モニカ: So this place is really my grandmother's. (Joey starts to take off all of his clothes, while Monica gets the glasses and pours the lemonade.) I got it from her when she moved to Florida, otherwise I could never afford a place like this. So if the landlord ever asks, I'm an 87-year-old woman who's afraid of her VCR. You thirsty? (それで、この部屋は本当は私のおばあちゃんのものなの。[ジョーイは服を全部脱ぎ始める。その時、モニカはグラスを取り出してレモネードを注ぐ。] おばあちゃんがフロリダに引っ越す時にここを譲ってもらったのよ。そうじゃないと私はこんなところに住めるほどお金がないもの。それで、もし大家さんが何か質問してくることがあったら、私は87歳のおばあちゃんになるのよ、ビデオにオロオロするような[ビデオの使い方がわからないような]おばあちゃんにね。のど渇いてる?)
昨日取り上げたセリフのうち、モニカが自分のアパートのことを説明する部分を詳しく見てみたいと思います。
最初にこの部屋に入った時、ジョーイは、"Wow! This is a great place." と言っていたのですが、それは社交辞令ではなく、その「大きさ」に驚いていたようでした。
チャンドラーの部屋とモニカの部屋は隣同士ですが、部屋の大きさが実はかなり違っていて、モニカの部屋(特にリビング)の方が随分大きいですよね。
レイチェルがここに転がり込んで来る前は、モニカは一人でこの部屋に住んでいたわけですが、確かに言われてみれば結構広い部屋です。
ですから、家賃もかなりのものになるはずです。
その彼女がここに住めているのは、実はある法律があるからなんですね。
その法律の名前は、the Rent Stabilization Act of 1968 「(1968年の)家賃安定化条例」と言います。
ざっとネットで調べてみたのですが、RSL (New York City Rent Stabilization Law) や、Rent Stabilization Code という表記もあるようです。
何故アメリカに住んだこともない私(笑)が、この法律を知っているかと言うと、もう少し先のエピソード、フレンズ4-4 にその法律名が出てくるから、です。
ちょっとネタバレっぽくなりますが、その4-4 でのやり取りが説明としてはわかりやすいので、以下で少しそれを使うことにします。(4-4 まで行き着く自信もないですし、行き着いたところでかなりの年月が経過しているでしょうし…笑)
ジョーイとトリーガーさんとのやり取り。
トリーガーさん、というのは、フレンズ2-9その13 に出てきたアパートの管理人さん(英語では super )です。
あることが原因で、管理人のトリーガーに文句を言いに来たジョーイ。
ジョーイが文句を言うと、逆に、条例の話を持ち出されてしまいます。
トリーガーさん: Yeah. Well, maybe you haven't heard of a little something called Rent Stabilization Act of 1968! (多分、君は1968年の家賃安定化条例ってやつを聞いたことないんだろ。)
ジョーイ: I have actually not heard of that. (確かに、そんなのは聞いたことないさ。)
トリーガーさん: Yeah, well, your friends are in violation of it. I've been a nice guy up until now, but uh, I don't need this grief. I'm gonna call the landlord and tell him that Monica is illegally subletting her grandmother's apartment. Your friends are outta here, pal. (君の友達はそれに違反してる。今の今までは俺もいいやつをやってきたが、こんな面倒はごめんだ。俺が大家さんに電話して、モニカがおばあちゃんのアパートを違法に又貸し(サブレット)している、って言うぞ。君の友達はここを出て行くんだ[出て行くことになるんだ]。)
この管理人の話だと、
そのアパートはモニカのおばあちゃんの名義なのに、モニカが住んでいる。
さらに正式な名義人でもないのにレイチェルに又貸ししている(ルームシェアというのは、法律上は「又貸し」に当たる、ということでしょうね)。
それらがその条例に違反する、ということになりますね。
なぜ、「おばあちゃん名義」のままかと言うと、その方が家賃が安く抑えられるから、のようです。
この条例の仕組みがわかる事例が、抄訳付き英字新聞「週刊ST」にも出てきたことがあります。
週刊ST 2003年4月25日号の、Manhattan short stories The Dorsett という連載小説の一部を引用します。
The person directly below him, with the exact same configuration, was paying three times as much.
これを私が訳してみますと、
「彼の真下に住んでいる住人は、その部屋は全く同じ間取りなのに、3倍の家賃を払っていた。」
そしてその理由については、欄外にきちんと説明が書いてありました。
その説明を引用すると、
ニューヨークは家賃統制によって賃貸料を更新する上限が定められており、同じ建物に長く住む人の家賃は安く抑えられている。
このストーリーでは、家賃が安く済んでいる「彼」は11年間住んでいる、という設定でした。
モニカの場合は、おばあちゃんが住んでいた、ということですから、もっと長い期間住んでいた可能性もあります。
とにかく、今いきなり入居するよりは、ずっと割安の家賃で済んでいる、ということのようですね。
管理人の人は管理人の部屋に住んでいるようですが、家主(landlord)は遠いところにでも住んでいるのでしょうか。
実際にはモニカがここで暮らしていることを家主(大家さん)は知らないようで、家主と連絡を取り合う必要があった場合は、「最近の機械は操作が難しくってねぇ…」みたいな機械オンチのおばあちゃんのふりをしなくちゃいけないのよ…と言っています。
VCR は video cassette recorder の略で「ビデオカセットレコーダー、ビデオデッキ」のことです。
フレンズ2-14その9 にも出てきました。
ところで、「家賃安定化条例」なんてそんな細かい話、英語の解釈には直接関係ないのかもしれません。
今回私がわざわざこれを取り上げたのは、フレンズ3-6 や 4-4 を見て、「あぁ、そういう条例みたいなものがあるんだな。」と何となく記憶に残っていた、その後で、その週刊STの記事に出会って、「あ、ここにも同じようなことが書いてある!」と思ってすごく嬉しかった、そしてそのお陰で、よりその条例に対する理解を深めた、という経験があったからです。
「アメリカに住んだことないからわかるわけない!」じゃなくて、自分が見た映画やドラマ、小説や新聞から、いろんな情報を取り込んでいけば、それぞれの情報がうまく組み合わさって、いろんなことがわかっていく…今、この瞬間はわからないことでも、ずっと英語の勉強を続けていくうちに、そのうちにまたわかることもある…。
今回はそのことを伝えたかった…のかなぁ、と思います。
さらには、どんなにつまらないネタでも(笑)、知らないよりは知っている方が内容をより楽しめるのも確かです。
4-4 の「大家が知ったら、モニカたちは追い出される」というトリーガーのセリフから、これがかなり違法度の高いものであることがわかりますね。
でも違法だとわかっていながらモニカがそうしているのは、それだけの危険を冒す価値があるほど、家賃がものすごく安く済んでいるから、ですね。
「おばあちゃんの名義」であることは、モニカの弱点でもあり、またメリットでもある、ということがわからないと、セリフの面白さが伝わってこないのです。
また、今回の 3-6 で、ほぼ初対面のジョーイにそのことを早速告白しているところを見ると、相手をかなり信用していて、好意を持っているんだろうな、ということもわかる、ということでしょう。
相手がタチの悪い人で、そのネタを使って脅迫するような人だったら、どうするんだ、モニカ!?(笑)
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2007年08月31日
2007年08月30日
のどが渇く、渇望する フレンズ3-6その15
モニカ: Do you wanna come in for some lemonade? (うちに来て、レモネードでも飲まない?)
ジョーイ: Like you wouldn't believe. (they go into the apartment) Wow! This is a great place. (ものすごく飲みたいね。 [二人はモニカの部屋に入る] わぉ! ここは素敵な部屋だね。)
モニカ: Thank you. Just make yourself comfortable. (ありがとう。くつろいでね。)
ジョーイ: Gotcha. (わかった。)
モニカ: So this place is really my grandmother's. (Joey starts to take off all of his clothes, while Monica gets the glasses and pours the lemonade.) I got it from her when she moved to Florida, otherwise I could never afford a place like this. So if the landlord ever asks, I'm 87-year-old woman who's afraid of her VCR. You thirsty? (それで、この部屋は本当は私のおばあちゃんのものなの。[ジョーイは服を全部脱ぎ始める。その時、モニカはグラスを取り出してレモネードを注ぐ。] おばあちゃんがフロリダに引っ越す時にここを譲ってもらったのよ。そうじゃないと私はこんなところに住めるほどお金がないもの。それで、もし大家さんが何か質問してくることがあったら、私は87歳のおばあちゃんになるのよ、ビデオにオロオロするような[ビデオの使い方がわからないような]おばあちゃんにね。のど渇いてる?)
ジョーイ: Oh, you bet I am! (あぁ、もちろん渇いてるよ!)
モニカ: (turning around) Okay, here's your... penis! ([ジョーイの方に向き直って] はい、これがあなたの… penis!)
普通は誰かを部屋に誘う場合は、「コーヒーでも」と言うことが多いですが、今日は暑いので、冷たいレモネードを、と言って誘うモニカ。
モニカが妙に積極的なのは、ジョーイをかっこいいと思ったのもありますが、レイチェルが医者と結婚すると聞いて、多少の焦りもあるんでしょうか?
Like you wouldn't believe. は「君が信じられないと思うくらいに」というような意味だと思います。
これは「ものすごく、とても」と何かを強調している表現なんでしょうね。
この場合は、Do you wanna...? と尋ねられて、I wanna come in for some lemonade so much like you wouldn't believe. 「君が信じられないと思うくらい、ものすごくそうしたい[部屋に入ってレモネードを飲みたい]と思ってるよ。」という感じだと思います。
レモネードを入れながら背中を向けて話しているモニカですが、その間に、ジョーイはものすごい速さで服を脱いでいきます(さすがはプレイボーイだ)。
「くつろいで、楽にしてて」って言われたとはいえ、ちょっとくつろぎすぎだろう、みたいな(笑)。
画面ではちょうど大事な部分がランプで隠れているので、余計におかしいですね。
レモネードを勧めるに当たって、thristy かと尋ねるモニカですが、ジョーイの方は別の意味で thirsty だと言っているようです。
thristy は「のどが渇いた」ですが、「…を渇望して、熱望して」のような意味もありますね。
ロングマン現代英英辞典では、
thirsty: (literary) having a strong desire for something
つまり、「(文語的) 何かに対して強い欲望を持っている」。
日本語でも「渇き」には、欲望などが満たされていなくて、それを渇望する、というような意味がありますよね。
「今あなた渇いてる?」「もうカラカラで、早く欲しいよ。」みたいな感じのやり取りになっているわけです。
日本語でそう表現しても、比喩的な感じではありますが意味は通じる気がします。
で、やっとレモネードを入れて、"Here's your lemonade." 「はい、どうぞ、レモネードよ。」と渡そうと振り返ったら、ジョーイが素っ裸で、まともに彼のモノを見てしまったので、思わず、"Here's your... penis!" 「はい、これがあなたの… penis だわ!」と叫んでしまったのですね。
目に見えたものをそのまま口に出してしまったわけです。
ところで、モニカのおばあちゃんの話が出てきたのですが、この話を聞いていると、モニカはおばあちゃんの名義でここを借りている、名義はまだおばあちゃんのままである、ということですね。
モニカがこのアパートについて説明するそのセリフについては、明日、説明したいと思います。
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ジョーイ: Like you wouldn't believe. (they go into the apartment) Wow! This is a great place. (ものすごく飲みたいね。 [二人はモニカの部屋に入る] わぉ! ここは素敵な部屋だね。)
モニカ: Thank you. Just make yourself comfortable. (ありがとう。くつろいでね。)
ジョーイ: Gotcha. (わかった。)
モニカ: So this place is really my grandmother's. (Joey starts to take off all of his clothes, while Monica gets the glasses and pours the lemonade.) I got it from her when she moved to Florida, otherwise I could never afford a place like this. So if the landlord ever asks, I'm 87-year-old woman who's afraid of her VCR. You thirsty? (それで、この部屋は本当は私のおばあちゃんのものなの。[ジョーイは服を全部脱ぎ始める。その時、モニカはグラスを取り出してレモネードを注ぐ。] おばあちゃんがフロリダに引っ越す時にここを譲ってもらったのよ。そうじゃないと私はこんなところに住めるほどお金がないもの。それで、もし大家さんが何か質問してくることがあったら、私は87歳のおばあちゃんになるのよ、ビデオにオロオロするような[ビデオの使い方がわからないような]おばあちゃんにね。のど渇いてる?)
ジョーイ: Oh, you bet I am! (あぁ、もちろん渇いてるよ!)
モニカ: (turning around) Okay, here's your... penis! ([ジョーイの方に向き直って] はい、これがあなたの… penis!)
普通は誰かを部屋に誘う場合は、「コーヒーでも」と言うことが多いですが、今日は暑いので、冷たいレモネードを、と言って誘うモニカ。
モニカが妙に積極的なのは、ジョーイをかっこいいと思ったのもありますが、レイチェルが医者と結婚すると聞いて、多少の焦りもあるんでしょうか?
Like you wouldn't believe. は「君が信じられないと思うくらいに」というような意味だと思います。
これは「ものすごく、とても」と何かを強調している表現なんでしょうね。
この場合は、Do you wanna...? と尋ねられて、I wanna come in for some lemonade so much like you wouldn't believe. 「君が信じられないと思うくらい、ものすごくそうしたい[部屋に入ってレモネードを飲みたい]と思ってるよ。」という感じだと思います。
レモネードを入れながら背中を向けて話しているモニカですが、その間に、ジョーイはものすごい速さで服を脱いでいきます(さすがはプレイボーイだ)。
「くつろいで、楽にしてて」って言われたとはいえ、ちょっとくつろぎすぎだろう、みたいな(笑)。
画面ではちょうど大事な部分がランプで隠れているので、余計におかしいですね。
レモネードを勧めるに当たって、thristy かと尋ねるモニカですが、ジョーイの方は別の意味で thirsty だと言っているようです。
thristy は「のどが渇いた」ですが、「…を渇望して、熱望して」のような意味もありますね。
ロングマン現代英英辞典では、
thirsty: (literary) having a strong desire for something
つまり、「(文語的) 何かに対して強い欲望を持っている」。
日本語でも「渇き」には、欲望などが満たされていなくて、それを渇望する、というような意味がありますよね。
「今あなた渇いてる?」「もうカラカラで、早く欲しいよ。」みたいな感じのやり取りになっているわけです。
日本語でそう表現しても、比喩的な感じではありますが意味は通じる気がします。
で、やっとレモネードを入れて、"Here's your lemonade." 「はい、どうぞ、レモネードよ。」と渡そうと振り返ったら、ジョーイが素っ裸で、まともに彼のモノを見てしまったので、思わず、"Here's your... penis!" 「はい、これがあなたの… penis だわ!」と叫んでしまったのですね。
目に見えたものをそのまま口に出してしまったわけです。
ところで、モニカのおばあちゃんの話が出てきたのですが、この話を聞いていると、モニカはおばあちゃんの名義でここを借りている、名義はまだおばあちゃんのままである、ということですね。
モニカがこのアパートについて説明するそのセリフについては、明日、説明したいと思います。
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2007年08月29日
英英辞典で基本的イメージを理解する フレンズ3-6その14
[Scene: the hallway, Joey is moving in, Monica is leaving.]
廊下。ジョーイが引っ越して来る。モニカは出かけようとしている。
モニカ: Hi again. (はーい、また会ったわね。)
ジョーイ: Hey. (goes into the apartment) (やぁ。[アパートに入る])
チャンドラー: (leaving to go to work) Hey! ([仕事に行くために出かけようとしている] やあ。)
モニカ: Thank you soo much. (本当にありがとう。)
チャンドラー: Oh, don't thank me. Thank the jerk that never showed up. Okay, I gotta get to work. (あぁ、俺に感謝しなくていいよ。現れなかったあのバカに感謝して。よし、仕事に行かなくちゃ。)
また対面したモニカとジョーイ。
こういう時のジョーイのデレデレした顔が面白いです。
ジョーイがルームメートに選ばれたと知って、モニカはチャンドラーに礼を言うのですが、「礼なら、俺にじゃなくて、あの jerk に言ってくれ。」と言っています。
Thank the jerk that never showed up. の the jerk 「バカ、まぬけ、ムカつくやつ」とはエリックのことですね。
このチャンドラーのセリフで、エリックはヘッケルさんとの問答に敗れた(?)後、あのまま帰ってしまって、チャンドラーに会うことも電話で話すこともなくそれきりになっていることがわかります。
エリックにしてみれば、せっかく引越しの準備をしてやって来たというのに、変なじいさんと同居する約束ができていて、僕には一言の連絡もないなんて…とムッとしているのでしょうね。
チャンドラーはチャンドラーで、約束の時間になっても現れないので、すっぽかされたと思っているわけです。
ところで、ヘッケルさんがフィービーに言い負かされた仕返しに、エリックを追い返すといういたずらをして、そのお陰でジョーイがルームメートになるわけですよね。
これが、ジョーイがこの部屋に住みたくてエリックに嘘をついたりする展開だったら、その真実を観客が知ってしまった時に、何となく気分が悪いですよね。
ジョーイは何もしていないのに、ちょっとした「運命のいたずら」で、こういうことになってしまったんだ、という方が微笑ましくて面白いのだと思います。
よく出来た脚本だなぁ、と思います。
(Joey comes back into the hallway and starts to pick up a heavy box)
ジョーイは廊下に戻ってきて、重い箱を持ち上げようとする。
モニカ: You want some help with that? (それを持つの、手伝いましょうか?)
ジョーイ: Oh, no thanks, I got it. (picks it up) No I don't! (あぁ、いいよ。大丈夫だ。[それを持ち上げる] いや、大丈夫じゃない!)
モニカ: Whoa! You okay? (わぁ! 大丈夫?)
ジョーイ: Whew! Stood up too fast. Got a little head rush. (ふぅ! あんまり早く立ち上がったから、ちょっと立ちくらみがしたよ。)
モニカ: It's the heat. (has her hand on his chest, and then pulls it away) And-and the humidity. (熱いわ。[モニカは自分の手を彼の胸に当てている。そしてその手を引っ込めて離す] それから湿気がね。)
ジョーイ: That's a uh, that's a tough combination. (暑さと湿気って、タフな組み合わせだよね。)
I got it. は「わかった。」という意味で使うことが多いですが、ここでの意味は、「自分で出来るよ(だから助けは要らないよ)。」か「自分で”それ”を持てるよ。」という感じかのどちらか、でしょうか。
I got it. と言ってから、No I don't! と言ったのは、「got it と言ったけど、やっぱり無理だった。」みたいなニュアンスですね。
head rush というのは「立ちくらみ」という意味。
フレンズ1-22 にも、出かけようとしているフィービーのこんなセリフがありました。
フィービー: Ooh, oh, I've gotta go. [raises] Whoa, oh, head rush. One more, and then I have to go. [sits down, and then raises again] Cool! (あぁ、行かなくちゃ。[立ち上がる] あら、立ちくらみが。もう一度、それから、出かけなくちゃ。[座って、それから再び立ち上がる] いい感じ!)
この 1-22 のセリフに関してですが、立ちくらみがしたので、また立ち上がるという行為をやり直していますよね。
その後、Cool! と喜んでいるのは、「今度はうまく行った、立ちくらみにならなかった」ということかなぁ、と思うのですが、人と少し感覚の違うフィービーの場合、立ちくらみを再度味わって、その妙な感覚に再び酔いしれている、という可能性もあるのかな?と思ったり(笑)。
head rush という言葉は上のセリフを見ても「立ちくらみ」という訳が適切だと思うのですが、意外と辞書には載っていません。
過去に、フレンズ1-22その6 のコメント欄 で head rush について解説しているのですが、以下に少し追加説明をしておきます。
rush はロングマン現代英英辞典では、
rush (noun):
1. FAST MOVEMENT
[singular] a sudden fast movement of things or people
つまり、「ものや人の突然の速い動き」。
5. FEELING
[singular]
a) (informal) a sudden strong, usually pleasant feeling that you get from taking a drug or from doing something exciting (see also high)
例) an adrenalin rush
つまり、「ドラッグを使うことによって、または何かエキサイティングなことをすることによって得られる、突然の強い、たいていは心地良い気持ち」
例の「アドレナリン・ラッシュ」というのは、血液中にアドレナリンが放出されて、元気が出たり興奮したり快感を覚えたりする感じ、でしょうか?
その「アドレナリン・ラッシュ」と似たニュアンスで、「頭の中に何かがどっと押し寄せる、湧き上がる」という感覚が、「急に立ち上がって頭がくらくらして目まいがする」という「立ちくらみ」のイメージになるのだろうと思います。
ラッシュという言葉は日本語にもなっていて、「ラッシュ・アワー」などの「人がどどっと押し寄せる感じ」からも、そのイメージは何となく理解できますよね。
ただカタカナになっている外来語の場合は、英語と意味が全く違っている場合もあるので注意が必要です。
今回、英英辞典の語義を使って rush を詳しく説明したのは、英英辞典で調べて、その単語の基本的なイメージを「英語で」理解している方が、応用が利くし、イメージが湧きやすいからですね。
rush の基本的イメージは、「突然の速くて強い動き」という感じでしょうか。
日本人の場合は、漢字を見てだいたいの意味を推測することができますが、それはその漢字の意味、またはその漢字が使われている別の単語を知っているからです。
英語の場合も、個々の単語の基本的なイメージを知っていれば、意味を推測するのが楽になるわけです。
今回の場合も、「head に rush が来る感じ」と言うのが分かればそれでイメージが湧きますし、たまたま日本語ではそれを「立ちくらみ」と言う、というだけのことですね。
「head rush =立ちくらみ」と丸暗記して納得するよりも、その立ちくらみのイメージから、rush という言葉の基本的イメージを覚える方が、ずっと有益だ、と私は思っています。(…ということで、head rush の話が長くなってしまいました。すみません。)
モニカはジョーイの身体を触っていて、明らかに彼に気があるのがわかりますね。
It's heat. というのは、立ちくらみしたジョーイを思わず支えて、彼の胸に手を当てた時、その彼の身体がほてったように熱い、という意味で言ったのでしょう。
でも、それを言った後、ほとんど初対面の人に恥ずかしいことを言っちゃった、みたいに手を離して、heat は身体の「熱さ」ではなくて気候の「暑さ」だと言い訳するように、「湿気」の話を持ち出したんですね。
ここでの humidity は「(気候の)湿気、湿度」のことで、表向きは「夏で湿度が高い」ことを言っているのだとは思いますが、「触った彼の身体が汗ばんでる」ってことも示唆しているのではないかと思います。
モニカがジョーイに対して男性としての魅力を感じていて、その汗ばんだ体にドキドキしている様子も出ているのかな、と。
ジョーイは「あぁ、確かに暑い上に湿度が高い、ってのはタフな組み合わせだよね。身体に堪えるよね。」と返していますが、もちろん、モニカの様子を見て、ただの気候の話をしているのではないことはわかっていたでしょう。
二人とも妙に恥ずかしそうで、相手を意識しているのが見え見えですから(笑)。
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廊下。ジョーイが引っ越して来る。モニカは出かけようとしている。
モニカ: Hi again. (はーい、また会ったわね。)
ジョーイ: Hey. (goes into the apartment) (やぁ。[アパートに入る])
チャンドラー: (leaving to go to work) Hey! ([仕事に行くために出かけようとしている] やあ。)
モニカ: Thank you soo much. (本当にありがとう。)
チャンドラー: Oh, don't thank me. Thank the jerk that never showed up. Okay, I gotta get to work. (あぁ、俺に感謝しなくていいよ。現れなかったあのバカに感謝して。よし、仕事に行かなくちゃ。)
また対面したモニカとジョーイ。
こういう時のジョーイのデレデレした顔が面白いです。
ジョーイがルームメートに選ばれたと知って、モニカはチャンドラーに礼を言うのですが、「礼なら、俺にじゃなくて、あの jerk に言ってくれ。」と言っています。
Thank the jerk that never showed up. の the jerk 「バカ、まぬけ、ムカつくやつ」とはエリックのことですね。
このチャンドラーのセリフで、エリックはヘッケルさんとの問答に敗れた(?)後、あのまま帰ってしまって、チャンドラーに会うことも電話で話すこともなくそれきりになっていることがわかります。
エリックにしてみれば、せっかく引越しの準備をしてやって来たというのに、変なじいさんと同居する約束ができていて、僕には一言の連絡もないなんて…とムッとしているのでしょうね。
チャンドラーはチャンドラーで、約束の時間になっても現れないので、すっぽかされたと思っているわけです。
ところで、ヘッケルさんがフィービーに言い負かされた仕返しに、エリックを追い返すといういたずらをして、そのお陰でジョーイがルームメートになるわけですよね。
これが、ジョーイがこの部屋に住みたくてエリックに嘘をついたりする展開だったら、その真実を観客が知ってしまった時に、何となく気分が悪いですよね。
ジョーイは何もしていないのに、ちょっとした「運命のいたずら」で、こういうことになってしまったんだ、という方が微笑ましくて面白いのだと思います。
よく出来た脚本だなぁ、と思います。
(Joey comes back into the hallway and starts to pick up a heavy box)
ジョーイは廊下に戻ってきて、重い箱を持ち上げようとする。
モニカ: You want some help with that? (それを持つの、手伝いましょうか?)
ジョーイ: Oh, no thanks, I got it. (picks it up) No I don't! (あぁ、いいよ。大丈夫だ。[それを持ち上げる] いや、大丈夫じゃない!)
モニカ: Whoa! You okay? (わぁ! 大丈夫?)
ジョーイ: Whew! Stood up too fast. Got a little head rush. (ふぅ! あんまり早く立ち上がったから、ちょっと立ちくらみがしたよ。)
モニカ: It's the heat. (has her hand on his chest, and then pulls it away) And-and the humidity. (熱いわ。[モニカは自分の手を彼の胸に当てている。そしてその手を引っ込めて離す] それから湿気がね。)
ジョーイ: That's a uh, that's a tough combination. (暑さと湿気って、タフな組み合わせだよね。)
I got it. は「わかった。」という意味で使うことが多いですが、ここでの意味は、「自分で出来るよ(だから助けは要らないよ)。」か「自分で”それ”を持てるよ。」という感じかのどちらか、でしょうか。
I got it. と言ってから、No I don't! と言ったのは、「got it と言ったけど、やっぱり無理だった。」みたいなニュアンスですね。
head rush というのは「立ちくらみ」という意味。
フレンズ1-22 にも、出かけようとしているフィービーのこんなセリフがありました。
フィービー: Ooh, oh, I've gotta go. [raises] Whoa, oh, head rush. One more, and then I have to go. [sits down, and then raises again] Cool! (あぁ、行かなくちゃ。[立ち上がる] あら、立ちくらみが。もう一度、それから、出かけなくちゃ。[座って、それから再び立ち上がる] いい感じ!)
この 1-22 のセリフに関してですが、立ちくらみがしたので、また立ち上がるという行為をやり直していますよね。
その後、Cool! と喜んでいるのは、「今度はうまく行った、立ちくらみにならなかった」ということかなぁ、と思うのですが、人と少し感覚の違うフィービーの場合、立ちくらみを再度味わって、その妙な感覚に再び酔いしれている、という可能性もあるのかな?と思ったり(笑)。
head rush という言葉は上のセリフを見ても「立ちくらみ」という訳が適切だと思うのですが、意外と辞書には載っていません。
過去に、フレンズ1-22その6 のコメント欄 で head rush について解説しているのですが、以下に少し追加説明をしておきます。
rush はロングマン現代英英辞典では、
rush (noun):
1. FAST MOVEMENT
[singular] a sudden fast movement of things or people
つまり、「ものや人の突然の速い動き」。
5. FEELING
[singular]
a) (informal) a sudden strong, usually pleasant feeling that you get from taking a drug or from doing something exciting (see also high)
例) an adrenalin rush
つまり、「ドラッグを使うことによって、または何かエキサイティングなことをすることによって得られる、突然の強い、たいていは心地良い気持ち」
例の「アドレナリン・ラッシュ」というのは、血液中にアドレナリンが放出されて、元気が出たり興奮したり快感を覚えたりする感じ、でしょうか?
その「アドレナリン・ラッシュ」と似たニュアンスで、「頭の中に何かがどっと押し寄せる、湧き上がる」という感覚が、「急に立ち上がって頭がくらくらして目まいがする」という「立ちくらみ」のイメージになるのだろうと思います。
ラッシュという言葉は日本語にもなっていて、「ラッシュ・アワー」などの「人がどどっと押し寄せる感じ」からも、そのイメージは何となく理解できますよね。
ただカタカナになっている外来語の場合は、英語と意味が全く違っている場合もあるので注意が必要です。
今回、英英辞典の語義を使って rush を詳しく説明したのは、英英辞典で調べて、その単語の基本的なイメージを「英語で」理解している方が、応用が利くし、イメージが湧きやすいからですね。
rush の基本的イメージは、「突然の速くて強い動き」という感じでしょうか。
日本人の場合は、漢字を見てだいたいの意味を推測することができますが、それはその漢字の意味、またはその漢字が使われている別の単語を知っているからです。
英語の場合も、個々の単語の基本的なイメージを知っていれば、意味を推測するのが楽になるわけです。
今回の場合も、「head に rush が来る感じ」と言うのが分かればそれでイメージが湧きますし、たまたま日本語ではそれを「立ちくらみ」と言う、というだけのことですね。
「head rush =立ちくらみ」と丸暗記して納得するよりも、その立ちくらみのイメージから、rush という言葉の基本的イメージを覚える方が、ずっと有益だ、と私は思っています。(…ということで、head rush の話が長くなってしまいました。すみません。)
モニカはジョーイの身体を触っていて、明らかに彼に気があるのがわかりますね。
It's heat. というのは、立ちくらみしたジョーイを思わず支えて、彼の胸に手を当てた時、その彼の身体がほてったように熱い、という意味で言ったのでしょう。
でも、それを言った後、ほとんど初対面の人に恥ずかしいことを言っちゃった、みたいに手を離して、heat は身体の「熱さ」ではなくて気候の「暑さ」だと言い訳するように、「湿気」の話を持ち出したんですね。
ここでの humidity は「(気候の)湿気、湿度」のことで、表向きは「夏で湿度が高い」ことを言っているのだとは思いますが、「触った彼の身体が汗ばんでる」ってことも示唆しているのではないかと思います。
モニカがジョーイに対して男性としての魅力を感じていて、その汗ばんだ体にドキドキしている様子も出ているのかな、と。
ジョーイは「あぁ、確かに暑い上に湿度が高い、ってのはタフな組み合わせだよね。身体に堪えるよね。」と返していますが、もちろん、モニカの様子を見て、ただの気候の話をしているのではないことはわかっていたでしょう。
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2007年08月28日
やろうと思えばできる フレンズ3-6その13
(There is a knock on the door, Phoebe answers it, it's Mr. Heckles)
ドアをノックする音。フィービーが出ると、それはヘッケルさんである。
フィービー: No, no, Mr. Heckles, no one is making any noise up here. (まぁ、ヘッケルさん。誰もここで騒音を出してないですよ。)
ヘッケルさん: You're disturbing my oboe practice. (お前たちが私のオーボエの練習を邪魔してるんだ。)
フィービー: You don't play the oboe. (あなたはオーボエなんか演奏しないでしょ?)
ヘッケルさん: I could play the oboe. (やろうと思えばできるさ。)
フィービー: Then I'm gonna have to ask you to keep it down. (slams the door in his face.) (それなら、音を静かにしてね、とお願いしなくちゃいけませんね。[彼の顔の前でドアをバタンと閉める])
回想シーンに、Mr. Heckles 「ヘッケルさん」登場で笑えますね。
ヘッケルさんは、過去のエピソードに何度も登場しています(フレンズ1-7、1-16、1-19、そして 2-3)。
階下に住む住人で、上の階のモニカ、レイチェルとその友人たちの出す音がうるさい、と何度も文句を言いに来るんですよね。
フレンズ2-3 で、彼は亡くなってしまうので、それ以降、新しいエピソードに登場することはありません。
ですから、このような回想シーンに出てくると、「あ、ヘッケルさんだ。この時はまだ生きてたなぁ。」と嬉しくなってしまうわけですね。
up here の up はヘッケルさんから見てモニカの部屋が階上だから、でしょうね。
oboe は「楽器のオーボエ」ですが、発音は「オゥボゥ」でオゥにアクセントがあります。
"You don't play the oboe." "I could play the oboe." というやり取りは、ヘッケルさんとの毎度毎度お決まりのパターン、です。
You don't play the oboe. は「習慣などを表す現在形」で、「オーボエを日頃から吹いたりはしていない。」、つまり、「あなたがオーボエを練習してるなんて聞いたことないわ。」ということですね。
それに対しての返事は、「確かにいつもやってるわけじゃないが、私だってやろうと思えばできるさ。」という意味の could が使われています。
「失礼な、私がオーボエを吹けないって言うのか? そんな風に勝手に決め付けないでもらいたいね。」というところですが、フィービーが言いたいのはそういうことじゃないって!(笑)。
うまく問題をすり替えているわけですね。
過去のエピソードでは、
フレンズ1-16その4 では、
レイチェル: You don't even have cats. (ネコなんか飼ってないじゃないですか。)
ヘッケル: I could have cats. (ネコくらい飼えるさ。)
フレンズ2-3その1 では、
レイチェル: You don't have birds. (鳥なんか飼ってないでしょ?)
ヘッケル: I could have birds. (飼おうと思えば飼えるさ。)
というやり取りがありました。
これだけ同じパターンが出てくると、まるで吉本新喜劇の持ちネタのように、"You don't..." とくれば、"I could..." と返す、というのが、日本人の我々にもわかります。
英語のジョークはこのようにして身に付けましょうね(笑)。
この返しでいつものように「勝った(?)」と思ったヘッケルさんですが…。
それに対して、「じゃあ、オーボエを練習するなら、静かにしてよね。」と、いつも言われていることをここで言い返すフィービー。
絶妙な切り返しです。
観客も喝采しているように、今回はフィービーが一枚上手でした。
(in the hallway, Eric is moving in)
廊下で。エリックが引っ越して来ようとしているところ。
ヘッケルさん: (to Eric) Who are you? ([エリックに] 君は誰だ?)
エリック: Hi, I'm Eric, I'm gonna be Chandler's new roommate. (こんにちは、僕はエリックです。チャンドラーの新しいルームメートになる予定です。)
ヘッケルさん: I'm Chandler's new roommate. (私がチャンドラーの新しいルームメートだ。)
エリック: I-I-I don't think so. (そんなことないと思いますが。)
ヘッケルさん: I could be Chandler's new roommate. (私だってチャンドラーのルームメートになれるさ。)
エリック: But, he told me over the phone... (でも、チャンドラーは電話で僕に言ったんですよ…)
ヘッケルさん: He told me in person. (チャンドラーは私に直接言ったぞ。)
エリック: That's weird. (変だなぁ。)
ヘッケルさん: Well, I'm going to go into my new apartment now. (goes over to the door and opens it) Ehh? (Eric leaves) (さて、これから私の新しいアパートに入るとするかな。[チャンドラーの部屋のドアのところに行ってそれを開ける] ほらね? [エリックは去る])
(inside Chandler's apartment, Chandler is coming in from his bedroom, sees Mr. Heckles, and screams.)
チャンドラーのアパートの中。チャンドラーが自分の寝室から出てきて、ヘッケルさんを見て、大声を上げる。
ヘッケルさんとフィービーのやり取りだけでもかなり面白いのに、ヘッケルさんのシーンはまだまだ続きます(笑)。
ちょうど新しいルームメートのエリックが越して来たところに出くわしたヘッケルさん。
エリックがチャンドラーの新しいルームメートだと聞いて、またいつものようにヘンな問答を始めます。
フィービーに言い負かされてちょっとムッとしていたので、フレンズたちに少し仕返ししてやろうといたずらを思いついたみたいですね。
新しいルームメートだと自己紹介するエリックに、「新しいルームメートは私だ。」と言ってびっくりさせるヘッケルさん。
そんなことないはず、と言うエリックに、「私だってなろうと思えばなれるさ。」と答えます。
ここでも、could を使っていますね(笑)。
ヘッケルさんの習性(?)を知っているフレンズたちなら、それが彼独特の言い回しであることに気付くのですが、エリックにはそんなことわかりませんよね。
知らない人が聞くと、「白髪のおじいさんである私が、ルームメートなわけがない、とでも言いたいのか!?」と怒っているように聞こえるでしょう。
そこで彼は、「あなたのルックスを見て言っているんじゃなくて、私は電話でチャンドラーから正式な返事をもらったんだ。」と答えるのですが、ヘッケルさんは「私は電話なんて顔の見えないものじゃなくて、じかに彼から聞いたんだぞ。」と答えるのです。
「ああいえばこういう」の切り返しがこの人はうまいですね。
後ろ手にドアを開けるヘッケルさん。
鍵が開いてるかどうかわからなかったと思うのですが、試しに開けてみたらうまい具合に開いたので、しめしめ…という感じでしょう。
フレンズたちはしょっちゅうお互いの部屋を行き来しているので、多分普段から鍵はかけてないのかもしれません。
でも、留守なら閉めてるはずだから、今回たまたま開いたのはヘッケルさんにとってはラッキー、エリックにとってはアンラッキーでしたね。
部屋の中にいるヘッケルさんを見て、いつもみたいにバァッ!と驚くチャンドラーがおかしいですね。
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ドアをノックする音。フィービーが出ると、それはヘッケルさんである。
フィービー: No, no, Mr. Heckles, no one is making any noise up here. (まぁ、ヘッケルさん。誰もここで騒音を出してないですよ。)
ヘッケルさん: You're disturbing my oboe practice. (お前たちが私のオーボエの練習を邪魔してるんだ。)
フィービー: You don't play the oboe. (あなたはオーボエなんか演奏しないでしょ?)
ヘッケルさん: I could play the oboe. (やろうと思えばできるさ。)
フィービー: Then I'm gonna have to ask you to keep it down. (slams the door in his face.) (それなら、音を静かにしてね、とお願いしなくちゃいけませんね。[彼の顔の前でドアをバタンと閉める])
回想シーンに、Mr. Heckles 「ヘッケルさん」登場で笑えますね。
ヘッケルさんは、過去のエピソードに何度も登場しています(フレンズ1-7、1-16、1-19、そして 2-3)。
階下に住む住人で、上の階のモニカ、レイチェルとその友人たちの出す音がうるさい、と何度も文句を言いに来るんですよね。
フレンズ2-3 で、彼は亡くなってしまうので、それ以降、新しいエピソードに登場することはありません。
ですから、このような回想シーンに出てくると、「あ、ヘッケルさんだ。この時はまだ生きてたなぁ。」と嬉しくなってしまうわけですね。
up here の up はヘッケルさんから見てモニカの部屋が階上だから、でしょうね。
oboe は「楽器のオーボエ」ですが、発音は「オゥボゥ」でオゥにアクセントがあります。
"You don't play the oboe." "I could play the oboe." というやり取りは、ヘッケルさんとの毎度毎度お決まりのパターン、です。
You don't play the oboe. は「習慣などを表す現在形」で、「オーボエを日頃から吹いたりはしていない。」、つまり、「あなたがオーボエを練習してるなんて聞いたことないわ。」ということですね。
それに対しての返事は、「確かにいつもやってるわけじゃないが、私だってやろうと思えばできるさ。」という意味の could が使われています。
「失礼な、私がオーボエを吹けないって言うのか? そんな風に勝手に決め付けないでもらいたいね。」というところですが、フィービーが言いたいのはそういうことじゃないって!(笑)。
うまく問題をすり替えているわけですね。
過去のエピソードでは、
フレンズ1-16その4 では、
レイチェル: You don't even have cats. (ネコなんか飼ってないじゃないですか。)
ヘッケル: I could have cats. (ネコくらい飼えるさ。)
フレンズ2-3その1 では、
レイチェル: You don't have birds. (鳥なんか飼ってないでしょ?)
ヘッケル: I could have birds. (飼おうと思えば飼えるさ。)
というやり取りがありました。
これだけ同じパターンが出てくると、まるで吉本新喜劇の持ちネタのように、"You don't..." とくれば、"I could..." と返す、というのが、日本人の我々にもわかります。
英語のジョークはこのようにして身に付けましょうね(笑)。
この返しでいつものように「勝った(?)」と思ったヘッケルさんですが…。
それに対して、「じゃあ、オーボエを練習するなら、静かにしてよね。」と、いつも言われていることをここで言い返すフィービー。
絶妙な切り返しです。
観客も喝采しているように、今回はフィービーが一枚上手でした。
(in the hallway, Eric is moving in)
廊下で。エリックが引っ越して来ようとしているところ。
ヘッケルさん: (to Eric) Who are you? ([エリックに] 君は誰だ?)
エリック: Hi, I'm Eric, I'm gonna be Chandler's new roommate. (こんにちは、僕はエリックです。チャンドラーの新しいルームメートになる予定です。)
ヘッケルさん: I'm Chandler's new roommate. (私がチャンドラーの新しいルームメートだ。)
エリック: I-I-I don't think so. (そんなことないと思いますが。)
ヘッケルさん: I could be Chandler's new roommate. (私だってチャンドラーのルームメートになれるさ。)
エリック: But, he told me over the phone... (でも、チャンドラーは電話で僕に言ったんですよ…)
ヘッケルさん: He told me in person. (チャンドラーは私に直接言ったぞ。)
エリック: That's weird. (変だなぁ。)
ヘッケルさん: Well, I'm going to go into my new apartment now. (goes over to the door and opens it) Ehh? (Eric leaves) (さて、これから私の新しいアパートに入るとするかな。[チャンドラーの部屋のドアのところに行ってそれを開ける] ほらね? [エリックは去る])
(inside Chandler's apartment, Chandler is coming in from his bedroom, sees Mr. Heckles, and screams.)
チャンドラーのアパートの中。チャンドラーが自分の寝室から出てきて、ヘッケルさんを見て、大声を上げる。
ヘッケルさんとフィービーのやり取りだけでもかなり面白いのに、ヘッケルさんのシーンはまだまだ続きます(笑)。
ちょうど新しいルームメートのエリックが越して来たところに出くわしたヘッケルさん。
エリックがチャンドラーの新しいルームメートだと聞いて、またいつものようにヘンな問答を始めます。
フィービーに言い負かされてちょっとムッとしていたので、フレンズたちに少し仕返ししてやろうといたずらを思いついたみたいですね。
新しいルームメートだと自己紹介するエリックに、「新しいルームメートは私だ。」と言ってびっくりさせるヘッケルさん。
そんなことないはず、と言うエリックに、「私だってなろうと思えばなれるさ。」と答えます。
ここでも、could を使っていますね(笑)。
ヘッケルさんの習性(?)を知っているフレンズたちなら、それが彼独特の言い回しであることに気付くのですが、エリックにはそんなことわかりませんよね。
知らない人が聞くと、「白髪のおじいさんである私が、ルームメートなわけがない、とでも言いたいのか!?」と怒っているように聞こえるでしょう。
そこで彼は、「あなたのルックスを見て言っているんじゃなくて、私は電話でチャンドラーから正式な返事をもらったんだ。」と答えるのですが、ヘッケルさんは「私は電話なんて顔の見えないものじゃなくて、じかに彼から聞いたんだぞ。」と答えるのです。
「ああいえばこういう」の切り返しがこの人はうまいですね。
後ろ手にドアを開けるヘッケルさん。
鍵が開いてるかどうかわからなかったと思うのですが、試しに開けてみたらうまい具合に開いたので、しめしめ…という感じでしょう。
フレンズたちはしょっちゅうお互いの部屋を行き来しているので、多分普段から鍵はかけてないのかもしれません。
でも、留守なら閉めてるはずだから、今回たまたま開いたのはヘッケルさんにとってはラッキー、エリックにとってはアンラッキーでしたね。
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2007年08月27日
ガーリー・マガジン フレンズ3-6その12
[Scene: Monica and Phoebe's, Ross is on the phone, as Phoebe is walking by carrying a lamp.]
モニカとフィービーの部屋。ロスは電話中。フィービーはランプを運びながら歩いている。
ロス: No real-, honey, really. It's fine. Just g-go with Susan. Really, I, no, I think girls' night out is a great idea. Okay, okay, bye. (違うよ、本当に、ハニー、本当に大丈夫だよ。スーザンと一緒に行けばいい。本当に、外で女の子と夜を過ごすことは素敵な考えだと思うよ。わかった、わかった。じゃあね。)
フィービー: So what are they doing? (それで、キャロルとスーザンは何をするのかしらね?)
ロス: I don't know. Something girly. (わからないな。何かガーリーなことだろうね。)
フィービー: (to Monica, who's entering) Hey, you're early. ([部屋に入ってきたモニカに] まぁ、モニカ、早いのね。)
モニカ: What are you doing with the lamp? (ランプをどうするつもりなの?)
フィービー: I'm just taking it to get rewired. (配線を直してもらう[修理してもらう]ために、(電気屋さんに)持って行くつもりなの。)
モニカ: Oh, don't take it to the same place you took the stereo. 'Cause they've had that thing for over a week. (ステレオを持って行った同じ場所[店]へそれを持っていかないでね。だって、もう1週間以上も、ステレオを預けたままだもの[ステレオが戻ってこないもの]。)
ロスは電話しています。
遊び相手にスーザンの名前が出ているので、これはロスの妻キャロルと話しているのだということがわかります。
girls' night は「女の子たちの夜」ということで、女の子だけで夜に遊ぶ、出かける、夜遊びをする、ということですね。
きっと、「スーザンが誘うんだけど、今夜あなたを一人にして、スーザンと遊びに行ってもいいかしら?」と尋ねているのでしょう。
girly は girlie とも綴るようですが、girl の形容詞形なので、「女の子らしい、少女っぽい、乙女チックな」という意味になります。
この意味の場合は、girlish を使う方が一般的かもしれません。
Merriam-Webster Online Dictionary では、
girlie: GIRLISH
とあって、その girlish の意味は、
girlish: of, relating to, or having the characteristics of a girl or girlhood
つまり、「少女や少女たちの、少女や少女たちに関係した、少女や少女たちの特徴を持った」
また、girly には「ヌード女性の」という意味もあります。
a girly magazine だと「ヌード雑誌」という意味になってしまうんですね。
ロングマン現代英英辞典にも、
girlie: girly (informal)
girlie magazine/calendar etc
a magazine etc with pictures of women with no clothes on
つまり、「girlie マガジンや、girlie カレンダーとは、服を着ていない女性たちの写真が載っている雑誌など」ということで、「裸の女性」であることが語義にもはっきり書いてありますね。
ですから、girlie には girlish という意味があるとは言え、「少女雑誌」という意味で girlie magazine と言うと、間違いなくエッチな雑誌の方だと理解されてしまうので、気を付けましょう(笑)。
ロスはもちろん、女の子同士だから、おしゃれな店でショッピングしたり、おいしい食事を食べたり、デザートを食べながらおしゃべりしたり…という少女的なことをするんだろう、という意味で言っているのですが、このヌードという意味があることを考えると、「裸になってエッチなことをする」という意味のガーリーという意味も匂わすことになって、それで観客は笑っているわけでしょう。
まさに女の子と女の子が”そーゆーこと”をするのも、something girly と表現できるなぁ、みたいな。
ロスはそのセリフの少し前、girls' night という言葉を使っていました。
そこでも観客は笑っていましたが、これも something girly と同じで、「女の子同士が夜、いろんなところを遊び回る」という意味ではなく、「女の子同士の秘密のアブナイ夜」みたいに実際はなってしまうことを観客はわかっているから、笑っているわけですよね。
それに気付かないで「どうぞ、どうぞ」と言っているロスがかわいそうな気がします。
ランプを運んでいる時にモニカが帰ってきたので驚くフィービー。
早いのね、という言葉は、日本語でも、「予想していたよりも、思っていたよりも早かった」、「自分の予定が狂ってしまった、段取りが狂ってしまった」というニュアンスがありますね。
この場合はもちろん、モニカの留守中に、必要なものを引越し先であるおばあちゃん家に運ぼうとしていて、モニカに見つかってしまった…というセリフですね。
I'm just taking it to get rewired. について。
rewire は、re- 「再び」、wire 「配線する」ということなので、「電気の配線を(取り)替える、配線し直す」という意味になるのですが…。
その日本語だとどういう意味がいまいちピンと来ませんね。
ロングマン現代英英辞典では、
rewire: [transitive]
to put new electric wires in a building, machine, light etc
つまり、「ビルや機械や照明に新しい電気配線を入れる」
最初、get rewired は、違うコンセント(outlet)に差し込む、差し替える、みたいな意味なのかと思ったのですが、そうではなくて、ランプの電気がつかなくなったから、電気屋さんに持って行って配線を修理してもらう、ということのようですね。
the same place you took the stereo は「例のステレオを持って行ったのと同じ場所」、つまり、同じように修理に出したお店、ということです。
they've had that thing の they は店の人、修理屋さんを指し、that thing は 修理に出したステレオを指しています。
have had ... for over a week. は継続を表す完了形で、「もう1週間以上も、…を所持している」、つまり「1週間以上前に修理に出したのに、まだ戻ってきていない」ということ。
この話で、フィービーのステレオももう彼女の部屋にはないことがわかりますね。
そして、そのステレオについても、それがなくなっているのに気付いたモニカに「電気屋さんに修理に出したの」と説明したのだ、ということもわかります。
モニカはフィービーの引越しに全く気付いていない、ということがよくわかりますね。
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モニカとフィービーの部屋。ロスは電話中。フィービーはランプを運びながら歩いている。
ロス: No real-, honey, really. It's fine. Just g-go with Susan. Really, I, no, I think girls' night out is a great idea. Okay, okay, bye. (違うよ、本当に、ハニー、本当に大丈夫だよ。スーザンと一緒に行けばいい。本当に、外で女の子と夜を過ごすことは素敵な考えだと思うよ。わかった、わかった。じゃあね。)
フィービー: So what are they doing? (それで、キャロルとスーザンは何をするのかしらね?)
ロス: I don't know. Something girly. (わからないな。何かガーリーなことだろうね。)
フィービー: (to Monica, who's entering) Hey, you're early. ([部屋に入ってきたモニカに] まぁ、モニカ、早いのね。)
モニカ: What are you doing with the lamp? (ランプをどうするつもりなの?)
フィービー: I'm just taking it to get rewired. (配線を直してもらう[修理してもらう]ために、(電気屋さんに)持って行くつもりなの。)
モニカ: Oh, don't take it to the same place you took the stereo. 'Cause they've had that thing for over a week. (ステレオを持って行った同じ場所[店]へそれを持っていかないでね。だって、もう1週間以上も、ステレオを預けたままだもの[ステレオが戻ってこないもの]。)
ロスは電話しています。
遊び相手にスーザンの名前が出ているので、これはロスの妻キャロルと話しているのだということがわかります。
girls' night は「女の子たちの夜」ということで、女の子だけで夜に遊ぶ、出かける、夜遊びをする、ということですね。
きっと、「スーザンが誘うんだけど、今夜あなたを一人にして、スーザンと遊びに行ってもいいかしら?」と尋ねているのでしょう。
girly は girlie とも綴るようですが、girl の形容詞形なので、「女の子らしい、少女っぽい、乙女チックな」という意味になります。
この意味の場合は、girlish を使う方が一般的かもしれません。
Merriam-Webster Online Dictionary では、
girlie: GIRLISH
とあって、その girlish の意味は、
girlish: of, relating to, or having the characteristics of a girl or girlhood
つまり、「少女や少女たちの、少女や少女たちに関係した、少女や少女たちの特徴を持った」
また、girly には「ヌード女性の」という意味もあります。
a girly magazine だと「ヌード雑誌」という意味になってしまうんですね。
ロングマン現代英英辞典にも、
girlie: girly (informal)
girlie magazine/calendar etc
a magazine etc with pictures of women with no clothes on
つまり、「girlie マガジンや、girlie カレンダーとは、服を着ていない女性たちの写真が載っている雑誌など」ということで、「裸の女性」であることが語義にもはっきり書いてありますね。
ですから、girlie には girlish という意味があるとは言え、「少女雑誌」という意味で girlie magazine と言うと、間違いなくエッチな雑誌の方だと理解されてしまうので、気を付けましょう(笑)。
ロスはもちろん、女の子同士だから、おしゃれな店でショッピングしたり、おいしい食事を食べたり、デザートを食べながらおしゃべりしたり…という少女的なことをするんだろう、という意味で言っているのですが、このヌードという意味があることを考えると、「裸になってエッチなことをする」という意味のガーリーという意味も匂わすことになって、それで観客は笑っているわけでしょう。
まさに女の子と女の子が”そーゆーこと”をするのも、something girly と表現できるなぁ、みたいな。
ロスはそのセリフの少し前、girls' night という言葉を使っていました。
そこでも観客は笑っていましたが、これも something girly と同じで、「女の子同士が夜、いろんなところを遊び回る」という意味ではなく、「女の子同士の秘密のアブナイ夜」みたいに実際はなってしまうことを観客はわかっているから、笑っているわけですよね。
それに気付かないで「どうぞ、どうぞ」と言っているロスがかわいそうな気がします。
ランプを運んでいる時にモニカが帰ってきたので驚くフィービー。
早いのね、という言葉は、日本語でも、「予想していたよりも、思っていたよりも早かった」、「自分の予定が狂ってしまった、段取りが狂ってしまった」というニュアンスがありますね。
この場合はもちろん、モニカの留守中に、必要なものを引越し先であるおばあちゃん家に運ぼうとしていて、モニカに見つかってしまった…というセリフですね。
I'm just taking it to get rewired. について。
rewire は、re- 「再び」、wire 「配線する」ということなので、「電気の配線を(取り)替える、配線し直す」という意味になるのですが…。
その日本語だとどういう意味がいまいちピンと来ませんね。
ロングマン現代英英辞典では、
rewire: [transitive]
to put new electric wires in a building, machine, light etc
つまり、「ビルや機械や照明に新しい電気配線を入れる」
最初、get rewired は、違うコンセント(outlet)に差し込む、差し替える、みたいな意味なのかと思ったのですが、そうではなくて、ランプの電気がつかなくなったから、電気屋さんに持って行って配線を修理してもらう、ということのようですね。
the same place you took the stereo は「例のステレオを持って行ったのと同じ場所」、つまり、同じように修理に出したお店、ということです。
they've had that thing の they は店の人、修理屋さんを指し、that thing は 修理に出したステレオを指しています。
have had ... for over a week. は継続を表す完了形で、「もう1週間以上も、…を所持している」、つまり「1週間以上前に修理に出したのに、まだ戻ってきていない」ということ。
この話で、フィービーのステレオももう彼女の部屋にはないことがわかりますね。
そして、そのステレオについても、それがなくなっているのに気付いたモニカに「電気屋さんに修理に出したの」と説明したのだ、ということもわかります。
モニカはフィービーの引越しに全く気付いていない、ということがよくわかりますね。
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2007年08月26日
氷山の一角 フレンズ3-6その11
モニカ: Oh, my God! I went to high school with her. (to Rachel) Rachel! Hi! (まぁ、なんてこと! 私、彼女と一緒に高校に通ってたのよ[彼女は高校の同級生だったのよ]。[レイチェルに] レイチェル! はーい!)
レイチェル: Monica! Look! Hi! What do ya think? (shows her, her ring) (モニカ! 見て! ほら! どう思う? [モニカに自分の指輪を見せる])
モニカ: Oh, my God! You can't even see where the Titanic hit it. (まぁ! タイタニック号がぶつかった場所が見えないわねぇ。)
レイチェル: Yes, his name is Barry. He's a doctor, thank you very much. (そうね。彼の名前はバリー。彼はお医者さんなの。どうもありがとう。)
モニカ: Awww, just like you always wanted. Congratulations. (あぁ、あなたがいつも望んでいた全くその通りになったのね。おめでとう。)
レイチェル: Thank you. So how-how about you? Are-are you seeing anybody? (ありがとう。それで、あなたの方はどうなの? 誰かとお付き合いしているの?)
モニカ: Aww, not right now. (あぁ、今現在は(お付き合い)してないわ。)
レイチェル: Oh, well, that's okay. (あぁ、そう、大丈夫よ。)
モニカ: I know. (わかってる。)
レイチェル: Yeah. (えぇ。)
(An awkward silence) 気まずい沈黙。
モニカ: So, I think I'll get-get back to my friend. (それじゃあ、友達のところに戻るわ。)
レイチェル: Oh, yeah, sure, sure, sure, sure. (points at Chandler, who holds up the cue ball as a "Remember me?" thing) Listen, can we please have lunch the next time I'm in the city? (えぇ、どうぞ、どうぞ。[その友達であるチャンドラーをレイチェルが指差すと、チャンドラーは「僕を覚えてる?」という感じでキュー・ボールを掲げる] ねぇ、私が次にこの街に来た時にランチを一緒に食べましょうか?)
モニカ: Oh, that'd be great. (あぁ、それは素敵ね。)
レイチェル: Okay. (わかった。)
モニカ: Thanks. (ありがとう。)
レイチェル: Bye. (バイバイ。)
モニカ: Bye. (to Chandler) Ten bucks says I never see that woman again in my life. ([チャンドラーに] 一生の間にもう二度とあの女に会うことはない、というのに10ドルかけるわ。)
I went to high school with her. を直訳すると、「私(モニカ)は彼女(レイチェル)と一緒に高校に行っていた。」ということですが、別に連れ立って通っていた、ということではなくて、学校生活を一緒に過ごしていた同級生(classmate)ということですね。
フレンズ3-6その7 のコメント欄 では、「同級生」に関する表現について、意見を交換しています。興味のある方は、合わせてお読み下さい。
You can't even see where the Titanic hit it. について。
タイタニック号、と言えば、処女航海中に氷山にぶつかって沈んだことで有名ですね。
氷山というのは、水面下に隠れている部分がかなりあって、水面上に見えているのはその一部分だそうです。
ロングマン現代英英辞典では、
iceberg: [countable]
a very large mass of ice floating in the sea, most of which is under the surface of the water
つまり、「海に浮かんでいる氷の非常に巨大な塊、その大部分は水面下にある」
ですから、the tip of the iceberg 「氷山の一角」という言葉もあるわけですね。
同じくロングマンでは、
the tip of the iceberg: a small sign of a problem that is much larger
例) The reported cases of food poisoning are only the tip of the iceberg.
つまり、「ずっと大きな問題の小さな兆候(サイン)」、例文は、「報道された食中毒事件は氷山の一角に過ぎなかった。」
そもそも「氷山」なんてあまり日本では見かけないものですから(オホーツク海では流氷は見られますが…笑)、この「氷山の一角」という言葉は、the tip of the iceberg を直訳したものなのでしょうね、多分。
それで、実際にタイタニック号が氷山のどの部分にぶつかったのか、私は詳しく知らないのですが、水面下に隠れていた部分にぶつかったんでしょうか?
モニカのこのセリフは、その指輪の宝石がとても大きくて、まるで氷山のように、表面に見えている部分以上に実際は厚みがあって、かなりのカラット数みたいね、と言いたいのだろうと思います。
まさに、「この見えている部分は”氷山の一角”なんでしょうね。」みたいな感じで、かなり大きそうね〜と感心しているということでしょう。
iceberg という単語を使わず、「タイタニック号が当たった」と表現することで iceberg であることを示唆している、という面白い表現だなぁ、と思います。
指輪の宝石の大きさを誉められたので、「そうなの、私の彼はお医者さんなのよ。ありがとう。」と言っていますね。
この「ありがとう」は、「そうなの、こんな指輪を買ってくれるようなお金持ちのお医者さんと結婚できたのよ。おかげさまで。」みたいな感じでしょうか。
相手はまだお祝いの言葉を言っていないのに、先にそのお礼を言ってしまっているように、つまり、お祝いの言葉を催促しているようにも聞こえます。
それを聞いた後に、モニカがやっとお祝いの言葉、Congratulations. を言っていますね。
"just like you always wanted." というモニカの言葉からわかるように、レイチェルはずっとお医者さんと結婚したいと言っていたようですね。
フレンズ1-23 でロスの元妻キャロルの出産のために病院に来たレイチェルが、イケメンのお医者さんと知り合うというシーンがありました。
過去記事では解説を飛ばしていますので、脱線になりますが、以下で少し説明します。
彼にアタックしようとしたレイチェルは、服まで着替えてきたのですが…。
フィービー: Hey. Ooh, look at you, dressy-dress. (まぁ、あなたのその姿。ドレッシーなドレスねぇ。)
モニカ: Did you go home and change? (レイチェルは家に帰って着替えてきたの?)
レイチェル: Yeah, well, it's an important day. I wanna look nice. Um, has uh Dr. Franzblau been by? (えぇ、だって、(ロスの子供が生まれる)大切な日だもの。素敵に見えるようにしたいわ。あ、フランツブラウ先生を見かけなかった?)
モニカ: No, I haven't seen him. (いいえ、彼を見てないわ。)
レイチェル: Well, where is he? He is supposed to be here. What if the baby needs him? (まぁ、彼はどこかしら? ここにいないといけないのに。もし赤ちゃんに先生が必要になったらどうするの?)
チャンドラー: Rachel, what is the deal with you and doctors, anyway? Was like your father a doctor? (レイチェル、ところで、君とお医者さんとの間には一体何があるの? 君のお父さんはお医者さんだったりするとか?)
レイチェル: Yeah, why? (そうよ、どうして(そんなこと聞くの?))
チャンドラー: No reason. (理由はないよ。)
レイチェルは「大事な日だから」などと言っていますが、そのお医者さんのためにおしゃれをしてきたのは見え見えですよね。
チャンドラーは 1-23 の時点では、レイチェルのパパがお医者さんだということを知らなかったようで、「医者になると目の色が変わるけど、パパもお医者さん、とかそういうやつか?」とポロッと言ってみたら、本当にそうだった!…ので、会話を打ち切ったのです。
そのレイチェルのパパは 2-22 に出てきましたが、みんなが Dr. Greene と呼んでいたように、本当にお医者さん(外科医)ですね。
それで彼女も裕福な家庭で育ったので、結婚するならお医者さん、と決めていたということでしょう。
(3-6 の解説に戻ります)
結婚が決まったレイチェルは、今、恋人がいないモニカに「大丈夫よ。」みたいに言うのですが、それが惨めなモニカを慰めるセリフのように聞こえます。
大きな婚約指輪を見せびらかす友人に "that's okay." と言われてしまうと、余計に自分の現状を冷静に分析して、かえって惨めになるというか…。
別に普段からそんなに深刻に悩んでいるわけでもないのに、そんな風に言われて、I know. 「わかってる。私も大丈夫だと思う。気にしてないわ。」と言い返すのがモニカらしい気がします。
モニカの友達を見ると、それがさっきの男(笑)チャンドラーだったことに気付くレイチェル。
チャンドラーはその気まずい出会いを、キュー・ボールを見せることでアピールしているのですね。
「俺は、さっきこのボールを落とした男ですよ。覚えてる?」という感じで。
bucks says は、フレンズ3-5その32 にも、
チャンドラー: I got five bucks says you can't. (出来ない、って方に5ドル賭けるよ。)
というセリフが出てきました。
今回のモニカのセリフ、Ten bucks says I never see that woman again in my life. は「10ドルがそう言ってるわ。間違ったら、その10ドルが自らの身を差し出すわ」というニュアンスでしょう。
ランチを一緒に、というのはただの社交辞令で、金持ちと結婚することをひけらかして、恋人がいない私を慰めようとする女なんかと、ご飯を一緒に食べるもんですか!という感じでしょうね。
これまでのエピソードでわかるのですが、高校時代はかなり仲が良かったようなのに、その後、疎遠になってしまったようです。
1-1 でレイチェルが突然現れた時に、結婚式に招待してもらってないとモニカは言っていましたが、「その程度の仲」になってしまっていたんですね。
結局、今はルームメートとなって、無二の親友になっているわけですから、チャンドラーはちゃんと10ドルを貰えたのかな?(笑)
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レイチェル: Monica! Look! Hi! What do ya think? (shows her, her ring) (モニカ! 見て! ほら! どう思う? [モニカに自分の指輪を見せる])
モニカ: Oh, my God! You can't even see where the Titanic hit it. (まぁ! タイタニック号がぶつかった場所が見えないわねぇ。)
レイチェル: Yes, his name is Barry. He's a doctor, thank you very much. (そうね。彼の名前はバリー。彼はお医者さんなの。どうもありがとう。)
モニカ: Awww, just like you always wanted. Congratulations. (あぁ、あなたがいつも望んでいた全くその通りになったのね。おめでとう。)
レイチェル: Thank you. So how-how about you? Are-are you seeing anybody? (ありがとう。それで、あなたの方はどうなの? 誰かとお付き合いしているの?)
モニカ: Aww, not right now. (あぁ、今現在は(お付き合い)してないわ。)
レイチェル: Oh, well, that's okay. (あぁ、そう、大丈夫よ。)
モニカ: I know. (わかってる。)
レイチェル: Yeah. (えぇ。)
(An awkward silence) 気まずい沈黙。
モニカ: So, I think I'll get-get back to my friend. (それじゃあ、友達のところに戻るわ。)
レイチェル: Oh, yeah, sure, sure, sure, sure. (points at Chandler, who holds up the cue ball as a "Remember me?" thing) Listen, can we please have lunch the next time I'm in the city? (えぇ、どうぞ、どうぞ。[その友達であるチャンドラーをレイチェルが指差すと、チャンドラーは「僕を覚えてる?」という感じでキュー・ボールを掲げる] ねぇ、私が次にこの街に来た時にランチを一緒に食べましょうか?)
モニカ: Oh, that'd be great. (あぁ、それは素敵ね。)
レイチェル: Okay. (わかった。)
モニカ: Thanks. (ありがとう。)
レイチェル: Bye. (バイバイ。)
モニカ: Bye. (to Chandler) Ten bucks says I never see that woman again in my life. ([チャンドラーに] 一生の間にもう二度とあの女に会うことはない、というのに10ドルかけるわ。)
I went to high school with her. を直訳すると、「私(モニカ)は彼女(レイチェル)と一緒に高校に行っていた。」ということですが、別に連れ立って通っていた、ということではなくて、学校生活を一緒に過ごしていた同級生(classmate)ということですね。
フレンズ3-6その7 のコメント欄 では、「同級生」に関する表現について、意見を交換しています。興味のある方は、合わせてお読み下さい。
You can't even see where the Titanic hit it. について。
タイタニック号、と言えば、処女航海中に氷山にぶつかって沈んだことで有名ですね。
氷山というのは、水面下に隠れている部分がかなりあって、水面上に見えているのはその一部分だそうです。
ロングマン現代英英辞典では、
iceberg: [countable]
a very large mass of ice floating in the sea, most of which is under the surface of the water
つまり、「海に浮かんでいる氷の非常に巨大な塊、その大部分は水面下にある」
ですから、the tip of the iceberg 「氷山の一角」という言葉もあるわけですね。
同じくロングマンでは、
the tip of the iceberg: a small sign of a problem that is much larger
例) The reported cases of food poisoning are only the tip of the iceberg.
つまり、「ずっと大きな問題の小さな兆候(サイン)」、例文は、「報道された食中毒事件は氷山の一角に過ぎなかった。」
そもそも「氷山」なんてあまり日本では見かけないものですから(オホーツク海では流氷は見られますが…笑)、この「氷山の一角」という言葉は、the tip of the iceberg を直訳したものなのでしょうね、多分。
それで、実際にタイタニック号が氷山のどの部分にぶつかったのか、私は詳しく知らないのですが、水面下に隠れていた部分にぶつかったんでしょうか?
モニカのこのセリフは、その指輪の宝石がとても大きくて、まるで氷山のように、表面に見えている部分以上に実際は厚みがあって、かなりのカラット数みたいね、と言いたいのだろうと思います。
まさに、「この見えている部分は”氷山の一角”なんでしょうね。」みたいな感じで、かなり大きそうね〜と感心しているということでしょう。
iceberg という単語を使わず、「タイタニック号が当たった」と表現することで iceberg であることを示唆している、という面白い表現だなぁ、と思います。
指輪の宝石の大きさを誉められたので、「そうなの、私の彼はお医者さんなのよ。ありがとう。」と言っていますね。
この「ありがとう」は、「そうなの、こんな指輪を買ってくれるようなお金持ちのお医者さんと結婚できたのよ。おかげさまで。」みたいな感じでしょうか。
相手はまだお祝いの言葉を言っていないのに、先にそのお礼を言ってしまっているように、つまり、お祝いの言葉を催促しているようにも聞こえます。
それを聞いた後に、モニカがやっとお祝いの言葉、Congratulations. を言っていますね。
"just like you always wanted." というモニカの言葉からわかるように、レイチェルはずっとお医者さんと結婚したいと言っていたようですね。
フレンズ1-23 でロスの元妻キャロルの出産のために病院に来たレイチェルが、イケメンのお医者さんと知り合うというシーンがありました。
過去記事では解説を飛ばしていますので、脱線になりますが、以下で少し説明します。
彼にアタックしようとしたレイチェルは、服まで着替えてきたのですが…。
フィービー: Hey. Ooh, look at you, dressy-dress. (まぁ、あなたのその姿。ドレッシーなドレスねぇ。)
モニカ: Did you go home and change? (レイチェルは家に帰って着替えてきたの?)
レイチェル: Yeah, well, it's an important day. I wanna look nice. Um, has uh Dr. Franzblau been by? (えぇ、だって、(ロスの子供が生まれる)大切な日だもの。素敵に見えるようにしたいわ。あ、フランツブラウ先生を見かけなかった?)
モニカ: No, I haven't seen him. (いいえ、彼を見てないわ。)
レイチェル: Well, where is he? He is supposed to be here. What if the baby needs him? (まぁ、彼はどこかしら? ここにいないといけないのに。もし赤ちゃんに先生が必要になったらどうするの?)
チャンドラー: Rachel, what is the deal with you and doctors, anyway? Was like your father a doctor? (レイチェル、ところで、君とお医者さんとの間には一体何があるの? 君のお父さんはお医者さんだったりするとか?)
レイチェル: Yeah, why? (そうよ、どうして(そんなこと聞くの?))
チャンドラー: No reason. (理由はないよ。)
レイチェルは「大事な日だから」などと言っていますが、そのお医者さんのためにおしゃれをしてきたのは見え見えですよね。
チャンドラーは 1-23 の時点では、レイチェルのパパがお医者さんだということを知らなかったようで、「医者になると目の色が変わるけど、パパもお医者さん、とかそういうやつか?」とポロッと言ってみたら、本当にそうだった!…ので、会話を打ち切ったのです。
そのレイチェルのパパは 2-22 に出てきましたが、みんなが Dr. Greene と呼んでいたように、本当にお医者さん(外科医)ですね。
それで彼女も裕福な家庭で育ったので、結婚するならお医者さん、と決めていたということでしょう。
(3-6 の解説に戻ります)
結婚が決まったレイチェルは、今、恋人がいないモニカに「大丈夫よ。」みたいに言うのですが、それが惨めなモニカを慰めるセリフのように聞こえます。
大きな婚約指輪を見せびらかす友人に "that's okay." と言われてしまうと、余計に自分の現状を冷静に分析して、かえって惨めになるというか…。
別に普段からそんなに深刻に悩んでいるわけでもないのに、そんな風に言われて、I know. 「わかってる。私も大丈夫だと思う。気にしてないわ。」と言い返すのがモニカらしい気がします。
モニカの友達を見ると、それがさっきの男(笑)チャンドラーだったことに気付くレイチェル。
チャンドラーはその気まずい出会いを、キュー・ボールを見せることでアピールしているのですね。
「俺は、さっきこのボールを落とした男ですよ。覚えてる?」という感じで。
bucks says は、フレンズ3-5その32 にも、
チャンドラー: I got five bucks says you can't. (出来ない、って方に5ドル賭けるよ。)
というセリフが出てきました。
今回のモニカのセリフ、Ten bucks says I never see that woman again in my life. は「10ドルがそう言ってるわ。間違ったら、その10ドルが自らの身を差し出すわ」というニュアンスでしょう。
ランチを一緒に、というのはただの社交辞令で、金持ちと結婚することをひけらかして、恋人がいない私を慰めようとする女なんかと、ご飯を一緒に食べるもんですか!という感じでしょうね。
これまでのエピソードでわかるのですが、高校時代はかなり仲が良かったようなのに、その後、疎遠になってしまったようです。
1-1 でレイチェルが突然現れた時に、結婚式に招待してもらってないとモニカは言っていましたが、「その程度の仲」になってしまっていたんですね。
結局、今はルームメートとなって、無二の親友になっているわけですから、チャンドラーはちゃんと10ドルを貰えたのかな?(笑)
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2007年08月25日
私の身体、私のシステム フレンズ3-6その10
友達に、「結婚って、つまり、死ぬまで一人のボーイフレンドを持つようなことでしょ?」と言われて落ち込むレイチェル。
その理由を聞かれて、
レイチェル: Oh, I don't know. Well, maybe it's just the idea of Barry for the rest of my life. I don't know, I think I feel like I need to have one last fling, y'know, just to sort of get it out of my system. (Chandler is listening in very intensely) (あぁ、わからないわ。ほら、多分、死ぬまで[これからずっと]バリー、って考えるとね。わからないけど、最後に一度、軽い情事[ロマンス]をしてみたいって気がするの。ただ、この悩みやストレスを発散するためだけに。[チャンドラーは熱心に盗み聞きしている。])
ベッツィー: Rachel, stop! (レイチェル、やめてよ!)
キキ: You're so bad! (悪い人ねぇ!)
レイチェル: I'm serious, I really, I think I need just to have some... meaningless sex, y'know? With the next guy I see. (私は真剣よ。本当に…無意味なエッチをしたいの。隣にいる男性と。)
(Chandler throws the cue ball under their table.)
チャンドラーはその女性たちの机の下にキュー・ボール(突き玉)を投げる。
チャンドラー: Excuse me, I seem to have dropped my ball. (すみません。ボールを落としちゃったみたいですね。)
レイチェル: Yeah, so? (そうね、それで?)
チャンドラー: (picks it up) And now I've picked it up again. (walks over to Monica.) ([ボールを拾って] そして今、再びそのボールを拾ったところです。[モニカのところへ歩いていく])
大きな指輪、歯科医の妻、友達には羨ましがられるけれど、「一生一人の人と」と言われて、我に返るのですね。
観客が既に知っているように、バリーは男性としてあまり魅力的な人ではありません。
相手が相手なだけに(笑)、「生涯この人ひとり」という事実にレイチェルは落ち込んでしまうのです。
fling は、「軽い情事・ロマンス。短期間の浮気」。
ロングマン現代英英辞典では、
fling [noun]: [countable usually singular]
a short and not very serious sexual relationship
つまり、「短期間で、それほど真剣ではない性的関係」。
フレンズ1-12その1 にも出てきました。
相手に対して責任を持って真剣に関わる commitment とは違って、遊びの、アバンチュール的なお付き合い、ということですね。
get it out of my system について。
system は「システム、組織」みたいな意味ですが、このように one's system と所有格がつくと「身体、全身」という意味になります。
ロングマン現代英英辞典では、
somebody's system:
someone's body - used when you are talking about its medical or physical condition
つまり、「somebody's system とは、somebody の身体、のことで、その医学的、肉体的状態について述べる時に使われる」
そして、get it out of one's system は「悩みや心配などを捨て去る、ストレスを発散する」というような意味になります。
同じくロングマンでは、
get something out of your system:
(informal) to do something that helps you get rid of unpleasant strong feelings
つまり、「自分が不快な強い感情を取り除く助けになるようなことをすること」
ですから、「何か問題となっている”それ”を私の身体から吐き出す」みたいな感じでしょうか。
このモヤモヤした気持ちを何かをすることで発散させたい、ということですね。
そういうレイチェルの過激発言(笑)を聞いているチャンドラーですが、ト書きに listening in とあります。
日本人は決まりごとのように「…を聞く、聴く」は listen to だと習いますが、このように in を取る場合もあるのですね。
listen in は「(他人の話を)盗聴する、盗み聞きする」というような意味になります。
ちゃんとロングマンにも載っています(笑)。
listen in (phrasal verb):
to listen to someone's conversation when they do not want you to
つまり、「話者が他人に話を聞かれたくないと思っている時に、他人がその会話を聞くこと」
listen to の場合は、前置詞 to が「方向」を示していて、その音の方向に耳を向けている、という感じですが、in を使うともっとその対象物に「入り込んだ」感じがしますよね。
興味津々でその対象となる話に聞き入っている、また、相手は聞かせようと思って話しているのではないのに、その中に無理やり入り込んで聞いている、というニュアンスなんでしょうね。
もちろん、こういう句動詞については、
listen to は「…を聞く」で、listen in は「…を盗み聞きする」だ…
などと丸暗記するのではなく、その前置詞のニュアンスで自ずと意味が推測されますよね。
日本語でも、「聞く」→「聞き入る」「聞き流す」、「見る」→「見上げる」「見下す」「見回す」「見渡す」…といろんな言葉のバリエーションがあり、その「聞く」「見る」という基本動詞にくっついている言葉で、より細やかな表現ができる、ということです。
それにしても、耳をダンボにしながら、キュー・スティック(cue stick、突き棒)を神経質にこすって[ふいて]いるチャンドラーの様子が面白いです。
さらに過激な、meaningless sex という言葉まで登場しますね。
フレンズ2-18その11 では、meaningless, animal sex 「意味のない、動物のようなエッチ」という表現が出てきました。
「ただ本能の赴くままに」といった感じ(笑)。
with the next guy I see. の I see は「ふと回りを見ると隣にいた男」みたいなニュアンスを出しているのでしょうね。
積極的に探すのではなく、自然と目に入ってきた人物、ということでしょうか。
隣の男、と言われて、隣にいる男は俺ですよ、と言わんばかりにアピールするチャンドラー。
ですが、レイチェルがいやそうな顔をするのがおかしいです。急に出てきたこの男は誰?という感じ(笑)。
さっき落としたので、「今ちょうど」それを拾ったところですよ、ハハハ…みたいに自分の行動を説明して去って行くしかないんですね。
当てが外れたチャンドラー、心の中では「隣にいる男なら、誰でもいいんじゃなかったのかよ?」とボヤいていることでしょう(笑)。
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その理由を聞かれて、
レイチェル: Oh, I don't know. Well, maybe it's just the idea of Barry for the rest of my life. I don't know, I think I feel like I need to have one last fling, y'know, just to sort of get it out of my system. (Chandler is listening in very intensely) (あぁ、わからないわ。ほら、多分、死ぬまで[これからずっと]バリー、って考えるとね。わからないけど、最後に一度、軽い情事[ロマンス]をしてみたいって気がするの。ただ、この悩みやストレスを発散するためだけに。[チャンドラーは熱心に盗み聞きしている。])
ベッツィー: Rachel, stop! (レイチェル、やめてよ!)
キキ: You're so bad! (悪い人ねぇ!)
レイチェル: I'm serious, I really, I think I need just to have some... meaningless sex, y'know? With the next guy I see. (私は真剣よ。本当に…無意味なエッチをしたいの。隣にいる男性と。)
(Chandler throws the cue ball under their table.)
チャンドラーはその女性たちの机の下にキュー・ボール(突き玉)を投げる。
チャンドラー: Excuse me, I seem to have dropped my ball. (すみません。ボールを落としちゃったみたいですね。)
レイチェル: Yeah, so? (そうね、それで?)
チャンドラー: (picks it up) And now I've picked it up again. (walks over to Monica.) ([ボールを拾って] そして今、再びそのボールを拾ったところです。[モニカのところへ歩いていく])
大きな指輪、歯科医の妻、友達には羨ましがられるけれど、「一生一人の人と」と言われて、我に返るのですね。
観客が既に知っているように、バリーは男性としてあまり魅力的な人ではありません。
相手が相手なだけに(笑)、「生涯この人ひとり」という事実にレイチェルは落ち込んでしまうのです。
fling は、「軽い情事・ロマンス。短期間の浮気」。
ロングマン現代英英辞典では、
fling [noun]: [countable usually singular]
a short and not very serious sexual relationship
つまり、「短期間で、それほど真剣ではない性的関係」。
フレンズ1-12その1 にも出てきました。
相手に対して責任を持って真剣に関わる commitment とは違って、遊びの、アバンチュール的なお付き合い、ということですね。
get it out of my system について。
system は「システム、組織」みたいな意味ですが、このように one's system と所有格がつくと「身体、全身」という意味になります。
ロングマン現代英英辞典では、
somebody's system:
someone's body - used when you are talking about its medical or physical condition
つまり、「somebody's system とは、somebody の身体、のことで、その医学的、肉体的状態について述べる時に使われる」
そして、get it out of one's system は「悩みや心配などを捨て去る、ストレスを発散する」というような意味になります。
同じくロングマンでは、
get something out of your system:
(informal) to do something that helps you get rid of unpleasant strong feelings
つまり、「自分が不快な強い感情を取り除く助けになるようなことをすること」
ですから、「何か問題となっている”それ”を私の身体から吐き出す」みたいな感じでしょうか。
このモヤモヤした気持ちを何かをすることで発散させたい、ということですね。
そういうレイチェルの過激発言(笑)を聞いているチャンドラーですが、ト書きに listening in とあります。
日本人は決まりごとのように「…を聞く、聴く」は listen to だと習いますが、このように in を取る場合もあるのですね。
listen in は「(他人の話を)盗聴する、盗み聞きする」というような意味になります。
ちゃんとロングマンにも載っています(笑)。
listen in (phrasal verb):
to listen to someone's conversation when they do not want you to
つまり、「話者が他人に話を聞かれたくないと思っている時に、他人がその会話を聞くこと」
listen to の場合は、前置詞 to が「方向」を示していて、その音の方向に耳を向けている、という感じですが、in を使うともっとその対象物に「入り込んだ」感じがしますよね。
興味津々でその対象となる話に聞き入っている、また、相手は聞かせようと思って話しているのではないのに、その中に無理やり入り込んで聞いている、というニュアンスなんでしょうね。
もちろん、こういう句動詞については、
listen to は「…を聞く」で、listen in は「…を盗み聞きする」だ…
などと丸暗記するのではなく、その前置詞のニュアンスで自ずと意味が推測されますよね。
日本語でも、「聞く」→「聞き入る」「聞き流す」、「見る」→「見上げる」「見下す」「見回す」「見渡す」…といろんな言葉のバリエーションがあり、その「聞く」「見る」という基本動詞にくっついている言葉で、より細やかな表現ができる、ということです。
それにしても、耳をダンボにしながら、キュー・スティック(cue stick、突き棒)を神経質にこすって[ふいて]いるチャンドラーの様子が面白いです。
さらに過激な、meaningless sex という言葉まで登場しますね。
フレンズ2-18その11 では、meaningless, animal sex 「意味のない、動物のようなエッチ」という表現が出てきました。
「ただ本能の赴くままに」といった感じ(笑)。
with the next guy I see. の I see は「ふと回りを見ると隣にいた男」みたいなニュアンスを出しているのでしょうね。
積極的に探すのではなく、自然と目に入ってきた人物、ということでしょうか。
隣の男、と言われて、隣にいる男は俺ですよ、と言わんばかりにアピールするチャンドラー。
ですが、レイチェルがいやそうな顔をするのがおかしいです。急に出てきたこの男は誰?という感じ(笑)。
さっき落としたので、「今ちょうど」それを拾ったところですよ、ハハハ…みたいに自分の行動を説明して去って行くしかないんですね。
当てが外れたチャンドラー、心の中では「隣にいる男なら、誰でもいいんじゃなかったのかよ?」とボヤいていることでしょう(笑)。
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2007年08月24日
歯科医の妻になるということ フレンズ3-6その9
レイチェル: (sitting at a table with some of her friends) (to waitress) Oh, um, no, no, no, no excuse me? Hello? Hi. My friend ordered an onion, not an olive. And uh I ordered a rum and Diet Coke, which I don't think this is. ([友達とテーブルに座っている] [ウェイトレスに] あぁ、違う違う。すみません、もしもし? 私の友達はオニオンを注文したの、オリーブじゃなくて。それから、私はラムとダイエット・コーク[ラムのダイエット・コーク割り]を注文したわ。これはその注文とは違っていると思うけど。)
ウェイトレス: I am so sorry. (本当にすみません。)
レイチェル: That's all right. (to her friends) I mean how hard is it to get a couple drinks right, huh? (いいのよ。[友達に] 2、3個のドリンクを注文どおりにもらうのって何て難しいのかしら? ねぇ?)
オーダーが間違っているとウェイトレスに文句を言うレイチェル。
"And uh I ordered a rum and Diet Coke, which I don't think this is." の which は a rum and Diet Coke を指していて、つまりは、"I don't think this is a rum and Diet Coke." 「これは(私が注文した)ラム&ダイエット・コークじゃないと思う。」という意味ですね。
味見してみて、これは違う、と思ったということでしょう。
ここで初登場した昔のレイチェル、しゃべり方も高慢ちきというか、高飛車で気取った感じがしますね。ビシーッとスーツを着込んでるし。
how hard is it to... は「…することがどれほど難しいか?」。
get something right は「…を正しい状態でゲットする[もらう]」というニュアンスでしょうか。
「(客が)ドリンクを注文通りの形で受け取る」という意味だろうと思います。
受け取る客の立場として、「注文したものをもらうのは当たり前のことなのに、そんな当たり前のことをしてもらうのも、結構大変なことなのね。」みたいにボヤいているのですね。
このように、レイチェルはオーダーを間違えることをバカにしているのですが、後にコーヒーハウスのウェイトレスになって、同じことを言われ続ける立場になることを考えると、このセリフが非常に面白いわけです。
ベッツィー(レイチェルの友達1): Well, I would like to propose a toast to the woman who, in one year from today, will become Mrs. Dr. Barry Farber, D.D.S. (さて、私はある女性に乾杯したいと思います。その女性は今から1年後に、ミセス・ドクター・バリー・ファーバー、D.D.S. [バリー・ファーバーという歯科医の妻]になるのです。)
レイチェル: Ummm, I think it's time to see the ring again. (holds her hand out and they all scream) (例の指輪を再び見る時が来たみたいね。[手を差し出すと、みんなが叫ぶ])
キキ(レイチェルの友達2): Oh, isn't it exciting? I mean it's like having a boyfriend for life! (あぁ、エキサイティングよねぇ? つまり、死ぬまで[一生]一人のボーイフレンドを持つようなことでしょ?)
レイチェル: Yeah, I know. (えぇ、そうね。)
ベッツィー: What? (どうしたの?)
レイチェルの友達が二人出てきましたね。
左の友達(名前はキキ)は、フレンズ1-4その1 にも出てきました。
右の友達(オレンジ色の髪の毛の人で名前はベッツィー)は、マリッサ・リビシ(Marissa Ribisi)という女優さんです。
彼女は、フランク(フィービーの弟)役の俳優ジョバンニ・リビシの双子の姉(妹)だそうです。
IMDb: Marissa Ribisi
上の IMDb の Photos には、ジョバンニと一緒に写っている写真もありますね。
友達のセリフに、"... the woman who, in one year from today, will become Mrs. Dr. Barry Farber, D.D.S." とありますね。
バリーの妻になるのが1年後、つまり結婚式は1年後だと言っています。
フレンズ1-1 でレイチェルがウェディング・ドレス姿で初登場した日、あれがバリーとの結婚式の日、でしたね。
ですから、このセリフを考えると、この回想シーンは、フレンズ1-1 からちょうど1年前の話、ということになります。
ただ、これが本当にフレンズ1-1 から数えてちょうど1年前の話だとすると、いろいろと不自然なことも出てきます(特にロスとキャロルとの関係について)。
フレンズ3-6その6 のコメント欄 でその「つじつまの合わないこと」について触れていますので、そーゆーことに興味のある方は覗いてみて下さい。
D.D.S. は Doctor of Dental Surgery (口腔外科、歯科外科の博士[医者])、つまり歯学部を修了した歯学士のこと。
フレンズ1-20その5 では、
ミンディ(最終的にバリーと結婚した人): But the truth is at the end of the day I still really wanna be Mrs. Dr. Barry Farber...D.D.S. (でも本当は、要するに私はまだドクター・バリー・ファーバー、という歯科医の妻になりたいのよ。)
というセリフがありました。
このようにバリーの名前を言う時には、常におまけのようについてくる肩書きで、逆に言うと、その肩書きが彼の一番の魅力、ということなのでしょうか?(笑)。
やはり、D.D.S. という肩書き=お金持ち、ということで、指輪も大きいんでしょうね(画面ではよくわかりませんが)。
それを見て、みんながキャーと叫ぶのがおかしいです。
この叫び声は、フレンズ1-4その1 でキキが登場した時にも出てきましたね。
手をバタバタ、キャーキャーという甲高い声を挙げて大騒ぎするレイチェルの友達を見て、
モニカ: I swear I've seen birds do this on Wild Kingdom. (確か、私、「野生の王国」って番組で鳥があんな風にしてるの、見たわ。)
と言っていました。
その「野鳥の叫び」を今ここでもやっているのですね。
友達はレイチェルの今の状況をエキサイティングだと言っています。
結婚する、ってことはそんな風に何でも買ってくれるお金持ちのボーイフレンドを一生持ち続けることみたいで素敵だわ、と言っているようですね。
でも、それを聞いたレイチェルはげんなりしています。
友達は誉めたつもりなのに、彼女が落ち込んでいるので、不思議に思って「どうしたの?」と尋ねます。
その理由は明日。
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ウェイトレス: I am so sorry. (本当にすみません。)
レイチェル: That's all right. (to her friends) I mean how hard is it to get a couple drinks right, huh? (いいのよ。[友達に] 2、3個のドリンクを注文どおりにもらうのって何て難しいのかしら? ねぇ?)
オーダーが間違っているとウェイトレスに文句を言うレイチェル。
"And uh I ordered a rum and Diet Coke, which I don't think this is." の which は a rum and Diet Coke を指していて、つまりは、"I don't think this is a rum and Diet Coke." 「これは(私が注文した)ラム&ダイエット・コークじゃないと思う。」という意味ですね。
味見してみて、これは違う、と思ったということでしょう。
ここで初登場した昔のレイチェル、しゃべり方も高慢ちきというか、高飛車で気取った感じがしますね。ビシーッとスーツを着込んでるし。
how hard is it to... は「…することがどれほど難しいか?」。
get something right は「…を正しい状態でゲットする[もらう]」というニュアンスでしょうか。
「(客が)ドリンクを注文通りの形で受け取る」という意味だろうと思います。
受け取る客の立場として、「注文したものをもらうのは当たり前のことなのに、そんな当たり前のことをしてもらうのも、結構大変なことなのね。」みたいにボヤいているのですね。
このように、レイチェルはオーダーを間違えることをバカにしているのですが、後にコーヒーハウスのウェイトレスになって、同じことを言われ続ける立場になることを考えると、このセリフが非常に面白いわけです。
ベッツィー(レイチェルの友達1): Well, I would like to propose a toast to the woman who, in one year from today, will become Mrs. Dr. Barry Farber, D.D.S. (さて、私はある女性に乾杯したいと思います。その女性は今から1年後に、ミセス・ドクター・バリー・ファーバー、D.D.S. [バリー・ファーバーという歯科医の妻]になるのです。)
レイチェル: Ummm, I think it's time to see the ring again. (holds her hand out and they all scream) (例の指輪を再び見る時が来たみたいね。[手を差し出すと、みんなが叫ぶ])
キキ(レイチェルの友達2): Oh, isn't it exciting? I mean it's like having a boyfriend for life! (あぁ、エキサイティングよねぇ? つまり、死ぬまで[一生]一人のボーイフレンドを持つようなことでしょ?)
レイチェル: Yeah, I know. (えぇ、そうね。)
ベッツィー: What? (どうしたの?)
レイチェルの友達が二人出てきましたね。
左の友達(名前はキキ)は、フレンズ1-4その1 にも出てきました。
右の友達(オレンジ色の髪の毛の人で名前はベッツィー)は、マリッサ・リビシ(Marissa Ribisi)という女優さんです。
彼女は、フランク(フィービーの弟)役の俳優ジョバンニ・リビシの双子の姉(妹)だそうです。
IMDb: Marissa Ribisi
上の IMDb の Photos には、ジョバンニと一緒に写っている写真もありますね。
友達のセリフに、"... the woman who, in one year from today, will become Mrs. Dr. Barry Farber, D.D.S." とありますね。
バリーの妻になるのが1年後、つまり結婚式は1年後だと言っています。
フレンズ1-1 でレイチェルがウェディング・ドレス姿で初登場した日、あれがバリーとの結婚式の日、でしたね。
ですから、このセリフを考えると、この回想シーンは、フレンズ1-1 からちょうど1年前の話、ということになります。
ただ、これが本当にフレンズ1-1 から数えてちょうど1年前の話だとすると、いろいろと不自然なことも出てきます(特にロスとキャロルとの関係について)。
フレンズ3-6その6 のコメント欄 でその「つじつまの合わないこと」について触れていますので、そーゆーことに興味のある方は覗いてみて下さい。
D.D.S. は Doctor of Dental Surgery (口腔外科、歯科外科の博士[医者])、つまり歯学部を修了した歯学士のこと。
フレンズ1-20その5 では、
ミンディ(最終的にバリーと結婚した人): But the truth is at the end of the day I still really wanna be Mrs. Dr. Barry Farber...D.D.S. (でも本当は、要するに私はまだドクター・バリー・ファーバー、という歯科医の妻になりたいのよ。)
というセリフがありました。
このようにバリーの名前を言う時には、常におまけのようについてくる肩書きで、逆に言うと、その肩書きが彼の一番の魅力、ということなのでしょうか?(笑)。
やはり、D.D.S. という肩書き=お金持ち、ということで、指輪も大きいんでしょうね(画面ではよくわかりませんが)。
それを見て、みんながキャーと叫ぶのがおかしいです。
この叫び声は、フレンズ1-4その1 でキキが登場した時にも出てきましたね。
手をバタバタ、キャーキャーという甲高い声を挙げて大騒ぎするレイチェルの友達を見て、
モニカ: I swear I've seen birds do this on Wild Kingdom. (確か、私、「野生の王国」って番組で鳥があんな風にしてるの、見たわ。)
と言っていました。
その「野鳥の叫び」を今ここでもやっているのですね。
友達はレイチェルの今の状況をエキサイティングだと言っています。
結婚する、ってことはそんな風に何でも買ってくれるお金持ちのボーイフレンドを一生持ち続けることみたいで素敵だわ、と言っているようですね。
でも、それを聞いたレイチェルはげんなりしています。
友達は誉めたつもりなのに、彼女が落ち込んでいるので、不思議に思って「どうしたの?」と尋ねます。
その理由は明日。
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2007年08月23日
俺はお笑い担当 フレンズ3-6その8
モニカ: Hey, did you pick a roommate? (ねぇ、ルームメートは選んだ?)
チャンドラー: You betcha! (もちろん。)
モニカ: Is it the Italian guy? (あのイタリア人の男性?)
チャンドラー: Um-mm, yeah right! (あぁ、そうだよ!)
モニカ: He's so cute. (彼、すごく素敵。)
チャンドラー: Oh yes, and that's what I want. A roommate that I can walk around with and be referred to as "the funny one." (あぁ、そうだよ。それが俺の求めていた相手なんだ。一緒に連れてあちこち歩き回れるルームメートで、俺は「面白い方(ほう)」って言ってもらえるんだよ。)
少し前にジョーイを見かけて「素敵!」と思ったモニカは(笑)、彼を選んだの?と尋ねています。
それについてのチャンドラーの返事、"Um-mm, yeah right!" について。
フレンズ1-8その1 で、「smart で funny だからチャンドラーはゲイに間違えられるんだ」と言うフレンズたちに、
チャンドラー: So is Ross. You ever think that about him? (ロスも賢いし、面白いよ。ロスもゲイだと思ったことある?)
みんな: Yeah, right! (まさか!)
というやり取りがありました。
right 「正しい」という言葉とは裏腹に、みんなは笑っていましたし、口調も小バカにした感じでした。
笑いながらふざけて "Yeah, right!" と言うと、こんな風に「まさか!」という意味になるのですが、今回のモニカへの返事は、文字通りの意味の「そうだよ、モニカの想像通りだ。」ということですね。
だから、モニカはそれを聞いて喜んでいるのです。
実際は、チャンドラーはモニカに嘘を言っているのですが、言い訳は後で適当に考えよう、と思っているのでしょう。
まさか、「モデルが遊びに来るから、お姉さんがポルノ女優だから」という理由でカメラマンの方に決めた、とは女性には言えませんしねぇ。
今回はモニカがジョーイを気に入っているのを知っているだけに、なおさらそんな理由は言えないでしょう。
男性がルームメートを選ぶ場合に、cute であることが理由になることはないのですが(それこそ、ゲイでもない限りは…笑)、モニカが cute だと言うので、チャンドラーは「cute だから選んだんだ。cute なルームメートが欲しかったんだよ。」と答えています。
二人連れ立って歩く場合に、横にかっこいい男性を置いておける、そのかっこいい男性は "the cute one" で、その横にいる俺は、"the funny one" 「面白いやつ、面白い方(ほう)、funny 担当」みたいに言ってもらえるからね、というのがその理由です。
be referred to = I can be referred to ということですね。
人間が二人並ぶと、悲しいかな、必ず「かっこいい方とそうでない方」みたいに分けられてしまうので、俺は「お笑い担当」だしね、と自虐的に言っているわけですね。
冗談っぽく言っていますが、この理由を聞いていると、「男がかっこいい男をルームメートに選ぶわけないじゃないか。わかってないなぁ。」みたいな意味も込められているのでしょう。
モニカ: Oh look, the pool table's free. Rack them up. Back in just a minute. Get ready for me to whip your butt. (ねぇ、見て、プール・テーブルが空いてるわ。取っといて。すぐに戻るわ。私があなたのお尻を叩いてあげるから用意して待っていて。)
チャンドラー: Okay, but after that, we're shooting some pool. (わかった。でも、その後に、俺たちはビリヤード[玉突き]をするんだよ。)
pool は「プール、玉突き」。
ロングマン現代英英辞典では、
pool: GAME
[uncountable]a game in which you use a stick to hit numbered balls into holes around a table, which is often played in bars
shoot/play pool
例) We went to the pub and played pool.
つまり、「棒を使って、番号の書かれた球を打ち、それをテーブルの周囲にある穴に入れるゲーム。そのゲームはしばしばバーでプレイされる。」
そういう台が置いてある場所を「プールバー」と言ったりしますね。
私はプールというのはビリヤードのことだと思っていたのですが、厳密にはプールとビリヤードというのは違うようです。(が、記事中では、わかりやすく「ビリヤード」と表記しておきます。)
プールとビリヤードの違いについては、ここでは説明しませんが、詳しくは以下のウィキペディアの「ポケット・ビリヤード」の項目を参照して下さい。
Wikipedia 日本語版: ビリヤード
Rack them up. の意味がよくわからないのですが…。
ロングマン現代英英辞典には、
rack something up (phrasal verb):
to get a number or amount of something, especially a number of points in a competition
例) He racked up 41 points.
「たくさんの何かをゲットすること、特に競技において、多くの点を獲得すること」
例文は、「彼は41ポイントを獲得した。」
上のセリフの場合は、点数やポイントは関係ないと思いますので、「ゲットする」というニュアンスで、テーブルが空いているから、テーブルを取っておいて、ビリヤードの玉や道具一式を確保しておいて、みたいなことでしょうか?
whip は「…をむちで打つ、(子供などを)折檻(せっかん)する」。
ホイップクリームと言いますが、その whip は「(卵白・クリームなどを)強くかき回して泡立てさせる」ことですね。
また、そういう「打つ、叩く」イメージから、「(競技などで)(相手に)勝つ、打ち負かす」という意味にもなります。
セリフでは、「私があなたのお尻を叩く、むち打つ」ということで、要は「私がビリヤードであなたを負かす、たたきのめすわよ、それを覚悟して待ってて。」ということです。
shoot pool は「プール(というゲーム)をする、ビリヤードをする」ということですから、チャンドラーは「モニカが俺のお尻を叩いた後、ビリヤードをする予定だよ。」と言っているわけですね。
つまり、モニカのセリフの「お尻をたたく」=「ビリヤードでチャンドラーを負かす」という意味なのをわかっていながら、チャンドラーは「モニカが俺のお尻を叩いて、それからビリヤードを始めよう。」と言っているのです。
負けず嫌いのモニカが、チャンドラーに勝ってやる!と意気込んでいるのを、「お尻を叩くって何のこと? そんなにお尻を叩きたかったら、ゲームの前に叩けばいいさ。」と、軽くいなしている感じですね。
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チャンドラー: You betcha! (もちろん。)
モニカ: Is it the Italian guy? (あのイタリア人の男性?)
チャンドラー: Um-mm, yeah right! (あぁ、そうだよ!)
モニカ: He's so cute. (彼、すごく素敵。)
チャンドラー: Oh yes, and that's what I want. A roommate that I can walk around with and be referred to as "the funny one." (あぁ、そうだよ。それが俺の求めていた相手なんだ。一緒に連れてあちこち歩き回れるルームメートで、俺は「面白い方(ほう)」って言ってもらえるんだよ。)
少し前にジョーイを見かけて「素敵!」と思ったモニカは(笑)、彼を選んだの?と尋ねています。
それについてのチャンドラーの返事、"Um-mm, yeah right!" について。
フレンズ1-8その1 で、「smart で funny だからチャンドラーはゲイに間違えられるんだ」と言うフレンズたちに、
チャンドラー: So is Ross. You ever think that about him? (ロスも賢いし、面白いよ。ロスもゲイだと思ったことある?)
みんな: Yeah, right! (まさか!)
というやり取りがありました。
right 「正しい」という言葉とは裏腹に、みんなは笑っていましたし、口調も小バカにした感じでした。
笑いながらふざけて "Yeah, right!" と言うと、こんな風に「まさか!」という意味になるのですが、今回のモニカへの返事は、文字通りの意味の「そうだよ、モニカの想像通りだ。」ということですね。
だから、モニカはそれを聞いて喜んでいるのです。
実際は、チャンドラーはモニカに嘘を言っているのですが、言い訳は後で適当に考えよう、と思っているのでしょう。
まさか、「モデルが遊びに来るから、お姉さんがポルノ女優だから」という理由でカメラマンの方に決めた、とは女性には言えませんしねぇ。
今回はモニカがジョーイを気に入っているのを知っているだけに、なおさらそんな理由は言えないでしょう。
男性がルームメートを選ぶ場合に、cute であることが理由になることはないのですが(それこそ、ゲイでもない限りは…笑)、モニカが cute だと言うので、チャンドラーは「cute だから選んだんだ。cute なルームメートが欲しかったんだよ。」と答えています。
二人連れ立って歩く場合に、横にかっこいい男性を置いておける、そのかっこいい男性は "the cute one" で、その横にいる俺は、"the funny one" 「面白いやつ、面白い方(ほう)、funny 担当」みたいに言ってもらえるからね、というのがその理由です。
be referred to = I can be referred to ということですね。
人間が二人並ぶと、悲しいかな、必ず「かっこいい方とそうでない方」みたいに分けられてしまうので、俺は「お笑い担当」だしね、と自虐的に言っているわけですね。
冗談っぽく言っていますが、この理由を聞いていると、「男がかっこいい男をルームメートに選ぶわけないじゃないか。わかってないなぁ。」みたいな意味も込められているのでしょう。
モニカ: Oh look, the pool table's free. Rack them up. Back in just a minute. Get ready for me to whip your butt. (ねぇ、見て、プール・テーブルが空いてるわ。取っといて。すぐに戻るわ。私があなたのお尻を叩いてあげるから用意して待っていて。)
チャンドラー: Okay, but after that, we're shooting some pool. (わかった。でも、その後に、俺たちはビリヤード[玉突き]をするんだよ。)
pool は「プール、玉突き」。
ロングマン現代英英辞典では、
pool: GAME
[uncountable]a game in which you use a stick to hit numbered balls into holes around a table, which is often played in bars
shoot/play pool
例) We went to the pub and played pool.
つまり、「棒を使って、番号の書かれた球を打ち、それをテーブルの周囲にある穴に入れるゲーム。そのゲームはしばしばバーでプレイされる。」
そういう台が置いてある場所を「プールバー」と言ったりしますね。
私はプールというのはビリヤードのことだと思っていたのですが、厳密にはプールとビリヤードというのは違うようです。(が、記事中では、わかりやすく「ビリヤード」と表記しておきます。)
プールとビリヤードの違いについては、ここでは説明しませんが、詳しくは以下のウィキペディアの「ポケット・ビリヤード」の項目を参照して下さい。
Wikipedia 日本語版: ビリヤード
Rack them up. の意味がよくわからないのですが…。
ロングマン現代英英辞典には、
rack something up (phrasal verb):
to get a number or amount of something, especially a number of points in a competition
例) He racked up 41 points.
「たくさんの何かをゲットすること、特に競技において、多くの点を獲得すること」
例文は、「彼は41ポイントを獲得した。」
上のセリフの場合は、点数やポイントは関係ないと思いますので、「ゲットする」というニュアンスで、テーブルが空いているから、テーブルを取っておいて、ビリヤードの玉や道具一式を確保しておいて、みたいなことでしょうか?
whip は「…をむちで打つ、(子供などを)折檻(せっかん)する」。
ホイップクリームと言いますが、その whip は「(卵白・クリームなどを)強くかき回して泡立てさせる」ことですね。
また、そういう「打つ、叩く」イメージから、「(競技などで)(相手に)勝つ、打ち負かす」という意味にもなります。
セリフでは、「私があなたのお尻を叩く、むち打つ」ということで、要は「私がビリヤードであなたを負かす、たたきのめすわよ、それを覚悟して待ってて。」ということです。
shoot pool は「プール(というゲーム)をする、ビリヤードをする」ということですから、チャンドラーは「モニカが俺のお尻を叩いた後、ビリヤードをする予定だよ。」と言っているわけですね。
つまり、モニカのセリフの「お尻をたたく」=「ビリヤードでチャンドラーを負かす」という意味なのをわかっていながら、チャンドラーは「モニカが俺のお尻を叩いて、それからビリヤードを始めよう。」と言っているのです。
負けず嫌いのモニカが、チャンドラーに勝ってやる!と意気込んでいるのを、「お尻を叩くって何のこと? そんなにお尻を叩きたかったら、ゲームの前に叩けばいいさ。」と、軽くいなしている感じですね。
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2007年08月22日
人の名前を間違う フレンズ3-6その7
[Scene: the hallway, Monica is coming up the stairs.]
廊下。モニカは階段を上がってくる。
チャンドラー: Well, okay, Jerry. Thanks for stopping by. (オッケー、ジェリー。来てくれてありがとう。)
(Joey is leaving and notices Monica, as Monica notices him)
ジョーイは立ち去る、そしてモニカに気付く。モニカもジョーイに気付く。
モニカ: Hi. (ハーイ。)
ジョーイ: Hey! (やぁ!)
(Joey leaves and Monica mouths to Chandler "Oh, my God!")
ジョーイは去り、モニカはチャンドラーに声には出さずに口だけ動かして、「オーマイゴッド!」と言う。
去り際、チャンドラーはジョーイに、Jerry (ジェリー)と呼びかけています。
英語で会話の最後に名前をつけるのは、親しさの表れで、さらには「君の名前をもうちゃんと覚えているよ」ということの証明でもあるわけですね。
ですから、名前を間違えるのはかなり失礼なことだと思うのですが、このように間違って呼び掛けていることで、チャンドラーがジョーイに全然興味がない、ということがわかるわけです。
ジョーイとモニカ、お互い、おぉ!という感じで、見つめ合うのがおかしい。
今の関係を考えると余計に笑えます。最初はこんな感じだったのね、みたいな。
mouth という動詞については、つい最近、フレンズ3-5その29 にも出てきましたね。
話題になっている本人に聞こえないように、友人たちに驚きを表現する場合に、「声には出さずに口だけで」言うんですね。
Oh, my God! にはいろんな意味がありますが、この場合はモニカの表情を見ても明らかな通り、「いい男!」ということです。(やっぱりジョーイは女性にモテるんだな…笑)
[Scene: A bar, Chandler is entering.]
バー。チャンドラーが入ってくる。
チャンドラー: Hey, Mon. (やぁ、モニカ。)
モニカ: Hey-hey-hey. You wanna hear something that sucks? (ねぇねぇねぇ。最低なこと聞きたい?)
チャンドラー: Do I ever! (もちろん!)
モニカ: Chris says they're closing down the bar. (このバーを閉める予定だって、クリスが言ってるの。)
チャンドラー: No way! (まさか。)
モニカ: Yeah, apparently they're turning it into some kinda coffee place. (そうなの。どうやら、これをコーヒーショップみたいなものに変える予定らしいわ。)
チャンドラー: Just coffee? Where are we gonna hang out now? (コーヒーだけ? これからは俺たち、どこでたむろすることになるんだろう?)
モニカ: Got me. (その通りね。)
チャンドラー: (to bartender) Can I get a beer, please? (ビールもらえる?)
バーが映ります。
その後のセリフでわかりますが、これはセントラルパークの前の姿。
Do I ever. は「もちろん。ものすごく」。
このニュアンスについて、以下で少し考えてみたいと思います。
まず、Do I ever. によく似た表現で、Did you ever! 「それは初耳だ。これは驚いた。」というものがあります。
研究社 新英和中辞典には、
Did you ever (…) !
=(口語)それは初耳だ、これは実に驚いた
(注) Did you ever see [hear] the like? の略。
とあります。
つまり、「そんなこと[そういう類(たぐい)のこと]、今まで見た[聞いた]ことあった?」→「いや、ないよね。初耳だよね。」というニュアンスになるようですね。
did と do という時制の違い、you と I という主語の違い、もあるのですが、その Did you ever! のニュアンスを適用すると、Do I ever! は、"Do I ever see [hear] the like?" 「俺は今までそんなことを見た[聞いた]ことがあるかな? いや、ないよね。」→「聞いたことないから、ものすごく聞きたい。」という流れになるのでしょうか?
最初、"You wanna hear something that sucks?" "Do I ever!" というやり取りを聞いた時は、"Do I ever!" = "Do I ever wanna...?" 「(今まで)これほど…したいと思うことがあるだろうか?」という感じかな?と思ったのです。
「これまでに思ったこともないくらいに、今ものすごく…したい[それを聞きたい]」ということかなぁ?と。
でも、研究社の辞書の語義を考えると、Do I ever wanna... ではなくて、Do I ever hear... と考える方が自然、なのでしょうねぇ?(細かいことを気にしてすみません。)
バーの今後の予定について、they're closing, they're turning と現在進行形が使われていますね。
現在進行形で未来を示す場合には、「すでに手配が済んでいる近い将来の予定」を表します。
この場合も、オーナーがぼんやりそんなことを考えているという程度の漠然としたものではなく、いつ閉める、とか、次はどんな店にする、などの具体的なことが決まっていて、もうその準備が目下進行中である、ということですね。
some kinda coffee place というフレーズで、その coffee place とは今のセントラルパークのことで、このバーはその前の姿だった、ということがここでわかります。
Just coffee? と言っているのは、「アルコールはないの? お酒はもう飲めないの?」ということですね。
コーヒーショップに変わることで、「俺たちの居場所がなくなる」とボヤいているのですが、今、みんながあそこで毎日たむろしているのを知っている観客にとっては、大いに笑えてしまうわけですね。
いつもは、コーヒーとかマフィンを注文しているのですが、この当時は、"Can I get a beer, please?" というのが決まりだった、というのがわかって面白いです。
昔の方がアダルトな感じ?(笑)
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廊下。モニカは階段を上がってくる。
チャンドラー: Well, okay, Jerry. Thanks for stopping by. (オッケー、ジェリー。来てくれてありがとう。)
(Joey is leaving and notices Monica, as Monica notices him)
ジョーイは立ち去る、そしてモニカに気付く。モニカもジョーイに気付く。
モニカ: Hi. (ハーイ。)
ジョーイ: Hey! (やぁ!)
(Joey leaves and Monica mouths to Chandler "Oh, my God!")
ジョーイは去り、モニカはチャンドラーに声には出さずに口だけ動かして、「オーマイゴッド!」と言う。
去り際、チャンドラーはジョーイに、Jerry (ジェリー)と呼びかけています。
英語で会話の最後に名前をつけるのは、親しさの表れで、さらには「君の名前をもうちゃんと覚えているよ」ということの証明でもあるわけですね。
ですから、名前を間違えるのはかなり失礼なことだと思うのですが、このように間違って呼び掛けていることで、チャンドラーがジョーイに全然興味がない、ということがわかるわけです。
ジョーイとモニカ、お互い、おぉ!という感じで、見つめ合うのがおかしい。
今の関係を考えると余計に笑えます。最初はこんな感じだったのね、みたいな。
mouth という動詞については、つい最近、フレンズ3-5その29 にも出てきましたね。
話題になっている本人に聞こえないように、友人たちに驚きを表現する場合に、「声には出さずに口だけで」言うんですね。
Oh, my God! にはいろんな意味がありますが、この場合はモニカの表情を見ても明らかな通り、「いい男!」ということです。(やっぱりジョーイは女性にモテるんだな…笑)
[Scene: A bar, Chandler is entering.]
バー。チャンドラーが入ってくる。
チャンドラー: Hey, Mon. (やぁ、モニカ。)
モニカ: Hey-hey-hey. You wanna hear something that sucks? (ねぇねぇねぇ。最低なこと聞きたい?)
チャンドラー: Do I ever! (もちろん!)
モニカ: Chris says they're closing down the bar. (このバーを閉める予定だって、クリスが言ってるの。)
チャンドラー: No way! (まさか。)
モニカ: Yeah, apparently they're turning it into some kinda coffee place. (そうなの。どうやら、これをコーヒーショップみたいなものに変える予定らしいわ。)
チャンドラー: Just coffee? Where are we gonna hang out now? (コーヒーだけ? これからは俺たち、どこでたむろすることになるんだろう?)
モニカ: Got me. (その通りね。)
チャンドラー: (to bartender) Can I get a beer, please? (ビールもらえる?)
バーが映ります。
その後のセリフでわかりますが、これはセントラルパークの前の姿。
Do I ever. は「もちろん。ものすごく」。
このニュアンスについて、以下で少し考えてみたいと思います。
まず、Do I ever. によく似た表現で、Did you ever! 「それは初耳だ。これは驚いた。」というものがあります。
研究社 新英和中辞典には、
Did you ever (…) !
=(口語)それは初耳だ、これは実に驚いた
(注) Did you ever see [hear] the like? の略。
とあります。
つまり、「そんなこと[そういう類(たぐい)のこと]、今まで見た[聞いた]ことあった?」→「いや、ないよね。初耳だよね。」というニュアンスになるようですね。
did と do という時制の違い、you と I という主語の違い、もあるのですが、その Did you ever! のニュアンスを適用すると、Do I ever! は、"Do I ever see [hear] the like?" 「俺は今までそんなことを見た[聞いた]ことがあるかな? いや、ないよね。」→「聞いたことないから、ものすごく聞きたい。」という流れになるのでしょうか?
最初、"You wanna hear something that sucks?" "Do I ever!" というやり取りを聞いた時は、"Do I ever!" = "Do I ever wanna...?" 「(今まで)これほど…したいと思うことがあるだろうか?」という感じかな?と思ったのです。
「これまでに思ったこともないくらいに、今ものすごく…したい[それを聞きたい]」ということかなぁ?と。
でも、研究社の辞書の語義を考えると、Do I ever wanna... ではなくて、Do I ever hear... と考える方が自然、なのでしょうねぇ?(細かいことを気にしてすみません。)
バーの今後の予定について、they're closing, they're turning と現在進行形が使われていますね。
現在進行形で未来を示す場合には、「すでに手配が済んでいる近い将来の予定」を表します。
この場合も、オーナーがぼんやりそんなことを考えているという程度の漠然としたものではなく、いつ閉める、とか、次はどんな店にする、などの具体的なことが決まっていて、もうその準備が目下進行中である、ということですね。
some kinda coffee place というフレーズで、その coffee place とは今のセントラルパークのことで、このバーはその前の姿だった、ということがここでわかります。
Just coffee? と言っているのは、「アルコールはないの? お酒はもう飲めないの?」ということですね。
コーヒーショップに変わることで、「俺たちの居場所がなくなる」とボヤいているのですが、今、みんながあそこで毎日たむろしているのを知っている観客にとっては、大いに笑えてしまうわけですね。
いつもは、コーヒーとかマフィンを注文しているのですが、この当時は、"Can I get a beer, please?" というのが決まりだった、というのがわかって面白いです。
昔の方がアダルトな感じ?(笑)
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