2012年05月30日

顔の尻じゃなくアゴエクボ フレンズ6-19その3

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今、彼氏のいないレイチェルは、会社で行われるチャリティー・パーティーに連れて行く男性を探しています。
そこで、チャンドラー&モニカと、フィービーとがそれぞれ、自分の知り合いの男性をレイチェルに紹介しようとしていて、どちらの男性が素敵かを言い合っているところ。
フィービー: My guy is a lawyer who does volunteer work. And, he has one of these (She squeezes the skin on her chin together to form...) (私の(連れてくる)男性は、ボランティアの仕事をしてる弁護士なの。そして、彼は、例のこういうのがあるの。[フィービーはあごの皮膚を強く押して寄せて、…を形作ろうとする]
チャンドラー: A face ass? (顔の尻[けつあご]?)
フィービー: A chin dimple! (あごのエクボよ!)
モニカ: Well, uh y'know, our guy works with Chandler and he' really nice and smart and he's a great dresser! (うーんと、ほら、私たちの(連れてくる)男性はチャンドラーの同僚で、彼は本当に素敵で賢くて、おしゃれなのよ[服のセンスもいいのよ]!)
フィービー: Have you seen your guy's body? (そのあなたたちの男性の体を見たことあるの?)
チャンドラー: No, our guy is just a floating head. (いや、俺たちの男はただの浮かんでる頭なんだ[頭が浮かんでるだけなんだ]。)

チャンドラー&モニカ対フィービーで、「自分たちの紹介する男の方がいい」という自慢合戦みたいになっています。
私の男、つまり、私がレイチェルに紹介しようとしている男性は、ボランティアの仕事をしている弁護士なの、と説明した後、フィービーは、And, he has one of these... と言いながら、ト書きにあるような動作をしてみせています。

one of these を直訳すると「こういうものの一つ」ということなので、「よくある、みんなも知ってる、こういうもの(の一つ)」という感覚。
フレンズのセリフにには、one of those の形でよく登場しますね。

ト書きの説明では、「フィービーは、何かを形作るために、自分のあごの皮膚をぎゅっと寄せる」とあります。
そうすることで、あごに「へこみ」を作っているのですが、それを見たチャンドラーが、A face ass? 「顔の尻?」と言うのには笑ってしまいました。
その後、フィービーがむきになって A chin dimple! 「あごのエクボよ!」と言っています。

確かにフィービーが形作った「それ」は、チャンドラーが a face ass と表現したように、顔のうち、あごの部分がお尻のように2つに割れた感じには見えます。

以下のウィキペディアに、そういうあごについての説明が載っています。

Wikipedia 日本語版 : 割れ顎

参考になりそうな部分を以下に引用させていただきます。

割れ顎(われあご)とは、顎が縦に二つに割れているように見える状態から派生した造語。
二つに割れた形状が、尻を連想させるため、ケツ顎/尻顎(どちらも「けつあご」と読む)と呼ばれることも多い。


通常は「割れ顎(われあご)」と言うようですが、上の説明にもあるように、そういうあごのことを日本語では「けつあご」と言ったりしますよね。
「二つに割れた形状が、尻を連想させるため」とのことですが、アメリカ人のチャンドラーも同様に「お尻」を連想して、a face ass 「顔の尻」と形容したのが興味深いなと思いました。
「尻」のニュアンスが共通しているからでしょう、DVDの日本語字幕でも、チャンドラーのセリフは「ケツアゴ?」と訳されていました。

それぞれが「自分が紹介する男性自慢」をしているので、もちろんフィービーはそのあごをチャームポイントとして言っているわけです。
それを「尻」呼ばわりされたので、これは A chin dimple よ!と言って怒っているのですね。

dimple は「えくぼ」、または「小さなくぼみ」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
dimple : a small hollow place on your cheek or chin, especially one that forms when you smile
つまり、「頬やあごのくぼんだ場所、特に微笑む時に形成するもの」。

その語義にもあるように、日本人が普通「えくぼ」で想像する、ほっぺたのえくぼ以外にも、あご(chin)のへこみも dimple と表現することがわかりますね。
a chin dimple と表現すれば、頬のえくぼと、より区別しやすくなるわけですね。
a dimpled chin だと、「えくぼのある・えくぼのできたあご」ということになります。

私が連れてくる彼には、「あごエクボ」があるのよ!と自慢しているように、そう言えば、外国の俳優さんには、そういうあごの持ち主が結構いますよね。
(「あごが割れてる」と聞くと、私の場合はなぜか真っ先に、一休さんの「新右衛門さん」を思い出してしまうのですが…笑)。
アメリカの俳優さんだと、カーク・ダグラスやジョン・トラボルタなどが有名ですね。(そう言えば、ここ数日、ニュースでジョン・トラボルタの名前をよく目にします…)
彼らの写真を見ていると、「あごが割れている」というよりも、「あごのエクボ」と表現する方がぴったりな感じです。
そういう a chin dimple には、男性のワイルドなセクシーさみたいなものが感じられる気はしますよね。
日本語で、特にそれを「けつあご」と表現してしまうような場合は、顔の特徴を言っている感覚で、あまり褒め言葉のようなニュアンスは感じられませんが、英語で言うところの、a chin dimple には、フィービーがわざわざそれを挙げるくらいの「長所」として考えられていることが、このやり取りからわかります。
日本では「八重歯」がチャームポイントになったりしますが、外国ではそうではない…みたいに、文化や風習の違いで、「何を魅力的に感じるか?」というのも異なってきますよね。
どこの判断基準が正しいか正しくないか?を考えるのではなく、そういう「国民性の違い」みたいなものを感じて「なるほどぉ〜」と思うのも、ドラマを見る楽しみのように思います。

モニカは、自分たちが連れてくる男性のことを説明しています。
our guy works with Chandler は「私たちの男性はチャンドラーと一緒に働いている」ということで、つまりはチャンドラーの同僚。
同僚という単語は a colleague ですが、そういう単語が浮かばない場合はこのように「チャンドラーと一緒に働いている(人)」と表現すればいいということです。
実際、Chandler's colleague みたいに表現するよりも、(he) works with Chanlder と言う方が、英語としてより自然に聞こえるように思います。

その人は、本当に、nice で smart で、a great dresser なのよ、と自慢するモニカ。
日本でも「ベストドレッサー賞」などと言いますが、こういう場合の dresser は「(服を)着る人」というシンプルなニュアンス。
「服を着る」という自動詞 dress に、人を表す -er をつけた単語ですね。
LAAD では、
a fashionable/stylish/sloppy etc. dresser : someone who dresses in a fashinable, stylish etc. way
つまり、「ファッショナブル[スタイリッシュ]・ドレッサーとは、ファッショナブルな[スタイリッシュな]方法[様子]で服を着る人」。

これを当てはめると、a great dresser は、someone who dresses in a great way ということになり、「素敵な感じに服を着ている人」、つまり、服の趣味が良いとか、おしゃれだとか言っていることになります。
こんな風に、a good/great 動詞+-er で、「〜するのが上手な人」という意味でよく使いますね。
このやり取りの後にも、
モニカ: Our guy's a great dancer! (私たちの彼は、ダンスが上手なの!)
というセリフも登場します。
日本語で「ダンサー」と聞くと、何だかプロのダンサーみたいなイメージを浮かべてしまいそうですが、モニカも言っていたように、その彼はチャンドラーの同僚ですから、「ダンサーという職業の人」ではないでしょう。
単に「ダンスを踊る人」という意味の dancer で、dance が上手だから、a great dancer と言っているわけです。
これを直訳で、「その彼は”偉大なダンサー”なの」みたいに訳してしまうと、随分とニュアンスが違ってしまうことになるでしょう。
「彼はキスが上手なの」と言いたい場合は、He is a good kisser. と言えばいいわけで、「〜するのが上手な人」→「a good/great 動詞+-er」の形は、人の説明をするのに便利な表現だと言えそうですね。

モニカが自分たちの男性の服のセンスを褒めたので、フィービーは、body つまり、彼の体を見たことある?と尋ねています。
その話の流れから、「その彼は、中身の肉体も素敵かしら?」みたいに話を持って行こうとしていることがわかりますが、チャンドラーは当然そのことに気づきながらも、No, our guy is just a floating head. とジョークで返しています。
No という最初の否定は、No, we haven't seen our guy's body. 「いいや、俺たちはその男性の体を見たことはない」という意味。
それだけなら、普通のやり取りなのですが、チャンドラーは彼の体を見たことない理由として、our guy is just a floating head と言っています。
「俺たちの男は、ただの”浮かんでいる頭”なんだ」みたいなことで、「いや、彼の体は見たことない、だって彼は”顔だけ人間”だから」みたいに冗談を言っているのですね。

フィービーは男性の魅力の一つとして、彼がいわゆる「ナイスバディ、セクシーバディ」の持ち主かどうかを聞くために、「彼の体(つまり裸体)を見たことある?」と聞いたわけですが、チャンドラーはそれをわかっていながら、「彼の体? そういや見たことないなぁ、彼は頭がプカプカ浮いてるだけで、体がないやつなんだよ」みたいにジョークで返したわけですね。


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posted by Rach at 16:49| Comment(2) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月28日

ガールスカウト・クッキー フレンズ6-19その2

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ロスが自分の生徒と付き合っているので、フレンズたちは「学生ネタ」でロスをからかっています。
モニカ: Oh, I like Elizabeth. (あぁ、私、エリザベスが好きよ。)
ロス: Well, thanks. (おぉ、ありがと。)
モニカ: Yeah. In fact, I like her so much, you tell her I want my cookies early this year! Y'know, a box of Thin Mints and some Tagalongs. (そうよ。実際、私は彼女がとっても好きだわ、(だから)今年初めのクッキーが欲しい、って彼女に言っといて。ほら、シン・ミント1箱とタガロング(ズ)を何箱かね。)
ジョーイ: Hey-hey, come on, you guys, give him a break. Ross, seriously, how's it going with her? (おいおい、お前ら、いい加減にしろよ、ロスのこと勘弁してやれよ。ロス、まじな話、彼女とはどんな感じ?)
ロス: Well, actually it's been great. She's 20, so she's not looking for anything too serious, which is perfect for me right now. (そうだな、実際、(これまでのところは)最高だよ。彼女は20歳で、だから彼女はあまり深刻なものを求めてない、それって今の僕にはパーフェクトなんだ。)
モニカ: Well, that is great. And seriously, she seems very nice. (そう、それはいいわね。で、まじめな話、彼女はとってもいい人に見えるわ。)
ロス: Thanks. I know you guys like to give me a hard time and all, but it really means a lot to me that you like her. Just knowing that you guys are-- (ありがと。君たちが僕をいじめてからかったりするのが好きなのはわかってる。でも、君たちが彼女を好きでいてくれることは、僕にとってはすごく意味のあることなんだ[すごくありがたいと思ってる]。ただ君たちが…だとわかってるだけで…)
フィービー: (interrupting) Okay, I got a good one. Okay, umm, what is she, like 12? ([ロスの言葉を遮って] よし、いいのを思いついた。いい、うーんと、彼女って何、12歳?)

モニカは、ロスの妹らしく、「私はエリザベスが好きよ」と言ってフォローしています。
素直に喜ぶロスですが、その後、モニカもまた、「若い学生ネタ」でからかっていますね。
「今年初めのクッキーが欲しいって言っといて」と言いながら、Thin Mints や Tagalongs という名前を挙げています。
大文字で始まっていることからも、これがクッキーの種類の名前だということもわかりますね。

"Thin Mints" で検索すると、そういうクッキーの情報や画像がたくさんヒットします。
中でも、以下のウィキペディアが一番わかりやすいですね。
Wikipedia 英語版: Girl Scout cookie
このクッキーは「ガール・スカウト・クッキー」と呼ばれるものです。
上の英語版ウィキペディアから、参考になりそうなところを以下に引用させていただいて、訳をつけてみました。

Girl Scout cookies are cookies sold by Girl Scouts of the USA (GSUSA) as one of its major fundraisers for local Scout units.
「ガール・スカウト・クッキーは、地方のスカウト団にとって主要な資金調達の一つとして、アメリカのガールスカウトによって販売されるクッキー」。

Girls who participate can earn prizes for their efforts.
「参加する少女たちは、その(努力の)成果に対して賞(ほうび)をもらうことができる」。

こういう「小さな女の子がクッキーを売り歩く話」は、過去のフレンズのエピソードにも出てきましたよね。
フレンズ3-10その2 などで触れたように、その 3-10 のエピソードで、「ブラウンバード(Brown Bird)」というガールスカウトの女の子がクッキーを売り歩いている時、ロスはその子にケガをさせてしまいます。
宇宙が大好きなその女の子は、どうしても、売上1位の「スペースキャンプ(Space Camp)への旅行」をゲットしたい。それで動けない彼女の代わりに、ロスがクッキー売りに奔走する、というお話でした。
まさに上のウィキペディアの説明にあるように、「成果に応じて賞がある」ことがその話からもよくわかりますね。
(上でリンクした記事のコメント欄でも、Wikipedia 英語版: Girl Scout cookie のことを教えていただいています。)

そのウィキペディアには、箱やパッケージの写真、中身のクッキーの写真など、画像がたくさん表示されていますので、どういうものかイメージしやすくて助かります。
一番右上の大きな箱と小さな箱が積まれている写真では、段ボールのような大箱のうち、一番上の赤い文字のが、Tagalongs で、その下の左の緑の文字のが、ThinMints ですね。
その味が、ガール・スカウト・クッキーの中でも特にメジャーであることがよくわかります。

下にスクロールしていくと、Thin Mints のクッキーの中身の姿も載っています。
チョコレートでコーティングされているのですね。
Varieties の表の1行目に Thin Mints が、3行目に Tagalongs が載っています。
Tagalongs という名前は、LBB (Little Brownie Bakers) という会社の製品名で、ABC (ABC Bakers) という会社からは、Peanut Butter Patties という名前で売られているようです。
Thin Mints の売り上げは 25%、Tagalongs は 13% だそうです。

味(Flavor)の説明を引用させていただくと、
Thin Mints : Thin, mint-flavored chocolate wafers dipped in a chocolate coating
つまり、「チョコレート・コーティングに浸した、薄い(薄っぺらい)、ミント味のチョコレート・ウエハース」。

Tagalongs : Crispy vanilla cookies layered with peanut butter and covered with a chocolate coating
つまり、「ピーナツバターが層になって、チョコレートで覆われた、サクサクのバニラ・クッキー」。

クッキーのフレイバーのイメージが湧いたところで、セリフを見てみます。
a box of Thin Mints and some Tagalongs という表現にちょっと引っかかったのですが…。
私はこれを、a box of Thin Mints and some boxes of Tagalongs という意味に解釈しました。
一瞬、a box of (Thin Mints and Tagalongs) で、「シン・ミントとタガロングズが入った箱を1箱」かも?とも思ったのですが、1つの箱に違うフレイバーが混ざって(詰め合わせのように)入っているということはなさそうですし、Tagalongs だけに some がついている理由も説明できない気がします。
何度も box という単語を言うのを省略して、a と some で、1箱と数箱(何箱か)と言ったのかなぁ、と。
シン・ミントが1箱で、タガロングは数箱、というのもバランス悪い気もしますが(笑)、「とりあえず、シン・ミントを1箱と、後はタガロングを何箱かね」のように、自分の好きな方を多めに頼むつもりみたいなことを言いたいのかなと私は思いました。

クッキーの説明が長くなりましたが、「エリザベスが大好きだから、彼女からクッキーを買ってあげるわ」と言うことで、彼女がガール・スカウトに所属するような「小さな女の子」のように言って、からかっているのですね。

Give him a break. は「勘弁してやれよ」というニュアンス。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
give somebody a break : (spoken) said when you want someone to stop annoying, criticizing, or being mean to you or someone else
つまり、「(口語) ある人が、自分もしくは別の人を困らせたり、批判したり、意地悪をしたりするのを止めたいと思う時に言われる」。

今回はフレンズたちが口々に、「学生ネタ」でからかっているので、「ロスにいやなことやいじわるみたいなことをするのをやめてくれ、やめてやってくれ」という気持ちから、この言葉を言っているわけです。
It's been great. という現在完了形は、「(これまでのところはずっと)順調」という感覚なのでしょうね。
she's not looking for anything too serious を直訳すると、「真剣すぎることを何も求めていない」ということになるでしょう。
20歳でまだ若いから、結婚とかを具体的に考えているわけではない、ということですね。
which is perfect の which は、前の文全体を受けて、「エリザベスが真剣なことを求めていないってこと」は僕にとってパーフェクトなんだ、と言っていることになります。

give someone a hard time は「人につらい時間を与える」ということからもわかるように、「人につらい・嫌な思いをさせる、悩ませる、いじめる」という意味になります。

LAAD では、以下の3つの意味が載っていました。
give someone a hard time (informal)
a) to deliverately make someone feel uncomfortable or embarrassed, especially by joking
b) to treat someone badly or cause problems for them
c) to criticize someone a lot

つまり、a. は、「わざと・故意に誰かを不愉快に、または、恥ずかしい気持ちにさせること、特にジョークを言うことで」、b. は、「誰かをひどく扱うこと、またはその人に対して問題を起こすこと」、c. は、「人を大いに批判すること」。

「人に a hard time を与える」ということから、「人にいやな思いをさせる」ことは容易に想像できますが、いろいろなレベルで使えることが上の語義からわかりますね。
今回の場合は、a. の「ジョークで、わざと相手をいやな気持ちにさせる」が近いでしょう。
本気でいじめているのではなく、ジョークでからかっているというレベルですね。

It really means a lot to me that you like her. の it は、that you like her の仮主語。
ですから、「君たちが彼女を好きでいる」ということが、僕には本当に大いに意味があることなんだ、ということですね。
「大いに意味がある」という means a lot to me は、相手がしてくれたこと、言ってくれたことが嬉しかった場合などに、お礼のフレーズで使われることが多いですね。

Just knowing that you guys are-- 「君たちが…でいてくれるってことを知るだけで…」みたいに言いかけた時、それまで黙っていたフィービーが、やっと口を開きます。
Okay, I got a good one. は、「よし、私、いいのを[いいやつを]思いついた」という感覚。
ずっと黙っていた後にこう言っていることからも、チャンドラー、レイチェル、モニカたちが口々にロスの彼女が若すぎることをからかっていたことに自分も乗っかろうとしているのがわかります。
「みんな、いろいろ言ってからかってたけど、私の考えたやつも聞いて!」みたいな気持ちですね。
で、そんな風に、もったいつけて言った内容はというと… What is she, like 12? だったので、ロスもみんなもあきれた顔をしています。

What is she, like 12? は文字通り、「彼女は何? 12歳?」という感覚。
彼女の年齢を問うなら、How old is she? になりますが、この場合は、「彼女って何者? 12歳の子供?」みたいに言っているニュアンスになるでしょう。

過去記事、やっぱり8歳だった フレンズ5-9その7 でご紹介した、「お前は8歳か?」みたいなニュアンスのセリフも、"What are you, (like,) eight?" の形になっていました。
「(誰それ)は、○歳の子供かっ!?」と言いたい時の定番フレーズだということですね。

エリザベスは実際には20歳ですが、それをもっとお子チャマだと言うために、「何、あの子、12歳の女の子?」とフィービーは言ってみせたわけでしょう。
ですが、そういう「子供かっ!?」の決まり文句だとしても、みんなが口々にいろんなネタでからかった後に満を持して出した言葉としては、あまりにもパンチ不足、というか、ひねりがなさすぎの「そのまんま」のセリフですよね。
嬉しそうに「聞いて聞いて」と発表したセリフがそれだったので、みんなも唖然とした顔をしている、ということです。
テレビのバラエティー番組で、話を振られたタレントさんの発言がスベってしまう感じと似ています。
フィービー一人が喜んでいるところが、逆に「イタい」感じを強調してしまっていますね。


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2012年05月25日

since+現在完了形? フレンズ6-19その1

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シーズン6 第19話
The One with Joey's Fridge (やきもち焼きのロス)
原題は「ジョーイの冷蔵庫の話」


ロスは今、自分が勤務する大学の生徒エリザベスと付き合っています。
ロスの勤務する大学には、生徒と付き合ってはいけないという規則があることが判明するのですが、「禁じられた恋(forbidden love)」であることが、余計に二人を燃え上がらせてしまいます。
すっかりラブラブ状態のロスは、セントラル・パークでフレンズたちに、エリザベスを紹介します。
そのエリザベスが帰った後、
チャンドラー: So, why is she leaving? Is it a school night and she has a lot of homework to do? (それで、どうして彼女は帰ろうとしてるの? 登校日の前夜で[明日は学校で]、やらなきゃいけない宿題がたくさんあるの?)
ロス: Yes. Her molecular epidemiology paper is due tomorrow. (そうだよ。彼女の分子疫学のレポートが明日、締切なんだ。)
チャンドラー: Oh, tell her good luck with that. (あぁ、彼女に、幸運を祈る、って言っといて。)
ロス: Anyone else? Huh? Bring ‘em on! (他にも誰か(からかいたいやつは)いる? どう? からかうネタを出してこいよ!)
レイチェル: Oo! When's her birthday?! (あぁ! 彼女の誕生日はいつ?)
ロス: I don't know, Rachel, why? (知らないけど、レイチェル、どうして?)
レイチェル: Well, y'know it's just been so long since I've been to Chuck E. Cheese. (うーんと、ほら、チャッキーチーズ(チャック・E・チーズ)に行くのは、すっごく久しぶりだから。)

学生であるエリザベスが帰ったので、チャンドラーは「学生ネタ」でからかっています。
school night は、英辞郎では、
school night=登校日の前夜
と出ていますが、確かにそういう意味でしょうね。
school night を文字通り訳すと、「学校の夜、学校がある日の夜」ということになるでしょうが、「夜」のことを言っているので、「今日の昼に学校があった、その日の夜」というよりは、「明日、学校に行かなければならないという、前日の夜」を指すことになるだろうと思います。
ですからチャンドラーは、「明日は学校で、今夜はたくさんの宿題をしなくちゃいけないから、彼女は帰ったの?」と言っているのですね。

チャンドラーが、学生ネタでからかったのは明白なのですが、ロスはそれに動じる様子もなく、「そうだよ」とあっさりそれを認めています。
molecular epidemiology は「分子疫学」、paper は「論文」という意味でよく使われますが、この場合は「小論文、レポート」ということですね。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
paper : SCHOOL WORK a piece of writing that is done as part of a course at a school or college
例) When is your sociology paper due?

つまり、「学校や大学の過程の一部として行なわれる一つのライティング(書き物)」。
例文は、「君の社会学のレポートは、いつが締切なの?」

この LAAD の例文にも、due という言葉が登場していますね。
due は「期限が来て」という形容詞で、be due on Monday なら、「月曜日が締切、月曜日が提出期限」という意味になります。
フレンズ6-6その1 では、
ジョーイ: And when is that due? (で、(家賃の)支払期日はいつだ?)
というセリフもありました。
今回のセリフでも、LAAD の例文でも、paper と due が一緒に使われていますね。
それだけ、paper と言えば due、「レポートと言えば締切」という連想が働きやすい、ということでもあるでしょう。

「あぁ、ほんとに明日レポートの締切日なんだ」と言うので、拍子抜けしたチャンドラーは、「それじゃあ、彼女に、"Good luck with that." って言っといて」と言い、「面白くない」という顔をしています。
「ほぉ〜、宿題でもあるわけ?」と冗談めかして言ったら、本当にそうで、それが冗談にならなかったことと、ロスの性格からして「学生ネタでからかうのか?」とムキになるかと思いきや、全然動じていないことも、チャンドラーとしては気に入らなかったのでしょう。
ジョークを外したみたいになって、チャンドラーはご機嫌斜めなのですね。

強気のロスは、Anyone else? と聞いています。「他に誰かいるか?」というのは、「今のチャンドラーみたいに、学生ネタでからかいたいやつはいる?」という感覚ですね。
Bring ‘em on! の bring on は「話題を持ち出す」という意味。
言いたいことがあったら、そういうのを持ち出してみなよ!という挑戦的なセリフになるでしょう。

そこでレイチェルが突然、彼女の誕生日はいつ?と尋ねます。
「知らないけど、どうして急にそんなこと聞くの?」のようにロスが聞き返すと、レイチェルは、Chuck E. Cheese という名前を出したセリフを言っていますね。

まず、この Chuck E. Cheese について。
公式サイトは以下。
Chuck E. Cheese's - Where A Kid Can Be A Kid
ウィキペディアは以下。
Wikipedia 英語版: Chuck E. Cheese's

ちなみに、ここの名称は、Cheese's のように、-'s が付く形が正しいようですね。

ウィキペディアで、参考になりそうなところを以下に引用させていただきました。

Chuck E. Cheese's ... is a chain of family entertainment centers.
チャッキーチーズは、ファミリー・エンターテインメント・センターのチェーン。

The concept is a sit-down pizza restaurant, complemented by arcade games, amusement rides... (一部省略) ... - all mainly directed at younger children.
コンセプトは、着席式のピザ・レストランで、アーケード・ゲーム(ゲームセンター)や遊戯器具…(一部省略)なども付随している。全ては主に低年齢の子供をターゲットにしている。

The brand is represented by Chuck E. Cheese, an anthropomorphic mouse.
そのブランドは、擬人化されたネズミである Chuck E. Cheese に象徴されている。

その情報を総合すると、「娯楽施設を併設した、ピザ・レストランのチェーン店」ということですね。
食事をするだけのレストランではなく、低年齢の子供をターゲットにした遊具や遊び場もある、総合エンターテインメント施設、みたいな感じなのでしょう。

公式サイトに登場している、Chuck E. Cheese という名前のネズミくんが、ここのイメージキャラクターなのですね。
そのため、Chuck E. Cheese の店、という意味で、所有格の -'s がついた形の Chuck E. Cheese's が店舗の正式名称になっているわけでしょう。

公式サイトのタイトルにも出ているように、"Where A Kid Can Be A Kid" がこの店のキャッチフレーズのようです。
「子供が子供でいられる場所」みたいな意味でしょう。
そのサイトに、赤い王冠をかぶった女の子の写真が載っていて、RESERVE A BIRTHDAY と書いてあります。
つまり、誕生日にこの店でお誕生日会を開くための予約、ということですね。
Enter Zip Code つまり、郵便番号を入力すると、近所のチャッキーチーズで予約が取れる仕組みになっているようです。

ここで、再度、レイチェルのセリフを見てみると、it's just been so long since... を使って、「チャッキーチーズに行くのは久しぶり」みたいなことを言っていますね。
(この文の現在完了形のニュアンスについては、後でもう少し語ります。)

チャッキーチーズと言えば、サイトの説明にあるように、「子供がお誕生日会を開く店」というイメージがあるために、「エリザベスの誕生日には、チャッキーチーズに行くことになりそうね、もう、チャッキーチーズには長い間、行ってないわぁ〜」と言ってみせたわけですね。
そんなところでお誕生日会を開きそうな、お子チャマ(younger children)だと言って、彼女の若さをからかっているセリフになるでしょう。

ここで、It's just been so long since I've been to Chuck E. Cheese. という文章の「現在完了形」の時制について見てみます。
普通、「〜するのは久しぶり」というニュアンスの文章は、"It has been a long time since S+Vの過去形" の形になりますね。
「SがVした、という出来事以来、(今に至るまでに)長い時間が経っている」という感覚です。
だとすると、レイチェルのセリフも、It's just been so long since I (last) visited Chuck E. Cheese. 「(最後に)チャッキーチーズを訪れてから、随分、長く経っている」のように、since 以下が過去形になるのではないかなぁ?と思うのですが、DVDの英語字幕も、since I've been to と表記されているんですよねぇ…(have been to は「(ある場所)に行ったことがある」という意味でよく使われる形ですね)。

ロングマンやマクミランのような英英辞典の例文には、そのような「since+現在完了形」の文は登場していないのですが、自分で見た作品の中で、「since+現在完了形」が使われているセリフに出会ったことがあります。
それが、「デスパレートな妻たち」の 1-1 でのセリフ。
スーザンの娘(が母スーザンに): How long has it been since you've had sex?
DVDの日本語字幕では「最後のエッチはいつ?」と訳されていました。

そのDVDの日本語訳の通り、この英文の意味は、「最後にエッチして以来、どれくらいの期間が経ったの?」ということですよね。
「最後に、最近に」という意味の副詞 last を使えば、since you last had sex / since you had sex last のように、「最後にエッチをして以来」という意味の過去形になりますが、それと同じニュアンスで、since you've had sex という現在完了形を使っているようです。

まさに「最後のエッチはいつ?」という意味のセリフが、過去記事、フレンズ6-15その5 にも出てきましたが、それは、
フィービー: How long has it been since you had sex? (あなたが(最後に)エッチしてからどのくらいになるの?)
というように、「since+過去形」になっています。

今回の「since+完了形」については、あくまでノンネイティブの私のイメージに過ぎませんが、最初の完了形のイメージにつられて、since 以下も完了形にしてしまう、みたいなこと…なのでしょうか??

Google で "how long has it been since you've" のフレーズで検索してみると、結構な数がヒットしますので、こういう「since+完了形」を使う人は実際にいるようです。
ただ、上にも書いたように、ロングマンやマクミランなどの英英辞典の例文には、since+完了形は出てこないので、やはり、nonstandard 「非標準的」な用法だと思っておいた方が良い気はします。
DVDの英語字幕にこう表記されているので、「俳優の単なる言い間違い」とかではないし、そういう言い回しをする人も実際に存在するけれど、文法的には「?マーク」がつく類のものだろう、というのが、今のところの私の見解だということですね。


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posted by Rach at 16:48| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月23日

汝より聖なり フレンズ6-18その6

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自分の生徒であるエリザベスとのデートは最高で、年の差も全く気にならなかった、とご機嫌のロスに、
モニカ: So it's okay to date a student? (それで、生徒とデートするのはオッケーなの?)
ロス: Well, not really. I mean, technically, it's-it's not against the rules or anything. But it is frowned upon, especially by that professor we ran into last night: "Judgy Von Holier-than-thou." (うーん、そうでもないんだ[オッケーってことでもないんだ]。つまり、理論的には規則違反とかではないんだよ。でも、ひんしゅくを買うだろうね、僕らが昨日の晩出くわしたあの教授、「ジャッジー・フォン・ホリアーザンザウ(”汝より聖なり”家の批判男)」からは特にね。)
モニカ: Well, Ross, you just be careful, okay? You don't want to get a reputation as y'know "Professor McNails-his-students." (そうねぇ、ロス、あなたも気を付けてね、いい? 「マクネイルズ・ヒズスチューデント(生徒をものにした)教授」って噂はあなたも欲しくないでしょ。)

生徒とデートしてもいいの?みたいに聞かれたので、ロスは「いいってわけでもないけど」と言いながら、デートしたらどうなるか、ということを説明しています。
Technically, it's not against the rules or anything. は、「厳密的・理論的には、ルールか何かに反しているわけではない」というニュアンス。
規則違反かどうか?と言われると、それには該当しない、という感覚ですね。

But it is frowned upon の、frown は、名詞では「(不賛成を表して)まゆをひそめること、しかめっつら」、動詞では「まゆをひそめる、顔をしかめる」という意味になります。
ですからその受動態なので、「まゆをひそめられる、顔をしかめられる」ということですね。
批判的、不賛成のニュアンスで、いやな顔をされる、ひんしゅくを買う、と同じような意味になります。

「まゆをひそめられる」と言った後、特にあの教授にそんな風に思われる、と、個人名(らしきもの)を挙げています。
昨日の晩、ロスとエリザベスがデート中に出くわした教授のことなのですが、特にその教授には、いやな顔をされるに違いない、と思っているわけです。

"Judgy Von Holier-than-thou" はその人の性格などを、名前風に表現したものですね。
judgy は「ジャッジー」という音からも何となく想像できますが、judge したがる judgmental な人、という感覚。
judgmental は、LAAD では、
judgmental : too quick and willing to criticize people
例) You're being too judgmental.

つまり、「あまりにもすぐに人を批判しようとする」。
例文は、「今の君はあまりにも批判的だよ」。

Von というのは、ドイツ語の前置詞で、英語でいう from や of の意味。
そのため、名前をフルネームで言う際に、姓の前に Von が使われている場合があります。

Wikipedia 日本語版: フォン (前置詞)
に詳しく書いてありますが、端的に言うと、「ドイツ語圏で、貴族などの姓の初めに冠する称号」ということです。

その後の、holier-than-thou は、「いかにも聖人ぶった」という意味。
研究社 新英和中辞典では、
holier-than-thou 【形】【A】 いかにも聖人ぶった、殊勝な (注:聖書「イザヤ書」から)
I don't like his holier-than-thou attitude. 彼の聖人ぶった態度が気に入らない。


英辞郎では、その形容詞の意味と並んで、
holier than thou=汝より聖なり
とも出ています。

holier は、holy 「神聖な」の比較級、thou は「2人称単数主格」で、「汝(なんじ)は、そなたは」という意味。宗教儀式や、シェークスピアなどにも登場する古語ですね。
ですから、まさに上の説明にあるような「汝より聖なり」 "(I am) holier than you (are)." という意味なのですね。

LAAD では、
holier-than-thou [adjective] (disapproving) : showing that you think you are morally better than other people (SYN: self-righteous)
例) a holier-than-thou attitude

つまり、「(非難のニュアンス) 自分が他の人々よりも、道徳的により良いと思っていることを示す。同義語 self-righteous 「独善的な」)
例は、「聖人ぶった態度」。

つまり、ロスは、「ジャッジー・フォン・ホリアーザンザウ」という名前にすることで、「批判的・フォン・聖人ぶった」、つまり、「”汝より聖なり”家出身の批判的(氏)」のような、名字=汝より聖なり、名前=批判的、という名前を、その教授にあだ名みたいにつけたわけですね。
「汝より聖なり」という言葉に、「私は下々の者とは違うのだ」というような貴族チックな部分も感じられるので、そういう貴族の姓の前によく用いられる Von もつけて、より「聖人ぶった」感を強調しているわけでしょう。

自分が嫌いな教授にそんなあだ名をつけてご満悦な様子のロスに、妹モニカは軽く注意しています。
You don't want to は「あなたは…したくない」で、「そうしたくないだろうから、そうならないように気を付けて」という感覚ですね。
これまでのフレンズでも、You want to = You should 「あなたは…したい」→「あなたは…すべき」というニュアンスになることを何度か説明しましたが、今回の否定形 You don't want to は、You should not、つまり、「あなたはそんな噂をゲットすべきではない、そんな噂が流れないようにしなくてはいけない」ということになるでしょう。
「あなたも人にあだ名なんかつけてないで、自分も変なあだ名の噂が流れないようにしてよ」という忠告になります。

そして、モニカがロスのあだ名として言った名前が、Professor McNails-his-students 。
マクネイルの Mc- は、「〜の息子(son of)」という意味で、スコットランド系、アイルランド系の姓によく使われます。
このあだ名のポイントは、nail ですね。
nail は「つめ、くぎ」で、動詞では「〜を…にくぎ付けにする」「…をつかまえる、取り押さえる」という意味があります。
そこから、「〜をものにする」という意味にもなります。

英辞郎では
nail=【他動-9】〈米俗〉〜をうまくやる、確実に物にする、〜で成功する
のように出ています。

LAAD では、
nail : (informal) to do something exactly right, or to be exactly correct
例) She nailed a superb jump.


つまり、「(インフォーマル) 何かを正確に正しく行うこと、または、正確に正しいこと」。
例文は、「彼女は見事なジャンプを成功させた[ものにした]」。

Macmillan Dictionary では、
nail : (mainly American, informal) to do something in a perfect way, expecially in sport

つまり、「(主にアメリカ英語、インフォーマル) 何かを完璧な方法で行なうこと、特にスポーツで」。

過去記事、nail ものにする、うまくやる フレンズ4-4その7 では、管理人のトリーガーと一緒に見事にダンスを成功させた後、
ジョーイ: That was amazing! I mean, we totally nailed it! It was beautiful. (さっきのは素晴らしかったよ! つまり、俺たちは完全にものにしたんだ! 美しかった。)
というセリフもありましたね。

今回のセリフでは、nail his students のように「生徒」が動詞 nail の目的語になっています。
ロスとその教え子エリザベスの関係を考えると、「生徒をものにした先生」というニュアンスで、「プロフェッサー・マクネイルズ…」という名前を付けたことが想像できますね。
ロスはまだ、エリザベスとデートを1回しただけではありますが、ロスが彼女に夢中のようなので、生徒に手を出した先生、みたいな噂が立たないように気をつけてよ、と言っていることになるでしょう。

ただ、「ものにした」という訳語を当てる場合、辞書に載っている意味では、「(スポーツなどで)何かをものにした」ということであって、日本語で言うところの「女性をものにした」ということにも通じるのかどうかは正直よくわかりません。
ロングマンやマクミランのような英英辞典には、そういう「エッチ系」の意味は載っていないのですが、スラングを多く扱っている Urban Dictionary では、have sex 系の意味がいくつも載っていました。
「いつものフレンズのノリ」で行くと、やはりモニカが言いたいのも、「生徒とやった」みたいな「エッチ系のニュアンス」なのでしょうね。

あまり深入りしすぎるのは危険と思いつつも(笑)、ちょっと考察してみますと…。
そもそも、「くぎ付けにする」ということから、「(相手を)動けなくする、取り押さえる」という意味にもなって、「(確実に)ものにする」(完全に自分の支配下に置いた感覚)に繋がるのだろうと思います。
「エッチする」という意味になる流れとしては、「相手を動けなくする」感覚が、男性が女性を押さえ込むような動作を連想させるからかなぁ?と個人的には思っていたのですが、Urban Dictionary の語義の中には、もっと具体的な行為を説明したものとして、penetrate 「貫く、貫通する」という動詞で説明してあるものもあります。
その場合だと、「くぎが何かを貫く、貫通する」ニュアンスが、エッチにおける具体的な行為を連想させていることになるでしょう。

また、そういう「行動・行為」からの連想ではなく、「うまくやった、ものにした」という何かに成功した感覚から、人を目的語にすると、「その人を征服した」という意味で「(女性を)ものにした」という意味になる、とも考えられるかもしれません。

いずれにしても、「生徒と不適切な関係になった先生」みたいなあだ名で噂を立てられないように気を付けてね、とモニカは警告しているわけですね。


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posted by Rach at 16:26| Comment(2) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月21日

ロストオン+日食の話 フレンズ6-18その5

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[Scene: Joey's apartment, Ross is telling Monica and Joey about his date with Elizabeth.]
ジョーイのアパートメント。ロスはモニカとジョーイに、(自分の生徒)エリザベスとのデートについて話している。
ロス: We had such a great time! I mean, she's-she's incredible! I thought the-the age difference might be a problem, but it wasn't. It wasn't at all. Elizabeth is very mature for her age. (Joey makes the international sign for big boobies.) (To Monica) A concept lost on some people. (僕たちはほんとに素敵な時間を過ごしたんだよ。つまり、彼女は素晴らしいんだ! 年の差が問題になるかも、って思ってたんだけど、でも、問題じゃなかった。全く問題じゃなかったよ。エリザベスは年のわりにはすごく成熟してるんだ。[ジョーイは巨乳を示す万国共通の身ぶり(サイン)をする] [モニカに] ある人々には通じない概念の一つだね。)

ニューヨーク大学(NYU)で特別講師として講義を行なっているロスは、自分のファンだと言う生徒エリザベスとデートをします。
そのデート中に、同僚の教授に目撃されたりもするのですが、ロスは彼女のことを嬉しそうにフレンズたちに語っています。
「楽しい時を過ごした、彼女は最高だ!」と絶賛した後、the age difference すなわち、年の差が問題になるかなと思っていたけど、全然そんなことなかった、とも言っています。

Elizabeth is very mature for her age. の for は「〜にしては、〜の割(わり)には」。
He's young for his age. 「彼は年の割には若い」などが、このような for の典型例ですね。
エリザベスは学生で20歳だけど、その年齢の割には、すごく成熟してるんだ、と言っているわけです。

mature という言葉に反応(笑)したらしいジョーイは、手で、あるサイン、しぐさをしてみせています。
ト書きには、makes the international sign for big boobies と書いてありますね。
boobies は、フレンズでは、boobs と表現される方が多いように思いますが、「女性の胸、おっぱい」のこと。なので、big boobies [big boobs] はいわゆる「巨乳」です。
sign は「サイン、合図」ですが、このように「身ぶり、手まね」も意味します。
つまり、ト書きの意味は、「巨乳を表す国際的(万国共通の)身ぶりをする」ということですね。
万国共通のサインだと認定されているわけでもないでしょうが、確かに誰が見てもそれだとわかるサインではあります(笑)。
「年の割に成熟してる、って、胸とかがこんな感じってこと?」みたいに、言葉ではなく身ぶり手ぶりでロスに確認している感覚です。

あきれたロスは、ジョーイには答えず、モニカの方を向いて、A concept lost on some people. と言っています。
be lost on somebody は「(主語が)人に通じない」という意味。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
be lost on somebody : if something is lost on someone, they do not understand or do not want to accept it.
例1) The Joke was lost on Chris.
例2) All my warnings were completely lost on Beth.

つまり、「もし何かが誰かに be lost on だとしたら、その誰かが理解していない、またはそれを受け入れたくないということ」。
例文1は、「そのジョークはクリスに通じなかった」。例文2は、「私の警告はすべて、全くベスに受け入れられなかった」。

be lost on を無理やり直訳すると、「(人)の上で失われる」みたいな感覚になり、その人の上では、存在しないかのように意味のないものとなる、何の影響も与えない、みたいな感覚に繋がるのかな、と思います。

このように通常は、be lost on の形で使われるわけですが、今回のセリフは、A concept lost on some people. で、be動詞がない形になっていますね。
be動詞が省略されている、と考えることもできますが、どちらかと言うと、「ある人たちには理解されない概念(だね)」という感じの「名詞+後置修飾(過去分詞形の形容詞句)」のように私は捉えました。
mature 「成熟している」という言葉の概念には「精神的に大人である」という意味があるのに、そういう概念を理解しない人もいるようだ、成熟=ナイスバディという発想しかできない人もいるんだね、みたいな感覚で、「(mature は)ある人には理解されない概念の1つだ」と言っているように私は感じた、ということです。


(今日のおまけ)
金環日食、見ましたよ!

私は大阪在住で、金環日食の時間帯(7:29頃)は、雲もかなり広がっていたのですが、雲の隙間から金環日食を見ることができました!
その前後の、様々な形の部分日食も観測することができて、とても良い思い出になりました。
皆さまのところはいかがだったでしょうか?

そう言えば、1990年リリースのドリカム3枚目のアルバム「WONDER 3」に収録されている「時間旅行」に、「2012年の金環食」という歌詞が出てくることから、金環食関連のニュースのBGMで、何度も耳にします。
これって、私が大学生の頃の曲なんですよねぇ〜、すっごく懐かしいです。
その「太陽の指輪(リング)」を今日、この目で見られたのだと思うと、感無量ですね。

「日食」という非日常の単語は、今回のような特別な機会以外はあまり聞かない気がしますが、実はフレンズのセリフに登場したことがあるんですよね。
今日の「金環日食」記念に、そのセリフをご紹介しておきます。

過去記事、フレンズ3-13その20 で、フィービーのデート相手であるロバートが、短パンをはきながら脚を広げているために、隙間から彼の大切な部分が見えてしまっています。
その光景に動揺している、チャンドラーとロスの会話。
チャンドラー: What do we do? What do we do? (俺たちはどうすればいい? 俺たちはどうすればいい?)
ロス: Well, I suppose we just try to not look directly at it. (そうだな、それをただ、直接見ないようにしたらいいんじゃないかな。)
チャンドラー: Like an eclipse. (日食(を見る時)みたいに。)
(Ross nods his head.)
ロスは頷く。

ロバートの「大事な部分」を直接見ないようにしよう、という話を、「日食の際、目を傷めないように直接見るのは避ける」話に例えているのですね。
何だか内容的にも今日の「日食観測」に合っている気がしてタイムリーなので、改めてご紹介してみました。

日食の話題に触れついでに、eclipse という単語についてもいくつか解説します。
eclipse は「(日食・月食などの)食」という意味で、どちらの食かをはっきり言いたい場合は、日食であれば、solar eclipse、月食であれば、lunar eclipse と言います。
また、そのように「満ちていたものが欠けていく」という感覚から、「(栄誉・名声・影響力の)失墜」という意味もあります。

その意味については、LAAD では以下のように説明されています。

eclipse : [uncountable] (formal) a situation in which someone or something loses their power or fame, because someone or something else has become more powerful or famous
例) the eclipse of Europe's prestige after World War I
be in eclipse / go into eclipse : (formal) to be or become less famous or powerful than before


つまり、「誰かや何かが力や名声を失うという状況、他の誰かや何かがより強力に、有名になってしまったという理由で」。
例文は、「第一次世界大戦後のヨーロッパの名声・威信の失墜」。
be in eclipse, go into eclipse は、「以前よりも有名・強力ではないこと[ではなくなること]」。

その語義説明からは、「他のものの台頭で、以前ほどの力や名声がなくなること」というニュアンスが感じられますね。
日食・月食などのいわゆる「食」というのはやはり「食べる」ということから来たのでしょう。
「日蝕、月蝕」のように、「蝕」、つまり、「蝕む(むしばむ)」(=虫が食う)という字を使うことがあるのも、同じ理由でしょうね。
メルヘンチックに言うと、「お月さまが、おひさまを食べちゃう」みたいなことですが、「太陽という主役を、月という脇役が食ってしまった」みたいなニュアンスの「食う」だと考えると、「他者の台頭による、強者の失墜」のニュアンスも感じることができますね。

ちなみに、広辞苑では後者の「食う」については以下のように説明されています。

食う
10. 他の領分を侵す。くい入る。 「相手の縄張りを食う」
11. スポーツなどで強い相手を負かす。また、演技などで共演者などを圧倒する。「優勝候補のA校を食う」「子役に食われる」


日本語では、失墜に近いニュアンスで「落日(らくじつ)」とは言いますが、「日食」という言葉は使いません。でも、「(誰それ)に食われてしまう」とは言うわけです。
eclipse からちょっと話を広げてみましたが、そのように、日本語と同じ感覚、違う感覚、をそれぞれ感じてそれを楽しめることが、他言語を学ぶ楽しみの一つなんだろうと思いました。


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posted by Rach at 16:10| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月18日

ネイチャーがコールする フレンズ6-18その4

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レイチェル: (entering from the bathroom) Hey, Mon? I'm gonna check my messages. ([トイレから部屋に入ってきて] ねぇ、モニカ。(留守電の)メッセージをチェックするわね。)
チャンドラー: You just thought of that in there? (あそこ[トイレ]でそのことを考えたの?)
モニカ: Sure, you know, nature called. She wants to see who else did. (もちろんよ、ほら、ネイチャー[生理的要求]がコールしたでしょ[便意を催したでしょ]。(だから)レイチェルは(ネイチャーの)他に誰がコールした[電話した]かを知りたいのよ。)
(Rachel dials her number.)
レイチェルは自分の番号をダイヤルする。
レイチェル: (on phone) Hello? (Shocked that someone answered.) Uh, Rachel. (To the gang.) Great, someone is in our apartment. Call the cops! ([電話で] もしもし? [誰かが電話に出たことにショックを受けて] あー、レイチェルです。 [フレンズたちに] 最高[最低]だわ、誰かが私たちの部屋にいる。警察に電話して!)
モニカ: You're on the phone! (あなたが電話中よ[電話してるのは、あなたでしょ]!)

トイレから出てきたレイチェルが、「(自分の家に電話をかけて)留守電をチェックするわね」と言うので、「トイレで留守電チェックしなきゃ、って考えてたの? そのことを思いついた場所はトイレなの?」みたいにチャンドラーが言っています。
トイレから出て来るやいなや、即座にそう言ったので、「トイレから帰ってきて開口一番がそれ? トイレと留守電って何か関係あるわけ?」みたいに、ちょっと茶化してみたわけですね。

それに対して、モニカが、call を使ったセリフを言っていますが、これは、call という単語を使ったジョーク、というか、ダジャレですね。

まず、nature called. ですが、この nature は「生理的要求」という意味。

研究社 新英和中辞典では、以下の例が挙げられています。

answer a call of nature 生理的要求 (大小便など)を満たす
Nature calls. 便意を催す
ease [relieve] nature 用便をする


また、英辞郎では、

Nature calls. Nature is calling me. 催してきた。/トイレに行きたい。

という例文が出ています。

その2つにはっきり書いてあるように、Nature calls. は「便意を催す、トイレに行きたくなる」という意味なのですね。

過去記事、nature's way of doing フレンズ6-15その4 で、nature's way of doing というフレーズが登場した時に、the call of nature も合わせて説明したのですが、nature にはそのように「身体が、生理的要求が」そう言っている、それを求めている、という感覚があります。

the call of nature は、LAAD では、
the call of nature : (informal) a need to urinate (= pass liquid from your body)
つまり、「(インフォーマル) 小便をしたいという(生理的)要求」。

つまり、the call of nature を一言で言うと「尿意」ということになります。

Nature calls. や、the call of nature の call は「呼ぶ(こと)」「呼び起こす」「喚起する」というような感覚でしょう。
自然の生理的要求が呼ぶ、求める、というニュアンスだろうと思います。

そんな風に、Nature calls. というのが「(トイレに行きたいという)便意・尿意を催す」という意味なので、モニカのセリフの前半は、「生理的要求が呼んだ、尿意を催した」と言っていることになります。

後半の、She wants to see who else did. について。
did は動詞の反復を避けるための did で、前半の文で使われていた動詞、called を意味します。
つまり、She wants to see who else called. と言っていることになりますね。
この文章の call は、今、電話の話をしていることからもわかるように、「電話する」という動詞。
「他に誰が電話してきたかを知りたい」という意味になります。
「誰が電話したか」ではなくて、「他に誰が電話したか」というニュアンスで、who else が使われているのは、すでにその前に、nature が call したからですね。
「nature 以外の誰が」という意味で、else を使っているわけです。

ですから、call をどちらも「コールする」と訳すと、「生理的要求(ネイチャー)がコールした。(だから)レイチェルは、ネイチャーの他に誰がコールしたかを知りたい」となり、どちらも同じ call という動詞を使っていることがより鮮明になるでしょうか。
そして、意味としては、「尿意を催した。(だから)レイチェルは他に誰が電話したかを知りたい(から留守電をチェックした)」と言っていることになります。
「尿意を催す」という意味の、Nature calls. と、「電話する」の call とで、call つながりのダジャレを言ったわけですね。
何となく、チャンドラーが言いそうなジョークにも思いますが(笑)、脚本的に言うと、そのジョークを言わせたいためだけに、トイレを出て早々に「留守電チェックするわね」とレイチェルに言わせた、ということになるでしょう。
なぞかけ風に言うと、「トイレとかけまして、電話と解く。その心は、どちらも、call するでしょう」みたいな感じでしょうか??(動詞の一致だけなので、いまいち、ピンと来ない例えではありますが…笑)
誰かが電話をする前に、とりあえずお約束のように電話ネタのジョークを一発挟んでおくところが、いかにもコメディーという感じで楽しいです。

そして、レイチェルは自分の家に電話をかけるのですが、留守電メッセージが聞こえるはずが、生身の人間が電話に出たらしく驚いています。

ちなみに、ト書きの To the gang の gang は、日本語の「ギャング」という響きから、「犯罪者一味」を想像してしまいそうですが、このト書きの gang は「フレンズたち」のこと。
レイチェルは、自分の留守中に部屋にいる電話の相手のことを「泥棒」のように思っているでしょうが、To the gang はその「ギャング(たち)」を指しているわけではない、ということです。
フレンズのネットスクリプトには、フレンズたちを指して、gang と書いてあることも多いので、ご承知の方も多いかもしれませんが、今回は「ギャングらしきもの」も登場している場面なので、念のため、再確認のつもりで説明させていただきました。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
gang : (informal) a group of friends, especially young people
例) She went out with Sarah and the gang.

つまり、「(インフォーマル) 友達のグループ、特に若い人々の」。
例文は、「彼女は、サラとその仲間たちと一緒に出掛けた」。

そういう gang の意味については、過去記事、ギャング フレンズ3-5その7 でも解説しています。

びっくりしたレイチェルは、フレンズたちに、Great, someone is in our apartment. と言っていますね。
この great は、怒ったように憤慨したように言う感覚の great で、本当は「最低、最悪!」と言いたいところをわざと、「もーぉ、これって”さいこう”だわ」みたいに不満そうに言ってみせている感覚。
文字として見ると「最高」という意味だけれど、言っている本人の口調を聞くと「最低」のニュアンスで言っているとわかる、という類のものです。

知らない人が自分の家にいる!とパニクったレイチェルは、Call the cops! と叫んでいます。
Call the police! とも言いますが、これは「警察を呼んで! 警察に電話して!」という決まり文句。
電話しながら、「電話して!」と言っているレイチェルに、モニカが「今、電話中なのは、あなたよ。あなたが電話を使ってるんじゃない」みたいに冷静なツッコミを入れているのも面白いですね。


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posted by Rach at 17:05| Comment(2) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月16日

恩に着るよ+「レインマン」の話再び フレンズ6-18その3

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ジョーイは部屋に入ってくるなり、チャンドラーに「お前の大学時代の同級生で映画監督になった子(女性)がいただろ?」と尋ねます。
ジョーイ: Oh well listen, anyway she's directing a new Al Pacino movie. You gotta get me an audition! (なぁ、聞いてくれよ、とにかく、彼女が新しいアル・パチーノの映画を監督するんだ。俺のためにオーディションをゲットしてくれよ!)
チャンドラー: Oh, I don't know, man. I haven't talked to her in like 10 years. (あぁ、どうかなぁ。彼女とはもう10年くらい話してないんだ。)
ジョーイ: No-no-no, please-please, Chandler, I-I-I would owe you so much! (だめだめだめ、お願いだよ、チャンドラー。そしたら、ものすごく恩に着るからさぁ!)
チャンドラー: You do owe me so much. You owe me three thousand, four hundred.... (お前は(すでに、実際に)俺に恩があるんだよ。お前は俺に 3,400ドル借りてて…)
ジョーイ: Hey-hey dude. Why are you changing the subject? Why? Will you make the call or what? (おいおい、お前。どうして話題を変えてるんだ? どうして? 電話する気があるのか、どうなんだ?)
チャンドラー: Oh, okay, I'll-I'll try. (あぁ、わかったよ。電話してみる。)

direct は「…を指導する、指揮する、監督する」ということで、映画や劇の場合は「監督する、演出する」という意味。
ですから、director はカタカナの「ディレクター」というよりは、映画であれば監督、劇であれば演出家と訳した方がしっくりきますね。

You gotta get me an audition! は「お前(チャンドラー)は俺にオーディションをゲットしなくちゃいけない」みたいなことですが、この get は「手に入れる」のニュアンス。
get somebody something のように、2つ目的語を取って、「人にものを手に入れてやる」、つまり、「人のためにあるものを手に入れてやる」という感覚になります。
「お前の同級生がアル・パチーノの新作の監督をするんだから、俺の友人であるお前は、俺のために(お前のコネを使って)オーディションをゲットしてくれなくちゃいけないんだよ」という感じでしょう。

I haven't talked to her in like 10 years. は、「10年くらい、彼女と話していない」という現在完了形。
今に至るまでの10年の間、彼女とは一度も話してない、という感覚ですね。

長い間、話もしてないから、そんなこと頼めないよ、と言いたそうなチャンドラーに、ジョーイは、お願いだよ、と必死に頼んで、I would owe you so much! と言っています。
owe somebody は、「人に恩義などを負っている」で、「人に借りがある」という感覚。
owe you so much だと「君にずいぶん恩義がある、借りがある」ということになります。
ここでは、would がポイントなのですが、その説明は後にして、次のチャンドラーのセリフを見てみます。

ジョーイが、I would owe you so much! と言ったことに対して、チャンドラーは、You do owe me so much. と言っていますね。
would や do のニュアンスは別にして、owe me so much に関してのみ言うと、ジョーイの言った you を me に置き換えて、「お前は俺にずいぶん借りがある」とオウム返しのように言っていることになります。
その後、You owe me three thousand, four hundred.... と言っているのは、まさに「お前は俺に 3,400ドルの借りがある」と言っているわけですね。

ここで改めて、ジョーイのセリフの I would owe you の would について見てみます。
この would は、「もしお前が俺のためにオーディションを取ってきてくれたなら[ゲットしてくれたなら]、俺はお前にものすごく恩義を感じるだろう」という「仮定」のニュアンスが込められています。
ジョーイが would を使っているのは、「今、俺はお前にたくさんの借りがある」と言いたいのではなくて、「もし俺の頼みを聞いてくれたら、お前にたくさんの借りがあることになる」と言っているわけですね。

日本語で「恩に着る」という表現がありますが、これは広辞苑では「恩を受けたのをありがたく思う」と説明されています。
ジョーイが言いたいのもそういうことで、「もしオーディションを取ってきてくれたら、その恩をものすごくありがたく思うからさ」という感覚でしょう。それで上の訳では、「ものすごく恩に着るから」みたいに訳してみたわけです。

「そうしてくれたら、その恩は忘れないよ」みたいな意味で、ジョーイは「お前にいっぱい恩義を感じるよ、お前にたくさん借りができたと思うよ」と言ったのですが、チャンドラーはあきれたように、ジョーイの would の代わりに、owe を強調する do を加えて、「お前は(もうすでに今の段階で)俺にたくさんの借り・恩があるんだ」と指摘したのですね。
その借りを具体的に説明するために、「3,400ドル」という借りがすでにあるじゃないか、その金をお前は俺に返すことになってるんだぞ、と言いたいわけです。
そんな大金を俺に世話になっといて、まだ頼みごとをするつもり? さらには「そうしてくれたらものすごく恩に着る」だなんて、すでに俺にものすごい借りがあるのを忘れたのか?という気持ちから出た言葉でしょう。

そうやって、「お前は俺にすでにたくさんの借りがあるだろ」と説明しかけた時に、ジョーイが、「おいおい」と言って、「どうして話題を変えるんだ?」と怒っています。
Will you make the call or what? の Will you...? は「お前は…するつもりがあるのか?」みたいな、ちょっと挑戦的なニュアンスが感じられますね。
最後の or what? は、「〜か何か? それとも何だ?」みたいな感覚で、「電話する気があるのか、どうなんだ? まさか電話しないって言うつもりか?」みたいに食ってかかる感じでしょう。

チャンドラーは「ジョーイがチャンドラーに恩義を感じる」という話題に沿って、「ジョーイはチャンドラーにすでに大きな借りがある」という話をしたわけです。
つまり、まさにその話題をしていたのにもかかわらず、ジョーイは「お前は話題を変えるつもりか?」とプリプリ怒っている、その「状況をわかってない」具合が、ジョーイらしくて笑えるわけですね。
ジョーイとしては、オーディションを取ってきてくれるかどうかだけが問題で、「恩に着るからさ」と言ったのは、ただの「人にものを頼む時の決まり文句」程度の意識だったのでしょう。
その owe you so much という言い方にひっかかったチャンドラーが、「すでにお前は 3,400ドルも俺に借りてるのに…」とボヤいたところ、「今はオーディションの話をしてるのに、どうして金の貸し借りの話を持ち出す?!」みたいにジョーイが怒ったということです。
「まさにその恩義の話題をしてるんだろうが」と思いながらも、議論しても無駄だな、みたいなあきらめの表情で、「あぁ、わかった、やってみるよ」と言うチャンドラーにも笑えますね。


(今日のおまけ) 「レインマン」を見て気づいたことを3つほど…。

前回の記事で、映画「レインマン」について触れましたが、その映画を鑑賞している時に、過去に拙ブログで解説したことと「ちょっぴり関係ありそうなこと」を3つ発見しましたので、ご報告も兼ねて書かせていただきます。(あらすじに触れている部分もありますので、未見の方はご注意下さい。)

1. 「600万ドルの男」ならぬ「300万ドルの男」

兄レイモンドと弟チャーリーが、狭い電話ボックスに入っているシーンでのセリフ。
チャーリー: You know why there's a party for you? 'Cause you're the 3-million-dollar man. (どうしてレイモンドのためにパーティーがあるか知ってるか? それは、レイモンドが”300万ドルの男”だからだよ!)

二人の父が亡くなった時、チャーリーが受け取ったのは車とバラだけで、残りの遺産 300万ドルは、兄レイモンドの信託預金となってしまいます。
つまり、兄が父の遺産をほぼそっくり相続したことになるのですね。
そのことに腹を立てた弟チャーリーは、自閉症である兄の保護権を裁判所に申請し、その 300万ドルを手に入れようとしています。
弟に言わせると、レイモンドは「300万ドルの価値のある男」なので、「300万ドルの男」と言っているわけですが…。
この the 3-million-dollar man という言い方は、過去記事、600万ドルの男 フレンズ6-7その2 で取り上げた、海外ドラマ「600万ドルの男」(the Six Million Dollar Man)を意識した言い回しだと思います。
ただ「300万の価値がある男」という文字通りの意味だけではなく、有名なドラマのタイトルにひっかけて、あえてそういう言い方をした、ということだと思いました。
日本語字幕が「”300万ドルの男”を争う裁判だ」と引用符付きで表記されていたのも、それに似たタイトルをもじった言葉であることを示すためなのでしょうね。

2. カジノをしていたホテルは「シーザーズ・パレス」

レイモンドの数字の記憶の才能を使って一儲けしようと、チャーリーはレイモンドをラスベガスのカジノに連れて行きます。
DVD のチャプター・リストに「25. シーザーズ・パレス」と出ていたので気付いたのですが、そのホテル、シーザーズ・パレス(Caesars Palace)は、古代ローマがテーマのホテル フレンズ5-22その6 で、ジョーイがグラディエーターの恰好でバイトしていた、あのホテルですね。
さまざまな映画やドラマで使われている有名なホテルですが、「フレンズ」でも「レインマン」でも登場していたということです。

3. レイモンドが見ていた映画に「フレッド・アステアとジンジャー・ロジャース」が

止めたエレベーターの中で、スザンナがレイモンドとダンスを踊った後のシーン。
いつも持ち歩いているポータブルテレビをレイモンドが見ながら、
レイモンド : Fred Astaire and Ginger Rogers. (フレッド・アステアとジンジャー・ロジャース。)
スザンナ: Like us. (私たちみたい。)
レイモンド: Yeah, like us. (ああ、僕たちみたいだ。)

1つ前のエピソードである、フレンズ6-17その3 のコメント欄 で、チャンドラーがモニカに渡した音楽テープに入っていた The Way You Look Tonight という曲についてのコメントとして、
「映画「有頂天時代」(原題:Swing Time)で、フレッド・アステアとジンジャー・ロジャースが The Way You Look Tonight に乗って踊るシーンがある」
ということを教えていただきました。
そこで名前が出ていたアステアとロジャースが、映画「レインマン」でも出てきた、ということです。
ネットで検索したところ、レイモンドが見ていた映画は「ブロードウェイのバークレー夫妻」(The Barkleys of Broadway)のようです。
フレッド・アステアとジンジャー・ロジャースはゴールデンコンビとして、何作もの映画で共演しているので、レイモンドが見ていた映画は The Way You Look Tonight の「有頂天時代」ではありませんでしたが、その二人が躍っていたシーンなのは間違いありません。
「レインマン」でも、ダンスシーンの後に二人の名前が出てきたことから、やはり、アメリカ人にとっては、「ロマンティックなダンス」と言えば、この二人の名前が浮かぶ、ということなのかな、と思います。
少し前に話題に出てきたばかりだったので、タイムリーだと思って、ご紹介してみました。

…ということで、上に挙げた3つの件は、どれも、「直接、フレンズとレインマンを結びつけるもの」ではありません。
が、セリフで言及される有名なドラマのタイトル、ドラマの撮影でよく使われる場所、ダンスと言えば思い出す映画のシーンや俳優たち、ということですから、そういうことをちょこっとかじっておくのも、後々、何かの役に立つかなぁ、と。
そういう「ちょっとした知識」のあるなしで、作品をより楽しめるかどうかが決まるのかな、とも思いますし、私自身はそういういろんなことをひっくるめて、これからも英語学習を楽しんでいきたいなと思っています。


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posted by Rach at 16:58| Comment(4) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月14日

突然ジョーイがレインマンに フレンズ6-18その2

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ニューヨーク大学(NYU)で特別講師として講義を行なっているロスは、「教師評価」の中で、ロスのことを、hottie (セクシーな人)だと言う生徒がいると自慢。
匿名なので残念ながら誰が書いたかわからないんだ…と言うロスに、
ジョーイ: Oh hey, do you still have their final exams? (なあ、ロスはまだ生徒たちの期末試験を持ってるか?)
ロス: Yeah. (ああ。)
ジョーイ: Oh, 'cause you can just match the evaluation to the exam with the same handwriting and boom, there's your admirer. (Ross is stunned.) (おぉ、だって、お前はただ同じ筆跡の試験とその評価をマッチ(一致)させることができるだろ、で、バーン![どうだ]、そこにお前の崇拝者がいるんだよ[崇拝者が見つかるんだよ]。 [ロスは驚く])
チャンドラー: A hot girl's at stake, and all of the sudden he's Rain Man. (セクシーな女の子がかかってると、突然、ジョーイはレインマンだな[レインマンになるんだな]。)

僕を褒めてくれたのが誰だかわからない、と残念そうに言うロスに、ジョーイは、「お前はまだ期末テスト(の答案)を持ってるか?」と尋ねています。
その後、その答案を利用して、書いた人を探し当てる方法をジョーイが説明していますね。
the same handwriting 「同じ手書き(文字)、筆跡」で、評価と試験答案をマッチさせることができる、と言って、and boom と言いながら、こぶしで手のひらを叩いて、there's your admirer と言います。
この boom は擬音語で、これまでのフレンズのセリフにも何度か出てきましたが、「ジャーン、ほらどうだ!」みたいな感覚が感じられます。
「そこに、お前の崇拝者がいる」というのは、筆跡で付き合わせをして、マッチするものが見つかったら、そこにあるその名前がお前のファンだ、マッチが完了したら、そこにほら、お前の崇拝者がいるんだよ、という感覚ですね。

それを見ていたチャンドラーは、あきれたように、Rain Man うんぬんのセリフを言っています。
a hot girl's at stake は、a hot girl is at stake ということで、at stake は「賭けられて、危機にひんして、問われて、懸かって」というようなニュアンスになります。
stake は元々、「賭け」のことで、stakes だと「(競馬などの)賭け金、賞金」という意味にもなります。また、stake には「利害関係」という意味もあります。
at stake は「賭けられて(いる)」というのが基本的な感覚で、そこから「危機にひんして、問われて」という意味にもなるのですね。

LAAD では、
be at stake : if something that you value very much is at stake, you will lose it if a plan or action is not successful
つまり、「人が非常に大事にしているものが at stake だとすると、もし計画や行動が不成功なら、それを失うことになる、ということ」。

今回のセリフだと、「セクシーな女の子のことがかかっていると」というニュアンスでしょう。

Rain Man は、ダスティン・ホフマン、トム・クルーズが出演していた、1988年の映画「レインマン」ですね。
これは邦題も「レインマン」なので、ピンときた方も多いかもしれません。

Wikipedia 日本語版: レインマン
Wikipedia 英語版: Rain Man

私も今回の記事を書くにあたり、この映画を見てみました。
(以下、未見の方には多少のネタバレになってしまいますのでご注意下さい。)
この映画は、ダスティン・ホフマン演じる自閉症(autistic)の兄レイモンドと、父の死後にその兄の存在を初めて知った、弟チャーリー(トム・クルーズ)とのお話です。
映画の中で、"Raymond has a problem communicating and learning. He can't even express himself or probably even understands his own emotions in a traditional way." と説明されていたように、レイモンドは人とのコミュニケーションや感情表現がうまくできない、という問題を抱えているのですが、記憶力や数字に関して、天才的な才能と能力を見せるシーンが、劇中、何度も出てきます。
電話帳を G の途中まで丸暗記したとか、落ちた爪楊枝の本数を瞬時に数えたとか、2,130の平方根を暗算で答えてみせる…というシーンもありました。
(ちなみに、「2,130 の平方根はいくつ?」という質問は、英語では、"Do you know how much the square root of 2,130 is?" となります。)

チャンドラーはそのレイモンドの天才的なイメージを持ち出して、「セクシーな女の子が関係するとなると、ジョーイは突然、レインマンみたいな天才になるんだよな」と言っているわけです。
普段のジョーイは、他の人が普通に気づくことにもすっと気付かないで、しばらく時間が経ってから、「あ〜あ、そうかぁ〜」みたいに遅れて反応することが多いですね。
それが、特にこういう女性関係の話になると、やたらと頭が回転するわけです。
そういう「ある限定された分野で、天才的な能力を発揮する」ジョーイの様子を、「普段は他人から見て理解不能な言動が多いけれど、自分の得意分野では素晴らしい才能を見せる」レイモンドになぞらえているわけですね。
all of the sudden he's a genius 「突然、彼は天才(になる)」に近い意味ではありますが、a genius の代わりに、Rain Man を使うことで、「得意分野においては、普段の言動からは想像できないような、天才的能力を発揮する」さまを表現できる、ということです。


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2012年05月11日

古生物学科のhottie フレンズ6-18その1

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シーズン6 第18話
The One Where Ross Dates A Student (ロスと教え子の禁じられた恋)
原題は「ロスが生徒とデートする話」


[Scene: Monica and Chandler's, Chandler, Rachel, and Joey are there as Ross enters.]
モニカとチャンドラーの部屋。チャンドラー、レイチェル、ジョーイがいて、ロスが入ってくる。
ロス: Hey! I just got uh, my teacher evaluations. Check out what this one student wrote. "I loved Dr. Geller's class. Mind-blowing lectures. Dr. Geller, you are definitely the hottie of the Paleontology Department." (やあ! ちょうど、自分の「教師評価」をもらったところなんだ。この生徒が書いてることを聞いてみて。「ゲラー先生(博士)のクラス、大好きでした。ぶっとんじゃうような(素晴らしい)講義。ゲラー先生、あなたは間違いなく、古生物学科の超セクシーな人[セクシーガイ]です。)
チャンドラー: Ahh, "Hotties of the Paleontology Department." There's a big-selling calendar, eh? (あー、「古生物学科のセクシーガイたち」。超売れてるカレンダー、あるよなぁ?)
レイチェル: Who wrote it? (誰がそれを書いたの?)
ロス: Oh, I wish I knew, but the evaluations are all anonymous. (あぁ、知りたいんだけど[わかるといいんだけど]、でも、評価は全部匿名なんだ。)

ロスは、my teacher evaluations をもらった、と言っています。
evaluation は「評価、査定」。
フレンズ6-4 で、ロスはニューヨーク大学(NYU)に特別講師として招かれ講義をすることになった…という場面が出ていましたが、彼はその後もそこで講義をしていて、生徒からの評価をまとめたものをもらった、という感じでしょう。

一人の生徒が書いたものを(読むから)聞いてくれ、みたいに言って、彼はその評価文を読み上げます。
I loved のように過去形になっているのは、学期が終わっての感想、だからでしょうね。
I loved you. みたいな過去形だと、「私はあなたを愛してたのに(今は愛していない)」のように、「今はそうじゃないけど、昔はそうだった」感が出ますが、ここでは別に「今は好きじゃない」と言っているわけではなく、上にも書いたように、「終わった学期の感想」だから、loved になっているだけ、ということです。
「(今学期の)ドクター・ゲラーの授業、私は大好きでした」という感じで、「ゲラー先生の授業、良かったです」と言っていることになります。

mind-blowing を文字通り訳すと、「心を爆発させる(ような)」という感じでしょうか?
意味としては、「幻覚を起こさせる、びっくりするような、ショッキングな」というニュアンスになります。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
mind-blowing [adjective] (informal) : very exciting, shocking, or strange
例) a mind-blowing experience

つまり、「非常にエキサイティング、ショッキング、奇妙である」。
例は、「非常にエキサイティングな経験」。

関連語として、something blows your mind というフレーズも示されているので、そちらも見てみると、

something blows your mind : (spoken) to make you feel very surprised and excited by something
例) Meeting her after so many years really blew my mind.

つまり、「何かによって、非常に驚いたり、興奮したりする気持ちにさせること」。
例文は、「長い年月の後で彼女に会ったことは、私を非常に驚かせた[興奮させた]」。

とにかく「心がぶったまげる(?)」みたいな感じのニュアンスなのでしょうね。
文脈によって、いろんな意味で解釈できそうですが、今回の場合は、「先生の授業、大好きでした」の後ですから、「すっごくエキサイティングな授業でした」と言っている感覚になるでしょう。
ロスの古生物学の授業はいかにも退屈そうな感じなのに(笑)、それを「ものすごくエキサイティング」なものであるかのように感想を述べている、そのギャップも楽しいですね。

賞賛の言葉はまだ続きます。
「ドクター・ゲラー、あなたは間違いなく、古生物学科の the hottie です」という感想ですが、hottie とは「セクシーな人」という意味のようですね。

英辞郎には、
hottie
【名-1】湯たんぽ
【名-2】強烈にセクシーな人


と出ています。(うーん、「湯たんぽ=ホッティー」というのは、なるほどという感じ…笑)

研究社 新英和中辞典では、
hottie, hotty 【名】《英》 =hot-water bottle

と出ており、「湯たんぽ」(hot-water bottle)の意味しか載っていませんでした。

英英辞典の LAAD や Macmillan Dictionary には、hottie という項目がなかったのですが、
Merriam-Webster には以下のように出ていました。

the Free Merriam-Webster Dictionary : hottie

hottie : a physically attractive person
Examples of HOTTIE
His girlfriend is a real hottie.

つまり、「身体的に魅力的な人」。例文は、「彼の恋人(彼女)は、実にセクシーな子だ」。

physically attractive というのは、sexually attractive ということですね。
実際、そこからリンクがはってある、Merriam-Webster LEARNER'S DICTIONARY では、
hottie [count] informal : a sexually attractive person
と定義されています。

内面が魅力的かどうかの話ではなくて、見た目の姿が(異性から見て)魅力的、という意味になります。
person とあることから、男性女性のどちらにも使えるようですね。
フレンズのセリフでは、ロスという男性のことを言っていますし、Merriam-Webster の例文では、彼女(女性)のことを言っていることからも、両方に使えることがわかります。

Merriam-Webster では、
First Known Use of HOTTIE
1990

とありますので、1990年頃に使われるようになった、比較的新しい言葉(当時の若者言葉)みたいですね。
大学生の書く評価文なので新しい言葉が使われているわけでしょう。

hottie という言葉を聞いて、さっそくチャンドラーが茶化しています。
"Hotties of the Paleontology Department." と言った後、there is 構文を使って、a big-selling calendar のことを言っていますね。
「よく売れてるカレンダーがある、よな?」みたいなニュアンスだと思われるので、売れ筋のカレンダーの中に、「古生物学科のセクシーガイたち」というようなタイトルのカレンダーがありそう、と言っているようです。
日本でも、「お天気お姉さんのカレンダー」(正式名称は「NHK気象予報士カレンダー」)があったりしますしねぇ。
そういう「カテゴリー分け」されたカレンダーのイメージで、「古生物学科の hottie たち」というカレンダーもありそうじゃん、と、ロスをからかっているわけでしょうね。

レイチェルが、「その文を書いたのは誰?」と尋ねるのですが、ロスは、I wish I knew, but... と言っています。
これは典型的な仮定法過去ですね。
実現不可能な願望を表し、「知っているといいんだけど、知ることができるといいんだけど(残念ながら知らない)」というニュアンスになります。
anonymous は「匿名の、無記名の」ですね。無記名アンケートなので誰が書いたかわからない、ということです。


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posted by Rach at 16:52| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月09日

マイ・ファニー・バレンタイン フレンズ6-17その6

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チャンドラーとモニカが踊りながら聞いていた音楽テープには、ジャニスの声が入っていました。
「君のために俺が編集したんだ」と言ってチャンドラーがモニカにプレゼントしたはずのそのテープは「ジャニスがチャンドラーのために作ったもの」であったことが発覚してしまいます。
その後のシーン。
[Scene: Monica and Chandler's, Chandler is trying to explain himself to Monica.]
モニカとチャンドラーの部屋。チャンドラーはモニカに弁明している。
チャンドラー: I am so, so, so, so sorry! (ほんとにほんとにごめんよ。)
モニカ: (not buying it) Uh-huh. ([そのチャンドラーの意見を受け入れずに] ふーん。)
チャンドラー: And I will cook anything you want in here. (points to the kitchen) And do anything you want... in there! (Points to the bedroom.) (それに、俺は君の好きなものを何でも料理してあげるよ、ここで[台所を指差す]。それから、君の好きなことを何でもしてあげるよ、あそこで! [寝室を指差す])
モニカ: (pointing to the kitchen) Yeah, you will! (Points to the bedroom) And are you kiddin' me?! ([台所を指差して] ええ(もちろん)、そうしてもらうわ! [寝室を指差して] それから(そっちの件は)ご冗談でしょう?!)
チャンドラー: Come on, Monica, it's our Valentine's Day. Please? Please-please, please? (ねぇ、モニカ、俺たちのバレンタインデーなんだよ。お願いだよ、お願いお願い。)
モニカ: Okay. (わかったわ。)
チャンドラー: Okay. (They hug.) (よかった。 [二人はハグする])
音楽テープから、またジャニスの声が…。
ジャニスの声: (singing) My funny valentine, sweet comic valentine! You make me smile with my heart [or You make me high over my heart!] ([歌いながら]♪マイ・ファニー・バレンタイン[私の楽しいバレンタイン]、愛しのゆかいなバレンタイン! あなたは私を心から笑わせてくれる♪)
(Monica breaks the hug and starts for the bedroom.)
モニカはハグをやめ、寝室に向かう。
チャンドラー: So are we going in there? (それで、俺たちはそっち[寝室]に行くの?)
モニカ: I am!! (Enter her room and closes the door behind her.) ((私たちじゃなくて)私が行くの! [自分の部屋に入り、後ろ手にドアを閉める])
ジャニスの声: (singing) Your looks are laughable [or You're look for laughable...] (She does the now patented Janice laugh.) ([歌いながら] あなたの顔は笑えちゃうわ… [今や特許を得た例の”ジャニス笑い”をする])

最初のト書きの explain oneself to someone を直訳すると、「自分自身(のこと)を人に説明する」という感覚ですね。
「自分の考えや立場を明らかにする、弁明する」というニュアンスになるでしょう。
チャンドラーは「本当にごめん」とストレートに謝っているのですが、モニカの表情や態度からは、その謝罪を受け入れる様子は見えません。
ト書きの、not buying it の buy は「買う」の buy ですが、ここでは、「信じる、受け入れる」という意味で使われています。
まさに、チャンドラーの「ごめん」という謝罪を受け入れていない様子が、not buying it なのですね。

チャンドラーは「いいこと思いついた!」みたいな顔をして、I will cook... というセリフを言っています。
このセリフは、過去記事、望むものを何でも、こっちとあっちで フレンズ6-17その3 で、モニカが言ったセリフとほぼ同じですね。
「自分は手作りプレゼントのことを忘れていたのに、チャンドラーはちゃんとそれを用意してくれていた」ことに感動し、「こっち(台所)で好きなものを何でも作ってあげるし、あっち(寝室)で好きなことを何でもしてあげる」と言った、モニカの情熱的な(笑)セリフでした。

そのチャンドラーの嘘がバレてしまい、今度はチャンドラーが謝る番、埋め合わせをすべき番になったので、チャンドラーは「今度は俺が全く同じことを君にしてあげるよ、それで俺のやったことの埋め合わせをしたいんだ」という気持ちで、同じセリフを言ったのでしょう。
ここでもまた、台所や寝室という単語は使わずに、here と there を指差しながら言っているのも、「あの時と同じように、俺のことも許してね」みたいな気持ちが込められているように思います。

それに対するモニカの返答が面白いですね。
台所を指差して、Yeah, you will! と言っているのは、「台所で料理する件については、もちろん、あなたはそうする、あなたにはそうしてもらうわ!」という感覚。
そして、寝室を指差しての、And are you kiddin' me?! は、「そして(寝室の件については)、あなた私に冗談を言ってるの?」と言っていることになります。
「寝室で何でも好きなことをしてあげる、とかって…、今、あなたは私を怒らせてるのに、そんな状況であなたとエッチするわけないでしょう?」という気持ちから、「冗談言うのもいい加減にしてよ、あなた、ふざけてんの?」みたいなことを言っているわけですね。
そういう「気持ち」の部分はくどくどとは説明せず、「(台所の件は)当然そうしてもらいます! (寝室の件は)冗談はやめて!」みたいに、指差しに合わせて言っているのが、セリフとして非常に面白いなと思います。

今はあなたとそんな気持ちになれないわよ、みたいに言われたのですが、チャンドラーは何とかモニカの機嫌を直そうと頑張ります。
「今日は俺たちのバレンタインデーなんだよ。お願いだよ」と必死なチャンドラーに、しばらくの間があってから、モニカも、しょうがない、という感じで、Okay. と言います。
二人はハグし、これで仲直りできた…と思った時に、またもや(笑)テープから、ジャニスの声が聞こえてきます。(喧嘩の原因となったテープを、停止せずにずっと再生状態にしてたんかいっ!とツッコミたいところですが、そこはまぁ、コメディーということで…笑)

今度のジャニスの声は、ナレーション風のメッセージではなく、ジャニス自身が歌を歌っています。
この曲は、My Funny Valentine 「マイ・ファニー・バレンタイン(ヴァレンタイン)」ですね。

Wikipedia 日本語版: マイ・ファニー・ヴァレンタイン
Wikipedia 英語版: My Funny Valentine

ネットスクリプトには、ジャニスが歌っているその曲の歌詞がセリフとして書いてありますが、実際の My Funny Valentine の歌詞とは一部異なっている部分があります。
以下にそれを対比しておくと、

(ネットスクリプト)
You make me high over my heart
(実際の歌詞)
You make me smile with my heart

(ネットスクリプト)
You're look for laughable
(実際の歌詞)
Your looks are laughable

この曲の歌詞を知らない状態で、ジャニスの声だけを聴いていると、ネットスクリプトに書いてあるような音に聞こえる感じはするのですが、ジャニス独特のキツい発音のため、違う風に聞こえてしまうだけかもしれません。
私的には、別にジャニスは「替え歌」を作ろうとしたわけでもなく、通常の歌詞通りに歌っているけれども、音がやや不鮮明だったため、ネットスクリプトのディクテーションをした方が、聞こえた音から想像した歌詞を書いた、というのが、ネットスクリプトと実際の歌詞との違いの原因かな、と思っています。
なので、上のセリフでは、一応、その曲の本来の歌詞を書いた上で、カッコ書きで、ネットスクリプトの歌詞も合わせて記載しておきました。

この曲は、今や、ジャズのスタンダードになっていますが、元々は、Babes in Arms というミュージカルの曲だったようです。
ウィキペディア英語版の My Funny Valentine の History の項目では、歌について以下のように説明されています。

In the song, Billie pokes fun at some of Valentine's characteristics, but ultimately affirms that he makes her smile and that she doesn't want him to change.

訳させていただきますと、
「その曲の中で、ビリーはバレンタインの特徴のいくつかをからかうが、最終的には、彼(バレンタイン)が彼女(ビリー)を笑顔にしてくれること、そして、彼女は彼に変わって欲しくないと思っていることをはっきりと認めている。」

歌詞では、「あなたの顔は笑える」みたいな、一見ひどい表現が並んでいますが、これは、相手の欠点みたいなものをいくつかあげながらも、いつまでもそんなあなたのままでいて欲しい、というラブソングなんですねぇ。
相手を絶賛、賞賛する美辞麗句が並んだラブソングよりも、ある意味、よりロマンティックなのかもしれません。

ジャニスが「マイ・ファニー・バレンタイン」を歌うのを聞いたモニカはハグをやめ、一人寝室に向かいます。
何も言わずに歩いて行ってしまったモニカに、So are we going in there? とチャンドラーは尋ねています。
それに対して、I am!! と答えて、ドアをバタンと閉めるモニカに笑えますね。
これは、Are we...? 「俺たち二人が…するの?」と尋ねたことに対して、I am! 「(私たち二人じゃなくて)私ひとりがそうするの!」みたいに答えている形です。

チャンドラーとしては、いったんは仲直りできたので、仲直りがまだ有効なら、俺も一緒に寝室に入っていいのかな?と言ったわけです。
が、仲直りした後で、またジャニスの声が、それも今度は歌を歌っていて、さらにはそれが、My Funny Valentine だったので、モニカにしてみれば、仲直りしようという気持ちもどこかに吹っ飛んじゃった、という感じなのでしょう。
それで、we だなんてとんでもない、寝室に入るのは私だけ、私一人よ、と言う意味で、I am!! と叫び、ドアを閉めたわけですね。

ちなみに、My Funny Valentine という曲は、上でも説明したように、バレンタインという名前の男性(Valentine "Val" LaMar)に向けての歌であることから、元々、「バレンタインデーの歌」として誕生したわけではないと私は思っているのですが、やはり、Valentine という名前から、バレンタインデーに関連付けられる曲、バレンタインデーと言えば思い出す曲であるのは間違いないと思います。

シーズン1のバレンタインデーのエピソードである、フレンズ1-14その4 では、
ジャニス: Hello, funny valentine! (はーい、楽しいバレンタインちゃん。)
チャンドラー: Hi, just Janice. (はーい、ただのジャニス。)
というやり取りもありました。
この funny valentine というフレーズも、やはり、My Funny Valentine という曲の歌詞を意識したものだと思えます。
このセリフでは、valentine のように小文字表記になっていますが、「バレンタインデーにカードを送る相手」という普通名詞の意味があるのですね。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
valentine [noun] [countable]
1. a card you send to someone on Valentine's Day
2. someone you love or think is attractive, that you send a card to on Valentine's Day
例) Be my valentine!

つまり、1. は、「バレンタインデーに誰かに送るカード」、2. は、「愛している、もしくは魅力的であると思っている人で、バレンタインデーにカードを送る人(相手)」。例文は、「僕のバレンタイン(恋人)になって!」

シーズン1のセリフで、チャンドラーを、funny valentine と呼んでいたわけですが、それがこのシーズン6では、My Funny Valentine をチャンドラーのために歌ってあげるジャニスの「声」が登場する、というのも、シリーズ物ならではの面白さだな、と思います。
そして、"Come on, Monica, it's our Valentine's Day. Please?" と、二人のバレンタインデーであることを必死に訴え、モニカの気持ちがほぐれたところに、ジャニスが歌う My Funny Valentine という「バレンタインデーを思い出させるラブソング」が聞こえてくる…という構成が、ちょっとベタすぎるかもしれませんが(笑)、コメディーの王道だと言える気もします。

最後のト書きの、She does the now patented Janice laugh. も面白いですね。
patented は「特許を得た、特許を受けた」ということなので、直訳すると、「ジャニスは、今や特許を取った”ジャニス笑い”をする」という感覚になるでしょう。
実際に、Janice laugh という名前で特許を取ったわけではないようですが(笑)、ジャニスの専売特許のようになっているあの独特で有名な笑い声が、テープに入っていることをト書きで表現しているわけですね。


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2012年05月07日

床に押さえつけて動けなくする フレンズ6-17その5

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護身術には「ウナギ」の極意が必要、などと適当なことを言っていたロスでしたが、レイチェルとフィービーを不意打ちしようとして、逆に押さえ込まれてしまいます。
そういうことがあってから、しばらく後のシーン。
[Scene: A women's self-defense class, the instructor is just finishing a class.]
女性の護身術の授業、インストラクターはちょうど授業を終わろうとしているところ。
インストラクター: Okay, ladies, that ends today's class. And let's remember, let's be safe out there. (よし、みんな、今ので今日の授業は終わり。それから覚えておいて、外では安全にね[気を付けてね]。)
(The women all clap and start to leave as Ross comes up to the instructor. Apparently he was hiding in the back.)
女性たちは全員拍手をし、部屋を出ようとする。その時、ロスがインストラクターに近づいてくる。どうやら彼は後ろに隠れていたようだ。
ロス: It's a great class. (素晴らしい授業でしたよ。)
インストラクター: Thanks. (ありがとう。)
ロス: Yeah, yeah, I was watching. (The instructor just nods and walks away.) Umm, hey, a couple of questions though. Umm, about that-that-that last move where the woman tripped you and then pinned you to the floor? What-what-what-what would you do next? (ほんと、ほんと、僕は見てたんですよ。[インストラクターはただうなずいて、歩き去る] あー、ねぇ、2、3、質問があるんですけど。うーんと、あの最後の動き、女性が君をつまずかせて、それから、君を床に押さえつけて動けないようにする、あの動きのことだけど。次はどうするのかな?)
インストラクター: Well, she would take the keys and try to jam them in your-- (そうだな、彼女は鍵を取り出して、それを押し込むだろうね、そいつ[犯人]の…)
ロス: No. No-no. No. What would YOU do next? (違う、違うよ。”君は”次にどうするの?)
インストラクター: Who? Me, the attacker? (誰だって? 俺、襲う[襲撃する]人間の方(ほう)?)
ロス: Yes, that's right. (そう、その通り。)
インストラクター: Why? (どうして(そんなことを聞くんだ)?)
ロス: I tried attacking two women. Did not work. (僕は2人の女性を襲おうとしたんだ。うまくいかなかった。)
インストラクター: What?! (何だって?)
ロス: No, I mean it's okay, I mean, they're-they're my friends. In fact, I-I-I was married to one of them. (いや、大丈夫なんだよ。だって、その二人は僕の友達なんだ。実際、僕はそのうちの一人と結婚してたんだよ。)
インストラクター: Let me get this straight, man, you attacked your ex-wife?! (ちょっとこのことを整理させてくれよ。君は自分の元妻を襲ったのか?)
ロス: Oh, no! No-no! No, I tried! But I couldn't. That's why I'm here. Maybe we could attack them together! (He glares at him.) That-that's a no. (ああ、違う、違うんだ。僕は襲おうとした(だけな)んだ。でも失敗した。だから僕はここにいるんだよ。多分、君と僕とが一緒なら、彼女たちを襲えると思うんだけどな! [インストラクターはロスをにらむ] それって、ダメだよね。)

インストラクターのセリフ、that ends today's class の end は「…を終える、…の終わりとなる」という他動詞。
最後に何かをやって、that 「それが、今のが」、今日の授業を終える、今日の授業の終わりとなる、なので、「今ので今日の授業は終わり、おしまい」という感覚になるのですね。

生徒たちが立ち去ろうとする中、ロスが手を叩きながら、軽やかなステップでインストラクターに近づいてきます。
great な授業だった、などとロスは言葉では褒めているのですが、インストラクターの方は、知らない男性が突然やってきて親しげに話しかけるので、あまり関わりたくないと思っている様子が伺えます。

そこでロスは、「2、3、質問があるんだけど」と言って、本題に入ろうとします。
about that last move where S+V は、「SがVする(という)あの最後の動きについて」という感覚。
where は関係副詞で、that last move の中で、SがVという行動をする、のように、that last move の内容を、後から詳しく説明していることになります。
ここでの trip は他動詞で「人をつまずかせる、転ばせる」。
pin は名詞だと「ピン、画びょう」で、それを他動詞として使うと、「…をピンで留める」ことから、「…を押さえつける、動けないようにする」という意味になります。
この場合は、「人を床に押さえつけて動けなくする」ということですね。
「人をピンで床に留める」というイメージからも想像しやすい動きだと言えるでしょう。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
pin : to make someone unable to move by putting a lot of pressure or weight on them
つまり、「多くの圧力や体重を上にかけることで、人を動くことができないようにすること」。

インストラクターが最後に示してみせた、「襲ってきた男性を転ばせて、床に押さえつける動作」についての質問なんだけど、と言ってから、次に you はどうするの?とロスは尋ねています。
インストラクターは、she would を使って、「襲われた女性は…するだろう」と説明しています。
jam は「詰め込む、押し込む」という動詞で、この場合は目的語が、in your-- で止まっているのではっきりとはわかりませんが、襲ってきた男の口や目(?!)などにキーを押しこんで、相手に痛い思いをさせ、ひるませる、みたいなことを言いたかった…のでしょうか?
ですがロスは、「違う違う」と言って、you というのは「君」のことだよ、と YOU を強調して、再度同じ質問をします。

このクラスはあくまで「女性の護身術」を習う授業なので、What would you do next? と尋ねた場合、護身術を行なっている女性が次に何をするのか?という質問だと受け取るのが普通ですね。
その場合の you は、一般の人を表す you で、そういう動きがあった後、「人は次にどう行動するか?」を尋ねているように聞こえるわけです。
それでインストラクターは、「男を押さえつけた後、その女性はこうする」と、女性の次の行動を説明したのですが、ロスは、you というのは、一般の人、このクラスで言うところの女性の受講者のことではなくて、「君自身」はその後、どうするの?と尋ねてるんだよ、と訂正しているということです。

そう言われて、「誰? 俺のこと? 襲う方の人間のこと?」とインストラクターは驚いています。
Why? と言っているのも、護身術のクラスなのに、襲う人間の次の行動を尋ねてどうするんだ? 何でそんなこと聞くんだ?という気持ちなのですね。

ロスは、「僕は2人の女性を襲おうとしたけど、うまくいかなかった」と言っています。
レイチェルとフィービーに「ウナギ」の極意を教えようと不意打ちしたけれど、逆に押さえつけられたことをそう説明しているので、確かに事実なのですが、その言葉だけを聞いたインストラクターにしてみれば、「女性を襲おうとして失敗した、だって?」と、「こいつは犯罪者、変質者なのか?」みたいな目で見てしまうのも無理のないところ。

相手が何か不審なものを感じていることに気づいたロスは、さらに詳しく事実を説明するのですが、「二人は友達で、一人は元妻」という内容だったので、「君は元妻を襲ったのか?」とまた驚かれてしまいます。
まるで、離婚後もストーカーのように付きまとう DV夫みたいに思われてしまったのですね。

attacked 「襲った」という過去形を使ったインストラクターに、ロスは、attacked じゃなくて、tried to attack 「襲おうとした」けど、I couldn't. 「できなかった、失敗した」んだと訂正しています。
インストラクターにしてみれば、襲ったという事実が実際に成功しようが失敗しようが、「元妻を襲おうとした男」のイメージは変わらないわけですが、ロスにしてみると、「実際に襲ったんじゃなくて、襲おうとしてそれがうまくいかなかった、と僕は言ってるんだよ」とあくまで「未遂」に終わったことを強調しているわけです。

That's why I'm here. は、That's the reason why I'm here. 「それが僕が(今)ここにいる理由だ」ということで、「襲おうとして失敗したから、どうすれば失敗しないで済むか、反撃することができるかを尋ねようとここに来たんだ」と言っていることになります。
護身術を教えている君なら、当然それを跳ね返す方法も知ってるんだろうから、とばかりに、「君と一緒なら、多分、彼女たちを襲うこともできそうだよね」と誘ってみるのですが、彼ににらまれて、「それって、ノー、ダメ、ってことだよね」とあきらめます。

このシーンは、ロスは確かに事実をそのまま述べているものの、事情を知らない人が聞くと、「こいつはどこまでアブないやつなんだ!?」とあきれかえってしまうようなことを言っている、という面白さにあるでしょう。
ロスが説明すればするほど、相手の不審感はどんどん高まっていく…という様子を、英語のセリフから感じ取っていただければと思います。


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posted by Rach at 16:42| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月04日

今宵の君は、を入れたテープ フレンズ6-17その4

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[Scene: Monica and Chandler's, Monica is getting ready for Chandler's arrival. He enters and finds the place lit with candles and dinner on the table.]
モニカとチャンドラーの部屋。モニカはチャンドラーが帰宅するので(食事の)準備中。チャンドラーが部屋に入ると、その場所にはキャンドルが灯され、テーブルにはディナーが置いてある。
チャンドラー: Oh, my good God. (あぁ、なんてことだ。)
モニカ: Hey! Continuing the countdown of your favorite meals. Tonight, No. 3, macaroni and cheese with cut-up hot dogs. (はーい! あなたのお気に入りの食事のカウントダウンは継続中よ。今夜は、第3位、切り刻んだソーセージ入りのマカロニ&チーズよ。)
チャンドラー: Look, you have done enough! Okay? You have to stop this now. (ねぇ、君はもう十分してくれたよ、だろ? もうこんなことやめないといけないよ。)
モニカ: I will! But not tonight. For dinner music, I thought we could listen to that tape that you made me. (やめるわよ! でも今日はまだやめない。ディナーの音楽として、あなたが私に作ってくれた、あのテープを聞くことができるんじゃないか、って思ってたの。)
チャンドラー: Oh, the mixed tape. (あぁ、例の編集テープね。)
(Monica pushes play and The Way You Look Tonight starts to play.)
モニカはプレイボタンを押すと、The Way You Look Tonight が流れ始める。
モニカ: "The Way You Look Tonight" is on here! Dance with me? (ここに、The Way You Look Tonight が入ってるのね! 私と踊る?)
(He hesitates, then goes over to dance with her.)
チャンドラーは躊躇し、それから踊ろうとモニカのところに行く。
モニカ: You are just the sweetest. (They kiss.) (あなたって最高に素敵ね。[二人はキスする])
(Suddenly, a strange and familiar voice comes out of the tape player. Here's a hint, OH... MY... GAWD!! That's right, it's Janice!)
突然、奇妙で、また聞き覚えのある声がテーププレーヤーから聞こえてくる。これがヒント、オー、マイ、ゴッド! その通り、ジャニスだ!
ジャニス: I love the way you look every night, Chandler! (Monica breaks the kiss and Chandler freezes in terror.) That's why I made you this tape! Happy Birthday! Love, Janice! (毎晩のあなたの姿[様子]を愛してるわ、チャンドラー! [モニカはキスをやめ、チャンドラーは恐怖で凍りつく] だから私はあなたにこのテープを作ったの! お誕生日おめでとう! 愛してるわ、ジャニスより!)
チャンドラー: No! You're the sweetest! (He tries to kiss her but Monica backs away with a look that could kill on her face.) (いやいや! 君が最高に素敵だよ! [チャンドラーはモニカにキスしようとするが、モニカは殺しかねないような表情を顔に浮かべながら、後ずさりする]

チャンドラーが帰宅すると、部屋にはロマンティックなキャンドルが灯され、夕食の用意もされています。
モニカは、「あなたの好きな食事のカウンドダウンが続いてるのよ」と言いながら、今夜は第3位の、macaroni and cheese with cut-up hot dogs だと説明します。
cut up は「切り刻む」。
hot dog は日本語の「ホットドッグ」のように、パンにソーセージを挟んだものを想像しがちですが、その「パンにソーセージを挟んだもの」だけではなく、ソーセージそのものも、hot dog と言います。
今回は cut-up hot dogs なので、「小さく切り刻まれたソーセージ」を指しているわけです。

マカロニ&チーズは、フレンズ5-8その2 にも出てきたように、手軽に作れる料理の代表選手みたいなメニュー。
それに、切ったソーセージを加えただけなので、シェフであるモニカにしては、腕の振るい甲斐がないような料理なのですが、それを豪華な肉料理でも入っているかのようにものものしく、金属のドーム型の蓋をあけてジャジャーン!と見せているのに笑えます。そのギャップが面白い、って感じですね。

You have done enough. の完了形のニュアンスを出そうとすると、「君はもうこれまでに十分なことをしてきた」という感じになるでしょうか。
埋め合わせをすると言っていろいろとしてくれたけど、もう十分だから、もうこんなことはやめないといけない、やめてくれたらいいんだよ、と言っているわけですね。
自分の手作りではないものを、「君のために作ったテープだ」と言って渡したことが後ろめたくて、モニカが尽くしてくれればくれるほど、申し訳ない気持ちになっているわけです。

I will! But not tonight. は、「こういうことは(いつか近い将来)やめるわ、でも、今日はやめない[やめるのは今日じゃない]」という感覚。
そして、ディナーの音楽として、あなたが作ってくれたあのテープを聞くことができるかな、って思ってたの、と言います。

テープを再生すると、流れてきたのは、The Way You Look Tonight という曲。
Wikipedia 英語版: The Way You Look Tonight
を見ると、さまざまな人にカバーされているスタンダードだということがわかります。
邦題では「今宵の君は」というタイトルがつけられているようですね。

手作りのものが見つからず、寝室で見つけたカセットテープをとっさに手作りだと偽ってプレゼントした時、以下のようなやり取りがありました。
モニカ: Oh, what a great gift! Is "The Way You Look Tonight" on it? (まぁ、何て素敵なプレゼントなの! "The Way You Look Tonight" は入ってる?)
チャンドラー: (momentarily terrified) Maybe we'll have to listen and see! ([一瞬、怯えて] 多分、聞いてみたらわかるよ!)

モニカが、「このテープにその曲は入ってる?」と真っ先に尋ねた曲が入っていたので、モニカは感動しているわけです。と同時にチャンドラーも、「良かった、この曲、入ってて…」と安心しているだろうこともわかります。

ロマンティックなムードになって、二人はゆっくり踊り始めます。
You are just the sweetest. は、フレンズでよく出てくる、You're (so) sweet. の最上級の形で、「あなたってほんとに、最高に優しいのね、素敵ね」というニュアンス。
そんな感じでいい雰囲気になる二人ですが、次のト書きを読むと、笑ってしまいますね。
「奇妙で聞き覚えのある声がプレーヤーから聞こえてくる」という部分が、声が特徴のキャラ、ジャニスの説明として絶妙な感じ。

The Way You Look Tonight の曲の合間に、ナレーションのようにジャニスの声が入っており、「私は the way you look every night が好き、だから、"The Way You Look Tonight" というタイトルの、この曲をテープに入れたのよ」というようなメッセージが入っています。
改めてその曲のタイトル the way you look tonight を直訳してみると、「今夜、あなたがどのように見えているかという様子」みたいな感じになるでしょうか。
「今夜のあなたの様子、姿」みたいな意味なので、曲の邦題も「今宵の君は」と訳されているわけですね。
それと同じ感覚で、ジャニスは「今夜だけではなくて、毎晩のあなたの様子、あなたの姿を私は愛してる、だからこの曲を選んだの」と曲選択の理由を説明していることになります。

こういう the way は、ビリー・ジョエルの名曲、Just The Way You Are のニュアンスと同じですね。
この曲の邦題は「素顔のままで」ですが、原題のニュアンスが「君が今あるそのままの状態で」という感覚なので、そういう邦題になったわけです。
その「素顔のままで」の歌詞に、"I love you just the way you are" というフレーズがありますが、それは「そのままの君を愛している」ということになります。
the way you look や、the way you are などのフレーズは、そういう恋人同士でのロマンティックな会話によく登場するということですね。

「誕生日おめでとう、Love, Janice」というメッセージから、このテープはジャニスがチャンドラーの誕生日にプレゼントしたものであることも、モニカにバレてしまったわけです。
チャンドラーの手作りだと思って感激していたモニカは、真実を知って驚きあきれた顔をしています。
その様子に気づいたチャンドラーは、そのテープのナレーションなど聞かなかったかのように、さきほどの You are just the sweetest. と言ったモニカに返事する形で、「いや、(僕じゃなくて)最高に素敵なのは君だよ!」とごまかそうとするのですが、モニカは「もうだまされないわ」という怖い顔で、キスしようとするチャンドラーから逃げるように後ずさりするのにも笑えますね。

ジャニスの強烈キャラにはいつも笑ってしまいますが、絶妙なタイミングで登場した彼女の「声」だけでも、ここまでのインパクトを与えられるところに、見事にキャラ立ちしたジャニスというキャラの完成度(?)を見る気がして、面白いなと思いました。
こういうところが、シリーズものの醍醐味、というところですね。


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posted by Rach at 08:43| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月01日

望むものを何でも、こっちとあっちで フレンズ6-17その3

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今年のバレンタインデー当日はモニカが忙しかったため、2週間遅れで祝うことにしたチャンドラーとモニカ。
それぞれが相手のために手作りの贈り物をする、と約束したのですが、チャンドラーはプレゼントを手作りすることができません。
二人の寝室で、適当なものを探していたチャンドラーは、a mixed tape (音楽や音声をミキシングした編集テープ)を発見し、それを手作りギフトとしてモニカに贈ることにします。
手作りカセットテープ(カセットテープ、って時代を感じさせますが…笑)に感動したモニカは、自分のプレゼントをチャンドラーに渡すのですが、
(He opens his present to find Phoebe's sock bunny from earlier.)
チャンドラーが自分へのプレゼントを開けると、先のシーンで出てきたフィービーの(手作り)靴下バニー(ソックスで作ったウサギ)であることがわかる。
チャンドラー: It's a sock bunny. (靴下バニーだ。)
モニカ: Yeah-yeah, remember how I call you bunny? (そう、そうよ、私があなたをバニーって呼ぶのを覚えてるでしょ?)
チャンドラー: Not really. (いや、あんまり。)
モニカ: Well, I did one time, and-and I want to start doing it more. See, that's what this is about. (そうねぇ、一度、そうした[あなたをそう呼んだ]わ、そして、もっとそうするように始めたいと思うの。ほら、これは、そういうことなのよ。)
チャンドラー: I see. Y'know umm, Phoebe makes sock bunnies. (わかったよ。ほら、うーんと、フィービーは靴下バニーを作るよね。)
モニカ: No! No, she doesn't. Uh Phoebe, what she makes- that's uh- they're sock rabbits. They are completely different-- Okay! Okay! Okay! I didn't make it! I'm sorry! I totally forgot about tonight and the fact that we're supposed to make the presents! (いいえ! いいえ、フィービーは作らないわ。あー、フィービー、彼女が作るのは、それは…靴下ラビットよ。それって全く違う…。わかった、わかった、わかった! 私はそれを作ってない。ごめんなさい! 今夜のことと、私たちがプレゼントを作ることになっていたって事実を、私はすっかり忘れてたの!)
チャンドラー: Oh, it's okay. I don't-- (ああ、いいんだよ、俺も…してないし…)
モニカ: No-no, it's not okay! It's not! I mean you were just.... You're so incredible! You went through all this time and effort to make this tape for me! Y'know I'm just gonna- I, I am gonna make this up to you! I will! I-I am going to cook anything you want in here (points to the kitchen), and I am going to do anything you want in there! (Points to the bedroom.) (いいえ、よくないわ! よくない! だって、あなたはただ… あなたってすごいわ! あなたはこんな時間と努力をかけて、私のためにこのテープを作ってくれたんだもん! ほら、私はあなたにこの埋め合わせをするわ! きっとよ! 私はあなたが望むものを何でも料理してあげるわ、こっちで[台所を指差す] そして、あなたが望むことを何でもしてあげるわ、そっちで[寝室を指差す]。)
チャンドラー: (thinking it over) Well, I did put a lot of thought into the tape. (They both run into the bedroom.) ([その件について思いを巡らせて] そうだな、そのテープのことはほんとにいろいろと考えたんだよなぁ。 [二人は寝室に走って入る])

部屋で偶然見つけた編集テープを「俺の手作りなんだ」とプレゼントしたチャンドラーでしたが、モニカからのプレゼントは、ソックスでできたウサギ(a sock bunny)。
これより前のシーンで、「何か手作りのものを持ってない?」と、チャンドラーがフレンズたちに相談していた時に、フィービーが見せていたのがこれと全く同じものでした。
だから、チャンドラーは、そのバニーを見て、唖然としているのですね。

モニカは自分の手作りだとごまかそうと必死で、「私があなたをバニーって呼ぶの、覚えてるでしょ?」と言います。
Not really. は「あんまり覚えてない、よく覚えてない」みたいなニュアンスで、完全否定ではありませんが、はっきり完全否定すると角が立つので、こんな風に軽く否定してみた、というところでしょう。
チャンドラーにバレているとも知らず、モニカはまだ、嘘を続けます。
I did one time. は、I called you bunny one time. 「私は過去に一度、あなたをバニーと呼んだ」という意味。
その後の文章を直訳すると、「あなたをもっとたくさんバニーと呼ぶことを始めたいと思っている」ということで、「過去に一度あなたをバニーと呼んだけど、これからはもっとそう呼びたいと思ってるの」という感じですね。
See, that's what this is about. の that は、直前のモニカ自身のセリフ、「あなたを過去にバニーと呼んで、これからもっとそう呼びたいと思っていること」を指します。
this は、チャンドラーへのプレゼントの靴下バニー、もしくは、「チャンドラーに靴下バニーをプレゼントすること」を指すでしょう。
日本語では、「ね、これはそういうことなのよ」と訳しましたが、それはつまり、「こんな風にあなたにバニーちゃんのプレゼントをあげたのは、あなたをこれからもっとバニーと呼びたいと思っているからなのよ」と言っていることになります。

ついにチャンドラーは、「フィービーが靴下バニーを作る」ことをモニカに告げます。
このセリフについては、makes という「現在形」が使われているのに注目すべきですね。
チャンドラーは、「モニカが作ったと主張している、その靴下バニーは、フィービーが作った(ものだ)」と言っているわけではありません。
目の前の靴下バニーの作者が誰かを言っているのではなくて、「フィービーが(フィービーも)、靴下バニーを作るんだ、作るよ」と言っているだけです。
いきなり、モニカのプレゼントを「それはフィービーの作ったもんだろ!? モニカは嘘をついてるんだろ?!」と否定するのではなく、「俺はフィービーがそれと同じような靴下バニーを作ることを知ってるんだけど」と先にやんわり伝えることで、「俺はそれがフィービー作だとわかってるんだけどな」と言外に示唆しているわけですね。
これまでのフレンズで何度も出てきたように、現在形は「習慣、習性」を表しますので、チャンドラーのセリフはあくまでも、「フィービーは靴下バニーを作る」という彼女が日常行う行為を語っているだけであって、決して、Phoebe made the sock bunny. 「フィービーが”その”靴下バニーを作った」と直接的にモニカの嘘を糾弾しているわけではない、ということです。

現在形を使ったチャンドラーに対して、モニカも現在形の否定文で、「フィービーは靴下バニーを作らないわ」と否定します。
その後も、「フィービーが作るのは靴下ラビットで、靴下バニーとは全然違うわよ…」みたいに、理由にならない理由を言っているところに、追い込まれてしまっている様子がよくわかりますね。
ついに意を決して、「私は靴下バニーを作っていない」と自分の手作りでないことをモニカは認め、「今夜のこと、プレゼントを手作りすることになってたこと、をすっかり忘れてたの!」と正直に謝ります。

チャンドラーも偶然部屋で見つけた音楽テープを「俺の手作り」と嘘をついて渡しただけなので、謝るモニカを見て、「いや、いいんだよ、俺もこのテープを作ってないんだ(I don't make this tape.)」と告白しようとしたのですが、I don't-- まで言ったところでモニカがセリフをかぶせてきて、「よくないわ! あなたはほんとに素晴らしいんだもの!」と言って、チャンドラーが自分のために手間をかけて音楽テープを編集してくれたことを賞賛します。

You went through all this time and effort to make this tape for me! の go through は「耐える、切り抜ける、終える」みたいな「やり遂げる」感覚ですね。
「私にこのテープを作るために、このすべての時間と努力をかけてやり遂げてくれた」みたいな感謝の気持ちです。
あなたは手間暇かけて私に手作りのプレゼントを作ってくれた、だから、(他人のプレゼントを使ってごまかそうとした)私にどうか埋め合わせをさせて、みたいにも言っています。

モニカは、I am going to 「私は…するつもりである」を使って、埋め合わせの内容を説明しています。
前半は、「あなたが欲しいものを何でも料理してあげる、ここで」と言って、here のところで台所を指差しています。
後半は、「あなたが(して)欲しいことを何でもしてあげる、あそこで」と言って、there のところで寝室を指差していますね。
シェフであるモニカが、「あなたの好きな料理を何でも作ってあげる」というのは、埋め合わせとしてまず想定される話ですが、in the kitchen の部分をあえて、in here と言って指で場所を示しているのがポイントですね。
同様に、後半では、「あなたの望むこと、何でもしてあげるわ、あっちでね」と寝室を指差すことで、「え? あっち、つまりベッドルームで何でも好きなことをしてくれるの?!」とチャンドラーが喜び、寝室とはっきり言うよりも「あそこで」と言う方が余計にエッチな雰囲気が増す、という効果があるわけです。
どちらも同じように、anything you want 「あなたが望むもの・ことを何でも」という表現が使われているのもポイントですね。
動詞は、cook と do のように異なってはいますが、場所に関しては、台所と寝室、という具体的な場所の単語は出さずに、here と there を指で示すことで、「こっちであなたの望むもの(を料理する)、あっちでもあなたの望むこと(をする)」と言っているところに、よりセリフとしての面白さが出ていることになるでしょう。

そのテープは自作じゃない、と告白しかけていたチャンドラーでしたが、「あっちで何でも望むことをしてあげる」と言われて、急に表情が変わるのも面白いです。
put thought into を直訳すると、「考え、思考を…に入れる、注入する」という感覚になるでしょうか。
今回は、put a lot of thought into ですから、「多くの考えを…に注入する」みたいな感じで、「…のことをいろいろとよく考えた、時間をかけて考えた」というニュアンスになるでしょう。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
put time/energy/work/enthusiasm etc. into something : to use a lot of time, energy etc. when you are doing an activitiy.
例) The kids have put a lot of energy into planning the trip.

つまり、「何かの活動をしている時に、多くの時間やエネルギーなどを使うこと」。
例文は、「その子供たちは、旅行の計画に多くのエネルギーを費やした」。

ロングマンの英文では、「時間、エネルギー、仕事、情熱」などが使われていますが、今回のチャンドラーのセリフでは、thought になっているので、「そのテープを作るのに、あれやこれやといっぱい悩んで考えたんだ」みたいなニュアンスで使っていることになります。

少し前にモニカが、You went through all this time and effort to make this tape for me! と言ってくれたことを、別の表現で言い変えた感じです。
I did put のように、強調のための did が入っていますので、put a lot of thought をさらに強調した感じで、「そのテープ作成に当たっては、ほんと、いろんなことを考えに考えたんだよ〜」と、自分がそのテープを作るのにどれだけの努力をしたか、ということを主張しているわけですね。

そのまま、寝室に走って行く二人に笑ってしまいますが、最初は「俺も自作じゃない」と言おうとしていたのに、モニカのセクシーなお誘いにつられて、「いやぁ、それを作るのには、随分苦労したんだよ」と、ころっと変わる様子をセリフから感じていただければと思います。


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posted by Rach at 16:19| Comment(4) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする