2012年07月30日

heが指しているのは誰か? フレンズ6-23その4

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[Scene: Joey and Rachel's, Paul is still crying as Chandler enters.]
ジョーイとレイチェルの家。ポールはまだ泣いていて、そこにチャンドラーが入ってくる。
ポール: Rachel? (レイチェル?)
チャンドラー: No. How are ya, Paul? (Starts to look for his credit card.) (違うよ[レイチェルじゃないよ]。元気、ポール? [自分のクレジットカードを捜し始める])
ポール: (acting manly to try and cover up his crying) Okay. Chandler, did your dad ever hug you? ([自分が泣いていたのを隠そうとするために男らしく振る舞いながら] なぁ、チャンドラー、君のパパは(かつて、これまでに)君をハグした(ことがある)?)
チャンドラー: No. Did he hug you?! (いいや(ハグしなかった)。俺のパパが君をハグしたのか?!)
ポール: No! No! It's just that, my dad never did. I miss my dad. (いや、そうじゃない! 違うよ! ただ、僕のパパはこれまで僕をハグしなかった、ってだけのことなんだ。パパが恋しいよ。)
チャンドラー: Well, you can see my dad in Vegas kissing other dads. (うーんと、ベガスで俺のパパが他のパパたちにキスしてるとこは見られるよ。)
ポール: Hey, Chandler? (なぁ、チャンドラー?)
チャンドラー: Yeah? (ん?)
ポール: Would you.... Would you hug me? (俺をハグしてくれる?)
チャンドラー: I'm a little busy here, Paul. (俺は(今ここで)ちょっと忙しいんだよ、ポール。)
ポール: That's exactly what my dad used to say! (Starts to breakdown again.) (それは俺のパパがよく言っていたことと全く同じ(セリフ)だ! [また泣き出しそうになる])

レイチェルに子供の頃の思い出話をした後、泣き始めたポール。
レイチェルが買い物に行っている間も、一人でずっと泣いています。
ドアの音がしたので、「レイチェル?」と尋ねるのですが、入ってきたのはチャンドラー。
それまでしくしく泣いていたポールは、チャンドラーにはそんな様子は見せまいと、姿勢や歩き方に男らしさを出していますが、ハグについての質問をしています。

Did your dad ever hug you? は、「君のパパは君をハグしたか?(これまでに・過去に、君をハグしたことがあるか?)」ということですね。
それに対して、チャンドラーは、No. と答えています。
これは、No, he didn't. つまり、My dad didn't ever hug me. 「いいや、俺のパパは俺をハグしなかった」と言っていることになります。
今度はチャンドラーが、ポールに同じような質問を返していますが、Did he hug you?! については、その he が誰を指すか、ということに注目したいと思います。

この he が誰を指すか、という件については、「英語の仕組みを考えると、やはりそういう結論にならざるを得ない」ということなのですが、あくまで「私はこう解釈しました」という話であって、100%絶対そうだ!と断言するつもりはありません。
そういうことを踏まえて、お読みいただけると幸いです。

その二人のやり取りを、何となく雰囲気で意味を捉えてしまうと、
ポール:君のパパは君をハグしたか?
チャンドラー:いいや(しなかった)。君のパパは君をハグしたか?
のように解釈してしまいそうになりますが、Did he hug you?! の he は、直前に出て来た男性を指す代名詞ですから、he = (ポールが言うところの) your dad、すなわち、「チャンドラーのパパ」を指すはずです。
日本語で「彼は君をハグしたの?」と訳すと、日本語の「彼」は英語の he に比べて、対象が漠然としているために、「父と子という関係を相手に置き換えた形で同じ質問をしている」ように解釈することも可能な気がしますが、英語でこの文脈で he が出てきた場合は、直前のポールのセリフに出てきた your dad、すなわち、チャンドラーのパパを指していることになると私は思うのですね。

過去記事、フレンズ3-11その35 のコメント欄 で、So do I. に関する、興味深いご意見をいただいたことがありました。
概要をお話しますと、ある人 (A) が、"I kiss my wife every morning." と言った後に、別の人 (B) が「自分も同じことをする(私も自分の妻に毎朝キスをする)」と言おうとして、So do I. と言ってしまうと、英語では、"I kiss her[his wife] every morning, too." という意味になってしまう…という内容でした。
so というのは、kiss my wife every morning (my wife は、A にとっての「私の妻」すなわち「A の妻」という意味)を省略しているのであって、B が主語を I にして話しても、目的語が自動的に my wife (つまり、「B の妻」)に置き換わるわけではない、ということですね。

日本語で「うちもそうです。私もそうです」と言った場合には、主語が「私」に置き換わると、所有格も「私の」に置き換わる感覚がありますが、英語では「省略されている単語」は明白であり、「私の」に置き換えたい場合は、はっきりそう明示する必要がある、ということになるでしょう。

この So do I. の感覚に通じるものが、今回の Did he hug you?! にもあるように私は思うわけです。
話の流れだと、「君の場合はどうなのか?」を尋ねているように思えても、he が自動的に、your dad に置き換わるわけではなく、やはり、he = Chandler's dad という関係は崩れないはずだと思うわけです。
ですから、もしチャンドラーが、「俺のパパは俺をハグしなかったけど、君のパパは君をハグしたのか?」と尋ねたいなら、No. Did your dad hug you? のように、はっきり、your dad と表現しないといけないことになるはずだと思います。

その後に続くセリフでは、もう he という言葉は使われず、それぞれが、my dad という言葉で自分の父親を表現しています。
それぞれの父親の話が出てきた後に he を使うと、どちらの父親を指すかがわからなくなるからですね。
そういう紛らわしい場合には、毎回、my dad と表現せざるを得ないわけです。
チャンドラーのパパの話が出た直後(で、なおかつ、ポールのパパの話が出る前)の he であれば、それはチャンドラーのパパを指すことが明白なので、その時だけは、he で言い換えることができた、ということになるでしょう。

つまり、「俺のパパは俺をハグしなかったけど、その彼(俺のパパ)は君をハグしたのか?」というのが、チャンドラーのセリフの意味だと私は解釈しました。
ですから、ポールは、「違う、違う、(君のパパが僕をハグしたとか)そういうことじゃなくて、ただ、「僕のパパ」がこれまで(決して)僕をハグしなかった、ってだけなんだ」と、言っているわけですね。
No, it's just that... というのは、「いや、ただ…ってだけなんだ」のように、何か相手が誤解しているらしいことを訂正するニュアンスのフレーズですよね。
「彼(君のパパ)の話じゃなくて、僕のパパのことなんだ」という感じで、It's not that he/your dad hugged me. It's just that my dad never did. (=never hugged me.) と言っていることになるでしょう。

普通は、唐突に誰かが「君のパパは君をハグしたことある?」みたいに尋ねてきたら、「この人は自分の父親にハグされたことなくて、だから人にそういうことを尋ねているのかな?」と思いますよね。
チャンドラーもそれはわかっていたはずですが、わざとそれに気づかないふりをして、「俺はパパにハグされたことないけど、そんなこと聞くってことは、もしかして俺のパパが君をハグしたわけ?」みたいに、ちょっとゲイのジョークを込めて返したのだと思います(「ゲイのジョーク」については、後にもう少し語ります)。
チャンドラーのセリフ、Did he hug you?! は、HUG の部分が強く発音されていますが、それも「俺のパパが君を”ハグ”したのか?!」と、ハグという行為に驚いている感じが出ているように思います。

自分の父親にハグされたことないんだ、と告白した後、パパが恋しい、パパに会いたい、みたいなことをポールは言っています。
チャンドラーはまた、自分のパパの話を持ち出して、「(君のパパに会う方法は俺は知らないけど)俺のパパなら、ベガスで他のパパにキスしてるところを見ることができる」と言っています。

これまでのエピソードでも何度か語られていたように、チャンドラーのパパは、ベガスでゲイのショーに出ているような人なのですね。
そういう設定があるために、「パパが誰かをハグした」という話になると、父と子の親子のハグではなくて、「俺のパパがどこかの男性をハグした」というゲイの人にありがちな話だとチャンドラーが受け止めるのが、ある程度、自然に(?)思えるわけですね。
チャンドラー自身がよくゲイだと間違えられる、パパがベガスでゲイのショーをしている、という、ファンには周知の設定があるために、チャンドラーの、Did he hug you?! という驚いたような返しが、ゲイを彷彿とさせるジョークとして成立するわけでしょう。

ですがポールは、チャンドラーのパパがゲイである、という話に食いつく様子もなく(多分、ポールは自分の幼少時代の辛い記憶で頭がいっぱいなのでしょうね)、言いにくそうに「俺をハグしてくれる?」みたいに言っています。
チャンドラーは、「俺は今ちょっと忙しいんだけど」と言って、その依頼を断ろうとします。
実際、チャンドラーは指輪を買うためのクレジットカードを取りに戻ってきただけで、カードが見つかったらさっさと店に戻るつもりだったのも事実です。
ですが、その言葉を聞いたポールは、「(君が今言った)その言葉は、俺のパパがよく言っていたのと全く同じだ!」と言って、また泣きそうになってしまいます。
小さい頃、パパにぎゅっと抱きしめてもらいたいと思っても、パパはいつも忙しそうにしていて、「今は忙しいからダメだ」みたいに拒まれた…そういう記憶がチャンドラーの言葉でよみがえってしまったようですね。


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posted by Rach at 17:12| Comment(4) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月27日

know ofとknowの違い フレンズ6-23その3

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ポールにもっと心を開いてもらいたい、と思っていたレイチェルは、何とか彼から子供の頃の思い出話を聞き出すのですが、そのことをきっかけに、ポールは次から次へと、つらかった思い出を語り出し、ついには泣きだす始末。
[Scene: Monica, Chandler, and Phoebe's, Monica is there as Rachel enters.]
モニカ、チャンドラー、フィービーの家。モニカがそこにいて、レイチェルが入ってくる。
レイチェル: Oh, my God! Oh, my God!! (なんてこと、なんてこと!)
モニカ: Still crying? (まだ泣いてるの?)
レイチェル: Like a little girl. I know. I know. I know. This is all my fault. I wanted him to open up. But God, I didn't know that I was gonna unleash this-this weepy, clingy, moist monster! (小さな女の子みたいにね。わかってる、わかってる、わかってる。これは全部私のせいよ。私が彼に心を開いてもらいたいって望んだんだもの。でも、あぁ、私は知らなかったのよ、こんなに涙もろくて、粘っこい、じめじめしたモンスターを解き放つことになるなんて。)
モニカ: Y'know, I only know of two surefire ways to shut a man up. And one of them is sex. (ねぇ、男を黙らせる2つの確実な方法がある、って聞いたことあるだけなんだけど。で、その1つは、エッチね。)
レイチェル: What's the other one? (もう1つの方法は何?)
モニカ: I don't know. I've never had to use the other one. I'm just saying, y'know, if we're having sex, he's not gonna be talking. (さあね[知らないわ]。もう1つの方法を使わなければならなかったことが今までなかったもの。ほら、ただこういうことよ、もし二人がエッチしているなら、男性は話したりしないもの。)
レイチェル: Oh, that's right. You're the talker. (They both reflect on that briefly) Anyway uh, great idea! Umm, I gotta go to the store. I told him that I would buy him some more tissues. (あぁ、その通りね。話すのはあなたの方だもんね。[二人は今の発言を一瞬考える] とにかく、あー、いいアイデアね! あー、私はお店に行かなきゃ。ポールに言ったのよ、彼にもっとティッシュを買ってくるって。)
モニカ: Oh, we have some.... (あぁ、(ティッシュなら)うちにあるわよ…)
レイチェル: No, you don't! (いいえ、あなたの家には、ないわ!)

「(ポールは)まだ泣いてるの?」と尋ねるモニカに、レイチェルは「ええ、小さな女の子みたいに(しくしく)泣いてるわ」と返します。
そのことについて苛立ち(いらだち)ながらも、そうなったのは自分のせいだとも認めていますね。
「わかってる、全部私のせいよ。私が彼に心を開いて欲しいと望んだから。でも知らなかったのよ(こんなことになるなんて)…」という流れですね。

weep は「涙を流して泣く」という動詞で、weepy はその形容詞で「涙もろい、涙ぐんだ」。
cling は「くっつく」という動詞で、clingy は「粘着性の、粘っこい、粘りつく」「まといつく」という形容詞。
moist は「湿った、湿っぽい」「(目が)うるんだ」という形容詞。moisture 「湿気、水分、モイスチャー」の関連語ですね。

leash は名詞で「(犬などをつなぐ)革ひも、鎖」。動詞では「(犬など)を革ひもでつなぐ」という意味になり、その動詞に un- という「逆の動作を表す接頭辞」をつけることで、「革ひもをはずす・解く」「束縛を解く、解放する」という意味になります。
「彼に心を開かせようとすることで、ジメジメ、ネチネチと泣いてばかりのモンスターを解放してしまうことになるなんて、知らなかったのよ!」と言いたいのですね。

ポールが泣きやまないと嘆くレイチェルに、モニカは、男を黙らせる2つの確実な方法について語ります。
surefire は「確実な、成功間違いなしの」という形容詞。

ここでの二人のやり取りを簡単に書くと、「2つの方法を知ってる、1つは○○」「もう一つは何?」「知らない」と言っていることになりますね。
2つ知っていると言いながら、1つは知らないと答えていることになり、矛盾を感じる気もしますが、これは、know of と know のニュアンスの違いを意識することで理解できる気がします。

know は「知っている」ですが、know of という形になると「直接的にではなく間接的に聞いて知っている」というニュアンスが出ます。

研究社 新英和中辞典では、
know=〔+of+【(代)名】〕(直接ではないが)〔…のことを〕間接的に知って[聞いて]いる
I know of him, but I don't know him (personally). 彼のうわさは聞いて(間接的に知って)いるが(個人的に)知り合ってはいない。 (注:あとの know は 【他】U「〈人と〉知り合いである」の意味)


LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
know of somebody/something [phrasal verb]
1. to have been told or to have read about someone or something, but not know much about them
例) I only know of him - I've never actually met him.
2. to know that someone or something exists, used especially when asking for or giving advice.
例1) Do you know of any good restaurants in Chinatown?
例2) I know of one or two people who could help you with this.


つまり、1. は、「誰かや何かについて聞いたことがある、読んだことがあるが、それについてはあまり(多くのことを)知らないこと」。
例文は、「私は彼のことを聞いたことがあるだけだ[聞いたことがあるので知っているだけだ]。実際には彼に会ったことはない」。
2. は、「誰かや何かが存在することを知っていること、特に依頼する時、またはアドバイスを与える時に使われる」。
例文1は、「チャイナタウンに良いレストランがあるか知っていますか?」、例文2は、「この件で君を助けることができる人が1人か2人いるのを知っている」。

この know of のニュアンスを当てはめてみると、最初の know of を使ったセリフは、「男を黙らせる確実な方法が2つあると聞いたことがある」というような感覚になるでしょうか。
直接その2つの方法をモニカ自身が知っているわけではなくて、「確実な方法が2つある」って話を聞いたことある、という程度なのでしょう。
ですから、「1つ目は○○」と言えても、「2つ目は(あるらしいけど)私はよく知らない」という流れになるのですね。

know of と know の違いを感じたところで、その2つの方法について見てみます。
モニカによると、1つ目は「エッチ(すること)」で、2つ目は「知らない。使ったことないから」とのこと。
使ったことない、というのは、いつも1つ目を行なうことで問題が解決してしまうから、という意味ですね。
その後も、それを補足するような形でセリフが続いていますが、直訳すると、「もし私と相手の男性とがエッチをしているところなら、彼は話している状態にはならない」ということですね。
グチグチ、メソメソと泣きながら話をするような男性でも、エッチの最中にはそんな話はしないでしょ、エッチに持ち込めば彼を黙らせることができるでしょ、みたいなことですね。

それを聞いてレイチェルは「そうね」と同意した後、You're the talker. と言っています。
直訳すると、「あなたが話す(ほうの)人だ」みたいな感じです。
You're a talker. のように不定冠詞 a ならば、一般論として「あなたはおしゃべりだわ」という感覚になるでしょうが、ここで the talker と定冠詞 the で特定されているのは、if you two are having sex, you're the talker. 「あなたたち二人がエッチしている時には、あなたが話す人(話す担当)だもんね」みたいに言っていることになるでしょう。
別の言い方をすれば、You're the one who's talking while you two are having sex. という感じになるでしょうか。
そのように、the talker は「その状況で話すほうの人」という特定感が感じられる気が(私には)するわけです。
レイチェルは、モニカの話を聞いて、モニカがエッチしているところを頭に思い描いて、「ええ、確かに相手の男性は話さないわね、もっぱら話しているのはモニカの方だもんね」と言っているのだと思います。

ト書きにもあるように、そこで一瞬、奇妙で気まずい間(ま)が流れます。
言った瞬間、レイチェルも「あれ、まずいこと言った?」みたいな顔で視線を上にしていますし、モニカは伏し目がちで、顔がこわばっていて、レイチェルと視線を合わせようとしません。
モニカの顔には焦りみたいなものも見え、レイチェルも横目でモニカを見て、あっちゃー、みたいな顔もしています。
これは、モニカのエッチの様子を、レイチェルが詳しく知っていることを暴露してしまったために、お互い気まずくなっているわけですね。
偶然聞こえたのか、聞き耳を立てていたのかは知りませんが(笑)、そういう最中に聞こえてくるのは確かにモニカの声だけだわ、というのをレイチェルが言ってしまったために、「そんな時の声を聞かれてた?」と知り、恥ずかしくてレイチェルの顔を見られなくなってしまったわけですね。
レイチェルの方も、本来ならば、いくら(元)ルームメイトでかなりプライベートなことを知っていたとしても、あえてそれには触れないでいるのが、お互いのプライバシー尊重のためには必要だとわかっていたはずですが、モニカがエッチの最中の話を例えに出したのにつられて、つい、口が滑ってしまった、ということになるでしょう。

気まずい時に話を切り上げるのに便利な、anyway を使って、レイチェルは「お店に行かなきゃ。(泣いてばかりいる彼のために、涙を拭く)ティッシュを買ってくるって言ったから」と言いながら、そそくさと部屋を出て行こうとします。
モニカが言いかけた、we have some... は、we have some tissues here (in my apartment) ということですね。
「ティッシュなら(この部屋の住人である)私たちが持ってる」→「ティッシュなら、わざわざ外の店に買いに行かなくても、うちにあるわよ」と言っていることになります。
それに対してレイチェルは、No, you don't! と強く否定していますね。
「いいえ、あなたたちはティッシュを持ってないのよ! ここはティッシュはないのよ!」と断言している形になりますが、それは、気まずいことを言ってしまって早くここから逃れたいのと、この家のティッシュを借りれば、またすぐにポールのところに戻らないといけないので、外に出かけることでポールのところに戻るまでの時間を少しでも稼ぎたい、という思いの両方からでしょうね。
「あなたがあると言っても、ティッシュはここにはないの!」と強く言うことで、「ティッシュはないってことにしといて!」みたいな気持ちが込められるということですね。


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posted by Rach at 15:59| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月25日

古生物学者なら掘り下げて フレンズ6-23その2

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モニカがチャンドラーに内緒で結婚式場を予約していたと知って、狼狽していたように見せていたチャンドラーでしたが、実は彼の方もモニカに内緒で、その式場を下見していました。
チャンドラーは婚約指輪を買おうと決め、そのことをフィービーと相談していた時に、ロス&ジョーイが入ってきたので、チャンドラー&フィービーはこそこそと逃げるように部屋を出て行ってしまいます。
その後の、セントラルパークでのシーン。
ロス: Hey, Pheebs, what-what was the deal with you and Chandler blowing us off before? (ねぇ、フィービー、少し前に、君とチャンドラーが僕たちを避けたのは一体どういうこと?)
フィービー: Yeah! That was so weird, huh? (そうね! あれってかなり変だったでしょ?)
ロス: Phoebe, why did you do it? (フィービー、どうしてそんなことしたの?)
フィービー: I didn't do it! It was Chandler! He's.... He's mad at you! (私がしたんじゃないわ! チャンドラーよ! チャンドラーが…彼があなた(たち)に怒ってるのよ!)
ロス: What?! Why?! (何だって? どうして?)
フィービー: Please, I think you know why. (全くもう、あなたはどうして(彼が怒っている)かを知ってると思うけど。)
ロス: I can't think of anything. (何も考えることができないよ。)
フィービー: Come on, Ross. You're a paleontologist. Dig a little deeper. (ちょっと、ロス。あなたは古生物学者でしょ。もう少し深く掘り下げなさい[掘り下げなきゃ]。)
ロス: Wait a minute, is it because Joey and I didn't invite him to that Knicks game a couple of weeks ago? (ちょっと待ってよ。それって2、3週間前に、ジョーイと僕とがチャンドラーをあのニックスの試合に招待しなかったから?)
フィービー: Do you think that's something that he'd be mad at you for? (それが、チャンドラーがあなた(たち)に対して怒ってることだとあなたは思うの?)
ロス: I guess it could. (可能性はあると思うよ。)
フィービー: Well, then I think that's it. (そう、じゃあ私もそれだと思うわ。)
ロス: Well, if he's angry, he really shouldn't just cover it up. I-I wish he would just tell me the truth. (うーん、もしチャンドラーが怒ってるなら、彼はそれを隠そうとすべきじゃないよ。本当のことをただ言えばいいのに、って僕は思うね。)
フィービー: Oh, if that's what you want, then you really should run him under hot water and bang his head against the table. (あぁ、もしそれがあなたの望みなら、そしたらあなたは彼を熱湯の下に通して、彼の頭をテーブルに打ちつけるべきよ。)

what's the deal? というのは、「どうしたの?」という意味。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
what's the deal? : used when you want to know about a problem or something strange that is happening
例) So what's the deal? Why is he so mad?

つまり、「今起こっている問題や何か変なことについて知りたいと思っている時に使われる」。
例文は、「それで、どうしたの? どうして彼はそんなに怒ってるの?」。

blow off は「吹く」+「分離」なので、「吹き飛ばす」が基本的な意味となり、そこから「避ける、無視する」という意味でも使われます。
「吹き飛ばす」という日本語からも、その対象となるものを軽んじて疎んじる感覚は感じられますよね。

「あれは一体どういうことなの?」と問われたフィービーは「ええ、あれって変だったでしょ」と様子がおかしかったことを認めます。
そして「どうしてそんなことをしたの?」と問い詰められて、「私がしたんじゃなくて、チャンドラーがやったことよ」と、自分のせいじゃないと主張します。
チャンドラーはあなた(or あなたたち)に怒ってるのよ、と言われても、ロスにはすぐには思い当たる節(ふし)がないようです。
「理由ならわかってるでしょ」「何も思いつかないよ」というやり取りの後のフィービーのセリフ、
You're a paleontologist. Dig a little deeper. が面白いですね。

paleontologist はロスの職業である「古生物学者」。
Dig a little deeper. を直訳すると、「もう少し(より)深く掘れ」になります。
ロスのように恐竜を研究している学者は、骨を発掘することが仕事の一つですよね(実際にシーズン1では中国での発掘調査の話も出てきました)。
また、dig deep には「深く掘り下げて調べる、探究する」という意味もあります。

Macmillan Dictionary では、
dig deep : to try very hard to find out information about someone
例) If I'd dug deeper, I might have found out what happened to his wife.

つまり、「誰かについての情報を見つけようと非常に努力すること」。
例文は、「もし私がもっと深く調べていたら、彼の妻に起こったことを見つけられたかもしれなかったのに」。

ですから、「ロス、あなたは古生物学者なんだから、もっと深く掘らなきゃ」と言いつつ、同時に「もっと深く掘り下げて調べなきゃ、探究しなきゃ」とも言っている、ダブルミーニングのしゃれになっているわけです。
日本語でも「深く掘り下げる」と言えば、「表面的なことだけではなく、深い部分まで徹底的に調べる・考える」というニュアンスになりますので、その感覚は同じですね。
ですから、このフィービーのセリフは、「あなたは古生物学者なんだから、もう少し深く掘り下げなさい」という日本語に訳せば、「発掘する」と「深く調べる、考える」との両方の意味で使っていることがわかるので、直訳してもそのまま日本語のしゃれとして通用する例の1つと言えるでしょう。
掘る、掘り下げる、という言葉の持つイメージは、日英同じだ、ということですね。

「もっと掘り下げろ、深く考えろ」と言われたロスは、「ニックス戦にチャンドラーを招待しなかった(誘わなかった)ことが原因かな?」と言います。
その後のフィービーの、相手の腹を探るようなセリフもなかなか面白いですね。
「ニックス戦が原因?」と言った時に、"Yeah, that's it!" 「そうよ、それよ!」と無責任に認めてしまうのも一つの手な気もするのですが、フィービーはあっさりそれを認めることはせずに、「それが、チャンドラーが怒っていることだと、あなたは思うの?」と問い返しています。
「そうである可能性はあると思う」と述べたロスに、フィービーはやっと、「それじゃあ(あなたがそう思うのなら)、それがそうだと[ニックス戦の件が、あなたが探している理由だと]思うわ」と言います。
誘導尋問みたいに相手の考えを引き出して、「あなたがそう思うなら、そうなんじゃない?」と、ちょっと責任逃れをしている感じがありますが、こういう展開にしておけば、「私がそうだと言ったんじゃない、私は嘘をついたわけじゃない」と後から言い訳できる気もしますしね。
嘘を言って何かしら理由を考えないといけない時には、こんな風に話を持っていけばいいのかも?と思えるような話術、テクニックにも思えます。

cover up は「(事実などを)隠す」なので、ロスは「怒ってるなら事実を隠さず、真実を話せばいいのに」と言っていることになります。
「ニックス戦のことで怒ってるなら、黙って無視したり逃げたりしないで、そのせいだってはっきり言ってくれればいいのに」ということですね。

tell me the truth という言葉が出てきたので、フィービーは、「もしそれがあなたの望みなら、もしあなたがチャンドラーに真実を話させたいなら」と言って、「彼を熱湯の下に通して、頭をテーブルに打ちつけるべきよ」と言っています。
このフレーズは、1つ前の記事、熱湯をかけて机に打ちつける フレンズ6-23その1 で取り上げたセリフに出てきましたね。
心を開かないポールを、「蓋の開かない瓶」に例えたフィービーに対して、「じゃあ、彼にお湯をかけてテーブルで頭を叩けばいいの?」のように、瓶の蓋を開ける行為を人間の彼に適用しろっての?みたいにレイチェルはジョークを言っていたのですが、フィービーは「それは人間の心を開かせる方法じゃなくて、人間に真実を吐かせる方法よ」と、まるで残虐な自白の拷問のように言っていた、というジョークでした。
そういうやり取りが視聴者の記憶に残っている間に、またここでそのネタが使われたことになります。
しばらく時間が経ってから、前に使ったギャグやジョークをもう一度使う、というのは、日本のお笑いでもよくある手法ですから、こういうものはコメディの王道と言えそうですね。


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posted by Rach at 16:55| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月23日

熱湯をかけて机に打ちつける フレンズ6-23その1

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シーズン6 第23話
The One With The Ring (ポールは泣き虫)
原題は「リングの話」


[Scene: Central Perk, Phoebe and Rachel are sitting on the couch.]
セントラルパーク、フィービーとレイチェルがカウチに座っている。
フィービー: So how are things going with Paul? (それで、ポールとはどんな感じ?)
レイチェル: Good. Although, y'know, he-he's a private guy. Y'know, I wish I could get him to open up a little bit, share some feelings. (グッドよ。でも、ほら、彼は一人でいるのが好きな人[人前に出たがらない人]なんだけどね。彼がもう少し心を開くようにできればいいのに、感情をシェアさせることができればいいのに、って思ってるの。)
フィービー: That's easy. You just have to think of him as a-as a jar of pickles that won't open. (そんなの簡単よ。ただ彼を、蓋(ふた)が開かないピクルスの瓶だと思えばいいだけよ。)
レイチェル: So what are you saying; I should run him under hot water and bang his head against a table? (それじゃあ、あなたが言ってるのは、私は彼を熱湯の下に通して[くぐらせて]、彼の頭をテーブルに打ち付けるべきってこと?)
フィービー: No, that's what you do when you want to get the truth out of someone. (いいえ、それは、誰かから真実を引き出したいと思う時にすることよ。)

フィービーはレイチェルに「ポールとは今どんな感じになってる?」みたいなことを問うています。
How are things going with Paul? を直訳すると、「ポールとの間で、物事はどんな感じに進んでる?」みたいになるでしょうか。
そこから、ポールとの付き合いの状況や進行具合などを問う質問になるのですね。

レイチェルは、Good. と答えますが、その後に、逆接の意味のある although という単語が続いていることから、何かしらの不満を抱えていることがわかります。
接続詞 although は、「〜だけれども、〜であるが」のように訳されることが多いですが、このように、Good, although he's a private guy. のような形であれば、「グッドなんだけど、でも、彼はプライベートな人なの」のように、「でも、だが」という逆接で文を繋ぐ形で訳した方が自然になるでしょう。
フレンズのセリフでは、Good. He's a private guy, though. 「グッドよ。彼はプライベートな人なんだけどね」のように、文尾に though をつける形がよく出てきますね。
although と though は、although の方が文語的、形式的ですが、ほぼ同じ意味であるために、大抵の場合は置き換えが可能です。
ただ、He's a private guy, though. のような形で、although を文尾に使うことはできませんので、ご注意下さい。

private は「プライベート」という日本語からも何となくイメージは浮かびますが、「一人(でいるの)が好きな、人前に出たがらない、非社交的な」という意味。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
private [adjective] : PERSON [only before noun] a private person is one who likes being alone, and does not talk much about their thoughts or feelings.
例) He doesn't talk much about his family - he's a very private person.

つまり、「(名詞の前のみ) private な人とは、一人でいるのが好きな人、自分の考えや感情についてあまり多くを話さない人」。
例文は、「彼は自分の家族のことをあまり話さない。すごく private な人だ」。

いろいろな日本語の訳語を当てはめなくても、「彼はプライベートな人だ」と表現しても、理解できるようなニュアンスだとは思います。

「彼はプライベートな人なの」と言った後、レイチェルは、I wish I could 「〜できたらいいのに」という仮定法過去を使って、自分の願望を述べています。
open up は「広げる、開ける」で、この場合は「心を開く、気持ちを打ち明ける」という感覚ですね。
open up という、大きな概念の言葉を使った後、もっと具体的に述べる形で、share some feelings 「気持ちをシェアする、共有する」とも表現しています。

「彼に心を開かせたい、気持ちを共有させたい」というレイチェルに対して、フィービーは「そんなの簡単よ」と言っています。
You just have to は「ただ〜しさえすればよい」というニュアンス。
何をすれば良いのか、という以下の文の構造を簡単にすると、think of him as a jar 「彼を瓶と見なす、彼を瓶だと考える」になります。
どんな瓶かの説明が、その後に続く、(a jar) of pickles that won't open ですね。
won't open は「開かない、開こうとしない」なので、彼を「蓋が開かないピクルスの瓶」だと思え、と言っているわけです。

心を開かない人間を、蓋が開かない瓶だと思え、というのは、わかったようなわからないような例えなので、レイチェルは「じゃあ、蓋の開かない瓶に対してするような行動を、彼にもしてみればいいわけ?」と問い返しているのですね。

run him under hot water について。
run の基本的な意味は、自動詞「走る」ですね。
後ろに目的語を取る他動詞では「走らせる」が基本になるでしょう。
そこから、「(機械を)動かす」「(会社を)運営する」という意味にもなるのですね。
また、自動詞 run には「(液体が)流れる」という意味があり、run water という他動詞だと「水を流す、出す」という意味になります。
ただ、今回のセリフでは、確かに water という言葉が使われてはいますが、run の目的語とはなっていないので、「水を流す」という訳語は当てはまらないように思えます。

さらに別の意味を見てみると、run A through B で、「A を B に通す、突っ込む、突き刺す」というような意味もあります。

研究社 新英和中辞典では、
run=〈糸・指などを〉(…に)通す、突っ込む
He ran his hand [fingers] through his hair. 彼は手[指]を髪に通した。


この例文は、自分の髪の毛を手櫛(てぐし)のようにすいているイメージで、これが、her hair なら、彼女の髪の毛を彼の指で「すく」ような、恋人同士がよくやる仕草の描写になります。
これも「彼は髪に指を走らせた」と表現しても、イメージは湧きますよね。
通訳、翻訳を仕事とする方であれば、「日本語として一番しっくりくる言葉」を選ぶ必要が出てきますが、「英語を英語のまま理解する」ことを目的としているのであれば、頭の中に、この run という動作の動きがイメージできればいいわけです。
セリフでは、through ではなく under なので、「熱湯の下に通す[くぐらす]」と私は訳してみましたが、「通す」という訳語が大事なのではなくて、「熱湯の下を走らせた」みたいな動きが run という言葉からイメージできたらオッケーだ、ということです。

bang は元々「ズドン!」(銃声)、「バタン!」(ドアを閉める音)のような擬音語で、この場合は「〜をバンと強く打つ」という他動詞ですね。
ですから、bang his head against a table は、「彼の頭をテーブルに(バンと)強く打ちつける」と言っていることになります。
ジャムなどの瓶の金属製の蓋が固くて開かない場合に、火であぶったりお湯につけたりして膨張させるテクニックは日本人も使いますが、レイチェルはそれと同じようなことを言っているようです(私は温めた後、テーブルにぶつけたりはしませんけれど…笑)。

蓋を温めて、テーブルにガンと打ちつければピクルスの瓶は開くかもしれないけど、それと同じようなことを人間の彼にもやれってこと?と、レイチェルは冗談を言っているのですね。
レイチェルにしてみれば、「まさか本当に瓶みたいに、温めて叩けば開くってもんでもないでしょうに、瓶に例えられてもわからないわ」ということなのですが、その後のフィービーの返しが面白いです。

No とまずは否定しているので、「そんなことを人間に対してするわけないじゃない、私が言っているのは別のことよ」とでも続くのかと思いきや、フィービーの返事は、「それは、誰かから真実を引き出したいと思う時にすることだ」。
つまりフィービーは、「誰かに真実を語らせる、事実を吐かせる場合には、その方法を使うけど、心を開かせる時に使う方法じゃないわ」と言っていることになります。
「人間に対して使う方法じゃない」と否定しているのではなくて、「心を開かせる場合に使う方法じゃない」と否定しているわけですね。
「瓶に例えられても、まさか熱湯をかけてテーブルに頭をぶつけるわけにはいかないし」のように、そんな方法は人間に使えないとレイチェルは言っているのに、フィービーは「真実を吐かせる場合に使う方法だ」と人間に対してその方法を使うことを認めている、というオチになります。
例えば、「24」のように拷問シーンが登場するような作品には出てきてもおかしくないような方法ではありますが、そういうよくある(?)瓶の開け方を、対象を人間として語ってみると、何とも残酷な、口を割らせたり、自白させたりするための拷問みたいになってしまう、という英語表現の面白さが、このやり取りのポイントになっているわけですね。


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posted by Rach at 17:26| Comment(3) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月20日

彼女はそれを信じた? フレンズ6-22その6

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モニカが、モーガン・チェイス美術館で挙式するためのリストに名前を書いたと知り、チャンドラーはパニックになって、しばらく行方がわかりませんでした。
チャンドラーを家で待っていたモニカは、彼が帰ってくると、「おふざけでリストに名前を書いただけで、あなたにプレッシャーを与えるつもりなんかなかった」と必死に弁解し、チャンドラーもそれで納得した様子。
仲直りのハグをした後、
モニカ: All right. I'm gonna go tell Joey that (laughs) that you're back. I was really worried about you. (Exits.) (よーし(それじゃあ)、ジョーイに言ってくるわ [笑って] あなたが戻った、って。私はほんとにあなたのことを心配してたんだから。)
フィービー: (entering from her room) Hey, did she buy it? ([自分の部屋から出てきて] ねえ、モニカはそれを(本当だと)信じた?)
チャンドラー: Totally. (すっかりね。)
フィービー: So did Hildy show you the place? (それで、ヒルディはその場所を見せてくれた?)
チャンドラー: Yeah. It's beautiful. (ああ、きれいだね。)
フィービー: I can't believe you're gonna ask Monica to marry you. (あなたがモニカに結婚を申し込むなんて信じられない。)
チャンドラー: I know. (そうだね。)
(They hug.)
二人はハグする。

モニカは「あなたが戻った、ってジョーイに言ってくるわ。ほんとに心配したんだから」と言って、部屋を出て行きます。
何ともいえない表情で、モニカを見送るチャンドラー。
そこに、自分の部屋からフィービーが出てきて、Hey, did she buy it? と言い、チャンドラーは、Totally. と答えています。
この buy は「買う」ではなくて、「…を(本当だと)信じる」というニュアンスですね。
つまり、「彼女はそれを信じた?」「ああ、すっかり信じたよ」と言っていることになります。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
buy : BELIEVE [transitive] (informal) to believe an explanation or reason, especially one that is not very likely to be true
例) She'll never buy that excuse.

つまり、「ある説明や理由を信じること、特にあまり本当ではないようなことを」。
例文は「彼女はそんな言い訳は絶対に信じないよ」。

ロングマンの語義にあるように、buy は、「あまり本当ではないようなこと」を信じる場合に使われる単語です。
例文も、「そんな”嘘なのがミエミエの下手な言い訳”を彼女が信じるはずない」みたいなニュアンスですよね。
それを考えると、buy が使われたフィービーとチャンドラーの会話からだけで、「チャンドラーが本当とは違うことを言った、何か嘘を言った」らしいことが察せられます。
観客も視聴者も、このやり取りを聞いた瞬間に、「あれ? 何だかちょっと様子が違う」と感じたはずです。
チャンドラーがパニクって、モニカがそれをなだめて…というシーンだったはずが、何かそこには裏がある?と思える瞬間ですね。
フィービーが突然、部屋から出てきたのに、驚く様子もなく、むしろフィービーがそこにいたことを知っていたかのような様子であることも、「裏には何かある」ことを示していますね。

その次のやり取りで、ついに真実が明らかになります。
日本語訳なしの英語のセリフだけで、その「どんでん返し」に気づけた人は、ドラマを英語で楽しめていると言えることになるでしょう。

フィービーが「それで、ヒルディはその場所をあなたに見せた?」と言い、チャンドラーは、「ああ、きれいだね」と答えています。
ヒルディという名前はこのエピソードで何度か出てきたように、モーガン・チェイス美術館の人の名前ですね。
挙式のキャンセルが出たので…とモニカ宛に電話をかけてきた人です。
その美術館の(どうやら結婚式担当の)人が、「その場所をあなたに見せた?」と言っているわけですから、その言葉から、「チャンドラーは、その美術館を訪れ、式場となる場所を見せてもらった?」と言っていることがわかるわけです。
その問いに「ああ、きれいだね、きれいな場所だね」と答えるチャンドラーの笑顔がとても素敵ですね。
観客からもオー!という歓声が上がっています。
英語のセリフで見ていて、この観客と同じタイミングで歓声を上げることができた人、それが「英語を英語のまま理解できている人」だと思います。
「感動のシーンを英語のセリフで理解できた」ということは、何よりも自分の自信となります。
だからこそ、できるだけ「ネタバレ禁止」状態で見るように、私はお薦めしているのですね。

このシーンは本当に、何度見ても泣けてしまいます。
あれほど「コミットメント(commitment=特定の相手と深く真剣に付き合うこと)恐怖症」だったチャンドラーが、モニカに内緒で一人で式場の下見をしてきた、ということが、このセリフからわかるからですね。
"Yeah. It's beautiful." と言う時のチャンドラーの顔には、「コミットメント恐怖症」だった頃の面影はありません。
ずっと結婚に憧れていたモニカのために、人生最大の決心をして、それに心から満足している男の顔、です。

「式場の下見をしてきた?」「ああ、素敵なところだったよ」というやり取りだけで、もう、「チャンドラーはついにモニカと結婚する意志を固めた」ことがわかるのですが、フィービーはさらにそれをはっきりさせる形で、「あなたが結婚してってモニカに言うなんて、あなたがモニカに結婚を申し込むなんて、信じられない」と言っています。
I know. は「そうだね」という感覚で、「フィービーがそれを信じられないっていうのはよくわかるし、俺自身も自分がここまでできたことに驚いてるよ」という感じでしょう。

この時のフィービーの声も、チャンドラーの声も震えています。
もちろん、フィービー、チャンドラーという役を演じる役者としての演技であるのはもちろんですが、演じているリサ・クドロー、マシュー・ペリー自身も、自分たちが演じてきたフレンズのキャラクターの成長を感じて、感無量になっているようにも見受けられます。
演じる俳優たちと、観客、視聴者が一体となって、チャンドラー&モニカのこの画期的な出来事を一緒に喜び合えるのが、観客を入れた舞台で撮影しているシットコムの醍醐味と言えるかもしれませんね。


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posted by Rach at 17:16| Comment(7) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月18日

何か意味があるように取らないで フレンズ6-22その5

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チャンドラーは、モーガン・チェイス美術館からかかってきた電話で、モニカがその美術館で結婚式の予約をしたことを知ります。
モニカが家に帰ると、チャンドラーはパニクった様子で、そのまま家を飛び出してしまいます。
留守電を再生したモニカは、美術館からの電話にチャンドラーが出たことを知り、チャンドラーの動揺の原因を悟るのですが、その後もチャンドラーの行方がわからず困惑しています。
[Scene: Monica, Chandler, and Phoebe's, Monica is pacing, waiting for Chandler to return. Chandler enters.]
モニカ、チャンドラー、フィービーの家。モニカは、チャンドラーが帰ってくるのを待って、歩き回っている。チャンドラーが入ってくる。
モニカ: (going over to him) I'm so sorry. Please stop freaking out. ([チャンドラーに駆け寄りながら] 本当にごめんなさい。どうかパニクるのはやめて。)
チャンドラー: I'm not freaking out. Why would I be freaking out? A woman named Hildy called and said we were getting married. But that happens every day. (Does one of those Chandler noises.) (俺はパニクってなんかいないよ。どうして俺がパニクるわけ? ヒルディって名前の女性が電話してきて、俺たちは結婚する予定だ、って言ってた。でもそんなこと、毎日起こることだしね。[チャンドラーが(パニクった時に)よくやる例の音を出す])
モニカ: Honey, we were at this beautiful place. And I-I-I just put our names down for fun! I mean, what's the harm in that? (ハニー、私たち(女性陣)は、きれいな場所にいたのよ[私たちがいたのは、きれいなところだったのよ]。それで、ただ、おふざけで、名前を書いただけよ! つまり、そのことで何の害があるっていうの、ってね。)
チャンドラー: Right here! (Clucks like a chicken for some reason.) (まさにここに(害があるんだよ)! [どういうわけか、ニワトリのようなクワッという鳴き声を出す])
モニカ: Chandler, please don't think I was trying to pressure you. Phoebe and Rachel just thought-- (チャンドラー、どうか私があなたにプレッシャーを与えようとしてると思わないで。フィービーとレイチェルがただこう思っただけなの…)
チャンドラー: Phoebe and Rachel! So the people that knew about our wedding before me were you, Phoebe and Rachel, Hildy, and apparently some band called, Star Light Magic Seven, who are available, by the way! (フィービーとレイチェル! それじゃあ、俺より前に、俺たちの結婚式のことを知っていた人は、君とフィービーとレイチェルとヒルディと、それから、どうやら「スター・ライト・マジック・セブン」っていう名前のバンドも(それを知ってた)みたいだね。ちなみに、そのバンドは当日空いてるってさ!)
モニカ: It was a mistake. Please don't take this to mean anything, because it doesn't. (間違いだったのよ。どうかこのことを何か意味があると取らないで。だって何の意味もないんだもの。)
チャンドラー: Okay. (わかった。)
モニカ: Really? (ほんとに?)
チャンドラー: Yes. If it really doesn't mean anything, because you know that I'm just not ready.... (ああ。もしそれがほんとに何の意味もないのならね。だって君は知ってるだろ、ただ俺はまだ心の準備ができてないって…)
モニカ: I know. I know. (わかってるわ。わかってる。)
チャンドラー: Okay. (They hug.) (オッケー。[二人はハグする])

freak out は「パニックになる、パニくる」という感じ。
結婚式の予約リストの話を聞いたチャンドラーがどれほどパニクっているか、モニカはよーくわかっている、それで帰ってくるなり、「お願いだから、パニクらないで!」と言っているのですね。
そう言われたチャンドラーは、言葉では「俺はパニクってなんかいない、どうして俺がパニクるんだよ?」と返します。
電話の女性が、俺たち二人は結婚する予定だ、って言ってたけど、そんなの毎日起こることだし、みたいにも言っています。
知らない女性がいきなり電話をかけてきて、「あなたは結婚する予定になっています」って教えてくれたりすること、よくあるじゃん、という皮肉ですね。
彼の本当の気持ちとしては、「当人が知らない間に式場の予約をされて、しかも知らない女性がそれを電話で知らせてきた」なんて、そんなの絶対おかしいだろ!?という感じでしょう。
その後、チャンドラーがパニクった時によく出す「ワワワワ」みたいな叫び声もあげています。
「パニクってない」どころか、超パニックであることは誰の目にも明らかです。

for fun は「楽しみのために」ということですから、「面白半分に、おふざけで」というニュアンス。
きれいなところだったから、ちょっとふざけてリストに名前を書いただけよ、ということですね。
What's the harm in that? を直訳すると、「その中で、何が害なの?」というところ。
そういうことをしたことで、そこに何か害となるものがある?別に害なんか何もないでしょ、誰も困らないでしょ、みたいなことですね。
「何も harm なんかないはず」みたいに言われたので、チャンドラーは、両手の指で自分の頭を指差しながら、Right here! 「まさにここに害があるんだ!」みたいに言っています。
「害がない、だなんてとんでもない。そのせいで、俺の頭は今、混乱して爆発寸前なんだよ!」ということですね。
モニカは、Don't think... 「…だと思わないで」を使って、「私があなたにプレッシャーを与えようとしてるとは思わないで」と言っています。
リストに名前を書いちゃえば、結婚をいやでも考えないといけなくなるから…みたいに、あなたを追い込もうとしているわけじゃないの、ということですね。

フィービーとレイチェルの名前も出そうとしたところ、そのことでまた、チャンドラーの怒りが増幅します。
新郎に当たる、この俺が知らないのに、新婦の友人の二人はすでに知ってたんだよな、ということですね。
So the people that knew about our wedding before me were... は、長いですが、were の手前の me までが主語になっています。
シンプルにすると、the people were you, Phoebe... 「人々は、君とフィービーと…」ということですが、「どんな人々」のことを言っているかを、その後に修飾語句を続けて、詳しく説明しているのですね。
どんな人々かと言うと、「俺たちの結婚式について知っていた(人)、俺の前に」ということになります。
友達の2人、電話をかけてきた美術館のヒルディも知ってた、と言った後、apparently some band called... 「どうやら、…って名前のバンドも(俺より前に結婚式のことを知っていたみたいだ)」と言っています。
available は「利用できる、利用可能な」ということですから、結婚式当日はそのバンドの予定が空いているので演奏してもらえる、ということになります。
予定が空いているとわかる、ということはつまり、その日にビング・ゲラー両家の結婚式があると聞いているわけですから、そのバンドも俺より先に、この結婚式のことを知っていたことになるよね、という皮肉ですね。
それを、「他にも、スター…って名前のバンドも知ってたみたいだ、ちなみにそのバンドは当日、空いてるってさ!」みたいに、最後に by the way を付けて、情報を付け足しているのが、いかにも会話っぽいセリフですね。
「俺の知らない間に、バンドまで決まっちゃってるみたいだね! 君の希望したバンドが空いてて良かったね!」みたいな感じです。

チャンドラーの怒りが収まる様子がないので、モニカは必死に弁解しています。
Please don't take this to mean anything. は「どうか、これが何か意味があると取らないで」。
because it doesn't. は、it doesn't mean anything ということで、「だって、(実際に)何の意味もないから」ということになります。
一人で勝手に、意味ありげなことだといろいろ勘ぐらないで、ただのお遊びで、ただの間違いで、深い意味なんて何もないのよ、ということです。

「何の意味もない」ことを強調するモニカに、チャンドラーもようやく折れたようで、Okay. と言っていますね。
「ほんとにそれ(結婚式リストに名前を書いたこと)が何の意味もないなら、それでいいよ」ということです。
because you know that I'm just not ready.... は、「だって、君は俺が not ready だと言うことを知ってるから…」という感じ。
not ready 、つまり、何に対して準備できていないかと言うと、「結婚」という人生の重大事に向き合う心の準備がまだできていない、というニュアンスですね。
何の意味もない、ただのおふざけの間違いだと君が言うんなら、それでいい。君は俺がまだ結婚に対して準備できていないのを知ってるはずだから…ということです。
俺がそういう気持ちだと知っていながら、何かプレッシャーを与えようとしてそういうことをしたのなら許せないけど、君が俺の気持ちを理解していて、そのおふざけには何の意味もないと言うなら、それはもう水に流すよ、という感覚でしょう。

you know... という言葉を使ったチャンドラーに対して、モニカは、I know. I know. と言っています。
I know! 「アイ・ノウ!」 (知ってる! そうでしょ!)と叫ぶと、いつもの勝気で負けず嫌いのモニカの口癖になりますが、今回の I know. はそれとはかなり雰囲気が違いますね。
母親が子供をなだめる時のような、すごく優しい I know. 「わかってるわ」です。
結婚式リストに名前を書いたなんて知れたら、チャンドラーがパニックになるってわかってたはずなのに、ごめんなさい…みたいな気持ちがよく出ている気がします。


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posted by Rach at 16:51| Comment(4) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月16日

留守電で相手を審査中 フレンズ6-22その4

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フィービーがお客さんから美術館の券をもらったので、女性陣3人は、モーガン・チェイス美術館を訪れます。
そこでは結婚式を挙げることもできて、人気なので2年先まで予約リストはいっぱいだ、という話を職員から聞かされます。
リストに名前くらい書いといてもいいんじゃない?と言われ、モニカは名前を書くことにします。
そんなやり取りがあった後、しばらくしてからのシーン。
[Scene: Monica, Chandler, and Phoebe's, Chandler is reading the newspaper as the phone rings. He lets the machine answer it.]
モニカ、チャンドラー、フィービーの部屋。チャンドラーが新聞を読んでいると、電話が鳴る。チャンドラーはその電話を留守電に応対させる。
チャンドラー: (on machine) You've reached Monica and Chandler's. If you're listening to this message, we're probably screening. (to himself) Yeah, we are. ([留守電で] モニカとチャンドラーの家に(電話が)つながりました。もしあなたがこのメッセージを聞いているのなら、多分、僕たちが審査している[(相手と用件を)チェックしている]ところです。 [独り言で] そうだよ、(今、実際に)そうしてる。)
美術館の職員(The Museum Official): (on phone) Hi, this is Hildy from the Morgan Chase museum. I'm calling for Monica Geller. I want to let her know that there was a cancellation and if she's still interested in having the Bing-Geller wedding at our facility, it is available.... (Chandler runs to answer the phone.) ([電話で] こんにちは、こちらはモーガン・チェイス美術館のヒルディです。モニカ・ゲラー様にお電話しています。以下のことをお知らせしたく思います。キャンセルがありましたので、もしモニカ様が私たちの施設で、ビング・ゲラー両家の結婚式を行なうことにまだ興味がおありなら、利用できますので… [チャンドラーは走って行って電話に出る])
チャンドラー: (on phone) This is Chandler Bing! This is Chandler Bing! (Listens) Yes, the groom-- No! Not the groom!! ([電話で] こちらは(俺が)チャンドラー・ビングです! チャンドラー・ビングです! [電話を聞いて] そうです、その花婿です…違う! 花婿じゃない!)

新聞を読んでいるチャンドラーは、電話が鳴っても出るつもりはないらしく、そのまま留守電に応対させています。
reach は「到着する、届く」で、電話では「…と連絡する、…に連絡がつく」という意味。
この場合も、「あなたは、モニカとチャンドラーの家に電話で連絡が取れました」みたいなことなので、「あなたがかけた電話は、モニカとチャンドラーの家につながりました。こちらはモニカとチャンドラーの家です」と言っていることになります。

その後、もしあなたがこのメッセージを聞いているのなら、僕たちは多分、screen しているところです、とも言っています。
動詞の screen には「(穀物など)をふるう、ふるい分ける」という意味があり、そこから、「(志願者など)をふるいにかける、審査する、選抜する」という意味にもなります。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
screen [verb] :
3. to find out information about people in order to decide whether you can trust them or whether they are the right people to work for you
例) Applicants are screened for security reasons.
5. to check things to see whether they are acceptable or appropriate
例) You can use an answering machine to screen your calls.


つまり、3. は「人が信用できるか、または自分の下で働くのに適した人かどうかを決めるために、人の情報を調査すること」。
例文は、「応募者はセキュリティーの理由のために審査される」。
5. は「物事が受け入れられるか、または、適切かどうかを見るために、物事をチェックすること」。
例文は、「電話をチェックするために、留守電を使うことができる」。

3. は申し込んで来た人を審査してふるいにかけるイメージですね。
そして、5. は、例文がまさに今回のチャンドラーのセリフと同じニュアンスなのが、非常に興味深いです。
電話に出て、くだらない電話、ややこしい電話だったらいやなので、留守電に相手が名乗って用件を伝えるのを聞いてから、大事な用事だったら電話に出ようとしているわけですね。
「この留守電のメッセージを聞いている間、俺たちはこっちで(相手が誰でどんな用件かを)チェックしてるからねぇ〜」という感じの、お遊びの留守電メッセージなわけですが、チャンドラーが、Yeah, we are. と言っているのは、「ウケ狙いのジョークだけじゃなくて、実際に今、ほんとにチェックしてるんだけどね」ということになります。
「この電話の相手と用件をただ今、チェック中です」みたいなことなので、もしそのまま電話に出なかったら「俺の電話に出るのがいやで、居留守を使ってるのか!」ということになり、電話の相手に対して何とも失礼な発言になってしまいます。
ですが、チャンドラーを知っている人であれば、「ウケ狙いでそう言っているだけの、チャンドラーっぽいジョーク」と理解し、怒ったりはしないでしょう。
それを、「メッセージだけではなく実際に、ただのジョークじゃなくて本当に、チェック中なんだよ〜ん、嫌な電話なら出ないからね〜ん」みたいに言っているのが面白いわけですね。

留守電を聞いていると、相手が名乗り、用件を伝え始めます。
チャンドラーは全く知らないことですが、観客や視聴者は、「モーガン・チェイス美術館」と言えば、さっきモニカたちが訪れた(そしてモニカがリストに名前を書いた)美術館だと気付きますね。
そういう予想通り、「モニカ・ゲラーさんへの電話で、キャンセルが出たので…」と話が続いていきます。
何も知らないチャンドラーは、cancellation 「キャンセル、取り消し」という言葉を聞いても、何のキャンセルか想像もつかなかったでしょうが、その後、「もし…するのに興味がおありなら」の後に、the Bing-Geller wedding という言葉が続くので、仰天することになります。
ビング・ゲラー・ウェディング、というのは、日本で言うところの、「ビング、ゲラー両家の結婚式」という感じ。
facility は「施設」、available は「利用できる」なので、「当施設で両家の結婚式を行なうことにまだご興味がおありなら、利用することができます…」と言っていることになります。
両家の結婚式として、自分の名字が出たので、スクリーニングしていたチャンドラーは、慌てて受話器を取ります。
まさに、screen した結果、「この電話は俺が直接、話さなきゃいけない用件だ!」と判断できたわけですね。

This is Chanlder Bing! 「こちらは(今、電話に出ている私は)、チャンドラー・ビングです!」と叫ぶチャンドラー。
ビングという名前から、the Bing-Geller wedding の新郎だと気付いた相手は、Are you the groom of the wedding? 「あなたがその結婚式の新郎(のビングさん)ですか?」とでも問い返したのでしょうね。
それで反射的に、「そうです、俺がその結婚式でビングの方、つまり、新郎です」みたいに答えたのですが、自分で新郎だと言った後、ことの重大さに気づき、「いや、違う、俺は新郎じゃない!」とも叫ぶことになります。
the Bing-Geller wedding におけるビングの方(新郎側)であるのは間違いないけど、俺は新郎なんかじゃない、だいたい、結婚するなんて話、決まってないし、聞いてもいないし!みたいな感じです。
「そうそう、俺が”その新郎”です…って、ちがーうっ!!」みたいな、ひとりボケツッコミ(ノリツッコミ)みたいなオチが楽しいですね。


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posted by Rach at 08:51| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月13日

プロテクションを持ってきた? フレンズ6-22その3

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エリザベスはロスを、森の中にある自分の祖母のキャビンに連れてきます。
付き合っている二人は、二人きりだということで、さっそくいちゃいちゃし始めるのですが、ロスが突然、動きを止めます。
エリザベス Are you okay? What's wrong? (大丈夫? どうかしたの?)
ロス: Ehh, I was just, I was just thinking about your father. (えーっと、僕はちょっと、僕はちょっと君のお父さんのことを考えてたんだ。)
エリザベス: Well, whatever works for ya.... (そうねぇ、あなたに効き目があることなら何でも…)
ロス: No. No-no uh, he just, he just really freaked me out before. (違う、違うよ。ただ君のお父さんが前に僕をすっごくびびらせたんだよ。)
エリザベス: Oh. Well, so we have to hide our relationship from one more person. Big deal. Besides, we've had fun hiding it. (ああ、それなら、私たちは、あともう一人から、私たちの関係を隠さないといけないわね。大したことないわよ。それに、関係を隠すことで楽しんできたし。)
ロス: Yeah. (そうだね。)
(They start making out again.)
二人はまた、いちゃいちゃし始める。
エリザベス: (quietly) Hey, umm, you brought protection, right? ([静かな声で] ねぇ、あの、プロテクション(守るもの・防御するもの)を持ってきたわよね?)
ロス: (loudly) Why?! Are there like bears or something?! (Looks around and then sees that Elizabeth is shaking her head no and realizes what Elizabeth meant.) Ohh. Oh, protection. Yeah-no, yeah-no, that-that-that I forgot. ([大きな声で] どうして? 熊とかそんなのがいるの? [辺りを見回して、それからエリザベスがノーと首を振っているのを見て、エリザベスの言った意味に気づく] あぁ、あぁ、プロテクション(コンドーム)ね。ああ、いや、それを僕は忘れてたよ。)
エリザベス: I'll just run to the store and get some. (私がちょっと走ってお店に行って、それを買ってくるわ。)
ロス: Oh no! Hey-hey, I'm the guy! I'll get it. (あぁ、ダメだよ! ねぇ、僕は男だ! 僕が買うよ。)

いちゃいちゃしていたのに、急に動きを止めたロスに対して、エリザベスは「どうしたの?」と尋ねています。
ロスは「ちょっと君のお父さんのことを考えていたんだ」と説明していますね。
それを聞いたエリザベスの、Well, whatever works for ya.... という戸惑ったような顔のセリフが面白いです。

work for は「〜に効き目がある、有効である」という感覚。
Whatever works for you.... とはつまり、「あなたに効き目があることなら何でも…」と言っていることになります。
この場合の「効き目がある」とは、「エッチな気持ちがより高まる」というようなことですね。
いちゃいちゃしている最中に、「ある人のことを思い出した」と言ったので、「その人のことを想像することで、余計にエッチに対する気持ちが盛り上がって燃えちゃう、って言うんなら、どんな人、どんなことを想像してもいいけれど…」みたいに言っていることになります。
ずっと憧れ続けていた女性とか、ものすごくセクシーでグラマーな女性を想像して…というのなら、その話もわからなくはないですが(笑)、何しろ、ブルース・ウィリス演じる、あのお父さんの話ですから、「あのお父さんを想像して、よりエッチな気持ちになるならそれでもいいわよ」みたいに娘のエリザベスが言っているのに笑えてしまうわけですね。

エリザベスが勘違いしているのを知って、ロスは必死に否定して、「君のお父さんが前に僕をびびらせたんだ」と説明します。
「娘と付き合うな。さもないと、大学に教え子と付き合っていることをバラすぞ」と脅迫じみたことを言われたことを言っているのですね。

それを聞いてもエリザベスは動じず、we have to hide our relationship from one more person と言います。
hide our relationship from... は「私たちの関係を…から隠す」ですね。
…から見えないように、…に知られないように隠す、ということです。
誰から隠すかというと、one more person、つまり、「あともう一人」。
ロスの勤務する大学では、「先生は生徒と交際してはいけない」という規則があるため、ロスとエリザベスは自分たちの関係を大学関係者に秘密にしています。
それにプラスする形で、関係を知られないようにと隠す対象を、あともう一人、増やせばいいだけよ、と言っているのですね。
今まで隠してきた人以外に、あともう一人、パパにも知られないようにすればいいだけのことよ、という感覚です。

Big deal. を直訳すると「おおごと、大したこと」ですが、ここでは反語的に使われています。
No big deal. 「(そんなの)大したことじゃない」というのを、皮肉っぽく、Big deal. と言っているのですね。
Besides 「それに加えて、さらに」と言って、we've had fun hiding it とも言っています。
この現在完了形は「私たちはこれまで hide it するのを楽しんできた」という感覚。
隠す人にパパを加えるだけだし、人から関係を隠すのって、楽しかったしね、みたいなことですね。
だから、全然問題ないわ、むしろ楽しいくらいだわ、という感じでしょう。

二人はまたいちゃいちゃし始めますが、今度はエリザベスが静かな声で、you brought protection, right? とロスに尋ねています。
それを聞いたロスは、大声で、「どうして(プロテクションが必要なの?) ここには熊か何かでもいるの?」みたいに叫んでいますね。
その後、エリザベスの表情を見て、ロスは自分が勘違いしていたことを悟り、「あぁ、そっちのプロテクションの方かぁ…」みたいに納得します。

プロテクションは、ほぼ日本語にもなっていますが、「プロテクトするもの、守るもの、防御・保護するもの」というのが大きな意味ですね。
ロスは、protect という言葉から、「危険や攻撃から守るもの」というイメージを連想したようです。
ここが森の中であることから、「野生動物が襲ってくるという危険」を思い描き、「そういう動物から身を守るような道具、防具が必要だった?」という意味で「ここには熊とかそういう危険な動物がいるの?」と叫んだわけです。
その後、ロスがエリザベスを見ると、「いいえ、そうじゃないわ」と首を振っているので、ようやくロスは、protection の意味を察したようですね。

エリザベスが言った protection とは、(上の訳でも、そのものズバリを書いてしまいましたが)「避妊具、コンドーム」のこと。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
protection [uncountable] : something you use to avoid getting a disease or stop a woman from getting pregnant when you have sex, especially a condom
つまり、「病気にかかるのを避けるため、またはエッチする時に女性が妊娠するのを防ぐために使うもの、特にコンドーム」。

LAAD のようなアカデミックな辞書にちゃんと載っていたのはちょっぴり驚きですが、まさにその語義の通りで、「病気や妊娠を予防するもの、病気や妊娠から守るもの」という意味での、protection なのですね。
ロングマンにもはっきり書かれているように、condom のことを protection とも言うわけです。
やはり、エリザベスは女の子なので、ダイレクトすぎる言葉を使うのを躊躇したのでしょう。
ロスは逆に、「防御するもの」という遠回しな言葉を使われたので、別の防御を連想してしまった、というジョークですね。

実際問題としては、二人でいちゃついている時に protection と言えば、「エッチ系のプロテクション」の方を連想するのが普通だと思うのですが、森の中のキャビンだと言うことと、ロスがジョーイほどのプレイボーイではないということ(笑)などから、こういう笑いも成立するわけでしょうね。
ベタと言えば、かなりベタな感じのジョークではありますが、ロスならこういうリアクションもあり得るかな、と思わせるシーンではあります。

「コンドームのことを忘れてた。(だから持って来てない)」というロスに、エリザベスは「私がちょっと行って買ってくる」と言っています。
ロスは、「僕は男なんだから、僕が買いに行くよ」みたいに男らしいところを見せていますね。
ここでは、I'll just run... や I'll get it. のように、I'll (I will) が使われていますが、このように、「今、そうしようと決めた」ことを言う場合には、I'm going to ではなく、I'll を使います。
ドアホンや電話が鳴った時に言う、I'll get it. 「僕が出るよ」と同じ感覚ですね。


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posted by Rach at 17:13| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月11日

エアフォース・ワンのテロリスト フレンズ6-22その2

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ジョーイが利用しているクリーニング店では、壁に俳優の写真が飾ってあります。
ジョーイも以前、Days of Our Lives にドクター・ラモレーとして出演していた頃は飾ってもらっていたのですが、降板になると同時に写真を外されてしまいました。
今回、テレビドラマ「マック&チーズ」で主演することになったので、また写真を飾ってもらえると、張り切ってそのクリーニング店を訪ねるのですが、「テレビガイドに載ってないからダメだ」と言われてしまいます。
放映前だから載ってないだけだ、と言って、作品のビデオテープを置いていったジョーイが、再び店を訪ねるシーン。
[Scene: The Dry Cleaners, Joey is trying to get his picture up again.]
ドライクリーニング店、ジョーイはもう一度、自分の写真を飾ってもらおうとしている。
ジョーイ: (entering) Hey! So, did you watch the tape of my show? ([入ってきて] やあ! それで、俺の番組のビデオを見てくれた?)
クリーニング屋: I did. (見たよ。)
ジョーイ: All right, let's get me back up there! (Holds out his picture.) (よし、あそこに俺(の写真)を戻そうぜ! [自分の写真を差し出す])
クリーニング屋: No! You don't go up on the wall! (だめだ! お前はあの壁には載せられない!)
ジョーイ: What? But you saw the show! (何だって? でも君はその番組を見たんだろ?)
クリーニング屋: Yes, it was very offensive to my people! (見たよ、俺たちにとって、ものすごく侮辱的だった!)
ジョーイ: Dry cleaners? (クリーニング屋に(とって侮辱的だった)?)
クリーニング屋: Russians! It showed them as terrorists and villains! (ロシア人に、だよ! その番組は、ロシア人をテロリストや悪党のように見せてる。)
ジョーイ: Okay! Okay, look! You-you-you got Harrison Ford up there! (よし、よし。見ろよ! 君は、君は、ハリソン・フォードをあそこに飾ってるじゃないか!)
クリーニング屋: That's right. Mr. Ford is a very good customer. He brings a lot of clothes. You bring us nothing! (確かにそうだよ。フォードさんはとってもいいお客さんなんだ。彼はたくさんの服を持ってきてくれる。君は全然持ってこない!)
ジョーイ: Okay, well, that may be true. But, in-in Air Force One, okay, the Russians were terrorists! And evil! And plus, he kills a bunch of them! That-that-that's offensive to Russians. (わかった、そうか、それは本当かもしれないな。でも、映画「エアフォース・ワン」では、ロシア人はテロリストだったぞ! そして悪者だった! それに、ハリソン・フォードはたくさんのロシア人を殺すんだ! それって、それって、ロシア人にとって侮辱的だろ。)
クリーニング屋: I've never seen it! (俺はその映画を見たことないんだ。)
ジョーイ: Oh you should, it's great! (おぉ、君は見るべきだよ、最高だぜ!)
(The Dry Cleaner stares at him and Joey retreats.)
クリーニング屋がジョーイをじっと見るので、ジョーイは後退する。

今度こそ、写真を飾ってもらえると、ジョーイは張り切ってやってくるのですが、ジョーイが主演する番組のビデオを見たというのに、写真は飾れない!と拒む店員。
彼は、「その番組が my people に対して、すごく offensive だった」と、拒む理由を説明しています。
offensive は「侮辱的な、無礼な」。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
offensive : very impolite or insulting, and likely to make people angry and upset (OPP: inoffensive)
to
例) Your behavior was deeply offensive (= very offensive) to me.


つまり、「非常に無礼で、侮辱的で、人を怒らせたり、憤慨させたりしそうな」。
例文は、「君の行動・態度は私にとって非常に侮辱的だった」。

上の例文にもあるように、「…にとって侮辱的である」と言う場合には、be offensive to のように、前置詞 to を使います。
上のセリフでもすべて、to が使われていますね。

my people は、「自分が属しているグループの人々」という感覚ですね。
俺たちのような人間にとって侮辱的だ、というニュアンスです。
それを聞いてジョーイは、「my people って言うのは、クリーニング屋さんのこと?」みたいに聞き返しています。
ジョーイにとっては、「彼はクリーニング屋さんだ」というイメージ・情報しかないので、「俺ら」と言われたらそれしか思い浮かばないわけです。

店員は、my people っていうのは、ロシア人、ってことだよ! と訂正しています。
この人はロシア人で、ロシア人を侮辱する番組だ、と怒っているわけですね。
彼が言うには、「その番組はロシア人をテロリストや悪党として見せている」とのこと。
「マック&チーズ」は、探偵のお話なので、敵にそういうロシア人が出てくるのでしょう。
villain は「悪者、悪党」「悪役、敵(かたき)役」。
発音は、「ヴィラン」という感じです。

怒る彼のセリフを聞いて、ジョーイは、「でも、ハリソン・フォードの写真をあそこに飾ってるじゃないか!」と指摘します。
それを聞いた店員は、「彼はいいお客さんで、たくさん洗濯物を持ってきてくれるんだ。君は全然持ってこないくせに」みたいにジョーイを非難しています。
ハリソン・フォードは大スターなので服もたくさん持っている、それに対して仕事の少ない売れない俳優のジョーイは持っている服も知れている、みたいなことでしょう。

服の話は確かにそうだろうけど、と言って、ジョーイは、ハリソン・フォードが主演していた映画「エアフォース・ワン」(原題も Air Force One)の内容について話しています。
日本語も英語と同じタイトルなので、ピンと来た方も多いでしょうね。
私もこの映画は映画館に見に行きましたので、印象深いです。

Wikipedia 日本語版: エアフォース・ワン (映画)

ジョーイの説明通り、この映画は、ロシア人テロリストが大統領専用機「エアフォース・ワン」をハイジャックする話です。
上のウィキペディアの「あらすじ」にも、「エアフォース・ワンに同乗させたロシアのテレビクルーが、実はテロリストだった」という内容が書いてあります。
その映画では、ロシア人が悪者として描かれていて、ハリソン・フォードはロシア人テロリストを殺してたのに、そっちの方がよっぽどロシア人にとって侮辱的じゃないのか?とジョーイは言いたいのですね。

ですが、店員はあっさり、「俺はその映画を見たことない」と言います。
「映画の中でハリソン・フォードがどんな役をしていようが、俺は見てないから構わない」みたいな感じです。
一方、ジョーイの方も、「あの映画のハリソン・フォードは…」と非難めいたことを言っておきながら、店員が「映画は見てない」と言うと、即座に「見てないなら見るべきだ、いい映画だぜ」と返します。
店員を説得するための例として出したのに、そのきっかけなど忘れたかのように、普通に勧めてしまうところが、ジョーイらしいですね。

そう言ってみても、店員の態度は変わらず、ジョーイはたじろいで後ずさりすることになります。

ここでちょっとトリビアネタ。
このクリーニング屋さん(The Dry Cleaner)を演じているのは、、Ilia Volok (イリア・ヴォロック)という俳優さん。
この顔に見覚えがあったので、IMDb (Internet Movie Database)を調べてみると、「バーン・ノーティス 元スパイの逆襲」(Burn Notice)に出ていました。
その話を少し前に見たことがあったので、私の記憶に残っていたようです。
そのエピソードは、「バーン・ノーティス」の 1-5 (パイロット版の前後編を1話とカウントすると、1-4 に当たる)「スパイの旧友」(Old Friends)。
Jan Haseck という役で、設定は、Czech hit-man 「チェコの殺し屋」。

それを調べた流れで他の出演作品のリストを見ていると、この俳優さんが、まさに上のやり取りで話題にあがっている映画「エアフォース・ワン」にも出演していたことがわかりました!
ウラジミール・クラシン(Vladimir Krasin)という名前のロシア人テロリストの一員として出演しているようです。
IMDb : Ilia Volok
の Filmography にも、今回の「フレンズ」のゲスト出演と「エアフォース・ワン」の出演が載っています。

このクリーニング屋さんは、「エアフォース・ワン」って映画は見てない、みたいに言っていたのですが、その彼は実はその映画に出ていた!という「楽屋オチ」ネタだったということです。

仮にそういう背景を知らない場合でも、「ハリソン・フォードの写真を飾っておきながら、あの大作映画の「エアフォース・ワン」を見てないだなんて、そんなことある?!」とか、「映画の中でロシア人を悪者にしていても、別に俺は見てないから問題ない、みたいに言うのってアリなの?!」という面白さを感じることはできますね。
ですが、「映画は見てない」と言っている彼自身が、その映画の出演者であり、ハリソン・フォードの敵であるロシア人テロリストを演じていた、ということがわかれば、余計にこのやり取りを面白く感じることができるでしょう。
「知ってる人ならより楽しめる、わかる人にはわかる」セリフになっているということですね。


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2012年07月09日

ところどころに置いてある フレンズ6-22その1

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シーズン6 第22話
The One Where Paul's The Man (秘密の週末旅行)
原題は「ポールが男らしい男である話」


セントラルパークにフレンズたちがいるところに、フィービーが落胆した様子で入ってきます。
レイチェル: What's the matter? (どうしたの?)
フィービー: Well, it's just-it's one of those situations that I just hate. Y'know? A massage client gave me three tickets to the Helmet Peltz Exhibit at the Morgan Chase museum. (うーん、ただ、私が嫌いな(よくある)そういう状況の一つ、ってだけよ。あるマッサージのお客さんが、モーガン・チェイス美術館のヘルメット・ペルツ展のチケットを3枚、私にくれたのよ。)
ジョーイ: (nodding knowingly) Now you're thinking you gotta sleep with him. ([わかったようにうなずいて] それで、彼と寝なきゃいけないってフィービーは考えてるんだな。)
フィービー: No! No! It's just that he gave me three tickets and there are six of us! (違う! 違うわ! ただ、彼がくれたのはチケット3枚で、私たちは6人いる、ってだけのことよ。)
チャンドラー: I'll give up my ticket. (俺の分のチケットはあきらめるよ。)
ジョーイ: Me too. (俺も。)
フィービー: Okay, that's so generous! (オッケー。それってとっても寛大ね!)
チャンドラー: And I think Ross is generous too. (そして、ロスも寛大だと思うよ。)
フィービー: Great! Okay then it's just us girls! (良かった! オッケー、それじゃあ、私たち、女性陣だけね!)
モニカとレイチェル: (less than enthused) Great. ([決して熱狂していない様子で] 最高ね。)
フィービー: Yeah. (そうね。)
レイチェル: So what-what is the exhibit? (それで、その展示はどんなものなの?)
フィービー: It's mostly just photographs of lesbian love scenes interspersed with video games and free sandwiches. (大部分は、レズビアンのラブシーンの写真で、ビデオゲーム(テレビゲーム)と無料のサンドイッチがところどころに置いてあるのよ。)
ジョーイ: Oh, man! (Hits Chandler) (ああ、全くもう! [チャンドラーを叩く])

フィービーが浮かない顔で入ってきたので、レイチェルがどうしたのか尋ねています。
one of those situations that I just hate というのは、「私が嫌な、例のそういうシチュエーションの一つ」みたいな感じ。
「私、こういうのって嫌いなのよね」と感じるような状況にあるので、どんよりしてるのよ、ということです。
それに続けて、マッサージのお客さんがチケットを3枚くれた、と説明します。
それを聞いたジョーイは、「ははーん、こういうことだな」みたいな顔をして、うなずいています。
ト書きの nod knowingly が、その彼の仕草をよく表していますね。
knowingly は「知っている、わかっていることを示すように」という副詞なので、「わかったぞ、という顔をしてうなずく」が、nod knowingly になるのですね。
わかったようにうなずきながら、「それで今フィービーは、チケットをくれたその彼と寝なきゃいけない、って思ってるところなんだな」とジョーイは言います。
「チケットをくれたはいいけど、その見返りに彼と寝るのはいやだなぁ、とかって悩んでるんだろ!」みたいに言っているわけです。
プレイボーイのジョーイらしいセリフですね。

フィービーはそれを断固否定して、It's just that he gave me three tickets and there are six of us! だと事情を説明します。
「(私が悩んでいるのは)ただ、彼が3枚チケットをくれて、私たちは6人いる、ってことよ」という意味ですね。
6人いるのにチケット3枚じゃ、誰が行くかでモメちゃうじゃない、ということです。
人数分のチケットがないことを知って、チャンドラーは真っ先に、「俺は俺のチケットをあきらめる」と手を挙げ、続いてジョーイもそれに同調します。
generous は「気前が良い、寛大な、太っ腹な」。
自分から進んでチケットを放棄するなんて、なんて太っ腹なのかしら、という感じです。

チャンドラーは、今ここにはいないロスの名前も出して、「ロスも(俺たちと同じように)寛大だと思うよ」、つまり、ロスもそのチケットの権利を辞退する、放棄すると思うよ、と言います。

男性陣3人が身を引いたので、フィービーは「オッケー、じゃあ、私たち女の子だけね!」と喜ぶのですが、モニカとレイチェルは、とりあえず言葉では、Great. とは言うものの、ト書きにもあるように、あまり喜んではいない様子。
男性陣が真っ先に身を引いたように、フィービー以外の女性陣もあまり美術館の展示には興味がないことが、二人の表情からよくわかります。

レイチェルは「で、展示って何なの? どんなものなの?」と尋ねています。
展示の内容を説明する、It's mostly just photographs... という文について。
長いので、最初から意味を取っていくと、最初の部分、It's mostly just photographs は、「大部分は写真よ」になりますね。
で、どんな写真かと言うと、photographs of lesbian love scenes、つまり、「レズビアンのラブシーンの写真」。

その次の、intersperse という単語は「散在させる、まき散らす、散らばらせる」「点在させる、ところどころに置く」という意味の他動詞。
(be) interspersed with... の形で、「…が点在する、…がところどころに置いてある」という意味になります。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
intersperse [verb] [transitive usually passive] : to mix one group of things together with another group, or to put parts of one group between parts of the other group
intersperse something between/among something
例1) New homes are interspersed among the older ones.
intersperse something with something
例2) The 12-minute program was interspersed with 30-second commercials.

つまり、「1つのグループをもう1つのグループと一緒にミックスさせること、または、1つのグループの部分を別のグループの部分の間に入れること」。
例文1は、「新しい家が古い家の間に点在していた」。例文2は、「その12分の番組は、30秒のコマーシャルがところどころに入っていた」。

説明に、usually passive 「たいていは受動態で」とあるように、interspersed の形で使われることが多いようですね。
まさにフィービーのセリフでも、intersersed with の形になっていますので、video games や free sandwiches がところどころに置いてある、ということになります。
つまり、レズビアンの写真が飾られていて、そこここにゲームやサンドイッチも置いてある、という展示なのですね。
それを聞いたチャンドラーは絶句して、椅子から立ち上がっていますし、ジョーイはものすごーく渋い顔をして、Oh, man! と言いながら、隣のチャンドラーをペシッと叩いています。
ジョーイの大好物のサンドイッチが無料で食べられて、テレビゲームもできて、さらには写真の内容が(これまた)ジョーイが大好きな「レズもの」ですから、そのチケットを辞退してしまった悔しさはいかばかりか、というところでしょう。
(最近のエピソードでは、ジョーイはサンドイッチが大好きという話がよく出ていますが、レズものが好き、という話は何だか久しぶりですねぇ…笑)

チャンドラーが真っ先に手を挙げて、「俺、遠慮しとく」と言ったのを受けて、ジョーイも同調したことから、「お前が余計なことを言うから、俺までつられちまったじゃないか!」とチャンドラーを責めずにはいられないのでしょうね。
「そんな展示って、ほんとにあるの?」と言いたくなるような内容ですが、「ジョーイが地団駄踏んで悔しがりそうなもの」を最大限に盛り込んでみた、というところでしょう。
リアルさが売りのシリアスなドラマなら、ここまで「わざとらしいほどのベタな設定」は使いにくいでしょうが、そこはコメディということで、素直に大笑いできたらそれでオッケーということでしょうね。


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posted by Rach at 16:41| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月06日

Kids! 全く子供ってのは フレンズ6-21その6

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娘エリザベスが、年上の男性ロスと交際していることを快く思っていないパパ、ポールは、ロスとの夕食の席で、ロスに皮肉ばかり言っています。
それに我慢ができなくなったロスは、
ロス: Y'know what? I-I-I... I-I have had enough of this! Y'know, I-I-I care a great deal about your daughter and I have treated her with nothing but respect! So if-if you've got a problem with me, frankly-- (いいですか? 僕は、僕は…僕はもうたくさんです! 僕はあなたの娘さんのことをものすごく気にかけていますし、彼女には尊敬の念だけを持って接しています! だから、もしあなたが僕をいやだと言うなら、率直に言うと…)
ポール: Are you yelling at me?! (君は私に怒鳴ってるのか?)
ロス: God, no! (そんな、とーんでもありません!)
エリザベス: Y'know what, daddy? If you don't like Ross, that's fine. It doesnt matter to me. I'm gonna go out with him anyway. (ねぇ、パパ? もしパパがロスを好きじゃないなら、それでいいわ。私は構わないもの[私にはどうでもいいもの]。どのみち私は彼とこれからも付き合うわ。)
ポール: Really?! (She nods in the affirmative.) (本当か? [エリザベスは肯定してうなずく])
ロス: Well, if it doesn't matter to her, it doesn't matter to me! (to Paul) Still not yelling. (ええ、もし彼女にとってどうでもいいことなら、僕にとってもどうでもいいことです! [ポールに] 今でも怒鳴ってませんよ。)
ポール: Wow. What can I say? (Pause, pointing at Ross) This doesn't make me like you any better! (わぉ。僕は何て言える?[何と言えばいいんだ?] [間があって、ロスを指差して] 今のこのことが、前より少しでも君を好きにさせるわけじゃないぞ。)
ロス: That's okay. I'm not so crazy about myself right now either. (それで構いませんよ。まさに今は、僕もそんなに自分のことが大好きではないですから。)
ポール: Then we agree? (それじゃあ、我々は意見が一致してるんだな?)
ロス: Uh yeah, I guess. Yeah! I guess so. (ええ、そうだと思います。そうですよ! そう思います。)
ポール: Neither of us like Ross! (我々はどちらもロスが好きじゃない!)
エリザベス: I like Ross. (私はロスが好きよ。)
ロス: Ohhh! Kids! (あー! 全く、子供ってのは(これだから困りますよね)!)

I have had enough of this! を直訳すると、「僕はこのことをもう十分に持った」みたいな感覚なので、「もう(こんなことは)たくさんだ!」と、うんざりしているニュアンスになります。
Enough of this/that! や、Enough! だけでも、「もうたくさんだ!」という意味になります。
文章の形だと、I have had enough. のように現在完了形になるのがポイントですね。
過去のある時点から現在までの間に、「もうたくさん」だと思えるほど何かを持った、ので、今、ここでその我慢の限界が来て、怒りが爆発している、ということになるわけです。
過去から現在までに積もり積もったものが限界を越えちゃった、という感じが、現在完了形で表されていると言えるでしょう。

care about は「〜を気にかける、大事に・大切に思う」。
nothing but... は「…の他は何もない」ということで、treat her with nothing but respect は「彼女を尊敬の念だけで扱っている」、つまり、「尊敬の念だけを持って彼女と接している」ということになります。
だんだん語気が荒くなってきたロスに対して、ポールが「君は私に怒鳴ってるのか?」と言うと、God, no! と、急にトーンダウンするのもロスらしいです。

なかなか和解できそうにない父と彼とを見て、エリザベスは、「もしパパがロスを好きじゃないなら、それでいい。私は構わない。とにかく私は彼と付き合うもの」みたいに言っています。
If you don't... 以下のフレーズは、「もし〜でも、私は気にせず構わず、自分のやりたいようにやるわ」という気持ちを主張するのに、そのまま使えそうな言葉ですね。
fine 「(それでも)結構よ」、doesn't matter 「重要なことじゃない、構わない、どうでもいい」、I'm gonna... anyway 「とにかく私は…する」という部分に、エリザベスの気持ちがよく表れています。

エリザベスがはっきりそう宣言してくれたので、これまで押され気味だったロスも、「彼女にとってどうでもいいことなら、僕にとってもどうでもいいことです」と強気な発言をしています。
そう言った後で、また大声で叫んでしまったと気づいたロスが、「今のも、あなたに怒鳴ってるわけじゃありませんよ」とフォローするのも面白いですね。

エリザベスに「パパがどう思おうと関係ないわ」と言われたのがショックだったようで、ポールはしばらく黙りこんでいます。
その後、This doesn't make me like you any better! と言っていますね。
使役動詞 make のニュアンスを出して直訳すると、「今のこのことは、私に君を少しでもよりよく好きにはさせない」、つまり、「このことで、僕が君のことを前より少しでも好きになる、ってことはない」ということになります。
this というのは、今のこの状況、エリザベスがパパがどう言おうと私はロスと付き合うわ!と言っている状況を指すでしょう。
エリザベスがそう言ったからと言って、私は君のことを好きになるわけじゃないぞ、ということになります。
君のことを好きになることはないけれど、エリザベスがそう言っているのを止めることもできない、と、消極的にではありますが、ロスとの交際を認めざるを得ないと言っているセリフになります。

「君のことを好きになるわけじゃないが」と言われたことに対して、ロスも「僕も今はそんなに自分自身のことが大好きってわけでもないですからね」と言っています。
別にあなたに好きになってもらえなくても、交際を許してくれたらそれでいいです、僕もそんなに自分を素晴らしい男だと思っているわけではないですから、という感じの大人な発言ですね。
ロスなりの譲歩なのでしょう。
「じゃあ、我々2人は、どちらもロスが好きじゃない、ということで意見が一致してるんだな!」と言い、そういう和解した様子の2人を見て、エリザベスは横から「でも私はロスが好きだけど」みたいに言います。

それに対してロスは、Kids! と言っていますね。
この kid 「子供」というのは、エリザベスの発言が子供的発言だと言っているニュアンスになります。
ポールとロスは、「お互いロスが嫌いってことで意見が一致しましたね」と盛り上がることで、お互いを完全には認めていないながらも、ロスとエリザベスの交際を認める、という方向で話がまとまっているわけですね。
そういう「落とし所を見出して、そこで手を打つ」というような「大人のやり方」をわかっていないかのように、「でも私はロスのことが好きよ」と話に入ってきたエリザベスを、「大人の処世術をわかっていない、君はまだまだ子供だな」と言っていることになるわけです。

が! このセリフそのものは、Kids! と「複数形」になっていますね。
そういう意味では、"You're still a kid!" 「君はまだまだ子供だな!」のように、「エリザベスが子供だ」と言っているのとは、少々違ったニュアンスがあることになりますね。

この「複数形」のニュアンスを出して訳すと、「全く、子供ってやつは!」「これだから子供ってのは!」という訳が近いように思います。
エリザベスが子供(a kid)だと言っているだけではなくて、Kids 「子供全般、子供というものは」、こういうことをする・言うものだ、という「習性」を表している感覚になるでしょう。

このように、名詞の複数形だけで、Kids! のようにあきれた感じで言うセリフは、他の作品でもよく見かけます。
私の記憶に残っているものから、2つご紹介します。

まず、1つ目は、「プリズン・ブレイク」の 1-3 「セルテスト」(Cell Test)。
女医のサラ・タンクレディが、ケガをしたマイケル・スコフィールドを診察しているシーン。
マイケル: I've made some enemies. (俺は敵を作った。)
サラ: You scared? (怖い?)
マイケル: .... (…。<無言>)
サラ: Men. ((全く)男っていうのは。)

この最後のサラの、Men. というセリフは、DVDの日本語字幕では、「男の意地ね」と訳されていました。
この Men. も、「全く、男っていうのは(いつでもこんな風に意地っ張りなんだから)」みたいなニュアンスで使われていると思います。

2つ目は、「ザ・メンタリスト」の 1-5 「アカスギの森」(Red Wood)。
患者を動揺させるような行動を取ったパトリック・ジェーンを見て、同僚のテレサ・リズボンが注意しています。
テレサ: The doctor said to be gentle. ((担当の)医者は、穏やかにするように、って言ってたのに。)
ジェーン: Ah, doctors. (ああ、医者なんてもんは。)

これも、テレサが、患者の担当医である医者(ゆえに、the doctor と”特定”されている)が、be gentle であるようにと指示してたのに、と指摘したことに対して、「医者なんてものは、そういうことを言うもんだ」みたいに「医者」を複数形にしてひっくるめた形にして、「そういう職種の人たちは、概してそういうことを言う」と言っているわけですね。

つまり、"Men." "Doctors." というセリフは、「全く男ってのは」「全く医者ってのは」(どいつもこいつもみんな、そういうことをする、そういうことを言う)みたいな感覚で「複数形」を使っているということになります。
今回のロスのセリフも同様に、エリザベスの行動が子供みたいだと言うために、「子供ってのは、大人の意図を理解しないでこういうことを言うんですよね」という意味で、Kids! と言っていると考えられるでしょう。
パパのポールはちょっとあきれた顔をしていますが、ロスとしては、エリザベスの言動を「これだから子供ってのは!」と言うことで、「僕たちは大人らしく、問題を解決しましたよね?」と言いたかったようですね。


(過去記事への追記のお知らせ)
前回の記事、人に教えられるもんじゃない フレンズ6-21その5 のセリフ、
ウェイン: Yeah. Her. All of them. Anyone.
について、コメント欄でご意見を頂戴しました。
記事への追記、及び、コメント欄にて、訂正と追加説明をさせていただいておりますので、併せてご覧いただけると幸いです。


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posted by Rach at 19:27| Comment(2) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月04日

人に教えられるもんじゃない フレンズ6-21その5

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テレビドラマ「マック&チーズ」に主演する予定だったジョーイですが、ロボット「チーズ」の開発者及び操縦者である男性ウェインを怒らせてしまい、ジョーイは主役をクビになってしまいます。
着替え室で荷物を整理しているジョーイを、そのウェインが訪ねてきます。
ウェイン: Joey, Joey, I-I-I'll g-get you your job back if you help me out. (ジョーイ、ジョーイ、ぼ、僕は君に君の仕事を取り戻してあげるよ、もし君が僕を助けてくれるなら。)
ジョーイ: (incredulous) Why should I help you out?! ([懐疑的な様子で] どうして俺が君を助けてやらないといけないんだ?)
チャンドラー: (whispering in Joey's ear) The reason he just said. ([ジョーイの耳にささやいて] 彼が今言った理由だよ。)
ジョーイ: (happily) What do you need? ([幸せそうに] 何が望みだ?)
ウェイン: I-I-I saw you on stage talking to that beautiful woman, y'know Sarah? (ぼ、僕は君が現場であのきれいな女性、ほら、サラって子と、話してるのを見たんだ。)
ジョーイ: Yeah? (そうだけど?)
ウェイン: I wish I could talk to her. (僕も彼女と話せたらいいのに、と思って。)
ジョーイ: What, are you in love with her or something? (何だよ、彼女が好き[彼女に惚れてる]とか、そんなのなのか?)
ウェイン: Yeah. Her. All of them. Anyone. (そうなんだ。彼女が(好きなんだ)[彼女に(惚れてるんだ)]。全員が。誰もが(彼女に夢中なんだ)。)
チャンドラー: Yeah. I've been there, my friend. (ああ、俺にもそういう経験ある、友よ。)
ウェイン: Listen, I-I guarantee you keep your job if you can teach me how to talk to women like you do. (ねぇ、僕は君が仕事をキープできるように保証する、もし君みたいに女性に話しかける方法を君が僕に教えてくれたら。)
ジョーイ: Oh wow Wayne, it's not really something you can teach, y'know? It's pretty much something you're born with if you-- (Off Chandler's look) -You-you can teach it! I'll show you right how to do it. (あぁ、ウェイン。そういうのは、あんまり、人が教えられるようなことじゃないんだよな、だろ? そういうのは、だいたい、生まれつき持ってるもので、もし… [チャンドラーの視線から目をそらして] (もちろん)教えられるよ! 俺が君にまさにその方法を教えてやるよ。)

自分をクビにした張本人ウェインが訪ねてきたので、ジョーイは不機嫌そうな顔で応対しています。
ウェインは、「君が僕を助けてくれるなら、君の仕事を取り戻してあげる」と申し出ています。
ジョーイは不満そうな顔のままで、「なぜ、俺が君を助けないといけないんだ?」と言っていますね。
それを聞いたチャンドラーが、The reason he just said. と言っていますが、これは、「ウェインがたった今言った、その理由」という感覚。
「なぜ、ジョーイがウェインを助けないといけないかの理由は、今、ウェインが言ったろ?」ということです。
ウェインの話によると、「ウェインを助けたら、クビになったマック役が戻ってくる」、だから、ジョーイはウェインを助けるべき、助けないといけないんだ、ということですね。

自分を不幸に突き落とした相手が頼みごとをしてきた場合に、「何で(お前にひどいことをされた)この俺がお前を助けなきゃいけないんだ?!」みたいに言うのはよくあるパターンなので、ジョーイは深く考えることなく、反射的に、Why should I help you out?! と言ったのでしょう。
ウェインの申し出が、ジョーイにとって、とてもありがたい話だったことに言われた瞬間は気付かなかったということで、他のフレンズに比べて何かに気づくのがワンテンポ遅れるジョーイらしいシーンだな、と思います。

「今、ウェインが理由を言ってたじゃないか」と言われて、さすがにその意味に気づいたジョーイは、嬉しそうにニコーッと満面の笑みを浮かべて、「で、望みはなんだ?」みたいに聞いています。
ウェインは、口下手な感じで言いにくそうに、「君が撮影現場であのきれいな女性、ほら、サラって女性と話してるのを見たんだ」と説明します。

I wish I could talk to her. は典型的な「仮定法過去」ですね。
「彼女と話せたら、彼女に話しかけられたらいいのに(実際にはできない)」という感覚です。
ウェインは見るからに、女性と話すのが得意そうではない男性なので、「そうできたらいいんだけど、僕にはそんなことできないんだよなぁ」という意味で「現実とは反対の仮定」である「仮定法過去」を使っているのですね。
それを聞いてジョーイは、「彼女に惚れてるとか、そんなのなのか?」と尋ねます。

次のウェインの返事、Yeah. Her. All of them. Anyone. について。

Her は、I'm in love with her. ということですね。
恋愛下手な感じのウェインですから、自分で be in love with というフレーズを言うのもためらわれて、ただ、with の後に続く her だけを繰り返すのが精一杯だった、という感じでしょうか。

その次の、All of them. ですが、all という言葉があることから、「彼女の全て(が好き)」ということかと一瞬思ったのですが、それだと、All of her. になりそうですよね。
例えば、like という言葉を使って、「彼女の全てが好き」と言いたい場合には、I like all of her. とか、I like everything about her. のように表現する気がします。
ここでは、her ではなくて、them が使われているので、これは、撮影現場にいる男性スタッフのみんながサラに惚れている、みたいな意味の主語(主格)かな、と私は思いました。
次の anyone は「誰でも、誰もが」という意味ですよね。
つまり、「撮影現場の男性はみんな、誰もが、サラに惚れている」というのが、Her. All of them. Anyone. の意味ではないかと私は考えたということです。
「彼女に」(目的格)、「全員が」(主格)、「誰もが」(主格)ということだろうと。
自分がサラを好き、というだけではなくて、他のみんなもサラに憧れてるんだよ、と言いたいセリフだと私は解釈しました。

(2012.7.6 追記)
ウェインのセリフ、"Yeah. Her. All of them. Anyone." について、下のコメント欄でご意見をいただきました。
私は最初に投稿した記事で、
「彼女に(惚れてるんだ)。全員が。誰もが(彼女に夢中なんだ)」のように、
「彼女に」(目的格)、「全員が」(主格)、「誰もが」(主格)
と解釈したのですが、これは、コメント欄でご指摘いただいたように、
「彼女に(憧れている)。(というか)女性全般に、女性なら誰にでも(憧れている)」のような、
Her. All of them. Anyone. の3つ全てが、I'm in love with... に続く「目的格」であると解釈した方が自然だと思いました。
下のコメント欄に訂正と追加説明がありますので、詳しくはそちらをご覧下さい。
(追記はここまで)

ウェインの想いを聞いて、チャンドラーは、Yeah. I've been there, my friend. と言っていますね。
I've been there. は、「俺もそこにいたことがある」という感覚から、「俺にも経験ある」ということ。
「みんなが憧れるマドンナに、熱烈に恋しちゃうってこと、俺にも経験あるよ」みたいに言っているようです。
「お前の気持ち、よーくわかるぞっ」という気持ちから、my friend とも言っているわけですね。

guarantee は「保証する、請け合う」。
ジョーイがその仕事(主役マックの仕事)をキープするのを保証する、と言って、もし君みたいに女性に話しかける方法を君が教えてくれるなら、とウェインは条件をつけています。
ここで、ウェインの「僕を助けて欲しい」の内容がわかったわけですね。
「全員がサラに憧れているんだ」と言っていた(らしい)ことからも、「みんなが憧れているが簡単には手を出せない、そのサラに、ジョーイが簡単に声をかけて話していたこと」に感銘を受けたことがわかりますね。
「その極意を師匠に教えてもらいたい」というような気持ちで、気まずいのを承知でやって来たのでしょう。

「話しかけ方を教えてくれたら、君にマック役を戻す」とのせっかくのオファーなのに、ジョーイはいかにもプレイボーイ的な返答をしています。
it's not really something you can teach は、「それ(女性に話しかける方法)は、教えられるようなものじゃない」という感覚。
このセリフの you は、ジョーイが話している相手の「あなた、君」であるウェインのことではなく、「一般の人」を表す you 、もしくは、ジョーイ自身のこと(I=私)を語っている感覚になります。
ジョーイに言わせると、「女性への声のかけ方、ナンパのしかた」なんてものは、人が(誰かに)教えられるようなものじゃないんだよ、ということですね。
それはつまり、「俺がそれを君に教えることなんかできない」と言っていることにもなるわけです。
そういうコツは、俺を含めて、どんな人でも、他人に教えることなんかできる類のものじゃないんだ、みたいなことになります。
次の、It's pretty much something you're born with も、「そういうのは、だいたい、人が持って生まれてくるようなものだ」というニュアンスになります。
「女性に話しかけるコツなんてものは、人が教えられるもんじゃなくて、持って生まれた才能なんだよなぁ…」と言いたいわけですね。

そう言いながら、チャンドラーが同意してくれるのを期待して、後ろを振り向いたジョーイですが、チャンドラーが「せっかくのチャンスを無駄にする気か?」みたいな顔をしているのに気づいて、急に気が変わった風に、慌てて、You-you can teach it! I'll show you right how to do it. と言い直すのが面白いです。

この you も「(自分を含めた)一般の人」を表すニュアンスですね。
「そんなの教えられない」と言ったけど、いやいや、やっぱり、「人はそういうことを教えることができるよ」と言い直して、俺がそのやり方を教えてやるよ!と申し出ている感覚になります。

このウェインとジョーイのやり取りで、
ウェイン: if you can teach me...
ジョーイ: it's not really something you can teach...
ジョーイ: you can teach it! I'll show you...
の you に注目していると、最初のウェインのセリフの you 以外は、「あなた」という意味で使われていないことは明白ですね。
ウェインが「君(ジョーイ)が教えてくれるなら」と言っているのに、ジョーイが「君(ウェイン)が教えることができる」と言うのは、話の流れとして明らかにおかしいからです。
こういう部分は、ただ、音だけでセリフを聞いていると、何となく話の流れがつかめてしまって気づけない部分でもあるでしょう。
字幕などで文字として確認することで、ウェインが you can teach と言ったのに、ジョーイも、you can teach と同じ you を使っていることに気づけるわけです。
これまでのフレンズにも、こういう you は何度も出てきましたので、いったんそれを学んだ方は、「あぁ、またあの you ね」と瞬時に納得できて、こういう you の経験がさらに積み重なり、知識がさらに確実なものになって行きます。
そのように「経験から学んで行く」ためにも、やはり学びの段階のどこかで、「こういう you が存在する」ことをあらかじめ知識として頭に入れておく必要がある、ということになるでしょうね。


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posted by Rach at 16:32| Comment(4) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月02日

インコースは有利な立場 フレンズ6-21その4

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ジョーイを捜して、彼の部屋にやってきたロスは、その部屋のカウチで抱き合ってキスしている、レイチェルとポール(ロスの彼女エリザベスの父)を発見します。
一人動揺するロスは、見て見ぬふりをするのですが、レイチェルとポールはまったく気にしていない様子。
「また電話するよ」と言ってポールが立ち去った後、
ロス: What-what-what the−how da-how did-what the-how did-what?! (何、何が、どうして、どうして…何が!?)
レイチェル: Well, y'know, he lost his keys. So he was looking for them.... (ほら、ポールは鍵をなくしたの。それで彼は鍵を捜していて…)
ロス: (incredulous) In your mouth?! ([懐疑的な様子で] 君の口の中で(捜していたのか)?)
レイチェル: No! Downstairs! And we got to talking y'know, for like two hours, and I really liked him. So I invited him up here for a cup of coffee. (いいえ! 下の階でよ! そして私たちは話し始めたの、2時間くらい(話したわ)。それで私はすごく彼を気に入ったの。だから、コーヒーでも、って彼をここに誘ったのよ。)
ロス: You were at the coffee house! (君(たち)はコーヒーハウスにいたのに!)
レイチェル: Ross, what's the big deal? So I kissed the guy! (ロス、何がそんなに大ごとなの? 私は彼にキスしただけよ。)
ロス: He is my girlfriend's father, okay? It's-it's, it's weird! (ポールは僕の彼女の父親だぞ、いいか? それって、それって変だよ!)
レイチェル: Wh−You dated my sister! (何、あなたは私の妹とデートしたでしょ!)
ロス: That was different! (あれは(今回のこととは)違ってたよ。)
レイチェル: What? Why?! (何が? どうして?!)
ロス: This is weird for me! (今回のことは、僕にとって変なんだ!)
レイチェル: Ross, look, look. This is good for you. Okay? Let's face it. So far the guy's not lovin' ya! But I can turn that around! I got the inside track. We can all go out to dinner, y'know? And I can talk you up! Plus the guy is a very, very successful lawyer! (ロス、ねえ。これはあなたにとって良いことなのよ、でしょ? 現実を見て。これまでのところ、その男性(ポール)はあなたのことを愛してない! でも私がそれを逆転させることができるのよ! 私は有利な立場にいるわ。私たち(4人)全員で夕食に行きましょうよ。そしてあなたを良いように話すこともできるわ! プラス、あの人はとってもとっても成功した弁護士なのよ!)
ロス: How is that important? (それがどんな風に重要なんだよ?)
レイチェル: Oh, it's important! (あぁ、(ほんとに)重要なのよ!)

レイチェルがポールとキスする現場を見てしまい、動揺しているロスは、what, how を連発して、文章にならない言葉を発しています。
レイチェルは落ち着いた様子で、「彼が鍵をなくして、彼はその鍵を捜していたの…」と冷静に状況を説明しています。
鍵はたいてい、2個以上の鍵をキーホルダーにつけた形で持ち歩くことが多いので、そういうものを指す場合には、当然、keys と複数形になります。
レイチェルのセリフでも、keys が使われており、代名詞も them と複数形になっていることに注意しておきましょう。

「ポールは鍵を捜していたの」というレイチェルのセリフに、ロスは懐疑的な様子で、"In your mouth?" と叫んでいます。
「鍵を捜してた、って言うけど、ポールは君の口の中で鍵を捜してたのか?」という意味ですね。
ロスは二人がキスしている現場を見てしまったので、「鍵を捜すことがどうしてキスに繋がるんだ? 口の中に鍵があってそれを捜してたとでも言うつもりか?」と言いたいわけです。

レイチェルは軽く否定して、鍵を捜してたのは下の階での話よ、と言った後、2時間ほど話したとも言っています。
get to talking は「話し始める」というニュアンス。
通常、get to do something という get to+動詞の原形の形で、「〜するようになる」「〜できるようになる、〜するチャンスを得る」という意味で使われますが、今回の get to doing は「〜し始める」という感覚になります。

Macmillan Dictionary では、
get to doing something : to start doing something
例) He got to thinking that it was all his fault.

つまり、「何かをし始めること」。例文は、「すべて自分のせいだったと彼は思い始めた」。

彼と話し始めて、結局2時間くらい話して、私は彼がとても好きになった、とレイチェルは言います。
それで彼にコーヒーでも、ってここに誘ったのよ、と説明しています。

You were at the coffee house! の you は、君(レイチェル)、もしくは君たち(レイチェルとポールの二人)のどちらともとれますが、「君たち二人は」とした方がこの場合はふさわしいように思います。
彼をコーヒーに誘ったって言うけど、君らはその時、まさにコーヒーを出すコーヒーハウスにいたんだろ?と言っているわけですね。
コーヒーハウスにいたくせに、どうしてわざわざ自分の部屋まで上がってくる必要があるんだよ、と言いたいわけです。

ロスが一人で大騒ぎしているので、レイチェルは、「何がそんなに大ごとなの?」とあきれた様子で言っています。
お茶に誘って、キスしただけなのに、という感じですね。
それでもロスは、「ポールは僕の彼女の父親だ。それって変だよ、妙だよ」と言っています。
それに対してレイチェルも、「あなただって、私の妹とデートしたくせに」と返します。
That was different! は「それは・あれは、今回のこの話とは違う、違ってた」という感覚。
それとこれとは別だよ、という気持ちです。
「何が違うのよ?」みたいに問うレイチェルに、ロスは、This is weird for me! と言っています。
つまり、「今回の件は僕にとって weird なんだ、その点が前回とは違う」ということ。
お互い、複雑な関係の人とデートをしたわけだけど、前回は君にとっては奇妙で居心地悪かっただけで、僕にとっては「気に入った女性とデートした」という意味では、別に奇妙でも何でもなく普通のことだった、今回は僕が気持ち悪い、変な感じがする、という意味で、前回とは違うんだよ、ということですね。
他者の目から客観的に見れば、どちらも同じように「奇妙な関係」になりますが、ロスは「自分の立場から主観的に見て、今回は weird だ」と力説していることになります。
こういう自己中な発言が、いかにもロスっぽいです。

「僕の彼女の父親と付き合うなんておかしいよ!」と主張するロスに対して、レイチェルは「あなたにとってもいいことなのよ」と言って、これまでのところ、ポールはあなたのことを好いていないけれど、私がそれを逆転させるわ、とも言っています。

I got the inside track. の the inside track は「インサイド・トラック」、つまり、「(陸上競技の)トラックのインコース(内側のコース)」のこと。
このセリフの got は、I've got つまり、have got = have の意味で、have the inside track は「インコースを走る」ことから、「有利な立場にある」という意味になります。

LAAD では、
inside track : a position that gives someone an advantage over the people they are competing against
例) Another newspaper has the inside track on the story.

つまり、「競っている相手よりも有利な点を与える立場」。
例文は、「この話については、もう1つ別の新聞が有利な立場にある」。

レイチェルにしてみれば、彼は私に夢中みたいだから、私が状況を思い通りに動かせる、と言いたいようです。
全員で食事に行って、talk you up することもできる、とも言っています。
talk ... up は、「…が良いものであるように話す」というニュアンス。
日本語で言うと、「…を持ち上げるように話す」という感覚に近いでしょうか。
イメージをアップさせる方向で話す、という感じですね。

LAAD では、
talk somebody/something up [phrasal verb] : to talk about someone or something in a way that makes them seem successful, interesting, good etc. (OPP: talk down)
例) The administration has been eager to talk up the deal.

つまり、「誰かや何かが成功している、興味深い、良いなどに見えるような方法で、誰かや何かについて話すこと」。例文は、「政権はその政策を良いものであると話すことに(ずっと)意欲的だった」。

レイチェルは、Plus と言って、「さらにまだこういうこともあるわ」と言っています。
ポールはすっごく成功した弁護士なの!とレイチェルは言うのですが、ロスにはそれがどういう関係があるのかわからないので、「それが何か重要なわけ?」みたいに尋ねます。
ロスが「そんなこと、ちっとも重要じゃない。彼が成功した弁護士だろうが何だろうが、僕には関係ないことだ」と思っていることがそのセリフからわかりますが、レイチェルは、Oh, it's important! 「ええ、重要なのよ!」と答えます。
レイチェル的には、「自分が付き合っている人が、社会的地位があり、お金持ちかどうか」は非常に重要なことなので(笑)、important だと断言しているわけですね。
そういう意味ではこのセリフは、さきほどのロスの「僕にとっては変じゃない」というのと同様の自己中発言、自分の主観のみからの発言となるでしょう。
そこでちょっと思ったのですが、このセリフも、Oh, it's important for me/to me! みたいに「私にとっては重要なのよ、重要なことなのよ!」と言った方が、ロスのセリフとの対比として、今度はレイチェルが同じような自己中発言をしたことがよりはっきりして、面白いような気がするのですが、いかがでしょう??


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posted by Rach at 17:19| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする