2018年05月15日

ポケットの小銭を数えることができるほど フレンズ1-6改その10

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5:47
チャンドラー: So, uh, tell me, how do, how do you think your husband feel about you sitting here with me... sliding your foot so far up my pant leg you can count the change in my pocket? (それじゃあ、教えて。君の旦那さんはどう感じると君は思うかな、君が俺と一緒にここに座っていることについて…君が俺のポケットに入っている小銭を数えることができるほど、俺のズボン(パンツ)の脚に届く(ほど遠く)まで(→訂正:俺のズボンの脚の上の方まで 訂正ここまで)君が自分の足をスライドさせている状態で座っていることについてね。)
オーロラ: Don't worry. I imagine he'd be okay with you because really, he's okay with Ethan. (心配しないで。夫はあなたのこと、オッケーだと思うわ。だって、ほんとに、夫はイーサンのこともオッケーなんだから。)
チャンドラー: Ethan? There's, there's an Ethan? (イーサン? いるの? イーサンっていうのがいるの?)
オーロラ: Mmmm... Ethan is my... boyfriend. (んーん… イーサンは私の…恋人なの。)
みんな: What?! (何だって?)
チャンドラー: So explain something to me here, uh, what kind of relationship do you imagine us having if you already have a husband and a boyfriend? (じゃあ、ここで俺に説明して。君は俺たちがどういう(種類の)関係を持つと想像してるの? もし君にすでに(一人の)夫と(一人の)恋人がいるのなら。)
オーロラ: I suppose, mainly sexual. (思うに、主に性的な関係かしら。)
チャンドラー: ...Hm. (ふーん。)

オーロラが既婚者だと知ったチャンドラーは「じゃあ君の旦那さんは〜についてどう感じると君は思うかな?」という質問をしています。
how do you think your husband feel about は、do you think が挿入句的に入っている形。
How does your husband feel about...? 「君の旦那さんはどう感じるか?」というのがメインの問いですが、その質問は当の本人に直接尋ねないとわからない類の質問になってしまうので「君の旦那さんは〜についてどう感じると、妻の君は思うか?」という形の質問になっているのですね。
about 以下で「〜について感じる」の対象が述べられていますが、非常に長い文章になっているので、とにかくこういうものはピリオドで終わるまで待つのではなく、音が聞こえるまとまりごとにイメージしていくようにしたいところ。
you sitting... sliding についてどう感じるか、ということで、you sitting は「君が座っていること」という動名詞で、you は sitting の意味上の主語。
sliding は sitting と同じような動名詞と考えることも可能かとは思いますが、you sitting and sliding のように and で結ばれていないので「slide しながら、slide している状態で」座っている(sit)のような、分詞構文のイメージで捉えた方が良いような気がします。

slide は「そっと動かす、滑らせる、忍び込ませる」というような感覚。
聞こえたままにイメージすると、

about you sitting here with me=君が俺と一緒にここに座っていることについて
sliding your foot so far up my pant leg=君の足を俺のズボンの脚に届くほど遠くまで滑らせながら
you can count the change in my pocket=俺のポケットの小銭を君が数えられる(ほど)

になるでしょう。
you can count の前に that が省略されていると考えて「俺のズボンのポケットの小銭が数えられるところまで君は俺のズボンの脚に君の足を滑らせてる」と考えると良いでしょう。
「ポケットの小銭が数えられるほど」と表現することで、so far がどれくらい遠くまでなのか、伸ばした足の先がどこに届いているかを表現しているわけですね。
(2018.5.21 追記)
コメント欄にてご指摘がありました。
上の記事で「ズボンの脚に届くほど遠くまで」と訳した部分は「ズボンの脚の上の方まで」が正しいです。
下のコメント欄に訂正と追加説明がありますので、詳しくはそちらをご覧下さい。
(追記はここまで)

ちなみに、このセリフの中で、leg と foot という「脚、足」を意味する単語が出てきましたので、同時にチェックしておきましょう。
ざっと言うと、leg は「太ももの付け根から足首まで」、foot は「足首から下の部分」になります。
arm 「腕」と hand 「手」と同じような関係で、長く伸びた部分が leg / arm で、その先端にあって、指がついていて、歩く、掴むなどの動作をする部分が foot / hand になります。
pant leg は「ズボンの脚部、脚部分」ということで、その脚部にあるポケットの小銭が数えられるほど、君は足先をそこまで伸ばしていると言っていることになります。

you sitting here with me までだと「君の旦那さんは、ここで君が俺と一緒に座ってることをどう感じるかな」ということになり、「夫がいる身で他の男と会ってる、しゃべってることをどう感じるかな」という質問のように聞こえるのですが、さらにセリフを聞いていくと、実はただ一緒に座っているだけではなく、「オーロラの足がチャンドラーのズボンのポケットのところまで届いている状態」であることがわかる、という仕組みですね。
この部分、DVDの日本語訳では、
(字幕)ズボンのポケット周辺に 君の足があるけど
(音声)君の足は現在、俺のズボンのポケットのあたりをまさぐってるわけだけど?
となっていたのですが、まさにそういうニュアンスだろうと私も思いました。
つまりは楽しくおしゃべりしながら、テーブルの下で、オーロラの足がチャンドラーのポケットあたりにちょっかいかけてるみたいな、ちょっとエッチっぽいことをしていた、ということなのでしょう。
確かに「君の旦那さん、どう感じるかな?」と言いたくなるような行為ですね^^

「どう感じると思う?」と言われたオーロラは「夫はあなたのことオッケーだと思うわ。だってイーサンのこともオッケーだから」と言っています。
また新たな男性名が出てきたことから、There's an Ethan? とチャンドラーは尋ね、彼は boyfriend「恋人、彼氏」だとオーロラは答えています。

ここで There's an Ethan? というセリフの an に注目してみましょう。
イーサンの名前が母音で始まっているので a ではなく an になっているのですが、Ethan は固有名詞なので、本来は冠詞などは付かない無冠詞で使われるはずですね。
ここでの an Ethan は、a man named Ethan 「イーサンという名前の(一人の)男」というニュアンスになります。

そういう意味については、ちゃんと英和辞典にも載っていて、研究社 新英和中辞典では以下のように出ています。

a=[固有名詞につけて] …という人
例)a Mr. Smith スミスさんという人


LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
a : used before someone's name when you do not know who they are
例)A Mrs. Barnett is waiting for you.

つまり「誰かの名前の前に使われる、その人が誰であるかを自分が知らない時に」。
例文は「ミセス・バーネットという方が、あなたをお待ちです」。

「その人が誰か知らない時に名前の前に a を付ける」というのが、この a のニュアンスをうまく説明してくれていると思います。
知っている人、その人だと認識している人であれば、無冠詞の固有名詞そのままで良いわけですが、その人を知らない場合には、日本語でも「〜という方、〜という人」のように少しワンクッション入れたくなりますよね。

今回のチャンドラーのセリフも「イーサンという名前の(新たな別の)男が存在するの?」ということですから、まさに「その人が誰か知らない」ということで a/an を付けているわけですね。

オーロラには、リックという夫がいて、イーサンという恋人がいると知ったチャンドラーは、「君は俺たちがどういう関係を持つと想像してるの?」と尋ねています。
夫も恋人もいるのに、他の男とどういう関係を持とうと思ってるわけ? ということですね。

us having は us が having の意味上の主語で、チャンドラーは US having のように特にアスを強く発音しています。
夫と恋人がいるのに、それ以外に「君と俺」はどういう関係を持てばいいわけ? という気持ちから us を強調していることになります。

その質問に、オーロラは「主にセクシャルな(関係)」とダイレクトな返事をしています。
チャンドラーが驚くでもなく、普通のトーンで、Hm. と言っているのも何だか面白いです。
まぁ、夫がいて彼氏もいるのに、今はチャンドラーのポケットあたりを足でまさぐっているらしい彼女ですから、想定内の返事とも言える気がしますね。


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posted by Rach at 16:40| Comment(3) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月11日

旦那さんを亡くした=be widowed フレンズ1-6改その9

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5:17
チャンドラー: We talked till, like, 2. It was this perfect evening. More or less. (俺たちは、そう(夜中の)2時くらいまで話したんだ。完璧な夜だった。だいたいはね。
オーロラ: All of a sudden, we realized we were in Yemen. (突然、私たちはイエメンにいるって気づいたの。)
チャンドラー: Oh, I'm sorry, so "we" is...? (あ、ごめん。で、「私たち」って言うのは…?)
オーロラ: "We" would be me and Rick. (私たちっていうのは、私とリックね。)
ジョーイ: Who's Rick? (リックって誰?)
チャンドラー: Who's Rick? (リックって誰?)
オーロラ: My husband. (私の夫よ。)
みんな: Ooooohhh. (うー。)
チャンドラー: Oh, so you're divorced? (あぁ、それじゃあ君は離婚してるの?)
オーロラ: No. (いいえ。)
チャンドラー: Oh, I'm sorry. So you're widowed? Hopefully? (あぁ、ごめん。じゃあ君は未亡人なの?[旦那さん亡くなってるの? 旦那さんに先立たれたの?] だといいんだけど。)
オーロラ: No, I'm still married. (いいえ、私はまだ結婚してるわ。)

more or less は「大体(だいたい)」。直訳すると「それより多いかそれより少ないか」というところですから、その前後、大体、というニュアンスになるのでしょう。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、almost 「ほとんど」または approximately 「約、およそ」という言葉で説明されています。

チャンドラーはオーロラの言った we という言葉に引っかかった様子で、"we" って? のように尋ねています。
実はこれより前のセリフでも、so we made it to the border というセリフがあったのですが、今回の we realized we were in Yemen というセリフで、改めて we という単語が気になったということなのでしょう。

ここでのチャンドラーの質問は、so "we" is...? となっていますね。
本来、「私たちは」を意味する we であれば、主語が複数形であるため、be動詞は are になるわけですが、ここでは「we という単語が指すものが何であるか」を尋ねるようなニュアンスなので、動詞が単数形の is になっているのかなと思います。
we として複数の人間が頭に浮かんでいる場合は、be動詞も自然と are になるのでしょうが、ここではそういう複数の人間がイメージされているわけではなく、言葉として I ではなく we を使った、その we の指すものを問うているのだろうと。

we というのは、私とリックのこと、とオーロラが答えた後、画面にはセントラルパークのジョーイが映り、Who's Rick? と尋ねます。
チャンドラーとオーロラの会話は回想シーンであって、実際には今、チャンドラーがその時の状況をセントラルパークでみんなに話して聞かせているところなので、チャンドラーが「その時、オーロラがこう言ったんだ。私とリックのことだ、って」と説明したことに対して、ジョーイが即座に「リックって誰?」と言ったことを、映像で描写しているわけですね。
その後、また回想シーンに戻り、今度はチャンドラーが Who's Rick? と全く同じセリフを返していますが、それは、この話の流れで唐突に Rick という名前の男性が出てくれば、誰もが「誰?」と尋ねたくなってしまうことを描写していることにもなるでしょう。
ジョーイの "Who's Rick?" がワンクッション入ることで、いいリズムを生んでいるとも思います。
オーロラが「私の夫よ」と答えたので、またもやセントラルパークでチャンドラーの話を聞いているフレンズみんなが「うー」と言っているのが映ります。

オーロラがリックは夫だと説明しても、チャンドラーにしてみたらデートをオッケーしてくれた相手なので、「じゃあ、それは当時の話で、今は離婚してるのかな?」と尋ねたくもなりますね。
オーロラが否定したので、じゃあ離婚じゃないとすると、旦那さんと死に別れた、つまり旦那さんが先に亡くなったということかと考えて、So you're widowed? と質問を変えることになります。

widow は名詞だと「未亡人」。他動詞では「人を未亡人にする」という意味になるので、be widowed は、「未亡人になった、夫を亡くした、夫が死んでいる」という意味になります。
ちなみに私は、widow と言えば、山口百恵さんの「ロックンロール・ウィドウ」を思い出します。
タイトルに未亡人(widow)が入っている通り、歌詞には「夫はとうに亡くなりました」というフレーズもあります。「かっこ かっこ かっこ かっこ」いい歌で、私もこの歌大好きです(^^)

hopefully は「願わくは、うまくいけば」。
LAAD では、
hopefully : [sentence adverb] : (spoken) a word used when you are saying what you hope will happen, which some people consider incorrect
例1)Hopefully, I'll be home by nine tonight.
例2)We're hopefully going to keep practicing once a month.

つまり、「自分が願っていることが起こるだろうと言っている時、そしてそれは正しくないと考える人もいる時に使われる言葉」。
例文1は「願わくば(そうなってるといいなと思うんだけど)今夜は9時までには家に着いてるよ」。例文2は「願わくば月いちで練習を続けるつもりだ」。

ですから、”So you're widowed? Hopefully?” は、「君の旦那さんは死んだ、ってことかな? だといいんだけど」みたいなニュアンスになります。
もしかしたら違ってるかもしれないけど、自分としてはそうあって欲しいという気持ちからの言葉ですね。

相手の夫が死んだという不幸を hopefully と言ってしまうのは良くないことくらいチャンドラーにもわかっているでしょうが、離婚していないとなると、死別した可能性がある、そして、もし死別でなければ夫がまだいることになってしまう、自分がこうしてデートしている相手に夫がいたりすると困る(不倫になってしまう)ので、hopefully という本音が出てしまったわけですね。
どうか夫は死んだって言ってくれよ、というチャンドラーの気持ちが、この付け足しのような hopefully に出ていると思います。
そんなチャンドラーの希望も空しく、オーロラの返事から、彼女は今も既婚者だということがわかることになるのですね。


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posted by Rach at 12:11| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月08日

特に理由もなく面白半分に フレンズ1-6改その8

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4:21
SCENE 2: CENTRAL PERK (ENTER CHANDLER; EVERYONE ELSE IS ALREADY THERE)
シーン2: セントラルパーク。チャンドラー登場、他のみんなはすでにそこにいる。
チャンドラー: Hey, kids! (やあ、キッズ!)
みんな: Hey. (やあ。)
フィービー: (READING MONICA'S PALM) No, 'cause this line is passion, and this is just a line. ([モニカの手相を見ながら] いえ、だってこれは感情線だから。そしてこれはただの線よ。)
チャンドラー: Well, I can't believe I've been here almost seven seconds, and you haven't asked me how my date went. (えーっと、信じられないな、俺はここにほぼ7秒もいるのに、デートがどうだったかを君らが尋ねてこないなんて。)
モニカ: Oh, right, right. How was your date, 'Chand-lrr'? (えぇ、そうね、そうね。デートはどうだった? チャンドラ〜。)
チャンドラー: It was unbelievable! I-I've never met anyone like her. She's had the most amazing life! She was in the Israeli army. (信じられないほどだったよ! 彼女みたいな人、俺は今まで会ったことがない。彼女はものすごくびっくりするような人生を送ってきたんだ! 彼女はイスラエルの軍隊にいたんだよ。)
(FLASHBACK OF AURORA AND CHANDLER ON THEIR DATE IN CENTRAL PERK)
オーロラ: ...Luckily none of the bullets hit the engine block, so we made it to the border. But just barely and I... I... I've been talking about myself all night long. I'm sorry. What about you? Tell me one of your stories. (…幸運なことに、弾丸はどれもエンジンブロックには当たらなかったの。それで私たちは国境まで着いたのよ。でもぎりぎりかろうじてで、それで私は… 私、一晩中、自分のことについて話してるわね。ごめんなさい。あなたはどう? あなたのお話の一つを聞かせて。)
チャンドラー: All right. Once... once I got on the subway, right? And it was at night and I rode it all the way to Brooklyn... just for the hell of it. (よし、前に…前に俺は地下鉄に乗ったんだ。夜で、俺は(はるばる)ブルックリンまでずっと地下鉄に乗ってたんだよ…特にこれと言った理由もなく面白半分にね。)

ト書きに READING MONICA'S PALM とありますが、「モニカの手のひらを読んでいる」というのはつまり「手相を見ている」ということ。
フィービーのセリフでも「この線は passion だ」のように、手相の話によく出てくる「〇〇線」という意味の line という単語が出ていますね。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
read somebody's palm : to look carefully at someone's hand, in order to find out about their future
つまり「人の手を注意深く見ること、その人の未来に関する情報を知るために」。

ちなみに passion=情熱、と訳されることが多いですが、感情を表す単語のニュアンスについて、研究社 新英和中辞典の feeling の項目で、passion との違いが以下のように説明されていました。

feeling は主観的な感覚や感情を表わす最も一般的な語
passion は理性的判断を圧倒してしまうような強烈な感情


つまり、passion は理性と対比する形の感情のニュアンスであるということになります。
「この線は感情(これは感情線)」という説明は手相っぽいですが、その後の「これはただの線よ」というのが、「特に何線でもない」みたいな言い方で面白いですね。

店に入って来たチャンドラーは「もう7秒もここにいるのに、誰もデートのことを尋ねてこないなんて信じられない」と言っています。
フレンズたちのいつもの会話なら、デートから帰ってきた人に対しては、”How was your date?” などと聞くものなのに、今回は誰もそれを聞いてくれないのか? ということですね。
そう言われたので、モニカがそのお決まりのセリフ、”How was your date?” を使って尋ねていることになります。
最後の呼び掛けでは、'Chand-lrr' とオーロラの独特の発音も真似て、あの彼女とのおデイトはどうだったのかしらぁ? とちょっと茶化した感じで尋ねていることになるでしょう。

「彼女みたいな人に会ったことない。すごい人生を送ってて、イスラエルの軍隊にいたんだ」と言った後、二人のデートが回想シーン的に流れます。
make it to... は「…にたどり着く、到着する」。
barely は「かろうじて、わずかに」で、just barely はそれをさらに強調した感覚で「本当にかろうじてで、ギリギリで」というようなニュアンスになるでしょう。
その続きを言いかけた時、自分ばかりが話していたことに気づいたオーロラは、チャンドラーの話を聞かせて、と促しています。

チャンドラーは、ある日、地下鉄に乗った話をしています。
all the way to は「はるばる〜まで、〜までずっと」という意味。
途中で降りることなくブルックリンまでずっと乗っていた、ということですね。

just for the hell of it は「面白半分に、特にこれといった理由もなく」。
Macmillan Dictionary には、just のない for the hell of it として以下のように載っていました。
for the hell of it : (informal) just for fun, and not for any serious reason
例)I kissed him just for the hell of it.

つまり「(インフォーマル)ただ楽しみのために[面白半分に、面白がって]、そして何も深刻・重大な理由もなく」。
例文は「私はただ面白半分に彼にキスした」。
マクミランの見出しは、for the hell of it という just がない形でしたが、例文は、今回のセリフと同様、just がついた just for the hell of it の形になっていますね。

ずっとブルックリンまで乗ったんだ、の後、何か理由があってしたことかと思ったら、ただ、面白半分でやってみただけだった、特にこれといった理由もなしにそうしただけだったんだけど、と言っています。
期待させるような言い回しだったけれど、実は何も意味がなかった、というオチになるのでしょうね。


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posted by Rach at 11:26| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月02日

俺と契約したいんだな フレンズ1-6改その7

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3:51
チャンドラー: (RUNNING BACK) She said yes! She said yes! (TO JOEY) Awful play, man! Whoah. (TO ALL) Her name's Aurora. And she's Italian and she pronounces my name "Chand-lrr." "Chand-lrr." I think I like it better that way. (TO JOEY) Oh, listen, the usher gave me this to give to you. (FISHES A CARD OUT OF HIS POCKET) ([走って戻ってきて] 彼女がイエスって言った! 彼女がイエスって言った! [ジョーイに] ひどい芝居だったな、お前。もう! [みんなに] 彼女の名前はオーロラ(アローラ)。それで彼女はイタリア人で、俺の名前を「チャンドラ〜」「チャンドラ〜」(注:チャンドラーはオーロラの発音を真似ている)って発音するんだ。そんな風に発音される方がいいなって思うよ。[ジョーイに] あぁ、なぁ、お前に渡してくれって、案内係が俺にこれをくれたんだ。[ポケットを探り、1枚のカードを取り出す])
レイチェル: What is it? (それ何?)
ジョーイ: The Estelle Leonard Talent Agency. Wow, an agency left me its card. Maybe they wanna sign me! (エステル・レナード・タレント・エージェンシー。わぉ、エージェンシーが俺にカード(名刺)を置いてった。多分、俺と契約したいんだな!)
フィービー: Based on this play? ...Based on this play! (この芝居で判断したの? …この芝居で判断したのよね!)

美女に声を掛けていたチャンドラーは、フレンズたちのところに走って戻ってきて、She said yes! と繰り返しています。
デートに誘ったら、オッケーしてくれた、ということですね。
その後、ジョーイの方を向いて、Awful play, man! と言っています。
「ひどい芝居だったな、お前」というところですね。
チャンドラー以外のフレンズたちは、ジョーイを傷つけまいとダイレクトな言葉は使わないように気を遣っていたのに、ここに来てチャンドラーが、ズバリ一言で正直な感想を躊躇なく言ってしまった、という流れになります。
ルームメイトかつ親友なので、このメンバーの中で一番遠慮がないというのもあるでしょうが、自分一人が離れていてフレンズたちが言葉を濁していたことを知らなかったこと、デートをオッケーされて有頂天になり、ジョーイを傷つけないようにしようなどと言う気も回らなかった、、などの理由が考えられるように思います。
あまりにもダイレクトに言われてしまったジョーイは淋しそうな顔をしながらも、そう言われてもしょうがないなと思っている表情にも見えますね。

デートをオッケーしてくれたその美人の名前は Aurora だとチャンドラーは説明しています。
Aurora は南極で見えるオーロラ(aurora)と同じ綴りですが、実際の英語の発音は「オーロラ」よりも「アローラ」が近いです。
彼女はイタリア人だから、俺の名前をこんな風に発音するんだと言い、チャンドラーはその真似をしています。
この発音、ネットスクリプトでは、Chand-lrr と表現されていました。
「ラー」の部分の発音が独特で、それを文字化したらこうなる、というところでしょう。

usher は「(劇場などの)案内係」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
usher : someone who guides people to their seats at a theater, wedding etc.
つまり「劇場や結婚式で、人を席まで案内する人」。
案内係という意味から、「人を(〜へ)案内する、先導する」という動詞としても使われ、usher in の形だと「導き入れる」という意味から「(時代)が〜の到来を告げる」という意味にもなります。

「案内係が、これをジョーイに渡してくれって」と言ってチャンドラーがカードを渡すと、ジョーイはそこに書かれたタレント・エージェンシーの名前を読み上げています。
名前の書いているカード、つまり、名刺ですから、「エージェンシーが俺に名刺を置いていった」とジョーイは喜ぶことになります。

sign は日本語で「サイン」となっているように「(契約書に)サインする」などの「サインする、署名する」ですね。
sign a document なら「書類にサインする」ということですが、今回のセリフでは、sign me つまり sign someone のように、サインする書類ではなく、人が目的語になっています。
このように sign+人 の形を取った場合は「人を署名させて雇う、人と雇用契約を交わす」という意味になります。

LAAD では、
sign : if an organization such as a football team or music company signs someone, that person signs a contract agreeing to work for it
つまり「アメフトのチームや音楽会社のような組織がある人に sign する、というのは、その組織のために働くことに合意する契約にその人がサインするということ」。

Macmillan Dictionary では、
sign or sign up : to officially employ someone to work for a particular organization
つまり「ある特定の組織のために働くよう、人を正式に雇うこと」。

sign someone のように someone が目的語になってはいますが、主語が出した雇用契約書にサインするのは、目的語になっている someone の方だということになります。
「俺と契約したいって」ならイメージが湧きますが、「俺にサインしたいって」と直訳してしまうとピンと来にくい部分かと思ったので、詳しめに説明してみました。

base on は「〜に基づく」。
Based on this play? という疑問符「?」のついた文は、あの芝居を見て、その結果に基づいて、あなたと契約しようとしたの?(うそでしょ、信じられない)というニュアンスです。
出演していたジョーイにとっては失礼な発言で、フレンズたちも「そんなこと言う?」みたいな顔でフィービーを見ているので、自分の失言に気付いたフィービーは。「そうよね、あの芝居を見て、契約を決めたのよね!(契約しようと思うようないい演技だったものね!)」と慌てて言い直していることになります。
このフィービーのセリフを聞くと、全く同じ文章でも、表情やイントネーションによって正反対の意味になる、ということがよくわかりますね。


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2018年04月27日

troll=「北欧神話の生き物」「釣り、荒らし」 フレンズ1-6改その6

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3:30
(ENTER JOEY FROM BEHIND A CURTAIN. THE OTHERS ALL TALK AT ONCE)
ジョーイがカーテンの後ろから入ってくる。他のみんなが一斉に話す。
フィービー: Hey! There he is! (まぁ! ジョーイよ!)
ロス: I didn't know you could dance! (ダンスできるなんて知らなかったよ!)
レイチェル: You were in a play! (お芝居に出てたわね!)
モニカ: You had a beard! (ヒゲ付けてたわね!)
ジョーイ: What'd you think?(どう思った?)
(PAUSE)
しばらくの間
ロス: I didn't know you could dance! (ダンスできるなんて知らなかったよ!)
レイチェル: You were in a play! (お芝居に出てたわね!)
モニカ: You had a beard! (ヒゲ付けてたわね!)
ジョーイ: Come on, you guys, it wasn't that bad. I was the lead. It was better than that thing I did with the trolls. At least you got to see my head. (ちょっと、みんな。そんなに悪くなかったろ。俺は主役だった。トロールをやったあのやつ(芝居)より良かっただろ。少なくとも俺の頭は見えたんだから。)
フィービー: You're right. (あなたの言う通りね。)
ロス: We saw your head. (君の頭は見えた。)

少し前に舞台の袖(そで)にはけたジョーイが、袖のカーテンから出てきます。
そこにいたフレンズたちは、ジョーイを見て、「踊れるんだ」「お芝居に出てた」「ヒゲ付けてた」など口々に声を掛けています。

What'd you think? つまり What did you think? 「君らは(俺の芝居を)どう思った?」と聞かれたフレンズたちは、先ほど口々に言ったのと全く同じ言葉をそれぞれがまた繰り返しています。
それ以外に言いようがない、褒めるところがないことがわかる描写になっているわけですね。

「それしか言うことがない」のがジョーイにもわかったようで、ジョーイは「おいおい、そんなに悪くなかっただろ?」のように言っています。
I was the lead. の lead は the がついているように名詞ですね。
lead は「導く、リードする」という動詞から、名詞では「主役」という意味にもなります。

troll は「北欧神話・伝承に出てくる想像上の生き物・妖精。洞穴などに住んでいる巨人や小人」のこと。
Wikipedia 日本語版: トロール
上のウィキペディアには画像なども出ています。

Macmillan Dictionary では、
troll : a very ugly creature in old Scandinavian stories that lives in a cave and is either very small or very tall
つまり「スカンジナビアの古い話に出てくる、洞窟に住み、非常に小さいかまたは非常に大きい、非常に醜い生き物」。

「トロールの芝居よりはましだろ? 少なくとも(今回の芝居では)俺の頭が見えたんだし」という表現から、前のトロールが出てくるような芝居では、ジョーイはかぶりものをしていて顔が見えなかった、ということがわかります。
それについてはロスたちも、「確かに(今回は)君の頭が見えた」と言っていますね。

ちなみに、troll という単語にはネット用語の「釣り、荒らし」という意味があります。
想像上の生き物であるトロールは、その単語が使われる機会も限られそうですが、「(ネット上の)釣り、荒らし」という意味であれば、今後も見かける可能性が高そうですので、この機会にその意味について詳しく見ておきたいと思います。

「釣り、荒らし」という意味の場合は、internet troll という言葉も使われます。
まずはその意味を英英辞典で見てみると、
Macmillan Dictionary では、
troll [verb] : (COMPUTING SHOWING DISAPPROVAL) to write negative and hostile comments on a website in order to provoke people
つまり「(コンピュータ用語。非難を示す)人を挑発するためにネガティブで敵意のあるコメントを書くこと」。
そのような troll という行為をする人のことも名詞 troll で表すことができます。

このようなネット用語が生まれた経緯についてですが、上で説明した伝説上の生き物トロールから来た言葉ではなく、「流し釣り」を意味する同じ綴りの単語 troll から来た言葉のようです。
(2018.4.28 追記)
「伝説上の生き物トロール」の「怪物」という意味から来たもの、という説もあるようです。
コメント欄にて追記しておりますので、併せてご覧いただけると幸いです。
(追記はここまで)

「流し釣り」の意味を同じく、Macmillan Dictionary で見てみると、
troll : (MAINLY AMERICAN) to try to catch fish using a fishing line tied to the back of a boat
つまり「(主にアメリカ英語)船の後ろに結び付けた釣り糸を使って、魚を捕らえようとすること」。

その「トローリング」という釣法については、以下のウィキペディアが詳しいです。
Wikipedia 日本語版: トローリング
簡単に言うと「釣り糸にルアーを付けて、船で長時間曳く」という釣法のようですね。

インターネットスラングとしての Internet troll という言葉については、以下の英語版ウィキペディアに詳しい説明があります。
Wikipedia 英語版: Internet troll
In other languages の中にも、日本語では「釣り」や「荒らし」と表現されることが書いてあります。

Wiktionary : troll
では、Etymology(語源)が 1〜3 に分かれていて、語源1は妖精トロール、語源2には「流し釣り」とネットスラングの「釣り、荒らし」の意味が書かれていますので、この語源の分け方からも、「流し釣り」がネットスラングの語源なのだろうと思えます。

日本語でも人がその餌(ネタ)に食いつくようにという意味で「釣り」という言葉を使いますが、英語の troll もそれと同じニュアンスだということですね。


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posted by Rach at 10:38| Comment(2) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年04月21日

美人といるつまらない男にあなたもなれるわ フレンズ1-6改その5

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2:39
フィービー: Oh, oh, but y'know, you always see these really beautiful women with these really "nothing" guys. You could be one of those guys. (あぁ、あぁ、でもほら、本当に美しい女性が、本当に「大したことない」男性と一緒にいるのをよく見るでしょ。チャンドラーもそういう男性の一人になれるわよ。)
モニカ: You could do that. (あなたならそうなれるわ。)
チャンドラー: You think? (そう思う?)
レイチェル: Absolutely! (もちろん!)
みんな: Yeah! (そうよ/そうだよ!)
チャンドラー: Oh God, I can't believe I'm even considering this. I'm very very aware of my tongue. (なんてこった、今、このことを考えてるってことさえ、信じられない。今、俺、自分の舌をめちゃめちゃ意識してる[舌を意識してうまくしゃべれない]。)
ロス: Come on, come on. (行け、行け。)
チャンドラー: Here goes. (HE WALKS OVER TO HER BUT JUST STANDS THERE) (よし行くぞ。[チャンドラーは彼女の方に歩いていくが、ただそこに立ったまま])
女性: ...Yes? (はい?)
チャンドラー: Hi.... um.... Okay, next word... would be... uh, Chandler. Chandler is my name and, uh.... (CLEARS HIS THROAT NOISILY) Hi! (はーい(こんにちは)… あの… よし、次の言葉は…チャンドラーだ。チャンドラーは俺の名前で…その… [音を立てて咳ばらいをする] はーい!)
女性: Yes, you said that. (えぇ、あなたは(さっき、既に)そう言ったわ。)
チャンドラー: Yes! Yes, I did. But what I didn't say was... what I was about to say, what I wanted to say was, uh... would you like to go out with me sometime? Thank you. Good night. (WALKS BACK TO THE OTHERS BUT SHE CALLS HIM BACK) (そう! そうなんだ、俺はそう言った。でも俺が言ってなかったのは…俺が言おうとしたのは、俺が言いたかったのは… あー、いつか俺とデートしてくれますか? ありがとう。おやすみ。[他のみんなのところに歩いて戻るが、女性が彼を呼び戻す])
女性: Chandler? (チャンドラー?)

チャンドラーが「あんな女性は俺には高嶺の花」と言い、友達であるロスも「チャンドラーにはあんな女性は絶対に(死んでも)ゲットできない」とさらに強調したことで、チャンドラーが彼女に声を掛けることはもうなくなったと思われた時、フィービーは、You always see these really beautiful women with... のセリフを言っています。
nothing は「つまらない人、つまらないもの」。
美人とつまらない男のカップルをよく見るから、チャンドラーもそういう男性の一人になれるわ、と言っています。
「あなたも〜になれるわ」と言っているので励ましのセリフのようにも聞こえますが、「あなたもなれる」と言ったその男性とは「美人とは不釣合いなつまらない男」のことですから、実はちっとも褒めてない、励ましているようでチャンドラーのことを "nothing" guy 「つまらない男」だと言っているという面白さになります。

自分には不釣り合いだということであきらめかけたチャンドラーでしたが、フィービーの「美人の横に不釣り合いな男がいることもある」という妙な説得に背中を押され、チャンドラーはその美女に声を掛けることを決心し、立ち上がります。
consider は「考える、検討する」なので、あんな美人に声をかけようとしてる自分が信じられない、というところ。
be aware of は「〜に気づく」ですから、舌を意識してしまうということ。
これから声を掛けるのかと思ったら、緊張して舌を意識し過ぎて、舌が回らない、もつれちゃいそう、と言っているのですね。

勇気を振り絞り、女性の目の前に立ったチャンドラーですが、何を言えばいいかで戸惑っています。
自分の名前を名乗った後、また最初と同じく、Hi. 「はーい、こんにちは」と言ったため、相手の女性が「それはもう言ったわよ」という風に返します。
そう言われたチャンドラーは「確かにそれはもう言ったけど、言ってなかったことは…」のように話を続けようとします。

「what I+過去形」を3回使って、「俺が言ってないことは、言おうとしたことは、言いたかったことは」と表現することで、なかなか言いたい言葉が言えないでいる様子を感じてください。
Would you like to...? は、Do you want to...? の丁寧な形。
どうせムリだと思っているので、相手の返事もきかずに、勝手に会話を終えているのもポイントですね。
とりあえず言うだけ言ったし、という感じで、「ありがと、おやすみ」と会話を切り上げ、立ち去ろうとするチャンドラーでしたが、相手の女性はチャンドラーの名前を呼びかけ、引き留めています。
当たって砕けろ精神で臨んだチャンドラーでしたが、このまま終わるわけでもなさそうな感じが出ていますね。


★ Rach からのお知らせとご挨拶 ★
4月22日(日)の西宮セミナー、いよいよ明日となりました!
おかげさまで満席となっております。
ご参加下さる皆様には心より感謝申し上げます。本当にありがとうございます!<(_ _)>
明日も暑くなりそうですが、皆様どうかお気をつけてお越し下さいませ。
皆様にお会いできるのをとってもとっても楽しみにしています♪


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posted by Rach at 16:36| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年04月17日

これ以上ないほどの高嶺の花 フレンズ1-6改その4

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2:21
モニカ: Go over to her. She's not with anyone. (あの人のところに行きなさいよ。彼女は誰とも一緒にいないわ。)
チャンドラー: Oh yeah, and what would my opening line be? Excuse me... Blarrglarrghh.(あぁ、そうだね、で、俺の第一声は何になるんだろうね? すみません、ンガンガ…)
レイチェル: Oh, come on. She's a person. You can do it. (あぁ、もう! 彼女だって人間よ。(声を掛けるくらい)あなたにもできるわよ。)
チャンドラー: Oh please, could she BE more out of my league? Ross, back me up here. (あぁ、お願いだから(そんなこと言うの)やめてくれよ。彼女は、俺にとって(これ以上ありえないくらいの)史上最高の高嶺の花だよ。ロス、何とか言ってくれよ。)
ロス: He could never get a woman like that in a million years. (チャンドラーには、あんな女性は絶対に(100万年経っても)ゲットできないね。)
チャンドラー: Thank you, buddy. (ありがとう、(友よ)。)

少し離れたところに座っている女性を絶賛するチャンドラーを見て、モニカは「彼女のところに行ったら? 誰とも一緒にいないし」と言っています。
連れの彼氏もいないみたいで、今、一人だから声掛けに行きなさいよ、ということですね。

opening line は「出だしのセリフ・言葉・文句」。
つまり、彼女に最初なんて声をかけたらいいか? ということ。
お芝居やドラマでの「セリフ」も line と言います。
最初に何と言えばいい? と言いながら、バババババ〜みたいな、まるでドナルドダックのような声を出していますが、緊張して舌がもつれてしゃべれない感じがよく出ています。

She's a person. は「彼女は(一人の)人・人間である」ということで、ものすごい美人だとしても、結局は彼女も人でしょ、人間でしょ。同じ人間なんだからビビることないじゃない、というニュアンス。
日本語でも「彼女だって人間だ」と表現することで、自分たちと変わらない同じレベルの人間なんだ、ということを言ったりしますので、その使い方は同じでしょう。

You can do it. 「あなたにはできるわ、あなたならできるわ」と励ましたい時は、You can DO it. と do の部分を強調します。
can の部分を強く発音すると、You CAN’T do it. に聞こえてしまい、「あなたには(絶対に)できないわ」と言っているように聞こえますのでご注意ください。

Could she be more out of my league? は、be動詞が強調されて、Could she BE more out of my league? と発音されています。
BE を強く発音するこれと同じような言い回しが、今後フレンズのエピソードで何回も登場し、「チャンドラーの口癖、チャンドラー独特の言い回し」として認識されていきます。
その口癖を一般的な形で書いてみると、"Could+名詞+BE+any+形容詞の比較級?" と表現できますが、今回がその口癖の初登場で、any がないバージョンになります。

out of one's league は日本語で言うと、「高嶺の花」のニュアンスが近いです。
Macmillan Dictionary では、
be out of someone’s league (=too good/difficult/expensive etc for someone)
例)She'll never go out with someone like you: she’s way out of your league.

つまり「ある人にとって、良すぎる・難しすぎる・高価すぎるなど」。
例文は「彼女は君みたいな人とは絶対デートしないよ。彼女は君にとってあまりにも高嶺の花だ」。

league はメジャーリーグという言葉からわかる通り、「同盟、連盟」という意味ですが、そこから、「(同質の)グループ、仲間、部類」という意味にもなります。
ですから、「同じ部類には属さない」ということで、「手の届かない人、住む世界の違う人」みたいな感じの「高嶺の花」という意味になるのですね。
自分にとっては素晴らしすぎる、すごすぎる、レベルが違いすぎる、みたいな感覚です。
上のマクミランの説明でも「良すぎる・難しすぎる・高価すぎる」という表現がありましたが、どれも「自分のレベルではない、手が届かない」ニュアンスが感じられますね。
マクミランの例文は「彼女は君みたいな人とはデートしない」と言っていて、まさに「高嶺の花」を意味する例文となっています。

out of my league の意味がわかったところで、Could she be more out of my league? の意味を考えてみます。
Could she be more out of my league? は She could be more out of my league. の疑問形ですから、直訳すると、「彼女は俺にとって、これ以上高嶺の花になることは可能だろうか?」という意味になります。
疑問文の形になっているのは反語的表現で、「可能だろうか? いや、そんなことはあり得ない、不可能だ」と言いたい、つまり「彼女が俺にとっては、これ以上ないくらいの史上最高の高嶺の花だ」と言いたいわけですね。
もし more がなくて、Could she be out of my league? ならば、「彼女が俺にとって高嶺の花だという可能性があるか? 必ずしも高嶺の花だとは言えない」という意味になりますが、more が入っているために「それ以上〜である可能性があるか? (いや)もうそれ以上〜である可能性はない、これが最高だ」という意味になるわけです。

not と more の組み合わせで最上級の意味を表す、ということは英語でもよくあります。
例えば、I couldn’t agree with you more. だと、「これ以上ないくらいあなたに賛成です。大賛成です」(激しく同意、禿同(はげどう)←死語?)という意味になります。
最後の more を聞き逃してしまうと、not agree つまり「同意できない」という意味に勘違いしてしまいそうですからご注意下さい。

back me up here の back up は「バックアップ」と日本語にもなっていますが「俺をバックアップしてくれ」、つまり「おれを援護してくれ、俺に加勢してくれ」ということ。

not in a million years は「決して〜ない」。
「100万年経っても、100万年後でも〜ない」ということで、起こりえないこと、ありそうもないことを強調する表現。
英語で大袈裟な数字を言う場合に、million という単位はよく使われます。
LAAD では、
not/never in a million years : (spoken) said in order to emphasize how impossible or unlikely something is
つまり「何かがどれほど不可能か、どれほど起こりそうにないかを強調するために言われる」。

チャンドラーが「彼女は俺にとって、これ以上ないほどの高嶺の花(手の届かない存在)だよ。ロス、俺の意見をバックアップするように加勢してくれよ」と言った後で、ロスが「チャンドラーはあんな(素敵な)女性を、100万年経っても(死んでも)ゲットできないだろうね」と言ったことになります。
そう言われたチャンドラーは「ありがとう(友よ)」のように言っていますが、その顔を見ると「俺の意見をバックアップしてくれと頼んだけど、何も「100万年経っても無理」とまで言わなくても、そこまでひどく言わなくても、、」のような表情に見える気がします。
Thank you, Ross. ではなく、わざわざ友達、親友を意味する buddy を付けたのは皮肉で、「友達なのにそこまで言うのはひどいんじゃない?」という気持ちの表れなのだろうと思います。


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posted by Rach at 14:49| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年04月11日

誰か他にも〜したいと思った人はいた? フレンズ1-6改その3

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01:38
SCENE 1: THE THEATRE (JUST AFTER THE PLAY; EVERYONE IS APPLAUDING)
シーン1 : 劇場(芝居の直後、みんなが拍手している。)
(AS SOON AS THE CAST HAS LEFT THE GANG ALL GROAN AND SIT DOWN HEAVILY)
キャストが去るやいなや、フレンズたちはみんなうなるような不満の声を上げて、どっかりと椅子に座る。
レイチェル: God. I feel violated. (あぁ、犯された気分だわ。)
モニカ: Did anybody else feel like they just wanted to peel the skin off their body to have something else to do? (何か他にすることがあるようにと、ただ自分の体から皮膚(肌)を剥(は)がしたいって気持ちになった人は、誰か他にいたかしら?)
チャンドラー: (STARING AT A WOMAN ACROSS THE ROOM) Ross, 10:00. ([部屋の向うの女性を見つめながら] ロス、10時だ。)
ロス: Is it? Feels like 2. (そうかい? 2時くらいって感じだけど。)
チャンドラー: No, 10:00! (違うよ、10時(の方向)!)
ロス: What? (何?)
チャンドラー: (SIGHS AND GESTURES TO EXPLAIN) There's a beautiful woman at 8, 9, 10:00! ([ため息をついて、説明するために(あちらの方向だと)ジェスチャーして] 美女がいるんだよ、8時、9時、10時の方向に!)
ロス: Hello! (おやおや!)
チャンドラー: She's amazing! She makes the women that I dream about look like short, fat, bald men. (彼女は素晴らしいよ! 彼女を見てると、俺が夢見る女性たちが、まるでチビデブハゲの男どもに見えちゃうよ。)

I feel violated. の violate は「〜を犯す、汚す、冒涜する、性的に暴行する」。
ここでは、あまりにひどい芝居を強制的に見させられたので、「犯されたような気持ちがする」というニュアンスで言っています。

モニカの Did anybody else feel like they just wanted to peel the skin off their body to have something else to do? について。
they や their は、前半の文に出てきた anybody を受けています。
このように、前に出てきた単数名詞(anybody)を、they などの複数代名詞で受けることは口語ではよくあります。
直訳すると、「するべき他のことを持つために、自分の皮を体からただむきたいように感じた人は他にもいた?」
この劇を見ているのがあまりにも苦痛で、何か他のことをしないではいられなくて、つい自分の体の皮を剥がしたいと感じた人はいる? というようなことですね。
「“他に”いる?」というのは、「そんな風に思ったのは私だけではないはずだ」という感覚で、「私はまさにそんな気持ちだったわ、あまりのつらさに自分の皮膚を剥がしそうになった、みんなもそんな気持ちにならなかった?」と言っていることがわかる仕組みですね。
peel は「皮をむく。はがす」。off で「分離」のニュアンスを出しています。
にんじんなどの皮をむく道具をピーラーと言いますが、peel する道具だから、peeler なのですね。

チャンドラーが「10時」というので、ロスは「気分は2時くらいだけど」と返すのですが、チャンドラーが言っていたのは方向だということが、チャンドラーのしぐさとシーンの流れでわかります。
位置・方角を時計の文字盤に例えて。at ten o'clock=10時の方向、のように言っている感覚で、この表現は日本語にもなっていますよね。

short は「背が低い」、fat は「太っている」、bald は「はげている」。
short の「背が低い」という意味は、背が高い?低い?に対して「イエス」で答える人 フレンズ1-5改その10 にも出てきましたね。

fat は「太った、肥満した」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) の THESAURUS(シソーラス、類語)には太るを意味する単語が比較されていますが、その中で fat については以下のように説明されています。
You can call yourself fat, but it is not polite to directly tell someone else that they are fat
つまり「自分自身を fat と言うことはできるが、太っている他の誰かに直接言うのは礼儀正しくない(失礼である)」
ですから、自分以外の人を形容する場合には、fat という言葉の使用は避けるべきということですね。
今回も明らかに悪口として使っているので、容赦のない fat という言葉を使っていることになります。

bald は「頭のはげた」。
カタカナで書くと同じく「ボールド」になる単語に bold(発音の違いを出すと「ボウルド」)がありますが、こちらは「勇敢な、大胆な」という意味です。

チャンドラーが言った short, fat, bald は(容赦なく言ってしまうと)「チビデブハゲ」ということ(侮辱的で失礼な表現ではありますが、ここはストレートに訳さないとチャンドラーのセリフのニュアンスが出ないので、ご無礼をお許し下さい)。
日本語でもこの組み合わせが悪口としてよく使われますので、日英の感覚は同じということになるでしょう。

直訳すると、「彼女が(俺が夢見る)女性たちを〜のように見せる(見えるようにする)」ということで、彼女と比べたら、彼女を横に並べたら、今まで素敵だと思えたはずの女性たちがそんな風に見えてしまう、それくらい彼女はすごい! と絶賛していることになります。
彼女を褒めるにしたって、何もそこまでの表現を使わなくても、、という面白さですね。


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posted by Rach at 13:52| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年04月06日

フロイト的精神分析を歌にする フレンズ1-6改その2

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0:24
(LIGHTS GO UP ON THE STAGE: JOEY (AS FREUD) TALKING TO A FEMALE PATIENT)
舞台に照明がつく。(フロイト役の)ジョーイが女性患者に話しかけている。
ジョーイ: Well, Eva... we've done some excellent work here. And I would have to say, your problem is quite clear. (あぁ、エヴァ… ここで我々は素晴らしい仕事をした。そして私はこう言わないといけないだろう、君の問題は全く明白であるとね。)
(GOES INTO A SONG AND DANCE NUMBER)
歌とダンスナンバーに移る。
All you want is a dinkle (君が欲しいのは、おちんちんだけ)
What you envy's a schwang (君がうらやましいのは、おちんちん)
A thing through which you can tinkle (それを通じておしっこできるもの)
To play with or simply let hang (もて遊んだり、ただぶら下げておいたり)

今回のお芝居のタイトルが FREUD!(フロイト!)となっている通り、ここからのお芝居の中で、ジョーイは精神分析学者ジークムント・フロイト(Sigmund Freud)を演じています。
フロイトはオーストリア人で、オーストリアの公用語はドイツ語であるために、ジョーイは英語のセリフをわざとドイツ語っぽく発音しています。
そのわざとらしい感じがまた、コメディーとしては笑いを誘うのでしょうね。
ドイツ語では、母音の前の s は z と発音し、w は v と発音しますので、エクセレント・ワーク(excellent work)が、エグゼレント・ヴァークのように聞こえるのはドイツ風発音だということです。

「我々は良い仕事をし、君の問題が明白になった」というのは、フロイトの精神分析により、患者である君の問題が何であるか明らかになった、ということですね。
その後、ジョーイが演じるフロイトが歌い始めると、観客からは笑い声が起きています。

dinkle と schwang はどちらも penis を指すスラングです。
(この後、それ系の単語や表現がたくさん出てきますが、それを避けるとこの歌詞が説明できないのでご容赦下さい)
一般的な英英辞典には載っていませんでしたが、オンラインスラング辞典である Urban Dictionary には以下のように出ていました。
Urban Dictionary : dinkle
その2番目に出ている語義では、以下のように説明されています。
dinkle : A small penis, especially on a male who is past puberty. Another term for weenie.
つまり「小さな penis、特に思春期を過ぎた男性の。weenie の別の語」。
ちなみに、weenie という単語は、後のフレンズで確かに penis の意味で出てきます。

この Urban Dictionary の例文は、
Bob's 5 inch penis is a dinkle.
のようになっていて、4インチから8インチまでが5つの例文で書かれており、それぞれ penis を表す違った単語が使われています。
長さと単語の組み合わせに興味のある方(笑)は、併せてご参照下さい。

schwang も同じく、Urban Dictionary で。
Urban Dictionary : schwang
schwang : a slang form of the word penis

envy は「人・ものをうらやむ、うらやましいと思う」。
歌の最初の2行で、「君が欲しいと思っているのは、君がうらやましいと思っているのは」と表現し、それぞれ penis を表す2種類のスラングを使っているわけですね。

A thing through which you can tinkle の which は関係代名詞で、「それを通じて・通して tinkle できるもの」という構造。
tinkle は「おしっこをする」という意味で、こちらは普通に英和、英英辞典に載っています。
「ティンクル」という響きから想像されるように、「(鈴などが)チリンチリンと鳴る」という意味があり、それと同時に「おしっこ(をする)」という意味でも使われます。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) で、おしっこの意味を見てみると、
tinkle : a word meaning to urinate (= pass liquid waste from your body), used especially by and to children
つまり「排尿する(体から液体の排泄物を出す)ことを意味する単語、特に子供によって、または子供に対して使われる」。

子供が使う言葉ということですからやはり「おしっこ」という訳がふさわしいでしょう。

ちなみに「フルハウス」でも、tinkle が使われているセリフがありましたので、併せてご紹介しておきます。
フルハウス1-4 で、みんなが玄関ドアの外に出た後、ミシェルを抱っこして家の中に戻ったパパのダニーが、怒ったように言っています。
ダニー: How many times do I have to tell you? Make a tinkle before you leave the house. (何回言わなきゃいけないんだ[何回言えばわかるんだ]? 家を出る前におしっこをしろって(いつも言ってるだろ)。)
その後、ジョーイ(・グラッドストーン)が速足で家の中に入ってくる。

パパであるダニーが幼児語である tinkle を使い、「家を出る前におしっこしとけって、何回言ったらわかるんだ?」と表現していることから、(末っ子のミシェルは赤ちゃんで、おしめをする年齢なので違うとして)次女のステフなどに対して言っているように思えるセリフとなっています。
その後、開けたドアから、急いで入って来たのが大人のジョーイで、「出かける前におしっこしとけ、って言っただろ!」と叱られてるのはジョーイかよ! というオチになります。

ジョーイ(・トリビアーニ)が歌う歌詞の内容に戻ります。
To play with or simply let hang の前半は「それを使ってプレイする、それをおもちゃにする」→「もて遊ぶ、いじる」のような感じでしょう。
simply let hang は「単に吊り下げておく」→「ただぶら下げておく」ですね。

歌詞全体を見てみると、penis を持っていない女性患者に対して「おしっこができたり、もて遊んだり、単にぶら下げたりできる penis を、君は欲しいと思ってる、うらやましいと思ってる」ということが分析の結果わかった、と言っていることになります。

フロイトの精神分析論では、リビドー(性衝動)などの性に関係した理論が述べられていることが多いですね。
フロイトの精神分析論を学問として詳しく知らない人は、フロイトと言えば性的な事柄…という連想が働いてしまいがち。
それでエッチな方面の安易な連想として、ひたすら penis のことを語る歌を歌っている、という流れになります。
フロイトを題材にしていながら、何とも深みのない軽薄な演劇に成り下がってしまっている、というのがよくわかる歌だということですね。

これより後のエピソード、フレンズ1-11 の中で、
She's always been a Freudian nightmare.
というセリフが出てきます。
Freudian は「フロイトの」という形容詞で、研究社 新英和中辞典では「フロイト(派)の」という意味以外にも、
《口語》〈言動が〉無意識層における性に関する[から生じる]
という意味も出ています。
また、同じく研究社 新英和中辞典には、以下のような表現も出ていました。
Freudian slip=【名】【C】 フロイト的失言 《無意識の動機・願望などを露呈するような失言》

LAAD では、
Freudian [adjective] :
2. a Freudian remark or action is connected with the ideas about sex that people have in their minds but do not usually talk about

つまり「フロイト的発言・行動は、人が心に抱く、しかし普段はそれについて語らない、性についての考えに関係している」。

フレンズ1-11 の She's always been a Freudian nightmare. というセリフは、日本語字幕では「エロエロ魔」と訳されていました。
「彼女は常にフロイト的悪夢だった」ということですから「無意識のうちに性的なことに指向する」さまを、悪い意味でそのように表現したのでしょうね。
「フロイトの」という形容詞がそのような意味で使われることからも、フロイトの名前には「無意識下での性に関する〜」というイメージを持つ人が多いことがうかがえますね。


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2018年04月03日

これから悪いことが起きそうだと気づいていない フレンズ1-6改その1

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シーズン1 第6話
The One With the Butt
原題訳:お尻の話
邦題:迷えるチャンドラー


0:00
PRE-INTRO SCENE: A THEATRE (THE GANG ARE IN THE AUDIENCE WAITING FOR A PLAY OF JOEY'S TO START)
イントロ前のシーン:ある劇場(フレンズたちはジョーイの芝居が始まるのを待つ聴衆の中にいる。)
レイチェル: (READING THE PROGRAMME) Ooh! Look, look! Look, there's Joey's picture! This is so exciting! ([プログラムを読みながら] あぁ! 見て見て! ジョーイの写真があるわ! これってすっごくエキサイティングね!)
チャンドラー: You can always spot someone who's never seen one of his plays before. Notice, no fear. No sense of impending doom. (ジョーイの芝居をこれまで一つも見たことないのが誰かは、常に見分けることが可能だな。わかるだろ、恐怖なし、間もなくやってくる[差し迫る]悪い運命に[これから悪いことが起きそうだということに]気づいてない。)
フィービー: The exclamation point in the title scares me. (GESTURING) Y'know, it's not just Freud, it's Freud! (タイトルの感嘆符が怖いわ。[ジェスチャーしながら] ほら、ただのフロイトじゃなくて、フロイト! なのよ。)
(THE LIGHTS DIM)
照明が暗くなる。
ロス: Oh, shhh, shh, shh. Magic is about to happen! (あぁ、シー、シー、シー。魔法が起ころうとしてるよ。)

spot は「見つける、見分ける、見つけ出す」。
レイチェルが一人だけ騒いで興奮しているので、ジョーイの芝居を見たことない人が誰かすぐにわかるよな、ということ。
他の人は、何度も見ていて、そんなにわくわくするようなもんじゃないのを知っている、ということも示唆していることになります。

no sense of impending doom について。
まず sense は「感覚、認識」。
impending は「(不吉なことが)今にも起こりそうな」。doom は「悪い運命、破滅」。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) で、impending と doom のそれぞれの意味を見てみると、

impending [adjective] : likely to happen soon (SYN: imminent)
impending doom/death/disaster etc.
例)A sense of impending doom gripped her.

つまり、impending は「まもなく起こりそうである(同義語: imminent)」。
例文は「まもなく悪いことが起こりそうだという予感が彼女を捉えた(そのような予感に彼女はとらわれた)」。

doom [noun, uncountable] : destruction, death, or failure that you are unable to avoid
例)I sat there with a sense of imminent doom (= doom that will come very soon).

つまり「避けることのできない破壊、死、失敗など」。例文は「まもなくやってくる悪い運命を予感しながら、私はそこに座っていた」。

impending = imminent と説明されており、それぞれの例文の中に、a sense of impending/imminent doom というフレーズが入っているのがポイントですね。
これらの単語はこの組み合わせで使われることが大変多い、お決まりのフレーズである、ということがよくわかります。

exclamation mark は「感嘆符」、つまり「!」ですね。
「エクスクラメーション・マーク」として、日本語になっている感はありますが、この際、その動詞形である exclaim も一緒に覚えてしまいましょう。
exclaim は「声をあげる、声高に言う」という意味になります。
scare は「人を怖がらせる」という他動詞で、受動態の I'm scared. の形で「怖いよ」という意味でよく使われます。
今回のセリフは意味としては「私が〜を怖いと思う」ということですが、それを「主語が私を怖がらせる」という「主語+他動詞+目的語」の能動態で使っている形になります。

Freud は有名な精神分析学者である、ジークムント・フロイト(Sigmund Freud)のことですね。
人の名前なのにお芝居のタイトルが「フロイト!」と感嘆符付きなのが何だか怖いわ、とフィービーは言っているわけですね。


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posted by Rach at 17:31| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月30日

今ので完了、これでよし フレンズ1-5改その28

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21:52
[Scene: Central Perk. Ross, Rachel, and Phoebe are there. Ross has an icepack to his head.]
シーン:セントラルパーク。ロス、レイチェル、フィービーがそこにいる。ロスは頭にアイスパック(氷枕)を乗せている。
レイチェル: Oh, are you sure you're okay? (まぁ、ほんとに大丈夫?)
ロス: Yeah. (うん。)
レイチェル: Does it still hurt? (まだ痛む?)
ロス: Yeah. (うん。)
フィービー: [seeing Rachel's clothes] What a neat idea. All your clothes match. I'm gonna do this. ([レイチェルの服を見ながら]なんて素敵なアイディアなの。服全部がマッチする[揃う]わ。私もこれやろうっと。)
[Monica and Joey enter.]
モニカとジョーイが入ってくる。
モニカ: Hi. (はーい。)
フィービー: Hey, how'd it go? (ねぇ、どうだった?)
ジョーイ: Excellent! (素晴らしいよ!)
モニカ: We ripped that couple apart and kept the pieces for ourselves. (私たちはあのカップルを引き裂いて、引き裂いたそれぞれを私たちのためにキープしたの[私たちがもらったの]。)
ロス: What a beautiful story. Hey, I'm fine, by the way. (なんて美しい話だ。あぁ、僕は大丈夫だからね、ついでの話だけど。)
モニカ: [notices his head] Oh, I'm sorry. ([ロスの頭に気づいて] あぁ、大変ね[大丈夫?]。)
レイチェル: Where's Chandler? (チャンドラーはどこ?)
フィービー: Oh, he needed some time to grieve. (あぁ、彼は悲しむ時間が必要だったのよ。)
[Chandler runs by the window outside, joyous.]
チャンドラーは外の窓のそばを喜びに満ちた様子で走る。
チャンドラー: I'm free! I'm free! (俺は自由だ! 俺は自由だ!)
フィービー: That ought to do it. (あれで[今ので]完了よ。)

ケガしたロスをレイチェルが気遣っている時、フィービーはレイチェルの失敗でピンクになってしまった洗濯物を見ています。
neat は「すばらしい」。
match は「マッチする、調和する」ですから、「全ての服がマッチする」、つまり「同じ色に揃うことで統一感が出る」と言っていることになります。

We ripped that couple apart and kept the pieces for ourselves. について。
rip は「〜を裂く、引き裂く」ですから、前半は「(私たちがダブルデートした)あのカップルを別々に引き裂いた」ということ。
the pieces は「ピース、破片」ということですが、この場合は「引き裂いたカップルのそれぞれ」という感覚。
元カップルが別れてばらばらになったそれぞれの男女を、私たちがそれぞれキープした、もらっちゃった、という感じですね。

Hey, I'm fine, by the way. の後付けの by the way について。
By the way は「ところで、話は変わるけど」という意味で、何か言う前の文頭につけることが多いですが、今回のロスのセリフのように、文章の最後におまけのようにつけることも多いです。
「あ、これはついでの話なんだけどさ。ちなみに」と、「本題ではないけれど、参考までに言ってみた」という感覚。
これは、自分たちがデート相手をゲットしたことに夢中になって、ロスがケガをしていることに目もくれない妹モニカに対して、「ま、大したことじゃないんだけどね。一応言っとくと、このケガについては大丈夫だからさ」という意味で付け足していることになります。

チャンドラーがいないことに気づいたレイチェルに、フィービーは「彼には深く悲しむ時間が必要だった」と返しています。
彼女であったジャニスと別れた直後なので、みんなと離れて一人で悲しむ時間が必要だったのよ、と言っていることが想像されますね。

最後のセリフ、That ought to do it. について。
この文の意味については、過去記事でも何度か話題になったのですが、今回改めてこのニュアンスについてまとめてみたいと思います。

このセリフは、ネットスクリプトでは、That oughta do it. と表記されており、発音は「ザット・アウタドゥーイット」のような感じです。
ought to という表現については、学校英語では ought to = should だと習いますよね(厳密には、ought to の方が意味が強いようです)。
今回の意味は「〜すべきだ」ではなく「〜のはずだ」のような意味だと思われます。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、例文の中に that ought to do it が使われているものがありました。
その意味と例文をご紹介すると、
ought to [modal verb] : used to say that you think something will probably happen, probably be true etc.
例)Just one more screw - there, that ought to do it (= used to say that something you have been working on is finished or enough).

つまり、ought to は「(法動詞)何かが多分起こるだろうと、多分正しいだろうと自分が考えていることを言うために使われる」。
例文は「ねじをあともう一つ… ほら、それで完了(終了)だ」(=自分がずっと作業し続けてきた(取り組んできた)ことが終わる、または十分であることを言うために使われる)。

ロングマン現代英英辞典(LDOCE)の do の項目には次のように出ていました。
24. that should do it
(also that ought to do it)
: (spoken) used to say that you will have finished doing something if you just do one more thing
例) I've just got to prepare the dessert and that should do it.

「もし、ただあともう一つのことをすれば、何かをすることを終えることになるだろう、と言うときに使われる」
例文は、「デザートの用意をしなくちゃ、そしたら、それで完了(終了)だわ。」

should と ought to がほぼ同じ意味で使われることから、That ought to do it. も That should do it. も同じ意味として使われるということですが、このフレーズの解釈のポイントは do it にあると思えますね。
英英辞典で do it を調べると「エッチする」の意味(「ヤる」的なニュアンス)しか出てこないのですが、英和では以下のような意味が出ていました。

英辞郎では、
do it=功を奏する、効力[効果]を発揮する、成功する
研究社 新英和中辞典では、
do it=[形容詞・副詞を主語にして]効を奏する
例) Easy [Slowly] does it. のんびり[ゆっくり]やるのが肝心だ。


これらの「功を奏する」というニュアンスは何となくわかる気がしますね。
do it を「それをする」よりもむしろ「それをなす」のように訳した方がより近いかもしれません。
it はこの場合、話者が頭の中にイメージしているものを指しますから、「主語がそれをなすはずだ」→「主語のおかげで何かが完成・完了する」という意味として使われるのだろうなぁと思うわけです。

ここで改めて今回のセリフを見直してみると、That はそのセリフの前に出てきたことを指し、「それで(今ので)完了するだろう、完了するはずだ」のような意味になると考えられます。

このセリフの前にフィービーは「チャンドラーには悲しむ時間が必要だった(過去形)」と言っています。
ジャニスと別れて、どこかで一人寂しく泣いているのかと思わせるセリフですが、その後、チャンドラーが嬉しさ大爆発という感じで大喜びで走っているのを見て、フレンズたちは「悲しんでいるんじゃなかったのかよ!?」みたいにあきれている様子。
そこでフィービーが「あれ(チャンドラーが喜びを爆発させて走り回っている様子)で完了ね」と言っていると考えると、「全然悲しんでないじゃん」と思っているフレンズたちに対して、「(悲しむ時間は)あれで完了するのよ」「最後に走り回って嘆きの時間はおしまい」「今のが最後の締め(しめ)なのよ」のように言っているということかなと思います。

ちなみに、この That ought to do it. という表現は、フレンズ4-20 のエンドクレジット直前にも出てきます。
ネタバレにならない程度に状況を説明すると、ある女性キャラ (A) が、ある男性キャラ (B) に好意を持っていた。男性 (B) が女性 (A) の家にやって来た時、(A) が来ていたある衣装を見てドン引きして、帰ってしまった、というシーンです。
B は見てはいけないものを見てしまった、という感じで、
B: I got to go. (僕、帰らなきゃ。)
A は B を引き留めるように B の名前を呼ぶが、あきらめたように戻ってきて、他の女性陣に、
A: Yeah, well, that ought to do it.

DVD の日本語訳は「字幕:そりゃ逃げるわね/音声:ま、いっか、すっきりした」となっていましたが、口をへの字にしてあっさり言ったその最後のセリフは、確かに「ま、いっか。別にもうどうでもいいわ」みたいなニュアンスが感じられます。
待って、と言いながらも実際には追いかけず、結局、その男性のことはそれほど好きでもなかったということを悟った様子で、英語の意味としては「今のでおしまい」というニュアンスで使ったのだろうと思います。

またフレンズ以外では、フルハウス 4-21 にも出てきます。
D.J. とステフがパパ(ダニー)の寝室でモメていて、誤って壁に穴を開けてしまい、その穴をパテで修理した時のセリフ。
D.J. : That ought to do it.
DVD日本語訳は「字幕:これでよし/音声:これでよし、っと」になっていました。
穴をふさぐ修理が完了した瞬間のセリフで、英英辞典の語義にあった「作業し続けてきたことが終わる」という感覚、仕事が完了した時に「最後の仕上げ、これで完了」「これでよし、っと」と言うニュアンスそのままの使われ方になるでしょう。

余談ですが、新刊「リアルな英語の9割は海外ドラマで学べる!」の p.203 に、「フルハウス」のスピンオフ「フラーハウス」の 1-3 の話を紹介しています。
その話の中で「パパに怒られそうになって、二人でパパ大好きという歌を歌ってごまかしたの」という小さい頃の思い出話をしているのですが、その「怒られそうになった」というのは前作「フルハウス」の 4-21 で「パパの寝室の壁に穴を開けてしまった」ことを言っていて、その穴を修理した時のセリフが、先ほどご紹介した That ought to do it. になります。
「この話はあのエピソードのあのシーンのことだ!」とわかったりするのは長期に続くシリーズを観る醍醐味でもありますし、たまたま関連した内容を新刊で取り上げたばかりだったので、タイムリーかと思いご紹介してみました♪

ちなみに日本語では「これでよし」のように「これ」という代名詞を使いますが、英語では That ought to do it. のように that が使われていますよね。
英語で this と言う場合は「これから先にすること、言うこと」を指し、直前にしたこと、言ったことは that で表現する傾向があります。
フルハウスで穴をパテでペタペタしてふさいだ直後に「これでよし」と言う場合は、「今の作業で仕事は完了」ということですから、英語では this ではなく直前のものを指す that が使われているのだと解釈できると思います。

今回のフレンズの場合は、喜び一杯で店の外を横切って行ったチャンドラーのことを指していますので、日本語で距離が離れたものを指す「”あれ”で完了ね」と訳しても違和感はないでしょう。
ただ、英語での実際のニュアンスは、距離が近いか遠いかどうかということではなく、その発言よりも少し前に起こったことを指しているから that が使われている、と考えれば良いと思います。


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2018年03月22日

あなたなしではこんなことできなかった フレンズ1-5改その27

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21:00
[Rachel looks at Ross, who motions to her to get the cart back.]
レイチェルはロスを見る。ロスは「カートを取り戻せ」というしぐさをする。
レイチェル: I'm sorry. You know, maybe I wasn't being clear. Uh, this was our cart. (ごめんなさい。ほら、多分私の言い方がはっきりしなかったのね。これは私たちのカートだったのよ。)
女性: Hey, hey, hey, there aren't any clothes in it! (おいおいおい、カートの中には服が全然入ってないよ!)
レイチェル: Hey, hey, hey, hey! Quit making up rules! (おいおいおいおい! ルールをでっち上げるのはやめなさいよ!)
女性: Let go! Come on, it's my cart. (離しなよ! ちょっと、私のカートだよ。)
[They struggle for the cart. Finally, Rachel climbs inside of it.]
二人はカートをめぐってもめる。ついに、レイチェルはカートの中に登って入る。
レイチェル: All right. Listen, Mitzi, if you want this cart, you're gonna have to take me with it! (いいわ。ねぇ、ミッツィー、もしあなたがこのカートを欲しいのなら、私が入った状態で持っていくことになるわ!)
[She thinks it over, and then walks away.]
女性は思いを巡らせて、それから歩いて去る。
レイチェル: [to Ross] Yes! Did you see that? ([ロスに] やったわ! 今の見た?)
ロス: You were incredible. A brand-new woman, ladies and gentlemen. (君は信じられないほど素晴らしかった。真新しい(生まれ変わった)女性です、みなさん。)
レイチェル: I could not have done this without you. (あなたなしでは、こんなことできなかったわ。)
[Rachel stands up and kisses Ross. He is stunned. A moment of silence follows.]
レイチェルは立ち上がり、ロスにキスする(注:実際には、レイチェルはカートに乗ったままロスのシャツを掴み、引き寄せてキスしている)。ロスは呆然としている。少しの沈黙が続く。
ロス: Ok, um, uh, more clothes in the dryer? [Ross turns and bangs his head on an open dryer door.] I'm fine, I'm fine. (よし。乾燥機にもっと服を入れる? [ロスは向きを変えて、開いている乾燥機のドアに頭をぶつける] 僕は大丈夫、大丈夫だよ。)
レイチェル: Are you sure? (ほんとに?)
ロス: No. (いや。)

「そのカートを持っていた」という表現をしたことで「私だって過去に持っていた細いウエストを失った。持っていたものは失われることもある」みたいに言い返されてしまったので、「私の言い方が明白ではなかったようね、あなたにわからなかったみたいね」と言って、「持っていた」ではなく「これは私たちのカートだった」とレイチェルは言い直しています。

女性が hey を3回言うと、レイチェルが hey を4回、つまり相手より1回多く言うのが面白いですね。
そのおばさんの勢いにレイチェルも負けずに頑張っている感じが出ています。
hey, hey, hey は日本語で言うと「おいおいおい、ちょっとちょっとちょっと」みたいな感覚ですね。

「カートの中に服は全然入ってないじゃないか」と言うおばさんに、レイチェルは、Quit making up rules! と言っています。
make up の基本的なニュアンスは「作り上げる」ということですが、根拠もないことを勝手に作り上げるというという意味の「でっちあげる」という意味でもよく使われます。
「作り話をする」の「作る」という感覚ですね。

直訳すると「ルールを作るのはやめなさいよ!」ということで「ありもしないルールをでっち上げるのはやめなさいよ!」ということですね。
カートの中に服が入っていない、と指摘するおばさんに、カートをキープするには中に服を入れなければならないなんてルールはないわよ、洗濯機の時みたいに勝手に自分の都合のいいルール作らないでよ! と怒っているセリフになります。

レイチェルがおばさんに対する呼び掛け語として使った Mitzi について。
このおばさんのキャラクターの名前がそれということはないようで、
エンドクレジットでも、
guest starring Camille Saviola as the Horrible Woman
と表記されています。
レイチェルはこのおばさんの知り合いではないので、そもそも名前を知っているというのも変ですから、レイチェルが何らかのイメージで呼び掛けた名前ということになるのでしょう。
誰か有名人の名前なのかなと思って調べてみると、一番有名そうだったのはミッツィ・ゲイナー(Mitzi Gaynor)という女優さんでした。
Wikipedia 日本語版: ミッツィ・ゲイナー
「ショウほど素敵な商売はない」「南太平洋」など、有名なミュージカル映画に出演しています。
写真などを見ると、特にこのおばさんとの共通点はなさそうで、あえて言うと髪型がショートで短いということくらいですが、おばさんの髪型は(帽子でよく見えないものの)かなりのベリーショートのようなので、髪型が同じとも言い難い感じです。
なので、どうしてレイチェルがおばさんのことを Mitzi と呼んだのかは正直よくわかりませんでした、、、。

レイチェルはカートの中に入って、「カートを持って行きたいのなら、中に入った私ごと持って行きなさいよ!」みたいに言っています。
そう言われたおばさんは、喧嘩するのをあきらめて去って行くことになります。

レイチェルが言う Yes! は「よし! やった!」というニュアンスですね。
このような「やった!」というニュアンスは、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) でも以下のように説明されています。

yes [interjection] : used to show that you are very excited or happy about something
例)"Dad says we can go to the movies." "Yes!"

つまり「(間投詞)自分が何かに非常に興奮している、または幸せであることを示すために使われる」。例文は「僕たち映画に行けるって、パパが言ってるよ」「やった!」

incredible は unbelievable と同じように「信じられないほど素晴らしい」というニュアンス。
「インクレディブル」という単語は 2004年公開の「Mr.インクレディブル」(原題:The Incredibles)というピクサーのアニメ映画のおかげで、日本人にもなじみがある単語と言えるでしょう。
私はこの作品が好きで DVDも持っているのですが、久しぶりの続編「インクレディブル・ファミリー」(原題:Incredibles 2)が今年2018年6月15日に公開されるとのことです。楽しみですね♪

A brand-new woman, ladies and gentlemen. というのは、まるでそこに聴衆がいるかのように、生まれ変わったレイチェルを紹介しているような感覚。
前はおばさんに言い負かされてしまっていたレイチェルが、今度は一人で立ち向かい、おばさんを退散させたので、それがまるで生まれ変わった真新しい女性のようである、と言っていることになります。
「ほら皆さん、ここに生まれ変わった女性がいますよ。見てやって下さい、褒めてやって下さい」みたいな感じですね。

I could not have done this without you. は「あなたがいなければ、こんなことはできなかった」。
謝辞を述べる際などによく使われるフレーズで、仮定法過去完了の例文にでてきそうな典型的な文章だと言えます。
「もし(事実に反して)あなたがいてくれなければ、私はこんなことはできなかったでしょうに」という感覚で、「実際にはこうしてあなたがいてくれたお陰で、こんな(すごい)ことが私にもできちゃった」というニュアンスになります。
あのおばさんを退散させたことが自分でもよほど嬉しかったのでしょう、興奮気味で話しているレイチェルは、ロスにムチュ〜! という感じの熱烈なキスをしていますね。
学生時代からレイチェルのことが好きだったロスは、そのレイチェルにキスされて呆然としています。
ロスとしてはレイチェルにキスされてうっとり、、というところでしょうが、ロマンティックな恋愛感情からのキスではなく感謝のキスですから、ロスは冷静さを装わないといけないところが辛いですね。
もっと乾燥機に入れる? みたいに言ったところ、開いていたドアに頭をぶつけてしまうロス。
「大丈夫」と言いながらも、やっぱり頭がクラクラしてふらついているロスを映してエンドクレジットとなります。


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posted by Rach at 12:20| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月16日

全てが〜みたいに見えるのを除けばね フレンズ1-5改その26

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20:38
[Scene: The Launderama. Rachel is sorting her now-pink clothes.]
シーン:コインランドリー。レイチェルは今やピンクとなった服を分けている。
ロス: You got the clothes clean. Now that's the important part. (君は服をきれいにしたんだ。今はそれが大事なところだよ。)
レイチェル: Oh, I guess. Except everything looks like jammies now. (えぇ、(私も)そう思うわ。今や全部がパジャマみたいに見えるのを除けばね。)
[The same woman walks over and takes Rachel's laundry cart.]
例の同じ女性が歩いて近づいてきて、レイチェルの洗濯カートを取る。
レイチェル: Whoa, I'm sorry. Excuse me. We had this cart. (ちょっと、ごめんなさい。すみません。私たちこのカートを取ってたんですけど。)
女性: Yeah, well, I had a 24-inch waist. You lose things. Come on. Get out of my way. (そう、私だって24インチのウエストだったわ。人は何か(もの)を失うものなんだよ。ちょっと。私の邪魔しないで[私の前からどきな]。)

You got the clothes clean. は「君はその服をクリーン(清潔)(な状態)にした」という感覚。
その後、それが重要な部分だよ、と言っているように、「洗濯において一番大切なのは服をきれいにすることで、今回はそれができたからいいじゃないか」と慰めている感じですね。

レイチェルはそれを肯定したように I guess. と言った後、Except SV. の文を続けています。
これは「SV であることを除けば、あなたの言う通りね」というところですが、このように後から Except を付け加える形で言った場合には、「そうね。ただし〜を除けばの話だけど」のように「付け足しで例外を述べた」感覚になります(拙著「読むだけ なるほど! 英文法」p.317 でも説明しています)。

ロスが「きれいになったことが一番大事じゃないか。色が付いちゃったことなんてささいなことだよ」みたいに励ましてくれているとわかっていても、レイチェルは「こんな見た目になってしまったら洗濯に成功したとはとても言えない」という気持ちなのですね。

jammies は pajamas 「パジャマ」の口語表現(インフォーマルな形)。
どちらの形でもこのように複数形で使います。

そこに、洗濯機の取り合いをした例の女性がやってきて、レイチェルたちのカートを横取りしてしまいます。
We had this cart. 「私たちはこのカートを持っていた・取っていた」→「このカートの所有権は私にある」と主張するレイチェルに、相手の女性は同じ動詞 had を使って、I had a 24-inch waist. と返します。
1インチ=2.54cm なので、24インチ=60.96センチ。
(こういうものは、Google検索で「24インチ」と入れるだけで、トップに「24インチ=60.96センチメートル」と表示してくれるので便利ですね)
今はスタイルが良いとは言えないこの女性ですが、「私だって若い頃はウエスト60センチだったんだから、ちょっと若くてスタイルがいいからって偉そうにしないでよ」みたいに言ってみせたわけですね。

その後の You lose things. について。
この you については、この言葉を投げつけている相手の「レイチェル」だけを指しているというよりも、もう少し広い意味で一般的な人も含めた「人間というものの一般論」を述べているように思います。

You lose things. という現在形を直訳すると「You は(いろんな)こと・ものを失うものだ」のような感覚。
話の流れで言うと「私たちはカートを持っていた」「私だって細いウエストを持っていた。(何かを持っていたとしても)(いつかは)ものを失うんだよ」と言っていることになりますね。
おばさんが自分の細いウエストを失った話を出しているように、「ものを失う」というのはレイチェルだけの話ではなく、「(あんたも私も含めて)人はみな何かを持っていたとしてもいつかはそれを失う。持っていたものは失われるものだ」という原理・真理のようなものを言ったと考えた方がしっくりくると思います。
そのように「一時的に持ってたからと勝ち誇るな」という意味で「私が細いウエストを失ったように、あんたが持ってたカートを失うこともあるんだよ」のように言ってみせたことになるでしょう。


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posted by Rach at 16:32| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月13日

今のどうやるの? 才能みたいなものよ フレンズ1-5改その25

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19:46
フィービー: Oh, my God! [Chandler downs another espresso.] How many of those have you had? (なんてこと! [チャンドラーはもう1杯エスプレッソを飲み干す] (エスプレッソを)あなた何杯飲んだの?)
チャンドラー: Oh, I don't know. A million? (さあね。百万杯かな?)
フィービー: Chandler, easy, easy. Go to your happy place. La la la la la la la. (チャンドラー、落ち着いて、落ち着いて。幸せな場所に行くのよ。♪ララ、ラララ、ラララ♪)
チャンドラー: I'm fine, I’m fine. (大丈夫。大丈夫。)
フィービー: All right. (いいわ。)
[Janice returns from the bathroom.]
ジャニスがお手洗いから戻ってくる。
チャンドラー: I'm not fine. Here she comes. (大丈夫じゃない。彼女がこっちに来る。)
フィービー: Wait here, okay? Breathe. (ここで待ってて、いいわね? 深呼吸して。)
[Phoebe goes over to speak to Janice. She talks to her for a few seconds, and then Janice immediately smiles, hugs her, waves to Chandler, and leaves.]
フィービーは話をするためにジャニスのところに行く。フィービーはジャニスに2、3秒話し、それからジャニスはすぐに微笑み、フィービーをハグして、チャンドラーに手を振り、店を出ていく。
チャンドラー: How do you do that? (今の(さっきの)どうやるの?)
フィービー: It's like a gift. (才能みたいなものよ。)
チャンドラー: We should always, always break up together. (俺たち、常に、常に、別れを一緒にすべきだね。)
フィービー: Oh, I'd like that! (まぁ、それっていいわね。)

フィービーが飲んでいたエスプレッソをチャンドラーが引ったくるようにして飲んだ後、フィービーは How many of those have you had? と尋ねています。
those のところでチャンドラーが持っているカップを示すようなしぐさをしていますので、「これまでにエスプレッソを何杯飲んだの?」と問うていることがわかります。
A million? 「百万杯かな?」のように、million という大きな数字を使った誇張表現は英語でよく出てきますよね。
もう何杯飲んだかわからないくらい大量に飲んだよ、ということを自虐的に大袈裟に表現したことになります。

フィービーはチャンドラーの心を落ち着かせようと歌を歌い、チャンドラーも一瞬は I'm fine. 「大丈夫」と言うのですが、お手洗いからジャニスが出てきたのを見て、I'm not fine. 「大丈夫じゃない」と言っています。

Here she comes. という語順について。
「彼女がここに来る」だと She comes here. ということですが、このように Here を前に出す形の文もよく見かけますね。
このような here については、以下の研究社 新英和中辞典の説明がわかりやすいと思います。
here=[文頭に用いて][特に相手の注意を引くために用いて] ほらここに[へ]
Here comes John. ほらジョンが(こっちへ)やってきたよ。
用法:代名詞の時は Here he comes. の語順


「ここに」というのを強調するために文頭に出しており、その場合、代名詞なら Here he comes. (Here SV.) の語順になり、それ以外なら Here VS. の語順になるということですね。

今回のチャンドラーのセリフは she という代名詞が使われているので、Here she comes. になっているということです。
ビートルズの曲に Here Comes the Sun というタイトルの曲がありますが、こちらは主語の the sun が代名詞ではないので、Here VS. の語順になっています。

フィービーはジャニスの元に行き、少し話をしています。
ジャニスはフィービーとハグして、穏やかな表情でチャンドラーの方を向き、そのまま店を出ていきます。
フィービーが自分の彼のトニーと別れた時も、相手はハグした後、あっさり出ていきましたが、今回はその再来という感じですね。
チャンドラーは驚いて、How do you do that? と言っています。
直訳すると「君はどのようにしてそれをするの?」ということ。
例えば目の前で驚くような手品やトリックなどを見せられた時などに How did you do that? と言うことがありますが、その場合だと「今の[今見たそれ]、どうやったの?」というところですね。
今回のセリフがもし How did you do that? という過去形であれば、今見た「フィービーがジャニスとハグしてあっさり別れられたこと」のみを指すことになるでしょうが、チャンドラーは恐らく「フィービーがトニーと別れた時」のことも含める意味で「習慣・習性を表す現在形」を使ったのだろうと思います。
今やったようなこと(ハグしてあっさり別れること)を君はいつもするけど、それはどのようにしてやってるの? どうやってるの? という感覚ですね。

It's like a gift. について。
「ギフト」というと、「贈り物」をまず想像しますが、ここでは「才能、天賦の才能」という意味。
gifted だと「天賦の才能がある、有能な」という意味の形容詞になります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では
gift :
2. a) a natural ability (SYN: talent), b) an ability that is given to you by God

つまり、a) は「生まれつきの才能(類義語:talent)、b) は「神から与えられた才能」。
「神から与えられた贈り物」が「与えられた才能」なわけですね。

人とすんなり別れられるのは才能ね、と言うフィービーに、チャンドラーは「人と別れる時は君と俺で一緒にやろうよ」みたいに言っています。
別れ話は本来楽しいものではないはずですが、フィービーも「それっていいわね」みたいに喜んでいるのも面白いですね。


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posted by Rach at 18:49| Comment(2) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月09日

彼女の目を叩いちゃった フレンズ1-5改その24

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19:17
[Scene: Central Perk. Chandler is still trying to ease things over with Janice, and there are about a dozen empty Espresso cups in front of him. He is extremely wired.]
シーン:セントラルパーク。チャンドラーはまだジャニスとの件を収めようとしている。チャンドラーの前には約12個(注:実際には10個)のエスプレッソのカラのカップがある。チャンドラーは極度に興奮している。
チャンドラー: Here's the thing, Janice. You know, I mean, it's like we're different. I'm like the bing, bing, bing. You're like the boom, boom, boom. [Chandler flails his hand out and hits Janice in the eye] (こういうことなんだよ、ジャニス。ほら、つまり、俺たちは違うって感じなんだ。俺はビンビンビンって感じで。君はブンブンブンって感じなんだよ。[チャンドラーは手を振り回して、ジャニスの目を叩く]。)
ジャニス: Ow! (痛っ![アウ!])
チャンドラー: Oh, my God! I'm so sorry! Are you okay? (なんてこった! ほんとにごめん! 大丈夫?)
ジャニス: Ow. Um, it's just my lens. It's my lens. I'll be right back. (痛い。あー、ただ私のコンタクト(のせい)よ。コンタクト(のせい)なの。すぐに戻るわ。)
[She leaves.]
ジャニスは席を離れる。
チャンドラー: [to Phoebe] I hit her in the eye! I hit her in the eye! This is the worst breakup in the history of the world! ([フィービーに] 彼女の目を叩いちゃった! 彼女の目を叩いちゃった! これって史上最悪の別れ方だ!)

セントラルパークでは、テーブルに10個ものエスプレッソのカラのカップが並んでいるのが映り、続いて、木のテーブルを打楽器のようにトントコトントコとリズミカルにチャンドラーが叩いている姿が映ります。
ジャニスに一言言う前に、気付け薬か何かのようにエスプレッソをぐっと飲み干してから話す、というのをもう10回くらい繰り返していることがわかる描写ですね。
カフェインの過剰摂取で興奮してハイになっていることが、その机トントコの姿に表れていると言えるでしょう。

Here's the thing. は「こういうことなんだ」という意味で、これから大事なことを切り出そうとする時の表現。
It's like, I'm like, You're like のように like が連続で使われていますが、どれも「主語は〜という感じ」というニュアンス。
チャンドラーは「君と俺とは違うんだ」ということを説明しようとして「俺はビンビンビンって感じで、君はブンブンブンって感じなんだ」と言っています。
bing という表現を使っているのはやはり、Chandler Bing という自分の名字の音からでしょうね。
boom に対しては「ビン」と同じような擬音語っぽい音「ブン」を選んだということになるのでしょう。
手を振り回しながらブンブンブーン!と言った時、3回目のブンで振り回した手がジャニスの目に当たってしまい、ジャニスは痛そうに Ow! 「アウ」と言っています。
日本語の「いた! いて! 痛い!」に相当するのがこの Ow! ですね。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
ow [interjection] : said to show that something hurts you
つまり「何かが自分を痛くする[自分に痛みを与える]ことを示すのに使われる」。
ouch 「アウチ」も「痛い!」という意味で使われますが、「いたたた、いててて」「痛い痛い」のように痛いことを連呼する場合には、Ow, ow, ow... と ow を繰り返しているのをよく見ます。

It's just my lens. は「私のコンタクト(レンズ)のせいなの」「問題となっているのはコンタクトなの」というニュアンス。
lens = contact lens ということで、省略して lens と呼んでいるのですね。
英語ではもっぱら lens と言われることが多いように思うのですが、今回、改めて英英辞典を調べてみたところ、contact の方もコンタクトレンズを指すと説明してありました。

LAAD では、
lens : a contact lens
contact : a contact lens


Macmillan Dictionary では、
lens : a contact lens
contact : (INFORMAL) a contact lens


コンタクトレンズは物としては「レンズ」なので、lens という略称の方が本来の姿を表していると言える気がしますが、日本語で「コンタクト」と呼ぶように、英語の場合も contact という略称もアリ、ということみたいですね。
マクミランでは、contact の方だけに「インフォーマル」と書かれているので、lens よりも contact の方がよりくだけた使われ方なのかなと思ったりします。

フレンズではもっぱら lens の方が使われていますし、一般的にも lens という呼び名の方が多いような気はするのですが、上の英英辞典の説明を見る限り、日本語風の「コンタクト」(contact)という略称も可能ということになりそうです。

実は過去記事、プラグとレンズをつけた フレンズ1-2改その28 で、"And you got lenses." 「それに、コンタクトつけたのね」というセリフが出てきた際、「コンタクトは英語では lens と言う」と説明したのですが、今回の記事の内容に合わせ、そちらの過去記事も追記にて訂正させていただいています。

I hit her in the eye! について。
「“彼女の目を”叩いた」と日本語では言いますが、英語ではこのように、hit her in the eye と言います。
叩いた相手は彼女なので、彼女を叩いた、と言い、その後で、具体的に叩いた場所(この場合は、in the eye)を詳しい説明として付け加える形ですね。
「彼女を叩いた、叩いた場所は目の中だった」という感覚になります。
hit him on the head 「彼の頭を叩く」、take her by the arm 「彼女の腕をつかむ」など、こういうパターンは多いので、出てくるたびにその感覚をつかんでいくようにしたいですね。

This is the worst breakup in the history of the world! という大げさな表現も面白いです。
世界の歴史において最悪のブレイクアップ、ということですから、史上最悪の別れ(方)だと言っていることになります。
別れを告げようとしている相手の目を叩いてしまったわけですから、チャンドラーのパニクり具合にも納得、というところですね。


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posted by Rach at 16:10| Comment(2) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月06日

あなたの話に笑わずにはいられなかった フレンズ1-5改その23

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18:59
[Scene changes to later that night. Monica accidentally spilled her drink on Bob's shirt and is wiping it off. Joey is making eyes at Angela.]
シーンがその夜の後の時間に移る。モニカはうっかり自分の飲み物をボブのシャツにこぼしてしまい、それを拭き取っているところ。ジョーイはアンジェラに色目を使っている(注:実際には冒頭ではジョーイとアンジェラは映っておらず、色目を使っている姿は、モニカとボブのやりとりの後に出てきます)。
モニカ: I'm so sorry, I can't believe I did this. I just couldn't stop laughing at your Norman Mailer story. (ほんとにごめんなさい。自分がこんなことしたなんて信じられないわ。ただ笑わずにはいられなかったの、あなたのノーマン・メイラーの話にね。)
[Angela is eating chicken wings and making the weasel-like noise Joey had told Bob about.]
アンジェラは手羽先を食べていて、ジョーイがボブに話したイタチっぽい音を立てている。
ジョーイ: Uh, waiter? One more plate of chicken wings over here. (あぁ、店員さん? ここに手羽先をもう一皿追加ね。)

画面が切り替わると、ボブのシャツの胸元をモニカが「ごめんなさい」と言いながら拭いている姿が映ります。
その後、I just couldn't stop laughing... と言っていることから、ボブの話に笑ってしまって思わず吹き出してしまったとか、持っていた飲み物をこぼしてしまったであろうことが想像できますね。
ト書きには Monica accidentally spilled her drink on Bob's shirt と書いてありますが、acccidentally は「偶然に、誤って、ついうっかり」というニュアンス。
この直前のシーンで、ジョーイとモニカが協力してボブとアンジェラを別れさせる作戦を始めようとしていることがわかるので、実際には本当の「うっかり」ではなく「うっかりを装ったわざと」だったのだろうと思えますね。

過去記事、偶然を装い、壊してみる フレンズ1-1改その18 では、
ポール: Well, he might try accidentally breaking something valuable of hers. Say her-- (そうだな。彼(君の兄さん)は、彼女(妻)の持ち物で価値のあるものを「ついうっかり」 break してみてもいいかも。例えば彼女の…)
のように、セリフの中で accidentally が出てきました。
1-1 のセリフでは「偶然に、うっかり」というのを意味ありげに使っていて、本当は「偶然を装った風にして、偶然ってことにして」という意味になります。
その意味をはっきり示す形の accidentally on purpose 「偶然を装っているが、実際は故意に」というフレーズも存在しますが、1-1 のセリフと同様に、今回の 1-5 のト書きも accidentally だけで、accidentally on purpose というニュアンスを表していることになるでしょう。
on purpose をつけずに「偶然に(ってふりをしてわざと)」と伝えたい場合には、accidentally を(意味ありげに)わざと強調して発音するとわかりやすいですね。

your Norman Mailer story の Norman Mailer は「ノーマン・メイラー」という名前の作家。
ピューリッツァー賞を2度受賞しています。代表作は「裸者と死者(The Naked and the Dead)」など。
詳しくは以下のウィキペディアで。
Wikipedia 日本語版: ノーマン・メイラー

上のウィキペディアではその代表作「裸者と死者」について、「それは彼自身の戦中の経験に基づいたものであり、第二次大戦を描いた最良のアメリカ小説のうちの1つとされる」と説明されています。
ウィキペディアではその作品「裸者と死者」のページもあります。
Wikipedia 日本語版: 裸者と死者

あらすじや作品解説によると、戦争中の兵士の苦悶、確執、葛藤、恐怖などを描いた作品だとのこと。
そのような重くシリアスな作品であれば、メイラーの作品の話でも、メイラー自身の話にしても、いずれも女子が大笑いするような話ではないという気がしますね。
「面白くて吹き出すような話でもないのに、わざと服にこぼしてそれをふいて、ボディータッチして誘惑している演技」であることを示すために、脚本上、わざとそのような「堅い、重い」イメージの作家の名前を出した、ということが考えられると思います。

また(これはちょっと深読みしすぎかもしれないのですが)ウィキペディアの「裸者と死者」の説明でちょっと気になるところがありました。
それは「f*ck という卑語の代わりに fug という婉曲表現を使っている」という点、そして「日本語翻訳者の方が猥褻文書の疑いで警察の捜査を受けた」という点です。

作品の内容自体は、大笑いとは程遠い重くシリアスな内容だと思うのですが、猥褻ともとられるような性的な表現が出てくる作品でもあるということで、人によっては、文学としての内容よりも「過激な性的表現が出てくる作品」という印象が先に立つようなこともあるのかもしれない、と思ったりします。
もしかするとボブはその作品の性的表現に関連したジョークを言ったのかもしれない、という気もするのですね。

脚本上、ボブがメイラーについてどんな話をしたのかは明らかになっていないのでここは想像するしかないわけですが、いろいろな作家がいる中で「ノーマン・メイラー」を選択したことは脚本家のセンスでもありますよね。
「とても笑い話にできるような作家・作品ではない」という意味での選択だったと考えるのが自然な気はするのですが、「重い作品だけれどもその中の過激な性的表現のことを思い浮かべる人もいる」というイメージからの選択だった可能性も、もしかしたらあるのかなぁ、と思いました。

モニカがボブの気を引こうとしている中、アンジェラはジョーイがイタチっぽいと表現した音を出しながら、手羽先を食べています。
ジョーイはそれをニヤニヤしながら見ていますね。
シーンのト書きでは Joey is making eyes at Angela. と表現されていますが、make eyes at は「人に色目を使う」という意味。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
make eyes at somebody : to look at someone in a way that shows you find them sexually attractive
つまり「自分がある人を性的に魅力的だと思っていることを示す様子で、その人を見ること」。

相手に気がある様子を隠すこともなく、「君、色っぽいねぇ」みたいな顔をして相手を見る、という感じですね。

ジョーイがボブに「アンジェラはイタチみたいな音を出して食べる」と説明したことは、ボブがアンジェラに幻滅するように仕向けるための悪口だったと思われるのですが、ジョーイ本人はアンジェラのその食べ方を嫌っている様子はなく、ト書きでも「色目を使う」と表現されているようにむしろ嬉しそうな顔をして見ている気がしますね。
ジョーイはウェイターに「手羽先もう1皿ね」と注文していますが、ボブに対して見せつける意味以上に、ジョーイがその姿をもっと見ていたくて頼んだのかな、と思える気もします。


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posted by Rach at 15:51| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月02日

兄とやんちゃしたことないみたいに フレンズ1-5改その22

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18:13
ジョーイ: Come on, they're close. (おいおい、二人は親しいんだよ。)
モニカ: Close? She's got her tongue in his ear. (親しい? アンジェラはボブの耳に舌を入れてたわよ。)
ジョーイ: Oh, like you've never gotten a little rambunctious with Ross. (おや、まるでモニカはロスとちょっとしたやんちゃ(度を過ぎたこと)をしたことないみたいに(言うねぇ)。)
モニカ: Joey, this is sick. It's disgusting. It's, it's… not really true, is it? (ジョーイ、これって気持ち悪い[不健全よ]。ぞっとするわ。それって…本当じゃないのね?)
ジョーイ: Well, who's to say what's true? I mean.... (なぁ、何が真実なんて誰が言うんだ?[何が真実かなんて誰にも言えない] つまり…)
モニカ: Oh, my God, what were you thinking? (なんてこと、あなた何考えてたのよ!)
ジョーイ: All right, look, I'm not proud of this, okay? Well, maybe I am a little. (わかった、ねぇ、俺だってこんなこと自慢には思わないよ、だろ? でも多分、ちょっとは誇らしいかな。)
モニカ: [hits him lightly] Oh! ([ジョーイを軽く叩いて] もう!)
ジョーイ: Ow! (いて!)
モニカ: [leaving] I'm out of here! ([立ち去ろうとしながら] 私ここを出ていくわ!)
ジョーイ: Wait, wait, wait! Come on! You like him. I want her. He likes you. (待って待って待って! ねぇ! モニカはボブが好きだろ。俺はアンジェラが欲しい。ボブはモニカを気に入ってるよ。)
モニカ: Really? (ほんとに?)
ジョーイ: Yeah. Listen, I'm thinking, if we put our heads together, between the two of us, we can break them up. (そうだよ。ねぇ、俺、考えてるんだけど、もし俺たちが協力し合えば、ここだけの話だけど、俺たちで彼ら(ボブとアンジェラ)を別れさせることができるよ。)

ジョーイがついた嘘で、ボブとアンジェラが兄妹だと思っているモニカは、二人のいちゃつきぶりを見て驚いているのですが、ジョーイはその嘘をつき通そうとして、二人は close なだけだ、のように説明します。
close という綴りは動詞の「閉じる」という意味で使いますが、その場合の発音は「クロウズ」で、今回のセリフでは「クロウス」と発音されており、その場合は「親しい」という意味の形容詞になります。

兄妹の仲が良いんだよ、と言うジョーイに、モニカは「親しい、なんてレベルじゃないわ」という感じで「アンジェラはボブの耳の中に舌を入れてるわ」と続けます。
映像でも、モニカが言ったようなことをしている二人が画面に映っていますね。

Oh, like you've never gotten a little rambunctious with Ross. について。
この Like SV の形は「まるで〜みたいに(言うねぇ)」というニュアンス。
この like は as if と同じような意味になります。
拙著「読むだけ なるほど! 英文法」(学研)の p.339 でも解説しましたが、セリフによく出てくる表現で、過去記事 ルールでもあるみたいに フレンズ1-1改その13 に出てきた
ジョーイ: Like there's a rule or something? (まるで(結婚式の日にはナンパしちゃいけないっていう)ルールか何かでもあるみたいに(言うねぇ)。)
が、フレンズのセリフで登場した最初の例になります。

rambunctious は「やんちゃな、無軌道な」という意味。
研究社 新英和中辞典では、
rambunctious=【形】《米口語》〈人・行動が〉乱暴な、むちゃな、無軌道な、始末に負えない
と出ています。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
rambunctious : noisy, full of energy, and behaving in a way that cannot be controlled
つまり「うるさくて、元気いっぱいで、制御できないようなやり方で行動していること」。

Macmillan Dictionary で、rambunctious を調べると、
(MAINLY AMERICAN) rumbustious
と出ており、その rumbustious を調べると、
(BRITISH) noisy, lively, and happy
つまり「うるさく、活発で、幸せ」と説明されています。

このマクミランの説明は、「rambunctious は主にアメリカ英語であり、意味はイギリス英語の rumbustious と同じ」ということですね。
研究社 で「米口語」と注意書きが出ていた通り、マクミランでもこれがアメリカ英語であると説明されていることになります。
「モニカはロスとやんちゃしたことないみたいに言うねぇ」というのは、裏を返せば「モニカだってロスとあんな感じのやんちゃなこと(兄妹の関係を越えちゃうような度の過ぎた行為)をしたことあるだろ?」と言った感覚になります。

disgusting は「むかつくような、うんざりするような、気持ち悪い」。
兄妹なのにそんな関係性だなんてぞっとする、とまくしたてるモニカですが、そんなモニカに対してジョーイは何だか情けない顔、嘘がバレちゃった? というような気まずい顔をしています。
そのジョーイの表情で嘘だと気づいたらしいモニカは「二人が兄妹だっていうのは本当じゃないのね。嘘なのね?」のように問い返します。

Who's to say what's true? の Who's to say...? は、Who is to say...? ということ。
be to は学校文法で、運命、可能などの意味があると習ったりしますね。
数研出版「基礎と完成 新英文法」(安藤貞雄 著)の p.87 では、そのようないろいろなニュアンスを説明する前に、まずは、
準助動詞としての be to の基本的意味は<取り決め・手はず>である。
と説明されています。
その「基本的意味」を当てはめるとすると、「何が正しいかを誰が言うことになっているか?」のような感じになるでしょうか。

be to の細かいニュアンスを知らなかった場合には、まずは細かい語尾は表現せずにざっくりイメージすることから始めれば良いかなと思います。
ざっと訳すと「何が正しいかを誰が言う?」というところになりますが、「ジョーイが言ったこと、私が信じていたことは嘘なのね?」のように言われたことに対しての「何が正しいかを誰が言うのか?」であれば「何が正しいかなんて誰にも言えない、誰にもわからない、誰にも決められない」のように「正しいか正しくないかということについて絶対的な判断はない」かのように言ってみせていると想像できる気がします。

このセリフについては、「本当じゃなくて嘘なのね?」と非難されたことに対して「何が本当かなんて誰にも決められない」のような「抽象的な話にすり替えて逃げている」感じがわかれば良いかと思います。

what were you thinking? を直訳すると「あなたは何を考えていたの?」ということですが、これは純粋に「過去に考えていた内容を問うている」のではなく、日本語で非難めいた口調で「あなた一体何考えてたのよ!」というのと同じく、そんなこと考えてたなんて信じられないというニュアンスですね。
ジョーイが「何が本当かなんて誰にもわからないだろ」と「逃げた」ことで、「あの二人は本当に兄妹なんだってば!」と反論できないことがわかるので、「カップルの二人を兄妹だと私に教えたなんて信じられない」という意味で非難したわけですね。

I'm not proud of this, okay? は「俺だってこんなこと自慢に思ってるわけじゃない。これをすることが正しいと思ってやってるわけじゃない」という感覚。
やむを得ずこんな嘘をついちゃっただけだ、というところですね。
ですがその後、maybe I am a little. と付け加えて、「自慢じゃないって言ったけど、ちょっとは自慢に思ってるかな」と言ったことになります。
モニカも今まで騙されてたわけだし、我ながら良い作戦だったと思うよ、みたいなことですね。

ボブはアンジェラの彼氏だと判明し、ジョーイにも反省の色がないので、怒ったモニカはダブルデートから帰ろうとするのですが、ジョーイはそれを引き留めて、You like him. I want her. He likes you. と言っています。
最後の「ボブは君のことを気に入ってる」というのを聞いて、モニカはころっと気が変わったように嬉しそうな顔をして軽い調子で Really? と返します。

put our heads together は「頭を寄せて一緒に考える、一緒に難しい問題について考える」。協力して解決策を練る感じですね。
between the two of us は、between us または between you and me ということで、「俺たち二人の間だけのことだけど、ここだけの話で他の人には内緒だけど」という意味になります。


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posted by Rach at 16:29| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月28日

アンダードッグの頭が膨らまなかった フレンズ1-5改その21

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17:33
おしゃれなレストラン。アンジェラはチュチュチュと音を立てながら、骨付きチキンを食べている。
隣に座っているボブは、それを不思議そうな顔でまじまじと見つめている。
モニカ: Something went wrong with Underdog, and they couldn't get his head to inflate. So anyway, um, his head is, like, flopping down Broadway. And I'm just thinking.... how inappropriate this is. Um, I've got something in my eye, uh, Joey, could we check it in the light, please? (アンダードッグに何か問題があって、アンダードッグの頭を膨らますことができなかったの。[補足:アンジェラはボブのシャツの中に手を入れている] だから、とにかく、アンダードッグの頭は、ほらブロードウェイに落ちていくの。それで私は思ったのね… これって何て不適切なんだろう、って。あぁ、目に何か入ったわ。ねぇ、ジョーイ、明るいところで目に入ったものをチェックしましょ?)
[Her and Joey walk away from the table.]
モニカとジョーイはテーブルから離れる。
モニカ: Oh, my God! (なんてこと!)
ジョーイ: What? (何?)
モニカ: Hello! Were we at the same table? It's like... cocktails in Appalachia. (もしもし?[ちょっと!] 私たち、同じテーブルにいたでしょ? まるでアパラチアのカクテルみたいだわ。)

過去記事、リスかイタチみたいにかじる音 フレンズ1-5改その17 で、"That cute nibbley noise she makes when she eats. Like a happy little squirrel… or a weasel." 「彼女が食べる時に出す、あのかわいいかじる音だよ。幸せな子リスみたいな、、、もしくはイタチかな」とジョーイが言っていましたが、その音が今回のシーンの冒頭で聞けるという流れですね。
「ジョーイが言っていたのはこれかぁ〜」とでも言うように、マジマジとアンジェラを見ているボブにも笑えます。

go wrong は「調子が悪くなる、調子が狂う」。
something go wrong with... は「…において何か調子が悪くなる」という感覚になります。

Underdog は、1964年から1973年までアメリカで放送されていた Underdog という cartoon(アニメ、カルトゥーン)の主人公の犬のキャラクター。
underdog とは元々、「負け犬、敗北者」という意味。日本語も英語もどちらも「犬(dog)」なのが興味深いですね。
番組についてはこちら↓
Wikipedia 英語版: Underdog (TV series)
日本では「ウルトラわんちゃん」の名前で放映されていたようです。
Wikipedia 日本語版: ウルトラわんちゃん

このテレビアニメは、Shoeshine Boy という名前のダメ犬が、スーパーマンのようなヒーロー Underdog に変身して大活躍するというストーリー。
赤い服と青いマントがトレードマークで、赤い服の胸に白抜きで U の文字が入っていますが、これはスーパーマンの S の文字をイメージしたものでしょうね。
Underdog が現れた時の決めゼリフは、”There's no need to fear, Underdog is here!” 「恐れる必要はない、アンダードッグここに参上!」。
fear と here が韻を踏んでいるのもポイントです。
2007年には、Underdog というタイトルでアメリカで実写映画化されました。
60〜70年代の作品が2007年に実写化されたということで、いつまでも愛されているキャラクターなんだな、ということもわかりますね。
その実写版は日本では劇場未公開でしたが、「鉄ワン・アンダードッグ」のタイトルでDVDが発売されています。

少々話が脱線しますが、私も以前にこの実写作品をレンタルで見たことがあります。
その作品を見ていたら、
ジャック(息子): I told you I've wanted a dog since I was, like, eight. (僕は犬がずっと欲しかった、って言ったんだよ、ほら、8歳の頃からね。)
というセリフが出てきたので、
結婚したの、8歳くらいだっけ? フレンズ1-1改その22 の中で、「”ガキ、小さな子供”というニュアンスで 8(eight)という年齢を使う例」としてご紹介しました。
今回のエピソードの過去記事、バンドエイドを素早く剥がすと傷口が フレンズ1-5改その18 でも、
モニカ: It is so great to meet a guy who's smart and funny, and has an emotional age beyond, like, 8. (賢くて面白くて、その上、精神年齢が、ほら、8歳以上の男性に会えるなんて、すごく素敵!)
というセリフが出てきたのですが、フレンズ以外に「アンダードッグの実写版」にも 8 という年齢が出てきたことになります。

inflate は「空気などで〜を膨(ふく)らませる」という動詞。
inflate a balloon なら「風船を膨らませる」となるわけですが、そのフレーズのイメージ通り、この場合もアンダードッグの大きなバルーンのことを言っていることになります。
アメリカの感謝祭のパレードでは、大きなバルーンが使われるのですが、これより後のエピソード、フレンズ1-9 でまさにその「アンダードッグのバルーン」の映像が流れます。
フレンズ1-9 の原題は、The One Where the Underdog Gets Away(訳すと:アンダードッグが逃げる話)となっています。
1-5, 1-9 など複数のエピソードで話題に出てくるくらい、フレンズの世代にとっても馴染みのあるキャラクターだということですね。

they couldn't get his head to inflate は「彼らはアンダードッグの頭を膨らませることができなかった」ということで、they は漠然とパレード運営者、関係者を指すと考えれば良いでしょう。
バルーンの頭は勝手に膨らむわけではなく、人によって膨らまされるので、「人が彼の頭を膨らむ状態にする、彼の頭を膨らませる」のような get+目的語+to do の形が使われていることになります。

flop は「ばたばた動く、どさりと・ばたりと倒れる」という感覚の動詞。
バルーンの頭部分が膨らまなかったので、巨大なバルーンが飛ばず、ブロードウェイにどさりと落ちてしまったと言っていることになります。

そんな話を笑いながら話していたモニカですが、目の前にいるアンジェラが隣のボブのシャツの中に手を入れたりして、あからさまにイチャついているので、ついには笑顔が消え、And I'm just thinking... と言った後、how inappropriate this is と続けています。
inappropriate は「不適切な」。
二人が兄妹だと思っているモニカは、アンダードッグの話をしているかのように見せながら、目の前の二人の行為を「不適切」だと言った流れになります。
この inappropriate は、クリントン元大統領の疑惑の時に使われた inappropriate relationship(不適切な関係)という表現で有名ですね。

in the light は「明るい・光の当たるところで」。
モニカは目に何かが入ったようなふりをして、「目に入ったもの、チェックしてくれる?」という理由を使って、席を離れたことになります。

(2018.3.2 追記)
ト書きの [Her and Joey walk away from the table.] という表現について、非公開コメントにて「Her は She の間違いでしょうか?それともこれでいいのでしょうか?」というご質問を頂戴しました。
主語なのに主格(She)ではなく目的格(Her)が使われているため違和感がありますが、ネイティブの文章では時々こういう形の表現が出てくるんですよね。
フレンズのセリフの例で言うと、ルールでもあるみたいに フレンズ1-1改その13 に、
ジョーイ: And hey, you need anything, you can always come to Joey. Me and Chandler live right across the hall. And he's away a lot. (それに、ほら、君が何か必要なら、いつでもジョーイのところに来なよ。俺とチャンドラーは廊下の真向かいに住んでる。そして、チャンドラーはよく出かけてるんだ。)
という形で出てきました。
この例で、主語なのに、Me という目的格で始まっているのは(あくまで私のイメージに過ぎませんが)その前に Joey という自分の名前を出しているので、「そのジョーイである俺と、チャンドラーは」という風に「前から引き継いだ感覚、前の流れを受けた感覚」で、Me and で始めているのかなぁ、と思ったりします。
今回のト書きについても、モニカのセリフの直後のト書きで [Her and Joey walk away from the table.] となっているので、それも 1-1 と同様に「今セリフをしゃべっていたそのモニカとジョーイは」のような感じで「前から引き継ぐ、前の流れを受ける」ニュアンスから Her になっているのかな、と思います。
(追記はここまで)

ここでの Hello! は「もしもし!?」と強めに言うニュアンス。
Hello はご存知のように、「こんにちは」の挨拶で使われる言葉ですが、今回の場合は、「もしもしあなた起きてる? 寝ぼけないで。とぼけないでよ。何ばかなこと言ってんのよ」みたいに、相手のしたこと言ったことにあきれる感覚になります。
普通の挨拶よりも「ハッ、ロウ!?」と、さらにロウにアクセントがつく感じですね。
Were we at the same table? 「私たち、同じテーブルにいたでしょ?」というのは、二人の様子に気付いてないかのように「何のこと?」と言っているジョーイに対して、「あの一緒のテーブルで私と同じように見ていたはずなのに、とぼけないで」という気持ちからの発言になるでしょう。

cocktails in Appalachia という表現について。
Appalachia はアメリカ東部のアパラチア山脈の周辺地域のこと。発音は「アパレイシア」という感じです。
これについては過去記事でもご意見を頂戴したのですが、「外界と隔離されていたため近親結婚を繰り返していた」ことが由来となっているようです。
Wikipedia 日本語版: アパラチア にも「20世紀より前は、アパラチアの人々は地理的に他地域から孤立していた」という記述がありますので、「他地域から孤立」というイメージは一般的なものであると言えるでしょう。
cocktail という表現についても「カクテルは混ざり物、つまり近親結婚で同族の血が混ざるという事」とのご意見をいただきましたが、まさにそういうイメージで使っているんだろうなと私も思います。

モニカは、ボブとアンジェラのことを兄妹だと思っているので、その二人が男女の間柄のようにイチャついていることを「近親相姦のようだ」と言う意味で、その表現を使ったことになります。
特定の地域の人を言及した差別的とも言える表現ですので、ここで笑ってしまっていいのかな、とも思えるのですが、現在でも、Netflix でこのセリフのまま配信されているので、ギリギリ、スレスレのジョークとして受け入れられているということになるかなと思います。


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posted by Rach at 16:31| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月23日

誰にでも起こることだから フレンズ1-5改その20

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16:55
ロス: All right, all right, it's just that you left a red sock in with all your whites, and now… everything's kinda pink. (わかった、わかった、ただ全部白物の中に君が赤い靴下を1つ残してしまった、ってだけなんだ。それで今は… 全部がピンクって感じだよ。)
ロス: Oh, everything's pink. (まぁ、全部がピンクに。)
ロス: Yeah, uh, except for the red sock, which is still red. I'm sorry, please don't be upset. It can happen to anyone, Rach. (あぁ、赤い靴下を除いてね、それはまだ赤色のままだから。残念だね、でもどうか動揺しないで。誰にでも起こることだから、レイチェル。)
レイチェル: But it didn't. It happened to me. Oh, god, I'm gonna look like a big Marshmallow Peep! What am I doing? What am I doing? My father's right! I can't live on my own. I can't even do laundry! (でも他の人には起きなかったわ。私に起こったことなのよ。あぁ、なんてこと、私は大きなマシュマロピープみたいに見えちゃうわ。私、何やってるの? 何やってるの、私? パパは正しいわ。私は独り立ちできないの。私は洗濯さえできないのよ!)
[The woman who had tried to steal the washing machine walks by, and laughs.]
(少し前にレイチェルから)洗濯機を横取りしようとした女性が通りかかり、笑う。

前回の記事で、ロスが洗濯機を開けた時に Uh-oh. と言ってしまい、それを歌のようにごまかしていましたが、you left a red sock... のセリフで、事情が判明します。
「白物専用の洗濯機に間違って赤い靴下を入れてしまった」というミスですね。
「洗濯物全部がピンクに、、」と嘆くレイチェルに、ロスは Yeah, except for the red sock, which is still red. と言っています。
except for... は「〜を除いて(は)、〜を別にすれば」。
「赤い靴下は、ピンクにはなっておらず、赤のままだけど」ということで、「厳密に言うと、全部がピンクになったわけじゃないけどね」と言っていることになります。

I'm sorry. はここでは「ごめんね」という謝罪ではなく、「残念だね。大変だったね。同情するよ」という感覚。
友達が相手の気持ちを気遣って、相手に対して同情や思いやりの気持ち(sympathy)を込めて慰める時に使う I'm sorry. がフレンズにはよく出てきます。
I'm sorry. と聞くと反射的に「ごめんなさい」と訳してしまいがちになりますが、赤い靴下を混ぜてしまったのはロスの責任ではないので、ロスが謝っていると考えると話の流れ的にもおかしくなってしまいます。
謝罪なのか同情なのかをその場その場で見極めるようにしましょう。

Don't be upset. は「動揺しないで。取り乱さないで」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
upset : unhappy and worried because something bad or disappointed has happened
つまり、「何か悪いこと、またはがっかりすることが起こったという理由で不幸である、または心配している」。

It can happen to anyone. は文字通り「誰にでも(どんな人にも)起こり得る」ということで、「誰にだってそんなことはあるよ。みんながやるような失敗だから、自分だけの失敗だと動揺しないで」と励ましていることになります。

But it didn't. はその前の「誰にでも起こり得ること」というロスの発言を否定している形です。
「ロスはそう言うけど、実際には誰もかれもに起こったわけではなかった。私に起こった(起こったのは私にだけだった)」ということですね。
ロスがレイチェルを落ち込ませまいと「誰でもやるミスだよ」のように優しく言ってくれたのはレイチェルにもわかったでしょうが、「誰もこんなミスをしない。こんなバカなミスをするのは私だけ」という自己嫌悪の気持ちから出た言葉になるでしょう。

Marshmallow peep はマシュマロで作ったお菓子。
Marshmallow peep で画像検索すると、画像がたくさんヒットしますが、ヒヨコやウサギの形をしており、パステルカラーのカラフルな色がついています。ピンク色のものもあります。

公式サイトはこちら↓
Peeps | Just Born | Flavored Marshmallow Candy
ウィキペディアではこちら↓
Wikipedia 英語版: Peeps

服が全部ピンクになってしまったことで、その染まった服を着ると、「ピンクのマシュマロピープのでっかい版」みたいに見えちゃうわ、と嘆いているわけですね。
淡いパステルカラーとマシュマロのフワフワした柔らかい感じが、「ピンクに染まってしまった衣服」のイメージとぴったり合っていて、うまい例えだなぁと思います。

What am I doing? は日本語でも言うところの「私ったら(一体)何やってるの?」という、自分のドジぶり、愚かぶりを嘆いている感覚。
過去記事、延長ディスコバージョンを聞かされた フレンズ1-5改その4 で、パパに「一人では生活できない、自立できない」と言われたことが正しかったと認めることになります。
洗濯機の奪い合いをしたあのおばさんがやってきて、レイチェルが悲しんでいる様子とその洗濯物を見た後に、勝ち誇った様子で高笑いしているのも、このおばさんの嫌な性格がよく出ていますね。


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posted by Rach at 17:23| Comment(9) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月20日

持ち時間はここまで。次回は… フレンズ1-5改その19

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16:08
[Scene: The laundromat.]
シーン:コインランドリー
レイチェル: Ok, I know this is gonna sound really stupid, but I feel that if I can do this, you know, if I can actually do my own laundry, there isn't anything I can't do. (ねぇ、これってほんとにバカみたいに聞こえるだろうってわかってるけど、でももしこれができたら、ほら、私が実際に自分自身の洗濯をすることができたら、私にはできないことは何もないって気がするの。)
ロス: That does not sound stupid to me. You know, it's like the first time I had to make dinner for myself after Carol left me.... [the buzzer on the washer goes off] I'm sorry, that's all the time we have. Next on Ross.... Okay. [opens up the washer] Uh-oh. (それって僕にはバカみたいに聞こえないよ。ほら、キャロルが出て行った後、初めて自分で夕食を作らなければいけなかった時みたいだ… [洗濯機のブザーが鳴り出す] ごめん、僕らの持ち時間はここまでだ。次回のロスは… よし。[洗濯機を開ける] アッオゥ[あっちゃー]。)
レイチェル: What, "uh-oh"? (何?「アッオゥ」って。)
ロス: [not wanting to tell her] Uh-oh.... Uh-oh, the laundry's done. It's, uh, it's a song. The laundry song that we sing. [singing] ♪ Uh-oh! The laundry's done. Uh-oh, uh-oh. ♪ ([レイチェルに(真実を)言いたくなくて] アッオゥ… アッオゥ、洗濯終わった。ほら、歌だよ。僕らが歌う洗濯の歌だ。[歌いながら] ♪ アッオゥ! 洗濯終わった。アッオゥ、アッオゥ ♪)
レイチェル: Ross, what's the matter? (ロス、どうしたの?)
ロス: Nothing, nothing. ♪ Lee-lo, the laundry's done. ♪ (何も、何もないよ。♪ リーロー、洗濯終わった ♪)
レイチェル: Come on, show me. (ねぇ、私に見せて。)

I know this is gonna sound really stupid, but... は「バカみたいに聞こえるかもしれないけど」という前振りのフレーズ。
他人にとってはバカらしく思えるかもしれないけど、これが私の正直な気持ちなの、だからあきれずに笑わずに聞いてね、ということで、相手がそれを聞いてバカにして笑う前に先に予防線を張っておく感じです。

there isn't anything I can't do は「私にできないことは何もない」ですから、「今回の自分の洗濯ができたら、何でもできるような気がするの」と言っていることになります。

stupid に聞こえちゃうかもしれないけど、とレイチェルが言ったことに対して、ロスは優しく That does not sound stupid to me. と言っていますね。
レイチェルはそんな風に心配してるけど、僕はそのことをバカバカしいなんて思わないよ、のように、レイチェルのその気持ち僕にはわかるよ、と共感を示していることになります。
it's like the first time I had to... 「僕が初めて〜しなければならなかった時みたいだ」という表現から、僕にも似たような経験があるからわかるんだ、と話を進めようとしているのがわかります。
「僕だって、キャロルが出て行って初めて自分で夕食を作らないといけなくなった時、君と同じような気持ちだったよ」ということですね。

that's all the time we have. Next on Ross.... について。
これは、話をしていたら、ちょうど洗濯機の終了ブザーがなったので、それをロスのトークの終了合図のブザーであるかのように言ってみた感覚になるでしょう。
that's all the time we have は「今のが僕たちが持つ時間のすべて」ということですから、「持ち時間はここまで、今日のトークの時間はここまで」というところですね。
That's all the time we have for today. 「今日はここまで」のように、for today が付いた形もよく使われます。

Next on Ross は、「次回の”ロス”」という感覚で、Ross (という番組)の次回の内容は、、と、まるで予告のように言ってみせているのでしょう。
逆に「前回までのあらすじ」として、「前回の(作品名)は」という時には、Previously on+作品名という表現を使います。
海外連続ドラマでは、エピソードの冒頭に Previously on... で始まるあらすじが入る作品も結構多いですね。
フレンズは基本1話完結ですが、「次回に続く前後編のエピソード」もありますので、その際には Previously on Friends 「前回のフレンズは」という言葉が出てきます。

Uh-oh の発音は、「アッ、オゥ」という感じ。
日本語では「まずい、やばい。しまった。あっちゃー」というところ。
失敗したり、何か悪いことが起こったことに気付いたときの感嘆詞、間投詞です。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
uh oh [interjection] (informal) : said when you have made a mistake or have realized that something bad has happened
例)Uh oh, I think I locked my keys in the car.

つまり「自分が過ちを犯した、または何か悪いことが起こったと気づいた時に使われる」。
例文は「しまった、車の中にキーを閉じ込めちゃった」。

「まずい」と言う時の言葉なのでレイチェルも「何かまずいことでも?」とわかったはずで、それまで笑っていたのに真顔になっていますが、ロスはそれが「まずい」という意味だとばれないように、即興で洗濯の歌を作って、歌詞の一部であるかのようにごまかそうとします。

What's the matter? は「どうしたの?」と尋ねる時の決まり文句。
アッオゥに合わせて、リーローみたいな音も入れて、より歌っぽく聞こえるよう頑張っているロスにも笑えてしまいますね。


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posted by Rach at 15:14| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月16日

バンドエイドを素早く剥がすと傷口が フレンズ1-5改その18

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14:47
[Scene: The ladies' bathroom at the restaurant. Monica and Angela are talking.]
シーン:レストランの女子トイレ。モニカとアンジェラが話している。
モニカ: I've gotta tell you, Bob is terrific. (あなたに言わなきゃ(これだけは言わせて)、ボブって最高ね。)
アンジェラ: Yeah, isn't he? (えぇ、そうでしょ?)
モニカ: It is so great to meet a guy who's smart and funny, and has an emotional age beyond, like, 8. (賢くて面白くて、その上、精神年齢が、ほら、8歳以上の男性に会えるなんて、すごく素敵!)
アンジェラ: You know what else? He's unbelievable in bed! (他にもあるの知ってる? 彼はベッドで信じられないくらいすごいのよ!)
モニカ: Wow. My brother never even told me when he lost his virginity. (まあ。私の兄は自分がいつ童貞を喪失したかさえ教えてくれなかったわ。)
アンジェラ: Huh. That's nice. (はぁ。それは良かったわね。)

terrific は「すごい、素晴らしい、最高」。良いニュアンスで使う単語で、意味は、fantastic に近い感じ。
よく似た単語の terrible は「ひどい」という悪い意味で使います。こちらは、extremely bad という意味。

ボブを褒めた後、「〜する男性に会えるなんてすっごく素敵よね」と言っており、a guy who's... 以下でボブの魅力を語っていることになります。
smart and funny は「賢くて(頭が良くて)面白い」。
人に対する褒め言葉として、英語ではよく出てくる組み合わせです。
emotional age は「感情の年齢」ということですが、よく言う日本語だと「精神年齢」というところですね。

age beyond, like, 8. の like は「ほら」というニュアンスの挿入句なので、「8以上の精神年齢」つまり 8 (eight) は「8歳」という年齢を指します。
過去記事、結婚したの、8歳くらいだっけ? フレンズ1-1改その22 でも、"You got married. You were, like, what? 8?" 「ロスは結婚した、その時、ロスは、ほら、8歳くらいだったっけ?」というセリフで「8歳」という年齢が出てきていました。
その 1-1 に続いて、今回の 1-5 が「8歳の子供シリーズ第2弾」になるわけですが、今回も「幼いガキんちょ」的なニュアンスで、8歳という年齢が使われていることになります。

「賢くて面白い人はたまにはいるけど、そういう人は精神年齢が幼い、ってことが多いのよね」とモニカは言いたいようですね。
ボブは smart かつ funny であり、同時に精神年齢も大人である、大人の男性の魅力も持ち合わせている、という稀有な存在よ、そんな男性に会えるなんてすごいことだわ! とモニカは感動していることになります。

「ボブには他にもいいところがあるのよ。ベッドでもすごいんだから!」みたいに言われ、ボブがアンジェラの兄だと思いこんでいるモニカは驚いています。
これより1つ前のシーンでは、ボブとの会話の中で、ジョーイがモニカのことを "She's too much for me in bed. Sexually." と言っていました。
そこでも in bed という表現が使われ、その時のジョーイは念押しのように、sexually と付け加えていましたが、今回のアンジェラのセリフのように、通常は unbelievable in bed だけで、エッチの意味だということは想像されるわけですね。
ここでアンジェラも in bed という表現を使ったことで、前のジョーイのセリフの sexually が「アピールしたいがための、くどすぎる念押し」だったことがより強調される気がします。

アンジェラが自分の兄の話をしていると思ったモニカは「私の兄」としてロスの話題を出しています。
lose one's virginity は「処女・童貞(であること)を失う」。
日本語では「ロストバージン」と言ったりしますが、英語ではこのように表現することになります。
virgin という単語は、少し前の記事、ワンとア・ホール・ナザー フレンズ1-5改その15 のレイチェルのセリフ、"I'm a laundry virgin." 「私は洗濯未経験者なの」というセリフで登場していましたね。
コインランドリーでレイチェルはロスに対してそういう単語を使っていて、同時進行中のレストランのシーンでモニカが「兄のロスが virgin ではなくなった日」の話をしている、というのが関連語繋がりのような感じで興味深いなと思いました。

アンジェラは「ボブがアンジェラの兄だとモニカは思っている」ことなど知らないので、どうしてこの流れで急に兄の話が出てきたのかちんぷんかんぷんなわけですね。
それで「自分の兄のその手の話は、知らないなら知らない方がいいと思うけど」という意味で「知らないならそれは良かったわね」と言っていることになるでしょう。
お互いの状況を誤解している(まるでアンジャッシュのコントのようなw)二人のチグハグ感を感じていただけたらと思います。

ちなみに、過去記事、ハロウィーンの11日前だから良い衣装がない? フレンズ1-4改その5 で、ロスが「今日はキャロルとの初エッチの日なんだ」と告白する前、モニカは今日がそういう日であることを知っている口ぶりでした。
それが「ロスの人生初エッチの日」であることまでモニカが知っていたかどうかはわかりませんが、兄のエッチ経験話を「全く知らない」ということでもない感じはしますね^^


15:16
[Scene: Central Perk. Phoebe is coaching Chandler on how to break up with Janice.]
シーン:セントラルパーク。ジャニスとの別れ方について、フィービーがチャンドラーにコーチしている。)
フィービー: Okay, you can do this. It's just like pulling off a Band-Aid, okay? Just do it really fast, and then the wound is exposed. Go! Go! (いいわ。あなたならこれができるわ。ただバンド・エイドをはがすみたいな感じよ、いい? ただそれをすごく素早くやるの、そしたら傷口がむき出しになるわ[露出するわ]。行って、行って!)
[Chandler walks back to couch, where Janice is.]
チャンドラーはジャニスがいるカウチに戻る。
チャンドラー: Janice. Hi, Janice. Ok, here we go. I don't think we should go out anymore. Janice. (ジャニス、はーい、ジャニス。よし、いくぞ。俺たち、もうデートしない方がいいと思うんだ。ジャニス。)
ジャニス: All right. Well, there you go. [she gets extremely wound up, and begins to try and calm herself down] Stop it, stop it, stop it. (わかった。うーんと、そうね。[ジャニスはひどく動揺し、自身を落ち着かせようとし始める] 止まれ、止まれ、止まれ。)

pull off は「はがす」。pull 「引っ張る」+off 「分離」というニュアンスです。
expose は「〜をさらす、露出する」。expose A to B なら、「A を B にさらす」。
この場合は、受身形なので、the wound is exposed は「傷口がさらされる、露出する、むき出しになる」。

「バンドエイドをさっとはがすと、痛みを感じるのは一瞬で済む」のような話だったら説得力もあるけれど、「素早くはがしたら傷口が露出する」という単なる結果を述べられてもなぁ、、というところですね。
バンドエイドで保護されていた傷がむき出しになることで、痛みがさらに増しそうな感じすらします。
この例えだと、思い切って別れても、後々痛みが残るんじゃないかと思わせるような妙なアドバイスですよね。

ジャニスが座っているカウチに戻ったチャンドラーは、またエスプレッソを一息で飲んでいます。
テーブルの上にはチャンドラーが飲んだらしいエスプレッソのカップが5個くらい置いてあるのにも笑えてしまいますね。
何か言おうとするたびに、まずはエスプレッソを一息でぐっと飲んでから、、という行動の流れが出来上がってしまっていることが想像できます。

I don't think we should go out anymore. は「俺たち、もうデートしない方がいいと思うんだ」。
「we should not go out anymore だと思う」という意味ですが、英語では not のような否定語は前に来る傾向にあり、このように I don’t think we should... という形になります。
日本語で言うと、「僕たち、もう会うのはよそう」という感じの、別れの時の決まり文句ですね。
それを聞いたジャニスは、見るからに動揺が隠せない様子で、自分に言い聞かせるように言葉を発していますが、泣きそうになり、その涙を手で乾かそうとでもするように顔の前で両手をうちわのようにパタパタ振っています。
フィービーが彼氏トニーに別れを告げた時は、少し話してハグをしてトニーはそのままあっさり去って行きましたが、動揺を抑えきれないジャニスの様子を見ると、この別れ話の前途多難さが想像されますね。


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posted by Rach at 15:51| Comment(6) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月09日

リスかイタチみたいにかじる音 フレンズ1-5改その17

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13:31
[Scene: Fancy restaurant. Monica, Joey, Angela, and Bob are seated at the table.]
おしゃれなレストラン。モニカ、ジョーイ、アンジェラ、ボブがテーブルに座っている。
モニカ: [to Joey] He's so cute! [to Angela and Bob] So where did you guys grow up? ([ジョーイに] 彼(ボブ)ってすっごく素敵(セクシー)! [アンジェラとボブに] それであなたたちはどこで育ったの?)
アンジェラ: Brooklyn Heights. (ブルックリン・ハイツ。)
ボブ: Cleveland. (クリーブランド。)
モニカ: Ha? How did that happen? (は? どうして[どうやって]そんなことが起こったの?)
ジョーイ: Oh, my God! (なんてこった!)
モニカ: What? (何?)
ジョーイ: I uh, suddenly had the feeling I was... falling. But I'm not. (俺、突然、…落ちてる感じがしたんだよ。でも落ちてないや。)
Commercial Break

ボブとアンジェラ、モニカとジョーイがそれぞれ向かい合って話をしています。
モニカはボブたちと話しながら大笑いしていて、笑ったままの状態で、後ろにいるジョーイの太ももをバンと叩きながら、He's so cute! と言っています。
目の前にいるボブに聞こえないよう、面白くて大ウケしているかのようなふりをしながら、ジョーイにそう言った感じですね。

He's so cute! は「彼って素敵ね! セクシーね!」。
過去エピソード、フレンズ1-4 で、女性陣がジョージ・ステファノプロスのことを語る際、
モニカ: The one with the great hair, sexy smile, really cute butt. (素敵な髪の毛、セクシーな微笑み、実にセクシーなお尻の人よ。)
レイチェル: Oh, he is so cute. (あぁ、彼って本当にセクシーね。)
のように cute という言葉を使っていましたが、それと同じニュアンスですね。

cute は日本語で「キュート」というカタカナ英語になっており、主に女の子や子供を指す「かわいい」という意味で使われますが、男性に対して使った場合には「恋愛対象として見た場合に性的に魅力的な」という意味になります。
Macmillan Dictionary でも、
cute : (INFORMAL) sexually attractive
と説明されています。

二人はどこで育ったのか? という質問に、アンジェラとボブは別の地名を答えています。
ブルックリンハイツはニューヨーク州ブルックリン区にあり、クリーブランドはオハイオ州エリー湖岸にありますので、地理的にかなり離れた場所になります。
モニカは、ボブとアンジェラの二人を兄妹だと思っているので、二人はどこで育ったの? と子供の頃いた場所を尋ねているのですが、二人が別々の地名を挙げたので、別々の場所で育ったなんて、どうやってそんなことになったわけ? と尋ねているわけです。
How did that happen? を直訳すると「どのようにしてそんなことが起こったの?」ということですから、「兄妹なのに育った場所が違うとか、どうしてそんなことになったわけ? 兄妹なのに何か別々に育てられる事情でもあったの?」という驚きから、そう言っていることになるでしょう。
モニカは二人を兄妹だと思っていますが、ボブとアンジェラの方はジョーイがそんな嘘を言っているとは知りません。
モニカが「どうして別々に?」と尋ね、二人が事情を説明すると兄妹でないことがバレてしまうと気づいたジョーイは、話題を変えるために、Oh, my God! と言ってみんなの気をそらし、「自分が落ちてるような感覚がしたんだけど(でも実際には)落ちてないや」みたいなことを言ってごまかすことになります。


14:01
[Scene: Fancy restaurant. Joey and Bob are talking.]
おしゃれなレストラン。ジョーイとボブが話している。
ジョーイ: So, you and Angela, huh? (それで、君とアンジェラ、ってわけだな? [君とアンジェラは付き合ってるんだな?])
ボブ: Yep. Pretty much. (あぁ。まさにね。)
ジョーイ: You're a lucky man. You know what I miss the most about her? That cute nibbley noise she makes when she eats. Like a happy little squirrel… or a weasel. (君はラッキーな男だよ。俺が彼女のことで一番恋しく思ってる[なくなって寂しいと思ってる]ことは何だと思う? 彼女が食べる時に出す、あのかわいいかじる音だよ。幸せな子リスみたいな、、、もしくはイタチかな。)
ボブ: Huh, I never really noticed. (そうか、僕は気づかなかったよ。)
ジョーイ: Oh, yeah, yeah. Listen for it. (あぁ、そう、そうなんだよ。(その音に気づくように)耳を傾けてみなよ[聞き耳立ててみなよ]。)
ボブ: Monica. Monica is great. (モニカ。モニカは最高だね。)
ジョーイ: Yeah, yeah, she is. But it's not gonna last. She's too much for me in bed. Sexually. (あぁ、そうだ、彼女は最高だよ。でも(モニカとの関係は)続かないだろうね。彼女はベッドの中で俺にとっては”過ぎる”んだよ[手に余るほどなんだよ]。性的にね。)

CMの暗転の後、場面が変わり、ボブとジョーイの男性二人が話をしています。
So, you and Angela, huh? は「それで、君とアンジェラ、だな?」みたいな感じですが、そのジョーイの言い方から、「君とアンジェラは付き合ってるんだよな?」みたいな意味であることが想像できます。

You know what I miss the most about her? は「彼女について俺が一番 miss することが何かわかる?」ということ。
miss は「〜がなくて寂しく思う」。
I miss you. 「君がいなくて寂しい、君が恋しい」という意味でよく使われますね。

You know what SV...? 「S が V するのは何だと思う?」と前振りをした後、ジョーイはその内容を説明しています。
That cute nibbley noise she makes when she eats. と長めの文章になっていますが、対象物は noise 「音」ですね。
アンジェラと別れたために、あの音が聞けなくなって寂しいよ、ということになります。
noise は音楽的な「音」ではなく、「物音、雑音、騒音」のようなものを指します。

That cute nibbley noise she makes when she eats. の構造は「彼女が食べる時に make する、あのキュートで nibbley な音」。
「音を出す、音を立てる」という時は、make a noise のように動詞 make を使うので、ここでも ... noise she makes という形になっていますね。

nibble は「(動物が食べ物を)少しずつかじる」なので、nibbley noise は「かじるような音、かじる時に出す音」。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
nibble :
a) to eat small amounts of food by taking very small bites
例1)We put out nuts for the squirrels to nibble.
例2)Guests were nibbling on hors d'oeuvres.

つまり、「非常に小さい一口ずつで、少量の食べ物を食べること」。例文1は「リスがかじるようにと、私たちは木の実(ナッツ)を差し出した」。例文2は「客たちはオードブルをつまんでいた]。
b) to gently bite something, as a sign of sexual attraction
つまり「何かを優しく(そっと)噛む(かむ)、人を性的に引きつけるもののサインとして」。

まず a) の方ですが、例文1に出てくる「リスが木の実をかじる」というのが、典型的な nibble のイメージですね。
LAAD のイメージ画像にもまさにリスが手に持った木の実をかじる姿が載っています。
例文2の「オードブル」は「かじる」ではなく「つまむ」と訳しましたが、その方が少量のオードブルをちょこちょこと食べている感じが出ますよね。
実際、一口食べるような「おつまみ」は、nibble の名詞形を複数形にした nibbles と表現します。
LAAD では、
nibbles [plural] : small things to eat, especially at a party
つまり「(常に複数形で)食べるための小さなもの、特にパーティーで」。

「少量の食べ物をかじる、つまむ」という感覚はわかりやすいですが、ちょっと気になるのが a sign of sexual attraction という b) の語義でしょうか。
これと似た意味は、Macmillan Dictionary で以下のように説明されていました。
nibble : to bite the surface of something gently several times
例)The parrot was nibbling her ear.

つまり、「何かの表面を優しく(そっと)何度も噛むこと」。例文は「そのオウムは彼女の耳を(優しく)噛んでいた」。

gently は「優しく、そっと、穏やかに」という副詞で、一つ前の記事では洗濯用語として、gentle cycle 「弱流洗い」という言葉も出てきたばかりでしたよね。
ロングマン、マクミランの両方で、bite gently という表現が使われていることになりますが、犬や猫などのペットが飼い主の手を軽く噛んだりする「甘噛み(あまがみ)」みたいなイメージだろうと思います。
ケガするほど思いきり噛むのではなくて、じゃれる感じでカミカミ、カジカジする感じと言いますか。
マクミランの例文では「オウムが彼女の耳を噛む」となっていますが、これは人の肩にオウムが乗った状態で、オウムがその人の耳を優しく噛んでいる状態を指すようです。
それを考えると、ロングマンの b)
to gently bite something, as a sign of sexual attraction 「何かを優しく(そっと)噛む(かむ)、人を性的に引きつけるもののサインとして」
というのは、恋人がじゃれあっている時の愛情表現として、相手の耳などを優しく何度も噛んだりするような行為を指していると考えられるでしょう(アカデミックな LAAD に載っているのがちょっと不思議な感じもしますが^^)

nibble にはそれらの意味があることを踏まえて、セリフの続きを見てみます。
「彼女が食べる時に出す、あのかわいいかじる音だよ」の後、Like a happy little squirrel… or a weasel. と続けていますね。
squirrel は「リス」。ジャニスが「ロッキー&ブルウィンクル」の靴下を説明するセリフにも出てきましたね。
そして weasel は「イタチ」。
ロングマンで「リスが木の実をかじる」という例文や画像が出てきたように、ジョーイのセリフでも真っ先にリスの例えが出てきます。
先ほど説明したように nibble には「恋人の耳を優しく噛む」ような意味もあるとは言え、ここでジョーイは「食べる時に出す音、リスやイタチみたいな」と言っているので、「リスが木の実をかじる」時のような食べ物を少しずつかじる時の音を言っていると判断できるでしょう。
また、モニカがボブを形容するのに使った時の cute は「性的に魅力的、セクシー」という意味でしたが、この cute noise は「かじる音」のことですから、日本語のニュアンスの「かわいい」という意味で解釈すれば良いでしょう。

リスと並んで名前が挙がった weasel「イタチ」ですが、weasel は「(他人をだますような)ずるい人、こそこそする人」という意味もあります。
Macmillan Dictionary では、
weasel : (INFORMAL) an insulting word for a dishonest person
つまり、「(インフォーマル)不誠実な人に対する侮辱的な言葉」。
要は「不誠実な人を意味する悪口」ということですね。

動物みたいなかじり方の例えとして、かわいらしいリスならまだしも、イタチまで挙げたのは、ボブがアンジェラに幻滅するように、わざとイメージの悪い動物を挙げたということですね。
今回のエピソードで、belch 「げっぷ(をする)」という単語が出てきた時にも書きましたが、欧米では、日本以上に食事中に音を出すことを嫌いますから(スープをズズズーと味噌汁のように飲んではいけないとか言いますよね)、アンジェラが食事中に音を立てる癖があることを言って、彼女の下品な振る舞いを教えていることになるでしょう。

「そんな音、僕は気づかなかった」と言うボブに、ジョーイは、Listen for it. と返します。
listen は listen to として使われることが多いですが、ここでの listen for のニュアンスは以下の研究社 新英和中辞典の説明がわかりやすいと思います。
listen=〔+for+【(代)名】〕(予期して)〔…に〕聞き耳を立てる
We listened closely for his footsteps. 彼の足音がせぬかと聞き耳を立てた。


listen to だと、今、実際に聞こえている音”に”耳を傾ける感覚で、listen for だと「何かの音が聞こえるのを”求めて”耳を傾ける」感覚になるということですね。
LAAD では、
listen for somebody/something : to listen carefully so that you will notice a particular sound
つまり、「ある音に気づくように注意深く聞く(耳を傾ける)こと」。
語義では「notice するように聞く」となっていますね。
今回のやりとりでは、ボブが「notice しなかった」と言ったことに対して、「notice するように聞けよ」という意味で「listen for しなよ」と言っていることになるわけです。

ジョーイがアンジェラの話を出したので、ボブはお返しのようにモニカについて言及しています。
ボブはモニカをジョーイの彼女だと思っているので、モニカのことを褒めています。
yeah, she is (great). と最高なのを認めた後の、it's not gonna last. 以下について。
この last は「続く」という意味の動詞なので、「続かないだろう」ということ。
「彼女は最高なんだけど、続かないだろう」ということから、この関係はこれ以上続かないと思う、と言っていることが想像されます。

too は「あまりに〜すぎる」ということで、許容範囲を超えている、過剰であるという感覚。
too much for me は「俺の手には余る、俺にはちょっとすごすぎるんだ」みたいなことですね。
モニカはエッチの時すごいんだ、というのを強調して、ボブに興味を持たせようとしているわけですが、in bed 「ベッドで」という表現だけで、エッチの時の話をしていることはわかるのに、その後、Sexually という言葉をわざわざ付けているのが面白いですね。
「具体的にそんな副詞を付けなくてもわかる」というところなのに、とにかく「エッチ面ですごい」ことを印象付けようとするあまりの「不自然な付け足し」であり、当のジョーイの方は「これくらいはっきり言っときゃわかるだろ」みたいなちょっと得意げな顔をしているのも楽しいところです。

ジョーイはアンジェラを手に入れるために、「ボブをアンジェラと別れさせて、モニカとくっつける」ことを画策しています。
ですから、アンジェラについては「魅力を損なうような情報」を与え、モニカについては「興味をそそるような情報」を与えることになりますね。
nibble には「恋人の耳を優しく噛む」というセクシャルな意味があると先に説明しましたが、アンジェラについて「セクシャルなこと、セクシーな連想をさせること」を言ってしまっては、ボブがアンジェラを手放さないことになるので、今回のセリフについてはジョーイとしては nibble に性的な示唆は含めておらず、純粋に「リスが木の実を食べるように”かじる”」「動物みたいに音を立てて食べる」というニュアンスでのみ使っていると考えて良いと思います。


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posted by Rach at 14:28| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月07日

a whole nother での分語法 フレンズ1-5改その16

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前回の記事、ワンとア・ホール・ナザー フレンズ1-5改その15 で取り上げた a whole nother という表現について、非公開コメントで興味深いご意見を頂戴しました。
前の記事の訂正と追加の解説として、a whole nother について、今日新たに1つの記事として投稿させていただきます。

a whole nother が出てきたセリフは以下のものでした。
ロス: Okay, um, basically, you wanna use one machine for all your whites, okay? A whole nother machine for, for your colors. (よし、基本的に、洗濯機の一つは白物に使うといいよ。別の洗濯機は色物用に。)
日本語訳としては、a whole nother =別の、という意味になるのですが、その単語の成り立ちと、細かいニュアンスについてご意見をいただき、私ももう一度考えてみました。

その結論をまずは簡単に説明させていただきますと、

1. a whole nother の造られ方
another という単語の間に、whole という単語を挿入して強調したものである。

2. a whole nother の意味
「全く同じ別のもの」というより、シンプルに「違うもの、別のもの」を強調したニュアンスが近いと思われる。

まず、1. の「単語の造られ方」について。
私は前回の記事で「'nother は another の語頭の a が取れたもの」と説明したのですが、非公開コメントで教えていただいた以下のサイト情報によると、どうやら「another に whole をはめ込んで」造られた語のようです。

参考サイト、まずは Wiktionary から。
Wiktionary : a whole nother
a whole nother
Etymology : Insertion of whole into another by tmesis.

つまり「語源:分語法による whole の another への挿入」

参考までに、tmesis という単語(発音はトゥミースィス)は「分語法、複合語分割」と呼ばれるもので、「単語やフレーズを2分割した間に別の単語を挿入すること」。

次に、LDOCE(Longman Dictionary of Contemporary English)から。
LDOCE online.com : a whole nother
a whole nother ... : (informal) used humorously when emphasizing that something is completely different from what you have been talking about. It is a changed form of ‘another whole’
つまり「自分が話していたこととは全く違うということを強調する時にユーモラスに使われる。'another whole' が変化した形」。

another whole が変化した形、ということですから、この LDOCE の説明も「another の間に whole が割り込む形で、a whole nother になった」ということだと解釈できそうですね。

確かに、another は、an other で、元々 a/an の意味が含まれているので、a whole another だと考えると、a/an が重複することになってしまいますよね。
a whole nother を a whole 'nother のように、アポストロフィー付きで表記してあるものがあったので、前回の記事で私は(about を 'bout と表記するのと同様に)'nother = another だと考えてしまったのですが、そのアポストロフィーは a の省略を示すものであろうけれども、完全に省略されてしまっているのではなくて、whole の前に離れた形で既に出ている、ということになるだろうと思います。

ご意見をいただいて私もさらに調べてみて、興味深い記述を見つけたのでご紹介します。
オンラインスラング辞典の Urban Dictionary の説明が以下。
Urban Dictionary : nother
Derivative of "another" usually used when someone says "that's a whole nother issue" or something along those lines. The correct way to say it is "a whole other issue". "Another" translates to "an other", but people mistakenly believe it translates to "a nother". When you put a word like "whole" in-between "an other" the "an" changes to an "a" because "whole" starts with a consonant instead of a vowel.
訳させていただきますと、「"that's a whole nother issue" などのようなセリフを言う時に使われる、another の派生語。正しい言い方は "a whole other issue" である。another は an other に言い換えられるが、人は a nother と言い換えられると間違って信じている。an other の間に whole のような単語を挿入する時、whole は母音ではなく子音で始まるので、an は a に変わる」。

ネイティブなら an other のように切れ目が入るとわかっているような気がするので、「another=a nother だと勘違いしている人がいる」とは言い切れないと思うのですが、それ以外の部分について上の説明を言い換えると、、、

元々、another という単語は an other から来た言葉で、another を2分割するとすれば、本来なら an-other になるはずだが、その2分割で whole を挿入しようとすると、an whole other のように、whole という子音始まりなのに an が付いてしまうことになるので、a whole nother のように whole の前は a にして、whole の後に残りの nother が来るという言い回しになった、、、

ということなのでしょう。

前回書いたように、DVD英語字幕では、a whole other と表記されていました。
本来、another の間に whole を挿入するのであれば、an whole other →(an whole はおかしいので an を a に変えて)a whole other という流れになるはずで、文法的にも、それぞれの単語の意味的にも、そちらが正しいということになるでしょう。
それで、公式な字幕となる DVD英語字幕ではそのように表記してあると思われるのですが、実際のロスの発音は「ア・ホール・ナザー」と言っているようですし、Netflix の字幕も a whole nother と表記されていました。
オンライン辞書などにも出ていますし、非標準的用法であるけれども、この言い回しを使うネイティブは多いということでしょうね。

いただいた非公開コメントの中では、このような「ある単語を、2分割した単語の間にはめ込む」例として、SATC (Sex and the City)の abso-f*cking-lutely. を挙げて下さっていました。
(SATC の英語字幕では伏字なしで表示されていましたが、卑語なのでここでは f*ck のように伏字にしておきます)

この表現は、SATC 1-1 の最後のセリフで、私の最新刊「リアルな英語の9割は海外ドラマで学べる!」の p.133 でご紹介した、Thanks for the ride. - Anytime. という会話のすぐ後に出てくるものなので、私も強く印象に残っていました。
そのやりとりは以下のようになっていました。
キャリー:Wait. Have you ever been in love? (待って。今まで(本気で)恋愛したことある?)
ミスター・ビッグ:Abso-f*cking-lutely. (もちろんだよ。)

誰かが質問してきた時に Absolutely. と答えると「もちろん。まったくそのとおり。そうですとも/そうだとも」のように Yes. を強調したニュアンスになりますね。
このミスター・ビッグの返事も、「もちろん本気の恋愛をしたことあるさ」という意味で Absolutely. と答えるところを、それをさらに強調、しかも恋愛行為を意味する卑語(f*ck)を使った強調語 f*cking を分語法で挿入する形で強めているというのが、下品とされる卑語を使っていながらも、どこかしゃれている、センスがある印象を与えている気がします。

普段から言葉の端々に強調として f*cking をつけてしゃべるキャラであれば「いつもの強調」ということで済んでしまうのですが、ミスター・ビッグは洗練された紳士の雰囲気を漂わせている男性で、あまり下品な言い回しは使わない印象ですから、その彼が第1話の最後の最後のセリフで「恋愛したことある?」の答えとして、Abso-f*cking-lutely. と言ったのが余計に際立ち、強い印象を与えると思うのですね。

少し脱線しますが、日本語で「もちろん」を強調する時に「モチのロン」と表現することがあります(今はもう死語のようですが ^^)。
上のミスター・ビッグのセリフを「モチのロン」と訳してしまうと、雰囲気ぶち壊しになりそうなのでやめましたが、2分割した間に別の言葉を挟むという分語法の観点で見ると、日英二つの言葉の成り立ちに似たものを感じられる気がしました。

次に、2. の「意味」について。
先にご紹介した、Wiktionary では以下のように出ていました。
a whole nother : (informal, proscribed) An entirely different; an intensified version of another.
つまり「(インフォーマル、規定外用法)全く違う、another を強めたもの(強化版)」。

Dictionary.com では、
Dictionary.com : whole 'nother, a
whole 'nother, a : (adjective phrase) Completely different; new
つまり「全く違う、新しい」。

Merriam-Webster.com では、
Merriam-Webster.com : whole nother
whole nother : (US, informal) completely different
つまり「全く違う」。

これらのオンライン辞書を見ると、completely different 「全く違う」というニュアンスで共通していますね。
前回引用した LAAD の語義では「全く同じタイプの別のもの」「全く違うもの」という2種の語義があって、「コインランドリーという同じタイプの洗濯機がずらっと並んでいる場所だから”同じタイプ”のニュアンスで使っているんだろう」と私は解釈したのですが、それに対して、非公開コメントで「ロスの台詞も、洗濯物を分けることに重点があって、洗濯機の型式は同じでなくてもよいわけですから (洗濯物込みで) different の意味にとる方が良いのではないでしょうか」というご意見を頂戴しました。

オンライン辞書に出ているように、completely different という意味でもっぱら使われているのであれば、「洗濯機の型式が同じ」ということは特に関係なく、単に洗濯物を分ける説明においての「1つは白物、”別の”洗濯機は色物」という different の意味だと捉えた方が自然な解釈だと、私も今は思えます。

ということで、まとめますと、

a whole nother は、another の間に whole を挿入した形の、another の強調語。
意味は、completely different 「全く違う」。

ということになります。
以上、長くなりましたが、前回の訂正と追加解説でした。


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posted by Rach at 13:09| Comment(2) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月02日

ワンとア・ホール・ナザー フレンズ1-5改その15

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12:43
「今まで洗濯したことないの?」とロスに聞かれ、
レイチェル: Well, not myself. But I know other people that have. Okay. You caught me. I'm a laundry virgin. (えーっと、私自身は洗濯したことないわ。でも洗濯経験のある他の人は知ってるわよ[知り合いに洗濯経験者はいるわよ]。いいわ、あなたにバレちゃったわね。私は洗濯未経験者なの。)
ロス: Uh, well, don't worry. I'll use the gentle cycle. Okay, um, basically, you wanna use one machine for all your whites, okay? A whole nother machine for, for your colors. And a third for uh, your … uh delicates. And that would be your bras and your under... panty... things. (あぁ、心配しないで。僕はジェントル・サイクル(優しいサイクル、弱流洗い)を使うから。よし、基本的に、洗濯機の一つは白物に使うといいよ。別の洗濯機は色物用に。そして3番目は君の… そのデリケートな衣類用に。それって君のブラとか君の下着…のパンティーとかだね。)
レイチェル: [holds a pair of panties in front of Ross] Ok, Well, what about, these are white cotton panties. Would they go with whites or delicates? ([ロスの目の前にパンティーを掲げて] まぁ、じゃあどうなるの? これは白い綿のパンティーよ。これは白物と一緒? それともデリケートなものと?)
ロス: [visibly nervous] That, that… that would be a judgment call. ([目に見えて動揺して] それは、それは… それは自分で判断することになるね。)

ロスに Have you never done this before?「君は今まで洗濯したことないの?」と聞かれたレイチェルは、Well, not myself. But I know other people that have. と言っています。
not myself は、I have not done this before myself. を省略したもので、「私自身は今までこれを経験したことがない」ということ。
other people that have も、other people that have done this before が省略されたものですね。
私自身は経験ないけど、経験者を知ってるわ、と言うのですが、たかが洗濯で「知り合いに洗濯経験者はいるわよ」などと大げさな話のように答えたことで、余計にレイチェルの経験のなさが強調される感じですね。

ここでの You caught me. は「ばれたか。ばれちゃった」のようなニュアンス。
catch は「捕まえる、(人が〜しているところを)見つける」という意味ですね。
直訳すると「あなたが私を捕まえた」で、隠していた、内緒にしていた真実を見抜かれてしまった感覚になります。

virgin は「バージン、処女」から、「何かを初めて行う人、(あることの)未経験者」という意味。日本語でも「〜バージン」などと表現することもありますね。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
virgin : (spoken, humorous) someone who has never done a particular activity.
例)a snowboarding virgin

つまり「(口語、ユーモラスな表現)ある特定の活動を今までしたことがない人」。例は「スノーボード未経験者」。
ですから、a laundry virgin だと「洗濯未経験者」となります。

「私って、洗濯未経験者なのよ」と告白するレイチェルに、ロスは「心配しないで」と言った後、I'll use the gentle cycle. と続けています。
gentle は「優しい」「(調子が)穏やかな」、cycle は「循環、周期」。
この gentle cycle という表現ですが、服の洗濯ラベルに、Machine wash cold (on) gentle cycle などと書いてあると「冷水で弱い洗濯機洗いができる」という意味になります。
ここでの gentle は「回転が弱い、穏やかな」という意味で、傷みやすいデリケートな衣料は、gentle cycle 「弱流で洗う、弱い回転で洗う」ようにという指示ですね。

Wikipedia 英語版: Laundry symbol の右の上から2番目の画像 Guide to Procedures LAUNDRY というポスターには、衣服タグの洗濯表示マークが一覧になっており、1行目の左から5番目(下に2本線があるもの)は、Machine Wash Gentle と記載があります。
また、同じくそのウィキペディアの一番下の External links の下から2行目の Laundry Guide to Common Care Symbols という PDF では、Washing INSTRUCTIONS の1行目の左から3番目に、Machine Wash, COLD Gentle Cycle という記載があります。
下に2本線があるマークが Gentle (Cycle) を意味しているようですね。

ロスは、洗濯バージンだというレイチェルに、「心配しないで、ジェントルなサイクルを使うから」と言っているわけですが、これからゆっくり穏やかに優しく丁寧に説明していくからね、というのを、洗濯の弱流洗いにかけた・例えた感覚になるでしょう。
そんな風にシャレっぽく言ってみたけれど、レイチェルは洗濯にあまり詳しくないこともあってか、愛想笑い程度でそれほどウケた様子もなかったので、ロスは一瞬、かっと目を見開いた後、気を取り直したように、通常の洗濯のやり方を説明していくことになります。

you wanna は直訳すると「君は〜したい」ですが、you wanna は、you should や you ought to のように「〜すべきである、〜した方がいい」というアドバイスのニュアンスになります。

use one machine for all your whites は「君の白物(白い衣服)全部に対して1つの洗濯機を使う」、つまり「1個の洗濯機で白物を洗う」ということですね。
その次の A whole nother machine for, for your colors. について。
この部分、DVD英語字幕では、A whole other machine となっていたのですが、Netflix では、A whole nother machine という表記になっています。
つまり、DVDでは「アザー」、Netflix では「ナザー」となっているわけですが、実際の発音は後者の「ア・ホール・ナザー」のように聞こえます。

この nother という単語は手持ちの英和辞典には載っていなかったのですが、LAAD に以下のように出ていました。
a whole 'nother something : (spoken, nonstandard)
a) used to emphasize that there is another complete thing of the same type as the thing you were talking about
例)There's a whole 'nother package in the cupboard.
b) used to say that something is completely different from what you have been talking about or from what you are used to
例)Texas is like a whole 'nother country for me.

つまり、a) は「自分が話していたものと同じタイプの、全部揃った一式がもう一つあることを強調するために使われる」。例文は「食器棚にはもう一つ全く同じパッケージがある」。
b) は「自分が話していたこと、または自分が慣れていたものとは全く違う何かであることを言うために使われる」。例文は「テキサスは私にとって全く別の国(土地)である」。

'nother という表記は、語義で使われている another の最初の a が取れたものだろうと思います。
about の縮約形を 'bout のように表記するのと同じで、省略されているために、' 「アポストロフィー」がついているのでしょう。
a whole 'nother は「全く別のもう一つ」という感覚から、「同じ物の一式がもう一つ」という意味と「あるものとは全く違うもう一つ」という2つの意味として使われるようですね。
a) が same 「同じ」で、b) が different 「違う」のように、正反対の意味になっているのも興味深いところです。
「口語でノンスタンダード(非標準的用法)」とあるように、文法的に正しい表現ではないようですが、それがアカデミックな辞書である LAAD に載っているのも面白いなと思います。

今回のセリフの Netflix の表記では、語頭の a が取れたことを示すアポストロフィーはありませんが、nother = 'nother ということで、LAAD で説明されている a whole 'nother の a) の意味「同じタイプのもう一揃い」として使われていると考えて良いでしょう。
コインランドリーで同じタイプの洗濯機が何台も並んでいるこの光景だと「1台目の洗濯機と、もう1台同じタイプの洗濯機2台目」のように another complete thing of the same type として表現したのもなるほどと頷ける気がします。

1台目を whites「白物」にした流れで、2台目は colors「色物」となり、白物に色が付かないように色物を分けて洗うんだ、と説明したことになります。
その後、3台目として、delicates「デリケートな物」と言っていますね。
that would be your bras and your underpanty things. は「そのデリケートな物っていうのは(君の)ブラとか下着のパンティーとかになるだろう」という感覚(ちなみに、DVD では、underpanty things, Netflix では、under... panty-things と表記されています)。
ブラの後、パンティーという言葉を使うのがロスも恥ずかしかったようで「(ブラとかパンティーとか)そういう物」という感じで最後に things と付けています。

「白」「色」「下着」で洗濯機を分けると説明されたレイチェルはロスの目の前に白いパンティーを掲げて「この白の綿のパンティーはどうなるの?」と尋ねています。
go with は「〜と一緒になる、〜と組になる」という感覚。
白の綿のパンティーは、白だから白物と一緒に洗うのか、それとも下着というデリケートなもの(delicates)だから、デリケート衣類の仲間に入れるのかどっち? ということですね。

目の前にパンティーを掲げられてしまったロスは、その白いパンティーから視線を外してその後のセリフを言っています。
自分の下着を平気で見せているところに「レイチェルはロスのことを男性として意識していない」のがわかりますし、レイチェルに好意を持っているロスの方だけが動揺しているということがよくわかる描写になっています。
過去記事、ふわふわのクマみたいに繊細で温かい フレンズ1-5改その9 で、レイチェルと一緒に洗濯に行けるとウキウキしているロスに対してチャンドラーが、"this is basically the first time she's gonna see your underwear." 「今回、レイチェルが初めてお前の下着を見ることになるんだぞ」と指摘して、ロスは動揺していましたが、ここではその逆のパターンで「ロスがレイチェルの下着を初めて見る」ことになりロスが慌てているのが、少し前のシーンのセリフと対比になる形で面白いなと思いました。

judgment は「判断」、call は「決定」。
a judgment call は、「明確なルールが存在しないので、自分の経験や考えに基づいて自分で下さなければならない決定、個人的判断」のこと。

LAAD では、
a judgment call : (informal) a decision you have to make yourself because there are no certain rules in a situation.
つまり「ある状況で確かなルールがないので、自分自身で決めなければならない決定」。

Macmillan Dictionary では、
judgment call : a decision in which there is no definitely right or wrong answer and that you therefore have to use your own judgment to make
つまり「正しい、間違いという明確な答えがなくて、よって自分自身がする判断を使わないといけない決定」。

どちらも「確かなルール・答えがない状態で、自分で行わないといけない決定」という意味として説明されていますね。
It's a judgment call. なら、It's your call. 「君が決めることだ」、You decide. 「君が決めて」と同じようなニュアンスになります。
カテゴリー的にはどちらにも属するからどっちとも判断できない。だから君がいいと思う方に決めればいいよ、ということですね。


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posted by Rach at 17:33| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月30日

私はスープすら突き返せないのに フレンズ1-5改その14

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11:45
ロス: [to the crowd in the laundromat] All right. Show's over. Nothing to see here. [to Rachel] Ok, let's do laundry. ([コインランドリーの人々(観衆)に] よーし。ショーは終わりだ。ここには見るものはないよ。[レイチェルに] オッケー、洗濯しよう。)
レイチェル: That was amazing! I can't even send back soup. (さっきのはすごかったわ! 私はスープすら返せないのに。)
ロス: Well, that's because you're such a sweet, gentle, uh.... Uh, do you, uh, do you... Oh, hey, you must need detergent. [Ross pulls out a huge box of laundry detergent.](うーん、それは君がそんなに素敵で優しいからだよ、その… えーっ、君は… あぁ、ねぇ、洗剤必要だよね。[ロスは洗濯洗剤の巨大な箱を取り出す(下から引き上げる)])
レイチェル: What's that? (それは何?)
ロス: Überweiss [Uberweiss]. It's new. It's German. It's extra tough! (ウーバーヴァイス[ウーバルヴァイス]だ。新しい。ドイツ製。すっごくタフなんだ!)
[Rachel starts to load her clothes.]
レイチェルは自分の衣服を(洗濯機に)入れ始める。
ロス: Rach, do you uh, are you gonna separate those? (レイチェル、君は、それらの服を分けるの?)
レイチェル: Oh, God. Oh, am I being like a total laundry spaz? I mean, am I supposed to use like one machine for shirts and another machine for pants? (あぁ、なんてこと。まぁ、私って、全くの洗濯ドジみたいよね? ほら、洗濯機の一つはシャツ(上の服)用で、もう一つの洗濯機はパンツ(下の服)用みたいに使うことになってるのよね?)
ロス: Have you, have you never done this before? (君は、君はこれ(洗濯)をこれまでにしたことないの?)

洗濯機を横取りしたおばさんと大声で喧嘩したことで、コインランドリーの客がロスたちを見物していたのですが、おばさんが負けたように去った後、ロスはその人たちに Show's over. Nothing to see here.「ショーは終わりだ。見るべきものはないよ」と言っています。
周りの人の注目を浴びたため、「喧嘩は終わったんだから、ほら野次馬は散った、散った! いつまでもそこに突っ立ってないで自分の洗濯に戻りなよ」と言ってみせた感じですね。

ロスが正論で言い負かし、強い態度で相手を退散させたことに感激したレイチェルは That was amazing! 「さっきのはすごかったわ!」と称賛した後、I can't even send back soup. と言っています。
直訳すると「私はスープを返すことすらできない」というところ。
この表現については過去記事でもいろいろなご意見をいただいたのですが、つまりは「レストランで出された品物に不満があった場合に、文句を言って突き返すことすらできない」ということを言っているようです。
このセリフではスープが例えに挙げられていますが、例えば「スープがぬるくなっている、冷めてしまっている」「髪の毛などの異物が混入している」などで「こんなスープ取り換えて、新しいの持ってきて!」と言いたいような場合でも、私はそう言ってスープを突き返すことができない、と言っていることになるでしょう。
理由があっても店員さんに文句を言うことすらできない私からしたら、あんな強引なおばさんに立派に抗議したロスってほんとすごいと思うわ! と褒めているわけですね。
ちなみにレイチェルは「私ならスープすら突き返すことができない」と言っていますが、フレンズ3-6(先のエピソードの話ですみません)の「過去の回想エピソード」の中で、レイチェルがウェイトレスに「オーダーしたものと違う」と言い、飲み物を突き返すシーンは出てきたりもします。

「私はスープすら返せない」と言うレイチェルに、ロスは that's because 「それは〜だからだ」と理由を述べる形を使い、君はそんなに sweet で gentle だからだと言っています。
ロスは学生時代からレイチェルのことが好きなので「さっきのはすごかったわ!」と褒められた後の「私ならスープさえ返せないのに、、」というセリフが可愛らしく思えたのでしょう、それでつい「それは君が優しすぎるからだよ」と言って、目の前のレイチェルを後方からじーっと見つめていたのですが、レイチェルが急に振り返ったため恥ずかしくなり、話題を洗剤に変えることになります。

detergent は「洗剤」。
下に置いてあった洗剤の大きな箱を洗濯機の上に勢い良く引き上げて、一度箱を落としてしまったりしていますが、その後、箱をドンと洗濯機の上に置いて、ロスは得意げな顔で洗剤の名前を言っています。
ロスが言っているように German 「ドイツの、ドイツ製の」洗剤なので、名前も Überweiss というドイツ語になっています。
パッケージを見ると、U にはドイツ語で使われる「ウムラウト」と呼ばれる記号(U の上の2つの点)もついています(DVD英語字幕にもウムラウトがついていますが、Netflix では省略されています)。

über は英語の over の意味、weiss は white で「白」。
(脱線しますが、ブシロードのトレカ(トレーディングカード)に「ヴァイスシュヴァルツ(Weiß Schwarz)」というシリーズがあるのですが、これもドイツ語で「ヴァイス=白」「シュヴァルツ=黒」から来たネーミングとなっています)
ドイツ語の発音では「ウーバーヴァイス」になるようですが、ロスは「ウーバルヴァイス」みたいに発音しているようです。
今回のドイツ製洗剤 Überweiss は、意味としては「超白」「スーパーホワイト」というところで、その洗剤で洗濯物は真っ白になりますよ、みたいなネーミングになるでしょう。
今回のエピソードの原題(英語タイトル)が、The One With the East German Laundry Detergent 「東ドイツの洗剤が出てくる話」となっていますが、その「東ドイツの洗剤」がこのウーバーヴァイスなのですね。

extra は「特別に、格別に」。同義語は extremely。
服のサイズに XL というのがありますが、あれは extra large の略。つまりは、extremely large ということで「特大」の意味になるのですね。

separate those は「(レイチェルがまとめて入れた)それらの洗濯物を分ける、分類する」ということ。
洗濯機の中に全部の洗濯物を一気に放り込んだ時に「それ分けるの?」と聞かれたので、「あぁ、分けなきゃいけないのね」とすぐに気づいたレイチェルは、私って a total laundry spaz みたいよねぇ? と言ってから「洗濯機はこういう風に分けて使うことになってるのよね?」と続けます。

まずは a total laundry spaz について。
spaz は、私がよく引用させていただく LAAD (Longman Advanced American Dictionary) や Macmillan Dictionary には載っていませんが、ここでは「ドジな人間、どんくさい人」という意味で使われています。
アメリカではそういう意味のスラングとして使われていますが、spaz という言葉は spastic 「けいれんの、けいれん性まひの」「けいれん患者」から来た言葉で(spasm だと「けいれん」)、イギリスなどいくつかの国では spaz は侮辱的な表現とされています。
アメリカの有名なプロゴルファー、タイガー・ウッズが、2006年に自分のプレーの不調について語った際のコメントで自らを spaz と表現したため、イギリスで批判が起きたこともあります。

差別的な表現であるため、辞書にはあまり載っていないのですが、以下の Wiktionary には、spaz の意味が出ていました。
Wiktionary: spaz
Noun「名詞」の語義の後にある quotations ▼ をクリックすると、ウッズのその問題となった発言の文章を読むことができます(差別的と非難された発言なので、この記事内での引用は避けます)。
語義説明の中に slang, pejorative, offensive in Britain 「スラング、軽蔑的、イギリスでは侮辱的」という記載もあります。

その Wiktionary の Usage notes 「使用上の注意」の説明がこの単語の受け止められ方をわかりやすく説明してくれていると思うので、引用させていただきますと、
The offensiveness of this term and of spastic differs considerably between the US and the UK. In the United States, the terms are inoffensive; in the UK, they are very offensive;
つまり「この用語(spaz)と spastic(という用語)の単語の侮辱的さはアメリカとイギリスとの間でかなり異なる。アメリカではこの2つの用語は害にならない(不快感を与えない)が、イギリスではこれらは非常に侮辱的である」。

上の説明のように、アメリカとイギリスで offensive 「侮辱的」かどうかについて大きな違いがあるのですね。
アメリカ作品である「フレンズ」の今回のセリフは、DVDでも、字幕・音声とも伏せられることなくそのまま使われていますし、現在配信中である Netflix でもそのまま使われていますので、アメリカでは「どじ」という意味のスラングとして認識されている、使用可能な用語として認められているのだろうと想像されます。
ただ、世界的なスポーツ選手がその言葉を使ったことで非難されたことを考えると、ある国で差別用語とされている言葉を自ら使うのは避けるべきだろうとも思います。

am I supposed to use like one machine for shirts and another machine for pants? の am I supposed to do...? は「私は〜することになってるのよね?」という感覚。
「1つの洗濯機に全部を入れちゃダメっていうのなら、1つ目をシャツ、2つ目をパンツっていう風に上半身と下半身で分けるってことなのね?」と言ったことになります。

ロスが「経験」を問う現在完了形で「君はこれ(洗濯)を今までしたことないの?」とあきれたように尋ねたことで、レイチェルは見当違いの発言をしてしまったことに気付く、という流れですね。


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posted by Rach at 14:57| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする