明日はブログをお休みする予定です。(理由は最後に書きますが、別に深刻な話ではありません。)
今日はいつも通り、フレンズ解説を投稿したのですが、おまけの「年忘れ脱線話企画」といたしまして、先日行われた M-1グランプリ2006 についての記事を書いてみたいと思います。
もうかれこれ1週間になるから、今さら、という感じですし、無理に反応して下さらなくてもいいですよ。
ただの私の日記みたいなもんですから…。
実は、先日のM-1グランプリはほとんどリアルタイムで見ていたので、次の日にその感想をブログのおまけに書こうと思ったのですが、いったん断念しました。
でも、書いておかないと年が越せない気がしてきたので、やっぱり書こうかな、と。(どっちやねん。)
どうして断念したかと言うと、感想を書き出すと、録画したビデオで漫才のセリフを一字一句ディクテーションしないと気が済まなくなりそうな気がするんですよ(職業病?か…笑)。
何だか、適当に思い出しながらセリフを書いちゃうと、一生懸命ネタを考えて、一生懸命演じていた出演者の方々に申し訳ない気がする、というかねぇ。
私は漫才好きのわりには、普段はそれほど漫才番組を見ないんです。
だから下馬評とかも知らなくて、直前の情報で、フットボールアワーが参戦することを知って、「過去の優勝者がまた出るなんて、”あり”なんやぁ〜」と驚いていたくらいでして。
第1ラウンドでは、まず、やはり過去の覇者であるフットボールアワーが面白いなぁと思いました。
もちろん、再挑戦するからには、あまり悪い成績になるわけにはいかない、という意味のプレッシャーはあるけれど、でもこれで優勝しないと未来が開けない、というわけでもないですよね。(すでにグランプリ優勝の肩書きを持ってるわけですから。)
そういう意味での余裕が感じられる分だけ、こちらも変な緊張感を持たずに聞くことができて、素直に笑えたのかもしれません。
岩尾さん(のんちゃん)がツッコミを要求しているのに、後藤さんがそれを止めようとしないでずっとボケ続けさせるというネタは、かなりの自信がないと出来ないですよね。
見てるほうがだんだんツラくなってくる可能性もあるのですが、それを手招きしたり、腕を引っ張ったり、「そろそろ」と言ってみたりして、気が弱くなりながらボケ続ける姿に大笑いしてしまいました。
最終決戦(第2ラウンド)のネタ「取り皿の方どうぞぉ〜!」は以前に聞いたことがあって、さらに、やたらと怒鳴る部分が多くてひたすらやかましくて、個人的にはあまり好きじゃないネタなので(ごめんね)、「どうしてこのネタなんやろう?…M-1をマンネリ化させないための再挑戦で、第2ラウンドには進まないといけないけど、優勝するつもりもない、というスタンスなのか?」などと変な勘ぐりをしてしまいました。
でも2003年に優勝した時の「SM系のタクシー運転手さん」のネタも、当時も司会をしていた今田さんに「どうして決勝でこのネタなんや!」と言われたように記憶しているのですが、それでも優勝したわけですしね。
ネタが面白いかどうかは個人の好みにもよりますから、私が疑問を投げかけるのも変なのかもしれませんけど。(あのネタが好き、という人もたくさんおられるでしょうし…)
個人的には、M-1でグランプリを取るずっと前から、フットボールアワーが好きだったので、さすがの貫禄を見ることが出来て良かったと思いました。
M-1をずっと見続けてきた者としては、常連の笑い飯や麒麟に勝たせてあげたい、みたいな気持ちがあるんですよ。
やっぱり面白いし、うまいと思うんですが、爆発的に面白かった!という「何か」が感じられなかったのかなぁ?
あんな風に毎回毎回、「今年こそ」と言われてしまうという立場は難しいですよね。
やっぱり、決め手になるのは、「やられた〜!」みたいな感覚なんでしょう。
で、チュートリアル、なんですが、やっぱり文句なしに面白かったですね。
去年の記事、フレンズ2-7その10 のおまけに、M-1グランプリ2005について書いていて、その時にも、ちょっとチュートリアルのネタについて触れています。(そこで引用したセリフが不正確でした。ごめんなさい、とここで謝っておきます。)
去年のバーベキューネタ、私は結構お気に入りだったので、今回、ちょっと思い出して、録画しているDVDを見直してみました。
「お前、それ、ニューヨークスタイルやないか、近代バーベキューの父、トーマス・マッコイと一緒やないか。」
「そいつ、誰やねん。」
「お前、ホームページとかあんのけ?」
「ありませんけど! バーベキュー専門のホームページやってないです。」
というやり取りが面白かったのですが、やっぱり今年と見比べてみると、今年の方がずっとうまいと思うし、本人たちの「ノッている感じ」が強いです。
1年で「ものすごく伸びた」という印象を受けます。(素人に「伸びた」と言われても、本人たちはちっとも嬉しくないでしょうけどねぇ…)
去年の紹介では、チュートリアルが2001年の第1回M-1グランプリのファイナリストであったことを説明しているのですが、
福田「もう世の中の人の記憶にないですからね、僕らがM-1ファイナリストという記憶が」
徳井「こりゃ忘れ物取りに行かなあかんなー」
とリベンジを誓う姿が映っていました。
去年は5位でしたが、その2001年のリベンジを、今年とうとう果たしたわけですね。
2001年と言えば、私ごとで恐縮ですが、私が英語のやり直し学習を始めた年です。
振り返ると、随分と前の話ですし、その頃の私は、自分が英語に関するブログを書いて、何かを発信する人間になっているなんて想像もしていませんでした。
その頃から今までの長い間、「いつかきっと!」と思いながら、彼らは頑張ってきたのだろうなぁ、と思うと、ちょっと自分の英語学習暦と重ね合わせて、とても感慨深いものを感じますね。(もちろん、彼らだけではなく、M-1に出場するそれぞれのコンビに、そういうドラマは存在するわけですが。)
今年は本当にネタの完成度が高くて、ちゃんと盛り上がる展開になっていたし、ただただ「うまいなぁ〜」と感心しながら見ていました。
ああいうナンセンスな話で笑わせるのは非常に難しいですよね。
お客さんが「何じゃそりゃ?」と思ってヒイてしまうと、目も当てられなくなったりしますけど、それをあそこまで盛り上げて笑わせることができるのは、やはり二人のしゃべくりやその間(ま)が絶妙なのと、徳井さんの「暴走する妄想男」と福田さんの「それにあきれながらかなりヒイている友人」というキャラがしっかり立っているから、見ている方は安心して笑えるんだと思います。
徳井さんのキャラクターのなりきり具合がすごい、というのはもちろんあるのですが、やっぱりツッコミの福田さんも、ものすごくうまいですよね。
ただうなずくとか、同じ言葉を繰り返すとかじゃなくて、的確なタイミングで、無駄のない言葉でつっこむというのは、やっぱりすごいテクニックなんですよ。
第1ラウンドと最終決戦(第2ラウンド)は、キャラのパターンは同じですが、最初は「冷蔵庫を買い換えたことを、すごいと”喜ぶ”ネタ」、2回目は「チリンチリンが盗まれて、ショックで”悲しむ”ネタ」と、感情面で違いがあるわけです。
その組み合わせがまた絶妙だったと思います。
最終決戦も、去年のバーベキューネタみたいに、何かに対して「すごい!」と興奮する第1ラウンドと同じパターンのネタだったら、結果はどうなっていたでしょうね?
去年のブラマヨが1ラウンド、2ラウンドを全く同じパターンのネタで通して優勝したわけですから、同じパターンでもやっぱりチュートリアルが優勝しただろう、とは思うのですが、やっぱり「たかがチリンチリン」であれだけ悲しめる、というその妄想具合がすごい、その世界に引き込める力がすごい、と思います。
さらに終始、自転車のベルのことを”チリンチリン”などという軽々しい呼び名で呼んでいて、重みが感じられない分だけ、さらにおかしいわけですね。
テレビの前でみんなは絶対につっこみたくなるんです。
「チリンチリン、て何やねん。お前は小学生か!」みたいに(笑)。
冷蔵庫の話では、
「うちの冷蔵庫、右も左もどっちも開くねん」
「おぉぉ…」(と気のないそぶり)
「それには食いつかんのかい!」
のしばらく後で、
「お前の冷蔵庫、こっちもこっちも開くんやろがい。さっき俺、大したリアクションせえへんかったけども、それはすごいぞ!」
「どないやねん、食いついとけや、それやったら、さっき。」
と、「忘れた頃に」フォローが入る、という、その構成の妙にも感動しました。
彼らの言葉の選択の意外性が面白いですね。
「お前、いったん落ち着かせろよ。」「やんちゃやなぁ。」「なんぼか包むわ。」「そろそろ冷蔵庫買い換えるそぶり、って何やねん。」「内々にことを運んだな。」「オーナー。」「へぇ〜、昼は漫才して、夜はポン酢冷やしてか。」「山が動いたなぁ。」などなど…。
「このこと、ブログに書いていいけ?」は、去年の「お前、ホームページとかあんのけ?」を彷彿とさせるもので、オオウケしてしまいましたね。
チリンチリンが盗まれた話の冒頭、
「それ、ご両親に言うたんか?」
「いや、言うてないですよ、そりゃ。」(→言うほどのことやないし…という意味で言っている)
「いや、そりゃ言わんほうがええ。」(→そんな重大なこと言うたら、親がびっくりして悲しむ…という意味で言っている)
というやり取りを聞いて、「あぁ、このネタも絶対に面白いわ!」という確信のようなものを感じました。
審査員の方が言っておられたように、あの怒涛の「夜ベロンベロン、朝チリンチリン。」「行きずりの女と寝たよ!」「何かを求めてインドへ行ったよ!」辺りでは涙が出るほど笑って、「決まったな!」と思いましたね。
今回のM-1を見て大満足した、という気持ちになれて、あぁ、これで今年も無事年を越せるなぁ、と(笑)。
間違いなく、「やられたぁ!」と思いました。これですね、この感覚なんですよ。
本当に、チュートリアル、おめでとう! 良かったね!
出演者の皆さん、素人が勝手なことをたくさん書いて申し訳ありませんでした。
また来年も頑張って下さいね。今から(?)楽しみにしています。
それから、漫才のネタを引用しすぎたかも…これってマズいんですかねぇ? ごめんなさい。
(変なおまけ)
かなり前の、我が家の会話
テレビでネズミが走り回っているCMを見ていて
ダンナさん:なー、なー、あれって、チュートリアルみたいやなぁ。
私:それを言うなら、スチュアート・リトルやろ。
それ以来、テレビでチュートリアルを見る度に、「あ、スチュアート・リトルやで!」と言うのが恒例になったのですが(笑)、でも、こんな風に思ったのは、うちの主人だけではないらしいです。
試しに「チュートリアル スチュアートリトル」でグーグル検索してみると、同じように「似てる、間違えた」という意見をたくさん発見しました…誰でも同じことを考えるのね(笑)。
我が家のオリジナルジョークとして売り出そうかと思ったのにぃ…実に残念やわ。
ということで脱線話はここまでです。
これが今年最後の記事になります。
明日お休みするのは、「大晦日やから、むっちゃ忙しいねん!」という理由ではなく、何とこんな押し詰まった年の瀬に、一泊旅行をするのです、今日から明日まで。
ずっと旅行に行こう、行こう、と言っていたのに、主人の仕事が忙しくて、なかなか都合がつかなかったんです。
年末年始のお休みは、今日12月30日から来年1月3日までで(そういう方、多いでしょうか?)、お正月はそれぞれの実家に日帰りで行ったりするし、年末しかチャンスがなかったんですよ。
車で近場に行くだけなので、そんな大層なものでもないし、きっと明日はそんなに遅くない時間に家に帰ってくると思うんです。
が、家族旅行で「楽しかったねぇ〜」と余韻を楽しんでいる時に、「ちょっとブログの更新してもいい?」とパソコンを立ち上げるのは、「母としてどうよ!」と思うので、ここは潔く(?)、今日で終了宣言をして、明日はパソコンを触らないことにします。
(自分であらかじめこう宣言しておかないと、「あ、投稿するくらいなら出来そうだし…」と思ってしまいそうな自分がイヤだわ…)
過去記事「ブログ1周年」でも書きましたが、2005年6月26日から今日まで、毎日休まず更新してきているんです。
でもその時も「お泊り旅行に行く時には休む」と書いたので、すんなり休めるのかもしれません。
私は記事を書き溜めしているわけだから、毎日更新することが別にえらいわけでも何でもないんですが、ブログはもう私の生活の一部になってしまっているので、休むのが寂しいのね、きっと…(笑)。
今年もたくさんの方に読んでいただいて、たくさんの方とお話ができて、とても有意義な一年でした。本当に楽しくて幸せな毎日でした。ありがとうございました!
また、来年も、だらだらと駄文を書き続けると思いますが、あきれずにこれからもよろしくお願いいたします。
来年も皆様にとって良い年になりますように。
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2006年12月30日
フレンズ2-23その28
ミトンの手でバイバイする二人に、
ロス: Oh look, look. A low-budget puppet show. (ほら見て見て。低予算のパペットショーだよ。)
フィービー: It's such a shame you can't see what finger I'm holding up. (私がどの指を立てているかが見えないなんて残念ね。)
フィービーたちは痒(かゆ)さで苦しんでいるというのに、それを笑いのネタにするのでフィービーは怒っています。
shame は不可算名詞の時は「恥ずかしさ、恥」ですが、このように a shame と可算名詞になると「残念なこと、気の毒なこと」という意味になります。
It's a shame to do、または It's a shame (that)... で「…とは残念だ」という意味になります。
What a shame! だと「何と残念な! 何と気の毒な!」という意味ですね。
どの指を…というのはもちろん、相手を侮辱する時に立てる中指、ですね。
give someone the finger だと「手の甲を(人)に向けて中指を立てる、(人)を侮辱する」という意味です。
フィービーの顔を見つめながら、
ライアン: I must tell you. You look beautiful tonight. (これだけは言わせてくれ。今夜の君はきれいだよ。)
フィービー: What? (何?)
相手の顔を褒める時に顔を手で覆うのですが、今回はミトンをしているのでフィービーの耳が塞がって、せっかくの素敵なセリフが聞こえない、というオチ(笑)。
オーブンからコブラーを出す、こぼれたワインを拭く、そしてこの耳栓(笑)…よく次から次へとミトンネタを繰り出してきますねぇ。
ベッドでおやすみ中のリチャードとモニカ。
突然、リチャードがモニカを起こします。
リチャード: I thought of a thing. (a thing (こだわり)について思い付いたことがある。)
モニカ: Yeah? (そう?)
リチャード: Yeah. I have to sleep, have to, on this side of the bed. (そうなんだ。僕は眠る時はベッドのこっち側じゃないとダメなんだ。)
モニカ: No, honey. You have to sleep on this side of the bed because I have to sleep on this side of the bed. (違うわ、ハニー。あなたがこっち側じゃないといけないのは、私が(あなたの反対の)こっち側じゃないといけないからよ。)
リチャード: Or so I would have you believe. (もしくは、僕が君にそう信じさせて[思い込ませて]いるんだよ。)
モニカ: No. Big deal, so you have a side of the bed. Everybody has a side of the bed. (違うわ。そんな大袈裟な話じゃないわよ。だってあなたはベッドのどちらかのサイド(側)には寝るもの。誰だってどちらかのサイド(側)に寝るでしょう。)
リチャード: Hey, come on. You haven't heard my reason yet. (おいおい。モニカはまだ僕の理由を聞いてないだろ。)
モニカ: Alright, go on. (わかったわ、続けて。)
リチャード: Okay, I have to sleep on the west side because I grew up in California and otherwise the ocean would be on the wrong side. (よし、僕は西側に寝ないといけないんだ、なぜなら僕はカリフォルニア育ちだから、もし反対側だと海の位置が逆になるからね。)
モニカ: Oh, my God. You're a freak! (まぁ。あなたって変人だわ。)
リチャード: Yeah. How about that? (あぁ、そうだろ?)
a thing というのは、フレンズ2-23その23 での、
モニカ: My boyfriend doesn't have a "thing." (私の恋人には thing がないのよ。)
の a thing のことです。
この時、モニカは「こだわり」みたいな意味で使っていました。
モニカは誰でもベッドのどちらかには寝るのだし、私がこだわり屋で決まった場所にしか寝ないから、必然的にあなたがそこで寝ているだけだ、と言うのですが…。
なんとか理由を考えたリチャード。
ベッド全体をアメリカ、それ以外を海とみなして、ベッドの左側(地図で言うと西側)に寝ないといけない、と言ってるようですね(多分)。
無理やりの理由のような気もしますが、そういう他の人にはあまり説得力がないように聞こえる細かいこだわりの方がモニカは嬉しいようで、リチャードを freak だと言いながら、とても嬉しそうな顔をしています。
あなたも私の同志ね!という感じ。
freak という単語は、昨日の記事、フレンズ2-23その27 にも出てきました。
上のセリフの freak は「変人、一風変わった人」という意味ですね。
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ロス: Oh look, look. A low-budget puppet show. (ほら見て見て。低予算のパペットショーだよ。)
フィービー: It's such a shame you can't see what finger I'm holding up. (私がどの指を立てているかが見えないなんて残念ね。)
フィービーたちは痒(かゆ)さで苦しんでいるというのに、それを笑いのネタにするのでフィービーは怒っています。
shame は不可算名詞の時は「恥ずかしさ、恥」ですが、このように a shame と可算名詞になると「残念なこと、気の毒なこと」という意味になります。
It's a shame to do、または It's a shame (that)... で「…とは残念だ」という意味になります。
What a shame! だと「何と残念な! 何と気の毒な!」という意味ですね。
どの指を…というのはもちろん、相手を侮辱する時に立てる中指、ですね。
give someone the finger だと「手の甲を(人)に向けて中指を立てる、(人)を侮辱する」という意味です。
フィービーの顔を見つめながら、
ライアン: I must tell you. You look beautiful tonight. (これだけは言わせてくれ。今夜の君はきれいだよ。)
フィービー: What? (何?)
相手の顔を褒める時に顔を手で覆うのですが、今回はミトンをしているのでフィービーの耳が塞がって、せっかくの素敵なセリフが聞こえない、というオチ(笑)。
オーブンからコブラーを出す、こぼれたワインを拭く、そしてこの耳栓(笑)…よく次から次へとミトンネタを繰り出してきますねぇ。
ベッドでおやすみ中のリチャードとモニカ。
突然、リチャードがモニカを起こします。
リチャード: I thought of a thing. (a thing (こだわり)について思い付いたことがある。)
モニカ: Yeah? (そう?)
リチャード: Yeah. I have to sleep, have to, on this side of the bed. (そうなんだ。僕は眠る時はベッドのこっち側じゃないとダメなんだ。)
モニカ: No, honey. You have to sleep on this side of the bed because I have to sleep on this side of the bed. (違うわ、ハニー。あなたがこっち側じゃないといけないのは、私が(あなたの反対の)こっち側じゃないといけないからよ。)
リチャード: Or so I would have you believe. (もしくは、僕が君にそう信じさせて[思い込ませて]いるんだよ。)
モニカ: No. Big deal, so you have a side of the bed. Everybody has a side of the bed. (違うわ。そんな大袈裟な話じゃないわよ。だってあなたはベッドのどちらかのサイド(側)には寝るもの。誰だってどちらかのサイド(側)に寝るでしょう。)
リチャード: Hey, come on. You haven't heard my reason yet. (おいおい。モニカはまだ僕の理由を聞いてないだろ。)
モニカ: Alright, go on. (わかったわ、続けて。)
リチャード: Okay, I have to sleep on the west side because I grew up in California and otherwise the ocean would be on the wrong side. (よし、僕は西側に寝ないといけないんだ、なぜなら僕はカリフォルニア育ちだから、もし反対側だと海の位置が逆になるからね。)
モニカ: Oh, my God. You're a freak! (まぁ。あなたって変人だわ。)
リチャード: Yeah. How about that? (あぁ、そうだろ?)
a thing というのは、フレンズ2-23その23 での、
モニカ: My boyfriend doesn't have a "thing." (私の恋人には thing がないのよ。)
の a thing のことです。
この時、モニカは「こだわり」みたいな意味で使っていました。
モニカは誰でもベッドのどちらかには寝るのだし、私がこだわり屋で決まった場所にしか寝ないから、必然的にあなたがそこで寝ているだけだ、と言うのですが…。
なんとか理由を考えたリチャード。
ベッド全体をアメリカ、それ以外を海とみなして、ベッドの左側(地図で言うと西側)に寝ないといけない、と言ってるようですね(多分)。
無理やりの理由のような気もしますが、そういう他の人にはあまり説得力がないように聞こえる細かいこだわりの方がモニカは嬉しいようで、リチャードを freak だと言いながら、とても嬉しそうな顔をしています。
あなたも私の同志ね!という感じ。
freak という単語は、昨日の記事、フレンズ2-23その27 にも出てきました。
上のセリフの freak は「変人、一風変わった人」という意味ですね。
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2006年12月29日
フレンズ2-23その27
ジョーイが辞めようとしないので、別の方面から反撃に出るチャンドラー。
チャンドラー: Alright, okay, alright. So I can't fire Joseph but uh, I can sleep with his wife. (よしわかった。じゃあ俺はジョセフをクビにできないが、ジョセフの奥さんと寝ることはできるぞ。)
ジョーイ: Not Karen! (カレンのことじゃないよな?)
チャンドラー: Yeah, Karen. I'm thinking about having an affair with her. Oh, you know what? I just did. (もちろんカレンだよ。カレンとの情事を今考えているところだ。お、何だと思う? 今ちょうどエッチしたよ。)
ジョーイ: Ahh. What the hell are you doing to me, man? (あー、どうして俺に対してそんな(ひどい)ことができるんだよ。)
チャンドラー: Oh well, it's not me, it's my character! Chandie. Yeah the rogue processor who seduces his coworker's wives for sport and then laughs about it the next day at the water cooler. In fact, I have her panties right there in my drawer! (そうだな、それは俺じゃなくて、俺のキャラクターの仕業(しわざ)なんだ。チャンディーのね。同僚の妻を冗談で[遊びで]誘惑して、それから次の日にウォータークーラーでそのことを笑いながら話す、悪党プロセッサー[入力担当者]なのさ。実際、俺は彼女のパンティーをそこの机の引き出しにしまってあるんだ!)
ジョーイ: Really? (ほんとに?)
チャンドラー: No, freak show, she's fictional! (ほんとなわけないだろ、ただの変な芝居だよ、彼女は架空の人物だ!)
すっかり想像上の人物のジョセフになりきっているジョーイに対抗するため、自分もその世界の想像上の人物(名前はチャンディー!?)として、ある行動に出るチャンドラー。
チャンドラーのセリフ、"Yeah, Karen. I'm thinking about having an affair with her. Oh, you know what? I just did." というのは、
フレンズ2-23その16 でのジョーイのセリフ、
ジョーイ: Yeah. Joseph and his wife, Karen, are thinking of having a third kid... Ya know what? Just did. (そう、ジョセフと彼の妻カレンは3人目の子供を作ろうかと考えているんだ…おっ? ちょうど今[子供が]できたよ。)
を真似しているんですね。
空想の話なのに、本気で怒ってるジョーイがおかしいです。
sport はいわゆる「運動、スポーツ」の他に「娯楽、楽しみ」「冗談、ふざけ、からかい」という意味もあります。
for sport だと「冗談に、ふざけて」という意味になるようですが、「相手の気持ちなど考えずに、ただ自分の楽しみだけのために」というニュアンスもあるような気がします。
ウォータークーラー(飲用冷水器)という場所の設定が何だかとてもリアルだわ(笑)。
freak show というのは「見世物(みせもの)」のような意味ですね。
フレンズ2-18その23 で、freak of nature という表現が出てきたのですが、そこでの freak と同じようなニュアンスです。
そう言えば、映画「インデペンデンス・デイ」で the freak show という言葉が出てきました。
(連日、ID4 を引用して申し訳ないのですが、私はもっぱらドラマばかり見ていたので、見た映画が少ないんですよね。さらに、私が「英語学習の教材」としてDVDで見た映画は5本(!)くらいしかなくて、その数少ない映画のうちの1本が ID4 なんですよ。だから何かの単語から「そう言えば…」と連想する場合でも、映画が限られてしまうんですねぇ…ごめんなさい。)
昔、エリア51に墜落したUFOに乗っていたというエイリアンの標本が保存されている保管室。
オークンという科学者が、その標本を、大統領を始めとする関係者に見せようとするシーン。
オークン: This is... This is the vault. Or, as some of us have come to call it... the freak show. (ここが…ここが保管室です。もしくは、我々仲間内では、こんな風に呼ぶようになりましたよ…フリーク・ショー[怪奇ショー]と。)
その後、出てきたエイリアンは確かにグロテスクなので freak show というおどろおどろしい言葉がしっくりくるのでしょうね。
チャンドラーも、最初はただの演技のはずだったのに、ジョーイがすっかりそれにハマってしまって想像と現実の区別がつかなくなっていることが、何とも恐ろしく奇妙であるという意味で、freak show という言葉を使ったのでしょう。
全くどんな芝居だよ、この世のものとは思えないほど常軌を逸してるね、とでも言いたいわけでしょうね。
フィービーは手にミトンを巻かれています。
かゆいところをかきむしらないようにモニカに巻かれたんでしたね。
レイチェルは出掛ける前に、フィービーに料理の説明をしています。
レイチェル: And there's a peach cobbler warming in the oven. So the plate's gonna be hot, but that shouldn't be a problem for you. (それからピーチコブラーがオーブンで暖まってるから。オーブンのプレートは熱いけど、あなたには問題ないはずね。)
cobbler とは研究社 新英和中辞典によると、
1.コブラー(ぶどう酒などにレモンなどのスライス・砂糖・氷を入れた飲み物)
2.(米)コブラー(パイ)(上部だけに厚いパイ皮をかぶせたフルーツパイの一種)
だそうです。
このセリフのコブラーは、当然、パイのことですね。
peach cobbler ってどんな感じのお菓子かな?(まぁだいたい想像はつくけどな…)と思いながら検索していたら、こんなサイトを見つけました。
Hannah Swensen Mysteries by Joanne Fluke
ジョアン・フルーク作の Peach Cobbler Murder という本があるようです。(翻訳本のタイトルは「ピーチコブラーは嘘をつく」)
このジョアン・フルークという作家は、ハンナ・スウェンセンを主人公にしたお菓子がらみのミステリーシリーズを書いておられるようですね。
みんなタイトルにお菓子の名前が入ってる(笑)。
翻訳本もたくさん出ており、日本でも有名な作家・シリーズのようです(私は全く知りませんでしたが)。
コブラーについては簡単な説明がウィキペディアにあります。写真も載ってます。
Wikipedia 英語版: Cobbler (food)
で、「オーブンでやけどしないように」と普通なら言うところだけど、「もうすでに手にミトンをはめているので大丈夫ね」ということですね。
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チャンドラー: Alright, okay, alright. So I can't fire Joseph but uh, I can sleep with his wife. (よしわかった。じゃあ俺はジョセフをクビにできないが、ジョセフの奥さんと寝ることはできるぞ。)
ジョーイ: Not Karen! (カレンのことじゃないよな?)
チャンドラー: Yeah, Karen. I'm thinking about having an affair with her. Oh, you know what? I just did. (もちろんカレンだよ。カレンとの情事を今考えているところだ。お、何だと思う? 今ちょうどエッチしたよ。)
ジョーイ: Ahh. What the hell are you doing to me, man? (あー、どうして俺に対してそんな(ひどい)ことができるんだよ。)
チャンドラー: Oh well, it's not me, it's my character! Chandie. Yeah the rogue processor who seduces his coworker's wives for sport and then laughs about it the next day at the water cooler. In fact, I have her panties right there in my drawer! (そうだな、それは俺じゃなくて、俺のキャラクターの仕業(しわざ)なんだ。チャンディーのね。同僚の妻を冗談で[遊びで]誘惑して、それから次の日にウォータークーラーでそのことを笑いながら話す、悪党プロセッサー[入力担当者]なのさ。実際、俺は彼女のパンティーをそこの机の引き出しにしまってあるんだ!)
ジョーイ: Really? (ほんとに?)
チャンドラー: No, freak show, she's fictional! (ほんとなわけないだろ、ただの変な芝居だよ、彼女は架空の人物だ!)
すっかり想像上の人物のジョセフになりきっているジョーイに対抗するため、自分もその世界の想像上の人物(名前はチャンディー!?)として、ある行動に出るチャンドラー。
チャンドラーのセリフ、"Yeah, Karen. I'm thinking about having an affair with her. Oh, you know what? I just did." というのは、
フレンズ2-23その16 でのジョーイのセリフ、
ジョーイ: Yeah. Joseph and his wife, Karen, are thinking of having a third kid... Ya know what? Just did. (そう、ジョセフと彼の妻カレンは3人目の子供を作ろうかと考えているんだ…おっ? ちょうど今[子供が]できたよ。)
を真似しているんですね。
空想の話なのに、本気で怒ってるジョーイがおかしいです。
sport はいわゆる「運動、スポーツ」の他に「娯楽、楽しみ」「冗談、ふざけ、からかい」という意味もあります。
for sport だと「冗談に、ふざけて」という意味になるようですが、「相手の気持ちなど考えずに、ただ自分の楽しみだけのために」というニュアンスもあるような気がします。
ウォータークーラー(飲用冷水器)という場所の設定が何だかとてもリアルだわ(笑)。
freak show というのは「見世物(みせもの)」のような意味ですね。
フレンズ2-18その23 で、freak of nature という表現が出てきたのですが、そこでの freak と同じようなニュアンスです。
そう言えば、映画「インデペンデンス・デイ」で the freak show という言葉が出てきました。
(連日、ID4 を引用して申し訳ないのですが、私はもっぱらドラマばかり見ていたので、見た映画が少ないんですよね。さらに、私が「英語学習の教材」としてDVDで見た映画は5本(!)くらいしかなくて、その数少ない映画のうちの1本が ID4 なんですよ。だから何かの単語から「そう言えば…」と連想する場合でも、映画が限られてしまうんですねぇ…ごめんなさい。)
昔、エリア51に墜落したUFOに乗っていたというエイリアンの標本が保存されている保管室。
オークンという科学者が、その標本を、大統領を始めとする関係者に見せようとするシーン。
オークン: This is... This is the vault. Or, as some of us have come to call it... the freak show. (ここが…ここが保管室です。もしくは、我々仲間内では、こんな風に呼ぶようになりましたよ…フリーク・ショー[怪奇ショー]と。)
その後、出てきたエイリアンは確かにグロテスクなので freak show というおどろおどろしい言葉がしっくりくるのでしょうね。
チャンドラーも、最初はただの演技のはずだったのに、ジョーイがすっかりそれにハマってしまって想像と現実の区別がつかなくなっていることが、何とも恐ろしく奇妙であるという意味で、freak show という言葉を使ったのでしょう。
全くどんな芝居だよ、この世のものとは思えないほど常軌を逸してるね、とでも言いたいわけでしょうね。
フィービーは手にミトンを巻かれています。
かゆいところをかきむしらないようにモニカに巻かれたんでしたね。
レイチェルは出掛ける前に、フィービーに料理の説明をしています。
レイチェル: And there's a peach cobbler warming in the oven. So the plate's gonna be hot, but that shouldn't be a problem for you. (それからピーチコブラーがオーブンで暖まってるから。オーブンのプレートは熱いけど、あなたには問題ないはずね。)
cobbler とは研究社 新英和中辞典によると、
1.コブラー(ぶどう酒などにレモンなどのスライス・砂糖・氷を入れた飲み物)
2.(米)コブラー(パイ)(上部だけに厚いパイ皮をかぶせたフルーツパイの一種)
だそうです。
このセリフのコブラーは、当然、パイのことですね。
peach cobbler ってどんな感じのお菓子かな?(まぁだいたい想像はつくけどな…)と思いながら検索していたら、こんなサイトを見つけました。
Hannah Swensen Mysteries by Joanne Fluke
ジョアン・フルーク作の Peach Cobbler Murder という本があるようです。(翻訳本のタイトルは「ピーチコブラーは嘘をつく」)
このジョアン・フルークという作家は、ハンナ・スウェンセンを主人公にしたお菓子がらみのミステリーシリーズを書いておられるようですね。
みんなタイトルにお菓子の名前が入ってる(笑)。
翻訳本もたくさん出ており、日本でも有名な作家・シリーズのようです(私は全く知りませんでしたが)。
コブラーについては簡単な説明がウィキペディアにあります。写真も載ってます。
Wikipedia 英語版: Cobbler (food)
で、「オーブンでやけどしないように」と普通なら言うところだけど、「もうすでに手にミトンをはめているので大丈夫ね」ということですね。
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2006年12月28日
フレンズ2-23その26+brown-noserの話
昨日の続きです。
ジョーイ: What're you talking about, everybody loves Joseph. (何言ってんだよ。みんなジョセフが大好きなのに。)
チャンドラー: I don't, I hate Joseph. Okay, I think he's a brown-nosing suck-up. (俺は大好きじゃないぞ。俺はジョセフが大嫌いだ。いいか、ジョセフはゴマすりのこびへつらい屋だ。)
brown-nose(brownnose) は「(人に)おべっかを使う、ゴマをする、こびへつらう」という動詞。
brown-noser(brownnoser)なら「ゴマすり、ご機嫌取り、おべっか使い、太鼓持ち」という人を表す名詞になります。
どうして「鼻が茶色」なのかと言うと、ここは英辞郎の説明をそのまま引用させていただくとしましょう。
brown-nose=(人)の尻にキスをして鼻にウンチがついて茶色になる、人の気に入るように振る舞う…
なんとも汚い話ですが(笑)、語源はそういうことなんですね。
Merriam-Webster Online Dictionary には語源について以下のように書いてあります。
Etymology(語源): from the implication that servility is equivalent to having one's nose in the anus of the person from whom advancement is sought
語源を訳すと、「ある人から出世(昇進)を求める(手に入れる)場合、その相手に対する卑屈さ(追従)が、相手の肛門に鼻を入れるのに相当するほど卑屈であること、を暗示することから」
うまく日本語に訳し切れてない上に何とも表現が露骨ですが(笑)、実際 anus 「肛門」という単語を使ってあるのでしょうがないですねぇ…。
フレンズ1-16その3 にも anus という単語は出てきたので、ここは開き直っておきましょう(笑)。
開き直りついでに、anus の形容詞形は anal です。
カタカナ読みすると日本語でもエッチ系でたまに聞く言葉になりますが(恥ずかしいのでここには書きませんが)、英語の発音は「エイヌル」という感じになります。
で、その Merriam-Webster Online Dictonary には brownnose の意味が以下のように書いてあります。
brownnose: to ingratiate oneself with : curry favor with
訳すと、「…に気に入られるようにする(取り入る)、人の機嫌を取る(へつらう)」なんですが、これは英英辞典として簡単な単語で語義を説明していると言うよりは、同じ意味の別の表現を紹介している、という感じですね。(だって、ingratiate の方が単語としては難しいような気がしません?…笑)
で、その次に挙げられている curry favor with という表現が気になりました。
これも brownnose と同じ「人の機嫌を取る」という意味なんですね。
この curry という単語はカレーライスのカレーと同じ綴り・発音なんですが、それとは別の単語です。
最初、私はカレーのことかと思って、もしかして、brown という「色つながり」? きったなーい!と思ったら、違ってたので良かったです。(度々汚い話でごめんなさい。)
curry は他動詞で、「(馬に)馬くし(currycomb)をかける、(馬を)くしで手入れする、(なめし革を)仕上げる」という意味。
curry favor with someone、または curry someone's favor で「ゴマをする」という意味になるらしいのですが、どうしてそういう意味になるのかいまいちよくわかりません。
favor には「好意、親切」「引き立て、愛顧、寵愛」「偏愛、えこひいき」などの意味がありますが、そういう「誰かの寵愛」が欲しくて、馬を手入れするように、せっせとその相手の favor を磨く、というようなニュアンスなのでしょうか?
ところで、上にも書いたように「お尻にキスをする」というのが brownnose の語源なのですが、まさにそのままの表現もあります。
kiss someone's ass は「人にへつらう、ご機嫌を取る」で、まさに brownnose と同じ意味です。
多分、こちらの方が表現としては先に存在していて、その後、その連想からさらに下品な(?) brownnose という表現が出てきたのだと思いますが。
kiss someone's ass で思い出したシーンがあります。
映画「インデペンデンス・デイ」で、NASAのスペースシャトルの乗組員になりたいヒラー大尉(ウィル・スミス)の元に、NASAからの採用に関する通知の封筒が届きます。
それを自分で開けるのが怖いヒラーは、友人のジミー(ハリー・コニック・ジュニア)に読んでもらうのですが…。
ジミー: "We regret to inform you that despite your excellent record of service..." I'm sorry, man. You know what you need to do? You need to, like, kiss some serious booty to get ahead in this world. That's what I'm trying to tell you. See, I like the one-knee approach, because it puts the booty, like, right in front of the lip... ([手紙を読む]「誠に遺憾ですが、貴殿の優秀な軍歴にもかかわらず…」 残念だったな。お前に何が必要かわかるか? この世界で出世するには誰かの(偉い人の?)ケツにキスしないといけないんだ。俺がこれからそれを教えてやるよ。ほら、片膝アプローチがお勧めだぞ。このアプローチだとその相手のケツが唇の真ん前に来るからさ…。)
ここでは ass ではなくて booty という単語が使われていますが、これも「尻」という意味です。
実際にジミーは片膝をついてみせるのですが、この「片膝をつく」というのは、男性が女性にプロポーズする時のお決まりのポーズですよね?
そういうポーズを使って媚びろと言っているのが面白いのだと思います。
he's a brown-nosing suck-up. の suck-up という名詞も「ゴマすり、ご機嫌取り」という意味で、brown-noser と同じ意味になります。
suck up to だと「(人)におべっかを使う、(人)にゴマをする、(人)の機嫌を取る、(人)に取り入る」という意味になります。
Merriam-Webster Online Dictionary では、
suck-up: a person who is ingratiating or fawning
例) a suck-up to the teacher
訳は、「ingratiate(…に取り入る)、または fawn(へつらう)人」
例は、「先生にゴマをする奴」
ロングマン現代英英辞典では、
suck up (phrasal verb)
to say or do a lot of nice things in order to make someone like you or to get what you want - used to show disapproval
suck up to としての例) He's always sucking up to the boss.
訳は、「誰かが自分を好きになるように、または欲しいものを得るために良いことをたくさん言う、またはすること。非難を示すのに使われる。」
例は、「彼はいつも上司にゴマをすってばかりいる。」
チャンドラーのセリフの、he's a brown-nosing suck-up. は、「brown-nose している suck-up」ですから、「ゴマをすっているゴマすり屋」という意味を、同じような意味の違った二つの単語を使って、強調しているわけですね。
かなりひどい非難の言葉だということになります。
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ジョーイ: What're you talking about, everybody loves Joseph. (何言ってんだよ。みんなジョセフが大好きなのに。)
チャンドラー: I don't, I hate Joseph. Okay, I think he's a brown-nosing suck-up. (俺は大好きじゃないぞ。俺はジョセフが大嫌いだ。いいか、ジョセフはゴマすりのこびへつらい屋だ。)
brown-nose(brownnose) は「(人に)おべっかを使う、ゴマをする、こびへつらう」という動詞。
brown-noser(brownnoser)なら「ゴマすり、ご機嫌取り、おべっか使い、太鼓持ち」という人を表す名詞になります。
どうして「鼻が茶色」なのかと言うと、ここは英辞郎の説明をそのまま引用させていただくとしましょう。
brown-nose=(人)の尻にキスをして鼻にウンチがついて茶色になる、人の気に入るように振る舞う…
なんとも汚い話ですが(笑)、語源はそういうことなんですね。
Merriam-Webster Online Dictionary には語源について以下のように書いてあります。
Etymology(語源): from the implication that servility is equivalent to having one's nose in the anus of the person from whom advancement is sought
語源を訳すと、「ある人から出世(昇進)を求める(手に入れる)場合、その相手に対する卑屈さ(追従)が、相手の肛門に鼻を入れるのに相当するほど卑屈であること、を暗示することから」
うまく日本語に訳し切れてない上に何とも表現が露骨ですが(笑)、実際 anus 「肛門」という単語を使ってあるのでしょうがないですねぇ…。
フレンズ1-16その3 にも anus という単語は出てきたので、ここは開き直っておきましょう(笑)。
開き直りついでに、anus の形容詞形は anal です。
カタカナ読みすると日本語でもエッチ系でたまに聞く言葉になりますが(恥ずかしいのでここには書きませんが)、英語の発音は「エイヌル」という感じになります。
で、その Merriam-Webster Online Dictonary には brownnose の意味が以下のように書いてあります。
brownnose: to ingratiate oneself with : curry favor with
訳すと、「…に気に入られるようにする(取り入る)、人の機嫌を取る(へつらう)」なんですが、これは英英辞典として簡単な単語で語義を説明していると言うよりは、同じ意味の別の表現を紹介している、という感じですね。(だって、ingratiate の方が単語としては難しいような気がしません?…笑)
で、その次に挙げられている curry favor with という表現が気になりました。
これも brownnose と同じ「人の機嫌を取る」という意味なんですね。
この curry という単語はカレーライスのカレーと同じ綴り・発音なんですが、それとは別の単語です。
最初、私はカレーのことかと思って、もしかして、brown という「色つながり」? きったなーい!と思ったら、違ってたので良かったです。(度々汚い話でごめんなさい。)
curry は他動詞で、「(馬に)馬くし(currycomb)をかける、(馬を)くしで手入れする、(なめし革を)仕上げる」という意味。
curry favor with someone、または curry someone's favor で「ゴマをする」という意味になるらしいのですが、どうしてそういう意味になるのかいまいちよくわかりません。
favor には「好意、親切」「引き立て、愛顧、寵愛」「偏愛、えこひいき」などの意味がありますが、そういう「誰かの寵愛」が欲しくて、馬を手入れするように、せっせとその相手の favor を磨く、というようなニュアンスなのでしょうか?
ところで、上にも書いたように「お尻にキスをする」というのが brownnose の語源なのですが、まさにそのままの表現もあります。
kiss someone's ass は「人にへつらう、ご機嫌を取る」で、まさに brownnose と同じ意味です。
多分、こちらの方が表現としては先に存在していて、その後、その連想からさらに下品な(?) brownnose という表現が出てきたのだと思いますが。
kiss someone's ass で思い出したシーンがあります。
映画「インデペンデンス・デイ」で、NASAのスペースシャトルの乗組員になりたいヒラー大尉(ウィル・スミス)の元に、NASAからの採用に関する通知の封筒が届きます。
それを自分で開けるのが怖いヒラーは、友人のジミー(ハリー・コニック・ジュニア)に読んでもらうのですが…。
ジミー: "We regret to inform you that despite your excellent record of service..." I'm sorry, man. You know what you need to do? You need to, like, kiss some serious booty to get ahead in this world. That's what I'm trying to tell you. See, I like the one-knee approach, because it puts the booty, like, right in front of the lip... ([手紙を読む]「誠に遺憾ですが、貴殿の優秀な軍歴にもかかわらず…」 残念だったな。お前に何が必要かわかるか? この世界で出世するには誰かの(偉い人の?)ケツにキスしないといけないんだ。俺がこれからそれを教えてやるよ。ほら、片膝アプローチがお勧めだぞ。このアプローチだとその相手のケツが唇の真ん前に来るからさ…。)
ここでは ass ではなくて booty という単語が使われていますが、これも「尻」という意味です。
実際にジミーは片膝をついてみせるのですが、この「片膝をつく」というのは、男性が女性にプロポーズする時のお決まりのポーズですよね?
そういうポーズを使って媚びろと言っているのが面白いのだと思います。
he's a brown-nosing suck-up. の suck-up という名詞も「ゴマすり、ご機嫌取り」という意味で、brown-noser と同じ意味になります。
suck up to だと「(人)におべっかを使う、(人)にゴマをする、(人)の機嫌を取る、(人)に取り入る」という意味になります。
Merriam-Webster Online Dictionary では、
suck-up: a person who is ingratiating or fawning
例) a suck-up to the teacher
訳は、「ingratiate(…に取り入る)、または fawn(へつらう)人」
例は、「先生にゴマをする奴」
ロングマン現代英英辞典では、
suck up (phrasal verb)
to say or do a lot of nice things in order to make someone like you or to get what you want - used to show disapproval
suck up to としての例) He's always sucking up to the boss.
訳は、「誰かが自分を好きになるように、または欲しいものを得るために良いことをたくさん言う、またはすること。非難を示すのに使われる。」
例は、「彼はいつも上司にゴマをすってばかりいる。」
チャンドラーのセリフの、he's a brown-nosing suck-up. は、「brown-nose している suck-up」ですから、「ゴマをすっているゴマすり屋」という意味を、同じような意味の違った二つの単語を使って、強調しているわけですね。
かなりひどい非難の言葉だということになります。
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2006年12月27日
フレンズ2-23その25
チャンドラーのオフィス。
上司のダグラスさんがチャンドラーを探してたぞ、と言うジョーイ。
ジョーイ: 'Cause he has a strong suspicion that you dropped the ball on the Lender project. (だって、レンダープロジェクトでチャンドラーが大失敗した、とダグラスさんはすごく疑ってるんだ。)
チャンドラー: Wha- wh- why, why? Why does he suspect that? (な、何で? 何で彼はそんなふうに疑ってるんだよ?)
ジョーイ: Because at first, he thought it was Joseph. But after he asked Joseph about it, turns out it was you. Anyway, I just thought you should know. (なぜなら、最初に彼はジョセフのせいだと思ったんだよ。でもジョセフにそのことを尋ねたら、それはチャンドラーのせいだってわかったんだ。とにかく、俺はただお前がこのことを知っておくべきだと思って。)
drop the ball は「大失敗をする、へまをやる」。
語源はスポーツでしょうね。
アメフトでも野球でも「ボールを落とす」というのはやはり「へま」なので、このニュアンスはよくわかります。
Lender project の Lender はレンダーさんという人名を付けたプロジェクト名か、それとも lender 「貸し手、貸し方」という意味なのかはよくわかりません。
どうしてチャンドラーが疑われているのかと言うと、その情報の発信源はジョセフ(ジョーイ)だった、という…(笑)。
他人事みたいに言うジョーイがおかしいです。
その騒動の原因を作ったのはお前やろっ!って感じなんですが、ダグラスさんに怒られる前に、俺がこうして事前に教えてやってるんだぞ、ありがたく思え、とでも言いたげなジョーイです。
吉本新喜劇でもこういうのありますよね。
「全く…誰がしゃべったんや。」「(全員で)お前や!」みたいな…。
昔はこの手のキャラの担当は、もっぱら花紀京(はなき・きょう)さんでしたが、最近は辻本茂雄さんの茂造じいさんがこのパターンのギャグを使いますね。
ついにキレてしまったチャンドラー。
チャンドラー: Alright, that's it. Look Joey, I'm sorry, I realize this is the role of a lifetime for ya, and if I could just fire Joseph, I would, but unfortunately that's not possible so I'm gonna have to let both of you go. (わかった、もうそこまでだ。いいか、ジョーイ、悪いな。俺はこれがお前には生涯最高のはまり役だってわかってる。もし俺がジョセフをクビにできるのなら俺はそうする、でも残念なことにそれは不可能だ。だから、俺はお前ら二人(ジョセフとジョーイ)に出て行ってもらわないといけないんだ。)
ジョーイ: What're you talking about, everybody loves Joseph. (何言ってんだよ。みんなジョセフが大好きなのに。)
チャンドラー: I don't, I hate Joseph. Okay, I think he's a brown-nosing suck-up. (俺は大好きじゃないぞ。俺はジョセフが大嫌いだ。いいか、ジョセフはゴマすりのこびへつらい屋だ。)
lifetime は「生涯」。
of a lifetime なら「生涯最高の、空前絶後の、未曾有の」という意味になります。
the chance of a lifetime なら「生涯にまたとない好機」という意味になり、このセリフの the role of a lifetime は「生涯にまたとない役柄、生涯で最高のはまり役」ということになりますね。
once-in-a-lifetime thing だと「一生に一度のこと」。
形容詞として使って、lifetime employment 「終身雇用」という表現もありますね。
その後の説明が、"If I could... I would, but that's not possible." 「もし…ならば俺は〜するだろう、だけどそれは不可能だ。」となっています。
チャンドラーにしてはえらくご丁寧な説明ですよね。
仮定法過去を使っていることから、それが「実現不可能な仮定」であるのは明らかですから、わざわざ but that's not possible. まで付けなくてもいいんですが…。
ジョーイは役になりきることを楽しんでいて、そのためにどれだけチャンドラーが迷惑しているかということに考えが全く及んでいないようなので、子供に説明するように一つ一つ丁寧に今の状況を説明しているのでしょうね。
brown-nose(brownnose)については、明日、説明します。
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上司のダグラスさんがチャンドラーを探してたぞ、と言うジョーイ。
ジョーイ: 'Cause he has a strong suspicion that you dropped the ball on the Lender project. (だって、レンダープロジェクトでチャンドラーが大失敗した、とダグラスさんはすごく疑ってるんだ。)
チャンドラー: Wha- wh- why, why? Why does he suspect that? (な、何で? 何で彼はそんなふうに疑ってるんだよ?)
ジョーイ: Because at first, he thought it was Joseph. But after he asked Joseph about it, turns out it was you. Anyway, I just thought you should know. (なぜなら、最初に彼はジョセフのせいだと思ったんだよ。でもジョセフにそのことを尋ねたら、それはチャンドラーのせいだってわかったんだ。とにかく、俺はただお前がこのことを知っておくべきだと思って。)
drop the ball は「大失敗をする、へまをやる」。
語源はスポーツでしょうね。
アメフトでも野球でも「ボールを落とす」というのはやはり「へま」なので、このニュアンスはよくわかります。
Lender project の Lender はレンダーさんという人名を付けたプロジェクト名か、それとも lender 「貸し手、貸し方」という意味なのかはよくわかりません。
どうしてチャンドラーが疑われているのかと言うと、その情報の発信源はジョセフ(ジョーイ)だった、という…(笑)。
他人事みたいに言うジョーイがおかしいです。
その騒動の原因を作ったのはお前やろっ!って感じなんですが、ダグラスさんに怒られる前に、俺がこうして事前に教えてやってるんだぞ、ありがたく思え、とでも言いたげなジョーイです。
吉本新喜劇でもこういうのありますよね。
「全く…誰がしゃべったんや。」「(全員で)お前や!」みたいな…。
昔はこの手のキャラの担当は、もっぱら花紀京(はなき・きょう)さんでしたが、最近は辻本茂雄さんの茂造じいさんがこのパターンのギャグを使いますね。
ついにキレてしまったチャンドラー。
チャンドラー: Alright, that's it. Look Joey, I'm sorry, I realize this is the role of a lifetime for ya, and if I could just fire Joseph, I would, but unfortunately that's not possible so I'm gonna have to let both of you go. (わかった、もうそこまでだ。いいか、ジョーイ、悪いな。俺はこれがお前には生涯最高のはまり役だってわかってる。もし俺がジョセフをクビにできるのなら俺はそうする、でも残念なことにそれは不可能だ。だから、俺はお前ら二人(ジョセフとジョーイ)に出て行ってもらわないといけないんだ。)
ジョーイ: What're you talking about, everybody loves Joseph. (何言ってんだよ。みんなジョセフが大好きなのに。)
チャンドラー: I don't, I hate Joseph. Okay, I think he's a brown-nosing suck-up. (俺は大好きじゃないぞ。俺はジョセフが大嫌いだ。いいか、ジョセフはゴマすりのこびへつらい屋だ。)
lifetime は「生涯」。
of a lifetime なら「生涯最高の、空前絶後の、未曾有の」という意味になります。
the chance of a lifetime なら「生涯にまたとない好機」という意味になり、このセリフの the role of a lifetime は「生涯にまたとない役柄、生涯で最高のはまり役」ということになりますね。
once-in-a-lifetime thing だと「一生に一度のこと」。
形容詞として使って、lifetime employment 「終身雇用」という表現もありますね。
その後の説明が、"If I could... I would, but that's not possible." 「もし…ならば俺は〜するだろう、だけどそれは不可能だ。」となっています。
チャンドラーにしてはえらくご丁寧な説明ですよね。
仮定法過去を使っていることから、それが「実現不可能な仮定」であるのは明らかですから、わざわざ but that's not possible. まで付けなくてもいいんですが…。
ジョーイは役になりきることを楽しんでいて、そのためにどれだけチャンドラーが迷惑しているかということに考えが全く及んでいないようなので、子供に説明するように一つ一つ丁寧に今の状況を説明しているのでしょうね。
brown-nose(brownnose)については、明日、説明します。
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2006年12月26日
フレンズ2-23その24+comeの話
昨日の続き、と言いますか、追加説明になります。
昨日取り上げたセリフはこちら。
モニカ: I can't believe this. I hate this. You're too normal. I can't believe my boyfriend doesn't have a "thing." My boyfriend doesn't have a "thing." (こんなの信じられないわ。こういうのはいやよ。あなたはノーマルすぎる。自分の恋人が thing を持ってないなんて信じられない。私の恋人には thing がないのよ。)
リチャード: See, if anyone overheard that, I didn't come off well. (ねぇ、誰かが今のを立ち聞きしてたら、僕はうまくいかなかった、ってことになる。)←昨日とは日本語訳を若干変えております。
thing に関しては、昨日解説しました。
昨日の記事、フレンズ2-23その23 のコメント欄 で、come off について、あるご指摘がありましたので、今日はそこから話を進めて、come や off のイメージについて語ってみたいと思います。
何やら全般的にエッチな話になっておるのですが、まぁ、フレンズ解説をする以上、あまり恥じらってばかりもいられないかなぁ、と思いまして。
結構、本人は「大真面目に」考察しておりますので、あまりエッチな部分にのみ注目しないで下さいね(笑)。
コメント欄でご指摘があったように、come off には「orgasm(性的興奮の頂点、オルガスム)に達する」という意味があります。
実は、研究社 新英和中辞典にも、英辞郎にも載っていました。
ですから、私も昨日の記事を投稿する時点で、そのことは頭の隅にあって、「そっち」かなぁ…と思いつつ、まぁ、そういうことも含めて「エッチがうまくいく」という何だか漠然とした表現に流してしまったようです。
英和辞典にはそういうエッチな意味が載っているのですが、英英辞典(Merriam-Webster Online Dictionary やロングマン現代英英辞典)の come off の項目には、そういうエッチ系の意味が何故か載っていないんですよ。
載っていたら、その英語の語義を使って説明したのですが、英英に載っていないので「これって本当のところはどうなんだろう?」と迷ったのかもしれませんねぇ。
「うまくいく」という語義は英英辞典にちゃんと載っていました。
ロングマン現代英英辞典では、
come off: (informal) to be successful
例) It was a good idea, but it didn't quite come off.
The performance on the first night came off pretty well.
(インフォーマルな[くだけた]表現) 成功すること
例) それは良い考えだったが、あまりうまくいかなかった[成功しなかった]。
第一夜の公演はかなりうまくいった[かなり成功した]。
ですから、I didn't come off well. は、「僕は成功しなかった。僕はうまくいかなかった。」ということで、それは「エッチがうまくいかなかった、相手を満足させてあげることができなかった。」ということを指しますよね。
それをもっと直接的でエッチな表現で言うとすると、「僕はイケなかった。イカなかった。」みたいな感じになるんでしょうか。
リチャードが thing という言葉をどう受け取ったのかは、未だによくわからないんですが、例えばリチャードが thing を「モノ」だと捉えて、「あなたにはモノがない、あなたについてるモノは役に立たない」とモニカが言ったかのようにわざと取って、「そんな風に言ったら、僕はうまくイカなかった、みたいに聞こえちゃうよ。」と訳すと、「成功する」と「orgasm に達する」というダブルミーニングの感じが出るかなぁ…と思います。(カタカナで書くと、やらしいですねぇ…笑)
このリチャードのセリフについては、
1.普通の「成功する」という言葉を使っているように見せて、そういうエッチな意味を匂わせている、
のか、
2.最初からダイレクトにエッチな意味で使っている
のか、その辺りがよくわかりません。
ネイティブはこのセリフを聞いた時、即座にエッチな意味が思い浮かぶのかもしれませんが(笑)。
実際のところ、come という動詞だけで、そういう「orgasm に達する、”いく”」という意味があります。
性的な俗語ではありますが、研究社の辞書にも、英辞郎にも載っています。
Merriam-Webster Online Dictionary にも、
come: often vulgar : to experience orgasm
「(しばしば卑語として) orgasm を経験[体験]する」
ロングマン現代英英辞典にも、
come: SEX (informal) to have an orgasm
「(インフォーマル) orgasm を持つ[になる]こと」
と書いてあります。
それを現在進行形にした、"I'm coming!" というフレーズは、そういう場面での決まり文句みたいなもんですね(笑)。
"I'm coming!" 自体は普通のフレーズで、例えば誰かに呼ばれた時に、「はいはーい、今行きまーす!」という時にも使うので、これを使うと即エッチな意味になるわけではないのですが、エッチなシーンでは、「いく」という意味になるということです。
"I'm coming!" と誰かが言っているエッチなシーンを、私は実際に見たことはないんですが(笑)、私がそのフレーズを知ったのは、明石家さんまさんが司会の「恋のから騒ぎ」の外国人妻スペシャルでした。
ある奥さんが、日本人男性がそういう状況で「いく」と言うのを聞いて、「行く、ってどこに? ってキョロキョロしちゃった。」と言っていて、他の外国人妻も「そうそう、あれは変よねぇ…」みたいな顔で頷いていたんですよ。
(みんな思い当たる節がある、とはっきり言うのが、あの番組のすごいところですね…私はこういう話題になった時は、うつむいて恥ずかしそうにするタイプなんですが…ほんとだよ…笑)
さんちゃん(さんまさん)も、英語では come を使うのを知っていたらしくて(笑)、「そう言えば英語では go とは言わへんもんなぁ…」みたいなフォローを入れていたと思います。(正確に覚えてるわけではないので、間違ってるところがあるかもしれませんが)
フレンズ1-9その1 で触れたことがあるのですが、そもそも、「come=来る、go=行く」と訳して覚えることが間違いなんですよね。
そこにも書きましたが、
come は、"話者がイメージしている場所、話題の中心となる場所"に向かう、近づく
go は、イメージしている所とは、別の場所に行く
ということになります。
基本的な意味は、come = to move toward something 「何かのある方向へ移動する」ことで、そこから come = to reach a particular level or place 「特定のレベルや場所に達する」という意味になるわけですね。
その外国人妻さんも、「日本語の「行く」は、英語では go」というイメージが強かったんでしょう。
ですから、もし日本語の「いく」を go だと解釈してしまうと、今している行為から離れて別の「関係ない」場所に行ってしまう、という意味になってしまうから違和感を感じたんだと思います。
彼女の頭の中では、「いく」→ "I'm going." →「僕はここを離れるよ。」みたいな感じに聞こえて、聞いた方は「離れる、って、今のこの行為をあなたは楽しんでいないの?」みたいに相手を問い詰めたくなるんでしょうか?(笑)
come だと「イメージしている場所、話題の中心となる場所に近づく」わけですから、エッチの行為の最終目的地にもうすぐたどり着く、という意味で適切なんだと思います。
ちょっと日本語の方を見てみましょう。
日本語の「行く、来る」というのは、あくまでも「話者のいる場所が起点」になっているので、自分の今の状態からどこかへ移動する場合は全て「行く」になってしまいますよね。
広辞苑で「いく(行く)」を調べると、「ゆく」に同じ、とあります。
「ゆく(行く)」の語義でそれらしいものをいくつか挙げてみます。
ゆく(行く)
1.現在いる地点から出発して向うの方へ進行・移動する。
イ.前方へ向かって進む、離れ去る
ハ.目的の所に到達する。とどく。
7.心が満たされる。
8.物事がはかどる。進展する。
上の「到達する」のような意味がきっと、エッチな「いく」のニュアンスなんでしょうね。
そしてそれは英語の come に通じる部分がありますから、日本語の「いく」には come の意味も含まれている、だから、「行く=go」という一対一対応で覚えてはいけない、ということです。
come は「来る」だと思い込んでいる場合でも、I'm coming. を「私は来る。来ようとしている。来ている。」と訳すのはやっぱり変な感じがしますよね。(自分が今いる場所に、自分が「来る」というのはおかしいですから。)
「私が来る」んじゃなくて、「私が(どこかイメージされた場所に)行く、到達する」という訳が正しいのです。
ですから、「come=行く」となり、"I'm coming!" は、日本語では「今からそちらに行く」または「(エッチで)いく」という意味になるのですね。
アメリカ人と日本人の頭の中にあるイメージは全く同じなんだ、ということだと思います。
今回のセリフは come off と off がついていますよね。
その off についても語りたいと思います。
off の基本的な意味は「離れて、分離して」です。
また、研究社 新英和中辞典には、以下のような意味も載っています。
off=[動作の完了・中止などを表わして] …してしまう、すっかり、終わりまで
drink off 飲み尽くす
finish off 終えてしまう
I know them off by heart. それらをすっかりそらで覚えている。
動詞と結びつくことで、その動詞の行為を終了して、その動作から「離れる」感じなのかなぁ、と思うのですが…。
「はい、これで完了、おしまい。」みたいに、その動作と縁を切ってしまう感じでしょうか。
Merriam-Webster Online Dictionary には、
off: used as an intensifier
例) drink off a glass / finish it off
「強意語(intensifier)として使われる」
例)「グラスを飲み干す」「仕上げる、完了する」
この M-W の語義だと、off 自体には意味はなくて、off がついた動詞を強調する役割を果たしている、ということのようです。
come off の off は、例に挙げられた finish off の off にとても近いものを感じます。
finish だけでも「終える、完了する」という意味ですが、それにさらに off をつけることでその完了の度合いを強調しているのでしょうかね。
英辞郎の finish off を見てみると、
finish off
(句動-1)終える、終わる、おしまいになる、〜で終わりにする、(食べ物を)平らげる
(句動-2)(仕事を)仕上げる、片付ける、済ます、完成する、完了する、締めくくりをつける
(句動-3)やっつけてしまう、壊す、殺す、破壊する
という意味が載っているのですが、その「仕上げる」「締めくくりをつける」の「上げる」や「くくる」のような感覚が off なんでしょうかねぇ。
私の勝手なイメージとしては、オーケストラの指揮者がタクトを最後にパッと上で止めて曲がスパッと終わる、その「締め」の感覚、みたいなものをその off に感じるのですが…。
ですから、come だけでも「目的地に到達する」という意味があるけれど、それにさらに off を付けることで、到達するという行為を強調している、ということでしょう。
ですから、come off は「すっかり目的地に到達する」→「成功する」「(エッチで)いく」、come off well と well がつくと、その結果が「うまく」いったことをさらに強調する、ということでしょうね。
ここまで書いて気付きましたが、昨日、「エッチがうまくいく」というあいまいな表現で流したのは、come の話をすると、上に書いたようなディープな話をしないといけなくなるのを本能的に察したからでしょうか?(笑)。
自分で書いていても恥ずかしいので、あまりエッチな話の部分には反応しないでいただきたいのですが、私が上に書いたような come や go の感覚が、英語の感覚として合っているのかどうか、はとても気になります。
かと言って、こういう問題は、道行くネイティブに尋ねるわけにもいきませんしねぇ(笑)。
間違っていたら、ご遠慮なくご指摘下さいませ。
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昨日取り上げたセリフはこちら。
モニカ: I can't believe this. I hate this. You're too normal. I can't believe my boyfriend doesn't have a "thing." My boyfriend doesn't have a "thing." (こんなの信じられないわ。こういうのはいやよ。あなたはノーマルすぎる。自分の恋人が thing を持ってないなんて信じられない。私の恋人には thing がないのよ。)
リチャード: See, if anyone overheard that, I didn't come off well. (ねぇ、誰かが今のを立ち聞きしてたら、僕はうまくいかなかった、ってことになる。)←昨日とは日本語訳を若干変えております。
thing に関しては、昨日解説しました。
昨日の記事、フレンズ2-23その23 のコメント欄 で、come off について、あるご指摘がありましたので、今日はそこから話を進めて、come や off のイメージについて語ってみたいと思います。
何やら全般的にエッチな話になっておるのですが、まぁ、フレンズ解説をする以上、あまり恥じらってばかりもいられないかなぁ、と思いまして。
結構、本人は「大真面目に」考察しておりますので、あまりエッチな部分にのみ注目しないで下さいね(笑)。
コメント欄でご指摘があったように、come off には「orgasm(性的興奮の頂点、オルガスム)に達する」という意味があります。
実は、研究社 新英和中辞典にも、英辞郎にも載っていました。
ですから、私も昨日の記事を投稿する時点で、そのことは頭の隅にあって、「そっち」かなぁ…と思いつつ、まぁ、そういうことも含めて「エッチがうまくいく」という何だか漠然とした表現に流してしまったようです。
英和辞典にはそういうエッチな意味が載っているのですが、英英辞典(Merriam-Webster Online Dictionary やロングマン現代英英辞典)の come off の項目には、そういうエッチ系の意味が何故か載っていないんですよ。
載っていたら、その英語の語義を使って説明したのですが、英英に載っていないので「これって本当のところはどうなんだろう?」と迷ったのかもしれませんねぇ。
「うまくいく」という語義は英英辞典にちゃんと載っていました。
ロングマン現代英英辞典では、
come off: (informal) to be successful
例) It was a good idea, but it didn't quite come off.
The performance on the first night came off pretty well.
(インフォーマルな[くだけた]表現) 成功すること
例) それは良い考えだったが、あまりうまくいかなかった[成功しなかった]。
第一夜の公演はかなりうまくいった[かなり成功した]。
ですから、I didn't come off well. は、「僕は成功しなかった。僕はうまくいかなかった。」ということで、それは「エッチがうまくいかなかった、相手を満足させてあげることができなかった。」ということを指しますよね。
それをもっと直接的でエッチな表現で言うとすると、「僕はイケなかった。イカなかった。」みたいな感じになるんでしょうか。
リチャードが thing という言葉をどう受け取ったのかは、未だによくわからないんですが、例えばリチャードが thing を「モノ」だと捉えて、「あなたにはモノがない、あなたについてるモノは役に立たない」とモニカが言ったかのようにわざと取って、「そんな風に言ったら、僕はうまくイカなかった、みたいに聞こえちゃうよ。」と訳すと、「成功する」と「orgasm に達する」というダブルミーニングの感じが出るかなぁ…と思います。(カタカナで書くと、やらしいですねぇ…笑)
このリチャードのセリフについては、
1.普通の「成功する」という言葉を使っているように見せて、そういうエッチな意味を匂わせている、
のか、
2.最初からダイレクトにエッチな意味で使っている
のか、その辺りがよくわかりません。
ネイティブはこのセリフを聞いた時、即座にエッチな意味が思い浮かぶのかもしれませんが(笑)。
実際のところ、come という動詞だけで、そういう「orgasm に達する、”いく”」という意味があります。
性的な俗語ではありますが、研究社の辞書にも、英辞郎にも載っています。
Merriam-Webster Online Dictionary にも、
come: often vulgar : to experience orgasm
「(しばしば卑語として) orgasm を経験[体験]する」
ロングマン現代英英辞典にも、
come: SEX (informal) to have an orgasm
「(インフォーマル) orgasm を持つ[になる]こと」
と書いてあります。
それを現在進行形にした、"I'm coming!" というフレーズは、そういう場面での決まり文句みたいなもんですね(笑)。
"I'm coming!" 自体は普通のフレーズで、例えば誰かに呼ばれた時に、「はいはーい、今行きまーす!」という時にも使うので、これを使うと即エッチな意味になるわけではないのですが、エッチなシーンでは、「いく」という意味になるということです。
"I'm coming!" と誰かが言っているエッチなシーンを、私は実際に見たことはないんですが(笑)、私がそのフレーズを知ったのは、明石家さんまさんが司会の「恋のから騒ぎ」の外国人妻スペシャルでした。
ある奥さんが、日本人男性がそういう状況で「いく」と言うのを聞いて、「行く、ってどこに? ってキョロキョロしちゃった。」と言っていて、他の外国人妻も「そうそう、あれは変よねぇ…」みたいな顔で頷いていたんですよ。
(みんな思い当たる節がある、とはっきり言うのが、あの番組のすごいところですね…私はこういう話題になった時は、うつむいて恥ずかしそうにするタイプなんですが…ほんとだよ…笑)
さんちゃん(さんまさん)も、英語では come を使うのを知っていたらしくて(笑)、「そう言えば英語では go とは言わへんもんなぁ…」みたいなフォローを入れていたと思います。(正確に覚えてるわけではないので、間違ってるところがあるかもしれませんが)
フレンズ1-9その1 で触れたことがあるのですが、そもそも、「come=来る、go=行く」と訳して覚えることが間違いなんですよね。
そこにも書きましたが、
come は、"話者がイメージしている場所、話題の中心となる場所"に向かう、近づく
go は、イメージしている所とは、別の場所に行く
ということになります。
基本的な意味は、come = to move toward something 「何かのある方向へ移動する」ことで、そこから come = to reach a particular level or place 「特定のレベルや場所に達する」という意味になるわけですね。
その外国人妻さんも、「日本語の「行く」は、英語では go」というイメージが強かったんでしょう。
ですから、もし日本語の「いく」を go だと解釈してしまうと、今している行為から離れて別の「関係ない」場所に行ってしまう、という意味になってしまうから違和感を感じたんだと思います。
彼女の頭の中では、「いく」→ "I'm going." →「僕はここを離れるよ。」みたいな感じに聞こえて、聞いた方は「離れる、って、今のこの行為をあなたは楽しんでいないの?」みたいに相手を問い詰めたくなるんでしょうか?(笑)
come だと「イメージしている場所、話題の中心となる場所に近づく」わけですから、エッチの行為の最終目的地にもうすぐたどり着く、という意味で適切なんだと思います。
ちょっと日本語の方を見てみましょう。
日本語の「行く、来る」というのは、あくまでも「話者のいる場所が起点」になっているので、自分の今の状態からどこかへ移動する場合は全て「行く」になってしまいますよね。
広辞苑で「いく(行く)」を調べると、「ゆく」に同じ、とあります。
「ゆく(行く)」の語義でそれらしいものをいくつか挙げてみます。
ゆく(行く)
1.現在いる地点から出発して向うの方へ進行・移動する。
イ.前方へ向かって進む、離れ去る
ハ.目的の所に到達する。とどく。
7.心が満たされる。
8.物事がはかどる。進展する。
上の「到達する」のような意味がきっと、エッチな「いく」のニュアンスなんでしょうね。
そしてそれは英語の come に通じる部分がありますから、日本語の「いく」には come の意味も含まれている、だから、「行く=go」という一対一対応で覚えてはいけない、ということです。
come は「来る」だと思い込んでいる場合でも、I'm coming. を「私は来る。来ようとしている。来ている。」と訳すのはやっぱり変な感じがしますよね。(自分が今いる場所に、自分が「来る」というのはおかしいですから。)
「私が来る」んじゃなくて、「私が(どこかイメージされた場所に)行く、到達する」という訳が正しいのです。
ですから、「come=行く」となり、"I'm coming!" は、日本語では「今からそちらに行く」または「(エッチで)いく」という意味になるのですね。
アメリカ人と日本人の頭の中にあるイメージは全く同じなんだ、ということだと思います。
今回のセリフは come off と off がついていますよね。
その off についても語りたいと思います。
off の基本的な意味は「離れて、分離して」です。
また、研究社 新英和中辞典には、以下のような意味も載っています。
off=[動作の完了・中止などを表わして] …してしまう、すっかり、終わりまで
drink off 飲み尽くす
finish off 終えてしまう
I know them off by heart. それらをすっかりそらで覚えている。
動詞と結びつくことで、その動詞の行為を終了して、その動作から「離れる」感じなのかなぁ、と思うのですが…。
「はい、これで完了、おしまい。」みたいに、その動作と縁を切ってしまう感じでしょうか。
Merriam-Webster Online Dictionary には、
off: used as an intensifier
例) drink off a glass / finish it off
「強意語(intensifier)として使われる」
例)「グラスを飲み干す」「仕上げる、完了する」
この M-W の語義だと、off 自体には意味はなくて、off がついた動詞を強調する役割を果たしている、ということのようです。
come off の off は、例に挙げられた finish off の off にとても近いものを感じます。
finish だけでも「終える、完了する」という意味ですが、それにさらに off をつけることでその完了の度合いを強調しているのでしょうかね。
英辞郎の finish off を見てみると、
finish off
(句動-1)終える、終わる、おしまいになる、〜で終わりにする、(食べ物を)平らげる
(句動-2)(仕事を)仕上げる、片付ける、済ます、完成する、完了する、締めくくりをつける
(句動-3)やっつけてしまう、壊す、殺す、破壊する
という意味が載っているのですが、その「仕上げる」「締めくくりをつける」の「上げる」や「くくる」のような感覚が off なんでしょうかねぇ。
私の勝手なイメージとしては、オーケストラの指揮者がタクトを最後にパッと上で止めて曲がスパッと終わる、その「締め」の感覚、みたいなものをその off に感じるのですが…。
ですから、come だけでも「目的地に到達する」という意味があるけれど、それにさらに off を付けることで、到達するという行為を強調している、ということでしょう。
ですから、come off は「すっかり目的地に到達する」→「成功する」「(エッチで)いく」、come off well と well がつくと、その結果が「うまく」いったことをさらに強調する、ということでしょうね。
ここまで書いて気付きましたが、昨日、「エッチがうまくいく」というあいまいな表現で流したのは、come の話をすると、上に書いたようなディープな話をしないといけなくなるのを本能的に察したからでしょうか?(笑)。
自分で書いていても恥ずかしいので、あまりエッチな話の部分には反応しないでいただきたいのですが、私が上に書いたような come や go の感覚が、英語の感覚として合っているのかどうか、はとても気になります。
かと言って、こういう問題は、道行くネイティブに尋ねるわけにもいきませんしねぇ(笑)。
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2006年12月25日
フレンズ2-23その23
リチャードには自分ほどのこだわりがないことを残念がるモニカ。
モニカ: I can't believe this. I hate this. You're too normal. I can't believe my boyfriend doesn't have a "thing." My boyfriend doesn't have a "thing." (こんなの信じられないわ。こういうのはいやよ。あなたはノーマルすぎる。自分の恋人が thing を持ってないなんて信じられない。私の恋人には thing がないのよ。)
リチャード: See, if anyone overheard that, I didn't come off well. (ねぇ、誰かが今のを立ち聞きしてたら、僕はうまく出来なかった、ってことになる。)
この二人のやり取りが、ちょっとよくわからないのですが…。
まずリチャードのセリフから見てみると、overheard と過去形になっているのは「現実の事実に反対の仮定」をする「仮定法過去」でしょうね。
今は隣の部屋には誰もいないから誰かが立ち聞きしているということはないけれど、もし仮に誰かが聞いていたとしたら、ということでしょう。
I didn't come... の文章を丁寧に言うと、he/she (=立ち聞きしている人) would think (that) I didn't come off well. 「そのセリフを聞いた人は、僕が come off well しなかったと思うだろう。」になるのだと思います。
come off well は「いい結果になる、うまくいく」ですから、この場合はエッチがうまくいく、ということですね(笑)。
モニカはただ、自分のような神経質な部分がリチャードにない、と文句を言っているのですが、その言い方だと、何か僕がエッチの面において物足りない男であるように聞こえるよ、とリチャードは言いたいわけですね。
問題は have a thing の解釈なんですが…。
英辞郎には have a thing about に以下の意味が載っています。
1. 〜について独特の[特別な]考え方[感情]を持っている
2. (人)に気がある、〜が大好きだ
I have a thing about that song. 私はその歌が大好きだ。
3. 〜が大嫌いだ、〜に恐怖心がある、〜が怖くて仕方ない、〜が苦手だ
I have a thing about snakes. 私はヘビが大嫌いだ。
つまり直訳すると、「…について a thing がある」ということなので、「とあること」がある、と言う場合には、好きか嫌いか何らかの感情がある、という意味になるわけですね。
ロングマン現代英英辞典にも、
have a thing about sb/sth(=somebody, something): (informal) to like or dislike someone or something very much, often without a good reason
訳すと、「しばしば、もっともな理由もなく、誰かや何かをとても好き、または嫌いであること」となります。
このモニカのセリフは、何かが好きか嫌いかという話ではなくて、そういう「理由もなくこだわる強い感情」があるかないか、という話なのでしょう。
don't have a thing で「モニカが持っているようなこだわり、特別な独特の考え方」がリチャードにはない、ということですね。
その前に、You're too normal. というフレーズがあり、それは逆に言うと「あなたはアブノーマルではない、アブノーマルな部分がない。」という意味なので、それに続けて don't have a thing となると、「アブノーマルなことに対するこだわりがない」と聞こえてしまうので、アブノーマルなことを求めるモニカをリチャードは満足させることができなかった、と他の人には聞こえるよ、ということなのかな、と思うのですが。
他にちらっと思ったのは…。
thing を強調しているので、thing=モノ、みたいなニュアンスで、あなたには恋人を満足させる”モノ”がないのよ、みたいに聞こえて、まるで”それ”が役に立たなかったかのように聞こえる、という意味なのかなぁ…とか。
thing の語義を調べてみると、特にそういうモノを指すとははっきり書いていないのですが、
英辞郎の thingy の項目に、
thingy=(話)あれ、(例の)やつ、変なの、一物、ナニ、ブツ(ぞんざいに、特定の何かの代わり。説明しにくい[言わなくても通じる・名前が分からない・口にするのをはばかる]もの。時に penis )
と書いてあるんですよ(笑)。
thingy は thing の変形ですから、やっぱり thing と聞いてもそういう意味に聞こえる気がしますけど…どうなんでしょう?
勘ぐり過ぎかしら?
それより、何気(なにげ)に、”モノ”とか書いてる自分が怖いですけど(爆)。
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モニカ: I can't believe this. I hate this. You're too normal. I can't believe my boyfriend doesn't have a "thing." My boyfriend doesn't have a "thing." (こんなの信じられないわ。こういうのはいやよ。あなたはノーマルすぎる。自分の恋人が thing を持ってないなんて信じられない。私の恋人には thing がないのよ。)
リチャード: See, if anyone overheard that, I didn't come off well. (ねぇ、誰かが今のを立ち聞きしてたら、僕はうまく出来なかった、ってことになる。)
この二人のやり取りが、ちょっとよくわからないのですが…。
まずリチャードのセリフから見てみると、overheard と過去形になっているのは「現実の事実に反対の仮定」をする「仮定法過去」でしょうね。
今は隣の部屋には誰もいないから誰かが立ち聞きしているということはないけれど、もし仮に誰かが聞いていたとしたら、ということでしょう。
I didn't come... の文章を丁寧に言うと、he/she (=立ち聞きしている人) would think (that) I didn't come off well. 「そのセリフを聞いた人は、僕が come off well しなかったと思うだろう。」になるのだと思います。
come off well は「いい結果になる、うまくいく」ですから、この場合はエッチがうまくいく、ということですね(笑)。
モニカはただ、自分のような神経質な部分がリチャードにない、と文句を言っているのですが、その言い方だと、何か僕がエッチの面において物足りない男であるように聞こえるよ、とリチャードは言いたいわけですね。
問題は have a thing の解釈なんですが…。
英辞郎には have a thing about に以下の意味が載っています。
1. 〜について独特の[特別な]考え方[感情]を持っている
2. (人)に気がある、〜が大好きだ
I have a thing about that song. 私はその歌が大好きだ。
3. 〜が大嫌いだ、〜に恐怖心がある、〜が怖くて仕方ない、〜が苦手だ
I have a thing about snakes. 私はヘビが大嫌いだ。
つまり直訳すると、「…について a thing がある」ということなので、「とあること」がある、と言う場合には、好きか嫌いか何らかの感情がある、という意味になるわけですね。
ロングマン現代英英辞典にも、
have a thing about sb/sth(=somebody, something): (informal) to like or dislike someone or something very much, often without a good reason
訳すと、「しばしば、もっともな理由もなく、誰かや何かをとても好き、または嫌いであること」となります。
このモニカのセリフは、何かが好きか嫌いかという話ではなくて、そういう「理由もなくこだわる強い感情」があるかないか、という話なのでしょう。
don't have a thing で「モニカが持っているようなこだわり、特別な独特の考え方」がリチャードにはない、ということですね。
その前に、You're too normal. というフレーズがあり、それは逆に言うと「あなたはアブノーマルではない、アブノーマルな部分がない。」という意味なので、それに続けて don't have a thing となると、「アブノーマルなことに対するこだわりがない」と聞こえてしまうので、アブノーマルなことを求めるモニカをリチャードは満足させることができなかった、と他の人には聞こえるよ、ということなのかな、と思うのですが。
他にちらっと思ったのは…。
thing を強調しているので、thing=モノ、みたいなニュアンスで、あなたには恋人を満足させる”モノ”がないのよ、みたいに聞こえて、まるで”それ”が役に立たなかったかのように聞こえる、という意味なのかなぁ…とか。
thing の語義を調べてみると、特にそういうモノを指すとははっきり書いていないのですが、
英辞郎の thingy の項目に、
thingy=(話)あれ、(例の)やつ、変なの、一物、ナニ、ブツ(ぞんざいに、特定の何かの代わり。説明しにくい[言わなくても通じる・名前が分からない・口にするのをはばかる]もの。時に penis )
と書いてあるんですよ(笑)。
thingy は thing の変形ですから、やっぱり thing と聞いてもそういう意味に聞こえる気がしますけど…どうなんでしょう?
勘ぐり過ぎかしら?
それより、何気(なにげ)に、”モノ”とか書いてる自分が怖いですけど(爆)。
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2006年12月24日
フレンズ1-18その12 ご質問6
フレンズ1-18 に関するご質問を元に書いた記事は、今日が最終日です。
昨日取り上げたシーンの説明の続きになります。
チャンドラー: Could you want her more? (まだ彼女のことがいいのか?)
ロス: Who? (誰のこと?)
チャンドラー: Who? Dee, the sarcastic sister from What's Happening! (誰のことかって? [以下、訳は省略])
ここで観客は大爆笑。
ロス: Look, I am totally, totally over her. (いいか、僕はすっかり、完璧に彼女のことはあきらめたよ。)
上のピンクの部分を解説します。
質問者の方も、質問後に調べてわかったそうなのですが、イタリック体で書いてある What's Happening は、あるドラマの名前で、Dee はそこに出てくる人物の名前。
最初、Dee の部分は、Gee!(ジー!)と言っているのかと思いました。
Gee は Jesus (イエス・キリスト、ジーザス)の婉曲形で、"Oh, my God!" などと同じように、「おや! まあ! 驚いた!」という驚きや喜びを表す表現なんですが、ここは Gee ではなくて、Dee だったんですね…。
ネットスクリプトには、Whats Happening と書いてあるのですが、正しくは What's と、アポストロフィーが必要です。
おまけにドラマの正式なタイトルは、What's Happening!! と、感嘆符が二つも付いています(笑)。
私は全くこのドラマを知りませんので、これ以下、ひたすら、ウィキペディアと IMDb からの引用記事が続きます(笑)。
まずはウィキペディア(英語版)から。
Wikipedia 英語版: What's Happening!!
上のウィキペディアの Premise (「前提」…つまりは「設定」ということだと思います)によると、
ロスのワッツ地域に住んでいる、労働者階級のアフリカ系アメリカ人3人のおふざけ(ふざけた・おどけた・こっけいな行動)を扱ったドラマ。
ロスにはワッツ(Watts)という場所(地域)があるんですねぇ。
Wikipedia 英語版: Watts, Los Angeles, California
「ワッツ・ハプニング」というドラマのタイトルと「ワッツ」という地名は、発音が似ているのですが、それは何か関係があるのでしょうか?
韻を踏んでいるというか、地名をタイトルにかけている、ってことなんでしょうかねぇ?
それに関する記述は見つからなかったのですが。
主人公は、Roger "Raj" Thomas (演じるは Ernest Thomas)で、そのロジャーの妹が Dee (演じるは Danielle Spencer)。
ちょっと話は脱線しますが、ラッセル・クロウの奥さんも、Danielle Spencer (ダニエル・スペンサー)という名前の女優さんなんですが、もちろん彼女とは別人です(笑)。
ですから、"Danielle Spencer" でグーグルのイメージ検索をすると、そのラックロの奥さんばかりがヒットしてしまうのですが、「Danielle Spencer Dee」とか、「What's happening Dee-Thomas」などの語句でイメージ検索すると、それらしい女の子の写真がヒットしますね。
話は戻って、そのウィキペディアの Premise によると、
Other schemes involved getting back at Roger's sister Dee, who was a caustic, bratty busybody.
他の枠組み(?)では、ロジャーの妹ディーに仕返しをする話も絡んでいる。ディーは、「痛烈・辛辣(caustic)」、「こまっしゃくれた、やんちゃの、行儀の悪い(bratty)」、 「おせっかいな、でしゃばりな(busybody)」人である。
ちなみに、bratty という形容詞は、名詞 brat 「(手に負えない)子供、(うるさい)がき、やんちゃ坊主、わんぱく小僧」の形容詞形です。
Major characters にディーの説明も載っています。
詳しく書いてあるので、そのまま引用させていただきます。
Dee Thomas is Raj's younger sibling. She personifies the typical 'annoying little sister'. Dee is obsessed with making money, usually by blackmailing her brother and his friends a quarter at a time. She is also shrewd, and difficult to keep secrets from. Her trademark phrase is "Ooh, I'm tellin' Mama!"
ディー・トーマスはラッジ(ロジャー)の妹。ディーは典型的な「うっとうしい妹」のキャラクターである。ディーはお金儲けに固執しており、時には自分の兄や友人を恐喝して一度につき25セントをゆすってお金を儲ける。彼女は抜け目がなく鋭いので、彼女に隠し事をするのは難しい。彼女のトレードマークのフレーズは、「あっ、ママに言いつけちゃうから!」
そのディーを演じている Danielle Spencer のウィキペディアにも興味深いことが書いてあります。
Wikipedia 英語版: Danielle Spencer (US actress)
Spencer tied with Alison Arngrim (Nellie on Little House on the Prairie) for "Character Most in Need of a Time-out" award on Nickelodeon's TV Land Awards in 2006 for her role on "What's Happening".
2006年のニケロデオンTVランド賞の「黙って反省する時間が最も必要なキャラクター」というのがあり、そこで、What's Happening の役柄(ディー)を演じたスペンサーは、アリソン・アーングリン(「大草原の小さな家」のネリー)と同点であった。
上の英語は、自然な日本語に訳しにくくて、変な日本語になってしまいました。
英語のままで理解した方が絶対にわかりやすい、という典型のような文ですね。
いろいろと面白い語句が出てくるので、ついでに説明させて下さい。
Nickelodeon は英辞郎を引用させていただくと、
Nickelodeon=ニケロデオン。アメリカの民放テレビ局。子ども向けのアニメのみを放映。Cartoon channel よりも内容が多少過激な番組もあり。
とのことです。
また、time-out も、英辞郎の語義がわかりやすいので引用させていただくと、
time-out=タイムアウト。学校や家庭において、悪いことをした子どもに反省をさせるための方法として、自分の部屋に閉じこもらせて(あるいは、いすに座らせて)数分間黙らせておくこと。
tie with は「…と同点である、並ぶ」ですから、多分1位で並んだか、上位で並んだ、ということですね。
「大草原の小さな家(Little House on the Prairie)」って、NHKで何度も再放送されていますよねぇ。
それなのに全く見たことないんですよ(笑)。
ざっとネットで調べると、そのネリーという娘は、意地悪で有名みたいなので、「その」ネリーと「並ぶ」というのは、かなりのものだ、ということなんでしょう。
「ちょっと反省してなさい!」と言いたくなるほど、「悪い子」の代名詞だ、ということですね。
今度は、IMDb (The Internet Movie Database)からの情報。
IMDb: "What's Happening!!" (1976) [TV-Series 1976-1979]
IMDb の Plot Outline の (more) をクリックすると、Plot Summary for "What's Happening!!" にジャンプするのですが、そこには、
the boys get into trouble because of Roger's bratty sister Dee.
(3人の)少年たちは、ロジャーのこまっしゃくれた妹ディーのために、苦境に陥る(もめごと[トラブル]に巻き込まれる)。
と書いてあります。
Trivia には
The character 'Dee Thomas' was ranked #5 in TV Guide's list of "TV's 10 Biggest Brats" (27 March 2005 issue).
”ディー・トーマス”というキャラクターは、2005年3月27日発行のテレビガイドの「テレビ番組で最大の悪ガキ(やんちゃ)10人」のリストで5位にランクされた。
ウィキペディアに書いてあった「ニケロデオンTVランド賞」もそうですが、このドラマ自体は1970年代後半のものなのに、2005年や2006年のアンケートの上位に名前が挙がる、というところが、彼女のすごさを物語っている気がしますねぇ。
また Quotes という項目で彼らのセリフが一部取り上げられています。
Fred 'Rerun' Stubbs: [makes joke and laughs]
Dee Thomas: That's funny!
Fred 'Rerun' Stubbs: Of course it is!
Dee Thomas: No, I mean the way your belly shakes when you laugh!
これを訳すと、
フレッド・「リラン」・スタブズ:(冗談を言って笑う)
ディー・トーマス:それ、面白い!
フレッド・「リラン」・スタブズ:当然だよ!
ディー・トーマス:違うわ。私は、あなたが笑う時にあなたの腹(おなか)が揺れる様子が面白い、って言ってるの。
うーん、確かに、子供にしては辛辣ですな(笑)。
ディーの説明に時間をかけすぎましたが(笑)、とにかく、チャンドラーが名前を出しているのは、間違いなく、この What's Happening!! の Dee Thomas なわけですね。
ネットスクリプトには、
[sarcastically] Dee, the sarcastic sister from Whats Happening.
と書いてあって、チャンドラーは、sarcastically 「皮肉たっぷりに、いやみに、からかうように」 ディーの名前を挙げている、とのことです。
このセリフのどこが「皮肉、いやみ」なのか、についての解釈を2通り考えてみました。
1つ目は、ロスのセリフがまるでディーのセリフみたいだよ、という解釈、2つ目は、「彼女ってだれ?」とすっとぼけたロスに対して、「彼女ってのは、あの有名なディーのことだよ。」と答えた、という解釈です。
まず1つ目。
明らかにレイチェルのことを言っているのに、「チャンドラーは一体誰のことを言ってるんだよ? 僕には何のことだか…」とロスがしらばっくれたことに対して、「お前は、What's Happening に出てくる、あの皮肉っぽい妹の Dee かよ!」と言っているのかなぁ?と。
ディーは抜け目のない子らしいので、自分の都合の悪いことに対しては知らん振りする、自分の都合のいいようにうまく立ち回る、という部分もあるんでしょうね。
例えばこれはあくまで想像ですが、人から金をゆするのが趣味(笑)みたいですから、兄が金欠だと嘆いている場面を想定してみると…
ロジャー: I'm a bit short today, because SOMEBODY blackmailed me for money yesterday. (今日はちょっと金欠だ。だって、昨日誰かさんに金をゆすられたからね。)
ディー: Somebody? Who? (誰かさんって、誰のこと?)
みたいなやり取りもあり得るかなぁ?と思ったりします。
(英語のセリフは私が適当に考えただけなので、何の参考にもなりませんが…笑)
そんな風に、「ディーが言いそうなセリフだな」というニュアンスを補足して日本語訳をつけるとすると、
ロス: Who? (誰のこと?)
チャンドラー: Who? Dee, the sarcastic sister from What's Happening! (誰のことかって? よくもまぁ、そんな風にしらばっくれることができるねぇ。お前は、What's Happening!! の皮肉屋の妹、ディーかよ。)
2つ目は、チャンドラーもロスも「彼女」がレイチェルを指しているのがわかっているのに、ロスが「彼女って誰?」と言ったので、「彼女と言えば、あの有名な”彼女”だよ。」と、理想の恋人像とはかけ離れたキャラクターの名前を挙げて、ロスがとぼけたように、チャンドラーもとぼけてみた、ということかなぁ?
ディーは悪ガキのベスト10で名前が挙げられるくらいなので、とても「恋人にしたいキャラ」ではないですよね。
「お前、まだ彼女のことが好きなのか?」と言った後、その彼女の名前に、誰でも知ってる「嫌われキャラ」(←表現は悪いですが)をすかさず挙げたそのセンスに、観客が大喜びしている、ということかな?と思います。
そういうニュアンスをつけて訳してみると、
ロス: Who? (誰のこと?)
チャンドラー: Who? Dee, the sarcastic sister from What's Happening! (誰のことかって? そんなの決まってるじゃん。彼女と言えば、あの有名な What's Happening!! の悪ガキ、ディーのことだよ。)
さて、どっちでしょう?
私は2つ目の方かなぁ…と思うのですが、もしかして、どちらでもなかったりして(爆)。
私はただ、ディーというキャラクターの説明をしてみたかっただけなのかもしれません…。
ここまで読んで下さった方、どうもありがとうございました。
明日は、フレンズ2-23 の解説に戻ります。
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昨日取り上げたシーンの説明の続きになります。
チャンドラー: Could you want her more? (まだ彼女のことがいいのか?)
ロス: Who? (誰のこと?)
チャンドラー: Who? Dee, the sarcastic sister from What's Happening! (誰のことかって? [以下、訳は省略])
ここで観客は大爆笑。
ロス: Look, I am totally, totally over her. (いいか、僕はすっかり、完璧に彼女のことはあきらめたよ。)
上のピンクの部分を解説します。
質問者の方も、質問後に調べてわかったそうなのですが、イタリック体で書いてある What's Happening は、あるドラマの名前で、Dee はそこに出てくる人物の名前。
最初、Dee の部分は、Gee!(ジー!)と言っているのかと思いました。
Gee は Jesus (イエス・キリスト、ジーザス)の婉曲形で、"Oh, my God!" などと同じように、「おや! まあ! 驚いた!」という驚きや喜びを表す表現なんですが、ここは Gee ではなくて、Dee だったんですね…。
ネットスクリプトには、Whats Happening と書いてあるのですが、正しくは What's と、アポストロフィーが必要です。
おまけにドラマの正式なタイトルは、What's Happening!! と、感嘆符が二つも付いています(笑)。
私は全くこのドラマを知りませんので、これ以下、ひたすら、ウィキペディアと IMDb からの引用記事が続きます(笑)。
まずはウィキペディア(英語版)から。
Wikipedia 英語版: What's Happening!!
上のウィキペディアの Premise (「前提」…つまりは「設定」ということだと思います)によると、
ロスのワッツ地域に住んでいる、労働者階級のアフリカ系アメリカ人3人のおふざけ(ふざけた・おどけた・こっけいな行動)を扱ったドラマ。
ロスにはワッツ(Watts)という場所(地域)があるんですねぇ。
Wikipedia 英語版: Watts, Los Angeles, California
「ワッツ・ハプニング」というドラマのタイトルと「ワッツ」という地名は、発音が似ているのですが、それは何か関係があるのでしょうか?
韻を踏んでいるというか、地名をタイトルにかけている、ってことなんでしょうかねぇ?
それに関する記述は見つからなかったのですが。
主人公は、Roger "Raj" Thomas (演じるは Ernest Thomas)で、そのロジャーの妹が Dee (演じるは Danielle Spencer)。
ちょっと話は脱線しますが、ラッセル・クロウの奥さんも、Danielle Spencer (ダニエル・スペンサー)という名前の女優さんなんですが、もちろん彼女とは別人です(笑)。
ですから、"Danielle Spencer" でグーグルのイメージ検索をすると、そのラックロの奥さんばかりがヒットしてしまうのですが、「Danielle Spencer Dee」とか、「What's happening Dee-Thomas」などの語句でイメージ検索すると、それらしい女の子の写真がヒットしますね。
話は戻って、そのウィキペディアの Premise によると、
Other schemes involved getting back at Roger's sister Dee, who was a caustic, bratty busybody.
他の枠組み(?)では、ロジャーの妹ディーに仕返しをする話も絡んでいる。ディーは、「痛烈・辛辣(caustic)」、「こまっしゃくれた、やんちゃの、行儀の悪い(bratty)」、 「おせっかいな、でしゃばりな(busybody)」人である。
ちなみに、bratty という形容詞は、名詞 brat 「(手に負えない)子供、(うるさい)がき、やんちゃ坊主、わんぱく小僧」の形容詞形です。
Major characters にディーの説明も載っています。
詳しく書いてあるので、そのまま引用させていただきます。
Dee Thomas is Raj's younger sibling. She personifies the typical 'annoying little sister'. Dee is obsessed with making money, usually by blackmailing her brother and his friends a quarter at a time. She is also shrewd, and difficult to keep secrets from. Her trademark phrase is "Ooh, I'm tellin' Mama!"
ディー・トーマスはラッジ(ロジャー)の妹。ディーは典型的な「うっとうしい妹」のキャラクターである。ディーはお金儲けに固執しており、時には自分の兄や友人を恐喝して一度につき25セントをゆすってお金を儲ける。彼女は抜け目がなく鋭いので、彼女に隠し事をするのは難しい。彼女のトレードマークのフレーズは、「あっ、ママに言いつけちゃうから!」
そのディーを演じている Danielle Spencer のウィキペディアにも興味深いことが書いてあります。
Wikipedia 英語版: Danielle Spencer (US actress)
Spencer tied with Alison Arngrim (Nellie on Little House on the Prairie) for "Character Most in Need of a Time-out" award on Nickelodeon's TV Land Awards in 2006 for her role on "What's Happening".
2006年のニケロデオンTVランド賞の「黙って反省する時間が最も必要なキャラクター」というのがあり、そこで、What's Happening の役柄(ディー)を演じたスペンサーは、アリソン・アーングリン(「大草原の小さな家」のネリー)と同点であった。
上の英語は、自然な日本語に訳しにくくて、変な日本語になってしまいました。
英語のままで理解した方が絶対にわかりやすい、という典型のような文ですね。
いろいろと面白い語句が出てくるので、ついでに説明させて下さい。
Nickelodeon は英辞郎を引用させていただくと、
Nickelodeon=ニケロデオン。アメリカの民放テレビ局。子ども向けのアニメのみを放映。Cartoon channel よりも内容が多少過激な番組もあり。
とのことです。
また、time-out も、英辞郎の語義がわかりやすいので引用させていただくと、
time-out=タイムアウト。学校や家庭において、悪いことをした子どもに反省をさせるための方法として、自分の部屋に閉じこもらせて(あるいは、いすに座らせて)数分間黙らせておくこと。
tie with は「…と同点である、並ぶ」ですから、多分1位で並んだか、上位で並んだ、ということですね。
「大草原の小さな家(Little House on the Prairie)」って、NHKで何度も再放送されていますよねぇ。
それなのに全く見たことないんですよ(笑)。
ざっとネットで調べると、そのネリーという娘は、意地悪で有名みたいなので、「その」ネリーと「並ぶ」というのは、かなりのものだ、ということなんでしょう。
「ちょっと反省してなさい!」と言いたくなるほど、「悪い子」の代名詞だ、ということですね。
今度は、IMDb (The Internet Movie Database)からの情報。
IMDb: "What's Happening!!" (1976) [TV-Series 1976-1979]
IMDb の Plot Outline の (more) をクリックすると、Plot Summary for "What's Happening!!" にジャンプするのですが、そこには、
the boys get into trouble because of Roger's bratty sister Dee.
(3人の)少年たちは、ロジャーのこまっしゃくれた妹ディーのために、苦境に陥る(もめごと[トラブル]に巻き込まれる)。
と書いてあります。
Trivia には
The character 'Dee Thomas' was ranked #5 in TV Guide's list of "TV's 10 Biggest Brats" (27 March 2005 issue).
”ディー・トーマス”というキャラクターは、2005年3月27日発行のテレビガイドの「テレビ番組で最大の悪ガキ(やんちゃ)10人」のリストで5位にランクされた。
ウィキペディアに書いてあった「ニケロデオンTVランド賞」もそうですが、このドラマ自体は1970年代後半のものなのに、2005年や2006年のアンケートの上位に名前が挙がる、というところが、彼女のすごさを物語っている気がしますねぇ。
また Quotes という項目で彼らのセリフが一部取り上げられています。
Fred 'Rerun' Stubbs: [makes joke and laughs]
Dee Thomas: That's funny!
Fred 'Rerun' Stubbs: Of course it is!
Dee Thomas: No, I mean the way your belly shakes when you laugh!
これを訳すと、
フレッド・「リラン」・スタブズ:(冗談を言って笑う)
ディー・トーマス:それ、面白い!
フレッド・「リラン」・スタブズ:当然だよ!
ディー・トーマス:違うわ。私は、あなたが笑う時にあなたの腹(おなか)が揺れる様子が面白い、って言ってるの。
うーん、確かに、子供にしては辛辣ですな(笑)。
ディーの説明に時間をかけすぎましたが(笑)、とにかく、チャンドラーが名前を出しているのは、間違いなく、この What's Happening!! の Dee Thomas なわけですね。
ネットスクリプトには、
[sarcastically] Dee, the sarcastic sister from Whats Happening.
と書いてあって、チャンドラーは、sarcastically 「皮肉たっぷりに、いやみに、からかうように」 ディーの名前を挙げている、とのことです。
このセリフのどこが「皮肉、いやみ」なのか、についての解釈を2通り考えてみました。
1つ目は、ロスのセリフがまるでディーのセリフみたいだよ、という解釈、2つ目は、「彼女ってだれ?」とすっとぼけたロスに対して、「彼女ってのは、あの有名なディーのことだよ。」と答えた、という解釈です。
まず1つ目。
明らかにレイチェルのことを言っているのに、「チャンドラーは一体誰のことを言ってるんだよ? 僕には何のことだか…」とロスがしらばっくれたことに対して、「お前は、What's Happening に出てくる、あの皮肉っぽい妹の Dee かよ!」と言っているのかなぁ?と。
ディーは抜け目のない子らしいので、自分の都合の悪いことに対しては知らん振りする、自分の都合のいいようにうまく立ち回る、という部分もあるんでしょうね。
例えばこれはあくまで想像ですが、人から金をゆするのが趣味(笑)みたいですから、兄が金欠だと嘆いている場面を想定してみると…
ロジャー: I'm a bit short today, because SOMEBODY blackmailed me for money yesterday. (今日はちょっと金欠だ。だって、昨日誰かさんに金をゆすられたからね。)
ディー: Somebody? Who? (誰かさんって、誰のこと?)
みたいなやり取りもあり得るかなぁ?と思ったりします。
(英語のセリフは私が適当に考えただけなので、何の参考にもなりませんが…笑)
そんな風に、「ディーが言いそうなセリフだな」というニュアンスを補足して日本語訳をつけるとすると、
ロス: Who? (誰のこと?)
チャンドラー: Who? Dee, the sarcastic sister from What's Happening! (誰のことかって? よくもまぁ、そんな風にしらばっくれることができるねぇ。お前は、What's Happening!! の皮肉屋の妹、ディーかよ。)
2つ目は、チャンドラーもロスも「彼女」がレイチェルを指しているのがわかっているのに、ロスが「彼女って誰?」と言ったので、「彼女と言えば、あの有名な”彼女”だよ。」と、理想の恋人像とはかけ離れたキャラクターの名前を挙げて、ロスがとぼけたように、チャンドラーもとぼけてみた、ということかなぁ?
ディーは悪ガキのベスト10で名前が挙げられるくらいなので、とても「恋人にしたいキャラ」ではないですよね。
「お前、まだ彼女のことが好きなのか?」と言った後、その彼女の名前に、誰でも知ってる「嫌われキャラ」(←表現は悪いですが)をすかさず挙げたそのセンスに、観客が大喜びしている、ということかな?と思います。
そういうニュアンスをつけて訳してみると、
ロス: Who? (誰のこと?)
チャンドラー: Who? Dee, the sarcastic sister from What's Happening! (誰のことかって? そんなの決まってるじゃん。彼女と言えば、あの有名な What's Happening!! の悪ガキ、ディーのことだよ。)
さて、どっちでしょう?
私は2つ目の方かなぁ…と思うのですが、もしかして、どちらでもなかったりして(爆)。
私はただ、ディーというキャラクターの説明をしてみたかっただけなのかもしれません…。
ここまで読んで下さった方、どうもありがとうございました。
明日は、フレンズ2-23 の解説に戻ります。
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2006年12月23日
フレンズ1-18その11 ご質問5
引き続き、フレンズ1-18 に関するご質問を元に書いた記事です。
セントラルパークにて。
レイチェルはたくさんの会社に履歴書を送りました。
その返事が郵便でたくさん送られてきていて、女性陣はその返事を読んでいるところ。
少し離れた場所に、ロスとチャンドラーは座っています。
チャンドラー: You know, I can't believe you. Linda's so great! Why won't you go out with her again? (お前が信じられないよ。リンダはすごく素敵だよ! どうしてもう一度デートしないんだ?)
ロス: I don't know. (わかんないよ。)
チャンドラー: Is this still about her whole "The Flintstones could've really happened" thing? (まだ彼女の言葉がひっかかってるのか? 「フリントストーンのアニメみたいなことが本当にあったかも」っていう発言のこと。)
ロス: No, it's not just that. It's just, I want someone who... who does something for me, y'know, who gets my heart pounding, who... who makes me, uh... (違うよ。そんなことじゃないんだ。ただ、僕が求めているのはその…僕に何かをしてくれる…ほら、僕の心をドキドキさせてくれる…僕を…)
レイチェルをじっと見つめているロス。
チャンドラー: ...Little playthings with yarn? (訳は省略)
ロス: What? (何だって?)
チャンドラー: Could you want her more? (まだ彼女のことがいいのか?)
ロス: Who? (誰のこと?)
チャンドラー: Who? Dee, the sarcastic sister from What's Happening! (誰のことかって? [以下、訳は省略])
ここで観客は大爆笑。
ロス: Look, I am totally, totally over her. (いいか、僕はすっかり、完璧に彼女のことはあきらめたよ。)
いただいた質問では、上でピンクにした部分の解釈がわからない、ということでした。
この一連のシーンは、マイブログの過去記事 フレンズ1-18その2 で少し取り上げているのですが、「フリントストーン」と「完璧に彼女のことはあきらめた」の部分だけを解説しており、その間がごっそり抜けているんですね。
これは、私にも意味がよくわからなかったからです(笑)。
まず、一つ目の Little playthings with yarn? について。
私もこの部分は難しいと思いました。
ですから、以下に書くのは、私はとりあえずこの辺までたどりつきました、という程度に過ぎず、結論が出ているとは言い難いものですので、ご了承下さい。
yarn には「作り話、ほら話、物語」のような意味もありますが、その場合は可算名詞なので、a yarn となるはず。
ここでは無冠詞で使われているので、不可算名詞の「編み糸」、つまり「毛糸」という意味でしょう。
編み物をする人はご存知だと思うのですが、毛糸の種類に「ループヤーン」など「ヤーン」と付くものがありますので、yarn というと私はまず毛糸の方が頭に浮かびますね。
"things with yarn" でぐぐると、"making things with yarn" というフレーズがいくつかヒットします。
一部、勝手に引用させていただくと…
Most of us - and we're mainly women - who learn how to make things with yarn are... 「私たち(主に女性)のほとんどは、毛糸でものを作る方法を学ぶが…」
We're trained from an early age to make things with yarn in the proper way. 「私たちは小さな頃から、毛糸でものを適切に作ることを仕込まれた(教えられた)。」
実は、DVDの英語字幕では、playthings の部分を play things と2語に分けて書いてあります。
plaything だと名詞で「遊び道具、おもちゃ、玩具」。
play things と分けられていると、play を動詞だと考えることも可能です。
が、目的語の things が何とも漠然としていて、具体的なイメージが湧きません。
things という目的語がなくて、play with yarn 「毛糸で遊ぶ」ならまだわかるのですが…。
猫が play with yarn(または play with a ball of yarn)「毛糸(の玉)で遊ぶ」というフレーズなら、いくつかヒットしましたし。
また、play を形容詞的に使って、play things = play-things、つまり playthings という名詞を play things と2語に分けているだけ、という考え方も可能です。(実際に、"play things" でぐぐると、名詞として使われているものがたくさんヒットします。)
ロスは、(someone) who gets my heart pounding, who... who makes me, uh... と言っていますね。この後、ロスは、「僕を(…な状態)にしてくれる人」という言葉を続けたかったけど、うまく表現できなくて口ごもっているようです。
例えば、
who makes me feel excited 「僕をドキドキさせてくれる人」(make+目的語+動詞の原形)
who makes me feel good 「僕を気持ち良くさせてくれる人」
who makes me happy 「僕を幸せ(な気持ち)にしてくれる人」(make+目的語+補語(形容詞))
みたいな感じでしょうか。
この make は「(人を)…にする」という意味ですね。
チャンドラーは、ロスの who makes me... に続けて次のセリフを言っているので、つまり彼は、
(someone) who makes me little play things with yarn?、または、who makes me little playthings with yarn? と言っているのです。
play を動詞と考えた場合、little は副詞の「ほとんど…しない」のような意味になりそう(?)です。
このような副詞の little は、研究社 新英和中辞典に、
little=(副詞) a をつけないで否定的用法で
1.ほとんど…しない
They see each other very little. 彼らはめったに会うことがない。
2.(know, think, care, suspect などの動詞の前に置いて)まったく…しない (not at all)
I little knew. 少しも知らなかった。
Little did I dream (that) a letter would come from him. 彼から手紙が来ようとは夢にも思わなかった。
という説明が載っています。
play things with yarn を強引に「毛糸で(何らかの)遊びをする」という意味だと考えると、そのセリフは「僕(ロス)に毛糸遊びをほとんどさせない人」という意味になりそうです。
が、ロスと毛糸遊びが結びつかないし、「(人)に…をほとんどさせない」ということだと、makes me hardly play と little ではなくて、hardly を使いそうな気がします。
ここから考えても、play を動詞だと考えるのは、ちょっとつらいかなぁ、と。
では、playthings という名詞だと考えた場合はどうでしょう?
その場合、makes me little playthings with yarn の make は、「(人)を…にする」ではなくて、「(人)に…を作る」という意味になると思います。
上に挙げたように、make things with yarn というフレーズは発見したので、それに作ってあげる相手である目的語(人)を挿入して、make me little playthings with yarn 「僕に小さなおもちゃを毛糸で作ってくれる」という感じでしょうか。
でも、「小さなおもちゃを毛糸で作ってくれる人」というのが、これまた意味不明なんですよね(笑)。
「毛糸のついたおもちゃを作ってくれる」なのかもしれませんが、どっちにしても、具体的にどういうものを指すんでしょうか?
毛糸と言えば編み物、編み物と言えば女の子っぽい遊び、つまりはファンシーなことが好きな、女の子っぽい、少女のような、乙女チックなお嬢様、ってことで、レイチェルのことを指している??
もしくはチャンドラーはレイチェルを指しているわけではなくて、ロスが makes me... と言った後、次の言葉が浮かばないのを見て、「僕を…にする人」と言いたいのがわかっていながら、適当な目的語を挙げて、何か物を「作って」くれるような(手先の器用な?)女の子がいいわけ?と茶化している??
その場合は、目的語である little playthings with yarn 自体にはそれほど深い意味はなくて、make という単語を利用したジョーク、つまり「…にする」を「…を作る」という意味に解釈したジョーク、になるわけでしょうか。
次の疑問点の、What's Happening について。
これは、質問者の方も気付かれたようですが、あるドラマの名前で、Dee というのはそこに出てくる人物名です。
長くなるので、明日にします。
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ロス: I don't know. (わかんないよ。)
チャンドラー: Is this still about her whole "The Flintstones could've really happened" thing? (まだ彼女の言葉がひっかかってるのか? 「フリントストーンのアニメみたいなことが本当にあったかも」っていう発言のこと。)
ロス: No, it's not just that. It's just, I want someone who... who does something for me, y'know, who gets my heart pounding, who... who makes me, uh... (違うよ。そんなことじゃないんだ。ただ、僕が求めているのはその…僕に何かをしてくれる…ほら、僕の心をドキドキさせてくれる…僕を…)
レイチェルをじっと見つめているロス。
チャンドラー: ...Little playthings with yarn? (訳は省略)
ロス: What? (何だって?)
チャンドラー: Could you want her more? (まだ彼女のことがいいのか?)
ロス: Who? (誰のこと?)
チャンドラー: Who? Dee, the sarcastic sister from What's Happening! (誰のことかって? [以下、訳は省略])
ここで観客は大爆笑。
ロス: Look, I am totally, totally over her. (いいか、僕はすっかり、完璧に彼女のことはあきらめたよ。)
いただいた質問では、上でピンクにした部分の解釈がわからない、ということでした。
この一連のシーンは、マイブログの過去記事 フレンズ1-18その2 で少し取り上げているのですが、「フリントストーン」と「完璧に彼女のことはあきらめた」の部分だけを解説しており、その間がごっそり抜けているんですね。
これは、私にも意味がよくわからなかったからです(笑)。
まず、一つ目の Little playthings with yarn? について。
私もこの部分は難しいと思いました。
ですから、以下に書くのは、私はとりあえずこの辺までたどりつきました、という程度に過ぎず、結論が出ているとは言い難いものですので、ご了承下さい。
yarn には「作り話、ほら話、物語」のような意味もありますが、その場合は可算名詞なので、a yarn となるはず。
ここでは無冠詞で使われているので、不可算名詞の「編み糸」、つまり「毛糸」という意味でしょう。
編み物をする人はご存知だと思うのですが、毛糸の種類に「ループヤーン」など「ヤーン」と付くものがありますので、yarn というと私はまず毛糸の方が頭に浮かびますね。
"things with yarn" でぐぐると、"making things with yarn" というフレーズがいくつかヒットします。
一部、勝手に引用させていただくと…
Most of us - and we're mainly women - who learn how to make things with yarn are... 「私たち(主に女性)のほとんどは、毛糸でものを作る方法を学ぶが…」
We're trained from an early age to make things with yarn in the proper way. 「私たちは小さな頃から、毛糸でものを適切に作ることを仕込まれた(教えられた)。」
実は、DVDの英語字幕では、playthings の部分を play things と2語に分けて書いてあります。
plaything だと名詞で「遊び道具、おもちゃ、玩具」。
play things と分けられていると、play を動詞だと考えることも可能です。
が、目的語の things が何とも漠然としていて、具体的なイメージが湧きません。
things という目的語がなくて、play with yarn 「毛糸で遊ぶ」ならまだわかるのですが…。
猫が play with yarn(または play with a ball of yarn)「毛糸(の玉)で遊ぶ」というフレーズなら、いくつかヒットしましたし。
また、play を形容詞的に使って、play things = play-things、つまり playthings という名詞を play things と2語に分けているだけ、という考え方も可能です。(実際に、"play things" でぐぐると、名詞として使われているものがたくさんヒットします。)
ロスは、(someone) who gets my heart pounding, who... who makes me, uh... と言っていますね。この後、ロスは、「僕を(…な状態)にしてくれる人」という言葉を続けたかったけど、うまく表現できなくて口ごもっているようです。
例えば、
who makes me feel excited 「僕をドキドキさせてくれる人」(make+目的語+動詞の原形)
who makes me feel good 「僕を気持ち良くさせてくれる人」
who makes me happy 「僕を幸せ(な気持ち)にしてくれる人」(make+目的語+補語(形容詞))
みたいな感じでしょうか。
この make は「(人を)…にする」という意味ですね。
チャンドラーは、ロスの who makes me... に続けて次のセリフを言っているので、つまり彼は、
(someone) who makes me little play things with yarn?、または、who makes me little playthings with yarn? と言っているのです。
play を動詞と考えた場合、little は副詞の「ほとんど…しない」のような意味になりそう(?)です。
このような副詞の little は、研究社 新英和中辞典に、
little=(副詞) a をつけないで否定的用法で
1.ほとんど…しない
They see each other very little. 彼らはめったに会うことがない。
2.(know, think, care, suspect などの動詞の前に置いて)まったく…しない (not at all)
I little knew. 少しも知らなかった。
Little did I dream (that) a letter would come from him. 彼から手紙が来ようとは夢にも思わなかった。
という説明が載っています。
play things with yarn を強引に「毛糸で(何らかの)遊びをする」という意味だと考えると、そのセリフは「僕(ロス)に毛糸遊びをほとんどさせない人」という意味になりそうです。
が、ロスと毛糸遊びが結びつかないし、「(人)に…をほとんどさせない」ということだと、makes me hardly play と little ではなくて、hardly を使いそうな気がします。
ここから考えても、play を動詞だと考えるのは、ちょっとつらいかなぁ、と。
では、playthings という名詞だと考えた場合はどうでしょう?
その場合、makes me little playthings with yarn の make は、「(人)を…にする」ではなくて、「(人)に…を作る」という意味になると思います。
上に挙げたように、make things with yarn というフレーズは発見したので、それに作ってあげる相手である目的語(人)を挿入して、make me little playthings with yarn 「僕に小さなおもちゃを毛糸で作ってくれる」という感じでしょうか。
でも、「小さなおもちゃを毛糸で作ってくれる人」というのが、これまた意味不明なんですよね(笑)。
「毛糸のついたおもちゃを作ってくれる」なのかもしれませんが、どっちにしても、具体的にどういうものを指すんでしょうか?
毛糸と言えば編み物、編み物と言えば女の子っぽい遊び、つまりはファンシーなことが好きな、女の子っぽい、少女のような、乙女チックなお嬢様、ってことで、レイチェルのことを指している??
もしくはチャンドラーはレイチェルを指しているわけではなくて、ロスが makes me... と言った後、次の言葉が浮かばないのを見て、「僕を…にする人」と言いたいのがわかっていながら、適当な目的語を挙げて、何か物を「作って」くれるような(手先の器用な?)女の子がいいわけ?と茶化している??
その場合は、目的語である little playthings with yarn 自体にはそれほど深い意味はなくて、make という単語を利用したジョーク、つまり「…にする」を「…を作る」という意味に解釈したジョーク、になるわけでしょうか。
次の疑問点の、What's Happening について。
これは、質問者の方も気付かれたようですが、あるドラマの名前で、Dee というのはそこに出てくる人物名です。
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2006年12月22日
フレンズ1-18その10 ご質問4
引き続き、フレンズ1-18 に関するご質問を元に書いた記事です。
女性陣がポーカーで負けて、男性陣にお金を取られる時の話。
フィービーがお金を払った後、
ロス: So that just leaves the big Greene poker machine, who owes 15. (それじゃあ、それで、偉大なるポーカー・マシーンの(レイチェル・)グリーンが残ったわけだ。グリーンは15ドル払わないといけないよ。)
レイチェル: It's so typical: "I'm a man! I have a penis! I have to win money to exert my power over women!" (全く典型的ね! 「俺は男だ! 俺にはペニスがついてるぞ! 女に対して俺の力をふるうために金を勝ち取らないといけないんだ!」)
そう言いながら、レイチェルがお金を払います。
最後にモニカはお金をドンと机において、
モニカ: You know, this isn't over. We will play you again. And we will win and you will lose. And you will beg and we will laugh. And we will take every last dime you have. And you will hate yourselves forever! (いい、これで終わりじゃないわよ。私たちはもう一度あなたたちと勝負するわ。そして、私たちが勝って、あなたたちが負けるのよ。そして、あなたたちが許しを請い、私たちが笑うのよ。そして、あなたたちが持っている最後のダイム(10セント貨)まで取り上げるわ。そして、あなたたちは永遠に自己嫌悪に陥るのよ!)
レイチェル: Kind of stepped on my point there, Monica!
上で色をピンクにした部分、つまり、leaves と、kind of stepped on my point there のニュアンスがよくわからないのですが…というご質問でした。
まず、1つ目の leaves について。
that just leaves の leave は動詞です。
そして意味は、多分(笑)、「…を残す」という意味だと思います。
研究社 新英和中辞典に、
leave=(…を)(余りとして)残す、とり残す
Two from four leaves two. 4引く2は2。
There was little coal left. 石炭はもうほとんど残っていなかった。
というのが載っています。
that というのは今の状況を指しているのでしょう。
ただ、少しひっかかることがあります。
もし、フィービーとモニカが先に払って、最後にレイチェルが残っている場合なら、この leave が「最後に残す」という意味でドンピシャだと思うのですが、実際に支払う様子を見ていると、フィービー、レイチェル、モニカの順になっていて、レイチェルは最後ではないんですよねぇ。
でも、
日本語字幕では「残るはグリーンさん 15ドル頂きますよ」
日本語吹替では「お次はカードさばきがマシーンのようなミス・グリーンだなぁ。15ドル頂きます。」
となっていたので、やはり「残るは」「お次は」というニュアンスが出ていますし、「残す」という意味かな、と思うのですが…。
That leaves Rachel. 「それで残るはレイチェル、次はレイチェル。」と言えばいいところを、さっきレイチェルはあんなにカードさばきが見事だったのに、勝負では負けた、とロスは言いたくて、レイチェルを the big Greene poker machine と呼んで茶化しているのですね。
2つ目の、Kind of stepped on my point there. ですが、このニュアンスはちょっと難しくて、正直よくわかりません。
悩みに悩んで、恐ろしく長い記事なので、無理に読んで下さらなくても結構です。
ただ、私はこれだけ調べてみた、という「学習記録」みたいなもんですかね(笑)。
ネットスクリプトでは、Kinda となっており、DVD字幕では、Kind of となっていますが、どちらも意味は同じで、「ちょっと、なんだか、どちらかと言えば」という意味です。
step on は「…を踏む」。
辞書をざっと調べたところ、step on someone's point というイディオムは載っていません。
英辞郎には、step on someone's feet(または someone's toes)というイディオムが載っています。
それによると、
step on someone's feet(または someone's toes)=(人)の足を踏む、(人)を怒らせる、(人)の感情を損ねる[害する]、(人)を不快にする、(人)の権利[領分]を侵す
例1) At parties, Tony always interrupts conversations, stepping [treading] on others' toes [feet].
パーティーで、トニーはいつも会話に口を挟み、他人の気分を害する。
例2) Mary is angry with you. You stepped [treaded] on her toes [feet] when you mentioned her martial problems.
メアリーはあなたのことを怒ってるよ。彼女の夫婦の問題に触れたときに機嫌を損ねたんだ。
ロングマン現代英英辞典にも、
step on somebody's toes: to offend or upset someone, especially by trying to do their work
例) I'm not worried about stepping on anybody's toes.
訳しますと、「誰かの感情を害したり憤慨させたりすること。特に仕事をしようとすることで。」
例)私は誰かの感情を害することを気にしていない。
ロングマンの語義の do their work というのがよくわかりませんが、つまり何かをしようとして、上の英辞郎の例で言うと、「会話に口を挟んだり、他人の問題に触れたり」という誰かのやっていることに割り込んで何かしようとして、ということなのかな?
上の例からわかるように、足(つま先)を踏む、なので、もっぱら悪い意味で使うようです。
これが feet や toes ではなくて、point ならばどうなるか、ということですよね。
point には、「先端、先」という意味があるので、もし toe 「足指、つま先」の代わりに使っている、ということなら、上に挙げた step on somebody's toes と同じ意味だ、ということになって、一件落着!なのですが(笑)。
もし「先端」という意味で使っているのではないとしたら、どうなるのでしょう?
この point は「問題点、論点、論旨、ポイント、要点、真意、主張」みたいな意味でしょうかねぇ。
stepped on my point を直訳すると、「私のポイントを踏んだ」となり、何となく「私のポイントを言い表してくれた、私のポイントにドンピシャなことを言ってくれた」みたいに一瞬思いたくもなるのですが、上のイディオムの語義から判断すると、やはり「(足で)踏む」には悪いニュアンスが入っているんだと思います。
「踏む」、つまり「踏んづける、踏みつける」という感じなのかなぁ?と。
ちょっと意訳になるかもしれませんが、「足蹴(あしげ)にする、土足で踏みにじる」みたいに、せっかくの私の主張を台無しにしてしまう、みたいなニュアンスが感じられなくもないです。
モニカの前にレイチェルがひと演説ぶつのですが、それに対しては「よくぞ言った、レイチェル!」みたいな感じで、観客から拍手まで起こっています。
それに勢いづいたモニカが調子に乗って、さらに男性陣に追い討ちをかけるのですが、それがやはりモニカなので、ちょっとえげつないというか(笑)、しつこいというかくどいというか、「そこまで言うか?」みたいに随分とひどいことを言ってしまうわけですね。
モニカの長いセリフを聞いている間に、他のフレンズたちもだんだんげんなりしていく様子が映っています。
さんざん言い過ぎた後、レイチェルがポツリとその問題のフレーズを言うわけですが、その意味は多分、「そこまで言っちゃうと、私がせっかく言ったことをフォローする効果はなくなって、却って逆効果よ。」みたいな感じだと思います。
上に挙げた英辞郎の訳に、「(人)の権利[領分]を侵す」というのがありますが、「私の論旨を侵す」という感じで、「私の言ったポイントを台無しにする」ということかなぁ?
明らかにレイチェルもげんなりしているわけで、本音としては決してモニカを褒めるつもりはないはずですが、イヤミを込めて正反対のことを言う、ということはあり得ますね。
その場合だと、「私のポイントにドンピシャなことを言ってくれたわ。」という意味であっても構わないわけです。
ただ、そんな風に褒める表現だとすると、「モニカはまさに私の…を〜してくれたわね! ありがとう!」という感じで、exactly などの強調表現が入る気がするんです。
実際のセリフでは、kind of という「はぐらかす表現」が入っています。
そういう和らげる表現が入っていることからも、その後に続くのは否定的な話で「モニカは私の…を〜しちゃった、みたいね。」とやんわり批判しているような気がするんですよねぇ。
stepped と過去形になって there も入っているのは、モニカが直前にさんざんひどいことを言ったことを、距離感を持って「今さっきのあれは、…だったわよ。」と語る感じでしょうか。
日本語に訳すと、「ちょっとそれは、私の言わんとしたことを台無しにした、って感じね。」というところかな、と。
そして、こんなフォーラムを発見。
UsingEnglish.com ESL Forum: What "kinda stepped on my point" means?
フォーラムの内容をそのまま引用するのは避けたいのですが、少しだけ…(ごめんなさい)。
質問者の方は、まさにこの "kinda stepped on my point there" の意味を尋ねていて、さらには、「ネットの掲示板(message board on the net)で、このフレーズをよく見かける」とも書いてあります。
その質問に対しての答えが1件載っていて、そのニュアンスを2種類の動詞で表していますが、やはりネガティブな意味のようです。
その答えが一般的なネイティブの答えなのか、答えた人の持つイメージなのかもよくわからないのですが、step on someone's toes などから来るイメージと似た感じではあると思います。
このフォーラムを見て興味を惹かれたのは、どちらかと言うとその答えではなく(笑)、質問の方ですね。
このレイチェルのセリフと全く同じフレーズ、というのが気になります。(ご丁寧に、kinda と there まで同じ、という…)
質問は結構最近投稿されたもののようです。
フレンズ1-18 と言えば1995年頃ですから、全く同じフレーズが最近の掲示板でも使われている、というのは一体どう解釈したらよいのやら…。
全く同じフレーズをよく見かけるということは、レイチェルのセリフが誰かの有名なセリフを真似したものなのか、それとも、これはちょっと可能性が低いですが、フレンズでレイチェルが言ったフレーズをその後に誰かが使い始めた…とか?
ちなみに、"stepped on my point" でぐぐると、このフレンズのスクリプトがヒットしますが、それ以外にも、Kind of stepped on my point there をちょっとバージョン違いにしたような文が3つヒットしました。
どれも kinda または kind of がくっついているのが、偶然にしては出来すぎな気がして、何か明らかな出典がありそうな気がするんですよねぇ。
"step on your point" をぐぐってみると、I didn't mean to step on your point. というフレーズがいくつかヒットし、sorry などと一緒に使われています。
ということは「ごめんね、step on your point するつもりじゃなかったんだ。」ということですから、やっぱり相手に対して悪いことをした、ってことですよね。
実際の使用例で何となく使い方はわかる気がするけれど、意味を解説してくれていたのはそのフォーラムだけで、他にはどこにも意味が載っていない…というのが何とも不安でして。
これについては、誰かご存知の人に聞いた方が早い気がする(笑)。
(Rach からのお願い)
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女性陣がポーカーで負けて、男性陣にお金を取られる時の話。
フィービーがお金を払った後、
ロス: So that just leaves the big Greene poker machine, who owes 15. (それじゃあ、それで、偉大なるポーカー・マシーンの(レイチェル・)グリーンが残ったわけだ。グリーンは15ドル払わないといけないよ。)
レイチェル: It's so typical: "I'm a man! I have a penis! I have to win money to exert my power over women!" (全く典型的ね! 「俺は男だ! 俺にはペニスがついてるぞ! 女に対して俺の力をふるうために金を勝ち取らないといけないんだ!」)
そう言いながら、レイチェルがお金を払います。
最後にモニカはお金をドンと机において、
モニカ: You know, this isn't over. We will play you again. And we will win and you will lose. And you will beg and we will laugh. And we will take every last dime you have. And you will hate yourselves forever! (いい、これで終わりじゃないわよ。私たちはもう一度あなたたちと勝負するわ。そして、私たちが勝って、あなたたちが負けるのよ。そして、あなたたちが許しを請い、私たちが笑うのよ。そして、あなたたちが持っている最後のダイム(10セント貨)まで取り上げるわ。そして、あなたたちは永遠に自己嫌悪に陥るのよ!)
レイチェル: Kind of stepped on my point there, Monica!
上で色をピンクにした部分、つまり、leaves と、kind of stepped on my point there のニュアンスがよくわからないのですが…というご質問でした。
まず、1つ目の leaves について。
that just leaves の leave は動詞です。
そして意味は、多分(笑)、「…を残す」という意味だと思います。
研究社 新英和中辞典に、
leave=(…を)(余りとして)残す、とり残す
Two from four leaves two. 4引く2は2。
There was little coal left. 石炭はもうほとんど残っていなかった。
というのが載っています。
that というのは今の状況を指しているのでしょう。
ただ、少しひっかかることがあります。
もし、フィービーとモニカが先に払って、最後にレイチェルが残っている場合なら、この leave が「最後に残す」という意味でドンピシャだと思うのですが、実際に支払う様子を見ていると、フィービー、レイチェル、モニカの順になっていて、レイチェルは最後ではないんですよねぇ。
でも、
日本語字幕では「残るはグリーンさん 15ドル頂きますよ」
日本語吹替では「お次はカードさばきがマシーンのようなミス・グリーンだなぁ。15ドル頂きます。」
となっていたので、やはり「残るは」「お次は」というニュアンスが出ていますし、「残す」という意味かな、と思うのですが…。
That leaves Rachel. 「それで残るはレイチェル、次はレイチェル。」と言えばいいところを、さっきレイチェルはあんなにカードさばきが見事だったのに、勝負では負けた、とロスは言いたくて、レイチェルを the big Greene poker machine と呼んで茶化しているのですね。
2つ目の、Kind of stepped on my point there. ですが、このニュアンスはちょっと難しくて、正直よくわかりません。
悩みに悩んで、恐ろしく長い記事なので、無理に読んで下さらなくても結構です。
ただ、私はこれだけ調べてみた、という「学習記録」みたいなもんですかね(笑)。
ネットスクリプトでは、Kinda となっており、DVD字幕では、Kind of となっていますが、どちらも意味は同じで、「ちょっと、なんだか、どちらかと言えば」という意味です。
step on は「…を踏む」。
辞書をざっと調べたところ、step on someone's point というイディオムは載っていません。
英辞郎には、step on someone's feet(または someone's toes)というイディオムが載っています。
それによると、
step on someone's feet(または someone's toes)=(人)の足を踏む、(人)を怒らせる、(人)の感情を損ねる[害する]、(人)を不快にする、(人)の権利[領分]を侵す
例1) At parties, Tony always interrupts conversations, stepping [treading] on others' toes [feet].
パーティーで、トニーはいつも会話に口を挟み、他人の気分を害する。
例2) Mary is angry with you. You stepped [treaded] on her toes [feet] when you mentioned her martial problems.
メアリーはあなたのことを怒ってるよ。彼女の夫婦の問題に触れたときに機嫌を損ねたんだ。
ロングマン現代英英辞典にも、
step on somebody's toes: to offend or upset someone, especially by trying to do their work
例) I'm not worried about stepping on anybody's toes.
訳しますと、「誰かの感情を害したり憤慨させたりすること。特に仕事をしようとすることで。」
例)私は誰かの感情を害することを気にしていない。
ロングマンの語義の do their work というのがよくわかりませんが、つまり何かをしようとして、上の英辞郎の例で言うと、「会話に口を挟んだり、他人の問題に触れたり」という誰かのやっていることに割り込んで何かしようとして、ということなのかな?
上の例からわかるように、足(つま先)を踏む、なので、もっぱら悪い意味で使うようです。
これが feet や toes ではなくて、point ならばどうなるか、ということですよね。
point には、「先端、先」という意味があるので、もし toe 「足指、つま先」の代わりに使っている、ということなら、上に挙げた step on somebody's toes と同じ意味だ、ということになって、一件落着!なのですが(笑)。
もし「先端」という意味で使っているのではないとしたら、どうなるのでしょう?
この point は「問題点、論点、論旨、ポイント、要点、真意、主張」みたいな意味でしょうかねぇ。
stepped on my point を直訳すると、「私のポイントを踏んだ」となり、何となく「私のポイントを言い表してくれた、私のポイントにドンピシャなことを言ってくれた」みたいに一瞬思いたくもなるのですが、上のイディオムの語義から判断すると、やはり「(足で)踏む」には悪いニュアンスが入っているんだと思います。
「踏む」、つまり「踏んづける、踏みつける」という感じなのかなぁ?と。
ちょっと意訳になるかもしれませんが、「足蹴(あしげ)にする、土足で踏みにじる」みたいに、せっかくの私の主張を台無しにしてしまう、みたいなニュアンスが感じられなくもないです。
モニカの前にレイチェルがひと演説ぶつのですが、それに対しては「よくぞ言った、レイチェル!」みたいな感じで、観客から拍手まで起こっています。
それに勢いづいたモニカが調子に乗って、さらに男性陣に追い討ちをかけるのですが、それがやはりモニカなので、ちょっとえげつないというか(笑)、しつこいというかくどいというか、「そこまで言うか?」みたいに随分とひどいことを言ってしまうわけですね。
モニカの長いセリフを聞いている間に、他のフレンズたちもだんだんげんなりしていく様子が映っています。
さんざん言い過ぎた後、レイチェルがポツリとその問題のフレーズを言うわけですが、その意味は多分、「そこまで言っちゃうと、私がせっかく言ったことをフォローする効果はなくなって、却って逆効果よ。」みたいな感じだと思います。
上に挙げた英辞郎の訳に、「(人)の権利[領分]を侵す」というのがありますが、「私の論旨を侵す」という感じで、「私の言ったポイントを台無しにする」ということかなぁ?
明らかにレイチェルもげんなりしているわけで、本音としては決してモニカを褒めるつもりはないはずですが、イヤミを込めて正反対のことを言う、ということはあり得ますね。
その場合だと、「私のポイントにドンピシャなことを言ってくれたわ。」という意味であっても構わないわけです。
ただ、そんな風に褒める表現だとすると、「モニカはまさに私の…を〜してくれたわね! ありがとう!」という感じで、exactly などの強調表現が入る気がするんです。
実際のセリフでは、kind of という「はぐらかす表現」が入っています。
そういう和らげる表現が入っていることからも、その後に続くのは否定的な話で「モニカは私の…を〜しちゃった、みたいね。」とやんわり批判しているような気がするんですよねぇ。
stepped と過去形になって there も入っているのは、モニカが直前にさんざんひどいことを言ったことを、距離感を持って「今さっきのあれは、…だったわよ。」と語る感じでしょうか。
日本語に訳すと、「ちょっとそれは、私の言わんとしたことを台無しにした、って感じね。」というところかな、と。
そして、こんなフォーラムを発見。
UsingEnglish.com ESL Forum: What "kinda stepped on my point" means?
フォーラムの内容をそのまま引用するのは避けたいのですが、少しだけ…(ごめんなさい)。
質問者の方は、まさにこの "kinda stepped on my point there" の意味を尋ねていて、さらには、「ネットの掲示板(message board on the net)で、このフレーズをよく見かける」とも書いてあります。
その質問に対しての答えが1件載っていて、そのニュアンスを2種類の動詞で表していますが、やはりネガティブな意味のようです。
その答えが一般的なネイティブの答えなのか、答えた人の持つイメージなのかもよくわからないのですが、step on someone's toes などから来るイメージと似た感じではあると思います。
このフォーラムを見て興味を惹かれたのは、どちらかと言うとその答えではなく(笑)、質問の方ですね。
このレイチェルのセリフと全く同じフレーズ、というのが気になります。(ご丁寧に、kinda と there まで同じ、という…)
質問は結構最近投稿されたもののようです。
フレンズ1-18 と言えば1995年頃ですから、全く同じフレーズが最近の掲示板でも使われている、というのは一体どう解釈したらよいのやら…。
全く同じフレーズをよく見かけるということは、レイチェルのセリフが誰かの有名なセリフを真似したものなのか、それとも、これはちょっと可能性が低いですが、フレンズでレイチェルが言ったフレーズをその後に誰かが使い始めた…とか?
ちなみに、"stepped on my point" でぐぐると、このフレンズのスクリプトがヒットしますが、それ以外にも、Kind of stepped on my point there をちょっとバージョン違いにしたような文が3つヒットしました。
どれも kinda または kind of がくっついているのが、偶然にしては出来すぎな気がして、何か明らかな出典がありそうな気がするんですよねぇ。
"step on your point" をぐぐってみると、I didn't mean to step on your point. というフレーズがいくつかヒットし、sorry などと一緒に使われています。
ということは「ごめんね、step on your point するつもりじゃなかったんだ。」ということですから、やっぱり相手に対して悪いことをした、ってことですよね。
実際の使用例で何となく使い方はわかる気がするけれど、意味を解説してくれていたのはそのフォーラムだけで、他にはどこにも意味が載っていない…というのが何とも不安でして。
これについては、誰かご存知の人に聞いた方が早い気がする(笑)。
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