2017年07月28日

フェアなんていらない。ただ元通りになってほしいだけ フレンズ1-3改その37

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は9位、「にほんブログ村」は7位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


20:27
モニカ: Look, I- I can go on pretending-- (ねぇ、私は(彼のことが好きだという)ふり(お芝居)を続けることもできる…)
ジョーイ: Okay! (よし![そうしてくれよ!])
モニカ: No. That wouldn't be fair to me, it wouldn't be fair to Alan, it wouldn't be fair to you. (いいえ(だめよ)。そんなことは私にとってフェアじゃないし、アランにとってもフェアじゃないし、あなたたちにとってもフェアじゃないわ。)
ロス: Well, who wants fair? Y'know, I just want things back, you know, the way they were. (ねぇ、誰がフェアを欲しがるの?[フェアを望む者なんていない]。僕はただ、物事が元通りになってほしいだけだ、前のように[前のままに、以前の通りに]。)
モニカ: I'm sorry. (ごめんなさい。)
チャンドラー: (SARCASTIC) Oh, she's sorry. I feel better. ([皮肉っぽく]おぉ、モニカが謝ってるよ[申し訳ないって思ってるんだってよ]。気持ちがましになったな。)
レイチェル: (TEARFUL) I just can't believe this! I mean, with the holidays coming up, I wanted him to meet my family. ([涙ぐんで]ただこんなこと信じられないのよ! だって、休みがやってきたら、彼に私の家族と会って欲しかったのに。)
モニカ I'll meet someone else. There'll be other Alans. (私は誰か別の人に出会うわ。別のアラン(みたいな人)が出てくるわよ。)
みんな: Oh, yeah! Right! (あぁ、そうだね! その通りだよ(全く)!)
モニカ: Are you guys gonna be okay? (みんな大丈夫?)
ロス: Hey hey, we'll be fine. We're just gonna need a little time. (おいおい、僕たちは大丈夫だよ。僕たちにはただもう少し時間が必要になるだけだ。)
モニカ: (DUBIOUS) I understand. ([不審そうな顔で] わかるわ。)

pretend は「〜のふりをする、見せかける」。
go on pretending-- でモニカのセリフは切れていますが、pretending to like him みたいな言葉が続く予定だったのでしょうね。
彼のことを好きでいるふりは続けられる、お芝居はできる、ということです。

「好きなふりをして、このまま付き合い続けることはできる」と言いかけた時に、ジョーイがすかさず Okay! と言ったので、やはりそんな無理はできないと思ったのでしょう、モニカは即座に否定し、wouldn't be fair to という形の文章を3つ続けています。
That wouldn't be fair to me の that はその前の発言が示している「好きなふりをして付き合いを続けること」。
not fair to me は「私にとってフェアじゃない」。
wouldn't のように would が使われているのは、「もし彼を好きなふりをして、このまま付き合いを続けたりしたら、その場合には」という「仮定」の意味が込められています。
好きでもないのに好きなふりをして、偽った関係を続けたりしたら、それは、自分にとっても、相手のアランにとっても、そしてあなたたちにとってもフェアにはならない、と言っていることになります。

ロスの Who wants fair? は反語表現で、「誰が fair を欲しがるんだ?」→「誰も fair なんて欲しがらないよ。fair かどうかなんて、この際どうでもいいことなんだよ」と言っている感覚。
「誰が〜を欲しいっての?」と日本語で言った場合にも「〜なんて誰も欲しがらないよ」という意味になりますので、そういう反語の感覚は日英同じですね。

I just want things back, you know, the way they were. の the way they were は「物事が元の通りである状態、かつてそうであった様子」。
ビリー・ジョエルの名曲 Just The Way You Are (邦題:素顔のままで)も、「ただ君が今あるそのままの状態で」という意味なので、こういう邦題になっているのですね。

「僕らはただ、元の状態に戻って欲しいだけだ」と言われても、アランと付き合うつもりのないモニカは「ごめんなさい」と謝ることしかできません。
モニカの謝罪の言葉を聞いて、チャンドラーは I feel better. と言っていますが、これも皮肉ですね。
謝ってもらったって、アランとよりを戻すわけじゃないし、謝ってもらっても、こっちの傷は癒えないんだよ、みたいな感じでしょう。
sorry と口で言うだけではなく行動を起こせ、実際によりを戻してくれないと意味がない、と言いたいようです。

レイチェルは涙声になりながら、「休みがやってきたら、アランに私の家族と会って欲しかったのに」と言っています。
レイチェルのセリフは、まるで、彼女自身が別れた彼女のようですね。
家族に会わせたいと言っていますが、モニカの恋人を自分の家族に会わせてどーすんの?! とツッコミを入れたくなるところです。
彼は素敵な人だから、私の家族もきっと彼を気に入ると思っていた、というようなことでしょうが、モニカがアランと別れることを告げた後の他のフレンズたちの反応では、「付き合っていた当事者のモニカよりも、他のフレンズ5人の方がアランを好きになりすぎてしまった」ことがよく表れています。

「私はまた別の人に出会うわ」とモニカは言って、There'll be other Alans. と続けています。
直訳すると「他のアランたち(複数)が(将来的には)いるでしょう・存在するでしょう」と未来の状態を語っていることになりますね。
Alan という固有名詞がこのように複数形になっているのは「アランのような人」が将来また出てくる、と言っているニュアンスになります。
今回フレンズたちが大絶賛していた彼氏のアラン、そういう人がまた将来的に、一人と言わず何人も出てくることになるわ、今回アランと別れても、また同じような人がきっと現れるから心配しないで、みたいにモニカは言っているわけですね。

それを聞いたフレンズは、口々に Yeah, right! のような言葉を言っていますが、この Yeah, right! は文字通りの意味としては「あぁ、そうだよね」と言ったことになりますが、「ほ〜んと、全くその通りだよねぇ〜」と大袈裟に言ってみせることで皮肉感を出し、実際には「まさか、そんなことあるわけない」という意味で使っている感覚になります。
このような皮肉っぽい Yeah, right. は、前座のコメディアンみたいなもの フレンズ1-2改その1 にも出てきました。
アランを大絶賛しているフレンズたちは、「ここでアランと別れたら、アランみたいな人はもう二度と現れない。アランみたいなすごい人が他にいるわけない」と思っているので、そのように皮肉っぽく返事したわけですね。

モニカがアランと別れると聞いて、フレンズは動揺を隠せない様子なので、モニカはみんなに「大丈夫?」と尋ねています。
ロスは「あぁ、僕らは大丈夫だ」とは答えていますが、その後、「僕たちにはただ少しの時間が必要なだけだ」と続けます。
それを聞いたモニカは「わかるわ」と同意はしていますが、その表情は明らかに「信じられない」という顔付きですね。
当事者のモニカが何のわだかまりも持っていないのに、アランの恋人でもないフレンズたちが必要以上にショックを受け、落ち込んでいる様子を見ていると、観客や視聴者もモニカと同じように「なんでみんながそこまでショック受けてるの?」という気持ちになってしまうところで、そこが今回のエピソードの笑いのポイントでもあるわけですね。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 14:34| Comment(4) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月26日

デジャブを感じる…それよ! フレンズ1-3改その36

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は9位、「にほんブログ村」は7位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


19:25
モニカ: Please, guys, we have to talk. (お願い、みんな、私たち、話をしないといけないの。)
フィービー: Wait, wait! I'm getting a deja vu. No, I'm not. (待って、待って! 私、デジャブを感じるわ。違う、感じない。)
モニカ: All right. We have to talk. (いいわ。私たち、話をしないといけないの。)
フィービー: There it is! (それよ!)
モニカ: Okay. It's-it's about Alan. There's something you should know. I mean, there's really no easy way to say this, uh.... I've decided to break up with Alan. (いいわ。アランのことなの。みんなが知っておくべきことがあるのよ。つまり、これを言うのに簡単な方法はないわね[これを言うの、すごく難しいんだけど]、えーっと… 私、アランと別れることに決めたの。)
(THEY ALL GASP AND CLUTCH EACH OTHER)
みんなは息を呑み、お互いを掴む。
ロス: Is there somebody else? (誰か他に(好きな人が)いるの?)
モニカ: No, nononono. It's just, you know, things change. People change. (いいえ、違うわ。ただほら、物事は変わるものよ。人は変わるものよ。)
レイチェル: We didn't change. (私たちは変わらなかったのに。)
ジョーイ: So that's it? It's over? Just like that? (それじゃあ、それで終わりなの? 終わりなの? ただそんな風に?)
フィービー: You know, you let your guard down. You know, you start to really care about someone, and I just- I- (CHEWS HER HAIR) (ほら、あなたはガードを下ろさないといけないわ。ほら、本当に誰かのことを気に掛けるということを始めないといけないの。(→訂正:ほら、ガードを下ろす(心を開く、警戒を解く)でしょ。ほら、本当に誰かのことを気に掛け始める[好きになり始める]でしょ。訂正ここまで)そして私はただ…)

モニカがテレビを消したことに不満そうなフレンズに対し、モニカは we have to talk. と言っています。
We have to talk. や We need to talk. は「私たちは話さなければならない。話さなければならないことがある」ということで、何か大事な話がある時によく使われるフレーズです。

I'm getting a deja vu. の deja vu は日本語で「デジャブ」として使われていますが、意味としては「既視感」ということですね。
研究社 新英和中辞典では、
deja vu=【名】【U】〔心理〕 既視感 《初めて経験したことが以前にも経験したように感じられる錯覚》
語源:フランス語 ‘already seen' の意

とあります。
「既に見た(ことがある)」という意味のフランス語だということですね。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
deja vu : the feeling that what is happening now has happened before in exactly the same way
例)I watched them argue with a sense of deja vu.

つまり、「今起こっていることが、以前全く同じように起こったという感覚」。例文は「私は彼らが議論するのを、デジャブの感覚を持って見ていた」。

上のロングマンの例文は、彼らがこんな風に議論するのを前にも見たことあるなぁ、と感じながら見ていた、ということですね。

フィービーはデジャブを感じる! と言ったのですが、「やっぱ違った」というように、すぐに I'm not. と否定しています。
大事な話をしようとしたところで止められた、でも結局なんでもなかったと言われ、モニカは気を取り直して、また一から We have to talk. と言って話し始めようとしたところ、フィービーがすかさずモニカを指さして、There it is! と言うのが面白いですね。
「それがそこにある」という感覚で、この場合は「私がさっき言っていたデジャブがそれよ」と言っていることになります。
話の腰を折られて、ただ同じ言葉を繰り返しただけなのに、「私がさっき、デジャブって言ったのはそれよ。モニカはほら、同じ言葉を言ったでしょ!」と言ってみせたわけですね。
モニカにしてみれば、「それはあなたのデジャブじゃなくて、あなたに止められて私が言い直しただけなんだけど」というところでしょう。

フィービーの発言にあきれつつも、モニカは「(話というのは)アランについてなの。あなたたちが知っておくべきことがあるの」と言います。
There's really no easy way to say this. の直訳は「これを言うのに簡単な方法は全くない」。
this、つまり今から言うことは簡単には言えないことだけど、言いにくいことだけど、という感覚で、言いにくいことを言うための前振りのセリフになります。
英語はストレートな物言いをすると言われがちですが、何でもかんでも単刀直入に言うわけではなく、今回のように、これから言うべき内容を示唆するセリフを最初に言って、相手にある程度、心構えをさせることもよくあります。
「これを言うのに簡単な方法はない」と言っておくことで、私も言いにくいんだけど、でも言わなきゃだめなのよ、という自分のつらい立場を伝えることもできるわけですね。

break up with は「(人)と別れる」で、恋愛ドラマでの頻出表現。
「アランと別れることに決めたの」とモニカが言うと、フレンズたちは一斉に息を呑み、ジョーイは「おい、嘘だろ?」という感じで、隣のチャンドラーの腕を掴みます。
Is there somebody else? は「誰か他にいるの?」つまり「誰か他に好きな人がいるの?」ということですね。
モニカとアランが付き合うか別れるかという話であって、フレンズたちは部外者なわけですが、その部外者であるはずのロスが「他に誰かいるの? 他に好きな人でもできたの?」と、まるで「別れを告げられた側」のような発言をしているのが笑いのポイントですね。

モニカは他の人の存在は否定して、things change. People change と続けます。
change という「現在形」は、主語の習性・習慣などを表し、「物事というのは変わるものである。人というのは変わるものである」と言っている感覚になります。
それに対してレイチェルは、We didn't change. という過去形で返していますね。
このように過去形を使ったことについては、「人は変わるものよ」と普遍の真理のようにモニカは言うけれど、私たちは何も変わらなかったわ、ずっとアランに対する気持ちに変わりはなかったのにどうしてこんなことになるの? というように、「モニカの主張する習性に対して、私たちの実際の事実」とを比較している感覚になるような気がしました。

ジョーイは悲しそうな顔をして、"So that's it? It's over? Just like that?" と言います。
That's it. にはさまざまな意味がありますが、この So that's it? は「それじゃあ、それで終わりなの?」という意味。
次の It's over? も「終わりなの?」という意味ですね。
Just like that? は「そんな風に?」ということなので、ジョーイのセリフの全体的な意味としては「別れる理由は”物事は変わる。人は変わる”って、それだけで終わりなの? そんな理由になってないような理由だけで、そんな風にあっさり別れちゃうの?」という感じになるでしょう。
モニカの説明では納得できない気持ちがよく出ていますね。

let your guard down を直訳すると「自分のガードを下げる」ということですから、「警戒を解く、気を緩める」。
LAAD では、
somebody's guard : the state of paying careful attention to what is happening, in order to avoid being tricked or getting into danger
例)Tina's not going to let down her guard (=relax because a threat is gone).

つまり、「人のガード」というのは「起こっていることに対して慎重に注意を払っている状態、騙されたり危険に陥ったりするのを避けるために」。例文は「ティナは自分のガードを下げる(脅威が去ったのでリラックスする)ことはないだろう」。

例文の説明にあるように「ガードを下げる=脅威が去ったのでリラックスする」ということになります。
何かしらを「脅威、攻撃、敵」とみなし、それに対して緊張状態を保つ感覚が「ガードを上げる」状態で、その緊張を解くのが「ガードを下げる」ということですね。

You let your guard down. は、Let your guard down. という命令形に、わかりきった主語である You を加えたもので、Let... で始まる命令文よりもさらに強い命令のニュアンスが出ます。
「ガードを下ろしなさい。あなたはガードを下ろさないといけないわ」というところですね。
次の you start to... も「あなたは〜することを始めないといけない」という命令文のニュアンスになるでしょう。
care about は「〜を気に掛ける、〜を大事・大切に思う、〜を心配する」。
恐らくフィービーが言いたいのは、「そんな風にモニカに突っかかるばかりじゃ、何もいいことはないわ。モニカに対決姿勢を取るんじゃなくて、今目の前にいるモニカの気持ちも考えてあげないと」というようなことかなぁと思います。

その後、フィービーは三つ編みにしている自分の髪の毛を噛んでいますが、これは今回のエピソードに出てきた「フィービーが自分の髪を噛む癖」ですね。
最初にこの癖が出たのは、チャンドラーの喫煙のことでみんながモメていた時でしたが、今回の状況を見ても、つらいけどそれを言葉として表現できない、みたいな時にこの癖が出るらしいことがわかりますね。
友達であるモニカをみんなが責めて、フレンズたちの仲がまた険悪になる、というのがフィービーとしては嫌なのでしょう。
それで「モニカを敵視してばかりじゃだめよ。今目の前にいるモニカのことを考えてあげるというのを始めないとだめよ」とモニカの立場に立った発言をしたわけですが、やはりフィービーも「モニカがアランと別れる」というのは耐えがたいことらしく、それ以上は言えずに髪を噛んでぐっと我慢するという流れになっているわけですね。
(2017.7.26 追記)
You let your guard down. について、コメント欄にてご意見を頂戴しました。
そのコメントを読ませていただいた後、私ももう一度考え直してみたのですが、これはジョーイに対する命令文ではなくて、「自分の体験を語る you」が使われているセリフだと今は考えています。
下のコメント欄に訂正と追加説明がありますので、詳しくはそちらをご覧下さい。
(追記はここまで)


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 12:03| Comment(9) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月23日

京都セミナー2回目終了しました!

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は8位、「にほんブログ村」も8位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


京都・四条の NHK文化センター京都教室で、2月に続いて2回目となるセミナー「海外ドラマDVD英語学習法」が、昨日、7月22日(土)に無事、終了いたしました。
前回の2月と今回の7月、連続で参加して下さった方、また、遠方から来て下さった方もおられました。
暑い中、お越し下さった皆様、本当にありがとうございました<(_ _)>

毎回、デモを始める前に、「フレンズを全くご存じない方、見たことない方」をお尋ねするのですが、今回は「フレンズをご存じない方」の人数が、これまでのセミナーの中で一番多かったです。
お尋ねしたら、ものすごくたくさんの方の手が挙がったので、私のほうが何だかびっくりしてしまいました^^
「海外ドラマDVD英語学習法」というメソッドに魅力を感じて下さってのご参加だったのだろうと思いますし、また、「フレンズ」を初めて見るという方のほうが、私の学習法の効果を実感していただきやすいと思っていますので、この学習法の楽しさと効果を直接伝えることができたことをとても嬉しく思いました。

今回は音の強弱とイントネーションの話を、特に強調させていただきました。
セリフなどの口語では主語などが省略されることが多いため、余計に強弱やイントネーションが大きな意味を持つのですが、それを実感していただくために、イントネーションがポイントとなっているセリフのやりとりを、一緒に声に出して読んでいただいたりということもしました。

質疑応答の時間にさまざまなご質問を頂戴できたことも、とてもありがたかったです。
皆さんが私の話をきちんと聞いて下さったこと、英語力を伸ばしたい! と強く思っておられることがひしひしと感じられ、これから私ももっともっと頑張って行こう、という元気をいただくことができました。

セミナー終了後に、私のところにご挨拶に来て下さった方と、直接お話させていただくことができましたのも、とても楽しく幸せな時間でした。
今回のセミナーを大きな原動力として、これからも「海外ドラマDVD英語学習法」の楽しさと素晴らしさを頑張って伝えて行きたいと思います。
お忙しい中、ご参加下さった皆様、本当にありがとうございました!<(_ _)>

↓セミナーのチラシです。画像をクリックしていただくと、チラシが別ウィンドウで拡大表示されます。
京都セミナー02 チラシ.jpg


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 09:06| Comment(4) | セミナー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月21日

着ることができてれば、さらにいい フレンズ1-3改その35

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は6位、「にほんブログ村」は10位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


18:41
ロス: Hey Pheebs, you gonna have the rest of that Pop Tart? Pheebs? (ねぇ、フィービー、そのポップタルトの残りを食べるつもり? フィービー?)
フィービー: Does anyone want the rest of this Pop Tart? (誰かこのポップタルトの残りを欲しい人いる?)
ロス: Hey, I might. (ねぇ、僕、欲しいかも。)
フィービー: I’m sorry. Y'know, those stupid soda people gave me seven thousand dollars for the thumb.(ごめん。ほら、例のおバカなソーダ会社の人が、(缶に入っていた)親指のために、7,000ドルをくれたのよ。)
みんな: You're kidding. Oh my God. (冗談だろ。なんてこった。)
フィービー: And on my way over here I stepped in gum. What is up with the universe? (それでここに来る途中、私はガムを踏んだのよ。宇宙はどうなってるの?)
ジョーイ: (DRAGGED IN BY MONICA. HE HAS JUST COME OUT OF THE SHOWER) What's going on? ([モニカに引っ張られて。ジョーイはたった今、シャワーから出てきたところ] 一体何が起こってるんだよ?)
モニカ: Nothing. I just think it's nice when we're all here together. (何もないわ。私はただ、私たちがみんなここに一緒にいたらいいなと思うだけよ。)
ジョーイ: Even nicer when everyone gets to wear their underwear. (みんなが自分の下着を着られる状態になっていれば、さらにいいと思うけど。)
レイチェル: Uh, Joey.... (あぁ、ジョーイ…)
ジョーイ: Oh, God! (HURRIEDLY CLOSES HIS KNEES) (あぁ、しまった! [自分の膝を急いで閉じる])
モニカ: (TURNS OFF TV) Okay. ([テレビを消す] いいわ。)
みんな: Oh! That was Lamb Chop! (あぁ! 今のはラムチョップだったのに!)

フィービーはボーッと焦点が定まらない様子で固まっており、手にはお菓子の一片を持っています。
ロスのセリフで、それが Pop Tart 「ポップタルト」であることがわかりますね。
フィービーが、食べるでもなく、ただ手にそれを持っているので、「食べるつもりなら食べたらいいけど、君が食べないなら僕が貰ってもいいかな?」という意味で、ロスはフィービーに食べる意志があるかどうかを尋ねています。
そう尋ねたのに、それが聞こえなかったかのように「ポップタルトの残り欲しい人いる?」とフィービーが言うので、「だから僕が今そう聞いたところじゃん」と言いたげに、ロスは Hey, I might. 「ねぇ、僕、(ポップタルトの残り)欲しいかも」と答えたことになります。

字幕では Pop Tart と最初が大文字表記になっているので、商品名であることが想像できます。
こういう商品名は、Pop Tart で画像検索すれば一目瞭然ですね。
青い箱に白いポップな文字で、pop・tarts と書かれたケロッグ(Kellogg's)のパッケージや、中身の画像がたくさんヒットします。

Pop-Tarts Official Website
フレイバーもたくさん種類があるようで、WATERMELON(スイカ味)などもあります。

Wikipedia 英語版: Pop-Tarts
ウィキペディアの説明の中に以下の文章がありました。
Although sold pre-cooked, they are designed to be warmed inside a toaster or microwave oven.
つまり「調理済み(加熱処理済み)で売られているが、トースターや電子レンジの中で温められるように作られている」ということで、そのまま食べるのではなく、温めて食べることを想定したお菓子ということですね。

それを考えると、最後に残ったそれを食べるの食べないの? と尋ねているのは「フィービーが食べないのなら、冷めないうちに僕が食べようかと思うんだけど」という気持ちから来たのかな、という気がします。
「温かい方がおいしい食べ物」だからこそ、「食べないなら僕が貰ってもいい?」というのが自然に聞こえる気がする、ということですね。

those stupid soda people は「あのおバカなソーダ会社の人たち」。
会社の人を指して、... people と表現することがよくあります。
わざわざ「〜”会社の”人」と言わなくても、「〜の人」だけで意味は通じるということですね。
for the thumb は「親指のために」というところですが、「缶の中に人の親指が入っていた、という不愉快な思いをさせたお詫びと引き換えに」というニュアンスになるでしょう。
7,000ドルは今日のレートだと79万円くらいですね。

フレンズたちが口々に驚く中、フィービーはさらに話を付け加えます。
on my way over here は「ここにくる途中で」。on my way home なら「家に帰る途中で」ですね。
I stepped in gum. は「私はガムを踏んだ」。
前回の記事、手に30年もはめてりゃ、しゃべる フレンズ1-3改その34 でも、「ジョーイが俺の最後のガムを食べた」というセリフで gum という単語が出てきましたが、その時説明したように、ガムは不可算名詞ですから、ここでも無冠詞で使われています。
ちなみに、gum には「歯茎(はぐき)」という意味もあり(そういう名前の歯磨き粉もありますね)、その場合は、上下に2つあることから、通常複数形の gums の形で使われます。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、healthy gums という例が挙がっていますが、これは「健康な歯茎」ということですね。

What is up with the universe? は「ユニバースは一体どうなっているの?」ということ。
ユニバースは「世界、宇宙」などと訳されますが、フィービーはこのエピソードでカルマの話をしていたように、一般的な世界を超越した感覚の持ち主ですから、「世界は」というよりも「宇宙は」のようによりスケールを大きくして訳した方が、フィービーっぽい感じが出るような気がしました。
言っているフィービーの方は「ソーダに入っていた指で 7,000ドルもらうし、ここに来る途中にガムは踏んじゃうし、この宇宙は一体全体どうなっちゃってるわけ?!」という気持ちらしいですが、ユニバースと大袈裟な言葉を使っているわりには、後の話が「ガムを踏んだ」になっているのがこのセリフのオチですね。
みんな、「ガムを踏んだのがそんなに大変なこと? それにどう反応すればいいの?」みたいな顔をしていて、「さらに、と付け足した情報がそれ?!」みたいな面白さということですね。

最後のガムを踏んだ話はともかくとして、最終的に 7,000ドルをもらうことになるまでの経緯をまとめておくと、、、

銀行の自分の口座に知らない間に 500ドルが入っていた。
それを銀行に言ったら、また 500ドルが入金されて、お詫びの品のフットボール・フォンまでおまけについて、1,000ドルになった。
理由のないそんなお金を持っていたくなかったフィービーは、友人の(ホームレスらしい)リジーにお金を譲り、ただでお金をもらいたくなかったリジーはフィービーにソーダをおごった。
そのソーダの中に親指が入っていたので、ソーダ会社から 7,000ドルをもらった。

という流れになります。
最後の「ガムを踏んだ」を除けば、確かに「宇宙は一体どうなってんの?」と言いたくなるような現象ではありますね。

モニカは向かいの部屋からジョーイをこちらの部屋に連れてきます。
シャワーから出てきたばかりでバスローブを着ているジョーイは、頭をタオルで拭きながら、What's going on? とボヤいています。
What's going on? は「一体何事だよ。どうしたんだ? どうなってるんだ? 何が起こってるんだ?」。

モニカが I just think it's nice when と言ったことを受けて、Even nicer when と続けているのが面白いですね。
モニカのセリフは「私はただ、私たちがみんなここで(この部屋で)一緒にいる時、ナイスだと思うだけよ」→「みんな一緒にいたらいいわね、素敵ねと思ってるだけよ」。
「〜するのがナイス」と言ったことに対して、ジョーイは比較級の nicer 「よりいい、よりナイス」を使って「モニカはそれがナイスだっていうけど、こっちの方がもっとナイスだよ」と言ったことになります。
even は、比較級 nicer を強めて、「いっそう、さらに、なお」という意味になります。

その「もっとナイス」な内容は「みんなが自分の下着を着る・付けるようになる時」。
get to は、to 以下の状態になる、という感覚。
「みんなが一緒にいるよりも、みんなが自分の下着を付けることの方がよりいい」→「そっちの方が先決じゃないかな」と言っているこのセリフから、下着をつけるという行為に至るまでの間にこっちに連れてこられた、下着(パンツ)をはかずにバスローブだけ羽織ってこちらに来たことがわかるという仕組みです。
その後、ちょっと脚を開いた感じでソファに座ったジョーイを見て、レイチェルが注意を促す声を出し、ジョーイが慌てて自分の膝を閉じたことで、服の中が丸見えであることをレイチェルに指摘された、ジョーイのセリフ通り、ジョーイは今、下着をはいていないことがよりはっきりするという流れになります。

モニカはみんなが見ているテレビを消します。
懐かしのラムチョップを見ていたのにモニカにテレビを消されてしまって、みんながブーブー言っているのも面白いですね。


★ Rach からのお知らせとご挨拶 ★
7月22日(土)の京都セミナー、いよいよ明日となりました!
明日も暑くなりそうですが、ご参加下さる皆様、どうか体調にお気をつけてお越し下さいませ。
海外ドラマの生きたセリフから英語を学ぶ楽しさを直接皆様にお伝えできるのを、とってもとっても楽しみにしています♪


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 13:42| Comment(2) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月18日

手に30年もはめてりゃ、しゃべる フレンズ1-3改その34

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は6位、「にほんブログ村」は11位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


18:02
(CUT TO THE GANG MINUS MONICA AND JOEY WATCHING LAMBCHOP AT RACHEL+MONICA'S)
モニカとジョーイを除くフレンズたちが、レイチェルとモニカの家でラムチョップを見ているシーンにカット。
チャンドラー: Oh, Lamb Chop! How old is that sock? If I had a sock on my hand for 30 years, it'd be talking too. (あぁ、ラムチョップだ! あの靴下、何歳だよ? もし俺の手に30年靴下をはめてたら、その靴下も(今頃)しゃべってるだろうさ。)
ロス: Okay. I think it's time to change somebody's nicotine patch. (DOES SO) (よし。誰かさんのニコチンパッチを取り換える時間だね。[そうする(パッチを取り換える])
(ENTER MONICA)
モニカ登場。
モニカ: Hey. Where's Joey? (ねぇ。ジョーイはどこ?)
チャンドラー: Joey ate my last stick of gum, so I killed him. Do you think that was wrong? (ジョーイは俺のガムの最後の1枚を食べた。だから俺はジョーイを殺した。それって悪いことだったと思う?)
レイチェル: I think he's across the hall. (ジョーイは廊下の向こう側(廊下を挟んだ向こう側の部屋)だと思うわ。)
モニカ: Thanks. (GOES TO FETCH HIM) (ありがと。[彼を連れてくるために(そちらに)行く])
ロス: (FINISHES CHANGING CHANDLER'S NICOTINE PATCH) There you go. ([チャンドラーのニコチンパッチの交換を終えて] さあいいぞ。)
チャンドラー: (DEADPAN) Ooh, I'm alive with pleasure now. ([無表情に] あぁ、今、俺は喜びで生き生きしてる。)

チャンドラーはテレビを見て、Lamb Chop! と言っています。
ラムチョップ(Lamb Chop)は、羊の姿をした、手で動かすタイプの、靴下でできたパペット。
ネット検索で、lamb chop と調べると、lamb chops として、羊の(あばら骨付き)肉(チョップ)がたくさんヒットします。
lamb は日本語でも「ラム(肉)」と言うように「子羊の肉」のことですね。
また食肉だけではなく「子羊」という意味もあり、1991年の映画「羊たちの沈黙」の原題は、Silence of the Lambs です(邦題は英語タイトルの直訳なわけですね)。
chop も「ポークチョップ」(a pork chop)のように日本語になっていますが、通常あばら骨が付いた形の小さな肉を指します。
lamb chop は、単語の意味としては「ラム肉」を指すわけですが、それをパペットの名前にしているということですね。

Lamb Chop だけで検索すると、ラム肉ばかりが出てきてしまうのですが、Lamb Chop puppet というキーワードで調べると、puppet(操り人形、指人形)のラムチョップの情報がヒットします。
詳しくは以下のウィキペディアで。
Wikipedia 英語版: Lamb Chop (puppet)

フレンズの中のテレビ画面で、ラムチョップと一緒に映っている女性はシャリー・ルイス(Shari Lewis)という腹話術師。彼女がこのパペットを作り、動かしています。
シャーリー・ルイスさんについても、ウィキペディアに詳しいです。
Wikipedia 英語版: Shari Lewis

シャーリーさんは、1960年から1963年に The Shari Lewis Show という番組で活躍し、1990年代にも、Lamb Chop's Play-Along という番組が作られました。
今回のフレンズ1-3 が最初に放映されたのは、1994年10月なので、チャンドラーの言うように、30年以上の芸歴があるパペットということになるわけですね。
1990年代の Lamb Chop's Play-Along という番組は、1992年から1997年まで放映されていたようなので、1994年放映の フレンズ1-3 でみんなが見ているのは、当時放映されていた Lamb Chop's Play-Along という番組なのだろうと思います。

仮定法過去を使って、「もしも俺もあんな風に30年間靴下を手にはめてたとしたら」と仮定し、would be talking 「俺の手にはめているそいつがまさに今、あのテレビのラムチョップみたいにしゃべってるところだろう」という would+進行形の形になっていることに注目しましょう。
「靴下だって、人の手に30年もはまってたら、しゃべるくらいにはなるだろうさ」と言ってみせた面白さになります。

ニコチンパッチは「禁煙の禁断症状を抑えるために皮膚に貼るパッチ(ばんそうこう)」。
そう言ってロスはチャンドラーの腕に貼ったものを取り換えようとしているので、チャンドラーがそのパッチを貼っていること、チャンドラーは禁煙中であることがわかります。
前のシーンでアランに電話で説得されて吸っていたタバコを即座に消したチャンドラーでしたが、その後も、アランの言いつけを守って禁煙を続けていることがわかりますね。
それだけチャンドラーにとってはアランの一言が大きいということになるでしょう。

モニカが帰宅し、元気のないトーンで、ジョーイはどこ? と尋ねます。
それに対してチャンドラーは、「ジョーイが俺の最後のガムを食べたから、ジョーイを殺した。それって悪いことだったと思う?」などと、真面目な顔で冗談を言います。

my last stick of gum という表現について。
gum は不可算名詞。ガム1枚は a stick of gum なので、my last stick of gum は「ガムの最後の1枚」ということ。
後のシーンでまた、別の人が gum という単語の入ったセリフを言いますが、不可算名詞なのでそこでもまた冠詞のない形で出てきます(その時にまた触れます)。

モニカは「もう、ふざけないで。私、真面目に尋ねてるんだけど…」という顔をしていますが、チャンドラーはどこまでも大真面目な顔で、そのジョークを続けています。
見かねたレイチェルが、隣の部屋を指さしながら、彼は across the hall にいるわ、と教えてあげています。
across the hall は「廊下の向こう、廊下を隔てて向こう側に」ということですから、廊下を挟む形で向かいにある、ジョーイとチャンドラーの部屋にいる、つまり、ジョーイは向かいの自分の部屋にいるわ、と言っていることになります。
I'm alive with pleasure now. は「俺は今、喜び・快感で生き生きしてる」ということですが、言葉だけわざとらしく「パッチが効いてるぅ〜」みたいに言ってみせている感じですね。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 15:42| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月14日

そんな風に言ってくれた人はいなかった フレンズ1-3改その33

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は7位、「にほんブログ村」は10位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


17:08
レイチェル: (WITH PHONE) Chandler? It's Alan, he wants to speak to you. ([電話を持ちながら] チャンドラー? アランよ、彼があなたと話したいって。)
チャンドラー: Really? He does? (TAKES PHONE) Hey, buddy! What's up? Oh, she told you about that, huh? Well, yeah, I have one now and then. Well, yeah, now. Well, it's not that bad…. Well, that's true. Gee, y'know, no one, no one's ever put it like that before. Well, okay. Thanks. (HANDS BACK THE PHONE AND STUBS OUT HIS CIGARETTE) (ほんとに? 彼が(俺と話したいって)? [電話を取る] やぁ、バディ! どうした? あぁ、彼女(レイチェル)がそのことを言ったんだな? うーん、そうだな、吸ってるよ、時々(今とか別の時とかに)ね。あぁ、そう、今もね。うーん、そんなに悪くないよ… あぁ、そうだね。おぉ、ほら、誰も、これまで誰もそんな風に言ってくれなかったから、うん、わかった。ありがと。[電話を返して、自分のタバコをもみ消す])
レイチェル: (TO ROSS, WHO HAS WANDERED UP) God, he's good. ([ちょうど歩いて来たロスに] まぁ、彼はすごいわね。)
ロス: If only he were a woman. (アランが女性だったらなぁ。)
レイチェル: Yeah. (そうね。)
(THEY GIVE EACH OTHER A DUBIOUS LOOK)
二人はお互いに不審な表情をする。

電話(「しもしも〜?」の平野ノラさんが持っているようなでっかい電話が時代を感じさせます^^)を手にしているレイチェルがチャンドラーに「アラン(から)よ。あなたと話したいって」と言うと、チャンドラーはとても嬉しそうな顔をして Really? He does? と返します。
He does? は、He wants to speak to me? ということで、「ほんとに? 電話の向こうのアランが俺と話したいって言ってるの?」と、アランが自分と話したいと言ってくれたことを喜んでいることになります。
Hey, buddy! What's up? は、親しい友人が使う挨拶。
アランのことを気に入っているチャンドラーは、わざとそういう親しげな言葉を使って、「俺たち、仲良しだよな」というところを強調してみせている感じですね。

Oh, she told you about that, huh? 「あぁ、彼女がそのことについて君に話したんだな?」と言いながら、チャンドラーは右手に持ったタバコを少し持ちあげて、これのこと、という風に示しています。
レイチェルと視線を合わせると、レイチェルはいたずらっぽい顔をして、「ええあなたがタバコを吸ってること、アランに言ってあげたわ」というような、ちょっと得意げな顔をしています。

I have one now and then. Well, yeah, now. について。
have one は「それを持ってる」というところですが、タバコの話をしていることがわかるので、今タバコを持ってる、吸ってる、というようなニュアンス。
now and then は「時々」。every now and then と言うこともあります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
(every) now and then, now and again : used in order to say that something happens sometimes but not always
つまり「何かが時々起こる、でもいつもではないことを言うために使われる」。

now and then を直訳すると「今とその時」ですが、「いつもじゃなくて時々」というニュアンスが now and then なわけですね。
レイチェルにタバコを吸っていることをチクられて、「いやぁまぁ、時々吸ってるんだけど」のように、now and then を使って答えたところ、アランに追及されたのか、「now and then で、実際に now(今)も吸ってるところ」のように続けたのが、yeah, now になります。
「いつも吸ってるわけじゃなくて、時たまだよ」と逃げようとして、now and then と言ったわけですが、「now and then... って、実際 now に吸ってるけどね」としぶしぶ認めた形ですね。

チャンドラーは自己弁護しようと、「(喫煙は)そんなに悪くない…」と言いかけるのですが、相手のアランが何か言っているらしく、真剣に聞き入りながら、「そうだね、それは確かだね」と言って、Gee, y'know, no one, no one's ever put it like that before. と続けます。

put it を直訳すると「それを置く」というところですが、今回の put it は「表現する、述べる」という意味で使われています。
研究社 新英和中辞典では、
put [通例 put it で様態の副詞(句)を伴って] 〈…を〉(…に)表現する、述べる
Let me put it in another way. 別な言い方で言ってみよう。
To put it briefly [mildly], …. 手短に[控え目に]言えば…。
I'm - how shall I put it? - in love with you. ぼくは、どう言ったらいいのか、あなたを愛しているのです。


ですから今回のチャンドラーのセリフは、「これまで誰もそんな風に言ったことはなかった」→「今アランが言ってくれたみたいに、表現してくれた人はいなかった」と言っていることになります。
その後、ありがと、と言って電話を切ったチャンドラーは、カウンターにあった灰皿に、吸っていたタバコを大げさに押し付けて、3回ほど叩いて火を消し、嬉しそうな顔でカウンターを手で2回叩き、立ち上がります。

今までさんざんフレンズたちがタバコをやめろと説得しても全く言うことを聞かなかったのに、ちょっと電話で話しただけであっさりタバコを消してしまったわけですから、アランの説得がものすごく効いたことがこの様子からよくわかりますね。
「これまでそんな風に言ってくれた人は誰もいなかった」と言ったその内容は視聴者には全くわからないわけですが、「アランは一体何を言ったんだろう?」と視聴者の想像に任せて、詳しいことはセリフでは語らないというのが、今回の脚本に共通する流れですね。
アランのすごさ、魅力みたいなものを視聴者にダイレクトに見せずに、フレンズたちがアランをすごいと思っている様子を描写することで視聴者に伝えようとしているのが、今回のエピソードのユニークな点だと思います。
「アランから電話と聞いてすごく嬉しそう。フレンズが長期間説得しても聞かなかったのに、アランが一言言っただけであっさりタバコをやめた」というチャンドラーの反応から、アランという人物をイメージさせる面白さと言えるでしょう。

今の電話すごかったわね、と言うように電話を手で軽く揺らして、レイチェルは「彼はグッドね」と言っています。
それに対して、ロスが If only he were a woman. と言っていますが、これは典型的な仮定法過去ですね。
意味としては「ただ彼(アラン)が女性なら良かったのに」。
アランは男性でそれを女性に変えることは不可能、つまり、現実には不可能な願望を言っているので、仮定法過去、つまり過去形(were)になります。
語順が逆の Only if は、「もし〜である場合のみ、〜の場合に限り」なので、混同しないように注意しましょう。
「アランが女性だったらなぁ」としみじみ言ったロスに対し、レイチェルも Yeah. と同意するのですが、その後、お互いに顔を見合わせて、気まずい顔をしています。
その様子から「アランが女だったら」と言ったロスの発言はロスにとって気まずいもので、「そうね」と同意したレイチェルの発言もレイチェルにとって気まずいものだったことが読み取れますね。

ロスは「アランが女だったらなぁ」と自分の願望を述べたことになるわけですが、それはまるで「アランが女だったら僕は好きになる。女だったら彼女にしたい」「彼みたいな人が恋人だったらいいのに」と言ったかのように、アランに対して恋愛感情を持っているかのように聞こえてしまうわけですね。

女性であるレイチェルは、アランが魅力的な人だった場合、魅力的な男性として見ることができるので、あえて女性になってくれたら、と思う必要はないはずですが、「女だったら」というのを肯定して、うなずいてしまったことで、「もし女性なら、素敵なレズビアンの恋人になってくれそう」みたいに聞こえてしまうということになるでしょう。
「あえて女性である方を望む」かのような発言になってしまっているわけですね。

つい口をついて出てしまった発言を、後からよーく考えてみると「なんか誤解されそうな発言だった」とお互いに気づいたことで、「今の発言は言わなかったことに、聞かなかったことにしよう」みたいな顔を二人はしているということですね。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 14:43| Comment(2) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする