2015年11月30日

過去によく間違えたから フレンズ9-24その6

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ロスの同僚のチャーリーは、「ジョーイと別れた」とロスに話します。
「ジョーイと私は違い過ぎる」(We're so different.)ということ以外にも、他の理由があると言ったチャーリーは、I started to realize that I was having feelings for someone... else. 「誰か他の人に対して、好きな気持ちを持っていると気づき始めた」と言うのですが、ちょうどその話をしている時に、他の教授たちがやってきます。
毎回恒例として、基調講演者はプールに投げ込まれることになっていて、基調講演者であるロスを見つけた他の教授たちは、ロスをプールに投げ込もうとします。
一緒にいるチャーリーも含め、君たち二人まとめてプールに投げ込むという手もある、と言われ、ロスはチャーリーと一緒に、その場を逃げ出しました。
その後のシーン。
[Scene: Hotel's bar. Ross is running to Charlie trying not to be seen with two cocktails in his hands. She's hidden behind a huge plant]
ホテルのバー。ロスは手に2つのカクテルを持ちながら、見つからないようにチャーリーのところに走って行く。チャーリーは大きな植物の後ろに隠れている。
チャーリー: They are still looking for us? (彼ら(他の教授たち)はまだ、私たちを探してる?)
ロス: Yeah. The bartender said that they split up into two search parties. The herbivores and the carnivores. Oh, look out. (あぁ。バーテンダーが言ってたよ、彼らは2つの捜索班に分かれた、って。草食班と肉食班だ。あぁ、気をつけて。)
(Three paleontologists walk by and Ross hugs Charlie trying not to be seen)
3人の古生物学者が近くを通りかかる。ロスはチャーリーが見えないように[見つからないように]、チャーリーをハグする。
ロス: I don't think they saw us. (僕らは見つからなかったと思うよ。)
チャーリー: I don't think they did. (私もそう思うわ。)
(They realize that they are hugging closely and he draws back)
自分たちが接近してハグしていることに気づき、ロスは後ろに下がる。
チャーリー: Hum, so, I started to tell you something earlier, hum... (pause) There was another reason that I realized it was time to end it with Joey. I kind of realized I... was starting to have feelings... for someone else. (あの、それでさっき私はあることを言いかけたんだけど… [間があって] ジョーイとの関係を終わりにする時だと気づいたのには、もう一つ理由があったの。気づいたっていうか… 私が(特別な)気持ちを持ち始めてるってことに… (ジョーイではない)他の誰かに対して。)
ロス: (apparently unruffled) Oh. Can I... can I ask who? ([一見、涼しい顔をして] あぁ。それが誰か尋ねてもいい?)
チャーリー: I think you know. (あなたはわかってると思うけど。)
ロス: I think I know too, but I've been really wrong about this stuff in the past, so.... (僕もわかってると思うけど、でも、過去にこういうことについてはよく間違えてきたから、だから…)
(Charlie kisses Ross, they stop for a moment and then he kisses her back)
チャーリーはロスにキスをする。二人はしばらく止まって(固まって)から、彼は彼女にキスを返す。
ロス: I'm sorry, we... we can't. (ごめん。僕たちは(こんなこと)できない。)
チャーリー: All right. All right. (そうね。わかった。)
ロス: I mean, you just went out with my best friend, you know? I just think it'd be a really, really bad idea. (pause) Or-or not! I mean-- (they kiss passionately) (つまり、君は僕の親友と付き合っていたばかりだろ? そういうことはほんとにほんとにいけない考えだと思うんだ。[間があって] もしくは、もしくは、そんなことない![いけない、ってことはない!] つまり… [二人は情熱的にキスする])
(Joey walks in and sees Ross and Charlie kissing. He gives a faint, rueful smile, then he seems to recollect something and suddenly he moves back to Rachel's room. He knocks on her door and she opens)
ジョーイが歩いてやってきて、ロスとチャーリーがキスしているのを見る。ジョーイはかすかな、悲しそうな微笑みを浮かべ、それから、何かを思い出した様子で、突然、レイチェルの部屋に戻る。ジョーイがレイチェルの部屋のドアをノックすると、レイチェルがドアを開ける。
レイチェル: What? (何?)
(Joey says nothing, but enters the room and kisses her. They are kissing passionately only to stop for a brief "oh" from Rachel. They continue their passionate kiss and Joey closes the door with his foot and it shuts in the camera's "face". And that's the end of the ninth season.)
ジョーイは何も言わずに部屋に入り、レイチェルにキスする。二人が情熱的なキスをした後、いったんキスをやめて、レイチェルが一言 oh と言うが、また情熱的なキスを続け、ジョーイが足でドアを閉め、カメラの目の前でドアは閉まる。そしてそれが第9シーズンの終わりとなる。


私たちを追いかけている教授たちは、まだ私たちを探しているかしら? とチャーリーが尋ねると、ロスは、「彼らは2つの捜索班に分かれた、ってバーテンダーが言ってた」と答えます。
split up into two search parties は「(集団が)2つの捜索グループに分かれた」ということで、日本語の「二手に分かれる」という感覚ですね。

The herbivores and the carnivores. について。
herbivore は「草食動物」、carnivore は「肉食動物」という意味。
自分たちを追いかけている教授はみんな古生物学者たちで、ロスと同じように恐竜を研究している学者たち、という設定なのでしょう。
それで二手に分かれる場合にも、研究対象の違いで分かれることになり、1班は草食恐竜を研究しているグループ、もう1班は肉食恐竜を研究しているグループとなった、というような、恐竜に絡めたオチになっている、ということですね。
herbivore や carnivore という単語そのものは日頃見かけないかもしれませんが、まずは一つ目の herbivore については、herb は「ハーブ、草」なので、何となくピンと来た方もいたかもしれません。
carnivore の方も、carnival 「カーニバル、謝肉祭」を連想させますが、carne というのがイタリア語で「肉」(meat)という意味なんだそうです。
こちらも、カーニバル(謝肉祭)の語源を知っていた方なら、「肉」に関する言葉だとわかったかもしれませんね。
恐竜の研究をしているロスが、「草」「肉」関係の単語を言っていれば、「草食恐竜」「肉食恐竜」のことかな、という連想も働くように思うので、この単語そのものズバリを知っていなくても、音の感じでわかることも可能なセリフだったと言える気がします。

その教授たちが近くを通りかかったので、ロスは見つからないように、チャーリーを引き寄せます。
I don't think they saw us. を直訳すると、「彼らが僕たちを見たとは、僕は思わない」ですから、つまりは、「僕らは彼らに見つからなかったと思う」と言っていることになります。
チャーリーもそれに同意した後、二人はお互いが密着していたことに気づき、少し離れて、気まずさから逃れるようにカクテルを飲みます。

チャーリーは、先ほど言いかけた話の続きとして、「少し前に私はあなたにあることを言おうとしていた」と言った後、「ジョーイとのこと(関係)を終わらせる時だと私が気づいた、もう一つ(別の)理由があった」と言って、I kind of realized... のセリフを言っています。
kind of は「〜のような、〜みたいな、〜っていうか」のように、言葉の断定を避けるニュアンスですね。
「私は他の誰かに対して(特別な)気持ちを持ち始めていた、っていうことに気づいた、っていうか、、」みたいなニュアンスになります。

ト書きの apparently unruffled について。
apparently は「どうやら」という訳語で訳されることが多いですが、ここでは「一見したところ・見たところ(では)」という感覚が近いですね。
ruffle は「くしゃくしゃにする」という他動詞で、「人(の心など)をかき乱す、いら立たせる」という意味にもなります。
ですから、unruffled は「かき乱されないで」という意味となり、すなわち、「落ち着いて、平穏で、冷静で、涼しい顔で」というような意味になるのですね。
「ジョーイとは違う、別の誰かを好きになり始めてる」と言いながら、チャーリーはロスを見つめているので、ロスもそれが自分のことだとはわかっているわけですが、そこで素直に嬉しそうな顔をしたり、照れたりするのではなく、一見、平静を装って、「それって誰のことか、尋ねてもいいかな?」と、「他の誰かが今の時点ではわからない」ような様子を見せている、他人事のようにその言葉を聞いているふりをしているわけですね。

そんな風に言われたチャーリーは、ダイレクトにそれがロスであるとは言わず、I think you know. 「あなたはわかっている(それが誰のことか知っている)と私は思う(けど)」のように言っています。
「あなただって、わかってるくせに(私の口からはっきり言わせたいの?)」みたいな気持ちですね。
そう言われたロスは、「僕もわかってると思うけど」と言った後、but I've been really wrong about this stuff in the past, so.... と続けます。
wrong about は「〜について間違う・誤解する」なので、「僕は過去に、こういうことについてよく誤解してきたから」と言っていることになります。
「僕に気があるのかと期待したら、別の男が好きだった」みたいな経験をしたことある、という話で、「僕は初対面でチャーリーが好きになったのに、チャーリーは僕ではなく、ジョーイを選んだ」ということも、このセリフと繋がっている感じですね。

「多分、チャーリーは僕のことを言ってくれてるんだと思うけど、いつもみたいに僕が誤解してるだけだと困るんで、、」みたいにロスが言ったことになるので、チャーリーは、自分からロスにキスすることで、その答えを教えます。
チャーリーにキスされた後、少しの間があり、ロスもチャーリーにキスを返すのですが、ロスは「ごめん。僕らはこんなことできない(こんなこと、しちゃいけない)」と言います。

you just went out with my best friend は、「君はちょっと前まで、僕の親友と付き合っていた(ばかり)」という感覚ですね。
僕の親友と付き合って、さっき別れたばかりなのに、その直後に僕たちがそういう関係に進もうとするのは、悪い考えだ、いけないことだ、とロスは諭すように言います。
ですが、その後、しばらくの間があった後、やはり拒みきれなかった様子で、or not! と言っています。
or not は、その前の「(二人が付き合おうとすることは)悪い考えだ」に続く言葉として、「もしくは、悪い考えじゃない」と、前言撤回していることになりますね。
そう言って、今度はロスの方から、情熱的なキスをします。

その直後にジョーイがそこに歩いてきて、ロスとチャーリーのキスを目撃することになります。
それ以降は、ほとんどト書きでの説明になりますが、その中にも、勉強になる表現がたくさん含まれていますので、いくつか注目してみたいと思います。
a rueful smile は「悲しげな微笑み」、recollect は「思い出す、回想する」ですね。
別れたばかりの元カノが、他の男性と、それも自分の親友であり、彼女にお似合いだろうとジョーイ自身も思っているロスと、キスしているところを見ると、やはり、「悲しげな微笑み」を浮かべることになってしまうでしょうね。
そんな二人の姿を見て、「何かを思い出し」、突然、レイチェルの部屋に戻る、とありますが、先ほどのレイチェルとの話の中で、「レイチェルの元彼のロスに対して、こんなことはできない」と言ったけれど、そのロスが自分の元カノとキスしているのを見て、ジョーイの中で何かが吹っ切れた、という描写ですね。

その後、ト書きにあるように、ジョーイはレイチェルの部屋を訪れ、ドアを開けたレイチェルに何も言わずキスをします。
ドアが閉まるシーンのト書きでは、it shuts in the camera's "face" の表現が面白いですね。
in someone's face は「(人の)面前(めんぜん)で」という意味で、it shuts in his face であれば、「彼の面前でドアが閉まる」という意味になりますが、この場合は、閉まるドアの前にいるのは人ではなくて、シーンを映しているカメラなので、「そのカメラの面前でドアが閉まって、中の様子がわからなくなる」というのを、in the camera's "face" 「カメラの”面前”で」と擬人っぽく表現しているわけですね。

ジョーイがレイチェルにキスして、カメラの面前でドアが閉まってしまう、、というのが、ト書きに書かれている通り、「第9シーズンの終わり」となります。
各シーズンの終わりには、「次はどうなるんだろう〜?」とハラハラしてしまう「クリフハンガー」状態で「来シーズンに続く、、」となることが多いですが、今回のものも、ものすごく次が気になってしまいますよね。

、、ということで、今回の記事でシーズン9は終了し、次回から、シーズン10に入ります。
フレンズは次のシーズン10で終了しますので、シーズン10がファイナル・シーズンとなります。
幸せな気持ちで、ファイナルのシーズン10に入ることができることを、とても嬉しく思っております。
ここまで続けて来られたのも、読んで下さり、応援して下さる読者の皆様のおかげです。本当にありがとうございます!

シーズン9までお読み下さり、ありがとうございました。
次回から入るシーズン10は、全部で18話あります。残り18話も、全力で頑張りますので、引き続きシーズン10でも、どうかよろしくお願いいたします(^^)


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posted by Rach at 14:55| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月26日

頭の中では一度もノーと言ったことない フレンズ9-24その5

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「レイチェルはジョーイを男性として好きである」ことがジョーイ本人にわかってしまい、ジョーイもレイチェルのことが好きなものの、「こういうことはいけないよ」と必死に止めようとしています。
そう言われても、レイチェルはあきらめがつかないらしく、
レイチェル: Why, why not? (どうして、どうしてダメなの?)
ジョーイ: Because, look, no one wants this to happen more than me, okay? (in a trembling voice) I have gone over this moment in my head a hundred times and not once did I ever say no! (sighs) I couldn't do it to Ross! (だって、ほら、俺よりそれを望む人なんていないよ[俺が一番、そうなって欲しいと思ってるよ]。[震える声で] 俺はこの瞬間を、頭の中で100回も繰り返してきた、そして、ノーと言ったことなんて一度もないんだ! [ため息をついて] ロスに対してそんなことはできないよ!)
レイチェル: But that wasn't gonna stop you before! (でも、以前は、ロスのことがあなたを止めることにはならなかったでしょ!)
ジョーイ: I know, I know! But I've thought about it a lot since, and it just wouldn't be right. (painfully) I'm sorry. (わかってる、わかってるよ! でもそれ以来、俺はそのことをいっぱい考えてきた、そしてそういうのは正しくないと思うんだよ。[苦しげに] ごめんよ。)
レイチェル: (regretful) I'm sorry too. (they look at each other sadly, then she recollects, and puts her hands over her eyes) OH GOD! I shouldn't have said anything! ([後悔している様子で] 私もごめんなさい。[二人はお互いを悲しげに見つめて、それからレイチェルは思い出し、目の上に手を乗せる] なんてこと! 私は何も言うべきじゃなかったのに!)
ジョーイ: NO! No-no-no-no-no-no! Hey! Hey, we'll be fine! Li... Hey. Like you said, it's no big deal! (そんなことないよ! ないないない! ねぇ! ねえ、俺たちは大丈夫だよ。君が言ったように、大したことない!)
レイチェル: It's not a big deal! (大したことないわ!)
ジョーイ: No big deal! (全く大したことない!)
レイチェル: It's so not a big deal! (ものすごく、大したことない!)
ジョーイ: Yeah! I'll see ya later! All right, hey. (そうだよ! じゃあ後でね。よし。)
レイチェル: Okay, great. (いいわ、良かった。)
(They shake hands, he walks out and shuts the door, then seems to change his mind, moves to open the door, than changes his mind again and leans over the door. Just then, Rachel opens the door)
二人は握手し、ジョーイは部屋から出て行き、ドアを閉める。それから気持ちが変わった様子で、ドアを開けようと動くが、また考えを変えて、ドアにもたれる。ちょうどその時、レイチェルがドアを開ける。
レイチェル: Okay-- (あの…)
(Joey falls backwards into the room)
ジョーイは後ろ向きに、部屋の中に倒れる。
レイチェル: AAAHHHH! (ああーーー!)
(Joey hurriedly stands up, arms akimbo, gives her an embarrassed look and walks away)
ジョーイは急いで立ち上がり、手を腰に当てて、レイチェルに恥ずかしそうな顔をして、歩いて去る。

「レイチェルと俺とが、恋愛関係になるとか、付き合うとか、そういうのは絶対だめだ!」とジョーイが必死に否定するので、レイチェルは「どうしてだめなの?」と理由を問うています。
Why? に対して、定石通りの Because... で理由を述べようとしているジョーイですが、because 以下で語られた内容は、直接の理由というよりは、まずは今の自分の気持ちがどういうものであるかを、レイチェルに説明しようとしている感じですね。

no one wants this to happen more than me, okay? は、no one という否定語と more than という比較級を組み合わせて、「〜(という人)より…する人はいない」と表現することで、「〜という人が一番…する」と最上級を表わす仕組みですね。
拙著「読むだけ なるほど! 英文法」の p.162 でも、『「否定+比較級」で「最上級」を表わす』という項目で、そのような例文をいくつかご紹介しています。

否定語と比較級の意味をそのまま出して直訳すると、「俺よりも、このことが起こって欲しいと思う人間は誰もいない」になりますね。
「俺よりもそのことをより(強く)願う・欲する人間はいない」ということはつまり、「俺が一番そうなって欲しいと願っている人間である」ということですね。
this 「このこと」というのは、ジョーイとレイチェルが、友達から恋愛関係に進むことを指し、「二人がそういう関係になっちゃダメ?」とレイチェルに聞かれて、「絶対にだめだ!」と言っている、まさしくこの俺が、一番そういう関係になりたいと願ってるんだよ、とまずは言っていることになります。
そうなりたいと願ってるのは、誰よりこの俺なんだ、ということですね。

その後の、I have gone over... のセリフが、何とも切ないですよね。
go over は「繰り返す、読み返す、見返す、思い返す」のような感覚ですから、I have gone over this moment in my head a hundred times は、「この瞬間を自分の頭の中で、100回、繰り返してきた」と言っていることになるでしょう。
レイチェルに「私もジョーイのことが好きよ」と言われる瞬間を、何度も頭の中で繰り返しイメージしてきた、ということですね。

後半の not once did I ever say no! について。
not once は「一度も〜しない」というニュアンス。
once は「一度」という副詞なので、否定文で使うと、「ただの一度も〜しない」という意味になります。
このセリフは、否定語の not once が前に出た形になっており、否定語が前に出たことで、後ろの文が倒置になっています。
このような否定語句の倒置については、数研出版「基礎と完成 新英文法」の p.533 「倒置」の項目で、「強調のための倒置 <否定語句+V+S>」として説明されています。
今回と同じような「否定の副詞語句が文頭に置かれた形の倒置」としては、以下の例文が挙げられています。
In no way can John be held responsible. 「どう見てもジョンの責任を問うことはできない」。

否定語句が前に来たため倒置になった構文としては、No sooner A than B 「AするやいなやBする」の構文もありますね。
その構文については、研究社 新英和中辞典の以下の説明がわかりやすいと思います。

no sooner…than…=[接続詞に用いて] …するとすぐ、…するやいなや (比較:as soon as よりも文語的)
He had no sooner arrived than he fell sick.=No sooner had he arrived than he fell sick. 「彼は到着するやいなや病気になった」
(用法:no sooner が文頭にくる時には倒置される)


今回のジョーイのセリフも、「たったの一度だって、ノーと言ったことなんてない」のように、強調のために not once が文頭に来ることで、後ろの文章が倒置されていることになります。

頭の中で何回もこういう場面を想像してきたけど、ノーと言ったことは一度もない、ということはつまり、答えはいつもイエスだった、と言っているわけですね。
それなのに、実際には今はこうしてノーと言わなければならない理由として、I couldn't do it to Ross! 「ロスに対して、俺はこんなことできない」とジョーイは言っています。

それを聞いたレイチェルは、But that wasn't gonna stop you before! と返します。
that は直前のジョーイの発言を指しており、「そのこと(ロスに対してそんなことできない、ということ)は、前にはあなたを止めることにはならなかった」ということですね。
前に私に告白してくれた時も、ロスのことが気になっていたはず、それでもあの時は告白してくれたのに、どうして今回はダメなの? というところでしょう。

ジョーイは、I know! 「そうだよ、わかってるよ」と言って、「あれ以来、そのことについてたくさん考えてきた。ただそういうことをするのは正しくないって思うんだ」と言い、苦しそうに「ごめん」と謝ります。
レイチェルも「私もごめんなさい」と謝り、その後、I shouldn't have said anything. と言っていますね。
shouldn't have said は「(あの時)何も言うべきではなかったのに(私は言ってしまった)」という感覚で、言わなくてもいいことを言ってしまった、あなたのことが好きとか言うんじゃなかった、と後悔しているニュアンスになります。

Like you said, it's no big deal! は、「レイチェルが言ったように、大したことない[大ごとじゃない]!」ということですね。
大ごとにするようなことじゃないから、お互い気にしないでおこう! というように、二人は big deal であることをとにかく否定するセリフを重ね、二人が握手した後、ジョーイは部屋を出て行きます。
ト書きにあるように、ドアを出て行った後も、ジョーイはドアの外で葛藤しています。
ジョーイが悩みながらドアにもたれていると、中からレイチェルがドアを開けたので、ジョーイはドアにもたれた状態のまま、後ろ向きに部屋の中に倒れます。
レイチェルは、あー! と声を上げるのですが、ジョーイはすっくと立ち上がり、むっとした顔のままで、そのまますたすたと去って行ってしまいます。

ト書きの arms akimbo は、「両手を腰に当ててひじを張って」というしぐさ。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
akimbo [adjective] :
(with) arms akimbo
with your hands on your hips so that your elbows point away from your body

つまり、「ひじが体から突き出すように、手を腰に当てること」。

見事に倒れてしまったことは恥ずかしいけれど、今、レイチェルに何も言えないジョーイとしては無言でそのまま去るしかなかった、、ということですね。


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posted by Rach at 15:07| Comment(4) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月24日

興味津々、おさるのジョージと同じくらい フレンズ9-24その4

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ここ1か月くらい、ジョーイに対して好きという気持ちを持っていた、二人のことをずっと考えてばかりいた、とジョーイに告白したレイチェル。
以前、レイチェルに告白するものの振られてしまっていたジョーイが、「そんな気持ちでいたことをずっと俺に黙ってたなんて一体レイチェルは何やってんだよ!」と混乱した様子で言うと、
レイチェル: I don't know, I'm not trying to do anything. It's just, we have such a good time when we're together, you know? And I mean, aren't you just a... little curious... (insinuating) what that would be like? (わからないわ、何もしないように努力してるのよ。ただ、私たちが一緒にいると、とっても楽しい時間を過ごすでしょ? だから、あなたもちょっとだけ興味ないかしら… [ほのめかすように] それがどんな感じかってことに?)
ジョーイ: Uh, am I curious? I mean, I'm as curious as... as... George!! (あー、俺に興味があるかって? 俺は同じくらい興味あるよ…ジョージと同じくらいね!)
レイチェル: (puzzled) Who? ([困惑して] 誰?)
ジョーイ: Curious George! You know, the monkey and the guy with the yellow hat! (キュリアス・ジョージだよ! ほら、あのサルと、黄色い帽子の人!)
レイチェル: Oh, yes, of course. I remember him! (あぁ、そうね、もちろんよ。彼のことは覚えてるわ!)
ジョーイ: Yeah, he had a paper route. (あぁ、彼は新聞配達してたよね。)
レイチェル: Yeah, he did! (smiling) Oh, see, this is what I'm talking about! (えぇ、してたわ! [微笑んで] ほら、私が言っているのはこういうことなのよ!)
ジョーイ: No, I know, yeah I know. We're great! But, Rach, no, this... this can't happen! (いや、わかってる、わかってるよ。俺たちは最高だ! でも、レイチェル、だめなんだ、こんなことはいけないよ。)
レイチェル: But can it... just... happen a little bit? (でも、ちょっとだけでもだめ?)
ジョーイ: (charmed, but then recoiling) NO, NO! It can't happen at all! ([うっとりするが、その後、ひるんで] だめだ、だめだ! 少しでもだめだ!)

レイチェルは、「(自分でも何やってるのか)よくわからないわ」と言って、「何もしないようにしようと努力している」とも言っています。
It's just, we have such a good time when we're together, you know? は、「ただ、私たちが一緒にいると、とっても楽しい時間を過ごすでしょ?」というところですね。
二人でいるといつも楽しいわよね、ということです。
aren't you just a... little curious... what that would be like? は、音のまとまりごとに意味を取ると、「あなたはただ、ちょっとした興味がないかしら? … それがどんな感じだろうか? ということに」になるでしょう。
that 「それ」というのは、「私たちが、男女として付き合ったら」ということですね。
二人で一緒にいると、いつもとっても楽しいんだから、そんな二人が恋人同士になって付き合ったりしたら、どんな感じになるのか、あなたは興味ない? と言っていることになります。

「ちょっとは興味ない?」と問われたジョーイは、「俺が興味あるか、だって?」と言った後、「俺は、同じくらい興味あるよ… ジョージと同じくらい!」と答えます。
突然、ジョージという名前が出てきたので、「そんな友達、知り合い、いたかしら?」という感じで、「それって誰のこと?」とレイチェルが尋ねると、ジョーイの答えが、Curious George だったので、観客も笑っています。
Curious George は、日本では「ひとまねこざる」や「おさるのジョージ」として知られている作品ですね。
今でも、NHK(Eテレ)でアニメが再放送されていたりもします。
原題が Curious George であると知らない場合でも、ジョーイがその後、「ほら、あのサルと、黄色い帽子の人!」と言っているので、そこでピンと来た方もいるかもしれません。
「黄色い帽子のおじさん」は、ジョージの飼い主で、ジョージがとんでもないいたずらをしても怒らない、という、とっても優しいおじさんですね。

curious は「知りたがり屋で、好奇心の強い」という形容詞。
「人間のやることに興味津々で、人の真似(=ひとまね)したがる」ので、Curious George 「知りたがり屋のジョージ、好奇心の強いジョージ」というタイトルになっているわけですが、「二人が付き合ったらどんな感じになるか、興味ない?」と言われたジョーイは、「知りたがりのおさるのジョージと同じくらい、俺も興味津々だよ。どんな感じになるか知りたくて知りたくてしょうがないよ」と言っていることになるわけですね。

過去記事、フレンズ1-21その1 でも、
レイチェル: Let's just say my Curious George doll is no longer curious. (私のキュリアス・ジョージはもはやキュリアス[好奇心旺盛]ではなくなった、とだけ言っておくわ。)
というセリフで使われていました。

レイチェルが、「キュリアス・ジョージね。もちろん覚えてるわ」と嬉しそうに反応すると、ジョーイはその話に乗る形で、he had a paper route. と言っています。
paper route は「紙のルート・経路」ということですが、paper とは「新聞紙」のことで、paper route は「新聞配達のルート」、または「新聞配達」という意味になります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
paper route [noun, countable] : the job of delivering newspapers to a group of homes, or the group of homes you have to deliver newspapers to
つまり、「家のグループ(家々)に新聞を配る仕事、または、新聞を配らなければならない家のグループ」。
語義にあるように、新聞配達という仕事(job)も指すし、新聞を配る対象である the group of homes(家のグループ)も指す、ということですね。

ですから、he had a paper route. というセリフは、直訳だと「ジョージは新聞配達のルートを持っていた」となりそうなところですが、ルートではなく「新聞配達という仕事をしていた」というニュアンスで捉えれば良いのだろうと思います。
ちなみに、Google で「Curious George newspaper」のキーワードで検索すると、Curious George Rides a Bike というタイトルがいくつもヒットしました。
これが、ジョージが新聞配達をする、というお話のようですね。
ウィキペディアではこちら。
Wikipedia 英語版: Curious George Rides a Bike
その Plot の説明にも、He helps a newspaper boy with his route, but... とありますので、新聞配達の少年のお手伝いをしたらしいことがわかります。

上のウィキペディアは、絵本の説明ですが、アニメ版にもこのお話はあるようで、Wikipedia 日本語版: ひとまねこざる の「サブタイトル(アニメ版)」の一覧に、
第26話(シーズン1) 「しんせつなハンドリー しんぶんでーす」(原題:Housebound! Curious George Rides A Bike)
というサブタイトルが出ています。
いかにも、ジョージが新聞配達しました!的な邦題なので、わかりやすいですね^^

「俺だって興味津々だよ、キュリアス・ジョージと同じくらいにね」というセリフから、「そう言えば、ジョージは新聞配達してたよね」という話になり、レイチェルも「そうね、彼、新聞配達してたわね」と嬉しそうに反応した後、Oh, see, this is what I'm talking about! 「あぁ、ねぇ、これが私が言ってることなのよ![私が言っているのはこういうことなのよ!]」と続けます。
一緒にいたら楽しいって私が言っているのはこういうことよ、「ジョージ、新聞配達してたよねー!」「ねー!」みたいに盛り上がれたりする、それが私たちでしょ、みたいなことですね。

ジョーイも、「あぁ、わかってるよ。俺たち(二人は)(一緒にいたら)最高だよ」と言うのですが、「でも、こんなことは起こっちゃいけないんだ![こういうことはだめなんだ!]」と続けます。
そう言われても、すぐには納得できないらしいレイチェルは、「ただ、ちょっとだけでも、だめ?」みたいに、かわいい顔をしてみせます。
「どんな感じになるか、ちょっとだけでも試してみない?」みたいに誘われて、一瞬、ジョーイは嬉しそうな顔をするのですが、やっぱりだめだ! という顔になって、It can't happen at all! 「全くだめ!(ちょっとだけでもだめ!)」と必死に否定することになります。
こういうことはいけないよ、とジョーイが必死に押しとどめようとしているのに、「ちょっとくらいなら、、」とか言っているレイチェルは、いかにもレイチェルっぽいですし、それにグラつきそうになっているジョーイもとても可愛らしいですね(^^)


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posted by Rach at 14:32| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月20日

Dial it down! フレンズ9-24その3

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チャーリーと別れたことを、ジョーイはレイチェルに話します。「どうして俺はいつも間違った女の子ばっかり追いかけちゃうんだろ」というジョーイに対し、レイチェルは「いつも間違った女の子を追いかけてるわけじゃないわ」と言って、「前にジョーイは、私に告白してくれたけど、今では私もジョーイのことが好きよ」ということを伝えようとするのですが、ジョーイはなかなか気づいてくれません。
いったん部屋を出た後、レイチェルの気持ちにようやく気づいたジョーイは、、、
[Scene: Rachel's hotel room. Joey is standing at the door, facing Rachel]
ホテルのレイチェルの部屋。ジョーイはドアのところに立っている、レイチェルと向かい合って。
ジョーイ: You like me? (shuts the door) (レイチェルは俺を好きなの? [ドアを閉める])
レイチェル: (nearly whispering) Okay. Let's not make a big thing about this! ([ほとんどささやくように] いいわ。この件を大ごとにはしないようにしましょう!)
ジョーイ: (shocked) It's a huge thing! ([ショックを受けて] すっごい大ごとだよ!)
レイチェル: Okay, not working with me, Joe! Look, here's the thing. Lately, I have been having thoughts. (pauses) Musings, if you will! (ねぇ、私と話がかみ合ってないわよ、ジョーイ! あのね、こういうことなの。最近、ずっとある思いを持ってて[抱いてて]。[間があって] いうなれば「物思い」ね!)
ジョーイ: Well, for how long? (で、どのくらいの間?)
レイチェル: Oh, only like a month! (あぁ、たったの1か月くらいよ!)
ジョーイ: (outraged) A MONTH?? ([憤慨して] 1か月だって??)
レイチェル: What the... dial it down! (Joey goes to sit on the bed) Listen, okay, and maybe they're crazy thoughts, but sometimes I do. I have, I've been thinking about, you know, us! (looks at Joey, who's totally distraught) Okay, dial it up a little! (何を… 抑えて! [ジョーイはベッドに座りに行く] ねぇ、多分、おかしな考えだろうけど、でも時々、私はそんな風に思うのよ。ずっと、ほら、私たちのことを考えてばかりいるの! [ジョーイを見るが、彼は完全に困惑した様子] いいわ、もうちょっと、テンション上げて!)
ジョーイ: (stands up) Oh, you're right. Okay. I just have one question! ([立ち上がって] あぁ、レイチェルは正しいよ。わかった、ちょっと1つ質問があるんだけど!)
レイチェル: Shoot! (どうぞ!)
ジョーイ: (desperate) What the hell are you doin'??? ([絶望的な顔で] 一体、君は何やってんだよ??)

ジョーイは驚いた顔で、「レイチェルは俺のことが好きなの?」と言い、ドアを閉めます。
レイチェルはささやき声で、「この件については、a big thing (大ごと)にしないようにしましょう」と言うのですが、ジョーイは、big を huge に変えて、It's a huge thing! 「(big どころか) huge なことだよ!」のように返します。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、big の THESAURUS(シソーラス、類語)に、類語として、huge も出ており、
huge/enormous : extremely big
と説明されています。ただの big どころか、「極めて、とても、非常に」 big なことだよ、と言っていることになりますね。

not working with me の work with の基本語義は「〜と一緒に働く」ということですが、ここでは「連動する、連携する」のような意味で使われているように思います。
「そのあなたの発言は、私と連動していない」のようなことを言いたいんだろうなぁ、と。
この部分、DVDの日本語訳は、
(字幕)私の話 聞いてる?/(音声)ちゃんと、話、聞いてる?
となっていました。
レイチェルが「大ごとにするのはよしましょう」と言っているのに、ジョーイが「大ごとだよ」と言っている、レイチェルの発言を聞いていなかったかのようなジョーイのセリフを、そのように言っているわけで、「私が言っていることと、あなたの言っていることはちぐはぐで、全然かみ合ってない」と表現しているように思いました。

here's the thing は「こういうことなの」と、これからあることを説明しようとする時の前置きのフレーズ。
Lately, I have been having thoughts. Musings, if you will! について。
前半は「最近、私はずっと(ある)考えを持っている[持ち続けている]」。
後半の musings は「物思い(にふけること)」という意味。
muse という動詞が「熟考する、物思いにふける」という意味で、それに -ing をつけて名詞にしたものですね。

LAAD では、
muse : [intransitive] to think carefully about something for a long time
on/about/over
例) He mused on how different his life might have been.

つまり、「何かについて長い間、じっくり考えること」。例文は、「彼は、自分の人生がどんなに違っていたかもしれないかということについて、じっくり考えた」。

if you will は、英辞郎では以下のように出ています。
if you will=可能ならば、いうなれば
LAAD では、
if you will : (formal) used when choosing a word to describe something, which you think the person listening may not agree with, approve of, believe in etc.
例) She possessed all sorts of secret wisdom, or magic, if you will.

つまり、「聞いている人が同意したり承認したり信じたりしないかもしれないようなことを述べるために、ある言葉を選ぶ時に使われる」。例文は、「彼女はさまざまな秘められた知恵、いうなれば魔法を持っていた」。

レイチェルが、have been having という「継続を表わす現在完了進行形」を使ったので、ジョーイは「ずっとそういう思いを持ってた、ってどのくらいの期間?」という意味で、for how long? 「どのくらいの間?」と尋ねます。
レイチェルは、大ごとにはしたくない、という気持ちから、「たったの(only)1ヶ月くらいよ」と答えるのですが、それを聞いたジョーイは怒ったように、「1か月だって?」と言っていますね。
ジョーイは以前、レイチェルのことを好きになって告白したけれど振られてしまった、それなのに、「ここ1か月間、レイチェルがずっと俺のことを好きだったなんて、1か月間もそれを黙ってたなんてどういうことだよ!?」という気持ちなのでしょう。

怒っているジョーイを見て、レイチェルは、dial it down! と言っています。
この dial it down というフレーズは、手持ちの辞書には載っていないのですが、ネット上の Macmillan Dictionary の以下のページに、From our crowdsourced Open Dictionary (大勢の人から集められたオープンな辞書より)という形で、以下の語義が載っていました。
Macmillan Dictionary: dial sth down
dial sth down PHRASAL VERB or dial it down
From our crowdsourced Open Dictionary
to reduce the tension or intensity of a situation

つまり、「ある状況のテンション(緊張)や激しさを減らすこと」。

DVDの日本語訳では、
(字幕)抑えて/(音声)ちょっとー。抑えてよ!
となっていましたが、確かにそのような、相手が「うわぁ〜!」と興奮気味になっているところを「抑えて(おさえて)」と言うようなニュアンスなんだろうと思います。
レイチェルのしぐさも、両手を下に下げる動きで、まさに「抑えて」と言っている感じですね。

dial という動詞は、LAAD では以下のように出ています。
dial : to press the buttons or turn the wheel on a telephone in order to make a telephone call
つまり、「電話をかけるために、電話のボタンを押す、またはホイールを回すこと」。
turn the wheel という表現がわかりやすいと思うのですが、dial がそのように「ホイールを回す」という感覚だとすると、「down する(下げる)方向にホイールを回す」というニュアンスから、「テンションが上がっているのを抑える、下げる」という意味になるのも、何となくわかる気がしますね。

「抑えて」と言われたジョーイはベッドに座り、その後、レイチェルが自分の気持ちを話すことになります。

maybe they're crazy thoughts, but sometimes I do. は、「多分、それはおかしな(ばかげた)考えかもしれないけど、でも時々、私は考えるの(考えちゃうの)」みたいなことですね。
they は、その前に言っていた、I have been having thoughts の thoughts を指すでしょう。
私がずっと持っているその思いというのは、おかしな思い(考え)かもしれないけど、と言った上で、sometimes I do. = sometimes I have (those) thoughts. 「時々、私はそういう思いを持つの」と言っていることになるでしょう。
I do. と言った後、I have, I've been thinking... と時制を変えて言い直していますが、I do. の後、I have been thinking のように「継続を表わす現在完了進行形」を用いることで、「そういう考えを持つの。そう、そういう考えをずーっと持ち続けてきたの」とそれが長期間継続していたこと、ずっとそればかり考えていたことを表現していることになります。

thinking about, you know, us! というのは、「ずっと考えてきたのよ、ほら、私たちのことを!」という意味ですが、about us と表現するだけで、「私とあなたにまつわるいろんなことを、あれこれ想像して考えてきた」というのがよくわかる気がします。
「私とあなたのことをずっと考えてきたの。私たちがどうなるか、どうすればいいのか、どうしたいのか、などなど」みたいなことをレイチェルは言っているのですが、さっきまで大騒ぎしていたジョーイは、困惑した様子で、何を言ったらいいかわからない、という顔で黙っているので、レイチェルは今度は、両手を上に上げるしぐさで、Okay, dial it up a little! と言っています。
先ほどの、dial it down の反対語として使っていることは明白ですね。
マクミランには、dial it/sth down は載っていますが、その反対語としての dial it/sth up は出ていませんので、「抑えて」という意味で dial it down を使うことはあっても、その反対の意味で dial it up を使うことは通常はない、と言えるように思います。
「さっきは、下げて、抑えて、って言ったけど、それは撤回するわ。今はもうちょっとテンション上げて」という意味で、dial it down の反対語として、造語っぽく dial it up と言った感覚になるのでしょう。
「アップする方向に、上向きにダイヤルを回せ」ということですから、そういう意味で使っていることはイメージできますね。
DVD日本語訳でも、
(字幕)テンション 上げて/(音声)少し、テンション上げて
となっていました。

レイチェルがどんな気持ちでいたかを聞いた後、ジョーイは「わかった。それで一つ質問があるんだけど」と言っています。
Shoot! は「(じゃあ)話して! どうぞ!」という意味。
それでジョーイが何か具体的なことを質問するのかと思ったら、What the hell are you doin'??? 「一体、君は何やってんだよ?」という、質問とも言えない質問だった、というオチですね。
聞きたいことはいろいろあるんでしょうけれど、ジョーイの頭の中はまだまだ混乱していて、「俺のことを1か月も好きで、それをずっと黙ってたなんて、一体レイチェルは何やってるんだよ? 俺が昔レイチェルが好きだったことを知ってるくせに!」みたいな思いで、それしか言えなかった、ということですね。


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posted by Rach at 16:13| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月18日

いつも間違った子を好きになってるわけじゃない フレンズ9-24その2

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チャーリーと別れたことを、ジョーイがレイチェルに話した後、
ジョーイ: I feel so stupid, you know? Why... why do I keep going after the wrong girls? (すっごくバカみたいな気がする、だろ? どうして俺は間違った女の子を求め続ける[追いかけ続ける]んだろう?)
レイチェル: W-What are you, what are you talking about? (何、何言ってるの?)
ジョーイ: Oh, c'mon. I mean, there's you, then there's Charlie. And it's like.... (sighs) What the hell's my problem? OH! I just.... (He falls back on the bed) (わかるだろ、だって、君がいて、それからチャーリーがいる。まるで… [ため息をつく] 俺の問題って一体何? ああ! 俺はただ… [彼はベッドに寝転ぶ])
レイチェル: Okay. Maybe you're not always going after the wrong girl. (いいわ。多分、あなたはいつも間違った女の子を求めてるわけじゃない。)
ジョーイ: (sitting up again) I'm telling you, Rach, Charlie is not right for me. ([また身体を起こして] 本当だよ、レイチェル。チャーリーは俺にはふさわしくないよ。)
レイチェル: Yeah, I'm not talking about her. (えぇ、私は彼女のことを言ってるんじゃないわ。)
ジョーイ: Well, then, who? The waitress I went out with last month? (gives her a meaningful look) (へぇ、じゃあ、誰なの? 先月デートした、あのウェイトレス? [レイチェルに意味ありげな表情をする])
レイチェル: You know what? Forget it! (ねぇ。今のは忘れて!)
ジョーイ: (stands up) No-no-no-no, no! Who, who are you talking about? ([立ち上がって] だめだめだめだめ! 誰、誰のことを言ってるんだよ?)
レイチェル: No, I-I-I-I don't, I don't. I actually don't know who I'm talking about, so.... (いいえ、違うわ。私は自分が誰のことを言ってるのか実はわかってないのよ、だから…)
ジョーイ: Okay! (わかった。)
レイチェル: Yeah. (そうね。)
ジョーイ: All right, well, I'm gonna see if I can get a room for the night and I'll... I'll see you later! (よし、じゃあ、泊まれる部屋があるかどうか確かめてくるよ。また後でね。)
レイチェル: Yeah, sure. Okay. (えぇ、そうね。オッケー。)
(Joey walks out, while Rachel is pensive. Once he's out of her room, he suddenly realizes who she was talking about and goes back in. He looks at her in disbelief and she looks like she was caught red-handed)
ジョーイは歩いて外に出る、レイチェルは憂いに沈んだ様子。いったんジョーイが部屋の外に出ると、彼は突然、レイチェルが誰のことを話していたかに気づき、部屋の中に戻る。信じられないという顔でジョーイはレイチェルを見る。レイチェルは、現行犯で捕まったような顔をする。

「すっごくバカみたいな気がする」と言って、ジョーイは、「どうして俺は間違った女の子(the wrong girls)を go after し続けるんだろう?」と言っています。
go after は「〜の後を追う、〜を追いかける、〜を求める」という感覚ですね。
どうして俺は、自分に合ってない、ふさわしくない、お似合いじゃない女の子ばっかり、好きになってしまうのかな、ということですね。
「何言ってるのよ?」と言われた後も、「だって、君がいて、チャーリーがいて」と、「自分には合っていない間違った女の子」の例を挙げます。

以前、ジョーイがレイチェルに告白した時、「ジョーイのことは友達として大好きよ、でも…」とレイチェルが振る形になってしまったので、そのことを「レイチェルを好きになったのは間違いだった」とジョーイは今、言っているのですね。
そのように、いったんはジョーイを振ってしまったレイチェルでしたが、その後、レイチェルの方が、ジョーイを男性として意識することになってしまい、今は「ジョーイはレイチェルのことを吹っ切れているが、レイチェルはジョーイと恋愛関係に進みたいという気持ちがありながら、葛藤している」という状態です。
それで、「レイチェルを好きになったのも間違いだった」と言っているのを訂正したくて、レイチェルは「あなたはいつも間違った女の子を求めているわけじゃないわ」と言っているのですね。

そういうレイチェルの意図に、ジョーイは全く気づく様子がなく、「本当に、チャーリーは俺には合ってない、似合いじゃない、ふさわしくない」と言うと、レイチェルは「チャーリーのことを言ってるんじゃないわ」と、また意味ありげな風に言うのですが、そこまで言ってもジョーイはまだ、「先月デートした、あのウェイトレスのこと?」と言って、あの子も全然、俺には合ってなかったよ、という顔をしています。

レイチェルは自分のことだと気づいてもらいたいのに、ジョーイは全然わかってくれないので、レイチェルはあきらめた様子で、 Forget it! 「今のは忘れて!」と言います。

ジョーイには全然ピンと来ないものの、レイチェルが何か言おうとしかけて「もういいわ、忘れて」と言うと、それはそれで気になるのでしょうね、誰のことを言ってるんだよ? とジョーイは頑張ります。
レイチェルは、「私自身も、具体的に誰のことを言ってるかわかってないんだけど、はっきり誰をイメージして話しているわけじゃないの」みたいに言って、とりあえずその質問をかわします。

I'm gonna see if I can get a room for the night は、「その夜(今夜)のための部屋を、俺がゲットできるかどうか見てくる(確かめてくる)」ですね。
ジョーイとチャーリーは恋人同士ということで、二人一部屋を取っていたのですが、別れてしまった以上、同じ部屋に泊まるわけにもいかず、今夜自分が寝るための部屋を取れるかどうか、フロントに行って確かめてくる、と言っていることになります。

この後は、ト書きになりますが、見ていてドキドキするシーンなので(笑)、ト書きの表現も、あわせて解説しておきますね。

Rachel is pensive の pensive は、「憂いに沈む、哀愁を漂わせた」という意味。
「レイチェルのことを好きになったのは間違いだった」と言ったジョーイに対して、「それは間違いなんかじゃなかった。今では私もジョーイのことが好き」というのを伝えるチャンスだったのに、それがうまく伝えられずに、切ない気持ちになっている、という顔ですね。

いったんは部屋の外に出たジョーイでしたが、ふと何かに気づいた様子で、いろいろと考える顔をしています。
ようやく、「レイチェルは自分自身のことを言っていた」ことに気づいたジョーイは、また部屋に戻り、「まさか、レイチェルが俺のことを好きなの?」というような、信じられないという顔でレイチェルを見る(looks at her in disbelief)のですが、それに対してのレイチェルの表情が、なんとも可愛らしいですね(^^)

戻ってきたジョーイに対して、レイチェルは、親指をかんでジョーイを上目づかいに見て、わかっちゃった? みたいな顔をしています。
それをト書きでは、she looks like she was caught red-handed と表現してあるのですが、red-handed は「現行犯で」という意味で、catch someone red-handed は「人を現行犯で捕らえる・つかまえる」という意味になります。
red-handed を直訳すると「赤い手の状態で」という感じになるでしょうか。
この語源については、どこかで読んだ気がするのですが、手持ちの辞書には載っていないので、とりあえず記憶のままに書いておくと、、
「殺人などを犯し、犯人の手が血で赤く染まっているという状態で」というところから、「犯罪直後に犯人を逮捕する」→「現行犯で捕らえる」という意味になる。
という説明だったと記憶しています。
語源はそのように殺人から来たもののようですが、実際の使用例は殺人に限らず、何らかの犯罪で現行犯逮捕された場合に使われるようで、必ずしも「手が赤い状態で捕らえられる」わけではない、ということになります。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
red-handed [adjective]
catch somebody red-handed : to catch someone at the moment when they are doing something wrong
例) The FBI caught the mayor red-handed using drugs.

つまり、「人が何か悪いことをしている瞬間に、その人を捕まえること」。例文は、「FBI は、その市長を、薬物使用で現行犯逮捕した」。

今回のレイチェルの場合は、別に doing something wrong 「何か悪いことをしていた」わけではないのですが、「私はジョーイのことが好きよ」と暗に伝えようとしていたことが、今、そのジョーイにわかってしまった、という瞬間なので、「悪事がバレた」ということではなく、「本心がバレた」ことを、そのように「現行犯逮捕されたような顔」だと表現したことになるでしょうね。


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posted by Rach at 14:19| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月16日

難解な言葉を使う賢い人は退屈 フレンズ9-24その1

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シーズン9 第24話
The One In Barbados - Part 2 (運命のカリビアン・ナイト part 2)
原題は「バルバドスの話 パート2」


パソコンに入れていた、ロスの基調講演の原稿がウイルスによって消えてしまい、それを復元するために、同僚のチャーリーはずっとロスに付き添っていました。
それが無事完成したことで、二人の距離が縮まり、初対面の時からチャーリーが好きだったロスに対して、チャーリーもロスを意識するようになっています。
恋人のチャーリーがロスと一緒にいる間、ジョーイはレイチェルと薬剤師の学会で楽しい時を過ごしていました。
そうやって別行動をしていたジョーイとチャーリーが、しばらくぶりに顔を合わせた時、「チャーリーはロスと」「ジョーイはレイチェルと」それぞれ楽しい時間を過ごしていた、と知って、二人はお互いにとってベストな相手ではないと悟った様子。
その後のシーン。
[Scene: Rachel's hotel room. She is watching the Weather Channel on TV.]
ホテルのレイチェルの部屋。レイチェルはテレビで天気チャンネルを見ているところ。
アレクサンドラ・スティール(Alexandra Steele): (meteorologist) (pointing to the East Coast) All the East Coast is having beautiful weather. In New York, it's 72 and sunny! ([気象学者] [東海岸を指さしながら] 東海岸全ては素晴らしい天気です。ニューヨークでは、華氏72度(摂氏22.2度)で、晴れです!)
レイチェル: Oh! Weather bitch! (turns the TV off) (もう! 天気ビッチ[やな女]め! [テレビを消す])
(Someone knocks on the door)
誰かがドアをノックする。
レイチェル: It's open! (Joey walks in) Hi, Joe! (開いてるわ! [ジョーイが入ってくる] はーい、ジョーイ!)
ジョーイ: (downhearted) Hey. ([落胆した様子で] やぁ。)
レイチェル: (worried) What? Is everything okay? ([心配そうに] 何? 大丈夫?)
ジョーイ: Uh... Charlie and I broke up. (あぁ… チャーリーと俺は別れたんだ。)
レイチェル: Nooooo. Why? (えー? どうして?)
ジョーイ: Oh, well, she said we have nothing in common. (うーんと、チャーリーが言ったんだよ、俺たちには共通点がない、って。)
レイチェル: (laughing) Oh, that's crazy! ([笑いながら] まぁ、そんなのおかしいわ。)
ジョーイ: No, it's not. We have nothing in common! (いいや、おかしくない。俺たちには共通点がないんだよ。)
レイチェル: Yeah, that's true. (そうね、それは正しい。)
ジョーイ: Yeah. I mean, she should be with someone like... Ross! You know, I mean, he uses all those big words too! Man, smart people are dull! (あぁ。ほら、チャーリーは、ロスみたいなやつと付き合うべきだよ! ほら、彼も、ああいう難しい言葉を使うだろ! もう、賢い人って退屈なんだよな!)
レイチェル: (pretending to be offended) Well, hey! ([気分を害したふりをして] ねぇ、ちょっと!)
ジョーイ: (laughing sarcastically) Okay, Rach! ([皮肉っぽく笑いながら] わかったよ、レイチェル!)
(He punches her on her shoulder mockingly, then goes and sits down on her bed)
ジョーイは、からかうようにレイチェルの肩をパンチして、それから彼女のベッドのところに行って座る。

バルバドスは、いったんは晴れたものの、また雨となり、レイチェルは部屋でテレビの天気予報を見ています。
そのテレビの画面には、Today's Forecasts New York Alexandra Steele METEOROLOGIST THE WEATHER CHANNEL と書いてありますね。
The Weather Channel は、アメリカのお天気専用チャンネル。
Alexandra Steele さんの名前で検索すると、以下の Weather Center Live という番組がヒットしました。
スティールさんは、その「ウェザー・センター・ライブ」という番組のアンカーをされていたようですね。
Wikipedia 英語版: Weather Center Live
お天気専用チャンネルの The Weather Channel については、以下。
Wikipedia 英語版: The Weather Channel
その ウィキペディアの In popular culture では、今回のフレンズ9-24 で、レイチェルがこの番組を見ていたことも説明されています。

バルバドスは今、雨なのに、天気予報では「ニューヨーク東海岸は晴れです!」と言っているので、レイチェルは面白くないわけですね。
ニューヨークがお天気であることを、朗らかに伝えているので、レイチェルとしてはつい、彼女に毒づいてしまった、というところですが、実在の人物に、Weather bitch! とか言っているセリフもすごいですね^^

その後、レイチェルの部屋を、ジョーイが訪ねてきます。
落胆した様子のジョーイは、「チャーリーと俺は別れた」と告げています。
理由を聞かれたジョーイが「チャーリーが、”俺たちには共通点がない”って言ったんだ」と言うので、レイチェルは、that's crazy! と返します。
「そんなのおかしいわ」というのは、「ばかなこと言わないで。共通点が全くないなんて、そんなことないでしょう? 何か共通点くらいあるはずよ」というニュアンスですが、ジョーイは「いや、crazy なんかじゃない。(チャーリーが言うように)(確かに)俺たちには共通点がない」と再度強調することになります。
建前的に、「共通点がない、なんてことないわ」と言ったものの、確かにチャーリーとジョーイには全くと言っていいほど共通点がありませんし、ジョーイ本人も認めているので、レイチェルも今度は「そうね」と認めることになります。

she should be with someone like... Ross! は、「彼女は誰かと付き合うべきだ…ほら、ロスみたいなやつと!」という感覚ですね。
big word は「難しい・難解な言葉、もったいぶった言葉」で、チャーリーみたいに、ロスも難しい言葉をいっぱい使うから、二人はお似合いだよ、と言っていることになります。
smart people are dull! は「賢い人々は退屈だ」ですね。

それを聞いたレイチェルは、ト書きにあるように、「気分を害したふりをして」、hey! 「ちょっと!」と抗議する態度を見せますが、ジョーイは皮肉っぽく笑いながら、「わかったよ、レイチェル!」と言って、肩をポンと叩きます。

offended は、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
offended [adjective] : very angry and upset by someone's behavior or remarks
つまり、「誰かの行動や発言によって、非常に怒っている、または憤慨していること」。

ジョーイが言った、「賢い人は退屈だ」という言葉は、賢い人に対する悪口みたいなものなので、レイチェルは自分がそういう人の一人(賢い人)だとでも言うように、「賢い人が退屈だ、なんて失礼ね!」という意味で、Hey! と抗議したわけですね。
ですが、「ロスとチャーリーはいわゆる”賢い人”だけど、レイチェルはそういうタイプじゃないだろ」とジョーイは思っている様子で、「賢い人ぶって抗議しても、レイチェルがそうじゃないって俺にはわかってるからね。はいはい」みたいな感じで、皮肉っぽく笑って、「そんな冗談やめなよ」という感じで、軽く肩をパンチしたことになります。

ジョーイにそういう反応をされたレイチェルは、何だか少し驚いた顔(「失礼ね」というような顔)をしていますので、最初っから冗談で言ったわけでもないのかもしれません。
ト書きでは、「気分を害した”ふりをする”」となっていましたが、「そんなわけないだろ、レイチェル」とつっこまれるのを想定した上で、ジョークとして「賢い人のグループのふりをした」という感じでもないようにも思います。
とりあえずここでは、レイチェルが気分を害したかのような態度を取ったことで、「今の発言は私にとって失礼なものだった」「あなたが批判した人たちのグループに、私も属する」とレイチェルは言いたい、ということがわかればいいということですね。


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posted by Rach at 14:47| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月13日

どこかに向かっていると、未来があると フレンズ9-23その6

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バルバドスまでやってきて、フィービーに Will you marry me? 「結婚してくれる?」とプロポーズしたマイク。
その言葉を幸せそうな顔で聞いていたフィービーですが、その返事は意外にも No! で、みんな驚いています。
フィービー: I love you, but I never needed a proposal from you. I just needed to know that we were headed somewhere, you know, that we had a future. ((私も)愛してるわ、でも私はあなたからのプロポーズが欲しかったんじゃないの。私はただ、私たちがどこかに向かってるって、ほら、私たちには未来があるって、知りたかっただけなの。)
マイク: We can have any future you want. (僕らには、君の望むどんな未来もあるよ。)
(they hold their hands, gazing at each other)
二人は手を繋ぎ、お互いをじっと見つめている。
デビッド: Okay, well, I'm gonna take off. (よし、じゃあ、僕は行くね。)
フィービー: David, I'm so sorry. I'm sorry. (デビッド、本当にごめんなさい。ごめんなさい。)
デビッド: Just so I know, if I had asked first...? (ちょっと知りたいんだけど[参考までに聞いておきたいんだけど] もし僕が最初に君に尋ねていたら…?)
フィービー: Yeah, I might have said yes, but that would've been wrong. (ええ、私はイエスと言ったかもしれないわ。でもそれは間違いだったでしょうね。)
デビッド: Please, you don't have to explain. I mean, perhaps if I hadn't gone to Minsk, things would have worked out for us, and I wouldn't have ruined my career. Or lost that toe to frostbite. It was a good trip! (he leaves) (お願いだから、君はそのことを説明しなくていいよ。ほら、多分僕がミンスクに行かなかったら、物事は僕らにとって良い結果となっていただろう。そして僕は自分のキャリアに傷をつけることもなかったし、凍傷で足の指をなくすこともなかった。良い旅だったよ! [彼は去る])
マイク: Is it okay if I hug you now? (今、君をハグしてもいい?)
フィービー: Oh, yes! (they hug) (ええ! [二人はハグする])
モニカ: (to everybody) Because of our meddling! All right? ([(周りにいる)みんなに] 私たちが口出ししたおかげ、よね?)

フィービーは、マイクのプロポーズに対して No! と言った後、どうしてイエスと言わなかったのかについて語り始めます。
「私もあなたを愛してるわ、でも」と言った後、I never needed... 以下のセリフを言っていますね。
このセリフの構造は、I never needed (A). I just needed (B). 「私は A が欲しかった(必要だった)んじゃなくて、ただ B が欲しかったの」になります。
A は、a proposal from you 「あなたからのプロポーズ」ですね。
日本語ではこのように「プロポーズ」と言いますが、英語では、「求婚する」という動詞が propose で、「プロポーズ、結婚の申込」という意味の名詞は a proposal になります。

フィービーが求めていたことは、needed to know that... で語られていますが、それは「私たちがどこかに向かっていると、私たちには未来があると、ただそれが知りたかっただけ」ということになります。
マイクが、「前の結婚で懲りたから、僕はもう二度と結婚はしない。絶対にその気持ちは変わらない」と言ったことで、フィービーには「二人の未来」が見えなかったわけですね。
今すぐ結婚して欲しいわけじゃないけど、「結婚する可能性はゼロ」と言われてしまったことで、フィービーはマイクとの未来を考えられなくなってしまった、その人と一緒にいてもこの先何も変わらないとわかってしまった、だから別れた、ということでした。

フィービーとしては、「デビッドに取られそうになったからといって、勢いで求婚して欲しくない」という気持ちもあったのでしょうね。
「結婚することをかたくなに拒んでいたあなたが、そこまで言ってくれただけで、今の私には十分よ。この先、結婚する可能性もあるとわかるだけで私は幸せだから」と言ってあげた感じになるでしょう。

「二人に未来があると知りたかっただけ」というフィービーに、マイクは、「僕たちは、君が望むどんな未来をも持つことができる」と言っています。
僕らの未来は、君の望むもの、望む形にしよう、というところですね。

手を繋いで、お互い見つめ合っている二人を見て、完全に敗者となってしまったデビッドは、「僕は行くね[ここを離れるね]」と声を掛けます。
フィービーがデビッドに謝ると、デビッドは「もしあの時、僕が〜していたら」という、もしもの話をしています。
Just so I know は、今回のエピソードの別のシーンにも出てきたフレーズで、過去記事、不適切な冗談言えなかったの? フレンズ9-23その2 で解説しています。
「ただ、僕が知る(ことができる)ように」というニュアンスで、「参考までに知って(聞いて)おきたいんだけど」というような感覚でしたね。

if I had asked first...? は典型的な仮定法過去完了で、「もしあの時〜していたら」というような、「過去の事実とは反対の仮定」を言っていることになります。
実際には、「僕が Will you marry me? と君に ask する前に、マイクがその言葉を言ってしまい、フィービーは No! と返事しつつも、マイクの気持ちを受け止め、二人で未来を歩いて行くと決めた」わけだけど、もしその事実とは異なり、「僕がマイクより先に、結婚してくれる? と君に尋ねていたら(君は何と返事しただろうか)?」と、デビッドは仮定法過去完了を使って問うていることになります。

デビッドの予想通り、Yeah, I might have said yes 「えぇ、私はイエスと言ったかもしれない」という可能性をフィービーは伝えます。
その後、「でも」と続けて、that would've been wrong と答えていますが、どちらも、デビッドの仮定法過去完了の問いかけに合わせた、might have+過去分詞(said)、would have+過去分詞(been)の形を取っていますね。
デビッドが求婚してくれたら、多分私はその時、イエスと答えたかもしれないけど、でもそこであなたのプロポーズを受け入れてしまっていたら、それは間違いだっただろうと思う、と言っていることになります。
こんな風にマイクへの気持ちが残っている状態では、デビッドのプロポーズを受けるべきではなくて、仮に受けたとしても、結局、二人は不幸な結果となってしまったでしょうね、と言っていることになるでしょう。

「あなたのプロポーズを受けたとしても、それは間違いだっただろうと思う」と言われたデビッドは、「どうか、お願いだから(それ以上は言わないで)」というニュアンスで、Please と言った後、「君は(その件について)説明する必要はない。説明してくれなくていい」と言っています。
その後、「多分、僕があの時」(if I hadn't gone...)のように、また仮定法過去完了を使って、「もしあの時こうだったら、こうなっていたかもしれない」ということを語っています。
前から順番に見ていくと、
perhaps if I hadn't gone to Minsk =多分、もし僕が(あの時)ミンスクに行かなかったら
things would have worked out for us =物事は僕たちにとって良い結果となっていただろうに
and I wouldn't have ruined my career =そして僕は、僕のキャリアをダメにすることもなかっただろうに
Or lost that toe to frostbite = Or I wouldn't have lost that toe to frostbite =または、凍傷であの指をなくす(失う)こともなかっただろうに
となります。
work out は「うまくいく、良い結果となる」という意味ですね。
ruin my career というのは、前回のエピソードで、デビッドがフィービーに再会した時に言っていた、「8年間研究を続けて、それが不可能だとわかった」ということを指しています。
frostbite は「凍傷」、lose A to B は「B(病気やケガ)で A をなくす」という意味。
ミンスクという非常に寒い場所にいたので、凍傷になってしまった、と言っているのですね。

It was a good trip! は、今回のこのバルバドスへ来たことについて、そう言っているようですね。
「良い旅行だった。今回の旅行、楽しかったよ」というのを最後の挨拶として、デビッドは去って行ったことになるでしょう。
このセリフについては、その直前に「もしミンスクに行っていなかったら」という話をしていたので、It was a good trip! が「ミンスクに行っていたこと」を指す可能性(ミンスクへの旅は”最高”だった、と、皮肉っぽくわざと good と言っている感覚)もチラッと頭をかすめたのですが、研究のために長年ミンスクに行っていた、そこで長年暮らしていたことは trip 「旅行」とは言い難いと思えますし、ここはやはり、別れ際のセリフとして、「フィービーに告白しようと、バルバドスに一緒に来た今回の旅行」のことを、そのように表現しているのだろうと思います。
他の男性と未来を一緒に生きると決めたフィービーに対しては、恋愛的な気持ちを言葉にすることもできないので、去り際に「今回の旅行は、いい旅行だったよ。楽しかったよ」という挨拶しか言えなかった、というところでしょうか。

デビッドが去った後、マイクはフィービーに「ハグしてもいい?」と言い、二人はハグし、それからキスすることになります。
完全によりを戻した二人を見て、モニカは、レストランにいる人みんなに聞こえるような大声で、Because of our meddling! All right? と叫んでいます。
because of... は「…のために、…のせいで」という意味ですね。
meddle は「干渉する、おせっかいをやく」。
直訳すると、「私たちのおせっかいのおかげ! そうよね?」というところですが、ここで meddle の話をしているのは、今回のエピソードで、チャンドラーがデビッドに要らぬアドバイスをしたことについて、モニカが meddle という言葉を使い、その後、チャンドラーとモニカが meddle について口論しているシーンがあったからです。
解説を飛ばした部分ですので、ここであわせてそのシーンをご紹介しておきますね。

(Chandler walks in)
チャンドラーが歩いて入ってくる。
モニカ: (sarcastically) Well, I hope you're happy! Phoebe's going to say yes to David. See, that's what happens when you meddle in people's lives! ([皮肉っぽく] あぁ、あなたが嬉しいといいけど! フィービーはデビッドにイエスって言うわ。ほら、それが、あなたが人々の生活におせっかいをやく[干渉する]時に起きることなのよね[あなたが人におせっかいやくと、そういうことが起こるのよね]。)
チャンドラー: Phoebe's gonna say yes? That's, that's great! (フィービーはイエスって言うつもりなの? それって、それって良かったじゃん!)
モニカ: No, it's not. B'cause she's still in love with Mike! (いいえ、良くないわ。だって、フィービーはまだマイクを愛してるもの。)
チャンドラー: And there's not chance that will work? (で、それ(フィービーがマイクをまだ愛していること)がうまく行くチャンスってないの?)
モニカ: No, I called him. It's not gonna happen. (ないわ、私、マイクに電話したの。そういうことは起こらないわ。)
チャンドラー: (pointing at her) Oooooooh! Meddler! Meddler! ([モニカを指さして] ああー!! おせっかい(やき)だ! おせっかいだ!)
モニカ: Well, if you hadn't meddled to start with, I wouldn't have had to go in there and meddle myself. Now, no matter how much we meddle, we will never be able to unmeddle the thing that you meddled up in the first place! (そもそもあなたがおせっかいをやいていなければ、私がそこに入って(首を突っ込んで)私自身がおせっかいをやく必要なんかなかった。今は、私たちがどれだけおせっかいをやこうと、あなたが最初におせっかいをやいたことを、おせっかいをやかなかったことにすることは決してできないの!)
チャンドラー: This vacation sucks!! (この休暇は、最悪だな!)

チャンドラーが meddle したこと(おせっかいをやいたこと)を非難していたモニカですが、モニカもマイクに電話したと知って、チャンドラーは勝ち誇ったようにモニカを指さしながら、Meddler! Meddler! と言っています。
meddle + -er で「meddle する人、おせっかいをやく人」ということですね。
俺が余計なおせっかいをやいたって非難してたくせに、モニカ自身がメドラー(おせっかいをやく人)になってるじゃん! と言っているわけです。
そう言われたモニカが、反撃するために早口で言い返していますが、そこでは何度も meddle という単語が使われていることが、このセリフを面白いものにしていますね。


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posted by Rach at 15:35| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月11日

俺ならそんなものを自慢したりしない フレンズ9-23その5

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バルバドスで、デビッドがフィービーにプロポーズしようとしていたその時、マイクが現れ、「フィービーが聞かなければならないことがある(これから僕が言うことを、フィービーに聞いてもらいたい)」と言います。
デビッド: (annoyed) Okay. Would you care for my seat as well? ([ムッとした様子で] わかったよ。(そのうえ)僕の席も欲しい?[僕の席にも座りたい?])
マイク: Actually, yeah, that'd be great. (実は、そうだね、それはありがたい。)
デビッド: Well, that's fair, you've had a long trip. (he leaves his seat to Mike, and stands there looking for a chair. He finally goes to Monica and Chandler's table) (あぁ、それがフェアだよね。君は長い旅をしてきたところだから。[デビッドはマイクに席を譲り、椅子を探しながらそこに立っている。彼は最終的に、モニカとチャンドラーのテーブルのところに行く])
マイク: Phoebe, I love you. I mean, I've missed you so much these last few months. And I thought we were apart for a good reason, but then I suddenly realized that there was no reason good enough to keep me from spending the rest of my life with you. (フィービー、愛してる。この2、3か月、君のことがすっごく恋しかった。僕たちは十分な理由があって別れたけれど、でもその後、気づいたんだ。残りの人生を君と過ごすことができないような十分な理由なんかない、ってことに。)
(Phoebe looks very flattered)
フィービーはとても嬉しそうな顔をする。
マイク: Now, I don't actually have a ring. (今は、実は指輪は持ってないんだけど。)
デビッド: I have a ring. (僕は指輪を持ってるよ。)
チャンドラー: I wouldn't brag too much about that thing, big guy. (俺ならそんなものを、そんなに[必要以上に]自慢したりしないけどな、大物さん。)
マイク: But, Phoebe... will you marry me? (でも、フィービー… 僕と結婚してくれる?)
フィービー: (smiles at him happily for a few seconds before answering) No! ([答える前に、2、3秒、マイクに幸せそうに微笑んで] いいえ![ノーよ!])
デビッド: Uhm... Ha ha! (あー… ハハ!)

Would you care for my seat as well? の care for は「〜が欲しい、〜を欲する」という意味で、Would you care for a drink? 「お飲物はいかがですか?」の形でよく使われますね。
as well は「そのうえ、おまけに」ということですから、「そのうえ、君は僕の席も必要かな?」と言っているニュアンスになります。
デビッドはマイクに、自分がプロポーズしていたところを邪魔されて、「僕の話を先に聞いて欲しい」と言われたわけですが、マイクの要望通り、先に順番を譲ってあげることにしたので、「そのうえ」、この席に座りたいのなら、それも譲ってあげるよ、と言った感覚が、as well に出ていると思います。

マイクはその申し出を、「実は、そうしてくれると(ほんとに)ありがたい」と言って、席に座らせてもらうことになります。
恋のライバルであるマイクに順番も席も譲ったデビッドは、以前からのキャラ通り、本当にお人よしだと思うのですが、その後のセリフもまた、デビッドっぽくて面白いですね。
that's fair, you've had a long trip. は、「それ(デビッドが席に座ること)はフェア(公正)だ、君は長い旅をしてきたんだから」ということ。
NYからバルバドスまで飛んできて、今、到着したばかりの君だから、その君が立ち話をするんじゃ、公正さに欠けるよね、長旅で疲れている君が椅子に座るのがフェアだよね、と言ったことになるわけですね。

席を立ったデビッドが、隣のテーブルのチャンドラーとモニカのところに行った後、マイクは目の前のフィービーに語りかけます。
最初に I love you. という言葉を言って、自分の気持ちは以前と変わらず、今も君を愛していると告げた後、I've missed you so much these last few months. と言っています。
「この(ここ最近の、直近の)2、3ヶ月、僕は君がすごく恋しかった」と現在完了形の継続を使って、君と離れていた数か月、君のことをずっと恋しく思っていた、君がいなくてとても寂しかった、と説明しています。

その後の、And I thought... 以下のセリフは、非常に長い文章になっているのですが、これがマイクが一番言いたかったことであり、マイクがここに来ることを決心した理由でもあるので、前から順番にイメージして、解説していきたいと思います。

And I thought we were apart for a good reason の a good reason は「もっともな・十分な理由」というニュアンスですから、「僕たちは十分な理由があって別れた(離れた)と僕は思っていた」になります。
I thought (A), but then I suddenly realized that (B) という構造は、「僕は A だと思っていたけど、それから(その後)突然、僕は B だと気づいた・わかった」という意味ですね。
I thought 「僕は〜だと思っていた」という「過去形」は、「そんな風に思っていたけれど、実際には違った、違っていることが後で分かった」という流れを示唆しており、今回のマイクのセリフも、その流れ通りの展開になっていることがわかります。

何に気づいたかが、that 以下の there was で説明されていますが、前から順番に意味を取って行くと、
there was no reason =理由はなかった
good enough to =〜するのに十分な、もっともな(理由)
keep me from spending the rest of my life with you =僕が残りの人生を君と過ごさせないようにする
となります。
keep someone from doing は、「人に〜させないようにする、人が〜することを避けさせる」という意味ですね。
自然な日本語として組み立てると、「僕が残りの人生を君と過ごすことができないようにするのに十分なもっともな理由など何もなかった、ということに僕は気づいたんだ」と言っていることになります。

「正当な理由があって別れたと思っていたけど、残りの人生を君と一緒に過ごしちゃいけないなんて理由は何もない、ってことに気づいたんだ」ということで、「どうして大好きな君と離れて残りの人生を過ごさなければいけないのか、そうしなければいけない理由なんて何もないのに」とマイクは言いたいわけですね。

マイクのその言葉を聞いたフィービーは、ト書きにあるように、とても嬉しそうな顔をしています。
「今は実は(プロポーズするための)指輪を持ってないんだけど」とマイクが言うと、横でそれを聞いていたデビッドが、マイクの方に近づいて、I have a ring. 「僕は指輪を持ってるよ」と、少し得意気な様子で口を挟んでくるのが面白いですね。

それを聞いたチャンドラーは、I wouldn't brag too much about that thing, big guy. と言っています。
brag about は「〜を自慢する」で、I wouldn't は「もし僕が君の立場なら、僕なら自慢しないけど」のような仮定のニュアンスが込められています。
I wouldn't 「僕なら(そんな風には)しない」と表現することで、「そんなことしない方がいいと思うけど」と忠告してあげている感覚になるのですね。

チャンドラーがなぜ、「俺ならその指輪のことをそんなに必要以上に自慢したりしない」と言っているかと言うと、このエピソードの前半で、デビッドがチャンドラーに指輪のことを説明するシーンがあったからです。
そのシーンをここでご紹介しておくと、
デビッド: So, ehm... I'm proposing to Pheobe tonight. (Removes a ring box from his pocket and opens it to show Chandler the ring) (それで、その… 僕は今夜、フィービーにプロポーズするつもりなんだ。[ポケットから指輪の箱を取り出して、チャンドラーに指輪を見せるためにそれを開ける])
チャンドラー: Tonight?! (looks at the ring) Isn't an engagement ring supposed to have a diamond? (squints at the ring to emphasize how tiny the diamond is) (今夜?! [指輪を見る] 婚約指輪は、ダイヤモンドがついてるもんじゃなかったっけ? [そのダイヤモンドがどれほど小さいかを強調するために、その指輪を目を細めて見る])
デビッド: That's uhm... one-seventieth of a carat. And the clarity is uhm... is quite poor. (それはその… 70分の1カラット(のダイヤ)なんだ。そして透明度は…かなり悪い。)
チャンドラー: (slaps him on the shoulder) Nice! (goes to Monica) ([デビッドの肩を叩いて] ナイス! [モニカのところに行く])

小さなダイヤしかついていなくて、ダイヤの透明度も低い、という指輪であることを、デビッドはチャンドラーに恥ずかしそうに報告していましたが、自分がそんな風に言っていた指輪のことを、ここでそんなに自慢し過ぎない方がいいんじゃない? 俺ならそんな指輪なら、自慢しないけどね、と言っていることになります。
big guy という呼び掛け語は、文字通り「ビッグ・ガイ、大物、大したやつ」みたいな感じですが、これは、安い指輪しか用意できなかったことを自虐的に言っていたデビッドを、わざと反対の「大物さん」と皮肉っぽく呼んでいることになるでしょう。

「今は指輪は持ってないけど、でも…」と言ったマイクは、「フィービー、僕と結婚してくれる?(will you marry me?)」という決め台詞を言います。
ドラマや映画でよく見る場面だと、指輪を見せながら、ひざまずいて Will you marry me? というところですが、今は指輪を持っていないこともあるのでしょう、ひざまずいたりはせず、テーブルに座った状態で、まっすぐ正面のフィービーに向かって、そのセリフを言っています。

それを聞いたフィービーは、ト書きにあるように「答える前に、2、3秒マイクに微笑んで」います。
つまり、「2、3秒ほど、幸せそうな顔でマイクに微笑んだ後で、プロポーズに対して返事した」ということですが、そんな幸せそうな顔をしていたのに、口から出た答えは、No! でした。
この表情からすると、間違いなくイエスと言いそうな雰囲気だったのに、No! という意外な返事だったことにマイクは驚き、そばで聞いていたデビッドは、「ざまあみろ」と言いたい様子で、Ha ha! と得意気な顔でマイクに言っているのも面白いですね。


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posted by Rach at 14:38| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月09日

一緒になれたからもう離れたくない フレンズ9-23その4

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フィービーはまだ、元彼マイクのことを忘れられずにいるのですが、チャンドラーの要らぬ助言のせいで、デビッドがフィービーにプロポーズすることを決めたため、責任を感じた妻のモニカは、事前にフィービーに「デビッドは今夜、フィービーにプロポーズするつもりだ」ということを伝えます。
マイクにまだ未練があるのは明らかながらも、フィービーはデビッドが求婚することを受け入れるつもりの様子。
フィービーがまだマイクを好きなことを知っているモニカは、マイクに電話してこの件を伝えたようですが、マイクからは良い返事がもらえなかったと言っています。
その後のシーン。
[Scene: The restaurant. Chandler and Monica are sitting at a table]
レストラン。チャンドラーとモニカがテーブルに座っているところ。
(Phoebe and David walk in)
フィービーとデビッドが歩いて入ってくる。
(David and Phoebe sit down at a table close to Chandler and Monica's)
デビッドとフィービーは、チャンドラーとモニカの近くのテーブルに座る。
デビッド: Uh, Phoebe, uh, I have... something I wanna say. You're an amazing woman, and the time we spent apart was, was unbearable. Of course, the sanitation strikes in Minsk didn't help! (あぁ、フィービー。言いたいことがあるんだ。君は素晴らしい女性だ。そして僕たち二人が離れていた時間は耐えがたいものだった。ミンスクでのゴミ回収のストライキも、もちろん役に立たなかったし[あのストライキも耐えがたかったけど]。)
フィービー: Sure. Okay. Yeah. (もちろん、そうね、ええ。)
デビッド: But, well, now that we're together again, I don't ever want to be apart. So, to that end... (でも、ほら、今や僕たちはまた一緒なわけだから、もう離れたくない。だから、そのために…)
(David produces the ring. At the same time, Mike walks in, behind David)
デビッドは指輪を出して見せる。ちょうどその時、マイクが入ってくる、デビッドの後ろに。
フィービー: Oh, my God, Mike! (なんてこと、マイク!)
デビッド: It's David, actually! ((僕は)デビッドだよ、実際にはね!)
フィービー: No, Mike's here. (いいえ、マイクがここにいるの。)
デビッド: (turns around) Oh, hey, Mike! ([振り向いて] あぁ、やあ、マイク!)
マイク: Hi, David. Chandler. Monica... (Looks at Monica, checking her big hair, aghast) Oh! (やあ、デビッド、チャンドラー、モニカ… [モニカに視線をやり、彼女の大きな髪型を見て、びっくりして] おぉ!)
モニカ: It's the humidity! (湿気よ![湿気のせいよ!])
マイク: Hi, Phoebe. (やあ、フィービー。)
フィービー: What are you, what are you doing here? (あなたはここで何をしてるの?[何しに(どうして)ここにいるの(来たの)?])
マイク: I have a question I need to ask you. (君に尋ねなければいけない質問があるんだ。)
デビッド: I have a question I was kinda gonna ask her myself. (僕自身も、彼女に尋ねようとしていた質問があるんだけど。)
マイク: Yeah, I understand, but before you do, she really needs to hear this. (あぁ、わかってる、でも君がそうする前に、フィービーはこれ(僕が今から言うこと)を本当に聞く必要があるんだよ。)

デビッドはフィービーに「話したいことがあるんだ」と言って、語り始めます。
「君は素晴らしい女性だ。僕たちが離れていた時間は耐えがたい・耐えられない(unbearable)ものだった」と言った後、Of course, the sanitation strikes in Minsk didn't help! と言っていますね。
the sanitation strikes in Minsk が主語にあたり、自動詞の help は「役に立つ、足しになる」という意味。
sanitation は「公衆衛生」という意味ですが、ここでは「公衆衛生業務」としての「ゴミ回収」の意味で使われているようです。
つまり、直訳すると、「ミンスクでのゴミ回収のストライキは、もちろん役に立たなかった」と言っていることになりますが、これは、「ミンスクにいることで、君と離れていた時間は本当に耐えがたかったけど、ミンスクでゴミ回収のストライキがあって、ゴミを回収してくれなかったことも、同じように耐えがたかった」と、unbearable な事柄を挙げていることになるのだろうと思います。
「君と離れていたことも苦しかったし、実際の生活もいろいろ大変だった」と、話のついでに語っている感覚でしょう。

そんな風にちょっと話が脱線しながらも、デビッドは、「今は僕たちはまた一緒なわけだから、もう離れたくない」と言った後、So, to that end... と言いながら、持ってきた指輪を取り出すことになります。
to that end は「そのために」という意味。
この場合の end は「目的」という意味ですね。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、goal 「目的、目標」の意味として、以下の語義が出ています。
end : GOAL [countable] an aim or purpose, or the result that you hope to achieve
例) He wants to cut costs, and to that end (= to achieve that) is trying to improve efficiency.

つまり、「目的(目標)。目標(aim)または目的(purpose)、または自分が達成したいと願う結果」。例文は、「彼はコストをカットしたいと思うので、それを達成するために、効率を良くしようとしている」。

「指輪を取り出す」という意味のト書きでは、David produces the ring. のように produce という動詞が使われていますが、このように produce という動詞には「出して見せる、提示する」という show のような意味があります。
produce という単語には「製作する、プロデュースする」という意味があることから、ここを「指輪をプロデュースする」と訳してしまうと、何だか、デビッドが指輪をデザインしたみたいな意味に聞こえてしまいそうですね^^

デビッドが指輪を見せて、プロポーズしようとしたその時に、デビッドの背後に、マイクが入ってくるのが見えます。
それを見たフィービーが思わず、Oh, my God, Mike! と叫ぶと、デビッドが、It's David, actually! と言うのが面白いですね。
以前、名前を間違えられたことがあるので、今回も驚きのあまり、名前を言い間違えたのかと勘違いして、「(君はマイクと言い間違えたようだけど)実際には僕はデビッド(って名前)なんだけど」と訂正した感じですね。
その後、フィービーの説明で、本当に今ここにマイクが来ていると知り、あっけらかんとした様子で、「やあ、マイク!」と挨拶しているのも、人の良さそうなデビッドらしいところです。

いきなりやってきたマイクは、まずは知り合いにそれぞれ挨拶して行くのですが、モニカを見た時に、モニカの頭が爆発しているのを見て、驚きの声を上げています。
モニカは、humidity 「湿気」のせいよ! と言っていますね。
解説では飛ばしてしまったのですが、バルバドスに到着した直後から、モニカの髪の毛は、湿気で膨らんで爆発頭になっており、「ダイアナ・ロスに見える」とか、「ザ・シュープリームス(ザ・スプリームス、ザ・スプリームズ)を脱退するの?(Are you leaving "The Supremes"?)」など、大きな髪型で有名なダイアナ・ロスがらみのネタで何度かイジられていました。
「デビッドがプロポーズしようとしたその時、元彼のマイクが登場」という、これからのシリアスな展開が予想されるシーンなのですが、「モニカの爆発頭を見て、マイクが驚いてみせる」というシーンをとりあえず入れておくのが、コメディであるフレンズっぽいところだとも言えますね。

What are you doing here? を直訳すると「ここであなたは何をしているの?」ですが、これは「どうしてあなたが今ここにいるの? 何しにここに来たの?」という驚きのニュアンスとなります。

I have a question I need to ask you. を直訳すると、「僕が君に尋ねる必要がある質問が僕にはある」。
自然な日本語にすると、「君に尋ねたい質問(こと)があるんだ」ということですね。
大事な場面を邪魔されてしまったデビッドは、マイクと同じような表現を使って、I have a question I was kinda gonna ask her myself. と言っています。
「僕自身、彼女に尋ねようとしていた(ような)質問が僕にはある」ということで、「君はフィービーに質問がある、って言うけど、僕も今ちょうど、質問しようとしていたところだったんだけどね(君に邪魔されちゃったけど)」のように、根の優しいデビッドが、精一杯の抗議の気持ちで言い返したことになるでしょう。

「デビッドはフィービーに求婚するつもりだ」という話を、マイクはモニカから電話で聞いていたので、デビッドがフィービーにプロポーズするところだった、ということは承知の上で、「わかってるけど、でも君がそうする(彼女にプロポーズする)前に、フィービーはこのこと(今から僕が言おうとすること)を聞く必要が本当にあるんだ」とはっきり言うことになります。

これまでは、結婚したいフィービーと、(前回の結婚がひどい結果となったため)結婚は二度としないと決めていたマイクとの溝が、ずっと埋まらない状態だったのですが、マイクがわざわざバルバドスまでやってきたこと、デビッドがプロポーズするとわかっていて、それを中断させてまで「フィービーが聞かなければならないことがある」と揺るぎない様子で言っていることからも、これまでとはかなりマイクの心境・心情が変化していることが見て取れます。
まだ、大切なことを言う前の段階ですが、この時点で既に「今までのマイクとは違う」部分が表れていることで、この先の大事なセリフに対する期待も高まる、、という効果を生んでいると言えそうですね。


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posted by Rach at 16:45| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月06日

これはウイルスですと書いてなかった フレンズ9-23その3

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ロスは、バルバドスのホテルの部屋で、基調講演の原稿を同僚のチャーリーに読んできかせます。
そこにチャンドラーが入ってきて、自分のEメールのチェックをするため、ロスのパソコンを借ります。
そのチャンドラーが急に騒ぎ出して、
チャンドラー: (at the laptop) Oh, no, no, no! Dear God, no! ([ラップトップコンピュータを使っていて] あぁ、だめだ、だめだ!お願い、だめだ!)
ジョーイ: Oh what, did someone outbid you for the teapot? (Chandler looks annoyed at him and Joey leans in to him) Secret teapot? (あぁ何? 誰かがあの(例の)ティーポットにお前より高値をつけたの? [チャンドラーはジョーイをムッとした顔で見て、ジョーイはチャンドラーの方に身を傾けて(静かな声で)] 秘密のティーポッド?[ティーポッドのことは秘密だった?])
チャンドラー: Your computer, I don't know wha-- Everything's gone! (ロスのコンピューター、何だかわからないけど…全部消えちゃったんだ!)
ロス: Wha... what do you mean? (Goes to the laptop) (ど、どういう意味? [ラップトップのところに行く])
チャンドラー: It must be a virus. I think it erased your hard drive. (ウイルスに違いない。ウイルスがお前の(パソコンの)ハードドライブを消去したんだと思う。)
ロス: What? Oh, my God. What did you do? (何? なんてこった。お前は何をしたんだよ?)
チャンドラー: Someone I don't know sent me an e-mail and I opened it. (俺の知らない誰かが俺にEメールを送ってきて、俺はそれを開封したんだ。)
ロス: Why? Why would you open it? (どうして? どうしてそれを開封したりしたんだよ?)
チャンドラー: Well, it didn't say, "This is a virus"!! (うーんと、「これはウイルスです」って書いてなかったから。)
ロス: What did it say? (何て書いてあったんだよ?)
チャンドラー: "Nude--" (Ross looks at him) "... Pictures of Anna Kournikova." I'm so sorry. (”ヌード…” [ロスはチャンドラーを見る] ”…アンナ・クルニコワの写真”って。ほんとにごめん。)
ロス: What... what am I gonna do? My speech is gone, Chandler! (僕はどうしたらいいんだ? 僕のスピーチが消えちゃったよ、チャンドラー!)
チャンドラー: It's not gone! I mean, I'm sure you printed out a copy. You have a hard copy, right? (消えてないよ! だって、お前はコピーを印刷したはずだろ。ハードコピーあるよな?)
ロス: No, I don't!! (いや、ない!)
チャンドラー: Well, you must be pretty mad at yourself right now. (うーん、今お前は、お前自身にかなり激怒してるに違いないな。)

パソコンを見ながら、チャンドラーが騒いでいるので、ジョーイは、did someone outbid you for the teapot? と言っています。
outbid は、「競売で(人)よりも高値をつける」という意味ですから、「誰かが例のティーポットに、お前よりも高値をつけたのか?」と尋ねていることになります。
それを聞いたチャンドラーがムッとした顔をしたので、ジョーイはチャンドラーの方に身体を近づけて、小声で、「秘密のティーポット?」と付け足しています。
「ティーポットに、誰かがお前より高値をつけた」というセリフから、チャンドラーもネットオークションでそのポットに入札していたことが連想されますね。
「ネットオークションで気に入ったティーポットを買う」というのは、かなり女性っぽい行為であると思われるので、オークションでポットを競り落とそうとしていた、ということをみんながいる前でバラされたことにチャンドラーは怒っているわけですね。
the teapot のように定冠詞の the がついていることで、「その・あの・例のティーポット」のような特定感が出ています。
チャンドラーが怒っているのを見て、ジョーイはチャンドラーに近づいて小さな声で、「秘密のティーポット?」と言い直していますが、それは、「みんなの前で、”あのティーポット”って言っちゃいけなかった? みんなには内緒にすべき秘密のティーポットだったかな?」みたいに言ってみせた感じですね。

その後のチャンドラーの会話で、チャンドラーが騒いでいた本当の理由がわかります。
自分のメールをチェックするため、ロスのパソコンを借りていたのですが、「お前のコンピューター、全てが消えた!」と言っていることから、チャンドラーが使っている時に、パソコンのデータがなくなってしまった! と言っていることわかりますね。
It must be a virus. は「(消えた原因は)(コンピューター)ウイルスに違いない」。
I think it erased your hard drive. の erase は「〜を消す、を削除する」ですから、「そのウイルスがお前のパソコンのハードドライブを消した・消去した、と思う」になりますね。
eraser は「消しゴム」を意味する単語ですが、erase するものだから、eraser という名前なわけです。
-er のつく単語は「〜するもの」という意味であることが多く、その単語に出会った時に、ついでに元の動詞も一緒に覚えてしまうと、一石二鳥ですよね。

Someone I don't know sent me an e-mail and I opened it. は、「俺の知らない誰かが俺にEメールを送ってきて、俺はそれを開封した」になります。
「知らない人からのメールを開封してしまった」などと言うので、ロスは、Why would you open it? 「どうしてそんなメールを開封したりしたんだ?」と非難します。
Why did you open it? ではなく、Why would you open it? になっていることで、その行動をした時の「相手の意志」を問うニュアンスが入っているように感じられます。
過去形の did であれば、「そういうことをした理由」をシンプルに尋ねていることになりますが、Why would you...? になると、「なぜ、そういうことをしようと思ったのか?」というような、その時の相手の意志・判断を問うている感覚になるだろうと思うわけですね。

そう言われたチャンドラーが、「そのメールには、”これはウイルスです”って書いてなかったから」とか言っているのが、子供の言い訳みたいで面白いです。
「じゃあ、何で書いてあったんだ?」と問われたチャンドラーは、Nude-- (ヌード…)と、つい正直に本当のことを言ってしまい(笑)、ロスににらまれながらも、「(ヌード)写真、アンナ・クルニコワの」と、そのメールのタイトルを説明することになります。
アンナ・クルニコワがどんな人かは、Google 画像検索をすれば一発でわかりますが、確かに美人ですね(^^)
Wikipedia 日本語版: アンナ・クルニコワ にも、「モデルとしても活躍」「“女子テニス界の妖精”と評された」という記述もあります。
そのウィキペディアの記事の中で、非常に興味深い内容を見つけました。
参考までに引用させていただくと、
2001年初頭には彼女の人気につけこんで「クルニコワ・ウイルス」(ファイル名「AnnaKournikova.jpg」のコンピュータウイルス)がインターネット上に流されたほどである。
とあります。
今回のエピソード、フレンズ9-23 は、アメリカでは 2003年5月15日に放映されていますので、そのウイルスが出回っていた時期よりも2年ほど後にはなりますが、「アンナ・クルニコワの写真って書いてあるから開封しちゃった」というのは、そういうウイルスが実在していたということを踏まえたセリフになっていると思われます。
きれいな女優さんやモデルさんであれば誰でも、「〜のヌード写真って書いてあるから、メール開封しちゃった」というオチは成立するわけですが、特にクルニコワさんの場合は、実際にそういうウイルスが存在していたので、そのニュースが記憶にある人は、「そう言えば、そんなウイルスが一時期ニュースになってたな」と思い出して、このセリフのインパクトが余計に強くなるわけですね。

Wikipedia 英語版: Anna Kournikova では、最初の部分に以下の記述があります。
This article is about the tennis player. For the computer virus, see Anna Kournikova (computer virus).
つまり、「この記事はテニスプレーヤー(のアンナ・クルニコワ)についてのものである。コンピュータウイルスについては、「アンナ・クルニコワ(コンピュータ・ウイルス)」を参照」ということですね。
ウィキペディアに「アンナ・クルニコワ(コンピュータ・ウイルス)」という一つの記事が存在している、ということが、そのウイルスの有名具合をよく表していると言えるでしょう。
その、コンピュータウイルスを説明した、ウィキペディア英語版のサイトは以下。
Wikipedia 英語版: Anna Kournikova (computer virus)
その説明にもあるように、「クルニコワの写真が含まれているというメールを開封させる」という手口で、まさにチャンドラーが引っ掛かった手口と同じですね。
その英語版ウィキペディアの In popular culture には、今回のフレンズ9-23 にそのウイルスが登場したことも書かれています。

ハードドライブが消去されてしまったので、ロスは「僕のスピーチが消えた!」と大パニックになっています。
それを聞いたチャンドラーは、「お前のスピーチは消えてないだろ!」と言って、I'm sure 以下のセリフを言っていますね。
直訳すると、「俺は確信している、お前がコピーをプリントアウト(印刷)したと。ハードコピーを持ってると。だろ?」になりますね。
大事な原稿だから、もしもの時、データが消えた、パソコンが壊れた時のために、印刷するとかの措置を取ってるはずだよな、とチャンドラーは期待を寄せたわけですが、「いや、ない(印刷してない)!」とロスが答えたことで、データは完全に消えてしまった上、それを確認するような資料も全く存在しないことが判明します。
チャンドラーも当然、申し訳ない、という気持ちでいっぱいなのでしょうが、ロスの怒りがものすごいであろうことは想像できますので、ジョークで逃げるしかない様子。
最後のセリフは、「たった今、お前は、お前自身にものすごく怒ってるに違いないな」になりますね。
チャンドラーに対して、pretty mad であることは明白なのですが、せめてコピーなりを取っておけば何とか乗り切れたのに、万が一に備えて、印刷しておかなかった自分に対して、お前は今、怒りを感じてるだろ、自分自身が許せない気持ちでいっぱいだろ? とロスに言うことで、チャンドラーに向けられる怒りを少しでも回避しようというところですね。


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posted by Rach at 13:36| Comment(0) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月04日

不適切な冗談言えなかったの? フレンズ9-23その2

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フィービーは、付き合っていた恋人マイクに結婚の意志がないと知り、同棲寸前で別れてしまいました。
その後も二人はお互いのことが忘れられないと言って、よりを戻しそうになりながらも、結局、マイクに結婚するつもりがないことで、今はかなり疎遠な状態になっている様子。
前回のエピソード(フレンズ9-22)では(解説を飛ばしてしまったのですが)、フィービーはマイクの妹からパーティーに誘われ、「マイクも来るけど、マイクはあなたに会うのは全然平気だと言っていた」と聞き、「私も全然平気だってことを見せてやる」とばかりに、おしゃれしてパーティーに参加する計画を立てていました。
めいっぱいおしゃれして、フィービーがそのパーティーに出かけようとした時、ミンスクから帰ってきた元彼デビッドと劇的な再会をします。
今度はもうミンスクには戻らない、完全にニューヨークに戻ったというデビッドに、フィービーは、"Mike and I broke up." 「マイクと私は別れたの」と言い、フィービーとデビッドは「今は二人ともニューヨークにいるし、二人とも今は恋人がいないし」(we're both living in New York, not seeing anyone.)ということで、恋人同士に戻ることになりました。
そんな風に晴れて恋人同士に戻れたものの、今回のエピソード(フレンズ9-23)では、デビッドのことをマイクと呼び間違えてしまったりして、フィービーはまだ、マイクのことを完全に忘れられていないことが見て取れます。
名前を言い間違えられたことを気にするデビッドは、そのことをチャンドラーに相談します。
「フィービーがマイクと別れたのは、マイクが結婚することを拒んだから」という話をチャンドラーから聞き、デビッドは「じゃあ、僕がフィービーにプロポーズする」と言い出します。
その後のシーン。
[Scene: Back in New York, Monica and Chandler in Central Perk on the couch]
ニューヨーク。モニカとチャンドラーはセントラルパークにいて、カウチに座っている。
モニカ: Wow! That Mike thing was interesting! I don't know what's gonna happen with Phoebe and David. (わぉ! そのマイクの件、興味深かったわ。フィービーとデビッドに何が起こるかわからないわね。)
チャンドラー: (smiling cheekily) I do! David is gonna propose to Phoebe. ([生意気そうに(得意気に)微笑んで] 俺にはわかるよ! デビッドはフィービーにプロポーズするつもりなんだ。)
モニカ: What? (looks very shocked) Why? (何ですって? [非常にショックを受けた表情になる] どうして?)
チャンドラー: Be-cause, we were talking about ways that he could beat Mike and I told him that Phoebe wanted to get married. (それは、俺たち(デビッドと俺)が、デビッドがマイクを負かす(マイクに勝つ)ことができる方法について話してて、俺が彼に言ったんだよ、フィービーは結婚したいと思ってる、って。)
モニカ: Chandler, we have talked about this. You are not supposed to give people advice! Now couldn't you have made some sort of inappropriate joke? (チャンドラー、この件については(既に、これまで)話したでしょ。あなたは人にアドバイスを与えてはいけないことになってるの! 不適切なジョークとか言えなかったの?)
チャンドラー: I did! A penis one! Look, just so I know, what was so wrong about what I said? (言ったよ! ペニスのジョークをね! で、(俺がわかるように)聞いておきたいんだけど、俺の言ったことの何が悪かったの?)
モニカ: They've only been going out for a few weeks. Phoebe is completely hung up on Mike! She'll say no, David's heart will be broken, it'll be too hard for them to recover from and then Phoebe will end up alone again. (二人は、2、3週間、付き合ってるだけよ。フィービーは完全にマイクにこだわってるの! フィービーはノーと言って、デビッドの心は傷つき、二人にとってはそこから立ち直るのがとても大変になる、そしてその後、フィービーは結局また一人になるのよ。)
チャンドラー: Man, that's some bad advice! (なんてこった、それはひどいアドバイスだな!)

チャンドラーと話しているモニカは、「そのマイクの件、興味深かった」と言っています。
そのセリフから、「フィービーが、デビッドのことをマイクと呼び間違えた話」を、今チャンドラーがモニカに語っていたらしいことが想像できますね。
モニカが「(そんなことがあった後)この先、フィービーとデビッドに何が起こるかわからないわね」と言うと、チャンドラーは、I do! David is gonna... と答えます。
「モニカはわからない、っていうけど、俺には(二人にこの先、何が起こるか)わかってるよ。デビッドはフィービーにプロポーズするんだ」と、得意げに言っている感じですね。
それを聞いたモニカは驚いていますが、その口調が「どうしてそんなことするの? どうしてそういうことになるわけ?」というような非難めいたものだったので、得意気な顔をしていたチャンドラーは、「もしかして、それってやばかった? まずかった?」みたいに、急におどおどし始め、次のセリフも、Be-cause... という感じで、少しどもりがちになっています。

beat Mike は「(競争相手である)マイクを負かす(マイクに勝つ)、マイクを抜く」というニュアンス。
俺とデビッドは、デビッドが(フィービーの元彼)マイクに勝つ方法を話し合っていて、「フィービーは結婚したがってる」ということを俺がデビッドに言ったんだ、と言っていることになります。
チャンドラーがそう言ったことで、デビッドがプロポーズを決めたと知ったモニカは、いきなりチャンドラーに非難の言葉を浴びせるのではなく、まず、Chandler, we have talked about this. 「チャンドラー、私たちはこのことについて話し合ったでしょ」と言います。
this の内容がその後に続いていて、be not supposed to は「〜してはいけないことになっている」ですから、「あなたは人(人々)にアドバイスを与えてはいけないことになっている」と言っていることになります。
「あなたが人にアドバイスをしても、ろくなことにならないんだから、アドバイスはしちゃだめよ、って言ったでしょ。この件については、よく話し合った上で了解済みだったのに、何で、人にアドバイスなんかしたりしたの?」と非難しているニュアンスですね。

couldn't you have made some sort of inappropriate joke? は、「不適切なジョークとか、言えなかったの?」ということ。
そんな人生にかかわるような真面目で重大なアドバイスとかしないで、いつもみたいに、「その場にふさわしくない、不真面目なジョーク」でかわせば良かったのに、と言いたいのですね。
チャンドラーの I did! は、「俺は(そう)した!」ですから、「(今さら言われなても、その時)俺は(いつものように)不適切なジョークを言ったさ!」と言っていることになります。
A penis one の one は joke のことですね。
「ペニスのジョークを言った」というのは、(ブログの解説では飛ばしてしまいましたが)以下のようなやりとりでした。
デビッド: Why did Phoebe and Mike break up? (フィービーとマイクはどうして別れたの?)
チャンドラー: Oh, because his penis was too big. (he notices that David is not amused) Oh, I'm sorry. That's the kind of thing I do. (pause) They broke up because Mike didn't want to get married. (あぁ、それは彼のペニスがデカすぎたからだよ。[デビッドが面白がっていないのに気付いて] あぁ、ごめん。俺って、そういうことしちゃう(言っちゃう)んだよね。[間があって] 二人が別れたのは、マイクが結婚したがらなかったからだ。)

チャンドラーが訴えているように、「俺は不適切なジョークで乗り切ろうと思ったのに、デビッドが納得してくれなくて、それで真剣な話をせざるを得なくなった」ことが、上のセリフによく出ていると思います。
そう説明した上で、チャンドラーはまだ、自分の発言のどこに問題があったのかわかっていない様子で、「俺が言ったことについて、何がそんなに悪かったの?(俺の言ったことの、どこがいけなかったの?)」と尋ねます。
just so I know は、just so you know と似た感じのフレーズですね。
just so you know は、英辞郎では以下のように出ています。
just so you know=一言申し上げておきますが、だから何だという訳ではないが
「一言申し上げておきますが」というのは、FYI (for your information)「参考までに言っておくと」に近いニュアンスが感じられますね。
just so you know は、just so (that) you know、つまり、just so that you know 「ただ、あなたが知るように・知るために(知ることができるように)」の so that の that が省略されたものと考えることができます。
それを踏まえて、今回の just so I know を見てみると、「ただ、俺が知ることができるように」ということになりますから、「参考のため聞きたいんだけど、どうしてそうなのかわからないから知っておきたいんだけど」という意味で、just so I know を挿入した上で、「俺の発言の何がいけなかったの?」と言ったことになるでしょう。

モニカはフィービー、マイク、デビッドの状況と、その行く末を語っています。
go out は恋愛話では「デートする、付き合う」ですから、「フィービーとデビッドは、まだほんの2、3週間しか付き合っていない」。
Phoebe is completely hung up on Mike! の hung up on は「〜に(心理的に)こだわっている」という意味なので、「フィービーは完全にマイクにこだわっている。マイクのことを忘れられずにいる」ということになります。
「フィービーとデビッドはまだ付き合いが浅い。フィービーは元彼マイクのことが忘れられない」という現状を語った後、「この先こういうことになる」という予測・予想を、will を使って述べています。
and then までの文章は、「フィービーは(デビッドのプロポーズに)ノーと言う。デビッドの心は引き裂かれる(壊れる)。二人にとってそこから回復する(立ち直る)のは非常にハードになる」ですね。
そして最後に、「フィービーは結局最後には、また一人になるの」と言うことになります。

チャンドラーにしてみれば、「元彼のマイクは結婚したくないと言う。フィービーも再会を喜んでいるデビッドが求婚すれば、それで万事丸く収まるじゃん」と思ったのでしょうが、事態はもっと複雑で、「フィービーがマイクのことを忘れられていない以上、デビッドとの関係がうまく行くはずない」とモニカに指摘されてしまったわけですね。

それを聞いたチャンドラーは、Man, that's some bad advice! と言っています。
「なんてこった、それは悪いアドバイスだな!」ということですが、それは、「俺のアドバイスの一体どこが悪かったの?」というチャンドラー自身の質問に対して、自分で答えている感じですね。
「どこが悪かったのかなぁ? 俺には悪いアドバイスには思えなかったんだけど」みたいに呑気に考えていたはずのチャンドラーですが、「あなたのせいで、最終的にはこんなことになっちゃうのよ。今付き合っているデビッドともすぐに別れなきゃいけないはめになるのよ」と説明されたことで、「そんな結果を引き起こすとしたら、俺のしたアドバイスは、ひどいアドバイスだったんだな!」と、改めて思い知ったことを、「あぁ、そりゃあ、ひどいアドバイスだわ」みたいに、どこか他人事っぽい客観的な言い回しで、言葉にしている感じになるでしょうね。


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2015年11月02日

thongとthongs フレンズ9-23その1

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シーズン9 第23話
The One In Barbados - Part 1 (運命のカリビアン・ナイト part 1)
原題は「バルバドスの話 パート1」


古生物学者であるロスは、カリブ海のバルバドス(英語の発音は、バーベイドスという感じ)で行われる学会の基調講演をすることになります。
その姿を見てもらおうと、ロスはフレンズたち全員をバルバドスに招待します。
[Scene: Joey in his hotel room in Barbados]
ジョーイはバルバドス島のホテルの部屋にいる。
(Trying on a hat and talking to his own reflection in the mirror)
(白い)帽子をかぶって、鏡に映った自分の姿に話しかけているところ。
ジョーイ: Yeah! How you doin'? Yeah alright! (やあ! 元気か〜い? やあ!)
(Charlie comes out the bathroom)
チャーリーがバスルームから出てくる。
ジョーイ: Hey, hey! You said you're gonna wear a thong. Where's the thong? (おいおい! a thong (Tバック)を着るって言ってたじゃないか。Tバックはどこ?)
チャーリー: (laughing) I didn't mean a thong. I meant thongs. ([笑いながら] a thong って言ったんじゃないのよ。私が言ったのは、thongs (サンダル)よ。)
ジョーイ: You really should have been more clear about that! (そこのところ、君はもっとはっきり(明瞭に)しとくべきだったね。)
(Someone knocks the door, Joey goes to open it and Ross is on the other side)
誰かがドアをノックする。ジョーイがドアを開けにいくと、相手側にロスがいる(その相手はロスである)。
ロス: Hey! (やあ!)
ジョーイ: Hey! (やあ!)
ロス: (Excited) You're never gonna guess who I just saw downstairs! ([興奮して] 下の階で僕が誰にあったか、君には想像できないと思うな!)
ジョーイ: Oh! ah! eh... Britney Spears!? (あぁ、! あぁ… ブリトニー・スピアーズ?)
ロス: Yeah. She never misses these conferences! (then to Charlie) No, I just saw Dr. Kenneth Schwartz! (そうだね。彼女はこういう会議を決して(見)逃したりしないもんね(こういう会議にはいつも来てるもんね)。[それからチャーリーに向かって] 違うんだ、たった今、ケネス・シュワルツ博士に会ったんだよ!)
チャーリー: Oh, my God! (なんてこと!)
ロス: I know! (そうだろ!)
チャーリー: Did you talk to him? (彼に話しかけたの?)
ロス: Oh, yeah. What am I gonna say to Kenneth Schwartz? (あぁ。僕がケネス・シュワルツに何て言うんだよ?)
ジョーイ: You could say, "Hey, Kenny, how come you're not Britney Spears?" (looks at Ross matter-of-factly) (こんな風に言えるんじゃないか。「やあ、ケニー、どうしてあんたはブリトニー・スピアーズじゃないの?」 [ロスを事もなげに見る])

いかにもカリブ海に来ました的な、「白い帽子に青いシャツ、柄物のショートパンツ」姿のジョーイは、鏡に映った自分に向かって、How you doin'? と言っています。
これは、彼がナンパする時の決め台詞で、「この格好の俺もなかなかイケてるよな」とご満悦な感じが出ています。
ジョーイは今、ロスの同僚の教授であるチャーリーと付き合っているので、同じ部屋に泊まっています。
そのチャーリーがバスルームから出てきたのを見て、ジョーイは、"You said you're gonna wear a thong. Where's the thong?" と言っていますね。
それを聞いたチャーリーが笑いながら、I didn't mean a thong. 以下のセリフを言っていますが、とりあえず、キーワードとなっている、a thong/thongs は英語のままで、他の部分を日本語に訳すと、
ジョーイ: 君は a thong を身に付けるって言ってたじゃないか。a thong はどこだよ?(a thong を身に付けてないよ)。
チャーリー: 私は a thong とは言ってない。私が言ったのは、thongs (という複数形)だった。
と言っていることになります。
単数形ではなくて、複数形であることをはっきりさせるために、thongs の -s 「ズ」の部分を、特に強調していますね。
仮に thong の意味がわからないにしても、ジョーイが期待していたのは a thong で、チャーリーが言っていたのは thongs の方だった、そして、a thong じゃなくて、thongs なら、ジョーイは嬉しくない、ということがまずはわかれば良いでしょう。

その上で、thong という単語を見てみると、thong は元々「革ひも」という意味で、身に付ける服装の話だと、「Tバック」という意味になります。
そして、thong にはまた「サンダル」という意味があって、その場合は「2つで1足」という靴の習性上、thongs という複数形で使われます。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
thong [noun]
1. [countable] a piece of underwear or the bottom half of a bikini that has a single string instead of the back part
2. thongs [plural] a type of shoe that covers the bottom of your foot, with a strap that goes between your toes to hold it on your foot as you walk (SYN: flip-flops)

つまり、1. は、「下着の一つ、またはビキニの下部分で、後ろ部分の代わりに1本の紐があるもの」。2. は、「足の底をカバーするタイプの履物で、歩く時に足に固定するように、足の指の間を通るストラップがついているもの。(類義語 flip-flops (サンダル))」
私が PC にインストールしている LAAD では、thongs の説明の後、「→ see picture at shoe」と書いてあり、実際に shoe を見てみると、靴・履物の一覧の図があります。
全部で絵は8種類(8足分)載っているのですが、thongs はプールサイドで履くようなまさに「ビーチサンダル、ビーサン」の絵が載っていました。

最初に説明したように、thong は「革ひも」という意味でした。
Tバックの場合は、お尻の部分をカバーする布地が紐(ひも)状になっている、ビーサンの場合は指を固定する部分が(日本の下駄や草履の鼻緒のように)紐状になっている、だからそれぞれ、紐(ひも)を意味する thong という名前が付いている、ということのようですね。
ちなみに、和英辞典で調べると、日本の草履の鼻緒もやはり、thong と言うそうです。fix a thong だと「鼻緒をすげる」という意味になります。

過去のフレンズでも、Tバックの意味の thong が出てきていました。
まずは、フレンズ5-8 のセリフをご紹介したいのですが、過去記事では解説を飛ばした部分ですので、「ジョーイがTバックについて話している」この機会に、ここで併せて解説しておきます。
フレンズ5-8 は感謝祭のエピソードで、「一人一人が感謝することを言っていくゲームをしよう」ということになり、
ジョーイ: Ooh-ooh, I! I am thankful for this beautiful fall we've been having. (あーあー! 俺! 俺は(俺たちがずっと持っている、今ある)この美しい秋に感謝してる。)
モニカ: That's very nice. (それってすごくいいわね。)
チャンドラー: That's sweet, Joey. (それって素敵だよ、ジョーイ。)
ジョーイ: Yeah, the other day, I was at the bus stop and this lovely fall breeze came in out of nowhere and blew this chick's skirt right up. Oh! Which reminds me, I'm also thankful for thongs. (あぁ、ある日、俺がバス停にいると、どこからともなく素敵な秋のそよ風が吹いてきて、女の子のスカートを吹き上げた(風がスカートをめくり上げた)んだ。あぁ! それで思い出したけど、俺はTバックにも感謝してるよ。)

ジョーイが「美しい秋に感謝してる」などと柄にもないことを言うのには、やはりオチがあった、というところですね。
「スカートをめくってくれた秋のそよ風に感謝してる」の流れで、「そう言えば、Tバックにも感謝してる」と思い出したということは、その時にジョーイが見たその女性がはいていた下着がTバックだった、ということですね。
ここでは thongs という複数形になっていますが、「Tバックというもの」を全体的に指すイメージから複数形になっているのであって、複数形だからと言って「サンダル」を意味しているわけではありません。
I'm also thankful for thongs. という1文だけを提示された場合には、「サンダル」の意味に考えることも可能ですが、その直前に「風がスカートをめくった」という話がありましたので、サンダルではなくTバックの方だとわかる、ということですね。

また、別のエピソードでは、過去記事、フレンズ2-13その16 でも、thong=Tバック、の意味で出てきました。
ジョーイ: I'm getting heat from the guy in the hot pink thong. (ホットなピンクのTバックをはいてる男から熱さを分けてもらえるからね。)
ジュリア・ロバーツ演じるスージーに騙されて、女物の下着を履くはめになったチャンドラーをからかってのセリフでした。
その同じエピソード、フレンズ2-13その17 では、以下のセリフもありました。
フィービー: I think I want to write a song about all this. Except one of the strings on my guitar is broken. Chandler, can I borrow your G-string? (今までのこと全部を歌にしたいなと思ってるの。ただ、私のギターの弦がひとつ壊れてるのよね。チャンドラー、あなたのGストリングを借りてもいい?)
この G-string というのも、「Tバック」を指しています。
G-string は、フレンズ6-3 で以下のやりとりで出てきました。
ジョーイがルームメイト候補に質問しているシーンで、
ジョーイ: Now, I'm gonna say a word and then you say the first thing that comes to mind. (じゃあ、俺が今から、一つの単語を言うから、その後、君が頭に浮かんだ最初のもの(言葉・単語)を言って。)
ルームメイト候補(The Potential Roommate): I can do that. (できるわ。)
ジョーイ: Okay, here we go. Pillow. (よし、いくよ。ピロー(枕)。)
ルームメイト候補: Fight. (ファイト。)
ジョーイ: Very good. Okay. "G." (非常によろしい。オッケー。”G”)
ルームメイト候補: String? (ストリング?)
ジョーイ: Excellent! (素晴らしい!)

「枕と言えば…?」「枕投げ(ピローファイト)」と答えるような、ジョーイと同じ発想の持ち主(笑)を、ジョーイはルームメイトとして迎えたいと思っていて、「Gと言えば…?」「Gストリング(Tバック)」と答えてくれたので、ジョーイは大喜びしていたわけですね。

そんな風に、これまでのフレンズでも、ジョーイは何度か Tバック(a thong または G-string)の話をしていましたので、今回、Tバック(a thong)だと期待していたのに、ビーサン(thongs)だとわかってがっかりした、という話も、ジョーイらしいなぁ〜と笑えるわけですね。

You really should have been more clear about that! の、should have been は、「should have+過去分詞」の形ですから、「(過去のあの時)〜であるべきだったのに(実際にはそうしなかった)」と言っていることになります。
「それについてもっとクリアーであるべきだった」というのは、「もっと、はっきりと・明瞭であるべきだった」ということで、複数形の語尾の -s がよく聞き取れず、単数形の a thong と聞き間違えるような言い方を君はすべきじゃなかった、複数形なら複数形であると、明瞭に thongs と発音すべきだった、と言っていることになるでしょう。

そんな話をしていると、ドアにノックがあり、ドアを開けるとロスが興奮した表情で、「僕が下の階でたった今、誰に会ったかを君は決して想像できないだろう」と言います。
You're never gonna guess... は「君には決して想像できない」→「君が驚くようなすごい人に会ったんだ!」と言っていることになりますね。
「すごい人に会ったんだよ、誰だと思う?」と言われたので、ジョーイは guess してみせるのですが、それがブリトニー・スピアーズだったので、ロスはあきれた顔をしています。
こういう会議、とは、ロスが基調講演を行う古生物学者が集まる会議のことで、miss は「機会を逃す、見逃す」ということですから、She never misses these conferences! を直訳すると、「彼女は決して、こういう古生物学の会議を逃さない(見逃さない)」になります。
もちろん、それは皮肉で、「歌手のブリトニー・スピアーズが、自分とは何の関係もない(そして恐らく興味もない)、古生物学者の集まる会議に来るわけないじゃないか」とロスは思っているわけですが、それをあきれた顔で、「あぁ、そうだよね。スピアーズはこういう会議には、いつも欠かさず出席するもんねぇ」みたいに皮肉っぽく返したことになります。

ジョーイでは話にならないと思ったロスは、一言皮肉を言った後、チャーリーの方を向いて、「僕はたった今、ケネス・シュワルツ博士に会ったんだ!」と興奮気味に語っています。
それを聞いたチャーリーの反応からも、彼らの世界ではかなりの有名人であることがわかりますね。
「彼に会った(彼を見た)のなら、彼に話した? 話しかけた?」と尋ねるチャーリーに、ロスは「僕がケネス・シュワルツに何て言うんだ?」と言っています。
あまりに凄すぎる相手で、話すと言っても、何を話したらいいかわからないよ、僕からあんなすごい人に声を掛けるなんてできないよ、ということですね。
そんな話を聞いていたジョーイは、「こんな風に言えるんじゃないか。こんな風に言えばいいじゃん」と言って、「どうしてあんたはブリトニー・スピアーズじゃないの?」と言っています。
how come は「どうして…?」という意味で、why と同じようなニュアンスで使われます。
ジョーイにしてみれば、そんな聞いたことないおじさん(笑)よりも、ブリトニー・スピアーズとかの方が良かったのに、、ということで、「どうしてあんたはブリトニーじゃないの? 俺、どうせ有名人に会うのなら、ブリトニーの方が良かったんだけど…」みたいに言ってみせたことになりますね。

ト書きの matter-of-factly は「事もなげに、淡々と、事務的に、感情を交えずに」というニュアンス。
専門分野での有名人の話なので、それを知らないジョーイは黙っていればいいものを、今自分の恋人であるチャーリーが、自分の知らないことでロスと盛り上がっているのもしゃくなのか、「何大騒ぎしてんだよ。”あんたよりブリトニーの方が良かった”って言ってやれば?」みたいに言った、ということですね。


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posted by Rach at 15:10| Comment(2) | フレンズ シーズン9 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする