2008年12月01日

breakupとon a break フレンズ3-16その16

[Cut to Living Room]
ロス: I'm sorry, okay? I'm sorry. I wa-I was disgusted with myself, and this morning I was so, I was so upset and then I got your message and I was so happy, and all I wanted was to get her out of my apartment as fast as possible. (ごめんよ、ねぇ、ごめんよ。僕は自分自身にうんざりしてた。今朝、僕はとても、とても混乱していて、それから君のメッセージを受け取って僕はとっても幸せだった。僕が望んだのはただ、僕のアパートからできるだけ早く彼女を追い出すことだった。)
レイチェル: Whoa!! Whoa, whoa, wait a minute. What time did your little friend leave? (Ross can't answer that) Oh my God. She was there? She was still there? She was in there when I was in there?! (おぉ、おぉ、おぉ、ちょっと待ってよ。あなたのちょっとしたオトモダチは何時に部屋を出たの? [ロスはそれに答えることができない] なんてこと。彼女はあそこにいたの? 彼女はまだあそこにいたの? 私があそこにいた時に、彼女はあそこにいたの?)
(Ross hands Rachel back the newspaper, and she starts beating him with it again.)
ロスはレイチェルに(前にたたくのに使った)新聞を手渡して返す。そして、レイチェルはその新聞を使って、再びロスをたたき始める。
ロス: Listen. Oh hey, hey, the important thing is she meant, she meant nothing to me! (ねぇ聞いて。重要なことは、彼女は、彼女は僕にとって何の意味もない人だった、ってことだよ。)
レイチェル: And yet she was worth jeopardizing our relationship!! (それでも、彼女は私たちの関係を脅かすだけの意味があったわ。)
(She throws the paper at him, misses and hits Monica's door, they all jump back at the sound.)
レイチェルは新聞をロスに向かって投げる、それが(ロスに当たらずに)外れてモニカのドアに当たる。(寝室で聞いている)モニカたちは全員、その音で、後ろに飛びのく。

僕は混乱してて、でも君からのメッセージが嬉しくて…とその時の正直な気持ちを述べるロスですが、最後に余計なことを言ってしまいます。
Whoa, whoa, whoa というのは、「ちょっと待ってよ、今のは聞き捨てならないわ」みたいな、相手に対する抗議の気持ちを表す言葉ですね。
ここでは whoa の後に、はっきり Wait a minute. と言っていますので、その「ちょっと待ってよ」というニュアンスがよりはっきり出ています。
your little friend の little は「ちょっとした」というニュアンスだと思います。
浮気相手、寝てしまった相手のことをわざと friend と言うのは、レイチェルの皮肉ですね。
「オトモダチ」とカタカナで書くと、その皮肉っぽいニュアンスが出るかな、と思いました。

レイチェルがやってきた時、クロエが部屋にいることを必死で隠そうとし、そしてその時は隠し通せたのに、今になって、自分の正直な気持ちを語る流れで、ついその事実を語ってしまう…という最悪のパターンです。
ロスは「彼女もいたのね?」という質問には答えず、ただ新聞を返すのが面白いですね。
もう弁解のしようもないから、好きなだけたたいていいよ、ということです。

and yet は「それにもかかわらず、しかしそれでも、それでも」というニュアンス。
ロスは彼女が mean nothing だと言う、「それでも」彼女の存在が私たちの関係を脅かすのよ、何の意味もないなんてことはないわ、私たちの関係に重大な影響を与える存在だわ、ということですね。
be worth doing は「…するだけの価値がある」ということで、「価値」と言うと、良い意味の日本語になってしまいますが、この場合は、「意味がある、存在意義がある」みたいな感じでしょうね。


ロス: Look, I didn't think there was a relationship to jeopardize. I thought we'd broken up. (ねぇ、僕は脅かされるような関係は存在していないと思ったんだ。僕たちは別れてしまった、と思ってた。)
レイチェル: We were on a break! (私たちは、ブレイク中だったのよ。)
ロス: That, for all I knew, would, could last forever. That to me is a breakup. (それは、僕が知る限りでは、永遠に続きそうだった。それは僕にとっては、ブレイクアップ[別れ、別離]なんだよ。)
レイチェル: You think you're gonna get out of this on a technicality? ((言葉を)専門的に厳密に解釈することで、この問題から逃げ出そうって思ってる?)
ロス: Look, I'm not trying to "get out" of anything, okay. I thought our relationship was dead! (ねぇ、僕は何からも「逃げ出」そうとしてないよ、いいかい。僕は、僕たちの関係は死んでると思ってたんだ。)
レイチェル: Well, you sure had a hell of a time at the wake! (そうね、あなたはお通夜で、ひどい目にあった[つらい時を過ごした]に違いないわね。)

jeopardize our relationship という言葉に対して、ロスが反論します。
関係を脅かす存在だと言うけど、そもそもあの時、our relationship は存在してたのか?ということですね。
I thought we'd broken up. の 'd broken up は、had broken up という過去完了形です。
I thought という過去の時点で、「その時すでに break up してしまっていた」ということで、過去完了形が使われているのです。
だから、クロエと寝た時は、our relationship という男女の関係は僕たちの間には存在していなかったはずだ、と言っているのです。

それに対して、レイチェルは、We were on a break! と言い返します。
同じように「別れ」を示唆する break という言葉を使っているのですが、on a break のニュアンスは、「ブレイク中」みたいな感じだと思います。
ロスのように break を動詞の過去形や過去完了形として使うと、break という行為が「行われた、行われてしまった」という感じになりますが、on a break となることで、break という「状態が続いている」ニュアンスになって、「たまたまその時は、break という状態であった」という感じが出るのかな、と思います。

過去記事、ブレイクをとる フレンズ3-15その14 でも、break について詳しく説明しましたが、on a break には、「休憩中である、(仕事などを)休んで」という意味がありますよね。
大喧嘩している二人の関係をとりあえず冷静にするために休憩中だった、というような、「とりあえず、一時的に、その時は」というニュアンスが、on a break に出るのだろうと思います。

for all ... know は、研究社 新英和中辞典では、
for all ... know=(よくは知らないが)多分、おそらく
例) He may be a good man for all I know. 彼は案外よい人かもしれない(がよくはわからない)。

と出ています。
「自分が知っている限りは」みたいな感じですね。
今回の、for all I knew は「僕が知っていた限りは、僕のその時の知識・知見では」みたいなことでしょう。
I ではなく you を使った for all you know という表現は、フレンズ2-24その13フレンズ3-14その10 にも出てきました。

君が今になって「あの break は一時的なものだった」と主張しても、あの時の僕の考えでは、一時的なものには思えなかった、「しばらく、当分」とか、「いついつまで」という期限もなかったんだから、それは僕にとっては、on a break が永遠に続くものだと思えたよ、僕にとっては、on a break 「ブレイク中」ではなくて、はっきりとしたブレイクアップ(a breakup)だったよ、と言っているのです。
a breakup を発音する時に、「ア・ブレイクアップ」ではなくて、「エイ・ブレイクアップ」と言っていますね。
不定冠詞をはっきり発音することで、「あれは、ブレイクアップの一つの形だ、いわゆるひとつの(?)ブレイクアップだ」と言いたいわけでしょう。

technicality は「専門的なこと、専門的であること、専門的事項」。
研究社 新英和中辞典では、
on a technicality=細かい専門的な事柄[厳密な法解釈]によって

と出ています。
break という言葉を自分はどう受け止めたかを語ったロスに対して、そういう言葉の問題、言葉の上での解釈の問題を持ち出して、逃げようとしてるの?と言っているのですね。
レイチェルとしては、仮に一時的に別れたとしても、別れた直後に他の女性と寝るの?という気持ちですし、ロスとしては勢いで寝てしまって、それが正しいことだと思ってるわけじゃないけれど、ブレイクという言葉を持ち出したのは君で、ブレイクと言われたら、別れたと思わざるを得ないじゃないか、それなのに今になって「二人の関係」を大事そうに君が持ち出すのはおかしいじゃないか、という気持ちなのでしょう。

実は、フレンズ3-16その1 から フレンズ3-16その2 にかけて、レイチェルは、"we kinda broke up instead." 「記念日のディナーを食べる代わりに、別れた、って感じなの。」と言っていました。
レイチェル自身も、モニカに説明する時に、kinda でぼかしているとは言え、break up という動詞を使っているのですね。
ですから、レイチェルも「別れた」という認識はあるし、今すぐに仲直りできるかどうかの保証もないことはわかっていたはずです。
ただ、その break という言葉尻をとらえて、「だってブレイクって言ったじゃないか。だから、僕たちの関係は”完全に”消滅してたんだ。」と、感情を超越したかのような言葉上の杓子定規の解釈を持ち出すことが許せなかった、ということでしょう。
technicality という単語を「テクニキャリティー?」という風に、思いっきりアクセントを置いて発音しています。
屁理屈のような理屈に対する抗議の気持ちですね。

you sure had a hell of a time at the wake! について。
hell は「地獄」で、そこから「強意語」としても使われますね。
研究社 新英和中辞典では、
a [the] hell of a ... (口語)=
1. 大変な
take a hell of a time すごく時間がかかる
2. 非常にひどい, 悪い
have a hell of a time ひどい目にあう
3. [副詞的に] とても、ずばぬけて
a hell of a good book すごくすばらしい本


ですから、文字通りに解釈すると、「wake でひどい目にあった、ひどい時を過ごした」みたいなことでしょう。
その前のロスのセリフに、dead という言葉が出ていることから、この wake は「通夜」のことだと思います。
ロングマン現代英英辞典では、
wake [noun]: the time before or after a funeral when friends and relatives meet to remember the dead person
つまり、「葬式の前後に、故人を偲ぶために友達や親戚が集まる時間」。
ロングマンには、この「通夜」の意味の語源として、動詞の wake つまり「起きる」という意味が挙げられていますが、故人のことを語りながら親戚たちがずっと「起きている」から「通夜= wake」なんだ、ということを、私もどこかで聞いた気がします。

ですから、このレイチェルのセリフは、「二人の関係は死んだ」というロスに対して、その関係が死んだ日の夜、つまりお通夜に、大変な目にあったのね!と言っていることになります。
が、レイチェルの本心は、「関係が死んだその日の晩に、あなたは早速、別の女性と寝てたわけね!」みたいなことでしょうね。
ですから、この had a hell of a time は、文字通りの意味というよりはむしろ、had a hell of a good time つまり、「最高に楽しい時を過ごしていた」みたいなニュアンスで言っているのかもしれません。
もしくは「あなたは他の女性とお楽しみだったのね」というのをわざと「つらい目にあった」と皮肉っているのかもしれません。
いずれにしても、「関係は死んだ」とロスが思っていたにせよ、「まさにその晩」にその行動?という意味で、wake 「お通夜」という単語を出して来ているのが、絶妙だなぁ、と思いました。


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posted by Rach at 11:53| Comment(6) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする