2007年10月21日

ここまで泳いで来た フレンズ3-7その30

[Scene: Monica and Rachel's, Rachel is greeting her Father for their brunch.]
モニカとレイチェルの部屋。レイチェルはブランチのために来た父親を迎えている。
レイチェル: (opening the door) Hi, Daddy. ([ドアを開けて] はーい、パパ。)
ドクター・グリーン: Baby. Ross. ([嬉しそうに] ベイビー。[不満そうに] ロス。)
ロス: Dr. Greene. How are you? (offers his hand, and Dr. Green puts his scarf on it.) (ドクター・グリーン、ご機嫌いかがですか? [手を差し出すが、ドクター・グリーンはその手にスカーフを置く]
ドクター・グリーン: Thanks for dinner last night. (昨晩のディナーはごちそうさま。)
ロス: Thank you for teaching me a valuable lesson. (僕に貴重な教訓を教えて下さってありがとうございます。)
ドクター・グリーン: Nice hair. What did you do, swim here? (いい髪型だね。何をしたんだ? ここまで泳いで来たのか?)
ロス: (to Rachel) Okay, that's it, I can't take it anymore. ([レイチェルに] わかった。ここまでだ。もうこれ以上我慢できないよ。)
レイチェル: What? What? He's interested in you. He-he likes your hair, he just wants to know how you got here. (何が何が? パパはあなたに興味があるのよ。彼はあなたの髪型を気に入っているわ。そして、あなたがここまでどうやって来たか、について知りたがってるでしょ。)


日本語でグリーティング・カードという言葉があるので、greet が「挨拶する」という意味は有名ですね。
この場合は、「挨拶する」というよりも「いらっしゃい、どうぞ」と迎えている感じでしょうか。
ロングマン現代英英辞典では、
greet: to say hello to someone or welcome them
「誰かにハローと言う、または歓迎する」

昨晩のディナーでは、ロスがドクターのチップにケチをつけるような形になってしまって、結局ロスが全額払うハメになってしまいました。
ドクターは早速、そのことでイヤミのように礼を言っています。
それに対してロスも「いい勉強になりました」と返事していますね。

ロングマン現代英英辞典では、
lesson: EXPERIENCE
something that provides experience or information that you can learn from and use
learn a lesson (=gain useful experience or information)

つまり、「そこから学んでそれを使うことのできる経験や情報を与えるもの」。
learn a lesson は「有用な経験や情報を得る」。
日本語では「教訓」と訳されることが多いですね。
「貴重なレッスンをありがとうございました。」でも、雰囲気は伝わる気がします。
日本でも何か失敗をしてしまった時に「授業料が高くついたなぁ。」などと言いますが、似た感じでしょうかね。

"Nice hair. What did you do, swim here?" とドクターは言っています。
ナイスな髪型だね、と言いながら、「どうしたらそんな素敵な髪型になるんだろう?」という意味で、Swim here? と尋ねているのですね。
フレンズ3-7その6 で、
ロス: Please, he refers to me as "Wet-Head." (やめてよ。君のパパは僕のことを「ウェット・ヘッド(濡れた頭)」と呼んでるんだよ。)
というセリフがありました。
ここでは実際には Wet-Head とは呼んでいませんが、「どうして君の髪の毛はそんなに濡れているんだ?」という意味で、swim という動詞を使っているのです。

swim here を普通に訳すと「ここで泳ぐ」になるのでしょうが、ここでの意味は「ここまで泳いで来る」のようなニュアンスになると思います。
それは後ほど説明します。

Okay, that's it, I can't take it anymore. について。
take it は直訳すると「それを受け入れる」という感じでしょうか。
I can't take it. または、I can't take it anymore. というのは、決まり文句ですね。
「もう我慢できない、耐えられない。」と我慢が限界に達してしまった時に出る怒りのセリフです。

それを押し止めるレイチェルのセリフが面白いですね。
パパの言葉を文字通り受け取って、パパは Nice hair だって言ったから、あなたの髪型を気に入っているのよ、そして、ここにどうやって来たのか?(how you got here)って尋ねていたでしょ?と言っています。

自動詞 get は「(ある場所に)達する、到着する」という意味です。
その場所が名詞の場合は、get to、つまり、前置詞 to が必要になります。(get to the station など)
here (ここに、ここへ)、there (そこに)、home (家に)という副詞とくっついた場合は、その副詞に方向を示す to の意味が含まれていますので、to を付けない get here, get there, get home で「ここ・そこ・家に到着する」という意味になるのですね。

how はその方法・手段を尋ねているので、「この部屋に来るのに、歩いて来たのか、泳いで来たのか?ってことをパパは知りたがっているのよ」とレイチェルは言っているわけです。

そのレイチェルのセリフを考えると、ドクターの "Swim here?" という質問は、「get の代わりに swim を使ったもの」と捉えるべきかな、と思います。
例えば、プールで泳ぐ練習をしている子供に向かって、親が少し離れた場所に立って「こっちに来て。」と言う場合、"Come here." のニュアンスで、"Swim here." 「こっちに”泳いで”来て。」と言うような、そんな感じかと思います。

ですから、ドクターの質問、What did you do, swim here? は、「何をしたんだ? ここで泳いだのか?」じゃなくて、「何をしたんだ? ここまで泳いで来たのか?」になるのかな、と思います。
here は「ここで」という場所を示しているのではなく、here 「ここへ」という方向を示している、ということですね。

「ここで泳いだのか?」という質問だったとすると、最後のレイチェルのセリフが、"he just wants to know what you were doing [what you did] here?" になるのかな、と思います。


(今日のポイント)
・That's it, I can't take it anymore. のようなキレる時の決まり文句。
この時のロスの置かれている状況、気持ちをよく理解していると、自分が同じような状況になった時に口からスッと出てくる気がします。
・"Nice hair. What did you do, swim here?" というドクターの皮肉を必死にフォローするレイチェル。
ここに来た手段にまで興味を持っているのよ!というそのフォローが微笑ましいです。
・Wet-Head というあだ名を連想させるジョーク、"swim here?"
エピソードの最初の方でそのあだ名が登場しましたが、これが、最終的なオチなんですね。
・swim here のニュアンスを、その後のセリフの get here との対比から掴む。


(Rach からのお願い)
今回の記事、面白いと思われた方は、下のランキングサイトをクリックして下さい。
皆様の応援が、とても励みになっています。ありがとうございます。
人気blogランキング
にほんブログ村 英語ブログ

posted by Rach at 11:55| Comment(0) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年10月20日

ジョークを理解するために

今日は、Rach流DVD学習法に関する追加説明になります。
DVD学習法の最終段階「英語音声、英語字幕」における「調べ方」について、
私は英和辞典をこう使った では、主に単語についての調べ方を語りました。
今回は、それ以外のものについて述べます。
また、それがどのようにジョークと絡んでくるか、についても語ります。

・イディオム(慣用句)
単語と同じように辞書で調べます。
イディオムは、複数の単語が連結して、元の単語の意味とはかけ離れた意味を持つものです。
つまり、比喩のような形になっているので、ジョークに使われやすいんですね。
ジョークと絡めて覚えることで、そのイディオムが忘れられなくなります。

例えば、
フレンズ2-24その4 でこんなシーンがありました。

役作りのために男性とキスする練習をしたいジョーイがロスを見つめると、
ロス: Over my dead body. (絶対にいやだ。[僕を倒してからにしてくれ。])
今度は、ジョーイの視線がチャンドラーに。
チャンドラー: And I'll be using his dead body as a shield. (そして俺はロスの死体を盾として使うぞ。)

これは「絶対にイヤだ、ダメだ。」というイディオムの over my dead body が出た後に、dead body を使ったジョークを言っているわけです。
そのジョークのお陰で、Over my dead body. というイディオムも忘れないし、そのイディオムを使ったジョークも覚えられるわけですね(笑)。

辞書で確認して、そのイディオムの成り立ちや使用例を読むと、セリフのニュアンスがよりはっきりすると思います。


・知らない固有名詞
有名人の名前とか商品名など。
これも「何かの例え」として、ジョークに使われやすいので、日本人にはパッとわからないものが多いです。
所謂「サブカルネタ」というやつですね。

まぁ、これは気持ちや時間に余裕があったらやって下さい(笑)。
別にこれがわからなくても、英文解釈として問題はないのですが、ジョークに笑えない、という寂しさも味わうことにはなりますね。

この「調査」には、結構時間がかかるので、「絶対に調べた方がいい」とは言いませんが、これを調べて、そのジョークの意味がわかった時は格別です。

「そんな細かいこと知ってどうする?」という方は必ずおられると思うのですが、私は「テストに出る、出ない」という判断基準で、英語に関する知識を分けたくないのです。
受験勉強であれば、そして TOEIC で高得点を取ること”だけ”が目的であれば、そういう試験に出ない知識を調べる時間は全くの無駄でしょう。
でも、「英語を使いこなしたい、英語を楽しみたい」のなら、視野を広く持って、いろんな情報を貪欲に取り込んでいきたいと思うのですね。
ちょっとした豆知識で、英語をもっと楽しめるようになる、楽しめるようになれば、もっと英語を深く知りたくなる。
そういう相乗効果が必ずあります。


・アメリカン・ジョークはわからない、という方に
「文化的背景が違うため、アメリカのジョークは日本人にはわかりにくい」という意見がありますが、フレンズを見ている限りは、「笑いどころ」に関して、あまり違和感は感じませんね。
私は関西人なのでどうしても吉本新喜劇と比べてしまうのですが(「一緒にするなぁ〜!」というご意見もあるかもしれませんが…笑)、ジョークのパターンが似ていると思う部分がたくさんあります。

「忘れた頃に少し前の話題を持ち出す」ような「まだその話してんのかい!」的ジョーク、
相手の言葉を別の違った意味に解釈するジョーク、
など、英語字幕をしっかり追っていけば、日本人にも十分理解できるものがたくさんあります。

なぜアメリカン・ジョークはわからない、というイメージがあるかというと、それは日本語字幕や吹替で見ている時にそう感じたから、という方も多いかもしれません。
それは当然のことで、長さに制限のある日本語字幕や吹替では、笑うために必要な情報をすべて盛り込むことが不可能、だから、わからない、んですね。
上に上げたイディオムやサブカルネタの場合も、その内容を知っていて初めて、それを使ったジョークが面白く感じられるわけです。

英語のジョークの面白さを100%訳しきれないと判断された部分は、おそらく別の日本語のジョークなどに置き換えられてしまうでしょう。
そうすると、その「英語本来の意味から来る面白さ」を感じることができない、「どうしてこのセリフで観客は笑ってるの? アメリカ人の感覚ってわかんない。」ということになってしまうわけです。

ジョークではないのですが、よく似た単語を聞き間違う、というシーンが、フレンズ2-24その10 に出てきました。
bassinet 「新生児用かご型ベッド」を、basset 「バセット犬(胴長短脚の猟犬)」に聞き間違えたのですが、DVDの日本語訳ではそれが、「ベッド」を「ペット」に聞き間違えたことになっていました。
英語と意味もほとんど同じで、同じように聞き間違えることの可能な、発音の似た日本語に訳せた、なんて奇跡に近い!(笑)。
これは、非常に稀有な例だと思います。

オリジナルの英語のセリフでは、ストーリーに関連づけながら、ダジャレや言葉遊びに使う単語を選びますよね。
その意味を訳そうとすると、言葉遊びにならなくなる…だから、笑わせるように日本語のダジャレに変えてしまうと、ストーリーとは関係のない言葉が使われてしまうことになって、その脚本の妙が味わえない、ということになるのですね。

ダジャレはもちろんのこと、英語のセリフの本来の面白さ、というのは英語でないとわからない、だから英語の字幕を調べて欲しい、と思うのです。
上のサブカルネタの話ともカブりますが、ただその人名や商品名を知らないから笑えないだけ、それがどういう人かどういうものか知れば大笑いできる、というのもたくさんあるんですよ。

英語でジョークの一つも言いたいな、と思うなら、やはりジョークのたくさん出てくる映画やドラマを見るしかない、と思います。
洒落た恋愛の会話を学びたければ、おしゃれな恋愛映画をたくさん見ればいいし、エッチな言葉をたくさん覚えたければ、エッチなビデオ(?)を見ていれば自然と覚えられる(笑)…それと同じですね。

ジョーク、またはユーモアに溢れたセリフ、なんて、なかなか自分で生み出せるものではないですし、人からその作り方を教えてもらうようなものでもありません。
日本語の場合でも、漫才を見たり、テレビでお笑い芸人の人がしゃべったりするのを見て、その「笑いどころ」みたいなものを人は学んでいる気がします。

ドラマでジョークやユーモアの混じった「複数の人のやり取り」を見ることで、そのボケとツッコミ、笑いのノリみたいなものが身に付いていくのかな、と思います。
英語のセリフを聞いて、自分も観客と同じように笑うことができたら、それはその「笑いどころ」が自分にもわかった、ということの証明です。
「何が面白いのか」「ネイティブは何を面白いと感じるか」が分かれば、自分もそういうジョークやユーモアを使えるようになる、と私は信じています。

だからジョークを解説する時はいつでも、「どこが面白いのか?」に注目しているわけですね。


(今日のポイント)
・イディオムやサブカルネタはジョークによく登場する。
それが意味するところがわかっていれば「笑える」、ということに気付けば、英語のジョークがより身近に感じられるようになります。
・ジョークを使えるようになるには、まずジョークの面白さを理解することから始める。
その面白さの本質がわかって初めて、自分でも使えるようになるのでしょう。
ユーモアの要素は会話にとても大切です。
だから、私は笑いどころの多い「シットコム」をオススメしているわけですね。(最後は宣伝かよ!…笑)


(Rach からのお願い)
今回の記事、面白いと思われた方は、下のランキングサイトをクリックして下さい。
皆様の応援が、とても励みになっています。ありがとうございます。
人気blogランキング
にほんブログ村 英語ブログ

posted by Rach at 07:30| Comment(4) | DVD学習法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年10月19日

スクリュー フレンズ3-7その29

[Scene: Classroom, Joey is coaching his student.]
教室。ジョーイは生徒にコーチをしている。
生徒: Look, I just saw my best friend's brains smeared across the canvas, it's not gonna be me, not me. (なぁ、俺はたった今、俺の親友の脳みそがキャンバスに塗りつけられるのを[脳みそでキャンバスが汚れるのを] 見たんだ。俺はそんな風にはならないぞ。俺はならない。)
ジョーイ: Wow! That was good. That was... (points to his pocket) Tweezers? (わぉ! 今のは良かったよ。それは…[ポケットを指差して] ピンセット?)
生徒: No. (違います。)
ジョーイ: Whoa. That was really good. (うわぁ。今のは本当に良かったよ。)
生徒: Thanks, any suggestions? (ありがとう。何か忠告はありますか?)
(Joey gets the evil look on his face.)
ジョーイの顔が邪悪な表情になる。

canvas は絵を描くときに使う「キャンバス、カンバス」、それに使われる厚手の布を指しますが、ボクシングのリングの床のことも指します。
今回は、Nick the boxer (ボクサーのニック)のセリフを練習しているので、「リングの床」ですね。

smear は「…を塗りつける、汚す」。
ロングマン現代英英辞典では、
smear:
1. SPREAD
to spread a liquid or soft substance over a surface, especially in a careless or untidy way

つまり、「表面の一面に、液体や柔らかい物質を撒き散らすこと。特に不注意な、またはずさんなやり方で。」
4. INK/PAINT
if writing, a picture, or paint smears or is smeared, the ink or paint is accidentally touched and spread across the surface

つまり、「書いたもの、絵や絵の具が smear または smear された、ということは、そのインクや絵の具が偶然に触れられて、表面に広がる、ということ。」
4. の場合は、書いたものに手などが触れて、それがこすれてしまった、という感じですね。
いずれも、失敗して表面を汚してしまった、という感じがします。

brain はご存知、「脳」ですが、このように一人の人の脳でも複数形の brains で使うようですね。(大脳、小脳とかの部分に分かれているからでしょうか?)
日本語に訳すと、グロテスクなスプラッター映画みたいですが、相手に殴られて倒れて、頭から血などが飛び散って、リング中にその汚れがついた、ということでしょうね。
「頭がリングにたたきつけられたんだ。」というのをもっと衝撃的に表現している、もしくは本当にそれくらいひどい状態だったのかもしれません。
絵のキャンバスに乱暴に絵を書きなぐるように、ボクシングのキャンバスも血などで汚れた、というニュアンスかもしれません。
フレンズ2-18その4 では、エディーが彼女と別れた時の状況をこう説明していました。
エディー: It was literally like she had reached into my chest, ripped out my heart and smeared it all over my life! (それは文字通り、”彼女が俺の胸の中に手を伸ばして、心臓を引きちぎって、俺の人生に塗りつけた”って感じだったよ!)
この smear には毒々しい感じがしますね。

あまりに泣き方がリアルなので、フレンズ3-7その21 でジョーイが伝授したピンセットのアドバイスを使っているのか?と尋ねるジョーイ。
彼はそんなことをしなくても、演技に即、感情が込められるタイプの人のようです。

suggestion は「提案、示唆」で、何か良い提案はありますか? 今のに対して何か参考になるような意見はありますか?という感じ。
any suggestions? は決まり文句ですね。
ト書きの the evil look は、フレンズ3-7その21 で出てきた I've-got-a-fish-hook-in-my-eyebrow-and-I-like-it (眉毛に釣り針がついていて、それを気に入る)というやつですね。
ソープオペラ風の変なBGMに笑えます。


[Scene: Central Perk, Chandler, Monica, and Phoebe are there, yelling at Joey.]
セントラルパーク。チャンドラー、モニカ、フィービーがそこにいて、ジョーイに叫んでいる。
チャンドラー: You told him to play the boxer gay? (その生徒に、ボクサーをゲイで演じろって言ったのか?)
ジョーイ: Well, I-I might've said "super-gay." (あぁ。「スーパー・ゲイで」って言ったかもしんない。)
チャンドラー: You totally screwed him over. (お前は彼(の将来)をすっかりダメにしてしまったんだぞ。)
モニカ: Joey, you're this guy's teacher. I mean, how could you do this? (ジョーイ、あなたはその人の先生よ。どうしてこんなことができるの?)
ジョーイ: Because, Monica, the guy's so good, and I really, really want this part. (だって、モニカ、その男はすごく良かったんだよ、そして、俺はこの役を本当に本当に欲しかったんだ。)
フィービー: Well, if you really, really want it, then it's okay. (そうね、もしあなたが本当に本当にそれが欲しかったなら、問題ないわ。)

play the boxer gay ですが、これは play the boxer 「ボクサーの役を演じる」に補語の gay がついて、「ボクサーをゲイの状態で演じる、ゲイのように演じる」というニュアンスだと思います。
ジョーイはただそれを "Yes." と認めるのではなくて、「ただのゲイじゃなくて、スーパー・ゲイ(とびっきりのゲイ…?)で演じろ、と言ったかも…」と、もごもご言っているのがおかしいですね。

screw over は「台無しにする、騙す」。
この意味では screw up という形で出てくることが多いですね。
ロングマン現代英英辞典では、
screw up (phrasal verb):
screw somebody up, screw up somebody:
(informal) to make someone feel very unhappy, confused, or upset so that they have emotional problems for a long time

つまり、「誰かを非常に不幸にする、困惑・混乱させて、その結果、その人が長い間感情的問題を持つこと」
screw そのものは日本語のスクリューでもわかるように「ねじる」、また「ひねる、くしゃくしゃにする、搾り取る」という意味にもなります。
screw up 「ねじって上に持ち上げる」、screw over 「ねじってひっくり返す」みたいな感覚から、「だめにする、台無しにする」というネガティブな意味が生まれたのかな?と思います。

最後のフィービーのセリフ、言葉上はジョーイのしたことを許しているようになっていますが、本当はジョーイのしたことにあきれていて、あなたって人はなんてことするの?と言いたいのですね。
「本当に欲しいもののためなら、どんなにひどいことをしてもいいものね。」みたいに皮肉って言っているのです。


(今日のポイント)
・smear 「塗りつける」
・screw over, screw up 「台無しにする」
・ジョーイの演技のコツ「ピンセット」と「邪悪な表情」が登場。
そういうコツを生徒に伝授するシーンが先にあったので、絶対にその後どこかで再登場するんだろうと思っていました(笑)。


(Rach からのお願い)
今回の記事、面白いと思われた方は、下のランキングサイトをクリックして下さい。
皆様の応援が、とても励みになっています。ありがとうございます。
人気blogランキング
にほんブログ村 英語ブログ

posted by Rach at 09:35| Comment(2) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年10月18日

プラスチックとビニール フレンズ3-7その28

チャンドラー: Knock, knock! (ノック、ノック!)
モニカ: (to Phoebe) Quick! Take off your dress, he won't notice the bed. ([フィービーに] 急いで! ドレスを脱いで、(そうすれば)チャンドラーはそのベッドに気付かないわ。)
チャンドラー: Hey, I'm going for sushi. Does anybody want..? (enters and sees the bed) Whoa-whoa, somebody missed the off-ramp! (やあ、スシを食べに行くんだけど。誰か他に食べたい人は…? [部屋に入ってきて、そのベッドを見る] ほほぉー、誰かさんは出口を下り損ねたようだね。)
フィービー: It's Monica's bed. What? (モニカのベッドよ。それがどうかした?)
チャンドラー: Okay. (to Monica) It's a racecar! (いいか。[モニカに] それはレースカーだぞ!)
フィービー: So. This has always been Monica's bed, what, you're just noticing now, how self-involved are you? (そうよ。これはずっとモニカのベッドだったわ。あなたはたった今気付いたのね。あなたって何て自分のことで頭がいっぱいな人なのかしら。)
チャンドラー: Okay, well, if this bed isn't new, how come there is plastic on the mattress? (もしこのベッドが新しくないのなら、どうしてマットレスにビニールがかかっているんだ?)
モニカ: Sometimes I have bad dreams. (starts to break down, and Phoebe offers her, her hand to comfort her.)
(時々、悪い夢を見るのよ。[泣き崩れる。そしてフィービーがモニカを慰めるために、手を出す])


こんなベッドを見られたら、間違いなく笑われると思ったんでしょうね。
裸になればそっちに視線が釘付けでベッドに目なんか行かなくなるから、いますぐ服を脱いで!と言っているのです。

somebody missed the off-ramp! について。
フレンズ3-6その26 で、
キキ: You missed the exit. (あなた、出口を下り損ねたわよ。)
というセリフがあって、そこで miss という動詞について説明していますが、miss は「(下りるべき出口で)下り損ねる」というニュアンスです。

off-ramp について。
日本語でも「ランプ」と言うのでわかりやすいと思いますが、道路から「離れる・下りる(off)」ランプ、ということです。
ロングマン現代英英辞典では、
off-ramp: [countable] American English
a road for driving off a freeway

つまり、「フリーウェイを下りる(降りる)道」

ramp という言葉のイメージをもう少し深く探るために、ロングマン現代英英辞典で調べると、
ramp: [countable]
1. a slope that has been built to connect two places that are at different levels
例) Ramps are needed at exits and entrances for wheelchair users.
2. (American English) a road for driving onto or off a large main road (British Equivalent: slip road)

つまり、1. は「違うレベル(高さ)にある二つの場所を繋げるために作られたスロープ」
例文は、「車椅子の利用者のために、出口と入り口にランプが必要だ。」
2. は「大きなメインの道路を車で運転して乗る、または車で運転して下りるための道」
イギリス英語では、slip road と言うそうです。

ということで、"somebody missed the off-ramp!" は、部屋の中にあるレースカーを見て、「この車、出口を下り損ねて、とんでもないところを走ってるな!」というところでしょうか。

This has always been Monica's bed, what, you're just noticing now, how self-involved are you? について。
継続を表す現在完了形を使って、「これはいつでもずっとモニカのベッドだった。」と言っています。
そして、現在進行形と now を使って、「(ずっとそうだったのに)今やっと気付いたの?」と驚いたように言っているのですね。
involved は「熱中して、夢中になって」と何かに深く関わっている状態を表すので、self-involved は「いつも自分のことばかり考えていて、他人のことなんて全く気にしていない」ということです。

there is plastic on the mattress? について。
ベッドに plastic がついている、つまり、まだビニールがかかっていて新品じゃないか、とチャンドラーは言いたいのですね。
日本語では「ビニール」と言いますが、英語では plastic と言いますね。
レジ袋のようなビニール(ビニル)袋は、a plastic bag と呼びます。
ゴミの分別の際に、「プラスチック製容器包装」を分ける際には、「プラ」と書いてあるマークが目印になりますね。
それを見ると、いわゆるビニール製品がそれに該当するのがわかるので、最近では「プラスチック」という呼称もそれほど違和感はないかもしれません。

日本語の「ビニール」は vinyl という単語から来たようです。
ちなみに、英語の vinyl の発音は「ヴァイヌル」という感じです。

plastic と vinyl の違いをロングマン現代英英辞典で調べてみると、
plastic: [uncountable and countable] a light strong material that is produced by a chemical process, and which can be made into different shapes when it is soft
つまり、「化学的過程で製造された軽くて強い素材。それが柔らかい時には、違った形に変化させることができる」
vinyl: [uncountable] a type of strong plastic
つまり、「強いプラスチックの一種」。

ということで、日本人のビニールのイメージはペラペラの薄っぺらい感じですが、英語の vinyl は、もっと分厚く硬いものを言うのかもしれません。

Wikipedia 英語版: Plastic を見ると、プラスチック製品として、たくさんのものが写真に載っていますが、Wikipedia 英語版: Vinyl の方は、説明も簡単で、化学的な説明が多くなっています。
ビニル基(a vinyl group)を持つ有機化合物(ポリ塩化ビニルなど)の総称という感じですね。

vinyl という単語は、フレンズ1-13 で出てきました。
フィービーの彼のロジャーが精神科医なので、
モニカ: So, you think you'll do it on his couch? (それで、彼のカウチでエッチしようとか思ってる?)
フィービー: Oh, I don't know... I don't know. I think that’s a little weird... You know, it's vinyl. (まぁ、わからない、わからないわ。それってちょっと変だと思うもの。ほら、カウチはビニール製だから。)

ベッドではなくカウチでエッチするのが weird なのかと思ったら、その vinyl の素材の感触が weird だから、そこでエッチすると妙な感じかも…と返事しているのですね。
このセリフを聞いても、日本人のイメージするビニールよりはもっと丈夫なものを指しているのだろうと思います。

have bad dreams は「悪夢を見る、悪い夢を見る」ということですが、これは悪い夢を見て、怖くて、おもらしをしてしまう、ということを言っているのでしょう。
だから、マットレスが濡れないように、防水のためにビニールを敷いている、ということです。
泣き真似までしていますが、そんな見え透いた嘘では、チャンドラーはだまされないでしょうけど(笑)。


(今日のポイント)
・「ランプ」と日本語にもなっている ramp の基本的な意味。
・plastic と vinyl の違い。
日本人の思っている「プラスチック」と「ビニール」の違いとは異なります。
環境問題の話、またはショッピングなどでレジ袋について語る機会は多いと思いますので、「レジ袋は、a plastic bag と言う」と覚えていたらそれで十分かな、と思います。
・ランプ、プラスチック、ビニールなどのようなカタカナの日本語になっている言葉こそ、余裕があれば、英英辞典で調べるなどして、そのイメージの違いを確認しておいた方がいいですね。


(Rach からのお願い)
今回の記事、面白いと思われた方は、下のランキングサイトをクリックして下さい。
皆様の応援が、とても励みになっています。ありがとうございます。
人気blogランキング
にほんブログ村 英語ブログ

posted by Rach at 11:20| Comment(0) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年10月17日

大麻のいろんな呼び名 フレンズ1-15その7

一昨日の記事、フレンズ3-7その27 で、「マリファナ入りブラウニー」について解説しました。
今日はそれに関連して、フレンズ1-15 を解説します。
英語の原題は、The One With the Stoned Guy 「麻薬で酔っぱらった[ラリった]男の話」でした。
過去記事では、フレンズ1-15その6 辺りのシーンになります。

スティーブというレストランのオーナーがヘッドシェフを探していて、モニカの料理の腕を確かめるために、モニカの部屋に面接にやって来ます。
スティーブはフィービーのマッサージ店のお客さんなので、フィービーは一緒に車に乗って来たのですが、その途中、スティーブが車の中でマリファナを吸うところを見てしまったのですね。
それをレイチェルに必死に説明するシーンです。

レイチェル: What's up? (どうしたの?)
フィービー: [whispers] In the cab, on the way over, Steve blazed up a doobie. ([ささやき声で] タクシーの中で、ここに来る途中に、スティーブは、doobie に火を付けた[doobie を吸った]のよ。)
レイチェル: What? (何?)
フィービー: Smoked a joint? You know, lit a bone? Weed? Hemp? Ganja? (joint を吸ったのよ。ほら、bone に火をつけたの。weed よ、hemp よ、ganja よ!)
レイチェル: OK, OK. I'm with you, Cheech. OK. (わかった、わかった。あなたの言っていることがわかったわ、チーチ。わかった。)

上に出てきた見慣れない英単語(doobie, joint, bone, weed, hemp, ganja)は全てマリファナを表す言葉ですね。
bone 以外は、英辞郎に全て「大麻、マリファナ、マリファナたばこ」などの意味で載っていました。
研究社 新英和中辞典にも、joint, weed, hemp はそういう意味だと書いてありました。

bone は Urban Dictonary に以下の語義が載っていました。
bone: 5) (n) A joint. "Smokin' bones in the staircase" -- Wu-Tang Clan (C.R.E.A.M. 1993).
つまり、bone = joint (マリファナたばこ)ということです。
ウータン・クラン(Wu-Tang Clan)とは、NYをベースに活動するラップグループで、彼らの C.R.E.A.M. という曲に、"Smokin bones in the staircase" という歌詞が出てくるようですね。

weed は普通、「草、雑草」という意味ですが、日本語でも大麻のことを「ハッパ」という隠語で呼んだりしますので、その辺りの感覚は同じようです。
フレンズ3-7その27 でも触れましたが、cannabis という呼び名もありますね。

I'm with you. は、I agree with you. 「あなたに同感よ。」という意味で使うことが多いですが、今回の場合は、「あなたの話が理解できるわ、わかったわ。」みたいな感じでしょう。
「あなたと一緒にいる」→「あなたの話についていっている」というニュアンスですね。

最後のレイチェルのセリフの Cheech について調べてみました。
Urban Dictonary で調べてみると、以下の語義が見つかりました。
Cheech: Another name for weed, or to smoke weed. Named from Cheech Marin (from cheech and chong)
つまり、「weed(大麻)の別名、または大麻を吸うこと。Cheech & Chong の Cheech Marin から命名された。」

その由来となった Cheech & Chong というのはこちら。
Wikipedia 英語版: Cheech & Chong
上のウィキペディアによると、70年から80年代に人気のあった a comedy duo (お笑いコンビ?)だそうで、コメディ・アルバムを出したり、映画になったりもしたようです。
その当時の "hippie, free love and especially drug culture movements" をベースにしたお笑いだった、と書いてありますので、上でフィービーが言ったような麻薬がらみの言葉が彼らのネタには頻出するのでしょうね。

Urban Dictionary によると、cheech は「大麻」そのものも指すし、チーチという名前でもあるのですが、今回のセリフでは、名前を呼び掛け語のように使っているようです。
仮に、「大麻」という意味で使っていて、「わかったわ。チーチ、つまり大麻のことね。」と言っているのだとすると、
"I'm with you. Cheech." とピリオドになるか、
"I'm with you. That's cheech." みたいになるでしょうか?
上のセリフは、DVD英語字幕も、ネットスクリプトも、"I'm with you, Cheech." と Cheech の前はコンマで区切られていて、コンマの後に大文字になっているから固有名詞だ、と考えられるわけです。
実際のレイチェルの言い方も、you と Cheech が繋がっている感じで発音されています。
ピリオドだったら、そこに一呼吸、間(ま)があくはずなので、やはり呼び掛け語の人名として使っているのだと思えます。

ですからここでは、「そんなに隠語をたくさん出して詳しく説明してくれてありがとう、チーチ。よくわかったわ。」みたいな感じで、フィービーをチーチと呼んでいるのでしょうね。


(今日のポイント)
・今回はマリファナの隠語がたくさん出てきましたが、このフィービーの言い方から、それが全てマリファナを指す言葉であることは想像できますね。
私は確認のため、本当にそういう意味があるのかどうか裏を取ってみましたが、実際はそこまでする必要はないでしょう。
こんなにたくさんの表現があるんだなぁ、とどこかに心に留めておけば、また別の映画などで出てきた時に、「今回はこれを使っているな。」と楽しめる…そんな感じかな、と思います。
でも、調べてみると、Cheech が人名だった、というサブカルネタが楽しめたりもしますので(笑)、裏を取る作業も無駄ではないと思うのですが…。


(Rach からのお願い)
今回の記事、面白いと思われた方は、下のランキングサイトをクリックして下さい。
皆様の応援が、とても励みになっています。ありがとうございます。
人気blogランキング
にほんブログ村 英語ブログ

posted by Rach at 11:29| Comment(0) | フレンズ シーズン1 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年10月16日

ファニー・ブラウニー フレンズ2-9その17

昨日の記事、フレンズ3-7その27 で、セリフ中に brownies (brownie) 「ブラウニー」という言葉が出てきて、それは「マリファナ入りブラウニー」を示唆している、と説明しました。

フレンズ2-9 では「マリファナ入り」であることをもう少しはっきり示しているやり取りがありましたので、今日は、それについて説明したいと思います。
ちょうど、フレンズ2-9その2 の辺りのシーンなのですが、私は過去記事で説明を省いてしまっていました。

クリスマスに、チップ(お金)の代わりに手作りクッキーをあげようとしているモニカ。
モニカ: Money is so impersonal. Cookies says someone really cares... Alright, we're broke, but cookies do say that. (お金だと非個人的だわ。クッキーなら誰かが心を込めたってことが伝わるでしょ。[チャンドラーたちに「本当にそう思ってるの?」みたいな顔をされて] 確かに私たちはお金がないわ。でも、クッキーは確かにそういうこと(心を込めたってこと)を伝えるのよ。)
フィービー: I can see that. A plate of brownies once told me a limerick. (それわかるわ。昔、お皿いっぱいのブラウニーが私にリメリック(5行詩)を語ってくれたもの。)
チャンドラー: Phoebs, let me ask you something, were, were these, uh, "funny" brownies? (フィービー、質問させて。そのブラウニーって、「ファニー」ブラウニーだったの?)
フィービー: Not especially. But you know what, I think they had pot in them. (特に「ファニー・ブラウニー」だってことはなかったけど、ブラウニーの中には pot (マリファナ)が入っていたと思うわ。)

Cookies (do) say that. は、「クッキーがそのことを伝える」ということですが、フィービーはその say という言葉を「言う、しゃべる」と捉えて、(a plate of) brownies が tell した(= told)と言っているのですね。
クッキーもしゃべるでしょうね、だって、昔ブラウニーがしゃべってるのを聞いたもの、みたいな感じです。

limerick は、研究社 新英和中辞典によると、
5行の戯れの詩
だそうです。
ロングマン現代英英辞典では、
limerick: [countable] a humorous short poem that has five lines that rhyme
つまり、「韻を踏む5行のユーモラスな短い詩」。
Wikipedia 英語版: Limerick (poetry) には、リメリックの例がいくつか載っています。

funny brownies は具体的に「マリファナ入りブラウニー」を指す言葉のようです。
ネット辞書などで裏が取れなかったのですが、このやり取りでは、そういう意味でないと面白さが伝わらないので、言っているチャンドラーも観客もそういう意味で理解しているはずだと思います。

ただブラウニーがしゃべるだけでもかなり尋常ではないのに(笑)、それがリメリックを語ると言うので、「しゃべるブラウニーってどんなのだよ?、リメリックを語るブラウニーなんて、マリファナ入りでラリってるブラウニーじゃないのか?」という感じで、"funny" brownies? とチャンドラーは尋ねているのですね。

pot は「マリファナ、大麻」という意味です。
フィービーは、「特に、funny brownies ってわけじゃなかったけど、ブラウニーにはマリファナが入っていた」と言っています。
チャンドラーにしてみれば、「そのマリファナ入りブラウニーのことを、funny brownies って言うんだよ! 否定したけど、やっぱり funny brownies なんじゃないかよ!」と心の中でツッコミを入れたくなるのですね。
いかにもフィービーっぽいトンチンカンな答えだった、ということです。

Urban Dictionary には、funny brownies は載っていなかったのですが、hash brownies という言葉は載っていました。
hash は hashish、つまり「ハシシ、大麻」のことですね。
Urban Dictionary の語義は以下の通り。
hash brownies: Brownies baked with marijuana for the intention of getting high.
例) You want some of these hash brownies? / Yeah, I need to get stoned.

つまり、「hash brownies とは、ハイになるためにマリファナを入れて焼いたブラウニー。」
例文は、「このハッシュ・ブラウニーが欲しい?」「あぁ、ハイになりたいからね。」

この例文の stoned は「(麻薬などで)酔っぱらって、ハイになって、ラリって」という意味ですね。
フレンズ1-15 のタイトルは、The One With the Stoned Guy 「麻薬で酔っぱらった[ラリった]男の話」で、実際にマリファナを吸った男性が出てきます。
それについては、明日、説明します。

hash という言葉だと、マリファナであることがあまりにも明白なので、それを隠すために、funny brownies というマイルドな表現があるのかなぁ?と思います。
そういう意味では、チャンドラーは、hash brownies と言うと語弊があるので、わざと funny brownies とボカしてみたのかもしれません。
それなのに、フィービーは、大麻を容易にイメージさせる pot という言葉をはっきり出して説明したので、「俺が気を使って言葉を選んだ意味がないじゃん。」みたいな感じが出ているのかもしれません。
「funny brownies ってわけじゃないけど…」と否定しながら、もっとはっきりとした言葉で説明してしまう、という面白さもあるのでしょうね。

funny には「奇妙な、変な(strange)」または「おかしい、滑稽(こっけい)な、人を笑わせるような」という意味があります。
「奇妙な」という意味で使っているとすると、普通の normal brownies ではないというニュアンスで、「変わったブラウニー」という感じになるでしょうか。
「人を笑わせるような」という意味だと、マリファナを摂取するとハイになって、笑いが止まらなくなったりすることから来ているのかな?と思ったりもします。
ファニーとブラウニー(ズ)で韻を踏んでいるようでもありますし、うまく考えたネーミングだなぁ、と思います。


(今日のポイント)
・funny brownies とは?
こういう隠語はなかなか辞書では語義が見つからないのですが、二人のやり取りからそれが何を指すかを想像することはできるかな、と思います。
今回の場合、pot がマリファナだと知っていて、なおかつ、フィービーがトンチンカンな答えを言う人だと知っていれば(笑)、結局、
"Funny brownies had/have pot in them."
ということに気付けるかなぁ?と。


(Rach からのお願い)
今回の記事、面白いと思われた方は、下のランキングサイトをクリックして下さい。
皆様の応援が、とても励みになっています。ありがとうございます。
人気blogランキング
にほんブログ村 英語ブログ

posted by Rach at 10:20| Comment(0) | フレンズ シーズン2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年10月15日

ブラウニーに入っているもの フレンズ3-7その27

間違ってレースカー・ベッドを受け取ってしまったことを言い訳するフィービー。
フィービー: Y'know what, it's all Joey's fault, 'cause he left his nose open! (ほら、全部ジョーイのせいなのよ、だって彼の鼻が無防備だったんだもの。)
モニカ: Did you make brownies today? (今日、ブラウニーを作ったの?)

leave(left) his nose open は「彼の鼻を open な状態にしておく」ということで、これはボクシングで、「鼻を殴られないように防御するのを怠る」ということでしょう。
ジョーイは全く無防備で、いつパンチを食らってもおかしくない状態だったのよ、と非難しているわけですね。
そこがオープンじゃなかったら、私も攻撃しなくて、鼻血を出すこともなくて、こんなことにならなかったのに、ということです。
ロングマン現代英英辞典では、open の語義の説明に、
語義4 not covered, 語義14 not blocked
という見出しが載っていますが、その「カバーされていない」「ブロックされていない」が近いような気がしますね。

Did you make brownies today? について。
「あなたもしかして今日ブラウニーを作った?」と、モニカは怪訝そうな顔で尋ねています。

まず、普通にブラウニーと言うと、チョコレートケーキのことですね。
下のウィキペディアには、写真もあります。
Wikipedia 英語版: Chocolate brownie
(ちなみに、この次のエピソード フレンズ3-8 では、冒頭シーンにブラウニーが登場します。)

でも、ここでのセリフの意味は、フィービーが一生懸命言い訳している内容がモニカには理解不可能なので、「フィービー、あなた一体何わけのわからないこと言ってるの? 頭、大丈夫?」みたいな感じになります。
レースカー・ベッドと、ジョーイの鼻が無防備だったことと、どういう関係があるのよ!?と言いたいのですね。

どうして「ブラウニー」なのか?
それは「ブラウニーにマリファナ(大麻)を入れて作る」ことがあるからです。
だから、「あなた、ヤクでもやったの?、ラリってるの?」みたいな意味になるのですね。

「マリファナ入りブラウニー」というものが存在することを、ある人が教えてくれたのですが、それを聞かなかったら、「ブラウニー」の隠された意味に一生気付かなかったかもしれません。

Wikipedia では、Wikipedia 英語版: Cannabis foods (Cannabis brownie) に詳しいことが載っています。(cannabis も「大麻」という意味です。)
大麻を入れた食べ物が世界中にはいろいろあって、その代表格がブラウニーなんですね。
色や味が濃いから、混ぜてもわかりにくい、ということかな?と思ったりします。

上のウィキペディアの In pop culture という項目では、さまざまな映画でそういう「マリファナ入りブラウニー」が出てきたことが載っています。
残念ながら、私はどの映画も見たことありませんでした。
また、フレンズのことも書いてありません。
セリフで言及されているだけで、実際にマリファナ入りブラウニーが出てきたわけではないから、でしょうね。
フレンズのような若い人が見る可能性が高いテレビドラマでは、実際に「そのもの」を登場させるのは難しいのかもしれません。

これだけいろんな映画に出てくるので、日本人の中でも「マリファナ入りブラウニー」についてご存知の方は多いのかも…。
「ブラウニーと言えば、もしかしたらアレが入ってるかもしれない」っていうのは暗黙の了解みたいなもので、だから今回のセリフのように、ただ、brownies と言うだけで観客は笑うのですね。

実は、以前のエピソード フレンズ2-9 にもそういうブラウニーの話が出てきました。
また、フレンズ1-15 には、マリファナの話が出てきました。

どちらとも、当時の解説では省いてしまっているので、明日、明後日に、その過去エピソードについて触れたいと思います。
「マリファナの話なんてどうでもいいぞー!」という方には申し訳ありません。


(今日のポイント)
・ブラウニーの隠された意味。
上のセリフで、ただのチョコレートケーキだと思ってしまうと、このセリフの面白みが伝わってきませんよね。
自分が外国で暮らした時に、こういうブラウニーに遭遇することがあるのかもしれません。
「ブラウニーにはマリファナが入っているものもある」ということを知識として持っていないと、誰かが勧めてくれたものを知らずに食べてしまうかもしれない。
自分の身を守るためにも、そういうことに関する知識は必要なのかな、と思います。


(Rach からのお願い)
今回の記事、面白いと思われた方は、下のランキングサイトをクリックして下さい。
皆様の応援が、とても励みになっています。ありがとうございます。
人気blogランキング
にほんブログ村 英語ブログ

posted by Rach at 12:27| Comment(2) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年10月14日

コンテストに勝つ フレンズ3-7その26

[Scene: Monica's bedroom, Phoebe is trying to hide the bed from Monica.]
モニカの寝室。フィービーはモニカから例のベッド(レースカー・ベッド)を隠そうとしている。
モニカ: (sees the bed) What's this? ([ベッドを見て] これは何?)
フィービー: Isn't it cool? Varoom! Varoom! (それクールじゃない? バルーン、バルーン!)
モニカ: This is not the bed I ordered. (これは私が注文したベッドじゃないわ。)
フィービー: I know! You must've won like a contest or something. (そうね! 懸賞か何かに当たったに違いないわ。)
(Phoebe starts to make a sound like a car accelerating)
フィービーは車が加速するような[車のアクセルを踏むような]音を出し始める。
モニカ: Phoebe! ([怒って] フィービー!)
(Phoebe makes a sound like a car screeching to a halt.)
フィービーは車がキーと音を立てて止まるような音を出す。
モニカ: Why is this car in my bedroom? (この車がどうして私の寝室にあるの?)
フィービー: I'm sorry, okay, I-I wasn't looking, and the store says that they won't take it back, because you signed for it. (ごめんなさい。いいわ、私は(それを運び入れるところを)見ていなかったの。そして店側は、返品は受け付けないって、だってあなたがそれにサインをしたから。)
モニカ: When did I sign for it? (私がいつサインをしたのよ?)
フィービー: When I was you. (いつって、私があなただった時によ。)

フィービーは Varoom! と車の音の真似をしていますね。
日本語では「ブロブロ、ブルンブルン」となるところが、英語では「ヴァルーム」っていう感じになるんだなぁ。

contest は「コンテスト、競争、競演」。
日本語でコンテストと言うと、「美人コンテスト(a beauty contest)」のように、参加者の「技術・能力・才能」などを競うようなイメージがあるように私は思うのですが(←私だけ?)、今回のセリフの場合は、何らかの賞・賞品を目指して争うこと、つまり、たくさん応募した中から抽選で選ばれて賞品が当たる、応募した懸賞に当たる、みたいな感じのことのようですね。

ロングマン現代英英辞典では、
contest: [countable] a competition or a situation in which two or more people or groups are competing with each other
つまり、「二人またはそれ以上の人々やグループがお互いに競争するという競技または状況」
懸賞に応募すると、たくさんの人とその賞品を巡って争うことになる、そういう situation を contest と呼ぶ、ということでしょう。
フレンズ1-3その2 では、缶ジュースの中に入っている親指(!)を見て、
チャンドラー: Maybe it's a contest? Like "Collect all five." (それってコンテストじゃない? 「5本全部集めよう」、みたいな。)
というセリフがありましたね。

contest という単語を手持ちの英和で調べても「懸賞」という語義は載っていなかったのですが、
研究社 新和英中辞典で「懸賞」を調べると、
けんしょう(懸賞)= a prize contest [competition]
句例) 懸賞に当たる win [carry off] a prize (in a contest)
懸賞に応募する participate in [enter] a prize competition

などと出ています。
prize (賞、賞金)という言葉が出てくると、それをかけた懸賞であることがよくわかるのですが、今回の場合は、そのベッドが賞品で、won a contest 「コンテストに勝った(それを欲しいと思う人の中での競争に勝った)」からそれが貰えた、というニュアンスでしょうね。
ただ、日本語で「コンテストに勝った」と書いてしまうと、モニカが「なんとかコンテストに出場して優勝した」みたいに聞こえてしまうので、「懸賞に当たった」という訳の方がいいかなぁ、と思いました。
ちなみに、DVDの日本語訳は「何かの景品が当たったのかと思った」になっていて、やはり同じように「抽選で当たった」ようなニュアンスが出ていますよね。

ト書きの screech は「鋭い叫び声をあげる」こと。
また「自動車などがキーという音を立てる」という意味にもなります。
「スクリーチ」という音でも何となくそういう雰囲気がわかりますよね。
同じような音の単語に scream がありますが、あれも「叫び」ですね。
フレンズ3-1その2 では、
フィービー: ... all I could hear was, like, this high squeaky sound. (私に聞こえるのは、ほら、甲高いキーキーいう音だけだったのよ。)
というセリフがありましたが、その squeaky という形容詞やその動詞の squeak もよく似た感じですね。

screech は、ロングマン現代英英辞典では、
screech:
1. to shout loudly in an unpleasant high voice because you are angry, afraid, or excited (synonym: shriek, scream)

つまり、「人が怒ったり、恐れたり、興奮したりしているために、不快な高い声で大きく叫ぶこと。同義語 shriek, scream 」
2. if a vehicle screeches, its wheels make a high unpleasant noise as it moves along or stops
例) The car screeched to a halt.

つまり、「乗り物が screech する、というのは、乗り物の車輪が、動く時または止まる時に、高い不快な音を立てる、ということ。」
例文は、「その車はキーッという音を立てて止まった。」

halt は動詞「止まる」、名詞「停止、止まること」なので、
「キーという音を出す」 to (→) 停止(a halt)
つまり、キーと言う音を出して停止する、という感じになりますね。
この screech to a halt というのは決まり文句のようです。
「ほら、かっこいいでしょ!」とノリノリで運転している風を装うのですが、モニカに怒られて、キキーッとブレーキを踏むのが面白い。
ごまかしきれなかったわ、というところですね。
それにしても、「ヴァルーム!」「キキーッ!」…こういう音を出すのが英語圏の人はうまいですねぇ。

サインのやり取りはおかしいですね。
サインをしてしまっているから返品できない、とフィービーは言うのですが、モニカはサインした覚えはない。
「あなたがサインした時」→「それっていつ?」→「私があなただった時、あなたに成りすましていた時よ。」
いかにもフィービーっぽい答えですよね。


(今日のポイント)
・win a contest
contest を「コンテスト」と訳さない方が良いと思う例。
・screech to a halt 「キーという音を出して止まる」
・screech, scream, squeak などに共通する「キーという音を出す」という意味。
スクリー、スクウィーという音からそういうニュアンスを感じて下さい。


(Rach からのお願い)
今回の記事、面白いと思われた方は、下のランキングサイトをクリックして下さい。
皆様の応援が、とても励みになっています。ありがとうございます。
人気blogランキング
にほんブログ村 英語ブログ

posted by Rach at 10:51| Comment(0) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年10月13日

私が使っている辞書たち

私は英和辞典をこう使った のコメント欄 で、「お勧めの辞書はありますか?」というご質問をいただいていました。
コメント欄のお返事で、簡単に説明したのですが、一度、記事として書いておいた方がいいかと思ったので、今日は私の使っている辞書についての話になります。

私はたくさんの辞書を使った経験があるわけではないので、「いろいろある中でどれが一番か?」というのはよくわからないのですが、以下に私が使っている辞書の名前を挙げてみます。

英和は、「研究社 新英和中辞典」、
和英もそれと同じシリーズの、「研究社 新和英中辞典」です。
英和に関しては、学生時代にたまたま(?)研究社の辞書を使っていて、主婦になってからまた英語のやり直し学習を始める際に、懐かしかったのと慣れていて使いやすいだろう、ということで、それを新たに買い直したんですね。
ですから、他の英和辞典はほとんど使ったことがないのです。

この研究社の英和は、私は英和辞典をこう使った で説明したような「用法、文法事項」が詳しく書いてありますので、私はこの辞書を使うことで文法力が付いてきたのかなぁ、と思っています。

和英は、学生時代には使っていませんでした。というより、そもそも持っていませんでした。
「和英は使っちゃだめだ。」みたいなことを誰かが言っていて、それを鵜呑みにしていたようですが(笑)、今は時々使います。
「使います」と言うより、「この日本語って、こんな風に訳すんだぁ〜。へぇ〜。」みたいに「参考資料」として参照する、という感じですね。

和英に頼りすぎて英作文を書くと、「日本人っぽい英語」を書いてしまう恐れがあるので、その和英に書いてある英語訳を自分なりに吟味してからでないと、安易に使うのは危険な気がします。
その和英に書いてあるものを「当てはめてみて」それが自然な英語として通るかどうかがわかるようになる、のがなかなか難しいことなんですよね。
それがナチュラルかどうかを見極めるための訓練として、自然で生きた英語にたくさん触れていかないといけない、ということです。
「これってちょっと変じゃない?」とわかる感覚は、その人が触れてきた英語の量に間違いなく比例すると思います。

後は、「英辞郎」も使っています。
これは「データベース」という感じで使っていて、新しい言葉を捜すのに便利です。
商品名などの固有名詞も多く載っています。
そういうものはネットで調べてもだいたいわかりますが、「すぐにパッとわかる」というのはやはりありがたいですね。
一般の辞書にあるような「用例、文法事項」はあまり詳しく書かれていませんので、「英辞郎だけ」では、「英文を”深く”解釈する」のは難しいと思います。
とりあえず、英語で書いてあることの「概要」がわかればよい、という方なら英辞郎だけで十分やっていけるし、実際ネットの英語を読む時は、英辞郎を使っていると便利なことは確かですね。
ただ、「本当の英語を読み取る力」を付けるためには、やはり伝統的な辞書が必ず必要になってくると思います。
「英辞郎」という辞書は、他の辞書と併用することを最初から想定されている辞書のように思います。
ですから、それぞれの用途に合わせて、辞書を併用したり使い分けたりしないといけない、ということですね。

英辞郎には、イディオムの語源について詳しく書いてあるものも多いですし、「今どきの言葉」もたくさん書いてあります。
そういう英辞郎の「特長」はどんどん使っていきたいですね。


英英辞典に関しては、私はロングマンをおすすめします。
ロングマンはお勧めしておられる方が多いので、私がいまさらここで説明することもないのですが、簡単な単語で語義が定義されており、とてもわかりやすいと思います。
これもたまたま本屋さんでいろいろ見ていて、ロングマンが合いそうだな、と思って買っただけなのですが、今では手放せなくなってしまいました。

私が持っているのは、
ロングマン現代英英辞典
LONGMAN Dictionary of Contemporary English (略称 LDOCE)
で、紙の分厚い辞書に、CD-ROM がついていました。
今はその CD-ROM をパソコンにインストールしたものを使っています。

ロングマンは、オンラインの辞書もあるようですね。
LONGMAN Dictionary of Contemporary English ONLINE Home

私はあまりオンラインの方を使ったことがないのですが、CD-ROM の方が機能が多彩なのではないでしょうか?
関連語のリンクを辿っていくことで、いろんな言葉をどんどん調べることができます。
調べる単語やフレーズも、「一字一句ドンピシャ」な言葉を入れなくても、「それらしいフレーズ」をボックスに入れてサーチすると、似たような言葉が検索結果として出てきますので、そこから探せばよいわけです。
CD-ROM 版は本当に「探し易い」ので、分厚い本の方はほとんど使っておらず、ただ飾ってあるだけです(笑)。
パソコンを立ち上げるのが面倒くさい時に見る程度でしょうか?(笑)

単語の綴りはイギリス方式が優先されているので、アメリカ英語に慣れた私にとっては「あれ?」と思うこともあるのですが、アメリカ英語についても大変詳しく触れられていて、語義の内容はイギリス方式に重点が置かれているようにも思いません。

ロングマンの中にもいろいろな種類があるようですから、アマゾンなどのレビューや、実際に本を手に取られて検討されたらよいかもしれませんね。

そういうメインで使う英英辞典と併用する形で、
オンラインの Merriam-Webster Online Dictionary や、Urban Dictionary も使っています。
ロングマンで見つからなかった時、あるいはロングマンの語義で納得できなかった時などにそれらを使っています。

英英辞典を使う時期、については、また近いうちに語ります。
私の経験から言うと、ある程度使いこなせるようになってから、つまり、英英辞典の語義の中に出てくる単語を再度調べなくても済むくらいの力がついてから、の方が、英英辞典を使うことによるメリットが大きいような気がします。

「英英辞典を使った方がいいよ」と数多くの方に忠告されながらも、つい最近までそれを実行に移せなかった私の言うことですから、そうとしか言えないのです(笑)。
最初からずっと英英辞典だけを使ってきた、それで実力をつけてきた、という方の意見は当然違うと思いますし、その方法が望ましいのは確かです。
私ももっと早くから英英辞典を使っていれば、もっと上達したんだろうなぁ、と思ったりもします。

でも、今現在の私の心境としては、
時期が来れば、自然に英英の方に手が伸びるようになってくる、
その時には、その英語の語義が頭にすんなり入ってくるようになる、
…私はそんな気がしています。

またそれについては詳しく話します。


(今日のポイント)
・辞書は用途に合わせて使い分ける。
人は性格や好みも違うので、どれが一番か、なんてことは私には言えません。
当たり前ですが、自分にとって使いやすいものが一番だし、慣れてきたらどれでも使いやすくなるのではないでしょうか。
・結局、その辞書に書いてあることを使いこなせるかどうかのセンスは、やはり本物の生きた英語にたくさんぶつかることで養われると思います。
辞書は必要不可欠なものですが、辞書だけに頼りすぎてはいけませんね。


(Rach からのお願い)
今回の記事、面白いと思われた方は、下のランキングサイトをクリックして下さい。
皆様の応援が、とても励みになっています。ありがとうございます。
人気blogランキング
にほんブログ村 英語ブログ

posted by Rach at 10:49| Comment(6) | DVD学習法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年10月12日

ビッグになれ! フレンズ3-7その25

レイチェル: All right, look, here's the bottom line, Ross, this is fixable if we act fast, okay? So, I'll invite him to brunch tomorrow, and you can make nice. (わかった。ねぇ、ここが肝心なところなのよ、ロス。もし私たちが素早く行動したら[対処したら]、これは修復可能よ。いい? だから、私はパパを明日ブランチに招待するわ。そしてあなたが(パパに対して)好意的に優しく振舞うの。)
ロス: Look, honey, I have tried to make nice, it doesn't work. (ねぇ、ハニー、僕は仲良くするようにこれまでトライしてきたんだ。うまくいかないよ。)
レイチェル: Okay, look, Ross, I realise that my father is difficult, but that's why you have got to be the bigger man here. (わかった、ねぇ、ロス。私のパパが難しい人だってことはよくわかってる、でもだから、あなたがここでもっと大きな男にならないといけないのよ。)
ロス: Look, sweetie, I could be the bigger man, I could be the biggest man, I could be a big, huge, giant man, and it still wouldn't make any difference, except that I could pick your father up and say, "Like me! Like me, tiny doctor!" (ねぇ、ハニー。僕はより大きな男にはなれるだろう。一番大きな男にもなれるかもしれない。大きくて巨大でジャイアントな男に。そしてそれでも何も変わらないんだ。君のパパを持ち上げて「僕を好きになれ! 好きになれ! 小さなドクター!」って言える場合を除いてはね。)

the bottom line は「最終結果、結論」「肝心なこと、大事なこと、重要なこと、要点」。
bottom line は元々、決算説明書などのような計算書の一番下の行を指します。
そこには、最終的な計算・集計結果、収支決算の数字が表示されるので、そこが一番大事だ、だから、「肝心なこと」という意味になったのですね。
普通は、The bottom line is that... の形で、「つまりは、要は、大事なことは…ということだ。」のように使います。
the bottom line と必ず the をつけましょう。

make nice について。
nice はロングマン現代英英辞典では、
nice: FRIENDLY
friendly, kind, or polite

という意味ですから、「良い感じで振舞う、(けんかしないで)仲良くする」というようなニュアンスでしょうね。

big というレイチェルの言葉に対して、big, huge, giant と同じような類義語を並べて、例えどんなに「大きく」なったとしても、心の広い男になったとしても、パパは心を開いてはくれないよ、パパとうまく行くのは難しいよ、と言っています。
except that は「(that 以下)であることを除いては」で、つまりは、「that 以下だというのなら、話は別だけど、別の可能性がでてくるけど」、that 以下でないならば何も変わらない、ということです。
否定の条件を表す接続詞の unless 「もし…でなければ、…なら話は別だが」と似た感じですね。

いくら大きくなっても、何も状況は変わらない。
でも、僕がパパを指でつまめるくらいの、a big, huge, giant man 「(身長や体のサイズが)でっかい男」になって、パパを怒鳴って威圧すれば、さすがのパパも歯向かえなくて、僕の言いなりになるだろうけどね、と言っているのですね。

レイチェルは「精神的」に大きな心を持って、とお願いしているのを、いくら精神的に大きくなっても無駄だよ、「物理的」に大きくなれたら可能かもしれないけど、と茶化しているわけです。

このビッグについては、日本語の「大きい、ビッグ」にも同じように二通りの意味があるので、日本人にもわかりやすいジョークですよね。

脱線しますが、たまたまテレビを見ていたら、10月20日から公開される「ヘアスプレー(Hairspray)」という映画のCMをやっていました。
サイズが big な(つまり太めの)女の子がスターになる、というお話のようですが、父親に「ビッグになれ!」と激励されているシーンが映っていました。
日本語字幕で「ビッグになれ!」と書かれている部分、実際の英語のセリフでは、
"You've got to think big to be big."
と言っているようです。
Hairspray の英語版オフィシャルサイトの ABOUT THE FILM に書いてあるあらすじでセリフを確認できました。ちなみにこのサイト、音楽が流れるので、会社などでは開かないで下さい…笑)

直訳すると、「ビッグになるためにビッグに[ビッグなことを]考えないといけない。」みたいなことですね。
ロングマン現代英英辞典には、
think big: (informal) to plan to do things that are difficult, but will be very impressive, make a lot of profit etc
つまり、「難しいが、非常に目覚ましい強い印象を与え、多くの利益を生み出すようなことをしようと計画すること。」
日本語で言うと、「野心や大志を抱け、でっかい夢を持て」みたいなことでしょうか?
小さいことにくよくよせずに、目標に向かって大きく考えろ、という感じでしょうね。

この女の子が big であることがその映画の特徴なので、わざと big という言葉を連呼しているのが面白いわけです。(このパパのセリフだけでも2回も出てきますし…笑)
日本語字幕には文字数制限があるので、「大きく考えろ」という部分まではとても盛り込めないのが、翻訳者の方の辛いところですが、その「ビッグになれ!」という訳(やく)で、日本人にも「ビッグな女の子に、ビッグになれ!と言っている面白さ」が十分伝わってきますよね。
ビッグという単語だけは、絶対に日本語訳に盛り込まないといけない、省いてはいけない、ということです。


レイチェル: Okay, well, can't you just try it one more time, Ross? For me? For me? (わかった、それじゃあ、ただあともう1回だけトライしてくれない、ロス? 私のために、私のために?)
ロス: Rachel, one brunch is not gonna solve anything. You gotta face it, okay? We're never gonna get along. (レイチェル、1回のブランチじゃ、何も解決しないよ。君はその現実を認めなきゃ、わかった? パパと僕は決してうまくいかないって。)
レイチェル: Okay, well, you are just going to have to, okay? Because I've already got a mother and a father who cannot stay in the same room together, okay? I don't wanna have a separate room for you too! (starts to cry) (ねぇ、ロスはただそうしなければならないのよ。だって、私はすでに同じ部屋に居られないパパとママを持ってしまったのよ、わかる? ロスとパパの二人のためにも別の部屋を持ちたくない[用意したくない]わ。)
ロス: Okay, okay, okay. (hugs her) I'll get the bagels. (わかった、わかった、わかった。[レイチェルをハグする] ベーグルを買ってくるよ。)

フレンズ2-22 では、仲の悪いレイチェルのパパとママが同じ部屋に居られないので、会場を2つ用意した、という話がありましたね。
この上、パパとロスの時までもそんな気を使わないといけないなんて、我慢できないわ、ということです。

ベーグルは、日本でも見かけますが、「ドーナツ型をした堅いロールパン」のことですね。
フレンズ1-9 で、ロスが、キャロルのお腹の中にいるベンに歌ってあげた歌の歌詞に出てきました。
ロス: Hey, hey, you're my baby, and I can't wait to meet you. When you come out, I'll buy you a bagel, and then we'll go to the zoo. (♪ヘイヘイ、君は僕のベイビー、君に会うのが待ちきれないよ。君が出てきたら、僕は君にベーグルを買ってあげる。それから二人で動物園に行くんだ♪)

ロスがレイチェルにベーグルを買ってくる、と言っているのは、レイチェルの好物だからでしょうかねぇ?
年齢的には立派な女性であるレイチェルが、パパとママのことで心配し悩み、子供のように泣いているのを、ロスが幼い女の子に言うようなセリフで慰めているのが微笑ましい、という感じでしょうか。


(今日のポイント)
・the bottom line 「肝心なこと」
・big 「大きい」の二つの意味。
これは日本語でも同じように表現できるので、感覚的にはわかりやすいと思います。
たまたま近日公開の「ヘアスプレー」のセリフで、同じように両方の意味で使われていたので、タイムリーかな、と思って取り上げてみました。


(Rach からのお願い)
今回の記事、面白いと思われた方は、下のランキングサイトをクリックして下さい。
皆様の応援が、とても励みになっています。ありがとうございます。
人気blogランキング
にほんブログ村 英語ブログ

posted by Rach at 12:23| Comment(2) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする