フィービーは二人の女の子と話をしています。
フィービー: Okay, okay, she's taking the trash out, so I can get you out of here. But it has to be now. She'll be back any minute. (わかった、わかった。モニカは今、ゴミを出しに行ってるから、あなたたちをここから外に出してあげる。でも、今じゃないとだめよ。すぐにモニカは戻ってくるから。)
女の子1: What about my friend Victor? (友達のビクターも(一緒に)いいかしら?)
フィービー: No, only the three of you. Any more than that and she'll get suspicious. (だめよ。あなたたち3人だけよ。それ以上になると、モニカが怪しむわ。)
女の子1: Alright, let me just get my coat. (わかった、ちょっとコートだけ取ってこさせて。)
フィービー: There isn't time! You must leave everything. They'll take care of you next door. (時間がないのよ! 何もかもここにおいていかないとだめよ。ドアの向こうでは、みんながあなたの面倒を見てくれるわ。)
女の子1: Is it true they have beer? (あっちにはビールがあるって本当?)
フィービー: Everything you've heard is true. (あなたが今まで聞いた話は全て本当よ。)
たかが、この部屋から隣の部屋に移るだけなのに、亡命者か、もしくは秘密結社から足を洗う人かのような雰囲気になってきています。
まぁ、それだけモニカが怒ると怖いってことですよね。
suspicious は suspicion 「疑惑」の形容詞形。
get suspicious で「疑問に思う、疑う、怪しむ、うさんくさいと思う」ということ。
「私も、私も」と大勢が一度に逃げたら、会場の人数が減ったことにモニカがすぐに気付いてしまう、ということで、それは正論ですが、わからないように少しずつ逃げても、そのうちにモニカは気づくってば(笑)。
「あっちにはビールがある」というセリフから察するに、モニカ会場ではビールが飲めないのでしょうね。
モニカのことだから、特別な日はビールみたいなありきたりな飲み物はやめて、おしゃれなカクテルやウィスキーしか用意してないのかも。
うーん、それは迷惑な話だ(笑)。
チャンドラーの部屋ではダンスで盛り上がっています。
うるさいのでモニカが怒りに来ます。
モニカ: Could you guys please try to keep it down? We're trying to start a Boggle tournament. (ねぇ、あなたたち、静かにしてくれない? 私たちはこれからボグル・トーナメントを始めようとしてるんだけど。)
Boggle というのはワードゲームのようですね。
Wikipedia 英語版: Boggle
ウィキペディアに書いてあるルールはあまりに細かすぎて、それをここで詳しく解説する気にはなれないのですが(笑)、トレイに入れた16個のダイス(文字が書かれている)を振って、その見えている面の文字を使って、言葉(単語)を作る、というゲームらしい。
Word Length Points (文字の長さによるポイント)が決まっていて、長い単語を作るほど高得点になる、ということのようです。
言葉を作るゲームというと、フレンズではよく Scrabble (スクラブル)が出てきますね。
フレンズ1-17その5 では、お猿のマルセルがその駒を飲み込んでしまって病院に運ばれていましたし、フレンズ1-24その2 では、レイチェルの誕生日に、チャンドラーが「トラベル・スクラブル」をプレゼントしていました。
よくロスとチャンドラーが新聞のクロスワードをしていたりするし、アメリカ人というのはこういう言葉のゲームが好きなんですかねぇ?
しかし、こういう大勢の人が集まるパーティーには、どう考えてもそぐわない気がします。
みんなが言葉を考えているさまを想像すると…なんだか、地味ですよね。
ここでも、モニカの企画が面白くなくて、みんなが退屈しているのがわかります。
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2006年11月20日
2006年11月19日
フレンズ2-22その17
手に持っているタバコがレイチェルパパのものだと言えないロスは、自分がタバコを吸う人間だというふりをします。
ロス: Ohh, big smoker. Big, big smoker. In fact I'm gonna go out into the hallway and fire up this bad boy. (えぇ、ビッグ・スモーカーなんです。ビッグなビッグなスモーカーなんですよ。実際、今から廊下に出て、このバッドボーイに火をつけるところなんです。)
ロスは自分のことを、big smoker と言っていますよね。
普通は、「よくタバコを吸う人、愛煙家」のことを heavy smoker と言うと思います。(ヘビースモーカーはすっかり日本語になっていますが)
これは、ロスがタバコに詳しくないことを表すために、わざとこの言葉を言わせているように思います。
(しかし、いくらタバコを吸わない人でも、ヘビースモーカーという言葉は知っているような気もしますけど…)
もしくは、動揺してトンチンカンな言葉を使っている、ということかも。
実際は、big smoker でも意味は通じると思うのですが、heavy smoker と big smoker の違いについて語っているサイト(フォーラム)を見つけました。
Dave's ESL Cafe: Teacher Discussion Forums: Idiom or Adverbial phrase or what?
普通は big smoker とは言わずに、heavy smoker と言う、その理由を説明するのに、usage 「言語の慣用法、語法」という言葉が使われています。
簡単な表現で興味深いことが書いてあると思いますので、興味のある方は是非ご覧下さい。
ロスは、ヘビースモーカーである振りをするためにいろいろやってみるのですが、却ってタバコの扱いになれていないことを証明してるようなものですね。
わざとバッドボーイなどと呼んでいるようですが、ロスにはかなり無理がある(笑)。
メガネやタバコが自分のものであると証明するために、メガネをかけ、タバコをくわえて廊下に出たら、そこでパパが待っていました。
レイチェルパパ: Are you wearing my glasses? (君は私のメガネをかけているのか?)
ロス: Yes. I was just warming up the earpieces for you. (そうです。あなたのために、ちょうど(今)、めがねのツルの部分を温めていたところです。)
レイチェルパパ: Thank you. Is that one of my cigarettes? (ありがとう。それは私のタバコかな?)
ロス: Yeah. Yes it is. I was just moistening the tip. (はい。その通りです。ちょうど(今)、フィルターを湿らせていたところです。)
ここでの just は、「(進行形とともに用いて)ちょうど(…して)」というニュアンスだと思います。
もしくは、「深い理由や悪意はない」という意味で、「ただ、単に、ちょっと…だけ」というニュアンスなのかもしれませんが…。
メガネをかけていた言い訳として、「ツル(耳の部分)を温めるため」と説明するロス。
織田信長の草履を懐で温めた木下藤吉郎を思い出したのは私だけ?
tip は「(ものの)先、先端」という意味ですが、ここでは「(たばこの)フィルター、吸い口」という意味です。
このことも追求されて、同じ I was just ...ing で答えるのが面白いのですが、今度は意味がない上に(メガネのツルを温めるのも無意味だが…笑)、どちらかというと先にタバコをくわえられたので「汚い」ですよね。
パパもいや〜な顔をしています。
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ロス: Ohh, big smoker. Big, big smoker. In fact I'm gonna go out into the hallway and fire up this bad boy. (えぇ、ビッグ・スモーカーなんです。ビッグなビッグなスモーカーなんですよ。実際、今から廊下に出て、このバッドボーイに火をつけるところなんです。)
ロスは自分のことを、big smoker と言っていますよね。
普通は、「よくタバコを吸う人、愛煙家」のことを heavy smoker と言うと思います。(ヘビースモーカーはすっかり日本語になっていますが)
これは、ロスがタバコに詳しくないことを表すために、わざとこの言葉を言わせているように思います。
(しかし、いくらタバコを吸わない人でも、ヘビースモーカーという言葉は知っているような気もしますけど…)
もしくは、動揺してトンチンカンな言葉を使っている、ということかも。
実際は、big smoker でも意味は通じると思うのですが、heavy smoker と big smoker の違いについて語っているサイト(フォーラム)を見つけました。
Dave's ESL Cafe: Teacher Discussion Forums: Idiom or Adverbial phrase or what?
普通は big smoker とは言わずに、heavy smoker と言う、その理由を説明するのに、usage 「言語の慣用法、語法」という言葉が使われています。
簡単な表現で興味深いことが書いてあると思いますので、興味のある方は是非ご覧下さい。
ロスは、ヘビースモーカーである振りをするためにいろいろやってみるのですが、却ってタバコの扱いになれていないことを証明してるようなものですね。
わざとバッドボーイなどと呼んでいるようですが、ロスにはかなり無理がある(笑)。
メガネやタバコが自分のものであると証明するために、メガネをかけ、タバコをくわえて廊下に出たら、そこでパパが待っていました。
レイチェルパパ: Are you wearing my glasses? (君は私のメガネをかけているのか?)
ロス: Yes. I was just warming up the earpieces for you. (そうです。あなたのために、ちょうど(今)、めがねのツルの部分を温めていたところです。)
レイチェルパパ: Thank you. Is that one of my cigarettes? (ありがとう。それは私のタバコかな?)
ロス: Yeah. Yes it is. I was just moistening the tip. (はい。その通りです。ちょうど(今)、フィルターを湿らせていたところです。)
ここでの just は、「(進行形とともに用いて)ちょうど(…して)」というニュアンスだと思います。
もしくは、「深い理由や悪意はない」という意味で、「ただ、単に、ちょっと…だけ」というニュアンスなのかもしれませんが…。
メガネをかけていた言い訳として、「ツル(耳の部分)を温めるため」と説明するロス。
織田信長の草履を懐で温めた木下藤吉郎を思い出したのは私だけ?
tip は「(ものの)先、先端」という意味ですが、ここでは「(たばこの)フィルター、吸い口」という意味です。
このことも追求されて、同じ I was just ...ing で答えるのが面白いのですが、今度は意味がない上に(メガネのツルを温めるのも無意味だが…笑)、どちらかというと先にタバコをくわえられたので「汚い」ですよね。
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2006年11月18日
フレンズ2-22その16+時制の一致の話
ロスがレイチェルパパのタバコの箱を持っていたので、ママはロスがタバコを吸うのだと勘違いしたようです。
レイチェルママ: Rachel, you didn't tell me your boyfriend smokes. (レイチェル、あなた、恋人がタバコを吸う人だなんて言ってなかったわよ。)
レイチェル: Yeah, like a chimney. (えぇ、もう煙突が煙を吐くみたいに吸うのよ。)
ママのセリフですが、ネットスクリプトでは、"you didn't tell me your boyfriend smoked" と smoke が過去形 smoked になっていました。
過去形になっているのは、「時制の一致」が起こっているから、ということですね。
実際の音声では、smokes と現在形になっていて、DVDの英語字幕も現在形です。
このセリフの場合、smoked と smokes のどちらがナチュラルなのか、というのは日本人にはわかりにくいところだと思います。
実際のセリフは現在形でしたので、実際のセリフを正しいものとして判断した方が良いとは思うのですが、ネットスクリプトを書いている人はネイティブスピーカーなわけですから、ネイティブとしては過去形でも違和感がなかった、というふうに考えることも可能ですよね。
「時制の一致」というのは日本語文法にはない概念なので、これを苦手とする日本人学習者は多いですよねぇ。
ハートで感じる英文法 会話編 (大西泰斗/ポール・マクベイ著) の Lesson 6 「時制の一致−感じたままに報告する−」で、時制の一致が詳しく説明されています。
大西先生の言葉を引用させていただくと、
時制の一致の呼吸は、「報告したのが過去ならその内容も過去」
英語の「とき表現」(現在形・過去形・過去完了形)の選択は、現実の物理的時間に対応しているのではなく、「とき」は私たちの「ながめ方」の中にある。
時制の一致をかける・かけないは話し手の感性にゆだねられている。
大西先生は、時制の一致をかける・かけないの例として次の文を挙げておられました。
Deborah does a yoga class every Tuesday. 「デボラは毎火曜日ヨガをする。」
a. Did you know Deborah did a yoga class every Tuesday? これは単に相手の知識を尋ねている。「知っていましたか?」
b. Did you know Deborah does a yoga class every Tuesday? 「デボラ、毎週火曜日ヨガやってるんだよ、君知ってた?」(現在の事実として前面に押し出されている)
その感覚を今回のセリフに当てはめてみると…。
ネットスクリプトの過去形は「あなたはそういうことを過去に言ったことはなかったわ。」、つまり「言わなかった」部分にポイントがある。
実際のセリフが smokes と現在形になっているのは、今現在の習慣を表すものだからで、「ロスがタバコを吸う? そんなことあなたは言ってなかったわよ。」とロスにそういう習慣があるという事実にポイントがある。
…ということなのだろうなぁ、と思います。
また、週刊STの2004年4月9日号の伊藤サムさんによる英作文添削コラム「これであなたも英文記者」で時制の一致に関する問題が取り上げられていたのですが、そこにこんなことが書かれてありました。
オーソドックスな文法に従って時制の一致をさせるならば、主節に合わせて、従属節でも過去形にします(英国系のロイター通信社などがこの立場)。
しかし、現在においても真実であることについては、従属節であっても過去形にこだわらずに現在形や未来形で表現するのが自然でよい、と考える立場が強くなりつつあります(米国系のAP通信社など)。
特に話し言葉ではあまり時制の一致はしなくなっています。あくまで、現在においても真実であれば、自然に書いても構わない、というルールです。
私は学生時代から、時制の一致に対してものすごい苦手意識を持っていたのですが、この伊藤サムさんのお話を聞いて、ちょっとほっとしたのを覚えています。
そして上にも書いた大西先生の「呼吸」。
ただ機械的に従属節の動詞の時制を主節の時制に合わせる、というのではなく、自分がその文章を書くときにその従属節の内容をどう捉えているか、が大事なんだ、ということなんですね。
(未だに英文を書くときにはふと考え込んでしまいますし、間違って書いていることもしょっちゅうだろうとは思いますが…でも、意識しながら書くようになっただけでも進歩かなぁ…と)
chimney は煙突。
smoke like a chimney で「煙突が煙を吐くようにタバコを吸う、やたらにタバコを吸う」という意味になります。
「吐くように吸う」ってちょっと妙な表現なんですが、これは単に「喫煙する」ことを日本語では「タバコを”吸う”」と表現するからですね。(実際の動作は「吸って吐く」のがペアになってると思うのですが…)
つまり、「もくもくと煙が出るくらいにスパスパ吸っては吐く」ってことですよね。
見たまんまのイディオムです。
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レイチェルママ: Rachel, you didn't tell me your boyfriend smokes. (レイチェル、あなた、恋人がタバコを吸う人だなんて言ってなかったわよ。)
レイチェル: Yeah, like a chimney. (えぇ、もう煙突が煙を吐くみたいに吸うのよ。)
ママのセリフですが、ネットスクリプトでは、"you didn't tell me your boyfriend smoked" と smoke が過去形 smoked になっていました。
過去形になっているのは、「時制の一致」が起こっているから、ということですね。
実際の音声では、smokes と現在形になっていて、DVDの英語字幕も現在形です。
このセリフの場合、smoked と smokes のどちらがナチュラルなのか、というのは日本人にはわかりにくいところだと思います。
実際のセリフは現在形でしたので、実際のセリフを正しいものとして判断した方が良いとは思うのですが、ネットスクリプトを書いている人はネイティブスピーカーなわけですから、ネイティブとしては過去形でも違和感がなかった、というふうに考えることも可能ですよね。
「時制の一致」というのは日本語文法にはない概念なので、これを苦手とする日本人学習者は多いですよねぇ。
ハートで感じる英文法 会話編 (大西泰斗/ポール・マクベイ著) の Lesson 6 「時制の一致−感じたままに報告する−」で、時制の一致が詳しく説明されています。
大西先生の言葉を引用させていただくと、
時制の一致の呼吸は、「報告したのが過去ならその内容も過去」
英語の「とき表現」(現在形・過去形・過去完了形)の選択は、現実の物理的時間に対応しているのではなく、「とき」は私たちの「ながめ方」の中にある。
時制の一致をかける・かけないは話し手の感性にゆだねられている。
大西先生は、時制の一致をかける・かけないの例として次の文を挙げておられました。
Deborah does a yoga class every Tuesday. 「デボラは毎火曜日ヨガをする。」
a. Did you know Deborah did a yoga class every Tuesday? これは単に相手の知識を尋ねている。「知っていましたか?」
b. Did you know Deborah does a yoga class every Tuesday? 「デボラ、毎週火曜日ヨガやってるんだよ、君知ってた?」(現在の事実として前面に押し出されている)
その感覚を今回のセリフに当てはめてみると…。
ネットスクリプトの過去形は「あなたはそういうことを過去に言ったことはなかったわ。」、つまり「言わなかった」部分にポイントがある。
実際のセリフが smokes と現在形になっているのは、今現在の習慣を表すものだからで、「ロスがタバコを吸う? そんなことあなたは言ってなかったわよ。」とロスにそういう習慣があるという事実にポイントがある。
…ということなのだろうなぁ、と思います。
また、週刊STの2004年4月9日号の伊藤サムさんによる英作文添削コラム「これであなたも英文記者」で時制の一致に関する問題が取り上げられていたのですが、そこにこんなことが書かれてありました。
オーソドックスな文法に従って時制の一致をさせるならば、主節に合わせて、従属節でも過去形にします(英国系のロイター通信社などがこの立場)。
しかし、現在においても真実であることについては、従属節であっても過去形にこだわらずに現在形や未来形で表現するのが自然でよい、と考える立場が強くなりつつあります(米国系のAP通信社など)。
特に話し言葉ではあまり時制の一致はしなくなっています。あくまで、現在においても真実であれば、自然に書いても構わない、というルールです。
私は学生時代から、時制の一致に対してものすごい苦手意識を持っていたのですが、この伊藤サムさんのお話を聞いて、ちょっとほっとしたのを覚えています。
そして上にも書いた大西先生の「呼吸」。
ただ機械的に従属節の動詞の時制を主節の時制に合わせる、というのではなく、自分がその文章を書くときにその従属節の内容をどう捉えているか、が大事なんだ、ということなんですね。
(未だに英文を書くときにはふと考え込んでしまいますし、間違って書いていることもしょっちゅうだろうとは思いますが…でも、意識しながら書くようになっただけでも進歩かなぁ…と)
chimney は煙突。
smoke like a chimney で「煙突が煙を吐くようにタバコを吸う、やたらにタバコを吸う」という意味になります。
「吐くように吸う」ってちょっと妙な表現なんですが、これは単に「喫煙する」ことを日本語では「タバコを”吸う”」と表現するからですね。(実際の動作は「吸って吐く」のがペアになってると思うのですが…)
つまり、「もくもくと煙が出るくらいにスパスパ吸っては吐く」ってことですよね。
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2006年11月17日
フレンズ2-22その15+Lincoln Highの話
レイチェルママ: Do you know my husband has glasses just like that? (うちの主人もそんな眼鏡をかけてるのを知ってる?)
レイチェル: Well, those are very popular frames. (だって、それはすごく人気のあるフレームだもん。)
ロス: Neil Sedaka wears them. (ニール・セダカが(同じ眼鏡を)かけてますよ。)
誰でも持っている人気のあるフレームだと誤魔化そうとするレイチェルですが、ロスはニール・セダカを引き合いに出しています。
「恋の片道切符」(原題: One Way Ticket (To The Blues))などで有名な歌手ですよね。
Wikipedia 英語版: Neil Sedaka
日本でも有名な歌手なので、日本語版も紹介しておきましょう。
Wikipedia 日本語版: ニール・セダカ
1939年生まれの人ですから、もうかなりのお年ですし、このフレンズの放映当時に彼がリバイバルで人気だった、ということもないでしょうね(笑)。
「人気のあるフレームだ」という説明にはなっていないわけです。
この後、ニール・セダカさんから話がかなり脱線して、そのまま終わります。(←またかよ)
このニール・セダカさんは、ザ・トーケンズ(The Tokens)というドゥーワップ・ボーカル・グループ(doo-wop vocal group)に所属していました。
Wikipedia 英語版: The Tokens
ニール・セダカは初期のメンバーですが、ウィキペディアによると、1958年にこのグループを脱退して、それからソロ・アーティストとして活躍することになったそうです。
ニール・セダカ脱退後、ザ・トーケンズは "The Lion Sleeps Tonight" (ライオンは寝ている)という曲をヒットさせました。
これは1961年に全米チャート1位になっています。
(日本語のサイトでは、ニール・セダカ在籍中にこの曲がヒットしたような記述も見かけるのですが、上の「英語版」Wikipedia: The Tokens の Carrer を読むと、やはり「脱退後」だと思われます。間違っていたら、ご指摘下さい。)
♪In the jungle, the mighty jungle, the lion sleeps tonight♪で有名なこの曲は、ロスが飼っていたおサルのマルセルくんのお気に入りの曲でした。
フレンズ1-18その4 では、マルセルがCDに合わせて踊っていましたし、
フレンズ2-12その13 では、映画撮影中のマルセルの気を引くために、フレンズたちがこの歌をみんなで歌っていましたね。
The Tokens のウィキペディアを見ていて気付いたのですが、「ザ・トーケンズは、1955年にブルックリン・リンカーン・ハイスクール(Brooklyn's Lincoln High School)で結成された」とあります。
「リンカーン・ハイスクール」って何か聞き覚えのある名前だなぁ…としばらく考えて、やっと思い出しました。
この名前、フレンズのセリフに出てきたことがあるんですよ。
フレンズ1-1 で、花嫁姿でセントラルパークに飛び込んできたレイチェルをみんなに紹介するモニカ。
モニカ: Okay, everybody, this is Rachel, another Lincoln High survivor. (さぁみんな。こちらはレイチェル、もう一人の(=私と同じく)リンカーン・ハイ(リンカーン高校)を卒業した仲間よ。)
さらに、フレンズ1-19 で、マルセルが逃げ出して、部屋に動物管理局員がやってくるシーン。
AC(Animal Control)=動物管理局(員): Louisa Jeanette. Lincoln High? I sat behind you guys in, in homeroom! (私はルイーザ・ジャネットよ。リンカーン・ハイでしょ? 私はホームルームで、あなたたちの後ろに座っていたのよ!)
その動物管理局員が、実はレイチェルとモニカの高校の同級生だったことが判明する、というシーンでした。
Wikipedia 英語版: Monica Geller (←今見たら、思いっきりネタバレになる写真が載っていたので、リンクはるのをやめときます)にも、"Monica's new roommate was her best friend from Lincoln High School, Rachel Green." 「モニカの新しいルームメートは、リンカーン・ハイスクールでの親友のレイチェル・グリーンだった。」と書いてあります。
では、このフレンズのセリフで出てきた Lincoln High というのは、ニール・セダカも卒業したという、実在の高校を指すのでしょうか?
実は、「リンカーン・スクール」という名前の学校はたくさんあるようです。
Wikipedia 英語版: Lincoln School
上のウィキペディアに、「リンカーン・スクールというのはアメリカの学校(特に高校)のポピュラーな(人気のある)名前である。」と書いてあり、そこにリンカーンと名前のついた学校がずらりと並んでいます。
まぁ、有名な大統領の名前ですので、学校名に相応しいということなのでしょう。
また、そのリンカーン・ハイスクールのうち、「エイブラハム・リンカーン・ハイスクール」とフルネームのついた高校もかなりあります。
Wikipedia 英語版: Abraham Lincoln High School
上のウィキペディアに、Abraham Lincoln High School (Brooklyn, New York) in Brooklyn, New York という名前が載っています。
これが、ニール・セダカの卒業した、ブルックリン・リンカーン・ハイスクール(Brooklyn's Lincoln High School)のことですね。
Wikipedia 英語版: Abraham Lincoln High School (New York)
ノーベル賞受賞者なども輩出している有名な高校のようです。
当然ですが、Notable Alumni(有名な卒業生)の中にちゃんとニール・セダカの名前も書いてあります。
ちなみに、フレンズ2-22その3 で説明した、Long Island (ロングアイランド)という New York 州の東南部にある島に、ブルックリン(Brooklyn)は存在します。
そこでも説明しましたが、レイチェルはロングアイランド出身なので、やはりフレンズのセリフで、Lincoln High というと、このブルックリンにあるリンカーン・ハイスクールだと見るのが妥当でしょうね。
ですから、レイチェルとモニカ(とルイーザも…笑)は、この「実在の」高校の出身だ、という設定になっているのかなぁ、と思うわけです。
日本のドラマだと、たまに実在の高校名や大学名が出てくることもありますが、どちらかと言うと、「どっかで聞いたことありそうだけど実際にはない名前」を使っていることの方が多いような気がしますので、ちょっと意外だなぁ、と思ったのですが…。
でも、後のエピソードで、実在する大学が舞台となる話も出てきますし、アメリカは実在する名前を言う方が普通なのかもしれませんね。(別に不名誉なことではないわけですし…)
まぁ、これは深読みしすぎかもしれませんが、セリフにニール・セダカが出てきたのは、「ニール・セダカ→ザ・トーケンズ→ライオンは寝ている」つながり、と、「ニール・セダカ→ブルックリン・リンカーン・ハイスクール出身→レイチェルやモニカも卒業生」つながり、ということがあったのかも…と思うと、ちょっと楽しくなりません?(楽しいのは私だけ?…笑)
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レイチェル: Well, those are very popular frames. (だって、それはすごく人気のあるフレームだもん。)
ロス: Neil Sedaka wears them. (ニール・セダカが(同じ眼鏡を)かけてますよ。)
誰でも持っている人気のあるフレームだと誤魔化そうとするレイチェルですが、ロスはニール・セダカを引き合いに出しています。
「恋の片道切符」(原題: One Way Ticket (To The Blues))などで有名な歌手ですよね。
Wikipedia 英語版: Neil Sedaka
日本でも有名な歌手なので、日本語版も紹介しておきましょう。
Wikipedia 日本語版: ニール・セダカ
1939年生まれの人ですから、もうかなりのお年ですし、このフレンズの放映当時に彼がリバイバルで人気だった、ということもないでしょうね(笑)。
「人気のあるフレームだ」という説明にはなっていないわけです。
この後、ニール・セダカさんから話がかなり脱線して、そのまま終わります。(←またかよ)
このニール・セダカさんは、ザ・トーケンズ(The Tokens)というドゥーワップ・ボーカル・グループ(doo-wop vocal group)に所属していました。
Wikipedia 英語版: The Tokens
ニール・セダカは初期のメンバーですが、ウィキペディアによると、1958年にこのグループを脱退して、それからソロ・アーティストとして活躍することになったそうです。
ニール・セダカ脱退後、ザ・トーケンズは "The Lion Sleeps Tonight" (ライオンは寝ている)という曲をヒットさせました。
これは1961年に全米チャート1位になっています。
(日本語のサイトでは、ニール・セダカ在籍中にこの曲がヒットしたような記述も見かけるのですが、上の「英語版」Wikipedia: The Tokens の Carrer を読むと、やはり「脱退後」だと思われます。間違っていたら、ご指摘下さい。)
♪In the jungle, the mighty jungle, the lion sleeps tonight♪で有名なこの曲は、ロスが飼っていたおサルのマルセルくんのお気に入りの曲でした。
フレンズ1-18その4 では、マルセルがCDに合わせて踊っていましたし、
フレンズ2-12その13 では、映画撮影中のマルセルの気を引くために、フレンズたちがこの歌をみんなで歌っていましたね。
The Tokens のウィキペディアを見ていて気付いたのですが、「ザ・トーケンズは、1955年にブルックリン・リンカーン・ハイスクール(Brooklyn's Lincoln High School)で結成された」とあります。
「リンカーン・ハイスクール」って何か聞き覚えのある名前だなぁ…としばらく考えて、やっと思い出しました。
この名前、フレンズのセリフに出てきたことがあるんですよ。
フレンズ1-1 で、花嫁姿でセントラルパークに飛び込んできたレイチェルをみんなに紹介するモニカ。
モニカ: Okay, everybody, this is Rachel, another Lincoln High survivor. (さぁみんな。こちらはレイチェル、もう一人の(=私と同じく)リンカーン・ハイ(リンカーン高校)を卒業した仲間よ。)
さらに、フレンズ1-19 で、マルセルが逃げ出して、部屋に動物管理局員がやってくるシーン。
AC(Animal Control)=動物管理局(員): Louisa Jeanette. Lincoln High? I sat behind you guys in, in homeroom! (私はルイーザ・ジャネットよ。リンカーン・ハイでしょ? 私はホームルームで、あなたたちの後ろに座っていたのよ!)
その動物管理局員が、実はレイチェルとモニカの高校の同級生だったことが判明する、というシーンでした。
Wikipedia 英語版: Monica Geller (←今見たら、思いっきりネタバレになる写真が載っていたので、リンクはるのをやめときます)にも、"Monica's new roommate was her best friend from Lincoln High School, Rachel Green." 「モニカの新しいルームメートは、リンカーン・ハイスクールでの親友のレイチェル・グリーンだった。」と書いてあります。
では、このフレンズのセリフで出てきた Lincoln High というのは、ニール・セダカも卒業したという、実在の高校を指すのでしょうか?
実は、「リンカーン・スクール」という名前の学校はたくさんあるようです。
Wikipedia 英語版: Lincoln School
上のウィキペディアに、「リンカーン・スクールというのはアメリカの学校(特に高校)のポピュラーな(人気のある)名前である。」と書いてあり、そこにリンカーンと名前のついた学校がずらりと並んでいます。
まぁ、有名な大統領の名前ですので、学校名に相応しいということなのでしょう。
また、そのリンカーン・ハイスクールのうち、「エイブラハム・リンカーン・ハイスクール」とフルネームのついた高校もかなりあります。
Wikipedia 英語版: Abraham Lincoln High School
上のウィキペディアに、Abraham Lincoln High School (Brooklyn, New York) in Brooklyn, New York という名前が載っています。
これが、ニール・セダカの卒業した、ブルックリン・リンカーン・ハイスクール(Brooklyn's Lincoln High School)のことですね。
Wikipedia 英語版: Abraham Lincoln High School (New York)
ノーベル賞受賞者なども輩出している有名な高校のようです。
当然ですが、Notable Alumni(有名な卒業生)の中にちゃんとニール・セダカの名前も書いてあります。
ちなみに、フレンズ2-22その3 で説明した、Long Island (ロングアイランド)という New York 州の東南部にある島に、ブルックリン(Brooklyn)は存在します。
そこでも説明しましたが、レイチェルはロングアイランド出身なので、やはりフレンズのセリフで、Lincoln High というと、このブルックリンにあるリンカーン・ハイスクールだと見るのが妥当でしょうね。
ですから、レイチェルとモニカ(とルイーザも…笑)は、この「実在の」高校の出身だ、という設定になっているのかなぁ、と思うわけです。
日本のドラマだと、たまに実在の高校名や大学名が出てくることもありますが、どちらかと言うと、「どっかで聞いたことありそうだけど実際にはない名前」を使っていることの方が多いような気がしますので、ちょっと意外だなぁ、と思ったのですが…。
でも、後のエピソードで、実在する大学が舞台となる話も出てきますし、アメリカは実在する名前を言う方が普通なのかもしれませんね。(別に不名誉なことではないわけですし…)
まぁ、これは深読みしすぎかもしれませんが、セリフにニール・セダカが出てきたのは、「ニール・セダカ→ザ・トーケンズ→ライオンは寝ている」つながり、と、「ニール・セダカ→ブルックリン・リンカーン・ハイスクール出身→レイチェルやモニカも卒業生」つながり、ということがあったのかも…と思うと、ちょっと楽しくなりません?(楽しいのは私だけ?…笑)
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2006年11月16日
フレンズ2-22その14
レイチェルママ: Ross, whose glasses are those? (ロス、それは誰の眼鏡?)
ロス: Mine. (僕のです。)
レイチェルママ: You wear bifocals? (あなた、遠近両用眼鏡をかけてるの?)
ロス: Um-hmm. [と眼鏡をかけてみる] I have a condition, apparently, that I require two different sets of focals. (僕にはある健康上の問題があるんですよ、どうやら、2つの違った焦点の眼鏡が必要なようで。)
glass の複数形 glasses は「眼鏡」ですよね。
右目と左目で二つあるから複数形、眼鏡1個は a pair of glasses と言う…などは、よく学校で習った話ですが、whose glasses 'are those'? と後ろに続く動詞と代名詞も複数になる感覚は、なかなか日本人には難しいのではないかと。
何となく、whose glasses is that? とか言っちゃいそうな気がしません?(私だけ?)
glasses という単語からこれが複数形であることが頭にないといけないし、glasses という複数形の後に is が来るのも変だと思わないといけないのですが、目の前に見えているのが日本人にとっては一個(つまり単数)の眼鏡なので、that とつい言ってしまいそうになる…。
もう、こういうのは「慣れ」の問題なのでしょうが。
bifocal は形容詞「レンズが遠視と近視の二焦点の、遠近両用の」、そして「遠近両用眼鏡」という名詞にもなります。
bi- は「2、双、複」という接頭語。
簡単なところでは、bicycle 「自転車」(輪が二つあるから)。
他には、biannual 「年2回、半年ごとの」、bilateral 「二者間の、二国間の、双務的な」…、bisexual 「両性愛の」というのもありますね。
focal は focus 「焦点、ピント」の形容詞形です。
condition は「健康状態、体調、コンディション」。
また condition だけで「(身体の)異常、病気」という意味にもなります。
例えば、I have a heart condition. なら「私は心臓が悪い。」という意味になります。
ここでは、condition で、ある健康状態を指していて、that 以下でその内容を説明しています。
I have a condition that... と続くので、「何か対処しなければならない悪い状態がある」と言おうとしているのがわかりますよね。
apparently は「どうやら…らしい」という意味でよく出てきます。
フレンズ2-21その24 で、この apparently について説明しています。
自分のことなのでここで apparently を使うのはおかしいと思うのですが、遠近両用眼鏡をかけなくてはならないその健康状態をうまく説明できなくて言い淀んでいる感じを出しているのでしょうね。
two different sets of focals というのは、bifocals 「遠近両用眼鏡」を別の言い方で言っているだけなので、結局、「遠近両用眼鏡が必要な状態なので、それをかけている」ということになり、説明にも何にもなっていないわけですね。
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ロス: Mine. (僕のです。)
レイチェルママ: You wear bifocals? (あなた、遠近両用眼鏡をかけてるの?)
ロス: Um-hmm. [と眼鏡をかけてみる] I have a condition, apparently, that I require two different sets of focals. (僕にはある健康上の問題があるんですよ、どうやら、2つの違った焦点の眼鏡が必要なようで。)
glass の複数形 glasses は「眼鏡」ですよね。
右目と左目で二つあるから複数形、眼鏡1個は a pair of glasses と言う…などは、よく学校で習った話ですが、whose glasses 'are those'? と後ろに続く動詞と代名詞も複数になる感覚は、なかなか日本人には難しいのではないかと。
何となく、whose glasses is that? とか言っちゃいそうな気がしません?(私だけ?)
glasses という単語からこれが複数形であることが頭にないといけないし、glasses という複数形の後に is が来るのも変だと思わないといけないのですが、目の前に見えているのが日本人にとっては一個(つまり単数)の眼鏡なので、that とつい言ってしまいそうになる…。
もう、こういうのは「慣れ」の問題なのでしょうが。
bifocal は形容詞「レンズが遠視と近視の二焦点の、遠近両用の」、そして「遠近両用眼鏡」という名詞にもなります。
bi- は「2、双、複」という接頭語。
簡単なところでは、bicycle 「自転車」(輪が二つあるから)。
他には、biannual 「年2回、半年ごとの」、bilateral 「二者間の、二国間の、双務的な」…、bisexual 「両性愛の」というのもありますね。
focal は focus 「焦点、ピント」の形容詞形です。
condition は「健康状態、体調、コンディション」。
また condition だけで「(身体の)異常、病気」という意味にもなります。
例えば、I have a heart condition. なら「私は心臓が悪い。」という意味になります。
ここでは、condition で、ある健康状態を指していて、that 以下でその内容を説明しています。
I have a condition that... と続くので、「何か対処しなければならない悪い状態がある」と言おうとしているのがわかりますよね。
apparently は「どうやら…らしい」という意味でよく出てきます。
フレンズ2-21その24 で、この apparently について説明しています。
自分のことなのでここで apparently を使うのはおかしいと思うのですが、遠近両用眼鏡をかけなくてはならないその健康状態をうまく説明できなくて言い淀んでいる感じを出しているのでしょうね。
two different sets of focals というのは、bifocals 「遠近両用眼鏡」を別の言い方で言っているだけなので、結局、「遠近両用眼鏡が必要な状態なので、それをかけている」ということになり、説明にも何にもなっていないわけですね。
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2006年11月15日
フレンズ2-22その13
レイチェルパパが、チャンドラーたちの部屋から出て来たのを見て、
ロス: Hey, hey, where you uh, sneakin off to, mister? (もしもし、どちらへこっそり出かけるおつもりですか?)
sneak は「こそこそと出入りする」。
靴のスニーカーは sneaker ですよね。
底がゴムで足音を立てずに静かに歩けるから…なんでしょうね、多分。
off to は「…へでかける」。
フレンズ1-9その1 にも出てきました。
ロス: Yeah, I think you take your scotch back in there and I will get your cigarettes for you, sir. (ドクターはスコッチを持ってあちらに戻っていただいて、僕がタバコを取ってきますよ。)
レイチェルパパ: Get my glasses too. (眼鏡も取ってきてくれ。)
ロス: All righty-roo. (わかりましたよ〜ん。)
ドアを閉めた後、
ロス: What a great moment to say that for the first time. (あれを初めて言うのに、まさに最高の頃合(ころあい)だったな。)
All righty-roo. について。
All righty だけでも、All right. より軽い感じだと思われますが、そこにおまけに roo (ルー)という語尾までついていて、軽い感じがさらに強まっているように思えます。
ちょっとおふざけが入っている感じで、かなり古風な言い方をすると、「がってん承知の助」とか?
いや、もっと若者っぽい表現なんでしょうね、きっと。…「わかったぴょん」とか??
その軽い返事をしてしまった後、ロスは反省しています。
What a great moment 「なんてグレイトな時機(チャンス)なんだ」とでも言うように感嘆文を使っていますが、これはもちろん自分で皮肉っていて、「もう最悪、全くどうしてこのタイミング(または状況)で、こんな言葉を使ってしまったんだろう」ということですね。
フィービー: Oh no, ooh, ooh! Did somebody forget to use a coaster? (あらまぁ! 誰かコースターを使うのを忘れた?)
モニカ: What? (何ですって?)
モニカが慌てて見に来ている間に、ガンターに "Go!" とサインを送るフィービー。
モニカ: I don't see anything. (何も見えないわよ。)
フィービー: Great, I'm seeing water rings again. (それは良かった。私はまたウォーター・リングを見ているのね。)
誰かがコースターを使ってないと知って慌てるモニカ。
実はモニカはかなりの潔癖症で、テーブルにグラスの跡がつくことすらいやだ、という人なんですよね。
フレンズ1-6その3 で、コースターがないことをどれほどいやがっているかがわかるセリフが出てきました。
そのエピソードを覚えている人は、ここでかなり笑えると思うのですが。
ちなみに、これが、フレンズ2-22その11 で出て来た create a diversion (誰かの気・注意をそらす)ですね。
モニカの性格がよくわかっているからこそできるワザです。
water ring は「水の輪」で、ここではグラスの跡のことを言っています。
I'm seeing と現在進行形になっているのは、占い師が「私には…が今まさに見えている」みたいな感じで、他の人には見えないものが自分にだけ見えているかのようにフィービーは言っているのでしょう。
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ロス: Hey, hey, where you uh, sneakin off to, mister? (もしもし、どちらへこっそり出かけるおつもりですか?)
sneak は「こそこそと出入りする」。
靴のスニーカーは sneaker ですよね。
底がゴムで足音を立てずに静かに歩けるから…なんでしょうね、多分。
off to は「…へでかける」。
フレンズ1-9その1 にも出てきました。
ロス: Yeah, I think you take your scotch back in there and I will get your cigarettes for you, sir. (ドクターはスコッチを持ってあちらに戻っていただいて、僕がタバコを取ってきますよ。)
レイチェルパパ: Get my glasses too. (眼鏡も取ってきてくれ。)
ロス: All righty-roo. (わかりましたよ〜ん。)
ドアを閉めた後、
ロス: What a great moment to say that for the first time. (あれを初めて言うのに、まさに最高の頃合(ころあい)だったな。)
All righty-roo. について。
All righty だけでも、All right. より軽い感じだと思われますが、そこにおまけに roo (ルー)という語尾までついていて、軽い感じがさらに強まっているように思えます。
ちょっとおふざけが入っている感じで、かなり古風な言い方をすると、「がってん承知の助」とか?
いや、もっと若者っぽい表現なんでしょうね、きっと。…「わかったぴょん」とか??
その軽い返事をしてしまった後、ロスは反省しています。
What a great moment 「なんてグレイトな時機(チャンス)なんだ」とでも言うように感嘆文を使っていますが、これはもちろん自分で皮肉っていて、「もう最悪、全くどうしてこのタイミング(または状況)で、こんな言葉を使ってしまったんだろう」ということですね。
フィービー: Oh no, ooh, ooh! Did somebody forget to use a coaster? (あらまぁ! 誰かコースターを使うのを忘れた?)
モニカ: What? (何ですって?)
モニカが慌てて見に来ている間に、ガンターに "Go!" とサインを送るフィービー。
モニカ: I don't see anything. (何も見えないわよ。)
フィービー: Great, I'm seeing water rings again. (それは良かった。私はまたウォーター・リングを見ているのね。)
誰かがコースターを使ってないと知って慌てるモニカ。
実はモニカはかなりの潔癖症で、テーブルにグラスの跡がつくことすらいやだ、という人なんですよね。
フレンズ1-6その3 で、コースターがないことをどれほどいやがっているかがわかるセリフが出てきました。
そのエピソードを覚えている人は、ここでかなり笑えると思うのですが。
ちなみに、これが、フレンズ2-22その11 で出て来た create a diversion (誰かの気・注意をそらす)ですね。
モニカの性格がよくわかっているからこそできるワザです。
water ring は「水の輪」で、ここではグラスの跡のことを言っています。
I'm seeing と現在進行形になっているのは、占い師が「私には…が今まさに見えている」みたいな感じで、他の人には見えないものが自分にだけ見えているかのようにフィービーは言っているのでしょう。
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2006年11月14日
フレンズ2-22その12
レイチェルパパのためにお酒を取ってこようとするロス。
ロス: Scotch. Alright, I'll be back in 10 seconds with your scotch on the rocks in a glass. (スコッチですね、わかりました。10秒で戻りますよ、グラスに入れたスコッチのオンザロックを持って。)
レイチェルパパ: Neat! (ニートだ!)
ロス: Cool. (クールですね。)
レイチェルパパ: No no no, no no no, neat, as in no rocks. (違う違う。ニートだよ、つまり氷はナシってこと。)
ロス: I know. (わかりました。)
日本でニートというと、NEET (Not in Employment, Education or Training)、つまり「雇用されておらず、教育過程にも属しておらず、職業訓練中でもない(人)」を思い出しますが、neat とは綴りが違いますね。
neat という単語は「きちんとした、こぎれいな、身だしなみのよい、趣味の良い」という意味でよく使われます。
また「すてきな、素晴らしい」という意味もあります。
でも、パパは neat を「酒が生(き)の、ストレートの、酒に水や氷を入れない、水やソーダで割らない」という意味で言っているんですね。
ロスはその言葉を知らなかったので、neat を「趣味がいいね、すてきだね。」みたいな意味に捉えて、自分のことをそう褒めた、もしくは景気づけの言葉か何かかと思って、似たような意味の言葉で、cool 「かっこいい」と返したのでしょう。
as in は「…において見られるような、…にあるような」という意味。
この場合は「つまりは…ってことだよ」という感じでしょうか。
この as in という表現は、フレンズ1-2 に出てきました。
キャロルのお腹の赤ちゃんの名前についてのやりとりです。
キャロル: Marlon-if it's a boy, Minnie if it's a girl. (もし男の子ならマーロン、女の子ならミニー。)
ロス: ...As in Mouse? (ミニーって、マウスの?)
キャロル: As in my grandmother. (ミニーって名前は私のおばあちゃんの名前よ。)
ロス: Still, you- you say Minnie, you hear Mouse. (それでも、ミニーって言ったら、やっぱりマウスだろう。)
この一連の as in も、「…にあるような」という意味ですね。
レイチェルママ: Oh hello Ross! Where have you been? (まぁ、こんにちは、ロス! どこ行ってたの?)
ロス: Hi. Uh, I have been in the bathroom. Stay clear of the salmon mousse. (どうも。ずっとトイレにいました。サーモンムースに手を出さない方がいいですよ。)
レイチェルママ: Oh, scotch neat. Ya know, that's Rachel's father's drink. (あぁ、スコッチ・ニートね。知ってる? それはレイチェルの父親の好きな飲み物なのよ。)
ロス: Oh, mine too. Isn't that neat? Scotch neat. (へぇ、僕もです。ニート(洒落[しゃれ]てる)でしょ? スコッチ・ニート。)
どこに行ってたの?と聞かれて、チャンドラーの部屋でレイチェルパパと話していた、というわけにもいかないので、しばらく席を外していた理由をでっちあげるロス。
stay clear of は「…を避ける」。
2日前の記事、フレンズ2-22その10 にも出てきました。
私は一瞬、ロスがサーモンムースが嫌いで、それを勧められないように(サーモンムースを避けるために)トイレに逃げていた、という意味かと思ったんですが、その場合だと (Because) I wanted to stay clear of the salmon mousse. (トイレにこもっていたのは、サーモンムースを避けたかったからです。)のようになる気がします。
ここでのセリフは、よく見ると、命令形になっています。
だから、レイチェルママに「サーモンムースを避けて(下さい)。」と言っているようですね。
つまり、それがトイレにしばらくの間(継続を表す現在完了形が使われている…笑)こもっていた理由だ、と暗に言っているわけですね。
それを聞いて、ママがいやーな顔をしているのも、そのロスの言いたいことを察したからでしょう。
ちなみに、DVDの日本語では「サーモンに当たっちゃって」となっていて、stay clear of には「(悪い食べ物に)当たる」なんて意味はないしなぁ…としばらく悩んでいたんですが、「どうかそれを食べないで下さいね、僕みたいに当たるといけませんから」という意味からこの日本語になったわけですね。おぉ、深い…。
ロスは、ママとの会話で、早速、学んだこと(スコッチ・ニート)を使ってしゃれを言っています。
♪覚えた言葉をすぐ使う♪ というレギュラー(あるあるさん)のネタがありますが、これは語学を学ぶ上では非常に大切なことですね(笑)。
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ロス: Scotch. Alright, I'll be back in 10 seconds with your scotch on the rocks in a glass. (スコッチですね、わかりました。10秒で戻りますよ、グラスに入れたスコッチのオンザロックを持って。)
レイチェルパパ: Neat! (ニートだ!)
ロス: Cool. (クールですね。)
レイチェルパパ: No no no, no no no, neat, as in no rocks. (違う違う。ニートだよ、つまり氷はナシってこと。)
ロス: I know. (わかりました。)
日本でニートというと、NEET (Not in Employment, Education or Training)、つまり「雇用されておらず、教育過程にも属しておらず、職業訓練中でもない(人)」を思い出しますが、neat とは綴りが違いますね。
neat という単語は「きちんとした、こぎれいな、身だしなみのよい、趣味の良い」という意味でよく使われます。
また「すてきな、素晴らしい」という意味もあります。
でも、パパは neat を「酒が生(き)の、ストレートの、酒に水や氷を入れない、水やソーダで割らない」という意味で言っているんですね。
ロスはその言葉を知らなかったので、neat を「趣味がいいね、すてきだね。」みたいな意味に捉えて、自分のことをそう褒めた、もしくは景気づけの言葉か何かかと思って、似たような意味の言葉で、cool 「かっこいい」と返したのでしょう。
as in は「…において見られるような、…にあるような」という意味。
この場合は「つまりは…ってことだよ」という感じでしょうか。
この as in という表現は、フレンズ1-2 に出てきました。
キャロルのお腹の赤ちゃんの名前についてのやりとりです。
キャロル: Marlon-if it's a boy, Minnie if it's a girl. (もし男の子ならマーロン、女の子ならミニー。)
ロス: ...As in Mouse? (ミニーって、マウスの?)
キャロル: As in my grandmother. (ミニーって名前は私のおばあちゃんの名前よ。)
ロス: Still, you- you say Minnie, you hear Mouse. (それでも、ミニーって言ったら、やっぱりマウスだろう。)
この一連の as in も、「…にあるような」という意味ですね。
レイチェルママ: Oh hello Ross! Where have you been? (まぁ、こんにちは、ロス! どこ行ってたの?)
ロス: Hi. Uh, I have been in the bathroom. Stay clear of the salmon mousse. (どうも。ずっとトイレにいました。サーモンムースに手を出さない方がいいですよ。)
レイチェルママ: Oh, scotch neat. Ya know, that's Rachel's father's drink. (あぁ、スコッチ・ニートね。知ってる? それはレイチェルの父親の好きな飲み物なのよ。)
ロス: Oh, mine too. Isn't that neat? Scotch neat. (へぇ、僕もです。ニート(洒落[しゃれ]てる)でしょ? スコッチ・ニート。)
どこに行ってたの?と聞かれて、チャンドラーの部屋でレイチェルパパと話していた、というわけにもいかないので、しばらく席を外していた理由をでっちあげるロス。
stay clear of は「…を避ける」。
2日前の記事、フレンズ2-22その10 にも出てきました。
私は一瞬、ロスがサーモンムースが嫌いで、それを勧められないように(サーモンムースを避けるために)トイレに逃げていた、という意味かと思ったんですが、その場合だと (Because) I wanted to stay clear of the salmon mousse. (トイレにこもっていたのは、サーモンムースを避けたかったからです。)のようになる気がします。
ここでのセリフは、よく見ると、命令形になっています。
だから、レイチェルママに「サーモンムースを避けて(下さい)。」と言っているようですね。
つまり、それがトイレにしばらくの間(継続を表す現在完了形が使われている…笑)こもっていた理由だ、と暗に言っているわけですね。
それを聞いて、ママがいやーな顔をしているのも、そのロスの言いたいことを察したからでしょう。
ちなみに、DVDの日本語では「サーモンに当たっちゃって」となっていて、stay clear of には「(悪い食べ物に)当たる」なんて意味はないしなぁ…としばらく悩んでいたんですが、「どうかそれを食べないで下さいね、僕みたいに当たるといけませんから」という意味からこの日本語になったわけですね。おぉ、深い…。
ロスは、ママとの会話で、早速、学んだこと(スコッチ・ニート)を使ってしゃれを言っています。
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2006年11月13日
フレンズ2-22その11
モニカ会場で。
モニカ: Listen you guys, I don't mean to be a pain about this but, um, I've noticed that some of you are just placing them on. You wanna push the caps until you hear them click. (みんな聞いて。このことでうんざりさせるつもりはないんだけど、ただキャップをかぶせてるだけの人が何人かいたのに気付いたの。カチッって音が聞こえるまでキャップを押してね。)
a pain は、「いやな人、うんざりさせる人(あるいは事柄)」を指します。
フレンズ2-3その7 にも同じ表現が出てきました。
click は日本ではすっかり「マウスのクリック」でおなじみですが、「カチッという音」「カチッと鳴らす」という意味です。
その、カチッと音がする感じから、「意気投合する、ウマが合う、フィーリングが合う」という意味にもなります。
フィービー: All right, I can get you out. (わかったわ、私があなたをここから出してあげる。)
ガンター: What? (何だって?)
フィービー: Shh. In a minute, I'm gonna create a diversion. When I do, walk quickly to the door and don't look back. (シーッ。もうすぐ私が気をそらせるわ。その時、ドアへ素早く歩いて行って、振り返らないで。)
パーティーの参加者がうんざりしているのを察したフィービーは、ガンターを脱出させようとします。
diversion は「わきへそらすこと」。
この場合は「誰かの注意をそらすこと」という意味になります。
create a diversion で「(誰かの)気をそらす」という意味になるのですが、create 「創造する」という単語が、何か相手の注意を引くようなことを「生み出す」感じが出ている気がします。
この部屋から抜け出すだけの話なんですが、でも確かにモニカ怖いしね(笑)。
ちなみに、私は create a diversion というセリフをスタートレックで覚えました(笑)。
ここから先は、スタートレックをある程度知っている方しか楽しめないと思うので、知らない方は飛ばして下さい。(今日は脱線したまま終わります…)
映画「スタートレック ファーストコンタクト」(Star Trek First Contact)で、サイボーグのような機械生命体の「ボーグ(Borg)」という、それはもう恐ろしい敵が(笑)、医療室に侵入しようとするシーンがあります。
ビバリーという宇宙船エンタープライズ号の医療部長が、ボーグから逃げる時間を稼ぐために、「ホログラム」(バーチャル空間のキャラクター、立体映像のようなものだが、形もあって触れることもできる)のドクターを使って時間稼ぎをしようとします。
そのドクターの正式名称は EMH といいます。
EMH とは、Emergency Medical Hologram (緊急用医療ホログラム)の略。
通常はただ単に、「ドクター(The Doctor)」と呼ばれています。
EMH は本来は、ヴォイジャー(VGR)というシリーズのレギュラーキャラなのですが、別シリーズの新スタートレック(TNG)の映画版であるこの映画に、ゲスト出演(友情出演?)しているんですよ。(あぁ、どうでもいい話だ…笑)
ビバリー: Is the EMH programme still on-line? (緊急用医療ホログラムは今使える?)
アリサ(助手): It should be. (使えるはずです。)
ビバリー: Computer, activate the EMH programme. (コンピュータ、緊急用医療ホログラムを起動。)
EMH: Please state the nature of medical emergency. (医学的緊急事態の内容を述べて下さい。)
ビバリー: 20 Borg are about to break through that door. We need time to get out of here. Create a diversion! (20体のボーグがそのドアを破って入ってこようとしているの。私たちがここから逃げる時間が必要だわ。やつらの気をそらして。)
EMH: This isn't part of my programme. I'm a doctor, not a doorstop. (そんなことは私のプログラムにありません。私は医者ですよ。ドアのストッパーじゃない。)
ビバリー: Do a dance, tell a story, I don't care, just give us a few seconds. (踊るとか、朗読するとか、何でもいいわ。私たちのために少しの時間を稼いでちょうだい。)
と言って、ビバリーたちは非常口から逃げていく。
残された EMH に迫るボーグたち。
EMH: According to Starfleet medical research, Borg implants can cause severe skin irritations. Perhaps you'd like an analgesic cream. (宇宙艦隊の医療調査によりますと、ボーグのインプラント(機械移植)は深刻な肌の炎症を起こすらしい。鎮痛剤でもいかがですか?)
ビバリーはとにかく焦っていて、大真面目に "Create a diversion!" というセリフを言っているのですが、確かにコンピュータ・プログラムであるドクターには、「相手の気をそらす」ようなプログラムは存在しないのでしょう。
ビバリーは、やけになって、踊りでも朗読でも何でもいい、と言っていますが、まぁ、そういうことがいわゆる diversion なわけですね。
で、困ったドクターが、いかにもお医者さんが言いそうなアドバイスというか世間話をして、時間を稼いでいるのが笑えるのです。
全くの余談ですが、
I'm a doctor, not a doorstop. というセリフですが、この "I'm a doctor, not a ..." という言い回しは、スタートレックの最初のシリーズ(TOS)(邦題: 宇宙大作戦)で、ドクター・レオナルド・マッコイが最初に使いました。
それ以降、別のシリーズのドクターも時々使うそうです。(ビバリーが使ったのは聞いたことがないような…)
マッコイが最初にこのセリフを使ったのは、TOS シーズン1第20話「地底怪獣ホルタ」(原題: The Devil In The Dark)。
ホルタという石にしか見えない生物を治療しろと言われて困ったマッコイが、
I'm a doctor, not a bricklayer. (私は医者だ、レンガ(積み)職人じゃない。)
と言ったのですが、このセリフが日本語吹替版で、「私は医者(いしゃ)だ、石屋(いしや)ではない。」というだじゃれになっていて、その”はまり具合”にファンが喜んだことで妙に有名なセリフなんだそうです。(と、本で読んだ…笑)
Trekkie (トレッキー)にしかウケない話でしたねぇ…すみません。
それとさらにどうでもいい話ですが、映画「スタートレック ファーストコンタクト」のDVDの英語字幕は、実際のセリフと「かなり」違っていました。
フレンズも結構実際のセリフと英語字幕が異なることが多いですが、これはそれ以上でした。
ですから上に書いたセリフは、ディクテーションしたものなので、間違ってるかもしれない(笑)。
でも、何でそこまで字幕を変えてしまうんだろう? そのまま書くほうが簡単だと思うのにねぇ…。
そんな風にかなり違っている字幕でも、聞き慣れない単語がある場合は大変役に立つのですが…(スタートレックは出てくる単語がテクニカルで難しいし)。
それと、このDVDはフレンズ学習を始める前に買ったもので、その頃は英語字幕が実際のセリフと異なっていることなどあまり気にしなかったのに、今ではその違いがむっちゃ気になる…というところに、自分の成長を見ることができて嬉しい気がします。
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モニカ: Listen you guys, I don't mean to be a pain about this but, um, I've noticed that some of you are just placing them on. You wanna push the caps until you hear them click. (みんな聞いて。このことでうんざりさせるつもりはないんだけど、ただキャップをかぶせてるだけの人が何人かいたのに気付いたの。カチッって音が聞こえるまでキャップを押してね。)
a pain は、「いやな人、うんざりさせる人(あるいは事柄)」を指します。
フレンズ2-3その7 にも同じ表現が出てきました。
click は日本ではすっかり「マウスのクリック」でおなじみですが、「カチッという音」「カチッと鳴らす」という意味です。
その、カチッと音がする感じから、「意気投合する、ウマが合う、フィーリングが合う」という意味にもなります。
フィービー: All right, I can get you out. (わかったわ、私があなたをここから出してあげる。)
ガンター: What? (何だって?)
フィービー: Shh. In a minute, I'm gonna create a diversion. When I do, walk quickly to the door and don't look back. (シーッ。もうすぐ私が気をそらせるわ。その時、ドアへ素早く歩いて行って、振り返らないで。)
パーティーの参加者がうんざりしているのを察したフィービーは、ガンターを脱出させようとします。
diversion は「わきへそらすこと」。
この場合は「誰かの注意をそらすこと」という意味になります。
create a diversion で「(誰かの)気をそらす」という意味になるのですが、create 「創造する」という単語が、何か相手の注意を引くようなことを「生み出す」感じが出ている気がします。
この部屋から抜け出すだけの話なんですが、でも確かにモニカ怖いしね(笑)。
ちなみに、私は create a diversion というセリフをスタートレックで覚えました(笑)。
ここから先は、スタートレックをある程度知っている方しか楽しめないと思うので、知らない方は飛ばして下さい。(今日は脱線したまま終わります…)
映画「スタートレック ファーストコンタクト」(Star Trek First Contact)で、サイボーグのような機械生命体の「ボーグ(Borg)」という、それはもう恐ろしい敵が(笑)、医療室に侵入しようとするシーンがあります。
ビバリーという宇宙船エンタープライズ号の医療部長が、ボーグから逃げる時間を稼ぐために、「ホログラム」(バーチャル空間のキャラクター、立体映像のようなものだが、形もあって触れることもできる)のドクターを使って時間稼ぎをしようとします。
そのドクターの正式名称は EMH といいます。
EMH とは、Emergency Medical Hologram (緊急用医療ホログラム)の略。
通常はただ単に、「ドクター(The Doctor)」と呼ばれています。
EMH は本来は、ヴォイジャー(VGR)というシリーズのレギュラーキャラなのですが、別シリーズの新スタートレック(TNG)の映画版であるこの映画に、ゲスト出演(友情出演?)しているんですよ。(あぁ、どうでもいい話だ…笑)
ビバリー: Is the EMH programme still on-line? (緊急用医療ホログラムは今使える?)
アリサ(助手): It should be. (使えるはずです。)
ビバリー: Computer, activate the EMH programme. (コンピュータ、緊急用医療ホログラムを起動。)
EMH: Please state the nature of medical emergency. (医学的緊急事態の内容を述べて下さい。)
ビバリー: 20 Borg are about to break through that door. We need time to get out of here. Create a diversion! (20体のボーグがそのドアを破って入ってこようとしているの。私たちがここから逃げる時間が必要だわ。やつらの気をそらして。)
EMH: This isn't part of my programme. I'm a doctor, not a doorstop. (そんなことは私のプログラムにありません。私は医者ですよ。ドアのストッパーじゃない。)
ビバリー: Do a dance, tell a story, I don't care, just give us a few seconds. (踊るとか、朗読するとか、何でもいいわ。私たちのために少しの時間を稼いでちょうだい。)
と言って、ビバリーたちは非常口から逃げていく。
残された EMH に迫るボーグたち。
EMH: According to Starfleet medical research, Borg implants can cause severe skin irritations. Perhaps you'd like an analgesic cream. (宇宙艦隊の医療調査によりますと、ボーグのインプラント(機械移植)は深刻な肌の炎症を起こすらしい。鎮痛剤でもいかがですか?)
ビバリーはとにかく焦っていて、大真面目に "Create a diversion!" というセリフを言っているのですが、確かにコンピュータ・プログラムであるドクターには、「相手の気をそらす」ようなプログラムは存在しないのでしょう。
ビバリーは、やけになって、踊りでも朗読でも何でもいい、と言っていますが、まぁ、そういうことがいわゆる diversion なわけですね。
で、困ったドクターが、いかにもお医者さんが言いそうなアドバイスというか世間話をして、時間を稼いでいるのが笑えるのです。
全くの余談ですが、
I'm a doctor, not a doorstop. というセリフですが、この "I'm a doctor, not a ..." という言い回しは、スタートレックの最初のシリーズ(TOS)(邦題: 宇宙大作戦)で、ドクター・レオナルド・マッコイが最初に使いました。
それ以降、別のシリーズのドクターも時々使うそうです。(ビバリーが使ったのは聞いたことがないような…)
マッコイが最初にこのセリフを使ったのは、TOS シーズン1第20話「地底怪獣ホルタ」(原題: The Devil In The Dark)。
ホルタという石にしか見えない生物を治療しろと言われて困ったマッコイが、
I'm a doctor, not a bricklayer. (私は医者だ、レンガ(積み)職人じゃない。)
と言ったのですが、このセリフが日本語吹替版で、「私は医者(いしゃ)だ、石屋(いしや)ではない。」というだじゃれになっていて、その”はまり具合”にファンが喜んだことで妙に有名なセリフなんだそうです。(と、本で読んだ…笑)
Trekkie (トレッキー)にしかウケない話でしたねぇ…すみません。
それとさらにどうでもいい話ですが、映画「スタートレック ファーストコンタクト」のDVDの英語字幕は、実際のセリフと「かなり」違っていました。
フレンズも結構実際のセリフと英語字幕が異なることが多いですが、これはそれ以上でした。
ですから上に書いたセリフは、ディクテーションしたものなので、間違ってるかもしれない(笑)。
でも、何でそこまで字幕を変えてしまうんだろう? そのまま書くほうが簡単だと思うのにねぇ…。
そんな風にかなり違っている字幕でも、聞き慣れない単語がある場合は大変役に立つのですが…(スタートレックは出てくる単語がテクニカルで難しいし)。
それと、このDVDはフレンズ学習を始める前に買ったもので、その頃は英語字幕が実際のセリフと異なっていることなどあまり気にしなかったのに、今ではその違いがむっちゃ気になる…というところに、自分の成長を見ることができて嬉しい気がします。
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2006年11月12日
フレンズ2-22その10
レイチェル: Listen honey, can you keep Dad occupied? I'm gonna go talk to Mom for a while. (ねぇ、ハニー。パパと話をしてくれる? 私はこれからしばらくママと話してくるから。)
ロス: Okay, do you have any ideas for any openers? (わかった。何て切り出したらいいと思う?)
レイチェル: Uhh, let's just stay clear of "I'm the guy that's doing your daughter", and you should be okay. (「僕があなたの娘さんとヤッてる男です。」って言葉を避けていれば、大丈夫なはずよ。)
occupy は「…を占領する、占める」。
また「人の心を占領する」ようなニュアンスから、「(人の注意などを)引く」という意味にもなります。
keep Dad occupied は「パパを占領された状態にしておく」みたいな感じで、他の人が入る余地をなくす、他のことに目が向かないように、パパの注意を引くように何か適当に話題を見つけて話し込んでおいて、みたいな感じでしょうか。
また、トイレの「使用中」のサインは英語では "Occupied" になりますよね。
opener は「缶切り」などの何かを開ける(open)もののことですが、ここでは「話の切り出し、話の口火となるもの」という意味になります。
フレンズ1-22その6 にも出てきました。
stay clear of... は「…に近づかない、避ける、敬遠する」。
フレンズ2-21その12 で、clear には「邪魔物がない、妨げのない」という意味があると書きましたが、つまり of 以下のものがない状態にとどまっている(stay)ということですね。
モニカの部屋の会場では、
モニカ: Okay people, I want you to take a piece of paper. Here you go. And write down your most embarrassing memory. Oh, and I do ask that when you're not using the markers, you put the caps back on them because they will dry out. (いい、みんな。紙を一枚ずつ取ってね。はい、どうぞ。そして、一番恥ずかしかった思い出を書いてね。あぁ、それから、お願いがあるんだけど、マーカーを使わない時は、キャップをちゃんとかぶせてね。マーカーが乾いてしまうから。)
ちょっとしたゲームを始めようとしているのですが、ここでモニカの几帳面な性格が表れています。
I do ask と do を使って随分とお願いを強調しているのですが、そのお願いが「マーカーにキャップをすること」。
確かにたまにきっちり蓋をしない人がいるものですが、それを事前にわざわざ注意する人も珍しいような(笑)。
チャンドラーの部屋の会場では、ロスが何とかレイチェルのパパと話をしようと奮闘中。
ロス: Hi, Dr. Greene. So, uh, how's everything in the uh, vascular surgery....game? (はい、ドクター・グリーン。それで、どんな感じですか? 「血管外科手術・・・ゲーム」は?)
レイチェルパパ: It's not a game, Ross. A woman died on my table today. (ゲームじゃないよ、ロス。今日は、女性が一人、手術台で死んだんだ。)
ロス: I'm sorry. See that's the good thing about my job. All the dinosaurs on my table are already dead. (すみません(or それはお気の毒に)。そこが僕の仕事の良い点なんですよね。台に乗っている恐竜は全て既に死んでるわけですから。)
vascular は「血管の」。
会話が深刻にならないように、surgery の後に、game という単語をつけています。
「遊び」という意味か、「スポーツのゲーム」という感覚かよくわかりませんが、「その血管外科手術ってやつ(代物)は」という感じで、ちょっとボカすことで、おふざけ・お遊び感覚を出しているんでしょうね。
でも、その game という言葉にパパはカチンときたようです。
人の生死に関わる問題なのに、game なんて表現は不謹慎だろう、ということでしょうね。
ここの See は「ほら、いいですか、お気付きですか」のような意味でしょう。
See that's the good thing about my job. をあえて直訳すると、「いいですか、そのことが、僕の仕事における良いことなんですよ。」といったところですが、このニュアンスについては、ちょっと悩みました。(以下、その悩んだ様子が綴られています…笑)
that は具体的には、パパが言ったそういう状況、つまり「自分の仕事中に、人が台の上で死ぬこと」を指しているのでしょう。
パパはそれがいやだ、と言うのですが、ロスはその点が自分の仕事では「良いところ」だと言っています。
あなたの台では仕事中に人が死ぬことがある、そのように誰かが死ぬ(died)のを見るのはつらいことだ、一方、僕の台ではもうすでに(恐竜は)死んでいる(already dead)のでそれを悩む必要がない、と対比しているわけでしょうかねぇ?
「自分が何か作業をすることで死んでしまう、という気苦労がない、そのことで辛い(つらい)思いをすることもないから」ということなのかな、と。
しかし、これまた不謹慎な発言で、何のフォローにもなっていない気がするのですが(笑)。
脱線しますが、この部分で一瞬、ちょっと異なる意見が頭に浮かびました。
それは、「もし凶暴な恐竜が台の上で生きていたら、研究者にとっては危険なので、死んでいる方がありがたい」という解釈なんですが、その場合だと、otherwise they would attack me. 「もし死んでいなければ(生きていれば)襲われそうですしね。」のようなセリフが続くかな、と思ったり…。
それに、ロスたち古生物学者は、できれば化石ではなくて、本物の恐竜を見たいと思っているでしょうから、研究対象が死んでいる方が良い、とは言わない気がするのです。
ですから、上のロスのコメントは、「死ぬところを見ないで済むから」という解釈でしか成り立たない気がします。
やはり、パパの場合は die (死ぬ)という行為が行われる、ロスの場合は die という行為を見ることはなく、be already dead (すでにもう死んでいる)という状態である、という違い(対比)がポイントなのかな、と思うのですが…。
ところで少し前に戻りますが、ロスの I'm sorry. について。
「それは大変でしたね。」という意味にもとれるし、「ごめんなさい。」と不謹慎な自分の発言(game と表現したこと)を謝っているようにも聞こえます。
英語ではどちらでも I'm sorry. なので日本語訳にこだわる必要はないのかもしれませんが…。
すみません、と謝った後で、さらに不謹慎な話をするのはおかしいと考えると、「それは大変でしたね。お気の毒に。」という風にも取れますが、パパとしゃべるロスはとにかく緊張していて、謝った後、ユーモアでフォローするつもりがさらに変なことを言ってしまい、ますます気まずくなったというのが本当のところかも。
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ロス: Okay, do you have any ideas for any openers? (わかった。何て切り出したらいいと思う?)
レイチェル: Uhh, let's just stay clear of "I'm the guy that's doing your daughter", and you should be okay. (「僕があなたの娘さんとヤッてる男です。」って言葉を避けていれば、大丈夫なはずよ。)
occupy は「…を占領する、占める」。
また「人の心を占領する」ようなニュアンスから、「(人の注意などを)引く」という意味にもなります。
keep Dad occupied は「パパを占領された状態にしておく」みたいな感じで、他の人が入る余地をなくす、他のことに目が向かないように、パパの注意を引くように何か適当に話題を見つけて話し込んでおいて、みたいな感じでしょうか。
また、トイレの「使用中」のサインは英語では "Occupied" になりますよね。
opener は「缶切り」などの何かを開ける(open)もののことですが、ここでは「話の切り出し、話の口火となるもの」という意味になります。
フレンズ1-22その6 にも出てきました。
stay clear of... は「…に近づかない、避ける、敬遠する」。
フレンズ2-21その12 で、clear には「邪魔物がない、妨げのない」という意味があると書きましたが、つまり of 以下のものがない状態にとどまっている(stay)ということですね。
モニカの部屋の会場では、
モニカ: Okay people, I want you to take a piece of paper. Here you go. And write down your most embarrassing memory. Oh, and I do ask that when you're not using the markers, you put the caps back on them because they will dry out. (いい、みんな。紙を一枚ずつ取ってね。はい、どうぞ。そして、一番恥ずかしかった思い出を書いてね。あぁ、それから、お願いがあるんだけど、マーカーを使わない時は、キャップをちゃんとかぶせてね。マーカーが乾いてしまうから。)
ちょっとしたゲームを始めようとしているのですが、ここでモニカの几帳面な性格が表れています。
I do ask と do を使って随分とお願いを強調しているのですが、そのお願いが「マーカーにキャップをすること」。
確かにたまにきっちり蓋をしない人がいるものですが、それを事前にわざわざ注意する人も珍しいような(笑)。
チャンドラーの部屋の会場では、ロスが何とかレイチェルのパパと話をしようと奮闘中。
ロス: Hi, Dr. Greene. So, uh, how's everything in the uh, vascular surgery....game? (はい、ドクター・グリーン。それで、どんな感じですか? 「血管外科手術・・・ゲーム」は?)
レイチェルパパ: It's not a game, Ross. A woman died on my table today. (ゲームじゃないよ、ロス。今日は、女性が一人、手術台で死んだんだ。)
ロス: I'm sorry. See that's the good thing about my job. All the dinosaurs on my table are already dead. (すみません(or それはお気の毒に)。そこが僕の仕事の良い点なんですよね。台に乗っている恐竜は全て既に死んでるわけですから。)
vascular は「血管の」。
会話が深刻にならないように、surgery の後に、game という単語をつけています。
「遊び」という意味か、「スポーツのゲーム」という感覚かよくわかりませんが、「その血管外科手術ってやつ(代物)は」という感じで、ちょっとボカすことで、おふざけ・お遊び感覚を出しているんでしょうね。
でも、その game という言葉にパパはカチンときたようです。
人の生死に関わる問題なのに、game なんて表現は不謹慎だろう、ということでしょうね。
ここの See は「ほら、いいですか、お気付きですか」のような意味でしょう。
See that's the good thing about my job. をあえて直訳すると、「いいですか、そのことが、僕の仕事における良いことなんですよ。」といったところですが、このニュアンスについては、ちょっと悩みました。(以下、その悩んだ様子が綴られています…笑)
that は具体的には、パパが言ったそういう状況、つまり「自分の仕事中に、人が台の上で死ぬこと」を指しているのでしょう。
パパはそれがいやだ、と言うのですが、ロスはその点が自分の仕事では「良いところ」だと言っています。
あなたの台では仕事中に人が死ぬことがある、そのように誰かが死ぬ(died)のを見るのはつらいことだ、一方、僕の台ではもうすでに(恐竜は)死んでいる(already dead)のでそれを悩む必要がない、と対比しているわけでしょうかねぇ?
「自分が何か作業をすることで死んでしまう、という気苦労がない、そのことで辛い(つらい)思いをすることもないから」ということなのかな、と。
しかし、これまた不謹慎な発言で、何のフォローにもなっていない気がするのですが(笑)。
脱線しますが、この部分で一瞬、ちょっと異なる意見が頭に浮かびました。
それは、「もし凶暴な恐竜が台の上で生きていたら、研究者にとっては危険なので、死んでいる方がありがたい」という解釈なんですが、その場合だと、otherwise they would attack me. 「もし死んでいなければ(生きていれば)襲われそうですしね。」のようなセリフが続くかな、と思ったり…。
それに、ロスたち古生物学者は、できれば化石ではなくて、本物の恐竜を見たいと思っているでしょうから、研究対象が死んでいる方が良い、とは言わない気がするのです。
ですから、上のロスのコメントは、「死ぬところを見ないで済むから」という解釈でしか成り立たない気がします。
やはり、パパの場合は die (死ぬ)という行為が行われる、ロスの場合は die という行為を見ることはなく、be already dead (すでにもう死んでいる)という状態である、という違い(対比)がポイントなのかな、と思うのですが…。
ところで少し前に戻りますが、ロスの I'm sorry. について。
「それは大変でしたね。」という意味にもとれるし、「ごめんなさい。」と不謹慎な自分の発言(game と表現したこと)を謝っているようにも聞こえます。
英語ではどちらでも I'm sorry. なので日本語訳にこだわる必要はないのかもしれませんが…。
すみません、と謝った後で、さらに不謹慎な話をするのはおかしいと考えると、「それは大変でしたね。お気の毒に。」という風にも取れますが、パパとしゃべるロスはとにかく緊張していて、謝った後、ユーモアでフォローするつもりがさらに変なことを言ってしまい、ますます気まずくなったというのが本当のところかも。
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2006年11月11日
フレンズ2-22その9
チャンドラーがバスルームから飛び出してきます。
チャンドラー: Joey, Joey. Hey, some girl just walked up to me and said, "I want you, Dennis," and stuck her tongue down my throat. I love this party! (ジョーイ、ジョーイ。ある女の子が俺に歩み寄ってきて、こう言うんだ。「あなたが欲しいの、デニス。」 そして、舌を奥まで入れるキスをしてきたんだよ。俺、このパーティー大好き!)
ジョーイ: Quick volleyball question. (バレーボールに関する簡単な質問なんだけど。)
チャンドラー: Volleyball. (バレーボール?)
ジョーイ: Yeah, we set up a court in your room. Uh, you didn't really like that grey lamp, did you? (あぁ、お前の部屋にバレーボールのコートを作ったんだ。あのグレーのランプ、そんなに気に入ってなかったよな?)
チャンドラー: Joey, a woman just stuck her tongue down my throat. I'm not even listening to you. (ジョーイ、ある女性が、今さっき俺にディープキスをしたんだぞ。今、お前の話なんか聞いちゃいないよ。)
女性の声: Dennis! (デニス!)
チャンドラー: Okay, that's me. (よし、俺のことだ。)
stuck は stick 「突き刺す、差し込む、突っ込む、突き出す」の過去形。
down my throat で「喉の奥の方に、奥まで」という感じでしょうから、「喉の奥まで舌を差し込んだ」ということになりますね。(おぉ、激しい…笑)
まぁ、喉までというのは大袈裟な表現なのでしょうが、それくらいディープなキスをされた、と言ってチャンドラーは喜んでいるわけです。
フレンズ1-11 で、ロスがチャンドラーのママとキスをして、チャンドラーが大激怒しているシーンがありました。
チャンドラー: Look, just because you played tonsil tennis with my mom doesn't mean you know her. (いいか、ロスが俺のママとディープキスしたからって、それでママをわかったことにはならないんだぞ。)
tonsil は「扁桃腺(へんとうせん)」。
つまり、tonsil tennis は「扁桃腺でテニスをする」ということで、これまたディープなキスを指すわけですが、down my throat と通じるものがあるように思います。
唇だけの軽いキスではないことを表現したいわけですね。
フレンズ2-8その1 でも、
ロス: And then I kissed her. (それから、僕はレイチェルにキスしたんだ。)
ジョーイ: Tongue? (舌は[入れた]?)
ロス: Yeah. (ああ。)
ジョーイ: Cool. (よし。)
てなやり取りがありました。
ちなみに、stick one's tongue out だと「ペロリと(ベーッと)舌を出す」という意味になります。
(ちょっと、この手の話題で話を延ばし過ぎましたかねぇ?…笑)
didn't really like は「そんなに好きでもない、むちゃくちゃ好きというわけではない」という感じです。
この not really については、フレンズ2-21その21 にも出てきました。
チャンドラーは今、見知らぬ女性からキスされて舞い上がっているというのに、そんなことにお構いなしに全く何の関係もない質問をするジョーイがおかしいですね。
ジョーイにとってはそんなに珍しいことでもないからか、所詮は他人事だから興味がないのか…?
しかし、チャンドラーが冷静であったなら、自分の部屋でバレーボールをされて、ランプを壊される恐れがあるとなると、抗議したかもしれませんね。
興奮気味の今のチャンドラーには、何を聞かれても判断は下せないのでしょうが…。
"That's me!" と感嘆符が付くように元気良く答えたのなら、「はいはい、僕でーす!」という感じになるのかもしれませんが、このチャンドラーのセリフは、一瞬、間(ま)があって、自分に言い聞かせるように言っていたので、「あ、あれは俺のことだったんだ、忘れてたよ、行かなくちゃ。」って感じでしょうかねぇ?
That's me. は「それは私だ。」ということなので、今、話題に上がっている人が自分であった場合に、「あなたがおっしゃっている人物、それは私のことです。」という返事で使います。
こういう使い方は、
フレンズ2-6その8、フレンズ2-12その12 に出てきました。
また、何か自分に関することを人に言われた場合に、「だって、それが私なんだもん。しょうがないじゃん。」という開き直りの言葉として使うこともありますね。
フレンズ1-17その4 にその例が出てきます。
私も英文を書くときにそんな風に開き直ることが時たまあります(笑)。
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チャンドラー: Joey, Joey. Hey, some girl just walked up to me and said, "I want you, Dennis," and stuck her tongue down my throat. I love this party! (ジョーイ、ジョーイ。ある女の子が俺に歩み寄ってきて、こう言うんだ。「あなたが欲しいの、デニス。」 そして、舌を奥まで入れるキスをしてきたんだよ。俺、このパーティー大好き!)
ジョーイ: Quick volleyball question. (バレーボールに関する簡単な質問なんだけど。)
チャンドラー: Volleyball. (バレーボール?)
ジョーイ: Yeah, we set up a court in your room. Uh, you didn't really like that grey lamp, did you? (あぁ、お前の部屋にバレーボールのコートを作ったんだ。あのグレーのランプ、そんなに気に入ってなかったよな?)
チャンドラー: Joey, a woman just stuck her tongue down my throat. I'm not even listening to you. (ジョーイ、ある女性が、今さっき俺にディープキスをしたんだぞ。今、お前の話なんか聞いちゃいないよ。)
女性の声: Dennis! (デニス!)
チャンドラー: Okay, that's me. (よし、俺のことだ。)
stuck は stick 「突き刺す、差し込む、突っ込む、突き出す」の過去形。
down my throat で「喉の奥の方に、奥まで」という感じでしょうから、「喉の奥まで舌を差し込んだ」ということになりますね。(おぉ、激しい…笑)
まぁ、喉までというのは大袈裟な表現なのでしょうが、それくらいディープなキスをされた、と言ってチャンドラーは喜んでいるわけです。
フレンズ1-11 で、ロスがチャンドラーのママとキスをして、チャンドラーが大激怒しているシーンがありました。
チャンドラー: Look, just because you played tonsil tennis with my mom doesn't mean you know her. (いいか、ロスが俺のママとディープキスしたからって、それでママをわかったことにはならないんだぞ。)
tonsil は「扁桃腺(へんとうせん)」。
つまり、tonsil tennis は「扁桃腺でテニスをする」ということで、これまたディープなキスを指すわけですが、down my throat と通じるものがあるように思います。
唇だけの軽いキスではないことを表現したいわけですね。
フレンズ2-8その1 でも、
ロス: And then I kissed her. (それから、僕はレイチェルにキスしたんだ。)
ジョーイ: Tongue? (舌は[入れた]?)
ロス: Yeah. (ああ。)
ジョーイ: Cool. (よし。)
てなやり取りがありました。
ちなみに、stick one's tongue out だと「ペロリと(ベーッと)舌を出す」という意味になります。
(ちょっと、この手の話題で話を延ばし過ぎましたかねぇ?…笑)
didn't really like は「そんなに好きでもない、むちゃくちゃ好きというわけではない」という感じです。
この not really については、フレンズ2-21その21 にも出てきました。
チャンドラーは今、見知らぬ女性からキスされて舞い上がっているというのに、そんなことにお構いなしに全く何の関係もない質問をするジョーイがおかしいですね。
ジョーイにとってはそんなに珍しいことでもないからか、所詮は他人事だから興味がないのか…?
しかし、チャンドラーが冷静であったなら、自分の部屋でバレーボールをされて、ランプを壊される恐れがあるとなると、抗議したかもしれませんね。
興奮気味の今のチャンドラーには、何を聞かれても判断は下せないのでしょうが…。
"That's me!" と感嘆符が付くように元気良く答えたのなら、「はいはい、僕でーす!」という感じになるのかもしれませんが、このチャンドラーのセリフは、一瞬、間(ま)があって、自分に言い聞かせるように言っていたので、「あ、あれは俺のことだったんだ、忘れてたよ、行かなくちゃ。」って感じでしょうかねぇ?
That's me. は「それは私だ。」ということなので、今、話題に上がっている人が自分であった場合に、「あなたがおっしゃっている人物、それは私のことです。」という返事で使います。
こういう使い方は、
フレンズ2-6その8、フレンズ2-12その12 に出てきました。
また、何か自分に関することを人に言われた場合に、「だって、それが私なんだもん。しょうがないじゃん。」という開き直りの言葉として使うこともありますね。
フレンズ1-17その4 にその例が出てきます。
私も英文を書くときにそんな風に開き直ることが時たまあります(笑)。
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