2007年06月30日

しがみつく フレンズ3-4その19

[Scene: Monica and Rachel's, Monica and Rachel are comforting Chandler]
モニカとレイチェルの部屋。モニカとレイチェルがチャンドラーを慰めている。
レイチェル: Honey, this will help. (hands him a tub of ice cream) (ハニー、これが役に立つわよ。)
と言って、チャンドラーにアイスクリームの容器を手渡す。
チャンドラー: So, I finally catch up to her and she says this relationship's going too fast and we have to slow down. (それで、最後に俺は彼女に追いつく。すると彼女は、この関係はスピードが速すぎるから、スピードを落とさないといけない、って言うんだ。)
レイチェルとモニカ: Uff. (あぁ。)
モニカ: That is never good. (それは完全にダメね。)
チャンドラー: Then I got all needy and clingy. (それで俺は、ジャニスの愛を求め、しがみついて執着する状態にすっかり陥ってしまったんだ。)

ト書きの tub ですが、これは「蓋付きの小さい容器」のことですね。
フレンズ3-3その19 には、a big tub of jam 「大きい容器に一杯入ってるジャム」という表現が出てきました。
そこで、tub について詳しく説明しています。
ちなみに、缶ジュースの口金のつまみを指すタブの綴りは、tab になります。

needy and clingy について。
ロングマン現代英英辞典には、
needy: needing and wanting a lot of love and attention
つまり、「多くの愛や思いやりを必要としている、欲している」。
動詞 cling は cling to の形で「…にくっつく、くっついて離れない、しがみつく、すがりつく」という意味になり、clingy はその形容詞形ですね。
ロングマン現代英英辞典では、
clingy: someone who is clingy is too dependent on another person, and will often hold onto them - used to show disapproval
つまり、「clingy な人は、他人に依存し過ぎている、そして、しばしば他人にしがみつく。非難を示すのに使われる。」

「そんなこと言わないで、もっとちゃんと話し合おうよ」という感じで、相手の手や身体を掴んで離さなかった、みたいな感じですね。
もちろん、精神的に cling to 「執着する」という意味合いで、実際に「しがみついた」わけではないかもしれませんので、「食い下がった、しつこく粘った」みたいなことかもしれません。

I got all needy and clingy. をうまく日本語に訳しにくいのですが、ジャニスが「焦らず落ち着かなきゃ」みたいなことを言うので、離すまいと余計にムキになって、相手を need し、相手に cling (to) する状態にすっかり陥ってしまった、という感じでしょうか。


レイチェル: Okay, wait a minute, wait a minute, wait a minute. Maybe it's not so bad. How did you leave it? (わかったわ、ちょっと待って、待って、待って。そんなに悪くないかもしれないわよ。どんな風にそのやり取りは終わったの?)
チャンドラー: She said she'd call me. (ジャニスが、「私があなたに電話するわ」って言った。)
レイチェルとモニカ: Ohh! (both grab their stomachs in pain) (あぁ! [二人とも痛みで自分の胃を掴む[胃が痛いと押さえる])
チャンドラー: Oh God. (あぁ、だめだ。)
モニカ: Welcome to our side of the tunnel. (トンネルの私たちの側(の出口)へようこそ。)

女性陣二人にもそんな風に言われた経験があるんでしょうね、それを思い出して、胃がキリキリしているのです。
私から電話するわ、と言われてしまうと、こちらはただ待つことしかできない、そしてたいていそういう場合は、電話はかかってこないものなのですね(泣)。
またトンネルの話が出てきましたが、フレンズ3-4その13 に出てきたチャンドラーの比喩では、トンネルを抜けると、そこはコミットメントの恐怖がない世界が待っているはずでした。
でも、今回はそれとは別の出口に出てきてしまったようです(笑)。
モニカが our と言っているのは、「恋愛の敗者の」という意味でしょうね。
レイチェルはロスという恋人がいますが、モニカはいませんので、私や私と同じような恋人がいない人間の仲間ね、私たちの世界へようこそ、という感じでしょう。


チャンドラー: This ice cream tastes like crap, by the way. (ところで、このアイスクリーム、ものすごくまずいね。)
レイチェル: Yeah, well, that's that low-cal-nondairy-soymilk junk. We sort of, we save the real stuff for those really terminal cases. (えぇ。それは、ローカロリーで、乳成分を含まない、豆乳を使った、クズのような食べ物だもの。私たちは、本当の末期患者の為に、本物のアイスクリームはとってあるのよ。)
モニカ: You know, when you start to get screwed over all the time, you gotta switch to low-fat. (ずっと落ち込むことになったら、低脂肪(ローファット)に切り替えないといけないわ。)
レイチェル: Yeah, you do. (えぇ、そうね。)

豆乳のアイスクリームって食べたことないんですけど、おいしいんでしょうか?
今食べているのは、おいしさよりも、太らないことを主目的にした食べ物のようなので、確かにあまりおいしくなさそうですね。

case は「ケース、事例、状況」ですが、「(ある病気の)患者」という意味もあるようです。
terminal は名詞では「ターミナル、終点、終着駅」などで、形容詞では「(病気・患者が)末期の」という意味になります。
terminal case はこの場合は、「末期(症状の)患者」(terminal patient)という意味で使っているのだと思います。
(「末期の状況」でもいいのかもしれませんが…)

for those really terminal cases で、そういう思いっきり落ち込んでもう立ち直れそうにない人たち、に対して、おいしい本物をとってある、ということのようです。
今はクズのような最低のアイスクリームを食べているけど、今より状態がひどくなったら、豆乳よりも一ランク上のローファットに切り替えないといけないと言っていますね。
the real stuff (本物)は、きっと高脂肪・高カロリーなのでしょうが、落ち込んだ時には、太ることなんか気にしないで、そういうのをいっぱい食べてやる、やけ食いしてやる、という感じですね。

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posted by Rach at 12:20| Comment(4) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月29日

先に謝っておく フレンズ3-4その18

ジャニス: Are you okay? (あなた、大丈夫?)
チャンドラー: I am, I actually am. I mean this is amazing. My entire life I have feared this place, and now that I'm here, it's like, what was the big deal? I could probably say, "Let's move in together," and I'd be okay. (俺は大丈夫、全く大丈夫だよ。これはすごいことだよ。俺は人生ずっと、この場所をずっと恐れてきた。そして今、俺はここにいる。それって「何がおおごとなの?」って感じだよ。多分、こんなことも言えそうだ。「一緒に住もう。」 それでも俺は大丈夫だ。)
ジャニス: You probably want us to move in together? (私たちが一緒に住むことを望んでるの?)
チャンドラー: It doesn't scare me! (全然怖くないよ!)
ジャニス: Yeah, well, it scares me! I mean I not even divorced yet, Chandler. You know, you just invited me over here for pasta, and all of the sudden you're talking about moving in together. And, and I wasn't even that hungry. You know what, it's getting a little late, and I-I should just, um...(starts to leave) (えぇ、私は怖いわ! 私はまだ離婚してないのよ、チャンドラー。ほら、あなたはただパスタを食べようって私をここに誘っただけで、それで突然、一緒に住む話をしてるのよ。そして、私はそんなに空腹ですらないし、ちょっと遅くなってるから。私は… [立ち去ろうとする])
チャンドラー: Oh, no, no, no, don't go! I've scared ya'! I've said too much! I'm hopeless, and awkward, and desperate for love!! (Janice leaves, Chandler then calls Janice to leave a message on her machine) Hey, Janice! It's me. Um, yeah, I-I-I just wanna apologize in advance for having chased you down the street. (runs out the door) (だめだめだめだめ、行っちゃだめだ! 俺は君を怖がらせた! 言い過ぎた! 俺は絶望的で、ぶざまで、愛を切望してるんだ!! [ジャニスが去り、それからチャンドラーはジャニスに電話し、留守電にメッセージを残す] やぁ、ジャニス。俺だよ。俺はただ、君を通りまで追いかけて行ったことを、先に謝っておきたいだけなんだ。[ドアから出て行く])

"Are you okay?" に対する返事の、"I am, I actually am." ですから、"I'm okay." ということ。
「一緒に住もう」などという事実上プロポーズに近いようなことまで口走っていますね。
そんなことを言っても平気な自分に驚きつつ、感動しているようなチャンドラーですが、そのことがジャニスをますます怖がらせることになります。

ジャニスが出て行った後、すぐに追いかけないで、電話をかけるチャンドラー。
ト書きには「ジャニスの留守電にメッセージを残す」と書いてありますが、実際の画面では、チャンドラーがセリフを言った後にそのことがわかるようになっています。
まず、最初、電話で "Hey, Janice! It's me." と言っているので、ジャニスに電話したのだ、ということはわかりますね。
この時点では、ジャニスの携帯電話にでも電話したのかなぁ?と思う人が多いかもしれません。
そしてチャンドラーのセリフをよくよく聞いてみると、「留守電にメッセージを入れてたのかよ!」というのがわかって大爆笑!なわけですね。
チャンドラーは、自分でも思ってもみないようなことをいろいろと口走ったせいで、かなりハイになっていると思うのですが、それにしては対応が冷静だなぁ(笑)。

in advance は「あらかじめ、前もって」。
ロングマン現代英英辞典では、
in advance (of something):
before something happens or is expected to happen
例1) I should warn you in advance that I'm not a very good dancer.
例2) Many thanks, in advance, for your help.

つまり、「何かが起こる、または起こると予想される前に」
例文1は、「あらかじめ言っておくべきですね。私はそんなに上手なダンサーではないのです。」
例文2は、「いろいろ助けてくれてありがとう、と前もって言っておくよ。」→「いろいろ助けてもらうことになると思うけど、よろしく。」

2つ目の例文と似た、"Thank you in advance." という表現を時々見かけます。
直訳すると「前もって、ありがとう(と言っておく)。」なので、これからいろいろと相手がしてくれることに対して、先にお礼を言っておく感じですね。
掲示板で質問する側の人が、質問の最後に "Thank you in advance." と書いているのを何度か見たことがあります。
日本語で、いろいろ質問を書いた後に「よろしくお願いします。」と書く感覚と似ている気がしますね。

"I just wanna apologize in advance for having chased you down the street." について。
apologize for doing で「…したことを謝る、わびる」ですね。
謝るよりも先に何らかの物事が行われたということで、厳密に時制を考えると for having done という完了形の動名詞で「時制が古い」ことを示すべきなのかもしれませんが、何かを「した」からそれについて謝る、というこの動詞の性質を考えて、普通はわざわざ完了形の動名詞にはしないで、普通の動名詞 doing を使うようです。
I apologize for being late. なら「遅刻”した”ことを謝る。遅刻”して”申し訳ありません。」ということですね。

ですが、今回のチャンドラーのセリフはわざわざ for having chased you down the street と完了形を使っています。
これは、この留守電をジャニスが聞く時には、そのチェイス(笑)が終了して過去の出来事となっているので、「さっき君を通りまで追いかけて行ったこと」とわざわざ時制をはっきり「過去」にして表現しているのかなぁ?と思います。

実際は、これから追いかけるところなので、なおさら、for chasing you... でよいと思うのですが、それをわざわざ「過去」のことであるかのように言って、それを「事前に」謝っている、という時制の複雑さ(?)が面白いような気がするのですが、どうでしょう?
「さっきはごめん、通りまで追いかけて行ったりして…って、今のうちに謝っておくよ。」という感じかな?

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2007年06月27日

トリップする フレンズ3-4その17

ジャニス: Who would've thought that someday Chandler Bing would buy me a drawer. (いつの日かチャンドラー・ビングが私に引き出しを買ってくれるなんて、誰が考えたかしら?)
チャンドラー: Well, not me. But that's what's happened, and, ah, and, and there's more. We should take a trip. (あぁ、その誰かは俺じゃないね。でも、それが起こったんだよ。そして、まだあるんだ。俺たち、旅行に行くべきだよ。)
ジャニス: We should? (旅行に行くべき?)
チャンドラー: Yep, we're a couple and that's what couples do. And, I wanna meet your parents. We should take a trip with your parents! (あぁ。俺たちはカップルでそれがカップルのすることだろ。そして、君の両親にも会いたい。君の両親と一緒に旅行に行くぞ!)
ジャニス: (laughs) I don't think we need to, because you're tripping me out right now! Are you okay? ([笑って] そんな必要ないと思うわ。だってあなたは今、私をトリップさせてる[びびらせてる]んだもの! あなた、大丈夫?)

チャンドラーはジャニスに引き出しをプレゼントしたのですが、チャンドラーがそんなことをするなんて、誰が想像できただろう?とジャニスは質問しています。
「誰が想像できたか?」→「いや誰も想像できない。」という反語的表現ですね。
それに対して、"not me" 「俺じゃない」と答えるチャンドラー。
チャンドラー自身も自分がこんなことをしたなんて信じられない、想像できなかった、ということです。

trip out は自動詞だと「幻覚症状になる、パニックに陥る、びびる」。
それをここでは他動詞として使っているのですね。
freak out と似た感じでしょうか。
日本語でもちょっと「尋常ではない、普通ではない」状態になることを「トリップする」と言いますが、それはもともとは、LSDという麻薬による幻覚のことを言うそうです。
ロングマン現代英英辞典では、
trip:
6. DRUG (also trip out)
[intransitive] (informal) to experience the mental effects of a drug such as LSD

つまり、「LSDなどの麻薬の精神的効果を経験すること」。

チャンドラーが trip (旅行)の話をしているので、旅行に実際に行く必要なんかない、だって、あなたが今現にここで、パニクるようなことばかり言って、私を trip out させているんだもの、ということですね。
trip という言葉を”かけて”いるのですが、これは日本人にもわかりやすい洒落(?)かもしれません。

どんな恋人同士でも、相手の両親に挨拶するのは緊張するものですが、parents という単語まで持ち出すなんて、確かに今までのチャンドラーとは一味も二味も違う(笑)。
"Are you okay?" と言いたくなるジャニスの気持ち、よくわかります。

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posted by Rach at 10:19| Comment(6) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月26日

母音を買う フレンズ3-4その16

[Scene: Chandler and Joey's, Chandler and Janice are having dinner]
チャンドラーとジョーイの部屋。チャンドラーとジャニスはディナーを食べている。
ジャニス: So, how come you wanted to eat in tonight? (それで、どうして今夜は家で食べたいと思ったの?)
チャンドラー: 'Cause, I wanted to uh, give you this. (hands her a present) (それは、俺が君にこれを渡したかったから。[ジャニスにプレゼントを手渡す])
ジャニス: Ohhh, are you a puppy! (opens it) Contact paper! I never really know what to say when someone you're sleeping with gives you contact paper. (あぁ、あなたって可愛い子犬ちゃんね! [プレゼントを開ける] コンタクト・ペーパー! 一緒に寝る間柄の人からコンタクト・ペーパーをもらった時に、何て言ったらいいのかよくわからないわ。)
チャンドラー: Well, wait there's, there's more. See the contact paper is to go into your brand new drawer. (gives her a drawer) See, the drawer actually goes in my dresser. (あぁ、待って。まだあるんだ。ほら、そのコンタクト・ペーパーは君の真新しい引き出しに付けられることになる。[ジャニスに引き出しを渡して] ほら、その引き出しは俺のドレッサーに実際にはまるようになってる。)

eat in は「(自分の)家で食事をする」ということで、「レストランなどでの外食ではない」ということですね。

contact paper は、英辞郎には「印画紙、密着紙」と書いてあり、DVDの日本語では「粘着シート」となっていました。

Find Contact Papers and other Shelf Liner & Contact Paper at Aubuchon Hardware というサイトには、いろんな模様のコンタクト・ペーパーが並んでいます。
そのサイトのタイトルに、shelf liner 「棚の裏地(?)、棚の裏につけるもの」という言葉がありますので、棚や引き出しの中に使うもののようです。
また、その商品を見ると、裏側に目盛りのようなものがついているので、棚や引き出しに合う長さに切るために、そういう目盛りがついているのだと思われます。
ただ置いておくだけではズレてしまうので、きっとシールのようにその目盛りのついた裏紙は剥がせて粘着状になっている、だからDVDの訳が「粘着シート」になっているんだと思いますね。

someone you're sleeping with は、「一緒に寝ている誰か」ということで、恋人という意味ですね。
恋人のくれるプレゼントとしては、コンタクト・ペーパーというのは意外だと言いたいわけです。


ジャニス: Oh, you didn't have to do this. (あぁ、こんなことしてくれなくても良かったのに。)
チャンドラー: Yes, I did. Yes, I did. Because, you're my girlfriend, and that's what girlfriends should, should get. (いや、しなくちゃいけないことなんだ。だって、君は僕の恋人だろ。そして、俺のあげたものは恋人が手に入れるべきものなんだ。)
ジャニス: Well, I gotta buy a vowel. Because, oh my Gawd! Who would've thought that someday Chandler Bing would buy me a drawer. (あぁ、私は母音を買わなくちゃ。だって、”オー、マイ、ガウド[ゴッド]!”だもの。いつの日かチャンドラー・ビングが私に引き出しを買ってくれるなんて、誰が考えたかしら?)

さて、今日の問題は、この I gotta buy a vowel. というフレーズです。
直訳すると、「私は母音を買わなくちゃ。」ということなのですが…。

フレンズ3-1その12 で、Wheel of Fortune 「ホイール・オブ・フォーチュン」というアメリカのクイズ番組について説明しました。
そこで、この buy a vowel というフレーズが使われるそうです。
Wikipedia 英語版: Wheel of Fortune (US game show) にも Buying a vowel という項目が載っています。
このゲームはワードゲームで、何と言う言葉が隠されているかを当てるゲームなのですが、自分の手持ちのお金で、隠されている文字の母音を「買う」ことができるんですね。
母音が表示されると、ものすごいヒントになりますから、手持ちのお金を減らしてもそのヒントをゲットしようとするわけです。

この番組は有名なので、その buy a vowel というフレーズは一般的に使われるようになっているみたいですね。
まずは、一般的に使われている意味について説明し、それから、今回のジャニスのセリフではどういうニュアンスで使われているかを考えてみたいと思います。

Urban Dictionary では、buy a fu**ing vowel の意味がいくつか載っています。
一番支持が高い(賛成票が多い)語義は以下の通り。

buy a fu**ing vowel:
Phrase borrowed (more or less) from TV's "Wheel of Fortune", indicating disrespect for someone's mental abilities. Since generally the contestants on Wheel aren't exactly Einstein, telling someone to buy a fu**ing vowel is about equivalent to "Get a clue, moron!"
例) You think the War on Drugs is working? Buy a fu**ing vowel!


訳すと、「(事実上)テレビのホイール・オブ・フォーチュンから借りられたフレーズで、誰かの知能(精神能力?)を軽蔑することを示唆する。ホイールの競技者はたいてい、「まさにアインシュタイン」のようではないので(訳注:天才ではない、という意味)、誰かに"buy a fu**ing vowel" と言うことは、「糸口を見つけろよ、ばか」と言うのとほぼ同じである。」
例文) 「ドラッグとの戦いがうまく功を奏してるって思ってる? 糸口を見つけろよ!」

この上の語義を見ると、命令形で使った場合は、「お前はわかってないねぇ」みたいな意味になる、ということですね。

ホイール・オブ・フォーチュンで、答えがわからない場合は、お金を払って母音を買ってヒントをゲットするので、そこから buy a vowel = get a clue 「手掛かりを掴む、糸口を見つける」という意味で使われるようになったのですね。
「お金を払ってでも、そのヒントを見つけないと」ということなので、相手に命令形で使うと、「そうでもしないといつまで経ってもわからないだろ?」という感じの、相手を馬鹿にした表現になるのでしょう。
フレンズ2-17その18 でも clue という単語が出てきました。
フィービー: That was my first clue. (それが私が最初に気付いた糸口ね。)
というセリフで、そこで、clue という単語について詳しく説明しています。

ここで改めてジャニスのセリフを見てみたいのですが、そういう一般的な意味を当てはめると、「私は糸口を見つけなくちゃ。お金を払ってでもヒントを買わなきゃ。」→「あなたのやっていることが、ヒントなしでは全然わからないわ、理解できないわ。」という意味に解釈することも可能だと思います。
が!
私は少し違った解釈をしてみました。

ネットスクリプトでは、oh my Gawd! と書いてあるのですが、DVDでは、oh, my God! と書いてあります。
これはジャニスのいつもの決まり文句ですよね。
いつもは、"Oh... my... God!" と手振りを付けながら、3つの単語を区切ってゆっくり言うのですが、今回はあまり区切らずに一気に言っています。
その言い方を聞いていると、"Well, I gotta buy a vowel. Because, oh my Gawd!" というセリフが、「そうね、私は母音を買わなきゃ。なぜなら、オー・マイ・ゴッドだから。」と、「オー・マイ・ゴッド」が、母音を買わなければならない「理由」である、と言っているように聞こえるのです。

そこで私が思ったのは…。
ジャニスが驚いた時の決めゼリフ、"Oh, my God!" の出だしの Oh の発音は [ou] (オウ)で、アルファベットの母音の文字 O の発音 [ou] と同じです。
だから、母音を買ってこれから O、つまり、Oh を言うぞ、と観客に思わせて笑わせているのかなぁ?と。
「母音を買わないと、「いつものヤツ」が言えないわ。」「母音を買わなくちゃ。だってこれから O [Oh], my God! って言うのに必要だもの。」という感じでしょうか。
オーだけではなく、ゴッドも母音がないと発音できませんから、ゴッドのことも含めて言っているのかもしれません。
ゴッドの発音が、いつものジャニスと少し違うのは、その母音を強調したいからかもしれない、とも思いました。

実際の観客の反応を見ると、I gotta buy a vowel. と言った時点で笑っているのですが、その時点でそこまで想像して笑っているのかどうかはよくわかりません。(観客の拍手が聞こえたりもしていますが…)
ただ「わからない、びっくり、一体どうしちゃったの?」という驚きを表しているだけの Oh, my God! なのかもしれないので、私の深読みしすぎかもしれませんが…。
because は「理由を表す接続詞」の中で一番意味が強く、「なぜなら…だから」という感じなので、母音との関係を考えると、出だしが母音の O と同じ音で始まることと関係がある、という私の解釈もアリかなぁ、と思うのですが、どうでしょう??

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posted by Rach at 11:06| Comment(2) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月25日

電話を繋ぐ フレンズ3-4その15

[Scene: Central Perk, Phoebe's beeper is going off]
セントラルパーク。フィービーのポケベルが鳴る。
フィービー: Oh, it's your audition from this morning. Can I use the phone again? (あぁ、今朝のあなたのオーディションの件よ。その電話、また使ってもいい?)
レイチェル: Sure, Pheebs, you know, that's what it's there for, emergencies and pretend agents. (もちろんよ、フィービー。ほら、電話はそのためにあるんだもの。緊急事態と、にせのエージェントのため、にね。)
ジョーイ: Come on baby, come on! (よーし、来い! うまく行けよ!)

フレンズ3-4その10 で "this alarm started going off" 「警報が鳴り始めた」という表現が出てきて、その時に、go off について説明しました。
このト書きの beeper 「ポケベル」でも go off が使われていますね。


フィービー: (on phone, in 'Caitlin's' voice) Hi, I have Phoebe Buffay returning a page. Okay, well, um, she's in her car. I'll have to patch you through. ([ケイトリンの声で電話で話す] はい、フィービー・ブッフェにポケベルへの返事をするようにさせます。はい、フィービーは今、車の中です。あなたの電話を(彼女の電話に)繋がないといけません。)

今、フィービーはケイトリンのふりをしてしゃべっています。
フレンズ3-4その5 にも出てきましたが、これは、フィービー・ブッフェという(にせ)エージェントの秘書、ケイトリン、としてしゃべっているのですね。
have someone doing は「(人を)…するようにさせる」ですから、これは、ケイトリンが、今からフィービーにポケベルの返事の電話をするように手配します、取り計らいます、ということでしょう。

patch は「…につぎ[あて布]を当てる、応急に修繕する、つぎはぎをする」という意味で、
英辞郎には、
patch=(他動詞)(回線などを)一時的に接続する
という意味も載っています。
「電話回線をつぎはぎする」という感じでしょうか。


レイチェル: Very nice touch. (すっごくいい感じ。)
フィービー: (in voice, on phone) Okay, go ahead. (in normal voice on phone) Um, hi Annie. (listens) Fantastic! (to Joey) You got it. (on phone) Oh, okay, um, Will he work for scale, you ask me? Well, I don't know about that, (Joey clears his throat to signify yes) except that I do and he will. Great, oh, you are such a sweetheart. I would love to have lunch with you, how about we have lunch next....(hangs up phone) Op, went through a tunnel. ([調子のいい声で]いいわ、どうぞ。[普通の声で] あぁ、はい、アニー。[相手の話を聞いて] 素敵! [ジョーイに] やったわ。[電話で] わかった。彼は最低賃金で働くかって? さぁ、それについてはよくわからないわ。[ジョーイはイエスであることを知らせるために咳払いをする] あ、でも、私が彼を説得して、彼がその気になれば大丈夫ね。良かった、あなたは本当にいい人ね。あなたとランチを食べたいわ。どうかしら、ランチを次の… [電話を切る] あぁ、トンネルを通過したわ。)

scale は「階級、等級」という意味があり、そこから「(料金・賃金などの)賃金表(wage scale)」という意味にもなります。
work for scale は「最低の報酬・賃金で働く」ということ。

clear one's throat は「咳払いをする」。
のどをクリアにする、というのは、日本人の感覚でもわかりますよね。
のどに異物感、違和感があって、それをなくすために咳払いをする、というイメージです。
また、エヘンと咳払いして「俺はいいよ!」という意志を示す、というのは、日本人もやりますよね。
誰か自分のことを忘れている時に、そうやって気を引いたりもします。

except that は「(that 以下)であることを除いては」。
that 以下であることを除いてはわからない、つまり、わからないけど、that 以下の場合ならばその問題は解決するわね、ということです。

調子良くことが進んだフィービーは、相手とランチの約束までしようとします。
嘘の(にせの)エージェントなのに大丈夫なのか?と思っていたら、自分からブチっと電話を切ってしまいました。
車からかけているという設定なので、勝手にトンネルに入って電話が切れたことにしてしまったのですね。
相手がそんな事情に気付いたかどうかは別にして(笑)、フィービーはうまく立ち回っていますね。
「肝心なところでトンネルなんて…」などという演出、芸が細かいです。
went through a tunnel 「トンネルを通過した」というフレーズが出てきたのは、今回のエピソードが「トンネルの比喩」の話をしているのと多少は関係があるのでしょう。

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posted by Rach at 13:25| Comment(8) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月24日

恐怖を克服する方法 フレンズ3-4その14

ジョーイがチャンドラーにアドバイスします。
ジョーイ: Well, I've never been through the tunnel myself, 'cause as I understand it, you're not allowed to go through with more than one girl in the car, right? But, it seems to me it's pretty much like anything else, you know, face your fear. If you have a fear of heights, you go to the top of the building! If you're afraid of bugs.....get a bug. Right. In this case, you have a fear of commitment, so I say you go in there and you be the most committed guy there ever was! (そうだな、俺自身は今までそのトンネルを通ったことはないんだ。だって俺が思うに、車に二人以上の女の子を乗せて通ることは許されないだろ? でも、俺にはそれは何か別のことと、大体似てるように思えるよ。ほら、恐怖に立ち向かえ、だよ。もし高所恐怖症なら、ビルの屋上に行け! もし虫が怖いなら…虫を掴め。そうだよ。この場合は、お前はコミットメントに対して恐怖心があるんだから、そこに入って、史上最高にコミットした[深入りした]男になれ!)

ジョーイが珍しく長ゼリフで力説しております(笑)。
ジョーイはプレイボーイですから、誰か一人に絞って深入りする、ということはあり得ないので、そういう「コミットメントのトンネル」を通ったことはないそうです。
そのトンネルは、かけもちしては、二股以上かけていては、入れないだろ?みたいな感じでしょうね。
pretty much like は「大体、ほとんど似ている」ということでしょう。
(この記事の後半で、また pretty much が出てきます。)

その後、いろいろな具体例を挙げていますが、ジョーイが言っているのは、荒療治ですね。
苦手なものにどっぷり浸かってそれに慣れろ、ということです。
うーん、確かにそれは一つのやり方ですが、やり方を間違うと、一生それに対して恐怖心、コンプレックスを抱くという可能性もありますが。


レイチェル: Amazingly, that makes sense. (びっくりだけど、筋が通ってるわ。)
チャンドラー: You think? (そう思う?)
ジョーイ: Oh, yeah. Go for it, man! Jump off the high dive! Stare down the barrel of the gun! Pee into the wind! (あぁ、そうさ。思い切ってやってみろよ! 高飛び込みの台から飛び降りろ! 銃身を覗き込め! 風に向かっておしっこしろ!)
チャンドラー: Yeah, Joe, I assure you if I'm staring down the barrel of a gun, I'm pretty much peeing every which way. (あぁ、ジョーイ。もし銃身を覗き込んだら、きっと、おしっこがあっちこっちに飛びそうになっちゃうよ。)

レイチェルがわざわざ Amazingly と言っているのは、いつもはちょっとピントのずれたアドバイスしかしないジョーイなのに、今回のは「驚くべきことに」説得力があるからですね。

dive は「急降下、潜水」「(水泳の)飛び込み」。
high dive というのは「高飛び込み」のことのようです。
stare down the barrel of the gun というのは恐らく「銃口から銃身の中を覗き込む」ということのようですね。

pee into the wind というのは、「風”の中に”おしっこする」という感じでしょうか?(笑)
普通に立小便をする時に、風が強いと自分にかかったりしそうでいやだけど(?)、そういうことを恐れずに、風に向かって、風のびゅんびゅん吹いている中でおしっこしろ、みたいな感じなんでしょうかねぇ?
「風におしっこが負けるのを恐れるな。自分にかかるのを恐れるな。」みたいなことなのかなぁ?

先ほどは pretty much like の形で出てきましたが、pretty much は「ほとんど、大体」という意味で、ロングマン現代英英辞典では、
pretty much: almost completely
と説明されています。
pretty much the same 「ほとんど同じ」というフレーズでよく使われるようですが、このセリフの場合は、どういうニュアンスなのか、よくわかりません。
peeing にかかっているようなので、「ほとんどおしっこする」→「おもらしする、ちびる」ということか、本当におしっこしちゃわないまでも、おしっこしちゃいそうなくらいにビビってしまうよ、ということか?

every which way は「四方八方に、めちゃくちゃに、ばらばらに」。
ロングマン現代英英辞典の語義は、
every which way: (American English informal) in every direction
例) The kids ran off every which way.

つまり、「あらゆる方向に、あちこちに」ということで、例文は「子供たちは、あらゆる方向に走り去った。」

その pretty much と every which way のニュアンスを合わせて考えてみると…。
その銃の話とおしっこの話を同時に持ち出したジョーイに対して、銃を覗き込んだりしたら怖くてビビっちゃって、おしっこがあちこちの方向に飛んじゃいそうになっちゃうよ、という感じでしょうか??
(男性のおしっこの話は、私には、よくわかりません…わはは)

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2007年06月23日

トンネルの比喩 フレンズ3-4その13

昨日の解説では、チャンドラーの以下のセリフを説明しました。
チャンドラー: Look what do I do? I wanna get past this. I don't wanna be afraid of the commitment thing. I wanna go through the tunnel to the other side! (なぁ、俺はどうしよう?俺はこれを乗り越えたいんだ。コミットメントってやつを恐れたくないんだ。俺はそのトンネルの反対側に抜けたいんだ!)
そのセリフの後のシーンです。

(Joey looks quizzically at Ross)
ジョーイはロスをいぶかしげに見る。
ロス: (to Joey) Where there's no fear of commitment. ([ジョーイに] そのトンネルを抜けたところは、コミットメントの恐怖がないんだよ。)

quizzically という単語は、見た目からわかるように、quiz 「クイズ、小テスト」の関連語ですね。
quizzically は「(表情など)不審そうに、いぶかしげに」。
「今言ったのはどういうこと? よくわかんねーよ。」みたいな感じで、ロスに説明して欲しいと思っている顔です。

ロスのセリフの出だしの Where は、そのトンネルの向こう側に抜けて出た場所、「そこでは」ということですね。
意味としては、その前のチャンドラーのセリフに続けて、
... to the other side, where there's no fear of commitment.
という感じになるでしょうか。
この where は「関係副詞の非制限用法」になります。
この場合の where は and there と言い換えることができます。
「そして、そこでは」と、その the other side ではどういう状況であるかを説明しているわけですね。
実際は、チャンドラーのセリフで文は完結しているのですが、その意味がわからなかったジョーイに対して、関係副詞を使って、ロスが説明を付け足しているのです。

上のチャンドラーのセリフの流れを考えると、トンネルというのは比喩で、今から通らなければならない苦難の道、コミットメントの恐怖を克服すべき場所なわけですよね。
それを抜け出したら、もうその恐怖は克服できているという意味で、「トンネルを抜け出したい」と言っているわけです。

川端康成の雪国(Snow Country)の冒頭は、
「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。」
ですが、そんな雰囲気で、
「その長いトンネルを抜けるとコミットメントの恐怖から解放された世界であった。」という感じなんでしょうか?(笑)

ここで、改めて、今回のエピソードのタイトルを見てみると、
The One With the Metaphorical Tunnel
となっていて、それを私は「比喩のトンネルの話」と訳してみました。
metaphorical とは「隠喩の、比喩的な」。
日本語にもなっているメタファー(metaphor)の形容詞形ですね。

フレンズには珍しく、何だか厳(いか)めしい(?)タイトルですが、その「比喩のトンネル」というのが、このセリフに出てきたトンネルのことです。
日本人にも分かり易い比喩だと思うのですが、ジョーイにはその比喩がピンと来なかったらしくて、それでわざとタイトルにしているような気がします。


チャンドラー: Do we have any... (turns around and bumps Monica's fake chest) Do we have any thoughts here? (何か… [振り向いてモニカの胸にぶつかる] 今ここで何か考えはないかな?)

チャンドラーが振り向いて身振りをつけてしゃべろうとした拍子に、彼の手がモニカの胸に当たってしまっただけなのですが…。
フレンズ3-4その9 では、my left boob と My Left Foot という映画をかけたジョークが出てきました。
そのコメント欄で、「脚本家は今回のジョークをあたためていたんでしょうけど、そのジョークのためだけのワンシーンのようで不自然な気がします。」というご意見をいただきました。
今回の、チャンドラーの手が胸に当たってしまうシーン、そして、フレンズ3-4その11 に出てきた、チャンドラーの思考がモニカの胸を見て一瞬止まるというシーン、を見ていると、このジョークのために登場させた「モニカのニセ胸」というアイテムを、何とか生かそうとしている様子が伺えますね。
セリフではなかなかジョークに出来ないので、アクションで絡むしかしょうがなかった…みたいな感じが出ているような気がします(笑)。

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2007年06月22日

コミットメント フレンズ3-4その12

チャンドラー: Look what do I do? I wanna get past this. I don't wanna be afraid of the commitment thing. I wanna go through the tunnel to the other side! (なぁ、俺はどうしよう?俺はこれを乗り越えたいんだ。コミットメントってやつを恐れたくないんだ。俺はそのトンネルの反対側に抜けたいんだ!)

get past は、意味としては、get through 「(困難などを)乗り越える、切り抜ける」と似たニュアンスの言葉です。
get through については、フレンズ1-1その3 で詳しく説明しています。
through は「…を通って、貫いて」という「貫通」のイメージですね。
そして、past は pass「通り過ぎる、通過する」の関連語で、「通り越して、過ぎて」という意味になります。
ロングマン現代英英辞典では、
past: beyond or no longer at a particular point or stage
つまり、「ある特定の点や段階を越えて、または、もはやそこにいなくて」。
ということで、get past も get through も何らかの困難を乗り越える、克服する、というニュアンスなのですが、through の方が、その困難のど真ん中を突き進んで行くイメージが強くなるような気がします。

commitment の日本語訳を英和辞典で調べてみると、「かかわり合い、献身、傾倒」「本気で深く関与すること」「特定の異性と交際すること」などと書いてあります。
今回のセリフの意味は、「特定の異性と交際すること」という意味が一番近いのですが、ちょっと説明的な日本語になってしまいますね。
ぴったり対応する日本語がない場合は、英英辞典で調べてみると、すんなり理解できることが多いです。

動詞 commit の名詞形なので、まずは commit という動詞から見てみましょう。
ロングマン現代英英辞典によると、commit の基本的な意味は、
commit:
4. SAY YOU WILL DO SOMETHING
to say that someone will definitely do something or must do something
5. RELATIONSHIP
to give someone your love or support in a serious and permanent way

訳すと、4. は「絶対に何かをする、または何かをしなければならないと言うこと」、
5. は「真剣な、そして永続的な[恒久的な]方法で、誰かに愛や援助を与えること」

5. の援助、そして 4. の意味が、日本語では「献身、傾倒」などと訳されているのでしょう。
5. の「愛を与える」という意味が、今回のような男女関係におけるコミットメントですね。
「真剣な、永続的な」がポイントなんですねぇ。
「不真面目、安易、その場限り」ではない、ということです。(プレイボーイには耳が痛い話でしょうか?…笑)

続いて、名詞の commitment も見てみましょう。
同じくロングマンでは、
commitment:
1. a promise to do something or to behave in a particular way

「何かをする、またはある特別な方法で振舞うという約束」
2. the hard work and loyalty that someone gives to an organization, activity etc
「ある人が組織や活動に与える勤勉や忠誠」
3. something that you have promised you will do or that you have to do
「する、またはしなければならないと約束したこと」

こういう語義なので、「真剣にかかわり合う」「深く関与する」という日本語訳が当てられているのですね。

フレンズはラブ・コメ(?)なので恋愛がらみの話が多く、commitment というと、そういう男女間の relationship での意味で使われる場合がほとんどです。
噛み砕いて言うと、「深いかかわり(拘り、関わり、係わり)合いを持つこと」「深入りすること」「退っ引きならない(のっぴきならない)関係になること」「引くに引けない関係になること」「遊びではなく真剣に付き合うこと」などと様々に表現できるでしょうか。

チャンドラーはあまり女性にモテなくて(笑)、女性関係が苦手である、というのは、これまでに何度も描写されてきましたが、この「コミットメントに対して恐怖心がある」というのが、これ以降、チャンドラーの特徴となります。
チャンドラーの恋愛を語る時に、なくてはならない言葉になるのですね(笑)。

through 「(トンネルを)抜けて」と to 「(反対側)に」という二つの前置詞に、力と身振りが入っています(笑)。
チャンドラーらしい強調の仕方ですよね。

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posted by Rach at 12:01| Comment(2) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月21日

男って… フレンズ3-4その11

チャンドラーは、ジャニスと自分が「カップル」になったと思った途端、そこから逃げなきゃ、という気持ちになった、と言うのですが…。
レイチェル: Men are unbelievable. (男って信じられない。)
モニカ: What is it with you people? I mean, the minute you start to feel something, you have to run away? (あなたたち男性にとって、それは一体何なの? つまり、何かを感じ始めた瞬間に、逃げ出さないといけないの?)

What is it with you people? がよくわからないのですが、「あなたたち男どもにとって、それは何なの?」という問いかけでしょうか?
What is it? というのは、今チャンドラーが言ったような話の内容のことでしょうね。
それってどういうこと?ということなのかと。
一瞬、What's wrong with you? とか、What's with you? のように、「君、どうしたの?」みたいな意味なのかと思ったのですが、それだと it は不要ですよね。
今まで What's with you? という文章について深く考えたことがなかったのですが、この文の主語は、What で、What is with you? で、「何があなたと共に存在しているのか?」という意味だから、「あなたに何か(問題が)あるのか?」と言う意味になるのですね?(多分)
ですから、見た目は似ていても、What's with you? と、What is it with you? とは別物だ、ということになるのでしょうか?
つまり、What's with you? は「何(の問題)があなたと”共にある”のか?」で、What is it with you? は「あなた”にとって”、”それは”何か?」という意味の違いがあるように感じるのです。


チャンドラー: I know, that, (looks at her fake chest, and loses his train of thought, temporarily) That's why I don't want to go tonight, I'm afraid I'm going to say something stupid. (そうだな、それは…[モニカのニセ胸を見て、一時的に、一連の考えが止まってしまう。] だから、今夜行きたくないんだ。何かバカなことを言ってしまいそうで怖いんだ。)
モニカ: Oh, you mean like that "guy thing" where you act mean and distant until you get us to break up with you. (あぁ、チャンドラーが言いたいのは、例の「男ってやつ[男のやり方]」のことね、あなたたち男はいじわるでよそよそしく振舞うの、私たち女の方から別れを言い出すまで。)
ジョーイ: Hey, you know about that?! (おい、女たちはそのことを知ってるのか?)

ト書きの、loses his train of thought について。
train は「列車」ですが、あのように連結して列になっているので、「(人・車などの)長い列、行列」という意味にもなります。
またもっと抽象的なものにも使い、a train of thought だと「一連の考え」という意味になります。
a train of = a series of ということですね。
それを lose するわけですから、一つのテーマについてずっと考えていたのが、急に中断してしまう、ということです。
ニセモノだとわかっていても、ついつい見つめてしまうものなのでしょうか?(笑)

guy thing は抽象的な表現ですが、「男ってやつ、男のやり方」のように訳してみました。
「男がよくやる”あれ”」とか、「男のいつもの遣り口(やりくち)」みたいな感じでしょうか?
thing をロングマン現代英英辞典で調べると、
thing: IDEA/ACTION/FEELING/FACT
[countable] an idea, action, feeling, or fact that someone thinks, does, says, or talks about, or that happens

などと出ていますが、それに当てはめると、guy thing は、「男の考え、行動、感情」みたいなものになると思います。
つまり、「男はこんな風に考えて、感じて、行動する」という習性(?)みたいなものをひっくるめて、抽象的に guy thing と表現しているのだと思います。

フレンズ1-18その2 にも、guy thing という言葉が出てきました。
いつも男性陣だけでポーカーをしているのに気付いて、
フィービー: What is that? Some guy thing? Like some kind of sexist guy thing? Like it's poker, so only guys can play? (それって何? 「男が考えそうなこと」ね? 「女性差別の男が考えそうなこと」の一種、って感じ? 「ポーカーだぜ、男にしか出来ないよ」って感じ?)
と一人で勝手に怒っていましたが(笑)。

フレンズ1-18その2 を解説した時は、guy thing を「男がするもの、男の遊び」みたいなニュアンスだと捉え、「ポーカーは男の遊びだ」と言っているのかと思いました。
でも、今、見直してみると、「ポーカーは男にしかできないよ。」と思っている、その「女性差別的な考え方」を guy thing と呼んでいるような気がします。
だから、guy thing の後で、sexist guy thing と言い直しているのかなぁ?と。
thing というのは、ゲームのことを指しているのではなくて、もっと大きな意味の「思想、行為、気持ち」を表しているのだろうと思います。

that "guy thing" where ... で、その guy thing という概念の中で、男たちがどのように行動するか、というのをモニカは語っています。
act mean and distant と「act+形容詞」の形になっていますね。
act は普通、様態の副詞(句)を伴って、act politely 「礼儀正しく振舞う」、act like a baby 「(赤ちゃんのように)駄々をこねる」などと使いますが、形容詞を補語として、「…みたいに振舞う、…のふりをする」という形でも使います。
この場合は、形容詞で、まるで本当に mean で distant であるかのように振舞う、そういうふりをする、ということですね。

until 以下を訳すのが難しいのですが、get us to は、「私たち女性に…させる」という使役の意味になり、何をさせるかと言うと、break up with you 「恋人である男と別れる」ということですから、自分から別れを切り出さないで、冷たい態度を取って、女の方からさよならを言わせようとする、ということですね。
そういうのはずるい!と女性陣は責めているのです。
自分から別れを言い出すのは言いにくいから逃げている、自分が悪者になりたくないから、自然消滅するような状況に持って行こうとする…そういうのを許せない!と怒っているわけですね。

それに対するジョーイの反応は、「それに気付いてたのか? その男の本心がわかってたのか?」という感じでしょう。
つまり、そういう意図を持ってそういう行動をしていた、ということを、ジョーイ本人が認めてしまった、ということですね。

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posted by Rach at 13:28| Comment(8) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月20日

警報が鳴り出す フレンズ3-4その10

ジャニスからの電話を取りたがらないチャンドラー。
どうやら、ジャニスと会いたくないようです。
その理由を説明するチャンドラーですが…。
チャンドラー: Okay, last night at dinner, when the meals came, she put half her chicken piccata on my plate and took all my tomatoes. (昨日の晩、ディナーの席で、食事が来た時、ジャニスは自分のチキンピカタの半分を俺の皿に置いて、俺のトマトを全部取ったんだ。)
ロス: And that's bad because..., you hate chicken piccata? (そしてそれがいやだった。それは…チャンドラーがチキンピカタが嫌いだから?)
チャンドラー: Noo. (違うよ。)
ロス: You didn't want to share your tomatoes. Tomatoes are very important to you. (チャンドラーは、トマトを分けたくなかった。トマトはチャンドラーにとって、非常に大切なものだから?)

ピカタとトマトの話を聞いても、ロスにはどうしてそれがジャニスと会いたくない理由になるのかわからないのですね(他の誰にもわかりませんが)。
チャンドラーのように表現してしまうと、確かに子供がいやなものを押し付けられて、好きなものを取られちゃった、と言う風に聞こえないでもないです。
もちろん、ロスはそれが理由だとは思っていないのでしょうが、その例えがわかりにくかったので、わざとそんな風に捉えてみせているのでしょう。


チャンドラー: No, it's like all of the sudden, we were this "couple." And this alarm started going off in my head. You know, "Run for your life! Get out of the building!" (違うよ。それって、突然、俺たちは「カップル」になった、って感じなんだ。それで、頭の中で警報が鳴り始めたんだ。ほら、「必死に[一目散に]走れ! そのビルから逃げ出せ!」)

チャンドラーは、その「二人で分け分けする」という行為が、いかにもカップルがしそうなことで、それにビビってしまったようです。
いつもデートしているわけだし、もうすでにエッチもしているわけだし(笑)、何を今さら…という気がしないでもないですが、ジャニスが断りもなく、そういうことを自然にしたのを見て、長年連れ添った夫婦がする行為のように見えたのでしょう。
今さらながら、二人は「カップル」であるという事実を思い知った、正真正銘のカップルになってしまった、という感じでしょうか。

go off は「(目覚まし時計・警報機などが)(突然)鳴り出す、鳴り響く」。
日本語では、オンはついている状態、オフは消えている状態なので、ゴーオフと聞くと「オフになる」のようなイメージを持つ方もおられるかもしれません。

実際に、go off には「(電気・ガス・水道などが)止まる、切れる」という意味もあります。
ロングマン現代英英辞典によると、
go off: STOP WORKING
if a machine or piece of equipment goes off, it stops working
例) The central heating goes off at 9 o'clock.
Suddenly, all the lights went off.

つまり、「機械や装置が go off すると、それが作動する[動く]のが止まる」、例文は、「セントラル・ヒーティングは9時に止まる。」、「突然、全ての明かりが消えた。」

「警報が鳴り出す」 go off の off は、恐らく、go off = leave などのように、「離れる」「分離する」のイメージに近いのかな?と思います。
タイマーが「解放される」という感じかもしれません。
「off の状態になる」じゃなくて、「go して離れる(off)」ということかなと。
この意味の、ロングマン現代英英辞典の語義は以下のとおり。
go off: MAKE A NOISE
if an alarm goes off, it makes a noise to warn you about something
例) The thieves ran away when the alarm went off.
I've set the alarm clock to go off at 7 am.

つまり、「アラーム[警報]が go off すると、あることについて人に警告するために音を出す」。
例文は、「警報が鳴った時、泥棒は逃げ出した。」、「私は午前7時に鳴るようにアラームをセットした。」

また go off には「(爆弾・花火などが)爆発する」という意味もあります。
ロングマン現代英英辞典では、
go off: EXPLODE
to explode or fire
例) The bomb went off at 6.30 this morning.

つまり、「爆発する、または火がつく」、例文は「その爆弾は今朝6:30に爆発した。」

この「爆発する」と「(警報が)鳴る」というのは、同じ感覚のような気がします。
上に書いたように、どちらも「解放される」感じがする、というか…(←単に私のイメージですが…)

for one's life は for dear life とも言いますが、「命がけで、全力を尽くして、必死になって、死に物狂いで」。
つまり「自分の命のために」ということですね。
ですから、run for one's life は「必死に走る・逃げる」という意味になります。
ロングマンの run の語義 1. MOVE QUICKLY USING YOUR LEGS の例文に、
Jane struggled free and ran for her life (=ran in order to avoid being killed).
というのが載っています。
ran for her life のことを、「殺されるのを避けるために走った」と説明してありますね。

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