ロス: Y'know what, a hundred million people went to see a movie about what I do. I wonder how many people would go see a movie called Jurassic Parka. (ねぇ、1億人の人が、僕がやっていること[僕の仕事]に関する映画を見に来たんだよ。ジュラシック・パーカという名前の映画を何人の人が見に来るんだろう、って僕は思うね。)
レイチェル: Oh, that is so... (まぁ、それ[今の発言]は、ものすごく…)
ロス: No-no-no, a bunch of out-of-control jackets take over an island! (Makes an unusual sound, then he realises that he still has his jacket on and quickly tries to shake it off, thinking it's alive and attacking him.) (いやいやいや。統制を失ったジャケットの大群が、一つの島を占拠するんだ! [奇妙な音を出して、それから、自分がまだジャケットを着ていることに気付き、ジャケットが生きていて、彼を攻撃しているように思って、すばやくそれを振り落とそうとする。])
what I do は「僕がすること」「僕が日頃やっていること」で、「僕の仕事、職業」みたいなことですね。
具体的には、「恐竜に関すること、古生物学」を指すでしょう。
恐竜が出てくる映画は大ヒットしただろ? 僕はそういう仕事をしてるんだよ、それをつまらないものみたいに言わないでよ、ということですね。
その後に、Jurassic Parka という名前を出しています。
これはご存知、Jurassic Park (ジュラシック・パーク)をもじったものですね。
ここで、その前にロスが言っていた、a movie about what I do とは、やはりジュラシック・パークのことだった、というのがわかるわけです。
parka とは「パーカー、パーカ、パルカ、アノラック」のこと。
park と発音が似ている衣料関係の言葉(服の種類)だから、しゃれに使ったのですね。
日本語では「パーカー」と呼ばれることが多いですが、英語の発音は「パーカ」と聞こえますし、まさにパーク(park)の語尾に -a がついた形なので、「ジュラシック・パーカ」とした方が、よりあの映画をもじったものであることがわかりやすいかな、と思いました。
a bunch of は「たくさんの、大勢の」。
out-of-control は「制御不能の、抑えが利かない」。
shake off は「振り払う、振り落とす」。
「ゆすって落とす」という感じですね。
ジャケットが襲ってくる恐怖映画のイメージを、自分で実演しているロス。
ヒッチコックの「鳥」みたいな感じですかね?
恐竜が登場するジュラシック・パークは大人気だったけど、パーカという服が登場するジュラシック・パーカという映画なら人はたくさん見に来るかな?とバカにしているのです。
ちょっと話がずれますが、一昨日(8/5)に、NHK教育テレビ「体感! ニューヨーカーの会話術」という番組で、アメリカ自然史博物館(American Museum of Natural History)が登場しました。
この博物館については、過去記事、ロスの勤務先の話 フレンズ3-2その3 で触れました。
一部には、ここが「ロスの勤務先」だ、という記述もあるのですが、私は「ロスの勤務先は架空のもので、そのモデルがアメリカ自然史博物館だ」と思っています。
興味のある方は、上の過去記事を覗いてみて下さい。
ちょうど、ロスの恐竜ネタがセリフに出てきた時に、タイミング良くその博物館がテレビに登場したので、ちょっと嬉しいです。
レイチェル: Y'know, if what I do is so lame, then why did you insist on coming with me this morning? Huh? Was it so I just wouldn't go with Mark? (ねぇ、もし私の仕事がそんなにつまらないことなら、どうして、今朝、私と一緒に行くって主張したの? ねぇ? それは、そうすれば私がマークと行かないことになるから?)
ロス: No. I... I wanted to be with you. I don't know, I feel like lately, I feel like you're slipping away from me, y'know, with this new job, and all these new people. And you've got this whole other life going on. I-I-I know it's dumb, but I just hate that I'm not a part of it. (違うよ。僕は、僕は君と一緒にいたかったんだ。わからないけど、最近、思うんだ。君が僕からそっと離れてしまいそうな気がするんだ。この新しい仕事と、この新しい人たち全員と一緒にね。そして、君はこの全く違った生活を続けている。愚かなことだってわかってるけど、でも、僕がその一部じゃないってことが、ただ嫌なんだよ。)
レイチェル: It's not dumb. But maybe it's okay that you're not a part of it. Y'know what I mean? (Ross looks confused) I mean, it's like, I-I-I like that you're not involved in that part of my life. (愚かなことじゃないわ。でも、多分、あなたがその一部でなくてもいいのよ。私の言いたいこと、わかる? [ロスは困惑した様子] つまり、それはこんな感じなの。私の生活のその部分にあなたが関与していない、ってことが、私は好きなの。)
ロス: That's a little clearer. (その説明だと、少し意味がクリアになったね[わかりやすいね]。)
レイチェル: Honey see, it doesn't mean that I don't love you, because I do. I love you, I love you so much. But my work... it's-it's for me, y'know, I'm out there on my own, and I'm doing it and it's scary, but I love it because it's mine. I, but, I mean, is that okay? (ハニー。ねぇ、私があなたを愛していない、という意味じゃないのよ。だって私は愛しているもの。あなたを愛しているわ。あなたをとっても愛しているの。でも、私の仕事は…それは私のためのものなの。私は、自分の力で、その外の世界にいるのよ。そして、私はその仕事をしている。怖いけど、それが大好きなの、だって、それは私のものだから。それで納得できたかしら?)
ロス: Sure, I-I-I... (hugs her and mouths No!!) (もちろん。僕は僕は… [レイチェルをハグするが、口では声に出さずに「ノー!(わかんないよ!)」と言う。])
lame は「良くない」。
フレンズ3-9その28 でも触れましたが、「足が不自由な」という意味もあり、その場合は差別的響きが出るので、使い方には注意すべきだそうです。
恐竜のことをけなされたので、ファッションのことをバカにするロス。
それで、「ファッションに興味があるから、講演会に一緒に参加した」のがウソだとバレてしまいます。
slip away は「こっそり去る、静かに立ち去る」。
slip は「滑る(すべる)」で、「そっと動く」という意味もあります。
僕の腕からするりと抜け出してしまう、みたいなニュアンスかな、と思います。
you've got this whole other life going on は、you have other life going on で、other life を go on している状態を持っている、みたいな感じでしょうか。
ロスの言いたいことはわかります。
レイチェルが生き生きと生きている新しい人生、そこに自分の入る余地がないことがつらい、ということですね。
I-I-I know it's dumb, but... 「馬鹿なことを言ってると思うけど、でも…」 It's not dumb. 「馬鹿なことなんかじゃないわ」というやり取りは、恋人ならではの会話ですね。
お互いの仕事をけなしまくっていたけれど、ロスがここでやっと素直な気持ちを吐露したので、レイチェルも「あなたの気持ちもわかるから、決して馬鹿なことなんかじゃない」と相手を気遣うことができるのです。
その後、レイチェルに説明してもらって、clearer である、意味がより clear である、と言っているのですが、表情は相変わらず曇っているので、「そんな説明じゃ、全然わかんないよ」という皮肉です。
ロスはわからないと言っていますが、レイチェルの言っている意味もよくわかりますよね?
愛している人がいても、自分の人生を自分で生きてみたい、という気持ち。これは女性なら誰でも持っている気持ちかなぁ、と。
ロスに不満があるわけではないけれど、自分がどこまでやれるのか見てみたい、もちろん怖いこともあるけれど大好きなの。だってそれは、「私の仕事」だから、ということですね。
レイチェルはずっとお嬢様として育てられて、誰かにレールを敷かれたような人生を歩むところでした。
それが結婚式を逃げ出して、フレンズたちと暮らすようになって、だんだん自分の人生というものを考えるようになったのですね。
そういうレイチェルだからこそ、it's for me, I'm out there on my own, I love it because it's mine というセリフが重く聞こえてきます。
レイチェルの言うことを理解したかのようにハグするロスですが、実際はちっともわかってないことがその表情からわかります。
レイチェルの真実の叫びを理解していないようなロスを見ていると、前途多難の予感…。
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2008年08月07日
2008年08月05日
ブラブラブラとくだらないことをしゃべる フレンズ3-14その16
[Scene: Monica and Rachel's, Ross and Rachel are getting back from the lecture.]
モニカとレイチェルの部屋。ロスとレイチェルは講演会から帰ってきたところ。
ロス: (entering) So I nodded off a little! ([入ってきて] それで(確かに)僕は少し居眠りをしたよ!)
レイチェル: "Nodded off"? Ross, you were snoring! My father's boat didn't make that much noise when it hit rocks! (「居眠りした」ですって? ロス、あなたはいびきをかいていたのよ。私のパパのボートが岩にぶつかった時でも、あんな大きな音は出さなかったわ。)
ロス: Come on! Forty-five minutes! Forty-five minutes, the man talked about strappy-backed dresses. (よしてよ! 45分間だよ! 45分間、あの男は背中がストラップになったドレスについて話したんだ。)
レイチェル: Well okay, how about four hours in a freezing museum auditorium listening to Professor "Pitstains" and his "Hey everybody! Remember that thing that's been dead for a gazillion years. Well, there's this little bone we didn't know it had!" (そうね、いいわ。凍りつくような[凍りつくように寒い]博物館の講堂で「ピットステインズ」教授の話を4時間聞いているっていうのはどうなのかしら? その話はこうよ。「やあ、みなさん! 何億年も前に死んだあれ[例のもの]を思い出して。そして、我々が、それがそんなに前に死んだものであることを知らなかった小さな骨がここにあるのです!」)
ロス: First of all, it's Professor Pitain. And second of all, that little bone, proved that, that particular dinosaur had wings but didn't fly. (第一に、ピッテイン教授だ。それから第二に、その小さな骨は、ある恐竜が羽を持っていたけれど飛ばなかったことを証明したんだ。)
レイチェル: Okay, see now, what I just heard: blah-blah-blah, blah-blah-blah-blah-blah, blah-blah-blah, blah, blah. (わかったわ。私が今聞いたことは、「ブラブラブラ[なんたらかんたら]…」)
nod の基本的な意味は「うなずく」。
nod off は「居眠りする、うとうとする、こっくりする」。
突っ伏して眠るのではなくて、座りながら首をうなずいたように動かしながら眠るイメージでしょうね。
ロングマン現代英英辞典では、
nod off (phrasal verb):
to begin to sleep, usually when you do not intend to and are sitting somewhere
つまり、「眠り始めること。たいていは眠るつもりがなくて、どこかに座っている時に。」
do not intend to というのがポイントですね。
寝ようと思って寝るのではなく、気が付くと寝てしまっていた、ということで「居眠り」という日本語がぴったりなわけです。
snore は「いびきをかく」。
居眠り(それも、nodded off a little ちょっと居眠り)だなんてとんでもない、爆睡していびきまでかいてたじゃない!、ボートが岩にぶつかったよりも大きな音を出してね、とまでレイチェルは言っています。
gazillion は、ロングマン現代英英辞典では、
gazillion: (informal) an extremely large number
つまり、「ものすごく大きな数字」。
似たような単語では、
million (100万)、billion (10億)、trillion (1兆)
というのがありますが、それよりも大きい、ということでしょうねぇ?
zillion という言葉もあります。
フレンズ1-9その4 では、
ジョーイ: I got one keyhole and a zillion keys! You do the math. (一つの鍵穴に対して、数え切れないくらいのカギがあるんだ。計算してくれよ。)
というセリフが出てきました。
Merriam-Webster Online Dictionary では、
gazillion
Etymology: alteration of zillion
: zillion
と書いてありますので、gazillion と zillion は同じ意味になるようです。
でも、ga- (ガ)という音がついている分、gazillion の方が大きい感じが出るようにも思うのですが…。
しょこたん(中川翔子ちゃん)が使う「ギザ」「ギガント」という強調語は、ギガバイトなどの giga から来た言葉だそうですが、ガ、ギ、ザなどのガ行、ザ行の音は音的にも鋭くて、強調感が出ますよね。
そういう「語感」みたいなものは、英語を学ぶ上でも大切かな、と思います。
ちなみに、地球の年齢は46億年と言われていますので、gazillion を「何千億、何兆」と訳してしまうと科学的におかしいことになってしまいそうです。
それくらい「ものすごい昔」という単なる強調表現ですね。
科学者である教授が、単位のはっきりしない gazillion という言葉を使ったのかどうかも疑問です。
講演を聞いている初心者のためにわざとそういう言葉を使ったのかもしれないし、教授はそうは言わなかったけど、レイチェルが「超むかし、めっちゃ昔」みたいな感覚で、そう言っているだけかもしれません。
Remember that thing that's been dead for a gazillion years. Well, there's this little bone we didn't know it had! について。
文の構造は、Remember that thing (that's been dead for a gazillion years). で、that's been の that は関係代名詞で that thing の内容を説明しています。
there's this little bone we didn't know it had! は、
there's this little bone (that) we didn't know it(=this little bone) had been dead for a gazillion years!
ということだろうと思います。
何億年も前に死んだなんて知らなかった、というこの小さな骨がここにある、という感覚かな、と。
First of all.... And second of all... について。
ロスは、「第一に、第二に」と理由を挙げて反論するのが好きですね。
フレンズ3-9その17 にも出てきました。
教授の話をくだらないことのように言うので、ロスはそれは古生物学において重要な骨であり発見なんだ、と力説します。
それを聞いたレイチェルは、イントネーションだけを何となく真似て、「ブラブラブラ…」と言っています。
これは「なんちゃらかんちゃら」みたいに、「わけわかんないこと」をしゃべっているときに使います。
ロスが今、説明したこと、私にはさっぱりわかんないわ、ただのたわごとにしか聞こえないわ、みたいな感じでしょう。
ロングマン現代英英辞典では、
blah, blah, blah: (spoken) used when you do not need to complete what you are saying because it is boring or because the person you are talking to already knows it
つまり、「話す内容が退屈[つまらないもの]だったり、自分が話している相手がすでにその内容を知っているという理由で、自分が言っていることを最後まで言う必要がない時に使う。」
今回のレイチェルの場合は、boring で、「くだらないことをぐだぐだ」みたいな気持ちが入っているのでしょう。
二人のやり取りを聞いてわかったことですが、レイチェルはそういう恐竜の講義に4時間も付き合わされたことがあるのですね。
恐竜には全く興味のないレイチェルなのに、よく耐えましたね(笑)。
その4時間に耐えたのなら、45分で怒っているロスに対して、えらそうに言いたくなる気持ちも、わからないではないです。
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モニカとレイチェルの部屋。ロスとレイチェルは講演会から帰ってきたところ。
ロス: (entering) So I nodded off a little! ([入ってきて] それで(確かに)僕は少し居眠りをしたよ!)
レイチェル: "Nodded off"? Ross, you were snoring! My father's boat didn't make that much noise when it hit rocks! (「居眠りした」ですって? ロス、あなたはいびきをかいていたのよ。私のパパのボートが岩にぶつかった時でも、あんな大きな音は出さなかったわ。)
ロス: Come on! Forty-five minutes! Forty-five minutes, the man talked about strappy-backed dresses. (よしてよ! 45分間だよ! 45分間、あの男は背中がストラップになったドレスについて話したんだ。)
レイチェル: Well okay, how about four hours in a freezing museum auditorium listening to Professor "Pitstains" and his "Hey everybody! Remember that thing that's been dead for a gazillion years. Well, there's this little bone we didn't know it had!" (そうね、いいわ。凍りつくような[凍りつくように寒い]博物館の講堂で「ピットステインズ」教授の話を4時間聞いているっていうのはどうなのかしら? その話はこうよ。「やあ、みなさん! 何億年も前に死んだあれ[例のもの]を思い出して。そして、我々が、それがそんなに前に死んだものであることを知らなかった小さな骨がここにあるのです!」)
ロス: First of all, it's Professor Pitain. And second of all, that little bone, proved that, that particular dinosaur had wings but didn't fly. (第一に、ピッテイン教授だ。それから第二に、その小さな骨は、ある恐竜が羽を持っていたけれど飛ばなかったことを証明したんだ。)
レイチェル: Okay, see now, what I just heard: blah-blah-blah, blah-blah-blah-blah-blah, blah-blah-blah, blah, blah. (わかったわ。私が今聞いたことは、「ブラブラブラ[なんたらかんたら]…」)
nod の基本的な意味は「うなずく」。
nod off は「居眠りする、うとうとする、こっくりする」。
突っ伏して眠るのではなくて、座りながら首をうなずいたように動かしながら眠るイメージでしょうね。
ロングマン現代英英辞典では、
nod off (phrasal verb):
to begin to sleep, usually when you do not intend to and are sitting somewhere
つまり、「眠り始めること。たいていは眠るつもりがなくて、どこかに座っている時に。」
do not intend to というのがポイントですね。
寝ようと思って寝るのではなく、気が付くと寝てしまっていた、ということで「居眠り」という日本語がぴったりなわけです。
snore は「いびきをかく」。
居眠り(それも、nodded off a little ちょっと居眠り)だなんてとんでもない、爆睡していびきまでかいてたじゃない!、ボートが岩にぶつかったよりも大きな音を出してね、とまでレイチェルは言っています。
gazillion は、ロングマン現代英英辞典では、
gazillion: (informal) an extremely large number
つまり、「ものすごく大きな数字」。
似たような単語では、
million (100万)、billion (10億)、trillion (1兆)
というのがありますが、それよりも大きい、ということでしょうねぇ?
zillion という言葉もあります。
フレンズ1-9その4 では、
ジョーイ: I got one keyhole and a zillion keys! You do the math. (一つの鍵穴に対して、数え切れないくらいのカギがあるんだ。計算してくれよ。)
というセリフが出てきました。
Merriam-Webster Online Dictionary では、
gazillion
Etymology: alteration of zillion
: zillion
と書いてありますので、gazillion と zillion は同じ意味になるようです。
でも、ga- (ガ)という音がついている分、gazillion の方が大きい感じが出るようにも思うのですが…。
しょこたん(中川翔子ちゃん)が使う「ギザ」「ギガント」という強調語は、ギガバイトなどの giga から来た言葉だそうですが、ガ、ギ、ザなどのガ行、ザ行の音は音的にも鋭くて、強調感が出ますよね。
そういう「語感」みたいなものは、英語を学ぶ上でも大切かな、と思います。
ちなみに、地球の年齢は46億年と言われていますので、gazillion を「何千億、何兆」と訳してしまうと科学的におかしいことになってしまいそうです。
それくらい「ものすごい昔」という単なる強調表現ですね。
科学者である教授が、単位のはっきりしない gazillion という言葉を使ったのかどうかも疑問です。
講演を聞いている初心者のためにわざとそういう言葉を使ったのかもしれないし、教授はそうは言わなかったけど、レイチェルが「超むかし、めっちゃ昔」みたいな感覚で、そう言っているだけかもしれません。
Remember that thing that's been dead for a gazillion years. Well, there's this little bone we didn't know it had! について。
文の構造は、Remember that thing (that's been dead for a gazillion years). で、that's been の that は関係代名詞で that thing の内容を説明しています。
there's this little bone we didn't know it had! は、
there's this little bone (that) we didn't know it(=this little bone) had been dead for a gazillion years!
ということだろうと思います。
何億年も前に死んだなんて知らなかった、というこの小さな骨がここにある、という感覚かな、と。
First of all.... And second of all... について。
ロスは、「第一に、第二に」と理由を挙げて反論するのが好きですね。
フレンズ3-9その17 にも出てきました。
教授の話をくだらないことのように言うので、ロスはそれは古生物学において重要な骨であり発見なんだ、と力説します。
それを聞いたレイチェルは、イントネーションだけを何となく真似て、「ブラブラブラ…」と言っています。
これは「なんちゃらかんちゃら」みたいに、「わけわかんないこと」をしゃべっているときに使います。
ロスが今、説明したこと、私にはさっぱりわかんないわ、ただのたわごとにしか聞こえないわ、みたいな感じでしょう。
ロングマン現代英英辞典では、
blah, blah, blah: (spoken) used when you do not need to complete what you are saying because it is boring or because the person you are talking to already knows it
つまり、「話す内容が退屈[つまらないもの]だったり、自分が話している相手がすでにその内容を知っているという理由で、自分が言っていることを最後まで言う必要がない時に使う。」
今回のレイチェルの場合は、boring で、「くだらないことをぐだぐだ」みたいな気持ちが入っているのでしょう。
二人のやり取りを聞いてわかったことですが、レイチェルはそういう恐竜の講義に4時間も付き合わされたことがあるのですね。
恐竜には全く興味のないレイチェルなのに、よく耐えましたね(笑)。
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2008年08月03日
望み薄だけどひょっとして フレンズ3-14その15
モニカ: So umm, how was your date with Ginger? (それで、ジンジャーとのデートはどうだった?)
チャンドラー: Great. It was great. She's ah, she's great. Great looking, great personality. She's greatness. (最高。最高だったよ。彼女は、ルックスも最高で、性格も最高なんだ。彼女は(まさに)「最高」だよ。)
モニカ: Sounds like she's got the ah, whole package. (まるで、彼女は全部揃っているパッケージを持ってる、みたいな言い方ね。)
チャンドラー: Joey told you about the leg, huh? (ジョーイは足のことを話したんだな?)
モニカ: Uh-huh. (えぇ。)
チャンドラーがジンジャーについて語る言葉について。
She is great. だけでは物足りなくて、looking も personality も great だと言った後、She's greatness. とまで言っています。
彼女が greatness という抽象名詞が象徴するそのものなんだ、みたいな感じでしょうね。
チャンドラーがベタ褒めするのに対して、モニカは、"Sounds like she's got the ah, whole package." と言っています。
それを聞いて、チャンドラーは、ジョーイが一連の義足に関することを話したことに気付きます。
モニカが意味ありげに、the whole package という言葉を使ったからですね。
研究社 新英和中辞典では、
package=一括して売られる[提供される]もの
という語義があります。
そこに whole 「全ての、完全な」という形容詞もついていますので、the whole package は、そういう「必要なものが全てセットになった、まとまり」みたいな感じでしょうか。
「ルックス良し、性格良し」で、理想の恋人となる条件が全てパッケージの中に入ってる、揃ってる、みたいに言うのね、というニュアンスのセリフになるわけです。
それを聞いてチャンドラーは、ジンジャーが義足であることをモニカが知っている、ということに気付くわけです。
このやり取りもまた、ここで笑ってしまったらマズいんじゃないか的な「ギリギリ」な感じがするので、上手く説明できないのですが、このモニカのセリフで、「モニカはもう知っている」ということに気付いた、というのは重要なポイントかな、と思います。
チャンドラー: Oh God! It freaked me out. Okay, I know it shouldn't have, but it did. I mean, I like her. I don't want to stop seeing her, but every so often it's like: "Hey, y'know what? Where's your leg?" I mean, I'm the smallest person in the world, aren't I? I'm the smallest person in the world. (あぁ、なんてこった! それが俺を混乱させたんだ。よし、そんなことでパニクるべきじゃなかったのに、ってわかってる。でも(実際)そうなっちゃったんだ。俺は彼女が好きだ。俺は彼女と付き合うのをやめたくない。でも、時々、こんな感じなんだ。「ねぇ? 君の足はどこにあるの?」 つまり、俺は世界で一番小さい男だよね。俺は世界で一番小さい男だ。)
ジョーイ: (entering from his bedroom) Morning. ([ベッドルームから入ってきて] おはよう。)
チャンドラー: (to Monica) Actually, he's the smallest person in the world. ([モニカに] 実際には、彼が世界で一番小さな男だな。)
ジョーイ: (to Chandler) Heard about the leg-burning, huh? ([チャンドラーに] 足を燃やしたことについて聞いたな?)
チャンドラー: It came up. (話題に出たよ。)
ジョーイ: Listen, I ah, I know it's a long shot, but, by any chance, did she find that funny? (聞いてくれ、望み薄だと思うけど、ひょっとして、あのこと[誤って義足を燃やしてしまったこと]を彼女は面白がってなかったか?)
(Both Chandler and Monica walk away in disgust.)
チャンドラーとモニカは嫌悪の表情をして立ち去る。
ジンジャーが義足だ、という話を聞いて動揺するなんて、そんな差別的なことを考えちゃいけないはずなのに、それが気になってしまうんだ、というチャンドラー。
"Hey, y'know what? Where's your leg?" と何度も考えてしまう、と言っていますね。
これも、DVDの日本語訳では、別の意味に置き換えられていましたが、これをこのまま訳すと、確かに日本では問題になりそうな感じがします。
義足の人に対して、言ってはいけないセリフのような気がしますので。
でも、今回、こうしてゲストに義足の人が出てきている以上、その義足と関係した話になるのは自然な流れです。
日本とアメリカとでは、そういう差別的な事柄に対する感覚が少し違うのかもしれない、と思うこともあります。
アリー My Love(Ally McBeal)は、弁護士のドラマなので、様々な問題を抱えた人、つまり、差別される側の人の話もよく出てきました。
それをオリジナルの英語で見ていると、結構ダイレクトな表現が出てきて、「これはこのまま日本語には出来ないよなぁ、直訳したところでテレビで放映できないかもなぁ」と思っていると、やはり日本語訳ではその辺を上手くオブラートに包んだり、少し違うニュアンスに訳出したりしていました。
障害や差別に関する話題は、言葉一つで当事者を傷つけることになるので、細心の注意を払わなければなりません。
ただ、今回のようなセリフが出てきた時にいつも思うのは、「実際の英語のセリフでは、こういうことを言っていた」ということを知ることの大切さです。
そこから、「どういうことが差別で、どういうことが差別でないか」というその国の価値観が見えることもあるかな、と。
差別的表現や、politically correct という概念については、過去記事、フレンズ2-21その14 で語ったことがありますので、興味のある方は、合わせてお読み下さい。
every so often は「時々、時折」。
そういうことを気にするのは差別的になるから、そんなことは気にしちゃいけない、でも、気になってしまう。俺はなんていけない男なんだ、心の狭い男なんだ、と自分で反省しています。
この場合の small は「狭量の、度量の狭い」という意味。
日本でも、器量が大きい、小さいという意味で、「彼は大きな男だ/小さな男だ」といいますが、英語でもそうなんですね。
そうやって自己嫌悪するチャンドラーですが、ジョーイを見て、でも、本当に器量が小さいのはあいつの方だ、と言っています。
義足を燃やしてしまった上、ジンジャーを置き去りにして逃げたんだから、あいつよりは俺の方がまだましだけどな、という感じですね。
come up は「話題になる、話題に上る」。
研究社 新和英中辞典には、
その話題が朝食の時にもまた出た。 The subject came [was brought] up again at breakfast.
という例が載っています。
bring up は「(問題・話題など)を持ち出す」という意味ですから、「話題」が主語になった場合は受動態になり、come up = be brought up ということですね。
a long shot は「見込みがなさそうなこと、望みの薄い企て」。
恐らく「遠距離から射撃する(だからなかなか当たらない)」というのが語源なのだろうと思うのですが…違うかな?(意外と語源が載っていない…)
by any chance は「ひょっとして、万が一」。
「もしかしてそういうことがあったりするかなぁ?」みたいに、あることを期待する表現のようです。
I know it's a long shot, but, by any chance, と「二段構え」で、可能性が低いのはわかってるけど、と前置きしています。
英語は日本語と比べて、表現がストレートでダイレクトだ、という意見がありますが、英語にもこういう「言いにくいことを言うための前振り、前置き」の表現がいくつもあります。
そういうものを増やしていくのも、円滑なコミュニケーションには必要なことですよね。
ひどいことをしたってわかってるけど、「ジョーイったら、義足と薪とを間違って燃やしちゃったのよ〜」みたいに笑い話のように言ってなかったか?と尋ねているのですね。
funny なわけないだろ、という感じなのですが。
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チャンドラー: Great. It was great. She's ah, she's great. Great looking, great personality. She's greatness. (最高。最高だったよ。彼女は、ルックスも最高で、性格も最高なんだ。彼女は(まさに)「最高」だよ。)
モニカ: Sounds like she's got the ah, whole package. (まるで、彼女は全部揃っているパッケージを持ってる、みたいな言い方ね。)
チャンドラー: Joey told you about the leg, huh? (ジョーイは足のことを話したんだな?)
モニカ: Uh-huh. (えぇ。)
チャンドラーがジンジャーについて語る言葉について。
She is great. だけでは物足りなくて、looking も personality も great だと言った後、She's greatness. とまで言っています。
彼女が greatness という抽象名詞が象徴するそのものなんだ、みたいな感じでしょうね。
チャンドラーがベタ褒めするのに対して、モニカは、"Sounds like she's got the ah, whole package." と言っています。
それを聞いて、チャンドラーは、ジョーイが一連の義足に関することを話したことに気付きます。
モニカが意味ありげに、the whole package という言葉を使ったからですね。
研究社 新英和中辞典では、
package=一括して売られる[提供される]もの
という語義があります。
そこに whole 「全ての、完全な」という形容詞もついていますので、the whole package は、そういう「必要なものが全てセットになった、まとまり」みたいな感じでしょうか。
「ルックス良し、性格良し」で、理想の恋人となる条件が全てパッケージの中に入ってる、揃ってる、みたいに言うのね、というニュアンスのセリフになるわけです。
それを聞いてチャンドラーは、ジンジャーが義足であることをモニカが知っている、ということに気付くわけです。
このやり取りもまた、ここで笑ってしまったらマズいんじゃないか的な「ギリギリ」な感じがするので、上手く説明できないのですが、このモニカのセリフで、「モニカはもう知っている」ということに気付いた、というのは重要なポイントかな、と思います。
チャンドラー: Oh God! It freaked me out. Okay, I know it shouldn't have, but it did. I mean, I like her. I don't want to stop seeing her, but every so often it's like: "Hey, y'know what? Where's your leg?" I mean, I'm the smallest person in the world, aren't I? I'm the smallest person in the world. (あぁ、なんてこった! それが俺を混乱させたんだ。よし、そんなことでパニクるべきじゃなかったのに、ってわかってる。でも(実際)そうなっちゃったんだ。俺は彼女が好きだ。俺は彼女と付き合うのをやめたくない。でも、時々、こんな感じなんだ。「ねぇ? 君の足はどこにあるの?」 つまり、俺は世界で一番小さい男だよね。俺は世界で一番小さい男だ。)
ジョーイ: (entering from his bedroom) Morning. ([ベッドルームから入ってきて] おはよう。)
チャンドラー: (to Monica) Actually, he's the smallest person in the world. ([モニカに] 実際には、彼が世界で一番小さな男だな。)
ジョーイ: (to Chandler) Heard about the leg-burning, huh? ([チャンドラーに] 足を燃やしたことについて聞いたな?)
チャンドラー: It came up. (話題に出たよ。)
ジョーイ: Listen, I ah, I know it's a long shot, but, by any chance, did she find that funny? (聞いてくれ、望み薄だと思うけど、ひょっとして、あのこと[誤って義足を燃やしてしまったこと]を彼女は面白がってなかったか?)
(Both Chandler and Monica walk away in disgust.)
チャンドラーとモニカは嫌悪の表情をして立ち去る。
ジンジャーが義足だ、という話を聞いて動揺するなんて、そんな差別的なことを考えちゃいけないはずなのに、それが気になってしまうんだ、というチャンドラー。
"Hey, y'know what? Where's your leg?" と何度も考えてしまう、と言っていますね。
これも、DVDの日本語訳では、別の意味に置き換えられていましたが、これをこのまま訳すと、確かに日本では問題になりそうな感じがします。
義足の人に対して、言ってはいけないセリフのような気がしますので。
でも、今回、こうしてゲストに義足の人が出てきている以上、その義足と関係した話になるのは自然な流れです。
日本とアメリカとでは、そういう差別的な事柄に対する感覚が少し違うのかもしれない、と思うこともあります。
アリー My Love(Ally McBeal)は、弁護士のドラマなので、様々な問題を抱えた人、つまり、差別される側の人の話もよく出てきました。
それをオリジナルの英語で見ていると、結構ダイレクトな表現が出てきて、「これはこのまま日本語には出来ないよなぁ、直訳したところでテレビで放映できないかもなぁ」と思っていると、やはり日本語訳ではその辺を上手くオブラートに包んだり、少し違うニュアンスに訳出したりしていました。
障害や差別に関する話題は、言葉一つで当事者を傷つけることになるので、細心の注意を払わなければなりません。
ただ、今回のようなセリフが出てきた時にいつも思うのは、「実際の英語のセリフでは、こういうことを言っていた」ということを知ることの大切さです。
そこから、「どういうことが差別で、どういうことが差別でないか」というその国の価値観が見えることもあるかな、と。
差別的表現や、politically correct という概念については、過去記事、フレンズ2-21その14 で語ったことがありますので、興味のある方は、合わせてお読み下さい。
every so often は「時々、時折」。
そういうことを気にするのは差別的になるから、そんなことは気にしちゃいけない、でも、気になってしまう。俺はなんていけない男なんだ、心の狭い男なんだ、と自分で反省しています。
この場合の small は「狭量の、度量の狭い」という意味。
日本でも、器量が大きい、小さいという意味で、「彼は大きな男だ/小さな男だ」といいますが、英語でもそうなんですね。
そうやって自己嫌悪するチャンドラーですが、ジョーイを見て、でも、本当に器量が小さいのはあいつの方だ、と言っています。
義足を燃やしてしまった上、ジンジャーを置き去りにして逃げたんだから、あいつよりは俺の方がまだましだけどな、という感じですね。
come up は「話題になる、話題に上る」。
研究社 新和英中辞典には、
その話題が朝食の時にもまた出た。 The subject came [was brought] up again at breakfast.
という例が載っています。
bring up は「(問題・話題など)を持ち出す」という意味ですから、「話題」が主語になった場合は受動態になり、come up = be brought up ということですね。
a long shot は「見込みがなさそうなこと、望みの薄い企て」。
恐らく「遠距離から射撃する(だからなかなか当たらない)」というのが語源なのだろうと思うのですが…違うかな?(意外と語源が載っていない…)
by any chance は「ひょっとして、万が一」。
「もしかしてそういうことがあったりするかなぁ?」みたいに、あることを期待する表現のようです。
I know it's a long shot, but, by any chance, と「二段構え」で、可能性が低いのはわかってるけど、と前置きしています。
英語は日本語と比べて、表現がストレートでダイレクトだ、という意見がありますが、英語にもこういう「言いにくいことを言うための前振り、前置き」の表現がいくつもあります。
そういうものを増やしていくのも、円滑なコミュニケーションには必要なことですよね。
ひどいことをしたってわかってるけど、「ジョーイったら、義足と薪とを間違って燃やしちゃったのよ〜」みたいに笑い話のように言ってなかったか?と尋ねているのですね。
funny なわけないだろ、という感じなのですが。
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2008年08月01日
悪くなって車を盗む フレンズ3-14その14
[Scene: The lecture, Ross passes out against Rachel's shoulder.]
講演。ロスはレイチェルの肩にもたれて意識を失っている[眠っている]。
講演者: ....oversized bracelets, oversized earrings, oversizing of accessories, in general, is very popular now. (…特大のブレスレット、特大のイヤリング、アクセサリー(のサイズ)を特大にすることは、一般的に、今はとてもポピュラー[人気]となっています。)
(Ross wakes up with a start and startles Rachel. The guy next to him starts laughing, which starts Ross laughing, Rachel gives him a look and he stops.)
ロスはびっくりして目が覚めて、レイチェルを驚かせる。ロスの隣の男性は笑い出し、それがロスを笑わせる。レイチェルはロスに視線をやり、ロスは笑うのをやめる。
ト書きの最初の部分ですが、ネットスクリプトには、
The lecture, Ross is passed out against Rachel's shoulder.
と書いてあります。
is passed out は、passes out の間違いかな?と思うので、上では訂正しました。
pass out は「意識を失う」という意味ですから、be passed out と受動態にする必要はないように思います。
ロングマン現代英英辞典では、
pass out (phrasal verb): to become unconscious
例) I nearly passed out when I saw all the blood.
つまり、「意識がない状態になること」。
例文は、「その血を見た時に、私はほとんど気を失いそうだった。」
pass away だと「死ぬ」の婉曲表現になりますね。
against Rachel's shoulder の against は「…にもたれて、…によりかかって」。
lean against (be leaning against) や be propped up against だと、「(はしごなどが)(ビルなどに)立てかけられている、寄りかかっている」という意味になります。
このフレーズは、TOEIC Part 1(写真問題)の頻出フレーズですね。
(新公式問題集 p.90、新公式問題集 Vol.2 p.94 にも出ています。)
lean on となる場合もあるようです。on の場合は「接触」のニュアンスが強まるでしょうか。
そういえば、ト書きというのは映像を文章にしたものですよね。
あの TOEIC の写真問題も、「写真で描写されている内容を文章にするとどうなるか?」を問う問題なので、ネットスクリプトを使って、映像とト書きを見比べるクセをつけることは、あの手の問題に強くなることに繋がる…ような気もします。
oversized について。
ロングマン現代英英辞典では、
oversized [adjective]: bigger than usual or too big
つまり、「通常よりも大きい、または大きすぎる」。
ですから、oversized earrings は、ただの大き目のイヤリング、というよりは、「でかっ!」と言いたくなるような、過剰にでっかいイヤリングのイメージなのかな、と思います。
やたらとデカいアクセサリーをつけるのが、今の流行ですよ、という内容ですね。
このエピソードの放映は 1997年なのですが、当時、そういうのが流行だったかどうかは…私は知りません(笑)。
Ross wakes up with a start and startles Rachel. というト書きがちょっと興味深い。
この名詞の start は「驚いてハッとすること、びっくり、飛び[跳び]上がり」という意味です。
そして、動詞の startle は「人をびっくりさせる、飛び上がらせる」という意味。
研究社 新英和中辞典には、
startle (語源) start+-le
と書いてありますので、start と startle は関連語ということのようです。
その後も、偶然なのか意図的なのかわかりませんが、The guy next to him starts laughing, which starts Ross laughing.... と start という動詞が2回使われていますね。
この start は我々がよく知っている「始める」という意味で、「隣の人が笑い始めて、それがロスを笑わせ始める」みたいなことですね。
give him a look は「ちらっと彼を見る、彼女に視線を向ける」。
フレンズ3-11その9 にも、give her a look というト書きがありました。
どちらも、「あえてはっきりと不満の内容を口には出さないけれど、何かしら言いたげな視線を向ける」という感じです。
その怒っている目を見て、ロスは笑うのを止めるのですね。
[Scene: Chandler and Joey's, Chandler is reading the newspaper.]
チャンドラーとジョーイの部屋。チャンドラーは新聞を読んでいる。
モニカが部屋に入ってきて、
モニカ: Oh, can I borrow this? (points to his milk) My milk's gone bad. (これ借りてもいい? [彼のミルクを指差す] 私のミルクは悪くなっちゃって[腐っちゃって/品質悪くなっちゃって]。)
チャンドラー: Oh, I hate that. I once had a thing of half-and-half. Stole my car. (あぁ、それっていやだよね。俺もかつて、ハーフ・アンド・ハーフ[ミルクとクリームが半々のもの]が嫌いだった。俺の車を盗んだんだ。)
half-and-half について。
英辞郎に
half-and-half=(名詞2)ミルクとクリームを半々に混ぜた飲料
という語義が載っています。
ミルクの話題なので、多分、この意味だろうと思います。
have a thing of がよくわかりません。
have a thing for や have a thing about は辞書に載っているのですが…。
of を使っているのが、よくわからないのです。
ざっと英和辞典を見たところ、
have a thing for は「…が好きだ」で、
have a thing about は「…が好きだ」と「…が嫌いだ」という意味の両方があるようです。
ロングマン現代英英辞典では、have a thing about のみ載っていて、
have a thing about somebody/something:
(informal) to like or dislike someone or something very much, often without a good reason
つまり、「しばしば、もっともな理由もなく、誰かや何かをとても好き、または嫌いであること」。
英辞郎には、
have a thing about=〜について独特の[特別な]考え方[感情]を持っている
という語義も載っています。
その a thing は「とあること」という感じで、「好き」とか「嫌い」とか、その対象物に対して、何かしらの感情・考え(あるいは「こだわり」)を持っている、というようなニュアンスなのでしょう。
辞書とは異なり、今回のセリフでは、have a thing of と of が使われているのですが、その have a thing のニュアンスはやはり同じなのでしょうか?
もしくは、have a thing of で、「…の”あること”を持つ」、つまり、of 以下のことに関して、何らかの出来事があった、「ハーフ・アンド・ハーフで、(俺もそんな感じの)ある出来事があったんだ。俺の場合は、ハーフ・アンド・ハーフでちょっとしたことが起こったんだ。」みたいなニュアンスを表している、という可能性もあるのかなぁ??
このチャンドラーのジョークは、go bad 「品質が悪くなった、腐った」を、「品行が悪くなった、ぐれた」という風に解釈して、ミルクという食品を擬人化して語っているのですね。
恐らくチャンドラーの言いたいことは、
「モニカはミルクか。俺の場合は、ハーフ・アンド・ハーフで、そいつには困ったよ。」
My half-and-half had gone bad and he stole my car. 「俺のハーフ・アンド・ハーフは悪くなって、俺の車を盗むことまでしたんだ。」
みたいな感じでしょうか。
日本語でも「悪くなる」には「ぐれる」というニュアンスがありますので、ジョークの意味は何となくわかる気がします。
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講演。ロスはレイチェルの肩にもたれて意識を失っている[眠っている]。
講演者: ....oversized bracelets, oversized earrings, oversizing of accessories, in general, is very popular now. (…特大のブレスレット、特大のイヤリング、アクセサリー(のサイズ)を特大にすることは、一般的に、今はとてもポピュラー[人気]となっています。)
(Ross wakes up with a start and startles Rachel. The guy next to him starts laughing, which starts Ross laughing, Rachel gives him a look and he stops.)
ロスはびっくりして目が覚めて、レイチェルを驚かせる。ロスの隣の男性は笑い出し、それがロスを笑わせる。レイチェルはロスに視線をやり、ロスは笑うのをやめる。
ト書きの最初の部分ですが、ネットスクリプトには、
The lecture, Ross is passed out against Rachel's shoulder.
と書いてあります。
is passed out は、passes out の間違いかな?と思うので、上では訂正しました。
pass out は「意識を失う」という意味ですから、be passed out と受動態にする必要はないように思います。
ロングマン現代英英辞典では、
pass out (phrasal verb): to become unconscious
例) I nearly passed out when I saw all the blood.
つまり、「意識がない状態になること」。
例文は、「その血を見た時に、私はほとんど気を失いそうだった。」
pass away だと「死ぬ」の婉曲表現になりますね。
against Rachel's shoulder の against は「…にもたれて、…によりかかって」。
lean against (be leaning against) や be propped up against だと、「(はしごなどが)(ビルなどに)立てかけられている、寄りかかっている」という意味になります。
このフレーズは、TOEIC Part 1(写真問題)の頻出フレーズですね。
(新公式問題集 p.90、新公式問題集 Vol.2 p.94 にも出ています。)
lean on となる場合もあるようです。on の場合は「接触」のニュアンスが強まるでしょうか。
そういえば、ト書きというのは映像を文章にしたものですよね。
あの TOEIC の写真問題も、「写真で描写されている内容を文章にするとどうなるか?」を問う問題なので、ネットスクリプトを使って、映像とト書きを見比べるクセをつけることは、あの手の問題に強くなることに繋がる…ような気もします。
oversized について。
ロングマン現代英英辞典では、
oversized [adjective]: bigger than usual or too big
つまり、「通常よりも大きい、または大きすぎる」。
ですから、oversized earrings は、ただの大き目のイヤリング、というよりは、「でかっ!」と言いたくなるような、過剰にでっかいイヤリングのイメージなのかな、と思います。
やたらとデカいアクセサリーをつけるのが、今の流行ですよ、という内容ですね。
このエピソードの放映は 1997年なのですが、当時、そういうのが流行だったかどうかは…私は知りません(笑)。
Ross wakes up with a start and startles Rachel. というト書きがちょっと興味深い。
この名詞の start は「驚いてハッとすること、びっくり、飛び[跳び]上がり」という意味です。
そして、動詞の startle は「人をびっくりさせる、飛び上がらせる」という意味。
研究社 新英和中辞典には、
startle (語源) start+-le
と書いてありますので、start と startle は関連語ということのようです。
その後も、偶然なのか意図的なのかわかりませんが、The guy next to him starts laughing, which starts Ross laughing.... と start という動詞が2回使われていますね。
この start は我々がよく知っている「始める」という意味で、「隣の人が笑い始めて、それがロスを笑わせ始める」みたいなことですね。
give him a look は「ちらっと彼を見る、彼女に視線を向ける」。
フレンズ3-11その9 にも、give her a look というト書きがありました。
どちらも、「あえてはっきりと不満の内容を口には出さないけれど、何かしら言いたげな視線を向ける」という感じです。
その怒っている目を見て、ロスは笑うのを止めるのですね。
[Scene: Chandler and Joey's, Chandler is reading the newspaper.]
チャンドラーとジョーイの部屋。チャンドラーは新聞を読んでいる。
モニカが部屋に入ってきて、
モニカ: Oh, can I borrow this? (points to his milk) My milk's gone bad. (これ借りてもいい? [彼のミルクを指差す] 私のミルクは悪くなっちゃって[腐っちゃって/品質悪くなっちゃって]。)
チャンドラー: Oh, I hate that. I once had a thing of half-and-half. Stole my car. (あぁ、それっていやだよね。俺もかつて、ハーフ・アンド・ハーフ[ミルクとクリームが半々のもの]が嫌いだった。俺の車を盗んだんだ。)
half-and-half について。
英辞郎に
half-and-half=(名詞2)ミルクとクリームを半々に混ぜた飲料
という語義が載っています。
ミルクの話題なので、多分、この意味だろうと思います。
have a thing of がよくわかりません。
have a thing for や have a thing about は辞書に載っているのですが…。
of を使っているのが、よくわからないのです。
ざっと英和辞典を見たところ、
have a thing for は「…が好きだ」で、
have a thing about は「…が好きだ」と「…が嫌いだ」という意味の両方があるようです。
ロングマン現代英英辞典では、have a thing about のみ載っていて、
have a thing about somebody/something:
(informal) to like or dislike someone or something very much, often without a good reason
つまり、「しばしば、もっともな理由もなく、誰かや何かをとても好き、または嫌いであること」。
英辞郎には、
have a thing about=〜について独特の[特別な]考え方[感情]を持っている
という語義も載っています。
その a thing は「とあること」という感じで、「好き」とか「嫌い」とか、その対象物に対して、何かしらの感情・考え(あるいは「こだわり」)を持っている、というようなニュアンスなのでしょう。
辞書とは異なり、今回のセリフでは、have a thing of と of が使われているのですが、その have a thing のニュアンスはやはり同じなのでしょうか?
もしくは、have a thing of で、「…の”あること”を持つ」、つまり、of 以下のことに関して、何らかの出来事があった、「ハーフ・アンド・ハーフで、(俺もそんな感じの)ある出来事があったんだ。俺の場合は、ハーフ・アンド・ハーフでちょっとしたことが起こったんだ。」みたいなニュアンスを表している、という可能性もあるのかなぁ??
このチャンドラーのジョークは、go bad 「品質が悪くなった、腐った」を、「品行が悪くなった、ぐれた」という風に解釈して、ミルクという食品を擬人化して語っているのですね。
恐らくチャンドラーの言いたいことは、
「モニカはミルクか。俺の場合は、ハーフ・アンド・ハーフで、そいつには困ったよ。」
My half-and-half had gone bad and he stole my car. 「俺のハーフ・アンド・ハーフは悪くなって、俺の車を盗むことまでしたんだ。」
みたいな感じでしょうか。
日本語でも「悪くなる」には「ぐれる」というニュアンスがありますので、ジョークの意味は何となくわかる気がします。
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