2014年05月30日

マザー・メイ・アイ フレンズ8-13その5

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ずっと友達だったレイチェルを女性として意識してしまったジョーイは、「友達から恋人の関係になった」経験のある、チャンドラーやモニカに相談しようとして、ルールだとか、人が違って見える、などと説明します。
それぞれが聞いた相談内容を話し合っているうちに、「昔の私たちみたいに、友達に恋愛感情を抱いた」ということに気づいたモニカたちは、「フィービーが入ってきたら、ジョーイは話をやめた」ことから、恋の相手をフィービーだと勘違いしてしまいます。
チャンドラーには「フィービーに言うなよ」と止められたのですが、モニカは言いたくてたまらない様子で、、、
(Monica starts smiling)
モニカは、ニコニコし始める。
フィービー: What? (何?)
モニカ: Nothing. (何でもないわ。)
フィービー: Okay. (ならいいわ。)
モニカ: I mean, I-I, I really shouldn't say. I mean, I'm really not supposed to. (つまり、私はほんとに言うべきじゃないの。ほら、ほんとに言っちゃいけないことになってるの。)
フィービー: Fine. (それならいいわ。)
モニカ: It's a humdinger! (素晴らしいことなのよ!)
フィービー: Then it's really too bad that you can't tell me. (それなら、あなたが私に話せないのは、ものすごく残念ね。)
モニカ: Somebody likes you! (誰かさんがあなたを好きなのよ!)
フィービー: (Groans) Is it Chandler? ([不満げな声で] (それって)チャンドラー?)
モニカ: No! (違うわ!)
フィービー: Well, then tell him to stop staring! (ふーん、じゃあ、彼に、じっと見るのはやめて、って言っといて。)
モニカ: It's Joey! (ジョーイなのよ!)
フィービー: Really?! Joey?! You don't say. (ほんとに? ジョーイが? まさか。)
モニカ: Is it something you'd be interested in? (それって、あなたが興味を持つようなことかしら?[あなたは興味があったりする?])
フィービー: I don't know, I don't know, I don't know. You know, I mean, on the one hand, "Mother may I?" But, y'know, on the other hand... No. No, I can't. We're friends. No, oh, no. I don't wanna risk what we have. (わからない、わからない、わからないわ。ほら、だって、一方では、「前に進んでもいい?」 だけど、ほら、もう一方では… だめよ、だめ。私たちは友達よ。だめ、だめ。私たちの持っているものを危険にさらしたくないわ。)
モニカ: I guess that makes sense. So, you think you're going to talk to him? (それは言えてると思うわ。それじゃあ、ジョーイに話すつもり?)
フィービー: Sure, yeah. I mean, it's Joey. I don't want him to get hurt. Well, I must say, I am on fire! First Chandler, now Joey! (もちろん、そうよ。だって、ジョーイだもん。彼に傷ついて欲しくない。こう言わないといけないわね。私は今、モテ期ね(モテモテね)! 最初はチャンドラーで、今はジョーイよ!)
モニカ: Not Chandler, just Joey. (チャンドラーは違う、ジョーイだけよ。)
フィービー: Sure. (そうよね。)

「ジョーイは、フィービーのことを女性として好きになった」と誤解したモニカは、フィービーの前で意味ありげな発言を繰り返しています。
I really shouldn't say. I'm really not supposed to. のように、really not の形が連続していますが、really は、not の前に位置しているので、「本当に、全く」言うべきではない、言ってはいけないことになっている、のように、not であることを強調していることになります。

「言っちゃいけないなら、言わなくていいんじゃない」みたいに Fine. と返したフィービーに、モニカは、It's a humdinger! と言っています。
humdinger は、俗語で「素晴らしい物・人」。
Macmillan Dictionary では、
humdinger [noun] [singular] (informal) : an exciting or excellent example of something

つまり、「あるものの、エキサイティングな、または素晴らしい例」。

「素晴らしいことなんだけど言えないの」とモニカが言うと、フィービーは、Then it's really too bad... と言っていますね。
直訳すると、「それなら、あなたが私に(そのことを)言えないということは、本当にとっても残念だわ」という感じになるでしょう。
「素敵なことなのに言えないなんて、モニカも残念ね」みたいなことですね。

言わずにはいられなくなったモニカは、Somebody likes you! と言っています。
とりあえず「誰かさん」と名前を伏せてみたものの、そこまで言ってしまったら、それが誰か?という話になるのは明白ですよね。
「あぁ、モニカったら、もう我慢しきれず、しゃべっちゃってるよ、、」という面白さがそこにはあるのですが、それに対して、フィービーが「それってチャンドラー?」と返すのがまた、さらに面白いところ。
モニカとチャンドラーが夫婦であることをわかっていて、「私を好きな人がいるって、それって(あなたの夫の)チャンドラーのこと?」と聞くのが、フィービーらしいですね。
あきれたように否定するモニカに、「それじゃあ、私をじっと見つめるのをやめて、って言っといて」とまで言っています。
「あなたの夫は私をいやらしい目でいつも見てるのよ」みたいに言ったことになるのですが、モニカはもうそんな話題はどうでもいいらしく(笑)、「その誰か、っていうのは、ジョーイなのよ!」とバラしてしまいます。

You don't say. というのは「まさか」のように驚きを表す言葉なのですが、「本当に”まさか!”と驚いた場合」にも使うし、「驚いたかのような言葉を発してみるけれども、実は全然驚いていない場合」にも使われます。

英英辞典にその2種の意味が載っているのでご紹介しますと、
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
you don't say!
a) (humorous) used to show that you are not surprised at all by what someone has just told you
b) (old-fashioned) used to say that you are surprised by what someone has just told you


a) は、「(ユーモラス) 誰かがった今言ったばかりのことに、全く驚いていないことを示すのに使われる」。
b) は、「(古い表現) 誰かがたった今言ったばかりのことに、驚いていると言うのに使われる」。

Macmillan Dictionary では、
you don't say (spoken)
1. used for saying that you are surprised by what someone has told you
例) 'He's just won the lottery.' 'You don't say!'
2. used for saying that you are not surprised by what someone has told you
例) 'He phoned in sick again this morning.' 'You don't say!'


1. は、「誰かが言ったことに驚いていると言うために使われる」。
例文は、「彼が宝くじに当たったよ」「まさか!」
2. は、「誰かが言ったことに驚いていないと言うために使われる」。
例文は、「彼は、今朝また、病気だって電話してきたよ(病欠の電話してきたよ)」「まさか」。
(この「まさか」の本音は、「またかよ」「やっぱりな」みたいな感じ。)

特に面白いのが、マクミランの語義で、1. の語義に not を加えて「正反対の意味」にしたものが、2 の語義になっていますよね。
誰かが言ったことに対して、驚いた時にも使うし、驚いていない時にも使う、、、って、一体どっちやねん!と、ツッコミたくなるところですが、ロングマンの説明にあるように、驚いた意味で使うのが元々の意味で、今ではそれを「全く驚いていない時に、驚いたかのような言葉を使ってみせる」のように、ユーモラスに、皮肉っぽく使うのが一般的だと言うことなのでしょうね。

今回のフィービーもセリフも、言葉としては「まさか」なのですが、フィービーの口調にはそれほど驚いた感じはなく、とりあえずそう言ってみた、という感じが出ている気がします。
心のどこかで、「まぁ、そんなこともあるかも、ありうるかも」と思っていたかのような感じが出ていると言いますか。
訳語としては「まさか」と訳すことになりますが、「えー、嘘でしょう? 絶対にそんなこと信じられないわ!」的な超びっくりした気持ちを表しているわけではない、ということです。

Is it something you'd be interested in? を直訳すると、「そのこと(ジョーイがあなたを好きということ)は、あなたが興味を持つようなことかしら?」になるでしょう。
そのことについてあなたはどう思う? 興味を引かれる話?と尋ねている感覚ですね。

フィービーは、「どうかな、わからないわ」と繰り返しながらも、on the one hand, on the other hand 「一方では〜、そしてもう一方では…」と、揺れ動く乙女心(笑)を語っています。

Mother may I? について。
これは、英語圏の「子供の遊び(ゲーム)」の名前です。
Google 検索をしたら、その遊びを説明するサイトや、実際に遊んでいる様子の画像などがたくさんヒットします。
Wikipedia 英語版: Mother May I? に説明がありますが、ざっとした流れを説明すると、
一人のプレーヤーが mother(母)に、そして他のプレーヤーが children(子供)になって、mother が一方の端に、children が反対の端に並び、子供が、"Mother, may I take five steps forward?" 「ママ、前に5歩進んでいい?」などと尋ねて、母が、"Yes, you may" 「ええ、いいわよ」、または、"No, you may not do that, but you may _____ instead" 「だめよ、それはしちゃだめ。でもその代わりに〜してもいい」と答え、母のところに最初にたどり着いた者が勝ち
というゲームのようです。

何となく、日本の遊び、「だるまさんがころんだ」(大阪では「坊さんが屁をこいた」と言います、、それも「ぼうさん」じゃなくて「ぼんさん」と言うのがお約束^^)に似た感じ(鬼に近づくところなど)がありますが、「だるまさんがころんだ」によく似た英語圏の遊びとしては、Red light, green light という名前のゲームの方がより近いようです。

How to Play "Mother May I" : 6 Steps (with Pictures) - wikiHow というサイトで、で、Mother May I の遊び方が詳しく説明されていますが、その解説の中の、
Whether the Mother replies yes or no is completely up to the Mother's whim. However, the Mother must be impartial, or the game isn't fun for everyone.
という部分が、なるほどな、という感じですね。
つまり、「母が、イエスと答えるかノーと答えるかどうかは、完全に母のきまぐれ次第である。しかしながら、母は公平でなければならない、さもないと、そのゲームはみんなにとって楽しいものではなくなる」。
母役の人が、ある人にはイエスばかり、そして別の人にはノーばかり、、とえこひいきをしたら、ゲームが成り立たなくなってしまう、つまらないものになってしまう、ということですよね。

ゲームの説明が長くなってしまいましたが、要は、Mother May I? というゲームは、"Mother, may I take five steps forward?" 「ママ、前に5歩進んでいい?」などと尋ねるゲームで、フィービーはその決まり文句の連想から、「ジョーイが私のことを好き? それじゃあ、私は前に進んでもいい?」のように、step forward 「前に進む、前進する」ということを考える気持ちも持っている、と言っていることになります。

そして、「もう一方では」の方では、「だめよ、そんなことできないわ。私たちは友達よ」と言って、「友達だから恋愛に進んじゃいけない」と自分を押しとどめる気持ちも語っています。
I don't wanna risk what we have. の動詞 risk は「〜を危うくする」なので、「私たちが持っているものを危うくしたくない」、つまり、私たちの間にある、素敵な友情関係を危険にさらしたくない、それを壊したくない、と言っていることになります。

make sense は「道理にかなっている、なるほどと思える」。
フィービーが、「前に進んでもいい?という気持ちもあるけど、やっぱり、二人の関係を壊したくない」と言ったのを受けて、モニカは、「じゃあ、ジョーイに話すつもり?」と尋ね、フィービーは、「そうね。だってジョーイだもん。彼に傷ついてほしくない(彼を傷つけたくないの)」と答えます。
そこまでなら、まぁ、普通の会話なのですが、その後、また、チャンドラーの話を出すのが、フレンズっぽくて面白いですね。

I must say, I am on fire! の on fire は「燃えて」(burning)という意味なので、言葉としては、「私、燃えてるぅ〜!」みたいなことですが、ここでは、ノリノリで、絶好調で、モテモテで、のような感覚で使っているようですね。
その後、First Chandler, now Joey! 「最初はチャンドラーで、今はジョーイよ!」と言っています。
自分の夫がフィービーに夢中、みたいな言い方をされたので、モニカは怒った様子で、Not Chandler, just Joey. と言うのですが、フィービーは、そっけない感じで Sure. と答えています。
言葉としては、「もちろん」という意味ですが、フィービーの口調と表情を見ていると、「ま、あなたがそう思いたいんなら、そういうことにしておきましょうか」的なニュアンスが感じられます。
先に説明した、You don't say. もそうですが、元々の基本的な意味というのが存在しても、言い方、イントネーション、口調、表情次第で、皮肉っぽく反対の意味で使う、ということは、英会話ではよく出てきます。
音と映像付きのドラマだと、そういうものはより学びやすいですよね。

また、"First Chandler, now Joey!" "Not Chandler, just Joey." のように、完全な文の形になっていないシンプルな言葉だけれども、意味やニュアンスはしっかりわかる、という表現がセリフにはたくさん登場しますよね。
書き言葉の場合には、「文という体裁」を気にしないといけないことも多いですが、英会話というのは、相手の言葉を受けて返すものなので、わかりきった部分は省略できるし、省略した方が、会話のテンポも良くなる、ということでもあります。
難しい単語、長くて複雑な構造の文章ばかりを気にするのではなく、そういう「文になっていないフレーズ」の感覚も意識することで、よりシンプルでナチュラルな表現を身につけることもできる、ということですね。


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posted by Rach at 16:19| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月28日

一瞬、魔が差しただけ フレンズ8-13その4

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妊娠検査に来ているレイチェルとロス。
赤ちゃんの性別は知りたくないと言っていた二人でしたが、ロスは、性別が書いてあるファイルを覗き見ようとしているレイチェルに気づき、非難します。
「ファイルに目は向けたけど、内容は見てないの(性別は知らないの)」と主張するレイチェルですが、ロスはその言葉を信じる様子もなく、
ロス: Shame on you! Ugly baby judges you! (恥を知れ! 不細工な赤ちゃんに非難されるぞ!)
レイチェル: Okay, but Ross, just listen to me, I didn't-- (わかった。でも、ロス、とにかく私の話を聞いて。私は見なかったの…)
ロス: No, no, no, no! Don't tell me! I don't wanna know! (だめだめだめだめ! 僕に言うな! 僕は(性別を)知りたくないんだ!)
レイチェル: But I couldn't even if I wanted to, because I don't know! I swear, I didn't see anything, and I don't want to know! It was just a momentary lapse. (でも、たとえ私があなたに言いたいとしても、私には言えないわ。だって知らないんだもの! 誓うわ、わたしは何も見なかった。そして私は知りたくない! 一瞬、魔が差しただけよ。)
ロス: Momentary lapse. Don't-don't you have any self-control? (魔が差した、だって。君には自制心というものがないのか?)
レイチェル: (holding stomach) Okay. A couple months late on the lecture, Ross. ([お腹を抱えて] そうね。お説教には、数か月遅いわよ、ロス。)

「目はファイルの方を向いてたけど、中身は読んでないわ!」と訴えるレイチェルですが、ロスは怒った様子で、Shame on you! と言っていますね。
shame は「恥」で、Shame on you! は「恥を知れ! みっともない!」というニュアンス。
「君は恥ずかしくないのか?」みたいに非難した後、Ugly baby judges you! と言っていますね。
こういう judge はフレンズにもよく登場するのですが、「人を審判・審査する」という意味から、「人を非難・批判する」というニュアンスになります。
前回の記事で、最初に ugly という言葉を使ったレイチェルに、「アグリーだなんてひどいよ。赤ちゃんはみんなかわいいのに」とロスが言ったシーンを紹介しましたが、そんな風に言っておきながら、激高してくると、自ら ugly baby とか言ってしまってるやん、、という面白さですね。

ロスに責められて、レイチェルは「私は見なかった」と必死に否定するのですが、ロスはレイチェルの言葉を信じる様子はなく、「言わないで。赤ちゃんの性別を、僕は知りたくない」と言います。
I couldn't even if I wanted to, because I don't know! の前半部分は、仮定法過去ですね。
直訳すると、「たとえ私が(赤ちゃんの性別をあなたに)言いたいと思っても、私は言うことができない」、だって赤ちゃんの性別を私は知らないから! と言っていることになります。
「言わないで。知りたくないんだ」って言われても、私だって言おうと思っても言えないわ。私だって知らないんだもの!と言っている感覚ですね。
自分としてはそもそも言う気もない、だから、「仮に言いたいと思ったとしても」のように「現実とは反対の仮定」である「仮定法過去」を使っていることになるでしょう。
その後もレイチェルは、「私は何も see しなかった。私は(私も)性別は知りたくない」と訴えています。

その次の、It was just a momentary lapse. について。
lapse は「フレンズ」では、ト書きで [Time lapse] 「時間経過」の形で出てくることが多いですね。
そのように、「時間の経過、推移」という意味もあるのですが、今回のセリフでの意味は、以下の語義が近いでしょうか。

研究社 新英和中辞典では、
lapse
1 〔自信などの〕喪失、〔習慣などの〕衰退、廃止 〔of, from〕
a lapse of conscience 良心の喪失
a momentary lapse from one's customary attentiveness いつもの注意深さを一時的に失うこと
2 〔正道から〕一時的にそれること、一時の誤ち 〔from〕
a lapse from faith 背信
3 〔罪悪などに〕陥ること、堕落 〔into〕
a lapse into crime 罪を犯すこと


と出ています。
a momentary lapse という言葉そのものは、「一時的に失うこと」の例文に出ていますが、ニュアンス的には「正道から一時的にそれること」の方が近い気がしますね。

Macmillan Dictionary では、
lapse : a gradual or temporary change to a worse or more unusual type of behavior or activity
つまり、「より悪い、またはより変わった(普通ではない)タイプのふるまいや行動への、徐々の(段階的な)または一時的な変化」。

Merriam-Webster Dictionary では、
lapse : an occurrence in which you fail to think or act in the usual or proper way for a brief time and make a mistake
つまり、「短い時間、通常のまたは正常な方法で、考えたり行動したりすることができなくて、過ちを犯す、という出来事」。

英英辞典の語義に出てきた、worse, unusual, mistake などの言葉からも、「いつもとは違う、悪くて不適切な過ちを犯してしまう」という感覚が感じられますね。

この部分、DVDの日本語訳では、
(字幕)魔が差しただけ/(音声)一瞬、誘惑にかられただけ
となっていましたが、「魔が差した」という「感覚」は結構近いな、と思いました。

「魔が差す」という日本語そのものは、国語辞典では以下のように出ています。

広辞苑では、
魔が差す=悪魔が心に入りこんだように、ふと悪念を起す。

三省堂 新明解国語辞典では、
【魔が差す】
〔魔心が生じる意〕
1 ふと悪い気を起こす。
2 日ごろの本人からは考えられない失敗や事故を招いた理由を、定かでない外在的なものに求める語。


なので、本来は「魔、悪魔、魔心」のせいで、普段しないようなことをしてしまう、という意味であって、厳密には momentary lapse と同義だとは言い難い気はするのですが、この時のレイチェルのセリフは、「一瞬、魔が差しただけよ」と表現すると、「おさまりがいい」感じが私にはするのですね。
「いつもの自分ならしないような、よくない行動を取ってしまった」という英語の感覚が、「魔が差した」という日本語に通じる部分があると思うわけです。

ちなみに、ピンク・フロイド(Pink Floyd)の1987年のアルバムに、A Momentary Lapse of Reason というタイトルのものがあるようです。
Wikipedia 日本語版: 鬱 (アルバム)
発売直後の邦題が「鬱」で、後に「モメンタリー・ラプス・オブ・リーズン」というカタカナ表記になったようですが、上のウィキペディアでは、
原題の意味は「一瞬の理性喪失」
と書いてあります。
今回のレイチェルのセリフの a momentary lapse も、後ろに何か言葉を補うとしたら、a momentary lapse of reason が近いでしょうね。
momentary lapse だと言ったレイチェルに、ロスはあきれた様子で、「君には、自制心(self-control)ってものが少しもないのか?」みたいに言っていますが、reason 「理性、分別」を一瞬喪失したかのような行動をとったレイチェルへの指摘として、適切だと言えるでしょう。

それを聞いたレイチェルは、自分のお腹に手をやって、「そのレクチャー(説教)には、2、3か月遅いわ」みたいに答えます。
お腹を押さえることで、「私は今、妊娠している」ということを示して、「自制心だとか何だとか、そういうことは、私が妊娠する原因となった数か月前の出来事の時に、お説教してほしかったわね」と言っていることになります。
数か月前の私たちに自制心ってものがあれば、こんなこと(ただいま妊娠中)にはなってないんだけど、のような感じで、ロスは自制心のことで人を説教できるような立場じゃないでしょ、と皮肉っているわけですね。


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posted by Rach at 15:34| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月26日

lookしたけどseeしてない フレンズ8-13その3

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妊娠検診で、レイチェルとロスは病院に来ています。
主治医の先生に「赤ちゃんの性別を知りたい?」と言われ、ロスは「いいえ」と言うのですが、レイチェルは「でもそのファイルに性別が書いてあるんですよね?」と言って、それが気になってしょうがない様子。
先生が立ち去った後、
レイチェル: (looking at the bulletin board with baby pictures) So, which of these babies do you think is the ugliest? ([赤ちゃんの写真が貼ってある掲示板を見ながら] それで、この赤ちゃんのうち、どの子が一番、不細工だと思う?)
ロス: What? Rach! Come on, that's terrible! They're... uh... they're babies. They're-they're all beautiful. (何だって? レイチェル! ちょっと、それはひどいよ! 彼らは…赤ちゃんだよ。彼らはみんな美しいよ。)
レイチェル: Third one from the left? (左から3番目の子?)
ロス: Yeah. Why is it staring at me? I think it knows I'm talking about it. (Rachel starts to peek at the file) Don't-don't you-Wh-Wha-Hey!! (ああ。どうしてその子は僕をじっと見てるの? 僕がその子のことを話してるって、その子はわかってるんだと思うな。[レイチェルはファイルを覗き見ようとし始める] だめ、だめだ。ちょっと!)
レイチェル: What?! (何?)
ロス: You're looking! (君は(ファイルを)見てる!)
レイチェル: I didn't! (私は見なかったわ!)
ロス: I saw you! (僕は君を目撃したぞ!)
レイチェル: Okay, fine, I did. But I didn't see anything, I swear. (わかった、いいわ。私は(確かに)目を向けた。でも何も(内容は)見なかったの。誓うわ。)

レイチェルは、壁の掲示板に貼ってあるたくさんの新生児の写真を見ながら、which of these babies do you think is the ugliest? とロスに質問しています。
do you think は挿入句で、「これらの赤ちゃんのうち、どの子が一番、不細工であると、あなたは思いますか?」という感覚ですね。
(2014.5.27 追記)
「do you think は挿入句」と書いた上の説明について、下のコメント欄でご意見をいただきました。
「挿入句」というのは間違いで、上の which of these babies do you think is the ugliest? は「間接疑問文」に当たります。
下のコメント欄に訂正と追加説明がありますので、詳しくはそちらをご覧下さい。
(追記はここまで)

ugly は「醜い(みにくい)、不細工な」というダイレクトな言葉。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
ugly : extremely unattractive, and not nice to look at
つまり、「きわめて、魅力的でない(美しくない)、見るのに良くない」。
unattractive というネガティブな形容詞を、さらに extremely 「極端に、きわめて」という副詞で強めているという、なんとも容赦のない語義ですね。
アメリカのドラマで「アグリー・ベティ」(Ugly Betty)というのがありますが(最初の数話を見ましたが、面白かったです^^)、これも、かなり強烈なタイトルですよね。
フレンズでは、ugly と言えば、Ugly Naked Guy 「裸のブ男」を思い出す方が多いでしょうか(フレンズ5-14 で引っ越してしまってからは、セリフに登場しなくなりましたが、、、)。

ugly という、ドギツイ言葉を聞いたロスが「それってひどいよ!」と言っているのもごく自然な流れです。
「彼らは赤ちゃんだ。赤ちゃんはみんな美しい」とロスは言うのですが、レイチェルは「そんなきれいごと言って」とでも言いたげに、具体的に、Third one from the left? 「左から3番目の子?」と聞き返しています。
具体的に赤ちゃんを示されたロスは、さっきの建前発言(笑)をすっかり忘れたように、「ああ。どうしてその子は僕をじっと見てるの?」と言っています。
Why is it の it は、the baby (左から3番目の赤ちゃん)のことですね。
新生児で、性別もまだよくわからないから、he/she ではなく、中性の it を使っている感覚になるでしょう。
その後の、I think it knows の it 、about it の it も、同じく、it = the baby ですね。
その赤ちゃんが男の子であれば、I think he knows I'm talking about him. 「僕が彼のことを話してる(彼をアグリーだと言っている)ことを、彼はわかってるんだと思うよ」と表現するところでしょうが、性別がわからないので it を使っているということです。

ロスがそんな話をしている隙に、ト書きにあるようにレイチェルは、ファイルを覗(のぞ)き見ようとしています。
それを見つけたロスは大声で叫んでいますね。

この後、look と see という「見る」を意味する2種類の動詞が出てきますが、その2つの動詞の違いを理解するのに恰好の会話になっていると思います。
動詞が省略されている部分を補うと、以下のようになりますね。
ロス: You're looking!
レイチェル: I didn't (look)!
ロス: I saw you!
レイチェル: Okay, fine, I did (look). But I didn't see anything, I swear.
ロスは、ファイルを覗き見ようとしているレイチェルに、「君は look してる」と指摘し、レイチェルは「look なんかしなかった」と否定、その後ロスが「僕は君が(そうしてるのを)目撃したんだ(saw)」と言ったことで、目撃されたとわかったレイチェルはしらを切るのはやめて、「わかった、確かに私は look した。でも、何も see しなかった、誓って言うわ」と答えることになります。

「look したけど、see しなかった」というレイチェルのセリフが成立しているように、look と see には同じ「見る」でも違いがあるわけですね。
日本語訳だと同じになってしまう単語の違いは、英英辞典で確認するのが効果的です。

LAAD では、
look : to deliverately turn your eyes so that you can see something
つまり、「何かを見ることができるように、意図的に目を向けること」。
see :
1. to be able to use your eyes to look at things and know what they are
2. to notice, examine, or recognize someone or something by looking

つまり、1. は、「何かを見て、それが何かわかるために、目を使うことができること」。
2. は、「見ることで、誰かや何かに気づく、吟味する、認識する(認める・わかる)こと」。

上の語義にあるように、look は「目を対象物に向ける」という感覚で、see は「見て、わかる(know, notice etc)」という部分にポイントがあります。
レイチェルのセリフだけではなく、ロスのセリフ I saw you! にもこの感覚は生きていますね。
ロスは、レイチェルが look しているのを、「見て、そうしているとわかった」と言っていることになります。
ロスの場合は、ただレイチェルに目を向けただけではなく、レイチェルが何をしているかを目撃した、見てわかった、と言っていることになるわけです。
そしてレイチェルの方は、ロスに目撃(see)されてしまったように、「確かに目はファイルに向いていた(did look)けれど、書いてある中身(性別がどっちか)などは見ていない、内容はわからない(didn't see)」と主張していることになります。

ちなみに、「見る」繋がりで、ロスのセリフ Why is it staring at me? に出てきた stare という動詞も見ておきましょう。
LAAD では、
stare : to look at something or someone for a long time without moving your eyes
つまり、「長い間、目を動かさずに、何かや誰かを見ること」。
「長い間」と「目を動かさずに」がポイントで、その様子をイメージすると日本語では「じっと見る、見つめる」になる、ということですね。

英英辞典を使うのに躊躇してしまう方も多いと思うのですが、今回の look, see のような「基本単語の違い」を探るのに、英英辞典は大変役立ちます。
私は今では、英英を引くのにためらいはありませんし、むしろ、英英の語義の方が説得力がある、と感じるくらいですが、ブログを始めた頃は、なかなか手を出せないでいました。
その後、「英和ではニュアンスがよくわからない」と思った時には、英英を使うようになり、英英で納得できる部分が増えてくると、どんどん英英の方にシフトするようになりました。
皆さんも、「ここぞ!という時だけ」でも良いので、ちょっとずつ英英を使う時間を増やして行って下さればいいな、と思っています(^^)


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posted by Rach at 15:41| Comment(2) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月22日

drawするなら絵を描いて フレンズ8-13その2

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[Scene: Monica and Chandler's, Monica comes from the bathroom as Chandler enters.]
モニカとチャンドラーの家。モニカはバスルームから出てくる、そこにチャンドラーが入ってくる。
チャンドラー: Hey. (やあ。)
モニカ: Boy, do I have a surprise for you! (ねぇ、あなたにサプライズがあるのよ!)
チャンドラー: Sex on the balcony? (バルコニーでのエッチ?)
モニカ: No. But someone's really not going to get over that idea, are they? (いいえ。でも誰かさんは、そのアイデアをあきらめることはないみたいねぇ?)
チャンドラー: What is it? (で、何なの?)
モニカ: I drew you a bath! (あなたにお風呂を入れた(draw した)のよ。)
チャンドラー: Honey, I don't like baths! Could you draw me a picture of us having sex on the balcony? (ハニー、俺は風呂は好きじゃないんだって! (同じ draw するなら)俺たちがバルコニーでエッチしてる絵を、俺に描いて(draw して)くれるかな?)

バスルームから出てきたモニカは、Boy, do I have a surprise for you! と言っています。
これは、I have a surprise for you! 「あなたにサプライズがあるの!」という文章を倒置にして、さらに強調したニュアンスですね。
過去記事、間違った方と友達になっちまった フレンズ6-13その2 で、
チャンドラー: Boy, did we make friends with the wrong sister. (なんてこった、俺たちは、姉妹のうち間違った方と友達になっちまったよ。)
というセリフが出てきた時に、その「倒置による強調」のニュアンスを説明しています。
その時にも書いたのですが、こういう倒置は「フレンズ」ではあまり見かけない気がします。
ただ、シットコム「フルハウス」では頻出で、シーズン1だけでも、7回ほど登場しています。
また、「スター・ウォーズ」(Star Wars IV A NEW HOPE) でも、Boy, am I glad to see you. というルークのセリフがあるのですが、フルハウスでも、スター・ウォーズでも、こういう倒置の強調は Boy と組み合わされているパターンが非常に多いです。
フレンズ6-13 も、今回のフレンズ8-13 も、「Boy と組み合わされた、倒置による強調」の典型例だと言うことができそうですね。

「サプライズがあるの」と言われたので、「俺をびっくりさせるような、すっごくいいこと」だと考えたらしいチャンドラーは、即座に、Sex on the balcony? 「バルコニーでのエッチ?」と尋ねています。
モニカはあきれたように、No. と否定した後、But someone's really not going to get over that idea, are they? と言っていますね。
この文章を直訳すると、「でも、誰かさんは、本当に、そのアイデア(考え)を、あきらめる(忘れる)ことはないのね」となるでしょう。
目の前にいるチャンドラーのことをわざと「どっかの誰かさん」のように表現しているわけですね。
サプライズがある、と言っただけで、Sex on the balcony? と嬉しそうに尋ねたチャンドラーに、「あら、誰かさんはまだその話をあきらめてなかったわけね」と言っている感覚になります。
ちなみに、この付加疑問文では、最後の部分が、are they? となっていますが、they は someone を言い換えた代名詞です。
someone は単数名詞で、they は複数名詞なのですが、このように、someone を they で受けるというパターンは、フレンズのような口語のセリフではよく登場します。
また、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) のような英英辞典の語義説明にも、someone を they で受ける形がよく使われているので、用法としてはかなり一般化しているようですね。
今回のセリフの場合は、someone = Chandler であることは明白なので、is he? にしても違和感はなかったのでしょうが、someone 「誰かさん」と性別不詳で表現したので、そのまま性別の区別が不要な they という代名詞で受ける方が、「あえて”誰”とは言わなかった」というボカした表現を活かすことにもなるのでしょう。

その後のチャンドラーの質問、What is it? の it は「今、話題の中心となっているもの」を指す感覚ですね。
What is that? (What's that?) のように、that を使うと、その直前のモニカのセリフや、その直前のセリフで言及したものを指すことになってしまいます。
「サプライズがあるの」「それって、バルコニーでのエッチ?」のように、少し話題がそれてしまった後で、「で、結局、モニカが言おうとしてた、a surprise for me って何なの?」と改めて問い直す感覚が、What is it? だということになります。

モニカは、I drew you a bath! と言っていますね。
drew は、draw の過去形。
draw は「引く」が基本的な意味ですが、「引く」というニュアンスから、「(容器から)(液体を)を出す、くみ出す」という意味でも使われます。
研究社 新英和中辞典には、以下の例文が出ていました。
draw beer from a keg たるからビールを出す。
He drew me a glass of beer (from the keg). 彼は私に(たるから)ビールを1杯ついでくれた。

下の例文は、「人に液体をつぐ」のように、目的語を2つ取る形になっていますね。
今回のモニカのセリフも、you に a bath を draw した、という形になっていて、「あなたにお風呂の水を出した(あなたのためにお風呂の水を張った、お風呂をわかした・準備した)」という感覚で使っていることになるでしょう。

それを聞いたチャンドラーは、「ハニー、俺は風呂は好きじゃない(って言ったじゃん)」みたいに言っています。
その後のセリフ、Could you draw me a picture... は、モニカが draw という単語を使ったことを利用した、ダジャレ的返しになっています。
draw a picture は「絵を描く」。この draw の使い方は日本人にもおなじみですね。
美術で「線画(を描くこと)」をドローイングと言ったりもしますよね。
絵を描く、という場合にも、draw someone a picture と2つの目的語を取る形で、「人に絵を描いてあげる」という意味で使えます。
「”あなたに”お風呂を入れてあげた」と言ったので、「”俺に”〜の絵を描いてくれないかな」と、同じように draw someone something という形を使い、「同じ draw するのなら、どうせ draw するのなら、俺に〜を draw してくれないかな」のように言った感覚になります。
で、何の絵を描くかというと、「バルコニーでエッチしている俺たちの絵」で、「まだその話をしてるんかい!」的な面白さですね。

draw の語義を、英英辞典で改めて確認しておくと、LAAD では、
draw :
1. PICTURE to make a picture of something with a pencil or pen.
18. LIQUID [transitive] to take water, beer etc. from a well or container

と出ています。1. は「絵。鉛筆またはペンで何かの絵を描く」。2. は「液体。井戸や容器から、水やビールなどを取り出す」。

ちなみに、チャンドラーの「バルコニーでエッチしよ^^」という提案を、モニカはあきれた様子で聞いていますが、実は、フレンズ2-4 で、以下のセリフがありました。
モニカが「私は隠し事なんかしてないわ」と言ったことに対して、
フィービー: Oh, I don't know. Umm, how about the fact that the underwear out there on the telephone pole is yours from when you were having sex with Fun Bobby out on the terrace! (あぁ、どうかしらね。うーんと、この事実についてはどうなの? あの外の電柱の上にある下着はあなたのもので、それはあなたが外のテラスでファン・ボビーとエッチしていた時からそこにある、ってこと。)
このセリフでは、terrace となっていましたが、チャンドラーが言っている balcony と同じ場所を指していると思われるので、つまりは、モニカは、シーズン2で、ファン・ボビーとはそーゆーことをしていた、ということになります。
フレンズ2-4 では、この後、「ファン・ボビーとそこでエッチしていたことをフィービーにバラした」のは、チャンドラーだということがわかり、モニカはチャンドラーの秘密を暴露する、、という流れになっていました。

今回の「バルコニーでのエッチ」の話は、
ファン・ボビーとは経験済みなのに、チャンドラーのその要望に対して、モニカはあきれた様子を見せている
→モニカは、ファン・ボビーとのことを、すっかり忘れているらしい、、、というより、多分、脚本家が、そういうセリフがあったことを忘れているんだろう(笑)
という、「長いシリーズにありがちな、話のつじつまが合わない、設定の不一致」だと考えることがまずは可能ですね。
また、フレンズ2-4 で、「テラスでエッチしたことをバラしたのがチャンドラー」だったことを考えると、チャンドラーはそのことがずっと頭のどこかにあって(笑)、二人がこうして結婚した後のシーズン8で、「ねぇねぇ、俺ともそういうことしようよ^^」などと提案したのかも、と考えるのも楽しい気はしますね。
(ただ、脚本家が、「ファン・ボビーとの一件」からこの「バルコニーでのエッチ」発言を思いついたとすれば、ファンを喜ばせるために、セリフの中で、Fun Bobby の名前を出すようにも思うので、実際のところは、ファン・ボビーとの関連性は低いだろうとは思いますが、、、)

脚本的には、
「お風呂の水を入れた」で、draw という単語を使う→ draw という言葉を使ったジョークで返す→エッチな絵を描く
という流れにするために、「サプライズって、バルコニーでのエッチのこと?」と最初に言わせたんだろうなぁ、という気がします。
お風呂に関係なさそうな、さりげない伏線から、draw me a picture というオチに自然に持ってくるところが、フレンズっぽくて楽しいなと思いました。


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posted by Rach at 15:34| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月20日

7月神戸、秋東京セミナー決定!

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2013年10月に開催しました、私の初セミナー(「私の先生は海外ドラマ」セミナー)は、おかげさまで、告知後すぐに満席となりました。
その後、2014年1月と4月に、追加セミナーを2回開催しましたが、またありがたいことに、どちらも満席となり、キャンセル待ちも多数いただきましたので、このたび、2014年7月6日(日)に、「追加セミナー第3弾」(セミナーとしては4回目)の開催を決定いたしました!

また、10月には東京でセミナーを開催することも決定しました!
そのため、今回の7月6日のあとは、関西でのセミナーはしばらく開催いたしません。関西周辺の皆様は、下記詳細をご参照の上、是非この機会にご参加いただけると嬉しいです(^^)

なお、10月の東京セミナーの詳細につきましては、7月末ごろに告知の予定です。

以下が、7月6日の「追加セミナー第3弾」のご案内となります。


第81回つなぎすとサロン主催
追加セミナー第3弾!
【南谷三世の「私の先生は海外ドラマ」セミナー
〜生きたセリフで英語4技能を伸ばす〜】



■日時:2014年7月6日(日) 14:00〜16:00

■会場:東灘区民センターうはらホール8F会議室2(神戸市東灘区住吉東町5丁目1‐16)
JR・六甲ライナー「住吉駅」南側より徒歩2分

会場のアクセス情報は、以下の公式サイトをご覧下さい。
東灘区民センター 公式サイト

■セミナー概要:
「海外ドラマ」のセリフを題材にして学ぶことで、留学にも匹敵するほどの「生きた英語」を大量に浴びることができ、日本でも自宅でも、高い英語力を身につけることが可能になります。
「海外ドラマ」を教材の中心として、「読む、聴く、書く、話す」の4技能を正しく伸ばすための方法を、楽しくわかりやすく解説します。

■受講料:2500円

■定員:先着30名

■備考:セミナー終了後に(16:30〜18:00予定)、講師を交えた懇親会(別途実費)を行います。セミナーお申し込みの際は、懇親会の参加・不参加・未定もあわせてお知らせ下さい。

■主催:つなぎすとサロン 代表 米田りり子

■お申し込み方法:
件名を「7/6南谷セミナー」とし、

「氏名(フリガナ)」
「性別」
「電話番号」
「メールアドレス」
「懇親会の参加可否」

をご明記の上、下記までメールにてお申し込みください。追って振り込み案内を送らせていただきます。48時間以内に返信がない場合は、迷惑メールをご確認の上、再度お問い合わせください。


■お問い合わせ&お申し込み:つなぎすとサロン
tsunagist@yahoo.co.jp


追加セミナー第3弾については以上です。

2013年10月に初セミナーを行なった後も、このように「追加セミナー」という形で、セミナーを開催させていただけること、本当にありがたく、嬉しく思っております。
また、私は大阪府在住なので、これまでのセミナーはずっと関西(会場は神戸)で行なってまいりましたが、この秋の10月には、初めて東京でのセミナーを開催できる運びとなりました。
7月には関西での通算4回目となるセミナー、そして、10月には初の東京セミナーと、順調にセミナーを重ねることができるのも、これまでのセミナーに参加して下さった皆様、そしてこのブログをいつも応援して下さる読者の皆様のおかげです。
心よりお礼申し上げます。本当にありがとうございます!

セミナーで、英語に興味をお持ちの多くの方々とお会いできること、いつも楽しくて嬉しくてたまりません。
今回、またそういう機会を与えていただけたわけですから、「英語を学ぶって楽しい!」という気持ちを多くの方々とシェアできるようなセミナーにしたいと思っています。

セミナーで皆様にお会いできるのを、本当に本当に楽しみにしていますね!
どうかよろしくお願いいたします(^^)

↓追加セミナー第3弾のチラシです。夏らしい感じに青系で(^^)
画像をクリックしていただくと、チラシが別ウィンドウで原寸大表示されます。

セミナー04 チラシ 100dpi



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posted by Rach at 16:08| Comment(6) | セミナー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月19日

汚れでとろとろ煮込む フレンズ8-13その1

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シーズン8 第13話
The One Where Chandler Takes A Bath (素敵なバスタイム)
原題は「チャンドラーがお風呂に入る話」


[Scene: Monica and Chandler’s, Chandler is sitting on the couch watching TV as Monica comes out of the bathroom.]
モニカとチャンドラーの家。チャンドラーはカウチに座ってテレビを見ている。そこにモニカがお風呂から出てくる。
モニカ: (airily) Hi. ([うきうきして] ハーイ。)
チャンドラー: Are you--? Are you high? (君は…? 君はハイなの?)
モニカ: I just had the most amazing bath. (私は今、最高に素敵なお風呂に入ってきたのよ。)
チャンドラー: Really? I don't like baths. (ほんとに? 俺は風呂は好きじゃない。)
モニカ: Wait, you like them with me. (待ってよ、私と一緒のお風呂は好きでしょ。)
チャンドラー: Honey, it's not the bath I enjoy. It's the wet, naked lady. (ハニー、俺が楽しんでるのは風呂じゃない。(楽しんでるのは)濡れた、裸の女性だよ。)
モニカ: Oh, baths are so relaxing! (まぁ、お風呂ってすっごくリラックスさせてくれるのに。)
チャンドラー: Really? What do you do? You just sit in there, stewing in your own filth. (ほんとに? (風呂で)何をするの? ただその中に座って、自分自身の汚れの中で(自分を)煮込んでるだけじゃん。)
モニカ: How dirty do you think I am? I'm telling you, if you had some candles and some bubbles and some music, you would love it! It would take all of your stress away. (私がどんだけ汚いとあなたは思ってるわけ? いい? もしあなたがキャンドルをつけて、泡をたてて(泡風呂にして)、音楽をかけたら、あなたもお風呂が好きになるわ! あなたのストレス全部を取り去ってくれるわよ。)
チャンドラー: Honey, it's 2:00 on a Wednesday and I'm watching Road Rules. How stressed do you think I am? (ハニー、今は水曜日の(昼の)2時で、俺はロード・ルールズを観てる。俺がどんなにストレスがあると君は思ってるわけ?)

お風呂から出てきたモニカは、チャンドラーに Hi. と挨拶しています。
ト書きの airily は「うきうきして、陽気に」という意味。
チャンドラーの、Are you--? Are you high? は、まさに日本語の「君はハイなの?」というところで、うきうきした様子で「ハイ(Hi.)」と挨拶したモニカのことを、「君は今、ハイ(high)になってるの?」とダジャレで返したことになるでしょう。

モニカは、「私は今、すっごく素敵なお風呂に入ってきたの」と言っています。
それに対してチャンドラーは、「ほんとに? 俺は風呂は好きじゃない」と答えていますね。
フレンズでは、shower 「シャワーを浴びる」という表現はよく出てきますが、今回の take a bath は、日本人のお風呂のように、実際にバスタブにつかる(浸かる)、というニュアンスで使われています。
ですから、モニカも「素敵なお風呂に入ってきた」と特別なことのように言っていて、チャンドラーも「(俺はシャワーはするけど)風呂につかるのは好きじゃないな」と言っていることになるのですね。

「風呂は好きじゃないな」と言ったチャンドラーに、「えー? でもあなたは私と一緒のお風呂は好きでしょ」とモニカは言っています。
it's not the bath I enjoy. It's the wet, naked lady. は、「俺が楽しむのは(楽しんでいるのは)、風呂じゃない。濡れた、裸の女性だ」ということですね。
モニカとのお風呂は好きだけど、それは、一緒にお風呂に入ると、水に濡れた、裸の女の人が見られるからだよ、と言っていることになります。
実際、チャンドラーとモニカが付き合い始めた直後のエピソード、泡風呂で一日の疲れを癒す フレンズ5-2その1 では、二人一緒に、泡風呂につかっているシーンも出てきましたよね。

お風呂ってすごく relaxing 「人をリラックスさせる、くつろいだ気分にさせる」のに、と言うモニカに、チャンドラーは、お風呂についてネガティブな発言をしています。
stewing in your own filth の filth は「汚物、ごみ」という感覚。
filthy だと「汚い、よごれた、不潔な」という意味になります。
stew は「(料理の)シチュー」で、自動詞で「とろ火で煮える」、他動詞で「とろ火で煮る、シチューにする」という意味があります。
日本語のカタカナでは「シチュー」と書きますが、英語の発音は「ステュー」が近いですね。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
stew [verb]
1. to cook something slowly in liquid

つまり、「何かを液体の中でゆっくり調理すること」。

また、LAAD には、次のようなフレーズも出ていました。
2. stew (in your own juices) : (informal) to worry or become angry because of something bad that has happened or a mistake you have made
つまり、stew (in your own juices) というのは、「(インフォーマル) 起こってしまった悪いこと、または自分が犯した間違いのために、心配したり怒ったりすること」。

研究社 新英和中辞典にも、
stew in one's own juice=自業自得で苦しむ
Let him stew in his own juice. 彼は自分が悪いのだからほっておけ。

と出ていました。
このイディオムを直訳すると、「自分自身の体液の中で、とろ火で煮える」みたいな感じですね。
石川五右衛門の釜茹での刑のように、ぐつぐつ煮込まれて苦しむイメージでしょうが、その液体が自分の体液だということで、「自分を苦しめている原因は自分自身である」ということを表現したイディオムになっているわけですね。

このように、stew in one's own juice は、決まったイディオムですが、チャンドラーは、そのイディオムの juice を filth にかえて使っていることになります。
juice なら「ただの自分の体液」ですが、それをさらに「自分の汚れ」のように言い換えることで、一般的なイディオムをもじった形で、「風呂に入ることを身も蓋もない感じで表現してみた」という面白さになるでしょう。

モニカが幸せそうに「お風呂、気持ち良かったわぁ〜」と言っているのに、「自分の汚れで煮込まれてるだけだよ」などとチャンドラーが返すので、モニカは、「私がどんだけ汚いとあなたは思ってるの?」と怒っています。
私の入ってるお風呂の水が汚れまみれみたいに言わないでよ、ということですね。

その後、モニカは if you had some..., you would live it! と言っています。
some に続く言葉は、キャンドル、泡(バブル)、音楽、ですね。
要は、「キャンドルをともして、お風呂に泡をたてて(泡風呂にして)、音楽をかければ」と言っているわけですが、そんな風に言いたい場合に、いちいち、light candles and make bubbles and play music のように、「目的語にそれぞれ対応する動詞」を使い分けなくても、「キャンドルと泡と音楽があれば」のように、if you had some... と have を使ってシンプルに表現しても、意味は十分通じる、ということです。
こういう使い方を見ると、つくづく、have って便利な動詞だな、、と思いますね(^^)

if you had..., you would というのは「仮定法過去」ですね。
「仮定法過去」は、「現在の実現不可能な仮定」を表すものでしたね。
チャンドラーがお風呂に入ることをかなり嫌がっていることから、お風呂に入る可能性はかなり少ないだろうとわかっているけれど、「もし、そんな風にしてお風呂に入ったら、絶対お風呂が好きになるのになぁ、残念だなぁ」みたいな気持ちが、その「仮定法過去」に込められている気がします。
「キャンドル、泡、音楽つきでお風呂に入ったら、楽しいわよ、気に入るわよ」という、シンプルな仮定ではなく、「もしあなたが考えを変えて、そういうお風呂に入れば、きっと好きになるのに、、、」というニュアンスが入っているということですね。

It would take all of your stress away. の would も同じく、「もしそういうお風呂に入ったら、あなたのストレスを全部、take away してくれるのに、取り去ってくれるのに」ということになります。
ストレスという言葉を聞いたチャンドラーは、「今は水曜日の午後2時で、俺は今、ロード・ルールズ(という番組)を見てる」と言った後、「俺がどんだけストレスを感じてると、君は思ってるの? 思ってるわけ?」みたいに言っていますね。
stressed はまさに、「ストレスを受ける」ということで、「ストレスを感じている、ストレスがたまっている」というニュアンス。
話の流れから、「ロード・ルールズ」というのが、今、見ているテレビ番組であることが想像できれば、その番組がどんなものか知らなくても、平日の昼日中(ひるひなか)に、呑気にテレビを見てる俺だよ。そんな俺に、ストレスなんかあると思ってるの?と言っていることが想像できますね。
ちなみに、この How stressed do you think I am? という形は、少し前のモニカのセリフ、How dirty do you think I am? と全く同じ形ですね。
「私のこと、どんだけ汚いと思ってんの?」と言ったその言い回しをそっくり使って、「俺のこと、どんだけストレスあると思ってんの?」と返したというところに、「夫婦の楽しい会話」感が出ている気がしました。

その、チャンドラーが見ていた番組のことも、軽く説明しておきます。
Wikipedia 英語版: Road Rules
「ロード・ルールズ」というのは、MTVのリアリティ番組(reality show)のようですね。
ウィキペディア英語版の説明によると、
The series followed six strangers, between the ages of 18 and 24 (five strangers in the first four seasons), stripped of their money and restricted to a life in an RV, traveling from location to location. The strangers were guided by a set of clues and a missions to complete at each location.
つまり、「そのシリーズは、お互い見知らぬ者同士(赤の他人)の、18歳から24歳の6人(最初の4シーズンは5人)を追ったもの。彼らはお金を取り上げられ、1台の RV の中での生活に制限され、場所から場所へと旅をしている。彼らは、各場所で、一連のてがかりと完了すべきミッションとに導かれていた」。

そういうリアリティ番組を平日の昼に見てる俺に、ストレスなんかあるわけない、とチャンドラーは言いたいわけですね。


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2014年05月16日

怖くないの?すごく怖いよ フレンズ8-12その6

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ジョーイは、レイチェルに「女性」を感じてしまった後、別の女性とデートするのですが、デート中も、心ここにあらず、状態で、いつものようにデートを楽しむことができません。
レイチェルが家で一人で映画「クジョー」を見ている時に、ジョーイは帰ってきて、ひとしきり、「クジョー」の怖さについて語り合った後、
レイチェル: Wait a minute, what are you doing home so early? What happened to your date? (ちょっと待って、こんなに早く家にいるなんて、どうしたの? デートで何かあったの?)
ジョーイ: Oh, uh, it didn't work out. (あぁ、あの、デートはうまく行かなかったんだよ。)
レイチェル: Oh. Do you want to watch the rest of the movie with me? (まぁ。映画(クジョー)の残りを、私と一緒に見たい?)
ジョーイ: Oh uh, okay. Yeah. (あぁ、いいよ。そうだね。)
レイチェル: Y'know, I never thought I'd say this about a movie, but I really hope this dog dies. (Joey brings over a stool at sits on it next to Rachel who's in the big chair.) What are you doing over there? Come sit here. You protect me. (ねぇ、映画のことで、自分がこんなことを言うなんて思ってもみなかったけど、でも、私はほんとに願ってるの、この犬が死んでほしいって。[ジョーイは、大きなチェアに座っているレイチェルの横に、自分が座るためのスツールを持ってくる] そっちで(離れたところで)何してるの? こっちに来て座ってよ。私を守ってよ。)
ジョーイ: Oh, sure, yeah. Why not? (Sits on the arm of the chair.) (あぁ、もちろん、そうだよね。当然だよ。[チェアのアーム部分に座る])
レイチェル: Okay. (Pushes play.) Okay, that's him! That's him! That's Cujo! That's Cujo! (オッケー。[ビデオの再生ボタンを押す] よし、あれが彼よ! あれが彼よ! あれがクジョーよ! あれがクジョーよ!)
ジョーイ: All right, I know! I know. Yeah, it's gonna be okay. (よし、わかってるよ。わかってる。あぁ、大丈夫だよ。)
レイチェル: Oh, my God. What's he gonna do now? I can't watch! (Drags Joey closer to her and cowers into his chest.) Oh. Seriously, how can you watch this? Aren't you scared? (なんてこと。彼はこれから何をする気なの? 見てられないわ! [レイチェルは、ジョーイを自分のほうに引き寄せて、ジョーイの胸の中で、すくむ] あぁ。ほんとに、どうしてあなたはこれを見ていられるの? あなたは怖くないの?)
ジョーイ: Terrified. (But for a totally different reason.) (すごく怖いよ。[しかし、全く違う理由で])

ジョーイがデートから帰ってくると、レイチェルは一人で映画「クジョー」(原題:Cujo)を見ていました。
二人のデートの時に、その映画の話題になったらしく、デート翌日の会話で、「クジョー」を見たことがないレイチェルが、レンタルして見ようと思ってるの、と言っていました。
ジョーイが帰って来た時に、まさにそれを見ているところだった、ということですね。

「クジョー」は、1983年のアメリカ映画。原作はスティーヴン・キングだそうです。
Wikipedia 日本語版: クジョー
クジョーというのは犬の名前で、そのため、今回のやりとりでは、dog という単語が登場しているわけですね。(ちなみに、私は「怖い系」の映画はダメなタチなので、見ておりません、、ので内容もよく知りません^^)

what are you doing home so early? を直訳すると、「そんなに早い時間に家で何してるの?」みたいな感じでしょうか。
その後も、「デートに(デートで)何かあったの、起こったの?」と尋ねているように、デートだというのに、プレイボーイであるジョーイが、まだ夜遅くもなっていない時間帯に、早々と帰宅したことに驚いていることになります。

ジョーイが「デートはうまくいかなかったんだ」と答えると、レイチェルは、「私と一緒に、映画の残りをあなたも見たい?」と尋ねています。
I never thought I'd say this about a movie, but... は、「映画について自分がこんなことを言うとは思ってもみなかったけど」という感覚。
その後、「本当にこの犬(クジョー)が死んでほしいと思う」と続けます。
つまりは、映画という作り物、創作物だとわかってるし、私が願ってストーリーが変わるものでもないけれど、”こんなやつ、死んじゃえばいいのに!”って今はすっごく思っちゃうの、と、その映画にすごく「入り込んでしまっている」様子がうかがえますね。

その後のト書きにあるように、レイチェルは大きなチェアに座っているのですが、ジョーイは自分が座るためのスツールを持ってきて、レイチェルの隣に置きます。
ジョーイは今回のエピソードで、それまでずっと友達だったレイチェルに対して、「女性」を感じるようになっています。
そんな「恋愛感情」を持ってしまった自分に戸惑っているジョーイは、自然とレイチェルから距離を取ろうとしていることがその動作からわかりますね。
自分の気持ちをうまくコントロールできないため、いつもみたいに普通に触れ合えず、ぎこちなくなってしまう、という感覚でしょう。

しかし、そんなジョーイの気持ちに全く気づいていないレイチェルは、いつもと様子が違うジョーイの態度を見て、What are you doing over there? Come sit here. と言っています。
over there 「そっち、向こう」と here 「こっち、ここ」が対比的に使われていて、「そんな離れたところに座ろうとしてどうしたの? こっち(の私の近く)に来て座ってよ」と言っていることになります。
そして、You protect me. とも言っていますね。
Protect me. で「私を守って」という命令文ですが、そこに主語の You をつけることで、さらに命令文を強調する感覚になるでしょう。
この場合は「高圧的な命令」ということではなく、「”あなたが”私をしっかり守ってよ」みたいに念押しで言うニュアンスでしょうね。
いつものように、普通にハグする友達同士の二人なら、You protect me. というセリフもそれほど意味ありげではないのですが、レイチェルを女性として意識してしまっているジョーイにとっては、ちょっとドキっとするセリフだったでしょう。

そこまで言われたジョーイは、スツールに座るのをやめて、チェアのアームの部分に腰掛けることになります。
Why not? というのは、「もちろん」という意味の返事として使っているとは思いますが、ジョーイの心の中の気持ちとしては、「なぜいけないのか→いいじゃないか」という、Why not? の元々のニュアンスの方が合っているような気がします。
俺はどうしたらいいかわからなくて、横に別の椅子を置いて座ろうとしたけど、「友達」のレイチェルが、「一緒に座って私を守ってよ」と俺に頼んできたんだから、「どうして、座って彼女を守っちゃいけないんだ。そうすればいいじゃないか」と自分自身に「言い聞かせている」ようなニュアンスが感じられる気がするのですね。
「レイチェルに近づかないほうがいい」と思っている自分と、「友達なんだから友達として今までどおり振る舞えばいいじゃないか」と思っている自分との葛藤と言いますか。

レイチェルは、ビデオの再生ボタンを押し、映画の続きを見始めます。
「あれが彼よ! クジョーよ!」と、大騒ぎしているレイチェルを、ジョーイは「大丈夫だよ」と言って安心させようとしています。
見るのが怖いシーンになったらしく(私は見てないのでわかりませんが^^)、レイチェルは「彼(クジョー)は何をする気なの? もう見ちゃいられないわ!」と言って、レイチェルがジョーイを引き寄せて、彼の胸に顔をうずめるような態勢になります。
それをト書きでは、Drags Joey closer to her and cowers into his chest. と表現していますね。
drag は「引っ張る」。パソコン用語の drag も、「マウスのボタンを押して、対象を引っ張る、引きずる」という感覚ですよね。
cower は「(寒さ・恐怖などで)ちぢこまる、すくむ、萎縮する」という意味。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
cower : to bend low and move back, especially because you are frightened
例) The children were cowering in the corner.

つまり、「かがむ、または後ろに下がること、特に、怖いという理由で」。
例文は、「子供たちは隅で、ちぢこまっていた」。

怖くて私には見られないわ、と言っているレイチェルは、自分の手で顔を覆っています。
そして、「冗談じゃなくて(真面目な話、真剣な話)、どうしてジョーイは(こんな怖い映画を)見ることができるの? 見ていられるの?」みたいに言った後、Aren't you scared? 「あなたは怖くないの?」と尋ねています。
そう言われたジョーイは、Terrified. と答えていますね。

scared も terrified も「怖い」という感覚の言葉ですが、改めて英英辞典の語義を見てみると、LAAD では、
scared : frightened of something, or nervous about something (SYN: frightened, afraid)
terrified : very frightened

と出ています。
つまり、very がついている分、terrified の方が、scared よりも「強い恐怖感」を表していると言えるでしょう。

そしてそのセリフを言った時のジョーイの様子を見てみると、自分の胸の中で怖くてすくんでいるレイチェルに対して、ビクビクする感じでゆっくり手を動かして、レイチェルをぎこちなくハグしています。
ジョーイが今、レイチェルに対してどういう気持ちでいるかということを、このエピソードでずっと見てきた観客や視聴者は、そのジョーイのしぐさと、Terrified. と言った時の彼の表情を見て、「別の意味で”怖い”と言っている」ことがわかるわけです。
それをト書きでは、「(怖いといっても、それは映画のことではなく)全く違う理由で」と説明してあるわけですね。
ずっと友達だった人に対して、恋愛感情を抱いてしまう、という気持ちの変化に、ジョーイ自身が戸惑い、おびえていることから出た、Terrified. だった、ということです。

この後、暗転、及び、エンドクレジットとなりますが、いつものように、楽しそうなBGMが流れて暗転、ではなく、無音、無音楽のまま、静かに暗転を迎えるのが、シリアスさをさらに高める効果がありますね。
見ている方が、胸が苦しくなってしまうような感じのエンディングでした。
(エンドクレジットでは、フレンズらしく、ロス・ゲラー教授の楽しいシーンで幕を閉じるのが、せめてもの救いというか、ホッとするというか、、^^)

今回のエピソードは、タイトル通り、The One Where Joey Dates Rachel 「ジョーイがレイチェルとデートする話」ということで、ブログでは「その6」までの6つの記事は全て、「ジョーイとレイチェルの会話」部分を取り上げました。
もちろん、他の4人についても、それぞれのプロットがあったのですが、今回は「ジョーイの心の変化」を皆さんと一緒に楽しみたかったので、あえて「ジョーイ&レイチェル」のプロットのみに注目した、ということです。

普段のフレンズでのジョーイの位置づけは、「おバカなキャラ&プレイボーイ」という感じですよね。
それが今回は、自分の気持ちの変化に戸惑っている男心の描写が秀逸だと思いました。
レイチェルとデートしている時のジョーイもとてもキュートだと思いますし^^ いつもと違うジョーイがたくさん見られるお話で、私はこのエピソードが大好きなんですよね。
"Aren't you scared?" "Terrified." というセリフの「切なさ」を、皆さんにも感じていただけたら、とても嬉しく思います。


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posted by Rach at 18:16| Comment(2) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月14日

人の進路とクロスする フレンズ8-12その5

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コーヒーハウスのセントラルパークで、ジョーイとレイチェルが話をしています。
レイチェル: Hey, Joey, can I ask you something? (ねぇ、ジョーイ、ちょっと質問していい?)
ジョーイ: Yeah. (ああ。)
レイチェル: After our date last night, did you feel a little weird? (昨夜の私たちのデートの後、ちょっと変な気分にならなかった?)
ジョーイ: Oh, my God! You did too? It totally freaked me out. What was that?! (なんてこった。レイチェルもなの? すっかりパニクっちゃってさ。あれって何だったんだ?)
レイチェル: I don't know! (Pause) I'm-I'm kinda thinking it-it was the lobster.... (わからないわ! [間があって] 私が思うに…ロブスターね…)
ジョーイ: Oh, yeah-yeah, the lobster. (あぁ、そうだ、そうだ。ロブスターだ。)
レイチェル: Yeah, I mean I was up sick all night. (そうなの、私、気分が悪くて、一晩中、起きてたわ。)
ジョーイ: Yeah, me too. All night. (あぁ、俺もだよ。一晩中。)
レイチェル: Really?! How come we didn't cross paths? (ほんとに? じゃあどうして私たち、ばったり会わなかったの?)
ジョーイ: Yeah, well, that's because uh... I stayed in my room. Yeah, you don't want to look in my hamper. (あぁ、それは…俺は自分の部屋にずっといたからだよ。あぁ、レイチェルは俺の洗濯かごの中を見ないほうがいいよ。)

レイチェルはジョーイに、「ちょっと聞いていい?」と言って、昨日の晩の二人のデートの後、feel a little weird にならなかった?と尋ねています。
weird は「変な」という意味で、フレンズに頻出する単語ですね。
ですから、レイチェルは、「ちょっと変な気持ち・気分にならなかった?」と尋ねていることになります。
ジョーイはそれを聞いて、「レイチェルもそうなの?、レイチェルもそんな”変な気持ち”になってたの?」と言っています。
It totally freaked me out. を直訳すると、「そのことが、俺をすっかりパニクらせた」ということなので、「変な気持ちになったことで、俺はすっかりパニクっちゃったんだよ」と言っていることになります。

前回の記事で解説したように、「レイチェルがデートの最後に使う手」をジョーイに披露していて、レイチェルが色っぽい声を出した時に、ジョーイは、stunned and turned on 「ぼうぜんとして、そそられてしまった様子」になり、レイチェルが彼女の寝室に入って行った後、He then starts to freak out. 「ジョーイはそれから、パニクった様子になる」という状態になっていました。
レイチェルが、feel a little weird 「ちょっと変な感じがした、変な気持ちになった」と言ったので、ジョーイは、その時の自分と同じように、レイチェルも、「友達である相手に、異性を感じてしまう」という気持ちになったのかな、と思ったわけですね。

ジョーイのほうはレイチェルに「そうか、レイチェルも俺と同じ気持ちになってたんだ」というつもりで返事したのですが、その後、レイチェルが、lobster の話を出したことで、レイチェルが言っていた、feel a little weird は、「変な気持ちになる」→「気持ち悪い、具合が悪い」という意味で使っていたことがわかることになります。

feel という動詞は、「心で感じる」という emotion の意味と、「身体で感じる」という physical な意味の両方を表わすことができる単語です。
日本語でも、「気持ち悪い」「気分が悪い」と言った場合には、感情の話(嫌悪感など)も、体調の話(しんどい、吐き気がする、など)も、両方カバーしていることになりますので、似た感覚だと言えるでしょうか。

「レイチェルも俺と同じ気持ちだったんだ!」と、一瞬喜んだであろうジョーイも、「ロブスター」という言葉を聞いて、「吐き気がする、という意味の、変な気持ち・感じ」だとわかり、「あぁ、そうだ、ロブスターだよね、デートの時に食べた、ロブスターがあたったんだよね」と話を合わせています。
その後、レイチェルは、もっと的確な言葉 sick を使って、I was up sick all night. と表現することになります。
sick は「病気で」と訳されることが多いですが、この場合は「吐き気がする、むかつく」ということですね。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
sick : NOT FEELING WELL having an unpleasant feeling in your stomach, especially as if you might vomit
つまり、「胃に不快感、特にまるで吐いてしまうかのような不快感を持っていること」。

大きな意味としては「気分が悪い(not feeling well)ということですが、語義にもはっきりと、stomach 「胃」の不快感や、vomit 「吐く」という言葉が使われていることから、「漠然と気分がすぐれない」以上の「吐き気」をはっきり意味する言葉であることがよくわかります。

レイチェルが最初から、sick という言葉を使っていれば、ジョーイが誤解することもなかったわけですよね。
feel a little weird という、いろんな意味に取れる、いわばあいまいな表現をレイチェルが使ったことで、ジョーイは「レイチェルは俺と同じ、変な気持ちになったんだ」と誤解し、見ている観客も「レイチェルももしかしてジョーイと同じ気持ちになってたの?」と一瞬、期待してしまうという、脚本上のテクニックになるでしょう。

I was up sick all night. の up は「起きている」、all night は「一晩中、夜通し」なので、「私は一晩中、吐きそうな状態で(吐き気を催しながら)起きていた」と言っていることになります。
all night という言葉を聞いて、ジョーイも、"Yeah, me too. All night." と言っていますね。
ジョーイの方は、胃の調子は悪くなかったので、「あぁ、俺も一晩中、起きてた」みたいなセリフは、ただ、レイチェルの話に合わせただけのようにも聞こえるのですが、その後のセリフを聞くことで、ジョーイは別の意味で「一晩中、ずっと起きていた」ことがわかる仕組みになっています。

How come...? は、Why...? と同じ感覚で、「なぜ? どうして?」という意味ですね。
How come...? の場合は、How come SV...? という語順になることにも注意しましょう。

cross paths の path は「道」「通り道、進路、コース」ですね。
cross someone's path で「人に偶然・ばったり会う」という意味になります。
「誰かの進路と交わる、交差する、クロスする」ということですね。
主語が we 「私たち」なので、we didn't cross paths 「私たちは、私たち(それぞれの)進路と交わらなかった」と表現していることになり、要は、How come I didn't cross your path? 「どうして私はあなたとばったり会わなかったのかしら?」と同じ内容になります。
二人とも、気分が悪くて、眠れずに起きていたのなら、トイレに行くとか、薬や飲み物を飲みにキッチンに出てくるとかして、会ってもおかしくなかったはずなのに、夜の間、私は一度もジョーイを見なかったわ、ジョーイが起きてるなんて知らなかったわ、みたいなことになるでしょう。

「会わなかったわね」と言われたジョーイは、ちょっと口ごもりながら、「それは…俺が自分の部屋にずっといたからだ、とどまっていたからだ」と説明しています。
その後の、you don't want to は「君は〜しないほうがいい」という助言のニュアンスですね。
hamper は「(洗濯物を入れる)洗濯かご」なので、you don't want to look in my hamper. は「レイチェルは、俺の洗濯かごの中を見ないほうがいい」と言っていることになります。

「一晩中、起きてたけど、部屋にずっといた(部屋にこもっていた)」、「洗濯かごの中を見ないほうがいい(俺の洗濯物を見ないほうがいい)」というジョーイの発言から、ジョーイは眠れなくて、「ある行為」をしていたことが想像されます。
前回とりあげたやりとりで、turned on というト書きでの説明があったように、ジョーイがレイチェルに「女性」を感じてしまったことは、観客にしっかりわかるように描写されていました。
そのことがあるために、ジョーイはそういう「変な気持ち」になってしまって眠れなくなって、「そういうことまでしてた」ということが「洗濯かご」という言葉ではっきりわかるわけです。
そういうジョーイの気持ちに気づいていないレイチェルだけが、その発言の意味がわからず、不思議そうな顔をしているわけですね。

hamper という単語は、過去記事、リフォーム フレンズ3-5その12 の以下のセリフで出てきました。
ジョーイ: If you ah, move your hamper, you see what color the tile used to be. (もし、その洗濯かごをどけたら[動かしたら]、そのタイルの元の色がどんな色だったかがわかるよ。)

hamper という単語の意味を知らなかった場合には、今回のジョーイのセリフを聞いても、その「衝撃度」はわかりませんよね。
私自身、フレンズに出てきた単語の全てを覚えているわけではありませんが、hamper=洗濯かご、というのは結構しっかりインプットされていたので、今回のジョーイのセリフを初めて聞いた時には、「え?そんなことまで言っちゃっていいの?」とかなり驚いたものでした。
このシーンの最後のセリフ、hamper で観客が驚くのと同じタイミングで、自分も「え?」と思えるということが、「ネイティブと同じ感覚で、英語でドラマを楽しめる」ということなのですね。


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posted by Rach at 15:00| Comment(2) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月12日

私とデートしたことなかったからよ フレンズ8-12その4

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デートから帰って来たジョーイとレイチェル。
同じ家に戻った後も、デートの時の話を楽しそうに続ける二人。
ジョーイ: I gotta say, I never knew I could enjoy the non-sex part of the date so much. (こう言わざると得ないな。デートの「エッチじゃない部分」を俺がそんなに楽しむことができるなんて思ったことなかった、って。)
レイチェル: Well, that is because you have never been on a date with me before. (あぁ、それはあなたがこれまで私とデートしたことがなかったからよ。)
ジョーイ: Huh. Huh. (うーん、うん。)
その後、ホイルに包んで持ち帰った食べ物を食べながら(この部分のセリフは省略)、レイチェルはジョーイに質問します。
レイチェル: So tell me, what are Joey Tribbiani's end-of-the-night moves? (それで、教えて。ジョーイ・トリビアーニの夜の終わりの手は何なの?)
ジョーイ: Ah, well, if I want the girl to kiss me, first thing I do is make my lips look irresistible. (あぁ、そうだな。もし俺がその子にキスして欲しいと思ったら、俺が最初にするのは、俺の唇を抵抗できないほど魅力的に見せるってことだ。)
レイチェル: How do you do that? (どうやってそんな風にするの?)
ジョーイ: Now you can't tell anyone, but uh... I put on shiny lip balm. (誰にも言っちゃだめだぞ。でも…俺は、つやのあるリップクリーム(リップバーム)をつけるんだ。)
レイチェル: Oh, my God! (まぁ、なんてこと!)
ジョーイ: Yeah, like a moth to a flame, I'm telling ya. Okay, all right, so, now you go. (そうなんだ、火に飛び込む蛾(ガ)みたいなもんだよ、ほんとに。よし、じゃあ、今度は君の番。)
レイチェル: No, I don't want to tell you. (いいえ、私はあなたに言いたくないわ。)
ジョーイ: Why not? (どうして言いたくないの?)
レイチェル: Because it's embarrassing. (だって、恥ずかしいんだもん。)
ジョーイ: More embarrassing than shiny raspberry lip balm?! (Rachel just looks at him.) I didn't say raspberry before, did I? All right just-just tell me, Rach. Just tell me! (ラズベリーのつやつやリップクリームよりも恥ずかしいのか? [レイチェルはジョーイを見る] さっきは俺、ラズベリーって言わなかったよね? ねぇ教えてよ、レイチェル。教えてよ!)
レイチェル: (laughs) Okay. All right, stand up. (They do so.) Well, when we're at the door, I lightly press my lips against his, and then move into his body, just for a second. And then I make this sound, "Hmmm." Okay, I know it doesn't sound like anything, but I swear it works. ([笑って] わかった。いいわ。立って。[二人は立ちあがる] 私たちはドアのところにいて、私はそっと彼の唇に私の唇を押し当てるの、それから、彼の体にもたれかかるの、ほんの少しの間ね。それから、こういう声を出すの。「ん〜んんん、、、」 オッケー、大したことないように聞こえるだろうってわかるけど、でも、ほんとに効くのよ。)
ジョーイ: (stunned and turned on) Yeah. Why-Yeah, that would work, yeah. ([ぼうぜんとして、そそられてしまった様子で] そうだね。あぁ、それは効くだろうと思うよ、うん。)
レイチェル: All right, I gotta go to bed. Honey, I had such a wonderful time. (よし、ベッドに行かなくちゃ。ハニー、とっても素敵な時間だったわ。)
ジョーイ: Oh. (She kisses him.) Yeah. (She goes into her room.) Me too. (He then starts to freak out.) (あぁ。[レイチェルはジョーイ(の頬)にキスする] そうだね。[レイチェルは自分の部屋に入る] 俺もだよ。[ジョーイはそれから、パニクった様子になる])

家に帰ってからの二人の様子から、そのデートがとても楽しいものであったことがよくわかりますね。
I gotta say は、「俺は(こんな風に)言わなくちゃならない」ということで、「こう言わないわけにはいかないな、こう言わざるを得ないな」というところ。
I never knew I could は「俺が…できるとは知らなかった」、何を知らなかったかと言うと、「俺がデートの「エッチじゃない部分」(non-sex part)をそんなに楽しむことができるって」。
ジョーイはプレイボーイなので、「デートした後、その子とすぐ寝る」というのがいつものパターンなのですが、今回は「友達のレイチェルとデートを楽しむ」という企画なので、「寝る」ということはプランに含まれておらず(笑)、自然と、the non-sex part of the date ばかりを体験することになったわけですが、それがジョーイにとっては、ことのほか、思いのほか、楽しかった、と言っていることになります。
「エッチ目的でデートしているこの俺が、エッチ以外の部分をこんなに楽しめることができるなんて知らなかったよ、、」と言っているわけですが、それに対してレイチェルが、さらっと、that is because you have never been on a date with me before. と返すのもしゃれています。
「それは(あなたがそれを知らなかったのは)、あなたがこれまで私とデートしたことが一度もなかったから」ということ。
それはつまり、「私とのデートだから、あなたはエッチ以外の部分を楽しむことができた。他の女の子とだったら、エッチしか楽しめないかもしれないけど、私とデートしたら、エッチ以外の部分も楽しいのよ」と言っている感覚になるでしょう。
それを聞いたジョーイは、Huh. Huh. と返事していますが、その表情を見ていると、「あぁ、そうなのか、そういうことか」みたいに、ジョーイが改めてそういうことに気づいた、みたいなニュアンスが感じられます。
レイチェルは、相手が友人のジョーイであるという気安さもあって、「私はエッチ以外の部分でも楽しいと思わせてあげられる、いい女なのよん♪」みたいに、ちょっと冗談っぽく言ってみせただけでしょうが、とにかく、「デート→エッチ」という考えしかなかったジョーイにとっては、レイチェルとのデートは新鮮で、純粋に楽しかった、それは「相手がレイチェルだったからだ」ということに「気づいて」しまった、ということが、この時のジョーイの反応にかすかに表れていると言える気がします。

この後、お持ち帰りしたホイルの包みを食べながら、レイチェルはまた、moves の話をしています。
end-of-the-night moves はまさに、「夜の最後の”手”」ということで、デートの日の最後に、相手の気持ちを引きつけるようなテクニックを尋ねていることになります。
今回は、ルームメイトだということで同じ家に帰って来たわけですが、通常は、デート相手を家に送った時の「手」も何かあるんでしょ?みたいなことですね。
聞かれたジョーイは、素直に答えています。
if I want the girl to kiss me, first thing I do is make my lips look irresistible. について。
the girl というのは「その女の子、自分のデート相手」のことですね。
デートの最後に、その子にキスして欲しいと思ったら、first thing I do 「俺がする最初のこと」は、自分の唇を irresistible に見せることだ、と説明しています。
resist は「抵抗する」なので、irresistible は「抵抗することができない」という意味になります。
resisit は、自分を攻撃してくるものに対して「抵抗する」というレジスタンス的な意味ももちろんありますが、この場合は、「魅力的なものに対して抗う(あらがう)、心惹かれるものを我慢する、こらえる」というニュアンスになります。
ですから、「俺の唇を irresistible に見せる」というのは、「(相手の女の子が)キスしたくてたまらない、キスしたくなるのを我慢できないような、魅力的な唇に見えるようにする」ということになります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
irresistible : so attractive, desirable etc. that you cannot prevent yourself from wanting it.
つまり、「非常に魅力的である、(欲しいと思わせるような)魅力があるので、自分がそれを欲しいと思うことを止めることができない」。
英英の語義にある通り、「欲しいという欲望を止められないほど魅力的だ」ということですね。

「唇を魅力的に見せるって、どうやるの?」とレイチェルが尋ねると、ジョーイは、「誰にも言うなよ」と前置きした後で、shiny lip balm をつけると言います。
shiny は「シャイニー」、つまり、「つやがある、光沢がある」。
balm は、英和では「香油(こうゆ)」という訳語で載っています。
「タイガーバーム」という軟膏薬がありますが、そのバームが、balm ですね。

Wikipedia 日本語版: リップクリーム に、以下の説明が載っていました。
リップクリーム(Chapstick、Lip balm)、またはリップバームとは、唇に塗る軟膏剤のことである。
なお、リップクリームとは和製英語であり英語圏では「lip cream」といっても通用しない。英語では通常「Lip balm」と表現する。


LAAD でも、
lip balm : a substance used to protect dry lips
つまり、「乾いた唇を守るために使われる物質」。
ですから、lip balm はまさに日本語の「リップクリーム」のことで、よりつやが出るタイプのものを使っている、というニュアンスが、shiny lip balm になるでしょう。

その後、ジョーイは、like a moth to a flame だと言っていますね。
moth は「蛾(ガ)」ですね。
東宝映画の「モスラ対ゴジラ」に出てくる、怪獣モスラは、見た通り「巨大な蛾の怪獣」ですよね^^(♪モスラ〜ヤッ モスラ〜♪)
「蛾」=moth ということで、モスラの英語表記も Mothra となっています。

like a moth to a flame を直訳すると、「炎に向かう蛾のように」ということですね。
日本語の諺の「飛んで火に入る夏の虫」の英語は、It is like a moth flying into the flame. になりますが、そんな感じで、自然に炎に引かれてしまう蛾のように、「つやつやリップをつけると、女の子が吸い込まれるように寄ってくる」とジョーイは表現しているわけです。

ジョーイは自分の「手」を正直に述べた後、now you go. 「さあ、君が行って」→「次は君が言う番だよ」と促します。
ですがレイチェルが「ジョーイに言いたくないわ。だって恥ずかしいんだもん、、、」などと抵抗するので、ジョーイは思わず、More embarrassing than shiny raspberry lip balm?! と言ってしまいます。
「それって、つやつやのラズベリーのリップクリームよりも、もっと恥ずかしいことなのか?」みたいなことですね。
その後、ジョーイ自身が、「さっき俺は、ラズベリーって(言葉を)言わなかったよねぇ?」と付加疑問で尋ねています。
さきほどは「つやつやリップ」としか言っていなかったのに、「ラズベリーのリップ」という余計な情報を自ら付け加えてしまったことを自虐的に表現していることになります。
「フルーツの香りや色がほのかについたリップ」というのは、女子中生、女子高生のイメージがありますので、「ラズベリーって、ジョーイは女子高生かっ」みたいにツッコミを入れたくなるところなわけでしょう。

ジョーイが必死に、「俺もラズベリーとか恥ずかしいことまで言ったんだから、レイチェルも教えてよ」と頑張ると、レイチェルも折れて、彼女の「手」を教えることになります。
レイチェルはデートの終わりに、ドアのところで二人が向かい合って立っている時の様子を説明しています。
I lightly press my lips against his は、his = his lips のことなので、「私は軽く自分の唇を彼の唇に押し当てる」。(ちなみにこれは、ジョーイを相手に実演してみせているわけではなく、言葉で説明しているだけ)
その後も、and then 「そしてそれから」を使って、「その次にはこうして、その次にはこうする」という流れを説明していますね。
move into his body は、直訳すると、「彼の身体に入り込むように動く」みたいなことになるでしょうか。
DVDの日本語訳では、「彼の体にもたれかかって」と訳されていましたが、私もそんなニュアンスだろうと思いました。
相手の身体に自分の身体をうずめるような感じが、into という前置詞に込められているような気がするのですね。
ただ身体を、ぴと、っと当てているよりはもう少し、ぎゅ、っと入り込んだ感じがすると言いますか^^
just for a second 「ちょっとの間」、そうした後で、I make this sound, "Hmmm." とレイチェルは言います。
I make this sound は「私はこういう”音”を出す」ということですね。
「こういう音の調子・響きの声を出す」という感覚になるでしょう。
ネットスクリプトでは、"Hmmm." のように文字化されていて、日本語で書くと「ん〜んんん、、、」みたいな感じなのですが、女の私が聞いてもちょっとドキっとするような(笑)色っぽい声です。

そんな声を出した後、レイチェルは「いつもの友達のレイチェル」に戻って、I know it doesn't sound like anything, but I swear it works. と言います。
直訳すると、「私にはわかってる、それが何かのように[何かの意味があるように]聞こえないってことを。でも、私は誓って言うわ。それは効き目があるのよ[うまくいくのよ]」。
つまりレイチェルは、「今みたいな声が、(ジョーイにとって)特に意味があるようには聞こえないだろうってわかってるけど、(実際にデートでこの声を出したら)効き目があるのよ、間違いないわ」みたいに言いたいわけですね。

そんな風に「ジョーイには効果がないだろうけど、、」と言ったレイチェルですが、当のジョーイの方はト書きにあるように、stunned and turned on という表情になっています。
stun は「スタンガン」の stun で、本来は「気絶させる、失神させる」という意味。ここでは「(衝撃が)人をぼうぜん・あぜんとさせる」という意味で使われています。
turn on は「スイッチを入れる」ということで、フレンズではエッチ系の話の中で「人を性的に刺激する、その気にさせる」という意味でよく使われますね。
ト書きの通り、ジョーイは、ビクッとした顔をしていて、明らかにそのレイチェルの声に「男として反応してしまった、感じてしまった」ことがわかります。
でも、「友達」のレイチェルが、「ジョーイには効かないだろうけど、実際に他の男性にやったら、これが効くのよ」みたいに冗談めかして言ったので、ジョーイとしては「うん、今のは効くだろうね、うんうん」と言うのが精一杯みたいな感じになっているわけです。
that would work の would は「もし実際のデートで今の声を出したら(効き目があるだろう)」という「仮定」のニュアンスが入っていることになるでしょう。

レイチェルはそういうジョーイの変化に気づく様子もなく、「もう寝なくちゃ。素敵な時間を(あなたと)過ごせたわ」と言って、ジョーイの頬にキスします。
んん〜まっ!みたいに、ちょっと大げさにキスした様子が、「楽しいデートをしてくれた友達への感謝のキス」であることをよく表していますが、そのキスを受けているジョーイの方は、腰に手を当てたまま、仁王立ちで動けない感じになっています。
レイチェルはそのまま、すたすたと自分の寝室に入ってしまうのですが、ジョーイはぼそっと、Me too. 「俺もだよ(俺も楽しかったよ)」と言います。
その後、何か考えようとするものの、頭が混乱した様子で、何かを振り払うように頭を強く振って、自分の部屋に向かうことになります。
ト書きでは、He then starts to freak out. 「ジョーイはその後、パニクり始める」と書いてあるのですが、実際の彼の様子は上に書いたような感じだったわけですね。

ジョーイの様子がいつもと違うことは、ト書きでちゃんと描写されていますし、実際の映像を見てみても、レイチェルの言葉やしぐさ、行動に対するジョーイの反応が、今までの「友達のそれ」とは違っていることもよくわかるようになっています。
今回とりあげたシーンは、「友達だった人を、異性として意識してしまう瞬間」を描いたものだったわけですが、そういう「登場人物の心の変化」を、表情やしぐさを映像で楽しみつつ、「英語のセリフ」からも感じ取れるようになれば、「英語を英語のまま楽しむ」ことができたと言えると思います。


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posted by Rach at 14:22| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月09日

投稿記事2000件目!

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記事タイトルの通り、今日のブログ投稿記事が、通算2000件目の記事になります。
ここまで続けて来られたのも、このブログを読み、応援して下さった皆様のおかげです。本当にありがとうございます!

(この記事を投稿後、ブログ管理画面の画像を切り取ってみました。一応、記念に、下に貼っておきます^^)
140509 01 記事数2000 切り取り.png


今日、2000件目の記事を投稿するにあたり、ここに至るまでの経緯をいろいろと振り返ってみました。
以下、このブログの変遷の話が続くので、読者の方々にはつまらない(そして英語学習的に、ためにもならないw)お話になってしまうと思いますが、2001件目からまた頑張るために、ここでこれまでのブログを総括させて下さい。

PCでブログを見ると、右にサイドバーが見えるのですが、その中に「カテゴリー別アーカイブ」というのがあり、この記事投稿後の内訳は以下の通りとなります。

INDEX (2) 私の著書 (19) DVD学習法 (12) 英語学習のコツ (22) 書評 (23) 学習歴 (3) 発音 (6) 英文法 (7) Rach GOES (7) 英検 (15) TOEIC (6) 脱線話 (2) お知らせ (46) 非公開コメント (1) フレンズ シーズン1 (155) フレンズ シーズン2 (420) フレンズ シーズン3 (582) フレンズ シーズン4 (156) フレンズ シーズン5 (152) フレンズ シーズン6 (150) フレンズ シーズン7 (145) フレンズ シーズン8 (69)

引っ越し前の DION の LOVELOG の時には、「1つの記事に複数のカテゴリー設定」が可能だったのですが、Seesaa ブログに引っ越してからは、「1つの記事につきカテゴリー1つ」の設定に変わったので、実際に、上のカテゴリー内の数字を合計すると、ちゃんと(笑)2000件になります。

ちょうど半分の「投稿件数1000件目」に当たる記事が、
2008年3月16日 投稿記事1000件目! The One Thousandth
このブログを開始したのが、2005年6月15日で、その頃は「毎日更新」していたので、3年以内に、1000記事に到達したわけです。
2008年6月15日 ブログ3周年
を機に、ブログを「毎日更新」から「隔日更新」に変え、今はだいたい、「月、水、金」投稿の週3件ペースになっています。
投稿頻度を落とした結果、1000件目から2000件目到達までは、2倍強の6年かかった、ということになるわけですね。

私のブログはタイトルの通り、「フレンズ」のセリフ解説がメインとなっていますが、カテゴリーを見ていただくとわかるように、
フレンズ シーズン2 (420) フレンズ シーズン3 (582)
の数が特に多くなっています。
シーズン2 に入った頃から、どんどん解説記事が長くなり(笑)、1エピソードを「その30」前後まで解説することが増えました。(一番多かったのは、フレンズ3-11その41 です^^)
私自身はそれがとても楽しかったのですが、そんな感じで1エピソードを長々と解説していると、なかなか次のエピソードに進めない、、ということで、
2009年2月21日 スピードアップ宣言!
で、フレンズ3-18 からは、1エピソードを「その7」で終える、という方針に変更しました。
その後、フレンズ4-11 からは、1エピソードを「その6」までに変更し、今の解説も「その6」までが基本になっています。

毎年、ブログ開始日(6月15日)には「ブログ○周年」として記事を書いており、来月の6月15日には「ブログ9周年」を迎えることになります。
そんな風に、「何年ブログを続けてきたか」という「年数、期間」も私にとっては大いに意味があるのですが、今回のような「投稿件数」という「記事の数」も、また違った視点から自分のブログを眺められるという点で、重要な意味を持っています。
私にとっては、初期の頃の記事も今の記事も、同じように等しく大事なものなのですね。
今でも、2005年のシーズン1の解説記事にコメントをいただけたりするのも、その当時の自分の解説の淡泊さと浅さ(笑)に驚いたりするのも、ブログというツールならではのことだと思います。
一つ一つの記事の積み重ねが、こうして 2000件という数に達したことを、今は本当にとても嬉しく思います。

過去の記事やコメントでの自分のレスを読むと、ずっと先のエピソードの話がちらっと話題に出た時に、「そのエピソードを解説する頃まで、このブログが続いているとは思えませんが、、」的な発言をすることがよくありました。
実際そう思っていたのは事実で、「私が飽きる前に、読者の方々が飽きて離れて行ってしまうだろうから」という気持ちを持っていたのですね。
どこかでそんな風に思いながら続けていたこのブログも、今は、フレンズ8-12、つまりシーズン8 を解説中です。
フレンズはシーズン10がファイナルで、さすがにここまで来ると私も、「どうせなら、ファイナルまで、最後のエピソードまで、解説を続けたい」という気持ちを今は持っています。
今日、投稿記事2000件目、という区切りを迎えたことを励みにして、楽しく面白く、そしてできるだけ皆様の英語学習のお役に立てるような記事を書いていきたいと思います。

ここまでブログを続けて来られたのは、ブログを読み続けて下さった皆様方のおかげです。
読んで下さる方がいる、と感じられることで、サブカルネタを徹底的に調べたり、わかりやすい説明になるようにと文章を練ったりすることができるのです。
自分の考えや意見を「披露する相手」がいるからこそ、時間や手間をかけることなど惜しくない、と思えるわけですね。

これからも、皆様と一緒に、「フレンズ」の生きた英語を教材として、「シットコムで笑いながら」楽しく英語学習を続けていきたいなと思っています。
2000件到達まで、本当にありがとうございました!
そして、2001件目からも、どうかよろしくお願いいたします!(^^)


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posted by Rach at 15:25| Comment(9) | 節目となる出来事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月07日

俺はただ普通の生活がしたいのに フレンズ8-12その3

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素敵なレストランでデートをしているジョーイとレイチェル。
ジョーイとルームシェアをしているレイチェルは、「あなたに家賃を払うのを忘れてたわ」と言うのですが、
ジョーイ: Oh, whoa-whoa-whoa, no roommate stuff. Okay? We're on a date. (あぁ、ちょっとちょっとちょっと。ルームメイトのことは無しだ、いい? 俺たちはデート中なんだよ。)
レイチェル: Okay. Wow! So I get to see what Joey Tribbiani is like on a date. So do you have any moves? (わかった。ワオ! それじゃあ私は、ジョーイ・トリビアーニがデートでどんな感じかを見られるのね。それであなたはどんな手を使うの?)
ジョーイ: No! No. I'm just myself, and if they don't like me for-- (Laughs.) I'm sorry, I couldn't even get through that. (ないよ! 手なんかない。俺はただ俺のままでいるだけで、もし相手が俺を好きじゃないなら… [笑って] ごめん、(自分で笑ってしまって)最後まで言い終えることができなかったよ。)
レイチェル: I knew it, I knew it. Come on, tell me your moves. (やっぱりね、そうだろうと思ったわ。ねぇ、あなたの手を教えてよ。)
ジョーイ: Uh, all right. Umm, well, okay, I usually start by having a bottle of wine sent to my table from a fan. (あぁ、わかった。うーんと、よし、俺はたいてい、俺のファンから1本のワインボトルを運ばせる[贈らせる]ってことから始める。)
レイチェル: Oh, my God. And that works?! (なんてこと。それでそんなのが効果あるの[効くの]?)
ジョーイ: Well, it does when you combine it with, "This is so embarrassing. I just want to have a normal life!" (うん、うまく行くよ、この言葉と組み合わせればね、「こんなのすっごく恥ずかしいよ。俺はただ、普通の生活がしたいのに」。)
レイチェル: Oh, you poor little famous man. (まぁ、ちょっとした有名人は大変なのね。)
ジョーイ: Oh, okay, how about this one? I was gonna wait until the end of the night to kiss you, but you're just so beautiful... I don't think I can. (よし。こんなのはどう? 今夜が終わるまで君にキスするのを待ってるつもりだったけど、君がただそんなにきれいだから…待てそうにないよ。)
レイチェル: (looks interested) Oh, my God! Wow! That was fantastic, I almost leaned in. I really almost did! (すっかり興味を引かれた様子で) なんてこと! ワオ! それって素敵ね、あなたの方に身を乗り出しそうに[顔を近づけそうに]なっちゃった。ほんとにもう少しでそうしそうだったわ!)
ジョーイ: Alright, so... so tell me one of your moves. (わかった、それじゃあ… じゃあ、君の手を一つ教えてよ。)
レイチェル: All right. So where'd you grow up? (わかったわ。それで、あなたはどこで育ったの?)
ジョーイ: That's your move? Boy, Rach, you're lucky you're hot. (それが君の手なの? なんてこった、レイチェル、君はホット(セクシー)で良かったね。)

"No roommate stuff. Okay?" の stuff は漠然と「こと、もの」を指す感覚。
「ルームメイトのこと、ルームメイトの件、ルームメイト的な話」は「なし」だよ、いいね?みたいなことです。
俺たちは今、デート中なんだから、ルームメイト的な話をしたら興醒めになるからやめようよ、と言っていることになります。
了解したレイチェルは、So I get to see what Joey Tribbiani is like on a date. と言っていますね。
get to see は「見ることになる」、what Joey Tribbiani is like on a date は、「ジョーイ・トリビアーニがデートでどんな感じであるか、どんな様子であるか」。
いつもは「仲の良い友達」としての面ばかりを見ているので、ジョーイがデートモードになると、どんな感じなのかをこれから見ることができちゃうのね、とわくわくしている感じが出ています。

So do you have any moves? の move は「動き、動作」ですね。
このように、恋愛の場面での話になると、デートではどんな手を使うの?のような「手」というニュアンスになります。

どんな「手、手段、アクション」があるの?みたいに聞かれたジョーイは、I'm just myself, and if they don't like me for-- みたいに言いかけた後、自分で笑っていますね。
「俺はただ俺自身でいるだけだ、そのことで相手が俺を好きじゃないと思うなら…」みたいに言いかけたことになるでしょう。
何か「手」を使ったりなんかしない、俺は素の俺のままでいるだけで、それで嫌われたらしょうがないと思ってるんだ、みたいなことを言おうとしたのですね。

I couldn't even get through that. の get through は「(最後まで)し終える」というニュアンスだろうと思います。
「俺は、今の話を最後まで言い終えることができなかった」みたいなことでしょう。
DVDの日本語訳も「言ってて笑っちゃった」となっていましたが、かっこをつけて「俺は俺のままでいるだけだ」と言おうとしたけれど、自分がそのセリフに笑ってしまって、最後までその話で押し通せなかった、みたいなことでしょうね。

I knew it. は「(私には)わかってた。やっぱりね」という感じ。
プレイボーイのジョーイのことだから、絶対に何か、女の子を落とすための「手、テクニック」を使ってるはずだと思ってたわ、何も手がないなんて絶対嘘だってわかってたわよ、というところ。

そこでジョーイは正直に、自分の moves をレイチェルに教えます。
start by doing は「〜することで(することから)始める」。
have a bottle of wine sent to my table from a fan の have は使役動詞で、「俺のテーブルに、1本のワインを、一人のファンから贈らせる」ということですね。
「贈らせる、届けさせる」と言っても、実際にあるファンにそれをさせるということではなく、「ファンからボトルが届いたかのように見せかける」ということ。
それを聞いたレイチェルは、「そんなのが上手くいくの? 効果あるの?」と尋ねるのですが、ジョーイは、it does when you combine it with... と答えています。
it does work when... ということで、「それ(ファンからだと言ってワインを運ばせること)と…を組み合わせる時には、うまくいく、効き目がある」と言っていることになります。
with 以下は引用符でセリフになっているので、ワインを運ばせた上で俺がこんな風に言えば、うまくいくんだよね、と言っていることになりますね。
そのセリフはというと、「こんなのすっごく恥ずかしいよ。俺はただ、普通の生活をしたいだけなのに」。
ファンがワインを贈ったように見せかけておいて、「こんなことされたら困るよ。俺はプライベートではスターであることを忘れたいのに」みたいにデート相手の前で言う、ということです。

それを聞いたレイチェルの返し、Oh, you poor little famous man. は、ちょっと辛辣で面白いですね。
poor は「かわいそうに」と同情する感覚ですが、little famous man の little には「つまらない、ちょっとした、大したことない」というニュアンスが入っているように思います。
you poor famous man なら、「あなたって、かわいそうな有名人ね、有名人でかわいそうね、有名人だから苦労するのね」みたいになるでしょうが、そこに little という「相手を軽んじる」感覚の単語が入っているために、直訳すると、「かわいそうな、ちょっとした有名人さん」のような、つまり、「ちょっとした有名人は大変なのね、苦労するのね」のようなニュアンスになると思います。
本当の大スターなら、それこそ本物のファンが本当にワインを贈ってくれたり、ファンに取り囲まれたりするところを、ジョーイの場合は自分でそれを「演出」しなければいけない、それを演出した上で、「俺は普通の生活がしたいのに」と大スターを気取って見せている、、というその様子を「ちょっとした有名人は、自分でいろいろ演出しないといけなくて大変ね」みたいに表現しているところが、何でも言い合える親友ならではの、辛辣だけれどもある意味微笑ましい発言だとも思えるわけです。

それからジョーイは、また別の手をレイチェルに説明しています。
レイチェルを見つめながら、真剣な表情で、I was gonna のセリフを言っていますね。
「俺は、今夜の終わり(最後)まで、君にキスするのを待つつもりだったけど、でも君がただ、すごくきれいだから…待てるとは思えないよ[とても待てそうにないよ]」。
ト書きの looks interested は「興味津々の顔でそれを聞いている」という感じですが、実際のレイチェルも、そのジョーイのセリフをうっとりした顔で聞いています。
そのセリフが終わった後も、しばらくうっとりしたままで、それから、ハッと我に返った様子で、「なんてこと! ワオ!」と言うことになります。

今のって素敵ね、の後の、I almost leaned in. I really almost did! がまた面白いですね。
この場合の lean は「体を乗り出す」というニュアンス。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
lean : to move or bend your body in a particular direction
forward/back/over etc.
例1) Celia leaned forward.
例2) Then he leaned over and kissed his wife.

つまり、「自分の体をある方向に動かす、または曲げる」。
例文1は、「セリアは身を乗り出した(前かがみになった)」。例文2は、「それから彼は、かがみこんで妻にキスをした」。

英辞郎にも、
lean over and kiss=かがみ腰で顔を近づけてキスをする
と出ていますので、lean over and kiss というのはよく使われる組み合わせのようですね。
over は「〜の上に」という感覚なので、背の高い男性が、自分より背の低い女性にキスする時に、腰をかがめる感じで(ちょっと大袈裟に言うと、相手に覆いかぶさるように)体を曲げる様子になるでしょう。
今回のレイチェルのセリフは、例文2の「相手の方に体を乗り出して、キスする」というニュアンスですね。
DVDの日本語訳も「顔を出しそうになっちゃったわ」となっていました。
セリフでは、lean in のように in が使われています。
「前方に傾く」なら、lean forward でも良いのでしょうが、in 「〜の中に」という前置詞には、目の前にある何かに「引き込まれるような」感じが出ているような気がしました。

「キスするのを待てそうにない(今すぐキスしたい)」と真顔で言われたので、ジョーイが友達であることも忘れて、キスする態勢に入っちゃいそうだった、チューして、みたいに顔を近づけそうになっちゃった、と言っていることになるわけです。
almost+過去形は、これまでにも何度も登場しましたが、「もう少しで〜してしまいそうだった、〜してしまうところだった」ですね。

ジョーイの moves にすっかり感心した様子のレイチェルを見て、今度はジョーイの方が「レイチェルの手を教えてよ」と言います。
「わかったわ」と言ったレイチェルは、いきなり、「それであなたはどこで育ったの?(出身はどこ?)」と質問します。
何か色っぽいことでも始まるのかとワクワクしていたであろうジョーイは、「それが君の手なの?」とあきれた顔で尋ねています。
その後の、Boy, Rach, you're lucky you're hot. は、「なんてこった、レイチェル、君はホット(セクシー)でラッキーだね」ということですね。
見た目がきれいでセクシーだから、そんなのが「手」として通用するんだねぇ、みたいなことで、そんな質問じゃ、男は全然そそられないんだけど、、みたいに言っていることになるでしょう。
「そんなのが君の move なの?」と聞き返すだけだと普通なのですが、そんな風にあきれながらも、you're lucky you're hot とさりげなく褒めているところが、さすがはプレイボーイのジョーイだなぁ、と思ったりもします^^

この後は、ちょっとやりとりが長くなるので割愛しますが、レイチェルは出身地を尋ねた後、相手の家族との関係を聞くように話を持って行き、相手がつらいことを話し始めると、同情したように相手の手を握る、、という move を披露することになります。
「出身地を尋ねるのが、君のテクなわけぇ?」みたいにあきれていたジョーイも、"Nice move! So simple!" 「すごい手だ! すっごくシンプルで!」と驚くことになるのですね。
その後も、「私、お手洗いに行ってくるわね」とレイチェルは席を立ち、
レイチェル: And now you're watching me walk away. (それで今、あなたは私が歩いて行くのを(歩いて行く後ろ姿を)見てるでしょう。)
ジョーイ: Yes, I am! Again so simple! (あぁ、見てるよ! またすっごくシンプルだ!)
のように、プレイボーイのジョーイが二度までも、「レイチェルのシンプルな手」に感心することになります。

これまでは友達としての面しか見ていなかった二人が、それぞれ、「デートでの異性に対する move」を披露して、すごいすごいと喜び合っている姿がなんだかとっても微笑ましいですね(^^)


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posted by Rach at 15:04| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月02日

彼に手を出さないようにするのが大変だろ? フレンズ8-12その2

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[Scene: Joey and Rachel's, Rachel is getting ready for her date with Joey as there is a knock on the door.]
ジョーイとレイチェルの家。レイチェルはジョーイとのデートの準備中、その時、ドアにノックの音。
レイチェル: Joey? Could you get that? (There is no answer and she goes and opens the door to Joey.) What are you doing here? I thought you were in your room? (ジョーイ? 出てくれる? [返事がないので、レイチェルが行って、ジョーイのためにドアを開ける[ドアを開けると、ジョーイである] ここで何してるの? あなたは自分の部屋にいると思ってたのに。)
ジョーイ: No, I'm picking you up for our date. These are for you. (Hands her some flowers.) (いいや、俺は二人のデートのために、君を迎えに来てるんだよ。これを君に。[レイチェルに花を手渡す])
レイチェル: Ohh, Lilies. Joey, they're my favorite. Thank you. (まぁ、ユリね。ジョーイ、ユリは私のお気に入りの花よ。ありがとう。)
ジョーイ: And, a brownie! (Hands her a bag with the brownie in it.) Well, half a brownie. Actually, it's just a bag. It's a long walk from the flower shop and I was startin' to feel faint, so.... (それから、ブラウニー! [中にブラウニーが入った紙袋をレイチェルに渡す] えーっと、半分のブラウニーね。実際には袋だけだ。花屋からの歩きが長くて、くらくらし始めてきたんで、それで…)
レイチェル: Oh man! This is so great! I actually feel like I'm going on a real date! Although, I have a hint of morning sickness, and I'm wearing underwear that goes up to about... (She snaps the waistband on her underwear that is just slightly below her breasts)... there. (まあ! こういうのって素敵ね! 本物のデートに行こうとしてるみたいな気分だもの! ただ、私はちょっぴり、つわりがあるし、下着を着てるのよね、上の部分が… [レイチェルは自分の下着の胴回りをパシッとはじく、それはちょうど胸の少し下くらいの部分にある] このあたり。)
ジョーイ: Hey, come on now. This is a real date. Uh, so... nice place you got here. Foosball, huh? Pizza box. Oh, a subscription to Playboy. My kind of woman. (おいおい、これはほんとのデートだよ。それで…いいところに住んでるね。フーズボール(ゲーム)に、ピザの箱。あぁ、プレイボーイ(誌)の購読。俺向きの[俺好みの]女性だね。)
レイチェル: Yeah, actually that's my roommate's. (えぇ、実際には、それは私のルームメイトのものなの。)
ジョーイ: I would like to meet him. He sounds like a standup guy. (その彼に会いたいね。彼は正々堂々とした男らしいな。)
レイチェル: Ah, yes, but he's very protective of me, so you'd better watch yourself. (あぁ、そうね、でも彼は私をものすごく守ろうとしてくれるのよ。だから、あなたは自重した方がいいわ。)
ジョーイ: Ah.... Hey, so this roommate of yours... is he good looking? (あぁ…。ねぇ、それで、この君のルームメイトは…彼は男前(イケメン)か?)
レイチェル: Hm-mmm. (うん、、、(まあね) (肯定のニュアンス)。)
ジョーイ: Oh yeah, must be tough to keep your hands off him, huh? (あぁ、そう、きっと彼に手を出さないようにするのが大変だろ?)
レイチェル: (laughs) Yeah, but I'm pretty sure he's gay. ([笑って] えぇ、でも彼はきっとゲイだと思うの。)
ジョーイ: No-no-no-no, he's not! No! Why are you trying to ruin the game? Come on! (違う違う違う違う、彼はゲイじゃないよ! 違うって! どうしてゲームを台無しにしようとするんだよ。頼むよ!)

妊婦だから素敵なデートができなくて残念、、と言うレイチェルに、ジョーイは「俺がデートに誘ってあげるよ」と言っていました。
レイチェルが鏡を見ながら準備しているとノックの音が聞こえたので、Joey? Could you get that? と言っていますが、これは、「誰か来たみたいだから、(私の代わりに)あなたが出てくれる?」みたいな感覚ですね。
電話が鳴った時や、誰かがドアをノックした時などに、「私が出るわ」という意味で、I'll get it. がよく使われますが、その get と同じニュアンスになります。
そんな風に呼び掛けたのに、ジョーイが自分の部屋から出てくる様子がないので、レイチェルは自らドアを開けに行くのですが、ドアを開けるとそこにいたのはジョーイでした。

「ジョーイは自分の部屋にいると思ってたのに」というレイチェルに、ジョーイは「俺たち二人のデートのために、君を迎えに来てるんだ」と言い、花束を手渡します。
レイチェルはお気に入り(my favorite)であるリリー(ユリ)をもらって喜んでいますね。

それからジョーイはレイチェルに紙袋を手渡します。
その説明が、And, a brownie! Well, half a brownie. Actually, it's just a bag. とどんどん変わっているのが面白いですね。
最初は、「1個のブラウニー」と言って手渡すのですが、「1個じゃなくて半分だけ」と言い直し、最後には「実はただの紙袋だけ」になっています。
その変遷(笑)を聞いていると、元々はちゃんと1個のブラウニーが入っていたんだけれど、ジョーイが半分食べちゃって、最後には全部食べちゃったんだ、、ということがわかるわけですね。
その理由として、 It's a long walk from the flower shop and I was startin' to feel faint, so.... という文章を言っています。
最初の部分は、「花屋から長い歩き・徒歩だった」、つまり、花屋さんでユリを買ってからここに来るまでの距離が長かった、ということ。
feel faint は「くらくらする、気が遠くなる、めまいがする」という意味で、その場合の faint は「くらくらして」という形容詞で使われていることになりますが、faint 1語だけでも、「気が遠くなる、気絶する」という動詞として使うことができます。
I was startin' to feel faint, so.... は、「(長い距離を歩いていて)くらくらし始めてきた、だから…(ブラウニーを食べちゃった)」と言っているのですね。

大好きなユリの花をもらったレイチェルは「本物のデートみたい!」と大喜びしています。
その後、「…だけどね」(although)を使って、残念な点を2点挙げているのも面白いです。
1点目の morning sickness は「(妊娠時の)つわり」、hint はいわゆる「ヒント、暗示」のヒントですが、a hint of で「かすかな、わずかな、ちょっぴり」というニュアンスになります。
ですから、「私はちょっと(今)つわり気味で」と言っている感覚になるでしょう。

2点目の I'm wearing underwear... について。
私は下着を着ている、ということで、どんな下着か、という詳しい内容が、that 以下で説明されている感覚ですね。
that goes up to about... there で、there の場所を説明するために、ト書きにあるように、胸の少し下に位置する、その下着の胴回りを引っ張って、パチンと鳴らしてみせています。
その下着の上の部分は、このあたりくらいの上まで上がってるのよね、みたいなことですね。
「ここに一番上のゴムがあるのよ」とそれをパッチンすることで、お腹をカバーするようなでっかい下着を着ていることを示しているわけです。
通常のデートなら、セクシーな勝負下着(笑)でも着用するところ、セクシーさのかけらもない下着なのが残念なんだけどね、みたいに言っていることになります。

そんな風に、「今は妊婦だからセクシーさに欠ける」的なことを自虐的に言ってみせたレイチェルですが、「これはほんとのデートだよ」と言って、デートっぽい感じで話を進めて行くところは、さすがはプレイボーイのジョーイです。
nice place you got here は、You got nice place here. を倒置にした形でしょうね。
got = have の感覚で、「君はここにいい場所を持ってるね」→「君はいいところに住んでるね」と、相手の家を褒めている感覚になるでしょう。
その後、フーズボール(ゲーム台)、ピザの箱、そして、「プレイボーイ(誌)の購読」に感心した様子を見せているジョーイ。
My kind of woman. は「俺好みの女性、俺向きの女性」というニュアンス。

英辞郎では、
my kind of=私向きの〜、私の好みの〜
He's tall, intelligent, handsome and rich ! You know, my kind of guy ! 彼って背が高くて、頭が良くて、ハンサムで、お金持ちなの。つまり、私好みの人なのよ!

研究社 新英和中辞典では、
a person's kind=(人の)性に合った人
She's not my kind. 彼女は私の性に合った人ではない。

のように説明されています。

フーズボール、ピザ、プレイボーイは全部、ジョーイ本人の趣味なのですが、それをさも「デート相手の家で発見した」かのように言って、「君となら趣味が合いそうだ」と言っているわけですね。
レイチェルもその「リアルなデート風の会話」を楽しいと思ったのでしょう、「なーに言ってるのよ、これは全部、あなたのものじゃないの、ジョーイ!」のようにシラけさせるようなことも言わず、ジョーイのお芝居に合わせて、「実はそれは私のルームメイトのものなのよ」と返します。
ジョーイは、「その彼に会いたいね」、そして、He sounds like a standup guy. とも言っていますね。
sound like は「〜のように聞こえる」ということで、この場合は、「実際の彼はまだ知らないけど、君の話を聞いていると、〜のように聞こえる、君の話から〜という印象を持つ」と言っているニュアンス。
standup (stand-up) は、「立っている」ということですから、「正々堂々とした」という意味。
プレイボーイ誌をこそこそ隠したりせず、リビングに置いておくなんて、なかなか堂々とした男だね、と言っていることになるでしょう。

protective は「保護する、保護的な」ということで、be protective of なら「〜を守ろうとする、保護しようとする」という感覚になります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
protective : wanting to protect someone from harm or danger
He's very protective of his younger brother.

つまり、「害や危険から誰かを守りたいと思う」。例文は「彼は自分の弟を非常に守りたいと思っている」。
watch oneself は「気をつける、自重する」。

ジョーイは、「そのルームメイトの彼は、なかなかいい男みたいだね」という風に褒める方向に話を持って行こうとし、レイチェルはそのお芝居に乗りながらも、「その彼は、私のことをすごく守ろうとしてくれてるから、あなたが私に手を出そうとしたらきっと怒るわよ。だから自重した方が身のためよ」みたいに言っているのが面白いところですね。
レイチェルは、友人であるジョーイが、自分のことをとても大切に思ってくれているのをわかっているので、「彼」と表現しながら、そのことを嬉しく思っていることをさりげなく出した感じになるでしょう。
普段は、本人に向かって直接そういうことを改めて言うのは恥ずかしい場合でも、「その彼っていうのはね」みたいに客観的な人物として語ることで、素直な気持ちを表現できたりするということですね。

good looking (good-looking) は「顔立ちがきれいな」という意味の「美人、美男」のニュアンス。
女性にも男性にも使える形容詞です。
must be tough to keep your hands off him は、主語の it が省略されていますが、つまりは、「彼から手を離しておくことはタフ(大変、困難)に違いない」ということですね。
まさに「手を出さないようにする」という感覚で、ルームメイトがそんなにいい男なら、つい彼にちょっかいかけたり、モーションかけたりしたくなっちゃうだろ、みたいに言っていることになるでしょう。
ジョーイ本人が「俺みたいないい男がルームメイトだと、レイチェルも気持ちを抑えるのが大変だよな」みたいに言ったことになるので、レイチェルは笑って、「でも私は確信してるのよね、彼はゲイだって」と返します。
I'm sure が I'm pretty sure のようにさらに強調されているので、「ほぼ間違いなくそうだと確信している」という感覚になりますね。
「彼はゲイだから、大丈夫よー」みたいに笑ってみせたレイチェルに、ジョーイは「彼はゲイじゃないよ」と否定して、Why are you trying to ruin the game? と言っています。
直訳すると、「なぜ、ゲームを台無しにしようとするのか?」ということ。
この game は「試合」というよりも、「遊び、戯れ」の感覚ですね。
DVD日本語訳では、
(字幕)せっかく 盛り上がってきたのに/せっかく楽しんでたのに、台無しにしないでよー、もう。
のように訳されていましたが、まさにそういうニュアンスで、今の俺は「レイチェルの同居人のジョーイじゃない、今日初めて来たデート相手」という設定で、同居人のジョーイのことを世間話的に語り合うのを面白がっていたのに、そんな風に話を終わらさないでくれよ〜、という気持ちだということです。

今回の二人のやりとりでは、「レイチェルの同居人である彼(ジョーイ本人)」のことは、ずっと、he/him 「彼」と表現されていました。
わざとそのように、同居人としてのジョーイを「彼」と表現しながら、「彼」についていろいろ語るのを楽しんでいる二人の様子を、今回のやりとりから感じていただければいいなと思います。


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posted by Rach at 15:02| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする