モニカとレイチェルの部屋で二人が話していると…。
レイチェル: (we hear laughing from the upstairs apartment) Oh, my God! Is that Phoebe? (あぁ。[階上のアパートから笑い声が聞こえてくる] まぁ、なんてこと! あれはフィービー?)
モニカ: I guess they're back from their date. (どうやら、二人はデートから帰ってきたようね。)
(He starts to play music.)
彼は音楽をかける。
レイチェル: Music! Very nice! (ミュージックよ! とってもいい感じ!)
(We hear them start making out upstairs.)
上で二人がいちゃいちゃし始めるのが聞こえる。
モニカ: Oh, my God! (まぁ、なんてこと!)
レイチェル: So how are you? (それで、モニカは調子どう?)
モニカ: I am good. I finished my book. (私はいい感じよ。本を読み終えたわ。)
(Things start to get really hot upstairs.)
上では、事態が本当にホットになってくる。
レイチェル: Oh yeah, what's it about? (あぁ、そうね。それって何の本?)
モニカ: I don't remember. Do you wanna take a walk? (覚えてないわ。散歩したい?)
レイチェル: Yeah, I do. (they both run out)
(えぇ、そうね。[二人は走って出て行く])
「ミューージック(だわ)!」という感じで、ロマンティックねぇ、ムーディーになってきたわねぇ…と感心するレイチェル。
ですが、いちゃいちゃし始める声が聞こえてくるので、急にそわそわしてしまう二人。
何とか会話をしようとしますが、とってつけたような不自然な会話になってしまいます。
How are you? I am good. などはその典型ですね。
ト書きの Things starts to get really hot. という表現が面白いです。
声を聞いていると、だんだん上の様子が盛り上がってくるのがわかる、という感じです。
友達のそういう声・音(?)は聞いていてやっぱり恥ずかしいようです。
[Scene: Chandler and Joey's, Ross is reading a letter that Chandler wrote.]
チャンドラーとジョーイの部屋。ロスはチャンドラーが書いた手紙を読んでいる。
ロス: "Dear Mary Angela: Hi, how's it going? This is the hardest letter I've ever had to write. (to Chandler) What the hell's the matter with you? How do you think Joey's going to react when he finds out that you blew off his sister with a letter? (「親愛なるマリー・アンジェラへ。やあ、元気かい? これは俺が今までに書かないといけなかった手紙の中で一番つらい手紙だ。[チャンドラーに] チャンドラーは何を考えてるんだよ[どっか悪いんじゃないの?]。君が妹を手紙で振ると知ったら、ジョーイはどんな風に反応すると思う?)
チャンドラー: Well, that's the part where you tell him that I moved to France, when actually I'll be in Cuba. (そうだな、その時に[そこで、その部分で]、ロスがジョーイに言うんだよ。俺(チャンドラー)はフランスに引っ越した、って。で、その時、俺は本当はキューバにいるんだけど。)
ロス: All right, look, look, you've got to do this yourself, okay, in person. At least you know her name. You just go to the house and you ask for Mary Angela, okay? When whichever one she is comes to the door, you take her for a walk, you let her down easy. (わかった。ほら、チャンドラーはこれを自分でしなきゃだめだよ、そう、直接会ってね。少なくとも君は彼女の名前を知ってる。ただ彼女の家に行って、マリー・アンジェラを呼んでもらうんだよ、いいかい? 彼女が誰であっても、その彼女がドアに出て来たら、彼女を散歩に連れ出して、悪いニュースを穏やかに知らせるんだ。)
チャンドラー: What if Mary Angela comes to the door and I ask for Mary Angela? (もしマリー・アンジェラがドアのところに出て来て、マリー・アンジェラをお願いします、と俺が言ったとしたら、どうする?)
ロス: Where in Cuba? (キューバのどこ(に行くの)?)
blow off は「吹き飛ばす」ということですから、ここでは「振る」という日本語が近いでしょうか。
that's the part where の that は、ジョーイがこの手紙を読んで怒った時、ということですね。
その時、そのタイミングで、ロスがジョーイに「チャンドラーはフランスに引っ越した」と言ってくれ、と。
で、when は「そしてその時」のような関係副詞でしょうね。
その時に、実際にはフランスじゃなくてキューバに逃亡してるんだけど、と言っています。
怒ったジョーイは本当にフランスまで追いかけてくるかもしれないので、行き先について嘘を言ってくれ、ジョーイが怒った時に、フランスに行ったということにしといてくれ、ということですね。
ask for は「…を求める、要求する」ということなので、人を訪問した場合は「(人)を訪ねる、(人)を出して下さいと言う」という意味になります。
「マリー・アンジェラはいますか?、マリー・アンジェラに会いたいのでお願いします、呼んで下さい。」みたいに言え、ということです。
When whichever one she is comes to the door という文の構造がちょっとわかりにくい気がします。
whichever one she is は whoever she is と同じような意味でしょうが、あのたくさんいる姉妹のうちのどの子でも、という意味で、whichever one という表現を使っているのだろうと思います。
whichever は「どちらの…でも」、または譲歩節として「どちらの…が〜しようとも」という意味があります。
今回のセリフは譲歩のニュアンスでしょうか?
前から順番に意味を取っていくと、「どの子が彼女であろうとも、その誰かがドアに来た時」みたいなことかな、と思います。
言い換えると、
When she comes to the door, whichever one she is, you take her for a walk...
ということかな、と思うのですが、どうでしょう??
let her down easy について。
英辞郎には、
let someone down easy=(人)に(悪い知らせを)気を使いながら教える (直訳)人の身体をそっと地面におろしてやる
研究社 新英和中辞典には、(easy ではなく gently ですが)
let a person down gently=(屈辱を感じさせないよう)(人を)穏やかにさとす
という語義が載っています。
一般的には、let someone down は「人を気落ちさせる、失望させる」ですよね。
Don't let me down. というビートルズの歌もありました。
日本語だと「がっかりさせないでくれ」というニュアンスですね。
ここでは easy は副詞で「楽に、気楽に、ゆっくりと」みたいな意味のようです。
easy は基本的には形容詞で、副詞としては別に easily という単語が存在するのですが、Easy come, easy go. 「得やすいものは失いやすい。」という諺の場合も、容易に来る(come easily)ものは、容易に去る、というような意味で副詞として使われていますね。
let someone down gently という言葉もあるように、ここでは let someone down easily というニュアンスで、let someone down easy という表現になっているようです。
二人きりで散歩している時なら、正直な気持ちを誰にも邪魔されずにゆっくり説明することができるだろ、相手の様子を見ながら、徐々に自分の気持ちを伝えるようにしろよ、ということでしょう。
名前しか知らないので、もしかしたら、マリー・アンジェラ本人に「マリー・アンジェラはいますか?」と尋ねてしまう可能性がある、と心配するチャンドラー。
ロスはただ、「キューバって言ってたけど、どこ?」みたいにキューバの具体的な場所を聞いています。
そんなことをしてしまったら、キューバに逃げるしか道はない、どこに行くかはっきり決めておいた方がいいな、ロスとしてもどこかちゃんと聞いておいた方がいいな、というところですね。
(Rach からのお願い)
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