2011年04月10日

人間の身体にあるソケット フレンズ3-3その34

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フレンズ3-3その3 の記事で、以下のセリフがあり、私は下に書いたような日本語訳をつけました。

チャンドラー: Well, I'm sorry Joe. I didn't think the doctor was gonna buy that it just "fell out of the socket." (あぁ、ごめんよ、ジョーイ。そのケガはただ、「肩が(肩の穴から)ポロッと抜け落ちた」だけだ、という理由をお医者さんが信じるとは、俺には思えなかったんでね。)

そして、この場合の socket は、日本語にもなっている「(電球受け口の)ソケット」ではなく、「肩の骨がはまっている穴」を指すと思われる、という話も書きました。

最近、その記事のコメント欄で、「医療関係のサイトで、dislocate it out of its socket という表現を見つけました」という情報をいただきました。
dislocate は「脱臼させる」という意味なので、肩の脱臼の話で、dislocate it out of its socket であれば、まさに「脱臼で骨がはまっていた関節から外れる」という意味になります。
やはり、socket には、「肩の骨がはまっている関節(の穴)」という意味があると考えて間違いないようですね。

そのコメントをいただいた時に思い出したのですが、その socket の記事を書いた後に他の作品を見ている中で、同様の意味の socket が使われているセリフに二度ほど出会ったことがありました。
そこで、今回、フレンズ3-3 の追加記事として、socket が使われていた他作品のセリフを取り上げたいと思います。
外来語として「ソケット」というカタカナ語が存在するだけに、socket を見ると反射的に「ソケット」と訳したくなってしまいますが、電化製品関係の「ソケット」以外の意味もあることをここで再確認してみたいと思ったわけです。

まず1つ目は、映画「トイ・ストーリー」(3作あるうちのパート1)。
3-3 でいただいたコメントで、「(医療関係のサイトで)eye ball が飛び出すという使用例もありました」という情報をいただいたのですが、まさにそれと同じようなニュアンスのセリフです。

ウッディが、バズをドンと突いた時、バズのヘルメットの透明部分が外れます。
本当はおもちゃなのに、自分を本物の宇宙飛行士だと思っているバズは「息が苦しい…」というように、バタバタした後、呼吸可能な空気があるとわかって、以下のセリフを言っていました。

バズ: The air isn't toxic.How dare you open a spaceman's helmet on an uncharted planet! My eyeballs could've been sucked from their sockets. (この空気は有毒じゃない。[と気づいてホッとするも、自分を突き飛ばしたウッディに怒りをぶつけて] 未知の惑星で宇宙飛行士のヘルメットを開けるなんてこと、よくもできたものだな! 私の眼球が眼窩(がんか)から吸い出されたかもしれないんだぞ。)

この部分、日本語音声では「気圧の変化で目玉が飛び出したらどうする?」となっていましたが、まさにそのセリフで言いたいのはそういうことですよね。
もし外が真空だったりすると、気圧の変化で目玉が飛び出してしまった可能性だってあったんだぞ!と、不用意にヘルメットが外れるようなことをしてしまったウッディを責めているのです。

「(驚いた場合などに)目玉が飛び出る」という表現としては、Someone's eyes pop out of one's head. のような表現もありますが、「”はまっていた場所から外れて”目が飛び出してしまう」というニュアンスを出したい場合は、from their sockets のように、「どこから外れたか」を示す、ということなのでしょうね。
日本語では、肩の脱臼でも、目玉が飛び出る場合でも、「どこから」外れたか、とれたか、というようなことをわざわざ言いませんので、今回のように socket という単語が使われると、ピンと来ないのかな、と思います。
ちなみに、眼球の場合は穴が2つあるので、sockets と複数になっているのもなるほどな、という感じです。

そして2つ目は、「スター・ウォーズ」(Star Wars IV A NEW HOPE)。これは、最初に公開された3部作の1作目。
その中で、腕がはまっている穴・関節のニュアンスで socket が使われています。

ミレニアム・ファルコン号の中で、ウーキー族のチューバッカと、R2-D2 がチェスをしていて、チューバッカが劣勢になり、だんだん機嫌が悪くなってきます。
それを見たソロは、

ソロ: Let him have it. It's not wise to upset a Wookiee. (チューバッカに勝たせてやれ。ウーキー族を怒らせるのは利口じゃないぞ。)
C-3PO: But, sir, nobody worries about upsetting a droid. (ですが、ドロイドを怒らせることを心配する者はいません。)
ソロ: 'Cause a droid don't pull people's arms out of their sockets when they lose. Wookiees are known to do that. (それは、ドロイドは、負ける時に人間の腕を関節から引き抜いたりしないからだ。ウーキー族はそういうことをするので知られてるんだぜ。)
C-3PO: I see your point, sir. I suggest a new strategy, R2. Let the Wookiee win. (おっしゃりたいことがわかりました。新しい作戦を提案するよ、R2。そのウーキー族を勝たせてやれ。)

ソロは今にも怒り出しそうなチューバッカ(チューイ)を見て、「勝たせてやれよ、怒り出したら大変だぞ」みたいなことを言っています。
それに対して、アンドロイドのC-3PO は、「負けて怒るのはドロイドも同じ、負けたら私たちも怒り出しますよ」みたいな返事をしています。
そこでソロは、ドロイドを怒らせるのと、ウーキー族を怒らせるのはわけが違う、というように、ウーキーを怒らせたらどうなるかを説明しています。
「ドロイドは、負けても人の腕を引っこ抜いたりしないが、ウーキーは負けたらそんなことをするって有名なんだぜ」みたいなことですね。
つまり、チューイを怒らせると、お前たちの腕を引っこ抜くかもしれないぞ、と脅しているわけです。
それを聞いて、即座に作戦を変更する 3PO がかわいいですが、ここのセリフでは、pull people's arms out of their sockets という形で使われていて、それはまさに「人の腕をそのソケットから引き抜く」ということですから、やはり、socket は「腕(肩)がはまっている関節(の穴)」を指すと考えて良さそうですよね。
つまり、フレンズ3-3その3 のセリフの socket と同じ場所を指すようです。

今、改めて、英英辞典で調べてみると、
LAAD では、
socket : a hollow part of something that another part fits into
例) eye sockets

つまり、「別の部分がそこに収まる、あるものの空洞の・くぼんだ部分」。例は、eye sockets 「眼窩(がんか)、眼球孔」。

Macmillan Dictionary では、
socket : a curved space in the human body where a moving part, for example an eye or an arm, fits
つまり、「人体の湾曲した空間、そこでは可動部分、例えば目や腕など、がはまる・フィットする」。

特にマクミランの方は、「腕などの動く部分がはまる場所」とありますので、やはり、脱臼した部分が元々はまっていた場所として、socket が使われている、ということになると思います。

ということで、「目、腕がはまっている穴」の意味の socket が使われているセリフを2例ご紹介しました。

この2つのセリフで、socket が使われていることに目が留まったのは、その前に、ブログの記事で、socket の意味について悩んだ経験があったからです。
socket って、いわゆる「電球のソケット」以外にも、人体の部分を指したりもするんだぁ、という記憶が頭のどこかにあったために、次に socket という言葉に出会った時に、「あの時のニュアンスは、これと同じか!」ということに気付けるわけですね。
過去にそこで引っかかった経験がなければ、次に会った時にも気付かずスルーしていたかもしれません。
そして今回のように、フレンズも含めて3つのセリフでこのような使われ方をしていたのを見れば、おのずとその socket の指すものがわかってくる気がします。

結局、電球でも、肩の骨でも、何かをカポッとはめ込む部分の穴を socket と表現している、というだけのこと…と言ってしまえばそれまでですが、ソケットという言葉から電化製品しか連想できないと、訳を間違えてしまう恐れもあります。
socket なんて、別に重要単語でもありませんが、「できるだけ多くの英語に触れて、英語のニュアンスを掴んでいく」というのは、こういうことなんだろうなと思っています。
1回だけではまだどうもしっくりこない部分があるけれど、2回、3回と同じ単語に出会うことで、そのニュアンスやイメージが自分の中にできてくる、という感じですね。
そういう「実感」「確信」をたくさん持てるようになることが、英語を学ぶ上での自信になってくるのだろうと私自身は思っています。


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posted by Rach at 08:59| Comment(3) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月12日

つらいことを忘れて前に進む フレンズ3-25その7

ロスは、ジョーイとチャンドラーに、レイチェルとボニーのどちらを選んだらいいかについて相談しています。
ロスに挨拶をして、ボニーが去っていた後、
チャンドラー: There is not one hair on that head. (あの頭には髪の毛が一本もないな。)
ロス: Hey, it'll grow back, right? And she-she's really fun, and she's cool, and-and I'm finally moving on. Y'know? I mean, getting over Rachel was so-- (makes an incoherent nasal sound), y'know? Y'know, and I'm finally feeling sane again. And now if I go up there and-and I kiss her, and, God, I wanna kiss her! And-and-and it doesn't work out, right? Do I really wanna put myself through that again? (おい、髪の毛はまた生えてくるよ、そうだろ? それにボニーはとても楽しいし、彼女はクールだし、それにそれに、僕はついに前に進み始めているんだ、そうだろ? だって、レイチェルを忘れることはとても… [支離滅裂な鼻声を出す] …だろ? 僕はやっと正気に戻れたんだ。そして今、もし(レイチェルのいる)2階の部屋に上がって彼女にキスをしたら、あぁ、レイチェルにキスしたいよ! そんなことをしてもいい結果にはならないよ。僕はほんとに、もう一度あんな(つらい)状況に自分自身を置きたいのか?)
ジョーイ: So let me get this straight. If you go with Bonnie tonight, you're doing the smart, healthy thing and moving on. (じゃあ、このことを整理させてくれ。今夜、もしお前がボニーを選んだら、お前は賢明で健康的なことをすることになり、前に進める。)
ロス: Yeah. (そうだ。)
ジョーイ: Right? And if you go with Rachel, Bonnie's free tonight? (だろ? そして、もしレイチェルを選んだら、ボニーは今夜フリーってこと?)

ボニーの頭を見て、見事にツルツルだな、と感心しているチャンドラーですが、髪の毛はまた伸びてくるから、それは問題じゃない、とロスは言っています。
ボニーという女性は楽しいし、クールだし、と言った後、僕はレイチェルとのつらい別れから立ち直って、今やっと前に進もうとしているところなんだよ、と言っていますね。

move on は「前に・先に進む」。
フレンズ3-10その33 では、
レイチェル: Ah, this is my last night working here, and I ah, just wanted say that I made some really good friends here, and ah, it's just time to move on. (あ、これが私がここで働く最後の夜です。ちょっと言いたいことがあります。ここで本当に素敵な友達が出来ました。そして、今まさに前に進むべき時なんです。)
というセリフがありました。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
move on [phrasal verb]: to forget the unpleasant events of the past and start to consider or plan the future
例) The breakup was two years ago - it's time to move on.

つまり、「過去の不愉快な出来事を忘れて、未来を考え始めること、または未来を計画し始めること」。
例文は、「別れたのは2年前だった。そろそろ(つらいことは忘れて)前に進むべき時だ。」

get over は「…を忘れる、あきらめる」。
フレンズ2-7その6 では、
レイチェル: I just want to get over him. Why can't I do that? (私はただ、ロスのことを忘れたいだけなのよ。どうしてそれが出来ないの?)
というセリフもありました。

LAAD では、get の項目と、over の項目に、それぞれ少し違った言葉で、get over の語義が説明されています。

get の項目では、
get over somebody: to stop feeling upset about a romantic relationship with someone that has just ended.
つまり、「たった今終わってしまった誰かとの恋愛関係について、動揺を感じるのをやめること」。

over の項目では、
be/get over somebody: to no longer love someone after a period of being upset about the end of your relationship with them
つまり、「ある人との関係が終わってしまったことで動揺する期間の後に、その人をもはや愛さなくなること」。

つまり、別れた人との関係をいつまでも引きずらないで、相手のことを忘れてしまう、という感じですね。
このように、get over して move on するというのは、恋愛関係の別れの後によく登場する言葉です。

レイチェルとのことを忘れるのがどんなに大変だったか、と、ロスは「うああああ」と声にならないようなうめき声を上げています。
何らかの形容詞では形容できないほどのつらさだった、ということですね。
sane は「正気の、気の確かな」で、反対語は insane です。
常識では考えられないようなことを形容するのに、insane という言葉はよく使われます。
フレンズでも何度も出てきました。
最近では、UFC への参戦をやめない恋人ピートに向かって、
モニカ: You are insane! (あなたは正気じゃないわ!)
と言うセリフがありましたね。

レイチェルと別れた後、僕はパニックで、insane な状態だった。それがやっと、sane な状態になってきているんだよ、ということです。
せっかく、彼女のことを忘れて、まともな僕に戻れたのに、またレイチェルとキスしたりしたら…と言いながら、あぁ、でもキスしたいよぉ〜!と言っています。
自分が言った kiss という言葉で、さっきのレイチェルとのキスを思い出してしまったのですね。

レイチェルにキスしても、またきっとうまくいかない、自分をまたそんな状況に追い込みたいのか僕は?と自分に対して疑問をぶつけています。

混乱するロスに対して、ちょっと整理させてくれ、というジョーイ。
ロスの言うように、ボニーを選んだ方が、賢明で健康的で、move on することにもなる、と言います。
そして、レイチェルを選んだ場合は…と、何かロスへのアドバイスになるようなことを言うのかと思いきや、ボニーは今夜、一人になる、お前がいなくなって彼女はフリーになるってことだよね?と尋ねています。

ボニーは性的に積極的な人なので、あわよくばボニーと…とよからぬことを考えているようですね。
ロスは、こんなやつに相談した僕がバカだったよ、と思っていることでしょう。

この後、ロスは2階に行き、二つある部屋の一つに入っていきます。
ロスが中にいる相手に向かって、Hi. と挨拶するところで、Closing Credits になります。
ロスは一体、どちらの部屋に入ったのか?を謎のままにして、シーズン4につなげるというクリフハンガーです。

クリフハンガーについては、これまでに何度か説明しましたが、今回は、英英辞典の語義を紹介させていただきます。
LAAD では、
cliffhanger [noun, countable] (informal)
: a situation in a story of film that is very exciting because you do not know what will happen in the next part, and you will have to wait to find out
例) the episode's cliffhanger ending

つまり、「話や映画の非常にエキサイティングな状況。なぜエキサイティングかと言うと、次のパートで何が起こるかわからない、または、それを知るのに待たなければならないから。」
例文は、「そのエピソードのクリフハンガーのエンディング」。
まさに今回のフレンズのエンディングがそれです。


(Rach からのお詫びとお礼)
今日で、シーズン3が終了しました。
シーズン3がこんなに長くなってしまって、本当に申し訳ありませんでした。
忍耐強く読んで下さった方々には、心よりお礼申し上げます。ありがとうございました!
サイドバーのカテゴリー別アーカイブでは、シーズン1が146件、シーズン2が419件、そしてこのシーズン3が581件となっています。
まさに、"Are you insane?" と自問したくなるような記事の多さですね(笑)。

自分の中でいろいろと試行錯誤した結果、今は、「2週間で1エピソード」のこのペースに落ち着きました。
賛否両論いろいろあると思いますが、シーズン4以降も、今のペースで続けていくつもりです。
日曜日には、フレンズ4-1 を始めます。
シーズン4に突入できるのも、読んで下さり、応援して下さる読者の皆様のお陰です。
いつもありがとうございます。
いつまで続けられるかわかりませんが、どうか、シーズン4以降も、よろしくお願いいたします。


(Rach からのお願い)
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posted by Rach at 13:33| Comment(6) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月10日

自分がどこから来たのかを知る権利 フレンズ3-25その6

ママの昔の友人の年長フィービーが、パパの居場所を知っているとにらんだフィービーは、彼女の家に忍び込み、パパに関する情報を見つけようとします。
ところが彼女の手帳を読んでいる時、寝室から出てきた年長フィービーに見つかってしまいます。
フィービー: No! Oh, it's me! It's me! I-I didn't wanna make any noise! (違うのよ! あぁ、私よ! 私よ! 私は音を立てたくなかった(のに音を立ててしまった)のよ。)
年長フィービー: Then don't break in! (それなら、(不法)侵入しないで!)
フィービー: I'm sorry! (ごめんなさい!)
年長フィービー: What are you doing here? (ここで何をしているの?)
フィービー: I-I, came to fill your ice cube tray. (私は製氷皿の水を入れに来たのよ。)
年長フィービー: What? (何ですって?)
フィービー: Umm, okay, okay, look. I took this picture from your fridge. Okay, because I know that this is my father. Yeah, this is Frank Buffay, and you were standing right there next to him! Now, look, I deserve to know where I came from. All right? So if you can help me find my father, then you should. Otherwise, you're just mean. (pause) So just tell me the truth! (あぁ、わかった、わかったわ。ねぇ、私はこの写真をあなたの冷蔵庫(の扉)から取ったの。だって、これは私のお父さんだってわかってるもの。そうよ、これはフランク・ブッフェよ。そしてあなたは写真の中で彼の隣に立ってるわ! ねぇ、私は私がどこから来たのかを知る権利があるの。そうでしょ? だから、私がお父さんを探すのをあなたが助けることができるなら、それならあなたは助けるべきだわ。さもないと、あなたはただの意地悪よ。[沈黙] だから、私に真実を話して!)
年長フィービー: All right. The man in that picture is Chuck Mangione. (わかったわ。その写真の男性は、チャック・マンジョーネよ。)
フィービー: My father is Chuck Mangione? (私のお父さんはチャック・マンジョーネなの?)
年長フィービー: No, no, that's just Chuck Mangione. I-I sold him a house last year. And I'm very sorry, but I really don't know where your father is. And that's the truth. (違う違う。それはただのチャック・マンジョーネよ。去年、私は彼に家を売ったの。とても申し訳ないけれど、私は本当にあなたのお父さんがどこにいるのか知らないわ。それが真実よ。)
フィービー: Oh. (あぁ。)
年長フィービー: But umm, you're right. I think that a person should know where they come from. Wh-which is why I ah, (pause) ahh, (pause) okay. I'm your mother. (でも、そうね、あなたは正しいわ。人は自分がどこから来たのかを知るべきだと思う。だから私は… [沈黙] よし[と意を決して] 私があなたの母親よ。)
フィービー: Heh? (えっ?)

年長フィービーの家にこっそり忍び込んでいるのを本人に見つかり、慌てて弁解するフィービー。
I didn't wanna make any noise. 「私は少しの音も立てたくなかったのに。」と言っています。
音を立てるつもりはなかったのに、立ててしまったのよ、というニュアンスですね。
それに対して、「音を立てるつもりがないのなら、そもそも、他人の家に不法侵入しないでよ。」と年長フィービーは言っています。
音で彼女を起こしてしまって悪い、みたいなフィービーの発言に、そんなことよりも、人の家に押し入ったことの方が問題でしょ、ということです。

ここで何をしていたかと聞かれて、冷蔵庫の製氷皿に水を入れに来たの、とフィービーは答えています。
これは、少し前のシーンでフレンズたちに説明していた言い訳と同じです。

その時のセリフは以下のようになっていました。
年長フィービーの家に行ってパパの手がかりを捜すと言うフィービー。
それは不法侵入じゃないの?と言うロスに対して、
フィービー: Okay, look, I-I-I'll do something nice, okay? I'll-I'll fill her ice trays. Good? (いいわ。ねぇ、私は良いことをするのよ、いい? 私は、私は彼女の製氷皿に水を入れるつもりなの。それでいいでしょ?)

その同じ理由をここで年長フィービーにも言っているのが、フィービーらしいですね。
年長フィービーはもちろん何のことかわからず、ちんぷんかんぷんなのですが。

その後、フィービーは自分が何故こんなことをしたのかを、彼女に正直に話します。
I deserve to know where I came from. という言葉が重いですね。
deserve は「…の[…する]価値がある、…を受けるに値する」。
このセリフでは、「私は私がどこから来たかを知るに値する人間だ。」みたいな感覚です。
私も一人の人間として生きているんだから、自分がどこから来たのかを知る権利がある、それを知ってもいいじゃない、それを知りたいと思うのは当然よね、というニュアンスでしょう。
「どこから来たのかを知る」は「自分を生んでくれた両親がどんな人かを知る」という意味ですね。

「だからパパの居場所を知っているのなら教えて、さもないとあなたは」と言った後、mean という言葉を使っています。
mean は「意地悪な」。
知ってるはずなのにしらばっくれているのなら、それはひどすぎるわ、という感じですが、相手は年長でもあるし、この人が最後の頼みの綱でもあるので、あまりひどい言葉も使えなかったのでしょうね。
ここでフィービーが言えた精一杯の悪口が mean だった、という感じで、ここでちょっとそれまでの勢いがすぼんでしまっています。

そこまで言われたので、年長フィービーは写真について語ります。
その写真の人は、チャック・マンジョーネだと。
それを聞いてフィービーは、「パパ=チャック・マンジョーネ」なの?と聞き返しますが、年長フィービーは、それはあなたのパパじゃなくて、ただのチャック・マンジョーネよ、と説明していますね。
あなたがパパと思っていた人は、パパとは全く関係のない別人なの、ということです。

チャック・マンジョーネというのはこの人(↓)。
Wikipedia 日本語版: チャック・マンジョーネ
flugelhorn (フリューゲル・ホーン[ホルン])という楽器を演奏する、ジャズ・プレイヤーのようです。

特に、Feel So Good という曲が有名みたいですね。
Amazon の画像のジャケット写真では、顔がはっきり写っているので、今回は画像も表示しておきます。
フィール・ソー・グッド
フィール・ソー・グッド

フィービーは、この人の顔を見てパパだと思った、ということです。

写真の男性はパパではない、という残念な話を告げた後、年長フィービーは衝撃的な発言をしています。
I'm your mother. というセリフも、これまた重いですね。
スター・ウォーズのダース・ベイダーがルークに言ったセリフ、"I am your father." 並みの衝撃度です。
フィービーのママはフィービーが小さい頃に自殺したはず…一体どういうこと??となった状態で、この件は、シーズン4に引き継がれます。
これが、フレンズ1-24その6 でも説明した、クリフハンガーという手法ですね。


(Rach からのお詫び)
いただいたコメントへのお返事は、もうしばらくお待ち下さいませ。


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posted by Rach at 13:08| Comment(0) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月08日

愛するのをやめたわけじゃない フレンズ3-25その5

ロスの今の彼女ボニーに、頭を剃ることを勧めたレイチェル。
頭がつるつる(bald)になったボニーを見て、ロスはレイチェルを責めるのですが…。
レイチェル: Come on, see? She doesn't look that bad. (ねぇ、見てよ。ボニーはそれほど[あなたが言うほど]ひどくないわよ。)
ロス: You can see the moonlight bouncing off her head! What the hell were you thinking? (月光が彼女の頭で反射してるのが見えるぞ。一体、君は何を考えていたんだよ?)
レイチェル: I don't know. (わからないわ。)
ロス: You don't know? Rach, you balded my girlfriend! (わからないだって? レイチェル、君は僕の恋人をハゲにしたんだぞ。)
レイチェル: All right. Ross, do you think it's easy for me to see you with somebody else? (いいわ、ロス。あなたが他の誰かと付き合うのを見ることが私にとって簡単なことだと思う?)
ロス: Y'know, hey! You're the one who ended it, remember? (おい! 僕らの関係を終わらせたのは君だよ、覚えてる?)
レイチェル: Yeah, because I was mad at you! Not because I stopped loving you! (えぇ。でもそれは私があなたに対して怒っていたからよ! あなたを愛するのをやめたからじゃないわ!)
ロス: You still love me? (君はまだ僕を愛してるの?)
レイチェル: Noo. ([ためらいがちに] い、いいえ。)
ロス: You still love me. (君はまだ僕を愛してるんだね。)
レイチェル: Oh, y-yeah, so? You-you love me! (えぇ、そうよ。そしたら? あなたも私を愛してるくせに!)
ロス: Noo, nnnnn. What does this mean? What do you, I mean, do you wanna, get back together? (いや。いや…。これはどういう意味なの? 君は、その、君はよりを戻したいの?)
レイチェル: Noo! Maybe! I, I don't know. Ross, I still can't forgive you for what you did. I can't, I just, but sometimes when I'm with you, I just, I feel so.... (いいえ! 多分! わからないわ、ロス。私はまだ、あなたがしたことであなたを許すことはできない。許すことはできないのよ。ただ私は、時々、あなたと一緒にいると、ただ、とても…)
ロス: What? (何?)
レイチェル: I just, I feel, I-I just-- (私はただ…)
ロス: What? (何?)
レイチェル: I feel-- (私の気持ちは…)
(Ross leans in and kisses her. They both look at each other for a moment, and then embrace in a more passionate kiss, only to be
interrupted by Joey and Chandler coming outside.)
ロスはレイチェルの方にかがんでキスをする。二人はお互いしばらく見つめ合い、それからもっと情熱的なキスをして抱き合う。ところが、ジョーイとチャンドラーが外に出てきて、それは中断されてしまう。
チャンドラー: (to Joey) Noo!! I don't care! I'm not, I'm not playing one-on-one strip poker with you for practice! ([ジョーイに] いやだよ! 俺にはどうでもいいよ! 俺は、お前の練習のために、お前と一緒に1対1のストリップポーカーをするつもりはないよ!)
(Rachel and Ross both stop kissing, and quickly step back from each other.)
レイチェルとロスは二人ともキスをやめて、素早くお互いから離れる。
ジョーイ: But I made cards! (でも、カード[トランプ]を作ったんだぞ!)

頭がつるつるになったボニーを見て、ロスは狼狽していますが、それを勧めたレイチェルは、She doesn't look that bad. と言っています。
not that bad という風に that が入っていることで、「それほど悪くない」、つまり、「ロスが気にするほど、ロスがそんな風にいやがるほど」悪くないじゃないの、というニュアンスになります。

bounce off は「…に当たって跳ね返る、…で反射する」。
off は「…から離れて」という意味があるので、彼女の頭にいったん当たって、そこから離れて跳ね返る、というニュアンスが出るように思います。
あまりにきれいに剃ってあるので、月光が頭に反射して、光が跳ね返っているじゃないか、月光で頭がピカピカ輝いているじゃないか、ということです。

ロスがそのことを責めるので、レイチェルはついに本音を口にしてしまいます。
Do you think it's easy for me to see... は、あなたがボニーと仲良くしているのを見て、私が平気でいられると思ってるの?という意味ですね。
それを聞いたロスは、二人の関係を終わらせたのは、別れようと言ったのは君なのに、それを忘れたのか?と言っています。
You ended it. ではなく、You're the one who ended it. という文の方が、「関係を終わらせたのは、他の誰でもない君なんだぞ。君が別れを告げた張本人じゃないか。」という感じが強調されますね。
別れようと言った君が、僕が他の女性と付き合うのを見るのは辛い、って言うなんて、勝手すぎるじゃないか、ということです。

そんな風に言われて、レイチェルはさらに爆弾発言をしてしまいます。
Yeah, because I was mad at you! Not because I stopped loving you! は、Not because... but because〜 の変形ですね。
Not because A but because B の形だと、「Aという理由ではなく、Bという理由で」という意味になります。
今回のレイチェルのセリフは、「…という理由ではない」という方がポイントになるので、そちらが後回しになっているのですね。
あなたのしたこと(浮気)に怒って別れただけで、嫌いになったから別れたわけじゃない、ということです。

売り言葉に買い言葉、みたいな流れで、そういう本音が出てしまったレイチェルに、ロスは驚き、それはつまり、まだ僕を愛してるってことなの?と聞き返しています。
その後も、レイチェルは自分の複雑な心境を少しずつ語ります。
あなたのしたことはまだ許せないけど、あなたといると、何か強い気持ちを感じる、と言いながら、その気持ちがどんなものであるかはなかなか言うことができません。

混乱しているレイチェルを見て、この後、ロスの方からレイチェルにキスをします。
それが情熱的なキスになり、盛り上がりかけたところで、チャンドラーとジョーイが出てきてしまい、キスは中断されてしまいます。
チャンドラーとジョーイの話がまた何ともくだらない話で(笑)、そんなことで、ロスとレイチェルはこれからどうなるの?という運命のキスが中断されてしまうところが、いかにもフレンズらしい展開ですね。

Strip Happy Days Game で負けてしまったジョーイは、雪辱戦をするつもりのようです。
元々、トランプが見つからなかったので、ハッピー・デイズのすごろくを使うことになったわけですが、このゲームでは勝てないと思ったジョーイは、トランプを手作り(!)したようです。
手作りのトランプでのポーカーにもかなり無理がありますが、それよりも、ポーカーの練習をするのに、チャンドラーと1対1で、”ストリップ”ポーカーをする必要はないですよね。
ジョーイにしてみれば、練習に臨場感を出すために、実際のルールと同じ形式でやらないと意味がないと思っているのかもしれませんが、チャンドラーは、お前と二人で脱ぎ合いっこするポーカーなんてごめんだよ、と怒っています。


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posted by Rach at 10:01| Comment(4) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月06日

みんなでよってたかって フレンズ3-25その4

ビーチハウスで退屈しているフレンズたち。ジョーイが strip poker(ストリップ・ポーカー)をしたいと言い出し、チャンドラーもそれに賛成します。
ところが、トランプのカードが見つかりません。代わりに見つけた、人気ドラマ Happy Days のすごろく(みたいなもの?)を使って、Strip Happy Days Game をすることになります。
ロス: Okay, (reading the card) "Fonzie gives you two thumbs up. Collect two cool points." Yeah. (よし。[カードを読む] ”フォンジーは君に2回サムアップをする[親指を立てる]。クールポイント2点を獲得。” やった。)
フィービー: Monica, if you get five cool points, you get to make someone take off one item of clothing. It hasn't happened yet, but we're all very excited. (モニカ、もしあなたがクールポイントを5点ゲットすれば、誰かの服を1点脱がせることができることになるわ。まだ起こっていないけど[まだ誰も服を脱いでいないけど]、でも私たちはみんな、ほんとにワクワクしちゃうわね。)

Happy Days というのは、アメリカの有名シットコムです。
Wikipedia 英語版: Happy Days
過去記事、ハッピー・デイズ フレンズ3-7その2 でそのシットコムについて詳しく説明しています。
フレンズでは、ハッピー・デイズにまつわる話がよく登場するんですよね。

ロスのセリフにある Fonzie (フォンジー)は、ハッピー・デイズの登場人物。
Wikipedia 英語版: Fonzie
フォンジーについては、フレンズ3-6その26 で解説しました。
上でリンクしたウィキペディアにも、親指を立てた(サムアップした)写真が載っていますし、ウィキペディアの説明文にも、thumbs up という単語が何度も登場していますので、彼の特徴的な仕草だということです。
ウィキペディアの References in popular culture の Statue の説明によると、ミルウォーキーにある彼の銅像も、ジャケットを着てサムアップしているそうです(笑)。

すごろくのポイントを、cool points と言っていますが、ポイントに cool という言葉がついているのも、フォンジーのイメージみたいですね。
ウィキペディアの References in popular culture の Television の項目に、
Originally, Fonzie wasn't supposed to be the "cool character" which he became.
「フォンジーは元々クールなキャラクターではなかったが、次第にそういうキャラクターになった。」という説明もあります。

フィービーのセリフで、Strip Happy Days Game のルールが説明されています。
最初は、strip poker の予定で、ポーカーで負けた人が服を1枚ずつ脱いでいくというものだったのですが、それがすごろくに変わって、5点集めた人は、誰かの服を1枚脱がせることができる、というルールだそうです。
参考までに、この後、ロスがサイコロを振ってカードを読む時に、Pinky Tuscadero という名前が出てきますが、この人は、フォンジーの元恋人(Former girlfriend of Fonzie)です。


[cut to later in the game]
ゲームのしばらく後の画面にカット。
レイチェル: (reading a card) Okay. "Your band is playing at Arnold's. Collect three cool points." Which means I have five and that means I get Joey's boxers. ([カードを読む] よし。”君のバンドはアーノルズ[アーノルドの店]で演奏する。クールポイント3点獲得。” それで私は5点になるから、私はジョーイのボクサーパンツ[ボクサーショーツ]をもらうわ。)
ジョーイ: Fine. Gang up on me. I got you all, right where I want you. (いいさ。(そうやって)よってたかって俺を攻撃しなよ。俺もみんなをやっつけてやるさ、俺が望むところでね。)
フィービー: Come on! Take 'em off! (さあさあ! パンツを脱いでよ!)
ジョーイ: Actually, y'know, it's kinda cold. So how about I keep my boxers on and give you all a peek at the good stuff? (実際のところ、ほら、ちょっと寒いんだよ。それで、俺がパンツをはいたままで、君ら全員に、いいものをチラッと覗かせてあげるってのはどう?)

ゲームは進行します。
レイチェルが5点を獲得し、ジョーイのボクサーパンツを脱がせるわ、と言った時にカメラがジョーイを映し出しますね。
上半身裸で、もうパンツ一丁の状態なのに笑えます。
Arnold's というのは、「アーノルドの店」という意味で、ウィキペディアによると、アーノルドはドラマの中で、ドライブインやレストランを経営していたようです。
そのアーノルドを演じているのは、パット・モリタ。
映画「ベスト・キッド」(原題:The Karate Kid)シリーズで、ミヤギを演じていた俳優さんですね。

ストリップ・ポーカーの言い出しっぺだから、ということで、ジョーイがみんなのターゲットになってしまっています。
gang up on は「…を集団で襲う、よってたかって…を攻撃する」。
gang は日本語の「ギャング」からわかるように、名詞では「一団、一群、一味」、動詞では「一団となる、団結する」という意味になります。
gang up 「一団を結成して」 on 「…に対して圧力をかける、…の上にのしかかる」ニュアンスが出ていると思います。
まさに日本語の「みんなでよってたかって攻撃する」という感覚ですね。

2つ前の記事、フレンズ3-25その2 では、
フィービー: And this time, they've ganged up to form one giant, super-hat. (そして、今回は、帽子が団結して、一つの巨大なスーパーハットを形作ったのね。)
というセリフもありました。
そこでも、gang up 「団結する」という言葉が使われていますね。

ジョーイのセリフ、Gang up on me. は命令形になっていて、「みんなで俺一人をターゲットにして、そうやって俺一人をいじめてればいいさ。」という感覚でしょう。
脱げ脱げと言われたジョーイの、返しのセリフが面白いです。
真っ裸になってしまうと寒いから、パンツをつけたままで、the good stuff を peek させてあげるよ、と言っています。
みんなは俺の服を脱がせて裸を見たいんだろうから、別にこれを脱がなくても、中身を見たらそれで納得するだろ?みたいなことですね。
自分のモノを、the good stuff と言っているのにも笑えます。
プレイボーイのジョーイらしいですね。
チャンドラーなら自虐的に the poor stuff などと言うかもしれません。


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2009年06月04日

巨大な猫のトイレ フレンズ3-25その3

[Scene: At the Beach, it's raining cats and dogs as the gang arrives. Chandler and Monica are taking shelter under Rachel's hat.]
ビーチで。フレンズたちが到着した時、土砂降りの雨が降っている。チャンドラーとモニカはレイチェルの(つばの広い)帽子の下に避難している。
ロス: Go, go, go! (急いで、急いで!)
レイチェル: Oh yeah, now everybody wants to be under the hat! (えぇ、そうね。今みんなは私の帽子の下にいたいと思うでしょ。)
(They get inside and notice on small problem.)
フィービーのお客さんが貸してくれたビーチハウスに到着。中に入って小さな問題を見つける。
フィービー: Oy!! (まぁ。)
モニカ: What's with all this sand? (picking a handful of sand off of the floor, which is covered in sand) (この一面の砂は何? [床から手で砂をすくい上げる。ビーチハウスの床は、砂で覆われている。])
フィービー: Oh, yeah, Bob said there might be flood damage. (あぁ、そうだわ。洪水の被害があるかもしれない、ってボブが言ってたわ。)
ロス: Yeah, either that or he has a really big cat. (あぁ、洪水の被害か、もしくは、ボブがとても大きな猫を飼っているかのどちらかだね。)

レイチェルの巨大な帽子をフレンズたちはバカにしていましたが、大雨の時に威力を発揮するようです(笑)。
チャンドラーとモニカが、レイチェルの帽子の下で雨をしのいでいる姿に笑えます。
「みんなバカにしてたけど、こういう時は私の帽子の下にいられてありがたいと思うでしょ?」みたいなことをレイチェルも言っていますね。

ト書きにある、rain cats and dogs は、「雨が土砂降りに降る」です。
研究社 新英和中辞典によると、
rain [come down] cats and dogs=[しばしば進行形で] (口語) (雨が)どしゃ降りに降る (由来: cats が大雨、dogs が強風を招くという迷信から)
だそうです。

フィービーのマッサージのお客さんが貸してくれたというビーチハウスに到着し、室内の電気をつけてみると、床は一面砂だらけ。
それを見て、「そういえば、flood damage があるかもしれない、ってボブが言ってた」とフィービーは言います。
それを受けてロスは、either that or... と言い、「フィービーの言ったとおりのことか、もしくはこういうことかもしれないよ」と別の選択肢を挙げています。
フレンズ3-12その35 のコメント欄 で、「"either A or B" という言い方は、フレンズではジョークとして使われる」という内容のコメントをいただいたことがありますが、今回のセリフはまさに、"or B" で落とす形のジョークです。

もう一つの可能性、それは、「ボブがこのビーチハウスで巨大な猫を飼っている」ということ。
一面の砂を見て、「これは巨大な猫のトイレじゃないの?」と言っているのですね。
猫のトイレの砂は litter、猫のトイレ(用の箱)は、a litter box と言います。
フレンズ3-14その20 で、フィービーの名曲 Smelly Cat がCMソングに使われた時に、猫のトイレの表現が出てきました。


フィービーはママが残した写真から、ママの高校時代の友人にフィービーという名前の女性がいることを知ります。
ビーチにある、その「年上の・年長のフィービー」(Phoebe Sr.)の家を訪ねるフィービー。
彼女は電話中。
年長フィービー: Well, yes, it's kind of an unusual house. It has umm, three beautiful bedrooms and ah, no baths. But, y'know, the ocean is right there. (えぇ、そうですね。ちょっと変わった家なんです。3つの美しい寝室があって、お風呂はありません。でも、ほら、海はすぐそこですから。)
フィービー: (at the door) Knock, knock, knock. ([ドアのところで] ノック、ノック、ノック。)
年長フィービー: (on phone) Ah, oh, hang on a second. (to Phoebe) Come in, come in. (on phone) All right, so think about it and call me back. (hangs up) ([電話で] あぁ、ちょっと待って。[フィービーに] 入って、入って。[電話で] わかりました。それじゃあ、その件について考えてもらって、また電話を下さい。[電話を切る])

フィービーのママの友人であるフィービーについて、ト書きでは、Phoebe Sr. (フィービー・シニア)と表記されています。
Senior や Junior という表現は、同姓同名の親子の区別をつける時に使われることが多いですね。
フレンズだと、フィービーのパパと弟はどちらもフランクという名前なので、パパをフランク・シニア、弟をフランク・ジュニアと呼んでいました。
senior は「年上の、年長の」という意味なので、親子以外にも、同じ名前の二人の人(他人)を区別するために、年上の方をシニアと呼ぶこともあります。
今回のエピソードでは、フィービーが二人いてややこしいので、ト書きでは、ママの友達の方を Phoebe Sr.、我らがフィービーはいつも通りの Phoebe という表記で区別してあります。

その年上のフィービーは、ビーチで不動産業を営んでいるようです。
彼女が電話で話している後ろに、宣伝用看板みたいなものが置いてあって、そこには、海、月、砂の絵に、Beach Side REALTY と書いてあります。
realty は「不動産」ですね。

彼女は顧客と電話中のようで、家について説明しています。
寝室が3つもあるのに、お風呂がない、という変わった家を説明しているのですが、But, y'know, the ocean is right there. と言っているのが面白いです。
お風呂はないけど、でも、ここはビーチで海はすぐそこにありますから、という感じです。
つまり、海に入って体を洗えるから、それをお風呂の代わりにして下さいね、と言っているのですが、普通は海で体がベトつくからこそ、ちゃんとしたシャワー設備が必要なのに…とツッコミを入れたいところ。

ビーチで潮風が気持ちいいからか、開放的な人だからか、客商売をしているからか、年長フィービーの玄関のドアは開けっ放しになっています。

ドアが開いているので、そこに透明なドアでもあるかのように、フィービーは手でノックする真似をして、Knock, knock, knock. と口で言っています。
日本語で言うと、「コンコン」と口に出して言う感じですね。
いくらドアが開いていても、勝手に入るのは失礼なので、戸口に立って、入ってもいいですか?と合図するのが最低限の礼儀だ、ということでしょう。
このように、手でドアをノックするのではなく、口で Knock, knock. というシーンはフレンズでも時折見かけます。
フレンズ1-2 では、
オーバーマン先生(産婦人科医): Knock knock! How are we today? Any nausea? (コンコン! 今日の調子はどう? 吐き気(むかつく感じ)がする?)
というセリフもありました。
口で Knock, knock! と言うと声がわかるので、すでに声を知られている人であれば、私が来ましたよ、と相手に伝えることもでき、一石二鳥なのかもしれません。


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2009年06月02日

UFOに乗せられて実験された フレンズ3-25その2

フレンズたちはフィービーのキャブに乗ってこれからビーチに向かうところ。
レイチェルがでっかい麦わら帽子(a giant straw hat)をかぶっているのを見て、
チャンドラー: Wait a minute, I know that hat. I was taken aboard that hat. They did experiments on me. I can't have children! (ちょっと待って。俺、あの帽子知ってる。あの帽子に乗せられたんだ。あいつらは俺に実験したんだよ。俺は子供ができないんだ!)
モニカ: Seriously, where did you get the hat? (真面目な話、その帽子はどこで買ったの?)
レイチェル: Ross gave it to me. (ロスが私にくれたのよ[ロスからのプレゼントよ]。)
ロス: Yeah, I think she looks good. (そうだね。似合ってると思うよ。)
レイチェル: Ohh, thank you. (まぁ、ありがとう。)
と何だかベタベタしているロスとレイチェル。
チャンドラー: Buy it for ya, or win it for ya? (彼女のためにお金を出して買ったのか? それとも(景品で)当てたのか?)
レイチェル: Well, excuse me, my fashion-impaired friends, I'm here to tell you that hats are back. (そうねぇ、いいかしら、ファッションに疎い(うとい)友人の皆さん、帽子の流行がまた戻ってきている、って言わせていただくわ。)
フィービー: And this time, they've ganged up to form one giant, super-hat. (そして、今回は、帽子が団結して、一つの巨大なスーパーハットを形作ったのね。)

チャンドラーが帽子を見て「俺はそれに乗せられて、実験された」と言っています。
これは、その帽子が UFO に見える、ということですね。
UFO は、unidentified flying object 「未確認飛行物体」のことですが、That hat looks like a UFO! 「その帽子、UFO みたい!」などと言わずに、つまり UFO という単語を使わずに、UFO であることを示唆しているのがチャンドラーらしいと思います。
UFO に乗せられて、宇宙人に人体実験をされた、というのは、よく聞く話ですよね。
I can't have children! は、「俺の大事な部分にまで変な実験をされたので、子供ができない体になってしまった」という意味です。

映画「インデペンデンス・デイ」でも、酔っ払いの父親ラッセル・ケイス(ランディ・クエイド)は、自分は UFO に連れ去られて実験されたことがある、といつも言っていました。
周りの人にはそれを信じてもらえず、飲み屋では以下のようにからかわれたりもしていましたね。

飲み屋にいた男: Years back he was kidnapped by aliens. Did all kind of experiments on him and such. (中略) Russ, when they took you up in their spaceship, did they do any... sexual things? (何年も前に、ラッセルはエイリアンに誘拐されたんだ。やつらは彼にあらゆる種類の実験とかをしたんだよ。(中略) ラス、エイリアンがお前を宇宙船に乗せた時、やつらはエッチなこと(実験)もしたのか?)

そんな風に、UFO と言えば、「そこに乗せられて変な人体実験をされる」という連想がすぐに働くために、チャンドラーのセリフを聞いて、UFO のことを言ってるんだな、ということがわかる仕組みです。

モニカの、Seriously は、「チャンドラーのそういう冗談はともかくとして、冗談は置いといて、そんな大きな帽子、いったいどこで入手したの?」ということですね。
UFO みたいだとかは言わないけど、確かに気になる帽子よね、というところです。
「ロスからのプレゼントなの」「あぁ、似合うよ」と、なぜかいちゃいちゃムードの二人。
ロスの浮気が原因で二人は別れたはずですが、今回は何かありそう、と思わせる伏線ですね。

チャンドラーの Buy it for ya, or win it for ya? について。
buy は「お金を出して買う、購入する」ことで、win は「(賞品・景品など)を勝ち取る」というニュアンスです。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
win: PRIZE [transitive] to earn a prize in a competition or game
つまり、「競争やゲームで賞品を得ること」。
win a lottery なら「くじ・福引・抽選で当たる」ですね。
こんなヘンな帽子をわざわざ金を出して買ったとは思えないから、抽選の景品として当たったのか?と言いたいのです。

それを聞いてのレイチェルの excuse me, my fashion-impaired friends というのは、フレンズたちへの呼びかけです。
「失礼ですけど、ちょっといいですか、皆さん」という感じで、聞いているフレンズたちのことを、my fashion-impaired friends と呼んでいます。

impair は「機能を損ねる」という他動詞で、その過去分詞形 impaired は「正常な機能が損なわれた、正常に機能しない」という形容詞になります。
ですから、fashion-impaired は「ファッションの感覚が損なわれた、ファッション感覚に問題がある」というニュアンスで、「流行に疎い(うとい)」という感じですね。
hearing impaired (hearing-impaired) という形容詞だと、「聴覚障害の、耳の不自由な」という意味になります。
そのように impaired は身体的な機能障害を指す時にも使われる言葉なので、my fashion-impaired friends という表現は、多少差別用語的なニュアンスが感じられる気もします。
フレンズたちは親しい友人同士だからこんな言い方をしているけれど、あまり好ましい表現とは言えない気がしますね。

フレンズ2-21その14 では、株でどうやって儲けたの?というレイチェルの問いに、
モニカ: Well, my financially challenged friends, I split my money and.... (そうね、財政的に不自由な私の友達(に教えてあげるわ)、私は所持金を分けて…)
というセリフも出てきました。
〜 challenged friends と、〜 impaired friends という表現は、「…に不自由な」という言葉を使った、同じニュアンスの表現のように思います。

そのように、「ファッションのことをよく知らない友人の皆さん」と呼び掛けた上で、I'm here to tell you that... と言っています。
直訳すると、「私は that 以下のことを言うためにここにいるのよ」ということですが、「ここで一言、that 以下のことを言わせてもらうわね」みたいなニュアンスでしょう。

hats are back の back は「戻って」という副詞で、ファッションや流行の話だと「また流行して、リバイバルして」という意味になりますね。
流行に敏感ではないみんなは知らないと思うけど、hat がまた今、はやってるのよ、ちっとも流行遅れじゃないのよ、ということですね。
帽子が戻ってきた、というレイチェルに対して、フィービーは、「今回戻ってきた時は、普通の大きさの帽子たちが団結して(合体して)、一つの巨大なスーパー帽子を form した(形作った)ってわけね」と言っています。
ただ戻ってきたんじゃなくて、今度は戻ってきた帽子が合体したから、そんなに大きい帽子になっているわけね、とからかっているのですね。


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2009年05月31日

メイドじゃなくてコックだから フレンズ3-25その1

シーズン3 第25話
The One At the Beach (渚でロスとレイチェル…)
原題は「ビーチでの話」


[Scene: Outside Central Perk, Chandler and Monica are waiting for Phoebe to arrive with the cab.]
セントラルパークの外。チャンドラーとモニカはフィービーがキャブで来るのを待っているところ。
モニカ: (watching a happy couple walk by, arm in arm) Would you look at them? Am I ever gonna find a boyfriend again? I'm gonna die an old maid. ([幸せなカップルが腕を組んで歩いて行くのを見ながら] 彼らを見て。私はまた恋人を見つけることができるのかしら? 私はオールドメイド[オールドミス]のままで死ぬことになるのよ。)
チャンドラー: You're not gonna die an old maid. Maybe an old spinster cook. (モニカはオールドメイド[年老いたメイド]のままで死ぬことはないよ。多分、年老いた未婚のコックとして死ぬことになるだろうね。)
モニカ: (sarcastic) Thanks. ([皮肉っぽく] ありがとう。)
チャンドラー: Hey now besides, worse comes to worse, I'll be your boyfriend. (ねぇ、それに、最悪の状況になったら、俺がモニカの恋人になってやるよ。)
(At that suggestion Monica starts laughing.)
その提案に、モニカは笑い始める。
モニカ: Yeah, right. (えぇ、そうね。)
チャンドラー: Why is that so funny? (何がそんなにおかしいの?)
モニカ: You made a joke, right? So I laughed. (あなたは冗談を言ったんでしょ? だから私は笑ったの。)
チャンドラー: Ha-ha-ha. A little too hard. What, am I not ah, boyfriend material? (ははは。ちょっとキツいな。ねぇ、俺は、その、恋人になる資質がないの?)
モニカ: Well, no. You're Chandler. Y'know, Chandler! (hits him on the arm) (そうね。あなたはチャンドラーよ。ほら、チャンドラーなのよ。[彼の腕をこづく])

前回の話で、恋人ピートと別れてしまったモニカは、自分にはもう一生恋人ができないわ、an old maid として死ぬことになるのね、と言っています。
「die+補語」の形で、「…(の状態)で死ぬ」という意味になります。
die young なら「若死にする」、die a martyr なら「殉教者として死ぬ」ですね。

an old maid について。
old maid は「未婚女性」を侮蔑的に表現した言葉で、日本語で言うと「オールドミス」に当たります。(「オールドミス」は和製英語です。)
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
old maid [noun] [countable]: an insulting expression meaning a woman who has never married and is not young anymore
つまり、「これまでに結婚したことがなく、もう若くない女性を意味する侮辱的な表現」。

侮辱的な表現と書いてあるので、人に対して使うのは避けるべき言葉ですね。
モニカは結婚願望の強い女性ですから、その侮辱的表現を自虐的に使っている、ということです。

それを聞いて、そんなことないよ、と否定するチャンドラー。
普通は「きっといい人が見つかって結婚できるよ」と言いそうなところですが、チャンドラーの答えは違いました。
多分、an old maid じゃなくて、an old spinster cook として死ぬことになるだろうね、と言っています。
spinster は「未婚女性、未婚婦人」という意味です。
LAAD では、
spinster [noun] [countable] old-fashioned
: an unmarried woman, usually one who is not young anymore and who seems unlikely to marry

つまり、「未婚女性、たいていはもう若くなくて、結婚しそうにないように思われる女性」。

cook は「コック、料理人」ですね。
モニカの職業が cook なので、モニカは、an old spinster cook つまり「年老いた未婚のコックさんとして死ぬことになるだろう」と言っていることになります。

ここで cook という職業を出したことで、チャンドラーは、old maid の maid を、職業の maid として捉えたことがわかります。
maid は「メイド、お手伝い、女中」。メイド喫茶のメイドです(笑)。
モニカは、「年老いたメイド、お手伝いさん」として死ぬって言ってるけど、君はコックなんだから、老いたメイドさんじゃなくて、未婚のコックとして死ぬことになるんじゃないの?と言っているわけです。

old maid 「未婚女性」と同義の spinster という言葉をちゃっかり入れた上で、職業を maid から cook に変えているのが面白いのですね。
old maid として死ぬわけじゃないよ、と否定しておきながら、「未婚のおばあちゃんのコックとして死ぬんだよ」と言っているわけで、全くフォローになっていない、ということです。
モニカの真剣な悩みを、ジョークとして茶化して和らげようとした、ということでしょう。
モニカも「それじゃ全然慰めになってないわよ」と言いたげに、皮肉っぽく、Thanks. と言っています。

チャンドラーのセリフ、Hey now besides, worse comes to worse, I'll be your boyfriend. について。
この部分、DVD英語字幕では、Besides, worse comes to worse... と書いてあります。
また、ネットスクリプトでは、Hey now besides, if worst comes to worst... と書いてあります。
チャンドラーの発音を聞くと、worse comes to worse と言っているように聞こえるので、上のセリフは、DVD英語字幕に合わせてみましたが、worse comes to worst の形が本来の形かな、と思います。

LAAD には、以下のように出ています。
if worse/worst comes to worst: if the situation develops in the worst possible way
例) If worse comes to worst, I can always get my old job back.

つまり、「もし状況が可能な限り最悪の方法で進展したら」。
例文は、「最悪の状態になったら、僕はいつでも昔の仕事を取り戻すことができる。」

英辞郎にも if worse comes to worst と、if worst comes to worst が同じ意味で載っています。
if worse comes to worst の語義を引用すると、
if worse comes to worst=《if (the) worst [worse] comes to (the) worst》 最悪[万一]の場合(には)、悪くすると、最悪の状態[ケース]になったら、まかり間違えば、下手をすると

いろいろなパターンを見た上で考えると、if worse comes to worst という「比較級(worse)」から「最上級(worst)」への変化が理屈として一番わかりやすい気がします。
今でも「より悪い」状態だけど、その「より悪い」状態が、「いちばん悪い、最悪の」状態になったら、なったとしたら、というニュアンスでしょうね。
それが決まり文句になって、今では、どちらも worst のバージョンも存在する、ということでしょうか。
どん底の状態がさらにどん底になったとしたら、みたいに、もう行き着くところまで行ってるけど、それがそれよりももっと悪い状態になった場合、のようなニュアンスが生まれるのかもしれません。

辞書の語義と比較して、チャンドラーのセリフの worse comes to worse という表現を見ると、「より悪い状態がより悪い状態になる」と言っていることになってしまい、何だか意味不明になってしまいます。
ですから、今回のセリフは、単なる言い間違いかもしれません。
また、決まり文句なので、worse や worst の違いにそれほど目くじらを立てなくても、意味は通じるから問題ない、ということかもしれません。

最悪の場合は俺がいるからさ、と慰めたつもりですが、モニカは笑い出してしまいます。
冗談だとしか思えないから笑ったのよ、というモニカに、俺は、boyfriend material じゃないの?と尋ねるチャンドラー。
material は「物質、素材」という意味なので、「人材、〜に向いている人、〜としての資質のある人」という意味にもなります。
boyfriend material は、「恋人としての資質がある人」ということですね。
まるで論外みたいに笑われたら、友達でもショックだよ、と言うのですが、だってあなたはチャンドラーだもの、と考える余地もないように笑うモニカです。


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2009年05月29日

上司が部下を褒める言葉 フレンズ3-24その7

[Scene: Chandler's office, he is just finishing up a meeting with his boss and the rest of his team.]
チャンドラーのオフィス。チャンドラーはちょうど、ボスとチームの残りの人と一緒のミーティングを終えたところ。
ダグ: So, in conclusion, the lines all go up (points to the chart), so I'm happy. Great job, team! Tomorrow at 8:30. (They start to leave) Phil, nice job! (smacks him on the butt) Stevens, way to go! (smacks him on the butt) Goldberg, you maniac! I love ya! (smacks him on the butt) (Chandler walks up) Bing! Good job, couldn't have done it without ya. (he shakes his hand) (それで、結論としては、線は全て上向きで[グラフを指す] だから、俺はハッピーだ。よくやったよ、チームのみんな! 明日は 8:30 だ。[チームのメンバーは部屋を出て行き始める] フィル、いい仕事だった! [彼のお尻を叩く] スティーブンス、よくやった! [彼のお尻を叩く] ゴールドバーグ、このマニアック野郎! 愛してるぜ! [彼のお尻を叩く] [チャンドラーが歩み寄る] ビング! よくやった、お前なしでは成し遂げられなかったよ。[ダグはチャンドラーと握手する])
チャンドラー: Thank you, sir. (ありがとうございます。)
スティーブンス: (coming back in) Oh, excuse me. I forgot my briefcase, y'know, by accident. ([戻ってきて] あぁ、失礼。ブリーフケースを忘れました。あの、うっかりしてまして。)
ダグ: Of course, you did. Forgot something else too, ya bastard! (smacks him on the butt) (to Chandler) Well, what about you? You're not feeling left out or anything, are ya? (もちろん、うっかり忘れたんだろうさ。他にも忘れ物があるぞ、このろくでなし! [彼のお尻を叩く] [チャンドラーに] それで、お前はどうなんだ? のけ者になったりしているように感じてないか、どうだ?)
チャンドラー: No. No, not at all. That's-that's ridiculous. (いえいえ、全然そんなことありません。(のけ者になっているように感じるなんて)そんなのばかげてます。)
ダグ: Everybody else got one, and you want one too. Don't you? (他のみんなはもらった[尻を叩かれた]から、お前もそれが欲しいだろ? どうだ?)
チャンドラー: Ye-ye-yeah, yes I do. (え、えぇ。そうですね、欲しいです。)
ダグ: Now, get on out of here, you! (smacks him on the butt) (さぁ、出て行きやがれ、こいつ! [彼のお尻を叩く])
嬉しそうに飛び跳ねながら部屋を出て行くチャンドラー。

チームの業績をグラフにして見せているボスのダグ。
ホワイトボードを指すのに、ゴルフクラブを使っているのが、体育会系というか、大のスポーツ好きであることをよく表していますね。
グラフの線が4本ともかなりの角度で上向きになっているのがコメディならではですが、その結果を見て、ダグは I'm happy. だと言っています。
そこで観客が笑っていますね。

チームの中にはアイがない フレンズ3-24その2 のコメント欄 で、「このボスには「俺のものは俺のもの、お前のものは俺のもの」的なジャイアンと似た雰囲気を感じます」というご意見をいただいたのですが、上のセリフの I'm happy. という言葉からも、その雰囲気が感じられる気がします。
ボスだから、チームの業績が上がれば嬉しいのは当然ですが、「このグラフを見て俺はハッピーだ」と言っているのが、殿様が「余(よ)は満足じゃ」と言っているように私には聞こえるのですね。
「俺のためによく頑張ってくれた」と言っているように聞こえるので、ちょっと笑ってしまう感じでしょうか。

その後、チャンドラー以外の3人のメンバーに、それぞれ賞賛の言葉をかけて、お尻を一発ずつ叩いていきます。
みんな嬉しそうに叩かれているのが可愛いですね。

Great job, team! / Phil, nice job! / Stevens, way to go! / Goldberg, you maniac! I love ya! と相手によって言葉を使い分けているのがポイントでしょうか。
日本人に比べて、アメリカ人の上司は部下を褒めるのが上手だと言いますね。
ですから、褒め言葉もいろんなバリエーションを持っているようです。
日本人の場合だと「よくやった」「でかした」くらいの言葉しか浮かんでこないのですが、これもそれぞれの個性に合わせた褒め言葉を使えると、もっと相手の心に響くんだろうなと思います。

maniac というのはいわゆる「マニアック」で(発音は「メイニアック」という感じ)、「マニア、熱狂的愛好家」または「狂気の人」という意味もあります。
どういう意味で maniac と言ったのかはよくわかりません。
チームとして一緒に仕事をしている時に、maniac な部分が見えたということか、あるいは、他の二人より少し遅れて嬉しそうな顔で近づいて来たのを見て、「尻を叩かれるのをそんなに楽しみにしてるのか?、この”尻を叩かれるのが大好き人間”め!」みたいな意味で maniac と言った、ということかもしれません。
このマニアックめ、みたいに言った後、フォローとして、I love ya! と言っているのが、口の悪いダグらしいなと思います。
そういうお前が大好きだぜ!という感じですね。

やはり上司のダグは、チャンドラーの気持ちをちゃんと受け止めていて、子供じみた真似をして、お尻を叩いたりはしませんね。
握手のための手を差し出し、チャンドラーがいなければ、このプロジェクトの成功はあり得なかった、お前が最大の功労者だよ、と賛辞の言葉を述べています。
couldn't have done it without ya は、仮定法過去完了を使った文で、「もし君がいなければ…できなかった」という意味ですね。
実際には、君がいたお陰で、それをすることができた、ということです。
チャンドラーもそれに対して、部下らしく、Thank you, sir. と言っていますね。

その後、先に出て行ったはずのスティーブンスが戻ってきます。
カバンを取りに戻ってきただけ、と言い訳していますが、by accident 「偶然に、ふとしたことで」という言葉をわざわざ口に出して言っているのが、逆にわざと(on purpose)置き忘れたことを示唆していますね。
「いや、ほんと、偶然、ついうっかりなんですよ。決してわざとじゃないんです。」と言って、逆のことをアピールしている感覚です。
ダグもそれをわかっていて、Of course, you did. つまり「お前は偶然それを忘れたんだよな。」と相手の言葉を認めた上で、他にも何か忘れてるぞ、と言って、お尻を叩きます。
「これが欲しくてわざとそれを置き忘れたくせに」と言うのを、言葉ではなく態度で表したのですね。

みんながお尻を叩かれて喜んでいるのを見ているチャンドラー。
leave out は「…を除く、除外する」「…を忘れる、無視する」なので、feel left out は「自分のことを無視されているように感じる、のけ者にされているように感じる」ということです。
お前だけ叩かれてないのは、のけ者にされたみたいで寂しくないか?とダグは尋ねます。

叩かれるのがいやだから、ダグに言いにくいことまで言ってそれをやめてもらったのに、今さら叩かれたいだなんて、そんなばかげたことはありませんよ、とチャンドラーは否定しています。
でもダグはチャンドラーの気持ちの変化を見抜いていたのですね。
チャンドラーが部屋からなかなか立ち去らないことからもそれは明白ですし。
ダメ押しでもう一度、「みんながもらってるから、お前も欲しいだろ? どうだ?」と聞かれて、えへへ、実は…という感じで嬉しそうに、yes と答えるチャンドラー。
両手でサムアップして(両手の親指を立てて)、やったぁ〜!みたいにピョンピョン飛び跳ねて部屋を出て行くチャンドラーが可愛いです。
ちょっと自分中心な感じはありますが、ボスとしてなかなか良い人なのではないかと思わせるダグさんでした。


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2009年05月28日

ライク何々オンリーベター フレンズ3-23その8

フレンズ3-23その1 のコメント欄 で、3-23 のセリフについてのご質問をいただきました。
それに対する私なりの回答を、今回記事として投稿します。

3-23 の最初のシーン。

ロス: Listen, I-I need a favor. Umm, I was in the shower, and as I was... cleansing myself, I ah, I-I, well I felt something. (ねぇ、頼みがあるんだよ。あの、僕がシャワーをしていて、自分の体を洗っていた時、その、僕は何かを感じたんだ。)
チャンドラー: Was it like a sneeze, only better? (訳は省略)
ロス: No, no, I mean, I mean, like, a thing on my body. (違う、違うんだよ。僕が言いたいのは、僕の体になにかがある、ってことだ。)

このチャンドラーのセリフの only better をどう解釈したらいいでしょう?というご質問でした。


only better の部分を除くと、「それはくしゃみみたいなものだったのか?」というニュアンスですね。
ロスが feel something と言ったのを聞いて、くしゃみが出ちゃうような、「ちょっとブルっとくるかんじ」だったのか?と尋ねているようです。
それに対してロスは、「そういうのじゃなくて、僕の体に a thing があるのを feel したってことだよ。」と訂正しています。
これは、feel という動詞が「(ある感覚を)感じる」という意味と「(何かに)触れる、触る」という両方の意味があるからですね。
felt something というのは、「何らかの快感のような気持ちよさなどを感じた」という意味じゃなくて、「手で何かに触れた、手で触ったらそこになにかがあった」という意味だと説明しているのです。

ネットで、"like * only better" で検索すると、いくつも使用例が見つかりましたので、like... only better という組み合わせはよく使われるようです。

この only は、but のニュアンスのようですね。
Macmillan Dictionary には以下のように出ています。
only:
4. but used for adding a comment to something that you have just said which makes it less true or correct
例) Fiction is like real life, only better.
Her car is like mine, only it has four doors.


つまり、「but の意味。自分がたった今言ったことにコメントを追加するために使われる。その追加したコメントは、(その前に)言った内容の真実性や正確性を下げる。」
例文は、「フィクションは実生活のようなものだ。だけど、それ(日常生活)よりも良い。」
「彼女の車は私の車に似ている。でも、4ドアだけどね。」

マクミランの語義の which makes it less true or correct をどう訳すかが難しいのですが、which = a comment, it = something that you have just said かな、と思います。
そのコメントというのは、たった今言ったことを less true or correct にする、つまり、真実、正確の度合いを下げる、という感覚でしょうか。

only は、何かを言った後に、コメントの追加に使うもので、それは前に言ったことを少し否定するニュアンスが入る、その前に言ったことは 100% 真実ではなくて、例外としてこういうこともあるんだけど、と情報を付け足す感覚かなと思います。

そして、上に挙げたマクミランの例文に、まさに like... only better のフレーズが登場しています。
Fiction is like real life, only better. は、「fiction は real life に似ている。けれども、real life よりも better だ。」というようなニュアンスですね。
似たものを例に挙げて、その後に、でも全く同じということはなくて、その例に挙げたものよりも、もう少し良い、と情報を追加している感じです。

ですから、チャンドラーのセリフを日本語に訳すとすると、「それはくしゃみみたいだけど、それよりも(もっと、もう少し)良い感じだった?」みたいになるでしょうか。
「ちょっとブルっとくる感じ」よりももう少し良い、というのはやはり「快感」のことを言っているのでしょうね。
裸でシャワーをしている最中の話ですから、デリケートなところに水流が当たって、快感でも感じたのか?と言うところを、わざと遠回しに言っているような気がします。
それでロスは「そういう快感系の話じゃなくて、何かが手に触れてそこに何かあるのを感じたんだ」と言い直しているという流れです。

この like... only better のパターンは、better を他の比較級に変えても使えるようです。
研究社 新英和中辞典では、
only(接続詞)(口語)=ただし、だがしかし
This is just like beef, only tougher. これはちょうど牛肉みたいだ。でもちょっと硬い。


like... only better や、like... only+比較級は、「…みたいだけど、でもそれよりも〜だ」というように、「but のような逆接のニュアンスが入る」ところがポイントだと言えそうです。


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2009年05月27日

僕が僕でなくなってしまう フレンズ3-24その6

UFC に参戦しているピートは、また別の対戦相手と戦って敗れます。
上半身にギブスをした状態なのに、まだ UFC への参加をやめないというピート。
モニカ: You are insane! You-you've gotta give this up! (あなたは正気じゃないわ! こんなことやめなきゃだめよ。)
ピート: I can't until I'm the Ultimate Fighter. I will do it. I'm telling you, the day will come when children will argue over who will win a fight, me or Superman. Not that I could beat Superman, but y'know, kids are stupid. (僕はアルティメット・ファイター[究極のファイター]になるまでやめることはできないよ。僕はやるんだ。いいかい、僕とスーパーマンとどちらが勝つかについて子供たちが論争する日がくるよ。僕がスーパーマンを倒せるってことはないけど、でも、ほら、子供はバカだからね。)
モニカ: Just sit down. All right? Please listen to me. You are terrible at this, okay? You are the worst Ultimate Fighter ever. Ever! (とにかく座って。いい? お願いだから私の話を聞いて。あなたはこういう格闘技はダメなのよ、いい? あなたはこれまでで最低のアルティメット・ファイターよ。今までの誰よりも!)
ピート: Y'know, I have a torn rotator cuff, a hairline fracture in my right forearm, and a severely bruised Adam's apple, but that really hurt. (ねぇ、僕は回旋筋腱板断裂[損傷]で、右前腕にはひびが入ってる。それから、のどぼとけもひどい打撲だ。でも、今のモニカのセリフは本当に痛かったよ。)
モニカ: Well, then, y'know what? I care about you too much to watch you hurt yourself like this. So if you have to do this, then you're gonna have to do it without me. (そうね、それじゃあ聞いて。私はあなたのことがものすごく心配だから、あなたがこんな風に自分を傷付けるのを見ていられない。だから、あなたは私なしで、それをしないといけなくなるわ。)
ピート: Well, if you're asking me to quit, then you're asking me to be someone I'm not. I've got to do this. (そうか、もし君が僕に(戦いを)やめるように頼んでいるのなら、それは、君が僕に、僕以外の誰かになってくれと頼んでいることになる。僕はこれをやらなきゃいけないんだよ。)
モニカ: Then I've gotta go. Bye. (kisses him and starts to walk out) (それじゃあ、私は行かなくちゃ。さよなら。[彼にキスして出て行こうとする])
ピート: Mon-Monica? (モニカ?)
モニカ: Yes? (なに?)
ピート: Could you leave a note? 'Cause I'm on a lot of painkillers now, and I don't know if I'll remember this tomorrow. (She leaves.) (メモを残しておいてくれる? 僕は今、鎮痛剤をたくさん飲んでるから、明日このことを覚えているかどうかわからないんだよ。)

戦いをやめるように言うモニカですが、ピートは考えを変えません。
the day will come when children will argue... は、when 以下、me or Superman までが、the day を修飾しています。
「子供たちが…ということについて議論する時[日]」という文章が長いので、先に、the day will come と言っておいて、その後、the day の内容を when 以下の文章を付け足すことで詳しく説明している形です。

Not that は、It's not that で、「that 以下というわけではないけれど」。
スーパーマンは架空のヒーローで実際に戦えるわけじゃないし、仮に戦えたとしても人間離れした超人だから彼を倒せるはずもないけれど、子供っていうのは、夢と現実の区別がつかないから、スーパーマンとピートならどっちが強いかな?というカテゴリー違いの決闘話で盛り上がったりするんだよ、ということでしょう。

ギブスをはめた痛々しい姿なのに、強気の発言を変えないピート。
とにかく座って話を聞いて、とモニカは言います。
be terrible at は、be good at 「…が得意である」の反対語ですね。
そういう分野はあなたは全然ダメなのよ、という感じです。
You are the worst Ultimate Fighter ever. Ever! は、これまでいた Ultimate Fighter つまり、UFC 参加者の中で、最低最悪だ、と言っていることになります。
ever は最上級と組み合わさって、「これまでで最も・一番(ひどい)」ということがより強調されます。

「あなたは UFC 史上、一番ダメなファイターなのよ。」と言われてしまったピート。
自分がどれほどひどいケガをしているかを3つ挙げた後、that really hurt と言っています。
that が主語なのに、hurts になっていないので、hurt は過去形ですね。

hurt は他動詞の場合「…を傷つける、傷める、ケガをさせる」という意味になります。
ですから、That really hurt me. だったら、「君のその言葉は僕を傷つけた」ということになりますが、今回のセリフは、that really hurt という自動詞になっています。
自動詞 hurt は「痛む」「人の気持ちを害する、こたえる」なので、「モニカの今の発言は痛かった、こたえた」という感覚でしょう。
どんなひどいケガよりも、君の発言が僕は一番痛いと感じたよ、ということですね。

ピートが挙げたケガについて。
rotator cuff は「回旋筋腱板」で、rotator cuff tear 「回旋筋腱板損傷[断裂]」というケガの名称もあります。
詳しくは以下のウィキペディアで。
Wikpedia 日本語版: 回旋筋腱板
Wikipedia 英語版: Rotator cuff

ここでは、I have を使って、「torn (つまり tear された) rotator cuff を持っている」と表現しています。
hairline は「(髪の)生え際」という意味もありますが、「毛のように細い線」という意味もあります。
hairline fracture は「毛髪のような骨折、裂け目」ということで、骨にひびが入ることを言うようです。
bruise は名詞だと「打撲、打ち身」、動詞では「…に打撲傷を与える」ですね。

I care about you too much to watch you hurt yourself like this. について。
これはおなじみの too... to 〜 構文ですね。
あなたをとても care about (心配する、気にかける)しているので、watch することができない、という文章です。
さきほどは自動詞で出てきた hurt ですが、ここでは、hurt yourself で「あなた自身を傷つける」という他動詞で登場しています。
あなたのことを恋人としてものすごく気にかけて心配しているから、こんな風に試合に負け続けて、あなたが自分を傷めつけるのを見ていられないの、というところです。
私はもう見ていられないから、それを続けたいなら私なしでやって(do it without me)と言っています。

それに対してのピートのセリフは、セリフとしては、なかなかかっこいいですね。
これをやめろというのは、僕以外の人間になれと言っているのと同じだ、ということです。
これをやめたら僕は僕でなくなってしまうんだ、だから続けないといけないんだ、という固い決意ですね。
尾崎豊さんの「僕が僕であるために」を思い出してしまった私です。

I've got to do this. と言ったピートに対して、Then 「あなたがそう言うのなら」 I've gotta go. 「私は行かなくちゃ。」と答えます。
どこかに行く用事がある時、相手との話を切り上げるために、I've gotta go. (I gotta go.) と言うことがよくありますが、今回のモニカの go はもっと重たい go ですね。
あなたの元を去る、もう会わない、という go です。

モニカと別れることになっても、やはり戦いをやめるわけにはいかないと決めているピートは、モニカとの別れを素直に受け入れます。
出て行こうとするモニカに、「鎮痛剤をたくさん飲んでいて、記憶が朦朧としているから、今、モニカと別れたことを明日覚えているかどうか自信がない。だから、別れたことをメモに書いておいて。」と言っています。
鎮痛剤を大量摂取しているので記憶があいまいになるかもしれないという話は事実かもしれません。
そして、ピートなりの最後のジョークでもあるような気もします。
ジョークであるにしても、今のモニカには笑えない、という感じで、言われた通りのメモも残さずに出て行くモニカ。
その姿を見るのは、何だか寂しいですね。


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2009年05月25日

「悪態をつく」swear フレンズ3-24その5

上司のダグはチャンドラーを褒める時、いつもお尻をパシッと叩きます。
それがいやなチャンドラーはわざと仕事をサボるのですが…。
ダグ: (laughs) That's okay. You're still my number-one guy! (slaps him on the butt) Bing! ([笑って] そんなことはいい。お前は今でも俺の一番のお気に入りだよ! [チャンドラーのお尻を叩く] ビング!)
チャンドラー: Doug! (ダグさん!)
ダグ: Hmm. (ん?)
チャンドラー: I'm a little bit uncomfortable with the way you express yourself. (あなたの自己表現のやり方が、少しだけ居心地が悪いんです。)
ダグ: Oh, is it the swearing? I mean, is it the constant swearing? Because I gotta tell ya, if it is, you can just... kiss my ass! (あぁ、口汚い言葉を使うことだな? つまり、いつも汚い言葉で悪態ばかりついている、って言うんだろ? なぜなら、俺はこう言わないといけないな。もしそれが原因なら、お前はただ…俺の尻にキスすればいい[俺にこびへつらえばいい]!)
チャンドラー: No, no. It-it's not about the swearing. It's more about ah, the way, that you ah, occasionally concentrate your enthusiasm on my buttocks. (違う、違うんです。悪態をつくことじゃありません。それはもっと、あなたが、その、時々、あなたの情熱を私のお尻に集中させることについてなんです。)
ダグ: Oh? (あぁ(そのことか)。)
チャンドラー: Oh, and don't get me wrong. I appreciate the sentiment. It's just that I, I have a rather, sensitive posterior. And ah, besides, it's making all the other guys jealous. (あぁ、それから誤解しないで下さいね。僕はその気持ちには感謝しています。ただ、僕のお尻はかなり敏感なだけなんです。その上、あなたが僕のお尻を叩くことで、他のみんなが嫉妬するんです。)
ダグ: Well, say no more. Y'know, it takes guts to bring this up. Bing, you're okay. (あぁ、それ以上は言うな。このことを言い出すのには勇気が要るな。ビング、もう大丈夫だよ[心配するな]。)

仕事をサボっても、やはりお尻を叩かれるので、チャンドラーはとうとう、本当の気持ちをボスのダグに話そうとします。
やはり相手はボスですから、遠回しにそれとなく伝えようとするのですが、なかなかダグには真意が伝わりません。
express oneself は「自分自身を表現する」ということで、「自己(の感情を)表現する、自分の思い・考え・意見を述べる」ですね。

それを聞いたダグは、「あぁ、swearing のことか。」と勘違いします。
swear は「誓う」ですが、「ののしる、悪態をつく、罰当たりなことを言う」という意味もあります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
swear: OFFENSIVE LANGUAGE [intransitive] to use offensive language, especially because you are angry.
つまり、「無礼な言葉を使うこと。特に怒っている場合に。」

その後のセリフで、kiss my ass という表現を使っていますが、これがまさに swearing ですね。
kiss someone's ass は「人の尻にキスする」ことから、「人のご機嫌を取る、ゴマをする、こびへつらう」という意味になります。
ass という卑語が使われているので、これは、swear word 「ののしり語、下品な言葉」になるのです。

ダグがわかってくれないので、もっと具体的な部分を挙げて説明しようとするチャンドラー。
しかしやはり上司なので、できるだけ相手を怒らせないように、傷つけないようにと言葉を選んでいるチャンドラーに注目です。
smack my butt ではなく、concentrate your enthusiasm on my buttocks と言っていますね。
buttocks は「尻、臀部(でんぶ)」。
フレンズでは、お尻は butt と表現されることが多いですが、butt の方がより口語的表現のようです。
smack 「叩く」という動詞を使うのはやはりまずいと思ったのか、「情熱をお尻に集中する」という抽象的な表現を使っているのに笑えます。
buttocks という言葉でさすがのダグも気付いたようですね。

「センチメンタル」は日本語になっていますが、sentiment は「感情、気持ち。感想、意見」
そうやって部下を褒めてやろうと思ってくれる気持ちには感謝している、ということです。

posterior は形容詞だと「(時間・順序が)後の、次の」。prior の反対語です。
「より後ろの」という意味から「後部の、後方の」という意味になり、名詞では「尻、臀部」という意味になります。
LAAD では、
posterior [noun] [countable]: (humorous) the part of the body you sit on (SYN: butt)
と出ていますので、butt の同義語だが、ユーモラスな表現、ということになりますね。
お尻を叩くことが悪いと言っているわけではなく、僕のお尻は他の人に比べてかなり敏感なので、バンバン叩かれるのはちょっとつらいんです、みたいな理由です。
この前のシーンで、他の同僚たちが「チャンドラーがうらやましい。僕たちもお尻を叩かれたい!」と言っていたので、そのこともここでダグに話していますね。
あなたが僕のお尻を叩くことが、他のみんなを jealous な状態にする、つまり、僕だけそんな風に叩かれると、みんながやきもちを焼くんです、ということです。

今回のやり取りは、上司に対して言いにくいことを切り出すにはどうすればいいか?の参考になりそうな気がします。
相手がわかってくれないからと言って、ダイレクトに相手の悪い行為を挙げて、それをやめるように言ってしまうと、人間関係にひびを入れることになります。
今回のチャンドラーは言葉遣いも丁寧ですし、いつものように茶化したりもせず、何とか上司に自分の気持ちを伝えようと一生懸命な感じが出ていると思います。

ちょっと失礼なことを言ってしまったかな、と思ったら、Don't get me wrong. I appreciate the sentiment. It's just that... 「僕の言ったことを誤解しないで下さい。お気持ちには感謝しています。ただ、こういう理由があるだけなんです。」と、相手の気持ちに感謝の気持ちを示しつつ、自分の正直な気持ちを述べていますよね。

自分の気持ちをしっかり伝えたチャンドラーに対して、ダグも冷静に応対しています。
チャンドラーの発言に怒ることもなく、「もうそれ以上説明しなくても事情はわかった」と言い、上司である自分にそのことを言い出す、その話題を持ち出すのは、勇気がいることだよな、とチャンドラーの勇気を称えていますね。


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2009年05月23日

本物のUFC出演者も登場 フレンズ3-24その4

ピートの UFC の試合を見に来たロスとモニカ。
アナウンサー: From New York City, New York! Appearing in his Ultimate Fighting Championship debut! He's known for his confrontational business style! Ladies and Gentlemen, introducing Pete Beck-errrr!! (ニューヨーク州ニューヨーク市出身。UFC のデビュー戦に登場します。彼はその対決を辞さないビジネススタイルで有名! 紳士淑女の皆さん、紹介します、ピート・ベッカー!)
(中略)
試合開始前のレフェリーの確認。
レフェリー: Here we go, gentlemen. Here we go! (to Tank Abbott) Are you ready? (He nods, and takes out his teeth) (to Pete) Are you ready? (Pete nods, "Yes.") Let's get it on! (行くぞ、二人とも、行くぞ! [タンク・アボットに] 準備はいいか? [アボットは頷き、(前歯の)入れ歯を取る] [ピートに] 準備はいいか? [ピートはイエスと頷く] 始めよう!)

confrontation は「対立、衝突、対決」ですから、その形容詞 confrontational は「対立的な、真正面からぶつかる[衝突する]、対決を辞さない」ですね。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
confrontational [adjective]: likely to cause arguments or make people angry
例) a radio talk show host with a confrontational style

つまり、「議論・口論を起こしがちな、または、人を怒らせがちな」
例文は、「対決姿勢を持ったラジオのトークショーのホスト」。

ピートはビジネスにおいては、相手との対決を辞さない強気な態度を取る人なので、それを宣伝文句に使っているわけです。
confrontational という少々攻撃的な形容詞をつけて、少しでも格闘家らしいキャッチフレーズにしようとしているのが面白い、ということですね。
観客もここで笑っていますし、ロスは目を丸くして、「あんな宣伝文句を言ってるよ」みたいな顔をモニカに向けています。

アナウンサーの紹介の後、コーチの Hoshi を先頭に、ピートとそのセコンドたちが、電車のように連なって登場します。
これは、グレイシー一族のグレイシー・トレイン(Gracie train)の真似ですね(笑)。

その後、ピートの対戦相手として、タンク・アボット(Tank Abbott)が登場しますが、彼は本物の UFCファイターです。
Wikipedia 日本語版: タンク・アボット
Wikipedia 英語版: Tank Abbott

フレンズ1-14その5 のおまけの記事で、PRIDE GP 2005 にタンク・アボットが出る、という話を書いています。
2005年8月の記事ですが、ようやくそのタンク・アボットが登場する 3-24 の解説まで辿り着いたと思うと感無量…(笑)。

Wikipedia 英語版: Ultimate Fighting Championship の In other media の Television の項目に、以下の記述があります。
In the Friends episode 'The One with the Ultimate Fighting Champion', Pete enters an Ultimate Fighting Championship competition and fights Tank Abbott as an opponent with Bruce Buffer as the ring announcer and "Big" John McCarthy as the referee.
訳しますと、「フレンズのエピソード 'The One with the Ultimate Fighting Champion' で、ピートは UFC に参加し、タンク・アボットと対戦する。そして、リング・アナウンサーはブルース・バッファー、レフェリーは、ビッグ・ジョン・マッカーシーである。」

つまり、対戦相手のタンク・アボットだけではなく、リング・アナウンサーやレフェリーも、UFC から本物を連れてきた、ということですね。

ブルース・バッファーは UFC のリング・アナウンサーとして有名なようです。
Wikipedia 英語版: Bruce Buffer
ブルース・バッファーの兄のマイケル・バッファーも有名なスポーツアナウンサーです。
Wikipedia 日本語版: マイケル・バッファー

レッツゲットレディトゥランブル フレンズ3-9その19 で、ロスチームとモニカチームがフットボールをしている時、Let's get ready to rumble! というコールがナレーションで入りましたが、あの声の主がマイケル・バッファーでしたね。

レフェリーについて。
Wikipedia 日本語版: ジョン・マッカーシー (レフェリー)
公式サイト Big John McCarthy: The Official Site
上の2つのサイトにも書いてあるように、"Are you ready? Let's get it on!" はレフェリーとしての彼の決め台詞のようです。(公式サイトでは彼のそのセリフが聞けます。)
ピートの試合を見ている観客の中に、LET’S GET IT OOON! と書いたプラカードを持った人もいましたし、この人がこのセリフを言うことで、格闘技ファンも大喜び、ということですね。


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2009年05月21日

Fameの出演者は今 フレンズ3-24その3

フィービーは、ロスにボニーという女性を紹介することになっています。
フィービーは、事前に元カノのレイチェルに「ロスに女の子を紹介してもいいか?」と尋ねるのですが、レイチェルはボニーが、前に会ったことのある、頭がつるつる(bald)の女の子だと知ってオッケーします。
その後のシーン。

セントラルパーク。フィービーとある女性がいるところに、レイチェルが入ってきます。
レイチェル: (to Phoebe) Well, that was depressing, I think I just bought a soft pretzel from one of the kids from Fame. Ready to go to the movies? ([フィービーに]ねぇ、今のはがっかりだったわ。「フェーム」に出演していた子供の一人から、ソフトプレッツェルを買ったように思うの。映画に行く準備はできた?)
フィービー: Um-hmm. Oh, Rach. This is Bonnie. (who has hair by the way) (ふーん。あぁ、レイチェル。この人がボニーよ。[ところでそのボニーには髪の毛がある])
ボニー: Hi. (はーい。)
レイチェル: This is Bonnie? (to Phoebe) This is Bonnie? (to Bonnie) You're Bonnie? (この人がボニー? [フィービーに]この人がボニー? [ボニーに]あなたがボニー?)
ボニー: I can show you an I.D. if you want. (もしあなたが見たいなら、身分証明書を見せることもできるけど?)
レイチェル: Oh, no. I'm sorry. You look a lot different than the last time I-I saw you. (あぁ、いいわ。ごめんなさい。この前会った時[最後に会った時]から、あなたの見た目が随分違っているから。)
ボニー: Oh, yeah. Well, I just started wearing bras again. (あぁ、そうね。うーんと、私はちょうど、またブラを付け始めたところなの。)
レイチェル: Oh, that must be it. (あぁ、それに違いないわね。)
(中略)
ボニーに別れを告げて、セントラルパークの外に出たレイチェルとフィービー。
レイチェル: (to Phoebe) You said she was bald. ([フィービーに] ボニーは頭がつるつるだって、あなたは言ったわよ。)
フィービー: Yeah, she was bald. She's not now. (えぇ、ボニーの頭はつるつる”だった”わ。今はつるつるじゃないけど。)
レイチェル: How could you not tell me that she has hair? (ボニーには髪の毛があるって、どうして私に言ってくれなかったのよ?)
フィービー: I don't know. I hardly ever say that about people. (さあね。人について語る時に、髪の毛があるかどうかを言うことはほとんどないから。)

レイチェルの最初のセリフについて。
Fame というのは、アメリカの映画、ドラマのタイトルです。
1980年に、アイリーン・キャラ主演の映画があって(↓)
Wikipedia 英語版: Fame (1980 film)
その後、テレビ版も作られたようです。
Wikipedia 英語版: Fame (1982 TV series)
2009年9月25日に、映画のリメイク版も公開されるようですね。
FAME : Official Movie Site : In Theaters September 25th

映画やドラマの内容は、NYの芸能専門高校である、the New York City High School for the Performing Arts で、スターを目指す生徒と教員の生活をを描いたもののようです。

Wikipedia 英語版: Fame (1982 TV series) の最初に、興味深いことが書いてあったので引用させていただきます。

Despite its success, very few of the actors maintained high-profile careers after the series was cancelled.
訳しますと、「その番組の人気にもかかわらず、シリーズ終了後も目立ったキャリアを維持した俳優はほとんどいなかった。」

つまり、人気番組だったけれど、その出演者たちは、その後、あまり脚光を浴びることはなかった、その後の俳優としてのキャリアは輝かしいものではなかった、というところですね。

「今、プレッツェルを売ってたのは、昔、フェームに出てた子だったと思うわ。それって、気がめいるわね、がっかりするわね(depressing)。」とレイチェルが言っているのも、「あんなに人気者だったのに、今では路上でプレッツェルを売っているなんて、何だか悲しいわ。」というニュアンスなのでしょう。
上で引用したウィキペディアの「シリーズ終了後のキャリアが芳(かんば)しくない」というイメージを多くの人が持っているために、このレイチェルのセリフが面白く聞こえる、ということだろうと思います。
若い頃、ファンだった芸能人が、「あの人は今」みたいな番組に出てきて、昔のオーラがなくなっているのを見たりすると、少しショックだったりしますよね。そういう感覚かなぁ、と。

フィービーと一緒にいるのがボニーだと知って驚くレイチェル。
フィービー、そして本人に「ボニーなの?」と何度も尋ねていることからも、レイチェルの驚きが伝わってきますね。
これより前のシーンで、ロスにボニーを紹介してもいいか?と元カノのレイチェルに尋ねる場面がありました。
そのやり取りは以下のようになっていました。

レイチェル: Oh-oh-oh, which one is Bonnie again? (あぁ、ボニーってどの子だっけ?)
フィービー: You remember her from my birthday party two years ago. She's yeah, like, average height, medium build, bald.... (2年前の私の誕生日パーティーで彼女のこと覚えてるでしょ。彼女は、そうね、ほら、平均的な身長で、中肉中背で、髪の毛がなくて…)
レイチェル: Oh! (laughs) That's fine. (ああ! [笑って] それならいいわ。)

bald は「(頭が)はげた、髪の毛のない」ですね。
つまり、スキンヘッドの女の子、ということで、それを聞いたレイチェルは、「あぁ、頭がツルツルのあの子なら、ロスに紹介しても構わないわ!」とオッケーした、ということです。
それなのに、今、目の前にいるボニーは、ロングの金髪の可愛い女の子だったので、レイチェルはびっくり仰天しているのですね。

ID は日本語にもなっているように「身分証明書(ID card, identity card)」のこと。
レイチェルは、「bald だと聞いていたのに、あなたは bald じゃない」と言うのはさすがに憚られたのか、「以前と見た目がかなり違うから、ボニーだとわからなかった」と説明します。
それを聞いたボニーは、「最近、ブラをまた付け始めたから、それで違って見えるのね。」というような返事をしています。
「最大のトレードマークの bald」ではなくなったからだ、という理由に気付いていないボニーも、かなり変わったキャラクターですね。
ブラのせいね、と言われて、「ブラのあるなしとか、そんな小さなレベルの話じゃないでしょ!」と言うのをこらえて、「あぁ、きっとブラのせいで見間違えたに違いないわね。」と言うしかないレイチェルです。

ちなみに、フレンズ1-14 で、以下のやり取りがありました。
フィービー: You know my friend Abby who shaves her head? She says that if you want to break the bad-boyfriend-cycle, you can do, like, a cleansing ritual. (頭を剃っている私の友達アビーを知ってるでしょ? 彼女が言うのよ、もし悪い恋人のサイクルを断ち切りたいのなら、ほら、浄化の儀式とかをしたらいい、って。)
レイチェル: Phoebes, this woman is voluntarily bald. (フィービー、その人は、自発的に[自分から進んで]頭をつるつるにしているのよ。)

友達の意見を参考にしたら、というフィービーに対して、自分から進んで髪の毛を剃って坊主頭にしているような女の子の話を参考にしろって言うの?、そんな変わり者の言うことを真に受けろって言うの?というレイチェルの抗議ですね。
1-14 では、名前がアビーになっていましたが、このセリフのキャラクターのイメージがずっと残っていて、「坊主頭の変わった女の子」という設定が、今回の、3-24 に生かされたのかな、と思います。

1-14 と 3-24 のセリフを並べて気付くことは、レイチェルは「bald の女の子=ヘンな子」というイメージを持っている、でも、友達であるフィービーは、bald であることを特徴としては述べているけれど、bald であることに対して悪いイメージを持っていないらしい、ということですね。

レイチェルは、You said she was bald. 「フィービーはあの子が bald だって言ったじゃない!」と抗議します。
said に合わせて、時制の一致で、be動詞が was になっています。
それを聞いたフィービーは、「えぇ、レイチェルの言う通り、She WAS bald. よ。」と was という過去形を強調して話しています。
実際、フィービーは、レイチェルが2年前にボニーと会った時(過去)の彼女の特徴を教えたわけで、今でも bald だと言ったわけではありませんから、フィービーが嘘をついたわけでもないのです。
レイチェルにしてみれば、bald のヘンな女の子だからオッケーしたのに、その一番大事な部分の変化(今は bald じゃなくて、髪の毛がある)をちゃんと説明してくれないとダメじゃない!と言いたいのですね。
どうして、She has hair (now). だと言ってくれなかったの?というレイチェルに、「人の特徴を説明するのに、その人には髪の毛がある、というような条件をわざわざ言ったりしないもの。」と返すフィービー。
普通の会話では、「彼女はどんな人?」「あぁ、彼女には髪の毛があってね。」「そんなの当たり前でしょ!」みたいになるから、そういうことはあえて言わないものでしょ?と言いたいわけです。
でも、レイチェルにしてみたら、オッケーした最大の原因が bald だったので、それが今は違うのなら、そう言ってくれないと困るじゃない!と怒りたくなるのは当然ですね。

上にも書いたように、フィービーは、ボニーが bald であろうがなかろうが、普通に友達付き合いをしているので、そんなことが重要なファクターになるとは思いもしなかった、というところでしょう。


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2009年05月19日

チームの中にはアイがない フレンズ3-24その2

[Scene: Chandler's office, he is just finishing a meeting with his boss.]
チャンドラーのオフィス。チャンドラーはちょうど、ボスとのミーティングを終えようとしているところ。
ダグ(ボスの名前): So thanks for the warm welcome. It's good to have you guys on my team. I come to play. I hope you do too. Now, let's go out there and get 'em! Huh? And remember: There is no "I" in "team." (それで、温かい歓迎をありがとう。俺のチームに君たちがいるのは嬉しいことだ。俺はプレーするために来ている。君たちもそうして欲しい。さて、出て行ってゲットするぞ[やっつけるぞ、戦うぞ]! いいか? それから、覚えておいてくれ。「チーム」の中には「俺(I=アイ)」はなしだ。)
チャンドラー: Yes, but there's two in "martini." So, everybody, back to my office. (そうですよね。でも、「マティーニ」の中には、二つの I (アイ)がありますけど。じゃあみんな、俺のオフィスに戻ろう。)
ダグ: (to Chandler) You! Chuckles. What's your name? ([チャンドラーに]お前! そこの含み笑い! 名前は?)
チャンドラー: Oh, it's Bing, sir. I'm sorry. I was just ah.... (あぁ、ビングです。申し訳ありません。僕はただ…)
ダグ: No, no. I heard what you said. Funny. I like funny. (Chandler starts to leave) This team's about hard work, but it's also about having fun. Good to have you aboard, Bing! (smacks him on the butt, and Chandler leaves shocked.) (いやいや。お前の発言を聞いたよ。面白い。俺は面白いのが好きだ。[チャンドラーは部屋を出て行こうとする] このチームはハードワーク[きつい仕事]になるが、同時に、楽しむことも必要なんだ。お前を迎え入れることができて嬉しいよ、ビング! [チャンドラーのお尻をパシッと叩く。チャンドラーはショックを受けて出て行く])

Thanks for the warm welcome. と言っているので、このダグという人は、今回初めてこのチームにボスとしてやってきた、もしくは、今回新たなプロジェクトのために、新しいチームが作られた、ということでしょう。
最初に team の話をして、その後、play, let's go out there and get 'em などと言っています。
これはスポーツのイメージで話をしているようですね。
チーム一丸となって、いい試合をしようぜ、思いっきりプレーしようぜ、試合のフィールドに出るように、このプロジェクトに颯爽と乗り出して、相手をやっつけよう、つまり、目標を達成しよう、みたいな感覚なのでしょう。

最後に一言、これだけは忘れないでくれ、という感じで、There is no "I" in "team." と言っています。
これは、チームの中には、1人称の I は存在しない、ということです。
プロジェクトのために集められたチームだから、、「俺が、俺が」とぬけがけをしたり、人を出し抜いたり、一人でスタンドプレーをしたりせずに、チームプレーを大切にして、チームであることを忘れるな、という忠告ですね。
それを聞いたチャンドラーは、Yes, but there's two in "martini." と言っています。
「チームの中には、I はない」という言葉を聞いたチャンドラーは、「おっしゃるように、team という単語の中に、I の文字はありませんが、martini だったら、i の文字が2つありますよね。」と言っているわけです。
ダグは、「私は、私が」という意味で、I という言葉を言ったのに、それをアルファベットの I だと捉えて、茶化してみたのですね。

そんな風にふざけたことを言ったので、ボスに早速、You! Chuckles. と呼び止められます。
chuckle は動詞は「くすくす笑う、含み笑いをする」で、名詞では「くすくす笑い、含み笑い、ほくそ笑み」という感じ。
ちょっと面白いジョークを言ってみて、ひとり悦に入る状態のチャンドラーのことを、「そこで、ほくそ笑んでいるやつ、にやにやしてるやつ」という名前で呼んでみた、という感覚だと思います。

ダグは初めてのボスでどんな人かわからないチャンドラーは、相手はこういうジョークは嫌いなのかなと思って、素直に謝っています。
友達ではなく、ビジネスの場面ですから、名乗る時も姓のビングの方を名乗っていますね。
さらには、sir という言葉を最後につけて、相手が上司であり目上の人であることに対する敬意を払っています。

ダグはチャンドラーのジョークを気に入ったようです。
This team's about hard work, but it's also about having fun. の about のニュアンスについて。
これは、以下の英辞郎の語義が近いでしょうか。
about=(前置詞)〜に従事して、〜が目的である、〜を必要とする
例文) Science is about knowing. 科学の目的は知ることである。


LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
about [preposition]: if an organization, a job, an activity etc. is about something, that is its basic purpose
つまり、「組織や仕事や活動が、about something であるという場合、それは組織などの基本的目的である。」

ダグのセリフのニュアンスは、「このチームは、ハードワークに従事する[ハードワークを必要とする]が、同時に、楽しむこともまた目的の一つである」みたいな感じかな、と思いました。

aboard は「(船、飛行機、列車、バスなど)に乗って」ですね。
Welcome aboard! なら「ご乗船[搭乗、乗車]ありがとうございます」になります。
チームとして一つの船に乗って船出するようなイメージで、お前が一緒の船にこうして乗り込んでくれて嬉しいよ、と言っているのです。
その嬉しさの表現として、チャンドラーのお尻をパシッと勢い良く叩くダグ。
おどおどした顔をして、部屋を出て行くチャンドラーの表情が面白いです。

smack は、LAAD では、
smack: to hit or crash into something, or to hit something against something else so that it makes a short loud noise
つまり、「何かに当たる、または衝突すること。または、何かを別の何かに当てて、その結果、短い大きな音を出すこと。」
やはり、パシッ、ピシャリという感じの音がポイントのようですね。
フレンズ3-3その33 のト書きでは、smacks Chandler over the head with a magazine (チャンドラーの頭の上を雑誌でパシンとたたく)という表現もありました。


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2009年05月17日

ルールがないのがルール フレンズ3-24その1

シーズン3 第24話
The One With the Ultimate Fighting Champion (格闘技は男の美学!?)
原題は「アルティメット・ファイティング・チャンピオンの話」

セントラルパーク。ピートが UFC (Ultimate Fighting Championship) に参加するという話をフレンズたちに聞かせるモニカ。
男性陣は、UFC がどんな競技かを説明します。
ジョーイ: And it's not fake. It's totally brutal. (UFC は、フェイク[ごまかし・やらせ]じゃないんだ。全く残忍な競技なんだよ。)
チャンドラー: Yeah, it's two guys in the ring and the rules are, "There are no rules"! (そうだな。二人の男がリングにいて、そのルールは「ルールはなし」!)
モニカ: So you can like, bite and pull people's hair and stuff? (それじゃあ、例えば、噛み付いたり、相手の髪の毛とかを引っ張ったりすることも可能なの?)
ロス: Yeah, anything goes except ah, eye-gouging and fish-hooking. (そうさ。何でもオッケーだよ、目潰し[指を目に突っ込むこと]と釣り針以外はね。)
モニカ: What's fish-hooking? (釣り針って何?)
ロス: Huh, what's fish-hook-- (Joey sticks his finger in Ross's mouth and pulls on his cheek, y'know like when you hook a fish.) (to Joey, sarcastic) Thanks, man. That would have been really hard to describe. What is that taste? (あぁ、釣り針は何かと言うと… [ジョーイは自分の指をロスの口の中に突き刺し、ロスの頬を引っ張る。釣り針で魚を釣る時のように] [ジョーイに皮肉っぽく] ありがとう。釣り針は、ものすごく表現[口で説明]しにくいことだったろうから。今の味は何?)
ジョーイ: What? My hands are totally clean. I just gave the duck a bath. (何だよ。俺の手は全くきれいだぞ。アヒルを風呂に入れてやったところだ。)

ピートが UFC に参戦するつもりであることを、モニカはフレンズたちに話します。
さすがに男性陣は、UFC についてよく知っているようですね。
プロレスのようにショーとして見せるためのフェイクは一切なく、残忍極まりない競技だとジョーイは言っています。
チャンドラーの説明は、「ルールがないのがルールなんだよ、ルール無用のシビアな闘いなんだよ」というところですね。

Wikipedia 英語版: Ultimate Fighting ChampionshipEmergence of more rules に、
Although "There are no rules!" was the tagline in the early 1990s, this was not strictly true;
という記述があります。
「"There are no rules!" が、1990年代初期のキャッチフレーズだったが、これは厳密に言うと真実ではない。」ということです。
「ルール無用!」という言葉が刺激的なので、それをキャッチフレーズに使っていた、ということですが、確かにルールが全くないと、ただの喧嘩になってしまいます。
ですから、少しくらいのルールがあるのは当然なのですが、初期の頃は本当に反則も少なかったようです。(その件に関しては後述します)

anything goes は「何でもあり、何でもオッケー」というニュアンス。
日本語でいうと、「何でもいける」という感じでしょうか。
研究社 新英和中辞典では、
go(自動詞)=認められる; 受け入れられる(必要がある)
Anything goes (here). (ここでは)何でも認められる、何をしてもよい。

英辞郎では、
anything goes=どんなことでもまかり通る、何でもあり、制限なし、自由気まま
と出ています。

gouge は「(丸のみなどで)…をえぐる」「(刑罰として)(目玉)をえぐる、えぐり出す」。
格闘技の場合は、相手の目の中に手や指を突っ込むことですね。
フレンズ3-5その13 では、
モニカ: You gouged a hole in my dingy floor! (ジョーイはうちのくすんだ床をえぐって穴をあけちゃったのよ!)
というセリフもありました。

hook は「フック、鉤(かぎ)、釣り針」なので、hook a fish は「魚を釣り針で釣る」こと。
眉毛に釣り針 フレンズ3-7その21 では、眉毛に釣り針が引っかかったような顔をして邪悪な表情を作る、という演技のコツをジョーイが教えていました(笑)。

モニカが fish-hooking って何?と尋ねるので、ロスはその意味を説明しようとするのですが、すぐさまジョーイがロスの口に指を突っ込んで、fish-hooking ってのはこういうやつのことだよ、と実演して見せます。

That would have been really hard to describe. は、fish-hooking の意味を口で説明するのは、本当に難しかっただろうと思う、という感じですね。
ジョーイが実際にやって見せてくれたお陰で、難しい説明をせずに済んで助かったよ、と口では言っているのですが、ロスの本音は、口で説明することは簡単なのに、わざわざ実際にやってみせる、それもこともあろうに僕の口を使って実演することはないだろ!という抗議ですね。

ジョーイが指を入れた後、変な味がする、とロスは言っています。
ジョーイは、「まるで俺の手が汚いみたいに言うなよ。アヒルを風呂に入れたばっかで、手はきれいなんだから。」と怒っていますが、それを聞いてロスはいやな顔をしています。
ペットを触りまくった手だったから、変な味がした、ということです。

ここで、細かい話になりますが、UFC の反則についてもう少し。
モニカとロスの話だと、「噛み付き、髪の毛を引っ張ること」はオッケーで、反則は「目潰し、釣り針」だけ、ということですが、実際のルールは少々違うようです。

Wikipedia 英語版: Ultimate Fighting ChampionshipEmergence of more rules に興味深い記述があるので、引用させていただきます。(上で引用した部分と一部重複します)

Although "There are no rules!" was the tagline in the early 1990s, this was not strictly true; the UFC operated with limited rules. There was no biting, no eye gouging, and the system frowned on (but allowed) techniques such as hair pulling, headbutting, groin strikes and fish-hooking.

訳しますと、
「"There are no rules!" が、1990年代初期のキャッチフレーズだったが、これは厳密に言うと真実ではない。UFC は、限定されたルールで運営されていた。噛み付き(biting)、eye gouging (目潰し)は禁止で、髪の毛を引っ張ること(hair pulling)、頭突き(headbutting)、股間への攻撃(groin strikes)、釣り針(fish-hooking)には難色を示していた[を良しとしなかった](frowned on)(がルールとしては禁止されていなかった)。」

今回、モニカとロスのセリフでは、4種類の反則技が出ていますが、噛み付きと目潰しは初期からの禁止事項だったようですね。
(ですから、「噛み付きはオッケー」というセリフは間違いということになるようです。)
そして、髪を引っ張ることと釣り針は、望ましくない行為だとみなされていた、ということです。

hair-pulling や fish-hooking がいつ反則として禁止されたかについて。
英語版ウィキペディアの Controversy and reform では、
From UFC 14 gloves became mandatory and kicks to a downed opponent, hair pulling, fish hooking, headbutting, and groin strikes were banned.
という記述があり、hair-pulling と fish-hooking は UFC 14(1997年7月27日)以降、禁止された、とあります。
が、それよりずっと下の方にある、Evolution of the UFC rules という項目では、
UFC 15 - (中略) and hair-pulling became illegal.
とあって、1997年10月17日の UFC 15 から hair-pulling が禁止になった、と書いてありますね。
fish-hooking については、1997年7月禁止で間違いないようですが、hair-pulling については、ウィキペディア英語版内でも記述の不一致がある、ということです。
3ヶ月くらいの差しかないので、よほどのマニアの方以外は、どっちでもいい、という感じですが(笑)、今回のフレンズ3-24 の放映は、1997年5月8日なので、いずれにしても、この時点ではまだ、hair-pulling は(望ましくはないが)反則ではない、ということになり、hair-pulling が反則ではない、というフレンズのセリフは正解ということになります。
また、fish-hooking が正式に禁止されたのは、フレンズ放映後ですから、「釣り針は禁止」というセリフは厳密に言うと間違っている、ということになるでしょうか?

上にも述べたように、初期の頃から、hair-pulling や fish-hooking は望ましくない行為とされていましたので、その線引きは難しいですね。
ですから、ロスたちの言った内容をルールと照合して合っている合っていないと騒ぐのもナンセンスかもしれませんが、ちょっと面白いなと思ったので長々と説明してしまいました。

現在の反則は、ウィキペディア日本語版、英語版の両方で見ることができます。
英語版を見てみると、Fouls として、2. Eye gouging of any kind, 3. Biting, 4. Hair pulling, 5. Fish hooking が挙げられていますね。
結局、今では4種類全てが反則だということです。


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2009年05月15日

UFCのオクタゴンリング フレンズ3-23その7

[Scene: Pete's apartment, Pete and Monica are coming back from a date.]
ピートのアパートメント。ピートとモニカはデートから帰ってきたところ。
ピート: Lights. (The lights turn on, once again they're too bright.) Uh, romantic lights. (The lights dim.) (ライト。[ライトがつくが、またもや明るすぎる] あぁ、ロマンティック・ライト。[ライトが薄暗くなる])
モニカ: Ooh, nice. (まぁ、ナイスね。)
ピート: So ah, there was this thing I wanted to talk to you about. (それで、君に話したいことがあったんだけど。)
モニカ: Oh, right. I'd completely forgot about that. (まぁ、そうね。私はそのことをすっかり忘れてしまっていたわ。)
ピート: Well ah, I've been doing a lot of thinking. And I look at my life.... (そうだな、僕は随分考えていたんだ。そして自分の人生を見つめて…)
モニカ: Yeah? (そうなの?)
ピート: ...and I feel like I've conquered the business world. And I feel like I've conquered the intellectual world. And now I-I have the most beautiful woman in the world. (そして、僕はビジネスの世界を征服したという気がする。また、知的な世界も征服した気持ちでいる。そして今は、世界で最も美しい女性と一緒にいる。)
モニカ: Wow. (まぁ。)
ピート: But there's one thing missing. (でも、一つだけ欠けているものがある。)
モニカ: What's that? (それは何?)
ピート: It's time for me to conquer the physical world. (僕が肉体的な世界を征服する時が来たんだ。)
モニカ: Okay. (not sure of herself) (いいわ。[自信がない様子で])
ピート: Monica, I wanna become (pause) the Ultimate Fighting Champion. (モニカ、僕はなりたいんだよ [沈黙] アルティメット・ファイティング・チャンピオンに。)
モニカ: You wanna what? (何になりたいですって?)
ピート: I wanna become the Ultimate Fighting Champion. It's the most intense physical competition in the world. It's banned in 49 states. (僕はアルティメット・ファイティング・チャンピオンになりたいんだ。世界中で最も激しい肉体競技なんだ。アメリカの49州で禁止されている競技なんだ。)
モニカ: What are you talking about? (何を言ってるの?)
ピート: Okay, my trainer, Hoshi, is teaching me a combination of Jeet Kune Do and Brazilian streetfighting. I even had my own octagon training ring designed. (いいかい、僕のトレーナーのホシは、ジークンドーとブラジリアン・ストリート・ファイティングのコンビネーションを僕に教えてくれている。僕は、僕専用のオクタゴンの訓練用リングのデザインまでさせたんだよ。)
モニカ: And I suppose you used a ring designer for that. (それじゃあ、私が想像するに、あなたはそのためにリング・デザイナーを使ったのね。)
ピート: Yeah. Monica, I want you there, in the front row, when I win. I want you close enough to smell the blood. What do you think? (そうだよ、モニカ。僕は、君にそこに、最前列にいて欲しい、僕が勝つ時に。血の匂いを嗅ぐことができるほど近くにいて欲しい。君はどう思う?)
モニカ: My parents will be so happy. (私の両親が(きっと)とても喜ぶと思うわ。)

ピートの部屋の音声認識システムは、Lights. と言うと、また思いっきりまぶしいライトをつけてしまいます。
コマンドよりスイッチを探せ フレンズ3-23その4 の時と同じですね。
その後、romantic lights. と言い直したら、今度は、恋人との過ごすのにちょうどいい感じの、薄暗い明るさになりました。
さすがはピート、これくらいの明度を romantic lights というコマンドで設定していたようです。

そう言えば、前に言っていたように君に話したいことがあったんだ、と切り出すピート。
モニカは、しらじらしく、Oh, right. I'd completely forgot about that. と言います。
モニカの頭の中は「大事な話」でいっぱいで、それがいつ来るかいつ来るかと待っていたはずなのに(笑)、さもそんなことはすっかり忘れていたかのように言っている女心、よくわかります。

conquer は「征服する」。名詞形は conquest です。
feel like は、feel like doing で「…したい気がする」、feel like+名詞で「(飲食物など)を欲しい気がする」という意味がありますね。
今回のピートのセリフは、feel like+文、の形になっていて、その場合は、「(まるで)…のような気がする」という意味になります。
like は as if のような意味ですね。

有名なソフトを開発して、億万長者のピートですから、ビジネスの世界を征服した、と言い切ってしまっても問題ないとは思いますが、征服したのが事実かどうかよりも、「自分としては、ビジネスの世界を征服してしまったような気がしているんだよ」という、自分の見解、自分ではそう思っているんだ、ということを言うために、わざわざ I feel like と言っているように思います。
ビジネスの世界は頭脳を使う知的な世界なので、その世界も征服した気がする、と言っていますね。
さらに、モニカを目の前にして、世界一美しい女性を手にしたとも言い、モニカはそれをうっとりした気持ちで聞いています。

一つだけ欠けているものがある、というピート。
モニカはきっと、「愛する人と築く新しい家庭、家族」みたいな答えを期待していたでしょうね。
いよいよプロポーズされるのね、と思った時のピートの答えは、「ビジネスの世界、知的な世界ではなく、今度は肉体的な世界を征服する時だ。」というものでした。
モニカは怪訝な顔をしていますね。
何だか思っていたのと違って、変な方向に話が行きそうな予感がしているので、続きを聞くのが怖い、といった表情です。

ピートがなりたいもの、それは、the Ultimate Fighting Champion でした。
ultimate は「究極の」。
UFC という略称の格闘技があり、日本でも結構有名です。
UFC という略語は、Ultimate Fighting Championship の略で、そのチャンピオンシップで、ピートはチャンピオンになりたい、と言っているわけです。
UFC のチャンピオンになれば、肉体的な世界・分野も征服したことになる、と。

UFC という格闘技がどんなものかをわかりやすくまとめてくれているのが、こちら(↓)。
UFC WORLD : WOWOW ONLINE
もっと詳しく知りたい方はこちら(↓)。
Wikipedia 日本語版: UFC
Wikipedia 英語版: Ultimate Fighting Championship

実は、次のエピソード、フレンズ3-24 のタイトルは、The One With the Ultimate Fighting Champion で、実際に UFC の試合のシーンが出てきます。
その時にまた、ウィキペディアの興味深い情報をご紹介する予定です。今は、ピートのセリフに関係ある部分だけご紹介します。

確かに、ピートの言うように、the most intense という表現は当たっているでしょう。
アメリカは50州ありますが、あまりにも危険であるということで 49州で禁止されている、とピートは言っています。
つまり、ピートの言葉では、たった1州だけしか、UFC の興行が許されていない、ということになりますね。
このフレンズが放映されたのは 1997年ですが、ピートの言っていることがその当時の事実を語ったものかどうかは裏が取れませんでした。
ピートが言う1州というのは、恐らく、ラスベガスのあるネバダ(Nevada)州のことかな、と思います。
ウィキペディアの日本語版や英語版に、2008年の共和党大統領候補だったジョン・マケイン上院議員が、この競技に反対していた話が書いてあります。
英語版では、マケイン議員がアメリカ50州全ての知事に手紙を書いた、という記述がありますし、日本語版ではそのために「開催地を規制の緩い州で転々とし」という記述もあります。
ですから、多くの州で UFC が禁止されていた、というのは間違いないようです。

州で禁止、の流れで…。
フレンズ1-22その5 で、イーサンが高校生だと知らずにエッチしてしまい、
モニカ: My lie didn't make one of us a felon in 48 states! (私の嘘では、私たちのうちのどちらかが48州で重罪犯罪者になることはないわ[あなたのついた嘘で、私は48州で重罪犯罪者にされちゃうのよ]!)
というセリフがありました。
アメリカは州によって独自の法律が制定されているためにこういうセリフが可能なのですね。
(50州のうちの)48州が、49州が、と言うことで、ほとんどの州では禁止されている事柄であることが説明できる、というアメリカならではのセリフです。

Jeet Kune Do 「ジークンドー」は、ブルース・リーの武術、また、UFC では、ブラジルのグレイシー一族が有名であることから、Brazilian streetfighting の名前も出ていますね。
そのコンビネーション、つまりその二つを組み合わせたものをトレーニングしている、ということです。
究極総合格闘技である UFC のチャンピオンを目指すためにやっているトレーニングとして、それっぽい名前が挙がっているのが面白いですね。

I even had my own octagon training ring designed. というセリフで、ring という単語が登場し、フレンズ3-23その5 で、ジョーイが小切手帳で発見した ring という言葉の意味がここでわかる仕組みになっています。
ジョーイ: (looking at the checkbook) Wow! Look at this! He wrote a check for 50,000 dollars to "Hugo Lindgren's Ring Design." ([ピートの小切手帳を見ながら] わぁ! これを見ろよ! ピートは「ヒューゴー・リンドグレン・リング・デザイン」に、5万ドルの小切手を切ってるぞ。)
というセリフがあり、ring は指輪のことだと思い込んでいたフレンズたちですが、その ring は、ボクシングやレスリングなどの格闘技のリング、のことだったのですね(爆)。

octagon 「オクタゴン」とは、「八角形」のこと。(ヘキサゴンだと六角形です)
octa- や、oct- という接頭語は「8…」という意味があります。
タコは8本足だから、octopus です。
October は、oct- という接頭語がついているのに 8月ではなく 10月ですが、これについては、研究社 新英和中辞典に、以下の説明があります。
語源:ラテン語「8番目の月」の意; 古代ローマでは3月から1年が始まったことから
3月から1年が始まった話は、Wikipedia 日本語版: ローマ暦 に詳しく書いてあります。

I even had my own octagon training ring designed. の構造は、had+目的語+過去分詞(designed)で、「目的語を…させる状態にした、…させた」という使役ですね。
自分自身の八角形(オクタゴン)のトレーニングリングをデザインさせた、ということです。
even は「…さえも、…すら」という副詞で、僕の UFC にかける意気込みはすごくて、自分専用のリングのデザインを特注すること「さえ」したんだよ、特注「すら」したんだよ、という感覚です。

上でリンクしたUFC のサイトからもわかるように、UFC のリングがオクタゴンであることは有名です。
うちの主人に、「UFC のリングって知ってる?」と聞くと、「あぁ、あのオクタゴンの?」と即答したくらいですから(笑)。
fighting ring だけでももちろん、格闘技のリングだとわかるのですが、octagon という言葉がつくことで、知っている人は「UFC のあのオクタゴンのリングか!」と気付いて、余計にそのギャップに笑ってしまうのですね。
モニカが夢見ていたロマンティックな指輪ではなくて、情け無用の究極格闘技のリングのことだったとは!というオチです。
モニカは、UFC については詳しく知らないようでしたが、激しい格闘技であることはピートの説明でわかったようです。
ここで、リング・デザイン会社に高額で発注したリングのデザインは、格闘技のリングのデザインだったのね…とわかってがっかりする、という仕組みです。
格闘家らしく(?)、「血の匂いを嗅げるほど近くで、僕が勝つのを見ていて欲しい」と言っていますが、ロマンティックというより、おどろおどろしいですね(笑)。

UFC 参戦を告げられたモニカは、感想を求められて、「私の両親はすごく喜ぶでしょうね。」と言っています。
これはきっと、ピートにプロポーズされた時に言おうと思っていたセリフの一つでしょうね。
「私は嬉しい、幸せ、天にも昇る気持ちよ」など、自分の喜びを伝えるセリフをあれこれ考えていたのでしょうが、自分が幸せであることを述べた言葉はここではとても使えない、そう思ったモニカは、「私はそれについては嬉しくもなんともないけれど」という言葉をぐっとこらえて、「両親は喜ぶでしょうね」と他人の話に振るのが精一杯だった、という感じです。


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2009年05月14日

意外に繊細な彼 フレンズ3-23その6

ヴィンスが勤務する消防署に来たフィービー。
フィービー: Excuse me. Umm, is Vince here? (もしもし。あの、ヴィンスはここにいる?)
消防士: Oh, sure. Vince? (ああ、もちろん。ヴィンス?)
ヴィンス: Yo! (slides down that pole that fire station's have) (よお! [消防署にあるあのポールを滑り降りる])
フィービー: Wow! I didn't know you guys actually used those. (まあ! あなたたち消防士が実際にそのポールを使うって知らなかったわ。)
ヴィンス: So what's up? (それで、どうしたの?)
フィービー: Umm, wow. This-this isn't gonna be easy. Umm, I don't think we should see each other anymore. (あぁ、どうしよう。これ[今からあなたに言おうとする行為]は簡単じゃないんだけど、あの、私たち、もうお互い会わないほうがいいと思うの。)
ヴィンス: Uh-huh. G-good deal. (ああ、そう。わかったよ。)
フィービー: I'm sorry. (ごめんなさい。)
ヴィンス: No-no it's okay. It's just that ah, I thought we had something pretty special here. And y'know I-I felt like you were someone I could finally open up to.... (starts choking up) that there's so much in me I haven't shared with you yet. (いやいや、いいんだ。ただ、俺たちはここでかなり特別なものを持っていると思ってたんだ。そして、君は俺がついに心を開くことができる人だと感じてた…。[言葉に詰まる] 君とまだ分け合っていないものが俺の中にすごくたくさんあると感じてたんだ。)
フィービー: Oh, my God! I didn't know you were so-- (まぁ、なんてこと! 私は知らなかったわ、あなたがそんなに…。)
ヴィンス: (starting to cry) I'm sorry, I can't talk. I'm gonna go write in my journal. (walks away) ([泣き始める] ごめんよ。(もう)話せない。俺の日記に書くことにするよ[俺、日記に書いてくる]。[立ち去る])
フィービー: (running after him) Wait! Wait! Wait! Wait!! ([ヴィンスの後を追いかけて走る] 待って、待って、待って、待って!)

ヴィンスを呼び出すと、ヴィンスはポール(棒)をスルスルと伝って降りてきます。
それを見て、I didn't know you guys actually used those. とフィービーは言っていますね。
テレビのシーンでよく見るけど、ほんとにこの棒は存在したのね、消防士はほんとうにこの棒を使ってるのね、と感心しているわけです。

this isn't gonna be easy と最初に言うことで、今からしようとしていることは(私にとっては)簡単なことじゃないんだけど、つらいんだけど、という気持ちが出ます。
言いにくいこと、ヴィンスにとって良くないことを言おうとしている、というサインですね。
I don't think we should see each other anymore. 「私たち、もうこれ以上会わない方がいいと思う。」というのは別れを切り出す側の決まり文句です。
やはり相手を傷つけないように、I (don't) think と「私の考えでは、私はこう思う」という言葉をつけて、やんわりと表現していますね。

open up to を直訳すると「…に対してオープンである、…に対して開いている」という感じでしょう。
つまり、「…に心を許す、…に心を開く」ということです。
君とシェアできること、つまり、共有できること、分け合えることがまだたくさん僕の中にはあった、と言葉に詰まりながら話しています。

体つきが頑強で、男の中の男!という感じのヴィンスなのに、心を開く、分け合う、などという言葉が次々と出てくるので、フィービーは意外だわ、という感じでびっくりしています。
I didn't know you were so-- と絶句していますが、この後に続くのは、you were so sensitive. のような形容詞でしょうね。

これより前のシーンで、消防士のヴィンスと、幼稚園の先生のジェイソンのどちらを選ぶかで、フレンズたちと話をするシーンがありました。
ヴィンスにしろよ、と言ったジョーイに対して、
フィービー: Yeah, but Jason's really sensitive. (そうね、でもジェイソンは本当に繊細なのよ。)
チャンドラー: Well, sensitive is important. Pick him. (そうだな、繊細なのは大切なことだ。ジェイソンを選べよ。)

やはり付き合うには、見た目の男らしさだけじゃなくて、中身、心の繊細さが大事だと判断して、今回、ヴィンスに別れを告げに来たのですが、その別れの時に、ヴィンスも実はとても繊細な人だったと気付いて、フィービーは驚いている、「あなたがそんなに繊細な人だなんて、私知らなかったわ。」と言っているのですね。

心が傷ついたヴィンスは、もうこれ以上、直接君と話をすることができない、と言い、後のことは日記に書いてくる、と言って去って行きます。
I'm gonna write なら、「(日記に)書くつもりだ」ですが、go write ですから、つまり、go and write または、go to write のニュアンスで、「行って[(ここを去って]書く」か「書くために行く[ここを去る]」という感じだと思います。
ここでフィービーと向き合っていても、言葉に詰まって話せないから、僕はもう行くよ(go)、行って続きは日記に書いてくるよ、というニュアンスだろうと。

日記と言えば、diary という英単語が真っ先に浮かびますが、journal も「日記、日誌」です。
LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) では、
journal: [noun] a written record that you make of the things that happen to you each day (synonym: diary)
つまり、「それぞれの日に自分に起こる出来事から作る、書かれた記録。同義語は diary」

フレンズ3-3その24 では、diary や journal に似た言葉、log 「記録日誌」という単語を説明しています。

あまりに sensitive な部分を見せ付けられて、別れに来たつもりのフィービーの心も動いたようです。
追いかけて行くところで、場面がカットしてしまいますが、フィービーの言動から、この後、別れ話を撤回したであろうことは想像できますね。


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2009年05月13日

彼はbad news フレンズ3-22その8

フレンズ3-22その6 のコメント欄 で、3-22 に関するご質問をいただきましたので、今回、記事の形で回答させていただきます。
以下のセリフは、時系列に並べてあります。
また、DVD字幕とネットスクリプトで表記が異なる場合は、実際の音声とチェックして正しいと思われる方を書いてあります。


1. エピソードの冒頭シーン。
レイチェル: Oh, Phoebe, are you still on hold? I was supposed to call my dad back, like, two hours ago. (まぁ、フィービー。まだ保留中の状態なの? 私は、2時間前くらいに、パパに電話をかけ直すことになってたのよ。)
フィービー: Oh, yeah. He clicked on. He said call him as soon as you get a chance. He's at Flimbees. (えぇ、そうね。パパのキャッチホンが入ったわよ。パパは、レイチェルが電話できるようになり次第、電話してくれ、って言ってたわ。パパはフリンビーズにいるって。)

ネットスクリプトでは、clipped on と表記されていますが、DVD英語字幕では、clicked on になっています。
click はマウスのクリックのように、「カチッと音を立てる」感覚ですね。
click on は「カチッと音がして、何かが on になる」ような感覚で、何かカチッというような音がして、キャッチホンが「入った、つながった」感覚だと思います。


2. プレミア後のパーティーで。
ロス: (drags Chandler over to buffet table) I'm telling you, this guy Rachel is with is crazy. Okay? He viciously screamed at total strangers. I think he's baaad news. ([チャンドラーをビュッフェテーブルに引っ張ってきて] 話したいことがあるんだけど、レイチェルが一緒にいる男はクレージーなんだよ。彼は全くの他人に悪意を持って叫んだんだ。彼は危険人物だと思うよ。)

ネットスクリプトでは、viscously と書いてあるのですが、正しくは、viciously です。
DVD英語字幕では、viciously と書いてあり、音声でも「ヴィシャスリー」と発音されています。
実際に、viscous 「粘着性の、粘性の」という形容詞とその副詞、viscously も存在しますので、紛らわしかったですね。(こちらの発音は「ヴィスカス」という感じ)
viciously は「悪意を持って、意地悪く」という意味ですね。

ロスは bad を強調して、baaad news と言っています。
bad news は「嫌な人、困った人、要注意人物」。
研究社 新英和中辞典、英辞郎などに載っていました。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
bad news: (informal) someone or something that always causes trouble
つまり、「いつもトラブルを起こす誰か、または何か」。


3. パーティーで、なれそめを聞かれたピートとモニカ。
ケイリン: So how'd you guys meet? (それで、あなたたちはどんな風に出会ったの?)
ピート: Well ah, the short version is, I ah pursued her for a couple of months. Then I gave her a check for 20,000 dollars and she was mine. (そうだな。短いバージョンで言うと[短く言うと、手っ取り早く言うと]僕がモニカを2、3ヶ月追いかけた。それから、僕はモニカに2万ドルの小切手を挙げた。そして彼女は僕のものになった。)
モニカ: Yeah, and in the long version, I dump him for telling people the short version. (そうね。そして、長いバージョンでは、ピートがその短いバーションを人に話すから、私は彼を振るのよ。)

dump はフレンズによく出てくる「(恋人を)振る」ですね。
ピートは、短く言うと、手っ取り早く言うとこんな感じなんだ、と、「モニカは金でころっと落ちた」みたいな言い方をします。
それはモニカにとっては不名誉な話なので、長いバージョンとして情報を付け足すのですが、そのセリフを直訳すると、「そうね、で、長いバージョンで言うと、そのショートバージョンを人々に言って[ふれて]回ることで私は彼を振るのよ」みたいなことでしょうか。

この for は、研究社 新英和中辞典の、
for=[報償・返報を表わして] 〈好意・成果など〉に対して、…の返報として
He was fined for speeding. 彼はスピード違反で罰金を科せられた。

の「返報の for」かなと思います。
「人にそういう誤解を招くことをしゃべって回ることへの返報(報い、仕返し)として、彼を振るのよ」という感じでしょうか。
ピートが人聞きの悪いことを言うから、「そんなことばっかり言ってるから、私に振られちゃうのよ、私を怒らせちゃうのよ」と、ピートの説明にモニカは怒っている、ということを冗談っぽく言っている感覚かなと思いました。

正直、I dump him の dump という「現在形」のニュアンスがよくわからないのですが、「習性」の現在形だとすると、「そういうこと言ってるから、私は彼を振るわけね」みたいなことになるでしょうか。


4. ジョーイが自分のエージェントのエステルをフレンズたちに紹介するシーン。
エステル: How do you do? (to Rachel and Monica) Ooh, you two girls were outstanding! (to Joey) Do they have representation? (初めまして。[レイチェルとモニカに]まぁ、あなたたち女の子二人、抜群[素敵]ね! [ジョーイに] 彼女たちにはエージェントがいるの?)

representation は「代表、代理」なので、俳優の代理人として、仕事を請け負ったり、他者と交渉したりするエージェント、(俳優の)所属事務所、という意味なのだと思います。
エステルは彼女たちも女優、もしくは女優の卵だと思ったようですね。


5. ケイトの部屋。ジョーイと良い感じになりながら、かなり酔っ払っていたケイトは、ジョーイにもたれて眠ってしまいます。
ケイトをソファに寝かせた後、
ジョーイ: (Looks at her) Good night, Kate. Sweet dreams. (Picks up a garbage can) I'm gonna put this can right here in case you have to hurl. ([ケイトを見て] おやすみ、ケイト。良い夢を。[ごみ箱[ごみ入れ]を持ち上げて] このごみ箱をちょうどここに置いておくよ。万が一、吐かなきゃいけない時のために[吐きたくなったらいけないから]。)

hurl は「…を強く投げつける、(言葉などを)浴びせる」という意味がありますね。
そういう、何かを投げつける、浴びせる、という勢いのある強い感覚が、「吐く」という意味になるようです。
実際、英辞郎には、「(自動詞)吐く」という意味が載っていました。
また、LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) には、
hurl: [intransitive and transitive] (American English informal) to vomit
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) には、
hurl: [intransitive] (slang) to VOMIT
と出ていますので、アメリカのスラングで「吐く」という意味になるようです。


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2009年05月12日

newsは不可算名詞 フレンズ3-23その5

モニカはテレビ電話でピートと話をします。
話があると言っていたのは、good news だとピートから聞いて安心するモニカ。
ピートとのテレビ電話を切った後、
モニカ: Okay. Well, it's good news. It's good news. (よし。あぁ、良いニュース[グッド・ニュース]。良いニュースだって。)
チャンドラー: So, what do you think the good news is? (それで、その良いニュースって何だと思う?)
ジョーイ: (looking at the checkbook) Wow! Look at this! He wrote a check for 50,000 dollars to "Hugo Lindgren's Ring Design." (Monica is stunned) Oh, sorry. What do you think the good news is? ([ピートの小切手帳を見ながら] わぁ! これを見ろよ! ピートは「ヒューゴー・リンドグレン・リング・デザイン」に、5万ドルの小切手を切ってるぞ。[モニカは唖然となる] あぁ、ごめん。良いニュースって何だと思う?)
[pause]
沈黙。
モニカ: Oh, my! (まぁ、なんてこと!)
レイチェル: Monica's gonna marry a millionaire! (モニカは億万長者と結婚することになるのね!)
ロス: Hey, you gotta get Mom on the phone! Call Mom! Call Mom! (ねぇ、ママと電話しないと! ママに電話! ママに電話!)
(Pete's computer automatically calls Mom, Pete's Mom.)
ピートのコンピューターは自動的に、ママに、(つまり)ピートのママに(テレビ)電話をかける。
ピートのママ: Hello. (こんにちは。)
モニカ: And that's Pete's mom. (それで、あれはピートのママよ。)
(The gang quickly hides again.)
(ピートがテレビ電話に出た時と同じように)フレンズたちは、また、素早く隠れる。

日本語にもなっている「ニュース」ですが、英語の発音は「ニューズ」です。
また、-s がついていて、複数形に見えますが、news という単語自体は、不可算名詞(uncountable)です。
研究社 新英和中辞典に、
語源:元来は名詞として用いられた new の複数形
とありますので、元々は複数形だったわけでしょうが、今では複数形としては扱わない、ということです。
ですから、news に続く be動詞は、are ではなく、is を使います。
(この知識を使ったひっかけが、TOEIC に出たこともあります。)

今回のセリフでも、the good news is のように、is が使われていますね。
Bad news travels fast [quickly]. なら、「悪いニュースは早く伝わる。悪事千里を走る。」で、この場合も、travel ではなくて、travels になることに注意しましょう。

このシーンの少し前にピートの小切手帳を発見していたジョーイ。
良いニュースって何だろう?と話題になっている時に、ピートが何かに高額の小切手を切っているのを発見します。
write a check は「小切手を書く、切る」。
Hugo Lindgren's Ring Design は、「ヒューゴー・リンドグレンという人が経営しているリング・デザイン会社の名前」(5万ドルの支払い先)か、「ヒューゴー・リンドグレンというデザイナーに頼んだ、リング・デザイン料」(5万ドルという出費の件名)かのどちらかだろうと思ったのですが、"Hugo Lindgren's Ring Design." の前に to という前置詞が使われていますね。

研究社 新英和中辞典の、check 「小切手」の項目に以下の例文があります。
write a person a check [make out a check to a person] for a hundred dollars 人に100ドルの小切手を切る
これを見ると、to の後に、小切手を切った相手が来るようなので、今回も、to 以下は支払先、小切手を切った相手だと考えるのが妥当かなと思います。
また、Hugo Lindgren's Ring Design と単語の頭が大文字になっているのも、そういうデザイン会社、デザイン事務所の名称(固有名詞)であるからだと思うのですね。

リング・デザイン、つまり、リングという言葉を聞いて、モニカはびっくりした顔をしています。
ピートは大事な話、それも良いニュースがあると言う、そしてピートは高額を支払ってリングのデザインをさせた…ということになると、リング=(婚約)指輪、良いニュース=プロポーズ、結婚、が頭に浮かんだからですね。
誰もがリングという言葉でそれに気付いたのに、その小切手帳を読んだジョーイ本人だけがその重大さに気付いていません。
「あぁ、話の腰を折っちゃってごめん。で、良いニュースって、一体なんだろうね?」みたいなトボけたことを言っています。

get someone on the phone を直訳すると、「電話の上(電話の回線上)に人を連れてくる、呼び寄せる」みたいな感覚でしょうか。
つまり、「人を電話で呼び出す、人に電話する」ということです。
モニカが恋人にプロポーズされる!というビッグニュースをママにも知らせなきゃ!というところですね。
Call Mom! という命令形は、モニカに対して言われたものですが、そのコマンドを、ピートのコンピューターの音声認識システムが聞き取り、Mom= Pete's Mom と判断した賢い(笑)コンピューターは、ピートのママに電話を繋いでしまいます。
ピートが億万長者であることを示すためのアイテムである音声認識システムですが、それをいろんな形でジョークに取り込むところが、フレンズの脚本らしいなと思いました。


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2009年05月10日

コマンドよりスイッチを探せ フレンズ3-23その4

[Scene: Pete's apartment, Monica is there to water the plants, and is showing the gang around.]
ピートのアパートメント。モニカは植物の水やりのためにそこにいる。そして、フレンズたちを案内している。
モニカ: Okay, this is the den. All right, check this out. Lights! (the lights turn on automatically, but are very bright) Whoa! All right, less lights! Bad lights! Lights, go away! (they dim) Oh, see? You just need to find the right command. (それで、これが書斎ね。いいわ、これを見てて。ライト! [ライトが自動的に点灯するが、非常に明るい。] わっ! よし、少ない[明るくない]ライト! 悪いライトね! ライト、どっかに行け![消えろ、消え失せろ!] [ライトが薄暗くなる] ね、見た? ただ正しいコマンド[命令・指令]を見つければいいだけよ。)
ロス: Yes, and the dimmer switch. (そうだね。それと、減光スイッチを(見つければいいだけだ)ね。)
ジョーイ: Whoa! For a rich guy, he's got, that's a pretty small TV. (わぁ! 金持ちにしては、彼は…あれはすごく小さなテレビだね。)
モニカ: No-no-no, that's the video phone. But, hey guys, you're not supposed to be here, so please do not touch anything. (違う違う違う。あれはテレビ電話なの。でも、ねぇ、みんな。あなたたちはここにはいないことになってるの。だから、どうか何も触らないで。)
チャンドラー: (sitting down on the couch) I-KEA! This is comfortable. ([カウチに座りながら] アイ!キア! これって快適だな。)

dimmer は動詞 dim に -er がついたもので「薄暗くする人・もの」。
ですから、dimmer は「(照明の)減光スイッチ、調光器・制光装置」という意味になります。
dimmer だけでもそういうスイッチの意味になりますし、今回のように dimmer switch と言うこともあります。

音声認識システムで、ライトがついたり消えたりするのですが、ちょうどいい明るさにするのに、どういう言葉で指令したらいいかわからず困るモニカ。
適当に言っていたらちょうどいい明るさになったので、「ほら、適切なコマンドで指示すれば、ちゃんと思い通りに動くのよ。」と自慢げに語るのですが、実はそのちょうどいい明るさは、ロスが壁にあるディマー・スイッチ(減光スイッチ)をひねって調節したものだったのですね。
find the right command 「正しいコマンドを見つける」と言ったモニカに対して、「それとディマー・スイッチもね」という感じで、Yes, and the dimmer switch. と付け足したのです。
ロスが言ったのは、「(ちょうどいい明るさにするには)ディマー・スイッチを見つけたらいいだけだよ」(You just need to find the dimmer switch.)ということで、システムが認識できる指令の言葉をあれこれ探すよりも、ディマー・スイッチを見つけた方が手っ取り早い、find すべきものはスイッチだよ、という感じです。

for a rich guy の for は「…にしては」。
研究社 新英和中辞典では以下のように説明されています。
for (前置詞)=[基準を表わして] …としては、 …の割には
He's young for his age. 彼は年の割には若い。
It's cold for May. 5月にしては寒い。
For a learner, he swims well. 初心者にしては彼は泳ぎが上手だ。


金持ちだったらもっとでっかいテレビを持っているかと思ったけど、意外と小さいんだねぇ、という感じです。
モニカは、それはテレビじゃなくて、the video phone だと説明していますね。
日本語では、テレビ電話と言いますが、英語では、a video phone になります。
日本語のテレビゲームも、英語では、a video game と言います。
日本語の感覚は、テレビ画面、テレビのスクリーンに映すから、テレビ電話、テレビゲームと言うわけでしょうが、本来それはテレビ局が放送・放映しているものではないので、実際のシステムから考えると、ビデオフォン、ビデオゲームの方が正しい感覚なのかもしれません。

モニカ一人が来ることになっていて、フレンズたちを連れてくるって言ってないから、余計なものを触らないで、と言うのですが、チャンドラーは早速、カウチにどっかり座ってしまいます。
座りながら、I-KEA! (ネットスクリプトでは、I-kea!、DVD英語字幕では、IKEA)と言っていますが、これは、「あー!」と気持ちよさそうな声を出しながら座っているように聞こえて、実は IKEA という家具店の名前を言っているのですね。

Wikipedia 日本語版: イケア にあるように、イケア(IKEA)は、スウェーデン発祥の大手家具店です。
日本にも進出しているので、日本人にもおなじみの名前ですね。
日本ではそのようにイケアと呼ばれていますが、英語ではチャンドラーのように「アイキア」と発音するのですね。
ウィキペディアにも、
アメリカ、カナダやオーストラリアなど英語圏では「アイキア」と発音する
と書いてあります。

イケアの特徴は「格安、安価の組み立て式家具を売る」という部分でしょうか。
自分で組み立てる分、値段がお安くなっている、という感じでしょうね。(私は IKEA を利用したことがないので詳しくは知らないのですが。)
フレンズ1-1 (パイロット版)で、ロスたちがブックケースなどの家具を組み立てていましたが、あれが、IKEA のイメージなのかな、と思います。

で、イケアはそういうイメージであることを認識した上で、チャンドラーのセリフを見てみましょう。
ピートの書斎(den)は、さすがはお金持ち、という感じで、家具や調度品もどっしりした高級そうなものが置かれているように見えます。
ですから、ピートの書斎の家具がイケアで買ったものである、という可能性は低いように思うのですね。
チャンドラーが座ったカウチも恐らくかなり高価なもので、だから座り心地も最高!という感じだと思います。
それなのに、座る時にわざわざ、IKEA (アイキア)と声を出して、「あー!」というくつろいだ声に続けて、格安の組み立て家具店の名前を出したのは、「あー、やっぱりイケアの家具は最高だね!」と、「違いのわからない庶民の男」のふりをしてみた、というジョークなのかな、と思いました。
イケアの家具であるはずはないのに、「さすがはイケアだ、快適だ」と言って、みんなが心の中で「それはイケアじゃないってば!」とツッコミを入れることを期待しているようなボケなのかな、と思ったのですが、どうでしょう??

超高級中華料理店の餃子を食べて、「オー!ショー!(王将!) これはおいしいね。」と言っているような感じなのかな、と思ったりもするのですが…関西圏に「餃子の王将」という中華料理チェーン店があるんですよ(笑)。


(Rach からのお詫び)
いただいたコメントへのお返事は、もうしばらくお待ち下さいませ。


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2009年05月08日

俺たちが水やりするよ フレンズ3-23その3

[Scene: Central Perk, Chandler, Monica, and Joey are there.]
セントラルパーク。チャンドラー、モニカ、ジョーイがそこにいる。
出張中のピートから、"We need to talk." と言われたので、ピートに振られそうだと思っているモニカ。
モニカ: (starting to get up) I gotta go water Pete's plants. (stops) Y'know what? If he's gonna break up with me, maybe I won't water his plants. ([立ち上がろうとする] ピートの(観葉)植物に水をやりに行かなくちゃ。[動きを止めて] ねぇ、もしピートが私と別れるつもりなら、多分、私は彼の植物に水やりしないわ[するつもりはないわ]。)
チャンドラー: Well, if he's gonna break up with you, maybe Joey and I should water his plants. If you know what I mean. (そうだな。もしピートがモニカと別れるつもりなら、多分、ジョーイと俺が彼の植物に水やりをすべきだな。俺の言っている意味がわかるかな。)
ジョーイ: Or, ha-ha, we could go over there and pee on them. (それとも、ハハハ。俺たちがそこに行って、植物におしっこかけることもできるぞ。)

ピートが家にいない間、彼の部屋に置いてある植物に水やり(水遣り)をすることになっているようですが、ピートに振られると思っているモニカは、振られるなら水やりなんかしてあげる必要ないかも、と言っています。
ここでの water は他動詞で「…に水をやる、かける、まく」ですね。

それを聞いたチャンドラーは、ちょっと得意そうに、maybe Joey and I should water his plants. と言った後、If you know what I mean. と付け加えています。
このニュアンスについては、以下の英辞郎の語義がわかりやすいです。
英辞郎では、
if you know what I mean=(あなたには)意味が分からないかもしれないけど、分かるかな、ピンと来ないかもしれないけど。(用法)複雑な内容・遠回しな表現・隠語的表現などについて

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
(do) you know what I mean? also if you know what I mean:
used when checking that someone has understood what you are saying

つまり、「自分が言っていることを誰かが理解したかを確認する時に使われる」

直訳すると、「もし俺の言っていることの意味が分かれば(の話だけどね)」という感じでしょうか。
チャンドラーとしては、ちょっと遠回しに言い過ぎたかもしれないけど、俺の言うこと、わかるよね?ということです。

そのチャンドラーの発言を妙に真面目な顔をして聞いていたジョーイは、Or 「または」を使って、チャンドラーが言ったこともいいけど、こういうこともできるよ、と、植物におしっこをかける案を提案します。
それを聞いて、チャンドラーがあっちゃー!という顔をしていますね。
これは、「ジョーイは俺の言うこと、ちっともわかってねぇー!」という感じの顔です。

チャンドラーは、男2人で水やりに行く、と言ったのですが、それは「俺たち二人が、水じゃなくて、小便をかけに行ってやる」という意味だったようですね。
モニカが行かないって言うんなら、俺たちがモニカを振ろうとしている男のところへ行って、モニカの友人として仕返ししてやろうじゃん、という感じです。
もちろん、文字通り解釈すれば、「俺とジョーイで植物に水をやる」になるのですが、If you know what I mean という言葉をわざわざ付け足して、「ちょっと遠回しに言ってみたんだけどわかるかな?」と得意気に、また少しいたずらっぽく言ったことを考えると、「water というのはある行為を意味する婉曲表現であり隠喩であることを示唆している」と考えるべきでしょう。

そのチャンドラーのセリフを「なるほど」という顔をして聞いていたジョーイが、「それもいいけど、こういうのもどう?」と出した提案が、チャンドラーが隠喩で表現したことをそのまんまダイレクトに言い直した内容(pee on them[plants])だったので、俺がわざわざ婉曲的に表現してみたのに、全然通じてなかったのかよ!とがっかりした、ということです。


ドクター・ロウズの診察室。ロスの周りにたくさんの医者が集まってきている。
ロス: Y'know, I have dinner plans. (あのー、ディナーの予定があるんですけど。)
ドクター・ロウズ: Thank you so much for coming on such a short notice. Ladies and gentlemen, I've-I've-I've been practicing medicine for 23 years, and I'm stumped. (急な呼び出しに来てくれてありがとう。皆さん、私は、私は、私は、23年間、医業を営んできたが、(今回は)お手上げだ。)
(He removes the blanket covering the thing.)
ドクター・ロウズは、(ロスの)モノを覆っているブランケットを取り除く。
全員: Whoa. (they all lean in to get a closer look, Ross isn't pleased) (おぉー。[医者たちは全員、より間近で見ようと、身を乗り出す。ロスは嬉しくない。]

Thank you so much for coming on such a short notice. について。
notice は「通知、告知」。
トゥーウィークスノーティス フレンズ3-10その16 で、I'm giving my week's notice. というセリフが出てきて、その時に、記事中そしてコメント欄で、notice についていろいろ書いています。

その時のコメント欄で書いたことと重複しますが、notice についてここでまた説明させて下さい。

セリフでは、on such a short notice となっていますが、「通知、告知」という意味は不可算名詞のようなので、文法的には a のない形が正しいのかもしれません。

LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) では、
at short notice British English
on short notice American English
: if you do something at short notice, you do not have very much time to prepare for it
例) The trip was planned on short notice.
Thanks for agreeing to see me at such short notice.
a cancellation at very short notice


つまり、at を使うのがイギリス式、on を使うのがアメリカ式ということで、その意味は、「at short notice で何かをするということは、それに対して準備する時間があまりないこと。」
ロングマンの3つの例文すべて、不定冠詞の a はついていませんね。
2番目の例文、Thanks for agreeing to see me at such short notice. 「急な依頼・通知にもかかわらず私に会うことに同意してくれてありがとう。」は、今回のセリフと同じようなニュアンスです。

このフレーズは、TOEIC の Part 4 で、会議を招集した人が出席者に対して開口一番、「急な呼び出しに集まってくれてありがとう」などと言うパターンに出てきそうなフレーズで、実際、TOEICテスト新公式問題集 解答・解説編 p.112 にも出てきます。
その問題集のナレーションも、on such short notice となっていて、such a... ではありません。

そのように、正式には、on such short notice が正しいと思われるのですが、ネットで検索してみると、on such a short notice という検索結果も結構出てきます。
今回、フレンズのセリフに登場し、DVD字幕にもはっきり、on such a short notice と書かれているくらいなので、文法的には間違いかもしれないけれど、結構使われている表現なんだろうな、と思います。
私のようなノンネイティブは、such a ... という形で覚えたものが多いので、such とくると、a を入れたくなるわけですが、ネイティブの場合でも、such a というフレーズって言いやすいんでしょうかねぇ?

practice medicine は「医者を開業する、医業を営む」。
stump は「(質問などが)(人)を悩ませる、困らせる、参らせる、困惑させる」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
stump: [transitive] to ask someone such a difficult question that they are completely unable to think of an answer.
つまり、「全く答えを思いつくことができないような難しい質問をすること」。

たまたま、2つ前の記事、フレンズ3-23その1 で、「犬が文字を読む時、犬の唇は動くかしら?」ととんちんかんなことを言ったフィービーに対して、"...Chandler and Rachel, who're also stumped" というト書きがありました。
これもフィービーの言っている意味がわからないで困惑している様子を表していますね。

長年医者をやってきたが今回のできものはよくわからないと医者に言われ、他の医者たちも、おぉー!という歓声を上げていて、ロスがいやーな顔をしているのが面白いです。
大袈裟にしたくないのに、どんどん話が大きくなっていくのが、フレンズらしいです。


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2009年05月06日

奇妙なものは彼の得意分野 フレンズ3-23その2

ロスのお尻に正体不明のできものが出来たので、それを診てもらうため、医者を訪ねたロス。
[Scene: A Doctor's Office, Ross is having his thing looked at by Dr. Rhodes.]
医者の診察室。ロスはドクター・ロウズに自分のモノ[できもの]を見てもらおうとしているところ。
ロス: Th-th-that's all it is. A third nipple. Y'know? Just your run-of-the-mill third nipple. Y'know? You can take it off. Just slice that baby right off. (それだけなんです。3番目の乳首ですよ。ごく普通の3番目の乳首なんです。あなたはそれを取ることができるはずだ。そのベイビーをただ薄く[スパッと]切って下さい。)
ドクター・ロウズ: Take your shirt off. Let's see what we're dealing with here. (Ross starts to take off his pants) What are you doing? (シャツを脱いでくれ。ここで我々が扱おうとしているものを見よう。[ロスはパンツ[ズボン]を脱ぎ始める] 何をしてるんだ?)
ロス: Just showing you my run-of-the-mill, slice-it-right-off third nipple. (ごく普通の、スパッと切っちゃう3番目の乳首を、ただあなたに見せようとしてるんです。)
ドクター・ロウズ: Well, that's not a third nipple. (うーん、それは3番目の乳首じゃないな。)
ロス: No? (違いますか?)
ドクター・ロウズ: First of all, it's on your ass. (まず第一に、それは君の尻にあるじゃないか。)
ロス: Well, then what is it? (えぇ、それじゃあ、それは何ですか?)
ドクター・ロウズ: Wait a minute. Hold it. (He goes to the door and opens it.) Jansen! Will you come in here a moment? (ちょっと待って。そのままの状態でじっとして。[ドクターはドアのところに行き、ドアを開ける] ジャンセン! ちょっとこっちに来てくれるか?)
ドクター・ジャンセン: I'm with Hamilton! (僕は今ハミルトンと一緒なんです[話をしてるところなんです]。)
ドクター・ロウズ: He's good with weird things. Bring him in too. (ハミルトンは奇妙な[変わった]ものが得意だ。彼も一緒に連れて来い。)

自分のお尻にできた正体不明のできものを、a third nipple 「3番目の乳首、第3の乳首」だと言い張るロス。
チャンドラーに、a third nipple がある話は、フレンズ2-4その1 に出てきました。
フレンズ3-14その18 では、それが原因で恋人ジンジャーと別れることになり、
そのエピソードの最後、フレンズ3-14その21 で、除去手術で3番目の乳首を取ってきた話をしていました。

詳しい説明は以下のウィキペディアで。
Wikipedia 英語版: Supernumerary nipple
supernumerary は「定数以上の、過剰な」という意味です。本来乳首は2つなので、それ以上の数がある乳首、ということですね。
そのウィキペディアでは、Known examples として、実際に a third nipple を持っている有名人の名前が書いてあります。
また、Examples in popular culture では、チャンドラーのこともちゃんと書いてありますね。

run-of-the-mill は「普通の、平凡な、月並みの、ありふれた」。
ロスは自分のできもののことを、ありふれた3番目の乳首だと言って、ことを大げさにせずに切ってもらおうとします。
できものを見せるために、下半身の衣服を脱ごうとするので、医者はびっくり。
「尻にあるのなら、乳首なわけないじゃないか。」ということですね。
自分だけでは手に負えない、誰かの助けを借りようと、ロウズは隣の部屋にいるジャンセンに声を掛けます。

隣室から、I'm with Hamilton! という返事が返ってきますが、具体的な名前を挙げているところから、ハミルトンが同僚の医者であることが想像できます。
一緒にいるのが患者なら、そんな風に固有名詞は出さないように思うのですね。
ロウズがハミルトンの名前を知っているからこそ、「あなたに呼ばれたけれど、今、私はハミルトンと一緒にいて、打ち合わせなどをしているところなので…」と言い、大切な用事の最中だから、来てくれと言われても、今すぐは無理です、と言っていることになるのでしょう。
それを聞いたロウズは、He's good with weird things. Bring him in too. と言っています。
be good with は「…が得意で、上手で、うまくて、…に強くて」。
be good の後には at, in, on, with など様々な前置詞が使われますが、その使い分けについて、研究社 新英和中辞典では、
at, in は技術の対象、on は特定のもの[事]、with は扱いの対象に用いる
と説明されています。
今回の be good with も、まさに「扱いの対象」を言っていますね。
with 以下のものの扱いや対応がうまい、得意だ、ということです。

He's good with weird things. の部分、ネットスクリプトでは、He's good with rear things. になっていました。
rear は「後ろの、後方の、お尻の」で、名詞 rear には「尻」という意味もあります。
ですから、He's good with rear things. だと「彼はお尻のこと[お尻に関すること]が得意、お尻のものの扱いがうまい」みたいな意味になるでしょうね。
今回ロスのできものはお尻に出来ているため、それはそれで意味が通じるのですが、DVD英語字幕では weird things となっていて、音声も weird に聞こえるので、weird が正解だろうと思います。
weird things は「変わったもの、変なもの、奇妙なもの、風変わりなもの」で、ロウズが見ても何だかよくわからない、そういう正体不明のものについては、彼、つまり、ハミルトンの得意分野だから、今そこで一緒にいるというハミルトンもこっちに連れて来い、ハミルトンも一緒に診てくれると助かるから、ということです。
隣室の同僚まで呼ばれるのも困るのに、さらに、奇妙な病気・症例が得意分野だというもう一人の同僚まで呼ばれてしまう…。
ありきたりな3番目の乳首ですよ、と言って、あっさり処理してもらおうと思ったのに、ロスの意に反して、どんどん話が大きくなるところが面白いですね。


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2009年05月04日

二人の男をジャグリング フレンズ3-23その1

シーズン3 第23話
The One With Ross' Thing (フィービーはどっちも好き!)
原題は「ロスのモノの話」


(追記)
以下の記事で、冒頭シーンの追加説明をしています。
興味のある方は覗いてみて下さい。
フレンズ3-23その8
(追記はここまで)


セントラルパーク。消防士であるフィービーの恋人ヴィンスが出て行った後、
レイチェル: Wow, he's cute, Pheebs. But I thought you just started dating that kindergarten teacher. (まぁ、彼ってかっこいいわね、フィービー。でも、あなたはあの幼稚園の先生とデートし始めたばかりだって思ってたんだけど。)
フィービー: Oh, Jason? Yeah, uh-huh, we're seeing each other tonight. (あぁ、ジェイソン? えぇ、その、私と彼は今夜デートする予定よ。)
レイチェル: What, Pheebs? Two dates in one day? That's so unlike you. (何ですって、フィービー? 一日に二つのデート? それってものすごくあなたらしくないわ。)
フィービー: I know, I know. I'm, like, playing the field. Y'know? Like, juggling two guys. I'm sowing my wild oats. Y'know? Y'know, this kind of, like, y'know, oat-sowin', field-playin' juggler. (そうね、わかってる。私は、ほら、遊び回ってるのよ。わかるでしょ? 二人の男性をジャグリングしてるの[同時に上手くこなしてるの]。私は(若気の至りで)道楽をしているのよ。でしょ? ほら、オートをまいて[道楽をして]、フィールドでプレイするような[遊び回るような]ジャグラーの一種なの。)
ジョーイ: So Pheebs, do they know about each other? (それで、フィービー、彼らはお互いのことを知ってるの?)
フィービー: Does a dog's lips move when he reads? (Joey makes an 'I don't know' face, and looks to Chandler and Rachel, who're also stumped) Okay, no, they don't know. (犬が文字を読む時、犬の唇は動くかしら? [ジョーイは「わからない」という顔をして、チャンドラーとレイチェルの方を見るが、彼らも当惑している[言葉に詰まっている]。] いいわ。いいえ、彼らは知らないの。)

消防士のヴィンスとラブラブでありながら、幼稚園の先生ジェイソンともデートすると言うフィービー。
一日に2つのデートをするなんて、フィービーらしくないわ、とレイチェルは言っています。
That's so unlike you. について。
like だと「…らしい、…にふさわしい」なので、その反対語の unlike は、not like、つまり「…らしくない」ですね。
unlike you の前に強調の so がついているので、「あなたらしくない度合いが強い」、つまり、全くあなたらしくない、全然あなたらしくない、あなたのイメージと全く違う、というニュアンスになります。

play the field は「たくさんの異性とデートする、交際する」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
play the field: to have romantic relationships with a lot of different people
つまり、「多くの違った人と、ロマンティックな関係を持つこと」。
play the field という言葉自体は「野原・フィールドでプレイする・遊ぶ」なので、そこに恋愛に関係する単語は入っていませんが、play the field で「多くの異性と遊び回る」という意味に理解されるのですね。
日本語でも、「彼は遊び回ってるよ」とか「彼は遊び人だよ」という場合には、異性との恋愛関係が派手であることを示唆するので、まさに日本語の「遊び回る」に近い言葉なのでしょう。

sow one's wild oats は「若気の至りから道楽をする、独身の間に女遊びをする」という意味。
フレンズ2-18その12 には以下のセリフが出てきました。
モニカ: Don't you have a lot of wild oats to sow? Or is that what you're doing with me? Oh, my God! Am I an oat? (リチャードは、若い時に女遊びをしようと思わなかったの? それとも、その女遊びを、今私とやってるの? あぁ、なんてこと! 私はオート麦なの?)
その時に、sow one's wild oats について説明しています。
oats は「オートミール」のオートで、「オート麦」のことですね。

LAAD では、
sow your wild oats: if a man sows his wild oats, he has sex with many different women, especially when he is young
つまり、「男性が sow his wild oats するというのは、その男性が多くの違った女性とエッチをすること、特に若い時期に。」
普通はそのように、男性が女遊びをする時に使う表現なのですが、それを女性のフィービーが使っているのが面白いわけでしょう。
男が女遊びをするみたいに、私も男遊びをしているのよ、道楽をしているのよ、いうところです。

juggling two guys の juggle は、大道芸人のジャグラー(juggler)がするような、「ボール・皿・ナイフなどを空中に投げては受けるという曲芸をする、複数のものを巧みにさばく・操る」ことですね。
その感覚から、「複数の仕事や役目などを巧みにこなす、上手に処理する・操作する」という意味にもなります。

LAAD では、
juggle:
1. to keep three or more objects moving through the air by throwing and catching them very quickly
2. to try to fit two or more jobs, activities etc. into your life, especially when this is difficult
例) It's hard trying to juggle a job, kids, and housework.

1. は曲芸のジャグリングのことで、「3つ以上の物体を、それを素早く投げたり受けたりして、空中で動かし続けること」。
2. は「2つ以上の仕事や活動を自分の生活に順応・適応させるようにつとめること。特にこのことが難しい時に」。
例文は、「仕事と子供と家事を巧みにこなそうとすることは難しい。」
仕事と家庭のように二つのものであれば「両立させる」という日本語が合いますね。

ジャグラーやジャグリングという言葉は日本語になっているので、二人の男をジャグリングしている、とか、ジャグラーのように二人の男を巧みに操っている、というと、何となく意味はわかりますね。
上手い具合にバランスを取って、どちらも落とさないようにしている感覚でしょうか。
私は、play the field をして、sow my wild oats をしているジャグラーなのよ、と言って、フィービーは喜んでいます。

juggle という言葉で思い出したのですが、日本語にもそれと似た行為から来た言葉「手玉にとる」がありますね。
「手玉にとる」は、広辞苑によると、
手玉(てだま)=女子の玩具の一種。おてだま。
手玉に取る=手玉のようになげてもてあそぶ。翻弄する。

とあります。
お手玉は遊び道具であるために、「こちらがいいようにもてあそぶ」という意味になるのでしょう。

英語の juggle の場合だと、仕事と家庭の両立のような意味にも使えるわけですが、今回のフィービーの juggling two guys のような場合だと、「二人の男を手玉に取る」という日本語の感覚が「かなり近い」かもしれません。
でも、完全なイコールで結ばれるかというと、そうでもない気もします。

フィービーとしては、男を騙して「もて遊んでいる」というつもりはなくて、ただ二人の男性と「うまい具合に」付き合っていることを、ジャグラーの巧みな手さばきに例えているだけかもしれないので、「手玉に取る」という日本語ほど、悪女っぽいイメージはないかもしれません。
女の子がお手玉をする行為と、ジャグラーがボールを操る行為とは、見た目よく似ているので、日英どちらにもそこから派生した言葉や表現があるのが面白いなと思ったのですが、少しニュアンスが異なる部分もありそうなので、そこがまた興味深いなとも思いました。
「手玉に取る」という日本語は、自分の都合のいいようにして相手を翻弄するイメージがありますが、juggle は「複数の仕事や活動や責任を上手にこなす」「やらなければならないことをうまくさばく」という意味であって、完全に「手玉に取る」とイコールではない、という気がするのです。
実際、「複数の仕事を手玉に取る」とは言いませんしねぇ。

二人の男をジャグリングしている、と嬉しそうなフィービーに、ジョーイは、「その二人は、別の男性の存在を知ってるの?」と尋ねます。
つまり、「フィービーが別の男と付き合っていることを知ってるの?、フィービーが今、二股かけてることを知ってるの?」ということですね。

それに対するフィービーの答えはかなりトンチンカンです。
フィービーの言ったことを訳すと、「犬が(本などの)文字を読む時に、犬の唇は動くかしら?」。
フィービーが言いたいことは恐らく、「他人にわからないように黙読することが可能な時に、わざわざ唇を動かして、今読んでいる内容を他人に知られるようなバカなことをする犬がいるかしら?」ということでしょう。
わざわざ唇を動かして人に気取られるようなことをする必要はない、というような意味で、ヴィンスとジェイソンは、お互いの存在を知らないのに、私がわざわざ自分の口からそれを伝える必要なんてないわ、ということが言いたいのでしょう。
しかし、そういうことが言いたいんだろう、ということはわからないではないけれど、「何故に犬?!」と思わずにはいられない例えです。
だいたい、犬は文字を読めないだろうから、read するという行為もしないし、読唇術ができるほど、犬の唇がはっきり動く姿もイメージしにくい(笑)。
「二人の男性に相手の存在を伝えるなんて、そんなバカなことするわけないじゃない。考えても見てよ、犬もこんなことはしないわよね…」と犬の例えを出して勝ち誇ったように語るフィービーですが、その犬の例えがしっくり来なくて意味不明なので、ジョーイは「??」となっているのですね。

ジョークが高度過ぎて(?)ジョーイにだけその意味がわからない、ということはフレンズによくあるのですが、今回ばかりはチャンドラーとレイチェルにも意味不明だったようです。
救いを求めてチャンドラーとレイチェルの方を見たジョーイですが、その二人も「今のはよくわからない」という顔をしています。
フレンズたちに意味が通じていないのを悟ったフィービーは、犬の例えで説明するのはあきらめて、Do they know about each other? に対して、No, they don't know. 「いいえ、彼らは(お互いのことを)知らないわ。」とスタンダードな答えに言い直したということですね。


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2009年05月01日

フリーダイヤルは800 フレンズ3-22その7

[Scene: Monica and Rachel's, the gang, except Joey, is there. Phoebe is, well you y'know.]
モニカとレイチェルの部屋。ジョーイを除いたギャングたち(フレンズたち)はそこにいて、フィービーは、ほら、察しの通り…。
モニカ: Phoebe, it's been two days. (フィービー。もう2日よ。)
フィービー: Yeah, I know. Oh, good thing it's one of those 801 numbers, right? (そうね、わかってるわ。あぁ、良かったことは、(こういう時によく使う) 801 番号だってことね、でしょ?)
ロス: Phoebe, 800 is toll free. 801 is-is Utah. (フィービー、800 が通話料無料[フリーダイヤル]だよ。801 は、ユタ州だ[ユタ州の局番だ]。)
フィービー: No, no, no, oh no-no, it's has to be 800. (picks up the instruction manual to check the phone number) 'Cause all those big companies have 800 numbers. Every... (Finds the number) Yeah, every big Utah-based company has one. (違う、違うわ。(私がかけてるのは 801 じゃなくて) 800 のはずよ。[電話番号をチェックするために、取扱説明書を取り上げる] だって、そういう大企業は全部、800 ナンバーを持っているもの。すべての… [番号を見つける] そうね。ユタ州に本社を置くすべての大企業は 1番[801番]の番号を持ってるの。)
レイチェル: Phoe-be!! (フィービー!!)
フィービー: Sorry. I'm so sorry. I will pay you back. (ごめんなさい。本当にごめんなさい。私が電話代を返すから。)
チャンドラー: And yet she's still not hanging up the phone. (それにもかかわらず、フィービーはまだ電話を切らない状態でいるし。)
みんな: Hang it up! Hang up the phone! (それを切れ! その電話を切れ!)
フィービー: Fine! Fine! (slams the phone down, breaking it) Oh-oh! (わかったわ、わかったわよ! [電話を叩きつけて、電話を壊す] あーあ!)
モニカ: What? (何?)
フィービー: Well, I think I broke it. But that's all right. Here's the number where you can call. (うーんと、電話を壊しちゃったみたい。でも大丈夫。ここに壊れた時に電話する番号があるから。)
モニカ: (sarcastic) Oh. ([皮肉っぽく] あぁ。)

最初のト書きの説明の、Phoebe is, well you y'know. が面白いですね。
フレンズ2-15その1 で説明しましたが、2-15 のエピソードの英語タイトルは、
The One Where Ross and Rachel...You Know 「ロスとレイチェルが・・・ほらわかってるでしょ?の話」
でした。
2-15 の時は、前回キスをしたロスとレイチェルがその後どうなるか?という話なので、具体的な言葉を使わず、わざと、You know と表現したのですね。
今回のト書きもそれと同じ感覚で、「言わずもがな」というか、皆さんご想像どおり、お察しの通り、CLOSING CREDITS の後でもフィービーはまだこの状態(電話を待ち続けている状態)なんですよ、という感じです。

フィービーは、「今かけている番号が 801 で良かった」というようなことを言っています。
one of those は、「みんながよく知っているそういう…の一つ」というニュアンス。
フレンズ3-6その19 でも、one of those の感覚について説明しています。
フィービーは、「ほら、今かけているのは、例の 801 ナンバーの1つだから助かったわよね。」と言っているわけですが、そのセリフにロスがツッコミを入れます。
ロスが言っているのは、「フィービーは、801 がトールフリー(通話料無料、フリーダイヤル)だと思っているようだけど、トールフリーの番号は 800 だよ。801 はユタ州の局番じゃないか。」ということ。
(参考までに、801 は eight-O-one (エイト・オー・ワン)、800 は eight hundred と発音されています。)
実際、このロスの発言は正しいです。

まず、800 がトールフリーである件については、
Wikipedia 日本語版: 着信課金電話番号
のリストの下から2番目に北米の 800 (800 numbers) が載っています。
Wikipedia 英語版: Toll-free telephone number
にも詳しく書いてあります。

801 がユタ州、の件については以下。
Wikipedia 英語版: Area codes 385 and 801 に、ユタ州のことが書いてあります。
area code は「電話の市外局番(3桁)」のことです。

ロスの発言を聞いたフィービーは、「あぁ、私の勘違いだった。私は今、801 って言っちゃったけど、私がかけているのは、801 じゃなくて、800 のはずよ。だって、大企業のカスタマーセンターは、そういうフリーダイヤルを持っているもの。」と言いながら、自分のかけている番号を確かめるために、取説を調べます。
カスタマーセンターの番号については、フレンズ3-22その2 のコメント欄 で、「普通はカスタマーサービスは、800-から始まるフリーコールの番号なので、電話代はかかりません。」というコメントをいただきましたが、フィービーも当然そういう認識を持っているので、絶対にフリーコールのはずだから、と調べようとしたのですね。

それを見た後のセリフ、every big Utah-based company has one. について。
one というのは、恐らく、801 (eight-O-one) のことでしょう。
800 (eight hundred) じゃなくて、one を持ってる、1の番号がついてるのね、ということで、ユタ州にベースを置く企業だから、局番が 801 なのね、とその仕組みを悟った、ということです。
大企業はみんな 800 のフリーダイヤルのはずよ…と言いながら、今回の場合は、801 であることに気付いてしまったので、「そうそう、大企業でもユタにある企業は、801 の局番、になるのよね。」と、自分がかけているのはフリーダイヤルではなかったことを、ここで認めたことになります。

長電話していても電話代がかからないと思っていたのに、実はものすごい電話代がかかっていたと知って、フレンズたちはフィービーに怒りの声を上げます。
アメリカの電話料金の仕組みは詳しく知らないのですが、ユタ州はアメリカ西部の州(州都はソルトレイクシティ)で、NYからかなり距離があることを考えると、電話代も、ものすごくかかりそうな感じですし。

電話代は私が払うわ、と言いながらも電話を切らないフィービーに、みんなが「切れ! 切れ!」と言います。
せかされてガシャン!と電話を置いたら、今度は電話を壊してしまい…。
「あ、壊れちゃった。でも、ここに修理を依頼するカスタマーセンターの電話があるから…」と言うフィービーにみんなはゲンナリ。
そのカスタマーセンターの電話が全ての元凶だったのに、またその振り出しに戻るのか!みたいな、まるで日本の落語のオチのような終わり方ですね。


(2009.5.13 追記)
以下の記事に、この 3-22 のエピソードに関する追加説明があります。
興味のある方は覗いてみて下さい。
フレンズ3-22その8
(追記はここまで)


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