2015年03月30日

部屋に行って、外出禁止! フレンズ9-8その6

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「チャンドラーは面白い系で、親としての厳しさに欠けるから、チャンドラーひとりには、エマを預けられない、もし預けるとしたら、あくまでそれはモニカがいてこそ、、」みたいに、ロスとレイチェルに言われてしまったチャンドラー。
「二人の言うことは正しいよ。俺自身もそう思っていて、だから自分が親になれるかどうか心配だったんだから。みんな、それをわかってるんだよ(everybody knows it.)」とチャンドラーが言うので、
モニカ: I don't know it! I want to have a kid with you because I think you're going to be an amazing dad. At the fun parts and at the hard parts. (私にはわからないわ! 私はあなたと子供を持ちたいの、だって、あなたは素晴らしいパパになると私は思うから。面白い部分でも、厳しい部分でも。)
チャンドラー: Oh yeah, well, can you picture me saying, "Go to your room! You're grounded!" (あぁ、そうだね、俺がこんなことを言うの、想像できる? 「自分の部屋に行ってなさい! 外出禁止だ!)
モニカ: Can you hear me say, "You're grounded"? (私が「外出禁止よ!」って言うのを聞くことができるの?[私がそんなこと言ってるの、聞くことないでしょ?])
チャンドラー: You said that to me last week. (君は先週、俺にその言葉を言ったぞ。)
モニカ: How hard is it? "No shoes on the furniture!" (何が厳しいっていうの? 「家具の上には靴は乗せない!」ってことが。)

「俺に親としての適性がないことは、みんなわかってるんだよね」とあきらめたような発言を言うので、モニカは「あなたは”みんなわかってる”っていうけど、私にはわからないわ」と反論しています。
私は「あなたに父親の適性がないなんて思わない」ということですね。
I want to have a kid with you because... は「私はあなたを子供を持ちたい、なぜなら」ということで、その理由として、「私はあなたが(これから)素晴らしいパパになる(だろう)って思うから」と説明しています。
そして、「素晴らしいパパ」ということをさらに説明するために、At the fun parts and at the hard parts. と付け加えていますね。
直訳すると、「面白いパートで、そして厳しいパートで」という感じになるでしょう。
素晴らしいパパになる、っていうのは、「面白いパパ」という面でも素敵なパパになるし、「(子供をしっかりしつける)厳しいパパ」という面でもいいパパになるってことよ、ということですね。
他のみんなは、at the fun parts 「面白い部分」だけを評価しているみたいだけど、私はあなたが「厳しい部分」でもいい父親になるだろうって思ってるんだから、ということです。

「あなたはきっと、厳しさの面でもいい父親になれるわよ」というモニカの発言を、「ただ自分を励ますためにそう言っているだけ」とチャンドラーは思ったのでしょう、「厳しい父親になれる、って言うけどさ、じゃあ、俺がこんなことを言うところを君は想像できるわけ?」と言って、"Go to your room! You're grounded!" というセリフを言っています。
話の流れから、「厳しい父親が言いそうなセリフ」を例に挙げていることは想像できますね。

最初の部分は文字通り、「自分の部屋に行ってなさい!」ということ。
そして後半の You're grounded! の ground は、
研究社 新英和中辞典では、
ground=《口語》〈人を〉(罰して)外出禁止にする
と出ています。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
ground [transitive] (informal) : to punish a child by making them stay home and not allowing them to see their friends for a particular period of time.
例) You'll be grounded for a week if I catch you smoking again.

つまり、「子供を家にいさせて、ある一定期間、友達に会わせないようにすることで、子供を罰すること」。例文は「もし君がまたタバコを吸っているのを見つけたら、一週間、外出禁止だぞ」。

子供が悪いことをした時に、そんな風に子供に厳しく言っている俺の姿なんて想像できる? 想像できないだろ? と言っていることになります。
そういう例を出されたモニカは、Can you hear me say... と言っていますが、直訳すると、「私が”外出禁止よ!”と言うのをあなたは聞くことができる?」になりますね。
聞くことができる? というのは、「私がそんなことを言うのを聞くことはできない」→「(普段の生活で)聞くことなんかない」と言っていることになるでしょう。

モニカとしては、「”外出禁止よ!”なんて言葉、私だって言わないわ、そんな極端な例を出さなくてもいいんじゃないの?」と言いたかったようですが、「私がそんなことを言うの、聞くことある? ないでしょ?」と言ったことに対して、チャンドラーは「君はその言葉を先週俺に言ったじゃないか」と早速ツッコミを入れています。
「聞くことなんかないでしょ?」なんてどの口が言うんだよ、俺はまさに先週そう言われたばっかりなんだけど、、と言いたいわけですね。

そう言われたモニカは開き直ったように、How hard is it? "No shoes on the furniture!" と言っています。
hard は、At the fun parts and at the hard parts の話の続きですね。
直訳すると、「それがどんな風に厳しいの? ”家具の上に靴はナシ”が」になるでしょうか。
"No shoes on the furniture!" は、「家具の上には靴を乗せないこと! 靴を乗せてはいけない!」という言いつけみたいなものですね。
きれい好きのモニカは、夫のチャンドラーに「家具の上(恐らくテーブルなど)に靴(足)を乗せないで」といつも言っているのでしょう。
そんな当たり前の約束をあなたは破ったんだから、You're grounded! くらい言われたって当然でしょ、そんなの厳しい発言でもなんでもないわ、みたいにモニカは言いたいようですね。
そんな簡単で当たり前なことも守れない、あなたに問題があるのよ、それを厳しい発言みたいに言わないでくれる? というところでしょう。

チャンドラーは「外出禁止だ!」なんて子供に言えそうにもない、一方のモニカは大人である夫のチャンドラーにさえ、それを簡単に言えてしまう上に「そんなの厳しいうちに入らないわ」などと思っている、、という落差が、このカップルらしくて面白いですね。


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posted by Rach at 14:06| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年03月27日

1本のワインと5年物の産物 フレンズ9-8その5

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「もし僕らが死んだら、娘エマは、モニカとチャンドラーに託したい」と言われたチャンドラーは大いに感激していたのですが、「もしモニカが死んだら、残ったチャンドラーではなくて、自分の両親に預ける」とロスに言われてしまい、大ショック。
「チャンドラーは面白い系だから、他に厳しい親が必要になる」と言われ、「モニカがいないとダメなのか。俺だけ残った場合には、エマは預けてくれないのか、、」と落ち込んでいます。
[Scene: Outside the apartment. Chandler is sitting on the steps. Monica opens the door]
アパートメントの外側。チャンドラーは段に座っている。モニカがドアを開ける。
モニカ: Hey, there you are. You disappeared after dinner. (はーい、そこにいたのね。ディナーの後、あなたが消えたから。)
チャンドラー: Oh, did somebody miss me? Is there a child to raise poorly? (あぁ、誰か俺がいないことで寂しがってた? 下手に育てられる(べき)子供がいるの?)
モニカ: Ross and Rachel don't know what they're talking about! I mean, it's not like they're so responsible. Emma is a product of a bottle of merlot and a five-year-old condom. (ロスとレイチェルは、自分たちが何を言ってるかわかってないの! つまり、あの二人がすっごく責任感あるってわけじゃないでしょ。エマは、1本のメルロー(赤ワイン)と5年物のコンドームの産物なのよ。)
チャンドラー: No, but they're right. I'm not a strong father figure, and I never will be. (いや、でも彼らは正しいよ。俺は強い父親像じゃないし、これからも絶対にそういうのにはならないよ。)
モニカ: No, you learn these things. You grow into it. (いいえ、(人は)こういうこと(親になるためのこと)を学んで、そういう親に成長するのよ。)
チャンドラー: Yeah, but it's not who I am. Everything they said is exactly why I was worried about having a kid. And it's true! And, look, everybody knows it. (そうだね、でも、そんなの俺じゃない。二人が言ったことはすべて、俺が子どもを持つことを心配している、まさにその理由なんだよ。そしてそれは正しい! ほら、みんなわかってるんだよ。)

モニカはドアを開け、廊下のステップに座っているチャンドラーを発見し、「あなたはそこにいるのね。あなたは夕食後に消えた」と言っています。
「夕食後に姿が見えなくなったから、どこに行ったのかと思っていたら、なんだ、こんなところに座ってたのね」みたいなニュアンスですね。

did somebody miss me? の miss は、I miss you. などの miss で、「人がいなくて寂しく思う」という意味。
「どこに行っちゃったのかと思ってた」とモニカが言ったので、「俺がいなくなったことで、誰かが俺の不在を気にしてた? 俺がいないことで寂しがってたやつはいた?」みたいに返したことになります。
Is there a child to raise poorly? を直訳すると、「下手に育てる(養育する)べき子供がいる?」になるでしょうか。
自分は「面白い系」で、親として厳しい部分に欠けている、と言われた後なので、「下手に育ててもらいたがっている子供がいるとしたら、その子は俺を探していたかもしれないね」と、自虐的に言ってみせたことになるでしょう。

自分は立派な子育てができない人間だから、と言ったチャンドラーに対して、モニカは「(そういうことを言っていた)ロスとレイチェルは、自分たちの言っていることがよくわかってないのよ、知りもしないで適当なことを言ってるだけよ」みたいに励まそうとしています。
it's not like they're so responsible. は、「彼ら二人はすごく責任感がある、ってわけじゃない」ということですね。
えらそうなことを言ってるあの二人だって、そんなに立派な親でもないんだから、、とモニカは言いたいようで、その後、続けて、Emma is a product of a bottle of merlot and a five-year-old condom. と言っています。
merlot は「メルロー」という赤ワインのこと。
five-year-old は、通常「5歳の」と訳されますが、year old は「○年古い、○年経過している」という意味であることから、人間だけに限らず、その年月が経過した「物」の場合でも、year old という表現を使うことができます。
築○年の建物、という場合でも、よく使われますね。
ですから、このセリフは、「エマは1本のメルロー(赤ワイン)と5年物のコンドームの産物よ」と言ったことになります。

エマを妊娠したエッチの時に、ロスがワインを飲んでいた、という話は、それは誤解を招く恐れがある フレンズ8-4その2 で解説しています。
また、「コンドームをしていたのに、妊娠してしまった」という件は、いっそ忘れてたほうがよかった フレンズ8-3その4 のやりとりにありましたね。

「エマは、お酒の勢いと使ったコンドームが古かったせいでデキた」みたいに、身も蓋もない言い方をモニカはしているわけですが、彼ら二人だって「良き親になるための心の準備ができていないまま、親になってしまった人たち」だとモニカは言いたいようですね。
そんな彼らにいろいろ言われたところで、チャンドラーが気にすることなんかないのよ、というところです。

そうやってモニカが励ましてくれるのですが、一度自信をなくしてしまったチャンドラーが立ち直るのは容易ではないようで、「でも、ロスとレイチェルの言ってることは正しいよ」と言った後、I'm not a strong father figure, and I never will be. と言います。
figure の基本的な意味は「形」ですが、ここでは「人物像」のような訳が近いように思います。

これについては、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) に、まさに「father figure」の形で出ていました。
father/mother/authority figure : someone who is considered to be like a father or mother, or to represent authority, because of their character or behavior
例) He had been both a coach and a father figure to Reid.

つまり、「父親または母親のように、または権限を代表するようにみなされている人、彼らの性格または行動のために」。例文は、「彼はレイドにとって、ずっとコーチであり、父親(像)でもあった」。

チャンドラーのセリフの場合は、「俺は、強い父親とみなされるような人間じゃない」→「俺は”強い父親像”って感じじゃない」と言っていることになるでしょう。
I'm not... and I never will be は、「今現在も〜じゃないし、これから先(未来)もそんなものにはならない(だろう)」と、現在も未来も、そういう人間にはならないことを言っていることになります。

「今もそんな感じじゃないし、未来だってきっとダメだよ」みたいに弱気なことを言うので、モニカはそれを強く否定して、「これらのことを学ぶ。成長してそれになる」みたいな言葉をかけています。
grow into は「成長して〜になる」というニュアンスですね。

また、you learn these things. You grow into it. という文章は、どちらも主語が you で、動詞は現在形が使われています。
この主語の you は、「あなた」であるチャンドラーを指しているというよりも、「一般の人」を指すニュアンスのように私は感じました。
「あなたはきっとそれを学んで、成長して立派な親になるわ」という感覚だと、You'll learn these things. You'll grow into it. のように、will がつくような気が(私には)するんですよね。
「現在形」というのは、「習慣・習性」を表すものなので、この場合も「人は学ぶ。(そして)(目指すものに)成長する」という「人間というものはこうである」という習性を述べているように思えるわけです。
「今の俺はそういう”強い父親像”とは全然違うし、これから先もそんなものにはなれない」みたいに言うので、「そんなことないわ。人は学んで、成長するものよ」という「一般論」を言っているように思う、ということです。

それを聞いたチャンドラーは、Yeah, but it's not who I am. と返します。
直訳すると、「そうだね、でも、そんなのは俺じゃない」みたいになるでしょうか。
DVDの日本語訳では「それは俺のキャラじゃない」と訳されていましたが、まさにそういうことだろうと私も思いました。
「人は学んで成長する」というのは事実だろうけど、俺はそういう「学んで立派な親に成長する」ってタイプじゃない。面白い系と言われたみたいに、おちゃらけてばっかりで、厳しい親になれないまま終わっちゃうんだ、みたいなことになるでしょう。

Everything they said is exactly why I was worried about having a kid. は、やや長めの文章ですが、直訳すると、「彼ら(ロスとレイチェル)が言ったことすべては、子供を持つことについて俺が悩んでいた、まさにその理由だ」と言っていることになるでしょう。
彼らが言った「チャンドラーは面白い系で、親としての厳しさに欠ける」ということが、俺自身が親になることについてずっと心配してきた理由そのものだった、というところですね。
俺自身がそのことを自覚して、それが問題だと思っていた、それを他人に言われてしまったから、俺は否定できないんだよ、と言いたいわけです。
「ほら、みんなわかってるんだ」というのは、俺が父親としての適性がないのは誰の目にも明らかだろ、みんなにもそれはわかっちゃうんだよね、と言ったことになるわけですね。


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posted by Rach at 15:57| Comment(2) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年03月25日

自分のスキルにずっと疑問を持っていた フレンズ9-8その4

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フレンズたちの感謝祭に参加させてもらっている、レイチェルの妹エイミーは、突然、「もしレイチェルとロスが死んだら、二人の娘エマは私が育てるわ」と言い出します。
エマの名前すら満足に覚えていない上に、強烈なキャラクターの持ち主であるエイミーに、レイチェルとロスがエマを託すはずもなく、「モニカとチャンドラーに託したい」と説明したところ、エイミーが納得しない様子なので、さらに理由を説明しています。
レイチェル: Amy, see, we're a lot closer to Monica and Chandler. We see them everyday. And truthfully, honey, you don't seem very connected to the baby. (エイミー、ねぇ、私たちはモニカとチャンドラーの方が(あなたよりも)ずっともっと親しいの。彼らとは毎日会ってるし。それに、正直に言うとね、ハニー、あなたはそれほど赤ちゃんと繋がっているようには思えないのよ。)
エイミー: Connected? I mean.... To what? She's, she's a lump! (繋がってる、って? 何と? 彼女(エマ)は、(ただの肉の)塊(かたまり)よ!)
チャンドラー: You know, guys, I gotta say this means so much to me. I mean, that you'd trust me with your child. I mean, we all know that Monica and I have been trying to have a baby of our own, and I've had my doubts about my skills as a father, but.... That you two.... That you two.... (ねぇ、このことは俺にとってすっごく意味があることだって言わなくちゃ。ほら、君らが僕に君らの子供を信頼して託してくれるって(つもりだって)ことがだよ。俺たち自身の赤ちゃんを作ろうと頑張ってることはみんな知ってるけど、俺は父親としての自分のスキルについて、今まで疑問を持ってたんだ。でも… 君ら二人が…君ら二人が… [感極まって、言葉にならない])
エイミー: This guy? Seriously? (Points at Chandler) (この男に? まじで? [チャンドラーを指さす])

トンデモナイ言動を繰り返す妹のエイミーにも、レイチェルは冷静に事情を説明しようとしています。
「私たちは(あなたエイミーよりも)モニカやチャンドラーの方がずっとより親しい・近しい(ちかしい)。私たちは彼らに毎日会っている」とレイチェルは言います。
本当に久しぶりに会った実の妹(フレンズではシーズン9にして初登場なわけなので、その疎遠さがよくわかりますね^^)よりも、毎日会っている彼らの方が、ずっと親しいし近い間柄だもの、ということです。
そして、you don't seem very connected to the baby. とも付け加えています。
(be) connected to は「〜と関係がある、繋がりがある」。
「エイミーはエマと繋がりがあるようには見えない・思えない」ということで、実際、エマの名前をエメットと間違えるわ、それをレイチェルが訂正した後も、エマと聞いてフィービーの名前だと勘違いするわ、というように、姪っ子であるエマの名前さえちゃんと覚えようとする気配さえない、そういう部分を「あなたはエマと繋がりがあるようには思えない」と表現することで、「あなたはエマに対して全然興味を示してないじゃない」と言いたかったわけでしょう。

「繋がり」という言葉を聞いて、エイミーは、「繋がりって何に対して?」みたいに言っています。
She's a lump! の lump は「塊(かたまり」という意味。
a lump of sugar だと「角砂糖1個」という意味になりますね。

Macmillan Dictionary では、
lump: 1. a solid piece of something that does not have a reguar shape
つまり、「一般的な形を持たない何かの固体の一片」。
これがいわゆる「かたまり」というニュアンスですね。

その他、以下のような意味もマクミランには出ていました。

3. (INFORMAL) someone who is lazy or stupid
a. someone, especially a child, who is heavy

つまり、3. は「怠惰なまたは愚かな人」。a. は「特に子供で、体重が重い人」。

つまり、「愚かな人」や「体重が重い人(子供)」という意味もあるようですが、0歳児の赤ちゃんに対して「愚かな人」や「体重が重い人」という意味で捉えるのは無理があると思うので、やはり本来の意味の「かたまり」というニュアンスだと考えるのが妥当だろうと思います。
DVDの日本語訳では、「ただの、肉の塊(かたまり)じゃん」と訳されていましたが、まさにそういうニュアンスだろうと私も思いました。
「繋がりや関係を構築するような一人の人間」とは言えない、とエイミーが考えていることが、そのセリフからわかるんだろうなと思うわけですね。

そんな風にエイミーは抗議し、怒っているのですが、「死後には子供を託したい」と言われたチャンドラーは、本当に感極まった様子で、「これは俺にとってすっごく意味のあることなんだ」と言っています。
that you'd trust me with your child の that は「〜すること」という意味の「名詞節を導く that 」ですね。
その前のセリフで、this means so much to me 「このことは俺にとってものすごく意味がある」と言っていましたが、その this をもっと具体的に言い換えたものが、that 以下の「〜すること」に当たります。

trust me with your child の、trust A with B は「B を A に任せる、預ける、委託する」。
預けるもの・人を先に目的語に持ってきた場合には、trust B to A の形になります。
you'd trust は、you would trust ということで、「もし君たちが死んだら、君たちはそうしてくれるつもり」という、仮定の意志のニュアンスが込められていることになるでしょう。

そして、「俺たちはみんな知ってるよね、モニカと俺が自分たちの赤ちゃんを作ろうと今頑張ってることを」と言った後、I've had my doubts about my skills as a father と続けます。
「父親としての自分のスキル・技能・能力について、俺は疑問を持っていた」ということで、今、自分の子供を作ろうとしているところだけど、父親になれる能力が自分にはあるんだろうか? と疑問を抱き、そのことをずっと心配していたんだ、と言っていることになります。
I've had = I have had という現在完了形は、「今、この瞬間まで、ずっとそういう疑問を抱いていた」ということで、君たちが俺にエマを託してくれるつもりだとわかった今、やっとそういう自分の能力に対する疑問や不安が解消した、と言ったことになるわけですね。

That you two... と何度も言って、感激した様子で声を詰まらせていますが、この that も「君ら二人が(俺にエマを託してくれた)こと」と言いたいがための、「〜すること」の that になります。
あまりの感動で言葉にならない様子のチャンドラーを見て、エイミーは、「この男(こいつ)? 本気で[まじで]?」みたいにあきれた様子で言っています。
こんなことでオイオイ泣いちゃうような男に、自分の子供を託そうと、まじで思ってるの? みたいなことですが、姪っ子のことを「かたまり」と表現する人と、「死後は君に託したい」と言われ感激して泣いちゃう人との温度差がよく出たオチになっていると思いました。


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posted by Rach at 16:49| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年03月23日

木を叩く、木に触れる フレンズ9-8その3

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フレンズたちの感謝祭に参加している、レイチェルの妹エイミーは、唐突に、「もし、あなたたち(レイチェルとロス)が死んだら、娘のエマを私がもらって、育てるわ」と言い出します。
エマの名前すらちゃんと覚えていないような妹エイミーに、レイチェルが娘エマを託そうと思うはずもなく、、、
レイチェル: Honey, I don't know how to tell you this but, erm...but if something were to happen to Ross or myself.... [Both of them knock on the wooden table] Erm...You wouldn't get the baby. (ハニー、これをどんな風に言えばいいのかわからないんだけど…でも、もしロスと私(自身)に何か起こるとしても [二人は木製のテーブルをコンコンと叩く] あなたが赤ちゃんをもらう[ゲットする]ことはないわ。)
エイミー: Well, who would? (ふーん、じゃあ、誰がもらうの?)
ロス: Well, we haven't officially asked them yet, but we would want Monica and Chandler. (うーん、僕たちはまだ正式にその人たちに頼んではいないけど、僕らはモニカとチャンドラーにもらって欲しいと思ってる。)
チャンドラー: I can't believe you want us to raise Emma! (信じられないよ、君らが俺たちにエマを育てさせたいと思ってるなんて!)
モニカ: Yeah, Oh, my God, I'm so moved. (そうね、なんてこと。私、すっごく感動してるわ。)
エイミー: I don't believe this. Hold on a second. You guys die... and I don't get your baby??? (こんなの信じられないわ。ちょっと待ってよ。あなたたちが死んでも…私は赤ちゃんをもらえないの?)

I don't know how to tell you this but... は、直訳すると、「これ(今から言おうとしていること)をどんな風に言えばいいかわからないけど…」ということですね。
相手に対して失礼になりそうなことなど、「言いにくいこと」を言おうとする時の前振りのセリフとしてよく使われるフレーズです。

その後の、if something were to happen to Ross or myself, you wouldn't get the baby. の If (S) were to... は「仮に・たとえ〜するとしても」という「可能性の少ない未来の仮定」を表す表現。
If (S) should... と同じようなニュアンスですね。
可能性が少ない仮定であることから、were (to) という「仮定法過去」の形が使われていることになるでしょう。
意味としては、「ロスと私(レイチェル)に、もし何かが起こるとしても、あなたはその赤ちゃん(私たちの子供エマ)をゲットする(手に入れる・もらう)ことはないでしょう」ということですね。
「死ぬとか縁起の悪い話だけど、もし仮に私たちが二人とも死ぬと仮定したとして」という感じの「現実には(ほぼ)あり得ない仮定」をしているニュアンスになります。

このセリフを言う時に、ト書きにもあるように、二人は「木製のテーブルをコンコンと叩く」というしぐさをしていますね。
この後もまた別の人が同じしぐさをするシーンが出てくるため、このエピソードをご覧になった方は、この行動の意味が気になったという方も多いだろうと思います。
「もし私たちが死んだら」と言った直後にやっているしぐさなので、「縁起が悪いこと、不吉なこと」と関係するしぐさであると想像できますね。
このしぐさは、「災難よけ、魔よけ、禍(わざわい)よけ、祟り(たたり)よけ」などのために木製品を叩く、という行為で、英語の表現としては、knock on wood または touch wood と言われるものに当たります。
「木(や木でできているもの)を叩く、木に触れる」ということですね。

研究社 新英和中辞典では、
touch wood
木に触れる (解説:自慢などをしたあとで、 たたりを恐れて手近にある木製品に触れたり、たたいたりすること。動作を伴わないでこの言葉を発するだけの場合も多い)


LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
knock on wood : an expression that is used after a statement about something good, in order to prevent your luck from becoming bad
例) I haven't had a cold all winter, knock on wood.

つまり、「何か良いことについての発言の後に、自分の幸運が悪くなることを避けるために、使われる表現」。例文は、「私は冬の間ずっと、風邪を引かなかった。この運が続きますように」。

Macmillan Dictionary では、
touch wood : used when you have said that you have had good luck in order to prevent bad luck from happening to you. People sometimes touch something made of wood when they say this
例) Ben's making a good recovery, touch wood.

つまり、「自分が幸運を持っていることを言う時に、自分に悪運が起こることを避けるために使われる。これを言う時にはたいてい、人は木で作られた何かに触れる」。例文は、「ベンは調子良く回復しているよ、この運が続きますように」。

この2つの英英辞典の説明からわかるように、本来は、

幸運なことを述べた後に、
knock on wood や touch wood という言葉を付け加える、
あるいは、実際に、木製品を叩く、木製品に触れる、という動作をする。

という使われ方をすることがわかります。
自分や誰かがラッキーだ、という話をした後に、その幸運が悪運に変わってしまわないための厄除け(やくよけ)として、knock on wood/touch wood という言葉を付け加える、または、その動作を実際にする、ということになるわけですね。

英英辞典の例文も、「この冬は風邪をひかなかった」「ベンは順調に回復している」という「幸運なこと」を述べています。
今回のフレンズでは、「もし私たちが死んだら」という「不吉・不運・不幸なこと」を言った後に使っているわけですが、これも意味としては、「厄除け、禍除け」としてのもので、「どうかそういう不幸が起こりませんように」という願いを込めてその動作をしているのであろうことが想像できますね。
ですから、動作の意味を汲んでト書きを訳すと、「ロスとレイチェルの二人は、「どうかそんな不幸が起こりませんように」という気持ちを込めて、木製のテーブルを叩く」という感じになるでしょう。

「例え私たちが死ぬことになっても、あなた(エイミー)がエマをもらうことにはならないわ」と言われ、エイミーは who would? 「(もしそうなったら)誰がエマをもらうの?」と尋ねています。
ロスは、「僕たちはまだ、その人(頼もうとしている人)たちに正式に・公式に頼んではいないけど」と前置きした後で、we would want Monica and Chandler と言っています。
これは、we would want Monica and Chandler to get the baby 「モニカとチャンドラーがエマをゲットしてほしい、モニカとチャンドラーにエマをもらってほしい」ということですね。

「まだ正式にはお願いしてはいないけど、二人に託そうと思ってる」と言われたモニカとチャンドラーは、ロスの言った通り、初めて聞く話だったようで、とても感動した様子を見せています。
チャンドラーは、「俺たちにエマを育ててほしいと思ってくれてるなんて、信じられない(ほど感動だ)」、モニカも、I'm so moved. 「私はすっごく感動してる」と言っています。
move は自動詞では「動く」で、他動詞では「〜を動かす」、そこから「人を感動させる」という意味になります。
日本語でも「人の心を動かす」「感”動”させる」というように、「動」という漢字が使われているところに共通点を感じますね。
「人を感動させる」という他動詞であることから、be moved という受動態で「感動する」という意味で使われることが多いです。

モニカとチャンドラーはエマを託してもらえるほど信頼されていると知り、感動していますが、「あなたには託せない」と言われてしまったエイミーは、かなりご不満なようで、「あなたたちが死んでも、私はエマをもらえないの?」と怒っています。
「あなたたちが死んだら」などと不吉で失礼なことを平気で言うような人に、子供を託せるはずもないのですが(笑)、エイミーは自分の発言の失礼さを顧みることもなく、「実の妹の私ではなく、別人に託そうと思っている」ことにただただ怒っているわけですね。


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2015年03月20日

下を見るから嘘だとわかる フレンズ9-8その2

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感謝祭の日、レイチェルの妹エイミーは、レイチェルとロスの家を訪れるのですが、一緒に過ごすはずだった彼氏との予定が(既婚者であった彼氏の奥さんが帰ってきたからという理由で)キャンセルになってしまい、感謝祭を一緒に過ごす人がいなくなった、と泣いています。
かわいそうに思ったレイチェルは、ロスが渋るのを説き伏せて、モニカの家での感謝祭に一緒に連れて行くことにしました。
また、ジョーイは、「愛の病院日誌」の出演者として、感謝祭のパレードに参加する予定だったのをすっぽかしてしまい、フィービーにうまい嘘のつき方を教えてもらおうとするも、なかなかうまく行きません。
レイチェル: Hey, you guys! This is my sister, Amy. This is Chandler, Joey, Phoebe and you know Mon! (はーい、みんな! これは私の妹、エイミーよ。こちらがチャンドラー、ジョーイ、フィービー、それからモニカは知ってるわよね!)
エイミー: Oh, my God! You're on Days of our Lives! (なんてこと! あなたは「愛の病院日誌」に出てるわよね!)
ジョーイ: Yeah! (そうだよ!)
エイミー: Wow! They must put a lot of makeup on you. (ワオ。あなたには随分とメイクしてるに違いないわね。)
ジョーイ: (expression turns from happy to sad) Happ, Happy Thanksgiving. [He walks away as Chandler pats his back.] ([表情が、幸せなものから悲しいものに変わる] おめでとう、おめでとう、感謝祭。[ジョーイは歩いて去る、その時、チャンドラーは(励ますように)ジョーイの背中を叩く])
ロス: (to Monica) Hey, hey. ([モニカに] やあ、やあ。)
モニカ: Hi. [They exchange pecks on the cheek] (はーい。[二人はお互いの頬にキスをする])
モニカ: (To Amy) So welcome! Is this the first time you're seeing Emma? ([エイミーに] で、いらっしゃい! エマに会うのはこれが初めてなの?)
エイミー: Yeah, I thi, think so. (To Phobe who's standing behind Monica) It's nice to meet you, Emma. (Sticks her hand out). (そうね、そうだと思うわ。[モニカの後ろに立っているフィービーに] 初めまして、エマ。[手を差し出す])
フィービー: (Shakes her hand) Phoe-be! [Articulating] ([エイミーと握手して] フィービー(よ)! [はっきり発音する])
エイミー: Ooo! That's a funny noise! (まぁ、それって面白い音(声)ね!)
[After a few moments of awkward silence, Monica leads Amy away.]
しばらくの気まずい沈黙の後、モニカはエイミーを別のところに連れて行く。
ジョーイ: Phoebs! I still need some help here. (フィービー! まだ君の助けが必要なんだよ。)
フィービー: Oh! Right okay. Erm...okay. So it's not just the lie you tell, but it's the way you tell it. For example, if you look down on the ground when you're talking, people know you're lying. (ええ! そうね、いいわ。うーんと。で、あなたが言う嘘(が問題)じゃなくて、嘘を言う言い方(が問題)なのよ。例えば、話している時にあなたが下を見ると、人はあなたが嘘をついてるってわかるわ。)
ジョーイ: Oh... (nodding) I don't know why this is so hard for me. Y'know what I mean? Lying is basically just acting, and I am a terrific actor! (Smirks) (あぁ… [うなずきながら] 俺にとってどうしてこのことがそんなに難しいのかわからないよ。俺の言いたいことわかるだろ? 嘘をつくことは基本的にはただ演じることだ。で、俺は素晴らしい俳優なのに! [ニヤリと笑う])
フィービー: You are a (looks down suddenly) terrific actor! (あなたは [突然下を向いて] 素晴らしい俳優よね!)

チャンドラーとモニカの家に妹エイミーを連れて来たレイチェルは、フレンズたちにエイミーを紹介しています。
ジョーイの顔を見たエイミーは、You're on Days of our Lives! と驚いた様子で言っています。
ここでの on は「〜に出ている、出演している」というニュアンスですね。
そう言われたジョーイは嬉しそうにエイミーと握手するのですが、ジョーイを間近で見たエイミーは、They must put a lot of makeup on you. と言います。
they はそのドラマのスタッフを漠然と指す感覚で、「彼らはあなたにたくさんのメイクをしているに違いない」、つまり、「あなたはあの番組の中で、たくさんのメイクをされているに違いないわね。あの番組の中ではあなたはきっと厚化粧なのね」みたいに言われたことになります。
ドラマの中のあなたは素敵だと思ったけど、こうして素顔を間近で見ると何だか別人みたい、あんまり大したことないのねぇ、みたいに言われたことになりますね。
そんな風に言われて、ショックを受けたジョーイは表情も悲しげなものとなり、チャンドラーに背中をポンポンされて慰められています。

モニカはエイミーのことを知っているので、「ようこそ、いらっしゃい!」と言った後、Is this the first time you're seeing Emma? と言っています。
くどいくらいに直訳すると、「これ(今回)が、あなたがエマに会う初めての時なの?」みたいな感じになりますが、自然な日本語にすると、「(あなたが)エマに会うのは、これが初めて?」というところですね。

エイミーは「そうだと思うわ」と答えた後、モニカの後ろに立っていたフィービーに向かって、「はじめまして、エマ」と挨拶し、握手するために手を差し出しています。
モニカの家に来る前に、エイミーはレイチェルの家で赤ちゃんエマに会っているし、最初、名前をエメットと間違えて、母であるレイチェルに「エマよ」と訂正されたにもかかわらず、まだ姪っ子の名前を覚えていないことが、このやりとりでよくわかりますね。
エマと聞けば、レイチェルの娘である赤ちゃんだと思い出すのが普通なのに、モニカの後ろに立っている見知らぬ女性(フィービー)の名前がエマなのかと勘違いして、初対面の挨拶をしているという、そのズレ具合が、何とも強烈です。

フィービーは握手しながら、「私の名前はエマじゃなくて、フィービーよ!」と言うように、ただ名前だけを、「フィー・ビー!」とはっきり発音してみせるのですが、それを聞いたエイミーは、名前を訂正したのだと気付かずに、「それって面白い音・声ね」みたいに返します。
過去記事、発信音と間違えられる名前 フレンズ3-6その3ターキーが焼けたという意味の名前 フレンズ3-20その1 では、チャンドラーが、ビングという姓を「音」だと勘違いされる話がありました。
今回は「フィービー」という伸ばす音の名前を、何かの音に勘違いされたことになりますね。

エイミーとフレンズたちのズレた会話が交わされた後、ジョーイはフィービーのところにやってきて、「まだ君の助けが必要なんだ」と言っています。
感謝祭パレードをすっぽかしてしまった言い訳の嘘のつき方を、もう少し教えて欲しいということです。

フィービーは、So it's not just the lie you tell, but it's the way you tell it. と言っていますね。
「ここでポイントとなるのは、問題となるのは」、あなたが言う嘘じゃなくて、あなたが嘘を言う言い方だ、と言っていることになります。
内容じゃなくて、言う時のあなたの様子や言い方に問題がある、ということですね。
そして、「例えば」と例を挙げて、ジョーイの嘘の言い方のマズい点を指摘しています。
「話している時に下(地面)を見ると、人はあなたが嘘をついているとわかる」ということですね。
嘘をつく場合、相手の目をしっかり見据えることは確かに難しく、目が泳ぐなど挙動不審になってしまうものですが、それをフィービーは「嘘をつく時に、あなたは下を向く、視線を落とす」と指摘していることになります。

そう言われたジョーイは、うんうんとうなずいて、「俺にとってこんなことがそんなに難しいのがなぜだかわからないよ」と言っています。
Y'know what I mean? 「俺の言いたいこと、言わんとしてることわかるだろ?」と言った後、Lying is basically just acting, and I am a terrific actor! と続けます。
前半は、lie すること(嘘をつくこと)は基本的にはただ act すること(演技すること)だ、ということですね。
「嘘をつくのって、つまりは演技するってことだろ?」というところです。
後半は and で繋げて、「俺は素晴らしい俳優だ」と言っていますね。
こういう and は「素晴らしい俳優なのに」というような「逆接のニュアンス」を出した方が、この場合はしっくりくるように思います。

それを聞いたフィービーは、「あなたは素晴らしい俳優よね!」と言葉では言うのですが、terrific と言う時に、思いっきり下を向いています。
嘘をつく時に下を見る、という話をしたばかりなので、「今言っていることは嘘なんだけど」と言っているようなものですね。
かなりベタなオチではありますが、「嘘をつく時、下を向く」という伏線が張られているからこそのオチであり、このオチで笑うことができた方は、英語のセリフでその伏線を聞き取ることができていた、ということになるわけですね。


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2015年03月18日

それも僕。全部僕! フレンズ9-8その1

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シーズン9 第8話
The One With Rachel's Other Sister (感謝祭に悪魔降臨!?)
原題は「レイチェルの別の妹の話」


今日は感謝祭のエピソード。ロスとレイチェルが娘のエマに「初めての感謝祭ね」などと話しかけていた時、レイチェルの妹エイミーがやってきます。
レイチェルの妹として、以前、ジル(演じていたのは、リース・ウィザースプーン)が登場したことがありましたが、今回は別の妹で、演じているのは、クリスティナ・アップルゲイト。
レイチェルが、「感謝祭おめでとう」と言っているのに、入ってくるなりエイミーは「ヘア・ストレイトナー(ヘア・アイロン)持ってる?」と尋ねたりしています。
エイミー: Listen erm, about that hair straightener, honey, I really need one. I'm gonna have dinner at my boyfriend's house. [stops as Emma makes a sound] Oh, my God. Is this Emmett? (聞いて、さっきのヘア・アイロンのことだけど、ハニー、私、ほんとにそれが必要なのよ。私、これから彼氏の家でディナーを食べることになってるの。[エマが声を立てるので立ち止まる] なんてこと。これがエメット?)
レイチェル: Er..It's Emma [emphasizing on Emma] (あのー、、 エマ、よ。[エマの部分を強調しながら])
エイミー: It's a girl? (女の子?)
ロス: Hey, Amy. (やあ、エイミー。)
レイチェル: Oh, Amy, you remember Ross. (あぁ、エイミー、ロスを覚えてるわよね。)
エイミー: Not really. But you are much cuter than that geeky guy she used to date. [Ross and Rachel look at Amy in disbelief] (あんまり[そんなには覚えてないわ]。でもあなたは、レイチェルがデートしてたあのオタク男よりずっと素敵ね。[ロスとレイチェルは信じられないという顔でエイミーを見る])
ロス: That was me. [Rachel laughs in her throat] (それは僕だよ。[レイチェルは喉(の奥)で笑う])
エイミー: No, he was this creepy guy from high school who had this huge crush on her, since, like, the ninth grade. (違うわ、彼は高校のキモい男よ、レイチェルにすっごいお熱だったの、そう、9年生から。)
ロス: Still me. (それも僕だ。)
エイミー: (Giggles abit) No, I'm not talking about you. C'mon. It was your fat friend's brother with that BAD Afro. ([少しクスっと笑って] 違うわ、私はあなたのことを言ってるんじゃない。[レイチェルに] ほら、あなたの太った友達の兄さんよ、あのひどいアフロの。)
ロス: (Cutting in) Okay, Amy, I'm going to save you some time, okay? All me! [Makes circling action with finger] ([話に割り込んで] オッケー、エイミー。君の(無駄な)時間を節約してあげるよ、いいかい? 全部僕だ! [指で(”全部まとめて”のような)くるっと回すしぐさをする])

レイチェルの妹エイミーは、感謝祭の挨拶もせずに、いきなり、hair straightener はある? と尋ねていました。
straighten は「straight (ストレート、まっすぐ)にする」という動詞なので、「〜するもの」という -er の語尾を付けると、「髪の毛をまっすぐにするもの」→「ヘア・アイロン」になるわけですね。

彼氏の家に行くのに、今すぐ必要なの、と説明した後、エマの声が聞こえたので赤ちゃんがいることに気付き、近寄ったエイミーは、感動した様子で Oh, my God. と言うのですが、その後、「これがエメット?」といきなり名前を間違えています。
姉レイチェルの娘なので、自分にとっては姪に当たるわけですが、姪っ子の名前すらちゃんと覚えていないような人であることが、ここでわかるわけですね。

エメットじゃなくて、「エマ」よ! と言うように、レイチェルは、Emma の、特に mma の部分をはっきり発音しています。
名前を間違えた上に、「女の子?」などと、今さらなことを聞いているので、レイチェルはあきれていますね。

別の部屋からロスがやってきて、エイミーに挨拶したので、レイチェルは、「エイミーはロスのこと、覚えてるわよね?」と言うのですが、エイミーは、Not really. 「あんまり覚えてない。そんなに(はっきりとは)覚えてない」と失礼な返答をしています。

その後の発言が面白いですね。
「あんまり覚えてないけど、あの人よりはずっとあなたの方が素敵ね」みたいなことを言っているのですが、「あの人より」と対象に挙げられている人の説明が、「彼女(レイチェル)が(かつて)付き合っていた、あのオタク男」となっています。
それがロスを指しているのは明らかなので、「あなたのことはよく知らないけど、レイチェルの元彼のあのオタクよりはずっとあなたの方がいいわね」という「目の前にいるロスを褒めているようなセリフ」が、実は「ロスの目の前でロス自身のことをけなしているセリフ」になっている面白さなわけですね。

「あの男より、あなたの方がいいわね」みたいに言われたロスは、「それ(君が言っている”あの男”)は僕だ」とストレートに指摘します。
普通の人なら、そこで気づいて、絶句するか、とりあえずごめんなさいと謝るか、、なのでしょうが、「違うわよ」と言いながら、さらにその「オタク男」の悪口を続けるのが、エイミーというキャラの強烈さをよく出しているように思います。
エイミーは、「違うわ、その彼っていうのは、高校の時の気持ち悪い男よ。レイチェルにすっごく熱を上げていた、そう、9年生から」と説明します。
9年生からレイチェルに片想いしていた、という話は過去のフレンズにも何度か登場していましたよね。
さきほどは、geeky guy 「オタク男」だったのが、今度は、creepy guy 「気持ち悪い、気味が悪い、ぞっとする男」とさらに表現がひどくなっているのもポイントですね。

それに対して、Still me. というロスが面白いです。
Still me. は「それも(まだ、やっぱり)僕だ」という感覚ですね。
そこまで言われて、いい加減気づけよ! とツッコみたくなるところですが、エイミーはまだ、「違うわ、私はあなたのことを言ってるんじゃないわよ」と言って、レイチェルに「あなた(レイチェル)の太った友達の兄さん」(your fat friend's brother)だと説明するのですが、太った友達というのは、学生時代に超太っていたモニカのことで、ロスの悪口を言うついでに、妹が太っていたことまで引き合いに出して、ロスとモニカのゲラー兄妹をこき下ろすような形になっているというエイミーの辛辣さがよく出ています。
「あなたの太った友達の兄さんよ」だけでも失礼なのに、そこにさらに、with that BAD Afro と付け加えています。
「あの「ひっどい」アフロ(ヘア)を持った」みたいなことですから、「あのダサいアフロヘアの」と付け加えた感覚になるでしょう。

さんざん悪口を並べているその人が、今目の前にいるロスであるということに全く気付く様子のないエイミーを見て、ロスは、レイチェルとエイミーの会話に割って入る形で、「君の時間を節約してあげるよ」と言って、All me! 「全部、僕だ!」と強い調子で言います。
ト書きには「指で回転するしぐさをする」とありますが、あれも、それも、これも、今まで君が話していた「オタクでキモいアフロヘアの男」っていうのは、ぜーんぶまとめて僕なんだよ、みたいなことを、しぐさで示したことになりますね。

悪口を言われて、ピクピクしているロスと、それに気づかない風で早口で次々と悪口を重ねるエイミーの間が絶妙で、エイミーがひとしきり語るごとに、That was me. Still me. All me! 「それは僕。それも僕。全部僕!」と表現が変化していく面白さを、英語で楽しんでいただけたら嬉しいなと思います。


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posted by Rach at 16:26| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年03月16日

持っているのはいつでも見られるから フレンズ9-7その6

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ジョーイの投資物件として見学に行った、(モニカの元彼)リチャードの部屋で、チャンドラーは「モニカ」と書かれたビデオテープを発見、それを家に持ち帰り、葛藤しながらもつい内容を見てしまい、それがエッチの映像だと知って動揺します。
その映像を見ている時にちょうど帰宅したモニカは、「あれってリチャード?」とその映像に気づいてしまい、リチャードの部屋からそんなテープを持ち帰ったこと、さらにはそれを見たことでチャンドラーを非難しています。
「リチャードだったら、こんなこと全然平気なんだろうけどな。ヒゲの友達に逸話として語って聞かせるんだろうけどな」などと言うチャンドラーに、
モニカ: Is all this about you not being able to grow a mustache? (これって、あなたがひげを生やせないってことと関係あるわけ?)
チャンドラー: This is about you and Richard. He's clearly not over you. He keeps a tape so he can look at it whenever he wants. (これは君とリチャードのことだよ。彼は明らかに君を忘れてない。彼はビデオテープを持ってるのは、彼が見たい時にいつでも見られるようにだよ。)
モニカ: Isn't that sad? I mean, can you see how pathetic that is? You
shouldn't be jealous. You should feel bad for him.
(それって悲しくない? だって、それってどんなにみじめか、あなたにはわからないの? あなたは嫉妬する必要なんかない。あなたは彼を哀れむべきなのよ。)
チャンドラー: Oh, yeah, well, poor Richard, he... I can grow a mustache! (あぁ、そうだね、そうだ、かわいそうなリチャード、彼は… 俺だってひげは生やせるぞ!)
モニカ: Chandler, this is not our problem. We've got each other. That's all
that matters.
(チャンドラー、これは私たちの問題じゃないわ。私たちにはお互いがいる。大切なのはそれだけよ。)
チャンドラー: Yeah, oh, but I just keep picturing you rolling around with him, with your cowboy boots in the air. (そうだね、あぁ、でも、俺はただ何度も想像しちゃうんだよ、君が彼と転げ回って、君のカウボーイブーツが宙を舞うんだ。)
モニカ: Cowboy boots? I've never worn cowboy boots in my whole life! (she
turns on the video again) (カウボーイブーツですって? 私は今までの人生でカウボーイブーツなんて履いたことないわよ。[モニカはビデオを再びつける])
チャンドラー: Oh, good, good. Play more, 'cause I wanna see how it ends. (あぁ、いいね、いいね。続きを再生してよ、だってそれがどんな風に終わるのかを見たいからさ。)
モニカ: THAT'S NOT ME! (あれは私じゃない!)
チャンドラー: What? That's not you! Life is good again! Ride 'em, cowgirl! (何だって? あれは君じゃない! 人生はまた素晴らしくなった! 乗れよ、カウガール!)
モニカ: That bastard taped over me! (Chandler's expression changes) (あいつ(あの野郎)は私の上に録画したのね! [チャンドラーの表情が変わる])
チャンドラー: Is that a problem? (それって問題?)
モニカ: I-It's just so insulting! Big spring for a new blank tape, doctor! (ただもう屈辱的よ! 新品のテープに金を払いなさいよ、ドクター!)

リチャードと言えば mustache という単語を持ち出すチャンドラーにうんざりした様子のモニカは、「これって(こんな風に何かと口ひげの話を持ち出すのって)、あなたが口ひげを生やす・伸ばすことができないってことと関係あるわけ?」みたいに言っています。
チャンドラーは、「ひげを生やせる生やせないなんて問題じゃない。君とリチャードのことを言ってるんだ」と返します。

He's clearly not over you. の clearly は、not の前にありますので、not であることが明白である、間違いなく not である、のように、否定を強調しているニュアンスになりますね。
over は「〜を克服して、〜を乗り越えて、〜から回復して」という意味があり、このセリフは、「彼は明らかに、君のことを忘れてない、君とのことに決着をつけられていない」と言っている感覚になります。
DVDの日本語訳では、
(字幕)リチャードは君に未練がある/(音声)彼はまだ引きずってる
となっていましたが、まさに「終わっていない、忘れていない」というような「未練がある、引きずっている」という感覚になるでしょう。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
be/get over somebody : to no longer love someone after a period of being upset about the end of your relationship with them
例) She soon got over him.

つまり、「ある人との関係が終わったことについて動揺した期間の後、もうその人を愛していないこと」。例文は「彼女はすぐに彼のことを忘れた」。

He keeps a tape so he can look at it whenever he wants. を前から順番にイメージすると、「彼はビデオテープをキープしている(所持している、持っている)、そうすれば彼は、自分の好きな時にいつでも、それを見ることができる(から)」という感覚になるでしょう。
後から訳すと、「いつでも好きな時に見ることができるように、テープを持っている」ということになります。

「いつでも見られるようにとテープを今でも持っている。それが、彼が君をあきらめられていない証拠だ」みたいにチャンドラーは言うのですが、それを聞いたモニカは、「それって悲しくない? それがどんなにみじめかあなたにはわからない?」と返します。
その後も、「あなたは(彼に)嫉妬すべきじゃない。彼に同情すべき、彼のことを可哀想だと思うべきよ」とも言っています。
モニカにしてみれば、「彼が私を忘れていないとして、時折そのテープを見たりしてるってことを、今私と一緒にいるあなたが嫉妬するなんておかしいわ。あなたはむしろ、可哀想な彼に同情すべきなのよ」と言いたいわけですね。

チャンドラーは、「あぁ、そうだね、かわいそうなリチャード、、」などと同情っぽく言ってみせるのですが、「ひげが生やせないから、やたらと口ひげの話を持ち出すわけ?」と言われたことを急に思い出したらしく、「俺だってひげくらい生やせるぞ」などとも言っています。

モニカは引き続き、「これは私たちの問題じゃない。私たちにはお互いがいるじゃない。大切なのは・重要なのはそれだけよ」と言い、チャンドラーも随分と気持ちが落ち着いてきた様子にはなるのですが、それでもまだ、「そうだね、でも俺はただ何度も想像してしまうんだよ」と言っています。
picture は名詞で「写真」ですが、動詞「想像する、心に描く」という意味でよく出てきますね。
roll around は「転げ回る」。
with your cowboy boots in the air は、「君のカウボーイブーツが空中にある状態で」という感覚ですね。
彼と転がっている最中に、カウボーイブーツが宙を飛んでいるようなイメージで、ブーツを勢いよく脱ぎ捨てている様を描写していることになるでしょう。

そのセリフを聞いたモニカは、「カウボーイブーツですって?」と不思議そうに言い、「私は人生(全部)の中で、カウボーイブーツなんて一度も履いたことない」と言った後、ビデオを確認するために、スイッチを入れます。
モニカ自らがビデオを再開したことに対して、チャンドラーは、「あぁ、いいよ、いいよ。もっと再生してよ(続きを再生してよ)。だって、それ(二人の行為)がどんな風に終わるかを見たいから」と言います。
これ以上二人の行為を見たくないから止めたのに、モニカがそれを再生したのを見て、「君が見せたいなら見てやるさ」みたいに、少し皮肉っぽく強気な発言をしたことになるでしょう。

再生されたビデオを見て、「あれは私じゃない!」とモニカは叫びます。
それを聞いたチャンドラーは、自分でも画面を確認して、「(ほんとだ)あれは君(モニカ)じゃない!」と叫んだ後、Life is good again! Ride 'em, cowgirl! と続けます。
Life is good again! は文字通り、「人生は再び良い(良くなった)」ということで、「妻モニカと元カレとのエッチを見てしまった、と思って人生に絶望しかかっていたけど、間違いだとわかって、また元の素晴らしい人生が戻ってきた」みたいなことです。
Ride 'em, cowgirl! は、カウボーイブーツを履いていた女性のことを、カウガール(カウボーイの女性版)と呼んでいるわけですね。
Ride 'em の 'em は them の縮約形なのですが、このフレーズはカウボーイに対してよく使われるフレーズのようで、Ride 'Em Cowboy というタイトルの映画や歌が存在するようです。

まずは映画のタイトルから。
Wikipedia 英語版: Ride 'Em Cowboy
これは、アメリカのお笑いコンビ「アボットとコステロ」主演の1942年の映画のタイトル。
この映画は邦題「凸凹カウボーイの巻」というタイトルで日本でも公開されたようです。

また、Paul Davis などの歌としても、Ride 'em Cowboy というタイトルの曲があるようです。
ですから、「(そいつらに)乗れよ、カウボーイ」という言葉は、フレーズとしてよく使われるものなのだろうと思います。
歌の歌詞では、ride wild horses 「野生の馬に乗る」というフレーズの後で、サビの Ride 'em Cowboy という言葉が続きますので、them = wild horses ということになるでしょう。
そういう決まり文句的なフレーズを、カウボーイブーツを履いていた女性に対して、 Ride 'em Cowgirl と少しもじって使ってみせたのでしょうね。
また、ビデオの中では、エッチをしている最中なので、そういう行為の中で「乗る」ということとも、かけているのだろうと思います。
脚本的な構成としては、「ビデオの女性がモニカでない、とわかったチャンドラーに、嬉しそうに、”よし、いいぞ、その調子で続けろ!”的なことを言わせるオチにするために、ride という言葉からの連想で、カウガール的なアイテムであるカウボーイブーツをその女性に履かせた」ということなのでしょう。
カウボーイブーツというのが、アイテムとしては唐突な感じではあるのですが、「私、そんなの履いたことない」と言わせるのにもちょうどいいし、「乗れよ、カウガール」というオチに持って行くのにも最適だった、ということだろうと。

That bastard taped over me! の bastard は「いやなやつ」という意味で、that bastard なら「あの野郎、あんにゃろー、あんちくしょう」みたいな感じですね。
モニカが元彼のリチャードを「あの野郎」と言うのは、似つかわしくない感じなので、「あいつ」くらいが適当にも思いますが、「あのひどい男」というニュアンスで使っているという感覚を感じられれば良いかなと思います。
tape over は「〜の上に(テープで)録画する」ですから、自分が撮影されていた映像の上に、上書き、重ね撮りする形で他の映像を録画した、と言っていることになります。

ビデオの中でのリチャードのエッチの相手がモニカでないとわかって大喜びのチャンドラーでしたが、「あいつは、私の映像を消して、他の映像を録画したのね」と怒っているモニカを見て表情を変え、「それって問題?」と尋ねます。
モニカは、「ただもう、すっごく屈辱的よ!」と言った後、Big spring for a new blank tape, doctor! と続けます。
この spring for は俗語で「〜の金を支払う」という意味。
LAAD では、
spring for something [phrasal verb] (informal) : to pay for something
例) I'll spring for dinner tonight.

つまり、「何かに対して支払うこと」。例文は「今夜は夕食を俺が払うよ(おごるよ)」。

ですから、「新しい空白のビデオテープ(新品のテープ)にお金を払いなさいよ、ドクター」と言っていることになり、「お医者さんのあなたにとっては、テープの1本くらい安いもんだろうのに、録画した使用済みテープに上書きしたりしないで、新品のテープを買いなさいよ、ドクター!」と言ったことになるわけです。
チャンドラーは「彼がそのテープをいつまでも持っているのは、好きな時にいつでも見られるようにだ」と心配していたわけですが、リチャードはもうそのテープを見る必要がなくなっていたようですね^^
「私の映像の上に、他の女性との映像を重ね撮りしたの?! 私との映像はもう用済みだっての?!」みたいに怒っているモニカの「激怒するところはそこ?!」と言いたくなるようなオチが、フレンズらしくて楽しいです。


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posted by Rach at 17:02| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年03月13日

君と俺にはもう秘密なんてないと思うけど フレンズ9-7その5

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投資物件として、モニカの元カレ・リチャードのアパートメントを見学に来たジョーイ。
付き添いのチャンドラーは、リチャードの部屋で、タイトルに「モニカ」と書いてあるビデオテープを発見。そこにはモニカとリチャードのエッチシーンが録画されているのでは? と思ったチャンドラーは、そのテープをこっそり家に持ち帰ってしまいます。
中身を見るかどうか葛藤しているチャンドラーは、「俺の代わりにお前が見て、内容を確認してくれ」とジョーイに頼みます。再生すると、アメフトだったので安心するチャンドラーですが、その後、エッチシーンの映像に変わったので、ジョーイはそれをチャンドラーが見ないようにタックル。そのタイミングで、今度はモニカが帰宅し、映像を見たモニカが、「あれってリチャード?」と言った後、ジョーイはモニカにもタックルするのですが…。
[Scene: Monica and Chandler's. Monica switches off the VCR. Joey and Chandler are behind the couch.]
モニカとチャンドラーの家。モニカはビデオを消す[ビデオの電源をオフにする]。ジョーイとチャンドラーはカウチの後ろにいる。
モニカ: So you stole that tape from Richard's apartment? (それで、あなたはあのテープを、リチャードのアパートメントから盗んだの?)
チャンドラー: Whoho ho... Listen to the judgment from the porn star! (ほほぅ。ポルノスターの審判を聞こうじゃないか。)
モニカ: That tape was never meant to be seen by.... (pauses) Joey, I would
feel more comfortable if I was having this conversation in private.
(あのテープは他人が見るために作られたものじゃなかった… [間があって] ジョーイ、この会話を内密に[チャンドラーと二人だけで]しているのなら、もっと気分が楽になるんだけど。)
ジョーイ: (laughs) Monica, look, I don't think you and I have any secrets anymore. (Monica keeps looking at Joey) Not ready to joke about it yet? Okay, I see you later. (Joey walks out) ([笑って] モニカ、ねぇ、君と俺にはもう、秘密なんてないと思うけど。[モニカはジョーイを見続ける] それをジョークにするにはまだ早いかな? わかった、じゃあ後で。[ジョーイは歩いて出て行く])
モニカ: Why in the world would you take this tape? And and why would you
watch it?
(一体どうしてこんなテープを盗ったりするの? それにどうしてそれを見ようとするの?)
チャンドラー: Because that's who I am. Okay? I'm sure a mature man like Richard could see a tape like that and it wouldn't bother him. It'd just be another saucy anecdote for him to share at his men's club over brandy and mustaches. (だって、それが俺なんだよ、いいか? リチャードのような成熟した男なら、そんなテープを見ることもできるだろうし、そのことで彼は何も悩むこともないだろうってわかるよ。それってただ、リチャードが、友達との社交クラブで、ブランデーを飲みながら他のひげ男たちにシェアするような、ある一つのエッチな逸話になるだけにすぎないんだろうな。)

モニカはビデオを消した後、チャンドラーに、「それじゃああなたは、リチャードのアパートメントからそのビデオテープを盗んだの?」と問います。
そう言われたチャンドラーは、Listen to the judgement from the porn star! と返していますね。
judgement は「審判、判決、判断」なので、直訳すると「そのポルノスターからの審判・意見を聞け」ということになります。
ビデオテープを盗んで来たの? とモニカは怒っていますが、チャンドラー的には「そのビデオの中でポルノ女優みたいなことをしていたのは君だろ? その君が俺に意見するのか? その君が俺のことをあーだこーだとえらそうに批判・非難するつもりか?」という気持ちから、「エッチビデオに出演していた君からの意見を聞こうじゃないか」と、挑戦的な言葉を返したことになります。

「テープの中で、そーゆーことしてたくせに、、」みたいに言われてしまったモニカは、That tape was never meant to be seen by.... と言っています。
be meant to は、「主語が〜するように意図されて作られている」ということ。
つまり、直訳すると「そのビデオテープは、(誰かに)見られるようにと意図されて作られたものでは決してなかった」になります。
本人たち以外の他人が見るために作られたものじゃない、ということで、他の人がそれを見てしまうなんて想定外だったのよ、的なことを言いたかったようですが、それはそれで「自分たちが後で見るためだけに撮影した」と言っているのと同じことですから、元彼とのそういう話を夫であるチャンドラーに説明するのも気まずいですよね。
そういう話をしかけて、そばにジョーイがいることに気づいたモニカは、ジョーイに I would
feel more comfortable if I was having this conversation in private. と言っています。
直訳すると、「私はもっと快適になるだろう。もし私が内緒でこの会話をしていれば」になるでしょう。
夫婦の問題を話している時に、他人であるジョーイがいると気まずい、だから、私たち夫婦二人だけで今この会話をしているとしたら、もっと気分がましなんだけど、と表現することで、「悪いけど、席を外してもらえないかしら。二人きりで会話させてもらえないかしら?」と頼んでいることになります。
それを聞いたジョーイは笑って、「君と俺にはもう秘密なんてないと思うけど」と言っていますね。
「俺はモニカがリチャードとエッチしてるビデオを見ちゃったんだぜ。もう今さら他に隠すことなんてないだろ。その問題で俺が同席してても、別に問題ないんじゃない?」的にジョーイは言ってみせたわけですね。
ですが、モニカはじっとジョーイを見つめたままなので、「それ(エッチビデオの件)をジョークにするのはまだ準備ができてない[まだ早い]かな?」みたいに言って、出て行くことになります。
今、モメている最中の件をジョークにしても、まだ笑える気持ちにはならないよね、ということですね。

ジョーイが出て行った後、モニカはチャンドラーに、「一体どうして、こんなテープを盗ったりするの? そしてそれを見ようとするの?」と問い詰めています。
モニカとしては、「妻の元カレの家で、妻が映っているかもしれないテープを見つけたからって、それを盗んで見ようとするなんて信じられない」と言いたいのですね。
チャンドラーは、「だってそれが俺(って人間)だから」と答えた後、I'm sure a mature man like Richard... というセリフを言っています。
そのセリフを前から順番にイメージすると、「俺は確信している。リチャードのような成熟した大人の男なら、そんなテープを見ることができるだろう、って、そして、そんなことは彼をいらいらさせることはないだろう、って」になるでしょう。
リチャードが俺と同じ状況にいたら、彼ならそのテープを葛藤することなく見て、そのテープを見たことで彼が悩んだり苦しんだりすることもないだろう、見たところで何も問題なく平気なんだろうね、ということですね。

その次の、It'd just be another saucy anecdote... について。
saucy は英和辞典では「粋(いき)な、しゃれた、気のきいた」「わいせつな、性的にいかがわしい」などの意味が出ています。
ここでは、「リチャードが、自分の彼女が他の男とエッチしているビデオを見てしまったら?」という仮定の話をしているので、後者のエッチ系の意味の方がふさわしいだろうと思います。
Macmillan Dictionary では、
saucy : saucy pictures, jokes etc refer to sex in a way that is funny
つまり、「saucy な写真やジョークなどは、面白い風にエッチについて言及する」。

ですから saucy は「面白いという印象を与えるような感じのエッチ系」(エロ面白い?)みたいな感じになるでしょうか。
anecdote は「逸話」。
for him to share at his men's club は、「彼が(友人との)社交クラブでシェアするような(逸話)」ということ。
over brandy の over は「〜しながら、〜を飲みながら」というニュアンスですね。
over brandy だけなら、「ブランデーを飲みながら、ブランデー片手に(クラブでシェアするような逸話)」になるのですが、over brandy and mustaches と mustaches 「口ひげ」がついているのがまた、「リチャードと言えば、口ひげ」というチャンドラーの中でのイメージが言葉として出ている部分だと思います。

今回のエピソードはリチャードが関係するエピソードということで、mustache という単語が合計5回登場しますが、mustaches という複数形で使われているのはこのセリフのみで、「リチャードの口ひげ」を指していた時はすべて、単数形になっていました。
今回のセリフで複数形になっているのは、リチャードの口ひげを指しているのではなくて、「社交クラブに集まるリチャードの友人たちもみんな同じような口ひげを生やしているはず」というイメージから来たものだろうと思います。
その逸話が語られている場面のイメージとして、そこにいるリチャードくらいの年齢の貫録のある男性がみんな、ブランデーを持って、同じような口ひげを生やしているという映像がチャンドラーの中には浮かんでいて、そこから、over brandy and mustaches という表現が出てきたのだろうと。
ですから、意味としては、「ブランデー片手に、他のひげ男たちに逸話をシェアする」という感覚になるだろうと思います。


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posted by Rach at 16:05| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年03月11日

「〜なのに」のwhen フレンズ9-7その4

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投資に興味があるジョーイは、チャンドラーと一緒に投資物件となるアパートメントを見に来ているところ。そのアパートは、モニカの元カレ・リチャードのもので、モニカの夫チャンドラーは複雑な気持ちでいる様子。
男性2人組で見学に来たので、二人はゲイカップルだと勘違いされてしまうのですが、俺たちはカップルじゃない、とむきになって否定するチャンドラーを見て、
ジョーイ: Wow, you seemed pretty insulted by that. What, I'm not good enough for you? (わぉ、お前は、今ので随分、侮辱されたと感じたみたいだな。何だよ、俺じゃあ、お前に十分じゃないって言うのか?)
チャンドラー: We're not gonna have this conversation again. Look at this place. Why am I so intimidated by this guy? Pretentious art. This huge, macho couch. When we know all he does is sit around all day crying about losing Monica to a real man! (laughs) You don't think he's here, do you? (Joey looks around) (もうこの会話は二度としないからな。ここを見てみろよ。どうして俺はこんな男にそんなにビビってるんだろう? 大袈裟な(これ見よがしの)アート。このデカくて男っぽいカウチ。彼がしていることと言えば、本当の男のせいでモニカを失ったことで泣いて、一日中ここでのらくら過ごしていることだけだって俺たちは知ってるって言うのにな! [笑う] リチャードはここにいないよな? [ジョーイは周りを見回す])

あまりにもむきになって否定するチャンドラーを見て、ジョーイは「カップルだと誤解された今の発言で、お前はかなり侮辱された(と感じている)ように見えるな」と言います。
I'm not good enough for you? は「お前にとって、俺は十分に良いとは言えないのか?」みたいなことですね。
「俺とカップルだと誤解されるのはそんなに不満か? ゲイじゃないと言うにしても、俺とカップリングされたことを、そこまで嫌がらないでもいいんじゃないか?」という気持ちがジョーイの発言から感じられます。
「相手として、俺では不足なのか?」みたいに言われたチャンドラーは、「もうこの話は二度としない、二度とするな」的なことを言った後、今いるリチャードの部屋に話題を変えます。

この場所(このアパートメント)を見ろよ、と言って、「どうして俺はこの男(ここの住人リチャード)にそんなにビビってる・怯えてるのかな」と言います。
Pretentious art. の pretentious は「もったいぶった、見えを張る」という意味。動詞 pretend 「〜のふりをする、うそぶく」の形容詞形になります。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
pretentious : trying to seem more important, more intelligent etc. than you really are
つまり、「実際よりも、より重要である、より知的であると見えるようにすること」。

「実際よりも良く見せようとする」ということですね。
そういうアートなわけですから、「これ見よがしにどうだ! と言わんばかりの、さもすごいだろと言いたげなアート」みたいなニュアンスになるでしょう。
カウチのことも、「デカくてマッチョな(男っぽい)カウチ」だと表現していますね。

その後のセリフ、When we know all he does is sit around... について。
この When については、最後に説明することにします。
まずは、when 以下に書いてある内容について。
all he does is sit around... は、「彼がすることの全ては、sit around することである」→「彼はただ、sit around するだけだ」というニュアンス。
sit around は「のらくら・ぶらぶら過ごす」という意味。
sit 「座る」という動詞が入っていますが、around 「あたりを、あちこち・方々に」がくっついていることで、「ただ一か所にじーっと座っている」だけではなく、「あちこちに座る」ニュアンスが出るように思います。
基本的には「座った状態で過ごしている」ニュアンスで、そこから「のらくら・ぶらぶら過ごす」という意味になるのでしょうね。
動き回っている活動的なイメージの walk や run などに比べて、sit の方が「何もせずに座っている」という感覚が出やすい気がします。
LAAD では、
sit around [phrasal verb] : to spend a lot of time sitting and doing nothing very useful
つまり、「座って、非常に有益なことは何もしないで、たくさんの時間を過ごすこと」。

crying about losing Monica to a real man! の crying は分詞構文。
lose A to B は「B のせいで A を失う」という意味。
"lose someone to 病気(病名)" の形で使われることも多いですね。

Macmillan Dictionary では、
lose someone to something : if you lose someone to something such as a disease, they die as a result of it
例) She lost her mother to cancer.

つまり、「もし、病気のような何かで誰かをなくした場合、その人はその病気の結果として死ぬ、ということ」。例文は「彼女は母をガンで亡くした」。

過去記事、サビはボートのガンだ フレンズ3-7その18 では、
ドクター・グリーン: Rust is boat cancer, Ross. (サビはボートのガンだよ、ロス。)
ロス: Wow. I'm sorry, when I was a kid, I lost a bike to that. (あぁ、それはお気の毒に。僕も子供の時、バイク[自転車]をサビで亡くしました。)
というやりとりもありました。

ですから、crying about losing Monica to a real man! というのは、「(恋人だった)モニカを、本当の男(である俺=チャンドラー)のために失ったことについて泣きながら」というニュアンスになります。
チャンドラーは、「本当の男、男の中の男は俺だ」と言いつつ、その俺にモニカを奪われたリチャードは、そのことを嘆きながら、この部屋で過ごすことしかできなかった、と勝ち誇ったように言っているわけですね。

内容を掴んだところで、改めて When we know の when について考えてみます。
これを、一般的に「嘆きながら、ただリチャードがこの部屋で過ごしていたことを俺たちが知っている”時”」と訳してしまうと、何だかしっくりきませんね。
また、時を表す関係副詞として、「これ見よがしのアート。このデカくて男っぽいカウチ。その時、俺たちはリチャードが〜するだけだと知っている」のような「その時」という訳も、何だか合わない気がします。

この when に関しては、研究社 新英和中辞典の以下の語義が当てはまるように思いました。
when
…なのに、…とはいえ
He works when he might rest. 彼は休んでもよい時に働く。

つまり、これを今回のセリフに当てはめると、「どうしてこんな男に俺はビビってるんだろう。これ見よがしのアート。デカいマッチョなカウチ。俺たちはリチャードが泣きながら、この部屋で過ごしてることを知ってるっていうのに」みたいになるでしょうか。

「〜なのに」のような逆接のニュアンスは、英英辞典にも載っていました。
LAAD では、
when [conjunction]
5. even though or in spite of the fact that something is true
例) Why do you want a new job when you have such a good one already?
6. used to introduce a second statement that shows that the first statement is not true
例) The doctor said Dad was fine, when he was really dying.


つまり、5. は「何かが正しいという事実にもかかわらず」。例文は「どうして君は新しい仕事が欲しいんだ? そんなに良い仕事をすでに持っているにもかかわらず」。
6. は「最初の発言が正しくないことを示す、2番目の発言を紹介する時に使われる」。例文は「その医者はパパは大丈夫だと言ったが、パパは本当に瀕死の状態だった」。

when というのは「〜する時」のような「同時性」を表す接続詞ですが、話の流れや文脈によっては、逆接の内容を並列させて表現する場合にも使えるということですね。
上のロングマンの 5 も 6 も、どちらも逆接のニュアンスがありますが、今回のチャンドラーのセリフは、特に 5 の方に似ている気がします。例文が Why... when となっているところも似ていますしね。
直訳すると、「どうして〜なんだろう? …する時に」となるところを、「どうして〜なんだろう? …するっていうのに(…なのにもかかわらず)」のように even though や in spite of のニュアンスで訳すと、しっくりくると思います。

リチャードの家にいながら、「モニカをこの俺に取られたと、リチャードはこの部屋でただ泣いて暮らしてたんだ。そんな男をどうして俺がビビる必要がある?」などと、強気な発言をしてみせたわけですが、その後、ジョーイに、「リチャードはここにいないと思うよな?」と、弱気発言をして、「やっぱりビクビクしてるんじゃん」とツッコみたくなるようなオチになっているわけですね。


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posted by Rach at 16:22| Comment(2) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年03月09日

破産?医療過誤?口ひげで窒息? フレンズ9-7その3

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最近、俳優としてのギャラが増えてきたらしいジョーイは、投資しようかと考えてるんだ、とチャンドラーやモニカに相談します。
モニカから「リチャードが自分のアパートメントを売りに出しているらしい」と聞いたジョーイはそのアパートメントを見学しにやってきました。
リチャードはモニカの元カレで、その元カレの情報を詳しく知っていることに、モニカの夫であるチャンドラーは不満そうなのですが、ジョーイと一緒にそのアパートメントを見に来ています。
チャンドラー: So how come Richard's selling the place? Went bankrupt? Medical malpractice? Choked on his own mustache? (それで、どうしてリチャードはここを売ろうとしてるの? 破産した? 医療過誤? 自分自身のヒゲで窒息した?)
キャサリン(不動産の担当者): Actually, he's buying a much bigger place. It's got a great view of Central Park-- (実は、リチャードはもっとずっと大きなところを買う予定なの。セントラルパークがよく見えて…)
チャンドラー: Mmm. That's enough out of you. (んーん。もう(そのくらいで)いいよ。)
ジョーイ: Is there anything we should know about the apartment? (このアパートメントについて、俺たちが知っておくべきことが何かある?)
キャサリン: All the appliances are included. There is a lot of light, a new kitchen. I think you guys would be very happy here. (Joey and Chandler both realise what she's assuming and start laughing.) (電気製品は全て含まれています。光が豊富で、新しいキッチンもあります。ここなら、あなたたちお二人はきっとすごく幸せになるだろうと思いますよ。[ジョーイとチャンドラーは彼女が思い込んでいることに気付き、笑い出す])
チャンドラー: No, no, no, no, no, NO! No, no... we're not together. We're not a couple. We're definately not a couple. (違う違う違う違う。違う! 違うんだ、俺たちは付き合ってない。俺たちはカップルじゃない。絶対にカップルじゃないんだ!)
キャサリン: Oh... Okay, sorry! (あぁ… わかりました。すみません。)

ジョーイと一緒にリチャードのアパートメントを見学しに来たチャンドラーは、不動産担当者の女性に、「リチャードはどうしてここを売ろうとしてるの?」と尋ねています。
その後、3つの事柄を挙げていますが、どれも、「リチャードに不幸な出来事があって、アパートメントを手離さざるを得なくなった」的なネガティブな内容になっているのがポイントですね。

Went bankrupt? は、He went bankrupt? つまり、彼は go bankrupt したのか? と問うていることになります。
bankrupt は「破産した」という形容詞で、go bankrupt で「破産する」という意味で使われますね。

次の medical malpractice は「医療過誤」。
mal- という接頭辞には、「悪、不良」という意味があり、malfunction 「故障、誤作動、機能不全」という単語もありますね。
practice は「練習」という意味でまずは習うことが多いですが、医者や弁護士などの「開業、営業」の意味もあり、リチャードは眼科医というお医者さんなので、その彼の「医師としての業務に不具合があった」という意味で、malpractice は「医療過誤」という意味になるわけです。

アパートを手離すことになった理由として、「破産したの? 医療過誤?」と尋ねた後の3番目が「シケたオチ」w になっているのがポイントですね。
(He) Choked on his own mustache? は、「リチャードは彼自身の口ひげで窒息した?」という意味。
リチャードは、口元にたくわえた口ひげが印象的で、チャンドラーの中では常に、「リチャード→口ひげ」という連想が働くようですね。
ブログの解説では省略してしまいましたが、このシーンより前に、モニカが「元カレ・リチャードの情報を知っていた」理由として、モニカのパパがリチャードとゴルフを一緒にしているから、と説明するシーンがありました。
その時のセリフは以下のようになっていました。
モニカ: My dad told me. They play golf together. ((リチャードがアパートメントを売ろうとしていることを)私のパパが話してくれたの。二人(パパとリチャード)は一緒にゴルフをするから。)
チャンドラー: Oh, well, maybe I'll join them sometime. I just hope the club doesn't slip out of my hand and beat the mustache off his face. (あぁ、そうだね、多分、いつか俺もご一緒したいね。ただこう願うよ、ゴルフクラブが俺の手から滑って、リチャードの顔から口ひげを叩き落とさないように、ってね。)

そのように、リチャードの話となると、やたらと口ひげの話に持っていきたがるチャンドラーですが、いくら豊かな口ひげとは言え、「どこをどうしたら、口ひげで窒息することになるねん」とツッコミたくなるようなオチになっている面白さなわけですね。

ネガティブな理由をあれこれ挙げるチャンドラーに対し、不動産担当者は、Acually 「実は、実際には」と言って、本当の理由を説明しています。
he's buying a much bigger place. の be buying という「現在進行形」は、決まった予定を表す感覚ですね。
もう手続きも済んでいて、買うことが確定している近い予定を述べている感覚になるでしょう。
a much bigger place は bigger という比較級を、much でさらに強調しているので、「ここよりももっとずっと大きな場所」を買う予定だと言っていることになります。

It's got a great view of Central Park-- の It's got は、It has got で、has/have got は、have の意味として使われています。
The apartment has a great view of... ということで、「セントラルパークの素晴らしい眺め・眺望を持っている」→「そのアパートからは、セントラルパークの素晴らしい景色が見える」という意味になります。

何か不幸・不運な出来事があって、アパートを手離すのかと思っていたら、「今よりもっといいアパートに引っ越す」話だったので、チャンドラーとしては嬉しくありません。
今、見学に来ているアパートも、かなり広いのに、それより「もっとずっと大きな」、おまけに「景色も素晴らしい」アパートに引っ越すと聞いてしまっては、得意げに質問したチャンドラーが余計に惨めになってしまいますね。
それで、「引っ越し先のアパートの素晴らしさ」を説明し続けようとした担当者の話をさえぎって、That's enough out of you. と言って話を止めたことになります。

That's enough! というのは、「それで十分だ! いい加減にしろ! それでもうたくさんだ!」という意味でよく使われます。
今回はそこに、out of you がついていますが、その形は英辞郎に載っていて、
That's enough out of you.=そのくらいにしておきなさい。/いいかげんにしなさい。/もういいってば。
と出ています。
out of you は「君から(出る)」という感覚だと思われますので、「君から出てくる発言などは、それでもう十分だ。それ以上は要らない、聞きたくない」というようなニュアンスになるのでしょうね。

ジョーイは、「このアパートについて、俺たちが知っておくべきことって何かある?」と尋ねています。
appliance は「(家庭用)電気製品、電気器具」のことですね。
今、設置されている電気製品は全てアパートに込みです、というようなこと。
There's a lot of light は、「電気製品、全て込み」の流れで、「たくさんのライト(照明器具)があります」みたいなことかな、と一瞬思ったのですが、そういう照明器具(という数えられるもの)を指しているとしたら、lights のように複数形になるようにも思います。
a lot of light と不可算名詞扱いになっているので、ここでは「光、明るさ」を指していて、「この部屋は明るい」ことをアピールしているように思いました。

新しい台所もあります、と言った後のセリフ、I think you guys would be very happy here. が面白いですね。
直訳すると、「(もしあなたたちがここで暮らすとしたら)あなたたち二人はここでとてもハッピーだろうと私は思う」になるでしょう。
このセリフから、このキャサリンという不動産担当者は、「この男性2人組(チャンドラーとジョーイ)は自分たち二人が住む家を二人で一緒に見学しに来た」と思い込んでいることがわかるわけです。
つまり、二人は「ゲイのカップル」だと勘違いされてしまったわけですね。

キャサリンがそう誤解していることに気づいた二人は笑い出し、ジョーイは結構楽しそうに笑っているのですが、ジョーイと顔を見合わせたチャンドラーは、その後、激しくノー! と強い調子で否定しています。
we're not together. は「俺たちは一緒じゃない」ですから、「付き合っていない」みたいなことですね。
その後も、「俺たちはカップルじゃない。絶対にカップルじゃない!」とチャンドラーは必死に否定していますが、これまでのエピソードでも、彼ら二人は何度かゲイカップルに勘違いされたことがありました。
今回もまた、そういう「フレンズの全シーズンを通じてのお約束ネタ」が登場したことになるわけですね。


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posted by Rach at 15:13| Comment(2) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年03月06日

息子の素晴らしさを言い続ける フレンズ9-7その2

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前回の続きです。彼氏マイクの両親に会うことになったフィービーに、レイチェルは「私は彼氏の親に会うのは得意なの」と、そのコツを伝授中。
その説明で過去の彼氏の実名を出したので、モニカに「あの彼と付き合ってたの?」と驚かれたレイチェルは、「彼には私の代わりに the SATs (大学進学時に受験する共通テスト)を受けてもらったの」と得意げに言ったところ、モニカに「やっぱり! あなたが 1400点取れるはずないと思ってた!」と言われてしまいます。
レイチェル: Yeah, well, duh! I mean.... (えぇ、まぁ、当たり前でしょ! 私が言いたいのは…)
フィービー: So now, what about with Mike's mom? (じゃあ今度は、マイクのママにはどうしたらいいの?)
レイチェル: Oh, well, with the mother, just... just constantly tell her how amazing her son is. Take it from me. Moms love me. Ross' mom one time actually said I am like the daughter that she never had. (あぁ、そうね、ママに対しては、ただ絶え間なく言い続けるの、息子がどれほど素晴らしいかってことをね。私を信じて。ママたちは(みんな)私を気に入るの。ロスのママなんか一度、実際にこう言ったわ、「あなたは私が持ったことのないような娘みたいだ」って。)
モニカ: (Monica looks at Rachel in disbelief) She said WHAT? ([モニカは信じられないという様子でレイチェルを見る] ママは何て言ったって?)
フィービー: (speaking louder and articulating) That's she's like the daughter she never had. (Phoebe points at her ears) Listen! (Monica looks at Phoebe in a duh! way) ([より大きな声で、はっきり話しながら] 今のは「彼女(レイチェル)は、ロスのママが持ったことのないような娘みたいだ」って。[フィービーは自分の耳を指差して] (ちゃんと)聞いてね! [モニカは、ダー!という風に(「言った内容は聞こえてたわよ」とあきれた様子で)フィービーを見る])

「付き合っていた彼に、替え玉受験させた」(もしくは「替え玉受験させるために、その彼と付き合った」可能性が高いかも^^)ということを、レイチェルは悪びれた様子もなく語るのですが、モニカに「そうよね、レイチェルがあんな高得点取れるはずないと思ってた!」などと、今さら学生時代の成績の悪さをことさら強調するようなことを言われ、レイチェルは、Yeah, well, duh! I mean.... と言っています。

この duh! というのは「(そんなの)当たり前じゃない!」というようなニュアンスですね。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
duh also no duh [interjection] (informal) : used to say that what someone else has just said or asked is stupid or unnecessary because it is very easy to understand.
例) "You mean I can't park there?" "Duh, that's what the big sign says."

つまり、「誰かがたった今言ったばかりのこと、または尋ねたばかりのことが、非常にわかりやすいという理由で、愚かまたは不必要だと言うために使われる」。
例文は、「そこに駐車できないって言うのか?」「ダー!(当然だろ!) その大きな看板にそう書いてある(じゃないか)」。

わかりきったことを言う相手に、「わかりきったことをわざわざ言うなよ。当たり前・当然じゃないか!」というニュアンスが、duh! なわけですね。
今回の発言では、レイチェルは「ウォーレスは私の代わりに the SATs を受けてくれたの」と、ある意味、「彼はそんなことまでしてくれるほど、私の魅力にゾッコンだったのよ」的な「ちょっとした自慢」の気持ちでそのことを語ったのだろうと思います。
それを「そうよね、そんな点数、レイチェルに取れるわけないもん!」と、「頭があまり良くなかった」方に話題を変えられてしまったので、「もう、今さらそんなわかりきったことわざわざ言わないでよ(当時だって、ちょっと考えればわかることでしょ)」的な意味で、duh! と言ったのだろうと思います。
その後、I mean.... 「私が言いたいのは」と言っているのも、「頭が良くない」と言われてしまった話題はさっさと切り上げ、フィービーが両親に会う話に話題を戻したいという意図が見えますね。

パパへの対処方法を聞いた後、フィービーは、「じゃあ今度は、マイクのママにはどうしたらいいの?」と尋ねています。
父親の時と同じように、with the mother 「母親に対しては」と言った後、just constantly tell her... のように、今度は「命令形」を使ってアドバイスしています。
父親の時は、you want to で「〜すべき」と表現していましたが、今度は「〜しなさい」という命令形で、表現としては with the father, you want to (do)... with the mother, just (do) と、少しバリエーションを変えている感じになります。
セリフとしてのリアリティーを出すために、「全く同じ表現を避けた」だけのことでしょうが、日本人英語学習者としては、生きたセリフの中から、そういう「あ、ちょっと違う表現を使ってるな」ということを感じ取って、自分の表現を豊かにして行きたいところですね。

just constantly tell her how amazing her son is は、「彼女の息子がどんなに素晴らしいかということを、ただ絶え間なく(絶えず)母親に言い続けて」。
息子のことをとにかく褒めていれば、母親は悪い気はしないんだから、ということですね。

Take it from me. を直訳すると、「それを私から取って」で、「私(の言うこと)を信じて」という意味になります。
LAAD では、
take it from me : used to persuade someone that what you are saying is true.
つまり、「自分が言っていることが正しいと誰かを説得するために使われる」。

Moms love me. は「ママたちは私が好き。私を気に入る」みたいなことですね。
息子をベタ褒めするなど、ママ扱いがうまいので、どんなママにも気に入られちゃうのよね、私って、、というところです。

「彼氏のママはみんな私のことを気に入るの」の流れで、レイチェルは元彼であるロスのママにまつわる話をします。
そのレイチェルの説明を直訳すると、「ロスのママはある時、実際にこう言った。私(レイチェル)は、彼女(ロスのママ)が今まで決して持たなかった娘のようである、と」。
つまり、レイチェルに対して、「あなたを見ていると、”こんな娘、私は持ったことないわ”と思うような、素敵な娘を持ったように思える」と言っていることになるでしょう。
ロスとモニカは兄妹なので、ロスのママはモニカのママでもあるわけですが、モニカという娘がありながら、「レイチェル、あなたは、私にとって、”こんな素晴らしい娘を持ったことない”と思えるような娘よ」と言ったことになるので、それでモニカは信じられないという顔で、「私のママが何て言ったって?」と聞き返しているわけですね。

それに対して、フィービーが、ト書きにあるように「より大きな声で、はっきり話しながら」、レイチェルが言った言葉を繰り返しているのも、フィービーらしくて面白いです。
「ママが何て言ったって?」というのは、その発言内容が信じられなくて反射的にそう言っただけなのに、それが「聞こえなかった、もしくは聞いていなかったから聞き返した」かのように、「大きな声ではっきりと」その衝撃発言をご丁寧にも繰り返すというズレ具合が、いかにもフィービー的だと思います。
そうやって、はっきりした口調で繰り返しながら、フィービーは自分の耳を指差して、「人の話はちゃんと聞いといてよね」みたいな顔をしているのも楽しいです。

信じられないような言葉を聞いた時に、「何だって?」と返すのは、日本語も英語も同じですね。
それを「本当に内容を尋ねている」かのように捉えて、その言葉を再度繰り返す、というパターンのジョークは、これまでのフレンズにも登場しました。
過去記事、何?の後、発言を繰り返す フレンズ6-2その5 では、フレンズ6-2 と、フレンズ1-20 でのそのような発言について説明しています。
「よくあるパターンのジョーク」で、お約束的なボケでもありますが、毎回笑ってしまうのは、キャラにぴったりハマっているジョークだからという気がしますね。


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2015年03月04日

彼氏の親に会うのが得意 フレンズ9-7その1

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シーズン9 第7話
The One With Ross's Inappropriate Song (フィービーの”ミート・ザ・ペアレンツ”)
原題は「ロスの不適切な歌の話」


恋人マイクの両親と会うことになったフィービーは、モニカとレイチェルに、どちらを着ればいいかと2着の服を見せるのですが、「どっちもダメ」と却下されます。
モニカ: I'm sorry honey, but we're gonna take you shopping. It's gonna be fine. (ごめんね、ハニー。でもあなたを買い物に連れて行くわ。大丈夫よ。)
レイチェル: Yeah, totally! You are in such good hands, and I'm so good with meeting parents. With the father, you know, you want to flirt a little bit, but not in a gross way. Just kind of like, "Oh, Mr. Pinzer, I can see where Wallace gets his good looks." (そうよ、その通りよ! あなたは信頼できる人の元で安心よ。それに私は両親に会うのが得意なの。父親には、ほら、ちょっとだけ気を持たせるのよ、でも下品な(いやな)感じじゃなく、ね。ちょうどこんな感じ、「まぁ、ピンツァーさん、ウォーレスがハンサムなのはどこから来たのかがわかりますわ」)
モニカ: You went out with Wallace Pinzer? (あなた、ウォーレス・ピンツァーと付き合ってたの?)
レイチェル: Uh, he took the SATs for me. (えぇ、彼は私のために(私の代わりに) SAT を受けたの。)
モニカ: I knew you didn't get a 1400! (あなたなら 1400点も取らないってわかってた!)

フィービーが持参した服を「どっちもダメ」と却下した後、モニカは、「それがだめでも新しい服を一緒に買いに行けばいいじゃない」というように、「あなたをショッピングに連れて行ってあげるわ」と言います。
It's gonna be fine. は「(心配しないで)大丈夫よ」という決まり文句ですね。
レイチェルも、「そうよ、全くその通りよ」と同意した後、You are in such good hands と言っています。
in good hands は「良い手の中に」ということですから、「安心できる手に保護されている」イメージですね。
「安全に保護されて、信頼できる人にゆだねられて」→「安心・安泰である」ということになります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
in good/safe/capable etc. hands : being dealt with or taken care of by someone who can be trusted
例) Every parent wants to make sure they're leaving their child in safe hands.

つまり、「信頼される誰かに扱ってもらう、または世話してもらうこと」。例文は「すべての親は、自分の子供を、間違いなく安全な人の手にゆだねているようにしたいと願う」。

さらにレイチェルは、I'm so good with meeting parents. とも言っています。
直訳すると、「両親に会うのが非常に得意である、上手である」というようなことですね。
フィービーがマイクの親に会う話をしているので、その流れで、「フィービーはそういうのが苦手でいろいろ心配しているようだけど、「彼氏の親に会う」っていうのは私の得意分野だから」と言っている感覚になります。

ロバート・デニーロ、ベン・スティラー主演の2000年のアメリカ映画に「ミート・ザ・ペアレンツ」(原題: Meet the Parents)というものもありましたね。
あいにく私は見ていないのですが、内容はまさに「恋人の両親に会う」話で、邦題がカタカナで「ミート・ザ・ペアレンツ」であったことから、今回のセリフに出てきた meet(ing) parents という言葉から、その映画を思い出した方もおられるかもしれません。
今回のフレンズのエピソードの邦題が「フィービーの”ミート・ザ・ペアレンツ”」となっているのも、その映画のタイトルからの連想ですね。

ちなみに、映画の原題は meet the parents と、特定する感覚の定冠詞 the がついていますが、それは「自分の彼女の両親」というように特定された両親だからですね。
一方、今回のレイチェルのセリフは、meeting parents と冠詞がついていませんが、それは「ある特定の彼氏の両親」という「特定の両親」を指すわけではなく、「自分の彼氏だった人たちの両親たち、彼氏の両親なら誰でも」というように「彼氏の両親全般」を指している感覚になるでしょう。

「両親に会う(ご挨拶する、楽しく会話する)のは得意なのよ」と言った後、With the father... のように話を続けています。また、しばらく後では、with the mother... という形も出てきますね。
この with は「父親とは、父親に対しては(こうすべき)」というニュアンスになるでしょう。

you want to flirt a little bit の you want to は you should 「あなたは〜すべき」というアドバイスのニュアンス。
flirt は「異性とふざける、いちゃつく」という意味で、フレンズでも何度も登場していますね。
LAAD では、
flirt : to behave toward and talk to someone as though you are sexually attracted to them, but not in a very serious way
つまり、「ある人に性的に惹かれているかのように、その人に対してふるまう、または話しかけること、しかし、そんなに真剣ではない方法で」。

「性的に惹かれている様子で、でもあまり真剣ではない感じで」というのがポイントですね。
「少々思わせぶりな、でも真剣ではなくふざけている感じ」です。
今回のセリフも、「彼氏の父親に対しての態度」ですから、「殿方として素敵ですわ」的な視線で異性として意識しつつ、男性である父親の気を引くような態度や言葉で相手と楽しく会話を交わす、という感覚になるでしょう。
gross は「下品な、野卑な」「実に不快な、胸が悪くなるような」という形容詞ですから、「見ている人が不快、または下品に感じない程度に」ということになります。

そして、Just kind of like 「ちょうどこんな感じよ」と言って、実際に過去にレイチェルがしてみせた例を説明していますね。
そのセリフに人名が出てきたので、高校の同級生だったモニカにはそれが誰だかわかった様子で、「あなた、ウォーレス・ピンツァーと付き合ってたの?」と言われてしまうことになります。

I can see where Wallace gets his good looks. を直訳すると、「ウォーレスが彼の良いルックス(ハンサム)をどこからゲットするのかが私にはわかる」になるでしょう。
ウォーレスの父親に対してそう言っているので、「ウォーレスのお父様であるあなたにお会いして、ウォーレスがハンサムなのはどこから来たのかがわかりましたわ」みたいに言ってみせたことになります。
「ウォーレスは、あなたから、あのいいルックスを引き継いだんですね」みたいに言ったことで、父親も good looks だと褒めていることになり、若い女性にそう言われたら父親も嬉しいだろうということが想像できますね。

「レイチェルは昔、ウォーレスと付き合ってたわけ?」とモニカに言われたレイチェルは、「彼は私のために the SATs を受けた」と説明します。
the SATs は「アメリカの大学進学の際に受験する共通テスト」(Scholastic Assessment Test)のこと。
そのまんまのタイトルの過去記事、アメリカの統一テストSAT フレンズ7-8その3 で、そのテストについて説明しています。

I knew you didn't get a 1400! は「あなた(レイチェル)は 1400点取らなかった、ってわかってた!」みたいなことですね。
このモニカの発言から、「当時、レイチェルが 1400点取ったと聞いて驚いたけど、そうよね、あなたがそんな高得点取るはずないってわかってたわ!」→「何かおかしいな、と思ってたら、やっぱり誰かに替え玉受験させてたのね!」と、今になって合点が行ったことになります。

上でリンクをはった過去記事、フレンズ7-8その3 の中に、以下の会話がありました。
ロス: How can I not get this? I'm a college professor. I got 1450 on my SATs. (どうしてこんなことができないんだよ? 僕は大学教授なんだぞ。僕は SAT で 1450点を取ったんだ。)
モニカ: 1250. (1250点よ。)
ロス: Damn, I forgot you were here. (ちぇっ、モニカがここにいるのを忘れてたよ。)

この会話からすると、ロスの点数は 1250点だったようで、勉強ができることが自慢のロスが 1250点だとしたら、今回モニカが「レイチェルが 1400点取れるはずないと思ってた」みたいに言ったのも納得、という感じです。
ちなみに、別のエピソード、お願いを先回りして断る フレンズ8-10その1 でも、the SATs がジョークのネタとして登場していました。


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posted by Rach at 16:18| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年03月02日

見た目ほど悪いことじゃない フレンズ9-6その6

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「今はマイクという恋人がいるの」とフィービーに言われ、デビッドは帰ろうとするのですが、お別れのキスを、、と頬に軽くキスしているうちに、だんだんエスカレートして、情熱的なキスに発展してしまった二人。
フィービーとデビッドがキスしているところに、フィービーから合鍵をもらっていたマイクがやってきてドアを開けてしまいます。
自分の恋人が他の男性とキスしているのを見てショックのマイクは、
マイク: So... how many guys have your key? (それで… 君の合鍵を持ってる男は何人いるの?)
フィービー: No, no, no, no, no... It's not... it's not... it's not as bad as it looks, really. I was just saying goodbye to an old friend. (違う違う違う違う違うの。見た目ほど悪いことじゃないの、ほんとよ。私はただ古い友人にさよならを言っていただけなの。)
マイク: Your lipstick's on his mouth. (君の口紅が彼の口についてる。)
デビッド: Oh, uh... we just uh... happen to wear the same shade. (あぁ、僕たちはただ、たまたま同じ色合い[色目・色調](の口紅)をつけてるだけだ。)
フィービー: No, uhm... David and I did use to go out. But years ago. And he lives in Minsk. He's only... he's only in town for a couple of days. (違うの。その… デビッドと私は確かに以前に付き合ってた。でも何年も前よ。それで彼は(今)ミンスクに住んでるの。彼はただ、ただ2、3日、この町にいるだけよ。)
マイク: Did you uhm-- (君はしたのか?)
フィービー: No, no... (いいえ、いいえ。)
マイク: ...kiss him? (彼にキスを(したのか)?)
フィービー: Oh, well, yeah. (あぁ、うん、そうね。)
デビッド: Yes, but uhm... You should know, she really likes you. I-In fact I-I-I don't think you realize j-just how lucky you are, fella. (he points at Mike) (そうだ。でも、君は知るべきだぞ、フィービーは君のことがほんとに好きなんだ。実際、自分がどんなにラッキーかということに気づいてないように思えるね、君は。[彼はマイクを指差す])
マイク: Don't point your finger at me! (僕を指差すな!)
デビッド: Why? Wh-What are you gonna do about it? (どうして? そうしたら君はどうするつもりだ?)
マイク: Well... I'll... just show you what I'm gonna do about it. (he hits David's finger with his finger and they start to finger-fight using their fingers as swords saying all kinds of macho crap) (俺はただ、俺がすることを見せてやる。[マイクは自分の指でデビッドの指を叩き、指を剣のように使って、男っぽいたわごとをあれこれ言いながら、フィンガーファイト(指での喧嘩)を始める]
デビッド: Oh, really? Really? (あぁ、そうかい? そうかい?)
マイク: You want some of that? (これでもどうだ。)
フィービー: Stop it! Stop it! Before someone gets really hurt! (they stop and Phoebe gets David's jacket and gives it to him) Here, David, you should just go. (やめて! やめて! 誰かがほんとにケガしちゃう前に! [二人は喧嘩をやめ、フィービーはデビッドのジャケットを取り、彼に手渡す] どうぞ、デビッド、あなたは帰るべきよ。)
デビッド: Allright... But... if I ever do come back from Minsk, (points at Mike) well, you just better watch out. (そうだね。でも、もし僕がミンスクから戻る時には [マイクを指さす] 気を付けた[警戒した]方がいいよ。)
マイク: Well, if I ever go to Minsk, you better watch out. (ふーん、もし僕がミンスクに行く時には、君も気を付けた方がいいよ。)
デビッド: Oh, you're going to Minsk? (おぉ、ミンスクに来るのか?)
マイク: Well, I might. (あぁ、(行く)かもね。)
デビッド: Really? Well, if you do, come in the spring. It's just lovely there. (ほんとに? もし来るなら、春に来なよ。(ミンスクの春は)実にラブリーなんだ。)

合鍵をもらって、早速それを使ってフィービーの家のドアを開けたところ、フィービーが別の男性とキスしているのを目撃してしまったマイクは、「何人の男が(君の家の合い)鍵を持ってるの?」と、皮肉っぽく尋ねています。
僕に合鍵をくれた、って喜んじゃったけど、他の男たちにも合鍵を渡してたんだね、この男はその一人なんだろ? と言った感覚になります。

マイクに「僕のことを特別だと思って、合鍵をくれたわけじゃなかったんだ、、」みたいに言われてしまったフィービーは、それを必死に否定し、It's not as bad as it looks, really. と言っています。
これは、「見た目ほど悪くないの、ほんとに」ということですね。
It is ... 「(実際に)…である」、It looks ... 「見た目は…に見える」を比較として使い、「一見したところ、悪いことのように見えるかもしれないけど、その見た目の悪い感じほど、実際にはそんなに悪いことじゃないのよ」と言っていることになります。
そして、「マイクが怒るような悪いことをしているわけじゃない」と説明するために、「私はただ、古い友人にさよならを言っていただけなの」と言います。

ですが、ドアを開けた瞬間に、二人がキスしているところを見てしまっているマイクは、「君の口紅が彼の口についてる」と指摘します。
Your lipstick is on his mouth. ということで、on は「接触」を表す前置詞ですから、「君の口紅が彼の口の上にある、乗っている」→「彼の口に君の口紅がついている」という意味になるわけですね。
それに対して、横からデビッドが、we just uh... happen to wear the same shade. と口を挟みます。
shade は「陰、日陰」ですが、「色の濃淡、色合い」という意味もあります。
研究社 新英和中辞典では、color の項目に、以下の類語の説明がありました。
類語:color は色を表わす最も一般的な語。shade は色の濃淡や明暗の度合いについて用いる

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
shade : COLOR a particular degree of a color
例1) The room was decorated in pastel shades.
a shade of pink/green etc.
例2) a beautiful deep shade of blue

つまり、「ある色の度合い」。例文1は「その部屋はパステル(カラー)の色調で装飾されていた」。例2は「美しい、深い色合いの青」。

wear は「身に付けている」というニュアンス。
服も帽子も香水も化粧も、英語では wear という動詞1つで表現できるのも便利なところですね。
この場合も、「色合いを wear (する)」と言っていることから、「(フィービーが今つけている口紅と)同じ色合いの口紅を僕もつけている」と言っていることになります。
「君の口に彼女の口紅がついてる」という指摘に対して、we just happen to wear と返しているので、「僕たちはたまたま(口紅を)つけている」という流れで返答していることは、wear を聞いた時点でわかります。
wear という動詞は「着る、身に付けている」という意味で広く使われるので、唐突にこの一文だけを聞いた場合には、wear が何を意味するのか判断がつきかねる恐れもありますが、今、口紅うんぬんの話をしているこの流れだと、自ずと「口紅をつける」という意味で使っていることはわかるわけです。
ですからその後も、lipstick 「口紅」という単語を使うことなく、tha same shade 「同じ色合い」という表現だけで、「僕ら二人はたまたま同じ色合いの口紅をつけてるだけ。キスして付いたわけじゃない」と言っていることになるわけですね。

上で、shade という単語について説明しましたが、日本人は「サンシェード」などのイメージから、どうしてもまずは「陰、日陰」という意味を頭に浮かべてしまいがちだろうと思います。
ここではそういう「陰」のような意味は全くなく、color の類義語として「色」の話をしているだけであるということも、日本人学習者としてはポイントになる気がします。
男性であるデビッドが、フィービーと同じ口紅をつけている、なんて、言い訳にもなりませんが、そういうトンチンカンなことを言ってしまうところがまた、デビッドらしいとも言えますね。

フィービーはマイクに、デビットのことを説明します。
David and I did use to go out. について。
これは、David and I used to go out. 「デビッドと私は、以前は付き合っていた」を、did で強調した形になっています。
used は used to do の形で、「以前は〜だった、以前は〜したものだった」という意味を表しますが、その否定形は、didn't use to で、疑問文は、Did you use to...? になります。
その流れで、強調のための did を入れた場合も、used が use になり、did use to 「以前は確かに〜したものだった」の形になるわけですね。
わざわざ強調のための did を挿入しているのは、「デビットとは確かに過去に付き合っていたという事実があった」と表現し、「過去に付き合っていたことは否定しないわ」と言っていることになります。
そう言って、But years ago 「でもそれは何年も前のこと」と付け足していますね。
そして、現状の説明として、「デビッドは現在はミンスクに住んでいて、NYに2、3日戻ってきているだけ」と言います。

マイクが Did you uhm-- と言うと、フィービーはマイクが動詞まで言うのを待たずに、No, no. と否定していますね。
Did you sleep with him? 「彼と寝たのか?」的なことを聞かれると予想し、「デビッドとは何もしてないわ」と先に否定したわけですが、マイクがそれに続く言葉として、...kiss him? と言ったので、実際にキスをしていた現場を見られたフィービーは、「そうね(キスはしたわ)」と認めざるを得なくなります。
マイクの言葉を遮る形で、「あなたが心配するようなことにはなってないわよ。今回帰ってきた彼と寝たりなんかしてないから」と先に言ったところ、「キスしたんだよね?」みたいに言われてしまい、先に No. と否定したことが勇み足のようになってしまっているのがポイントになっていると思います。

明らかに怒っているマイクを見て、デビッドは「フィービーは君(マイク)のことが本当に好きなんだ。どうやら君は自分がどんなにラッキーかってことがわかってないらしいね」と言います。
デビッドにしてみれば、「君が気分を害するなんておかしい。振られたのは僕の方なんだから」とでも言いたいようです。
fella というのは、fellow の俗語で「男、やつ」という意味。今回は男性に対する呼び掛け語の「君(きみ)」というニュアンスになります。
マーティン・スコセッシ監督の映画「グッドフェローズ」(邦題)の原題は、Goodfellas でしたね。

「君は自分がどんなにラッキーかわかってないんだ」と、初対面の人、しかも恋人とキスしていた男(笑)に言われ、「君は」と言いながら指まで差されたことにカチンと来たらしいマイクは、「僕に指を差すな!」と怒ります。
「どうして指を差しちゃいけないんだ? 僕が指差したら君はどうするつもりだい?」のように挑発的なことをデビッドも言うので、マイクも「俺がすることを見せてやる」→「こうしてやるのさ」のように言い、ト書きにあるように互いの指と指を剣のようにして、指フェンシングのようなことをし始めます。
ト書きの saying all kinds of macho crap という表現が面白いですね。
macho は「マッチョ」で「男らしい、男っぽい」、crap はここでは「たわごと」みたいな意味ですね。
男同士が喧嘩している時によく言うような、「何だと」「来いよ」「おらおらどうした」みたいな相手を挑発するような言葉の数々を、「男っぽいたわごと」と表現しているわけです。

マイクもデビッドも、基本「ソフトなタイプの男性」なので、殴り合いの喧嘩にはならず、指でチャンバラごっこをするのが精一杯になっているのが、ある意味見ていて微笑ましいところでもあります。
そんな喧嘩をしている二人に対し、フィービーは「誰かが本当にケガしちゃう前に喧嘩をやめて」と言って、二人の喧嘩をやめさせます。
日本語だと「ケガしないうちに喧嘩をやめて」などと表現するかもしれませんが、日本語の「ケガしないうちに」は英語では「ケガをする前に」とシンプルに表現することも、注目しておきたいところですね。
「忘れないうちに(言っておくと)」も、英語では、Before I forget 「私が忘れる前に」となります。

フィービーはデビッドのジャケットを彼に手渡し、「あなたは帰るべきよ」と言います。
デビッドもここにいてもしょうがないとわかったのでしょう、素直に帰ることにするのですが、帰り際にマイクに、「もし僕がミンスクから戻ることがあれば、君は気を付けた方がいい」と言っています。

watch out は「気を付ける、警戒する」。命令形の Watch out! は「気を付けろ! 危ない!」という意味でよく使われますね。
you just better watch out. の you better は、you had better (= you'd better) 「君は〜した方がいい」の had やその省略形の 'd が、省略された表現ですね。
さらに省略されると、主語の you さえもない、Better で始まる場合もあります。
日本語では「〜した方がいい」と訳されることが多いですが、威嚇のニュアンスもあるため、目上の人に使ってはいけない表現でもあります。
今回の場合は、喧嘩した後の捨てゼリフ的なものなので、you (just) better という表現もしっくりくるわけですね。
DVDの日本語訳では「覚悟しとけよ」となっていましたが、まさにそういうニュアンスだと思います。

デビッドは「今回は2、3日NYに戻ってきただけだったから、僕は不利だったけど、ミンスクから米国に完全帰国して、いつでもフィービーのそばにいられるようになった時には、どうなるかわからないからな。その時にはきっとフィービーの気持ちを僕に向けさせてみせるからな」的なことを言ってみせたわけですね。

そんな挑発的なことを言うので、マイクも負けじと「僕がミンスクに行くことがあれば、君も(君こそ)気を付けた方がいいよ」と返します。
「ミンスクに来る? 君は(遠い)ミンスクまで(わざわざ)来るって言うのか?」みたいにデビッドが言うと、マイクも「いや、やっぱりそんな遠い国に行くことはないな」とも言えず(笑)、「あぁ、かもね(行くかもね、行くかもしれないね)」と可能性があるように言ってみせます。
お互い、相手に対して強いところを見せようと、そう言い合っているわけで、普通ならそれがまたヒートアップして、「あぁ、来るなら来いよ。その時には俺がお前をやっつけてやる」みたいな話にもなりかねないのですが、その後のデビッドのセリフが、実にデビッドらしくて面白いですね。
「ほんとに(来るの)? もし来るなら、春に来なよ。そこ(春のミンスク)は実にラブリーなんだ」ということで、喧嘩しているはずなのに、「ミンスクに来るなら春がいいよ。春のミンスクは素敵なんだよ」と、まるで「自分が住んでいる町に友人を招待したがっている人」みたいな言い方になっているのが、「根は優しくいい人」であるデビッドらしいオチになっているということですね。


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posted by Rach at 16:06| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする