酒井穣さんの 英会話ヒトリゴト学習法 を読みました。
酒井さんは、 はじめての課長の教科書、あたらしい戦略の教科書 などのベストセラー本を書いておられる方です。
拙ブログにコメントを下さった outrageous2007 さんのブログ、outrageous Ver 2.0 の あなたがアメリカ人になる方法 「ひとり言を云う」@ などの複数の記事で、この酒井さんの本を取り上げておられました。
タイトルを知った時から、気になる存在の本だったのですが、その記事を読んでさらに興味が湧いたので早速読んでみた、ということです。
私がまず興味をひかれたのは以下の部分。
「はじめに」
(p.4) 「英語ぐらいできないと、これからの国際社会では生きていけない」というロジックは、読者を「脅迫」することで、読者を英語の学習に向かわせようとする方法
(p.5) 脅迫のような外発的なモチベーションというのは、内発的なモチベーションと比べて長続きしない
私もそれには同感です。
私も 拙著 シットコムで笑え! 楽しくきわめる英語学習法 で、『苦行ではない「楽しみ」としての学習』という章を書いたのですが、誰かや何かの脅迫で学習を続けることは楽しくないだろうな、と思うのですね。
英語を使う職業に就いていない、英語を話すチャンスもない専業主婦の私には、「脅迫のような外発的なモチベーション」というのは全く存在しません。
私がこんなブログを3年半も続けて来たのは、ただ、英語を学ぶことが「楽しい」からに過ぎません。
ですから、(p.5) 「読者の内発的なモチベーションを刺激することに配慮して書かれている」酒井さんのこの本に大変好感を持ちました。
本のタイトルにもあるように、この本は「ヒトリゴト」で英会話力を伸ばす、という本ですが、私が特にいいなと思ったのは、以下の部分です。
(p.62) ヒトリゴト学習法(レベル1)
ステップ4. 自分の苦しい説明と、英英辞典の説明を比較する
ここで「英英辞典」が登場するのが、非常に秀逸だと思うのですね。
「英語を話せるようになるには、とにかく話さないと」ということで、自分なりに書いたり話したりしてみよう、とトライする人は多いかもしれません。
が、実際にヒトリゴトを言ったはいいけれど、それをネイティブに訂正・添削してもらうことができない場合はどうしたらいいのか?という部分で行き詰ってしまう人も多いように思います。
それを解決する素晴らしい方法が、英英辞典を参照してみることだ、ということですね。
英英辞典について、酒井さんは「とても洗練された英文で単語を説明」と表現されていますが、まさにその通りです。
私も英英辞典の説明に感動している人間の一人ですから。
英英辞典の語義説明は、本当に簡潔で美しく論理的で明瞭で…こんな風に英語が書けたらどんなに素晴らしいことかと思いながら、いつも英英を使っています。
私も拙著や拙ブログで、英英辞典についていろんなことを書きました。
英英辞典で補完する では、ドラマのセリフから受けたイメージ・感覚を、英英辞典の語義で論理的に固める、という作業が効果的である、ということを説明し、
英英辞典に切り替える時期 では、「英英を使わないと伸びない!」という恐怖心で自分を追い込むのではなく、「英英では何と説明してあるのか知りたい!」という欲求が生まれた時、自然に英英へのシフトが行われると思う、と書きました。
自分のヒトリゴトを英英辞典でチェックする、ということで思い出したことがあります。
出だしでつまずく 1級面接2回目 で、私が英検1級二次面接試験を受けた時(正確に言うと、受けて落ちた時…笑)の体験記を書いたのですが、その時のスピーチのトピックが、creativity (創造性)でした。
creativity という言葉の概念をきちんと英語で説明できず、これが英英辞典に書いてあるような語義をきちんと語れていれば、そこからもっと話が広げられただろうのに…と思った記憶があります。
英検二次面接試験を受ける頃に、「自分の苦しい説明と、英英辞典の説明を比較する」という、酒井さんの「英会話ヒトリゴト学習法」を実践していれば、きっと、この creativity のスピーチもうまく話すことが出来ていただろうと思います。
自分が失敗した部分なだけに、その効果の程がとてもよくわかるのです。
私はこのブログを始める前の TOEIC のスコアが 930点で、今は 955点です。
伸び悩んでいるような、あるいは統計の誤差に過ぎないような(笑)わずか 25点の上昇ですが、私はそういう TOEIC の点数の伸び以外に、自分の中にはっきりした英語力の向上を見ています。
中でも一番実感できるのが、「英英辞典を普通に使う」ことができるようになった、ということです。
わからない単語や表現に出会った時、セリフのニュアンスを突き詰めたいと思った時、一番頼りになるのが英英辞典です。
英英辞典を読んで、その意味がすっと頭に入ってくるのを確認した時、「私もあの頃[英語学習を始めた頃]に比べて、成長したなぁ。」としみじみ思います。
無人島に持っていく一冊は、ロングマン現代英英辞典と決めています。(私は英英ではロングマンが一番好きなので)
無人島で一人、英英辞典をめくって読んでいたら、語彙は豊富になり、さぞかし論理的な説明ができる人間になるだろう…と結構真剣に思っています。
英英と友達になれたら、後は自然に、どんどん英語を吸収していけるような気がします。
酒井さんの本を読んで、英英辞典に触れる英語学習者が増えることを心より祈っています。
p.107 からの「実践編レベル3 ヒトリゴトによるビジネス思考の訓練」では、英語を話すもう一人の自分(アルターエゴ)と "Why?" "Because" のやり取りを繰り返す方法が詳しく説明されています。
その部分が、この本のキモなので、それは直接、酒井さんのご本をお読みになり、酒井さんのビジネス思考をトレースしていただければ、と思います。
酒井さんはビジネス書のベストセラーを出しておられる方なので、この本の端々に、やる気を出すためのヒントが散りばめられています。
読んだら元気がもらえる、よしもう一度英語を頑張ってみようと思える、前向きな本です。
酒井さんのブログ、NED-WLT を読んで驚いたのですが、酒井さんは8年間のオランダ生活を終え、4月末に日本に帰国されるそうです。
ますます日本でのご活躍の機会が増えそうですね。
酒井さんの本に関するお話は以上です。
以下、関連のある話を2つ書きます。
1つ目。勝間さんのサイン本、頂戴しました。
酒井穣さんは、印税寄付プログラム Chabo!(チャボ)の参加著者のお一人ですよね。
私が以前、感想文を書かせていただいた、勝間和代さんも Chabo! に参加されています。
以前の記事、「読書進化論」感想文入選! でお知らせしたように、「読書進化論」キャンペーンで、私の書いた記事が参加賞に選ばれたのですが、その参加賞の「私の名前入りの勝間さんサイン本」が、小学館さんより、昨日、拙宅に送られてきました。
さまざまなメディアにご登場され、超ご多忙な日々をお過ごしの勝間さんが、私のためにサインを書いて下さったと思うと、とてもありがたく嬉しいです。
勝間さま、小学館の小川さま、ありがとうございました。
ちょうど、今日、酒井さんの本について書く予定にしていて、タイムリーに勝間さんの本が届いたので、「Chabo! つながり」ということで、ご報告させていただきました。
2つ目。「マインドマップ的読書感想文」で smooth さんが、拙著を紹介して下さいました!
勝間さんの数々のベストセラー本でも紹介されている、人気書評ブロガー smooth さんのブログ、マインドマップ的読書感想文 の 1月28日(一昨日)の記事 【英語】「グーグル・ジャパンで働く11人の英語勉強法」 で、私のブログと本が紹介されています。
もちろん、記事のメインは「グーグル・ジャパンで働く11人の…」の方ですが(笑)、それでも、「外国のテレビドラマ」→「シットコム」→「シットコムと言えば」…の連想から、拙ブログと拙著を思い出して下さったことが、私は何よりも嬉しいです!
(よくぞ覚えていて下さった!という感動…じ〜ん)
以前にも、smooth さんの 2008年09月06日の記事、【起業】「新規事業がうまくいかない理由」坂本桂一:マインドマップ的読書感想文 の【編集後記】 で、拙著を紹介して下さいました。
私が smooth さんの記事にコメントを入れさせていただいた直後のことでした。
その時もとても嬉しかったのですが、その時はお礼を言いそびれてしまいました…すみません。
もうそれから随分と時が経った今、またこうして拙著のことを思い出して下さって、紹介していただけたこと、大変嬉しく光栄に思います。
拙著は、2008年3月発売だったので、最近はかなり順位が落ちてきていたのですが(わはは)、smooth さんが紹介して下さって以降、Amazon の順位も上がっています。
なお、さすがは smooth さん、私が今回ご紹介した酒井さんの本をすでに 2008年10月13日の記事で紹介されています。
その記事はこちら(↓)。
【英語の秋?】最近気になる英語本3冊:マインドマップ的読書感想文
おっ、話が脱線したように見えて、最後はちゃんと酒井さんの「英会話ヒトリゴト学習法」に戻ってきましたね(笑)。
smooth さん、拙ブログ&拙著をご紹介くださり、ありがとうございました!
最後になりましたが、酒井穣さま、勝間和代さま、そして smooth さまの、今後ますますのご活躍を、心よりお祈り申し上げます。
(Rach からのお願い)
ブログランキングに参加しています。
このブログを応援して下さる方は、下のランキングサイトをクリックして下さい。
人気ブログランキング
にほんブログ村 英語ブログ
皆様の応援クリックが、とても励みになり、ブログを続ける大きな原動力となっています。心より感謝いたします。
2009年01月30日
2009年01月28日
クライング・インディアン フレンズ3-17その15
[Chandler crumples up his cigarette pack and throws it on the ground.]
チャンドラーは自分のタバコのパック[袋]をくちゃっとつぶし[もみくちゃにして]、それを地面に投げる。
レイチェル: (seeing him) Chandler, what are you doing? There is a trash can right there. ([チャンドラーを見ながら] チャンドラー、あなた何をやってるの? あそこにゴミ箱があるでしょ。)
チャンドラー: Well, I thought if I littered, that crying Indian might come by and save us. (そうだな。俺は思ったんだよ。もし俺がゴミを捨てたら、あの泣いているインディアンがやってきて、俺たちを助けてくれるかもしれない、ってね。)
crumple は「しわくちゃ・もみくちゃにする」。
litter は「(ものを)散らかす、(部屋などを)(もので)取り散らかす」。
さて、crying Indian とは何でしょう?
that 「あの、例の」がついているので、みんなも知ってるあれ、というニュアンスがあるようですね。
早速、"crying Indian" でぐぐってみました。
Google には、「Google サジェスト(suggest)」という機能があります。
検索窓に文字を入力すると、その入力内容から予想された候補を表示する、という機能です。
"crying Indian" と入力すると、crying Indian に続いて、commercial, pollution などたくさんの言葉が「候補」として提示されました。
それだけで、crying Indian は「公害CM」と関係があるらしいことが想像できます。
Google ビデオ: crying indian
上の Google ビデオで、その crying Indian の映像が見られます。
やはり、環境を守ろうというメッセージのCMでした。
捨てられたゴミの映像が次々と映り、涙を流すインディアンの姿、そして、Keep America Beautiful という文字が最後に出ます。
Wikipedia 英語版: Keep America Beautiful によると、Keep America Beautiful は、an environmental organization (環境団体)のようです。
そのウィキペディアに、Keep America Beautiful's famous 1971 Ad Campaign, featuring Iron Eyes Cody, the "Crying Indian" のポスター(?)の写真が載っていて、インディアンの顔も見られます。
環境が公害やゴミによって汚染されて、インディアンが悲しんでいる、その涙が印象的なコマーシャルなので、Crying Indian と言えばみんなが、あぁ、あのCMか!とわかる、ということのようです。
ウィキペディアの History に興味深いことが書いてあるのですが、Crying Indian を演じている Iron Eyes Cody は、ネイティブアメリカンの血筋ではなくて、イタリア系だそうです。
Wikipedia 英語版: Iron Eyes Cody、IMDb: Iron Eyes Cody にも同様のことが書いてあります。
とにかく彼はそのCMのクライング・インディアン役で有名だ、ということですね。
検索する前に、私も「ゴミを捨てちゃいけない、環境破壊しちゃいけないと、インディアンが涙を流しながら登場する」イメージかな?と想像していましたが、やはりそれに近いニュアンスだったようです。
インディアンには、自然や環境と共に生きる、というイメージがありますから、現代大量消費社会に対する警告を訴える人として、イメージぴったりなのでしょうね。
周りに誰も人がいなくて、助けてくれる人がいない、でも、ゴミを散らかせばあのインディアンが来てくれるかもしれないよ、とチャンドラーは言っているのですね。
フィービー: (finishing removing her bra) Okay, there. ([自分のブラをと取り外し終えて] はい、どうぞ。)
ジョーイ: Thank you Phoebe, that is very, very generous. (ありがとう、フィービー。それって、すごくすごく寛大で思いやりのある行為だよ。)
チャンドラー: Okay, now let's decide who has the nicest ass. (よし、それじゃ今度は、誰が一番いい尻を持っているか決めよう。)
ジョーイ: (opening the door) And there you go! ([ドアを開けながら] さあ、どうぞ!)
全員: Oh, yeahhhhh!!! (わぁ、やったー!)
[They all run to get in the cab, and Chandler pulls out a smoke.]
フレンズたちはみんな、走ってキャブに乗り込む。そしてチャンドラーはタバコを取り出す。)
モニカ: Chandler!! (チャンドラー!)
チャンドラー: At least let me smoke it to the good part! (少なくとも、それを良い部分までは吸わせてくれよ!)
[Phoebe puts the car in gear and starts to back out.]
フィービーは車のギアを入れて、車を後退させる。
フィービー: Okay. (The car moves a few feet and sputters to a stop.) Oh, no! (オッケー。[車は2、3フィート動いて、プスンプスンという音を立てて止まる] オー、ノー![あぁ、だめだわ!])
レイチェル: What, what's it, what's going on?(何、何が起こっているの?)
フィービー: Yeah, this has happened before. (そうね、これは前にも起こったことがあるわ。)
レイチェル: So you know how to fix it? (じゃあ、その直し方[解決法]を知ってるわよね?)
フィービー: Yep. Put more gas in. (えぇ。もっとガソリンを入れるのよ。)
generous は「気前のよい、寛大な、太っ腹で、物惜しみしない」。
やっぱり自分のブラを壊されるとわかっていてそれを提供するのはためらわれるけれど、そこを、えいやっ!と、自分のブラを提供したフィービーの心意気を褒めているのですね。その自己犠牲の精神が素晴らしいと。
やっぱり友達同士でも、こうやって相手の行為を褒めることは大切なのかな、と思います。
ass というのは「お尻」を表す単語の中でも下品な言い方なので、和訳の正しいニュアンスは、「誰が一番ナイスなケツを持ってるか決めよう」の方が正しいのかもしれません。
フレンズでは、お尻のことを普通は butt と言うことが多いですよね。
せっかくのフィービーの貴重な行為を台無しにするようなセリフ、おちゃらけないではいられないチャンドラーの性格がここでも出てしまいました。
At least let me smoke it to the good part! というのは恐らく、「おいしいと感じるところ・部分まで吸わせて?」ということだと思います。(タバコを吸ったことがないので、私にはよくわかりません…)
ト書きの Phoebe puts the car in gear. について。
英辞郎によると、
put the car in gear=ギアを入れる
また、
put the car in neutral=車をニュートラルにする
だそうです。
The car... sputters to a stop. について。
英辞郎には、
sputter=(エンジンが止まりかけて)プッスンプッスンと音を立てる
とあります。
元々は「つばを飛ばしてしゃべる、パチパチ・ジュージュー音を立てる」という意味で、擬音語から出来た言葉のようですね。
フィービーのオゥノゥ!という言い方でやばいことが起こったことは想像できます。
This has happened before. と「経験を表す完了形」を使って、以前にも同じことが起こったことがある、と言うフィービー。
「経験があるなら、解決法を知ってるわよね」というレイチェルに、フィービーは「解決法は、ガス(ガソリン)をもっと入れることよ」と答えます。
つまり、ガス欠だ、ということです。
「ガス欠になっちゃった。」なら、We've run out of gas. などと言うところですが、そうは言わずに、「解決法は簡単なの。ガスを追加したらいいだけよ。」みたいに言っているのが面白いわけです。
「ガスを追加するだけ…って、つまりガス欠なわけ?!」とみんながあきれてがっかりする、という展開ですね。
(Rach からのお願い)
このブログを応援して下さる方は、下のランキングサイトをクリックして下さい。
人気ブログランキング
にほんブログ村 英語ブログ
皆様の応援クリックが、とても励みになり、ブログを続ける大きな原動力となっています。心より感謝いたします。
チャンドラーは自分のタバコのパック[袋]をくちゃっとつぶし[もみくちゃにして]、それを地面に投げる。
レイチェル: (seeing him) Chandler, what are you doing? There is a trash can right there. ([チャンドラーを見ながら] チャンドラー、あなた何をやってるの? あそこにゴミ箱があるでしょ。)
チャンドラー: Well, I thought if I littered, that crying Indian might come by and save us. (そうだな。俺は思ったんだよ。もし俺がゴミを捨てたら、あの泣いているインディアンがやってきて、俺たちを助けてくれるかもしれない、ってね。)
crumple は「しわくちゃ・もみくちゃにする」。
litter は「(ものを)散らかす、(部屋などを)(もので)取り散らかす」。
さて、crying Indian とは何でしょう?
that 「あの、例の」がついているので、みんなも知ってるあれ、というニュアンスがあるようですね。
早速、"crying Indian" でぐぐってみました。
Google には、「Google サジェスト(suggest)」という機能があります。
検索窓に文字を入力すると、その入力内容から予想された候補を表示する、という機能です。
"crying Indian" と入力すると、crying Indian に続いて、commercial, pollution などたくさんの言葉が「候補」として提示されました。
それだけで、crying Indian は「公害CM」と関係があるらしいことが想像できます。
Google ビデオ: crying indian
上の Google ビデオで、その crying Indian の映像が見られます。
やはり、環境を守ろうというメッセージのCMでした。
捨てられたゴミの映像が次々と映り、涙を流すインディアンの姿、そして、Keep America Beautiful という文字が最後に出ます。
Wikipedia 英語版: Keep America Beautiful によると、Keep America Beautiful は、an environmental organization (環境団体)のようです。
そのウィキペディアに、Keep America Beautiful's famous 1971 Ad Campaign, featuring Iron Eyes Cody, the "Crying Indian" のポスター(?)の写真が載っていて、インディアンの顔も見られます。
環境が公害やゴミによって汚染されて、インディアンが悲しんでいる、その涙が印象的なコマーシャルなので、Crying Indian と言えばみんなが、あぁ、あのCMか!とわかる、ということのようです。
ウィキペディアの History に興味深いことが書いてあるのですが、Crying Indian を演じている Iron Eyes Cody は、ネイティブアメリカンの血筋ではなくて、イタリア系だそうです。
Wikipedia 英語版: Iron Eyes Cody、IMDb: Iron Eyes Cody にも同様のことが書いてあります。
とにかく彼はそのCMのクライング・インディアン役で有名だ、ということですね。
検索する前に、私も「ゴミを捨てちゃいけない、環境破壊しちゃいけないと、インディアンが涙を流しながら登場する」イメージかな?と想像していましたが、やはりそれに近いニュアンスだったようです。
インディアンには、自然や環境と共に生きる、というイメージがありますから、現代大量消費社会に対する警告を訴える人として、イメージぴったりなのでしょうね。
周りに誰も人がいなくて、助けてくれる人がいない、でも、ゴミを散らかせばあのインディアンが来てくれるかもしれないよ、とチャンドラーは言っているのですね。
フィービー: (finishing removing her bra) Okay, there. ([自分のブラをと取り外し終えて] はい、どうぞ。)
ジョーイ: Thank you Phoebe, that is very, very generous. (ありがとう、フィービー。それって、すごくすごく寛大で思いやりのある行為だよ。)
チャンドラー: Okay, now let's decide who has the nicest ass. (よし、それじゃ今度は、誰が一番いい尻を持っているか決めよう。)
ジョーイ: (opening the door) And there you go! ([ドアを開けながら] さあ、どうぞ!)
全員: Oh, yeahhhhh!!! (わぁ、やったー!)
[They all run to get in the cab, and Chandler pulls out a smoke.]
フレンズたちはみんな、走ってキャブに乗り込む。そしてチャンドラーはタバコを取り出す。)
モニカ: Chandler!! (チャンドラー!)
チャンドラー: At least let me smoke it to the good part! (少なくとも、それを良い部分までは吸わせてくれよ!)
[Phoebe puts the car in gear and starts to back out.]
フィービーは車のギアを入れて、車を後退させる。
フィービー: Okay. (The car moves a few feet and sputters to a stop.) Oh, no! (オッケー。[車は2、3フィート動いて、プスンプスンという音を立てて止まる] オー、ノー![あぁ、だめだわ!])
レイチェル: What, what's it, what's going on?(何、何が起こっているの?)
フィービー: Yeah, this has happened before. (そうね、これは前にも起こったことがあるわ。)
レイチェル: So you know how to fix it? (じゃあ、その直し方[解決法]を知ってるわよね?)
フィービー: Yep. Put more gas in. (えぇ。もっとガソリンを入れるのよ。)
generous は「気前のよい、寛大な、太っ腹で、物惜しみしない」。
やっぱり自分のブラを壊されるとわかっていてそれを提供するのはためらわれるけれど、そこを、えいやっ!と、自分のブラを提供したフィービーの心意気を褒めているのですね。その自己犠牲の精神が素晴らしいと。
やっぱり友達同士でも、こうやって相手の行為を褒めることは大切なのかな、と思います。
ass というのは「お尻」を表す単語の中でも下品な言い方なので、和訳の正しいニュアンスは、「誰が一番ナイスなケツを持ってるか決めよう」の方が正しいのかもしれません。
フレンズでは、お尻のことを普通は butt と言うことが多いですよね。
せっかくのフィービーの貴重な行為を台無しにするようなセリフ、おちゃらけないではいられないチャンドラーの性格がここでも出てしまいました。
At least let me smoke it to the good part! というのは恐らく、「おいしいと感じるところ・部分まで吸わせて?」ということだと思います。(タバコを吸ったことがないので、私にはよくわかりません…)
ト書きの Phoebe puts the car in gear. について。
英辞郎によると、
put the car in gear=ギアを入れる
また、
put the car in neutral=車をニュートラルにする
だそうです。
The car... sputters to a stop. について。
英辞郎には、
sputter=(エンジンが止まりかけて)プッスンプッスンと音を立てる
とあります。
元々は「つばを飛ばしてしゃべる、パチパチ・ジュージュー音を立てる」という意味で、擬音語から出来た言葉のようですね。
フィービーのオゥノゥ!という言い方でやばいことが起こったことは想像できます。
This has happened before. と「経験を表す完了形」を使って、以前にも同じことが起こったことがある、と言うフィービー。
「経験があるなら、解決法を知ってるわよね」というレイチェルに、フィービーは「解決法は、ガス(ガソリン)をもっと入れることよ」と答えます。
つまり、ガス欠だ、ということです。
「ガス欠になっちゃった。」なら、We've run out of gas. などと言うところですが、そうは言わずに、「解決法は簡単なの。ガスを追加したらいいだけよ。」みたいに言っているのが面白いわけです。
「ガスを追加するだけ…って、つまりガス欠なわけ?!」とみんながあきれてがっかりする、という展開ですね。
(Rach からのお願い)
このブログを応援して下さる方は、下のランキングサイトをクリックして下さい。
人気ブログランキング
にほんブログ村 英語ブログ
皆様の応援クリックが、とても励みになり、ブログを続ける大きな原動力となっています。心より感謝いたします。
2009年01月26日
見た目と実際が違う フレンズ3-17その14
ジョーイ: If you wanna get back in the car, we need the wire. Your call. (もし君らが車に戻りたいんだったら、その(ブラの)ワイヤーが必要なんだ。君らが決めなよ]。)
フィービー: Okay, Monica's are the biggest. (わかった。モニカの胸が一番大きい。)
モニカ: These tiny, little non-breasts?! Please! It's gotta be Rachel. (この、小さな、小さな、胸とも呼べないようなものが? やめてよ! レイチェルに決まってるわ。)
レイチェル: What, no, no, no, mine are deceptively small. I mean, I-I-I actually sometimes, st-stuff my bra. (何ですって。違う違う違う。私のはみんなが思っているよりも[見た目よりも]ずっと小さいの。つまり、私は実際、時々、ブラに詰め物をしているから。)
モニカ: All right then, your bra would still be big. (わかったわ。それじゃあ、あなたのブラは、それでもなお[依然として])大きいわね。)
レイチェル: No, I stuff outside the bra. (違うのよ。私はブラの外側に詰め物をしているの。)
チャンドラー: Ladies, ladies, let's just compromise, okay? Phoebe, Rachel, take off Monica's bra. (ご婦人方。ただ、歩み寄ろうよ[妥協・譲歩しようよ]。いいか? フィービー、レイチェル、モニカのブラを剥ぎ取れ。)
フィービー: All right, forget it, nevermind, you can have mine. (わかったわ。(今までの論争・口論は)忘れて[気にしないで]。私のを使えばいいわ[私のを使っていいわ。私のをあげるわ]。)
call は、英辞郎に、
call=審判の判定、決定
例) Should we have Chinese food or Italian food? It's your call. 「中華料理にするか、イタリア料理にするか、あなたが決めて。」
と出ています。
ロングマン現代英英辞典でも、
call: DECISION
b) [singular] (especially American English) (informal) a decision
例) Don't just say what you think I would like. It's your call.
例文は「僕が何を望むと思っているか言うのはやめて。君が決めて。」
つまり、「あなたはこうしたいだろうから」などと僕の気持ちを推し量るのはやめて、君の一存で君が決めなよ、というニュアンスでしょうね。
ジョーイのセリフの場合は、「君らだって車に戻りたいだろ、女性同士の問題だから俺は口を挟まない、自分たちで誰のブラを使うか決めなよ」ということです。
non-breasts について。
non- は名詞などにつけて「非…」「不…」「無…」などの意味を表す接頭語ですが、研究社 新英和中辞典に、
non- =(口語)「その名に値しないほど悪い」の意
non-poem 詩とはとてもいえないへぼ詩
という意味が出ています。
今回の non-breasts も「breasts とはとてもいえないような貧弱な(笑)もの」というニュアンスですね。
Mine are deceptively small. I mean, I-I-I actually sometimes, st-stuff my bra. について。
deceptive は、deceive 「(人)をだます、あざむく」の形容詞形ですから、「人をあざむくような、誤解させるような、当てにならない、見掛け倒しの」という意味になります。
ロングマン現代英英辞典では、
deceptive: something that is deceptive seems to be one thing but is in fact very different
例) Some snakes move with deceptive speed (= move faster than you think or expect).
例) Gwen's students may look angelic, but appearances can be deceptive.
つまり、「deceptive なものというのは、あるもののように見えるけれど、実際はとても違っているもの。」
例文は、「deceptive なスピードで動くヘビもいる」(=人が考えたり予想したりするよりも早く動く。)
「グウェンの生徒は天使のように見えるかもしれないが、見かけは当てにならない。」
日本語の「見掛け倒し」という言葉も結構当たっていると思うのですが、ロングマンのヘビの例文では、「見掛け倒しのスピードで動く」と訳してしまうと変になりますね。
「見掛け倒し、見掛倒」(みかけだおし)は広辞苑によると、「外見は立派だが、実質は劣っていること。」
上のヘビくんの場合は「見た目はのろそう、遅そうなのに、実際は想像以上に速く動く」という意味ですから、「見掛け倒し」という悪い意味の日本語は相応しくありません。
このように「外見は劣っているように見えるけれど、実際は優れている」場合にも、deceptive は使えるようなので、そこが日本語の「見掛け倒し」とは違って面白いなと思いました。
とにかく、いい意味でも悪い意味でも「人の目を欺く、見た目と実際が違う」というニュアンスですね。
ですから、Mine are deceptively small. というのは、直訳すると「見た目と実際が違うような感じで小さい」、つまり、「見た目は大きく見えるかもしれないけど、実際は思ったよりもずっと小さいのよ。」という感じでしょう。
stuff は動詞で「…に詰める、詰め物をする」。
フレンズ1-9その3 では、stuffing 「七面鳥の中に詰める詰め物」という言葉も登場しました。
Mine are deceptively small. というだけでは、意味不明または抽象的なので、それを具体的に I mean 以下で追加説明しています。
見た目は大きく見えるけど、それは偽りで、実は詰め物・パットを入れてるのよね、と言うレイチェル。
それに対してのモニカの返事 Your bra would still be big. は、詰め物を入れて大きくしてるんだったら、やっぱり、レイチェルのブラが大きいことに変わりはないわよね、詰め物を入れて大きくした外側のブラのサイズは「やはり依然として」大きいことになるわよね、というニュアンスの still です。
論理の穴を突かれて、「詰め物は外にしてるの」などと苦し紛れの言い訳をするレイチェルが面白いですね。
(Rach からのお願い)
このブログを応援して下さる方は、下のランキングサイトをクリックして下さい。
人気ブログランキング
にほんブログ村 英語ブログ
皆様の応援クリックが、とても励みになり、ブログを続ける大きな原動力となっています。心より感謝いたします。
フィービー: Okay, Monica's are the biggest. (わかった。モニカの胸が一番大きい。)
モニカ: These tiny, little non-breasts?! Please! It's gotta be Rachel. (この、小さな、小さな、胸とも呼べないようなものが? やめてよ! レイチェルに決まってるわ。)
レイチェル: What, no, no, no, mine are deceptively small. I mean, I-I-I actually sometimes, st-stuff my bra. (何ですって。違う違う違う。私のはみんなが思っているよりも[見た目よりも]ずっと小さいの。つまり、私は実際、時々、ブラに詰め物をしているから。)
モニカ: All right then, your bra would still be big. (わかったわ。それじゃあ、あなたのブラは、それでもなお[依然として])大きいわね。)
レイチェル: No, I stuff outside the bra. (違うのよ。私はブラの外側に詰め物をしているの。)
チャンドラー: Ladies, ladies, let's just compromise, okay? Phoebe, Rachel, take off Monica's bra. (ご婦人方。ただ、歩み寄ろうよ[妥協・譲歩しようよ]。いいか? フィービー、レイチェル、モニカのブラを剥ぎ取れ。)
フィービー: All right, forget it, nevermind, you can have mine. (わかったわ。(今までの論争・口論は)忘れて[気にしないで]。私のを使えばいいわ[私のを使っていいわ。私のをあげるわ]。)
call は、英辞郎に、
call=審判の判定、決定
例) Should we have Chinese food or Italian food? It's your call. 「中華料理にするか、イタリア料理にするか、あなたが決めて。」
と出ています。
ロングマン現代英英辞典でも、
call: DECISION
b) [singular] (especially American English) (informal) a decision
例) Don't just say what you think I would like. It's your call.
例文は「僕が何を望むと思っているか言うのはやめて。君が決めて。」
つまり、「あなたはこうしたいだろうから」などと僕の気持ちを推し量るのはやめて、君の一存で君が決めなよ、というニュアンスでしょうね。
ジョーイのセリフの場合は、「君らだって車に戻りたいだろ、女性同士の問題だから俺は口を挟まない、自分たちで誰のブラを使うか決めなよ」ということです。
non-breasts について。
non- は名詞などにつけて「非…」「不…」「無…」などの意味を表す接頭語ですが、研究社 新英和中辞典に、
non- =(口語)「その名に値しないほど悪い」の意
non-poem 詩とはとてもいえないへぼ詩
という意味が出ています。
今回の non-breasts も「breasts とはとてもいえないような貧弱な(笑)もの」というニュアンスですね。
Mine are deceptively small. I mean, I-I-I actually sometimes, st-stuff my bra. について。
deceptive は、deceive 「(人)をだます、あざむく」の形容詞形ですから、「人をあざむくような、誤解させるような、当てにならない、見掛け倒しの」という意味になります。
ロングマン現代英英辞典では、
deceptive: something that is deceptive seems to be one thing but is in fact very different
例) Some snakes move with deceptive speed (= move faster than you think or expect).
例) Gwen's students may look angelic, but appearances can be deceptive.
つまり、「deceptive なものというのは、あるもののように見えるけれど、実際はとても違っているもの。」
例文は、「deceptive なスピードで動くヘビもいる」(=人が考えたり予想したりするよりも早く動く。)
「グウェンの生徒は天使のように見えるかもしれないが、見かけは当てにならない。」
日本語の「見掛け倒し」という言葉も結構当たっていると思うのですが、ロングマンのヘビの例文では、「見掛け倒しのスピードで動く」と訳してしまうと変になりますね。
「見掛け倒し、見掛倒」(みかけだおし)は広辞苑によると、「外見は立派だが、実質は劣っていること。」
上のヘビくんの場合は「見た目はのろそう、遅そうなのに、実際は想像以上に速く動く」という意味ですから、「見掛け倒し」という悪い意味の日本語は相応しくありません。
このように「外見は劣っているように見えるけれど、実際は優れている」場合にも、deceptive は使えるようなので、そこが日本語の「見掛け倒し」とは違って面白いなと思いました。
とにかく、いい意味でも悪い意味でも「人の目を欺く、見た目と実際が違う」というニュアンスですね。
ですから、Mine are deceptively small. というのは、直訳すると「見た目と実際が違うような感じで小さい」、つまり、「見た目は大きく見えるかもしれないけど、実際は思ったよりもずっと小さいのよ。」という感じでしょう。
stuff は動詞で「…に詰める、詰め物をする」。
フレンズ1-9その3 では、stuffing 「七面鳥の中に詰める詰め物」という言葉も登場しました。
Mine are deceptively small. というだけでは、意味不明または抽象的なので、それを具体的に I mean 以下で追加説明しています。
見た目は大きく見えるけど、それは偽りで、実は詰め物・パットを入れてるのよね、と言うレイチェル。
それに対してのモニカの返事 Your bra would still be big. は、詰め物を入れて大きくしてるんだったら、やっぱり、レイチェルのブラが大きいことに変わりはないわよね、詰め物を入れて大きくした外側のブラのサイズは「やはり依然として」大きいことになるわよね、というニュアンスの still です。
論理の穴を突かれて、「詰め物は外にしてるの」などと苦し紛れの言い訳をするレイチェルが面白いですね。
(Rach からのお願い)
このブログを応援して下さる方は、下のランキングサイトをクリックして下さい。
人気ブログランキング
にほんブログ村 英語ブログ
皆様の応援クリックが、とても励みになり、ブログを続ける大きな原動力となっています。心より感謝いたします。
2009年01月24日
質問に普通に答える人になる フレンズ3-17その13
[Scene: The rest stop, the gang is still stuck, Chandler is kneeling at the rear bumper.]
休憩所。フレンズたちはまだ動けないでいる。チャンドラーはリアバンパーのところでひざをついている。
チャンドラー: Damn! (stands up) The tailpipe's not hot enough to light this! (くそっ! [立ち上がって] これに火をつけるのに十分なほど、テイルパイプは熱くない!)
ジョーイ: Relax, okay? I-I-I can get this open. Anybody have a coat hanger? (落ち着けよ、いいか? 俺はこれを開けることができる。誰か、コートハンガーを持ってる人は?)
チャンドラー: Oh, I do! Op, no, wait a minute, I took it out of my shirt when I put it on this morning. (あぁ、俺、持ってるよ! いや、待ってくれ。今朝、シャツを着る時に、シャツからハンガーを抜き取ったな。)
モニカ: So, if your parents hadn't got divorced, you'd be able to answer a question like a normal person? (そうね。もしあなたのご両親が離婚していなかったとしたら、あなたは、普通の人のように質問に答えることができているんでしょうね?)
ト書きの stuck は「行き詰って、動けなくて」。
フレンズ1-16その3 にも、
スーザン: Stuck at school. Some parent-teacher thing. (学校に足止めされてるの。PTA関係のことみたい。)
というセリフがありました。
ライターは車の中なので、車のテールパイプ(排気管)を使って、タバコに火をつけようとしています。
「排気管のくせに、タバコに火もつけられないのか、ライターより火力が弱いのか!」と怒っています。
コートハンガーを持ってるかと聞かれて、お得意のおとぼけで返すチャンドラー。
it が2つ出てきますが、最初の it は a coat hanger で、2つ目の it は、my shirt ですね。
車のカギが開かない、というこの緊急事態に、そんなつまらないジョークを言って時間を無駄にしているので、モニカは辛らつなことを言います。
「ご両親の離婚がなかったら、あなたもこんな時(深刻な時、緊急時)にジョークを言うような人間にはなっていないんでしょうね。」ということです。
if your parents hadn't got divorced, you'd be able to answer a question like a normal person? は、条件節( if 節)が過去完了形で「過去の事実に反対の仮定」、主節(帰結節)が would+動詞の原形で「現在の推量」を表します。
つまり、条件節と主節の間に時間のずれがあり、「もしあの時…だったなら(過去)、今は…だろう(現在)」という文章になるのですね。
ジョーイ: Look, I just need a wire something to jimmy it. Oh hey, one of you guys give me the underwire from your bra! (ねぇ、俺はただ、それをこじ開けるのに、ワイヤーみたいなものが必要なんだ。ねぇ、君らの中の誰か一人が、ブラのワイヤーを俺にくれないか?)
モニカ: What?! (何ですって?)
レイチェル: What?! (何ですって?)
ジョーイ: Come on! Who has the biggest boobs? (いいだろ! 一番大きな胸を持ってるのは誰?)
モニカ: Please!! (やめてよ(そんなこと言うの)。)
ジョーイ: Whoever has the biggest boobs, has the biggest bra, therefore has the biggest wire. (一番大きな胸を持っている人なら(誰でも)一番大きなブラを持ってる、その結果、一番大きなワイヤーを持ってることになるんだ。)
女性陣(The Girls): No, not getting my bra! / It's too expensive! (だめよ。私のブラを取らないで。/すごく高価なのよ!)
need a wire something to jimmy it の jimmy という単語について。
jimmy は名詞「かなてこ」、動詞「かなてこでこじ開ける」という意味があります。
研究社 新英和中辞典では、jimmy の語源として、
語源 Jimmy の転用
と書いてあります。つまり、ジミーという男性名から転用された言葉だと。
Merriam-Webster Online Dictionary の jimmy の Etymology(語源)にも、
Etymology: from the name Jimmy
とあります。
ジミーという名前から浮かぶイメージの男性が使いそうな工具、ということでしょうか??
Whoever has the biggest boobs, has the biggest bra, therefore has the biggest wire. について。
whoever は、この場合は、「先行詞を含む不定関係代名詞」で「…するのは誰でも」という意味でしょう。
Whoever has the biggest boobs 「もっとも大きな胸を持っている人は誰でも」という名詞節が主語となり、その主語に対する動詞が、has the biggest bra, (therefore) has the biggest wire である、という構造になります。
therefore は「それ故に、従って、その結果」。
ジョーイにしては、論理的で理屈の通ったことを言っています。こういう回転は速いのね…(笑)。
(Rach からのお願い)
このブログを応援して下さる方は、下のランキングサイトをクリックして下さい。
人気ブログランキング
にほんブログ村 英語ブログ
皆様の応援クリックが、とても励みになり、ブログを続ける大きな原動力となっています。心より感謝いたします。
休憩所。フレンズたちはまだ動けないでいる。チャンドラーはリアバンパーのところでひざをついている。
チャンドラー: Damn! (stands up) The tailpipe's not hot enough to light this! (くそっ! [立ち上がって] これに火をつけるのに十分なほど、テイルパイプは熱くない!)
ジョーイ: Relax, okay? I-I-I can get this open. Anybody have a coat hanger? (落ち着けよ、いいか? 俺はこれを開けることができる。誰か、コートハンガーを持ってる人は?)
チャンドラー: Oh, I do! Op, no, wait a minute, I took it out of my shirt when I put it on this morning. (あぁ、俺、持ってるよ! いや、待ってくれ。今朝、シャツを着る時に、シャツからハンガーを抜き取ったな。)
モニカ: So, if your parents hadn't got divorced, you'd be able to answer a question like a normal person? (そうね。もしあなたのご両親が離婚していなかったとしたら、あなたは、普通の人のように質問に答えることができているんでしょうね?)
ト書きの stuck は「行き詰って、動けなくて」。
フレンズ1-16その3 にも、
スーザン: Stuck at school. Some parent-teacher thing. (学校に足止めされてるの。PTA関係のことみたい。)
というセリフがありました。
ライターは車の中なので、車のテールパイプ(排気管)を使って、タバコに火をつけようとしています。
「排気管のくせに、タバコに火もつけられないのか、ライターより火力が弱いのか!」と怒っています。
コートハンガーを持ってるかと聞かれて、お得意のおとぼけで返すチャンドラー。
it が2つ出てきますが、最初の it は a coat hanger で、2つ目の it は、my shirt ですね。
車のカギが開かない、というこの緊急事態に、そんなつまらないジョークを言って時間を無駄にしているので、モニカは辛らつなことを言います。
「ご両親の離婚がなかったら、あなたもこんな時(深刻な時、緊急時)にジョークを言うような人間にはなっていないんでしょうね。」ということです。
if your parents hadn't got divorced, you'd be able to answer a question like a normal person? は、条件節( if 節)が過去完了形で「過去の事実に反対の仮定」、主節(帰結節)が would+動詞の原形で「現在の推量」を表します。
つまり、条件節と主節の間に時間のずれがあり、「もしあの時…だったなら(過去)、今は…だろう(現在)」という文章になるのですね。
ジョーイ: Look, I just need a wire something to jimmy it. Oh hey, one of you guys give me the underwire from your bra! (ねぇ、俺はただ、それをこじ開けるのに、ワイヤーみたいなものが必要なんだ。ねぇ、君らの中の誰か一人が、ブラのワイヤーを俺にくれないか?)
モニカ: What?! (何ですって?)
レイチェル: What?! (何ですって?)
ジョーイ: Come on! Who has the biggest boobs? (いいだろ! 一番大きな胸を持ってるのは誰?)
モニカ: Please!! (やめてよ(そんなこと言うの)。)
ジョーイ: Whoever has the biggest boobs, has the biggest bra, therefore has the biggest wire. (一番大きな胸を持っている人なら(誰でも)一番大きなブラを持ってる、その結果、一番大きなワイヤーを持ってることになるんだ。)
女性陣(The Girls): No, not getting my bra! / It's too expensive! (だめよ。私のブラを取らないで。/すごく高価なのよ!)
need a wire something to jimmy it の jimmy という単語について。
jimmy は名詞「かなてこ」、動詞「かなてこでこじ開ける」という意味があります。
研究社 新英和中辞典では、jimmy の語源として、
語源 Jimmy の転用
と書いてあります。つまり、ジミーという男性名から転用された言葉だと。
Merriam-Webster Online Dictionary の jimmy の Etymology(語源)にも、
Etymology: from the name Jimmy
とあります。
ジミーという名前から浮かぶイメージの男性が使いそうな工具、ということでしょうか??
Whoever has the biggest boobs, has the biggest bra, therefore has the biggest wire. について。
whoever は、この場合は、「先行詞を含む不定関係代名詞」で「…するのは誰でも」という意味でしょう。
Whoever has the biggest boobs 「もっとも大きな胸を持っている人は誰でも」という名詞節が主語となり、その主語に対する動詞が、has the biggest bra, (therefore) has the biggest wire である、という構造になります。
therefore は「それ故に、従って、その結果」。
ジョーイにしては、論理的で理屈の通ったことを言っています。こういう回転は速いのね…(笑)。
(Rach からのお願い)
このブログを応援して下さる方は、下のランキングサイトをクリックして下さい。
人気ブログランキング
にほんブログ村 英語ブログ
皆様の応援クリックが、とても励みになり、ブログを続ける大きな原動力となっています。心より感謝いたします。
2009年01月22日
「外国語学習の科学」を読んで
ピッツバーグ大学の白井恭弘先生が書かれた本、外国語学習の科学―第二言語習得論とは何か (岩波新書) を読みました。
日向清人先生の ビジネス英語雑記帳 の10月の記事、(上)なぜ英会話ができないのか−−会話特有のスキルを考える でも、日向先生がこの本を「強くお勧め」されていました。
日向先生がお勧めされる通り、とても興味深い本でした。
この本のポイントは「科学」の観点から、第二言語習得という行為を見ていることです。
私のように独学で英語を学び、自分なりの学習法を確立したつもりになっている(笑)人間にとっては、実証的研究に基づいた客観的、科学的な見方で言語習得についてじっくり考えることが必要だと思いました。
この本では、言語習得の重要なメカニズムとして、「インプット理解とアウトプットの必要性」を挙げておられます。
インプットは必ず必要な条件である、というのは、全くその通りだと思いますね。
拙著でも、「インプットなくしてアウトプットなし」という章を書いたぐらいで、私自身、インプットの必要性をいつも強く感じています。
アウトプットばかりに重点を置くとどうなるか?ということがこの本では書かれています。
まず、p.6 で、「転移」「言語転移」について説明があります。
「学習者の母語の知識が第二言語に転移する」ということですね。
そして、p.16 で「スピーキング重視の問題点」として、
学習者の外国語能力がまだ不十分なうちに無理に話させると、結局学習者は母語に頼って、その母語の文法に適当に第二言語の語彙をくっつけて、変な外国語をしゃべる、という危険性があります。(中略)外国語の知識があまりないうちから、積極的に話すと、変な外国語が身についてしまう可能性があるのです。
これはよくわかりますね。
そういう「日本語の転移が起こった英文」を読んだ場合、日本人にはそれが理解できてしまうであろうことも、危険だなと思うことの一つです。
「アイ・アム・オレンジジュース!」と言ったら、さすがにそれはトンデモ英語だとわかる日本人は多いでしょうか。
日本人は「私はオレンジジュース(が欲しい)」という日本語を言うから、それをそのままそっくり英語に置き換えるとこうなる、という例ですよね。
白井先生の本では、「どう思いますか?」を英訳する場合、What do you think? の代わりに、間違って How do you think? と言ってしまう人が多い、という話を書いておられました。
私も受験生の時はこの辺りが結構あやふやで(笑)、日本語訳からではなく、英語を英語として見られるようになってから、どうして what なのか?というのがやっとわかった気がします。
その問いで求めているものは、I thik that... と語られるその that 節の部分、すなわち、think の目的語となる「名詞節」。
わからない名詞を尋ねているから、疑問代名詞の what を使う、ということですね。
これで、疑問副詞 how を使うと、わからない副詞について尋ねていることになり、「どのようにして」という方法や、「どんなふうで、どのように」という状態・様態を尋ねる文章になってしまう、ということです。
「どう思うか?、どのように思うか?」という日本語の「どう」が、実は「何と(思う)、何を(思う)」であることに気付かないと、「どう」という日本語に引っ張られて、「どう」に相当する英単語(how)を引っ張り出してきてしまう、ということですね。
やはりこれが典型的な「日本語の転移が起こった英文」ということになるのでしょう。
「ここはどこ?」は、"Where am I?" であって、"Where is here?" ではない、というのも、日本人が間違えやすいポイントですね。
「アイ・アム・オレンジジュース」みたいな間違いは、あちこちに存在する、ということです。
本ではインプットの大切さが訴えられていますが、「単語と文法を覚えて、それを組み合わせれば、正しい文がつくれる、というものではない」とも書いてあります。
p.115 母語話者は、どういう言い方がふつうだという情報を、子どものころから無数の文や表現を聞くことによって身につけるわけです。
「何がふつうか?」を知るには、「ふつう」である英文に大量に触れなければならない、ということです。
「ふつう」、文字としては柔らかいこの「ふつう」がどんなものであるかを知ることが、実は一筋縄ではいかないのですね。
私は「自然な英語」「生きた英語」などといつも呼んでいますが、そういうネイティブにとって違和感のない英語がどんなものかを知らない限りは、いくら知識として単語や文法を知っていても、その「組み合わせ方」がわからなくて、結果、不自然で妙な英文を作り上げてしまう、という結果を招くことになるのですね。
「アウトプットの必要性」については、実際にアウトプット、すなわちネイティブと直接話したりしなくても、「頭の中でリハーサルすること」で、同じ効果が生まれる、とのことです。
これもよくわかります。
いざ自分が文を組み立てようとすると、自分の思い通りに組み立てられない、ということがあります。
文を作ろうとして初めて、今まであやふやにしか理解していなかった文法事項や単語の組み合わせ(コロケーション)や冠詞や時制などに対して、より注意が向けられるようになる、アウトプットを想定していると、インプットの時の視点が変わる気がします。
第6章 効果的な外国語学習法 では、さまざまな学習法が紹介されていますが、その中で、私がこのブログでやっていることと方向性が同じかも?と思える部分がありました。
その部分をまとめさせていただくと、
p.165 理解度をあげるために、二カ国語放送などの場合、ビデオにとっておいて、まず外国語で聞き、次に日本語で聞き、最後にもう一度外国語で聞く。
リスニング教材は、スクリプトがあれば、聞き取れないところを文字で確認してから、もう一度聞く。
リスニングの教材をリーディングにも使うと、文法構造まできちんと処理する余裕ができる。
私が英語学習に使っているフレンズのDVDも、基本的には「リスニングの教材」なのでしょう。
私もセリフの内容を理解するために、つまり「理解度をあげるために」、日本語字幕・日本語音声を使います。
そして、その「音声としてのセリフ」を文字にしたスクリプトを元にして、その英文の構造、文法事項をじっくり見るように心がけています。
「日本語でいうとこういう意味になる」という和訳、すなわち内容理解だけではなく、英文そのものを見つめることで、「文法と語彙を両方処理」(←p.146 に記述あり)しながら、英語を習得しようと試みている、という感じでしょうか?…かっこ良く言うと…(笑)。
私がこのブログでやっていることは、まだまだ底が浅いです。
ただ、今回、白井先生の本を読ませていただいて、第二言語習得論から見て、外国語学習を科学的観点から捉えてみて、私の学習法の方向性は間違っていない、と思える部分が多々ありました。
どうしても我流になってしまう「個人で英語を学ぶ」という作業。
それができるだけ「外国語学習の科学」から外れないものであるようにと意識しながら、これからも学習を続けて行きたいと思います。
(Rach からのお願い)
このブログを応援して下さる方は、下のランキングサイトをクリックして下さい。
人気ブログランキング
にほんブログ村 英語ブログ
皆様の応援クリックが、とても励みになり、ブログを続ける大きな原動力となっています。心より感謝いたします。
日向清人先生の ビジネス英語雑記帳 の10月の記事、(上)なぜ英会話ができないのか−−会話特有のスキルを考える でも、日向先生がこの本を「強くお勧め」されていました。
日向先生がお勧めされる通り、とても興味深い本でした。
この本のポイントは「科学」の観点から、第二言語習得という行為を見ていることです。
私のように独学で英語を学び、自分なりの学習法を確立したつもりになっている(笑)人間にとっては、実証的研究に基づいた客観的、科学的な見方で言語習得についてじっくり考えることが必要だと思いました。
この本では、言語習得の重要なメカニズムとして、「インプット理解とアウトプットの必要性」を挙げておられます。
インプットは必ず必要な条件である、というのは、全くその通りだと思いますね。
拙著でも、「インプットなくしてアウトプットなし」という章を書いたぐらいで、私自身、インプットの必要性をいつも強く感じています。
アウトプットばかりに重点を置くとどうなるか?ということがこの本では書かれています。
まず、p.6 で、「転移」「言語転移」について説明があります。
「学習者の母語の知識が第二言語に転移する」ということですね。
そして、p.16 で「スピーキング重視の問題点」として、
学習者の外国語能力がまだ不十分なうちに無理に話させると、結局学習者は母語に頼って、その母語の文法に適当に第二言語の語彙をくっつけて、変な外国語をしゃべる、という危険性があります。(中略)外国語の知識があまりないうちから、積極的に話すと、変な外国語が身についてしまう可能性があるのです。
これはよくわかりますね。
そういう「日本語の転移が起こった英文」を読んだ場合、日本人にはそれが理解できてしまうであろうことも、危険だなと思うことの一つです。
「アイ・アム・オレンジジュース!」と言ったら、さすがにそれはトンデモ英語だとわかる日本人は多いでしょうか。
日本人は「私はオレンジジュース(が欲しい)」という日本語を言うから、それをそのままそっくり英語に置き換えるとこうなる、という例ですよね。
白井先生の本では、「どう思いますか?」を英訳する場合、What do you think? の代わりに、間違って How do you think? と言ってしまう人が多い、という話を書いておられました。
私も受験生の時はこの辺りが結構あやふやで(笑)、日本語訳からではなく、英語を英語として見られるようになってから、どうして what なのか?というのがやっとわかった気がします。
その問いで求めているものは、I thik that... と語られるその that 節の部分、すなわち、think の目的語となる「名詞節」。
わからない名詞を尋ねているから、疑問代名詞の what を使う、ということですね。
これで、疑問副詞 how を使うと、わからない副詞について尋ねていることになり、「どのようにして」という方法や、「どんなふうで、どのように」という状態・様態を尋ねる文章になってしまう、ということです。
「どう思うか?、どのように思うか?」という日本語の「どう」が、実は「何と(思う)、何を(思う)」であることに気付かないと、「どう」という日本語に引っ張られて、「どう」に相当する英単語(how)を引っ張り出してきてしまう、ということですね。
やはりこれが典型的な「日本語の転移が起こった英文」ということになるのでしょう。
「ここはどこ?」は、"Where am I?" であって、"Where is here?" ではない、というのも、日本人が間違えやすいポイントですね。
「アイ・アム・オレンジジュース」みたいな間違いは、あちこちに存在する、ということです。
本ではインプットの大切さが訴えられていますが、「単語と文法を覚えて、それを組み合わせれば、正しい文がつくれる、というものではない」とも書いてあります。
p.115 母語話者は、どういう言い方がふつうだという情報を、子どものころから無数の文や表現を聞くことによって身につけるわけです。
「何がふつうか?」を知るには、「ふつう」である英文に大量に触れなければならない、ということです。
「ふつう」、文字としては柔らかいこの「ふつう」がどんなものであるかを知ることが、実は一筋縄ではいかないのですね。
私は「自然な英語」「生きた英語」などといつも呼んでいますが、そういうネイティブにとって違和感のない英語がどんなものかを知らない限りは、いくら知識として単語や文法を知っていても、その「組み合わせ方」がわからなくて、結果、不自然で妙な英文を作り上げてしまう、という結果を招くことになるのですね。
「アウトプットの必要性」については、実際にアウトプット、すなわちネイティブと直接話したりしなくても、「頭の中でリハーサルすること」で、同じ効果が生まれる、とのことです。
これもよくわかります。
いざ自分が文を組み立てようとすると、自分の思い通りに組み立てられない、ということがあります。
文を作ろうとして初めて、今まであやふやにしか理解していなかった文法事項や単語の組み合わせ(コロケーション)や冠詞や時制などに対して、より注意が向けられるようになる、アウトプットを想定していると、インプットの時の視点が変わる気がします。
第6章 効果的な外国語学習法 では、さまざまな学習法が紹介されていますが、その中で、私がこのブログでやっていることと方向性が同じかも?と思える部分がありました。
その部分をまとめさせていただくと、
p.165 理解度をあげるために、二カ国語放送などの場合、ビデオにとっておいて、まず外国語で聞き、次に日本語で聞き、最後にもう一度外国語で聞く。
リスニング教材は、スクリプトがあれば、聞き取れないところを文字で確認してから、もう一度聞く。
リスニングの教材をリーディングにも使うと、文法構造まできちんと処理する余裕ができる。
私が英語学習に使っているフレンズのDVDも、基本的には「リスニングの教材」なのでしょう。
私もセリフの内容を理解するために、つまり「理解度をあげるために」、日本語字幕・日本語音声を使います。
そして、その「音声としてのセリフ」を文字にしたスクリプトを元にして、その英文の構造、文法事項をじっくり見るように心がけています。
「日本語でいうとこういう意味になる」という和訳、すなわち内容理解だけではなく、英文そのものを見つめることで、「文法と語彙を両方処理」(←p.146 に記述あり)しながら、英語を習得しようと試みている、という感じでしょうか?…かっこ良く言うと…(笑)。
私がこのブログでやっていることは、まだまだ底が浅いです。
ただ、今回、白井先生の本を読ませていただいて、第二言語習得論から見て、外国語学習を科学的観点から捉えてみて、私の学習法の方向性は間違っていない、と思える部分が多々ありました。
どうしても我流になってしまう「個人で英語を学ぶ」という作業。
それができるだけ「外国語学習の科学」から外れないものであるようにと意識しながら、これからも学習を続けて行きたいと思います。
(Rach からのお願い)
このブログを応援して下さる方は、下のランキングサイトをクリックして下さい。
人気ブログランキング
にほんブログ村 英語ブログ
皆様の応援クリックが、とても励みになり、ブログを続ける大きな原動力となっています。心より感謝いたします。
2009年01月20日
公衆トイレには紙がないから フレンズ3-17その12
[Scene: The rest stop, Phoebe's pulling in.]
休憩所。フィービーは車を止める。
チャンドラー: Here we go. Okay, brace yourself. (さあ行くぞ。よし、踏ん張れ。)
モニカ: What? (何?)
[Both Chandler and Joey put their feet up against the glass, Monica doesn't and gets thrown up against the glass.]
チャンドラーとジョーイは足を上に上げてガラスに押し付ける。モニカはそれをしていないので、ガラスに投げつけられる。)
レイチェル: Okay. (いいわ。)
モニカ: Ow! (わぁ!)
[Joey gets out and sprints to the bathroom and Chandler follows with a cigarette in his hands.]
ジョーイは車から出て、トイレに全力疾走する。そしてチャンドラーは手にタバコを持って、その後に続く。)
フィービー: (to Rachel, who's staying in the cab.) Aren't you gonna go? ([キャブの中にとどまっているレイチェルに] レイチェルは行かないの?)
レイチェル: No. Thank you. (行かないわ。ありがとう。)
モニカ: (getting out) No, Rachel never pees in public restrooms. ([車の外に出て] (レイチェルは)行かないわ。レイチェルは公衆トイレでは絶対におしっこしないのよ。)
レイチェル: Well, they never have any paper in there y'know. So my rule is, "No tissue, no tushy." (Phoebe laughs and gets out.) Well, if everybody's going.... (She gets out and starts to close the door.) (そうね。公衆トイレには絶対に紙がないでしょ。だから、私のルールはこうよ。「ノー・ティッシュ、ノー・トゥシー[ティッシュがないなら、お尻もなし]。」 [フィービーは笑って外に出る] ねぇ、もしみんなが行っちゃうなら… [レイチェルは外に出て、ドアを閉めようとする])
フィービー: No, y'know what, don't close it! (Rachel slams the door shut locking themselves out.) The... keys.. are in there. (だめよ。ほら、ドアを閉めちゃだめ! [レイチェルはドアをバタンと閉め、(結果)彼らを車の外に締め出してしまう[車に入れないように鍵を掛けてしまう] キーが…その中にあるのよ。)
チャンドラー: Oh, no-no-no-no-no-no!! (だめだ、だめだ、だめだ!)
ジョーイ: What's going on? (何があったの?)どうしたの?
チャンドラー: (to Joey) My lighter's in there! (points to the cab) ([ジョーイに] 俺のライターが中にあるんだ! [キャブを指差す])
COMMERCIAL BREAK
pull in は「人が車を道路側・片側に寄せて止める」。
brace は「…を締める、引き締める」「(足などを)ふんばる」「(困難などに)備える」。
embrace 「抱擁する、抱きしめる」、bracelet 「腕輪、ブレスレット」も「締める」に関係がありますね。
この場合の brace yourself は、「心構えをする」という精神的な意味ではなく、「足をふんばれ。衝撃に対して身構えろ。」という肉体的な行動を言っているのだと思います。
実際、ジョーイとチャンドラーは、put their feet up against the glass、つまり、ガラスに足を押し当てて、ふんばっています。
研究社 新英和中辞典の brace 「(足などを)ふんばる」の例文に、
brace one's feet to keep from falling 倒れないように足をふんばる。
というのがありますが、それと同じニュアンスですね。
gets thrown up against the glass は、急ブレーキの衝撃で、上に飛ばされて、ガラスにぶつかる、という感じです。
フィービーの運転は荒っぽくて、特に、停車する時には急ブレーキをかける傾向にあります。
フレンズ2-9その12 で、ジョーイとチャンドラーが初めてフィービーのキャブに乗った時、チャンドラーは頭をガラスにぶつけていました。
その学習効果があって、今回は身構えた、そんなことを知らないモニカはガラスにぶつかってしまった、ということですね。
sprints to the bathroom というト書きが面白いです。
もれちゃいそうだから、トイレに一目散に走っていく、という感じです。
sprint は「スプリント」と日本語にもなっているように、「全力疾走。短距離競走」、「(特に短距離間を)全力疾走する」。
sprinter は sprint する人、つまり「短距離走者」ですね。
私が上に書いた日本語訳で「おしっこ」という言葉が登場していますが、pee は「おしっこをする」という意味なので、こう訳すより仕方ありません。
フレンズ3-16その24 で、
ジョーイ: (whispering) No, I really have to pee. ([ささやきながら] 違うよ、俺はすごくおしっこがしたいんだ。)
というセリフもあったように、フレンズではよく pee という動詞が使われます。
pee は、「トイレに行く(go to the bathroom/restroom)」よりも、もっと直接的な表現なんですよね。
だから、I have to pee. を「トイレに行かなきゃ。」と訳してしまうと、pee の感じが出ないので、やはり「おしっこ」と訳すしかしょうがないのです。
フレンズは友達同士なので、pee という言葉を頻繁に使っていますが、普通はそれほど親しくない人の前で、I have to pee. と言ってはいけないんだろうと思います。
ネイティブに確認したわけではないですが、下品というより、子供っぽい言い方のような気がします。
元々、piss 「おしっこをする」という卑語があって、その言葉は卑語なので、最初の文字 p を取って、pee という単語が出来たようです。
だから、日本語で言うと、「小便をします」というのを「小の方をしてきます」みたいに言い換えた感じでしょうか?
日本語の場合でも、小と言ったところで、小便を指していることは明白なので、人前ではそこまで言わない方がいいですよねぇ?
親しい友達同士だから、pee を使っている、という感じがわかってもらえるといいなと思います。
モニカは restrooms を「レスチュルームズ」みたいに発音しています。
こういうのがブルックリン・アクセントの典型、でしょうか。
tushy は「尻」。
英辞郎には載っていました。
ロングマン現代英英辞典には、tushy ではなく、tush が載っていました。
tush: [countable] (American English informal) the part of your body that you sit on
つまり、「人が座る身体の部位。」
この英英辞典の定義の仕方、面白いなぁ、と思うんです。
フレンズ3-5その26 で、fanny 「尻」という言葉が出てきた時にもロングマンの語義を引用したのですが、その時の定義も、the part of your body that you sit on でした。
これは、you sit on the part of your body 「人が自分の体の一部の上に座っている」ということで、その上に座っている体の一部分のことを、tush や fanny と呼んでいる、ということですね。
人は座っている時、お尻の上に座っているんだ、という感覚なのでしょう。
"No tissue, no tushy." は、「ティッシュなし、尻なし」みたいな標語(?)で、「ティッシュ(紙)のないところでは、お尻を出すな」ということですね。
tissue (発音は、ティシュー)と、tushy(トゥシー)の発音が似ているので、こうして並べているのです。
最初は車の中にいる、と言ったレイチェルですが、他のみんなが出てしまったので、レイチェルも出ようとして、ついいつものくせでドアを閉めてしまいます。
車のキーは中にあり、lock themselves out つまりフレンズたちが、車の中に入れないように、鍵がかかってしまったのです。
チャンドラーもそれを見て騒いでいますが、普通は、フィービーと同じように、The keys are in there! と言うべきところを、My lighter’s in there! と叫んでいます。
チャンドラーにとっては、「鍵がかかって中に入れない=ライターが使えないのでタバコが吸えない」ということになるからです。
最初にタバコを手に持って車を出たのですが、ライターを車の中に忘れたのに気付いて戻ってきたところだったようです。
彼だけピント外れのことで騒いでいるのが面白いですね。
(Rach からのお願い)
このブログを応援して下さる方は、下のランキングサイトをクリックして下さい。
人気ブログランキング
にほんブログ村 英語ブログ
皆様の応援クリックが、とても励みになり、ブログを続ける大きな原動力となっています。心より感謝いたします。
休憩所。フィービーは車を止める。
チャンドラー: Here we go. Okay, brace yourself. (さあ行くぞ。よし、踏ん張れ。)
モニカ: What? (何?)
[Both Chandler and Joey put their feet up against the glass, Monica doesn't and gets thrown up against the glass.]
チャンドラーとジョーイは足を上に上げてガラスに押し付ける。モニカはそれをしていないので、ガラスに投げつけられる。)
レイチェル: Okay. (いいわ。)
モニカ: Ow! (わぁ!)
[Joey gets out and sprints to the bathroom and Chandler follows with a cigarette in his hands.]
ジョーイは車から出て、トイレに全力疾走する。そしてチャンドラーは手にタバコを持って、その後に続く。)
フィービー: (to Rachel, who's staying in the cab.) Aren't you gonna go? ([キャブの中にとどまっているレイチェルに] レイチェルは行かないの?)
レイチェル: No. Thank you. (行かないわ。ありがとう。)
モニカ: (getting out) No, Rachel never pees in public restrooms. ([車の外に出て] (レイチェルは)行かないわ。レイチェルは公衆トイレでは絶対におしっこしないのよ。)
レイチェル: Well, they never have any paper in there y'know. So my rule is, "No tissue, no tushy." (Phoebe laughs and gets out.) Well, if everybody's going.... (She gets out and starts to close the door.) (そうね。公衆トイレには絶対に紙がないでしょ。だから、私のルールはこうよ。「ノー・ティッシュ、ノー・トゥシー[ティッシュがないなら、お尻もなし]。」 [フィービーは笑って外に出る] ねぇ、もしみんなが行っちゃうなら… [レイチェルは外に出て、ドアを閉めようとする])
フィービー: No, y'know what, don't close it! (Rachel slams the door shut locking themselves out.) The... keys.. are in there. (だめよ。ほら、ドアを閉めちゃだめ! [レイチェルはドアをバタンと閉め、(結果)彼らを車の外に締め出してしまう[車に入れないように鍵を掛けてしまう] キーが…その中にあるのよ。)
チャンドラー: Oh, no-no-no-no-no-no!! (だめだ、だめだ、だめだ!)
ジョーイ: What's going on? (何があったの?)どうしたの?
チャンドラー: (to Joey) My lighter's in there! (points to the cab) ([ジョーイに] 俺のライターが中にあるんだ! [キャブを指差す])
COMMERCIAL BREAK
pull in は「人が車を道路側・片側に寄せて止める」。
brace は「…を締める、引き締める」「(足などを)ふんばる」「(困難などに)備える」。
embrace 「抱擁する、抱きしめる」、bracelet 「腕輪、ブレスレット」も「締める」に関係がありますね。
この場合の brace yourself は、「心構えをする」という精神的な意味ではなく、「足をふんばれ。衝撃に対して身構えろ。」という肉体的な行動を言っているのだと思います。
実際、ジョーイとチャンドラーは、put their feet up against the glass、つまり、ガラスに足を押し当てて、ふんばっています。
研究社 新英和中辞典の brace 「(足などを)ふんばる」の例文に、
brace one's feet to keep from falling 倒れないように足をふんばる。
というのがありますが、それと同じニュアンスですね。
gets thrown up against the glass は、急ブレーキの衝撃で、上に飛ばされて、ガラスにぶつかる、という感じです。
フィービーの運転は荒っぽくて、特に、停車する時には急ブレーキをかける傾向にあります。
フレンズ2-9その12 で、ジョーイとチャンドラーが初めてフィービーのキャブに乗った時、チャンドラーは頭をガラスにぶつけていました。
その学習効果があって、今回は身構えた、そんなことを知らないモニカはガラスにぶつかってしまった、ということですね。
sprints to the bathroom というト書きが面白いです。
もれちゃいそうだから、トイレに一目散に走っていく、という感じです。
sprint は「スプリント」と日本語にもなっているように、「全力疾走。短距離競走」、「(特に短距離間を)全力疾走する」。
sprinter は sprint する人、つまり「短距離走者」ですね。
私が上に書いた日本語訳で「おしっこ」という言葉が登場していますが、pee は「おしっこをする」という意味なので、こう訳すより仕方ありません。
フレンズ3-16その24 で、
ジョーイ: (whispering) No, I really have to pee. ([ささやきながら] 違うよ、俺はすごくおしっこがしたいんだ。)
というセリフもあったように、フレンズではよく pee という動詞が使われます。
pee は、「トイレに行く(go to the bathroom/restroom)」よりも、もっと直接的な表現なんですよね。
だから、I have to pee. を「トイレに行かなきゃ。」と訳してしまうと、pee の感じが出ないので、やはり「おしっこ」と訳すしかしょうがないのです。
フレンズは友達同士なので、pee という言葉を頻繁に使っていますが、普通はそれほど親しくない人の前で、I have to pee. と言ってはいけないんだろうと思います。
ネイティブに確認したわけではないですが、下品というより、子供っぽい言い方のような気がします。
元々、piss 「おしっこをする」という卑語があって、その言葉は卑語なので、最初の文字 p を取って、pee という単語が出来たようです。
だから、日本語で言うと、「小便をします」というのを「小の方をしてきます」みたいに言い換えた感じでしょうか?
日本語の場合でも、小と言ったところで、小便を指していることは明白なので、人前ではそこまで言わない方がいいですよねぇ?
親しい友達同士だから、pee を使っている、という感じがわかってもらえるといいなと思います。
モニカは restrooms を「レスチュルームズ」みたいに発音しています。
こういうのがブルックリン・アクセントの典型、でしょうか。
tushy は「尻」。
英辞郎には載っていました。
ロングマン現代英英辞典には、tushy ではなく、tush が載っていました。
tush: [countable] (American English informal) the part of your body that you sit on
つまり、「人が座る身体の部位。」
この英英辞典の定義の仕方、面白いなぁ、と思うんです。
フレンズ3-5その26 で、fanny 「尻」という言葉が出てきた時にもロングマンの語義を引用したのですが、その時の定義も、the part of your body that you sit on でした。
これは、you sit on the part of your body 「人が自分の体の一部の上に座っている」ということで、その上に座っている体の一部分のことを、tush や fanny と呼んでいる、ということですね。
人は座っている時、お尻の上に座っているんだ、という感覚なのでしょう。
"No tissue, no tushy." は、「ティッシュなし、尻なし」みたいな標語(?)で、「ティッシュ(紙)のないところでは、お尻を出すな」ということですね。
tissue (発音は、ティシュー)と、tushy(トゥシー)の発音が似ているので、こうして並べているのです。
最初は車の中にいる、と言ったレイチェルですが、他のみんなが出てしまったので、レイチェルも出ようとして、ついいつものくせでドアを閉めてしまいます。
車のキーは中にあり、lock themselves out つまりフレンズたちが、車の中に入れないように、鍵がかかってしまったのです。
チャンドラーもそれを見て騒いでいますが、普通は、フィービーと同じように、The keys are in there! と言うべきところを、My lighter’s in there! と叫んでいます。
チャンドラーにとっては、「鍵がかかって中に入れない=ライターが使えないのでタバコが吸えない」ということになるからです。
最初にタバコを手に持って車を出たのですが、ライターを車の中に忘れたのに気付いて戻ってきたところだったようです。
彼だけピント外れのことで騒いでいるのが面白いですね。
(Rach からのお願い)
このブログを応援して下さる方は、下のランキングサイトをクリックして下さい。
人気ブログランキング
にほんブログ村 英語ブログ
皆様の応援クリックが、とても励みになり、ブログを続ける大きな原動力となっています。心より感謝いたします。
2009年01月18日
転送して、神様 フレンズ3-17その11
[Chandler starts to light a cigarette.]
チャンドラーはタバコに火をつける。
フィービー: Chandler!! (チャンドラー!!)
チャンドラー: What? (何だよ。)
フィービー: What does the sign say? (そのサイン[標示・張り紙]は何て書いてある?)
チャンドラー: "Beam me up, Jesus." (転送して、神様。)
フィービー: No, the "No Smoking" sign. There's no smoking in my grandmother's cab. (違うわ。「喫煙禁止」のサインよ。おばあちゃんのキャブの中では、「喫煙はダメ」[禁煙]なの。)
チャンドラー: Okay, well, then, I-I have to go to the bathroom. (わかったよ。そうだな、それなら、トイレに行かないといけないな。)
みんな: Oh! (もう!)
フィービー: Please! (やめてよ。)
モニカ: No, Chandler, no! No unscheduled stops. You can go when we stop for gas. (だめよ、チャンドラー、だめ! 予定にない停車は、なしよ。給油のために止まる時に(トイレに)行けるわ。)
チャンドラー: Oh, come on, there's a rest stop right up there! Come on, I really have to goooooooooo. (ねぇ、いいだろ。すぐそこに休憩所がある! ねぇ、俺はほんとに、行かないといけないんだぁぁ〜!)
ジョーイ: Oh, now I have to go!! (あぁ、今、俺も行かなくちゃ![俺も今、行きたくなった!])
sign は「標示、標識、張り紙、サイン」。
このように「(掲示などが)…と書いてある、…と出ている」は、say を使いますね。
ロングマン現代英英辞典では、
say: GIVE INFORMATION
[transitive not in passive] to give information in the form of written words, numbers, or pictures - used about signs, clocks, letters, messages etc
つまり、「書かれた言葉、数字、または絵の形で情報を与える。サイン、時計、手紙、メッセージなどについて使われる。」
タバコを吸っているチャンドラーに抗議しているフィービーが、「そのサインには何て書いてある?」と聞いているわけですから、「タバコは吸うな。車内禁煙」という類のことが書いてあることは、うすうす気付きますよね。
それをそのまま読むのはいやだから、チャンドラーお得意のジョークでボケているわけですが…。
Beam me up, Jesus.
このセリフ、スタートレックネタです。(Trekkie の私はとても嬉しい!)
フレンズ2-8その11 で、スタートレックネタが出てきた時に、「フレンズでは(私の記憶では)あと3回、スタートレックネタが出てくる」と書いたのですが、そのうちの一つが今回のジョークです。
Beam me up. で「俺を転送して。」という意味になるのですね。
Wikipedia 日本語版: 転送装置 に転送の仕組みが書いてありますが、スタートレックの転送システムは、「物質を分解して転送ビームに乗せて運び、目的地で再構築する」というビーム方式。
そのウィキペディアにも、
英語では、ビームで転送することを、動詞 beam(直訳すれば「ビームする」)で表すこともある。
と書いてあります。
beam somebody up は、「(人)をビームで転送して上に上げる」という感じですね。
どうして、up かと言うと、未知の惑星などに降り立った上陸班(away team)を、衛星軌道上にいる宇宙船エンタープライズ号に転送する、つまり、下の地面から、空の上に浮かんでいる宇宙船にビームで転送するので、beam up となるわけです。
エンタープライズ号から地上に降りる際には、beam somebody down と言っているのはほとんど聞きません。
船から下りる場合は、転送室(transporter room)の台の上に乗って、そこから転送されるのですが、その場合は、"Energize!" と言います。
energy は「エネルギー」ですから、energize は「エネルギー化する、活性化する」という感じですね。
人間としての形を失った別のエネルギーに変換せよ、エネルギー化して転送せよ、という感じなんだろうと思っています。
えーっと、ここではスタートレックの専門知識をお伝えしたかったのではなくて、日本語ではとにかく転送技術を使っている時には「転送!」という言葉を絶対に使います。
「技術と用語が完全に一対一対応」と言ったらよいでしょうか。
それに対して、英語では、同じ転送技術を使っていても、船から下に下りる場合は、Energize という動詞を使い、下から上に上げるときは、beam up という句動詞を使います。
日本語だと絶対に専門用語を揃えたくなるのに、英語はそうではない、というところがいかにも英語っぽいな、と思いました。
Jesus というのは、「ジーザス、神様」のことですね。
この部分、DVDの日本語字幕では「天国へ転送して」となっていましたが、ここでのニュアンスはまさにその通り!
「転送して、神様。」というのは、天上におられる神様のところに転送して下さい、ということなので、「天国へ転送して。」という意味になるのですね。
フィービーの言い方で、タバコを吸うなって言われるのがわかるから、このまま天国に連れて行って、お空の上でゆっくり吸わせてください、みたいなジョークなのでしょう。
(2009.1.24 追記)
Beam me up, Jesus. について、下のコメント欄でご指摘いただきました。
実際に、Beam me up, Jesus. と書いたステッカーが存在するようです。
下のコメント欄に訂正と追加説明がありますので、詳しくはそちらをご覧下さい。
(追記はここまで)
No unscheduled stops. がモニカらしいセリフのような気がします。
几帳面なモニカのことですから、どこで給油するかとかを事前にきっちり決めていたはずで、そういうスケジュールにない停車はやめてよね、予定が狂っちゃうじゃない、と怒っているようです。
gas は「ガソリン」のこと。gasoline の略ですね。
フレンズ2-9その10 では、gas は「アクセル」という意味で使われていました。
「ガソリンスタンド」は、gas station ですね。
rest stop は「休憩のための駐車」「休憩施設、パーキングエリア、サービスエリア」。
I have to go (to the restroom). ですが、最後の go が、gooo.... となっています。
音声は「ゴー…おおおおん」みたいになっていて、我慢できない感じが出ていますね。
それを聞いて「俺も行きたくなった、トイレ行かなくちゃ」というジョーイ。
いつまでも子供みたいな可愛い男子たちです。
You guys are 8? 「あなたたち、(8歳の)子供? 小学生?」とみんなで言ってあげましょう(笑)。
(Rach からのお願い)
このブログを応援して下さる方は、下のランキングサイトをクリックして下さい。
人気ブログランキング
にほんブログ村 英語ブログ
皆様の応援クリックが、とても励みになり、ブログを続ける大きな原動力となっています。心より感謝いたします。
チャンドラーはタバコに火をつける。
フィービー: Chandler!! (チャンドラー!!)
チャンドラー: What? (何だよ。)
フィービー: What does the sign say? (そのサイン[標示・張り紙]は何て書いてある?)
チャンドラー: "Beam me up, Jesus." (転送して、神様。)
フィービー: No, the "No Smoking" sign. There's no smoking in my grandmother's cab. (違うわ。「喫煙禁止」のサインよ。おばあちゃんのキャブの中では、「喫煙はダメ」[禁煙]なの。)
チャンドラー: Okay, well, then, I-I have to go to the bathroom. (わかったよ。そうだな、それなら、トイレに行かないといけないな。)
みんな: Oh! (もう!)
フィービー: Please! (やめてよ。)
モニカ: No, Chandler, no! No unscheduled stops. You can go when we stop for gas. (だめよ、チャンドラー、だめ! 予定にない停車は、なしよ。給油のために止まる時に(トイレに)行けるわ。)
チャンドラー: Oh, come on, there's a rest stop right up there! Come on, I really have to goooooooooo. (ねぇ、いいだろ。すぐそこに休憩所がある! ねぇ、俺はほんとに、行かないといけないんだぁぁ〜!)
ジョーイ: Oh, now I have to go!! (あぁ、今、俺も行かなくちゃ![俺も今、行きたくなった!])
sign は「標示、標識、張り紙、サイン」。
このように「(掲示などが)…と書いてある、…と出ている」は、say を使いますね。
ロングマン現代英英辞典では、
say: GIVE INFORMATION
[transitive not in passive] to give information in the form of written words, numbers, or pictures - used about signs, clocks, letters, messages etc
つまり、「書かれた言葉、数字、または絵の形で情報を与える。サイン、時計、手紙、メッセージなどについて使われる。」
タバコを吸っているチャンドラーに抗議しているフィービーが、「そのサインには何て書いてある?」と聞いているわけですから、「タバコは吸うな。車内禁煙」という類のことが書いてあることは、うすうす気付きますよね。
それをそのまま読むのはいやだから、チャンドラーお得意のジョークでボケているわけですが…。
Beam me up, Jesus.
このセリフ、スタートレックネタです。(Trekkie の私はとても嬉しい!)
フレンズ2-8その11 で、スタートレックネタが出てきた時に、「フレンズでは(私の記憶では)あと3回、スタートレックネタが出てくる」と書いたのですが、そのうちの一つが今回のジョークです。
Beam me up. で「俺を転送して。」という意味になるのですね。
Wikipedia 日本語版: 転送装置 に転送の仕組みが書いてありますが、スタートレックの転送システムは、「物質を分解して転送ビームに乗せて運び、目的地で再構築する」というビーム方式。
そのウィキペディアにも、
英語では、ビームで転送することを、動詞 beam(直訳すれば「ビームする」)で表すこともある。
と書いてあります。
beam somebody up は、「(人)をビームで転送して上に上げる」という感じですね。
どうして、up かと言うと、未知の惑星などに降り立った上陸班(away team)を、衛星軌道上にいる宇宙船エンタープライズ号に転送する、つまり、下の地面から、空の上に浮かんでいる宇宙船にビームで転送するので、beam up となるわけです。
エンタープライズ号から地上に降りる際には、beam somebody down と言っているのはほとんど聞きません。
船から下りる場合は、転送室(transporter room)の台の上に乗って、そこから転送されるのですが、その場合は、"Energize!" と言います。
energy は「エネルギー」ですから、energize は「エネルギー化する、活性化する」という感じですね。
人間としての形を失った別のエネルギーに変換せよ、エネルギー化して転送せよ、という感じなんだろうと思っています。
えーっと、ここではスタートレックの専門知識をお伝えしたかったのではなくて、日本語ではとにかく転送技術を使っている時には「転送!」という言葉を絶対に使います。
「技術と用語が完全に一対一対応」と言ったらよいでしょうか。
それに対して、英語では、同じ転送技術を使っていても、船から下に下りる場合は、Energize という動詞を使い、下から上に上げるときは、beam up という句動詞を使います。
日本語だと絶対に専門用語を揃えたくなるのに、英語はそうではない、というところがいかにも英語っぽいな、と思いました。
Jesus というのは、「ジーザス、神様」のことですね。
この部分、DVDの日本語字幕では「天国へ転送して」となっていましたが、ここでのニュアンスはまさにその通り!
「転送して、神様。」というのは、天上におられる神様のところに転送して下さい、ということなので、「天国へ転送して。」という意味になるのですね。
フィービーの言い方で、タバコを吸うなって言われるのがわかるから、このまま天国に連れて行って、お空の上でゆっくり吸わせてください、みたいなジョークなのでしょう。
(2009.1.24 追記)
Beam me up, Jesus. について、下のコメント欄でご指摘いただきました。
実際に、Beam me up, Jesus. と書いたステッカーが存在するようです。
下のコメント欄に訂正と追加説明がありますので、詳しくはそちらをご覧下さい。
(追記はここまで)
No unscheduled stops. がモニカらしいセリフのような気がします。
几帳面なモニカのことですから、どこで給油するかとかを事前にきっちり決めていたはずで、そういうスケジュールにない停車はやめてよね、予定が狂っちゃうじゃない、と怒っているようです。
gas は「ガソリン」のこと。gasoline の略ですね。
フレンズ2-9その10 では、gas は「アクセル」という意味で使われていました。
「ガソリンスタンド」は、gas station ですね。
rest stop は「休憩のための駐車」「休憩施設、パーキングエリア、サービスエリア」。
I have to go (to the restroom). ですが、最後の go が、gooo.... となっています。
音声は「ゴー…おおおおん」みたいになっていて、我慢できない感じが出ていますね。
それを聞いて「俺も行きたくなった、トイレ行かなくちゃ」というジョーイ。
いつまでも子供みたいな可愛い男子たちです。
You guys are 8? 「あなたたち、(8歳の)子供? 小学生?」とみんなで言ってあげましょう(笑)。
(Rach からのお願い)
このブログを応援して下さる方は、下のランキングサイトをクリックして下さい。
人気ブログランキング
にほんブログ村 英語ブログ
皆様の応援クリックが、とても励みになり、ブログを続ける大きな原動力となっています。心より感謝いたします。
2009年01月16日
助手席とショットガン フレンズ3-17その10
[Scene: In Phoebe's Grandmother's cab, driving up to the cabin. Phoebe's driving, Rachel's sitting shotgun, Chandler, Monica, and Joey are in the back seat.]
フィービーのおばあちゃんのキャブ。キャビンに向かってドライブ中。フィービーが運転していて、レイチェルは助手席に座っている、チャンドラー、モニカ、ジョーイは後部座席にいる。
ジョーイ: (to Chandler and Monica) Hey, does anybody else feel bad about Ross? ([チャンドラーとモニカに] なぁ、誰か他にもロスに申し訳ないって思っているやついる?)
モニカ: Why? Do you think he's still mad at us? (どうして? ロスがまだ私たちに怒ってる、ってジョーイは思ってるの?)
チャンドラー: (to Joey) Well, he's probably more mad since you called him this morning to borrow his goggles. ([ジョーイに] そうだな、ロスは多分、前よりもっと怒ってると思うよ。ジョーイが、ロスのゴーグルを借りるために、今朝ロスに電話してからはね。)
ジョーイ: What? Mine aren't tinted. (何だよ? 俺のゴーグルは色がついてないんだよ。)
ト書きの Rachel's sitting shotgun という表現が面白いです。
オンラインスラング辞典の、Urban Dictionary: shotgun を見ると、the front passenger seat のことをそう呼ぶ、とありますね。
どうしてショットガンかと言うと、西部劇に出てくるような coach(四輪大型馬車)では、馬車を運転(?)する人の隣に、ショットガンを持った人が防犯のために乗っていたから、ということのようです。
一般的な辞書には載っていませんが、面白い表現ですね。
実際に、画面でフレンズたちの乗っている位置は確認できますし、「レイチェルは……座っていて、モニカたちはバックシート後部座席にいる」という対比からも、sit shotgun が「助手席に座る」に相当する表現であろうことは察しがつきますよね。
今回はラッキーなことに、Urban Dictionary で語義を見つけることができましたが、仮にそれが探せなかったとしても、sit shotgun という表現が頭のどこかに残っていたら、またどこかで同じ表現に出会って、「やっぱり”助手席に座る”って意味だったんだ!」と確信できるチャンスもあるだろうと思います。
はっきり裏が取れなくても、「多分こうじゃないかな?」と思えることは、全く知らないよりもずっと進歩している姿だと私は思っています。
does anybody else を使っていることで、ジョーイが feel bad about Ross と感じていることがわかります。
ロスを残してみんなでスキー旅行に来たことについて、ロスの中ではもう怒りが収まっているんじゃないかと思っているモニカですが、ジョーイがそんな風に言うので、「ジョーイはロスがまだ怒ってると思ってるのね。どうしてそんな風に思うの?」と聞き返しています。
ジョーイは、置いてけぼりのロスに対して、スキー用のゴーグルを貸してくれ、と電話したようです。
元々怒っていた上に、そんなもんを借りるから、それ以来(since)、more mad 「もっと怒っている」ということですね。
tint は名詞で「色合い」、他動詞では「…に(薄く)色をつける」という意味になります。
mine は my goggles ですから、「俺のゴーグルは色がついていないからしょうがないじゃないか。(だからロスのを借りたんだよ、それが悪い?)」ということです。
goggle の発音は「ゴーグル」ではなくて、「ガグル、ガゴー」という感じです。
ご存知のように眼鏡(glasses)のように左右対になっているものなので、ゴーグルという意味の場合は、複数形 goggles になります。
mine = my goggles なので、Mine aren't tinted. と、複数形の動詞 are が使われているのですね。
このように、mine が主語に来た場合、その mine の指すものが単数形か複数形かによって、その後の動詞が決まる、ということです。
色がついてない透明なゴーグルって、それはスキー用ではなくて、水泳用ゴーグル(swimming goggles)とかではないでしょうか?(笑)
(Rach からのお知らせ)
クリストファー・ベルトンさんのオフィシャルサイト、
Christopher Belton Official Web Site: 作家・翻訳家 クリストファー・ベルトン
で、私のこのブログへのリンクをはって下さったのですが、そのためにわざわざ、ベルトンさんの方で、私のブログのリンク用バナーを作って下さいました。
私のブログのイメージがすぐに浮かぶ、とても素敵なバナーなので、皆様も一度ご覧になっていただけるととても嬉しいです。
(Rach からのお願い)
このブログを応援して下さる方は、下のランキングサイトをクリックして下さい。
人気ブログランキング
にほんブログ村 英語ブログ
皆様の応援クリックが、とても励みになり、ブログを続ける大きな原動力となっています。心より感謝いたします。
フィービーのおばあちゃんのキャブ。キャビンに向かってドライブ中。フィービーが運転していて、レイチェルは助手席に座っている、チャンドラー、モニカ、ジョーイは後部座席にいる。
ジョーイ: (to Chandler and Monica) Hey, does anybody else feel bad about Ross? ([チャンドラーとモニカに] なぁ、誰か他にもロスに申し訳ないって思っているやついる?)
モニカ: Why? Do you think he's still mad at us? (どうして? ロスがまだ私たちに怒ってる、ってジョーイは思ってるの?)
チャンドラー: (to Joey) Well, he's probably more mad since you called him this morning to borrow his goggles. ([ジョーイに] そうだな、ロスは多分、前よりもっと怒ってると思うよ。ジョーイが、ロスのゴーグルを借りるために、今朝ロスに電話してからはね。)
ジョーイ: What? Mine aren't tinted. (何だよ? 俺のゴーグルは色がついてないんだよ。)
ト書きの Rachel's sitting shotgun という表現が面白いです。
オンラインスラング辞典の、Urban Dictionary: shotgun を見ると、the front passenger seat のことをそう呼ぶ、とありますね。
どうしてショットガンかと言うと、西部劇に出てくるような coach(四輪大型馬車)では、馬車を運転(?)する人の隣に、ショットガンを持った人が防犯のために乗っていたから、ということのようです。
一般的な辞書には載っていませんが、面白い表現ですね。
実際に、画面でフレンズたちの乗っている位置は確認できますし、「レイチェルは……座っていて、モニカたちはバックシート後部座席にいる」という対比からも、sit shotgun が「助手席に座る」に相当する表現であろうことは察しがつきますよね。
今回はラッキーなことに、Urban Dictionary で語義を見つけることができましたが、仮にそれが探せなかったとしても、sit shotgun という表現が頭のどこかに残っていたら、またどこかで同じ表現に出会って、「やっぱり”助手席に座る”って意味だったんだ!」と確信できるチャンスもあるだろうと思います。
はっきり裏が取れなくても、「多分こうじゃないかな?」と思えることは、全く知らないよりもずっと進歩している姿だと私は思っています。
does anybody else を使っていることで、ジョーイが feel bad about Ross と感じていることがわかります。
ロスを残してみんなでスキー旅行に来たことについて、ロスの中ではもう怒りが収まっているんじゃないかと思っているモニカですが、ジョーイがそんな風に言うので、「ジョーイはロスがまだ怒ってると思ってるのね。どうしてそんな風に思うの?」と聞き返しています。
ジョーイは、置いてけぼりのロスに対して、スキー用のゴーグルを貸してくれ、と電話したようです。
元々怒っていた上に、そんなもんを借りるから、それ以来(since)、more mad 「もっと怒っている」ということですね。
tint は名詞で「色合い」、他動詞では「…に(薄く)色をつける」という意味になります。
mine は my goggles ですから、「俺のゴーグルは色がついていないからしょうがないじゃないか。(だからロスのを借りたんだよ、それが悪い?)」ということです。
goggle の発音は「ゴーグル」ではなくて、「ガグル、ガゴー」という感じです。
ご存知のように眼鏡(glasses)のように左右対になっているものなので、ゴーグルという意味の場合は、複数形 goggles になります。
mine = my goggles なので、Mine aren't tinted. と、複数形の動詞 are が使われているのですね。
このように、mine が主語に来た場合、その mine の指すものが単数形か複数形かによって、その後の動詞が決まる、ということです。
色がついてない透明なゴーグルって、それはスキー用ではなくて、水泳用ゴーグル(swimming goggles)とかではないでしょうか?(笑)
(Rach からのお知らせ)
クリストファー・ベルトンさんのオフィシャルサイト、
Christopher Belton Official Web Site: 作家・翻訳家 クリストファー・ベルトン
で、私のこのブログへのリンクをはって下さったのですが、そのためにわざわざ、ベルトンさんの方で、私のブログのリンク用バナーを作って下さいました。
私のブログのイメージがすぐに浮かぶ、とても素敵なバナーなので、皆様も一度ご覧になっていただけるととても嬉しいです。
(Rach からのお願い)
このブログを応援して下さる方は、下のランキングサイトをクリックして下さい。
人気ブログランキング
にほんブログ村 英語ブログ
皆様の応援クリックが、とても励みになり、ブログを続ける大きな原動力となっています。心より感謝いたします。
2009年01月14日
今、申し出た方がよさそう フレンズ3-17その9
今週末、フレンズたちがレイチェルとスキーに行くと聞いて、
ロス: Yeah, that's okay, I mean, if you guys all have to go away for the first weekend I'm alone by myself, y'know then I totally, totally understand. (そうだね、それで構わないよ。つまり、僕が全く一人ぼっちでいる初めての週末に、もし君たち全員が行ってしまうというのなら、それなら、僕は完全に完全に理解するよ。)
フィービー: Y'know what, I can stay, I'm gonna stay. 'Cause the last time I went skiing, I was too afraid to jump off the chair lift, I just went round and round. (ねぇ、私はここに残る[とどまる]ことができるわ。私はここにいるつもりよ。だって、前にスキーに行った時、私はものすごく怖くて、チェアリフトから飛び降りることができなかったの。私はただ、ぐるぐる回っていただけだったの。)
ジョーイ: Uh, Pheebs, we kinda need you to drive everybody up there in your grandmother's cab, but y'know what, I'll stay. (あぁ、フィービー、君には、おばあちゃんのキャブを運転して、あの場所までみんなを連れて行ってもらわないといけない。でも、ほら、俺が残るから。)
モニカ: Noo! I'll stay. He's my brother. (いいえ! 私がとどまるわ。ロスは私の兄さんだもの。)
ロス: What, a "pity stay"? (何? 「哀れみ[同情]のステイ」か?)
モニカ: No! We're gonna have fun. We can make fudge! (違うわ! 私たちは楽しむのよ。ファッジを作れるわ!)
ロス: Pity food? Y'know what, that's okay, all right, I don't need any of you to stay, okay, nobody stays. (哀れみの食べ物? ねぇ、もういいよ。わかったよ。君たちの誰も残ってくれなくていいよ。大丈夫、誰も残るな。)
チャンドラー: Well, then, I might as well offer to stay. (そうだな、それなら[そういうことなら]、俺が残るって申し出た方がよさそうだな。)
ロスの最初のセリフは、いいよ(that's okay.)といいながらもその後、「一人で過ごす最初の週末なのに、一緒にいてくれないならそれでいいよ」と言っていて、みんな友達甲斐がないよねえ、みたいな言い方になっています。
ただ、よく考えてみると、レイチェルにとっても「一人で過ごす最初の週末」なわけで、ロスだけがそう言うのはやや自己中な感じがするのですが。
ちょっと泣き言というか皮肉を言っているのですね。
それを聞いて、やっぱりロスを残してスキーに行っちゃかわいそうだと思ったフィービーは、I can stay, I'm gonna stay. と言っています。
その後に、because で残ることになる理由を述べて、こういうわけだから私は残ることができる、それなら私が残ることになるわね、というニュアンスで、be gonna stay (be going to stay) を使っているのですね。
フィービーの chair lift (チェアリフト、スキーリフト)の話は、リフトから降りるべきタイミングで降りられずに、ずっとリフトに乗ったまま、斜面を上がったり降りたりしていた、という感じですね。
ネットスクリプトでは、went around and around と書いてあるのですが、DVD英語字幕は、I just went round and round. となっていました。
音声もそう聞こえるようなので、上のセリフでは、round の方を使いました。
go around でもオッケーだとは思うのですが、一般的に、「グルグル回る」という意味では、go round や、go round and round を使うような気がします。
遊園地にあるメリーゴーラウンド(回転木馬)という遊戯器具、あれも英語で書くと、merry-go-round で、グルグル回っているから、そういう名前なんですよね。
stay は「滞在する」ですが、特に今回の場合は「居残る、とどまる」というニュアンスがあるように思います。
スキー旅行に行かずに、stay する、と言っているので、楽しいことをあきらめてここにとどまる、というニュアンスが出てしまうのかもしれません。
日本語の「残る」ほどネガティブなニュアンスはないのかもしれませんが、「行かずに残る」という感じはあるでしょうね。
フィービーが、I'm gonna stay. と言った後、ジョーイやモニカが「いや、俺が、私が」という感じで、I'll stay. と言っています。
この will は、最初は stay することなど何も考えていなかったけれど、今、フィービーの話を聞いて、フィービーが残るって言うんなら、フィービーの代わりに自分が残る、と「その場で意思を決めた」感じが出ています。
「俺が代わりに残る」「私が代わりに残る」と、まるでいやなことを引き受けるかのように、次から次へと名乗りを上げるので、ロスは、a "pity stay"? 「その stay は、哀れみのステイか?」と言っています。
「私もロスと一緒にいたいからそうする」ではなくて、「あなたはスキーに行きたいだろうから、あなたの代わりに私が残ってあげる」というニュアンスがロスにもわかったのですね。
兄のことだから、その役目は私が、みたいにモニカが言ったのが決定打となったようで、ロスは、a "pity stay"? とはっきり口に出したのですね。
fun と似た単語の fudge を持ってきて、そういうお菓子を作って盛り上がろう、みたいに言っていますが、ロスにはさらにそれがとってつけたような感じがしたんでしょうね。
だじゃれみたいに、ただ、fun に似たお菓子の名前を持ってきたところにカチンときた、というところでしょうか。
ファッジとは、
英辞郎では、
fudge=ファッジ(柔らかくて甘いキャンディ。チョコレートを溶かしたようなもの。アイスクリームなどにかける。)
研究社 新英和中辞典では、
fudge=ファッジ(砂糖・バター・牛乳・チョコレートなどで作った柔らかいキャンデー)
ウィキペディア(↓)には写真があります。
Wikipedia 英語版: Fudge
最後のチャンドラーのセリフ。
might as well は、英辞郎に、
might as well=(状況判断)〜した方がいい、〜した方がよさそうだ
例) I might as well go now. そろそろ帰った方がいいみたいだ。
という語義が載っていますが、それに近い気がしますね。
Well, then というのは、ロスがはっきりと「そんなに残るのがいやなら、誰も残らなくていい、残ってくれるな」と言ったので、その宣言を聞いた後だから、「俺も残るよ、残ろうか」というオファーを言っといた方がよさそうだ、俺だけさっき「俺が残るよ」と言わなかったので、遅ればせながら今、「残るよ」って言っとくよ、どうせ「誰も残るな」とお前は言うだろうから、ほんとに残ることにはならないだろうし、ということです。
結局最後まで「俺が残る」と申し出なかったとしたら、あまりにも友達甲斐がないし、今なら残るよって言ってもどうせお前が拒否するだろうから、言うとしたら、今がオファーの言い時だな、という感じですね。
ロスが「誰も残るな」と言ったのを聞いた上で、「俺が残る」って一応言っとくね、ということです。
残りたくもないのに無理に残ると言っているフレンズたちに対して、また、駄々をこねて残って欲しそうに言いながら哀れみならいらないと意地を張るロスに対して、あきれている気持ちが出ている気がしますね。
(Rach からのお願い)
このブログを応援して下さる方は、下のランキングサイトをクリックして下さい。
人気ブログランキング
にほんブログ村 英語ブログ
皆様の応援クリックが、とても励みになり、ブログを続ける大きな原動力となっています。心より感謝いたします。
ロス: Yeah, that's okay, I mean, if you guys all have to go away for the first weekend I'm alone by myself, y'know then I totally, totally understand. (そうだね、それで構わないよ。つまり、僕が全く一人ぼっちでいる初めての週末に、もし君たち全員が行ってしまうというのなら、それなら、僕は完全に完全に理解するよ。)
フィービー: Y'know what, I can stay, I'm gonna stay. 'Cause the last time I went skiing, I was too afraid to jump off the chair lift, I just went round and round. (ねぇ、私はここに残る[とどまる]ことができるわ。私はここにいるつもりよ。だって、前にスキーに行った時、私はものすごく怖くて、チェアリフトから飛び降りることができなかったの。私はただ、ぐるぐる回っていただけだったの。)
ジョーイ: Uh, Pheebs, we kinda need you to drive everybody up there in your grandmother's cab, but y'know what, I'll stay. (あぁ、フィービー、君には、おばあちゃんのキャブを運転して、あの場所までみんなを連れて行ってもらわないといけない。でも、ほら、俺が残るから。)
モニカ: Noo! I'll stay. He's my brother. (いいえ! 私がとどまるわ。ロスは私の兄さんだもの。)
ロス: What, a "pity stay"? (何? 「哀れみ[同情]のステイ」か?)
モニカ: No! We're gonna have fun. We can make fudge! (違うわ! 私たちは楽しむのよ。ファッジを作れるわ!)
ロス: Pity food? Y'know what, that's okay, all right, I don't need any of you to stay, okay, nobody stays. (哀れみの食べ物? ねぇ、もういいよ。わかったよ。君たちの誰も残ってくれなくていいよ。大丈夫、誰も残るな。)
チャンドラー: Well, then, I might as well offer to stay. (そうだな、それなら[そういうことなら]、俺が残るって申し出た方がよさそうだな。)
ロスの最初のセリフは、いいよ(that's okay.)といいながらもその後、「一人で過ごす最初の週末なのに、一緒にいてくれないならそれでいいよ」と言っていて、みんな友達甲斐がないよねえ、みたいな言い方になっています。
ただ、よく考えてみると、レイチェルにとっても「一人で過ごす最初の週末」なわけで、ロスだけがそう言うのはやや自己中な感じがするのですが。
ちょっと泣き言というか皮肉を言っているのですね。
それを聞いて、やっぱりロスを残してスキーに行っちゃかわいそうだと思ったフィービーは、I can stay, I'm gonna stay. と言っています。
その後に、because で残ることになる理由を述べて、こういうわけだから私は残ることができる、それなら私が残ることになるわね、というニュアンスで、be gonna stay (be going to stay) を使っているのですね。
フィービーの chair lift (チェアリフト、スキーリフト)の話は、リフトから降りるべきタイミングで降りられずに、ずっとリフトに乗ったまま、斜面を上がったり降りたりしていた、という感じですね。
ネットスクリプトでは、went around and around と書いてあるのですが、DVD英語字幕は、I just went round and round. となっていました。
音声もそう聞こえるようなので、上のセリフでは、round の方を使いました。
go around でもオッケーだとは思うのですが、一般的に、「グルグル回る」という意味では、go round や、go round and round を使うような気がします。
遊園地にあるメリーゴーラウンド(回転木馬)という遊戯器具、あれも英語で書くと、merry-go-round で、グルグル回っているから、そういう名前なんですよね。
stay は「滞在する」ですが、特に今回の場合は「居残る、とどまる」というニュアンスがあるように思います。
スキー旅行に行かずに、stay する、と言っているので、楽しいことをあきらめてここにとどまる、というニュアンスが出てしまうのかもしれません。
日本語の「残る」ほどネガティブなニュアンスはないのかもしれませんが、「行かずに残る」という感じはあるでしょうね。
フィービーが、I'm gonna stay. と言った後、ジョーイやモニカが「いや、俺が、私が」という感じで、I'll stay. と言っています。
この will は、最初は stay することなど何も考えていなかったけれど、今、フィービーの話を聞いて、フィービーが残るって言うんなら、フィービーの代わりに自分が残る、と「その場で意思を決めた」感じが出ています。
「俺が代わりに残る」「私が代わりに残る」と、まるでいやなことを引き受けるかのように、次から次へと名乗りを上げるので、ロスは、a "pity stay"? 「その stay は、哀れみのステイか?」と言っています。
「私もロスと一緒にいたいからそうする」ではなくて、「あなたはスキーに行きたいだろうから、あなたの代わりに私が残ってあげる」というニュアンスがロスにもわかったのですね。
兄のことだから、その役目は私が、みたいにモニカが言ったのが決定打となったようで、ロスは、a "pity stay"? とはっきり口に出したのですね。
fun と似た単語の fudge を持ってきて、そういうお菓子を作って盛り上がろう、みたいに言っていますが、ロスにはさらにそれがとってつけたような感じがしたんでしょうね。
だじゃれみたいに、ただ、fun に似たお菓子の名前を持ってきたところにカチンときた、というところでしょうか。
ファッジとは、
英辞郎では、
fudge=ファッジ(柔らかくて甘いキャンディ。チョコレートを溶かしたようなもの。アイスクリームなどにかける。)
研究社 新英和中辞典では、
fudge=ファッジ(砂糖・バター・牛乳・チョコレートなどで作った柔らかいキャンデー)
ウィキペディア(↓)には写真があります。
Wikipedia 英語版: Fudge
最後のチャンドラーのセリフ。
might as well は、英辞郎に、
might as well=(状況判断)〜した方がいい、〜した方がよさそうだ
例) I might as well go now. そろそろ帰った方がいいみたいだ。
という語義が載っていますが、それに近い気がしますね。
Well, then というのは、ロスがはっきりと「そんなに残るのがいやなら、誰も残らなくていい、残ってくれるな」と言ったので、その宣言を聞いた後だから、「俺も残るよ、残ろうか」というオファーを言っといた方がよさそうだ、俺だけさっき「俺が残るよ」と言わなかったので、遅ればせながら今、「残るよ」って言っとくよ、どうせ「誰も残るな」とお前は言うだろうから、ほんとに残ることにはならないだろうし、ということです。
結局最後まで「俺が残る」と申し出なかったとしたら、あまりにも友達甲斐がないし、今なら残るよって言ってもどうせお前が拒否するだろうから、言うとしたら、今がオファーの言い時だな、という感じですね。
ロスが「誰も残るな」と言ったのを聞いた上で、「俺が残る」って一応言っとくね、ということです。
残りたくもないのに無理に残ると言っているフレンズたちに対して、また、駄々をこねて残って欲しそうに言いながら哀れみならいらないと意地を張るロスに対して、あきれている気持ちが出ている気がしますね。
(Rach からのお願い)
このブログを応援して下さる方は、下のランキングサイトをクリックして下さい。
人気ブログランキング
にほんブログ村 英語ブログ
皆様の応援クリックが、とても励みになり、ブログを続ける大きな原動力となっています。心より感謝いたします。
2009年01月12日
違反切符を逃れる方法 フレンズ3-17その8
[Scene: Ross's, the gang, minus Rachel of course, is there. Chandler is forced to smoke by an open window.]
ロスの部屋。フレンズたち(もちろんレイチェル抜き)がそこにいる。チャンドラーは開いた窓のそばでタバコを吸うように強要されている。
ジョーイ: (obviously cold) Hey, can you close that window, Chandler? My nipples can cut glass over here! ([明らかに寒そうにして] なぁ、その窓閉めてくれる、チャンドラー? ここにいても、俺の乳首でガラスが切れるよ。)
フィービー: Wait. Really?! 'Cause mine get me out of tickets. (ちょっと待って、本当? だって私の乳首は私を違反切符から救い出してくれるのよ。)
the gang, minus Rachel of course というト書きが面白いですね。
「マイナスレイチェル」、つまり、「レイチェル抜き」ということで、ロスとレイチェルは喧嘩中で、とても一緒にいられないので、「当然のことながら」という意味で、of course と言っているのですね。
ジョーイが言っている nipples の話は、寒いと乳首が硬くなる、という話ですね。
寒さで乳首が硬くなっちゃって、まるでガラス切りの道具みたいに、ガラスでも切れちゃいそうだ、ガラスを切ることが可能だ、と言っているのです。
glass は「(飲み物を入れる)コップ、グラス」の場合は可算名詞なので、その場合だと、cut glasses になるでしょうか。
ここでは、ガラスという材質、窓ガラス、集合的にガラス製品を指している、ということで、無冠詞の glass になっているようです。
ここでは、ジョーイがもっている瓶、フィービーが持っているワイングラス、チャンドラーのそばの窓ガラスのどれかを指しているというよりも、「ガラス」という物質を切ることができそうに硬く立っている、みたいなことが言いたいのでしょうね。
over here というのは、窓から少し離れたこちら側でも寒くて、硬くなってるよ、ということが言いたいのかな、と。
乳首が「ガラスを切る」というすごいことできる、みたいに言っているので、「ジョーイの乳首はそんなことができちゃうのね、私の乳首はこんなことができるのよ」とフィービーは自分の乳首ができることを説明しています。
mine = my nipples ですね。
tickets というのは、「違反切符」のことです。
フレンズ2-18その3 にも tickets という言葉が登場しました。
get me out of tickets は、チケットから私を救い出す、みたいな感じなので、違反切符を切られそうになった時、乳首がそれを助けてくれる、つまり、警察官の人にちらっと胸元を見せることで、「まぁ、今回は大目に見てやろう」と許してもらえるのよ、ということが言いたいようですが…(そんなことは可能なのかっ?!)
ガラスが切れたり、違反切符から逃れられたり、と、乳首はいろんな機能があるんだね、というお話でした(笑)。
ロス: Look, you guys I just wanna say, I really, really appreciate you spending this time with me. It's been a pretty hard time right now, so I just wanna say thanks. (ねぇ、みんな。僕はただこう言いたいんだ。本当に本当に僕と一緒にこの時間を過ごしてくれて感謝してる。ちょうど今は、すごくつらい時期だから、ただ、ありがとうって言いたいんだ。)
チャンドラー: Can somebody else hug him? I have to stay by the window. (他の誰か、ロスをハグしてやってくれる? 俺は窓のそばにいないといけないから。)
ロス: Oh hey, hey, huh, how about this weekend we have a laser-disc marathon, okay? And maybe a tournament on my new... dart board? Huh, huh, what do you think? (in an Irish accent) Two days of darts, it’ll be great! (あぁ、ねぇねぇ。この週末は、僕たちでレーザーディスク・マラソンをするのはどうかな? それから多分、トーナメントをするのはどう? 僕の新しい…ダーツボードで。ねぇ、ねぇ、どう思う? [アイリッシュのアクセントで] ダーツを2日間、最高だね!)
ジョーイ: It'll be great for next weekend. (来週の週末には最高だね。)
ロス: No, no, no, this weekend, guys! (いやいやいや、今週だよ、みんな!)
ジョーイ: It'll be great for next weekend. I mean, (in an Irish accent) "It'll be grrreat." (来週には最高なんだよ! つまり[アイリッシュ・アクセントで] 「最高だ!」)
ロス: What's going on? (どうなってるの?)
フィービー: Well, we were um, sorta invited to go skiing, y'know, Rachel's sister's cabin. (Chandler goes back to the window to smoke again.) (そうね、私たちは、なんていうか、スキーに行くように誘われたのよ、ほら、レイチェルの妹のキャビンに。[チャンドラーはタバコを再び吸うために、窓のところに戻る])
ロス: So, for the whole weekend? (つまり、週末の間ずっと?)
モニカ: We're really sorry, but um, she did ask us first. (本当にごめんなさい。でも、レイチェルが最初に私たちに尋ねたのよ。)
a laser-disc marathon について。
レーザーディスクとは懐かしいですねぇ。
ちょっと時代を感じさせるアイテムです。
アルクさんの超有名な英語教材で「ヒアリングマラソン」というのがありますが、今回の a laser-disc marathon の marathon もそれと同じニュアンスですね。
研究社 新英和中辞典では、
marathon=(各種の)耐久コンテスト[レース]
a dance marathon (持続時間を競う)ダンスマラソン
耐久、というと、辛いことのような感じですが、今回のような「レーザーディスク・マラソン」のように、楽しいことにも使えるようです。
ロングマン現代英英辞典では、
marathon [noun]: an activity that continues for a long time and needs a lot of energy, patience, or determination
例) We finished the job but it was quite a marathon.
つまり、「長い時間続く活動で、多くのエネルギー、忍耐、決意(決断力?)が必要な活動。」
例文は、「我々はその仕事を終えたが、それはかなりのマラソンだった(エネルギーや忍耐を要する長期間の活動だった)。」
日本語でも「ダーツ」と呼ばれているゲーム「ダーツ、投げ矢遊び」は、darts と複数形で表し、単数扱いとなります。
play darts で「ダーツをする」になります。
あの投げる矢を dart というので、ダーツボードは、dartsboard ではなく(つまり darts と複数形にならず)、dartboard 、つまり、「ダートボード」になるのですね。
その後、ト書きでは、「アイリッシュ・アクセントで」と書いてあります。
つまり、アイルランドのアクセントでそのセリフをしゃべっている…ということなのですが。
days of darts (デイズ・オブ・ダーツ)というのは、d で始まり s で終わる言葉を重ねて、リズムを出している感じでしょうか。
Wikipedia 日本語版: ダーツ には、「イギリスで生まれたスポーツ」とは書いてあるのですが、British ではなく、わざわざ Irish のアクセントを使うのには、何かわけがあるのでしょうかねぇ。
ウィキペディアによると、ダーツ世界選手権は、会場がロンドン郊外だそうですが、ダーツ・ワールドグランプリ(Darts World Grand Prix) はアイルランドのダブリンで開催されるそうです。
「ダーツ アイルランド」でざっとぐぐってみたところ、「アイリッシュパブにはダーツがあって…」という一般的なイメージがあるようなので、「アイリッシュパブにあるもの」→「ダーツの話をする時は、アイリッシュ・アクセントで」という連想なのかなぁ?
アールの音がアメリカっぽくないような気は確かにしますが、ロスやジョーイの発音がアイリッシュ・アクセントかどうかは私にはわかりません。
ネットスクリプトでは、great を grrreat と表記していますが、確かにそういう一風変わったグレイトの発音になっていますね。
ジョーイが「来週」と何度も口にするので、何か事情があると察したロスは、What's going on? と尋ねます。
she did ask us first は、フレンズ3-17その5 でジョーイが言っていた、"Ross did ask us first, and we set that night aside." と同じですね。
ここでも「実際に、レイチェルの方が先に尋ねた、という事実があるから」という感じで、過去を強調するための did が入っています。
(Rach からのお願い)
このブログを応援して下さる方は、下のランキングサイトをクリックして下さい。
人気ブログランキング
にほんブログ村 英語ブログ
皆様の応援クリックが、とても励みになり、ブログを続ける大きな原動力となっています。心より感謝いたします。
ロスの部屋。フレンズたち(もちろんレイチェル抜き)がそこにいる。チャンドラーは開いた窓のそばでタバコを吸うように強要されている。
ジョーイ: (obviously cold) Hey, can you close that window, Chandler? My nipples can cut glass over here! ([明らかに寒そうにして] なぁ、その窓閉めてくれる、チャンドラー? ここにいても、俺の乳首でガラスが切れるよ。)
フィービー: Wait. Really?! 'Cause mine get me out of tickets. (ちょっと待って、本当? だって私の乳首は私を違反切符から救い出してくれるのよ。)
the gang, minus Rachel of course というト書きが面白いですね。
「マイナスレイチェル」、つまり、「レイチェル抜き」ということで、ロスとレイチェルは喧嘩中で、とても一緒にいられないので、「当然のことながら」という意味で、of course と言っているのですね。
ジョーイが言っている nipples の話は、寒いと乳首が硬くなる、という話ですね。
寒さで乳首が硬くなっちゃって、まるでガラス切りの道具みたいに、ガラスでも切れちゃいそうだ、ガラスを切ることが可能だ、と言っているのです。
glass は「(飲み物を入れる)コップ、グラス」の場合は可算名詞なので、その場合だと、cut glasses になるでしょうか。
ここでは、ガラスという材質、窓ガラス、集合的にガラス製品を指している、ということで、無冠詞の glass になっているようです。
ここでは、ジョーイがもっている瓶、フィービーが持っているワイングラス、チャンドラーのそばの窓ガラスのどれかを指しているというよりも、「ガラス」という物質を切ることができそうに硬く立っている、みたいなことが言いたいのでしょうね。
over here というのは、窓から少し離れたこちら側でも寒くて、硬くなってるよ、ということが言いたいのかな、と。
乳首が「ガラスを切る」というすごいことできる、みたいに言っているので、「ジョーイの乳首はそんなことができちゃうのね、私の乳首はこんなことができるのよ」とフィービーは自分の乳首ができることを説明しています。
mine = my nipples ですね。
tickets というのは、「違反切符」のことです。
フレンズ2-18その3 にも tickets という言葉が登場しました。
get me out of tickets は、チケットから私を救い出す、みたいな感じなので、違反切符を切られそうになった時、乳首がそれを助けてくれる、つまり、警察官の人にちらっと胸元を見せることで、「まぁ、今回は大目に見てやろう」と許してもらえるのよ、ということが言いたいようですが…(そんなことは可能なのかっ?!)
ガラスが切れたり、違反切符から逃れられたり、と、乳首はいろんな機能があるんだね、というお話でした(笑)。
ロス: Look, you guys I just wanna say, I really, really appreciate you spending this time with me. It's been a pretty hard time right now, so I just wanna say thanks. (ねぇ、みんな。僕はただこう言いたいんだ。本当に本当に僕と一緒にこの時間を過ごしてくれて感謝してる。ちょうど今は、すごくつらい時期だから、ただ、ありがとうって言いたいんだ。)
チャンドラー: Can somebody else hug him? I have to stay by the window. (他の誰か、ロスをハグしてやってくれる? 俺は窓のそばにいないといけないから。)
ロス: Oh hey, hey, huh, how about this weekend we have a laser-disc marathon, okay? And maybe a tournament on my new... dart board? Huh, huh, what do you think? (in an Irish accent) Two days of darts, it’ll be great! (あぁ、ねぇねぇ。この週末は、僕たちでレーザーディスク・マラソンをするのはどうかな? それから多分、トーナメントをするのはどう? 僕の新しい…ダーツボードで。ねぇ、ねぇ、どう思う? [アイリッシュのアクセントで] ダーツを2日間、最高だね!)
ジョーイ: It'll be great for next weekend. (来週の週末には最高だね。)
ロス: No, no, no, this weekend, guys! (いやいやいや、今週だよ、みんな!)
ジョーイ: It'll be great for next weekend. I mean, (in an Irish accent) "It'll be grrreat." (来週には最高なんだよ! つまり[アイリッシュ・アクセントで] 「最高だ!」)
ロス: What's going on? (どうなってるの?)
フィービー: Well, we were um, sorta invited to go skiing, y'know, Rachel's sister's cabin. (Chandler goes back to the window to smoke again.) (そうね、私たちは、なんていうか、スキーに行くように誘われたのよ、ほら、レイチェルの妹のキャビンに。[チャンドラーはタバコを再び吸うために、窓のところに戻る])
ロス: So, for the whole weekend? (つまり、週末の間ずっと?)
モニカ: We're really sorry, but um, she did ask us first. (本当にごめんなさい。でも、レイチェルが最初に私たちに尋ねたのよ。)
a laser-disc marathon について。
レーザーディスクとは懐かしいですねぇ。
ちょっと時代を感じさせるアイテムです。
アルクさんの超有名な英語教材で「ヒアリングマラソン」というのがありますが、今回の a laser-disc marathon の marathon もそれと同じニュアンスですね。
研究社 新英和中辞典では、
marathon=(各種の)耐久コンテスト[レース]
a dance marathon (持続時間を競う)ダンスマラソン
耐久、というと、辛いことのような感じですが、今回のような「レーザーディスク・マラソン」のように、楽しいことにも使えるようです。
ロングマン現代英英辞典では、
marathon [noun]: an activity that continues for a long time and needs a lot of energy, patience, or determination
例) We finished the job but it was quite a marathon.
つまり、「長い時間続く活動で、多くのエネルギー、忍耐、決意(決断力?)が必要な活動。」
例文は、「我々はその仕事を終えたが、それはかなりのマラソンだった(エネルギーや忍耐を要する長期間の活動だった)。」
日本語でも「ダーツ」と呼ばれているゲーム「ダーツ、投げ矢遊び」は、darts と複数形で表し、単数扱いとなります。
play darts で「ダーツをする」になります。
あの投げる矢を dart というので、ダーツボードは、dartsboard ではなく(つまり darts と複数形にならず)、dartboard 、つまり、「ダートボード」になるのですね。
その後、ト書きでは、「アイリッシュ・アクセントで」と書いてあります。
つまり、アイルランドのアクセントでそのセリフをしゃべっている…ということなのですが。
days of darts (デイズ・オブ・ダーツ)というのは、d で始まり s で終わる言葉を重ねて、リズムを出している感じでしょうか。
Wikipedia 日本語版: ダーツ には、「イギリスで生まれたスポーツ」とは書いてあるのですが、British ではなく、わざわざ Irish のアクセントを使うのには、何かわけがあるのでしょうかねぇ。
ウィキペディアによると、ダーツ世界選手権は、会場がロンドン郊外だそうですが、ダーツ・ワールドグランプリ(Darts World Grand Prix) はアイルランドのダブリンで開催されるそうです。
「ダーツ アイルランド」でざっとぐぐってみたところ、「アイリッシュパブにはダーツがあって…」という一般的なイメージがあるようなので、「アイリッシュパブにあるもの」→「ダーツの話をする時は、アイリッシュ・アクセントで」という連想なのかなぁ?
アールの音がアメリカっぽくないような気は確かにしますが、ロスやジョーイの発音がアイリッシュ・アクセントかどうかは私にはわかりません。
ネットスクリプトでは、great を grrreat と表記していますが、確かにそういう一風変わったグレイトの発音になっていますね。
ジョーイが「来週」と何度も口にするので、何か事情があると察したロスは、What's going on? と尋ねます。
she did ask us first は、フレンズ3-17その5 でジョーイが言っていた、"Ross did ask us first, and we set that night aside." と同じですね。
ここでも「実際に、レイチェルの方が先に尋ねた、という事実があるから」という感じで、過去を強調するための did が入っています。
(Rach からのお願い)
このブログを応援して下さる方は、下のランキングサイトをクリックして下さい。
人気ブログランキング
にほんブログ村 英語ブログ
皆様の応援クリックが、とても励みになり、ブログを続ける大きな原動力となっています。心より感謝いたします。