2014年12月01日

思いもしなかった私ってバカ フレンズ8-24その6

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ロスとの間の子供、エマを出産したことで、ロスとレイチェルの距離はぐっと縮まった様子。
ですが、同じ病院で同時期に赤ちゃんを出産したジャニスから、「相手の男性が他の人と家庭を持ったら、その人は離れていってしまうものよ」と言われ、レイチェルは動揺します。
そんな時、レイチェルの様子を見に、ジョーイが病室にやってきます。
ジャニスから聞いた話が頭を離れないレイチェルはそれにまつわる話をするのですが、ジャニスの話を知らないジョーイは、レイチェルの話が抽象的過ぎてわかりません。
レイチェル: I'm just saying that, y'know, someday Ross is gonna meet somebody and... he's gonna have his own life. Right? (私はただこう言ってるのよ、ほら、いつかロスが誰かと出会って、そしたら…彼は彼自身の人生を歩むことになるでしょ?)
ジョーイ: Yeah, I guess so. (あぁ、そうだろうね。)
レイチェル: I just never thought I would raise this baby all by myself. Pretty dumb, huh? (私はただ、私がたった一人でこの赤ちゃんを育てることになるなんて思いもしなかったの。(私って)かなりバカよね?)
ジョーイ: Hey, you listen to me, listen to me. You are never, ever gonna be alone. Okay? I promise I won't let that happen. (ねぇ、俺の話を聞いて、聞いてよ。君は絶対に一人になんかならない、わかった? 約束するよ、俺がそんなことさせない。)
レイチェル: Joey. Oh, sweetie, what would I do without you? (ジョーイ。あぁ、スウィーティー、あなたがいなかったら私はどうするの?[あなたがいないと私は何もできないわ])
(They hug.)
二人はハグする。
ジョーイ: You don't have to worry about that, okay? (そんなこと心配する必要はないんだよ、いいかい?)
(Pause) 間があって
レイチェル: Oh, honey, could you grab me my other box of tissues? They're right on that chair under Ross' coat. (あぁ、ハニー、私の別のティッシュの箱を取ってくれる? ロスのコートの下のその椅子のちょうど上にあるの。)
ジョーイ: Sure. (わかった。)
レイチェル: Okay. (ええ。)
(He moves Ross's coat to get the tissues and the engagement ring box Mrs. Geller gave him falls out of the pocket it was inside. Joey goes to one knee, picks up the box, opens it, and sees that it's an engagement ring.)
ジョーイはティッシュを取るためにロスのコートを動かす。すると、ロスのママがロスに渡した婚約指輪の箱が、それが入っていたポケットから落ちる。ジョーイは片膝で近づき、その箱を拾って、それを開ける。そして、それが婚約指輪であるのを見る。
ジョーイ: Oh, my God! (なんてこった。)
レイチェル: Joey? (ジョーイ?)
(He turns to face Rachel on one knee with the box open.)
ジョーイはレイチェルの方を向く、片膝をついて、その箱を開けた状態で。)
レイチェル: (seeing the ring) Oh, my God. (Pause) Okay. ([指輪を見ながら] なんてこと。[間があって] いいわ。)
(Joey is stunned.)
ジョーイは愕然とする。
[Cut to Ross getting off an elevator carrying a bouquet of flowers and walking down the hall to Rachel's room.]
ロスに画面がカット。ロスはブーケを持ちながら、エレベーターを降りている、そしてレイチェルの部屋に向かう廊下を歩いて行くところ。
[Fade to black.] フェードアウト

レイチェルは部屋に来たジョーイに、Ross is gonna meet somebody and... he's gonna have his own life. Right? と言っています。
ロスが誰かと出会って、彼自身の生活・人生を持つことになる、ということですから、いい人と出会って、その人と結婚して、その人と家庭を持つ、みたいなことですね。
今回エマという赤ちゃんが生まれたものの、ロスとレイチェルは結婚しないことを決めているので、二人は夫婦ではありません。
だから、ロスが他の誰かと結婚して家庭を持つ可能性もあるし、友達のジョーイもその可能性を否定していない、ということです。

I just never thought... を直訳すると、「私が全く・完全に一人で、この赤ちゃんを育てるだろうなんて、ただ全く思っていなかった」。
パパのロスがいる、と思っていたけれど、ロスは新しい家庭を持てば離れていくことになる、そんなこと想像もしてなかったわ、ということですね。
Pretty dumb, hun? の dumb は「バカな、間抜けな」。
pretty は形容詞 dumb にかかる副詞で、「かなり、ずいぶんと」という意味。
副詞の pretty は、pretty much 「ほとんど、だいたい」というフレーズでよく登場しますね。

「ロスが離れていく可能性を考えてもみなかったなんて、私ってかなりおバカよね、おバカだと思うでしょ?」みたいに、ちょっと自虐的に自分のことを言っていることになります。

ちなみに、この pretty dumb という表現は、過去のフレンズに出てきたこともあって、それがジョークとして使われていました。
過去記事、プリティ フレンズ3-4その27 で、ジョーイの演技を見た芝居の担当者の発言を、フィービーがジョーイに伝えているシーン。
フィービー: Um, the off-Broadway play people said that you were "pretty but dumb." (あぁ、オフ・ブロードウェイのお芝居の担当者たちは、ジョーイは「pretty だけど dumb だ(かわいいけど、おバカだ)」って言ってた。)
ジョーイ: Oh. (おぉ。)
フィービー: Oh no wait, I'm sorry. That's "pretty dumb." (あぁ、違う、待って。ごめんなさい。今のは、"pretty dumb"(かなりバカ)だった。)

「プリティ」という言葉は「かわいい」という意味ですっかり日本語化していて、「プリチー」とか言ったりもしますが(「妖怪ウォッチ」にも「プリチー族」という「かわいい妖怪」がいるそうです)、そんな風に pretty=かわいい、という連想がすぐに働く日本人だと、副詞の pretty である可能性が思い浮かばないかもしれないですよね。
上のフレンズ3-4 のセリフは、「pretty dumb だった」というのがオチになっていますが、日本人だったらそのオチを聞いてもまだ、「pretty but dumb」的なニュアンスで受け取ってしまいそうな気がする、という意味で、興味深いセリフだと思います。

「私ってバカよね」というレイチェルに、ジョーイは「ねぇ、聞いて」と言いながら、レイチェルの手を両手で握り、さすりながら、レイチェルの顔をじっと見て、「君は絶対に絶対に一人になんかならないよ」と言います。
never ever は「絶対に〜ない、何があっても〜ない」という、never をさらに強調したニュアンス。
I promise I won't let that happen. を直訳すると、「俺がそんなことが起こらないようにするって約束する」。
そんなこと、つまり、「レイチェルが一人になるようなこと、俺がそんなことさせない、そんなの俺が許さない」ということですね。

レイチェルのセリフ、what would I do without you? について。
これについては、英辞郎に、
What would I do without you?=あなたがいなくては何もできません。
と出ていましたが、まさにそういうニュアンスでしょうね。
直訳すると、「もしあなたがいなかったら、私は何をするだろう?」になるでしょうか。
「あなたがいなかったら、私はどうすればいいかわからない、何もできないわ」と表現していることになるでしょう。

二人はハグをして、ジョーイは「レイチェルはそんなこと(一人になるかもしれないなんて)心配しなくていいんだよ」と言い、レイチェルをしっかりハグして、髪の毛にキスしてあげています。

涙を拭こうと、レイチェルはジョーイに、ティッシュの箱を取ってくれる?と頼んでいます。
「〜を取ってくれる?」と言う場合、Could you get me 〜? のように get を使うこともありますが、今回は grab が使われています。
grab の基本語義は「〜をひっつかむ」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
grab : to take hold of someone or something with a sudden or violent movement (SYN: snatch, seize)
つまり、「誰かや何かをつかむ、突然の、または乱暴な動きで」。

「取る」という意味の get をラフに言った感じになりますね。
They're right on that chair under Ross' coat. を直訳すると、「ティッシュの箱(複数)は、ロスのコートの下の、その椅子のちょうど上にある」。

レイチェルの説明通り、ジョーイはロスのコートの下にあるティッシュを取ろうとするのですが、ト書きにあるように、ロスのママが「これをレイチェルに渡しなさい」と言って手渡した婚約指輪の箱が、その箱が入っていたコートのポケットから落ちます。
ロスのママがロスに指輪を渡したシーンは、先に電話してくれたら良かったのに フレンズ8-23その1 に出てきました。

ト書きでその後の様子も詳しく説明されていますね。
「ジョーイは片膝で歩んで、その箱を拾い、開け、それが婚約指輪だと知る・わかる」がト書きで説明されている内容になります。

ジョーイはロスのポケットに婚約指輪の箱が入っていたという事実に驚き、Oh, my God. と言います。
その言葉に反応したレイチェルは、「どうしたの、ジョーイ?」というようにジョーイの名前を呼んだので、ジョーイはレイチェルの方を振り向くのですが、指輪の箱が開いた状態で、片膝ついた状態のまま、レイチェルの顔を見たので、レイチェルはそのジョーイの姿を見て、「ジョーイが指輪を持って、片膝ついて、私に今プロポーズしようとしている」と「勘違い」してしまった、というシーンになっているわけです。
海外ドラマや洋画ではおなじみのシーンですが、男性が女性にプロポーズする時は、「指輪を見せて、片膝ついて」というのがお決まりポーズで、そのポーズのままレイチェルを振り向いてしまったので、レイチェルには「プロポーズ」にしか見えなかったのも無理はない、という流れです。
少し前に、「レイチェルは絶対に一人になんかならない。俺がそんなことさせない」みたいに優しくハグしてくれた、ということもあって、流れ的にも全く違和感がないことも、レイチェルが完全に誤解してしまうことに一役買っているわけでしょう。

指輪を見せながら片膝ついた状態で自分を見つめているジョーイを見て、レイチェルは、Oh, my God. と言った後、Okay. と言っています。
英会話で、Okay. というのは、実にいろんなニュアンスで使われますが、この場合はやはり、日本語の「オッケー」というニュアンスの、「いいわ。あなたのプロポーズを受けるわ」ということになります。
ト書きには、Joey is stunned. 「ジョーイは愕然とする」と説明されていますが、もう少し細かい描写をすると、Okay. とレイチェルに言われたジョーイは、もう一度、自分が手に持っている指輪を見て、それから目を大きくかっ開いて、ものすごく驚いた顔をする、という感じになっています。
レイチェルに、Okay. と言われてから、改めて自分の姿を客観的に見て、「手には指輪、片膝ついてる。レイチェルは俺がプロポーズしたと誤解した」ということに気づいた、驚きの顔ですね。
ジョーイは、何かに気づくのがいつも人より遅く(笑)、そういう時には、こういう「目をかっ開く」驚きの表情をよく見せ、それに思わず笑ってしまうのですが、今回は、緊迫した展開になっているので、そのいつもの顔に「笑ってしまう」感じにはなりませんね。

「レイチェルがオッケーって言った?!」と思っていると、今度は画面がロスにカットします。
そして、そのロスは、手にブーケを持って、エレベーターを降り、レイチェルの部屋に向かうところで、画面はフェードアウトすることになります。

この後、DVDでは、おまけのように(笑)、JANITORIAL(清掃用具室)で、子作りのためにエッチした後のチャンドラーとモニカのシーンが入っています。
レイチェルを巡って、ロスとジョーイはどうなるの?!というシーンで終わってしまうと、息が詰まりそうなので、最後にちょっと笑える、のどかなシーンを入れて「緩和」した感じでしょう。
レイチェル、ロス、ジョーイがどうなるかの話は、次のシーズン9へと続きます。

、、、ということで、今回の記事でシーズン8は終了し、次回の記事からシーズン9を始めます。

ブログを続けている時に、私が最も意識する「区切り」は、「ブログ何周年」に当たる記事と、「シーズンを終えて、次のシーズンに進む時」です。
こうして無事、そして楽しく、シーズン8を終えることができたこと、本当に嬉しく思っています。
楽しく続けることができたのは、記事を読み、コメントを下さり、ブログを応援して下さった皆様方のお蔭です。
心より感謝申し上げます。ありがとうございました!

「フレンズ」のファイナルシーズンはシーズン10です。
「ファイナルに到達することなんて無理だろう」と思いながら「とりあえず行けるところまで行こう」と続けてきたブログですが、だんだんファイナルシーズンに近づいてくると、どうしても意識してしまいますね^^
フレンズたちの人生がどんどん変化していくのを見守りながら、シーズン9も楽しく面白く、フレンズ解説を続けていきたいと思います。

どうかシーズン9でも、よろしくお願いいたします!(^^)


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posted by Rach at 15:39| Comment(2) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月27日

壊すか望んでいた全てを手に入れるか フレンズ8-24その5

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名前が決まっていなかったレイチェルの赤ちゃんですが、名前はエマに決まりました。
元々、エマという名前は、モニカが自分の赤ちゃんに付けようと思って考えていた名前だったのですが、レイチェルがそれを気に入ったため、モニカはその名前をレイチェルの赤ちゃんにあげることになったのでした。
[Scene: Outside the Nursery, Ross is looking at Emma as Phoebe walks up.]
育児室の外。ロスはエマを見ている、そこにフィービーが歩いて近づいてくる。
フィービー: She in there? (彼女(エマ)はそこにいる?)
ロス: Yeah. She's putting her down now. That's her. (Points to the nurse putting Emma now.) (あぁ、あの人がエマを今、(ベッドに)寝かそうとしているところだ。あれがエマだよ。[今エマを置いている看護師を指さす])
フィービー: Oh! (あぁ!)
ロス: Look at Emma! (エマを見て!)
フィービー: I just can't decide who she looks more alike, you or Rachel? (あなたとレイチェルのどっちに似てるかわからないわ。)
ロス: Oh, what, are you kidding? She's gorgeous! It's all Rachel. (何だって? 冗談だろ? エマはすっごく美しい! 全部レイチェルだ。)
(Pause) (間があって)
フィービー: I'm sorry. For the last time, why aren't you two together again? (Silence from Ross.) No, I know. I know. Because you're not in that place. Which would be fine, except you totally are. (ごめんなさい。これで(尋ねるのは)最後にするけど、どうしてあなたたち二人はまたよりを戻さないの? [ロスから沈黙が流れる] いいえ、わかってるわ、わかってる。その理由は、あなたがその場所にいないから[彼女とそういう関係じゃないから]。それはいいと思うわ、あなたがまったくその状態であることを除いてはね。)
ロス: It's... it's complicated, okay? (複雑なんだよ、わかるだろ?)
フィービー: Yeah that's true. Yeah, you love her. You always have. You have a child together. There is no right answer. (ええ、それは事実ね。そうよ、あなたは彼女(レイチェル)を愛してる。ずっとそうだった。一緒に子供も持った。正しい答えなんかない。)
ロス: Look, we've been together. Okay? And then apart, and then together, and then apart, and now we have a baby. (Pause) It's just if-if we got together again and it didn't work out? I could never do that to Emma. I mean, she-she came into this world thinking everything-- (Starts to cry.) Oh that's... now me. What, do they put something in the water in this place? Since Rachel and I, we're doing, we're doing really well right now. (ねぇ、僕たち(僕とレイチェル)はずっと一緒にいた。だろ? そしてその後、別れて、またよりを戻して、それから別れて、そして今、僕たちには子供がいる。[間] もし僕たちがまたよりを戻して、うまくいかなかったら? 僕はエマにそんなことはできないよ。だって、エマはこの世界にやってきたんだ、全てが(…だと)思いながら… [泣き始める] あぁ、今のは…今度は僕だ。ここ(この病院)では、水の中に何か入れてる(混ぜてる)の? だって僕たちは今、すごくいい感じでやってる[いい関係でいられてる]んだから。)
フィービー: I know. I know. I know. I know, and if you try to make it more, you might wreck it. (わかる、わかる、わかる、わかるわ。そしてもしあなたがさらに何かをしようと思うと、それを壊しちゃうかもしれないのね。)
ロス: Yeah, exactly. (そうだよ、その通りだ。)
フィービー: Right. (Pause) Or you might get everything you've wanted since you were 15. (そうね。[間] もしくはあなたが15歳からずっと欲しいと望んでいた全てが手に入るかもしれないのよ。)

育児室の中にいるエマを、ロスとフィービーが見ています。
I just can't decide who she looks more alike, you or Rachel? を直訳すると、「私はただ、エマがよりどちらに似ているかを決めることができない。あなたかレイチェルか(のどちらかということを)」みたいになるでしょう。
パパとママ、どっちに似てるかしらね、私にはどっちとも言えない、決めかねるわ、というところです。
それを聞いたロスは、「何だって? 冗談だろ?」と驚きの声を上げ、She's gorgeous! It's all Rachel. と言っています。
gorgeous は日本語にもなっている「ゴージャス」で、「(人・ものが)素晴らしい、素敵な」という意味があります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
gorgeous : (informal) extremely beautiful or attractive
例) Liz is absolutely gorgeous.

つまり、「(インフォーマル) 非常に美しい、または魅力的」。例文は「リズはものすごく美しくて魅力的だ」。

It's all Rachel. の all は「全部、何もかも、まったく、すっかり」のような感覚でしょう。
She's all Rachel. ではなく、It's all Rachel. となっているのは、エマのことを gorgeous だと言った、その「ゴージャスさがレイチェルそのものって感じ」だと言っているように思います。
どっちに似てるかなんて決まってるだろ。あんなに素敵で、レイチェルの素晴らしさを全部受け継いだって感じじゃないか、とロスは興奮気味に話していることになります。

そのように言うロスを、フィービーは嬉しそうな顔で見ています。
少し間があってから、フィービーは「ごめんね、これで最後にするけど、質問していい?」みたいな感じで、「どうして二人はよりを戻さないの? また一緒にならないの?」と尋ねています。
for the last time は、for the first time と反対の意味ですね。
for the first time は「初めて」で、for the last time は「これを最後・終わりにして」というニュアンスになります。
フレンズたちがロスに、これまで何度も「どうして二人はよりを戻さないの?」と聞いていたので、もうこの質問をされるのもうんざりだろうけど、最後にもう一度、ちゃんと理由を聞かせてほしい、という気持ちでフィービーが質問したことになります。

ロスはそれに答えることなく沈黙しているので、フィービーはロスの言いたいことを汲む形で、Because you're not in that place. 以下のセリフを言っています。
you're not in that place. は「ロスはその場所にはいない」、つまり、ロスとレイチェルは今、そういう関係ではない、みたいに言っていることになるでしょう。

その後の Which would be fine, except you totally are. というのが表現的にとても面白いですね。
which は前の文を受けたもので、「ロスがその場所にいない、ロスとレイチェルがそういう関係ではないということ」を指します。
Which would be fine は「そういう関係じゃないっていうのなら、それはそれでいいのよ」というところですね。
except you totally are の except は「ただし(except 以下の内容)を除いては」という感覚になります。
are は、are in that place ということで、「あなたが全く(完全に)その場所にいるということ(事実)を除いてはね」とフィービーは言っていることになるわけです。
つまり、「僕たちはそういう関係じゃないんだ、っていうならそれでいいわ、ただしあなたたちが完全にそういう関係にいるなら話は別だけど(fine じゃないけど)」と言っていることになります。
「よりを戻すような関係にないんだ、ってロスはいまだに言い続けていて、実際によりを戻すような状態にないのならそれで問題ないけど、実際にはよりを戻してもいい、戻すべき状態にもう完全になってるんじゃないの?」とフィービーは言いたいわけです。

「A じゃないって言うんなら、それでいい。A であるという状態を除いてはね」と表現することで、先に言ったことをひっくり返す感覚、except を付け足しの形で付けることで、実際の現状は「A である」ということを強調した形になります。

この except のパターンは、加入ではなく共同設立 フレンズ8-9その5 に出てきた以下のやりとりと全く同じ流れですね。
ロス: But if you think about it, the "I Hate Rachel Club" was really the "I Love Rachel" Club. (でも考えてみたら、「レイチェル大嫌いクラブ[レイチェルを憎んでるクラブ]」は本当は「レイチェル大好きクラブ[レイチェルを愛してるクラブ])だったんだよ。)
ウィル: Uh, except that it was really the "I Hate Rachel Club." (あー、それが本当に「レイチェル大嫌いクラブ」であったということを除いてはね。)

フィービーに「もうよりを戻してもいい関係にあると思う」と言われたロスは、「複雑なんだよ、わかるだろ?」と返します。
フィービーは「それは事実ね」と言った後、Yeah, you love her. 以下のセリフを続けます。
You always have. は、You always have loved her. [You have always loved her.] という現在完了形が省略された形です。
そのフィービーのセリフは、「ロスはレイチェルを愛してる。(今に至るまで)ずっと彼女を愛してる。ロスはレイチェルとの間に子供がいる」になりますね。
そういう事実を挙げて、最後に「正しい答えはない」と締めくくっています。
「正しい答えはない」と言葉では言っていますが、フィービーの言いたいことは、「ロスはレイチェルをずっと愛していて、こうして二人の子供もできた。それでよりを戻すことは正しい答えにはならないの? こんな状況でもまだ、正しい答えはないって言うの?」ということですね。
「愛し合っていて、子供もいるのなら、よりを戻すのが自然で正しい答えでしょ」とフィービーは言いたいわけです。

それに対してロスは、これまでの二人の関係について語ります。
together と apart という単語を何度も使って、「くっつく&離れる(よりを戻す&別れる)」を繰り返してきたことを言った後、「もし二人がよりを戻して、それがうまくいかなかったとしたら?」と言っています。
そんなこと、つまり、「二人がうまくいかなくなる」ということは、決してエマに対してすることができない、というのは、エマにとってのパパとママが大ゲンカして別れるということがあってはならない、という意味ですね。
she came into this world thinking everything-- と言った後、ロスは泣き出して言葉に詰まっていますが、「全てのことはうまく行く、幸せに進む」みたいな希望を持って赤ちゃんは生まれてきたはずだ、というようなことがロスは言いたかったのでしょう。

Oh that's... now me. What, do they put something in the water in this place? について。
now me は「今度は僕だ」というニュアンスですね。
フレンズたちが出産後のレイチェルに会いに来た時に、レイチェルはすっかり涙もろくなってしまっていて、何かにつけて泣いては、
レイチェル: Oh, nothing I... Sorry, I just can't stop crying. (あぁ、なんでもないの。ごめんなさい。ただ涙が止まらないのよ。)
と言っていました。
ロスはそれを受けて、フィービーに語りながら泣いてしまった自分を「レイチェルに続いて、今度は僕だ」と言ったのですね。
What, do they put something in the water in this place? を直訳すると、「何? この場所では、彼らは水に何かを入れてるの?」ということになります。
レイチェルが泣き、今度は自分が泣いてしまっているのを、「この病院で飲んだ水に、泣き薬(?)でも混ぜてあったんじゃないの?」と言っている感覚ですね。
そういうことを語りながら、思わず泣いてしまった照れ隠しに、「この病院の水には、人を泣かせる成分が混ぜてあるんじゃないか?」と言ったことになります。
その後、僕たちは今、すごくいい状態でやっている(we're doing really well)だと説明していますね。
ロスに言わせると、「くっついたら、また別れてしまうかもしれない。そうやって別れてエマを悲しませるよりも、良好な今の関係を続けていた方がエマのためだ」ということです。

フィービーは「わかるわ」というように、ロスの背中を優しくさすっています。
wreck は「破壊する、破滅させる、つぶす」なので、「より何かをやろうと(なそうと)したら、それを壊してしまうかもしれない」とあなたは思ってるのね、とフィービーは言っていることになります。
ロスが「その通りなんだ」と言った後、フィービーは「そうね」と言いながら、Or 「もしくは、または」と別の可能性を述べています。
直訳すると、「あなたが15歳からずっと欲しいと望んできた全てを手に入れるかもしれない」。
ロスは、今の関係を進めて、よりを戻すことで、「別れ」という最悪の事態を招くかもしれないと懸念していて、フィービーもそのことを理解しているわけですが、関係を進めることで、別のこういう可能性もあるかもしれない、と or 以下の内容を言っていることになります。
ロスが学生時代からずっとレイチェルに片想いしていたことを知っているフィービーは、「あなたが一歩踏み出すことで、15歳から望んでいたことの全てが手に入るかもしれない」、つまり、「ずっと大好きだったレイチェルと結婚して、子供のいる家庭を持つことができるかもしれない」と言っているわけですね。
「別れてしまうかもしれない」ことを恐れて、欲しいものが全部手に入るかもしれない可能性をあきらめてしまうの?とフィービーは言いたいわけです。
この後、BGMが流れ、別のシーンに切り替わることになります。

ロスの背中を押そうとするフィービーの気持ちと、「また別れてしまうことになるかもしれない」という恐れから逃れられないロスの気持ち、それらを英語のセリフでじっくり味わっていただけたらと思います。


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posted by Rach at 15:02| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月25日

これがどんなに痛いか君にはわからない フレンズ8-24その4

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次々と別の妊婦さんに抜かされてしまったレイチェルでしたが、とうとう子宮口が10cmになり、分娩室に来ました。
レイチェルの出産を、担当医のロング先生と、ロスが見守っています。
ロス: No! Come on, let's go. One more time! One final push! Ready? 1... 2... 3! (Rachel pushes so hard her head snaps up head-butting Ross and knocking him down.) (だめだよ! ほら、行こう。もう一度だ! 最後にいきむんだよ。いいかい? 1、2、3! [レイチェルは思い切りいきんで、レイチェルの頭が勢いよく動き、ロスを頭突きして、ロスが倒れる])
ロング先生: Good! (いいわよ!)
ロス: (from the floor) Keep pushing! ([(倒れた)床から] いきみ続けて!)
レイチェル: Are you okay? (大丈夫?)
ロス: You have no idea how much this hurts. (All of the women in the room turn and glare at him.) Keep going! Keep going! (これがどんなに痛いか、君にはわからないだろうね。[その部屋にいる女性は全員、振り向いてロスをにらむ] 続けて。続けて。)
ロング先生: Here we go! (いくわよ!)
ロス: Oh! Oh! She's upside down, but she's coming! She's coming! (あぁ、この子は逆さまになってる、でも出てきてるよ、出てきてるよ!)
レイチェル: Oh God! (ああ!)
ロス: Oh! Oh, my God oh! Oh, my God, she's here. (あぁ、なんてことだ! なんてことだ! 彼女が(今)ここにいる。)
(The newest friend cries.)
最も新しいフレンドが泣く。
ロス: Oh she's... she's perfect. (彼女は…彼女は完璧だ。)
レイチェル: Oh, wow! Oh, she's so tiny. (Starts crying) Where'd she go? (あぁ、まあ! あぁ、すっごくちっちゃいわ。[泣き始める] 彼女はどこに行くの?)
ロス: Oh it's okay. They're just-they're just wrapping her up. (あぁ、大丈夫だよ。ただ彼女をくるむだけだから。)
レイチェル: Okay. Well, be careful with her, she's really tiny. (いいわ、でも彼女に気を付けてね、彼女はほんとにちっちゃいのよ。)
ロング先生: Here she is! (ほら、彼女よ。)
(Dr. Long hands her to Rachel.)
ロング先生は、赤ちゃんをレイチェルに手渡す。
レイチェル: Oh hey you. Thanks for coming out of me. (The baby cries.) I know. Oh. Yeah. Oh, she's looking at me. Hi! I know you. (あぁ、あなた。私から出てきてくれてありがとう。[赤ちゃんが泣く] わかってるわ。あぁ、彼女が私を見てる。はーい。私はあなたを知ってるわよ。)
ロング先生: Do we have a name yet? (もう名前はあるの?)
レイチェル: No, not yet. (いいえ、まだないの。)
ロング先生: That's fine. For now we'll just call her Baby Girl Green. (それでいいわ。差し当たり、彼女をグリーンちゃん[ベイビーガール・グリーン]と呼びましょう。)
レイチェル: Oh, no. Baby Girl Geller-Green. (あぁ、いいえ、ゲラー・グリーンちゃん[ベイビーガール・ゲラー・グリーン]よ。)
(Ross and Rachel look into each other's eyes and kiss.)
ロスとレイチェルはお互いの目を見つめ、キスする。
レイチェル: Hello, Baby Girl. (こんにちは、赤ちゃん。)

レイチェルの出産を励ましているロスは、push という言葉を何度も使っています。
フレンズのこれまでの出産シーンでも何度も出てきましたが、出産における「いきむ」ということですね。
日本語の「いきむ」は漢字で書くと「息む」で、広辞苑では「息を込めて腹に力をいれる」と出ています。
出産の「いきむ」という行為は「押し出す」感じがあるので、push という動詞はなるほどなぁ、と思えますね。
「最後にもう一度いきんで!」みたいに言われたレイチェルは、その勢いでそばにいたロスに頭突き(head butt)をしてしまいます。
その衝撃でロスは床に倒れるのですが、カメラからは姿が見えない状態のまま、床から Keep pushing! 「いきみ続けて!」と叫んでいるのが楽しいです。

頭をぶつけてしまったレイチェルはロスに「大丈夫?」と尋ねます。
ロスは、You have no idea how much this hurts. と答えるのですが、その答えを聞いて、まずは女医のロング先生、その後レイチェルが、「なんてこと言うの?」みたいな顔でにらんでいるのが面白いです。
ロスのセリフは、「これがどんなに痛いか君にはわからないだろう」ということで、普通の場合なら、「もう君には想像できないだろうと思うくらい、めちゃくちゃ痛い」ということになるのですが、いくら頭突きが痛かったといっても、目の前のレイチェルは今、人生で一番痛い(笑)出産中なわけで、出産中の妊婦さんを前にして、「君にこの痛さは想像できないだろうと思うよ」と言ったことが、あまりにもKY発言だったので女性陣ににらまれた、ということになります。
出産=痛い、という図式は誰の頭の中にもあるので、出産ではこのように「痛いネタ」のジョークが使われることも多いですね。
「この痛さは君にはわからないだろう」というジョークは、出産シーンのお約束ネタとも言えそうです。

ロスは出てくる赤ちゃんを見て、She's coming! 「彼女が出てきてる、出てくるよ」と言っています。
そうして、she's here. 「彼女はここにいる」は、今目の前に入る、ママのお腹から出てきた、無事生まれた、ということですね。
ト書きの、The newest friend cries. というのがちょっとホロっとしてしまうのですが、この今、生まれたばかりの赤ちゃんを「フレンズたち6人の新しい仲間」と呼んでいることになるでしょう。
その後のセリフでも、この生まれたばかりの女の子の赤ちゃんは、常に she と表現されています。
生まれる前から性別がわかっていたので、生まれる前から女性の代名詞(she, her など)で呼ばれていましたし、無事生まれた後も当然、she/her で呼ぶことになるのですね。
日本語で「彼女」と訳すと、赤ちゃんよりもっと年齢が上の女の子をイメージしてしまいそうで、この見た目性別がわからない生まれたての赤ちゃんの形容としては、日本語的には少々違和感があるのですが、「英語では、she/her と表現している」ことを明確にするために、日本語訳もあえて「彼女」で通してみました。

パパであるロスがその赤ちゃんを見て「完璧だ(perfect)」と言うのも、ママであるレイチェルが「すっごくちっちゃい(tiny)」と言うのも、親の実感がこもっていて感動的ですね。
(入院中、そういう「ちっちゃい赤ちゃん」をずっと見ていた私は、お見舞いに来てくれた姪っ子(1歳)を見た時、小学生かと思いましたw)

tiny は「とても小さい、ちっちゃな」という意味で、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
tiny: extremely small
と出ています。「きわめて・とても小さい」ということですね。
例にも、a tiny little baby と出ていて、赤ちゃんの形容にぴったりの言葉ですが、PCにインストールしている LAAD では、象の写真とハツカネズミの写真が載っていて、
象 huge ネズミ tiny と書いてありました(←なるほど、よくわかる!)。

看護師さんがその赤ちゃんを連れて行くので、レイチェルは「彼女はどこに行くの?」と言っています。
They're just wrapping her up. の they はそこにいる病院スタッフのことですね。
wrap up の wrap は「サランラップ」などのラップで、wrap up で「包む、くるむ」。
裸の赤ちゃんをブランケットみたいなものでくるんでくれるだけだから心配しないで、とロスは言っていることになります。
それを聞いてレイチェルが、「気を付けてね、彼女はとってもちっちゃいんだから」とまた tiny を連発しているところに、母になったレイチェルの部分がよく見えていると思います。
向こうは赤ちゃんを扱うプロですから任せて安心なわけですが、ちっちゃくて、プルプル震えている赤ちゃんを見ていると「気を付けてね」と言ってしまう気持ちもわかる気がします。

くるんでもらった赤ちゃんをロング先生から手渡されて、レイチェルは Oh hey you. と呼び掛けています。
Thanks for coming out of me. の後、観客の笑い声(ラフトラック)が起こっていますね。
「私から出てきてくれてありがとう」という「めったに聞かない言葉」の珍しさと、母親しか言えないセリフであるという感動に加え、「なかなか生まれてくれず、何人もの妊婦さんに先を越されてしまった」という「長時間待たされた」感からの「やっと生まれてくれたわね、ありがとう」という発言であることも、観客の笑いに繋がったのだろうと思います。

I know you. というのもいいセリフですね。
出産後、初めてこうしてご対面したわけだけど、お腹の中にいた頃からずっとあなたを知ってるわ、お腹をポコポコ蹴っていたあなたにようやく会えて嬉しいわ、みたいな気持ちでしょう。

ロング先生は、Do we have a name yet? と言っています。
この we は、私の新刊「読むだけ なるほど! 英文法」の p.88 にも書いた(宣伝すみません)、「親身の we」ですね。
レイチェルの主治医として、一緒に出産を体験したという連帯感もありますし、主語を自分(I)も含めた we と表現することで、親身の気持ちを表していることになるでしょう。

名前はまだない、決めてない、と答えたレイチェルに、「じゃあ、差し当たり・当分は、彼女をベイビーガール・グリーンと呼びましょう」と言っています。
baby girl は「女の赤ちゃん」ということですね。
baby boy なら「男の赤ちゃん」ということで、日本語なら「グリーン坊や」というところですが、baby girl を「グリーン嬢ちゃん」というのも何だかヘンなので、とりあえずは「グリーンちゃん」にしてみました。

名前がないので、レイチェルの名字で「グリーンちゃん」と名付けたわけですが、レイチェルは即座に、「いいえ(グリーンちゃんじゃなくて)ゲラー・グリーンちゃんと呼んで下さい」と言っています。
血縁的に父親であることはもちろん、妊娠中、そして今の出産時も、ロスがこの子のためにいっぱい頑張ってくれた、応援してくれた、という思いが、実際にこの子を目にした時に、どっと溢れてきたのでしょうね。
迷わず「ゲラー・グリーンちゃんと呼んで下さい」と言ったレイチェルの想いがとても感動的だと思います。
その後、ト書きでは、ロスとレイチェルが目を見つめ合ってキスする、と書いてありますが、実際の様子をもう少し細かく描写すると、「ロスは最初、レイチェルのおでこにキスしようとするけれど、レイチェルはそうじゃない、というように顔をまっすぐロスに向けて、二人は見つめ合ってキスをする」という感じでした。
このレイチェルの態度も、「ゲラー・グリーンちゃんと呼んで下さい」というレイチェルのセリフと同じ気持ちから来たものでしょうね。

今回のシーンでは、母になったレイチェル、ロスに対する気持ちの変化などがセリフの端々に表れていて、そういうものを感じながら英語のセリフを味わっていただけたらな、と思います。


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posted by Rach at 14:12| Comment(2) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月21日

スプーンするフォークする フレンズ8-24その3

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エレベーターホールで素敵な男性と知り合ったフィービー。
医者のふりをしたジョーイが、その彼(クリフ)にいろいろ質問した結果、感じの良い男性らしいとわかったので、フィービーは彼の病室を訪れます。
[Scene: Room 816, Phoebe is making her move on Cliff.]
816号室。フィービーはクリフにアプローチ中[言い寄っている・ちょっかいをかけているところ]。
フィービー: Okay I've got one for you. If you had to, which would you rather eat? A Seeing Eye dog or a talking gorilla? (オッケー、あなたに一つ質問があるの。もしそうしなければならないとしたら、あなたはどっちを食べる? 盲導犬か、しゃべるゴリラか。)
クリフ: I'd have to say... the talking gorilla, because at least I coud explain to him that you're making me eat him. (僕ならこう言わないといけないだろうね… しゃべるゴリラだ。だって少なくとも、君が僕にゴリラを食べさせようとしているってことを、ゴリラに説明することができるからね。)
フィービー: Oh. Somebody went to college. Wow. (Cliff gets uncomfortable) What is it? I'm sorry. (She moves her arm, which was resting on the same pillow his leg is.) (あぁ、誰かさんは大学に行ってたわね[大学を出ているようね]。まぁ。[クリフは居心地悪そうにする] 何? ごめんね。[フィービーは腕を動かす、その腕は彼の脚と同じ枕の上にあった])
クリフ: No, I'm sorry. It's just my foot itches like crazy. (違うんだ、ごめん。ただ僕の足がむちゃくちゃかゆいんだよ。)
フィービー: Oh, I'll get it. (She gets up and grabs a spoon.) (まぁ、私がやってあげるわ。[フィービーは立ち上がって、スプーンを掴む])
クリフ: Wow! I usually get to know a girl a little better before I let her spoon me. (わぉ! 僕が女の子に僕をスプーンさせる前には、もう少しよく彼女を知ることになるのが普通なんだけど[よく知らないうちは、女の子に僕をスプーンさせたりしないんだけど]。)
フィービー: Relax. It's not like we're forking. (安心して。私たちはフォークしてるわけじゃないんだから。)

which would you rather eat? には、would rather が使われています。
would rather は「(むしろ)〜する方がよい」なので、which would you rather eat? は、それ以下で述べる選択肢2つのうち、食べるならどちらの方を食べたい? どちらの方を食べることを選ぶ?と言っている感覚になります。
If you had to と had が過去形になっているのは、仮定法過去ですね。
その後の質問が、現実にはありえないことを問うているので、現在の事実とは反対の仮定を表す仮定法過去が使われていることになります。

質問の選択肢は、A Seeing Eye dog or a talking gorilla? となっていますね。
その選択肢をよく見てみると、どちらも -ing 形が使われていますが、前半は A Seeing Eye dog のように大文字が使われていることから、固有名詞っぽく使われていることがわかります。
A Seeing Eye dog は「盲導犬」のことですね。
なぜ大文字になっているのかは、以下の研究社 新英和中辞典の説明でわかりました。
Seeing Eye, Seeing Eye dog 【名】【C】 盲導犬 《米国 New Jersey州の慈善団体 Seeing Eye の供給する犬》

seeing eye を直訳すると「見ている目」ですから、「飼い主の目の代わりに見ている目」としての犬、だと考えると、盲導犬かな、という見当も付くのですが、上の研究社の辞典の説明にあるように、盲導犬を供給している慈善団体の名称が Seeing Eye という名前なので、固有名詞扱いで大文字になっている、ということになります。

後半の a talking gorilla は、そのまま、「話しているゴリラ、話すゴリラ」ということですね。
質問されたクリフは、「僕は、話すゴリラ(の方を食べる)と言わなければならないだろうね」と言って、その後、理由を説明しています。
理由の部分を直訳すると、「君が僕に彼(ゴリラ)を食べさせようとしていることを、少なくとも僕は彼(ゴリラ)に説明することができるだろうから」。

クリフがなかなか洒落た答えを返して来たので、フィービーは、「誰かさんは大学に行っていたのね」と言っています。
大学出のようね、大学を出ているようね、みたいなことですね。

クリフが居心地悪そうにしているので、フィービーは自分の腕が邪魔だったのかと動かしますが、クリフは「君のせいとかじゃなくて、ただ、僕の足がむちゃくちゃかゆいんだ」と説明しています。
itch は「かゆい」ですね。like crazy は「クレイジーのように」ということですから、「クレイジーなくらい、むちゃくちゃ」というニュアンスになります。

そう聞いたフィービーは立ち上がり、食事用のスプーンを使って、包帯の巻かれている足を、包帯の上からスプーンでこすってあげています。
包帯越しだから、手ではかゆみが取れないと思ったのでしょう、「孫の手」みたいな感じで、手でかいてあげる代わりに、もう少し固いスプーンでしっかりかいてあげている感覚になります。

次のクリフのセリフについて。
直訳すると、「僕はたいてい、女の子をもう少しよく知ることになる。僕が彼女に僕をスプーンさせる前に」になるでしょう。
つまり、「僕が女の子に”スプーンさせる”のは、もう少し相手をよく知ってから、っていうのが普通なんだけどね」ということです。
このセリフは、spoon という動詞がポイントです。
今、フィービーがスプーンでクリフの足をこすりこすりしていることを「スプーンする」と表現しているのはもちろんですが、実は spoon という動詞には「いちゃつく」という意味もあるのですね。
研究社 新英和中辞典にも、
spoon=【自】《口語》〈男女が〉愛撫(あいぶ)し合う、いちゃつく
と出ています。

Merriam-Webster Dictionary では、
Merriam-Webster Dictionary: spoon
spoon
intransitive verb
[perhaps from the Welsh custom of an engaged man's presenting his fiancée with an elaborately carved wooden spoon] : to make love by caressing, kissing, and talking amorously : neck


つまり、「(恐らく、婚約した男性が、精巧に彫刻された木製のスプーンを自分の婚約者に贈るというウェールズの伝統から) 愛撫したり、キスしたり、色っぽく語り合うなどして愛を交わすこと。類義語: neck」。
語義にあるように、neck と似たニュアンスのようですね。
neck は「首」ということですが、動詞として使うと「(首を抱いて)愛撫する」という意味があります。
上のように、「語源」の説明もしてくれているのがありがたいですね。
愛の証として木のスプーンを贈るから、愛情表現の行為を指す動詞として使われている、ということのようです。

ですから、クリフのセリフは、ダブルミーニングということになります。
そのセリフで、「知り合って間もない、まだ君のことをよく知らない状態なのに、こんな風にスプーンでかいてもらって(悪いね)」と言いつつ、「僕が女の子に愛撫してもらうのは、いつもならもっとよく相手のことを知った後なんだけどね」みたいにも言っている、という面白さですね。
「スプーンでかゆいところをかいてもらっている」という行為と、「(愛する人に)愛撫してもらっている」という行為をかけた表現になっているわけです。

それを聞いたフィービーのセリフは「安心して。私たちはフォークしているわけじゃないから」という感じ。
スプーンに対して、フォークを使っていることは明白ですが、この fork にもそういう「エッチ系」の意味があることから、ジョークのオチになっています。
英辞郎には、
fork=【2-自他動】f*ck の婉曲語
(f*ck は卑語なので、アスタリスクは私がつけましたw)
と出ています。
確かに、音的にも文字の見た目も、fork と f*ck は似ている気がしますね。
こういう俗語、卑語系ジャンルに強い(笑)、Urban Dictionary で調べてみると、以下の fork の項目で、確かに to have sexual intercourse という意味が出ていました。
Urban Dictionary: fork

また、その動詞に -ing をつけて動名詞にした、以下の forking の項目では、forking の詳しい説明の語義が載っていました。
Urban Dictionary: forking
詳細に訳すと恥ずかしい感じの内容(笑)なので、引用は避けますが、その説明によると「女性の広げた脚とその間にある男性の脚でフォークのような形になるから」(←引用を避けたわりには、結構ダイレクトに書いてしまいましたね^^)みたいなことのようです。
Urban Dictionary は、投稿された語義に、thumb up 「いいね!(みたいなもの)」と、thumb down 「だめね!(or ダメよ〜ダメダメ?w)」みたいな評価がつくのですが、現在のところ、いいねが3,000強、だめねが2,000強くらいで、「いいねも多いけど、だめねも多い」みたいな評価になっています。
また、その語義説明の例文が、Spooning leads to forking. となっています。
「スプーンする(愛撫する)という行為が、”フォークする”になる(つながる)」ということになりますね。

いいね:だめね=3:2 という比率は、多くの人が「そういう意味だと言い切れないんじゃない?」と思っている印象を受けるのです。
そういう空気(笑)を踏まえて、私なりに考えてみると、

やはり、
ウェールズの習慣から生まれた「愛撫する」という意味の動詞 spoon が先にあって、スプーンとフォークというペアの食器であること、プラス、fork が、f*ck に似ていることもあって、f*ck の意味で使われるようになった
ということかなと思うのですね。
その後、fork がそういう意味で使われる、ということから、フォークの形を連想させるような体位のエッチのことを、「このカタチがまさにフォークだよね」みたいな感じで、fork と表現する人も出てきたのかなぁ、と思うわけです。
Urban Dictionary で、いいねに対してだめねが 3分の2もいる、ということは、それが元々の意味じゃない、本来の意味じゃない、「フォークの形の f*ck」とまで限定してしまってはいけない、という意見の表れであると私は捉えました。

ということで、このフィービーのセリフでは、fork が f*ck の婉曲語として使われているのは間違いないと思います。
「愛撫する」というレベルを越えて、もっと先の行為まで進んでるわけじゃないから、そんなに緊張・動揺しなくていいわ、みたいなことですね。
フィービーが実際にスプーンを使って、足をかいてあげていることを、「愛撫する」という意味にかけてジョークを言ったクリフに対して、フィービーも「スプーンと来たらフォーク」みたいに、同じようなエッチ系の意味で返した、ということになるでしょう。
Urban Dictionary に出ていた「フォークのカタチのエッチ」という話は、面白がってそんな意味で使ったりする人もいるけれど、それが一般的な意味とは言えない気がする、というのが私の見解だ、ということですね(^^)


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posted by Rach at 18:50| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月19日

無意識にエキスを盗まれた人間 フレンズ8-24その2

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レイチェルの陣痛室の隣で、エッチしようとしていたチャンドラーとモニカは、レイチェルのいる部屋から、ジャニスの声らしきもの(笑)が聞こえてきたので、レイチェルの部屋に来てそれを確認しようとしています。
チャンドラー: Weirdest thing. Did I hear-- (A nurse opens the privacy screen and Chandler sees Janice)-Mother of God, it's true! (最高に変なことがあったんだ。俺は聞いたのかな… [看護師が相部屋を分けるための幕を開ける。チャンドラーはジャニスを見る] なんてこった。本当だ!)
ジャニス: Chandler Bing! (チャンドラー・ビング!)
チャンドラー: Jan-Janice! (ジャン・ジャニス!)
ロス: Not just Janice. Janice in labor. Contracting and everything. (ただのジャニスじゃないんだ。陣痛中のジャニスだよ。収縮とかそういうの全部の。)
ジャニス: Oh, this should be easy. I have a very wide pelvis. You remember, Chandler. (あぁ、これは楽に違いないわ。私はとっても広い骨盤を持ってるの。覚えてるでしょ、チャンドラー。)
チャンドラー: Janice, I didn't even know you were pregnant! Who's the unwitting human whose essence you've stolen? (ジャニス、君が妊娠してたなんて知りもしなかったよ! 君がエキスを盗んだ、その無意識の人間は誰なんだ?)
ジャニス: It's you. This is yours. (あなたよ。これはあなたの子なの。)
チャンドラー: What?! (何だって?)
ジャニス: (laughs) Look how nervous he gets! We haven't slept together in years! (Laughs again.) ([笑って] 彼がナーバスになってるの見て[彼の動揺ぶりったら]! 私たちはもう何年も寝てないのに! [また笑う])
チャンドラー: That's funny. Does it-does it hurt? Does the labor hurt? (それって面白いね。それって痛い? 陣痛って痛いのかな?)

チャンドラーが「すっごく変なことがあって」みたいに話し始めようとした時に、看護師さんが相部屋の仕切りの幕を開けたため、チャンドラーとジャニスがご対面、となります。
元恋人同士のチャンドラーとジャニスは、お互いの名前を呼び合うのですが、ロスが「ただのジャニスじゃないよ。陣痛中のジャニスだ。収縮とかそういうの全部の」と言うのが面白いですね。
普通の状態でも、大音量でうるさい人なのに、それが痛いと騒いだりするような陣痛中だということで、さらにパワーアップしてるんだよ、とロスは警告している感じです。
contract は「契約を結ぶ、請け負う」という意味もありますが、ここでは「筋肉を引き締める、収縮させる」という意味で使われています。
出産の時の、contract, contraction というのは「子宮の収縮」のことですね。
また、contract には「語・句などを縮める、短縮する」という意味があり、don't や can't などの短縮形、縮約形のことを contraction といいます。

そういう陣痛に伴う子宮の収縮などについて、ジャニスは「楽に違いない」と言っています。
pelvis は「骨盤」で、このセリフを聞くと、「骨盤が大きいとお産が楽」というような話はアメリカでもよく言われることなんだな、というのがわかりますね。
チャンドラーは元カレだということで、「私の骨盤が大きいの、あなた知ってるでしょ」みたいにいやらしい顔で笑いながら言うジャニスに対して、チャンドラーはものすごーくいやそうな顔をしているのが面白いです。

君が妊娠してたなんて知らなかったと言った後の、チャンドラーのセリフが面白いですね。
Who's the unwitting human whose essence you've stolen? の essence は「エキス、エッセンス」。
unwitting は「無意識の、知らずに(〜)した、うっかりして(〜)した」というニュアンス。
man ではなくて、human 「人間」という表現を使っているのは、「無意識のうちに君にエキスを盗まれた人間」のように表現することで、まるで「宇宙人に拉致されて、知らない間にエキスを抜かれた」かのように言っている面白さになるでしょう。

「その相手は何の同意もなしに、勝手に遺伝子の入ったエキスを盗まれてしまった」みたいに言って、「恋に落ちて、愛を交わして、その結果としてできた子供」というロマンチックな過程が全くなかったに違いない、みたいに言っていることになります。
現在の妻モニカがすぐそばにいるというのに、「私の骨盤が大きいの、知ってるでしょう?」みたいな下品なことを、下品な笑い付き(笑)で言ったため、それに対する仕返しの気持も込めて、「君との間に進んで子供を作ろうとする男なんかいるわけないもんね」「誰かの遺伝子をこっそり盗んで子供を作ったんだな?」的な、かなり辛辣な表現を言ったことになるでしょう。
その男性を human と表現することで、ジャニスが human 以外のモノであるかのように言った面白さなわけですね。

「知らない間にエキスを盗まれた人間は誰?」との質問に、ジャニスは「あなたよ。これはあなたのものよ」と答えます。
yours 「あなたのもの」というのはすなわち、「あなたの子」ということですね。
驚くチャンドラーに、ジャニスは「彼がどんなにナーバスになってるか見て!」と言っています。
こなれた日本語で言うと、「彼のあの動揺ぶりったら(どうよ)!」みたいな感じになるでしょうか。
「私たちは何年も(一緒に)寝ていなかった」というのは、別れて何年も経つんだから、私たちは別れて以来全然寝てない、エッチしていない、ということですね。
「エッチもしてないのに、これがあなたの子供なわけないでしょ〜!」ということで、一瞬本気で驚きの声を出したチャンドラーを、「考えればそんなことわかるじゃない」と笑ったことになります。
チャンドラーはさらにジャニスに対する憎しみを強めたようで(笑)、憎々しい顔で、Does it-does it hurt? Does the labor hurt? と言っています。
言葉としては、「その陣痛って痛い?」ということですが、「その君の陣痛がものすごく痛くて、君がもっともっと苦しめばいいのに」みたいな気持ちですね。
「痛い? ね、痛い?」と痛い人に聞きまくることで、余計にその痛みを自覚させて苦しませよう、みたいなことでしょう。
そうやって意地悪なことを言っているチャンドラーではありますが、ジャニスのペースに巻き込まれてしまっているのは明白で、ジャニスの前ではいつもこんな感じw のチャンドラーが、見ていて楽しいですね。


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posted by Rach at 16:06| Comment(2) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月17日

彼女が二人いれば世界の終わり フレンズ8-24その1

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シーズン8 第24話
The One Where Rachel Has A Baby - Part 2 (ママにプロポーズを - part 2)
原題は「レイチェルが子供を産む話 パート2」


レイチェルの出産のために、フレンズたちも病院に来ています。
チャンドラーとモニカは、新生児室にいるたくさんの赤ちゃんを見ているうちに、自分たちもそろそろ子供を持ってもいい時期に来たんじゃないか、と意見が一致します。
「レイチェルの出産を待つ間、時間はたっぷりあるし、ここには清潔なベッドもたくさんあるし!」と言って、病院でエッチすることにした二人は…
[Scene: Another Hospital Room, Chandler and Monica enter and start making out.]
病院の別の部屋。チャンドラーとモニカは部屋に入って、いちゃつき始める。
チャンドラー: Should we tell Rachel there's an empty private room right next door to hers? (レイチェルの部屋の真隣に、空いている個室があるって、俺たちはレイチェルに言うべき?)
モニカ: We could. Or we can have sex in it. (言うことは可能ね。もしくは私たちがその部屋でエッチすることも可能よ。)
チャンドラー: Well, let me think about that. While I remove my pants! (うーん、その件について考えさせて。俺がパンツ(ズボン)を脱いでる間にね!)
(They start making out again.)
二人はまた、いちゃつき始める。
モニカ: (lying down on the bed) Okay, mister! Fertilize me! ([ベッドに横たわりながら] いいわ、ミスター! 私を受胎させて!)
(Suddenly they hear Janice laughing, and it ruins the moment.)
突然、二人はジャニスが笑うのを聞き、それでその瞬間が台無しになる。
モニカ: Does that sound like Janice? (今の声、ジャニスみたいじゃない?)
チャンドラー: If it's not, then there's two of them. And that would mean it's the end of the world! (もしそうじゃないなら、そしたらジャニスが2人いることになる。そしてそれは世界の終わりを意味するぞ!)
オープニングクレジット
[Scene: The Semi-Private Labor Room, Chandler and Monica are entering to see if they in fact did hear Janice.]
相部屋の陣痛室。チャンドラーとモニカは、実際にジャニスの声を聞いたのかどうかを確かめるために、部屋に入ってくる。
モニカ: I can't believe this is taking so long. How are you doing? (この出産がそんなに長くかかるなんて信じられないわ。気分はどう?)
レイチェル: Oh, not bad. Do you know that feeling when you're trying to blow a Saint Bernard out your ass? (あぁ、悪くないわ。セントバーナードを尻(ケツ)から吹き出そうとする時の感じってわかる[知ってる]?)

チャンドラーとモニカが、エッチしようと入った部屋が、ちょうどレイチェルの部屋の隣だったので、チャンドラーは「個室がないからと言われて相部屋になっているレイチェルに、隣に個室が空いてるよ、って教えてあげるべきかな」とモニカに言っています。
モニカは、We could. Or we can... のように、「(言おうと思えば、言うつもりなら)言ってあげることもできるけど、またはこんな風にもできるわよ」と、レイチェルに言う以外の選択肢を挙げています。
二人は元々、エッチをするために空き部屋を探していたので、「レイチェルに言ってもいいけど、本来の目的をすることだって可能なのよ」と言っていることになるでしょう。
2つの選択肢を示された形なので、チャンドラーも一応、「じゃあ考えさせて」と口では言っているのですが、While I remove my pants! 「俺がパンツを脱いでいる間に(考えさせて)!」と言っていることからわかる通り、選択肢に悩むこともなく、早速エッチの準備に取り掛かっている、という面白さですね。

Fertilize me の fertilize はここでは「…を受精させる、受胎させる」という意味。
形容詞 fertile が、生物であれば「繁殖力のある、子を多く産む」、土地であれば「肥えた、肥沃な」という意味があり、何かを fertile な状態にする、というのが動詞 fertilize になります。
fertilize は「土地を肥沃にする、肥やす、肥料をやる」という意味もあり、fertilizer は「(化学)肥料」という意味。

そんなことを言っている時、突然ジャニスの笑い声が聞こえたので、二人は固まってしまっています。
前回の記事で説明したように、フレンズ8-23 のラストでジャニスが登場し、そのジャニスの笑い声が隣の部屋にいる二人にも今聞こえてきた、ということですね。

「今の、ジャニスみたいな声だったわね?」というモニカに対しての、チャンドラーのセリフが面白いです。
直訳すると、「もしそうじゃなかったら(あれがジャニス本人の声じゃなかったら)、そしたらジャニスが2人いることになる。そしてそれは、世界の終わりを意味するんだ!」になるでしょう。
あれがジャニスじゃないなら、ジャニスのそっくりさんがもう1人いることになる、と言っているだけでも面白いのですが、ジャニスみたいな人が2人いるとしたらそれはそれで大問題、世界の破滅だ、みたいに言っているのもさらに面白いわけで、そのオチでオープニング、となります。

さっきの声がジャニスかどうかを確かめるべく、二人は隣のレイチェルの陣痛室に入ります。
気分はどう?と尋ねるモニカにレイチェルは、not bad 「悪くない」と言いながら、「〜する時の感じってわかる?」みたいに尋ねています。
どういう時かと言うと、セントバーナード(犬)を尻から blow out しようとする時、だと説明していますね。
フレンズで「お尻」と言う場合には、たいてい butt という単語が使われます。
ass というのは「尻を意味する卑語」なので、どちらかというと「ケツ」みたいに訳した方がニュアンスは近いですね。
blow out の blow という単語は「吹く」が基本語義です。
風が吹く、爆発する、笛を吹く、鼻をかむ、などの動詞で使われますが、どれも「勢いよく吹く」共通したイメージがあると言えるでしょう。
blow off だと俗語で「おならをする」という意味にもなりますので、おならに blow という動詞を使うのなら、今回の「大型犬を blow out する」というのも(ちょっとイメージがお下品になりますが)「尻から大型犬をおならのように吹き出す」イメージで言っているような気がしました。
not bad だと言いながらも、そんな時の気分だと言っているので、気分は最悪ということなわけですね。

ちなみに、子供を出産する時の例えには、過去にも以下のようなものがありました。
フレンズ1-16 で、ロスの元妻キャロルが、母親学級で出産ビデオを見た後、パニクっていた時のセリフ。
ロス: Carol, honey, shhh. Everything's gonna be all right. (キャロル、ハニー。[なだめるように]シー。何もかも大丈夫だよ。)
キャロル: What do you know? No one's come up to you and said, "Hi, is that your nostril? Mind if we push this pot roast through it?!" (あなたに何がわかるの? 誰もあなたのところに来て、こんなこと言ったりしなかったでしょ? 「やあ、それが君の鼻の穴? このポットロースト(鍋焼きローストビーフ)をその鼻の穴に押し通しても構わない?」)

たまたま、11月13日(こないだの木曜日)の「VS嵐」を見ていたら、ゲストが「ママチーム」、つまり出産経験のある女性タレントさんチームでした。
冒頭、大野君がそのママさんチームに、「”鼻からスイカ”というのは本当ですか?」みたいに質問していたのを見て、私はフレンズ1-16 のこのキャロルのセリフを思い出し、「(小さな)鼻の穴から何か大きなものを出す」という例えって日英共通なのね、、と一人でウケておりました。
今回のフレンズ8-24 では、鼻ではなく尻でしたが、フレンズ1-16 の「鼻からローストビーフ」の方が、表現としてはよりユニークで面白いように思ったので、併せて紹介してみました。


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posted by Rach at 16:12| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月13日

4は3より1大きい数字 フレンズ8-23その6

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[Scene: The Semi-Private Labor Room, they're brining in yet another woman.]
相部屋の陣痛室。病院の人は別の女性を部屋に入れようとしているところ。
看護師: (calling to the woman) This room's available. ([その女性に声をかけながら] この部屋は空いていますよ。)
レイチェル: Okay! Okay wait! You listen to me! You listen to me! Since I have been waiting four women, that's four, one higher than the number of centimeters that I am dilated, have come and gone with their babies! I'm next! It's my turn! It's only fair! And if you bring in one woman and she has her baby before me I'm going to sue you! Not this hospital. I'm gonna sue you! And my husband (Points at Ross) he's a lawyer! (わかった! わかった、待って! 私の言うことを聞きなさい! 聞きなさい! 私はずっと4人の女性を待っていたんだから、それって4よ。私(の子宮口)が開いているセンチメートルの数字(3)より1多い、その4人の女性がやってきて、赤ちゃんと共に去って行った! 私が次よ! 私の番よ! それがフェアだわ! そしてもしあなたが1人の女性をこの部屋に連れてきて、その人が私より先に赤ちゃんを産んだら、私はあなたを訴えるわ! この病院を、じゃない。あなたを訴える! そして私の夫[ロスを指さす]、彼は弁護士よ!)
ロス: Uh Rach.... (あの、レイチェル…)
レイチェル: You get back on that case, honey! (あなたはあの訴訟に戻りなさい、ハニー!)
看護師: I don't think the next patient is very far along. (次の患者はそんなに(お産が)進行してないと思いますよ。)
レイチェル: Okay. Well, then bring her in. (わかった。じゃあ、彼女を中に入れて。)
(Another nurse wheels the next pregnant woman in.)
別の看護師が次の女性を車椅子で押してくる。
女性: OH... MY... GAWD!!! (Uh-huh, it's Janice.) (オー、マイ、ゴッド! [おっとー、ジャニスだ])
(Ross and Rachel are, needless to say, stunned at the arrival of Janice.)
ロスとレイチェルは、言うまでもなく、ジャニスの登場に固まっている。
[Scene: The Semi-Private Labor Room, continued from earlier.]
相部屋の陣痛室。少し前の続き。
ジャニス: I....can't... believe this! (こんなこと、信じられないわ!)
ロス: And yet, somehow, it's true! (それなのに、どうしたわけか、真実だ!)
ジャニス: I mean, this is so great! We're gonna be baby buddies! (Does the laugh.) (だって、これって最高よ! 私たちはベビー友達になるんだもの! [あの笑いをする])
ロス: (To Rachel) Squeeze your legs together and cover the baby's ears! ([レイチェルに] 脚をしっかり締めて、赤ちゃんの耳を覆うんだ!)
男性: (entering, carrying a pillow) Hi, sweetie! ([入ってくる、枕を持って] はーい、スイーティ!)
ジャニス: Hi! Hi, sweetheart! This is my husband, Sid. I don't think you've met him. Ross, Rachel, this is Sid. I nabbed him a year ago at the dermatologist's office. Thank God for adult acne, huh? (Does the laugh.) (はーい、はーい、スイートハート! これが私の夫、シドよ。あなたは彼に会ったことないわよね。ロス、レイチェル、これがシドよ。皮膚科の診察室で、1年前、彼を捕まえたの。大人のにきびに感謝よね? [あの笑いをする])

出産が進まないレイチェルは、相部屋である陣痛室にまた新たな女性が運び込まれようとしているのを知って、すっかりキレてしまいます。
レイチェルの長いセリフ、Since I have been waiting four women, that's four, one higher than the number of centimeters that I am dilated, have come and gone with their babies! について。
この文章は、長いだけではなく、ちょっと構造が複雑なので、以下に「私はこう解釈しました」という内容を書いてみます。
語尾が断言調になっている部分も、全て「私はそう思います」ということで書いているとご理解下さい。

この文章をもう少しシンプルな形にすると、
Since I have been waiting four women have come and gone with their babies! ということになるでしょう。
文頭の since は「〜だから」という理由を表す since だと思います。
「4人の女性がやってきて、赤ちゃんと共に去って行くのを私はずーっと(ここで)待っているんだから!」→「私が次よ、私の番よ」(I'm next! It's my turn!)と繋がっているということです。

間に入っている that's four, one higher than the number of centimeters that I am dilated, は、挿入句的に入っていると考えられます。
それを直訳すると、「(4人の女性)それって4よ、私(の子宮口)が広がっているセンチメートルの数(数値)よりも1大きい」と言っていることになるでしょう。

このセリフは、過去記事、バカなメートル法 フレンズ8-23その4 に出てきた、「レイチェルの子宮口は今3センチ開いている」という話を受けてのものだと考えられます。
そのやりとりを以下に示しておくと、
レイチェル: Dr. Long, I've been at this for 17 hours! Three women have come and gone with their babies. You gotta give me some good news! How many centimeters am I dilated? Eight? Nine? (ロング先生、私は17時間もずっとこの状態でいるのよ! 3人の女性がやってきて、赤ちゃんと共に去って行った。何かいいニュースをちょうだい! 私は何センチ広がってる? 8センチ? 9センチ?)
ロング先生: Three. (3センチよ。)
ロス: Just 3?! I'm dilated 3! (たったの3センチ? 僕だって3センチ(くらい)広がってるよ。)
というものでしたね。

「子宮口が10センチになったら、分娩室に行って出産できる」というのが決まりになっているのですが、レイチェルの出産の進行は遅く「3センチ」だと言われてしまったことで、レイチェルは「3」という数字に怨念(笑)のような感情を抱き始めたように思われます。
その4 のやりとりでは「3人の女性が赤ちゃんと共に去って行った」と3人の女性に抜かされてしまったこと、先を越されてしまったことを恨みがましく言っていたわけですが、その4 のシーンの最後では、陣痛室に入ることなく、分娩室に入る直前の廊下で(!)出産した女性までいて、もう「4人」に抜かされてしまったことになるわけですね。
レイチェルは自分の状況を測る数値として、「自分の子宮口の大きさ(センチ)」と「自分を追い抜いて出産した女性の人数(○人)」という2つの数値が常に頭から離れない状態であるため、「4人の女性が私を追い抜いた。4よ、4! 私の子宮口は今3センチしか開いていないんだから、4っていう人数は、私の子宮口が開いたセンチの3よりも1大きい数字なのよ!」みたいに言ってみせたのだろうと思うわけです。

one higher than the number of centimeters that I... 「私が〜するセンチメートルの数値よりも1多い・大きい」という回りくどい言い方は、「人数の4と子宮口の開いたセンチ3」という「数字、数値」を比べていることになる、と思うわけですね。
人数と長さ(センチ)という、本来単位が全く違うものの「数字」を比較して騒いでいるところに、そして「何でその数字を比較するわけ?」と言いたくなるような理不尽なレイチェルの言い分に、レイチェルの尋常ではないキレ具合(笑)がよく出ているように思うのです。
「4人、って言ったら、私の子宮口の3センチよりも1も数字が大きいじゃない。それだけの人を待ったんだから、今度は私の番よ!」と言っているのが、今回のレイチェルのセリフだということですね。

「私が次よ! 私の番よ! それがただフェアーだわ!」と言った後、「もしある女性をこの部屋に入れて(連れてきて)、その人が私よりも先に子供を産んだら、私はあなたを訴えるわ!」と、訴訟の多いアメリカの国民(笑)っぽいセリフを言っています。
「この病院を(訴えるん)じゃないわ、私はあなたを訴える!」と、看護師個人を脅すように言っているのも面白いですね。
「この看護師は判断を誤って、私に精神的苦痛を与えた」とでも訴えるつもりでしょうか。

そして、「私の夫」と隣にいるロスを指さして、「彼は弁護士よ!」と言っています。
普段なら「私たちには二人の子供が生まれるけれど、夫婦ではないんです」と必要以上に説明するのに、こんな時だけ「夫は弁護士よ」と利用するのも、レイチェルっぽくて楽しいですね。

その次の、You get back on that case, honey! について。
これが「なにげに」w 難しい、というか、少々判断に困る文章なのですが、get back on を普通に訳すとすると「〜に戻る」が自然でしょうか。
弁護士の話で case というと「訴訟」ですから、「あなたはあの(or その)訴訟に戻りなさい、ハニー!」と言っていることになるでしょう。
この部分、DVDの日本語訳では、
(字幕)訴訟の準備して/(音声)あんたは訴訟の準備しといて。
となっていました。
話の流れ的には、それでしっくり来るのですが、そういう日本語の意味を英語にした場合には、get back on を使わないような気がするんですよねぇ、、、。
You get ready for the case. とか、あるいは、back という言葉を使うのであれば、You back up for the case. とかなら可能かなと思うのですが、get back on というのはやはり「何かに”戻る”」ニュアンスがあるように思うため、このレイチェルのセリフは、「来たるべき訴訟の準備をして」と言っているのではなくて、「(ロスが弁護士として抱えている)例の訴訟にあなたは戻って」と言っている気がしました。
ロスが「僕は弁護士なんかじゃないよ、、」と看護師の前で本当のことを言ってしまいそうだったので、その嘘を突き通すために、「ほら、あなたは弁護士の仕事で忙しいんでしょ、そんなところでゴニョゴニョ言ってないで、さっさと自分が抱えている例の案件に戻って仕事をしなさいよ!」と、「嘘がバレる元になりそうなロス」を会話から外させようとした発言なのかな、と思うわけです。
You get back on that case, honey! の that case の that には「距離感」があって、この後、訴えようとしている訴訟を指す指示語としても、どこか違和感を感じます。
「あの訴訟に戻りなさい」みたいに言うことで、看護師にはわからないけれど、ロスとレイチェルには「あの訴訟」だとわかる「ロスが今、取り組んでいる訴訟」が存在するかのように思わせることが可能だという気がするわけです。

「次は私の番よ!」と騒ぐレイチェルに、看護師は「次の患者はそれほど進行していないと思います」的なことを言っています。
be far along は「(遠くに・ずっと)進む、進捗する」というニュアンスですね。
それを I don't think で否定しているので、「今から来る患者は、すぐに産まれそう、というほど出産が進行していない」と言っていることになります。

それを聞いたレイチェルは安心した様子で、「じゃあ、その女性を中に入れて(もいいわ)」と言うのですが、、、
女性: OH... MY... GAWD!!! (Uh-huh, it's Janice.) という部分を読んだだけで笑ってしまいますね。
ほんとにジャニスという人は、いつもおいしいところで出てくるというか(笑)、シーズン8も今回がラスト2の23話ですし、そのエピソードの終わり近くにこんな形で出てくるところが、準レギュラーとも言えるジャニスの真骨頂という気がします。

ロスとレイチェルが固まっているところで、エンドクレジットとなるのですが、せっかくなので、ジャニスのシーンの説明をもう少し続けます。
意外なところで、ロスとレイチェルに再会したジャニスは「信じられない」と言い、ロスはそれを受けて、And yet, somehow, it's true! と言っていますね。
上で訳した通りの「それなのに、どうしたわけか、真実だ!」ということですが、ロスにしてみれば I can't believe this! と言いたいのはこっちの方だよ、というところでしょう。

ジャニスは「これって超最高よ! 私たち、ベビー友達になるのね!」と言って、ジャニス特有の「あの笑い」をするのですが、ト書きでも Does the laugh 「例の笑いをする」と書いてあるのが楽しいです。
「ジャニス笑い」w を聞いたロスが、Squeeze your legs together and cover the baby's ears! と言うのが面白いですね。
直訳通り、「君の(両)脚を締めて、赤ちゃんの耳を覆え!」と言っていることになります。
今、子宮口がいつもより開いていることもあるので、そこを通して、中にいる赤ちゃんがあのジャニスの笑い声を聞いてしまわないように、脚を締めることで、音が入るその穴をふさぐんだ!みたいなことを言っていることになるわけです。
「その部分」(笑)を通して音が聞こえる、という発想は、以前にもフレンズのジョークで使われたことがありました。
フレンズ1-9その4 で、元妻のキャロルの家で、お腹の赤ちゃんに話しかけようとするロス。
ロス: Where am I talking to here? (どこに話しかけたらいいの?)
There is one way that seems to offer a certain acoustical advantage, but... (音響学的な効果を生みそうな方法がひとつあるんだけど…)
普通、お腹の赤ちゃんに話しかける場合には、お腹に顔を近づけて話すものですが、ロスは「中にいる赤ちゃんに通じる出入り口」を通して話した方が音響学的にいいんじゃない?と言っているセリフなわけですね。

フレンズ8-23 に戻ります。
そこに一人の男性が枕を持って入ってきます。
ジャニスはその男性にスイートハートと呼び掛けて、「これが私の夫なの。シドよ」と説明し、「あなたは彼に会ったことないわよね」と言ってロスとレイチェルにシドを紹介しています。

I nabbed him a year ago at the dermatologist's office. について。
nab は「(人を)捕らえる、逮捕する」「(ものを)ひっつかむ、(人を)急いでつかまえる」。
dermatologist は「皮膚科(専門)医」なので、「1年前、皮膚科で彼を(ひっ)つかまえた」と言っているニュアンスになるでしょう。
日本語でも、「いい人、つかまえたわねぇ〜」みたいにいうことがありますので、ニュアンスは似ていますね。

acne は医学用語では「ざ瘡」(ざそう)と呼ばれるもので、にきび(pimples)などの皮膚病を指します。
ですからジャニスは「大人のにきび」みたいなもので皮膚科に行った時に、そこでシドと出会った、シドをつかまえた、と説明していることになります。
ちなみに、ニキビ治療クリームのことを「アクネクリーム」と言うことがありますが、そのアクネがこの acne のことのようですね。
英語の発音は「アクネ」と言うよりは「アクニ」という感じになります。
ト書きにまた Does the laugh と出てきますが、そのト書きだけで「ジャニスの例の笑い」が思い出されて笑ってしまう、、というのがシリーズものの楽しさというところですね。


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posted by Rach at 16:11| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月10日

エンター・ザ・ドラゴンのenter フレンズ8-23その5

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レイチェルの出産を病院で待っている間、フィービーはエレベーターホールで脚を骨折した男性と知り合います。いい感じになったのに、部屋番号を聞きそびれてしまったフィービーは、医者のふりをしたジョーイの助けも借りて、彼の部屋番号を受付の人から聞き出すことに成功。
ですが、フィービーは、彼がどんな人がまだわからないという理由で、彼の部屋に入ることに躊躇しています。
そこで、ジョーイに医者を演じてもらって、彼がどんな人かを先に探ってもらうという作戦を取ることに。
[Scene: Room 816, Dr. Drake Remoray is entering.]
816号室、ドクター・ドレイク・ラモレーが入ってくる。
ジョーイ: Hi! I'm Dr. Drake Remoray and I have a few routine questions I need to ask you. (やあ。私はドクター・ドレイク・ラモレーだ。君に尋ねなければならない、いくつかのお決まりの[定例の]質問があるんだ。)
男性: Really? I've been dealing with Dr. Wells. (本当に? 僕はずっとドクター・ウェルズが相手をしてくれてたんですけど。)
ジョーイ: I know, but I'm a neurologist. And just to be on the safe side, Dr. Wells wanted a more comprehensive overview of your status. So he sent me. (わかってるよ、でも僕は神経科医なんだ。そしてただ大事をとって、ドクター・ウェルズは君の状況をもっと総合的に概観することを求めていたんだよ。だから彼は私をここに寄こした。)
男性: Dr. Wells is a woman. (ドクター・ウェルズは女性です。)
ジョーイ: That was a test. Good response. All right. Full name. (今のはテストだ。いい反応だ。よし。フルネームは?)
男性: Clifford Burnett. (クリフォード・バネット。)
ジョーイ: Date of birth? (生年月日は?)
クリフ: November 16th, 1968. (1968年11月16日。)
ジョーイ: Age? (年齢は?)
クリフ: Can't you figure that out based on my date of birth? (僕の生年月日からそれを計算することできません?)
ジョーイ: I'm a doctor, Cliff, not a mathematician. (私は医者だよ、クリフ、数学者じゃない。)
クリフ: I'm 33. (僕は33歳です。)
ジョーイ: Okay. And uh, are you married. (わかった。それで君は結婚してるのか?)
クリフ: No. (いいえ。)
ジョーイ: Oh, really? So 33 and single? Would you say you have commitment issues? (おや、ほんとに? それじゃあ33歳で独身? コミットメント(人と深い関係になること)に問題を抱えてるとでも言うつもり?)
クリフ: Are all the questions this personal? (全ての質問はこんなに個人的なことなんですか?)
ジョーイ: (checking the list) Yes. ([リストをチェックしながら] そうだ。)
クリフ: Well uh if you must know, I'm a widower. (もしあなたがそれを知る必要があるのなら、、僕は男やもめですよ[妻を亡くしたんです]。)
ジョーイ: Oh, that's terrible. I'm-I'm really sorry. (おぉ、それは残念だな。ほんとに同情するよ。)
クリフ: Yeah. (ええ。)
ジョーイ: Hmm. Do you sleep with women and never call them again? (ふーん。君は女性と寝た後、その人たちに二度と電話はしないタイプ?)
クリフ: No. (そんなことしません。)
ジョーイ: Excellent! Excellent! And uh, finally, are you into any weird stuff, y'know, sexually? (最高だよ! 最高だ! それで、最後になるけど、君は何か変わったことに興味がある? ほら、性的なことで。)
クリフ: No! (そんなの、ないよ!)
ジョーイ: Oooh, wrong answer. (Exits.) (うー、その答えは間違いだな。[出て行く])
[Scene: Outside Room 816, Joey is briefing Phoebe on Cliff.]
816号室の外。ジョーイは、クリフのことを手短に説明中。
フィービー: What else? What else? (他に何か? 他に何か[わかった]?)
ジョーイ: Uh, well he's 33. (あぁ、彼は33歳だって。)
フィービー: Oh. Ah-uh. (あぁ、なるほど。)
ジョーイ: A widower. (男やもめだ。)
フィービー: Oh. (そうなの。)
ジョーイ: He seemed like a standup guy. Oh, and he's not into anything weird sexually. (彼は正々堂々とした[ちゃんとした]男のようだよ。あぁ、それから彼は性的に変なことには何も興味がないって。)
フィービー: Enter Pheebs! (フィービー登場!)

病室に入ったジョーイは、「君に尋ねる必要がある、2、3のルーティンの質問がある」と言っています。
「ルーティン(ルーチン)ワーク」のように日本語化しているのでイメージも湧きやすいですが、routine question は「お決まりの・決まりきった質問」ということですね。
それを聞いた患者の男性は驚いた様子で、「僕はずっと、ドクター・ウェルズと deal with してきていますが」みたいに答えています。
deal with は「〜を扱う、取り扱う」という意味で使うことが多いですが、この場合は「人と取引する」「〜を相手にする、〜に対応・応対する」というニュアンスが近いでしょう。

つまり、「ここの病院に入院してから、僕はずっとドクター・ウェルズを相手にしていた」ということですから、「ずっと僕の担当はウェルズ先生だった」と言っていることになります。

ジョーイは「それはわかってるが、僕は神経科医だ」と説明します。
be on the safe side は「大事をとって」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
be on the safe side : to do something in order to be certain to avoid a bad situation
例) Just to be on the safe side, drink bottled water.

つまり、「悪い状況を確実に避けるために何かをすること」。例文は「ただ大事をとって、ボトルに入った水(ミネラルウォーター)を飲みなさい」。

comprehensive overview of your status は「君の状況の総合的な概観」で、要は「違う医師が違う視点で診ることで、君の状況をもっと総合的に判断できるようにとドクター・ウェルズは求めているんだ」と言っていることになるでしょう。
So he sent me. は「それで彼は私を(ここに)送った」ですから、「私をここに寄こした」ということですね。
ジョーイが he と言うのを聞いて、男性は「ウェルズ先生は女性です」と言っています。
基本的な間違いを突っ込まれてしまったジョーイは慌てることなく、「今のはテストだった。良い反応だね」と、わざと間違ったことをさりげなく盛り込んで、その間違いに気づくのを試すテストだったかのようなふりをしています。
ジョーイにしては、なかなかうまい切り返しですね。

ジョーイは名前と生年月日を聞いた後に年齢(age)を尋ねています。
今、生年月日を言ったんだから、それから計算したらわかるでしょう?とばかりに、男性(クリフ)は「僕の生年月日に基づいて、それ(僕の年齢)を計算することはできませんか?」と尋ねています。
figure out は「〜だとわかる」という意味でよく使われますが、この場合はもう少し限定された意味の「計算して答えを出す」ということですね。
「生年月日を言ったんだから、年齢は自動的にわかりますよね」的なことを言われたわけですが、ジョーイはそれに動じることもなく、「私は医者だ、クリフ、数学者じゃない」と答えています。
数学者であることが必要なほどの複雑な計算でもなく、ただ引き算するだけなのに、「私は医学が専門で、計算は専門外だ」と言っている面白さですね。

ちなみに、全くの余談ですが、"I'm a doctor, not a ..." という表現は、スタートレックでよく出てくる言い回しで、そのことについては過去記事、フレンズ2-22その11 で触れています。
参考までにそこで引用したセリフは、

(スタートレックTOS:宇宙大作戦より) 石のような宇宙生物を治療しろと言われて、
ドクター・マッコイ: I'm a doctor, not a bricklayer. (私は医者だ、レンガ(積み)職人[石屋]じゃない。

(映画「スタートレック ファーストコンタクト」より) ボーグという敵が部屋に入ろうとしているため、足止めのためにやつらの気をそらすように言われて、
EMH: I'm a doctor, not a doorstop. (私は医者ですよ。ドアのストッパーじゃない。)

スタートレックシリーズの中では、下のセリフは明らかに上のセリフへのオマージュだと思われますが、今回のジョーイのセリフはたまたまそれに似た感じだっただけで、スタートレックとは無関係だと思います(笑)。
I'm A, not B. 「俺は A だ。B じゃない」みたいなセリフは、よくあるパターンですし、たまたま、A = a doctor だったので、それを同じセリフをトレッキーの私が思い出してしまっただけ、ということです^^
スタートレックの場合は、「そうおっしゃるのもごもっとも」という感じのセリフですが、「生年月日から年齢は計算できますよね」と言われて、「私は医者だ。数学者じゃない」と答えるところに、ジョーイのズレ具合が出ていて面白いということですね。

年齢を聞いた後、ジョーイは既婚かどうかを尋ねています。
既婚じゃないと答えたクリフに、「33歳で独身? 君はコミットメント・イシューを持ってるとでも言うつもりか?」みたいに返します。
「33歳で独身?」と驚いたように言っていますが、似たような年齢のジョーイだって独身じゃないか、とツッコミたいところでもありますね^^
commitment はフレンズで何度も出てきた単語ですが、「特定の異性と深くかかわること、深い付き合いになること」という意味。
have commitment issues というのはそういう「コミットメントの問題を抱えている」ということで、軽いお遊び的に付き合うことはしても、長い期間付き合ってゆくゆくは結婚を考えるような深く真剣な付き合いは苦手、そういう関係からは逃げ腰になってしまう様子を言っています。
Would you say...? は「…だとかって言うつもり?」みたいなニュアンスですね。

恋愛関係のことを聞かれたので、クリフは「全ての質問はこんな風にパーソナル・個人的なんですか?」と尋ねています。
ジョーイは医者っぽく手元のリストを見るふりをして、「そうだ」と答えるのも面白いですね。

クリフは自分が a widower だと言っています。
widow だと「未亡人、寡婦(かふ)」で夫を亡くした女性のことですね。
widower はその男性版で、「妻を亡くした男性、男やもめ」ということになります。

奥さんを亡くしたと聞いて同情の言葉を述べた後、ジョーイは、Do you sleep with women and never call them again? と質問しています。
直訳すると、「君は女性(たち)と寝て、それからその人たちにもう一度電話することは決してない?」みたいなことですね。
Do you...? という「現在形」は、その人の習慣・習性を表していて、「君は女性と寝た後、その人たちに二度と電話したりはしないタイプ?」と尋ねている感覚になります。
クリフは No. と言って、僕はそんなことはしたりしない、そんなことはしないタイプだと答えます。

are you into any weird stuff, y'know, sexually? について。
この場合の into は「〜に関心・興味があって、〜に入れ込んで、〜にはまって」というニュアンス。
weird stuff は「ヘンなこと」ということで、それだけだと何とも漠然としていますが、その後に sexually と付け加えたことで、「君って、性的にヘンなこと(アブナイこと)に興味ある?」と尋ねていることになります。
「エッチの時に、アブノーマルなことしたりするの好きかな?」みたいな質問ですね。
お医者さんの質問がそれ?!みたいな、まさに「ヘンな」質問で、そんなことを聞かれて驚いた様子のクリフは即座にノーと否定します。
wrong answer は「間違った答え」ということですから、そんな風に答えるのは間違いだね、よくないね、とそれが期待外れの答えだったと言っていることになるでしょう。
ジョーイ的にはそういう趣味の人であれば楽しかったのに、、ということみたいですね^^

ジョーイは質問を終えた後、外で待っていたフィービーに結果報告をしています。
He seemed like a standup guy. の standup はここでは「正々堂々とした」というニュアンス。
LAAD では a stand-up guy として載っていて、
a stand-up guy : (approving) a man who other people like because he is honest and admits when he is wrong
つまり、「(賛成的な(つまり褒め言葉)) 他の人が好きだと思う男性、その人が正直で、間違っている時には認めるという人だからという理由で」。
質問に正直に答える、偽らない正々堂々とした感じの男だった、と言っていることになります。
そして「性的にヘンなことには興味がないって」とも言っています。
それを聞いたフィービーは満足げな顔をして、Enter Pheebs! と言って、部屋に入ることになります。

そのEnter Pheebs! という表現について。
「動詞の原形+人物名」という一見、妙なカタチをしていますが、意味としては「フィービー登場!」というニュアンスになります。

研究社 新英和中辞典では、
enter=【動】【自】[Enter で] 〔演劇〕 登場する (注:脚本のト書きではしばしば3人称命令法で用いる ⇔exit)
例) Enter Hamlet. ハムレット登場。


その説明にあるように、対義語は exit になります。

同じく、研究社 新英和中辞典で、exit の方の説明を見てみると、
exit=【動】【自】[Exit で] 〔演劇〕 退場する (注:脚本の卜書きで単数の主語の前に用いる ⇔enter 参照: exeunt)
例) Exit Hamlet. ハムレット退場。


どちらの例文にもシェークスピアのハムレットが使われていることから、二つが対義語であることも、脚本のト書きに使われる演劇用語であることも、よくわかる気がしますね。
実際、上で取り上げた今回のシーンの冒頭のト書きにも、Dr. Drake Remoray is entering のように enter という動詞が使われていますね。
このように「誰々が入ってくる」という形で、[entering] というト書きもよく出てきますが、「ここで(このタイミングで)誰々、登場!」という「(脚本家または監督からの)役者に対する指示」的な感覚の「登場」が、今回の「Enter+人物名」なのだろうと思います。

ちなみに、この「Enter+人物名」が英語の原題になっている有名な映画があります。
原題が Enter the Dragon であるその映画の邦題は、ブルース・リーの「燃えよドラゴン」です。
英語学習者的には、"Don't Think. Feel!" 「考えるな、感じろ!」というセリフも有名ですね^^
原題の Enter the Dragon というのが、辞書の例文にあるような、Enter Hamlet. とか、今回のフレンズのセリフの、Enter Pheebs! などと同じ流れである「(人物)登場」という意味であることを学ぶのも、「生きた英語」を学ぶ楽しさだという気がしました。


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posted by Rach at 17:07| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月06日

バカなメートル法 フレンズ8-23その4

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破水したので病院にやってきたレイチェルは、陣痛室で待機中。
[Scene: The Semi-Private Labor Room, Dr. Long is checking on Rachel again.]
相部屋の陣痛室。ロング先生が再びレイチェルを診察しているところ。
レイチェル: Dr. Long, I've been at this for 17 hours! Three women have come and gone with their babies. You gotta give me some good news! How many centimeters am I dilated? Eight? Nine? (ロング先生、私は17時間もずっとこの状態でいるのよ! 3人の女性がやってきて、赤ちゃんと共に去って行った。何かいいニュースをちょうだい! 私は何センチ広がってる? 8センチ? 9センチ?)
ロング先生: Three. (3センチよ。)
ロス: Just 3?! I'm dilated 3! (たったの3センチ? 僕だって3センチ(くらい)広がってるよ。)
ロング先生: We are moving along, just slowly. (Rachel lies back and sighs.) Don't worry, you're doing great. I'll be back soon. (Exits.) (前に進んでるわ、ただゆっくりとね。[レイチェルは仰向けになり、ため息をつく] 心配しないで、よくやってるわ。すぐに戻るわね。[部屋を出て行く])
ロス: Thank you. (ありがとう。)
レイチェル: Hey, y'know what? I'm not waiting! I'm gonna push this baby out! I'm doing it! I mean it's what? Three centimeters? That's gotta be like this, right? (Holds her hands a couple inches apart.) (ねぇ。私は待たないわ! 私はこの赤ちゃんを押し出すわよ! そうするわ! だってそれって何? 3センチ? それってこのくらいでしょ? [2、3インチの幅に手を広げる])
ロス: Actually it's more like this. (Pushes her hands to less than an inch apart.) (実際には、もっとこういう感じだ。[レイチェルの手を1インチ以下になるように押す])
レイチェル: Oh, stupid metric system! (あぁ、バカなメートル法[メーター法]め!)
(Another woman with a nurse and doctor enter, the woman is screaming.)
別の女性が看護師と医者と一緒に入ってくる、女性は叫んでいる。
医者: Oh my. We're gonna need to take you straight to the delivery room. (なんてことだ。君を直接、分娩室に連れて行かなければ。)
レイチェル: Oh, for the love of God! (もう、なんてこと!)

レイチェルは、I've been at this for 17 hours! と言っています。
こういう状態を17時間も続けてるのよ、ということですね。
そして、「3人の女性がやってきて、赤ちゃんと共に去って行った」とも言っています。
レイチェルが17時間ずっとこうしている間に、3人の女性が出産を済ませて出て行った、と言っていることになりますね。

気持ちが折れかけているレイチェルは、「何かいいニュースをくれなければいけない」みたいに言っています。
何か朗報があれば頑張る気力も湧いてくるから、みたいなことですね。

How many centimeters am I dilated? について。
ここでの dilate は「(体の一部を)広げる」という他動詞。
直訳すると、「私は何センチ、広げられている?」と尋ねていることになります。
今は出産の過程ですから、広げるというと、分娩室に行く目安となる「子宮口が何センチ広がっているか」という話をしていることになります。

出産の話では、子宮口が何センチ開いているか、という話題がよく出てきます。
過去記事、フレンズ1-23その5 でも、
ジョーイ: Relax! You're only at nine centimeters, and the baby's at zero station. (落ち着けよ! 子宮口はまだ9cmだぞ。赤ちゃんはまだ出発地点だよ。)
というセリフがありました。

実は、dilate という単語については、フレンズ8-15 The One With The Birthing Video (訳すと「出産ビデオの話」)に出てきていました。(やっぱり、出産がらみの話ですね^^)
ブログの解説では(ちょっと話が生々しかったこともありw)飛ばしてしまったのですが、dilate という単語は、以下のセリフで登場しました。
レイチェルが出産間近ということで、フィービーが参考のために自分の友達の出産ビデオを持ってきて、それを「モニカがプレゼントとしてくれたエッチビデオ」だと勘違いして見てしまったチャンドラーが、モニカにその映像のことを語っているシーンでした。
チャンドラー: It's yelling... bleeding... dilating. Oh, the dilating... (叫んでた…出血してた…広がってた…あぁ、広がってた…)
She's yelling (または She was yelling)だったら、「(そのビデオの中の)女性は叫んでた」になるでしょうが、ここでは、It's yelling となっていますので、英語のニュアンス的には、このセリフは、「それ(俺が見たもの)は叫ぶこと、出血すること、広がること」みたいな動名詞の感覚だと思います。
とにかく、そのビデオの中で起きていた出来事を、動名詞で箇条書きのように並べるしかできないところに、チャンドラーのショック具合がよく出ていると思えるわけで、「叫び、出血、広がり」みたいに名詞っぽく訳してもいいかもしれません。

挙げた3つの項目それぞれに対してショックを受けているようですが、dilating という言葉を3つ目に言った後、自分の言葉にはっとしたように「そうだ、広がってた」と繰り返していることからも、それがチャンドラーにとって一番強烈な映像だったことがわかりますね。
普段はエッチな視点(笑)でしか見ていない場所が、そのように広がっていたことに茫然としてしまっているということです。

子宮口は何センチ開いてる? 8センチ? 9センチ?と尋ねたレイチェルに、先生の答えは「3センチ」。
聞いたレイチェルもがっくりだったと思いますが、そこでロスが Just 3?! I'm dilated 3! と叫ぶのが面白いですね。
男の僕でも、どっかそのあたり(?)が3センチくらいなら開いてるんじゃないの?と思えるくらい、「出産間近のはずなのに、まだたったの3センチなのか?」と驚きあきれていることになるでしょう。

先生は「出産の過程は進行しているわ、ただゆっくりだけどね」と言って、「あなたはよくやってるわよ」と励まし、部屋を出て行きます。
まだ3センチと聞いたレイチェルは「私は(赤ちゃんが出てくるのを、ただ)待ったりしないわ。私がこの赤ちゃんを(力づくで)押し出してやる!」みたいに言っています。
そして、「だって、3センチって言ったら、もうこのくらいは開いてるってことでしょ?」みたいに言って、手を2、3インチ(1インチ=2.54センチなので、5センチから7.6センチくらい)広げてみせます。
それを見たロスは、「3センチって言ったら、実際にはもっとこれくらいの幅だよ」というように、レイチェルが広げた手を押してせばめます。

その後、レイチェルが Oh, stupid metric system! と憎々しげに言うのが面白いですね。
まさに「バカなメートル法!」ということで、これは、インチ、フィート、ヤードを使うアメリカならではの(メートル法が基本の日本ではまず聞かれない)セリフだと言えるでしょう。
さきほど上でリンクした、フレンズ1-23その5 でも、「アメリカはあまりセンチメートルという単位を使わず、身長もインチで表すことが多いですが、医学的なことはやはり国際単位系のメートル法で表すようですね」と書いたのですが、そんな時だけ「センチ」を使う、というのは、アメリカ人にとって少し不思議な感覚なのかもしれませんね。
そういう意識がみんなの中にあるから、レイチェルの「バカなメートル法!」というセリフにも笑えてしまうんだろうと思います。
メートル法だろうが、ヤード・ポンド法だろうが、今のレイチェルの子宮口の広がっている長さは何も変わらないわけですが(笑)、「3」という数字を聞くと、「3センチ」じゃなくて「3インチ」くらいの長さを想像してしまうので、それなら結構開いてるじゃない、とレイチェルとしては思ってしまう、でも、メートル法で言うと「3センチ」というのは「3インチ」よりもかなり小さいので、「もう、そんな変な測り方しないでよ! メートル法っておかしいんじゃないの?!」と、メートル法に八つ当たりしてしまう、ということなわけですね。

そんな風に怒っているところに、また別の女性が入ってきます。
そしてその女性は、かなり産気づいていたので、医者は「このまま直接、分娩室に向かうぞ」と言って、レイチェルの部屋に入ることもなく、分娩室に向かうことになります。
さきほど、「私が全然産気づかないで苦しんでいる間に、3人の女性が出産するために去って行った」と言っていたばかりなのに、今度の人はそれよりさらにすごくて、この部屋に立ち寄ることもなかった、というところに、レイチェルのショックはいかばかりかと思うわけです。

日本語版DVD では、ここでシーンが終わっているのですが、ネットスクリプトにはこの後、続きがありました。
日本語版ではカットされてしまったシーンということになりますね。
ちょっと面白いので、そのカットされた部分のスクリプトをご紹介させていただくと、以下のようになっていました。
出産しようとしている女性(Woman Giving Birth): (yelling from the hallway) It's coming! It's coming! ([廊下から叫び声] 来るわ、来るわ!)
医者: And here it is! (The baby cries.) (さぁ、来たよ! [赤ちゃんが泣く])
レイチェル: Oh come on!!(もう、勘弁して!)
ト書きの「赤ちゃんが泣く」からわかるように、分娩室に行く前の廊下にいる間に、その女性は出産してしまった、ということですね。
レイチェルのいる陣痛室に入ることもなく分娩室に直行しただけでもすごいのに、分娩室に入るまでの廊下で赤ちゃんが生まれてしまったわけですから、17時間もこんな状態が続いているレイチェルにしてみれば、彼女のあまりのスピーディー出産に、理不尽さを感じずにはいられない、というところですね。


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posted by Rach at 15:10| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月31日

人の死に責任がある フレンズ8-23その3

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フィービーは、エレベーターホールで足を骨折して車椅子に乗った男性と知り合います。いいムードになったのに、相手の名前や部屋番号を聞き損ねてしまったフィービーは、受付に行って、彼の情報を聞き出そうとしているところ。
フィービー: (to the nurse) Excuse me? Could you help me with something? The patient I'm looking for has a broken leg and he's in a wheelchair. And umm, he's like early to mid-30s, very attractive. ([看護師に] すみません。ちょっと助けてもらえますか? 私が捜している患者さんは、足を骨折してて、車椅子に乗ってるの。それから、彼は30代前半から半ばくらいで、とっても魅力的なのよ。)
看護師: I think I know who you're talking about. (あなたが誰のことを言っているのかわかりますよ。)
フィービー: Oh yay! Great! Okay, what room number is he in? (あぁ、やったー。最高! で、彼がいる部屋番号は何番?)
看護師: I'm sorry. That information is restricted to hospital staff.... (申し訳ありません。その情報は病院スタッフに制限されていまして…)
ジョーイ: (walks up) Uh, she's with me. (Introduces himself) Dr. Drake Remoray. ([歩いて近づいてきて] あぁ、彼女は私の連れなんだ。[自己紹介する] ドクター・ドレイク・ラモレーだ。)
看護師: Dr. Drake who? (ドクター・ドレイク・誰、ですって?)
ジョーイ: Remoray. It's Portuguese. We need that information. I'm a doctor. (ラモレーだ。ポルトガル系だよ。我々にはその情報が必要なんだ。私は医者だ。)
看護師: A doctor at this hospital? (この病院の医師ですか?)
ジョーイ: Damn it, woman! We're losing precious time! Now do you want this man's blood on your head? (おい、君! 我々は貴重な時間を失いつつあるんだ! さあ、この男の血を君の頭の上に欲しいかね?)
フィービー: Hands. (手よ。)
ジョーイ: Hands! It is absolutely essential that you tell me what room the man my assistant described is staying in. He's a patient of mine, I've been treating him for years! (手、だ! 私の助手が言った男性がどの部屋に滞在しているかを君が私に話すことは絶対的に不可欠なことだ。彼は私の患者だ。彼を何年も診てきているんだぞ。)
看護師: He's in room 816. (彼は816号室です。)
ジョーイ: 816. Thank you! (816号室ね。ありがとう!)
フィービー: Thank you. (Starts to exit.) (ありがとう。[出て行こうとする])
(Joey starts to leave, but stops.)
ジョーイは行こうとして、立ち止まる。
ジョーイ: And what is his name? (それで、彼の名前は何?)
フィービー: (coming back for Joey) No! (Grabs Joey and drags him away.) ([ジョーイのために戻ってきて] だめよ! [ジョーイを掴んで、彼を向こうに引っ張って行く])

せっかく素敵な男性とお知り合いになったのに、部屋番号などを聞きそびれたため、フィービーは受付に直接尋ねる手段を取っています。
The patient I'm looking for has a broken leg and he's in a wheelchair. は少し長めのセリフですが、The patient I'm looking for / has a broken leg という切れ目になりますね。
「私が捜しているその患者は、折れた・骨折した脚を持っている」ということですから、「私が捜している患者は、脚を骨折している」と言っていることになります。
wheelchair は「車椅子」ですね。

he's like early to mid-30s (mid-thirties) というのは、30(歳)代前半から半ば、ということですね。
英辞郎には、
mid to late thirties=《one's 〜》(人)の30(歳)代半ばから後半
というフレーズが載っていましたが、前半から半ばなら、early to mid で、半ばから後半なら、mid to late になるということですね。

フィービーの説明で、受付の看護師は誰のことだかわかったようで、「あなたが誰のことを言っているのかわかると思う」と言います。
それを聞いたフィービーは喜び、「彼がいる部屋番号は何番?」と尋ねるのですが、看護師は「その情報は、病院のスタッフに制限されている」と答えます。

規則で患者の個人情報は教えられない、というところですが、そこにジョーイが近づいてきて、「ドクター・ドレイク・ラモレーだ」と自己紹介して、医者のふりをしているのに笑えます。
自分が出演しているソープオペラ Days of Our Lives での役柄、医師のドレイク・ラモレーの演技をして、ここの病院のスタッフであるふりをしようとしているわけです。

受付の人は、Remoray という名前(英語の発音的には「ラモォレィ」という感じ)になじみや聞き覚えがなかったようで、その部分を、「ドクター・ドレーク・誰、ですって?」と who を使って聞き返しています。
It's Portuguese. というのは「ポルトガル系」ということで、「ポルトガル系の名前だ」と言いたいわけですね。
ジョーイはすっかり、ドレイク・ラモレー役になりきって、「我々にはその情報(彼の部屋番号)が必要だ」と言いますが、看護師はジョーイに見覚えがないと思ったのでしょう、「(あなたは)この病院の医師ですか?」と、結構、ダイレクトに尋ねています。

それを聞いたジョーイは、ばかなことを言うな、今はそれどころじゃない、とでも言うように、We're losing precious time! と怒った様子で言っています。
「貴重な時間を失う」が、現在進行形になっていますが、「失っている」と訳すよりも、「失いつつある」と訳した方がニュアンスが出る気がします。

その次のジョーイのセリフ、Now do you want this man's blood on your head? について。
そう言った直後に、フィービーに Hands. と訂正されていることから、ジョーイがイディオムか何かを言い間違えたらしいことが想像できます。

辞書で blood の項目を調べてみると、それらしいものがありました。
研究社 新英和中辞典では、
have a person's blood on one's hands=人の死[不幸]に責任がある
と出ています。

直訳すると、「ある人の血が、その人の手の上にある」ということで、似た感じの日本語で言うと、「誰かの生死がその人の手中にある、その人の手にかかっている」ということになるでしょう。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
have somebody's blood on your hands : to have caused someone's death
つまり、「誰かの死を引き起こしてしまうこと」。

フィービーに訂正されたようにジョーイのセリフを正しいものにすると、want this man's blood on your hands? ということになりますね。
このセリフでは、have ではなくて、want になっていますが、いわば、want to have this man's blood on your hands ということで、「この男の死の責任を君は持ちたいのかね?」と言っている感覚になるでしょう。
私が早く処置をしないと彼は死ぬかもしれない。部屋番号を教えないことで、君は彼の死の責任を持ちたいのかね?ということですね。

It is absolutely essential that... は「(that 以下が)絶対的に不可欠である」。
ジョーイがドクター・ラモレー役で使っているであろう、医者っぽい言い回しを多用している感じが出ていますね。

you tell me what room the man my assistant described is staying in. というのはちょっと長い文章ですが、こういうものはとにかく聞こえた順番にイメージして、その次に来る言葉を待ち構える気持ちで聞けるようになるといいですね。

you tell me what room は、「どの部屋かを私に言う」で、その後、その部屋を説明する言葉が続きます。
the man (my assistant described) is staying in. ということで、私のアシスタント(フィービーのこと)が述べた[言った]その男が(どの部屋に)現在滞在中であるか、ということになります。

I've been treating him for years! は継続を表す現在完了進行形ですね。
「ずーっと何年も私は彼を治療してきたんだ」と言っていることになります。
フィービーが言っていたように、その彼は「脚を骨折して車椅子に乗っている患者」ですから、何年間も医者が診察しないといけないような長期療養が必要な患者ではなさそうですし、長年彼を診ていたのなら、部屋番号を知らないのはおかしいし、、など、いろいろツッコミどころ満載(笑)なのですが、そういうつじつまの合わないことを飛び越えて、医者っぽい威圧的な態度でまくしたてているところに、昼メロで医者を演じてきたジョーイの熱演が見える気がして、面白いわけでしょう。
もっともらしいことを言わずにめちゃくちゃなことを言っているのがジョーイっぽい、ということですね。

ジョーイの権幕に押されてか、あるいは胡散臭いと思いつつもこんなめんどくさい人の相手をするのはいやだと思ったのか(笑)、看護師はその患者の部屋番号を教えることになります。
とにかくその情報だけが知りたかったフィービーは、ありがとう、と言って、これ以上怪しまれないうちにその場を立ち去ろうとするのですが、ジョーイはわざわざ立ち止まって、「それで彼の名前は何?」と受付の女性に尋ねます。
長年彼を診てきた医者が彼の名前を知らないのはあまりにもおかしいわけで、フィービーは慌ててジョーイを引っ張って行くことになります。
「普段、医者役を演じていることから、医者っぽい言い方で医者のふりをすることはできても、話の内容がどっか”ぬけている”」というところにジョーイっぽさが出ていて、それがこのシーンのポイントになっていることが、この最後のセリフから改めてわかる気がします。


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posted by Rach at 13:39| Comment(1) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月29日

今じゃないといけないって言ってるわけじゃないけど フレンズ8-23その2

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レイチェルが出産のために来ている病院で、フレンズたちも一緒に出産を待っています。
[Scene: Outside the Nursery, Chandler is looking at the babies as Monica walks up.]
育児室の外。チャンドラーが赤ちゃんたちを見ていると、モニカが歩いて近づいてくる。
モニカ: Oh, good God! If you want a baby so bad, just go steal it! (まぁ、なんてこと! あなたが赤ちゃんをそんなに欲しいなら、ただ行って盗んできなさいよ!)
(The nurse attending to the babies hears this, turns and stares at Chandler. Chandler moves Monica to the side and away from the nurse.)
赤ちゃんの世話をしている看護師がこれを聞き、振り向いてチャンドラーをじっと見る。チャンドラーはモニカを脇に移動させ、看護師から離れる。
モニカ: What is going on with you? Since when are you so crazy about babies? (あなた、どうしたの? いつからそんなに赤ちゃんに夢中なの?)
チャンドラー: I'm not crazy about babies. I'm crazy about us. (赤ちゃんに夢中なんじゃない。俺は俺たち二人に夢中なんだよ。)
モニカ: What? (まぁ、なあに?)
チャンドラー: Look, we've always talked about having babies someday. I'm not saying it has to be right now, but I'm starting to think that we can handle it. We're good. We're really good. (ねぇ、いつか子供を持とうって、俺たちずっと話してきたよね。今じゃないといけないって言ってるわけじゃないけど、でも、そうすることができるようになったって思い始めてるんだ。俺たちは最高だ。俺たちってほんと最高だろ。)
モニカ: We are pretty good. (私たちはかなり最高よ。)
チャンドラー: But nothing has to happen until you're ready. (でも君の心の準備ができるまでは、何も起こらなくていい。)
モニカ: Well, maybe I'm ready now. I mean, it's a little scary, but maybe it's right. (そうね、多分、私は今、心の準備ができてるわ。ほら、ちょっと怖いけど、でも、多分、それって正しいわ。)
チャンドラー: What?! It's not right! We're not ready to have a kid now!! (何だって? そんなの正しくないよ! 俺たちは今、子供を持つ準備なんかできてないよ!!)
モニカ: What?!! (何ですって?)
チャンドラー: I'm kidding. This is going to be fun. (冗談だよ。こういうのは楽しくなるな[これからも楽しくなりそうだな]。)
モニカ: So we're gonna try? I mean, we're trying? (それじゃあ、私たち、トライすることになるの? ほら、私たちはトライするの?)
チャンドラー: We're trying to get pregnant. (They start kissing, but Chandler stops it.) Y'know I'm not really comfortable doing this in front of the babies. So when do you want to start trying? (俺たちは妊娠しようとトライするんだ。[二人はキスし始めるが、チャンドラーがそれをやめる] ほら、赤ちゃんたちの前でこんなことをしてるのって、あんまりいい気分じゃないな。で、いつトライを始めたいと思う?)
モニカ: All right, hold on a sec. (いいわ。ちょっと待って。)
チャンドラー: Period math? (生理日の計算?)
モニカ: Yeah. (ええ。)
チャンドラー: Yeah. (そうか。)
モニカ: Well, we could start trying... now. (そうね、私たちはトライを始めることができるわ…今。)
チャンドラー: Right here? (今ここで?)
モニカ: No, not here. Maybe here. (いいえ、ここでじゃないわ。(いえ)多分、ここね。)
チャンドラー: Wait a minute, it's perfect. We got a lot of time to kill and we're in a building that's full of beds! (ちょっと待って、完璧だよ。つぶす時間はたくさんあるし、俺たちはベッドがいっぱいのビルにいるんだ!)
モニカ: And it's so clean!! (それに、すっごく清潔だわ!)
(They run off in search of a bed.)
二人はベッドを探しに、足早に立ち去る。

病院の育児室の中にはたくさんの赤ちゃんが並んでいます。
チャンドラーがそれを見つめているのを見て、モニカは、「赤ちゃんをじーっと見つめるほど、そんなに赤ちゃんが欲しいなら、盗んじゃいなさいよ!」と冗談っぽく言っていますね。
ほんの冗談だったのですが、その声が聞こえた看護師は、チャンドラーを不審者でもあるかのような目でじっと見ることになります。

勘違いされたら困るとばかりに、看護師から離れたチャンドラー。
モニカにとっては、特定の異性とのコミットメント(深い付き合い)が苦手で、ましてや赤ちゃんも苦手だったはずのチャンドラーが赤ちゃんを見つめていたのがよほど不思議だったようで、ここでもまた、「あなた、どうしたの? いつから赤ちゃんに夢中なの?」と言っています。

それに対してのチャンドラーの返事がちょっとしゃれていますね。
「俺は赤ちゃんに夢中なんじゃない。俺は俺たちに夢中なんだ」と言っています。
言葉としては、ちょっと漠然とした感じもありますが、既婚者であるチャンドラーが赤ちゃんを見る時には、自然と「自分たちにもいつかこういう赤ちゃんが、、」という視点で見ているでしょうから、このセリフでは、「とにかく赤ちゃんなら何でもいい、みたいなことじゃなくて、俺たち二人のことを考えてると、自然と赤ちゃんに目が行っちゃうんだよ」みたいなことを言っているのだろうと想像できる気がします。

モニカが What? と聞き直したので、チャンドラーはその後、もう少し具体的に、赤ちゃんを見ていた理由を述べることになります。
「俺たちはいつか赤ちゃんを持とう・作ろうって、いつもずっと話してた。今でなければならない、って俺は言っているわけじゃないけど、でも、俺たちにもできる[赤ちゃんを持つということに対処できる・対応できる]って思い始めてきてる」ということですね。
「俺たちは good だ。本当に good だ」というのは、カップルとして、夫婦として、俺たち二人はいい感じじゃん、最高じゃん、と言っていることになるでしょう。
モニカがそれを受けて、「私たちって、かなりいい感じよね」と同意すると、チャンドラーは、「でも、何も起こる必要はない、君が(心の)準備ができるまでは」と言います。
つまり、「俺たちはもう、赤ちゃんを持つことを考えてもいいところにきたんじゃないかって俺は思ってるけど、モニカにまだそのつもりがない、まだ心構えができてない、っていうんなら、何も今すぐ何か行動を起こさないといけない、っていうことはないんだよ」のように、妻の意志を尊重し、無理強いはしないよ、と言っていることになります。

そのように言ってくれたチャンドラーに対して、モニカは「私は準備できてるわ。ちょっと怖いけど、でも多分それが正しいのよ」と返します。
自分の気持ちを尊重してくれようとしているチャンドラーに対しての感謝の気持ちもあり、嬉しそうにそう答えるモニカですが、それに対して、「何だって? 正しくないよ! 今、俺たちは子供を持つ準備なんかできてない!」と、昔のチャンドラーのような発言が飛び出したので、モニカは驚いています。
チャンドラーが「冗談だよ」と言っていることから、チャンドラーがわざと昔の「コミットメント恐怖症のチャンドラー」に戻ったかのようなセリフを言ってみせたことがわかりますね。

This is going to be fun. について。
これがシンプルな、This is fun. なら、「これって楽しいな」ということになりますが、ここでは、This is going to be fun. となっていますので、直訳すると「これは(これから)楽しいものとなる」と言っていることになるでしょう。
この部分、DVDの日本語音声(吹替)では、
これ使えるね。冗談だ
と訳されていたのですが、そういう「これ使えるね」的なニュアンスでこのセリフを言っているような気が私にもしました。
「この先も、こういうことしたら楽しくなるだろうね」というようなことで、こんな風に、「コミットメント恐怖症のチャンドラーが復活したふり」をすることで、モニカを今度も何度か驚かすことができそう、それって楽しいだろうね、と言っているように思うわけです。

チャンドラーの発言が冗談だとわかったところで、モニカは、So we're gonna try? I mean, we're trying? と言っています。
try というのは、「子作りにトライする、子作りを頑張ってみる」ということですね。
be gonna try = be going to try と、are trying というちょっと違った形が連続して使われていいて、I mean 「それってつまり」のように「より正しいニュアンスに言い直した」感じもあるため、we're gonna try というよりも、we're trying ってことかしら?と言っているニュアンスになります。
この2つのニュアンスの違いについて。
まず、are trying という現在完了形は「(今)〜しているところである、〜している最中である」という、現在行っている最中の行為を示す意味がありますね。
ですが、今の二人が子作りにトライしている「最中」ではないことは明らかなのでw ここでは、「少し先の(決まった)予定を表す」現在進行形だと考えるのが妥当だろうと思います。
ですから、are going to do 「〜する予定である、〜することになっている」よりも、are doing という現在進行形の方が、「実現可能性が(限りなく)高い、それもすぐに行われる予定である」というニュアンスが強まる気がするわけです。
are going to try 「トライすることになるのねー」という表現には少し先をイメージするような「距離感」があって、でもこんな風に話が盛り上がった状況では、もう今すぐにでもトライを始めましょう!というような「直近」の感覚がある、「もうトライするということに動き出している」「トライするという行為に対して、すでに何かが始まっている」感じが、この現在進行形に出ている気がする、ということですね。
この部分、DVDの日本語音声では、
んー。それじゃあ、、トライしてみる? ほんとに? トライするー?
と訳されていましたが、「トライしてみる?」と「トライする?」という言葉の変化に、2つのニュアンスの違いがうまく出ているような気がしました。
繰り返しになりますが、「トライする」という行為に対する、意識上での距離感が、are gonna try と are trying にはある、ということです。

チャンドラーも、モニカの現在進行形を受ける形で、We're trying to get pregnant. 「妊娠するようにトライしよう」と言い、二人はキスをします。
ですが、そのキスをやめたチャンドラーは、「こういうことを赤ちゃんの前でするのはあんまり居心地がいいとは言えないな」のように言っていますね。
「子供を作ろう」と言った上でキスしているので、その後の行為が連想されたのでしょう、生まれたばかりの無垢な赤ちゃんたちの前で、子作りを連想しながらキスしていることが「いけないこと」だと思えたようです。

チャンドラーが「いつ、トライを始めたい?」と尋ねると、モニカは何かを考えるように「ちょっと待って」と言っています。
Period math? は、ズバリ言ってしまうと、「生理日の計算?」ということ。
period は「期間」「ピリオド」などの意味がありますが、恋愛ドラマではよくこの「生理」の意味で出てきます。
過去記事、留守電応答メッセージの話 フレンズ3-2その31 では、
モニカ: Um, listen, I did something kind of crazy tonight. Um, maybe I'm getting my period or something. (ねぇ、聞いて。私、今夜、ちょっとバカなことをしちゃったの。多分、今、生理中だからとかそんなことだと思うわ。)
というセリフもありましたね。

「生理」とはつまり「月経」(menstruation)のことですが、日本語でも英語でも、他にいろんな意味で使われる単語である、period や生理(生理現象、生理的に嫌いw など) で表現するところに共通点があるなぁ、と私はいつも思っています。
女性側も、また男性側も、ダイレクトにその単語を言うのはちょっとはばかられるという思いが、そういう「複数の意味で使われる普遍的な単語」で表現することに繋がったのだろう、と。

生理日や排卵日などの日数計算を頭の中でしていたモニカは、「私たち、トライを始めることができるわ…今」と言っています。
「今」と言うので、チャンドラーも反射的に「今ここで?」と返し、モニカもまた「いいえ、(もちろん)ここでじゃないわ」と答えるのですが、ちょっと考えた後、「(いえ、ここじゃないって今言ったけど)多分、(今)ここで、ね」と答えを変えます。
そう言ったモニカの意図がわかった様子で、チャンドラーも、「(そうだよ、ここなら)完璧だよ」と言っています。

We got a lot of time to kill の kill は「殺す」ですが、時間の話になると、「時間をつぶす」という意味。
なので、「俺たちは、つぶす(べき)時間がたくさんある」と言っていることになります。
we're in a building that's full of beds! は、「ベッドでいっぱいの・ベッドで満たされた、ビルの中に俺たちはいる!」ですね。
「そして(病院だから)すっごく清潔だわ」とモニカも言っています。

レイチェルの赤ちゃんはなかなか生まれそうにないから、待ち時間が退屈、することもない。病院だから、あちこちにたくさんベッドがある。
そして、きれい好きのモニカとしては、消毒されて清潔なシーツが敷いてあるベッドがさらに理想的だったのでしょうね^^
「今すぐここで、なんてありえない」と一笑に付すところだったのに、「ちょっと待ってよ。実はここって、最高の条件が揃ってるんじゃない?」ということに気付いたという面白さで、いそいそとこの場を立ち去る二人が微笑ましいなと思いました。


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posted by Rach at 17:24| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月27日

先に電話してくれたら良かったのに フレンズ8-23その1

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シーズン8 第23話
The One Where Rachel Has A Baby - Part 1 (ママにプロポーズを - part 1)
原題は「レイチェルが子供を産む話 パート1」


破水が起きたレイチェルは、ロスと一緒に病院にやってきました。
フレンズたちも集合して、みんなでレイチェルの出産を待つことになります。
個室を希望していたレイチェルでしたが、相部屋に入れられてしまい、隣に来ためんどくさい夫婦とのやり取りにうんざりしていた時、ロスのママがやってきたので、ロスはこれ幸いと、廊下に出ます。
[Scene: The Hallway, Ross comes out and hugs Mrs. Geller.]
廊下。ロスは部屋から出てきて、ミセス・ゲラー(ロスのママ)にハグする。
ロス: Hi! I'm so glad you're here, but it's gonna be a while. I-I wished you'd called first. (はーい! ママがここに来てくれて嬉しいよ。でも、もう少しかかりそうなんだ。先に電話してもらいたかったな。)
ゲラーママ: Oh that's all right, I'm coming back later with your father. (あぁ、それはいいのよ。後でパパと一緒にここに戻ってくるわ。)
ロス: Oh good. (あぁ、それはいい。)
ゲラーママ: I actually needed to talk to you before the birth. (実は、出産の前にあなたに話しておかなきゃと思って。)
ロス: Okay. What's up? (いいよ。どうしたの?)
ゲラーママ: I brought something that I want to give you. Assuming, of course, that you want it. (She holds up an engagement ring.) (あなたに渡したいものを持ってきたの。もちろん、あなたにはそれが必要だと仮定してね。[ママは婚約指輪を掲げる])
ロス: Ma, you're asking me to marry you? (ママ、僕に結婚を申し込むつもり?)
ゲラーママ: This is your grandmother's engagement ring, I want you to give it to Rachel. (これはあなたのおばあちゃんの婚約指輪よ。私は、あなたがそれをレイチェルに渡してほしいと思ってるの。)
ロス: Mom, no. Come on! Thank you.... (ママ、そんなことしないよ。ねぇ。ありがたいけど…)
ゲラーママ: Just hear me out-- (私の話をとりあえず最後まで聞いて。)
ロス: N-no! Okay? We've been through this! We're not gonna get married just because she's pregnant, okay? (だめだよ! いい? 僕たちはこの件については済んだんだよ。彼女が妊娠したからって理由だけで、僕たちは結婚したりしないよ。)
ゲラーママ: Honestly! Ross, this isn't just some girl you picked up in a bar and... humped. A child should have a family. (全くもう! ロス、これって、あなたがバーでナンパして、それで…ヤッたような、どこかの女の子じゃないのよ。子供は家族を持つべきよ。)
ロス: Mom, y'know what? I-I can't deal with this right now. I'm sorry.... (ママ、ねぇ。今はこの件についてどうすることもできないよ。悪いけど…)
ゲラーママ: Just... think about it. If you don't, I'll talk more about humping. (とりあえず考えてちょうだい。もしあなたが考えないなら、私はもっと、ハンピングについて話すわよ。)
ロス: Gimmie! (Takes the ring and puts it in his coat pocket as Rachel enters the hallway.) (貸して! [指輪を取って、ロスは自分のコートのポケットに入れる。その時、レイチェルが廊下に出てくる])
レイチェル: Hi! (はーい!)
ゲラーママ: Oh hi, dear! (あら、はーい、ディアー。)
レイチェル: Oh, thank you so much for coming. Ross, get in here! (まぁ、来て下さってほんとにありがとう。ロス、中に入って!)
(Mrs. Geller leaves as Ross re-enters the room.)
ゲラーママは去り、ロスは再び、部屋に入る。

相部屋の隣にいた夫婦が、必要以上に馴れ馴れしいのでうんざりしていたロスは、ママが来てくれたことで部屋を出られたこともあり、来てくれたことを喜んでいます。
「来てくれて嬉しいよ。でももうしばらくかかりそうなんだ」と言った後、I wished you'd called first. と言っていますね。
これは、「ママが(病院に直接来るより)先に電話をしてくれたら良かったのに。先に電話してもらいたかったな」というニュアンスですね。
実際には先に電話をせずに来たわけで、それを「過去の事実とは異なることを願望として述べている」ので仮定法過去完了(had called)が使われていることになります。
「先に電話してくれていたら、今の状況を説明できたはずだし、そしたらこんな風に、まだまだかかるかもしれない出産を、ここで待ってもらわなくても済んだのに、、」みたいなことですね。

それを聞いたママは、「すぐには生まれないってことならそれはそれでいいのよ。また後で、パパと一緒に来るから」と答えます。
そしてママは、 I actually needed to... というセリフを言っていますね。
直訳すると、「実は私は、出産の前にあなたに話さなければならない必要があった」。
出産前にあなたに話しておきたいことがあったから、すぐに出産するかどうかはともかく、とりあえず来てみたの、と言いたいことがわかります。

その後、ママは「あなたにあげたいものを持ってきた」と言います。
Assuming that... は「…と仮定して、…と仮定すれば」。
「もちろん、あなたにはそれが必要だと、あなたはそれが欲しいと仮定して」ということで、「あなたにはそれが必要だろうと思ったから、持ってきたの」と言っていることになるでしょう。

そう言って掲げてみせたのが、婚約指輪だったので、ロスは「ママは僕に、結婚して、って頼むつもり?」みたいに言っています。
アメリカのプロポーズでは、たいてい、自分が用意した指輪を相手に見せながら、片膝をついて、Will you marry me? と言うのがお決まりのパターンになっていますから、婚約指輪を見せたママのことを、「今、ママは僕にプロポーズしようとしてるわけ?」と言っていることになるわけですね。

ママは、「これはおばあちゃんの婚約指輪で、ロスからレイチェルに渡してほしい」と言います。
つまり、ママは、「これを使って、ロスはレイチェルにプロポーズしなさい」と言っていることになります。
ママの意図がわかったロスは、ノーと言って拒みます。
ママが Just hear me out 「とりあえず最後まで話を聞いて」と言っても、拒否する気持ちは変わらない様子。
We've been through this! の through は「終わって、済んで」というニュアンスですね。
この件については、もう終わったんだ、済んだことだ、という感覚になるでしょう。

We're not gonna get married just because she's pregnant, okay? のような、「否定文+just because... 」は、「ただ…だからっていうだけで、〜したりしない」という意味。
これを、「僕たちは結婚しない。ただ彼女が妊娠してるから」のように訳さないよう注意しましょう。
「妊娠してるから結婚しない」のではなくて、「妊娠してるからという理由だけでは結婚しない」という意味だということですね。

honestly は「正直に、率直に」という意味ですが、このように、Honestly! だけだと「全くもう!」というようなニュアンスとなり、「Honestly, 文」のように、文頭について、文全体を修飾する場合には、「正直に言って、正直なところ」という意味になります。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
honestly: (spoken) used when you are surprised or annoyed, or to emphasize that you are shocked that something could be true
つまり、「(口語) 自分が驚いている、またはうんざりしている時、または何かが真実かもしれないことにショックを受けていることを強調するために使われる」。

今回のママの場合はロスの発言にうんざりしていると捉えたらいいでしょう。

その後、ママは、this isn't just some girl... というセリフを言っています。
pick up は「拾い上げる」ということで、恋愛の話だと、「ナンパする、ひっかける」ですね。
this isn't just some girl you picked up in a bar は、「これは、あなたがバーでナンパした・ひっかけた、ただのある女の子じゃない」というのは、「レイチェルはあなたにとって、行きずりの女性とかじゃないでしょ」と言いたいわけですね。
そういう「行きずりの女性じゃない」と表現するために、「バーでナンパした」という表現を使っているのですが、それだけではインパクトに欠けると思ったのか、ママはさらに、ちょっと間を置いた後、and... humped. と言っています。
ママが言いよどんでからそう言ったこと、それを聞いたロスもちょっといやな顔をしたことからもわかるように、これはお下品な表現ということになります。

hump は「性交する」という意味の卑語。
hump は名詞だと、「(人の背の)こぶ」「ラクダなどの背こぶ」という意味があり、動詞では「背中を丸くする」という意味があります。
アカデミックな辞書である LAAD には、「エッチする」という意味が載っていませんでしたので、やはりその意味で使うのはかなりの俗語である、むやみに使うのは避けるべき、と判断できるでしょうね。

Macmillan Dictionary では、
hump [verb] : (impolite) to have sex with someone
とはっきり出ていました。

こういう「卑語」系の言葉を英英で調べると、LAAD には載っていないが、マクミランには載っている、ということがよくあります。
LAAD は、アメリカ英語に特化した辞書なので、アメリカのドラマを教材にしている私にとっては必需品と呼べる辞書なのですが、こういう卑語については潔いほどばっさりと(笑)収録を拒否しているようなところがあります。
英語学習者としては、ドラマで出てくる単語や表現であれば、卑語やスラングであるという注意書きを付けた上で、辞書にも収録しておいてほしい、、と思うこともあるのですが、こうして2つの英英辞典を調べた上で、LAAD に載っていないことを確認した卑語やスラングについては、「LAAD で収録するのをためらうような表現、つまり、使い方に気を付けた方がいい卑語表現なんだな」ということがわかるというメリットを感じられる気もするわけです。

今回の hump も、ママがその言葉を使うのに躊躇した、ロスが「そこまで言う?」みたいな顔をした、ということと、「やっぱり LAAD には載ってなかった」ということで、その言葉が卑語であることがはっきり確認できたと思います。

A child should have a family. は「子供は家庭を持つべきだ」ということですから、「子供には家庭が必要だ、家庭で育てられるべきだ」と言っていることになるでしょう。

そうやってママは、二人が結婚した上で子供を育てるようにと説得しているのですが、ロスは「今はそのことを扱うことができない」、つまり、「今はその件についてどうすることもできない」と言って、拒み続けます。
それでもママはあきらめず、「とりあえず考えて」と言って、「もしあなたが考えないのなら(考えもせずに私の提案を却下しようとするのなら)、humping について、もっと話すわよ」と言うことになります。
この発言からも、humping が卑語であることがさらによくわかりますね。
実の母親から、自分が hump するだのしないだの、というそんな言葉を聞きたくない、とロスも思ったのでしょう、ママが持っていた指輪を「貸して!」と言って、自分のコートのポケットに入れることになります。

二人がそんな会話を終えたところに、部屋からレイチェルが出てきて、来てくれたママにお礼の言葉を述べた後、ロスには「中に入って!」と強い調子で言っています。
隣の妙な夫婦に一人で対応するのは大変だから、あなたも廊下に逃げてないで、早く入ってきなさいよ、みたいに言っているわけですね。


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posted by Rach at 15:20| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月24日

あなたが始めたんだから、あなたが終わらせて フレンズ8-22その6

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予定日を過ぎても、出産の兆しが見えないレイチェルは、「陣痛を誘発する」とお医者さんが勧めていたエッチをしようとロスに提案するのですが、ロスはなかなか応じようとしません。
ロスを誘惑しようとセクシーなポーズを取ろうとしても、でっかいお腹がつっかえたりして、レイチェルの試みもことごとく失敗しています。
ロス: Okay, enough! This is, this is not going to happen. (いいわ、もうたくさんだ! こんなこと、こんなこと、うまく行かないよ。)
レイチェル: Come on, Ross! I'm miserable here! Come on! You started this, now you finish it! Come on, wuss. Make love to me. (お願いよ、ロス! 私は今、みじめなの! お願い! あなたがこれを始めたんだから、今、あなたがそれを終わらせて! ねぇ、いくじなし! 私とメイク・ラブしてよ!)
ロス: Y'know what? (ねえ?)
レイチェル: What?! (何?)
ロス: Forget it. (いや、忘れて。)
レイチェル: Oh wow! What now, Ross, you're not gonna talk? How on earth will you ever annoy me? Oh, wait a minute, I know. (Mimics his breathing.) I mean you'd think the damn jalapeno would've cleared up your sinuses, but no!! That's not enough-- (Ross jumps over and kisses her.) What are you doing?! (まあ! 今のは何、ロス、話さないつもり? 一体全体、これからどんな風に私をイライラさせるつもり? あぁ、ちょっと待って、わかった。[彼の呼吸を真似て] つまり、あなたは、あのいまいましいハラペーニョがあなたの鼻腔をすっきりさせてくれるだろう、、って思ってたのね。それが十分じゃ(期待ほどじゃ)なかったから… [ロスは飛びついてきて、レイチェルにキスする] 何してるの?!)
ロス: I'm getting that baby out of you! (僕がその赤ちゃんを、君の中から出してやる!)
(They kiss again.)
二人はまたキスする。
レイチェル: (breaking the kiss) Oh, God! ([キスをやめて] あぁ!)
ロス: Oh, I know. (あぁ、わかってるよ。)
レイチェル: Oh no. No-no! I think my water just broke. (違うの。違うの違うの! 今、ちょうど破水したみたい。)
ロス: I am good! Okay! Okay! Uh, I got the pillow! I got the bag! You got the keys? (僕って最高だね! オッケー! オッケー! 僕は枕を持った。バッグを持った。君はキーを持った?)
レイチェル: Okay! I got the keys! Okay! Okay! (オッケー! キーを持ったわ! オッケー! オッケー!)
ロス: Hey! (ねぇ。)
レイチェル: Yeah. (ええ。)
ロス: We're having a baby. (僕たちに赤ちゃんが生まれる。)
(They hug and then kiss one more time.)
二人はハグし、それからもう一度キスする。
レイチェル: I didn't uh, really have time to read this part of the books, but do you think we have time to... (私、本のこの部分を読む時間があんまりなかったんだけど、でも、私たちには(…をする)時間があると思う…?)
ロス: Not so much. (そんなにはないね。)
レイチェル: Okay, let's go. (わかった、行きましょう。)

レイチェルがエッチに誘おうとしていることがわかったロスは、「もうこんなことうまく行かないからやめようよ」と言うのですが、レイチェルは「私は今、みじめなの」と言って、You started this... というセリフを言っています。
直訳すると、「あなたがこれを始めた。今、あなたはこれを終えなさい!」みたいなこと。
You finish it! は、Finish it! 「それを終わらせて!」という命令形に、省略されている You をつけてさらに強調している感覚ですね。
「そもそもあなたが始めたことなんだから、あなたが今ここで終わらせなさいよ!」みたいに言っていることになります。
ロスがレイチェルとエッチしたことで、妊娠という結果になったのだから、最後の瞬間もあなたが締めなさいよ、と言っている感じです。
前回の記事で、
レイチェル: We've done it before. We'll do it again. It'll be a nice way to bookend the pregnancy. (前にやったことあるし。それをまたするのよ。妊娠を最初と最後で(ブックエントみたいに)挟むのにいい方法になるわ。)
というセリフが出てきましたが、その bookend という動詞は、「(ブックエンドのように)〜を両側から挟む、同じ(ような)ことを最初と最後に行なう」という意味でした。
今回のセリフの、「あなたがこれを始めたんだから、あなたがこれを終わらせるのよ」というのも、「最初と最後をロスの行為で挟み込む」という感覚の bookend に近いものがあるように思います。
wuss は「弱虫、いくじなし」。
ここでレイチェルが、Make love to me. と言っているのも面白いですね。
前回の記事で、make love という言葉を使ったロスに対して、「メイク・ラブですって? あなたって女の子?」みたいに、その言葉を使ったことをバカにしていた様子だったのに、自分で言っているように「みじめ」で必死な状態のレイチェルは、自分がバカにしていた言葉を使ってまで、「あなたがさっき言っていた、make love をしましょうよ」と誘っていることになるわけです。

ロスは何かを言いかけてから言うのをやめたので、レイチェルは余計にイライラしています。
jelepeno は「ハラペーニョ」というメキシコ産唐辛子のことですね。

sinuses は、sinus の複数形で、sinus は「湾曲」「洞(とう)」という意味。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
sinus [noun] [plural: sinuses] [countable] :
BIOLOGY one of the hollow spaces in the bones of your face that are filled with air and are connected to the inside of your nose

つまり、「(生物学用語) 空気が満たされていて鼻の内部に繋がっている、顔の骨の中にある空洞の一つ」。

paranasal sinuses だと「副鼻腔」という訳語になるようです。
Wikipedia 日本語版: 副鼻腔 では、
副鼻腔(ふくびこう 医学用語:ふくびくう 英語:paranasal sinuses)とは、鼻腔に隣接した骨内に作られた空洞であり
と説明されています。
Wikipedia 英語版: Paranasal sinuses では、sinuses と呼ばれる部分がどこに当たるかのカラー図解も載っています。

DVDの日本語訳では、
(字幕)唐辛子で鼻づまりが治ると思ったのに ダメだったから…/(音声)ハラペーニョのおかげで、あなた、鼻づまりが治ると思ったんでしょ、残念ねー。
のようになっていましたが、まさにそういうニュアンスだろうと思います。
sinus のような医学的・解剖学的専門用語は(自分がそういう分野の専門でない限りは)「なんとなくそういうものらしい」程度に理解しておけばそれでいいわけで、DVD の日本語訳からおおよその意味がわかればそれでいい、というところ。
ロスの鼻息を大げさに真似ていることからも、「唐辛子を食べたら、この鼻づまりがすっきりするかと思ったけど、期待ほど効果がなかったから、イライラして、私をいじめてるのね」と、レイチェルは言いたいのですね。

そんな風にレイチェルがロスに突っかかっていた時、ロスは急にレイチェルに飛びついてキスします。
驚くレイチェルにロスが、「僕が君の中から赤ちゃんを出してやる!」と言うので、観客からは大喝采も起きています。
陣痛誘発のためとは言え(笑)、レイチェルがロスを誘っているのに、ロスはあれやこれやと理由をつけてエッチに持ち込まれまいと頑張っていたのですが、とうとうここで「エッチするぞ!」と宣言したことになるので、観客も大喜びなわけですね。
少し前にレイチェルはロスをエッチに誘おうとして、Make love to me. と言っていましたので、ロスはここで、I'm making love to you. と言っても良かっただろうと思います。
それをあえて、「君の中からその赤ちゃんを出してやる!」みたいに言っているのが、逆に妙にエッチっぽく聞こえる気がして、面白いなぁ、と思いました。

そうやって、キスし始めた二人ですが、レイチェルがキスから離れて、Oh, God! と言ったのを聞いて、ロスは、Oh, I know. と言っています。
これからエッチしようとしている二人は、情熱的なキスをしているのですが、二人がそんなことをするのはそれこそ約10ヶ月ぶり(笑)ですよね。
改めて自分のしている行為に気づいたレイチェルが、Oh, God! と思わず言ってしまった、という印象を受けますので、ロスも「(君の言いたいことは)わかってるよ」的な発言をしたということになります。

ですが、その後の I think my water just broke. という発言から、レイチェルが破水したことがわかります。
「フレンズ」ではこれまでにも何度か出産のエピソードがありましたので、「破水する」(one's water break)という表現も出てきました。
フレンズ1-23その1 では、キャロルの出産の時に、
モニカ: Has her water broken yet? (破水はしたの?)
というセリフがありましたね。

それを聞いたロスが、"I am good!" と言うのも面白いです。
エッチもしないうちに効果が出た(笑)ので、「僕がエッチを始めようとしただけで、反応があった。僕ってすごい。エッチの達人かも」的なことをロスは言っていることになるでしょう。
レイチェルの、Oh, God! という発言を、エッチのことを言っているのだと勘違いしたことに対する照れ隠しもあるような気がします。

ロスは枕とバッグを持ち、レイチェルにキーを持ったかを確認して、二人は早速病院に向かうことになります。
ロスの「僕たちに赤ちゃんが生まれるんだね」というセリフは感動的ですね。
あれだけ険悪なムードになっていた二人ですが、やはり二人の子供が生まれるとなると、喧嘩していたことも忘れ、恋人同士の頃のようにハグし、キスをしています。

その後、レイチェルは、「本のこの部分を読む時間が私にはあまりなかったんだけど、、…する時間が私たちにはあるかしら?」と言っています。
具体的な単語は全くありませんが、「今の破水後のような、出産の導入部分については、出産準備本でよく読んでなかったんだけど、エッチする時間はあるかしら?」と言っていることがわかりますね。
エッチしようとした時に破水が起きてしまったので、「この状態でさっきの続きをすることは可能? 本にそういうこと書いてあった?」みたいに尋ねていることになります。

それに対して、全否定の No. ではなくて、Not so much. 「そんなにはない」みたいに答えているのもちょっと面白い気がします。
レイチェルも「破水後にエッチは不可能だろう」くらいのことはわかっていて、あえてそう尋ねたらしいと想像できるので、「そんなバカな。無理に決まってるだろ!」的に全否定しなくても、「うーん、ちょっと無理っぽいね」くらいの返事で、相手に「今は無理だね」ということが伝わるからだ、という気がします。
これから二人の子供が生まれようとしている幸せな気分の時なので、あえてキツい言い方をする必要もない、だから、「エッチする時間、あったりするかしら?」「うーん、あんまりないと思うよ」とやんわりした表現を使った、ということなのだろうと思います。

いよいよ出産、ということで感動の空気で包まれているシーンですが、最後にオチがあるところが、やっぱりフレンズっぽくて楽しいですね。


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posted by Rach at 13:43| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月22日

ブックエンドのように前後で挟む フレンズ8-22その5

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レイチェルとロスは、陣痛を誘発するための家庭療法として、唐辛子などの辛いものを食べているのですが、全く生まれる気配がありません。
レイチェルは最後の手段(笑)として、お医者さんに効果があると言われたエッチをしようとロスを誘うのですが、ロスは「僕たちには境界線が必要だ」と言って、応じようとしません。
レイチェル: Oh, come on, Ross. We've done it before. We'll do it again. It'll be a nice way to bookend the pregnancy. (ねぇ、お願いよ、ロス。前にやったことあるし。それをまたするのよ。妊娠を最初と最後で(ブックエントみたいに)挟むのにいい方法になるわ。)
ロス: This is insane. I'm not gonna make love to you just so you'll go into labor. (こんなの、おかしいよ。僕はただ君に陣痛が起こるからって、君と愛を交わしたりしないよ[君とメイク・ラブしたりしないよ]。)
レイチェル: Make love? What are you, a girl? (メイク・ラブ[愛を交わす]ですって? あなたって何? 女の子?)
ロス: Always a great way to get into a man's pants. ((そんな言い方は)男のパンツに入り込むのに、いつも最高の方法だね。)
レイチェル: But you will, you will be performing a service. Okay? Just-just think of me as a ketchup bottle, y'know? You sometimes you have to bang on the end of it just to get something to come out. (でもあなたは、あなたはご奉仕・サービスをするのよ。いい? ただ私をケチャップの瓶(ボトル)だと思って、ね? 何かをそこから出すのに、そのお尻を叩かないといけないこと、あるでしょ。)
ロス: I love when you talk dirty to me. (君が僕にエッチなトークをするのは好きだよ。)
レイチェル: Oh, I know it. You're right. That's not sexy. Oh... Oh! (Drops a fork on the floor.) Whoops! Oh, I seem to have dropped my fork. Let me just bend over and get it. (Tries too, but can't quite seem to make it.) Oh, God! (あぁ、そうね。あなたの言う通りよ。今のはセクシーじゃない。あぁ、ああ! [床にフォークを落とす] おっと! あぁ、どうやら私はフォークを落としたらしいわ。ちょっとかがませて、それを取らせてね。[それをしようとするが、どうもうまく行かないように見える] あぁ、なんてこと!)

レイチェルは、We've done it before. We'll do it again. と言っていますが、この do it は「エッチする」ということですね。
「前にもエッチしたことがある」というのは、今回の妊娠に繋がったエッチのことをとりあえずは言っているでしょうが、二人が恋人だった時代があることも含めての発言でもあるでしょう。
「前にしたことある、それをもう一度するだけよ」みたいに言った後、It'll be a nice way to bookend the pregnancy. と言っています。
「それは妊娠を bookend するのに良い方法になるわ」ということで、bookend はいわゆる「ブックエンド、本押さえ」のことですね。
ここでは動詞として使っていて、「ブックエンドのように〜を(両側から)はさむ」という意味になります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
bookend [verb, transitive] : if two similar things bookend something such as an event, performance, movie etc., they come at the begenning and the end of it.
つまり、「2つの良く似たものが、イベントやパフォーマンス、映画などのようなものを bookend するというのは、それらが最初と最後に来るということ」。

レイチェルも、「エッチしたことで、この妊娠が始まった。妊娠の最後にもう一度エッチしたら、妊娠というイベントをブックエンドみたいに始めと終わりの両側からはさみこむのにいい方法になるわよ」と言ってみせたわけですね。
始まりがエッチだったから、最後もエッチで有終の美を飾りましょうよ、とでも言っている感じです。

それを聞いたロスは、「こんなのおかしいよ」と言った後、「ただ君が陣痛になるからって(理由で)、僕は君に対して make love しない」と言っています。
make love は、つまりは「エッチする」ということですね。
make love という言葉を使ったロスに対して、レイチェルは、「メイク・ラブですって? あなたって何? 女の子?」みたいに返します。

make love を辞書で調べると、英和でも英英でも、結構ダイレクトな意味が書いてあって、特に婉曲表現だという記載はないのですが、やはり、do it や、have sex with などと比べると、表現としては抽象的であることは間違いないだろうと思います。
レイチェルが、「make love だなんて言ったりして、、あなたって少女なわけ?」と言ったことからも、「普通、男性が使うような言葉ではない」ことが想像されると思います。

ちなみに、英辞郎に、make love について以下の記載がありました。
make love to [with] someone の用法は、9対1の割合で to の方が多い
つまり、「人と愛を交わす」と言う場合、make love with someone よりも、make love to someone の形の方が圧倒的に多いということですね。
実際、ロスのセリフも、make love to you と to を使っていますので、英辞郎の説明にも納得、というところ。
同じ意味の have sex の場合は、have sex with の形で with を使いますから、make love も with を使いそうになりますが、to の方が多い、ということを指摘してくれているわけですね。

「そんな少女みたいな言葉使って」と言われたロスは、Always a great way to get into a man's pants. と言っていますが、これは皮肉ですね。
直訳すると、「(それは、レイチェルの言い方は)男のパンツに入り込むために良い方法である」。
男のパンツに入り込む、というのは、エッチすることを指しますね。
「あなた、女の子なわけ?」と、相手の男性をバカにしたような発言をしたことに対して、「そんな言い方をしたら、相手の男もそそられちゃって、エッチしたくなっちゃうよねぇ」みたいに皮肉っぽく返したことになります。
逆に言うと、「エッチしようとか誘っておきながら、”あなた、女の子?”って発言はどうかと思うけど。そんなこと言われたら、男の気持ちが萎えちゃうよ」みたいに言っていることになるでしょう。

you will be performing a service の perform a service は「サービス・奉仕・世話・役立つことを行う」という感覚。
その後、「ただ私を、ケチャップの瓶(ボトル)だと考えて」と言って、その端を叩く(bang on the end of it)というセリフを続けています。
そのセリフを直訳すると、「時にはあなたは、瓶の端(尻)を叩かないといけない、ただ、何かを外に出すために」。
先にケチャップの瓶に例えたことから想像できるように、「ケチャップの瓶からケチャップが出ない時に、瓶のお尻をポンポン叩くことあるでしょ、今からやろうとしている service はそういうものよ」と言っていることになります。

それを聞いたロスは、またあきれたように、I love when you talk dirty to me. と言っています。
talk dirty は「エッチな・いやらしい話をする」。
dirty talk だと「エッチな話、猥談」ですね。
ねぇ、エッチしましょうよ〜ん、、とか誘っているわりには、「ケチャップの瓶の底をトントンするようなもんよ」などと、色気もへったくれもない(笑)発言をレイチェルがしているので、「いやぁ、君がエッチな話をするのは、僕は大好きだよ」と、相手の話が「エッチなもの」とはほど遠い状態になっていることを言っていることになります。

そう言われたレイチェルは、「そうよね、今の発言は全然セクシーじゃなかったわ」と言って、その後、わざとらしく床にフォークを落とします。
「フォークを落としちゃったみたいだから、ちょっとかがんでフォークを取らせてね」と言いながらかがんでいるレイチェルは、そういう姿勢を取ることでセクシーさを出してロスを誘おうとしている魂胆がミエミエですが、セクシーにかがむどころか、大きなお腹がつっかえて、体を曲げることができません。
レイチェルがエッチに誘い込もうとするも、ことごとく計画が失敗に終わるところが、フレンズっぽくて楽しいですね(^^)


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posted by Rach at 14:33| Comment(2) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月20日

「パンドラの箱」の類似表現 フレンズ8-22その4

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予定日を過ぎても、赤ちゃんが生まれる気配もないレイチェル。
モニカとフィービーは、レイチェルの赤ちゃんがいつ生まれてくるかで賭けをして、モニカは今日生まれる方に賭けています。
[Scene: Central Perk, Ross and Rachel are there as Phoebe and Monica enter.]
セントラルパーク。ロスとレイチェルがそこにいて、フィービーとモニカが入ってくる。
モニカ: What did the doctor say? Any news on when the baby's gonna come? (ドクターは何て言ってた? 赤ちゃんがいつ生まれるかについて何かニュースはある?)
レイチェル: No. But she did give us some ideas on how to induce labor. (いいえ。でもドクターは私たちに、陣痛を誘発する方法についてアイディアをくれたわ。)
ロス: Yeah, we tried them all. We went for a walk, uh we tried a special tea, castor oil, spicy food. Nothing has worked. (そうなんだ、僕たちはそれを全部やってみたんだよ。僕らは散歩して、特別なお茶や、キャスターオイル、スパイシーフードも試した。どれも効かなかった。)
レイチェル: Well, there is one thing that we didn't try. But someone thinks that, (mimicking Ross) "That will open up a can of worms." (あぁ、私たちが試さなかったことが1つあるの。でも誰かさんがこんな風に思ってるのよね、[ロスの真似をしながら] 「そんなことをしたら、虫が(うじゃうじゃ)入ってる缶を開けることになる」。)
モニカ: Well, what is it? What is it? If it's gonna help bring the baby here, like today. I mean, I think you should do it. (それは何? それは何? 赤ちゃんがここに、例えば今日、生まれてくるのを助けることなら、ほら、あなたたちはそれをすべきだと私は思うわ。)
ロス: It's sex. (エッチなんだよ。)
モニカ: Do it! (やりなさいよ!)
ロス: Monica! (モニカ!)
モニカ: I'm just saying it's been a really long time for you. I mean, women have needs. Do it. Get yours! (私はただこう言ってるだけよ、あなたにとって本当に長い時間だったでしょう、って[あなたも随分長い間、待ったでしょう、って]。つまり、女が必要としているの。しなさいよ! (あなたも)あなたのニーズをゲットしなさいよ!)
フィービー: Oh, I don't, I don't know about that. No, I think that if the two of you had sex, the-the-the repercussions would be catastrophic. (あぁ、それはどうかしらね。もしあなたたち二人がエッチしたとしたら、その影響・余波が、悲惨になるだろうって思うの。)
モニカ: All right, let's be practical. If Ross isn't willing to do it, he's not the only guy in the world you can have sex with. You could borrow Chandler. Chandler is good! (わかったわ、現実的になりましょう! もしロスが乗り気じゃないなら、あなたがエッチできる男は世界に一人だけじゃないわ。チャンドラーを借りてもいいわよ。チャンドラーは、いいわよ〜。)

ロスとレイチェルが検査のために産婦人科に行っていたことを知っているモニカは、早速、「お医者さんは何て言ってた?」と尋ねています。
Any news on when SV...? は、「いつ主語が〜するかについてのニュースが何かある?」という感覚ですね。
赤ちゃんがいつ生まれるかの情報を、先生は何か言っていた?と尋ねていることになります。

次のセリフの、how to induce labor の induce は「引き起こす、誘発する」で、出産の話だと、「陣痛や分娩を人工的に起こす」という意味で使われます。
ここでも、some ideas on how to induce labor のように、前置詞 on が使われていますね。
on は「接触」を表す前置詞ですから、その「接触」のニュアンスが、「〜について、〜に関する」という「関係」を表すものとして使われることになるのですね。

ロスの we tried them all は、「それらを全部、僕らはやってみた、トライした」ということで、them = some ideas (on...) ですね。
全部やってみたんだ、と言いながら、その内容を知らないモニカたちに、「散歩して、スペシャルティー、キャスターオイル、スパイシーフードを試した」と具体的な事例を挙げて説明しています。
Nothing has worked. の work は「機能する、効き目がある、効果がある」なので、それが現在完了形になっていることから、「いろいろなものをやり始めてから、今に至るまで、どれも全く効果が出ていない」と言っていることになるでしょう。

ロスは、tried them all と言ったのですが、レイチェルは、「私たちがトライしなかった1つのことがある、まだトライしていないことが1つある」と言います。
その後、「でも、誰かさんがこんな風に思ってるのよね〜」と言いながら、ト書きにあるようにロスの口調を真似て、a can of worms のセリフを言うことになります。

can は「缶詰の缶(カン)」のことですね。
a can of worms は「虫の缶、虫がうじゃうじゃといっぱい入った缶」というニュアンスで、英辞郎では、
a can of worms は「釣り餌用の虫の入ったカン」のこと
と説明されていました。
That will open up a can of... というのは、「それが〜の缶を開けるだろう」ですから、「そんなことをしたら、〜の缶を開けることになる」と言っていることになります。

open up a can of worms 「虫の入った缶を開ける」というのはこのままの形で成句として使われていて、意味は「厄介な問題・収拾のつかない事態を引き起こす」。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
a (whole) can of worms : a very complicated situation that causes a lot of problems when you start to deal with it
例) The investigations opened up a whole can of worms.

つまり、「取り組み始めた時に、多くの問題を引き起こす、非常に複雑な状況」。
例文は、「その捜査は、厄介な問題・収拾のつかない事態を引き起こした」。

open up a can of worms という成句と全く同じではないのですが、過去記事、フレンズ2-16その1 に、can, open, worms を使った以下のセリフがありました。

チャンドラー: You used my toothbrush? (お前、俺の歯ブラシを使ったのか?)
ジョーイ: Only because I used the red one to unclog the drain. (だって、赤いヤツは、排水溝を掃除するのに使ったから。)
チャンドラー: Mine is the red one! Oh, God! Can open. Worms everywhere! (赤いヤツが俺のだ! なんてこった! 缶を開けたら、虫がそこらじゅう、うじゃうじゃ!って感じだよ。)

この場合は、「缶の中身が何かを知らずに開けたら、中から虫がわんさか出てきた、俺が知らなかっただけで、現実にはそんなひどい状態になってたんだ、、」というニュアンスですね。
虫がぞろぞろ出てくるイメージからくる、「ゾッとする感じ」が共通していて面白いなと思います。

ちなみに、open up a can of worms は、英辞郎では「厄介な問題・収拾のつかない事態を引き起こす」という訳語と同時に、「パンドラの箱をあけてしまう」という訳も出ていました。
「開けてはいけないものを開けてしまって、取り返しのつかないことになる」というニュアンスであることを考えると、「パンドラの箱」という訳はピッタリな気がしますね。
実際、DVDの日本語音声(吹替)では、「誰かさんが、パンドラの箱を開けるようなことはしたくない、って」と訳されていました。

「パンドラの箱を開ける」という表現については、open (up) a Pandora's box というそのままの表現がもちろん存在するのですが、ギリシャ神話が元となった「パンドラの箱」よりも、「虫の入った缶を開ける」の方が、よりカジュアルで、フレンズにも似つかわしい感じはしますよね。

参考までに、「パンドラの箱を開ける」の語義は、LAAD では、
open (up) a Pandora's box : to do something that causes a lot of problems that did not exist before, without meaning to
つまり、「以前には存在していなかった多くの問題を引き起こす何かをする、そうする意図なしに」。

a can of worms も、Pandora's box も、どちらも語義に、causes a lot of problems という言葉が使われており、二つの意味がよく似たものであることが確認できますね。

レイチェルは、someone 「誰かさん」とわざと名前を伏せていますが、その話の流れから、someone = Ross であることは明白ですね。
まだ試していないアイディアがあるけど、それをすることは面倒を引き起こすことになるから、とロスが言っているらしいとわかったモニカは、「それは何?」と尋ね、「赤ちゃんが今日生まれることをそれが助けてくれるなら、やるべきよ」と言っています。
最初に説明したように、モニカは「赤ちゃんが今日生まれる」方に賭けているので、賭けのことは内緒にしながらも、「今日生まれるのに役立つことがあれば、やりなさいよ」と、親切心からのアドバイスのように言っていることになります。

ロスが、「(それって)エッチのことなんだよ」と言った途端に、モニカが間髪を入れず、Do it! 「やりなさい!」と言うのが面白いです。
ロスとレイチェルは驚いていますが、モニカが賭けをしていることを知っている観客は、「賭けに勝つためにそこまで言う」ところに、モニカらしさを感じることでしょう。

I'm just saying it's been a really long time for you. は「私はただこう言っているだけ、あなたにとって本当に長い時間だった、って」ということ。
「出産を促すためにエッチしろ!って私が勧めるのは変に聞こえるだろうけど、あなたも長すぎる時間、待ってきたんでしょ」のように、長く待ってきた人の気持ちを考えてアドバイスをしているんだ、というポーズを取っている感覚になります。

それを言い換える形で、women have needs. Do it. Get yours! とも言っていますね。
women have needs の needs は「必要なもの」、いわゆる「ニーズ」のことで、「女にはニーズがある」。yours はその needs を受けたもので、your needs を指すでしょう。
女がエッチすることをニーズとして持っているのだから、エッチして、あなたはあなたのニーズをゲットしなさい、みたいなことでしょうね。
ロスだってそれが嫌なわけじゃないでしょ、あなたはあなたのニーズを、欲求をそれで満たせばいいじゃない、みたいに言っていることになるでしょう。

モニカは今日生まれてほしいので、二人がすぐにでもエッチすることを勧めていますが、フィービーは「今日は生まれない」方に賭けているので、「二人がエッチするのはどうかしら、、」と懐疑的、否定的な意見を述べています。
フィービーは、私はこう思うわ、と言って、if the two of you had sex, the repercussions would be catastrophic. と仮定法を使って述べています。
「現実とは反対の仮定」である仮定法を使っているところに、「フィービーは二人にエッチをしてほしくないと思っている、エッチが陣痛を誘発してほしくないと思っている」ことが出ているように思います。
repercussion は「反響、後に残る影響、余波」、catastrophic は「カタストロフィック」と読めることからわかるように、「壊滅的な、破局の、悲惨な」という意味。

いろいろあって、難しい関係にある二人がエッチしたら、後々、大変なことになるわよ、とロスの意見に賛同していることになります。

モニカは、「わかった。現実的になりましょ」と言って、別の案を提案しています。
be willing to do は「〜するのを厭(いと)わない、〜しても構わない」というニュアンスで、「積極的に(進んで)〜する」という感覚とは異なります。
ここでは、isn't willing to do という否定形なので、「〜しても構わないとは思っていない」→「〜することに乗り気ではない」と言っていることになりますね。
「ロスがレイチェルとのエッチに前向きじゃないのなら、彼が、この世界の中で、あなた(レイチェル)とエッチすることができる唯一の男じゃないわ」とモニカが言っていることから、「ロス以外の男性とエッチしたらいい」と勧める展開になることは想像できますが、そのモニカが勧める相手が、モニカの夫であるチャンドラーなのが、この部分のオチになります。
「チャンドラーを借りることも可能よ。チャンドラーは(エッチの相手として)いいわよ〜」みたいに、妻のモニカが言っているのが面白いわけです。
いくら賭けに負けたくないとは言え、「レイチェルの陣痛を促すためのエッチの相手として、夫のチャンドラーを貸してあげるから、今すぐやりなさい」みたいに言っているところが、負けず嫌いのモニカらしくて、楽しいところですね。


(Rachからのお知らせ)
以下のリンク先、セミナー主催の「つなぎすとサロンのブログ」で、先日行われた東京セミナーの報告記事がアップされています。
また、併せてお読みいただけると嬉しいです(^^)
つなぎすとサロンのブログ:東京報告その5☆10/12〜13【「私の先生は海外ドラマ」セミナー 〜生きたセリフで英語4技能を伸ばす〜】


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posted by Rach at 15:18| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月16日

俺の提案を聞き入れなかった フレンズ8-22その3

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ジョーイが出演した第一次世界大戦の映画のプレミア。ジョーイ以外にゲスト1名だったため、ジョーイは、金銭面でいろいろサポートしてくれていたチャンドラーを同伴することを決めます。
ですが、そのチャンドラーが、映画上映中、爆睡しているのをジョーイは目撃してしまいます。
映画が終わった後の拍手で、目が覚めたチャンドラーは焦った顔で、
チャンドラー: Good job, Joe! Well done! Top-notch! (良かったよ、ジョーイ! よくやった! 最高だよ!)
ジョーイ: You liked it? You really liked it? (気に入った? お前、ほんとに気に入った?)
チャンドラー: Oh-ho-ho, yeah! (おぉー、もちろん!)
ジョーイ: Well, which part exactly? (じゃあ、正確にはどのパート(が気に入った)?)
チャンドラー: The whole thing! Can we go? (全部だよ! 行こう[出よう]か?)
ジョーイ: Oh no-no-no. Give me some specifics. (あぁ、だめだめだめ。詳細(具体的なこと)を教えろよ。)
チャンドラー: I love the specifics. The specifics were the best part! (具体的なことが良かった。具体的なところが最高のパートだった!)
ジョーイ: Hey, what about the scene with the kangaroo? Did-did you like that part? (なぁ、カンガルーが出てくるシーンはどうだった? あのパート、気に入ったか?)
チャンドラー: I was surprised to see a kangaroo in a World War I epic. (第一次世界大戦の(叙事詩的)長編映画でカンガルーを見るなんて驚いたよ。)
ジョーイ: You fell asleep!! There was no kangaroo! They didn't take any of my suggestions! Thanks a lot for coming, buddy. See you later. (Starts to walk out.) (お前は熟睡してた! カンガルーなんかいなかった! あいつらは俺の提案をどれ一つとして受け入れなかったんだ! 来てくれてほんとにありがとうな。じゃあ後で。[歩いて出て行こうとする])
チャンドラー: Don't go! I'm sorry. I'm so sorry! (Sees another guy who is still asleep.) Look! This guy fell asleep! He fell asleep too! Be mad at him! (Looks at him more closely.) Or call an ambulance! (行かないでよ! ごめん、ほんとにごめん! [まだ眠っている他の男性を見る] 見ろ! この男も熟睡してた! 彼も熟睡してたんだ! 彼に怒れよ! [(寝ている)彼をもっとじっくり見る] もしくは、救急車を呼べ!)

せっかくチャンドラーだけをプレミアに連れてきたというのに、チャンドラーは上映中に、熟睡してしまいます。
拍手の音でびっくりして起きたチャンドラーは、自分が寝ていたことをごまかすため、さも映画をずっと見ていたかのように、ジョーイのことを褒めています。
Good job. Well done! は、「よくやった!」と褒める時の決まり文句ですね。
top-notch は、「最高の、一流の」という意味になります。
notch は元々、「V字形の刻み目、切り目、くぼみ、切り込み」という意味で、そこから「段、級、段階、階級」という意味でも使われます。
top notch は「トップの段階・階級」ということで、「最高の、一流の」という意味になるわけですね。

topnotch という単語は、過去記事、墓場まで持って行く フレンズ3-11その35 に出てきました。
チャンドラー: Oh, would you just please.... give me your recipe, 'cause this is great! It's topnotch! (あぁ、どうかお願いだから…あなたのレシピをくれませんか? だって、これは最高だから。)
というセリフでしたね。

過去記事、もう一段階レベルを上げる フレンズ5-10その3 では、以下のように、notch を「段階」という意味で使っているセリフも出てきました。
ジョーイ: (jumping up) All right! But uh, listen, what do you say we, uh... crank it up a notch? ([椅子から飛び上がって] よし! でも、なぁ、もう一段階、そのゲームのレベル[刺激]を上げるっていうのはどう?)

ジョーイは、「気に入った?」と尋ねた後、which part exactly? 「正確にはどのパート[部分]?」としつこく尋ねています。
チャンドラーが、自分が眠っていたのをごまかすために、ベタ褒めのセリフを並べていることがわかったので、具体的なシーンを尋ねて困らせてやろう、寝ていたことを認めさせてやろう、というつもりでしょう。
どのシーンが、ということを答えられないチャンドラーが、The whole thing! 「全部だよ!」と返すのも面白いですね。
この話題はやめよう、とばかりに、「出ようか?」と劇場を出ることを促すのですが、ジョーイは食い下がります。

specific という単語は、まずは形容詞で「具体的な、特定の」という意味があります。
このセリフの specifics は名詞の複数形で、「詳細、具体的なこと」という意味になります。
ですから、Give me some specifics. は、「全部、とか大ざっぱな答えじゃなくて、具体的にどの部分が良かったか、という詳細を教えろよ」と言っていることになります。

爆睡していてとにかく内容がわからないチャンドラーは、ジョーイが specifics という言葉を使ったことを受けて、「具体的なことはいいよね。具体的なことがベストなパートだった」みたいに、抽象的な言葉で返します。
映画の描写が具体的であったこと、詳細に描かれていたことが良かった、みたいにごまかそうとしているわけです。

寝ていたことを認めず、ごまかし続けようとするチャンドラーに、ジョーイは「カンガルーのシーンはどうだった? あのシーン、気に入った?」のように尋ねています。
the scene with the kangaroo は「カンガルーがいるシーン、カンガルーが出てくるシーン」という感覚ですね。

カンガルーという言葉を聞いたチャンドラーは、「第一次大戦の映画でカンガルーを見るなんて驚いたよ」と返しています。
epic は「叙事詩」という意味で、叙事詩的な長編小説・映画なども指します。
ここでは、「叙事詩的長編映画」ということですね。

「カンガルー見て驚いた」というチャンドラーの答えを聞いたジョーイは、「お前は熟睡してた! カンガルーは(映画には)出てこなかった、いなかった!」と言っています。
つまり、「カンガルーのシーン、どうだった?」とありもしないシーンの話を持ち出して、「ああ、あれね、あれは良かった」と言わせ、「そんなシーンなかったのに、あるみたいに言って。やっぱりお前、見てなかったんじゃないか、寝てたんじゃないか!」とチャンドラーを追求するための作戦だったわけですね。
ジョーイにしてはちょっと、「できすぎ」な感じもありますが、相手が実際にそれを見たかどうかを確認するために、ありもしないシーンをでっち上げる、というのは、よくある引っかけパターンかと思います。

そうやって、ジョーイの罠に引っかかったところも面白いわけですが、このセリフの本当の面白さは次の、They didn't take any of my suggestions! にあります。
この they は、映画製作に携(たずさ)わる人たち、監督やスタッフなどを漠然と指すニュアンス。
直訳すると、「監督やスタッフは、俺の提案を何ひとつ[どれひとつとして]受け入れなかった」ということになります。

「あの映画にカンガルーなんか出てないよ」「スタッフは俺の提案を聞き入れなかった」という話の流れから、「俺は、”カンガルーを出したら、きっと面白いっすよ”って提案したのに、あいつらは俺のその提案を却下しやがったんだ!」という意味であることがわかるわけですね。

第一次大戦の舞台はヨーロッパですから、そんな映画にオーストラリア周辺にいるカンガルーが出てくるのはどうにもおかしい(笑)。
ですから、フレンズを見ている観客も、チャンドラーも、「カンガルーが出てくるシーンはどうだった?」とジョーイが聞くので、はぁ?となるわけですが、「お前は寝てた! カンガルーなんか出てこなかったよ!」というジョーイのセリフで、それがジョーイの引っかけだとわかるわけです。
そこで終わっていたら、「ジョーイ、なかなかうまくやるじゃん」となるところですが、実は「第一次大戦の映画にカンガルーが出る」というトンデモ話は、ジョーイがスタッフに提案して却下されていたことがわかる、というオチなわけですね。

さきほど、”ジョーイにしてはちょっと、「できすぎ」な感じもありますが”と書きましたが、実はできすぎのように見せておいて、やっぱりジョーイはジョーイだった、、と後でわかるような、非常にフレンズっぽいオチになっていると思います。

すっかり怒ってしまったジョーイは、「来てくれてほんとにありがとな、バディ。じゃ、後で」みたいに皮肉っぽい言い方をして去ろうとします。
チャンドラーは、それを引き止めようとして、「行くなよ。ほんとにごめん」と謝っているのですが、座席に座ったまま寝ている男性を発見して、「見ろよ! この男も寝てた! 彼も寝てた!」と言って、「(俺にも怒るなら)彼にも怒れよ!」のように言います。

チャンドラーが大声でそう叫んでも、その男性が起きる気配がないので、チャンドラーはその人をじーっと見た後、「(こいつを怒るか)もしくは、救急車を呼べ!」と言うことになります。
つまり、「寝ていると思っていたら、死んでいた」とまでは言わないまでも、意識を失っている状態であるとわかった、ということですね。
このセリフのポイントは、Or にあるように思います。
「こいつにも怒れよ!」と命令形で言った後、男性が意識不明なのに気づいて、「救急車を呼べ」と言っているわけですが、そこに Or が入ることで、「A しろ。もしくは B しろ」という意味になり、「彼を怒れ、と言ったけれど、お前に何かをしろと命じるのであればむしろ今は、救急車を呼べ、だ」のように、相手にこれをしろ、と言った内容が「変化した」ことを or で表現していることになります。
or rather 「いやむしろ」というニュアンスに近い or だと言えるでしょうね。


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posted by Rach at 15:10| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月10日

最も効果的だと証明されていることがある フレンズ8-22その2

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レイチェルは予定日が過ぎても赤ちゃんが生まれる兆しがありません。
今、レイチェルとロスは検査のため、産婦人科の診察室に来ているのですが、ロスがするちょっとしたしぐさにまでイラついて、レイチェルはロスに当り散らしています。
あまりにレイチェルが突っかかってくるので、「悪魔(君、レイチェル)と人間(僕、ロス)との間の子供が生まれてくることになるね!」とロスが言い、二人が険悪なムードになったところに、担当医の Dr. Long が入ってきます。
レイチェル: Hi, Dr. Long. How are you? (はーい、ロング先生。ご機嫌いかが?)
ロス: (to Rachel) Oh, you're nice to her. ([レイチェルに] おや、君は先生には優しいんだね[いい人になるんだね]。)
レイチェル: She has the drugs! (彼女は薬を持ってるのよ!)
ドクター・ロング: We'll do a quick check. (さっとチェックしましょう。)
レイチェル: Okay. (Rachel lies back.) (オッケー。[レイチェルは仰向けに横たわる])
ドクター・ロング: So, eight days late, huh? (それで、8日遅れなのよね?)
レイチェル: Yeah. (そうです。)
ドクター・ロング: You must be getting a little uncomfortable. (ちょっと不快になってるに違いないわ。)
レイチェル: Eh, just a tad. (えぇ、ちょっとだけ。)
ドクター・ロング: You're about 80 percent effaced. So you're on your way. It still could last a little while longer. If you're anxious there are a few ways to help things along. (約80% (子宮頸管が)展退しているわ。だから今は途中なの。まだもう少し続く可能性があるわ。もし心配なら、ことの進行を助けるいくつかの方法があるの。)
ロス: Do them!! (それをして下さい!!)
ドクター・ロング: Actually, they're things you can do. Just some home remedies. But in my experience, I've found that some of them are very effective. (実際、その方法は、あなたができることなの。ちょっとした家庭療法よ。でも、私の経験では、そのうちのいくつかは非常に効果的であると思ったわ。)
レイチェル: Well, we are ready to try anything. (えぇ、私たちは何でもトライする準備があります。)
ドクター・ロング: Okay, there's an herbal tea you can drink. (オッケー。ハーブティーを飲む。)
レイチェル: Okay. (オッケー。)
ドクター・ロング: You can take some castor oil. There's eating spicy foods.... (キャスターオイルを取る。スパイシーな食べ物を食べること…)
レイチェル: Great! We will do all of those. (いいですね! それ全部やります!)
ドクター・ロング: Taking a long walk. (長い散歩をすること。)
レイチェル: Good. Done. (いいわ。了解。)
ドクター・ロング: And there's the one that's proved most effective: sex. (そして、最も効果的だと証明されていることがあるの。エッチよ。)
(Rachel turns and looks at Ross.)
レイチェルは向きを変え、(どう?という顔で)ロスを見る。
ロス: You've got to be kidding me! (冗談だろ!)

険悪なムードになっていたロスとレイチェルですが、ロング先生が入ってくると、一転、愛想の良い対応をしたレイチェル。
ロスは不機嫌そうに、「君は先生には良い対応をするんだね」みたいに言うのですが、レイチェルは、「彼女(先生)は薬を持ってるのよ!」と言っています。
先生なら、陣痛促進剤などの出産を促す薬を持ってるだろうから、先生を怒らせるわけにはいかない、ご機嫌を取っていい薬があればもらわなきゃ、ということですね。

先生は検査をしながら、「8日遅れなのね?」と言い、「ちょっと不快な感じになっているに違いないわね」とも言っています。
just a tad の tad は「少量、わずか、ちょっと」という意味。
このように、(just) a tad 〜のような形で使うようです。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
tad [noun] (spoken, old-fashioned)
a tad : a small amount, or to a small degree
例) It's a tad expensive.

つまり、「少量、またはわずか」。例文は、「それは少々高価である」。

You're about 80 percent effaced. の efface は「消す、消去する」という他動詞なのですが、この場合の efface というのは、cervical effacement, effacement of cervix 「子宮頸管展退(けいかん・てんたい)」として使われるような「展退する」という動詞のようです。
この場合も、産婦人科医が臨月のレイチェルを検査して、「あなたは約 80% efface された状態になっている」ということですから、「あなたの子宮頸管展退度は 80% ね」とか、「あなたの子宮頸管は 80% 展退しているわね」みたいに表現することになるのでしょう。
effaced という単語がわからなくても、「あなたは約 80% 〜している(されている)状態。だからあなたは on your way にいる。まだもう少し長く続く可能性がある」という医師の言葉から、出産に至る過程がちゃんと進行中であり、今はその途中であることが推測できるように思います。

「心配なら、進展・進行を助ける方法がいくつかある」とも言っていますね。
help ... along は「〜の進展・進行を助ける・支援する」という意味。
along は「沿って、進んで、先へ」というようなニュアンスがありますから、「物事が進展・進行する方向に沿って助ける」という意味で、「進展を助ける」という意味になるのですね。
LAAD では、
help something along, help along something [phrasal verb]:
to make a process or activity happen more quickly or easily
例) She asked a few questions to help the conversation along.

つまり、「ある過程や活動が、より早く、またはより簡単に起こるようにすること」。例文は、「会話が進むように、彼女は2、3の質問をした」。

「出産の進行を助ける方法がある」と言われて、妊婦のレイチェルよりも先にロスの方が「それ(その方法)をして(下さい)!」みたいに言っているのが面白いです。
陣痛がこなくてイライラしているレイチェルに八つ当たりされるのにうんざりしている様子がよくわかりますね。

ロング先生は、「あなたができることよ」と言って、ちょっとした home remedies だと言っています。
私の経験で、それらの方法のいくつかは非常に効果的であると私にはわかった、ということも言っていますね。
経験というのは、ロング先生が実際に自分で試してみたというよりも、患者がこの方法を使って実際に効果を上げるのを見てきた、ということだろうと思います。

a home remedy は「民間療法」(a folk remedy)と考えることもできそうですが、この場合は「医者がいなくても、一人で家でできる方法」みたいな意味での「家庭治療法、家庭療法」と捉える方がいいような気がします。

レイチェルは「私たちは何でもやってみる心の準備はできています」と答え、先生は順番に項目を挙げていきます。
ハーブティー、キャスターオイル、スパイシーフードとなっていますが、キャスターオイルは日本では「ひまし油」と呼ばれているもののようです。下剤として使われることもあるらしいですね。
その他には、長い散歩をする、など、一般的に想像できそうなタイプの療法を説明しているので、レイチェルも「それやります! 了解です」と前向きな様子。

いろいろな方法を挙げた後、ロング先生は And there's the one that's proved most effective 「最も効果的だと証明されたものがある」と、もったいつけたように言っています。
その方法が sex だと聞いたレイチェルは、ロスの方を向いて、いたずらっぽいような顔をして、どうかしら?みたいな表情をロスに向けています。
それを見たロスは、You've got to be KIDDING me! のように、kidding の部分を強く発音して、あきれた顔をしていますね。
直訳すると、「君は僕に冗談を言っているに違いない!」ということですが、相手があまりに信じられないことを言った場合に、「冗談だろ!」というニュアンスでよく使われるフレーズです。
あれだけ僕に突っかかっておいて、陣痛や出産を促すのにエッチが効果的だと聞いた途端に、「どう、試してみない?」みたいな顔するかぁ?と、そのレイチェルの豹変ぶりにあきれているということですね。


★ Rach からのお知らせとご挨拶 ★
10月12日(日)と13日(月祝)の私の初の東京セミナー(セミナーとしては通算5回目と6回目)が、いよいよ、明後日(あさって)、明々後日(しあさって)となりました!
おかげさまで両日とも満席となり、セミナー当日を迎えられますこと、心より感謝申し上げます。ありがとうございます<(_ _)>
「海外ドラマで英語を学ぶ楽しさと面白さ」を、私の言葉でしっかりお伝えしたいと思っています。

「猛烈な」「非常に強い」と形容されている台風19号の今後の進路が気になります。
ご参加して下さる皆様、どうか、どうか、お気をつけてお越し下さいませ。
参加者の皆様とお会いできるのを、お話させていただけるのを、とても楽しみにしていますね!


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2014年10月08日

居眠りした人は負け フレンズ8-22その1

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シーズン8 第22話
The One Where Rachel is Late (カモン! ベイビー!)
原題は「レイチェルが遅れている話」


レイチェルは、出産予定日を過ぎても、赤ちゃんが生まれる気配がありません。
妊娠中でなくなるのが寂しいわ、などと言っていたレイチェルですが、いつまで経っても生まれてこない赤ちゃんにイライラしている様子で、セントラルパークにいる時も不機嫌です。
また、冒頭シーンでは、ジョーイが出演した第一次世界大戦の映画のプレミアがあって、それにみんなを招待するよ、とジョーイは言っていたのですが、ジョーイのエージェントのエステルから電話が掛かってきます。
(Joey's cell phone rings and he answers it.)
ジョーイの携帯電話が鳴り、ジョーイはそれに出る。
ジョーイ: Hello? (もしもし?)
エステル: Joey! It's Estelle! Great news. I was able to get you and one guest tickets to your premiere. (ジョーイ! エステルよ! いいニュース。あなたのプレミアに、あなたとゲスト一人分のチケットをゲットしたわ。)
ジョーイ: One guest? You told me I can have six tickets! (ゲスト1人? 俺には6枚のチケットがあるって言ってたじゃないですか。)
エステル: Well, I sold four of them on eBay. You'll be sitting next to HotGuy372. (そのうちの4枚を私は eBay(イーベイ)で売ったの。あなたは HotGuy372 の隣に座ることになるわ。)
ジョーイ: Oh, my God. So that's it?! I only get to bring one guest? (なんてこった。で、それだけ? 俺はゲスト一人を連れて行くことになるだけなの?)
エステル: Yeah. What time do you wanna pick me up? (Joey hangs up on her.) Hello? (そうよ。何時に私を車で迎えにきてくれる? [ジョーイはエステルの電話を切る] もしもし?)
ジョーイ: (to Monica, Chandler, and Phoebe) You hear that? I only get one extra ticket to my premiere. So somehow I have to pick between you three and Ross. ([モニカ、チャンドラー、フィービーに] 今の聞いた? 俺のプレミアへのチケットは余分に1枚だけだ。だから、どうにかして、君ら3人とロスの中から俺は選ばないといけない。)
レイチェル: (overhearing that) What-what about me? ([その会話を耳に挟んで] 私はどうなの?)
ジョーイ: You said you didn't want to go. (レイチェルは行きたくないって言ってたじゃないか。)
レイチェル: I don't. But I would still like to be acknowledged. What? Just because I'm pregnant, I'm invisible? (行きたくないわ。でも、それでも(存在を)認められたい[認識されたい]と思うもの。何? 私がただ妊娠してるってだけで、私は目に見えないの?)
ジョーイ: Definitely not invisible. (目に見えない、ってことは絶対にない。)
モニカ: Well, well, Ross didn't care enough to be here, so I think he's out. You snooze, you lose. (ねぇ、ロスはこの場にいるほどにはそのことを気にしてなかったわ。だから彼は除外ね。居眠りした人は負けよ。)
チャンドラー: He's not snoozing. He's teaching a class. (ロスは居眠りしてないよ。ロスは授業を教えてるんだ。)
モニカ: Well, then somebody's snoozing. (あぁ、それなら、誰かが居眠りしてるわね。)

エステルは Great news. と言っていますが、内容を聞いてみると、「あなたの映画のプレミア、あなたと、一人のゲスト分のチケットをゲットすることができた」と言っています。
ジョーイが言っているように、エステルは以前、6人分のチケットがあると言っていて、ジョーイもそれを見越してフレンズ全員を招待すると言っていたのに、自分以外にはゲスト一人のみ、と聞いて驚き怒っています。

その後のエステルの話を聞くと、実際には6枚のチケットがあったようですが、そのうちの4枚をエステルが売ってしまったことがわかります。
eBay (イーベイ)は、ネットオークションサイトの名前ですね。
eBay で売った、と説明した後、「あなたは HotGuy372 の隣に座ることになる」と言っているのが、いかにもネットオークションがらみのセリフで面白いです。
エステルが売ったチケットをオークションで競り落としたのが、ハンドルネーム HotGuy372 という人物だったということで、その人が当日、あなたの席の隣に座ることになるわ、と言っているわけですね。
hot は「セクシーな」という意味があるので、「セクシー男/セクシー野郎372」みたいなハンドルを自分で名乗っている面白さです。

That's it? は「それだけ? それでおしまい?」という感覚。
get to は「〜することになる」というニュアンスで、「俺はただ、一人のゲストを連れて行くだけになる?」と言っていることになります。
フレンズ全員を連れて行けると思っていたのに、たった一人だけなの?という失望感が出ていますね。

6枚あると言っておきながら、4枚分を売り払ってしまったエステルは、悪びれた様子もなく^^ 「何時に私を迎えに来てくれる?」みたいに言っています。
pick up は「車で拾う、車で迎えに来る」というニュアンスですね。
そんな図々しいことをいうエステルの電話を、話にならないとばかりに切った後、ジョーイは「今の電話の話、聞いた? 俺はプレミアへのチケットを1枚だけしかゲットできないんだ」と言って、「だから、どうにかして・何とかして、君ら3人と、この場にいないロスも含めた4人の中から、連れて行く人を一人選ばないといけない」と言います。

そばでその話を聞いていたレイチェルは、「4人」と聞いて、「私はどうなるの?」と言っています。
ジョーイは、「君は行きたくないって言ってたじゃないか」と言いますが、それは、最初にそのプレミアの話を聞いた時に、「私は出産があるから無理だわ」と言っていたことに由来します。
それに対してレイチェルは、I don't. But I would still like to be acknowledged. と返します。
I don't. は、I don't want to go. 「私は行きたくない」ということですね。
これが、I didn't. なら、I didn't say I didn't want to go. 「私は行きたくないなんて言ってない」になるだろうと思います。
You said you didn't want to go. は、You said you don't want to go. 「行きたくない、と言った」が、時制の一致で you didn't になっているということですから、I don't. という「現在形」が指すものと言えば、「言ったか言わなかったか」という you said の方ではなく、「行きたいと思っているかそうではないか」という you didn't/don't want to go の方になる、ということです。

I would still like to be acknowledged. の acknowledge は「〜の存在を認める」という意味。
ですからレイチェルは、「プレミアには行きたくないけど、それでも、(人に)存在を認められたいと思ってるわ」と言っていることになります。
「行きたいから数に入れて、って言っているわけじゃないけれど、存在を無視されるのはいやだわ」ということですね。

Just because 以下は、「私が妊娠してるから、ってだけで、私は目に見えないの? 透明人間なの?」みたいに言っているニュアンス。
Definitely not invisible. の definitely 「絶対に、確実に」は、not という否定を強調しており、「目に見えないっていうことは全くない」と、「透明であるかのように、目に見えない」なんてことは全くないよ、と否定していることになります。
レイチェルは今、臨月の妊婦さんだということで、お腹も巨大になっており、視界の大きな部分を占領している(笑)感じだから、透明人間みたいに目に見えないなんてとんでもないよ、と言っていることになります。

Ross didn't care enough to be here, so I think he's out. について。
ジョーイは between you three and Ross と表現しましたが、「君ら3人」は目の前にいる3人を指していて、and Ross と言われたロスは、この場にいない、ということですね。
その「ここにいないロス」について、妹のモニカが発言しているわけですが、enough to do は「〜するのに十分な、〜するのに足る」という意味で使われます。
ここでは、be 動詞が使われているので、care enough to be here というのは、「ここにいるのに十分なほど気にかけている」というニュアンスになります。
プレミアに行きたいのならここにいるべきなのに、ここにいないってことは、そんなにプレミアに行きたいわけでもないのよ、みたいにモニカは言っていることになるでしょう。
he's out の out は「はずれて」というニュアンスから「彼は除外ね」ということですね。

snooze は「居眠りする、うたた寝する」。
目覚まし時計のスヌーズ機能のスヌーズです。
You snooze, you lose. は決まり文句のようで、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) に、そのままの形で載っていました。
you snooze, you lose: used to tell someone that they will miss something if they do not pay attention and act quickly
つまり、「もし注意を払わない、またはすぐに行動しないと、何かを逃すだろうと、人に言うために使われる」。
直訳すると、「人が居眠りすると、人は負ける」、つまり、「居眠りした人は負け」ということですよね。
居眠りしている、つまり、対話に参加しない状態でいると、戦わずして負けよ、というところで、「十分な注意を払わない、すぐに行動しないでもたもたしている」ことを、「居眠りする」と表現しているのが面白い部分だと思います。
日本語で言うと、「ぼんやりしてる、ぼやぼやしてる」みたいな感じでしょう。

元々、プレミアへのチケットは6人分あるはずでしたし、それが「ジョーイ以外に一人だけ」となったことをロスはもちろん知るはずがありません。
「チケットが1枚だけになったから、プレミアに参加したい人は、セントラルパークに集合!」という号令があったわけでもないのに、「この場にいないってことは、そんなにプレミアに行きたいわけでもないのよ」みたいに言っているモニカの言い分はかなり無理があることがよくわかりますね。

モニカの夫のチャンドラーは、妻のモニカが実兄ロスに対して非情なことw を言っているので、「ロスは居眠りしてるんじゃない。ロスは授業を教えてるんだ」と、ロスをかばいます。
それを聞いたモニカが、「それじゃあ、誰かは居眠りしてるわね」と言っているのが面白いです。
フレンズたちは、ロスの専門的な恐竜(オタク)話を聞かされている時、退屈したり、眠ったふりをしたりすることがよくありますね。
「ロスは別に居眠りしてサボってるわけじゃないよ。今、彼は大学の先生っていう仕事をしてる最中だろ」とチャンドラーが言うのを聞いて、「ロスが今、恐竜の講義をしているとしたら、確かにロスは居眠りしていないかもしれないけど、講義を聞いている学生の誰かがきっと居眠りしてるわね」と言うところに、容赦のない妹モニカの感じがよく出ていると思いました。


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posted by Rach at 16:05| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月06日

私が呼ぶのに常に備えていて欲しい フレンズ8-21その6

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前回の続きです。ロスは、赤ちゃん用品店で知り合った美人の店員ケイティーとのデートから帰ってきました。
ケイティーとのデートはどうだった?と自分で尋ねておきながらも、一人でイライラしてロスに八つ当たりしているようなレイチェル。
「不機嫌なのは、妊娠ホルモンが出たせいかな?」と言うロスに、
レイチェル: No! It's just that, Katie bothered me. (違うわ! ただ、ケイティーが私を嫌な気持ちにさせるのよ。)
ロス: Why? What was wrong with her? (どうして? 彼女のどこが悪いの?)
レイチェル: There was nothing wrong with her! All right? She was perfectly lovely! (彼女に悪いところなんかないわ! いい? 彼女は完璧に愛らしかったわよ!)
ロス: Okay. So, what's the matter? (わかった。で、一体どうしたの?)
レイチェル: I don't want you to date her! (私は、あなたに彼女とデートして欲しくないの!)
ロス: (laughs) Why? What, what, are you jealous? ([笑って] どうして? 何、何? 君はヤキモチやいてるの?)
レイチェル: Yes! And not because I want you to go out with me. Because I don't want you to go out with anybody! Okay? I know it's a terrible thing to even think this, and it's completely inappropriate, but I want you to be at my constant beck and call, 24 hours a day! I'm very sorry, but that is just the way that I feel. (そうよ! そして(それは)あなたに私とデートして欲しいからじゃないわ。私はあなたに誰ともデートして欲しくないからなの! いい? こんなことを考えることさえ、ひどいことだと思うし、全く不適切だけど、でも、私はあなたに、私がひっきりなしに呼ぶことに常に備えていて欲しいのよ、四六時中ね! 本当に申し訳ないけど、でも、今のが、私の感じ方なのよ。)
ロス: Okay. (わかった。)
レイチェル: What?! (何?)
ロス: I won't date. I'll uh, I'll be here, with you, all the time. (僕はデートしないよ。僕はここにいるよ、君と一緒に、いつでも。)
レイチェル: Really? But I'm being so unreasonable. (ほんとに? でも私はすっごく理不尽になってるのに。)
ロス: True, but you're allowed to be unreasonable. You're having our baby. (そうだね。でも、君は理不尽でいてもいいんだよ。君は僕たちの赤ちゃんを産むんだから。)
(Pause.)
レイチェル: (starting to cry) Oh, Ross, thank you. Thank you. (They hug.) ([泣き始める] あぁ、ロス、ありがとう。ありがとう。[二人はハグする])

It's just that は「ただ〜なだけである」という感覚。
It's not that A, it's just B 「A ってわけじゃない、ただ B ってだけなんだ」という対比の形でよく使われますね。

「不機嫌で、何かと突っかかってくるのは、ホルモンバランスが悪いせい?」みたいに言われたので、「ホルモンとかのせいじゃなくて、ただケイティーが私を嫌な気持ちにさせるの、ケイティーに私はイライラするの」と言っていることになります。

ロスは「彼女のどこが・何が悪いの・いけないの?」と尋ねていますが、レイチェルは「彼女には悪いところはない。彼女は完璧にラブリーだった・愛らしかった」と言っています。
この過去形も、「自分が過去にケイティーに会った時の印象」を語っているということですね。

「彼女が私をいらいらさせる。でも彼女に悪いところはない」と言う説明にロスは納得できない様子で、「どうしたの?」と尋ねると、レイチェルは、「私はあなたに彼女とデートして欲しくないの! 私はあなたが彼女とデートするのがいやなの!」みたいに言っています。
それを聞いた観客はかすかにざわめいていますね。
「あなたが彼女とデートするのはいや!」という発言は、まさにヤキモチそのもので、フィービーに対しても「私はヤキモチなんかやいてない」と言っていたレイチェルが、本人のロスに対してそんな大胆なセリフを言ったため、観客も驚いているわけです。

ロスもそのセリフに驚き、動揺した様子で「何? 君はヤキモチやいてるの?」と尋ねると、レイチェルがはっきり、Yes! と断言するので、ロスはひるみ、観客からはかすかな笑い声も起こっています。
「私はあなたが他の女性とデートしたらいやなの。私はヤキモチをやいてるわ」と認めたことになるので、「それって、レイチェルはやっぱり今でもロスのことが好きだと認めたのと同じじゃないか」ということで、ロスも観客もそういう反応になるわけです。

ですがその後、レイチェルは、And not because A. Because B. のような文章で、「そしてそれは A だからという理由じゃなくて、B だからという理由である」と、「ヤキモチをやいている理由」を説明しています。
前半は、「あなたに私とデートして欲しいからじゃない」。後半は「私はあなたが誰ともデートして欲しくない」。
つまり、「あの子とデートなんかしないで私とデートして」と言ってるんじゃなくて、「私とデートして欲しいわけじゃないけど、とにかくあなたには誰ともデートして欲しくない」と言っていることになります。
かなり理不尽な発言ですが、その後、まだ説明は続きます。
前振りとして、「こんなことを考えることすらひどいことだし、全く不適切だけど」と言っているように、レイチェル自身も、「我ながらひどいことを言っていると思うし、他人が聞いたら不適切な発言だと思うだろうけど」とわかってはいる、ということです。

I want you to be at my constant beck and call, 24 hours a day! について。
at someone's beck and call というのは成句で、「人の言いなりになって」という意味。

beck というのは、beckon 「合図する、手招きする、手招きして呼ぶ」の短縮形になります。
この短縮形の beck は、この成句でしか使わないようで、
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) でも、
beck [noun]
be at somebody's beck and call : to always be ready to do what someone wants

つまり、「誰かが望むことをすることにいつでも準備ができている・備えているということ」。

beck も call も「(人を)呼ぶ(こと)」というニュアンスなので、「”誰かが呼ぶこと”の地点・ポイントにいる」というような感覚が、be at someone's beck and call になるのでしょう。

レイチェルのセリフではさらに、constant 「コンスタント」「絶え間ない、休みなく続く、ひっきりなしの」がついていますね。
「私のコンスタントなベック&コールにいて欲しい」ということですから、この constant は、「レイチェルがロスを呼ぶことが絶え間ない、ひっきりなしに呼ぶ」という意味で、「レイチェルが(ロスを)呼ぶことがひっきりなしである、絶え間なく起こる」と言っていることになるでしょう。

24 hours a day は文字通り、「一日に24時間」、日本語で言うと、「四六時中」というニュアンスですね。
ここでもまた、「本当に申し訳ないと思うけど」と詫びを入れていますが、「今のがまさに私の感じ方なの、それが私の気持ちなの」と言っています。

興奮したようにまくし立てて、レイチェル自身も理不尽この上ないと思っているこの発言に対して、意外にもロスはあっさり、Okay. と言っています。
あまりにあっさり Okay. と言うので、逆にレイチェルの方が驚いていますね。

I won't date. I'll uh, I'll be here, with you, all the time. というロスのセリフはとても優しいですね。
「僕は(これから、今後は)デートしない。僕はここにいるよ、君と一緒に、いつでも」。
「他の人とデートなんかしないで、私があれやこれやとひっきりなしにあなたを呼ぶことに常に備えていて欲しいの」というレイチェルの願いを聞き入れ、「僕は誰ともデートしないで、ずっと君のそばにいて、四六時中ぶつけられるどんな無理難題にもちゃんと応じてあげるよ」と答えたことになるわけですね。

レイチェルは驚きを隠せないまま、「ほんとに? でも私はすごく理不尽になってるのに・理不尽なことを言ってるのに」と言います。
この I'm being so unreasonable. という、be動詞の進行形(be動詞+being)の形は、以下の過去記事にも出てきました。
フレンズ2-19その1
エディー: I don't think you're being fair! (お前の今の話はフェアじゃないと思うぞ!)
この水着はサポーティブ? フレンズ6-19その6
ロス: I'm just being supportive. (僕はただ協力的であるだけだよ。)
それぞれの記事でも、この be動詞の進行形(be動詞+being)のニュアンスを説明していますので、ご興味のある方は併せてお読みいただけると幸いです。

このような「be 動詞+being」を直訳すると、「〜であるという状態を今まさにしているところ」みたいな感覚になるでしょう。
I'm so unreasonable. という普通の現在形だと、「私は理不尽である」という「性格、普段の言動」を述べていることになりますが、それを進行形にして、I'm being so unreasonable. にすると、「この瞬間、一時的に、unreasonable な状態になっている」というニュアンスが出せる、ということですね。

True, but の true は「それは本当だね、それは事実だね」ということで、レイチェルの発言が理不尽であるということをロスも認めた上で、「でも君は理不尽になることが許されている、理不尽でいてもよい」と言っています。
その理由として、「君は僕たちの赤ちゃんを産むんだから」と言っていますね。
僕との間の子供を産むんだから、僕にわがまま言っても構わないんだよ、どんなに無理を言ってもいいんだよ、ということで、ロスの優しさが出た良いセリフになっていると思いました。


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posted by Rach at 14:40| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月03日

インディと呼ばれたらゴリラとだってデートする フレンズ8-21その5

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赤ちゃん用品店で買い物中のロスに興味を持ったらしい美人の女性店員は、ロスの家に商品を届けに来た時に、「実はあなた(ロス)を誘いたくてここに来た」と言います。
古生物学に興味があり、ロスを「インディ・ジョーンズみたい」とまで言うその美人の店員(ケイティー)に誘われたロスは、まんざらでもない様子。
レイチェルははっきりとは言葉に出さないまでも、二人がデートに行くことにイライラしている様子がありありなのですが、結局、ロスとケイティーはデートに出かけてしまいました。
[Scene: Ross and Rachel's, Ross is returning from his date.]
ロスとレイチェルの家。ロスはデートから帰ってきたところ。
ロス: Hey. (やあ。)
レイチェル: Hi! You're back from your date! (はーい! あなたはデートから帰ってきたのね!)
ロス: How are you? (君はどう?[気分はどう?])
レイチェル: I'm fine. But that's not important. What's important is how was she? (私は元気よ。でもそんなことは重要じゃないわ。重要なことは彼女はどうだったか?ってことよ。)
ロス: Uhh, it was fun. We, we just had coffee. (あぁ、楽しかったよ。僕たちはただコーヒーを飲んだだけだ。)
レイチェル: Oh uh-huh, uh-huh, coffee, a little rub-rub-rub under the table? (あぁ、ふーん、ふーん、コーヒーね。テーブルの下で、ちょっと、すりすりすり、ってしたり?)
ロス: What's uh, what's going on? Do you not, do you not like Katie? (一体何が起こってるの? レイチェルは、レイチェルはケイティーが好きじゃないの?)
レイチェル: No! No, she's-She was nice. I mean, she's a little slutty, but who isn't? (いいえ! いいえ、彼女は素敵だったわ。ただ、彼女はちょっと、ふしだらね、でも、ふしだらじゃない人なんていないしね。)
ロス: Well, I liked her. (あぁ、僕も彼女をいいなと思ってたよ。)
レイチェル: Of course you did, Ross. You would date a gorilla if it called you Indiana Jones! (そりゃ、いいなと思ったでしょうよ、ロス。あなたはゴリラとでもデートするでしょうね、もし、それ(そのゴリラ)があなたをインディ・ジョーンズと呼べば。)
ロス: Did you get like a fresh batch of pregnancy hormones today?! (今日は、また新しい妊娠ホルモンが一気にまとめて出た、とかなの?)

デートから帰ってきたロスに、レイチェルは「あなたはデートから帰ってきたのね!」と声をかけています。
ロスが How are you? と尋ね、レイチェルが、I'm fine. と答えていますが、「典型的な挨拶」として習うこのようなやりとりは、実際の会話ではあまり見かけないですね。
今回の場合は、レイチェルが妊婦であり、なおかつ予定日も近いので、しばらく外に出かけていて帰ってきたロスが「調子・具合・気分はどう?」みたいな感じで尋ねていることになります。
「レイチェルはどう・どんな感じ?」と尋ねられて、「私はオッケーよ」のように I'm fine. と答えるまでは普通ですが、その後、「そんなことは重要じゃない。重要なことは、彼女がどうだったか?ということよ」と尋ねているところに、「私の調子なんかどうでもいいから、デート相手がどうだったかを早く聞きたいわ」というレイチェルの気持ちがよく出ていますね。

「彼女はどうだった?」みたいに聞かれて、「楽しかった。ただコーヒーを飲んだだけだ」とロスは説明しています。
「ただコーヒーを飲んだだけ」をそのまま受け取ると、日本語で言うと「ちょっとお茶しただけ」みたいなことで、その後、食事とか、または別の場所に繰り出したりしなかった、そんなにデートは盛り上がらなかったんだろうなということがわかりますね。
「ふーん、コーヒー飲んだだけだったんだー」みたいに言っていればいいものを、レイチェルは「テーブルの下で、a little rub-rub-rub (したの?)」みたいに言っています。
rub は「こする(こと)」ですね。
DVD の日本語訳も、
(字幕)テーブルの下で スリスリしたの?/(音声)スリスリ付きでしょ? テーブルの下で。
となっていましたが、まさにそういう「スリスリする」ニュアンスだと私も思いました。

お茶しただけだと言っているのに、テーブルの下でお触りとかしたんでしょ、みたいなことを言われたロスは、「一体、何が起こってるの? レイチェルはケイティーのことが好きじゃないの?」とダイレクトに尋ねています。
それに対してレイチェルは、「彼女はいい人だったわ」と言った後、「彼女はちょっと slutty だけど、でも、誰が slutty じゃないと言うの?」みたいなセリフを言っています。

She was nice. とレイチェルが過去形を使っているのは、レイチェルは店で買い物をした時と、ロスを誘いにこの家に来た時、というその「過去の時点での彼女」の姿しか知らないので、「私が会った時のケイティーは、いい人だった」と過去形で表現していることになるでしょう。
She is nice. 「彼女はいい人よ」と言えるほど彼女のことを知らない、彼女と過去に2回会っただけで、その時の印象は「彼女はいい人だった」と言っていることになるわけですね。

前回の記事で、トイザらスをもじった Sluts-R-Us という言葉が出てきたように、slut は「ふしだら女」で、slutty はその形容詞形で「ふしだらな」ということですね。
but who isn't? というのは、「でも誰がそうじゃないと言うの?」ということで、つまりは「そうじゃない人なんかいない。人はみんな slutty である」と言っている反語表現になります。
レイチェルは、「彼女はちょっとふしだらだけど、でも、みんなふしだらなところはあるし、ふしだらじゃない人なんかいないものね」みたいに言っているのですね。
人間誰しもふしだらな部分を持ってるから、彼女がちょっとふしだらだと言っても、それで彼女を責めるわけにはいかないわよね、という感覚になります。

その後、I liked her. とロスは言っていますが、これは「人間として、感じのいい人だと思う」くらいの軽いニュアンスでしょう。
それも、liked のように過去形になっているので、「彼女のことをいいなと思っていた」程度になるでしょうね。
I like her. 「彼女のこと、いいと思うよ。彼女が好きだよ」という現在形ではなく、わざわざ過去形が使われていることから、「デートしてる時はいいなと思ったけど、”彼女のことが気に入ってるからこの先にもまたデートする”ってことではない」感じも出ているように思います。
レイチェルがケイティーのことを言うのに過去形を使うのは、「過去に2回会っただけで、その時の印象を語っているから」で、ロスが過去形を使っているのは、「デートしようと思った時、デートしていた時はそう思っていたけれど、今もずっとそう思っているわけではない」と、今は彼女に対して特別な感情を抱いていない感が出ているのではないかな、ということです。

I liked her. と言ったことに対して、レイチェルは Of course you did 、つまり、Of course you liked her 「そりゃもちろん、あなたは彼女のことが好きだったでしょうよ、いいなと思ったでしょうよ」みたいに言っています。
そう思ったに決まってるわ、みたいな発言の後で、レイチェルがそのように思う理由を述べていますね。

You would date a gorilla if it called you Indiana Jones! は典型的な仮定法過去ですね。
直訳すると、「あなたはゴリラと(でも)デートするでしょう、もしそれ(ゴリラ)があなたをインディ・ジョーンズと呼ぶのなら」になるでしょう。
ゴリラはしゃべらないので^^ 「現実とは反対の仮定」である仮定法過去が使われているのですね。
これは、店の会計のシーンで、ロスがジムに通っていると聞いた後、
レジ係(ケイティー): I can tell you work out. A paleontologist who works out, you're like Indiana Jones. (あなたがワークアウト(運動)してるって私にはわかります。鍛えている古生物学者、、あなたはまるでインディ・ジョーンズ(インディアナ・ジョーンズ)みたいね。)
と言われてロスが喜んでいたのを、レイチェルが不満そうな顔で見ていた、というシーンがあったことに由来しています。

「あなたって、インディみたい」とか褒められたらどんな相手とだってデートするでしょうよ、例えゴリラがそう言ったとしても、あなたはそのゴリラとデートするに違いないわ、と言っていることになるのですね。

「あんな風に褒められれば、おだてられれば、誰とだって(人間じゃなくてゴリラとだって)デートする」というのは、典型的なヤキモチのセリフですね^^
ケイティーは美人だし、男性から見たら魅力的な女性であることはレイチェルにもわかる、それだけに「美人だからって、デレデレしちゃって」みたいにケイティーのルックスをあまり褒めたくない、それで、「インディ・ジョーンズみたい、とか言われて、いい気になっちゃってさ」みたいに、「インディみたいだと褒められたことが、ロスがデートを決めた要因」であるかのように言ってみせたわけでしょう。
「ゴリラ」の名前を出したところに、レイチェルのヤキモチ具合がよく表れていて、何だかとてもレイチェルが可愛らしいなぁ、と思います(^^)

その次の、Did you get like a fresh batch of pregnancy hormones today?! について。
直訳すると、「君は今日、新たな、ひとまとまりの妊娠ホルモンとかをゲットしたのか?」になるでしょう。
batch は「バッチ処理(一括処理)」のバッチで、「ひとまとまりの分」というニュアンス。
この場合は、「新たな、まとまった量の妊娠ホルモン」と言っていることになるでしょう。
DVDの日本語訳では、
(字幕)今日はイライラ・ホルモン過多?/(音声)今日は何? 妊婦のイライラ・ホルモンがドバーッと出ちゃってるの?
と訳されていましたが、まさに「ホルモンがドバーッと出る」感覚が近いと私も思いました。
a batch of 「ひとまとまりの」というところに、「まとめて、大量に、一気に、ドバーッと」という感じが出ていると思うのですね。

参考までに、hormone を英英辞典で見てみると、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
hormone : (BIOLOGY) a chemical substance produced in one part of the body that causes a change or activity in another part of the body.
つまり、「体のある部分(一部分)で作られ、体の他の部分に変化または活動(働き)を起こす化学物質」。

get like a fresh batch of pregnancy hormones の get は、「ゲットする、得る」という感覚ですが、ある人の体の一部分で作られる(produce)ホルモンを、その人が受け取る、得る、という感覚が、この get のニュアンスだろうと思います。
ホルモンを作り出すのは体の部位であって、その人本人ではない、だから本人を主語にした場合には、人 get hormones という形になるのだろう、ということですね。


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posted by Rach at 17:58| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月01日

教会の長老に知らせなきゃ フレンズ8-21その4

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赤ちゃん用品を買いに行った店で、ロスと美人の店員が盛り上がっているのを見て、不満そうな顔をしていたレイチェル。
その後のシーン。
[Scene: Central Perk, Phoebe is there as Rachel enters.]
セントラルパーク。フィービーがそこにいて、レイチェルが入ってくる。
レイチェル: Hi, Pheebs! (はーい、フィービー!)
フィービー: Hey! Oh, how did baby shopping go? (はーい! あぁ、赤ちゃんのショッピングはどうだった?)
レイチェル: Oh, it was great! We got everything that we needed! Oh and Ross, almost got something that wasn't on the list. A whore. (あぁ、最高だったわよ! 必要なものは全部買ったし! あぁ、それからロスは、リストには(載って)なかったあるものをもう少しで買うところ[ゲットするところ]だったわよ。娼婦をね。)
フィービー: What?! (何ですって?)
レイチェル: Well, we were paying for our stuff and this sales woman just started flirting with him. Can you believe that? (えぇ、私たちは品物のお金を払っていたの。そしたら、あるセールスウーマン(販売員の女性)がロスにちょっかいかけ始めたの。それって信じられる?)
フィービー: Well, did she know you two weren't married? (そうねぇ、彼女はあなたたち二人が結婚してないって知ってたの?)
レイチェル: Yeah. (ええ(知ってたわ)。)
フィービー: Oh, my God! Well, the idea of a woman flirting with a-with a single man, we-we must alert the church elders! (なんてこと! ある女性がある独身の男性にちょっかいかけるっていう考え、教会の長老の注意を喚起しないといけないわね!)
レイチェル: No. You don't understand! You, you didn't see how brazen she was. (違うわ、フィービーはわかってないのよ! フィービーは彼女がどんなに厚かましいかを見てないんだもの。)
フィービー: Sounds like you're a little jealous. (レイチェルはちょっとヤキモチやいてるみたいね。)
レイチェル: No! I'm not! I-I-I just think it's wrong! It's-it's, I'm, Here I am about to pop and he's out picking up some shopgirl at Sluts-R-Us? (いいえ! 私はヤキモチなんかやいてないわ! 私はただ、間違ってるって思うだけよ。私は赤ちゃんを産もうとしていて[産もうとしているのに]、ロスは外に出て、「スラッツァらス」で店員の女の子をひっかけてるのよ。)
フィービー: Is that a real place? (Rachel's stunned) Are they hiring? (それって本当にある場所? [レイチェルは驚く] そこでは人を雇ってる[募集してる]?)

レイチェルが買物から帰ってきたのを見て、フィービーは、「赤ちゃん(用品)のショッピングはどうだった?」と尋ねています。
「〜はどうだった?」という意味で、How did .... go? と尋ねるパターンは、フレンズ頻出ですね。
ジョーイに対して、How did the audition go? 「オーディションはどうだった?」と尋ねるセリフもよく出てきます。

「どうだった?」と聞かれて、「最高だったわ。私たちは必要だったもの全てをゲットした・買えた」みたいに言った後、「そう言えばロスのことだけど、彼は、(買い物)リストに載っていなかったあるものを、almost got した」と表現しています。
この almost+過去形もフレンズ頻出で、「もう少しで〜するところだった」ですね。
ですから、「必要なものを買った上に、ロスはもう少しでリストに載っていなかったものまで買うところだった」と言っていることになるのですが、その「リストに載っていなかったあるもの」をその後、具体的な単語を使って言っていることになります。

whore というのは「娼婦」ですね。
フレンズでは、「娼婦」と言いたい時には、「引っかけるもの」という意味の hooker という単語を使うことが多いですが、whore は hooker よりもずっとダイレクトな表現になります。
過去記事、ホミサイドとバイス フレンズ5-16その5 では、映画「プリティ・ウーマン」(Pretty Woman)のセリフを例に取り、hooker と whore のニュアンスの違いについて説明しています。

「赤ちゃん用品の店で、ロスはもう少しで娼婦を買うところだった」と言った後、驚くフィービーに、レイチェルはその店での出来事を説明し始めます。
flirt も、これまでのフレンズに何度も出てきましたが、「異性にちょっかいをかける、ナンパする」というニュアンスですね。
「商品の支払いをしようとしたら、販売員がロスにちょっかいかけ始めちゃって。それって信じられる?」とフィービーに言うと、フィービーは「ロスとレイチェルが結婚していないことをその店員は知ってるの?」と尋ねます。
知ってると答えると、フィービーは大げさに、「なんてこと!」と言っていますが、必要以上にわざとらしく大げさに言っていることからもわかるように、これは皮肉ですね。

フィービーの言っている内容は、「ある女性が独身の男性にちょっかいをかけるという考え[かけるということ]。私たちは教会の長老たちの注意を喚起しないと・促さないといけない」と言っていることになります。
alert は「警報(を出す)」という単語で、この場合は「こんな大変なことが起こっていますよ、と人に注意を向けさせる」という感覚ですね。
教会の長老に教えなきゃ、というのは、それが「非倫理的な行い」であると言っていることになりますが、フィービー自身が言っているように、「ある女性が独身男性にちょっかいをかけること」は不倫ではない、つまり、倫理的に何ら問題はないですよね。
レイチェルがそのことを「その店員はこんな非常識なことをするのよ。信じられる?」みたいに言ったことに対して、大げさに「教会の長老に知らせないといけないような、反倫理的行為だわ」と言うことで、逆に「別に何も問題ないじゃない。それが倫理的に問題でもあるってレイチェルは言いたいわけ?」と皮肉っぽく言っていることになるという仕組みです。

フィービーのあからさまな皮肉に、レイチェルは「いいえ、(その場に居合わせなかった)フィービーにはわからないのよ。あなたは彼女がどれほど brazen だったかを見ていなかったんだから」と言っています。
brazen は「厚かましい」という形容詞。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
brazen : not embarrassed or ashamed about doing something or bahaving in a way that most people consider wrong or immoral.
例) She was so brazen she even brought her lover to church.

つまり、「たいていの人が間違っている、または不道徳だとみなすようなやり方で何かをする、または行動することについて、恥ずかしいと思わない」。
例文は、「彼女はとても厚かましかったので、教会に自分の恋人(愛人)を連れて来ることさえした」。

この例文でも、church 「教会」が登場しているのが興味深いですね。immoral な例えを出す際に、対立するイメージとして教会が出てくるのが、なるほどというところです。

「独身男性にちょっかいかけることが倫理的に問題ある?」「だってその店員、すっごく厚かましかったのよ」みたいな会話になった後、フィービーは、「レイチェルはちょっとヤキモチやいてるみたいね」と言っています。

ヤキモチと言われて、レイチェルは必死に否定するのですが、実際に、店で店員とロスが仲良く話しているシーンでは、誰がどう見てもレイチェルはヤキモチをやいていて不機嫌な様子でした。
その場におらず話を聞いているだけのフィービーさえも、「それってレイチェルがヤキモチやいてるだけなんじゃないの?」と思うほどで、「ヤキモチなんかじゃないわ」と主張しているのは、レイチェル本人ただ一人、という面白さでもあるのでしょう。

レイチェルは、「ヤキモチじゃなくて、それって悪いこと、良くないことだと思うだけよ」と言った後、Here I am... and he's out というセリフを言っています。
「ここで、今この時、私は〜しようとしていて、(一方)ロスは…している」という対比の形ですね。
pop という動詞は「ポン・パンと鳴る」「ポンと・ひょいと出る」みたいな感じのニュアンスですが、ここでの I'm going to pop は「私はポン!と出産しようとしている」みたいな感覚なのだろうと思います。
DVDの日本語訳は、
(字幕)私は身重なのに/私は出産を待ってるのに
となっていましたが、私もこの pop は「出産する」ことを指しているのだろうと思ったわけです。
pop の語義を、英和・英英ともに調べても、「出産する」的な意味は載っていないようですが、「私はもうすぐポコッと産む」みたいなニュアンスなんだろうなぁ、と。

後半の he's out picking up some shopgirl at Sluts-R-Us? について。
pick up は「拾い上げる」ということですが、ここでは「異性をナンパする、引っかける」という意味。
ですから、he's out picking up は、「ロスは外に出てナンパしている、ロスは外でナンパしている」という感覚になります。

Sluts-R-Us の部分、DVD英語字幕では Sluts-R-Us 、ネットスクリプトでは Sluts ‘R’ Us と表記されていたのですが、文字の雰囲気からわかるように、Toys"R"Us 「トイザらス」のもじりですね。
Wikipedia 日本語版: トイザらス にも説明があるように、ロゴは R の部分が左右逆(鏡像文字)になっていて、それで日本語の名前も「ら」だけひらがなにしているということですね。

その店は赤ちゃん用品の店だったので、おもちゃ用品店のトイザらスに例えたわけですが、そこで売っていたのは、toys ではなく、sluts (slut:ふしだらな女、尻軽女)だったと言うために、レイチェルは、Sluts-R-Us という言葉を作ったことになります。

「あの店は、おもちゃじゃなくて、ふしだら女を売ってるのよ」みたいにレイチェルが言うのを聞いて、フィービーは「それって本当の場所? 本当に存在する場所?」みたいに言った後、「その店の人たちは、店員を雇っている、募集しているかしら?」と言っています。
「雇ってる?」というのは、「もし募集中なら、私、そこで働きたい」と言っていることになります。
そこで働きたいと言うなんて、自分が slut だと認めているようなものですが(笑)、店員にちょっかいをかけることが仕事になるようなお店なら、私、是非ともそこで働いてみたいわ、私ならいい仕事しそうだしw みたいに言っているのが、フィービーらしくて面白いですね。


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2014年09月29日

そのことに大騒ぎしないで フレンズ8-21その3

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[Scene: The Baby Furniture Store, Ross and Rachel are checking out.]
赤ちゃん用品店。ロスとレイチェルは商品をチェックしているところ。
レジ係(Cashier): Do you uh, want these things delivered, Mr. and Mrs. Geller? (これらの商品は配達をご希望ですか? ゲラーご夫妻。)
レイチェル: Oh. (あぁ。)
ロス: Oh. (おぉ。)
レイチェル: No-no-no! No, no, no, we're not married. (違う違う違う! 違うわ、私たちは結婚していないの。)
ロス: We are having a baby together, but we're not involved. (The cashier, a very beautiful woman, looks confused) I mean, uh we-we were seeing each other a while ago, but then we were just friends, and then there was one drunken night.... (Rachel looks at him angrily) Or, yes, stranger, we'd like this delivered, please. (僕たちには子供が生まれるんだけど、僕らは付き合っていないんだ。[レジ係、その人はとても美しい女性なのだが、は、困惑した表情を見せる] つまり、僕たちは少し前に付き合ってたんだけど、その後、僕らはただの友達になって、それから、酔っ払った夜があってね… [レイチェルは怒った顔でロスを見る] または、そうだね、見知らぬ人[赤の他人さん]、僕たちはこれを配達して欲しいんだ、よろしく頼むよ。)
レジ係: Why don't you fill out this address card? (Hands him one.) (この住所カードに記入していただけますか? [彼にそのカードを手渡す])
ロス: Oh, okay. (あぁ、オッケー。)
レジ係: I notice you picked out a lot of our dinosaur items. (気づいたんですけれど、この店にある恐竜のアイテムをたくさん選ばれましたね。)
レイチェル: Oh yeah! Actually, that's one of the reasons why we're not a couple. (あぁ、そうね! 実際、それが私たちが夫婦でない理由の一つなのよ。)
ロス: I chose those. I'm a paleontologist. (その恐竜グッズは僕が選んだんだ。僕は古生物学者なんだよ。)
レジ係: Really?! That is so cool! (ほんとに? それってすっごく素敵!)
レイチェル: Oh. Oh yeah, don't get too worked up over it. I mean it-it sounds like he's a doctor, but he's not. (あぁ。あぁ、そうね、興奮[大騒ぎ]しすぎないで。つまり、彼は博士のように聞こえるけど、でも彼はそうじゃないの。)
レジ係: Oh no-no, I'm fascinated by paleontology. Have you read the new Walter Alvarez book? (あぁ、違うんです。私は古生物学に興味があるの。新しいウォルター・アルバレスの本は読みました?)
ロス: Yeah! I-I teach it in my class. (ああ! 僕は自分の授業でそれを教えてる。)
レイチェル: Oh my God! Standing at a cash register, I'm holding a credit card, and I'm bored. (なんてこと! レジで立ったまま、私はクレジットカードを持って、退屈してる。)

レジ係の店員さんが、ロスたちが買った商品について、「これらのものを配達して欲しいと思っていますか?」と尋ねています。
丁寧な店員さん口調の日本語にすると、「これらの商品は配達をご希望ですか?」というところですね。
「want+目的語+過去分詞」の形になっていて、「目的語が〜されることを欲する、望む」と言っていることになります。

そう尋ねた後に、Mr. and Mrs. Geller 「ゲラー(ご)夫妻」のように呼び掛けの言葉を言ったため、二人は「おぉ、それは…」みたいになって、レイチェルが先に「私たちは結婚していない、夫婦じゃない」と説明します。

その後、ロスが事情を説明するのですが、その説明が面白いですね。
We are having a baby together は、その1 の解説でも出てきた表現ですが、「僕たちは一緒に子供を持つ」ということから、「僕らの間には子供が生まれる」ということ。
we're not involved の involve は他動詞で「人を巻き込む、巻き添えにする」「人にかかわりを持たせる、関係させる」という意味。
そこから、それを過去分詞にした受動態 involved (with) は「(〜と)かかわり合いがあって、関係して」という意味で使われ、恋愛関係の話だと「性的な関係がある」という意味になります。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
be involved with somebody : to be having a sexual relationship with someone, especially someone you should not have a relationship with
例) Matt's involved with a married woman at work.

つまり、「ある人と性的な関係を持っていること、特に関係を持つべきではない人と」。
例文は、「マットは、職場の既婚女性と性的な関係にある」。

アカデミックな辞書である LAAD とは思えない例文ですがw 「特にそういう関係を持つべきではない人と」という語義を例文にしようと思うと、まぁ、こういう例文になってしまうということなのでしょうね^^
「特に」という記載はありますが、ロスとレイチェルは「そういう関係になってはいけない立場」でもないわけで、不適切な関係以外でも使うことはある、という理解で良いでしょう。

「二人の間には子供が生まれるんだけど、僕たちは恋愛関係にはないんだ」と説明されたので、美人のレジ係は困惑した表情を浮かべています。
それでロスは、二人の事情を説明することになります。
「しばらく前に僕たちは付き合っていた」→「でもそれから、僕たちはただの友達だった(友達関係になった)」→「そしてそれから、ある酔っ払った夜があった」みたいに説明したところで、ト書きのように「レイチェルは怒ってロスを見る」ことになるのですが、言わないでもいいことまで言ってしまって、ますます状況を悪くしてしまうのが、ロスらしいところです。

「昔付き合っていて、それから別れて友達になって、その後、二人はある晩、酔っ払って、その勢いで…」みたいな説明をしたら、レイチェルがにらんできたので、そこでロスはその話題をやめることになります。

Or, yes, stranger, we'd like this delivered, please. の stranger というのが面白いです。
stranger は「他人、見知らぬ人」ということですね。
初めて会った人に、「酔っぱらった勢いで子供ができちゃって」みたいなぶっちゃけ話をしてしまったので、「赤の他人さん、これを配達してくれるかな」と話題を変えて、「赤の他人の君に聞かせるような話じゃなかったね、本来の店員と客に戻って、商品の話をしよう」みたいに言った感覚になるでしょう。
fill out は「記入する」ですね。

レジ係は「お客様は、私たちの店の恐竜アイテム(グッズ)をたくさん選ばれましたね」みたいに言っています。
notice は「〜に気がつく」ですから、I notice you picked... は「あなたが…を選んだことに私は気づく」と言っていることになります。

that's one of the reasons why... は「それ(彼が恐竜グッズをたくさん選んだこと)が、私たちがカップル・夫婦ではない理由の一つだ」ということ。
That's why 「そういうことで〜なのだ、それが〜である理由だ」というフレーズはフレンズによく登場しますが、それは元々、That's the reason why ということで、その the reason を唯一の理由ではなく、one of the reasons 「(いくつかある)理由の一つ」と表現したのが、今回のセリフになります。
「理由の一つ」と表現することで、「他にもいろいろと理由はあるんだけど! とにかくそれは別れた理由の一つなの」という感じがよく出ていると思います。

ロスは「恐竜グッズは(二人でじゃなくて)僕が選んだんだ。僕は古生物学者なんだよ」と説明すると、レジ係は「それって素敵」と嬉しそうに反応しています。
それを見たレイチェルは、don't get too worked up over it. と言っていますね。
worked up は「興奮して、気持ちが高ぶって」という意味。

LAAD では、
worked up [adjective] [not before noun] : (informal) very upset or excited about something
about/over
例) You're getting all worked up over nothing.

つまり、「(インフォーマル) とても取り乱している、または何かに興奮している」。
例文は、「君は何でもないことにすっかり興奮して[大騒ぎして]いるね」。

この例文の、get worked up over という形は、今回のセリフ don't get too worked up over it と非常によく似ていますので、この形で使われることが多いと言うことができるでしょう。

「古生物学者なんだ」とロスが言うのを聞いて、店員がきゃあきゃあと過剰に反応していることから、レイチェルは、「そんなに騒ぐことじゃないわよ、それほど大したことでもないんだから」という意味で、don't get too worked up over it. 「その件で、あまり騒ぎ過ぎないで」と言っているわけですね。

it sounds like he's a doctor, but he's not. は、「彼がドクターであるように聞こえるけれど、彼は(実際には)そうではない」というところ。
「彼はドクターじゃない」とレイチェルは言っていますが、ロスは「博士号」(Ph.D = Doctor of Philosophy)を持っていることをいつも自慢にしているように、実際にロスは博士(doctor)ではあるんですよね。
Doctor Geller 「ドクター・ゲラー、ゲラー博士」のように人に呼ばれることもありますし、そういう意味では、レイチェルの「ロスはドクターじゃない」発言は間違いとも言える気がするのですが、レイチェルが言いたいのは、博士号を持っているというような経歴の話ではなくて、ロスは、「古生物学者」(paleontologist)といういかめしい名前から想像するような、いわゆる「博士」のイメージとはかけ離れた感じの人なのよ、みたいなことが言いたかったのだろうと思います。

「古生物学者って聞いて、”博士”みたいな人(頭脳明晰で研究一筋のような人?)を想像したのかもしれないけど、この人はそういうタイプじゃないのよ」みたいにレイチェルが言うのを聞いて、レジ係は、「私は古生物学に興味があるんです」と答えています。

fascinate は「〜を魅惑・魅了する、〜の心を奪う」という他動詞で、be fascinated という受け身の形では「…に魅了される、興味・関心を惹かれる」という意味で使われます。
「古生物学に興味がある」と言ったのは本当なようで、その後、「ウォルター・アルバレスの新しい本は読みました?」みたいに尋ねていますね。
それを聞いたロスは、「あぁ、僕はそれを自分のクラス・授業で教えてるんだよ!」と嬉しそうに答えています。

そんな風に盛り上がっているロスと店員を見て、レイチェルは、Standing at... というセリフを言っていますね。
Standing at... というのは分詞構文で、「(キャッシュ)レジのところで立ちながら」という感覚。
「レジのところに立った状態で、手にはクレジットカードを持って、私は退屈している」と言っているのはつまり、「支払いをしようと私はカードを手に持って待ってるっていうのに、私をほったらかして、二人が話に夢中になってるから、全然会計が進まないわ。私はすることもなく手持ちぶさたで退屈してるんだけど」ということですね。
「もしもし、すっかり話が盛り上がってるお二人さんは、会計すること、それに私の存在も忘れてない?」みたいに言いたいということですね。


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posted by Rach at 16:38| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月26日

一面記事を読むのが待ちきれない フレンズ8-21その2

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今回のエピソードの冒頭では、モニカがシェフをつとめるレストランに関するひどい批評(レビュー)がニューヨーク・ポスト紙に載ったことで、モニカがショックを受けるというシーンがありました。
その後、チャンドラーとモニカの家に、ジョーイがやってきます。
ジョーイはモニカと一緒に映画を見る約束をしていて、どうしてチャンドラーは映画に行かないの?とジョーイが尋ねると、
チャンドラー: I can't. I've got a job interview I have to get ready for. (無理なんだよ。準備をしなきゃならない仕事の面接があるんだ。)
ジョーイ: I thought you already have a job. (お前はすでに仕事を持ってると俺は思ってたけど?)
チャンドラー: And people say you don't pay attention. No, this is a much better job. It's vice-president of a company that does data reconfiguration and statistical factoring for other companies. (そして人は言うんだよ、ジョーイは人の話をちゃんと聞かないやつだ、って。いや、これはもっといい仕事なんだ。ある会社の副社長なんだよ、そこは他の会社のために、データの再構成や統計的ファクタリングをする会社なんだ。)
ジョーイ: Wow! How do you know how to do that?! (わぉ! その仕事のやり方をどうやって知る[覚える]の?)
チャンドラー: That's what I do now. (それは俺が今やっている仕事だ。)
モニカ: Hey Joey, come taste this. (ねぇ、ジョーイ、これを味見しに来て。)
ジョーイ: What is it? (それは何?)
モニカ: Remember that guy that gave me a bad review? Well.... (Feeds him a spoonful of what she's cooking.) I'm getting my revenge! (私に悪いレビューを書いたあの男を覚えてる? で… [モニカは自分が料理しているものを、一さじ、ジョーイに食べさせる] 私は復讐(リベンジ)するのよ!)
ジョーイ: You cooked him? (モニカは彼を料理(調理)したの?)
モニカ: No. He teaches a course on food criticism at The New School, so before we go to the movies I wanna go by there and make him try my bouillabaisse again. Oh, I cannot wait to read the front page of the Post tomorrow: "Restaurant reviewer admits: I was wrong about Monica." (いいえ。その彼はザ・ニュー・スクールで食べ物の批評を教えてるの。それで私たちが映画に行く前に、そこに立ち寄って彼に私のブイヤベースをもう一度食べさせるの。あぁ、明日のポストの一面を読むのが待ちきれないわ。「レストラン批評家が認める:モニカについて私は間違っていた」。)
チャンドラー: The front page? You really do live in your own little world, don't ya? (一面? 君はほんとに自分自身のちっぽけな世界に生きてるんだねぇ。)

チャンドラーは「映画には行けない。準備をしなければならない仕事の面接があるから」と説明しています。
それを聞いたジョーイの返事がジョーイらしくてズレた感じで面白いですね。
I thought you already have a job. は、「お前はすでに仕事を持っていると俺は思ってたんだけど」。
I thought 「俺は思ってたんだけど」という過去形は、「そう思ってたんだけど、実際は違うのか? 違うんだな?」みたいなニュアンスがあります。
つまり、「俺、仕事の面接受けないといけないんだ」「お前、仕事持ってたんじゃなかったっけ? 面接受けるって、今仕事してないわけ?」みたいな会話をしていることになります。

次のチャンドラーのセリフ、And people say you don't pay attention. について。
直訳すると、「そして人々は(こう)言う、お前(ジョーイ)は人の話をちゃんと聞かない、と」みたいになるでしょうか。
pay attention は「注意を払う、注意してちゃんと聞く」というニュアンスですね。
この部分、DVDの日本語訳は、
(字幕)話の途中じゃん/(音声)実はまだ、話は続くんだけど。
と訳されていましたが、内容としては確かにそういうことが言いたいのだろうと私も思いました。

ジョーイの発言を聞いた後に、「そして人は、”ジョーイは人の話を聞かないやつだ”と言う」みたいに表現することで、「ほんと、お前って人の話をちゃんと聞いてないんだな。まだこれから話が続いて、面接のことを俺から説明するつもりなんだけど。話の途中で変な茶々を入れるなよ」と言いたいということでしょう。
そんな風に話を最後まで聞かないで発言を挟むから、「あいつは人の話を聞かないやつだ」と言われるんだぞ、人の話は最後までちゃんと聞け、とチャンドラーは言いたいのでしょうね。

「お前は仕事を持ってると思ってたけど」と言われたことについての返事として、チャンドラーは、「これはもっとずっといい仕事なんだ」と説明しています。
It's vice-president of a company that does... の文章は長いので、前から順番にイメージしていくと、「(その仕事というのは)ある会社の副社長なんだ、そしてその会社は…をする会社だ」と言っていることになります。
何をしているかという仕事の内容が、does 以下で語られていて、data reconfiguration 「データの再構成・再編成」と、statistical factoring 「統計的ファクタリング」、そういう仕事を for other companies 「他の会社のために」する、ということですね。

耳慣れない小難しい用語(笑)を聞いたジョーイは驚いた様子で、「その仕事のやり方・方法をお前はどのようにして知るんだ?」みたいに尋ねています。
そんな難しい仕事のやり方をお前はどうやって覚えるんだよ、みたいに尋ねたことになるわけですが、チャンドラーは、ムッとした様子で、That's what I do now. と答えます。
「それ(その仕事)は、俺が今すること」、つまり、「それが俺が今(の職場で)やっている仕事だ」ということになります。
過去記事、チャンドラーの職業は謎 フレンズ4-12その5 では、部屋をかけたクイズ合戦で、"What is Chandler Bing's job?" 「チャンドラー・ビングの仕事は何?」という問題が出た時に、チャンドラーが数字を使う仕事をしている、ということはみんな知っているものの、具体的な仕事の内容を知らない、ということがジョークとして使われているシーンがありました。
「チャンドラーの仕事が何かを誰も知らない」というのが、フレンズのシリーズ通じてのお決まりのネタみたいになっているのですが、ここでもジョーイが、「へぇ〜、そんな難しい仕事、お前にできんのか?」みたいに言って、「俺は、今、その仕事をやってるの!」とチャンドラーがあきれ、怒る、というお決まりの流れになっているわけですね。

二人がそんな不毛な会話(笑)をした後、モニカはジョーイを呼んで、味見して、と言っています。
それは何?と聞かれたモニカは、「私にひどい批評・レビューを書いたあの男のことを覚えてるでしょ?」と言います。
そう言って、作っている料理を一口スプーンで食べさせてから、I'm getting my revenge! と言っています。
revenge は「復讐」ですね。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
revenge [noun, uncountable] : something you do in order to punish someone who has harmed or offended you
get/take (your) revenge (on somebody)
例) He vowed that he would get his revenge.

つまり、「自分を傷つけた、または自分の感情を害した人を罰するために、自分がする何か」。
例文は、「彼は復讐をすると誓った」。

ロングマンにもこのように、get one's revenge の形が載っていますが、モニカもまさにその I'm getting my revenge. という形を使って、「私は復讐するわ!」と言っていることになります。

復讐という言葉を聞いて、ジョーイが、「モニカはその彼を調理・料理したの?」というのが面白いですね。
何かを調理していてそれを食べさせて、「私、復讐するの、復讐してるのよ」みたいに言ったので、「まさか、今、モニカが食べさせた料理は、彼の肉が入ってるとかそんなやつ?」みたいに尋ねているわけです(ホラーかサスペンスの見すぎ、、みたいな感じw)。

モニカは当然のごとくそれを否定して、モニカが調理をしていることと復讐とがどういう関係にあるかを説明しています。
「モニカにひどい批評を書いた男性が、ザ・ニュー・スクールで食べ物批評のコースを教えている」とまずは説明していますね。

ザ・ニュー・スクール(The New School)というのは、マンハッタンのグリニッチ・ヴィレッジにある大学の名前で、社会人向けの講座を提供しているようです。
過去のフレンズにも出てきており、タイトルもそのままの、ザ・ニュー・スクール フレンズ5-9その3 という記事で説明しています。

批評家の彼が、ザ・ニュー・スクールで講師をしていると言った後、「だから、私たち(私とジョーイ)が映画に行く前に、そこに立ち寄って、彼に私のブイヤベースをもう一度試食させるの」と言っています。
その計画を述べた後、何かを想像する表情で、「あぁ、あしたのポストの一面を読むのが待ちきれない」と言って、その一面記事のタイトルを続けて言っていますね。
その見出しが、「レストラン批評家が認める:私はモニカのことを誤解していた[モニカについて私(の判断・評価)は間違っていた]」。
モニカは、自分が改めて作り直したブイヤベースを食べれば、私に対するひどい評価が間違っていたことに気づく、そして、彼はポストの一面にこんな謝罪記事を載せることになるのよ、みたいに言っているわけですね。

それを聞いたチャンドラーのセリフが面白いです。
「ポストの一面」と言うのを聞いて、「一面だって?」と驚いた後、「君は本当に、君自身の小さな世界に住んでるんだねぇ」みたいに言っています。
モニカのレストラン評が載ったのは、確かにポスト紙ではありましたが、仮にその批評家が、モニカのブイヤベースを再度味わって、モニカに対する批評の訂正をしたとしても、その訂正記事、謝罪記事がポストの「一面」に載ることは現実的にあり得ないですよね。
そういう記事が「一面に載るのよ♪」と想像を膨らませているモニカを見て、「モニカの住んでる世界は、モニカを中心に回ってるのか? モニカの件が他の記事を差し置いて一面に出るっていうような、ちっぽけな世界に君は住んでるんだねぇ」とからかってみせたわけですね。


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posted by Rach at 14:21| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月24日

それを話題に出すとは面白い フレンズ8-21その1

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シーズン8 第21話
The One with the Cooking Class (モニカの料理バトル)
原題は「料理クラスの話」


夜中にロスがトイレに行こうとしていたところ、カウチで座っているレイチェルを見て、驚きます。
レイチェルは、出産予定日まであと1週間よ!と、改めてパニクっている様子で、そのまま出産に関する話を続けようとするのですが、
ロス: Okay look, I had a lot of water before I went to bed. Can we do this after-- (わかった、ねぇ、僕は寝る前に水をたくさん飲んだんだ。この件については、(〜の)後にしてもらえるかな?)
レイチェル: (interrupting him) No-no-no-no-no Ross! Please, come on, we do not have any of the big stuff we need! We do not have a changing table! We do not have a crib! We do not have a diaper service! ([ロスの発言を遮って] だめだめだめ、ロス。お願いよ、私たちに必要な大きなものがまだ何もないの! おしめ替えのテーブルがない! サークルベッドがない! おしめサービスも(頼んで)ない!)
ロス: It's funny you should mention diapers. (君がおしめのことを言うとは面白いね。)
レイチェル: I'm serious. (私は真剣なのよ。)
ロス: Okay look, there's nothing to worry about. We have plenty of time. There's a great baby furniture store on West 10th. Tomorrow, we will go there and we will get you everything we need. Okay? (わかったよ。心配することは何もない。僕らにはたっぷり時間がある。西10丁目に、赤ちゃん用品のいい店がある。明日、僕たちはそこに行って、僕たちに必要なものをすべて君に買うよ。それでいいだろ?)
レイチェル: Okay. Thank you. That's great. Thank you. Wait-wait! Where on West 10th? Because there's this really cute shoe store that has like this little-- (それでいいわ。ありがとう。それって素敵だわ。ありがとう。待って、待って! 西10丁目のどこ? だって、こんなに小さな…がある、本当に可愛い靴屋さんがあるの…)
ロス: (interrupting her) Okay. Okay. If uh, if you're gonna do this, then I'm gonna do that. (Points to the bathroom.) So… (Starts for the bathroom.) ([レイチェルを遮って] わかった、わかった。もし君がこの件を続けるなら、僕はそっちの件をするね。[トイレを指さす] それじゃあ… [トイレに向かおうとする])
レイチェル: (stopping him) Oh, wait Ross! I'm sorry, one more thing! ([ロスを止めて] あぁ、待って、ロス! ごめんね、あともう1つあるの!)
ロス: (annoyed) Yeah! ([うんざりして] あぁ!)
レイチェル: Umm, our situation. Y'know umm, what we mean to each other. And, I mean, we-we're having this baby together, y'know, and we live together. Isn't that-- Isn't that weird? (あのー、私たちの状況のことよ。ほら、私たちがお互いにとってどんな意味があるか、ってこと。それはつまり、私たち二人には赤ちゃんが生まれるし、一緒に住んでるし。それって、それってヘンじゃない?)
ロス: (stunned) (thinks) Well uh.... ([ショックを受けた様子で、考えて] うーん、あぁ…)
レイチェル: I'm just kidding! You can go pee! (He does so in a hurry.) (冗談を言っただけよ! おしっこに行ってよし! [ロスは急いでトイレに行く])

夜中にトイレに行こうとしている時にレイチェルに呼び止められたロスは、「夜寝る前に、僕は水をたくさん飲んじゃってさ」みたいに説明しています。
Can we do this after-- は、「このことは〜の後でできるよね? この件は〜の後にしてもらえるかな?」という感覚。
「寝る前に水を飲み過ぎちゃって」と言うことで、「僕は今すぐトイレに行かないといけないんだよ」と言いたいことがわかるので、「この件は〜の後で」と言おうとしているのが、「僕がトイレに行った後で、トイレを済ませた後で」と続くことは容易に想像できますね。

ですが、レイチェルはそのロスの言葉を遮って、自分の話を続けています。
we do not have any of the big stuff we need! を直訳すると、「私たちが必要とする大きなものを何も私たちは持っていない」。
その後に、「私たちが必要とする大きなもの(小物ではない家具など)」の名前を具体的に挙げています。
changing table は「何かを替えるテーブル」ですから、赤ちゃん用品の場合だと「おしめ替えテーブル」になりますね。
crib は「柵のついたベビーベッド、サークルベッド」。

diaper service は「おしめサービス」ということで、DVDの日本語訳も「貸しおむつ屋さん」となっていました。
このサービスはメジャーなようで、Google 検索ボックスに、diaper service と入力すると、グーグルサジェスト機能で、「diaper service 地名」のパターンがいくつも出てきました。
(diaper service seattle/toronto/chicago/vancouver/nyc などなど)
「うちの近所のダイパーサービスはどこにあるかしら?」と調べるママが多いということみたいですね^^
アメリカでもやはり、紙おむつ(disposable diaper)を使う人が多いようですが、布おむつ(cloth diaper)を使う場合には、そのような「汚れた布おむつを回収し、洗濯し、宅配してくれるというサービス」である diaper service を使う人もいる、ということのようです。

参考までに、ダイパーサービスのサイトを以下にリンクしておきます。
Diaper Service - Cotton, Compost and Combo - Tiny Tots

この Tiny Tots というサービスは、洗って高温消毒して何度も使う布おむつ以外に、「使用後に堆肥(たいひ、compost)にすることができるおむつ」(compostable diaper)も扱っているようです。
やはり使い捨ての紙おむつは、ゴミを大量に出すという点で問題視されることも多いのですが、それをゴミではなく堆肥として再利用できるという点で地球に優しい点をアピールしているサービスのようですね。

レイチェルがおしめサービスの話をするのを聞いて、ロスが、It's funny you should mention diapers. と言うのが面白いです。
mention は「〜について話す、述べる、語る、話に出す、言及する、触れる」。
ロスは今、トイレに行きたいけれどそれを我慢しながらレイチェルの話を聞いているので、そんな僕に、君はおしめの話をするのかい、おしめを話題に出すのかい、と言いたいわけです。
「おもらししそうになっている僕の前で、おしめの話をするかぁ?」みたいなことですね。

このセリフでは、should が使われていることにちょっと注目してみましょう。
should というと、「〜すべきである」という意味でまずは覚えることが多いですが、このセリフの should は「君がおしめのことを言うべき」というような「べき」の意味はありません。

これについては、研究社 新英和中辞典の語義説明がわかりやすいと思うので引用させていただきますと、
should
[遺憾・驚きなどを表わす主節に続く that 節、または I'm surprised, I regret などに続く that 節 に用いて] …する(のは、とは)
(用法) 現在では should を用いず直説法が用いられることが多い
It's a pity that he should miss such a golden opportunity. 彼がこういう絶好の機会を逃すのは惜しいことだ。
It's strange [surprising] that you should not know it. 君がそれを知らないとは不思議だ[驚いた]。


訳語として「〜するとは」と書いてありますが、「〜するとは」と訳すと、確かに「遺憾・驚き」などのニュアンスが日本語に出る気がしますね。
ですから、今回のセリフも、「君がおしめのことを言うのは面白い」ではなくて、「君がおしめのことを言うとは面白い」と訳してみました。

こういう should については、英英辞典では、Macmillan Dictionary で以下のように説明されていました。
should : used for describing a fact or event that someone has a particular feeling or opinion about
例) It's odd you should mention Ben. - I was just thinking about him.

つまり、「ある人がそれについて、ある感情や意見を持っているような事実や出来事を述べるために使われる」。
例文は、「あなたがベンのことを言う[ベンの名前を出す]とは奇妙ね。私はちょうど彼のことを考えていたの」。

このマクミランの例文は、mention が使われているところなど、今回のロスのセリフと構造もニュアンスもよく似ていますね。
ベンと言えばロスの息子の名前だったりするので、そこにもかすかな繋がりが感じられて面白いです^^

「トイレを我慢してる僕の前で、おしめの話をするとはねぇ」みたいに言われたレイチェルは、「そんな冗談言わないで。私はマジなのよ、真剣なのよ」と返します。
ロスはもうそれ以上、冗談は言わずに、レイチェルのためにあることを提案していますね。
「何も心配することはない。時間はいっぱいある」と言った後、「西10丁目(West 10th)に、赤ちゃん用品のいい店がある。明日そこに行って、必要なものを全部君に買ってあげるよ」とロスは言います。
店の場所と、明日行くという具体的な日付も出たので、レイチェルも安心した様子で、ありがとうと言っています。

その後、「10丁目って言ったけど、その店は10丁目のどこ?」みたいに尋ねていますね。
because は「なぜならば」ですが、この場合は、「何で私がそんなことを聞いているかって言うと」というような感覚になるでしょう。
「本当に可愛い靴屋さんがあって、その靴屋さんにはこんな小さな靴が…」みたいに話を続けようとするレイチェルを、今度はロスが遮って、if you're gonna do this, then I'm gonna do that. と言います。
直訳すると、「もし君がこれをするつもりなら、それなら僕はあれをするつもりだ」みたいなことですね。
ロスがトイレを指さしていることからわかるように、「もし君がこんな風に自分が可愛いと思った靴屋の話を続けるつもりなら、(僕との話は終わったことだし)僕は自分の用事を済ませるためにあっちのトイレに行かせてもらうよ」ということです。
「君がこれをするなら、僕はあれをする」のように、this/that という指示語で漠然としたセリフになっていますが、前後の文脈や状況があって、ロスがトイレを指さすという行為もついていれば、それで問題なく意味が通じるという好例だと思います。

これでやっとトイレに行けると安心したのもつかの間、「ごめん、あともう一つ(話が)あるの」とレイチェルに止められてしまいます。
「ああ、もう!」みたいにうんざりした顔のロスですが、レイチェルは真剣な顔で、「私たちの状況のことよ」と話を始めます。
what we mean to each other. は、「私たちがお互いにとって、何の・どんな意味があるか」みたいなことですね。
You mean a lot to me. なら「あなたは私にとって、ものすごく意味がある、とても大事」ということですし、He means nothing to me. なら「彼は私にとって何の意味もない。重要ではない。彼のことを何とも思っていない」ということになります。

「私たちの状況のこと。私たちって、お互いにとって何なの? どんな意味があるの?」みたいな抽象的な言葉を言った後、「ほら、私たちは一緒に子供を持つし(二人の間には子供が生まれるし)、(こうして)一緒に住んでるし」のように話を続けます。
「それってヘンじゃない?」と言っているのは、「一緒に住んで二人の子供も生まれる、っていうこの状況を客観的に見たら、夫婦と同じなのに、実際には二人は夫婦じゃない。それってヘンよね。私たち二人の関係って一体何なのかしら?」みたいな、えらく重い(笑)話題をレイチェルが持ち出してきたことになります。
「私たちって、お互いにとって何なのかしら?」みたいに言われたロスは、トイレに行きたかったことも忘れて、ショックを受けた様子でうーん、、と考え込んでいるのですが、少し間があってレイチェルが、「冗談よ! トイレに行っていいわ!」と笑いながら言うのが面白いですね。
ロスがトイレを我慢しているのをわかっていて、わざと深刻そうな話を持ち出して、ロスをからかったということです。

You can go pee! の go pee は、go to pee 「おしっこをしに行く」の to が省略された口語表現。
意味としては「トイレに行く」ということですが、pee は「おしっこをする」という幼児語のニュアンスなので、この場合も「おしっこ行ってよし!」みたいに訳した方が、セリフの雰囲気は出るのかな、という気がします。
トイレに行きたいのを知っていて、深刻ぶったふりをしてからかった、そんなことができる親しい仲だからこそ、「おしっこ行っていいわよ」みたいなダイレクトな表現も使える、ということですね。


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2014年09月22日

いなくて寂しいと思われることになる フレンズ8-20その6

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10月12日、13日開催の東京セミナーですが、12日(日)の部がおかげさまで満席となりました♪
12日の部は、今後はキャンセル待ちで受付させていただきます。
お申込下さった皆様、本当にありがとうございました<(_ _)>
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もうすぐ子供が生まれるレイチェルの子育ての手伝いをするために、レイチェルのママは同居を考えています。レイチェル自身も「私は子育てのことを何も知らないから、ママに同居してもらわないと無理よ」と言い、モニカやフィービーもそれに同意するのですが、
ロス: Well uh, y'know what? Even if she doesn't know anything, I do! I have a son. And his mother and I didn't live together, and whenever he was with me, I took care of him all the time, by myself. (いいですか? 例えレイチェルが何も知らないとしても、僕が知ってます! 僕には息子がいます。そして息子の母親と僕は一緒に暮らしていませんでした。だから息子が僕といる時はいつも、僕が息子をずっと、僕一人で面倒をみたんです。)
レイチェルのママ: That's true. You do have another child. (それはそうね。あなたには(確かに)もう一人子供がいるわよね。)
ロス: Yeah. (ええ。)
レイチェルのママ: With another woman. Have you no control, Ross? (他の女との間に。あなたには自制心がないの、ロス?)
ロス: That's a different issue. Uh, the point is, when the baby comes, I will be there to... to feed her and bathe her and change her. And more than that I want to do all those things. (それは別問題です。重要なのは、赤ちゃんが誕生する時、僕はそこにいる、ってことです、彼女にミルクをあげて、彼女を入浴させて、彼女のおしめの取り替えをする。そしてそれだけではなくもっと、僕はそういうこと全てをしたいんです。)
レイチェルのママ: Well then you really don't need me to live with you. (そういうことなら、私があなたたちと同居する必要は全くないわね。)
ロス: Yes! Yes, you're gonna be so missed. (そうです! [ガッツポーズをして喜ぶが、その後、真顔になって] えぇ、あなたがいなくて寂しいと思うでしょうけれど。)
レイチェルのママ: You're gonna be a great father. (あなたは素敵な父親になるわ。)
ロス: Well, you're gonna be a wonderful grandma. (They hug.) (えぇ、あなたも素晴らしいおばあちゃんになりますよ。[二人はハグする])

みんなが口々に、「子育てのことを知らないレイチェルは、ママと同居すべき」と言う中、ロスは、レイチェルのママを説得するように自分の話をし始めます。
「例え、レイチェルが何も知らないとしても、僕は(赤ちゃんのことを)知っています!」と主張していますね。
「僕には息子がいる。息子の母と僕は別居していたから、息子と一緒の時はいつも僕一人で面倒を見ていた」と説明します。
元妻キャロルはレズビアン・パートナーであるスーザンと住んでいますから、ロスが息子のベンを預かる時は、ロス一人で全部やっていた、というのは確かにその通りです。
それを聞いたママは、「確かにそうよね。あなたにはもう一人別に子供がいるのよね」と言っています。
ロスの発言に納得したかのような顔でそう言っていたのですが、その後、付け加えた言葉が、これまたママっぽくて辛辣です。

With another woman. は、You have another child with another woman. ということで、「あなたには別の女性との間に、もう一人子供がいる」という事実を述べたわけですが、ちょっと間を置いてから、With another woman. と「付け加えた」感覚は、「確かにあなたにはもう一人子供がいたわねぇ、、、そう、別の女性との間にできた子供」みたいなニュアンスになります。
その後、「あなたにはコントロールがないの、ロス?」みたいに言っていますが、この control は「抑制、自制(心)(self-control)」のことですね。
ロスは「僕には子供がもう一人いるから、子育ての経験があります。だから心配しなくても大丈夫です」とママを説得する材料に息子のことを持ち出したのに、「それって他の女との間の子供でしょ? あなたって私の娘以外にも、子供を産ませてるのよね。あなたって見境(みさかい)ないわけ?」みたいに、皮肉を言ったことになります。

different issue の issue は「問題、論点」。
「息子って、他の女との子供よね」という話は、レイチェルの母親としてツッコみたい部分だろうことはわかるけれど、それは子育ての問題とはまた別問題です、というところ。
そして、その問題は別にして、the point is... 「ポイントは、ここで大事なことは」と言って、赤ちゃんが来る時、つまり生まれてくる時に、「僕は…するためにそこにいます」とセリフを続けます。
何のためにいるか、ということが、to 以下で3つ挙げられていますが、それぞれ、feed her 「食べ物を与える」、新生児なのでこの場合は「ミルクをあげる」、bathe her 「赤ちゃんを入浴させる、お風呂に入れる」、change her 「おしめを替える(または、服を着替えさせる)」になります。
最後の change は「〜を取り替える」というイメージなので、服を着替えさせるという意味にもなりますが、新生児の世話で真っ先に浮かぶことと言えばやはり、「おしめの取り替え」になるでしょうから、あえて、change her diapers (彼女のおしめを取り替える)と言わなくても、おしめの取り替えを意味していると理解すれば良いかなと思います。

more than that は「それ以上に、それ以外に、それだけではなく」なので、「今挙げた3つだけではなくて、赤ちゃんにまつわるありとあらゆること全部(all those things)を、僕はやりたいと思っているんです」と言っていることになります。
当然想定されるそういう世話も、それ以外のいろんな世話も全部、僕はやってあげたいと強く思っているですよ、ということで、そういうことをいやいやするんじゃない、子供が生まれたらそういうこと全部をしてあげたくてたまらないと今も思っているんです、と育児に対する自分の熱意を主張しているわけですね。

子育て経験者のロスが、子育てに関すること全部を僕はやりたい、と言うのを聞いて、同じ育児経験者のママもやっと納得したようです。

Well then you really don't need me to live with you. は、「そういうことなら、あなた(たち)には、私があなた(たち)と同居する必要が全然ない」。
「私との同居はあなた(たち)には不要ね」と言っているわけですが、ここでは、really don't という語順になっているのに注意しましょう。

前回の記事で説明したシーンで、最初にロスが「ママとの同居は必ずしも必要ではない」のように言った時は、it's not absolutely vital that you live with us. となっていました。
not absolutely vital 「絶対に必要だということではない」という部分否定ですね。
not は absolutely を否定していることになります。
今回のママのセリフは、really don't のように、don't を really で強調しているので、「私が同居することは、あなたたちには全く不要ね、全然必要ないわね」と否定を強調、つまり「全否定」しているニュアンスになります。
ロスのセリフの時はママに遠慮して、「ママの同居は必ずしも必要ではない」と部分否定で表現したのですが、ロスがパパとしてちゃんと育児をしてくれそうだとわかったママは、それを完全に認めた意思表示として、「ロスがそういう気持ちなら、私の同居は、全く・全然必要ないわね、必要性はゼロね」と言ったことになるわけです。

ロスの主張を完全に認め、ママは同居を取りやめた、ということが、この really don't からわかるので、ロスは嬉しさのあまり、Yes! とガッツポーズしています。
その喜びようを見ていると、「どんなにママとの同居を嫌がっていたか」ということが丸わかりなので、ロスはマズいと思ったのでしょう、同じ yes という言葉を繰り返した後で、そのイエス!というのはこっちの意味ですよ、みたいに、別の言葉にすり替えています。

you're gonna be so missed というのは、「あなた(レイチェルのママ)は、非常に miss されることになる」。
この miss は「人がいなくて寂しく思う」という意味ですから、「ママが同居しないことになって寂しいねって(僕とレイチェルに)思われますよね」と言っている感覚。
We're gonna miss you so much. 「僕らは(きっと)あなたがいなくて寂しいと思いますよ」というのを、ママを主語にして受動態で表現していることになります。
「私は同居する必要は全くなしね」とママが言ったのを聞いて、一瞬大喜びしてしまったロスが、「あなたがいないことはきっと寂しいと思われることになりますよ」と慌てて付け加えて、ごまかした感じですね。
「僕はあなたの同居に反対していたわけではない、こういうことになったけれど、ママが同居しないことは寂しい、ママがいないことが惜しまれる」と表現していることになります。

ママが「ロスは great な父親になるわ」と言うと、ロスも「レイチェルのママは、wonderful なおばあちゃんになりますよ」と返して、ロスはママの頬にキスして、二人はハグし、和解することになります。
ロスがママの同居に反対している様子なのは、ママなら当然わかっているでしょうし、ロスも「恐竜グッズを捨てれば」とか「他の女との間にも子供がいるのよね」などと言われ、ママが自分のことを完全に認めているわけではないのは承知でしょう。
それでも、ロスの主張をママが完全に受け入れて、最後に二人が「きっと素敵な父親に」「きっと素晴らしいおばあちゃんに」と言い合って和解する姿は、微笑ましいなと思いました。
a great father と言われて、a wonderful grandma と返すように、使う形容詞を少し変えたりするところは、ささいなことかもしれませんが、スピーキングする時に参考にしたいポイントのように思います。


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posted by Rach at 15:39| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする