2012年09月07日

可能だと思った以上に幸せにする フレンズ6-25その6

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モニカを捜しに、自宅に戻って来たチャンドラーは、廊下でゴミを出しに行こうとしているジョーイに会います。
ジョーイは、「モニカはカバンを持って出て行った。両親のところに行った」とチャンドラーに告げます。チャンドラーは口を両手で押さえて、泣きそうな声で、
チャンドラー: I can't believe I ruined this. (俺が今回のことをダメにしたなんて信じられないよ。)
ジョーイ: I am so sorry, man. (ほんとに残念だな。)
(He walks dejectedly into his apartment to find it lit with about a thousand candles and Monica standing in the living room.)
チャンドラーが落胆してアパートメントに入ると、約1000個もの(たくさんの)キャンドルが灯っていること、モニカがリビングに立っているのに気づく。
モニカ: You wanted it to be a surprise. (あなたは驚かせたかったんでしょ。)
(He turns to look at Joey who smiles slyly and closes the door leaving them alone.)
チャンドラーは振り返ってジョーイを見る、ジョーイはいたずらっぽく微笑んで、彼ら二人だけを残してドアを閉める。
チャンドラー: Oh, my God. (なんてことだ。)
(Monica gets down on one knee.)
モニカが、片膝をつく(ひざまづく)。
モニカ: Chandler... In all my life... I never thought I would be so lucky... (Starting to cry) as to... fall in love with my best... my best.... There's a reason why girls don't do this! (チャンドラー… 私の今までの人生の中で…私がそんなにもラッキーだなんて思ったことなかった、[泣き出す] 恋に落ちるほどに(ラッキーだなんて)…私の一番の…一番の…。女の子がこれ(プロポーズ)をしないのには理由があるのよ!)
チャンドラー: Okay! (He joins her on one knee) Okay! Okay! I'll do it. I thought... (Starting to cry, pauses) Wait, I-I can do this. (Pause) I thought that it mattered what I said or where I said it. Then I realized the only thing that matters is that you, (Pause) you make me happier than I ever thought I could be. (Starting to cry again.) And if you let me, I will spend the rest of my life trying to make you feel the same way. (Pause as he gets out the ring.) Monica, will you marry me? (わかった! [チャンドラーは片膝をついて彼女に加わる] わかった、わかった! 俺がするよ。俺は思ってたんだ… [泣きそうになって、少しの間があって] ちょっと待って。俺はこれをちゃんとできるから。[間があって] 俺は、俺が言うこととか、俺がそれをどこで言うかとかが重要なんだと思ってた。そして気付いたんだ。重要なのはこのことだけだって、君が [間があって] 俺が可能だと思っていた幸せ以上に、君が俺を幸せにしてくれるってことがね。[また泣きそうになる] そして、もし君が俺にそうさせてくれるなら、君を俺と同じような気持ちにさせるように残りの人生を過ごすつもりだ。[間があって、チャンドラーは指輪を取り出す] モニカ、俺と結婚してくれる?)
モニカ: Yes. (はい。)
(The crowd goes wild as he puts the ring on her finger. They hug and kiss this time as an engaged couple.)
チャンドラーがモニカの指に指輪をはめた時、聴衆(観客)は熱狂する。二人はハグしてキスする、今回は婚約したカップルとして。
モニカ: I knew you were likely to take a wife! (あなたが妻を迎えるだろうって、私にはわかってたわ!)
(They hug again.)
二人はまたハグをする。

モニカが出て行ったとジョーイから聞いたチャンドラーは、泣きそうな顔をしています。
自分がくだらない計画を立てたせいで、すべてをめちゃくちゃにしてしまったなんて…と後悔していますが、自宅のドアを開けると、そこにはたくさんのキャンドルが灯っていて、出て行ったはずのモニカが立っていました。
You wanted it to be a surprise. は、あなたは、今回のプロポーズを a surprise 「驚き、驚くべきこと」にしたかったんでしょ、と言っている感覚になるでしょう。
あなたが驚かせようとして、いろいろお芝居をして嘘をついてたこと、私にはわかってるわ、と言っているわけですね。

モニカが出て行った、というのは嘘だったとわかったチャンドラーは、「ジョーイ、お前はこのことを知ってたんだな」と言うように、後ろのジョーイを振り返ります。
ト書きにある slyly は、この場合は「いたずらっぽく」という感覚ですね。
sly (発音はスライ)という形容詞は、「ずるい、悪賢い」という意味もありますが、「いたずらな、茶目っ気のある」という意味もあり、今回の場合はジョーイの表情を見てもわかる通り、いたずらっぽく茶目っ気たっぷりに微笑んだ、ということになります。

まだ状況が信じられないチャンドラーは、Oh, my God. としか言えませんが、その後のト書きにある、Monica gets down on one knee. の瞬間は、フレンズの中でも、感動的な名シーンだと言えるでしょう。
このシーンは何度見ても泣けてしまいますね。
アメリカのドラマや映画を見ていると、プロポーズのシーンでは、「男性が片膝をついて、指輪の箱を取り出して、Wiil you marry me? とプロポーズの言葉を述べる」のが、定番となっていますが、今回は驚きのあまり絶句しているチャンドラーに対して、女性であるモニカから、プロポーズの言葉を述べようとしていることが「片膝をつく」という仕草でわかるからです。
特にそれを、「結婚願望が強い、結婚に対する憧れが人一倍強い」モニカがそうやってプロポーズの言葉を言おうとした、ということに、ものすごい意味がある気がしますよね。

モニカとしては、男性から素敵な言葉でプロポーズして欲しい、それを一生の思い出にしたい、という思いが強かったでしょうが、もう二人はダメなのかも…と思った後に、それまでの理不尽な出来事が「モニカを驚かせたい、より感動させたい」というチャンドラーのお芝居だと知ったモニカは、「男性からプロポーズするのが決まり」とかそんなことはもうどうでもいい、と、世間体や決まりみたいなものを超越した次元で、自分の素直な気持ちを伝えようとしていることが、この仕草から伝わってくるように思いました。

モニカが泣きそうになりながら話しているセリフの、as to... の部分。
これは、so 〜 as to... 「…するほど〜である」の意味だと思います。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
so cold/heavy/quick etc. as to... or such an idiot/a disaster etc. as to... :
(formal) used to show the reason that makes something happen or not happen
例) The water was so cold as to make swimming impossible.

つまり、「何かが起こるようにする、または起こらないようにする理由を示す時に使われる」。
例文は、「水泳が不可能なほど、その水は冷たかった」。

ネットスクリプトでは、I would be so lucky. As to... のように2文に分けて書いてありましたが、DVDの英語字幕では、途切れ途切れに言っているこのモニカのセリフは、
...in all my life... I never thought I would be so lucky... as to fall in love with my best... my best...
のように、まるで1つの長い文であるかのように書かれています。
ちなみに、my best の後は、friend 「私の親友」が続くことも想像できますね。
そのことからも、I would be so lucky as to fall in love with my best (friend) 「親友と恋に落ちるほど[恋に落ちるという出来事が起こるほど]私がラッキー(な人間)だなんて(昔は思いもしなかった)」と言っているのだろうと思います。

There's a reason why girls don't do this! を直訳すると、「女の子がこれをしない理由が1つある」。
this とは、今モニカがやっている「プロポーズ(の言葉を述べること)」ですね。
つまり、モニカからプロポーズしようと言葉を言い始めるものの、泣いてしまってうまく話せない、女の子がプロポーズしようとすると、こんな風に泣いてしまって言えなくなるから、だから(一般的に)プロポーズは男性がすることになってるのよ!と言っている感覚になるでしょう。

泣いて続きが言えないモニカに、チャンドラーは、男らしく、Okay! I'll do it. 「わかった。俺が(プロポーズを)やるよ」と言います。
そう言うチャンドラーも、涙ぐんでしまいなかなか言葉が出てきませんが、モニカは、頑張って、と言うように、チャンドラーの手を握っていますね。

チャンドラーは、「(プロポーズの言葉で)何を言うか、(プロポーズの言葉を)どこで言うか、が大事だと思ってたけど」と言いながら、唯一大事なことはこれだって気付いたんだ、と言って、その後、you make me happier than I ever thought I could be と言います。
これは、happy の度合いを比較している文ですね。
自分がこれまでに思っていた、可能な限りの happy というものがあるとして、君は俺を、その思っていた可能な happy よりももっと happy にしてくれる、という意味になります。
君は、俺が自分で想像もできなかったほどの幸せな気持ちにしてくれるんだ、ということですね。

if you let me は、「もし君が俺に(そうすることを)許してくれるなら」。
「君を(俺と)同じような気持ちにしようとトライすることで、俺の残りの人生を過ごしたい」というのは、「俺の残りの人生をずっと、君を(君が思っている以上に)幸せにすることに努力しながら過ごしたい」という感覚ですね。
君が俺をこんなにも幸せにしてくれるから、君にも同じ気持ちになってもらえるように、残りの人生を頑張っていきたいんだ、ということになります。

感動的なセリフを述べた後、Will you marry me? と言って、指輪を差し出すチャンドラー。
モニカも素直に Yes. と答えます。
ト書きにあるように、まさに The crowd goes wild という感じの観客の熱狂ですね。
シーズン最後のエピソードのラストシーンですし、ここまで来るとほぼもう、言うのがわかっているセリフではあるのですが、やはり実際に二人がそう言い合っているのを聞くと、ファンとしては拍手喝采に口笛と、熱狂せざるを得ないでしょう。

I knew you were likely to take a wife! の be likely to は「〜しそうである」という意味ですね。
take a wife は「妻を迎える、妻を娶(めと)る」という感覚で、直訳すると、「あなたが妻を迎えそうだって[迎えるだろうって]私にはわかってたわ」ということですが、これは、チャンドラーがモニカを驚かせようと、ずっと「結婚制度に懐疑的な男」を演じていたことに対して言っているのですね。
「結婚のけの字も考えてないみたいに言ってたけど、私にはこうなるってわかってたわ」みたいな意味になります。

ちなみに、ト書きに as an engaged couple 「婚約したカップルとして」というフレーズが出てきましたが、婚約した(engaged)と言えば…レイチェル役のジェニファー・アニストンが婚約した、というニュースが1ヵ月ほど前にありましたね。
IMDb : Biography for Jennifer Aniston にも、
Became engaged to her boyfriend of 15 months Justin Theroux on his 41st birthday. [August 10, 2012]
つまり、「15カ月交際していた恋人のジャスティン・セローと、彼の41歳の誕生日に婚約した。(2012年8月10日)」ということです。
ジェニファーは1969年生まれで、私と同い年なんですよねぇ〜。
同い年の人間として、そして、フレンズ、レイチェルファンとして、ジェニファーの幸せを心から祈っています! どうかお幸せに!!

チャンドラーとモニカのプロポーズの直後、廊下で待っていたフレンズたち(ロスはいないのですが)がなだれ込んで来て、みんなで二人の婚約を祝うところでエンドクレジットになります。
エンドクレジットは、チャンドラーとモニカが静かにダンスをするシーンで終わります。
フレンズの各シーズンの最後は「次はどうなっちゃうの?!」というクリフハンガーで終わることが多いですが、シーズン6はクリフハンガーではなかった、ということになりますね。
次のシーズン7では、無事、婚約を果たしたチャンドラーとモニカの今後に注目です。

今回のエピソードの「チャンドラーがモニカにプロポーズする」というのは、フレンズ全シーズンの中でも、ビッグイベントであることは間違いないですね。
このブログを書いている私の中では、「チャンドラーとモニカが婚約するシーズン6のラストまで、このブログは続いているだろうか?」というのが常に頭のどこかにありました。
今回無事、シーズン6を終えることができて、とても嬉しく思っています。
今後、どこまで続けられるかはわかりませんが、読者の皆様と一緒に、フレンズの楽しさと面白さをもっともっとシェアしていけたら幸せです。
シーズン7以降も、どうかよろしくお願いします!


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posted by Rach at 19:58| Comment(8) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月05日

赤い糸で結ばれている フレンズ6-25その5

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チャンドラーは、リチャードの家を訪れます。
そこにモニカの痕跡を感じ取って、モニカはどこだ?と問い詰めるチャンドラーに、「モニカはここに来ていたけれど、出て行った」と告げるリチャード。
チャンドラーは、リチャードに怒りをぶつけています。
チャンドラー: It was working till you showed up, you big tree! I mean, this isn't fair. You had your chance with her! You had your chance and you blew it! And this is my chance and I am not going to blow it because we are meant for each other! And this has all just been one stupid mistake! (Sits down heavily.) I was gonna propose tonight. (あんたが現れるまでは、うまくいってたんだよ、この巨木(ノッポ)め! だって、こんなのフェアじゃないよ。あんたはモニカとのチャンスがあったんだ! そのチャンスがあったのに、それをダメにした! そして、これは俺のチャンスなんだ、俺はこのチャンスを逃したりしない、だって俺たちは(お互いのために生まれてきた、赤い糸で結ばれた)最高のパートナーだからだ! ただ、ずっと、バカな間違いが一つあっただけなんだよ! [どっしりと座り込む] 今夜プロポーズする予定だったのに。)
リチャード: You were gonna propose? (Sits on the arm of the couch.) (君はプロポーズするつもりだったのか? [カウチの腕に座る])
チャンドラー: Yeah, I even (pause) got a ring. (Puts in on the center cushion.) Did you get a ring? (そうさ、俺は [間があって] 指輪を買いさえしたんだ[指輪だって買ったんだ]。[センタークッションの上に指輪を置いて] あんたは指輪を買ったか?)
リチャード: No, I don't have a ring! (Pause) You go get her, Chandler. (Pause) And can I give you a piece of advice? If you do get her, don't let her go. Trust me. (いや、僕は指輪は持ってない。[間があって] 彼女を掴まえに行け、チャンドラー。[間があって] そして、1つアドバイスをしてもいいか? 彼女を手に入れたら、彼女を行かせるな[彼女を離すな]。本当だぞ[僕を信じろ]。)
チャンドラー: Y'know, Richard... you are a good guy. (なぁ、リチャード…。あんたはいいやつだな。)
リチャード: I know. (Pause) I hate that! (知ってる[そうだな]。[間があって] それがいやなんだよ[いやになるよ]!)
(Chandler gets up and runs out, but as soon as the door closes behind him he opens it, runs back in, picks up his ring Richard is holding up for him, and runs back out.)
チャンドラーは立ち上がり、走って出て行くが、彼の後ろでドアが閉まるやいなや、チャンドラーはドアを開け、走って戻ってきて、リチャードがチャンドラーのために掲げている指輪を取って、また外に走って行く。

「あんたが現れる前はうまくいってたんだ!」とチャンドラーは言っています。
you big tree は、「この、big tree め」みたいな感じで、背が高くて大柄なリチャードのことを、そう言っているようですね。
少し前のシーンで、モニカがジョーイに、「私と結婚したがってる人もいるんだから。リチャードよ」と言った時に、ジョーイは、自分の頭より少し上の方に手を上げて、「リチャードって、あの背の高いリチャードのことか?」みたいな仕草もしていました(ちなみに、IMDb によると、リチャード役のトム・セレックの身長は、192cm だそうです)。

そして、「こんなのフェアじゃない。あんたはモニカとのチャンスがあったのに、それをダメにしたんだぞ」とも言っています。
blow は自動詞では「風が吹く」「息を吹く」「爆発する」などの意味があり、他動詞だと「〜を吹き飛ばす」「〜を爆破する」という意味がありますね。
そこから、目的語に chance が来た場合には、「(好機・チャンス)を逸する、棒に振る」という意味になります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
blow : RUIN/LOSE OPPORTUNITY [transitive] (informal) to miss a good opportunity or ruin something, by making a mistake or by being careless
例) We've blown our chance of getting that contract.

つまり、「良い機会(好機)を逃すこと、または何かを台無しにすること、間違いを犯すことや注意不足であることによって」。
例文は、「その契約を取るチャンスを逃してしまった」。

リチャードはチャンスがあったのにそれを逃した、と言った後、「これは俺のチャンスで俺はそれを逃さない、なぜなら…」と続けています。
その理由として言った、we are meant for each other! について。

LAAD では、
be meant for somebody/something : to be intended for a particular person or purpose
例) a book meant for children

つまり、「ある人やある目的のために意図されていること」。例は、「子供向けの本」。

be meant for each other : if two people are meant for each other, they are very good partners for each other
例) Judith and Eric were meant for each other.

つまり、「2人の人間が be meant for each other ということは、その二人はお互いにとって、非常に良いパートナーである、ということ」。
例文は、「ジュディスとエリックは、良いパートナーである」。

Macmillan Dictionary では、
be meant for : if two people are meant for each other, they are suitable for each other as romantic partners
つまり、「2人の人間が be meant for each other ということは、ロマンティックな関係(恋愛関係)のパートナーとして、お互いにふさわしい(適している)ということ」。

mean が「意図する」という意味であることから、それを受動態にした、be meant for は「〜のために意図されている」というような意味になり、「〜のために作られている、〜のために生まれてきた」のような意味にもなるわけです。
そういう意味では、このチャンドラーのセリフは、「俺たち(俺とモニカ)は、お互いのために作られている、お互いのために生まれてきた」のような訳にすることも可能なようですが、
マーク・ピーターセンさんの 続・日本人の英語 (岩波新書) によると、そのような日本語訳ほど大袈裟なニュアンスではないようです。

「続 日本人の英語」の p.8 小指に結んだ赤い糸 という項目で、映画「雨に唄えば」の "You Were Meant For Me" という歌の日本語訳についてのお話をされています。
そのお話の中で、日本人の学生に、実験的に you were meant for me を和訳してもらったところ、
「君は僕のために生まれてきたんだ」
「あなたは私と出会うために現われた」
という訳になった、という話が出てきます。
その訳に対するピーターセンさんの見解は以下のようになっていました。

いずれも、実際問題として、日本の男性が真面目な顔をして言えるような台詞ではなさそうだが、英語の原文は、むしろあっさりした言い方で、和訳に比べたら、はるかに口にしやすい。

つまり、mean の意味を汲んで訳すと、「〜のために生まれてきた、〜と出会うために現われた」というような意味になるけれど、You are meant for me. や、We are meant for each other. というような言い回しそのものは、和訳の日本語から感じられるほどの大仰しさ(おおぎょうしさ)はなく、もっと普通の言い回しだということのようです。

映画「雨に唄えば」の(日本語の)字幕スーパーでは、
「ふたりは結ばれていた、小指を赤い糸で」
と訳されていたそうで、それに対して、ピーターセンさんも、

確かに、"meant for" は、前から縁があったという意味である。

とおっしゃっています。
だとすると、上のチャンドラーのセリフも、「俺たちはお互いのために作られている、生まれてきた」と訳すよりも、「俺たちは赤い糸で結ばれてるんだ」と訳す方がしっくりくる、とピーターセンさんならおっしゃるのかなぁ?と思ったりもします。

説明が長くなりましたが、be meant for の元々のニュアンスはやはり、「〜のために意図されている、作られている」という感覚ではあるけれども、We are meant for each other. のような決まり文句を訳す場合は、上のロングマンやマクミランの語義のように、「お互いにとって非常に良いパートナーである、ふさわしい・適している」のような感覚で訳せばそれで良いのであって、あまり大袈裟に訳すと「訳しすぎ」ということになる、ということかなと思いました。

ちなみに、過去記事、隠れた主語の神が前面に出てくる フレンズ3-16その13 でも、meant について、ピーターセンさんのご意見を参考にして、記事を書いていますので、興味のある方は併せてご覧下さい。

次の、this has all just been... について。
これは、has been という現在完了形になっていますが、シンプルな現在形にすると、This is one stupid mistake. になります。
これ、つまり、今回のことは、1つのバカな間違いだ、と言っているわけですが、それを現在完了形にして、「今回のことは(それが始まった時から今までずっと)すべてただ、1つのバカな間違いであっただけなんだ」と言っている感覚になるでしょう。
ちょっとしたバカな手違い、勘違いで、こんなことになっちゃってるだけなんだ、と言いたいのでしょうね。

チャンドラーは、I was gonna 「俺は〜する予定だった(のに)」を使って、今夜モニカにプロポーズする予定だったことをリチャードに告げます。
それまでは、「僕だってモニカを愛しているんだ」と、簡単には譲る気配のなかったリチャードですが、「今夜プロポーズするつもりだったのに」と言われて、やっと、チャンドラーの真剣さに気づいたようですね。
「俺は指輪を買った。あんたは指輪を買ったか?」とまで言われて、リチャードもようやく身を引く決心が出来たようです。

You go get her. は、Go and get her. または、Go to get her. という意味。
口語的に and や to が省略され、go get の形になり、さらに命令文を強調するニュアンスで、主語の You がついた形ですね。
Can I give you a piece of advice? は「僕が君に一つアドバイスをあげてもいいかな?」。
advice は不可算名詞(Uncountable)なので、一つのアドバイスは、an advice ではなく、a piece of advice になることも、ここで一緒に覚えておきましょう。

If you do get her, don't let her go. の do は、get を強調するニュアンス。
彼女をゲットしたら、掴まえたら、彼女を行かせるな、と言った後、Trust me. と言うのに泣けますね。
彼女を手に入れたのに、僕(リチャード)はそれを手離してしまった、僕はそのことをすごく後悔してるから、君もそうならないように気をつけろよ、彼女を絶対に離すなよ、と彼女に未練がある元カレらしいアドバイスをしているわけですね。
すごく後悔してる元カレの言うことだから、信じろ、絶対間違いないから、みたいな感覚が、Trust me. に出ているように思います。

チャンドラーの本気度を知って、身を引き、さらには激励するようなアドバイスもしたリチャード。
チャンドラーも、彼に対して怒っていたことは忘れ、素直に「あんた、いい人だね」と言っています。
これは、チャンドラーがリチャードの部屋に来た直後に言っていたセリフ、
チャンドラー: Oh, my God. I can't believe this. Y'know, I thought... I thought you were a good guy. (なんてこった。こんなの信じられないよ。俺は…俺はあんたはいい人だと思ってたのに。)
と対照的なセリフですね。
モニカに愛を告白して、モニカを悩ませる結果となった、あんたはいい人だと俺は思っていたのに、そんなことをするなんて…(あんたは何てひどい人間なんだ)、というのが、I thought と言った時の気持ちですね。
それがまたここで、「やっぱり、あんたはいい人だな」と、最初の頃の印象に戻ったということです。
リチャードの I know. I hate that! も面白いですね。
「君の言う通り、僕はいい人間で、それがいやなんだよ」という感覚。
チャンドラーがプロポーズすると聞いて、身を引いた自分のことを、「もっといやな人間になって、モニカを奪っても良かったのに、自分の人の良さがいやになるよ」みたいに自虐的に言っているのですね。

その後、チャンドラーは慌ててモニカを捜しに行きますが、ト書きにあるように、いったんドアが閉まった後、また戻ってきて、部屋の中ではリチャードが手を高く挙げて、指輪の箱を持っています。
モニカに今夜プロポーズするんだ!と決意表明をしたのに、肝心の指輪の箱を忘れて行った、というドジっぷりが、シリアスなシーンの後の笑いとなっていて、何だかフレンズらしくてホッとしますね。


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posted by Rach at 16:56| Comment(2) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月03日

蹴られても解決にはならない フレンズ6-25その4

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リチャードがモニカに「結婚して欲しい」と言ったことをジョーイから聞いて、チャンドラーは激怒しています。
チャンドラー: He's not supposed to ask my girlfriend to marry him! I'm supposed to do that! (リチャードは俺の彼女に結婚してくれなんて言っちゃいけないことになってるんだ[言うべきじゃないんだ]! 俺がそれをすることになってるんだよ!)
ジョーイ: I know! (そうさ!)
チャンドラー: Well what-- Y'know what I'm gonna do? I'm gonna go over there and I'm gonna kick his ass! (Pause) Will you help me?! (うーん、俺がどうしたらいいかわかるか? 俺はこれからあそこ(リチャードの家)に行って、リチャードのケツを蹴り飛ばしてやる! [間があって] 俺を助けてくれるよな?)
ジョーイ: Look, Chandler, I don't think us getting our asses kicked is a solution. Okay? Look, just go and find Monica! (なぁ、チャンドラー、俺たちのケツが蹴られてもそれは解決にはならないと思うぞ。だろ? なぁ、とにかく出かけて、モニカを捜すんだ。)
チャンドラー: You're right. (お前が正しいよ。)
ジョーイ: Yeah! (そうだよ!)
チャンドラー: Okay. (Starts running for the bedroom) I'm gonna get the ring! I'm gonna get the ring! (Does so) I'm gonna go find her and (starts running for the door) I'm just going to propose! (よし。[寝室に走って行く] 指輪を取ってくる! 指輪を取ってくる! [チャンドラーはそうする(実際に指輪を取る)] 俺はこれから彼女を捜しに行って、それから [ドアの方に走って行く] ただプロポーズするんだ!)
ジョーイ: Okay. (よし!)
チャンドラー: Okay great. (よし、いいぞ。)
ジョーイ: Dude-dude-dude! (おい、おい、おい!)
チャンドラー: What?! (何だ?)
ジョーイ: Let me know about that coconut phone, it might be good for the boat. (さっきのココナッツ電話のことを俺に教えてくれよな。ボートで役立つかもしれないから。)

チャンドラーは、フレンズ頻出の be supposed to を使って、「リチャードは俺の彼女(モニカ)に結婚を申し込むべきじゃない、俺がそうするべきなんだ」と言っています。
そして、「俺はこれから彼の家に言って、彼のケツを蹴ってやる!」みたいに強気な発言をしていますね。
ですが、少しの沈黙の後、「俺を助けてくれる?」みたいに、すぐ弱気なことを言ってしまうのが、チャンドラーらしいです。

その次のジョーイのセリフですが、これがちょっと面白いですね。
I don't think us getting our asses kicked is a solution. の構造が少しわかりにくいかもしれませんが、構造を単純化すると、I don't think (something) is a solution. と言っていることになります。
something を仮に A とすると、A が解決(解決法、解決策)であるとは思えない、ということなので、A では(A をしたところで)何の解決にもならないぞ、と言っているわけです。

その A が、us getting our asses kicked になるのですが、これは getting... という動名詞で、動名詞の主語が、us という目的格になっているパターンですね。(これまで何度も出てきましたが、口語では、動名詞の主語が目的格になることが多いです)。

この動名詞を文の形にすると、We get our asses kicked. 「俺たちは自分たちのケツを蹴られる」になります。
(ass は卑語なので、「尻」(butt)よりも、「ケツ」と訳す方がしっくりくると思うので、この後も「ケツ」という言葉が頻出しますが、お許し下さい…笑)
自分たちのお尻がキックされる状態を被る(こうむる)という感覚ですね。

この会話をなにげなく聞いていると、「リチャードのケツを蹴り飛ばしてやる」「そんなことしても(リチャードの尻を蹴っても)、何の解決にもならないぞ」と言っているように思ってしまいそうですが、もしそう言いたい場合なら、I don't think (us) kicking his ass is a solution. 「(俺たちが)彼のケツを蹴っても、何の解決にもならない」という文章になるはずです。
実はジョーイが言っているのは、「リチャードのケツを蹴ること」ではなく、「俺たちのケツが蹴られること」であって、それがこのセリフの笑いのポイントになっているわけですね。

「一緒にリチャードのケツを蹴り飛ばしに行ってくれるよな?」と弱気なチャンドラーに、「二人で行ったところで、逆に、頑強で大柄(おおがら)の彼にケツを蹴り飛ばされてしまうのがオチだ」と言っているのでしょう。
喧嘩しに行ったところで、逆に俺たちがヤラれるだけで、それじゃあ何の解決にもならないだろ、と言っているのです。
その後、勝てるはずのないリチャードに挑む前に、まずはモニカを捜せよ、とジョーイにしては冷静なアドバイスをしていることになるわけですね。

このジョーイのセリフの「ひねり」みたいなものは、聞き流してしまいがちな部分ですが、シットコム特有の「ラフトラック(laugh track、笑い声)」を意識していると、気付ける部分のように思います。
チャンドラーが、Will you help me? と情けないことを言った時にも、観客のラフトラックが入っていましたが、ジョーイが ... is a solution. と言った後には、それと同じ、もしくはそれを上回るようなラフトラックが入っていました。
「リチャードのケツを蹴りに行くぞ」「そんなことしても何の解決にもならないと思うぞ」だとすると、結構、常識的な当たり前の指摘で、そこで笑い声が入るのは違和感がありますよね。
この笑い声は、「(逆に)俺たちのケツが蹴られることになる」ことを当然のように想定しているジョーイのセリフに笑ってしまう、ということで、そのセリフの意味に気づき、ネイティブと同じように、このタイミングで笑うことができる、ということが、英語力を測る良いバロメーターになると言えるでしょう。

その後、モニカを捜しに行くことを決めたチャンドラーは、指輪を持って出掛けようとします。
それを引き留めるジョーイ。
最後に何か、良いアドバイスでもするのかと思いきや、Let me know about that coconut phone と言っているのに笑ってしまいますね。
前回の記事、教授とココナッツ電話を作ってた フレンズ6-25その3 で解説させていただいたように、船長のかっこうをしているジョーイを見て、チャンドラーがココナッツ電話のジョークを言ったのですが、ジョーイはそのことをまだ覚えていて、ボートで役立つかもしれないから、つまり、無人島で遭難して連絡が取れない時に、それが作れたりすると便利だから、みたいなことを言って、後で詳しくココナッツ電話のこと、教えてくれよな、と言っているのですね。
そのジョークを言った後、大変な事態になってしまって、チャンドラー本人もそんなジョークを言ったことを忘れているだろうというこの時に、「ここでそれを持ち出す?」的な面白さが、ジョーイらしくて楽しいです。


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posted by Rach at 18:30| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月29日

教授とココナッツ電話を作ってた フレンズ6-25その3

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モニカにプロポーズのことを悟らせないために、「結婚制度に否定的な男」をモニカの前で演じ続けるチャンドラー。
リチャードに「君と結婚したい」と告白された後に、そういうチャンドラーの姿を見たことで、モニカはすっかり失望してしまい、ジョーイにそのことをグチります。
モニカがジョーイに「リチャードにプロポーズされた」ことを告げたので、ジョーイは「チャンドラーは本当は結婚したがってるんだ」と必死に本当のことを説明しようとするのですが、モニカはそれを信じる様子がありません。

ジョーイが未だに船長(キャプテン)スタイルのまま、電話の受話器を握っているところに、チャンドラーが帰ってきます。
ジョーイ: Where the hell have you been?! (お前は一体今までどこにいたんだよ?!)
チャンドラー: I was making a coconut phone with the professor. (俺は教授と一緒にココナッツ電話を作ってたんだよ。)
ジョーイ: Richard told Monica he wants to marry her! (リチャードがモニカに、結婚したい、って言ったんだぞ!)
チャンドラー: What?! (何だって?)
ジョーイ: Yeah! Yeah, I've been trying to find ya to tell to stop messing with her. And maybe I would have if these (lifts a leg) damn boat shoes wouldn't keep flying off! (そうさ、そうなんだよ。彼女を混乱させるのをやめろってお前に言うために、俺はずっとお前を捜そうとしてたんだ。そして多分、お前を見つけただろうな、もし、この [脚を持ち上げる] バカなボートシューズが脱げまくることがなかったらな!)
チャンドラー: My-Oh, my God! (あぁ、なんてこった!)
ジョーイ: I know! They suck!! (そうだろ! このシューズは最低だよ!)

受話器を持っていたジョーイは、チャンドラーの顔を見るなり、「お前、どこ行ってたんだよ?」と怒ったように言っています。
「君は(今)どこにいますか?」という疑問文だと、Where are you? になりますが、それを現在完了形にした Where have you been? は「君は今まで(ここに姿を現すまで)どこにいたの?」と、それまでいた場所を尋ねる疑問文になります。
the hell という強意語がついているので、「全く、お前は、一体全体、今までどこにいたんだよ?」という怒りのニュアンスが出るのですね。

ジョーイがカリカリしているのは、その前にモニカから「リチャードにプロポーズされた」という衝撃発言を聞いたためなのですが、そんなことになっているとは夢にも思っていないチャンドラーは、キャプテンのかっこうをしているジョーイを見て、キャプテンがらみのジョークを言っているようです。

I was making a coconut phone with the professor. は直訳通り、「俺はプロフェッサー(教授)と一緒にココナッツ電話を作っていたんだ」ということ。
「一体どこで何してたんだよ?」みたいに怒っているので、そんなに怒ることないじゃんか、みたいに軽いジョークで返している感覚になります。

船の船長みたいなかっこうをしているジョーイに対して、「教授とココナッツ電話を作っていた」と言っていることになりますが、いつものフレンズのパターンから考えると、そんな設定が当てはまるようなドラマや映画が存在するような気がしてきますよね?
このセリフだけからでも、船長や教授が登場する作品で、ココナッツ電話を作るという話から、「ココナッツはあるけれど、通常の電話は存在しない」…つまり、無人島の話?みたいな見当がつけられる気がします。

で、試しに Google の検索ボックスに、coconut phone と入力してみると、Google サジェスト機能で、
coconut phone with the professor
coconut phone gilligan's island
などの候補が提示されました。

island という言葉からも関連性がある気がする、gilligan's island というフレーズ、これは実は、過去の記事で解説したことのある、海外ドラマのタイトルなんですよね。
過去記事、映画スターのジンジャーって誰? フレンズ3-14その7 で、ジンジャーという人物名が出てきて、それは有名なドラマ「ギリガンズ・アイランド」の登場人物だとわかった、ということを解説しています。

そのドラマについての情報は以下。

Wikipedia 英語版: Gilligan's Island
IMDb : Gilligan's Island (1964–1967) TV Series

IMDb の説明にもあるように、
Seven men and women are stranded on an uncharted island following a torrential storm.
「7人の男女が、激しい嵐の直後に、地図にない島に(船が座礁し)取り残されてしまう」
というお話のようです。
設定だけだと、LOST みたいですが、こちらのギリガンズ・アイランドは、カテゴリーで言うとシットコムに属するので、コメディーなんですね。

グーグル・サジェスト機能で、gilligan's island が表示されたからと言って、これが元ネタだとは言い切れないかも…と思いながら、内容を確認していると、登場人物の中に、
Professor Roy Hinkley
という人がいるのを発見!
「教授とココナッツ電話を作っていた」というその「教授」が実際にこの作品に登場するので、元ネタはやはりこの作品であったことはほぼ間違いないと、この時点で確信しました。

そして、ウィキペディアのその教授のことを説明している以下のページにジャンプしてみると…
The Professor (Gilligan's Island)
以下の「決定的証拠」を見つけました!

Many of his inventions (including a method for recharging the batteries in the ubiquitous radio) utilized coconuts and bamboo, both of which were in plentiful supply.

訳させていただきますと、
「彼の発明の多くは、ココナッツと竹を利用した。そういうココナッツや竹は、豊富な供給があった。」
つまり、島にココナッツや竹が豊富にあるので、それを利用していろんな発明品を作った、ということですね。

また、以下の興味深い記述もあります。

A running joke about the Professor was his ability to build anything from coconuts and bamboo, yet he was somehow unable to create a raft or other means to leave the island. This was parodied in the sitcom Roseanne, ... (以下略)

つまり、
「プロフェッサーに関して繰り返し出てくるジョーク(ランニング・ジョーク)は、ココナッツと竹から何でも作るという能力だったが、どういうわけか彼は、いかだや、島を出るための他の方法などを生み出すことはできなかった。このことはシットコム「ロザンナ」でパロディーにされて… (以下略)」

つまり、このウィキペディアの説明は、「ココナッツと竹から何でも作ることができるなら、どうして教授はいかだのような「島を脱出するための道具」を作らなかったの?」という、ドラマによくある矛盾をつくようなツッコミですね。
「そんなものを作っちゃったら、話が終わってしまうから」(笑)が理由でしょうが、ウィキペディアでは、その矛盾をパロディにした他のシットコムやパロディ映画があるという説明が続いていますので、「教授はココナッツや竹からあらゆる発明を作り出す」ということは、パロディにしても笑いが取れるほど有名な設定だと言えるでしょう。
アメリカ人なら、coconut, professor だけで、「ギリガンズ・アイランド」というドラマがすぐに頭に浮かぶ、ということですね。

船長のかっこうをしているジョーイを見て、無人島のシットコムの設定を使ったジョークを言ったチャンドラーですが、ジョーイは単刀直入に、「リチャードがモニカに結婚したいと言った」と説明します。

驚くチャンドラーに、「モニカを mess with するのをやめるように言うために、お前をずっと捜そうとしてたんだぞ」とジョーイは言います。
mess with は「干渉する、手を出す」などと訳されることが多いですが、
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) には、mess with として、4つの意味が出ており、以下のものが今回のニュアンスに近いと思います。

3. mess with somebody/something : to try to deceive or confuse someone
つまり、「誰かを騙そう、または混乱させよう[惑わせよう]とすること」。

プロポーズのことをモニカに悟られないように、いろいろ惑わせるようなことを言ってたけど、そんなことやってる場合じゃないぞ、って言おうと思ってお前を捜してた、みたいなことですね。
ずっと捜そうとしていた、と言って、その結果を、I would have if these... wouldn't と表現しています。
I would have if these... wouldn't は仮定法ですね。
I would have は、I would have found you 「お前を見つけていただろう」ということ。
if these... wouldn't は「これらの…が〜しなければ」という仮定で、そういうことがなければお前を見つけてたのに、…が〜したせいで見つけられなかった、と言っていることになります。

で、ジョーイは何のせいにしているかと言うと、脚を上げてチャンドラーに見せた these damn boat shoes 、つまり、「このバカな・最低なボートシューズ」。
見たところ、ビーチサンダルのようなものですね。
fly off は「飛ぶ」+「分離」なので、「飛んで行く、飛び去る」みたいなことですが、シューズが fly off し続ける、ということはつまり、走るたびに飛んでっちゃう、脱げちゃう、ということでしょう。
走るのに不向きなサンダルのせいで、お前を捜しに行けなかったんだ、ということですね。

ジョーイの話を聞いて、チャンドラーは、Oh, my God! と言っています。
これはもちろん、「リチャードがモニカにプロポーズした。お前は下手な芝居を打ってる場合じゃなかったのに」みたいな話に対しての言葉ですが、ジョーイは、I know! 「そうだろ」と言いながら、They suck!! と言っています。
この they は、these (damn) boat shoes のことですね。
ジョーイはチャンドラーの「なんてこった」を、「このバカシューズめ」みたいに言ったジョーイの発言に同意したものと受け取って、「そうだろ、お前があきれるように、このシューズは最低なんだよ」と言っているわけです。
チャンドラー一世一代のプロポーズが危機に瀕している時に、まだシューズの話をしているジョーイが、いかにもという感じですね。


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posted by Rach at 17:51| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月27日

テニールがあなたを捜してた フレンズ6-25その2

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[Scene: Central Perk, Rachel is bringing Phoebe some coffee.]
セントラルパーク、レイチェルはフィービーにコーヒーを持ってきているところ。
レイチェル: Isn't it incredible?! Monica and Chandler, gettin' married. (すごくない? モニカとチャンドラーが結婚するのよ。)
フィービー: I know. They're gonna be so happy together. (そうね。二人は一緒にすごく幸せになるわ。)
レイチェル: Ohh.... I mean two best friends falling in love. How often does that happen? (あぁ…だって、2人の親友が恋に落ちるのよ。そんなこと、どれほど頻繁に起こる?)
フィービー: Not that often! (そんなに頻繁には起こらないわ。)
レイチェル: No! I'm so happy for them! (起こらないわよね! 二人のことで私はとっても嬉しいわ。)
フィービー: Me too! So happy for them. (私もよ! 二人のことでとても嬉しい。)
レイチェル: I'm so happy and not at all jealous. (私はとっても幸せで、全然ジェラシーは感じてない。)
フィービー: Oh, no! No God, definitely not jealous! (あぁ、私も感じてない! 感じてないわ、絶対にジェラシーの気持ちはない!)
(They both take a drink of coffee.)
二人はコーヒーを一口飲む。
レイチェル: I mean I'm probably 98% happy, maybe 2% jealous. And I mean what's 2%? That's nothing. (つまり、多分私は、98% 幸せで、多分 2% がジェラシーね。そして、2% って何?ってことよ。そんなの、ゼロと同じだわ。)
フィービー: Totally. I'm like 90-10. (全くね。[しばらく間があって] 私は、9割1割って感じかな。)
レイチェル: Yeah. Me too. (そうね。私も。)
(Joey enters looking like Captain Stubing from the Love Boat.)
ジョーイは「ラブ・ボート」のキャプテン・スタビングのようなかっこうで入ってくる。
ジョーイ: Hey, uh, have you guys seen Chandler? (なぁ、二人はチャンドラーを見た?)
レイチェル: (staring at him) Wh-no. But y'know who did stop in here looking for ya, Tennille. ([ジョーイを見つめて] えっと、見てないわ。でも、あなたを捜してここに立ち寄ったのが誰だかわかる? テニールよ。)

チャンドラーがモニカにプロポーズすることを知っているレイチェルとフィービーは、チャンドラーとモニカの結婚について話し合っています。(二人は、リチャードがモニカに告白し、モニカが動揺していることをまだ知りません)。

レイチェルは、two best friends falling in love. How often does that happen? と言っていますね。
親友が恋に落ちることなんて、そんなこと、どれくらい頻繁に(どれくらいの頻度で)起こるかしら?ということですね。
実際には、「どのくらいの頻度で起こることか」を純粋に尋ねる質問ではなくて、言っているレイチェルの気持ちには、「そんなこと、めったに起こらないわよねぇ?」というニュアンスがすでに入っています。
それに対して、Not that often! 「そんなに頻繁には起こらない」みたいな、中途半端な答えをしているのもフィービーらしいですね。
Never! 「絶対にそんなこと起こらない!」とは言えないので、「確かに、そんなにしょっちゅう起こるものじゃないわよね」と言うしかない、みたいな感じです。
しかし、考えてみれば、それを言い出したレイチェル自身も、親友であったロスと恋に落ちた当人なので、わりと頻繁に起こることと言えるような気もします(笑)。

レイチェルとフィービーは口々に、モニカたちに対しては、おめでとうという幸せな気持ちでいっぱいで、ジェラシーなんか感じてない、みたいに言っています。
jealous という気持ちに対しては、not at all, defenitely not と、完全否定していた二人ですが、口ではそう言いながらも、その後、黙りこくってしまって、ただコーヒーをズズーっと飲んでいる様子を見ると、それが本心ではないことは明らかです。

やっぱり、ちょっと嘘ついてるかも、みたいな感じで、レイチェルは、98% が happy、2% が jealous の気持ちだと訂正します。
2% はジェラシーの気持ちがある、と言いながらも、what's 2%? That's nothing. と言うのが面白いですね。
「2% って何? そんなの「無、ゼロ」よ」と言っている感覚で、確かに 2% くらいはそういう気持ちがあるけど、2% なんて数のうちに入らない、そんなの、ないのも同然よね、と自分で言っているわけです。

2% なんて、ゼロと同じよ、と言うレイチェルに、フィービーは、Totally. 「全くその通り」と同意しますが、その後、しばらく沈黙した後で、I’m like 90-10. 「私は、90 と 10 って感じかな」と言っています。
これは、90% happy, 10% jealous ということで、私は 2% よりもう少しジェラシーの気持ちが強くて、まぁ、9割1割って比率になるかしら、と言っていることになります。
結局、レイチェルもその発言に同意することになり、二人とも1割くらいはジェラシーの気持ちがあることをお互いに認めることになるのですね。

ジェラシーなんて、全然そんな気持なんかない!と言いながら、だんだんと本音が出て行くさまを、彼女たちの英語のセリフから感じ取れれば「いい感じ」だと思います。

そんな風に二人が話しているところに、ジョーイが「船長」のようなかっこうをして入ってきます。
これは、前回のエピソードで船を買うことになったジョーイが、すっかり船長気取りで、船長のコスプレみたいなものをしているのですね。
(前回のエピソード解説では、チャンドラー&モニカのなりゆきにポイントを置いたため、その部分は割愛してしまったので、以下に簡単に、経緯を説明させていただきます。)
レイチェルの上司が主催するパーティーの入札制オークションで、「船の値段を当てる」ゲームだと勘違いしたジョーイが、船に一番高値を付けてしまい、彼が買い取ることになってしまいます。
2位の人に譲って差額を払う、という案もあったのですが、レイチェルが2位の人を説得するのを聞いているうちに、ジョーイは手離すのが惜しくなり(笑)、万年金欠状態にもかかわらず、船を購入することを決めたのでした。

ト書きには、Captain Stubing from the Love Boat のようなかっこう・様子で入ってくる、とありますね。
「人名 from 大文字で始まるタイトル」なので、ドラマか映画にそういう人物がいるだろうことは容易に想像できますが、参考までに紹介しておきます。

Wikipedia 英語版: The Love Boat

1977年から1986年にかけてアメリカで放映されていた、クルーズ・シップを舞台にしたシットコムのようです。
Cast に、
Gavin MacLeod as Captain Merrill Stubing, "Your Captain"
とあるように、The Love Boat の主役のキャプテンが、Captain Stubing なのですね。

日本でも「ラブ・ボート」というタイトルで放映されていたようですが、残念ながら私は全く知りません。
この後も、ト書きで何度も、Captain Stubing from the Love Boat というフレーズが登場しますので、ネットスクリプトのト書きを書いた方(ドラマをディクテーションした方)にとっては、「船長と言えば、これを思い出さずにはいられない」というほどの有名なドラマだった、ということでしょうね。

ジョーイは「チャンドラーを見た?」と尋ねるのですが、そのジョーイの姿をじーっと見つめていたレイチェルは、「チャンドラーは見なかったけど、あなたを捜してここに立ち寄った人がいるわ。それは誰だかわかる?」みたいに逆に質問しています。
You know who did..., Tennille. の形で、「…した人は誰だか知ってる? テニールよ」ということになります。

ここで、テニールという固有名詞が出てきたので、これまた、フレンズによくあるサブカルネタだということがわかりますが、このネタは以前にも使われたことがあるので、記憶にある方もおられるかもしれませんね。

フレンズたちがタッチフットボールをするエピソード、キャプテンと言えば… フレンズ3-9その7 で、
ジョーイ: All right, we have to pick captains. (よし、キャプテンを選ばないとな。)
チャンドラー: And then "Tennilles." (そして、それから、テニールもね。)
というセリフがあったのですが、その時にセリフに出て来たテニールが、今回と同じテニールだということです。

Wikipedia 日本語版: キャプテン&テニール
Wikipedia 英語版: Captain & Tennille

70年代後半から80年代前半にかけてヒットしたアメリカのデュオで、”キャプテン”・ダリル・ドラゴンと、トニー・テニールのコンビ。二人は夫婦でもあります。
日本語版ウィキペディアの説明にあるように、
ドラゴンが「キャプテン」のニックネームになったのは、彼がいつも船長のような帽子をかぶっていた事に由来する。
とのこと。
英語版の写真でも、確かに、キャプテン帽をかぶっていますね。

レイチェルは、「テニールがあなたを捜していた」と言うことで、ジョーイの姿が、テニールの相方(かつ夫)である、”キャプテン” ダリル・ドラゴンみたいだ、と言って、キャプテン姿のジョーイをからかっているわけです。

フレンズで二度もネタに使われたところを見ると、それだけアメリカ人にとっては、誰でも知ってる有名人、ということになるでしょう。
日本人英語学習者としては、特に必要ない知識(笑)かもしれませんが、「あえて、キャプテンという単語を出さずに、キャプテンという言葉を連想させるジョーク」なのが面白いなと思いますし、そういう「ちょっとひねったジョーク」の仕組みに慣れておくことは、英語学習にとっても有用なことだと思います。


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posted by Rach at 15:25| Comment(2) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月24日

言わなければ一生後悔する フレンズ6-25その1

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シーズン6 第25話
The One With The Proposal - Part 2 (チャンドラーのプロポーズ大作戦! Part 2)
原題は「プロポーズの話 パート2」


前回のエピソード、フレンズ6-24 の最後で、モニカが働くレストランにやってきたリチャードは、I still love you. 「まだ君を愛している」と告白します。
驚いて、しばらく言葉が出ないモニカでしたが…
モニカ: What uh-What did you-What?! (何? あの、あなたは何て… 何?)
リチャード: I still love you. And I know I probably shouldn't even be here telling you this, I mean, you're with Chandler, a guy I really like, and if you say he's straight, I'll believe you! After seeing ya the other night, I knew if I didn't tell ya, I'd regret it for the rest of my life. Letting you go was the stupidest thing I ever did. (僕はまだ君を愛している。そして、多分、こんなことを言いながらこんなところにいるべきじゃなってこともわかってる。だって、君はチャンドラーと付き合っているんだからね。チャンドラーは僕が実に好きな男だし、もし彼はストレートだって君が言うのなら、僕は信じるよ! あの晩、君を見た後、わかったんだ。もし君に言わなければ、今後の人生ずっと(死ぬまで)、そのことを後悔するだろう、って。君を行かせてしまったこと[君を手離したこと]は僕が今までした最もバカなことだったんだ。)
モニカ: Y'know you're really not supposed to be back here! (あなたは本当にこんなところ(レストランの舞台裏であるキッチン・厨房)にいるべきじゃないのに!)
リチャード: Well yeah, I'm sorry. I know this is the wrong time and the wrong place but I had to tell ya! I wanna spend my life with you. I wanna marry you. I wanna have kids with you. (そうだね、ごめんよ。これが最悪の時で最悪の場所だってわかってる。でも君に言わないといけなかったんだ! 僕は君と一緒に人生を過ごしたい。君と結婚したい。君と子供を持ちたいんだ。)
モニカ: Oh God.... (Starts looking around.) Why don't they put chairs back here?! (まぁ、なんてこと… [あたりを見回し始める] どうしてここに椅子を置かないの[置いておいてくれないの]?)

突然のリチャードからの告白に、言葉にならないことしか言えないモニカ。
リチャードは、自分の今の気持ちを何とか説明しようとしています。
「僕がここにいるべきじゃないってわかってる」と言って、you're with Chandler... とその後、言葉を続けていますね。
you're with Chandler は、「君はチャンドラーと一緒にいる」ですから、「君とチャンドラーは付き合ってる」ということですね。

a guy I really like は、その前の Chanlder をカンマで区切って、チャンドラーという人を言い換えた感覚の同格のニュアンス。
チャンドラー、(その彼は)僕が本当に好きな男なんだけどね、という感じです。

その後のセリフが、このシリアスな状況とはちょっと異なるジョークになっているのがフレンズらしいですね。
「もしチャンドラーがストレート(同性愛者ではない異性愛者)だとモニカが言うのなら、僕はそれを信じるよ」と言っているわけですが、それはつまり、「僕はチャンドラーがゲイだと思っていたけど、君が彼をゲイじゃないと言うのなら、君の言葉を信じるよ」と言っているのですね。
別にチャンドラーに対する悪意からそんなことを言っているわけではないでしょうが、このどさくさに紛れて、「僕は彼をゲイだと思っていたんだが、君と付き合ってるっていうことはゲイじゃなかったんだね」みたいな言葉を挟んでいるのが、コメディっぽいと言えるでしょう。

I knew if I didn't tell ya, I'd regret it for the rest of my life. について。
for the rest of my life は「僕の人生の残りの期間」ということですから、「今後の僕の人生、死ぬまでずっと」という意味になります。
こんなことを言うべきじゃないってわかってる、君はチャンドラーと付き合ってるんだし、でも言わないと、これから先の人生で言わなかったことを後悔するって思ったんだ、ということです。
そして、let you go したことが、これまででもっとも愚かなことだった、とも言っています。
let you go は文字通り、「君を行かせる」ということで、この場合は、君が去るのを引き留めなかった、君を手離してしまった、と言っていることになるでしょう。

次から次へと衝撃発言が続く中、モニカは、「あなたはこんなところにいるべきじゃないのに」というのが精一杯。
back here の back は、前回も説明したように、「レストランの奥の舞台裏であるキッチン、厨房」のニュアンスですね。
客であるあなたは、関係者以外立ち入り禁止の場所にいちゃいけないのよ、と言っている感覚になります。

リチャードもその back here という場所のニュアンスを受けて、「不適切な時(タイミング)、不適切な場所だってわかってる」と言って謝っています。
君の仕事中に、君の仕事場に押しかけて、こんなことを言うことがよくないことはわかってるんだ、ということですね。
そう言いながらも、「でも僕は言わなきゃならないんだ」と言って、以下のような、決め台詞となるようなセリフを3つも続けて言っています。
I wanna spend my life with you. I wanna marry you. I wanna have kids with you.
つまり、「君と一緒に人生を過ごしたい」「君と結婚したい」「君と子供を持ちたい[作りたい]」という、ダイレクトでストレートすぎる言葉です。

前回のエピソードでは、プロポーズを延期したチャンドラーが、モニカを驚かすためにわざと「結婚する気なんか毛頭ない」ふりをすることを決めて、「結婚制度に否定的な男」をモニカの前で演じていました。
そういうチャンドラーを見た後に、元カレであるリチャードから、こうもはっきり、「結婚したい、子供も持ちたい」と言われたモニカの衝撃は、ものすごいものがあるでしょう。

シーズン2の後半に付き合っていたモニカとリチャードですが、その二人が別れることになったのは、子供を持つことに対する二人の考え方の違いでした。
過去記事、フレンズ2-24その27 で、二人の意見の相違が明白になっていましたね。
孫のいる年齢で今さら子供を持つことに抵抗があるという理由からモニカとリチャードは別れた、という経緯があるために、今度は子供を持つことをも容認した告白であったことも、モニカにとっては驚きだったのですね。

モニカはその告白にさらに動揺してしまって、まわりを見回しながら、「どうしてここには椅子がないの?」みたいなことを言っています。
they というのは、このレストランの関係者のことですね。
厨房に、シェフが一休みするための椅子をどうして置いておいてくれないの?みたいな感じです。
常に椅子が用意してあればいいのに、とても立ってはいられないようなこんな時に、腰掛ける椅子さえないじゃない、と、椅子を用意すべき人たちに怒りをぶつけることで、何とか気持ちを保っているニュアンスになるでしょう。


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posted by Rach at 16:18| Comment(4) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月22日

シェフに賛辞の言葉を述べる フレンズ6-24その6

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[Scene: Monica's Restaurant's kitchen, she's cooking as a waitress sticks her head in.]
モニカのレストランのキッチン。モニカが調理していると、ウェイトレスが(ひょいと)顔を出す。
ウェイトレス: Hey, Monica, there's a customer who wants to compliment the chef. Shall I let him in? (ねぇ、モニカ、シェフを賞賛したいっていうお客さんがいるの。彼を中に入れましょうか?)
モニカ: Sure! I love this part! (Starts to look busy.) (もちろん! この時が大好きなのよ! [忙しそうに見えるようにする])
ウェイトレス: (to the customer) Come on in. ([その客に] どうぞ中に入って。)
(The customer turns out to be...)
その客は…(だとわかる)。
リチャード: Hi! (やあ!)
モニカ: Richard! (リチャード!)
リチャード: Actually, I'm not here to compliment the chef. (実際には、シェフを賞賛するためにここに来たんじゃないんだ。)
モニカ: Ohh.... Oh, that's okay. I hate when people come back to compliment the chef. Like I have nothing better to do! So what's up? (あぁ…。そんなの構わないわ。人がシェフを賞賛しに(裏まで)来るのは嫌いだもの。まるで私が他にすべきことが何もないみたいに(仕事の邪魔しに来るんだから)。それで、どうしたの?)
リチャード: Well, it was great seeing you the other night. (うーんと、先日の夜に君に会えたのは良かった。)
モニカ: Oh, good to see you too. Did you come down here to tell me that? (ええ、私もあなたに会えて良かったわ。そのことを言うためにここに来たの?)
リチャード: No! I came here to tell you something else. (Pause) Came here (Pause) to tell you I still love you. (違うよ! 別のことを君に言うためにここに来た。[沈黙] ここに来たのは [沈黙] 君に言うためだ、まだ君を愛してる、って。)

キッチンで仕事中のモニカのところに、ウェイトレスが顔を出し、compliment the chef したいお客さんがいるの、と知らせます。
compliment は名詞では「賛辞、ほめ言葉」、動詞では「賛辞を述べる、ほめる」という意味。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
compliment [verb, transitive] : to say something nice to someone in order to praise them
つまり、「ある人を褒めるために、その人に良いこと(ナイスなこと)を言うこと」。

Thank you for the compliment. 「お褒めのお言葉ありがとうございます」は、誰かが褒めてくれたことに対する決まり文句ですね。

ですから、compliment the chef は、「(料理を担当した)シェフをほめる、そのシェフに賛辞の言葉を述べる」ということになります。
今日の料理がとてもおいしかったので、シェフに一言お礼と賞賛の言葉を述べたい、ということですね。
ちなみに、ネットスクリプトでは、complement という綴りで書かれていましたが、complement は名詞で「補足物」、動詞で「補足する」という意味になる、別の単語です。
i と e の違いだけなので、この2つは間違いやすい単語です。注意しましょう。

それを聞いたモニカは、Sure! I love this part! と喜んでいますね。
I love this part. は、少し前の記事、フレンズ6-24その4 に出てきたロスのセリフ、I hate this part. の正反対の意味の言葉です。
ロスは、別れ話をするのが一番いやなんだ、という意味で、I hate this part. と言っていましたが、モニカの場合は、「お客さんが料理を褒めてくれる瞬間が、シェフは一番嬉しいのよ、シェフとして一番大好きな部分がこれなのよね」みたいな意味で言ってるわけですね。
モニカの場合も、ロスの場合も、それぞれが一連の行動の中で、この部分が好き、嫌いと言っていることになります。
「ここがいいとこなのよ」「ここがいやなとこなんだ」みたいな感覚ですね。

ウェイトレスが招き入れた客は何とリチャード。
彼は、「実は、シェフを賞賛しに来たんじゃないんだ(賞賛するためにここにいるんじゃないんだ)」と言います。
「この瞬間が大好きなのよね」みたいに言っていたモニカですが、「褒めに来たんじゃない」と言われ、「それでいいわ。人がシェフを賞賛しにくるのは嫌いだし」みたいな負け惜しみを言っています。
come back to の back は「もう一度来る」という意味ではなく、back つまり、レストランの舞台裏である奥のキッチンまでやってくる、というニュアンスかなと思います。
お客さんがシェフを褒めるために、わざわざこの奥までやってくるのが、いやなのよね、と言っている感覚だと思います。

Like I have nothing better to do! は、「まるで私がすべき、より良いことがないみたいに!」と訳せば良いでしょうか。
私は台所でシェフとしてやるべき大切な仕事がたくさんある、それを、私がここで暇を持て余してるみたいに、ちょろちょろと挨拶に来られても迷惑なだけなのよね、と言っている感覚になるでしょう。
「まるで私がすることのない暇人みたいに、仕事を邪魔しに来るんだから…」とボヤいているわけですね。

リチャードは、「先日の夜、君に会えたのは良かった」と言い、モニカも同じように返します。
そんなことを言うために、わざわざここまで来たの?という怪訝なモニカに、リチャードは、something else 「(それとは)他の何か、あること」を言うために来たと言って、躊躇するように何度も沈黙を挟みながらも、ついには、I still love you という告白の言葉を述べることになります。

腕を組んでリチャードの話を聞いていたモニカは、そのまま固まってしまって、驚いた様子でどう言えばいいかわからない、という顔をしています。
今回のエピソード(フレンズ6-24)は、このまま画面が暗転し、続きは次回(6-25)ということになります。
通常のシーズンは、1シーズン24回ということが多いですが、ファイナルシーズン(シーズン10)の18話を除くと、1シーズンが24回でないのは(1シーズン25回あるのは)、シーズン3と今回のシーズン6だけになります。
通常よりも1話多い状態でのシーズンフィナーレに、期待も高まってしまいますね。


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posted by Rach at 18:56| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月20日

お前であることが報われる フレンズ6-24その5

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リチャードに出くわして、婚約指輪を渡し損ねたチャンドラー。
それを知らないフィービーとジョーイが、モニカを見た途端、「(指輪をはめている)手を見せて!」と騒いだことにチャンドラーは怒っています。
モニカは変に思いながらも、指輪のことだとは気付かず立ち去りますが、プロポーズを明日に延期したチャンドラーは、モニカにプロポーズのことを悟られないようにするにはどうすればいいか悩んでいます。
チャンドラー: This is terrible. What am I going to do? (こんなの最低だよ。俺はどうすればいい?)
フィービー: Look, she only suspects something, okay? She doesn't know for sure, so just throw her off the track. (ねぇ、モニカはただ何かをうすうす怪しいと思ってるだけよ、でしょ? 彼女は確実に知ってるわけじゃない、だからただモニカが手掛かりから離れるようにすれば(モニカをまけば)いいだけよ。)
チャンドラー: That's right, I can throw her off. I can make her think marriage is the last thing on my mind. (その通りだ、俺は彼女を混乱させることができるぞ。結婚なんて全く考えてないんだって彼女に思わせることができる。)
フィービー: Yeah! Yeah! Convince her that-that you're scared of commitment! (そうよ! そうよ! あなたはコミットメントを恐れてるって確信させるのよ!)
チャンドラー: I can do that. I've had 30 years of practice. (それならできるよ。俺は30年間実行してきたんだから[30年の実践経験があるから]。)
ジョーイ: Hey, being you is finally gonna pay off! (They give each other fives.) (おい、”お前であること”がついに報われることになるな! [二人はお互いにハイファイブをする])

she only suspects something の suspect は、「〜を怪しいと思う、〜にうすうす気づく」という意味。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
suspect : to think that something bad or secret is probably happening, true, or likely
つまり、「何か悪いことや秘密が恐らく起こっている、真実である、あり得ると思うこと」。

モニカの場合も、何か妙なことが起こっているとは感じるものの、それが何がははっきりわかっていない、という感覚ですね。
for sure は「確実に、確かに」なので、She doesn't know for sure は「確実に知ってる・わかってるわけじゃない」。
ぼんやりとした疑念を持っているだけで、何のことかははっきりしていないから、ただ、throw her off the track すればいい、とフィービーはアドバイスしています。
track は「足跡」「進路」「軌道」のような意味で、off the track は off の「離れる、分離」のニュアンスから、「軌道からはずれて」という意味になります。
throw off は「投げる、捨てる」+「分離」のニュアンスで「〜を投げ捨てる、振り捨てる」ことから、「(追っ手)から逃れる、(追っ手)をまく」という意味にもなります。
ですから、throw her off the track は、「モニカを軌道からはずれるように振り捨てる」という感覚で、「秘密が何かを掴もうとしている軌道(手掛かり)から離れるようにモニカをまく」というようなことになるでしょう。

そう言われてチャンドラーも、「その通りだ。俺はモニカを throw off することができる」と言っています。
I can make her think... つまり、「モニカに…だと思わせることができる」とも言っています。
モニカに思わせる内容は、marriage is the last thing on my mind と表現されています。
the last thing は「最後のこと」ですから、「最もしそうにないこと、最もやりたくないこと」という意味になります。

LAAD では、
the last person/thing : used for emphasizing that a particular person or thing etc. is much less likely, appropriate, or desirable than all others
つまり、the last person や the last thing とは、「ある人やあることなどが、他のものに比べてずっと可能性がないこと、適切でないこと、望ましくないことを強調するために使われる」。

そして、セリフにあった表現、be the last thing on somebody's mind も、LAAD に載っていました。
be the last thing on somebody's mind : to be the thing that someone is least likely to be thinking about
例) Marriage is the last thing on my mind right now.

つまり、「人がそれについて考える可能性が最も少ないことであること」。例文は、「今は、結婚のことは全く考えていない」。

この例文がチャンドラーのセリフとほぼ同じなのが興味深いですね。
「そんなことこれっぽっちも思っちゃいない」みたいな例文を作る場合に、「結婚」という言葉がイメージされやすいんですねぇ。

convince は「納得させる、確信させる」。
commitment 「男女の真剣で深い付き合い」をチャンドラーは恐れてると、モニカに確信させるのよ、ということです。

チャンドラーは「俺にはそれができる」と言って、I've had 30 years of practice. とも言っています。
practice は「練習」という訳語で覚えることが多いですが、この場合は、「実行、実践」「(実地の)経験」みたいな意味ですね。
つまり、「俺には30年の実践経験があるから」と言っていることになり、「深い付き合い恐怖症、結婚恐怖症ってやつをこの30年間ずっと経験してきたから、そういうふりをするのは慣れてるよ」と自虐的に言っていることになります。

それに対するジョーイの言葉も面白いですね。
pay off は「うまくいく、成功する、報われる」という意味。
LAAD では、
pay off: if something you do pay off, it brings success, especially after a lot of effort or after a long time.
つまり、「自分のする何かが pay off するとは、それが成功をもたらす、特にたくさんの努力の後、または長い時間の後に」。

being you は「お前である、ということ」という動名詞で、「お前であるということが、ついに報われることになる」と言っていることになります。
これまでずっと、コミットメント恐怖症で何もいいことなかったけど、そういうお前であることが、今回やっと報われるんだな、コミットメント恐怖症であったことが、やっと役に立つんだな、と言っているわけです。
「お前であることが、お前でいることがやっと報われる」とまで言われてるチャンドラーって…と同情したくなりますね。


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posted by Rach at 16:37| Comment(3) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月15日

今年は結婚できないかもしれないぞ フレンズ6-24その4

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エリザベスをお芝居に誘おうとしたロスですが、大学生のエリザベスは同級生たちと水風船を投げ合って遊んでいました。
子供っぽい遊びをするエリザベスを見て、ロスは違和感を感じ始めている様子。
このまま付き合うべきか悩むロスに、モニカは、彼女と付き合うことについて、長所(良いこと)と短所(悪いこと)を挙げて比較してみたら?と助言します。
ロス: Okay umm, bad stuff. Well, I'm-I'm 12 years older than she is. (わかった。うーんと、短所は、僕は彼女より12歳も年上だ。)
モニカ: If the school finds out, you're fired. (もし大学が(二人の関係を)知ったら、あなたはクビよ。)
ロス: Hmm. (うーん。)
モニカ: She's leaving for three months. (彼女は3カ月ここを離れるし。)
チャンドラー: For camp! (キャンプのためにね。)
ロス: Okay, good stuff. Umm, well she's-she's sweet and pretty and.... (よし、長所だ。うーんと、そうだな、彼女は優しくて可愛くて…)
モニカ: Look, Ross, the only question you need to ask is, do you see a future? I mean like, do you see yourself marrying her? (Ross pauses in consideration.) Oh, my God! You did it already! You married her, didn't you?! (ねぇ、ロス、あなたが問う必要がある唯一の質問は、あなたには未来が見える?ってことよ。つまり、あなた自身が彼女と結婚しようとしている姿が見える?ってこと。[ロスは考えて、しばらく沈黙する] まあ、なんてこと! ロスはすでに(それを)したのね! ロスはエリザベスと結婚したんでしょう?)
ロス: No! No! I... didn't do that. It's just.... Okay, honestly, no. I don't, I don't see a big future with her. (いや、いや、僕はそんなことはしてないよ。ただ…よし、正直に言うと、ノーだ。僕には彼女との大きな未来が見えない。)
モニカ: Okay, well, I think... that's your answer. (わかった、じゃあ、私は…それがあなたの答えだと思うわ。)
ロス: I've got to talk to her. Ugh, I hate this part. (彼女に話さなきゃ。あー、こういうのっていやなんだよな。)
チャンドラー: Hey, you have to forget about Elizabeth. I mean if you're not careful, you may not get married at all this year! (なぁ、ロスはエリザベスを忘れないといけないんだ。だって、気をつけないと、ロスは今年、全然結婚できないかもしれないぞ。)

エリザベスとの交際についての、bad stuff と good stuff を挙げて、それを比べようとしているロス。
悪い点として、ロスが12歳も年上であることを挙げると、モニカはそれに付け加えるように、「もし学校が知ったら、あなたはクビよ」とも言っています。
「教師と生徒は交際してはならない」という大学の規定があるために、それに違反しているロスは解雇されてしまうということですね。
エリザベスはキャンプに行くために長期間不在であることも悪い点に挙げられています。

何とか良い部分も探そうとするロスは、エリザベスは sweet で pretty だと言いますが、モニカはロスに、一番大切な問題が何かを教えようとしています。
the only question you need to ask is, do you see a future? は、ask までが主語で、「あなたが訪ねる必要がある唯一の質問は」ということですね。
その質問とは、"Do you see a future?" 「あなたは(ある)未来が見える?」だと言っていることになります。
a future という表現が漠然としているので、モニカは、I mean と言い換える形で、Do you see yourself marrying her? と問うています。
ここでの marry は「(人)と結婚する」という他動詞で、-ing と進行形になっているのは、「結婚しようとしている自分の姿があなたには見える?」と問うている感覚だと思います。
言い換えると、Do you see yourself getting married to her? と同じようなことでしょう。
-ing は日本語で「〜している」と訳される傾向にありますが、「彼女と結婚している(状態)」を表現したい場合は、be marrying her ではなく、be married to her の形を取ることにも注意したいところです。

「エリザベスと結婚しようとしている自分の姿がロスには見えてる?」みたいに言われて、ロスはしばらく黙って考え込んでいます。
それを見て、モニカは驚いたように、「ロスはすでにそれをしたのね? ロスはエリザベスと結婚したんでしょう?」みたいに言っているのがおかしいですね。
ロスが沈黙したのは、すでに実行してしまった事実を指摘されたから、みたいにモニカは考えたわけですが、「彼女との結婚をイメージできる? まさか、もうすでに結婚しちゃってるの?」みたいに言われるのは、ロスは何度も(通算3回)結婚している、というフレンズお約束のネタを使ったジョークですね。
普通の人ならそんな話の展開にはなりませんが、「ロスならすでにこっそりエリザベスと結婚しちゃってるってことありうるわ」みたいにフレンズたちが思っているという面白さになるでしょう。

ロスは、すでに結婚したという話は否定して、「正直に言うと、彼女との未来は見えない」と言います。
ロスはただ、エリザベスとの結婚をイメージできるかをしばらく頭の中で考えていて返答が遅れただけだったのですね。
「彼女との未来が見えない」「なら、それがあなたの答えね」というやり取りから、ロスはエリザベスとの結婚はあり得ないとはっきり認識することになります。
彼女と話さなきゃ、というのは、彼女に重要な話、ここでは別れ話をしなくちゃ、という意味ですね。

I hate this part. を直訳すると、「僕はこの部分が嫌いだ」ということで、その part というのは、I've got to talk to her. という部分ですね。
つまりは、人との恋愛関係の中で、別れ話をする時が一番いやなんだ、と言っていることになります。

嫌だと言っても、ロスはエリザベスを忘れなきゃいけない、とチャンドラーは言っています。
彼女との未来が描けないなら、忘れるしかないだろ、というアドバイスのようですが、その続きを聞いてみると、チャンドラーらしいジョークになっているのがポイントですね。

チャンドラーは、「彼女を忘れないと。だってもしお前が気をつけなければ(油断してると)、今年は全く結婚できないかもしれない」と言っています。
つまり、「エリザベスのことを忘れられなくてウダウダ時を過ごしてると、今年は結婚するチャンスを逃しちゃうかもしれないぞ」みたいなことですね。
これもまた、「ロスは毎年のように結婚している」という結婚ネタを使ってからかっていることになります。
別にロスは好き好んで何回も結婚しているわけではないでしょうが、フレンズたちは、ロスを「結婚したがりの結婚マニア」か何かのようにからかう傾向があって、このチャンドラーのセリフも、「さっさと忘れて次を探さないと、毎年の連続結婚記録が途切れるぞ」みたいに言っているというジョークになるわけですね。


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posted by Rach at 16:28| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月13日

居心地悪いと冗談言っちゃう フレンズ6-24その3

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チャンドラーがモニカにプロポーズの言葉を述べ始めた直後に、そのレストランの入り口にリチャードの姿が見えます。
元カレの登場に驚いたモニカは、思わず「リチャード!」と声をかけてしまい、チャンドラーのプロポーズの言葉は中断されてしまいました。
モニカ: Hey, it's good to see you! (まぁ、あなたに会えて嬉しいわ!)
リチャード: You too, you let uh, your hair grow long. (僕も君に会えて嬉しいよ。君は髪の毛を長く伸ばしてるんだね。)
モニカ: Yeah. Oh, that's right. You, you always wanted me to. Hey, I see you got your mustache back. (ええ。その通りよ。あなたはいつも私にそうして欲しいって言ってたものね。ねぇ、あなたはヒゲをまた生やしてるのね。)
リチャード: Well, my nose got lonely. (あぁ、僕の鼻が寂しくなってね。)
チャンドラー: (to Richard's date) And uh, you don't have a mustache, which is good. (She just smiles.) I'm Chandler. I make jokes when I'm uncomfortable. ([リチャードのデート相手に] それで、あなたにはヒゲがないですね、それは良かった。[彼女はただ笑うだけ] 僕はチャンドラーです。僕はジョークを言っちゃうんですよ、居心地の悪い時に。)
リチャードのデート相手: Hi, I'm Lisa. (こんにちは、私はリサよ。)
チャンドラー: Hi. (こんにちは。)
リチャード: Oh, I'm sorry. (Introduces them.) Lisa, (nodding at each) Monica, Chandler. We used to date. (ああ、ごめん。[彼らを紹介する] リサ、[それぞれにうなずいて(それぞれをあごで示して)] モニカ(と)、チャンドラーだ。僕たちはかつてデートしていた[付き合っていた]んだよ。)
チャンドラー: Richard! No one's supposed to know about us! (Richard just smiles at him.) See I, did it again. (リチャード! 誰も僕ら[私たち]のことを知っちゃいけないことになってるだろ[でしょ]! [リチャードはただチャンドラーに微笑む] ほら、僕はまたやっちゃいました。)

チャンドラーがプロポーズしようとしていたことにも気づかず、モニカは元カレとの再会を喜んでいる様子。
You let your hair grow long. を直訳すると、「君は君の髪の毛を長く伸ばすことを許している」という感覚。
髪の毛は放っておくと自然に伸びるものなので、ヘアカットするなどして短くすることなしに、自然に伸びるままに任せている、という感覚から、let 「〜の状態になることを許す、〜の状態にさせる」が使われているのですね。

grow は Hair grows. 「髪の毛が伸びる」という自動詞でも使えますし、He grows his hair. 「彼は髪の毛を伸ばす」の形で、人が主語、髪の毛が目的語の形でも使えます。
そういう意味では、let がない形の、You grow your hair long. / You've grown your hair long. なども使えそうですが、あえて let を入れることで、「髪の毛が伸びるのを、あえて許している」というような感覚が感じられる気がします。

You always wanted me to. は、You always wanted me to grow my hair long. が省略された形。
リチャードの「(今は)髪を伸ばしてるんだね」というセリフから、リチャードが昔、モニカに「君は髪の毛が長い方が似合うから、長く伸ばしたら?」と勧めていたことを思い出したのですね。
「長い髪の毛と言えば、あなたはいつも、伸ばせ伸ばせ、って言ってたわよねぇ」みたいに懐かしそうに思い出話をしているわけです。
つまり、リチャードと付き合っていた当時は、リチャードが伸ばせと言っても髪の毛を短く切っていた、だからリチャードはあえて「今は長く伸びるのを”許している”、前みたいに伸びたからってすぐに切ったりしないんだね」という意味で let your hair grow long と言った、ということにも繋がるわけですね。

見た目の変化を言われたモニカは、リチャードにも同じようなことを返します。
「あなたがヒゲを取り戻したのが私には見える、わかる」みたいなことで、「あら、あなたのヒゲは復活したのね」みたいなことですね。
get lonely は「寂しくなる」ですから、鼻の下にヒゲがないと、鼻が寂しがったんでね、みたいに言っていることになります。

ヒゲの話が出たので、チャンドラーは話に割り込んできて、リチャードと一緒にいる女性に対して、「あなたにはヒゲがないですね、それは良かった(それはいいことです)」みたいに言っています。
女性だからヒゲがないのは当たり前なのですが、リチャードと同じような豊かなヒゲを生やした男性を同伴していたとすると、リチャードがゲイのカップルみたいになってしまうので、「あなたがヒゲの生えていない女性で良かった、リチャードのデート相手が女性で良かった」と言っているようにも思います。
妙なジョークにどう反応したらよいか判断しかねる同伴の女性は、ただ微笑むしかありません。
チャンドラーは遅ればせながら、という感じで名前を名乗って、「僕はジョークを言うんです、uncomfortable な時に」と説明しています。
つまり、今はちょっと居心地が悪くて、そういう時にはいつも、こんなつまらない冗談を言ってしまうんですよね、僕って…みたいにちょっと自虐的な自己紹介をしているわけですね。
自分の彼女が元カレと親しそうに話しているのを見て、チャンドラーは面白いはずもありません。
「あなたは長い髪の毛の方がいいって言ってたものね」みたいに言われたらなおさらです。
そういう「ちょっと今僕は気分・機嫌が悪い」というところを、さりげなく盛り込んで、「そういう時にジョークを言うような人間なんですよ、僕は」と、「習慣・習性を表す現在形」を使って、説明していることになります。

チャンドラーが自ら名乗って、それに答える形でリサも名乗るのですが、それを見てリチャードは「おっと、申し訳ない」みたいに謝っています。
普通はこんな風に、初対面の人がいる場合には、両方を知っている人がそれぞれを紹介するのが礼儀ですよね。
モニカとリチャードがそれぞれの同伴相手をほったらかして、紹介するのを忘れていたことを詫びる感覚になるでしょう。
逆に I'm sorry. と言ってしまうことで、「モニカとの再会に驚いて、モニカと話すのに夢中になって、紹介するのをすっかり忘れてたよ、ごめんごめん」と言っている形になり、ほっとかれた人にしてみたら、「君たちのこと、忘れてた」みたいにはっきり認められた形になるようで、あまり良い気はしない気がします。
そういう部分に、モニカだけでなく、リチャードもモニカとの再会に驚き喜んでいる様子が伺えるわけですね。

リチャードはそれぞれを紹介して、「私たちはかつてデートしていたんだ、付き合っていたんだ」と説明します。
それを聞いたチャンドラーが即座に、リチャード!と言うので、「俺たちが今付き合っているのに、そんなことをわざわざ初対面の人に言うんですかぁ?」と抗議でもするのかと思いきや、ちょっと違った方向の抗議に変えて、それをジョークにしているところが、チャンドラーらしいです。

No one's supposed to know about us! の be supposed to はフレンズ頻出フレーズで、「〜することになっている」。
ここでは主語が否定語の No one 「誰も〜ない」になっていますので、つまりは、be not supposed to 「〜してはいけないことになっている」という意味になります。
「私たちのことについて、誰も知ってはいけないことになっている!」と叫んでいることになりますが、ここでの us とは、「リチャードとチャンドラー」のことですね。

モニカとチャンドラーを紹介した後、リチャードは「私たちはデートしていた」と説明しました。
つまり、具体的に「モニカと私は」とは言わなかったので、「私たち」と言った場合、「モニカとリチャード」か「チャンドラーとリチャード」かの2通りが考えられるわけですね。
リチャードはゲイではないと同伴女性も知っているでしょうし、いかにも元カップルっぽい会話を交わしていたので、その付き合っていた相手がモニカであることは、リサも瞬時にわかったはずですが、リチャードが we と言ったのを利用する形で、「そう、リチャードが言ったように、リチャードと僕はかつてデートしていた仲だったけど、誰もそれを知っちゃいけないことになっていたはずだ、僕らの仲を他の人に話しちゃいけないってことになってただろ?」と抗議しているかのようなセリフを言ったのですね。
こういうセリフは、「だめよ、リチャード、私たちが付き合ってたことは内緒にするって約束でしょ!?」みたいに、「チャンドラーがまるで女性(リチャードの元カノ)になったような気持ちで言っているセリフ」のように訳すと、雰囲気がつかみやすい気がします。
「モニカと僕は昔付き合っていてねぇ」みたいに嬉しそうに話すリチャードに対して、真正面から抗議できないチャンドラーは、ジョークのようにそう言うことが精一杯だった、という感じになるでしょう。

リチャードもそういうチャンドラーのジョークにどう反応していいかわからずただ微笑んでいるだけ。
チャンドラーは、See I, did it again. と言っています。
「もう一度それをした」というのは、さきほど言ったヒゲのジョークと同じで、I make jokes when I'm uncomfortable. 「居心地の悪い時にジョークを言ってしまう」というのを、またやっちゃった、ということですね。
とにかく、この場の気まずさをジョークでごまかすしかできない、チャンドラーのつらい立場に大いに同情してしまうシーンです。


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posted by Rach at 17:54| Comment(2) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月09日

その理由は君だよ フレンズ6-24その2

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チャンドラーとモニカはレストランにいます。
今夜このレストランでモニカにプロポーズするつもりのチャンドラーは緊張している様子。
「大丈夫?」と聞かれたチャンドラーは「モニカこそ大丈夫?」と聞き返し、「少し寒いから、あなたの上着を貸して」とモニカに言われます。
上着の内ポケットに指輪のケースを入れているので上着を貸せないチャンドラーは、「君に貸したら僕が寒くなるじゃないか」みたいなことを言って上着を貸すのを拒んでいます。
やはり様子がおかしいと思ったモニカは、
モニカ: (laughs) Are you sure you're okay? ([笑って] 本当に、あなた、大丈夫?)
チャンドラー: Yes! I'm fine. In fact, I've been fine for a long time now and I think, the reason is you. (ああ! 俺は元気(順調)だよ。実際、俺は長い間ずっと元気でいる、僕は思うんだ、その理由は君だ、って。)
モニカ: Ohh, that's sweet! (まぁ、それって素敵。)
チャンドラー: Okay umm, before I met you, I had really little life. And I couldn't imagine growing old with-- (よし、えーっと、俺は君に会う前は、俺には人生ってものがほとんどなかった。そして俺には想像できなかったんだ、一緒に年を取っていくことを…)
(As he's talking Monica notices someone familiar has just entered the restaurant. Let's see; I seem to remember him driving a Ferrari in Hawaii solving crimes as a private investigator and as a certain eye doctor in more recent times.)
チャンドラーが話している時に、モニカは見覚えのある人がちょうどレストランに入ってきたのに気づく。彼が私立探偵として事件を解決しながら、ハワイでフェラーリを運転しているのを思い出す気がする、そしてもっと最近では、とある眼科医としての姿を。
モニカ: (interrupting him) Oh, my God! ([チャンドラーの発言をさえぎって] まぁ、なんてこと!)
チャンドラー: (not knowing the true meaning of her exclamation) I know. But just let me say it. ([モニカの感嘆の声の本当の意味を知らずに] わかってる。でもただ(何も言わずに)俺にそれを言わせてくれ。)
モニカ: Oh, my God, Richard. (Yep, Richard's back.) (なんてこと、リチャード。[その通り、リチャードが戻ってきた])
チャンドラー: What?! I'm Chandler! (She nods towards the doorway, Chandler turns and looks) Oh, that's Richard! (何だって? 俺はチャンドラーだぞ! [モニカは出入り口の方をあごで示す、チャンドラーは振り返って見る] あぁ、あれはリチャードだ!)

明らかにそわそわして様子がおかしいチャンドラーに、モニカは、Are you sure you're okay? と尋ねています。
それまでにもすでに何度か、Are you okay? 「あなた大丈夫?」と尋ねていて、チャンドラーは大丈夫だと返事していたのですが、やはり様子がおかしいので、「自分では大丈夫だって言ってるけど、それは間違いない?」みたいな感じで、Are you sure you're okay? と言っているのですね。

チャンドラーは、I'm fine. と返事しています。
英会話の決まり文句として習う、"How are you?" "I'm fine, thank you." のあの fine ですね。
改めて英英辞典で語義を見てみると、以下のように出ています。
fine : HEALTHY healthy and well
例) "How are you?" "Fine, thanks."

つまり、「健康で調子が良い」。

「大丈夫?」と聞かれて、「元気だよ、順調でいい感じだよ」と返事したチャンドラーは、優しい顔でその後の言葉を続けています。
I'm fine. In fact, I've been fine for a long time は、「今、自分は fine な状態で、実際、これまで長い間ずっと fine な状態だった」と言っていることになります。
そして、the reason is you と言っていますね。
その理由、つまり、自分がずっと fine でいられた理由は君だ、君のおかげでずっと僕は fine でいられた、と言っていることになります。
モニカが素直に感動していることからもわかるように、かなりロマンティックなセリフですね。
今からプロポーズするぞ!という大事な場面なので、いつものおふざけのチャンドラーではなくて、ちょっと照れたような笑顔で心からそう言っているらしいことが表情からもわかります。

the reason is you のように、you が最後に来ているところが、余計にそのセリフを素敵なものにしているように思います。
例えば、Wham! (ワム!)のヒット曲の Freedom のサビの部分で、
I don't need your freedom, girl, all I want right now is you.
という歌詞がありますが、これも、「今の僕が欲しいもののすべては君だ、今の僕が欲しいのは君だけだ」というような意味ですね。
I want you right now. と似たような意味ですが、... is you 「…は君だ」と表現することで、強調したい部分を後回しにしたような倒置のニュアンスが出るわけです。
今回のセリフも内容としては、You are the reason why I've been fine for a long time. のような感じですが、上のセリフのように表現することで、「俺はずっと fine だった、そして俺は思うんだ、その理由は君なんだ、って」というように、「(それは全て)君なんだ、君のおかげなんだ」という部分が強調されるわけですね。

モニカが感動してくれたので、チャンドラーもプロポーズの言葉を言う勇気が出てきたようです。
ついに、チャンドラーが一世一代のプロポーズの言葉を述べ始めたその時に、ある人物の姿が画面に映ります。
ト書きの説明を読むとわかりますが、モニカの元カレの眼科医、リチャード・バーク先生が、このタイミングで同じレストランに現れたのですね。
実際の画面では、「これってリチャードじゃない?」とわかる程度に最初はちらっと画面に映る程度ですが、ファンとしてはやはり彼の登場はまさに驚きなので、そういうファンとしての気持ちが出たト書きになっているのが面白いです。
「私立探偵として事件を解決しながら、ハワイでフェラーリを乗り回す」というのは、リチャードを演じるトム・セレックが主演していた人気ドラマ「私立探偵マグナム」(原題:Magnum,p.i.)のことですね。
Wikipedia 日本語版 : 私立探偵マグナム

そのウィキペディアの説明にも、

「ベトナム帰り」の元海軍士官であるトーマス・マグナムはハワイ・オアフ島で私立探偵業を営んでいる。
マスターズ所有の赤いフェラーリ・308を勝手に乗り回し「愛車」としている。


という記述があるように、「ハワイでフェラーリを乗り回している私立探偵」というのがマグナムのよく知られた設定だということです。
そのように、マグナムとして有名な彼だけれど、もっと最近の話だと、フレンズファンにとっては、「ある眼科医」であるバーク先生として思い出されるとも言っているのですね。

座った位置の関係で、モニカだけがリチャードがいることに気づいた状態で、チャンドラーのプロポーズの言葉が続いています。
モニカがチャンドラーの発言を遮る形で、Oh, my God! と言ったのは、思いがけない場所で元カレ、リチャードを見かけたからですが、チャンドラーはその驚きの意味に気づかないまま、「わかってる。でも俺に言わせて」と言っています。
君と出会う前の俺は(誰かと)一緒に年を取ることなんて想像もできなかった…みたいなフレーズが出てくると、たいていの人はこれがプロポーズのセリフだと気づくでしょう。
チャンドラーも、そのフレーズでモニカがプロポーズだと気づいて声を上げたのだと思って、「今のフレーズで、これがプロポーズの言葉だって気づいて君は驚きの声を上げたってこと俺にもわかってるけど、大事な言葉だから最後まで俺にそれを言わせて」と言っているわけです。
その後、モニカはまた、Oh, my God. と言い、今度は、Richard という名前も出します。
「リチャードだって? こんな大事な時に彼氏の名前を間違えるか? 俺はチャンドラーだ!」と名前を訂正したチャンドラーですが、モニカが示す方向を見て、そこに本当にリチャードがいることにやっと気づくことになります。

ト書きの nod toward the doorway について。
nod は「首を縦に振る、うなづく」ですね。
ですから、nod toward は、「〜の方向に向けて首を縦に振る」という感じで、「〜の方にあごをしゃくる、〜をあごで示す」という意味になります。
口で説明せずに、無言であごをしゃくって、何かを示す、それだと教える、という仕草が、nod toward だということですね。


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2012年08月06日

乾杯の代わりにプロポーズ フレンズ6-24その1

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シーズン6 第24話
The One With The Proposal - Part 1 (チャンドラーのプロポーズ大作戦! Part 1)
原題は「プロポーズの話 パート1」


[Scene: Monica, Chandler, and Phoebe's, Chandler is showing Ross, Rachel, Joey, and Phoebe his engagement ring again.]
モニカ、チャンドラー、フィービーの家。チャンドラーはロス、レイチェル、ジョーイ、フィービーに(自分が買った)婚約指輪をもう一度見せているところ。
ロス: God, that is the most beautiful engagement ring ever! (わぁ、それってこれまでで最も美しい指輪だね。)
レイチェル: Yeah? Well, you should know, you've bought like a billion of ‘em. (そうよね? ほら、あなたはわかるはずだもの、これまでに何億個も婚約指輪を買ってきたもんね。)
ロス: Yeah, you didn't get one. (ああ、君は婚約指輪をもらったことないけどね。)
チャンドラー: Okay, well, tonight's the big night. (よし、今夜は重要な夜だぞ。)
フィービー: Yeah! (そうね!)
ジョーイ: Okay listen, how are you gonna ask her? (なぁ、どうやって彼女に申し込む[結婚してくれって言う]つもりなんだ?)
チャンドラー: It is going to be perfect. I am taking her to her favorite restaurant. I'm going to get her a bottle of the champagne that she really loves; therefore knows how expensive it is. Then when the glasses are full, instead of proposing a toast, I'm just gonna propose. (パーフェクトなものになるんだよ。俺はモニカのお気に入りのレストランに連れて行くつもりだ。俺はシャンパンのボトルを注文するんだ、彼女が大好きなシャンパンのね、それゆえに、彼女はそれがどんなに高価であるかを知ってるってわけさ。それから(2つの)グラスが(シャンパンが注がれて)満たされた時、乾杯をする代わりに、ただプロポーズするつもりなんだ。)

チャンドラーがモニカのために買った婚約指輪を見て、ロスは「これまでで最も美しい指輪だね」と絶賛しています。
それを聞いたレイチェルは、「ロスは何億個も指輪を買ってきたから、わかるはずよね」みたいなことを言います。
billion は 10億で、ここでは「膨大な数」の誇張表現として使われています。
ロスはさすがに何億もの指輪を買ってきたわけではないですが、「ロスはこれまでに3回結婚した」という、いつもフレンズたちが持ち出すネタを、ここでも使ったわけですね。
「何回も結婚してるから、何回も指輪を買ってる、そういう経験の豊富なロスだから、指輪の良し悪しはよくわかるわよね」みたいに言ってからかっているのです。

それに対するロスの返しも面白いです。
one は、an engagement ring のことですね。
このような one については、研究社 新英和中辞典では、以下のように説明されています。
one (代名詞)=[既出の可算名詞の反復を避けて] (その)一つ、それ
例) I don't have a pen. Can you lend me one? ペンがありません. お貸しくださいませんか .
語法 (one)
同一のものを受ける時は it を用いる: He has a car and likes to drive it. I want one. (彼は車を持っていてそれを運転することが好きだ。私も車が欲しい。)


LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
one [pronoun] : used to talk about a person or thing of a type that has already been mentioned or is known about
例) If you don't have a camera, buy one.

つまり、「すでに言及された、または知られているタイプの人やものについて語る時に使われる」。
例文は、「もし君がカメラを持っていないなら、カメラを買いなさい」。

it と表現すると、誰かが前に述べた「そのもの」を指すことになり、one だと「同じ種類のもの」を指す感覚になるわけですね。
ロスのセリフも、「君は婚約指輪というものをゲットしたことがない」と言っていることになります。
僕が何度も結婚したことをネタにしてるようだけど、そういう君は(僕と結婚したけれど、酒の勢いでの結婚だったから)婚約指輪はもらえなかったよね、みたいなことですね。

チャンドラーは、今日は the big night 「重要な夜、大切な夜」だと意気込んでいます。
ジョーイは、how 「どのようにして、どうやって」 ask her 、つまり、ask her to marry you するのかを尋ねています。
チャンドラーは「パーフェクトなんだよ」と言って、自分の完璧な計画を語って聞かせます。
未来の予定として、I am taking や、I'm going to が使われていますね。
I am taking は「近い将来の決まった予定」を表す現在進行形です。
モニカお気に入りのレストランにすでに予約を入れているので、「決まった確実な予定」であることから、現在進行形がフィットするのでしょうね。
その後は、「その流れで自分はこうするつもりだ」という「つもりの予定」みたいなものを述べているので、I'm going to/I'm gonna が使われているということになるでしょうか。

I'm going to get her a bottle of the champagne... therefore knows how expensive it is. という文の表現がなかなか面白いです。
therefore は「それゆえに、従って」という副詞。
LAAD では、
therefore [adverb] (formal) : as a result of something that has just been mentioned
つまり、「ちょうど言及されたばかりのことの結果として」。
哲学者デカルトの言葉、「われ思う、ゆえにわれあり」の英訳、"I think, therefore I am." にも登場する単語ですね。

前から順番に意味を取っていくと、
俺はシャンパンのボトルを1本注文するつもりだ→(どんなシャンパンかと言うと)モニカが本当に大好きな(シャンパン)→それゆえに→そのシャンパンがどんなに高価かをモニカは知っている
という流れになります。
knows のように、-s がついているのは、いわゆる「3単現の s」で、主語はその前の文章と同じ she(=Monica) だということですね。
つまり、チャンドラーは、「モニカが大好きなシャンパンを注文するんだよ、自分の好きなシャンパンだから、それがどんなに高いシャンパンかをモニカは知ってるんだ」と言っていることになり、それを注文することで、モニカは「まぁ、チャンドラーはこんなに高いシャンパンを頼んでくれたの?」と感激するのは間違いない、と言っていることになります。
ポイントは、「そのシャンパンが高い」ことではなく、「モニカがそのシャンパンが高額だと知っている」という部分なのですね。
そのシャンパンの価値をモニカは知ってるから、俺がプロポーズのために最高級のシャンパンを用意したことを、彼女はきっと喜んでくれるだろう、ということです。

when the glasses are full は、「その(二人の)グラスが満杯になる時」ですから、グラスにそのシャンパンが注がれた時、ということ。
さあ乾杯しよう、というその時に、propose a toast する代わりに、ただ、propose する、とチャンドラーは説明します。
動詞 propose は「提案する」というのが基本的な意味ですが、propose a toast は「乾杯する、乾杯の音頭をとる、乾杯を発議する」という意味の決まり文句になります。
そして、日本語にもなっている「プロポーズ」という言葉通り、「結婚を申し込む」という意味もありますね。

乾杯で、propose a toast する代わりに、toast (乾杯)じゃない方の propose をするんだ、というような、propose という動詞を使ったダブルミーニングのようなセリフになっているわけです。
逆に日本語では「プロポーズ」というと、結婚のプロポーズの意味で使われることがほとんどなので、ダブルミーニングに訳すのは難しいですね。
propose a toast というお決まりフレーズを知っているからこそ、「おぉ、しゃれてるね」と思えるセリフだということです。
ちなみに、日本語では「プロポーズ」は名詞扱いですが、英語の propose は「提案する、結婚を申し込む」などの動詞になります。
「プロポーズ、結婚の申し込み」という名詞は、proposal なので、今回の原題も、The One With The Proposal 「プロポーズ(結婚の申し込み)の話」になっているわけですね。


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posted by Rach at 17:54| Comment(6) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月03日

橋の下の水=過ぎてしまったこと フレンズ6-23その6

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少し前のニックス戦に誘わなかったことをチャンドラーが怒っている、と思ったジョーイとロスは、別の試合にチャンドラーを誘いますが、チャンドラーはそれを断ります。
それに気分を害した二人は、これからチャンドラーのことを無視しよう、と決め、今もそれを実行中です。
[Scene: Joey and Rachel's, Joey and Ross are watching TV as Chandler enters.]
ジョーイとレイチェルの家。ジョーイとロスがテレビを見ていると、チャンドラーが入ってくる。
チャンドラー: Guys? (They ignore him.) I've got something important to tell ya. (Still nothing so he walks over and stands in front of the TV.) Guys? (They lean over to try and watch the TV, Chandler mimics them.) Guys?! (Pause) I'm gonna ask Monica to marry me. (ねえ? [ジョーイとロスはチャンドラーを無視する] 君らに言うべき重要なことがあるんだ。[いぜんとして反応がないので、チャンドラーは歩いて行って、テレビの前に立つ] ねえ? [二人はテレビを見ようとして体を曲げる、チャンドラーはそれを真似する] 二人とも。[間があって] 俺はモニカに結婚してくれ、って言うつもりなんだ[結婚を申し込むつもりなんだ]。)
ジョーイ: (To Ross) I think we gotta end the freeze-out. ([ロスに] シカトは終わりにしなきゃいけないみたいだな。)
ロス: Wait a minute, is this, is this for real? (ちょっと待ってよ。これって、これって本当なの?)
チャンドラー: Yeah. Check out the ring. (Shows it to them.) (ああ。指輪を見てくれよ。[指輪を二人に見せる])
ジョーイ: Oh, my God!! (なんてこった!)
ロス: So you two are really serious?! (それじゃあ、二人はほんとに真剣だったんだな?)
チャンドラー: Yep, pretty much. (ああ、かなりね。)
ロス: You-you're gonna get married?! I mean... We're gonna be brothers-in-law! Come here! (They hug.) (チャンドラーは結婚するんだね!? つまり…僕たちは義理の兄弟になるわけだ! 来いよ! [二人はハグする])
ジョーイ: And-and-and-and-and-and, and we're gonna be friends again! (それでそれでそれで…俺たちはまた友達になれるんだな!)
チャンドラー: (goes to hug him and stops short) Heyyyy - What? ([ジョーイにハグしようとして、はたと止まって] おぉ〜い〜、何だって?)
ジョーイ: Oh, it's water under the bridge, forget it! (あぁ、過ぎたことだ、忘れろ!)

二人がテレビを見ているところに入ってきたチャンドラーは、大事な話をしようとしますが、「チャンドラーを無視する」と決めた二人は、チャンドラーに気づかぬふりをして、テレビを見続けています。
ですが、I'm gonna ask Monica to marry me. という重大発言をすると、さすがの二人も驚いた顔になり、ジョーイは見ていたテレビを消しています。

I think we gotta end the freeze-out. の freeze-out は「締め出し、(人を)締め出すこと」。
句動詞 freeze out を名詞にした形なので、freeze-out とハイフンで繋がれているのですね。
句動詞 freeze out については、
研究社 新英和中辞典では、
freeze out=(米口語) (冷遇・力ずくなどで)〈人・ものを〉締め出す、追い出す
英辞郎では、
freeze out=【句動-2】(組織や地位から)締め出す、追い出す、【句動-3】(人)をわざと無視する
と出ています。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
freeze somebody out / freeze out somebody [phrasal verb]
to deliberately prevevnt someone from being involved in something by making it difficult for them, not being nice to them etc.
freeze somebody out of something
例) He claims he was frozen out of the decision making process.

つまり、「故意に、誰かが何かにかかわるのを妨げること、その人に対してそれを難しくすることで、または、その人に親切にしないことなどで」。
例文は、「意思決定の過程で締め出しを食らったと彼は主張した」。

チャンドラーの「モニカにプロポーズする」発言に驚いたロスは、"Is this for real?" と言っています。
real は「本当の」という形容詞ですが、今回のロスのセリフのように、for real という形でもよく使われますね。
研究社 新英和中辞典では、
for real (米口語) [形容詞的に] 本物の、本気の
This is for real. これは本物だ.
Are you for real. 君本気か.

と出ています。

Macmillan Dictionary では、
for real (informal) : if something is for real, you are doing it seriously, not just practising or pretending
つまり、「何かが for real であるとは、人がそれを真剣にしている、ということ、ただ練習しているだけとか、そういうふりをしているだけなどではなく」。

「冗談じゃなくて、マジな話か?」と問われたチャンドラーは、買ってきた婚約指輪を二人に見せます。
brother-in-law は、「義理の兄弟」ですね。
当然のことながら、複数形にする場合は、brother に -s がついた brothers の形になります。

「僕たち、義理の兄弟になるんだ!」とハグし合う二人を見て、親戚関係にはならないジョーイは、「それで、俺たち(俺とチャンドラー)は、また友達になるんだ!」と言います。
ロスと同じように、一瞬喜びそうになるチャンドラーですが、その言葉の意味に引っかかって、「ヘ〜ェエイ」みたいな声を出して、それっていったい何のことだよ?みたいに問い詰めます。
「また友達になれる」ってことは、この話をする前は友達じゃなかった、ってことか? 俺のことを無視してたのは俺を友達だと思ってなかったからか?というようなことに気づいたからでしょう。

そう言われて、「だって、せっかくニックス戦のチケットを用意したのに、それを喜ばないお前が悪い」みたいな説明をしても良かったのでしょうが、もはやそういう次元の話を越えたビッグニュースが飛び込んできたので、「もうそんなことは忘れろよ」みたいに、あっさり言ってしまうのがジョーイらしいですね。

water under the bridge を直訳すると「橋の下の水」ということですから、「川の水」を指すことになるでしょうが、このフレーズには「過ぎてしまったこと」という意味があります。

研究社 新英和中辞典では、
water under the bridge=過ぎてしまったこと、取り返しのつかない過去

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
be water under the bridge (spoken) : to be in the past and not worth worrying about
つまり、「過去のことで、心配する価値のないこと」。

Macmillan Dictionary では、
water under the bridge : used for saying that you should stop thinking about something bad that happened in the past and you should forgive people who did bad things
例) Don't worry - it's all just water under the bridge.

つまり、「過去に起こった悪いことについて考えるのをやめるべきだ、そして、悪いことをした人を許すべきだと言うために使われる」。
例文は、「心配するな。すべてはただ過ぎてしまったことだ」。

鴨長明の「方丈記」に、「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」という言葉もあるように、川の流れを移りゆく時の流れに例える感覚は日本語にも存在しますよね。
ですから、「橋の下の水」という直訳でも何となく意味を察することはできそうですが、どの辞書にも載っているような決まり文句なので、そういう表現があるんだ、と覚えておいて損はないと言えるでしょう。


(過去記事への追記のお知らせ)
前回の記事、仕事なら2千ドルは稼げたのに フレンズ6-23その5 のセリフ、
"When just 14 hours ago we figured out..." の when について、Twitter 上でコメントを頂戴しました。
記事への追記の形で、この when に関する今の見解を述べさせていただきましたので、併せてご覧いただけると幸いです。


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posted by Rach at 11:26| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月01日

仕事なら2千ドルは稼げたのに フレンズ6-23その5

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レイチェルが買い物から帰ってくると、ポールは「君に言いたいことがたくさんあって、それを書いてたんだ」と言います。
ポールが泣きながら想い出話をするのにうんざりしたレイチェルは、モニカがくれたアドバイス、「男を黙らせるにはエッチに持ち込めばいい」を思い出し、ポールにセクシーに迫る作戦に出ることにします。
レイチェルが胸の谷間をわざと見せるようにしても全くそそられる様子もなく、自分の幼少時代のことを語り続けるポールに、ついにレイチェルの怒りが爆発します。
レイチェル: I don't care about the little dude! I can't! I cannot listen to anymore of this! Y'know, the only person who would want to listen to this is a mental health professional! And then it's only because they get paid $100 an hour! Do you know how much money I could've made listening to you? $2,000! And do you know when I figured that out? While you were talking! (小さい子供のことなんて私にはどうでもいいのよ! もう無理! こんなこと、これ以上聞くことなんかできないわ! ほら、こんなことを聞きたいと思うような人は、メンタルヘルスのプロだけよ! それから、その理由はただ、そのプロは時給100ドルもらえるからよ! あなたの話を聞くことで、私がどれだけのお金を稼げただろうと思う? 2,000ドルよ! そして私がそれをいつ計算したか知ってる? あなたの話を聞いている間に(計算したの)よ!)
ポール: What?! I can't believe you're trying to stifle me! When just 14 hours ago we figured out that is exactly what my mother was trying to do to me! (何だって? 君が僕の感情を抑えようとするなんて信じられないよ! たった14時間前だぞ、僕の母が僕にしようとしていたことが、まさにそれだってわかったのは!) (:以下の記事内に、追加説明があります。)

ついにキレてしまったレイチェルは、I don't care about 「〜なんてどうでもいいわ!」という投げやりな言葉を使って、怒りを爆発させています。
the only person who... の文はちょっと長いですが、構造を単純にすると、is がメインの動詞になり、the person is a professional 「〜の人は、…のプロ(専門家)である」という意味になります。
関係代名詞 who や、形容詞がつくことで、person と professional を詳しく説明する形になっているのですね。
直訳すると、「こんなこと(こんなポールの話)を聞こうと思うような唯一の人間は、メンタルヘルス(心の健康)の専門家である」ということになります。
私は今まであなたの話を聞いていたけど、誰がこんな話を聞きたいもんですか、こんなのを聞きたがるのはメンタルヘルス専門家だけよ!ということですね。
その後、「そしてそれはただ…だからよ」と言って、専門家が話を聞きたいと思う理由はこれだけよ、と言っています。
その理由とは、「1時間に100ドル支払われるから」、つまり、メンタルヘルスのプロが仕事としてこういう話を聞くと、だいたい時給100ドル稼げるからよ、と言っているわけですね。
カウンセリングの相場がだいたいそんな感じだということでしょう。

その後、「あなたの話を聞くことで(聞きながら)、私はどれだけのお金が稼げただろうと思う?」みたいなことを尋ねていますね。
could've made (money) は、「could+have+過去分詞」の形で、「お金を稼ぐこともできたのに(実際にはできなかった)」という感覚。
私はカウンセラーじゃないから、時給100ドルもらうことはできなかったけど、もし私がカウンセラーとしての正規料金を受け取っていたら、どれだけのお金が稼げたか、という話をしているわけですね。
「どれだけ稼げたと思う? 2,000ドルよ!」と言った後、畳み掛けるように、「それをいつ計算したと思う? あなたが話している間に計算したのよ!」とも言っています。
あなたの話なんか興味なくて退屈だから、暇つぶしにそんな計算してたのよ、ということですね。

怒るレイチェルの発言を聞いて、ポールは、「君が僕を stifle しようとするなんて信じられない」と言っています。
stifle は「(人の)息を止める、窒息させる」という意味で、そこから「…を抑える」という意味にもなります。
Macmillan Dictionary では、
stifle :
1. to stop someone from breathing
3. to stop something from developing normally

つまり、1. は「誰かが呼吸するのを止めること」、3. は「何かが正常に発展するのを止めること」。

ポールが言っている stifle とは、「ポールが話をしようとしているのにそれを止めようとすること」でしょうね。
その後のセリフでも、「たった14時間前に僕らは解明したじゃないか、そのこと(stifle すること)が、まさに僕の母が僕に対してしようとしていたことだ、って!」と言っています。
ポールが幼少期に「親に受け入れられない」という思いを抱いたのは、母親がポールの話を聞こうとせず、話を止めようとしたからだ、ということですね。
レイチェルにいろいろと身の上話をして、その時に「母が僕を stifle しようとしたこと」がトラウマになっていると二人で気付いたのに、まさに母がしようとしていたことを、君は今僕に対してするつもりか?と言いたいのですね。

(2012.8.3 追記)
ポールのセリフ、"When just 14 hours ago we figured out..." について、「when は何のためにあるのだろうか?」というコメントを Twitter 上で頂戴しました。
興味深いポイントだと思ったので、ここで追記の形で、私の意見を述べさせていただきたいと思います。

ご指摘があったように、確かにこの when はクセモノですね。
「たった14時間前にそれがわかった」という文であれば、Just 14 hours ago だけで十分で、when は必要ないはずです。
上のセリフの英文は、ネットスクリプトを参考にしたものですが、この部分、DVDの英語字幕では、... to stifle me, when 14 hours ago... のように2文がカンマで繋がれていました。
英語字幕は「実際のセリフより単語が省略されるけれども、文法的に正しい文になるように表示される傾向がある」ので、英語字幕にも when が入っていたということは、この when は文法的に意味があると考えて良いと思います。

英和辞典を見ると、when には「〜なのに、〜であるのに」という逆接の意味が載っています。
そういう逆接の意味としては、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、以下の2つが該当するように思います。

when [conjunction] :
5. even though or in spite of the fact that something is true
例) Why do you want a new job when you have such a good one already?
6. used to introduce a second statement that shows that the first statement is not true
例) The doctor said Dad was fine, when he was really dying.


つまり、5. は、「あることが本当であるという事実にもかかわらず」。
例文は、「どうして新しい仕事が欲しいの? すでにそんなに良い仕事を持っている(という事実)にもかかわらず[持っているのに]」。
6. は、「最初の発言が事実ではないことを示す2番目の発言を導入するために使われる」。
例文は、「パパは大丈夫だと医者は言ったが、(実際には)パパは本当に瀕死の状態だった」。

今回のポールのセリフは、ロングマンの 5. の語義、「〜という事実にもかかわらず(in spite of the fact that)」が近いように思います。
「信じられないよ、14時間前に〜がわかったばかりなのに(少し前にわかったという事実にもかかわらずそんなことを言うなんて)」という逆接の接続詞のニュアンスだろう、というのが、今の私の見解になります。

ネットスクリプトのように、... trying to stifle me! When just 14 hours ago ... と2文に分けて書こうとすると、やはり意味的にも文法的にも、When は必要ないように思います。
上で説明したような、「逆接の when 」のニュアンスとして使われていると考えると、文法的には、DVD英語字幕のように、... trying to stifle me, when just 14 hours ago ... とカンマで区切るのが正しいと言えるでしょう。
そうすることで、1文目と2分目を繋ぐための接続詞の役割をしていることがはっきりするわけですね。
(追記はここまで)

that is exactly what my mother was trying to do to me! というフレーズは、前回の記事に出てきた、That's exactly what my dad used to say! と、ほとんど同じ構造になっています。
ポールに対して、誰かが拒否的な反応をした場合に、「それはまさにパパがよく言ってた言葉だ」とか、「それはまさにママが僕に対してしようとしていたことだ」と言うことで、「君らも、両親と同じように、僕を受け入れてくれないのか?」と悲しむセリフになるわけですね。
こういうフレーズを繰り返すところに、「過去の辛い記憶がトラウマになっていて逃れられない人」という感じがよく出ていると思います。

また、上のセリフでは、レイチェル、ポールの両方が、figure out というフレーズを使っています。
レイチェルの方は「計算する、計算して答えを出す」という意味、ポールの方は「わかる、理解する」という意味で使われているのにも注目したいところですね。


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posted by Rach at 17:09| Comment(4) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月30日

heが指しているのは誰か? フレンズ6-23その4

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[Scene: Joey and Rachel's, Paul is still crying as Chandler enters.]
ジョーイとレイチェルの家。ポールはまだ泣いていて、そこにチャンドラーが入ってくる。
ポール: Rachel? (レイチェル?)
チャンドラー: No. How are ya, Paul? (Starts to look for his credit card.) (違うよ[レイチェルじゃないよ]。元気、ポール? [自分のクレジットカードを捜し始める])
ポール: (acting manly to try and cover up his crying) Okay. Chandler, did your dad ever hug you? ([自分が泣いていたのを隠そうとするために男らしく振る舞いながら] なぁ、チャンドラー、君のパパは(かつて、これまでに)君をハグした(ことがある)?)
チャンドラー: No. Did he hug you?! (いいや(ハグしなかった)。俺のパパが君をハグしたのか?!)
ポール: No! No! It's just that, my dad never did. I miss my dad. (いや、そうじゃない! 違うよ! ただ、僕のパパはこれまで僕をハグしなかった、ってだけのことなんだ。パパが恋しいよ。)
チャンドラー: Well, you can see my dad in Vegas kissing other dads. (うーんと、ベガスで俺のパパが他のパパたちにキスしてるとこは見られるよ。)
ポール: Hey, Chandler? (なぁ、チャンドラー?)
チャンドラー: Yeah? (ん?)
ポール: Would you.... Would you hug me? (俺をハグしてくれる?)
チャンドラー: I'm a little busy here, Paul. (俺は(今ここで)ちょっと忙しいんだよ、ポール。)
ポール: That's exactly what my dad used to say! (Starts to breakdown again.) (それは俺のパパがよく言っていたことと全く同じ(セリフ)だ! [また泣き出しそうになる])

レイチェルに子供の頃の思い出話をした後、泣き始めたポール。
レイチェルが買い物に行っている間も、一人でずっと泣いています。
ドアの音がしたので、「レイチェル?」と尋ねるのですが、入ってきたのはチャンドラー。
それまでしくしく泣いていたポールは、チャンドラーにはそんな様子は見せまいと、姿勢や歩き方に男らしさを出していますが、ハグについての質問をしています。

Did your dad ever hug you? は、「君のパパは君をハグしたか?(これまでに・過去に、君をハグしたことがあるか?)」ということですね。
それに対して、チャンドラーは、No. と答えています。
これは、No, he didn't. つまり、My dad didn't ever hug me. 「いいや、俺のパパは俺をハグしなかった」と言っていることになります。
今度はチャンドラーが、ポールに同じような質問を返していますが、Did he hug you?! については、その he が誰を指すか、ということに注目したいと思います。

この he が誰を指すか、という件については、「英語の仕組みを考えると、やはりそういう結論にならざるを得ない」ということなのですが、あくまで「私はこう解釈しました」という話であって、100%絶対そうだ!と断言するつもりはありません。
そういうことを踏まえて、お読みいただけると幸いです。

その二人のやり取りを、何となく雰囲気で意味を捉えてしまうと、
ポール:君のパパは君をハグしたか?
チャンドラー:いいや(しなかった)。君のパパは君をハグしたか?
のように解釈してしまいそうになりますが、Did he hug you?! の he は、直前に出て来た男性を指す代名詞ですから、he = (ポールが言うところの) your dad、すなわち、「チャンドラーのパパ」を指すはずです。
日本語で「彼は君をハグしたの?」と訳すと、日本語の「彼」は英語の he に比べて、対象が漠然としているために、「父と子という関係を相手に置き換えた形で同じ質問をしている」ように解釈することも可能な気がしますが、英語でこの文脈で he が出てきた場合は、直前のポールのセリフに出てきた your dad、すなわち、チャンドラーのパパを指していることになると私は思うのですね。

過去記事、フレンズ3-11その35 のコメント欄 で、So do I. に関する、興味深いご意見をいただいたことがありました。
概要をお話しますと、ある人 (A) が、"I kiss my wife every morning." と言った後に、別の人 (B) が「自分も同じことをする(私も自分の妻に毎朝キスをする)」と言おうとして、So do I. と言ってしまうと、英語では、"I kiss her[his wife] every morning, too." という意味になってしまう…という内容でした。
so というのは、kiss my wife every morning (my wife は、A にとっての「私の妻」すなわち「A の妻」という意味)を省略しているのであって、B が主語を I にして話しても、目的語が自動的に my wife (つまり、「B の妻」)に置き換わるわけではない、ということですね。

日本語で「うちもそうです。私もそうです」と言った場合には、主語が「私」に置き換わると、所有格も「私の」に置き換わる感覚がありますが、英語では「省略されている単語」は明白であり、「私の」に置き換えたい場合は、はっきりそう明示する必要がある、ということになるでしょう。

この So do I. の感覚に通じるものが、今回の Did he hug you?! にもあるように私は思うわけです。
話の流れだと、「君の場合はどうなのか?」を尋ねているように思えても、he が自動的に、your dad に置き換わるわけではなく、やはり、he = Chandler's dad という関係は崩れないはずだと思うわけです。
ですから、もしチャンドラーが、「俺のパパは俺をハグしなかったけど、君のパパは君をハグしたのか?」と尋ねたいなら、No. Did your dad hug you? のように、はっきり、your dad と表現しないといけないことになるはずだと思います。

その後に続くセリフでは、もう he という言葉は使われず、それぞれが、my dad という言葉で自分の父親を表現しています。
それぞれの父親の話が出てきた後に he を使うと、どちらの父親を指すかがわからなくなるからですね。
そういう紛らわしい場合には、毎回、my dad と表現せざるを得ないわけです。
チャンドラーのパパの話が出た直後(で、なおかつ、ポールのパパの話が出る前)の he であれば、それはチャンドラーのパパを指すことが明白なので、その時だけは、he で言い換えることができた、ということになるでしょう。

つまり、「俺のパパは俺をハグしなかったけど、その彼(俺のパパ)は君をハグしたのか?」というのが、チャンドラーのセリフの意味だと私は解釈しました。
ですから、ポールは、「違う、違う、(君のパパが僕をハグしたとか)そういうことじゃなくて、ただ、「僕のパパ」がこれまで(決して)僕をハグしなかった、ってだけなんだ」と、言っているわけですね。
No, it's just that... というのは、「いや、ただ…ってだけなんだ」のように、何か相手が誤解しているらしいことを訂正するニュアンスのフレーズですよね。
「彼(君のパパ)の話じゃなくて、僕のパパのことなんだ」という感じで、It's not that he/your dad hugged me. It's just that my dad never did. (=never hugged me.) と言っていることになるでしょう。

普通は、唐突に誰かが「君のパパは君をハグしたことある?」みたいに尋ねてきたら、「この人は自分の父親にハグされたことなくて、だから人にそういうことを尋ねているのかな?」と思いますよね。
チャンドラーもそれはわかっていたはずですが、わざとそれに気づかないふりをして、「俺はパパにハグされたことないけど、そんなこと聞くってことは、もしかして俺のパパが君をハグしたわけ?」みたいに、ちょっとゲイのジョークを込めて返したのだと思います(「ゲイのジョーク」については、後にもう少し語ります)。
チャンドラーのセリフ、Did he hug you?! は、HUG の部分が強く発音されていますが、それも「俺のパパが君を”ハグ”したのか?!」と、ハグという行為に驚いている感じが出ているように思います。

自分の父親にハグされたことないんだ、と告白した後、パパが恋しい、パパに会いたい、みたいなことをポールは言っています。
チャンドラーはまた、自分のパパの話を持ち出して、「(君のパパに会う方法は俺は知らないけど)俺のパパなら、ベガスで他のパパにキスしてるところを見ることができる」と言っています。

これまでのエピソードでも何度か語られていたように、チャンドラーのパパは、ベガスでゲイのショーに出ているような人なのですね。
そういう設定があるために、「パパが誰かをハグした」という話になると、父と子の親子のハグではなくて、「俺のパパがどこかの男性をハグした」というゲイの人にありがちな話だとチャンドラーが受け止めるのが、ある程度、自然に(?)思えるわけですね。
チャンドラー自身がよくゲイだと間違えられる、パパがベガスでゲイのショーをしている、という、ファンには周知の設定があるために、チャンドラーの、Did he hug you?! という驚いたような返しが、ゲイを彷彿とさせるジョークとして成立するわけでしょう。

ですがポールは、チャンドラーのパパがゲイである、という話に食いつく様子もなく(多分、ポールは自分の幼少時代の辛い記憶で頭がいっぱいなのでしょうね)、言いにくそうに「俺をハグしてくれる?」みたいに言っています。
チャンドラーは、「俺は今ちょっと忙しいんだけど」と言って、その依頼を断ろうとします。
実際、チャンドラーは指輪を買うためのクレジットカードを取りに戻ってきただけで、カードが見つかったらさっさと店に戻るつもりだったのも事実です。
ですが、その言葉を聞いたポールは、「(君が今言った)その言葉は、俺のパパがよく言っていたのと全く同じだ!」と言って、また泣きそうになってしまいます。
小さい頃、パパにぎゅっと抱きしめてもらいたいと思っても、パパはいつも忙しそうにしていて、「今は忙しいからダメだ」みたいに拒まれた…そういう記憶がチャンドラーの言葉でよみがえってしまったようですね。


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posted by Rach at 17:12| Comment(4) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月27日

know ofとknowの違い フレンズ6-23その3

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ポールにもっと心を開いてもらいたい、と思っていたレイチェルは、何とか彼から子供の頃の思い出話を聞き出すのですが、そのことをきっかけに、ポールは次から次へと、つらかった思い出を語り出し、ついには泣きだす始末。
[Scene: Monica, Chandler, and Phoebe's, Monica is there as Rachel enters.]
モニカ、チャンドラー、フィービーの家。モニカがそこにいて、レイチェルが入ってくる。
レイチェル: Oh, my God! Oh, my God!! (なんてこと、なんてこと!)
モニカ: Still crying? (まだ泣いてるの?)
レイチェル: Like a little girl. I know. I know. I know. This is all my fault. I wanted him to open up. But God, I didn't know that I was gonna unleash this-this weepy, clingy, moist monster! (小さな女の子みたいにね。わかってる、わかってる、わかってる。これは全部私のせいよ。私が彼に心を開いてもらいたいって望んだんだもの。でも、あぁ、私は知らなかったのよ、こんなに涙もろくて、粘っこい、じめじめしたモンスターを解き放つことになるなんて。)
モニカ: Y'know, I only know of two surefire ways to shut a man up. And one of them is sex. (ねぇ、男を黙らせる2つの確実な方法がある、って聞いたことあるだけなんだけど。で、その1つは、エッチね。)
レイチェル: What's the other one? (もう1つの方法は何?)
モニカ: I don't know. I've never had to use the other one. I'm just saying, y'know, if we're having sex, he's not gonna be talking. (さあね[知らないわ]。もう1つの方法を使わなければならなかったことが今までなかったもの。ほら、ただこういうことよ、もし二人がエッチしているなら、男性は話したりしないもの。)
レイチェル: Oh, that's right. You're the talker. (They both reflect on that briefly) Anyway uh, great idea! Umm, I gotta go to the store. I told him that I would buy him some more tissues. (あぁ、その通りね。話すのはあなたの方だもんね。[二人は今の発言を一瞬考える] とにかく、あー、いいアイデアね! あー、私はお店に行かなきゃ。ポールに言ったのよ、彼にもっとティッシュを買ってくるって。)
モニカ: Oh, we have some.... (あぁ、(ティッシュなら)うちにあるわよ…)
レイチェル: No, you don't! (いいえ、あなたの家には、ないわ!)

「(ポールは)まだ泣いてるの?」と尋ねるモニカに、レイチェルは「ええ、小さな女の子みたいに(しくしく)泣いてるわ」と返します。
そのことについて苛立ち(いらだち)ながらも、そうなったのは自分のせいだとも認めていますね。
「わかってる、全部私のせいよ。私が彼に心を開いて欲しいと望んだから。でも知らなかったのよ(こんなことになるなんて)…」という流れですね。

weep は「涙を流して泣く」という動詞で、weepy はその形容詞で「涙もろい、涙ぐんだ」。
cling は「くっつく」という動詞で、clingy は「粘着性の、粘っこい、粘りつく」「まといつく」という形容詞。
moist は「湿った、湿っぽい」「(目が)うるんだ」という形容詞。moisture 「湿気、水分、モイスチャー」の関連語ですね。

leash は名詞で「(犬などをつなぐ)革ひも、鎖」。動詞では「(犬など)を革ひもでつなぐ」という意味になり、その動詞に un- という「逆の動作を表す接頭辞」をつけることで、「革ひもをはずす・解く」「束縛を解く、解放する」という意味になります。
「彼に心を開かせようとすることで、ジメジメ、ネチネチと泣いてばかりのモンスターを解放してしまうことになるなんて、知らなかったのよ!」と言いたいのですね。

ポールが泣きやまないと嘆くレイチェルに、モニカは、男を黙らせる2つの確実な方法について語ります。
surefire は「確実な、成功間違いなしの」という形容詞。

ここでの二人のやり取りを簡単に書くと、「2つの方法を知ってる、1つは○○」「もう一つは何?」「知らない」と言っていることになりますね。
2つ知っていると言いながら、1つは知らないと答えていることになり、矛盾を感じる気もしますが、これは、know of と know のニュアンスの違いを意識することで理解できる気がします。

know は「知っている」ですが、know of という形になると「直接的にではなく間接的に聞いて知っている」というニュアンスが出ます。

研究社 新英和中辞典では、
know=〔+of+【(代)名】〕(直接ではないが)〔…のことを〕間接的に知って[聞いて]いる
I know of him, but I don't know him (personally). 彼のうわさは聞いて(間接的に知って)いるが(個人的に)知り合ってはいない。 (注:あとの know は 【他】U「〈人と〉知り合いである」の意味)


LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
know of somebody/something [phrasal verb]
1. to have been told or to have read about someone or something, but not know much about them
例) I only know of him - I've never actually met him.
2. to know that someone or something exists, used especially when asking for or giving advice.
例1) Do you know of any good restaurants in Chinatown?
例2) I know of one or two people who could help you with this.


つまり、1. は、「誰かや何かについて聞いたことがある、読んだことがあるが、それについてはあまり(多くのことを)知らないこと」。
例文は、「私は彼のことを聞いたことがあるだけだ[聞いたことがあるので知っているだけだ]。実際には彼に会ったことはない」。
2. は、「誰かや何かが存在することを知っていること、特に依頼する時、またはアドバイスを与える時に使われる」。
例文1は、「チャイナタウンに良いレストランがあるか知っていますか?」、例文2は、「この件で君を助けることができる人が1人か2人いるのを知っている」。

この know of のニュアンスを当てはめてみると、最初の know of を使ったセリフは、「男を黙らせる確実な方法が2つあると聞いたことがある」というような感覚になるでしょうか。
直接その2つの方法をモニカ自身が知っているわけではなくて、「確実な方法が2つある」って話を聞いたことある、という程度なのでしょう。
ですから、「1つ目は○○」と言えても、「2つ目は(あるらしいけど)私はよく知らない」という流れになるのですね。

know of と know の違いを感じたところで、その2つの方法について見てみます。
モニカによると、1つ目は「エッチ(すること)」で、2つ目は「知らない。使ったことないから」とのこと。
使ったことない、というのは、いつも1つ目を行なうことで問題が解決してしまうから、という意味ですね。
その後も、それを補足するような形でセリフが続いていますが、直訳すると、「もし私と相手の男性とがエッチをしているところなら、彼は話している状態にはならない」ということですね。
グチグチ、メソメソと泣きながら話をするような男性でも、エッチの最中にはそんな話はしないでしょ、エッチに持ち込めば彼を黙らせることができるでしょ、みたいなことですね。

それを聞いてレイチェルは「そうね」と同意した後、You're the talker. と言っています。
直訳すると、「あなたが話す(ほうの)人だ」みたいな感じです。
You're a talker. のように不定冠詞 a ならば、一般論として「あなたはおしゃべりだわ」という感覚になるでしょうが、ここで the talker と定冠詞 the で特定されているのは、if you two are having sex, you're the talker. 「あなたたち二人がエッチしている時には、あなたが話す人(話す担当)だもんね」みたいに言っていることになるでしょう。
別の言い方をすれば、You're the one who's talking while you two are having sex. という感じになるでしょうか。
そのように、the talker は「その状況で話すほうの人」という特定感が感じられる気が(私には)するわけです。
レイチェルは、モニカの話を聞いて、モニカがエッチしているところを頭に思い描いて、「ええ、確かに相手の男性は話さないわね、もっぱら話しているのはモニカの方だもんね」と言っているのだと思います。

ト書きにもあるように、そこで一瞬、奇妙で気まずい間(ま)が流れます。
言った瞬間、レイチェルも「あれ、まずいこと言った?」みたいな顔で視線を上にしていますし、モニカは伏し目がちで、顔がこわばっていて、レイチェルと視線を合わせようとしません。
モニカの顔には焦りみたいなものも見え、レイチェルも横目でモニカを見て、あっちゃー、みたいな顔もしています。
これは、モニカのエッチの様子を、レイチェルが詳しく知っていることを暴露してしまったために、お互い気まずくなっているわけですね。
偶然聞こえたのか、聞き耳を立てていたのかは知りませんが(笑)、そういう最中に聞こえてくるのは確かにモニカの声だけだわ、というのをレイチェルが言ってしまったために、「そんな時の声を聞かれてた?」と知り、恥ずかしくてレイチェルの顔を見られなくなってしまったわけですね。
レイチェルの方も、本来ならば、いくら(元)ルームメイトでかなりプライベートなことを知っていたとしても、あえてそれには触れないでいるのが、お互いのプライバシー尊重のためには必要だとわかっていたはずですが、モニカがエッチの最中の話を例えに出したのにつられて、つい、口が滑ってしまった、ということになるでしょう。

気まずい時に話を切り上げるのに便利な、anyway を使って、レイチェルは「お店に行かなきゃ。(泣いてばかりいる彼のために、涙を拭く)ティッシュを買ってくるって言ったから」と言いながら、そそくさと部屋を出て行こうとします。
モニカが言いかけた、we have some... は、we have some tissues here (in my apartment) ということですね。
「ティッシュなら(この部屋の住人である)私たちが持ってる」→「ティッシュなら、わざわざ外の店に買いに行かなくても、うちにあるわよ」と言っていることになります。
それに対してレイチェルは、No, you don't! と強く否定していますね。
「いいえ、あなたたちはティッシュを持ってないのよ! ここはティッシュはないのよ!」と断言している形になりますが、それは、気まずいことを言ってしまって早くここから逃れたいのと、この家のティッシュを借りれば、またすぐにポールのところに戻らないといけないので、外に出かけることでポールのところに戻るまでの時間を少しでも稼ぎたい、という思いの両方からでしょうね。
「あなたがあると言っても、ティッシュはここにはないの!」と強く言うことで、「ティッシュはないってことにしといて!」みたいな気持ちが込められるということですね。


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posted by Rach at 15:59| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月25日

古生物学者なら掘り下げて フレンズ6-23その2

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モニカがチャンドラーに内緒で結婚式場を予約していたと知って、狼狽していたように見せていたチャンドラーでしたが、実は彼の方もモニカに内緒で、その式場を下見していました。
チャンドラーは婚約指輪を買おうと決め、そのことをフィービーと相談していた時に、ロス&ジョーイが入ってきたので、チャンドラー&フィービーはこそこそと逃げるように部屋を出て行ってしまいます。
その後の、セントラルパークでのシーン。
ロス: Hey, Pheebs, what-what was the deal with you and Chandler blowing us off before? (ねぇ、フィービー、少し前に、君とチャンドラーが僕たちを避けたのは一体どういうこと?)
フィービー: Yeah! That was so weird, huh? (そうね! あれってかなり変だったでしょ?)
ロス: Phoebe, why did you do it? (フィービー、どうしてそんなことしたの?)
フィービー: I didn't do it! It was Chandler! He's.... He's mad at you! (私がしたんじゃないわ! チャンドラーよ! チャンドラーが…彼があなた(たち)に怒ってるのよ!)
ロス: What?! Why?! (何だって? どうして?)
フィービー: Please, I think you know why. (全くもう、あなたはどうして(彼が怒っている)かを知ってると思うけど。)
ロス: I can't think of anything. (何も考えることができないよ。)
フィービー: Come on, Ross. You're a paleontologist. Dig a little deeper. (ちょっと、ロス。あなたは古生物学者でしょ。もう少し深く掘り下げなさい[掘り下げなきゃ]。)
ロス: Wait a minute, is it because Joey and I didn't invite him to that Knicks game a couple of weeks ago? (ちょっと待ってよ。それって2、3週間前に、ジョーイと僕とがチャンドラーをあのニックスの試合に招待しなかったから?)
フィービー: Do you think that's something that he'd be mad at you for? (それが、チャンドラーがあなた(たち)に対して怒ってることだとあなたは思うの?)
ロス: I guess it could. (可能性はあると思うよ。)
フィービー: Well, then I think that's it. (そう、じゃあ私もそれだと思うわ。)
ロス: Well, if he's angry, he really shouldn't just cover it up. I-I wish he would just tell me the truth. (うーん、もしチャンドラーが怒ってるなら、彼はそれを隠そうとすべきじゃないよ。本当のことをただ言えばいいのに、って僕は思うね。)
フィービー: Oh, if that's what you want, then you really should run him under hot water and bang his head against the table. (あぁ、もしそれがあなたの望みなら、そしたらあなたは彼を熱湯の下に通して、彼の頭をテーブルに打ちつけるべきよ。)

what's the deal? というのは、「どうしたの?」という意味。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
what's the deal? : used when you want to know about a problem or something strange that is happening
例) So what's the deal? Why is he so mad?

つまり、「今起こっている問題や何か変なことについて知りたいと思っている時に使われる」。
例文は、「それで、どうしたの? どうして彼はそんなに怒ってるの?」。

blow off は「吹く」+「分離」なので、「吹き飛ばす」が基本的な意味となり、そこから「避ける、無視する」という意味でも使われます。
「吹き飛ばす」という日本語からも、その対象となるものを軽んじて疎んじる感覚は感じられますよね。

「あれは一体どういうことなの?」と問われたフィービーは「ええ、あれって変だったでしょ」と様子がおかしかったことを認めます。
そして「どうしてそんなことをしたの?」と問い詰められて、「私がしたんじゃなくて、チャンドラーがやったことよ」と、自分のせいじゃないと主張します。
チャンドラーはあなた(or あなたたち)に怒ってるのよ、と言われても、ロスにはすぐには思い当たる節(ふし)がないようです。
「理由ならわかってるでしょ」「何も思いつかないよ」というやり取りの後のフィービーのセリフ、
You're a paleontologist. Dig a little deeper. が面白いですね。

paleontologist はロスの職業である「古生物学者」。
Dig a little deeper. を直訳すると、「もう少し(より)深く掘れ」になります。
ロスのように恐竜を研究している学者は、骨を発掘することが仕事の一つですよね(実際にシーズン1では中国での発掘調査の話も出てきました)。
また、dig deep には「深く掘り下げて調べる、探究する」という意味もあります。

Macmillan Dictionary では、
dig deep : to try very hard to find out information about someone
例) If I'd dug deeper, I might have found out what happened to his wife.

つまり、「誰かについての情報を見つけようと非常に努力すること」。
例文は、「もし私がもっと深く調べていたら、彼の妻に起こったことを見つけられたかもしれなかったのに」。

ですから、「ロス、あなたは古生物学者なんだから、もっと深く掘らなきゃ」と言いつつ、同時に「もっと深く掘り下げて調べなきゃ、探究しなきゃ」とも言っている、ダブルミーニングのしゃれになっているわけです。
日本語でも「深く掘り下げる」と言えば、「表面的なことだけではなく、深い部分まで徹底的に調べる・考える」というニュアンスになりますので、その感覚は同じですね。
ですから、このフィービーのセリフは、「あなたは古生物学者なんだから、もう少し深く掘り下げなさい」という日本語に訳せば、「発掘する」と「深く調べる、考える」との両方の意味で使っていることがわかるので、直訳してもそのまま日本語のしゃれとして通用する例の1つと言えるでしょう。
掘る、掘り下げる、という言葉の持つイメージは、日英同じだ、ということですね。

「もっと掘り下げろ、深く考えろ」と言われたロスは、「ニックス戦にチャンドラーを招待しなかった(誘わなかった)ことが原因かな?」と言います。
その後のフィービーの、相手の腹を探るようなセリフもなかなか面白いですね。
「ニックス戦が原因?」と言った時に、"Yeah, that's it!" 「そうよ、それよ!」と無責任に認めてしまうのも一つの手な気もするのですが、フィービーはあっさりそれを認めることはせずに、「それが、チャンドラーが怒っていることだと、あなたは思うの?」と問い返しています。
「そうである可能性はあると思う」と述べたロスに、フィービーはやっと、「それじゃあ(あなたがそう思うのなら)、それがそうだと[ニックス戦の件が、あなたが探している理由だと]思うわ」と言います。
誘導尋問みたいに相手の考えを引き出して、「あなたがそう思うなら、そうなんじゃない?」と、ちょっと責任逃れをしている感じがありますが、こういう展開にしておけば、「私がそうだと言ったんじゃない、私は嘘をついたわけじゃない」と後から言い訳できる気もしますしね。
嘘を言って何かしら理由を考えないといけない時には、こんな風に話を持っていけばいいのかも?と思えるような話術、テクニックにも思えます。

cover up は「(事実などを)隠す」なので、ロスは「怒ってるなら事実を隠さず、真実を話せばいいのに」と言っていることになります。
「ニックス戦のことで怒ってるなら、黙って無視したり逃げたりしないで、そのせいだってはっきり言ってくれればいいのに」ということですね。

tell me the truth という言葉が出てきたので、フィービーは、「もしそれがあなたの望みなら、もしあなたがチャンドラーに真実を話させたいなら」と言って、「彼を熱湯の下に通して、頭をテーブルに打ちつけるべきよ」と言っています。
このフレーズは、1つ前の記事、熱湯をかけて机に打ちつける フレンズ6-23その1 で取り上げたセリフに出てきましたね。
心を開かないポールを、「蓋の開かない瓶」に例えたフィービーに対して、「じゃあ、彼にお湯をかけてテーブルで頭を叩けばいいの?」のように、瓶の蓋を開ける行為を人間の彼に適用しろっての?みたいにレイチェルはジョークを言っていたのですが、フィービーは「それは人間の心を開かせる方法じゃなくて、人間に真実を吐かせる方法よ」と、まるで残虐な自白の拷問のように言っていた、というジョークでした。
そういうやり取りが視聴者の記憶に残っている間に、またここでそのネタが使われたことになります。
しばらく時間が経ってから、前に使ったギャグやジョークをもう一度使う、というのは、日本のお笑いでもよくある手法ですから、こういうものはコメディの王道と言えそうですね。


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posted by Rach at 16:55| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月23日

熱湯をかけて机に打ちつける フレンズ6-23その1

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シーズン6 第23話
The One With The Ring (ポールは泣き虫)
原題は「リングの話」


[Scene: Central Perk, Phoebe and Rachel are sitting on the couch.]
セントラルパーク、フィービーとレイチェルがカウチに座っている。
フィービー: So how are things going with Paul? (それで、ポールとはどんな感じ?)
レイチェル: Good. Although, y'know, he-he's a private guy. Y'know, I wish I could get him to open up a little bit, share some feelings. (グッドよ。でも、ほら、彼は一人でいるのが好きな人[人前に出たがらない人]なんだけどね。彼がもう少し心を開くようにできればいいのに、感情をシェアさせることができればいいのに、って思ってるの。)
フィービー: That's easy. You just have to think of him as a-as a jar of pickles that won't open. (そんなの簡単よ。ただ彼を、蓋(ふた)が開かないピクルスの瓶だと思えばいいだけよ。)
レイチェル: So what are you saying; I should run him under hot water and bang his head against a table? (それじゃあ、あなたが言ってるのは、私は彼を熱湯の下に通して[くぐらせて]、彼の頭をテーブルに打ち付けるべきってこと?)
フィービー: No, that's what you do when you want to get the truth out of someone. (いいえ、それは、誰かから真実を引き出したいと思う時にすることよ。)

フィービーはレイチェルに「ポールとは今どんな感じになってる?」みたいなことを問うています。
How are things going with Paul? を直訳すると、「ポールとの間で、物事はどんな感じに進んでる?」みたいになるでしょうか。
そこから、ポールとの付き合いの状況や進行具合などを問う質問になるのですね。

レイチェルは、Good. と答えますが、その後に、逆接の意味のある although という単語が続いていることから、何かしらの不満を抱えていることがわかります。
接続詞 although は、「〜だけれども、〜であるが」のように訳されることが多いですが、このように、Good, although he's a private guy. のような形であれば、「グッドなんだけど、でも、彼はプライベートな人なの」のように、「でも、だが」という逆接で文を繋ぐ形で訳した方が自然になるでしょう。
フレンズのセリフでは、Good. He's a private guy, though. 「グッドよ。彼はプライベートな人なんだけどね」のように、文尾に though をつける形がよく出てきますね。
although と though は、although の方が文語的、形式的ですが、ほぼ同じ意味であるために、大抵の場合は置き換えが可能です。
ただ、He's a private guy, though. のような形で、although を文尾に使うことはできませんので、ご注意下さい。

private は「プライベート」という日本語からも何となくイメージは浮かびますが、「一人(でいるの)が好きな、人前に出たがらない、非社交的な」という意味。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
private [adjective] : PERSON [only before noun] a private person is one who likes being alone, and does not talk much about their thoughts or feelings.
例) He doesn't talk much about his family - he's a very private person.

つまり、「(名詞の前のみ) private な人とは、一人でいるのが好きな人、自分の考えや感情についてあまり多くを話さない人」。
例文は、「彼は自分の家族のことをあまり話さない。すごく private な人だ」。

いろいろな日本語の訳語を当てはめなくても、「彼はプライベートな人だ」と表現しても、理解できるようなニュアンスだとは思います。

「彼はプライベートな人なの」と言った後、レイチェルは、I wish I could 「〜できたらいいのに」という仮定法過去を使って、自分の願望を述べています。
open up は「広げる、開ける」で、この場合は「心を開く、気持ちを打ち明ける」という感覚ですね。
open up という、大きな概念の言葉を使った後、もっと具体的に述べる形で、share some feelings 「気持ちをシェアする、共有する」とも表現しています。

「彼に心を開かせたい、気持ちを共有させたい」というレイチェルに対して、フィービーは「そんなの簡単よ」と言っています。
You just have to は「ただ〜しさえすればよい」というニュアンス。
何をすれば良いのか、という以下の文の構造を簡単にすると、think of him as a jar 「彼を瓶と見なす、彼を瓶だと考える」になります。
どんな瓶かの説明が、その後に続く、(a jar) of pickles that won't open ですね。
won't open は「開かない、開こうとしない」なので、彼を「蓋が開かないピクルスの瓶」だと思え、と言っているわけです。

心を開かない人間を、蓋が開かない瓶だと思え、というのは、わかったようなわからないような例えなので、レイチェルは「じゃあ、蓋の開かない瓶に対してするような行動を、彼にもしてみればいいわけ?」と問い返しているのですね。

run him under hot water について。
run の基本的な意味は、自動詞「走る」ですね。
後ろに目的語を取る他動詞では「走らせる」が基本になるでしょう。
そこから、「(機械を)動かす」「(会社を)運営する」という意味にもなるのですね。
また、自動詞 run には「(液体が)流れる」という意味があり、run water という他動詞だと「水を流す、出す」という意味になります。
ただ、今回のセリフでは、確かに water という言葉が使われてはいますが、run の目的語とはなっていないので、「水を流す」という訳語は当てはまらないように思えます。

さらに別の意味を見てみると、run A through B で、「A を B に通す、突っ込む、突き刺す」というような意味もあります。

研究社 新英和中辞典では、
run=〈糸・指などを〉(…に)通す、突っ込む
He ran his hand [fingers] through his hair. 彼は手[指]を髪に通した。


この例文は、自分の髪の毛を手櫛(てぐし)のようにすいているイメージで、これが、her hair なら、彼女の髪の毛を彼の指で「すく」ような、恋人同士がよくやる仕草の描写になります。
これも「彼は髪に指を走らせた」と表現しても、イメージは湧きますよね。
通訳、翻訳を仕事とする方であれば、「日本語として一番しっくりくる言葉」を選ぶ必要が出てきますが、「英語を英語のまま理解する」ことを目的としているのであれば、頭の中に、この run という動作の動きがイメージできればいいわけです。
セリフでは、through ではなく under なので、「熱湯の下に通す[くぐらす]」と私は訳してみましたが、「通す」という訳語が大事なのではなくて、「熱湯の下を走らせた」みたいな動きが run という言葉からイメージできたらオッケーだ、ということです。

bang は元々「ズドン!」(銃声)、「バタン!」(ドアを閉める音)のような擬音語で、この場合は「〜をバンと強く打つ」という他動詞ですね。
ですから、bang his head against a table は、「彼の頭をテーブルに(バンと)強く打ちつける」と言っていることになります。
ジャムなどの瓶の金属製の蓋が固くて開かない場合に、火であぶったりお湯につけたりして膨張させるテクニックは日本人も使いますが、レイチェルはそれと同じようなことを言っているようです(私は温めた後、テーブルにぶつけたりはしませんけれど…笑)。

蓋を温めて、テーブルにガンと打ちつければピクルスの瓶は開くかもしれないけど、それと同じようなことを人間の彼にもやれってこと?と、レイチェルは冗談を言っているのですね。
レイチェルにしてみれば、「まさか本当に瓶みたいに、温めて叩けば開くってもんでもないでしょうに、瓶に例えられてもわからないわ」ということなのですが、その後のフィービーの返しが面白いです。

No とまずは否定しているので、「そんなことを人間に対してするわけないじゃない、私が言っているのは別のことよ」とでも続くのかと思いきや、フィービーの返事は、「それは、誰かから真実を引き出したいと思う時にすることだ」。
つまりフィービーは、「誰かに真実を語らせる、事実を吐かせる場合には、その方法を使うけど、心を開かせる時に使う方法じゃないわ」と言っていることになります。
「人間に対して使う方法じゃない」と否定しているのではなくて、「心を開かせる場合に使う方法じゃない」と否定しているわけですね。
「瓶に例えられても、まさか熱湯をかけてテーブルに頭をぶつけるわけにはいかないし」のように、そんな方法は人間に使えないとレイチェルは言っているのに、フィービーは「真実を吐かせる場合に使う方法だ」と人間に対してその方法を使うことを認めている、というオチになります。
例えば、「24」のように拷問シーンが登場するような作品には出てきてもおかしくないような方法ではありますが、そういうよくある(?)瓶の開け方を、対象を人間として語ってみると、何とも残酷な、口を割らせたり、自白させたりするための拷問みたいになってしまう、という英語表現の面白さが、このやり取りのポイントになっているわけですね。


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posted by Rach at 17:26| Comment(3) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月20日

彼女はそれを信じた? フレンズ6-22その6

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モニカが、モーガン・チェイス美術館で挙式するためのリストに名前を書いたと知り、チャンドラーはパニックになって、しばらく行方がわかりませんでした。
チャンドラーを家で待っていたモニカは、彼が帰ってくると、「おふざけでリストに名前を書いただけで、あなたにプレッシャーを与えるつもりなんかなかった」と必死に弁解し、チャンドラーもそれで納得した様子。
仲直りのハグをした後、
モニカ: All right. I'm gonna go tell Joey that (laughs) that you're back. I was really worried about you. (Exits.) (よーし(それじゃあ)、ジョーイに言ってくるわ [笑って] あなたが戻った、って。私はほんとにあなたのことを心配してたんだから。)
フィービー: (entering from her room) Hey, did she buy it? ([自分の部屋から出てきて] ねえ、モニカはそれを(本当だと)信じた?)
チャンドラー: Totally. (すっかりね。)
フィービー: So did Hildy show you the place? (それで、ヒルディはその場所を見せてくれた?)
チャンドラー: Yeah. It's beautiful. (ああ、きれいだね。)
フィービー: I can't believe you're gonna ask Monica to marry you. (あなたがモニカに結婚を申し込むなんて信じられない。)
チャンドラー: I know. (そうだね。)
(They hug.)
二人はハグする。

モニカは「あなたが戻った、ってジョーイに言ってくるわ。ほんとに心配したんだから」と言って、部屋を出て行きます。
何ともいえない表情で、モニカを見送るチャンドラー。
そこに、自分の部屋からフィービーが出てきて、Hey, did she buy it? と言い、チャンドラーは、Totally. と答えています。
この buy は「買う」ではなくて、「…を(本当だと)信じる」というニュアンスですね。
つまり、「彼女はそれを信じた?」「ああ、すっかり信じたよ」と言っていることになります。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
buy : BELIEVE [transitive] (informal) to believe an explanation or reason, especially one that is not very likely to be true
例) She'll never buy that excuse.

つまり、「ある説明や理由を信じること、特にあまり本当ではないようなことを」。
例文は「彼女はそんな言い訳は絶対に信じないよ」。

ロングマンの語義にあるように、buy は、「あまり本当ではないようなこと」を信じる場合に使われる単語です。
例文も、「そんな”嘘なのがミエミエの下手な言い訳”を彼女が信じるはずない」みたいなニュアンスですよね。
それを考えると、buy が使われたフィービーとチャンドラーの会話からだけで、「チャンドラーが本当とは違うことを言った、何か嘘を言った」らしいことが察せられます。
観客も視聴者も、このやり取りを聞いた瞬間に、「あれ? 何だかちょっと様子が違う」と感じたはずです。
チャンドラーがパニクって、モニカがそれをなだめて…というシーンだったはずが、何かそこには裏がある?と思える瞬間ですね。
フィービーが突然、部屋から出てきたのに、驚く様子もなく、むしろフィービーがそこにいたことを知っていたかのような様子であることも、「裏には何かある」ことを示していますね。

その次のやり取りで、ついに真実が明らかになります。
日本語訳なしの英語のセリフだけで、その「どんでん返し」に気づけた人は、ドラマを英語で楽しめていると言えることになるでしょう。

フィービーが「それで、ヒルディはその場所をあなたに見せた?」と言い、チャンドラーは、「ああ、きれいだね」と答えています。
ヒルディという名前はこのエピソードで何度か出てきたように、モーガン・チェイス美術館の人の名前ですね。
挙式のキャンセルが出たので…とモニカ宛に電話をかけてきた人です。
その美術館の(どうやら結婚式担当の)人が、「その場所をあなたに見せた?」と言っているわけですから、その言葉から、「チャンドラーは、その美術館を訪れ、式場となる場所を見せてもらった?」と言っていることがわかるわけです。
その問いに「ああ、きれいだね、きれいな場所だね」と答えるチャンドラーの笑顔がとても素敵ですね。
観客からもオー!という歓声が上がっています。
英語のセリフで見ていて、この観客と同じタイミングで歓声を上げることができた人、それが「英語を英語のまま理解できている人」だと思います。
「感動のシーンを英語のセリフで理解できた」ということは、何よりも自分の自信となります。
だからこそ、できるだけ「ネタバレ禁止」状態で見るように、私はお薦めしているのですね。

このシーンは本当に、何度見ても泣けてしまいます。
あれほど「コミットメント(commitment=特定の相手と深く真剣に付き合うこと)恐怖症」だったチャンドラーが、モニカに内緒で一人で式場の下見をしてきた、ということが、このセリフからわかるからですね。
"Yeah. It's beautiful." と言う時のチャンドラーの顔には、「コミットメント恐怖症」だった頃の面影はありません。
ずっと結婚に憧れていたモニカのために、人生最大の決心をして、それに心から満足している男の顔、です。

「式場の下見をしてきた?」「ああ、素敵なところだったよ」というやり取りだけで、もう、「チャンドラーはついにモニカと結婚する意志を固めた」ことがわかるのですが、フィービーはさらにそれをはっきりさせる形で、「あなたが結婚してってモニカに言うなんて、あなたがモニカに結婚を申し込むなんて、信じられない」と言っています。
I know. は「そうだね」という感覚で、「フィービーがそれを信じられないっていうのはよくわかるし、俺自身も自分がここまでできたことに驚いてるよ」という感じでしょう。

この時のフィービーの声も、チャンドラーの声も震えています。
もちろん、フィービー、チャンドラーという役を演じる役者としての演技であるのはもちろんですが、演じているリサ・クドロー、マシュー・ペリー自身も、自分たちが演じてきたフレンズのキャラクターの成長を感じて、感無量になっているようにも見受けられます。
演じる俳優たちと、観客、視聴者が一体となって、チャンドラー&モニカのこの画期的な出来事を一緒に喜び合えるのが、観客を入れた舞台で撮影しているシットコムの醍醐味と言えるかもしれませんね。


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posted by Rach at 17:16| Comment(7) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月18日

何か意味があるように取らないで フレンズ6-22その5

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チャンドラーは、モーガン・チェイス美術館からかかってきた電話で、モニカがその美術館で結婚式の予約をしたことを知ります。
モニカが家に帰ると、チャンドラーはパニクった様子で、そのまま家を飛び出してしまいます。
留守電を再生したモニカは、美術館からの電話にチャンドラーが出たことを知り、チャンドラーの動揺の原因を悟るのですが、その後もチャンドラーの行方がわからず困惑しています。
[Scene: Monica, Chandler, and Phoebe's, Monica is pacing, waiting for Chandler to return. Chandler enters.]
モニカ、チャンドラー、フィービーの家。モニカは、チャンドラーが帰ってくるのを待って、歩き回っている。チャンドラーが入ってくる。
モニカ: (going over to him) I'm so sorry. Please stop freaking out. ([チャンドラーに駆け寄りながら] 本当にごめんなさい。どうかパニクるのはやめて。)
チャンドラー: I'm not freaking out. Why would I be freaking out? A woman named Hildy called and said we were getting married. But that happens every day. (Does one of those Chandler noises.) (俺はパニクってなんかいないよ。どうして俺がパニクるわけ? ヒルディって名前の女性が電話してきて、俺たちは結婚する予定だ、って言ってた。でもそんなこと、毎日起こることだしね。[チャンドラーが(パニクった時に)よくやる例の音を出す])
モニカ: Honey, we were at this beautiful place. And I-I-I just put our names down for fun! I mean, what's the harm in that? (ハニー、私たち(女性陣)は、きれいな場所にいたのよ[私たちがいたのは、きれいなところだったのよ]。それで、ただ、おふざけで、名前を書いただけよ! つまり、そのことで何の害があるっていうの、ってね。)
チャンドラー: Right here! (Clucks like a chicken for some reason.) (まさにここに(害があるんだよ)! [どういうわけか、ニワトリのようなクワッという鳴き声を出す])
モニカ: Chandler, please don't think I was trying to pressure you. Phoebe and Rachel just thought-- (チャンドラー、どうか私があなたにプレッシャーを与えようとしてると思わないで。フィービーとレイチェルがただこう思っただけなの…)
チャンドラー: Phoebe and Rachel! So the people that knew about our wedding before me were you, Phoebe and Rachel, Hildy, and apparently some band called, Star Light Magic Seven, who are available, by the way! (フィービーとレイチェル! それじゃあ、俺より前に、俺たちの結婚式のことを知っていた人は、君とフィービーとレイチェルとヒルディと、それから、どうやら「スター・ライト・マジック・セブン」っていう名前のバンドも(それを知ってた)みたいだね。ちなみに、そのバンドは当日空いてるってさ!)
モニカ: It was a mistake. Please don't take this to mean anything, because it doesn't. (間違いだったのよ。どうかこのことを何か意味があると取らないで。だって何の意味もないんだもの。)
チャンドラー: Okay. (わかった。)
モニカ: Really? (ほんとに?)
チャンドラー: Yes. If it really doesn't mean anything, because you know that I'm just not ready.... (ああ。もしそれがほんとに何の意味もないのならね。だって君は知ってるだろ、ただ俺はまだ心の準備ができてないって…)
モニカ: I know. I know. (わかってるわ。わかってる。)
チャンドラー: Okay. (They hug.) (オッケー。[二人はハグする])

freak out は「パニックになる、パニくる」という感じ。
結婚式の予約リストの話を聞いたチャンドラーがどれほどパニクっているか、モニカはよーくわかっている、それで帰ってくるなり、「お願いだから、パニクらないで!」と言っているのですね。
そう言われたチャンドラーは、言葉では「俺はパニクってなんかいない、どうして俺がパニクるんだよ?」と返します。
電話の女性が、俺たち二人は結婚する予定だ、って言ってたけど、そんなの毎日起こることだし、みたいにも言っています。
知らない女性がいきなり電話をかけてきて、「あなたは結婚する予定になっています」って教えてくれたりすること、よくあるじゃん、という皮肉ですね。
彼の本当の気持ちとしては、「当人が知らない間に式場の予約をされて、しかも知らない女性がそれを電話で知らせてきた」なんて、そんなの絶対おかしいだろ!?という感じでしょう。
その後、チャンドラーがパニクった時によく出す「ワワワワ」みたいな叫び声もあげています。
「パニクってない」どころか、超パニックであることは誰の目にも明らかです。

for fun は「楽しみのために」ということですから、「面白半分に、おふざけで」というニュアンス。
きれいなところだったから、ちょっとふざけてリストに名前を書いただけよ、ということですね。
What's the harm in that? を直訳すると、「その中で、何が害なの?」というところ。
そういうことをしたことで、そこに何か害となるものがある?別に害なんか何もないでしょ、誰も困らないでしょ、みたいなことですね。
「何も harm なんかないはず」みたいに言われたので、チャンドラーは、両手の指で自分の頭を指差しながら、Right here! 「まさにここに害があるんだ!」みたいに言っています。
「害がない、だなんてとんでもない。そのせいで、俺の頭は今、混乱して爆発寸前なんだよ!」ということですね。
モニカは、Don't think... 「…だと思わないで」を使って、「私があなたにプレッシャーを与えようとしてるとは思わないで」と言っています。
リストに名前を書いちゃえば、結婚をいやでも考えないといけなくなるから…みたいに、あなたを追い込もうとしているわけじゃないの、ということですね。

フィービーとレイチェルの名前も出そうとしたところ、そのことでまた、チャンドラーの怒りが増幅します。
新郎に当たる、この俺が知らないのに、新婦の友人の二人はすでに知ってたんだよな、ということですね。
So the people that knew about our wedding before me were... は、長いですが、were の手前の me までが主語になっています。
シンプルにすると、the people were you, Phoebe... 「人々は、君とフィービーと…」ということですが、「どんな人々」のことを言っているかを、その後に修飾語句を続けて、詳しく説明しているのですね。
どんな人々かと言うと、「俺たちの結婚式について知っていた(人)、俺の前に」ということになります。
友達の2人、電話をかけてきた美術館のヒルディも知ってた、と言った後、apparently some band called... 「どうやら、…って名前のバンドも(俺より前に結婚式のことを知っていたみたいだ)」と言っています。
available は「利用できる、利用可能な」ということですから、結婚式当日はそのバンドの予定が空いているので演奏してもらえる、ということになります。
予定が空いているとわかる、ということはつまり、その日にビング・ゲラー両家の結婚式があると聞いているわけですから、そのバンドも俺より先に、この結婚式のことを知っていたことになるよね、という皮肉ですね。
それを、「他にも、スター…って名前のバンドも知ってたみたいだ、ちなみにそのバンドは当日、空いてるってさ!」みたいに、最後に by the way を付けて、情報を付け足しているのが、いかにも会話っぽいセリフですね。
「俺の知らない間に、バンドまで決まっちゃってるみたいだね! 君の希望したバンドが空いてて良かったね!」みたいな感じです。

チャンドラーの怒りが収まる様子がないので、モニカは必死に弁解しています。
Please don't take this to mean anything. は「どうか、これが何か意味があると取らないで」。
because it doesn't. は、it doesn't mean anything ということで、「だって、(実際に)何の意味もないから」ということになります。
一人で勝手に、意味ありげなことだといろいろ勘ぐらないで、ただのお遊びで、ただの間違いで、深い意味なんて何もないのよ、ということです。

「何の意味もない」ことを強調するモニカに、チャンドラーもようやく折れたようで、Okay. と言っていますね。
「ほんとにそれ(結婚式リストに名前を書いたこと)が何の意味もないなら、それでいいよ」ということです。
because you know that I'm just not ready.... は、「だって、君は俺が not ready だと言うことを知ってるから…」という感じ。
not ready 、つまり、何に対して準備できていないかと言うと、「結婚」という人生の重大事に向き合う心の準備がまだできていない、というニュアンスですね。
何の意味もない、ただのおふざけの間違いだと君が言うんなら、それでいい。君は俺がまだ結婚に対して準備できていないのを知ってるはずだから…ということです。
俺がそういう気持ちだと知っていながら、何かプレッシャーを与えようとしてそういうことをしたのなら許せないけど、君が俺の気持ちを理解していて、そのおふざけには何の意味もないと言うなら、それはもう水に流すよ、という感覚でしょう。

you know... という言葉を使ったチャンドラーに対して、モニカは、I know. I know. と言っています。
I know! 「アイ・ノウ!」 (知ってる! そうでしょ!)と叫ぶと、いつもの勝気で負けず嫌いのモニカの口癖になりますが、今回の I know. はそれとはかなり雰囲気が違いますね。
母親が子供をなだめる時のような、すごく優しい I know. 「わかってるわ」です。
結婚式リストに名前を書いたなんて知れたら、チャンドラーがパニックになるってわかってたはずなのに、ごめんなさい…みたいな気持ちがよく出ている気がします。


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posted by Rach at 16:51| Comment(4) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月16日

留守電で相手を審査中 フレンズ6-22その4

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フィービーがお客さんから美術館の券をもらったので、女性陣3人は、モーガン・チェイス美術館を訪れます。
そこでは結婚式を挙げることもできて、人気なので2年先まで予約リストはいっぱいだ、という話を職員から聞かされます。
リストに名前くらい書いといてもいいんじゃない?と言われ、モニカは名前を書くことにします。
そんなやり取りがあった後、しばらくしてからのシーン。
[Scene: Monica, Chandler, and Phoebe's, Chandler is reading the newspaper as the phone rings. He lets the machine answer it.]
モニカ、チャンドラー、フィービーの部屋。チャンドラーが新聞を読んでいると、電話が鳴る。チャンドラーはその電話を留守電に応対させる。
チャンドラー: (on machine) You've reached Monica and Chandler's. If you're listening to this message, we're probably screening. (to himself) Yeah, we are. ([留守電で] モニカとチャンドラーの家に(電話が)つながりました。もしあなたがこのメッセージを聞いているのなら、多分、僕たちが審査している[(相手と用件を)チェックしている]ところです。 [独り言で] そうだよ、(今、実際に)そうしてる。)
美術館の職員(The Museum Official): (on phone) Hi, this is Hildy from the Morgan Chase museum. I'm calling for Monica Geller. I want to let her know that there was a cancellation and if she's still interested in having the Bing-Geller wedding at our facility, it is available.... (Chandler runs to answer the phone.) ([電話で] こんにちは、こちらはモーガン・チェイス美術館のヒルディです。モニカ・ゲラー様にお電話しています。以下のことをお知らせしたく思います。キャンセルがありましたので、もしモニカ様が私たちの施設で、ビング・ゲラー両家の結婚式を行なうことにまだ興味がおありなら、利用できますので… [チャンドラーは走って行って電話に出る])
チャンドラー: (on phone) This is Chandler Bing! This is Chandler Bing! (Listens) Yes, the groom-- No! Not the groom!! ([電話で] こちらは(俺が)チャンドラー・ビングです! チャンドラー・ビングです! [電話を聞いて] そうです、その花婿です…違う! 花婿じゃない!)

新聞を読んでいるチャンドラーは、電話が鳴っても出るつもりはないらしく、そのまま留守電に応対させています。
reach は「到着する、届く」で、電話では「…と連絡する、…に連絡がつく」という意味。
この場合も、「あなたは、モニカとチャンドラーの家に電話で連絡が取れました」みたいなことなので、「あなたがかけた電話は、モニカとチャンドラーの家につながりました。こちらはモニカとチャンドラーの家です」と言っていることになります。

その後、もしあなたがこのメッセージを聞いているのなら、僕たちは多分、screen しているところです、とも言っています。
動詞の screen には「(穀物など)をふるう、ふるい分ける」という意味があり、そこから、「(志願者など)をふるいにかける、審査する、選抜する」という意味にもなります。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
screen [verb] :
3. to find out information about people in order to decide whether you can trust them or whether they are the right people to work for you
例) Applicants are screened for security reasons.
5. to check things to see whether they are acceptable or appropriate
例) You can use an answering machine to screen your calls.


つまり、3. は「人が信用できるか、または自分の下で働くのに適した人かどうかを決めるために、人の情報を調査すること」。
例文は、「応募者はセキュリティーの理由のために審査される」。
5. は「物事が受け入れられるか、または、適切かどうかを見るために、物事をチェックすること」。
例文は、「電話をチェックするために、留守電を使うことができる」。

3. は申し込んで来た人を審査してふるいにかけるイメージですね。
そして、5. は、例文がまさに今回のチャンドラーのセリフと同じニュアンスなのが、非常に興味深いです。
電話に出て、くだらない電話、ややこしい電話だったらいやなので、留守電に相手が名乗って用件を伝えるのを聞いてから、大事な用事だったら電話に出ようとしているわけですね。
「この留守電のメッセージを聞いている間、俺たちはこっちで(相手が誰でどんな用件かを)チェックしてるからねぇ〜」という感じの、お遊びの留守電メッセージなわけですが、チャンドラーが、Yeah, we are. と言っているのは、「ウケ狙いのジョークだけじゃなくて、実際に今、ほんとにチェックしてるんだけどね」ということになります。
「この電話の相手と用件をただ今、チェック中です」みたいなことなので、もしそのまま電話に出なかったら「俺の電話に出るのがいやで、居留守を使ってるのか!」ということになり、電話の相手に対して何とも失礼な発言になってしまいます。
ですが、チャンドラーを知っている人であれば、「ウケ狙いでそう言っているだけの、チャンドラーっぽいジョーク」と理解し、怒ったりはしないでしょう。
それを、「メッセージだけではなく実際に、ただのジョークじゃなくて本当に、チェック中なんだよ〜ん、嫌な電話なら出ないからね〜ん」みたいに言っているのが面白いわけですね。

留守電を聞いていると、相手が名乗り、用件を伝え始めます。
チャンドラーは全く知らないことですが、観客や視聴者は、「モーガン・チェイス美術館」と言えば、さっきモニカたちが訪れた(そしてモニカがリストに名前を書いた)美術館だと気付きますね。
そういう予想通り、「モニカ・ゲラーさんへの電話で、キャンセルが出たので…」と話が続いていきます。
何も知らないチャンドラーは、cancellation 「キャンセル、取り消し」という言葉を聞いても、何のキャンセルか想像もつかなかったでしょうが、その後、「もし…するのに興味がおありなら」の後に、the Bing-Geller wedding という言葉が続くので、仰天することになります。
ビング・ゲラー・ウェディング、というのは、日本で言うところの、「ビング、ゲラー両家の結婚式」という感じ。
facility は「施設」、available は「利用できる」なので、「当施設で両家の結婚式を行なうことにまだご興味がおありなら、利用することができます…」と言っていることになります。
両家の結婚式として、自分の名字が出たので、スクリーニングしていたチャンドラーは、慌てて受話器を取ります。
まさに、screen した結果、「この電話は俺が直接、話さなきゃいけない用件だ!」と判断できたわけですね。

This is Chanlder Bing! 「こちらは(今、電話に出ている私は)、チャンドラー・ビングです!」と叫ぶチャンドラー。
ビングという名前から、the Bing-Geller wedding の新郎だと気付いた相手は、Are you the groom of the wedding? 「あなたがその結婚式の新郎(のビングさん)ですか?」とでも問い返したのでしょうね。
それで反射的に、「そうです、俺がその結婚式でビングの方、つまり、新郎です」みたいに答えたのですが、自分で新郎だと言った後、ことの重大さに気づき、「いや、違う、俺は新郎じゃない!」とも叫ぶことになります。
the Bing-Geller wedding におけるビングの方(新郎側)であるのは間違いないけど、俺は新郎なんかじゃない、だいたい、結婚するなんて話、決まってないし、聞いてもいないし!みたいな感じです。
「そうそう、俺が”その新郎”です…って、ちがーうっ!!」みたいな、ひとりボケツッコミ(ノリツッコミ)みたいなオチが楽しいですね。


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posted by Rach at 08:51| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月13日

プロテクションを持ってきた? フレンズ6-22その3

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エリザベスはロスを、森の中にある自分の祖母のキャビンに連れてきます。
付き合っている二人は、二人きりだということで、さっそくいちゃいちゃし始めるのですが、ロスが突然、動きを止めます。
エリザベス Are you okay? What's wrong? (大丈夫? どうかしたの?)
ロス: Ehh, I was just, I was just thinking about your father. (えーっと、僕はちょっと、僕はちょっと君のお父さんのことを考えてたんだ。)
エリザベス: Well, whatever works for ya.... (そうねぇ、あなたに効き目があることなら何でも…)
ロス: No. No-no uh, he just, he just really freaked me out before. (違う、違うよ。ただ君のお父さんが前に僕をすっごくびびらせたんだよ。)
エリザベス: Oh. Well, so we have to hide our relationship from one more person. Big deal. Besides, we've had fun hiding it. (ああ、それなら、私たちは、あともう一人から、私たちの関係を隠さないといけないわね。大したことないわよ。それに、関係を隠すことで楽しんできたし。)
ロス: Yeah. (そうだね。)
(They start making out again.)
二人はまた、いちゃいちゃし始める。
エリザベス: (quietly) Hey, umm, you brought protection, right? ([静かな声で] ねぇ、あの、プロテクション(守るもの・防御するもの)を持ってきたわよね?)
ロス: (loudly) Why?! Are there like bears or something?! (Looks around and then sees that Elizabeth is shaking her head no and realizes what Elizabeth meant.) Ohh. Oh, protection. Yeah-no, yeah-no, that-that-that I forgot. ([大きな声で] どうして? 熊とかそんなのがいるの? [辺りを見回して、それからエリザベスがノーと首を振っているのを見て、エリザベスの言った意味に気づく] あぁ、あぁ、プロテクション(コンドーム)ね。ああ、いや、それを僕は忘れてたよ。)
エリザベス: I'll just run to the store and get some. (私がちょっと走ってお店に行って、それを買ってくるわ。)
ロス: Oh no! Hey-hey, I'm the guy! I'll get it. (あぁ、ダメだよ! ねぇ、僕は男だ! 僕が買うよ。)

いちゃいちゃしていたのに、急に動きを止めたロスに対して、エリザベスは「どうしたの?」と尋ねています。
ロスは「ちょっと君のお父さんのことを考えていたんだ」と説明していますね。
それを聞いたエリザベスの、Well, whatever works for ya.... という戸惑ったような顔のセリフが面白いです。

work for は「〜に効き目がある、有効である」という感覚。
Whatever works for you.... とはつまり、「あなたに効き目があることなら何でも…」と言っていることになります。
この場合の「効き目がある」とは、「エッチな気持ちがより高まる」というようなことですね。
いちゃいちゃしている最中に、「ある人のことを思い出した」と言ったので、「その人のことを想像することで、余計にエッチに対する気持ちが盛り上がって燃えちゃう、って言うんなら、どんな人、どんなことを想像してもいいけれど…」みたいに言っていることになります。
ずっと憧れ続けていた女性とか、ものすごくセクシーでグラマーな女性を想像して…というのなら、その話もわからなくはないですが(笑)、何しろ、ブルース・ウィリス演じる、あのお父さんの話ですから、「あのお父さんを想像して、よりエッチな気持ちになるならそれでもいいわよ」みたいに娘のエリザベスが言っているのに笑えてしまうわけですね。

エリザベスが勘違いしているのを知って、ロスは必死に否定して、「君のお父さんが前に僕をびびらせたんだ」と説明します。
「娘と付き合うな。さもないと、大学に教え子と付き合っていることをバラすぞ」と脅迫じみたことを言われたことを言っているのですね。

それを聞いてもエリザベスは動じず、we have to hide our relationship from one more person と言います。
hide our relationship from... は「私たちの関係を…から隠す」ですね。
…から見えないように、…に知られないように隠す、ということです。
誰から隠すかというと、one more person、つまり、「あともう一人」。
ロスの勤務する大学では、「先生は生徒と交際してはいけない」という規則があるため、ロスとエリザベスは自分たちの関係を大学関係者に秘密にしています。
それにプラスする形で、関係を知られないようにと隠す対象を、あともう一人、増やせばいいだけよ、と言っているのですね。
今まで隠してきた人以外に、あともう一人、パパにも知られないようにすればいいだけのことよ、という感覚です。

Big deal. を直訳すると「おおごと、大したこと」ですが、ここでは反語的に使われています。
No big deal. 「(そんなの)大したことじゃない」というのを、皮肉っぽく、Big deal. と言っているのですね。
Besides 「それに加えて、さらに」と言って、we've had fun hiding it とも言っています。
この現在完了形は「私たちはこれまで hide it するのを楽しんできた」という感覚。
隠す人にパパを加えるだけだし、人から関係を隠すのって、楽しかったしね、みたいなことですね。
だから、全然問題ないわ、むしろ楽しいくらいだわ、という感じでしょう。

二人はまたいちゃいちゃし始めますが、今度はエリザベスが静かな声で、you brought protection, right? とロスに尋ねています。
それを聞いたロスは、大声で、「どうして(プロテクションが必要なの?) ここには熊か何かでもいるの?」みたいに叫んでいますね。
その後、エリザベスの表情を見て、ロスは自分が勘違いしていたことを悟り、「あぁ、そっちのプロテクションの方かぁ…」みたいに納得します。

プロテクションは、ほぼ日本語にもなっていますが、「プロテクトするもの、守るもの、防御・保護するもの」というのが大きな意味ですね。
ロスは、protect という言葉から、「危険や攻撃から守るもの」というイメージを連想したようです。
ここが森の中であることから、「野生動物が襲ってくるという危険」を思い描き、「そういう動物から身を守るような道具、防具が必要だった?」という意味で「ここには熊とかそういう危険な動物がいるの?」と叫んだわけです。
その後、ロスがエリザベスを見ると、「いいえ、そうじゃないわ」と首を振っているので、ようやくロスは、protection の意味を察したようですね。

エリザベスが言った protection とは、(上の訳でも、そのものズバリを書いてしまいましたが)「避妊具、コンドーム」のこと。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
protection [uncountable] : something you use to avoid getting a disease or stop a woman from getting pregnant when you have sex, especially a condom
つまり、「病気にかかるのを避けるため、またはエッチする時に女性が妊娠するのを防ぐために使うもの、特にコンドーム」。

LAAD のようなアカデミックな辞書にちゃんと載っていたのはちょっぴり驚きですが、まさにその語義の通りで、「病気や妊娠を予防するもの、病気や妊娠から守るもの」という意味での、protection なのですね。
ロングマンにもはっきり書かれているように、condom のことを protection とも言うわけです。
やはり、エリザベスは女の子なので、ダイレクトすぎる言葉を使うのを躊躇したのでしょう。
ロスは逆に、「防御するもの」という遠回しな言葉を使われたので、別の防御を連想してしまった、というジョークですね。

実際問題としては、二人でいちゃついている時に protection と言えば、「エッチ系のプロテクション」の方を連想するのが普通だと思うのですが、森の中のキャビンだと言うことと、ロスがジョーイほどのプレイボーイではないということ(笑)などから、こういう笑いも成立するわけでしょうね。
ベタと言えば、かなりベタな感じのジョークではありますが、ロスならこういうリアクションもあり得るかな、と思わせるシーンではあります。

「コンドームのことを忘れてた。(だから持って来てない)」というロスに、エリザベスは「私がちょっと行って買ってくる」と言っています。
ロスは、「僕は男なんだから、僕が買いに行くよ」みたいに男らしいところを見せていますね。
ここでは、I'll just run... や I'll get it. のように、I'll (I will) が使われていますが、このように、「今、そうしようと決めた」ことを言う場合には、I'm going to ではなく、I'll を使います。
ドアホンや電話が鳴った時に言う、I'll get it. 「僕が出るよ」と同じ感覚ですね。


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2012年07月11日

エアフォース・ワンのテロリスト フレンズ6-22その2

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ジョーイが利用しているクリーニング店では、壁に俳優の写真が飾ってあります。
ジョーイも以前、Days of Our Lives にドクター・ラモレーとして出演していた頃は飾ってもらっていたのですが、降板になると同時に写真を外されてしまいました。
今回、テレビドラマ「マック&チーズ」で主演することになったので、また写真を飾ってもらえると、張り切ってそのクリーニング店を訪ねるのですが、「テレビガイドに載ってないからダメだ」と言われてしまいます。
放映前だから載ってないだけだ、と言って、作品のビデオテープを置いていったジョーイが、再び店を訪ねるシーン。
[Scene: The Dry Cleaners, Joey is trying to get his picture up again.]
ドライクリーニング店、ジョーイはもう一度、自分の写真を飾ってもらおうとしている。
ジョーイ: (entering) Hey! So, did you watch the tape of my show? ([入ってきて] やあ! それで、俺の番組のビデオを見てくれた?)
クリーニング屋: I did. (見たよ。)
ジョーイ: All right, let's get me back up there! (Holds out his picture.) (よし、あそこに俺(の写真)を戻そうぜ! [自分の写真を差し出す])
クリーニング屋: No! You don't go up on the wall! (だめだ! お前はあの壁には載せられない!)
ジョーイ: What? But you saw the show! (何だって? でも君はその番組を見たんだろ?)
クリーニング屋: Yes, it was very offensive to my people! (見たよ、俺たちにとって、ものすごく侮辱的だった!)
ジョーイ: Dry cleaners? (クリーニング屋に(とって侮辱的だった)?)
クリーニング屋: Russians! It showed them as terrorists and villains! (ロシア人に、だよ! その番組は、ロシア人をテロリストや悪党のように見せてる。)
ジョーイ: Okay! Okay, look! You-you-you got Harrison Ford up there! (よし、よし。見ろよ! 君は、君は、ハリソン・フォードをあそこに飾ってるじゃないか!)
クリーニング屋: That's right. Mr. Ford is a very good customer. He brings a lot of clothes. You bring us nothing! (確かにそうだよ。フォードさんはとってもいいお客さんなんだ。彼はたくさんの服を持ってきてくれる。君は全然持ってこない!)
ジョーイ: Okay, well, that may be true. But, in-in Air Force One, okay, the Russians were terrorists! And evil! And plus, he kills a bunch of them! That-that-that's offensive to Russians. (わかった、そうか、それは本当かもしれないな。でも、映画「エアフォース・ワン」では、ロシア人はテロリストだったぞ! そして悪者だった! それに、ハリソン・フォードはたくさんのロシア人を殺すんだ! それって、それって、ロシア人にとって侮辱的だろ。)
クリーニング屋: I've never seen it! (俺はその映画を見たことないんだ。)
ジョーイ: Oh you should, it's great! (おぉ、君は見るべきだよ、最高だぜ!)
(The Dry Cleaner stares at him and Joey retreats.)
クリーニング屋がジョーイをじっと見るので、ジョーイは後退する。

今度こそ、写真を飾ってもらえると、ジョーイは張り切ってやってくるのですが、ジョーイが主演する番組のビデオを見たというのに、写真は飾れない!と拒む店員。
彼は、「その番組が my people に対して、すごく offensive だった」と、拒む理由を説明しています。
offensive は「侮辱的な、無礼な」。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
offensive : very impolite or insulting, and likely to make people angry and upset (OPP: inoffensive)
to
例) Your behavior was deeply offensive (= very offensive) to me.


つまり、「非常に無礼で、侮辱的で、人を怒らせたり、憤慨させたりしそうな」。
例文は、「君の行動・態度は私にとって非常に侮辱的だった」。

上の例文にもあるように、「…にとって侮辱的である」と言う場合には、be offensive to のように、前置詞 to を使います。
上のセリフでもすべて、to が使われていますね。

my people は、「自分が属しているグループの人々」という感覚ですね。
俺たちのような人間にとって侮辱的だ、というニュアンスです。
それを聞いてジョーイは、「my people って言うのは、クリーニング屋さんのこと?」みたいに聞き返しています。
ジョーイにとっては、「彼はクリーニング屋さんだ」というイメージ・情報しかないので、「俺ら」と言われたらそれしか思い浮かばないわけです。

店員は、my people っていうのは、ロシア人、ってことだよ! と訂正しています。
この人はロシア人で、ロシア人を侮辱する番組だ、と怒っているわけですね。
彼が言うには、「その番組はロシア人をテロリストや悪党として見せている」とのこと。
「マック&チーズ」は、探偵のお話なので、敵にそういうロシア人が出てくるのでしょう。
villain は「悪者、悪党」「悪役、敵(かたき)役」。
発音は、「ヴィラン」という感じです。

怒る彼のセリフを聞いて、ジョーイは、「でも、ハリソン・フォードの写真をあそこに飾ってるじゃないか!」と指摘します。
それを聞いた店員は、「彼はいいお客さんで、たくさん洗濯物を持ってきてくれるんだ。君は全然持ってこないくせに」みたいにジョーイを非難しています。
ハリソン・フォードは大スターなので服もたくさん持っている、それに対して仕事の少ない売れない俳優のジョーイは持っている服も知れている、みたいなことでしょう。

服の話は確かにそうだろうけど、と言って、ジョーイは、ハリソン・フォードが主演していた映画「エアフォース・ワン」(原題も Air Force One)の内容について話しています。
日本語も英語と同じタイトルなので、ピンと来た方も多いでしょうね。
私もこの映画は映画館に見に行きましたので、印象深いです。

Wikipedia 日本語版: エアフォース・ワン (映画)

ジョーイの説明通り、この映画は、ロシア人テロリストが大統領専用機「エアフォース・ワン」をハイジャックする話です。
上のウィキペディアの「あらすじ」にも、「エアフォース・ワンに同乗させたロシアのテレビクルーが、実はテロリストだった」という内容が書いてあります。
その映画では、ロシア人が悪者として描かれていて、ハリソン・フォードはロシア人テロリストを殺してたのに、そっちの方がよっぽどロシア人にとって侮辱的じゃないのか?とジョーイは言いたいのですね。

ですが、店員はあっさり、「俺はその映画を見たことない」と言います。
「映画の中でハリソン・フォードがどんな役をしていようが、俺は見てないから構わない」みたいな感じです。
一方、ジョーイの方も、「あの映画のハリソン・フォードは…」と非難めいたことを言っておきながら、店員が「映画は見てない」と言うと、即座に「見てないなら見るべきだ、いい映画だぜ」と返します。
店員を説得するための例として出したのに、そのきっかけなど忘れたかのように、普通に勧めてしまうところが、ジョーイらしいですね。

そう言ってみても、店員の態度は変わらず、ジョーイはたじろいで後ずさりすることになります。

ここでちょっとトリビアネタ。
このクリーニング屋さん(The Dry Cleaner)を演じているのは、、Ilia Volok (イリア・ヴォロック)という俳優さん。
この顔に見覚えがあったので、IMDb (Internet Movie Database)を調べてみると、「バーン・ノーティス 元スパイの逆襲」(Burn Notice)に出ていました。
その話を少し前に見たことがあったので、私の記憶に残っていたようです。
そのエピソードは、「バーン・ノーティス」の 1-5 (パイロット版の前後編を1話とカウントすると、1-4 に当たる)「スパイの旧友」(Old Friends)。
Jan Haseck という役で、設定は、Czech hit-man 「チェコの殺し屋」。

それを調べた流れで他の出演作品のリストを見ていると、この俳優さんが、まさに上のやり取りで話題にあがっている映画「エアフォース・ワン」にも出演していたことがわかりました!
ウラジミール・クラシン(Vladimir Krasin)という名前のロシア人テロリストの一員として出演しているようです。
IMDb : Ilia Volok
の Filmography にも、今回の「フレンズ」のゲスト出演と「エアフォース・ワン」の出演が載っています。

このクリーニング屋さんは、「エアフォース・ワン」って映画は見てない、みたいに言っていたのですが、その彼は実はその映画に出ていた!という「楽屋オチ」ネタだったということです。

仮にそういう背景を知らない場合でも、「ハリソン・フォードの写真を飾っておきながら、あの大作映画の「エアフォース・ワン」を見てないだなんて、そんなことある?!」とか、「映画の中でロシア人を悪者にしていても、別に俺は見てないから問題ない、みたいに言うのってアリなの?!」という面白さを感じることはできますね。
ですが、「映画は見てない」と言っている彼自身が、その映画の出演者であり、ハリソン・フォードの敵であるロシア人テロリストを演じていた、ということがわかれば、余計にこのやり取りを面白く感じることができるでしょう。
「知ってる人ならより楽しめる、わかる人にはわかる」セリフになっているということですね。


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posted by Rach at 16:54| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月09日

ところどころに置いてある フレンズ6-22その1

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シーズン6 第22話
The One Where Paul's The Man (秘密の週末旅行)
原題は「ポールが男らしい男である話」


セントラルパークにフレンズたちがいるところに、フィービーが落胆した様子で入ってきます。
レイチェル: What's the matter? (どうしたの?)
フィービー: Well, it's just-it's one of those situations that I just hate. Y'know? A massage client gave me three tickets to the Helmet Peltz Exhibit at the Morgan Chase museum. (うーん、ただ、私が嫌いな(よくある)そういう状況の一つ、ってだけよ。あるマッサージのお客さんが、モーガン・チェイス美術館のヘルメット・ペルツ展のチケットを3枚、私にくれたのよ。)
ジョーイ: (nodding knowingly) Now you're thinking you gotta sleep with him. ([わかったようにうなずいて] それで、彼と寝なきゃいけないってフィービーは考えてるんだな。)
フィービー: No! No! It's just that he gave me three tickets and there are six of us! (違う! 違うわ! ただ、彼がくれたのはチケット3枚で、私たちは6人いる、ってだけのことよ。)
チャンドラー: I'll give up my ticket. (俺の分のチケットはあきらめるよ。)
ジョーイ: Me too. (俺も。)
フィービー: Okay, that's so generous! (オッケー。それってとっても寛大ね!)
チャンドラー: And I think Ross is generous too. (そして、ロスも寛大だと思うよ。)
フィービー: Great! Okay then it's just us girls! (良かった! オッケー、それじゃあ、私たち、女性陣だけね!)
モニカとレイチェル: (less than enthused) Great. ([決して熱狂していない様子で] 最高ね。)
フィービー: Yeah. (そうね。)
レイチェル: So what-what is the exhibit? (それで、その展示はどんなものなの?)
フィービー: It's mostly just photographs of lesbian love scenes interspersed with video games and free sandwiches. (大部分は、レズビアンのラブシーンの写真で、ビデオゲーム(テレビゲーム)と無料のサンドイッチがところどころに置いてあるのよ。)
ジョーイ: Oh, man! (Hits Chandler) (ああ、全くもう! [チャンドラーを叩く])

フィービーが浮かない顔で入ってきたので、レイチェルがどうしたのか尋ねています。
one of those situations that I just hate というのは、「私が嫌な、例のそういうシチュエーションの一つ」みたいな感じ。
「私、こういうのって嫌いなのよね」と感じるような状況にあるので、どんよりしてるのよ、ということです。
それに続けて、マッサージのお客さんがチケットを3枚くれた、と説明します。
それを聞いたジョーイは、「ははーん、こういうことだな」みたいな顔をして、うなずいています。
ト書きの nod knowingly が、その彼の仕草をよく表していますね。
knowingly は「知っている、わかっていることを示すように」という副詞なので、「わかったぞ、という顔をしてうなずく」が、nod knowingly になるのですね。
わかったようにうなずきながら、「それで今フィービーは、チケットをくれたその彼と寝なきゃいけない、って思ってるところなんだな」とジョーイは言います。
「チケットをくれたはいいけど、その見返りに彼と寝るのはいやだなぁ、とかって悩んでるんだろ!」みたいに言っているわけです。
プレイボーイのジョーイらしいセリフですね。

フィービーはそれを断固否定して、It's just that he gave me three tickets and there are six of us! だと事情を説明します。
「(私が悩んでいるのは)ただ、彼が3枚チケットをくれて、私たちは6人いる、ってことよ」という意味ですね。
6人いるのにチケット3枚じゃ、誰が行くかでモメちゃうじゃない、ということです。
人数分のチケットがないことを知って、チャンドラーは真っ先に、「俺は俺のチケットをあきらめる」と手を挙げ、続いてジョーイもそれに同調します。
generous は「気前が良い、寛大な、太っ腹な」。
自分から進んでチケットを放棄するなんて、なんて太っ腹なのかしら、という感じです。

チャンドラーは、今ここにはいないロスの名前も出して、「ロスも(俺たちと同じように)寛大だと思うよ」、つまり、ロスもそのチケットの権利を辞退する、放棄すると思うよ、と言います。

男性陣3人が身を引いたので、フィービーは「オッケー、じゃあ、私たち女の子だけね!」と喜ぶのですが、モニカとレイチェルは、とりあえず言葉では、Great. とは言うものの、ト書きにもあるように、あまり喜んではいない様子。
男性陣が真っ先に身を引いたように、フィービー以外の女性陣もあまり美術館の展示には興味がないことが、二人の表情からよくわかります。

レイチェルは「で、展示って何なの? どんなものなの?」と尋ねています。
展示の内容を説明する、It's mostly just photographs... という文について。
長いので、最初から意味を取っていくと、最初の部分、It's mostly just photographs は、「大部分は写真よ」になりますね。
で、どんな写真かと言うと、photographs of lesbian love scenes、つまり、「レズビアンのラブシーンの写真」。

その次の、intersperse という単語は「散在させる、まき散らす、散らばらせる」「点在させる、ところどころに置く」という意味の他動詞。
(be) interspersed with... の形で、「…が点在する、…がところどころに置いてある」という意味になります。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
intersperse [verb] [transitive usually passive] : to mix one group of things together with another group, or to put parts of one group between parts of the other group
intersperse something between/among something
例1) New homes are interspersed among the older ones.
intersperse something with something
例2) The 12-minute program was interspersed with 30-second commercials.

つまり、「1つのグループをもう1つのグループと一緒にミックスさせること、または、1つのグループの部分を別のグループの部分の間に入れること」。
例文1は、「新しい家が古い家の間に点在していた」。例文2は、「その12分の番組は、30秒のコマーシャルがところどころに入っていた」。

説明に、usually passive 「たいていは受動態で」とあるように、interspersed の形で使われることが多いようですね。
まさにフィービーのセリフでも、intersersed with の形になっていますので、video games や free sandwiches がところどころに置いてある、ということになります。
つまり、レズビアンの写真が飾られていて、そこここにゲームやサンドイッチも置いてある、という展示なのですね。
それを聞いたチャンドラーは絶句して、椅子から立ち上がっていますし、ジョーイはものすごーく渋い顔をして、Oh, man! と言いながら、隣のチャンドラーをペシッと叩いています。
ジョーイの大好物のサンドイッチが無料で食べられて、テレビゲームもできて、さらには写真の内容が(これまた)ジョーイが大好きな「レズもの」ですから、そのチケットを辞退してしまった悔しさはいかばかりか、というところでしょう。
(最近のエピソードでは、ジョーイはサンドイッチが大好きという話がよく出ていますが、レズものが好き、という話は何だか久しぶりですねぇ…笑)

チャンドラーが真っ先に手を挙げて、「俺、遠慮しとく」と言ったのを受けて、ジョーイも同調したことから、「お前が余計なことを言うから、俺までつられちまったじゃないか!」とチャンドラーを責めずにはいられないのでしょうね。
「そんな展示って、ほんとにあるの?」と言いたくなるような内容ですが、「ジョーイが地団駄踏んで悔しがりそうなもの」を最大限に盛り込んでみた、というところでしょう。
リアルさが売りのシリアスなドラマなら、ここまで「わざとらしいほどのベタな設定」は使いにくいでしょうが、そこはコメディということで、素直に大笑いできたらそれでオッケーということでしょうね。


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2012年07月06日

Kids! 全く子供ってのは フレンズ6-21その6

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娘エリザベスが、年上の男性ロスと交際していることを快く思っていないパパ、ポールは、ロスとの夕食の席で、ロスに皮肉ばかり言っています。
それに我慢ができなくなったロスは、
ロス: Y'know what? I-I-I... I-I have had enough of this! Y'know, I-I-I care a great deal about your daughter and I have treated her with nothing but respect! So if-if you've got a problem with me, frankly-- (いいですか? 僕は、僕は…僕はもうたくさんです! 僕はあなたの娘さんのことをものすごく気にかけていますし、彼女には尊敬の念だけを持って接しています! だから、もしあなたが僕をいやだと言うなら、率直に言うと…)
ポール: Are you yelling at me?! (君は私に怒鳴ってるのか?)
ロス: God, no! (そんな、とーんでもありません!)
エリザベス: Y'know what, daddy? If you don't like Ross, that's fine. It doesnt matter to me. I'm gonna go out with him anyway. (ねぇ、パパ? もしパパがロスを好きじゃないなら、それでいいわ。私は構わないもの[私にはどうでもいいもの]。どのみち私は彼とこれからも付き合うわ。)
ポール: Really?! (She nods in the affirmative.) (本当か? [エリザベスは肯定してうなずく])
ロス: Well, if it doesn't matter to her, it doesn't matter to me! (to Paul) Still not yelling. (ええ、もし彼女にとってどうでもいいことなら、僕にとってもどうでもいいことです! [ポールに] 今でも怒鳴ってませんよ。)
ポール: Wow. What can I say? (Pause, pointing at Ross) This doesn't make me like you any better! (わぉ。僕は何て言える?[何と言えばいいんだ?] [間があって、ロスを指差して] 今のこのことが、前より少しでも君を好きにさせるわけじゃないぞ。)
ロス: That's okay. I'm not so crazy about myself right now either. (それで構いませんよ。まさに今は、僕もそんなに自分のことが大好きではないですから。)
ポール: Then we agree? (それじゃあ、我々は意見が一致してるんだな?)
ロス: Uh yeah, I guess. Yeah! I guess so. (ええ、そうだと思います。そうですよ! そう思います。)
ポール: Neither of us like Ross! (我々はどちらもロスが好きじゃない!)
エリザベス: I like Ross. (私はロスが好きよ。)
ロス: Ohhh! Kids! (あー! 全く、子供ってのは(これだから困りますよね)!)

I have had enough of this! を直訳すると、「僕はこのことをもう十分に持った」みたいな感覚なので、「もう(こんなことは)たくさんだ!」と、うんざりしているニュアンスになります。
Enough of this/that! や、Enough! だけでも、「もうたくさんだ!」という意味になります。
文章の形だと、I have had enough. のように現在完了形になるのがポイントですね。
過去のある時点から現在までの間に、「もうたくさん」だと思えるほど何かを持った、ので、今、ここでその我慢の限界が来て、怒りが爆発している、ということになるわけです。
過去から現在までに積もり積もったものが限界を越えちゃった、という感じが、現在完了形で表されていると言えるでしょう。

care about は「〜を気にかける、大事に・大切に思う」。
nothing but... は「…の他は何もない」ということで、treat her with nothing but respect は「彼女を尊敬の念だけで扱っている」、つまり、「尊敬の念だけを持って彼女と接している」ということになります。
だんだん語気が荒くなってきたロスに対して、ポールが「君は私に怒鳴ってるのか?」と言うと、God, no! と、急にトーンダウンするのもロスらしいです。

なかなか和解できそうにない父と彼とを見て、エリザベスは、「もしパパがロスを好きじゃないなら、それでいい。私は構わない。とにかく私は彼と付き合うもの」みたいに言っています。
If you don't... 以下のフレーズは、「もし〜でも、私は気にせず構わず、自分のやりたいようにやるわ」という気持ちを主張するのに、そのまま使えそうな言葉ですね。
fine 「(それでも)結構よ」、doesn't matter 「重要なことじゃない、構わない、どうでもいい」、I'm gonna... anyway 「とにかく私は…する」という部分に、エリザベスの気持ちがよく表れています。

エリザベスがはっきりそう宣言してくれたので、これまで押され気味だったロスも、「彼女にとってどうでもいいことなら、僕にとってもどうでもいいことです」と強気な発言をしています。
そう言った後で、また大声で叫んでしまったと気づいたロスが、「今のも、あなたに怒鳴ってるわけじゃありませんよ」とフォローするのも面白いですね。

エリザベスに「パパがどう思おうと関係ないわ」と言われたのがショックだったようで、ポールはしばらく黙りこんでいます。
その後、This doesn't make me like you any better! と言っていますね。
使役動詞 make のニュアンスを出して直訳すると、「今のこのことは、私に君を少しでもよりよく好きにはさせない」、つまり、「このことで、僕が君のことを前より少しでも好きになる、ってことはない」ということになります。
this というのは、今のこの状況、エリザベスがパパがどう言おうと私はロスと付き合うわ!と言っている状況を指すでしょう。
エリザベスがそう言ったからと言って、私は君のことを好きになるわけじゃないぞ、ということになります。
君のことを好きになることはないけれど、エリザベスがそう言っているのを止めることもできない、と、消極的にではありますが、ロスとの交際を認めざるを得ないと言っているセリフになります。

「君のことを好きになるわけじゃないが」と言われたことに対して、ロスも「僕も今はそんなに自分自身のことが大好きってわけでもないですからね」と言っています。
別にあなたに好きになってもらえなくても、交際を許してくれたらそれでいいです、僕もそんなに自分を素晴らしい男だと思っているわけではないですから、という感じの大人な発言ですね。
ロスなりの譲歩なのでしょう。
「じゃあ、我々2人は、どちらもロスが好きじゃない、ということで意見が一致してるんだな!」と言い、そういう和解した様子の2人を見て、エリザベスは横から「でも私はロスが好きだけど」みたいに言います。

それに対してロスは、Kids! と言っていますね。
この kid 「子供」というのは、エリザベスの発言が子供的発言だと言っているニュアンスになります。
ポールとロスは、「お互いロスが嫌いってことで意見が一致しましたね」と盛り上がることで、お互いを完全には認めていないながらも、ロスとエリザベスの交際を認める、という方向で話がまとまっているわけですね。
そういう「落とし所を見出して、そこで手を打つ」というような「大人のやり方」をわかっていないかのように、「でも私はロスのことが好きよ」と話に入ってきたエリザベスを、「大人の処世術をわかっていない、君はまだまだ子供だな」と言っていることになるわけです。

が! このセリフそのものは、Kids! と「複数形」になっていますね。
そういう意味では、"You're still a kid!" 「君はまだまだ子供だな!」のように、「エリザベスが子供だ」と言っているのとは、少々違ったニュアンスがあることになりますね。

この「複数形」のニュアンスを出して訳すと、「全く、子供ってやつは!」「これだから子供ってのは!」という訳が近いように思います。
エリザベスが子供(a kid)だと言っているだけではなくて、Kids 「子供全般、子供というものは」、こういうことをする・言うものだ、という「習性」を表している感覚になるでしょう。

このように、名詞の複数形だけで、Kids! のようにあきれた感じで言うセリフは、他の作品でもよく見かけます。
私の記憶に残っているものから、2つご紹介します。

まず、1つ目は、「プリズン・ブレイク」の 1-3 「セルテスト」(Cell Test)。
女医のサラ・タンクレディが、ケガをしたマイケル・スコフィールドを診察しているシーン。
マイケル: I've made some enemies. (俺は敵を作った。)
サラ: You scared? (怖い?)
マイケル: .... (…。<無言>)
サラ: Men. ((全く)男っていうのは。)

この最後のサラの、Men. というセリフは、DVDの日本語字幕では、「男の意地ね」と訳されていました。
この Men. も、「全く、男っていうのは(いつでもこんな風に意地っ張りなんだから)」みたいなニュアンスで使われていると思います。

2つ目は、「ザ・メンタリスト」の 1-5 「アカスギの森」(Red Wood)。
患者を動揺させるような行動を取ったパトリック・ジェーンを見て、同僚のテレサ・リズボンが注意しています。
テレサ: The doctor said to be gentle. ((担当の)医者は、穏やかにするように、って言ってたのに。)
ジェーン: Ah, doctors. (ああ、医者なんてもんは。)

これも、テレサが、患者の担当医である医者(ゆえに、the doctor と”特定”されている)が、be gentle であるようにと指示してたのに、と指摘したことに対して、「医者なんてものは、そういうことを言うもんだ」みたいに「医者」を複数形にしてひっくるめた形にして、「そういう職種の人たちは、概してそういうことを言う」と言っているわけですね。

つまり、"Men." "Doctors." というセリフは、「全く男ってのは」「全く医者ってのは」(どいつもこいつもみんな、そういうことをする、そういうことを言う)みたいな感覚で「複数形」を使っているということになります。
今回のロスのセリフも同様に、エリザベスの行動が子供みたいだと言うために、「子供ってのは、大人の意図を理解しないでこういうことを言うんですよね」という意味で、Kids! と言っていると考えられるでしょう。
パパのポールはちょっとあきれた顔をしていますが、ロスとしては、エリザベスの言動を「これだから子供ってのは!」と言うことで、「僕たちは大人らしく、問題を解決しましたよね?」と言いたかったようですね。


(過去記事への追記のお知らせ)
前回の記事、人に教えられるもんじゃない フレンズ6-21その5 のセリフ、
ウェイン: Yeah. Her. All of them. Anyone.
について、コメント欄でご意見を頂戴しました。
記事への追記、及び、コメント欄にて、訂正と追加説明をさせていただいておりますので、併せてご覧いただけると幸いです。


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posted by Rach at 19:27| Comment(2) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする