2009年04月03日

君たちのせいじゃなくて俺のせい フレンズ3-20その7

ジョアンナともう一度デートをしたチャンドラー。これで最後のデートにするはずが、また最後に「電話する」と言ってしまいます。
ジョアンナが聞いていないところで、チャンドラーに文句を言うレイチェル。
レイチェル: (whispering) Chandler! Are you gonna call her? ([ささやき声で] チャンドラー! あなたは彼女に電話するつもりなの?)
チャンドラー: Noo! (しないよ!)
レイチェル: Chandler! (チャンドラー!)
チャンドラー: Look, I'm sorry, okay? I'm weak and pathetic and sorry. (ねぇ、悪いと思ってるよ。俺は弱くてみじめで、そして申し訳ないと思ってる。)
レイチェル: Okay, you are gonna tell her. You're gonna tell her now. (She grabs his nipple and starts to twist it.) (いいわ。あなたは彼女に話すのよ。今彼女に言うの。[レイチェルはチャンドラーの乳首を掴みそれをねじる])
チャンドラー: Ahhhh--I'm not gonna call you. (あああああ。俺は君に電話しない。)
ジョアンナ: What? (何ですって?)
チャンドラー: I'm sorry. I'm-I'm-I'm sorry that I said I was going to when I'm not. Look, this has nothing to do with you, y'know? And this isn't Rachel's fault. It's me. I have serious, serious problems when it comes to women. I have issues with commitment, intimacy, (pause) mascara goop. And I'm really sorry. It's just that this is not, this isn't going to work out. (すみません。電話をするつもりがないのに電話をするって言ってしまってすみません。これはあなたとは関係ないことなんです。そしてレイチェルのせいでもない。俺のせいなんです。俺は女性のことになると、深刻な、深刻な問題があるんです。俺には問題があるんですよ、一人の人と深く真剣に付き合うことや、親密な(肉体)関係や、[沈黙] マスカラのベタベタに。本当にすみません。ただ、これはうまくいかないってことなんです。)
ジョアンナ: Well, this isn't how I was hoping how this would end, but I guess I have to appreciate your honesty. (そうね。こんなふうに終わるようには願っていなかったけど、でも、私はあなたの正直さに感謝したい[あなたの正直さを高く評価しなければいけない]と思うわ。)
チャンドラー: Yeah, o-okay. (あぁ。良かった。)
ジョアンナ: So.... (それで…)
チャンドラー: Well, this is great! I'll give you a call! We should do it again sometime! (あぁ、今日は最高でした。俺からあなたに電話します。またいつかそうしましょう[こんな風にデートしましょう]!)
(Rachel is shocked, and holds her arms out in disbelief.)
レイチェルはショックを受ける。彼女は、信じられないというように腕を伸ばす。

どうしてまた、電話するって言っちゃったの?とチャンドラーを責めるレイチェル。
チャンドラーは、I'm weak and pathetic and sorry. と言っていますね。
俺は弱い人間で、みじめな人間で、そして、申し訳ないと思ってるよ、という感じです。
フレンズ1-20その3 では、
チャンドラー: Doesn't that make me seem...? (それって俺がどう見えるか・・・)
ロス: Desperate? Needy? Pathetic? (死に物狂い? もの欲しそう? みじめ?)
チャンドラー: You obviously saw my personal ad. (ロスはどうやら俺の個人広告を見たようだな。)
という自虐的なセリフもありましたが、pathetic はチャンドラーを表す形容によく使われるようですね(笑)。

This has nothing to do with you, y'know? And this isn't Rachel's fault. It's me. について。
have nothing to do with は「…と関係・関連がない」。
fault は「過失の責任」で、It's your fault. なら「君の責任だ。君のせいだ。」で、It's not your fault. なら「君の責任じゃない。君のせいじゃない。」ですね。
It's me. というのは、「俺なんだ。俺のせいなんだ。」という感覚です。
つまり、電話をするつもりもないのに電話するって言っちゃったのは、君のせいでもないし、レイチェルのせいでもない、俺のせいなんだよ、とどこに原因があるか、誰のせいでこうなったかを説明しているのです。
それを説明する時に、全ての文章で同じ表現を使うのではなく、have nothing/something to do with, it's someone's fault, It's someone. といろんなバリエーションを使っているところに注目したいなと思いました。
日本語でも、「君のせいじゃない。レイチェルのせいでもない。僕のせいなんだ。」とひたすら「誰々のせい」で表現することは可能ですが、少しセリフが平坦で、ボキャ貧な感じになってしまいますね。
「君とは関係のないことなんだ。レイチェルのせいでもないんだ。俺なんだよ。」とちょっとずつ変えた方が生き生きする気がします。
英語では、日本語よりもさらに、同じ表現を繰り返すのは稚拙だと思われることも関係しているのでしょうね。こんな簡単なことを伝えるセリフでも、3つの表現を使って言葉に動きを出しているところが個人的には面白いなと思いました。

次の「俺は問題を抱えている、こういうことに問題がある」というセリフでも、I have serious problems (when it comes to) と、I have issues with という2通りの表現が使われていますね。
こここも、problems ばかり使っていると稚拙な感じに聞こえてしまうでしょう。

commitment は、TOEIC だと「献身」という意味でよく出てきますが、フレンズではチャンドラーの恋愛関係においてよく登場する言葉です。

コミットメント フレンズ3-4その12 で、commitment という単語について、LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) の語義を引用して説明したのですが、LDOCE には恋愛に限定した意味が載ってなかったんですよね。
今回、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) で調べてみると、こちらには載っていました!

LAADでは、
commitment: [uncountable] someone's decision to have a permanent relationship with another person, especially a decision to get married
例) Her parents' divorce left her with a fear of commitment.

つまり、「別の人と永続的な関係を持つというある人の決心。特に結婚するという決心」。
例文は、「彼女の両親の離婚が、彼女に、コミットメント(特定の人と深くかかわること)への恐怖を残した。」

commitment は、遊びではなくて、結婚を前提としたお付き合い、結婚を視野に入れた真剣なお付き合いをする、という感じですね。
また、上の例文は、チャンドラーが自分の経験を語る時に使いそうな文章です。
フレンズ3-4その13 では実際に、(no) fear of commitment という表現も出てきます。

intimacy は「異性との親密な関係」で肉体関係を示唆しています。
intimacy は「親密、親密な関係」、intimate は「親密な(close)」という意味もありますが、それぞれ異性との肉体関係を示すことが多いので、使い方には気をつけなければいけない、という単語ですね。

LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) では、
intimacy: [uncountable] (formal) sex - used especially by lawyers and police when they want to avoid using the word 'sex'
つまり、「(フォーマル) sex のこと。特に、sex という言葉を使うのを避けたい場合に、弁護士や警察によって使われる」

研究社 新英和中辞典では、
intimacy=(異性との)肉体関係、情交、ねんごろな間柄
と出ていますが、日本語の訳も、sex をダイレクトに表現するのを避けた感じの言葉がならんでいて、英語の formal な感じが出ていると思います。

commitment, intimacy という恋愛に関する重たい言葉の後、mascara goop が出ているのが、ちょっとしたオチなのでしょう。
このエピソードで(解説は省略してしまいましたが)、チャンドラーは、ジョアンナのマスカラが goop になっているのをいやがっているセリフが出てきて、オフィスに戻って来た時も、その件についてジョアンナに話すシーンがありました。
ここでまた mascara goop の話が出てきたので、「またその話か!」と笑えてしまうわけです。

LDOCE では、
goop: [uncountable] (American English informal) a thick slightly sticky substance
つまり、「分厚くて少しベタベタした物質」。
何かがベチャーッとくっついた感じなのでしょうね。
マスカラの場合だと、マスカラが固まってダマになっている、塗りムラができて塊(かたまり)になってしまっている、ということだと思います。

フレンズ2-22その5 では、フランというお菓子を goo 「ヌメヌメ(したもの)」と呼んでいました。
LDOCE では、
goo: [uncountable] (informal) an unpleasantly sticky substance
つまり「不愉快なほどベタベタした物質」。

ですから、goo と goop は関連語のようですね。

チャンドラーはジョアンナに正直な気持ちを述べ、ジョアンナもそれを受け止めます。
appreciate は、「ありがたく思う、感謝する」という意味と「高く評価する、真価を認める」という意味とがありますね。
今回はどちらのニュアンスでもオッケーでしょうか?
もう会わないと言われるのは予想と違っていたけれど、そんな風に正直な気持ちを言ってくれてありがとう、と解釈可能だし、また、自分の思い通りにはならなかったけれど、あなたの正直さは認めないといけないわね、そんな風に正直に話せるなんて立派なことよ、という感じにも解釈できるでしょうか?

ジョアンナは状況を素直に受け入れ、これでもう大丈夫…と思ったところで、"So...." とジョアンナに次のセリフを促されたチャンドラーは、また、I'll give you a call! と言ってしまいます。
相手のプレッシャーに弱いチャンドラーの性格がよくわかるシーンですね。


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posted by Rach at 07:27| Comment(0) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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