う、うろつく、さまよう」という意味もあります。
hover around だと「…のあたりをうろつく」感じですね。
ですから、while we're hovering around the subject を直訳すると、「その件のあたりをうろついている間に」ということで、ちょうどフィービーの口から恐竜の話が出たから、ちょうどその話題が出ているところで、というニュアンスでしょうね。
DVD英語字幕では、While we’re on the subject と書いてあり、意味としてはまさにそういうことですが、そこを be hovering around と表現しているのが生きた英語、という感じがします。

この一連のやり取りでは、go という動詞が2種類の意味で使われています。
they just don't go. の go は「…と合う、調和する、適合する」。
LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) では、
go: COLOURS/STYLES/TASTES
[intransitive] if colours, tastes, styles etc go, they look, taste etc good together

つまり、「色や風情[味?]やスタイルなどが go するということは、一緒にあると見た目や風情が良いこと。」

この「似合う」という意味は、go with の形でフレンズに何度も出てきました。
フレンズ2-3その3 では、趣味の悪いランプを部屋に置こうとしたレイチェルに、
モニカ: It doesn't go with any of my stuff. (そのランプは、私の持ち物のどれとも釣り合わないわ。)
と言っていました。
自分の持ち物と合わないのをいやがるところは、今回と同じですね(笑)。

they-they don't go, "ruff!" の go は「動物などが…と鳴く」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
go: MAKE A SOUND [transitive] to make a particular sound
例) Cats go "meow."

つまり、「ある特定の音を出すこと」。例文は、「ネコはニャオ[ミアウ]と鳴く。」

フィービーが恐竜の人形を使って、犬のような鳴き声を出したことにロスはひっかかったようです。
ネットスクリプトでは、roof! rrroof! のように書かれていました。
ロスは、恐竜はそんな犬みたいな声は出さないよ、と言ったのですが、小さい恐竜ならそう鳴くわよ、とフィービーは答えています。
犬は家に比べてデカすぎるのですが、恐竜の人形は逆に小さすぎる。これくらいの小さいサイズの恐竜なら、犬みたいに鳴くと思うわ、ということみたいですね。

余談ですが、恐竜って鳴くんですかねぇ?
怪獣のような声を出すイメージがありますが、恐竜の出てくる映画では鳴いていましたっけ?(ジュラシック・パークとかダイナソーとか)
映画はエンターテインメントであり、迫力や雰囲気を出すために実際とは違った脚色をしている場合もあるでしょうから、仮に映画の中で鳴いていたとしても、それが学術的に正しいかどうかはわかりませんし。
ウィキペディアになら何か書いてあるかと思ったら、鳴き声についての記述はありませんでした。
怪獣みたいに「ガォー」とか「キェー」みたいな声は出さないような気がしますが、何らかの音くらいは出すような気もしますけど…。
恐竜が鳴くのか、鳴くとしたらどんな声なのか?はともかくとして、ロスは自分が専門的に研究している恐竜で、犬みたいな声を出されたのが気に食わなかった、ということでしょうね。

最後に、go の話に戻りますが、go のような基本動詞には本当にいろんな訳語があります。
それを「似合う」「(動物が)…と鳴く」と機械的に暗記するのではなく、話の流れから判断して、この場合は「似合う」だな、この場合は「鳴く」だな、と、go という動詞の持つニュアンスを捉えていくことが大事なのだと思います。
日本語で言ってみると、「goする」とはどういう感覚なのかを、いろんな会話例での使われ方を見ていくことで、自分の中に、 go という動詞のイメージを作り上げていく、ということなんですね。


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2009年03月22日

ターキーが焼けたという意味の名前 フレンズ3-20その1

シーズン3 第20話
The One With the Doll House (ハートブレイク)
原題は「ドールハウスの話」


[Scene: Monica and Rachel's, Chandler, Monica, Phoebe, and Joey are there.]
モニカとレイチェルの部屋。チャンドラー、モニカ、フィービー、ジョーイがそこにいる。
チャンドラー: Wait a minute, wait. You're telling me this actress person is the only woman you ever wanted who didn't want you back? (ちょっと待て、待てよ。その女優の人は、お前が求めたのに、相手がお前を求め返さなかった唯一の女性だ、って言うんだな。)
ジョーイ: Yeah! Oh my God. (to Chandler) Is this what it's like to be you? (そうなんだよ! なんてこった。[チャンドラーに] お前の状態はこんな感じなのか?)

the only woman you ever wanted who didn't want you back の want は、恋愛で使われる、I want you. のニュアンスですね。
ジョーイが「欲しい」と思った、つまり、好きで、デートしたいとか寝たいとか思った(笑)相手なのに、そのジョーイの気持ちに「欲しい」という気持ちを返してくれない、相手はジョーイに見向きもしない、興味がなさそう、という感じです。
ジョーイはプレイボーイなので、これまでは、自分が興味を持った女の子は、全部落としてきた、ということですね。でも、今回だけは違う、と。

チャンドラーにそのことを確認されたジョーイは、「あぁ、これがチャンドラーがいつもいる状態なのか」と気付きます。
to be you は、to be Chandler で、「チャンドラーであるという状態」。
自分が好きな相手が振り向いてくれない、っていうのは、こういう感じのことなのか、チャンドラーの状態でいる、っていうのは、こういう感じのことなんだな、と言っています。
…って、なんて失礼な!(笑)


レイチェルの職場。チャンドラーはレイチェルと一緒にランチを食べ、帰ってきたところ。
[Rachel's boss, Joanna, enters]
レイチェルの上司、ジョアンナが入ってくる。
ジョアンナ: Rachel, I need the Versace invoice. (to Chandler) Hello. You don't work for me. (レイチェル、ベルサーチの請求書が必要なの。[チャンドラーに] こんにちは。あなたは私の部下じゃないわね。)
レイチェル: (introduces them) Joanna, this is my friend Chandler Bing. (to Chandler) Joanna. ([二人を紹介する] ジョアンナ。こちらは私の友人のチャンドラーです。[チャンドラーに] (こちらは)ジョアンナよ。)
ジョアンナ: Bing? That's a great name. (ビング? それは素敵な名前ね。)
チャンドラー: Thanks, it's ah, Gaelic for, "Thy turkey's done." (ありがとう。それは、その、ゲール語で「汝のターキーは焼けた」という意味なんです。)

work for を直訳すると、「…のために働く」。
for の後に会社が来ると、「その会社で働いている」という意味になりますし、for の後に人が来ると、「その人のために働いている」ということになり、その人が上司である、主語はその人の部下である、という意味になります。
フレンズ3-10その15 でも、work for について説明しています。

ジョアンナは、見慣れない顔のチャンドラーがオフィスにいたので、「あなた、知らない顔ねぇ」と言う代わりに、「あなたは私の部下じゃないわね。」と言って、暗に「あなたは一体誰かしら?」と尋ねているということです。

ちなみに、ジョアンナは今回初登場ですが、セリフの中ではすでに登場していました。
フレンズ3-11その39 のセリフでは、今の職場の面接を受けた時、面接官がジョアンナであったことがわかります。
また、フレンズ3-12その8 では、マークとレイチェルがジョアンナのアシスタントである、というセリフも出てきます。
上司の名前はジョアンナである、という情報は以前から提示されていて、今回、その本人が登場、ということになったのですね。

Bing という名字は珍しいらしく、この名前はいろんな人によくいじられます(笑)。
発信音と間違えられる名前 フレンズ3-6その3 では、Bing という名前で遊ばれたり、音と間違えられたりする話が出てきました。

Gaelic は「ゲール語」
ゲール語についてはこちら。
Wikipedia 日本語版: ゲール語

Bing という名字には意味がある、とその由来がゲール語であると説明するチャンドラーですが、もちろん、これはジョークですね。

The turkey is done. は、「(料理としての)ターキーが出来上がった、焼き上がった。」
フレンズ3-9その20 では、フットボールで勝っているモニカが、
モニカ: Forty-two to 21. Like the turkey, Ross is done! (42対21。ターキーみたいに、ロスはおしまいね!)
と言っていましたね。

彼の説明では、「ターキーが焼けたぞ」という意味だとのことですが、それは、ターキーが焼けてオーブンがチン!と鳴るイメージを言っているのでしょう。
Bing という音が、擬音みたいだとよくからかわれるので、それを逆手に取って、「ターキーが出来たよ」というメッセージのビン!という音です、と言っているようです。

thy というのは、古い英語で「なんじの、そなたの」という意味。
LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) では、
thy: (old use) your
と出ています。つまり、your の古い形、ということですね。
シェークスピアなどの作品に、thy や thou (なんじは、そなたは)はよく登場します。

上のウィキペディアの説明にあるように、「今日では、上記の3地域で話されているゲール語が残っているが、いずれも英語に取って代わられつつある。」とのことなので、チャンドラーがゲール語を出したのは、古くからある言葉のイメージなのでしょう。
さらにシェークスピアで使われるような古語を使って、その意味を説明しているのですが、実際に意味するところは、オーブンのタイマーの音のイメージなので、その古語と古めかしい表現と、現代の調理機器とのギャップが面白い、ということです。


チャンドラーが去っていった後。
ジョアンナ: (to Rachel) So ah, what's wrong with him? ([レイチェルに] それで、彼には悪いところがあるの?)
レイチェル: Oh, nothing. He's just goofy like that. I actually hardly notice it anymore. (あぁ、悪いところはないんです。彼はただ、あんな風におちゃらけているだけなんですよ。私も実際のところ、もうほとんどそれに気付かないくらいで。)
ジョアンナ: Oh, no, no-no-no, I mean, is he ah, married or involved with anyone? (あら、違う違う、違うのよ。私が言いたいのは、彼は結婚してたり、もしくは、誰かと付き合っていたりするのか?ってことよ。)
レイチェル: No! No! He's not married or involved with anyone. (いいえ!いいえ! 彼は結婚してませんし、誰かと付き合ったりもしていません。)
ジョアンナ: Oh, Rachel. (pause) Actually, y'know what? Forget it. (まぁ、レイチェル。[沈黙] 実際のところ、ほら…。今のは忘れて。)
レイチェル: Well, I'll ask him for you, if you want me to? (えーっと、私があなたのために、彼に尋ねますよ。もし、あなたが私にそうして欲しいと望まれるのであれば。)
ジョアンナ: Would you? Or is it just too sad and desperate, y'know, something that Sophie would do? (そうしてくれるの? もしくは、ただ、あまりに悲しくて必死過ぎるかしら? ほら、ソフィーがやりそうなことかしら?)
ソフィー: Uh, uh, uh, I am here. (あー、私はここにいるんですが。)
ジョアンナ: I know that. (そんなこと、知ってるわ。)

What's wrong with him? を直訳すると、「彼にある悪いものは何?」という感じになるでしょうか?
つまり、「彼のダメなところは何かしら?、彼は何が悪いの?」みたいなことだと思います。
こういう質問だと、ジョアンナは彼に悪い印象を持って、「彼どっかおかしいんじゃないかしら?」みたいに言っているように聞こえる気がします。

純粋にその悪い部分を尋ねる質問として、フレンズ2-8その9 では、
チャンドラー: Okay, let's do Julie. What's wrong with her? (オーケー。今度はジュリーの方を作ろう。彼女の悪いところは?)
ロス: She's not Rachel. (彼女はレイチェルじゃない。)
という会話がありましたね。

ジョアンナの質問を聞いて、初対面の人にいきなりああいうジョークをかました(笑)チャンドラーのことを、ジョアンナはよく思わなかったのだろうと思ったレイチェルは、チャンドラーを弁護するようなことを言います。
goofy は「おろかな、ばかな、おちゃらけた」。
グーフィー フレンズ3-4その28 では、goof や goofy という単語について説明しています。

I actually hardly notice it anymore. について。
actually は「実際、実際のところ」、hardly notice it は「ほとんどそれに気付かない」。
hardly 「ほとんど…ない」の否定のニュアンスに anymore がプラスされて、「もう・もはやほとんど気付かない」というニュアンスになります。
it は、彼がおちゃらけてふざけたことばかり言うこと、ですね。
他人のジョアンナから見れば、「彼、どっかおかしいの?」と言いたくなるようなキャラだけど、彼はいつもあんな感じなので、いつも一緒にいる友達の私は、彼がおふざけばっかりしていることに気付きもしない、彼はあんな人だとわかっているので、もう彼のああいうセリフや態度に慣れちゃったんです、でも彼をよく知らない人が彼を変わったヤツだと思うのは、無理もないですね、という感じでしょう。

でも、ジョアンナの質問はレイチェルの考えとは違っていたようです。
ジョアンナが聞きたかったのは、チャンドラーにすでに決まった相手がいるかどうか?だったんですね。
そういう意味だと理解すると、私が彼にアプローチをかけるとして、彼には何かマズイこと、不都合なことがあるかしら?みたいなことを最初に聞きたかったのだろうと思います。

ジョアンナはその後、何かを言おうとして、やめます。
言いかけてやめたので、ジョアンナが言いたいことを察して、私からチャンドラーに言いましょうか?と言っています。
そうしてくれると嬉しいわ、という感じで、Would you? と言っていますね。
そうしてくれるの? 私のために彼に尋ねてくれる?という感じ。

desperate は「必死の、死に物狂いの」。
フレンズ1-20その3 で、desperate という単語について説明しています。
部下まで使って、自分が気に入った人にアプローチをかけようなんて、ちょっと必死な感じがして、みっともないかしら?と言っているのですね。
その後、それじゃあまるでソフィーがやることみたいだわ、とまで言っています。
ソフィーだったらそんなに必死になるのはわかるけど、ソフィーがするようなことを私がするのはみじめよね、というニュアンスですね。
明らかにソフィーに対して失礼なセリフなのですが、実はそのソフィーは、ジョアンナのすぐ後ろに座っていました。
それで、「私がいないと思って名前を出されたのかもしれませんが、今のお言葉、私はここで聞いてしまったんですけど…」というソフィー。
それに対してジョアンナが、「あなたがそこにいるのは知ってるわ。」と言うのに笑えます。
本人に聞こえるのを知っていながら、ソフィーの悪口を言っていた、名前を出した、ということです。
このやり取りで、ジョアンナは、部下のソフィーのことが嫌いだ、ということがわかりますね。


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2009年03月20日

スパイダーマンは名字じゃない フレンズ3-19その7

[Scene: Monica and Rachel's, Monica is in the kitchen chopping vegetables. Chandler and Phoebe are sitting in the living room.]
モニカとレイチェルの部屋。モニカはキッチンで野菜を切っている。チャンドラーとフィービーはリビングに座っている。
フィービー: (to Chandler) Hey! (Chandler looks up, startled) Why isn't it "Spiderman"? Y'know like Goldman, Silverman? ([チャンドラーに] ねぇ! [チャンドラーはびっくりして顔を上げる] どうして”スパイダーマン”じゃないの? ほら、ゴールドマンやシルバーマンみたいに。)
チャンドラー: 'Cause it's-it's not his last name. (だって、彼の名字[姓]じゃないから。)
フィービー: It isn't? (名字じゃないの?)
チャンドラー: No, it's not, like, like, Phil Spiderman. He's a Spider-man. Y'know, like, ah, like, Goldman is a last name. But there's no Gold Man. (フィル・スパイダーマンみたいな名字じゃないよ。彼は、スパイダー・マン(蜘蛛の男)なんだ。ほら、ゴールドマンは名字だけど、ゴールド・マン(黄金[金]の男)はいないだろ。)
フィービー: Oh, okay. There should be a Gold Man! (あぁ、そうなの。黄金の男もいるはずよ[黄金の男がいてもおかしくないわ]。)

この「スパイダーマンとゴールドマン論争」(笑)ですが、どうやら、単語の切れ目とアクセントの付き方にポイントがあるようです。

日本では、スパイダーマンと表記しますが、実際の英語表記では、spider と man の間にハイフンがあるんですね。
Wikipedia 英語版: Spider-Man
私もあまり自信がないのですが、フィービーの最初の質問は、「どうして、Spiderman じゃなくて、Spider-Man なの?」、つまり、「どうしてハイフンが入って途中で切れてるの? どうして一気に Spiderman と書かないの、発音しないの?」みたいな感じかなぁ、と。
人の名字で、Goldman や Silverman というのがあるから、それと同じように、Spiderman でいいはずなのに、どうしてわざわざハイフンを入れて、man の部分も Man と大文字表記なの?みたいなことでしょうか?

ゴールドマン・サックス(Goldman Sachs)という投資銀行がありますが、Wikipedia 英語版: Goldman Sachs によると、この名前も、設立者のマーカス・ゴールドマン(Marcus Goldman)氏と、彼の義理の息子のサミュエル・サックス(Samuel Sachs)氏のそれぞれの名字を取ったものだそうです。

そう考えて聞いてみると、フィービーが Spiderman という言葉を言う時、スパイの i のみにアクセントがあり、spiderman という単語を最後まで一息(ひといき)で発音し、man には全くアクセントがないように聞こえます。

コミックスや映画の Spider-Man の場合だと、日本語で書くと「スパイダー・マン」と間に「・」が入る感じで、spider と man のどちらにもアクセントが来る、ということでしょうか??
両方とも同じ強さのアクセントが来るかどうかはわかりませんが、少なくとも、man の方にも第二アクセント的なものが来るのかなぁ?と思うのですが、どうなんでしょう??

その後の説明で、チャンドラーは、Goldman を例に出して説明していますが、これも、、二つの単語の間に少し間を空けることと、Man を強く発音することで、Goldman と、Gold Man との違いを説明していますよね。

Goldman というのはゴールドマンという名字であって、Gold Man じゃないだろ、と言うのですが、フィービーは、Gold Man っていうヒーロー(?)がいたっていいじゃない、と返しています。

ちなみに、ネットで調べ物をしていて知ったのですが、キン肉マンの登場人物に、ゴールドマンとシルバーマンというのがいるそうですね。(私は、キン肉マンには詳しくないので、その二人のことは全く知りませんでした…。「キン肉マンGo Fight!」は歌えますが… ♪Go! Go! Muscle!(マソー!)♪)

ところで、スパイダーマンと同じようなアメコミヒーローであるバットマンは、Batman という表記みたいなんですよねぇ。
それこそ、Bat-Man じゃなくていいのかしら?と思ってしまうのですが…(笑)。

Wikipedia 英語版: Batman によると、
Batman (originally referred to as the Bat-Man...
つまり、「当初は、the Bat-Man と呼ばれていた」という記述もあるので、最初はハイフンがはいっていたようでもありますが。

上でリンクした Wikipedia 英語版: Spider-Man で、hyphen についての記述を探してみると、
The hyphen was included in the character's name to avoid confusion with DC Comics' Superman.
とありました。
つまり、「DCコミックスのスーパーマンとの混同を避けるために、そのハイフンをキャラクター名に含めた」ということで、spiderman という表記だと、superman と紛らわしいので(笑)、中にハイフンを入れた、ということらしいです。

じゃあ、superman と紛らわしい綴りでなければ、Spider-Man も、Spiderman という綴りになっていた、ということになってしまいますね。
仮に Spiderman という綴りであっても、やっぱり、man に多少のアクセントが来て、Spiderman と一息に発音する名字との違いは出る、ということなのでしょう(多分)。

チャンドラーとフィービーのやり取りを、何とか日本語チックに表現しようとすると、日本人の男性名の例えならいけそうな気がしますね。
「蜘蛛男は、どうして「くもお」じゃなくて、「くもおとこ」って読むの?」
「だって、蜘蛛男は名前じゃないからさ。」
「え、名前じゃないの?」
「田中蜘蛛男(くもお)っていう名前じゃなくて、蜘蛛の男、だから、蜘蛛男(くもおとこ)なんだよ。」
みたいな感じとか(イメージ湧きませんかねぇ…笑)


[Scene: Chandler and Joey's, Phoebe and Chandler are sitting in the
black chairs.]
チャンドラーとジョーイの部屋。フィービーとチャンドラーは黒い椅子に座っている。
チャンドラー: So, ahh, what kind of powers would "Gold Man" have? (それで、ゴールド・マン(黄金の男)はどんなパワーを持ってるの?)
フィービー: Okay. Well, he would turn things to gold. (いいわ。そうね、彼はものを黄金[金]に変えるのよ。)
チャンドラー: What about things that are already gold? (すでに黄金になっているものについてはどうなの?)
フィービー: Ahh, his work is done. (あぁ、彼の仕事が行われたってことよ[行われているのよ]。)
チャンドラー: Okay, let's play my game now. (よし。さあ、俺のゲームをやろう。)
フィービー: Okay. All right, you yellow-bellied, lily-livered-- Draw! (they both kick up the foot rests like an old fashioned gun fight.) (いいわ。よし。この、臆病で気の弱い… (銃を)引き抜け! [昔のガン・ファイトのように、椅子のフットレストを蹴り上げる] (注:実際には、レバーを引っ張って、フットレストを起こしていますが)
フィービー: Yeah, it's fun. (あぁ、楽しいわ。)

場面が変わっても、まだ、ゴールド・マンの話をしています。
ゴールド・マンってヒーローがいてもおかしくないとフィービーが言っていたので、もしそういうヒーローがいるとしたら、彼はどんな特技を持ってるの?とチャンドラーは尋ねます。
黄金の男だから、あらゆるものを金に変える、と言うのですが、じゃあ、もうすでに金になっているものはどうするの?と意地悪な質問をするチャンドラー。
his work is done. は、彼の仕事が済んだ、というような意味なので、「その金は、彼が何かを金に変えた結果のものなの」という感じですね。

チャンドラーがやっているゲームは、ジョーイが帰ってくる前に、一人で遊んでいたゲームです。(解説は省略してしまいましたが)
フットレストをどちらが早く上げるかを競うゲームで、それは、西部劇の早撃ちガンマンがホルスターから素早く銃を抜き取る行為の真似ですね。

フィービーが言っている、yellow-bellied, lily-livered という表現が面白いなと思いました。
yellow-bellied も、lily-livered も、どちらも「臆病な」という意味です。
LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) では、
yellow: also yellow-bellied
(informal) not brave

lily-livered [adjective]: (old-fashioned) lacking courage


yellow-bellied は、-ell- が同じ、lily-livered は、li- が同じで、どちらも、同じような音が重なっており、そこが音的に面白い効果を出していると思います。
ロングマンには語源が載っていなかったのですが、belly は「腹」、liver は「肝臓」でしょうねぇ?
ここからは私の勝手な推測ですが、belly, liver を動詞の受身形として使っているようなので、「黄色い腹を持った、腹が黄色くなった」、「ユリ(花)の肝臓を持った、肝臓がユリになった」みたいな意味になるのでしょうか??

黄色い、臆病で思い出すのが、chicken という単語。
chicken には「臆病者」という意味がありますよね。(フレンズ2-13その13 で説明しています。)
チキンは「鶏」ですが、「ひよこ」という意味もあるので、yellow-bellied は、その黄色のイメージなのかな?と思ったりしたのですがどうでしょう??
lily は「純潔、純白、清純」のイメージがあるので、汚れを知らない肝臓を持っている、みたいなイメージから、壊れやすくもろい、打たれ弱い、みたいなイメージになるのでしょうか??

そんな風に、相手を威嚇するように、「この臆病者の…」とその後に何かの名詞を続けようとしたのですが、考えるのがめんどくさくなって、Draw! 「銃を引き抜け!」と、スタートの合図を叫んだ、という感じでしょうね。


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2009年03月18日

スライスしたパン以来の フレンズ3-19その6

チャンドラーとジョーイの部屋。
ジョーイが帰ってきます。
チャンドラー: (Joey starts angrily throwing his stuff down.) Uh-oh, what did she do now? ([ジョーイは怒りながら、自分の持ち物を下に投げ下ろす] おやおや。今度は彼女は何をしたんだ?)
ジョーイ: Just because she went to Yale drama, she thinks she's, like, the greatest actress since, since sliced bread. (ただ、彼女がイェール大学の演劇大学院に通っていたということだけで、彼女は、そう、自分がスライスト・ブレッド以来の最高の女優だと思ってるんだ。)
チャンドラー: Ah, Sliced Bread. A wonderful Lady Macbeth. (あぁ、スライスト・ブレッドね。(彼女の)マクベス夫人は最高だった。)

ご機嫌ななめのジョーイを見て、チャンドラーは、また共演者の女性との間にもめ事があったんだろうな、と察して、ジョーイが説明する前に、what did she do now? と言っています。
now は、今度は、今回は、という感じでしょうね。
最近、ジョーイが怒ることといえば、そのケイトのことしかないので、またその話を聞くことになるだろう、それを見越して、「今度は彼女は何をやったんだ?」と尋ねているのですね。

Yale は Yale University 「イェール大学」。アメリカの名門校ですね。
Wikipedia 日本語版: イェール大学 を見るとわかりますが、イェール大学には演劇大学院、というのがあるようです。

ジョーイが言っている、Yale drama というのは、正式には、Yale School of Drama という名前のようです。
Wikipedia 英語版: Yale School of Drama を見ると、
The Yale School of Drama is a graduate professional school of Yale University
とあります。
graduate school は大学院、なので、イェール大学の専門大学院(?)という感じなのだと思います。
その英語版ウィキペディアの Notable Alumni (有名な卒業生)という項目には、Paul Newman(ポール・ニューマン)、Meryl Streep (メリル・ストリープ)、Sigourney Weaver (シガニー・ウィーバー)などの名前が並んでいます。
その名優たちの名前を見てもわかるように、Yale drama というのは演劇を学ぶ人の名門で、そこを出ているから自分は大女優だと彼女は思ってるんだよ、ということです。(もしくは、卒業したとは言っていないので、通っていたけれど中退したというニュアンスかもしれません)
ご存知のように、ジョーイは演劇をきちんと学んだことがなく、以前は履歴書にウソの経歴を書いていたくらいでした。
ジョーイにしてみれば、名門を出てるからってえらそうにすんなよ、という感じなのでしょうね。

sliced bread について。
これは「スライスしたパン」という意味ですが、since sliced bread という成句があるようです。
英辞郎の説明がとてもわかりやすいので、長くなりますが、引用させていただきます。
since sliced bread=スライスした食パン以来の。
・Otto Frederick Rohwedder が1928年に米国で発売した bread slicing machine は食パンを好みの厚さにスライスしてパックする機械で当時画期的な発明と絶賛を浴びた。
・the greatest thing や the best thing などと組み合わせて(スライスパンの発明以来の)「画期的なもの」、「大したもの」、「素晴らしいもの」という意味でいまも使われている。


LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) にも載っていました。
the best/greatest thing since sliced bread: (informal) used humorously to say that something new is very helpful, useful etc
つまり、「何か新しいものがとても役立つということをユーモラスに言うために使われる」。

Wikipedia 英語版: Sliced bread には、a "new electrical bread slicing machine" の写真も載っています。
また、The greatest thing since sliced bread という項目もあり、このフレーズが上の辞書に載っているような意味で使われるとありますね。

そういう決まり文句のフレーズ、since sliced bread を使ったジョーイに対して、チャンドラーが面白い返しをしています。
Lady Macbeth とは、シェークスピアの名作「マクベス」に登場する、マクベスの妻、つまり、マクベス夫人ですね。
Wikipedia 英語版: Lady Macbeth
チャンドラーは、sliced bread を、それが人名であるかのように受け止めてみた、ということです。
チャンドラーのセリフでは、Sliced Bread と最初が大文字表記になっているのも、人名であることを表していますね。
スライスト・ブレッド以来の大女優、という感じで、スライスト・ブレッドが往年の大女優、昔の名女優であるように言っているのです。
昔の女優であることを表現するために、シェークスピアという古典中の古典の名前を挙げたのですね。
スライスト・ブレッド(という名前の女優)が演じる、マクベス夫人は最高だったよ、というのが、A wonderful Lady Macbeth のニュアンスでしょう。


ジョーイ: God, I just, I hate her. I hate her with her "Oh, I'm so talented" and "Oh, I'm so pretty," and "Ooh, I smell so good." (なんてこった。俺はただ、俺は彼女が大嫌いだ。彼女の「あぁ、私はとっても才能があるの」とか、「私はとっても可愛いのよ」とか、「あぁー、私はとってもいい匂いがするでしょ」っていうのが大嫌いなんだよ。)
チャンドラー: I think somebody has a crush on somebody. (誰かさんは誰かさんに惚れてるみたいだな。)
ジョーイ: Hey, Chandler, can we please try and stay focused on my problem here? Y'know? (おい、チャンドラー。この俺の問題に集中するようにしてくれないかな?)
チャンドラー: I'm talking about you, you big, big freak. (俺はお前のことを言ってるんだよ。ビッグフリーク。)
ジョーイ: Oh. (realizes) Ohh. Ohh, you're out of your mind! (あぁ。[チャンドラーの言うことに気付いて] おいおい。そんなこというなんてお前はどうかしてるよ!)
チャンドラー: Hey, you've done nothing but talk about her for the last 48 hours. If you were in a school yard, you'd be pulling her pigtails and pushing her down now. (おい。お前はこの48時間の間、彼女のことばかり話してる。もし、お前が校庭にいるとしたら、お前は今頃、彼女のおさげ(髪)を引っ張って、彼女を突き飛ばして転ばせてるところだな。)
ジョーイ: Oh, yeah? Then how come I keep thinking about her in all these sexual scenarios and stuff, huh?! (あぁ、そうかい? それじゃあ、どうして俺は、エッチなシナリオ(筋書き)とかの中にいる彼女のことを考えてばかりいるんだ?)

I hate her with her... と her の後ろに彼女が言いそうな言葉が続いています。
彼女はいつもこんなことを言ってる、という感じ、彼女に付き物のセリフ、みたいな感じで、with が使われているのでしょう。
彼女とその彼女におまけのようについている口癖も嫌いだよ、という感覚でしょうか。

ジョーイが言っている内容を聞いて、チャンドラーは真実を言い当てます。
hate って言ってるけど、実は彼女に惚れてるんじゃないか、ということですね。
pretty や smell so good は、彼女自身が実際にそう言っているんじゃなくて、ジョーイの気持ちが彼女のセリフとして出たものだと気付いたのでしょう。

その後のジョーイのセリフを聞くと、ジョーイは自分のことを言われたことに気付いていないようですね。
you have a crush on her. ではなく、わざと、somebody 「誰かさん」と言ったのを、ここにいない誰か別の人の話だと思ったようです。
誰かさんってのはお前のことだよ、と言いながら、big freak と呼びかけていますね。
こういう呼び掛け語は訳しにくいのですが、freak は、「フリーク、熱狂者、…狂の人」ということなので、彼女のことばっかり考えて彼女にものすごく熱狂している人、という意味の呼び掛けですね。

push down は「押し倒す」と訳せますが、「押し倒す」というと、何だかエッチな行為を想像させます(笑)。
ここでは、小学生のような子供に例えているので、背中を突き飛ばして倒す、転ばせる、みたいなニュアンスでしょう。
嫌い嫌いとか言って彼女の話ばかりしているジョーイは、好きな子をいじめる小学生男子みたいだぜ、とチャンドラーは言いたいのですね。

それに対して、俺はそんな小学生とは違うよ、と言わんばかりに、そんな子供じみたことじゃなくて、エッチなシナリオの中で彼女とセクシーに絡むようなシーンのことばっかり考えてるんだぜ、それでもその小学生と同じだって言うのかよ、と言っています。
ここで、ジョーイ自身が、もし今回の脚本にもっとエッチなシーンがあったら、彼女と俺はこんな感じで…ということばかり想像している、ということを自分で認めてしまったのですね。
それを言った後、そういうことばかり考えている自分に気付き、自分が彼女に惚れていることに気付いてしまった、という顔をしています。


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2009年03月16日

弾丸が銃を離れるより速く フレンズ3-19その5

[Scene: Chandler and Joey's, Chandler is watching a basketball game, Ross is staring out the peephole.]
チャンドラーとジョーイの部屋。チャンドラーはバスケットボールの試合を(テレビで)見ている。ロスは、のぞき穴から(外を)じっと見つめている。
チャンドラー: Ross, you gotta stop, okay? You can't just stare through the peephole for three hours. You're gonna get peep-eye. (ロス、そんなことやめなきゃだめだ、いいか? 3時間も、のぞき穴から見てちゃだめだ。「のぞき目[のぞき穴みたいな目]」になるぞ。
ロス: I knew it. I knew it. I always knew she liked him. Y'know, she'd say no, but here we are, right? We just broke up, first thing she does! (知ってたんだ、知ってたんだよ。ずっとわかってた、レイチェルはマークが好きだってことを。ほら、レイチェルは違うと言うだろうけど、今の状態を見てよ、だろ? 僕たちは別れたばかりなのに、彼女がする最初のことがこれだよ!)
チャンドラー: You didn't "just break up." (お前たちは、”別れたばかり”じゃないだろ。)
ロス: Hey, it's been, like, three weeks! (おい、ほら、(まだ)3週間しか経ってないんだぞ!)
チャンドラー: You slept with somebody three hours after you thought you broke up. I mean, bullets have left guns slower. (ロスは、自分たちが別れたと思った3時間後に、他の誰かと寝たんだぞ。ほら、弾丸が銃を離れる速度の方が遅いくらいだよ。)

レイチェルとマークがデートに出かけたので、その帰りを待っているロス。
レイチェルにわからないように、向かいの部屋ののぞき穴からずっと廊下を見ています。
peep-eye は、peep hole (のぞき穴)をずっと見ていると、のぞき穴みたいな形の目になるぞ、みたいな感じでしょう。

ロスは、We just broke up. と言っています。
just を使うことで、別れたのはついこの間のことだ、というニュアンスを出しているのですね。

研究社 新英和中辞典では、
just (副詞)=[完了形・過去形とともに用いて] ほんの今 (…したばかり)
(用法) 過去形とともに用いるのは《米》だが, 現在では《英》でも用いることがある

とあります。
イギリスでは、こういう just は、We've just broken up. という風に、現在完了形と共に使うことが多い、ということですね。

そのロスが使った、just という表現は違うだろ、別れてからしばらく経ってるんだから、とチャンドラーが言うと、まだ3週間しか経ってない、と頑張るロス。
それを聞いて、チャンドラーがあきれた風に、お前はレイチェルと別れたと思い込んで、その3時間後にクロエと寝てたじゃないか、と指摘するのですね。

3週間に対して3時間という風に、同じ3という数字を使って、長さの違いを明確にしています。
それも、you thought you broke up で、二人で話し合って別れた後ではなく、ロスが勝手に別れたと思い込んでその3時間後なんだから、と言って、ロスがレイチェルを非難するのはおかしいよ、と言っているのですね。

I mean, bullets have left guns slower. について。
ここで比喩のように、bullets (弾丸)、guns (銃)が登場しているので、ことわざのもじりかな、と思ったのですが、私が調べたところでは、これに似たことわざはないようです。

"bullets have left guns slower" でぐぐると、ヒットするのはほとんどフレンズのネットスクリプトですが、その検索結果の中に、"Bullets have left guns slower than this." と書いてあるものを見つけました。
than this という言葉を補うことで、このチャンドラーのセリフの意味がよりはっきりする気がします。

つまり直訳すると、「弾丸はこれよりもゆっくりと銃を離れた。」
今回のセリフの場合、「これ」は、ロスがクロエと寝たことを表すことになると思います。
弾丸はスピーディーなものの例えに使われるように、弾丸が銃を離れるスピードというのはものすごく速いですよね。
この比較級は、「ロスのしたことは、弾丸が銃を離れる速度よりも速かった」「弾丸が銃を離れるスピードよりも速く、ロスはクロエと寝た」ということを言いたいのだと思います。
DVDの日本語訳は、「別れて3時間で寝た早業師は誰だよ」となっていましたが、その「早業師」という部分に、「電光石火の早業(はやわざ)」みたいな、スピーディなニュアンスが出ていますよね。
ですから、「弾丸が銃を離れる方がそれよりも遅いくらいだった」と言って、ロスがクロエと3時間後に寝ていたのがあまりにも早すぎることを、チャンドラーは指摘しているのですね。


レイチェルの部屋に、レイチェルとマークが入って行くのを見て、パニクるロス。
何とか二人の邪魔をしよう、二人が寝てしまわないようにしようと、ジュースを借りに行くという名目で、レイチェルの部屋に入ろうとするロス。
チャンドラーはそれを力づくで引き止めます。
チャンドラー: She's moving on. Okay? If it's not this guy, it's gonna be somebody else. And unless you're thinking about subletting my peephole, you are going to have to get used to the fact that the relationship is over! Okay, man? It's over. (レイチェルは前に進もうとしているんだよ。そうだろ? この男じゃなくても、また別のやつが出てくるさ。俺ののぞき穴をお前がまた貸しすることを考えていないのなら、二人の関係は終わったという事実にお前は慣れないといけないんだ! いいか? 終わったんだよ。)

今回、マークとのことを邪魔したとしても、また別の男が現れる。そのたびに、お前は同じことをするつもりなのか?ということですね。

sublet は「…をまた貸しする」。
LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) では、
sublet: to rent to someone else a property that you rent from its owner
つまり、「オーナー(持ち主)から借りている資産を、誰か他の人に貸すこと」。

チャンドラーは、この部屋を家賃を払って借りているので、それをさらに誰かに貸す場合は、「また貸し」になります。
のぞき穴はドアにくっついているもので、それだけを別の人にまた貸しすることなど当然不可能なわけですが、そういう不可能なことをあえて持ち出すことで、こののぞき穴だけを他の人に貸せるのならともかく、この部屋を俺が借りている限り、こののぞき穴もついてくるんだ、と言っているのですね。
彼女が他の男と何かするたびに、こんな風にのぞき穴からのぞくという行為をこれからもずっと続けるつもりか?、彼女が男性と部屋に入ることにお前は慣れないといけないんだよ、と説得しているのです。


レイチェルの部屋で、レイチェルとマークは二人きり。
(She sits down, and Mark leans over and kisses her. Rachel doesn't react. He tries it again, and Rachel jumps back quickly.)
レイチェルは座る。そしてマークはレイチェルの方にかがみこんで、キスをする。レイチェルは反応しない。マークは再びキスを試みるも、レイチェルは素早く飛び上がって後ろに下がる。
レイチェル: Y'know what? (ねぇ、聞いて[私が何を話そうとするかわかるでしょ?]。)
マーク: No, and I don't think I'm gonna want to.
(いいや。それに、今後もそれを知りたいとは思わない。)
レイチェル: I can't do this. (こんなこと、できないわ。)
マーク: Yep. Yep. That's what I didn't want to know. (そうだね、そうだね。それが、僕が聞きたくなかったことだよ。)
レイチェル: Well, oh, Mark, I'm doing this for the wrong reasons, y'know? I'm just doing it to get back at Ross. I'm sorry. It's not very fair to you. (そうね。ねぇ、マーク。私は間違った理由でこんなことをしているのよ、そうでしょ? 私はロスにし返しするために、こんなことをしているの。ごめんなさい。あなたにとってはあまりフェアじゃないわよね。)
マーク: Ahh! Fair, shmair. Y'know? Look, if you wanna get back at Ross, I am here for you. Really. No-no, I say-I say, I say we get back at him right here on this couch. Right here! (あー! フェアー・シュメアーだよ。ねぇ、もし君がロスに仕返しをしたいのなら、僕は(今)君のためにここにいるんだ。本当だよ。違う、違う。ほら、今このカウチの上で、僕たちは彼に仕返ししようよ。ちょうどここで。)
レイチェル: Oh God. I'm sorry about this. (まぁ。今回のことについては、ごめんなさい。)
マーク: That's okay. (もういいよ。)
レイチェル: You sure? (ほんとに?)
マーク: Yeah. I can just go home and get back at him by myself. (あぁ。僕はただ家に帰って、一人で彼に仕返しをすることができるから。)

You know what? というのは、フレンズの頻出表現で、これから何か言おうとしている時に、「ねぇ、聞いて。」と相手の注意を引く言葉ですよね。
You know what I'm gonna say? や、You know what I'm about to say? 「私が今から言おうとしていることがわかる?」みたいな感じだろうと思います。
レイチェルにキスを拒まれた後のセリフが、You know what? だったので、だいたいどんな話が続くか、マークは見当がついたのですね。

No. というのは、「そんなことを言うのはやめてくれ。」という意味のノーというよりは、No, I don't know what you're gonna say. 「知ってる?って言うけど、僕は知らない。」というニュアンスかな、と思います。
I don't think I'm gonna want to. は、want to の後に、know が省略されていて、直訳すると、「これから君の言うことを知りたいと願うようになるとは思えない」、つまり、「これから先も、君が言おうとしていることを知りたいとは思わない」という感じでしょうか。

You know what? 「ねぇ、知ってる?」と、会話の決まり文句を使って、大切なことを切り出そうとしたレイチェルに対して、「知らないし、これから先も知りたいとは思わない」と言って、レイチェルが言おうとしていることを聞きたくない、と拒絶するセリフになるわけですね。

マークはそうして聞くことを拒むのですが、レイチェルのセリフは、I can't do this. つまり、こんなことはできない、あなたとキスできないし、それ以上進むこともできない、ということになります。
レイチェルの口からはっきりそう言われて、「そういうことを言うだろうと思ったんだよ、だから僕は聞きたくないって言ったんだ。」と説明していますね。

マークとデートしたのは、ロスへの当て付け、ロスへの仕返しだったと言うレイチェル。
そんな理由であなたとデートしたのは、あなたにとってフェアじゃなかったわよね、と言っています。
Fair, shmair. は「フェアー・シュメアー」という感じの発音で、ネットスクリプトでは、schmair という綴りになっていました。
辞書には載っていないのですが、fair と韻を踏んだ感じの言葉なのでしょうね。
意味としては、「フェアーが何だって言うんだ」みたいな感じの、「フェアーでもシュメアーでも何でもいいよ」みたいなニュアンスでしょうか。
男女の恋愛のことで、fair かどうかなんてナンセンスだ、みたいなことかなぁ、と。

レイチェルがロスに対して仕返しをする、というのは、ロスがクロエと寝たことに対しての仕返しですよね。
それを知っているマークは、僕とこのカウチの上でエッチしたら、それが本当にロスへの仕返しになるよ、と言っているわけです。
仕返しがしたいのなら、今僕はここにいるから、僕がエッチの相手になってあげるよ、と言って、カウチの上でエッチすることを誘っているのですね。

でもやはり、レイチェルはマークと寝る気になれず、断ります。
残念そうなマークの最後のセリフについて。
「ロスに仕返しする」=「レイチェルとマークがエッチする」なわけですから、レイチェルに断られたマークは、レイチェルとエッチできると思って盛り上がってしまった気持ちを家に持ち帰って(笑)、一人エッチをするからいいさ、みたいなことを言っているわけです。
一人エッチの話を聞いて、複雑な表情をしているレイチェル。
マークに期待させておいて、こんな形で断ることになってしまって、悪いことをしちゃったわ、と、マークのセリフを聞いて笑うに笑えない感じです。


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posted by Rach at 12:22| Comment(9) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月14日

タマネギをむく フレンズ3-19その4

[Scene: The Theatre, Joey and Kate are rehearsing for the play.]
劇場。ジョーイとケイトは、芝居のリハーサルをしているところ。
ジョーイ: I talk to you, and nothing! You look at me, and it's nothing! (He kisses her) Nothing. (俺は君に話しかける、でも、何もない! 君は俺を見る、でも、何もない! [ジョーイはケイトにキスをする] 何もないんだ。)
ディレクター(The Director): Tasty. I'm really starting to feel like you guys have a history. It's-it's nice. (エッチな感じでいいねぇ。君たちには歴史があるように、僕は本当に感じ始めたよ。ナイスだ。)

ディレクターの感想、Tasty. について。
LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) では、
tasty [adjective]:
2. (informal) tasty news, gossip etc is especially interesting and often connected with sex or surprising behaviour
3. (British English informal) sexually attractive

つまり、2. は「tasty news, tasty gossip は特に興味深く、しばしば sex や驚くような行動と関連がある。」
3. は、「(イギリス英語、インフォーマル) 性的に魅力的である」。

3. はイギリス英語、と書いてありますが、2. にも、性的なことの言及がありますので、性に関係のある形容詞として使われることがある、ということですね。
今回のセリフも、夫婦である二人の演技が、性的な雰囲気を醸し出しているとか、エロティックな感じでいいよぉ〜、みたいな褒め言葉なのでしょう。

実際の演技はというと、ジョーイはプレイボーイであるにもかかわらず、キスは「いかにも演技」という感じだし、キスの後の、Nothing. は、手振りといい、言い方といい、全くの「ダイコン」です。
(俳優さんが、「大根役者」の演技をするのって難しいだろうな、といつも思うのですが、このジョーイのダイコン演技はなかなかのものです…笑)

そんな下手な演技を見てそんなに褒めるか?みたいな印象を観客が持つ、という流れでしょうか。
ディレクターの才能にも、ちょっと疑問符を感じるところですね。

history は、フレンズ1-20その3 にも出てきました。
二人は役者で他人だけど、まるで本当の夫婦みたいに、二人の間にはいろんなことがあったんだろうな、と思わせる演技だったよ、ということです。


ケイト: I have a question about this scene. (このシーンについて質問があります。)
ディレクター: Yes? (何だ?)
ケイト: Well, I don't understand why Adrianne's attracted to Victor. (えーっと、私はなぜエイドリアンがヴィクターに惹かれているかわからないんです。)
ディレクター: Peel the onion. First of all, he's good-looking. (中身を掘り下げろ。まず第一に、彼はルックスがいい。)
ジョーイ: Yeah. (そうですよね。)
ケイト: I think my character's gonna need a little bit more of a reason than that. (私の(演じる)キャラクターは、それ以上の理由をもう少し必要とすると思うのですが。)
ジョーイ: Oh, hey, how about this one? Ah, it says so in the script! Y'know ah, I-I don't know why my character likes you either. I mean, it says in the script here that you're a bitch. (へー。なぁ、こういう理由はどうだい? 「あ、脚本にそう書いてある!」ってのは。ねぇ、どうして俺のキャラクターが君を好きなのか、俺もわからないよ。だって、この脚本に、君は最低女だって書いてあるのに。)
ケイト: It doesn't say that in the script. (そんなこと、脚本には書いてないわ。)
ジョーイ: It does in mine. (俺の脚本には書いてあるよ。)

ディレクターに褒められて嬉しそうなジョーイですが、ケイトは納得できない様子。
peel the onion は直訳すると、「たまねぎの皮をむけ」ですね。
こういうイディオムがあるのかと思って調べてみたのですが、特に有名なイディオムとかではないようです。
DVDの日本語訳では、「ふかーく読み込め。深く掘り下げろ」となっていましたが、恐らくそういう意味なんだろうと私も思います。
たまねぎはどんどんむいていくことができ、最後には芯にたどり着きますよね。
そのイメージで、外側の目に見える部分だけじゃなくて、もっと内側の真実を突き止めろ、本当の姿を見極めろ、みたいな意味だろうと。

で、そんな風に言った後、ヴィクターの魅力を述べるのですが、それが、good-looking、つまり、見かけがいい、ハンサムだ、ということ。
内面・中身を見ろ、みたいなことを言っておきながら、いきなり、「見かけ」という外面(そとづら)、上っ面(うわっつら)を挙げているところが何ともトンチンカンであり、このディレクターの話が浅いものだということがわかる気がします。

くだらないことを質問するな、という感じで、ジョーイはいらついていますね。
そういう設定なんだから、そういう風にスクリプトに書いてあるんだから、素直に受け入れろよ、演劇の通ぶって、いちいち、脚本にケチをつけるなよ、と言いたいわけです。
ジョーイの発音は、...likes YOU either. となっていて、「俺の方こそ、どうしてヴィクターがエイドリアンを好きなのか、わかんないよ。」という感じで、それは俺が言いたいセリフだ、こっちだってこんな女の魅力がちっともわかんないよ、と言っているのですね。
役柄の描写にケチをつけているのではなく、相手の俳優に対しての個人的な感情をぶつけているのがお互いわかっているわけです。

実際の脚本では、エイドリアンも魅力的な女性として描かれているのでしょう。
ですから、エイドリアンが bitch だなんてことは、脚本には書いてないわ、とケイトは言うのですが、in mine つまり、in my script にはそう書いてる、というジョーイ。
ソープオペラ俳優であることやインフォマーシャルへの出演をバカにされたジョーイは、脚本に bitch と落書きして、ケイトに対する怒りをぶつけていているのかな、と思います。


[Scene: The Hallway, Chandler and Ross are returning from working out.]
廊下。チャンドラーとロスはワークアウト[トレーニング]から戻ってきたところ。
チャンドラー: I can blow-dry it. I can put gel on it. It doesn't matter, I still wind up with this little (pats the flat spot on the back of his head) cowlick-y thing on the middle part of my head. It's so annoying. Does it bug you? (ブローすることもできる。それにジェルをつけることもできる。でも、そんなこと無意味なんだ。やっぱり、この小さな [頭の後ろの平らな部分をたたく] 頭の中央の逆毛みたいなやつが直らないんだ。すごくうっとうしいよ。お前も逆毛でイライラする?)
ロス: You bug me. (お前にイライラするよ。)
[Rachel comes out of her apartment, followed by Mark, and they leave on their date, without saying a word to Ross. Ross is stunned.]
レイチェルは彼女の部屋から出てくる。その後にマークが続く。そして二人はデートに出かける、ロスには一言も言わずに。ロスは愕然とする。
チャンドラー: Is there any chance you didn't see that? (今のをお前が見なかったって可能性はあるかな?)

cowlick は「逆毛」。
前のカウの方にアクセントがあります。
手元の英和を見ると、通常は、額の上のものを指すとありますが、今回のチャンドラーは、頭の後ろの毛を言っていますね。
LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) では、
cowlick [noun]: [countable]
hair that sticks up on your head

つまり、「頭の上に突き出ている髪の毛」。毛がピンと立っている感じでしょう。
Word origin には、
Origin: Because it looks as if it had been licked by a cow
とあり、「牛になめられたように見えるから」だそうです(笑)。

wind up with は「…で終わる、…で締めくくる」。
ドライヤーでブローしても、ジェルをつけても、結局、この cowlick-y thing がそのままの形で残ってしまう、という感じでしょう。

bug は「(人を)悩ます、いらいらさせる」。
フレンズ3-7その19 にも出てきましたが、bug = annoy です。
上のセリフでも、"It's so annoying. Does it bug you?" となっていて、annoy と bug が同じ意味として使われていることがわかりますね。
ロスは、そんなくだらないことをいちいち僕に尋ねてくる、チャンドラーにいらいらするよ、と答えています。

そんな風にのどかでささいな話をしていたら、レイチェルとマークがデートに出かける場面に出くわしてしまいます。
ばっちりそれを見てしまい、呆然としているロスに対して、you didn't see that の chance はあるかな?と聞いていますね。
この chance は日本語の「チャンス」ではなく、「見込み、可能性」ですね。
多分見てしまったと思うけど、その時、よそ見をしていて、今のを見ないで済んだ、って可能性はあるかな?という感じ。
「見てはいけないものを見てしまったな、今の見なきゃ良かったよな、ロス。」という感じのことが言いたいのでしょうね。


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posted by Rach at 10:32| Comment(4) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月12日

フランキーセイリラックス フレンズ3-19その3

ロスを部屋に呼び出したレイチェルは、ロスの所持品をロスに返します。
よりを戻すための話し合いだと思っていたロスは、予想外の展開に驚いています。
ロス: (takes a dinosaur mug out of the box) Hey! This-this was a gift. ([箱から恐竜マグを取り出して] おい! これは、これは、ギフト[贈り物]だぞ。)
レイチェル: Ross, you got that for free from the museum gift shop. (ロス、あなたはそれを、博物館のギフトショップからただで手に入れたのよ。)
ロス: It's still a gift. I got it from the "gift" shop. (それでも、ギフトはギフトだ。僕はそれを「ギフト」ショップで手に入れたんだから。)
レイチェル: Okay! All right! Give me the mug! I'll keep the mug! (いいわ! わかったわ! そのマグをちょうだい! 私がそのマグを持っておくわ!)
ロス: No! Y'know-y'know, don't do me any favors. In fact, where, where's the rest of my stuff? Huh? Like-like my umm, (picks up a book) Hey, this book is mine! And-and-and, and that T-shirt you sleep in? I'd like that back too. Yes, I do. (だめだ! 僕に親切にしてくれなくて[気を使ってくれなくて]いいよ。実際、僕の所持品の残りはどこにあるの? 例えば、僕の…[本を取り上げて] ほら、この本は僕のだよ! それから、それから、あの、君が着て寝ていたTシャツは? 僕はあれも返して欲しいな。そう、(ほんとに)返して欲しい。)
レイチェル: You know how much I love that T-shirt. You never even wear that T-shirt. (私があのTシャツをどのくらい大好きか知ってるでしょ。あなたはあのTシャツを着ることさえないのに。)

恐竜のマグカップは、やはりロスからのプレゼントだったのですね(笑)。
僕からの贈り物までつき返すのか?と怒るロスに対して、それはお金を払って買ったものじゃないでしょ、と返すレイチェル。
ロスが、勤務先の博物館のギフトショップで手に入れたもののようですね。(社員優待があるのでしょう…笑)
例え、それが買ったものではないとしても、「ギフト」ショップで手に入れたものだから、「ギフト」であることに違いない、と理屈をこねるロスが、いかにもロスらしいです。

僕からの贈り物を返すというのなら、他にもっと返してもらうべきものがあるはずだ、と言い出すロス。
目の前に見えている本も僕のものだ、と言い、レイチェルのお気に入りのTシャツも返して欲しい、と言います。


自分の寝室から、そのTシャツを取ってきて、ロスに投げつけるレイチェル。
レイチェル: You are so just doing this out of spite. (あなたは腹いせで、ただこんなことをしてるのね。)
ロス: Awwwahuh, no, no, no!! (あ〜? 違う違う違う!)
レイチェル: Huh? (そう?)
ロス: I'm gonna wear this all the time! I love this shirt! (he kisses the shirt) (僕はこれをずっと着るつもりだよ! 僕はこのシャツが大好きだから! [ロスはそのシャツにキスする])
レイチェル: You have not worn that T-shirt since you were 15! It doesn't even fit you anymore! (あなたは15歳の時以来、そのTシャツを着ていないでしょ! もうそのシャツは、あなたに(サイズ的に)合いもしないし[フィットしないし]。)
ロス: Oh-oh, okay, okay! (He quickly takes off his sweater in order to put on the T-shirt. It's an old "Frankie says relax" T-shirt, that barely fits him. Rachel nods her head in approval of the new look.) If you don't mind, I'm gonna take the rest of my stuff, and "relax" in my favorite shirt. (Starts to leave) You have a pleasant evening. (He exits and leaves the door open.) (あぁ、いいよ、いいよ。[ロスはそのTシャツを着るために、素早く自分のセーターを脱ぐ。それは古びた Frankie say(s) relax のTシャツである。そのシャツはほとんどロスの体にフィットしていない。レイチェルは、そのニュールックを(結構似合ってるわねぇ、と皮肉っぽく言いたげに)承認するようにうなずく。] 君が構わないなら、僕の持ち物の残りを僕は持って行くよ。そして、僕のお気に入りのシャツの「リラックス」もね。[出て行こうとする] 楽しい夜を。[彼は、ドアを開けたままで部屋を出て行く。])

spite という単語は、in spite of... 「…にもかかわらず」というフレーズで頻出しますが、spite だけだと、「悪意、意地悪」という意味になります。
ですから、out of spite は「悪意から、腹いせに」という意味になるのですね。
LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) では
spite [noun]: a feeling of wanting to hurt or upset people, for example because you are jealous or think you have been unfairly treated
out of spite
(=because of spite)
例) She broke it just out of spite.

つまり、「人を傷つけたり動揺させたりしたいと思う気持ち。例えば、自分が嫉妬している、または、自分が不公平に扱われたと思う、という理由から。」
out of spite = because of spite ということで、例文は、「彼女はただ、腹いせで、それを壊した。」

大声を上げながら、このシャツが好きだ!と言って、軽くチュッとシャツにキスをするロスがかわいいですね。
レイチェルに対しては、このシャツは僕のお気に入りだから返して欲しい、というアピールなのですが、ロスの本音は、レイチェルが気に入って毎晩パジャマ代わりに着ていたシャツだから、それが愛おしいのです。
本当はレイチェルとよりを戻したいのに、こんな口論になってしまってはそれも言い出せない、でもそれをわかっている観客は、こっそりキスをするロスを見て、彼の複雑な気持ちを理解できるのですね。
レイチェルにもわからないように、こっそりキスをするしぐさが、余計にレイチェルへの想いの深さを物語っている気がします。

さて、その問題のTシャツ。
ネットスクリプトのト書きには、It's an old "Frankie says relax" T-shirt と書いてあるのですが、実際に画面で見ると、白いシャツに黒文字で、FRANKIE SAY RELAX と書いてあります。(つまり、3単現の -s はついていない、ということです)
ト書きにもわざわざそう書いてあり、観客もこのシャツを見て笑っているので、有名なシャツなのだろうと思ったら、やっぱりそうでした。

Google のサーチボックスに "Frankie say relax" と入力すると、その続きに、shirt や t shirt という語句が続いた候補が表示されます。(この機能を「Google サジェスト(suggest)」といいます)
この候補が出た時点で、「今回の検索は、元ネタにたどり着けそう!」と思えて、私はとても嬉しくなるのですが(笑)。

このTシャツは、Frankie Goes to Hollywood というイギリスのバンドに関係するアイテムです。
Wikipedia 英語版: Frankie Goes to Hollywood
Wikipedia 日本語版: フランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッド

そのバンドの曲に、Relax という曲があって、その曲のプロモーションのため、このTシャツが作られた、ということらしいです。

英語版ウィキペディアの "Relax" の項目に以下の記述があります。
Part of this promotion...(中略)...included the iconic "Frankie Say Relax Don't Do It" T-shirts, which were credited to Morley but were in fact based on designs by Katharine Hamnett....
訳すと、「この Relax という曲のプロモーションの一部には、象徴的な "Frankie Say Relax Don't Do It" のTシャツが含まれる。このシャツは、モーリー(ZTTレーベルの associate である Paul Morley)が作ったとされているが、実際は、キャサリン・ハムネットのデザインをベースにしており…」

"Frankie Say..." T-shirts would become ubiquitous in the UK during the summer of 1984.
訳すと、「このTシャツは、1984年の夏の間、イギリスのいたるところで見られるようになったものだった。」

このシャツは、イギリスの有名デザイナー、キャサリン・ハムネットのデザインなんですねぇ。
また、このシャツが大ブームとなり、それを着ている人がイギリスのあちこちで見られた、という文章で、日本語にもなっている「ユビキタス」という単語が使われているのが興味深いです。
ubiquitous という単語はこんな風に使うのだ、という好例ですね。

Relax という曲は、イギリスBBC で放送禁止になった、という話が、日英両方のウィキペディアに書いてあります。
YouTube で探して聞いてみたのですが(リンクははりませんが)、確かに聞いたことのある曲でした。
Relax don't do it というリフレインが印象的な曲ですね。

それから、ト書きでは、Frankie says となっていたけれども、実際のデザインでは、Frankie say となっている件について。
Frankie というのは、フランキーという一人の人の名前ではなくて、Frankie Goes to Hollywood というバンド名を表しているわけですよね。(ウィキペディアには、この変わったバンド名の由来が載っています)
バンドは複数のメンバーで構成されていることから、集合名詞(?)のような扱いになって、バンド Frankie Goes to Hollywood が relax と言う、という文章だから、Frankie say relax と、3単現の -s がつかない形になっているのだろうと思います。
普通の文章では、固有名詞が主語の場合、3単現の -s が付きますから、ト書きを書いた方は、ついそのクセで、-s をつけてしまった、ということなのだろうと。

調べついでに、もう一つ。
Wikipedia 英語版: Ross Geller (←ネタバレ満載なのでご注意!)の Age and birthday という項目によると、ロスの生まれた年には諸説あるようです。
連続ドラマではそんな風に、設定が統一されていないことがよくありますね。
(誕生日は一応、10月18日という設定ですが、それでは計算が合わなくなるセリフが登場したこともあります。)

ウィキペディアでは、生まれた年として、1967年や 1970年という記載がありますが、レイチェルの言っていることが正確で、このシャツが流行った年(1984年)の夏にロスが15歳だったとすると、ロスは 1968年10月生まれになるのでしょうか?(だとすると、私と同学年になるのですが…笑)

実際には、レイチェルは、「このシャツが流行った時、あなたは 15歳”くらい”だったでしょ」というニュアンスでしょうから、1、2歳の誤差はあるかもしれません。
まぁそれでも、だいたい、ウィキペディアに記載の生まれた年とほぼ同じになるのが興味深いですね。
この「15歳の時以来、全然着ていない」というのは、見当違いの数字ではない、ということです。

I'm gonna take the rest of my stuff, and "relax" in my favorite shirt. について。
"relax" in my favorite shirt は、「シャツに書いてある relax という文字」という意味と、「このシャツを身に付けて、relax になっている状態」という意味の二つをかけているのかなぁ、という気がします。
I'm gonna take "relax" で、僕の持ち物と一緒に、relax も僕が持っていくよ、という感じで、このシャツにリラックスと書いてあるからそれをシャツごと持っていく、そして、このシャツを着てすっかりリラックスになっている状態もそのまま持っていく、というニュアンスかな、と思いました。
シャツに relax という言葉が入っているために、そんなダブルミーニングで使える気がするのですね。

そして、レイチェルお気に入りのTシャツ、つまりそれを着てリラックスした気持ちで寝ていたはずのシャツを、ロスが持っていくことになるので、そのシャツはなくなっちゃって、リラックスして眠れないかもしれないけど、というニュアンスで、最後に、"You have a pleasant evening." 「素敵な夜を過ごしてね」と言い残していったようですね。

今回は、Tシャツの元ネタについて、しつこく調べてみましたが、それがわかったからと言って別に何かの役に立つわけではないでしょう(笑)。
ただ、生きた会話頻出表現を学ぶことだけを目的としてフレンズを見ている場合でも、観客が笑っている部分でどうして笑っているのかがわからないと、だんだんイライラしてくると思うんですよね。
何だか面白いことを言っているみたいだけど、どうして面白いのかわかんない…ということが続くと、フレンズという作品を見ることが辛くなってくるかもしれないし、そのうち見るのをやめてしまうかもしれないな、と。

作品としての面白さを堪能できないと、それを見続けることはできないし、セリフを深く理解したいという意欲も湧かないだろうと思います。
ですから、私が調べたことで、少しでも「作品」としての面白さを感じていただけたらいいなと思いますし、ますますフレンズという作品が好きになって、もっともっと英語のセリフのニュアンスを深く探ってみたい!と思ってくれる方が増えると嬉しいな、と思いながら、いつもブログを書いています。


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posted by Rach at 13:46| Comment(6) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月10日

脱構築理論 フレンズ3-19その2

ジョーイは自分が出演することになる演劇[芝居]の劇場に来ています。
共演者の女性ケイトと話をするジョーイ。
ジョーイ: So the ah, play's pretty great, huh? (で、この演劇はかなりすごいよね?)
ケイト: Oh, yeah. I love Jennifer Banberry's work. She's so brilliantly incisive when it comes to deconstructing the psyche of the American middle class. (えぇ、そうね。私はジェニファー・バンベリーの作品が大好きなの。アメリカ人の中流階級の心理を脱構築理論を用いて分析することに関しては、彼女は素晴らしく鋭いもの[鋭敏 or 痛烈だもの]。)
ジョーイ: Oh, forget about it. She rocks! (あぁ、そんな(小難しい)ことはともかく。彼女はノリノリなんだよ!)

when it comes to は「…のこととなると、…に関して言えば、…にかけては」。
incisive は「鋭敏な」「(言葉など)鋭い、痛烈な、辛らつな」。

deconstruct は、construct 「建設する、構成する」に、「否定、逆転」のニュアンスである de- という接頭語がついたもの。

今回のセリフでは、演劇の話の中で使われていて、deconstruct は、文学の解釈方法のことを意味するようです。

研究社 新英和中辞典では、
deconstruct=(文学作品などを)脱構築(deconstruction)の方法で分析する
そして、その deconstruction については、
deconstruction=脱構築(構造主義後のテキスト分析の方法論の一つ)
と出ています。
英辞郎の deconstruction の語義説明にも詳しく書いてありました。

LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) では、
deconstruction: [uncountable]
a method used in philosophy and the criticism of literature which claims that there is no single explanation of the meaning of a piece of writing

つまり、「哲学や文学批評で使われるメソッド[方法・手法]。そのメソッドは、一つの文書の意味のたった一つの説明は存在しないと主張する。」

LDOCE には、deconstruct という動詞形は載っておらず、名詞形 deconstruction も、上に挙げた a method の意味しかありません。
ですから、通常の会話で使われる言葉ではなく、もっぱらそういう哲学的な意味として使われるようです。
「脱構築」という日本語にも、一般には使わない哲学的な雰囲気が漂っていますよね。

また、ウィキペディアにもあります(↓)。
Wikipedia 日本語版: 脱構築

その定義は哲学的な要素も多く、ここでは、deconstruct の学術的・専門的な意味まで理解する必要はありませんが、ただ、ケイトが文芸評論の専門用語を使って、この芝居の感想を述べていることがわかればいいわけです。
この一文を聞くことで、ケイトは演劇についての確かな知識を持っている、きちんとしたところで演劇を学んだ経験がある、ということがわかるのですね。

それに対してのジョーイのセリフですが、Forget about it. は「そんな小難しい感想・分析のことは忘れなよ」みたいなことでしょうか。
rock は「ロックする、ロックンロールする」みたいなことで、その作者、脚本家のことを、「彼女はロックだぜ、ノリノリだぜ、イケてるぜ」みたいに褒めているということです。
ご存知の通りジョーイは、どこかの学校できちんと演劇の勉強をしたことがないので、そういう専門用語はわからない、だから、ケイトの話に合わせることができないし、多分、ケイトの話の内容もよくわかっていないでしょう(笑)。
それがこのジョーイの返事に出ている、ということです。


ケイト: Where do I know you from? (あなたをどこで知ってるのかしら?)
ジョーイ: Dr. Drake Remoray? Days of Our Lives? Voted most datable neurosurgeon by Teen Beat? (ドクター・ドレイク・ラモレーだろ? デイズ・オブ・アワ・ライヴズの? ティーンビート誌で、デートしてもいい[デートできる]神経外科医の1位に選ばれたんだぜ。)
ケイト: No, that's not it. So you're a soap actor. Well, this must be pretty exciting for you, being in a real play, hmm? (いいえ。それじゃないわ。それじゃあ、あなたはソープアクター[ソープオペラの俳優]なのね。じゃ、今回の演劇はあなたにとって、とってもエキサイティングなものに違いないわね。本当のお芝居に出られるんだから。)
ジョーイ: Hey, I've done plays before. I'm a serious actor. (おい、俺は前にも芝居をしたことがあるんだぞ。俺はシリアスな[真面目な・真剣にやっている]俳優なんだ。)
ケイト: That infomercial! For the milk-carton-spout thing! You're-you're-you're the guy that doesn't know how to pour milk! (あのインフォマーシャルね! ミルク・カートンの注ぎ口のやつの! あなたは、あなたは、ミルクの注ぎ方を知らないあの男性ね!)
ジョーイ: See, I actually can pour milk. But I got you believing that I couldn't. Now, see, that's acting. (いいか。俺は実際にはミルクを注ぐことができるんだよ。でも、俺はそれを出来ないと君に信じさせた。ほら、わかるか、それが演技なんだよ。)
ケイト: Right. At the end, you choked on a cookie. (そうね。最後に、あなたはクッキーをのどに詰まらせてたわよね。)
ジョーイ: Yeah, that was real. (あぁ、あれは(演技じゃなくて)ほんとだったんだよ。)

Where do I know you from? を直訳すると、「私はあなたをどこから知ってるの?」ということで、「私はあなたを知っているようなんだけど、それはどこからかしら?」というニュアンスですね。
何だか顔に見覚えがあるんだけど、あなたをどこで見たのかしら、ということです。
それに対して、ジョーイは自分の一番の当たり役の、Days of Our Lives のドクター・ラモレーのことを自慢げに話します。

datable は辞書を見ると「年代測定ができる」などと出ていますが、今回はそういう意味ではなくて、いわゆる「デート」ができる、という意味でしょうね。
デートしたい、というよりも、デートすることが可能な、というニュアンスでしょうか?

Teen Beat は名前からわかるように、ティーンエイジの読者向けの雑誌です。
Wikipedia 英語版: Teen Beat
ウィキペディアに、It is a "sister publication" of Vogue. と書いてあるので、あのヴォーグ誌の姉妹誌、妹分のようですね。

Voted most... by Teen Beat は、「ティーンビート誌が行った投票で、最も票を集めた、最も…な人に選ばれた」ということ。
neurosurgeon 「神経外科医」は、お堅い職業なので、普通はティーンの恋愛対象にならない感じだけれど、ソープオペラの登場人物だったラモレーはティーンに人気(?)で、「彼ならデートしてもいいと思う」という投票で1位に選ばれた、ということでしょうか。
もしくは、神経外科医のようなプライドの高そうな人は、小娘のようなティーンとデートしてくれなさそうだけど、ラモレーならデートしてくれそう、という意味の、datable ですかねぇ?

Days of Our Lives は有名なソープオペラ(アメリカで実在するドラマ)なので、ジョーイをその番組で見たわけじゃないけれど、彼がソープオペラに出ている俳優だ、ということはケイトにもわかったのですね。
それで、今回のようなお芝居、舞台に出ることができることは、exciting でしょ、と言っています。
ケイトは、ソープオペラの俳優は、舞台俳優よりも格下だと思っていることがわかります。

ジョーイの顔をじーっと見ていたケイトは、ジョーイがインフォマーシャルに出演していたことに気付きます。
俺はシリアスな役者なんだ、と力説した後に、インフォマーシャルのことを思い出されてしまうというのが、何ともタイミングが悪い(笑)。

ケイトが言っているインフォマーシャルは、インフォマーシャル フレンズ3-4その1 に出てきました。
このセリフを聞いて、観客もそのインフォマーシャルのことを思い出すことができます。
これが連続ドラマの面白さでもありますね。

ミルクを注げないどんくさい役ね、と笑うケイトに、ほんとは注げるけど、それを注げないように見せている、君が今「ジョーイはミルクを注げない」と信じているように、俺は注げないように見せる演技が上手いんだよ、とジョーイは言っています。
ですが、最後にクッキーをのどに詰まらせた、というのは、演技ではなく本当だった、というオチがついていますね。


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2009年03月08日

等身大ストームトルーパー フレンズ3-19その1

シーズン3 第19話
The One With the Tiny T-Shirt (億万長者とデート!)
原題は「小さなTシャツの話」

[Scene: The hallway between the two apartments, Pete and Monica are
returning from their date.]
2つのアパートの部屋の間の廊下。ピートとモニカはデートから帰ってきたところ。
ピート: ...so y'know, that's why, within a few years, that voice recognition is gonna be pretty much standard on any computer you buy. Y'know, so you could be, like-like, "Wash my car." "Clean my room." It's not gonna be able to do any of those things, but it'll understand what you're saying. (だから、ほら、そんなわけで、2、3年の間に、購入するどのコンピューターにも、音声認識がかなり標準装備されるんだ。ほら、だから、例えば、「車を洗って」「部屋を掃除して」っていうのも可能なんだ。コンピューターは今言ったようなことは何もできないだろうけどね、でも、人の言っていることは理解できるだろう。)

ピートは、有名なソフトを開発した億万長者なので、さすがはコンピューターに詳しいらしく、voice recognition 「音声認識」について語っています。
音声認識(システム)が、今にコンピューターのスタンダードになるだろう、と言っているのですが、話にはちゃんとオチがついています。

音声認識という技術は素晴らしいので、「車を洗え」「部屋を掃除しろ」という voice を recognize することはできるのですが、その命令を実行できるかと言えば、それは別問題になるんだよね、と言っているわけですね。
言っている意味はわかっても、コンピューターがそれを実行するところまでは、まだ機械が進歩していない、ということで、コンピューターは命令を聞いて車は洗うことはできないけど、車を洗えと命令されていることは認識できるんだ、ということです。


ロス: Hey, how'd the date go with Mr. Millionaire? (ねぇ、ミスター・ミリオネア[ミスター億万長者]とのデートはどうだった?)
チャンドラー: "Mr. Millionaire. New, from Snooty Playthings. Third wife sold separately." (「ミスター・ミリオネア、スヌーティ玩具からの新製品です。第三夫人は別売り。」)

ピートと言えば、億万長者のイメージがまっさきに浮かぶので、ロスは彼のことを、Mr. Millionaire と言っています。
そのネーミングが気に入ったチャンドラーは、そのネーミングを使ったCMを考えたようですね。
plaything は、play 「遊ぶ」 thing 「もの」からわかるように、「おもちゃ、遊び道具」のことです。
snoot は「俗物、横柄な人」で、その形容詞形が snooty 「俗物的な、横柄な」ですね。
Snooty Playthings と大文字になっているのは、そういう名前のメーカーやおもちゃ屋さんがある、というイメージでしょう。
もちろん、「俗物的なおもちゃ屋」という名前のおもちゃ屋さんは存在しませんが、「俗物玩具(店)」という名前のおもちゃ屋・おもちゃメーカーから、ミスター・ミリオネアって名前の人形が発売されそうだよねぇ、ということです。

new は新発売、sold separately は「別に売られる」、つまり「別売り」。
third wife 「第三夫人」は、お金持ちには妻がたくさんいるイメージですね。
人形は、男女のカップルとして売られることも多いです。
フレンズ2-6その10 では、バービーとケンの話をしましたが、そのイメージで、ミスター・ミリオネアも、別売りで、第三夫人も売ってるよ、ということですね。

チャンドラーの言い方は、be動詞などが省略された簡潔な表現が使われていますが、それが「おもちゃのCM風」だということです。
ミスター・ミリオネアというネーミングを聞いて、とっさに宣伝コピーを作ってしまう彼の才能が光ります(笑)。


モニカ: He's great. I mean, we have such a good time together. He's so funny and so sweet. And I'm not attracted to him at all! (ピートは最高よ。だって私たちは本当に素敵な時間を一緒に過ごしたの。彼はとても面白くて、とても優しくて。そして、私は彼に全く魅力を感じないの!)
ロス: Still? (いまだに?)
モニカ: Noo! It's driving me crazy. In every other way, he's, like, the perfect guy. He has everything. Plus, he actually has everything. (魅力を感じないのよ! それが私をイライラさせるの。それ以外のあらゆる点で、彼は、そう、完璧な男性なのよ。彼は全てを持っているの。それに、彼は実際に全てを持っているのよ。)
チャンドラー: Life-sized Imperial Storm Troopers from Sharper Image? (シャーパー・イメージの等身大の帝国軍ストーム・トルーパーは持ってる?)
モニカ: Two. (2体持ってる。)
チャンドラー: Wow. Can Joey and I put them on and fight? (わお。ジョーイと俺がそれを着て、戦うことができる?[それ着て、戦わせてくれる?])

ピートの長所を語るモニカ。それだけ長所があるのに、彼には全く魅力を感じない、異性としての彼に惹(ひ)かれない、と言っています。
ロスの Still? は、「まだ依然として、いまだに」というニュアンスで、まだ心境に変化はないの? いまだに魅力を感じない状態のままなの?ということです。

He has everything. Plus, he actually has everything. という表現が面白いですね。
最初の He has everything. は、一緒に楽しい時を過ごせて、面白くて優しくて、恋人の条件としては最高のものを持っている、という意味ですね。
actually の入っている文は、そういう抽象的な資質の話じゃなくて、彼は実際に、物質的にもすべてを所持しているのよ、という感じでしょう。
億万長者だから、全てのものを所持している、欲しいものは全部手に入れている、というイメージです。

そのモニカの言っている意味がわかって、チャンドラーは、Life-sized Imperial Storm Troopers from Sharper Image も持ってるの?と尋ねます。
これは日本人にもおなじみのスター・ウォーズネタなので、英語で理解できた人も多いかもしれません。

Imperial Storm Troopers とはこちら(↓)。(残念ながら写真はありません)
Wikipedia 日本語版: 帝国軍ストーム・トルーパー
白い装甲服を着た銀河帝国軍の機動歩兵のことですね。
以下のサイトには、写真が載っています。
Stormtrooper - Wookieepedia, the Star Wars Wiki
映画の公開前後のイベントで、大勢のファンがこのスーツを着て練り歩いていたりしますよね。

Life-sized は「等身大の」。
その後のセリフで、put them on and fight と言っていることから、等身大の置物ではなく、人間が着ることのできるスーツのことだということがわかります。

Sharper Image というのは会社名のようです。
Wikipedia 英語版: The Sharper Image
上のウィキペディアによると、an American retailer that specialized in high-end electronics and gifts つまり「ハイエンドの電化製品やギフトに特化した小売業者」。
its bankruptcy in 2008 という記述もあり、2008年に倒産したようです。
もちろん、今回のフレンズ3-19 の放映当時(97年)はまだ倒産していませんので、「販売していた会社が倒産し、入手困難になった超レアもの」という意味ではありません。
等身大スーツは、有り余るほどのお金を持っている人が所持している「マニアックで高級なものの象徴」なのでしょう。
シャーパー・イメージ(社)の、という限定がついているところがマニアック、そして2体持ってると言われて、それを着て戦いたい、というのが、少年っぽくて可愛いですね(笑)。

The Sharper Image の倒産についての、ニューヨーク・タイムズの記事はこちら(↓)。
The Sharper Image Files for Bankruptcy Protection - New York
Times -

file for bankruptcy protection はニュースでよく聞く表現です。
その記事の中に、R2-D2 Interactive Droids ($129) という商品名が登場します。
R2-D2 と言えば、C-3PO と一緒に出てくる白いドロイド。
interactive とあるので、こちらの声に反応したりするのでしょうか?
R2-D2 も扱っているのなら、きっとトルーパーのスーツも扱っているんだろうなぁ、と想像できますね。

ちなみに、The Sharper Image の英語版ウィキペディアには、On February 19, 2008, the company filed for Chapter 11 bankruptcy という記述があります。

この Chapter 11 「第11条(チャプターイレブン)」については、「日向清人先生のビジネス英語雑記帳」の 2008年10月10日の記事 で、わかりやすく説明して下さっています。
日向先生のご説明では、
(a) 消滅に向かうものは「破産」(英語ならチャプターセブン)
(b) 再建に向かうものは「会社更生法」「民事再生法」(英語ならチャプターイレブン)

だとのことです。

ですから、上で説明した、ニューヨーク・タイムズの記事タイトル、The Sharper Image Files for Bankruptcy Protection は、Chapter 11 bankruptcy であることを考えると、「破産保護申請を行う」ではなくて、「会社再建手続の適用申請をする」と訳すべきなのでしょうね?

実際、The Sharper Image のサイトは今も存在しているようですから、消滅したわけではなくて再建中だということのようです。
アメリカのサイトはこちら(↓)。
THE SHARPER IMAGE: HOME at tsi (スタイリッシュなサイトです。音楽が流れますので、会社にいる方はご注意を(笑)。)
日本でも取り扱いがあるようです(↓)。
sharperimage.jp


ジョーイが歌を歌いながらモニカの部屋に入ってきて、またそのまま去っていきます。
ロス: I guess he must've gotten the part in that play. (思うに、あの芝居[舞台]での役をゲットしたに違いないね。)
モニカ&フィービー: Oh. (あぁ(なるほど)。)
チャンドラー: Yeah, either that, or Gloria Estefan was right. Eventually, the rhythm is going to get you. (そうだな。それか、もしくは、グロリア・エステファンが正しかったってことだ。最後には、そのリズムが君をゲットすることになる[君に取り付くことになる]って。)

子供っぽい話をしていたところ、そのもう一人の子供(笑)であるジョーイが、歌と踊りだけで去っていきます。
日本人でも、誰かが歌を歌いながらやってきてそのまま去っていったら、「あぁ、なんか嬉しいことでもあったのかな?」と思いますので、それと同じ感覚なのでしょうね。
トルーパーの着ぐるみで遊びたいヤツとか、嬉しそうに歌を歌いながら去っていくヤツとか、子供っぽいヤツらの集団だ、というところがフレンズの魅力でもあるわけです。

チャンドラーがセリフ内でヒントを与えてくれているように、the rhythm is going to get you とは、グロリア・エステファンの歌のことですね。
正確なタイトルは、Rhythm Is Gonna Get You のようです。
アマゾンにある下のアルバムに収録されています。
Gloria Estefan - Greatest Hits
グロリア・エステファンについてはこちら(↓)。
Wikipedia 英語版: Gloria Estefan

チャンドラーが言っているのは、確かに役が決まって喜んでいるのかもしれないし、グロリア・エステファンの歌のように、Rhythm is Gonna Get You の状態になって、リズムに取り付かれて、歌が頭から離れない状態になっているだけかもしれないな、ということですね。


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2009年03月06日

worthは前置詞? フレンズ3-18その7

[Scene: Phoebe's, Frank is watching TV, and he's very depressed as Phoebe enters.]
フィービーの部屋。フランクはテレビを見ている。フィービーが入ってきた時、フランクは非常に落ち込んでいる。
フィービー: Hey, Frank. Look, okay, I know that you think I did, like, this totally evil thing. But I so didn't. There's someone here who can explain this better than I can. (ねぇ、フランク。ねぇ、私が全く邪悪なことをしたってあなたが思ってるのは知ってるわ。でも、私は断じてひどいことはしなかったわ。このことを私よりもうまく説明できる人がここにいるの。)
アリス: Hi, Frank. (こんにちは、フランク。)
フランク: Hi, Mrs. Knight. (こんにちは、ナイト先生。)
アリス: Phoebe's right, Frank. I know it's hard to hear, but it would've been wrong to go through with it. I-I-I was being selfish. Even though we, we want the same things right now, in the future, we may not. (to Phoebe) Is that it, is that what it is? (フィービーは正しいわ、フランク。聞くのが辛いのはわかるわ。でも、結婚をやり通すことは、悪いことだっただろうと思うの。私は(あの時)自分勝手だったわ。たとえ、私たちが今は同じことを求めているとしても、(本当は)同じことを求めていないかもしれない。[フィービーに] そうよね? それが言うべきことよね?)

But I so didn't. の so は意味を強めています。
研究社 新英和中辞典では、
so (副詞)=[程度を表わして][強意的に](口語) とても、非常に、大変
(I'm) so sorry! ごめんなさい, すみません。それはお気の毒に。
You've been so kind. 本当にご親切にしていただきました。
My husband so wants to meet you. 主人がぜひお目にかかりたいと申しております。


この意味を強める so は、研究社の例文では、すべて so にアクセント記号がついています。
so の部分を強調して発音する、ということですね。
(アクセント付きの文字は文字化けするかもしれないので、上の引用では、太字にしました。)
ネットスクリプトでも、そういう強意の so は、SO sorry! のように大文字で書かれていることが多く、その部分を強調してしゃべっていることがわかるようになっています。
so sorry や、so kind のような使い方だけでなく、My husband SO wants to meet you. のように、want を強調することもできるのですね。
今回のフィービーのセリフ、But I so didn't. も、「あなたは私がひどいことをしたと思ってると思うけど、でも、私はひどいことはしなかった」という「しなかった」(didn't)ことを強調する so です。
日本語に訳すと、「絶対にしなかった」や「断じてしなかった」みたいになるかな、と思います。

アリスに挨拶する時に、フランクは、Mrs. Knight と言っています。
婚約者であった時は、アリスと呼んでいたけれど、婚約解消になった今は、元の先生と生徒の関係に戻ったので、先生に対する呼び名である Mrs. Knight を使っているのですね。

go through with は、英辞郎では、
go through with=(つらいことを)やり抜く、守り通す、果たす
例) The elderly couple were going to get married, but did not go through with it. 「老年のカップルは結婚しようとしていたが、果たせなかった。」

この例文、「年の差カップル」に変えると、今回のフランクとアリスの婚約解消にぴったりの文章になりますね。

I was being selfish. について。
これは、I was selfish. 「私はわがままだった。」というのと少しニュアンスが違います。
フレンズ2-19その1 で、
エディー: I don't think you're being fair! (そんなのフェアじゃないよ!)
というセリフがありました。
その過去記事では、「ハートで感じる」大西先生のご説明を使って、"You're unfair." と "You're being unfair." との違いについて語っています。

今回のアリスのセリフも、I was selfish. であったならば、「過去の私の性格・性質はわがままだった。」という意味になるようです。
過去の時点では、いつでもどんな時でも selfish であった、というような、その人の性格・気質について述べた表現になる、ということですね。
それに対して、今回のように、I was being selfish. と進行形が使われている場合は、過去の特定の瞬間についての言及で、「フランクと結婚しようと言った時、結婚するつもりになっていた時の、あの時の私はわがままだったわ。」と、ある瞬間の行為を指して selfish だと言うことになるので、本人の性格そのものを述べたことにはならず、「あの時の私はわがままでどうかしていたわ。」というようなニュアンスが出る、その時の行為が selfish であった、ということを示すことになるのですね。

アリスは自分の気持ちを正直に伝えているように見えて、そのセリフの後で、フィービーの方を振り返り、"Is that it, is that what it is?" と言っています。
これを聞くと、フィービーとあらかじめ打ち合わせをしておいた、フランクを納得させるためには、こう言えばいいのよ、と事前にフィービーに言うべき内容を決められていた、ということがわかりますね。
普通は、こういう不審な行動で、アリスはフィービーの言った通りのことを口にしているだけ、ということに気付くのですが、フランクはアリスと別れるということで頭がいっぱいでそのことに気付かないようです。
その後、フィービーの言われた通りに、言葉で納得させようとしたアリスですが、別れることが正しいという話をしながら、結局、二人はキスして抱擁してしまいます。
この後、盛り上がっている二人を残して、フィービーは自分の部屋を出て行ってしまいます。
二人を別れさせる作戦は失敗に終わった、ということですね。


[Scene: Chandler's bedroom, he's listening to the hypnosis tape again.]
チャンドラーの寝室。彼は催眠テープをまた聴いている。
催眠テープ: Cigarette's don't control you. You are a strong, confident woman, who does not need to smoke. (タバコはあなたを支配しません[コントロールしません]。あなたは、強く、自信に満ちた女性です。あなたはタバコを吸う必要がありません。)
ジョーイ: (He's recorded his voice on the tape) Joey's your best friend. You wanna make him a cheese sandwich every day. (he laughs) And you also wanna buy him hundreds of dollars worth of pants. (ジョーイはテープに声を録音していた) ジョーイはあなたの親友です。あなたはジョーイにチーズサンドイッチを毎日作りたくなる。[ジョーイは(テープの中で)笑う] そして、あなたはジョーイに、何百ドルもするパンツを買いたくなる。)
(Chandler wakes up and stares at the tape.)
チャンドラーは目を覚まして、(何だ今のテープは?という感じで)テープを見つめる。)

少し前のシーンで、夜中に起きたジョーイが、チャンドラーのテープの内容を聞き、このテープのせいで女性化していたことに気付きます。
その時、にやっと笑ったジョーイがたくらんでいたのが、このことだったのですね。
催眠術で、コインをゆらゆらさせながら、「あなたは眠くなーる、眠くなーる。そしてジョーイにパンツを買ってあげたくなーる。」と言っているのと同じ感じです。
声を吹き込みながら途中嬉しそうに笑っているジョーイの声までテープに録音されています。リアリティがありますね。
ちなみに、チャンドラーは、茶色い犬のぬいぐるみと一緒に寝ていますが、これも女性化の一環でしょうか?(笑)

hundreds of dollars worth of pants という表現について。
worth は「…の価値があって」という意味で使うことが多いですが、今回は名詞ですね。
研究社 新英和中辞典には、
worth=(名詞)(不可算) (価格のいくら)だけの分量、(…に)相当するだけ(of)
(例) a dollar's worth of this tea このお茶1ドル分
Give me ten dollars' worth of this cloth. この布地10ドル分ください。

と出ています。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
worth [noun] [uncountable]
ten dollars'/​15 cents' etc. worth of something:
an amount of something worth ten dollars, 15 cents etc.
例) $2,000 worth of computer equipment


辞書の例文では、dollars' のように、所有格のアポストロフィーがついていますね。
worth が名詞なので、ten dollars' worth で「10ドル”の”価値」になる、ということでしょう。
$2,000 というドルマーク表記の場合は、所有格のアポストロフィーをつけなくても、$2000 だけで(名詞を修飾する)形容詞の役割を果たす、ということでしょうかねぇ?

ジョーイのセリフには、所有格のアポストロフィーがついていませんが(DVD英語字幕にもついていませんでした)、hundreds of dollars が形容詞的に使われている、ということなのかなぁ?
でも、Macmillan English Dictionary には、
The fire destroyed millions of dollars' worth of equipment.
という例文が出ていますので、millions of dollars' とアポストロフィーがつくのなら、hundreds of dollars も、アポストロフィーが必要なのではないかな、と。

過去記事、トゥーウィークスノーティス フレンズ3-10その16 のコメント欄 で、「映画のタイトル Two Weeks Notice は、正しくは Two Weeks' Notice になるようだ」という話について書いています。
ネイティブでも、複数形の所有格のアポストロフィーを抜かすことがあるらしい、という話なんですが、今回のジョーイのセリフも、それでしょうかねぇ?

英英辞典の語義にあるように、「…の価値がある」という意味の worth は、worth ten dollars のような形で使いますね。
研究社 新英和中辞典には、
worth=【形】【P】 (用法) 目的語をとるため, 前置詞と考える人もいる
と書いてあります。
つまり、一応、形容詞に分類しているけれど、前置詞と考えた方がわかりやすい、という感覚ですね。

手元にある英英辞典を見てみました。
ロングマンでは、この worth は、adjective (形容詞)ではなくて、preposition (前置詞)に分類されています。
Merriam-Webster Online Dictionary も、前置詞でした。
Macmillan English Dictionary (マクミラン英英辞典)は、adj つまり、「形容詞」扱いですね。

worth の特殊な使い方を考えると、確かに前置詞として理解していた方が良いような気はします。

worth doing だと、「…する価値がある」ですね。
研究社 新英和中辞典の例文では、
Rome is a city worth visiting. ローマは訪れる価値のある町だ。
(用法) visiting の意味上の目的語は a city

とあります。
ちょうど、ピートとモニカが今回のエピソードでローマを訪れていたので、この例文を載せてみました(笑)。

フレンズ2-15その18 では、ついに結ばれるロスとレイチェルのセリフで、
ロス: Listen, I'm sorry. I had to work tonight. (ねぇ、ごめんね。今夜仕事があって。)
レイチェル: Oh, that's okay. You were worth the wait. And I don't just mean tonight. (いいのよ。あなたは待つ価値のある人だもの。それは今夜だけのことを言ってるんじゃないわよ。)
というのがありました。
そこでも、worth について少し説明しています。

ここで、worth と紛らわしい単語を二つ、おまけで説明しておきます。
worthy と、worthwhile です。

worthy は、形容詞か前置詞かよくわからない worth とは違って、まさに「形容詞らしい形容詞」です。
be worthy of で「…に値する、ふさわしい」。
名詞の前につけると worthy 「価値のある、尊敬・尊重すべき、立派な」という意味になります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) の例文では以下のものが挙げられています。
The proposal is certainly worthy of consideration. 「その提案は確かに考慮する価値がある。」
a worthy opponent 「尊敬すべき対戦相手[競争相手]、好敵手」。


worthwhile も同じく形容詞ですが、これは、研究社 新英和中辞典によると、
worthwhile=時間と労力をかけるだけの値打ちのある、やりがいのある
という意味になります。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
worthwhile [adjective]: something that is worthwhile deserves the time, effort, or money you give to it
例) a worthwhile job

つまり、「worthwhile なものとは、それに与える時間、努力、金銭の価値があるもの」。
例は、「やりがいのある仕事」。

while という単語は、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
while [noun]
a while a period of time, especially a short one

とあり、「間・期間、特に短い間」を指すようです。
「短い」というのが少々ひっかかりますが、while の「間」の意味から、worthwhile は何らかの時間をかける価値がある、というニュアンスになるのでしょうね。

以上、worth とその関連語に関する説明でした。


(Rach からのメッセージとお願い)
スピードアップ宣言! での予告通り、3-18 は、今日の その7 で何とか終わることができました。
「2週間で1エピソードを終える」というのをとりあえずやってみたのですが、いかがだったでしょうか?
セリフを選ぶことになる分、省略してしまったところも多いですが、これくらいのペースでエピソードを進んでいける方が、私としては楽しいような気がしました。
一つ一つの記事の長さがこれまでより長くなる傾向にあるようで、読む方は面倒くさいと思いますが…(すみません)。

これからもできればこの方式で続けたいと思っています。
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posted by Rach at 13:44| Comment(3) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月04日

ダイレクトに言うのを避ける フレンズ3-18その6

フィービーの部屋に弟のフランクが来ていました。
フィービー: What umm, what happened? (何が、何があったの?)
フランク: Umm, Alice ah, she ah, called it off. (あぁ、アリスが、彼女が、結婚を取りやめるって。)
フィービー: Oh, no. Did umm, did she say why? (あぁ、なんてこと。彼女は理由を言ったの?)
フランク: Uh, no, not really. Just that I was too young, y'know. But I don't see how I could all of the sudden be too young, 'cause I'm older than I was when we first got together. (あぁ、はっきりと理由は言わなかったけど、ただ、俺が若すぎるから、って。でも、俺がどうやって突然若くなることができるのかわからないよ。だって、俺と彼女が初めて付き合った時の俺より、今の俺は年を取ってるんだから。)

結婚中止の話を聞いて、驚いたふりをするフィービー。
実際は、フィービーがアリスに結婚をやめるように言ったのですが、それを悟られないために、わざと Oh, no. と大袈裟に言っているのが、わざとらしい感じです。
すぐに理由を聞いたのは、フィービーに説得された、ということをアリスが話したかどうかが心配だったからですね。

アリスから「あなたは若すぎるから」という理由で結婚を中止しようと言われたフランク。
どうして突然そんな話が出てきたのか?とフランクは疑問に思っているようです。
年齢に関して言うと、自分とアリスが出会った時から日が経っているので、その分、俺は年を取っている、それなのにどうして今になって、年が若い、ということが問題になるのか?ということですね。
フランクとしては、そんな理由では納得できない、ということですが、少なくともアリスはフィービーに説得されたことは言わなかったことがここでわかります。


フランクがとても悲しそうなので、ついに真実を告げることにしたフィービー。
フィービー: Uh, well, I can tell you why. It's, it's because of me. But y'know what? I only did it because I love you, okay? (そうね、私は(なぜ結婚が中止になったかの)理由を言うことができるわ。それは私のせいなの。でも、いい? 私はあなたを愛しているから、ただそれをした[結婚を止めた]のよ。)
フランク: What? (何だって?)
フィービー: Umm, well I, I kinda had a little chat with Alice, and I sort of made her see why you two shouldn't be together, y'know. And you're gonna see it too, one day. You really, really will. (そう、私はアリスとちょっと話をしてみたりして、そして、あなたたち二人が一緒にいるべきではない理由を彼女にわからせた、って感じなの。そして、あなたもいつかそのことをわかるようになるわ。本当に本当にわかるようになる。)
フランク: Wait a minute, wait, this is because of you? (ちょっと待ってよ。待って。これは姉さんのせいなの?)
フィービー: Okay. ([覚悟を決めた感じで]そうね。)
フランク: Well, you, wait no, my mother didn't want us to be together, but the worst thing she ever did was tie me to the porch. (俺の母さんは俺とアリスを一緒にしたくなかったけど、母さんがした最悪のことは、俺を玄関にくくりつけることだった。)
フィービー: Okay, but... (そうね、でも…)
フランク: Wait, y'know what, I-I came to you because I thought you'd understand. Oh no! Y'know, I would storm out of here right now if-if I had some money or a place to go. (待ってよ。ねぇ、俺がここに来たのは、姉さんならわかってくれると思ったからなのに。あぁ、なんてこった。俺はたった今ここを飛び出すところだよ、もし、俺に金があったり、行くところがあったりしたらね。)

自分がアリスを説得した、という事情を話すフィービー。
セリフの中に、kinda (kind of) や sort of のように、断定を避ける表現、はっきりと言わずにぼかす表現が入っています。
これまでもフレンズに何度も登場した表現ですが、今回、英英辞典できちんとニュアンスを確認してみたいと思います。

まずは、kind of。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
kind of also kinda:
used when you are explaining something and want to avoid being exact or giving details (SYN: sort of)
例) I kind of borrowed the money from your wallet.

つまり、「何かを説明していて、正確であることや詳細を明らかにすることを避けたい時に使われる」。
例文は、「僕は、君の財布からその金を借りた、って感じなんだ。」
例文も、実際には人の財布からお金を盗んだことになりますが、それを借りたと表現して、盗んだことをぼかしているのですね。

次に sort of。
同じく、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
sort of (informal):
used to make what you are saying sound less strong or direct (SYN: kind of)
例) Well, I sort of thought we could maybe go out sometime.

つまり、「自分の言っていることを(実際より)強くダイレクトに聞こえないようにするために使われる」。
例文は、「そうだな、僕たち、いつか多分デートできるって思ったりしたんだけど。」

この例文は、デートに誘いたいんだけど、はっきり誘って断られるのがいやなので、できるかな、って思ったりしたんだよね〜と、少しぼやかす表現を使っているのですね。
maybe, sometime という単語を使っているのも、今すぐ、というとすぐに断られそうだから、「多分、いつか」を入れておけば、相手もいやとは言えないだろう、というのを見越している感じがします。

ちょっと話がずれますが、フレンズ1-1 で、ロスがレイチェルに以下のようなセリフを言っていました。
ロス: But do you think it would be okay if I asked you out sometime, maybe? (でも、もし、いつか、多分、僕が君をデートに誘っても構わないと思う?)

ロスのセリフでは、kind of や sort of は使われていませんが、sometime と maybe が使われています。
「もし誘ったとしたら、君はオッケーだと思うかなぁ?」みたいに回りくどい言い方をしています。

kind of などのぼやかす表現を入れてみたり、sometime, maybe と断定しない単語を入れてみたり、と、会話では、ダイレクト過ぎないように工夫する表現がいくつもあります。

日本語でも「…みたいな」と語尾に付けることで、表現を和らげることがありますね。
「みたいな」ばかり言っているとボキャ貧みたいに聞こえますが、人の感情が絡む場面では、言いにくいことはダイレクトに言いたくない、という気持ちになるのは、日本語でも英語でも同じです。

あなたのためにしたことなの、というフィービーに対して、母親の話を持ち出すフランク。
母さんがした the worst thing は、俺を玄関にくくり付けたことだと言っています。
フランクを反省させるために、玄関の柱にロープで縛り付けた、みたいなことでしょうか。
かなりのことをされたわけですが、フランクにとっては、フィービーがしたこと(アリスに直接会って、別れるように説得したこと)はそれよりももっと悪い、と言いたいのですね。
母さんでもそこまではしなかったのに、俺たちのこと、俺の気持ちを理解してくれると思ってた姉さんがそんなことをするなんて、ということです。
その後、仮定法を使って、もしお金があったり、他に行くところがあったりしたら、今すぐこの部屋を怒って飛び出していくのに、と言っています。
それはつまり、今の俺にはお金もないし、母親には追い出され、姉さんのところ以外に行く場所もないから、ここにいるよりしかたない、姉さんに対してものすごく怒っているけど、飛び出していくこともできないんだ、と嘆いているのですね。


ピートがモニカの部屋に来ると、フレンズたちは大騒ぎ。
フレンズたちがあまりに興味津々なので、早々にデートに向かう二人。
モニカ: (in the hallway) Where do you wanna go? ([廊下で] どこに行きたい?)
ピート: Hey, you like pizza? (ねぇ、君はピザが好き?)
モニカ: Oh, that sounds great. (あぁ、それはいいわね。)
ピート: I know a great little place. (素敵なちょっとした場所を知ってるんだ。)
[Cut to a shot of the coliseum in Rome, Italy.]
イタリア・ローマのコロシアム(Colosseum コロセウム)の画面にカット。
[Scene: A restaurant in Rome, Monica is paying for the pizza.]
ローマのレストラン。モニカはピザのお金を払っているところ。
ピート: You're, hey, you're not paying for the pizza. (君は、ねぇ、君はピザのお金を払わなくてもいいよ。)
モニカ: Oh, come on, it's only fair. You paid for the flight. Is, is that enough lira? (もう、よしてよ。これがただフェアーだわ。あなたは飛行機代を払ったもの。それで十分な金額のリラかしら?)
ピート: Ahh, I'd throw another 1000 on that. (あー。僕ならそれにあと1000(リラ)を足すね。)
モニカ: Why, how much is that? (どうして? それ(私の出した額)っていくらなの?)
ピート: That's about 60 cents. (60セントくらいだよ。)

億万長者だから、超高級レストランのフルコースかと思いきや、ピザを食べようというピート。
モニカはお金に釣られるタイプの人ではありませんから、それでがっかりしないとは思いますが、レイチェルなら露骨にいやな顔をしたかもしれません(笑)。

I know a great little place. の little は「ちょっとした」とか「こじんまりした」みたいな意味でしょうか?
小さいけれどいい店、みたいなことかなぁ、と。
そう言っておいて、本場のイタリア・ローマに飛んでしまうところが、さすがはミリオネアです。

飛行機代を考えると、ピザのお金を私が払わないとフェアーじゃないとモニカは言っています。
せめて、ピザ代くらいは払わせてよ、ということですね。

throw は「投げる」ですから、今出しているお金の上に、あともう1枚、1000リラ札(?)をぱっと投げる、乗せる感覚なのだろうと思います。
私が出すわ、と言ったけれど、1ドルが何リラに当たるかを知らなくて少ない金額を出してしまった、ということですね。

I'd throw another 1000 on that. の I'd は、I would です。
こういう I would は、フレンズにこれまで何度も出てきていますが、「もしも僕なら…する」というニュアンスが込められていますね。

これも今さらですが、英英辞典と、英語文法書の両方で見てみます。

LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) では、
would: ADVICE
(spoken) used when giving or asking for advice
例) I would talk to the doctor if I were you.
What would you do if you were in my position?

つまり、「アドバイスを与える時、またはアドバイスを求める時に使われる」。
例文は、「もし僕が君なら、医者と話をするね。」「もし君が僕の立場なら、君はどうする?」

English Grammar in Use (EGU) では、Unit 36 Would の項目に以下の例があります。
A: Shall I tell Chris what happened?
B: No, I wouldn't say anything. (= I wouldn't say anything in your situation)

訳すと、
A: 何が起こったかクリスに話そうか?
B: いいや、僕なら何も言わないね。(=もし君の立場なら、僕は何も言わないね。)

LDOCE の例文では、If I were you, if you were in my position という条件がついていますが、実際の会話では、EGU の例文のように、そういう条件節なしの I would だけで、I would... in your situation という意味が込められている、ということですね。
「僕は…したらいい?」という質問に対して、「僕は…」とこちらも I を主語にして答えているわけですが、そこで you を主語にすると命令のニュアンスが入ってしまうような気がします。
I would を使うことで、「僕ならこうする」という柔らかなアドバイスになる、ということでしょうね。
日本語でも、「君にそうしろとは言わないけど、僕ならこうするかなぁ」と言って、さりげなくアドバイスすることがありますので、その点は日本語も英語も同じだな、と思います。


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posted by Rach at 12:12| Comment(2) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月02日

行動を助長する フレンズ3-18その5

テーブルクロスを汚してしまったから、と、アリス(弟の婚約者)を自分の家に呼び出したフィービー。
家庭科の先生であるアリスはシミの取り方をテキパキと説明します。
アリス: Okay, first, we'll start with a little club soda and salt. And then if that doesn't work we can go back to.... (いいわ。最初に、少しの炭酸水と塩を使いましょう。それから、もしそれがうまく行かなかったら、…に戻ることもできる…)
フィービー: Y'know what? Forget it. It's ruined. (ねぇ。そのシミのことは忘れて。クロスはもうダメよ。)
アリス: Oh no-no, never say that. If you can't get it out, then you can cut around the stain, add a little lace, you make a stylish throw. (あぁ、ダメダメ。そんなこと言っちゃ。もしそのシミが取れなかったら、そのシミを丸く切り取って、少しレースを付けるの。おしゃれな椅子カバーができるわよ。)

フレンズ3-13その23 では、モニカが club soda でシミ抜きをしていました。
そこで club soda について少し説明しています。
また、その記事のコメント欄で、「染み抜きには炭酸水と塩を使う」こと、「この方法はアメリカやヨーロッパで母親から教わる生活の知恵」だということを教えていただいたのですが、今回、家庭科の先生のアリスは、まさにその「炭酸水と塩」を使ったシミ抜きを説明していますね。
伝統的なシミ抜きのコツであることが、よくわかります。

make a stylish throw の throw について。
LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) では、
throw [noun]: a large piece of cloth that you put loosely over a chair to cover it and make it look attractive
例) a brightly-coloured cotton throw

つまり、「椅子をカバーし、それを素敵に見せるために、椅子の上に軽くかける大きな布」。

私の勝手なイメージですが、語義に put loosely over とあるように、椅子にゆるくかける感じが、throw 「投げる」イメージを想像させて、throw という単語が使われているのでしょうか??

アリスが言っているのは、テーブルクロスとして使えなくなったら、汚れた部分を切り取って飾りをつけて、椅子カバーに使えばいいわ、ということのようですね。


チップとして、モニカに2万ドルの小切手をくれた、ダイナーの客ピートは、Moss 865 というプログラムを開発した億万長者でした。
その小切手を持って、ピートのオフィスを訪ねたモニカ。
その小切手を見せながら、
モニカ: Seriously, what is this supposed to mean? (真面目な話、これはどういう意味なのかしら?)
ピート: Well, y'know, I never know how much to tip. (そうだな、ほら、僕はチップをいくら払うべきなのかを知らないんだ。)
モニカ: You're supposed to double the tax. Not double the tax of Romania. What's-what's the deal? Are you, are you trying to buy me? Is this the way you get girls to go out with you? (あなたは税金を2倍にすることになるわ。それも、ルーマニアの税金じゃないのよ。どういうことなの? あなたは、あなたは私を買うつもり? これが、自分とデートする女の子をゲットするためにあなたがやるやり方なの?)

double the tax の意味がよくわかりません。
tax は「税金」で、やはりこの文脈では「税金」という意味しかなさそうです。

わからないなりに、私なりの仮説を立ててみます。

「税金を2倍にする」というのはどういうことか?
このチップをもらうだけで、モニカの年収が2倍になってしまい、税金を2倍払うことになってしまう、ということでしょうか?
でも、その場合は、double my tax のように、「私が払う税金」であることを示す所有格が付くでしょうか?(よくわかりません)

もっと世間一般の相場の話をしていて、チップにこんなに払ったら、世間の物価や相場が上がってしまう、払うべき税金が2倍になってしまう、という感じでしょうか??
2倍という数字に特に根拠はなくて、値段を上げる、くらいの感覚かなぁ、と。

その次に、ルーマニアの話が出てきますね。
そのことから考えても、モニカという個人の税金ではなく、世間一般の税金の話で、税金の額面が増える→物価・相場が上がる、というイメージなのかな、と思います。

なぜ、ルーマニアの名前が出てきたのか?ですが、Wikipedia 日本語版: ルーマニアの経済 に、以下の記述があります。
1989年のルーマニア革命以降、ルーマニア経済は抑制されているものの高いインフレーションの影響下にあり、生活水準の低下が続いている。
ルーマニア革命では、チャウシェスク大統領が処刑され、日本のニュースでも大きく取り上げられていましたね。

モニカが世界の経済情勢に詳しいかどうかはともかく、セリフの中でルーマニアが出てきたのは、脚本家が、ルーマニアという国にインフレのイメージを持っていたから、ということなのかな、と思います。
そんなとんでもない高額の小切手、インフレのルーマニアならともかく、アメリカではありえないチップの額よ、と言いたいのかなぁ、と。

double the tax という決まり文句がありそうな気がするのですが、調べてもわからなかったので…。
ご存知の方は教えて下さい。


ピート: Come on, you gotta admit that our relationship is ah, is hitting a new level now. 'Cause you used to be like the chef, and I was the customer. But now we're like this-this couple that fights. (ねぇ、君は認めなくちゃいけないよ。僕たちの関係が、そう、今、新しいレベルに到達してるってことをね。だって、以前は、君はシェフで、僕はお客だった。でも今は、僕たちは、そう、喧嘩するカップルみたいだから。)
モニカ: Okay, umm, you're a loon. (そうねぇ、あなたって、おバカさんね。)
ピート: Look, forget the check, okay? (rips up the check) I like you. I think you're great. Come on, what do you say? (ねぇ、小切手のことは忘れて。いいかい? [小切手を破る] 僕は君が好きだ。君が素敵だと思う。ねぇ、君はどう思うの?)
モニカ: I don't know. (わからないわ。)
ピート: Why not? (どうしてわからないの?)
モニカ: 'Cause I don't wanna encourage this kind of behavior. (だって、こういう類の行動を助長したくないのよ。)
ピート: One meal. That's all I'm asking for. Please? We go out, we eat. And if you don't have a good time, I'll give you 10 grand, we call it even. (1回の食事。僕がお願いするのはそれだけだよ。いいだろ? 僕らは外出して、食事をする。そして、もし君が楽しい時を過ごさなかったら、僕は君に1万ドルをあげる。それでおあいこにしよう。)

loon は「ばか」。
LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) では、
loon: (informal) a silly or strange person - used humorously
つまり、「愚かで変わっている人。ユーモラスに使う」。

ですから、この言葉を使っているモニカの方も、「あなたってあきれちゃうほどのおバカさんねぇ」くらいのニュアンスで、怒りや憎しみが込められた「バカ」ではないのでしょう。

I don't wanna encourage this kind of behavior. について。
encourage は「…を促進する、助長する、奨励する」。
LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) では、
encourage: to make something more likely to exist, happen, or develop
例) Violent TV programmes encourage anti-social behaviour.

つまり、「何かがより存在しやすく、起こりやすく、または発展しやすくすること」。
例文は、「暴力的なテレビ番組は、反社会的行動を助長する。」
ロングマンの例文でも、behavior が使われているように、コロケーションとして覚えてもいいのかもしれません。

モニカの言う this kind of behavior は、「高いチップを払って、その子とデートにこぎつける」というピートの行動を指すのかな、と思います。

ピートは、正直にそしてはっきりと、"I like you. I think you're great. Come on, what do you say?" と言っていますね。
女性としては、ここまではっきり言われると悪い気はしないでしょうし、実際モニカはピートに対して嫌悪感を抱いているわけではないでしょう。(嫌悪感を抱くような相手のところにのこのこ出掛けることはあり得ませんから…笑)

そのピートの正直な告白に即答せず、I don't know. と言葉を濁したのは、それでオッケーしてしまうと、「高額のチップを渡すことで相手にデートをオッケーさせた」というピートのやり方を認めることになってしまう、モニカとしてはそんなやり方はフェアじゃないと思っているので、あなたのやり方を認めたくない、私がオッケーすることで、そういうアプローチが成功すると思わせたくない、ということでしょう。

10 grand の grand はお金の単位で、アメリカでは「1千ドル」、イギリスでは「1千ポンド」。
単複同形、すなわち複数形も grand で、10 grands のように -s は付かずに、10 grand となります。

call it even は、「貸し借りなしにする、チャラにする、おあいこにする」。
ちょうどのeven フレンズ3-17その25 で、even のことを説明した時に、call it even にも少し触れましたが、ここでもう少し詳しく説明します。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
call it even: (spoken) used to say that someone who owes you something does not have to give you anything more than they have already given you.
例) Since you bought the movie tickets and I bought dinner, let's just call it even.


長い語義ですが、you をAさん、someone をBさんとしてみると、「Aさんに何か借りがあるBさんが、BさんがすでにAさんに与えた以上には与える必要がない、ということを言うのに使われる」。
例文は、「君は映画のチケットを買って、僕は夕食をおごったから、これでチャラにしよう。」

つまりは、相手に借りがあるんだけれども、借りがある方も何がしかのものを相手に与えているので、それ以上は何も返す必要がない、これでチャラだ、おあいこだ、貸し借りなしだ、ということになるのですね。

デートを1回してみて、いやなら僕が1万ドル払うよ、それで文句はないだろ?というピート。
「あなたはお金で人を買うつもり?」と高額のチップをもらったことで怒っているモニカに対して、また1万ドルというお金で決着させる案を示しています。
ピートは、モニカがお金で解決されるのがいやだとわかっていて、わざとこういうことを言っているのですね。
「君は2万ドルのチップにカチンと来たみたいだけど、デートをオッケーしてくれたら、その後断られても1万ドルあげるから」と、どこまでもミリオネアらしく、桁違いの金額を提示しているわけです。
ここまで来ると、モニカも笑うしかない、というか、あくまで金額がモニカを誘うための口実でしかないことがわかるので、怒る気にもなれませんね。


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posted by Rach at 13:43| Comment(6) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする