2017年07月31日

君とは楽しかったけど〜に我慢ならなかった フレンズ1-3改その38

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21:18
(CUT TO MONICA TELLING ALAN IN A RESTAURANT)
レストランでモニカがアランに話している場面にカット。
アラン: Wow. (わぉ。)
モニカ: I'm, I'm really sorry. (本当にごめんなさい。)
アラン: Yeah, I'm sorry too. But, I gotta tell you, I am a little relieved. (あぁ、僕の方こそごめん。でも、言っとくと、僕は少しホッとしてるんだ。)
モニカ: Relieved? (ホッとしてる?)
アラン: Yeah, well, I had a great time with you. I just can't stand your friends. (あぁ、そのー、君とは素敵な時間を過ごした(んだけど)。僕はただ君の友達に我慢できなかったんだ。)

レストランの画面にカットして Wow. I'm really sorry. という会話が交わされているのがわかった時点で、その前にモニカがアランに別れを告げたであろうことが想像されます。
be relieved は「ホッとした、安心した」。
relieve は「(人)をホッとさせる、安心させる」という他動詞なので、「ホッとした」という場合は、過去分詞形になります。
振られたのにホッとしたと言っているのを不思議に思い、モニカが聞き返すと、アランは I had... I just can't stand... という表現を使って説明しています。
ここでの stand は「〜を我慢する」という意味で、この意味では can't stand 「我慢できない」という否定形で使われることが多いです。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
stand : ACCEPT A SITUATION to be able to accept or deal well with a difficult situation (SYN: tolerate)
例)I can't stand it! You're being such a fool!

つまり「(状況を受け入れる)難しい状況を受け入れる、またはうまく扱うことができること。類義語:tolarate(我慢する、耐える、許容する)」。例文は「もう我慢できない! あなたって、なんてバカなの!」

君とは素敵な時間を過ごしたけど、僕はただ君の友達に我慢ならなかったんだ、とアランは言っているわけですね。
「モニカ以外のフレンズはアランが大好きだったのに、実はアランはフレンズたちが大嫌いだった」ということが最後にわかる、というオチになります。
今回のエピソードは「モニカ以外のフレンズが、アランを大いに気に入る」という話で、フレンズたちが語る言葉や、アランに対するフレンズの対応から、アランという人物のすごさや魅力を観客や視聴者に想像させる形になっていました。
このエピソードの中で実際にアランがしゃべっているのは、最初にモニカの家を訪れた時の挨拶と、エンディング前にモニカがアランに別れを告げるシーンだけで、彼の顔が映るのもセリフの長さも、全体の中では非常に短いものとなっています。
アランは今回のエピソードのメインテーマでありながら、本人がほとんど登場していないというのも、ドラマの構成として面白いものになっていると思いました。


21:40
(CLOSING CREDITS)
エンドクレジット
CREDITS SCENE: RACHEL + MONICA'S (THE GANG ARE MOPING AROUND, EATING ICE CREAM)
クレジットシーン:レイチェルとモニカの家(フレンズはふさぎこんでいる、アイスクリームを食べながら)
レイチェル: Remember when we went to Central Park and rented boats? That was fun. (私たちがセントラルパーク(公園)に行って、ボートを借りた時のこと覚えてる? あれは楽しかったわ。)
ロス: Yeah. He could row like a Viking. (あぁ。彼(アラン)はバイキングみたいに(オールを)漕ぐことができたよね。)
(ENTER MONICA)
モニカ登場。
モニカ: Hi. (はーい。)
みんな: Mmm. (んーん。)
ロス: So how'd it go? (それで、どうだった?)
モニカ: Oh, y'know... (あぁ、ほら…)
フィービー: Did he mention us? (アランは私たちのこと言ってた?)
モニカ: He says he's really gonna miss you guys. (DUBIOUS LOOK) (本当にあなたたちに会えなくて寂しくなる、って彼は言ってるわ。[疑わしい表情で])
ロス: You had a rough day, huh? (モニカは大変な一日だっただろ?)
モニカ: Yeah, you have no idea. (えぇ、あなたには想像できないほどね[わからないほどね]。)
ロス: Come here. (おいで。)
(SHE SITS DOWN AND ROSS STROKES HER FOREHEAD)
モニカは座り、ロスはモニカのおでこをさする。
チャンドラー: That's it. I'm getting cigarettes. (そこまでだ! 俺はタバコを吸うぞ。)
みんな: No, no, no! (だめ、だめ、だめ!)
チャンドラー: (LEAVING) I don't care, I don't care! Game's over! I'm weak! I've gotta smoke! I've gotta have the smoke! ([部屋を出て行こうとしながら] もうどうでもいい。どうでもいいよ! ゲームは終わりだ! 俺は弱い! 俺はタバコを吸わなきゃ! 俺はタバコを吸わなきゃならないんだ!)
フィービー: (SHOUTS AS HE LEAVES) If you never smoke again, I'll give you seven thousand dollars. ([チャンドラーが立ち去ろうとする時に叫んで] もしあなたが二度とタバコを吸わないなら、私はあなたに 7,000ドルをあげるわ!)
チャンドラー: (REENTERING) Yeah, all right. ([また部屋に入ってきて] あぁ、わかったよ。)

アランに別れを告げた後、モニカが家に帰ってくると、フレンズたちは皆ふさぎ込んでいます。
ハーゲンダッツの大きなカップから直接スプーンで食べたり、ホールのチーズケーキを食べたりと、それぞれが「甘いものをドカ食いすることでつらさから逃れようとしている様子」なのが何だか痛々しいですね。
今後の「フレンズ」でも、落ち込んだ時に、甘いものを大量に食べるシーンはよく出てきます。

Remember when... は「〜した時のこと覚えてる?」と、前の出来事を思い出し、振り返る時の表現。
Central Park は「セントラルパーク」という、ニューヨーク・マンハッタンにある巨大な公園。
過去記事、そして俺は百万ドル欲しい フレンズ1-1改その5 で説明したように、フレンズの舞台の一つとなっているコーヒーパークのセントラルパーク(Central Perk)は、この有名な公園の名前(Central Park)をもじったものです。
店の名前になっている perk は「パーコレーター(percolator:ろか装置付きコーヒー沸かし器)で(コーヒーを)いれる」という意味の percolate の短縮形なのですね。
今回の 1-3 のラストで、本物(というか元ネタ)の「セントラルパーク」(公園)がセリフに登場したことになります。

row は「ボート・船を漕ぐ」。
「バイキングみたいに船を漕ぐ」と表現することで、彼のボートの漕ぎが男らしく力強かったことを言っているのでしょう。

モニカが帰宅すると、ロスは「どうだった?」とアランに別れを告げた件について尋ねます。
フィービーが Did he mention us? 「アランは私たちのこと言ってた?」と尋ねると、みんなは顔を上げて、その答えを早く聞きたいという顔で一斉にモニカの方を見ます。

He says he's really gonna miss you guys. 「あなたたちがいなくて本当に寂しいと[あなたたちを本当に恋しいと]思うだろうって彼は言ってる」というのは、アランのことが大好きだったフレンズたちを気遣っての、モニカの嘘ですね。
miss は「〜がいなくて寂しく思う」で、I'm really gonna miss you. 「きっとさびしくなるね」というのは、そばからいなくなってしまう人への決まり文句です。
その前のシーンで「アランは実は、モニカ以外のフレンズたちが大嫌いだった」ということがアラン自身の口から語られていただけに、「アランは寂しくなるって言ってるわ」というモニカの嘘に寂しそうな笑顔をするジョーイなどを見ていると、なんだか切ない気持ちになってしまいます。

You had a rough day の rough は「つらい」。
付き合っている人に別れを告げることになったので、それを兄ロスは「つらい一日だったね」と妹モニカをいたわっていることになります。
それに対してモニカは、Yeah, you have no idea. と返していますが、それを直訳すると「えぇ、あなたにはわからないわ。わからないでしょうね」というところですね。
ものすごくつらいことがあった場合に「どんなにつらかったか、あなたにはわからないと思うわ」「他人が想像できないほどつらかった、想像を絶するつらさだった」という意味で、You have no idea. と表現することはよくありますが、今回のモニカのセリフは、それ以外にも別のニュアンスが込められているような気がします。

恋人と別れる、別れを告げるということは、いつでもつらいことですが、今回は、アランと別れることにフレンズたちは猛反対していたにもかかわらず、アランは「モニカのことは好きだけど、フレンズたちが耐えられなかった」と言っていました。
アランと別れるつもりと伝えたら、フレンズたちはショックを受けて、どうして別れるんだよ! とモニカを責めていたけど、当人のアランはフレンズたちが大嫌い、、、その奇妙な板ばさみの立場にある私の気持ちを、あなたはわかりっこないのよ。アランはあなたたちを嫌っていたけど、そんなことをみんなに言うことはできないし、みんなに責められていた私の方がみんなの気持ちを思って「アランも寂しがってたわよ」と嘘を言うしかない、結局「フレンズたちのアランへの一方的な片想い」でしかなかったのに私ばかりが責められた、そんな私の立場とつらさはあなたにはわからないわ、というモニカの気持ちが You have no idea. には込められているように思いました。

みんながどんよりと落ち込んでいる中、チャンドラーは、That's it. I'm getting cigarettes. と叫びます。
この That's it. は「そこまでだ。それで終わりだ」というニュアンス。
アランに説得されてタバコをやめ、腕にニコチンパッチまで貼っていたチャンドラーでしたが、もうアランがいなくなった以上、アランとの約束を守る必要もないということですね。

「俺はタバコを吸うぞ」と宣言するチャンドラーを、みんなが口々に止めようとしますが、I don't care. 「俺は気にしない、構わない」と言い、「ゲームは終わりだ。俺は弱い。俺はタバコを吸わなくちゃならないんだ!」と言って、部屋を出て行こうとします。
去ろうとするチャンドラーに向かってフィービーが「もしあなたが二度とタバコを吸わないのなら、私はあなたに 7,000ドルをあげるわ」と言うと、それまでの勢いはどこへやら、「あぁ、わかった」とすんなり戻ってくるのも面白いです。
その 7,000ドルというのは、ソーダの缶に人の親指が入っていたことへのお詫びとしてフィービーがもらった金額でした。
フィービーは最後まで「もらう理由のないお金はもらいたくない」いう気持ちは変わらないらしく、そのお金を使ってチャンドラーの喫煙をやめさせようとしたのが微笑ましいところですし、やけっぱちになっているようでも高額のお金には目がくらんでしまうチャンドラーに笑えてしまうラストですね。


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posted by Rach at 10:45| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月28日

フェアなんていらない。ただ元通りになってほしいだけ フレンズ1-3改その37

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20:27
モニカ: Look, I- I can go on pretending-- (ねぇ、私は(彼のことが好きだという)ふり(お芝居)を続けることもできる…)
ジョーイ: Okay! (よし![そうしてくれよ!])
モニカ: No. That wouldn't be fair to me, it wouldn't be fair to Alan, it wouldn't be fair to you. (いいえ(だめよ)。そんなことは私にとってフェアじゃないし、アランにとってもフェアじゃないし、あなたたちにとってもフェアじゃないわ。)
ロス: Well, who wants fair? Y'know, I just want things back, you know, the way they were. (ねぇ、誰がフェアを欲しがるの?[フェアを望む者なんていない]。僕はただ、物事が元通りになってほしいだけだ、前のように[前のままに、以前の通りに]。)
モニカ: I'm sorry. (ごめんなさい。)
チャンドラー: (SARCASTIC) Oh, she's sorry. I feel better. ([皮肉っぽく]おぉ、モニカが謝ってるよ[申し訳ないって思ってるんだってよ]。気持ちがましになったな。)
レイチェル: (TEARFUL) I just can't believe this! I mean, with the holidays coming up, I wanted him to meet my family. ([涙ぐんで]ただこんなこと信じられないのよ! だって、休みがやってきたら、彼に私の家族と会って欲しかったのに。)
モニカ I'll meet someone else. There'll be other Alans. (私は誰か別の人に出会うわ。別のアラン(みたいな人)が出てくるわよ。)
みんな: Oh, yeah! Right! (あぁ、そうだね! その通りだよ(全く)!)
モニカ: Are you guys gonna be okay? (みんな大丈夫?)
ロス: Hey hey, we'll be fine. We're just gonna need a little time. (おいおい、僕たちは大丈夫だよ。僕たちにはただもう少し時間が必要になるだけだ。)
モニカ: (DUBIOUS) I understand. ([不審そうな顔で] わかるわ。)

pretend は「〜のふりをする、見せかける」。
go on pretending-- でモニカのセリフは切れていますが、pretending to like him みたいな言葉が続く予定だったのでしょうね。
彼のことを好きでいるふりは続けられる、お芝居はできる、ということです。

「好きなふりをして、このまま付き合い続けることはできる」と言いかけた時に、ジョーイがすかさず Okay! と言ったので、やはりそんな無理はできないと思ったのでしょう、モニカは即座に否定し、wouldn't be fair to という形の文章を3つ続けています。
That wouldn't be fair to me の that はその前の発言が示している「好きなふりをして付き合いを続けること」。
not fair to me は「私にとってフェアじゃない」。
wouldn't のように would が使われているのは、「もし彼を好きなふりをして、このまま付き合いを続けたりしたら、その場合には」という「仮定」の意味が込められています。
好きでもないのに好きなふりをして、偽った関係を続けたりしたら、それは、自分にとっても、相手のアランにとっても、そしてあなたたちにとってもフェアにはならない、と言っていることになります。

ロスの Who wants fair? は反語表現で、「誰が fair を欲しがるんだ?」→「誰も fair なんて欲しがらないよ。fair かどうかなんて、この際どうでもいいことなんだよ」と言っている感覚。
「誰が〜を欲しいっての?」と日本語で言った場合にも「〜なんて誰も欲しがらないよ」という意味になりますので、そういう反語の感覚は日英同じですね。

I just want things back, you know, the way they were. の the way they were は「物事が元の通りである状態、かつてそうであった様子」。
ビリー・ジョエルの名曲 Just The Way You Are (邦題:素顔のままで)も、「ただ君が今あるそのままの状態で」という意味なので、こういう邦題になっているのですね。

「僕らはただ、元の状態に戻って欲しいだけだ」と言われても、アランと付き合うつもりのないモニカは「ごめんなさい」と謝ることしかできません。
モニカの謝罪の言葉を聞いて、チャンドラーは I feel better. と言っていますが、これも皮肉ですね。
謝ってもらったって、アランとよりを戻すわけじゃないし、謝ってもらっても、こっちの傷は癒えないんだよ、みたいな感じでしょう。
sorry と口で言うだけではなく行動を起こせ、実際によりを戻してくれないと意味がない、と言いたいようです。

レイチェルは涙声になりながら、「休みがやってきたら、アランに私の家族と会って欲しかったのに」と言っています。
レイチェルのセリフは、まるで、彼女自身が別れた彼女のようですね。
家族に会わせたいと言っていますが、モニカの恋人を自分の家族に会わせてどーすんの?! とツッコミを入れたくなるところです。
彼は素敵な人だから、私の家族もきっと彼を気に入ると思っていた、というようなことでしょうが、モニカがアランと別れることを告げた後の他のフレンズたちの反応では、「付き合っていた当事者のモニカよりも、他のフレンズ5人の方がアランを好きになりすぎてしまった」ことがよく表れています。

「私はまた別の人に出会うわ」とモニカは言って、There'll be other Alans. と続けています。
直訳すると「他のアランたち(複数)が(将来的には)いるでしょう・存在するでしょう」と未来の状態を語っていることになりますね。
Alan という固有名詞がこのように複数形になっているのは「アランのような人」が将来また出てくる、と言っているニュアンスになります。
今回フレンズたちが大絶賛していた彼氏のアラン、そういう人がまた将来的に、一人と言わず何人も出てくることになるわ、今回アランと別れても、また同じような人がきっと現れるから心配しないで、みたいにモニカは言っているわけですね。

それを聞いたフレンズは、口々に Yeah, right! のような言葉を言っていますが、この Yeah, right! は文字通りの意味としては「あぁ、そうだよね」と言ったことになりますが、「ほ〜んと、全くその通りだよねぇ〜」と大袈裟に言ってみせることで皮肉感を出し、実際には「まさか、そんなことあるわけない」という意味で使っている感覚になります。
このような皮肉っぽい Yeah, right. は、前座のコメディアンみたいなもの フレンズ1-2改その1 にも出てきました。
アランを大絶賛しているフレンズたちは、「ここでアランと別れたら、アランみたいな人はもう二度と現れない。アランみたいなすごい人が他にいるわけない」と思っているので、そのように皮肉っぽく返事したわけですね。

モニカがアランと別れると聞いて、フレンズは動揺を隠せない様子なので、モニカはみんなに「大丈夫?」と尋ねています。
ロスは「あぁ、僕らは大丈夫だ」とは答えていますが、その後、「僕たちにはただ少しの時間が必要なだけだ」と続けます。
それを聞いたモニカは「わかるわ」と同意はしていますが、その表情は明らかに「信じられない」という顔付きですね。
当事者のモニカが何のわだかまりも持っていないのに、アランの恋人でもないフレンズたちが必要以上にショックを受け、落ち込んでいる様子を見ていると、観客や視聴者もモニカと同じように「なんでみんながそこまでショック受けてるの?」という気持ちになってしまうところで、そこが今回のエピソードの笑いのポイントでもあるわけですね。


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posted by Rach at 14:34| Comment(4) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月26日

デジャブを感じる…それよ! フレンズ1-3改その36

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19:25
モニカ: Please, guys, we have to talk. (お願い、みんな、私たち、話をしないといけないの。)
フィービー: Wait, wait! I'm getting a deja vu. No, I'm not. (待って、待って! 私、デジャブを感じるわ。違う、感じない。)
モニカ: All right. We have to talk. (いいわ。私たち、話をしないといけないの。)
フィービー: There it is! (それよ!)
モニカ: Okay. It's-it's about Alan. There's something you should know. I mean, there's really no easy way to say this, uh.... I've decided to break up with Alan. (いいわ。アランのことなの。みんなが知っておくべきことがあるのよ。つまり、これを言うのに簡単な方法はないわね[これを言うの、すごく難しいんだけど]、えーっと… 私、アランと別れることに決めたの。)
(THEY ALL GASP AND CLUTCH EACH OTHER)
みんなは息を呑み、お互いを掴む。
ロス: Is there somebody else? (誰か他に(好きな人が)いるの?)
モニカ: No, nononono. It's just, you know, things change. People change. (いいえ、違うわ。ただほら、物事は変わるものよ。人は変わるものよ。)
レイチェル: We didn't change. (私たちは変わらなかったのに。)
ジョーイ: So that's it? It's over? Just like that? (それじゃあ、それで終わりなの? 終わりなの? ただそんな風に?)
フィービー: You know, you let your guard down. You know, you start to really care about someone, and I just- I- (CHEWS HER HAIR) (ほら、あなたはガードを下ろさないといけないわ。ほら、本当に誰かのことを気に掛けるということを始めないといけないの。(→訂正:ほら、ガードを下ろす(心を開く、警戒を解く)でしょ。ほら、本当に誰かのことを気に掛け始める[好きになり始める]でしょ。訂正ここまで)そして私はただ…)

モニカがテレビを消したことに不満そうなフレンズに対し、モニカは we have to talk. と言っています。
We have to talk. や We need to talk. は「私たちは話さなければならない。話さなければならないことがある」ということで、何か大事な話がある時によく使われるフレーズです。

I'm getting a deja vu. の deja vu は日本語で「デジャブ」として使われていますが、意味としては「既視感」ということですね。
研究社 新英和中辞典では、
deja vu=【名】【U】〔心理〕 既視感 《初めて経験したことが以前にも経験したように感じられる錯覚》
語源:フランス語 ‘already seen' の意

とあります。
「既に見た(ことがある)」という意味のフランス語だということですね。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
deja vu : the feeling that what is happening now has happened before in exactly the same way
例)I watched them argue with a sense of deja vu.

つまり、「今起こっていることが、以前全く同じように起こったという感覚」。例文は「私は彼らが議論するのを、デジャブの感覚を持って見ていた」。

上のロングマンの例文は、彼らがこんな風に議論するのを前にも見たことあるなぁ、と感じながら見ていた、ということですね。

フィービーはデジャブを感じる! と言ったのですが、「やっぱ違った」というように、すぐに I'm not. と否定しています。
大事な話をしようとしたところで止められた、でも結局なんでもなかったと言われ、モニカは気を取り直して、また一から We have to talk. と言って話し始めようとしたところ、フィービーがすかさずモニカを指さして、There it is! と言うのが面白いですね。
「それがそこにある」という感覚で、この場合は「私がさっき言っていたデジャブがそれよ」と言っていることになります。
話の腰を折られて、ただ同じ言葉を繰り返しただけなのに、「私がさっき、デジャブって言ったのはそれよ。モニカはほら、同じ言葉を言ったでしょ!」と言ってみせたわけですね。
モニカにしてみれば、「それはあなたのデジャブじゃなくて、あなたに止められて私が言い直しただけなんだけど」というところでしょう。

フィービーの発言にあきれつつも、モニカは「(話というのは)アランについてなの。あなたたちが知っておくべきことがあるの」と言います。
There's really no easy way to say this. の直訳は「これを言うのに簡単な方法は全くない」。
this、つまり今から言うことは簡単には言えないことだけど、言いにくいことだけど、という感覚で、言いにくいことを言うための前振りのセリフになります。
英語はストレートな物言いをすると言われがちですが、何でもかんでも単刀直入に言うわけではなく、今回のように、これから言うべき内容を示唆するセリフを最初に言って、相手にある程度、心構えをさせることもよくあります。
「これを言うのに簡単な方法はない」と言っておくことで、私も言いにくいんだけど、でも言わなきゃだめなのよ、という自分のつらい立場を伝えることもできるわけですね。

break up with は「(人)と別れる」で、恋愛ドラマでの頻出表現。
「アランと別れることに決めたの」とモニカが言うと、フレンズたちは一斉に息を呑み、ジョーイは「おい、嘘だろ?」という感じで、隣のチャンドラーの腕を掴みます。
Is there somebody else? は「誰か他にいるの?」つまり「誰か他に好きな人がいるの?」ということですね。
モニカとアランが付き合うか別れるかという話であって、フレンズたちは部外者なわけですが、その部外者であるはずのロスが「他に誰かいるの? 他に好きな人でもできたの?」と、まるで「別れを告げられた側」のような発言をしているのが笑いのポイントですね。

モニカは他の人の存在は否定して、things change. People change と続けます。
change という「現在形」は、主語の習性・習慣などを表し、「物事というのは変わるものである。人というのは変わるものである」と言っている感覚になります。
それに対してレイチェルは、We didn't change. という過去形で返していますね。
このように過去形を使ったことについては、「人は変わるものよ」と普遍の真理のようにモニカは言うけれど、私たちは何も変わらなかったわ、ずっとアランに対する気持ちに変わりはなかったのにどうしてこんなことになるの? というように、「モニカの主張する習性に対して、私たちの実際の事実」とを比較している感覚になるような気がしました。

ジョーイは悲しそうな顔をして、"So that's it? It's over? Just like that?" と言います。
That's it. にはさまざまな意味がありますが、この So that's it? は「それじゃあ、それで終わりなの?」という意味。
次の It's over? も「終わりなの?」という意味ですね。
Just like that? は「そんな風に?」ということなので、ジョーイのセリフの全体的な意味としては「別れる理由は”物事は変わる。人は変わる”って、それだけで終わりなの? そんな理由になってないような理由だけで、そんな風にあっさり別れちゃうの?」という感じになるでしょう。
モニカの説明では納得できない気持ちがよく出ていますね。

let your guard down を直訳すると「自分のガードを下げる」ということですから、「警戒を解く、気を緩める」。
LAAD では、
somebody's guard : the state of paying careful attention to what is happening, in order to avoid being tricked or getting into danger
例)Tina's not going to let down her guard (=relax because a threat is gone).

つまり、「人のガード」というのは「起こっていることに対して慎重に注意を払っている状態、騙されたり危険に陥ったりするのを避けるために」。例文は「ティナは自分のガードを下げる(脅威が去ったのでリラックスする)ことはないだろう」。

例文の説明にあるように「ガードを下げる=脅威が去ったのでリラックスする」ということになります。
何かしらを「脅威、攻撃、敵」とみなし、それに対して緊張状態を保つ感覚が「ガードを上げる」状態で、その緊張を解くのが「ガードを下げる」ということですね。

You let your guard down. は、Let your guard down. という命令形に、わかりきった主語である You を加えたもので、Let... で始まる命令文よりもさらに強い命令のニュアンスが出ます。
「ガードを下ろしなさい。あなたはガードを下ろさないといけないわ」というところですね。
次の you start to... も「あなたは〜することを始めないといけない」という命令文のニュアンスになるでしょう。
care about は「〜を気に掛ける、〜を大事・大切に思う、〜を心配する」。
恐らくフィービーが言いたいのは、「そんな風にモニカに突っかかるばかりじゃ、何もいいことはないわ。モニカに対決姿勢を取るんじゃなくて、今目の前にいるモニカの気持ちも考えてあげないと」というようなことかなぁと思います。

その後、フィービーは三つ編みにしている自分の髪の毛を噛んでいますが、これは今回のエピソードに出てきた「フィービーが自分の髪を噛む癖」ですね。
最初にこの癖が出たのは、チャンドラーの喫煙のことでみんながモメていた時でしたが、今回の状況を見ても、つらいけどそれを言葉として表現できない、みたいな時にこの癖が出るらしいことがわかりますね。
友達であるモニカをみんなが責めて、フレンズたちの仲がまた険悪になる、というのがフィービーとしては嫌なのでしょう。
それで「モニカを敵視してばかりじゃだめよ。今目の前にいるモニカのことを考えてあげるというのを始めないとだめよ」とモニカの立場に立った発言をしたわけですが、やはりフィービーも「モニカがアランと別れる」というのは耐えがたいことらしく、それ以上は言えずに髪を噛んでぐっと我慢するという流れになっているわけですね。
(2017.7.26 追記)
You let your guard down. について、コメント欄にてご意見を頂戴しました。
そのコメントを読ませていただいた後、私ももう一度考え直してみたのですが、これはジョーイに対する命令文ではなくて、「自分の体験を語る you」が使われているセリフだと今は考えています。
下のコメント欄に訂正と追加説明がありますので、詳しくはそちらをご覧下さい。
(追記はここまで)


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posted by Rach at 12:03| Comment(9) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月23日

京都セミナー2回目終了しました!

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京都・四条の NHK文化センター京都教室で、2月に続いて2回目となるセミナー「海外ドラマDVD英語学習法」が、昨日、7月22日(土)に無事、終了いたしました。
前回の2月と今回の7月、連続で参加して下さった方、また、遠方から来て下さった方もおられました。
暑い中、お越し下さった皆様、本当にありがとうございました<(_ _)>

毎回、デモを始める前に、「フレンズを全くご存じない方、見たことない方」をお尋ねするのですが、今回は「フレンズをご存じない方」の人数が、これまでのセミナーの中で一番多かったです。
お尋ねしたら、ものすごくたくさんの方の手が挙がったので、私のほうが何だかびっくりしてしまいました^^
「海外ドラマDVD英語学習法」というメソッドに魅力を感じて下さってのご参加だったのだろうと思いますし、また、「フレンズ」を初めて見るという方のほうが、私の学習法の効果を実感していただきやすいと思っていますので、この学習法の楽しさと効果を直接伝えることができたことをとても嬉しく思いました。

今回は音の強弱とイントネーションの話を、特に強調させていただきました。
セリフなどの口語では主語などが省略されることが多いため、余計に強弱やイントネーションが大きな意味を持つのですが、それを実感していただくために、イントネーションがポイントとなっているセリフのやりとりを、一緒に声に出して読んでいただいたりということもしました。

質疑応答の時間にさまざまなご質問を頂戴できたことも、とてもありがたかったです。
皆さんが私の話をきちんと聞いて下さったこと、英語力を伸ばしたい! と強く思っておられることがひしひしと感じられ、これから私ももっともっと頑張って行こう、という元気をいただくことができました。

セミナー終了後に、私のところにご挨拶に来て下さった方と、直接お話させていただくことができましたのも、とても楽しく幸せな時間でした。
今回のセミナーを大きな原動力として、これからも「海外ドラマDVD英語学習法」の楽しさと素晴らしさを頑張って伝えて行きたいと思います。
お忙しい中、ご参加下さった皆様、本当にありがとうございました!<(_ _)>

↓セミナーのチラシです。画像をクリックしていただくと、チラシが別ウィンドウで拡大表示されます。
京都セミナー02 チラシ.jpg


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posted by Rach at 09:06| Comment(4) | セミナー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月21日

着ることができてれば、さらにいい フレンズ1-3改その35

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18:41
ロス: Hey Pheebs, you gonna have the rest of that Pop Tart? Pheebs? (ねぇ、フィービー、そのポップタルトの残りを食べるつもり? フィービー?)
フィービー: Does anyone want the rest of this Pop Tart? (誰かこのポップタルトの残りを欲しい人いる?)
ロス: Hey, I might. (ねぇ、僕、欲しいかも。)
フィービー: I’m sorry. Y'know, those stupid soda people gave me seven thousand dollars for the thumb.(ごめん。ほら、例のおバカなソーダ会社の人が、(缶に入っていた)親指のために、7,000ドルをくれたのよ。)
みんな: You're kidding. Oh my God. (冗談だろ。なんてこった。)
フィービー: And on my way over here I stepped in gum. What is up with the universe? (それでここに来る途中、私はガムを踏んだのよ。宇宙はどうなってるの?)
ジョーイ: (DRAGGED IN BY MONICA. HE HAS JUST COME OUT OF THE SHOWER) What's going on? ([モニカに引っ張られて。ジョーイはたった今、シャワーから出てきたところ] 一体何が起こってるんだよ?)
モニカ: Nothing. I just think it's nice when we're all here together. (何もないわ。私はただ、私たちがみんなここに一緒にいたらいいなと思うだけよ。)
ジョーイ: Even nicer when everyone gets to wear their underwear. (みんなが自分の下着を着られる状態になっていれば、さらにいいと思うけど。)
レイチェル: Uh, Joey.... (あぁ、ジョーイ…)
ジョーイ: Oh, God! (HURRIEDLY CLOSES HIS KNEES) (あぁ、しまった! [自分の膝を急いで閉じる])
モニカ: (TURNS OFF TV) Okay. ([テレビを消す] いいわ。)
みんな: Oh! That was Lamb Chop! (あぁ! 今のはラムチョップだったのに!)

フィービーはボーッと焦点が定まらない様子で固まっており、手にはお菓子の一片を持っています。
ロスのセリフで、それが Pop Tart 「ポップタルト」であることがわかりますね。
フィービーが、食べるでもなく、ただ手にそれを持っているので、「食べるつもりなら食べたらいいけど、君が食べないなら僕が貰ってもいいかな?」という意味で、ロスはフィービーに食べる意志があるかどうかを尋ねています。
そう尋ねたのに、それが聞こえなかったかのように「ポップタルトの残り欲しい人いる?」とフィービーが言うので、「だから僕が今そう聞いたところじゃん」と言いたげに、ロスは Hey, I might. 「ねぇ、僕、(ポップタルトの残り)欲しいかも」と答えたことになります。

字幕では Pop Tart と最初が大文字表記になっているので、商品名であることが想像できます。
こういう商品名は、Pop Tart で画像検索すれば一目瞭然ですね。
青い箱に白いポップな文字で、pop・tarts と書かれたケロッグ(Kellogg's)のパッケージや、中身の画像がたくさんヒットします。

Pop-Tarts Official Website
フレイバーもたくさん種類があるようで、WATERMELON(スイカ味)などもあります。

Wikipedia 英語版: Pop-Tarts
ウィキペディアの説明の中に以下の文章がありました。
Although sold pre-cooked, they are designed to be warmed inside a toaster or microwave oven.
つまり「調理済み(加熱処理済み)で売られているが、トースターや電子レンジの中で温められるように作られている」ということで、そのまま食べるのではなく、温めて食べることを想定したお菓子ということですね。

それを考えると、最後に残ったそれを食べるの食べないの? と尋ねているのは「フィービーが食べないのなら、冷めないうちに僕が食べようかと思うんだけど」という気持ちから来たのかな、という気がします。
「温かい方がおいしい食べ物」だからこそ、「食べないなら僕が貰ってもいい?」というのが自然に聞こえる気がする、ということですね。

those stupid soda people は「あのおバカなソーダ会社の人たち」。
会社の人を指して、... people と表現することがよくあります。
わざわざ「〜”会社の”人」と言わなくても、「〜の人」だけで意味は通じるということですね。
for the thumb は「親指のために」というところですが、「缶の中に人の親指が入っていた、という不愉快な思いをさせたお詫びと引き換えに」というニュアンスになるでしょう。
7,000ドルは今日のレートだと79万円くらいですね。

フレンズたちが口々に驚く中、フィービーはさらに話を付け加えます。
on my way over here は「ここにくる途中で」。on my way home なら「家に帰る途中で」ですね。
I stepped in gum. は「私はガムを踏んだ」。
前回の記事、手に30年もはめてりゃ、しゃべる フレンズ1-3改その34 でも、「ジョーイが俺の最後のガムを食べた」というセリフで gum という単語が出てきましたが、その時説明したように、ガムは不可算名詞ですから、ここでも無冠詞で使われています。
ちなみに、gum には「歯茎(はぐき)」という意味もあり(そういう名前の歯磨き粉もありますね)、その場合は、上下に2つあることから、通常複数形の gums の形で使われます。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、healthy gums という例が挙がっていますが、これは「健康な歯茎」ということですね。

What is up with the universe? は「ユニバースは一体どうなっているの?」ということ。
ユニバースは「世界、宇宙」などと訳されますが、フィービーはこのエピソードでカルマの話をしていたように、一般的な世界を超越した感覚の持ち主ですから、「世界は」というよりも「宇宙は」のようによりスケールを大きくして訳した方が、フィービーっぽい感じが出るような気がしました。
言っているフィービーの方は「ソーダに入っていた指で 7,000ドルもらうし、ここに来る途中にガムは踏んじゃうし、この宇宙は一体全体どうなっちゃってるわけ?!」という気持ちらしいですが、ユニバースと大袈裟な言葉を使っているわりには、後の話が「ガムを踏んだ」になっているのがこのセリフのオチですね。
みんな、「ガムを踏んだのがそんなに大変なこと? それにどう反応すればいいの?」みたいな顔をしていて、「さらに、と付け足した情報がそれ?!」みたいな面白さということですね。

最後のガムを踏んだ話はともかくとして、最終的に 7,000ドルをもらうことになるまでの経緯をまとめておくと、、、

銀行の自分の口座に知らない間に 500ドルが入っていた。
それを銀行に言ったら、また 500ドルが入金されて、お詫びの品のフットボール・フォンまでおまけについて、1,000ドルになった。
理由のないそんなお金を持っていたくなかったフィービーは、友人の(ホームレスらしい)リジーにお金を譲り、ただでお金をもらいたくなかったリジーはフィービーにソーダをおごった。
そのソーダの中に親指が入っていたので、ソーダ会社から 7,000ドルをもらった。

という流れになります。
最後の「ガムを踏んだ」を除けば、確かに「宇宙は一体どうなってんの?」と言いたくなるような現象ではありますね。

モニカは向かいの部屋からジョーイをこちらの部屋に連れてきます。
シャワーから出てきたばかりでバスローブを着ているジョーイは、頭をタオルで拭きながら、What's going on? とボヤいています。
What's going on? は「一体何事だよ。どうしたんだ? どうなってるんだ? 何が起こってるんだ?」。

モニカが I just think it's nice when と言ったことを受けて、Even nicer when と続けているのが面白いですね。
モニカのセリフは「私はただ、私たちがみんなここで(この部屋で)一緒にいる時、ナイスだと思うだけよ」→「みんな一緒にいたらいいわね、素敵ねと思ってるだけよ」。
「〜するのがナイス」と言ったことに対して、ジョーイは比較級の nicer 「よりいい、よりナイス」を使って「モニカはそれがナイスだっていうけど、こっちの方がもっとナイスだよ」と言ったことになります。
even は、比較級 nicer を強めて、「いっそう、さらに、なお」という意味になります。

その「もっとナイス」な内容は「みんなが自分の下着を着る・付けるようになる時」。
get to は、to 以下の状態になる、という感覚。
「みんなが一緒にいるよりも、みんなが自分の下着を付けることの方がよりいい」→「そっちの方が先決じゃないかな」と言っているこのセリフから、下着をつけるという行為に至るまでの間にこっちに連れてこられた、下着(パンツ)をはかずにバスローブだけ羽織ってこちらに来たことがわかるという仕組みです。
その後、ちょっと脚を開いた感じでソファに座ったジョーイを見て、レイチェルが注意を促す声を出し、ジョーイが慌てて自分の膝を閉じたことで、服の中が丸見えであることをレイチェルに指摘された、ジョーイのセリフ通り、ジョーイは今、下着をはいていないことがよりはっきりするという流れになります。

モニカはみんなが見ているテレビを消します。
懐かしのラムチョップを見ていたのにモニカにテレビを消されてしまって、みんながブーブー言っているのも面白いですね。


★ Rach からのお知らせとご挨拶 ★
7月22日(土)の京都セミナー、いよいよ明日となりました!
明日も暑くなりそうですが、ご参加下さる皆様、どうか体調にお気をつけてお越し下さいませ。
海外ドラマの生きたセリフから英語を学ぶ楽しさを直接皆様にお伝えできるのを、とってもとっても楽しみにしています♪


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posted by Rach at 13:42| Comment(2) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月18日

手に30年もはめてりゃ、しゃべる フレンズ1-3改その34

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18:02
(CUT TO THE GANG MINUS MONICA AND JOEY WATCHING LAMBCHOP AT RACHEL+MONICA'S)
モニカとジョーイを除くフレンズたちが、レイチェルとモニカの家でラムチョップを見ているシーンにカット。
チャンドラー: Oh, Lamb Chop! How old is that sock? If I had a sock on my hand for 30 years, it'd be talking too. (あぁ、ラムチョップだ! あの靴下、何歳だよ? もし俺の手に30年靴下をはめてたら、その靴下も(今頃)しゃべってるだろうさ。)
ロス: Okay. I think it's time to change somebody's nicotine patch. (DOES SO) (よし。誰かさんのニコチンパッチを取り換える時間だね。[そうする(パッチを取り換える])
(ENTER MONICA)
モニカ登場。
モニカ: Hey. Where's Joey? (ねぇ。ジョーイはどこ?)
チャンドラー: Joey ate my last stick of gum, so I killed him. Do you think that was wrong? (ジョーイは俺のガムの最後の1枚を食べた。だから俺はジョーイを殺した。それって悪いことだったと思う?)
レイチェル: I think he's across the hall. (ジョーイは廊下の向こう側(廊下を挟んだ向こう側の部屋)だと思うわ。)
モニカ: Thanks. (GOES TO FETCH HIM) (ありがと。[彼を連れてくるために(そちらに)行く])
ロス: (FINISHES CHANGING CHANDLER'S NICOTINE PATCH) There you go. ([チャンドラーのニコチンパッチの交換を終えて] さあいいぞ。)
チャンドラー: (DEADPAN) Ooh, I'm alive with pleasure now. ([無表情に] あぁ、今、俺は喜びで生き生きしてる。)

チャンドラーはテレビを見て、Lamb Chop! と言っています。
ラムチョップ(Lamb Chop)は、羊の姿をした、手で動かすタイプの、靴下でできたパペット。
ネット検索で、lamb chop と調べると、lamb chops として、羊の(あばら骨付き)肉(チョップ)がたくさんヒットします。
lamb は日本語でも「ラム(肉)」と言うように「子羊の肉」のことですね。
また食肉だけではなく「子羊」という意味もあり、1991年の映画「羊たちの沈黙」の原題は、Silence of the Lambs です(邦題は英語タイトルの直訳なわけですね)。
chop も「ポークチョップ」(a pork chop)のように日本語になっていますが、通常あばら骨が付いた形の小さな肉を指します。
lamb chop は、単語の意味としては「ラム肉」を指すわけですが、それをパペットの名前にしているということですね。

Lamb Chop だけで検索すると、ラム肉ばかりが出てきてしまうのですが、Lamb Chop puppet というキーワードで調べると、puppet(操り人形、指人形)のラムチョップの情報がヒットします。
詳しくは以下のウィキペディアで。
Wikipedia 英語版: Lamb Chop (puppet)

フレンズの中のテレビ画面で、ラムチョップと一緒に映っている女性はシャリー・ルイス(Shari Lewis)という腹話術師。彼女がこのパペットを作り、動かしています。
シャーリー・ルイスさんについても、ウィキペディアに詳しいです。
Wikipedia 英語版: Shari Lewis

シャーリーさんは、1960年から1963年に The Shari Lewis Show という番組で活躍し、1990年代にも、Lamb Chop's Play-Along という番組が作られました。
今回のフレンズ1-3 が最初に放映されたのは、1994年10月なので、チャンドラーの言うように、30年以上の芸歴があるパペットということになるわけですね。
1990年代の Lamb Chop's Play-Along という番組は、1992年から1997年まで放映されていたようなので、1994年放映の フレンズ1-3 でみんなが見ているのは、当時放映されていた Lamb Chop's Play-Along という番組なのだろうと思います。

仮定法過去を使って、「もしも俺もあんな風に30年間靴下を手にはめてたとしたら」と仮定し、would be talking 「俺の手にはめているそいつがまさに今、あのテレビのラムチョップみたいにしゃべってるところだろう」という would+進行形の形になっていることに注目しましょう。
「靴下だって、人の手に30年もはまってたら、しゃべるくらいにはなるだろうさ」と言ってみせた面白さになります。

ニコチンパッチは「禁煙の禁断症状を抑えるために皮膚に貼るパッチ(ばんそうこう)」。
そう言ってロスはチャンドラーの腕に貼ったものを取り換えようとしているので、チャンドラーがそのパッチを貼っていること、チャンドラーは禁煙中であることがわかります。
前のシーンでアランに電話で説得されて吸っていたタバコを即座に消したチャンドラーでしたが、その後も、アランの言いつけを守って禁煙を続けていることがわかりますね。
それだけチャンドラーにとってはアランの一言が大きいということになるでしょう。

モニカが帰宅し、元気のないトーンで、ジョーイはどこ? と尋ねます。
それに対してチャンドラーは、「ジョーイが俺の最後のガムを食べたから、ジョーイを殺した。それって悪いことだったと思う?」などと、真面目な顔で冗談を言います。

my last stick of gum という表現について。
gum は不可算名詞。ガム1枚は a stick of gum なので、my last stick of gum は「ガムの最後の1枚」ということ。
後のシーンでまた、別の人が gum という単語の入ったセリフを言いますが、不可算名詞なのでそこでもまた冠詞のない形で出てきます(その時にまた触れます)。

モニカは「もう、ふざけないで。私、真面目に尋ねてるんだけど…」という顔をしていますが、チャンドラーはどこまでも大真面目な顔で、そのジョークを続けています。
見かねたレイチェルが、隣の部屋を指さしながら、彼は across the hall にいるわ、と教えてあげています。
across the hall は「廊下の向こう、廊下を隔てて向こう側に」ということですから、廊下を挟む形で向かいにある、ジョーイとチャンドラーの部屋にいる、つまり、ジョーイは向かいの自分の部屋にいるわ、と言っていることになります。
I'm alive with pleasure now. は「俺は今、喜び・快感で生き生きしてる」ということですが、言葉だけわざとらしく「パッチが効いてるぅ〜」みたいに言ってみせている感じですね。


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posted by Rach at 15:42| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月14日

そんな風に言ってくれた人はいなかった フレンズ1-3改その33

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17:08
レイチェル: (WITH PHONE) Chandler? It's Alan, he wants to speak to you. ([電話を持ちながら] チャンドラー? アランよ、彼があなたと話したいって。)
チャンドラー: Really? He does? (TAKES PHONE) Hey, buddy! What's up? Oh, she told you about that, huh? Well, yeah, I have one now and then. Well, yeah, now. Well, it's not that bad…. Well, that's true. Gee, y'know, no one, no one's ever put it like that before. Well, okay. Thanks. (HANDS BACK THE PHONE AND STUBS OUT HIS CIGARETTE) (ほんとに? 彼が(俺と話したいって)? [電話を取る] やぁ、バディ! どうした? あぁ、彼女(レイチェル)がそのことを言ったんだな? うーん、そうだな、吸ってるよ、時々(今とか別の時とかに)ね。あぁ、そう、今もね。うーん、そんなに悪くないよ… あぁ、そうだね。おぉ、ほら、誰も、これまで誰もそんな風に言ってくれなかったから、うん、わかった。ありがと。[電話を返して、自分のタバコをもみ消す])
レイチェル: (TO ROSS, WHO HAS WANDERED UP) God, he's good. ([ちょうど歩いて来たロスに] まぁ、彼はすごいわね。)
ロス: If only he were a woman. (アランが女性だったらなぁ。)
レイチェル: Yeah. (そうね。)
(THEY GIVE EACH OTHER A DUBIOUS LOOK)
二人はお互いに不審な表情をする。

電話(「しもしも〜?」の平野ノラさんが持っているようなでっかい電話が時代を感じさせます^^)を手にしているレイチェルがチャンドラーに「アラン(から)よ。あなたと話したいって」と言うと、チャンドラーはとても嬉しそうな顔をして Really? He does? と返します。
He does? は、He wants to speak to me? ということで、「ほんとに? 電話の向こうのアランが俺と話したいって言ってるの?」と、アランが自分と話したいと言ってくれたことを喜んでいることになります。
Hey, buddy! What's up? は、親しい友人が使う挨拶。
アランのことを気に入っているチャンドラーは、わざとそういう親しげな言葉を使って、「俺たち、仲良しだよな」というところを強調してみせている感じですね。

Oh, she told you about that, huh? 「あぁ、彼女がそのことについて君に話したんだな?」と言いながら、チャンドラーは右手に持ったタバコを少し持ちあげて、これのこと、という風に示しています。
レイチェルと視線を合わせると、レイチェルはいたずらっぽい顔をして、「ええあなたがタバコを吸ってること、アランに言ってあげたわ」というような、ちょっと得意げな顔をしています。

I have one now and then. Well, yeah, now. について。
have one は「それを持ってる」というところですが、タバコの話をしていることがわかるので、今タバコを持ってる、吸ってる、というようなニュアンス。
now and then は「時々」。every now and then と言うこともあります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
(every) now and then, now and again : used in order to say that something happens sometimes but not always
つまり「何かが時々起こる、でもいつもではないことを言うために使われる」。

now and then を直訳すると「今とその時」ですが、「いつもじゃなくて時々」というニュアンスが now and then なわけですね。
レイチェルにタバコを吸っていることをチクられて、「いやぁまぁ、時々吸ってるんだけど」のように、now and then を使って答えたところ、アランに追及されたのか、「now and then で、実際に now(今)も吸ってるところ」のように続けたのが、yeah, now になります。
「いつも吸ってるわけじゃなくて、時たまだよ」と逃げようとして、now and then と言ったわけですが、「now and then... って、実際 now に吸ってるけどね」としぶしぶ認めた形ですね。

チャンドラーは自己弁護しようと、「(喫煙は)そんなに悪くない…」と言いかけるのですが、相手のアランが何か言っているらしく、真剣に聞き入りながら、「そうだね、それは確かだね」と言って、Gee, y'know, no one, no one's ever put it like that before. と続けます。

put it を直訳すると「それを置く」というところですが、今回の put it は「表現する、述べる」という意味で使われています。
研究社 新英和中辞典では、
put [通例 put it で様態の副詞(句)を伴って] 〈…を〉(…に)表現する、述べる
Let me put it in another way. 別な言い方で言ってみよう。
To put it briefly [mildly], …. 手短に[控え目に]言えば…。
I'm - how shall I put it? - in love with you. ぼくは、どう言ったらいいのか、あなたを愛しているのです。


ですから今回のチャンドラーのセリフは、「これまで誰もそんな風に言ったことはなかった」→「今アランが言ってくれたみたいに、表現してくれた人はいなかった」と言っていることになります。
その後、ありがと、と言って電話を切ったチャンドラーは、カウンターにあった灰皿に、吸っていたタバコを大げさに押し付けて、3回ほど叩いて火を消し、嬉しそうな顔でカウンターを手で2回叩き、立ち上がります。

今までさんざんフレンズたちがタバコをやめろと説得しても全く言うことを聞かなかったのに、ちょっと電話で話しただけであっさりタバコを消してしまったわけですから、アランの説得がものすごく効いたことがこの様子からよくわかりますね。
「これまでそんな風に言ってくれた人は誰もいなかった」と言ったその内容は視聴者には全くわからないわけですが、「アランは一体何を言ったんだろう?」と視聴者の想像に任せて、詳しいことはセリフでは語らないというのが、今回の脚本に共通する流れですね。
アランのすごさ、魅力みたいなものを視聴者にダイレクトに見せずに、フレンズたちがアランをすごいと思っている様子を描写することで視聴者に伝えようとしているのが、今回のエピソードのユニークな点だと思います。
「アランから電話と聞いてすごく嬉しそう。フレンズが長期間説得しても聞かなかったのに、アランが一言言っただけであっさりタバコをやめた」というチャンドラーの反応から、アランという人物をイメージさせる面白さと言えるでしょう。

今の電話すごかったわね、と言うように電話を手で軽く揺らして、レイチェルは「彼はグッドね」と言っています。
それに対して、ロスが If only he were a woman. と言っていますが、これは典型的な仮定法過去ですね。
意味としては「ただ彼(アラン)が女性なら良かったのに」。
アランは男性でそれを女性に変えることは不可能、つまり、現実には不可能な願望を言っているので、仮定法過去、つまり過去形(were)になります。
語順が逆の Only if は、「もし〜である場合のみ、〜の場合に限り」なので、混同しないように注意しましょう。
「アランが女性だったらなぁ」としみじみ言ったロスに対し、レイチェルも Yeah. と同意するのですが、その後、お互いに顔を見合わせて、気まずい顔をしています。
その様子から「アランが女だったら」と言ったロスの発言はロスにとって気まずいもので、「そうね」と同意したレイチェルの発言もレイチェルにとって気まずいものだったことが読み取れますね。

ロスは「アランが女だったらなぁ」と自分の願望を述べたことになるわけですが、それはまるで「アランが女だったら僕は好きになる。女だったら彼女にしたい」「彼みたいな人が恋人だったらいいのに」と言ったかのように、アランに対して恋愛感情を持っているかのように聞こえてしまうわけですね。

女性であるレイチェルは、アランが魅力的な人だった場合、魅力的な男性として見ることができるので、あえて女性になってくれたら、と思う必要はないはずですが、「女だったら」というのを肯定して、うなずいてしまったことで、「もし女性なら、素敵なレズビアンの恋人になってくれそう」みたいに聞こえてしまうということになるでしょう。
「あえて女性である方を望む」かのような発言になってしまっているわけですね。

つい口をついて出てしまった発言を、後からよーく考えてみると「なんか誤解されそうな発言だった」とお互いに気づいたことで、「今の発言は言わなかったことに、聞かなかったことにしよう」みたいな顔を二人はしているということですね。


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posted by Rach at 14:43| Comment(2) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月12日

君と君の〜にはうんざりだ フレンズ1-3改その32

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16:53
(CUT TO CENTRAL PERK, WHERE JOEY AND ROSS ARE PERSECUTING CHANDLER)
セントラルパークに画面がカット、そこではジョーイとロスがチャンドラーをいじめている。
ジョーイ: Do you have any respect for your body? (お前は自分の体に対して、少しも敬意を払わないのか?)
ロス: Don't you realize what you're-you're doing to yourself? (自分自身に対して何をやってるのか、自覚してないのか?)
チャンドラー: Hey, y'know, I have had it with you guys and your cancer and your emphysema and your heart disease. The bottom line is, smoking is cool, and you know it. (おい、なぁ、もううんざりなんだよ、お前らとお前らの(言う)癌(ガン)とか肺気腫とか心臓病には。大事なことはタバコを吸うことはかっこいいってことだ、お前らだってそれはわかってるだろ。)

have respect for は「〜に対して尊敬(の念)・敬意を持つ」ということですから、ジョーイのセリフは「自分の体に敬意を払わないのか、大切に思わないのか?」ということ。
ロスも「自分自身に対して何をやってるのか、お前はわかってないのか? 自覚してないのか?」と言っています。
タバコを吸っているチャンドラーに「タバコは体に悪い」ということを口々に言っている感じですね。

have had it with は「〜にはもううんざりした、あきあきした。〜はもうたくさんだ」という意味。
Macmillan Dictionary では、
have had it : to be so annoyed with someone or something that you do not want to be involved with them any longer
have had it with : He says he's had it with politics.

つまり、「誰かまたは何かに非常にうんざりしていて、そのことにそれ以上かかわりたくない」。例文は「彼は政略(駆け引き・権力闘争)にはうんざりだと言う」。

with 以下は、with you guys and your cancer and your emphysema and your heart disease となっていますね。
直訳すると、「お前らとお前らの(病名)」ということですが、このように you and your... 「お前とお前の…」という表現もまた、何かにうんざりしている時によく使われます。
研究社 新英和中辞典では、以下のように出ています。
You and your…!=…は君の口癖だね 《また始まったなど》
You and your sob stories! また例のお涙ちょうだいか!


「君と君の(その)〜」という表現をすることで「お決まりのように毎回出してくるそれ」みたいな感じが出ていると思います。
この先のフレンズのエピソードでは、フレンズ1-9 や フレンズ3-10 に、you and your stupid... 「あなたと、あなたのバカな(バカげた)…」という表現も出てきます。

「タバコは体に悪い」という話をもう何度も聞かされてきたのでしょう、そのたびに「タバコを吸うとこんな病気になる」ということで、cancer, emphysema, heart disease という病名を出してくるので、「そういう病気になるぞとかって脅されるのにはもううんざりだ」という気持ちからのセリフであることがわかります。
お前らにも、そしてお前らがすぐに名前を出すそういう病気の話もうんざりだ、聞き飽きたよ、という感じですね。

The bottom line is は「肝心なことは、重要なことは…」。
bottom line とは、決算書の一番下の行のことで、そこには、最終的な収支の結果が書いてあります。
そこから bottom line は「肝心なこと、重要なこと」という意味になります。
Macmillan Dictionary では、
the bottom line : the most basic fact or issue in a situation
例)The bottom line is that he lied to Parliament.

つまり「ある状況における、最も基本的な事実または問題」。例文は「大事なことは彼が議会に嘘をついたということだ」。

「タバコを吸うのはかっこいい」と言った後、and you know it と続けていますが、「お前らもそれを知ってる(だろ)」のように言っているところに、「お前らだってそう思うだろ? その点は認めるだろ?」というチャンドラーの気持ちが出ていますね。


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posted by Rach at 16:30| Comment(2) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月10日

私が心配してるのは他の5人 フレンズ1-3改その31

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16:01
SCENE 6: IRIDIUM (AGAIN, MONICA AND PAULA AT WORK)
シーン6: イリジウム(モニカの職場)(また、モニカとポーラが仕事中)
モニカ: Did you ever go out with a guy your friends all really like? (自分の友達全員が本当に好きだと思うような男性と付き合ったことこれまでにある?)
ポーラ: No. (いいえ。)
モニカ: Okay. I'm going out with a guy my friends all really like. (そう。私は自分の友達全員が本当に好きだと思う男性と付き合ってるのよ。)
ポーラ: Are we talking about the coyotes here? All right! A cow got through. (ここでは(今)例のコヨーテの話をしてるの? よし! 牛は切り抜けたのね。)
モニカ: Can you believe it? It’s just, you know what? I just don't feel the “thing.” I mean, they feel the thing, I don't feel the thing. (信じられる? ただ、ほらわかる? 私は(これ! というものを)何も感じないの。つまり、彼ら(友達)は感じる(けど)、私は感じないの。)
ポーラ: Honey, you should always feel... the thing. Listen, if that's how you feel about the guy, Monica, dump him. (ハニー、常に”感じる”べきよ。ねえ聞いて、もしあなたがその男についてそんな風に感じるのなら、モニカ、彼を捨てなさい。)
モニカ: I know. It's gonna be really hard. (わかってる。本当に難しいのよ。)
ポーラ: He's a big boy. He'll get over it. (彼は大人の男よ。彼は乗り越えるわ。)
モニカ: No, he'll be fine. It's the other five I'm worried about. (いいえ、彼は大丈夫なの。私が気にしてるのは他の5人の方よ。)

Did you ever go out with a guy your friends all really like? は、your friends 以下が、a guy の内容を詳しく説明する形になっています。
Did you ever go out with a guy 「(ある)男性とデートしたこと・付き合ったことがこれまでにある?」と先に尋ねておいてから、その男性っていうのはこういう男性のこと、と説明を追加している感覚ですね。
その後、モニカが「自分の友達が本気で気に入ってくれるような男性と、私は今付き合ってるのよ」と言うので、「ここで(今)私たちは例のコヨーテについて話しているの?」→「私たちが今話題にしてるのは、(前に話した)例のコヨーテのこと?」とポーラは尋ねています。
「彼氏を友達に紹介すると、友達がコヨーテのように彼を攻撃する」という話は、過去記事、群れの弱い者を狙い撃つコヨーテ フレンズ1-3改その14 に出てきました。

A cow got through. の get through の基本的な意味は「通り抜ける」。
ここでは、コヨーテに囲まれる中、牛が襲われずに食べられずに、うまく通り抜けた、切り抜けた、というニュアンス。
フレンズをコヨーテに、彼氏のアランを牛に例えていたので、アランがフレンズに認められたことを、「アランはコヨーテの攻撃を受けずに切り抜けた、生き延びた」と表現したわけですね。

その後のモニカのセリフでは、feel the thing というフレーズが3回登場しています。
thing は「もの」でそこに冠詞の the がつくと、何か特定のことを指すニュアンスが出ますね。
DVDの日本語訳では「彼にピンと来ないの」と訳されていましたが、私もそのようなニュアンスを感じました。
feel the thing で「これよ! という感じを持つ」みたいなことだろうと思います。
日本語でも「彼には感じるところがある」と言えば、何かしらの特別な感情を持っていることが想像されますよね。
feel something のように something を使うと「具体的に何かとは言えないけれど、何かしら(のもの)」という漠然とした感じがしますが、今回のように the thing と表現すると、「それ、あれ」のようにお互いが暗黙の了解でわかるものを指している感覚が出ることになるでしょう。
今は彼氏の話をしているので、「彼氏として彼に感じる部分があるかないか」という話をしていると理解すればいいわけですね。

I don't feel the thing. と言ったモニカに対して、同僚のポーラはちょっとニヤッとした顔で、Honey, you should always feel the thing. と返しています。
「感じないのよ」と言ったことに対して「常に感じるべきよ」と言っていること、feel... the thing とちょっと間を置いて言ったこと、ポーラのいたずらっぽい笑顔などから、日本語の「感じる」という言葉からも連想されるような「エッチの時に感じる」ことを言っていることになるでしょう。
DVDの日本語訳も「快感が得られない男なんて/快感くれる男じゃなきゃ」のようにエッチ系の「快感」という言葉で訳されていました。
モニカは恋人としてアランに感じるものがない、と言っているのを、「感じない、とか言ってちゃだめよ。いつも感じてないとダメでしょ」みたいな言い方をして、エッチの話にすり替えてからかった感じですね。
その後、今度は真面目なアドバイスとして、Listen 「ねぇ聞いて」と言った後、if that's how... 以下のセリフを言っています。
how you feel about the guy は「あなたがその男性(アラン)についてどのように感じるか」ですから、if の文章は「もしそれ(彼について何も感じない)というのが、モニカのアランに対する感じ方なのなら」→「もし何も感じないとアランについて感じているなら」という意味になります。
dump は「捨てる」で、恋愛については「恋人を捨てる、ふる」という意味。

「感じないなら、そんな男とは別れちゃいなさいよ」と言われたモニカは「それは本当に難しい(ことになる)だろう」と答えます。
big boy は「大きな少年」、つまりは「(子供ではなくて)大人の男」というニュアンス。
get over は「乗り越える、克服する」ですから、「ふられても、アランは大人なんだから、ちゃんと乗り越えるわよ」ということ。

モニカは「彼は大丈夫(だろう)」と言った後で、It's the other five I'm worried about. と言います。
これは強調構文ですね。
「私が心配しているのは(アランではなくて)他の5人(の方)よ」ということで、I'm not worried about Alan. I'm worried about the other five. 「私はアランについては心配していない。私は他の5人について心配している」ということを、「(アランではなくて)他の5人である、私が(実際に)心配しているのは」と表現した形が、この強調構文になります。


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2017年07月06日

多聴多読マガジンで紹介されました!

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今日7月6日(木)発売のコスモピア『多聴多読マガジン』(2017年8月号)で、私の英語学習法が紹介されています。

『多聴多読マガジン』8月号の詳しい情報はこちら。
(公式サイト)コスモピア:多聴多読マガジン2017年8月号

Amazon ではこちら。
多聴多読(たちょうたどく)マガジン2017年8月号[CD付]
多聴多読(たちょうたどく)マガジン2017年8月号[CD付]

今月号の特集「海外ドラマで英語を学ぶ!」の中で、
達人に聞く! 海外ドラマのDVD学習法
というタイトルで、p.18-21 の4頁にわたり、私の学習法をご紹介いただいています。

そのタイトルの通り、私が長年おすすめしてきた Rach流DVD学習法(レイチ・メソッド)についてお話させていただいており、「はしょる3段階」をメインに各段階について詳しく説明させていただいています。

プロフィール写真はこんな感じです ↓

多聴多読マガジンプロフ.jpg

コスモピアさんの公式サイトや Amazon では、今号の特集の内容について、以下のように説明されています。

動画配信サービスの普及もあり、海外ドラマを英語学習に役立てる環境がグンと整ってきました。英語音声と英語字幕をうまく使えば、日常会話で使える本物の生きた英語表現をたくさん身につけることができます。
海外ドラマを繰り返し見る学習法で、英会話学校にも通わずに英検1級、TOEICテスト990点を取得した南谷三世氏たちが海外ドラマ実践活用法をアドバイスします。


特集の説明の中で、名前と経歴も含めて私の学習法をご紹介いただけていること、大変光栄でとても嬉しく思います。
上の説明にも「動画配信サービス」のことが書かれていますが、私も近年、そういう便利なサービスをDVDと並行する形で使っていますし、このブログの「フレンズ」解説の中でも、Netflix の字幕ではこう表記されていた、などと大いに活用させていただいています。
今回の掲載記事の中でも、「字幕・音声情報を持つ(動画)配信サービスであれば、私のおすすめするDVD学習法をそのまま使っていただくことが可能です」ということをお伝えさせていただきました。
私の学習法は「DVD学習法」ではありますが、「DVDに限らず、動画配信サービスを使っていただくのも便利ですよ」ということを最近のセミナーではよく言うようになりました。
今回こうして記事の中で文字としてはっきり書かせていただくチャンスをいただけたことは、とてもありがたかったです。

今回の特集が「海外ドラマで英語を学ぶ!」というタイトルでしたので、その特集に掲載していただけたことは、とてもとても嬉しかったです♪
先月6月15日に、このブログは12周年を迎えましたが、ブログ開始当初からずっと『シットコムで笑え! 海外ドラマ「フレンズ」英語攻略ガイド』というタイトルで「海外ドラマで英語を学ぶ」ことをお勧めしてきて、フレンズ一筋12年(!)でこのブログを続けてきて、本当に良かった! と今、改めて思います。

『多聴多読マガジン』関係者の皆様、掲載、ありがとうございました。
そして、このブログをいつも読んで下さり、応援して下さる読者の皆様に、心より感謝申し上げます。
本当にありがとうございます!

先月の『日経WOMAN』に続き、2ヶ月連続で雑誌に掲載していただけたこと、本当に光栄でした。
これから、もっともっと、海外ドラマで英語を学ぶ楽しさと面白さとその効果を伝えていけるように精一杯頑張ります!

Rach からの嬉しいお知らせでした♪


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posted by Rach at 14:59| Comment(4) | メディア掲載 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月05日

髪が口から出て手袋が脱げる フレンズ1-3改その30

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15:30
ロス: You know, there's nothing wrong with speaking correctly. (ほら、正しく話すことは何も悪いことないだろ。)
レイチェル: Indeed there isn't. I should really get back to work. (本当にないですね。私、ほんとに仕事に戻らなきゃ。)
フィービー: Yeah, otherwise someone might get what they actually ordered. (そうね、そうじゃないと[あなたが仕事に戻らないと]ある人が、実際に注文したものを受け取ってしまうかもしれないものね。)
レイチェル: Ohh-ho-hooohhh. The hair comes out and the gloves come off. (おーおーおーぉ(言ってくれるわねぇ)。髪の毛が口から出て、手袋が脱げるのね[決闘開始ね]。)
(THEY DEGENERATE INTO BICKERING AND CHANDLER HAPPILY STARTS TO SMOKE, UNDISTURBED.)
みんなは言い争い(口論)(という悪い状況)になり、チャンドラーは幸せそうにタバコを吸い始める、誰にも邪魔されずに。

くどい言い方の真似をされたロスは、「正しく発音することには何も悪いことはない」と主張しています。
それを聞いたレイチェルは、Indeed there isn't. と言っていますが、語尾の isn't の最後の t の音をことさら強調して発音しています。
t のように舌で弾かせる音を破裂音というのですが、ラフな会話の場合、そのような最後の破裂音は、破裂させないことが多いです。
普通なら、音としては「イズン」程度にしか聞こえないところを、レイチェルは最後の破裂音をはっきり発音することで「一字一句正しく発音する」ロスの癖をからかっていることになります。
「正しく発音することは何も悪くない」というロスの発言に対して、言葉通りの意味としては「(ロスの言うように)本当に何も悪くない、何も悪いことはない」と言ったことになりますが、その言葉を言う時に「極度に正しく発音してみる」ことで、結局、ロスの「くどすぎる発音」をバカにしていることになるわけですね。
自分の発音をからかわれたロスは、レイチェルを少しにらんでいます。

I should really get back to work. は「私は本当に仕事に戻るべきである。戻らないといけない」。
レイチェルはこのコーヒーハウス「セントラルパーク」のウェイトレスなので、フレンズたちとしばらく癖の話であれこれ盛り上がっていたけれど、そろそろまじで仕事に戻らないとね、と言って、みんなの会話から離れようとしたわけですが、そこでフィービーが Yeah, otherwise... のセリフを言って、みんなが「そこまで言うか?」みたいな反応をすることになります。
フレンズたちの反応、特に言われたレイチェルの反応から、それがレイチェルに喧嘩を売ったような発言であることがわかるのですが、フィービーがレイチェルにそういう発言をしたのは、「自分(フィービー)の髪を噛む癖を、ロスはかばって可愛いと褒めてくれた」→「フィービーの髪を噛む癖についてロスが反論したことで、ジョーイはロスの癖を持ち出しバカにした」→「さらにレイチェルがロスの癖をバカにする発言をした」という流れから、「自分をかばってくれたロスをバカにしたレイチェルに、フィービーが仕返しをした」ということになるでしょう。

そのフィービーのセリフについて。
otherwise は「さもなければ」。
セリフを訳すと「あなたが仕事に戻らなければ、誰かが実際に注文したものを受け取るかもしれない」と言っていることになりますが、裏を返すと、「あなたが仕事に戻れば、客が注文したものとは違うものを受け取ってしまう」と暗に言っていることになります。
同じエピソードの過去記事、親指から人差し指までの長さ フレンズ1-3改その8 で、レイチェルが自信満々に「みんなの注文、言わなくてもわかるから」と飲み物を配った後、レイチェルに見えないところでフレンズたちが飲み物を交換しているシーンがあって、レイチェルは注文通りのものを給仕できない人であることが明らかになっていました。
そういうシーンがあったことを受けての、フィービーのこのセリフなわけですね。

someone might get what they actually ordered の they は、someone を受けている代名詞。
本来なら、単数形 someone を受ける代名詞は、he か she になるところですが、性別がはっきりしていない場合だと、he/she や、he or she と表現しなければならなくなります。
そういう手間を省くためでしょうか、単数名詞である someone を受ける場合に、口語では、they という複数名詞が使われることが多いです。
実際、「フレンズ」にも someone を受ける they はよく登場しますので、以後、気をつけて見てみてください。

「あなたが仕事に戻ると、またお客が注文とは違う品を受け取ってしまう」と言われたレイチェルは、何ですって?! という顔で振り向いています。
その後のレイチェルのセリフ、The hair comes out and the gloves come off. について。
これについては過去記事でご質問をいただいたことがあり、それについて記事にした際(フレンズ1-3その7 ご質問4)、たくさんの方から貴重なご意見をいただきました。
いただいたそれらのご意見を参考に、今の私が考える解釈を以下に書かせていただきますね。

まずこのセリフは、A come out and B come off(A が come out して、B が come off する)という形になっています。
韻を踏んでいるというのとは少し違うかもしれませんが、動詞の部分を同じにすることで、基本的な動きが同じで、かつ動きの方向性がやや違うだけ、という感じを出しているのだろうと思います。
out は「外へ」、off は「離れて、分離」のニュアンスなので、come という動詞の動きのニュアンスを出すと「A が外に出ると、B が離れる」という感じになるでしょうか。
the hair については、フィービーが髪の毛を噛む(chew her hair)癖があるという話の流れがあるので、The hair comes out は「フィービーが噛んでいた髪の毛を口から(吐き)出した」ことを指す「髪の毛が(口から)外に出る」ということになると思います。

the gloves come off の glove は「手袋、グローブ」のこと(英語の発音はグラヴ)。
以下、とりあえずは、glove=手袋 と訳しますと、このシーンに特に手袋などは出てきていないので、一般的な表現として持ち出したことが想像できます。

この表現に関連して、Macmillan Dictionary に、以下の項目が出ていました。
take the gloves off : to start fighting or competing hard in order to achieve something. When this happens, you can say ‘the gloves are off’
例)With more than five months left until election day, it is somewhat early for the gloves to come off.

つまり、「take the gloves off(手袋を脱ぐ)とは、何かを達成するために、懸命に戦いや競争を始めること。これが起きる時、"the gloves are off"「手袋が外れる(脱げる)」と言うことができる」。
例文は「選挙日まで5か月以上残っているので、手袋が脱げる[真剣勝負を始める]には幾分早い」。

このマクミランの説明は、項目のタイトルは take the gloves off となっていますが、語義説明では the gloves are off、例文では for the gloves to come off という表現が使われています。
take off は「服を脱ぐ」など、身に付けているものを脱ぐ・取る・取り外す時の表現で、be off は「分離している状態」つまり「取れている、外れている、脱げている」、come off は「分離している状態になる」つまり「手袋が脱げる」動きを指していることになるでしょう。

上の語義に「懸命に戦いや競争を始める時に”手袋が外れる”と言う」とありますが、手袋が外れることと、真剣勝負の決闘が始まることの関連性については、以下の2つの可能性が考えられる気がします。

1. 西洋の決闘で、手袋を投げ捨てる。もしくは手袋を脱いで相手に投げつけることで決闘開始の合図とする。
2. ボクシングで手を怪我しないためのクッションとなっているグローブを外して、素手で殴り合う、本気でやり合う。

gloves が手袋なのかボクシングのグローブなのかは、過去記事にいただいたコメントでも意見が分かれていました。
語源がどちらなのかは気になるところではありますが、今ここで理解しておくべきことは、the gloves を脱ぐ、the gloves が取れる、という表現には「決闘開始」のニュアンスがある、ということですね。
上のマクミランの語義の、start fighting hard のニュアンスを感じ取ることが必要だということです。

それから、いただいたご意見にあったのですが、the hair comes out というのは単に「髪の毛が口から出る」だけではなく、「口に髪の毛をくわえていると話せない、髪の毛を口から離したことで言いたいことを言う」というニュアンスも感じられる気がします。
過去形ではなく現在形で語っているので、現在形のニュアンスを出そうとすると「髪の毛が口から出ると、手袋(グローブ)が脱げる・外れる」のようになりますね。
「髪の毛が口から出る」→「自由になった口で人にケチをつける」→「決闘開始、喧嘩売ってる」というような流れを表現したのが、The hair comes out and the gloves come off. というセリフなのだろうと思いました。

レイチェルのウェイトレスとしての仕事ぶりにケチをつけたフィービーの発言に対し、「あら、髪の毛を食べるのをやめて、戦闘開始ってわけ?」みたいに返したことで、ト書きにあるように、フレンズたちは口論状態になります。
喫煙を責められたチャンドラーが他の人の癖を話題に出したことで、他のみんなはチャンドラーのタバコのことも忘れて言い争うことになり、一人悠々とタバコを吸いながら去っていくチャンドラーの作戦勝ちというところですね。

ちなみに、今回のシーンで、フレンズたちの癖の話が出ましたが、ロスが丁寧で大げさな発音をしがちであるという癖は、このエピソード以降のロスにも見られる気がしますが、ジョーイの指関節鳴らし、モニカの鼻鳴らし、フィービーの髪噛み、などの癖は、これ以降のエピソードで出てくることはありません。
「君らだってこんな癖があるじゃないか!」と責めるために、このエピソードでだけ作られた設定、というところですね。

この一連のシーンは、ある人が発言した後、その発言にムッとして別の人が別の話を持ち出す、というパターンが続きますが、自分の癖をバカにされたから他の人の癖を持ち出す、自分をかばってくれた人をバカにしたから仕返しをする、など、それぞれのキャラの心の動きとともにセリフが理解できると、いい感じかなと思います。


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posted by Rach at 15:37| Comment(5) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月03日

それがなくても生きられる フレンズ1-3改その29

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14:59
ジョーイ: Does the knuckle-cracking bother everybody, or just him? (指の関節を(ポキポキ)鳴らすのに、みんなイライラしてる?? それとも(イライラしてるのは)彼(チャンドラー)だけ?)
レイチェル: Well, I-I could live without it. (そうねぇ、それがなくても生きられるわね[別になくても困らないわね、あっても役には立たないわね]。)
ジョーイ: Well, is it, like, a little annoying? Or is it like when Phoebe chews her hair? (ふーん、それってちょっとうっとうしいの? それともフィービーが自分の髪の毛を噛む時みたいな感じ(のうっとうしさ)なの?)
(PHOEBE SPITS OUT HER HAIR)
フィービーは自分の髪の毛を口から吐き出す。
ロス: Oh, now, don't listen to him, Pheebs. I think it's endearing. (あぁ、ねぇ、彼の言うことなんか聞かないで、フィービー。僕は(その癖が)愛らしいと思うよ。)
ジョーイ: Oh, (IMITATING ROSS) you do, do you? (おぉ、[ロスを真似て] 君はそう思うんだ、思うんだね?)
(MONICA LAUGHS AND SNORTS)
モニカは笑って、鼻を鳴らす。

bother は、前回の記事に出てきた annoy と同じで、「悩ます、困らせる」という他動詞。
Like Joey's constant knuckle-cracking isn't annoying? とチャンドラーが言ったので、同じような意味の動詞 bother を使ったことになります。
bother を「人を悩ませる」という他動詞として直訳すると、「俺の指関節ポキポキ鳴らしがみんなを悩ませてる? それとも悩ませてるのは彼だけ?」ということになりますが、自然な日本語にすると、「みんな、関節鳴らしにイライラしてる? それともイライラしてるのはチャンドラーだけ?」と言っていることになるでしょう。

チャンドラーに急にその話を持ち出されたので「みんな、俺の関節鳴らしを常々うっとうしいとか思ってた?」と改めて尋ねた感じで、一瞬沈黙が流れますが、少し間を空けてから、ソファの後ろに立って背もたれに手をついていたレイチェルが、I could live without it. と答えます。
直訳すると「それ(関節鳴らし)なしで、(生きようと思えば)生きることができる」ということになりますが、つまりは「別に生きるのに絶対に必要なものではない」「なくても別に困らない」と言っている感覚になるでしょう。
そのレイチェルの言い方からは、「これまではあえて文句を言ったことはなかったけど、あっても特にメリットはないから、ないほうがありがたいわね」みたいなニュアンスが感じられる気がしました。

自分の癖について「あれってみんな気にしてた? 嫌だった?」と尋ねたことについて、「全然気にしてないわ」と返事してもらえればジョーイも安心したでしょうが、わざわざ「なくても困らない」→「必要ではない、ないほうがありがたい」みたいに言われたので、ジョーイはカチンと来たようで、ジョーイは別の人の癖を挙げることになります。
is it, like, a little annoying? Or is it like when SV は「それって、ちょっとうっとうしいの? それとも S が V する時みたいな感じなの?」。
「ちょっとうっとうしいの、それとも」と言った後で、S が V する時みたいなうっとうしさなの? と比較に出しているので、「ちょっとではなく、かなりうっとうしい」ことの例えとして、when SV と言っていることになるでしょう。
例に出された SV は「フィービーが自分の髪の毛を噛む(かむ)」ということ。
chew は「…を噛む」という動詞で、chewing gum は「チューイングガム」ですね。
ジョーイにそう言われた時に、フィービーは自分の長い髪を口にくわえているところだったので、ペッと口を開いて、舌を出しつつ、くわえていた髪の毛を離すことになります。
ちょうどフィービーが髪の毛を噛んでいたのを見て、「自分の癖はフィービーのあの癖よりはましじゃない?」という気持ちでジョーイはその癖を挙げたのでしょう。
「俺の関節鳴らしよりも、フィービーの髪の毛噛みのほうがうっとうしいって思わない?」みたいに言われた時にまさに髪の毛を噛んでいたので、フィービーは恥ずかしくなって慌てて吐き出したわけですね。

ロスは「ジョーイの言うことなんか聞かないで。聞かなくていいよ。気にしなくていいよ」と言って、結構親身になって、フィービーのことをかばっています。
endearing は「かわいらしい、愛らしい」という意味。

ジョーイが非難したフィービーの癖をロスがかばったので、ロスに反論されたことになるジョーイは、今度は矛先をロスに向けます。
Oh, you do, do you? というのは、ト書きにあるようにロスの言い方を真似たもので、付加疑問的に、ちょっとくどい感じに念押しするような大げさな口調がロスっぽいとジョーイは言いたいようです。
この癖は、前回の記事でチャンドラーが And Ross, with his over-pronouncing every single word? と言ったことを受けてのものですね。

ロスの大げさな言い回しをジョーイがからかったのを聞いて、ロスの妹のモニカは笑い、その後、ゴッゴッ(ガッガッ)という感じのブタの鳴き真似のような音を鼻から出しています。
これがチャンドラーのセリフにあった、And Monica, with that snort when she laughs? の snort 「鼻を鳴らす(こと)」ですね。
兄ロスは眉をしかめて、なんて音を出すんだ、という顔をしています。
モニカが鼻を鳴らすことについては、チャンドラーも「ありゃあ一体何だよ?」と言っていましたので、女の子のモニカが笑ったついでにそういう音を出すことについて、男性陣が嫌だなぁ、と思っていることがよくわかります。
ロスはその音そのものに加え、ロスをからかったジョーイのセリフで、妹モニカがウケているのも気に入らないので、余計に嫌な顔をしているのでしょうね。


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