2006年01月21日

フレンズ2-8その15

リストのことをなんとか説明しようとするロスですが、
レイチェル: Well, then I guess that's the difference between us. See, I'd never make a list. (そう、じゃあ、そこが私とあなたの違いね。いい? 私なら絶対にリストなんか作らないわ。)
I'd never は I would never のこと。
I would には「もし私があなたの立場だったら・・・する」という仮定と意志の意味が込められています。

マコレートを使ったお菓子のレシピを説明するモニカ。
モニカ: In these recipes, the quantities may seem unusual. Like these coconut Mockolate holiday nut bars? I've indicated four cups of coconut and four cups of nuts and only one tablespoon of Mockolate. (このレシピでは、分量が通常とは変わっているように見えますが。例えば、このココナッツ・マコレート・ホリデー・ナッツ・バーですが。私の示したレシピでは、ココナッツ4カップと、ナッツ4カップ、それと、マコレートはたったの大さじ1杯です。)
quantity は「量」、対になる言葉は quality 「質」ですね。
cup は「料理計量用カップ1杯」のことです。
日本では1カップ=200ccですが、アメリカでは1カップ=0.5パイント(pint)。
1パイントは液量単位だと0.473リットル、乾量単位だと0.550リットルです。
ですから、1カップは液量だと237cc、乾量だと275ccくらいでしょうか。
tablespoon は「計量用大さじ1杯=15cc」、teaspoon は「小さじ1杯=5cc」です。
ココナッツやナッツは乾量で計ると、それぞれ4カップなので1100cc。
つまり、比率は、ココナッツ:ナッツ:マコレート=1100:1100:15=約73:73:1、という感じになります。
そんなんじゃ、マコレート入ってるかどうかわかんないじゃん(笑)。
この極端な配合のバランスは、マコレートがまずいからです。
モニカの説明も、はっきりとはそう言ってないけど、この配合だとそう言ってるのも同じなので、分量がunusual (変わっている、珍しい)と言い訳しているんですね。
いろいろ試作品を作っても、みんなにまずいと言われたので、苦肉の策なんでしょう。
この比率でも、やっぱりまずかったら、すごいけど。

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2006年01月20日

フレンズ2-8その14

問題のリストの責任を追及されて困るチャンドラー。
チャンドラー: Pheebs, back me up. You believe in that karma crap, don't you? (フィービー、助けてよ。フィービーは例のカルマとかなんとかを信じてるんだろ?)
フィービー: By the way, good luck in your next life as a dung beetle. [うんうんとうなずいて](ところで、あなたのフンコロガシとしての来世に幸運を祈ってるわ。)
karma は「[仏教・ヒンズー教の]カルマ、業(ごう)、因縁」という意味です。
karma については、フレンズ1-3その4 ご質問1 でも触れています。

フィービーはカルマとか霊感とかを信じるタイプ。
なにかとんでもないことが起こった時に、前世からの因縁とかが関係してるのよ、と言うタイプの人です。
だから、チャンドラーは、「こういうことになったのは、何かの因縁だ」とフィービーに言って欲しかったのでしょう。
(業や因縁が原因だと言われても、チャンドラーの罪が軽くなるとも思えないけど、良心の呵責に耐えられなかったかもしれない・・・笑)
ですが、うなずきながらも、辛辣な意見を述べるフィービー。
dung は「(牛馬などの)ふん、こやし」、beetle は「(カブトムシなどの)甲虫(こうちゅう)」。
(今年は、子供たちの間で甲虫ブームでしたね、ムシキングのお陰で。うちでも甲虫(パラワンオオヒラタクワガタ)飼ってます。ただいま冬眠中?)
つまりdung beetleはフンコロガシのことです。
フィービーは「チャンドラーのこのひどい行為は確かに因縁が関係するもので、だからあなたはそれを償うために、来世はフンコロガシになっちゃうわよ。」という意味なんですね。
フンコロガシは英語でも「フン甲虫」なので、どこの国でもちょっと可哀相な名前ですね。
来世がそれだと予言されたチャンドラーは、もっと可哀相かも・・・。

ロスはすごい雨の中、バルコニーへ登ってきて、なんとか部屋に入れてもらおうと叫んでいます。
レイチェル: When somebody does not buzz you in, Ross, that means, "Go away." It doesn't mean, "Climb up the fire escape." (誰かがあなたがブザーを鳴らしても部屋の中に入れないって時はねぇ、ロス。それは「帰って」という意味で、「非常階段を上がってきて」という意味じゃないのよ。)
buzz someone in は「ブザーを鳴らしたお客を部屋の中に入れる」という意味です。
フレンズ1-1その1 にこのブザー(インターコム)の仕組みを説明してあります。

fire escape は文字通り「火災避難装置」のこと。
ビルの外側についている非常階段などを指します。
カサの骨が折れてボロボロになってる様子で、かなりの大雨、なおかつここまで登ってくるのが大変だったことがわかりますね。
(台風のニュース写真に使われるようなカサになってます。)

他のみんなにドアを開けてもらったロス。
ずぶぬれのロスを心配するモニカ。
モニカ: You must be freezing. You know what you need? How about a nice, steaming cup of hot Mockolate? (ロス、凍えちゃうわよ。こういう時に必要なものは何だと思う? おいしい湯気の出ているホットマコレートはどうかしら?)
ロスとレイチェルの件で、すっかり忘れてました、マコレート(笑)。
そう言えば、このエピソードのサブプロットだったなぁ。

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posted by Rach at 14:36| Comment(0) | フレンズ シーズン2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月19日

フレンズ1-3その7 ご質問4

ご質問にお答えするコーナー、最終日です。

Q7、
チャンドラーがタバコを吸うのをみんないやがるが、誰にだって欠点はあると言うチャンドラー。
ジョーイは指の関節をポキポキならす、ロスは大げさに発音する、モニカは笑う時に鼻を鳴らす、とそれぞれの欠点をあげつらいます。
カチンと来たジョーイは、フィービーが「髪の毛を噛む」ことを責めます。
ロスは優しくフィービーをかばったのに、そのロスにレイチェルがケチをつけるところから。
レイチェル: "Indeed there isn't"... I should really get back to work. ([ロスの丁寧すぎる発音を真似して]「本当にそんなことはないのだよ」(←ちょっと、これ訳しにくい・・・笑)・・・私は仕事に戻らなくちゃ。)
フィービー: Yeah, 'cause otherwise someone might get what they actually ordered. (そうね。だって、あなたが仕事に戻らないと、お客さんの誰かが本当に注文した品を受け取ることになるかもしれないものね。)
レイチェル: Ohh. The hair comes out, and the gloves come on. (あー? ○○○○・・・)
そうして、みんながクセのことで喧嘩を始めてしまいます。

この The hair comes out, and the gloves come on. の解釈について、
字幕は「髪食い女のくせに」でしたが、
「髪を口から出して、グローブを入れたら? なんでも口に入れるのね!」
というニュアンスでよいでしょうか?


う〜ん、この部分は、私もよくわかりませんでした。
このシーンをご存じない人に、軽く説明をしておきます。

ロスにケチをつけたレイチェルに、フィービーが言ったセリフが、何とも回りくどいけど面白いですね。
これは結局、「あなたがウェイトレスの仕事に戻ると、また注文とは間違った品を客に運ぶことになっちゃうわよ。」と言っているのです。
つまり、レイチェルはウェイトレス失格だということ。
どうしてそこまで言っているかと言うと、「髪の毛を噛む」クセを endearing (かわいらしい)とかばってくれたのに、そのロスの欠点をレイチェルが責めたから。
だからフィービーは「あなただって人の欠点のことなんか言えないわよ。」という感じで、ウェイトレス失格とまで言ったのです。
そこまで言われたレイチェルがフィービーに言い返しているセリフが、問題のセリフなんですが・・・。

The hair とあるのは、フィービーのクセの「髪の毛を噛む」と関係があるのは間違いないと思います。
おっしゃるような解釈も可能なのかもしれませんし・・・。

ところで、何故グローブなんでしょう?
そこで、gloves という単語から考えてみることにしました。

解釈その1
西洋では、手袋を相手に投げることで決闘を申し込む、という風習がありますよね。
だから、その「決闘」のイメージを何か示唆しているのではないかと。
come out, come on というのがなんとも漠然としているので困るのですが、例えば、髪の毛が come out 「出てきて、姿を表して、抜けて」、手袋が come on 「やって来る、登場する」を解釈して、
「髪の毛が手袋になった」
「たかが髪の毛の話から、決闘まがいの喧嘩に発展した」
「単なる髪の毛の話を、決闘にするつもり?」
など、何かしら、「髪の毛の話」から「決闘」になったことを言いたいのかなぁ?
レイチェルとしては、「たかが髪の毛のことを言われたくらいで、私がウェイトレス失格だ、なんて言うことないでしょう? 小さな話が、こんなに大きな”決闘”話にまで発展しちゃたわよ。」とでも言いたいような・・・。

解釈その2
gloves はボクシングのグローブを指しているのかも?
その場合だと、「髪の毛が抜けたけど、その代わりにボクシングのグローブがやってきたわよ。代わりにグローブはめなさいよ。」という感じ?
また、その1と同じく、「髪の毛」の話が「喧嘩、ボクシング」にまで発展してるわ、ということかもしれません。

本当にこれはわかりませんねぇ。
今回いただいた質問で、これが一番難しかったです。
何だか全然違う解釈が出てきそうな気がしますが・・・。
そもそも、私の解釈はちょっと意訳しすぎている感もあるし・・・(笑)。
これは hair や gloves の単語がどうこう言うよりも、come out や come on という表現の幅が広すぎて、却ってつかみ所がないのが原因です。
皆さん、またご意見をお待ちしております!


Q8、
皆がアランとのよりを戻せと詰め寄るシーン
モニカ: It wouldn't be fair to you! ([好きでもないアランを、好きなふりをしてまで付き合うことは]あなたたちにとっても、フェアじゃないはずよ!)
ロス: Who-who wants fair? I just want things back. Y'know, the way they were. (誰がフェアを求めてるんだ? 僕はただ、物事が元通りに戻って欲しいだけだ。ほら、the way they were に。)

最後のthe way they were というのはどういう意味でしょうか?


the way they were の they は「彼ら」ではなくて「things」のこと。
things は「アランとの間にこれまで起こったいろんな出来事」を指し、they = things が were (そうであった) the way (ように)、戻って欲しい、ということです。
the way they were で 「they がかつてそうであった状態、様子」を指します。

ビリー・ジョエル(Billy Joel)の歌に、Just The Way You Are というのがありますよね。
これは、「君が今あるそのままの状態で」という意味なので、邦題が「素顔のままで」になっているのです。(この曲、良いですよー!)
この歌の歌詞に、"I love you just the way you are." というフレーズがありますが、これは「そのままの君を愛している」ということですね。
(うん、最後の解説だけは、上手くキマったね・・・ふふふ)。

と、以上が私の見解ですが、「私はこう思う。」などのご意見がありましたら、他の方も是非是非コメントをお寄せ下さい。
これ以降の議論はコメント欄で進めて行きたいと思いますので、興味のある方は、ちょくちょくコメントの方もチェックして下さいね。

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posted by Rach at 13:27| Comment(24) | フレンズ シーズン1 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月18日

フレンズ1-3その6 ご質問3+マザーグースの話

前回、前々回と、記事のタイトルが長いわりに中身がなかったので、ちょっとタイトルをはしょってみました(笑)。
ということで、昨日の続きです。

Q6、
アランが帰った後のシーン
ジョーイ: Know what was great? The way his smile was kinda crooked. (何が良いってさぁ、彼の笑い方が、crooked な感じなんだよな。)
フィービー: Yes, yes! Like the man in the shoe! (そうそう! 靴の中の男みたいな。)
ロス: ...What shoe? (何の靴?)
フィービー: From the nursery rhyme. 'There was a crooked man, Who had a crooked smile, Who lived in a shoe, For a..while...' (童謡にあるでしょ。「曲がった男がおりました。彼は曲がった笑いをしていました。彼は靴に住んでいました。しばらくの間・・・)
みんなの間に「それって何のこと?」みたいな怪しい沈黙が流れて・・・。
ロス: ...So I think ... (それで僕が思うに・・・)
と、まるでフィービーの言ったことを聞いていなかったかのように、別の話題に移るロス。

google で童話がうまく検索出来なかったのですが、フィービーが童話を間違えて(?)記憶していて誰も理解してくれないところが面白いのでしょうか?


nursery rhyme は「童謡、わらべ歌」ですが、ここでフィービーが言っているのはその中でも特に有名な Mother Goose (マザーグース)ですね。
マザーグースに The crooked man 「曲がった男」というわらべ歌があります。
サーチボックスに「Mother Goose crooked man」と入れて Google 検索すると、この歌の歌詞の載っているサイトも見つかるようですよ。

この歌は、
There was a crooked man, and he walked (or went) a crooked mile...
「曲がった男がおりました。彼は曲がった1マイルを歩きました・・・」
と続きます。

フィービーは smile が crooked (ここでの意味は「ひねくれた」)だと聞いて、crooked smile を思い出したようですが、実際のマザーグースは crooked mile であって、smile ではありません。
mile と smile の発音が似ていたから勘違いしたようですね。

さらに、他の唄も混じってきてしまったようです。
lived in a shoe のフレーズは、同じくマザーグースの There was an old woman という唄に出てきます。

There was an old woman who lived in a shoe. She had so many children, she didn't know what to do.
「靴に住んでるおばあさんがいました。彼女には子供がたくさんいて、何をすべきかわかりませんでした。(することが多くて大変だ、という意味らしい)」

ですから、ご指摘の通り、フィービーがマザーグースをごっちゃにして覚えていたため、他の人に話が通じなかった・・・ということのようですね。

ここからは、マザーグースについて語ります。(これまで、このブログで詳しく書いたことがなかったので・・・)
マザーグースは有名なので、いろんなところに出てきます。
わからない表現が出てきた時には、「マザーグースかも?」と一度は疑ってみたらよいかも。
(他には、私のような仏教徒(?)には、「聖書」の話が出てきた場合も、何のことやらさっぱりわかりません・・・一度ちゃんと勉強したいところですが。)

日本人にも有名なのは、アガサ・クリスティー原作の「そして誰もいなくなった」(原題 And Then There Were None)ですね。
マザーグースの Ten Little Indians という歌のとおりに、10人いた人間が一人また一人と減っていって、そして最後には and then there were none. (そして誰もいなくなった)になってしまうのだろうか・・・?という殺人事件の話です。
私は小説は読んでいませんが、映画は見ました。
このマザーグースが非常に効果的に使われていたと思います。

日本でも、横溝正史の小説などで、わらべ歌に合わせて殺人事件が起こったりしますよねぇ。
ああいう昔から伝わる歌、というのは、一種独特の怖〜い雰囲気があって、それが人の死に絡むと、人間の想像を超えた神秘的な力が働いているのを感じて、恐怖が倍増する、という貴重なアイテムなんでしょう。
外国でも日本でも同じような効果がある、というのが興味深いです。
(ちなみに、横溝正史について書きましたが、あぁいうおどろおどろしいのは、私はどうも苦手で・・・)

お正月に放映していた「古畑任三郎ファイナル」第一夜「今、甦る死」でも、「あの世節」とか言うわらべ歌の内容通りに、人が死ぬという話でしたね。(♪アヘ、アヘ、アヘ・・・と始まる歌い出しには大爆笑!)
人のあらゆる死に方が列挙されていて、「どんな人間も最後には何らかの形で死ぬ」という真理を歌った歌だそうです。
そういうなんだか意味深な部分が、わらべ歌にもマザーグースにも共通したイメージですよね。

ちなみに、このエピソードは横溝正史の金田一耕助シリーズを意識した作りになってましたね。
舞台は「鬼切村」(確か、金田一シリーズには「鬼首(おにこべ)村」というのがあった)、石坂浩二の役名は「天馬恭介」で、耕助と似た感じの名前ですし。(石坂浩二は、何本かの映画で金田一を演じてます。)
関係ないですけど、第ニ夜のイチロー、思ったより(?)お芝居上手でしたね。
むっちゃ浮いてしまうんじゃないかと密かに心配しておりましたよ、私は(笑)。

マザーグース→わらべ歌→横溝正史→古畑任三郎、と、とことん話がずれましたので、マザーグースに戻ります(笑)。

うる星やつらTV版98話「そして誰もいなくなったっちゃ!?」は、タイトルからして一目瞭然ですが、アガサ・クリスティーの小説のパロディーでした。(やっぱり話がずれてるよぉー!)
うる星では、同じマザーグースでも別の歌が使われていました。
「誰がコマドリを殺したか?(Who killed Cock Robin?)」という歌で、「誰がコマドリを殺したか? それは私、とスズメが言った・・・」という歌詞通りに殺人事件が起こる、という展開になっていました。
当時のうる星のチーフプロデューサーは、あの押井守さん(!)。
どこまでこのエピソードに関与されてるのかは知りませんが(脚本や演出は別人なので)、ファンの人気投票をすると必ず上位に入る、とっても面白い話でしたよ。
それから、話が脱線したついでに、この「誰がコマドリを殺したか?」は、実は漫画「パタリロ!」で主人公がよく踊る「クックロビン音頭」の元ネタです。
♪だーれが殺した、クックロビン!♪

このように(どのように?)マザーグースは至る所に(日本のアニメや漫画にまで)登場しているのですね。
続きはまた明日。(後半は、ただの趣味の話でしたね。ごめんなさい。)

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posted by Rach at 13:33| Comment(12) | フレンズ シーズン1 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月17日

フレンズ1-3その5 ご質問2

昨日の続きです。

最初に、質問部分の記述について補足説明させて下さい。
昨日の記事では、詳しく書かれていた質問を、「わからない箇所を示す」ことに重点をおいた質問に変えさせていただいておりました。(私もご質問を読んで、「確かにこの部分はよくわからないなぁー」と思った気持ちも含めて、誰もが思うであろう一般的な質問形式にしたのです。)
が、質問者の方の見解も重要なポイントですし、なによりその部分を省略してしまうと、質問者の方が何故悩まれたのかがはっきりしなくなってしまう・・・ということに後から気付きました。
そこで、質問部分は、質問者の方のオリジナルをそのまま書き写すことにしました。
これで、疑問点のポイントがよりはっきり見えてくると思います。
なお、(   )内に書かれた和訳は、私がだいたいの雰囲気を出そうと書いたものです。
これは、このエピソードを見たことがない人にもセリフの内容をわかっていただきたかったから。
ということで、昨日の記事の質問も、同様のコンセプトで書き直しをさせていただいております。

Q4、
アランをみんなに会わせたくないモニカに対し、
ポーラ(モニカの職場の同僚): They're your friends, they're just looking out after you. (みんなはあなたの友達なんだから、ただあなたを look out after してるだけよ。)

字幕通り「あなたを心配している」という意味だと思うのですが、
looking out after you. の所がよく分かりません。
look out〜やlook after〜、の両方関係があるのでしょうか?


look out は Look out! 「気をつけろ!」という形で使うことからわかるように、「気を配る、気をつける、目配りをする」という意味です。
look after は after 「・・・の後ろに、後ろで、・・・を追って」ということから、対象となるものの後をつけて追いかけている感じで、「気をつける、世話をする、面倒をみる、心配する」という意味になりますね。
ざっと辞書を見たところ、look out after というのは見当たらないのですが、look out for 「用心する、注意する、気を配る」の変形ともとれます。
for (・・・の方向へ)という意味をさらに after にすることで、その対象の動きにちゃんとついて行きながら目で追いかけている感じを出しているのかもしれません。
または、look out にafter をくっつけて、上に書いたような after のニュアンスを加えているとも言えます。
つまり、この after に「フレンズたちがモニカを見守っているイメージ」を感じるのですが・・・。

「前置詞はイメージでつかむ」というのは「ハートで感じる英文法」で大西先生がいつもおっしゃっていますよね。
ですから、覚えているイディオムと似たものにぶつかった場合は、そのイディオムに、別の前置詞の「イメージ」をかぶせている、くらいの感じに解釈したら良いのではないでしょうか?

Q5、
アランがモニカの部屋に来るシーン
ジョーイ: Chandler! He's here! (チャンドラー! アランが来たよ!)
モニカ: Okay, please be good, please. Just remember how much you all like me. (お願いだから、良い子にしていてね。○○○○○。)

最後を直訳すると、「私の事どれだけ好きか心に留めておいてね」でしょうか?
日本語では「私の事好きでしょ」とはあまり使いませんが、英語ではこれは普通の表現なのでしょうか?


意味は、直訳された通りだと思います。
「普通の表現かどうか」は・・・。普通なんでしょうねぇ、たぶん・・・(笑)。
"Remember how much I love you." なら、「私があなたのことをどれほど愛しているか心に留めておいてね(忘れないで)。」という感じで、親が子に、また恋人同士で使いそうな表現だと思いますけど・・・。
それの逆バージョンなわけですが、特に”大袈裟な表現”ということでもないでしょうね。
こういうセリフを他で聞いた例は、思い出す限りはないんですが。

直訳すると、確かにちょっと日本語では言わないというか、かなり厚かましい表現にも思いますが(笑)、「私のこと大事に思うのなら」とか、「私はあなたたちの大事な友達でしょ」とか、「友達らしく私のためを思って」とかそういうニュアンスだと思います。
アランに対して良い態度で臨んでほしいから、友情を持ち出しているのですね。

続きはまた明日。

それから、昨日の記事に対して、いろいろコメントをいただきました。ありがとうございます!
それを読ませていただいた後、私も再度調べ、"Smoke away."について、いろいろと発見がありました。
記事にできそうなほど(笑)長くなったんですが、これからも議論が沸騰することを期待しつつ、
フレンズ1-3その4 ご質問1 のコメント欄 に書きました。
興味のある方は、是非お読み下さい。

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posted by Rach at 15:39| Comment(10) | フレンズ シーズン1 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月16日

フレンズ1-3その4 ご質問1

フレンズ1-3その1 のコメント欄 で、シーズン1 第3話 The One With the Thumb (モニカの彼はみんなのもの?)に関するご質問をいただきました。

質問件数が少ない場合、または少ない行数で説明できそうな場合は、コメント欄でお返事することも考えていたのですが、長くなりそうだったので、今回、記事にしました。
またもや、フレンズ2-8 解説が途中になってしまって申し訳ないのですが、疑問は早く解決した方が良いと思いましたので・・・。
(解決どころか、なおさら悩みが深まることになりそうな予感も・・・記事にすることで自分で自分の首を絞めてるのかもしれません・・・笑)

記事にした理由は他にもあります。
コメント欄は文字が小さくて見にくいので、細かい説明をするのに適していないこと。
それから、あくまで私が今考えた解釈なので、間違っている可能性も大いにありますから、記事にしてたくさんの方に読んでいただき、いろんな意見を伺いたい!という思いがあるからです。(だから、この記事は叩き台だと思ってください。)
それから、ぶっちゃけた話を言うと、記事にした方が、こちらの調査にも力が入る、というのもありまして・・・。(これはかなり自分勝手な理由ですが。)

せっかくいただいたご質問を1行か2行でお答えしちゃうのももったいないですし、やはり人が疑問に思う部分というのは何かしらひっかかる箇所がありますので、説明のしがいもあるのです(笑)。
同じような疑問を持たれた方もおられるかもしれませんしね。

ということで、いただいた質問を示し、それにお答えする形で、進めていきます。
(2006.1.17 補足と訂正)
最初に記事を投稿した際には、質問が一般的なものになるように、私が文言をかえさせていただいたのですが、やはり質問者ご本人の言葉をそのまま掲載することにしました。
その理由は「フレンズ1-3その5 ご質問2」の冒頭に詳しく書いてありますが、質問内容を変えてしまうと、質問のポイントがぼやけてしまうからです。(追記はここまで)

Q1、
ジョーイとチャンドラーがセリフを練習してるシーン
ジョーイ: "I just wanna go back to my cell. 'Cause in my cell, I can smoke." (独房に戻りたい。独房ではタバコを吸えるからだ。)
チャンドラー: "Smoke away." ([タバコを]吸え。)

Smoke awayを「すぐに吸え」だと思っていたのですが、もしかすると「離れて吸え」という意味でしょうか?
日本語音声は「ここで吸え」となってました。


私はこのセリフを聞いた時に、特にひっかからないままスルーしてしまったのですが、そう言われれば、"Smoke." だけでも通じるのに、どうして away がついているんでしょうね?

解釈その1
まず、私が考えたのは、タバコを吸う時の仕草です。
それは、「タバコを口にくわえてから一口吸い、その後、タバコを口から離して、煙をプハーッと吐く」という動作。
away というのはサッカーのアウェイという言葉でもわかるように、「離れて」という意味がありますよね。
だから、その「タバコを離して」「煙を口から出して」という行為の「プハーッ」って感じを表しているのか、と思いました。

解釈その2
away の「離れて」以外の意味を調べてみました。
そこで気になるものを3つ発見。
1.[行動の連続を表して]絶えず、せっせと
work away せっせと働く talk away 話し続ける
2.[命令文で]ためらわずに、どんどん
Ask away! 何でも聞いて。どんどん尋ねて。
3.[即時を表す」直ちに (これは right away として使うことが多い。)

この辺りのニュアンスを当てはめると、
「せっせと吸え、ひたすら吸え、吸って吸って!」と smoke という行為の連続を示唆している、
あるいは、「ためらわずに吸え、さあ吸って」と吸うことを許可している、歓迎している、促している、または、「直ちに吸え、いますぐ吸え」と”即時”を表している、
という感じのどれかでしょうか?

よく考えてみると、このチャンドラーの "Smoke away." は看守のセリフで、「独房に戻ってタバコを吸いたい」と言った囚人へのセリフなんですよね。
ということは、「独房に戻らなくても、そんなに吸いたいならここで吸えばいいさ。」という意味で、「促している」のが近いような気がします。
ですから、今の時点では「解釈その1」は違うと思います(笑)。
はっきり言って、よくわかりませんので、ご意見お待ちしております(笑)。

Q2、
フィービーの口座に知らないお金が振り込まれているシーン
フィービー: and there's five hundred extra dollars in my account. (私の口座に500ドル振り込まれてるのよ。)
チャンドラー: Oh, Satan's minions at work again... (あぁ、また魔王の手先が○○○・・・)

例えば、Satan's minions work again.なら分かるのですが、atが入っているので文の形が分かりません。
文としては完結してないけど、口語だからOKと言う感じでしょうか?


at work には「運転中で」「(人が)働いて、仕事をして、活動中で」「職場で」などの意味がありますが、この場合は「活動中で」ということでしょう。
この文の構造は・・・

解釈その1
Satan's minions (are) at work again. と be動詞が省略されている。
掲示に使われる文章に、Men at work. 「工事中」というのがありますが、それと同じかなぁ、と。

解釈その2
boss at work 「職場の上司」、one's colleagues at work 「職場の同僚」のように、at work が前の名詞を修飾している形。
ここでは at work が「職場での」ではなく、「活動中の」という感じで、「活動中の手下が、また(出てきたよ)」という感じかなぁ。
どちらか判断つきません。

Q3、
上の続きのシーン
フィービー: I'd never be able to enjoy it. It would be like this giant karmic debt. ([勝手に振り込まれたお金を]喜ぶことなんでできないわよ。まるで、○○○○○みたいじゃない。)

字幕では「来世でバチが当たるわ」となっていたのですが、
「大きな借金を負う運命みたいじゃない!」と言う理解で合っていますか?
それとも、どちらでも良いのでしょうか?


karma は仏教やヒンズー教の言葉で「カルマ、業(ごう)、因縁、宿命」などの意味ですよね。
つまり、現世での行動が来世に影響を与える、という考え方です。
だから、「巨大なカルマの借金」を背負うことになる、というのは、貰ういわれのない大金を手にして幸せになることで、来世では、そのプラス分をチャラにするほどの不幸な出来事が起こってしまう、来世の運を現世で使いつくしてしまって、来世では不幸のどん底に落ちてしまう、という意味になるのだと思います。
「来世でバチが当たるわ」という字幕も、それと同じ意味でしょうね。

実は質問はQ8までありますので(笑)、ひとまず今日はここまで。
今日のQ1からQ3までの解釈に対してのご意見をお待ちしております。

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posted by Rach at 15:38| Comment(26) | フレンズ シーズン1 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月15日

フレンズ2-8その13

セントラルパークで、自分の失敗を悔いるチャンドラー。
チャンドラー: My diary! Brilliant! If I said it was my diary, she wouldn't have made me read it. (俺の日記だ! いい考えだろ! もし俺が、あれは俺の日記だって言えば、レイチェルはそれを読めとは言えなかったはずなのに。)
モニカ: That's true. You'd be a great person to have around after an emergency. (まったくね。あなたって、緊急事態の後なら、そばにいてくれるとありがたい人なんだろうけど。)
she wouldn't have made me read it は「レイチェルがリストを読むことを俺に強制することはなかっただろうに」という意味で、暗に「実際は、レイチェルに強制されて、リストを読むことになってしまった」とことを表しています。
have someone around は「人をそばに置いておく、人が周りにいる」という意味。
a great person to have around なら、「そばにいてくれると嬉しい人、頼りがいのある人」という意味でしょうが、after an emergency (緊急事態の後)だったら would be(そうだろうけど)、と言われているということは、つまり肝心の緊急事態には何の役にも立たなくて、後からそんな名案を思いついてもどうにもならないわよ、とモニカは皮肉を言っているのですね。

ロスがそんなリストを作るなんて・・・と驚くフィービーですが、
ジョーイ: Hey, cut him some slack. It was Chandler's idea. (おい、ロスのこと、わかってやれよ。あれはチャンドラーのアイデアだよ。)
cut someone some slack は「人を勘弁してやる、人に理解を示す」という意味。
slack は「ゆるい、たるんだ、ゆるみ、たるみ」という意味で、「(人に)ゆるさを与える」、つまり、「厳しい(きつい)ことを言わずに、寛大になってやる」という意味のようです。
slack の複数形の slacks は「スラックス、上着と対になっていないゆったりしたズボン」という意味です。

リストはチャンドラーのアイデアだと聞いて、モニカとフィービーは責め立てます。
チャンドラー: Let's get some perspective here. These things happen for a reason. (ここではちょっと大局的にものを見ようよ。そういうことが起こるには理由があるんだ。)
perspective は「見方」ですが、「物事を見通す釣り合いの取れた見方」という意味もあります。
発案者の俺ばかりを責めるなよ、はやし立てたジョーイにも責任があるし、何より、リストを作ることを認めたロスにも責任があるだろう、とチャンドラーは言いたいのですね。

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posted by Rach at 17:46| Comment(4) | フレンズ シーズン2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月14日

フレンズ2-8その12

ジョーイたちの部屋にレイチェルが入ってきます。
ロス: I just got back from Julie's. (ジュリーのところから帰ってきたんだ。)
Julie's は Julie's place または Julie's room (ジュリーのところ、ジュリーの家・部屋)ということです。
マクドナルドを英語で書くと、McDonald's ですが、このように所有格の形になっているのは「マクドナルドさんの店」という意味だからですね。
それにしても、レイチェルが入ってきた時のジョーイの嬉しそうな顔!
いやらしい笑顔ではなく、本当に友人たちがうまく行くことになって嬉しい、という、とてもさわやかな笑顔です。

ロス: It's always been you, Rach. (ずっと君が好きだった、レイチェル。)
レイチェル: Oh, God. (まぁ。)
"It’s always been you." ですが、これは"It’s you."「それは君だ。」の継続を表す完了形でしょうか。
(今、「継続を表す完了形」とかいう表現を使うと、数日前に悩んだ完了形を思い出して、またこんがらがりそうなんですけど・・・笑)
とある人物の説明をしていて、最後に「それはお前だ。それは君のことだ。」というニュアンスでよく "It's you." と言いますが、この場合は、「ロスが思っていた人、好きだった人、ロスの心の中にいた人」、それが「君だ」という意味で、さらに完了形になっているので、「ずっとそうだった」という意味になるのだと思います。

ロスとレイチェルが抱き合った時の観客の歓声。
これがシットコムの醍醐味ですね。
私も見ていて、とても嬉しかったのを覚えています。
今回、ブログのために久しぶりに見ましたが、やはりこういうシーンはジーンときちゃいますね。
そして、フレンズの素敵なところは、こういうシーンでの、友人たちの表情です。
抱き合うロスとレイチェルを見つめる、ジョーイとチャンドラー、いい顔してるぜぃ。

ところが・・・(と逆接が続くところが、いかにもフレンズらしい・・・笑)
調子の悪かったプリンタが何故か復活。
欠点をあげつらったリストを見たレイチェルは大激怒。
ロス: Okay, look at the other side. Look at Julie's column. (わかった、別の方も見てよ。ジュリーの欄も見てよ。)
レイチェル: "She's not Rachem"? What the hell's a Rachem? Is that a stupid paleontology word I wouldn't know, because I'm just a waitress? (「彼女はレイチェムじゃない」? レイチェムって何よ。私にはわからないようなバカみたいな古生物学用語でしょ? だって私はウェイトレスだもんね。)
せっかくの決めゼリフとなるべき、「ジュリーはレイチェルじゃない」が、チャンドラーのタイプミスで「レイチェムじゃない」になってました。
自分の欠点リストで、「レイチェルはただのウェイトレスだ」(←ウェイトレスの方、すみません)と書かれていたのにショックを受けたレイチェルは、わからない言葉は難しい専門用語だと決め付けてしまったのですね。
ま、この怒り具合を考えると、仮に正しく「レイチェル」と書いてあったとしても、それでハッピーエンドとはならなかったでしょうが。
(全然関係ないですが、槇原敬之さんの「僕の彼女はウエイトレス」という歌が昔から大好きで、waitress の話になると、いつも思い出すんですよねぇ。
時々、マッキーの切ない恋の歌ばかりを集めたプレイリストを iPod で聞いて、うるうるしてる時があります・・・大丈夫か、私!?)

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posted by Rach at 14:48| Comment(4) | フレンズ シーズン2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月13日

フレンズ2-8その11

ジュリーと別れてきた、その修羅場を語るロスですが、チャンドラーはホットラインの人と電話で話し込んでいます。
チャンドラー: So Spock actually hugs his father? (それで、スポックは本当に父親と抱き合ったのか?)
出ました、スポック!(笑)
スタートレックと言えば、一番有名なキャラはスポックですよね。
ここからスタートレックの話をしますので、興味ない方は飛ばして下さい(笑)。

スタートレック、私も大好きで、日本でもファンは結構いるんですが、アメリカほどの市民権は得てない気がしますねぇ。
SFだし、23世紀や24世紀の話だからちょっと現実味にも欠けるので、こういうのを受け付けないという人は、シットコムの笑いを受け入れられない、という人以上に多いような気もします。
でも、このスタートレックシリーズは、「未来では人間は欲(特に金銭欲)を捨て、素晴らしい人間になっているはず」という製作者のジーン・ロッデンベリーの明るい未来像が描かれていて、見ていて爽快感があります。
だいたい他の未来を描いた作品と言うと、核戦争や最終戦争が起こって人類のほとんどが死んでしまうとか、地球は汚染されてわずかに残された人々が細々と生きているとか、暗い未来像が多いですよね。
スタートレックがアメリカ人に受けるのは、明るい未来像と人間の可能性を描いた作品でもあるからなんです。
私はもともとSFとかが好きなタイプなので(スター・ウォーズも好きですし)何の抵抗もないんですが、スタートレックを見ていると、本当に人類がこんな風になったらいいなと思えます。

で、このスポックですが、彼は一番最初のスタートレック(邦題は「宇宙大作戦」。アメリカでは TOS[The Original Seriesの略]と呼ばれている)に出てくる科学士官です。
このシリーズの主役は、宇宙船エンタープライズの船長ジェームズ・T・カークです。
スポックは父がバルカン人(外交官で名前はサレク)、母が地球人、のハーフで、バルカン人の特徴の「とがった耳」を持っています。
バルカン人は論理性を重視する民族なので、スポックや他のバルカン人は "It's logical." 「論理的だ。」など、logical という言葉をよく使います。
ここで、フレンズ2-8その7 に出てきた次のセリフ、
チャンドラー: Let's get logical about this. (これは論理的に考えよう。)
と、セリフの中で logical という言葉を使ったのを思い出したんですが、あれはスタートレックへの伏線だったのでは?と思ったりして・・・。
オタク特有の深読みのしすぎかなぁ?(笑)

ところで、スポックはハーフなので、バルカンの論理性以外に地球人の感情も持ち合わせており、そのことで若い頃、何かと父と対立し、会話が18年間も途絶えることになってしまいます。
TOS 第44話「惑星オリオンの侵略」(原題:Journey to Babel)は、父のサレクに外科手術が必要になり、珍しい血液型だったので息子しか適合者がおらず、息子のスポックから輸血を受けて手術は成功、そこで父と息子は理解しあったのだった・・・というストーリーになっています。
ですから、このチャンドラーが言っているのは、恐らくこの第44話だと思うのですが・・・。
実は私はこの44話を見てない!!

私もスタートレックが好き、と書きましたが、一番好きなシリーズは新スタートレック(アメリカでは TNG[The Next Generationの略]と呼ばれている)で、詳しいのは、その TNG だけなんですよね、実は・・・。(TOS と TNG と、スピンオフの DS9(ディープ・スペース・ナイン)と VGR(ヴォイジャー)、最新作の ENT(エンタープライズ)とシリーズがたくさんあるんです。)
ですから、和解した、という話は何かのあらすじで読みましたが、「抱き合った」かどうかは・・・
「?(はてな)」です。(まぁ、そんな細かいことを気にしてるのは、私ぐらいでしょうが・・・)

ここでのチャンドラーのセリフで、話のすじを聞いて感心しているところを見ると、彼は
Trekkie (トレッキー。(かなりの)スタートレックのファンのこと。トレッカーとも言う)
と呼べるほどの熱烈なファンではないようです。
好きだけど、テレビでしてたら見ちゃうって程度か、子供の頃よく見てたな、という程度かも。
フレンズ1-2その2 では、このスタートレックの宇宙船”エンタープライズ”の名前が出てきました。
さらに、後のエピソードでは、私の記憶にあるだけでも、チャンドラーがスタートレックネタのギャグを2回言います。
ジョーイも1回言った記憶があります。(またその時に説明しますね。)
そのギャグでみんなが笑えるほど、アメリカ人には有名なドラマだということですね。
例えば日本で、誰かが言葉の端々に「通常の3倍」、「赤い」、「白いヤツ」とかを散りばめてると、ガンダムを知ってる人は嬉しくなっちゃいますけど(そんなのは私だけか?)、知らない人にとっては何を表してるのか全然わかんない・・・みたいなもんで、たくさんの人が笑えるってことは、それだけたくさんの世代に愛されてるってことなんですよね。

ということで、スタートレックに興味のない方には、つまらない説明ですみませんでした。(ただのオタク話でしたね。)
おまけに今日はこれで終わりだ・・・。
きゃー、フレンズファンの皆さん、ごめんなさいっ!

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posted by Rach at 13:52| Comment(6) | フレンズ シーズン2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月12日

フレンズ2-8その10

プリンタのカスタマーセンターと電話中のチャンドラー。
チャンドラー: What is that in the background? Are you watching Star Trek? (そのBGMに流れてるのは何? 君はスタートレックを見てるのか?)
background は「背景、目立たない所」という意味。(←今さら、説明することもないですが・・・)
in the background だと「目立たないで、黒幕になって」という意味ですが、この場合は、in the background music = BGM のことですね。
電話越しの音楽だけでスタートレックとわかるとは、チャンドラーも結構スタートレックが好きみたいですねぇ。(私もスタートレック大好き!)
まぁ、それだけアメリカでは有名なんですが。
チャンドラーは、プリンタの調子が悪いので怒っているのですが、電話の相手はテレビを見ながら応対しているので、「まじめに仕事しろ。」と言いたいようです。
さらには、自分の好きなスタートレックを見てるので、なおさら怒ってるわけですね(笑)。

ジュリーと別れてきたロス。
ロス: I did the right thing. (僕はするべきことをしたんだ。)
do the right thing は「正しい行動をする」という意味です。
相手がつらい決断をした時などにも、友人が "You did the right thing." (あなたは正しいことをしたのよ。あなたがしたことは間違ってないわ。)などと励ますシーンをよく見かけます。
ジュリーが悪いわけでもないのにジュリーを振ってしまったことを、「正しいこと」と言うのは、日本人なら抵抗あるかもしれませんね。
実際、DVDの吹き替えでは、「こうするよりなかったんだ。」となっています。
ここで、「僕は正しいことをした。」というニュアンスのセリフをロスに日本語で言わせてしまうと、きっとロスが悪者に見えるでしょうね。
そういう英語と日本語のニュアンスの違いもわかると、文化の違いもわかって面白いと思います。
日本語だと「こうするより他に方法がなかった。こうするしかなかったんだ。」と、後ろ向きで、責任を他になすりつけるような発言になるところを、英語では前向きというか、自分が正しいと思えることをしたんだ、と言い聞かせるのです。
自らの信念に従うというんでしょうか。
こうして、自分のしたことを正当化することで、痛みを忘れるしかないのです。
ずるいという意味ではなくてね。
私はいつもこの do the right thing という表現を聞く度に、アメリカ人の潔さを感じるのです。(それが例え、言葉上だけの潔さだとしても。)
自分が正しいと思えばそれでいいのか、というご批判もありそうですが、やはり自分のしたことには自分で責任を持ちたいものですね。

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posted by Rach at 14:09| Comment(2) | フレンズ シーズン2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする