2013年04月03日

one thingときたらanother フレンズ1-24その9

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フレンズ1-24その1 のコメント欄 でセリフに関するご質問がありました。
そのセリフに関する私の解釈を書いていたら、長くなってしまったので、今日はそれをブログ記事として投稿することにしました。

まずは1つめのご質問。
1) "Jeez, you say one thing and..." について。

そのセリフは以下のシーンで出てきます。
[Time lapse. Chandler and Joey are making the fire, Monica and Phoebe are inside. Ross enters, carrying luggage.]
時間が経過。チャンドラーとジョーイは(ベランダでバーベキューのために)火を起こしている。モニカとフィービーは家の中にいる。ロスが入ってくる、荷物を持って。
ロス: Hey. [Phoebe sees his bags] (やあ。[フィービーはロスのバッグを見る])
フィービー: How long did you think this barbecue was gonna last? (このバーベキューがどのくらい続くとあなたは思ったの?)
ロス: I'm going to China. (僕は中国に行くんだよ。)
フィービー: Jeez, you say one thing and... (なんてこと。<訳はここでは省略>)
モニカ: You're going to China? (ロスは中国に行くの?)

フィービーのセリフは、you say one thing and... で止まっていますが、フィービーはこの後、どういう言葉を続けようとしていたのか、そしてその意味は何か?というご質問でした。

まず、one thing というフレーズで思い出すのは、one thing and another 「あれやこれやで」、one thing leads/led to another 「あることが別のことにつながって」などでしょうか。
To A is one thing, to B is another. 「A することと、B することは別物だ」という決まり文句もありますね。

この後に何というフレーズが続き、その意味は何であるか?について、私なりに2通りの解釈を考えてみました。以下にそれを書いてみますね。

まず1つ目の解釈は、you say one thing and it leads to another みたいな言葉が続くのでは?という想像。
直訳すると、「あなたが1つのことを言うと、それが別のことにつながって」みたいなことですね。
フィービーは、ロスが「中国に行くんだ」と言ったことを嘘だと思っていて、「そんな風に1つ嘘をつくと、辻褄合わせで嘘に嘘を重ねることになって、後で大変なことになっちゃうわよ」みたいに言いたいのかなぁ、と。
DVD の日本語訳も「(字幕)ウソはダメよ/(音声)うそ1秒、ケガ一生よ」となっていて、特に音声の訳は、私が上に書いた解釈と同じな気がしたわけです。
そのシーンのフィービーの表情を見てみても、目をカッと見開いて、ちょっと身体を震わせてみせているので、「そういう嘘を言うと、その後、大変なことになっちゃうわよ」みたいなニュアンスが感じられる気がしました。

次に、2つ目の解釈。
話の流れからすると、上の解釈が正解かなぁ、と思うのですが、実は、"You say one thing and do another." というお決まりフレーズがあるのですね。
最初の部分 You say one thing and... が全く同じなので、フィービーはわかりきった後半部分を省略した、とも考えられる気がしました。

英辞郎では以下のように出ています。
say one thing and mean another=言ってることと本心が違う
say one thing but do another=言うこととすることが違う


つまり、「ある一つのことを言って、別のことを意味する・別のことをする」ですから、「言うこととすることが違う」というような意味になるわけです。英辞郎では上の2種類が出ていますが、実際にネット検索してみると、"You say one thing and do another." の形もよく使われているようです。

ただ、「言うこととすることが違う」という意味で言っているとすると、ちょっと話の流れ的に、またフィービーの表情の印象と、ずれている気もするのですね。
フィービーは「バーベキューするのにそんな大荷物?」みたいに最初は話しかけ、それに対してロスが「中国に行くんだよ」と答えた時点で、「ロスの言っていることと、やっていることは一致している」ことになると思うからです。中国に何泊も泊りがけで行くから、そんな大荷物なんだー、ということで、誰もが納得できるはずですよね。
ですから、このフィービーのセリフが、you say one thing and... まで偉そうに言って、途中で「言行一致してるじゃん」と自分の間違いに気付いて、言うのを途中でやめた、ということならいいのですが、セリフの言い方やフィービーの表情からは「間違えちゃった」というイメージは受けません。
途中まで言って自分の間違いに気付いた、という場合だと、you say one thing and... uh, whatever. 「あー、何でもいいわ」とか、you say one thing and.... Never mind. 「気にしないで(今の話は忘れて)」みたいな言葉が続きそうにも思うのです。

とすると、いくら、You say one thing and... という決まり文句があったとしても、そのフレーズが続くと考えるのは無理があるのかなぁ、と。
ただ、もう一つの可能性としては、「中国に長期旅行するから大荷物」のように、ロスの説明とロスの装備が一致しているのに、人とはズレた感覚のフィービーが、「言ってることとやってることが違うじゃない」「その大荷物と、中国に行くのと、どういう関係があるのよ」みたいに、全くピント外れな返しを(それもちょっとあきれた感じで)言っている、という面白さなのかもしれない、、とも思ったりもしました。
ただ、そういう「ナンセンスな返し」であれば、ロスが「はぁ? フィービー何言ってんの?」みたいなあきれた顔をするようにも思うのですね。

ということで、"You say one thing and do another." というお決まりフレーズが存在するものの、今回のセリフは、「適当なこと(嘘)を言うと、それが続くことになるわよ」みたいな意味で言ったのかな、と思いました。


次に、2つ目の質問。
2) "Have you been involved with someone where you haven't broken up?" の where の役割と意味について。

そのセリフは以下のシーンで出てきます。
ロスが自分のことをずっと好きだったと知って、急にロスを意識し始めたレイチェル。
他の男性とのデート中にも、ロスの幻影(それも妙にかっこいい幻影…笑)を想像してしまっているレイチェルが、その幻影のロスと会話しているシーン。
レイチェル: Ross, you're, like, my best friend. (ロス、あなたは、ほら、私の親友なのよ。)
ロス: I know. (そうだね。)
レイチェル: If we broke up, and I lost you-- (もし私たちが(付き合って、その後)別れたら、私はあなたを失う…)
ロス: Whoa, whoa, whoa. What makes you think we're gonna break up? (ちょっと、ちょっと、ちょっと。僕らが別れることになるって、どうしてそう思うの?)
レイチェル: Well, have you been involved with someone where you haven't broken up? (訳は省略)
ロス: [pause] No. But it only has to happen once. Look, you and I both know we are perfect for each other. Right? I mean.... So the only question is: Are you attracted to me? ([間があって] いや、そんな経験はないよ。でも、そういうことが起きるのは一度だけじゃないといけない。ねぇ、僕たちはお互いにとって完璧だってことを、僕らは二人ともわかってるんだ。だろ? だから、たった1つの質問はこれだよ。君は僕に惹かれてる?)

have you been involved with someone where you haven't broken up? の where はやはり「関係副詞」だと思います。
場所を表す先行詞がありませんが、こういう場合は、where が出てきた時点で、「その前に語られた内容の場所や状況を指している」と軽く頭にイメージするのがいいように思います。
今回のセリフでは、where が出てくる前の前半部分で言われている内容の状況を、「その状況の中で」 という感覚で where で受けている、と言える気がするのですね。
関係代名詞 which も、Which means... 「それはつまり…(ということである)」のように、前に言った文章全体を受ける場合がありますね。
今回のセリフの where も、直前に語られたこと(この場合は、You have been involved with someone 誰かと付き合ってきた、恋愛関係にあった)を状況としてとらえ、その状況の中で、という意味で where で受けている感覚になるでしょう。

前半の部分で、「あなたはこれまで誰かと付き合ったことある?」みたいに尋ねています。
その後、where you haven't broken up と続いているので、where を「そこで、その場所で、その状況で」みたいに捉えると、「その誰かとの関係の中で、あなたが別れたことがない」と言っていることになります。
someone を先行詞として、who を関係代名詞として使うと、「(人)と別れる」は、break up with (someone) のように with が必要になってきますから、Have you been involved with someone (who) you haven't broken up with? になるでしょうか。
それだと「これまで別れたことのない人と付き合ったことがある?」みたいな訳になりますね。

それと同じようなことを、「人」ではなく「状況」で語っているのが、今回の where を使った方のセリフになると思うわけです。
「(あなたが)別れたことのない誰かと付き合ったことがある?」ではなくて、「誰かとの関係の中であなたが別れたことがない、そういう人と付き合ったことがある?」と尋ねている感覚なのだろうと。

それを全部、英語にしようとすると、Have you been involved with someone, in the relationship with whom, you haven't broken up? みたいになるのかなぁ、と。
無理やり日本語に訳すと、「誰かと付き合ったことがある? その誰かとの関係の中で、あなたが別れを経験しなかったような」になるでしょうか。
関係副詞 where は、直前に述べた場所を示しつつ、文章を繋げるという役目があるので、例えば、and there みたいに訳すと、何となく意味が取れたりもします。
上ではそれを、in the relationship with whom のように無理やり関係代名詞(の目的格)を使って英文化してみましたが、シンプルに、and there (= and in the situation) とイメージすることで、このセリフの where の感覚がわかってくるように思いました。

つまり、この where は「漠然と、その誰かと付き合っているという関係(の状況)を指している」感覚だと思います。
誰かと付き合ったことある?と質問した時点で、その人との関係、というものが双方(話し手、聞き手)の頭にイメージされ、そこで where と出てくると、その「場所、状況」が指すものは、その人との(恋愛)関係のことである、とイメージできるように思うのです。

そんな風にイメージはできると思うものの、やはりこの文章は、口語のセリフっぽく、かなりくだけた言い方で、文法的には適切でない、ということにはなるでしょう。
「厳密に言うと、where の指している場所や状況を指す言葉が where の前にない」という意味で、文法的に正しいとは言い難い文章、だと言われそうだということです。
あえて説明するとすれば、「where より前の文章全体を受けている」と言うことは可能だと思います。
「あなたが別れたことがない」という恋愛関係・状況であったような、そういう相手と付き合ったことある?みたいなニュアンスだということですね。

ロスに「どうして、別れることが前提みたいに言うわけ?」と問われたことに対する返事ですから、「これまでに何人か付き合って来た人がいるってことは、その前の人と別れてきたわけでしょ、今までたった一人の人と付き合ってきたってことじゃなければ、付き合えば別れる可能性がある、っていうのは当然のことじゃない」みたいなことがレイチェルは言いたいわけですよね。

DVD日本語訳では、
「(字幕)別れず続いてる恋がある?/(音声)じゃああなたは、誰ともダメになったことがない、って言うわけ?」
となっていましたが、それを英語のセリフで表現すると、「(その人との関係において)別れたことのない誰かと付き合ったことあるの?」となる、ということです。
「誰かと付き合った関係の中で、その関係において」というのが、ここでの、関係副詞 where のニュアンスだということですね。


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posted by Rach at 14:21| Comment(2) | フレンズ シーズン1 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月03日

アイスのフレーバーとトッピング フレンズ1-1その9

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非公開コメントにて、フレンズ1-1 のセリフに関するご質問がありました。
リンクをはって説明することが多くなる内容でしたので、コメント欄にてのお返事ではなく、投稿記事の形で、私の見解を述べさせていただきたいと思います。

ご質問は、フレンズ1-1 のジョーイのセリフ、
There's Rocky Road, and Cookie Dough, and Bing! Cherry Vanilla. You could get 'em with Jimmies, or nuts, or whipped cream!
の意味について、です。

このセリフは、以下の長いジョーイのセリフの一部です。
参考までに、その部分のジョーイのセリフを下に挙げておきます。

自分にとって、only one woman であったはずの妻キャロルが家を出て行って、ロスがそれを嘆くのを聞いた後のジョーイのセリフ。
長いセリフなので、とりあえず日本語訳も同時に書いておきます。
その後、部分ごとに説明していきます。
ジョーイ: What are you talking about? "One woman"? That's like saying there's only one flavor of ice cream for you. Lemme tell you something, Ross. There's lots of flavors out there. There's Rocky Road and Cookie Dough, and Bing! Cherry Vanilla. You could get 'em with jimmies or nuts or whipped cream. This is the best thing that ever happened to you! You got married. You were, like, what? 8? Welcome back to the world. Grab a spoon! (何、言ってんだよ。「一人の女性」だって? それってまるで、自分にはたった1つのアイスクリーム・フレーバーしかない、と言っているようなもんだ。俺に一言言わせてくれ、ロス。世間にはたくさんのフレーバーがあるんだぞ。ロッキーロードやクッキードー、それにこれだよ! チェリーバニラ。その(様々な)フレーバーに、チョコスプレーやナッツやホイップクリームをトッピングすることもできるんだぞ。このこと[今回のキャロルとの別れ]は、ロスにこれまで起こった出来事の中で、最高の出来事なんだぞ! ロスは結婚した、その時、ロスは8歳くらいだったっけ? (現実の)世界によく戻ってきた! スプーンを掴めよ!)

ロスがキャロルのことを「たった一人の女性」と言ったことに対して、ジョーイは「アイスクリームのフレーバーだってお気に入りは一つだけじゃない、いろんな種類があるんだぞ」と言って、世の中の女性も1種類、たった一人じゃない、たくさんの中から自分の好きな人を選べるんだ、と言っていることになります。
This is the best thing that ever happened to you! 以下のセリフについては、
何故8歳なのか? フレンズ1-1その8 の記事で詳しく説明していますので、そちらも併せてお読みいただけると幸いです。

ネットスクリプトでは、Rocky Road, and Cookie Dough のように、大文字始まりで書いてありますが、DVD字幕では、rocky road and cookie dough のように小文字で書いてあります。
これらは、アイスクリームのフレーバーの名前なので、ネットでは固有名詞扱いのようにして、大文字表記にしているようですね。
私もこの部分は大文字にした方がいいように思ったので、上のセリフでも大文字表記にしました。

日本では「サーティーワン」として知られているアイスクリームチェーンは、本国アメリカでは、Baskin-Robbins という名前で、日本、アメリカ、それぞれのサイトを見てみると、それらのフレーバーの写真と説明がいくつか見つかりました。
アイスクリーム好きの人には「今さら」な説明かもしれませんが、セリフの参考になる資料という意味で、以下にそれぞれのフレーバーの情報を載せておきます。

まずは、日本のサイトの「サーティーワン」から。
B-R サーティーワン アイスクリーム
このサイトの、「商品情報 フレーバー」を見てみると、「Standard Flavor (スタンダードフレーバー)」の中に「ロッキーロード」が載っています。
フレーバー>ロッキーロード(R)
サイトの説明文には、
チョコレートアイスクリームにアーモンドとマシュマロ。「岩だらけの道」の名もユニーク。
と書かれています。

今回、このようなご質問をいただいたので、今朝、近くのサーティーワンに行って、ロッキーロードを食べてみましたが、濃厚なチョコアイス、という感じで、とてもおいしかったです。
そのお店に置いてあったリーフレット Ice Cream Flavor Menu (2011年9月10月11月)にも、写真と説明が載っています。
そこでの説明も参考までに載せておくと…。
ロッキーロード(R) ROCKY ROAD
アーモンドは岩、白いマシュマロは万年雪、チョコレートのアイスクリームはドロンコ道と、まるでロッキー山脈のデコボコ道のよう…。


ネットでもリーフレットでも、ロッキーロードという名前の横には、(R) マークがついています。
つまり、registered 「登録された、登録済みの」ということで、登録商標になっているようです。
説明にあるように、まさに「岩だらけの道」という意味ですが、それをサーティーワン(Baskin-Robbins)が、アイスクリームのフレーバーの名前として登録している、ということですね。
登録されている名前ということであると、普通名詞とは言えないので、やはり、英語表記も、Rocky Road のように大文字表記の方が妥当なのかなと思います。
となると、ジョーイは、Baskin-Robbins のアイスクリームのフレーバーをいくつか挙げている、ということになるでしょう。

ちなみに、そのお店のリーフレットには、チョコチップクッキードーも載っていました。
今だけの期間限定フレーバーの「シーズンフレーバー」の中に入っていたのですが、11月からということで、今日はお店にはありませんでした。
リーフレットの説明文は、
チョコチップクッキードー CHOCO CHIP COOKIE DOUGH
キャラメルとバターの風味を加えたバニラアイスクリームに、チョコチップ&ソフトクッキーまで、美味しさがぎっしり!


本家のアメリカの Baskin-Robbins のサイト
Baskin-Robbins Your Neighborhood Ice Cream Store
の Flavors も見てみました。
ロッキーロードとクッキードーはそれぞれ、Rocky Road, Chocolate Chip Cookie Dough という名前で載っています。
また、Cherry Vanilla という名前のフレーバーはなかったのですが(もちろん、味は容易に想像できますが…笑)、よく似たチェリーのものとしては、Cherries Jubilee というのがあります。
jubille は「祝典、歓喜」という意味なので、「チェリーの祝典」とか「チェリーの歓喜」みたいなネーミングのようですね。

それぞれのフレーバーの Nutrition Information (栄養成分表)には、大きめの写真と英語での説明も載っています。
Nutrition Information : Rocky Road
Nutrition Information : Cookie Dough
Nutrition Information : Cherries Jubilee

今回は、写真をお見せしたかったので、実際のアイスクリーム店の情報をリンクさせていただきましたが、とりあえずどんなものかを知りたい、ということであれば、英辞郎に、それらのフレーバーの名前と意味が以下のように載っていました。

rocky road
【1】岩だらけの道、苦難の道
【2】ロッキー・ロード◆チョコレートアイスにアーモンドとマシュマロが入ったもの。

cookie dough=クッキーの生地
cookie dough ice cream=クッキー・ドウ・アイスクリーム◆バニラアイスにクッキーの生地(焼く前)がそのまま入ったもの。


英辞郎は商品名をたくさん収録してくれているので、こういう場合にとても便利ですね。
クッキードーの語義にあるように、「焼く前のクッキーの生地」ということですが、アメリカではクッキーの生地を、焼く前の「生の状態」で食べる人も結構多いようです。
実際に、フレンズ1-4 では、クッキードーを食べているらしいシーンもありました。
女子3人が a slumber party をしようとしているシーンで、
モニカ: We got some trashy magazines. We got cookie dough. We got Twister.... (くだらない本があるし、クッキードーもあるし、ツイスター(ゲーム)もあるし…。)
と言って一緒に過ごす夜を楽しみにしていたのですが、レイチェルが将来を悲観するような発言をしたために、他の二人も落ち込んでしまいます。
ピザ屋さんが来る直前に、モニカがしゃもじのようなものでボウルから直接食べているのが、そのクッキードーだと思います。
アイスクリームを巨大なカップのままスプーンを突っ込んでヤケ食いする、というシーンもよく見かけますが、この時のモニカはアイスクリームの代わりにクッキードーでヤケ食いをしている感じなんだろうなぁ、と。

Bing! というのは、Bam! 「バン!」「バーン!」と似た感じの擬音語で、勢いをつけている感じでしょう。
そんな風に3つのアイスクリーム・フレーバーを挙げた後、ジョーイはさらに、You could get 'em with jimmies or nuts or whipped cream. と言っています。
この部分、DVDの吹替(日本語音声)では、「トッピングだって、チョコもあれば、ナッツも、ホイップクリームも。」となっていました。

'em は them のことで、その前に挙げた様々なフレーバーのアイスクリームのこと。
そういうものを、ナッツやホイップクリームと一緒に get できる、と言っているので、DVDの日本語訳通り、アイスクリームの上にナッツなどをトッピングするイメージで言っていると想像できます。
好きなフレーバーを選べる上に、好きなようにトッピングもできちゃうんだぞ、ということですね。

ジョーイに言わせると、「僕にはこの女性しかいない」と心に決めてしまったロスは、アイスリーム屋さんでいつも同じフレーバーしか注文しないやつ、様々なトッピングを試したりもしないやつ、ということのようで、アイスのフレーバーを選ぶみたいに、女性もいろいろ選べるんだから、「僕には一人だけ」とか思い込むのはやめろよ、という彼なりのアドバイスなわけでしょう。

そんな風に、with jimmies or nuts or whipped cream は、アイスのトッピングであることが想像できます。
ナッツとホイップクリームはわかるとして、ジミーズって何だろう?と一瞬思う方もいるでしょうね。
私はたまたま、日本語訳に「チョコ」と書いてあったので、このエピソードを見た当時は、「まぁ、トッピングだから、確かにチョコとかそんな感じのもんだろう…」と納得し、特に jimmies が何であるかを調べることはしませんでした。
今回、ご質問をいただいたので調べてみたのですが、一般的な辞書にはあまり載っていません。
いろいろ検索した結果、ウィキペディアで以下の説明を見つけました!

Wikipedia 英語版: Sprinkles
最初の部分の説明が非常にわかりやすいので、以下に引用させていただきます。
Sprinkles (also called hundreds and thousands or jimmies) are very small pieces of confectionery used as a decoration or to add texture to desserts−typically cupcakes, cookies, doughnuts, ice cream, frozen yogurt, and some puddings. The candies, which are produced in a variety of colors, are usually too small to be eaten individually.

最初の説明を訳させていただきますと、
「Sprinkles (または、hundreds and thousands や jimmies と呼ばれる)は、デコレーションとして、または、典型的なデザートのカップケーキや、クッキーや、ドーナツやアイスクリーム、フローズンヨーグルト、プリンなどに風合い(質感)を加えるために使われる菓子(糖菓)の非常に小さなピース(破片)である。様々な色で生産されているその砂糖菓子(sprinkles のこと)は、たいてい、ものすごく小さくて、個々に(単独に、一つ一つ)食べることはできない。」

つまり、ウィキペディアの見出しは、sprinkles 「スプリンクルズ」となっていますが、別名として、jimmies とも呼ばれている、ということですね。
そこには、jimmies を使ったお菓子のトッピング例の画像がたくさん載っていますので、これを見れば一目瞭然、というところでしょう。
カラフルな色がついているものもある、小さな小さなチョコレートみたいなもので、日本では多分、「チョコレートスプレー」「チョコスプレー」と呼ばれているもの…ですよね?

トッピングに使う、ああいうカラフルなチョコ状のものを英語では、jimmies と言うんだぁ…と今回調べてみて初めて知りました。
逆に言うと、かれこれ「フレンズ」のセリフのブログを6年以上も書いてきて、一番最初のエピソードである、フレンズ1-1 に出てきた単語の意味を、私は「やっと今頃」知った、ということになります。
つまりは、「まぁ、そんな感じのものだろう」と思うだけで、時間をかけて調べることをしなかった部分も結構ある、ということで、それも「生きた英語」を教材として使う場合の心構えの一つだとも思っています。
「今の自分に調べられることは、時間の許す限りできるだけ調べる、でも、わからないものにはこだわりすぎない」という姿勢が大切だと私は常々思っています。
その「時間の許す限り」の部分を決めるのは、学習者本人であり、この部分にかかりきりにならない方がいいと思えば、それは「とりあえず置いておく」という思い切りも大切だということですね。

今回は、せっかくご質問をいただいたことですし、それに、「フレンズ」で英語学習を始めようと思う方のほとんどがまずは見るであろう、第1話なので、アイスクリームのフレーバーやそのトッピングに関する単語について、ちょっとしつこめに調べてみたわけです。

英語力をつける、伸ばす、という観点から言うと、今回のような食べ物の固有名詞については、「そんな名前の食べ物があるんだな」くらいで置いておくのも一つの手…というか、むしろそちらの方がベターなのかもしれません。
特に、固有名詞の場合は、DVDの日本語訳や、英辞郎を参考にして、「ほぉ、そういう感じのものかぁ」と納得しちゃう、のが、ある意味、一番手っ取り早いですね。
また、そういうものが気になって調べてみたいと思ったら、時間の許す限り調べてみるのも悪くない、とも思います。
今回、サーチのため訪れた、本家アメリカの Baskin-Robbins のサイトや英語版ウィキペディアは、当然、全部英語で書いてありますので、それを読んで、そこから必要な情報を引き出すことそのものが、「英語学習」だと言えるからです。

こういう固有名詞に関する部分は、時間がない場合には飛ばすべき部分だけれど、その中身を知りたくて、英語のサイトを次々探して行く行為自体は決して無駄ではない、ということが、今回、私が言いたかったことだ、ということです。


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posted by Rach at 17:14| Comment(3) | フレンズ シーズン1 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月25日

phone it in フレンズ1-10その7

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フレンズ1-10その6 のコメント欄 で、フレンズ1-10 での2つのセリフに関するご質問がありましたので、そのセリフに対する私の見解を、今日は記事として投稿したいと思います。
やたらと長い記事になってしまったので、お急ぎでない方は、お時間のある時にでもお読み下さい(笑)。

まず1つ目。
出掛けていたレイチェルが、部屋に帰ってきたのですが、顔も髪も服もボロボロの状態。
どうしてそんなことになったかの顛末を話しているセリフ。

レイチェル: I was at the airport getting into a cab, when this woman, this blond planet with a pocketbook, starts yelling at me. (私は空港にいて、タクシーに乗ろうとしていたの。その時、ある女が、pocketbook を持った blond planet が、私に叫び始めたのよ。)

その女のせいで、私はこんな姿になっちゃったのよ、とその女性を非難するセリフがこの後、続くことになります。
このセリフの中の、pocketbook と blond planet という言葉の解釈についてのご質問でした。

pocketbook は、DVD の日本語では「ハンドバッグ」と訳されていました。
実際、pocketbook には、そのような「ハンドバッグ」の意味があります。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
pocketbook :
1. the amount of money you have, or your ability to pay for things
2. (old-fashioned) a woman's purse (= small bag), especially one without a strap
3. a small book with a soft cover that can be carried in a pocket
4. (old-fashioned) a wallet


つまり、1. は、「自分が持っているお金の量、または物に対して払うことのできる能力」。
2. は、「(古い表現) 女性の purse (小さなバッグ)、特にストラップがないもの」。
3. は、「ポケットに入れて持ち運べる、ソフトカバーの付いた小さな本」。
4. は、「(古い表現) wallet (財布)」。

このように様々な意味があるので、どう解釈するのも可能、なのかもしれませんが、purse や wallet の意味には、old-fashioned (古い、古風な、古臭い表現)と書いてあるので、若い人はあまり使わないとも考えられる気はします。
ご質問のコメントでも、「おしゃれなレイチェルの使う言葉ではないような気がする(purseとかを使う)」というご意見をいただきましたが、私もそれに同感です。
フレンズでは女性陣がそういうハンドバッグを purse と呼んでいるシーンが何回も登場していますので、同様のハンドバッグならば、ここでも purse を使っただろう、だからこれは purse ではなく、カタカナ表記の「ポケットブック」から想像される通りの「ポケットに入るような、文庫本のような小さな本」ということになる気がします。

あるいは(こちらは可能性は少ない気がするのですが)、purse のことを、わざと古臭い表現である pocketbook と表現することで、「古風で古臭くてダサいハンドバッグ」みたいなニュアンスを出したかった、という可能性もなくはない…とも思いますが、やはり素直に「ポケットブック」と解釈するのが自然かなぁ、と。

次に、blond planet について。
まず、細かい話ですが、DVD英語字幕では、blond、ネットスクリプトでは blonde となっています。
これについては、研究社 新英和中辞典に、

blond, blonde
綴り
blonde は女性形; 現在は男女とも blond を用いることが多い


とありますので、どちらを使っても問題ない、ということで良いでしょう。

そして意味については、この planet はやはりあの「プラネット、惑星」で、「金髪惑星(金髪星)から来た女」みたいなニュアンスを「私は」感じました。
後で、別の意見もご紹介しますが、まずは私がどうしてそう思ったかについて語らせて下さい。

今回の フレンズ1-10 よりも先のエピソードになってしまいますが、過去記事、故郷の星に帰ったらどう? フレンズ5-11その7 で、planet という単語が使われるフレーズ、What planet is somebody from? 「〜はどの惑星から来たの?」について説明しました。

アカデミックな辞書である LAAD にも以下のように出ています。

what planet is somebody from/on? also somebody is (living) on another planet :
(spoken) (humorous) used to say that someone does not seem to understand things that are clear to most people, or that their ideas are not at all practical or sensible


つまり、「(人)はどの惑星から来たの?」「(人)は別の惑星に住んでいる」というフレーズは、
「(口語)(ユーモラスな表現) ある人が、ほとんどの人にとって明らかな事柄を理解していないように見えること、または、その人の考えが全く現実的ではない、または分別がないこと、を言うために使われる」。

地球人の常識(笑)では理解不可能な発言・行動をする人に対して言う言葉で、「君は他の惑星から来た宇宙人?」と言ってからかう感覚のフレーズです。
それと同じようなニュアンスで、blond planet も、a woman from the blond planet という意味で使っているように私には思えました。
金髪の人ばかり住んでいる惑星から来た女みたいに、「いかにも金髪、これぞ金髪」って感じの金髪だった、みたいな感じで。

今回、ネットを検索してみると、このフレーズについて英語のフォーラムが存在することがわかりました。
blond planet : WordReference.com
そこには2種類の回答が寄せられています。
詳しくは実際にそのフォーラムを読んでいただければと思うのですが、簡単に説明させていただくと、
1つは私と同じ見解の、a woman from the blonde planet という意味だろうという意見で、
もう1つは、the woman was very big, as big as a "planet" 「その女性はとても大きい、1つの惑星と同じくらい大きい」という意味に思えるという意見でした。
そのフォーラムでは、どちらの意見が正しいか、というところまでは結論が出ていないので、どちらの意見を取るかは読者の自由ということになるでしょう。
拙ブログの読者の皆様にも、ご自分の気に入った方の解釈(笑)を選んでいただければと思います。

私は自分の意見を押し付けるつもりは全くないのですが、このブログの管理人としての見解を一応述べておくと、planet と聞くと、What planet is she from? みたいなフレーズを思い浮かべるので、そっちの方の意味じゃないかなぁ、と私は思ったということですね。
確かに a planet は、その形状と大きさから、「丸くてデカい」ものの例えに使われる可能性はあるでしょう。
ただ、図体のでかい女、みたいな意味を言いたいのであれば、cow 「牛」みたいに言うかなぁ、とか思ったり。

例えば、フレンズ1-17その4 や、フレンズ3-3その12 で、「太っている人」の形容として cow という言葉が使われていたので、ここであえて、planet という単語を選択している理由がうまく説明できないと言いますか…。

次に、blond (blonde) という単語について。
コメント欄のご質問では、blond という言葉のネガティブなニュアンスについても言及されていますが、確かに世間では、「頭が悪い」というようなイメージを持たれがちな傾向にあるようです。
(金髪の方、ごめんなさい。あくまでも、「ステレオタイプなイメージ」の話だとご理解下さいませ。)

実際、そういう「金髪のステレオタイプなイメージ」を表現したセリフに出会ったことがありますので、ここで紹介させていただきます。

女子高生探偵が主役のドラマ「ヴェロニカ・マーズ」(原題: Veronica Mars)のシーズン1第4話「詐欺師をやっつけろ!」(原題: The Wrath of Con)で、ヴェロニカが、お金を騙し取られた依頼人になりすまして、犯人に接触し、もう一度お金を貸すふりをするシーン。
小切手を渡そうとするヴェロニカに、相手の詐欺師は「現金じゃないとだめなんだ。誕生日まで銀行口座は凍結されてて…」などと説明します。

その説明がよくわからない、という顔をした後のセリフが、
ヴェロニカ: Okay, I'll-- It must be the hair. Blond.
で、DVDの日本語字幕では、「よく分からないけど… 私、頭が悪くて」と訳されていました。

直訳すると、「わかったわ、私は… きっと髪の毛のせいね。(ほら)ブロンドなのよ」ということで、「髪の毛がブロンドだから、あなたの言っている意味がよくわからないけど、まぁ、あなたの言う通りにするわ」みたいなニュアンスで使われています。
このセリフからも、金髪だから、事情がうまく飲み込めない、みたいなニュアンスで言っていることが感じ取れます。
ヴェロニカは探偵をやっているくらいなので、頭脳明晰な女の子なのですが、髪の毛は透き通るような金髪であることを逆手にとって、わざとおバカなふりをしている、というセリフになるでしょう。
「頭が悪い」というステレオタイプなイメージとは正反対の「金髪の女子高生探偵」というキャラ設定をしているにもかかわらず、その本人の口からステレオタイプなイメージ通りの言葉を言わせる、というところに、「しゃれたひねり」を感じるわけです。
「おバカだと思ってるかもしれないけど、ところがどっこい」みたいな、そういう「ステレオタイプ」を密かに、しかし痛烈に、批判している感じもしますしね。

レイチェルがわざわざ相手の女性のことを blond だと言ったのも、ただ見た目がブロンドなだけではなくて、そういうネガティブな「バカな女」という意味も持たせたかった気もします。
レイチェル自身はどちらかと言うと金髪の部類ですが、厳密に言うと、それほど金髪ではないですよね。
フレンズのメンバーなら、フィービーの方がより金髪っぽいです。
実際、フレンズ2-16その9 で、
店員: Blonde girl? You're in room two. Not-so-blonde girl, you're with me. (金髪女? あんたは2番の部屋。そんなに金髪でない女、あんたは私と一緒に来て。)
というセリフがありましたが、金髪と呼ばれたのはフィービーで、「そんなに金髪ではない」と呼ばれたのはレイチェルでした。

レイチェル自身、自分は「完璧な金髪じゃない」という意識が常にあるため、「いかにも金髪」な女性を見た時に、どうしてもそれに目が行ってしまうような気がします。
今回の フレンズ1-10 のセリフでは、相手に対して怒りを抱いているために、「(ステレオタイプなイメージ通りの)おバカなんじゃないの?」という軽蔑した気持ちと、見事で美しい金髪に対する嫉妬に近い気持ちとがないまぜになって、その女性を形容する時に、this blond planet という言葉が出てきたのかなと思うのですね。
自分がブルネット(黒髪)の場合、「あのブルネットの女が」とは形容しないのと同じで、自分と違う部分の特徴をネーミングに使ったのだという気がしました。

ということで長くなりましたが、私がそのセリフを訳すとすると、「文庫本を持った、金髪星から来たような金髪女が、私に叫び始めたのよ」になるでしょうか。


2つ目のご質問について。
ロス: Changing his diapers. Picking his fleas. But he's just phoning it in. (彼(お猿のマルセル)のオムツを換えたり、彼のノミを取ったり。でも彼はただ、phone it in するだけなんだ。)
この phone it in はどういう意味か?についてです。
過去記事では、その部分の日本語訳として「彼には通じないんだ」と書いたのですが、それは DVDの日本語訳が「でも通じない/でも彼には通じないんだ」となっていたのをそのまますんなり納得して、何も疑問を感じずにそのまま書いてしまったものだったようです。(6年前の記事は、本当に「雰囲気で、何となく」日本語をつけている部分も多いのですが、これはその典型と言えそうです。すみません。)

それで、今の私が改めてこのセリフを見直してみたわけですが、やはり、この文脈を考えると、「(僕が必死に尽くしても)彼には通じない」的な意味がしっくりくる気がするのですね。

phone という単語は、英和を見ても「電話をかける」という意味くらいしか載っていません。
LAAD に載っている以下の意味も、それに近いニュアンスです。

phone sth ⇔ in : to telephone a place to report something, give your opinion, ask a question etc. SYN: call in
例) Elliot was arrested for phoning in a bomb threat.


つまり、phone sth in は、「何かを報告する、自分の意見を言う、質問をするなどのためにある場所に電話をかけること」。
例文は、「エリオットは爆弾の脅迫電話をかけたことで逮捕された」。

ですが、マルセルが電話をかける、というのはやはりヘンな気がするので、ネットの辞書で調べてみると、それらしい意味を発見しました。

Urban Dictionary : phone it in
phone it in
344 up, 10 down
Perform an act in a perfunctory, uncommitted fashion, as if it didn't matter.
例) She sang the National Anthem, but she was just phoning it in as far as I could tell.


つまり、「おざなりで、全力を傾けることのないやり方で行動すること、まるで重要なことではないかのように」。
例文は、「彼女は国歌を歌ったが、私のわかる限りでは、ただおざなりでそうしていただけだった」。

Wictionary : phone it in
Verb
phone it in
2.(idiomatic) To fulfill a responsibility with a minimum effort rather than the appropriate level of effort.


つまり、「(慣用的表現) 適切なレベルの努力というよりもむしろ最小の努力で責任を果たすこと」。

言い換えると、「責任を果たすのに必要な最小レベルの努力しかしない」ということですから、上の Urban Dictionary の perfunctory, uncommitted 「おざなりで、全力を傾けることのない」に通じるものがありますね。
ロスに言わせると、「僕は必死に尽くしてるのに、尽くしても尽くしても(…演歌みたいですが…笑)、おざなりの、必要最小限の反応を返してくるだけなんだ」みたいな感じなのかなぁ、と思います。
お世話してあげると、それに対して無反応だったり、無視したりするわけじゃないけれど、「ん、ありがと」程度にチラッと視線を向けるだけで、僕(ロス)のことなんかどうでもいい、興味ない、みたいな態度を取るんだよ、とボヤいているような感じかなぁ、と。

ここからは私の推測ですが、どうして元々は「電話で報告する」という意味の phone it in がそういう「おざなりな対応」みたいな意味になるかについて少し考えてみました。
実際に本人が出向いて行って、直接報告したり意見を言ったりするのと比較すると、「電話という機械越しに、顔も合わせずに報告する」という行為が、心がこもっていないように受け取られる、熱意がないように取られる、という感覚から来たのかも…と思ったりします。
現代社会においては、電話やメールでは失礼、という感覚もずいぶん減ったとは思いますが、直接会う(in person)の方が、電話で話す(on/over the phone)よりも、熱心さが感じられる、ということは今でもあるのかな、という気はします。

実際、フレンズ3-6その13 で、
エリック: But, he told me over the phone... (でも、チャンドラーは電話で僕に言ったんですよ…)
ヘッケルさん: He told me in person. (チャンドラーは私に直接言ったぞ。)
というやり取りがありました。
ここでも、over the phone よりは、in person の方が信頼できる、という感覚が感じられます。

…ということで、長くなりましたが、今の私が日本語訳をつけるとすると、But he's just phoning it in. は「(僕がオムツを換えても、ノミをとっても)マルセルはただ、適当におざなりな対応を返してくるだけなんだ」になるように思いました。


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posted by Rach at 16:30| Comment(6) | フレンズ シーズン1 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月19日

主語youで自分の体験を語る フレンズ1-5その7

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フレンズ1-5その1 のコメント欄 でご質問がありました。
その記事内で、
チャンドラー: There's that awkward moment when you've handed her the note. (ジャニスにメモを渡したときは、気まずい空気が流れたよ。)
というセリフについて取り上げているのですが、「ジャニスにメモを渡したのはチャンドラーなのに、どうして主語が I ではなくて、you になっているのでしょうか?」というご質問でした。
そのセリフについて、その記事では解説が不十分であることと、私が当時つけた日本語訳を見ると、今の私が考えるものと少しニュアンスが違っているように思ったので、今回、改めて1つの記事として、修正と解説の追加をしたいと思います。

このような「自分の体験を語る you 」は、フレンズなどの海外ドラマのセリフによく登場するもので、これまでの記事やコメント欄でも何度か説明したことがあります。
ですが、フレンズ1-5 のようなシーズン1の最初の頃のエピソードですでに出てきていた、ということであれば、少しでも早い段階でそういう you のニュアンスを理解していただいていた方が、あとあとの英語学習もスムーズになるだろうとも思いました。
フレンズ1-1 から順番に学んでおられる方のためにも、今回は、フレンズ1-5 の追加記事として改めて書いてみようと思ったということです。
ですから、過去の記事やコメント欄に書いた部分と重複するところも多々あると思いますが、ご了承下さいませ。

フレンズ1-5その1 の記事では、チャンドラーの長いセリフの中の1つの文だけを取り上げていますが、実際のそこでのやり取りは以下のようになっていました。
今の私が考える日本語訳も一緒につけてみます。

モニカ: Chandler, nobody likes breaking up with someone. You just gotta do it. (チャンドラー、人と別れるのが好きな人なんていないわ。ただそうしなくっちゃ[別れなくちゃ]。)
チャンドラー: No, I know. But it's just so hard, you know? I mean, you're sitting there with her. She has no idea what's happening. And then you finally get up the courage to do it. There's the horrible awkward moment when you've handed her the note. (わかってるよ。でもただすごく難しいんだ、わかるだろ? つまりこういうことだ、彼女(ジャニス)とそこに座ってるとする。彼女は何が起ころうとしているのか全くわかっていない。そしてそれからついに別れる勇気を振り絞る。そこで、ものすごく気まずい瞬間があるんだよね、彼女にメモを手渡す時にさ。)

チャンドラーは、ジャニスと別れるのがどれほど難しいかを説明しようとしています。そのチャンドラーのセリフはすべて、主語が you で語られていますね。
これは、最初の部分の、But it's just so hard, you know? I mean... に続く形で、「ジャニスと別れるのがどんなに大変かわかるだろ? 例えばこんな感じなんだよ…」と、相手にジャニスとの場面を想像させて、そのハードさを理解してもらおうというようなニュアンスがあります。
チャンドラーは、「過去にジャニスとの間に実際に起こったこと」(過去の出来事)を説明しているのだと思うのですが、それをリアルに「想像」してもらうために、主語を you にし、現在形を使ってしゃべっているのだと思います。
日本語でも、「ほら、ちょっとそういう状況を想像してみてよ、君がジャニスと座ってるとする。ジャニスはこれから何が起こるのか全然わかってない。それで…」みたいに言うことがありますよね。それと同じような感覚だと思います。

日本語だと、「例えば、君がこういう状況だと想像してみてくれ」みたいに事前に一言、言っておく必要があるようにも思いますが、英語の場合は、「自分の体験を説明する際に、相手に共感してもらえるように、主語に you を使って説明する」ということが一般的かつ自然に行われているため、いきなり、主語の you を使って言っても相手も戸惑わないわけです。
これが、主語が I であって、時制もすべて過去形であったなら、「過去に起こった事実を淡々と述べている感じ」になるでしょうが、相手にその体験を共有してもらって、そのハードさを理解してもらうために、主語が you で現在形が使われている、と考えたらよいと思います。

つまり、チャンドラーは、自分の経験を述べているようですが、「もし君がこういう状況にいたとする、それで彼女はこんな感じで、結局、こういう結果になるんだよ」と、君(相手)に疑似体験を連想させて、相手の共感を得ながら自分の体験を一般論として語る感覚が、この you なのだと思います。
こういう you は、「君が」と訳すべきではないし、また、自分の体験を語っているのであっても、「俺が、私が」のように訳さない方が良いとも思います。
「相手を含めた一般の人の you を使うことによって、自分の体験を相手に共有させる」ニュアンスがあるわけですから、あえて主語を誰とは示さずに訳す方が、この英語の you のニュアンスが出やすい気がするのですね。

また、チャンドラーは、自分の経験を語っていると思われるので、意味としては、私が過去記事で訳したような「ジャニスにメモを渡したときは、気まずい空気が流れたよ」みたいな感じの内容になるとは思いますが、厳密に前から訳すと、「そういう気まずい瞬間があるんだよ、ジャニスにメモを(ちょうど)手渡した時にね[手渡すとね]」みたいになるでしょうか。

また、when 以下が後半に位置しているのは英語ではよくある普通のことですが、このセリフに関して言うと、この部分がジョークのオチ(punchline)になっているような気もします。
ジャニスと別れるのがどれだけ大変か、という話を語っていて、「何もわかってないジャニスに対して、別れを告げようと勇気を振り絞るも、気まずい瞬間があるんだよねぇ…」と来るので、彼女に「別れよう」と口に出して言うのが気まずいのかと思ったら、直接口では言えなくて、メモに書いて手渡す、というオチだった、という面白さがあるのかなぁ、と。

「別れよう」ってメモに書いて渡す?!って、そりゃあ気まずいわっ!(笑)とツッコミを入れたくなる感じもしますし、また、「ばつが悪く、きまりが悪い」と言っていたのは、「別れを告げることそのもの」ではなくて、「メモを使うという行為」を指しているという面白さなのかな、とも思います。
「いやぁ、気まずくてさぁ、メモを渡すと」「え、メモ!?」みたいな感じのやり取りで、勇気を奮い起こした結果が、直接口では言えない、「メモの手渡し」かよっ!という楽しさなのでしょう。
have handed her the note を聞くまでは、「うーん、確かに気まずいわよね…」と共感していただろう聞き手のみんなが、メモのオチを聞いてちょっと拍子抜けする、みたいな感覚なのかなと私は思いました。

ということで、このセリフは、「俺がジャニスにメモを手渡した時、気まずい瞬間があった」という「過去の自分の経験」っぽく訳すよりも、「気まずい瞬間があるんだよね、ジャニスにメモを手渡すとさ」という、「内容を相手の頭の中でイメージさせるような感覚」で訳すのが良いのかな、と思います。

このように、英語では、「自分の経験談を語る時に、主語を you にする」ということがあるわけですが、それについては、辞書、または他の方のわかりやすい説明を引用させていただく形で、そのニュアンスを詳しく見ていきたいと思います。

まず、you には話している相手の「あなた」以外に、「一般の人」を表す意味があります。
それは、英和や英英にもたいていは載っています。

研究社 新英和中辞典では、

you=[総称的に一般の人をさして]人は(だれでも)
(用法)漠然とした人をさすので, 日本語に訳さないほうがよい場合が多い


と説明されています。

また、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
you [pronoun]: people in general

つまり、「一般の人」という語義で載っています。

その「一般の人」を表す、という意味から、一般の人には当然 I も含まれている、ということで、I の代わりに you を使うことがある、ということになるようです。
you が「一般の人」を指す、というところまでは、とりあえず辞書にも載っているのですが、さらにそれが「I をも含んでいる」、だから、「I の代わりに you を使うことがある」ということまでは、辞書にはなかなか載っていません。

以下にそのニュアンスを非常にわかりやすく説明して下さっている2つの説明をご紹介します。
1つ目は、「週刊ST」内のコラム、2つ目は、マーク・ピーターセンさんの「続 日本人の英語」です。
(この引用は、他の記事でも何度も使わせていただいていますが、「本当にこの説明はわかりやすい!」ので、今回も是非使わせて下さい!)

まずは、ジャパンタイムズ発行の抄訳付き英字新聞「週刊ST」の堀内克明さんと V.E.ジョンソンさんによるコラム「英語Q&A」の記事。
そのコラムでは、このトピックについて2度取り上げられていました。

1回目は、2005年6月10日号の、「一般の人を表す you 」という記事。
読者の方の質問は、「ミュージシャンのインタビューで、明らかに自分が質問されているのに、主語を you にして答える人が多い。この you はどのようなニュアンスなのでしょうか?」というものです。
その時の先生方の回答を以下に引用させていただきますと、

この you は一般の人(person or people in general)を指すもので、特定の「あなた」を指してはいません。つまり、「あなたを含む一般の人」といった意味で、話し相手を抱き込むような親しみを込めています。
従って、会話やインタビューでは、くだけて親しい感じを表わすために you が好んで使われます。


そして、もしインタビューに答える時などに、you 以外の単語を使った場合にはどういうニュアンスになるか、という説明もされていて(これがまた非常にわかりやすくて感動したのですが)、その説明は以下のとおり。

one や a person だと「改まっていて、堅い」感じ。
people は「自分以外の世間一般の人たちを指す」感じ。
we は「われわれ」という自己主張が感じられて、you のように控えめではない。
I だと「自己満足」の感じ。
動名詞を使って「…することは」という文にして主語を省略すると、主語を省略する日本語に近い効果があるが、これはぶっきらぼうな印象を与える。


2回目に取り上げられたのが、同じコラム「英語Q&A」の 2007年1月12日号の「自分のことを指す you 」という記事。
「(インタビュー記事などで)、本人が自分のことを話しているのに、主語が "you" になっているのをよく見ます。I ではいけないのでしょうか?」
という読者の質問に対する先生方の回答を、以下に引用させていただきます。

こういう you は、generic you (総称的な you) または indefinite you (不特定の you)と呼ばれます。
つまり、この you は特定の「あなた」ではなく、「あなた(方)を含む人(たち)」です。これは「人」(one)に近く、結局「われわれ」(we)と同じ意味になります。この we には当然 I が含まれますので、回りまわって you = I に相当します。
要するに、最初から I と言うと自己主張のように聞こえて、客観性がありませんので、相手を含めて you と言うと、一般性のある意見を伝えることができるというわけなのです。



次にご紹介するのは、マーク・ピーターセンさんの 続 日本人の英語 (岩波新書)

p.69 から、
「あなた」ではない You
についての説明があります。
p.71 に、
英語では、自分の経験から一般論を推定する場合、主語を "you" にすることが実に多い。
とあります。
こういう you の使い方は、一般日本人には馴染みがないらしく、日本人学生にこの "you" を使うと、たいてい誤解される、という主旨のことも書いてあります。
つまり、自分の経験として「一般論の you」を使って、When you watch... , you can.... と説明すると、I can? と聞き返される、というような「すれ違い」がたびたび起こる、ということですね。
また、日本人はこういう一般論を語る場合に、We を使いたがるが、そういう "we" は、「硬くてやや不自然というだけでなく外国人の相手に少々疎外感さえ与えかねない」とも説明されています。

日本人は、「you=あなた」だと思い込んでいるので、相手が you という単語を使うと、「えっ? 「私」のこと?、私が聞きたい・知りたいのは「あなた」のことなのに」とか思ってしまうんですよね。
そういう日本人が抱きがちな疑問を、「続 日本人の英語」では、上手に説明して下さっています。

この「続 日本人の英語」という本は、その前に出た 日本人の英語 (岩波新書) の続編ですが、2冊とも今でもずっと売れ続けているロングセラーです。
「日本人の英語」を知り尽くしておられる方なだけに、2冊とも目からウロコの解説ばかりなのですが、私はこの続編の「「あなた」ではない You 」の説明に実は一番感動を覚えました。
ネイティブがよく使うにもかかわらず、これを説明している辞書や本が少ない、そのため、この you のニュアンスを知らない日本人英語学習者は結構多いような気がするのですね。
you なんて、中学校で一番最初に習う単語の一つですから、今さらをそれを調べる人もいないだろうし、「you =あなた」と思い込んでしまってそれ以外のニュアンスがあることにも気づかずにスルーしてしまいがちです。

こういう you のニュアンスは、実際に生きた英語でそれに出会った経験がないと、上に引用させていただいたような説明もピンと来ないんですよね。
私は海外ドラマのセリフという生きた英語を学んだおかげで、そういう you に出会ったことがあったため、週刊STやピーターセンさんの説明を読んだ時に、すんなり納得できたのだと思います。
そういえばそういう言い回し、どこかで聞いたことがあったけど、そういうニュアンスだったのかぁ、と「気付く」感覚です。

上にも書きましたように、ピーターセンさんの本は長年売れ続けているベストセラーなわけですから、その「「あなた」ではない You 」を読んだ日本人英語学習者はかなりの人数おられるはず。
それなのに、日本人が英語を話す時に、そういう you を自然に使って話している人をあまり見かけない気がするのですね。
それは、「英語の知識」としてとどまっていて、自分で使えるレベルまで到達していない、ということなのだと思います。
自分で使えるようになるには、そういう知識を「実際に英語が話されている現場」で確認して、「あぁ、こんな風に使うんだ」という感覚を掴む必要がある、ということなのだろうと。
知識と経験を融合させなければ言葉は使えるようにはならない、そういう気がします。

なんだか最後は「英語論」みたいになってしまいましたが(笑)、辞書に普通に書いてあることを改めて別の本で確認してもそれはあまり意味がない気がする…今回引用させていただいた説明のように、辞書や他の本にはなかなか書いていない「ネイティブの感覚」に出会えた時に、いつも私は喜びを感じるのです。
「私がネイティブの人に教えてもらいたいのは、そういうことなんですよっ!」みたいな感動と言いますか。
また、そういう感覚を、実際にセリフで確認できる「海外ドラマのDVDを使った英語学習法」の意義も改めて感じることができる気がしています。


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posted by Rach at 16:21| Comment(4) | フレンズ シーズン1 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年03月24日

フェア・シェア フレンズ1-3その8

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フレンズ1-3その1 のコメント欄 で、セリフについてのご質問がありました。
そのセリフの中の表現が、なかなか興味深いなと思ったので、今回は、フレンズ1-3 の追記記事の形で解説したいと思います。

ご質問があったやり取りは以下の部分。

SCENE 3: IRIDIUM (MONICA AND PAULA ARE AT WORK)
イリジウム (モニカとポーラが仕事中)
(注:「イリジウム」はモニカが働いているレストランの名前)
モニカ: Why should I let them meet him? I mean, I bring a guy home and within five minutes they're all over him. They're like... coyotes picking off the weak members of the herd. (どうして彼ら(フレンズたち)に(今、付き合っている)彼を会わせなきゃいけないの? ほら、私が男性を家に連れてくると、5分以内にみんなは彼に殺到するのよ。彼らはまるで…群れの中の弱いメンバーをむしり取る[狙いうちする]コヨーテみたいなの。)
ポーラ: Listen, as someone who's seen more than her (fair) share of bad beef, I'll tell you, that is not such a terrible thing. Come on. They're your friends, they're just looking out after you. (ピンクの文字は1つ目の質問部分なので和訳は省略。ねぇ、彼らはあなたの友達なのよ。ただあなたを心配してるだけよ。)
モニカ: I just wish that once, I'd bring a guy home that they actually liked. (私はただ願うわ、一度でいいから、彼らが本当に気に入る人を家に連れてきたい、って。)
ポーラ: Well, you do realize the odds of that happening are a little slimmer if they never get to meet the guy.... (2つ目の質問部分なので和訳は省略。)

まず1つ目の、
ポーラ: Listen, as someone who's seen more than her (fair) share of bad beef, I'll tell you, that is not such a terrible thing.
について。
As someone who..., I'll tell you は、「…する人間として、今から(以下のことを)言うよ」という感覚だと思います。ですから、この場合の as は、「…として」という意味ですね。

fair share という表現について。
ネットスクリプトでは、her fair share となっているのですが、DVD英語字幕は her share だけで fair はありません。
音声を聞いてみると、her share と言っていて、やはり fair は発音されていませんでした。
ですが、ネットスクリプトを書き起こした方が感じた通り、このセリフには、her fair share のニュアンスがあるように思います。

fair share は決まり文句で、

英辞郎には、
fair share=公正な取り分、正当な分け前
と出ています。

研究社 新英和中辞典では、share の項目に、
get a fair share 正当な[当然の]分け前をもらう
という例も出ています。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
fair [adjective] の項目の 5 番目に、以下のフレーズが出ています。

5. have had more than your fair share of something :
to have had more of something, especially something bad, than seems reasonable or fair
例) Tim's had more than his fair share of bad luck this year.

つまり、「何かを、特に何か悪いものを、正当(妥当)、公平に思われるよりもいっそう多く持ってしまうこと」。
例文は、「ティムは今年、不公平だと思われるほどの不運を持ってしまった」。

そのフレーズを直訳すると、「何かの正当な分け前以上のものを持ってしまった」ということなので、特に something が悪いものの場合だと、「本来課せられるべき以上の悪いことをあてがわれてしまった、普通の人が持つべき一人分以上のものを持ってしまった」というような感覚になるのだろうと思います。
ロングマンにほとんど同じフレーズが載っていることから、ポーラが使ったような言い回しはよく使われる表現のようですね。
fair share が「エア」の音で韻を踏んでいるのもポイントなのだろうと思います。
have had のように常に「完了形」で使われるようですが、それは「今に至るまでのこれまでの人生でそういうものを持った、与えられてしまった」という「経験」のニュアンスがあるからだと思います。

ポーラのセリフは、
has seen more than her fair share of bad beef
ですから、have が see となり、「何か悪いもの(something bad)」は、bad beef になります。
ここでは、モニカに恋愛のアドバイスをしているので、bad beef は、「悪い、ダメな、ひどい男」のニュアンスのようです。
ちょうどその前のセリフで、フレンズたちを「群れの弱いものをむしり取るコヨーテ」に例えているので、その流れから、「コヨーテに狙われるような肉のうちでも悪いもの」という感覚で、bad beef と表現しているのだと思います。

see は「見る」ですが、I'm seeing someone. 「私は誰かと付き合っている」のように、「付き合う、交際する」という意味もあるので、「一人の人間にとって正当な取り分だと思える以上に、ひどい男をたくさん見てきた、ダメな男とたくさん付き合ってきた」というニュアンスが出ると思います。
who's 以下が、someone を説明する形となって、「そういう経験をしてきた人間として言わせてもらうと」という意味になるのですね。

正当な取り分、分け前、という表現が使われているのは、「人間、誰でも悪い男を掴むことがあるけど(私は人と比べて必要以上に悪い男ばっかり掴んできた、付き合ってきた)」という気持ちが入っているのだと思います。
友達に認めてもらえないようなひどい男と何人も付き合ってきたけど、その私に言わせると、フレンズたちがモニカの彼氏に群がってあーだこーだ言うこともそんなにひどいことじゃない、という感覚ですね。
ですから、そのセリフを私なりに訳してみると、「ねぇ、自分に与えられた公正な取り分以上に、悪い牛肉(男)を見てきた人間として言うけど、モニカが言ったようなことは、それほどひどいことじゃないわ」になるでしょうか。

実際のセリフは fair がないので、「公正な取り分(fair share)」ではなく、ただの「取り分(share)」ですが、それでも、セリフを言ったポーラも、聞いているモニカや観客・視聴者も、そこに fair share のニュアンスを感じ取っているのだろうと私は思いました。


2つ目の、
ポーラ: Well, you do realize the odds of that happening are a little slimmer if they never get to meet the guy....
について。
このセリフの if は「もし…ならば」という仮定です。
the odds of that happening は「それが起こる可能性、確率」、slim は 「(可能性・見込みが)少ない、かすかな、ほんのわずかな」。
you do realize の do は realize を強調していて、あなたは…であることがよくわかっているわよね」という確認、念押しのニュアンス。
get to は「…するようになる、…の状態になる」なので、get to meet the guy は「その男性に会うことになる」になるでしょう。
ですから、私なりに訳してみると、「そうねぇ、もしあなたの友達がその男性(モニカのデート相手)に会うことにならなければ、その男性を気に入る確率がごくわずかになってしまうってこと、わかるでしょ?」みたいになるでしょうか。
フレンズたちが彼を気に入るかどうかモニカは気をもんでいるけれども、「会わせない限りは、気に入られることもない、気に入ってもらいたいなら、会わせないことには始まらない」とポーラは言いたいのですね。

ちなみに、これらの英語のセリフは、DVDの日本語訳ではそれぞれ以下のように訳されていました。

1つ目のセリフ
(字幕) ひどい獲物を つかんできた私に言わせりゃ
(吹替) いいかい、自慢じゃないが、あたし今までひどい獲物ばっか掴んできた

2つ目のセリフ
(字幕) 会わせなかったら 気に入る可能性はゼロだよ
(吹替) でもあんた、そう言って彼氏を会わせなかったら、気に入ってもらえる可能性は限りなくゼロに近くなっちまうよ

上の日本語訳は、今回のセリフのニュアンスがよく出ていると思います。
私自身、多分、このエピソードを最初に英語で見た時は、このセリフの意味がよくわからなかったと思いますが、そういう日本語訳を参考にして、辞書でそれらしい意味を探し、その英語のセリフを解釈した、ということですね。

DVDの日本語訳は、字幕なら文字数制限、吹替なら秒数制限があります。あるいは、直訳しても日本人にはピンと来ないという理由などで、意訳されている場合も多いです。
が、それでもやはり、参考になる部分は多いと思います。
私もいつも、「必ずしも直訳されているとは限らない」ということを念頭に置きつつ(←これをしっかり意識することはとても大切です)、「プロの翻訳者はどう訳しておられるか?」というのを、貴重な意見として参考にしています。
やはりネイティブが普通に楽しんでいる娯楽作品なので、ノンネイティブの我々には難しい部分も多いですから、そういう日本語訳のヒントもどんどん有効活用していきたいな、と思っています。


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posted by Rach at 10:52| Comment(2) | フレンズ シーズン1 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月10日

シドニーのマルディグラ フレンズ1-8その7

フレンズ1-8その5 のコメント欄 で、
"Mardi gras without the papier-mache heads" のような状態とはどのような状態なのでしょうか?
というご質問をいただきました。
興味深いご質問だったので、今回、私なりの考えを、記事の形で投稿します。
お返事が大変遅くなってしまって、誠に申し訳ありません。

その部分のやり取りは以下のようになっていました。

チャンドラーの会社の休憩室で、チャンドラーは同僚のローウェルに会います。
ローウェルは、同僚のシェリーがチャンドラーのデート相手にセッティングしようとしていた男性ですので、つまりローウェルはゲイなわけです。
そのローウェルと言葉を交わすチャンドラー。
チャンドラー: So how's it going there in Financial Services? (それで、財務担当はどんな感じ?)
ローウェル: It's like Mardi gras without the papier-mache heads. (張り子の頭がないマルディグラみたいな感じだね。)

まず、Mardi gras (マルディグラ)について。
マルディグラは「懺悔火曜日」などと呼ばれるもので、ニューオーリンズなどではパレードが行われます。
papier-mache は「張り子の」という意味なので、papier-mache heads は「張り子でできた頭」ということですね。

マルディグラについて、詳しくは、以下のウィキペディアで。
Wikipedia 日本語版: マルディグラ
Wikipedia 英語版: Mardi Gras

「張り子」については以下を。
Wikipedia 日本語版: 張り子
Wikipedia 英語版: Papier-mâché

上の「Wikipedia 日本語版: マルディグラ」に、「フロートを制作中(ニューオリンズにて)」というタイトルの画像があり、アトリエのようなところで、大きな女の子の頭を製作中である様子が映っています。
また、「Wikipedia 英語版: Mardi Gras」では、「Mardi Gras Papier-mâché masks, Jacmel, Haiti.」というタイトルの画像があり、ハイチ共和国のマルディグラで使われるオンドリの頭のようなものが並んでいます。
これは「張り子のマスク」とありますので、人間がかぶるのでしょう。

「Wikipedia 英語版: Papier-mâché」にも、ハイチのオンドリのマスクが載っていますし、また、Carnival floats の右にある画像では、張り子の製作過程と、実際にそれを人がかぶっているらしき画像も載っていますね。
「日本語版マルディグラ」の「女の子の頭」は人間がかぶるにはデカすぎるように思ったのですが、どうやらこれも「かぶりもの」のようですねぇ?
ですから、「張り子の頭」とは、2つの写真にあるようなもの(人間がかぶる巨大な頭やマスク)を指しているということになるのでしょうね。

以上の情報から、「張り子の頭のないマルディグラ」というのは、そういう張り子の頭はないけれど、パレード・お祭りのマルディグラぐらい大騒ぎだよ、という意味がまず考えられるだろうと思います。
「マルディグラみたいな感じだよ。とは言ってもさすがに張り子の頭はないけどね」という感じでしょうか。

ですが、マルディグラについて調べているうちに、話はそこで終わりではなく、ローウェルの言葉にはまた別の意味があるのではないかと思えてきました。

英辞郎で Mardi Gras を調べると、以下の説明が載っていました。
Mardi Gras
【1】告解火曜日、ざんげの火曜日
【2】〈豪〉ゲイ祭り◆2月
謝肉祭、カーニバル、ざんげ火曜日◆受難節の前日、フランス語で Fat Tuesday の意味


【2】に注目してみましょう。「ゲイ祭り」と書いてありますね。
上で紹介した Wikipedia 英語版: Mardi Gras のページには、「あいまいさ回避」のページへのリンク、
Mardi Gras (disambiguation) が載っています。
そのページでは、Mardi Gras と名の付くものがいくつか載っていて、以下のように書かれています。

Mardi Gras is the Carnival festival held the day before Ash Wednesday

Mardi Gras may also refer to:

Mardi Gras Indians
New Orleans Mardi Gras, Carnival festival held in New Orleans, Louisiana
Mardi Gras in Mobile, the Carnival festival held in Mobile, Alabama
Sydney Gay and Lesbian Mardi Gras, gay pride parade held in Sydney, Australia

... (以下略)

may also refer to の4番目に、
Sydney Gay and Lesbian Mardi Gras, gay pride parade held in Sydney, Australia
がありますね。これが英辞郎の説明にあった「〈豪〉ゲイ祭り」のようです。

ウィキペディアでは以下のページになります。
Wikipedia 英語版: Sydney Gay and Lesbian Mardi Gras

そして、以下の All About でガイドさんが書かれている記事が、このシドニーのマルディグラを大変わかりやすく説明して下さっています。
All About > 海外旅行 > オーストラリア > 世界最大のゲイ&レズビアンの祭典 禁断のマルディグラ

上の All About の記事の中の写真には、張り子の頭は映っていませんね。
また、上で紹介した Wikipedia 英語版: Sydney Gay and Lesbian Mardi Gras を見てみると、フロート(floats)は出るようですが、Papier-mâché という言葉が見当たらないので、もしかしたら、シドニーでは「張り子の頭」は使われないのかもしれません(確信はないですが)。

ここからは私の想像に過ぎませんが、シドニーのマルディグラは「ゲイの祭典」、つまり「自分がゲイである」ことを高らかに宣言し、歌い踊るお祭り、みたいなイメージですよね。
「これが私なのよ!」という感じで自分をアピールする場所なので、他の地域のマルディグラと違って、張り子の頭はかぶらない(顔は隠さない)という可能性もあるのかな?と思ったりもします。

こういうことは、実際にシドニーのマルディグラをご覧になったことのある方に聞いた方が早いので、「張り子の頭がある、ない」などの情報をご存知の方は、お知らせいただけると嬉しいです。

あくまで仮説ですが、「もし、シドニーのマルディグラでは、他の地域のマルディグラとは違って、張り子の頭をかぶらない」ということであれば、
Mardi gras without the papier-mache heads = Sydney Gay and Lesbian Mardi Gras という式が成り立ちますね。
ローウェルは、「張り子のないマルディグラ」と表現することで、「うちの部署はゲイのお祭りみたいな感じだよ」と言っているのかもしれないと思いました。
それだと、「マルディグラみたいだけど、張り子の頭はないけどね」ではなくて、「”張り子のないマルディグラ”(すなわち、シドニーのマルディグラ)みたいだけどね」という感じになるでしょうか。

ローウェルが登場した時点で、それまでの話の流れから彼がゲイであることは明らかになっています。
その彼がそういうセリフを言うことで、「うちの部署は僕も含めて、ゲイが大勢いて、みんな楽しく盛り上がってるよ」ということを言っているセリフなのかな、と思いました。

また、もしシドニーのマルディグラでも張り子の頭が使われているとしても、ローウェルが他の祭りではなくあえてマルディグラの名前を出したのは、やはり「アメリカ・ニューオーリンズのマルディグラ」のことではなく、「シドニーのゲイ・アンド・レズビアン・マルディグラ」のことが頭にあったのだろうと思います。
ゲイであるローウェルにとっては、マルディグラと言えばシドニーの方を想像するのが自然かなぁ、と。

このエピソードは、やたらとゲイにまつわる話が登場する回でしたが、こういうちょっとしたセリフにも、ゲイ繋がりの言葉が出てくる、という面白さなのだろうと思いました。

大変長くなってしまいましたが、ゲイがらみの話だとすると、なかなか奥深いセリフだなぁ、と思ったので、いろいろ調べてみました。
最後まで読んで下さった方、ありがとうございました。


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2009年10月01日

その言葉そっくり返すよ フレンズ1-4その5

フレンズ1-4その4 ご質問 のコメント欄 で、
Finders keepers, loosers weepers.
I'm rubber, you're glue, whatever...
というフレーズに関するコメントをいただきました。

今回の記事では、そのフレーズに関して、もう少し詳しく説明したいと思います。
また、フレンズ1-4その2 のコメント欄 では、
...And he lived in a village, and you live in the Village.
というセリフに出てきた Village についてのご質問がありました。
Village は、モニカたちが住んでいる Greenwich Village(グリニッチ・ヴィレッジ)を指すのですが、その Village についても、今回の記事でもう少し説明してみたいと思います。


まず、Finders keepers, loosers weepers. と I'm rubber, you're glue, whatever.... が出てくるやり取りは以下のようになっていました。
ホッケーの試合を観戦中に、パックが顔に当たり、病院で治療を受けたロスは、そのパックがどこにいったか尋ねます。
ロス: Where's my puck? (僕のパックはどこ?)
ジョーイ: Oh, ah- the kid has it. (あぁ、あー、その子供が持ってる。)
ロス: The kid? (TO KID) Excuse me, uh, that's, that's my puck. (子供だって? [子供に] ちょっと、あの、それは、それは僕のパックだよ。)
子供: I found it. Finders keepers, losers weepers. (僕が見つけたんだ。拾った者が持ち主で、落とした者は泣きを見る、だよ。)
(ROSS LOOKS AT CHANDLER FOR HELP)
ロスは助けを求めるようにチャンドラーを見る。
チャンドラー: You gotta do it, man. (やらなきゃだめだ。)
ロス: (TO KID) Oh, yeah? Well, I'm rubber, you're glue. Whatever you-- (TO CHANDLER) I can't do it. (TO KID) Listen, uh, give me back my puck. ([子供に] ああ、そうかい? そうだな、僕はゴムで君はのりだ。君が何を言おうと… [チャンドラーに] 僕にはできないよ。[子供に] ねぇ、僕のパックを返してよ。)

Finders keepers, loosers weepers. も、I'm rubber, you're glue. も、よく知られた決まり文句みたいですね。

Finders keepers というフレーズは、英辞郎の finder 「見つける人、発見者」の例文に載っていました。
英辞郎では、
Finders keepers.=《諺》拾ったものは自分のもの。
Finders keepers, losers weepers.=《諺》拾った者が持ち主、落とした者は泣きをみる

とあります。

I'm rubber, you're glue. について。
rubber は「ゴム」、glue は「のり、接着剤、膠(にかわ)」ですね。
こちらは、オンラインスラング辞典である Urban Dictionary に載っていました。
Urban Dictionary: I'm rubber you're glue

英語で詳しく説明されているので、以下に引用させていただきます。
I'm rubber you're glue 142 up, 18 down
A riposte used when someone calls you a name. Indicates that whatever names or words someone uses in an attempt to offend or insult you, those words will bounce off you, and stick to the name-caller, indicating that he or she is actually indicative of the connotation he or she originally wanted to impart upon you. Also, what I say to Peter to make him cry.
例) I'm rubber you're glue, your words bounce off me and stick to you.


訳しますと、「誰かが人をある名前で呼ぶ(呼んだ)時に使われる当意即妙の答え[鋭い即答]。人の感情を害する、または侮辱しようとして、誰かが使う名前や言葉がどんなものであっても、それらの言葉は相手から跳ね返って、その名前を呼んだ人にくっつく、ということを示唆する。また、その人(名前を呼んだ人)が元々相手に伝えたいと思っていた言外の意味を実際に暗示しているということも同時に示唆する。別の表現で、what I say to Peter to make him cry という表現もある。
例文は、「僕はゴム。君はのり。君の言葉は僕から跳ね返って、君にくっつくよ。」

(ちなみに、「同じ意味として、what I say to Peter to make him cry という表現もある」ように書いてあるのですが、この表現は、検索してもヒットしません。ほんとにこういう表現あるんでしょうか…??)

直訳したので、意味がわかりにくいですが、相手が自分に対して悪口を言ってきた場合に、それを「そっくりそのまま返すよ」と言いたい場合の表現だということですね。
indicating that he or she is actually indicative of... の部分がよくわからないのですが、何かの名前を言うことで、相手を侮辱しようとしていたという話者の意図もお見通しさ、ということも示すことになる、ということでしょうか。

(2015.5.12 追記)
上に書いた Urban Dictionary の訳について、下のコメント欄でご意見をいただきました。
call someone names は「人の悪口を言う」という意味になります。
そのフレーズの意味と、また、indicating... 以下の訳について、下のコメント欄に訂正と追加説明がありますので、詳しくはそちらをご覧下さい。
(追記はここまで)

上の例文では、your words bounce off me... となっていますが、your words 「君の言葉、君の発言」が、whatever you say 「君の言うことは何でも」というフレーズになっている場合もよくあるようです。
whatever を使うと、
I'm rubber, you're glue. Whatever you say bounces off me and sticks to you.
となるわけですね。

ロスのセリフは、I'm rubber, you're glue. Whatever you-- となっていましたが、Whatever you の部分も、その決まり文句の続きだったようで、そこまで言って結局最後まで言わずに途中で言うのをやめた、という描写だったようです。

まとめますと、直訳では「僕はゴム、君はのり。君が言うことは何でも僕で跳ね返って、君にくっつく」。
相手が自分に対して言ってきたことに対して、その内容は跳ね返って君への言葉になるよ、ということで、「君の言った言葉は、君に跳ね返ってくるよ」「その言葉、そっくり君に返すよ」というニュアンスになるわけです。

子供もロスも、自分で考えた言葉ではなくて、元々存在する表現を使っているわけですが、このタイミングで子供が Finders keepers, loosers weepers. と韻を踏んだことわざを使ってうまく返してきた、そこで大人のロスが負けじと返したセリフが、I'm rubber.... だったので、全然対抗できてない、という面白さがあるのでしょう。

I'm rubber... は本来、相手が自分に対して何らかの悪口、例えば「このバカ!」みたいなことを言った場合に、「バカはそっちだよ」とその言葉をそっくり返して、そんな風に言うお前の方がバカだよ、と言い返す言葉だと思われます。

子供とロスのやり取りについては、喧嘩で言い返す時の常套句であるけれども、ことわざを使って「拾った者勝ちだよ」みたいなことを言った子供に対しての返しとしては、ややピント外れであった、という面白さがあるように思います。
「その言葉をそっくり返す」と言ってしまったら、「拾った者勝ち」であることを認めたことになってしまいそうですしね。
常套句で言い返した後、この状況でこのセリフでは相手を言い負かせないことに気付いたので、これではダメだと思って途中でやめた、という感じなのかな、と思いました。


次に、Village について。
レイチェルは、「ジャックと豆の木」のジャックのようだわ、とフィービーが言う場面。
フィービー: And he lived in a village, and you live in the Village. (ジャックはヴィレッジ[村]に住んでいた。そしてあなたはヴィレッジに住んでいる。)

最初の village は「村」で、2番目に出てくる Village は、場所の名前(地名)です。
地名、すなわち固有名詞なので、大文字で始まっている、ということです。
ドラマの設定では、モニカたちは、Greenwich Village(グリニッチ・ヴィレッジ)に住んでいることになっていて、その Greenwich Village のことを、Village とも言うのですね。
この記事で解説している フレンズ1-4 より後のエピソードになってしまいますが、フレンズ2-10その7 のセリフにも、Village という地名が出てきます。

Wikipedia 日本語版: グリニッチ・ヴィレッジ には、以下の説明があります。

なお、観光ガイドブックや地図などでは「グリニッチ・ヴィレッジ」を「ウェスト・ヴィレッジ(West Village)とイースト・ヴィレッジ(East Village)を合せた総称」のように記載しているものが多いが、実は必ずしもそうではなく、現地では「グリニッチ・ヴィレッジ」と言えば一般に「ウェスト・ヴィレッジの別称」である。たんに「ヴィレッジ」と言うときにも、一般には「グリニッチ・ヴィレッジ」のことを指す。一方の「イースト・ヴィレッジ」は、常に「イースト・ヴィレッジ」と呼称され区別される。

Wikipedia 英語版: Greenwich Village でも、
Greenwich Village, often simply called "the Village"
つまり、「しばしば簡単に the Village と呼ばれる」という記述もありますね。

英語版ウィキペディアの In media という項目にも、
The 1994-2004 NBC sitcom Friends is set in the Village と書いてあります。
set in は「(ドラマなどの舞台を)…に設定する」ということですから、フレンズというシットコムは the Village を舞台として設定されているということです。

モニカたちのアパートの外観がシーンの切り替わりに挿入されますが、あの外観は、West Village の Grove Street と Bedford Street の角にある実在する建物で、その写真がウィキペディアにも出ていますね。
この写真が説明に使われていることからも、フレンズと The Village との関係の深さがよくわかる気がします。


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2009年09月03日

what's sayという表現 フレンズ1-14その6

以前に、フレンズ1-14その5 のコメント欄 で、
what's say you and I give it another shot?
というセリフについてのご質問をいただきました。
今日はそれに対する私の見解を記事にしてみました。
本当はもっと早くお返事するつもりだったのですが、子供が夏休みの間はバタバタしてしまって、お返事がこんなに遅くなってしまいました。
誠に申し訳ありません。

このセリフは、偶然、料理店で再会した元妻キャロルと楽しい時間を過ごしたロスが、二人でもう一度やり直そう、みたいなことを言っているセリフです。
ご質問の内容は、上のセリフの「what's say という表現と it がわかりません」とのことでした。

まず、give it another shot の方から。
shot は「試み」ですね。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
shot [noun]: ATTEMPT
[countable] an attempt to do something or achieve something
例) I've never tried before, but I'll give it a shot.

つまり、「何かをしよう、または何かを成し遂げようという試み」。
例文は、以前にやってみたことがないが、やってみようと思う。」

ロングマンの例文も、give it a shot というふうに it が使われていますが、その it は、今の状況を漠然と指しているのだと思います。
give it a shot で成句になっている、という感じでしょうね。
give は目的語を二つ取る他動詞で、it に another shot を与える、つまり、「今のこの状況に、もう一度試みを与える」ということから、「もう一度やってみる、もう一度チャンスにかけてみる」みたいな意味になると思います。
このセリフでは「二人がもう一度やり直してみる」みたいなことでしょう。

次に what's say について。
ネットスクリプトでは以下のようになっています。
ロス: You know? Here's a wacky thought. Um, what's say you and I give it another shot.
そして、DVDの英語字幕には、Let's say you and I give it another shot? と書いてあります。

実際に音声を聞いてみると、what's say に聞こえるような気がします。
でも、what's say という表現は、手元の英和や英英辞典には載っていません。

まずは、DVD字幕通りの、Let's say について見てみます。
Let's say だと「仮に…だと仮定してみましょう」という意味ですね。
LAAD では、
let's say:
said to ask someone to imagine something in order to discuss it or understand it better
例) If you found some money on the street -- let's say $100 -- what would you do?
let's say (that)
例) Okay, let's say he comes. Will you be happy to see him?


つまり、「何かを議論するために、またはそれをより良く理解するために、誰かに何かを想像するように言うために使われる」。
例文は、「君が通りでお金を見つけたとしたら…100ドルだと仮定しよう…君はどうする?」
「オッケー。彼が来ると仮定しよう。彼に会って嬉しいと思うかな?」

Let's say だとすると、セリフの意味は、「君と僕でもう一度やり直してみる、と仮定してみようよ。」になるでしょうか。

「what say ならみたことあるような」とのお話だったので、実際に映画やドラマのセリフで、What say が使われているかどうかを、映画やドラマのデータベースである、IMDb (Internet Movie Database)で調べてみました。
グーグルの検索ボックスに、site:www.imdb.com quotes what-say と入れると、IMDb のサイト内で、quotes (引用文、つまりサイトで引用されているセリフ)で、what say が使われているものが探せます。

ざっと見たところ、What say you? や、What say you to+名詞、あるいは、What say+文(SV)の形もあります。

What say you? については、Urban Dictionary に出ていました。
Urban Dictionary: What say you
What do you thik? のような意味のようです。

ですから、「What say you to+名詞」は、「…について/対してどう思う?」という意味でしょうし、What say+文(SV) は「SがVであることをどう思う?」みたいな意味になるのかな、と思います。

What do you say+文...? 「…はどうですか?」という、相手の意見を尋ねる表現がありますが、その do you が省略された形が、What say+文、なんだろうなぁ、と。

LAAD では、
what do you say?: used to ask someone if they agree with a suggestion
例) What do you say we split the two sandwiches?

つまり、「ある提案に同意するかどうかを誰かに尋ねる時に使われる」
例文は、「その2つのサンドウィッチを分ける、っていうのはどうかな?」

What say+文という形はそれなりに使われていそうだ、とわかったところで、では問題の What's say という表現です。
IMDb では、以下の2つのセリフを発見しました。

Quotes for Dr. Raymond Stantz (Character) from Ghost Busters (1984)
Ray Stantz: He's right... we do need to give you a name. Just to annoy Peter, what's say we call you Slimer?

Memorable quotes for Star Trek: Borg (1996) (VG)
Q: (一部省略) What's say we give the old goat a second chance to save Sprint's life?

とりあえず見つけたのは上の2例だけなので、頻出フレーズというほどではないですが、what's say という表現もアリなのかな?と思わせる結果ではあります。
この場合も意味としては、What say...? と同じでしょうね。

ただ、少々ひっかかるのは、What do you say が、What say になるのはいいとして、What's say とわざわざ -'s が付くのがどうにも違和感があるんですよ。
ネイティブがそんな略し方をするだろうか?と。
What でいいところを、わざわざ What's と言うと、何らかの省略形であることを示すことになり、その -'s は何の略?と他の人に思わせることになるような気がするのです。
日本人の話す英語だと、What を What's と言ってしまうような間違いはよくあると思うのですが、ネイティブは「意味もなく」 What を What's と言わない気がするんですよねぇ。

でも、IMDb に What's say と書いてあるセリフがあるわけですから、使う人もいる、ってことでいいのかなぁ?

仮に、What's say を What do you say 「…はどうかな?」のニュアンスで訳してみると、「君と僕とでもう一度やり直してみる、ってのはどうかな?」という提案になり、意味は通りますね。

上で引用した、IMDb にあったセリフも、
「君を Slimer と呼ぶのはどうだ?」
「その old goat に、スプリントの命を救う第2のチャンスを与えるのはどうだ?」と訳すとしっくり来る気がしますので。

ロスのセリフも、話の流れで言うと、「二人がもう一度やり直すって仮定しよう」よりも、「二人がもう一度やり直すってのはどうかな?」という提案の方がしっくり来るようには思います。
もちろん、Let's say 「仮定しよう」であったとしても、「そういう仮定を想像してみることで、君はどう思うかを考えさせる」わけですから、本質的な内容は同じことになるのでしょうが。
言葉としては、ここでは、What do you say...? のような「相手の意向を尋ねる」ニュアンスの方がぴったりくるかな?と思うのです。

くどくなりますが、セリフの流れを確認するため、この一連のセリフを以下にちょっと書いてみます。

ロス: You know? Here's a wacky thought. Um, what's say you and I give it another shot. (ねぇ、変なこと考えちゃった。君と僕とがもう一度やり直すってのはどう? [(Let's say なら) 君と僕とがもう一度やり直すと仮定してみようよ 。])
キャロル: Ross.... ([困ったように] ロス…)
ロス: No no no. I know what you're gonna say. You're a lesbian. But what do you say we just put that aside for now, you know? Let's just stick a pin in it, okay? Because we're great together, you know? You can't deny it. And besides, you're carrying my baby. I mean, how perfect is that? (いやいやいや。君が何て言うつもりかわかってるよ。君はレズだ。でも、とりあえず今はそのことを脇に置いておくっていうのはどうかな? それにはただピンを刺しておこうよ、いいだろ? だって僕らは二人で最高だっただろ。君はそれを否定できないはずだ。その上、君は僕の子供を妊娠してる。つまり、それってすごくパーフェクトじゃないか。)
ロス: Ross.... (ロス…)

2番目のロスの長セリフの中に、But what do you say we just put that aside for now, you know? というのがあり、上で関連表現として紹介した、what do you say...? の形が登場していますね。

仮定してみようよ、と言う場合は、「それを仮定することでこうなるはずだ、というロスの見解」がどこかで述べられるような気がします。
Let's say という表現は、大事なことを言うための前振り表現のように思うのですね。
今回のセリフの場合は、ロスが自ら、a wacky thought (ばかげだ、突飛な、奇抜な考え)と表現した上で、「君と僕、もう一度やり直さないか?」とキャロルに思い切った提案していることがメインテーマになると思うのです。
ですからその大事な部分を Let's say と仮定の表現で言うのは、インパクト不足のような気がするのです。

その後のセリフも、そう仮定したらどうなるか、の説明ではなくて、僕の提案を君は突拍子もないことだと思うだろうけど、実は何も不思議なことはなくて、それが一番自然な姿なはずなんだよ、ということを、because の後に理由を続けて、「二人がもう一度やり直すこと」の正当性を訴えていますね。

そういうことからも、Let's say よりも、What do you say のニュアンスに近いような気がするので、What's say というのは、What do you say のニュアンスで使っている、と考えた方がいいように思う、ということです。

今の私の見解は、
1. ロスのセリフは、Let's say ではなくて、What's say と言っているらしい。
2. What's say は、What say と同じような表現で、What do you say...? の意味らしい。
ということになります。

以上、大変長くなりましたが、what's say とそれに似た表現を比較したものとして、今回の記事を読んでいただければ幸いです。


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2009年07月09日

ビリーブ・ユー・ミー フレンズ1-8その6

フレンズ1-8その3 のコメント欄 で、ご質問をいただきました。
興味深いご質問だったので、今回、私なりの考えを、記事の形で投稿します。

問題の部分は以下。(日本語訳は、過去記事のものをそのまま使っています。)

自分はゲイではないと言いながらも、どうせデートをセッティングするのなら、ローウェルじゃなくて、ブライアンにして欲しかった、というチャンドラー(笑)。
チャンドラー: The point is, if you were gonna set me up...I'd like to think it'd be with somebody like him. (俺が言いたいのは、もしデートをセッティングするつもりだったなら、彼みたいな男を選んで欲しかったって思うだけだよ。)
同僚: I think Brian's a little out of your league. (ブライアンはちょっと高嶺の花なんじゃないの?)
チャンドラー: Excuse me. You don't think I could get a Brian? Because I could get a Brian. Believe you me.... I'm really not. (ちょっと待て。俺にはブライアンを落とせないとでも? ブライアンみたいな男なら、ものにできるさ。本当だぞ。…[気まずくなり] 俺はゲイじゃないからな。)

最後のチャンドラーのセリフについて、以下の3点のご質問でした。
1. Brianに a がつくのはなぜ
2. この場合の because の使われ方は?
3. belive you me とは、誰を信じろということでしょうか?


まず、1. ですが、a Brian で「ブライアンのような人」という意味ですね。

研究社 新英和中辞典では、
a=[固有名詞につけて] …のような人[もの]
a Newton ニュートンのような人[大科学者]


また、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では以下のように説明されています。
a:
10. used before a name to mean having the same qualities as that person or thing
例) He's like a modern Dickens.

「その人やそのものと同じ品質、クオリティーを持っていることを意味するために、名前の前に使われる。」
例文は、「彼は現代のディケンズのようだ。」

上のやり取りの最初のセリフに、somebody like him 「彼みたいなやつ」という表現が出ていますが、somebody like Brian = a Brian ということですね。

私が現在解説している、フレンズ4-2 にも、固有名詞に a がついたものが登場していました。
ブログの解説では飛ばしてしまったのですが、go out with a Chip Matthews という表現になっていて、これも「チップ・マシューズ”みたいな人”とデートする」という意味です。

a のついていない Brian だと、ブライアンその人を指すことになりますが、a Brian と表現することで、「ブライアンみたいな人、ブライアンレベルの人、ブライアンくらいの男」、つまり同僚が「チャンドラーには高嶺の花だ」と思っているレベルの男を、俺だってやる気になればゲットできるさ、というニュアンスになります。

私が過去記事でつけた日本語訳は、「俺にはブライアンを落とせないとでも? ブライアンみたいな男なら、ものにできるさ。」となっていますが、正確に言うと、どちらも「ブライアンみたいな男」と訳さないといけませんでした。
ブライアンが落とせる、と言っているのではなくて、「ブライアンレベルのいい男」でも落とせる、という感じです。


2. の because の使われ方について。
これはやはり、理由を述べる「なぜなら、というのは」ですね。
You don't think I could get a Brian? Because I could get a Brian. を日本語に直訳すると、「俺がブライアンレベルの男をゲットできない、って思ってる? なぜなら、俺はブライアンみたいな男を(その気になれば)ゲットできるからね。」になってしまうでしょうか。
こういう直訳だと、前後の文章の結びつきがしっくり来ません。

チャンドラーの You don't think...? 「君はそう思わないんだな?、思ってないのか?」というセリフには、どこか相手に挑みかかっている感じが出ています。
君がそんな風に思っているなんて信じられないよ、僕は君とは逆の考えだよ、という感情がそこにはこもっています。
You don't think...? という言葉そのものに、「君はそう思ってるみたいだけど、僕の考えは違う」というニュアンスが入っているので、「なぜ、僕が君の考えに不満を持っているかと言うと、今、君が言ったことにケチをつけているかと言うと」の理由の説明として、Because 「なぜなら」僕は、彼くらいの男を(その気になれば)ゲットできるからだよ、と説明している流れになります。


3. Believe you me. について。
まず、Believe me. というのはよく聞くフレーズですね。
直訳の通り、「私を信じて」ということで、「本当だよ、確かだよ、嘘じゃないよ、信じてくれよ」というニュアンスです。

そして、今回の Believe you me. というのも、意味としては、Believe me. と同じです。
私の持っている英和辞典には載っていませんでしたが、英英辞典には載っていました。

LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) では、
(spoken) believe (you) me:
used to emphasize that something is definitely true
例) There'll be trouble when they find out about this, believe you me!

つまり、「何かが確かに本当であると強調するために使われる」。
例文は、「彼らがこのことに気付いたら大変なことになる。本当だよ(信じて)。」

ちなみに、believe (you) me というカッコ表記は、believe me または believe you me の形で使う、つまり、you は省略可能だ、ということです。

Macmillan Dictionary にも載っていました。
believe (you) me: (spoken)
used for emphasizing that what you are saying is true, especially when you are warning someone about something
例) All this is going to cause a lot of trouble, believe you me.

つまり、「自分が言っていることが本当だと強調するために使われる。特に誰かに何かを警告している時に」。
例文は、「このこと全てはたくさんの困難を引き起こすことになるぞ。信じてくれよ(本当だぞ)。」

ということで、Believe you me. = Believe me. だということになります。

意味としてはそういうことですが、ではどうしてこういう奇妙な形になっているのかを、ちょっと私なりに考えてみたいと思います。(あくまで私の推測に過ぎませんが)

私の考えでは、以下のように変化していったように思うのですが、どうでしょう?

Believe me. という普通の命令文

そこに主語の You をつけて You believe me. という、より強い命令文にする

それをさらに強調のために倒置にしたものが Believe you me. となる

まず、命令文に主語の You をつける件について。
数研出版 「基礎と完成 新英文法」の p.72 の「命令文」に以下の説明があります。

命令文では、相手(=2人称)に命令していることは場面から明らかなので、主語の You は省略されるのが普通である。しかし、相手に警告したり、複数の相手の、特に誰に向けられた命令であるかを明確にするために、主語を表すことがある。その場合、you を強く発音する。
相手に警告する場合、しばしば強い<いらだち>の感情が含まれる。


「強調のための倒置」については、大西泰斗先生の ハートで感じる英文法 会話編 の Lesson 4 「倒置−感情を乗せる−」の回で説明されていました。
倒置の呼吸」、つまり、倒置という「基本語順から逸脱した形」を取ることで、「感情の高まり」という「特別なニュアンス」を与える、というご説明でしたね。

このブログでは、以下の記事で「倒置」について触れています。
先のエピソードに当たるので、ネタバレになる場合は無理に読んでいただかなくて結構ですが、参考までに挙げておきます。
フレンズ2-14その21 と、フレンズ3-17その6

ということで、Believe you me. はパッと見、まるで目的語を2つ取っているかのように見える不思議な形ですが、Believe は目的語を2つ取りませんので、多分、上に書いたように、You believe me. が倒置になった形、それが、Believe you me. なのだろうと思うのですが…(確信はありません)。

意味は、Believe me. と同じ、もしくはそれをさらに強調したもの、ということになるでしょう。


(Rach からのお詫び)
この他にいただいたコメントへのお返事は、もうしばらくお待ち下さいませ。


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2008年05月09日

スピード・レーサーとフレンズとの関係 フレンズ1-13その7

一昨日の記事、フレンズ1-13その6 に引き続き、フレンズ1-13 のセリフを取り上げたいと思います。

ジョーイ: You know what I mean. About how I'm always going out with all these women, and I always figured, when the right one comes along, I'd be able to be a standup guy, and go the distance, you know. Now I'm looking at my Dad, thinking... (俺の言ってる意味がわかるだろ。この女の子全員といつもそんな風にデートしてる、ってことだよ。そしていつも思ってたんだ。理想の女性が現れた時には、俺は立派な男になって、自分の意思を貫き通すことができるだろう、って。(でも)ほら、親父を見ていたら、考えちゃうんだよね…(あの父親みたいに浮気をしちゃうんじゃないかって)。)
チャンドラー: Hey, you're not him, you're you. When they were all over you to go into your father's pipe fitting business, did you cave? (なぁ、ジョーイはパパとは違うよ。ジョーイはジョーイだよ。みんな[お前の家族]がジョーイに、パパのパイプをフィットする仕事に就くようにとうるさく言った時、ジョーイはそれに屈服したか?)
ジョーイ: No. (いいや。)
チャンドラー: No. You decided to go into the out-of-work-actor business. Now that wasn't easy, but you did it. And I'd like to believe that when the right woman comes along, you will have the courage, and the guts, to say: "No thanks. I'm married." (屈服しなかっただろ。ジョーイは失業中みたいな(不安定な)俳優の仕事に進むことを決めたんだ。それは簡単なことじゃなかった。でもお前はそれをやった。理想の女性が現れた時、ジョーイには(他の女性に対して)「いや、俺は結構だ。俺は結婚してるから。」と言える勇気やガッツがあるって、信じたいよ。)
ジョーイ: You really think so? (ほんとにそう思う?)
チャンドラー: Yeah. I really do. (あぁ、ほんとにそう思うよ。)
ジョーイ: Aw! Thanks, Chandler... (Snuggles up to Chandler) (あぁ! ありがとう、チャンドラー… [チャンドラーに体をすり寄せる])
チャンドラー: Get off! (離れろよ!)
ジョーイ: Hey! (なんだよ![いいじゃないか!])

茶化すチャンドラーに、俺の言いたいことはわかってるだろ、と言いながら、ジョーイはその心境を説明します。

come along は「やってくる」。
ロングマン現代英英辞典の along [adverb] の項目では、以下のような語義が載っています。
2. go/come along
to go or come to a place where something is happening
4. be/come along
to arrive

つまり、2. は「何かが起こっている場所に行く、または来ること」、4. は「到着すること」。
ですから、when the right one/woman comes along というのは、ジョーイにとって運命の女性、理想の女性、ぴったりの女性が現れたら、という感じだろうと思います。

そんな風にたくさんの女の子と遊んでいるのは、まだ理想の女性が出て来ていないからで、理想の女性に会えば、男らしくその人に決めて、そんなチャラチャラしたことはしなくなる、彼女と添い遂げて、浮気なんかしないはずだ、と自分では思っていた、と。
でも、俺の親父があんな風にママ以外の人と恋愛しているのを見ると、俺もああなっちゃうんじゃないかって不安になるんだよ、と言っているわけですね。

go the distance は「最後までやり抜く」。
「その距離を行く」なので、何らかの道のりを踏破する感じかなと思います。

stand up (stand-up) は「立ち上がる」という力強いイメージからわかるように、「立派な、正々堂々とした」という意味の形容詞です。

パパみたいになる…と心配するジョーイに、「ジョーイはジョーイだよ。」と言うチャンドラー。
さっきは女の子をパンケーキに例えたりしてふざけていたチャンドラーですが、ジョーイの悩みが真剣であることを知って、ジョーイなら大丈夫だよ、と励ましています。

out of work (out-of-work) は「失業して、失業中の」という意味。
パパの跡を継ぐという手堅い仕事ではなくて、「失業中のように仕事がない、仕事が不安定な俳優の仕事」に就いたんだ、ということですね。
DVD英語字幕では、the out-of-work-actor business とハイフンで繋がれていて、厳密に訳すと「失業中の俳優」の仕事、みたいなニュアンスになるでしょうか。
仕事がなかなか簡単には入らないから、失業状態なのですが、まるでジョーイの仕事が、「失業中の俳優」という仕事、「失業している、仕事のない俳優」という仕事、であるかのような言い回しになっているような気がします。

そんな風に意志を貫いたお前なら大丈夫だよ、理想の女性に出会えれば、「他の女性を断ることのできる」立派な男になれるさ、と励ましているのでしょうね。
"No thanks. I'm married." というセリフで、観客が笑っているのですが、いかにもジョーイらしからぬセリフ、だからでしょうか?
でも、そんな風に言ってもらえて、ジョーイは安心したようです。
言って欲しいことを言ってもらえて、喜ぶジョーイは、思わずチャンドラーに抱きつきますが、「わー、ひっつくな!」という感じでいやがるチャンドラーが面白いですね。
一応、「今回は」下着をつけているのですが(笑)、ソファーベッドで寝ているので、その上、抱きつかれるのは困る、ということですね。(ジョーイとハグするのは嫌いじゃないはずだけどな…笑)

ちなみに、余談ですが、このシーンでチャンドラーが着ているTシャツ、あまりはっきりとは映っていませんが、よく見ると、「マッハGoGoGo」の絵が描いてあります。
このアニメ、アメリカでは Speed Racer というタイトルで人気があって、最近、アメリカで実写映画化されました。
アメリカでは、2008年5月9日に公開されるそうなので、日付で言うと、今日です!
日本では 7月5日公開。
Speed Racer In Theaters May 9th
上のサイトでは、Trailer (予告編)が見られます。

「アメリカで人気だ」というのは、フレンズにしばしば登場したので知っていました。
逆輸入のような形で公開される今、その事実を知っていたことが無性に嬉しい(笑)。
フレンズ1-1その2 ではポスターが貼ってありましたし、
フレンズ2-18その3 では、
チャンドラー: So you think that Speed Racer guy gets a lot of tickets or...? (それで、エディーはどう思う? スピードレーサーの主人公は、違反切符をたくさん切られたか、それとも…?)
というセリフもありました。
そんな風に「あのチャンドラーがジョークで使うほど」アメリカでは人気だ、ということです。

ついでの脱線ですが…。(英語の話ではないので、興味のない方は飛ばして下さい)

GW中の 5月5日に放映された、「ヤッターマン限定版 ドロンボー vs みのもんた」でも、同じタツノコプロだということで、マッハ号と三船 剛が登場していました。(セリフもありました)
登場したガッチャマンのうち、「大鷲の健」だけセリフがあったのは、三船 剛と同じ声優さん(森 功至さん)だからだ…と気付いて、一人で喜んでいた私。
森さんの声って美形声ですよねぇ。
「笑うなよ、兵が見ている。」(ガルマ様)とか、ザブングルのビエル様とか。(ザブングル、って漫才師の方じゃないですよ…笑)

それにしても、タツノコアニメってすごいなぁと思いました。
アメリカで人気でそれが実写化されたり、復活したヤッターマンも大人気で(子供も、子供の友達も、みんな見てるって言ってます)、ドロンボー一味のギャグなんか全く同じなのに、今の世代にもあの笑いは通じるんだなぁ、と。(「ぽちっとな。」を聞くだけでも、感動します…笑)
あぁ、久々のアニメネタだった…スピード・レーサーネタがあまりにもタイムリーだったので…「暴走」すみません。「違反切符」切られますね。

アニメネタなら、「あと10年は戦える」な…(爆)。


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2008年05月07日

端と端を合わせるか積み上げるか フレンズ1-13その6

フレンズ1-13その1 のコメント欄 で、フレンズ1-13 のセリフ
"Are they end-to-end, or tall, like pancakes?"
に関するご質問がありましたので、今日は、フレンズ1-13 を取り上げたいと思います。

(ちょっと言い訳、というか、説明)
フレンズで英語学習を始めよう!という方は、やはりまずシーズン1から見始める方が多いと思うのですね。
ですから、シーズン1は、できるだけ丁寧に解説した方が望ましいのですが、私のブログではシーズン1の頃の解説が非常に淡白です(笑)。
ですから、特にシーズン1に関してはこのように、少しでも説明を追加していけたら…と思っています。

以下で取り上げるシーンは、実は以前に下書きを書いていました。
配管工plumber フレンズ3-10その22 で、「ジョーイのパパは配管工である」であることがわかるセリフが出てきて、その時に、フレンズ1-13 のセリフ "... your father's pipe fitting business ..." というのを取り上げました。
その時に、1-13 の過去記事で触れていなかった部分を、詳しく解説しようかなと思って、私なりの解説を書いてみたのですが、配管工の話からの脱線としては長すぎるかな、と思い、そのままお蔵入りになっていたのです。
私自身、解釈に自信があるわけではありませんので、皆さんにそれを披露して、一緒に解釈を考えていけたらいいな、と思います。(言い訳、終わり)


取り上げるのは、フレンズ1-13その4 辺りのシーンです。
「パパとロニーに寝室を貸してしまったので、ジョーイとチャンドラーはソファーで一緒に寝ています。」というシーンですね。

[Night. Chandler's & Joey's place. They're sharing the sofa-bed... Joey is tossing and turning, and kicking...]
夜。チャンドラーとジョーイの部屋。二人はソファーベッドを分け合っている。ジョーイはごろごろと寝返りを打っている。そして足をバタバタ蹴っている。
チャンドラー: Hey, kickie! What are you doing? (おい、キック野郎! 何やってんだよ?)
ジョーイ: I'm just trying to get comfortable. I can't sleep in my underwear... (俺はただ、快適になるように試みてるだけなんだよ。下着をつけて寝ることなんてできないよ。)
チャンドラー: Well, you're gonna! (下着をつけたままで寝ろよ!)

toss の基本的な意味は「軽く投げる」。
そこから、「からだをあちこち動かす」という意味にもなります。
turn は「回る、転がる」。
そういう toss と turn の感覚から、toss and turn が「(ごろごろと)寝返りを打つ」という意味になるのですね。
ジョーイの場合は、寝返りを打ちながら、足までバタバタしているので、いかにも「眠りたいのに眠れない!」という感じがト書きからもにじみ出ています。

kickie について。
DVD英語字幕では kickie、ネットスクリプトでは、kicky と表記されています。
どちらの場合でも、「蹴ってくるやつ」「足をバタバタさせているやつ」みたいな呼び掛け語のニュアンスでしょうか?
私は最初「蹴り魔!」と訳してみたのですが、DVD日本語字幕では「キック野郎」となっていて、そちらの方がぴったりだと思ったので、そちらを使わせていただきました。

フレンズ3-4その7 では、a kicky beret 「おしゃれなベレー(帽)」という表現が出てきて、kicky は「おしゃれな、かっこいい、いかす、いけてる」という形容詞で使われていました。

you're gonna! は "you're gonna sleep in your underwear." ということで、そのままで眠れよ、はいてるパンツを脱ぐなよ、ということでしょうね。
gonna の部分を強調してしゃべっています。
gonna = going to で、「ハートで感じる」大西先生はそれを「流れ」という言葉で表現されていますが、今回の gonna も、「今のままでいろよ」と「今の流れをそのまま維持すること」を求めているセリフ、という感じがしました。

過去記事でも触れましたが、ジョーイはいつも下着をはかずに寝ているので、たまにはくと寝にくいようですね(笑)。


ジョーイ: I've been thinking. You know, about how I'm always seeing girls on top of girls... (ずっと考えてたんだ。ほら、俺がいつも、どんな風に女の子をとっかえひっかえして付き合ってるかを。)
チャンドラー: Are they end-to-end, or tall, like pancakes? (女の子の上に女の子、ってその女の子たちは、端をくっつけて並んでるのか、それとも(積み上げられて)高くなってるのか、パンケーキみたいに?)

be seeing someone という進行形は「(人)と付き合う」という意味。
girls on top of girls は、「たくさんの女の子の上にまた別の女の子たち」というニュアンスでしょうね。
それをチャンドラーは、「女の子たちの上にまた女の子たち」という「物理的な並び」として、わざと解釈したようです。
モテないチャンドラーにしてみたら、「何人も女の子とつきあってるのに、そのまた上に女の子」という表現をしたジョーイに、やっかみみたいなものがあって、その表現にチャチャを入れたくなったのかなぁ?と。

end to end は「端と端をくっつけて」。
上に、と言っているけど、それは、女の子を平面に並べて、ある女の子の頭の上に別の女の子の足をくっつけて、縦にずらっと並べた状態なのか、それとも、パンケーキを積み上げるみたいに、女の子の上に女の子を積んでいって高くなっているのか、と、実にくだらないこと(笑)を尋ねているような気がします。
つまり、「端と端をくっつけて並べているのか、パンケーキのように高く積み上げているか、のどっちだ?」と尋ねているわけですね。

大爆笑!という感じのジョークにも思えないのですが、私の解釈では多分、そういうことじゃないかなぁ、と。
また、他の方のご意見もお待ちしております。

この後のシーンも、続けて解説したいと思います。
もうしばらく、フレンズ1-13 にお付き合い下さいませ。


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posted by Rach at 14:17| Comment(10) | フレンズ シーズン1 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月13日

何故8歳なのか? フレンズ1-1その8

フレンズ3-9その12 のコメント欄 で、フレンズ1-1 のセリフに関するご質問がありましたので、今日は、フレンズ1-1 を取り上げたいと思います。

only one woman であったはずのキャロルが出て行って、ロスがそれを嘆いているシーン。
ジョーイはそれを聞いて、アイスクリームのフレイバーだってお気に入りは一つだけじゃない、いろんな種類があるぞ、と言います。
そして、そのセリフは以下のように続きます。

ジョーイ: This is the best thing that ever happened to you! You got married. You were like, what? 8? Welcome back to the world! Grab a spoon!

その "8" とは何でしょうか?というご質問でした。

ネットスクリプトでは、You got married, you were, like, what, eight? と書いてありますが、どちらにしても、8 = eight です。

まず最初に説明すると、この 8 は「8歳」ということです。
「小さい子供」というニュアンスですね。
この部分、DVDの日本語音声では、

「結婚した時はまだガキだったろ? 8つ?」(と言ってジョーイは吹き出す)

になっていました。
だから、私が 8 = 8 years old だと気付いたわけではなくて、吹替の情報でそれが8歳だという意味だとわかった、というだけです。
日本語字幕・音声は意訳されていて、英語本来の意味とはかけ離れたものになっている場合もあるのですが、このセリフに関しては、きちんと 8 が訳出されていて助かったのですね。(ありがとうございます)

そのジョーイのセリフを私なりに訳してみると、

「今回のキャロルとの別れは、ロスにこれまで起こった出来事の中で、最高の出来事なんだぞ! ロスは結婚した、その時、ロスは8歳くらいだったっけ? (現実の)世界によく戻ってきた! スプーンを掴めよ!」

ロスは大学を卒業してから結婚しているので「8歳で結婚した」ということはないのですが(笑)、そのくらい世間を知らない若い間に結婚してしまった、他のいろいろな女性のことを知らずに、「この人が僕のたった一人の人だ」と信じて結婚した、というニュアンスだと思います。
それが今回離婚することになって、再びフリーになった。
アイスクリームのフレイバーをいろいろ吟味して選べるように、今は素敵な女性を選べる立場になったんだぞ、という意味で、「(現実の)この世界にようこそ!」と言っているのですね。
そして、スプーンを掴んで、好きなフレイバーを選ぶように、女性を自分の目で選んでみろよ、と言っているのです。
いかにもプレイボーイのジョーイの言いそうなセリフです(笑)。

何故7歳でも9歳でもなく「8歳」なのか?は知りません。
ちょうど日本人だと小学校低学年(小2〜小3)くらいなので、日本人の言うところの「お前は小学生かっ!?」みたいなニュアンスなんだろうと思います。
「小学生」と言っても、高学年はもうかなり冷めていますし(笑)、小1だとまだ幼稚園児とさほど変わらない感じもします。
うちの息子はもうじき8歳になるのでよくわかるのですが(笑)、一応大人と対等に話は出来るけれども、まだまだ子供っぽい無邪気な部分を残していて、大人の現実を知らない「ガキんちょ、子供」みたいなことなんでしょう。

実は、フレンズの他のエピソードでも、「8歳」という表現が出てきます。
同じような「子供」というニュアンスで使われているようです。
1-1 よりも後になりますが、1-1 から順に解説を読んでいかれる方にとってネタバレにならない程度にセリフを引用します。(どちらも過去記事では触れていません。)

フレンズ1-5その5 辺りのセリフ。

ボブという男性を称賛しているモニカ。
モニカ: I've gotta tell you, Bob is terrific. (ねぇ、ボブって最高ね。)
アンジェラ: Yeah, isn't he? (えぇ、そうでしょ?)
モニカ: It's so great to meet a guy who's smart and funny, and has an emotional age beyond, like 8. (賢くて面白くて、その上、精神年齢が8歳以上の男性に会えるなんて、すごく素敵!)

この部分はDVDの日本語でも「精神年齢が8歳以上の男」ときちんと訳出されていました。
つまり、「賢い人や面白い人はたまにはいるけど、そういう人は精神年齢が幼い、ってことが多いのよね。」とモニカは言いたいようです。(それってチャンドラーのことか?とか思ったりしますが…笑)
で、ボブは smart かつ funny であり、同時に精神年齢も大人である、大人の男性の魅力も持ち合わせている、という稀有な存在よ、そんな男性に会えるなんてすごいことだわ!とモニカは感動しているわけです。

また、フレンズ2-5 にも、8 という数字が出てきます。
フレンズ2-5その9 辺りのシーンです。

モニカが昔、ベビーシッターをしていた子供(スティーブ)と再会するシーン。
モニカ: Oh my god, little Stevie Fisher? How've you been? (まぁ、なんてこと。ちっちゃなスティービー・フィッシャーくん? 元気にしてた?)
スティーブ: Good, good, I'm a lawyer now. (えぇ、元気でしたよ。今は弁護士です。)
モニカ: You can't be a lawyer. You're 8. (弁護士であるはずがないわ。あなたは8歳の坊やだもの。)

最後のセリフで、自分がベビーシッターをしていた子供が今は弁護士になっていることにモニカは驚いています。
DVDの日本語では「うそ、8つだったのに。」となっていました。
そのニュアンスは「私がベビーシッターをしていた頃は、あなたは8歳だったわ。あんなに小さかった8歳のスティービー坊やが、今は弁護士だなんて信じられない。」ということですね。
そのように、日本語としては「8つ”だった”のに。」と過去形で表現するのが自然だと思います。

ところが実際の英語のセリフを見てみると、You're 8. となっています。
were の語尾も -re なのですが、
ロングマン現代英英辞典によると、
're = the short form of 'are'
なので、この場合はやはり、You were 8. ではなくて、You are 8. だと解釈すべきだと思います。
were と過去形である場合は、「過去」であることを示すのが重要なので、are と同じ表記になる 're という短縮形は使わない気がしますし。
ですから、モニカのセリフを英語に忠実に訳すと、「あなたは8歳だったのに。」ではなくて、「あなたは8歳なのに。」と現在の状態を言っていることになります。

このニュアンスを私なりに考えてみると…。
You can't be a lawyer. の can't は可能性を否定しているニュアンスで「…はずがない、あり得ない」みたいなことですね。

あなたは自分が弁護士だって言うけど、そんなはずない、そんなことありえない。
「だって、あなたは8歳なんだもの。」

みたいな感じでしょうか。
私の知っているスティービー坊やは8歳で、今、目の前にいる弁護士だと名乗る人は私の知ってるスティービーくんじゃない、「あなたは私の知っている頃から、すっかり変わってしまったのね。見違えたわ。」ということなのでしょう。

私の知っているスティービーくんは8歳よ、8歳のままなのよ、というのがその現在形のニュアンスなのかな、と思います。

また、モニカが彼のベビーシッターをしていた頃、スティーブは本当に8歳だったのかもしれませんが、とっさに当時の年齢を、それも他人の年齢をすぐにパッと思い出す、というのはちょっと不思議な感じがしますね。
ここでの「8歳」という年齢も、上の2つの例と同じように、「小さな子供」というニュアンスで使っているのではないかな、と私は思います。
世間の仕組みもよくわかっていなかった子供のあなたが、今は弁護士だなんて、という感じで、知的な大人の職業である弁護士との対比として、「8歳の子供」という表現を使ったのかな、と思ったりします。

ということで、「8歳」の話を長々としてしまいましたが、フレンズでは「小学生くらいの子供」の例えでは、やたらと「8歳」という年齢を使いたがる、という気がするので、今回はそれを追及してみました。
「8歳」と聞くと、ネイティブには何か共通したイメージが湧く、ということかな、と思うのですが、どうでしょう?
フレンズ以外でもやはり「8歳」という年齢を使うのかなぁ?


あ、それから、昨日の記事、フレンズ3-9その14 では、チャンドラーの仕事について触れて、「フレンズ1-1(パイロット版)でも、チャンドラーの仕事が数字がらみのものである、ということがわかるセリフがあります。」と書きました。
そのセリフを以下に紹介しておきます。

フレンズ1-1 で、これから仕事に出かけようとしているチャンドラーが、
チャンドラー: All right, kids, I gotta get to work. If I don't input those numbers,... it doesn't make much of a difference... (よーし、みんな。俺は仕事に行かなくちゃ。もし俺がそういう数字をインプットしなかったら…別に大した違いはないけどな。)

make a difference は「違いをもたらす」ということから、「影響を及ぼす、効果を生じる、重要である」という意味になりますね。
偉そうに「俺が数字を入力しなかったら、会社は動かないんだよ。たくさんの人が困るんだよ。」とでも言いたいところなんでしょうが、別に俺が数字を入力したところで、何も大きな違いは生まれないんだけどね、俺の仕事が会社にとってそんなに重要なわけでもないんだけどね。まぁ、とりあえず行ってきますわ、みたいな感じの、「拍子抜け」のオチになっているセリフです。


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2007年10月17日

大麻のいろんな呼び名 フレンズ1-15その7

一昨日の記事、フレンズ3-7その27 で、「マリファナ入りブラウニー」について解説しました。
今日はそれに関連して、フレンズ1-15 を解説します。
英語の原題は、The One With the Stoned Guy 「麻薬で酔っぱらった[ラリった]男の話」でした。
過去記事では、フレンズ1-15その6 辺りのシーンになります。

スティーブというレストランのオーナーがヘッドシェフを探していて、モニカの料理の腕を確かめるために、モニカの部屋に面接にやって来ます。
スティーブはフィービーのマッサージ店のお客さんなので、フィービーは一緒に車に乗って来たのですが、その途中、スティーブが車の中でマリファナを吸うところを見てしまったのですね。
それをレイチェルに必死に説明するシーンです。

レイチェル: What's up? (どうしたの?)
フィービー: [whispers] In the cab, on the way over, Steve blazed up a doobie. ([ささやき声で] タクシーの中で、ここに来る途中に、スティーブは、doobie に火を付けた[doobie を吸った]のよ。)
レイチェル: What? (何?)
フィービー: Smoked a joint? You know, lit a bone? Weed? Hemp? Ganja? (joint を吸ったのよ。ほら、bone に火をつけたの。weed よ、hemp よ、ganja よ!)
レイチェル: OK, OK. I'm with you, Cheech. OK. (わかった、わかった。あなたの言っていることがわかったわ、チーチ。わかった。)

上に出てきた見慣れない英単語(doobie, joint, bone, weed, hemp, ganja)は全てマリファナを表す言葉ですね。
bone 以外は、英辞郎に全て「大麻、マリファナ、マリファナたばこ」などの意味で載っていました。
研究社 新英和中辞典にも、joint, weed, hemp はそういう意味だと書いてありました。

bone は Urban Dictonary に以下の語義が載っていました。
bone: 5) (n) A joint. "Smokin' bones in the staircase" -- Wu-Tang Clan (C.R.E.A.M. 1993).
つまり、bone = joint (マリファナたばこ)ということです。
ウータン・クラン(Wu-Tang Clan)とは、NYをベースに活動するラップグループで、彼らの C.R.E.A.M. という曲に、"Smokin bones in the staircase" という歌詞が出てくるようですね。

weed は普通、「草、雑草」という意味ですが、日本語でも大麻のことを「ハッパ」という隠語で呼んだりしますので、その辺りの感覚は同じようです。
フレンズ3-7その27 でも触れましたが、cannabis という呼び名もありますね。

I'm with you. は、I agree with you. 「あなたに同感よ。」という意味で使うことが多いですが、今回の場合は、「あなたの話が理解できるわ、わかったわ。」みたいな感じでしょう。
「あなたと一緒にいる」→「あなたの話についていっている」というニュアンスですね。

最後のレイチェルのセリフの Cheech について調べてみました。
Urban Dictonary で調べてみると、以下の語義が見つかりました。
Cheech: Another name for weed, or to smoke weed. Named from Cheech Marin (from cheech and chong)
つまり、「weed(大麻)の別名、または大麻を吸うこと。Cheech & Chong の Cheech Marin から命名された。」

その由来となった Cheech & Chong というのはこちら。
Wikipedia 英語版: Cheech & Chong
上のウィキペディアによると、70年から80年代に人気のあった a comedy duo (お笑いコンビ?)だそうで、コメディ・アルバムを出したり、映画になったりもしたようです。
その当時の "hippie, free love and especially drug culture movements" をベースにしたお笑いだった、と書いてありますので、上でフィービーが言ったような麻薬がらみの言葉が彼らのネタには頻出するのでしょうね。

Urban Dictionary によると、cheech は「大麻」そのものも指すし、チーチという名前でもあるのですが、今回のセリフでは、名前を呼び掛け語のように使っているようです。
仮に、「大麻」という意味で使っていて、「わかったわ。チーチ、つまり大麻のことね。」と言っているのだとすると、
"I'm with you. Cheech." とピリオドになるか、
"I'm with you. That's cheech." みたいになるでしょうか?
上のセリフは、DVD英語字幕も、ネットスクリプトも、"I'm with you, Cheech." と Cheech の前はコンマで区切られていて、コンマの後に大文字になっているから固有名詞だ、と考えられるわけです。
実際のレイチェルの言い方も、you と Cheech が繋がっている感じで発音されています。
ピリオドだったら、そこに一呼吸、間(ま)があくはずなので、やはり呼び掛け語の人名として使っているのだと思えます。

ですからここでは、「そんなに隠語をたくさん出して詳しく説明してくれてありがとう、チーチ。よくわかったわ。」みたいな感じで、フィービーをチーチと呼んでいるのでしょうね。


(今日のポイント)
・今回はマリファナの隠語がたくさん出てきましたが、このフィービーの言い方から、それが全てマリファナを指す言葉であることは想像できますね。
私は確認のため、本当にそういう意味があるのかどうか裏を取ってみましたが、実際はそこまでする必要はないでしょう。
こんなにたくさんの表現があるんだなぁ、とどこかに心に留めておけば、また別の映画などで出てきた時に、「今回はこれを使っているな。」と楽しめる…そんな感じかな、と思います。
でも、調べてみると、Cheech が人名だった、というサブカルネタが楽しめたりもしますので(笑)、裏を取る作業も無駄ではないと思うのですが…。


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2007年10月07日

head=be headed フレンズ1-1その7

昨日の、「DVD学習法の最終段階で英語字幕をどのように調べるか」という話の続きです。
今、例として取り上げているセリフは、フレンズ1-1 の、
レイチェル: Well, I was kinda supposed to be headed for Aruba on my honeymoon, so nothing! (えぇと、私はハネムーンでアルバ島へ行く[向かう]ことになってたって感じだから、(予定は)何もないわね!)
です。
今日は、動詞 head に関する話です。

普通は、head という自動詞として使うと、head for で「…へ向かう、行く、進む」という意味になります。
Where are you heading for? だと「どこへ行くつもりですか?」になります。
上のセリフでは、それが be headed for、つまり、「be動詞+過去分詞」という「受身形」で書かれています。
この head は他動詞で、「head+目的語+for」で、「(目的語)を…へ向ける、進める」という意味です。
そういう他動詞の意味があるために、be headed for でも「…の方向へ向かう」という意味になるのですね。

実際、英辞郎で調べると、
be headed for=〜に向かって進む
(例) Where are you headed for? 「どこ行くの?」

と載っています。

つまり、What are you heading for? という現在進行形でも、What are you headed for? という受動態でも、言っている内容はほぼ同じ、ということになるのですね。

ロングマン現代英英辞典でも、head を調べると、
head [verb]:
1. GO TOWARDS
also be headed
to go or travel towards a particular place, especially in a deliberate way

つまり、「ある特定の場所に向かって行く、または旅行する。特に計画的な方法で。」

ロングマンに also be headed と書いてあるのは、この意味の head という動詞は、be headed とも表現できる、つまり、head = be headed だということを表しています。

実際に他人から見た状況では、be heading for でも、be headed for でも、「その主語がどこかに向かっている」という様子を表していることになりますね。
だから、同じような意味で使われることが可能だ、ということなんでしょう。
ロングマンに head = go towards = be headed と書いてあるところを見ると、今はもう、head = be headed として成立していて、そこに元々あった「受身」の意味はほとんどなくなっている、be headed は「何かに向かっている」という状態を示す言葉として、head と同じように使われる、ということのようです。
つまり、be+headed 「…に向かっている(形容詞)という状態」ということですね。
head の過去分詞形 headed が形容詞化した、ということになるのだと思います。

ちょっと余談であり、私見ですが、言葉の成り立ちから厳密に考えると、be heading for (または head for)と be headed for には微妙な意味の違いがあるのかもしれません。
be heading for という自動詞は、主語が自ら意思を持って進んでいる感じがする、そして、be headed for という他動詞は、誰かの指示に任せて「どこかへ向かうという流れの中に乗っている」という状態を表している感じがする、ということでしょうか?(←あくまで私の感覚に過ぎませんが…)
上のセリフの場合も、恐らく、レイチェルが積極的にアルバ島に向かっていた、というよりも、新婚旅行としてアルバ島に向かう、というスケジュールに則って、そこへ向かっているはずだった、みたいな感じがどこかに含まれているのかもしれない、とも思います。

今日は head という動詞について細かく見てみたのですが、私は動詞が自動詞か他動詞かを判別することが大切だ、と言いたかったわけですね。
ただ、実際にフレンズを初見で見た時に、そこまで気が回るかというと、実際はそんな細かいところにまでは目が行かないでしょう。
私もフレンズ1-1 の解説を見ると、be supposed to については触れていますが、head については説明してありません。
2年前の私は、その be headed for というフレーズに「ひっかからずにスルーしてしまった」ということです。
誰かに「head には進む、という自動詞の意味があるのに、どうしてここはわざわざ過去分詞形を使った受動態になっているのですか?」と尋ねられて初めて、「そう言えばそうやなぁ〜」と思って改めて調べてみる、という程度でしょうね。

ですから、そこを見過ごしたからと言って自分を責める必要もありません。
学習していくうちに、そういうことに気付く時もいずれ来るだろう、と思いながら学習を続けていったらいいのだと思いますね。

どうして、ここが be headed for なんだろう?と思うのが一つ目の段階です。
そこに気付くのがまず一つ目のポイントで、それを調べてみて何か掴めたらそれで万々歳ですし、わからなければ、「どうしてここは headed と過去分詞が使われているの?」とメモするだけでもいい。
どこかでまた、be headed という表現に再びぶつかる時がきっと来るからです。
または誰かがチラっとそういうことを説明しているのを、本を読んだり、他のブログで知ったりして、「あぁ、あれはそういうことだったのか!」とわかればいい、ということですね。

まず日本人は head というと、「ヘッド、頭」という意味が思い浮かびますね。
それが、ここでは「進むという意味の動詞だ」と気付くことで、まずはカタカナ英語から脱却したことになります。
さらに、そこからもう一歩進んで、「これは自動詞か他動詞か? be headed という形になっているから他動詞だ。その他動詞が形容詞化した形で be headed でも進むという意味になるんだ!」と理解することが、「深く理解する」ということなのかなぁ、と。
そんな細かい話どうでもいい、という方がおられるのは承知の上ですが、そういう部分に「日本語訳を超越した英語の感覚、スピリット」のようなものを感じるのです。

そういう「深い理解」を、初見で全てクリアしようと思うのは無理な話だと思います。
だから、「今の自分が気付くこと、ひっかかったこと」だけを取りあえず調べてみればいいと思っているのです。

まずはわからない単語を調べることから始めればいいのです。
私もそうしてやってきました。
そして、わからないことは「わからない」とメモしておきました。
その「わからない」と思っていたことが少しずつわかっていく、ということが「英語力が伸びる」ということなのだと思います。

最初から全てがわかる人などいないでしょう。
どんな英語の達人の方々でも、そうやって、自分のわからない部分を一つ一つクリアしてこられたんだと思います。
何かを深く学ぶ、ということは、わかることが増えていく、と同時に、今まで気付かないことに気付くようになる、ということでしょうね。


(今日のポイント)
・自動詞として使っているか、他動詞として使っているか、の違いは重要です。
日本語の訳語にばかり注目していると、「そんなのどっちでもいいじゃん」ということになりかねないのですが、英語では動詞が文のキモであり、それが自動詞であるか他動詞であるかで文の構造が根本的に違ってきます。
英語を英語のまま理解するには、自動詞・他動詞の違いに敏感にならないといけないと私は思っています。


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posted by Rach at 17:33| Comment(2) | フレンズ シーズン1 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年10月06日

文の要素の機能とニュアンスを知る フレンズ1-1その6

Rach流DVD学習法に関する記事 私は英和辞典をこう使った のコメント欄 で、フレンズ1-1 に出てきた、I was supposed to be headed for Aruba on my honeymoon. というセリフについて触れました。
そのセリフは、フレンズ1-1その1 で簡単に説明していますが、今見ると説明し足りないと思う部分がたくさんあります。
このセリフを例に取って、DVD学習法の最終段階で、
「どんな風に英語のセリフを”調べる”か?」
について具体的に説明してみたいと思います。

このシーンはネットスクリプトでは以下のようなやり取りになっています。
ロス: So Rachel, what're you, uh... what're you up to tonight? (それで、レイチェル、君は…君は今夜、何か予定があるの?)
レイチェル: Well, I was kinda supposed to be headed for Aruba on my honeymoon, so nothing! (えぇと、私はハネムーンでアルバ島へ行く[向かう]ことになってたって感じだから、(予定は)何もないわね!)

セリフを解釈するには、そのセリフの中にある、アルバ島、ハネムーン、という「情報」は確かに大切なのですが、その情報が聞き取れたこと、読み取れたことで安心してはいけません。
特に、DVD学習法の場合は、最後の段階で英語字幕を確認する前に、日本語音声・字幕による情報が頭に入っていますから、アルバ島、ハネムーン、という単語を英語で確認すると、「あぁ、日本語と合ってる!」と安心してしまいがちです。

しかし、このセリフで一番学ぶべき部分は、be supposed to というフレーズのニュアンスと使い方です。
つまり、「どういう状況、どういう心情の時に使うか」「それにはどういうニュアンスがあって、それを使うことでどういう効果が生まれるか」ということです。
そのニュアンスを深く理解して初めて、自分で使えるまでになるのです。

よく、「読めるけど、または意味はわかるけど、自分では使えない単語・表現」というのがありますね。
それは、「使えるほどには”深く”理解できていない」ということなのです。
「日本語ではこういう意味」という「置き換え」の意味は知っていても、その表現の「機能」と「ニュアンス」がわかっていないと、自分では使えないと思うのです。

過去記事、英語字幕をリーディングする で、私は、英語を解釈する段階では、「意味が取れればいい」と説明しました。
それは、「訳す」としてしまうと、「日本語に訳す」という意味に捉えられてしまうからです。
日本語に訳す必要は全くありません。むしろ、「訳していてはいけない」のです。
英語を英語のまま理解する場合に、「意味の通る自然で美しい日本語に変換する」必要はないからです。
それは通訳・翻訳の仕事をされている方には必要なことですが、英語を英語のままで理解するのに、日本語をワンクッション挟むことは、タイムラグを生じさせるだけです。

その「意味が取れる」という意味は、英語字幕を見て、「だいたいこんなことを言っている」という大意を掴む、という意味でもありません。
I / was supposed to / be headed for Aruba / on my honeymoon.
という文のそれぞれの「要素」の意味を掴む、それぞれの要素がどういう意味を持ち、どういう機能を持ち、どういうニュアンスを出しているかを掴む、ということです。
わざわざ be supposed to を使っているのには、それを使って出したいニュアンスがあるのです。
どうしてここで be supposed to を使っているのかがわからなければ、自分でその言葉を使えるようにはなりませんよね。
それがどういうニュアンスであるかを、様々な情報から掴んでみよう、というのがDVD学習法の目的です。

要素、ということで、まずは、DVD英語字幕では省略されていますが、実際の音声にはある、kinda から見てみましょう。
kinda というのは、「…みたいに、みたいな」と「ちょっとはぐらかす」表現ですね。
フレンズにはしょっちゅう出てきます。
kinda はその日本語の意味を覚えるよりも、「はぐらかすために、断定を避けるために使うものだ」という「機能」を覚えるべきです。
その方が、いろんなセリフに出てきた時に応用が利くからです。
「日本語訳」を覚えていると、その日本語訳を「あてはめよう」としてしまって、却ってそのニュアンスがわからなくなってしまうのです。
ここでは、ハネムーンの予定が変わったことを説明するのが恥ずかしい、という気持ちがあるために、はっきり言いたくない、だから、はぐらかす表現を使っているのですね。

be supposed to について。
辞書で調べると、is supposed to と現在形の場合は、「…することになっている」と出ています。
「…するはずだ、…するのが決まりだ、…する予定だ」みたいな感じですね。
上のセリフでは過去形で、was supposed to ですから「…することになっていた」。
過去形で表現されていることで、「…することになっていたけれど、(レイチェルが結婚式を逃げ出したことで)その予定が変わってしまった。」ということまでが示唆されているのですね。
ですから、日本語っぽく訳すと、「アルバ島に向かっている”はずだったんだけど”…」と、逆接が続くみたいになるでしょうか。
ですから、「でもロスも知ってる通り、私は結婚式を逃げ出して、その予定が変わったから。」という理由をわざわざ付け加える必要はないのです。
was supposed to と過去形で表現することで、「その予定が変わってしまった」ことがわかるからです。
だから、その後すぐに、「だから、(予定は)何もないわ。」と繋がるのですね。

そして、be headed for という表現が実は説明が結構難しい。
この部分は、私は過去記事でも説明を飛ばしていました。
ですから、初見で気付かなくても問題はないと思うのですが、堀り下げ甲斐のある話でもあります。
それは明日にします。


(今日のポイント)
・何かを調べる時、どうしても難しい単語、知らない単語に目が行きがちですね。
でも、「使える英語」を身に付けようと思うなら、そのセリフで「何らかのニュアンスを醸し出している部分」に注目すべきです。
そのニュアンスを学んでいくことで、自分の使う英語にもいろいろなニュアンスが出せるようになるのだと思います。


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2007年05月14日

うっかり壊してしまう フレンズ1-1その5

妻が浮気して家を出て行った、という辛い状況をどうやって乗り切ったのか?と聞かれて、
ポール: Well, you might try accidentally breaking something valuable of hers, say her- (そうだな。妻の持ち物で価値のあるものを「ついうっかり」 break してみてもいいかも。例えば彼女の…)
モニカ: -leg? (脚を break するの?)
ポール: (LAUGHING) That's one way! Me, I- I went for the watch. ([笑いながら]それも一つのやり方だね! 僕の場合は…僕は腕時計にトライしてみたよ。)
モニカ: You actually broke her watch? (実際に彼女の腕時計を壊したの?)

try accidentally breaking でここで accidentally が使われているわけですが、try breaking、つまり、try ...ing 形になっていることにも注目してみましょう。
壊そうとする(try to break)のではなく、実際に壊してみる(try breaking)のです。
フレンズ2-10その9 でも、try to kill (未遂)と try killing (既遂)の差について語っています。

accidentally は「偶然に、ついうっかり」。
フレンズ3-3その14 の説明とカブりますが、再度その意味を確認しておきます。
ロングマン現代英英辞典の、形容詞 accidental の語義は、
accidental: happening without being planned or intended
つまり、「計画・意図されることなく、起こる」。
「そんなつもりはないのに」という感じです。

上のセリフでは、「偶然に」というのを意味ありげに使っていて、本当は「偶然を装った風にして」という意味ですね。
わざと壊したんじゃないんだ、偶然何かが当たって…などと言い訳するためでしょう。
実際に、accidentally on purpose 「偶然のように見せて[偶然を装って]その実、故意に」というフレーズも存在しますが、ここではポールはあえて、accidentally だけで止めているわけです。

breaking something valuable of hers と言ったところ、モニカが break her leg? と尋ねるのがおかしいです。
break には「…の骨を折る」という意味もあり、break her leg なら「彼女の脚(の骨)を折る」ということです。
さすがにそこまではしないよ、という意味で彼は笑っているのですね。
日本語では、時計を「壊す」、骨を「折る」、と違う動詞を使いますので、しっくり来ませんが、英語ではどちらも break なので、すんなり続くジョークになるわけです。

go for は「…に向かって進む、…を求める」で、「…を試みる、試してみる、やってみる」という意味になります。
actually を使って、「本当に、実際に」それを実行に移したのか?とモニカはびっくりしているようです。
時計で驚いているところを見ると、やはり「脚を骨折」の話は冗談だったのね(笑)。

このやり取りの後、モニカとポールは一夜を共にするのですが、このように妻に捨てられた話をして同情させて…という同じ方法で、モニカの同僚の女性とも寝ていたことが後に判明します。

このエピソードの最後で、自分の部屋にポールの時計が落ちているのをモニカが発見する、というシーンがあります。
レイチェル: Hey Mon, look what I just found on the floor. (MON SMILES) What? (ねぇ、モニカ。見て、今、床でこれを見つけたの。[モニカは微笑む] 何?)
モニカ: That's Paul's watch. You just put it back where you found it. Oh boy. Alright. Goodnight, everybody. (STOMPS ON PAUL'S WATCH AND GOES TO HER ROOM) (それはポールの腕時計よ。見つけたところに戻しておいてくれたらいいわ。あぁ、それでいいわ。おやすみ、みんな。)
と言いながら、ポールの腕時計を思いっきり足で踏みつけてから自分の部屋に行く。

このラストで、ポールが話した、例の「時計を accidentally に壊す話」が生きてくるのですね。
妻が浮気をして出て行った辛さを乗り切るために「妻の腕時計を壊した」ポールでしたが、今度は、ポールに騙されて寝てしまったという悔しさをモニカは「ポールの腕時計を壊す」ことで晴らそうとしているのです。
その壊し方も、壁に投げつけて壊す、とかじゃなくて、元々落ちていた場所に戻しておいてから、通りすがりに踏む、のが accidentally なわけですね。
ポール、または別の誰かに事情を説明する時に、「わざと壊したんじゃなくて、落ちてたから間違って踏んづけちゃった」という「アクシデント」なんだ、と言い訳できるということです。
accidentally、つまり「わざとじゃない」ならば、責任は少し軽くなる…というのをわかっていて、二人ともそうやって憂さ晴らしをした、というお話なのでした。

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posted by Rach at 09:47| Comment(0) | フレンズ シーズン1 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月13日

きれいな歯 アリー3-17+フレンズ1-1その4

昨日の記事 フレンズ1-1その3 で、"how clean can teeth get?" というセリフを取り上げて、「クリーンな歯」について、私なりの解釈を書いたのですが、その記事でコメントをいただいて、昨日の私の解釈がどこかピント外れであることに気付きました。(ごめんなさい。)
今日は、accidentally について語る予定だったのですが、この clean teeth について、もう一度説明し直したいと思います。

昨日の記事では、clean とは「真っ白のきれいな歯」を指すのだ、のような話の展開になっています。
それで、その浮気相手の歯医者さんというのは、「(ホワイトニングや歯並びの矯正をしてくれるような)審美歯科の歯医者さんかな?」と思ったのです。
また、場合によっては「虫歯がない歯」を指すのかもしれない…とも書いていますが、それについては、やっぱり違う気がします。

では、clean teeth とは何かと言うと、「汚れていない清潔な歯」のことですね。
昨日は最初に clean の日本語訳として、「きれいな、汚れていない、清潔な、清浄な、病菌のない」と自分で書いておきながら、書いているうちに、「清潔」ではなくて「”見た目が”美しい」方向に話が行ってしまっていました。
食後に歯を磨いてきれいにした歯、そういうのが clean teeth だということですね。
まぁ、歯を磨くと「ツルツルでピカピカの歯」にはなりますから、全くの外れということでもない、と言うことは可能かもしれませんが…(笑)。

言い訳がましいですが、どうして「見た目が美しい白くてピカピカした歯」みたいなイメージを持ってしまったかというと、(ちょっとネタバレになって申し訳ないのですが)フレンズ6-8 で、ある人が歯を漂白する(whiten his/her teeth)というエピソードが出てきます。
その歯のイメージと、それから、アメリカから帰ってきた新庄選手が、すごく真っ白な歯をしていて、せっかくアメリカに行ったんだからと、歯をきれいにするのに思いっきりお金をかけた、みたいな話をしていたのを聞いて、アメリカでは歯の矯正も含めて、「歯の”見た目の”美しさ」に非常にこだわる国民性があるんだ、という先入観があったんですよ。

ですから、その浮気していた奥さんが、歯を美しく見せようとして歯医者さんに通いだした、ということだと思っていたのですが、クリーンな歯にする、まさに歯をクリーニング(cleaning)するわけで、歯をきれいに掃除して、歯垢(しこう)や歯石(しせき)を取り除いて清潔に保つ、ということなんですね。
コメント欄で「歯をクリーニング」という言葉を見て初めて、あぁそうか!とやっと気がついたのです。(←遅すぎ!)

そして「歯のクリーニング」という言葉を見て、思い出したことがありました。
アリー my Love で歯のクリーニングをしているシーンを見たことがあったのです。

アリー my Love(Ally McBeal)シーズン3第17話 「悲しみを乗り越えて」(原題:I Will Survive)。
これはアリーをご覧の方はご存知だと思うのですが、アリーの中でもっとも悲しくて衝撃的なエピソードの次の回に当たります。

アリーの事務所に新しい弁護士マーク・アルバートがやってくる。
ある理由から(←いちおう伏せておきます)アリーはマークのことが気に入らない。
アリーが彼の部屋を訪ねると、歯医者さんに置いてあるような椅子の上で、マークが歯科衛生士に歯をクリーニングしてもらっている。
驚くアリーに、
マーク: I get my teeth cleaned three times a week. Having the chair just saves time. I let the hygienist make house calls.
(僕は週に3回、歯をクリーニングしてもらってるんだ。その(歯医者にあるような)椅子を自分で持っていたら時間の節約になるんだよ。(歯科)衛生士に往診してもらってる。)
アリー: Three times a week? (1週間に3回も?)
マーク: It's the little things that win trials, Ally. Fresh breath, clean teeth. (小さなことが裁判の勝敗を分けるんだよ、アリー。さわやかな息、きれいな歯。)
アリー: What planet are you from? (あなたはどこの惑星の出身なの?)
マーク: Cute. Every lawyer has his way. This just works for me. (気の利いたことを言うねぇ。どの弁護士にもそれぞれのやり方ってもんがある。僕にはこれが効果があるんだ。)
アリー: Fresh breath and clean teeth, it's, it's how you... (さわやかな息ときれいな歯。それがあなたの…)
マーク: Are you gonna cut me any slack? (僕に理解を示すつもりなの?)
アリー: I came in to cut you slack... and I found you in a dentist chair. You're a nut. (理解を示そうとやって来たの。そしたら、あなたは歯医者さんの椅子に座ってた。あなたは変わり者だわ。)

週に3回も、なので、いちいち歯医者に通っていたら時間ばかりかかるから、自前で椅子を用意して、衛生士に事務所まで来てもらっている、ということですね。
マークのセリフに、まさに clean teeth という言葉が出てきます。
cut someone (any/some) slack という表現が出ていますが、フレンズ2-8その13 にも出てきました。
cut someone some slack は「人を勘弁してやる、人に理解を示す」という意味。
アリーのDVDでの日本語訳は「歩み寄る」になっていましたが、この場合は、その訳がぴったりですね。
アリーの方が一方的に嫌っていたのですが、少しは話をしてみよう、と思って自分からやってきたわけなので。

でも、自分の部屋に歯医者さんのような設備を揃えてクリーニングを受けている姿を見て、やっぱり相容れない人だと悟るわけですね。
マークが週に3回クリーニングしてると聞いて、アリーはかなり驚いていますが、ポールの奥さんは週に4、5回なわけですから、それがどれほど尋常ではない頻度であったか、というのがわかりますね。

nut は「変わり者」という意味です。
フレンズでは、形容詞 nuts の形で、フレンズ3-1その15 に出てきました。

その後のシーンで、マークはクイーンの We Will Rock You に合わせて鏡に向かって歯をキラッと見せているシーンもありました。
これが、彼の Pre-trial anthem 「裁判前の聖歌」であり、a theme song 「テーマソング」だと言っていましたね。

こんな風に、マークは「きれいな歯にこだわる人」というキャラ設定なわけですが、アリー my Love では他にも歯の衛生にこだわっている人がいました。
アリー my Loveシーズン1第2話「愛は妥協から」(原題:Compromising Positions)。

アリーを初めて見たボイル判事(かなりの高齢者)はビリーに尋ねます。
ボイル判事: Uh huh. Is she a good lawyer? (ほほう。その女性は良い弁護士かね?)
ビリー: Very. (非常に優秀です。)
ボイル判事: Let me see your teeth. (私に君の歯を見せなさい。)
アリー: I, I beg your pardon? (何とおっしゃいました?)
ボイル判事: Hygiene is important to this court. Show me your teeth. ((歯の)衛生はこの法廷では大切なことなんだ。君の歯を見せなさい。)
見せなきゃいけないの?という顔をするアリーに、ビリーはしょうがないんだよ見せないと…みたいな顔をする。
いやいや口を開けて歯を見せるアリー。

この愛嬌のあるおじいちゃんは、dental hygiene(歯科衛生)に大変こだわりのある人で、これ以降も度々歯の話を持ち出します。
ファンの間では有名なサブキャラクターですよね。

このボイル判事を演じるフィル・リーズ(Phil Leeds)はフレンズにゲスト出演したことがあります。
フレンズ2-11その8 で、ちょこっとそのことについて触れています。

上に挙げたアリーの二つのシーン、どちらも強烈でよ〜く覚えていたにも関わらず、どうして、昨日は clean teeth と聞いて、これを思い出さなかったのか、我ながら不思議です。
アリーではこんな風にやけに歯の衛生にこだわる人が出てくるのに、フレンズではあまりそんな人はいなかったような…。
バリーが歯医者さんの割には、それ以外でデンタルフロスを使っているところもあまり見ないような気がします。

…ということで、自分の昨日の説明が首尾一貫していなくて恥ずかしいので、言い訳がましく説明し直してみました。
説明がコロコロ変わってごめんなさい。

明日こそ、accidentally について説明します、hopefully.

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posted by Rach at 11:16| Comment(2) | フレンズ シーズン1 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月12日

歯医者にせっせと通う妻 フレンズ1-1その3

昨日の記事、フレンズ3-3その14 で、accidentally という単語が出てきました。
フレンズの記念すべき第一話 フレンズ1-1(パイロット版)でも、accidentally という言葉が効果的に使われているシーンがあったので、今日は、その部分をを解説してみたいと思います。(長くなったので、2日に分けます。肝心の accidentally が出てくるのは明日になります…笑)

(CUT TO MONICA AND PAUL EATING IN A RESTAURANT)
モニカはポールという男性とレストランで食事をしています。
ポールには離婚歴があり、その妻が浮気をしていた時のことを話しています。
モニカ: Oh my God! (まぁ、なんてこと!)
ポール: I know, I know, I'm such an idiot. I guess I should have caught on when she started going to the dentist four and five times a week. I mean, how clean can teeth get? (そうなんだよ。僕は何てバカなんだ。妻が1週間に4、5回も歯医者に通い始めた時に、気付くべきだったんだろうね。ほら、(そんなに通ったら)歯がきれいになりすぎちゃうだろ?)
モニカ: My brother's going through that right now, he's such a mess. How did you get through it? (私の兄も、今まさにそういうことを経験しているところなの。兄は本当にボロボロよ。あなたはどうやってそれを乗り切ったの?)

idiot は「ばか、まぬけ」。
自分自身に対して「僕は何てバカなんだ。」と嘆く時に、よくこの "I'm such an idiot." を使いますね。
catch on は「わかる、理解する、…の意味を悟る」。
2日前の記事、フレンズ3-3その13 にも出てきました。

I should have caught on は should+have+過去分詞形で、「…すべきだったのに(実際はしなかった)」ということ。
同じ フレンズ1-1 のロスのセリフに、
ロス: (CLUTCHING A BEER CAN AND SNIFFING) This was Carol's favorite beer. She always drank it out of the can, I should have known. ([ビールの缶を握って鼻をすすりながら] これはキャロルのお気に入りのビールなんだ。キャロルはいつもビールを(グラスに入れずに)缶から直接飲んでた。僕は気付くべきだったのに。)
というのがありました。
このロスのセリフの意味については、フレンズ1-1その1 のコメント欄 で解釈を書いてみたことがあるのですが、再度整理すると、
「キャロルは昔はコップに移して飲んでいたのに(?)、いつからか男っぽい飲みっぷりをするようになった。多分、レズの相手(男役)であるスーザンがそんな風に男っぽく飲んでいて、その真似をしている、誰かの影響を受けている、ことをロスは読み取るべきだった…」
ということなのかと思うのですが、どうでしょう?

後でモニカが言うように、ポールもロスも同じように奥さんに浮気されていたのですが、そういう予兆があったのにそれを見逃していたなんて…それに気付くべきだった…と二人とも同じようなことを言っているのが面白いと思います。

ポールの場合は、奥さんが、歯医者さんに毎日のように通っていたとのこと。
つまり浮気相手が歯医者さんなのですが、普通はただの治療でそんなに頻繁に通うはずないのに、ということですね。

clean は「きれいな、汚れていない、清潔な、清浄な、病菌のない」。
Merriam-Webster Online Dictionary には、
clean:
1 a : free from dirt or pollution
b : free from contamination or disease

a は「汚れや汚染がない」、b は「汚染や病気がない」ということです。
日本語で「クリーンな歯」というと、真っ白のきれいな歯、というイメージが浮かびますが、辞書の語義を見ると、Her teeth are clean. という場合、ただ単に歯の見た目がきれいなことを指すだけではなく、虫歯がない、ということも指すのかもしれません(←このへんは、よくわかりません)。

「きれい」だと解釈して、how clean can teeth get? を直訳すると、「歯がどれほどきれいになることができるか?」という感じで、反語的な表現です。
ちょっと下品な大阪弁で言うと、「そんなに毎日のように歯医者に通ってたら、どんだけ歯がきれいになるっちゅーねん! きれいになりすぎてピカピカ光ってもうて、口開いたらまぶしすぎるで!」みたいな感じでしょうか?
この場合は、相手が審美歯科・美容歯科のような歯医者さん、ということですね。
レイチェルの元婚約者バリーは、orthodontist (歯科[列]矯正医)なので、同じグループに入るのでしょうか?

「病原菌のない」→「虫歯のない」と解釈すると、美容系ではない、虫歯を治療するタイプの歯医者さんだとも考えられます。
それだと「歯がどんだけ無菌状態になるっちゅーねん?」みたいな感じですが、やっぱり「虫歯」の場合は clean という漠然とした単語ではなく、もっとはっきりと「虫歯」であることを示唆するようにも思えますね。
例えば、「そんなに治療に時間がかかるなんて、一体どれだけの虫歯があったんだよ?」という感じで、"How many cavities did she have?" とでもなったのかなぁ?(←このへんもよくわかりません)

モニカのセリフの go through と get through の違いについて。
1週間ほど前に、フレンズ3-3その9 のコメント欄 でご指摘いただいたばかりなのですが、この二つにはニュアンスの違いがありますね。

ロングマン現代英英辞典によると、
go through something: to experience a difficult or unpleasant situation, feeling etc
つまり、「困難な、または不愉快な状況、感情などを経験すること」

get through something: to come successfully to the end of an unpleasant experience or period of time
つまり、「不愉快な経験や時期の終わりに、うまく[首尾よく]到達すること」

go の場合はただ単に「経験している」だけですが、get を使うと、successfully に end に到達する、つまりその困難を「乗り切る、切り抜ける」というニュアンスになるわけですね。

明日、accidentally について解説します。

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posted by Rach at 09:29| Comment(8) | フレンズ シーズン1 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月17日

フレンズ1-6その6

一昨日の記事、チャンドラーの口癖の話 フレンズ3-2その29 で、フレンズ1-6 のセリフについて触れたので、この機会に、1-6 のその部分の追加解説をしたいと思います。
今日の記事では一つ、「気になる点」があります。
それ以外の部分はおまけなので、そこだけ読みたいという方は、「気になる点はこちら」までワープして下さい(笑)。

一昨日の記事では、"Could 名詞 be any 形容詞の比較級 ?" が「チャンドラーの口癖、彼らしい言い回し」だということについて説明しました。
今日、取り上げる 1-6 には、それとよく似たバージョンのセリフ、"could she be more out of my league?" が出てきます。
any more ではなく、「ただの more 」(笑)なのですが、物真似と同じように、be を強調気味に発音しています。
恐らく、このセリフが、後のエピソードで真似をされることになる言い回しの”原型”だと思うんですよ。

過去記事では、フレンズ1-6その1 に当たる部分で、その過去記事でもセリフを一部取り上げています。

ジョーイのお芝居を見に行って、ものすごい美女を見たチャンドラー。
チャンドラー: She's amazing! She makes the women that I dream about look like short, fat, bald men! (彼女は素晴らしいよ! 彼女と比べると、今まで夢見てきた女が、チビで太ってはげたおっさんに見えるよ。)
モニカ: Well, go over to her! She's not with anyone. (それなら、彼女にアプローチしてみたら。誰か(男性)と一緒にいるわけじゃないし。)
チャンドラー: Oh yeah, and what would my opening line be? "Excuse me. Blarrglarrghh." (あぁ、そうだね。最初にかける言葉は何? 「すみません。うわわわわ。」)
レイチェル: Oh, c'mon. She's a person, you can do it! (ねぇ、大丈夫よ。彼女だって人間よ。あなたならできるわよ。)
チャンドラー: Oh please, could she be more out of my league? Ross, back me up here. (あぁ、お願いだから(そんなこと言うの)やめてくれよ。彼女は、俺にとって史上最高の高嶺の花だよ。 ロス、何とか言ってくれよ。)
ロス: He could never get a woman like that in a million years. (チャンドラーには、あんな女は100万年たってもゲットできないね。)
チャンドラー: Thank you, buddy. (ありがとう、友よ。)
フィービー: Oh, oh, but y'know, you always see these really beautiful women with these really nothing guys, you could be one of those guys. (でも、ほら、こういうすっごくきれいな女性が、全くつまらない男といるところをよく見るわよ。あなたなら、その男になれるかも。)
そう言われて、「なるほど。そういうことなら俺にも可能性があるかも?」みたいな顔をするチャンドラー。
他のフレンズたちも「フィービーの意見は正しい」と頷きます。
モニカ: You could do that! (それならできるかも。)
チャンドラー: Y'think? (そう思う?)
みんな: Yeah! (うん、思う。)
チャンドラー: Oh God, I can't believe I'm even considering this... I'm very very aware of my tongue... (なんてこった、声を掛けようと思ってることさえ信じられないよ。舌を意識しすぎちゃうよ…)
ロス: C'mon! C'mon! (頑張れ、頑張れ!)
チャンドラー: Here goes. (よし、行くぞ!)

彼女のところへ言って声を掛けたら?と提案されるのですが、what would my opening line be? "Excuse me. Blarrglarrghh." と言っています。
line は「セリフ」。
フレンズではこの意味で何度も出てきます。
opening というのは、open a conversation 「会話・話を始める」という意味の open ですから、opening line は「話の口火を切るためのセリフ、導入のセリフ」という感じになります。
フレンズ1-22その6 に、opener という単語も出てきましたが、それも「最初の話を切り出すもの」という意味ですね。
Blarrglarrghh 「バラグラガ…」と何だかよくわからないセリフを言っていますが(笑)、緊張してうまく舌が回らなくて噛んじゃった、みたいな感じですね。
声がドナルドダックみたい(笑)。

She's a person. は「彼女は一人の人間よ。」
いくらきれいだって言ったって、女神様ってことはなくて同じ人間でしょ、そんなに緊張することないわよ、という意味で言っているのですね。
日本語でもそんな風に「彼女も人間だ。」などと言って、いくら完璧な人でも何かしらの欠点があることを示唆したりしますよね。

You can do it! は「あなたならできるわ。」
フレンズ2-17その18 でも書いていますが、発音に注意。
「できるわ。」と言う場合は、do にアクセントを置きます。
逆に You can't do it! 「あなたにはできないわよ!」という場合は、can't という否定語「できない」にアクセントを置きますね。

そんな風に励まされて、逆にチャンドラーは「何と言っても、無理なものは無理なんだよ。俺を説得しようとするのはやめてくれよ。」という意味で Oh please. と言っているようです。
そのような please のニュアンスは、フレンズ1-5その3 で説明しています。

今日のメインテーマ、「気になる点はこちら」
out of one'e league は、フレンズ1-8その5 にも出てきますが、「高嶺の花」という意味。
league はメジャーリーグという言葉からわかる通り、「同盟、連盟」という意味ですが、そこから、「(同質の)グループ、仲間、部類」という意味にもなります。
ですから、「同じ部類には属さない」ということで、「手の届かない人、住む世界の違う人」みたいな感じの「高嶺の花」という意味になるのですね。
ロングマン現代英英辞典では、
be out of your league: to not be skilled or experienced enough to do or deal with something
つまり、「何かをするのに、または扱うのに十分なほど熟練していない、または経験がないこと」。
また、それと同じような not be in the same league という表現もあります。
同じくロングマンでは、
not be in the same league (as somebody/something)
also be in a different league (from somebody/something)
: to be not nearly as good or important as someone or something else
例) They're not in the same league as the French at making wine.

訳すと、「誰かや何かとほとんど同じくらい上手または重要ではないこと」。
つまり「…ほどの腕前ではない」という意味です。
例文は、「彼らはワイン作りに関してはフランス人ほどの腕前ではない。」という意味になります。

could she be more out of my league? は She could be more out of my league. の疑問形ですから、直訳すると、「彼女は俺にとって、これ以上高嶺の花になることは可能だろうか?」という意味になります。
これは反語的表現で、「可能だろうか? いや、そんなことはあり得ない、不可能だ」と言いたい、つまり「彼女が俺にとっては、史上最高の高嶺の花だ。」と言っているわけですね。
もし more がなくて、Could she be out of my league? ならば、「彼女が俺にとって高嶺の花だという可能性があるか? 必ずしも高嶺の花だとは言えない。」という意味になると思うのですが、more が入ってるために「それ以上…である可能性があるか? (いや)もうそれ以上…である可能性はない、これが最高だ。」という意味になると思います。

なぜここをしつこく解説しているかと言うと、この部分はDVDの日本語では以下のように訳されていて、少しニュアンスが異なるんですよね。
日本語訳は、(DVD日本語字幕/DVD日本語吹替)の順に書いています。
レイチェル: Oh, c'mon. She's a person, you can do it! (ビビることないわ/ビビることないじゃん。行って来なさいよ。)
チャンドラー: Oh please, could she be more out of my league? Ross, back me up here. (落とせないとでも? ロス 言ってやれ/ビビるかよ。俺が落とせないとでも思うのか? ロス 言ってやってくれよ。)
ロス: He could never get a woman like that in a million years. (絶対に落とせないね/100万年たっても彼女は落とせないだろうね。)
チャンドラー: Thank you, buddy. (ありがと/ありがとね。)

この訳だと、「彼女は高嶺の花だって言うのか? そんなことはない。俺だって頑張れば落とせるよ。」と高嶺の花であることを否定しているニュアンスになりますよね。
つまり、私の上の解釈とは正反対のことを言っていることになります。

DVDの日本語訳がこうなっているのは、そのように訳したら、それはそれでまた「別のジョークとして成立する」し、その方が話の流れがシンプルでわかりやすいからなんだろうなぁ、と思います。
この日本語の場合だと、レイチェルが She's a person. とまで言っているのに対して、「そこまで言われなくてもそんなことくらいわかってる。俺だってやろうと思えば出来るさ。だからそんなことは言わないでくれよ。」と答えて、ロスに back up 「後援(支援・援護・バックアップ・助太刀・加勢)する」ことを求めたのに、ロスが「絶対に無理だ。」と言い切ったので、「それじゃ全然援護になってないじゃん」という意味で、「思いっきり俺を”擁護”してくれて感謝するよ。」と言った…というオチになるという感じでしょうか。

ただ、英語音声で一連のやり取りを見ていると、チャンドラーが声を掛ける気になったのは、フィービーの「美人がつまらない男と一緒にいる」発言がきっかけで、それまではずっと一貫して「あんなすごい美人に声を掛けることなんて出来ない」と感じているようなんですね。
ですから、レイチェルにいくら促されてもその心境は変わらず、「いくら説得しようとしてもダメだ。だからそんなことを言うのはやめてくれ。彼女は間違いなく高嶺の花だよ。ロスもそう思うだろ? ロスも何か言ってくれよ。」と言ったんだと思うんです。
back up と言うと、けちょんけちょんに言われている人間をフォローして、「彼はいいやつだよ、できる人間だよ。」とバックアップする、みたいなイメージがありますが、実際のところは、あくまで、チャンドラーの「意見」を back up するのであって、この場合は、「チャンドラーが自分のことをネガティブに捉えている」ことを、ロスが「それは正しい」とバックアップすることになると思うんですね。

back up してくれと言われたロスは、"I also think she is out of his league." 「うん、確かに高嶺の花だね。」くらいで止めておいてくれたらいいのに、not in a million years 「決して(ゲットでき)ない、100万年たっても(ゲットでき)ない」とまで「断言」しています。
チャンドラーは、「ありがとう。」と言いながらも、「そこまではっきり言わなくてもいいじゃん、そんなに強調しなくてもいいじゃん…」とがっかりしてるのがおかしい、というジョークなのかなぁ?と。
Thank you, buddy. は「そこまで言ってくれてありがとう。さすがは”友達”だね。」という感じですが、「いくら友達だからって、そこまで正直に言わなくてもいいんじゃないの?」というニュアンスが入っている気がするのですがどうでしょう?

ですから、私の英語の解釈が合っているとしたら、DVDの日本語訳は、ジョークをわかりやすくシンプルにするための「意訳」なんだろうと思いますね。
それはコメディを訳す時の宿命みたいなものでしょうか。

…ということで長くなりましたが、Could she be more out of my league? の解釈について、「私はこう思うけど…」などのご意見がありましたら、是非お寄せ下さい。

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posted by Rach at 11:33| Comment(6) | フレンズ シーズン1 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月16日

フレンズ1-22その7

昨日の記事、チャンドラーの口癖の話 フレンズ3-2その29 で、フレンズ1-22 のセリフについて触れたので、この機会に、1-22 のその部分の追加解説をしたいと思います。

昨日の記事では、"Could 名詞 be any 形容詞の比較級 ?" が「チャンドラーの口癖、彼らしい言い回し」だということについて説明しました。
今日、取り上げる 1-22 にも、チャンドラーの口癖を真似た「物真似」のセリフが2箇所出てきます。

まず一つ目。
フレンズ1-22その4 辺りのシーンです。

フィービーはチャンドラーの会社で秘書としてバイトしていて、いろんな情報を仕入れてきます。
昇進してからのチャンドラーは、会社のみんなに嫌われている、という衝撃の発言をするフィービー。
フィービー: Yeah, yeah. They even do you. (みんなは、あなたの物真似もしてるわよ。)
チャンドラー: They "do" me? (俺の物真似だって?)
フィービー: You know like... uh okay... uh... "Could that report be any later?" (そうねぇ、ほら…あ、そうそう…「あのレポート、遅すぎるぞ!」)
[Joey and Ross laughs]
ジョーイとロスは笑う。
チャンドラー: I don't sound like that. (俺はそんな言い方はしないよ。)
ロス: Oh, oh Chandler... (またまたぁ、チャンドラー…)
ジョーイ: Oh... Yeah, you do. (あぁ、確かにそう言うよな。)

過去記事でも触れていますが、do (a) someone は「…の物真似(ものまね)をする」という意味です。
"Could that report be any later?" を直訳すると、「あのレポートがそれ以上少しでも遅くなることが可能だろうか?」ですから、「これ以上遅くなることなんてあり得ないぞ! あまりにも遅い、遅すぎる!」ということですね。
"Could 名詞 be any 形容詞の比較級 ?" の形にぴったり当てはまっています。
フィービーはこのセリフを言う時に、be any later の be を強調して発音しています。
それが、チャンドラーの発音の特徴なんですね。
「そうそう、そんな感じ!」とジョーイとロスが手を叩き、指を指して大笑いしているのが面白いです。
本人はあまり自覚がないようですが、癖というのはそういうものですよね。

次に二つ目。
フレンズ1-22その6 で、モニカとイーサンが別れ話をした後のシーン。

[Scene: A hall on the floor where Chandler works. Chandler and Phoebe enters, and overhears some employees' conversation. One of
them is doing Chandler.]
チャンドラーが働いている階の廊下。チャンドラーとフィービーが登場する。社員の会話が聞こえてくる。その中の人がチャンドラーの物真似をしている。
ガーストン: Uh, like, "Could these margaritas be any stronger?" [They discover that Chandler is listening] Hey, Chandler. (例えば、「このマルガリータ(お酒)、最高にキツいよね!」 [社員たちはチャンドラーが聞いているのに気付く。] やぁ、チャンドラー。)
サントス: Hello, Mr. Bing. (こんにちは、ビングさん。)
ピートリー: Loved your "Stevie Wonder" last night. (昨夜の”スティービー・ワンダー”、あれは良かった。)
チャンドラー: Thanks. Listen, about the weekly numbers, I'm gonna need them on my desk by 9 o'clock. (ありがとう。週末の数字についてだけど、9時までに俺の机に提出してくれ。)
サントス: Sure. (わかりました。)
ガーストン: No problem. (問題ありません。)
[They go away, trying very hard not to laugh at Chandler]
チャンドラーを見て笑わないように苦労しながら[笑いをこらえながら]、彼らは去って行く。
チャンドラー: You have to give them something, you know. Okay, now that was Gerston, Santos, and who's the guy with the mustache? (あいつらに何か与えてやらないとな。よし、さっきのは、ガーストン、サントス、それからヒゲを生やしたやつは誰だっけ?)
フィービー: Petrie. (ピートリーよ。)
チャンドラー: Petrie, right, right. Okay, some people are gonna be working... this weekend. (ピートリーだ。わかった。よし、誰かさんたちは、仕事をすることになるな、この週末も。)

言うまでもなく、ガーストンの、"Could these margaritas be any stronger?" がチャンドラーの物真似です。
ここでも be に思いっきり力が入っています(笑)。
strong にはこのように「(酒が)強い、きつい」「(コーヒー・茶が)濃い」という意味がありますね。
お酒がキツいということを言うだけなのに、確かにちょっと回りくどい感じがします(笑)。

ピートリーのセリフから、チャンドラーが昨夜のパーティーで、スティービー・ワンダーの歌を歌った、または真似をした、ということがわかりますね。
そうやってチャンドラーを誉めながら、ピートリーは首を振ってスティービー・ワンダーの仕草をしてみせます。
このピートリーの顔がどことなくスティービー・ワンダーに似ていて、首を振るとそっくりな感じなので吹き出してしまいました。
これを見ていると、ピートリーの方が上手いんじゃないか、チャンドラーの物真似や歌は全然似てなくて空回りしていたのではないか?などと勘ぐりたくなりますが(笑)。

by 9 o'clock の by にアクセントを置くチャンドラー。
部下たちは笑いをこらえながら去っていきますが、「また、変なところにアクセントを置いてるよ!」とウケているんですね。

give them something は普通の場合は、「彼らに何かを与える」ですが、この場合は、彼らが陰口、またはコソコソ物真似をしていたことに腹を立てたチャンドラーが、「何かお仕置きしてやる、懲らしめてやる」か、そういうお仕置きのための「仕事」を与えてやる、かのどちらかでしょう。
どちらにしても、何か「悪いこと、大変なこと」を与えてやるぞ、と言う感じですね。
最後のセリフでは、this と weekend の最後の d に力を込めるチャンドラー。
「俺のアクセントを笑いたいなら笑え! それがどういう結果になるか見てろよ!」という感じで、わざとそのアクセントを強調しているわけですね。

(Rach からのちょっとした言い訳)
現在解説中のエピソード(フレンズ3-2)に関係する過去のセリフを説明するのに、わざわざ「フレンズ1-22その7」として記事を分ける理由、について。

これまでは、現在解説中のエピソードに盛り込む形で書いていましたが、例えばシーズン1のvol. 6 のDVDだけを持っている読者の方であれば、そこに入っている話の解説にしか目を通しませんよねぇ?
過去のシーズンのセリフについて、3-2 の解説記事で触れたところで、それを読むことがない、という可能性が大いにあります。
フレンズは10シーズンもあるので、その一部分だけを使って学習する人の方が圧倒的に多いわけですからね。

ですから、少しでも解説を有効に使っていただけるように、また、「私はこう思ったけど?」という意見を広く集められるように、それぞれのセリフは該当エピソードの解説内で収まるようにしたいのです。
そこで、今回のように記事タイトルを分けて、1-22 の追加解説とし、1-22 のオリジナルの記事の該当部分には追記としてリンクをはって、今日の記事にジャンプできるようにしてあります。

こんな風に脱線していると、本来の 3-2 の解説がちっとも進まないのですが(笑)、本来であれば初期のシーズンの解説ほど詳しく解説しておくべきだろうと思いますので、どうか、私の解説方針についてご理解いただきますよう、よろしくお願いいたします。

明日も「チャンドラーの口癖」に関連して、過去エピソード(フレンズ1-6)の追加解説をします。

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posted by Rach at 16:08| Comment(6) | フレンズ シーズン1 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月26日

フレンズ1-6その5

昨日の記事、フレンズ3-2その15 で、フレンズ1-6 のセリフについて触れたので、この機会に、1-6 のその部分の追加解説をしたいと思います。
過去記事、フレンズ1-6その4 では、
「フィービーはボケたことを言って、みんなを煙に巻くことが多いですが、今回は、傷ついたジョーイにとてもsweetな言葉をかけて、優しい一面を見せてくれました。」
と、
「みんなに几帳面すぎると言われるのがイヤなモニカ。わざと靴を片付けないで寝てしまいますが、ベッドの中で一人で悩んでいます。」
との間に当たる部分です。

みんなに几帳面すぎると言われて、何とか几帳面でないところを見せようと、靴を片付けないで寝ようとするモニカ。
レイチェル: Uh, Mon, you-you gonna leave your shoes out here? (ねぇ、モニカ、あなた、靴をここに出しっぱなしにしとくつもり?)
モニカ: (DETERMINED) Uh-huh! ([決然と]えぇ、そうよ!)
レイチェル: Really? Just casually strewn about in that reckless haphazard manner? (ほんとに? ただ何気なく、そんな全然気にかけない[意に介さない]でたらめなやり方で、ばらまいて[ごろごろ転がして]おくの?)
モニカ: Doesn't matter, I'll get 'em tomorrow. Or not. Whenever. (GOES TO HER ROOM) (気にしないわ。明日、それを片付けるわよ。もしくは片付けないか。いつでもいいわ。)
と言って、自分の部屋に行ってしまう。
ロス: She is a kook. (モニカは、変人だ。)

ト書きの DETERMINED は「決然とした、断固とした、断固とした意志を表わした、決意を秘めた、決意の固い」という意味。
英辞郎には
determined=むきになっている
という意味も書いてあります。
動詞 determine は「決心する、決意する、決定する」、名詞 determination は「決心、決意、決定」ですから、形容詞 determined はそんなふうにはっきりと意志を表明しているさまを表わしているのですね。

レイチェルのセリフを見ると、通常のモニカにとっては許せないような言葉が並んでいます。
casually は「何気なく、不用意に、ふと」、strew は「(砂・花などを)(…に)まき散らす、ばらまく」という意味で、strewn はその過去分詞なので「ばらまかれている、ごろごろしている」みたいな感じです。
strewn about の about は動詞と共に使うと「あちこちに、方々に」「そこいら中に、ぞんざいに」のような意味になります。
about をこのような意味で使うのは、イギリス英語の用法のようです。
アメリカ英語ではこの about を around と言うことが多いですね。
同じような「散乱する、点在する、散らばる」という意味の be scattered about という表現もイギリス的で、アメリカ英語なら、be scattered around と言う人が多いようです。
(何故上のセリフでは about を使っているのか?については、よくわかりません…笑)
ロングマン現代英英辞典には、
about: (British English) in many different directions within a place or in different parts of a place
(synonym) around
例) Cushions were scattered about on the chairs.

「(イギリス英語) ある一つの場所の中のいろんな方向に、または、ある一つの場所の違った場所に。同義語 around」
例) クッションは椅子の上に散らばっていた。
もう一方の around の語義は、
around: in or to many places or parts of an area
British Equivalent: about
例) He wandered around the streets, looking in shop windows.

「たくさんの場所で(へ)、ある場所の部分で(へ)」 イギリスの同義語 about
例) 彼は、店のウインドーを見ながら、通りをぶらぶら歩き回っていた。」

reckless は「向こう見ずな、無謀な、(危険などを)意に介さないで、気に掛けないで」。
haphazard は「でたらめの、偶然の」。
研究社 新英和中辞典の random の項目に、そういう「でたらめの」のような意味にあたる類義語の違いを説明してあります。
それによると、
random は、(はっきりした目的・計画のない)手当たり次第の、でたらめの、行き当たりばったりの
haphazard は、合理性・適切さや最終的な結果などを考慮せずになされる
casual は、熟慮・意図・目的などなしになされる

とのことです。

kook は「変人」。発音は「クーク」。
料理人、コックの cook の発音は「クック」で、kook の方が音が少し延びる感じがあります。
が、パッと聞くと、違いはよくわかりませんが(笑)。
この kook という単語は、このエピソードの中盤で出てきました。
「きっちりしすぎている」ことをみんなに指摘されたモニカが、
モニカ: Okay, so I'm responsible, I'm organised. But hey, I can be a kook. (そうね、私は責任感が強いし、几帳面[整理整頓好き]だわ。でも、ほら、「変人」にだってなれるのよ。)
と言ったのですね。
それでも、みんなはそんなの無理だよ、と思っていたのですが、こんな風に靴をほったらかして寝る決意をしたモニカを見て、「とうとう「変人」になれたんだね!、そのこだわりを捨てることができたんだね!」という意味で、"She is a kook." とロスは言っているのです。

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posted by Rach at 17:02| Comment(2) | フレンズ シーズン1 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年01月14日

フレンズ1-19その8 ご質問2

ここ数日、過去記事、M-1グランプリ2006(今さらですが) のコメント欄 でいただいたご質問から、記事を書いてきましたが、今日が最終日です。

今日は、フレンズ1-19 のエピソードから。

(質問)make your toes curl にはエッチな意味があるのか?
ロスとレイチェルは部屋に二人きり。
そこで、right guy 「理想の人」がいないと嘆くレイチェル。
レイチェル: I mean with Barry, it was, it was safe, and it was easy, but there was no heat. (ほら、バリーといると安心感があって気持ちが楽なんだけど、情熱[燃えるような熱さ]がなかったのよ。)
ロス: Mmm. (うん。)
レイチェル: You know with Paolo, that all there was, was heat. I, I mean, it was just this raw, animal, sexual... (パウロとは、燃えるような情熱だけ。ほら、みだらで、まるでケダモノみたいでエッチな…)
ロス: Right, right! I, I got it. I was there. (はいはい、わかった。僕はそこにいた[二人の関係を知っていた]からね。)
レイチェル: Ah. I mean, do you think you can ever have both? You know, someone who's, like, who's like your best friend, but then also can make your toes curl. (あぁ、その両方を手に入れることってできると思う? 親友みたいだけど、それと同時に、toes を curl させるような「誰か」、よ。)
ロス: Yes, yes, yes. Yes! Yes! I do! I really do! Er, in fact, it's funny. Very often, someone who you wouldn't think could, could, curl your toes, might just be the one who, er, who... (あぁ、そうだね。その両方を持った人を手に入れることはできると思うよ。実際、おかしな話なんだけど。よくある話なんだよね、(誰かの)toes を curl させることなんてできないと(人に)思われているような人が…)
と二人がいいムードになったところに、フレンズたちが帰ってきます。
モニカ: Hi! (はーい!)
ロス: ...gets interrupted! Hi! (邪魔が入っちゃったね。はーい!)

上の make your toes curl というフレーズは、調べてみるとどうやらエッチな意味があるようだけど、実際のところはどうなんだろう?…というようなご質問でした。

ちなみに、レイチェルは
"do you think you can ever have both? You know, someone who's, like, who's like your best friend, but then also can make your toes curl."
と主語に you を使っています。
do you think に関しては、ロスがどう思うかを尋ねているので、「 you =ロス」という解釈で良いのでしょうが、それ以降の you は「一般の人」というニュアンスです。
「”ロスに”、そういう両方の性質を持ち合わせた恋人ができる可能性があるかどうか」を尋ねているのではなくて、「そんな両方の性質を兼ね備えた恋人を持つことは、一般的に可能なのかしら? 人は、そんな恋人を手に入れることができるのかしら?」という感じですね。
さらに、このセリフの場合は、そうやって一般的な話として語っていながら、実はレイチェル自身のことを言っているわけでしょうね。
「私がそんな恋人をゲットできる可能性があると思う? 私の親友であり、私の toes を curl させてくれるような人が。」という感じなんだと思います。

こういう you の使い方に関しては、過去記事 フレンズ2-20その23 などで何度か簡単に説明したことがあるのですが、つい最近、そのことを簡潔にそしてわかりやすく説明してある文章に出会いました。

週刊ST 2007年1月12日号の、堀内克明さんとV.E.ジョンソンさんによるコラム「英語Q&A」で、「自分のことを指す you」という記事がありました。
「(インタビュー記事などで)、本人が自分のことを話しているのに、主語が "you" になっているのをよく見ます。I ではいけないのでしょうか?」
という読者の質問に先生方が回答しておられるのですが、その回答を以下に引用させていただきます。

こういう you は、generic you (総称的な you) または indefinite you (不特定の you)と呼ばれます。
つまり、この you は特定の「あなた」ではなく、「あなた(方)を含む人(たち)」です。これは「人」(one)に近く、結局「われわれ」(we)と同じ意味になります。この we には当然 I が含まれますので、回りまわって you = I に相当します。
要するに、最初から I と言うと自己主張のように聞こえて、客観性がありませんので、相手を含めて you と言うと、一般性のある意見を伝えることができるというわけなのです。


you の話が長くなりましたが、本題に入ります(笑)。
まず、make someone's toes curl を普通に調べると、英辞郎には、以下の意味が載っています。
make someone's toes curl
(人)を不愉快にさせる
例) It made her toes curl when you talked about her divorce in front of everyone. あなたが皆の前で彼女の離婚のことを話したとき、彼女は不愉快に思った。


これは多分、怒って(もしくは、「恥ずかしい」とか「気まずい」という気持ちで)、ぐぐーっと足の指に力が入っていることから来た意味なんでしょうね。

ですが、上のセリフでの意味は明らかにエッチな意味です。
DVDの日本語字幕では、「親友のような信頼感とエッチのときの情熱」
日本語吹替では、「まるで親友のように信頼できて、しかもエッチの時には超〜、感じさせてくれるような…」
となっていました。
また、make your toes curl とレイチェルが言った時の表情と、それに Yes と答えるロスの顔を見ても、それがエッチで情熱的な表現であることはわかりますよね。
まさに直訳通りの意味で、「(人の)つま先を曲げさせる」ということです。
このフレーズでロスの気持ちに火がついてしまったようで(笑)、ロスはとうとうレイチェルに告白しようとするけれど、みんなが帰って来てしまって残念でした…というシーンでした。
手持ちの辞書にはそういうエッチな意味は載っていないのですが、てっとり早くズバリその意味が書いてあるのを紹介します。

Urban Dictionary というオンラインスラング辞典に、Toes Curling として、以下の意味が載っていました。
Toes Curling: The way peoples toes curl during sex, especially during orgasm.
「エッチの最中、特に orgasm の際に、人がつま先[足の指]を曲げる様子」


実は、意外なことに(?)、このフレーズとよく似たものが、スタートレックで出てきたことがあります。
新スタートレック(TNG)のシーズン3第8話「非情なる駆け引き」(原題:The Price)。
ドクターのビバリー・クラッシャーと、カウンセラーのディアナ・トロイが、レオタードを着て(笑)、柔軟体操をしながら、恋愛話をしているシーン。
ディアナは今日会ったばかりのデビノニ・ラルという男性に夢中なのです。
ビバリー: You're unusually limber this morning. (今朝はいつになく軽快な感じね。)
ディアナ: I'll say. Devinoni Ral. It's ridiculous and wonderful. I feel completely out of control. Happy, terrified, but there's nothing rational about this. (そうね。デビノニ・ラルよ。ばかみたいなんだけど素敵な気分なの。全く気持ちが抑えきれない[制御・コントロールできない]って感じ。幸せなのに、怖いの。合理的な部分がどこにもないわ。)
ビバリー: Who needs rational when your toes curl up? (つま先が curl up している時に、誰が合理的なものを求めるって言うの?)
ディアナ: I'm afraid I'm going to lose myself. I can't get enough of him. Is it possible to fall in love in one day? (自分を見失いそうなの。彼に飽きてしまうってことがないのね。1日で恋に落ちるなんてあり得ることかしら?)
ビバリー: I did. (私にもそんな経験があるわよ。)

make your toes curl ではなくて、your toes curl up 「あなたのつま先が丸まる[曲がる]」ですが、ニュアンスは同じことですよね。
上のやり取りでわかるように、ディアナは「自分を見失いそうなほど」ラルという男性に夢中だということがわかりますね。
DVDの日本語訳では、「合理的なことがない、理性がなくなっている」というディアナに対し、「恋とはそういうものよ。恋をしてる時なんて、そんなものだわ。」とビバリーが返事をしていました。
つまり、「恋にすっかり夢中になっている時には、理性をなくすものだわ。」みたいな意味で言っているわけですが、つまり、頭では冷静であろうとしていても、「体が反応してしまう、体は正直」みたいな、ちょっとカゲキなニュアンスも感じますね。
ビバリーの when your toes curl up というセリフはさらりと言われていて、それに対してディアナが過剰に反応していることもありませんでした。
スタートレックの世界(23世紀)では、恋愛に関してはかなりオープンですし、この二人は、恋愛経験の豊富な大人の女性なので、そんなことくらいではドギマギしないようです(笑)。
(2007.2.24 追記)
上に「スタートレックの世界(23世紀)」と書きましたが、上でセリフを引用した新スタートレックの舞台は「24世紀」でした。
トレッキーの私としてはささいな間違いでも気になるので、訂正させて下さい(笑)。
(追記はここまで)

この会話の前に、ディアナとデビノニ・ラルのベッドシーンがあって(それほど激しいものではないですが)、当然そういう関係になっていることを見越してのセリフなわけですね。
(ちなみに、このデビノニ・ラルの日本語吹替をしているのは牛山茂さんで、ロスの吹替と同じ声優さんです。全くどうでもいいトリビアですが…笑)

私は最初にフレンズ1-19 でこのフレーズを知って、DVDの日本語訳からも想像される通りの文字通りの意味で、「つま先が曲がるほど…」ということなんだろうなぁ、と思っていたのですが、特に辞書には載っていなかったので、一般的な表現なのか、それともレイチェル独特の表現なのかがその当時はわからなかったのです。
その後、スタートレックで同じようなフレーズを発見して、ある程度、一般的な表現なのだとわかって、何だか嬉しかった記憶があります。

さらに、このフレーズに出会ってからかなり経った後、今から数ヶ月前の話なんですが、make your toes curl を思い出させる文章に出会いました。
日経新聞朝刊の明治大学教授 張 競 さんによるコラム「男を惑わす美女十選」で、有名な美女たちがその絵と共に取り上げられていました。
ジャン・クーザンの描いた「エヴァ・プリマ・パンドラ」の絵について、こんな説明が書いてありました。
「足の親指がわずかに立っているのも、性的な身体反応を連想させよう。」
それを読んで、フレンズやスタートレックに出てきた上のフレーズを思い出した私は、「やっぱり足の指とそういう感覚とを結びつけるという考え方はあるんだわ!」とわかって、さらに納得できたんですね。

一般的に日本語で「つま先が曲がる」と聞いて、そっち系(笑)を連想する人が何人くらいいるのかよくわからないのですが、日本の官能小説とかで出てきたりするのでしょうかねぇ?(私は官能小説には詳しくないので知らない…笑)
でも上の2つの例からわかるように、英語ではほぼ間違いなく、そういうエッチ系の想像が働くということみたいですね。
まぁ、女性としては、そういう状況で toes が curl するというのはわかりますので(もしかして爆弾発言? まぁ、さらりと流して下さい…笑)、私はそのフレーズを初めて見た時にすぐにピンと来たんですが…。
私が今回の記事の前半で、「you =ロス、ではない」ことをくどくどと説明していたのは、男性の側がそういう身体反応をすることはないように思ったからなんですが、その辺はどうなんでしょう?(ちょっと思っただけで、「僕の場合は…」などと誰かに答えて欲しいわけではないので、お気になさらず…笑)

とにかく、ここでのレイチェルは、「私のつま先を曲げさせるほど気持ち良くしてくれる男性」という意味で言っているのは間違いないと思いますね。
で、そんなフレーズを出されてドギマギしているロスの気持ちがよくわかるし、なかなか過激な表現だと思ったので、今回しつこく解説してみました。
この時のレイチェルは、ロスが自分に惚れているというのを知らないで言っているわけですが、もし自分に気があるとわかっていながら、そういうフレーズを使ったりすると、それはちょっと罪作りなのではないかな?と思うのですが…。
そんなこと好きな女性に言われたら、夜眠れなくなりません?(笑)。

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posted by Rach at 08:11| Comment(10) | フレンズ シーズン1 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年01月13日

フレンズ1-24その8 ご質問2

引き続き、M-1グランプリ2006(今さらですが) のコメント欄 でいただいたご質問から、記事を書いてみました。

今日は、フレンズ1-24 のエピソードから。

(質問)hand over fist はダブルミーニング?
バイトでお金が入るというジョーイに、どんなバイトなのかを知りたがるフレンズたち。
ジョーイ: It's a fertility study. (受精率の研究だよ。)
モニカ: Oh, Joey, please tell me you're only donating your time. (ジョーイ、お願いだから、時間をささげてる[提供してる]だけだ、って言ってよね。)→これは暗に、「時間以外の”何か”を提供してる、ってことはないわよね?」と言っている。
ジョーイ: Alright, come on you guys. It's not that big a deal. Really... I mean, I just go down there every other day and... make my contribution to the project. Hey, hey, but at the end of two weeks, I get $700! (いいかみんな。そんなに大したことじゃないよ。ただ、一日おきにそこへ行って、プロジェクトに対して貢献するだけだよ。2週間後には、700ドル手に入るんだぞ!)
ロス: Hey. (へぇ。)
フィービー: Wow, ooh, you're gonna be making money hand over fist. (わぁ。hand over fist でお金が儲かるのね。)
観客は大爆笑。

ご質問は、この hand over fist というフレーズを調べてみると、(質問者の方の)辞書には、二つの意味が載っていて、そのダブルミーニングのために観客が大受けしているのか?というものでした。
確かに、お察しの通り、ここでの hand over fist は、「どんどん」という意味と、「(ロープを登る時の)たぐるような手の動き」のダブルミーニングですね。
私が過去記事で説明を飛ばしているのは、確かに「露骨だから」…でしょう(笑)。(昔はそうやって恥ずかしいのを飛ばしていることが多々あります。)
こういう内容は、コメント欄で誰かに対する「返事」として書く方が抵抗ありますので、開き直って記事にしました。
不思議なことに、記事として解説を書く方が、私としては恥ずかしくないんですよ。
読んでいる方はびっくりかもしれませんけどねぇ…(笑)。

1-24 を解説していた頃は、多分、そういう意味だろうなぁ、と思いながらあえて解説は避けたのですが、今回詳しく調べて、いろんなことがわかりました。

まず、私の手持ちの辞書やオンライン辞書では、hand over fist にそういう「手の動き」の意味が書いてありません。
英和(研究社 新英和中辞典や英辞郎)では、
hand over fist =どしどし、どんどん
という意味で、
make money hand over fist =どんどん金をもうける
というイディオムが例文に上がっています。

Merriam-Webster Online Dictionary では、
hand over fist: quickly and in large amounts
例) making money hand over fist

「すばやく、そして大量に」、例文は、「すばやく大量に金をもうける」。
ロングマン現代英英辞典では、
hand over fist: (informal) if you gain or lose something hand over fist, you gain or lose it very quickly
例) Five years ago, the company was losing money hand over fist.

「もし何かを hand over fist で得る、または失う、という場合は、それをとても早く得る、または失うこと、を意味する。」
例文は、「5年前、その会社は瞬時に金を失っていた。」

上に挙げた例文たちを見ていると、このイディオムは make money hand over fist (またはその逆の lose money hand over fist )として使われることがほとんどなのかもしれませんね。
make money hand over fist としてまとめて覚えておくと良いのでしょう。
フィービーのセリフも、そのイディオムを使っているので、普通の状況なら、ごくありきたりの表現なわけですが、ここでは別の意味も暗示している、ということで観客が笑っているわけですね。

英和辞典では、hand over fist の下に、それとよく似た、hand over hand というイディオムが載っていました。

研究社 新英和中辞典では、
hand over hand =(登る時に)たぐって
climb a rope hand over hand たぐりながらロープを登る


英辞郎では、
hand over hand =(ロープなどを)両手でたぐって

また、同じく英辞郎の hand over fist の項目をここで改めて見直してみますと、
hand over fist =大量に、どんどん (同)hand over hand
例) The man boasted that they were making money hand over fist on the stock market. その男は、株式市場でお金をどんどん儲けていると自慢した。

とあり、hand over fist = hand over hand だと書いてあるので、この二つのイディオムは同じように使われる、ということですね。
実際、fist は「握りこぶし、げんこつ」ですから、「手」という意味にもなりますよね。
登る時にロープをたぐる仕草というのは、握った手の上にまた手を乗せる、ということですから、hand over fist でも hand over hand でも、そういう仕草を意味するはずです。
そのようにロープを掴んで行う手の動きが、ジョーイが精子を提供する際の方法を彷彿とさせるので(きゃ〜!)、みんなは大爆笑している、ってことですね。

私は何を長々と語っているのか?と思いつつ…とにかく、これで make money hand over fist という表現は絶対に忘れないでしょう(笑)。

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posted by Rach at 15:00| Comment(2) | フレンズ シーズン1 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年01月12日

フレンズ1-19その7 ご質問1

昨日に引き続き、M-1グランプリ2006(今さらですが) のコメント欄 でいただいたご質問から、記事を書いてみました。

今日は、フレンズ1-19 のエピソードから。

(質問)何故、Unclench. が「怒るなよ。」になるのか?
ロスはおサルのマルセルくんを肩に乗せています。
ロスは明日、用事があって出掛けるので、あらかじめ、マルセルの世話をレイチェルに頼んでいたようです。
レイチェル: And I will see you tomorrow. ([マルセルに]明日、会いましょうね。)
ロス: That's right. You're gonna spend tomorrow at Aunt Rachel's. aren't you? Huh? (そうだよ。マルセルは明日、レイチェルおばさんのところで過ごすんだよねー?)
モニカ: Huh, hang on, hang on. Does Aunt Monica get a say in this? (ちょっと待ってよ。モニカおばさんは、この件に関して発言権はないのかしら?)
ロス: Please, Aunt Monica, Please? Oh, unclench. You are not even gonna be here. (お願い、モニカおばさん、お願い! [と甘えた口調でお願いしてみるが効果がないので] あぁ、怒るなよ。モニカは(明日)ここにはいないだろ。)

at Aunt Rachel's 「レイチェルおばさんのところ(=at Aunt Rachel's place)」で過ごす、と言っていますが、それはこの部屋のことで、今はルームシェアしているとは言え、元々はモニカの部屋なわけです。
モニカはきれい好きだから動物は苦手なんですよね。
モニカは、私もこの部屋の住人なのに、その私に断りもなくそんなこと勝手に決めちゃって…とロスたちを非難しているわけです。

unclench が、DVDの日本語では「怒るなよ。」と訳されていたのですが、それは何故?というご質問でした。

研究社 新英和中辞典では、
unclench=(こぶし・くいしばった歯などを)解く、ゆるめる
とあります。
また、その反対語の clench は、
clench=(歯を)くいしばる、(口を)固く結ぶ、(こぶしを)固める
ですので、どの意味を見ても、非常に力が入っているさまが伺えますよね。
緩んでくつろいでいるのとは反対の状態なわけです。
上の辞書の語義には「怒り」という表現は書いてありませんが、「ぐっと力が入っている」ことから、「何かに対して怒っている」ことが連想されますよね。

英辞郎には、
I clenched my teeth in anger. 私は怒りで歯を食いしばった。
clench one's fist in anger 怒ってこぶしを固める(両方のこぶしの場合は fists)

という表現も載っていますので、そういう怒っている時に使われる動詞なんですね。
ですから、unclench は、そういう動詞 clench に 接頭語 un- がついてその「逆」の動作を表わすわけですから、訳してみると、「そんな風に怒ってこぶしを握り締めるのはやめなよ、歯をくいしばるのをやめなよ、そんなにギリギリと歯ぎしりして怒るなよ。」みたいな感じになるんでしょうかね?

ロングマン現代英英辞典には、
clench の項目に、次のように書いてあります。
clench your fists/teeth/jaw etc: to hold your hands, teeth etc together tightly, usually because you feel angry or determined
つまり、「拳・歯・顎(あご)を clench する=手や歯などを固くつなぎ合わせること、たいていは怒りを感じている、または決意を固めている、という理由で」
ここにははっきりと angry という単語が出ていますね。

…と、ここまではただ辞書の語義を引用しているだけなので、これだけなら、わざわざ記事にはしなかったのですが…。
フレンズの過去のエピソードで、clench がそういう「怒る」というニュアンスで使われていたことがあったので、それを今回、合わせて紹介したいと思います。(過去記事の解説では、何故か飛ばしていたので…)

フレンズ1-6 のシーン。
ジョーイが、アル・パチーノのお尻の代役で、シャワーを浴びているところです。
ネットスクリプトのト書きも日本語訳しておきます。

(JOEY STARTS TO SHOWER WITH A GRIM, DETERMINED LOOK ON HIS FACE)
ジョーイはいかめしい断固とした表情で、シャワーを浴び始める。
監督: And cut. Hey, Butt Guy, what the hell are you doing? (カット。おい、尻役、何をやってるんだ?)
ジョーイ: Well, I'm- I'm showering. (えーっと、僕はシャワーを浴びています。)
監督: No, that was clenching. (違う、その尻が clench してるんだよ。)
ジョーイ: Oh. Well, the way I see it, the guy's upset here, y'know? I mean, his wife's dead, his brother's missing... I think his butt would be angry here. (あぁ、僕が思うに、その男はここでは憤慨しているわけですよね? つまり、妻が死んで、兄が行方不明で…。僕は、ここ[このシーン]で、彼の尻は怒ってるだろうと思うんです。)
監督: I think his butt would like to get this shot before lunch. (私が思うに、彼の尻は、昼前にこのショットを撮影してしまいたいと思ってるよ。)

このシーンでは、尻の代役なわけですから、お尻しかカメラに映ってないわけですよね。
ですから、「お前は何をやってるんだ?」と監督が言っているのは、ジョーイという人物の行動がどうこうではなくて、その映っているお尻の様子(?)に問題がある、ということです。
ですから、That was clenching. の that は your butt (または the guy's butt)であって、それが「固くしまっている」ことを指摘しているのですが、それは「緊張している」とか「力が入っている」ということでしょうね。
それに対してのジョーイの弁解が「彼の尻は怒っている」(笑)。
やはり尻が clench していると言われると、「あぁ、それは怒っているんですよ。」という連想が瞬時に働くわけですね。
clench という単語はそんな風に「怒り」と強く結びついた動詞だ、ということでしょう。

今回はたった一つの動詞を説明しただけでしたが、フレンズなどのドラマで英語を学んでいると、このように同じ動詞が何度も出てくることがありますよね。
前にどっかで出てきたよなぁ…と思い出して、その過去のセリフを再度見直してみることで、その単語に対する理解がより深まる、ということもよくあります。
私が、「過去記事でも(そういうフレーズが)出てきました」といつもしつこく書いているのは、単語というものは、できるだけたくさんの例文(セリフ)と共にそのニュアンスを覚えることが大切だ、と思っているから、なんですよ。

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posted by Rach at 09:27| Comment(10) | フレンズ シーズン1 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年01月11日

フレンズ1-24その7 ご質問1

昨年末最後の記事、M-1グランプリ2006(今さらですが) のコメント欄 で、フレンズ1-19 とフレンズ1-24 に関するご質問をいただいておりました。
息子(小1)も今日から給食が始まって(笑)、生活リズムもいつものペースに戻ったところで、改めて、その質問に関する記事を書いてみたいと思います。
質問に対する私なりの回答は、エピソードの時系列に沿っておらず順不同となっていますが、何卒、ご了承下さいませ。

まずは、1-24 のエピソードから。
(質問) no get invited back とはどういう意味?
チャンドラーとジョーイが、炭(すみ)を持ってモニカの部屋にやってきます。
レイチェルの誕生日パーティーのために、バーベキューをするのです。
チャンドラー: Men are here! (男たちが来たぞ!)
ジョーイ: We make fire. Cook meat. (火を起こす。肉を焼く。)
チャンドラー: Then put out fire by peeing, no get invited back! (それから、おしっこで火を消す!…以下省略)

上で色をピンクにした部分の no get invited back の解釈はどうなるのか?というご質問でした。
ちなみに、DVDの日本語では「そのあと火は小便で消すから心配いらない。」となっていました。

私は、過去記事、フレンズ1-24その1 で、そのセリフを取り上げていますが、その時は、「それから、火事にならないように、おしっこで火を消す!」と訳してあります。

その時にどうしてそう訳したのか、という説明が足りなかったのでそれを今回補足したかったのと、今改めて見直してみると、もっと別の解釈もあり得るかも…と思ったので、今回、記事にしてみたわけです。
正直、私もよくわかりませんので、はっきりしない記事になっていますが、お許し下さい。

まず、get+過去分詞の形は、「…の状態になる、…される」ということですね。
研究社 新英和中辞典の get の項目に、
get+過去分詞=(…)される
I got caught in the rain. 雨に降られた。
He got scolded for being late. 彼は遅れてしかられた。

さらに、この get の用法の説明として、
この構文は動作を主とした結果に重点を置く受動態として 「be+過去分詞」に代わって用いられる。従って get は助動詞的である。
と書いてあります。
ですから、get invited back は be invited back とほぼ同じ意味ということですね。

invite は「招待する、招く」「求める、請う」という意味ですが、研究社 新英和中辞典によると、
「(非難・危険などを)もたらす、招く」
また、英辞郎によると、
「事態を引き起こす、〜の誘因になる」
invite criticism 批判を招く
His rudeness invited an angry retort. 彼の無礼が腹立ち紛れの口答えを招いた。

という意味もあります。
"invite fire" でぐぐると、何となく「火事を誘発する」みたいな意味で使われているような文もありますので、no get invited back は fire won't get invited back というような意味で(←こういう英文が存在するのかどうかもわからないけど)、「火がまた誘発されることはない」という感じかなぁ?と思ったので、過去記事では、「火事にならないように」と自分では訳したみたいです(当時の考えが、今となってはよくわからないけど…笑)。
DVDの日本語の「心配いらない」という意味が頭にあって、それに近い解釈を探したのかもしれません。
ですから、そういうニュアンスで再度、日本語に訳してみると、「それから、おしっこで火を消す! (だから)火事にならない!」みたいな感じかなぁ、と。


でも、「火事にならないように」とか「これで火事になることはない」みたいな意味なら、もっと他の表現を使う気もします。
さらには、Then put out fire by peeing, no get invited back! という文章では、put out の主語は省略されていますが、we (will) put out fire ということでしょうから、その後に続く文章の主語も we だと考える方が普通なのかもしれません。

このセリフの意味がわかりにくいのは、no get invited back というのが、文法的にちょっと変な感じの文章だからですね。
このチャンドラーとジョーイの話し方を聞いていると、原始人の真似っぽい感じがするので、そういう昔のまだ言葉が洗練されていない頃のカタコトっぽい話し方なんだと思うんですよ。

もし、no get invited back が we のことを言っているとした場合はどうなるでしょう?
意味としては、We don't [won't] have to get invited back. 「我々は invite back される必要がない。」、または、We won't get invited back. 「我々は invite back されることはないだろう。」のような意味でしょうか?

invite back を普通に調べると、次のような意味が見つかります。
英辞郎に、
invite someone back
(人)を再び[日を改めて]招待する

ロングマン現代英英辞典では、
invite somebody back (phrasal verb)
1 to ask someone to come to your home, hotel etc after you have been out somewhere together
(invite somebody back for の例)
Richard often used to invite me back for coffee after the show.
2 to ask someone to come to your home, your office etc again
例) If you keep arguing with Gerry, they won't invite us back.

1 は「どこかへ一緒に出掛けた後で、自分の家やホテルなどに来るようにと誰かを招く[呼ぶ、誘う]こと」
(ask は「頼む」ですが、ask someone to come の場合は「来てくれるように頼みこむ、依頼する」という感じではなくて、「招待する、招く、誘う」という意味になります。英和辞典にも載っています。)
例は、「リチャードはショーの後、しばしば、コーヒーを飲もうと私を家に誘ったものだった。」
2 は「誰かを自分の家や会社に再び来るようにと招くこと」
例は、「もし君がゲリーと論争を続けるのなら、彼らは私たちを再び家へ招くことはないだろう。」

で、上の一般的な invite back の意味だと考えて、改めてこのフレーズの解釈をしてみましょう。
2つの案を考えてみました。
1つ目は、「おしっこで火を消す!」の後のフレーズですから、火は消えてもう安全だから、再び僕らに助けを求める必要もないので、僕らが再度ここに呼ばれることはないだろう、という意味。
2つ目は、バーベキューの火をおしっこで消したら汚いですよね(笑)。
だから、そんなことをしたら、もうこの部屋には出入り禁止になってしまうだろうな、という意味。

ということで、no get invited back とは、fire のことを言っているのか、we のことを言っているのか、さて、どちらでしょう?
ネイティブはこのセリフを聞いて、頭に何を思い浮かべたんでしょうねぇ?
(消化不良になりそうな記事でごめんなさい…笑)

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posted by Rach at 12:08| Comment(7) | フレンズ シーズン1 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする