(Joey throws a punch and just lightly taps her on the shoulder, Phoebe counters with a jab to the nose.)
ジョーイはパンチを食らわせる、それはフィービーの肩を軽く打つだけである。フィービーは鼻へのジャブで反撃する。
ジョーイ: Hey, now! (おい!)
(Phoebe throws another jab, and lands it on Joey's nose, causing it to bleed.)
フィービーはもう一回ジャブを食らわせて、それがジョーイの鼻に当たる、そのために鼻血が出る。
ジョーイ: Hey!!! Oww!! And I'm bleeding. (おい! あぁ! 出血しちゃったよ。)
フィービー: Oh! Oh! Oh! (あぁ! あぁ! あぁ!)
ジョーイ: Okay, great. (いいよ、最高だね。)
フィービー: Wow! And I'm a vegetarian! All right, all right, well, I'm sorry, we'll put some ice on it. (まぁ! それに私はベジタリアンなのに! いいわ、いいわ、ごめんなさい。鼻の上に氷を乗せましょう。)
ジョーイ: Okay. (そうだね。)
フィービー: 'Kay, put your head back. (さぁ、頭を後ろにして。)
ジョーイ: All right. I can't see. (わかった。(前が)見えないよ。)
フィービー: All right, I have ya. Oh, God! (いいわ、私があなたをリードするから。ほんとに、なんてことを!)
配達人: Which bedroom do ya want it in, Ms. Geller? (どの寝室にそれを入れましょうか、ゲラーさん。)
フィービー: Oh, it's the compulsively neat one by the window, okay? (あぁ、窓際の、几帳面すぎるほど片付いている部屋よ、わかる?)
配達人: Gotcha. (he and his helper walk in carrying the racecar bed.)
(わかりました。)
彼と手伝いの人は、レースカー・ベッドを運びながら部屋に入っていく。
ボクサー役をするはずのジョーイよりも、フィービーの方が上手なのが面白いですよね。
さすがは鍛えていただけのことはある(笑)。
"And I'm a vegetarian!" とフィービーは言っています。
彼女がベジタリアンなのは、動物愛護の精神によるもので、「動物を殺したくない、傷つけたくない、それらの血を見たくない」というような理由があるのでしょうね。
そういう「生きとし生けるもの」を愛するはずの私、血を見るのが嫌いな私が、友達のジョーイを殴って、出血させてしまうなんて、なんてことをしてしまったの!?、という気持ちなのでしょう。
compulsive は「強迫観念に取り付かれた・とらわれた(ような)」なので、compulsively はその副詞形ですね。
compulsively neat は人間だと「潔癖症(の人)」。
今回は部屋なので、「恐ろしいほどきれいに片付いている、取り付かれたように片付いている(部屋)」というところでしょうか。
モニカは几帳面な性格なので、部屋もきれいに片付いています。
ベッドルームは二つあるけれど、極端にきれいに片付けてある部屋の方よ、見ればすぐにわかるから、という感じですね。
compulsive eater なら「過食症の人」になります。
ロングマン現代英英辞典では、
compulsive: compulsive behaviour is very difficult to stop or control, and is often a result of or a sign of a mental problem (see also obsessive)
つまり、「compulsive な行動は止めたり制御したりするのが大変難しい、しばしば心の問題の結果や前兆である。類義語は、obsessive」
obsessive 「考えが取りついて離れない、執拗な、強迫観念に取りつかれた」は、モニカやロスの性格を表す言葉として、これまでにも何度か出てきましたね。
ちょうど、ジョーイは鼻の上をつまみながら上を向いていて、フィービーはジョーイを導きながら歩いて行き、冷蔵庫から氷を取り出そうとしています。
だから、ベッドを運び込む様子を見ていないのですね。
その間に、例のレースカー・ベッドが運び込まれてしまって、観客大爆笑、なわけです。
「鼻血」、さらには「氷」がここでは重要な役割を果たしていることがわかりますね。
"we'll put some ice on it." という何気ないセリフにも、ちゃんと意味がある、ということです。
(今日のポイント)
・compulsively 「取り付かれたように」という副詞。
整理整頓するのは良いことだけど、モニカの場合は、ちょっと度が過ぎる、極端すぎる、とフィービーは言いたいようです。
neat を compulsively という副詞で強調していることで、モニカの潔癖症の度合いと、それをフィービーがどう思っているかがわかるのですね。
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2007年09月30日
2007年09月29日
私は英和辞典をこう使った
今日は、Rach流DVD学習法に関する追加説明になります。
DVD学習法の最終段階「英語音声、英語字幕」で、「わからない部分を自分なりに調べる」ことが大切だ、と私は力説してきましたが、その「調べ方」について、具体的に書いてみます。
「調べる」というのは、辞書で、文法書で、自分のもっている英語関連の本で、ネットで…調べる、ということです。
私はこの「調べる」という最終段階で、たくさんのことが身に付くと思います。
それは、「生きた使える英語に実際にぶつかった」後で、それに関連する語彙や文法を「調べる」ことになるからです。
知識と実践を結びつける、と言うのでしょうか。
「この本で説明してあることは、こういうことか!」と「気付く」ことですね。
以下、具体的に場合分けをします。
・知らない単語、わからない単語
とにかく一度は辞書を引いてみましょう。
英英辞典が理想的ですが、手に負えないと思う方は、「まずは英和」でもよろしいのではないでしょうか?
私は最近、英英辞典をよく使うようになって、英英辞典を使う効果やメリットについては十分わかっているつもりです。
英英辞典を使いこなせるようになったら、英語力は格段に伸びる! それは断言できます。
そういう英英辞典の効用については別の機会に述べますが、今日、今さらのように「英和辞典」の話をしているのは、英和辞典にはいろいろな「情報」が書かれているからです。
英和辞典では、「その単語の日本語訳」を調べてそれでおしまい、という人も多いかもしれませんが、それ以外の情報にも目を向けましょう。
辞書に書いてある文法事項は、大変役に立ちます。
「文法」というより、「その単語の用法」と言った方がいいでしょうか。
例えば、
動詞の後に、to 不定詞が続くもの、-ing 形が続くもの、
目的語を二つ取れる、
他動詞でしか使わない、
人を主語にとらない、
などのその単語特有の特殊な用法を理解することができます。
動詞では、自動詞、他動詞に分類して、その構文が紹介されてもいます。
今回出てきた構文は、辞書に載っている構文のうち、
動詞+ that 節
動詞+目的語+ to 不定詞
動詞+目的語+原形不定詞
動詞+目的語+補語
…
などのうちのどれになるか、を見てみることで、そのセリフの構造がはっきりします。
日本語の意味さえわかれば、構文なんてどうでもいい、と言ってはいけません。
それではいずれ、頭打ちになってしまいます。
英単語を日本語の意味に置き換えるだけで意味が取れるのは、文章の構造が簡単な場合だけです。
構文を理解することが、英語を理解することだと思って下さい。
辞書で「その単語に関係する文法、用法」が例文と一緒に説明されていることで、「今回のセリフは、この例文とよく似ている」とか、「辞書の言うとおり、後ろには -ing 形が続いているな」と、その辞書に書いてある事柄が、本当の生きたセリフでも応用されていることを実感できる、その時始めて、その文法事項を理解できたと言える気がするのですね。
「○○という動詞の後には、-ing 形が続く」という知識として頭に入れておくだけでは、まだ使いこなすところまではいきません。
その文法知識を使った例文が頭の中で思い浮かぶようにならないといけませんよね。
やはり語学は「使えてナンボ」だと思うので、常に「生きた英語、それを使っている実例」と共に覚えないと意味がありません。
辞書の例文は、シンプルで一番典型的なものを使っている、という意味で大変覚え易いのですが、DVDで学ぶ場合は、「セリフ」がその「例文」に当たるわけです。
セリフは、そのストーリーの流れの中で、前後の文脈や状況がはっきりしています。
言った人の表情から、どういう気持ちでそれを言ったかもわかります。
実際に俳優が発音しているので、発音のお手本もあります。
イントネーションも、より人間味のこもった、実践的なものになっていますよね。
つまり、辞書の「典型的な例文」よりも、もっとたくさんのことがそのセリフには情報として詰まっていて、それを使って語彙や表現や文法事項を覚えることで、「身に付き易く、忘れにくく」なるのです。
また、類義語などにも注目してみて下さい。
丁寧な辞書では、よく似た意味の単語の意味を並べて、場合分けして説明してありますね。
「辞書が言うように、確かに今回はこういう状況だからこの動詞が使われている」と確認することで、他の動詞との違いが明確になります。
私はこのブログを始めるまでは、いわゆる「文法書」というものを持っていませんでした。
私がフレンズで学びながら得た文法知識というのは、辞書から学んだものが多かったのです。
「文法」とは、「構文」「語順」「各単語の用法」を体系的にまとめたものだと私は思っていて、だからこそ、辞書に書いてある用法や構文を丁寧に見ていくことで、文法力がついてきた、と思うのです。
フレンズのセリフ、という「実践英語」と結びつけることで、辞書からだけでもかなりのことが学べた、ということですね。
その他には、TOEIC の問題集をこなすことで覚えた文法もありますが、それも、「実際の問題をこなすことで文法を覚える」という方法であったために、「覚え易く、忘れにくい」という効果が得られたのだと思っています。
続きはまた1週間後にします。
(今日のポイント)
・使えるものは何でも使え!が私のポリシー(笑)。
英和と英英では、その「使い方」が異なります。
「私にはまだ英英は無理!」と思っている方は、英和を使ってもいいと思います。
そのかわり(笑)、その英和に書いてある重要な情報を貪欲に取り込んで下さい。
・文法だけを独立して学ぶより、実践英語と絡めて覚える。
文法書を読んで知識を蓄えることも大事ですが、その文法を自分で使えるように、「生きた英語」と結びつけながら覚えることが「英語を使える」ことに繋がります。
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「調べる」というのは、辞書で、文法書で、自分のもっている英語関連の本で、ネットで…調べる、ということです。
私はこの「調べる」という最終段階で、たくさんのことが身に付くと思います。
それは、「生きた使える英語に実際にぶつかった」後で、それに関連する語彙や文法を「調べる」ことになるからです。
知識と実践を結びつける、と言うのでしょうか。
「この本で説明してあることは、こういうことか!」と「気付く」ことですね。
以下、具体的に場合分けをします。
・知らない単語、わからない単語
とにかく一度は辞書を引いてみましょう。
英英辞典が理想的ですが、手に負えないと思う方は、「まずは英和」でもよろしいのではないでしょうか?
私は最近、英英辞典をよく使うようになって、英英辞典を使う効果やメリットについては十分わかっているつもりです。
英英辞典を使いこなせるようになったら、英語力は格段に伸びる! それは断言できます。
そういう英英辞典の効用については別の機会に述べますが、今日、今さらのように「英和辞典」の話をしているのは、英和辞典にはいろいろな「情報」が書かれているからです。
英和辞典では、「その単語の日本語訳」を調べてそれでおしまい、という人も多いかもしれませんが、それ以外の情報にも目を向けましょう。
辞書に書いてある文法事項は、大変役に立ちます。
「文法」というより、「その単語の用法」と言った方がいいでしょうか。
例えば、
動詞の後に、to 不定詞が続くもの、-ing 形が続くもの、
目的語を二つ取れる、
他動詞でしか使わない、
人を主語にとらない、
などのその単語特有の特殊な用法を理解することができます。
動詞では、自動詞、他動詞に分類して、その構文が紹介されてもいます。
今回出てきた構文は、辞書に載っている構文のうち、
動詞+ that 節
動詞+目的語+ to 不定詞
動詞+目的語+原形不定詞
動詞+目的語+補語
…
などのうちのどれになるか、を見てみることで、そのセリフの構造がはっきりします。
日本語の意味さえわかれば、構文なんてどうでもいい、と言ってはいけません。
それではいずれ、頭打ちになってしまいます。
英単語を日本語の意味に置き換えるだけで意味が取れるのは、文章の構造が簡単な場合だけです。
構文を理解することが、英語を理解することだと思って下さい。
辞書で「その単語に関係する文法、用法」が例文と一緒に説明されていることで、「今回のセリフは、この例文とよく似ている」とか、「辞書の言うとおり、後ろには -ing 形が続いているな」と、その辞書に書いてある事柄が、本当の生きたセリフでも応用されていることを実感できる、その時始めて、その文法事項を理解できたと言える気がするのですね。
「○○という動詞の後には、-ing 形が続く」という知識として頭に入れておくだけでは、まだ使いこなすところまではいきません。
その文法知識を使った例文が頭の中で思い浮かぶようにならないといけませんよね。
やはり語学は「使えてナンボ」だと思うので、常に「生きた英語、それを使っている実例」と共に覚えないと意味がありません。
辞書の例文は、シンプルで一番典型的なものを使っている、という意味で大変覚え易いのですが、DVDで学ぶ場合は、「セリフ」がその「例文」に当たるわけです。
セリフは、そのストーリーの流れの中で、前後の文脈や状況がはっきりしています。
言った人の表情から、どういう気持ちでそれを言ったかもわかります。
実際に俳優が発音しているので、発音のお手本もあります。
イントネーションも、より人間味のこもった、実践的なものになっていますよね。
つまり、辞書の「典型的な例文」よりも、もっとたくさんのことがそのセリフには情報として詰まっていて、それを使って語彙や表現や文法事項を覚えることで、「身に付き易く、忘れにくく」なるのです。
また、類義語などにも注目してみて下さい。
丁寧な辞書では、よく似た意味の単語の意味を並べて、場合分けして説明してありますね。
「辞書が言うように、確かに今回はこういう状況だからこの動詞が使われている」と確認することで、他の動詞との違いが明確になります。
私はこのブログを始めるまでは、いわゆる「文法書」というものを持っていませんでした。
私がフレンズで学びながら得た文法知識というのは、辞書から学んだものが多かったのです。
「文法」とは、「構文」「語順」「各単語の用法」を体系的にまとめたものだと私は思っていて、だからこそ、辞書に書いてある用法や構文を丁寧に見ていくことで、文法力がついてきた、と思うのです。
フレンズのセリフ、という「実践英語」と結びつけることで、辞書からだけでもかなりのことが学べた、ということですね。
その他には、TOEIC の問題集をこなすことで覚えた文法もありますが、それも、「実際の問題をこなすことで文法を覚える」という方法であったために、「覚え易く、忘れにくい」という効果が得られたのだと思っています。
続きはまた1週間後にします。
(今日のポイント)
・使えるものは何でも使え!が私のポリシー(笑)。
英和と英英では、その「使い方」が異なります。
「私にはまだ英英は無理!」と思っている方は、英和を使ってもいいと思います。
そのかわり(笑)、その英和に書いてある重要な情報を貪欲に取り込んで下さい。
・文法だけを独立して学ぶより、実践英語と絡めて覚える。
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2007年09月28日
クリスチャン精神に反する フレンズ3-7その14
フィービー: Oh, hey, hey, "Nick the boxer." Let's see what you got! All right ya, put 'em up. Come on. (they start shadow boxing) (あぁ、ねぇねぇ、「ボクサーのニック」。あなたの腕前を見てみましょうよ。いいわ、構えて。さあ来い。[二人はシャドー・ボクシングを始める。])
ジョーイ: Hey, you're ah, pretty good at this. (ねぇ、フィービーは、これ[シャドー・ボクシング]が随分と上手だね。)
フィービー: Yeah, well, I had to learn, I was staying at the "Y" and some of the young men weren't acting Christian enough. (えぇ。そうね、私は(ボクシングのやり方を)学ばなければいけなかったのよ。私は Y (YMCA)にいたの[滞在していたの、泊まっていたの]。そこでは、クリスチャンっぽく行動しない若い男が何人もいたから。)
ジョーイ: Ahh! (なるほど!)
I was staying at the "Y" の "Y" について。
これは、研究社 新英和中辞典にそのものズバリが載っていました。
Y (名詞)=[the 〜] (米口語)= YMCA; YWCA
例) He is staying at the Y. 「彼は YMCA に泊まっている。」
例文が、今回のセリフと同じですね。
そして、ご存知の方も多いと思いますが、Y.M.C.A. または YMCA とは、
Young Men's Christian Association 「キリスト教青年会」
の略称ですね。
ロングマン現代英英辞典では、
YMCA: Young Men's Christian Association an organization in many countries that provides places to stay and sports activities for young people
つまり、「多くの国にある組織で、若者のために、宿泊所やスポーツ活動を提供する。」
ですから、stay at the Y とは、「 YMCA が運営している宿泊施設に泊まる」ということですね。
私はそういう施設を利用したことはないのですが、一般のホテルなどに比べると、価格が安い、という利点があって、フィービーはよくそこを使っていた、ということでしょうね。
some of the young men weren't acting Christian enough. について。
Christian は「クリスチャン」「キリスト教徒、キリスト教信者」で、act Christian は「クリスチャンらしく、人道的に慈悲深く振る舞う・行動する」ということですね。
YMCA というキリスト教青年会のはずなのに、クリスチャンのように「清く正しい」人ばかりではなくて、女と見たら悪さをしようという輩もいっぱい泊まっていたのよ、とフィービーは言っているのです。
だから、自分の身は自分で守れるように、ボクシングなどの護身術を身に付ける必要があったのよ、ということです。
Y に泊まっていたのに、Christian の精神から外れた若者がたくさんいた、と言っているのが面白いわけですね。
(今日のポイント)
・"I was staying at the "Y" and some of the young men weren't acting Christian enough." というセリフの面白さ。
「Y (YMCA)に泊まっていたけれど、そこには、Chirstian の精神に反する人もいた」と、その看板と中身の不一致を語っているのですが、Y と聞いて、YMCA だな、とわからなければ、このセリフで瞬時に笑えませんよね。
他国の言語・文化を理解するためには、そういうちょっとした知識を少しずつ積み上げていくことが大事なんだろうと思います。
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ジョーイ: Hey, you're ah, pretty good at this. (ねぇ、フィービーは、これ[シャドー・ボクシング]が随分と上手だね。)
フィービー: Yeah, well, I had to learn, I was staying at the "Y" and some of the young men weren't acting Christian enough. (えぇ。そうね、私は(ボクシングのやり方を)学ばなければいけなかったのよ。私は Y (YMCA)にいたの[滞在していたの、泊まっていたの]。そこでは、クリスチャンっぽく行動しない若い男が何人もいたから。)
ジョーイ: Ahh! (なるほど!)
I was staying at the "Y" の "Y" について。
これは、研究社 新英和中辞典にそのものズバリが載っていました。
Y (名詞)=[the 〜] (米口語)= YMCA; YWCA
例) He is staying at the Y. 「彼は YMCA に泊まっている。」
例文が、今回のセリフと同じですね。
そして、ご存知の方も多いと思いますが、Y.M.C.A. または YMCA とは、
Young Men's Christian Association 「キリスト教青年会」
の略称ですね。
ロングマン現代英英辞典では、
YMCA: Young Men's Christian Association an organization in many countries that provides places to stay and sports activities for young people
つまり、「多くの国にある組織で、若者のために、宿泊所やスポーツ活動を提供する。」
ですから、stay at the Y とは、「 YMCA が運営している宿泊施設に泊まる」ということですね。
私はそういう施設を利用したことはないのですが、一般のホテルなどに比べると、価格が安い、という利点があって、フィービーはよくそこを使っていた、ということでしょうね。
some of the young men weren't acting Christian enough. について。
Christian は「クリスチャン」「キリスト教徒、キリスト教信者」で、act Christian は「クリスチャンらしく、人道的に慈悲深く振る舞う・行動する」ということですね。
YMCA というキリスト教青年会のはずなのに、クリスチャンのように「清く正しい」人ばかりではなくて、女と見たら悪さをしようという輩もいっぱい泊まっていたのよ、とフィービーは言っているのです。
だから、自分の身は自分で守れるように、ボクシングなどの護身術を身に付ける必要があったのよ、ということです。
Y に泊まっていたのに、Christian の精神から外れた若者がたくさんいた、と言っているのが面白いわけですね。
(今日のポイント)
・"I was staying at the "Y" and some of the young men weren't acting Christian enough." というセリフの面白さ。
「Y (YMCA)に泊まっていたけれど、そこには、Chirstian の精神に反する人もいた」と、その看板と中身の不一致を語っているのですが、Y と聞いて、YMCA だな、とわからなければ、このセリフで瞬時に笑えませんよね。
他国の言語・文化を理解するためには、そういうちょっとした知識を少しずつ積み上げていくことが大事なんだろうと思います。
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2007年09月27日
サインを下さい フレンズ3-7その13
(There is a knock on the door.)
ドアをノックする音。
フィービー: Oh. (あぁ。)
(goes and answers the door and there is this huge black delievery guy.)
ドアに行って応対する。そこには大きい黒人の配達人が立っている。
男: Dom da-da dom! Hear ye, hear ye! Delivery from the Mattress King! (to Phoebe) You Miss Geller? (ダン・ダダ・ダーン! ヒェイェ、ヒェイェ! マットレス・キングからの配達です! [フィービーに] あなた、ゲラーさんですか?)
フィービー: Okay. (そうね。)
男: Sign here. (hands her a clipboard) (ここにサインして下さい。[フィービーにクリップボードを渡す])
フィービー: Oh, do I have a middle name? All right. Monica "Felula" Geller. It's that bedroom there. (points to Monica's room) (あぁ、私にはミドルネームがあるわね? わかった、モニカ・”フェルーラ”・ゲラー。それは向こうのあのベッドルームに(置いて)ね。[モニカの部屋を指差す])
ジョーイ: Hey, Monica bought a bed from the Mattress King? (ねぇ、モニカはマットレス・キングからベッドを買ったのか?)
フィービー: Yeah, so please, please, please, don't say anything to Chandler. (えぇ。だから、お願い、どうか、どうか、チャンドラーには何も言わないで。)
ジョーイ: You want me to lie to Chandler? (俺に、チャンドラーに嘘をつけ、って言うのか?)
フィービー: Is that a problem? (それは問題?)
ジョーイ: No. (いいや。)
ドアを開けてみると、いきなり、♪ダン・ダダ・ダーン! ヒェイェ、ヒェイェ!♪と歌いだす配達人(笑)。
マットレス・キングのCMのジングルか何かでしょうかねぇ?
ジングル(jingle)というのは、CMソングのことで、もしマットレス・キングにTVCMがあるとしたら、そういうお決まりのフレーズが流れるのかなぁ、という感じです。
配達人が訪問した時は、必ず客に向かってこれを歌うこと、という社内規定があるのでしょうね。
配達の際に、日本では「認め」といってハンコを押したり、手書きでサインをしたりしますが、それがこの sign ですね。
フレンズ2-21その2 で「お告げ」という意味の sign が出た時に説明しましたが、芸能人に「サインを下さい。」という場合は、autograph という単語を使って、"Could I have your autograph, please?" などと言います。
今回のように書類などにサインする場合の「署名」を表す名詞は、signature で、write one's signature で「署名する」という意味になります。
そして、上のセリフのように、sign を動詞として使うと、それだけで「署名する」という意味になるのですね。
こういう場合のサインには、ミドルネームも入れた正式な名前でサインをしないといけないのでしょうかねぇ?(私は英語でそういう受け取りのサインをした経験がないからわからない…笑)
私のイメージでは、絶対にミドルネームが必要だとも思わないのですが、今回は「ミドルネームを使ったジョーク」を言わせたかった、というだけかも。
ところで、フィービーがサインした、Monica "Felula" Geller について。
この、Felula というミドルネームは、モニカの本当のミドルネームではありません。
彼女のミドルネームが何か?については、フレンズ2-21その1 で詳しく触れていますので、興味のある方はご覧下さい。
簡単に書くと、「モニカのミドルネームの頭文字は E である」ということだけがわかっていて、正式なミドルネームは誰も知らないのです。
上のシーンを見てもわかるように、フィービーはサインをする場合には、ミドルネームが必要ね…と思って、とっさに Felula という名前を思い付いた、だから、その部分を強調してしゃべっていて、観客も「フィービーが勝手に名前をでっち上げてるぞ!」と笑っているのですね。
「俺に嘘をつけって言うのか?」と問い正されたら、それは普通、「俺には嘘なんかつけない、つきたくない。」という意味かと思いますよね。
それでフィービーは、「やっぱり嘘をつきたくないわよね。嘘をつくのはきっといやでしょうね。本当のことを言いたいわよね?」という意味で「それは(やっぱり)問題かしら?」と返します。
すると、ジョーイの返事は、あっさり "No."
「別に問題じゃないよ」ということで、ジョーイの「俺に嘘をつけって言うのか?」はただの質問だった、ということがわかるのですね。
心配して損した、拍子抜けだった、という感じですね。
日本語でもそういうやり取りのジョークがありますね。
アンタッチャブルのネタで以下のようなのがありました。
息子:父さんみたいな鈍感な人には、俺の気持ちはわからないよ!
父:(怒った調子で)おい、お前、今なんて言ったんだ!?
息子:(父の様子にたじろいで、小さな声で)「父さんみたいな鈍感な人には、俺の気持ちはわからない」って言ったんだよ。
父:なーんだ、そんなこと言ってたのかぁ〜(笑)。
息子:聞き取れなかったから、聞き直しただけかよっ!
脱線、失礼しました。
でも、パターンは似てますよね?
(今日のポイント)
・「サインを下さい。」
書類や受け取りなどの署名のサインと、芸能人のサインとでは使う英単語が異なります。
・「俺に…しろって言うのか?!」と抗議のように言っておいて、実はただの質問だった、そう言ってみただけだった、という「拍子抜け」するジョーク。
怖い顔で言っておいて、あっさり落とすのがポイントです。
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ドアをノックする音。
フィービー: Oh. (あぁ。)
(goes and answers the door and there is this huge black delievery guy.)
ドアに行って応対する。そこには大きい黒人の配達人が立っている。
男: Dom da-da dom! Hear ye, hear ye! Delivery from the Mattress King! (to Phoebe) You Miss Geller? (ダン・ダダ・ダーン! ヒェイェ、ヒェイェ! マットレス・キングからの配達です! [フィービーに] あなた、ゲラーさんですか?)
フィービー: Okay. (そうね。)
男: Sign here. (hands her a clipboard) (ここにサインして下さい。[フィービーにクリップボードを渡す])
フィービー: Oh, do I have a middle name? All right. Monica "Felula" Geller. It's that bedroom there. (points to Monica's room) (あぁ、私にはミドルネームがあるわね? わかった、モニカ・”フェルーラ”・ゲラー。それは向こうのあのベッドルームに(置いて)ね。[モニカの部屋を指差す])
ジョーイ: Hey, Monica bought a bed from the Mattress King? (ねぇ、モニカはマットレス・キングからベッドを買ったのか?)
フィービー: Yeah, so please, please, please, don't say anything to Chandler. (えぇ。だから、お願い、どうか、どうか、チャンドラーには何も言わないで。)
ジョーイ: You want me to lie to Chandler? (俺に、チャンドラーに嘘をつけ、って言うのか?)
フィービー: Is that a problem? (それは問題?)
ジョーイ: No. (いいや。)
ドアを開けてみると、いきなり、♪ダン・ダダ・ダーン! ヒェイェ、ヒェイェ!♪と歌いだす配達人(笑)。
マットレス・キングのCMのジングルか何かでしょうかねぇ?
ジングル(jingle)というのは、CMソングのことで、もしマットレス・キングにTVCMがあるとしたら、そういうお決まりのフレーズが流れるのかなぁ、という感じです。
配達人が訪問した時は、必ず客に向かってこれを歌うこと、という社内規定があるのでしょうね。
配達の際に、日本では「認め」といってハンコを押したり、手書きでサインをしたりしますが、それがこの sign ですね。
フレンズ2-21その2 で「お告げ」という意味の sign が出た時に説明しましたが、芸能人に「サインを下さい。」という場合は、autograph という単語を使って、"Could I have your autograph, please?" などと言います。
今回のように書類などにサインする場合の「署名」を表す名詞は、signature で、write one's signature で「署名する」という意味になります。
そして、上のセリフのように、sign を動詞として使うと、それだけで「署名する」という意味になるのですね。
こういう場合のサインには、ミドルネームも入れた正式な名前でサインをしないといけないのでしょうかねぇ?(私は英語でそういう受け取りのサインをした経験がないからわからない…笑)
私のイメージでは、絶対にミドルネームが必要だとも思わないのですが、今回は「ミドルネームを使ったジョーク」を言わせたかった、というだけかも。
ところで、フィービーがサインした、Monica "Felula" Geller について。
この、Felula というミドルネームは、モニカの本当のミドルネームではありません。
彼女のミドルネームが何か?については、フレンズ2-21その1 で詳しく触れていますので、興味のある方はご覧下さい。
簡単に書くと、「モニカのミドルネームの頭文字は E である」ということだけがわかっていて、正式なミドルネームは誰も知らないのです。
上のシーンを見てもわかるように、フィービーはサインをする場合には、ミドルネームが必要ね…と思って、とっさに Felula という名前を思い付いた、だから、その部分を強調してしゃべっていて、観客も「フィービーが勝手に名前をでっち上げてるぞ!」と笑っているのですね。
「俺に嘘をつけって言うのか?」と問い正されたら、それは普通、「俺には嘘なんかつけない、つきたくない。」という意味かと思いますよね。
それでフィービーは、「やっぱり嘘をつきたくないわよね。嘘をつくのはきっといやでしょうね。本当のことを言いたいわよね?」という意味で「それは(やっぱり)問題かしら?」と返します。
すると、ジョーイの返事は、あっさり "No."
「別に問題じゃないよ」ということで、ジョーイの「俺に嘘をつけって言うのか?」はただの質問だった、ということがわかるのですね。
心配して損した、拍子抜けだった、という感じですね。
日本語でもそういうやり取りのジョークがありますね。
アンタッチャブルのネタで以下のようなのがありました。
息子:父さんみたいな鈍感な人には、俺の気持ちはわからないよ!
父:(怒った調子で)おい、お前、今なんて言ったんだ!?
息子:(父の様子にたじろいで、小さな声で)「父さんみたいな鈍感な人には、俺の気持ちはわからない」って言ったんだよ。
父:なーんだ、そんなこと言ってたのかぁ〜(笑)。
息子:聞き取れなかったから、聞き直しただけかよっ!
脱線、失礼しました。
でも、パターンは似てますよね?
(今日のポイント)
・「サインを下さい。」
書類や受け取りなどの署名のサインと、芸能人のサインとでは使う英単語が異なります。
・「俺に…しろって言うのか?!」と抗議のように言っておいて、実はただの質問だった、そう言ってみただけだった、という「拍子抜け」するジョーク。
怖い顔で言っておいて、あっさり落とすのがポイントです。
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2007年09月26日
授業の終わりを告げるのは俺 フレンズ3-7その12
[Scene: Monica and Rachel's, Joey is entering, Phoebe is already there waiting for the delievery guy.]
モニカとレイチェルの部屋。ジョーイが入ってくる。フィービーはすでにそこにいて配達人を待っている。
ジョーイ: Hi! (はーい!)
フィービー: Hey! Ooh! How was teaching last night? (はーい! あぁ! 昨夜のティーチング[講義、授業]はどうだった?
ジョーイ: Oh, it was great! Yeah, you get to say stuff like, "Hey, the bell doesn't dismiss you, I dismiss you." (あぁ、最高だったよ! あぁ、こんなことを言うんだぜ、「おい、(終業の)ベルで授業が終わるんじゃない、終わりを宣言するのは俺だ。」)
フィービー: Ooooh, nice. (あぁ、ナイスね。)
dismiss は「(集団やクラスなどを)解散させる」。
ロングマン現代英英辞典では、
dismiss: (formal) to tell someone that they are allowed to go, or are no longer needed
例) The class will be dismissed early today.
つまり、「もう行ってよい、もしくはもう必要ではない、と人に言うこと」
例文は、「今日、授業は早く終了する予定だ。」
(The) class (is) dismissed. は「授業はこれで終わり。」と、先生が最後に言う言葉ですね。
映画インデペンデンス・デイにも dismiss(ed) は出てきました。
エイリアンに対する戦闘プラン(Battle Plans)のブリーフィングの後、指揮官がパイロットたちにこう言います。
You'll get your chance. You'll all get your chance. Good hunting. Dismissed! (君たちにチャンスはある。君たち全員にチャンスがある。素晴らしいハンティングをしてこい[素晴らしいハンティングになるように祈っている]。解散!)
この "Dismissed!" という「過去分詞だけ」が、英語っぽくてかっこいいなぁ、と思ったのですが。
ジョーイのセリフは、「”何が”授業を終わらせるのか」の主語について語っているわけです。
きっと、終業のベルが鳴ったので、ジョーイが話をしているにもかかわらず、片付けよう、席を立とうとした生徒がいたのでしょう。
そこで、「君たちを解散させるのは、ベルじゃない、俺だ。」と言っているわけですね。
かっこいいぞ、ジョーイ(笑)。
ジョーイ: Oh, and guess what, I got an audition for All My Children!
(あぁ。それから、何だと思う? オール・マイ・チルドレンのオーディションを受けることになったんだ。)
フィービー: Oh, yay! (あぁ、やったわね!)
ジョーイ: Yeah, it's this great part, this boxer named Nick. And I'm so, so right for it, y'know, he's just like me. Except he's a boxer, and has an evil twin. (そうなんだ。いい役なんだよ。ニックって名前のボクサーで。そして、俺はものすごくその役にはまってる[似合ってる]んだ。ほら、彼はちょうど俺みたいでさ。彼がボクサーで、邪悪な双子の兄弟がいる、ってことを除けばね。)
All My Children (オール・マイ・チルドレン)というドラマは、以前にもセリフに出てきました。
フレンズ2-19その10 で、
ガンター: I used to be Brice on All My Children. (僕は「オール・マイ・チルドレン」でブライス役をやってたんだ。)
というセリフでしたね。
その記事で、オール・マイ・チルドレンというドラマについて解説しています。
got an audition の get は、オーディションの権利をゲットした、という感じでしょうね。
自分がいかにそのボクサー役にぴったりか、というのを力説するジョーイ。
evil twin 「邪悪な双子の兄または弟」というのは、ソープオペラなどでありがちな設定ですね。
フレンズ2-12その10 では、
ロス: That's right! He's not Drake. He's Hans Ramoray, Drake's evil twin! (その通り! 彼はドレークじゃない。彼はハンス・ラモレーだ。ドレークの邪悪な双子(の弟)なんだ!)
というセリフがありましたが、これはエリカというストーカーを欺くための嘘でした。
ただ嘘を言うにしても、そういう昼メロにありがちな設定を持ち出しているところが面白いわけですね。
ジョーイ本人には、そういう双子の兄弟はいません。
フィービーにはそういうちょっと性格の悪い双子(アースラ)がいるので、彼女の方が適役なのかもしれませんね。
結局、ジョーイの話を聞いていると、そのボクサーとジョーイに共通点は感じられません。
ジョーイはボクサーでもないし、ボクシングが得意、という話も聞いたことがありませんし。
俳優が、いかにその役柄にマッチしているかを語る場合に、「台本を読んだ時、これは俺だと思った。俺しかやれないと思った。」などと言う場合がありますね。
そういうイメージで語ってみたのですが、Except 「…を除いて」の後に、そのボクサーの顕著な特徴(ボクサーであること、邪悪な双子がいること)が挙げられていて、「それ以外は似てる」と言っています。
結局、「それ以外」には大した特徴もないんでしょうね。
本当に似ているところがあれば、それを真っ先に言うでしょうから。
ですから、観客は「似てるって言いながら、全然違うやん。一体どこが似てるねん?」とツッコミを入れたくなるのですね。
そのジョーイの尻すぼみなセリフに笑えます。
(今日のポイント)
・"the bell doesn't dismiss you, I dismiss you." というセリフのかっこ良さ(笑)と、それに酔いしれているジョーイ。
・"he's just like me. Except..." 「彼は俺みたいなんだよ。ただし…を除いては、の話だけどね。」
そっくりだと力説しておきながら、その後、「…以外は」と条件を付けています。
結局、似てないんだ、ということがわかるオチですね。
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モニカとレイチェルの部屋。ジョーイが入ってくる。フィービーはすでにそこにいて配達人を待っている。
ジョーイ: Hi! (はーい!)
フィービー: Hey! Ooh! How was teaching last night? (はーい! あぁ! 昨夜のティーチング[講義、授業]はどうだった?
ジョーイ: Oh, it was great! Yeah, you get to say stuff like, "Hey, the bell doesn't dismiss you, I dismiss you." (あぁ、最高だったよ! あぁ、こんなことを言うんだぜ、「おい、(終業の)ベルで授業が終わるんじゃない、終わりを宣言するのは俺だ。」)
フィービー: Ooooh, nice. (あぁ、ナイスね。)
dismiss は「(集団やクラスなどを)解散させる」。
ロングマン現代英英辞典では、
dismiss: (formal) to tell someone that they are allowed to go, or are no longer needed
例) The class will be dismissed early today.
つまり、「もう行ってよい、もしくはもう必要ではない、と人に言うこと」
例文は、「今日、授業は早く終了する予定だ。」
(The) class (is) dismissed. は「授業はこれで終わり。」と、先生が最後に言う言葉ですね。
映画インデペンデンス・デイにも dismiss(ed) は出てきました。
エイリアンに対する戦闘プラン(Battle Plans)のブリーフィングの後、指揮官がパイロットたちにこう言います。
You'll get your chance. You'll all get your chance. Good hunting. Dismissed! (君たちにチャンスはある。君たち全員にチャンスがある。素晴らしいハンティングをしてこい[素晴らしいハンティングになるように祈っている]。解散!)
この "Dismissed!" という「過去分詞だけ」が、英語っぽくてかっこいいなぁ、と思ったのですが。
ジョーイのセリフは、「”何が”授業を終わらせるのか」の主語について語っているわけです。
きっと、終業のベルが鳴ったので、ジョーイが話をしているにもかかわらず、片付けよう、席を立とうとした生徒がいたのでしょう。
そこで、「君たちを解散させるのは、ベルじゃない、俺だ。」と言っているわけですね。
かっこいいぞ、ジョーイ(笑)。
ジョーイ: Oh, and guess what, I got an audition for All My Children!
(あぁ。それから、何だと思う? オール・マイ・チルドレンのオーディションを受けることになったんだ。)
フィービー: Oh, yay! (あぁ、やったわね!)
ジョーイ: Yeah, it's this great part, this boxer named Nick. And I'm so, so right for it, y'know, he's just like me. Except he's a boxer, and has an evil twin. (そうなんだ。いい役なんだよ。ニックって名前のボクサーで。そして、俺はものすごくその役にはまってる[似合ってる]んだ。ほら、彼はちょうど俺みたいでさ。彼がボクサーで、邪悪な双子の兄弟がいる、ってことを除けばね。)
All My Children (オール・マイ・チルドレン)というドラマは、以前にもセリフに出てきました。
フレンズ2-19その10 で、
ガンター: I used to be Brice on All My Children. (僕は「オール・マイ・チルドレン」でブライス役をやってたんだ。)
というセリフでしたね。
その記事で、オール・マイ・チルドレンというドラマについて解説しています。
got an audition の get は、オーディションの権利をゲットした、という感じでしょうね。
自分がいかにそのボクサー役にぴったりか、というのを力説するジョーイ。
evil twin 「邪悪な双子の兄または弟」というのは、ソープオペラなどでありがちな設定ですね。
フレンズ2-12その10 では、
ロス: That's right! He's not Drake. He's Hans Ramoray, Drake's evil twin! (その通り! 彼はドレークじゃない。彼はハンス・ラモレーだ。ドレークの邪悪な双子(の弟)なんだ!)
というセリフがありましたが、これはエリカというストーカーを欺くための嘘でした。
ただ嘘を言うにしても、そういう昼メロにありがちな設定を持ち出しているところが面白いわけですね。
ジョーイ本人には、そういう双子の兄弟はいません。
フィービーにはそういうちょっと性格の悪い双子(アースラ)がいるので、彼女の方が適役なのかもしれませんね。
結局、ジョーイの話を聞いていると、そのボクサーとジョーイに共通点は感じられません。
ジョーイはボクサーでもないし、ボクシングが得意、という話も聞いたことがありませんし。
俳優が、いかにその役柄にマッチしているかを語る場合に、「台本を読んだ時、これは俺だと思った。俺しかやれないと思った。」などと言う場合がありますね。
そういうイメージで語ってみたのですが、Except 「…を除いて」の後に、そのボクサーの顕著な特徴(ボクサーであること、邪悪な双子がいること)が挙げられていて、「それ以外は似てる」と言っています。
結局、「それ以外」には大した特徴もないんでしょうね。
本当に似ているところがあれば、それを真っ先に言うでしょうから。
ですから、観客は「似てるって言いながら、全然違うやん。一体どこが似てるねん?」とツッコミを入れたくなるのですね。
そのジョーイの尻すぼみなセリフに笑えます。
(今日のポイント)
・"the bell doesn't dismiss you, I dismiss you." というセリフのかっこ良さ(笑)と、それに酔いしれているジョーイ。
・"he's just like me. Except..." 「彼は俺みたいなんだよ。ただし…を除いては、の話だけどね。」
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2007年09月25日
下線の代わりに打ち消し線 フレンズ3-7その11
[Scene: Classroom. Joey is writing his name on the board, but turns around before he's done which causes him to write his name with a downward curve, and he then underlines it, and draws the line right through his name.]
教室。ジョーイは黒板に自分の名前を書いている。が、書き終わる前に振り返ったので、名前を下向きにカーブして書いてしまうことになる。その後、名前にアンダーラインを引くが、(名前が斜め下に下がっているので)自分の名前の真ん中を貫く形で線を引いてしまう。
「先生、講師」をするなんて初めてのことで、生徒の反応が気になるのでしょうね。
後ろを気にしながら黒板に名前を書いていて、名前に下線を引いたつもりが、名前の上に線を重ねて書いてしまってるのに笑えます。
よく学校の先生が「ここはポイントだ!」というところに黒板で下線を引いたりしますが、そんな感じで、強調するために線を引いたところ(イメージは、Joseph Tribbiani)、自分の名前をまるで「打ち消し線、削除線」のように消してしまった(JosephTribbiani)ような形になってしまったわけです。
ところで、こういう「状況を説明するト書き」というのはいろいろと勉強になりますね。
このシーンを英語で的確に描写できる、というのはすごいことです。
ネイティブにとっては当たり前のことですが、我々日本人がこんな風に説明するのって、難しいですよね。
自分が英作文をする際に参考になるところも多いのではないでしょうか?
ジョーイ: Good evening. I'm Mr. Tribbiani. And I will be teaching Acting for Soap Operas. Now um, on my first day as (proudly) Dr. Drake Remoray on Days of Our Lives, (looks for a reaction from his students, and gets none.) I learned that one of the most important things in soap opera acting is reacting, this does not mean acting again, it means, you don't have a line, but someone else just did. And it goes something like this. (looks all intense for a moment and then gasps, the students cheer him) Thanks, thanks a lot. Oh, by the way, before I forget. To work in soap operas some of you will have to become much more attractive. All right, moving right along... (こんばんは。僕はトリビアーニです。そして、ソープオペラのための演技をこれから教える予定です。さて、 [自慢気に] デイズ・オブ・アワ・ライブズ(愛の病院日誌)のドクター・ドレーク・ラモレーとしての最初の日に… [生徒からのリアクションを期待するが、反応は得られない] 僕は、ソープオペラの演技で最も大切なものは、反応することだと学びました。反応するというのは、演技を繰り返すことではありません。それはつまり、自分にはセリフがなくて、他の人が(その前に)ただ何らかの行為をした、ということ。それはこんな感じになります。 [しばらくの間、ものすごく真剣な様子をして、それからハッと息を飲む。生徒たちは喝采する] ありがとう、どうもありがとう。あぁ、ところで、忘れないうちに言っておこう。ソープオペラで仕事をするためには、君たちのうちの何人かは、もっとずっと魅力的にならないといけないね。よし、次に進もう…)
彼の一番のヒット作、出世作の Days of Our Lives と、その役名 Dr. Drake Remoray を言ってみるのですが、何の反応もありません。
ジョーイ、かわいそう。
react について。
ロングマン現代英英辞典によると、
react: [intransitive] BEHAVIOUR/FEELINGS
to behave in a particular way or show a particular emotion because of something that has happened or been said (see also respond)
つまり、「起こったこと、または言われたことが原因となって、ある方法で行動すること、またはある感情を示すこと。関連語は respond」
リアクションは日本語になっていますので、その「反応する」という意味はピンと来ると思うのですが、ジョーイはわざわざ act again することではない、と説明しています。
re- が「再び」を意味する接頭語であるために、re- 「再び」 act 「演技する」、という意味の re-act、つまり act again ではないよ、と言っているわけですね。
実際に、re-act とハイフンが入ると、「(役を)再び演じる、やり直す」という意味になります。
生徒はそんなこと、説明されなくてもわかってると思うのですが(笑)、ちょっと先生っぽく講釈してみた、という感じでしょうね。
で、見本を見せるのですが、その驚き方のしらじらしいことと言ったら…。
大根役者を演じる俳優さんは大変だな(笑)。
あの手のドラマ(ソープ・オペラ、昼メロ)というのは、確かにちょっとリアクションがデカいですし、それがウリだったりしますよね。
生徒に忠告をしているのですが、かなりひどいことを言っています。
attractive は、フレンズ3-5その15 で解説しているように、「ルックス、容貌が魅力的だ」という意味ですね。
will have to become much more... と more の上に強調する much までつけて、「”もっとずっと”きれいにならなきゃだめだ」と言っているわけですからねぇ。
不細工だと言っているのと同じです(笑)。
でも、あのドラマは、ドロドロした恋愛が売りですから、演技力よりも、そういうフェロモンが出ているようなセクシーな美男美女がたくさん出てくる方が、大切なのかもしれません。
(今日のポイント)
・react は、re-act 「演技を繰り返す、やり直す」ことではない、と説明するジョーイ。
「そんなこと、わかってるっーちゅーねん」的な、おせっかいな説明。本人は懇切丁寧に教えているつもり、なのが面白いわけです。
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教室。ジョーイは黒板に自分の名前を書いている。が、書き終わる前に振り返ったので、名前を下向きにカーブして書いてしまうことになる。その後、名前にアンダーラインを引くが、(名前が斜め下に下がっているので)自分の名前の真ん中を貫く形で線を引いてしまう。
「先生、講師」をするなんて初めてのことで、生徒の反応が気になるのでしょうね。
後ろを気にしながら黒板に名前を書いていて、名前に下線を引いたつもりが、名前の上に線を重ねて書いてしまってるのに笑えます。
よく学校の先生が「ここはポイントだ!」というところに黒板で下線を引いたりしますが、そんな感じで、強調するために線を引いたところ(イメージは、Joseph Tribbiani)、自分の名前をまるで「打ち消し線、削除線」のように消してしまった(Joseph
ところで、こういう「状況を説明するト書き」というのはいろいろと勉強になりますね。
このシーンを英語で的確に描写できる、というのはすごいことです。
ネイティブにとっては当たり前のことですが、我々日本人がこんな風に説明するのって、難しいですよね。
自分が英作文をする際に参考になるところも多いのではないでしょうか?
ジョーイ: Good evening. I'm Mr. Tribbiani. And I will be teaching Acting for Soap Operas. Now um, on my first day as (proudly) Dr. Drake Remoray on Days of Our Lives, (looks for a reaction from his students, and gets none.) I learned that one of the most important things in soap opera acting is reacting, this does not mean acting again, it means, you don't have a line, but someone else just did. And it goes something like this. (looks all intense for a moment and then gasps, the students cheer him) Thanks, thanks a lot. Oh, by the way, before I forget. To work in soap operas some of you will have to become much more attractive. All right, moving right along... (こんばんは。僕はトリビアーニです。そして、ソープオペラのための演技をこれから教える予定です。さて、 [自慢気に] デイズ・オブ・アワ・ライブズ(愛の病院日誌)のドクター・ドレーク・ラモレーとしての最初の日に… [生徒からのリアクションを期待するが、反応は得られない] 僕は、ソープオペラの演技で最も大切なものは、反応することだと学びました。反応するというのは、演技を繰り返すことではありません。それはつまり、自分にはセリフがなくて、他の人が(その前に)ただ何らかの行為をした、ということ。それはこんな感じになります。 [しばらくの間、ものすごく真剣な様子をして、それからハッと息を飲む。生徒たちは喝采する] ありがとう、どうもありがとう。あぁ、ところで、忘れないうちに言っておこう。ソープオペラで仕事をするためには、君たちのうちの何人かは、もっとずっと魅力的にならないといけないね。よし、次に進もう…)
彼の一番のヒット作、出世作の Days of Our Lives と、その役名 Dr. Drake Remoray を言ってみるのですが、何の反応もありません。
ジョーイ、かわいそう。
react について。
ロングマン現代英英辞典によると、
react: [intransitive] BEHAVIOUR/FEELINGS
to behave in a particular way or show a particular emotion because of something that has happened or been said (see also respond)
つまり、「起こったこと、または言われたことが原因となって、ある方法で行動すること、またはある感情を示すこと。関連語は respond」
リアクションは日本語になっていますので、その「反応する」という意味はピンと来ると思うのですが、ジョーイはわざわざ act again することではない、と説明しています。
re- が「再び」を意味する接頭語であるために、re- 「再び」 act 「演技する」、という意味の re-act、つまり act again ではないよ、と言っているわけですね。
実際に、re-act とハイフンが入ると、「(役を)再び演じる、やり直す」という意味になります。
生徒はそんなこと、説明されなくてもわかってると思うのですが(笑)、ちょっと先生っぽく講釈してみた、という感じでしょうね。
で、見本を見せるのですが、その驚き方のしらじらしいことと言ったら…。
大根役者を演じる俳優さんは大変だな(笑)。
あの手のドラマ(ソープ・オペラ、昼メロ)というのは、確かにちょっとリアクションがデカいですし、それがウリだったりしますよね。
生徒に忠告をしているのですが、かなりひどいことを言っています。
attractive は、フレンズ3-5その15 で解説しているように、「ルックス、容貌が魅力的だ」という意味ですね。
will have to become much more... と more の上に強調する much までつけて、「”もっとずっと”きれいにならなきゃだめだ」と言っているわけですからねぇ。
不細工だと言っているのと同じです(笑)。
でも、あのドラマは、ドロドロした恋愛が売りですから、演技力よりも、そういうフェロモンが出ているようなセクシーな美男美女がたくさん出てくる方が、大切なのかもしれません。
(今日のポイント)
・react は、re-act 「演技を繰り返す、やり直す」ことではない、と説明するジョーイ。
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2007年09月24日
イギリスは左側通行 フレンズ3-7その10
[Scene: Mattress King, Monica and Phoebe are shopping for a new mattress.]
マットレス・キングのお店。モニカとフィービーは新しいマットレスのショッピングをしている。
フィービー: Ugh! I don't know, Monica. It feels funny just being here. I mean, if you buy a bed from Janice's ex-husband, that's like betraying Chandler. (あー! モニカ、よくわからないけど、ただここにいるだけで変な感じよ。つまり、もしあなたがジャニスの元夫からベッドを買ったら、それってチャンドラーを裏切るみたいだわ。)
モニカ: Not at these prices! (この値段では裏切りにはならないわ。)
フィービー: (sees a little kid playing with a race car bed) (to kid) Hi. Y'know, in England this car would be on the other side of the store. (the kid just stares at her, and she makes the 'that went right over your head' motion) Woo! ([小さな子供がレースカー・ベッドで遊んでいるのを見て、その子に話しかける] はーい。ねぇ、イギリスではこの車は店の反対側[あっち側]に置いてないといけないのよ。[その子供はただフィービーを見つめる。フィービーは「今のはあなたには全くわからなかったわね。」というしぐさをして] ウー!)
CMを見ているだけでも顰蹙(ひんしゅく)な感じだったのに、ましてやそこで買い物をするなんて、というフィービー。
モニカはまだ値段のことを言っています。
こんな安い値段なんだもの、思わず買ってしまったって、それが裏切り行為にはならないわ、この値段では手を出さずにはいられないもの、という感じです。
レースカー・ベッドで遊んでいる子供に向かって言ったフィービーのセリフについて。
日本では車は左側通行ですが、アメリカでは右側通行ですよね。
そしてイギリスはどうかと言うと、イギリスは日本と同じ左側通行、だそうです。
(Wikipedia 日本語版: 対面交通 にもそう書いてあります。)
「あなたは今これを運転してるのね? ここアメリカではこの車はここを走っているけど、反対側を通行するイギリスの場合は、反対側を走らないといけない、つまり、お店のあっち側にないといけないのよ。」とジョークを言っているわけです。
その後、フィービーが「このジョーク、この子には通じなかったわ。」と思った、というのは画面を見ているとわかりますね。
ト書きには、she makes the 'that went right over your head' motion と、彼女のしている行為の意味が書いてあります。
ロングマン現代英英辞典では、
go over somebody's head: to be too difficult for someone to understand
例) The explanation went completely over my head.
つまり、「誰かにとって理解するのが難しすぎること」。
例文は、「その説明は私には全くわからなかった。」
フィービーが、右手を、頭の上、前方から後方へ、さっと動かす仕草が面白いですね。
ネットスクリプトには、Woo! と書いてありますが、実際の音声は「ウーシュ!」のように聞こえます。
その子供には何のことだかわからない、と気付いて、「今のジョーク、あなたには難しすぎてわからなかったわね。」という意味でそういう仕草をしているようです。
あるいは、その子はその意味自体はわかったのかもしれないけれど、単に面白くなかったので、そのジョークに笑わなかっただけかもしれませんが。
単語も仕草もそうですが、「頭の上を越えて通っていく」感じで、「理解を超えた」雰囲気が出ている、比較的わかりやすい成句ですね。
モニカ: (lying down on a mattress) Oh! Ohhhhh! Oh! Phoebe, come here. Aw, this is my new bed! You gotta feel this bad boy! ([マットレスに横たわって] あぁ! あーぁ! フィービー、こっちへ来て。これが私の新しいベッドよ! フィービーはこのバッド・ボーイの感触を味わわないといけないわ!)
フィービー: Eh, Monica, it, it feels so weird, y'know, Chandler's your friend... (hops onto the bed) Oh! Oh, my God! Aw, all right, take this bed. You can make other friends. (モニカ、それってすごく変な感じよ。ほら、チャンドラーはあなたの友達でしょ? [ベッドに飛び乗る] あぁ、なんてこと! いいわ、このベッドを買いなさいよ。友達は他にも作れるから。)
モニカはマットレスの心地良さに感激しています。
this bad boy 「このバッド・ボーイ」というのは、「憎たらしいほど気持ち良くさせてくれるワルいヤツ!」みたいな感じでしょうね。
チャンドラーのことを考えたら悪いわ…とずっと渋っていたフィービーですが、その感触を味わった途端、コロッと意見が変わってしまうのに笑えます。
このベッドを手に入れることで、チャンドラーという友達をなくしてしまっても、友達は後でいくらでも作れるから…みたいなひどいことを言っていますね。
さっきまでずっと後ろめたさを感じていたのが嘘のようです。
(今日のポイント)
・go over somebody's head 「(人)の理解を超える、(人)にとって難しい」
・ト書きのヒントを読み取る。
フィービーが頭の上を手でヒューッとする仕草、私は最初、「ジョークが受けなくて恥ずかしかった」という感じ(汗をぬぐうようなイメージ?)だと思ったのです。
でもこれは、go over somebody's head という成句・イディオムを動作で表したもの、だったんですね。
これまでの解説でも、ト書きがなければわからなかった、ということがたくさんありました。
ト書きの情報、あなどれませんよ(笑)。
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フィービー: Ugh! I don't know, Monica. It feels funny just being here. I mean, if you buy a bed from Janice's ex-husband, that's like betraying Chandler. (あー! モニカ、よくわからないけど、ただここにいるだけで変な感じよ。つまり、もしあなたがジャニスの元夫からベッドを買ったら、それってチャンドラーを裏切るみたいだわ。)
モニカ: Not at these prices! (この値段では裏切りにはならないわ。)
フィービー: (sees a little kid playing with a race car bed) (to kid) Hi. Y'know, in England this car would be on the other side of the store. (the kid just stares at her, and she makes the 'that went right over your head' motion) Woo! ([小さな子供がレースカー・ベッドで遊んでいるのを見て、その子に話しかける] はーい。ねぇ、イギリスではこの車は店の反対側[あっち側]に置いてないといけないのよ。[その子供はただフィービーを見つめる。フィービーは「今のはあなたには全くわからなかったわね。」というしぐさをして] ウー!)
CMを見ているだけでも顰蹙(ひんしゅく)な感じだったのに、ましてやそこで買い物をするなんて、というフィービー。
モニカはまだ値段のことを言っています。
こんな安い値段なんだもの、思わず買ってしまったって、それが裏切り行為にはならないわ、この値段では手を出さずにはいられないもの、という感じです。
レースカー・ベッドで遊んでいる子供に向かって言ったフィービーのセリフについて。
日本では車は左側通行ですが、アメリカでは右側通行ですよね。
そしてイギリスはどうかと言うと、イギリスは日本と同じ左側通行、だそうです。
(Wikipedia 日本語版: 対面交通 にもそう書いてあります。)
「あなたは今これを運転してるのね? ここアメリカではこの車はここを走っているけど、反対側を通行するイギリスの場合は、反対側を走らないといけない、つまり、お店のあっち側にないといけないのよ。」とジョークを言っているわけです。
その後、フィービーが「このジョーク、この子には通じなかったわ。」と思った、というのは画面を見ているとわかりますね。
ト書きには、she makes the 'that went right over your head' motion と、彼女のしている行為の意味が書いてあります。
ロングマン現代英英辞典では、
go over somebody's head: to be too difficult for someone to understand
例) The explanation went completely over my head.
つまり、「誰かにとって理解するのが難しすぎること」。
例文は、「その説明は私には全くわからなかった。」
フィービーが、右手を、頭の上、前方から後方へ、さっと動かす仕草が面白いですね。
ネットスクリプトには、Woo! と書いてありますが、実際の音声は「ウーシュ!」のように聞こえます。
その子供には何のことだかわからない、と気付いて、「今のジョーク、あなたには難しすぎてわからなかったわね。」という意味でそういう仕草をしているようです。
あるいは、その子はその意味自体はわかったのかもしれないけれど、単に面白くなかったので、そのジョークに笑わなかっただけかもしれませんが。
単語も仕草もそうですが、「頭の上を越えて通っていく」感じで、「理解を超えた」雰囲気が出ている、比較的わかりやすい成句ですね。
モニカ: (lying down on a mattress) Oh! Ohhhhh! Oh! Phoebe, come here. Aw, this is my new bed! You gotta feel this bad boy! ([マットレスに横たわって] あぁ! あーぁ! フィービー、こっちへ来て。これが私の新しいベッドよ! フィービーはこのバッド・ボーイの感触を味わわないといけないわ!)
フィービー: Eh, Monica, it, it feels so weird, y'know, Chandler's your friend... (hops onto the bed) Oh! Oh, my God! Aw, all right, take this bed. You can make other friends. (モニカ、それってすごく変な感じよ。ほら、チャンドラーはあなたの友達でしょ? [ベッドに飛び乗る] あぁ、なんてこと! いいわ、このベッドを買いなさいよ。友達は他にも作れるから。)
モニカはマットレスの心地良さに感激しています。
this bad boy 「このバッド・ボーイ」というのは、「憎たらしいほど気持ち良くさせてくれるワルいヤツ!」みたいな感じでしょうね。
チャンドラーのことを考えたら悪いわ…とずっと渋っていたフィービーですが、その感触を味わった途端、コロッと意見が変わってしまうのに笑えます。
このベッドを手に入れることで、チャンドラーという友達をなくしてしまっても、友達は後でいくらでも作れるから…みたいなひどいことを言っていますね。
さっきまでずっと後ろめたさを感じていたのが嘘のようです。
(今日のポイント)
・go over somebody's head 「(人)の理解を超える、(人)にとって難しい」
・ト書きのヒントを読み取る。
フィービーが頭の上を手でヒューッとする仕草、私は最初、「ジョークが受けなくて恥ずかしかった」という感じ(汗をぬぐうようなイメージ?)だと思ったのです。
でもこれは、go over somebody's head という成句・イディオムを動作で表したもの、だったんですね。
これまでの解説でも、ト書きがなければわからなかった、ということがたくさんありました。
ト書きの情報、あなどれませんよ(笑)。
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2007年09月23日
社会に恩返しするチャンス フレンズ3-7その9
モニカ: What's the part? (役は何?[何の役?])
ジョーイ: Well, it's not a part, no. I'm teaching Acting for Soap Operas down at the Learning Extension. (あぁ、役じゃないんだ。大学公開講座で、ソープオペラの演技を教える予定なんだ。)
ロス: Come on! That's great. (わぁ。それはすごい。)
みんな: Wow! (ワオ!)
ジョーイ: Yeah, yeah. It's like my chance to give something back to the acting community. (そう、そうなんだよ。それはまるで、演技の社会に対して何かしら恩返しができるチャンス、って感じだな。)
ロス: Y'know you're probably not allowed to sleep with any of your students. (ねぇ、わかってると思うけど、生徒と寝ちゃいけないだろうね。)
ジョーイ: (glares at him) I know. ([ロスをにらみつけて] わかってるよ。)
ジョーイに仕事が入った、という話になると、必ず、"What's the part?" とみんなが尋ねますね。
フレンズ1-6その3 にも出てきました。
「役を演じる」は、play a part, play a role なのでそういうフレーズを使わないといけないような気が一瞬するのですが、あっさりと "What's the part?" で済んでしまう、そういう「あっさりした便利な表現」をドラマで覚えていけるといいなぁ、と思います。
extension は「伸張、拡張」。「電話の内線」という意味もありますね。
付け毛のことを「ヘアーエクステンション」と呼んだりしますが、それも「伸ばす」ことから来た言葉ですね。(hair extension というのは和製英語ではなく、れっきとした英語のようです。)
ジョーイのセリフでは、「大学公開(講座)」という意味になります。
ロングマン現代英英辞典によると、
extension: UNIVERSITY/COLLEGE
[uncountable] part of a university or college that offers courses to people who are not full time students
つまり、「フルタイムの学生ではない人々に講座を提供する大学の一部分」。
通常の学生に対する講座以上に拡大したもの、という意味で、extension という単語が使われているのでしょうね。
give something back to the acting community. について。
「社会に何かを返す、恩返しをする」と、成功した人がよく言うようなことを言っていますね。
大金持ちになってから、若い頃、苦労したこと、もしくは自分が助けてもらってありがたかったものに寄付をする、とか、自分がいろいろ学んだことを、大した報酬ももらわずに進んで多くの人に教える、などのことですね。
glare は「にらみつける」。
ロングマン現代英英辞典では、
glare: to look angrily at someone for a long time
つまり、「長い時間、誰かを怒って見つめる」。
怒った感情が入っているところがポイントです。
何故怒っているか、について。
「生徒と寝てはいけない」というのは、わかりきったことなのですが、ジョーイは、少しはそういうおいしいこともあるかな?と期待していたのかもしれません。
だから、先に釘を刺されてしまって、むっとしているのかなと思います。
「こっそり期待していたのに、それを口に出す前に先にロスに止められてしまった」から怒っている、のだろう、と。
I know. と言う前に、何だか妙な間(ま)がありますよね。
ジョーイは心の中で、「やっぱりそれってダメなのか? むちゃくちゃホットな女の子がいてもダメなの?」みたいに迷った末に、やっぱりダメとわかって「言われなくてもそれくらいわかってるさ。」と遅ればせながら認めた、という感じかもしれません。
まだ授業が始まってもいないのに、いきなり夢を壊すなよ、みたいな感じもあるでしょうか。
(今日のポイント)
・extension の様々な意味。でも、基本にあるのは「伸びる」というイメージです。
・ト書きの単語に注目。(今回は glare)
今回だけに限ったことではないですが、ト書きでは、「動詞」に注目してみましょう。
「こんなふうに怒った顔で相手を見つめることを英語の動詞では何というのかな?」という視点でト書きに注目してみて下さい。
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ジョーイ: Well, it's not a part, no. I'm teaching Acting for Soap Operas down at the Learning Extension. (あぁ、役じゃないんだ。大学公開講座で、ソープオペラの演技を教える予定なんだ。)
ロス: Come on! That's great. (わぁ。それはすごい。)
みんな: Wow! (ワオ!)
ジョーイ: Yeah, yeah. It's like my chance to give something back to the acting community. (そう、そうなんだよ。それはまるで、演技の社会に対して何かしら恩返しができるチャンス、って感じだな。)
ロス: Y'know you're probably not allowed to sleep with any of your students. (ねぇ、わかってると思うけど、生徒と寝ちゃいけないだろうね。)
ジョーイ: (glares at him) I know. ([ロスをにらみつけて] わかってるよ。)
ジョーイに仕事が入った、という話になると、必ず、"What's the part?" とみんなが尋ねますね。
フレンズ1-6その3 にも出てきました。
「役を演じる」は、play a part, play a role なのでそういうフレーズを使わないといけないような気が一瞬するのですが、あっさりと "What's the part?" で済んでしまう、そういう「あっさりした便利な表現」をドラマで覚えていけるといいなぁ、と思います。
extension は「伸張、拡張」。「電話の内線」という意味もありますね。
付け毛のことを「ヘアーエクステンション」と呼んだりしますが、それも「伸ばす」ことから来た言葉ですね。(hair extension というのは和製英語ではなく、れっきとした英語のようです。)
ジョーイのセリフでは、「大学公開(講座)」という意味になります。
ロングマン現代英英辞典によると、
extension: UNIVERSITY/COLLEGE
[uncountable] part of a university or college that offers courses to people who are not full time students
つまり、「フルタイムの学生ではない人々に講座を提供する大学の一部分」。
通常の学生に対する講座以上に拡大したもの、という意味で、extension という単語が使われているのでしょうね。
give something back to the acting community. について。
「社会に何かを返す、恩返しをする」と、成功した人がよく言うようなことを言っていますね。
大金持ちになってから、若い頃、苦労したこと、もしくは自分が助けてもらってありがたかったものに寄付をする、とか、自分がいろいろ学んだことを、大した報酬ももらわずに進んで多くの人に教える、などのことですね。
glare は「にらみつける」。
ロングマン現代英英辞典では、
glare: to look angrily at someone for a long time
つまり、「長い時間、誰かを怒って見つめる」。
怒った感情が入っているところがポイントです。
何故怒っているか、について。
「生徒と寝てはいけない」というのは、わかりきったことなのですが、ジョーイは、少しはそういうおいしいこともあるかな?と期待していたのかもしれません。
だから、先に釘を刺されてしまって、むっとしているのかなと思います。
「こっそり期待していたのに、それを口に出す前に先にロスに止められてしまった」から怒っている、のだろう、と。
I know. と言う前に、何だか妙な間(ま)がありますよね。
ジョーイは心の中で、「やっぱりそれってダメなのか? むちゃくちゃホットな女の子がいてもダメなの?」みたいに迷った末に、やっぱりダメとわかって「言われなくてもそれくらいわかってるさ。」と遅ればせながら認めた、という感じかもしれません。
まだ授業が始まってもいないのに、いきなり夢を壊すなよ、みたいな感じもあるでしょうか。
(今日のポイント)
・extension の様々な意味。でも、基本にあるのは「伸びる」というイメージです。
・ト書きの単語に注目。(今回は glare)
今回だけに限ったことではないですが、ト書きでは、「動詞」に注目してみましょう。
「こんなふうに怒った顔で相手を見つめることを英語の動詞では何というのかな?」という視点でト書きに注目してみて下さい。
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2007年09月22日
そんな言葉、言えない フレンズ3-7その8
ジョーイ: (entering) Hey, you guys! ([入ってきて] やぁ、みんな!)
フィービー: Hey! (はーい!)
ジョーイ: Guess what? (何だと思う?)
ロス: What? (何?)
ジョーイ: I got a gig! (仕事をゲットしたんだ。)
みんな: Yay!! (やったね!)
チャンドラー: See, that's why I could never be an actor. Because I can't say "gig." (ねぇ、だから俺は俳優には決してなれないんだな。だって俺は「ギグ」なんて言葉言えないもん。)
フィービー: Yeah, I can't say "croissant." (realises) Oh, my God! (あぁ、私は「クロワッサン」って言葉が言えないわ。[言えたのに気付いて] すごいわ[言えたわ]!)
gig は、フレンズ2-6その5 にも出てきました。
ロングマン英英辞典では、
gig: [countable]
1. a performance by a musician or a group of musicians playing modern popular music or jazz, or a performance by a comedian
つまり、「現代のポピュラー・ミュージックやジャズを演奏しているミュージシャン、またはミュージシャンのグループによる演奏[パフォーマンス]、またはコメディアンによる演技」。
2. (American English informal) a job, especially one that does not last for a long time
つまり、「(アメリカ英語、インフォーマル) 仕事、特に長く続かない仕事」。
ミュージシャンなどの gig という言葉を、ジョーイは仕事という意味で使っている、ということですね。
チャンドラーは gig という言葉を業界っぽい、通っぽい言葉だと感じたんでしょう。
サラリーマンの俺の口からは、ギグなんて言葉は出ないよ、俺はそんなおしゃれな言葉が使えないから、俳優にはなれないんだね、と、ちょっとそのギグという言葉を茶化しているわけですね。
チャンドラーの「言えない」は、そんな言葉を使えない、という意味ですが、それをフィービーは「物理的に発音できない」という意味に解釈し、I can't say 「言えない」言葉、彼女の場合は「発音できない」言葉を例に出します。
それが、croissant なんですね。
実際の発音は、「クルワソーン」とソーンにアクセントがある感じでしょうか。
フランス語から来た言葉で、発音もいかにもフランス語っぽい。
言えない例として出したのに、うまく発音できちゃって、それに自分で気付いて驚いている、というわけです。
こんな風に、相手の言った言葉の意味を取り違える、というジョークは日本にもありますね。
・「誠に言いにくいんですが…東京特許許可局!」(心情的に言いにくい、という意味を、物理的に言いにくい、と捉え、早口言葉を言う)
(↑これは、フレンズ2-4その3 でも取り上げました…笑)
・「そんな大事なことは早く言え!」と言われた後、2倍速の速さでしゃべる。
(もっと早い(early)時期に、という意味を、速度を早く(fast)、という意味に捉える)
・「人のいやがることを進んでしなさい」と言われたので、相手を小突いてみる。
(いやがるというのは進んでやろうとしないこと(道路の掃除など)を指しているのに、相手にいやがらせをする、と捉える)
等々…。
言葉が違っても、「何を面白いと思うか?」というジョークの根本的な部分は同じ気がします。
ダブル・ミーニングのジョークなわけですが、日本人が英語を話す場合には、本当に相手の言葉を違う意味に取り違えることってありますよね。
それが場合によっては、ネイティブにはジョークに聞こえることもあるでしょうし、その失敗談を人に話すとウケたりもします。
「それはそういう意味じゃなくて!」的なジョークは、万国共通なんでしょうね?
(今日のポイント)
・gig という言葉のイメージ。
・タブル・ミーニングのジョーク。
日本でも同じようなジョークがあるなぁ、と感じることで、アメリカン・ジョークが身近に感じられます。私がこのブログで追求しているのは、「何が面白いのか?、何故そこで笑ってしまうのか?」という部分で、それがわからないと、自分でそういうジョークを言えるようにはなりません。
当たり障りのない会話ではなく、ジョークの一つも言ってみたい、と思われるなら、追求する価値はあると思います。
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フィービー: Hey! (はーい!)
ジョーイ: Guess what? (何だと思う?)
ロス: What? (何?)
ジョーイ: I got a gig! (仕事をゲットしたんだ。)
みんな: Yay!! (やったね!)
チャンドラー: See, that's why I could never be an actor. Because I can't say "gig." (ねぇ、だから俺は俳優には決してなれないんだな。だって俺は「ギグ」なんて言葉言えないもん。)
フィービー: Yeah, I can't say "croissant." (realises) Oh, my God! (あぁ、私は「クロワッサン」って言葉が言えないわ。[言えたのに気付いて] すごいわ[言えたわ]!)
gig は、フレンズ2-6その5 にも出てきました。
ロングマン英英辞典では、
gig: [countable]
1. a performance by a musician or a group of musicians playing modern popular music or jazz, or a performance by a comedian
つまり、「現代のポピュラー・ミュージックやジャズを演奏しているミュージシャン、またはミュージシャンのグループによる演奏[パフォーマンス]、またはコメディアンによる演技」。
2. (American English informal) a job, especially one that does not last for a long time
つまり、「(アメリカ英語、インフォーマル) 仕事、特に長く続かない仕事」。
ミュージシャンなどの gig という言葉を、ジョーイは仕事という意味で使っている、ということですね。
チャンドラーは gig という言葉を業界っぽい、通っぽい言葉だと感じたんでしょう。
サラリーマンの俺の口からは、ギグなんて言葉は出ないよ、俺はそんなおしゃれな言葉が使えないから、俳優にはなれないんだね、と、ちょっとそのギグという言葉を茶化しているわけですね。
チャンドラーの「言えない」は、そんな言葉を使えない、という意味ですが、それをフィービーは「物理的に発音できない」という意味に解釈し、I can't say 「言えない」言葉、彼女の場合は「発音できない」言葉を例に出します。
それが、croissant なんですね。
実際の発音は、「クルワソーン」とソーンにアクセントがある感じでしょうか。
フランス語から来た言葉で、発音もいかにもフランス語っぽい。
言えない例として出したのに、うまく発音できちゃって、それに自分で気付いて驚いている、というわけです。
こんな風に、相手の言った言葉の意味を取り違える、というジョークは日本にもありますね。
・「誠に言いにくいんですが…東京特許許可局!」(心情的に言いにくい、という意味を、物理的に言いにくい、と捉え、早口言葉を言う)
(↑これは、フレンズ2-4その3 でも取り上げました…笑)
・「そんな大事なことは早く言え!」と言われた後、2倍速の速さでしゃべる。
(もっと早い(early)時期に、という意味を、速度を早く(fast)、という意味に捉える)
・「人のいやがることを進んでしなさい」と言われたので、相手を小突いてみる。
(いやがるというのは進んでやろうとしないこと(道路の掃除など)を指しているのに、相手にいやがらせをする、と捉える)
等々…。
言葉が違っても、「何を面白いと思うか?」というジョークの根本的な部分は同じ気がします。
ダブル・ミーニングのジョークなわけですが、日本人が英語を話す場合には、本当に相手の言葉を違う意味に取り違えることってありますよね。
それが場合によっては、ネイティブにはジョークに聞こえることもあるでしょうし、その失敗談を人に話すとウケたりもします。
「それはそういう意味じゃなくて!」的なジョークは、万国共通なんでしょうね?
(今日のポイント)
・gig という言葉のイメージ。
・タブル・ミーニングのジョーク。
日本でも同じようなジョークがあるなぁ、と感じることで、アメリカン・ジョークが身近に感じられます。私がこのブログで追求しているのは、「何が面白いのか?、何故そこで笑ってしまうのか?」という部分で、それがわからないと、自分でそういうジョークを言えるようにはなりません。
当たり障りのない会話ではなく、ジョークの一つも言ってみたい、と思われるなら、追求する価値はあると思います。
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2007年09月21日
切れ目ごとに理解するクセをつける
今日は、昨日予告した内容と異なるのですが、「何故スクリプトではなくて、DVDの英語字幕を使うのか?」について語ります。
DVD学習法への質問で、「DVDで、Pause(一時停止)をしながら解釈したり調べ物をするのなら、いっそのことスクリプトを訳した方が早いという感じがする」というご意見をいただいたからです。
もちろん、結局のところは、スクリプトを読んで、そのセリフの意味が分かれば良いわけですが、DVDの英語字幕を一時停止するのには重要な意味があります。
それは、
ある一定の長さのセリフしか表示されない
ということです。
つまり、ものすごく長い文章のセリフをしゃべっている場合に、一時停止したひとつの画面では、その全文(ピリオドで文が終わるまで)が表示されない、ということですね。
「一つの文全部が表示されない状態で、意味を取るなんて無意味じゃないか。」と思われる方がおられるかもしれませんが、それは逆です。
文が終わるまで待つのではなく、その都度、その都度の文の切れ目ごとにきちんと頭の中でイメージ化されていないといけないのです。
英語を英語のまま理解する、ということは、英語を英語の語順で聞こえたままにイメージ化していくことです。
英語をナチュラルスピードで読む、聞く、ということは、「英語を短い切れ目ごとに理解していく」ということなのです。
文を最後まで読まなくても内容は理解できる、ということに気付かないといけません。
いえむしろ、最後まで読まないで、読んだところまでをきっちり理解した上で「次は何が来るか?」を意識しつつ、読み進めていく訓練が大切なのですね。
DVDの英語字幕では、だいたい2行分くらいしか表示されません。
その2行ごとに意味を取るクセをつけたいと思うから、DVDを一時停止するのです。
一例を挙げます。
私がフレンズに出てきた長いセリフでよく思い出すのが、これ。
フレンズ2-3その5 での、ロスに対するフィービーのセリフです。
Are you telling me that you are so unbelievably arrogant that you can't admit that there's a teeny, tiny possibility that you could be wrong about this? (あなたが「このことについて間違ってるかもしれないという可能性がほんのわずかならあるかも」ということを認めることができないほど、あなたはすごい傲慢だって言うわけ?)
that が4回も出てきて、英語特有の「付け足す」感覚も感じられるセリフだと思います。
これがDVD英語字幕ではどう表示されているかと言うと、
(画面1)
Are you telling me that you are
so unbelievably arrogant...
(画面2)
... that you can't admit that
there's a teeny, tiny possibility...
(画面3)
... that you could be wrong about this?
と、3つの画面に文章が分かれることになります。
一見、ブツギリに見えるこの3つのセリフ群を、その画面毎に意味を取る訓練をするのです。
この切れ目はでたらめにあるのではありません。
... がついていることからもわかるように、その部分で、気持ち程度ではありますが、音声の切れ目があります。
音声の切れ目は、すなわち意味の切れ目。
どんなに長い文章を話していても、その中には必ず、意味のまとまりがあり、まとまりごとに切れ目があります。
聞いている人間は、そのまとまりごとに意味を取っていかないといけない。
ピリオドで文が終わるまで…と思っていたら、とてもナチュラル・スピードにはついていけません。
実際は、その一つの画面に表示された英文の中においても、もっと小さな切れ目ごとに理解していっているはずです。
小さな切れ目ごとに解釈していくと、
(画面1)
Are you telling me that you are
so unbelievably arrogant...
あなたは言ってるの?→(その言っている内容は?)→あなたが信じられないほど傲慢だ(ということ)。
(画面2)
... that you can't admit that
there's a teeny, tiny possibility...
(その傲慢がどれほどかって言うと?)→あなたがあることを認められないほどに(傲慢だ)→(何を認められないのか?)→小さな、小さな可能性がある(ということ)。
(画面3)
... that you could be wrong about this?
(その可能性って?)→あなたがこの件について間違ってるかもしれない(という可能性)。
のような仕組みになるでしょうか。
(画面1)で、「あなたは自分がものすごい傲慢だって言ってるわけ?」という意味を取る。
(画面2)で、that が続くことで、その前の事柄を補足説明しているのだと知る。この場合は、arrogant の程度を付け足しの形で説明している。
(画面3)も同様に、that が補足説明をしていることを知る。この場合は、possibility の内容を説明している。
長い英文に対応できるようになるためには、文の区切りごとに理解し、次は何が来るのかと、意識を次へと向ける訓練が必要です。
上のピンクの部分が、「意識が次へと向いている」部分ですね。
英語を読むスピードが早い人も、最後まで読んだ後で、文の最初に戻ったりはしないはずです。
単語を左から右に読み進めていきながら、読んだ部分をまとまりごとにイメージ化していっている、だから、早いスピードで意味が取れるのです。
ナチュラル・スピードについていくのが大変だ、と思っている方は、上の例で示したようにセリフを区切った読み方をしていかれたら効果的だと思うので、面倒くさいとは思いますが、「DVD英語字幕の一時停止」をオススメしているわけですね。
(Rachからのお知らせ)
最終段階「英語音声、英語字幕」での「調べ方」について、場合分けして語る予定だったのですが、それは1週間後くらいにします。
(今日のポイント)
日本語の場合は、「…である」という結論部分が最後に来るので、最後まで聞かないとその内容が掴めません。
英語は、区切り区切りで意味が取れるようになっています。結論が最後に来るのに慣れている日本人は、意識して「その区切りごとに頭の中でイメージ化する」訓練をしないといけない、と思います。
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DVD学習法への質問で、「DVDで、Pause(一時停止)をしながら解釈したり調べ物をするのなら、いっそのことスクリプトを訳した方が早いという感じがする」というご意見をいただいたからです。
もちろん、結局のところは、スクリプトを読んで、そのセリフの意味が分かれば良いわけですが、DVDの英語字幕を一時停止するのには重要な意味があります。
それは、
ある一定の長さのセリフしか表示されない
ということです。
つまり、ものすごく長い文章のセリフをしゃべっている場合に、一時停止したひとつの画面では、その全文(ピリオドで文が終わるまで)が表示されない、ということですね。
「一つの文全部が表示されない状態で、意味を取るなんて無意味じゃないか。」と思われる方がおられるかもしれませんが、それは逆です。
文が終わるまで待つのではなく、その都度、その都度の文の切れ目ごとにきちんと頭の中でイメージ化されていないといけないのです。
英語を英語のまま理解する、ということは、英語を英語の語順で聞こえたままにイメージ化していくことです。
英語をナチュラルスピードで読む、聞く、ということは、「英語を短い切れ目ごとに理解していく」ということなのです。
文を最後まで読まなくても内容は理解できる、ということに気付かないといけません。
いえむしろ、最後まで読まないで、読んだところまでをきっちり理解した上で「次は何が来るか?」を意識しつつ、読み進めていく訓練が大切なのですね。
DVDの英語字幕では、だいたい2行分くらいしか表示されません。
その2行ごとに意味を取るクセをつけたいと思うから、DVDを一時停止するのです。
一例を挙げます。
私がフレンズに出てきた長いセリフでよく思い出すのが、これ。
フレンズ2-3その5 での、ロスに対するフィービーのセリフです。
Are you telling me that you are so unbelievably arrogant that you can't admit that there's a teeny, tiny possibility that you could be wrong about this? (あなたが「このことについて間違ってるかもしれないという可能性がほんのわずかならあるかも」ということを認めることができないほど、あなたはすごい傲慢だって言うわけ?)
that が4回も出てきて、英語特有の「付け足す」感覚も感じられるセリフだと思います。
これがDVD英語字幕ではどう表示されているかと言うと、
(画面1)
Are you telling me that you are
so unbelievably arrogant...
(画面2)
... that you can't admit that
there's a teeny, tiny possibility...
(画面3)
... that you could be wrong about this?
と、3つの画面に文章が分かれることになります。
一見、ブツギリに見えるこの3つのセリフ群を、その画面毎に意味を取る訓練をするのです。
この切れ目はでたらめにあるのではありません。
... がついていることからもわかるように、その部分で、気持ち程度ではありますが、音声の切れ目があります。
音声の切れ目は、すなわち意味の切れ目。
どんなに長い文章を話していても、その中には必ず、意味のまとまりがあり、まとまりごとに切れ目があります。
聞いている人間は、そのまとまりごとに意味を取っていかないといけない。
ピリオドで文が終わるまで…と思っていたら、とてもナチュラル・スピードにはついていけません。
実際は、その一つの画面に表示された英文の中においても、もっと小さな切れ目ごとに理解していっているはずです。
小さな切れ目ごとに解釈していくと、
(画面1)
Are you telling me that you are
so unbelievably arrogant...
あなたは言ってるの?→(その言っている内容は?)→あなたが信じられないほど傲慢だ(ということ)。
(画面2)
... that you can't admit that
there's a teeny, tiny possibility...
(その傲慢がどれほどかって言うと?)→あなたがあることを認められないほどに(傲慢だ)→(何を認められないのか?)→小さな、小さな可能性がある(ということ)。
(画面3)
... that you could be wrong about this?
(その可能性って?)→あなたがこの件について間違ってるかもしれない(という可能性)。
のような仕組みになるでしょうか。
(画面1)で、「あなたは自分がものすごい傲慢だって言ってるわけ?」という意味を取る。
(画面2)で、that が続くことで、その前の事柄を補足説明しているのだと知る。この場合は、arrogant の程度を付け足しの形で説明している。
(画面3)も同様に、that が補足説明をしていることを知る。この場合は、possibility の内容を説明している。
長い英文に対応できるようになるためには、文の区切りごとに理解し、次は何が来るのかと、意識を次へと向ける訓練が必要です。
上のピンクの部分が、「意識が次へと向いている」部分ですね。
英語を読むスピードが早い人も、最後まで読んだ後で、文の最初に戻ったりはしないはずです。
単語を左から右に読み進めていきながら、読んだ部分をまとまりごとにイメージ化していっている、だから、早いスピードで意味が取れるのです。
ナチュラル・スピードについていくのが大変だ、と思っている方は、上の例で示したようにセリフを区切った読み方をしていかれたら効果的だと思うので、面倒くさいとは思いますが、「DVD英語字幕の一時停止」をオススメしているわけですね。
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最終段階「英語音声、英語字幕」での「調べ方」について、場合分けして語る予定だったのですが、それは1週間後くらいにします。
(今日のポイント)
日本語の場合は、「…である」という結論部分が最後に来るので、最後まで聞かないとその内容が掴めません。
英語は、区切り区切りで意味が取れるようになっています。結論が最後に来るのに慣れている日本人は、意識して「その区切りごとに頭の中でイメージ化する」訓練をしないといけない、と思います。
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