[Scene: Street, Phoebe is being followed by some guy, as they pass a flower vendor. Phoebe turns around and the guy quickly picks up some flowers and continues following her.]
ト書き訳: ストリート。花屋を通過しながら、フィービーはどこかの男に付けられている。フィービーはくるっと振り返ると、その男は花をすばやく持って、フィービーをつけ続ける。
フィービー: (turns around) Um, that's it. No. Hey! You! J. Crew guy. Yeah. Why have you been following me? I mean, all week long, everywhere I look, there's you. ([振り返って] あぁ、もういい加減にして。ねぇ、あなた! J. Crew の人。どうしてずっと私をつけているの? つまり、この1週間ずっと、私が見るところどこにでも、あなたはいるのよ。)
J. CREW (ジェイ・クルー)というのは、アメリカのブランド名ですよね。
J. Crew.com
フィービーをつけているこの男性の着ている服がジェイ・クルーだということのようですが、私はあまりファッションブランドには詳しくないのでよくわかりません(笑)。
have been following は「現在完了進行形」で、「(ある期間に渡る)継続」を表します。
この場合はどのくらいの期間かと言うと、all week long 「1週間ずっと」ということですね。
everywhere I look, there's you. について。
everywhere は「どこでも、至る所に」という副詞ですが、この場合は、接続詞的に用いて、「どこに[どこで]…しても」という意味で使っています。
「私がどこで look しても」、つまり、「どこで、ふと目を向けても」、there's you. つまり、"There is 'you'."=「 you(あなた)が存在している」という感じでしょうか。
意味としては、I saw you everwhere. 「至るところであなたを見た(見かけた)。」ということなのでしょうが、everywhere I look, there's you. の方が、「見るといつも、そこにいるのよ!」というびっくり感がより出ると思います。
ところで、レイア姫の髪型の話 フレンズ3-1その10 で、
フィービー: There he is! (彼[ロス]はそこにいるのね!)
というセリフがあったのですが、「あなたはそこにいるのね!、ほらあなたがそこに!」という感じだと、"There you are." になると思います。
今回のフィービーのセリフは、「そらあそこに!」という強調のニュアンスではなく、「存在」を表す There 構文(←この構文の There には「そこに、あそこに」という意味はない)で you を使っている、ということになるのですが、普通は存在を表す There is [are] の後ろには、「不特定のものや人を表わす主語」が続きます。
数研出版 基礎と完成 新英文法 p.283 に以下の説明があります。
「There 構文」は、何か新しい人や物の「存在・出現」を表す構文なので、主語は初めて話題にのぼる不定の名詞(句)でなければならない。
(○) (a) There is a zoo in the park. その公園には動物園があります。
(×) (b) There is the zoo in the park.
特定の「動物園」の場合は、(c) のようにいわなければならない。
(○) (c) The zoo is in the park. その動物園は公園にあります。
you は「あなた」とその対象がはっきりしていて、不特定ではないので、「本来は」 There 構文にはそぐわない言葉だと思うのですが、どうでしょう?
There is you. という文章は、全然変じゃないよ!ということであれば、ここで話は終わってしまうのですが(笑)、「There 構文の原則にそぐわないのではないか?」という方向で少し話をさせて下さい。
ちょっとぐぐってみると、フランク・シナトラ(Frank Sinatra)の、I'm Glad There Is You という歌を発見しました。
上のフィービーのセリフもそうですが、この "There is you." には何か特殊なニュアンスがあるのかなぁ、と思います。
研究社 新英和中辞典の there の項目に以下の記述があります。
There's the [that] party. あのパーティーのことがある。
(用法) 時に特定のものや人をさす名詞語句がくるが、新たに話題として言い出すような場合に用いられる。
ハートで感じる英文法 大西泰斗/ポール・マクベイ著 Lesson 12 「「文の形」にも感覚がある」 の p.183 に、「There 構文は単なる「いる・ある」じゃない」という項目があります。
そこでは、There 構文で「the boy, Takeo(固有名詞)、he 」などを使うのはおかしい、と説明した上で、「既知の人物(固有名詞)」を使った正しい There 構文の例が出てきます。
There's Heather. 「ヘザーがいるじゃないの。(忘れてるの?)」
という文章で、そこには「引っ張り込む」感覚がある、と説明されています。(詳しくは大西先生の本をご覧下さい。)
そのように、「新たに話題として言い出す」「引っ張り込む」感覚、が "There is you." なのかなぁ、と。
ただ漠然と「あなたが存在している」という状況を述べているのではなく、「ほら、あなたがいるわ[いるのよ]。」「ある人物がいるの、それはあなたよ。」という感じなのかなぁ?と。(よくわかりませんが)
過去記事 フレンズ2-18その10 で、過去に何人の男性と付き合っていたかを、ロスがレイチェルに尋ねた時、
レイチェル: Well, there's you. (えぇと、あなたでしょ。)
と最初に答えていたのですが、これも、引っ張り込む感覚、なんでしょうかねぇ?
上で、「 everywhere I look, there's you. の方が、「見るといつも、そこにいるのよ!」というびっくり感がより出ると思う。」と書きましたが、そういう「引っ張り込む」感覚が、「びっくり感」をかもし出しているのかなぁ、とも思います。
もしくは、今回のフィービーのセリフの場合は、you とは確かに今、私の目の前にいてこうして話している「あなた」だけど、私にとっては全く知らない人だから、「今ここにいるあなたの姿をした人、だけど、私にとっては見知らぬ人物」という意味で、you という単語を「未知の人物」であるかのようなニュアンスで使っているのかもしれない、とも思います。
う〜ん、GWだと言うのに、ややこしい話ですみません。
頭がこんがらがってきたので、明日は休みます。
…というのは冗談ですが、明日は「家事都合」でほんとに休みます。
皆様も楽しいGWをお過ごし下さいませ。
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2007年04月29日
2007年04月28日
フレンズ3-3その4
ジョーイ: What is this? Fruit? (これ何? フルーツ?)
レイチェル: Monica's making jam. (モニカがジャムを作ってるのよ。)
ジョーイ: Whoa, jam? I love jam! (to Chandler) Hey, how come we never have jam at our place? (わぁ、ジャム? 俺、ジャム大好き! [チャンドラーに] どうして俺たちのところにはジャムがないんだよ。)
チャンドラー: Because the kids need new shoes. (それは、子供たちに新しい靴が必要だからよ。)
I love jam! と嬉しそうなジョーイ。
「子供か!」とツッコミたくなりますが、何だかとっても可愛いですよね。
俺はジャムが大好きなのに、そう言えばどうして俺たちの部屋にはジャムがないんだ?と不満気なジョーイに対して、チャンドラーが悲しそうな声で答えていますね。
これは、貧しい家庭の奥さんのように、「ジャムよりも先に、子供たちに新しい靴を買ってやりたいの。靴を買ってしまったら、ジャムはとても買えないわ。」みたいに言っているわけですね。
(それで、上の日本語訳も女言葉にしてみました。)
モニカが作ってるのを見て「そう言えば俺はジャムが大好きなんだった。」と気付いたくらいなんだから、ジャムがないことを俺のせいみたいに言うなよ、そんなに欲しけりゃ自分で買えよそれほど高価なもんじゃなし、たかがジャムくらいでそんなに俺を責めるなよ…などの気持ちがあるんでしょうね。
モニカ: I'm going into business, people. I'm sick and tired of being depressed about Richard. I needed a plan, a plan to get over my man. What's the opposite of man? Jam! (sees Joey trying some jam from the pot) Oh Joey don't! It's way too hot! (Joey realizes this and spits what he had in his mouth back into the pot.) (私は(これで)ビジネスを始めるつもりなのよ。リチャードのことで落ち込むのはもううんざりなの。私には計画が必要なのよ、恋人[男]を忘れる計画が。男の反対は何? ジャムよ! [ジョーイが鍋のジャムを味見しようとしているのを見て] ジョーイ、ダメよ! それはものすごく熱いのよ!)
ジョーイは(食べて)その熱さに気付いて、口に入れたものを鍋にペッと吐き出します。
ジョーイ: This will just be my batch. (これは、まとめて全部、俺の分になるな。)
be sick of も be tired of も「…にうんざりしている、飽きている、嫌気がさしている、いやになっている」という意味なので、時々このように be sick and tired of とくっつけて使います。
be sick and tired of は過去記事、tiredとsickの話 フレンズ3-1その4 でも触れています。
何故、man の反対がジャムなのか?
単語をひっくり返すと nam にはなりますので、nam と jam は確かに似てるけど…(笑)。
「男を忘れるために、ジャム作りに没頭するわ!」という気持ちはよく分かります。
ト書きの trying some jam の try は「(飲食物を)(ためしに)飲んで[食べて]みる、試食する」ということ。
batch は「(パン・お菓子・陶器などの)ひとかまど分、ひと焼き分」。
また、「一束、一団、一群、ひとまとまりの数量」という意味もあります。
データ処理用語で「バッチ処理」(batch processing)というのがあるのですが、それは「一定期間、一定量のデータを集めてから、まとめて一括処理すること」です。
会社員時代、システム担当者から、「バッチ処理を行うので、しばらく端末は使わないでくれ。」などとよく言われましたので、この用語にはなじみがあります。
my batch は「俺の分ひとまとまり、俺のひと鍋分」という感じでしょうか。
他の人は汚くて食べられないので、俺がこれを全部担当するよ、ということですね。
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ジョーイ: Whoa, jam? I love jam! (to Chandler) Hey, how come we never have jam at our place? (わぁ、ジャム? 俺、ジャム大好き! [チャンドラーに] どうして俺たちのところにはジャムがないんだよ。)
チャンドラー: Because the kids need new shoes. (それは、子供たちに新しい靴が必要だからよ。)
I love jam! と嬉しそうなジョーイ。
「子供か!」とツッコミたくなりますが、何だかとっても可愛いですよね。
俺はジャムが大好きなのに、そう言えばどうして俺たちの部屋にはジャムがないんだ?と不満気なジョーイに対して、チャンドラーが悲しそうな声で答えていますね。
これは、貧しい家庭の奥さんのように、「ジャムよりも先に、子供たちに新しい靴を買ってやりたいの。靴を買ってしまったら、ジャムはとても買えないわ。」みたいに言っているわけですね。
(それで、上の日本語訳も女言葉にしてみました。)
モニカが作ってるのを見て「そう言えば俺はジャムが大好きなんだった。」と気付いたくらいなんだから、ジャムがないことを俺のせいみたいに言うなよ、そんなに欲しけりゃ自分で買えよそれほど高価なもんじゃなし、たかがジャムくらいでそんなに俺を責めるなよ…などの気持ちがあるんでしょうね。
モニカ: I'm going into business, people. I'm sick and tired of being depressed about Richard. I needed a plan, a plan to get over my man. What's the opposite of man? Jam! (sees Joey trying some jam from the pot) Oh Joey don't! It's way too hot! (Joey realizes this and spits what he had in his mouth back into the pot.) (私は(これで)ビジネスを始めるつもりなのよ。リチャードのことで落ち込むのはもううんざりなの。私には計画が必要なのよ、恋人[男]を忘れる計画が。男の反対は何? ジャムよ! [ジョーイが鍋のジャムを味見しようとしているのを見て] ジョーイ、ダメよ! それはものすごく熱いのよ!)
ジョーイは(食べて)その熱さに気付いて、口に入れたものを鍋にペッと吐き出します。
ジョーイ: This will just be my batch. (これは、まとめて全部、俺の分になるな。)
be sick of も be tired of も「…にうんざりしている、飽きている、嫌気がさしている、いやになっている」という意味なので、時々このように be sick and tired of とくっつけて使います。
be sick and tired of は過去記事、tiredとsickの話 フレンズ3-1その4 でも触れています。
何故、man の反対がジャムなのか?
単語をひっくり返すと nam にはなりますので、nam と jam は確かに似てるけど…(笑)。
「男を忘れるために、ジャム作りに没頭するわ!」という気持ちはよく分かります。
ト書きの trying some jam の try は「(飲食物を)(ためしに)飲んで[食べて]みる、試食する」ということ。
batch は「(パン・お菓子・陶器などの)ひとかまど分、ひと焼き分」。
また、「一束、一団、一群、ひとまとまりの数量」という意味もあります。
データ処理用語で「バッチ処理」(batch processing)というのがあるのですが、それは「一定期間、一定量のデータを集めてから、まとめて一括処理すること」です。
会社員時代、システム担当者から、「バッチ処理を行うので、しばらく端末は使わないでくれ。」などとよく言われましたので、この用語にはなじみがあります。
my batch は「俺の分ひとまとまり、俺のひと鍋分」という感じでしょうか。
他の人は汚くて食べられないので、俺がこれを全部担当するよ、ということですね。
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2007年04月27日
フレンズ3-3その3
昨日の続きです。
レイチェル: Did you tell the doctor you did it jumping up and down on your bed? (ベッドで上下にジャンプしてる時にケガしたって、お医者さんには言ったの?)
ジョーイ: Nooo. I had a whole story all worked out, but then Chandler sold me out. (いいや(言ってない)。俺は、ある話を(最初から最後まで)全部考えてあったのに、そこで、チャンドラーが俺を裏切ったんだよ。)
チャンドラー: Well, I'm sorry Joe. I didn't think the doctor was gonna buy that it just "fell out of the socket." (あぁ、ごめんよ、ジョーイ。そのケガはただ、「肩がポロッと抜け落ちた」だけだ[ or 「ソケットから落ちた」だけだ]という理由をお医者さんが信じるとは、俺には思えなかったんでね。)
I didn't think the doctor was gonna buy that it just "fell out of the socket."
これはその時(ジョーイを裏切った時…笑)のチャンドラーの考えを語っているわけですが、現在形で I think the doctor is gonna buy that... なら、「俺は、ドクターがそれを信じることになると思う」と、その成り行きから考えてそうなるだろう、という未来のことを述べていることになりますね。
この場合は、過去形でさらには否定形なので、「ドクターがそれを信じることになるとは、俺には思えない」、「俺は、ドクターはそんなこと信じないだろうと思う」ということになります。
で、その理由なのですが、ちょっと悩んでしまいました。(以下、細かい話でややこしいので、興味のない方は飛ばして下さい。)
buy that... で that 以下の意見を信じる、ということになるのですが、it just "fell out of the socket" と主語が it になっています。
DVD字幕では I didn't think the doctor would buy that it "fell out of the socket." となっていて、実際の音声と少しの違いがありますが、主語はやはり it です。
ネットスクリプトでは、I didn't think the doctor was gonna buy that it just *fell* out of the socket. のように fell を強調して書いてあります。
実際に、チャンドラーがこの部分を強調してしゃべっているからですね。
socket には「受け口、電球受け、ソケット」という意味があり、ソケットはすっかり日本語になっていますよね。
電球のソケットだと壁や天井の高いところにある、という連想も働きます。
ですから、私は最初このセリフを聞いた時に、fell out of the socket で、「そのソケット”から”落ちた」という意味なんだと思いました。
せめて、"fell off the ladder while fixing the socket" 「ソケットを修理していて、はしごから落ちた」なら、きちんとした理由になったと思うのですが、「そんな小さいものから落ちるわけないだろっ!」というジョークなんだ、と思ったわけですね。
ところが…英語字幕やスクリプトを見ると、fell の主語は it になっています。
上の解釈のように、「ジョーイが落ちた」ということなら、buy that you just fell out of the socket と主語が you になるのかな、と思います。
buy (that) it's just that you fell out of the socket でもいいかもしれません。
falling out of the socket のように動名詞になっている場合でも、「ソケットから落ちたこと」という解釈は可能かもしれません。
が、「過去形」 fell の前にある主語が you ではなくて、it なので、やはり、it が fall した、ということになると思うんですよね。
fall したのは実はジョーイではなくて、別のものなのか? となると、単数形の名詞だと、shoulder や arm のことかな、と思いました。
(以下、shoulder だと仮定して話を進めます。)
すると、fall out と socket に別の意味があることに気付きました。
まず socket は解剖学の専門用語として、「窩(か), 腔(こう)」という意味があります。
窩(か)は「穴」という意味で、眼窩(がんか)は、広辞苑によると、「眼球がはいっている頭骨前面のあな。めだまのあな。」で、それを英語では、the eye socket または、the socket of the eye と言うのですね。
すると、この場合のソケットも、肩の骨がはまっている穴、という意味なのかもしれないなぁ、と。
fall out of は「…から落ちる」と一般的には訳されますが、ロングマン現代英英辞典に、以下の語義が載っています。
fall out: if a tooth or your hair falls out, it is then no longer attached to your body
例) The drugs made her hair fall out.
訳すと、「歯や髪の毛が fall out すると、それはもはや体にくっついていない。」
例文は、「その薬のせいで、彼女の髪は抜け落ちた。」というニュアンスになりますね。
このジョーイのセリフも、肩が、歯や髪の毛のように、肩の穴から抜け落ちた、と言っているのかなぁ、と思ったりもするのです。
そうだとすると、it just "fell out of the socket" は、(your) shoulder just fell out of the socket で、「肩が肩の穴からただポロッと抜け落ちた」みたいに聞こえて、歯や髪の毛じゃあるまいし、ただ抜け落ちる、なんてことはないだろう? fall という単語を使っているのは変だよ、という意味で、fell を強調してしゃべっているのかなぁ、と思います。
「ソケットから落ちた」という理由が変だと言いたいのなら、fell "out of" the socket と out of を強調するのではないかな、と思うんですよね。
だから、お医者さんが信じないと思われる理由というのは、「どこかにぶつけたとか転んだとか、そういう特別な出来事は何もなかったのに、ただポロッと肩が抜け落ちちゃったんですよ。」というものだったのかな、と思います。
それがあまりにも不自然だから医者は信じないよ、とチャンドラーは言いたかったのかなぁ?と。
ちょっと勘ぐりすぎかもしれませんがいかがでしょう?
どちらにしても、「せっかく俺が理由を考えていたのに」と言っているわりには、その理由がお粗末なのが面白いわけですね。
チャンドラーが真実を話したのは、どの道、そんな作り話じゃ、すぐに嘘だとバレるじゃん、ということです。
ちなみに、またトリビアネタなのですが(笑)。
Wikipedia 英語版: The One with the Jam の Trivia に、ジョーイのつり包帯の話が書いてあります。
引用すると、
Matt LeBlanc dislocated his shoulder while attempting a sight gag. To explain why his character Joey would be wearing a sling, the show's writers inserted the subplot of Joey jumping on the bed and falling off, and they cleverly never actually show him doing any of the monkeying.
訳すと、
マット・ル・ブランク(ジョーイを演じる俳優)は sight gag(身振りによるギャグ)を試みた時に、肩を脱臼した。彼のキャラクターであるジョーイがスリングをつける理由を説明するために、番組のライターたちはジョーイがベッドの上でジャンプしてそこから落ちるというサブプロットを挿入した。そしてライターたちは巧妙にも、ジョーイが何か monkeying をしていることを実際には見せなかった。
つまり、実際に脱臼していて、それを不自然に見せないように、劇中でもケガをさせた、ということのようです。
monkey という動詞をどう訳すかで悩んだのですが…。
英和では「ふざける、もてあそぶ、いたずらする」などの訳が載っています。
Merriam-Webster Online Dictionary には、
transitive verb : MIMIC, MOCK
intransitive verb
1 : to act in a grotesque or mischievous manner
2 a : FOOL, TRIFLE -- often used with around
b : TAMPER -- usually used with with
と書いてあります。
他動詞の場合は、「まねをする」。(日本語でも「猿真似(さるまね)」という言葉がありますね。)
自動詞の場合は、1. は「奇怪な、またはいたずらな[お茶目な]やり方で行動すること」、2. の fool, trifle は「いじくる、もて遊ぶ」、tamper は「(勝手に、許可なく)変更する、改ざんする、いじくる」のようなニュアンスでしょうか。
本当にケガしているのを隠すためにこういう設定にしていることを monkeying と言っているようですが、そのニュアンスは、「おふざけ、いたずら」なのか、あるいは「制作者側の都合で本来の脚本をいじったこと」を指しているのか…?
要は、そういう裏の事情を視聴者に悟らせなかった、という意味で巧妙だ、と言っているんだと思いますね。
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レイチェル: Did you tell the doctor you did it jumping up and down on your bed? (ベッドで上下にジャンプしてる時にケガしたって、お医者さんには言ったの?)
ジョーイ: Nooo. I had a whole story all worked out, but then Chandler sold me out. (いいや(言ってない)。俺は、ある話を(最初から最後まで)全部考えてあったのに、そこで、チャンドラーが俺を裏切ったんだよ。)
チャンドラー: Well, I'm sorry Joe. I didn't think the doctor was gonna buy that it just "fell out of the socket." (あぁ、ごめんよ、ジョーイ。そのケガはただ、「肩がポロッと抜け落ちた」だけだ[ or 「ソケットから落ちた」だけだ]という理由をお医者さんが信じるとは、俺には思えなかったんでね。)
I didn't think the doctor was gonna buy that it just "fell out of the socket."
これはその時(ジョーイを裏切った時…笑)のチャンドラーの考えを語っているわけですが、現在形で I think the doctor is gonna buy that... なら、「俺は、ドクターがそれを信じることになると思う」と、その成り行きから考えてそうなるだろう、という未来のことを述べていることになりますね。
この場合は、過去形でさらには否定形なので、「ドクターがそれを信じることになるとは、俺には思えない」、「俺は、ドクターはそんなこと信じないだろうと思う」ということになります。
で、その理由なのですが、ちょっと悩んでしまいました。(以下、細かい話でややこしいので、興味のない方は飛ばして下さい。)
buy that... で that 以下の意見を信じる、ということになるのですが、it just "fell out of the socket" と主語が it になっています。
DVD字幕では I didn't think the doctor would buy that it "fell out of the socket." となっていて、実際の音声と少しの違いがありますが、主語はやはり it です。
ネットスクリプトでは、I didn't think the doctor was gonna buy that it just *fell* out of the socket. のように fell を強調して書いてあります。
実際に、チャンドラーがこの部分を強調してしゃべっているからですね。
socket には「受け口、電球受け、ソケット」という意味があり、ソケットはすっかり日本語になっていますよね。
電球のソケットだと壁や天井の高いところにある、という連想も働きます。
ですから、私は最初このセリフを聞いた時に、fell out of the socket で、「そのソケット”から”落ちた」という意味なんだと思いました。
せめて、"fell off the ladder while fixing the socket" 「ソケットを修理していて、はしごから落ちた」なら、きちんとした理由になったと思うのですが、「そんな小さいものから落ちるわけないだろっ!」というジョークなんだ、と思ったわけですね。
ところが…英語字幕やスクリプトを見ると、fell の主語は it になっています。
上の解釈のように、「ジョーイが落ちた」ということなら、buy that you just fell out of the socket と主語が you になるのかな、と思います。
buy (that) it's just that you fell out of the socket でもいいかもしれません。
falling out of the socket のように動名詞になっている場合でも、「ソケットから落ちたこと」という解釈は可能かもしれません。
が、「過去形」 fell の前にある主語が you ではなくて、it なので、やはり、it が fall した、ということになると思うんですよね。
fall したのは実はジョーイではなくて、別のものなのか? となると、単数形の名詞だと、shoulder や arm のことかな、と思いました。
(以下、shoulder だと仮定して話を進めます。)
すると、fall out と socket に別の意味があることに気付きました。
まず socket は解剖学の専門用語として、「窩(か), 腔(こう)」という意味があります。
窩(か)は「穴」という意味で、眼窩(がんか)は、広辞苑によると、「眼球がはいっている頭骨前面のあな。めだまのあな。」で、それを英語では、the eye socket または、the socket of the eye と言うのですね。
すると、この場合のソケットも、肩の骨がはまっている穴、という意味なのかもしれないなぁ、と。
fall out of は「…から落ちる」と一般的には訳されますが、ロングマン現代英英辞典に、以下の語義が載っています。
fall out: if a tooth or your hair falls out, it is then no longer attached to your body
例) The drugs made her hair fall out.
訳すと、「歯や髪の毛が fall out すると、それはもはや体にくっついていない。」
例文は、「その薬のせいで、彼女の髪は抜け落ちた。」というニュアンスになりますね。
このジョーイのセリフも、肩が、歯や髪の毛のように、肩の穴から抜け落ちた、と言っているのかなぁ、と思ったりもするのです。
そうだとすると、it just "fell out of the socket" は、(your) shoulder just fell out of the socket で、「肩が肩の穴からただポロッと抜け落ちた」みたいに聞こえて、歯や髪の毛じゃあるまいし、ただ抜け落ちる、なんてことはないだろう? fall という単語を使っているのは変だよ、という意味で、fell を強調してしゃべっているのかなぁ、と思います。
「ソケットから落ちた」という理由が変だと言いたいのなら、fell "out of" the socket と out of を強調するのではないかな、と思うんですよね。
だから、お医者さんが信じないと思われる理由というのは、「どこかにぶつけたとか転んだとか、そういう特別な出来事は何もなかったのに、ただポロッと肩が抜け落ちちゃったんですよ。」というものだったのかな、と思います。
それがあまりにも不自然だから医者は信じないよ、とチャンドラーは言いたかったのかなぁ?と。
ちょっと勘ぐりすぎかもしれませんがいかがでしょう?
どちらにしても、「せっかく俺が理由を考えていたのに」と言っているわりには、その理由がお粗末なのが面白いわけですね。
チャンドラーが真実を話したのは、どの道、そんな作り話じゃ、すぐに嘘だとバレるじゃん、ということです。
ちなみに、またトリビアネタなのですが(笑)。
Wikipedia 英語版: The One with the Jam の Trivia に、ジョーイのつり包帯の話が書いてあります。
引用すると、
Matt LeBlanc dislocated his shoulder while attempting a sight gag. To explain why his character Joey would be wearing a sling, the show's writers inserted the subplot of Joey jumping on the bed and falling off, and they cleverly never actually show him doing any of the monkeying.
訳すと、
マット・ル・ブランク(ジョーイを演じる俳優)は sight gag(身振りによるギャグ)を試みた時に、肩を脱臼した。彼のキャラクターであるジョーイがスリングをつける理由を説明するために、番組のライターたちはジョーイがベッドの上でジャンプしてそこから落ちるというサブプロットを挿入した。そしてライターたちは巧妙にも、ジョーイが何か monkeying をしていることを実際には見せなかった。
つまり、実際に脱臼していて、それを不自然に見せないように、劇中でもケガをさせた、ということのようです。
monkey という動詞をどう訳すかで悩んだのですが…。
英和では「ふざける、もてあそぶ、いたずらする」などの訳が載っています。
Merriam-Webster Online Dictionary には、
transitive verb : MIMIC, MOCK
intransitive verb
1 : to act in a grotesque or mischievous manner
2 a : FOOL, TRIFLE -- often used with around
b : TAMPER -- usually used with with
と書いてあります。
他動詞の場合は、「まねをする」。(日本語でも「猿真似(さるまね)」という言葉がありますね。)
自動詞の場合は、1. は「奇怪な、またはいたずらな[お茶目な]やり方で行動すること」、2. の fool, trifle は「いじくる、もて遊ぶ」、tamper は「(勝手に、許可なく)変更する、改ざんする、いじくる」のようなニュアンスでしょうか。
本当にケガしているのを隠すためにこういう設定にしていることを monkeying と言っているようですが、そのニュアンスは、「おふざけ、いたずら」なのか、あるいは「制作者側の都合で本来の脚本をいじったこと」を指しているのか…?
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2007年04月26日
フレンズ3-3その2
ジョーイは腕を吊っています。
ロス: Aww, is it broken? (あれ、腕、骨折してるの?)
ジョーイ: No, I gotta wear this thing for a couple weeks. (points to the sling he is wearing) (いいや(骨折はしてない)。(でも、)2、3週間これをつけてないといけないんだ。)
と言って、つり包帯(sling)を指差します。
レイチェル: Did you tell the doctor you did it jumping up and down on your bed? (ベッドで上下にジャンプしてる時にケガしたって、お医者さんには言ったの?)
ジョーイ: Nooo. I had a whole story all worked out, but then Chandler sold me out. (いいや(言ってない)。俺は、ある話を(最初から最後まで)全部考えてあったのに、そこで、チャンドラーが俺を裏切ったんだよ。)
チャンドラー: Well, I'm sorry Joe. I didn't think the doctor was gonna buy that it just "fell out of the socket." (あぁ、ごめんよ、ジョーイ。そのケガはただ、"fell out of the socket." しただけだ、という理由をお医者さんが信じるとは、俺には思えなかったんでね。)
I had a whole story all worked out について。
work out は、自動詞では「(問題が)解ける、(well などの様態の副詞(句)を伴って)(計画などが)(うまく)いく」、他動詞では、「考え出す、考案する、苦心して作り出す」という意味になります。
work out が自動詞で「うまくいく」のような意味だとして、「全てうまくいくような、a whole story を持っていた」ということなら、I had a whole story which [that] would (all) work out (well). のように関係代名詞が必要だと思うので(∵主格の関係代名詞は省略できないから)、ここでは他動詞の過去分詞形であると思います。
最初ぱっと見た時に、all worked out が過去分詞として前の a whole story を修飾して、a whole story all worked out 「すべて(苦心して)考え出された、全体として一つの話」を持っていた、という感じなのかな?と思ったのですが、「have+目的語+過去分詞」という形のような気がしてきました。
数研出版 基礎と完成 新英文法 p.393 に以下の記述があります。
「have+O(目的語)+過去分詞」には次の3つの意味がある。
a) [have に強勢を置いて] 「Oを〜させる[してもらう]」(使役)
I had my shoes shined. くつをみがいてもらった。
b) [過去分詞に強勢を置いて] 「Oを〜される」 (受身)
John had his watch stolen. ジョンは時計を盗まれた。
c) [過去分詞に強勢を置いて] 「Oを〜してしまっている」 (結果)
I have a revolver loaded. ピストルには弾丸が込めてある。
He had his plan made. 彼は計画を立ててしまっていた。
ジョーイのセリフは、上の例 c) のニュアンスに大変近い気がします。
「a whole story をすっかり考案してあったのに、してしまっていたのに」という感じでしょうか。
whole は「全体の、すべての、まるごとの」のような意味ですから、a whole story というのは、一つの話全体、つまり、「これこれこういうわけで、こんな風にケガをした」と、その理由から結果に至るまでの経緯をうまく説明できるように、うその話をちゃんと考えていたんだけど、という感じだと思います。
sell out は「(金などのために)(人や主義を)(敵に)売る、(敵に内通して)裏切る」。
この場合は、お金は関係なさそうですが(笑)、せっかくおバカな理由を隠そうとしていたのに、それをチャンドラーがバラしてしまったんだよ、ということですね。
フレンズ2-13その7 にも出てきました。
buy は「買う」ですが、ここでは「(意見や提案を)受け入れる、信じる、賛成する」という意味です。
フレンズ2-22その2 にも出てきました。
ジョーイのセリフには sell、チャンドラーのセリフには buy という「売る、買う」という対照的な動詞が入っているのが興味深いですね。
単なる偶然? それとも sell という単語を受けて、チャンドラーは buy という単語を使ったのでしょうか?
最後のチャンドラーのセリフについてもう少し語りたいのですが、続きは明日にします。
(Rach からのお願い)
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ロス: Aww, is it broken? (あれ、腕、骨折してるの?)
ジョーイ: No, I gotta wear this thing for a couple weeks. (points to the sling he is wearing) (いいや(骨折はしてない)。(でも、)2、3週間これをつけてないといけないんだ。)
と言って、つり包帯(sling)を指差します。
レイチェル: Did you tell the doctor you did it jumping up and down on your bed? (ベッドで上下にジャンプしてる時にケガしたって、お医者さんには言ったの?)
ジョーイ: Nooo. I had a whole story all worked out, but then Chandler sold me out. (いいや(言ってない)。俺は、ある話を(最初から最後まで)全部考えてあったのに、そこで、チャンドラーが俺を裏切ったんだよ。)
チャンドラー: Well, I'm sorry Joe. I didn't think the doctor was gonna buy that it just "fell out of the socket." (あぁ、ごめんよ、ジョーイ。そのケガはただ、"fell out of the socket." しただけだ、という理由をお医者さんが信じるとは、俺には思えなかったんでね。)
I had a whole story all worked out について。
work out は、自動詞では「(問題が)解ける、(well などの様態の副詞(句)を伴って)(計画などが)(うまく)いく」、他動詞では、「考え出す、考案する、苦心して作り出す」という意味になります。
work out が自動詞で「うまくいく」のような意味だとして、「全てうまくいくような、a whole story を持っていた」ということなら、I had a whole story which [that] would (all) work out (well). のように関係代名詞が必要だと思うので(∵主格の関係代名詞は省略できないから)、ここでは他動詞の過去分詞形であると思います。
最初ぱっと見た時に、all worked out が過去分詞として前の a whole story を修飾して、a whole story all worked out 「すべて(苦心して)考え出された、全体として一つの話」を持っていた、という感じなのかな?と思ったのですが、「have+目的語+過去分詞」という形のような気がしてきました。
数研出版 基礎と完成 新英文法 p.393 に以下の記述があります。
「have+O(目的語)+過去分詞」には次の3つの意味がある。
a) [have に強勢を置いて] 「Oを〜させる[してもらう]」(使役)
I had my shoes shined. くつをみがいてもらった。
b) [過去分詞に強勢を置いて] 「Oを〜される」 (受身)
John had his watch stolen. ジョンは時計を盗まれた。
c) [過去分詞に強勢を置いて] 「Oを〜してしまっている」 (結果)
I have a revolver loaded. ピストルには弾丸が込めてある。
He had his plan made. 彼は計画を立ててしまっていた。
ジョーイのセリフは、上の例 c) のニュアンスに大変近い気がします。
「a whole story をすっかり考案してあったのに、してしまっていたのに」という感じでしょうか。
whole は「全体の、すべての、まるごとの」のような意味ですから、a whole story というのは、一つの話全体、つまり、「これこれこういうわけで、こんな風にケガをした」と、その理由から結果に至るまでの経緯をうまく説明できるように、うその話をちゃんと考えていたんだけど、という感じだと思います。
sell out は「(金などのために)(人や主義を)(敵に)売る、(敵に内通して)裏切る」。
この場合は、お金は関係なさそうですが(笑)、せっかくおバカな理由を隠そうとしていたのに、それをチャンドラーがバラしてしまったんだよ、ということですね。
フレンズ2-13その7 にも出てきました。
buy は「買う」ですが、ここでは「(意見や提案を)受け入れる、信じる、賛成する」という意味です。
フレンズ2-22その2 にも出てきました。
ジョーイのセリフには sell、チャンドラーのセリフには buy という「売る、買う」という対照的な動詞が入っているのが興味深いですね。
単なる偶然? それとも sell という単語を受けて、チャンドラーは buy という単語を使ったのでしょうか?
最後のチャンドラーのセリフについてもう少し語りたいのですが、続きは明日にします。
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2007年04月25日
フレンズ3-3その1
シーズン3 第3話
The One With the Jam (ジャムの味は最高!)
原題は「ジャムの話」
[Scene: Chandler and Joey's, Chandler is sitting reading a book and hears the bed in Joey's room creaking, and does a 'Oh no, not again' look on his face.]
ト書き訳: チャンドラーとジョーイの部屋。チャンドラーが座って本を読んでいると、ジョーイの部屋のベッドのきしむ音が聞こえる。チャンドラーは、「あぁ、もう。またかよ。」という表情を浮かべている。
ジョーイ: (from bedroom) WHOAA!! (あぁ〜!)
続いてドシンと落ちる音。
慌てて部屋を覗いたチャンドラーは、
チャンドラー: (going to the bedroom) See Joe, that's why your parents told you not to jump on the bed! (なぁ、ジョーイ。だから、君の親はベッドでジャンプしちゃいけない、って言ってただろ?)
creak は「きしる、キーキーという音を出す」。
チャンドラーはその音を聞いて、ジョーイが女性とエッチしてると思ったのですね(笑)。
ベッドのきしむ音、というとそーゆーのを想像させますから…。(尾崎豊の I LOVE YOU の歌詞にも、♪きしむベッドの上で 優しさを持ちより きつく躰 抱きしめあえば♪ というフレーズがありましたよねぇ。)
で、エッチしてると思ったので、チャンドラーは、'Oh no, not again' という表情を浮かべているのです。
Not again. は「(いやだ)またかよ。もういい加減にしてくれ。」ということ。
知らない間に、またどこかの女性を連れ込んだのかよ!?みたいな感じでしょうか?
ルームメートが隣の部屋にいるのを知ってるくせに、そんなに大きな音を立てて、その「激しさ」を強調するな!とか?(笑)
ところが、その後の状況とチャンドラーのセリフから、それはエッチではなく、ジョーイがベッドでピョンピョン飛び跳ねていた、ということが判明するわけです。
トランポリンみたいに遊んでいたんでしょうか?…って、子供かいっ!
チャンドラーが親の話を持ち出したのは、暗に、そんな子供じみたことをするなよ、と言っているわけですね。
モニカ: Hey, look at me! I'm making jam! I've been at it since 4 o'clock this morning. (ねぇ、見て。私、ジャムを作ってるの。今朝の4時からずっとやってるのよ。)
ロス: Where'd you get fruit at 4 in the morning? (朝の4時に、どこで果物を手に入れたんだ?)
モニカ: Went down to the docks. Bet ya didn't know you could get it wholesale. (波止場に行ってきたの。卸値で買えるなんて、きっと知らなかったでしょ?)
レイチェル: I didn't know there were docks. (私は、波止場の存在を知らなかったわ。)
dock は「波止場」。
wholesale は「卸(おろし)、卸売り」ということで、この場合は副詞の「卸売りで」という意味ですね。
Bet ya didn't know... というのは、I bet (that) you didn't know... ということでしょう。
bet は「(…であると)(賭けて)主張する、断言する」ですから、I bet は「きっと…だ、…に違いない」という感じになります。
この場合は、you could get it wholesale 「果物を卸売りの状態で入手できる、卸値で買える」という事実を、you didn't know 「あなたは知らなかった」、ということを I bet 「断言するわ。」ということです。
ちょっと得意げに、「波止場に行ったら、果物などの食材が卸値で安く買える、なんてことは、あなたたち知らないでしょ?(私は知ってたけどね)」みたいな感じなんでしょうね。
それに対してレイチェルは、「卸値で買えるかどうかなんかより、そもそも、”波止場があること”、”波止場の存在そのもの”を知らなかったわ。」と返しているのが、ちょっと笑えます。
「知らなかったこと」のレベルが違う、という感じでしょうか。
モニカはシェフなので、そういう食材を自ら買出しに行くことがあるから、そういうことに詳しいわけですね。
一方のレイチェルは、多分、自分で料理をすることもあまりなくて(笑)、生の食材を買うということもなさそうで、ましてや波止場に行って安く買う、なんてことはあり得ない。(そもそも、波止場で卸値で買うのは、プロじゃないと出来ない、と言う気もしますし)
レイチェルの「波止場なんてこの辺りにあったっけ?」という感覚が、とても彼女らしいと思います。
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The One With the Jam (ジャムの味は最高!)
原題は「ジャムの話」
[Scene: Chandler and Joey's, Chandler is sitting reading a book and hears the bed in Joey's room creaking, and does a 'Oh no, not again' look on his face.]
ト書き訳: チャンドラーとジョーイの部屋。チャンドラーが座って本を読んでいると、ジョーイの部屋のベッドのきしむ音が聞こえる。チャンドラーは、「あぁ、もう。またかよ。」という表情を浮かべている。
ジョーイ: (from bedroom) WHOAA!! (あぁ〜!)
続いてドシンと落ちる音。
慌てて部屋を覗いたチャンドラーは、
チャンドラー: (going to the bedroom) See Joe, that's why your parents told you not to jump on the bed! (なぁ、ジョーイ。だから、君の親はベッドでジャンプしちゃいけない、って言ってただろ?)
creak は「きしる、キーキーという音を出す」。
チャンドラーはその音を聞いて、ジョーイが女性とエッチしてると思ったのですね(笑)。
ベッドのきしむ音、というとそーゆーのを想像させますから…。(尾崎豊の I LOVE YOU の歌詞にも、♪きしむベッドの上で 優しさを持ちより きつく躰 抱きしめあえば♪ というフレーズがありましたよねぇ。)
で、エッチしてると思ったので、チャンドラーは、'Oh no, not again' という表情を浮かべているのです。
Not again. は「(いやだ)またかよ。もういい加減にしてくれ。」ということ。
知らない間に、またどこかの女性を連れ込んだのかよ!?みたいな感じでしょうか?
ルームメートが隣の部屋にいるのを知ってるくせに、そんなに大きな音を立てて、その「激しさ」を強調するな!とか?(笑)
ところが、その後の状況とチャンドラーのセリフから、それはエッチではなく、ジョーイがベッドでピョンピョン飛び跳ねていた、ということが判明するわけです。
トランポリンみたいに遊んでいたんでしょうか?…って、子供かいっ!
チャンドラーが親の話を持ち出したのは、暗に、そんな子供じみたことをするなよ、と言っているわけですね。
モニカ: Hey, look at me! I'm making jam! I've been at it since 4 o'clock this morning. (ねぇ、見て。私、ジャムを作ってるの。今朝の4時からずっとやってるのよ。)
ロス: Where'd you get fruit at 4 in the morning? (朝の4時に、どこで果物を手に入れたんだ?)
モニカ: Went down to the docks. Bet ya didn't know you could get it wholesale. (波止場に行ってきたの。卸値で買えるなんて、きっと知らなかったでしょ?)
レイチェル: I didn't know there were docks. (私は、波止場の存在を知らなかったわ。)
dock は「波止場」。
wholesale は「卸(おろし)、卸売り」ということで、この場合は副詞の「卸売りで」という意味ですね。
Bet ya didn't know... というのは、I bet (that) you didn't know... ということでしょう。
bet は「(…であると)(賭けて)主張する、断言する」ですから、I bet は「きっと…だ、…に違いない」という感じになります。
この場合は、you could get it wholesale 「果物を卸売りの状態で入手できる、卸値で買える」という事実を、you didn't know 「あなたは知らなかった」、ということを I bet 「断言するわ。」ということです。
ちょっと得意げに、「波止場に行ったら、果物などの食材が卸値で安く買える、なんてことは、あなたたち知らないでしょ?(私は知ってたけどね)」みたいな感じなんでしょうね。
それに対してレイチェルは、「卸値で買えるかどうかなんかより、そもそも、”波止場があること”、”波止場の存在そのもの”を知らなかったわ。」と返しているのが、ちょっと笑えます。
「知らなかったこと」のレベルが違う、という感じでしょうか。
モニカはシェフなので、そういう食材を自ら買出しに行くことがあるから、そういうことに詳しいわけですね。
一方のレイチェルは、多分、自分で料理をすることもあまりなくて(笑)、生の食材を買うということもなさそうで、ましてや波止場に行って安く買う、なんてことはあり得ない。(そもそも、波止場で卸値で買うのは、プロじゃないと出来ない、と言う気もしますし)
レイチェルの「波止場なんてこの辺りにあったっけ?」という感覚が、とても彼女らしいと思います。
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2007年04月24日
語彙をどう増やしていくか?
単語というのは、英語を聞いたり読んだりする中で覚えるのが理想ですね。
いわゆる「単語本」を使って、英単語と日本語訳を一対一で覚えるのは、無駄だとは思いませんが、あまり良いやり方だとも思えません。
もちろん、ある単語に出くわした時、全く見たことなくて「ただのアルファベットの羅列にすぎない」というよりは、日本語訳と共に覚えている場合の方が、読解に有利なのは間違いないでしょう。
特に、英検一次試験の4択は、日本語訳を知っていれば、正しい選択肢を選べるわけです。
例えば、speak, talk, tell, say のように、日本語だと全部「話す」という訳語がついているような単語の使い分けを尋ねてくる、ということはありません。
だから、そんな風に日本語訳とペアで覚えることは、英検1級一次をクリアするための一つの方法なのですが、それを覚えたからと言って、「私はこの単語を覚えた、これで私の単語は何千語レベルになった!」と宣言できるわけでもない、と思うのです。
その単語がどんな風に使われるか、例えば、動詞であるなら、自動詞か他動詞か、自動詞であるならどんな前置詞とペアになることが多いか、人を主語に取らない、などの特殊な使い方をするものもありますし、そういうこともひっくるめて、リーディングの時に意味がわかるだけではなく、実際に使えるようになって初めて、つまり、その単語を使った例文を自分で一つか二つくらい作れるようになって初めて、自分のボキャブラリーに加わった、ということになるのではないかなぁ、と。
Pass単には、その単語を使った例文集が、巻末に別冊という形でまとめてあるのですが、せめて見出しの単語のすぐ下に、それを載せていてくれたら、もう少しやる気が出たかもしれないなぁ、と思ったりします(笑)。
CDにも単語の後に続けて例文を吹き込んでくれていたらなぁ、とも思います。
そしてその例文も概して難しい気がするのですが、もっとシンプルな例文でもいいんじゃないかなぁ、と思います(辞書の一番最初の用例に出てくるような感じの)。
過去記事 1級二次試験参考書その1 で取り上げた、旺文社 英検1級教本 に、Chapter 1 Vocabulary というチャプターがあります。
ここに、「紛らわしい語句」「接頭辞・接尾辞・語根」「単語のグループ化」という項目があるのですが、その部分がとてもわかりやすくて、また語彙を増やすのに有効なことが書いてあると思いました。
その部分が、何故か同じ旺文社の Pass単では応用されていないような気がするのです。
Pass単では、ただ、動詞、名詞、形容詞、などと分類して、しかもそれをアルファベット順に並べているので、余計に単語が無味乾燥なものに見えてしまう気がします。
こういう感じの単語が1級には出るらしい…というレベルを知るには有効な本だと思いますが、これを使って覚えようとするには、自分専用に何らかのカスタマイズをしないと使いにくいかもしれない、と思います。(で、私はそういうカスタマイズをする時間がないと思ったので、この本を使って覚えるのをあきらめたわけですが…)
普段、私が単語を覚える場合は、ある単語と「似た意味の単語(類義語)」、「見かけが似ている(紛らわしい)単語」、「反対の意味の単語(反意語)」などをまとめて覚えようとします。
フレンズ解説で単語を解説している時もその傾向は現れているかと思うのですが…(それで話もよく脱線しますけど…笑)
大量の単語を網羅するには、ああいう単語帳形式にせざるを得ないと思いますが、たった一つの単語にこだわることで、それに関係する単語を関連付けて一気にたくさん覚えることができるし、その方が忘れにくいと思うんですよねぇ。
と、Pass単についていろいろと思うところを書きましたが、これは批判ではなくて、ただ単に「私とはどうも馬が合わなかった」というだけのことです。
私は学習法には「絶対」というものはないと思っていて、人の性格によって「合う、合わない」は必ずあると思っています。
それを出来るだけ早く見極めることで、無駄なことにお金や時間を使わずに済む、ということでしょうね。
単語の日本語訳には限界がある、というのは多くの方が認識しておられることだと思います。
日本人なら誰でも知っている、come と go という単語がありますよね。
でも、あれも、come=来る、go=行く、ではない、ということは過去記事でも何回か書きました。
来る、行く、という意味で使われることももちろんあるので、その訳語を覚えていることが悪いわけではないです。
覚えてないよりは覚えている方がいいのは間違いないのですが、その動詞の意味には、日本語と英語とで感覚のずれがある、ということをわかっていないと、本当にその come や go という基本単語さえ、覚えている、使えている、とはいえないのだと思います。
実際に試験を受けてみての感想ですが。
まずは文脈からどういう意味の単語が入るかを類推し、単語をじーっと見ていると、ポジティブなものかネガティブなものかがわかる、とか、似た単語から類推する、とかで、何となく勘で当たってしまった、という部分があったようです。
これはただ単なる「勘」に過ぎませんが、そういう勘を養うのには、これまで触れてきた英語の量が関係するのかも、とは思います。
解いていて、おっ!と思う問題が一つありました。
(14) A: Jim, I've got great tickets for the basketball final, but the company president has invited me to dinner that night. What should I do?
B: I sympathize with your ( ____ ), but I don't think you should miss the dinner.
選択肢 1. predilection 2. predicament 3. prerogative 4. preoccupation
この会話は、
「バスケのチケットがあるけど、会社の社長にディナーに招待されている。どうすべきだろう?」
「君の( ____ )には同情するけど、ディナーに行くべきだと思う。」
というような内容ですよね。
つまり( ____ )には、「つらい立場、苦しい立場」という意味の言葉が入るだろうと思うのですが、その「苦境」という単語が predicament であると私は知っていたので、簡単に答えることができました。
今、調べてみると、Pass単では p.143 に載っていて、「LEVEL 2 合格にさらに一歩近づく単語」に分類されています。
私は Pass単ではこのページまでたどり着けなかったけれど(笑)、この単語はフレンズに出てきたので知っていたんですね。
フレンズ1-4 で、ロスがケガをしているのに、ちっとも対応してくれない ER の受付のおばさんに対するセリフ、
チャンドラー: Listen, it's kind of an emergency. Well, I guess you know that, or we'd be in the predicament room. (ねぇ、緊急事態なんだよ。ほら、わかってくれてると思うけど。さもないと(緊急事態じゃないなら)、僕らは(「緊急(救命)室」じゃなくて)「苦境・窮地の部屋(苦境室)」にいるだろうし。)
emergency room (緊急救命室、ER)の受付に来たのは、緊急事態だからだ。緊急じゃないのなら、(緊急よりも切迫度の低い)「苦境室」で待ってるだろうしね、みたいに言ったわけですね。
このセリフのやりとりが、語彙が難解とされている、英検1級の単語穴埋め問題で役立つなんて(笑)。
predicament が答えだとわかった時に、「Pass単を断念した私を、英語の神様は見捨てなかった!」と思いました。
自分の信じたやり方を貫き通して良かった、と思いました。
何だか冗談めいた言い方ですが、私は、占いとかには興味がないけれど、そういうジンクスみたいなものは信じるタイプで(英語の jinx は「縁起の悪いこと」にしか使わないそうですが…)、自分のやる気を高めるための発奮材料にしたり、自己暗示をかけるのに使ったりします。
試験の最中は「ダメだ!」と思ってしまうと解ける問題も解けなくなってしまいますから…。
英検1級向けのボキャビル対策をすることはすっかりあきらめた私でしたが、もちろん、ボキャブラリーが豊富な方がいいに決まっています。
それはこれからの課題、ということで…(笑)。
時間が出来たら、洋書を読もう読もう…とずっと思っていました。
それを読んで、その文脈で使われる単語をじっくり英英辞典で調べて、その意味を深く理解することで、ボキャブラリーは自然と増えていくのだと思っています。
だから、今はあせってはいません。
と言うより、ゆったりした気持ちでそういうことに取り組めるように、さっさと英検にケリをつけてしまいたかったのです。(逆説的というか、本末転倒というか…笑)
日本語の場合でも、漢字を漢字として覚えるのは、小学校くらいでしょうか?
大人になった時に漢字をよく知っている人、というのは、読書家だということが多いですよね。
私は、本を読むのも文字を読むのも好きですが、何故か「小説」をあまり読まない人間なのです。
だから、難しい漢字をあまり知りません。(大変恥ずかしい…)
もし漢字検定を受けることがあれば(笑)、そういう問題集を買っていちから勉強しないといけないところですが、読書家の人なら、そういう準備をしなくても、結構いい線いくのかなぁ、と思ったりします。
私は英単語も、そういう「読書家は漢字を知ってる」路線でいきたいなぁ、と思っています。
これから出会っていく単語たちを丁寧に一つずつ自分のものにしていきたいなぁ、何度も何度も出逢う単語なら、きっと頭に残っていくのではないかなぁ…と思いますね。
それが使われた映画やドラマや小説のイメージと共に、頭に残っていくのが理想的なんだろうと思います。
たくさんの単語との自然で素敵な出会いを期待しつつ、これからより多くの英語に触れていきたいと思っています。
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いわゆる「単語本」を使って、英単語と日本語訳を一対一で覚えるのは、無駄だとは思いませんが、あまり良いやり方だとも思えません。
もちろん、ある単語に出くわした時、全く見たことなくて「ただのアルファベットの羅列にすぎない」というよりは、日本語訳と共に覚えている場合の方が、読解に有利なのは間違いないでしょう。
特に、英検一次試験の4択は、日本語訳を知っていれば、正しい選択肢を選べるわけです。
例えば、speak, talk, tell, say のように、日本語だと全部「話す」という訳語がついているような単語の使い分けを尋ねてくる、ということはありません。
だから、そんな風に日本語訳とペアで覚えることは、英検1級一次をクリアするための一つの方法なのですが、それを覚えたからと言って、「私はこの単語を覚えた、これで私の単語は何千語レベルになった!」と宣言できるわけでもない、と思うのです。
その単語がどんな風に使われるか、例えば、動詞であるなら、自動詞か他動詞か、自動詞であるならどんな前置詞とペアになることが多いか、人を主語に取らない、などの特殊な使い方をするものもありますし、そういうこともひっくるめて、リーディングの時に意味がわかるだけではなく、実際に使えるようになって初めて、つまり、その単語を使った例文を自分で一つか二つくらい作れるようになって初めて、自分のボキャブラリーに加わった、ということになるのではないかなぁ、と。
Pass単には、その単語を使った例文集が、巻末に別冊という形でまとめてあるのですが、せめて見出しの単語のすぐ下に、それを載せていてくれたら、もう少しやる気が出たかもしれないなぁ、と思ったりします(笑)。
CDにも単語の後に続けて例文を吹き込んでくれていたらなぁ、とも思います。
そしてその例文も概して難しい気がするのですが、もっとシンプルな例文でもいいんじゃないかなぁ、と思います(辞書の一番最初の用例に出てくるような感じの)。
過去記事 1級二次試験参考書その1 で取り上げた、旺文社 英検1級教本 に、Chapter 1 Vocabulary というチャプターがあります。
ここに、「紛らわしい語句」「接頭辞・接尾辞・語根」「単語のグループ化」という項目があるのですが、その部分がとてもわかりやすくて、また語彙を増やすのに有効なことが書いてあると思いました。
その部分が、何故か同じ旺文社の Pass単では応用されていないような気がするのです。
Pass単では、ただ、動詞、名詞、形容詞、などと分類して、しかもそれをアルファベット順に並べているので、余計に単語が無味乾燥なものに見えてしまう気がします。
こういう感じの単語が1級には出るらしい…というレベルを知るには有効な本だと思いますが、これを使って覚えようとするには、自分専用に何らかのカスタマイズをしないと使いにくいかもしれない、と思います。(で、私はそういうカスタマイズをする時間がないと思ったので、この本を使って覚えるのをあきらめたわけですが…)
普段、私が単語を覚える場合は、ある単語と「似た意味の単語(類義語)」、「見かけが似ている(紛らわしい)単語」、「反対の意味の単語(反意語)」などをまとめて覚えようとします。
フレンズ解説で単語を解説している時もその傾向は現れているかと思うのですが…(それで話もよく脱線しますけど…笑)
大量の単語を網羅するには、ああいう単語帳形式にせざるを得ないと思いますが、たった一つの単語にこだわることで、それに関係する単語を関連付けて一気にたくさん覚えることができるし、その方が忘れにくいと思うんですよねぇ。
と、Pass単についていろいろと思うところを書きましたが、これは批判ではなくて、ただ単に「私とはどうも馬が合わなかった」というだけのことです。
私は学習法には「絶対」というものはないと思っていて、人の性格によって「合う、合わない」は必ずあると思っています。
それを出来るだけ早く見極めることで、無駄なことにお金や時間を使わずに済む、ということでしょうね。
単語の日本語訳には限界がある、というのは多くの方が認識しておられることだと思います。
日本人なら誰でも知っている、come と go という単語がありますよね。
でも、あれも、come=来る、go=行く、ではない、ということは過去記事でも何回か書きました。
来る、行く、という意味で使われることももちろんあるので、その訳語を覚えていることが悪いわけではないです。
覚えてないよりは覚えている方がいいのは間違いないのですが、その動詞の意味には、日本語と英語とで感覚のずれがある、ということをわかっていないと、本当にその come や go という基本単語さえ、覚えている、使えている、とはいえないのだと思います。
実際に試験を受けてみての感想ですが。
まずは文脈からどういう意味の単語が入るかを類推し、単語をじーっと見ていると、ポジティブなものかネガティブなものかがわかる、とか、似た単語から類推する、とかで、何となく勘で当たってしまった、という部分があったようです。
これはただ単なる「勘」に過ぎませんが、そういう勘を養うのには、これまで触れてきた英語の量が関係するのかも、とは思います。
解いていて、おっ!と思う問題が一つありました。
(14) A: Jim, I've got great tickets for the basketball final, but the company president has invited me to dinner that night. What should I do?
B: I sympathize with your ( ____ ), but I don't think you should miss the dinner.
選択肢 1. predilection 2. predicament 3. prerogative 4. preoccupation
この会話は、
「バスケのチケットがあるけど、会社の社長にディナーに招待されている。どうすべきだろう?」
「君の( ____ )には同情するけど、ディナーに行くべきだと思う。」
というような内容ですよね。
つまり( ____ )には、「つらい立場、苦しい立場」という意味の言葉が入るだろうと思うのですが、その「苦境」という単語が predicament であると私は知っていたので、簡単に答えることができました。
今、調べてみると、Pass単では p.143 に載っていて、「LEVEL 2 合格にさらに一歩近づく単語」に分類されています。
私は Pass単ではこのページまでたどり着けなかったけれど(笑)、この単語はフレンズに出てきたので知っていたんですね。
フレンズ1-4 で、ロスがケガをしているのに、ちっとも対応してくれない ER の受付のおばさんに対するセリフ、
チャンドラー: Listen, it's kind of an emergency. Well, I guess you know that, or we'd be in the predicament room. (ねぇ、緊急事態なんだよ。ほら、わかってくれてると思うけど。さもないと(緊急事態じゃないなら)、僕らは(「緊急(救命)室」じゃなくて)「苦境・窮地の部屋(苦境室)」にいるだろうし。)
emergency room (緊急救命室、ER)の受付に来たのは、緊急事態だからだ。緊急じゃないのなら、(緊急よりも切迫度の低い)「苦境室」で待ってるだろうしね、みたいに言ったわけですね。
このセリフのやりとりが、語彙が難解とされている、英検1級の単語穴埋め問題で役立つなんて(笑)。
predicament が答えだとわかった時に、「Pass単を断念した私を、英語の神様は見捨てなかった!」と思いました。
自分の信じたやり方を貫き通して良かった、と思いました。
何だか冗談めいた言い方ですが、私は、占いとかには興味がないけれど、そういうジンクスみたいなものは信じるタイプで(英語の jinx は「縁起の悪いこと」にしか使わないそうですが…)、自分のやる気を高めるための発奮材料にしたり、自己暗示をかけるのに使ったりします。
試験の最中は「ダメだ!」と思ってしまうと解ける問題も解けなくなってしまいますから…。
英検1級向けのボキャビル対策をすることはすっかりあきらめた私でしたが、もちろん、ボキャブラリーが豊富な方がいいに決まっています。
それはこれからの課題、ということで…(笑)。
時間が出来たら、洋書を読もう読もう…とずっと思っていました。
それを読んで、その文脈で使われる単語をじっくり英英辞典で調べて、その意味を深く理解することで、ボキャブラリーは自然と増えていくのだと思っています。
だから、今はあせってはいません。
と言うより、ゆったりした気持ちでそういうことに取り組めるように、さっさと英検にケリをつけてしまいたかったのです。(逆説的というか、本末転倒というか…笑)
日本語の場合でも、漢字を漢字として覚えるのは、小学校くらいでしょうか?
大人になった時に漢字をよく知っている人、というのは、読書家だということが多いですよね。
私は、本を読むのも文字を読むのも好きですが、何故か「小説」をあまり読まない人間なのです。
だから、難しい漢字をあまり知りません。(大変恥ずかしい…)
もし漢字検定を受けることがあれば(笑)、そういう問題集を買っていちから勉強しないといけないところですが、読書家の人なら、そういう準備をしなくても、結構いい線いくのかなぁ、と思ったりします。
私は英単語も、そういう「読書家は漢字を知ってる」路線でいきたいなぁ、と思っています。
これから出会っていく単語たちを丁寧に一つずつ自分のものにしていきたいなぁ、何度も何度も出逢う単語なら、きっと頭に残っていくのではないかなぁ…と思いますね。
それが使われた映画やドラマや小説のイメージと共に、頭に残っていくのが理想的なんだろうと思います。
たくさんの単語との自然で素敵な出会いを期待しつつ、これからより多くの英語に触れていきたいと思っています。
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2007年04月23日
Pass単断念 1級一次(語彙編)
これから数回に渡って、英検1級一次試験に向けて、何を使って、どんな勉強をしていたか、その結果どうであったか、ということについて書いていきたいと思います。
2006年2月頃に英検1級に挑戦しようと突如思い立って(「読む聞く」から「書く話す」へ で、その時の心境について触れています)、英検向けの勉強を始めました。
その4ヶ月後の2006年度第1回(2006年6月11日実施)英検1級一次試験では、ラッキーにもストレートで合格することができました。
その時の合格ラインは、113点中80点。
私は85点でした。(合格者平均点は86点。)
試験結果通知ハガキの画像を下に載せておきます。
「分野別得点票」、そしてその横にあるグラフを見るとよくわかるのですが、何が足を引っ張ったかというと、「リスニング」なんですよねぇ。
それについては、またリスニングについて語る時にゆっくり「言い訳」(笑)させていただきます。
今日は、「語彙・熟語・文法」部門、特に「語彙」について語ります。
英検1級一次試験で、乗り越えなくてはならないと言われているものに「語彙」がありますよね。
あの語彙の難しいことは有名で、そのために 旺文社 英検Pass単熟語 1級 (通称:Pass単)という単語本を使って、単語を暗記する、ことをやっている方が多いようです。
私も、他の方々と同様、アマゾンでそれを購入しました。
旺文社 英検Pass単熟語 1級 改訂版[CD] というCDも買いました。
ざっと Pass単を見てみると、知ってる単語が出てきて、おぉっ!と喜んだら、その後、知らない単語が連続して出てきたりします(泣)。
ですから、やっぱりこれは「一日○ページ」とノルマを決めて覚えていかないといけないのかなぁ、と思って、単語を紙に書き出したものを台所のシンクの前に貼って、CDも iPod に入れて台所などで聞きました。
…が、これがちっとも頭に入りません。
嫌気がさして、1週間くらいでこの方法は辞めてしまいました(笑)。
記憶力が衰退している、ということは間違いなくあるでしょうが、元々、私は単語をこんな風に覚えるのは苦手なのです。
学生時代に、英語は得意科目でしたが、知っている単語の数は少なかったと思います。
単語と言えば、「試験に出る英単語」(通称:しけたん)というのしか持っていませんでした。
この本は、テストに出る頻度の高い単語から並べてあって、その最初の方はよく覚えていたけれど、最後の方はほとんど知らない…という、ありがちなパターンに陥っていました。
よく、語彙レベルが何千語レベル、とか言いますが、私は自分が何千語レベルなのか知りません。
未だに、かなり基本的な単語を知らないこともあります。
語彙については自信がないし、これといったボキャビルをやったこともないので、これまではこのブログで語彙に関する記事を書いたことがありませんでした。
何も参考になるようなことは言えないからです。
1級一次対策としては、もう一つ別の本を購入しました。
旺文社からは過去問や予想問題などさまざまなタイプの問題集が出ているようですが、私が買ったのは、旺文社 7日間完成 英検1級予想問題ドリル [改訂版] というものです。
そのドリルで、「語彙・熟語・文法」分野に当たる部分の、「1. 短文の語句空所補充問題」を試しに解いてみました。
まぁ、4択ですから、勘で当たるところもありますけど、あまり正答率はよくありませんでした。
25点満点でその7回分の成績は、14点、16点、17点、17点、11点、17点、16点。
まぁ、17点取れたらいいけれど、11点はヤバイよねぇ、という感じです。
しかし、ここの正答率を上げるために、この Pass単をクリアするのは至難のわざだと思いました。
…ので、ここはあっさりと捨てることにしました。
「捨てる」というのは、ここでの失点はある程度やむを得ない、と割り切る、ということです。
マークシートだから、全問不正解、ということもないでしょうし、たまには知ってる単語も出るでしょう。
接頭語、接尾語などから似たような単語を思い出して、それがヒントになって正解する、ということもあるかなぁ、と思いました。
TOEIC で「ほとんど満点」を取りに行こうと思ったら、「捨てる」部分などはないのですが、英検はありがたいことに、「ほとんど満点」でなくても通ります。
113点満点中25点分もあるので、ないがしろには出来ない、とは思うのですが、多分、今からどんなに頑張っても、Pass単を全部覚える、というのは不可能だろうと思ったし、別の分野で点を稼ぐ方向で勉強していこうと思いました。
よく試験対策は邪道だ、とか言いますが、自分で、「ここは点が取れるから頑張る、ここはあまり取れそうにないから出来なくてもパニクらないようにする。」などと、あらかじめ、心構えをしておくことは、私にとっては非常に大切な「試験対策」です。
試験というのは、当日の気持ち次第で、出来が大きく変わるものだと思います。
時間をかけて頑張ればそれなりに点が見込める部分に時間を割いて、時間をかけても無駄だと思う部分にはできるだけ時間をかけないようにする、というのもテクニックの一つですよね(テクニックという言葉は、私も好きではありませんが…)。
一通り一次試験の話が済んだ最後に書こうと思っていますが、私は「極端な時間配分」をあらかじめ決めた上で試験に臨みました。
そして、問題を解く順序もあらかじめ決めていました。(最初から順番に解いていったのではない、という意味です。)
実際の試験では、25点中、17点も取れて、合格者平均16点(全体平均は13点)を上回る結果になりました。
何となく知ってる単語が出てくれてラッキーだった、という感じですね。
最初に Pass単を丸暗記しようとして、嫌気がさした、と上に書きましたが、私は、「この勉強法は自分に合わない!」というのを見極めるのだけは得意です(笑)。
自分に合わなくて、なおかつ楽しくない方法では、絶対に頭に入りません。
丸暗記が苦手、ということでもなくて、学生時代は世界史の年号をゴロ合わせで覚えるのは好きでしたし(面白いゴロ合わせの参考書があったんですよ)、意味のない言葉でも、子供が見ているポケモンの名前とかなら覚えてしまえるわけですから、その覚えることを「ゲーム感覚」にしてしまえば、覚えられないこともないのかなぁ、と思うこともあります。
ですから、この語彙部門で例えば、最低20点取らないと合格できない、というラインがあれば、何とか語彙を覚えることに楽しさを見出して覚えようとするのですが、結局、合計点で合格最低点をクリアできていればいいので、不得意分野は得意分野でカバーすることができるわけです。
英検の語彙はめちゃくちゃ難しい、と言いますが、これは英検1級のプライド、みたいなもんでしょうね。
一次試験は作文以外はマークシートなので、差がつきにくいです。
実際、合格者の平均点と全体の平均点とを比べても、ものすごく差がある、という感じもしません。
頑張って語彙を覚えた人は、もちろんそれに見合う点が取れて有利になるのですが、それが絶対条件ではなくて、他の分野でカバーできる、というのが英検の良いところだと思っています。
最初に書いたように、私はリスニングがあまり良い点ではありませんでした。
リスニングは合格者平均点を下回っており、全体平均よりわずかに上なだけでした。
もし、英検が、リーディング、リスニング、ライティング、という区分がはっきり分かれていて、それぞれの分野で合格最低点というのが存在していれば、私は間違いなく、リスニング部門で不合格だったはずです。
そうならなかったのは、英検が「合計点だけで判断する」試験だったからです。
本当にありがたいと思いました(笑)。
明日は、引き続き、「語彙をどう増やしていくか?」について書いてみたいと思います。
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2006年2月頃に英検1級に挑戦しようと突如思い立って(「読む聞く」から「書く話す」へ で、その時の心境について触れています)、英検向けの勉強を始めました。
その4ヶ月後の2006年度第1回(2006年6月11日実施)英検1級一次試験では、ラッキーにもストレートで合格することができました。
その時の合格ラインは、113点中80点。
私は85点でした。(合格者平均点は86点。)
試験結果通知ハガキの画像を下に載せておきます。
「分野別得点票」、そしてその横にあるグラフを見るとよくわかるのですが、何が足を引っ張ったかというと、「リスニング」なんですよねぇ。
それについては、またリスニングについて語る時にゆっくり「言い訳」(笑)させていただきます。
今日は、「語彙・熟語・文法」部門、特に「語彙」について語ります。
英検1級一次試験で、乗り越えなくてはならないと言われているものに「語彙」がありますよね。
あの語彙の難しいことは有名で、そのために 旺文社 英検Pass単熟語 1級 (通称:Pass単)という単語本を使って、単語を暗記する、ことをやっている方が多いようです。
私も、他の方々と同様、アマゾンでそれを購入しました。
旺文社 英検Pass単熟語 1級 改訂版[CD] というCDも買いました。
ざっと Pass単を見てみると、知ってる単語が出てきて、おぉっ!と喜んだら、その後、知らない単語が連続して出てきたりします(泣)。
ですから、やっぱりこれは「一日○ページ」とノルマを決めて覚えていかないといけないのかなぁ、と思って、単語を紙に書き出したものを台所のシンクの前に貼って、CDも iPod に入れて台所などで聞きました。
…が、これがちっとも頭に入りません。
嫌気がさして、1週間くらいでこの方法は辞めてしまいました(笑)。
記憶力が衰退している、ということは間違いなくあるでしょうが、元々、私は単語をこんな風に覚えるのは苦手なのです。
学生時代に、英語は得意科目でしたが、知っている単語の数は少なかったと思います。
単語と言えば、「試験に出る英単語」(通称:しけたん)というのしか持っていませんでした。
この本は、テストに出る頻度の高い単語から並べてあって、その最初の方はよく覚えていたけれど、最後の方はほとんど知らない…という、ありがちなパターンに陥っていました。
よく、語彙レベルが何千語レベル、とか言いますが、私は自分が何千語レベルなのか知りません。
未だに、かなり基本的な単語を知らないこともあります。
語彙については自信がないし、これといったボキャビルをやったこともないので、これまではこのブログで語彙に関する記事を書いたことがありませんでした。
何も参考になるようなことは言えないからです。
1級一次対策としては、もう一つ別の本を購入しました。
旺文社からは過去問や予想問題などさまざまなタイプの問題集が出ているようですが、私が買ったのは、旺文社 7日間完成 英検1級予想問題ドリル [改訂版] というものです。
そのドリルで、「語彙・熟語・文法」分野に当たる部分の、「1. 短文の語句空所補充問題」を試しに解いてみました。
まぁ、4択ですから、勘で当たるところもありますけど、あまり正答率はよくありませんでした。
25点満点でその7回分の成績は、14点、16点、17点、17点、11点、17点、16点。
まぁ、17点取れたらいいけれど、11点はヤバイよねぇ、という感じです。
しかし、ここの正答率を上げるために、この Pass単をクリアするのは至難のわざだと思いました。
…ので、ここはあっさりと捨てることにしました。
「捨てる」というのは、ここでの失点はある程度やむを得ない、と割り切る、ということです。
マークシートだから、全問不正解、ということもないでしょうし、たまには知ってる単語も出るでしょう。
接頭語、接尾語などから似たような単語を思い出して、それがヒントになって正解する、ということもあるかなぁ、と思いました。
TOEIC で「ほとんど満点」を取りに行こうと思ったら、「捨てる」部分などはないのですが、英検はありがたいことに、「ほとんど満点」でなくても通ります。
113点満点中25点分もあるので、ないがしろには出来ない、とは思うのですが、多分、今からどんなに頑張っても、Pass単を全部覚える、というのは不可能だろうと思ったし、別の分野で点を稼ぐ方向で勉強していこうと思いました。
よく試験対策は邪道だ、とか言いますが、自分で、「ここは点が取れるから頑張る、ここはあまり取れそうにないから出来なくてもパニクらないようにする。」などと、あらかじめ、心構えをしておくことは、私にとっては非常に大切な「試験対策」です。
試験というのは、当日の気持ち次第で、出来が大きく変わるものだと思います。
時間をかけて頑張ればそれなりに点が見込める部分に時間を割いて、時間をかけても無駄だと思う部分にはできるだけ時間をかけないようにする、というのもテクニックの一つですよね(テクニックという言葉は、私も好きではありませんが…)。
一通り一次試験の話が済んだ最後に書こうと思っていますが、私は「極端な時間配分」をあらかじめ決めた上で試験に臨みました。
そして、問題を解く順序もあらかじめ決めていました。(最初から順番に解いていったのではない、という意味です。)
実際の試験では、25点中、17点も取れて、合格者平均16点(全体平均は13点)を上回る結果になりました。
何となく知ってる単語が出てくれてラッキーだった、という感じですね。
最初に Pass単を丸暗記しようとして、嫌気がさした、と上に書きましたが、私は、「この勉強法は自分に合わない!」というのを見極めるのだけは得意です(笑)。
自分に合わなくて、なおかつ楽しくない方法では、絶対に頭に入りません。
丸暗記が苦手、ということでもなくて、学生時代は世界史の年号をゴロ合わせで覚えるのは好きでしたし(面白いゴロ合わせの参考書があったんですよ)、意味のない言葉でも、子供が見ているポケモンの名前とかなら覚えてしまえるわけですから、その覚えることを「ゲーム感覚」にしてしまえば、覚えられないこともないのかなぁ、と思うこともあります。
ですから、この語彙部門で例えば、最低20点取らないと合格できない、というラインがあれば、何とか語彙を覚えることに楽しさを見出して覚えようとするのですが、結局、合計点で合格最低点をクリアできていればいいので、不得意分野は得意分野でカバーすることができるわけです。
英検の語彙はめちゃくちゃ難しい、と言いますが、これは英検1級のプライド、みたいなもんでしょうね。
一次試験は作文以外はマークシートなので、差がつきにくいです。
実際、合格者の平均点と全体の平均点とを比べても、ものすごく差がある、という感じもしません。
頑張って語彙を覚えた人は、もちろんそれに見合う点が取れて有利になるのですが、それが絶対条件ではなくて、他の分野でカバーできる、というのが英検の良いところだと思っています。
最初に書いたように、私はリスニングがあまり良い点ではありませんでした。
リスニングは合格者平均点を下回っており、全体平均よりわずかに上なだけでした。
もし、英検が、リーディング、リスニング、ライティング、という区分がはっきり分かれていて、それぞれの分野で合格最低点というのが存在していれば、私は間違いなく、リスニング部門で不合格だったはずです。
そうならなかったのは、英検が「合計点だけで判断する」試験だったからです。
本当にありがたいと思いました(笑)。
明日は、引き続き、「語彙をどう増やしていくか?」について書いてみたいと思います。
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2007年04月22日
フレンズ人気投票3位の話 フレンズ3-2その34
エンド・クレジットの後、最後の最後に、そのロスのパーティー(バンケット)のシーンが出てきます。
[Scene: At the banquet]
シャーマン・ホイットフィールド: Dr. Geller, Sherman Whitfield, London Institute. (ゲラー博士。シャーマン・ホイットフィールドです。ロンドン研究所[ロンドン大学]の。)
ロス: Wow! What a pleasure. (わぁ。光栄です。)
ホイットフィールド: (sits down) Well, I have to tell you, I was quite impressed with your paper on pre-Cretaceous fossils. Yes. It confirmed everything I'd written. ([席に座って] これだけは言わせてくれ。君の先白亜紀の化石に関する論文には非常に感銘を受けたよ。そう、君の論文は私の書いたもの全てが正しいと証明してくれた。)
自分の席に、ホイットフィールド博士が座っているのを見たチャンドラー。
チャンドラー: Excuse me. Hi. (すみません。こんにちは。)
ホイットフィールド: Yes? (はい?)
チャンドラー: Well, you're kind of sitting in my seat. (あの、あなたが僕の席に座っておられるみたいなんですが。)
ホイットフィールド: What do you mean, your seat? (どういう意味だね、君の席だって?)
チャンドラー: I mean, I was sitting there. (つまり、私がそこに座っていた、ということです。)
ホイットフィールド: But you got up. (でも、君は席を立った。)
チャンドラー: But I never left the room. (でも、僕は部屋は出ていない。)
ホイットフィールド: But you left the chair area. (でも、君は椅子のエリアを離れたんだ。)
チャンドラー: All right, that's it. Give me your underwear. (よーし、わかった。それまでだ。あんたの下着をよこせ。)
institute は「学会、協会、研究所」「(理工系の)大学」という意味。
マサチューセッツ州ボストンにあるマサチューセッツ工科大学は、Massachusetts Institute of Technology で、通称 MIT と呼ばれていますよね。
この場合は、何かの施設の「ロンドン研究所」なのか、「ロンドン(工科 or 理工科)大学」なのか、それとも特定の固有名詞の略称なのでしょうか?
Wikipedia 英語版: City and Guilds of London Institute という、資格を与える組織があるのですが、それのことかな?
Wikipedia 英語版: University of the Arts London に、以前は The London Institute と呼ばれていたが名前が変わった、ということが書いてあるのですが、The University of the Arts London というのは、アートの大学で、「ロンドン芸術大学」ということですから、これは多分違うでしょう(笑)。
I have to tell you. は「私は(以下のことを)話さなければならない。」ということで、その後に大切な話が来ることを前もって教える表現ですね。
この場合は「嬉しいニュース」なので、「これだけは言わせてくれ。これだけは言っておかないと。」みたいな感じなのでしょう。
confirm は「(陳述・証拠などを)(正しいと)確かめる、(正しいことを)確認する、確証する、立証する」。
ロングマン現代英英辞典によると、
confirm: to show that something is definitely true, especially by providing more proof
つまり、「何かが紛れもなく正しい、ということを示すこと、特に別の(他の)証拠を提供することによって」。
この場合は、ロスの論文に感銘を受けたと言っているのは、そのお陰で自分の書いた論文の理論の正しさが証明されたからだ、ということですね。
彼とロスの研究結果の方向性が同じであった、自分にとってプラスになる内容の論文であった、ということを喜んでいる、ということです。
ちょっと離れていた隙に、またもや椅子を奪われてしまったチャンドラー。
だって、got up したじゃないか、などと、またジョーイと同じような展開になってきました。
この博士も、いろいろ理屈をこねてどこうとしないのがおかしいですね(笑)。
最後のオチはやっぱり、underwear でした。
「目には目を、歯には歯を、で、椅子には下着を(?)」という感じのチャンドラーです。
最後にちょっとおまけ。
Wikipedia 英語版: The One Where No One's Ready というサイトがあります。
つまり、ウィキペディアには、フレンズのエピソード毎にこういったページがあるのですね。
そこには、Plot(あらすじ)、Quotes(セリフ、一部のみ)、Additional cast(ゲスト出演者)、Trivia(トリビア)などが載っています。
その Trivia を引用すると、
This is one of Friends' few bottle episodes, in that, except for the closing-credits scene and a two-line voice-over by Tom Selleck, it utilizes no guest stars or extras whatsoever, and only one set. Despite this, it was one of the most celebrated episode of the series: when NBC broadcast the best six episodes of the series as voted on by fans, The One Where No One's Ready placed third, behind only The One Where Ross Finds Out (second) and The One With the Prom Video (first).
The entire episode takes place in real time as the characters get ready for Ross's event.
訳すと、
これはフレンズの数少ない bottle episode のうちの一つで、そのエピソードの中で、エンド・クレジット・シーンとトム・セレックが画面に登場しないで語る2つのセリフ以外には、ゲストスターやエキストラを全く使わず、セットも一つだけしか使われていない。このことにも関わらず、このエピソードはシリーズの中で最も有名なものの一つである。
NBC放送が、ファン投票によるフレンズのベスト6エピソードを放映した時、今回の 3-2 のエピソードは3位で、2位が 2-7 The One Where Ross Finds Out、1位が 2-14 The One With the Prom Video であった。
キャラクターたちがロスのイベントに行く準備をしながら、そのエピソード全体がリアルタイムで進行する。
フレンズ3-2その1 でも書きましたが、このエピソードは最後を除いてモニカの部屋しか出てきませんでしたね。
チャンドラーの部屋さえ出てきませんでした。
チャンドラーの部屋で何が起こっているかを見せないことで、ジョーイが服を着込んで登場した時のインパクトが余計に大きくなる、という効果もあります。
こういうのを bottle episode と言うそうで、上のウィキペディアのリンクを辿るとその bottle episode の定義を読むこともできます。
それを訳しているとキリがないのでやめます(笑)。
(ウィキペディアのリンクをどんどん辿っていくという行為は、英英辞典でわからない単語が出てきたらそれをまた英英辞典で引く…というのを繰り返す行為に似ている…(笑)。どちらも、英語の勉強になりますけどね。)
bottle episode は、使いまわしのセットだけでできるので低予算で済む、ということだそうです。
bottle は「瓶」、動詞で「…を瓶に入れる」、bottle up だと「(敵などを)封じ込める、封鎖する」という意味ですから、bottle という言葉が使われているのは、「瓶の中だけで済んじゃう」エピソード、「あるセット内に封じ込められてそこから出ることがない(または出られない)」エピソードという意味なんでしょうねぇ、多分。
今回の 3-2 のエピソードは、日本のファンにも人気が高いようですが、実際にアメリカのファン投票では3位だったそうです。
2位はレイチェルが入れた留守電のメッセージでレイチェルがロスのことを好きだという事実をロスが知る話(ラストシーンでロスとレイチェルのファースト・キスのシーンあり)、1位は昔からロスが自分のことをずっと好きだったと知って、レイチェルからロスにキスする話ですね。
ファンとしてはやっぱりロスとレイチェルが結ばれた!というシーンが嬉しくて、それが1位と2位になるのは「なるほど!」という感じですが、その次の3位にこのドタバタが来ているのが興味深いと思います。
そんなこともあって、今回はしつこく解説し、セリフも長めに取り上げてみました(←ただの言い訳)。
それから、一つのセットで繰り広げられているので、「時間がリアルタイムで進行している」と言われれば確かにそうですね。
「24-TWENTY FOUR-」みたいな感じですか?(←見たことないけど…笑)
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[Scene: At the banquet]
シャーマン・ホイットフィールド: Dr. Geller, Sherman Whitfield, London Institute. (ゲラー博士。シャーマン・ホイットフィールドです。ロンドン研究所[ロンドン大学]の。)
ロス: Wow! What a pleasure. (わぁ。光栄です。)
ホイットフィールド: (sits down) Well, I have to tell you, I was quite impressed with your paper on pre-Cretaceous fossils. Yes. It confirmed everything I'd written. ([席に座って] これだけは言わせてくれ。君の先白亜紀の化石に関する論文には非常に感銘を受けたよ。そう、君の論文は私の書いたもの全てが正しいと証明してくれた。)
自分の席に、ホイットフィールド博士が座っているのを見たチャンドラー。
チャンドラー: Excuse me. Hi. (すみません。こんにちは。)
ホイットフィールド: Yes? (はい?)
チャンドラー: Well, you're kind of sitting in my seat. (あの、あなたが僕の席に座っておられるみたいなんですが。)
ホイットフィールド: What do you mean, your seat? (どういう意味だね、君の席だって?)
チャンドラー: I mean, I was sitting there. (つまり、私がそこに座っていた、ということです。)
ホイットフィールド: But you got up. (でも、君は席を立った。)
チャンドラー: But I never left the room. (でも、僕は部屋は出ていない。)
ホイットフィールド: But you left the chair area. (でも、君は椅子のエリアを離れたんだ。)
チャンドラー: All right, that's it. Give me your underwear. (よーし、わかった。それまでだ。あんたの下着をよこせ。)
institute は「学会、協会、研究所」「(理工系の)大学」という意味。
マサチューセッツ州ボストンにあるマサチューセッツ工科大学は、Massachusetts Institute of Technology で、通称 MIT と呼ばれていますよね。
この場合は、何かの施設の「ロンドン研究所」なのか、「ロンドン(工科 or 理工科)大学」なのか、それとも特定の固有名詞の略称なのでしょうか?
Wikipedia 英語版: City and Guilds of London Institute という、資格を与える組織があるのですが、それのことかな?
Wikipedia 英語版: University of the Arts London に、以前は The London Institute と呼ばれていたが名前が変わった、ということが書いてあるのですが、The University of the Arts London というのは、アートの大学で、「ロンドン芸術大学」ということですから、これは多分違うでしょう(笑)。
I have to tell you. は「私は(以下のことを)話さなければならない。」ということで、その後に大切な話が来ることを前もって教える表現ですね。
この場合は「嬉しいニュース」なので、「これだけは言わせてくれ。これだけは言っておかないと。」みたいな感じなのでしょう。
confirm は「(陳述・証拠などを)(正しいと)確かめる、(正しいことを)確認する、確証する、立証する」。
ロングマン現代英英辞典によると、
confirm: to show that something is definitely true, especially by providing more proof
つまり、「何かが紛れもなく正しい、ということを示すこと、特に別の(他の)証拠を提供することによって」。
この場合は、ロスの論文に感銘を受けたと言っているのは、そのお陰で自分の書いた論文の理論の正しさが証明されたからだ、ということですね。
彼とロスの研究結果の方向性が同じであった、自分にとってプラスになる内容の論文であった、ということを喜んでいる、ということです。
ちょっと離れていた隙に、またもや椅子を奪われてしまったチャンドラー。
だって、got up したじゃないか、などと、またジョーイと同じような展開になってきました。
この博士も、いろいろ理屈をこねてどこうとしないのがおかしいですね(笑)。
最後のオチはやっぱり、underwear でした。
「目には目を、歯には歯を、で、椅子には下着を(?)」という感じのチャンドラーです。
最後にちょっとおまけ。
Wikipedia 英語版: The One Where No One's Ready というサイトがあります。
つまり、ウィキペディアには、フレンズのエピソード毎にこういったページがあるのですね。
そこには、Plot(あらすじ)、Quotes(セリフ、一部のみ)、Additional cast(ゲスト出演者)、Trivia(トリビア)などが載っています。
その Trivia を引用すると、
This is one of Friends' few bottle episodes, in that, except for the closing-credits scene and a two-line voice-over by Tom Selleck, it utilizes no guest stars or extras whatsoever, and only one set. Despite this, it was one of the most celebrated episode of the series: when NBC broadcast the best six episodes of the series as voted on by fans, The One Where No One's Ready placed third, behind only The One Where Ross Finds Out (second) and The One With the Prom Video (first).
The entire episode takes place in real time as the characters get ready for Ross's event.
訳すと、
これはフレンズの数少ない bottle episode のうちの一つで、そのエピソードの中で、エンド・クレジット・シーンとトム・セレックが画面に登場しないで語る2つのセリフ以外には、ゲストスターやエキストラを全く使わず、セットも一つだけしか使われていない。このことにも関わらず、このエピソードはシリーズの中で最も有名なものの一つである。
NBC放送が、ファン投票によるフレンズのベスト6エピソードを放映した時、今回の 3-2 のエピソードは3位で、2位が 2-7 The One Where Ross Finds Out、1位が 2-14 The One With the Prom Video であった。
キャラクターたちがロスのイベントに行く準備をしながら、そのエピソード全体がリアルタイムで進行する。
フレンズ3-2その1 でも書きましたが、このエピソードは最後を除いてモニカの部屋しか出てきませんでしたね。
チャンドラーの部屋さえ出てきませんでした。
チャンドラーの部屋で何が起こっているかを見せないことで、ジョーイが服を着込んで登場した時のインパクトが余計に大きくなる、という効果もあります。
こういうのを bottle episode と言うそうで、上のウィキペディアのリンクを辿るとその bottle episode の定義を読むこともできます。
それを訳しているとキリがないのでやめます(笑)。
(ウィキペディアのリンクをどんどん辿っていくという行為は、英英辞典でわからない単語が出てきたらそれをまた英英辞典で引く…というのを繰り返す行為に似ている…(笑)。どちらも、英語の勉強になりますけどね。)
bottle episode は、使いまわしのセットだけでできるので低予算で済む、ということだそうです。
bottle は「瓶」、動詞で「…を瓶に入れる」、bottle up だと「(敵などを)封じ込める、封鎖する」という意味ですから、bottle という言葉が使われているのは、「瓶の中だけで済んじゃう」エピソード、「あるセット内に封じ込められてそこから出ることがない(または出られない)」エピソードという意味なんでしょうねぇ、多分。
今回の 3-2 のエピソードは、日本のファンにも人気が高いようですが、実際にアメリカのファン投票では3位だったそうです。
2位はレイチェルが入れた留守電のメッセージでレイチェルがロスのことを好きだという事実をロスが知る話(ラストシーンでロスとレイチェルのファースト・キスのシーンあり)、1位は昔からロスが自分のことをずっと好きだったと知って、レイチェルからロスにキスする話ですね。
ファンとしてはやっぱりロスとレイチェルが結ばれた!というシーンが嬉しくて、それが1位と2位になるのは「なるほど!」という感じですが、その次の3位にこのドタバタが来ているのが興味深いと思います。
そんなこともあって、今回はしつこく解説し、セリフも長めに取り上げてみました(←ただの言い訳)。
それから、一つのセットで繰り広げられているので、「時間がリアルタイムで進行している」と言われれば確かにそうですね。
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2007年04月21日
フレンズ3-2その33
モニカ: Maybe we can call the phone company. Maybe they can change the message. Maybe they can change his number. (多分、電話会社に電話したら、メッセージを変えてくれると思うわ。彼の電話番号も変えてくれるかもしれない。)
フィービー: Yeah, after this, I think he'll be doing that himself. (えぇ、この後、彼は自分でそれをするでしょうね。)
モニカは元々は、応答メッセージを変えるコードまでは知らなかったのでしょうね。
知っていたら、もう一度それを消去して無難なものに変えるということくらいは可能ですから…(まぁ、モニカの声だと変は変ですが)。
たまたまコードを間違って押してしまったようで、自分でもどんな番号を押したのかすら今となっては思い出せないのでしょう。
リチャードの留守電に電話がかかるたびに、かけてきた人にこのメッセージを聞かれてしまうわけですから、モニカが電話会社に言わなくても、あまりに恥ずかしくてリチャードが自分で電話番号を変える手続きをするわよ、ということのようです。
ロス: Rachel! (she enters) Wow! You, uh, you look, wow! (レイチェル! [レイチェルがドレスを着て部屋に入ってくる] わぁ。君って、君って…ワォ。)
レイチェル: And I still have about five seconds to spare. (kisses him) Okay, that was about 7 seconds. (そして私にはまだ5秒間時間が余ってるわ。[ロスにキスして] あぁ、約7秒かかっちゃったわね。)
ロス: So we're a little late. (だから、ちょっと遅刻だね。)
レイチェル: Come on. (they start to leave) Oh, and, uh, by the way.... (行きましょ。[出かけようとする] あぁ、ところで…)
ロス: What? (何?)
レイチェル: I'm going commando, too. (私も、下着をつけてないのよ。)
ロス: Awwww!!! (あぁ!)
spare は「(時間などを)さく、とっておく」という意味で、to spare という形で前の名詞を形容詞用法で修飾すると、「余った、余分の」という意味になります。
time to spare なら「余った時間」、money to spare なら「余分の金」ということです。
仲直りしたお陰で、キスもセリフもラブラブですねぇ。
急がないといけないのはわかっていながら、5秒余ってる、つまり「5秒間キスしましょ。」と言ってキスするのですが、情熱的にキスしていたので、「5秒のはずが7秒に延びちゃったわね。」と言っているわけです。
レイチェルのオチのセリフ、"I'm going commando, too." がいいですね。
I'm not wearing any underwear. ということなんですが、go commando というフレーズは、コマンドーの話 フレンズ3-2その21 と フレンズ3-2その28 でジョーイが使っていて、今回のエピソードでやたらと印象深い言葉でした。
まぁ、普通は女性が使う表現ではないのでしょうが、それが逆に何だかワイルドな感じを醸し出して、ロスとしては「おぉっ!?」という感じなのでしょうね?(笑)
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フィービー: Yeah, after this, I think he'll be doing that himself. (えぇ、この後、彼は自分でそれをするでしょうね。)
モニカは元々は、応答メッセージを変えるコードまでは知らなかったのでしょうね。
知っていたら、もう一度それを消去して無難なものに変えるということくらいは可能ですから…(まぁ、モニカの声だと変は変ですが)。
たまたまコードを間違って押してしまったようで、自分でもどんな番号を押したのかすら今となっては思い出せないのでしょう。
リチャードの留守電に電話がかかるたびに、かけてきた人にこのメッセージを聞かれてしまうわけですから、モニカが電話会社に言わなくても、あまりに恥ずかしくてリチャードが自分で電話番号を変える手続きをするわよ、ということのようです。
ロス: Rachel! (she enters) Wow! You, uh, you look, wow! (レイチェル! [レイチェルがドレスを着て部屋に入ってくる] わぁ。君って、君って…ワォ。)
レイチェル: And I still have about five seconds to spare. (kisses him) Okay, that was about 7 seconds. (そして私にはまだ5秒間時間が余ってるわ。[ロスにキスして] あぁ、約7秒かかっちゃったわね。)
ロス: So we're a little late. (だから、ちょっと遅刻だね。)
レイチェル: Come on. (they start to leave) Oh, and, uh, by the way.... (行きましょ。[出かけようとする] あぁ、ところで…)
ロス: What? (何?)
レイチェル: I'm going commando, too. (私も、下着をつけてないのよ。)
ロス: Awwww!!! (あぁ!)
spare は「(時間などを)さく、とっておく」という意味で、to spare という形で前の名詞を形容詞用法で修飾すると、「余った、余分の」という意味になります。
time to spare なら「余った時間」、money to spare なら「余分の金」ということです。
仲直りしたお陰で、キスもセリフもラブラブですねぇ。
急がないといけないのはわかっていながら、5秒余ってる、つまり「5秒間キスしましょ。」と言ってキスするのですが、情熱的にキスしていたので、「5秒のはずが7秒に延びちゃったわね。」と言っているわけです。
レイチェルのオチのセリフ、"I'm going commando, too." がいいですね。
I'm not wearing any underwear. ということなんですが、go commando というフレーズは、コマンドーの話 フレンズ3-2その21 と フレンズ3-2その28 でジョーイが使っていて、今回のエピソードでやたらと印象深い言葉でした。
まぁ、普通は女性が使う表現ではないのでしょうが、それが逆に何だかワイルドな感じを醸し出して、ロスとしては「おぉっ!?」という感じなのでしょうね?(笑)
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2007年04月20日
女性陣のNo!の違いの話 フレンズ3-2その32
昨日の続きです。
リチャードの留守電の応答メッセージとして、自分の声で変な言葉を吹き込んでしまったのを知って、
モニカ: Nooo!! (いやー!!)
フィービー: How did you do that? (どうやったの、それ?)
モニカ: I don't know! (わからないわ!)
留守電: Goodbye. (さようなら。)
モニカ: Noooo!!!! (いやー!!!!)
昨日も書いたように、この Noooo!!!! という叫び声が、非常に「モニカっぽい」です(笑)。
また、こういう「ノー!」を聞くと、スター・ウォーズで、ダース・ベイダーがルークに、"I am your father." と言った後のルークのリアクションを思い出してしまいますが…(笑)。
Wikipedia 英語版: Running gags in Friends というサイトがあります。
その最初の部分に以下の記述があります。
Friends included many running gags throughout the span of the show, some of which became recognized in general culture in their own right, such as Chandler's "Could this be any more..." or Janice's "Oh my God". Some of the most famous are listed below.
訳すと、
フレンズは、その番組が放映されていた期間を通して連続するギャグを多く含んでいる。そのいくつかは彼ら(キャラクター)の名義として(?)、一般的な文化にその存在を認められている。例えば、チャンドラーの "Could this be any more..." や、ジャニスの "Oh my God" など。有名なものをいくつか、下にリストアップする。
つまり簡単に言うと、フレンズは10年間やっていたドラマなので、そのキャラ設定が有名で一般にも浸透しており、"Could this be any more..." というとチャンドラーのセリフだとわかる(チャンドラーの口癖の話 フレンズ3-2その29 でこのセリフを取り上げましたが、this とは限りません)、または例の言い方で "Oh my God" と言うとジャニスだとわかる、という風に、有名なものがたくさんあるよ、ということですね。
そのように最初に説明した後、それぞれのキャラクター毎に、その性格や傾向、有名なセリフなどが書いてあります。
ファンが見ると、かなり楽しめそうな内容です。
これを読んでいて面白かったのが、3人の女性陣がそれぞれ No! と言う時の言い方の違い、です。
まず、モニカ。
"Noooo!": Monica's reaction when she receives surprising news, usually shouted at a loud shrill tone.
"Noooo!" というのが、モニカが驚くようなニュースを聞いた時のリアクション。たいていは、大きくて甲高くけたたましい声で叫ぶ。
次に、フィービー。
"Oh, no": Phoebe often says this in always the same childish way when something goes wrong or when she realizes she did something stupid.
フィービーはしばしば "Oh, no" と言う。何かが失敗した時、または自分が何かバカなことをしたことに気付いた時に、いつも同じ子供っぽい言い方でそれを言う。
最後に、レイチェル。
"Noooo!": Rachel's reaction when she receives surprising news, usually said in a low, almost whispering tone after a gasp.
"Noooo!" というのが、レイチェルが驚くようなニュースを聞いた時のリアクション。たいていは、ハッと息を飲んだ後、低くて、ほとんどささやくような調子でノー!と言う。
確かに女性陣3人のノー!を文字で説明するとこんな感じかなぁ、と思います。
ちょっとフィービーのは、私の中で「これだ!」というイメージがないのですが、あっさりと「オゥ、ノゥ」と言う感じだったかなぁ?と。
緊迫感に欠けていて、「あっちゃー」「あらら」「あれま」みたいな感じで、自分の失敗の場合でも、何だかひとごとっぽいような響きだったような…。
モニカは今回のように、「ヌオォォォォーッ!」と思いっきり絶叫しますね。
モニカは人に誉められたりすると、"I know!" 「知ってる! そうでしょ!」と叫びます。
それも、モニカの特徴あるフレーズとして有名で、上に紹介したウィキペディアにも、
"I know!": Monica often uses that short phrase, emphasizing it in her already-loud voice.
「アイ・ノウ!」というその短いフレーズをモニカはしばしば使う。すでに大きくなっているその声で「アイ・ノウ」を強調する。
とあります。
つまりモニカは、エキサイトすると、とにかく叫びたくなる人なんですね(笑)。
レイチェルも、セリフとしてはモニカと同じように長く伸ばす「ノー!」なんですが、レイチェルの場合は叫ぶのではなく、「ヌー」と「ノー」の中間くらいの音で、口をとんがらかして眉をひそめて低い声で言いますね。
「なんてこと! とんでもないわ! 信じられないわ!」と静かにささやく感じかな。
私はあのノー!が可愛くて好きなのですが。
ということで、わざわざウィキペディアにその No! の違いが書いてあったので、ちょっと取り上げてみた、ということでした。
すみません、肝心のセリフの解説がちっとも進まなくて…。
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モニカ: Nooo!! (いやー!!)
フィービー: How did you do that? (どうやったの、それ?)
モニカ: I don't know! (わからないわ!)
留守電: Goodbye. (さようなら。)
モニカ: Noooo!!!! (いやー!!!!)
昨日も書いたように、この Noooo!!!! という叫び声が、非常に「モニカっぽい」です(笑)。
また、こういう「ノー!」を聞くと、スター・ウォーズで、ダース・ベイダーがルークに、"I am your father." と言った後のルークのリアクションを思い出してしまいますが…(笑)。
Wikipedia 英語版: Running gags in Friends というサイトがあります。
その最初の部分に以下の記述があります。
Friends included many running gags throughout the span of the show, some of which became recognized in general culture in their own right, such as Chandler's "Could this be any more..." or Janice's "Oh my God". Some of the most famous are listed below.
訳すと、
フレンズは、その番組が放映されていた期間を通して連続するギャグを多く含んでいる。そのいくつかは彼ら(キャラクター)の名義として(?)、一般的な文化にその存在を認められている。例えば、チャンドラーの "Could this be any more..." や、ジャニスの "Oh my God" など。有名なものをいくつか、下にリストアップする。
つまり簡単に言うと、フレンズは10年間やっていたドラマなので、そのキャラ設定が有名で一般にも浸透しており、"Could this be any more..." というとチャンドラーのセリフだとわかる(チャンドラーの口癖の話 フレンズ3-2その29 でこのセリフを取り上げましたが、this とは限りません)、または例の言い方で "Oh my God" と言うとジャニスだとわかる、という風に、有名なものがたくさんあるよ、ということですね。
そのように最初に説明した後、それぞれのキャラクター毎に、その性格や傾向、有名なセリフなどが書いてあります。
ファンが見ると、かなり楽しめそうな内容です。
これを読んでいて面白かったのが、3人の女性陣がそれぞれ No! と言う時の言い方の違い、です。
まず、モニカ。
"Noooo!": Monica's reaction when she receives surprising news, usually shouted at a loud shrill tone.
"Noooo!" というのが、モニカが驚くようなニュースを聞いた時のリアクション。たいていは、大きくて甲高くけたたましい声で叫ぶ。
次に、フィービー。
"Oh, no": Phoebe often says this in always the same childish way when something goes wrong or when she realizes she did something stupid.
フィービーはしばしば "Oh, no" と言う。何かが失敗した時、または自分が何かバカなことをしたことに気付いた時に、いつも同じ子供っぽい言い方でそれを言う。
最後に、レイチェル。
"Noooo!": Rachel's reaction when she receives surprising news, usually said in a low, almost whispering tone after a gasp.
"Noooo!" というのが、レイチェルが驚くようなニュースを聞いた時のリアクション。たいていは、ハッと息を飲んだ後、低くて、ほとんどささやくような調子でノー!と言う。
確かに女性陣3人のノー!を文字で説明するとこんな感じかなぁ、と思います。
ちょっとフィービーのは、私の中で「これだ!」というイメージがないのですが、あっさりと「オゥ、ノゥ」と言う感じだったかなぁ?と。
緊迫感に欠けていて、「あっちゃー」「あらら」「あれま」みたいな感じで、自分の失敗の場合でも、何だかひとごとっぽいような響きだったような…。
モニカは今回のように、「ヌオォォォォーッ!」と思いっきり絶叫しますね。
モニカは人に誉められたりすると、"I know!" 「知ってる! そうでしょ!」と叫びます。
それも、モニカの特徴あるフレーズとして有名で、上に紹介したウィキペディアにも、
"I know!": Monica often uses that short phrase, emphasizing it in her already-loud voice.
「アイ・ノウ!」というその短いフレーズをモニカはしばしば使う。すでに大きくなっているその声で「アイ・ノウ」を強調する。
とあります。
つまりモニカは、エキサイトすると、とにかく叫びたくなる人なんですね(笑)。
レイチェルも、セリフとしてはモニカと同じように長く伸ばす「ノー!」なんですが、レイチェルの場合は叫ぶのではなく、「ヌー」と「ノー」の中間くらいの音で、口をとんがらかして眉をひそめて低い声で言いますね。
「なんてこと! とんでもないわ! 信じられないわ!」と静かにささやく感じかな。
私はあのノー!が可愛くて好きなのですが。
ということで、わざわざウィキペディアにその No! の違いが書いてあったので、ちょっと取り上げてみた、ということでした。
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