2009年04月11日

手伝ってくれたらありがたい フレンズ3-21その4

モニカとレイチェルの部屋にレイチェルだけがいて、そこにロスが入ってきます。
レイチェルは、モニカとぶつかった時に肋骨の辺りを打ってしまい、それがまだ痛む様子。
ロス: (stopping her from falling) Okay, okay. Look, you've got to go to a doctor, okay? ([(足でアスピリンを取ろうとしてバランスを崩し)倒れそうになるレイチェルを止めて] いい、いいかい。ねぇ、君はお医者さんに行かなきゃだめだよ、いいね?)
レイチェル: No. I have got to get ready and go to a dinner at my boss's house. It's a very big deal. There's a lot of people there I have to meet. (いいえ。私は身支度して、上司の家のディナーに行かなきゃいけないのよ。とても大事なことなの。そこには私が会わなければならないたくさんの人がいるのよ。)
ロス: Yeah. I'm sure you're gonna make a big impression. "Hi, I'm Rachel Greene. It's nice to meet you." (He lifts his leg and imitates shaking hands with it, just like how Rachel was trying to pick up the aspirin with her feet.) Come on, you probably have a broken rib. (そうだね。君はきっと、大きな印象を与えることになると思うよ。「はーい、私はレイチェル・グリーンです。お会いできて光栄です。」 [ロスは脚を上げて、脚で握手の真似をする。ちょうど、レイチェルが自分の足でアスピリンを拾おうとしたように。] いいか、君は多分、肋骨が折れてるんだよ。)
レイチェル: Well, I'll go to the hospital tomorrow. It'll still be broken then. (そうね、明日、病院に行くことにするわ。その時でも、まだ、肋骨は折れたままだろうから。)
ロス: Rach.... (レイチェル…)
レイチェル: But y'know, I could use a hand getting ready. (でも、ほら、支度[準備]するのを手伝ってくれるとありがたいんだけど。)
ロス: Rachel.... (レイチェル…)
レイチェル: Look, either help me, or go. (ねぇ、私を手伝うか、それとも帰っちゃう[行っちゃう]かのどっちなの?[手伝ってくれるの? もしくはその気がないのなら帰って。])
ロス: Fine. I'll go. (結構だ。僕は帰るよ。)
レイチェル: (with a hurt expression on her face) Okay, but before you go, could you help me first? ([ケガが痛いという表情を顔に浮かべて] いいわ。でも帰る前に、まずは私を手伝ってくれる?)
ロス: (He checks his watch) Sure. I'll help you. ([ロスは自分の時計を見て] いいよ。手伝うよ。)
チャンドラー: (rushing in) Oh, good! Good! Do you guys know how to get a chick out of a VCR? ([慌てて入ってきて] あぁ、良かった、良かった! ビデオデッキからヒヨコを取り出す方法を知ってる?)

ロスが you've got to go to a doctor と言ったのに対して、レイチェルは I have got to get ready and go to a dinner と言っています。
ロスの発音は、you've GOT to go で、レイチェルの発音は、I have GOT to get ready、つまり、どちらも GOT の部分を強く発音しています。
have got to = have to で、「…しなければならない」。
ロスが医者に行かなきゃだめだよ、と have got to を使ったのに対して、そんなことより、私はこっちに行かないといけないのよ、と強調するために、レイチェルは同じように GOT に力を込めたのですね。

make an impression は「印象・感銘を与える」。
肋骨の部分を傷めて、腕が上げられないので、こんな風に足で握手をしようとしたら、みんながびっくりして、強い印象を残せるだろうね、と言っています。

rib は「肋骨、あばら骨」。
日本語にもなっているスペアリブ(spareribs)は、豚のあばら骨ですよね。
いますぐ病院に行くように勧めるロスに対して、明日行くわ、と答えるレイチェル。
It'll still be broken then. は、明日もまだ骨折した状態だろうから、という意味。
明日になったら骨折がなくなっているわけでもないから、今日は大事な用事を優先して、明日、病院に行くことにするわ、という感じです。

I could use a hand getting ready. について。
could use は「…があるとありがたい、…がぜひとも欲しい、…が必要だ」。
LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) では、
could use something:
(spoken) if you say you could use something, you mean you would really like to have it
例) I could use a drink.

つまり、「you could use something と言う場合は、非常にそれが欲しいという意味」。
例文は、「一杯やりたい気分だ。」

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
somebody/something could use something:
(spoken) used to say that someone or something needs or really wants something
例) You look like you could use some sleep.

つまり、「何かや誰かが、何かを必要とする、または本当に欲しいと思う、ということを言うために使われる」。
例文は、「君は睡眠が必要なように見える[睡眠をとった方がいいように見える]。」

ですから、could use つまり「もしそれがあれば利用することができるだろう」というような婉曲表現を使って、would really like to have, need, want という強い気持ちを遠回しに表現している、ということなんでしょうね、多分。

a hand は「援助の手、手助け、助力」。
日本語でも、「手を貸して」「手伝って」という風に「手」という言葉が入るので、感覚は同じなんですねぇ。
LAAD では、
a hand: help with something you are doing, especially something that involves physical work
つまり、「自分が今やっている何かを助けること、特に肉体労働[身体を使った仕事]に関係すること。」

physical work の手伝いをする、というのがポイントでしょうね。
hand (手) と表現していることから、何かいいアイディアを出す、などの頭脳労働ではなく、実際に手を使って、手を動かして手伝うことになる、ということですね。
今回の場合も、ケガが痛くて手を動かしにくいレイチェルが、まさにロスの手を借りたいと言っていることになります。

LDOCE では、まさに今回のセリフそのままの、could use a hand の形で載っていました。
I could do with a hand/use a hand (=it would be useful to have some help)
つまり、could use a hand は、「助けがあると役に立つだろう」。

I could use a hand getting ready. の getting ready は分詞構文なのでしょうね。
恐らく、I could use a hand when I get ready. ということで、「私が準備する時に、助けがあるとありがたいわ。」みたいなことでしょう。
get ready は「支度・準備・用意・身支度をする」。
フレンズ3-2 は、ファンに人気の高い、フレンズらしいドタバタエピソードなのですが、その原題が The One Where No One's Ready 「誰も準備できてない話」でしたね。
no one's ready = no one is ready の ready も、今回と同じ身支度の準備のことです。

医者に行くのを勧めるくらいなら、身支度をするのを手伝って、と言うレイチェルですが、ロスは口ごもっています。
それで、レイチェルは、either A or B を使って、help me するのか、go するのかどっちなの?と強気な発言をします。
「手伝う気があるなら、さっさと手伝って、そういうつもりがないのなら、とっとと帰って。」みたいなニュアンスです。
で、そんな風にきつく言われたので、怒った調子で、Fine. 「君がそう言うのならそれで結構だ。勝手にしろ。」みたいに言ってロスは出て行こうとするのですが、それを見たレイチェルは急に弱気になります。
さっきは、手伝うか帰るか、という二者択一を迫ったレイチェルですが、今度は、「帰るなら帰ってもいい、でもその前に手伝って欲しい」と言っています。
さっきのように命令形の二者択一ではなくて、Could you という丁寧な依頼表現も使っていますね。
本当に着替えられなくて困ってるから、そんな風に怒って出て行かずに手伝ってよ、という本音が見えます。

(解説は省略しましたが)ロスは The Discovery Channel (ディスカバリー・チャンネル)にパネリストとして出演することになり、テレビに出られると大喜びしているシーンがエピソードの前半にありました。
チャンドラーとジョーイにはそれを説明したのですが、レイチェルとモニカにはそれを説明する前に、着ていく服をバカにされて、結局、テレビ出演のことはレイチェルは知らないまま、という状態です。
ロスは出演時間が迫っているのを気にして時計を見たのですが、レイチェルの痛そうな顔、そして下手(したて)に出て頼んでいる姿、本当に困っている様子を見ると、元恋人としては放っておけないようですね。

そんな風にロスの優しさがチラリと見えたところで、どどどと駆け込んでくるチャンドラーが面白いです。
VCR は video cassette recorder の略で、「ビデオカセットレコーダー、ビデオデッキ」。
フレンズ2-14その9フレンズ3-6その16 にも、VCR という単語が登場しています。

このセリフは、COMMERCIAL BREAK 前のジョークとして使われているだけで、実際にこの後、VCR に入り込んでしまったヒヨコを取り出すシーンなどは出てきません。どうやって取り出したか、見たかったんですが(笑)。
ちなみに、フレンズのずーっと後のシーズンのエピソードで、ヒヨコが「あるもの」の中に入り込んでしまって取り出せない、という話が出てきます。
今回のチャンドラーのセリフがアイディアとして残っていて、実際にエピソードのワンシーンとして使われたのだとしたら、面白いなと思いました。


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2009年04月09日

子育て中の夫婦の喧嘩 フレンズ3-21その3

[Scene: Chandler and Joey's, Chandler is baby-chick sitting.]
チャンドラーとジョーイの部屋。チャンドラーはベビーチック・シッティング(ヒヨコの世話)の最中。
チャンドラー: Okay, but this is the last time.
(singing) With a chick-chick here
And a chick-chick there
Here a chick, there a chick
Everywhere a chick-chick

(Joey enters) Chickeeeen....
(わかったよ。でもこれが最後だぞ。
[歌う] ♪ あらチッチッチッ
ほらチッチッチッ
あっちもこっちも
どこでもチッチッ
[ジョーイが入ってくる] チキ〜ン…)

ヒヨコに歌を歌ってやっているチャンドラーに笑えます。
ト書きの Chandler is baby-chick sitting. が面白いですね。
baby-sit は「子守をする、子供の世話をする」という動詞です。
ベビーシッターという言葉はもう日本語になっていますが、つまり、「ベビーシッターをする」のが、動詞 baby-sit なわけです。

今回は、baby ではなくて、ヒヨコ、つまり、baby-chick のお世話をしているので、baby-chick sit と表現しているのですね。

チャンドラーが歌っている歌は、日本では「ゆかいなまきば」として知られている歌で、英語のタイトルは、Old McDonald Had a Farm といいます。
その歌のことは、フレンズ2-21その3 のコメント欄 で教えていただいたので、よく覚えています。
その記事で、
フィービー: Hamburger? McDonald's? Old McDonald had a farm. My dad is a pharmacist.
というセリフが出てきて、その Old McDonald had a farm というのは、「ゆかいなまきば」の英語の歌詞の引用だということを教えてもらったのです。
(その英語の歌を知らなかった私は、その引用に全く気付きませんでした。)
最近では、NHK教育テレビの子供向け英語番組「えいごであそぼ」でも、何度かこの歌が流れています。

EIGOでおどろう!:スペースアルク には、英語の歌詞が載っていて、音声ファイルも聞けるようになっています。
このサイトでは、歌詞にアヒルとブタが登場していますが、ネットで歌詞を検索すると、まさにチャンドラーが歌っている chick-chick の歌詞もヒットしますので、chick もスタンダードなのでしょうね。
chick の場合だと、And on his farm he had some chicks になります。

Wikipedia 英語版: Old McDonald Had a Farm にも詳しい説明がある通り、Old McDonald は自分の牧場でたくさんの動物を飼っていて、いろんな動物の名前とその鳴き声をあてはめて歌う歌だということですね。
Translations では、Japanese もちゃんと載っています。
そこに載っている「ないてるのはひよこ」「チッチッチッ」というヒヨコバージョンが日本語の歌では一番有名でしょうか。
「あっちもこっちも どこでも」というのは、英語の歌詞の here, there, everywhere を忠実に訳したものですが、そう訳すことで、「あっちもこっちも」と「チッチッチッ」とが、チの音の連続で音的に楽しく面白い歌になる、というのがポイントなのでしょう。

そのようにとても楽しそうに歌を歌ってあげていたところにジョーイが入ってきたので、チャンドラーは恥ずかしかったのでしょうね、別に俺は歌なんか歌ってなかったぞ、みたいに、チキ〜ン…と小さな声で締めくくっているのに笑えます。


ジョーイ: Well, anyway, I gotta go change. I'm ah, meeting some of the cast for drinks. (あぁ、とにかく、着替えてこなくちゃ。俺は役者たちと飲み会があるんだよ。)
チャンドラー: Excuse me? (何だって?)
ジョーイ: What? (何?)
チャンドラー: I stayed home from work today while you were at rehearsal so somebody could be here with our chick. (お前がリハーサルに出ている間、俺は今日、仕事を休んで家にいたんだ。誰かが俺たちのヒヨコと一緒にいることができるようにね。)
ジョーイ: Hey! Who was up from 2:00 this morning until 5:00 this morning trying to get her back to sleep? (おい! 今朝の2時から5時まで、彼女(ヒヨコ)を寝かしつけようと起きてたのは誰だよ[誰だと思ってるんだよ]。)
チャンドラー: You don't think I get up when you get up? (お前が起きてる時に、俺が起きてるとは思わないのか?[お前が起きてる時に、俺が寝てるとでも思ってるのか?])
ジョーイ: Ohhh, here it comes. (あぁー、(また)それが来た[始まった]。)
チャンドラー: Yes! Here it comes! I'm stuck here all day! And then you come in and spend two seconds with us and then expect to go off gallivanting with your friends? Well, I don't think so, mister! (ああ、そうだよ! 俺は一日ずっとここから動けないんだ! そして、その後、お前が帰ってきて、俺たち[俺とヒヨコ]と一緒に2秒だけ過ごして、それから、友達と一緒に遊び回るために出かけるつもりなのか? あぁ、俺はそうは思わないよ[そんなのおかしいと思うよ]、ミスター!)
ジョーイ: Hey! I need to relax, okay? I was working all day. (おい! 俺はリラックスする必要があるんだよ、いいか? 俺は一日ずっと働いていたんだぞ。)
チャンドラー: And you don't think taking care of our chick is work? (それじゃあ、二人のヒヨコの面倒を見るのは仕事じゃない、って思ってるのか?)
ジョーイ: That's not what I said. Okay, I just meant-- (俺が言ったのはそんなことじゃない。俺はただこう言いたかっただけだ…)
チャンドラー: I know what you meant! (pause) You notice that ever since we got this chick, we've been fighting a lot more than we used to? (お前の言いたいことはわかってるよ! [沈黙] お前は気付いてる? このヒヨコを飼って以来、以前よりもずっとたくさん喧嘩するようになったって[俺たちの喧嘩が増えたって]。)
ジョーイ: I don't know, maybe we weren't ready to have a chick. (どうかな。多分、俺たちはヒヨコを買う(心の)準備が出来ていなかったんだろうな。)
チャンドラー: I'll take her back tomorrow. (明日、彼女を(店に)返してくるよ。)
ジョーイ: Do you think we'll get our 3 bucks back? (俺たちの[俺たちが払った]3ドルを返してもらえると思う?)

帰ってきてすぐ、また飲み会のために出かけようとするジョーイ。
そこに絡んでくるチャンドラーが面白いです。
一連のやり取りをみていてもわかる通り、すっかり「夫婦の喧嘩」みたいになっています。

I stayed home from work today while you were at rehearsal so somebody could be here with our chick. について。
stay home from work は「仕事を休んで家にいる」。
前から順番に意味を取っていくと、「今日は仕事を休んで家にいたんだ。お前がリハーサルに出ている間に。そうすれば、誰かが俺たちのヒヨコと一緒にいることができるから。」みたいな感じです。
ヒヨコを独りにしておくことは出来ない、誰かがそばにいてやらないといけない、だから、リハーサルに出ているお前に代わって、俺が仕事を休んで家にいてやったんだよ、と言いたいのです。
セリフを言う時、with OUR chick と our を強調していますが、俺のヒヨコでもあるけれど、お前のヒヨコでもあるんだぞ、という感じの our ですね。

Who was up の be up は、「寝ないで起きている」という意味。
「誰が起きていたか?」という疑問文は、「そうやって寝かしつけようと起きていたのは誰だよ、誰がずっと起きてたと思ってるんだよ?(それは俺だぞ)」ということです。
それに対しての返しが、「お前が起きてる時は俺も起きてると思わないのか?」
お前が起きていた時、俺だって当然起きてたさ、お前だけが起きていたわけじゃない、お前だけが睡眠時間を削って頑張ってたみたいに言うな、という感じです。

gallivant は「遊び回る、遊び歩く」。
LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) では、
gallivant: [intransitive]
(informal) to spend time enjoying yourself and going from place to place for pleasure - used humorously in order to show disapproval

つまり、「愉快に過ごし、楽しみのためにあちこち行って時間を過ごすこと。disapproval (非難・不満・難色)を示すためにユーモラスに使われる。」

まさに今回のセリフでも、俺とヒヨコをほったらかして遊び回るつもり?という非難のニュアンスで使われていますね。

帰ってきてすぐに出て行くことを two seconds 「2秒」と表現しているのも英語っぽいです。
expect to は「…することを期待する、…するつもりである」。
I don't think so. というのは、ジョーイは当然のように、出て行くつもりになっている(expect to)けど、俺はそうは思わない、当然のように出て行ってもらっては困る、という感じですね。

俺は一日働いて帰ってきたんだから、後は好きにさせてくれよ、みたいなことを言うジョーイに、ヒヨコの世話は仕事じゃないって言うのか?とつっかかるチャンドラー。
完全に、子育てしている妻のセリフになっています(笑)。

実際、DVDの日本語音声(吹替)では、途中からチャンドラーは女言葉になっています。
この二人の喧嘩が夫婦喧嘩みたいである、というニュアンスを出すには、チャンドラーを女言葉にした方がわかりやすいですよね。
(私の上の訳では、あえて男性言葉のままで表現してみましたが…)

日本語では、男性言葉が女性言葉に変化したことを、語尾につく言葉(「…だわ」「…かしら」「…よ」など)で表すことができますが、英語ではそこまではっきりと区別することはできませんね。
でも、二人の英語のやり取りを見ていると、チャンドラーのセリフの言い方やその内容から、ジョーイとチャンドラーがいつの間にか、夫と妻の立場になっていることに気付けると思います。
英語で見ていて、その変化に気付けて笑えてしまうようになると「いい感じ!」だと思いますね。

ヒヨコを手に入れて以来、以前に比べて喧嘩が増えた、ずっと喧嘩ばかりしている、きっと心の準備が出来てなかったんだ、みたいなことまで言っています。
それはそのまま、「俺たちは、子供を持つには早すぎた、親になるには早すぎた」みたいな、子育ての分担をめぐって喧嘩ばかりしている夫婦のセリフそのものですね。


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2009年04月07日

ヒヨコは知らないけど女の子は フレンズ3-21その2

ピートがモニカのためにレストランを提供してくれる話をレイチェルに語るモニカ。
モニカ: I mean this has been, like, my dream since I got my first Easy-Bake Oven and opened Easy-Monica's Bakery. I mean I would kill for this job. I mean I can totally do this job, and God knows, I've paid my dues. (She removes her fake breasts) But Pete's just doing this because he has a crush on me. (これはずっと、ほら、私が初めてイージー・ベイク・オーブンを買って、イージー・モニカズ・ベーカリー[モニカの簡単パン屋さん]を開店して以来の私の夢だったのよ。この仕事のためならどんなことでもするわ。私はこの仕事をきちんとやることができるわ。そして、神様はご存知よ、私が今までずっと下積みの経験をしてきたことを。[モニカはニセ胸を取り外す] でも、私のことを好きだから、ピートはただこんなことをしているのよ。)
レイチェル: And you're still not attracted to him at all? (それで、あなたは、いまだに、彼に全く魅力を感じていない状態のままなの?)

Easy-bake Oven というのは、有名なおもちゃのようです。
The Classic EASY-BAKE Oven is Back!
これは、おもちゃの会社 Hasbro 社のサイトです。
トップページにも Since 1963 と書いてありますので、Easy-bake Oven は歴史のあるおもちゃのようですね。
モニカが小さい頃からあった、というのと話が合います。

Wikipedia 英語版: Easy-Bake Oven には、a working toy oven と書いてありますので、「実際に使えるおもちゃのオーブン」ということですね。
そのオーブンには、packets of pastry mix and small round pans つまり、ペストリー(パン菓子)の粉と小さな丸い皿がついてきて、それで本物のペストリーを作ることができるようです。
横にあるスロットからその皿を入れて焼き上げるようですね。
(ここではリンクははりませんが) YouTube では、Commercial を見ることもできました。

(would) kill for は「…のためなら何でもする」。
kill は「殺す」ですから、「…のためなら、殺しという犯罪さえも行う、人殺しさえする」みたいなニュアンスだろうと思います。
LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) では、
would/could kill for something: also would kill to do something
to want something so much that you will do almost anything to get it or do it

つまり、「何かを手に入れるためなら、またはそれをするためなら、ほとんどどんなことでもするであろうほど、何かを非常に欲しいと思うこと。」

God knows には「神のみぞ知る、誰も知らない」という意味と、「神様は…ということを知っている、誓って…である、確かに…である」という意味があります。
「神のみぞ知る」の場合は、God only knows の形で使われることが多いでしょうか。
今回の場合は、「神様は知っている」という文字通りの意味の方でしょうね。

LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) では、
God (only) knows: (spoken)
b) used to emphasize what you are saying
例) God knows, it hasn't been easy.

つまり、「自分が言っていることを強調するために使う」。
例文は、「確かに・誓って、それは簡単ではなかった。」

今回のセリフも、「神様がご存知のように、確かに、誓って」と、I've paid my dues. ということを強調しているのですね。

pay one's dues は「(一人前になるために)一生懸命働いて経験を積む、下積みの経験をする」。
フレンズ2-10その2フレンズ3-11その11 にも出てきました。
God knows, I've paid my dues. と言いながら、モニカはニセの胸(パッド)を取り出しています。
こんな恥ずかしい格好してまで私は頑張ってきたのよ、それは神様もご存知のはずよ、というニュアンスなのでしょうね。


[Scene: Chandler and Joey's, Chandler is talking to Phoebe about her suggestion.]
チャンドラーとジョーイの部屋。チャンドラーはフィービーの提案(ダイナーの従業員がローラースケートをはいたらいい、という提案)について話をしている。
チャンドラー: So, um, after you put the suggestion in the box, how long did it take for the roller skating thing to happen? (それで、その箱[ご意見箱]にフィービーがその提案を入れてから、ローラースケートのやつが実行されるまでどれくらいかかった?)
フィービー: Umm, oh, about three months. (うーんと、そうね、3ヶ月くらいね。)
チャンドラー: Okay, so I guess that's about, ah, two weeks before the topless thing kicks in. (よし。じゃあ、例のトップレスのやつが始まるまで約2週間だな。)
ジョーイ: (entering carrying a box) Hey! ([箱を一つかかえて入ってくる] やぁ!)
チャンドラー: Hey! (やぁ!)
ジョーイ: I got you something. Open it! Open it! (お前にあるものを買ってきたんだ。開けろ! 開けろ!)
チャンドラー: Okay. (He opens it and it's a baby chick) It's a chicken. (わかった。[チャンドラーが箱を開けると、ヒヨコである] ヒヨコだ。)
ジョーイ: It's cute, huh? (かわいいだろ、な?)
フィービー: Whoa-whoa-whoa, you guys? Do you know anything about chicks? (ちょっと、ちょっと、ちょっと、あなたたち。あなたたちは、chicks について何か知っているの?)
チャンドラー: Fowl? No. Women? Nooo. (鳥の chicks について? 知らない。女性の chicks について? 知らない…。)

フィービーのローラースケートの提案が3ヶ月で採用されたと聞いて、トップレスの提案が受け入れられて、その企画が始まるまであと2週間くらいだな、とチャンドラーは言っています。
kick in は「始まる、作動する」。
LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) では、
kick in (phrasal verb): (informal) to start or to begin to have an effect
つまり、「始まること、または効果・効力を生じ始めること」。

チャンドラーのセリフの the topless thing は、「あの、例のトップレスの提案」というニュアンスです。
俺の提案とか、俺がそういう意見を提案したんだけど、とは言わずに、the topless thing が2週間後に始まるな、と言っているのが面白い、そのセリフから、チャンドラーが「従業員はトップレス(上半身裸)で仕事して欲しい」という提案を入れたことがわかるという仕組みです。

ヒヨコを買って来たジョーイに、生き物を飼うことは大変なのに、ヒヨコの育て方や習性についてあなたは何か知っているの? 何も知らないでいきなり生き物を飼うなんて無茶よ、みたいなことをフィービーは言いたいようです。

chicks について何か知ってる?と問われて、チャンドラーが返した返事が面白いですね。
chick という単語はフレンズでこれまで何度も登場していますが、chick = chicken で、「ニワトリ、ヒヨコ」という意味と、「若い女性」という意味とがあります。(ヒヨコに限らず、「ひな鳥」という意味もあるようです。)

LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) では、
chick:
1. a baby bird
2. (informal) a word meaning a young woman, that some people think is offensive

つまり、1. は「鳥の赤ちゃん」、2. は、「若い女性を意味する言葉、それを侮辱的だと思う人もいる。」

offensive (侮辱的な、無礼な)と感じる人もいるようなので、女性の相手に対して面と向かって使う言葉ではないでしょうが、フレンズの男性陣が、女性に関する話をしている時に、chick という表現はよく出てきますよね。
チャンドラーのセリフは、chick に「ニワトリのひな鳥であるヒヨコ」という本来の意味と、「若い娘(こ)」という意味の両方があるのを知っていると笑える、というか、それを知らないと笑えない、ということになります。

fowl は「家禽(かきん)(アヒル、七面鳥など)。特に鶏(ニワトリ)。」
ニワトリやヒヨコの方の chick については知らないなぁ、と言った後、次に、Women? と言っています。
その Women? は「じゃ、女の子のほうは?」と気取ったダンディーな声で言うのですが、その後、自信なさげな声で、ノオォォ〜と声が揺らいでいます。
「鶏やヒヨコのことは知らないが、女の子のことなら…」と、さも女性なら知ってるよ、と言いそうな流れだったのに、「やっぱり、女の子のことも知らない」と、モテないチャンドラーの自虐的で自己嫌悪的なオチだった、ということです。


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2009年04月05日

ホテルのトイレタリー フレンズ3-21その1

シーズン3 第21話
The One With a Chick and a Duck (モニカの夢、実現?)
原題は「ヒヨコとアヒルの話」


[Scene: The Moondance Diner: Pete is entering, Monica is on roller skates.]
ムーンダンス・ダイナー。ピートが入ってくる。モニカはローラースケートをはいている。
ピート: Hi! (やあ!)
モニカ: Hi! Hey, Pete, you're back! Hey, check this out! (She starts to skate over to him) (はーい! ピート、帰ってきたのね! ねぇ、これを見て! [モニカはスケートでピートのところにいく])
ピート: Wow! Skates! (わぁ。スケートだね!)
(She gets just about all the way over to him and falls into his arms.)
モニカはかろうじてピートのところにたどり着いて、ピートの腕の中で倒れる。
モニカ: Wow! You're a lot sturdier than Chandler. He crumbled like a piece of paper. So how was your trip? (わぁ! あなたはチャンドラーよりもずっとたくましいのね。チャンドラーは紙切れのように崩れ落ちたわ。それで、旅行はどうだった?)
ピート: Well.... (he holds up a gift he brought her) (そうだね… [ピートはモニカへのプレゼントを掲げる])
モニカ: Oh, what'd you bring me? (She opens the gift) Awww, hotel toiletries from Japan! Oh, these are gonna go in my permanent collection. You want some coffee? (まぁ、私に何を買ってきて[持ってきて]くれたの? [モニカは贈り物をあける] あー、日本のホテルの洗面化粧品ね! あぁ、これは私の永久コレクション入りになるわね。コーヒー欲しい?)
ピート: Yeah, sure, that'd be great. (あぁ、もちろん、それだとありがたいね。)
(She starts to go and get the coffee and falls behind the counter.)
モニカはコーヒーを取りにいくが、カウンターの後ろで転ぶ。
モニカ: (popping back up) Regular or decaf? ([急いで[ひょいと]立ち上がって] レギュラー、それとも、カフェイン抜き?)
ピート: Ah, whichever's closest. (あぁ、一番近い方ならどっちでも(いいよ)。)
モニカ: Okay. (hands him a cup) (わかった。[ピートにカップを渡す])
ピート: So ask me what I did today. (それで、今日、僕が何をしたか尋ねて。)
モニカ: So what did you do today, Pete? (じゃあ[それで]、今日、あなたは何をしたの、ピート?)
ピート: I bought a restaurant and I would like you to be the head chef. (僕はレストランを買った。そして、君にそこのヘッドシェフ[料理長]になってもらいたい。)
モニカ: What? Oh. (She turns around quickly and falls) (何ですって? わぁ。[彼女はすばやく振り向き、転ぶ])

sturdy は「(体が)たくましい、頑健な、頑丈な、がっしりした」。
crumble は「崩れる、砕ける」。
ピートは見た通り、体つきもがっしりしていますので、しっかり支えてくれますが、チャンドラーはヘニャヘニャだったようです(笑)。
スケートで滑っていて、同じようにチャンドラーのところで倒れたら、紙切れのように崩れ落ちた、と言っているのが面白いです。

toiletry は「化粧品、洗浄用品、洗面用品」。
モニカが言っているのは、ホテルのバスルーム、洗面所に置いてある持ち帰り可能な備品のことですね。
toiletry という単語は、基本的にはモニカのセリフのように複数形で使うようです。
LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) では、以下のように、単語の見出しが複数形になっています。(単数形では載っていません)
toiletries: [noun] [plural]
things such as soap and toothpaste that are used for cleaning yourself

つまり、「自分自身をきれいにするために使われる石鹸や歯磨き粉のようなもの」。

Wikipedia 日本語版: トイレタリー にもあるように、日本語でもトイレタリーという言葉が使われていますね。
toiletry の発音は、無理やりカタカナ表記すると、「トイラトリー」という感じで、少なくとも「タリー」ではない気がします。
トイレタリーというカタカナで覚えていると、toiletary と書きたくなってしまう、つまり、t の後ろに a を入れたくなってしまうように思いますので、その辺は気をつけたいなと思います。

Hotel toiletries from Japan! と言って、モニカが喜んでいるのが、日本人の私にとっては何となく嬉しいなぁ、と。
日本のホテルの備品は、パッケージも中身も良い、という意味でしょうからね。

permanent は「永続する、永久的な」。
go in my permanent collection は「永久コレクションに入る、永久保存版にする」みたいなことでしょう。

髪の毛にあてる「パーマ」は日本語になっていますが、あれも元々は、permanent wave です。
カーラーなどの熱でカールするのではなくて、薬剤(chemicals)を使ってカールするので、少々大げさですが「半永久的に持つウェーブ」と表現している、ということですね。

英語でも、permanent wave という言い方は古いらしく、今は、perm というようです。
go for a perm は「パーマをかけに行く」、have one's hair permed は「パーマをかけてもらう」になります。

全くの余談ですが、私は、CD-ROM からインストールしたパソコンソフトの LAAD (Longman Advanced American Dictionary) をいつも使っています。
そのソフトで perm [noun] を調べると、そこに「パーマの使用前、使用後」みたいな絵(picture)が載っています(残念ながら(?)、紙の辞書の方にはその絵が載っていませんが)。
straight hair の方が、ハイキングウォーキングの鈴木Q太郎さん(「そうなっちゃいます?」)、permed hair の方が、ものいいの吉田サラダさん(「ちがうか!」)みたいです。
あまりの違いに、改めてパーマのすごさを思い知った気がする…(笑)。

whichever は、先行詞を含む不定関係代名詞で、「…する[…である]どちらでも」という意味ですね。
Whatever you want. 「君の欲しいものなら何でも」と同じで、Whichever you want. なら「君の欲しいものならどちらでも」になります。
ここでは、regular か decaf の二択になっているので、そんなふうにスケートでたどり着くのは大変だろうから、一番近いほう(closest)ならどっちでもいいよ、と言っているのですね。

"So ask me what I did today." "So what did you do today, Pete?" というやり取りが面白いです。
「今日、何があったと思う?」という意味で、Guess what I did today. ということも可能だと思いますが、「今日、何をしたか聞いてくれ」と言って、相手にその質問をさせてから、自分が答えるという流れです。
日本語でも、「今日、何があったの?って聞いてみてよ〜!」と言うと、聞いて欲しくてたまらない、言いたくてたまらないニュースを持っているんだろうな、ということがわかりますよね。
「実はビッグニュースがあるんだよ、びっくりするような話を持ってきたんだよ」ということを示す、Ask me what I did today. なわけです。

ピートがそんな風にもったいつけた通り、お金持ちであるピートは、レストランを買い取り、モニカにはそこのヘッドシェフになって欲しいと言います。
I would like you to は I want you to よりも丁寧な言い方で、ビジネスマンらしく、正式に仕事をオファーしているような感じも出るでしょうか。
a head chef ではなくて、the head chef となっているところにも注目ですね。
a restaurant 「ある一つのレストラン」を買って、the head chef、つまり、その買ったレストランのヘッドシェフになって欲しい、つまり、「レストランを一つ買ったから、そこのシェフになって欲しい」ということになりますね。
最初のレストランは、a という不定冠詞が使われていて、そこのシェフなので、head chef には定冠詞の the が付く、という感覚がすんなり受け入れられるといい感じだと思います。


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posted by Rach at 07:07| Comment(0) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月03日

君たちのせいじゃなくて俺のせい フレンズ3-20その7

ジョアンナともう一度デートをしたチャンドラー。これで最後のデートにするはずが、また最後に「電話する」と言ってしまいます。
ジョアンナが聞いていないところで、チャンドラーに文句を言うレイチェル。
レイチェル: (whispering) Chandler! Are you gonna call her? ([ささやき声で] チャンドラー! あなたは彼女に電話するつもりなの?)
チャンドラー: Noo! (しないよ!)
レイチェル: Chandler! (チャンドラー!)
チャンドラー: Look, I'm sorry, okay? I'm weak and pathetic and sorry. (ねぇ、悪いと思ってるよ。俺は弱くてみじめで、そして申し訳ないと思ってる。)
レイチェル: Okay, you are gonna tell her. You're gonna tell her now. (She grabs his nipple and starts to twist it.) (いいわ。あなたは彼女に話すのよ。今彼女に言うの。[レイチェルはチャンドラーの乳首を掴みそれをねじる])
チャンドラー: Ahhhh--I'm not gonna call you. (あああああ。俺は君に電話しない。)
ジョアンナ: What? (何ですって?)
チャンドラー: I'm sorry. I'm-I'm-I'm sorry that I said I was going to when I'm not. Look, this has nothing to do with you, y'know? And this isn't Rachel's fault. It's me. I have serious, serious problems when it comes to women. I have issues with commitment, intimacy, (pause) mascara goop. And I'm really sorry. It's just that this is not, this isn't going to work out. (すみません。電話をするつもりがないのに電話をするって言ってしまってすみません。これはあなたとは関係ないことなんです。そしてレイチェルのせいでもない。俺のせいなんです。俺は女性のことになると、深刻な、深刻な問題があるんです。俺には問題があるんですよ、一人の人と深く真剣に付き合うことや、親密な(肉体)関係や、[沈黙] マスカラのベタベタに。本当にすみません。ただ、これはうまくいかないってことなんです。)
ジョアンナ: Well, this isn't how I was hoping how this would end, but I guess I have to appreciate your honesty. (そうね。こんなふうに終わるようには願っていなかったけど、でも、私はあなたの正直さに感謝したい[あなたの正直さを高く評価しなければいけない]と思うわ。)
チャンドラー: Yeah, o-okay. (あぁ。良かった。)
ジョアンナ: So.... (それで…)
チャンドラー: Well, this is great! I'll give you a call! We should do it again sometime! (あぁ、今日は最高でした。俺からあなたに電話します。またいつかそうしましょう[こんな風にデートしましょう]!)
(Rachel is shocked, and holds her arms out in disbelief.)
レイチェルはショックを受ける。彼女は、信じられないというように腕を伸ばす。

どうしてまた、電話するって言っちゃったの?とチャンドラーを責めるレイチェル。
チャンドラーは、I'm weak and pathetic and sorry. と言っていますね。
俺は弱い人間で、みじめな人間で、そして、申し訳ないと思ってるよ、という感じです。
フレンズ1-20その3 では、
チャンドラー: Doesn't that make me seem...? (それって俺がどう見えるか・・・)
ロス: Desperate? Needy? Pathetic? (死に物狂い? もの欲しそう? みじめ?)
チャンドラー: You obviously saw my personal ad. (ロスはどうやら俺の個人広告を見たようだな。)
という自虐的なセリフもありましたが、pathetic はチャンドラーを表す形容によく使われるようですね(笑)。

This has nothing to do with you, y'know? And this isn't Rachel's fault. It's me. について。
have nothing to do with は「…と関係・関連がない」。
fault は「過失の責任」で、It's your fault. なら「君の責任だ。君のせいだ。」で、It's not your fault. なら「君の責任じゃない。君のせいじゃない。」ですね。
It's me. というのは、「俺なんだ。俺のせいなんだ。」という感覚です。
つまり、電話をするつもりもないのに電話するって言っちゃったのは、君のせいでもないし、レイチェルのせいでもない、俺のせいなんだよ、とどこに原因があるか、誰のせいでこうなったかを説明しているのです。
それを説明する時に、全ての文章で同じ表現を使うのではなく、have nothing/something to do with, it's someone's fault, It's someone. といろんなバリエーションを使っているところに注目したいなと思いました。
日本語でも、「君のせいじゃない。レイチェルのせいでもない。僕のせいなんだ。」とひたすら「誰々のせい」で表現することは可能ですが、少しセリフが平坦で、ボキャ貧な感じになってしまいますね。
「君とは関係のないことなんだ。レイチェルのせいでもないんだ。俺なんだよ。」とちょっとずつ変えた方が生き生きする気がします。
英語では、日本語よりもさらに、同じ表現を繰り返すのは稚拙だと思われることも関係しているのでしょうね。こんな簡単なことを伝えるセリフでも、3つの表現を使って言葉に動きを出しているところが個人的には面白いなと思いました。

次の「俺は問題を抱えている、こういうことに問題がある」というセリフでも、I have serious problems (when it comes to) と、I have issues with という2通りの表現が使われていますね。
こここも、problems ばかり使っていると稚拙な感じに聞こえてしまうでしょう。

commitment は、TOEIC だと「献身」という意味でよく出てきますが、フレンズではチャンドラーの恋愛関係においてよく登場する言葉です。

コミットメント フレンズ3-4その12 で、commitment という単語について、LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) の語義を引用して説明したのですが、LDOCE には恋愛に限定した意味が載ってなかったんですよね。
今回、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) で調べてみると、こちらには載っていました!

LAADでは、
commitment: [uncountable] someone's decision to have a permanent relationship with another person, especially a decision to get married
例) Her parents' divorce left her with a fear of commitment.

つまり、「別の人と永続的な関係を持つというある人の決心。特に結婚するという決心」。
例文は、「彼女の両親の離婚が、彼女に、コミットメント(特定の人と深くかかわること)への恐怖を残した。」

commitment は、遊びではなくて、結婚を前提としたお付き合い、結婚を視野に入れた真剣なお付き合いをする、という感じですね。
また、上の例文は、チャンドラーが自分の経験を語る時に使いそうな文章です。
フレンズ3-4その13 では実際に、(no) fear of commitment という表現も出てきます。

intimacy は「異性との親密な関係」で肉体関係を示唆しています。
intimacy は「親密、親密な関係」、intimate は「親密な(close)」という意味もありますが、それぞれ異性との肉体関係を示すことが多いので、使い方には気をつけなければいけない、という単語ですね。

LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) では、
intimacy: [uncountable] (formal) sex - used especially by lawyers and police when they want to avoid using the word 'sex'
つまり、「(フォーマル) sex のこと。特に、sex という言葉を使うのを避けたい場合に、弁護士や警察によって使われる」

研究社 新英和中辞典では、
intimacy=(異性との)肉体関係、情交、ねんごろな間柄
と出ていますが、日本語の訳も、sex をダイレクトに表現するのを避けた感じの言葉がならんでいて、英語の formal な感じが出ていると思います。

commitment, intimacy という恋愛に関する重たい言葉の後、mascara goop が出ているのが、ちょっとしたオチなのでしょう。
このエピソードで(解説は省略してしまいましたが)、チャンドラーは、ジョアンナのマスカラが goop になっているのをいやがっているセリフが出てきて、オフィスに戻って来た時も、その件についてジョアンナに話すシーンがありました。
ここでまた mascara goop の話が出てきたので、「またその話か!」と笑えてしまうわけです。

LDOCE では、
goop: [uncountable] (American English informal) a thick slightly sticky substance
つまり、「分厚くて少しベタベタした物質」。
何かがベチャーッとくっついた感じなのでしょうね。
マスカラの場合だと、マスカラが固まってダマになっている、塗りムラができて塊(かたまり)になってしまっている、ということだと思います。

フレンズ2-22その5 では、フランというお菓子を goo 「ヌメヌメ(したもの)」と呼んでいました。
LDOCE では、
goo: [uncountable] (informal) an unpleasantly sticky substance
つまり「不愉快なほどベタベタした物質」。

ですから、goo と goop は関連語のようですね。

チャンドラーはジョアンナに正直な気持ちを述べ、ジョアンナもそれを受け止めます。
appreciate は、「ありがたく思う、感謝する」という意味と「高く評価する、真価を認める」という意味とがありますね。
今回はどちらのニュアンスでもオッケーでしょうか?
もう会わないと言われるのは予想と違っていたけれど、そんな風に正直な気持ちを言ってくれてありがとう、と解釈可能だし、また、自分の思い通りにはならなかったけれど、あなたの正直さは認めないといけないわね、そんな風に正直に話せるなんて立派なことよ、という感じにも解釈できるでしょうか?

ジョアンナは状況を素直に受け入れ、これでもう大丈夫…と思ったところで、"So...." とジョアンナに次のセリフを促されたチャンドラーは、また、I'll give you a call! と言ってしまいます。
相手のプレッシャーに弱いチャンドラーの性格がよくわかるシーンですね。


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posted by Rach at 07:27| Comment(2) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月01日

相手をブタとののしる フレンズ3-20その6

[Scene: The Theatre, Kate is arriving for rehearsal.]
劇場。ケイトはリハーサルのために到着したところ。
(これより前の場面で、ジョーイとケイトはベッドインしており、エッチ後、初めて劇場で会うのが今回のシーンになります。)
ジョーイ: So I ah, talked to Lauren, kinda told her how things were with us. Did you ah, did you talk to Marshall? (それで、あの、俺は、俺たちがどんなことになってるかをローレンに話したよ。君は、君は(ディレクターの)マーシャルに話した?)
ケイト: About what? (話すって何を?)
ジョーイ: Y'know, about what happened with us. (ほら、俺たちに何が起こったか、についてだよ。)
ケイト: Nooo. And there's really no reason he should find out, so, ah, let's not make a big deal out of it, okay? (いいえ。それに彼が知るべき理由は全くないわ。だから、それを大げさに考えるのはやめましょう。)
ジョーイ: What are you talking about? It was a big deal. I mean, come on, you can't tell me last night didn't mean something to you. I-I was there. You're not that good an actress. (何言ってんだよ。大きな出来事だったよ。だって、ほら、昨日の晩は君にとって意味のあることではなかったなんて言えないはずだ。俺はそこにいたんだ。君はそんなに上手な女優じゃないよ。)
ケイト: Look umm, I, I was, I was just caught up in the moment. That's all it was. Joey, I'm-I'm sorry you feel bad, but haven't you ever slept with a woman where it meant more to her than it did to you? (ねぇ、私は、私はただその瞬間にとらわれてしまっただけなのよ。それだけだったのよ、ジョーイ。あなたが(それを聞いて)気分を害するのは申し訳ないと思うわ。でも、あなたが女性と寝た時に、その女性にとっては意味があることだけど、あなたにとってはそれほどの意味がない、という場合もあったでしょ?)
ジョーイ: Nooo. (そんな経験ないよ。)
ローレン: (entering) Hi, Kate! ([入ってきて] はーい、ケイト!)
ケイト: Hi, Lauren. (はーい、ローレン。)
ジョーイ: Hi, Lauren. (はーい、ローレン。)
ローレン: Hi, pig! (はーい、豚野郎!)

told her how things were with us を直訳すると、「ものごとが俺たちと一緒にどんな感じであるかを彼女に話した」という感じでしょうか。
俺たちの間で、ものごとがどんな状態になっているか、つまり「俺たちの今の状況、俺たちの仲」みたいなことでしょう。
俺はローレンにそれを話したけど、君はマーシャルに話した?と尋ねていますので、マーシャルはケイトと付き合っているあのディレクターの名前だということがわかります。

それだけ言えば、「俺と君がエッチしたことを、今付き合っている相手に話した?」と尋ねているのは明白なのですが、ケイトは About what? と言っていますね。
最初に挨拶を交わした時も、ケイトはなんだかよそよそしかったのですが、この About what? で、ケイトはジョーイと寝たことを、ジョーイほどは喜んでいない、ということがわかります。
彼には話してないし、彼がそれを知らないといけない理由もない、とケイトは言います。

make a big deal out of it は「大げさに考える、大ごとに考える、重大視する」。
big deal は「大ごと、大したこと、重大事」ですから、直訳すると、「それから大ごとを作り出す」みたいなニュアンスでしょうね。

LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) では、
make a big thing of/about/out of something: to make something seem more important than it really is
つまり、「実際にそうであるよりも、何かをより重要であるように見せること」。

ですから「実際は大したことない話なのに、それを重大事のように大騒ぎしないで、話を大きくしないで」みたいな感じですね。
あなたと寝たことは、今付き合っている人にわざわざ言うほどの大したことじゃない、とケイトは言ったわけです。

それに対してジョーイは、I WAS a big deal. と was を強調してしゃべっています。
a big deal にするな、と君は言うけど、あれは確かに a big deal だったよ、という強調ですね。
mean something to someone は「人にとって(何らかの)意味がある」。
I was there. は、「その昨日の晩、僕もその場所にいたんだから、僕は昨日の晩の君の様子を見て知ってるんだから、僕に嘘をついても無駄だぞ」という感じです。

You're not that good an actress. は、You're not an good actress. とはニュアンスが異なりますね。
You're not an good actress. なら「君は良い・素晴らしい女優じゃない、君は名女優じゃない」ということですが、You're not that good an actress. は「君はそんなに良い女優じゃない」ということです。
「そんなに」とは、そんな演技ができるほど良い女優じゃない、という感じですね。
ジョーイは I was there. としか言っていませんが、「昨日の夜は君はとても情熱的だった。あれが演技であるはずがない。だって君はあんな風に燃えている様子を演技でできるほどの名優じゃないからね。」と言いたいのです。
「そんなに上手くない」ということを言うために good が前に出て that good になっているので、that good an actress という「副詞+形容詞+冠詞+名詞」という語順になることに注意しましょう。

be caught up in は「…にとらわれる、巻き込まれる」ですから、be caught up in the moment は「その瞬間にとらわれてしまった」みたいなことですね。
その場の雰囲気に飲まれてしまった、状況に流されてしまった、勢いに任せてしまった、魔が差してしまった…みたいなことでしょうか。
自分でよく考えた結果そうしたんじゃなくて、その瞬間の状況に巻き込まれてしまったのよ、よく考えもせずにね、みたいなことでしょう。

Haven't you ever slept with a woman where it meant more to her than it did to you? について。
where 以下は、it meant more to her than it meant to you で、「あなたにとって意味があるよりも、彼女にとってより多くの意味があった」、つまりは、「彼女にとっては意味のあることだったけど、あなたにとってはそれほど意味がなかった」ということです。
where は「そういう状況」という感じでしょうか。
誰かと寝た、という前文の内容を which で表現すると、where = in which ということですね。
誰かと寝た、その時そこでは、相手にとって意味はあるけどあなたにとっては意味がそれほどない、という状況だった、そういう経験、あなたにもあるでしょ?と尋ねているのです。
ジョーイにとっては、a big deal だけど、私にとっては、a big deal ではないの。そんなことを言って申し訳ないと思うけど、あなただって逆の立場になったことあるでしょ、愛のないエッチもしたことあるでしょ、それほど好きでもない子と寝たこともあったでしょ?と言っているのです。

観客もそれを聞いて「そりゃそうだ」と思ったはずですが(笑)、ジョーイは、ケイトの発言を否定します。
つまり、俺はいつだって真剣で、愛した人としか寝ないよ、と言いたいのですね。
そこにちょうど、ローレンが入ってきます。
ここでのポイントは、ローレンの "Hi, pig!" という挨拶です。
日本語でも、人に対して、「このブタ!」とか「このブタ野郎!」(にしおかすみこさんの決め台詞…笑)と言うと悪口になるように、英語でも pig は悪口になります。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
pig: (spoken) someone who behaves in an unpleasant way toward other people
例) You're a selfish pig.

つまり、「他人に対して不愉快な振る舞いをする人」。
例文は、「お前は自分勝手なブタ(野郎)だ。」

こういう意味の pig は、「アリーmy Love (Ally McBeal)」でも、"Male chauvinist pig!" 「男尊女卑のブタ!」というフレーズで頻出(笑)していました。
LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) には
(male) chauvinist pig (=a man who thinks women are not equal to men)
と出ています。
辞書にこのままのフレーズで載っているくらいなので、一般的にもよく使われる表現のようですね。

フレンズ1-12その4 に、
レイチェル: He's the pig. (パウロがブタ野郎なのよ。)
というセリフがあり、フレンズ2-20その30 でも、pig について説明しています。

ということで、pig の説明が長くなりましたが、「俺は遊びで女の子と寝たりしないよ」と言ったジョーイですが、ローレンに pig と呼ばれたことで、ローレンとは遊びで寝てすぐに振ったことがわかるのですね。

今回の記事の冒頭で、ケイトと寝たことをローレンに話した、とジョーイは言っていました。
その伏線があったので、「はーい、この豚野郎!」というローレンのセリフを聞くと、やっぱりジョーイはそういうことをやっていた、というのがジョーイが否定した直後にわかって大笑いできる、ということですね。
短い単語の pig ですが、そこに「卑劣な男」というニュアンスがあるのを知っていると、さらっと挨拶しただけのローレンの、この一言に込められた気持ちがよくわかる、ということです。


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posted by Rach at 15:08| Comment(4) | フレンズ シーズン3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする