セントラルパークにて。
レイチェル: Tommy's supposed to be here soon. We're going to lunch. (トミーがもうすぐここに来ることになってるの。これからランチに行くのよ。)
ロス: Look. Look, I wasn't going to say anything to you, but.... All right, I don't think you should be seeing Tommy anymore. (ねぇねぇ。僕は君に何も言わないでおこうと思っていたんだけど、でも…よし(やっぱり言うよ)。レイチェルはトミーともう付き合わないほうがいいと思うんだ。)
レイチェル: You don't? (付き合わないほうがいいと思うの?)
ロス: No! The guy is mean. I mean, really mean. I think you should stay away from him. (そうだよ! あの男は、たちが悪い[意地が悪い]んだよ。そうさ、本当にたちが悪いんだよ。君はあの男から離れた[距離を置いた]ほうがいいよ。)
レイチェル: Umm, or maybe I should stay away from all men. (あぁ、それとも多分、私が全ての男性から離れたほうがいいのかも。)
ロス: No, it's not just 'cause I'm jealous. (Both Monica and Chandler give him a 'Come on' look) I mean, I'm not, I'm not, I'm not jealous, okay? It's, Look, the guy, he screamed, he actually screamed at this couple sitting in our seats. (違うよ。僕がやきもちをやいてるからじゃないんだよ。[モニカとチャンドラーはロスに「よせよ、冗談だろ? 嘘をつくなよ」という顔をする] 本当に、違う、違う、僕はやきもちなんかやいてないんだ、いいか? ただ、ほら、あの男は、彼は叫んだんだ、本当に叫んだんだよ、僕たちの席に座っていたカップルに向かって。)
チャンドラー: Yeah, and at the end of the play, he, he got up, y'know, and he just started, like, (claps his hands) banging his hands together. (そうだな。そして、芝居の最後に、彼は立ち上がって、ただこんなことを始めたんだ。[手をたたく] 自分の手をバンと強く打ち始めたんだよ。)
ロス: Okay, fine, fine. You don't want to believe me? No, that's fine. (starts to leave) (あぁ、いいよ、いいよ。僕を信じたくないんだね。いいよ、それで構わないよ。[出て行こうとする])
モニカ: We're kidding. (私たちはからかっただけよ。)
チャンドラー: Ross, don't. Ross! (ロス、(そんな風に)怒って出て行くなよ、ロス!)
モニカ; Ross! (ロス!)
トミーとランチする予定だと聞いて、何か言いたそうな顔をするロス。
そして、とうとうロスはトミーがどんな人物かをレイチェルに話そうと決心します。
I wasn't going to say anything to you, but.... は「君に何も言う予定はなかったんだけど、言うつもりはなかったんだけど、言わないでおこうと思っていたんだけど、でも(やっぱり思い切って言うことにするよ)」というニュアンスですね。
「彼とはもう会わないほうがいいと思う、会うべきじゃないと思う」と日本語では言いますが、英語では否定語が先に来るので、I don't think you should... という形になりますね。
ですから、その後のやり取りも、
レイチェル: You don't (think I should be seeing Tommy anymore)?
ロス: No, (I don't think you should....)
のように、not や no という否定語がついた受け答えになることに注意しましょう。
否定のニュアンスを残したままで、無理やり日本語に直訳すると、
レイチェル: You don't? (あなたは私がトミーとデートすべきだとは思わないの?)
ロス: No. (思わないね。)
みたいになるでしょうか。
ロスの No. は、No, I don't think... と後ろの否定文が省略されていることを示しているのであって、レイチェルの言っている内容を否定しているわけではない、ということです。
The guy is mean. の mean は形容詞で「卑劣な、下品な」という意味がありますが、今回の場合は、「意地の悪い、たちの悪い」という日本語が近いでしょう。
I mean, really mean. というセリフが面白いですね。mean という同音異義語が重ねて使われています。
I mean の mean は「意味する、意図する、…のつもりで言う」という動詞ですね。
フレンズには I mean という挿入句がしばしば登場しますが、「つまり」とか「僕の言いたいことは」のように訳されることが多いです。
The guy is mean. I mean, really mean. のニュアンスは、「あいつは mean なんだよ。っていうか、really mean (本当に mean)なんだ」と、その mean の度合いを強調して、言い直している感じです。
動詞 mean 「意味する」と、形容詞 mean 「意地の悪い」は、意味が異なる全く別の単語ですが、発音も綴りも全く一緒です。
「意地悪な」という形容詞の意味は、フレンズ2-17その17 に以下の形で出てきました。
モニカ: Because you were mean to me and you teased me and you always got your way. (だって、ロスは私に意地悪だったから。それに、私をいじめて、いつも自分の思い通りにしてたわ。)
同音異義語は TOEIC Part 2 によく登場しますが、意地悪という意味の形容詞 mean はTOEIC にそぐわない単語なので、
M: What do you mean?
W: Yes, I think he's mean.
みたいなひっかけ(mean という同じ言葉につられてつい正答に選んでしまう、というひっかけ)は TOEIC には出ないでしょうね(笑)。
トミーについて忠告したロスですが、やはり元彼のロスの発言なので、変な風に誤解されてしまいます。
トミーと離れたほうがいいんじゃなくて、全ての男性から離れたほうがいい、って言いたいんじゃないの?とレイチェルに勘ぐられていますね。
やきもちやいてるんじゃないんだ、嫉妬じゃないんだ、と必死に弁解するロスですが、モニカやチャンドラーにまで、「やっぱりそれは誰がどう見てもやきもちでしょう」みたいな目で見られてしまいます。
ロスは、scream という単語を使って、トミーが実際にした行いを説明するのですが、そこにチャンドラーがチャチャを入れます。
チャンドラーがやって見せているのは、お芝居が終わった後に立って拍手をするスタンディング・オベーション(standing ovation)ですね。
そういう、観客なら誰でもする行為を、別の言葉を使って表現すると、got up and (just) started banging his hands together. になる、と言いたいわけです。
bang というのは、叩く、という動詞の中でも、「強く打つ、バンと叩く」という激しいニュアンスが感じられる動詞です。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
bang: KNOCK/HIT SOMETHING
to hit something hard against something else, making a loud noise
つまり、「大きな音を立てながら、何かを別の何かに激しく当てること」。
フレンズ3-8その15 では、モニカがベン(ロスの息子)の頭を柱にゴッツンとぶつけてしまい、その後、ベンがカタコトで Monica bang! と言ったため、モニカがベンの頭をぶつけたことをベンはロスにチクるつもりだ、と大騒ぎになっていました。
これも、bang が結構な勢いでゴン!バン!と当たったイメージの単語なので、そんな単語で表現されたらまずい!という感じですよね。
今回のチャンドラーのセリフは、「彼はやおら立ち上がって、両手をバァーン!と激しく打ったんだ」と表現した感じでしょう。
「物も言い様(ものもいいよう)」だと言いたげで、ロスはトミーのしたことを scream と表現しているけれど、元彼の目線で今の彼を見ているわけだから、主観がかなり入っていて、客観的に描写してるとは言えないんじゃないの?、ただそのカップルに少し大きな声でしゃべりかけたことを、そんなふうに「叫んだ」と大げさに言っているだけじゃないの?と、ロスの言ったことを茶化しているのですね。
(Rach からのお詫び)
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2009年04月29日
2009年04月27日
人の不幸を喜んでいるかのような フレンズ3-22その5
モニカとフィービーの部屋。
次の日の朝になっても、フィービーはまだ電話の相手が出るのを待っています。
ジョーイ: (entering, happily) Hey! ([幸せそうに入ってきて] やぁ!)
モニカ: Hey! Didn't you have that outfit on last night? (まぁ! 昨日の晩もその服を着てなかった?)
ジョーイ: Yeah! I stayed at Kate's but ah, nothing happened. Hey, Pheebs, where were you? (ああ! ケイトの家に泊まったんだ。でも(エッチなことは)何も起こらなかった。ねぇフィービー、(昨日の晩は)どこにいたの?)
フィービー: I'm so, so, so sorry, Joey. I am definitely gonna see your play. I swear, your play is very important to us. Thank you for your patience. Your play is the next play I'm gonna see. (ほんとにほんとにほんとにごめんなさい、ジョーイ。絶対にあなたのお芝居を見に行くわ。誓って言うわ。あなたのお芝居は、私たちにとって非常に重要なものです。我慢強く待っていただきありがとうございます。あなたのお芝居は、私が見ることになる次の芝居です。)
モニカ: Anyway, how'd it go with Kate? (ところで、ケイトとの件はどうだったの?)
ジョーイ: Oh, it was great! Yeah, I-I walked her home, and it was amazing how much we connected, y'know? Then ah, then she passed out. But then she woke up. Yeah? And we stayed up all night talking. And now we're, like, totally crazy about each other! (あぁ、最高だったよ! そう、俺は彼女を家まで歩いて送って行ったんだ。俺たちがしっかり結びついた[気持ちが通じ合った]度合いはびっくりするほどだったよ[俺たちはびっくりするほどしっかり結びついたんだよ]。それから、ケイトは意識を失って。でもまた目が覚めて。それから、一晩中話しながらずっと起きてた。それで今、俺たちは、ほら、すっかりお互いに夢中なんだよ。)
モニカ: Joey, you had "the night"! (ジョーイ、あなたは「その夜[運命の夜]」を経験したのね!)
ジョーイ: What? (何だって?)
モニカ: When two people finally realize their feelings for each other, and-and they talk for hours and they-they learn all about the other person. (その時に、二人の人間はついにお互いへの気持ちをはっきり悟るのよ。そして、何時間もしゃべって相手について全てのことを知るの。)
ジョーイ: You-you think? (そう思う?)
モニカ: Did you, like, learn about her family? (あなたは、例えば、ケイトの家族について(何か)わかった?)
ジョーイ: Two brothers. One died! (兄弟は2人で、一人は死んだ!)
モニカ: Yes! (よし![やったわ!])
ジョーイ: Yeah?! (そう?)
モニカ: Oh! (They hug, triumphantly.) (えぇ! [二人は勝ち誇ったようにハグし合う])
ジョーイの服を見て、「昨晩と同じ服じゃないの?」と言うモニカ。
服を着替えてない→自宅に帰ってない→相手の家に外泊、という連想は日本人と同じですね。
お察しの通り、ケイトの家に泊まったんだけど、でも、モニカが想像しているようなエッチは何もなかったんだよ、と答えています。
フィービーは電話から離れられず、結局ジョーイのお芝居を見に行けませんでした。
幸せそうなジョーイは、別に怒っている風でもなく、ただ、「昨日は見かけなかったけど、どこに居たの?」と軽い調子で尋ねています。
それに対するフィービーの答えが面白いですね。
フレンズ3-22その2 で、以下のカスタマーセンターの保留音声(Hold Voice)が登場しました。
保留音声(Hold Voice): Please stay on the line. Your call is important to us. (電話を切らないで(そのままでお待ち)下さい。あなたのお電話は、私たちにとって重要なものです。)
保留音声: Thank you for your patience. You're the next caller. (お待たせいたしました[(忍耐強く)お待ち下さりありがとうございます]。あなたが次です[次におつなぎします]。)
フィービーがジョーイに言っているセリフは、その電話の音声の変形みたいになっています。
呪文のようにずーっとそのメッセージを聞き続けていたのと、睡眠不足で意識が朦朧としているのも手伝って、自分の言いたいことと電話メッセージとか混ざったみたいな形になっているのですが、それなりに意味が通じるようになっているのが、このセリフの面白いところですね。
英語でこのシーンを見ていた方は、例の電話メッセージとよく似た表現が使われていることに気づけばオッケー、という感じです。
エッチもせずに一晩中語り合ってたんだ!と興奮しながら話すジョーイ。
それを聞いてモニカは、you had "the night"! と言っています。
the という特定のものを指す定冠詞がついていることから、「その夜、あの夜、例の夜」みたいなニュアンスになり、「恋人なら誰もが一度は経験するあの夜を、とうとうあなたも体験したのね!」という感じです。
いっぱいしゃべって、相手のことが何でもわかってしまう夜なのよ、と説明した後、「ケイトの家族のことを聞いた?」とモニカは尋ねます。
想像通り、ケイトの家族のことを聞いていたジョーイは、Two brothers. One died! と答えます。
それを聞いて、Yes! と勝ち誇ったように叫ぶモニカが、とてもモニカっぽいですね。
この Yes! は、肯定する意味の「はい」ではなく、「よし! やった!」というニュアンス。
フレンズ1-22その6 でも、ロスが声には出さずに、Yes! と叫んだ時の話を書いていますが、それも「やったー!」というニュアンスでした。
事情がわからずその話を聞いていたとしたら、「兄弟は二人いたんだけど、一人は死んだんだって。」「やったー!」と聞こえて、まるで、相手の家族が死んだことをモニカが喜んでいるように聞こえてしまいます。
もちろんモニカは、相手の家族が死んだ、などという、かなり深い関係にならないと教えてもらえないようなヘビーな内容を知る間柄になったことを喜んでいるわけですが、そこで Yes! と喜ぶことがはたから見ると不謹慎に見えるのが面白いわけですね。
ジョーイが One died! という不幸な情報を言ったからこそ、モニカの「よっしゃー!」のような Yes! というセリフで大笑いできる、ということです。
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ジョーイ: (entering, happily) Hey! ([幸せそうに入ってきて] やぁ!)
モニカ: Hey! Didn't you have that outfit on last night? (まぁ! 昨日の晩もその服を着てなかった?)
ジョーイ: Yeah! I stayed at Kate's but ah, nothing happened. Hey, Pheebs, where were you? (ああ! ケイトの家に泊まったんだ。でも(エッチなことは)何も起こらなかった。ねぇフィービー、(昨日の晩は)どこにいたの?)
フィービー: I'm so, so, so sorry, Joey. I am definitely gonna see your play. I swear, your play is very important to us. Thank you for your patience. Your play is the next play I'm gonna see. (ほんとにほんとにほんとにごめんなさい、ジョーイ。絶対にあなたのお芝居を見に行くわ。誓って言うわ。あなたのお芝居は、私たちにとって非常に重要なものです。我慢強く待っていただきありがとうございます。あなたのお芝居は、私が見ることになる次の芝居です。)
モニカ: Anyway, how'd it go with Kate? (ところで、ケイトとの件はどうだったの?)
ジョーイ: Oh, it was great! Yeah, I-I walked her home, and it was amazing how much we connected, y'know? Then ah, then she passed out. But then she woke up. Yeah? And we stayed up all night talking. And now we're, like, totally crazy about each other! (あぁ、最高だったよ! そう、俺は彼女を家まで歩いて送って行ったんだ。俺たちがしっかり結びついた[気持ちが通じ合った]度合いはびっくりするほどだったよ[俺たちはびっくりするほどしっかり結びついたんだよ]。それから、ケイトは意識を失って。でもまた目が覚めて。それから、一晩中話しながらずっと起きてた。それで今、俺たちは、ほら、すっかりお互いに夢中なんだよ。)
モニカ: Joey, you had "the night"! (ジョーイ、あなたは「その夜[運命の夜]」を経験したのね!)
ジョーイ: What? (何だって?)
モニカ: When two people finally realize their feelings for each other, and-and they talk for hours and they-they learn all about the other person. (その時に、二人の人間はついにお互いへの気持ちをはっきり悟るのよ。そして、何時間もしゃべって相手について全てのことを知るの。)
ジョーイ: You-you think? (そう思う?)
モニカ: Did you, like, learn about her family? (あなたは、例えば、ケイトの家族について(何か)わかった?)
ジョーイ: Two brothers. One died! (兄弟は2人で、一人は死んだ!)
モニカ: Yes! (よし![やったわ!])
ジョーイ: Yeah?! (そう?)
モニカ: Oh! (They hug, triumphantly.) (えぇ! [二人は勝ち誇ったようにハグし合う])
ジョーイの服を見て、「昨晩と同じ服じゃないの?」と言うモニカ。
服を着替えてない→自宅に帰ってない→相手の家に外泊、という連想は日本人と同じですね。
お察しの通り、ケイトの家に泊まったんだけど、でも、モニカが想像しているようなエッチは何もなかったんだよ、と答えています。
フィービーは電話から離れられず、結局ジョーイのお芝居を見に行けませんでした。
幸せそうなジョーイは、別に怒っている風でもなく、ただ、「昨日は見かけなかったけど、どこに居たの?」と軽い調子で尋ねています。
それに対するフィービーの答えが面白いですね。
フレンズ3-22その2 で、以下のカスタマーセンターの保留音声(Hold Voice)が登場しました。
保留音声(Hold Voice): Please stay on the line. Your call is important to us. (電話を切らないで(そのままでお待ち)下さい。あなたのお電話は、私たちにとって重要なものです。)
保留音声: Thank you for your patience. You're the next caller. (お待たせいたしました[(忍耐強く)お待ち下さりありがとうございます]。あなたが次です[次におつなぎします]。)
フィービーがジョーイに言っているセリフは、その電話の音声の変形みたいになっています。
呪文のようにずーっとそのメッセージを聞き続けていたのと、睡眠不足で意識が朦朧としているのも手伝って、自分の言いたいことと電話メッセージとか混ざったみたいな形になっているのですが、それなりに意味が通じるようになっているのが、このセリフの面白いところですね。
英語でこのシーンを見ていた方は、例の電話メッセージとよく似た表現が使われていることに気づけばオッケー、という感じです。
エッチもせずに一晩中語り合ってたんだ!と興奮しながら話すジョーイ。
それを聞いてモニカは、you had "the night"! と言っています。
the という特定のものを指す定冠詞がついていることから、「その夜、あの夜、例の夜」みたいなニュアンスになり、「恋人なら誰もが一度は経験するあの夜を、とうとうあなたも体験したのね!」という感じです。
いっぱいしゃべって、相手のことが何でもわかってしまう夜なのよ、と説明した後、「ケイトの家族のことを聞いた?」とモニカは尋ねます。
想像通り、ケイトの家族のことを聞いていたジョーイは、Two brothers. One died! と答えます。
それを聞いて、Yes! と勝ち誇ったように叫ぶモニカが、とてもモニカっぽいですね。
この Yes! は、肯定する意味の「はい」ではなく、「よし! やった!」というニュアンス。
フレンズ1-22その6 でも、ロスが声には出さずに、Yes! と叫んだ時の話を書いていますが、それも「やったー!」というニュアンスでした。
事情がわからずその話を聞いていたとしたら、「兄弟は二人いたんだけど、一人は死んだんだって。」「やったー!」と聞こえて、まるで、相手の家族が死んだことをモニカが喜んでいるように聞こえてしまいます。
もちろんモニカは、相手の家族が死んだ、などという、かなり深い関係にならないと教えてもらえないようなヘビーな内容を知る間柄になったことを喜んでいるわけですが、そこで Yes! と喜ぶことがはたから見ると不謹慎に見えるのが面白いわけですね。
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2009年04月25日
シェークスピアのセリフでののしる フレンズ3-22その4
新聞にジョーイが出た芝居の劇評が出ますが、ケイトの演技はジョーイよりもひどいと言われ、マーシャルの演出も酷評されます。
そのことで落ち込んでいるケイト。
[Scene: The Theatre, after the party. Joey is trying to comfort Kate.]
劇場で。(打ち上げ)パーティーの後、ジョーイはケイトを慰めようとする。
ジョーイ: Hey! You okay? (やぁ! 大丈夫?)
ケイト: Fabulous. (最高よ。)
ジョーイ: Listen, drama critics, they're nothing but, but people who couldn't make it as actors. You know what you should do? (聞いてよ。劇の批評家は、彼らは、俳優として大成しなかった人間にすぎないんだよ。君は何をすべきかわかる?)
ケイト: Become a drama critic. (私は劇の批評家になるべきね。)
ディレクター: (entering, drunk) I am hurt! (to Joey and Kate) A plague on both your houses! (walks away) ([酔っ払って入ってきて] 私は傷ついた! [ジョーイとケイトに] お前たち二人の家に災いを! [歩いて去る])
ケイト: By the way, he dumped me tonight after he read my review. (ところで、(ディレクターの)彼は、今夜、批評を読んだ後、私を捨てたのよ。)
ジョーイ: Oh, classy. (あぁ、しゃれたことしてくれるよね[何様のつもりだ]。)
ケイト: Yep! I sure know how to pick 'em, huh? You know I gave up a part on a soap for this? (そうよ! 私は確かに男の選び方を知ってるのよ[男を見る目があるのよ]、そうでしょ? 知ってる? 私はこの芝居のために、ソープオペラの役をあきらめた[蹴った]のよ。)
ジョーイ: Wow! Yeah, I ah, I gave up a job too. (そうなんだ! あぁ、俺も仕事を一つあきらめたんだよ。)
ケイト: Really? What? (本当? 何の仕事?)
ジョーイ: Uh, declawing cats. Hey, tell you what, let me walk you home. We'll stop by every newsstand and burn every copy of The Times and The Post. (あぁ、ネコのツメ切りの仕事だよ。ねぇ、思いついたんだけどさ、君を家まで歩いて送らせてよ。全ての新聞売場に立ち寄って、タイムズとポストの全部に火をつけちゃおうよ。)
ケイト: Why The Post? (どうして、ポスト(も)なの?)
ジョーイ: Oh, you didn't see The Post? (あぁ、ケイトはポストを見てないの?)
ケイト: No. You? (見てないわ。あなたは見たの?)
ジョーイ: No. Why? (いや見てないよ。どうして?)
critic は名詞で「批評家、評論家」。
nothing but の but は「…を除いて」という意味なので、nothing but を直訳すると「…以外ではない、…の他はなにもない」、つまり「ただ…なだけ、…に過ぎない」という意味になります。
make it は「うまくやり遂げる、成功する」ですから、make it as actors は「俳優として成功する、俳優として大成する」ですね。
I made it! なら何かが成功した時に「やったぞ! やったわ!」という意味になります。
批評家って人種は、俳優として成功できなかった人間なんだよ、と言って、ジョーイはケイトを慰めています。
批評家についてそう語った後、ジョーイは You know what you should do? と言っています。
そんな批評家の言うことなんて気にすることはない、君が今すべきことは、そんなつまらない批評家の言うことを無視すること、忘れることだよ、と言いたいわけです。
ところが、You know what you should do? と問われたケイトは、当然そのジョーイの言いたいことがわかっていながら、「私も批評家になるべきね」(I should become a drama critic.)と答えます。
私も俳優として成功できそうにないから、批評家に転向すべきよね、と自虐的に答えているのです。
同じく劇評で酷評されたディレクターのマーシャルは、酔っ払いながら二人のところにやってきます。
相変わらず大げさな言い回しで、 I am hurt! A plague on both your houses! と言って去っていくのですが、このセリフ、実はシェークスピアの「ロミオとジュリエット」の有名なセリフだと言うことが調べているうちにわかりました。
plague は「伝染病、疫病」「ペスト」という意味で、研究社 新英和中辞典や英辞郎には、
(A) plague on it[him etc.]!=いまいましい! こんちくしょう!
という意味が載っています。
on を使って、on 以下のものに疫病がふりかかるイメージ、「そいつに疫病を!」という感覚が、「いまいましい! こんちくしょう!」という憎しみのフレーズに繋がるのでしょう。
A plague on にそういう意味があると知って、検索で使用例を調べるために Google のサーチボックスに、A plague on と入れたところ、A plague on both your houses というフレーズが候補として表示されました。(Google サジェスト機能)
そこからさらに調べてみると、A plague on both your houses というフレーズが、「ロミオとジュリエット」で使われたセリフだということがわかったのです。
そのセリフを説明してくれているサイトを2つ紹介します。
A plague on both your houses - Shakespeare Quotes
上のサイトには、ロミオとジュリエットに出てくるマキューシオ(Mercutio)のセリフとして、I am hurt. A plague a' both your houses! と書かれています。
つまり、ディレクターの言っている、I am hurt. の部分も含めて、シェークスピアのセリフの引用だった、ということですね。
ちなみに、フレンズ1-21その6 で、ジョーイが、新しい芸名(Holden McGroin)でオーディションを受けた時に、演じていたのがマキューシオでした。
A plague o' both your houses: Information from Answers.com
上のサイトでは、このセリフの背景と意味がわかりやすく説明されていますので、興味のある方は是非お読み下さい。
マキューシオは、モンタギュー家(ロミオの家)とキャピュレット家(ジュリエットの家)の両家に対して呪いの言葉を言ったわけですが、ディレクターはそのセリフを使って、ジョーイとケイトの両方の家に災いがあるように、と言っているのです。
演出そのものを酷評されているので、ジョーイとケイトのせいばかりではないのですが、ディレクターは二人のせいで自分の将来が台無しにされた、と言いたいのですね。
ケイトはこのディレクターの才能を買っているような発言を過去にしていましたが、こんな風にさらりとシェークスピアのセリフを引用したりするような日頃の言動から、そう思い込んでいたのかもしれません。
かなり有名なセリフのようなので、これを引用したからと言って、博識であることの証明にはならないのかもしれませんが、やっぱりジョーイには不可能な芸当かと(笑)。
批評を読んだ後、ディレクターに捨てられたのよ、と語るケイトに、ジョーイは、Oh, classy. と言っています。
classy は英和辞典では「しゃれた、高級の、上流な、身分の高い」という意味が載っています。
ジョーイのセリフのニュアンスは、日本語の「しゃれたことしてくれるじゃないか」のように皮肉っぽく言っているのか、ディレクターという役職の人間が、自分の役に立たなくなったからと俳優を非情にポイと捨ててしまうことを「いかにも立場が上の人間がやりそうなことだよね」と言っているのかのどちらかかな?と思いました。
その後のケイトのセリフ、Yep! I sure know how to pick 'em, huh? も、them つまり男性の選び方を私はよく知っている、私は男性を見る目があるから、こんな男と付き合っていたのよ、私ってほんとに男を見る目があるでしょ?と皮肉っぽく言っている気がします。
「批評が悪かったからとあっさり女を捨てるような男と付き合っていたなんて、私はなんてバカな女だったのかしら」という言葉の裏返しでしょうね。
余談になりますが、90年代に活躍した C.C.ガールズというアイドルグループ(ユニット)がいましたよね。
その C.C. は Cool & Classy の略だそうです。
過去に、ジョーイに対してソープオペラのことをバカにする発言をしていたケイトですが、実はソープオペラの役を蹴って、この芝居にかけていたことがわかります。
それに対してジョーイも「俺もある仕事をあきらめて、これを選んだんだ」と言うのですが、それが declawing cats という役者のキャリアには全く関係ない仕事なのが笑えます。
declaw という単語は英辞郎に、
declaw=(他動詞)爪を除く
と出ていますが、爪を全部引っこ抜いてしまうということではなく、DVDの日本語訳にあるような「ネコのツメ切り」のニュアンスでしょう。
家に帰る途中に、The Times と The Post を全部燃やしちゃおう、と提案するジョーイ。
The Times は、The New York Times、The Post は、The New York Post ですね。
Wikipedia 日本語版: ニューヨーク・タイムズ
Wikipedia 日本語版: ニューヨーク・ポスト
アメリカの新聞で「ポスト」と言えば、ワシントン・ポストが有名かな、とは思ったのですが、やはりブロードウェイでの演劇のレビューを取り扱っている、ということになると、地元のニューヨークの新聞ということになると思います。
ニューヨーカーのジョーイが The Post と言えば、やはりニューヨーク・ポストなんだろう、と。
今回、劇評で酷評されたタイムズはわかるとして、ポストの名前も出たことに、ケイトは「??」となります。
普通は、「ポストも燃やそう」と言ったら、それにも悪い批評が載っているかと思いますよね。
で、「読んだの?」と聞いたら「読んでない。どうしてそんなこと俺に聞くの?」と返すジョーイ。
ジョーイはポストを読んだわけではなくて、また、ポストにも悪い批評が載っていたわけでもなくて、ただタイムズのついでにポストの名前も出しただけ、だったのですね。
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そのことで落ち込んでいるケイト。
[Scene: The Theatre, after the party. Joey is trying to comfort Kate.]
劇場で。(打ち上げ)パーティーの後、ジョーイはケイトを慰めようとする。
ジョーイ: Hey! You okay? (やぁ! 大丈夫?)
ケイト: Fabulous. (最高よ。)
ジョーイ: Listen, drama critics, they're nothing but, but people who couldn't make it as actors. You know what you should do? (聞いてよ。劇の批評家は、彼らは、俳優として大成しなかった人間にすぎないんだよ。君は何をすべきかわかる?)
ケイト: Become a drama critic. (私は劇の批評家になるべきね。)
ディレクター: (entering, drunk) I am hurt! (to Joey and Kate) A plague on both your houses! (walks away) ([酔っ払って入ってきて] 私は傷ついた! [ジョーイとケイトに] お前たち二人の家に災いを! [歩いて去る])
ケイト: By the way, he dumped me tonight after he read my review. (ところで、(ディレクターの)彼は、今夜、批評を読んだ後、私を捨てたのよ。)
ジョーイ: Oh, classy. (あぁ、しゃれたことしてくれるよね[何様のつもりだ]。)
ケイト: Yep! I sure know how to pick 'em, huh? You know I gave up a part on a soap for this? (そうよ! 私は確かに男の選び方を知ってるのよ[男を見る目があるのよ]、そうでしょ? 知ってる? 私はこの芝居のために、ソープオペラの役をあきらめた[蹴った]のよ。)
ジョーイ: Wow! Yeah, I ah, I gave up a job too. (そうなんだ! あぁ、俺も仕事を一つあきらめたんだよ。)
ケイト: Really? What? (本当? 何の仕事?)
ジョーイ: Uh, declawing cats. Hey, tell you what, let me walk you home. We'll stop by every newsstand and burn every copy of The Times and The Post. (あぁ、ネコのツメ切りの仕事だよ。ねぇ、思いついたんだけどさ、君を家まで歩いて送らせてよ。全ての新聞売場に立ち寄って、タイムズとポストの全部に火をつけちゃおうよ。)
ケイト: Why The Post? (どうして、ポスト(も)なの?)
ジョーイ: Oh, you didn't see The Post? (あぁ、ケイトはポストを見てないの?)
ケイト: No. You? (見てないわ。あなたは見たの?)
ジョーイ: No. Why? (いや見てないよ。どうして?)
critic は名詞で「批評家、評論家」。
nothing but の but は「…を除いて」という意味なので、nothing but を直訳すると「…以外ではない、…の他はなにもない」、つまり「ただ…なだけ、…に過ぎない」という意味になります。
make it は「うまくやり遂げる、成功する」ですから、make it as actors は「俳優として成功する、俳優として大成する」ですね。
I made it! なら何かが成功した時に「やったぞ! やったわ!」という意味になります。
批評家って人種は、俳優として成功できなかった人間なんだよ、と言って、ジョーイはケイトを慰めています。
批評家についてそう語った後、ジョーイは You know what you should do? と言っています。
そんな批評家の言うことなんて気にすることはない、君が今すべきことは、そんなつまらない批評家の言うことを無視すること、忘れることだよ、と言いたいわけです。
ところが、You know what you should do? と問われたケイトは、当然そのジョーイの言いたいことがわかっていながら、「私も批評家になるべきね」(I should become a drama critic.)と答えます。
私も俳優として成功できそうにないから、批評家に転向すべきよね、と自虐的に答えているのです。
同じく劇評で酷評されたディレクターのマーシャルは、酔っ払いながら二人のところにやってきます。
相変わらず大げさな言い回しで、 I am hurt! A plague on both your houses! と言って去っていくのですが、このセリフ、実はシェークスピアの「ロミオとジュリエット」の有名なセリフだと言うことが調べているうちにわかりました。
plague は「伝染病、疫病」「ペスト」という意味で、研究社 新英和中辞典や英辞郎には、
(A) plague on it[him etc.]!=いまいましい! こんちくしょう!
という意味が載っています。
on を使って、on 以下のものに疫病がふりかかるイメージ、「そいつに疫病を!」という感覚が、「いまいましい! こんちくしょう!」という憎しみのフレーズに繋がるのでしょう。
A plague on にそういう意味があると知って、検索で使用例を調べるために Google のサーチボックスに、A plague on と入れたところ、A plague on both your houses というフレーズが候補として表示されました。(Google サジェスト機能)
そこからさらに調べてみると、A plague on both your houses というフレーズが、「ロミオとジュリエット」で使われたセリフだということがわかったのです。
そのセリフを説明してくれているサイトを2つ紹介します。
A plague on both your houses - Shakespeare Quotes
上のサイトには、ロミオとジュリエットに出てくるマキューシオ(Mercutio)のセリフとして、I am hurt. A plague a' both your houses! と書かれています。
つまり、ディレクターの言っている、I am hurt. の部分も含めて、シェークスピアのセリフの引用だった、ということですね。
ちなみに、フレンズ1-21その6 で、ジョーイが、新しい芸名(Holden McGroin)でオーディションを受けた時に、演じていたのがマキューシオでした。
A plague o' both your houses: Information from Answers.com
上のサイトでは、このセリフの背景と意味がわかりやすく説明されていますので、興味のある方は是非お読み下さい。
マキューシオは、モンタギュー家(ロミオの家)とキャピュレット家(ジュリエットの家)の両家に対して呪いの言葉を言ったわけですが、ディレクターはそのセリフを使って、ジョーイとケイトの両方の家に災いがあるように、と言っているのです。
演出そのものを酷評されているので、ジョーイとケイトのせいばかりではないのですが、ディレクターは二人のせいで自分の将来が台無しにされた、と言いたいのですね。
ケイトはこのディレクターの才能を買っているような発言を過去にしていましたが、こんな風にさらりとシェークスピアのセリフを引用したりするような日頃の言動から、そう思い込んでいたのかもしれません。
かなり有名なセリフのようなので、これを引用したからと言って、博識であることの証明にはならないのかもしれませんが、やっぱりジョーイには不可能な芸当かと(笑)。
批評を読んだ後、ディレクターに捨てられたのよ、と語るケイトに、ジョーイは、Oh, classy. と言っています。
classy は英和辞典では「しゃれた、高級の、上流な、身分の高い」という意味が載っています。
ジョーイのセリフのニュアンスは、日本語の「しゃれたことしてくれるじゃないか」のように皮肉っぽく言っているのか、ディレクターという役職の人間が、自分の役に立たなくなったからと俳優を非情にポイと捨ててしまうことを「いかにも立場が上の人間がやりそうなことだよね」と言っているのかのどちらかかな?と思いました。
その後のケイトのセリフ、Yep! I sure know how to pick 'em, huh? も、them つまり男性の選び方を私はよく知っている、私は男性を見る目があるから、こんな男と付き合っていたのよ、私ってほんとに男を見る目があるでしょ?と皮肉っぽく言っている気がします。
「批評が悪かったからとあっさり女を捨てるような男と付き合っていたなんて、私はなんてバカな女だったのかしら」という言葉の裏返しでしょうね。
余談になりますが、90年代に活躍した C.C.ガールズというアイドルグループ(ユニット)がいましたよね。
その C.C. は Cool & Classy の略だそうです。
過去に、ジョーイに対してソープオペラのことをバカにする発言をしていたケイトですが、実はソープオペラの役を蹴って、この芝居にかけていたことがわかります。
それに対してジョーイも「俺もある仕事をあきらめて、これを選んだんだ」と言うのですが、それが declawing cats という役者のキャリアには全く関係ない仕事なのが笑えます。
declaw という単語は英辞郎に、
declaw=(他動詞)爪を除く
と出ていますが、爪を全部引っこ抜いてしまうということではなく、DVDの日本語訳にあるような「ネコのツメ切り」のニュアンスでしょう。
家に帰る途中に、The Times と The Post を全部燃やしちゃおう、と提案するジョーイ。
The Times は、The New York Times、The Post は、The New York Post ですね。
Wikipedia 日本語版: ニューヨーク・タイムズ
Wikipedia 日本語版: ニューヨーク・ポスト
アメリカの新聞で「ポスト」と言えば、ワシントン・ポストが有名かな、とは思ったのですが、やはりブロードウェイでの演劇のレビューを取り扱っている、ということになると、地元のニューヨークの新聞ということになると思います。
ニューヨーカーのジョーイが The Post と言えば、やはりニューヨーク・ポストなんだろう、と。
今回、劇評で酷評されたタイムズはわかるとして、ポストの名前も出たことに、ケイトは「??」となります。
普通は、「ポストも燃やそう」と言ったら、それにも悪い批評が載っているかと思いますよね。
で、「読んだの?」と聞いたら「読んでない。どうしてそんなこと俺に聞くの?」と返すジョーイ。
ジョーイはポストを読んだわけではなくて、また、ポストにも悪い批評が載っていたわけでもなくて、ただタイムズのついでにポストの名前も出しただけ、だったのですね。
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2009年04月23日
奇数と偶数の座席番号 フレンズ3-22その3
ジョーイが出るお芝居の初演(Premiere)。
レイチェルはトミー(Tommy。演じるのはベン・スティラー)、ロスはケイリン(Cailin)という相手をそれぞれ連れて来ています。
4人がぎこちなく挨拶した後、ロスとトミーは自分の席を探しているところ。
ロス: Okay. (sees two people sitting in their seats.) Uh, huh. Excuse me. I'm sorry. I-I think you may be in our seats. (さて。[ロスたちの席に二人の人物が座っているのを見て] あの、すみません。申し訳ないんですが、あなた方が(座って)おられるのは僕らの席だと思うんですが。)
男性: Oh, no, I don't think so. (いいや、違うと思うけど。)
トミー: Could-could we take a look at your ticket? (あなたのチケットを見せていただいてもよろしいですか?)
男性: Sure. (Hands him the ticket.) (もちろん。[彼にチケットを渡す])
ロス: (looking at ticket) Yep! Yeah, see this says, "D-13," and uh.... ([チケットを見て] やっぱり! ほらここに D-13 って書いてある。だから…)
男性: Oh, well, I thought that ah-- (おぉ、そうか。私は(思い込んでいたんだよ)…。)
トミー: Oh, you thought, huh? Yeah, well, that didn't really work out too well for you, did you, idiot! What are you, a moron? Huh? It says, "D-13"! Okay? Look, you're surrounded by even numbers! Does that give you some clue? (あぁ、そう思ってたんだな! それがあんたの思い通りにはならなかったんだな、そうだろ、このおバカ! あんたは何者だ、アホなのか? あ? D-13 って書いてあるだろ? 見ろよ、あんたは偶数の席に囲まれているんだぞ! それがヒントにならないのか?[それでもピンと来ないのか?])
男性: Uh, the usher told us to come-- (あー、案内係が(ここに)来るように言ったから…)
トミー: Oh! Oh! The usher must be right! What, with all that training they go through! Get out! (They start to leave.) Here! (He throws him back his ticket.) (to Ross, calmly) Hey, man, you want the aisle? (おーおー! 案内係は正しいに決まってるからな! ほら、案内係が受けるあのトレーニングがあるからね! どけよ! [二人は立ち去る] ほら受け取れ。[トミーは男性にチケットを投げ返す] [ロスに対して穏やかに] ねぇ、君は通路側の席がいい?)
ロス: No, I'm good. (He sits down, stunned.) (いいや。僕はここでいい。[ロスは呆然として座る])
自分の席に座ろうとしたら、そこにすでに誰かが座っていたということ、よくありますよね。
最初の方のセリフは、そういう場合に、どんな風に声をかけるか、の良い例になっていると思います。
I'm sorry. I think you may be in our seats. は、最初に I'm sorry. と言っておいて、「あなたは僕たちの席にいるかもしれない、って僕は思うんですが」と言っています。
相手が間違えて座っていると決め付けずに、「僕はそう思うんですが」と言うことで、席を間違っている可能性を相手にやんわりと伝えることができます。
ところが、相手はここが自分の席だと信じ切っているようで、「そんなことないでしょ。」の一言で済まそうとします。
そこでトミーが、Could we...? という丁寧な依頼表現を使って、チケットを見せて下さい、と頼みます。
そして、チケットの座席番号を確認したところ、ロスたちが思っていた通り、男性が席を間違えていたことがわかるのですが…。
男性が「私はてっきりこの席だと思い込んでて…」みたいなことを言おうとした途端、それまで穏やかだったトミーが突然、キレ始めます。
idiot! の部分は特に大声を張り上げていますね。
that didn't really work out too well for you について。
work out には「(問題が)解ける」「(計画などが)(うまく)いく」などの意味があります。
well のような様態の副詞を伴う場合は、work out well の形で「うまくいく」と訳される場合が多いので、今回の work out (too) well も、「うまくいく」のニュアンスで解釈すべきかな、と思いました。
too は「あまりに…すぎる」という過剰な感じを意味するので、that didn't... の文章は、「あんたにとって、あまりにうまくいきすぎる、というほどのことはなかった」というニュアンスになるでしょうか。
別人の席に居座ってバレないまま最後まで見終えることを、トミーは「うまくいきすぎること」だと言っているようで、そんなふうにはうまくことが運ばなかったみたいだな、と言いたいようです。
idiot も moron も「ばか、まぬけ」という意味ですね。
LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) では、
idiot: [noun] [countable]
a stupid person or someone who has done something stupid
例) It was all your fault, you idiot.
つまり、「愚かな人、または愚かなことをした(ばかりの)人」。
例文は、「全部お前のせいだったんだ、このバカ。」
moron: [noun] [countable]
(informal not polite) a very offensive word for someone who you think is very stupid (synonym: idiot)
例) Don't leave it there, you moron!
つまり、「(インフォーマルで、礼儀正しくない) 非常に愚かだと思う人に対して使う、非常に侮辱的な言葉。同義語 idiot」。
例文は、「そこに置いてちゃだめだ、このバカ!」
どちらの例文にもあるように、文章の最後に、you idiot, you moron のように「このバカ!」という感じでくっつけることが多いように思います。
どちらもむやみに使うとトラブルの元になる言葉ですが、ロングマンの語義を見ると、a very offensive word とあるので、moron の方が度合いがきついようですね。
Look, you're surrounded by even numbers! Does that give you some clue? について。
even number は偶数。奇数は odd number になります。
clue は「解決の糸口、ヒント」。
「あんたは偶数に囲まれている。そのことがあんたに何かのヒントを与えないのか?」とトミーは言っていることになります。
彼のチケットの座席番号は、D-13、つまり奇数であることを考えると、奇数の席が偶数に囲まれることはありえない、というトミーの発言から、座席は偶数は偶数ばかり、奇数は奇数ばかりで集まっている、ということになりますね。
実際、トミーの言う通り、アメリカなどの外国の劇場の座席は、日本の座席番号とは異なり、奇数エリア、偶数エリアに分かれているそうです。
その件について上手く説明されているサイトを、以下に二つご紹介します。
あっとニューヨーク: ミュージカルのチケット手配: よくある質問とその回答
では、以下のQ&Aが載っています。
「隣席希望ですが、手配してもらった座席番号が一つ飛びになっています」
という質問に対して、
「お席はお隣同士でございます。これは、劇場の座席番号が、ブロックごとに奇数・偶数と分けられている場合があるためです。」
という回答です。
また、
ブロードウェイの劇場の座席について
というサイトでは、劇場の座席番号についての説明が図解入りで載っており、
「左側のブロックは通常、奇数(Odd)、右側のブロックは通常、偶数(Even)だけを使用しています。」
という説明があります。
上記のサイトでの説明通り、座席は奇数ブロック、偶数ブロックに分かれているため、周囲の座席が偶数であれば、奇数番号のチケットを持っている人の席がここにあるはずはないので、そこで気付くはずじゃないか? そんなことも気付かずに、のうのうとここに座っていたのか、と、トミーは相手を非難している、ということです。
アメリカのミュージカルを見に行こう!という海外ツアーもあったりしますので、この座席番号の仕組みについては、ご存知の方も多かったかもしれませんね。
自分で「あれ、隣席のはずなのに番号が飛んでるぞ!?」と思った経験があれば、そういうことはなかなか忘れないものですから。
私は、このエピソードをDVDで初めて見た時に、「へぇ、アメリカでは、奇数、偶数ごとに座席が分かれているんだぁ…」ということを知りました。
まさにこのトミーのセリフが clue となって、その仕組みに気付いたわけです。
あまりにポンポン言われるので、男性の方も何か自己弁護しようとして、今度は、the usher 「劇場の(座席)案内係」がここを案内したから、と言います。
それに対して、またすごい剣幕で文句をつけるトミーがすごいですね。
must という「当然の推定」を表す助動詞を使って、「そりゃ、案内係は正しいに違いない。正しいはずだよな。」と言っています。
with all that training they go through! の with は「…があるから」と、その人(案内係)に、そういう経験が付随しているイメージでしょうか。
「案内係が経験すべき全てのそういう訓練・トレーニングを彼らはやってきたんだからね。」というニュアンスで、案内係は、人に案内をするためにトレーニングを積んでいるんだから、正しくて当然だよね!と言っていることになります。
もちろん、それは皮肉で、実際には案内係と言っても、厳しい特殊な訓練を受けているはずはないですよね。
トミーが本当に言いたいことは、「案内係といっても、すごい訓練を受けているわけじゃなくて、間違いだってするんだから、「案内係が言ったから」というのをもっともらしい言い訳に使うな、案内係がそこを案内したとしても、自分は自分できちんと確認しろ!」と言いたいのです。
「案内係が…」と言った相手に対して、「案内係なんかあてになるもんか。大した訓練も受けてないのに。」と言うところを、「あぁ、案内係は間違いないもんな。あんなすごい訓練も受けてきたわけだし。」みたいに言っているところが、なんともイヤミなわけです。
男性たちを追い払った後、穏やかな調子に戻ったトミーは、通路側の席がいいかどうかをロスに尋ねています。
トミーのあまりの豹変ぶりに、ロスはただびっくりした顔をして、I'm good. と答えるのが精一杯という感じですね。
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ロス: Okay. (sees two people sitting in their seats.) Uh, huh. Excuse me. I'm sorry. I-I think you may be in our seats. (さて。[ロスたちの席に二人の人物が座っているのを見て] あの、すみません。申し訳ないんですが、あなた方が(座って)おられるのは僕らの席だと思うんですが。)
男性: Oh, no, I don't think so. (いいや、違うと思うけど。)
トミー: Could-could we take a look at your ticket? (あなたのチケットを見せていただいてもよろしいですか?)
男性: Sure. (Hands him the ticket.) (もちろん。[彼にチケットを渡す])
ロス: (looking at ticket) Yep! Yeah, see this says, "D-13," and uh.... ([チケットを見て] やっぱり! ほらここに D-13 って書いてある。だから…)
男性: Oh, well, I thought that ah-- (おぉ、そうか。私は(思い込んでいたんだよ)…。)
トミー: Oh, you thought, huh? Yeah, well, that didn't really work out too well for you, did you, idiot! What are you, a moron? Huh? It says, "D-13"! Okay? Look, you're surrounded by even numbers! Does that give you some clue? (あぁ、そう思ってたんだな! それがあんたの思い通りにはならなかったんだな、そうだろ、このおバカ! あんたは何者だ、アホなのか? あ? D-13 って書いてあるだろ? 見ろよ、あんたは偶数の席に囲まれているんだぞ! それがヒントにならないのか?[それでもピンと来ないのか?])
男性: Uh, the usher told us to come-- (あー、案内係が(ここに)来るように言ったから…)
トミー: Oh! Oh! The usher must be right! What, with all that training they go through! Get out! (They start to leave.) Here! (He throws him back his ticket.) (to Ross, calmly) Hey, man, you want the aisle? (おーおー! 案内係は正しいに決まってるからな! ほら、案内係が受けるあのトレーニングがあるからね! どけよ! [二人は立ち去る] ほら受け取れ。[トミーは男性にチケットを投げ返す] [ロスに対して穏やかに] ねぇ、君は通路側の席がいい?)
ロス: No, I'm good. (He sits down, stunned.) (いいや。僕はここでいい。[ロスは呆然として座る])
自分の席に座ろうとしたら、そこにすでに誰かが座っていたということ、よくありますよね。
最初の方のセリフは、そういう場合に、どんな風に声をかけるか、の良い例になっていると思います。
I'm sorry. I think you may be in our seats. は、最初に I'm sorry. と言っておいて、「あなたは僕たちの席にいるかもしれない、って僕は思うんですが」と言っています。
相手が間違えて座っていると決め付けずに、「僕はそう思うんですが」と言うことで、席を間違っている可能性を相手にやんわりと伝えることができます。
ところが、相手はここが自分の席だと信じ切っているようで、「そんなことないでしょ。」の一言で済まそうとします。
そこでトミーが、Could we...? という丁寧な依頼表現を使って、チケットを見せて下さい、と頼みます。
そして、チケットの座席番号を確認したところ、ロスたちが思っていた通り、男性が席を間違えていたことがわかるのですが…。
男性が「私はてっきりこの席だと思い込んでて…」みたいなことを言おうとした途端、それまで穏やかだったトミーが突然、キレ始めます。
idiot! の部分は特に大声を張り上げていますね。
that didn't really work out too well for you について。
work out には「(問題が)解ける」「(計画などが)(うまく)いく」などの意味があります。
well のような様態の副詞を伴う場合は、work out well の形で「うまくいく」と訳される場合が多いので、今回の work out (too) well も、「うまくいく」のニュアンスで解釈すべきかな、と思いました。
too は「あまりに…すぎる」という過剰な感じを意味するので、that didn't... の文章は、「あんたにとって、あまりにうまくいきすぎる、というほどのことはなかった」というニュアンスになるでしょうか。
別人の席に居座ってバレないまま最後まで見終えることを、トミーは「うまくいきすぎること」だと言っているようで、そんなふうにはうまくことが運ばなかったみたいだな、と言いたいようです。
idiot も moron も「ばか、まぬけ」という意味ですね。
LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) では、
idiot: [noun] [countable]
a stupid person or someone who has done something stupid
例) It was all your fault, you idiot.
つまり、「愚かな人、または愚かなことをした(ばかりの)人」。
例文は、「全部お前のせいだったんだ、このバカ。」
moron: [noun] [countable]
(informal not polite) a very offensive word for someone who you think is very stupid (synonym: idiot)
例) Don't leave it there, you moron!
つまり、「(インフォーマルで、礼儀正しくない) 非常に愚かだと思う人に対して使う、非常に侮辱的な言葉。同義語 idiot」。
例文は、「そこに置いてちゃだめだ、このバカ!」
どちらの例文にもあるように、文章の最後に、you idiot, you moron のように「このバカ!」という感じでくっつけることが多いように思います。
どちらもむやみに使うとトラブルの元になる言葉ですが、ロングマンの語義を見ると、a very offensive word とあるので、moron の方が度合いがきついようですね。
Look, you're surrounded by even numbers! Does that give you some clue? について。
even number は偶数。奇数は odd number になります。
clue は「解決の糸口、ヒント」。
「あんたは偶数に囲まれている。そのことがあんたに何かのヒントを与えないのか?」とトミーは言っていることになります。
彼のチケットの座席番号は、D-13、つまり奇数であることを考えると、奇数の席が偶数に囲まれることはありえない、というトミーの発言から、座席は偶数は偶数ばかり、奇数は奇数ばかりで集まっている、ということになりますね。
実際、トミーの言う通り、アメリカなどの外国の劇場の座席は、日本の座席番号とは異なり、奇数エリア、偶数エリアに分かれているそうです。
その件について上手く説明されているサイトを、以下に二つご紹介します。
あっとニューヨーク: ミュージカルのチケット手配: よくある質問とその回答
では、以下のQ&Aが載っています。
「隣席希望ですが、手配してもらった座席番号が一つ飛びになっています」
という質問に対して、
「お席はお隣同士でございます。これは、劇場の座席番号が、ブロックごとに奇数・偶数と分けられている場合があるためです。」
という回答です。
また、
ブロードウェイの劇場の座席について
というサイトでは、劇場の座席番号についての説明が図解入りで載っており、
「左側のブロックは通常、奇数(Odd)、右側のブロックは通常、偶数(Even)だけを使用しています。」
という説明があります。
上記のサイトでの説明通り、座席は奇数ブロック、偶数ブロックに分かれているため、周囲の座席が偶数であれば、奇数番号のチケットを持っている人の席がここにあるはずはないので、そこで気付くはずじゃないか? そんなことも気付かずに、のうのうとここに座っていたのか、と、トミーは相手を非難している、ということです。
アメリカのミュージカルを見に行こう!という海外ツアーもあったりしますので、この座席番号の仕組みについては、ご存知の方も多かったかもしれませんね。
自分で「あれ、隣席のはずなのに番号が飛んでるぞ!?」と思った経験があれば、そういうことはなかなか忘れないものですから。
私は、このエピソードをDVDで初めて見た時に、「へぇ、アメリカでは、奇数、偶数ごとに座席が分かれているんだぁ…」ということを知りました。
まさにこのトミーのセリフが clue となって、その仕組みに気付いたわけです。
あまりにポンポン言われるので、男性の方も何か自己弁護しようとして、今度は、the usher 「劇場の(座席)案内係」がここを案内したから、と言います。
それに対して、またすごい剣幕で文句をつけるトミーがすごいですね。
must という「当然の推定」を表す助動詞を使って、「そりゃ、案内係は正しいに違いない。正しいはずだよな。」と言っています。
with all that training they go through! の with は「…があるから」と、その人(案内係)に、そういう経験が付随しているイメージでしょうか。
「案内係が経験すべき全てのそういう訓練・トレーニングを彼らはやってきたんだからね。」というニュアンスで、案内係は、人に案内をするためにトレーニングを積んでいるんだから、正しくて当然だよね!と言っていることになります。
もちろん、それは皮肉で、実際には案内係と言っても、厳しい特殊な訓練を受けているはずはないですよね。
トミーが本当に言いたいことは、「案内係といっても、すごい訓練を受けているわけじゃなくて、間違いだってするんだから、「案内係が言ったから」というのをもっともらしい言い訳に使うな、案内係がそこを案内したとしても、自分は自分できちんと確認しろ!」と言いたいのです。
「案内係が…」と言った相手に対して、「案内係なんかあてになるもんか。大した訓練も受けてないのに。」と言うところを、「あぁ、案内係は間違いないもんな。あんなすごい訓練も受けてきたわけだし。」みたいに言っているところが、なんともイヤミなわけです。
男性たちを追い払った後、穏やかな調子に戻ったトミーは、通路側の席がいいかどうかをロスに尋ねています。
トミーのあまりの豹変ぶりに、ロスはただびっくりした顔をして、I'm good. と答えるのが精一杯という感じですね。
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2009年04月21日
あなたの忍耐に感謝 フレンズ3-22その2
フィービーは、電話機の保証期限が明日なので、壊れた電話を無料で修理してもらうため、何とか今日中に電話会社に連絡を取ろうとしています。そのため、ずっと受話器の傍から離れられません。
それを見て、ずっと受話器を握っていなくても、便利な機能があるのよ、と教えてあげるモニカ。
モニカ: And we also have a speakerphone. (She turns on the speaker phone.) (それに、うちの電話には、スピーカーフォン(機能)[受話器を置いても音声が聞こえる機能]がついてるのよ。[モニカはスピーカーフォンのスイッチを入れる])
保留音声(Hold Voice): Please stay on the line. Your call is important to us. (電話を切らないで(そのままでお待ち)下さい。あなたのお電話は、私たちにとって重要なものです。)
モニカ: You, you gotta hang up 'cause we're gonna be late. (電話を切らなきゃだめよ。遅れちゃうから。)
(Phoebe starts to hang up the phone, but.)
フィービーは電話を切ろうとするが。
保留音声: Thank you for your patience. You're the next caller. (お待たせいたしました。あなたが次です[次におつなぎします]。)
フィービー: Yes! Yes! I'm the next caller! You were gonna have me hang up. (やった! やった! 私が次よ! モニカは私に電話を切らせようとしていたわよね。)
チャンドラー: (entering, carrying the chick and duck) Hey! Can you take a duck and a chick to the theater? ([ヒヨコとアヒルを抱えて部屋に入って来て] やぁ! アヒルとヒヨコを劇場に連れて行くことは可能かな?)
モニカ: Of course not. (もちろんダメよ。)
フィービー: No. (ダメね。)
チャンドラー: Okay. I just wanted them to hear it from somebody else. (わかった。俺はただ、他の誰かがそう言うのをこいつらに聞かせたかっただけなんだ。)
stay on the line は「電話を切らないでおく」。
今回フィービーが聞いている電話の応答メッセージが、アメリカでのスタンダードなものかどうかはわかりませんが、日本の場合だと電話が混んでいる場合は、「ただいま電話がつながりにくくなっておりますので、時間をおいておかけ直し下さい」と言ったりするでしょうか?
「電話を切らずにお待ち下さい」とはあんまり言わないような…。
(もちろん、今回のエピソードが面白くなるように、わざとそういう文言になっている、という可能性もありますが。)
「あなたのコールは私たちにとって重要です。」というようなことも、日本では言わないような気がします。
ジョーイのお芝居の開演が迫っているので、遅れちゃうから電話を切って、とモニカは言います。
ちょうど切ろうとしたその瞬間、電話のメッセージの内容が変わります。
ただ待っていた状態から、「あなたが the next caller 」、つまり、次にオペレーターが電話を受けて話をするのはあなた、ということになったのですね。
フィービーは次だと聞いて喜んだ後、モニカの方を向いて、You were gonna have me hang up. と言っています。
あなたはさっき、電話を切るように言っていたわよねぇ、もしモニカに従って電話を切っていたら、私はこのせっかくのチャンスを逃すところだったわ、あなたの言うことを聞かないで正解だった、という感じでしょう。
Thank you for your patience. は、何かの事情でお客様を待たせている場合のお詫びの言葉の決まり文句ですね。
patience は「忍耐、辛抱強さ」という意味なので、怒ったりキレたりせずに(笑)穏やかに忍耐強く、辛抱強く待ってくれていることに対して感謝の意を示す言葉です。
TOEIC では、飛行機が遅れるとか、商品の発送が遅れるなどのシチュエーションで登場しそうなフレーズです。
実際、神崎正哉先生のご著書、TOEICテスト 新・最強トリプル模試 の第1回 Part 4 のナレーションに登場していました。(解答と解説編では p.62)
バスの発着が遅れているというアナウンスで、そのナレーションの最後のフレーズが、
We thank you for your patience.
です。
アヒルとヒヨコを抱えて入ってくるチャンドラー。
Can you take...? の you は、「一般の人」を表す you であり、この場合は、自分(I)も含んでいます。
Can I take...? 「俺は彼らを連れて行くことができるかな?」とほぼ同じ意味ですが、「お芝居を見る場合、こういう動物を連れて行くことは一般的に可能なものかな?」と、世間の常識で言うと許される行為だろうか?と尋ねている感覚かな、と思います。
当然のことながら返事は No. なのですが、チャンドラーはその返事を聞きたかっただけのようです。
わざわざ、アヒルとヒヨコを連れてきたのは、No. という答えをこいつらに聞かせたかっただけなんだ、と言っています。
俺が言っても信じてくれないので(?)、誰か他の人の口から、その答えを聞きたかったんだよ、俺以外の人もそう言えば、さすがのこいつらも納得するだろうから、という感じですね。
「ほら、このお姉ちゃんたちもそう言ってるから、俺だけがそう言ってるんじゃないんだ。わかってくれるよな。」と説得の材料に使いたかった、と言っているのですね。
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それを見て、ずっと受話器を握っていなくても、便利な機能があるのよ、と教えてあげるモニカ。
モニカ: And we also have a speakerphone. (She turns on the speaker phone.) (それに、うちの電話には、スピーカーフォン(機能)[受話器を置いても音声が聞こえる機能]がついてるのよ。[モニカはスピーカーフォンのスイッチを入れる])
保留音声(Hold Voice): Please stay on the line. Your call is important to us. (電話を切らないで(そのままでお待ち)下さい。あなたのお電話は、私たちにとって重要なものです。)
モニカ: You, you gotta hang up 'cause we're gonna be late. (電話を切らなきゃだめよ。遅れちゃうから。)
(Phoebe starts to hang up the phone, but.)
フィービーは電話を切ろうとするが。
保留音声: Thank you for your patience. You're the next caller. (お待たせいたしました。あなたが次です[次におつなぎします]。)
フィービー: Yes! Yes! I'm the next caller! You were gonna have me hang up. (やった! やった! 私が次よ! モニカは私に電話を切らせようとしていたわよね。)
チャンドラー: (entering, carrying the chick and duck) Hey! Can you take a duck and a chick to the theater? ([ヒヨコとアヒルを抱えて部屋に入って来て] やぁ! アヒルとヒヨコを劇場に連れて行くことは可能かな?)
モニカ: Of course not. (もちろんダメよ。)
フィービー: No. (ダメね。)
チャンドラー: Okay. I just wanted them to hear it from somebody else. (わかった。俺はただ、他の誰かがそう言うのをこいつらに聞かせたかっただけなんだ。)
stay on the line は「電話を切らないでおく」。
今回フィービーが聞いている電話の応答メッセージが、アメリカでのスタンダードなものかどうかはわかりませんが、日本の場合だと電話が混んでいる場合は、「ただいま電話がつながりにくくなっておりますので、時間をおいておかけ直し下さい」と言ったりするでしょうか?
「電話を切らずにお待ち下さい」とはあんまり言わないような…。
(もちろん、今回のエピソードが面白くなるように、わざとそういう文言になっている、という可能性もありますが。)
「あなたのコールは私たちにとって重要です。」というようなことも、日本では言わないような気がします。
ジョーイのお芝居の開演が迫っているので、遅れちゃうから電話を切って、とモニカは言います。
ちょうど切ろうとしたその瞬間、電話のメッセージの内容が変わります。
ただ待っていた状態から、「あなたが the next caller 」、つまり、次にオペレーターが電話を受けて話をするのはあなた、ということになったのですね。
フィービーは次だと聞いて喜んだ後、モニカの方を向いて、You were gonna have me hang up. と言っています。
あなたはさっき、電話を切るように言っていたわよねぇ、もしモニカに従って電話を切っていたら、私はこのせっかくのチャンスを逃すところだったわ、あなたの言うことを聞かないで正解だった、という感じでしょう。
Thank you for your patience. は、何かの事情でお客様を待たせている場合のお詫びの言葉の決まり文句ですね。
patience は「忍耐、辛抱強さ」という意味なので、怒ったりキレたりせずに(笑)穏やかに忍耐強く、辛抱強く待ってくれていることに対して感謝の意を示す言葉です。
TOEIC では、飛行機が遅れるとか、商品の発送が遅れるなどのシチュエーションで登場しそうなフレーズです。
実際、神崎正哉先生のご著書、TOEICテスト 新・最強トリプル模試 の第1回 Part 4 のナレーションに登場していました。(解答と解説編では p.62)
バスの発着が遅れているというアナウンスで、そのナレーションの最後のフレーズが、
We thank you for your patience.
です。
アヒルとヒヨコを抱えて入ってくるチャンドラー。
Can you take...? の you は、「一般の人」を表す you であり、この場合は、自分(I)も含んでいます。
Can I take...? 「俺は彼らを連れて行くことができるかな?」とほぼ同じ意味ですが、「お芝居を見る場合、こういう動物を連れて行くことは一般的に可能なものかな?」と、世間の常識で言うと許される行為だろうか?と尋ねている感覚かな、と思います。
当然のことながら返事は No. なのですが、チャンドラーはその返事を聞きたかっただけのようです。
わざわざ、アヒルとヒヨコを連れてきたのは、No. という答えをこいつらに聞かせたかっただけなんだ、と言っています。
俺が言っても信じてくれないので(?)、誰か他の人の口から、その答えを聞きたかったんだよ、俺以外の人もそう言えば、さすがのこいつらも納得するだろうから、という感じですね。
「ほら、このお姉ちゃんたちもそう言ってるから、俺だけがそう言ってるんじゃないんだ。わかってくれるよな。」と説得の材料に使いたかった、と言っているのですね。
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2009年04月19日
誰のナンバー2? フレンズ3-22その1
シーズン3 第22話
The One With the Screamer (レイチェルの勘違い!)
原題は「叫ぶ人の話」
ジョーイ: Uh, listen, I gotta double-check for tickets tonight. Who-who got what? (ねぇ、聞いて。今夜のチケットを念のために再確認しないといけないんだ。誰が何枚だったっけ?)
チャンドラー、フィービー&レイチェル: I have one. (俺・私は1枚。)
モニカ: I need two. I'm bringing Pete. My boyfriend. I have a boyfriend now. (私は2枚。私はピートを連れて行くの。私の彼[恋人]よ。今、私には彼がいるの。)
ジョーイ: Two it is. Ross, how about you? (2枚ね。ロス、お前はどうなの?)
ロス: Uh, yeah, I ah, I also need two. (うーんと、そうだな。僕は、あの、僕も2枚要るんだ。)
モニカ: Really? Who's number two? (本当? ナンバー2は誰?)
チャンドラー: Whose Number Two? One of the more difficult games sewer workers play. (誰のナンバー2か、って? 下水道で働く人がやる、最も難しいゲームの一つだな。)
double-check は、「二重のチェックをする、念のために再度、点検・確認する」
ここでは、はっきりとは言っていませんが、ジョーイが数を確認しているのは、ジョーイが出演するお芝居のチケットです。
以前に一度、何枚要るかを尋ねたことがあるのでしょうね。
芝居は今夜で、直前になって枚数の変更がないかどうか再度確認している、ということです。
Who got what? は、「誰が何を got するか」みたいな感覚で、漠然とした表現ですが、誰が何枚必要か、ということですね。
モニカは、前回の 3-21 で、ピートとキスをし、二人は恋人同士になります。
彼氏いない歴が長かったモニカなので、お芝居に彼同伴で行けるのがとても嬉しそう。
レイチェルと別れ、独り身であるはずのロスですが、2枚必要だと言うので、みんなはびっくりします。
前回の 3-21 のラストで、元恋人同士のロスとレイチェルの距離が縮まった感じになっていたので、レイチェルもそれを聞いてハッとしています。
モニカの、Who's number two? は、Who is number two? で、「2枚必要って言うのなら、その2番目の人、ナンバー2(number two)は誰なのよ?」という質問です。
それを受けて、チャンドラーは Whose Number Two? と言っていますね。
ネットスクリプトでは、モニカの質問をオウム返しした形で、Who's number two? と書いてありますが、DVD英語字幕では、Whose Number Two? になっています。
ここでは、Who's が、Whose に変わっていること(どちらも聞いた時の音は同じ)、そして、各単語の最初が大文字になっているのがポイントです。
先に、後半の One of the more difficult games sewer workers play. の方から見てみましょう。
sewer は「下水道、下水管」で、発音は「スーアー」という感じです。
また、「(布など)を縫う」という意味の sew という動詞があり、sew する人という意味で、sewer は「縫う人、裁縫師、お針子」という意味にもなります。この場合の発音は「ソウアー」です。
チャンドラーのセリフは、sewer ではなく、sewer workers と言っているので、裁縫師ではなく、「下水道で働く人」のことですね。
そういう「下水道で働く人がやるゲームのうち、最も難しいゲームが、Whose Number Two? だ」とチャンドラーは言っていることになります。
ゲームの名前なので、単語の頭が大文字になっているのです。
そして、Who's ではなくて、Whose となっているのは、「誰がナンバー2か?」ではなく、「誰のナンバー2か?」ですね。
number two は「うんち、大便」で、特に子どもに対して使う表現です。
number one は「おしっこ、小便」。
number one と number two については、ナンバー1とナンバー2 フレンズ3-5その24 で詳しく説明しています。
フレンズ3-8その17 のセリフにも、登場しました。
ということで、下水には、トイレからの汚水が流れてきているので、そこにはたくさんのうんちがある、それが誰のものかを当てるゲームは超難しい、だから、「誰のうんちか?」というゲームは、下水が流れているところで働いている人にとって、一番難しいゲームの一つだよね、とチャンドラーは言っているのです。
あぁ、なんともきったなぁーいジョークでした(笑)。
そういう下品なジョークだったので、ジョーイは口をへの字に曲げて、いやーな顔をしているのですね。
上にも書いたように、そういうものを number one, number two というのは主に小児語なのですが、フレンズたちは「子供がそのまま大人になったような人たち」(よく言えば「いつまでも子供心を忘れない大人」?)なので、ナンバー1とかナンバー2という言葉を聞くと、必ずそっち方面のジョークを言わずにはいられないのですね。
上に挙げた過去記事、フレンズ3-5その24 でも予告した通り、今回で、この「number 1, number two ジョーク」は3回目になります。
フレンズをずっと見ていた方なら、sewer という単語を知らなくても、number two という単語から、また「うんち」ネタだな、と気づいたかもしれませんね。
それ系のジョークだとわかればそれでいい、ということです。
彼らは友達同士だから、こんなジョークを言っていますが、親しくない人には、この手のジョークは言うべきではないですね。
また、number one, number two みたいな言葉も、小児語とは言え、ダイレクトに「そのもの」を指す言葉ですから、見識ある大人の会話で使われる単語ではないでしょうね。
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The One With the Screamer (レイチェルの勘違い!)
原題は「叫ぶ人の話」
ジョーイ: Uh, listen, I gotta double-check for tickets tonight. Who-who got what? (ねぇ、聞いて。今夜のチケットを念のために再確認しないといけないんだ。誰が何枚だったっけ?)
チャンドラー、フィービー&レイチェル: I have one. (俺・私は1枚。)
モニカ: I need two. I'm bringing Pete. My boyfriend. I have a boyfriend now. (私は2枚。私はピートを連れて行くの。私の彼[恋人]よ。今、私には彼がいるの。)
ジョーイ: Two it is. Ross, how about you? (2枚ね。ロス、お前はどうなの?)
ロス: Uh, yeah, I ah, I also need two. (うーんと、そうだな。僕は、あの、僕も2枚要るんだ。)
モニカ: Really? Who's number two? (本当? ナンバー2は誰?)
チャンドラー: Whose Number Two? One of the more difficult games sewer workers play. (誰のナンバー2か、って? 下水道で働く人がやる、最も難しいゲームの一つだな。)
double-check は、「二重のチェックをする、念のために再度、点検・確認する」
ここでは、はっきりとは言っていませんが、ジョーイが数を確認しているのは、ジョーイが出演するお芝居のチケットです。
以前に一度、何枚要るかを尋ねたことがあるのでしょうね。
芝居は今夜で、直前になって枚数の変更がないかどうか再度確認している、ということです。
Who got what? は、「誰が何を got するか」みたいな感覚で、漠然とした表現ですが、誰が何枚必要か、ということですね。
モニカは、前回の 3-21 で、ピートとキスをし、二人は恋人同士になります。
彼氏いない歴が長かったモニカなので、お芝居に彼同伴で行けるのがとても嬉しそう。
レイチェルと別れ、独り身であるはずのロスですが、2枚必要だと言うので、みんなはびっくりします。
前回の 3-21 のラストで、元恋人同士のロスとレイチェルの距離が縮まった感じになっていたので、レイチェルもそれを聞いてハッとしています。
モニカの、Who's number two? は、Who is number two? で、「2枚必要って言うのなら、その2番目の人、ナンバー2(number two)は誰なのよ?」という質問です。
それを受けて、チャンドラーは Whose Number Two? と言っていますね。
ネットスクリプトでは、モニカの質問をオウム返しした形で、Who's number two? と書いてありますが、DVD英語字幕では、Whose Number Two? になっています。
ここでは、Who's が、Whose に変わっていること(どちらも聞いた時の音は同じ)、そして、各単語の最初が大文字になっているのがポイントです。
先に、後半の One of the more difficult games sewer workers play. の方から見てみましょう。
sewer は「下水道、下水管」で、発音は「スーアー」という感じです。
また、「(布など)を縫う」という意味の sew という動詞があり、sew する人という意味で、sewer は「縫う人、裁縫師、お針子」という意味にもなります。この場合の発音は「ソウアー」です。
チャンドラーのセリフは、sewer ではなく、sewer workers と言っているので、裁縫師ではなく、「下水道で働く人」のことですね。
そういう「下水道で働く人がやるゲームのうち、最も難しいゲームが、Whose Number Two? だ」とチャンドラーは言っていることになります。
ゲームの名前なので、単語の頭が大文字になっているのです。
そして、Who's ではなくて、Whose となっているのは、「誰がナンバー2か?」ではなく、「誰のナンバー2か?」ですね。
number two は「うんち、大便」で、特に子どもに対して使う表現です。
number one は「おしっこ、小便」。
number one と number two については、ナンバー1とナンバー2 フレンズ3-5その24 で詳しく説明しています。
フレンズ3-8その17 のセリフにも、登場しました。
ということで、下水には、トイレからの汚水が流れてきているので、そこにはたくさんのうんちがある、それが誰のものかを当てるゲームは超難しい、だから、「誰のうんちか?」というゲームは、下水が流れているところで働いている人にとって、一番難しいゲームの一つだよね、とチャンドラーは言っているのです。
あぁ、なんともきったなぁーいジョークでした(笑)。
そういう下品なジョークだったので、ジョーイは口をへの字に曲げて、いやーな顔をしているのですね。
上にも書いたように、そういうものを number one, number two というのは主に小児語なのですが、フレンズたちは「子供がそのまま大人になったような人たち」(よく言えば「いつまでも子供心を忘れない大人」?)なので、ナンバー1とかナンバー2という言葉を聞くと、必ずそっち方面のジョークを言わずにはいられないのですね。
上に挙げた過去記事、フレンズ3-5その24 でも予告した通り、今回で、この「number 1, number two ジョーク」は3回目になります。
フレンズをずっと見ていた方なら、sewer という単語を知らなくても、number two という単語から、また「うんち」ネタだな、と気づいたかもしれませんね。
それ系のジョークだとわかればそれでいい、ということです。
彼らは友達同士だから、こんなジョークを言っていますが、親しくない人には、この手のジョークは言うべきではないですね。
また、number one, number two みたいな言葉も、小児語とは言え、ダイレクトに「そのもの」を指す言葉ですから、見識ある大人の会話で使われる単語ではないでしょうね。
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2009年04月17日
何やらかしたんだ? フレンズ3-21その7
レイチェルはロスに付き添われて、肋骨のケガを病院で診てもらう。その後、二人は帰ってくる。
チャンドラーは廊下にアヒルを連れ出して、
チャンドラー: Okay! Now you stay out here and you think about what you did! (これでいい! さあ、お前はこの外にしばらくいて、お前がしたことについて考えるんだな!)
ロス: (to Chandler) That's a duck! ([チャンドラーに] (それは)アヒルだ!)
チャンドラー: That's a bad duck! (to Ross) How'd the thing go tonight, Ross? (そいつは悪いアヒルだよ! [ロスに] 今夜の例の件はどんな感じだった、ロス?)
ロス: Oh, it was, nah, well.... (あぁ、えーっと…)
レイチェル: What thing? What thing? (何のこと? 何のこと?)
ロス: Nothing, ah, there was this thing at the museum. Come on. (they go into her apartment) Easy. (何でもないんだ。博物館である(ちょっとした)ことがあったんだよ。行こう。[二人はレイチェルのアパートに入る] (骨折しているから)気をつけて。)
チャンドラー: (to the duck) Okay, now, when you come back, I hope you remember that that chick is not a toy! (He goes back into the apartment) ([アヒルに] いいか、お前が(部屋に)戻ったら、お前に覚えておいて欲しいな、あのヒヨコはおもちゃじゃない、ってことを! [チャンドラーはアパートに戻る])
アヒルを部屋の外に出して、怒っているチャンドラー。
まるで、悪いことをした小さな子どもをしかっているようなセリフに笑えます。
アヒルに対して真剣に怒っているチャンドラーを見て、「アヒルだ」と驚くロスですが、チャンドラーは、「ただのアヒルじゃなくて、こいつは、わるーいアヒルなんだ」と説明しています。
外から帰ってきた相手に、"How did 〜 go?" 「〜はどうだった?」と尋ねるのは、決まり文句ですね。
今回のように、go を使って "How did 〜 go?" としたり、be 動詞を使って、"How was 〜?" と尋ねたりもします。
"How was your date?" なら「デートはどうだった?」、ジョーイに対してだと、"How did the audition go?" というフレーズもありますね。
チャンドラーは、「例の件はどんな感じだった?」というニュアンスで、the thing を使っています。
チャンドラーはロスがテレビに出る予定だったのを知っていて、詳しく言わなくても、tonight の the thing と言えばわかるからです。
でも、そのことを知らなかったレイチェルは、the thing の意味がわからず、What thing? と尋ねています。
ロスは詳しく語ろうとせず、博物館でのこと、博物館関係のことなんだ、とさらりと流します。
いつまでもアヒルに説教しているチャンドラーが面白いです。
チャンドラーのセリフを聞くと、大きなアヒルが、小さなヒヨコをおもちゃのようにもて遊んで、ヒヨコを危険な目に合わせたようですね。
外に出して反省させているのが、小さな赤ちゃんをいじめた兄へのおしおきのようです。
[cut to inside Monica and Rachel's]
モニカとレイチェルの部屋に場面が移る。
レイチェル: What "thing"? What is this "thing"? (thing って何? この thing って何なの?)
ロス: I was kinda supposed to be on TV tonight for the Discovery Channel. (今夜は、ディスカバリー・チャンネルでテレビに出る予定だったんだよ。)
レイチェル: Oh, my God! (まぁ、なんてこと!)
ロス: Yeah. (そうなんだ。)
レイチェル: Ross, why didn't you tell me that? (ロス、どうしてそのことを私に言ってくれなかったの?)
ロス: Eh, 'cause I knew that if I told you, you'd make me go, and I knew you needed someone to be with you tonight. Come on. Come on. (あ、だって、もし僕が君に言ったら、君は僕を行かせるだろうってわかってたし、君が今夜そばについててくれる人が必要なこともわかってたから。さぁ、こっちに行こう、行こう。)
レイチェル: I cannot believe you. (信じられないわ。)
ロス: What? (何?)
レイチェル: That is the sweetest thing, I just.... (それって、最高に優しいわよ。私はただ…)
(They both look at each other for a while)
二人はしばらくの間、お互いを見つめ合う。
ロス: (breaking the silence) You should get some sleep. ([沈黙を破って] 少し寝た方がいいよ。)
レイチェル: Okay. (わかった。)
ロス: So, I'll umm.... (それじゃ、僕は…)
レイチェル: Oh, I'm sorry I spoiled your evening. (あぁ、ごめんなさい。あなたの夜をダメにしちゃって。)
ロス: No, that's, no, as long as you're okay. So I'll ah, I'll see you tomorrow. (いいや、それはいいんだ。君が大丈夫なら。それじゃあ、また明日。)
レイチェル: Um-hmm, yeah. (えぇ、そうね。)
(He leaves)
ロスは去る。
レイチェル: (After he closes the door) See ya. ([ロスがドアを閉めた後] またね。)
(In the hallway, Ross all dejected, sits down on the step.)
廊下で、ロスはすっかりしょげて[落胆して]、段の上に座る。
チャンドラー: (coming out of his apartment and seeing Ross) What did you do? ([アパートから出てきて、ロスを見て] お前、何やらかしたんだ?)
the thing の内容が気になるレイチェルは、部屋に入ってからもロスに尋ね続けます。
ロスは話すつもりはなかったのでしょうが、何度も聞かれたので、事情を説明します。
テレビに出るなんて、そんなビッグイベントだったら、どうして言ってくれなかったの?というレイチェルへのロスの返事が泣けますね。
「テレビ出演を話せば、君は僕に行けと言うだろう」「君は大きなケガをして心細いから誰か傍についていて欲しいと思っている」、そのどちらも僕はわかっていたから、テレビ出演の話を告げずに、君の付き添いをしたんだよ、ということです。
as long as は「…である限りは、…であるならば」。
君が、okay であるならば、他のことはもういいんだよ、ということです。
お互い、昔の恋人同士であった頃を思い出しながらも、それ以上は何も言えないまま、「また明日」と別れます。
ドアを閉めてロスには聞こえないとわかっていながら、See ya. とつぶやくレイチェルが印象深いですね。
ロスの浮気を怒っていたレイチェルですが、今回、ロスの優しさに触れて、少し気持ちが動いたことがわかる良いシーンです。
ト書きには、Ross all dejected と書いてあります。
dejected は「しょげた、落胆した」という意味ですが、この場合は、レイチェルのケガのためにテレビ出演できなかったことでがっかりしているのではなく、レイチェルとのことでいろいろ思い悩むことがあるから、元気なさげな感じで座っている、というところでしょうね。
そんな風に、がっくり肩を落とした感じで、廊下のステップに腰掛けているロスを見て、チャンドラーは、What did you do? と尋ねています。
これは、What are you doing? ではなく、What did you do? という過去形になっているのがポイントですね。
「お前、こんなところでボーッと座り込んで何やってるんだ?」という意味ではなくて、「何をしたんだ?」です。
つまり、「何か悪いことをしたから、アヒルみたいに、お前も廊下に放り出されたのか?」ということですね。
その前に、アヒルを廊下に出すチャンドラーのシーンがあったので、この What did you do? の面白みが伝わるわけです。
がっくりして座っているロスを、怒られたものと勘違いして、「何やったんだ。何やっちまったんだ。何やらかしたんだ。」と尋ねているのですね。
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チャンドラーは廊下にアヒルを連れ出して、
チャンドラー: Okay! Now you stay out here and you think about what you did! (これでいい! さあ、お前はこの外にしばらくいて、お前がしたことについて考えるんだな!)
ロス: (to Chandler) That's a duck! ([チャンドラーに] (それは)アヒルだ!)
チャンドラー: That's a bad duck! (to Ross) How'd the thing go tonight, Ross? (そいつは悪いアヒルだよ! [ロスに] 今夜の例の件はどんな感じだった、ロス?)
ロス: Oh, it was, nah, well.... (あぁ、えーっと…)
レイチェル: What thing? What thing? (何のこと? 何のこと?)
ロス: Nothing, ah, there was this thing at the museum. Come on. (they go into her apartment) Easy. (何でもないんだ。博物館である(ちょっとした)ことがあったんだよ。行こう。[二人はレイチェルのアパートに入る] (骨折しているから)気をつけて。)
チャンドラー: (to the duck) Okay, now, when you come back, I hope you remember that that chick is not a toy! (He goes back into the apartment) ([アヒルに] いいか、お前が(部屋に)戻ったら、お前に覚えておいて欲しいな、あのヒヨコはおもちゃじゃない、ってことを! [チャンドラーはアパートに戻る])
アヒルを部屋の外に出して、怒っているチャンドラー。
まるで、悪いことをした小さな子どもをしかっているようなセリフに笑えます。
アヒルに対して真剣に怒っているチャンドラーを見て、「アヒルだ」と驚くロスですが、チャンドラーは、「ただのアヒルじゃなくて、こいつは、わるーいアヒルなんだ」と説明しています。
外から帰ってきた相手に、"How did 〜 go?" 「〜はどうだった?」と尋ねるのは、決まり文句ですね。
今回のように、go を使って "How did 〜 go?" としたり、be 動詞を使って、"How was 〜?" と尋ねたりもします。
"How was your date?" なら「デートはどうだった?」、ジョーイに対してだと、"How did the audition go?" というフレーズもありますね。
チャンドラーは、「例の件はどんな感じだった?」というニュアンスで、the thing を使っています。
チャンドラーはロスがテレビに出る予定だったのを知っていて、詳しく言わなくても、tonight の the thing と言えばわかるからです。
でも、そのことを知らなかったレイチェルは、the thing の意味がわからず、What thing? と尋ねています。
ロスは詳しく語ろうとせず、博物館でのこと、博物館関係のことなんだ、とさらりと流します。
いつまでもアヒルに説教しているチャンドラーが面白いです。
チャンドラーのセリフを聞くと、大きなアヒルが、小さなヒヨコをおもちゃのようにもて遊んで、ヒヨコを危険な目に合わせたようですね。
外に出して反省させているのが、小さな赤ちゃんをいじめた兄へのおしおきのようです。
[cut to inside Monica and Rachel's]
モニカとレイチェルの部屋に場面が移る。
レイチェル: What "thing"? What is this "thing"? (thing って何? この thing って何なの?)
ロス: I was kinda supposed to be on TV tonight for the Discovery Channel. (今夜は、ディスカバリー・チャンネルでテレビに出る予定だったんだよ。)
レイチェル: Oh, my God! (まぁ、なんてこと!)
ロス: Yeah. (そうなんだ。)
レイチェル: Ross, why didn't you tell me that? (ロス、どうしてそのことを私に言ってくれなかったの?)
ロス: Eh, 'cause I knew that if I told you, you'd make me go, and I knew you needed someone to be with you tonight. Come on. Come on. (あ、だって、もし僕が君に言ったら、君は僕を行かせるだろうってわかってたし、君が今夜そばについててくれる人が必要なこともわかってたから。さぁ、こっちに行こう、行こう。)
レイチェル: I cannot believe you. (信じられないわ。)
ロス: What? (何?)
レイチェル: That is the sweetest thing, I just.... (それって、最高に優しいわよ。私はただ…)
(They both look at each other for a while)
二人はしばらくの間、お互いを見つめ合う。
ロス: (breaking the silence) You should get some sleep. ([沈黙を破って] 少し寝た方がいいよ。)
レイチェル: Okay. (わかった。)
ロス: So, I'll umm.... (それじゃ、僕は…)
レイチェル: Oh, I'm sorry I spoiled your evening. (あぁ、ごめんなさい。あなたの夜をダメにしちゃって。)
ロス: No, that's, no, as long as you're okay. So I'll ah, I'll see you tomorrow. (いいや、それはいいんだ。君が大丈夫なら。それじゃあ、また明日。)
レイチェル: Um-hmm, yeah. (えぇ、そうね。)
(He leaves)
ロスは去る。
レイチェル: (After he closes the door) See ya. ([ロスがドアを閉めた後] またね。)
(In the hallway, Ross all dejected, sits down on the step.)
廊下で、ロスはすっかりしょげて[落胆して]、段の上に座る。
チャンドラー: (coming out of his apartment and seeing Ross) What did you do? ([アパートから出てきて、ロスを見て] お前、何やらかしたんだ?)
the thing の内容が気になるレイチェルは、部屋に入ってからもロスに尋ね続けます。
ロスは話すつもりはなかったのでしょうが、何度も聞かれたので、事情を説明します。
テレビに出るなんて、そんなビッグイベントだったら、どうして言ってくれなかったの?というレイチェルへのロスの返事が泣けますね。
「テレビ出演を話せば、君は僕に行けと言うだろう」「君は大きなケガをして心細いから誰か傍についていて欲しいと思っている」、そのどちらも僕はわかっていたから、テレビ出演の話を告げずに、君の付き添いをしたんだよ、ということです。
as long as は「…である限りは、…であるならば」。
君が、okay であるならば、他のことはもういいんだよ、ということです。
お互い、昔の恋人同士であった頃を思い出しながらも、それ以上は何も言えないまま、「また明日」と別れます。
ドアを閉めてロスには聞こえないとわかっていながら、See ya. とつぶやくレイチェルが印象深いですね。
ロスの浮気を怒っていたレイチェルですが、今回、ロスの優しさに触れて、少し気持ちが動いたことがわかる良いシーンです。
ト書きには、Ross all dejected と書いてあります。
dejected は「しょげた、落胆した」という意味ですが、この場合は、レイチェルのケガのためにテレビ出演できなかったことでがっかりしているのではなく、レイチェルとのことでいろいろ思い悩むことがあるから、元気なさげな感じで座っている、というところでしょうね。
そんな風に、がっくり肩を落とした感じで、廊下のステップに腰掛けているロスを見て、チャンドラーは、What did you do? と尋ねています。
これは、What are you doing? ではなく、What did you do? という過去形になっているのがポイントですね。
「お前、こんなところでボーッと座り込んで何やってるんだ?」という意味ではなくて、「何をしたんだ?」です。
つまり、「何か悪いことをしたから、アヒルみたいに、お前も廊下に放り出されたのか?」ということですね。
その前に、アヒルを廊下に出すチャンドラーのシーンがあったので、この What did you do? の面白みが伝わるわけです。
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2009年04月15日
二人とも愛してるけど、愛し方が違う フレンズ3-21その6
[Scene: Chandler and Joey's, Chandler is watching Baywatch with the baby chick. He's on one leather chair, the chick is on the other. It's watching Yasmine Bleeth run and is chirping.]
チャンドラーとジョーイの部屋。チャンドラーはヒヨコと一緒に「ベイウォッチ」を見ている。チャンドラーは一つ目の革椅子に座り、ヒヨコはもう一方の椅子に座っている。ヒヨコはヤスミン・ブリースが走るのを見て、ピヨピヨとさえずっている。
チャンドラー: I know. See, yes. That's Yasmine Bleeth. She's a completely different kind of chick. I love you both. But in very different ways. (そうだよ。ほら、そうなんだ。あれがヤスミン・ブリースだよ。彼女は全く違ったタイプの chick なんだ。俺は君たち二人(ヒヨコとヤスミン)とも愛してるんだ。でも、ものすごく違った形でね。)
ジョーイ: (entering) Hey! ([入ってくる] やぁ!)
チャンドラー: Hey! (やぁ!)
ジョーイ: (sees he's watching Baywatch) Ohhh. (sees he still has the chick) Ahh! What are you doing? I thought you were gonna take her back to the store today. ([チャンドラーがベイウォッチを見ているのを見て] おぉぉー。[チャンドラーがまだヒヨコと一緒にいるのを見て] あー! 何やってんだよ。お前が彼女(ヒヨコ)を今日、店に返すことになってると思ってたのに。)
チャンドラー: I did. But the store wouldn't take her back. So then I took her to the shelter. And you know what I found out? (返しに行ったんだよ。でも、店が彼女を受け取ろうとしなかったんだ。だからそれから彼女をシェルターに連れて行ったんだ。それで何がわかったと思う?)
(Joey wants to know, but Chandler doesn't want to discuss it by the chick, so he and Joey move over to the windows and away from the chick.)
ジョーイは知りたがったが、チャンドラーはヒヨコのそばでその件について話し合いたくはなかったので、チャンドラーとジョーイは窓のところに行き、ヒヨコから離れる。
チャンドラー: If they can't find a home for her, they kill her! And I'm not gonna let that happen to little Yasmine! (もし、彼らが、彼女の家[引き取り先]を見つけられなかったら、彼女を殺すんだ! そして、俺は、小さなヤスミンをそんな目にあわせるつもりはないよ!)
ジョーイ: Okay, good, good, good, 'cause, good, 'cause I was kinda having second thoughts too. (よし、いいぞいいぞいいぞ。だって、俺も考え直していたところだったんだ。)
チャンドラー: Okay. And it's not just chicks, y'know? It's all kinds of other animals. (よかった。それで、ヒヨコだけに限った話じゃないんだ。別の動物すべてがそうなんだよ。)
ジョーイ: That's horrible. Well, you did the right thing, man. (それは恐ろしいな。あぁ、お前は正しいことをしたんだよ。)
チャンドラー: Thanks. I'm glad you see it that way. (ありがとう。お前がそんな風に思ってくれて嬉しいよ。)
(He hear a duck start quacking, and see it waddle into the living room from the bathroom. Joey wants to know what's with the duck.)
彼はアヒルがクワックワッと鳴き始めるのを聞き、アヒルが、バスルームからリビングによちよち歩きながら入ってくるのを見る。ジョーイはアヒルの件について知りたいと思う。
チャンドラー: Ohhh-hoo, funny story! (おぉー、(これは)面白い話なんだよ!)
「ベイウォッチ」というドラマについては、フレンズ2-17その6、ヤスミン・ブリースについては、フレンズ2-17その7 で詳しく説明しています。
ヤスミン・ブリースは、チャンドラー役のマシュー・ペリーとお付き合いしていたこともあるようです。
フレンズ3-5その6 で登場した、"freebie" list 「試供品リスト(このセレブとなら寝てもいいと、恋人が認めてくれているセレブ5人のリスト)」の中にも、ヤスミンはしっかり入っていましたし。
フレンズファンの間では、チャンドラーとジョーイはベイウォッチが好きで、特にチャンドラーはヤスミンが好き、というのは有名な話なので、チャンドラーがベイウォッチのヤスミンを見ているシーンだけで、笑えてしまうのですね。
ヒヨコはピヨピヨ鳴いているだけですが、チャンドラーはいきなり、I know. と言っています。
「わかってる。君の言う通りだよね。」というニュアンスでしょうか。
一緒にテレビを見ているヒヨコが鳴いているのを見て、チャンドラーは、ヒヨコもヤスミンを見て「わー、この人誰? きれいねぇ〜!」と騒いでいると勝手に解釈したようです(笑)。
「そうそう、お前も彼女を見て感動しただろ、きれいな人だなーと思っただろ。あれはヤスミン・ブリースって名前の女優さんなんだよ…」とヤスミンのことをヒヨコに説明し始めるのですね。
ヒヨコは知らないけど女の子は フレンズ3-21その2 で、chick には、「ヒヨコ」という意味と、「若い女性」という意味があることを説明しました。
今回もまた、そのダブルミーニングが使われていますね。
ヒヨコの君も、ヤスミンも、どっちも chick だけど、全くタイプが違う chick なんだよ、と言っています。
I love you both. But in very different ways. というセリフ、私、大好きで、いつ思い出しても笑ってしまうのですが…(笑)。
つまり、ヒヨコの君をとてもかわいいと思っていて、君のことは大好きなんだけど、ヤスミンへの愛はまた別の形の愛なんだ、みたいな感じですね。
動物をかわいいと思う気持ちと、恋愛対象の女性として愛する気持ちの違いです。
妹か娘みたいにかわいがっている女の子に対して、「君のことはかわいいと思ってるんだけど、恋愛対象にはならないんだ」と言っているような感じもするセリフですね。
上にも書いたように、ジョーイもベイウォッチのファンなので、チャンドラーがベイウォッチを見ているのを見て、おぉ、いいもの見てるねぇ、という感じで声を掛けるのですが、ヒヨコがいるのを見てびっくりしています。
I thought は「俺は…だと思ってた(のに、実際、今見ると、思っていたのと違う)」というニュアンス。
返すことになっていたはずなのに、どうしてヒヨコがここにいるんだよ、ということです。
the store wouldn't の、wouldn't は、「拒絶の意志」を表し、「どうしても…しなかった、…しようとしなかった」という意味になります。
ヒヨコの返品を拒絶された、ヒヨコの返品に頑(がん)として応じなかった、ということです。
shelter は「シェルター、避難所、保護施設」。
引き取り手のない動物を持ち込む場所、ということでしょう。
ヒヨコが人語を解するとは到底思えないのに、ヒヨコが聞いているところでは大声で言えないよ、とばかりに、窓の方に移動する二人が面白いです。
少し前のシーンで、ヤスミンについてヒヨコと語り合っていたチャンドラーですから、当然の行動なのですが(笑)。
I'm not gonna let that happen to little Yasmine! について。
happen to someone は「(主語である何かが)人に起こる」。
let that happen to someone は「そんなことを人に起こさせる、人にそんなことが起こるのを許す」。
ですから、I'm not gonna let that happen to someone は「人にそんなことを起こさせない、人にそんなことが起こらないようにする」で、that は、「引き取り手が見つからない場合に、殺されてしまうこと」を指しますね。
「引き取り手が見つからないから殺されるような目には決してあわせない」ということです。
ヒヨコのことを little Yasmine と呼んでいるのが面白いです。
さすがは、I love you both. と言ったチャンドラーです(笑)。
ちなみに、DVD英語字幕では、I won't let that happen to little Jasmine. となっていて、ヤスミンではなく、ジャスミンになっていました。
Yasmine も Jasmine も名前の起源はきっと同じなのでしょうね。
それで、英語でメジャーな方の Jasmine という綴りにしてしまった、ということでしょう。
実際の音声でも、チャンドラーは、Yasmine と言っていましたし、ネットスクリプトにも Yasmine と書いてありますし、ヤスミン・ブリースの話が出た後の流れを考えても、Yasmine が正解だと思います。
have second thought は「考え直す、思い直す、再考する」。
You did the right thing. 「お前は正しいことをした!」と、チャンドラーがヒヨコの命を救ったことを評価するジョーイですが、その後に、クワックワッと鳴きながら、アヒルが登場するのが面白いです。
フレンズ3-21その3 で、Old McDonald Had a Farm という歌を解説した時に、EIGOでおどろう!:スペースアルク というサイトを紹介しました。
そのサイトに載っている1番の歌詞のアヒルバージョンも、quack という言葉が使われています。
アヒルの鳴き声は quack で、動詞として使うと、「アヒルがクワックワッ・ガーガー鳴く」という意味になります。
アヒルを見たジョーイは、「これはどういうことか教えてくれるかな?」と言いたげな視線をチャンドラーに投げかけていますね。
チャンドラーは、「まぁ、話せば長いんだけど、これから話そうと思ってたんだけど、面白い話なんだよ。」みたいに言っています。
アヒルが登場する直前に、「殺されるのはヒヨコだけじゃなくて、全部の動物がそうなるんだ」と説明していましたから、ここでアヒルが登場するだけで、チャンドラーはヒヨコだけじゃなく、かわいそうなアヒルくんの命まで救ってあげた、ということがわかるのですね。
ジョーイはチャンドラーの行為を You did the right thing. と絶賛したので、アヒルのことも認めないわけにはいきません。
いろんな伏線があって、最後にアヒルが登場する、というこのオチが、フレンズらしいなと思いました。
(Rach からのお願い)
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チャンドラーとジョーイの部屋。チャンドラーはヒヨコと一緒に「ベイウォッチ」を見ている。チャンドラーは一つ目の革椅子に座り、ヒヨコはもう一方の椅子に座っている。ヒヨコはヤスミン・ブリースが走るのを見て、ピヨピヨとさえずっている。
チャンドラー: I know. See, yes. That's Yasmine Bleeth. She's a completely different kind of chick. I love you both. But in very different ways. (そうだよ。ほら、そうなんだ。あれがヤスミン・ブリースだよ。彼女は全く違ったタイプの chick なんだ。俺は君たち二人(ヒヨコとヤスミン)とも愛してるんだ。でも、ものすごく違った形でね。)
ジョーイ: (entering) Hey! ([入ってくる] やぁ!)
チャンドラー: Hey! (やぁ!)
ジョーイ: (sees he's watching Baywatch) Ohhh. (sees he still has the chick) Ahh! What are you doing? I thought you were gonna take her back to the store today. ([チャンドラーがベイウォッチを見ているのを見て] おぉぉー。[チャンドラーがまだヒヨコと一緒にいるのを見て] あー! 何やってんだよ。お前が彼女(ヒヨコ)を今日、店に返すことになってると思ってたのに。)
チャンドラー: I did. But the store wouldn't take her back. So then I took her to the shelter. And you know what I found out? (返しに行ったんだよ。でも、店が彼女を受け取ろうとしなかったんだ。だからそれから彼女をシェルターに連れて行ったんだ。それで何がわかったと思う?)
(Joey wants to know, but Chandler doesn't want to discuss it by the chick, so he and Joey move over to the windows and away from the chick.)
ジョーイは知りたがったが、チャンドラーはヒヨコのそばでその件について話し合いたくはなかったので、チャンドラーとジョーイは窓のところに行き、ヒヨコから離れる。
チャンドラー: If they can't find a home for her, they kill her! And I'm not gonna let that happen to little Yasmine! (もし、彼らが、彼女の家[引き取り先]を見つけられなかったら、彼女を殺すんだ! そして、俺は、小さなヤスミンをそんな目にあわせるつもりはないよ!)
ジョーイ: Okay, good, good, good, 'cause, good, 'cause I was kinda having second thoughts too. (よし、いいぞいいぞいいぞ。だって、俺も考え直していたところだったんだ。)
チャンドラー: Okay. And it's not just chicks, y'know? It's all kinds of other animals. (よかった。それで、ヒヨコだけに限った話じゃないんだ。別の動物すべてがそうなんだよ。)
ジョーイ: That's horrible. Well, you did the right thing, man. (それは恐ろしいな。あぁ、お前は正しいことをしたんだよ。)
チャンドラー: Thanks. I'm glad you see it that way. (ありがとう。お前がそんな風に思ってくれて嬉しいよ。)
(He hear a duck start quacking, and see it waddle into the living room from the bathroom. Joey wants to know what's with the duck.)
彼はアヒルがクワックワッと鳴き始めるのを聞き、アヒルが、バスルームからリビングによちよち歩きながら入ってくるのを見る。ジョーイはアヒルの件について知りたいと思う。
チャンドラー: Ohhh-hoo, funny story! (おぉー、(これは)面白い話なんだよ!)
「ベイウォッチ」というドラマについては、フレンズ2-17その6、ヤスミン・ブリースについては、フレンズ2-17その7 で詳しく説明しています。
ヤスミン・ブリースは、チャンドラー役のマシュー・ペリーとお付き合いしていたこともあるようです。
フレンズ3-5その6 で登場した、"freebie" list 「試供品リスト(このセレブとなら寝てもいいと、恋人が認めてくれているセレブ5人のリスト)」の中にも、ヤスミンはしっかり入っていましたし。
フレンズファンの間では、チャンドラーとジョーイはベイウォッチが好きで、特にチャンドラーはヤスミンが好き、というのは有名な話なので、チャンドラーがベイウォッチのヤスミンを見ているシーンだけで、笑えてしまうのですね。
ヒヨコはピヨピヨ鳴いているだけですが、チャンドラーはいきなり、I know. と言っています。
「わかってる。君の言う通りだよね。」というニュアンスでしょうか。
一緒にテレビを見ているヒヨコが鳴いているのを見て、チャンドラーは、ヒヨコもヤスミンを見て「わー、この人誰? きれいねぇ〜!」と騒いでいると勝手に解釈したようです(笑)。
「そうそう、お前も彼女を見て感動しただろ、きれいな人だなーと思っただろ。あれはヤスミン・ブリースって名前の女優さんなんだよ…」とヤスミンのことをヒヨコに説明し始めるのですね。
ヒヨコは知らないけど女の子は フレンズ3-21その2 で、chick には、「ヒヨコ」という意味と、「若い女性」という意味があることを説明しました。
今回もまた、そのダブルミーニングが使われていますね。
ヒヨコの君も、ヤスミンも、どっちも chick だけど、全くタイプが違う chick なんだよ、と言っています。
I love you both. But in very different ways. というセリフ、私、大好きで、いつ思い出しても笑ってしまうのですが…(笑)。
つまり、ヒヨコの君をとてもかわいいと思っていて、君のことは大好きなんだけど、ヤスミンへの愛はまた別の形の愛なんだ、みたいな感じですね。
動物をかわいいと思う気持ちと、恋愛対象の女性として愛する気持ちの違いです。
妹か娘みたいにかわいがっている女の子に対して、「君のことはかわいいと思ってるんだけど、恋愛対象にはならないんだ」と言っているような感じもするセリフですね。
上にも書いたように、ジョーイもベイウォッチのファンなので、チャンドラーがベイウォッチを見ているのを見て、おぉ、いいもの見てるねぇ、という感じで声を掛けるのですが、ヒヨコがいるのを見てびっくりしています。
I thought は「俺は…だと思ってた(のに、実際、今見ると、思っていたのと違う)」というニュアンス。
返すことになっていたはずなのに、どうしてヒヨコがここにいるんだよ、ということです。
the store wouldn't の、wouldn't は、「拒絶の意志」を表し、「どうしても…しなかった、…しようとしなかった」という意味になります。
ヒヨコの返品を拒絶された、ヒヨコの返品に頑(がん)として応じなかった、ということです。
shelter は「シェルター、避難所、保護施設」。
引き取り手のない動物を持ち込む場所、ということでしょう。
ヒヨコが人語を解するとは到底思えないのに、ヒヨコが聞いているところでは大声で言えないよ、とばかりに、窓の方に移動する二人が面白いです。
少し前のシーンで、ヤスミンについてヒヨコと語り合っていたチャンドラーですから、当然の行動なのですが(笑)。
I'm not gonna let that happen to little Yasmine! について。
happen to someone は「(主語である何かが)人に起こる」。
let that happen to someone は「そんなことを人に起こさせる、人にそんなことが起こるのを許す」。
ですから、I'm not gonna let that happen to someone は「人にそんなことを起こさせない、人にそんなことが起こらないようにする」で、that は、「引き取り手が見つからない場合に、殺されてしまうこと」を指しますね。
「引き取り手が見つからないから殺されるような目には決してあわせない」ということです。
ヒヨコのことを little Yasmine と呼んでいるのが面白いです。
さすがは、I love you both. と言ったチャンドラーです(笑)。
ちなみに、DVD英語字幕では、I won't let that happen to little Jasmine. となっていて、ヤスミンではなく、ジャスミンになっていました。
Yasmine も Jasmine も名前の起源はきっと同じなのでしょうね。
それで、英語でメジャーな方の Jasmine という綴りにしてしまった、ということでしょう。
実際の音声でも、チャンドラーは、Yasmine と言っていましたし、ネットスクリプトにも Yasmine と書いてありますし、ヤスミン・ブリースの話が出た後の流れを考えても、Yasmine が正解だと思います。
have second thought は「考え直す、思い直す、再考する」。
You did the right thing. 「お前は正しいことをした!」と、チャンドラーがヒヨコの命を救ったことを評価するジョーイですが、その後に、クワックワッと鳴きながら、アヒルが登場するのが面白いです。
フレンズ3-21その3 で、Old McDonald Had a Farm という歌を解説した時に、EIGOでおどろう!:スペースアルク というサイトを紹介しました。
そのサイトに載っている1番の歌詞のアヒルバージョンも、quack という言葉が使われています。
アヒルの鳴き声は quack で、動詞として使うと、「アヒルがクワックワッ・ガーガー鳴く」という意味になります。
アヒルを見たジョーイは、「これはどういうことか教えてくれるかな?」と言いたげな視線をチャンドラーに投げかけていますね。
チャンドラーは、「まぁ、話せば長いんだけど、これから話そうと思ってたんだけど、面白い話なんだよ。」みたいに言っています。
アヒルが登場する直前に、「殺されるのはヒヨコだけじゃなくて、全部の動物がそうなるんだ」と説明していましたから、ここでアヒルが登場するだけで、チャンドラーはヒヨコだけじゃなく、かわいそうなアヒルくんの命まで救ってあげた、ということがわかるのですね。
ジョーイはチャンドラーの行為を You did the right thing. と絶賛したので、アヒルのことも認めないわけにはいきません。
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2009年04月13日
名犬ラッシーと話してるみたい フレンズ3-21その5
モニカにレストランのシェフを引き受けてもらうために、ピートは「恋人ができた」とモニカに嘘をつきました。
そのことを知ったフィービーですが、ピートに口止めされていて、それをモニカに話すことができません。
[Scene: Central Perk, Monica is trying to find out what Phoebe won't tell her.]
セントラルパーク。フィービーがモニカに言うつもりがないことの内容を突き止めようとしているモニカ。
モニカ: Does it involve travel? (旅行に関係ある?)
フィービー: Noo! (いいえ!)
モニカ: Does it involve clogs? (clogs に関係ある?)
フィービー: Oh, wait, wait. Clogs or claws? (あ、待って、待って。clogs それとも claws?)
モニカ: Clogs. (clogs よ。)
フィービー: No. (違うわ。)
モニカ: Claws? ((それじゃあ) claws なの?)
フィービー: No. (違う。)
モニカ: Okay, so it doesn't involve Ross or Rachel or Chandler or Joey. What about Pete? (わかったわ。じゃあ、ロスもレイチェルもチャンドラーもジョーイも関係ないのね。ピートはどうなの?)
フィービー: (Shaking her head yes) No! ([頭をイエスと(縦に)振りながら] 違うわ!)
モニカ: What is it? What about Pete? (何なの? ピートの何なの?)
フィービー: I don't know! (frantically points at Monica) (知らないわ! [必死にモニカを指差す])
モニカ: Okay, I feel like I'm talking to Lassie. All right, Phoebe, would you just tell me? (ねぇ、まるでラッシーと話をしているみたい。いいわ、フィービー。(そんな風にジェスチャーじゃなくて)ただ私に話して聞かせてよ。)
フィービー: I can't! (できないのよ!)
モニカ: Okay, I gotta go. (gets up) (わかった。私は行かなくちゃ。[立ち上がる])
フィービー: I, but you're so close! No! (私は… でも、すごく惜しいのに! 行っちゃだめよ。)
モニカ: Okay, does it involve something to do with Pete's computer company? (わかったわ。ピートのコンピューター会社に関係する何かのこと?)
フィービー: Oh, just go! You're never gonna get it! (あぁ、もう行って! 絶対に当てられないわ!)
clog は名詞で、複数形で「(底が木の)木靴」という意味になります。
また、動詞だと「(パイプのような管など)を詰まらせる」という意味がありますね。
フレンズ2-16その1 で、「詰まらせる」の clog や その反対語の unclog について説明しています。
clogs と言ったモニカに、「今、モニカが言ったのは、clogs? それとも claws? 」と聞き返すフィービー。
claw は「(猫や鷹などの)かぎつめ、(エビ・カニなどの)はさみ」です。
フレンズ2-14 では(過去記事では解説を飛ばしてしまいましたが)、ロブスターの話をしている時に、holding (the) claws 「(人間が手をつなぐようにロブスターは)はさみをつなぐ」という表現が出てきました。
私は clogs と言ったけど、というモニカに、それは正解じゃない、とフィービーは言い、じゃあ、もう一つの方の claws かと聞くと、それも違う、とフィービーは答えます。
…って、結局、clogs も claws も関係なかったんじゃん!というオチですね。
関係ないのならば、どうしてわざわざ、今のはもしかして claws って言った?と聞き返すんだよ、とツッコミを入れたいところです。
普通の会話の流れだと、そのどちらかが答えかと思いますよね。
そういう普通の会話の流れを超越しているところが、いかにもフィービーらしい、ということです。
モニカがどうして、clogs と言ったのか、については謎なのですが、この場合は、あまり多く考えず、フィービーが何かと聞き間違えるような単語を言った、というところがポイントなのでしょうね。
「今、言ったのはどっち?」と紛らわしい単語を二つ出して、結局、そのどちらも答えではなかった、というフィービーのトンチンカンさがわかればよい、ということでしょう。
ピートの名前が出たので、口では、No! と言いながら、首を「そうそう!」と縦に振るフィービー。
ジェスチャーで何とか、ピートとモニカのことだと気づかせようとするのですが、モニカは全くそれに気づいてくれません。
モニカは、Lassie と話をしているような気がする、と言っています。
ラッシーとは、日本でも放映されていた「名犬ラッシー」のことですね。
Wikipedia 日本語版: 名犬ラッシー
Wikipedia 英語版: Lassie
私は話の内容をあまり覚えていないのですが、今でもコリー犬を見ると、「あ、ラッシーだ」と心の中で叫んでしまう(笑)。
ラッシーは、アメリカ、日本の両方で有名なので、このジョークは日本人にもわかりやすいし、日本人がアメリカ人と話す時にも使えそうですね。
言葉で説明してくれないフィービーに、「犬のラッシーと話してるんじゃあるまいし、ちゃんと言葉で説明してよ」とモニカは言いたいわけです。
形容詞 close には「近い、接近した」という意味がありますよね。
そこから、「(正解に)近い、惜しい、いい線いっている」という意味もあります。
LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) では、以下の意味が近いでしょうか。
close: ALMOST
very nearly getting, finding, or achieving something
つまり、「もう少しで、何かを得る、見つける、または達成すること」
せっかく、いいところまでいっていたのに、ピートの会社の話にそれてしまったので、こりゃだめだ、という感じで、フィービーは、Just go! と言っています。
こんな調子じゃ、絶対に当てられない、一生当たらない、という感じですね。
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そのことを知ったフィービーですが、ピートに口止めされていて、それをモニカに話すことができません。
[Scene: Central Perk, Monica is trying to find out what Phoebe won't tell her.]
セントラルパーク。フィービーがモニカに言うつもりがないことの内容を突き止めようとしているモニカ。
モニカ: Does it involve travel? (旅行に関係ある?)
フィービー: Noo! (いいえ!)
モニカ: Does it involve clogs? (clogs に関係ある?)
フィービー: Oh, wait, wait. Clogs or claws? (あ、待って、待って。clogs それとも claws?)
モニカ: Clogs. (clogs よ。)
フィービー: No. (違うわ。)
モニカ: Claws? ((それじゃあ) claws なの?)
フィービー: No. (違う。)
モニカ: Okay, so it doesn't involve Ross or Rachel or Chandler or Joey. What about Pete? (わかったわ。じゃあ、ロスもレイチェルもチャンドラーもジョーイも関係ないのね。ピートはどうなの?)
フィービー: (Shaking her head yes) No! ([頭をイエスと(縦に)振りながら] 違うわ!)
モニカ: What is it? What about Pete? (何なの? ピートの何なの?)
フィービー: I don't know! (frantically points at Monica) (知らないわ! [必死にモニカを指差す])
モニカ: Okay, I feel like I'm talking to Lassie. All right, Phoebe, would you just tell me? (ねぇ、まるでラッシーと話をしているみたい。いいわ、フィービー。(そんな風にジェスチャーじゃなくて)ただ私に話して聞かせてよ。)
フィービー: I can't! (できないのよ!)
モニカ: Okay, I gotta go. (gets up) (わかった。私は行かなくちゃ。[立ち上がる])
フィービー: I, but you're so close! No! (私は… でも、すごく惜しいのに! 行っちゃだめよ。)
モニカ: Okay, does it involve something to do with Pete's computer company? (わかったわ。ピートのコンピューター会社に関係する何かのこと?)
フィービー: Oh, just go! You're never gonna get it! (あぁ、もう行って! 絶対に当てられないわ!)
clog は名詞で、複数形で「(底が木の)木靴」という意味になります。
また、動詞だと「(パイプのような管など)を詰まらせる」という意味がありますね。
フレンズ2-16その1 で、「詰まらせる」の clog や その反対語の unclog について説明しています。
clogs と言ったモニカに、「今、モニカが言ったのは、clogs? それとも claws? 」と聞き返すフィービー。
claw は「(猫や鷹などの)かぎつめ、(エビ・カニなどの)はさみ」です。
フレンズ2-14 では(過去記事では解説を飛ばしてしまいましたが)、ロブスターの話をしている時に、holding (the) claws 「(人間が手をつなぐようにロブスターは)はさみをつなぐ」という表現が出てきました。
私は clogs と言ったけど、というモニカに、それは正解じゃない、とフィービーは言い、じゃあ、もう一つの方の claws かと聞くと、それも違う、とフィービーは答えます。
…って、結局、clogs も claws も関係なかったんじゃん!というオチですね。
関係ないのならば、どうしてわざわざ、今のはもしかして claws って言った?と聞き返すんだよ、とツッコミを入れたいところです。
普通の会話の流れだと、そのどちらかが答えかと思いますよね。
そういう普通の会話の流れを超越しているところが、いかにもフィービーらしい、ということです。
モニカがどうして、clogs と言ったのか、については謎なのですが、この場合は、あまり多く考えず、フィービーが何かと聞き間違えるような単語を言った、というところがポイントなのでしょうね。
「今、言ったのはどっち?」と紛らわしい単語を二つ出して、結局、そのどちらも答えではなかった、というフィービーのトンチンカンさがわかればよい、ということでしょう。
ピートの名前が出たので、口では、No! と言いながら、首を「そうそう!」と縦に振るフィービー。
ジェスチャーで何とか、ピートとモニカのことだと気づかせようとするのですが、モニカは全くそれに気づいてくれません。
モニカは、Lassie と話をしているような気がする、と言っています。
ラッシーとは、日本でも放映されていた「名犬ラッシー」のことですね。
Wikipedia 日本語版: 名犬ラッシー
Wikipedia 英語版: Lassie
私は話の内容をあまり覚えていないのですが、今でもコリー犬を見ると、「あ、ラッシーだ」と心の中で叫んでしまう(笑)。
ラッシーは、アメリカ、日本の両方で有名なので、このジョークは日本人にもわかりやすいし、日本人がアメリカ人と話す時にも使えそうですね。
言葉で説明してくれないフィービーに、「犬のラッシーと話してるんじゃあるまいし、ちゃんと言葉で説明してよ」とモニカは言いたいわけです。
形容詞 close には「近い、接近した」という意味がありますよね。
そこから、「(正解に)近い、惜しい、いい線いっている」という意味もあります。
LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) では、以下の意味が近いでしょうか。
close: ALMOST
very nearly getting, finding, or achieving something
つまり、「もう少しで、何かを得る、見つける、または達成すること」
せっかく、いいところまでいっていたのに、ピートの会社の話にそれてしまったので、こりゃだめだ、という感じで、フィービーは、Just go! と言っています。
こんな調子じゃ、絶対に当てられない、一生当たらない、という感じですね。
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2009年04月12日
第145回TOEIC結果
2009年3月15日実施の第145回TOEIC を受験していました。
その結果が昨日(土曜日)、郵送されてきましたので、ブログでご報告します。
リスニング 495点(満点)、リーディング 495点(満点)、合計 990点(満点)。
そうなんです。
とうとう、「990点満点ホルダー」になれたんですよぉ〜。やったぁぁぁ〜!!
実は、ネットでの結果表示をすでに見ていたのですが、公式認定証を見るまでは不安で(笑)、今日までご報告は控えていた、ということです。
喜びついでに、ネットの画像も貼っておきます。
あ、それから、これまでは(上で表示してあるように)公式認定証の点数部分だけを切り取っていたのですが、もう少し全体の画像も出してみることにします。
サムネイル表示になっていて、クリックすると画像が大きくなります。
(これで確かに私の点数だとわかってもらえます?…笑)
ブログでは、本名、写真など個人情報出し過ぎ(爆)なので、今回は、誕生日(月日)だけポストイットを貼って隠してみました(笑)。
生まれた年は、以前にブログで書いたことがあるので、公開しておきます。
これまでの過去最高点は、ブログタイトルの下に看板として掲げているように、「TOEIC960点(リスニング満点)」でした。(これは前回の第144回に取った点数)
TOEIC で満点を取ることは、ずっと夢だったのですが、これまでは「まぁ、生きているうちに一回満点が取れればいいか」みたいに気長に考えていたのですね。
でも、そんな悠長なことを言っていたら、一生取れないような気もしていました。
ずっとそんな気持ちでいた中、前回の第144回で 960点を取れた時、何かしらの手ごたえを感じたのです。
「ああいうところ、こういうところを間違えなければ、満点が狙えるかもしれないな」という感覚でした。
それで、今回は満点を「取りに行く」つもりで、TOEIC の問題集にも久しぶりに真剣に取り組みました。
今回私がやったのは、
TOEIC(R)テスト リスニングBOX
TOEIC(R)テスト リーディングBOX
それから、
CNN ENGLISH EXPRESS (イングリッシュ・エクスプレス) 2009年 04月号 [雑誌] の「実力判定! TOEICテスト」
この3点です。
リスニングBOX、リーディングBOX は、TOEIC Blitz Blog の神崎正哉先生の御著書ですよね。
TOEIC満点&アメリカ移住への道 の Morite2先生も校正に参加されています。
CNN ENGLISH EXPRESS の「ハーフテスト」は、Morite2先生が解説を書かれています。
神崎先生や Morite2先生のブログでコメントのやり取りをさせていただいたこともあり、TOEIC の問題集をやるのなら、やはりよく知っている先生の本を使いたいな、と思ったのですね。
今回、上の3点に絞った結果、このような嬉しい結果を生むことになりました。
神崎先生、Morite2先生、素晴らしい本をありがとうございました!!
やはり私の中では、このブログで「フレンズ解説を書くこと」が優先順位の第1位だったのですが、ブログを書いている時以外は、問題集にこまめに取り組んでいました。
それで今回受験した時には、頭が「TOEICモード」になっていたんだろうと思います。
そういうTOEICモードのままで、試験に臨めて、たまたま自分と相性のいい問題に当たった、という感じがしますね。
これまでは、「何となく答えを選んで何となく間違っていた」ということが多かったのですが、今回は、割とどの問題も確信を持って選ぶことができた、ひっかけを「これはひっかけだ」とはっきり認識してバツにすることができた、というところが、今までと決定的に違っていたように思います。
問題集で数をこなすことで、TOEIC の問題に慣れてきた、適応してきた、ということなのでしょうね。
参考までに、ABILITIES MEASURED (項目別正答率)も画像で表示しておきます。
リスニングは、上から、94%, 96%, 100%, 100%
Part 3 で1問間違えた自覚があるので、それが 96% の分。
Part 1 は全問正解しているはずなので、94% というのは、Part 2 での間違いですね。(これはどれを間違ったか自覚なし)
リーディングは、上から、100%, 100%, 100%, 97%, 100%
「語彙が理解できる」を1問間違ったのは、Part 6 の afterwards です。
1問間違いでも、リーディングが満点だったのは、本当にありがたかったです。
英語の神様に感謝!
2008年3月に拙著 シットコムで笑え! 楽しくきわめる英語学習法 を出版した時、本の帯に、TOEIC945点、という文字が書いてありました。(それが当時の自己最高点だったので)
それを見るたびに、「なんとも中途半端な点数だなぁ」と残念な気持ちがしていたのですね。
「本を出すのは満点を取ってから」などと言っていると、それこそいつになるかわからないので、945点の時点で本を出そうと思ったことは正解だったと思うし、945点という肩書きで本を出させてもらえたことも、本当にありがたいことだと思いました。
ただ、英語の本を出版されるような方は、満点ホルダーが多いので、本屋さんで並んでいる時に、余計にその点数が目立つというか何というか、ねぇ…?
今回、やっと、「満点」を自分の肩書きとして使えるようになったこと、多くの満点ホルダーの方々の仲間入りをさせてもらえることがとっても嬉しいのです。
今はとにかく「ホッとした」気持ちが強くて、頭の中の整理ができていないのですが、また、TOEIC に関することをこのブログで書くかもしれません。(もちろん、フレンズ解説の更新ペースを崩さない程度に)
例えば、「Part 3 & 4 で先読みをするかしないか?」だと、私は「先読み派」ですし、Part 7 では、「書いてある文章を一通り全部読む派」です。
また、これはちょっと珍しいかもしれませんが、リーディング・セクションは、Part 7 SP(シングルパッセージ)→ Part 7 DP(ダブルパッセージ)→ Part 6 → Part 5 の順番で私は解きます。
満点が取れない間は、満点でない私があーだこーだ言ってもあまり意味がない、と思っていたので、本当に TOEIC に関する記事は少ないです。
が、今回、満点を取れたことで、自分の中に何らかの確信みたいなものも得られたので、私の解き方とその理由について、また機会があれば、このブログで書いていければな、と思っています。
このブログで満点が取れたことをいつか報告したい!という気持ちが、今回の満点につながったのだと思います。
ずっと読んで応援して下さった読者の皆様のお陰です。ありがとうございました!
「海外経験なしでも、英検1級、TOEIC満点」という宣伝文句を使えるようになった、新生Rach をこれからもどうぞよろしくお願いいたします。
まずは、満点が取れた!という嬉しいご報告まで。
(Rach からのお願い)
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その結果が昨日(土曜日)、郵送されてきましたので、ブログでご報告します。
リスニング 495点(満点)、リーディング 495点(満点)、合計 990点(満点)。
そうなんです。
とうとう、「990点満点ホルダー」になれたんですよぉ〜。やったぁぁぁ〜!!
実は、ネットでの結果表示をすでに見ていたのですが、公式認定証を見るまでは不安で(笑)、今日までご報告は控えていた、ということです。
喜びついでに、ネットの画像も貼っておきます。
あ、それから、これまでは(上で表示してあるように)公式認定証の点数部分だけを切り取っていたのですが、もう少し全体の画像も出してみることにします。
サムネイル表示になっていて、クリックすると画像が大きくなります。
(これで確かに私の点数だとわかってもらえます?…笑)
ブログでは、本名、写真など個人情報出し過ぎ(爆)なので、今回は、誕生日(月日)だけポストイットを貼って隠してみました(笑)。
生まれた年は、以前にブログで書いたことがあるので、公開しておきます。
これまでの過去最高点は、ブログタイトルの下に看板として掲げているように、「TOEIC960点(リスニング満点)」でした。(これは前回の第144回に取った点数)
TOEIC で満点を取ることは、ずっと夢だったのですが、これまでは「まぁ、生きているうちに一回満点が取れればいいか」みたいに気長に考えていたのですね。
でも、そんな悠長なことを言っていたら、一生取れないような気もしていました。
ずっとそんな気持ちでいた中、前回の第144回で 960点を取れた時、何かしらの手ごたえを感じたのです。
「ああいうところ、こういうところを間違えなければ、満点が狙えるかもしれないな」という感覚でした。
それで、今回は満点を「取りに行く」つもりで、TOEIC の問題集にも久しぶりに真剣に取り組みました。
今回私がやったのは、
TOEIC(R)テスト リスニングBOX
TOEIC(R)テスト リーディングBOX
それから、
CNN ENGLISH EXPRESS (イングリッシュ・エクスプレス) 2009年 04月号 [雑誌] の「実力判定! TOEICテスト」
この3点です。
リスニングBOX、リーディングBOX は、TOEIC Blitz Blog の神崎正哉先生の御著書ですよね。
TOEIC満点&アメリカ移住への道 の Morite2先生も校正に参加されています。
CNN ENGLISH EXPRESS の「ハーフテスト」は、Morite2先生が解説を書かれています。
神崎先生や Morite2先生のブログでコメントのやり取りをさせていただいたこともあり、TOEIC の問題集をやるのなら、やはりよく知っている先生の本を使いたいな、と思ったのですね。
今回、上の3点に絞った結果、このような嬉しい結果を生むことになりました。
神崎先生、Morite2先生、素晴らしい本をありがとうございました!!
やはり私の中では、このブログで「フレンズ解説を書くこと」が優先順位の第1位だったのですが、ブログを書いている時以外は、問題集にこまめに取り組んでいました。
それで今回受験した時には、頭が「TOEICモード」になっていたんだろうと思います。
そういうTOEICモードのままで、試験に臨めて、たまたま自分と相性のいい問題に当たった、という感じがしますね。
これまでは、「何となく答えを選んで何となく間違っていた」ということが多かったのですが、今回は、割とどの問題も確信を持って選ぶことができた、ひっかけを「これはひっかけだ」とはっきり認識してバツにすることができた、というところが、今までと決定的に違っていたように思います。
問題集で数をこなすことで、TOEIC の問題に慣れてきた、適応してきた、ということなのでしょうね。
参考までに、ABILITIES MEASURED (項目別正答率)も画像で表示しておきます。
リスニングは、上から、94%, 96%, 100%, 100%
Part 3 で1問間違えた自覚があるので、それが 96% の分。
Part 1 は全問正解しているはずなので、94% というのは、Part 2 での間違いですね。(これはどれを間違ったか自覚なし)
リーディングは、上から、100%, 100%, 100%, 97%, 100%
「語彙が理解できる」を1問間違ったのは、Part 6 の afterwards です。
1問間違いでも、リーディングが満点だったのは、本当にありがたかったです。
英語の神様に感謝!
2008年3月に拙著 シットコムで笑え! 楽しくきわめる英語学習法 を出版した時、本の帯に、TOEIC945点、という文字が書いてありました。(それが当時の自己最高点だったので)
それを見るたびに、「なんとも中途半端な点数だなぁ」と残念な気持ちがしていたのですね。
「本を出すのは満点を取ってから」などと言っていると、それこそいつになるかわからないので、945点の時点で本を出そうと思ったことは正解だったと思うし、945点という肩書きで本を出させてもらえたことも、本当にありがたいことだと思いました。
ただ、英語の本を出版されるような方は、満点ホルダーが多いので、本屋さんで並んでいる時に、余計にその点数が目立つというか何というか、ねぇ…?
今回、やっと、「満点」を自分の肩書きとして使えるようになったこと、多くの満点ホルダーの方々の仲間入りをさせてもらえることがとっても嬉しいのです。
今はとにかく「ホッとした」気持ちが強くて、頭の中の整理ができていないのですが、また、TOEIC に関することをこのブログで書くかもしれません。(もちろん、フレンズ解説の更新ペースを崩さない程度に)
例えば、「Part 3 & 4 で先読みをするかしないか?」だと、私は「先読み派」ですし、Part 7 では、「書いてある文章を一通り全部読む派」です。
また、これはちょっと珍しいかもしれませんが、リーディング・セクションは、Part 7 SP(シングルパッセージ)→ Part 7 DP(ダブルパッセージ)→ Part 6 → Part 5 の順番で私は解きます。
満点が取れない間は、満点でない私があーだこーだ言ってもあまり意味がない、と思っていたので、本当に TOEIC に関する記事は少ないです。
が、今回、満点を取れたことで、自分の中に何らかの確信みたいなものも得られたので、私の解き方とその理由について、また機会があれば、このブログで書いていければな、と思っています。
このブログで満点が取れたことをいつか報告したい!という気持ちが、今回の満点につながったのだと思います。
ずっと読んで応援して下さった読者の皆様のお陰です。ありがとうございました!
「海外経験なしでも、英検1級、TOEIC満点」という宣伝文句を使えるようになった、新生Rach をこれからもどうぞよろしくお願いいたします。
まずは、満点が取れた!という嬉しいご報告まで。
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