ジャニスとジョーイが「お楽しみデー」から帰ってきました。
チャンドラー: What are you guys doing together? (一緒に二人で何をしてたんだよ?)
ジャニス: Joey and Janice's Day of Fun! (ジョーイとジャニスのお楽しみデーよ!)
チャンドラー: Really? (本当に?)
ジョーイ: Yeah, yeah. We went to a Mets game. We got Chinese food. And, you know, I love this woman. You have got competition, buddy. (そうなんだよ。メッツの試合に行ったんだ。中華料理を食べた。それで、俺はこの女性が好きになったよ。お前にはライバルができた、ってことだ。)
ジャニス: I just came by to give you a kiss. I have to go pick up the baby. So, I'll see you later, sweetheart. You too, Chandler. (あなたにキスするためにここに立ち寄っただけなのよ。赤ちゃんを迎えに行かないとね。それじゃあ、またね、スウィートハート[愛するあなた]。それからあなたにも、チャンドラー。)
competition は「競争」ですが、ここでは「競争相手、ライバル」という意味になります。
すっかりジャニスを気に入ったと、love という言葉まで使っているジョーイは、「これで俺とお前はジャニスを巡ってのライバルになったんだよ」と言っているのです。
pick up は「預けていたものを引き取る、迎えに行く」。
フレンズ2-17その10 でも pick up について説明しています。
ジャニスに赤ちゃんがいる、という話ですが、そう言えば、フレンズ2-3その4 で彼女は妊娠している姿を見せていました。
その時の赤ちゃんを、今から迎えに行く、ということのようです。
最後の挨拶ですが、これは、"I'll see you later, sweetheart. And I'll see you later, too, Chandler." が省略された形のようですね。
つまり sweetheart と Chandler の二人に「さよなら」を言っているという形になるのですが、これはつまり、最初の sweetheart はチャンドラーのことではなくて、ジョーイのことだ、ということなんだと思います。
"So, I'll see you later, sweetheart." と聞くと、普通は自分の恋人であるチャンドラーに向かって言っているのだと思いますよね。
ところが、その後に、"You too, Chandler." 「あなたにもさよならを言うわね、チャンドラー。」とおまけでくっつけることで、じゃあさっきの sweetheart は、チャンドラーに対してじゃなくて、ジョーイのことを言っていたのかよ!ということがセリフの最後でわかる、ということなんでしょう。
普通の場合だと、恋人にさよならを言った後で、その友達のジョーイに、"You too, Joey." と言うはずですからね。
なぜ、ジョーイに sweetheart と呼び掛けたかというと、ジョーイがジャニスのことを好きになった、チャンドラーのライバルになった、と言ったからです。
自分を取り合いしている二人の男性それぞれに、別れの挨拶をしたかのように言っているのですね。
そしてジャニスは、その自分のジョークがイカしてる!という感じで、いつものバカ笑い(←失礼)をしながら去って行ったわけです。
ジョーイも「こいつってほんとに面白いヤツ!」とでも言うようにジャニスを指差していますし、観客も何だか大喜びしているのは、そういう理由みたいですね。
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2007年02月28日
2007年02月27日
フレンズ3-1その24
昨日の続きです。
チャンドラー: Okay, you know, you know when you're in bed with a woman. (わかった、ほら、その、ある女性とベッドにいるとするだろ。)
ロス: Hmph. (あぁ。)
チャンドラー: And, ah, you know, you're fooling around with her. And you get all these, like, mental images in your brain, you know, like Elle MacPherson, or that girl at the Xerox place? (それで、ほら、その子といちゃいちゃしてるんだ。そこで、頭の中に心的イメージが浮かぶんだよ、エル・マクファーソンとか、コピー屋のあの子、とか。)
ロス: With the bellybutton ring? Oh, muhawa! (へそにリングをしてる(あの子か)? あぁ、たまんないよね!)
チャンドラー: I know, And then all of the sudden, your mom pops into your head. And you're like, "Mom, get outta here!" You know, but of course, like, after that, you can't possibly think of anything else. And you can't, you know, stop what you're doing. So it's kinda like, you're, you know. You know... You don't know! (そうだろ。それから、突然、頭の中にママが出てくるんだよ。で、こんな風に思うんだ。「ママ、ここから出て行ってよ!」 でも、もちろん、ほら、その後も、それ以外のことを考えることができないんだ。それに、今やってることをやめることもできない。それはまるで、ほら、その、わかるだろ… [ロスはチャンドラーをただじっと見つめているだけなので] わかんないの?)
ロス: Your Mom? You're telling me, your telling me about your mom? What is the matter with you? (ママだって? チャンドラーは自分のママのことを話してるの? どっか悪いんじゃないの?)
チャンドラー: You said... (だってロスは言っただろ…)
ロス: I said "share," not "scare"! Go sit over there! (僕は share (シェアする、分かち合う)とは言ったけど、scare (怖がらせる、怯えさせる)とは言ってないぞ! そっちの離れたところで座ってろ!)
チャンドラーは、女の子といちゃいちゃしている時に、別の女性を思い出すと言っています。
そこで出てきた、エル・マクファーソン(Elle Macpherson)はモデルさんです。
IMDb: Elle Macpherson
Wikipedia 英語版: Elle Macpherson
ウィキペディアによると、
オーストラリア人のスーパーモデルで女優。The Body (ザ・ボディ)というニックネームが付けられている。身長は6フィート(183cm)。
「ザ・ボディ」というニックネームですから、素晴らしい肉体美の持ち主なのでしょう。
それにさすがはモデルさん、身長が高いっ!
実は後のシーズン6では、5エピソードに渡ってゲスト出演しています。
やはり魅力的な役でしたね。
このシーズン2で例えに挙げられている人が、後にゲストとして出演することになるのが、何だか面白いなぁ、と思います。
that girl at the Xerox place は「ゼロックスの店(コピー店)のあの娘」という感じでしょうね。
後のフレンズ3-15, 3-16 で、クロエ(Chloe)というコピー屋の女の子が実際に登場しますので、その子を指しているのだと思います。
確かにへそピアスをしてそうな感じの子でしたし(笑)。
あまりここで触れるとネタバレになるのでこれ以上は書きませんが、ちょっと先走ってその人物について触れているのがこれまた面白いなぁ、と。
もうこの時すでに彼女の設定が出来上がっていたのか、もしくは、たまたまここで出てきたそういう女の子を実際の設定に使ったのかは知りませんが…。
bellybutton (belly button)は「へそ」。
bellybutton は、口語で「腹のボタン」ということですね。
へそは正式には navel (発音はネイヴァル)という単語を使うようですが、私は bellybutton の方をよく聞きますねぇ。
ロスがその子の話を聞いて、「おぉ、あの子はセクシーでたまんないよね!」とでも言うように、muhawa! と声にならない声を上げているのがおかしい。
チャンドラーの話はだんだん妙な方向に動いていきます。
イメージにママが登場した時に、can't stop what you're doing 「今、やっている最中のことをやめることができない」というのは、実際にベッドでとある女の子といちゃいちゃ(もしくはもっと本格的なエッチ)をしているのを止めることはできない、と言っているのですね。
つまり、頭の中でママの姿が浮かんでいる状態で、実際には他の女の子とエッチをしている!
頭の中ではそのエッチの相手がママに置き換わっている!ということですよね。
ロスが「信じられない!」とでも言うような顔で見つめているので、you know, you know... you don't know! 「わかるだろ、わかるよな…って、わからないの?」と変化するチャンドラーのセリフに笑えます。
ずっと最初から、you know を連発して、自分の気持ちをシェアしてもらえるような同志として、自分と同じ世界に引き込もうとしていたのですが、相手が自分の言っていることに理解を示さないのに気付いて、最後に you don't know 「俺の言うことが理解できないってこと?」と叫んでいるわけですね。
ママとのエッチだなんて、想像できないよ、という感じで、ロスは What's the matter with you? とまで言っています。
the matter は「困ったこと、やっかいなこと」という意味で、何か困っている人に対して「どうしたの? どうかしたの? 何か問題でも?」といたわるような意味で使いますが、この場合は「君には何か問題があるんじゃないの? どっか悪いんじゃないの? お前、大丈夫か?」と、信じられない言動をした相手にあきれる感じがあるように思います。
チャンドラーは share するつもりで、自分の正直なところを述べたのですが、それはただロスを怯えさせる(scare)だけでした。
share と scare という同じような単語(韻を踏んでいる)を並べて、チャンドラーのやっていることは share じゃなくて、scare だよと言っているのですね。
チャンドラーにとっては、シェアすることで、よりロスとの絆が深まるどころか、大きな溝を生んでしまったようです(笑)。
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チャンドラー: Okay, you know, you know when you're in bed with a woman. (わかった、ほら、その、ある女性とベッドにいるとするだろ。)
ロス: Hmph. (あぁ。)
チャンドラー: And, ah, you know, you're fooling around with her. And you get all these, like, mental images in your brain, you know, like Elle MacPherson, or that girl at the Xerox place? (それで、ほら、その子といちゃいちゃしてるんだ。そこで、頭の中に心的イメージが浮かぶんだよ、エル・マクファーソンとか、コピー屋のあの子、とか。)
ロス: With the bellybutton ring? Oh, muhawa! (へそにリングをしてる(あの子か)? あぁ、たまんないよね!)
チャンドラー: I know, And then all of the sudden, your mom pops into your head. And you're like, "Mom, get outta here!" You know, but of course, like, after that, you can't possibly think of anything else. And you can't, you know, stop what you're doing. So it's kinda like, you're, you know. You know... You don't know! (そうだろ。それから、突然、頭の中にママが出てくるんだよ。で、こんな風に思うんだ。「ママ、ここから出て行ってよ!」 でも、もちろん、ほら、その後も、それ以外のことを考えることができないんだ。それに、今やってることをやめることもできない。それはまるで、ほら、その、わかるだろ… [ロスはチャンドラーをただじっと見つめているだけなので] わかんないの?)
ロス: Your Mom? You're telling me, your telling me about your mom? What is the matter with you? (ママだって? チャンドラーは自分のママのことを話してるの? どっか悪いんじゃないの?)
チャンドラー: You said... (だってロスは言っただろ…)
ロス: I said "share," not "scare"! Go sit over there! (僕は share (シェアする、分かち合う)とは言ったけど、scare (怖がらせる、怯えさせる)とは言ってないぞ! そっちの離れたところで座ってろ!)
チャンドラーは、女の子といちゃいちゃしている時に、別の女性を思い出すと言っています。
そこで出てきた、エル・マクファーソン(Elle Macpherson)はモデルさんです。
IMDb: Elle Macpherson
Wikipedia 英語版: Elle Macpherson
ウィキペディアによると、
オーストラリア人のスーパーモデルで女優。The Body (ザ・ボディ)というニックネームが付けられている。身長は6フィート(183cm)。
「ザ・ボディ」というニックネームですから、素晴らしい肉体美の持ち主なのでしょう。
それにさすがはモデルさん、身長が高いっ!
実は後のシーズン6では、5エピソードに渡ってゲスト出演しています。
やはり魅力的な役でしたね。
このシーズン2で例えに挙げられている人が、後にゲストとして出演することになるのが、何だか面白いなぁ、と思います。
that girl at the Xerox place は「ゼロックスの店(コピー店)のあの娘」という感じでしょうね。
後のフレンズ3-15, 3-16 で、クロエ(Chloe)というコピー屋の女の子が実際に登場しますので、その子を指しているのだと思います。
確かにへそピアスをしてそうな感じの子でしたし(笑)。
あまりここで触れるとネタバレになるのでこれ以上は書きませんが、ちょっと先走ってその人物について触れているのがこれまた面白いなぁ、と。
もうこの時すでに彼女の設定が出来上がっていたのか、もしくは、たまたまここで出てきたそういう女の子を実際の設定に使ったのかは知りませんが…。
bellybutton (belly button)は「へそ」。
bellybutton は、口語で「腹のボタン」ということですね。
へそは正式には navel (発音はネイヴァル)という単語を使うようですが、私は bellybutton の方をよく聞きますねぇ。
ロスがその子の話を聞いて、「おぉ、あの子はセクシーでたまんないよね!」とでも言うように、muhawa! と声にならない声を上げているのがおかしい。
チャンドラーの話はだんだん妙な方向に動いていきます。
イメージにママが登場した時に、can't stop what you're doing 「今、やっている最中のことをやめることができない」というのは、実際にベッドでとある女の子といちゃいちゃ(もしくはもっと本格的なエッチ)をしているのを止めることはできない、と言っているのですね。
つまり、頭の中でママの姿が浮かんでいる状態で、実際には他の女の子とエッチをしている!
頭の中ではそのエッチの相手がママに置き換わっている!ということですよね。
ロスが「信じられない!」とでも言うような顔で見つめているので、you know, you know... you don't know! 「わかるだろ、わかるよな…って、わからないの?」と変化するチャンドラーのセリフに笑えます。
ずっと最初から、you know を連発して、自分の気持ちをシェアしてもらえるような同志として、自分と同じ世界に引き込もうとしていたのですが、相手が自分の言っていることに理解を示さないのに気付いて、最後に you don't know 「俺の言うことが理解できないってこと?」と叫んでいるわけですね。
ママとのエッチだなんて、想像できないよ、という感じで、ロスは What's the matter with you? とまで言っています。
the matter は「困ったこと、やっかいなこと」という意味で、何か困っている人に対して「どうしたの? どうかしたの? 何か問題でも?」といたわるような意味で使いますが、この場合は「君には何か問題があるんじゃないの? どっか悪いんじゃないの? お前、大丈夫か?」と、信じられない言動をした相手にあきれる感じがあるように思います。
チャンドラーは share するつもりで、自分の正直なところを述べたのですが、それはただロスを怯えさせる(scare)だけでした。
share と scare という同じような単語(韻を踏んでいる)を並べて、チャンドラーのやっていることは share じゃなくて、scare だよと言っているのですね。
チャンドラーにとっては、シェアすることで、よりロスとの絆が深まるどころか、大きな溝を生んでしまったようです(笑)。
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2007年02月26日
フレンズ3-1その23
今度はチャンドラーが話す番です。
チャンドラー: Okay, you know, you know when you're in bed with a woman. (わかった、ほら、その、ある女性とベッドにいるとするだろ。)
ロス: Hmph. (あぁ。)
チャンドラー: And, ah, you know, you're fooling around with her. And you get all these, like, mental images in your brain, you know, like Elle MacPherson, or that girl at the Xerox place? (それで、ほら、その子といちゃいちゃしてるんだ。そこで、頭の中に心的イメージが浮かぶんだよ、エル・マクファーソンとか、コピー屋のあの子、とか。)
チャンドラーは最初から、you know を連発していますね。
you know 自体は軽い挿入句ですが、ここでは自分の話を相手に理解してもらうのを期待しながら言っている感じがありますね。
「ほら、わかるだろ?」と、自分の話が誰にでもありそうな話であることを強調しようとしているのでしょうか。
言うのが恥ずかしい、ちょっと人には話しにくいことを話そうとしているから、余計に you know という言葉を入れたくなるのでしょうね。
チャンドラーの話は、when you're... と全て主語が you になっています。
これはもちろん、ロスが、という意味ではなく、「ある人がこういうことになったとする、そうするとこんなことになる」という感じで、「一般の人」という意味で使っているのですね。
その一般の人という意味で、you を使うことで、「話し相手であるロスも含めたみんな」というニュアンスが出ます。
さらには、そこには話し手である自分(チャンドラー)も含まれることになります。
ですから、例え話をする場合に、主語に you を使うと、共感され易く、説得力が増すのでしょう。
上のセリフでチャンドラーは自分の体験談を話しているわけですが、こういう場合、日本人の感覚だと、I を使いたくなる、という人は結構多いのではないでしょうか?(私も以前はそうでした。)
こういう you の使い方を非常にわかりやすく説明して下さっている文章があります。
過去記事でも触れたことがあるのですが、今回のこのチャンドラーのセリフがこういう you の使い方の典型のように思えるので、ここで再度引用させて下さい。
週刊ST 2007年1月12日号の、堀内克明さんと V.E.ジョンソンさんによるコラム「英語Q&A」の、「自分のことを指す you 」という記事。
「(インタビュー記事などで)、本人が自分のことを話しているのに、主語が "you" になっているのをよく見ます。I ではいけないのでしょうか?」
という読者の質問に先生方が回答しておられるのですが、その回答を以下に引用させていただきます。
こういう you は、generic you (総称的な you) または indefinite you (不特定の you)と呼ばれます。
つまり、この you は特定の「あなた」ではなく、「あなた(方)を含む人(たち)」です。これは「人」(one)に近く、結局「われわれ」(we)と同じ意味になります。この we には当然 I が含まれますので、回りまわって you = I に相当します。
要するに、最初から I と言うと自己主張のように聞こえて、客観性がありませんので、相手を含めて you と言うと、一般性のある意見を伝えることができるというわけなのです。
そのコラム「英語Q&A」では、実は以前にも同様の質問がありました。
(同じような質問が何度もある、ということは、それだけ疑問に思っている人が多い、という証拠だと思うのですが…)
週刊ST 2005年6月10日号の、「一般の人を表す you 」という記事。
読者の方の質問は、「ミュージシャンのインタビューで、明らかに自分が質問されているのに、主語を you にして答える人が多い。この you はどのようなニュアンスなのでしょうか?」というものです。(質問内容もほとんど上と同じですよね。)
その時の先生方の回答を以下に引用させていただきますと、
この you は一般の人(person or people in general)を指すもので、特定の「あなた」を指してはいません。つまり、「あなたを含む一般の人」といった意味で、話し相手を抱き込むような親しみを込めています。
従って、会話やインタビューでは、くだけて親しい感じを表わすために you が好んで使われます。
そして、もしインタビューに答える時などに、you 以外の単語を使った場合にはどういうニュアンスになるか、という説明もされていて(これがまた非常にわかりやすくて感動したのですが)、その説明は以下のとおり。
one や a person だと「改まっていて、堅い」感じ。
people は「自分以外の世間一般の人たちを指す」感じ。
we は「われわれ」という自己主張が感じられて、you のように控えめではない。
I だと「自己満足」の感じ。
動名詞を使って「…することは」という文にして主語を省略すると、主語を省略する日本語に近い効果があるが、これはぶっきらぼうな印象を与える。
質問者の方が例に挙げておられたインタビューのやり取り
"You guys are good at that?" 「君たちはこれが得意なんですね?」
に対しての答え、
"If you practice a lot." 「うんと練習すれば[そうなります]」
については、以下のように解説されていました。
質問の you guys は「君たち」という普通の2人称ですが、you practice の you は相手も自分も含めた「人」という総称です。
そうなんですよ、ここが日本人が一瞬「あれ?」と思ってしまうところなんですよね。
「あなたは?」と聞いているのに、「あなたが」と返事されると困ってしまう、というか…(笑)。
つまり、上の先生方の解説によると、you は「あなたを含む一般の人」であり、同時に I (私)をも含んでいる、ということになるわけで、その感覚がこのチャンドラーのセリフの you の感覚なのです。
この you の感覚に慣れてくると、自分がネイティブに一歩近づいたような気がしますし、慣れてくると非常に便利な表現です。
昔は読んでいる文章に you が出てきたら、「えっ!? 私のこと?」と、自分のことをピンポイントで言われているような気がしたものですが(笑)、最近は「あなたを含む一般の人」というニュアンスで捉えることができるようになりました。
ちょっと、週刊STからの記事の引用が多過ぎましたね…先生方、ごめんなさい。
でも、それまで何度もこういう you の使い方に出会ってきて、ニュアンスはわかるんだけど、自分ではうまく説明できない…というもどかしさがすごくあった時に、この解説を読んで、自分の中ですっきりと納得できたんですよ。
ネイティブがどういう感覚でその言葉を使っているのかがわかる、ということはとっても大事なことだと思いますし、それがわからないといつまで経っても自分で使いこなせるようにはならないわけですよね。
チャンドラーは、女の子といちゃいちゃしている時に別の女性を思い出す、と言っていますね。
「一般の人を表す you 」の説明が長くなったので、女性の話は明日にします。
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チャンドラー: Okay, you know, you know when you're in bed with a woman. (わかった、ほら、その、ある女性とベッドにいるとするだろ。)
ロス: Hmph. (あぁ。)
チャンドラー: And, ah, you know, you're fooling around with her. And you get all these, like, mental images in your brain, you know, like Elle MacPherson, or that girl at the Xerox place? (それで、ほら、その子といちゃいちゃしてるんだ。そこで、頭の中に心的イメージが浮かぶんだよ、エル・マクファーソンとか、コピー屋のあの子、とか。)
チャンドラーは最初から、you know を連発していますね。
you know 自体は軽い挿入句ですが、ここでは自分の話を相手に理解してもらうのを期待しながら言っている感じがありますね。
「ほら、わかるだろ?」と、自分の話が誰にでもありそうな話であることを強調しようとしているのでしょうか。
言うのが恥ずかしい、ちょっと人には話しにくいことを話そうとしているから、余計に you know という言葉を入れたくなるのでしょうね。
チャンドラーの話は、when you're... と全て主語が you になっています。
これはもちろん、ロスが、という意味ではなく、「ある人がこういうことになったとする、そうするとこんなことになる」という感じで、「一般の人」という意味で使っているのですね。
その一般の人という意味で、you を使うことで、「話し相手であるロスも含めたみんな」というニュアンスが出ます。
さらには、そこには話し手である自分(チャンドラー)も含まれることになります。
ですから、例え話をする場合に、主語に you を使うと、共感され易く、説得力が増すのでしょう。
上のセリフでチャンドラーは自分の体験談を話しているわけですが、こういう場合、日本人の感覚だと、I を使いたくなる、という人は結構多いのではないでしょうか?(私も以前はそうでした。)
こういう you の使い方を非常にわかりやすく説明して下さっている文章があります。
過去記事でも触れたことがあるのですが、今回のこのチャンドラーのセリフがこういう you の使い方の典型のように思えるので、ここで再度引用させて下さい。
週刊ST 2007年1月12日号の、堀内克明さんと V.E.ジョンソンさんによるコラム「英語Q&A」の、「自分のことを指す you 」という記事。
「(インタビュー記事などで)、本人が自分のことを話しているのに、主語が "you" になっているのをよく見ます。I ではいけないのでしょうか?」
という読者の質問に先生方が回答しておられるのですが、その回答を以下に引用させていただきます。
こういう you は、generic you (総称的な you) または indefinite you (不特定の you)と呼ばれます。
つまり、この you は特定の「あなた」ではなく、「あなた(方)を含む人(たち)」です。これは「人」(one)に近く、結局「われわれ」(we)と同じ意味になります。この we には当然 I が含まれますので、回りまわって you = I に相当します。
要するに、最初から I と言うと自己主張のように聞こえて、客観性がありませんので、相手を含めて you と言うと、一般性のある意見を伝えることができるというわけなのです。
そのコラム「英語Q&A」では、実は以前にも同様の質問がありました。
(同じような質問が何度もある、ということは、それだけ疑問に思っている人が多い、という証拠だと思うのですが…)
週刊ST 2005年6月10日号の、「一般の人を表す you 」という記事。
読者の方の質問は、「ミュージシャンのインタビューで、明らかに自分が質問されているのに、主語を you にして答える人が多い。この you はどのようなニュアンスなのでしょうか?」というものです。(質問内容もほとんど上と同じですよね。)
その時の先生方の回答を以下に引用させていただきますと、
この you は一般の人(person or people in general)を指すもので、特定の「あなた」を指してはいません。つまり、「あなたを含む一般の人」といった意味で、話し相手を抱き込むような親しみを込めています。
従って、会話やインタビューでは、くだけて親しい感じを表わすために you が好んで使われます。
そして、もしインタビューに答える時などに、you 以外の単語を使った場合にはどういうニュアンスになるか、という説明もされていて(これがまた非常にわかりやすくて感動したのですが)、その説明は以下のとおり。
one や a person だと「改まっていて、堅い」感じ。
people は「自分以外の世間一般の人たちを指す」感じ。
we は「われわれ」という自己主張が感じられて、you のように控えめではない。
I だと「自己満足」の感じ。
動名詞を使って「…することは」という文にして主語を省略すると、主語を省略する日本語に近い効果があるが、これはぶっきらぼうな印象を与える。
質問者の方が例に挙げておられたインタビューのやり取り
"You guys are good at that?" 「君たちはこれが得意なんですね?」
に対しての答え、
"If you practice a lot." 「うんと練習すれば[そうなります]」
については、以下のように解説されていました。
質問の you guys は「君たち」という普通の2人称ですが、you practice の you は相手も自分も含めた「人」という総称です。
そうなんですよ、ここが日本人が一瞬「あれ?」と思ってしまうところなんですよね。
「あなたは?」と聞いているのに、「あなたが」と返事されると困ってしまう、というか…(笑)。
つまり、上の先生方の解説によると、you は「あなたを含む一般の人」であり、同時に I (私)をも含んでいる、ということになるわけで、その感覚がこのチャンドラーのセリフの you の感覚なのです。
この you の感覚に慣れてくると、自分がネイティブに一歩近づいたような気がしますし、慣れてくると非常に便利な表現です。
昔は読んでいる文章に you が出てきたら、「えっ!? 私のこと?」と、自分のことをピンポイントで言われているような気がしたものですが(笑)、最近は「あなたを含む一般の人」というニュアンスで捉えることができるようになりました。
ちょっと、週刊STからの記事の引用が多過ぎましたね…先生方、ごめんなさい。
でも、それまで何度もこういう you の使い方に出会ってきて、ニュアンスはわかるんだけど、自分ではうまく説明できない…というもどかしさがすごくあった時に、この解説を読んで、自分の中ですっきりと納得できたんですよ。
ネイティブがどういう感覚でその言葉を使っているのかがわかる、ということはとっても大事なことだと思いますし、それがわからないといつまで経っても自分で使いこなせるようにはならないわけですよね。
チャンドラーは、女の子といちゃいちゃしている時に別の女性を思い出す、と言っていますね。
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2007年02月25日
フレンズ3-1その22
モニカにまで自分の秘密をばらされたと知ってロスはあきれています。
ロス: Women tell each other everything. Did you know that? (女性はお互いに全てを話すんだよ。そのことを知ってた?)
チャンドラー: Umm, yeah. (あぁ、そうだね。)
ロス: No Chandler, everything! Like stuff you like. Stuff she likes. Technique. Stamina. Girth. (違うんだよ、チャンドラー、何もかも、だよ。例えば、男性が好きなものとか。彼女が好きなものとか。テクニック、スタミナ、寸法。)
チャンドラー: Girth? Why, why, why, wh-why, why, why, why would they do this? (寸法? 何で何で何で…そんなこと話すんだよ?)
ロス: Rachel says sharing's great and supposedly, you know, we ought to be doing it. Do you wanna? (レイチェルがこう言うんだ。シェアリングは素晴らしいって。そして、たぶん、僕らもそういうシャアリングをすべきだって。(シェアリングを)してみたい?)
girth は「(ものの)周囲(の寸法)、(人の)胴回り(の寸法)」。
My girth is increasing. なら「だんだん腹が出てきた。太ってきた。」という意味になります。
ここでは「胴体」の寸法の話をしているのではなくて、アレの(笑)周囲のサイズが大きいか小さいかという話をしているようですね。
ロスの言い方と、チャンドラーの慌てぶりから、そうであろう…と推測されるわけです(笑)。
supposedly は「たぶん、恐らく、推定では(…と思われる)、…と想像される」。
supposed という形容詞だと「(真偽はともかく)想像された、仮定の、うわさの、そう考えられていた、思われている」という意味ですね。
ought to は should とほぼ同じ意味で「…すべきだ」ですが、見込みや当然の結果を表して「…のはずである、…に決まっている」という意味もあります。
supposedly という副詞が入っているのと、be doing it という現在進行形が使われていることから、「シェアリングを(実際に)しているはずだ、女性と同じように男性もいろんなことをお互いに話しているに決まっている」というニュアンスなのかなぁ、とも思ったのですが、次が、Do you wanna? ですからねぇ…やっぱり「…すべきだ」の方かなぁ…(どっちやねん)。
ロス: So, uh, the other night Rachel and I are in bed talking about fantasies, and I happened to describe a particular Star Wars thing... (それじゃあ…こないだ、レイチェルと僕はベッドで憧れについて話をしていたんだ。で、僕がたまたま、ある特別なスター・ウォーズに関するものを挙げたら…)
チャンドラー: Princess Leia and the gold bikini. (レイア姫の金のビキニか?)
ロス: Yes! (そうなんだよ!)
チャンドラー: I know! (わかるよ!)
happen to 「たまたま…する、偶然…する、ふと(期せずして、図らずも、何気なく)…する」という表現が使われていますね。
これは、fantasy について話してくれと言われて、「そう言われれば、まぁ、こういうのに対して憧れがあったよなぁ…」とふと頭に浮かんだことをちょっと口に出してみた、という軽いニュアンスを出そうとしているのだと思います。
「憧れ」と言えばこれ、これしかないよ!って感じで、満を持して告白したのではない、そんなにこれにこだわってるわけじゃないところを見せたいんだと思いますね。
Star Wars と聞いただけで、チャンドラーが瞬時に当てるのがおかしい。
やっぱり、あの金のビキニが男性を釘付けにしたのは間違いないらしい(笑)。
すぐにわかってもらえて嬉しそうなロス。
これが sharing というヤツなんですね。
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ロス: Women tell each other everything. Did you know that? (女性はお互いに全てを話すんだよ。そのことを知ってた?)
チャンドラー: Umm, yeah. (あぁ、そうだね。)
ロス: No Chandler, everything! Like stuff you like. Stuff she likes. Technique. Stamina. Girth. (違うんだよ、チャンドラー、何もかも、だよ。例えば、男性が好きなものとか。彼女が好きなものとか。テクニック、スタミナ、寸法。)
チャンドラー: Girth? Why, why, why, wh-why, why, why, why would they do this? (寸法? 何で何で何で…そんなこと話すんだよ?)
ロス: Rachel says sharing's great and supposedly, you know, we ought to be doing it. Do you wanna? (レイチェルがこう言うんだ。シェアリングは素晴らしいって。そして、たぶん、僕らもそういうシャアリングをすべきだって。(シェアリングを)してみたい?)
girth は「(ものの)周囲(の寸法)、(人の)胴回り(の寸法)」。
My girth is increasing. なら「だんだん腹が出てきた。太ってきた。」という意味になります。
ここでは「胴体」の寸法の話をしているのではなくて、アレの(笑)周囲のサイズが大きいか小さいかという話をしているようですね。
ロスの言い方と、チャンドラーの慌てぶりから、そうであろう…と推測されるわけです(笑)。
supposedly は「たぶん、恐らく、推定では(…と思われる)、…と想像される」。
supposed という形容詞だと「(真偽はともかく)想像された、仮定の、うわさの、そう考えられていた、思われている」という意味ですね。
ought to は should とほぼ同じ意味で「…すべきだ」ですが、見込みや当然の結果を表して「…のはずである、…に決まっている」という意味もあります。
supposedly という副詞が入っているのと、be doing it という現在進行形が使われていることから、「シェアリングを(実際に)しているはずだ、女性と同じように男性もいろんなことをお互いに話しているに決まっている」というニュアンスなのかなぁ、とも思ったのですが、次が、Do you wanna? ですからねぇ…やっぱり「…すべきだ」の方かなぁ…(どっちやねん)。
ロス: So, uh, the other night Rachel and I are in bed talking about fantasies, and I happened to describe a particular Star Wars thing... (それじゃあ…こないだ、レイチェルと僕はベッドで憧れについて話をしていたんだ。で、僕がたまたま、ある特別なスター・ウォーズに関するものを挙げたら…)
チャンドラー: Princess Leia and the gold bikini. (レイア姫の金のビキニか?)
ロス: Yes! (そうなんだよ!)
チャンドラー: I know! (わかるよ!)
happen to 「たまたま…する、偶然…する、ふと(期せずして、図らずも、何気なく)…する」という表現が使われていますね。
これは、fantasy について話してくれと言われて、「そう言われれば、まぁ、こういうのに対して憧れがあったよなぁ…」とふと頭に浮かんだことをちょっと口に出してみた、という軽いニュアンスを出そうとしているのだと思います。
「憧れ」と言えばこれ、これしかないよ!って感じで、満を持して告白したのではない、そんなにこれにこだわってるわけじゃないところを見せたいんだと思いますね。
Star Wars と聞いただけで、チャンドラーが瞬時に当てるのがおかしい。
やっぱり、あの金のビキニが男性を釘付けにしたのは間違いないらしい(笑)。
すぐにわかってもらえて嬉しそうなロス。
これが sharing というヤツなんですね。
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2007年02月24日
遥か彼方の銀河系の話 フレンズ3-1その21
セントラルパークにレイチェルとモニカが入ってきます。
モニカ: So I went down to the post office, and it turns out it was those videos that I ordered for Richard about the Civil War. He loved the Civil War. (…それで、郵便局に行ったのよ、そしたら、それは、私がリチャードのために注文しておいた南北戦争のビデオだったのよ。リチャードは南北戦争が好きだったの。)
フィービー: Monica, do you want us to take you home? (モニカ、私たちが家まで送ろうか?)
モニカ: Uh, huh. Or maybe to a galaxy far, far away. (えぇ。[ロスの方を向いて](家か、)もしくは、遥か彼方の銀河系まで。)
civil war は「内戦、内乱」のことですが、the Civil War というふうに the がついて大文字になると、アメリカでは「(アメリカ)南北戦争」(1861〜1865年)を指します。
モニカはレイチェルと話をしながらセントラルパークに入ってきています。
その前にきっと、「モニカ宛に荷物が届いている、という連絡が郵便局からあって」などと話していたのでしょうね。
「それで」郵便局に行ったら、it turns out it was those videos 「その荷物というのは、ビデオだったということがわかる、判明する」という感じでしょうか。
モニカがこの一連の出来事を語るのに、他は全て過去形なのに、turn out だけ turns out と現在形になっています。
このような現在形の turns out は以前にも出てきたことがあります。
フレンズ2-23その25 で、
ジョーイ: Because at first, he thought it was Joseph. But after he asked Joseph about it, turns out it was you. (なぜなら、最初に彼はジョセフのせいだと思ったんだよ。でもジョセフにそのことを尋ねたら、それはチャンドラーのせいだってわかったんだ。)
というセリフがありました。
その記事のコメント欄で、「turns out だけ現在形なのが興味深い」というご意見をいただいて、私もなるほどぉ!と思ったので、そのコメント欄でいろいろと思いついたことを書いております。
未だによくわからないのですが(爆)、その現在形 turns out のニュアンスは、「今さっき判明した。そしてそれは今現在における事実である。」みたいな感じなのかなぁ、と私は考えています。
日本語では何かが判明するという事実があった場合に、それが1年前に判明した場合でも、今気付いたという場合でも、「…だとわかった。」と言いますよね。
英語の場合は、過去形と現在形の違いはもっと明確で、turned out と過去形にするとその行為があったのが過去である、という距離感が出てしまう気がします。
私は上の日本語訳で、「そしたら、それは、私がリチャードのために注文しておいた南北戦争のビデオだったのよ。」と訳してみましたが、それは、it was those videos that I ordered for Richard about the Civil War 「それは、私がリチャードのために注文しておいた南北戦争のビデオだった」ということ(過去の事実)が、it turns out 「たった今判明したの。そのことに今気付いたの。」みたいなニュアンスで考えてみたわけです。
過去の事実と、それが判明した現在の時点で、時制に差があることを明確にしているのかなぁ、と。
「それは南北戦争のビデオだった、ってわけよ。」と言ってもいいでしょうか。
このセリフは日本語にうまく訳すのが難しいですし、こういう状況を自分で説明する場合には、turned out と過去形を使ってしまいそうな気がするのですが…。
リチャードはきっと今でも南北戦争が好きでしょうから、loved ではなく、loves と現在形でもいいと思うのですが、もう別れてしまった人だから、「あの人は…が好きだったわ…」という感じで、思い出のように過去形で語っているのでしょうね。
モニカのセリフの a galaxy far, far away には大爆笑してしまいました。
スター・ウォーズの映画は、画面にスクロールされるテロップで始まりますが、その一番最初の決まり文句ですよね。
正式には、
A long time ago in a galaxy far, far away.... 「遠い昔、遥か彼方(かなた)の銀河系で…」
です。
このフレーズは、音声ではなくて、画面に文字として登場するので、日本語字幕版、吹替版を問わず目にするものですよね。
だから、日本人でもこのフレーズを見ると、スター・ウォーズだ!とすぐにわかる人が多いでしょうから、モニカの英語のセリフを聞いて笑えた人も結構多かったのではないでしょうか?
モニカがここでこのフレーズを使ったことで、ロスがレイア姫の金色のビキニに憧れている話がモニカにまでバレてしまっている、ということがわかります。
モニカもボロボロに泣いているにも関わらず、こんな捨て台詞を残して去っていくのがおかしいですね。
Wikipedia 英語版: Star Wars の Setting の項目に以下の記述があります。
(Wikipedia に書いてある内容はころころとよく変化するので(笑)、今日現在書いてある英語を以下に引用しておきます。)
The events of Star Wars take place in the fictional Star Wars galaxy. Each Star Wars film begins with an "opening crawl" of text that provides specific context for the events of the film. "A long time ago in a galaxy far, far away...." is the line that appears first in the opening crawl for each film and alludes to the classic fairy tale opening of, "Once upon a time, in a faraway land..." The opening crawl is the only instance that the Star Wars galaxy has been defined in relation to our real world.
それを訳しますと、
スター・ウォーズでの出来事は、フィクションのスターウォーズ銀河(Star Wars galaxy)で起こっている。スター・ウォーズのそれぞれの映画は、映画の出来事の特別な状況を提供する文章の opening crawl で始まる。"A long time ago in a galaxy far, far away...." 「遠い昔、遥か彼方(かなた)の銀河系で…」は、どの映画でも opening crawl の最初に登場する一節で、それは "Once upon a time, in a faraway land..." 「むかしむかし、遠い国で…」という古典のおとぎ話の出だしをさりげなくほのめかしている。その opening crawl は、スターウォーズ銀河と我々の現実世界との関連を示す唯一の例である。
あの文字が流れて遠くに小さくなって消えていく、例のテロップは、英語では、opening crawl というのですね。
crawl は「のろのろはう、腹ばいで進む、徐々に過ぎる」というような意味ですから、文字がゆっくり進んで流れていく様子を表しているわけでしょう。
Wikipedia 英語版: Star Wars opening crawl には、その文字の写真も載っています。
これがスター・ウォーズだから日本人でも笑えるんだよなぁ…としみじみ思うのは、例えば今回の話がスター・ウォーズネタではなくて、スタートレックネタであった場合に、どれだけの日本人が笑えるだろうか?と思うわけです。
まぁ、レイア姫のゴールド・ビキニに対抗できるような強烈なものがスタートレックには存在しないような気もするのですが(笑)。
この後は、スタートレックについて少しは知ってるよ、という方だけ読んで下さいね。
知らない方には、何のことやらさっぱりわからないオタク話ですから…(爆)。
例えば、新スタートレック(Star Trek The Next Generation [TNG])の導入のナレーションは、
Space, the final frontier. These are the voyages of the Starship Enterprise. Its continuing mission: To explore strange new worlds. To seek out new life and new civilizations. To boldly go where no one has gone before.
となっていて、日本語吹替版では以下のように訳されています。
「宇宙、そこは最後のフロンティア。これは宇宙戦艦エンタープライズ号が、新世代のクルーの下に、24世紀において任務を続行し、未知の世界を探索して、新しい生命と文明を求め、人類未踏の宇宙に勇敢に航海した物語である。」
スタートレック的な決まり文句というと、boldly go where no one has gone before の部分だと思うのですが、これを使って、"Take me where no one has gone before." とか、"Let's go boldly where no one has gone before." などとモニカが言ったとしたら、アメリカ人は結構な割合の人がスタートレックのパロディだとわかる、と(私は)思うのですが、日本人だとトレッキーしかわかりませんよねぇ。
それもスター・ウォーズと違って文字がテロップで出るわけじゃないから、英語音声で見たことある人しかわかんない(笑)。
さらにどーでもいい話ですが、一番最初のシリーズ「宇宙大作戦」(Star Trek The Original Series [TOS])では、no one ではなくて、no man になっていたそうです。
Wikipedia 英語版: Where no man has gone before の History in Star Trek という項目に以下のように書いてあります。
this new version replaced the word "man" with the gender-neutral "one".
訳すと、
新スタートレックでの新しい(ナレーションの)バージョンは、man という言葉を、gender-neutral (性的に中性な、性別による男女の区別のない) one という単語に置き換えた。
フレンズ2-21その14 で、PC(politically correct)「(表現・考え方・行動が)人種や性による差別や偏見がない」という概念について解説したのですが、この no man が no one になった、というのも、どうやらそういう流れに則ったもののようですね。
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モニカ: So I went down to the post office, and it turns out it was those videos that I ordered for Richard about the Civil War. He loved the Civil War. (…それで、郵便局に行ったのよ、そしたら、それは、私がリチャードのために注文しておいた南北戦争のビデオだったのよ。リチャードは南北戦争が好きだったの。)
フィービー: Monica, do you want us to take you home? (モニカ、私たちが家まで送ろうか?)
モニカ: Uh, huh. Or maybe to a galaxy far, far away. (えぇ。[ロスの方を向いて](家か、)もしくは、遥か彼方の銀河系まで。)
civil war は「内戦、内乱」のことですが、the Civil War というふうに the がついて大文字になると、アメリカでは「(アメリカ)南北戦争」(1861〜1865年)を指します。
モニカはレイチェルと話をしながらセントラルパークに入ってきています。
その前にきっと、「モニカ宛に荷物が届いている、という連絡が郵便局からあって」などと話していたのでしょうね。
「それで」郵便局に行ったら、it turns out it was those videos 「その荷物というのは、ビデオだったということがわかる、判明する」という感じでしょうか。
モニカがこの一連の出来事を語るのに、他は全て過去形なのに、turn out だけ turns out と現在形になっています。
このような現在形の turns out は以前にも出てきたことがあります。
フレンズ2-23その25 で、
ジョーイ: Because at first, he thought it was Joseph. But after he asked Joseph about it, turns out it was you. (なぜなら、最初に彼はジョセフのせいだと思ったんだよ。でもジョセフにそのことを尋ねたら、それはチャンドラーのせいだってわかったんだ。)
というセリフがありました。
その記事のコメント欄で、「turns out だけ現在形なのが興味深い」というご意見をいただいて、私もなるほどぉ!と思ったので、そのコメント欄でいろいろと思いついたことを書いております。
未だによくわからないのですが(爆)、その現在形 turns out のニュアンスは、「今さっき判明した。そしてそれは今現在における事実である。」みたいな感じなのかなぁ、と私は考えています。
日本語では何かが判明するという事実があった場合に、それが1年前に判明した場合でも、今気付いたという場合でも、「…だとわかった。」と言いますよね。
英語の場合は、過去形と現在形の違いはもっと明確で、turned out と過去形にするとその行為があったのが過去である、という距離感が出てしまう気がします。
私は上の日本語訳で、「そしたら、それは、私がリチャードのために注文しておいた南北戦争のビデオだったのよ。」と訳してみましたが、それは、it was those videos that I ordered for Richard about the Civil War 「それは、私がリチャードのために注文しておいた南北戦争のビデオだった」ということ(過去の事実)が、it turns out 「たった今判明したの。そのことに今気付いたの。」みたいなニュアンスで考えてみたわけです。
過去の事実と、それが判明した現在の時点で、時制に差があることを明確にしているのかなぁ、と。
「それは南北戦争のビデオだった、ってわけよ。」と言ってもいいでしょうか。
このセリフは日本語にうまく訳すのが難しいですし、こういう状況を自分で説明する場合には、turned out と過去形を使ってしまいそうな気がするのですが…。
リチャードはきっと今でも南北戦争が好きでしょうから、loved ではなく、loves と現在形でもいいと思うのですが、もう別れてしまった人だから、「あの人は…が好きだったわ…」という感じで、思い出のように過去形で語っているのでしょうね。
モニカのセリフの a galaxy far, far away には大爆笑してしまいました。
スター・ウォーズの映画は、画面にスクロールされるテロップで始まりますが、その一番最初の決まり文句ですよね。
正式には、
A long time ago in a galaxy far, far away.... 「遠い昔、遥か彼方(かなた)の銀河系で…」
です。
このフレーズは、音声ではなくて、画面に文字として登場するので、日本語字幕版、吹替版を問わず目にするものですよね。
だから、日本人でもこのフレーズを見ると、スター・ウォーズだ!とすぐにわかる人が多いでしょうから、モニカの英語のセリフを聞いて笑えた人も結構多かったのではないでしょうか?
モニカがここでこのフレーズを使ったことで、ロスがレイア姫の金色のビキニに憧れている話がモニカにまでバレてしまっている、ということがわかります。
モニカもボロボロに泣いているにも関わらず、こんな捨て台詞を残して去っていくのがおかしいですね。
Wikipedia 英語版: Star Wars の Setting の項目に以下の記述があります。
(Wikipedia に書いてある内容はころころとよく変化するので(笑)、今日現在書いてある英語を以下に引用しておきます。)
The events of Star Wars take place in the fictional Star Wars galaxy. Each Star Wars film begins with an "opening crawl" of text that provides specific context for the events of the film. "A long time ago in a galaxy far, far away...." is the line that appears first in the opening crawl for each film and alludes to the classic fairy tale opening of, "Once upon a time, in a faraway land..." The opening crawl is the only instance that the Star Wars galaxy has been defined in relation to our real world.
それを訳しますと、
スター・ウォーズでの出来事は、フィクションのスターウォーズ銀河(Star Wars galaxy)で起こっている。スター・ウォーズのそれぞれの映画は、映画の出来事の特別な状況を提供する文章の opening crawl で始まる。"A long time ago in a galaxy far, far away...." 「遠い昔、遥か彼方(かなた)の銀河系で…」は、どの映画でも opening crawl の最初に登場する一節で、それは "Once upon a time, in a faraway land..." 「むかしむかし、遠い国で…」という古典のおとぎ話の出だしをさりげなくほのめかしている。その opening crawl は、スターウォーズ銀河と我々の現実世界との関連を示す唯一の例である。
あの文字が流れて遠くに小さくなって消えていく、例のテロップは、英語では、opening crawl というのですね。
crawl は「のろのろはう、腹ばいで進む、徐々に過ぎる」というような意味ですから、文字がゆっくり進んで流れていく様子を表しているわけでしょう。
Wikipedia 英語版: Star Wars opening crawl には、その文字の写真も載っています。
これがスター・ウォーズだから日本人でも笑えるんだよなぁ…としみじみ思うのは、例えば今回の話がスター・ウォーズネタではなくて、スタートレックネタであった場合に、どれだけの日本人が笑えるだろうか?と思うわけです。
まぁ、レイア姫のゴールド・ビキニに対抗できるような強烈なものがスタートレックには存在しないような気もするのですが(笑)。
この後は、スタートレックについて少しは知ってるよ、という方だけ読んで下さいね。
知らない方には、何のことやらさっぱりわからないオタク話ですから…(爆)。
例えば、新スタートレック(Star Trek The Next Generation [TNG])の導入のナレーションは、
Space, the final frontier. These are the voyages of the Starship Enterprise. Its continuing mission: To explore strange new worlds. To seek out new life and new civilizations. To boldly go where no one has gone before.
となっていて、日本語吹替版では以下のように訳されています。
「宇宙、そこは最後のフロンティア。これは宇宙戦艦エンタープライズ号が、新世代のクルーの下に、24世紀において任務を続行し、未知の世界を探索して、新しい生命と文明を求め、人類未踏の宇宙に勇敢に航海した物語である。」
スタートレック的な決まり文句というと、boldly go where no one has gone before の部分だと思うのですが、これを使って、"Take me where no one has gone before." とか、"Let's go boldly where no one has gone before." などとモニカが言ったとしたら、アメリカ人は結構な割合の人がスタートレックのパロディだとわかる、と(私は)思うのですが、日本人だとトレッキーしかわかりませんよねぇ。
それもスター・ウォーズと違って文字がテロップで出るわけじゃないから、英語音声で見たことある人しかわかんない(笑)。
さらにどーでもいい話ですが、一番最初のシリーズ「宇宙大作戦」(Star Trek The Original Series [TOS])では、no one ではなくて、no man になっていたそうです。
Wikipedia 英語版: Where no man has gone before の History in Star Trek という項目に以下のように書いてあります。
this new version replaced the word "man" with the gender-neutral "one".
訳すと、
新スタートレックでの新しい(ナレーションの)バージョンは、man という言葉を、gender-neutral (性的に中性な、性別による男女の区別のない) one という単語に置き換えた。
フレンズ2-21その14 で、PC(politically correct)「(表現・考え方・行動が)人種や性による差別や偏見がない」という概念について解説したのですが、この no man が no one になった、というのも、どうやらそういう流れに則ったもののようですね。
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2007年02月23日
I'm in.の話 フレンズ3-1その20
ジャニス: We've got to do something about our little situation here, Joey. So, this is my idea. You and me spending some quality time together. (この私たちの状況をどうにかしないといけないわね、ジョーイ。それで私に考えがあるの。あなたと私で素晴らしい時間を一緒に過ごすのよ。)
ジョーイ: But what does that... (でも、そんなことして何になるの…?)
ジャニス: For Chandler! (チャンドラーのためよ!)
ジョーイ: Okay. I'm in. (わかった、その話にのるよ[それに参加するよ]。)
ジャニス: Okay! All right. This is what we're gonna call it: Joey and Janice's Day of Fun! (やった! 今からそれをこう呼ぶのよ。「ジョーイとジャニスのお楽しみデー」!)
ジョーイ: Does it have to be a whole day? (一日中じゃないといけないの?)
ジャニス: Yes, because that's how long it takes to love me. (そうよ、だって私を愛するにはそれぐらいの長さがかかるんだもの。)
ジョーイ: Yeah, I know, I sleep in the next room. (あぁ、知ってるよ。俺は君らの隣の部屋で寝ているからね。)
I'm in. の in は「参加して」のような意味でしょうね。
I'm in. といえば、ヒラリー・クリントン上院議員が2008年アメリカ大統領選への出馬を自身のウェブサイトで発表した際、"I'm in. And I'm in to win." というフレーズを使っていました。
HillaryClinton.com Special Feature
日本語に訳すとすると、「私は(大統領選に)出馬します。(そしてそれは)勝つために出馬するのです。」みたいな感じですが、日本語にすると、英語のシンプルなフレーズのかっこ良さ、みたいなものが伝わってきませんねぇ…(笑)。
「私は出る、出て、勝つ!」の方がまだ「まし」でしょうか(笑)。
in と win が韻を踏んでいるのもポイントですし、「出馬する、出る、参加する、参戦する」という意味で in というシンプルな単語を使っているのが、より強いインパクトを与えるのでしょうね。
I'm in to win. を英文解釈的に訳すと「勝つために出る」になるのでしょうが、この場合は英語の語順通りに、「出る、そして(その結果)勝つ」という方がニュアンスとしては近いでしょうね。
一日かかるのかとげんなりするジョーイ。
ジャニスは、「私の魅力を知るには時間がかかる」、あるいは、「付き合えば付き合うほど私の魅力がわかるから、じっくり時間をかけて付き合ってよ。」というニュアンスで言っているようです。
一方のジョーイは、その love という言葉を、精神的なものではなく、肉体的なもの(笑)、つまり、愛するという「行為」に時間がかかるのを知ってるよ、と返事しています。
隣の部屋から声が聞こえてきて、二人がエッチしている様子が手に取るようにわかるんでしょうね。
その「時間」についてですが、フレンズ2-13その6 で、チャンドラーが部屋でスージー(ジュリア・ロバーツ)といちゃついているシーンがありました。
スージー: We gotta go. Got a reservation in 30 minutes. (もう行かなくちゃ。30分後に予約してるのよ。)
チャンドラー: What I had planned shouldn't take more than two, three minutes, tops. (俺の予定してることは、どんなに長くても2、3分以上はかかるはずないよ。)
チャンドラーはこのように「早い」と自分で言っていますので(笑)、フレンズ3-1その17 でロスが語った the Night of Five Times 「5回の夜」のような武勇伝も彼にはなさそうですよねぇ…(ごめんね、チャンドラー…)。
ジョーイが「二人の愛の行為に時間がかかるのを知ってる」と言っているのは、多分、二人は一日中ずっといちゃいちゃしてる、ということなんでしょうね。
あるいは、チャンドラーのすることにいつまで経っても満足しない、もしくは満足しないふりをして「もっと」とおねだりしている、ということを指しているのでしょうか?
最近、「回数」とか「時間」とか、そんなことにばっかり注目してごめんなさい…(笑)。
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ジョーイ: But what does that... (でも、そんなことして何になるの…?)
ジャニス: For Chandler! (チャンドラーのためよ!)
ジョーイ: Okay. I'm in. (わかった、その話にのるよ[それに参加するよ]。)
ジャニス: Okay! All right. This is what we're gonna call it: Joey and Janice's Day of Fun! (やった! 今からそれをこう呼ぶのよ。「ジョーイとジャニスのお楽しみデー」!)
ジョーイ: Does it have to be a whole day? (一日中じゃないといけないの?)
ジャニス: Yes, because that's how long it takes to love me. (そうよ、だって私を愛するにはそれぐらいの長さがかかるんだもの。)
ジョーイ: Yeah, I know, I sleep in the next room. (あぁ、知ってるよ。俺は君らの隣の部屋で寝ているからね。)
I'm in. の in は「参加して」のような意味でしょうね。
I'm in. といえば、ヒラリー・クリントン上院議員が2008年アメリカ大統領選への出馬を自身のウェブサイトで発表した際、"I'm in. And I'm in to win." というフレーズを使っていました。
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日本語に訳すとすると、「私は(大統領選に)出馬します。(そしてそれは)勝つために出馬するのです。」みたいな感じですが、日本語にすると、英語のシンプルなフレーズのかっこ良さ、みたいなものが伝わってきませんねぇ…(笑)。
「私は出る、出て、勝つ!」の方がまだ「まし」でしょうか(笑)。
in と win が韻を踏んでいるのもポイントですし、「出馬する、出る、参加する、参戦する」という意味で in というシンプルな単語を使っているのが、より強いインパクトを与えるのでしょうね。
I'm in to win. を英文解釈的に訳すと「勝つために出る」になるのでしょうが、この場合は英語の語順通りに、「出る、そして(その結果)勝つ」という方がニュアンスとしては近いでしょうね。
一日かかるのかとげんなりするジョーイ。
ジャニスは、「私の魅力を知るには時間がかかる」、あるいは、「付き合えば付き合うほど私の魅力がわかるから、じっくり時間をかけて付き合ってよ。」というニュアンスで言っているようです。
一方のジョーイは、その love という言葉を、精神的なものではなく、肉体的なもの(笑)、つまり、愛するという「行為」に時間がかかるのを知ってるよ、と返事しています。
隣の部屋から声が聞こえてきて、二人がエッチしている様子が手に取るようにわかるんでしょうね。
その「時間」についてですが、フレンズ2-13その6 で、チャンドラーが部屋でスージー(ジュリア・ロバーツ)といちゃついているシーンがありました。
スージー: We gotta go. Got a reservation in 30 minutes. (もう行かなくちゃ。30分後に予約してるのよ。)
チャンドラー: What I had planned shouldn't take more than two, three minutes, tops. (俺の予定してることは、どんなに長くても2、3分以上はかかるはずないよ。)
チャンドラーはこのように「早い」と自分で言っていますので(笑)、フレンズ3-1その17 でロスが語った the Night of Five Times 「5回の夜」のような武勇伝も彼にはなさそうですよねぇ…(ごめんね、チャンドラー…)。
ジョーイが「二人の愛の行為に時間がかかるのを知ってる」と言っているのは、多分、二人は一日中ずっといちゃいちゃしてる、ということなんでしょうね。
あるいは、チャンドラーのすることにいつまで経っても満足しない、もしくは満足しないふりをして「もっと」とおねだりしている、ということを指しているのでしょうか?
最近、「回数」とか「時間」とか、そんなことにばっかり注目してごめんなさい…(笑)。
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2007年02月22日
hateの話 フレンズ3-1その19
ジャニス: So, I hear... you hate me! (それで、聞いたわよ…あなたは私を嫌ってる!)
ジョーイ: I, ah, I never said hate. I was very careful about that. (俺は「嫌ってる」なんて言ってないよ。そのことに関しては、すごく気をつけていたからね。)
ジャニス: A little birdie told me something about you wanting to rip your arm off and throw it at me. (噂で聞いたんだけど、ジョーイが自分の腕を引きちぎってそれを私に投げたい、とか何とか。)
ジョーイ: And you got a 'hate' from that? You're taking a big leap there. (それで、その言葉を hate って意味に捉えたの? かなり飛躍が過ぎるんじゃない?)
I was very careful about that. の that は「嫌いだと言うこと」を指しているようですね。
hate というのは結構キツい言葉なので、「hate という言葉だけは使わないように、言葉を慎重に選んでたんだから、hate って言葉を俺が言ったはずはない。」とジョーイは言いたいようなんですが…。
それって、hate していると認めているのと同じだってば(笑)。
フレンズ1-13その5 では、フィービーの恋人の精神科医のロジャーをフレンズたちが嫌っていて、"I hate that guy!" とみんな怒っていたのですが、最後に恋人であるはずのフィービーまでもが "I hate that guy!" と言うことになった、というオチでしたよね。
研究社 新英和中辞典には、
hate=(…を)憎む、ひどく嫌う、嫌悪する (dislike, do not like よりも感情的に強い意味をもつ、 hate は敵意・悪意を含んで強く嫌悪する)
と書いてあります。
非常に感情的な言葉なんですね。
hate という言葉がキツい、という話で私がいつも思い出すのは、アリー my Love のシーズン3第21話「恋に歌えば」(原題:Ally McBeal: The Musical, Almost)です。
ちなみにこれはシーズン3の最終話で、原題が The Musical, Almost 「ほとんどミュージカル」となっているのは、このエピソードで、メンバーたちがやたらと歌いまくるんですよねぇ。
シーズン最後のお祭り、という感じなのでしょうか。
いろんな意味で異色のエピソードでした。
たくさんのクライアントのファイルを持って事務所を辞めたネルと話し合おうとするリチャード。
いやがるジョンを何とか説得しようとするのですが、
ジョン: I hate her! (僕は彼女を憎んでる!)
リチャード: You know as long as I've known you, I don't think I've ever heard you use that word "hate." I never thought you even had the capacity for, for hate. (俺がお前と知り合ってからずっと、お前が「憎む」って言葉を使うのを聞いたことはなかったと思うけど。お前に「人を憎む」能力があるとさえ思ってなかった。)
ジョン: Well, then you were wrong, now, weren't you? (それじゃあ、君は間違ってた[見込み違いをしていた]ってことだね。)
リチャード: You know, prior to her leaving, you were walking around, you were saying some pretty awful things to her, about her. (彼女が事務所を出て行く前、お前もあちこちで、いろんなかなりひどいことを彼女に言ったし、彼女に関するひどいことも言いふらしてただろ。)
ジョン: She dumped me while I was wedged in an elevator. In public. In front of the whole office. (ネルは僕がエレベーターに挟まっている時に、僕をふったんだぞ。公衆の面前で、事務所のみんなが見てる前で。)
アリーを見たことある方はご存知だと思うのですが、ジョンはとても優しい人で、確かに hate という言葉の似合わない人です。
そのジョンが hate という言葉を使ったことから、ネルにひどいふられ方をしたこと、ネルが自分たちを騙して事務所を出て行ったことなどを、どれほど許せないと思っているかがわかるわけです。
birdie は小児語で「鳥さん、小鳥さん」。
A little bird told me. は「ある人から聞いた、そういう噂を聞いた、風の便りに聞いた、小耳にはさんだ」という意味。
話の出所を隠すために誰かさんを a little birdie 「ちっちゃな鳥さん」と表現しているのですね。
この場合の話の出所は間違いなくチャンドラーですが(笑)、それをわざとそんな風にイヤミに表現しているだけです。
And you got a 'hate' from that? は「 that(腕を引きちぎって…という一連のフレーズ)から hate という言葉をゲットしたの?」という感じで、その言葉に「嫌っている」ニュアンスを嗅ぎ取ったのか?、その言葉を「嫌いだ」という意味で受け取ったのか?ということです。
You're taking a big leap there. の leap は「跳ぶこと、跳躍」。
jump と似た言葉ですが、英辞郎によると、
jump では跳躍の「動作」に、leap では跳躍による「移動」に重点が置かれる。
と書いてあります。
日本語でも「論理の飛躍」という言葉がありますが、これは英語にすると、a leap of logic, a logical leap, a jump of logic などになるようです。
ロングマン現代英英辞典には、名詞 leap の項目に、a leap of the imagination についての説明があります。
a leap of (the) imagination (an imaginative leap): a mental process that is needed to understand something difficult or see the connection between two very different ideas
つまり「想像(力)の飛躍:何か難しいことを理解するため、または二つの非常に違った考えのつながりを理解するために必要な心理過程」
ここでのジョーイの言う leap も同じような感じで、「腕がうんぬんの話から、嫌いだという言葉の間にはかなりの隔たりがあるのに、ジャニスは思いっきり論理や想像力を飛躍させて、その二つの無関係なことを結び付けようとしているんだよ。」と言いたいのです。
が、誰が聞いてもジョーイのセリフは、ジャニスを嫌っているようにしか聞こえませんよね。
少なくとも好きな相手に腕をちぎって投げつける、ってことはないだろう(笑)。
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ジョーイ: I, ah, I never said hate. I was very careful about that. (俺は「嫌ってる」なんて言ってないよ。そのことに関しては、すごく気をつけていたからね。)
ジャニス: A little birdie told me something about you wanting to rip your arm off and throw it at me. (噂で聞いたんだけど、ジョーイが自分の腕を引きちぎってそれを私に投げたい、とか何とか。)
ジョーイ: And you got a 'hate' from that? You're taking a big leap there. (それで、その言葉を hate って意味に捉えたの? かなり飛躍が過ぎるんじゃない?)
I was very careful about that. の that は「嫌いだと言うこと」を指しているようですね。
hate というのは結構キツい言葉なので、「hate という言葉だけは使わないように、言葉を慎重に選んでたんだから、hate って言葉を俺が言ったはずはない。」とジョーイは言いたいようなんですが…。
それって、hate していると認めているのと同じだってば(笑)。
フレンズ1-13その5 では、フィービーの恋人の精神科医のロジャーをフレンズたちが嫌っていて、"I hate that guy!" とみんな怒っていたのですが、最後に恋人であるはずのフィービーまでもが "I hate that guy!" と言うことになった、というオチでしたよね。
研究社 新英和中辞典には、
hate=(…を)憎む、ひどく嫌う、嫌悪する (dislike, do not like よりも感情的に強い意味をもつ、 hate は敵意・悪意を含んで強く嫌悪する)
と書いてあります。
非常に感情的な言葉なんですね。
hate という言葉がキツい、という話で私がいつも思い出すのは、アリー my Love のシーズン3第21話「恋に歌えば」(原題:Ally McBeal: The Musical, Almost)です。
ちなみにこれはシーズン3の最終話で、原題が The Musical, Almost 「ほとんどミュージカル」となっているのは、このエピソードで、メンバーたちがやたらと歌いまくるんですよねぇ。
シーズン最後のお祭り、という感じなのでしょうか。
いろんな意味で異色のエピソードでした。
たくさんのクライアントのファイルを持って事務所を辞めたネルと話し合おうとするリチャード。
いやがるジョンを何とか説得しようとするのですが、
ジョン: I hate her! (僕は彼女を憎んでる!)
リチャード: You know as long as I've known you, I don't think I've ever heard you use that word "hate." I never thought you even had the capacity for, for hate. (俺がお前と知り合ってからずっと、お前が「憎む」って言葉を使うのを聞いたことはなかったと思うけど。お前に「人を憎む」能力があるとさえ思ってなかった。)
ジョン: Well, then you were wrong, now, weren't you? (それじゃあ、君は間違ってた[見込み違いをしていた]ってことだね。)
リチャード: You know, prior to her leaving, you were walking around, you were saying some pretty awful things to her, about her. (彼女が事務所を出て行く前、お前もあちこちで、いろんなかなりひどいことを彼女に言ったし、彼女に関するひどいことも言いふらしてただろ。)
ジョン: She dumped me while I was wedged in an elevator. In public. In front of the whole office. (ネルは僕がエレベーターに挟まっている時に、僕をふったんだぞ。公衆の面前で、事務所のみんなが見てる前で。)
アリーを見たことある方はご存知だと思うのですが、ジョンはとても優しい人で、確かに hate という言葉の似合わない人です。
そのジョンが hate という言葉を使ったことから、ネルにひどいふられ方をしたこと、ネルが自分たちを騙して事務所を出て行ったことなどを、どれほど許せないと思っているかがわかるわけです。
birdie は小児語で「鳥さん、小鳥さん」。
A little bird told me. は「ある人から聞いた、そういう噂を聞いた、風の便りに聞いた、小耳にはさんだ」という意味。
話の出所を隠すために誰かさんを a little birdie 「ちっちゃな鳥さん」と表現しているのですね。
この場合の話の出所は間違いなくチャンドラーですが(笑)、それをわざとそんな風にイヤミに表現しているだけです。
And you got a 'hate' from that? は「 that(腕を引きちぎって…という一連のフレーズ)から hate という言葉をゲットしたの?」という感じで、その言葉に「嫌っている」ニュアンスを嗅ぎ取ったのか?、その言葉を「嫌いだ」という意味で受け取ったのか?ということです。
You're taking a big leap there. の leap は「跳ぶこと、跳躍」。
jump と似た言葉ですが、英辞郎によると、
jump では跳躍の「動作」に、leap では跳躍による「移動」に重点が置かれる。
と書いてあります。
日本語でも「論理の飛躍」という言葉がありますが、これは英語にすると、a leap of logic, a logical leap, a jump of logic などになるようです。
ロングマン現代英英辞典には、名詞 leap の項目に、a leap of the imagination についての説明があります。
a leap of (the) imagination (an imaginative leap): a mental process that is needed to understand something difficult or see the connection between two very different ideas
つまり「想像(力)の飛躍:何か難しいことを理解するため、または二つの非常に違った考えのつながりを理解するために必要な心理過程」
ここでのジョーイの言う leap も同じような感じで、「腕がうんぬんの話から、嫌いだという言葉の間にはかなりの隔たりがあるのに、ジャニスは思いっきり論理や想像力を飛躍させて、その二つの無関係なことを結び付けようとしているんだよ。」と言いたいのです。
が、誰が聞いてもジョーイのセリフは、ジャニスを嫌っているようにしか聞こえませんよね。
少なくとも好きな相手に腕をちぎって投げつける、ってことはないだろう(笑)。
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2007年02月21日
フレンズ3-1その18
モニカのベッドルームで、フィービーはモニカをリラックスさせようと、アロマセラピーを試みています。
フィービー: Relax every muscle in your body. Listen to the plinky-plunky music. (体のすべての筋肉をリラックスさせて。そのチリンポロンという音楽に耳を傾けて。)
plink は「ポロン、チリンと鳴る音」、plunk は「(弦・ピアノなどの)ポロンという音」。
それに -y をつけて形容詞化して、そういう音のする音楽だと言っているのですね。
彼女が使う形容詞は独特ですが、ここでも、Listen to the soothing music. 「心地良い音楽に耳を傾けて。」と言ったらいいところを、わざわざこんな妙な形容詞を使うのが彼女らしいなぁ、と思います。
モニカ: I'll bet he's totally over me, I'll bet he's fine. (リチャードは私をすっかり忘れちゃったんだと思うわ。彼は大丈夫なんだと思うわ。賭けてもいい。)
フィービー: All right, betting and wagering of any kind are, I'm sure, not permitted in the happy place. ( bet するとか、wager するなどの「賭ける」行為は、いかなる種類のものも、その幸福な場所では許されていないのよ。)
bet の元々の意味は「(金などを)賭(か)ける」です。
I bet ten dollars on a horse. で「馬に10ドル賭ける[賭けた]。」という意味になります。
また、その「賭ける」という意味から、「主張する、断言する」という意味にもなります。
日本語でも自分の主張に自信がある場合、「…だと賭ける、賭けてもいい」などと言いますよね。
このモニカのセリフは、I'll bet (that) の形で「(that 以下)だと私は賭けるわ。賭けてもいいわ。きっと(that 以下)だと思うわ。」のような意味になります。
You bet! 「もちろん。その通り。」という表現もよく使われます。
wager も「(…に)(金などを)賭ける」という意味です。
bet と同じ意味ですが、「賭ける」という意味では、bet の方が一般的なようですね。
of any kind は「いかなる種類の」。
グーグルフレーズ検索で "of any kind are not permitted" と検索してみると、かなりの数のヒットがありました。
「いかなる種類の…も許可されない」というのは、但し書きに使われる決まり文句のようです。
心を休めるためにやっているのに、モニカがいろんな想像ばかりして「賭けてもいい」とまで言うので、この場所に賭け事は相応しくないからそんな言葉を使わないで、と説得しているのですね。
実際はお金を使って賭け事をしているわけではないのに、「賭ける」という意味の別の単語 wager まで並べて、そういう「賭けの行為は禁じられている」と、何かの但し書きのように表現しているのが面白い、ということでしょう。
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フィービー: Relax every muscle in your body. Listen to the plinky-plunky music. (体のすべての筋肉をリラックスさせて。そのチリンポロンという音楽に耳を傾けて。)
plink は「ポロン、チリンと鳴る音」、plunk は「(弦・ピアノなどの)ポロンという音」。
それに -y をつけて形容詞化して、そういう音のする音楽だと言っているのですね。
彼女が使う形容詞は独特ですが、ここでも、Listen to the soothing music. 「心地良い音楽に耳を傾けて。」と言ったらいいところを、わざわざこんな妙な形容詞を使うのが彼女らしいなぁ、と思います。
モニカ: I'll bet he's totally over me, I'll bet he's fine. (リチャードは私をすっかり忘れちゃったんだと思うわ。彼は大丈夫なんだと思うわ。賭けてもいい。)
フィービー: All right, betting and wagering of any kind are, I'm sure, not permitted in the happy place. ( bet するとか、wager するなどの「賭ける」行為は、いかなる種類のものも、その幸福な場所では許されていないのよ。)
bet の元々の意味は「(金などを)賭(か)ける」です。
I bet ten dollars on a horse. で「馬に10ドル賭ける[賭けた]。」という意味になります。
また、その「賭ける」という意味から、「主張する、断言する」という意味にもなります。
日本語でも自分の主張に自信がある場合、「…だと賭ける、賭けてもいい」などと言いますよね。
このモニカのセリフは、I'll bet (that) の形で「(that 以下)だと私は賭けるわ。賭けてもいいわ。きっと(that 以下)だと思うわ。」のような意味になります。
You bet! 「もちろん。その通り。」という表現もよく使われます。
wager も「(…に)(金などを)賭ける」という意味です。
bet と同じ意味ですが、「賭ける」という意味では、bet の方が一般的なようですね。
of any kind は「いかなる種類の」。
グーグルフレーズ検索で "of any kind are not permitted" と検索してみると、かなりの数のヒットがありました。
「いかなる種類の…も許可されない」というのは、但し書きに使われる決まり文句のようです。
心を休めるためにやっているのに、モニカがいろんな想像ばかりして「賭けてもいい」とまで言うので、この場所に賭け事は相応しくないからそんな言葉を使わないで、と説得しているのですね。
実際はお金を使って賭け事をしているわけではないのに、「賭ける」という意味の別の単語 wager まで並べて、そういう「賭けの行為は禁じられている」と、何かの但し書きのように表現しているのが面白い、ということでしょう。
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2007年02月20日
フレンズ3-1その17
恋人とのプライベートなことを、同性の親友には話さない、というロスに、
レイチェル: That is so sad. You're missing out on so much. Ross. I mean, the bonding and the sharing, you know. And-and knowing that someone else is going through the same thing you are. (それは悲しいわねぇ。あなたはたくさんのもの、そうねぇ、絆を結ぶとか、分かち合うとか、そういう機会を逃しているのよ。それから、誰か他の人があなたと同じようなことを経験している、ということを知る機会も逃しているのよ。)
ロス: Hmph. So what, you, you tell each other everything? (ふーん。それじゃあ、君たちはお互いに全てを話してるわけ?)
レイチェル: Pretty much. (ほとんどのことはね。)
ロス: Did you talk about the Night of Five Times? Do you tell people about the Night of Five Times? (”5回の夜”のことを語ったの? ”5回の夜”のことを人に話すの?)
レイチェル: Uh, honey, yeah that was with Carol. (あぁ、ハニー、それはキャロルとのことでしょ。)
ロス: I know, but it's still worth mentioning, I think. (そうだね、でも、言及する価値はまだあると思うよ。)
miss out on は「…の機会を失う、…の好機を逃す」。
miss out on a chance to なら「…するチャンスを逃す」。
I missed out on the picnic. なら「ピクニックのチャンスを逃した。(せっかくの)ピクニックに行きそこなった。」ということ。
レイチェルは You're missing out on... と進行形を使っているので、「友達とそういう深い話をしないと言っているロスは、(以下で述べる)好機を、今まさに逃しているのよ。」という感じでしょうか。
on 以下にその「好機」に当たる「良いこと」が来るのですが、レイチェルは so much 「たくさんのこと」と言った後で、そうねぇ、例えば…と言った感じで、具体的な言葉を付け加えています。
bond は「絆(きずな)、結束」、the bond of friendship は「友情のきずな」です。
ボンドには「接着剤」という意味もありますが、「接着(接合)する、結ぶ、つなぐ」という意味だからですね。
bonding はそんな風に「誰かと絆を結ぶ、誰かと結びつきを持つ」ということ。
share は「共有する」。
フレンズ1-22その1 に share という単語が出てきていますが、そこでは「(話を)人に語る、披露する」という意味で使われていました。
自分の経験や喜び・悲しみなどを人にも話して、その感情を共有する、という感じですね。
go through は「(苦難など)を経験[体験]する、…に耐え抜く」。
フレンズ2-22その20 に出てきた get through 「(困難などを)乗り越える、切り抜ける」と似たニュアンスの言葉です。
through 「通り抜けて」という言葉のイメージが、そういうニュアンスを生むんですね。
knowing となっているのは、分詞構文ではなくて、miss out on knowing that... 「that 以下のことを知る好機を逃す」ということです。
ロスは、"Did you talk about the Night of Five Times? Do you tell people about the Night of Five Times?" と、同じようだけど少し違う表現を2回続けて言っています。
最初は talk about、2回目は tell people about になっている、さらには最初が過去形で、2回目は現在形、という違いもありますね。
まずは「話す」の動詞の使い分けですが、日本人にとっては、speak, talk, tell, say の違いがわかりにくい、という話をよく聞きます。
ハートで感じる英文法 大西泰斗/ポール・マクベイ著 Lesson 11 「英単語もイメージだ」の p.163 に、その4種類の「話す」動詞の使い分けが説明してあります。
その動詞のイメージがイラストで表現されていて感覚的にわかるようになっていますので、この使い分けが苦手な方は是非一度、その本のページを読んでみて下さい。
p.164 に大西先生の言葉で、その単語のニュアンスの違いが説明されています。
上のセリフの talk と tell に関して、先生の説明を引用させていただくと、
talk のイメージは、双方向、コミュニケーションがイメージの中心にある、おしゃべりをしている
tell のイメージは、メッセージを手渡しする感覚
だということだそうです。
その感覚を使って、ロスのセリフを解釈してみると…。
talk は誰かと会話をしているイメージで、talk about だと「…についてしゃべる、…を話題にする」ですから、誰かと「5回の夜」という話題についておしゃべりしている感じでしょうか。
tell は日本語で「語る、述べる、告げる、知らせる」のように訳されることも多いですが、つまり何らかのメッセージを「誰かに」伝える、というところにポイントがあるんですね。
この場合は目的語に people が来ていて、複数の人にそのメッセージを伝えることを示唆しており、「5回の夜」について「人、他人」(この場合は、親しい友達ですが)にその内容を伝える、という感じになるでしょうか。
過去形は、「そのことを過去に話したの?」、現在形は「現在の習慣的行為」を表し、「君はそういうことを常に人に話すのか?、君はそういうことを話すようなタイプの人間なのか?、そんなことを話しても平気なのか?」のような感じになるのでしょう。
改めて、the Night of Five Times を説明すると、1晩に5回エッチをした、という意味ですね(や〜ん、情熱的…笑)。
ネットスクリプトでは、the night of five times と全て小文字で書いてありますが、DVDの英語字幕では、the Night of Five Times と単語の最初が大文字で書かれており、固有名詞のように表現されています。
そのロスの伝説(?)を、「例の5回の夜」と固有名詞化することで、お互いが共通認識しているエピソードの名前となっているのでしょうね。
そんなに何でもかんでも細かいことを話すなら、そういうことを話してくれよ、とロスは言っています。
でも、レイチェルの返事を聞くとわかりますが、それはレイチェルとのエッチではなくて、キャロルとのエッチの話だそうです。
それでも話す価値はある、と言うロスですが、これは、恐らくロスにとっては自慢の武勇伝(笑)を友達に語って欲しいという気持ちと、そんなことは話さないだろ? そんな話はしたくないだろ? という意味も含まれているのでしょうかねぇ?
たいがいのことは話すと言っても、話したくないことは話さないんだから、ロスがしゃべって欲しくないことは、レイチェルにもしゃべらないで欲しい、ということでしょう。
もうロスとレイチェルはすっかり恋人同士なので、キャロルとの5回の夜の話を出しても、別に険悪なムードになるわけでもないんですね。
そういう話をレイチェルにしてるんだぁ…とちょっと驚いたのですが、二人が友達だった頃に何かの話に出てきたのかもしれませんね。
恋人同士になってから、わざわざ「レイチェルとは今晩のが最高記録だけど、キャロルとは1晩に5回、ってこともあったんだよ。」とは言わないでしょうからね(笑)。
回数の話で思い出すのが…(しつこく食い下がってすみません…笑)。
フレンズ2-4 で当時の恋人ジュリーと初エッチした翌朝、ロスが Singin' in the Rain (雨に唄えば)の音楽に乗せて、ストリートをダンスしながら通っていく、というシーンがありましたね。
ベンチに座ったおばさん2人にロスが話しかけます。
ロス: Good morning. (おはよう。)
おばさん: Well, somebody got some last night. (まぁ、誰かさんは、昨日の夜、いいことあったんだね。)
ロス: Twice. (2回、ね。)
今回はキャロルとの話を持ち出したロスですが、これが万が一、ジュリーとの話だったら、ちょっとしゃれにならない気もするのですが。
キャロルの場合は、元妻ですし、二人が夫婦だった時にレイチェルはロスのことを何とも思っていなかったので、そんなことは気にしてもしょうがないし、焼きもちも焼かないのかもしれませんが、ジュリーとはライバル同士で、それも先を越されたような形になっていたので、彼女との話だとレイチェルも黙っていないような気もします。
ロスも、レイチェルがパウロとの野獣のようなエッチ(笑)について語った時に、焼きもち焼いてましたもんね。
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レイチェル: That is so sad. You're missing out on so much. Ross. I mean, the bonding and the sharing, you know. And-and knowing that someone else is going through the same thing you are. (それは悲しいわねぇ。あなたはたくさんのもの、そうねぇ、絆を結ぶとか、分かち合うとか、そういう機会を逃しているのよ。それから、誰か他の人があなたと同じようなことを経験している、ということを知る機会も逃しているのよ。)
ロス: Hmph. So what, you, you tell each other everything? (ふーん。それじゃあ、君たちはお互いに全てを話してるわけ?)
レイチェル: Pretty much. (ほとんどのことはね。)
ロス: Did you talk about the Night of Five Times? Do you tell people about the Night of Five Times? (”5回の夜”のことを語ったの? ”5回の夜”のことを人に話すの?)
レイチェル: Uh, honey, yeah that was with Carol. (あぁ、ハニー、それはキャロルとのことでしょ。)
ロス: I know, but it's still worth mentioning, I think. (そうだね、でも、言及する価値はまだあると思うよ。)
miss out on は「…の機会を失う、…の好機を逃す」。
miss out on a chance to なら「…するチャンスを逃す」。
I missed out on the picnic. なら「ピクニックのチャンスを逃した。(せっかくの)ピクニックに行きそこなった。」ということ。
レイチェルは You're missing out on... と進行形を使っているので、「友達とそういう深い話をしないと言っているロスは、(以下で述べる)好機を、今まさに逃しているのよ。」という感じでしょうか。
on 以下にその「好機」に当たる「良いこと」が来るのですが、レイチェルは so much 「たくさんのこと」と言った後で、そうねぇ、例えば…と言った感じで、具体的な言葉を付け加えています。
bond は「絆(きずな)、結束」、the bond of friendship は「友情のきずな」です。
ボンドには「接着剤」という意味もありますが、「接着(接合)する、結ぶ、つなぐ」という意味だからですね。
bonding はそんな風に「誰かと絆を結ぶ、誰かと結びつきを持つ」ということ。
share は「共有する」。
フレンズ1-22その1 に share という単語が出てきていますが、そこでは「(話を)人に語る、披露する」という意味で使われていました。
自分の経験や喜び・悲しみなどを人にも話して、その感情を共有する、という感じですね。
go through は「(苦難など)を経験[体験]する、…に耐え抜く」。
フレンズ2-22その20 に出てきた get through 「(困難などを)乗り越える、切り抜ける」と似たニュアンスの言葉です。
through 「通り抜けて」という言葉のイメージが、そういうニュアンスを生むんですね。
knowing となっているのは、分詞構文ではなくて、miss out on knowing that... 「that 以下のことを知る好機を逃す」ということです。
ロスは、"Did you talk about the Night of Five Times? Do you tell people about the Night of Five Times?" と、同じようだけど少し違う表現を2回続けて言っています。
最初は talk about、2回目は tell people about になっている、さらには最初が過去形で、2回目は現在形、という違いもありますね。
まずは「話す」の動詞の使い分けですが、日本人にとっては、speak, talk, tell, say の違いがわかりにくい、という話をよく聞きます。
ハートで感じる英文法 大西泰斗/ポール・マクベイ著 Lesson 11 「英単語もイメージだ」の p.163 に、その4種類の「話す」動詞の使い分けが説明してあります。
その動詞のイメージがイラストで表現されていて感覚的にわかるようになっていますので、この使い分けが苦手な方は是非一度、その本のページを読んでみて下さい。
p.164 に大西先生の言葉で、その単語のニュアンスの違いが説明されています。
上のセリフの talk と tell に関して、先生の説明を引用させていただくと、
talk のイメージは、双方向、コミュニケーションがイメージの中心にある、おしゃべりをしている
tell のイメージは、メッセージを手渡しする感覚
だということだそうです。
その感覚を使って、ロスのセリフを解釈してみると…。
talk は誰かと会話をしているイメージで、talk about だと「…についてしゃべる、…を話題にする」ですから、誰かと「5回の夜」という話題についておしゃべりしている感じでしょうか。
tell は日本語で「語る、述べる、告げる、知らせる」のように訳されることも多いですが、つまり何らかのメッセージを「誰かに」伝える、というところにポイントがあるんですね。
この場合は目的語に people が来ていて、複数の人にそのメッセージを伝えることを示唆しており、「5回の夜」について「人、他人」(この場合は、親しい友達ですが)にその内容を伝える、という感じになるでしょうか。
過去形は、「そのことを過去に話したの?」、現在形は「現在の習慣的行為」を表し、「君はそういうことを常に人に話すのか?、君はそういうことを話すようなタイプの人間なのか?、そんなことを話しても平気なのか?」のような感じになるのでしょう。
改めて、the Night of Five Times を説明すると、1晩に5回エッチをした、という意味ですね(や〜ん、情熱的…笑)。
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そのロスの伝説(?)を、「例の5回の夜」と固有名詞化することで、お互いが共通認識しているエピソードの名前となっているのでしょうね。
そんなに何でもかんでも細かいことを話すなら、そういうことを話してくれよ、とロスは言っています。
でも、レイチェルの返事を聞くとわかりますが、それはレイチェルとのエッチではなくて、キャロルとのエッチの話だそうです。
それでも話す価値はある、と言うロスですが、これは、恐らくロスにとっては自慢の武勇伝(笑)を友達に語って欲しいという気持ちと、そんなことは話さないだろ? そんな話はしたくないだろ? という意味も含まれているのでしょうかねぇ?
たいがいのことは話すと言っても、話したくないことは話さないんだから、ロスがしゃべって欲しくないことは、レイチェルにもしゃべらないで欲しい、ということでしょう。
もうロスとレイチェルはすっかり恋人同士なので、キャロルとの5回の夜の話を出しても、別に険悪なムードになるわけでもないんですね。
そういう話をレイチェルにしてるんだぁ…とちょっと驚いたのですが、二人が友達だった頃に何かの話に出てきたのかもしれませんね。
恋人同士になってから、わざわざ「レイチェルとは今晩のが最高記録だけど、キャロルとは1晩に5回、ってこともあったんだよ。」とは言わないでしょうからね(笑)。
回数の話で思い出すのが…(しつこく食い下がってすみません…笑)。
フレンズ2-4 で当時の恋人ジュリーと初エッチした翌朝、ロスが Singin' in the Rain (雨に唄えば)の音楽に乗せて、ストリートをダンスしながら通っていく、というシーンがありましたね。
ベンチに座ったおばさん2人にロスが話しかけます。
ロス: Good morning. (おはよう。)
おばさん: Well, somebody got some last night. (まぁ、誰かさんは、昨日の夜、いいことあったんだね。)
ロス: Twice. (2回、ね。)
今回はキャロルとの話を持ち出したロスですが、これが万が一、ジュリーとの話だったら、ちょっとしゃれにならない気もするのですが。
キャロルの場合は、元妻ですし、二人が夫婦だった時にレイチェルはロスのことを何とも思っていなかったので、そんなことは気にしてもしょうがないし、焼きもちも焼かないのかもしれませんが、ジュリーとはライバル同士で、それも先を越されたような形になっていたので、彼女との話だとレイチェルも黙っていないような気もします。
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2007年02月19日
フレンズ3-1その16
ジョーイ: Look, what do you want me to say? (なぁ、お前は俺に何て言って欲しいんだ?)
チャンドラー: I want you to say that you like her! (お前に、彼女[ジャニス]が好きだ、って言って欲しい。)
ジョーイ: I can't. It's like this chemical thing, you know. Every time she starts laughing, I just wanna... pull my arm off just so that I can have something to throw at her. (そんなこと言えないよ。相性の問題っていうか。ジャニスが笑い始める度に、ただ…俺の腕を引きちぎりたく[引き抜きたく]なるんだよ。そうすれば、それを彼女に投げつけることができるだろ。)
チャンドラー: Thanks for trying. Oh, and by the way, there is no Count Rushmore! (努力してくれてありがとう。[ホッケーのチケットをジョーイから奪い取って] あぁ、ところで、「カウント・ラシュモア」なんてものは存在しないぞ!)
ジョーイ: Yeah, then-then who's the guy that painted the faces on the mountain? (そう、それじゃあ、あの山に顔をペイントしたやつは誰なんだよ?)
chemical は「化学の、化学的な」です。
そして chemistry は「化学」なのですが、「化学現象・作用、化学反応」という意味から「(人との)相性」という意味にもなります。
They have bad chemistry. なら「彼らは相性が悪い。」、There's no chemistry between him and me. なら「彼と私とは相性が悪い。」になります。
chemical という形容詞の語義を見たところ、そういう相性関係の語義は見つからないのですが、chemistry にそういう「相性」の意味があるので、その形容詞「相性の」という意味で使っているようですね。
so that I can have の so that は、目的を表す場合は「…するために、…となるように」、結果を表す場合は「それで、そのため」という意味になります。
ロングマン現代英英辞典の so (that) の項目には以下の二つの語義が書いてあります。
1. in order to make something happen, make something possible etc
2. used to say that something happens or is true as a result of the situation you have just stated
1.は「目的」、2.は「結果」ですね。
このセリフの場合は、目的を表すと考えると、「彼女に投げつける何かを持つことができるように」、つまり「彼女に何かを投げつけられるように」、腕を引きちぎる、という感じになります。
結果と考えると、「手を引きちぎりたいんだよ、そうすれば、彼女に投げつける何かが手に入るから」、つまり「そうすれば、彼女にその腕を投げられるから」ということになります。
目的か結果のどちらなのか?ということになると、それは文脈から判断すれば良いことですし、どちらでも意味に大差ない場合はどっちでもいいんですが…(笑)。
so that の後に can という可能の助動詞がついている場合は、「…できるように」と訳すことが多いですが、「そうすれば…できる」という結果と捉えても結局は同じことかなぁ…と思います。
ロングマン現代英英辞典の例文に、
The gravestones were covered with moss so that it was impossible to read the names on them.
というのが載っていますが、この場合は、
「その墓石は苔(こけ)に覆われていたので、そこに書いてある名前を読むことができなかった。」
と、「結果」として訳すのが妥当だ、ということになりますね。
自分が大好きなジャニスのことを悪く言われて、チャンドラーはすっかり機嫌を損ねてしまいます。
ホイール・オブ・フォーチュンの話 フレンズ3-1その12 で、ジョーイがクイズの答えを間違えた時、チャンドラーはあえてそれを指摘せずに流していたのですが、ここでその時の話を持ち出しています。
「さっきは俺は機嫌が良かったから、あえて言わなかったけど、お前はバカな間違いをしてたんだぞ、わかってんのかよ!」みたいな感じ。
それに対するジョーイの反論を聞くと、ラシュモア山(マウント・ラシュモア)の顔を作ったのはラシュモア伯爵(カウント・ラシュモア)という名前の人だ、とでも言いたいようです。
でも、あれは岩石に顔を「彫っている」(carve?)のであって、paint 「ペンキで描く」という表現はおかしいですよねぇ。
スクリプトのト書きに、(Chandler gives him a look like 'You stupid idiot!') とあります。
つまり、「チャンドラーはジョーイに「このバカ!、お前はバカか?」みたいな顔をする」ということですが、マウントとカウントを間違っている上に、paint という言葉まで使っているのにあきれている、という感じでしょうか。
ロスがレイア姫の金のビキニに憧れていることを、レイチェルがフィービーにばらしたことで、ロスは怒っています。
ロス: Look, that was supposed to be like a private, personal thing between us. (ねぇ、そういうことって、僕ら二人の間の、プライベートで個人的なことなはずだったと思うけど。)
レイチェル: Okay, Ross, Phoebe is my girlfriend, okay? We tell each other everything. You know, I mean, come on, guys do the same thing, I mean, what about all that locker-room stuff? (ロス。フィービーは私の女友達よ、そうでしょ? 私たちはお互いすべてを話すのよ。ほら、ねぇ、男性も同じことをするでしょう。ロッカールームでのそんな感じのこと[おしゃべり]についてはどうなのよ?)
ロス: That's different, okay? That's like, uh, who dated a stripper? Or who did it on the back of the Staten Island ferry? (それは違うよ、いいかい? あれは、例えば、誰がストリッパーとデートしたか? とか、スタテン・アイランドのフェリーの後部でエッチをしたのは誰か?とか。)
レイチェル: Both of those Joey? (それって両方ともジョーイ?)
What about...? は「…についてはどうなのか?」ということで、この場合は、私たち女の子がそういう話をするのをいやがるけど、男性もロッカールームでそんな似たような話をしてるでしょ?、それについてはどうなのよ、どう言い訳するのよ?、という感じです。
Staten Island は New York 湾にある島。
the Staten Island ferry は、その島に行くフェリーなんですね。
Wikipedia 英語版: Staten Island
手っ取り早く知りたい方にはこちら(↓)。
Wikipedia 日本語版: スタテンアイランド
上の日本語版にも、フェリーの話が書いてあります。
The Staten Island Ferry 公式サイト
運行スケジュールから、フェリーの写真、スペシャル・イベントの概要など、いろいろな情報が載っています。
ウィキペディア日本語版に「ごみ処理場」の話が書いてあったのですが、そう言えば、2006年11月11日の日経新聞夕刊の「世界街めぐり」というコラムに、
「ニューヨーク 世界最大級の旧ごみ埋め立て地 巨大公園へ再生を計画」
という記事が載っていました。
「実現すればセントラルパークの約3倍の大きさに」
なるそうです。
記事を抜粋すると、
「その埋め立て地の悪臭は、天気のいい日にはニューヨーク湾をはさんだブルックリン地区まで届いたといわれ、その悪臭や舞い飛ぶゴミが深刻な問題となり、1996年に埋め立て地の閉鎖が決まった。」
とのことでした。
on the back of the ferry について。
back は「(建物などの)裏手・裏側、後部」、また「(船の)背骨」という意味もあるようなんですが、ここでの back のニュアンスは「人から見えないような隠れたところで」という感じなのでしょうかね?
「それってジョーイ?」というのは、まぁ誰でもわかりますよね(笑)。
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チャンドラー: I want you to say that you like her! (お前に、彼女[ジャニス]が好きだ、って言って欲しい。)
ジョーイ: I can't. It's like this chemical thing, you know. Every time she starts laughing, I just wanna... pull my arm off just so that I can have something to throw at her. (そんなこと言えないよ。相性の問題っていうか。ジャニスが笑い始める度に、ただ…俺の腕を引きちぎりたく[引き抜きたく]なるんだよ。そうすれば、それを彼女に投げつけることができるだろ。)
チャンドラー: Thanks for trying. Oh, and by the way, there is no Count Rushmore! (努力してくれてありがとう。[ホッケーのチケットをジョーイから奪い取って] あぁ、ところで、「カウント・ラシュモア」なんてものは存在しないぞ!)
ジョーイ: Yeah, then-then who's the guy that painted the faces on the mountain? (そう、それじゃあ、あの山に顔をペイントしたやつは誰なんだよ?)
chemical は「化学の、化学的な」です。
そして chemistry は「化学」なのですが、「化学現象・作用、化学反応」という意味から「(人との)相性」という意味にもなります。
They have bad chemistry. なら「彼らは相性が悪い。」、There's no chemistry between him and me. なら「彼と私とは相性が悪い。」になります。
chemical という形容詞の語義を見たところ、そういう相性関係の語義は見つからないのですが、chemistry にそういう「相性」の意味があるので、その形容詞「相性の」という意味で使っているようですね。
so that I can have の so that は、目的を表す場合は「…するために、…となるように」、結果を表す場合は「それで、そのため」という意味になります。
ロングマン現代英英辞典の so (that) の項目には以下の二つの語義が書いてあります。
1. in order to make something happen, make something possible etc
2. used to say that something happens or is true as a result of the situation you have just stated
1.は「目的」、2.は「結果」ですね。
このセリフの場合は、目的を表すと考えると、「彼女に投げつける何かを持つことができるように」、つまり「彼女に何かを投げつけられるように」、腕を引きちぎる、という感じになります。
結果と考えると、「手を引きちぎりたいんだよ、そうすれば、彼女に投げつける何かが手に入るから」、つまり「そうすれば、彼女にその腕を投げられるから」ということになります。
目的か結果のどちらなのか?ということになると、それは文脈から判断すれば良いことですし、どちらでも意味に大差ない場合はどっちでもいいんですが…(笑)。
so that の後に can という可能の助動詞がついている場合は、「…できるように」と訳すことが多いですが、「そうすれば…できる」という結果と捉えても結局は同じことかなぁ…と思います。
ロングマン現代英英辞典の例文に、
The gravestones were covered with moss so that it was impossible to read the names on them.
というのが載っていますが、この場合は、
「その墓石は苔(こけ)に覆われていたので、そこに書いてある名前を読むことができなかった。」
と、「結果」として訳すのが妥当だ、ということになりますね。
自分が大好きなジャニスのことを悪く言われて、チャンドラーはすっかり機嫌を損ねてしまいます。
ホイール・オブ・フォーチュンの話 フレンズ3-1その12 で、ジョーイがクイズの答えを間違えた時、チャンドラーはあえてそれを指摘せずに流していたのですが、ここでその時の話を持ち出しています。
「さっきは俺は機嫌が良かったから、あえて言わなかったけど、お前はバカな間違いをしてたんだぞ、わかってんのかよ!」みたいな感じ。
それに対するジョーイの反論を聞くと、ラシュモア山(マウント・ラシュモア)の顔を作ったのはラシュモア伯爵(カウント・ラシュモア)という名前の人だ、とでも言いたいようです。
でも、あれは岩石に顔を「彫っている」(carve?)のであって、paint 「ペンキで描く」という表現はおかしいですよねぇ。
スクリプトのト書きに、(Chandler gives him a look like 'You stupid idiot!') とあります。
つまり、「チャンドラーはジョーイに「このバカ!、お前はバカか?」みたいな顔をする」ということですが、マウントとカウントを間違っている上に、paint という言葉まで使っているのにあきれている、という感じでしょうか。
ロスがレイア姫の金のビキニに憧れていることを、レイチェルがフィービーにばらしたことで、ロスは怒っています。
ロス: Look, that was supposed to be like a private, personal thing between us. (ねぇ、そういうことって、僕ら二人の間の、プライベートで個人的なことなはずだったと思うけど。)
レイチェル: Okay, Ross, Phoebe is my girlfriend, okay? We tell each other everything. You know, I mean, come on, guys do the same thing, I mean, what about all that locker-room stuff? (ロス。フィービーは私の女友達よ、そうでしょ? 私たちはお互いすべてを話すのよ。ほら、ねぇ、男性も同じことをするでしょう。ロッカールームでのそんな感じのこと[おしゃべり]についてはどうなのよ?)
ロス: That's different, okay? That's like, uh, who dated a stripper? Or who did it on the back of the Staten Island ferry? (それは違うよ、いいかい? あれは、例えば、誰がストリッパーとデートしたか? とか、スタテン・アイランドのフェリーの後部でエッチをしたのは誰か?とか。)
レイチェル: Both of those Joey? (それって両方ともジョーイ?)
What about...? は「…についてはどうなのか?」ということで、この場合は、私たち女の子がそういう話をするのをいやがるけど、男性もロッカールームでそんな似たような話をしてるでしょ?、それについてはどうなのよ、どう言い訳するのよ?、という感じです。
Staten Island は New York 湾にある島。
the Staten Island ferry は、その島に行くフェリーなんですね。
Wikipedia 英語版: Staten Island
手っ取り早く知りたい方にはこちら(↓)。
Wikipedia 日本語版: スタテンアイランド
上の日本語版にも、フェリーの話が書いてあります。
The Staten Island Ferry 公式サイト
運行スケジュールから、フェリーの写真、スペシャル・イベントの概要など、いろいろな情報が載っています。
ウィキペディア日本語版に「ごみ処理場」の話が書いてあったのですが、そう言えば、2006年11月11日の日経新聞夕刊の「世界街めぐり」というコラムに、
「ニューヨーク 世界最大級の旧ごみ埋め立て地 巨大公園へ再生を計画」
という記事が載っていました。
「実現すればセントラルパークの約3倍の大きさに」
なるそうです。
記事を抜粋すると、
「その埋め立て地の悪臭は、天気のいい日にはニューヨーク湾をはさんだブルックリン地区まで届いたといわれ、その悪臭や舞い飛ぶゴミが深刻な問題となり、1996年に埋め立て地の閉鎖が決まった。」
とのことでした。
on the back of the ferry について。
back は「(建物などの)裏手・裏側、後部」、また「(船の)背骨」という意味もあるようなんですが、ここでの back のニュアンスは「人から見えないような隠れたところで」という感じなのでしょうかね?
「それってジョーイ?」というのは、まぁ誰でもわかりますよね(笑)。
(Rach からのお願い)
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