2015年09月30日

Have mercy! フレンズ9-20その6

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アパートメントの屋上で行われているソープオペラのパーティーで、レイチェルは、出演俳優から電話番号をもらったりしています。
それを見たモニカは、
モニカ: (to Rachel) Look at you with all the guys! ([レイチェルに] あの男性たちと一緒にいるなんて[うまくやってるなんて]、あなたってすごいわね!)
レイチェル: Yeah! (そうでしょ。)
モニカ: I guess you've forgotten all about Joey? (あなたはジョーイのことをすっかり忘れちゃったみたいね。)
レイチェル: Yeah, well, I guess I have forgotten about Joey. And clearly, you've forgotten about Chandler! (そうね、ジョーイのことは忘れちゃったみたい。そして明らかに、あなたはチャンドラーのことを忘れちゃってるわね。)
モニカ: Please. Chandler's the love of my life. (At which point a man in leather pants walks by) ... oooh, leather pants! Have mercy! (Follows the man in the leather) (よしてよ。チャンドラーは私の運命の恋人よ。[その時、革パンをはいた男性が近くを歩いて通る] うぅ〜、革パンよ! どうかお慈悲を! [革の男性の後についていく])

Look at you with all the guys! を直訳すると、「あの男性全てと一緒のあなたを見てよ!」みたいになるでしょうか。
DVDの日本語訳では、「なんなの、あなた。モテモテじゃん」と訳されていましたが、まさにそんな感じですね。
マシューを始め、他の俳優たちともいい感じになっている様子のレイチェルを見て、「あの男性たちと一緒にいるあなた自身を見てみてよ!」→「あんな大勢の男性にモテモテなんて、あなたって何てすごいの!」と褒めている感覚ですね。

I guess you've forgotten all about Joey? は、「あなたはジョーイに関する全てのことを(すっかり)忘れてしまった(完了形)と思う」というところ。
そう言われたレイチェルは、ほぼ同じ内容を繰り返す形で、I guess I have forgotten about Joey. 「私はジョーイのことを忘れてしまった、と思う」と返します。
ソープオペラの俳優たちと仲良くしている間に、ジョーイに対する気持ちは忘れてしまえた、というところですね。
「ジョーイのことは忘れられたみたい」と言った後、And clearly, you've forgotten about Chandler! とレイチェルはモニカに言っています。
「そして、明らかに、あなたはチャンドラーのことを忘れてしまっているわね」ということで、既婚者であるあなたが、ソープオペラの俳優とキャッキャ言って騒いでる、夫のチャンドラーのこと、あなたすっかり忘れてるでしょ、と言っていることになります。

Please. Chandler's the love of my life. の Please. は「やめてよ、よしてよ(そんなこと言うの)」というニュアンスですね。
the love of one's life という表現は、過去のフレンズ、彼は君の運命の恋人だ フレンズ5-24その2 にも、
チャンドラー: I know he's the love of your life. (リチャードは君の運命の恋人だって、俺は知ってるんだぞ。)
というセリフで出てきました。
そこでも、the love of one's life という表現について解説したのですが、love は抽象的な「愛」というよりも「恋人、愛しい人」を意味していて、「人生の恋人」みたいな感覚で使っているように思います。
もう少し自然な日本語にすると、「運命の恋人、運命の人」みたいな意味でしょう。

夫チャンドラーのことをすっかり忘れてるわね、と言われて、モニカは、「よしてよ、チャンドラーは私の運命の恋人・運命の人よ」と答えたのですが、そんなことを言っている時に、すぐそばを革パンの男性が通って行ったのを見て、「うぅ〜、レザーパンツ(革パン)よ!」と叫んだ後、Have mercy! と言いながら、その革パン男性の後を追うようについていきます。
「チャンドラーが最愛の人よ」と言ったばかりなのに、かっこいい男性が通過するとふらふらついていってしまう、という面白さですね。

mercy は名詞で「慈悲、情け」という意味で、have mercy (on) は「(〜に)慈悲をかける、情けをかける」という意味になります。

Macmillan Dictionary では、
have mercy (on someone) : to treat someone in a kind way instead of a cruel way
つまり、「残酷な(無慈悲な)やり方の代わりに、優しいやり方で人を扱うこと」。

今回のモニカのセリフは、チャンドラーを運命の恋人だと言っておきながら、それに背くような言動をした自分について、「神よ、こんな私を許したまえ、どうかお慈悲を」と言っている感覚なのだろうと思います。

Have mercy. というセリフで思い出すのは、シットコム「フルハウス」。
ジョン・ステイモス演じるジェシーがよく使っていたフレーズでした。
シーズン1で、私の記憶にあるだけでも、以下のエピソードに出てきました。(かっこ内は、そのセリフが出てきた時間です^^)
1-1 (14:48), 1-5 (9:48), 1-6 (3:53), 1-6 (8:45), 1-8 (8:06), 1-14 (2:42), 1-14 (24:06), 1-19 (5:41)
ちょっと変わったところでは、
1-6 (17:43) で、ジョーイ・グラッドストーンが、ジェシーのセリフの真似として、
I threw the babe on the back of the bike, popped a wheelie, and said, "Have mercy."
と言うシーンがあったり、
1-19 (8:32) では、シャワーカーテンから顔を出した女性を見て、(ジェシーではなく)ダニーが Have mercy. (字幕:ドッキリ!/吹替:びっくりしたなぁ〜)と言うシーンもあったりしました。

ジェシーが使うのは大抵、「女性を見た時」もしくは「女性にセクシーなことを言われた時」ですね。
ドアを開けると、そこにガールフレンドが立っていて、驚いた様子で、"Vanessa. Have mercy." みたいに言うパターンや、"I'm gonna go take a shower and I'll be thinking about you." 「シャワーを浴びてくるわね、(そこで)あなたのことを考えてるわ」と言われて、その女性が去った後に、"Have mercy!" とつぶやくようなパターンが多いです。
日本語訳はその時々によって違った訳がつけられていて、「マイッたな」「神よ」「すげえな」「たまんねえ」「ドッキリ!」みたいな感じのものでした。

このジェシーの "Have mercy." はしょっちゅう出てくるので、これがジェシーの口癖、決め台詞であることは、英語音声で見ている人なら、すぐに気付くだろうと思います。
それを裏付けるように、1-1 (14:48) で "Vanessa. Have mercy." というシーンのDVDの音声解説(副音声)でも、「ジョンの初めての "Have mercy" だ。彼が考えた決めゼリフだ」と説明されていました(ジョンとは、ジェシー演じる俳優ジョン・ステイモスのこと)。

今回のフレンズのモニカのセリフの場合は、「夫がいるのに他の男性に見とれちゃってごめんなさい」的な意味の「どうかお慈悲を」というニュアンスになるでしょうが、フルハウスのジェシーの場合は「お慈悲を」というよりも、「驚き、感嘆」のニュアンスで使っている感覚ですね。

LAAD には、名詞の mercy 以外に、以下の「間投詞、感嘆詞」の語義も出ていました。
mercy also mercy me [interjection] (old-fashioned) : used to show strong emotions, especially when you are shocked, surprised, or frightened
つまり、「(古い表現) 強い感情を示すのに使われる、特にショックを受けた時、驚いた時、恐怖を感じた時に」。

上の説明では、そういう強い感情を表すのに、"Mercy!" または "Mercy me!" という形で使われる、ということになりますが、フルハウスのジェシーが使っている、"Have mercy!" というニュアンスも、それらの感覚に近い「強い感情を表す言葉」になるような気がしました。

ちなみに、「フルハウス」のスピンオフシリーズが、2016年より配信開始される、というニュースもありましたね(タイトルは、「フラー・ハウス」(Fuller House)だそうです)。
そこでもやはり、ジェシーの "Have mercy!" を聞くことができるんでしょうねぇ^^
また、もうすぐこのブログで解説することになる フレンズ9-22 に、ジェシー役のジョン・ステイモスがゲスト出演します。
その少し前のタイミングで、ジェシーの口癖の、Have mercy! が出てきたのが、何だかとても楽しいな♪ と思いました。


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posted by Rach at 15:17| Comment(2) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月28日

ご多幸じゃなく愛って書いて フレンズ9-20その5

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[Scene: The Roof, Rachel is talking to a guy who hands her a tissue with something written on it]
屋上。レイチェルはある男性と話している。その男性は彼女に、その上に何か書かれてあるティッシュ(注:実際には、手や口などを拭く「紙ナプキン」のようです)を手渡す。
モニカ: (to Rachel) Hey! Joey said no autographs! But if she's getting one, I want one too! "To Monica." And none of this "best wishes" crap. I want "love." ([レイチェルに] ちょっと! ジョーイはサインはダメ、って言ってたわよ! [男性に向かって] でももし彼女がもらっているのなら、私も一つ欲しいわ! 「モニカへ」。そして、こういう「ご多幸を祈る」的なくだらないのはなしよ。私は「愛」って言葉が欲しいの。)
レイチェル: Okay, actually Mon, Matthew was just giving me his phone number. (あのね、実はね、モニカ、マシューは私に、彼の電話番号を(書いて)くれただけなの。)
モニカ: Oh, man! If I had known I was coming to this party, I never would've gotten married! (なんてこと! もし私がこのパーティーに出席するとわかっていたなら、絶対に結婚なんかしなかったのに。)
マシュー・アシュフォード(Matthew Ashford): It was nice to meet you, Rachel. (会えて良かったよ、レイチェル。)
レイチェル: Nice to meet you. (私もよ。)
マシュー: Call me. (電話して。)
レイチェル: Ok. (オッケー。)
(Matthew leaves)
マシューは去る。
モニカ: (yelling after him) We will!! ([彼の後ろから(去って行く彼の後ろ姿に)叫んで] 私たち電話するわ!)

ソープオペラのパーティーが開かれている屋上では、レイチェルが男性から、白い紙ナプキンのようなものをもらっています。
それを見たモニカは、近づいて来て、Joey said no autographs! と言っていますね。
「オートグラフはなし、ってジョーイが言った」というところで、autograph は「(スターなどの)サイン」という意味になります。
「俳優にサインはもらっちゃダメ、ってジョーイに言われてたでしょ?」ということで、モニカはレイチェルが、紙ナプキンの上に俳優のサインをもらったのだと思ったことがわかります。

「サインはダメ、って言われたじゃない!」とか言いながらも、モニカは、レイチェルの相手の男性に向かって、「でももし彼女(ここにいるレイチェル)がそれ(サイン)をもらっているのなら、私もそれ(サイン)が欲しいわ!」と言っています。
その次の "To Monica." And none of this "best wishes" crap. I want "love." というのが面白いですね。
引用符でくくられているのは、サインに書いてもらうメッセージの内容で、"To Monica." は「モニカへ」ですね。
And none of this "best wishes" crap. I want "love." は、「こういう "best wishes" crap はナシで、私は "love" が欲しい」と言っていることになります。
best wishes は、「ご多幸を(祈る)」というような意味として、カードや手紙などに書かれる決まり文句。
crap は元々「くそ、うんち」という意味であることから、「くず、がらくた」「くだらないもの、価値・意味のないもの」という意味として使われる言葉で、この場合も、「”ご多幸を(祈る)”的な、くだらない言葉を書くのはやめてちょうだいね」と言っていることになるでしょう。
そういうありきたりの言葉じゃなくて、ちゃんと love 「愛」って言葉をサインのメッセージとして書いてね、と要求しているわけですね。
つまりは、with best wishes 「ご多幸を祈って」ではなく、with love 「愛を込めて」と書いて欲しい、と言っていることになるでしょう。
DVDの日本語訳も、
字幕:私には”親愛なる”じゃなく ”愛するモニカへ”って書いて
音声:親愛なるモニカ、じゃなくて、愛するモニカへ、で
と訳してありましたが、まさにそんな感じで、「誰にでも書くようなありきたりの言葉じゃなくて、ちゃんと「愛」「愛する」ってはっきり書いて」とお願いしているわけですね。

「レイチェルがもらうなら、私もサインもらう! 私には love って言葉を使ってね!」と主張するモニカに、レイチェルは、「実は、私はサインをもらったわけじゃなくて、今、彼の電話番号を(書いて)もらっただけなのよ」と言っています。
ジョーイからサインはダメ、と言われているから、もちろんサインはもらってない、と言っているようで、実はサインよりももっとすごい(笑)、相手の電話番号をもらった、と言っているわけですね。
それで、その話を聞いたモニカはものすごく残念そうな顔をして、If I had known I was coming to this party, I never would've gotten married! と言うことになります。
これは、If I had known..., I (never) would have gotten という、典型的な「仮定法過去完了」になりますね。
仮定法のニュアンスを出して直訳すると、「もし私がこのパーティーに来ることになると(あの時)私が知っていたのなら、私は(あの時)決して結婚しなかっただろう」となります。
こういうパーティーが未来にあるとわかっていたら、私はあの時、結婚したりしなかったのに、このパーティーに備えて独身のままでいたのに、、みたいに後悔しているセリフとなります。
俳優に電話番号をもらったという話だけで、「ここでこんな風に俳優とお近づきになれるとわかっていたら、結婚なんかしなかったのに!」とか言っているモニカが、モニカらしくて楽しいですね。

レイチェルに電話番号を渡した相手の男性(マシュー)とレイチェルは、「会えて良かった」「私も」と言い合っています。
「電話して」と言って去って行くマシューの後ろ姿に対して、モニカが、We will! と言うのが面白いですね。
We will call you! ということで、マシューは電話番号を渡したレイチェルに「電話して」と言ったのですが、モニカは自分も含めてそう言われた体にして、「えぇ、”私たち”、あなたに電話するわ!」と返したことになります。
レイチェルから番号を聞いて、「電話して、って言われたから、電話しちゃった」みたいに言おうという魂胆が垣間見えますね^^

ちなみに、マシュー・アシュフォード(Matthew Ashford)とフルネームで表記されているこの男性は、Days of Our Lives の本当の出演者のようです。
Days of Our Lives という作品は、実在するソープオペラで、1965年から放映されているという長寿番組です。
レイチェル役のジェニファー・アニストンのお父さん、John Aniston (ジョン・アニストン)さんが、
Victor Kiriakis 役で出演されていたりもするところが、フレンズファン的にも興味深いですね。

解説では飛ばしてしまったのですが、屋上のパーティーのシーンの初めの方で、
モニカ: Oh, my God! Kyle Lowder! (なんてこと! カイル・ラウダーよ!)
カイル・ラウダー(Kyle Lowder): (to Monica) Hi. (walks on) ([モニカに] はーい。[歩いて行く])
モニカ: (Yells after him) I love you! ([彼の後ろから叫んで] 愛してるわ!)
というシーンもあったのですが、その カイル・ラウダーという人も、同じく本物の出演者です。

IMDb の Filmography には、Days of Our Lives での出演データが載っています。
IMDb: Matthew Ashford (I)
マシュー・アシュフォードが演じている役名は、Jack Deveraux
IMDb: Kyle Lowder
カイル・ラウダーが演じている役名は、Brady Black だそうです。
どちらのフィルモグラフィーにも、今回のフレンズでのゲスト出演のことも載っていますね。

ネットスクリプトでは、セリフの話者の名前はファーストネームだけのことが多いですが、わざわざフルネームで書いてあったのは、「このドラマに出演している俳優さんだったから」ということです。
今回、Days of Our Lives のパーティーが開かれるということで、実際に出演している俳優さんをカメオ出演させた形になるわけですね。


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posted by Rach at 15:33| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月25日

学研英文法本Kindle版配信開始されました

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昨年2014年11月4日に学研より出版された「読むだけ なるほど! 英文法」ですが、このたび、その Kindle版 (電子書籍)が配信開始(発売開始)されました。

Amazon のページはこちら。

読むだけ なるほど! 英文法 [Kindle版](学研教育出版)
読むだけ なるほど! 英文法

11月に発売された単行本(紙の本)は、税込 1,404円でしたが、今回の Kindle版は、1,300円という価格設定になっております。

今回の Kindle版配信開始に伴い、上の Amazon のページでは、「なか見!検索」ができるようになりました。
「はじめに」と「目次」は全て見られるようになっており、本文も p.34 まで読めるようになっています。
また、Kindle版では、冒頭部分を試し読みできる「無料サンプル」も配信可能です。
試し読みできるのは、先ほどの「なか見!検索」と同じく、本文 p.34 まで、となっています。

「なか見!検索」や「無料サンプル」で、試し読みをしていただけるのは、私としてはとても嬉しい♪です。
私も「なか見!検索」は便利だな、とずっと前から思っていて、自分の本が出版された時には、出版社の方に「なか見!検索」を希望するのですが、出版社がアマゾンに「なか見!検索」の参加登録をする必要があるらしく、出版社と Amazon との契約という「出版社の方針」の話になってくるので、個人的に著者の私がそれを希望するだけでは無理だったんですよね。
Kindle版は「無料サンプル」というサービスがあるため、それに伴い「Kindle版 プレビュー」として、今回「なか見!検索」が可能になったということです。

目次を全部見ていただけて、本文も p.34 まで読んでいただければ、「こういう本かぁ〜」と雰囲気もわかっていただけると思うので、購入された後で、「思てたんと違う!」とがっかりされることもないでしょうし、本当に良かったな、と思っています。
リアル本屋さんでパラパラ立ち読みするような感覚で、「なか見!検索」や「無料サンプル」をお試しいただければ、大変嬉しく思います。

電子書籍の Kindle版は、「Kindle電子書籍リーダー」という電子ブックリーダー端末で読む以外にも、「Kindle無料アプリ」をインストールすることで、パソコン、スマホ、タブレットなどで読むこともできます。
私自身、「電子書籍リーダー」は持っていないので、自分のパソコンに無料アプリの Kindle for PC をインストールして、パソコン上で読んでいます。
スマホ(私は iPhone を使っています)にも無料アプリを入れて、そちらで読むこともできます、、が、スマホではちょっと画面が小さくて、「読めないことはないけれど、読みにくい」かもしれません^^
アマゾンの「商品の説明」にも、「この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。」との注意書きがありました。

Kindle for PC という Windows 用無料読書アプリの日本版が公開されたのは、2015年1月21日で、結構最近のことなんですね。
これまで、専用の「電子書籍リーダー」(端末)を買おうと思ったこともあったものの、買うきっかけがなくて持たずに来てしまったのですが、こうやって、PC やスマホに無料アプリをインストールすることで読めるというのは、実に便利だなと思います。
この学研の本が出版された当時(2014年11月)にはまだ、「Kindle for PC 日本版」が存在しなかった、ということで、そういう便利なアプリが登場した後に、拙著の Kindle版が配信開始となったことは、タイミング的にも良かった気がしました。

私はブロガーなので、自分の書いたものを、PC や スマホで見るのは当たり前のことなのですが、出版社さんと一緒に作らせていただいて「本」となった完成品を、こうして「電子版」という新たな形で見る、というのはまた、格別のものがあります。
これまで「電子書籍」の話題をあちこちで聞いても、「どこか他人事(ひとごと)」だったのですが、今回自分の本が電子化されたことで、「これからの本のありかた、ありよう」について、思いを巡らすことも増えそうです。

紙の本に加え、こちらの電子書籍の方も、どうかよろしくお願いいたします!


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posted by Rach at 15:39| Comment(0) | 著書2冊目 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月24日

periodの意味 フレンズ9-20その4

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俳優のジョーイは、自分が出演しているソープオペラ Days of our Lives のパーティーがアパートメントの屋上で開かれることを、フレンズたちに内緒にしていました。
フレンズたちには、その時間帯に行なわれる女性の一人芝居(a one-woman play)のチケット、そのタイトルは、Why Don't You Like Me? A Bitter Woman's Journey Through Life. (訳:私を愛したらどう?[どうして私を愛さないの?] 怒りと憎しみに満ちた一人の女の人生の旅)を渡して、パーティーのことを気づかれないようにしていたのですが、出席者からの留守電メッセージで、そのパーティーのことがルームメイトのレイチェルにバレてしまい、結局、他のフレンズたちにも知られてしまうことになります。
夜のそのパーティー会場で、ソープオペラの俳優たちがたくさんいて、大興奮のモニカ。
モニカ: (Excited) Oh, my God, can you believe we're surrounded by all this? I can barely control myself. ([興奮して] なんてこと、私たちがこの全部(の人たち)に囲まれてるなんて信じられる? ほとんど自分を制御できないわ!)
フィービー: Monica, you might want to remember that you are married. Where is Chandler anyway? (Looks around) (モニカ、あなたは結婚してるって[既婚者だって]思い出した方がいいんじゃないの? ところでチャンドラーはどこよ? [あたりを見回す])
モニカ: (Shocked) Oh, my God! Chandler! ([ショックを受けて] なんてこと! チャンドラー!)
[Scene: The theater. Chandler is sitting in the otherwise empty front row, looking around nervously]
劇場。チャンドラーは自分以外は空席の最前列に座っていて、ナーバスにあたりを見回している。
チャンドラー: Where the hell is everybody? (一体、みんなはどこだ?)
(The lights dim and Chandler tries to get away but as the bitter lady comes on stage and starts yelling he promptly changes his mind and sits down)
ライトが薄暗くなり、チャンドラーは逃げようとするが、怒りに満ちた女性がステージに上がり、叫び始めると、チャンドラーはすぐに考えを変えて、座る。
怒りに満ちた女性(Bitter lady): (yelling) Why don't you like me?! Chapter One: My first period. ([叫びながら] 私を愛したらどう?[どうして私を愛さないの?] 第1章:初めての生理(初潮)。)

モニカは興奮した様子で、can you believe we're surrounded by all this? と言っています。
直訳すると、「私たちがこの全てに囲まれているっていうことを信じられる?」ということですね。
テレビで見ているソープオペラの俳優たちがこの会場のあちこちにいて、その中に自分たちがいるということについて、驚きと喜びを語っていることになります。

barely は「かろうじて」「ほとんど〜ない」という意味で、not を使わずに否定のニュアンスが出る副詞ですね。
「自分をほとんどコントロールすることができない」→「自制心がほとんどなくなっている」という意味になります。
はしゃぎ過ぎのモニカを見て、フィービーは、you might want to remember that you are married. と言っています。
you might want to を直訳すると、「あなたは〜したいかもしれない」ということですが、この場合は、「あなたは〜したほうがいい」と相手に助言するニュアンスになります。
「自分は結婚しているということを、自分は既婚者であるということを、あなたは思い出した方がいいわよ」と忠告している感じですね。
そう言って、「で(ところで)、そのあなたの夫であるチャンドラーはどこにいるの?」と周囲を見回すフィービーですが、そう言われて初めて、モニカはチャンドラーがいないことに気づいた様子で、「なんてこと、チャンドラー!」と言っています。

すると画面が切り替わり、そのチャンドラーが映るのですが、チャンドラーは劇場の最前列に座り、あたりをキョロキョロと見回しています。
最前列はチャンドラー以外の席は空席で、ジョーイがフレンズたちを招待した女性の一人芝居に、チャンドラーだけが来てしまっている、ということがそれでわかる仕組みですね。
ジョーイはソープオペラパーティーがあることを隠すためにそのチケットをフレンズたちに配ったので、そのからくりを知った人は一人芝居ではなくパーティーに参加しているわけですが、ジョーイのパーティーの存在を知らなかったチャンドラーだけが、真面目に一人芝居に来てしまった、ということになります。

このシーンのト書きの、Chandler is sitting in the otherwise empty front row の otherwise の使い方が興味深いですね。
otherwise は「さもなければ」という意味で使われることが多いですが、研究社 新英和中辞典では、以下の意味も出ていました。
otherwise 【副】=その他の点で
He skinned his shins, but otherwise he was uninjured. 彼はすねをすりむいたが、そのほかはけがはなかった。


今回のト書きの otherwise も、「チャンドラーが一人座っているけれどもその他の点では空席となっている最前列」という感覚で、「それ(チャンドラーが座っている)以外は空席の最前列で、チャンドラーは座っている」という意味のト書きになっているということでしょう。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
otherwise [adverb] : except for what has just been mentioned
[adj./adv.]
one excellent performance in an otherwise boring show

つまり、「ちょうど言及されたばかりのことは除いて」。例文は、「それ以外は退屈な舞台の中での、一つの秀逸な演技」。

語順のままにイメージすると、「一つの秀逸な演技、それ以外は退屈な舞台の中の」になる感覚ですね。
今回のト書きも、語順の通りに訳すと、「チャンドラーは座っている、それ以外は空席の最前列で」になる、ということです。

チャンドラーはオロオロして周りを見渡していて、電気が薄暗くなったため、その暗闇に乗じて席を離れようとするのですが、すぐ目の前で野太い声の女性の一人芝居が始まってしまい、逃げるに逃げられず、また席に座り直しています。
ト書きやセリフの話者として、(the) bitter lady という名前が使われていますが、これはこの「女性の一人芝居」のタイトルである、Why Don't You Like Me? A Bitter Woman's Journey Through Life. の a bitter woman から取ったものですね。
「ビター」というと、日本人のイメージでは「苦い(にがい)」が真っ先に浮かぶでしょうか。
今回の a/the bitter woman/lady の bitter のイメージは、「厳しい、激しい、辛辣な」「怒り・憎しみ・敵意に満ちた」という感覚が近いように思います。
sweet 「甘くて優しくて甘美で親切な」の正反対のイメージでしょうね。
LAAD で bitter の意味を見ると、大きな意味としては、angry/upset, full of hate, causing unhappiness などが並んでいます。つまり、「怒っている、憎しみでいっぱい、不幸を引き起こす」というところですね。

なので、いろいろな日本語訳が可能だろうとは思うのですが、とりあえずは「怒りと憎しみに満ちた厳しい女性」みたいなニュアンスが近いのかなぁ、と思いました。
この女性の雰囲気も「世界、そしてあらゆるものに対して怒りと憎しみを感じている」みたいな風ですしねぇ。

女性の最初のセリフ、Why don't you like me?! は、この一人芝居のタイトルにもなっていますね。
Why Don't You Like Me? の Why don't you...? は「なぜ〜しないの?」ということから、「〜したらどう?」のように、提案や勧誘のフレーズとして使われますが、この場合は文字通りの直訳の、「どうして私を愛さないの?」でもいいのかなぁ、という気がします。
DVDの日本語訳では「私を愛して/私を愛してよ」のように訳されていましたが、まさにそういうことで、「どうして私を嫌うの? 私のどこがいけないの? どうして私を愛してくれないの?」みたいなニュアンスになるのでしょう。

Chapter One は、「チャプター1」「第1章」ということですね。
そして、my first period と言っていますが、この first period は「最初の生理(月経)」、すなわち「初潮」という意味になります。
period という単語は、日本語にもなっている「ピリオド、終止符」以外にも、「期間」という意味がありますね。
そして、今回のように「生理、月経」という意味もあります。
まぁ、受験英語ではそんな意味として使われることはまずないと思うのですが(笑)、フレンズではその意味で何度か出てきたことがあります。

留守電応答メッセージの話 フレンズ3-2その31
モニカ: Hi, uh, Richard. It's Monica. Um, listen, I did something kind of crazy tonight. Um, maybe I'm getting my period or something. (はい、リチャード。私、モニカよ。ねぇ、聞いて。私、今夜、ちょっとバカなことをしちゃったの。多分、今、生理中だからとかそんなことだと思うわ。)

今じゃないといけないって言ってるわけじゃないけど フレンズ8-23その2
子作りについての会話で、
チャンドラー: So when do you want to start trying? (で、いつトライを始めたいと思う?)
モニカ: All right, hold on a sec. (いいわ。ちょっと待って。)
チャンドラー: Period math? (生理日の計算?)
モニカ: Yeah. (ええ。)

このように過去のフレンズで、period にそういう意味があると知った方は、今回のこの一人芝居の Chapter One: My first period. を聞いた時にも、その意味がピンと来た、と思うのですね。

period=期間、という意味を思い浮かべてしまった方は、「第1章:私の第一期間」みたいな意味に聞こえてしまい、「自分の人生を、期間で区切って話して行くのかなぁ?」みたいな印象しか受けないことになるでしょう。
DVDの日本語訳では、きっちりと「初めての生理」と訳されていましたが、そういう日本語訳がついていない素材で first period という単語が出てきた場合には、「なんとなくわかる単語」ということで、流してしまっていた可能性もある気がします。
この女性の人生の旅、という一人芝居がいきなり、「第1章:初潮」で始まっているところが、まさにこの女性のビターさをよく表していて、「自分が女であるということを強く自覚するきっかけとなる出来事」から、女として生きていく苦しさ、辛さ、みたいな話に繋がって行くであろうことが想像できるわけですね。

チャンドラーもその言葉を聞いて、「これは、どえらい一人芝居に来てしまった、、」ということを悟ったに違いない、というところです。
その手の話は同性である女性が聞いてもけっこうキツそうな感じなのに、今チャンドラーは、友達もいない中、最前列で男一人でそれを聞いていることになるので、まさに地獄というところでしょう。

period という単語に「生理」という意味があることを知っているかどうかで、このセリフの衝撃度が全然違ってきます。
日常会話では結構普通に出てくる言葉ですが、受験英語だとなかなか知るチャンスもない、という典型的な単語だと言えそうですね。
日本語の「生理」という言葉も、本来は「生理的」「生理現象」のように、生物の身体の働きを指す言葉で、「ノーベル生理学・医学賞」「生理的食塩水」のように科学分野でも普通に使われている言葉ですね。
日本語を学んでいる外国の方が、まずはそういう学術的な意味として覚えていた場合には、日本人が日常会話の中で、「今日、生理なの」と言っているのを聞いて、月経(menstruation)の意味だとわからないかもしれない、というのと同じですね。

あまりダイレクトに表現するのもはばかられる感じの言葉(いくつになっても、言う方も聞く方もちょっぴり恥ずかしい^^)なので、抽象的で一般的に使われる、「生理」や "period" という言葉で表現するのが、国は違えど共通の心理だなぁ、と私はいつも思うわけです。

くどいようですが、まずテストには出ないでしょう。
ですが、日常会話では「普通に」そういう意味で使われる、ということを知らないと、このセリフの意味がわからない、この一言の強烈さと衝撃度がわからない、ここでネイティブと一緒に笑えない、この時のチャンドラーがどんな状態に置かれているかがわからない、、ということになるのですね。
ずっと受験英語、テスト英語の世界だけで生きて行くのなら、特に必要のない言葉ですが、日常会話としては重要な表現だと言えると思います。
こんな風にセリフの中で学べば、二度と忘れることはないでしょう。
私は、period という単語を見るたびに、この一人芝居の女性の力強い声を思い出さずにはいられません^^


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posted by Rach at 15:41| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月22日

20ドルがそう言う→そうする方に20ドル賭ける フレンズ9-20その3

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コーヒーハウスのセントラルパークで、ロスはチャンドラーとモニカに、「今日、新任の教授二人にキャンパスを案内しないといけない。きっとその二人はおしゃべりの老人二人組に決まってる」などとボヤいています。
(a woman walks in)
一人の女性が歩いて入ってくる。
チャーリー(入ってきたその女性): (to Gunther) Excuse me. I'm looking for someone. You don't, by any chance, know a Ross Geller? ([ガンターに] すみません。人を探しているんですが。もしかして、ロス・ゲラーという人を知りませんか?)
ガンター: No. (知らないね。)
ロス: Hi. Hi, I'm Ross Geller. (はーい。こんにちは、僕がロス・ゲラーです。)
チャーリー: Oh, hi. I'm Professor Wheeler. (まぁ、こんにちは。私はウィーラー教授です[教授のウィーラーです]。)
ロス: Oh, oh, that's-- That's-- That's nice. (あぁ、それって、それって、それって素敵だ。)
チャーリー: It's a... It's good to meet you! Thank you so much for taking the time out to show me around. (お会いできて嬉しいわ! 私を案内して回るために時間を割いて下さって本当にありがとう。)
ロス: Oh, no, it's no big deal. I mean, if I weren't doing this, I'd just, you know, be at the gym working out. (いえいえ、大したことないですよ。ほら、もし(今)これをしていなかったら、僕はただ、ほら、(今頃)ジムで運動している[鍛えている]だけですから。)
モニカ: (to Chandler) Is he gonna introduce us? ([チャンドラーに] ロスは私たちを紹介してくれるかしら?)
チャンドラー: (to Monica) I think we're just blurry shapes to him now. ([モニカに] 今や俺たちは、彼にとってぼやけた形[輪郭]になってると思うよ。)
チャーリー: And, by the way, I really enjoyed your paper on the connection between geographic isolation and rapid mutagenesis. (ところで、地理的隔離と急速な突然変異発生の関係についてのあなたの論文、とっても楽しませてもらったわ。)
ロス: Oh, ha. I wrote that in one night. (あぁ、はは、あれは一晩で書いたんだよ。)
モニカ: (to chandler) Twenty bucks says they're married within the month. ([チャンドラーに] 二人は1か月以内に結婚するって、20ドル賭けるわ。)

セントラルパークに一人の女性が入って来て、店員のガンターに、「すみません。私は人を探しているんですが」と声を掛けます。
You don't, by any chance, know a Ross Geller? の by any chance は「ひょっとして」というニュアンスですから、「ひょっとして[もしかして]、ロス・ゲラーという人をご存知ないですか?」と尋ねている感覚になります。
a Ross Geller のように、固有名詞のロス・ゲラーに、不定冠詞の a が付いていますが、これは、「〜という人」というニュアンスになりますね。
この a のニュアンスについては、LAAD では以下のように説明されています。
a : used before someone's name when you do not know who they are
例) A Mrs. Barnett is waiting for you.

つまり、「ある人の名前の前に使われる、その人が誰かを知らない時に」。例文は、「バーネット夫人という人(方)があなたをお待ちです」。

今回の場合も、この質問をしている女性(チャーリー)は、ロスと会ったことがなくて、ロスを知らないので、「ロス・ゲラーをご存知ですか?」ではなく、「(自分もどんな人か知らないんだけれど)ロス・ゲラーという(名前の)人をご存知ですか?」と表現していることになりますね。
ガンターはロスと長年の知り合いで、知らないはずはないのに、ロスのいる方向をちらっと見ながらも、少し間を置いて、No. 「いいや(知らない)」みたいに返事するのが面白いです。
ガンターはずっとレイチェルのことが好きなので、レイチェルの元彼であるロスのことが今でも気に食わない、だからロスが目の前にいるのに「そんなやつ知らない」みたいな態度を取っているのですね。

ロスはガンターがそう返事するのを見ていて、「全く、もう、、」みたいに首を振ってから、自分を探しているその女性に、「僕がロス・ゲラーです」と声を掛けます。
チャーリーは、「私は教授のウィーラーです」と言って挨拶します。
(ちなみに、後のシーンで、彼女のフルネームが、チャーリー・ウィーラー(Charlie Wheeler)だとわかるので、ネットスクリプトでは、ここで既に「チャーリー」と表記されています。)

つい先ほどまで、「学部にやってくる教授は、おしゃべりのおじいちゃんだよ」みたいにぶつくさ文句を言っていたのに、その教授が、若い女性だとわかって、ロスは驚きと喜びの混じった顔をしています。
ちなみに、このウィーラー教授を演じているのは、アイシャ・タイラー(Aisha Tyler)さんという女優さんです。
いろいろなテレビドラマに出ておられるようですが、私が見た中では、「24 -TWENTY FOUR-」のシーズン4にゲスト出演していたマリアン・テイラー役が印象深かったですね。
「24」らしい、いろいろ裏がありそうな複雑なキャラ(24 はそういうキャラばっかり、とも言えますがw)を演じていました。

ロスと挨拶を交わしたチャーリーは「お会いできて嬉しいわ!」と言った後、今回の件についてお礼を言っていますね。
taking the time out to show me around の show someone around は、前回の記事にも出てきたように、「人を案内して回る」ということですから、「私を案内して(キャンパスを)見せて回る」ですね。
そして、take the time out to というのは、「〜するための時間を取る、〜するために時間を割く」という意味。
take (the time) out は、直訳すると、「その時間を取り出す」という感覚になりますから、「やりくりして時間を取る、時間を捻出する」という感じが出ますよね。
「私を案内するために(わざわざ)時間を割いて下さって、本当にありがとう」と、丁寧な感謝の言葉をロスは言われたことになります。
相手が老人の男性だと思い込んでいた時は「どうして僕がそんなやつの案内なんかしなくちゃならないんだ」みたいにブツブツ文句を言っていたロスでしたが、きれいな女性にそんな風に感謝され、すっかりご機嫌となり、「大したことないですよ」と言って、if I weren't doing this... 以下のセリフを言っています。
If I weren't..., I'd... という形になっていることからもわかるように、これは「仮定法過去」ですね。
if I weren't doing this, I'd just, you know, be at the gym working out. を「仮定法過去」のニュアンスを出して直訳すると、「もし僕が(今)これをしていないなら、僕はただ、ほら、ワークアウトをしながらジムにいるだけでしょう」となります。
gym でワークアウト、というのは、「ジムで運動する、トレーニングする」ということですね。

「私を案内するために、貴重な時間を割いて下さってありがとう」のようにチャーリーが言ったので、「今、こうしてあなたを案内していないとしたら、僕は今頃は、ただジムでワークアウトをしているところですね」と言っていることになります。

他に大した用事があるわけでもないので全然構わないですよ、と言いつつ、「時間があれば、ジムで鍛えているような男」だということを、初対面のチャーリーにアピールしているわけですね。
ロスは「ジムで鍛えるような男」では全然ないのに、相手が何も知らないと思って、おもいっきり見えを張っているという面白さです。

ロスはチャーリーにアピールすることに必死なので、近くにいるモニカは、「ロスは私たちを彼女に紹介してくれるかしら?」と言っています。
チャンドラーは、「今、俺たちはロスにとって、ただ blurry shapes だと思う」と返します。
blur は動詞で「かすむ、ぼんやりする」という意味で、形容詞形の blurry は「かすんだ、ぼやけた、不鮮明な」という意味になります。
つまり、「ロスにとって、俺たちはぼやけた形になっている」と言っていることになり、俺たちの姿はもう、ロスの視界ではかすんでしまっている、ぼんやりしたものとなってしまっている、と言っていることになりますね。
「ロスの目に、俺たちは映ってない。ロスの眼中にはない」というところでしょう。

チャーリーは「〜に関するあなたの論文を本当に楽しませてもらったわ」と褒め言葉を言っています。
その内容が on 以下の部分で、「地理的隔離[分離・孤立]と急速な突然変異発生との関係」になりますね。
こういう部分は、「古生物学の専門家同士が、専門用語を使って話をしているんだ」ということが分かればそれでいいので、単語もいちいち調べる必要もないところですが、一応さらっと見ておくと、mutagenesis の genesis は「起源、起こり、発生」という意味で、muta は mutate 「変化する、突然変異する」や mutant 「突然変異体、ミュータント」の関連語ですね。
小難しい単語が並んでいますが、要は、ダーウィンがガラパゴス諸島で確認したような、「隔離された島では、生物が特殊な進化を遂げる」という内容に関連するような論文ということになるでしょう。

褒められたロスは嬉しそうに、「あぁ、あれは一晩で書いたんだよ」などと言っています。
ロスは気に入った女性の前ではすぐにこうやって見えを張るので、わかりやすいですね^^

すっかりチャーリーに夢中の様子のロスを見て、モニカは、Twenty bucks says... というセリフを言っています。
直訳すると、「二人が1か月以内に結婚するって、20ドルが言う」になりますね。
つまり、「二人が1か月以内に結婚するに、20ドル賭けるわ」と言っていることになります。
目の前のソファーで、ロスに聞こえる感じでそんなことを言っている妹モニカを見て、ロスはカバンを動かすふりをして、モニカの頭をカバンで軽くハタいているのも面白いです。

このように "... bucks says SV" という形は、過去のフレンズにも出てきました。
出来ない方に5ドル賭ける フレンズ3-5その32
チャンドラー: I got five bucks says you can't. (出来ない、って方に5ドル賭けるよ。)
氷山の一角 フレンズ3-6その11
モニカ: Ten bucks says I never see that woman again in my life. (一生の間にもう二度とあの女に会うことはない、というのに10ドル賭けるわ。)

「〜ドルが、S が V すると言う」ということで、それが「S が V する、に〜ドル賭ける」という意味になるのは、イメージとしてもわかりやすいと思います。
日本語の「S が V するのに、〜ドル賭ける」を英語で言いたい場合には、「賭ける」という動詞は何だっけ、、? という風にまずは考えてしまいがちですよね。
そういう「日本語からの発想」では、Twenty bucks says SV という表現はまず出てこないでしょう。
英語で何か言おうとする場合に、まずは日本語で考えて、それを「英訳しよう」「英語の単語に置き換えよう」としているうちは、なかなかこういう「英語的な発想の文章」にはたどり着けません。
英語を学ぶ場合には、「先に英語ありき」で、まずは「ネイティブが使う自然な英語」に触れ、それを解釈していく中で、「これって日本語で言うところの、こういう意味だよね?」と理解し、結び付けていく、という作業が大切になってくると思います。
今回の「20ドルが SV だと言う」という表現は、「英語的発想」の好例だと言える気がしました。

ちなみに、フレンズでの使用例として挙げた3つの文章ですが、どれも、"... bucks says" のように、say には「3単現の -s」が付いていますね。
a buck = a dollar ということですから、この文章は、主語が bucks と「複数形」になっているのに、「3単現」(3人称単数現在)の -s がついている、ということになります。
これについては、主語が複数と言っても、「人が二人」というような複数の感覚ではなく、twenty bucks 「20ドル」というお金の単位を言っているだけ、つまりは、「a buck が 20個ある、というような複数形の感覚ではない」ため、「20ドル」という金額のイメージを主語とした文章として、単数形のような感覚で、says という「3単現」を使っている、ということになるだろうと思います。
文章の中で、単数として扱うか、複数として扱うか、というのは、単語が「単数形か複数形か」ということよりもむしろ、話者の頭の中のイメージが単数か複数か? に大きく影響される、ということなのだろうと思います。


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posted by Rach at 11:04| Comment(2) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月18日

その仕事を選んだのはお前なんだぞ フレンズ9-20その2

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[Scene: Central Perk, Ross enters]
セントラルパーク。ロスが入ってくる。
ロス: Hey, you guys won't believe what I have to do for work today. (ねぇ、今日僕が仕事ですること[内容]を、君らは信じられないと思うよ。)
チャンドラー: Yes, but, Ross, you chose a career of talking about dinosaurs. (そうだな。でもな、ロス、お前が、恐竜のことを話すという職業を選んだんだぞ。)
ロス: (covering with his hand Chandler's face, like pretending he's not there) (to Monica) There're these two professors who are joining my department and I have to meet them here and show them around campus. ([ロスは自分の手でチャンドラーの顔を覆う、まるでチャンドラーがそこにいないようなふりをして] [モニカに] 僕の学部に入ってくる二人の教授がいるんだけど、ここで彼らと会って、彼らにキャンパスを案内しないといけないんだ。)
モニカ: What's so bad about that? (それの何がそんなにダメなの?)
ロス: I just know they're gonna be a couple of old windbags wearing tweed jackets with suede elbow patches. (僕には(ただ)わかるんだよ、彼らはおしゃべりな老人の二人組で、ツイードのジャケットを着てて、スエードの肘当て(ひじあて)をしてる、ってね。)
モニカ: (fingering her elbow) Ross? ([自分のひじを指さしながら] ロス?)
ロス: (looking his elbow, where there's a patch) What? These aren't suede. ([自分のひじを見る、そこには肘当てがある] 何? これはスエードじゃないよ。)

セントラルパークに入ってきたロスは、そこにいたチャンドラーとモニカに、you guys won't believe... 以下のセリフを言っています。
直訳すると、「君らは信じられないだろう、今日、僕が仕事のためにしなければならないことを」になるでしょうか。
「今日僕は、仕事としてあることをしないといけないんだけど、その内容を聞いたら、”信じられない”って言うだろうと思うな」というところでしょう。
「信じられないほど〜な仕事」ということですが、ロスの浮かない表情から、それが「信じられないほどひどい仕事」であることが想像されます。

その後のチャンドラーのセリフが、実にチャンドラーらしくて面白いですね。
チャンドラーのセリフを直訳すると、「そうだな(お前の言いたいことはわかるよ)、でもな、ロス、お前が、恐竜について話すという職業を選んだんだ」ということになるでしょう。
「今日の仕事、君らが聞いたら信じられないと思うくらい、ひどい仕事なんだよ」と言ったロスに対して、「でも、”恐竜について話す”という職業を選んだのは、お前だろ?」と返した感覚になりますね。
chose を強調して発音することで、「選んだのは(他でもない)お前自身だ」と言っているニュアンスになるでしょう。
ロスは、恐竜オタクですから、恐竜にまつわることであれば、「今日の仕事は最悪」だなんて言うはずがないのに、チャンドラーはそのロスをセリフを聞いて、「でも、それを職業として選んだのは自分だろ?」と表現することで、「あぁ、確かに、”恐竜について話す”っていうお前の仕事は最悪だよな」と言ったことになるわけです。

ロス「今日の仕事は最悪なんだ」
チャンドラー「あぁ、確かにお前がいつもやってる恐竜の仕事は最悪だよな」
と返したことになるので、ト書きにあるように、ロスはチャンドラーの目を手で隠し、俺を見るな、お前はいないものとして話を続けるよ、というように、今度はモニカに向けて話を続けます。

There're these two professors who are joining my department は、「僕の学部に加わる[加入する・入る]予定の二人の教授がいる」ということですね。
these two professors の these ですが、この部分を日本語で「これらの」と訳してしまうと、違和感が出てしまいます。
この these は this の複数形で、その this は「これ」というよりは、不定冠詞の a のニュアンスになります。
日本語の「この」「これらの」のように、自分のすぐそばにあるものを指し示す指示形容詞ではなくて、物語風に何かを語る時に、話者が自分の頭の中でイメージしているものに this をつけて語るという感覚ですね。
今回はそのイメージしているものが「二人の教授」なので、this の複数形の these を使っていることになります。

department は「部門」という意味で、会社や企業では「〜部」「〜課」を指し、ロスのような大学の話で言うと「学部」「学科」などを指すことになります。
show them around campus は、「その二人の教授に、キャンパスを見せて回る」ということですから、キャンパスを案内して回る、ということですね。

「学部に新しい教授が二人やってくるから、その人たちを案内しないといけない」という話が、ロスが言うほどひどい仕事にも思えないので、モニカは、「それについて何がそんなに悪いの? ひどいの?」→「その仕事の何がそんなにひどいの? 嫌なの?」と尋ねます。

ロスの I just know they're gonna be... というセリフは長いので、とにかくこういう長いものは、聞いた順番にまとまりごとにイメージしていくと、
I just know they're gonna be 「僕にはただわかるんだ[わかってるんだ]、彼らが〜であるだろうと」
a couple of old windbags 「年とったおしゃべりの二人組」
wearing tweed jackets 「ツイードのジャケットを着ていて」
with suede elbow patches 「(そのジャケットには)スエードの肘当て(ひじあて)がついている」
になるでしょう。

個々の表現を改めて見ていくと、
windbag というのは「おしゃべり(な人)」という意味で、研究社 新英和中辞典には、以下のように出ています。
windbag 《口語》 たわいのない事をしゃべりまくる人、おしゃべり
an old windbag おしゃべりな老人


研究社の例が、an old windbag となっていて、今回のセリフ (a couple of) old windbags と同じ表現になっているのが興味深いです。
「おしゃべりな老人」という意味で、この言い回しがよく使われるらしいことがわかりますね。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
windbag : (informal, disapproving) someone who talks too much and says nothing important
つまり、「(インフォーマル、非難めいた(言葉)) たくさん話し過ぎて、重要なことを何も言わない人」。
disapproving というのは「非とするような、不賛成であるような」ということなので、英英辞典の語義で disapproving と書いてあるものは、非難めいた意味で使うということを意味します。
端的に言うと、「悪口として使う言葉」ということですから、使い方には気をつけましょう。
ロングマンの語義も、「重要でもないことを、やたらとベラベラくっちゃべってる人」みたいなことですから、「話し好きのおしゃべりさん」みたいな微笑ましいニュアンスではなくて、「聞き手に嫌がられるタイプのおしゃべり」だというのもよくわかります。

a couple of は、a few of 「2、3(人)の」と同じようなニュアンスで、「2つの、2人の」という意味がありますね。
研究社 新英和中辞典にも、
a couple of apples リンゴ2個、a couple of girls 女の子二人
という例が出ています。
ただ、今回の場合は、「二人のおしゃべりの老人」のような「二人」というニュアンスよりは、「おしゃべりの老人の二人組」というニュアンスで、「組になっている二人、一対」という感覚の couple として使っているような気がしました。
別の大学から異動してくるのでしょうから、元々ペアとかではないけれど、似たような人が二人いる、「二人揃って同じタイプ」という意味の「二人組」というニュアンスで使っているのだろうと。

tweed, suede はそれぞれ「ツイード」「スエード」として日本語になっていますね。
elbow patches は「肘(ひじ)補強用パッチ」、つまり「肘当て(ひじあて)」のこと。
ロスはいやそうな感じで、「スエードの肘当てがついたツイードのジャケットを着た、おしゃべり老人二人組に決まってるよ」みたいに言うのですが、それを言っているロス本人が、まさに言った通りの「肘当て付きのツイードのジャケット」を着ているのが面白いです。

モニカは自分のひじを指さしながら、「ロス?」と言っていますが、これは「あなたのここ(ひじ)を見てみて? あなたのひじはどうかしら?」と指摘している感覚ですね。
ですがロスはしれっとした顔で、「これはスエードじゃないよ」と言っています。
肘当ての素材がスエードではないだけで、見た目はロスが言ったそのまんまですから、「スエードじゃないから、って、ポイントはそこ?」みたいにツッコミたいところですね。


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posted by Rach at 13:37| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月16日

頭から取り出す、頭から離れる フレンズ9-20その1

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シーズン9 第20話
The One With The Soap Opera Party (ジョーイのシークレット・パーティ)
原題は「ソープオペラのパーティーの話」


「自分からジョーイにキスしてしまう夢」を見て以来、ジョーイのことを男性として意識するようになってしまったレイチェルは、これまで友達同士だった時には平気だったようなことにも、動揺してしまうようになっています。
レイチェルがモニカに、"Do you think it's possible for two friends to fool around and... and not have it be a big deal?" (友達である二人が、(お遊びで)エッチして、それがおおごとじゃないようにすることって可能かしら?)と尋ね、モニカもレイチェルの態度から、その「友達」はジョーイのことだとわかったので、続きは廊下で話そうと言って、二人が廊下で話しているシーン。
[Scene: In the hall]
廊下。
モニカ: You wanna fool around with Joey? (あなた、ジョーイと(遊びで)エッチしたいの?)
レイチェル: Yeah! You know what? Ever since I had that dream about him, and can't get it out of my head! And I mean, what's the big deal? People do it all the time! (そうよ! ねぇわかる? ジョーイのあの夢を見て以来ずっとなの、それが頭から離れないのよ! それに、何がおおごとなの?[おおごとだって言うの?] みんな、いつでもやってるじゃない!)
モニカ: Who? Who do you know that are friends that just fool around? (誰よ? 友達でエッチするような人って、誰を知ってるの?)
レイチェル: Okay. Off the top of my head.... Don and Janet. (いいわ。ちょっと思いついたのは… ドンとジャネットね。)
モニカ: Who, who are they? (誰、それって誰よ?)
レイチェル: I know them from work. (職場の知り合いなの。)
モニカ: Both of them? (二人とも?)
レイチェル: No, just one of them. (いいえ、そのうちの一人だけ。)
モニカ: Which one? (どっちの方?)
レイチェル: I don't know. What were the names I just said? (わからないわ。私が言った名前、何だったっけ?)
モニカ: No, Rachel, things could get incredibly complicated. (だめよ、レイチェル、状況がものすごく複雑になる可能性があるわよ。)
レイチェル: All right, all right, all right, you're right. I won't do anything with Joey. I just thought that we-- (Joey enters the hall) Okay, so that would be two cups of tarragon, one pound of baking soda and one red onion? (Joey enters his apartment) (わかった、わかった、わかった、あなたは正しいわ。私はジョーイとは何にもしないわ。ただ思っただけよ、私たちが… [ジョーイが廊下に出てくる] いいわ、じゃあ、タラゴン2カップと、ベーキングソーダ1ポンドと赤タマネギ1個ね? [ジョーイは自分のアパートメントに入る])
モニカ: What the hell are you cooking! (あなた、一体何を料理するつもりなの?)

まず、レイチェルがモニカに尋ねた質問、Do you think it's possible for two friends to fool around and... and not have it be a big deal? について。
これは、Do you think it's possible for someone to do... という形で、「人が〜することが可能だと思う?」ということですね。
fool around はこれまでのフレンズにも何度も出てきましたが、恋愛関係の意味では、「人と遊び半分で(軽い気持ちで)エッチする、浮気する」というような意味で使われます。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
fool around [phrasal verb] : to have a sexual relationship with someone who is not your wife, husband, girlfriend, or boyfriend
with
例) Matt thinks his wife is fooling around with someone.

つまり、「自分の妻、夫、恋人ではない人と性的な関係を持つこと」。例文は、「マットは自分の妻が誰かと浮気していると思っている」。
語義にもはっきりと、have a sexual relationship と出ているように、そういう性的関係を示唆する言葉ということですね。

not have it be a big deal は、「それをおおごと(a big deal)ではないようにする」というところ。
友達である二人がエッチして、それが後を引きずらないように、さっぱり忘れてなかったことにできる? みたいなことですね。
そんなことを突然尋ねて来たレイチェルに驚くモニカですが、レイチェルの様子からそれがジョーイのことだと気付き、廊下に出て、改めて問い正しています。
ジョーイとエッチしたいの? と言われ、レイチェルは Ever since I had that dream about him, and can't get it out of my head! と言っています。
Ever since... は、「ジョーイに関する例の夢(ジョーイに自分からキスしてしまう夢)を見て以来ずっと」。
get it out of my head は、直訳すると「それを自分の頭から取り出せない」、つまり、「そのことが頭から離れない、忘れられない」と言っていることになるでしょう。

そして自ら、「(そんなこと)何がおおごとなのよ? 大騒ぎするようなことじゃないわ!」と言って、People do it all the time! と言っています。
all the time は「常に、いつも」なので、「人々は(人は)いつもそれをする」と言っていることになります。
自分で「友達である二人がエッチするのってアリかしら?」みたいに聞いておいて、その後、「そんなの大したことじゃないわ。だって、みんなそういうことやってるもの」と開き直ったような発言をしているわけですね。

People do... 「人はみなやっている」のように言ったレイチェルに対して、モニカは、「”みんな”って一体誰が?」と具体的に「誰か?」を尋ねています。
よく子供が、「だってみんなやってるもん。だってみんな持ってるもん」みたいに言った時に、「みんなって誰? 名前言ってみて?」と問い詰めるのと同じノリですね^^

Who do you know that are friends that just fool around? は、言葉を後から付け加えた感覚の文章になっていて、Who do you know 「あなたは誰を知っているの?」、that are friends 「友達である人で」、that just fool around 「ただエッチする人を」みたいになるでしょう。
お互いが友達で、それでエッチをするっていう人、あなたは誰を知ってるわけ? という問いですね。

具体的に問い詰められたレイチェルは、ドンとジャネットという固有名詞を挙げることになります。
Off the top of my head は、研究社 新英和中辞典では、
off the top of one's head=《口語》 よく考えないで、即座に
と出ています。
直訳すると、「人の頭の先端部から分離した・離れた」みたいな感じになるでしょうか。
頭の中心(中の方、奥の方)でじっくり考えたのではなく、ちょっと頭の先っちょ、上っ面(うわっつら)でちらっと考えて、ぽろっと(はがれるように)出てきた答えは… みたいなニュアンスになるのかな、と思ったりします。
少し前のレイチェルのセリフで、can't get it out of my head という表現がありましたが、get ... out of の場合は、「〜の中から取り出す」のような「中に入っているものを外に出す」という感覚が感じられる一方、今回の off the top of は、「中ではなく表面の部分から分離した(取れた、はがれた)」という感覚になるように思うわけです。

「忘れたいと思っても頭から離れない」という「深く入り込んでいる」ニュアンスと、「よく考えずにちょっと思いついただけ」という「浅い表面的な」ニュアンスの違いが、前置詞の使い分けに出ている気がするのですね。

LAAD では、
off the top of your head : (informal) if you answer a question or provide information off the top of your head, you do it immediately without checking the facts
つまり、「off the top of your head で、質問に答えたり、情報を与えたりする、というのは、事実を確認せずに、即座にそうする、ということ」。

レイチェルが「ちょっと思いついたところで言うと、ドンとジャネットかしら」と言うと、モニカはそれが誰かと尋ね、レイチェルは「職場での知り合いなの」と答えます。
モニカの執拗な攻撃は続き(笑)、「二人とも知り合いなの? 一人だけならどっちがそうなの?」と立て続けに質問を重ね、ついにはレイチェルが、「私が言った名前は何だったっけ?」と言うはめになります。
What were the names I just said? を直訳すると、「私がたった今言ったばかりの名前は何だったかしら?」というところですね。
「私さっき、二人の名前を挙げたけど、その名前何だったっけ?」と言ったことになり、とりあえず誰かの名前を挙げてモニカを納得させるために、適当な名前を言っただけ、ということがわかるわけですね。

「他にもそんなことしてる人いるわよ」と言いながら、実際にはそんな人もいないとわかり、モニカはレイチェルに、「物事が、信じられないほど(ものすごく)複雑になることもあり得る」と諭すように言います。

「たいしたことないわよね!」と言っていたレイチェルでしたが、友達のモニカに明らかに反対されてしまったこともあって、「わかった。あなたが正しいわ。私はジョーイとは何もしないわ」と宣言します。
行動を起こすことはあきらめたものの、「ただ、私はこう思っただけなのよ…」と、自分の気持ちだけは説明したかったようでしたが、そこに当人のジョーイが現れたため、「モニカと、さも料理の話をしていたかのように」、料理の材料と分量を、あれこれ挙げていくことになります。

ジョーイは、二人がジョーイのことを話していたとも知らず、そのまま向かいの自分のアパートメントに入って行くのですが、ジョーイが部屋に入った後、モニカはあきれた様子で、「あなたは一体、何を料理する(調理する)つもりなの?」と言っていますね。
参考までにそれぞれの材料を見ていくと、tarragon は「タラゴン」というヨモギの一種のハーブ。
baking soda は「ベーキングソーダ、重曹」、red onion は、サラダなどに入っている赤紫色の「赤たまねぎ」のことですね。
1ポンドは約 0.454kg となりますので、レイチェルが言ったレシピを日本語に置き換えると、「ハーブのタラゴン2カップ、重曹 450g、赤タマネギ1個」となります。
重曹は、ベーキングパウダー(膨らし粉)のように焼き菓子を膨らませる場合に使うことがありますが、そのような場合も使うのは少量(小さじで量るような分量)となりますので、450g の重曹を使う料理って一体何? となるわけですね。
ハーブであるタラゴンを2カップ、というのも多すぎますし、それ以外には赤タマネギだけで、メインの食材は一体何?? と言いたくなってしまうわけです。
プロのシェフであるモニカなら、口から出まかせのレシピでも、もうちょっとそれらしい材料と分量を言えるのでしょうが、料理が得意ではないレイチェルなので、「でたらめにしても、あまりにもトンチンカンなレシピ」を言ってしまった、という面白さになるでしょうね。


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posted by Rach at 14:30| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月14日

君がまだ化粧していない朝 フレンズ9-19その6

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前回の続きです。
恋愛シーンをうまく演じられるかどうか不安だ、というジョーイに、レイチェルは「自分が恋していた時の気持ちを思い出して、それを演技に活かしてみたら?」と提案します。
ジョーイは「それならできそうだ」と言い、「劇中で、ドレイクがオリヴィアにキスしたいと思うシーンがあるんだけど、そのシーンが、俺が昔、君(レイチェル)にキスしたいと思った時のことを思い出させる。当時はそんな気持ちを君に隠すのが、とてもつらかった」と告白します。
「あなたがそんな気持ちでいてくれたなんて、私は全然知らなかったわ」と驚いた様子のレイチェルに、
ジョーイ: Well.. hey, you know what else I could use? There's this scene where Drake sneaks into Olivia's bedroom and she doesn't know he's there, which never happened with us! I mean, he knows he shouldn't be there, but he just wants to look at her. You know? (In a romantic voice) And I remember all those mornings before you even put on your makeup, when I would think to myself, "My God, she... is... beautiful...." (Rachel looks very moved) And it hurts so much because I knew I could never tell you. (pauses, while looking at her with sentiment) But it was worth it just to be there looking at you. (そうだね… ねぇ、俺が使えそうな他のことが何かわかる? ドレイクがオリヴィアの寝室に忍び込んで、オリヴィアはドレイクがそこにいることを知らない、っていうシーンがあるんだよ。俺たちにはそんなことは起こらなかったけどね! ドレイクは自分がそんなところにいるべきじゃない、ってわかってる、でも彼はただ彼女を見たいと思うんだよ。わかるだろ? [ロマンティックな声で] そして俺は、君が化粧する前のあの朝[毎朝]のことを思い出すんだ。その時俺は心の中でこう思ったものだったよ、「なんて、彼女は…美しいんだ…」 [レイチェルはとても感動している様子] そしてものすごく心が痛むんだ、だって俺は君に絶対に言えないってわかってたから。[間がある、その間、感傷的にレイチェルを見ている] でも君を見るためにただそこにいることに、それだけの価値があったんだよ。)
(Joey and Rachel continue to look at each other in silence for a while)
ジョーイとレイチェルはしばらくの間、黙ってお互いを見続けている。
ジョーイ: (excited) Thanks, dude!!! This is GREAT!! (leaves Rachel very touched on the couch and goes into his room) ([興奮した様子で] ありがとな! これって最高だよ! [非常に感動した様子のレイチェルをカウチに残して、ジョーイは自分の部屋に行く])

you know what else I could use? は「他に俺が使えることが何かわかる?」ということで、つまりは、「恋愛シーンの演技に役立ちそうなことがまだ他にもあるんだよ」と言っていることになります。
そのシーンは、「ドレイクがオリヴィアの寝室に忍び込んで、オリヴィアは彼がそこにいることを知らない」というものですね。
そう説明した後、付け加える形で、which never happened with us! と言っているのが面白いです。
which は、その前のシーンの状況を指していて、「そういうことは、俺たち(俺とレイチェルの間)には決して起こらなかった」と言っていることになります。
「こういうのも使えそう」と言って説明したシーンなので、その流れで行くと、「俺もレイチェルの部屋に忍び込んだことがあった」みたいに聞こえてしまいそうなので、「俺はレイチェルの部屋に忍び込んだりはしてないぞ」と、誤解される前に先に言っておいたことになります。

ジョーイは、レイチェルの視線の高さに合わせるようにしゃがんで、「ドレイクは、自分がそこ(オリヴィアの寝室)に入るべきじゃないってわかってる、けど、ドレイクはただオリヴィアを見たいだけなんだ」とシーンの状況を説明します。
そして、ト書きにあるように、ロマンティックな声、つまり好きな人に語りかけるような甘い声で、And I remember all those mornings... と、実際にレイチェルとの間にあった出来事を語り始めます。

And I remember all those mornings before you even put on your makeup, when I would think to myself, "My God, she... is... beautiful...." を前から順番にイメージしていくと、「そして俺はあの全ての朝を思い出す、(その朝というのは)君が化粧をする前の(朝)。その時、俺は心の中でこう思ったものだった。”何て、彼女は…美しいんだ”って」になりますね。
ジョーイは夜中にレイチェルの寝室に忍び込んだわけではないけれど、ルームメイトとして同居していることから、化粧する前のスッピンの顔を毎朝見ていた、それが状況として似ているとジョーイは思ったわけですね。
君のスッピンの顔を見て「何てきれいなんだ、、」と思ったよ、と言われ、レイチェルは感動した顔になっています。
And it hurts so much... は、「そしてものすごく心が痛むんだ、だって、俺は君に「スッピンの君はとってもきれいだ」なんて言えないってわかってたから」になりますね。
ジョーイはレイチェルを見つめたまま、「でも、君を見て、ただそこにいるっていうことが、worth it だった」と言っています。
worth it は「それだけの価値がある」という意味ですね。
君に気持ちを言うことはできなくても、君を見られるところにいられるのが嬉しかった、ということになるでしょう。

「昔、俺は君に対してこんな気持ちを持っていた」という過去の話ではありますが、その内容がとても情熱的でロマンティックなものなので、レイチェルはそれをとても愛しそうに聞いていますし、それを話すジョーイもとても優しい顔をしています。
そんな話をして、しばらく見つめ合う二人に、観客のドキドキも高まるわけですが^^ その後、ジョーイはとても嬉しそうな様子で、Thanks, dude!!! This is GREAT!! と言って、レイチェルの肩をバシッ! と叩いて、レイチェルを残し、自分の部屋に入ってしまうことになります。

dude は「やつ、男、野郎」という意味で、男性に対する呼び掛け語として使う言葉です。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) でも、
dude : (slang) used as a way of speaking to someone, especially a man
例) Dude, look at that car!

つまり、「誰かに話しかける方法として使われる、特に男性に対して」。例文は、「なあ(おい)、あの車を見ろよ!」

つまり、Thanks, dude!!! というのは、まるで男友達に言うように、「ありがとな、お前のおかげで助かったぜ」的なニュアンスであることがわかります。
昔の気持ちを語る時、「レイチェルをつかんでキスしたかった」とか言っていて、それって「レイチェルの身体に少しでも触れたらキスしないではいられない」ほどの気持ちだったということだろうのに、今はこんな風に、男の連れにするように、レイチェルの肩をバシン! と叩けちゃうわけですから、このセリフとこのしぐさから、「ジョーイはすっかりいつもの友達モードに戻っている」ことがわかるわけですね。
うっとりして聞いていたレイチェルは、急に現実に引き戻された感じで、自分の気持ちの整理がうまくできない、というような戸惑った顔をしています。
ジョーイの情熱的な告白にうっとりし、ジョーイに対して何かしらの気持ちが高まってくるのを感じていたのに、告白していた方のジョーイが何の未練も感じさせずあっさり引いてしまったので、レイチェルは、「急に梯子(はしご)を外された」というか、高ぶった気持ちの持って行き場がない状態になってしまっているわけです。

ジョーイが語っていた「過去のレイチェルへの気持ち」は本当だったのでしょうが、ジョーイとしては過去のこととして吹っ切れてしまっている様子で、その気持ちを思い出して演技に役立てることができそう! と喜んでいるわけですね。
振った側であるはずのレイチェルが、「昔、私のことをそれほどまで思ってくれていた」と知り、心が動いてしまった、というシーンになっているわけですが、フレンズ2-14 でレイチェルがロスの気持ちを受け入れたのも、「大学生のロスが、高校生のレイチェルをプロムに誘おうとしていたビデオ」を見たのがきっかけでしたし、「相手の一途な気持ちに打たれる」というのは、レイチェルというキャラとしても、また一般的な女性の心理からしても、自然な展開だろうと思います。
今回も「夢オチ」だったりしたら、あまりにもひねりがなさすぎますし、ちゃんと話を進行させているところが、さすがは「フレンズ」ですね。
フレンズ8-12 では、レイチェルの何気ないしぐさにジョーイがドキっとしてしまい、そこからレイチェルへの恋心が生まれる、という展開がありましたが、今回はその逆バージョンと言えそうで、次回以降の動きがさらに気になるところですね。


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posted by Rach at 14:46| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月11日

全てが平気だ、ってふりをしてた フレンズ9-19その5

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俳優のジョーイは、自分が演じることになる恋愛シーンで、相手のことを本当に愛していると思わせるような演技ができるかどうか心配しています。
「今まで誰かに恋したことあるでしょ?」と言われたジョーイは、「一度だけ、君(レイチェル)にね」と答え、気まずくなったレイチェルが「その件については流しましょうか、、」と言った後、
レイチェル: Well, look, can't you just use that method-actor thing where you use your real-life memories to help you in your performance? (ねぇ、例の、メソッド・アクターってやつを使うことはできないの? 演技の役に立つように、実生活の記憶を使うっていう。)
ジョーイ: (looks at her for a moment) What the hell are you talking about?? ([レイチェルをしばらく見て] 一体何のことを言ってるの??)
レイチェル: (shakes her head) Alright, alright look, just uh... just try to remember how you felt when you were in love, and think about that when you're playing the scene. ([(だめだこりゃ、というように)頭を振って] わかった、ただ、ただ思い出そうとしてみて、あなたが恋していた時、どんな気持ちだったかを、そしてそのシーンを演じる時に、そのことを考えるのよ。)
ジョーイ: (approvingly) Oh! okay. Yeah, I think I can do that. Yeah. Okay, there's this party scene coming up. And Olivia and her husband are there and all Drake wants to do is grab her and kiss her, but he can't. And that makes me think about all those times when I wanted to grab you and kiss you, but you didn't know, so I would just pretend everything was cool, but really it was killing me. ([賛成するようにうなずいて] あぁ、オッケー。そうだよ、それならできそうだと思う。よし、オッケー。パーティーシーンが出てくるんだ。それでオリヴィアと彼女の夫がそこにいて、ドレイクがしたいことはただ、彼女をつかんで彼女にキスすることだけ、でも彼にはそれができない。そしてそれが俺に、あの頃のことを思い出させるんだ、君をつかんで君にキスしたいと思った時のこと。でも君は(そんなことを)知らないから、俺はただ、全てが平気だ[何でもない、何ともない、問題ない]ってふりをしてた。でも、本当にそれは、死ぬほどつらかったよ。)
レイチェル: (looks touched) Joey, you never... you never talked about that before. ([感動した様子で] ジョーイ、あなたは今まで、あなたは今までそんなこと話してくれたことなかったわ。)

その後、レイチェルは「こういうのは使えないの?」と言って、メソッドの話をしています。
ちょっと長い文章なので、前から順番にイメージすると、
can't you just use that method-actor thing は、「あの”メソッド・アクター”ってやつ(こと)をただ使うことはできないの?」
where you use your real-life memories to help you in your performance? の where は、その前の that method-actor thing を、関係副詞で繋げる形で、内容を詳しく説明していることになり、「そのメソッド・アクターってやつ(の中)では、演技の中であなたを助けるために、あなたの実生活の記憶(思い出)を使う」になるでしょう。
関係副詞 where を使うことで、「その(事柄の)中では、S が V する」のような形で説明できるわけですね。

method actor という言葉は、Macmillan Dictionary の中で、method acting の derived word 「派生語」として挙げられています。
元となった、method acting については、以下の語義で説明されています。
method acting [noun, uncountable, theatre, cinema] :
preparation for an acting role in which the actor gets real experience of the life of the type of character that he or she will play

つまり、「役柄を演じるための準備、その中で俳優は、自分が演じる予定のキャラクターのタイプの生活の実体験を得る」。

やや抽象的な表現ですが、レイチェルは、「自分の実生活の記憶を演技に活かす」みたいなことを言っていて、マクミランの語義は、「演技のための準備として、実生活で役柄の実体験を得る」→「役柄になりきって実生活を送ってみる」みたいなことになるでしょうか。

英辞郎にも以下の語義が出ていました。
method acting=メソッド・アクティング、俳優が自己の感情・経験を生かして演ずる役柄になりきろうとする演技手法
これは、レイチェルのセリフの内容にかなり近いですね。

レイチェルはそういう method acting とか method actor という演技手法について、どこかでちらっと聞いたことがあったのでしょう。
実際にそういう経験をしたことないっていうのなら、似たような記憶を使って演技に役立ててみたらどう? とアドバイスしているわけですね。
そう言われたジョーイは、しばらーくレイチェルの顔を見つめてから、「一体、何のことを言ってんの?」みたいに返します。
演技のプロであるはずの俳優のジョーイの方が、method actor という言葉を知らなかった、、というオチですね。

レイチェルは、「こりゃだめだ」というように首を振って、メソッドの話ではなく、具体的にこうすればいいのでは? という内容を提案しています。
just try to remember how you felt when you were in love, and think about that when you're playing the scene. は、「あなたが恋していた時、どんな気持ちだったかをただ思い出そうとしてみて。そしてあなたがそのシーンを演じる時にそれを考えて」ということですね。

レイチェルに噛み砕いて説明してもらってようやくわかったジョーイは、「それならできそうだ」と言って、早速シーンの説明を始めます。
その内容は、「パーティーシーンがある(始まる)。オリヴィアと彼の夫がそこにいる」ということですね。
all Drake wants to do is grab her and kiss her, but he can't. の all Drake wants to do は、「ドレイクがしたいと思うことの全ては」ということですから、「ドレイクがしたいことは、ただ〜することだけだ」という意味になり、全体としては、「ドレイクがしたいのはただ、彼女をつかんでキスすることだけ。でも彼にはそれはできない」と言っていることになります。
grab は「つかむ、ひっつかむ」というニュアンスで、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
grab : to take hold of someone or something with a sudden or violent movement
と出ています。
つまり、「突然の、または乱暴な動きで、誰かや何かをつかむこと」。
with a sudden or violent movement という部分がポイントで、そういう荒々しいニュアンスの動詞を使うことで、このシーンにおけるドレイクの、オリヴィアに対する熱い想い、そうしたくてもできないというもどかしさが表現されていることになるでしょう。

そんな風に、ドレイクが演じるシーンの説明をした後に、ジョーイは、that makes me think about all those times when... と話を続けています。
直訳すると、「そのこと(そういうシーン)が俺に、〜した全ての時について思わせる」ということなので、つまりは、「そのシーンで俺は、〜した全ての時のことを考えるんだよ」と言っていることになるでしょう。
when 以下は、「俺が君をつかんでキスしたいと思った時」なので、ジョーイは、「ドレイクがオリヴィアをつかんでキスしたいと思うシーンの脚本を読むと、昔、俺がレイチェルをつかんでキスしたいと思った時のことを思い出すんだ」と言っていることになります。
「好きになって告白して振られて、結局また元の友達同士の関係に戻った」とはいえ、本人を目の前にしての非常に大胆な発言になりますね^^
ジョーイの話はそこで終わらず、「君をつかんでキスしたかったけど、君は(俺がそんな気持ちでいることを)知らなかったから、だから俺はただ、全てが cool だっていうふりをしたものだった。だけど本当にそれは(死ぬほど)苦しかったよ」と言うことになります。
everything was cool の cool は、ここでは「平気な、冷静な、何ともない」という感覚が近いでしょう。
自分自身の気持ちはもちろん、レイチェルと一緒にいて起こったいろいろな出来事も含め、全てが「何でもないよ。大騒ぎするようなことないよ」という感じで冷静さを装っていた、みたいなことですね。
really it was killing me の be killing me は「主語が俺を(死ぬほど)苦しめる」という意味で、体のどこかが痛い場合にも使ったりしますが、今回は really と強調の言葉も入っていますので、まさに「(文字通り)死ぬほど苦しかった」と言っている感覚になるでしょう。

「君をつかんでキスしたかった」に始まり、「そんな気持ちを隠して、何でもない風を装うのはすごく苦しかった」とまで言われたレイチェルは、とても驚いた顔で、「ジョーイ、あなた、今までそんなこと話してくれたことなかったわ」と言っています。
「あなたがそんな気持ちでいたことを、今初めて知った」「あなたが私に対してそんな気持ちでいてくれてたなんて、私全然知らなかったわ」ということですね。


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posted by Rach at 15:42| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月09日

自分を悪く言って褒め言葉をもらう フレンズ9-19その4

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[Scene: Joey and Rachel's apartment, Rachel walks in]
ジョーイとレイチェルのアパートメント。レイチェルが入ってくる。
レイチェル: Hey! (はーい!)
ジョーイ: Hey! (よお!)
レイチェル: Joey, do you have peanut butter on the back of your head? (ジョーイ、あなた、頭の後ろにピーナツバターをつけてる?)
ジョーイ: (Touches the back of his head and licks his fingers) Oh, man! I thought I got it all! ([自分の頭の後ろを触って、指を舐める] あぁ、なんてこった! 全部取ったと思ってたのに!)
レイチェル: (looks puzzled) How...? How? ([困惑した様子で] どうやって…? どうやって?)
ジョーイ: I was making a peanut butter smoothie, right? (俺はピーナツバタースムージーを作ってたんだよ、な?)
レイチェル: uh-huh. (えぇ。)
ジョーイ: And I couldn't find this little plastic thingy (holds up plastic thing) that goes in the top of the blender. And I thought, "Well, how important can that be?" Right? Turns out, very! (で、このちっちゃなプラスチックのやつが見つからなかったんだ [プラスチックのものを掲げる]、ブレンダー(ミキサー)の上にはめるやつね。それで俺は思ったんだよ、「ふん、それがどんなに重要だってことがあるんだよ?[そんなに重要じゃないだろう]」って。な? で、わかったんだ、すごく(重要だ)、って。)
レイチェル: (to herself) Wow, definitely just Drake. ([独り言で] わぉ、間違いなくドレイクね。)
ジョーイ: What? (何?)
レイチェル: What... how's it going with Drake? (えー、ドレイクの件はどんな感じ?)
ジョーイ: Oh... I don't think it's going very well. (あぁ… あまりうまくいってないんだ。)
レイチェル: What? That scene I saw was so good! (何ですって? 私が見たあのシーンは、すっごく良かったのに!)
ジョーイ: Well, I'm feeling really insecure about the one we are shooting tomorrow.... (うーん、明日、俺たちが撮影するものについて、俺はすっごく不安を感じてるんだよ。)
レイチェル: Joey, is this that thing you do when you say you're bad so I'll give you a compliment? (ジョーイ、これってあなたが(いつも)やる例のこと? あなたが自分のことを悪く言って、私があなたを褒める、っていう時の?)
ジョーイ: A little. Yeah, no, I really am worried, you know. I mean, I have to make it convincing that I'm in love with Olivia. (ちょっとね。あぁ、でも、俺は本当に心配してるんだよ。ほら、俺がオリヴィアに恋してるってことを、なるほどと思わせないといけないからね。)
レイチェル: So? (だから?)
ジョーイ: So... I've never played that! (だから… 俺はそういうの演技したことないんだよ!)
レイチェル: Ooh! Honey, it can't be that hard. I mean, you've been in love before? (まぁ、ハニー。そんなに難しいはずないわよ。ほら、これまで恋したことあるでしょ?)
ジョーイ: Uh... well... just once... with you.... (あぁ、そうだね、一回だけ…君に…)
レイチェル: Okay. Well, this could be a little awkward. I'm just gonna blow past it. (いいわ、そうね、これはちょっと気まずいことになりそうね。それは流すことにするわ。)
ジョーイ: Okay. Yeah. (オッケー。そうだね。)

ドアを入ってきたレイチェルは、ジョーイの頭の後ろにピーナツバターがついているのに気づき、「あなた、頭の後ろにピーナツバターつけてる?」と言っています。
そう言われたジョーイは、頭の後ろを指で触って、その指をペロッと舐めて、確かにピーナツバターであることを確認した後、Oh, man! I thought I got it all! と言っています。
I thought I got it all! を直訳すると、「俺はそれを全部ゲットした(とった)と思ってたのに!」みたいなことですね。
ピーナツバターは全部(ふいて)とった、と思ってたのに、まだ残ってたのか、と言っていることがわかります。
そばにあったタオルで頭の後ろをごしごし拭いているジョーイに、レイチェルは、How...? How? と尋ねていますね。
How? は「どのようにして?」ということですから、「何をどんな風にしてて、頭の後ろにピーナツバターがついたりしたのよ?」と尋ねていることになるでしょう。
どうしてそんなところにつくのか全くもってわかんない、という気持ちから、How?... Ah, how? のように2回尋ねるのがまた面白いですね。

顛末を尋ねられたジョーイは、状況を説明し始めます。
「俺はピーナツバタースムージーを作ってたんだよ」と言って、I couldn't find... のセリフを言っています。
前から順番にイメージすると、まずは「俺はこの小さなプラスチックのやつを見つけることができなかった」になりますね。
this little plastic thingy と言いながら、ト書きにあるように「プラスチックのものを掲げて」いますが、それはミキサーの白い蓋の中央にさらにはめ込む感じの透明な物体のことでした。
ト書きの後の、that goes in the top of the blender は、前の this little plastic thingy にかかっており、「この小さなプラスチックのやつ」を、関係代名詞 that を使ってさらに詳しく説明していることになります。
goes in the top of the blender は、「ブレンダー(混ぜるもの、日本語で言うところの「ミキサー」)の上に入る」というところなので、「ミキサーの上にはまる」と表現していることになるでしょう。
英語の語順としては、「この小さなプラスチックのやつが見つからなくて」と言いながら実物をレイチェルに見せ、「それって、ミキサーの上に入る部品なんだけどさ」と言いながら、実際に白い蓋の上にはめ込んでみせている、という流れになります。
このように、関係代名詞で情報を追加している感覚が英語っぽいところですね。

次の、And I thought, "Well, how important can that be?" Right? Turns out, very! について。
how important can that be? を直訳すると、「それ(見つからないその透明プラスチック部品)がどれほど重要になりうると言うんだ?」というところでしょうか?
「どれほど重要だっての?」→「そんなに重要なわけない、重要なはずがない」という反語のニュアンスですね。
Turns out, very! も直訳してみると、「(結果)〜だとわかる、非常に(だと)」という感覚になるでしょう。
つまり、「そんなに重要ってことないだろ」と軽く考えて、その透明プラスチックなしで使ってみたところ、「使ってみたら、そのプラスチックが非常に重要(very important)であるとわかった」と言っていることになります。
そのセリフを聞くことで、「頭の後ろにピーナツバターがついていたのは、蓋にはめ込む小さな部品をつけずに使って、ミキサーの中身が飛び出てしまったから」という一連の流れがわかる、という仕組みですね。
「蓋に部品をつけなかったから、中身が飛び出た」的な表現は一切ありませんが、「大事じゃないと思ってたら、すっごく大事だとわかった」というセリフでそのことがわかってしまう、というのが、セリフとしてとても洒落ていて、面白いなと思いました。

また、Turns out, very! という短い表現だけで「足りてしまう」ところが、ものすごくネイティブの英語っぽくて、実にかっこいいなぁ〜と思うわけです。
日本人の口からはなかなか出てこない表現だなぁ、と。
「どれほど・どんだけ重要だって言うんだ?」という反語の後なので、「その important の度合(how important)が、very important だったとわかった」と表現している、important は言わずに、very だけでその how の度合を言っていることがわかる、ということですね。
how important? という問いに対する答えが、very (important) だったということで、それを Turns out, very! だけで表現しているところが、ネイティブの会話っぽいと思うわけです。

あまりにもバカバカしいことを言っているジョーイを見て、レイチェルはジョーイに聞こえない感じの独り言で、Wow, definitely just Drake. と言っています。
definitely は「明確に、はっきりと」「間違いなく、紛れもなく」ということで、just にも「ちょうど、まさに、まさしく」「まったく、本当に」という意味がありますので、definitely just のように2つ重ねることで、「まさしく」という意味をより強調しているニュアンスになるのかな、と思います。
これは前回の記事のシーンで、「レイチェルはジョーイが好きなんじゃなくて、ドレイクが好きなのよ」とモニカに言われたことに対する、自分の中での答えですね。
ミキサーを完全に蓋することなく回して、髪の毛にピーナツバターをつけちゃった、お子ちゃまのようなジョーイを見て、「夢の中でキスしたいと思ったのは、やっぱりジョーイに対してじゃなくて、ドレイクに対してだった」ということを、自分の中で確認した感覚です。

「ドレイクの件はどんな感じに進んでる? どんな感じにいってる?」と聞かれて、ジョーイは、「あんまりうまくいってない」と答えます。
レイチェルに「私が見たシーン、良かったのに!」と言われても、「明日撮影するものについて、不安を感じてる」とジョーイは言うのですが、それに対するレイチェルの返事が面白いですね。

is this that thing you do when you say you're bad so I'll give you a compliment? を前から順番にイメージすると、「これはあなたが(普段よく)やる、あのこと[例のこと]?」、when 以下は「あなたが”俺はひどい”と言って、それで私があなたに賛辞(褒め言葉)を与える時の」になるでしょう。
つまり、「自分のことを良くないと言うことで、私から褒め言葉を貰おうとする、あなたがよくやる例のあの手口?」みたいにレイチェルは言ったことになりますね。
そんな風に言われて、ジョーイも、「まぁ、ちょっとね」と答えるのですが、その後、「本当に不安なんだ」と正直な気持ちを述べています。

I have to make it convincing that I'm in love with Olivia. の convincing は「説得力のある、なるほどと思わせる」という形容詞ですね。
動詞 convince は「人を納得させる」という他動詞ですから、現在分詞で「人を納得させるような」という意味から、そういう形容詞として使われることになります。
make it convincing that は、that 節を it という仮目的語として置いた形で、つまりは、that 節の内容を、なるほどと思わせなければならない、と言っていることになります。
ですから、「俺がオリヴィアに恋している[オリヴィアを愛している]ということを、なるほどと思わせなければならない」→「俺がオリヴィアを愛していると、みんなが納得するような演技をしなければならない」「ドレイクは本当にオリヴィアに恋している、と視聴者に思ってもらえるような演技をしなければならない」ということですね。

レイチェルはそんなことが何が大変なのよ、とでも言うように、So? 「だから?」と言うのですが、ジョーイは So を受ける形で、「だから… 俺はそういう演技を今までしたことがないんだ(だからうまくできるか心配なんだ)」と返します。
レイチェルは、「そんなに難しいはずないわよ」と言って、「今までに(誰かに)恋したこと、(誰かを)愛したことあるでしょ?」と言っています。
そう言われたジョーイは、言葉に詰まりながら、just once 「1回だけ」、with you 「君に(恋したことがある)」と答えます。
with you と言った時の寂しそうなジョーイの顔が何だかとっても切ないですね。
過去記事、冗談だ。うまい冗談だったわ フレンズ8-16その6 で、レイチェルに恋してしまったジョーイが、勇気を振り絞って告白するけれど振られてしまった、というシーンがあったように、「君のことを好きになったことがあるけど(あれは振られてしまったし)」みたいに言われたことになるわけで、その当事者のレイチェルにしてみれば、ひたすら気まずいことになってしまいますね。
それで、this could be a little awkward. 「これはちょっと気まずいことになりそう」と言い、I'm just gonna blow past it. と言います。
blow past というフレーズは、手持ちの辞書には載っていなかったのですが、blow「吹く」+ past「過ぎて、通り越して」ということですから、むりやり日本語にすると、「吹き過ぎる、吹き飛ばして過ぎる」という感覚になるでしょうか。
DVDの日本語訳では、
(字幕)気まずいから今のは流すわ/(音声)あそう。気まずい感じになりそうだから、今のは流すわね
と訳されていましたが、「(聞かなかったものとして、そこにこだわらないで)流す」という感覚が確かに近いと思いました。


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posted by Rach at 15:25| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月07日

心理学の授業を2つとった フレンズ9-19その3

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[Scene: Central Perk. Monica and Rachel are sitting on the sofa]
セントラルパーク。モニカとレイチェルがソファに座っている。
レイチェル: Can I ask you a question? (質問していい?)
モニカ: Yeah. (ええ。)
レイチェル: Have you ever had any... weird, romantic dreams? (奇妙な、ロマンティックな夢って見たことある?)
モニカ: Let me think. Oh, when I was younger, I used to dream that I got married to Mayor McCheese. And on our wedding night, I ate his head. (考えさせて。あぁ、私がもう少し若かった頃、マックチーズ市長と結婚した夢をよく見たものだわ。それで結婚式の夜に、私は彼の頭を食べたの。)
レイチェル: Okay. Well, this is like that... in no way. I had a...I had a dream last night that I wanted to kiss Joey. (わかった。そうね、これはそういう感じ…とは全然違うの。私は昨日の晩、ジョーイにキスしたいと思う夢を見たのよ。)
モニカ: Wow, you mean like "kiss him" kiss him? (まぁ。それって「彼にキスする」って感じで彼にキスするってこと?[冗談のキスじゃなくて、マジのキスってこと?])
レイチェル: Oh, yeah! I mean, that was pretty intense. (えぇ、そうよ! ほら、それってかなり情熱的だったのよ。)
モニカ: What do you think brought than on? (何がそんな夢を見させたと思う?[どうしてそんな夢を見たんだって思う?])
レイチェル: I don't know! I mean, maybe that's something to do with the fact that I saw him do a love scene yesterday. (わからないわ! ほら、多分、あのことと関係あると思うのよ、私が昨日、ジョーイがラブシーンを演じるのを見たって事実とね。)
モニカ: A love scene? With who? (ラブシーン? 誰との?)
レイチェル: Olivia. (オリヴィアよ。)
モニカ: Olivia? I thought she was marrying Connor?! (pause) Oh, right. Real life more important. (オリヴィアですって? 彼女はコナーと結婚するんだって思ってたのに?! [間があって] あぁ、そうよね。実生活の方がもっと重要よね。)
レイチェル: So do you think that my dream means anything? (それで、私の夢は何か意味があると思う?)
モニカ: I don't know. I mean, you saw him do a love scene. So maybe you don't have a thing for Joey. Maybe you have a thing for Drake. (どうかしらね。ほら、あなたは彼がラブシーンを演じるのを見た。だから多分、あなたはジョーイのことが大好きなんじゃない。多分ドレイクのことが大好きなのよ。)
レイチェル: Ah! Well, it was Joey reading Drake's lines in the dream. (あぁ! そうね、(私がキスしたいと思ったのは)夢の中でドレイクのセリフを読んでいるジョーイだったもの。)
モニカ: Of course it was! Trust me, when it comes to psychology I know what I'm talking about. I took two psych classes in college. (もちろんそうだったでしょうよ! ほんとよ、心理学のこととなると、私の言うことに間違いないわ。大学では心理学の授業を2つとった[受けた]んだから。)
レイチェル: You took the same class twice. (あなたは同じ授業を2回とったんでしょ?)
モニカ: It was hard! (難しかったの!)
レイチェル: I know. (そうね。)

レイチェルはモニカに、「奇妙な(変な)ロマンティックな夢って見たことある?」と尋ねています。
「考えさせて」と言ったモニカは、「私が今より若かった時(もう少し若かった時)、Mayor McCheese と結婚した夢を見たものだった」と言っています。
when I was younger というのは、when I was young とは少しニュアンスが異なりますね。
when I was young なら「私が若かった時」、when I was younger なら「私が今より若かった時」となります。
when I was young と表現した場合、I am old. 「今は自分は年である、老いている」ことを示唆してしまうように思います。
日本語で「私が若かった時」と表現した場合でも、(現在もまだ若い)若者が使うと何だか変な感じに聞こえるのと同じ感覚だと思うのですね。
「自分は今でも、young の範疇にいるけれど、その自分が今より年が若かった時」と表現したい場合には、今回のように when I was younger 「私が今よりも若かった時」と比較級 younger を使えば良い、ということになるだろうと思います。

今より年齢が若い頃(数年前)、こんな夢をよく見ていたものだったわ、と言ったその夢の内容は、「私が Mayor McCheese と結婚した夢」。
Mayor McCheese は、日本語では「マックチーズ市長」などと訳されているようで、英語で Mayor McCheese または日本語で「マックチーズ市長」の名前で画像検索すると、そのキャラクターの画像がたくさんヒットします。
名前の通り、頭がチーズバーガーのキャラクターです。
青色のタスキにマクドナルドの M の黄色いマークが入っていて、その M に続ける形で、(M)AYOR (市長)と文字が入っている画像がいくつかあったので(黄色い M だけのものもありましたが)、それがそのキャラクターの特徴の一つだったりするのかな、とも思います。

「マックチーズ市長と結婚する夢を見た」というモニカは、さらに続けて、「結婚式の夜、私は彼の頭を食べた」と言っています。
頭がチーズバーガーなので、その頭を食べてしまった、という夢だったわけで、まるで「僕の顔をお食べ」のアンパンマンの世界ですね^^
レイチェルが「奇妙でロマンティックな夢」のことを尋ねたので、モニカは「ある人と結婚する」というロマンティックな夢の話をしたわけですが、結局、「色気より食い気」みたいなオチになっているところが、モニカの夢らしいところだと思います。

this is like that... in no way. の in no way は「決して〜ない、少しも〜ない」なので、「これ(私が今から話そうとしている夢)は、それ(あなたが今語った夢)のよう…では全然ない」みたいに表現したことになるでしょう。
that の後に、少し間があって、in no way が続いていることから、「これはそんな感じ」と一瞬言ったようにみせておいて、最後に、「ってことはまったくない」と否定語をつけてひっくり返したような感覚になりますね。

その後レイチェルは、自分が見た夢についてモニカに語ります。
I had a dream last night that I wanted to kiss Joey. は、「私は昨晩ある夢を見た、その夢は、私がジョーイにキスしたいと思った夢だった」という感じでしょうか。
that は、「〜という」という意味の同格の that で、a dream that I wanted to kiss Joey 「私がジョーイにキスしたいと思った夢」になるわけですが、last night という時を表す言葉を、文の最後に持ってくると、had a dream の方にかかるのか、wanted to kiss の方にかかるのかがはっきりしないので、「昨晩ある夢を見た」と先に last night を言っておいてから、a dream の同格として、that I wanted... を続けた文章の形になっている、ということですね。

それを聞いたモニカは、Wow と驚いて、you mean like "kiss him" kiss him? と言っています。
直訳すると、「それってつまり、「彼にキスする」って感じで彼にキスする、ってこと?」みたいになりますが、要は、「友達として軽くキス、または冗談としておふざけ的にキス」とかじゃなくて、「好きな相手にキスする、っていう感じの本格的なキス」ってこと? と尋ねた感覚になるでしょう。
リアルなキス? 真剣なキス? みたいなことですね。

そう言われたレイチェルは、「えぇ、そうなの!」と言って、あれ(あの夢の中のキス)は、かなり intense だった、と言っています。
intense は「激しい、強烈な」と訳されることが多いですが、今回のような恋愛の場合は「熱情的な、情熱的な」という訳語の方がぴったり来るように思います。

What do you think brought than on? の bring on は「〜を引き起こす、もたらす」という意味なので、「何がそれを引き起こしたと、あなたは思う?」ということですから、「どうしてそんな夢を見たと思う?」のように、その夢を引き起こすことになった原因を尋ねていることになります。

レイチェルは、「わからないわ」と言いながらも、「多分、私が昨日、ジョーイがラブシーンをするのを(演じるのを)見たって事実と何か関係があると思う」と言っています。
その言葉を聞いて、モニカは、「ラブシーン? それって誰との?」と尋ねます。
レイチェルはスタジオで先に収録を見ているわけですが、モニカはまだテレビでそれを見ていないからそんなシーンやそんな展開を知らない、ということですね。
ラブシーンの相手役はオリヴィアだと聞いて、モニカは、「オリヴィア? 彼女はコナーと結婚するんだと思ってたのに!」と驚きの声を上げます。
が、その後、間があって、「えぇ、そうね。リアルライフ(現実の生活、実生活)の方がより重要よね」と言うことになります。
レイチェルが変な夢を見ちゃって、、とモニカに相談しているのに、ソープオペラの展開の方に興味津々になってちゃだめよね、と自分に言い聞かせている感じですね。

レイチェルが「私の夢には何か意味があると思う?」とモニカに意見を尋ねると、モニカは、have a thing for という表現を使って、「多分あなたは、have a thing for Joey じゃなくて、have a thing for Drake なのね」みたいに言っています。
この have a thing for というのは「〜が大好きである、〜に特別な感情を持っている」という意味。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
have a thing for somebody/something : (informal) to like someone or a type of person or thing very much.
例) Claudia has a thing for older men.

つまり、「ある人や、あるタイプの人やものが、非常に好きであること」。例文は、「クラウディアは年上の男性が大好きである」。

ちなみにこの例文で、older men と出ていますが、今日の記事で触れた young/younger の違いと同様に、これも old man 「老人、老けた人」が好きなのではなくて、older man 「自分より年上の人」が好き、という意味になるでしょう。
-er のあるなしの違いだけなので、あまり意識せずにスルーしてしまいがちかもしれませんが、比較級が出てきた場合には「何と比べての比較」なのかをいうことを意識したいところですね。

モニカの意見を聞いたレイチェルは、「確かにそうね!」と同意した様子で、it was Joey reading Drake's lines in the dream. と言っています。
見た目が何となく、It is 〜 that... の強調構文に似た感じがしますが、よく見ると that がないころからもわかるように、これは強調構文ではなく、「(それは)夢の中でドレイクのセリフを読んでいるジョーイだった」という意味になります。
it was の it は、今話題にしているもの、レイチェルが頭の中に描いているものを指している感覚で、「あなたはジョーイが好きなんじゃなくて、ドレイクが好きなのよ」と言われたら、確かに「(夢の中で私がキスしたいと思った相手は)ドレイクのセリフを読んでいるジョーイだった」と言っている感覚になるでしょう。

モニカの推理が当たったような形になったので、モニカは、Of course it was! 「もちろん、そうだったでしょうよ」と得意げに言って、心理学のこととなると[心理学にかけては]、I know what I'm talking about. と続けます。
I know what I'm talking about. を直訳すると、「私が話していることを(私が何を話しているかを)私はわかっている」ということなので、「よくわかった上で話をしている、私の言うことに間違いはない・確信がある」と言っていることになるでしょう。
よく似た表現の、I know what I'm doing. だと、「私は自分のしていることがわかっている」→「わかった上でやっている、自分の判断・行動に自信がある」という意味になりますね。

そんな風に「心理学については自信があるのよ」と言った後、「(だって)私は大学で、心理学の授業を2つとった(受けた)」と言っています。
履修科目として、心理学の授業を2種類とった、と言っている感じですが、レイチェルに、「(2つとったと言ってるけど)それって、同じ授業を2回受けたんでしょ」と指摘されてしまいます。
モニカが、「難しかったの!」と言ったことで、その指摘が図星だったとわかるのですが、「得意だから2つも授業をとった」のではなくて、「一度単位を落としたから、また授業を受けないといけなかった」ということがわかるオチになるわけですね。


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posted by Rach at 13:40| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月04日

そうは書いてない。私がそう言ってるの フレンズ9-19その2

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俳優のジョーイが出演しているドラマで恋愛シーンがあり、友人としてスタジオ見学していたレイチェルは、その情熱的な恋愛場面に釘付けになってしまっていました。
その後、「話の続きが知りたい」というレイチェルに、ジョーイは台本を渡して、「俺のセリフ読みの相手役になって」と頼みます。
そうして二人で台本を読み合わせしているところ。
「妹が囚われの身で、私には彼と結婚するしか道はなかった」という相手役のセリフに対し、
ジョーイ/ドレイク(役): So, what about us? Everything we feel for each other? (それで、俺たちはどうなの? お互いに対して俺たちが感じることの全ては(どうなるの)?)
レイチェル/女優(役): It's over! You have to accept that. (終わったのよ! あなたはそれを受け入れないといけないわ!)
ジョーイ/ドレイク: How can I? Knowing I'll never hold you in my arms again, or touch your skin or feel your lips, knowing I'll never make love to you? How can I accept that... I can never kiss you again when it's all I can do not to kiss you right now? (どうやってそんなことができる? 君を俺の腕の中に抱いたり、君の肌に触れたり、君の唇を感じたりすることがもう二度とできないと知っていながら、君と二度と愛を交わすことができないと知っていながら? 君に二度とキスできないということをどうやって受け入れることができる? 俺にできることは、今君にキスしないでいることだけだと言うのに。)
レイチェル: (pause) Kiss me. ([間があって] キスして。)
ジョーイ: What? (何?)
レイチェル: Kiss me. (キスして。)
ジョーイ: Ah, Rach, it doesn't say that! (あー、レイチェル、そんなこと(脚本には)書いてないよ!)
レイチェル: No, I'm saying it. (いいえ、私が(そう)言ってるの。)
ジョーイ: But, but-- (でも、だけど…)
レイチェル: Just... don't talk. (she kisses him) (ただ…もう話さないで[黙って]。 [レイチェルはジョーイにキスする])
[Scene: Rachel's bedroom]
レイチェルの寝室。
レイチェル: (waking up) Ehhh, aw! (pause). Well, that's new! ([目が覚めて] あー! [間があって] まぁ、今のは新しいわね[新手(あらて)ね。斬新ね]!)

「私には彼と結婚するしか道はなかった」という相手役のセリフに対し、ドレイクは、「俺たちのことはどうなの? お互いに対して感じている全ては?」と言っています。
彼との間のことはそうだとしても、君と俺がお互いに抱いているこの気持ちについてはどうなるの? ということですね。
レイチェルが、「終わったのよ。あなたはそれを受け入れないといけないわ!」と言うと、ドレイクは、How can I? 以下の、非常に長いセリフを言います。

How can I? は、How can I accept that? ということで、that は It's over. 「(私たちのことは)終わった」を指していることになるでしょう。
「俺たちはもう終わった、なんてことを、どうやって俺が受け入れることができるんだ? そんなこと、俺に受け入れられるはずがないじゃないか!」という反語表現ですね。
Knowing は、How can I accept that, knowing... という分詞構文のニュアンスで、「〜ということを知りながら、二人の別れ・二人の終わりをどうやって受け入れられるって言うんだ?」という感覚になるでしょう。
Knowing I'll never... again は、「俺がもう二度と〜できないと知りながら」になりますね。
二度とそうすることはできない内容として、最初に、hold you in my arms, 次に、touch your skin, feel your lips という表現が続いています。
順番に訳すと、「君を俺の腕(の中)に抱く」「君の肌に触れる」「君の唇を感じる」となります。
ロマンティックなセリフという観点で、これらの表現を見てみると、ただ hold you 「君を抱く(ことができない」と言うよりも、hold you in my arms 「俺の腕に抱く(ことができない)」という方が、切なさがより強く出るように思います。
touch your skin の touch は主に「手で触る(さわる)、手で触れる(ふれる)」という意味で、ここでもまさにその通りの「手で触れる」という意味で使っていることになるでしょう。
feel your lips の feel も「手で触る、手で触れる」という意味がありますが、ご存知の通り、「触れる」以外にも「感じる」という意味としてよく使われる言葉ですよね。
このセリフでは、「身体(の部位)で感じる」という感覚で使っていて、キスすることで、自分の唇で君の唇を感じる、という意味で使っていることになるでしょう。
対象となる部位によって、動詞を使い分けているところが、ロマンティックだな、と思うわけですね。

knowing I'll never make love to you? は、「君と二度と愛を交わすことがない(愛を交わすことができない)と知りながら?」になります。
make love to 「(人)と愛を交わす」というフレーズは、sleep with のようなダイレクトな表現よりも、抽象的できれいな表現で、このような美しい恋愛シーンにおいては、よりロマンティックさが強まりますね。

次の How can I accept that... I can never kiss you again when it's all I can do not to kiss you right now? という長めのセリフについて。
この文章の基本構造は、How can I accept that A, when B ? で、とりあえず前から直訳してみると、「A ということをどうやって受け入れられるというのだろう? B である時に」となりますが、このような文脈で when が出てきた場合には、when を「なのに」というような逆接で訳すとしっくり来る場合も多いです。
また、特に今回の場合は、以下の研究社 新英和中辞典の語義が、よくあてはまるように思います。

when 【接】=…を考える[思う]と
How can you convince him when he will not listen? 耳を傾けようとしないのにどうして彼を説きつけられようか


この例文は、How can you... when...? の形になっていて、今回のセリフの How can I accept that A, when B ? の形とよく似ていますね。
上の例文が、「…のに(…を考えると・思うと)どうして〜することができようか」のように訳されていることを考えると、今回のセリフも、「B (という状態)なのに[B であるという状態を考えると・思うと]どうして A であることを受け入れることができようか」と訳すことができると思います。
when というのは「〜する時」と訳されることが多いですが、その when が表すものは「同時性」であると私は思っていて、そのため、文脈によっては、「〜なのに、〜であると考えると」と訳した方がしっくり来る場合もある、ということなのでしょう。

A と B に該当する部分を改めて訳してみると、A の I can never kiss you again は、「俺が君に二度とキスできない」ということで、B の it's all I can do not to kiss you right now は、It is C to (do). 「〜することは C である」という、形式主語の構文になります。
do not は don't ではなく、it's all I can do / not to kiss you のように、do と not の間に切れ目が入る感覚ですね。
To (do) is C. 「〜することは C である」のように主語が to不定詞になった文章を、主語が長くなるのを避けるため、it を形式主語として置いて、to不定詞を後ろに回した形となります。
今回は、その to不定詞が、not の付いた not to do の形(not to kiss...)になっているため、通常の形式主語の文章よりもわかりにくくなっているかもしれません。
つまり、B のセリフは、「今、君にキスしないこと(not to kiss you right now)が、俺ができる全てのこと(all I can do)である」という構造になります。
「俺ができる全てのこと」=「俺にはそれしかできない」ということですから、「俺にできることは、今君にキスしないことだけ」と言っていることになります。
「俺にできることは、〜しないことだけ」というのは、一風変わった表現ですが、「〜しないことしかできない」というのは、「〜することが俺にはできない、俺には許されていない」と言っていることになるでしょう。
今の俺にできるのは、ただ「キスしないでいる」ということだけ、と表現することで、今の俺は君に対してキスという行為をすることができない、ということを表現しているわけですね。

when を使って「〜だというのに」と表現することで、「君を目の前にした今も、君にキスすることができないというのに、これから先も二度とキスすることはないという事実をどうやって受け入れろっていうんだ」と言っていることになります。
DVDの日本語音声(吹替)では、「もう君にキスできないし、今もキスを我慢するしかないなんて」と訳されていましたが、言っている内容はまさにそういうことで、when の「〜だというのに」というニュアンスを出して訳すと、「今もキスを我慢するしかないというのに、もう二度と君にキスできないということをどうやって受け入れろと?」という感じになるでしょう。

そんな情熱的なセリフを、ドレイク役として読んでいるジョーイですが、レイチェルは、ジョーイが、knowing I'll never make love to you? のセリフを読んでいるあたりから、うっとりした顔になっています。
セリフの練習であることを忘れたかのように、気持ちが入り込んでしまっている感じです。

「もう二度と君にキスできないってことをどうやって受け入れることができる? 君を目の前にしている今も俺は君にキスできないっていうのに、、」とジョーイが言うのを聞いていたレイチェルは、しばらく間を置いてから、Kiss me. と言います。
それを聞いたジョーイも、しばらく間を置いてから、What? と言っていますね。
そのジョーイの What? の言い方から、「ドレイク役としてセリフを読んでいるのではなく、素(す)のジョーイがそう言っている」ことがわかるので、レイチェルが言った、"Kiss. me." という言葉は、脚本に載っていたセリフではない、脚本には書いていないことをレイチェルが言った、ということがわかるわけです。
観客や視聴者には、台本の内容はわかりませんので、レイチェルが Kiss me. と言った瞬間には、「レイチェルは台本の続きを読んでいるんだろう」と思えるのですが、ジョーイが「え?」と驚いた顔で What? と言った時に初めて、「Kiss me. なんてセリフは脚本には書いてない」ことがわかる仕組みになっているのですね。

ジョーイが What? と言っても、レイチェルはもう一度、Kiss me. と言っています。
その次のジョーイの it doesn't say that! は、「それ(脚本)はそんなこと言ってない」→「その脚本にはそんなセリフ書いてない」という意味になります。
このように say は、「(本などが)〜と書いてある」という意味で使われますね。

No, I'm saying it. は「いいえ、私がそれを言っているの」ということですから、これはまさに「言う」の意味で、「脚本には Kiss me. なんて書いてないよ」と言ったジョーイに対して、「Kiss me. は(脚本を読んでるんじゃなくて)私自身がそう言ってるの」と返したことになります。

日本語だと、「本にはそんなこと”書いて”ないよ」「いいえ、私がそう”言って”るの」となりますが、英語ではどちらも同じ動詞 say で表現されるということで、そのことが「脚本じゃなくて、私自身がそう言っている」という対比を際立たせることにもなりますね。

「私が”キスして”って言ってるの」ということですから、「キスして」と言われたことになるジョーイは、「でも…」と言葉に詰まっています。
Just... don't talk. は、「ただ(もう)話さないで」で、そう言ってレイチェルは、ジョーイの顔を手で挟んで、自分からジョーイにキスすることになります。
衝撃の展開に、観客からも「おぉ〜」というどよめきのような歓声が上がっていますが、そんなどよめきが上がった直後に、画面がレイチェルの寝室に切り替わり、白いタンクトップ姿で一人で寝ているレイチェルが驚いて飛び起きる様子を映します。
そのシーンが映し出されたことで、「レイチェルがジョーイにキスしたのは、レイチェルの夢の中の話だった」ということ、つまりは「夢オチ」だったことがわかるわけですね。

飛び起きたレイチェルは、Well, that's new! と言っています。
直訳すると、「さっきの(今の)は新しい」ということで、つまりは、「今見た夢は(これまでにない)新しいタイプのものね、斬新だわ」と言っている感覚になるでしょう。
DVDの日本語字幕では、「新手(あらて)の夢ね」と訳されていましたが、まさに「新手」というニュアンスがぴったりですね。
「ロマンティックなセリフを読み合っているうちに、私(レイチェル)の方からジョーイにキスしてしまう」という内容について、自分が見た夢ながら「思いがけない展開だった」と驚いているのがよくわかるセリフです。

今回のこの夢オチは、レイチェルの寝室が映るまでは「夢オチかもしれない」というような気配はほとんど感じられませんでした。
レイチェルがジョーイのドラマのスタジオ見学に行って、ロマンティックなシーンを演じるジョーイにうっとりと見とれていた、というシーンがあったため、二人きりで情熱的なセリフを読み合わせしているうちに、レイチェルに恋愛感情に似た気持ちが芽生えてしまう、、というのも、あり得るかもと思わせる展開になっていたからでしょう。
二人がキスした時に、観客も視聴者も「えーっ?!」となったはずですが、そのキスシーン自体はあまり長くはなく、すぐに寝ているレイチェルのシーンに移行したので、驚きの時間はそれほど長くはなかった、という感じですね。
「夢オチ」だというネタばらしが、ちょっと早すぎたような気もして、せっかくの「観客がどよめくほどの衝撃の展開」だったので、あともう1秒くらい長くキスシーンを見せてからのぉ〜オチ、でも良かったんじゃないかなぁ、、などと個人的には思ったりもしたのですが^^

ジョーイが言っていたセリフも、レイチェルの言った言葉、No, I'm saying it. Just... don't talk. も、どちらもとてもロマンティックですし、そういう表現にうっとりできればできるほど、夢オチとわかった後のレイチェルのセリフ、Well, that's new! が面白く感じられる気がしますね。


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posted by Rach at 14:29| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月02日

俺ほどには良くなかったけどね フレンズ9-19その1

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シーズン9 第19話
The One With Rachel's Dream (シュガー・ハイ・ジャーニー)
原題は「レイチェルの夢の話」


俳優のジョーイは、ソープオペラ Days of Our Lives に、ドクター・ドレイク・ラモレー役で出演中なのですが、とてもロマンティックな恋愛シーンが出てくるため、ジョーイはレイチェルに、「俺がうまく演技できているか、スタジオに見に来て欲しい」と頼みます。
スタジオに行ったレイチェルは、最初はジョーイの同僚の俳優にミーハーな対応をしていたのですが、ジョーイの恋愛シーンが始まると、ジョーイの演技に目が釘付けになってしまいます。
そんなスタジオ見学があった、しばらく後のシーン。
[Scene: Joey's apartment]
ジョーイのアパートメント。
レイチェル: Hi! (はーい!)
ジョーイ: Hey! (やあ!)
レイチェル: Joey, I gotta tell ya, I have been thinking all day about that scene you did. I mean, you were amazing! (ジョーイ、あなたに言わなくちゃ[これだけは言わせて]、私、一日中、あなたが演じたあのシーンについて考えていたの。ほら、あなたは最高だったわ!)
ジョーイ: Oh, you know, the writing was good. And the director's good. And... and my costar's good. But they're not as good as me! (あぁ、ほら、脚本が良かったんだよ。それから監督が良かった。それに…それに共演者が良かった。でも、それらは全部、俺ほどには良くなかったけどね![でも(それらよりも)俺が一番良かったけどね!])
レイチェル: God, you have to tell me what happens tomorrow! (あぁ、明日(ドラマの中で)何が起こるか教えてよ。)
ジョーイ: Ow, I'm just going over the script now! You wanna read lines with me? (おぉ、ちょうど、俺は今、脚本を読み返してるところなんだ! 俺と一緒にセリフを読みたい?)
レイチェル: Me? Oh, I am not an actress. (私が? あぁ、私は女優じゃないし。)
ジョーイ: Oh, all right, I can ask Monica. (じゃあ、いいよ、モニカに頼めるし。)
レイチェル: Oh screw her! That part is mine! (まぁ、モニカなんてだめよ! その役は私のものよ!)
ジョーイ: Right. (pause) Okay, so just from the top of the page right here. (わかった。[間があって] オッケー、それじゃあ、ちょうどここのページの頭から。)
レイチェル: Okay. (pause) (acting) Hello, Drake. I'm surprised to see you here. (わかった。[間があって] [演技しながら] こんにちは、ドレイク。あなたとここで会うとは驚きね。)
ジョーイ/ドレイク役(Joey/Drake): I can't believe you married him. (君が彼と結婚したとは信じられないよ。)
レイチェル/女優役(Rachel/actress): Well, what choice did I have? He was keeping my sister in a dungeon! (私にどんな選択肢があったというの? 彼は私の妹を地下牢に閉じ込めていたのよ!)

ジョーイは、スタジオで見たジョーイの演技に対して、まだ興奮冷めやらぬ様子で、家に戻ってくるなり、「あなたが演じたあのシーンについて、私、一日中ずーっと考えてたの」と言っています。
あのシーンが、一日ずっと頭から離れなかった、ということですね。
あなた、最高だったわ! と言われたジョーイは、絶賛されて照れた様子で、脚本(the writing)、監督(the director)、costar(共演者)が良かったんだ、と謙遜しているのですが、その後、But... のセリフを、満面の笑みと大きな声で言っています。
But they're not as good as me! を直訳すると、「でも(今俺が挙げた)それらは、俺ほどには良くなかった!」ということですね。
あのシーンが良かったのは、脚本、監督、共演者のおかげだけど、何より良かったのはやっぱり俺(の演技)だったよな! と自慢げに言っていることになります。

you have to tell me what happens tomorrow! は、have to のニュアンスを出して訳すと、「(あのシーンの続きで)明日何が起こるかをあなたは私に教えてくれなきゃだめよ」みたいな感じになるでしょうか。
あのシーンがすごく良くて、その続きが気になってしょうがないんだから、どうなるか絶対教えて! みたいな感じですね。

ジョーイは手に脚本を持っている状態で、「ちょうど、今、脚本を読み返してるところだ」と言い、「俺と一緒にセリフを読みたい?」と尋ねています。
台本の練習に付き合って、と言われたわけなので、レイチェルは、「私が? 私は女優じゃないしぃ〜」みたいに、もじもじと遠慮するような言葉を述べるのですが、ジョーイが、「じゃあいいや。モニカに頼めるし(モニカに頼むとするか)」みたいに言うので、さっきのもじもじとは打って変わった強い調子で、"Oh screw her! That part is mine!" と叫ぶことになります。
Screw her! は、少し前の記事、フレンズ9-18その3 に出てきた (So) screw you! と同様に、その人に対して怒りを表した表現となります。
今回の場合は、「彼女が何よ! 彼女なんかダメよ! 彼女なんかほっときなさいよ!」みたいになるでしょうか。
That part is mine. の part はこの場合は「(ドラマの)役」という意味ですね。
その役はモニカにはやらせないわよ、ジョーイの相手役は私のものよ! と言った感覚になります。

レイチェルが乗り気になったところで、ジョーイは「じゃあページの頭から」と言って、レイチェルに台本を読ませます。
ジョーイは自分のセリフはもう頭に入っているようで、レイチェルが読むセリフに合わせて、自分のセリフを挟んで行くことになります。

レイチェルは台本通りにセリフを読んで行きます。
「あなたとここで会うとは驚きだわ」と言うと、ドレイクは「君が彼と結婚したなんて信じられない」と返します。
what choice did I have? は、「私にどんな選択肢があったの?」ということですから、「私には、彼と結婚する以外の選択肢はなかったの」と言っていることになります。
その後、He was keeping my sister in a dungeon! というセリフを読むことになりますが、a dungeon という言葉を発した後、レイチェルは声には出さないものの「あー!」と言っている顔になり、ものすごく驚いた表情をしています。
「ストーリーがどうなるか知りたい」と言って、台本の読み合わせに付き合っているわけなので、レイチェル自身の発言を声に出しては台無しになってしまう、という思いから、「声には出さず、口の動きで伝える」という行為(これは、動詞の mouth というしぐさに当たります)で表現しているわけですね。

「ダンジョン」は、ゲームなどでよく聞く用語で、日本語としてもメジャーな言葉になっていますが、日本のゲームでは「(地下)迷宮」のような意味で使われているようですね(私はゲームに疎いので、ゲーム用語はあまり知りません)。
英語の意味は、上に訳したように、地下牢という意味で、ここで改めて、英英辞典の語義を見てみると、
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
dungeon : a dark prison that is below the surface of the earth, especially under a castle, used in the past
つまり、「地表の下(地下)にある、暗い牢獄、特に城の下にあり、過去に使われたもの」。

「彼と結婚したのは、彼が私の妹を地下牢に幽閉していたから」というのは、「私と結婚すれば妹を地下牢から出してやる」という交換条件を出されたことが想像されるのですが、「地下牢」という言葉が出てくるところに、「日常とかけ離れた、奇想天外でドロドロした設定が多いソープオペラ」っぽい部分がよく出ていると思いました。


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posted by Rach at 15:19| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする