フィービーのドレスが汚れているのを見て、
レイチェル: Ooooh! Honey, well, we'll find you something. Do you wanna wear my black jacket? (あぁ! ハニー、ねぇ、一緒に何か(着るものを)探しましょ。私の黒のジャケットを着たい?)
フィービー: It won't go with this dress, though. (それはこのドレスに似合わないと思うけど。)
レイチェル: No, you're right. Well, we'll find something. Let's just get you out of that. Come on. (確かに似合わないわね。フィービーが正しいわ。じゃぁ、一緒に探しましょう。そこから[その困った状況から]抜け出さないとね。来て。)
ロス: No, no, no, no, no, no. Not "out of that." Not "out" of clothes. (だめ、だめ、だめ、だめ。「そこから」とか「服から」とかいうのは、なしだよ。)
go with は「…に似合う」。
フレンズ1-19その2 にも出てきました。
服とアクセサリーや靴などが似合う、とかの話でよく出てくるフレーズです。
フレンズの女性陣はよくこの go with という言葉を使いますね。
get someone out of Aは「人をA(災難など)から救う」という意味。
人がAという状況にいる、Aの中にいる、というところから、掴んでひっぱり出す、というイメージでしょうか。
out of that の that は、「ドレスにシミがついた、という状況」を指しているのだと思いますが、その「シミのついたドレスそのもの」も同時に指しているように思います。
out of that で、「そのつらい状況から抜け出る」、そして「そのドレスを脱いで別のものに着替える」というニュアンスも含まれているのかなぁ、と。
「そんな着て行けなくなったドレスから、あなたを救い出してあげないと」のような感じでしょうかねぇ。
せっかくフィービーはちゃんとお出かけの服装をしているのに、またこれを着替えて一からやり直し、というのは困るので、ロスは必死に止めているのですね。
out of clothes というのは、「服から出て」ですから、「服を脱ぐ」という行為を指しており、せっかく着た服を脱ぐ[服から抜け出る]みたいなことはやめにしてくれ、と説得しているわけです。
上にジャケットを羽織る程度ならいいけど、"out" はダメだ、"out" を伴う行為はやめてくれ、という感じですね。
(Rach からのお願い)
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2007年03月21日
2007年03月20日
チェア・シティの話 フレンズ3-2その11
ロス: Okay, look, we have 19 minutes. Okay, Chandler, I want you to go and change. Okay. And then, when you come back, Joey will go change and he'll have vacated the chair. Okay. Okay. (いいか、僕らには19分ある。いいか、チャンドラー。僕は君に(君の部屋に)行って、着替えてもらいたい。その後、君が戻ってきたら、ジョーイが着替えに行くんだ。そうすればジョーイはその椅子を明け渡すことになるだろう。大丈夫、大丈夫だよ。)
チャンドラー: All right! Fine! I'm going. But when I get back, it's Chair City. And I'm the guy who's....sitting in a chair! (leaves) (わかったよ! いいよ! 俺は行くぞ。でも、俺が戻ってきた時には、そこはチェア・シティなんだ。そして俺は…椅子に座ってるやつ、になるんだよ。)
と言って部屋を出て行くチャンドラー。
「まずチャンドラーは着替えに行け」と勧めるロス。
チャンドラーが着替えてここに戻ってきた時には、どういう状況になっているか、ということを will を使って説明していますね。
will have vacated the chair は未来完了形で、「してしまっているだろう」という未来における「完了」を表しています。
vacate は、「(席・家などを)空ける、引き払う、立ち退く」「(職・位などを)退く、辞する、空位[空席]にする」という意味。
よく似た単語で、vacant 「空(から)の、空虚な、空っぽの、使用されていない」という形容詞もありますね。
a vacant house なら「空き家」、a vacant room なら「空室」という意味になります。
今度はジョーイが着替える番だから、彼は go change する[着替えに行く]、その時点で椅子から立ち上がるわけだから、その時には「椅子を空席にする、明け渡す、椅子から立ち上がって離れる」という行為が完了している、ということですね。
このチャンドラーの最後のセリフについて。
DVDの英語字幕では、But when I get back, it's Chair City. と書いてありますが、ネットスクリプトでは But when I get back it's chair sitting, と書いてあります。
it's chair sitting はちょっと意味不明なので、多分DVDの方が正しいのでしょうね。
city というのを吐き捨てるように言っているので、それが sitting に聞こえた、ということなのだと思いますが。
これ以下は、it's Chair City が正しいセリフだ、ということで話を進めます。
Chair City というのはニックネームで、そういうニックネームのついた都市がいくつかあるようです。
まずは、トマルビルという都市から。
Wikipedia 英語版: Thomasville, North Carolina
トマスビルは、アメリカ・ノースカロライナ州のダビッドソン郡の都市。
ウィキペディアの最初の説明に、
the city's most notable landmark, "The Big Chair"
つまり、「その都市の最も目立つランドマーク”ザ・ビッグ・チェア”」
と書いてあり、横にはその大きな椅子の写真も載っています。
Nickname: "Chair City" とも書いてあります。
Big Chiar という項目には、
Thomasville is commonly referred to as the "Chair Town" or "Chair City" or "The Big Chair", a 30 foot landmark replica of a Duncan Phyfe armchair that rests in the middle of the city.
「トマスビルはたいていは、"Chair Town" (チェア・タウン)、または、"Chair City" (チェア・シティ)、または、"The Big Chair" (ザ・ビッグ・チェア)と呼ばれる。その「ザ・ビッグ・チェア」は、Duncan Phyfe (アメリカの家具メーカーの名前)の肘掛け椅子のレプリカで、30フィートのランドマークであり、都市の中心におかれている。」
その項目の最後の方に、
Although larger ones have been built, many Thomasville residents still boast that the Big Chair between the two Main Streets is the World's Largest Chair.
「そのチェアよりももっと大きなものが(別の場所に)建てられているにもかかわらず、トマスビルの住民の多くは、二つのメインストリートの間にある「ザ・ビッグ・チェア」が世界一大きな椅子である、と今でも自慢している。」
ガードナーという都市も、チェア・シティと呼ばれているようです。
Wikipedia 英語版: Gardner, Massachusetts
ガードナーは、アメリカ・マサチューセッツ州ウスター郡の都市。
ウィキペディアの History の項目には、
Dating from about 1805, it became a center for lumber and furniture industries. Indeed, Gardner is known as the "Chair City" and "The Furniture Capital of New England" due to its long history in furniture production.
「1805年頃から、ガードナーは木材・家具産業の中心となった。実際、その家具生産における長い歴史のおかげで、ガードナーは "Chair City"、そして、"The Furniture Capital of New England"(ニュー・イングランドの家具の首都)として知られている。」
右にある説明にも、Nickname: "Chair City" と書いてあります。
この都市のウィキペディアにも、でっかい椅子の写真が載っています(笑)。
Biggest Chair, c. 1910 という写真をクリックすると、拡大できるのですが、そこの説明に、
Set on the lawn at the Boston & Maine Railroad Station, it was 12 feet tall and weighed 1,600 pounds.
「ボストン&メイン鉄道の駅の芝生に設置されていて、12フィートの高さで1,600ポンドの重さであった。」
it was 12 feet tall and weighed... と過去形になっていますし、この写真は当時のポストカードの写真のようなので、今はもうこの椅子は存在しないのかもしれません。
どちらにしても、トマスビルが30フィートだそうですから、トマスビルの方が大きいようですけれど。
余談ですが、最初にグーグルで検索したら、以下の会社が一番最初にヒットしたので、はじめはこの会社のことを言っているのかと思っていました。
Chair City Supply Company という名前の会社のようです。
Chair City Supply Company, Inc.
これは、木材を使って何かを作る人(木工細工をする人)に素材や備品、工具などを売る会社みたいですね。
この会社は上に挙げたノースカロライナ州のトマスビルに本社があるようなので、その Chair City というニックネームを会社名に使っているようです。
こじんまりしたサイトのようですから、それほどの大企業でもないらしく…(笑)。
ということで、トマスビルもガードナーも Chair City と呼ばれているようですが、多分、有名なのはトマスビルの方かな?
でも、マサチューセッツ州にあるガードナーの方がニューヨークからは近いので、チャンドラーはガードナーのことを言っているのかもしれません。
But when I get back, it's Chair City. And I'm the guy who's....sitting in a chair! というセリフについて。
今、まさに椅子のことで大騒ぎになっているので、ここはまさに「椅子の世界」だ、という意味で、その Chair City という名前を出したのでしょう。
I'm the guy who's... 「私は…する者である」みたいに大袈裟に言っているので、チャンドラーはそこを治める市長だ、とか、そこに君臨する王だ、みたいに言いたかったのかなぁ?と思うのですが…。
vacate には「(職・位などを)退く、辞する、空位[空席]にする」という意味があると上に書きましたが、そんな風に、チェア・シティの王座・玉座(throne)をジョーイが退いて[明け渡して]、その代わりに俺が…という感じで続けたかったのだと思います。
が、その後、洒落た言葉が思いつかなかったのか、我ながらバカバカしいと思ったのか(?)、「椅子に座る者だ!」とあまり迫力のない表現になって、尻すぼみな感じになってしまっていますね。
目的語が「椅子」なので、「座る」以外にかっこいい動詞が思いつかなかった、ということかなぁ?
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チャンドラー: All right! Fine! I'm going. But when I get back, it's Chair City. And I'm the guy who's....sitting in a chair! (leaves) (わかったよ! いいよ! 俺は行くぞ。でも、俺が戻ってきた時には、そこはチェア・シティなんだ。そして俺は…椅子に座ってるやつ、になるんだよ。)
と言って部屋を出て行くチャンドラー。
「まずチャンドラーは着替えに行け」と勧めるロス。
チャンドラーが着替えてここに戻ってきた時には、どういう状況になっているか、ということを will を使って説明していますね。
will have vacated the chair は未来完了形で、「してしまっているだろう」という未来における「完了」を表しています。
vacate は、「(席・家などを)空ける、引き払う、立ち退く」「(職・位などを)退く、辞する、空位[空席]にする」という意味。
よく似た単語で、vacant 「空(から)の、空虚な、空っぽの、使用されていない」という形容詞もありますね。
a vacant house なら「空き家」、a vacant room なら「空室」という意味になります。
今度はジョーイが着替える番だから、彼は go change する[着替えに行く]、その時点で椅子から立ち上がるわけだから、その時には「椅子を空席にする、明け渡す、椅子から立ち上がって離れる」という行為が完了している、ということですね。
このチャンドラーの最後のセリフについて。
DVDの英語字幕では、But when I get back, it's Chair City. と書いてありますが、ネットスクリプトでは But when I get back it's chair sitting, と書いてあります。
it's chair sitting はちょっと意味不明なので、多分DVDの方が正しいのでしょうね。
city というのを吐き捨てるように言っているので、それが sitting に聞こえた、ということなのだと思いますが。
これ以下は、it's Chair City が正しいセリフだ、ということで話を進めます。
Chair City というのはニックネームで、そういうニックネームのついた都市がいくつかあるようです。
まずは、トマルビルという都市から。
Wikipedia 英語版: Thomasville, North Carolina
トマスビルは、アメリカ・ノースカロライナ州のダビッドソン郡の都市。
ウィキペディアの最初の説明に、
the city's most notable landmark, "The Big Chair"
つまり、「その都市の最も目立つランドマーク”ザ・ビッグ・チェア”」
と書いてあり、横にはその大きな椅子の写真も載っています。
Nickname: "Chair City" とも書いてあります。
Big Chiar という項目には、
Thomasville is commonly referred to as the "Chair Town" or "Chair City" or "The Big Chair", a 30 foot landmark replica of a Duncan Phyfe armchair that rests in the middle of the city.
「トマスビルはたいていは、"Chair Town" (チェア・タウン)、または、"Chair City" (チェア・シティ)、または、"The Big Chair" (ザ・ビッグ・チェア)と呼ばれる。その「ザ・ビッグ・チェア」は、Duncan Phyfe (アメリカの家具メーカーの名前)の肘掛け椅子のレプリカで、30フィートのランドマークであり、都市の中心におかれている。」
その項目の最後の方に、
Although larger ones have been built, many Thomasville residents still boast that the Big Chair between the two Main Streets is the World's Largest Chair.
「そのチェアよりももっと大きなものが(別の場所に)建てられているにもかかわらず、トマスビルの住民の多くは、二つのメインストリートの間にある「ザ・ビッグ・チェア」が世界一大きな椅子である、と今でも自慢している。」
ガードナーという都市も、チェア・シティと呼ばれているようです。
Wikipedia 英語版: Gardner, Massachusetts
ガードナーは、アメリカ・マサチューセッツ州ウスター郡の都市。
ウィキペディアの History の項目には、
Dating from about 1805, it became a center for lumber and furniture industries. Indeed, Gardner is known as the "Chair City" and "The Furniture Capital of New England" due to its long history in furniture production.
「1805年頃から、ガードナーは木材・家具産業の中心となった。実際、その家具生産における長い歴史のおかげで、ガードナーは "Chair City"、そして、"The Furniture Capital of New England"(ニュー・イングランドの家具の首都)として知られている。」
右にある説明にも、Nickname: "Chair City" と書いてあります。
この都市のウィキペディアにも、でっかい椅子の写真が載っています(笑)。
Biggest Chair, c. 1910 という写真をクリックすると、拡大できるのですが、そこの説明に、
Set on the lawn at the Boston & Maine Railroad Station, it was 12 feet tall and weighed 1,600 pounds.
「ボストン&メイン鉄道の駅の芝生に設置されていて、12フィートの高さで1,600ポンドの重さであった。」
it was 12 feet tall and weighed... と過去形になっていますし、この写真は当時のポストカードの写真のようなので、今はもうこの椅子は存在しないのかもしれません。
どちらにしても、トマスビルが30フィートだそうですから、トマスビルの方が大きいようですけれど。
余談ですが、最初にグーグルで検索したら、以下の会社が一番最初にヒットしたので、はじめはこの会社のことを言っているのかと思っていました。
Chair City Supply Company という名前の会社のようです。
Chair City Supply Company, Inc.
これは、木材を使って何かを作る人(木工細工をする人)に素材や備品、工具などを売る会社みたいですね。
この会社は上に挙げたノースカロライナ州のトマスビルに本社があるようなので、その Chair City というニックネームを会社名に使っているようです。
こじんまりしたサイトのようですから、それほどの大企業でもないらしく…(笑)。
ということで、トマスビルもガードナーも Chair City と呼ばれているようですが、多分、有名なのはトマスビルの方かな?
でも、マサチューセッツ州にあるガードナーの方がニューヨークからは近いので、チャンドラーはガードナーのことを言っているのかもしれません。
But when I get back, it's Chair City. And I'm the guy who's....sitting in a chair! というセリフについて。
今、まさに椅子のことで大騒ぎになっているので、ここはまさに「椅子の世界」だ、という意味で、その Chair City という名前を出したのでしょう。
I'm the guy who's... 「私は…する者である」みたいに大袈裟に言っているので、チャンドラーはそこを治める市長だ、とか、そこに君臨する王だ、みたいに言いたかったのかなぁ?と思うのですが…。
vacate には「(職・位などを)退く、辞する、空位[空席]にする」という意味があると上に書きましたが、そんな風に、チェア・シティの王座・玉座(throne)をジョーイが退いて[明け渡して]、その代わりに俺が…という感じで続けたかったのだと思います。
が、その後、洒落た言葉が思いつかなかったのか、我ながらバカバカしいと思ったのか(?)、「椅子に座る者だ!」とあまり迫力のない表現になって、尻すぼみな感じになってしまっていますね。
目的語が「椅子」なので、「座る」以外にかっこいい動詞が思いつかなかった、ということかなぁ?
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2007年03月19日
フレンズ3-2その10
ドレスにディップがついて慌てるフィービー。
フィービー: What am I gonna do? (私はどうしたらいいの?)
ロス: No, no, don't, don't, rub it! Don't! (clapping) What gets out hummus? What gets out hummus? (だめだ、こすっちゃダメだよ! ダメだ! [誰かに助けを求めるように手をたたきながら] ハマス(の染み)は何で取れる? ハマスは何で取れる?)
フィービー: Monica, Monica! You know what gets out hummus? (モニカ、モニカ! ハマスは何で取れるか知ってる?)
モニカ: If it is a new message, what is he calling to say? (もしそれが新しいメッセージなら、彼は電話をかけてきて、何を言おうとしてるの?)
フィービー: Okay, thanks. Yeah, I'll try that. (オッケー、ありがとう。えぇ、それにトライしてみるわ。)
チャンドラー: Maybe he's calling to say you're obsessive and crazy? (多分、リチャードは、モニカが執拗で変だ、って言うために電話をかけてきている[かけようとしている]んだよ。)
モニカ: So should I call him back? (だったら、かけ直すべき?)
男性陣: No! No! (だめだ! だめだ!)
hummus は humus とも綴りますが、料理の名前です。
ジョーイが食べていたディップで、ジョーイが手を振った拍子に、それがフィービーのドレスについてしまったんですね。
私はどんな料理かが気になったので、調べてみました。(興味のない方は飛ばして下さい。)
ロングマン現代英英辞典によると、
hummus (humus): a Greek food made from a soft mixture of chickpeas, oil, and garlic
つまり、「ヒヨコマメと油とガーリック[ニンニク]を柔らかく混ぜたものから作ったギリシャの食べ物」。
Wikipedia 英語版: Hummus には、写真も載っています。
確かにディップで食べるようなクリームソース状のものですね。
ウィキペディアの説明によると、
Hummus ... is a dip made of ground chickpeas, tahini (sesame seed paste), lemon juice, and garlic, and often olive oil and paprika.
つまり、「挽いて粉にしたヒヨコマメと、ゴマのペースト(練りゴマ、tahini)、レモン汁、ガーリックとで作られたディップで、しばしばオリーブオイルやパプリカも加えられている。」
ということです。
ウィキペディアには、アラビア語、ヘブライ語、アルメニア語の綴りが書いてあり、以下の説明があります。
In Arabic and Hebrew, the word hummus is used to describe the dish or just chickpeas on their own.
つまり、「アラビア語やヘブライ語では、hummus という言葉が、そのハマスという料理、または、ヒヨコマメそのものを指すのに使われる」ということです。
以下の説明にも「中東でポピュラーな食べ物だ」と書いてありますから、ロングマンに書いてある「ギリシャの食べ物」というのは、「ギリシャの伝統料理」というわけではないようで、あの辺りの食べ物だ、ということですね。
しつこいですが、Merriam-Webster Online Dictionary の語義も紹介しておきます。
hummus
Etymology: Arabic hummus chickpeas
: a paste of pureed chickpeas usually mixed with sesame oil or sesame paste and eaten as a dip or sandwich spread
語源は「アラビア語の hummus (ヒヨコマメ)」、意味は「ピューレ[裏ごし]したヒヨコマメのペーストで、たいていはゴマ油やゴマのペーストと一緒に混ぜ合わせたもの、ディップとして、またはサンドイッチのスプレッドとして食べる。」
ということですね。
ちなみに、パレスチナのイスラム組織の名前で「ハマス」あるいは「ハマース」と呼ばれるもの(英語では Hamas)がありますが、これはアラビア語の略称で、この hummus とは何の関係もありません。
細かいハマスの説明はここまで(笑)。
What gets out hummus? の get out は「…を外へ出す、取り出す」ということですから、「(染みなどを)抜き取る」ということですね。
「何がハマスの染み(シミ)を抜き取るか?」、つまり、「ハマスの染みを取る性質のものは何か、その染みを取るという機能のあるものは何か?」と現在形でその「性質」を表している感じでしょうか。
「普遍的な真理」と呼べるものかもしれません。
自然な日本語だと、「ハマスの染みは何を使ったら取れる?」ということですね。
モニカはシェフなので、食べ物のシミは何で取るのがいいか、ということに詳しいはずです。
が、今のモニカはそれどころではなくて、リチャードの電話のことで頭がいっぱい。
こちらの質問にちっとも答えてくれません。
こりゃだめだと悟ったフィービーは、そのトンチンカンな返事を聞いて「ありがとう、そうしてみるわね。」と言っているのがおかしいですね。
obsessive は「考えが取りついて離れない、執拗な、強迫観念に取りつかれた」。
フレンズ2-9その11 では、そう言われたロスがそのことをいつまでも「しつこく」気にしていましたよね。
あんまりモニカがしつこいので、冗談で「きっとモニカがしつこいって言いたいんだよ。」と言ったら、「そんな風に言いたいことがあるんだったら、やっぱり電話した方がいいかしら?」と、何が何でも「電話すべきだ」という返事をゲットしたい様子のモニカです。
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フィービー: What am I gonna do? (私はどうしたらいいの?)
ロス: No, no, don't, don't, rub it! Don't! (clapping) What gets out hummus? What gets out hummus? (だめだ、こすっちゃダメだよ! ダメだ! [誰かに助けを求めるように手をたたきながら] ハマス(の染み)は何で取れる? ハマスは何で取れる?)
フィービー: Monica, Monica! You know what gets out hummus? (モニカ、モニカ! ハマスは何で取れるか知ってる?)
モニカ: If it is a new message, what is he calling to say? (もしそれが新しいメッセージなら、彼は電話をかけてきて、何を言おうとしてるの?)
フィービー: Okay, thanks. Yeah, I'll try that. (オッケー、ありがとう。えぇ、それにトライしてみるわ。)
チャンドラー: Maybe he's calling to say you're obsessive and crazy? (多分、リチャードは、モニカが執拗で変だ、って言うために電話をかけてきている[かけようとしている]んだよ。)
モニカ: So should I call him back? (だったら、かけ直すべき?)
男性陣: No! No! (だめだ! だめだ!)
hummus は humus とも綴りますが、料理の名前です。
ジョーイが食べていたディップで、ジョーイが手を振った拍子に、それがフィービーのドレスについてしまったんですね。
私はどんな料理かが気になったので、調べてみました。(興味のない方は飛ばして下さい。)
ロングマン現代英英辞典によると、
hummus (humus): a Greek food made from a soft mixture of chickpeas, oil, and garlic
つまり、「ヒヨコマメと油とガーリック[ニンニク]を柔らかく混ぜたものから作ったギリシャの食べ物」。
Wikipedia 英語版: Hummus には、写真も載っています。
確かにディップで食べるようなクリームソース状のものですね。
ウィキペディアの説明によると、
Hummus ... is a dip made of ground chickpeas, tahini (sesame seed paste), lemon juice, and garlic, and often olive oil and paprika.
つまり、「挽いて粉にしたヒヨコマメと、ゴマのペースト(練りゴマ、tahini)、レモン汁、ガーリックとで作られたディップで、しばしばオリーブオイルやパプリカも加えられている。」
ということです。
ウィキペディアには、アラビア語、ヘブライ語、アルメニア語の綴りが書いてあり、以下の説明があります。
In Arabic and Hebrew, the word hummus is used to describe the dish or just chickpeas on their own.
つまり、「アラビア語やヘブライ語では、hummus という言葉が、そのハマスという料理、または、ヒヨコマメそのものを指すのに使われる」ということです。
以下の説明にも「中東でポピュラーな食べ物だ」と書いてありますから、ロングマンに書いてある「ギリシャの食べ物」というのは、「ギリシャの伝統料理」というわけではないようで、あの辺りの食べ物だ、ということですね。
しつこいですが、Merriam-Webster Online Dictionary の語義も紹介しておきます。
hummus
Etymology: Arabic hummus chickpeas
: a paste of pureed chickpeas usually mixed with sesame oil or sesame paste and eaten as a dip or sandwich spread
語源は「アラビア語の hummus (ヒヨコマメ)」、意味は「ピューレ[裏ごし]したヒヨコマメのペーストで、たいていはゴマ油やゴマのペーストと一緒に混ぜ合わせたもの、ディップとして、またはサンドイッチのスプレッドとして食べる。」
ということですね。
ちなみに、パレスチナのイスラム組織の名前で「ハマス」あるいは「ハマース」と呼ばれるもの(英語では Hamas)がありますが、これはアラビア語の略称で、この hummus とは何の関係もありません。
細かいハマスの説明はここまで(笑)。
What gets out hummus? の get out は「…を外へ出す、取り出す」ということですから、「(染みなどを)抜き取る」ということですね。
「何がハマスの染み(シミ)を抜き取るか?」、つまり、「ハマスの染みを取る性質のものは何か、その染みを取るという機能のあるものは何か?」と現在形でその「性質」を表している感じでしょうか。
「普遍的な真理」と呼べるものかもしれません。
自然な日本語だと、「ハマスの染みは何を使ったら取れる?」ということですね。
モニカはシェフなので、食べ物のシミは何で取るのがいいか、ということに詳しいはずです。
が、今のモニカはそれどころではなくて、リチャードの電話のことで頭がいっぱい。
こちらの質問にちっとも答えてくれません。
こりゃだめだと悟ったフィービーは、そのトンチンカンな返事を聞いて「ありがとう、そうしてみるわね。」と言っているのがおかしいですね。
obsessive は「考えが取りついて離れない、執拗な、強迫観念に取りつかれた」。
フレンズ2-9その11 では、そう言われたロスがそのことをいつまでも「しつこく」気にしていましたよね。
あんまりモニカがしつこいので、冗談で「きっとモニカがしつこいって言いたいんだよ。」と言ったら、「そんな風に言いたいことがあるんだったら、やっぱり電話した方がいいかしら?」と、何が何でも「電話すべきだ」という返事をゲットしたい様子のモニカです。
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2007年03月18日
フレンズ3-2その9
チャンドラー: You know what, okay, fine. Don't get up. You just sit right there. I just hope you don't mind, you know, my hand right here. (なぁ、わかったよ、もういいよ。立たなくてもいいよ。そこに座ってればいい。ただ、お前がこれを気にしないでいてくれるのを願うよ。ほら、俺の手がここに。)
(holds his hand a couple of inches in front of Joey's face)
と言いながら、ジョーイの顔のすぐ前[2、3インチ前]に自分の手(のひら)をかざすチャンドラー。
チャンドラー: Op, not touching. Can't get mad! Not touching. Can't get mad! Not touching. Can't get mad! (おっと、触ってないぞ、怒れないぞ! 触ってないから、怒れないぞ! 触ってない、怒れない!)
(Joey flings some dip onto Phoebe's dress)
イラついたジョーイが手を振ると、食べていたディップのソースがフィービーのドレスに飛んでしまいました。
フィービー: Ah! Oh my God! You rotten boys! (あっ! なんてこと! この悪ガキたち!)
チャンドラーとジョーイの喧嘩は、ますます子供じみてきました(笑)。
そこに座っていてもいいけど、これは我慢できるかな?みたいに、顔のすぐ傍に手をかざして、何ともうっとうしい嫌がらせをします。
"Not touching. Can't get mad!" を繰り返すチャンドラーは、子供が「やーい、やーい! 触ってないもんね〜♪」と言いながら絡む様子を彷彿とさせます。
省略されていますが、これは I'm not touching. So, you can't get mad. 「俺は(お前に少しも)触れてない。(だから)お前は(俺を)怒ることができない。」ということですね。
ト書きの Joey flings some dip の fling は「(ものを)(勢いよく)投げる、投げ飛ばす」という意味。
ロングマン現代英英辞典の語義は以下の通り。
fling: (THROW SOMETHING) to throw something somewhere using a lot of force
つまり、「何かを投げる。どこかに何かを”大きな力を使って”投げること」ということですね。
フレンズ1-12その1 では、「(人を)ポイする、放り出す」という感じで、フレンズ2-16その23 では、「ブラを使って水風船を飛ばす(笑)」という意味で使っていました。
今回のジョーイの仕草も、チャンドラーの行動に対して、「あぁ〜、もううっとうしいったらありゃしない!」という感じで、手をパッと振って跳ね除けようとしたら、その手に持っていたディップが飛んでしまった、ということですよね。
ただ「投げる」んじゃなくて、そこに「ブンッ、ビュンッ!」という「勢い」を感じさせる動詞なのです。
rotten は「腐った」ですが、そこから「(道徳的・社会的に)堕落した」「とてもいやな、不愉快な」という意味にもなります。
日本語の「腐った、腐敗した」にもそういう「堕落した」という意味がありますから、その辺りのニュアンスは同じですね。
rotten to the core 「骨の髄まで腐った、芯まで腐った、すっかり堕落した」という、これまた日本語と同じニュアンスの表現もあります。
ここでの rotten は「腐った」と表現してもいいでしょうが、とにかく、子供じみたくだらない喧嘩を続けた挙句、他人にも被害を及ぼしたおバカさんたちを批判しているわけですね。
普通はこういう年齢の人を指す場合は、guys でしょうが、あまりにも幼稚なので、boys 「少年たち、ガキたち」と表現しているのでしょう。
唯一、きちんと行く準備が出来ていたフィービーまでもがこんなことに…(笑)。
メインのロスはともかくとして、ここでタイトルの No One's Ready (No one is ready)な状態になったわけですね。
コメディの王道、とでもいいましょうか。
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(holds his hand a couple of inches in front of Joey's face)
と言いながら、ジョーイの顔のすぐ前[2、3インチ前]に自分の手(のひら)をかざすチャンドラー。
チャンドラー: Op, not touching. Can't get mad! Not touching. Can't get mad! Not touching. Can't get mad! (おっと、触ってないぞ、怒れないぞ! 触ってないから、怒れないぞ! 触ってない、怒れない!)
(Joey flings some dip onto Phoebe's dress)
イラついたジョーイが手を振ると、食べていたディップのソースがフィービーのドレスに飛んでしまいました。
フィービー: Ah! Oh my God! You rotten boys! (あっ! なんてこと! この悪ガキたち!)
チャンドラーとジョーイの喧嘩は、ますます子供じみてきました(笑)。
そこに座っていてもいいけど、これは我慢できるかな?みたいに、顔のすぐ傍に手をかざして、何ともうっとうしい嫌がらせをします。
"Not touching. Can't get mad!" を繰り返すチャンドラーは、子供が「やーい、やーい! 触ってないもんね〜♪」と言いながら絡む様子を彷彿とさせます。
省略されていますが、これは I'm not touching. So, you can't get mad. 「俺は(お前に少しも)触れてない。(だから)お前は(俺を)怒ることができない。」ということですね。
ト書きの Joey flings some dip の fling は「(ものを)(勢いよく)投げる、投げ飛ばす」という意味。
ロングマン現代英英辞典の語義は以下の通り。
fling: (THROW SOMETHING) to throw something somewhere using a lot of force
つまり、「何かを投げる。どこかに何かを”大きな力を使って”投げること」ということですね。
フレンズ1-12その1 では、「(人を)ポイする、放り出す」という感じで、フレンズ2-16その23 では、「ブラを使って水風船を飛ばす(笑)」という意味で使っていました。
今回のジョーイの仕草も、チャンドラーの行動に対して、「あぁ〜、もううっとうしいったらありゃしない!」という感じで、手をパッと振って跳ね除けようとしたら、その手に持っていたディップが飛んでしまった、ということですよね。
ただ「投げる」んじゃなくて、そこに「ブンッ、ビュンッ!」という「勢い」を感じさせる動詞なのです。
rotten は「腐った」ですが、そこから「(道徳的・社会的に)堕落した」「とてもいやな、不愉快な」という意味にもなります。
日本語の「腐った、腐敗した」にもそういう「堕落した」という意味がありますから、その辺りのニュアンスは同じですね。
rotten to the core 「骨の髄まで腐った、芯まで腐った、すっかり堕落した」という、これまた日本語と同じニュアンスの表現もあります。
ここでの rotten は「腐った」と表現してもいいでしょうが、とにかく、子供じみたくだらない喧嘩を続けた挙句、他人にも被害を及ぼしたおバカさんたちを批判しているわけですね。
普通はこういう年齢の人を指す場合は、guys でしょうが、あまりにも幼稚なので、boys 「少年たち、ガキたち」と表現しているのでしょう。
唯一、きちんと行く準備が出来ていたフィービーまでもがこんなことに…(笑)。
メインのロスはともかくとして、ここでタイトルの No One's Ready (No one is ready)な状態になったわけですね。
コメディの王道、とでもいいましょうか。
(Rach からのお願い)
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2007年03月17日
フレンズ3-2その8
フィービー: (on machine) "Hi, it's me, I'm coming over now. Hey, what if I'm already there when you play this message?" (to the guys) Is that too spooky? ([留守電のメッセージで] 「はーい、私よ。今そっちに向かっているところ。ねぇ、もし、あなたたちがこのメッセージを再生する時に、私がすでにそこに着いていたらどうかしらね?」 [みんなに向かって] それってすごく気味が悪くない?)
細かい話ですが、これまではネットスクリプトから引用する時に、セリフ内のト書き部分は省略していました。
でも、上のフィービーのセリフのように、「留守電でしゃべっているもの」「実際にみんなに向けてしゃべっているもの」との違いがわからないと、セリフの面白さも出ないので、これからは必要に応じて、ト書きも入れて行きたいと思います。
さて、フィービーが言っているような spooky な(気味の悪い)ことであるかどうかはともかく、確かにちょっと面白いですね。
「今、途中なの。」と言っているのに本人はすでに到着していてその自分のメッセージを聞いている、という、ややタイムトラベル的な感覚(←大袈裟)があるようなないような…。
ロス: (on machine) "Hi Rach, are you there? It's me. Pick up. Rachel? Rach!" ([留守電のメッセージで] 「はい、レイチェル、そこにいるの? 僕だよ。受話器を取って。レイチェル? レイチ!)
レイチェル: (entering from her bedroom) What? ([ベッドルームから出てきて] 何?)
ロス: Never mind. (気にしないで。)
留守電の声が大きかったのと、リアルなのとで、レイチェルは、今この部屋にいるロスが自分を呼んだのだと思って出てきます。
本当に用事があって電話してきて、たまたまレイチェルがいなかった時のメッセージが残っていただけかもしれませんが、本物と間違えたレイチェルを見て、ロスはちょっと面白がってますよね。
さっきのフィービーと同じで、こんな風に留守電を聞いて、レイチェルが本物と間違えたら面白い、とか思って録音したのかもしれませんね。
留守電の声というのは、ちょっと音質が悪いので何となく本物との違いがわかりますが、テレビの音が本物に聞こえる、とかはよくありますよね。
電話が鳴った、ピンポーン♪とインターホンが鳴った、と思うと、それはテレビドラマの効果音だった、とか。
子供の泣き声がしたので慌てて飛んで来たら、それは録画したホームビデオの中で泣いているだけだった、とか。
ちょっと、しょーもない話で恐縮なのですが、上のロスのメッセージで改めて気付きましたが、私はいつもは、英語のセリフで Rach と呼びかける場合、日本語では「レイチェル」と訳しています。
でも、"Rachel? Rach!" と2回呼ぶこのニュアンスだとやっぱり、「レイチェル? レイチ!」と訳した方が雰囲気出ますよねぇ。
Phoebe のことをみんなは Pheebs 「フィーブス」と呼びますが、それも私は「フィービー」と訳していますね。
本当は原語に合わせて呼び方も変えたいところなんですが、自分のハンドルネームを Rach(レイチ)にしてしまったので、「レイチ」と訳すのに、ちと抵抗があるんですよ。
我ながら、なんて安易な名前をつけてしまったんだろうと…(笑)。
ブログのタイトルは結構悩んでつけたのに、ハンドルネームは本当に深く考えることをしませんでした。
フレンズのみんなが、Rach, Rach と呼んでいるのが可愛いから…と思ったんですけど、紛らわしいこと、この上ないですね。
今さらですが、ここで謝っておきます。すみません。
でも気に入ってるから変えるのも抵抗あって…(って、どっちやねん。)
リチャード: (on machine) "Monica, it's Richard. Call me." ([留守電のメッセージで] 「モニカ。リチャードだ。電話して。」)
モニカ: Is-is-is that message old or new? (yelling) Old or new? Old or new? (そのメッセージって、古い、それとも新しい? [叫んで] 古いの? 新しいの? 古いの? 新しいの?)
ロス: It's old, it's definitely old. Didn't you hear the, the double beep? (古いやつだよ。絶対に古いやつだ。あの2回のビープ音を聞かなかった?)
モニカ: What if it's new? I mean, we agreed not to talk again, unless we had something really important to say. Shouldn't I call him back? (もし新しいメッセージだったらどうするの? だって、もう二度と話さないって決めたけど、それは、「もし、言わなければならない本当に大切なことがなければ」って話なの。彼に電話をかけ直す[折り返し電話をする]べきじゃない?)
チャンドラー: Honey, you did call him back. 'Cause, it's, it's really old. (ねぇ、モニカは彼にもうかけ直したんだよ。だって、それはすごく古いメッセージだから。)
ロス: Yeah, see Mon, listen. Listen. When Carol and I broke up, I went through the same thing. And you know what I did? (そうだよ。ねぇ、モニカ、いいかい。キャロルと僕が別れた時、僕も同じ経験をしたよ。で、僕は何をしたと思う?)
モニカ: Huh? (何?)
ロス: I got dressed. (服を着替えたんだよ。)
unless は否定の条件を表して、「…でない限り、もし…でなければ、…なら話は別だが」という意味。
この場合は、「もし本当に大切な話がないのなら、もう二度と話さないことにしよう。もしとても大切な話がある場合はしょうがないけどね。何か話す時は、すごく重要な話がある時だけに限ることにしよう。」というような約束をした、ということでしょう。
「電話をしない」と決めたのに今かけてきたのだとしたら、きっとものすごく大切な話なのよ、だから、絶対にかけ直さないといけないわよねぇ?とみんなに同意を求めたいわけです。
次のチャンドラーのセリフですが、you did call him back と過去形を使い、もうその行為・行動は過去に済んでいる、と言っています。
それは、留守電に「電話して」と入っている場合はもちろんかけ直すべきだけど、その返事はモニカはもうすでにしているはずだ、ずっと前にそのメッセージを貰っていて、その時に折り返しかけたはずだからね、と言っているのですね。
go through は「(苦難など)を経験する、…に耐え抜く」という意味。
フレンズ2-21その19 や、フレンズ3-1その17 にも出てきました。
つらい時には、どうしてそのつらさを紛らわせたらいいか、その答えは「着替えること」(笑)。
早くみんなに準備して欲しいロスは、強引にそっちに話を持っていこうとしていますね。
このように、相手のことを思いやっているように見せて、実は自分の都合のいいように事を運ぼうとする、というのは過去にもありました。
フレンズ2-8その14 で、レイチェルに拒否されて落ち込んでいるロスに、妹のモニカは、マコレートというまずい食べ物(この場合は飲み物)を勧めていました。
やっぱり思考パターンが似てるぞ、この兄妹は(笑)。
(Rach からのお願い)
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細かい話ですが、これまではネットスクリプトから引用する時に、セリフ内のト書き部分は省略していました。
でも、上のフィービーのセリフのように、「留守電でしゃべっているもの」「実際にみんなに向けてしゃべっているもの」との違いがわからないと、セリフの面白さも出ないので、これからは必要に応じて、ト書きも入れて行きたいと思います。
さて、フィービーが言っているような spooky な(気味の悪い)ことであるかどうかはともかく、確かにちょっと面白いですね。
「今、途中なの。」と言っているのに本人はすでに到着していてその自分のメッセージを聞いている、という、ややタイムトラベル的な感覚(←大袈裟)があるようなないような…。
ロス: (on machine) "Hi Rach, are you there? It's me. Pick up. Rachel? Rach!" ([留守電のメッセージで] 「はい、レイチェル、そこにいるの? 僕だよ。受話器を取って。レイチェル? レイチ!)
レイチェル: (entering from her bedroom) What? ([ベッドルームから出てきて] 何?)
ロス: Never mind. (気にしないで。)
留守電の声が大きかったのと、リアルなのとで、レイチェルは、今この部屋にいるロスが自分を呼んだのだと思って出てきます。
本当に用事があって電話してきて、たまたまレイチェルがいなかった時のメッセージが残っていただけかもしれませんが、本物と間違えたレイチェルを見て、ロスはちょっと面白がってますよね。
さっきのフィービーと同じで、こんな風に留守電を聞いて、レイチェルが本物と間違えたら面白い、とか思って録音したのかもしれませんね。
留守電の声というのは、ちょっと音質が悪いので何となく本物との違いがわかりますが、テレビの音が本物に聞こえる、とかはよくありますよね。
電話が鳴った、ピンポーン♪とインターホンが鳴った、と思うと、それはテレビドラマの効果音だった、とか。
子供の泣き声がしたので慌てて飛んで来たら、それは録画したホームビデオの中で泣いているだけだった、とか。
ちょっと、しょーもない話で恐縮なのですが、上のロスのメッセージで改めて気付きましたが、私はいつもは、英語のセリフで Rach と呼びかける場合、日本語では「レイチェル」と訳しています。
でも、"Rachel? Rach!" と2回呼ぶこのニュアンスだとやっぱり、「レイチェル? レイチ!」と訳した方が雰囲気出ますよねぇ。
Phoebe のことをみんなは Pheebs 「フィーブス」と呼びますが、それも私は「フィービー」と訳していますね。
本当は原語に合わせて呼び方も変えたいところなんですが、自分のハンドルネームを Rach(レイチ)にしてしまったので、「レイチ」と訳すのに、ちと抵抗があるんですよ。
我ながら、なんて安易な名前をつけてしまったんだろうと…(笑)。
ブログのタイトルは結構悩んでつけたのに、ハンドルネームは本当に深く考えることをしませんでした。
フレンズのみんなが、Rach, Rach と呼んでいるのが可愛いから…と思ったんですけど、紛らわしいこと、この上ないですね。
今さらですが、ここで謝っておきます。すみません。
でも気に入ってるから変えるのも抵抗あって…(って、どっちやねん。)
リチャード: (on machine) "Monica, it's Richard. Call me." ([留守電のメッセージで] 「モニカ。リチャードだ。電話して。」)
モニカ: Is-is-is that message old or new? (yelling) Old or new? Old or new? (そのメッセージって、古い、それとも新しい? [叫んで] 古いの? 新しいの? 古いの? 新しいの?)
ロス: It's old, it's definitely old. Didn't you hear the, the double beep? (古いやつだよ。絶対に古いやつだ。あの2回のビープ音を聞かなかった?)
モニカ: What if it's new? I mean, we agreed not to talk again, unless we had something really important to say. Shouldn't I call him back? (もし新しいメッセージだったらどうするの? だって、もう二度と話さないって決めたけど、それは、「もし、言わなければならない本当に大切なことがなければ」って話なの。彼に電話をかけ直す[折り返し電話をする]べきじゃない?)
チャンドラー: Honey, you did call him back. 'Cause, it's, it's really old. (ねぇ、モニカは彼にもうかけ直したんだよ。だって、それはすごく古いメッセージだから。)
ロス: Yeah, see Mon, listen. Listen. When Carol and I broke up, I went through the same thing. And you know what I did? (そうだよ。ねぇ、モニカ、いいかい。キャロルと僕が別れた時、僕も同じ経験をしたよ。で、僕は何をしたと思う?)
モニカ: Huh? (何?)
ロス: I got dressed. (服を着替えたんだよ。)
unless は否定の条件を表して、「…でない限り、もし…でなければ、…なら話は別だが」という意味。
この場合は、「もし本当に大切な話がないのなら、もう二度と話さないことにしよう。もしとても大切な話がある場合はしょうがないけどね。何か話す時は、すごく重要な話がある時だけに限ることにしよう。」というような約束をした、ということでしょう。
「電話をしない」と決めたのに今かけてきたのだとしたら、きっとものすごく大切な話なのよ、だから、絶対にかけ直さないといけないわよねぇ?とみんなに同意を求めたいわけです。
次のチャンドラーのセリフですが、you did call him back と過去形を使い、もうその行為・行動は過去に済んでいる、と言っています。
それは、留守電に「電話して」と入っている場合はもちろんかけ直すべきだけど、その返事はモニカはもうすでにしているはずだ、ずっと前にそのメッセージを貰っていて、その時に折り返しかけたはずだからね、と言っているのですね。
go through は「(苦難など)を経験する、…に耐え抜く」という意味。
フレンズ2-21その19 や、フレンズ3-1その17 にも出てきました。
つらい時には、どうしてそのつらさを紛らわせたらいいか、その答えは「着替えること」(笑)。
早くみんなに準備して欲しいロスは、強引にそっちに話を持っていこうとしていますね。
このように、相手のことを思いやっているように見せて、実は自分の都合のいいように事を運ぼうとする、というのは過去にもありました。
フレンズ2-8その14 で、レイチェルに拒否されて落ち込んでいるロスに、妹のモニカは、マコレートというまずい食べ物(この場合は飲み物)を勧めていました。
やっぱり思考パターンが似てるぞ、この兄妹は(笑)。
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2007年03月16日
1級二次試験参考書その2
昨日の続きです。
今日は、Amazon.co.jp: ベレ出版 英語で意見を論理的に述べる技術とトレーニング (植田一三、妻鳥千鶴子 著) という本について語ります。
ちなみに、二次面接試験対策の本として挙げているのですが、私は「書く」「話す」というアウトプットは、同じ方向にあるものだと思っているので、これはライティング・スピーキングの両方の能力をトレーニングするために使っていました。
「二次面接」のためだけではなく、「一次英作文」のための本でもあったので、以下の話はライティングの話ともかなりカブりますが、ご了承下さい。
この本は、「スピーチで使える便利な表現」を自分の中に蓄積するのに大変役立ちました。
まず、最初から読んでいくと、英語の専門用語などが出てきてちょっと難しいのですが、スピーチの「何がダメで、何が良いか?」という説明はわかりやすかったですし、さすがに論理的に(笑)説明されていると思いました。
第3章の「論理性を鍛えてアーギュメント力 ワンランクUP!」という項目があるのですが、これがクスっと笑ってしまう感じの面白さ、があります。
「してはいけないアーギュメント」の例を挙げて、その論理の矛盾を突いています。
何が面白いと思ったかと言うと、二人の意見のやり取りの日本語訳と英訳が並べて書いてあるのですが、日本語訳を見たら、あまりに矛盾した論理展開に唖然として「そんな無茶苦茶な!」と思うのですが、それを英語で言われた場合には、もしかしたら相手に言いくるめられてしまっていたかもしれない、と思ったからです。
つまり、自分にとっては母国語ではない多言語の「英語」を読んでいる時は、その文章の意味を理解することばかり考えて、その内容が論理的に筋が通っているものかどうかについてまではなかなか気が回らない、ということに気が付いたのですね。
TOEIC のリーディングでは長文を読ませてそれに該当する選択肢を選ぶ、という問題がありますが、あれは文章の内容の論理展開について尋ねているのではなくて、「本文内で言及されていることが書いてある選択肢を探す」というテストです。
正解以外の選択肢は、「そんなことは本文には書いていない、本文に書いてある事実と異なる」という理由だけで不正解だと判断するわけです。
長文に書いてある流れを見て、内容を把握することは必要ですが、その書かれている内容の是非や、論理展開が正しいかどうかなどはあまり関係ありませんよね。
だいたいビジネス文書だから、論理を展開させて自分の意見を述べる、という文でもないわけですが。
そう言えば、フレンズなどのシットコムを見ていてジョークで大笑いしている時には、そのセリフの矛盾をちゃんと読み取れているわけですよね。
「それって、おかしいやん!」と、ツッコミを入れることができたりもします。
シットコムの場合は、ただ言葉尻を捉えているだけの場合もありますが、それがお堅い真面目な文章に対しても、相手の論理展開の矛盾に対して「それって違うやろ!」と「ツッコミ」のできる能力を高めるのが、ディベートなのかなぁ、と思ったりします。
そして、それが人間同士のコミュニケーションでもある、と。
そういう論理の矛盾を読み取るためには、まず相手の言っていることを完璧に理解できなければいけません。
「相手の言っていることを理解する」という段階を経て初めて、「その論理の矛盾を突く」というもう一つ上の段階に進むことができるわけです。
「ただ相手の意見を聞く」「ただ自分の意見を述べる」のと、ディベートとの差はそこにあるのですね。
日本人は日本語でもディベートが苦手だと言いますが、それを母国語ではない英語で行う、というのはなおさら大変で、それだけの英語のスキルが必要になる、ということです。
この本は、ディベートの基本を丁寧に説明して下さっていて、日本人が母国語でも苦手なディベードの能力を伸ばす訓練にもなると思いました。
英検の二次試験では、スピーチの後に質疑応答がありますが、それは、こういうディベートの能力を測るためのものなんでしょうね。
自分がスピーチをした後、面接官が自分の意見の矛盾や足りない部分を指摘し、それを自分の言葉で論理に矛盾がないことを説明する、というスキルを証明する場なのでしょう。
本の内容に戻りますが、ディベート力、アーギュメント力を高める説明が一通り終わると、後半はスピーチで使える表現、実際のアーギュメントの例などになります。
アーギュメントの例は、具体的なトピックを分野ごとにカテゴリー分けして、そのトピックに対して、Pros(賛成)か Cons(反対)かに分かれて展開されていきます。
この部分は、何度も音読して、使えそうな便利な表現を覚えていきました。
フレンズには、よく出てくる日常会話表現、というのがあるように、スピーチにはスピーチでよく使われる表現、というものがあります。
自分の意見を述べる時や反論する時などの決まり文句、と言うのでしょうか。
そういうものをできるだけたくさん身に付けて、もう自分の「口癖」にできるくらいに自分のものにしてしまう必要があるのだろうと思います。
私も、英語を書くことがあれば、できるだけそういう表現を盛り込むように心がけていました。
読者の方で、自分で日記を書いている、英語でコメントのやり取りをしている、誰かと英文でメールをやり取りしている、というような方は、そういう「覚えた表現を積極的に”自分の言葉として”使う」ようにしていかれたらいいのではないかなぁ、と思います。
使っているうちに、だんだん馴染んでくるものです。
最初は同じ言葉ばかり使っても構わないのではないでしょうか。
私は日本語でもボキャ貧で(笑)、同じような言い回しを何度も何度も使いますが、それはその人の口癖であって、その人の文章の特徴でもあるわけですよね。
ボキャブラリーをどんどん増やす努力も大切ですが、使えそうなものを「使いこなす」までになる、ということも大切だと思います。
どんな人でもその人がよく使う「独特の言い回し」というのがあるのですが、それはその人がそれを気に入っていて、その言葉が自分の考えや気持ちを投影しやすい、ということなんだと思いますね。
例えば、I am keenly aware that... 「私は…を痛感している、よくわかっている」という表現を私は時々使うのですが、それはこの本(p.134)に出てきた表現です。
keenly 「鋭敏に、痛烈に」という副詞に気持ちが込められる気がするから、でしょうか。
別に理由は何でもいいんですが、そんな風に自分がいいな、と思った表現を使っていく、それも、"I am keenly aware that.. " と話す時、書く時に、本当に頭の中で「それを痛感しているのよ!」と思いながら(笑)、自分の感情とリンクさせながらアウトプットしていく、アウトプットするものに感情を乗せていく、という感覚で使っていったら、そのうち「自分の言葉」として使えるようになる気がするんですよね。
ただの丸暗記で呪文のように唱えるだけではなくて、あくまでも思考・感情を伝えるためのツールとしての言葉である、という認識を忘れずにいたいと思うのです。
決まり文句と言えば、こんな表現も覚えました。(p.140より)
Regulations on the Internet go against the spirit of freedom of expression which is guaranteed by the Constitution.
「インターネットの規制は憲法が保障する表現の自由の精神に反する。」
日本語の場合でも、「人の権利を制限する」という話になると、必ずこの「表現の自由の権利」というのが出てきますよね。
自分の感情・考えを伝える決まり文句とは別に、そういう「あるトピックでよく使われる決まり文句」というのも、この本にはたくさん載っていて、それを各分野ごとに頭に入れておくと、その分野のトピックが出てきた時に思い出して使うことができるのではないかなぁ、と思いました。
後は、自分で具体例を挙げる場合など、決まり文句でない文章を自分で組み立てる場合に「使える動詞」を自分なりにまとめてみました。
この本を一通り読むとわかるのですが、アーギュメントをする場合によく出てくる動詞、というのがあります。
私はそれを、pros に使えるポジティブな動詞と、cons に使えるネガティブな動詞とに分けてみる、ということをしました。
ちょっと漠然とした分け方なのでわかりづらいかもしれませんが、
ポジティブなもの increase, encourage, stimulate, promote, facilitate...
ネガティブなもの decrease, discourage, mislead, undermine, hamper...
のような感じでしょうかねぇ。
他には、lead to のような「結果を表す動詞」など、動詞の「意味」ではなく「機能」を考えて、「スピーチで使える動詞」の語彙を増やしていった、という感じです。
この本に何度も何度も出てくる動詞は、どんなトピックのアーギュメントでも使い回しをすることのできる便利な動詞である、もしくは、アーギュメントというのは、使う名詞は変わるけれど、「どういう働きをするか、どういう効果があるか」を表すには、限られた動詞だけでかなりの部分をカバーすることができるのではないか、ということでしょうかねぇ?
もちろん、同じ動詞ばかりを使っていたら、語彙が少ないと思われるのでしょうが、妙に難しい動詞を使う必要もないだろうと思いますし。
…と、これだけえらそうに書いていながら、どうして面接に2回落ちて、通った3回目もギリギリだったかと言うと(←自虐ネタとして使わないではいられない…笑)、私の中では「書く」と「話す」の明確な違い、というのが見えていなかったんですね。
「書く」ことの向こうに「話す」があって、「書く」能力を高めれば、「話す」能力は自然に伸びるだろう…とちょっと呑気に考えていたようです。
ちなみに、一次試験の英作文は、28点満点中20点(合格者平均点20点、全体平均14点)でした。
自分でも完璧に書けたとは思っていなくて、それでそれなりに取れたので、スピーキングも当日頑張ればなんとかなる、みたいに思っていたようです。
実際に面接をしてわかったことは、頭で考えていたよりも、私にとっては、「書く」と「話す」の距離のへだたりがとても大きかった、ということでした。
独学であるために、誰かと英語で話をした経験があまりない、というのはやはり大きいのだろうな、と思いました。
「話す経験」を積んでみないとわからないこともたくさんある、ということを痛感したのです。
まぁ、キスしたこともないのに、オーディションで上手にキスしているところを見せろ、と言われているようなものですかねぇ?(←変な例え…笑)
大失敗だった面接1回目、失敗だったけれど何かを掴んだ面接2回目、そして、1回目と2回目は面接が終わるまでに「絶対に不合格だ!」と確信したのですが、初めてそれを感じることがなかった(かと言って合格してるかもと思ったわけでもない…笑)面接3回目、について、順を追って書いていきたいと思います。
それについては、1週間後にします。
(Rach からのお願い)
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今日は、Amazon.co.jp: ベレ出版 英語で意見を論理的に述べる技術とトレーニング (植田一三、妻鳥千鶴子 著) という本について語ります。
ちなみに、二次面接試験対策の本として挙げているのですが、私は「書く」「話す」というアウトプットは、同じ方向にあるものだと思っているので、これはライティング・スピーキングの両方の能力をトレーニングするために使っていました。
「二次面接」のためだけではなく、「一次英作文」のための本でもあったので、以下の話はライティングの話ともかなりカブりますが、ご了承下さい。
この本は、「スピーチで使える便利な表現」を自分の中に蓄積するのに大変役立ちました。
まず、最初から読んでいくと、英語の専門用語などが出てきてちょっと難しいのですが、スピーチの「何がダメで、何が良いか?」という説明はわかりやすかったですし、さすがに論理的に(笑)説明されていると思いました。
第3章の「論理性を鍛えてアーギュメント力 ワンランクUP!」という項目があるのですが、これがクスっと笑ってしまう感じの面白さ、があります。
「してはいけないアーギュメント」の例を挙げて、その論理の矛盾を突いています。
何が面白いと思ったかと言うと、二人の意見のやり取りの日本語訳と英訳が並べて書いてあるのですが、日本語訳を見たら、あまりに矛盾した論理展開に唖然として「そんな無茶苦茶な!」と思うのですが、それを英語で言われた場合には、もしかしたら相手に言いくるめられてしまっていたかもしれない、と思ったからです。
つまり、自分にとっては母国語ではない多言語の「英語」を読んでいる時は、その文章の意味を理解することばかり考えて、その内容が論理的に筋が通っているものかどうかについてまではなかなか気が回らない、ということに気が付いたのですね。
TOEIC のリーディングでは長文を読ませてそれに該当する選択肢を選ぶ、という問題がありますが、あれは文章の内容の論理展開について尋ねているのではなくて、「本文内で言及されていることが書いてある選択肢を探す」というテストです。
正解以外の選択肢は、「そんなことは本文には書いていない、本文に書いてある事実と異なる」という理由だけで不正解だと判断するわけです。
長文に書いてある流れを見て、内容を把握することは必要ですが、その書かれている内容の是非や、論理展開が正しいかどうかなどはあまり関係ありませんよね。
だいたいビジネス文書だから、論理を展開させて自分の意見を述べる、という文でもないわけですが。
そう言えば、フレンズなどのシットコムを見ていてジョークで大笑いしている時には、そのセリフの矛盾をちゃんと読み取れているわけですよね。
「それって、おかしいやん!」と、ツッコミを入れることができたりもします。
シットコムの場合は、ただ言葉尻を捉えているだけの場合もありますが、それがお堅い真面目な文章に対しても、相手の論理展開の矛盾に対して「それって違うやろ!」と「ツッコミ」のできる能力を高めるのが、ディベートなのかなぁ、と思ったりします。
そして、それが人間同士のコミュニケーションでもある、と。
そういう論理の矛盾を読み取るためには、まず相手の言っていることを完璧に理解できなければいけません。
「相手の言っていることを理解する」という段階を経て初めて、「その論理の矛盾を突く」というもう一つ上の段階に進むことができるわけです。
「ただ相手の意見を聞く」「ただ自分の意見を述べる」のと、ディベートとの差はそこにあるのですね。
日本人は日本語でもディベートが苦手だと言いますが、それを母国語ではない英語で行う、というのはなおさら大変で、それだけの英語のスキルが必要になる、ということです。
この本は、ディベートの基本を丁寧に説明して下さっていて、日本人が母国語でも苦手なディベードの能力を伸ばす訓練にもなると思いました。
英検の二次試験では、スピーチの後に質疑応答がありますが、それは、こういうディベートの能力を測るためのものなんでしょうね。
自分がスピーチをした後、面接官が自分の意見の矛盾や足りない部分を指摘し、それを自分の言葉で論理に矛盾がないことを説明する、というスキルを証明する場なのでしょう。
本の内容に戻りますが、ディベート力、アーギュメント力を高める説明が一通り終わると、後半はスピーチで使える表現、実際のアーギュメントの例などになります。
アーギュメントの例は、具体的なトピックを分野ごとにカテゴリー分けして、そのトピックに対して、Pros(賛成)か Cons(反対)かに分かれて展開されていきます。
この部分は、何度も音読して、使えそうな便利な表現を覚えていきました。
フレンズには、よく出てくる日常会話表現、というのがあるように、スピーチにはスピーチでよく使われる表現、というものがあります。
自分の意見を述べる時や反論する時などの決まり文句、と言うのでしょうか。
そういうものをできるだけたくさん身に付けて、もう自分の「口癖」にできるくらいに自分のものにしてしまう必要があるのだろうと思います。
私も、英語を書くことがあれば、できるだけそういう表現を盛り込むように心がけていました。
読者の方で、自分で日記を書いている、英語でコメントのやり取りをしている、誰かと英文でメールをやり取りしている、というような方は、そういう「覚えた表現を積極的に”自分の言葉として”使う」ようにしていかれたらいいのではないかなぁ、と思います。
使っているうちに、だんだん馴染んでくるものです。
最初は同じ言葉ばかり使っても構わないのではないでしょうか。
私は日本語でもボキャ貧で(笑)、同じような言い回しを何度も何度も使いますが、それはその人の口癖であって、その人の文章の特徴でもあるわけですよね。
ボキャブラリーをどんどん増やす努力も大切ですが、使えそうなものを「使いこなす」までになる、ということも大切だと思います。
どんな人でもその人がよく使う「独特の言い回し」というのがあるのですが、それはその人がそれを気に入っていて、その言葉が自分の考えや気持ちを投影しやすい、ということなんだと思いますね。
例えば、I am keenly aware that... 「私は…を痛感している、よくわかっている」という表現を私は時々使うのですが、それはこの本(p.134)に出てきた表現です。
keenly 「鋭敏に、痛烈に」という副詞に気持ちが込められる気がするから、でしょうか。
別に理由は何でもいいんですが、そんな風に自分がいいな、と思った表現を使っていく、それも、"I am keenly aware that.. " と話す時、書く時に、本当に頭の中で「それを痛感しているのよ!」と思いながら(笑)、自分の感情とリンクさせながらアウトプットしていく、アウトプットするものに感情を乗せていく、という感覚で使っていったら、そのうち「自分の言葉」として使えるようになる気がするんですよね。
ただの丸暗記で呪文のように唱えるだけではなくて、あくまでも思考・感情を伝えるためのツールとしての言葉である、という認識を忘れずにいたいと思うのです。
決まり文句と言えば、こんな表現も覚えました。(p.140より)
Regulations on the Internet go against the spirit of freedom of expression which is guaranteed by the Constitution.
「インターネットの規制は憲法が保障する表現の自由の精神に反する。」
日本語の場合でも、「人の権利を制限する」という話になると、必ずこの「表現の自由の権利」というのが出てきますよね。
自分の感情・考えを伝える決まり文句とは別に、そういう「あるトピックでよく使われる決まり文句」というのも、この本にはたくさん載っていて、それを各分野ごとに頭に入れておくと、その分野のトピックが出てきた時に思い出して使うことができるのではないかなぁ、と思いました。
後は、自分で具体例を挙げる場合など、決まり文句でない文章を自分で組み立てる場合に「使える動詞」を自分なりにまとめてみました。
この本を一通り読むとわかるのですが、アーギュメントをする場合によく出てくる動詞、というのがあります。
私はそれを、pros に使えるポジティブな動詞と、cons に使えるネガティブな動詞とに分けてみる、ということをしました。
ちょっと漠然とした分け方なのでわかりづらいかもしれませんが、
ポジティブなもの increase, encourage, stimulate, promote, facilitate...
ネガティブなもの decrease, discourage, mislead, undermine, hamper...
のような感じでしょうかねぇ。
他には、lead to のような「結果を表す動詞」など、動詞の「意味」ではなく「機能」を考えて、「スピーチで使える動詞」の語彙を増やしていった、という感じです。
この本に何度も何度も出てくる動詞は、どんなトピックのアーギュメントでも使い回しをすることのできる便利な動詞である、もしくは、アーギュメントというのは、使う名詞は変わるけれど、「どういう働きをするか、どういう効果があるか」を表すには、限られた動詞だけでかなりの部分をカバーすることができるのではないか、ということでしょうかねぇ?
もちろん、同じ動詞ばかりを使っていたら、語彙が少ないと思われるのでしょうが、妙に難しい動詞を使う必要もないだろうと思いますし。
…と、これだけえらそうに書いていながら、どうして面接に2回落ちて、通った3回目もギリギリだったかと言うと(←自虐ネタとして使わないではいられない…笑)、私の中では「書く」と「話す」の明確な違い、というのが見えていなかったんですね。
「書く」ことの向こうに「話す」があって、「書く」能力を高めれば、「話す」能力は自然に伸びるだろう…とちょっと呑気に考えていたようです。
ちなみに、一次試験の英作文は、28点満点中20点(合格者平均点20点、全体平均14点)でした。
自分でも完璧に書けたとは思っていなくて、それでそれなりに取れたので、スピーキングも当日頑張ればなんとかなる、みたいに思っていたようです。
実際に面接をしてわかったことは、頭で考えていたよりも、私にとっては、「書く」と「話す」の距離のへだたりがとても大きかった、ということでした。
独学であるために、誰かと英語で話をした経験があまりない、というのはやはり大きいのだろうな、と思いました。
「話す経験」を積んでみないとわからないこともたくさんある、ということを痛感したのです。
まぁ、キスしたこともないのに、オーディションで上手にキスしているところを見せろ、と言われているようなものですかねぇ?(←変な例え…笑)
大失敗だった面接1回目、失敗だったけれど何かを掴んだ面接2回目、そして、1回目と2回目は面接が終わるまでに「絶対に不合格だ!」と確信したのですが、初めてそれを感じることがなかった(かと言って合格してるかもと思ったわけでもない…笑)面接3回目、について、順を追って書いていきたいと思います。
それについては、1週間後にします。
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2007年03月15日
1級二次試験参考書その1
これから、週1くらいのペースで、英検について触れていくつもりです。
まずは記憶に新しい方の二次試験の話から始めて、二次試験の話がひとしきり済んだら、一次試験の話もしたいと思っています。
今日は、私が英検1級二次試験(面接)の対策として購入した参考書と、それをどんな風に使ったか、などについて語ってみます。
でも、過去記事、「読む聞く」から「書く話す」 で、私は以下のようなことを書きました。
二次試験向けの勉強に関しては、自分なりにいろいろやってはみたものの、「これだ!」というのが最後まで見つからないままで、その不完全燃焼具合が、「60点」という点に如実に現れているのかなぁ、と思ったりします(笑)。
ということで、自分でも効果があったと思えることなら力説できるのですが、二次面接試験に関してはそういう自信がありません。
あくまで参考程度に留めていただければ幸いです。
面接対策に使った参考書は以下の2冊。
Amazon.co.jp: 旺文社 英検1級教本
Amazon.co.jp: ベレ出版 英語で意見を論理的に述べる技術とトレーニング (植田一三、妻鳥千鶴子 著)
2番目に挙げた「英語で意見を論理的に述べる技術とトレーニング」という本は(タイトル長いですねぇ、何か略称か愛称はないんでしょうか?…笑)、英検1級関連の本をアマゾンで探していた時に、「この商品を買った人はこんな商品も買っています」というリストに挙がっていたので購入しました。
カスタマーレビューにも書いてありますが、1級対策本として有名みたいですね。
今現在は、アマゾンの「あわせて買いたい」に、教本と一緒に挙げられてもいます。
英検1級教本は、試験のための「ガイド」だと思って買いました。
17年前くらいに準1級に合格した後、1級の一次試験にあっさり落ちて以来(笑)、英検という試験を全然受けていなかったので、今の内容や形式などについて全く何も知らなかったからです。
この本自体は、ただの対策本かと思ったらそうでもなく、英語に関する読み物として、私は面白く読めました。
私は英語の参考書でも、「好きな本」と「そうでもない本」(笑)に分けるのですが、これは「好きな本」の一つです。
が、二次試験の面接対策に当たる Chapter 5 Speaking の頁数が少なすぎっ!(笑)
面接の形式や傾向が書いてあったのはありがたかったです。
また、スピーチを行う際の注意事項が解説されているのですが、それは実際に試験を受ける時に、いつも頭の片隅に置いておくべき重要な事柄で、非常に参考になりました。
その少ない頁数で(笑)、スピーキングをどうやって組み立てて行くか、質疑応答にはどう対応するか、などが書かれていて、それを通して読むことで、自分がどういう感じでスピーチを組み立て、面接試験に対応していくか、という「流れ」を「一通り」理解する感じです。
ただ、そういう能力を「鍛える」ということになると、少し量が少なすぎる気がしました。
多分、この参考書は、「量をこなして力をつける」ことは念頭になくて、あくまでガイドとして、「組み立て方」を教えようとしているのですね。
ですから、同じトピックを何度も使って、手を変え品を変えという感じのいろんなアプローチで、最終的に完成したものを作り上げる、という過程を、順を追って説明しているわけでしょう。
そういう訓練をしたことのない私にとっては、いろいろな意味で新鮮で、興味深いものでした。
そういう「スピーチに対する考え方」のようなものを知るための本であるため、一通りやって、そのコンセプトを頭に入れてしまうと、それでこの本での勉強は終わり、という感じだったでしょうかね。
それが悪い、ということではなく、元々そういう風に作られた本だ、ということです。
付属CDも、そういう「スピーチの構成」のための練習問題といったもので、わざと考える時間を与えるための空白部分が設けられていたりするのですが、そういう空白は、リスニングの材料としてリピートして聞く際には、ない方がありがたいわけです(笑)。
一通りやった後は、「その内容を繰り返し聞いて覚える」方向に使いたいと思うのですが、そういう「繰り返し学習」には向いていないCDである、と思いました。
もちろん、空白部分のないチャプターもあるのですが、リピートして聞くことを想定するならば、「1チャプターに、ある1つのトピックに関する2分間のモデルスピーチ」が入っている、それがあらゆる分野に渡ってたくさん入っているCDなら、2分間の感覚も掴めるし、理想的だと思うのですが…。
モデルスピーチ自体も、一つ一つの文章が長めで、内容も結構複雑なことを、ネイティブがナチュラルスピードで話しています。
でも、実際の英検の二次面接では、たった1分の準備時間で、このスピードでこれだけの複雑な内容をスピーチできる人はあまりいないと思うのですが…(そんな人なら、こんなガイド本を読まなくても通るだろう、みたいな…笑)。
ですから、最初はモデルスピーチを覚えるつもりで、リピートして台所などで聞いていましたが、あまりにも自分が行うスピーチとの乖離が激しくなってきたので(笑)、そのうちに聞いて覚えようとするのをやめました。
もちろん、これを丸暗記したからと言って、同じトピックが出てくることはありえないです。
が、モデルスピーチを何度も聞いてそれを覚えることで、スピーチで使える便利な表現をたくさん「自分の中に仕込む、仕入れる」ということは必要だと思ったんですね。
実際に「スピーチで使える便利な表現」をたくさん学んだのは、「英語で意見を論理的に述べる技術とトレーニング」(←だから、何か略称はないのか…笑)の方です。
長くなったので、その本については、明日語ります。
あ、もちろん、これも「好きな本」です(笑)。
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今日は、私が英検1級二次試験(面接)の対策として購入した参考書と、それをどんな風に使ったか、などについて語ってみます。
でも、過去記事、「読む聞く」から「書く話す」 で、私は以下のようなことを書きました。
二次試験向けの勉強に関しては、自分なりにいろいろやってはみたものの、「これだ!」というのが最後まで見つからないままで、その不完全燃焼具合が、「60点」という点に如実に現れているのかなぁ、と思ったりします(笑)。
ということで、自分でも効果があったと思えることなら力説できるのですが、二次面接試験に関してはそういう自信がありません。
あくまで参考程度に留めていただければ幸いです。
面接対策に使った参考書は以下の2冊。
Amazon.co.jp: 旺文社 英検1級教本
Amazon.co.jp: ベレ出版 英語で意見を論理的に述べる技術とトレーニング (植田一三、妻鳥千鶴子 著)
2番目に挙げた「英語で意見を論理的に述べる技術とトレーニング」という本は(タイトル長いですねぇ、何か略称か愛称はないんでしょうか?…笑)、英検1級関連の本をアマゾンで探していた時に、「この商品を買った人はこんな商品も買っています」というリストに挙がっていたので購入しました。
カスタマーレビューにも書いてありますが、1級対策本として有名みたいですね。
今現在は、アマゾンの「あわせて買いたい」に、教本と一緒に挙げられてもいます。
英検1級教本は、試験のための「ガイド」だと思って買いました。
17年前くらいに準1級に合格した後、1級の一次試験にあっさり落ちて以来(笑)、英検という試験を全然受けていなかったので、今の内容や形式などについて全く何も知らなかったからです。
この本自体は、ただの対策本かと思ったらそうでもなく、英語に関する読み物として、私は面白く読めました。
私は英語の参考書でも、「好きな本」と「そうでもない本」(笑)に分けるのですが、これは「好きな本」の一つです。
が、二次試験の面接対策に当たる Chapter 5 Speaking の頁数が少なすぎっ!(笑)
面接の形式や傾向が書いてあったのはありがたかったです。
また、スピーチを行う際の注意事項が解説されているのですが、それは実際に試験を受ける時に、いつも頭の片隅に置いておくべき重要な事柄で、非常に参考になりました。
その少ない頁数で(笑)、スピーキングをどうやって組み立てて行くか、質疑応答にはどう対応するか、などが書かれていて、それを通して読むことで、自分がどういう感じでスピーチを組み立て、面接試験に対応していくか、という「流れ」を「一通り」理解する感じです。
ただ、そういう能力を「鍛える」ということになると、少し量が少なすぎる気がしました。
多分、この参考書は、「量をこなして力をつける」ことは念頭になくて、あくまでガイドとして、「組み立て方」を教えようとしているのですね。
ですから、同じトピックを何度も使って、手を変え品を変えという感じのいろんなアプローチで、最終的に完成したものを作り上げる、という過程を、順を追って説明しているわけでしょう。
そういう訓練をしたことのない私にとっては、いろいろな意味で新鮮で、興味深いものでした。
そういう「スピーチに対する考え方」のようなものを知るための本であるため、一通りやって、そのコンセプトを頭に入れてしまうと、それでこの本での勉強は終わり、という感じだったでしょうかね。
それが悪い、ということではなく、元々そういう風に作られた本だ、ということです。
付属CDも、そういう「スピーチの構成」のための練習問題といったもので、わざと考える時間を与えるための空白部分が設けられていたりするのですが、そういう空白は、リスニングの材料としてリピートして聞く際には、ない方がありがたいわけです(笑)。
一通りやった後は、「その内容を繰り返し聞いて覚える」方向に使いたいと思うのですが、そういう「繰り返し学習」には向いていないCDである、と思いました。
もちろん、空白部分のないチャプターもあるのですが、リピートして聞くことを想定するならば、「1チャプターに、ある1つのトピックに関する2分間のモデルスピーチ」が入っている、それがあらゆる分野に渡ってたくさん入っているCDなら、2分間の感覚も掴めるし、理想的だと思うのですが…。
モデルスピーチ自体も、一つ一つの文章が長めで、内容も結構複雑なことを、ネイティブがナチュラルスピードで話しています。
でも、実際の英検の二次面接では、たった1分の準備時間で、このスピードでこれだけの複雑な内容をスピーチできる人はあまりいないと思うのですが…(そんな人なら、こんなガイド本を読まなくても通るだろう、みたいな…笑)。
ですから、最初はモデルスピーチを覚えるつもりで、リピートして台所などで聞いていましたが、あまりにも自分が行うスピーチとの乖離が激しくなってきたので(笑)、そのうちに聞いて覚えようとするのをやめました。
もちろん、これを丸暗記したからと言って、同じトピックが出てくることはありえないです。
が、モデルスピーチを何度も聞いてそれを覚えることで、スピーチで使える便利な表現をたくさん「自分の中に仕込む、仕入れる」ということは必要だと思ったんですね。
実際に「スピーチで使える便利な表現」をたくさん学んだのは、「英語で意見を論理的に述べる技術とトレーニング」(←だから、何か略称はないのか…笑)の方です。
長くなったので、その本については、明日語ります。
あ、もちろん、これも「好きな本」です(笑)。
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2007年03月14日
指をクロスさせる話 フレンズ3-2その7
あまりにチャンドラーが椅子を譲れとうるさいので、
ジョーイ: All right. You can have the chair. (わかったよ。お前に椅子を譲るよ。)
チャンドラー: Really? (ほんとか?)
ジョーイ: Oh my. Would you look at that? (おぉ、なんてこった。これが見えるか?)
とクロスした指を見せます。
(ト書きには、[holds up crossed fingers] と書いてあります。)
Wiktionary (a wiki-based Open Content Dictionary)(発音はウィクショナリー)という、フリー多機能辞典があります。
フリー百科事典ウィキペディアの姉妹プロジェクトだそうですが。
Wiktionary 英語版: cross one's fingers の語義は以下の通り。
to cross one's fingers
1. To wish for luck
2. to tell a white lie
2. の a white lie は「罪のない嘘、たわいない嘘、悪意のない嘘」。
ちなみに、日本語には「真っ赤な嘘」という言葉がありますが、英語には a red lie という表現はありません。
「真っ赤な嘘」に近いものとしては、a barefaced lie 「ずうずうしい嘘、露骨な嘘」などが挙げられます。
つまり、1. は「幸運を祈ること」、2. は「たわいのない嘘を言うこと」になります。
1. の意味は過去に出てきましたね。
フレンズ2-21その16 では、フィービーがある願いを祈りながら、指をクロスさせていました。
私の手元にある辞書、またはオンライン辞書などを見ると、そういう「幸運を祈る」という意味は載っているのですが、2. の「嘘を言う」という意味について書いてあるものがあまりありません。
でもこのジョーイが使っているニュアンスは明らかに「嘘」の方ですよね。
「譲るよ。」と言っておきながら、「それは嘘だよん。」という感じで指を見せているのです。
DVDの日本語字幕でも、「指が”ウソぴょん”だ」、日本語吹替は、「指が”うそだよ〜ん”の形だ」となっていました。
Wikipedia 英語版: Crossed fingers にも興味深いことが書いてありましたので、そのまま引用します。
To cross one's fingers is a hand gesture used to Superstitiously wish for good luck or to nullify a promise. The 'loophole' of crossing one's fingers whilst making a promise is usually exploited by school-aged children.
Crossing one's fingers, by curling the middle finger over the index, is thought to bring good luck. This dates back to when crossed fingers were used as a gesture to ward off witches and others considered to be or possess evil spirits. It is also seen as bad luck to cross your fingers on both hands.
指をクロスさせることは、迷信的に[縁起をかついで]幸運を祈る、または約束を無効にする[破棄する、取り消す、無いものとする]ために使われる手のジェスチャーである。
約束をしている最中に指をクロスさせるという逃げ道[抜け穴]は、たいてい、学齢期の子供たちに使われるものである。
中指を曲げて人差し指に重ねて指をクロスさせることは、幸運をもたらすと考えられている。
この言葉の起源は、指をクロスさせることが、魔女や、悪霊である、または悪霊を持つと見なされる他のものを寄せつけないためのジェスチャーとして使われた時代にさかのぼる。
両手で指をクロスさせることは、縁起が悪い[悪運、不運]ともみなされる。
つまり、幸運を祈るジェスチャーなのですが、もともとは災難除けのためのジェスチャーなので、嘘をついてもバチが当たらないように、嘘をついた自分に災難が起こらないように、と言う意味で、嘘を言う時にこっそり指をクロスしておく、ということなんでしょうね。
学齢期の子供が使う、と書いてあるように、やはり子供っぽいしぐさのようです。
「うそだよ〜ん!」というニュアンスがやはり近いですね。
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ジョーイ: All right. You can have the chair. (わかったよ。お前に椅子を譲るよ。)
チャンドラー: Really? (ほんとか?)
ジョーイ: Oh my. Would you look at that? (おぉ、なんてこった。これが見えるか?)
とクロスした指を見せます。
(ト書きには、[holds up crossed fingers] と書いてあります。)
Wiktionary (a wiki-based Open Content Dictionary)(発音はウィクショナリー)という、フリー多機能辞典があります。
フリー百科事典ウィキペディアの姉妹プロジェクトだそうですが。
Wiktionary 英語版: cross one's fingers の語義は以下の通り。
to cross one's fingers
1. To wish for luck
2. to tell a white lie
2. の a white lie は「罪のない嘘、たわいない嘘、悪意のない嘘」。
ちなみに、日本語には「真っ赤な嘘」という言葉がありますが、英語には a red lie という表現はありません。
「真っ赤な嘘」に近いものとしては、a barefaced lie 「ずうずうしい嘘、露骨な嘘」などが挙げられます。
つまり、1. は「幸運を祈ること」、2. は「たわいのない嘘を言うこと」になります。
1. の意味は過去に出てきましたね。
フレンズ2-21その16 では、フィービーがある願いを祈りながら、指をクロスさせていました。
私の手元にある辞書、またはオンライン辞書などを見ると、そういう「幸運を祈る」という意味は載っているのですが、2. の「嘘を言う」という意味について書いてあるものがあまりありません。
でもこのジョーイが使っているニュアンスは明らかに「嘘」の方ですよね。
「譲るよ。」と言っておきながら、「それは嘘だよん。」という感じで指を見せているのです。
DVDの日本語字幕でも、「指が”ウソぴょん”だ」、日本語吹替は、「指が”うそだよ〜ん”の形だ」となっていました。
Wikipedia 英語版: Crossed fingers にも興味深いことが書いてありましたので、そのまま引用します。
To cross one's fingers is a hand gesture used to Superstitiously wish for good luck or to nullify a promise. The 'loophole' of crossing one's fingers whilst making a promise is usually exploited by school-aged children.
Crossing one's fingers, by curling the middle finger over the index, is thought to bring good luck. This dates back to when crossed fingers were used as a gesture to ward off witches and others considered to be or possess evil spirits. It is also seen as bad luck to cross your fingers on both hands.
指をクロスさせることは、迷信的に[縁起をかついで]幸運を祈る、または約束を無効にする[破棄する、取り消す、無いものとする]ために使われる手のジェスチャーである。
約束をしている最中に指をクロスさせるという逃げ道[抜け穴]は、たいてい、学齢期の子供たちに使われるものである。
中指を曲げて人差し指に重ねて指をクロスさせることは、幸運をもたらすと考えられている。
この言葉の起源は、指をクロスさせることが、魔女や、悪霊である、または悪霊を持つと見なされる他のものを寄せつけないためのジェスチャーとして使われた時代にさかのぼる。
両手で指をクロスさせることは、縁起が悪い[悪運、不運]ともみなされる。
つまり、幸運を祈るジェスチャーなのですが、もともとは災難除けのためのジェスチャーなので、嘘をついてもバチが当たらないように、嘘をついた自分に災難が起こらないように、と言う意味で、嘘を言う時にこっそり指をクロスしておく、ということなんでしょうね。
学齢期の子供が使う、と書いてあるように、やはり子供っぽいしぐさのようです。
「うそだよ〜ん!」というニュアンスがやはり近いですね。
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2007年03月13日
フレンズ3-2その6
レイチェル: You guys, does this look like something the girlfriend of a paleontologist would wear? (ねぇ、みんな。この服、古生物学者の彼女が着そうな服に見える?)
フィービー: I don't know. You might be the first one. (わからないわ。あなたが多分、最初の人だから。)
the first one = the first girlfriend of a paleontolgist 「古生物学者の彼女第一号」みたいな意味のようです。
ある古生物学者の人生において最初の彼女、という意味ではなくて、「古生物学者の彼女」というカテゴリーに分類される人たちの中で最初の人物、みたいな感じでしょう。
つまり、フィービーは、「古生物学者の彼女が着そうな服と言われても、あなたが第一号で、他の古生物学者の彼女を見たことないから、私には判断つかないわ。」と言っているのですね。
最初、というのは、フィービーの知っている人間では最初という意味なのか、それとも人類史上始まって以来初めての、という意味なのか?(笑)
フィービーがこれまでに知らない、会ったことない、見たことない、というだけなら、I've never seen a girlfriend of a paleontologist before. くらいの表現になっていたかもしれません。
You might be the first one. という表現は、might 「かもしれない」がついていて断定していないとは言え、その存在そのものが最初である、と言っている感じがするような…。
もちろん、もし人類史上、という意味だったとしても、あくまでもそれはジョークで、古生物学者ってあまりモテなさそうだから、これまで「古生物者の彼女」なんてものは存在しなかったんじゃないかしら…というフィービーの偏見から来るセリフなんでしょうね。(古生物学者の人、ごめんなさい。)
モニカ: Rach, did you check the machine? (レイチェル、マシーンをチェックした?)
レイチェル: Uh, no. Wait, you know what, this is the outfit that makes my calves look fat. Never mind. (あ、チェックしてないわ。待って、ねぇ、この服を着ると、私のふくらはぎが太って見えるんだったわ。(似合うかどうか尋ねたことは)忘れて[気にしないで]。)
the machine 「マシーン」としか言っていませんが、電話を指差しながら尋ねていますので、留守電のことだとわかるわけですね。
フレンズ1-1その2 でも、留守電を machine と言っていましたし、
フレンズ1-20その1 では、チャンドラーが彼女の家に電話した時、
チャンドラー: I got her machine. (機械だった。)
ジョーイ: Her answering machine? (留守電のことか?)
チャンドラー: No, interestingly, her leaf blower picked up. (いいや、面白いことに、彼女の落ち葉送風機が出たよ。)
というやり取りもありましたよね。
calves は calf 「ふくらはぎ」の複数形です。
calf には「子牛」という意味もあります。
研究社 新英和中辞典と、Merriam-Webster Online Dictionary では、この「ふくらはぎ」と「子牛」の calf を別の単語として認識していますが、ロングマン現代英英辞典には、同じ単語の別の意味として挙げられています。
この calf はどちらも発音、綴りが同じなので、「別の単語か同じ単語か?」をそれほど気にする必要はないのかもしれませんが…。
単数形の発音は「キャフ」、複数形は「キャヴズ」、どちらも l(エル)の音は発音しません。
this is the outfit that makes my calves look fat は「これは、私のふくらはぎを太っているように見せる服である。」ということです。
その事実を思い出した今、この服は候補から外れるわけだから、似合うかどうかというさっきの質問は忘れてね、という意味で、Never mind. と言っているのです。
この Never mind. は「気にしないで。」ということですが、何か相談しようとしていたけど、それを相談するのをやめた、とか、何か言いかけてやめた、という場合によく使いますね。
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フィービー: I don't know. You might be the first one. (わからないわ。あなたが多分、最初の人だから。)
the first one = the first girlfriend of a paleontolgist 「古生物学者の彼女第一号」みたいな意味のようです。
ある古生物学者の人生において最初の彼女、という意味ではなくて、「古生物学者の彼女」というカテゴリーに分類される人たちの中で最初の人物、みたいな感じでしょう。
つまり、フィービーは、「古生物学者の彼女が着そうな服と言われても、あなたが第一号で、他の古生物学者の彼女を見たことないから、私には判断つかないわ。」と言っているのですね。
最初、というのは、フィービーの知っている人間では最初という意味なのか、それとも人類史上始まって以来初めての、という意味なのか?(笑)
フィービーがこれまでに知らない、会ったことない、見たことない、というだけなら、I've never seen a girlfriend of a paleontologist before. くらいの表現になっていたかもしれません。
You might be the first one. という表現は、might 「かもしれない」がついていて断定していないとは言え、その存在そのものが最初である、と言っている感じがするような…。
もちろん、もし人類史上、という意味だったとしても、あくまでもそれはジョークで、古生物学者ってあまりモテなさそうだから、これまで「古生物者の彼女」なんてものは存在しなかったんじゃないかしら…というフィービーの偏見から来るセリフなんでしょうね。(古生物学者の人、ごめんなさい。)
モニカ: Rach, did you check the machine? (レイチェル、マシーンをチェックした?)
レイチェル: Uh, no. Wait, you know what, this is the outfit that makes my calves look fat. Never mind. (あ、チェックしてないわ。待って、ねぇ、この服を着ると、私のふくらはぎが太って見えるんだったわ。(似合うかどうか尋ねたことは)忘れて[気にしないで]。)
the machine 「マシーン」としか言っていませんが、電話を指差しながら尋ねていますので、留守電のことだとわかるわけですね。
フレンズ1-1その2 でも、留守電を machine と言っていましたし、
フレンズ1-20その1 では、チャンドラーが彼女の家に電話した時、
チャンドラー: I got her machine. (機械だった。)
ジョーイ: Her answering machine? (留守電のことか?)
チャンドラー: No, interestingly, her leaf blower picked up. (いいや、面白いことに、彼女の落ち葉送風機が出たよ。)
というやり取りもありましたよね。
calves は calf 「ふくらはぎ」の複数形です。
calf には「子牛」という意味もあります。
研究社 新英和中辞典と、Merriam-Webster Online Dictionary では、この「ふくらはぎ」と「子牛」の calf を別の単語として認識していますが、ロングマン現代英英辞典には、同じ単語の別の意味として挙げられています。
この calf はどちらも発音、綴りが同じなので、「別の単語か同じ単語か?」をそれほど気にする必要はないのかもしれませんが…。
単数形の発音は「キャフ」、複数形は「キャヴズ」、どちらも l(エル)の音は発音しません。
this is the outfit that makes my calves look fat は「これは、私のふくらはぎを太っているように見せる服である。」ということです。
その事実を思い出した今、この服は候補から外れるわけだから、似合うかどうかというさっきの質問は忘れてね、という意味で、Never mind. と言っているのです。
この Never mind. は「気にしないで。」ということですが、何か相談しようとしていたけど、それを相談するのをやめた、とか、何か言いかけてやめた、という場合によく使いますね。
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2007年03月12日
フレンズ3-2その5
自分がバスルームに行ってる間にジョーイが席を取った、と怒るチャンドラー。
チャンドラー: 'Cause I was sitting there. (だって、俺はそこに座ってたんだぞ。)
ジョーイ: But then you left. (でも、それから席を立ったぞ。)
チャンドラー: Well, it's not like I went to Spain. I went to the bathroom. You knew I was coming back. (あぁ、でもそれは、俺がスペインに行った、というわけじゃない。俺はバスルーム[トイレ]に行ってたんだ。お前も俺が戻ってくるのはわかってただろ。)
It's not like (that)... は「(だからって)…だというわけじゃない、…のようなものじゃない」。
スペインみたいに遠いところへ行ってしばらく帰らないのならともかく、ちょっと用を足しに行っただけなのに、椅子を空けておいてくれてもいいだろう、と怒っているのですね。
確かにそれは正論ですが、「スペイン」を持ち出すのがやや大袈裟で、ちょっとおやじっぽいような(笑)。
ロス: You guys, you know what, you know what? It doesn't matter. Because you both have to go get dressed before the big vein in my head pops. So... (二人とも、いいか? そんなことはどうでもいいことだよ。だって君たちは二人とも服を着替えないといけないんだよ、僕の頭に大きな血管が浮き出る前にね、だから…)
vein は「静脈」「血管」です。
pop は「ポンと出る、はじける」という意味ですが、「ひょいと出る、表れる」という意味もあります。
pop up は、インターネットで「ポップアップ広告」「ポップアップブロック」などのように使われて、すっかり日本語になっていますね。
フレンズ2-10その11 では、a pop-up book 「飛び出す絵本」という単語も出てきました。
また、pop out だと「(目玉などが)飛び出る」というニュアンスになります。
研究社 新英和中辞典の例文には、
His eyes almost popped out (of his head) with astonishment. 「彼はびっくり仰天して目玉が飛び出そうだった。」
という例文が載っていますが、その目玉が飛び出る感じと、血管がピクッ、ピキッ、っと浮き出る感じが似ている気がしますね。
「僕の頭に大きな血管が浮き出る前に」とは、すなわち、「僕がイライラして怒り出す前に」ということ。
日本でも、「血管が浮き出る」というと、怒ったり、力が入っている様子が想像されますが、英語でも同じように表現するのが興味深いと思います。
そういえば、漫画で、怒っている人の額やこめかみに筋のマークが入ったりしますよね。
ああいうマークを漫符(まんぷ)と言うのですが、あの記号は日本独自のものなのでしょうか?
漫符を最初に考えたのは誰なのかなぁ…?(…と、どうでもいいことばかり気になる…笑)
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チャンドラー: 'Cause I was sitting there. (だって、俺はそこに座ってたんだぞ。)
ジョーイ: But then you left. (でも、それから席を立ったぞ。)
チャンドラー: Well, it's not like I went to Spain. I went to the bathroom. You knew I was coming back. (あぁ、でもそれは、俺がスペインに行った、というわけじゃない。俺はバスルーム[トイレ]に行ってたんだ。お前も俺が戻ってくるのはわかってただろ。)
It's not like (that)... は「(だからって)…だというわけじゃない、…のようなものじゃない」。
スペインみたいに遠いところへ行ってしばらく帰らないのならともかく、ちょっと用を足しに行っただけなのに、椅子を空けておいてくれてもいいだろう、と怒っているのですね。
確かにそれは正論ですが、「スペイン」を持ち出すのがやや大袈裟で、ちょっとおやじっぽいような(笑)。
ロス: You guys, you know what, you know what? It doesn't matter. Because you both have to go get dressed before the big vein in my head pops. So... (二人とも、いいか? そんなことはどうでもいいことだよ。だって君たちは二人とも服を着替えないといけないんだよ、僕の頭に大きな血管が浮き出る前にね、だから…)
vein は「静脈」「血管」です。
pop は「ポンと出る、はじける」という意味ですが、「ひょいと出る、表れる」という意味もあります。
pop up は、インターネットで「ポップアップ広告」「ポップアップブロック」などのように使われて、すっかり日本語になっていますね。
フレンズ2-10その11 では、a pop-up book 「飛び出す絵本」という単語も出てきました。
また、pop out だと「(目玉などが)飛び出る」というニュアンスになります。
研究社 新英和中辞典の例文には、
His eyes almost popped out (of his head) with astonishment. 「彼はびっくり仰天して目玉が飛び出そうだった。」
という例文が載っていますが、その目玉が飛び出る感じと、血管がピクッ、ピキッ、っと浮き出る感じが似ている気がしますね。
「僕の頭に大きな血管が浮き出る前に」とは、すなわち、「僕がイライラして怒り出す前に」ということ。
日本でも、「血管が浮き出る」というと、怒ったり、力が入っている様子が想像されますが、英語でも同じように表現するのが興味深いと思います。
そういえば、漫画で、怒っている人の額やこめかみに筋のマークが入ったりしますよね。
ああいうマークを漫符(まんぷ)と言うのですが、あの記号は日本独自のものなのでしょうか?
漫符を最初に考えたのは誰なのかなぁ…?(…と、どうでもいいことばかり気になる…笑)
(Rach からのお願い)
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