新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
こちら大阪は、今日はとても良い天気。この後、実家に新年の挨拶に行きます。
元旦もいつも通りのフレンズ解説です(笑)。
ライアンがまた潜水艦に戻る日がやってきました。
レイチェル: So uh, Ryan, where're you shipping off to? (それでライアン、どこへ向かって出発するの?)
ライアン: I really can't say. (本当に言えないんだ。)
ロス: So do you have like any nuclear weapons onboard? (それじゃあ、核兵器とかを船に積んでるの?)
ライアン: I can't say. (言えない。)
レイチェル: Well, do you get to look through one of those like, those periscope thingys? (じゃあ、あの[例の]ペリスコープ[潜望鏡]ってやつを使って[を通して]見ることができるの?)
ライアン: I'm sorry, but I can't say. (悪いけど言えない。)
ロス: Wow, it, it's neat learning about submarines. (わぁ、潜水艦について学べて良かったよ。)
ここでの ship は自動詞で「船で行く」。
off to は「…へでかける」。
off to は、フレンズ1-9その1、フレンズ2-22その13 にも出てきました。
ですから、ship off to は「船で…へでかける、…へ向かって出発する」ということになります。
DVDの日本語では「次の寄港地はどこ?」となっていましたが、まさにそういう意味ですね。
periscope は潜水艦についている「潜望鏡、ペリスコープ」のこと。
thingy は、フレンズ2-23その23 で説明しましたが、よく知らない単語の後に付けて「あれ、例のヤツ、そういう感じのやつ」とぼかす表現ですね。
潜水艦には多分潜望鏡が付いているだろうし、それを使うかどうかくらいはしゃべっても問題ないと思うのですが、とにかく守秘義務があるようで、潜水艦のことは一切話してはいけないようです。(相手がスパイだったりすると、国家反逆罪モノでしょうか?)
確かに核兵器を積んでいるとかは言えないでしょうね。
それから次の寄港地についてですが、これもかなりの重要事項なのでむやみに言うわけにはいかないでしょう。
ガンダムでホワイトベースの目的地が南米ジャブローであるという情報を入手するために、ジオンのスパイ、ミハル・ラトキエはわざわざ連邦軍の制服を着てホワイトベースに潜入したんですからねぇ…(新年早々、ガンダムネタかよ…笑)
ロスのセリフ、"it's neat learning about submarines" ですが、これはロスが潜水艦について「学んだ」という「事実」を示唆しているセリフなんでしょうね。
フレンズ2-10その9 で、Nice to meet you. と Nice meeting you. の違い、そして try to kill と try killing の違いを使って、to 不定詞と動名詞のニュアンスの違いを説明しているのですが、このロスのセリフも、to learn と learning ではニュアンスが異なってくるように思います。(元旦から細かい話ですみません。)
どちらも日本語では「…すること」と訳せるのですが、learning という動名詞の方がよりその「した」ことが強調される、という感じかなぁ?
ハートで感じる英文法 大西泰斗/ポール・マクベイ著 「Lesson 6 すべての -ing は躍動する」で、to 不定詞と動名詞の違いが説明されています。
引用させていただくと、
1.Speaking with your mouth full is very rude.
2.To speak with your mouth full is very rude.
-ing には常に生き生きとした躍動感があり、できごとがリアルに展開する感触がある。
その例文1.は「目の前でもぐもぐしながらおしゃべりをしている」状況。
to 不定詞では、リアリティに欠けた漠然とした状況が想起される。
例文2.のように to 不定詞が主語位置に置かれると、ルール臭・法則臭が強く感じられる。
「食べ物を口に入れたまま話すことはぁ、…」というリアリティから離れた漠然とした感触が強調される。
ロスのセリフの it は仮主語なので、結局、learning about submarines が本当の主語に当たるわけですね。
ここで to 不定詞を使うと「潜水艦について学ぶということは」と漠然とした感じになり、ロスのセリフのように動名詞を使うと「今まさに学んでいる、学んだ」というリアルな躍動感が感じられる、ということなのかなぁ、と。
ですから、私の上の訳は「学ぶことは素敵」ではなくて「(実際に)学べて良かった」と書いてみたんです。
どうしてここにこだわるかと言うと、実際はライアンは I can't say. の連発で、実は潜水艦の情報は何一つ教えてくれていないわけです。
つまりロスは全く何も「学んでいない」んですね。
でも、「結局何もわからないじゃん。」ではなくて、-ing 形を使ってあえて躍動感を出して、「Wow! お陰でいろいろ学べて楽しかったよ。」と、さもたくさんの情報を教えてもらったかのように語り、「実際に learn という行為が行われたことを示唆」しているのが何ともイヤミな感じで面白い、ってことなのかなぁ、と思うんですが…。
考えすぎかもしれませんが、どうなんでしょう?
(Rach からのお願い)
今回の記事、面白いと思われた方は、下のランキングサイトをクリックして下さい。
人気blogランキング
にほんブログ村 英会話ブログ