2019年03月31日

彼は超・高嶺の花 フレンズ1-8改その23

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21:23
[End credits. Scene: Chandler's office block, yet another coffee break. Enter Lowell...]
エンドクレジット。シーン: チャンドラーのオフィスブロックだが、また別のコーヒーブレイク中。ローウェル登場…。
チャンドラー: Hey, Lowell. (やあ、ローウェル。)
ローウェル: Oh, hey, Chandler. (あぁ、やあ、チャンドラー。)
チャンドラー: So how's it going down there in Financial Services? (それで、そっちの(君のところの)財務担当はどんな感じ?)
ローウェル: It's like Mardi gras without the papier-mache heads. How about you? (張り子の頭がないマルディグラみたいな感じだね。君の方はどう?)
チャンドラー: Good. Good. Listen, um, I don't know what Shelly told you about me, but, uh... I'm not. (いいよ、いいよ。なぁ、シェリーが君に何て言ったか知らないけど、でも…俺は違うんだ。)
ローウェル: I know. That's what I told her. (知ってる。僕もシェリーにそう言ったよ。)
チャンドラー: Really? (ほんとに?)
ローウェル: Yeah. (ああ。)
チャンドラー: So you can tell? (じゃあ、君にはわかるの?)
ローウェル: Pretty much. Most of the time. We have a kind of... radar. (だいたいは。ほとんどの場合はね。僕たちには、ある種のレーダーがあるんだ。)
チャンドラー: So you don't think I have a... a quality? (それじゃあ、僕には…資質はない、って君は思うの?)
ローウェル: Speaking for my people, I'd have to say no. By the way, your friend, Brian, from Payroll? He is. (僕ら(ゲイ)を代表して言うと、僕はノーと言わないといけないだろうね。ところで、君の友達のブライアン、給与担当の。彼はそうだよ。)
チャンドラー: He is? (彼はそうなの?)
ローウェル: Yup. And way out of your league. [Exits] (そうさ。そして君には、超、高嶺の花だけどね。[出て行く])
チャンドラー: Out of my league! I could get a Brian. [Brian enters behind him] If I wanted to get a Brian, I could get a Brian. [Sees him] Hey, Brian. (俺には高嶺の花だって? 俺なら(その気になれば)ブライアンくらいの男はゲットできるさ。[チャンドラーの後ろにブライアンが入ってくる]もし俺がブライアンみたいな男をゲットしたいと思ったら(その気になれば)俺にだってブライアンクラスの男はゲットできるさ。[ブライアンを見て] やあ、ブライアン。)

部屋に入ってきた男性に、チャンドラーが「ローウェル」と呼び掛けていることから、この男性がローウェルだとわかります。
シェリーがチャンドラーに紹介しようとしていた男性で、これまではずっと名前だけの登場だったのが、エンドクレジットのシーンでついに登場したということで、「この人がローウェルなんだ」とわかった観客からも笑い声が起きています。

So how's it going down there in Financial Services? は、ファイナンシャル・サービス(財務担当)という部署の様子を尋ねている疑問文で、down there のように down がついているのは、その部署が今いる休憩室より下の階にあることを示していると考えられるでしょう。
様子を聞かれた後のローウェルの返事、It's like Mardi gras without the papier-mache heads. について。
Mardi gras は「マルディグラ、懺悔(ざんげ)火曜日」。フランス語で「肥沃な火曜日(fat Tuesday)」という意味。
アメリカだとニューオーリンズなどでパレードが行われます。

papier-mache は「張り子の」。
そのマルディグラのパレードのフロートでは、張り子で作られた大きな頭が使われるようです。
つまり、Mardi gras without the papier-mache heads とは「張り子で出来た頭がない、マルディグラ」ということになりますね。

そして、オーストラリアのシドニーで行われるマルディグラは、その名もズバリ、Sydney Gay and Lesbian Mardi Gras 「シドニー・ゲイ・アンド・レズビアン・マルディグラ」と言い、世界各地からゲイやレズビアンが集まってパレードをすることで有名です。
詳しくは以下のウィキペディアで。
Wikipedia 日本語版 : ゲイ・アンド・レズビアン・マルディ・グラ

今回のフレンズのエピソードのキーワードが「ゲイ」であることを考えると、ここでのマルディグラは、アメリカのニューオーリンズのことではなく、ゲイの祭典であるシドニーのマルディグラを指していると考えた方が自然だろうと思います。
そのシドニーのマルディグラの画像をいくつか見ると、着飾った人々が練り歩くパレードで、張り子らしきものはあまり見当たらないように思います。
そういう意味で「張り子なしのマルディグラ」という表現が「シドニーのマルディグラ」を指しているのかもしれません。
ローウェルの部署は、ローウェルだけではなく、他にもたくさんゲイがいる、と言っていることになるでしょう。

その後、チャンドラーは「シェリーが君に何て言ったか知らないんだけど、I'm not.」と言います。
I'm not 〇〇. のように後に続く言葉が省略されていますが、今回の話の流れで、I'm not gay. という意味であると想像されますね。
それを聞いたローウェルは驚く様子もなく、「知ってる。僕もシェリーにそう言った」と返します。
それを聞いたチャンドラーの方が逆に驚いた様子で、So you can tell? と言います。
tell は「言う」の意味で使われることが多いですが、ここでは「見分ける、識別する」という意味。
この意味では、can/could tell の形で使われることが多いです。

radar は「レーダー、電波探知機」。すっかり日本語になっていますね。
radar は、RAdio Detecting And Ranging の頭文字をとった言葉で、日本語では「電波探知測距(そっきょ)」になります。
「ダー」という音を聞くと、-der と綴りたくなってしまうのですが、頭文字からできた言葉なので、語尾はありがちな -er ではなくて、-ar であることに注意して下さい。

君は違う、と断言されて、チャンドラーは So you don't think I have a... a quality? と尋ねます。
今回のエピソードでは、フレンズたちやシェリーに You have a quality. 「あなたには(ゲイの)クオリティ(資質)がある」と言われ続けていたので、そのことを確認しているわけですね。
speak for は「〜のために言う」ですから、「(人)の代弁をする、(人)を代表して言う」。speaking for my people とは、「僕らゲイを代表して言うと」。
「ゲイを代表して言わせてもらうと、君はゲイの資質は持ってないと言わないといけないだろうね」ということで、チャンドラーにはそのクオリティはない、ということを、ゲイの人から直々にお墨付きをもらった形になります。
ここまでの流れで、「クオリティがある」と言われ、「女子みたいなおしゃれの話をすることがそういうクオリティってやつ?」みたいに言っていたシーンもありましたが、結局ラストシーンで、ゲイの人に資質はないと断言されることで、「チャンドラーがゲイに間違えられる理由が結局よくわからないまま終わる」ということになるわけですね。

チャンドラーにはそういう資質がないと言った後、ローウェルは「ところで」と言って、もう一人話題になっていた人物ブライアンの名前を挙げ、彼はそうだよ、と言います。
ここでの会話は、ローウェル: He is. チャンドラー: He is? という形になっています。
ローウェルの発言をおうむ返しに言っているだけのようですが、Really? と答えるよりも、「彼はほんとにそうなわけ?」的に、He IS? と is を強く発音して聞き返す方が、より生きた会話っぽい感じがします。

Yup. は Yes. の口語表現。
way out of your league の way は、on my way とかのウェイ「道」ではなく、「ずっと、うんと、はるかに」という意味の副詞。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
way [adverb] (informal) by a large degree
つまり「大きな度合で」。
way too much 「多すぎる」、way too long 「長すぎる」のような形で使われます。

out of one's league は過去記事、ビリーブ・ユー・ミー フレンズ1-8改その13 にも出てきました。
その時は、シェリーがチャンドラーに、"Well, I think Brian's a little out of your league."「うーん、ブライアンはちょっとあなたには高嶺の花だと思うけど」と言っていましたが、今回はまたそのブライアンと釣り合うかどうかの話で、ローウェルに "way out of your league"「(君にとってブライアンは)超、高嶺の花だ」と言われてしまったことになります。
一つのエピソード内で、時間を空けて、way out of your league という同じフレーズが登場するのがポイントと言えるでしょう。
「前に出てきたネタがまた後で出てくる」というのはコメディの王道パターンでもありますし、コメディに限らず、一つの作品では、同じ単語やフレーズが何度も登場する、ということはよくありますよね。
そして今回の場合は、シェリーは少々遠慮して、a little 「ちょっと(高嶺の花)」と言っていたのですが、ローウェルの方は「超(ものすごく)(高嶺の花)」と容赦のない言い方をしているという違いがあるのがまた大きなポイントとなるでしょう。

way out of your league と言い残してローウェルが出て行った後、チャンドラーは Out of my league. と言っています。
これも、your を my に変えただけで、同じ言葉を繰り返しているパターンですね。
チャンドラーは「ブライアンは君にとっては超高嶺の花」と言われたことにかなりムッとした様子で、I could get a Brian. If I wanted to get a Brian, I could get a Brian. と言っています。
If I wanted.... I could は、現在の事実と反対の仮定を示す「仮定法過去」。
実際に望んでいるわけじゃないけど、もし望むとしたら、という仮定ですね。
日本語で言うところの「その気になればゲットできる」というニュアンスになります。

先ほども参照した過去記事、ビリーブ・ユー・ミー フレンズ1-8改その13 でも、シェリーに高嶺の花だと言われ、"You don't think I could get a Brian? Because I could get a Brian."と言っていました。
out of one's league と共に、I could get a Brian もまた同じように繰り返されているわけですね。
「俺だってその気になればブライアンくらいの男もゲットできる」と大声で叫んだ後、少し前に休憩室に入ってきていた男性に、Hey, Brian. と呼び掛けます。
「ゲットできるさ」と叫んだ直後に、その当人のブライアンとすれ違うタイミングが絶妙で、実に面白いシーンですよね。
エンドクレジットではローウェルが登場しただけではなく、もう一人のキーパーソンのブライアンも最後の最後に出てきた、というのは楽しい演出だと思います。


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posted by Rach at 13:47| Comment(4) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月29日

6刷決定しました!「リアルな英語の9割は海外ドラマで学べる!」

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2017年12月15日に発売となりました、私の4冊目の著書「リアルな英語の9割は海外ドラマで学べる!」(池田書店)が、おかげさまで売れ行き良好で6刷が決まりました。
発売から1年以上過ぎた今でも、継続して売れ続けてくれていること、本当にありがたく嬉しく思っております♪
お買い上げ下さった皆様、本当にありがとうございます<(_ _)>

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9日前に、NewsPicks Magazine に掲載していただいた件をお知らせしたばかりですが、間を置かず、こうしてまた嬉しいニュースをお伝えすることができ、大変幸せな気持ちでおります。

近年、動画配信サービスの充実により、海外ドラマを見る環境がどんどん便利になっています。
私は既に Netflix、Hulu を使っていますが、今年中に、ディズニー、Apple も動画配信に参入するというニュースもよく話題になっていますね。
動画配信サービスの発達に合わせて、海外ドラマ英語学習法に興味を持って下さる方がさらに増えてくれると嬉しいな、と思っています。

6刷になりましたことを励みに、海外ドラマで英語を学ぶ楽しさと素晴らしさを伝えられるよう、これからも頑張ります!

Rachからの嬉しいお知らせでした♪

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posted by Rach at 17:25| Comment(0) | 著書4冊目 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月28日

ジャバ・ジョーズでの私と仲間たち フレンズ1-8改その22

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20:12
[Scene 10: Central Perk. The gang are looking at old photos]
シーン10: セントラルパーク。ザ・ギャング(仲間、フレンズたち)が古い写真を見ている。
レイチェル: Hey, who's this little naked guy? (ねぇ、この小さな裸の男は誰?)
ロス: Uh, that little naked guy would be me. (あぁ、その小さな裸の男は僕だろうね。)
レイチェル: Aw, look at the little thing! (あー、その小さなモノ(を見てよ)!)
ロス: Yes, yes, fine. That is my penis. Can we be grownups now? (そう、そうだよ、いいさ。それは僕のペニスだよ。僕たちもう大人になれる?[みんなもう大人になろうよ])
チャンドラー: Who are those people? (その人たちは誰?)
ロス: Got me. (わからないな。)
モニカ: Oh, that's Nana right there in the middle. Yeah, let's see. [Reads the back] "Me and the gang at Java Joe's." (あぁ、その間の真ん中にいるのがおばあちゃんだわ。そうよ、見せて。[(写真の)後ろを見る] ”ジャバ・ジョーズでの私と仲間たち”)
レイチェル: Wow, Monica, you look just like your grandmother. How old was she there? (まぁ、モニカ、あなたはおばあちゃんにそっくりね。その写真の中でおばあちゃんは何歳だったの?)
モニカ: Let's see, "1939." Yeah, Twenty-four, twenty-five. (えーっと、1939年。そうね、24、25歳だわ。)
ロス: Looks like a fun gang. [They all look at each other and smile] (楽しい仲間たちのようだね。[フレンズたちはお互いを見て微笑む])
ジョーイ: Ooh, look, look, look, look, look! I got Monica naked! (あぁ、見て見て見て見て見て! 裸のモニカ、見っけ!)
レイチェル: Let me see! (見せて!)
ロス: [Looking] No, no. That would be me again. I'm, uh, just trying something. ([見ながら] いやいや。それもまた僕のようだね。僕はちょうど何かにトライしているところなんだ。)

亡くなったおばあちゃんの遺品である古い写真を見ているフレンズたち。
小さな裸の男性は誰? という話になり、ロスが「それは僕だろうね」と答えています。
レイチェルが嬉しそうに look at the little thing とからかう様子で言うので、ロスははっきりと「あぁ、それは my penis だよ」と答えています。
penis の英語の発音はピーニスのような感じ。

Can we be grownups now? について。
直訳すると「僕たち、今は(もう)大人になれるよね?」というところでしょうか。
この意味については正直よくわからないのですが、二通りの解釈を考えてみました。
1つ目は、写真に写っていたような子供の頃と比較して、今はもう大人になれてるかな、のような意味。
ただ「あの頃と比べて、今はもう大人かな?」のような意味だと、We are grownups now? で良いように思えて、can be にする必要はない気がしますし、ロスの昔の写真なので、主語を we にする必要もないかなぁ、と。
2つ目は、主語が we であることからフレンズ全員のことを言っているように思えるので、「小さい頃の裸のロスの写真を見て、モノが小さいとか騒いでいるフレンズたち」に対して「そんな子供っぽいこと言ってないで、もっと大人になろうよ、なれるよね」みたいな意味であるという解釈。
子供じみた言動をする人に対し、「子供じみた真似をするな」という意味で Grow up! 「大人になれ! 」というフレーズを使うことがよくありますが、そのような命令形ではなく「もう僕たち大人になれるよね?」→「もう大人になってよ。大人になってくれる?」というもう少しマイルドな言い方で表現したのが、このセリフなのかなと思いました。

Who are those people? に対してのロスの答え Got me. は「わからない」という意味。
Got me. = You got me. で、何か人に質問されて答えがわからない場合に、I don't know the answer. の意味で使います。
過去記事、その言葉は避けた方がいい フレンズ1-2改その22 でも、ロスが Got me. を使っていました。

Me and the gang at Java Joe's は「ジャバ[ジャワ]・ジョーズにて、私と仲間たち」というところ。
gangは「ギャング、一団、一味」ですが、フレンズたちのようにいつも一緒にいる仲間のことも gang と言います。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
gang (informal) : a group of friends, especially young people
つまり「友達のグループ、特に若い人々の」。
フレンズたちのことを gang と表記している英語サイトもよく見かけますし、実際、今回の記事のト書きにも The gang are looking at old photos のように、まさに the gang が使われています。
Javaは「(インドネシアの)ジャワ島、ジャワ産のコーヒー」であることから、それが小文字表記になった java は「コーヒー」という意味になります。
また、joe にもコーヒーという意味があります。
LAAD では、java と joe それぞれが、以下のように説明されています。
java [noun] [uncountable] (informal) coffee
joe [noun] [uncountable] (informal) : a cup of joe a cup of coffee


java も joe もコーヒーという意味なので、Java Joe'sという名前はコーヒーハウスの名前のようですね。
モニカのおばあちゃんも、コーヒーハウスで仲間たちと過ごしていたことがわかるシーンです。

look just like は「まさに〜のように見える」ということですから「〜によく似ている」。there は「そこでは」で、その写真の中では、その写真に写っている頃は、という意味になります。
仲間に囲まれている写真のおばあちゃんが24,5歳と聞き、ロスが「楽しい仲間たちのようだね」と言うあたりで、カメラが引いていって、セントラルパークにいるフレンズたち全体を写します。
フレンズたちはお互いを見て微笑んでいますが、それは「コーヒーハウスでおばあちゃんたちが楽しそうな仲間と一緒にいる」という様子が、今の自分たちみたいだな、とフレンズみんなが感じた瞬間なわけですね。
そんな風にみんなが温かい気持ちでいるところ、ジョーイが一人騒ぎ出して、持った写真をブンブン振りながら、I got Monica naked! と叫んでいます。
直訳すると「モニカが裸でいるところをゲットした」というところで、日本語っぽく書くと「裸のモニカ見ーっけ!」みたいな感じですね。
ですが、写真を見たロスは「それもまた僕のようだ」と言います。
I'm just trying something. は「僕は何かにトライしているところだ」ということで、それを聞いてジョーイとチャンドラーがちょっと嫌そうな顔をしていることと、ジョーイがモニカと見間違えたことから一見女の子みたいに見えるのだろうと想像できることから、「ロスが女の子に見えるようにトライしているところ」という意味で言っているのでしょうね。
DVD日本語訳は「ししとうを足にはさんでるんだ」となっていましたが、先ほど話題に出た penis の流れで、それを足の間に隠して女の子のふりをしようとしている、というのが、話の流れ的にも合っているのだろうと思います。


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posted by Rach at 20:42| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月25日

真実を話していたなら状況がよくなっていたと思う? フレンズ1-8改その21

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18:22
モニカママ: Do you know what it's like to grow up with someone who is critical of every single thing you say? (自分が言うことひとつひとつに批判的な人のそばで育つことがどんな感じか知ってる?)
モニカ: I can imagine. (想像できるわ。)
ゲラーママ: I'm telling you, it's a wonder your mother turned out to be the positive, life-affirming person she is. (言っとくけど、あなたの母親が、前向きで人生を肯定する人間になったことは驚きね。)
モニカ: That is a wonder! So tell me something, Mom. If you had to do it all over again, I mean, if she was here right now, would you tell her? (それは本当に驚きね! それで教えて、ママ。もしそれをもう一度やらなければならないとしたら、ほら、もしママの母親(おばあちゃん)がまさに今、ここにいるとしたら、ママに言う?)
ゲラーママ: Tell her what? (言うって何を?)
モニカ: How she drove you crazy, picking on every little detail. Like your hair, for example. (全てのちょっとした細かいことを指摘しながら、どんな風におばあちゃんがママをイライラさせるか、ってことをね。例えば、髪の毛とか。)
ゲラーママ: I'm not sure I know what you're getting at. (あなたの意図していることが私にわかっているのかどうか自分ではよくわからないんだけど。)
モニカ: Do you think things would have been better if you'd just told her the truth? ((当時)母親に真実を話していたら(物事の)状況がより良くなっていたと思う?)
ゲラーママ: ...No. I think some things are better left unsaid. I think it's nicer when people just get along. (…いいえ。言わないでおいた方がいいこともあると思うわ。人がただうまくやっていく方がより良いと思うの。)
モニカ: Huh. (そう。)
ゲラーママ: More wine, dear? (もっとワイン飲む?)
モニカ: Oh, I think so. (ええ、そうね。)
ゲラーママ: [Reaches out to fiddle with Mon's hair again, and realises] Those earrings look really lovely on you. ([モニカの髪の毛をまたいじろうとして手を伸ばすが、気づいて] そのイヤリング、あなたにとっても似合ってるわね。)
モニカ: Thank you. They're yours. (ありがとう。そのイヤリングはママのものよ。)
ゲラーママ: Actually, they were Nana's. (実はそのイヤリングはおばあちゃんのものだったのよ。)
[There is a cry of disappointment from the crowd of men.]
男性の集団から失望の叫びが聞こえる。
ゲラーパパ: Now I'm depressed! [To everyone] Even more than I was. (今、私はひどく落ち込んでるよ! ・・・これまでもそうだったけど、それ以上にね。)

Do you know what it's like to grow up... について。
長いセリフなので、前から順番にイメージしていくと、「〜することがどんな感じか知ってる?」→「ある人のそばで育つことが」→「自分が言うことひとつひとつに批判的な人」ということ。
every single は「ひとつひとつ」で、every や all をより強調した表現。
言うことすべてに批判的な人(今回亡くなったおばあちゃん)のそばで育つのってどんな感じかわかる? とママに言われ、モニカは少し間を置いてから、I can imagine. と答えます。
モニカのママは、モニカのやることなすことすべてに批判的な人なので、そのママ本人から「文句言う人のそばで育つのがどんな感じか、あなたわかる?」と言われ、「わかるも何もまさに私の人生そのものよ」と言いたいところを「ええ、どんなものか想像はできるわ」と答えてみせたことになるでしょう。
そんな質問をモニカにしてくることからも、ママは自分が「やることなすこと批判的な人」であるという自覚が全くないことがわかりますね。

affirm は「〜を肯定する」なので、life-affirming は「人生を肯定する」。
その前にある positive 「肯定的な、前向きな」と同じような意味になります。
wonder は「驚き、驚くべきこと」。
ママが「そんな風に母親に文句ばかり言われてきた私が(こんなに)前向きな人間になったなんて、本当に驚きよね」のように言ったことに対して、モニカは That IS a wonder! のように be動詞の is を強調して言っています。
「それは(そんなこと言うなんて)それこそまさにびっくりね」というところで、ママもおばあちゃんと同じようなタイプの「娘にネチネチ言う母親」になっているのに、これほど自覚がないとは驚きね、驚異ね、と言ったことになります。

その後モニカは「もう一度それをやらなければならないとしたら、言う?」と尋ねています。
If you had to do, if she was here, would you の形は全て仮定法過去ですね。
おばあちゃんは亡くなってしまって、人生をやり直すことはできないけれど、もしもう一度やり直せるとしたら、母親であるおばあちゃんに言う? というニュアンスになります。

drive は「駆り立てる、追いやる」というニュアンスなので drive someone crazy は「人をクレイジーな状態に駆り立てる」→「人をイライラさせる」。
例えば、と言って髪の毛の話を出したのは、今回のエピソードでは、ママがモニカの髪型が気に入らないような言動を繰り返していたことに対する皮肉ですね。

モニカがそこまで言っても、自分のことを言われているとはママにはわからない様子。
get at は「〜を意味・意図する、〜を言おうとする」なので、「あなたが何を言おうとしているのか、私にはよくわからないんだけど」と言っていることになります。

Do you think things would have been better if you'd just told her the truth? について。
Do you think 以下の部分は仮定法過去完了が使われています。
ママとおばあちゃんの過去の関係では、おばあちゃんがあれこれ言うことに対してママは何も反抗的なことを言わなかったわけですが、その過去の事実に反して「もしあの時、自分の母親に真実を話していたなら、物事がより良くなっていただろう」ってママは思う? と尋ねていることになります。

そのモニカの質問に対して、ママはしばらく沈黙した後、No. と否定の返事をします。
Yes. という返事になるよう誘導したような話の持って行き方でしたので、予想に反して返事が No. だったことで、観客からは笑い声(ラフトラック)も起こっています。
get along は「(人が)仲良くやっていく」。get along with なら「〜と仲良く・うまくやっていく、付き合っていく」。
ママが「母親に真実を話した方がいい」と肯定すれば、モニカもそれを受けて「じゃあ私も思ってることをママに正直に言うわね」と話を続けられたでしょうが「言わないでいいこともある、相手に合わせてうまくやっていく方がいいと思う」と言ったので、ここではモニカは自分の母親に対して正直な気持ちを話すチャンスを失ってしまった感じになるでしょう。

ワイン飲む? そうね、という会話になり、「母と娘の関係」の話が終わった形になりますが、ママがまた、モニカの耳を隠すように髪の毛を触ろうとした時、モニカが意味ありげな表情をしたので、モニカが言おうとしていたのはこのことだったのかと気づいた様子のママは、耳を隠すことはせず、モニカのしているイヤリングを褒めます。
今回のエピソードではモニカを見るたびにケチを付けるような言動ばかりだったママが、初めてモニカのことを褒めた瞬間になるでしょう。

褒められたモニカも素直にママの言葉に応じ、「褒めてくれたそのイヤリングは、元々はママのものよ。ママからもらったイヤリングよ」と和やかな口調で返します。
ママへの感謝と取れるモニカの言葉に、今度はママが「それは元々は私のママ(あなたのおばあちゃん)のものだったの」と言います。
おばあちゃん、ママ、モニカと代々受け継がれたイヤリングで三世代の女性の心が結ばれた、心温まるシーンと言えるでしょう。

そんな感動的な雰囲気になっている中、ポケットテレビの周りに集まってアメフト観戦中だった男性の間から、がっかりした叫び声が聞こえます。
depressed は「意気消沈する、落ち込む」。depression だと「不景気、不況」という名詞になります。
今回亡くなったのは、ママのママ、つまりゲラーパパにとっては義理の母なので、パパはそれほど悲しんでおらず、ジョーイが見ているアメフトを一緒に観戦していました。
応援しているチームが試合に負けて、今のこれこそ悲しくて落ち込むよ! と大声で言ってしまい、顰蹙(ひんしゅく)を買ってしまうことになります。
Now I'm depressed! と言ってしまうと、これまで全く落ち込んでいなかったように聞こえてしまうので、気まずい発言をしてしまったことを取り繕うように、Even more than I was. と付け足しています。
これを付け足すことで「今、落ち込んでいる。過去に落ち込んだよりももっと」という意味になるので「今だけではなく、過去の時も落ち込んでいた」→「今ほどではないけれど、亡くなったことももちろん悲しかった」と表現したことになるでしょう。
そう言ったところで、やっぱりおばあちゃんが亡くなったことより、試合に負けたことの方が落ち込むのか! とツッコミたくなるセリフではありますが、既に「今(これ)こそ、がっかりだよ」みたいに言ってしまった言葉は取り消せないので、今までだって depressed してなかったわけじゃない、という言い訳として、I was (depressed) と表現したわけですね。


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posted by Rach at 13:42| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月20日

NewsPicks Magazine に掲載されました!

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今日3月20日(水)発売の『NewsPicks Magazine Spring 2019 Vol.4』に掲載されました!

Amazon ではこちら。
NewsPicks Magazine vol.4 spring 2019[雑誌]
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今回の Vol.4 春号の特集は「ニューエリートの英語」で、Reading & Listening の最初に、p.60-63 の合計4頁にわたり掲載していただけたこと、大変光栄で嬉しく思っています。
ワンオク(ONE OK ROCK)の Taka さんのお姿も実にかっこいい! 素敵なこの表紙にも、多くの著名人の方々のお名前に混じって「海外ドラマ英語学習法」と書いていただいています♪
記事では『生きた&使える英語表現が身につく 海外ドラマ「3ステップ視聴法」』として、ご紹介いただきました。

NPプロフ02.JPG

記事では、私が推奨するメソッドの詳しい説明、データベースの見本としてのドラマからのセリフ例、さらにはオススメドラマとして「シャーロック」「フレンズ」「24」「ビッグバン・セオリー」「ゲーム・オブ・スローンズ」の画像も掲載されています(NewsPicks Magazine の読者層は男性が多いとのお話でしたので、オススメも男性がお好みのものにシフトしてみました ^^)。
このようにドラマの画像がふんだんにちりばめられていることで、海外ドラマで英語を学ぶ楽しさが読者の皆様に伝わるといいなぁ、と思っています。

今回の「ニューエリートの英語」という特集に掲載していただけたことは、とてもとても嬉しかったです。
私のこのブログは今度の6月に14周年を迎えることになりますが、ブログ開始当初からずっと『シットコムで笑え! 海外ドラマ「フレンズ」英語攻略ガイド』というタイトルで「海外ドラマで英語を学ぶ」ことをお勧めしてきて本当に良かったと思います。

『NewsPicks Magazine』関係者の皆様、掲載していただきありがとうございました。
そして、このブログをいつも読んで下さり、応援して下さる読者の皆様に、心より感謝申し上げます。
本当にありがとうございます!

今回、掲載していただけたことを励みに、海外ドラマで英語を学ぶ楽しさと面白さとその効果をもっともっと伝えていけるよう、精一杯頑張ります!

Rach からの嬉しいお知らせでした♪


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posted by Rach at 19:58| Comment(4) | メディア掲載 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月18日

what with A and B=AやらBやらで フレンズ1-8改その20

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17:02
ロス: Rachel. Rachel Rachel. [Sits down beside her] Oh, I love you the most. (レイチェル、レイチェル、レイチェル。[レイチェルの隣に座る] あぁ、君を一番愛してるよ。)
レイチェル: [Humouring him] Oh, well, you know who I love the most? ([ロスに調子を合わせて] あらまぁ、私が一番好きなのは誰だか知ってる?)
ロス: No. (いいや。)
レイチェル: You! (あなたよ!)
ロス: Oh, you don't get it! (あぁ、君はわかってない!)
[Passes out and slumps across her]
気を失って、レイチェルにかぶさるようにもたれかかる。

薬の飲みすぎでハイになっているロスは、レイチェルの横に座って、I love you the most. と言っています。
モニカ、フィービー、チャンドラーそれぞれに「愛してる」と言った後の流れなので、「フレンズたちみんなを愛してるけど、レイチェルのことを一番愛してる」と言ったことになります。
ただ、明らかに様子が普通ではないし、みんなにも I love... と言っていますので、love と言われたレイチェルも「酔っぱらった時に出てきた冗談」のようにしか受け止めていません。
ト書きの humouring him の humour は humor のイギリス式綴り(ネットスクリプトを書き起こした方がイギリス人だからと思われます)。
humor は名詞で「ユーモア」ですが、動詞では「人と調子を合わせる」という意味で使われます。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary)では、
humor : [transitive] to do what someone wants so they will not become angry or upset
つまり「ある人が望むことをする、そうすることでその人が怒ったり動揺したりしないように」。

この場合も「ロスが”君を一番愛してる”と言ったけど、それが冗談だって私わかってるわよ」ということを示す感じで、同じように「本心ではないけど、あなたに話を合わせてみた」という風にセリフを続けた感覚になります。
「私が一番愛してるのは誰か知ってる? あなたよ」と言うことで、I love you the most, too. 「私もあなたを一番愛してるわ」と返したことになりますが、明らかに冗談っぽくそう言われてしまったロスは、がっかりしたような声で you don't get it. と言い、そのままレイチェルの膝にもたれかかって寝てしまいます。
you don't get it. の get it は「わかる」という感覚。
「君は(全然)わかってない」、つまり「僕は本気でそう言ったのに、君はそれを冗談だと受け止めた。僕の気持ちを全然わかってないんだね」ということですね。


17:29
[Cut to Joey watching TV in the corner. He makes an extravagant gesture of disappointment]
部屋の隅でテレビを見ているジョーイに画面がカット。ジョーイは大袈裟な失望のジェスチャーをする。
ゲラーパパ: What do you got there? (そこに何があるんだ?[そこでは何をやってるんだ?])
ジョーイ: [Hides the TV, but he still has an earphone] Uh... Just a, uh... hearing disability. ([テレビを隠すが、まだイヤホンはしている] あのー…ただ、その、聴覚障害なんです[補聴器付けてるんです]。)
ゲラーパパ: What's the score? (スコアはいくつだ?)
ジョーイ: 17-14, Giants. Three minutes to go in the third. (17対14で、ジャイアンツ(が勝ってます)。第3クォーター、残り3分。)
ゲラーパパ: Beautiful! [Turns to watch with him] (素晴らしい! [ジョーイと一緒に見るために向きを変える]

部屋の隅の方で、ジョーイが失望したような声を出しています。
墓地のシーンで、小さなテレビでアメフトのプリゲームを見ていたジョーイが「本当の試合は食事の時に見る」と言っていたことからも、まさに今、アメフトの試合を見ていることが想像できます。
What do you got there? は What do you have there? と同じような感覚で「君はそこで何を持っているんだ?」→「そこに何があるんだ?」のような意味になるでしょう。

got は本来、get の過去、過去分詞形ですが、have の意味で have got が使われることがあり、さらには have が省略されて、got = have の意味で使われることもあります。
What do you 動詞 there? という文の場合、do you の後なので、文法的には、動詞に当たる部分は原形になるはずですが、口語英会話では got = have として日常的に使われるので、have の意味でそのまま got を入れた形がこのセリフであると理解すれば良いでしょう。
DVD英語字幕では、What do you got there? と書いてあり、実際の発音もそのように発音されているようですが、Netflix の字幕では、What have you got there? と書かれていました。
have の意味で (have) got を使っているという意味では、What have you got there? の方が文法的には正しい表記ということになるでしょう。
音のままに表記すると What do you got there? で、文法的に正しい方を優先させると What have you got there? になるということですね。

hearing disability は「聴覚障害」。お葬式後のレセプションという場で、こっそりテレビを見ているところを故人の親族であるゲラーパパに目撃されてしまったので、不謹慎と思われるのを恐れたのでしょう、それでイヤホンをしている理由として「僕には聴覚障害があって、、、これは補聴器なんですよ」と説明したことになります。
ですが、ゲラーパパはジョーイのその説明に反応することなく、すぐ、What's the score? 「スコアは何点[何対何]?」と尋ねているので、ゲラーパパは、ジョーイがスポーツ観戦しているとわかって声を掛けたことがわかりますね。

Three minutes to go in the third. は「第3クォーター、残り3分」という意味。
アメフトの試合は全部で4クォーターあり、the third はその3番目のクォーターを指します。
〇 minutes to go は「残り〇分」。
行く・進むべきものがあとこれだけある、という感覚から「残り〇分」という意味になります。

試合の状況を聞いたパパは嬉しそうな声で Beautiful! と言い、自分にとっては義母となる人の葬儀だと言うのに、ジョーイと一緒にポケットテレビでのアメフト観戦に参加することになります。


17:48
[Time lapse. A large crowd of men are now watching the game]
時間経過。今は男性の集団がその試合を見ている。
レイチェル: [Still trapped under Ross] Pheebs, could you maybe hand me a cracker? ([まだ(膝の上に寝ている)ロスの下で動けないままの状態] フィービー、ちょっと私にクラッカーを1枚取ってくれる?)
ゲラーママ: [To Mon] Your grandmother would've hated this. ([モニカに] あなたのおばあちゃんは、こういうのを嫌がったでしょうね。)
モニカ: Well, sure. What with it being her funeral and all. (ええ、そうでしょうね。それが自分のお葬式だったりとか、そういうこと全部でね。)
ゲラーママ: No, I'd be hearing about "Why didn't I get the honey-glazed ham." Or I didn't spend enough on flowers. If I spent more, she'd be saying "Why are you wasting your money? I don't need flowers, I'm dead." (いいえ(そうじゃなくて)、今頃私はこんなことを聞いていたでしょうね、「どうしてハニーグレイズドハムがなかったの?」って。または私が花に十分なお金をかけなかったとか。でももし私がもっとお金をかけてたら、おばあちゃんはこう言っているでしょうね、「どうしてあんたはお金を無駄にするの? 私は花なんかいらないよ、死んでるんだから」ってね。)
モニカ: That sounds like Nana. (それっておばあちゃんっぽいわ。)

薬を飲みすぎたロスは、レイチェルの膝の上でまだ眠っており、身動きが取れないレイチェルは、フィービーに「クラッカー取って」と頼みます。
その後、モニカのママ(ゲラーママ)とモニカとの会話が続きます。
Your grandmother would've hated this. は<would have+過去分詞>の形で、「〜したでしょうね」という感覚。
実際にはおばあちゃんは亡くなってしまっていてここにはいないけれど、もしこの場にいたら、これを嫌がっていたでしょうに、ということ。

それに対するモニカの返事 What with it being her funeral and all. について。
これは what with A and B という形で「AやらBやらで」という意味になります。
研究社 新英和中辞典では、
what with…and (what with) ... =[通例よくないことの理由を列挙する形で] …やら…やらで
例1)What with this and that we didn't have time. あれやこれやで時間がなかった。
例2)What with drink and (what with) fright, he did not know what was happening. 酔ってもいたしおびえてもいたので彼は何が起こっているのかわからなかった。


Macmillan Dictionary では、
what with : (spoken) used when you are giving a number of reasons for a particular situation or problem
例) The police are having a difficult time, what with all the drugs and violence on our streets.

つまり、「ある特定の状況や問題のいくつかの理由を述べようとする時に用いられる」。例文は「あらゆる薬物やら、我々の町(通り)での暴力やらで、警察は苦労している」。

同じくマクミランに次の表現も出ています。
what with one thing and another : used for referring to many different events in a way that is not specific. You use this expression in order to explain why something did or did not happen
例) What with one thing and another, I didn't get home until after midnight.

つまり「具体的ではない風に、多くの違った出来事を言及するために用いられる。あることがなぜ起こったか、もしくはなぜ起こらなかったかを説明するためにこの表現を使う」。
例文は「あれやこれやで(何やかやで)、私は真夜中過ぎまで家に戻らなかった」。

今回のモニカのセリフ What with it being her funeral and all. は、What with A and all. 「Aやら(他の)全てやらで」のようなことですから、「Aとかそういうこと全部のことでね」のようなニュアンスで解釈すると良いでしょう。
名詞に当たるAの部分が it being her funeral となっているのは動名詞で、it が being の意味上の主語、つまり文章にすると、It is her funeral. 「(それが)彼女の葬式である」であり、それを動名詞にして「(それが)彼女の葬式であること」と表現したことになるでしょう。
ですからモニカのセリフは「(それが)おばあちゃん(自身の)お葬式であることとか、他のこと全部でね」と言っていることになります。
ママが「おばあちゃんがここにいたら、こういうの嫌がったでしょうね」と言ったので、「自分のお葬式だから嬉しいはずない。自分のお葬式なんか嫌に決まってるもの」という意味の返事として「ええ、嫌がったでしょうねぇ、自分の葬式だったりとかそういうことで」と返したことになります。

「そりゃ自分のお葬式なんだもの、喜ぶはずないわ」と返した娘モニカの言葉をママは No. と否定してから、I'd be hearing about... と続けます。
I'd be hearing = I would be hearing には「もしおばあちゃんが生きていたら(今頃)私は(〜について)聞いているでしょうね」という仮定のニュアンスが込められています。

こんなことを聞いているところだろう、という内容が以下に続きますが、"Why didn't I get the honey-glazed ham." は「どうしてハニーグレイズドハムがなかったの?」という意味だろうと思います。
glaze は「(食べ物に何かをかけて)つやを出す」なので、honey-glazed ham は「ハチミツでつやを出したハム」。

以下のスタバ(Starbucks Coffee Japan)の公式ページに「ハニーグレイズドハム」の説明が出ていました。
Starbucks Coffee Japan : 選べる5種類 ボリュームたっぷりのアメリカンなサンドイッチ
その説明によると「アメリカでは、いつもより少し贅沢な食事を楽しむときにハニーグレイズドハムを食べるんですって。」とのこと。

honey glazed ham で画像検索すると、表面に焼き豚のようなテカリのある、薄い切れ目の入った大きなハムのかたまりの写真がたくさんヒットしました。
お皿にドンと乗っていると、大きくて見た目もゴージャスなので、今回はお葬式の後の食事会ですが、その他パーティーなどでも、お客様に出すメニューとしてはぴったりなのだろうと思います。

ちなみに、チャンドラーとアンドレアが同時にトングを取ろうとしていた時の料理が、大きなハムのようなものだったので、これがハニーグレイズドハムだったのかもしれないなぁ、と思ったのですが、、、ただそうすると、"Why didn't I get the honey-glazed ham." (どうして(私には)ハニーグレイズドハムがなかったの?)というセリフとの整合性が取れないような気もします。
もしかすると、チャンドラーたちが取ろうとしていたのは「ただのハム」で、それがハニーグレイズドじゃなかった、という意味で「どうしてハニーグレイズドじゃない、ただのハムだったの?」のように言うでしょうね、と言った、ということかもしれません、、、

「花に十分なお金をかけなかった」の後の、If I spent more, she'd be saying は仮定法過去で、「実際には花に十分なお金をかけなかったけど、もし(事実に反して)もっとお金をかけたなら、おばあちゃんは(今頃)こう言っているでしょうね」というニュアンスになります。
その後、おばあちゃんの口調を真似るように「どうして無駄使いするの? 花なんかいらないよ、私は死んでるんだから」と言うと、モニカが That sounds like Nana. と続けます。
おばあちゃんのように聞こえる、ということなので、その言い方とか内容がおばあちゃんっぽいわね、と言っていることになるでしょう。


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posted by Rach at 16:23| Comment(2) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月08日

あの錠剤よく効いたのね フレンズ1-8改その19

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16:08
[Cut to Ross emerging from a hallway, grinning inanely. He is obviously very stoned]
二人は握手する。(階段の上の)廊下から現れたロスに画面がカット。ロスは歯を見せてうつろに笑っている。明らかにロスは非常にラリった(酔っぱらった)状態である。
フィービー: Hey, look who's up! How do you feel? (ねぇ、彼が出てきたわよ[現れた人を見て]! 気分はどう?)
ロス: I feel great. I feel- great, I fleel great. (最高の気分だよ。気分は最高。もう最高。)
モニカ: Wow, those pills really worked, huh? (わーお、あの錠剤、本当によく効いたのねぇ?)
ロス: Yeah. Not the first two, but the second two-- whoo! I love you guys. You guys are the greatest. I love my sister, [Kisses Mon] I love Pheeb. [Hugs her] (あぁ。最初の2錠は効かなかったけど、でも2回目の2錠が…フー! 君たちを愛してるよ。君たちは最高だ。僕の妹を愛してる。[モニカにキスする] フィービーを愛してる。[フィービーをハグする]。)
フィービー: Ooh! That's so nice. (あぁ! それってすごく素敵ね。)
ロス: Chandler! (チャンドラー!)
チャンドラー: Hey. (やあ。)
ロス: I love you, man. [Hugs him] And listen, man, if you wanna be gay, be gay! Doesn't matter to me. (愛してるよ。[チャンドラーをハグする] そして、いいか、もしゲイでいたいのなら、ゲイでいろよ! 僕は構わないからさ。)
アンドレア: [Turns to a friend] You were right. [They walk off and leave Chandler.] ([友人の方を向いて] あなたは正しかったわ。[二人はチャンドラーを残して立ち去る])

階段の上に現れたロスは、なんだか酔っぱらったような状態になっています。
気分はどう? と聞かれたロスは「気分は最高だよ」と答えていますが、3回目には I fleel great. のような発音になっています。
fleel という単語があるわけではなく、ろれつの回っていないロスの言い方を文字化した形になるでしょう。
穴に落ちたことで腰を痛め、ママから痛み止めの錠剤をもらっていたことから、その薬が変な風に効いてしまっていることが想像されます。
Those pills really worked. は「あの薬は本当によく効いた」。
work は「働く」で、薬の場合だと「効き目がある、効く」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary)では、
work : BE EFFECTIVE/SUCCESSFUL [intransitive] if a method, plan or system works, it produces the results you want
例)Most diets don't work.

つまり「ある方法、計画、システムが work するというのは、人が望む結果を生むということ」。例文は「たいていのダイエットは効き目がない」。
語義にあるように、work = be effective 「効果がある」ということですね。

Not the first two, but the second two-- whoo! について。
the first two は the first two pills ということで、痛み止めには「1回につき2錠」飲むということになっているのでしょう。
the second two は「さらに2回目の2錠」ということで、決められた量を飲んでも効かなかったので、もう1回分余計に(多目に)飲んだということですね。
それで Whoo! というハイな状態になっているわけで、薬剤の過剰摂取(overdose、オーバードーズ)により、ラリった状態になってしまっていることになります。

ハイになっているロスは、みんなに「愛してる」と言いながらハグなどをしています。
モニカとフィービーに愛情表現した後、アンドレアという女性と楽しく会話中のチャンドラーにも声を掛け、他のフレンズたちと同じように I love you. と言ってハグします。
せっかく女性とお近づきになれそうな時に何てこと言うんだ! とチャンドラーは憮然とした顔をしていますね。

if you wanna be gay, be gay! について。
gay は名詞でもあり、また形容詞にもなりますので、「ゲイである」という場合は be gay のように be動詞+gay で表現することが可能です。
名詞の意味しかない場合だと、be a gay のように a が必要になりますが、形容詞でもあるため a は不要ということです。

if you wanna be gay, be gay を直訳すると「もしゲイでいたいのなら、ゲイでいろ」というところ。
become gay のように「ゲイになる」だと、今は違うけれどそうなる、という意味になりますが、be gay ですから「ゲイである、ゲイでいる」という風に解釈すべきでしょう。
このロスの言い方だと「自分が(今のまま)ゲイでいたいと思うなら、ゲイでいろよ」という意味になりますので、「チャンドラーは現在ゲイである」ということを暗に示したような表現になっていることになります。
Doesn't matter to me. は It/That doesn't matter to me. ということで「僕にとっては重要ではない、僕は構わない、気にしない」ということ。
つまり、「チャンドラーがゲイでいたいと思うなら、そのままゲイでいればいいさ、僕は全然構わないよ」と言っているわけですね。

今回のエピソードは「チャンドラーがゲイだと勘違いされる」というのがプロットの一つとなっていますが、実際のところ、はっきり gay という単語が使われたのは、過去記事、それがまさにそうよ フレンズ1-8改その9 のジョーイのセリフ: ..So Chandler looks gay, huh? (…で、チャンドラーはゲイに見えるよな?)と、今回のロスのセリフのみです。
それ以外はゲイの話題であっても、gay という単語はあえて使わずに会話が進んでいます。
ジョーイの場合は「死んだら虫の餌になる」という不謹慎な発言をしてしまったために、それをごまかそうとしてあえてダイレクトな言葉を使っていました。
そして今回はロスが薬でハイになっているために、ダイレクトな言葉は避けようという配慮ができない状態になっていて、思ったままを口に出してしまっているがために、gay という単語をある意味堂々と使っていることになるでしょう。
暗黙の了解として、単語を伏せた形でそのことを言及している場合には、出会ったばかりの女性にそういう意味だと理解されてしまうことはないですが、「ロスがラリった状態で、配慮なく思ったままを口に出してしまっている」という形になっているために、初対面の女性の前で「チャンドラーはゲイだ」ということを触れて回るかのような形になっているわけですね。
ゲイの話をする前に、ロスが「愛してる」と言いながらチャンドラーに抱きついたりしたことも、その印象を強めるのに一役買っています。

薬のせいで思ったままを口走っているロスも笑いのポイントではありますが、このシーンの本当のオチは、次のアンドレアのセリフにあります。
アンドレアは隣にいる自分の友人に「あなたは正しかったわ」と言っています。
ロスがチャンドラーのことをゲイであるかのように言ったのを聞いた後に「あなたの言った通りだったわね」と言ったわけですから、ロスがそういうセリフを言う前に、アンドレアの友人はチャンドラーのことを「あの人、ゲイだと思うわ」と言っていたことが想像できるわけですね。
会社の同僚、出会った当時のフレンズたちにゲイだと思われていたという話が既に出ていますが、お葬式のレセプションでも、見ず知らずの人にゲイだと思われたということが、この You were right. という一言からわかる、という面白さになります。


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posted by Rach at 17:02| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月05日

ベルト通しを1つ抜かしてる フレンズ1-8改その18

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15:23
[Scene 9: The wake, at the Gellers' house. Ross is lying on his back, with Phoebe squatting over him, checking to see if he's injured]
シーン9: 通夜、ゲラー家。ロスは仰向けに横たわっていて、フィービーがロスの上にしゃがみ、ロスがけがをしているかどうかチェックしているところ。
フィービー: Okay, don't worry. I'm just checking to see if the muscle's in spasm. Huh. (いいわ、心配しないで。私はただ筋肉がけいれんを起こしていないかどうかチェックしてるだけよ。あ。)
ロス: What? What is it? (何? 何なの?)
フィービー: You missed a belt loop. (ベルト通しを1つ、抜かしてるわ。)
ロス: Oh! N-n-no. (あぁ! だめだめ。)
フィービー: Okay, it's in spasm. (わかったわ、けいれんしてるわね。)
ゲラーママ: Here, sweetie. Here. I took these when I had my golfing accident. [Hands Ross a bottle of pills. Then turns to Monica and pats her hair over her ears] (ほら、スイーティ、これをどうぞ。ゴルフで事故(怪我)した時に私はこれを飲んだの。[ロスに丸薬の瓶を手渡す。それからモニカの方に向き直って、耳を覆うようにモニカの髪の毛を軽く叩く])
ロス: Thanks, Mom. (ありがと、ママ。)
[Cut to Chandler and a woman, Andrea, reaching for the same slice of meat]
チャンドラーと女性アンドレアに画面がカット、二人は同じ肉のスライスに手を延ばそうとしている(注:実際には同時に透明のトングを取ろうとしている)
チャンドラー: Oh, go. (あぁ、どうぞ。)
アンドレア: Sorry. Hi, I'm Andrea. I'm Dorothy's daughter. (ごめんなさい。こんにちは、私はアンドレアよ。私はドロシーの娘なの。)
チャンドラー: Hi, I'm Chandler, and I have no idea who Dorothy is. (はい、俺はチャンドラー。で、俺はドロシーが誰か全くわからないんだけどね。)
[They shake hands.]
二人は握手する。

spasm は「けいれん」。
You missed a belt loop. は「ベルト通しを1つ、抜かしてるわ」。
miss は「〜を逃す、しそこなう」、belt loop は「ベルト通し」で、ベルトが全部のベルト通しに入っておらず、1つ飛ばした状態になっている、1つ通しそこねている、ということ。
日本語で「ミスする」というと、「ミステイクする」→「間違える」という意味で理解されがちですが、「すべきことをしそこなう」というニュアンスであることに注意しましょう。
けいれんがあるかチェックしてると言った後、腰のあたりを確認していたフィービーが声を出したので、けいれんの件かと思ったら、ベルト通しが抜けてる、という違う話をしている面白さですね。
その後、痛がるロスに、やはりけいれんしているとフィービーが診断することになります。

I took these when... と言って、ママはロスに瓶を手渡しています。
腰を痛めているロスに「ゴルフのアクシンデントの時に私はこれをテイクした」と言っていることからも、痛み止めの薬であることが想像されます。
ト書きの a bottle of pills について。
pill は薬の丸薬(がんやく:球状の薬)のこと。日本語でピルは「経口避妊薬」の意味で使われていますが、それ以外の丸薬も英語では pill になります。
経口避妊薬の方はもっぱら the pill のように the がついた形で使われます。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary)で、避妊薬の方の意味を見てみると、
the pill : a pill taken regularly by some women in order to prevent them having babies
be/go on the pill

つまり「赤ちゃんができるのを防ぐために女性により定期的に服用される薬」。

「あの薬、例の薬」のように特定する the を付けることで、一般的な丸薬とは違う特別な薬を意味することになるのですね。
take a pill だと「丸薬を飲む、服用する」。上のママのセリフも took these のように動詞 take が使われています。
go on the pill だと「ピルの服用を開始する」、be on the pill だと「ピルを服用している」になります。
一般的な薬の場合は、体の中に摂取するという意味で take を使い、ピルの場合は定期的に服用する必要があるので、go on や be on が使われることになります。
モニカと向き合う形になったママは、モニカの耳が隠れるように髪の毛に触れてから去り、モニカはあきれた顔をしています。

画面が切り替わり料理が映ると、料理を取ろうとして、チャンドラーとある女性とが同時にトングに手を伸ばします。
女性の方が先だったので、チャンドラーが彼女に譲ると、女性がアンドレアだと名乗り、ドロシーの娘だと説明します。
チャンドラーも同じように名乗った後、「ドロシーが誰なのか、俺にはぜんぜんわからないんだけど」と付け足していますね。
チャンドラーの方も同じように、自分がここにいる説明として「亡くなったおばあちゃんの孫の友人」みたいに説明しても良かったのでしょうが、親の名前を言って自分の身元を説明してくれた人に「そうなんだ、、、で、ドロシーって誰?」みたいに意外な(相手が拍子抜けするような)返しをすることで相手の笑いを誘う効果、そして、「アンドレアよ。私はドロシーの娘」「チャンドラーだ。俺はドロシーを知らない人」みたいに、同じ「ドロシー」という名前を使って自己紹介したような感じになっている面白さも感じられる気がします。


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posted by Rach at 14:20| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月01日

最も恐れていたことが現実となっている フレンズ1-8改その17

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13:56
[Scene 8: The cemetery, after the funeral]
シーン8: 墓地、お葬式の後。
モニカ: It was a really beautiful service. (本当に美しいお葬式だったわ。)
ゲラーママ: It really was. Oh, come here, sweetheart. [Hugs her] Y'know, I think it might be time for you to start using night cream. (本当にそうだったわね。まぁ、こっちにいらっしゃい、スイートハート。[モニカをハグする] ほら、あなたが夜のクリームを使い始める時期になったかもしれないと思うわ。)
[Joey listens to his overcoat for a second and sighs, then notices Chandler watching]
ジョーイは少しの間、自分のオーバーコートの音を聞いてため息をつき、それからチャンドラーが見ているのに気づく。
ジョーイ: What? (何?)
チャンドラー: Nothing. Just your overcoat sounds remarkably like Brent Musburger. (別に。ただお前のオーバーコートは、ブレント・マスバーガーに実にそっくりな声[音]を出すなぁ、って。)
ジョーイ: Check it out. Giants-Cowboys. [He has a pocket TV] (見てくれよ。ジャイアンツ対カウボーイズだ。[ジョーイはポケット(小型)テレビを持っている])
チャンドラー: You're watching a football game at a funeral? (お前は葬式で、フットボールの試合を見てるのか?)
ジョーイ: No, it's the pregame. I'm gonna watch it at the reception. (いや、それはプリゲーム(試合前)だよ。食事会で試合を見るつもりだ。)
チャンドラー: You're a frightening, frightening man. (お前は、恐ろしい、恐ろしい男だな。)
[Rachel steps in a patch of mud]
レイチェルがぬかるみに足を踏み入れる。
レイチェル: Oh, no! My new Paolo shoes! (あぁ、もう! 私の新品(おニュー)のパウロの靴が!)
ロス: Oh, I hope they're not ruined. (あぁ、その靴がダメになってないといいのにね。)
フィービー: God, what a great day! What? Weatherwise. (まぁ、何て素敵な日なの! 何? 天気の話よ。)
ロス: I know, uh, the air, the-the trees... even though Nana's gone, there's, there's something almost, uh- I don't know, almost life... [Not looking where he is going he falls into an open grave] (そうだね、空気に木々に… たとえおばあちゃんが亡くなってしまったとしても、ほとんど…な何かがあるんだ、よくわからないけど、ほとんど命は… [自分の行く先を見ていなくて、穴の開いている墓に落ちる])
全員: God! Ross! Ross, are you okay? (なんてこと! ロス! ロス、大丈夫?)
ロス: I'm fine, I'm fine. I'm just-just... having my worst fear realized, but.... (僕は大丈夫、大丈夫。ただ…最も恐れていたことが現実のものとなっているけどね。)

service は「宗教的儀式」。今回の場合は「葬式」を指します。
モニカのママはモニカをハグし、ハンカチでモニカの顔の涙をぬぐうようなしぐさをしていますが、その後、「ナイトクリームを使い始める時かもしれないって思うわ」とママが言うので、モニカはあきれと怒りの表情を見せています。
モニカの顔を間近で見て、肌が荒れてるわね、とママが思ったらしいことが想像できるわけですね。

Brent Musburger(ブレント・マスバーガー)は、スポーツキャスター。詳しくは以下のウィキペディアで。
Wikipedia 英語版: Brent Musburger
お前のコートはマスバーガーそっくりの音がする、というのは、ポケットテレビのアナウンス・実況が聞こえている、ということ。
お前、コートの下に何かを隠して試合を聴いてるな? と言う代わりに、そのコート、ブレントみたいな声がするんだな、と言ってみせたわけですね。

Giants はアメフトのチーム名で「ニューヨーク・ジャイアンツ(New York Giants)」、Cowboys は「ダラス・カウボーイズ(Dallas Cowboys)」。
reception は「レセプション」とカタカナ語にもなっていますが「来客をもてなす宴、食事会」。今回の場合は葬式の後の食事会を指します。a wedding reception なら「結婚披露宴」。

「人の葬式で、隠れてフットボールの試合を見てるのか?」とあきれるチャンドラーに、ジョーイは「(ゲームじゃなくて)プリゲーム(pregame)だ」と言い、「試合は食事会の席で見る」と返します。
「葬式でアメフトの試合を見てるのか?」に対する No. は「葬式で試合なんか見てないよ」ということではなく、「今は試合前で、試合は後の食事会で見る」と言ったことになり、お葬式、食事会と続く中で、ジョーイはご丁寧に試合前から、本番の試合までずっとポケットテレビで見るつもりだということがわかるという流れになります。

frighten は「人を怖がらせる」という他動詞なので、frightening は「人を怖がらせるような、恐ろしい」。

墓地のぬかるみに足を取られたレイチェルは、パウロから送ってもらったばかりの靴が汚れてしまい、「あぁ、私の新しいパウロ(から)の靴が!」と言います。
I hope they're not ruined. の文字通りの意味は「その靴がダメになっていないといいけどね」ということですが、ロスの言い方と表情から「その靴、ダメになっちゃえばいいのに」というのが本音であることがわかります。

墓地を歩いている時、天気で爽やかな青空も見えていて、フィービーは God, what a great day! と言うのですが、フレンズたちににらまれてしまいます。
weatherwise は「天気については、天気に関しては、天候面では、天候的には」。
-wise は「〜に関しては」と関連を表す接尾語。
お葬式なのに、great (最高、素敵)という表現を使ったことで、みんなが「不謹慎な、何てこと言うんだ」という目で見たために、「天気・天候が素晴らしいって言っているだけよ。ただの天気の話よ」と説明していることになります。

「天気が素晴らしい、って話よ」と言ったフィービーの話を受けて、ロスは歩きながら「おばあちゃんが亡くなっても、空気や木々は」と言いながら歩いています。
その後、前方不注意で、棺を納めるために深く掘られた穴に落ちてしまい、みんなが心配そうに覗き込みます。

I'm just having my worst fear realized. について。
realize は「〜に気づく、悟る」という意味ですが、ここでは「〜を実現する、〜を現実化する、〜を現実のものとする」という意味で使われています。
元々 realize は、
real「現実の」+ -lize 「〜する、〜にする」という意味の動詞を作る接尾辞
が合体したものですから、「現実のものとする」という訳語の方がイメージは湧きやすい気がします。

研究社 新英和中辞典では、
realize=〈希望・計画などを〉実現する、実行する (注:しばしば受身で用いる)
My worst fears were realized. 私の最も恐れていたことが現実のものとなった。


LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、worst の項目に以下のように出ています。
somebody's worst fears : the thing that someone least wants to happen
例)My worst fears were realized (=they happened) when I saw the test questions.

つまり、「人の最大の恐怖とは、その人が最も起こってほしくないと願うこと」。例文は「テストの問題を見た時、最も起こってほしくないことが起こってしまった(最も恐れていたことが現実となった)」。

研究社、ロングマンとも、例文が My worst fears were realized となっていることからも、このフレーズがよく使われる典型的な形であることがよくわかります。
夢・希望のような良い内容なら「(夢が)実現する」という訳語がふさわしいですが、悪夢のような悪い内容だと「(悪夢が)現実となる」とした方がしっくりきますね。

ロスのセリフは、I'm just having my worst fear realized. という形になっていて、「私という主語が、My worst fears were realized. という状況を持つ(状況になる)」という感覚で理解すると良いでしょう。
主語にとって最も恐れていたことが現実となったという状況なので、have my worst fears realized のように have+目的語+過去分詞で表現することになるわけですね。
I realized my worst fears. のように主語が I だと、私(主語)が意図的にそれを現実化したかのような形になってしまいますし、むしろこの文だと「私は最悪の恐怖を悟った」のような意味に解釈されてしまうようにも思います。
「私が最も恐れていたことが現実となるという状況になる(そういう状況をこうむる)」という感覚が、この have my worst fears realized の形だということですね。

最も恐れていることとは「死後、棺に納められて地中深くに埋められる」ということで、棺の入る深い穴の底にいてフレンズたちがそれを覗き込んでいるという状況を見て、今、最大の恐怖・悪夢が現実となっている、とロスは言っていることになります。


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posted by Rach at 19:03| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする