このエピソードの冒頭で、ジョーイの作ったエンターテインメント・センター(ものを入れる棚)が邪魔なので、売りに出そう、という話になっています。
(エンターテインメント・センターを設置するシーンは、フレンズ3-5その28 に出てきました。)
セントラルパークにて。
ロス: (reading the newspaper) Hey, here's a question. Where did you guys get the "finest oak east of the Mississippi"? ([新聞を読みながら] ねぇ、質問。君たちは、「ミシシッピー川以東[アメリカ東部]最高級オーク」をどこで手に入れたの?)
チャンドラー: Uh-huh, first you tell us where you got the prettiest lace in all the land. (ほほう。(その問題に答えるより)先に、全国一美しいレースをどこで手に入れたか俺たちに教えてくれよ。)
ロス: I'm reading your ad. (僕は君たちの広告を読んでるんだよ。)
ジョーイ: Looks good, uh? (いい感じだろ、な?)
ロス: Yeah. (あぁ。)
チャンドラー: (reading the ad) "Stunning entertainment center, fine-- (pause) Fine Italian craftsmanship." (Joey is very proud of himself) ([広告を読みながら] 「魅力的なエンターテインメント・センター… 素晴らしい… [沈黙] 素晴らしいイタリア人の職人技(わざ)。」 [ジョーイはとても自慢気である])
フィービー: Oh my God! You guys are selling the entertainment center? (まぁ! あなたたち、あのエンターテインメント・センターを売るつもりなの?)
レイチェル: Why? I love that thing. (どうして? 私、あれが大好きなのに。)
チャンドラー: You want it? (欲しい?)
フィービー&レイチェル: Oh, no. (いいえ、いらないわ。)
チャンドラー: Ahh, Geppetoo? 5,000 dollars? Are you insane? (あー、ゼペットじいさん? 5000ドル? お前は正気か?)
ジョーイ: Hey, the ad alone cost 300 bucks. (おい、その広告だけで 300ドルかかったんだぞ。)
チャンドラー: All right, look, I'm changing it to 50 dollars or your best offer. (わかった。なぁ、俺がその金額を 50ドルまたは最高付け値(交渉に応じる)に変えるぞ。)
ジョーイ: What kind of profit is that? And you call yourself an accountant? (それってどんな利益だよ。[そんなの利益って言えるのか?] それでお前は自分を会計士だって言うのか?)
チャンドラー: (looks at him) Nooo. ([ジョーイを見て] 違うよ。)
ジョーイ: Oh. What do you do? (そうなのか。お前は(仕事)何してるの?[お前の仕事は何?])
チャンドラー: I can't believe you don't know what I do for a living. (俺が何の仕事をしてるのかお前が知らないなんて信じられないよ。)
フィービー: Yeah, I actually don't know... (そうねぇ、実際、私も知らないわ…)
レイチェル: Something to do with numbers? (数字に関係する仕事?)
ロスは「最高級オークってどこで手に入れたの?」みたいな質問をしています。
オークは家具などに使われる木ですね。
east of the Mississippi について。
アメリカ中南部にミシシッピー州という州がありますが、今回は the Mississippi と the がついているので、米国中部を流れる「ミシシッピー川」を指していると思われます。
east of the Mississippi で「ミシシッピー川の東」つまり「ミシシッピー川以東の地域」を指し、すなわちそれは「NYなどのあるアメリカ東部」を指すことになるようです。
NY周辺のアメリカ東部で取れる最高級のオーク材、という感じでしょうね。
そのロスの質問を、チャンドラーは唐突な質問だなぁと思ったようです。
そんな細かい質問をするのなら、こっちだって同じような細かい質問をしてやるぞ、という感じで、「アメリカで一番きれいなレース(ドレスに使われるレース)はどこで手に入るか言ってくれよ」と言っています。
そんな細かいこと俺にわかるかよ、と返す代わりに、よく似た感じの質問を投げ返してみたのですね。
唐突に思われたロスの質問は、新聞に載っていた広告を読んだものでした。
「それいいだろ?」みたいにジョーイが言っているので、それはジョーイが載せた広告だ、ということがわかります。
craftsman は「職人」、craftsmanship は「(職人の)技能、腕前。熟練」という意味です。
「あ、そのイタリア人ってのは俺のことね」という感じで、得意そうに親指で胸を指しているジョーイに笑えます。
「あれ、売っちゃうの? 気に入っているのに。」という女性陣ですが、もらってくれと言われたら即座に断っています(笑)。ただの社交辞令だったのですね。
木細工の名工だと自称しているジョーイに、「お前はピノキオを作ったゼペットじいさんか?」という感じで、Geppetto? と呼びかけています。(発音は「ジェペット」という感じ)
ピノキオのお話は日本人にも有名ですから、日本人にもわかりやすいジョークですね。
有名なディズニー映画はこちら(↓)。
Wikipedia 日本語版: ピノキオ (1940年の映画)
5000ドルは高すぎるというチャンドラー。
50 dollars or your best offer に俺が変える、と言っています。
その金額に訂正して、再度広告を(今度はチャンドラー持ちで)出す、ということのようですね。
offer は「申し込みの値段、付け値」なので、best offer は「最高付け値、付け値の最高額」ということですが、このように先に金額を言った後に or best offer をつけると、交渉に応じる、交渉次第では先に言った金額以下にもなり得る、ということを示すことになるようです。
広告だけでも 300ドルかかったのに、50ドルじゃ利益が出ないだろ、とジョーイは言っています。
What kind of profit is that? を直訳すると、「それはどんな種類の利益だよ?」という感じで、「そんなのでそれを利益って言えるのかよ? そんなのちっとも利益になってないよ。売ってる意味がないよ。」と言いたいのですね。
さらに、And you call yourself an accountant? とも言っています。
そんな利益の出ないような金額設定をして、よくそれで自分のことを会計士だって言っていられるな、それでもお前会計士かよ、会計士のくせに金の計算もできないのかよ、儲けもちゃんと出せないのかよ、という非難の言葉ですね。
それに対して、チャンドラーはとんでもないとでも言うように、あるいはあきれたように、Nooo. と言っています。
そう、チャンドラーは会計士ではなかったのです(笑)。
今この瞬間まで、ジョーイはチャンドラーの職業を会計士だと思っていたのですが、それが違うとわかって驚くジョーイ。
「あぁ、そうなのか。じゃあ、仕事は何してるの?」と数年来の友人とは思えないような質問をしています。
What do you do (for a living)? を直訳すると、「(生きていくために)(日常的に)何をしているのですか?」という感じになるでしょうか。
これは相手の職業を尋ねる時の決まり文句です。
「友達のくせに俺の職業を知らないなんて…」とあきれるチャンドラーですが、傍にいたフィービー、ロス、レイチェルも「私/僕も知らない」みたいなことを口々に言っていますね。
これまで何度もチャンドラーの職場が登場しましたが、チャンドラーの職業は何か?についてははっきり言及されたことはありません。
レイチェルが言うように、数字を入力したりする仕事なのは間違いないようですが。
フレンズ4-12 でも、チャンドラーの職業にまつわる話が出てきます。
また、その解説の時に、チャンドラーの職業についていろいろ語りたいと思います。
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2009年06月30日
2009年06月28日
相槌だけの「会話」 フレンズ4-2その1
シーズン4 第2話
The One with the Cat (迷い猫に母の魂?!)
原題は「ネコの話」
[Scene: Monica and Rachel's, Monica and Ross are there. Monica is checking the messages.]
モニカとレイチェルの部屋。モニカとロスがそこにいる。モニカは(留守電の)メッセージをチェック中。
チップ: (on machine) Hey, Monica. It's Chip. ([留守電で] やぁ、モニカ。チップだ。)
モニカ: Yesss!! (やったわ!)
ロス: Who's Chip? (チップって誰?)
モニカ: Shhh! (静かに!)
チップ: (on machine) Good runnin' into you at the bank today, so ah, here's my number, 555-9323. Give me a call. Later. ([留守電で] 今日、銀行で偶然君に会えて良かった。それで、あの、これが僕の電話番号だ。555-9323。電話ちょうだい。じゃあ後で。)
モニカ: "Chip" is Chip Matthews. (”チップ”はチップ・マシューズよ。)
ロス: The guy who took Rachel to the prom? Why is he calling you? (レイチェルをプロムに誘ったやつか? どうして彼がモニカに電話してくるんだよ?)
モニカ: 'Cause I ran into him at the bank. He is still soo cute. (それは銀行で(偶然)彼とばったり出会ったからよ。彼はまだものすごくかっこいいの。)
ロス: Monica, you're so lucky! He's like the most popular guy in school! (モニカ、すごくラッキーじゃないか! 彼は学校で一番の人気者だぞ!)
モニカ: I know! (calls him) (on phone) Chip? Hi, it's Monica. (listens) 'Kay. (listens) 'Kay. (listens) Okay. (listens) Okay, good-bye. (hangs up) Oh, my God! We just had the best conversation! (goes into her room as Rachel enters) (知ってる![そうなのよ!] [チップに電話する] [電話で] チップ? はーい、モニカよ。[聞いて] (オ)ッケイ。[聞いて] (オ)ッケイ。[聞いて] オッケイ。じゃあね。[電話を切る] なんてこと! チップと私は最高の会話を交わしたわ! [モニカは自分の部屋に行く。そこにレイチェルが入ってくる])
ロス: (to Rachel) I was just leaving. ([レイチェルに] 今ちょうど、出ようとしていたところだ。)
レイチェル: Good. 'Cause I've got a product report to read. It's like eight pages. I hope I don't fall asleep. (良かった。だって私は読まなきゃならない製品レポートがあるから。8ページくらいのね。寝てしまわないといいけど。)
ロス: Why? Did you write it? (どうして? そのレポート、君が書いたの?)
チップという男性から留守電メッセージが入っていたので喜んでいるモニカ。
チップは自分の電話番号を言っていますね。
架空の電話番号 フレンズ3-7その3 でも解説しましたが、prefix 555 (局番555)のついた電話番号は、ドラマ・映画などで使われる「架空の電話番号」です。
そういえば、TOEIC のリスニング問題 Part 4 でも、555- という番号がよく登場しますね。
チップのフルネームを聞いて、レイチェルをプロムに誘った男性だと気付くロス。
レイチェルのプロムの話は、フレンズ2-14 に出てきました。
フレンズ2-14その20 では、
レイチェル: Where's Chip? Why isn't he here yet? (チップはどこ? どうして彼はまだ来てないの?)
というセリフがあり、確かに名前は Chip になっています。
ロスは、そのチップだと知って、Why is he calling YOU? と you を強調して尋ねています。
レイチェルならともかく、どうしてモニカに電話してきたんだ?という感じですね。
「やったな。彼は学校一の人気者だったじゃないか!」と喜ぶ兄に、モニカはお得意のセリフ、I know! で返します。
「そうなのよ、そうでしょ、その学校一のモテ男くんが私に電話してきたのよ!」という喜びと得意気な気持ちが出ていますね。
さっそく教えてもらった番号にかけ直すモニカ。
最初に名乗った後、'Kay や Okay という言葉を繰り返すだけのモニカです。
good-bye と言って切った後、「最高の会話をしちゃった!」みたいに喜ぶモニカが面白いですね。
傍で聞いているロスとしては、モニカはオッケーしか言っていなくて、ただ相槌を打っていただけに聞こえるのに、モニカは「会話が弾んだ」と思っているわけです。
高校の時は言葉を交わすこともなかった憧れの彼ですから、モニカにとっては十分すぎるほどの「会話」だったのでしょうが、他人からすると「全く会話になってなかったけど?」と言いたくなるようなものだったのが面白いのですね。
最初の部分、Okay. が 'Kay. という発音、つまり最初の O が聞こえない「…ッケイ」みたいになっています。
会話ではこういう 'Kay. を時々聞きますが、モニカの緊張と嬉しさが、その 'Kay. に出ているように思います。
前回の 4-1 で、いったんはよりを戻したものの、また喧嘩別れしてしまったロスとレイチェル。
ばったり出くわしてしまい、ロスは「僕はいつまでもここにはいないから。今出て行こうとしていたところだから気にしないで。」と言う感じで、I was just leaving. と言います。
それを聞いて、「私も読まなきゃいけないレポートがあるから(あなたが出て行ってくれると都合がいい)。」ということを言っていますね。
それから、そのレポートは8ページもあるから、誰かさんみたいに読んでる間に寝ちゃうかも、寝ないで8ページ、ちゃんと読めたらいいんだけど、と、レイチェルの手紙を読んで寝てしまったロスに対して当て付けのようなことを言っています。
しかし、ロスも負けてはいない。
「どうしてそれを読んで寝ちゃうの? もしかしてそのレポートは君が書いたのかな?」と返します。
僕はページ数が多いから寝てしまった、というよりも、君の書いた文章だから寝てしまったんだよ、君以外の人が書いたものなら、8ページ読んでも眠たくならないんじゃないかな、ということですね。
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原題は「ネコの話」
[Scene: Monica and Rachel's, Monica and Ross are there. Monica is checking the messages.]
モニカとレイチェルの部屋。モニカとロスがそこにいる。モニカは(留守電の)メッセージをチェック中。
チップ: (on machine) Hey, Monica. It's Chip. ([留守電で] やぁ、モニカ。チップだ。)
モニカ: Yesss!! (やったわ!)
ロス: Who's Chip? (チップって誰?)
モニカ: Shhh! (静かに!)
チップ: (on machine) Good runnin' into you at the bank today, so ah, here's my number, 555-9323. Give me a call. Later. ([留守電で] 今日、銀行で偶然君に会えて良かった。それで、あの、これが僕の電話番号だ。555-9323。電話ちょうだい。じゃあ後で。)
モニカ: "Chip" is Chip Matthews. (”チップ”はチップ・マシューズよ。)
ロス: The guy who took Rachel to the prom? Why is he calling you? (レイチェルをプロムに誘ったやつか? どうして彼がモニカに電話してくるんだよ?)
モニカ: 'Cause I ran into him at the bank. He is still soo cute. (それは銀行で(偶然)彼とばったり出会ったからよ。彼はまだものすごくかっこいいの。)
ロス: Monica, you're so lucky! He's like the most popular guy in school! (モニカ、すごくラッキーじゃないか! 彼は学校で一番の人気者だぞ!)
モニカ: I know! (calls him) (on phone) Chip? Hi, it's Monica. (listens) 'Kay. (listens) 'Kay. (listens) Okay. (listens) Okay, good-bye. (hangs up) Oh, my God! We just had the best conversation! (goes into her room as Rachel enters) (知ってる![そうなのよ!] [チップに電話する] [電話で] チップ? はーい、モニカよ。[聞いて] (オ)ッケイ。[聞いて] (オ)ッケイ。[聞いて] オッケイ。じゃあね。[電話を切る] なんてこと! チップと私は最高の会話を交わしたわ! [モニカは自分の部屋に行く。そこにレイチェルが入ってくる])
ロス: (to Rachel) I was just leaving. ([レイチェルに] 今ちょうど、出ようとしていたところだ。)
レイチェル: Good. 'Cause I've got a product report to read. It's like eight pages. I hope I don't fall asleep. (良かった。だって私は読まなきゃならない製品レポートがあるから。8ページくらいのね。寝てしまわないといいけど。)
ロス: Why? Did you write it? (どうして? そのレポート、君が書いたの?)
チップという男性から留守電メッセージが入っていたので喜んでいるモニカ。
チップは自分の電話番号を言っていますね。
架空の電話番号 フレンズ3-7その3 でも解説しましたが、prefix 555 (局番555)のついた電話番号は、ドラマ・映画などで使われる「架空の電話番号」です。
そういえば、TOEIC のリスニング問題 Part 4 でも、555- という番号がよく登場しますね。
チップのフルネームを聞いて、レイチェルをプロムに誘った男性だと気付くロス。
レイチェルのプロムの話は、フレンズ2-14 に出てきました。
フレンズ2-14その20 では、
レイチェル: Where's Chip? Why isn't he here yet? (チップはどこ? どうして彼はまだ来てないの?)
というセリフがあり、確かに名前は Chip になっています。
ロスは、そのチップだと知って、Why is he calling YOU? と you を強調して尋ねています。
レイチェルならともかく、どうしてモニカに電話してきたんだ?という感じですね。
「やったな。彼は学校一の人気者だったじゃないか!」と喜ぶ兄に、モニカはお得意のセリフ、I know! で返します。
「そうなのよ、そうでしょ、その学校一のモテ男くんが私に電話してきたのよ!」という喜びと得意気な気持ちが出ていますね。
さっそく教えてもらった番号にかけ直すモニカ。
最初に名乗った後、'Kay や Okay という言葉を繰り返すだけのモニカです。
good-bye と言って切った後、「最高の会話をしちゃった!」みたいに喜ぶモニカが面白いですね。
傍で聞いているロスとしては、モニカはオッケーしか言っていなくて、ただ相槌を打っていただけに聞こえるのに、モニカは「会話が弾んだ」と思っているわけです。
高校の時は言葉を交わすこともなかった憧れの彼ですから、モニカにとっては十分すぎるほどの「会話」だったのでしょうが、他人からすると「全く会話になってなかったけど?」と言いたくなるようなものだったのが面白いのですね。
最初の部分、Okay. が 'Kay. という発音、つまり最初の O が聞こえない「…ッケイ」みたいになっています。
会話ではこういう 'Kay. を時々聞きますが、モニカの緊張と嬉しさが、その 'Kay. に出ているように思います。
前回の 4-1 で、いったんはよりを戻したものの、また喧嘩別れしてしまったロスとレイチェル。
ばったり出くわしてしまい、ロスは「僕はいつまでもここにはいないから。今出て行こうとしていたところだから気にしないで。」と言う感じで、I was just leaving. と言います。
それを聞いて、「私も読まなきゃいけないレポートがあるから(あなたが出て行ってくれると都合がいい)。」ということを言っていますね。
それから、そのレポートは8ページもあるから、誰かさんみたいに読んでる間に寝ちゃうかも、寝ないで8ページ、ちゃんと読めたらいいんだけど、と、レイチェルの手紙を読んで寝てしまったロスに対して当て付けのようなことを言っています。
しかし、ロスも負けてはいない。
「どうしてそれを読んで寝ちゃうの? もしかしてそのレポートは君が書いたのかな?」と返します。
僕はページ数が多いから寝てしまった、というよりも、君の書いた文章だから寝てしまったんだよ、君以外の人が書いたものなら、8ページ読んでも眠たくならないんじゃないかな、ということですね。
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2009年06月26日
you'reをyourと書く間違い フレンズ4-1その7
ベッドルームでロスとレイチェルは喧嘩中。
ロスはレイチェルの手紙を読まずに寝てしまったと言い、
ロス: It was 5:30 in the morning. And you had rambled on for 18 pages. Front and back! (they go into the living room, trapping Monica, Chandler, and Joey in the kitchen) (to Rachel) Oh-oh-oh, and by the way, Y-O-U-apostrophe-R-E means "you are." Y-O-U-R means "your." (朝の5時半だったんだぞ。それに君は18ページもとりとめのないことをだらだら書いて。表裏にね! [二人はリビングに入る。モニカ、チャンドラー、ジョーイは台所から出られなくなってしまう] [レイチェルに] あぁ、ところで、you're は you are (あなたは)って意味で、your は your (あなたの)だ。)
レイチェル: Y'know, I can't believe I even thought of getting back together with you. We are so over. (ねぇ、あなたとよりを戻そうと思ったことすら信じられないわ。私たちは完全におしまいね。)
ロス: (starts to cry) Fine by me! (he opens the door and traps Chandler behind it) ([泣き出して(実際は泣き出すふりをして)] 僕もそれで結構だよ! [ロスはドアを開ける、そしてチャンドラーががドアの後ろに閉じ込められる]
レイチェル: Oh, oh, and hey-hey-hey, those little spelling tips will come in handy when you're at home on Saturday nights playing Scrabble with Monica. (あぁ。ねぇ、今言ったちょっとした[つまらない]綴りの助言はきっと役に立つでしょうね、モニカと一緒にスクラブルのゲームをしながら、土曜日の夜を家で過ごす時に。)
モニカ: Hey! (ちょっと!)
レイチェル: (to Monica) Sorry! (to Ross) I just feel bad about all that sleep you're gonna miss wishing you were with me! ([モニカに]ごめん! [ロスに] 私と一緒にいられたら、と願いながら、あなたが眠れない夜を過ごすことになるのが気の毒だわ。)
ロス: Oh, no-no-no don't you worry about me falling asleep. I still have your letter! (あぁ、僕が眠ることについて心配する必要ないよ。僕はまだ君の手紙を持ってるからね!)
レイチェル: And hey. Just so you know, it's not that common. It doesn't happen to every guy. And it is a big deal! (それから、一言言っておくと、(それは)そんなにありふれたことじゃないわ。全ての男に起こることじゃない。そしてそれは一大事なのよ!)
チャンドラー: I knew it! (そんなことわかってたさ!)
レイチェルからの長い手紙を読んでいる途中に寝てしまい、全部読まずに、It does. と返事しただけだ、と真実を話すロス。
ramble は「ぶらぶらあてもなく歩く」という意味で、「とりとめもなく話す、しゃべる、書く」という意味もあります。
このセリフのニュアンスは、18ページ、それも裏と表に、要領を得ない話がだらだら書いてあった、という感じですね。
そんなものを、眠い朝の5時半に全部読めって言う、君の方がどうかしてたんだよ、という気持ちです。
その後、ロスはスペリングの話をしています。
you're は you are で、your は your だ、と言っていて、レイチェルが手紙の中でその二つを混同して使っていた、という指摘ですね。
我々日本人学習者はあまりそういう間違いをしないので、最初このセリフを聞いた時は、「そんなことネイティブが間違えるのかな?」と疑問に思ったのですが、意外とこの間違いは多いようです。
you're と your は発音が同じになるからでしょうね。
私がいつも参考にさせていただいているネットスクリプトでも、you're となるべきところを your と書いてあるのをよく見かけます。
who's を whose と書く間違いもあります。
逆にネイティブは、そんなタイポがあっても、文の構造から勝手に、your は you're の間違いだと自動的に頭の中で修整してくれるから、あまり問題にならないようですね。
日本人の場合は文全体の構造よりも、個々の単語に意識が集中しがちですから、you're を your と書かれてしまうと、あれれれ?と混乱してしまうと思います。
ですから、そういうささいなスペルミス(タイポ)に惑わされないような、しっかりとした英文構造の理解ができるようになることが大切だ、ということです。
ロスにスペルミスを指摘されて、レイチェルも負けじと言い返します。
スクラブルは、単語を作るボードゲームですね。
フレンズ1-17その5 などにも出てきました。
ゲームについての詳しい説明はこちら(↓)。
Wikipedia 日本語版: スクラブル
「そんな風にスペルのことをよくご存知なら、スペリングのゲームの時にその知識がとっても役立つでしょうねぇ。私と別れたあなたは、これからモニカと二人で土曜日の晩にその手のスペリングゲームをして、恋人のいない寂しい夜を過ごすことになるんだから。」という感じです。
自分の名前を出されたモニカは、恋人のいない寂しい人の例えとして私を使わないでよ、という感じで、Hey! と抗議しています。
I just feel bad about all that sleep you're gonna miss wishing you were with me! の miss について。
最初は I miss you. のような「…がなくて寂しく思う、愛しく思う、懐かしく思う」の miss かと思ったのですが、「(機会などを)逃す(not catch)」の方のような気がしてきました。
wishing 以下は分詞構文で、「レイチェルと一緒にいられたら(良かったのに)!」とあなたが願いながら、逃すことになるその眠りの全てに同情するわ。」という感じになるでしょうか。
「眠りを逃す」→「眠れない」ということで、レイチェルと別れなければ良かった、と思いながら、眠れぬ夜をもんもんと過ごすことになるのよ、かわいそうにね、というニュアンスかなと思いました。
(2009.7.7 追記)
以下の記事に、wishing 以下の分詞構文についての追加説明があります。
興味のある方は覗いてみて下さい。
分詞構文の感覚を掴む フレンズ4-1その8
(追記はここまで)
それを聞いたロスは、僕が fall asleep することについて心配してくれなくていいよ、と言っています。
だって僕はまだ君の手紙を持ってるから、それを読んだら問題なくすぐに眠りに落ちてしまうからね、ということです。
Just so you know, it's not that common. It doesn't happen to every guy. And it is a big deal! について。
これは具体的に何のことかはっきり言っていませんが、それがこのセリフのポイントでもありますね。
「あること」について、「それほど一般的なことじゃない。すべての男性に起こることでもない。おおごとなのよ。」と言っています。
Big deal! は「おおごとだ!」、あるいはそれを皮肉っぽく使って「大したことじゃない!」という意味にも使われる言葉ですが、今回レイチェルは、it IS a big deal! と be動詞の is を強調して、「それは”本当に、実際は”おおごとなのよ。」と言っています。
このレイチェルのセリフから、以前、レイチェルはロスに、「それは一般的なことなのよ。すべての男性に起こることよ。大したことじゃないから心配しなくていいのよ。」と慰めたであろうことが想像できます。
前に私はあなたにそう言ったけど、あれは単なる慰めの言葉だったのよ。あなたを傷つけまいと私は優しい言葉をかけたけど、あれは嘘だからね、という捨て台詞です。
具体的な単語は全く使われていませんが、親密な間柄だった恋人への捨て台詞ですから、「ベッドでロスがエッチをしようとしたのに、できなかった時」のことを言っていることがわかります。
男性にとって不名誉な話を、それらしい単語を一切使わずに言っている、そして周りで聞いているフレンズたちにもそれが何の話がすぐにピンと来てしまうセリフになっているところが面白いのですね。
さらにおかしいのは、ドアの後ろに隠れる形になっていたチャンドラーがそのセリフに対して、I knew it! 「そんなこと、口に出して言われなくても、前からわかってたさ!」みたいに言う部分。
そういう事態になった時に、女の子はそうやって励ましてくれるけど、それはただの励ましだって知ってたさ、ということです。
I knew it! と言うことで、ロスだけではなくチャンドラーにもそういうことがあって、同じように相手の女性に慰められたことがある、ということがわかる仕組みです。
プレイボーイのジョーイが言うと違和感があるセリフですが、チャンドラーだからこそ納得できるセリフ、という感じでしょうか。
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ロスはレイチェルの手紙を読まずに寝てしまったと言い、
ロス: It was 5:30 in the morning. And you had rambled on for 18 pages. Front and back! (they go into the living room, trapping Monica, Chandler, and Joey in the kitchen) (to Rachel) Oh-oh-oh, and by the way, Y-O-U-apostrophe-R-E means "you are." Y-O-U-R means "your." (朝の5時半だったんだぞ。それに君は18ページもとりとめのないことをだらだら書いて。表裏にね! [二人はリビングに入る。モニカ、チャンドラー、ジョーイは台所から出られなくなってしまう] [レイチェルに] あぁ、ところで、you're は you are (あなたは)って意味で、your は your (あなたの)だ。)
レイチェル: Y'know, I can't believe I even thought of getting back together with you. We are so over. (ねぇ、あなたとよりを戻そうと思ったことすら信じられないわ。私たちは完全におしまいね。)
ロス: (starts to cry) Fine by me! (he opens the door and traps Chandler behind it) ([泣き出して(実際は泣き出すふりをして)] 僕もそれで結構だよ! [ロスはドアを開ける、そしてチャンドラーががドアの後ろに閉じ込められる]
レイチェル: Oh, oh, and hey-hey-hey, those little spelling tips will come in handy when you're at home on Saturday nights playing Scrabble with Monica. (あぁ。ねぇ、今言ったちょっとした[つまらない]綴りの助言はきっと役に立つでしょうね、モニカと一緒にスクラブルのゲームをしながら、土曜日の夜を家で過ごす時に。)
モニカ: Hey! (ちょっと!)
レイチェル: (to Monica) Sorry! (to Ross) I just feel bad about all that sleep you're gonna miss wishing you were with me! ([モニカに]ごめん! [ロスに] 私と一緒にいられたら、と願いながら、あなたが眠れない夜を過ごすことになるのが気の毒だわ。)
ロス: Oh, no-no-no don't you worry about me falling asleep. I still have your letter! (あぁ、僕が眠ることについて心配する必要ないよ。僕はまだ君の手紙を持ってるからね!)
レイチェル: And hey. Just so you know, it's not that common. It doesn't happen to every guy. And it is a big deal! (それから、一言言っておくと、(それは)そんなにありふれたことじゃないわ。全ての男に起こることじゃない。そしてそれは一大事なのよ!)
チャンドラー: I knew it! (そんなことわかってたさ!)
レイチェルからの長い手紙を読んでいる途中に寝てしまい、全部読まずに、It does. と返事しただけだ、と真実を話すロス。
ramble は「ぶらぶらあてもなく歩く」という意味で、「とりとめもなく話す、しゃべる、書く」という意味もあります。
このセリフのニュアンスは、18ページ、それも裏と表に、要領を得ない話がだらだら書いてあった、という感じですね。
そんなものを、眠い朝の5時半に全部読めって言う、君の方がどうかしてたんだよ、という気持ちです。
その後、ロスはスペリングの話をしています。
you're は you are で、your は your だ、と言っていて、レイチェルが手紙の中でその二つを混同して使っていた、という指摘ですね。
我々日本人学習者はあまりそういう間違いをしないので、最初このセリフを聞いた時は、「そんなことネイティブが間違えるのかな?」と疑問に思ったのですが、意外とこの間違いは多いようです。
you're と your は発音が同じになるからでしょうね。
私がいつも参考にさせていただいているネットスクリプトでも、you're となるべきところを your と書いてあるのをよく見かけます。
who's を whose と書く間違いもあります。
逆にネイティブは、そんなタイポがあっても、文の構造から勝手に、your は you're の間違いだと自動的に頭の中で修整してくれるから、あまり問題にならないようですね。
日本人の場合は文全体の構造よりも、個々の単語に意識が集中しがちですから、you're を your と書かれてしまうと、あれれれ?と混乱してしまうと思います。
ですから、そういうささいなスペルミス(タイポ)に惑わされないような、しっかりとした英文構造の理解ができるようになることが大切だ、ということです。
ロスにスペルミスを指摘されて、レイチェルも負けじと言い返します。
スクラブルは、単語を作るボードゲームですね。
フレンズ1-17その5 などにも出てきました。
ゲームについての詳しい説明はこちら(↓)。
Wikipedia 日本語版: スクラブル
「そんな風にスペルのことをよくご存知なら、スペリングのゲームの時にその知識がとっても役立つでしょうねぇ。私と別れたあなたは、これからモニカと二人で土曜日の晩にその手のスペリングゲームをして、恋人のいない寂しい夜を過ごすことになるんだから。」という感じです。
自分の名前を出されたモニカは、恋人のいない寂しい人の例えとして私を使わないでよ、という感じで、Hey! と抗議しています。
I just feel bad about all that sleep you're gonna miss wishing you were with me! の miss について。
最初は I miss you. のような「…がなくて寂しく思う、愛しく思う、懐かしく思う」の miss かと思ったのですが、「(機会などを)逃す(not catch)」の方のような気がしてきました。
wishing 以下は分詞構文で、「レイチェルと一緒にいられたら(良かったのに)!」とあなたが願いながら、逃すことになるその眠りの全てに同情するわ。」という感じになるでしょうか。
「眠りを逃す」→「眠れない」ということで、レイチェルと別れなければ良かった、と思いながら、眠れぬ夜をもんもんと過ごすことになるのよ、かわいそうにね、というニュアンスかなと思いました。
(2009.7.7 追記)
以下の記事に、wishing 以下の分詞構文についての追加説明があります。
興味のある方は覗いてみて下さい。
分詞構文の感覚を掴む フレンズ4-1その8
(追記はここまで)
それを聞いたロスは、僕が fall asleep することについて心配してくれなくていいよ、と言っています。
だって僕はまだ君の手紙を持ってるから、それを読んだら問題なくすぐに眠りに落ちてしまうからね、ということです。
Just so you know, it's not that common. It doesn't happen to every guy. And it is a big deal! について。
これは具体的に何のことかはっきり言っていませんが、それがこのセリフのポイントでもありますね。
「あること」について、「それほど一般的なことじゃない。すべての男性に起こることでもない。おおごとなのよ。」と言っています。
Big deal! は「おおごとだ!」、あるいはそれを皮肉っぽく使って「大したことじゃない!」という意味にも使われる言葉ですが、今回レイチェルは、it IS a big deal! と be動詞の is を強調して、「それは”本当に、実際は”おおごとなのよ。」と言っています。
このレイチェルのセリフから、以前、レイチェルはロスに、「それは一般的なことなのよ。すべての男性に起こることよ。大したことじゃないから心配しなくていいのよ。」と慰めたであろうことが想像できます。
前に私はあなたにそう言ったけど、あれは単なる慰めの言葉だったのよ。あなたを傷つけまいと私は優しい言葉をかけたけど、あれは嘘だからね、という捨て台詞です。
具体的な単語は全く使われていませんが、親密な間柄だった恋人への捨て台詞ですから、「ベッドでロスがエッチをしようとしたのに、できなかった時」のことを言っていることがわかります。
男性にとって不名誉な話を、それらしい単語を一切使わずに言っている、そして周りで聞いているフレンズたちにもそれが何の話がすぐにピンと来てしまうセリフになっているところが面白いのですね。
さらにおかしいのは、ドアの後ろに隠れる形になっていたチャンドラーがそのセリフに対して、I knew it! 「そんなこと、口に出して言われなくても、前からわかってたさ!」みたいに言う部分。
そういう事態になった時に、女の子はそうやって励ましてくれるけど、それはただの励ましだって知ってたさ、ということです。
I knew it! と言うことで、ロスだけではなくチャンドラーにもそういうことがあって、同じように相手の女性に慰められたことがある、ということがわかる仕組みです。
プレイボーイのジョーイが言うと違和感があるセリフですが、チャンドラーだからこそ納得できるセリフ、という感じでしょうか。
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2009年06月25日
バランスの取れた見方 フレンズ4-1その6
[Scene: Rachel's bedroom. Ross and Rachel have just finished consummating the new relationship.]
レイチェルのベッドルーム。ロスとレイチェルは(よりを戻した)新しい関係でのエッチをちょうど終えたところ。
レイチェル: Oh-hooo, I missed you. (あぁ、あなたがいなくて寂しかったわ。)
ロス: I missed you too. (僕も寂しかったよ。)
レイチェル: Ooh, I was soo nervous about that letter. But the way you owned up to everything, it just showed me how much you've grown. Y'know? (あぁ、私はあの手紙のことをすっごく心配していたの。でも、あなたが自分のしたことを全て素直に認めたことで、あなたがどれほど成長したかが私にわかったわ。でしょ?)
ロス: (getting miffed) I suppose. ([不機嫌になって] 多分そうだろうね。)
レイチェル: You have, Ross. You should give yourself credit. I mean, my mom never thought this would work out. She was all, "Once a cheater, always a cheater." (本当に成長したわよ、ロス。自分を褒めるべきだわ。だって、私のママは今回は絶対にうまく行くはずないと思っていたもの。ママはすっかりこんな感じだったのよ。「一度浮気したやつは、一生[何度でも]浮気する」って。)
ロス: (getting angry) Umm-hmm. ([だんだん怒ってきて] あぁ。)
レイチェル: Ooh, I just wish we hadn't lost those four months. But if time was what you needed just to gain a little perspective.... (あぁ。この4ヶ月を失うことがなければ良かったのにと願うわ。でも、バランスの取れた見方がもう少しできるようになるために、時間があなたに必要なものだったとしたら…)
[cut to Monica cleaning the floor in the kitchen]
モニカが台所で床を掃除している画面にカット。
ロス: (yelling from the bedroom) WE WERE ON A BREAK!! ([ベッドルームからの叫び声] 僕たちはブレイク中だったんだ!!)
チャンドラー: (entering with Joey) (to Monica) Coffeehouse? ([ジョーイと共に部屋に入ってきて] [モニカに] コーヒーハウスに行く?)
モニカ: You bet. (もちろん。)
own は「自分の、自分自身の」という形容詞としてよく登場しますが、動詞として「…を所有する、持っている」という意味もあります。
そこから「…を認める、告白する」という意味にもなります。
own up to は「…をすっかり白状する、(自分の落ち度)を素直に認める」というニュアンスです。
to の後は、名詞または動名詞が続きます。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
own up [phrasal verb]
to admit something embarrassing or something bad that you have done
例) Chuck wouldn't own up to the fact that he'd been drinking.
つまり、「自分がした恥ずかしいこと、または悪いことを認めること」。
例文は、「チャックは、自分がずっと酒を飲んでいたという事実を認めようとしなかった。」
credit は「(功績などがあると)認めること」で、give oneself credit は、「自分を賞賛する・褒めてやる、自分の手柄とする」。
take credit for だと「…の功績を認められる、…を(自分の)手柄とする」になります。
LAAD では、
credit: PRAISE [uncountable] approval or praise for doing something good
つまり、「何か良いことをしたという承認、または賞賛」。
全て自分の責任だと認めるなんてほんとにえらいわ。もっと自分を褒めてもいいのよ、という感じですね。
ママが言っていたというセリフ、"Once a cheater, always a cheater." について。
cheat は「…をだます」ですが、男女の恋愛においては、cheat on 「(配偶者などに隠れて)浮気をする」という意味でよく登場します。
今回の cheater も「浮気をする人、浮気者」という意味ですね。
once と always の組み合わせで、「一度浮気をした者は、いつも浮気をする者となる」「一度浮気をしたものは、その後も浮気をし続ける、浮気をやめることはない」というニュアンスになります。
I just wish I hadn't lost... は、「wish+過去完了形」で過去の事実に反する仮定をして、そうであったら良かったのに、という表現です。
いろいろあって、私たちはこの4ヶ月間を失ってしまったけれど、それが失われなければ良かったのに、という願望です。
その後に but を続けて、「でもその4ヶ月の時間が、gain a little perspective するために必要なものなら…」と言っています。
「その失った4ヶ月も無駄とは言えないわね」というような言葉が続きそうな感じですね。
perspective は「バランスの取れた見方、釣り合いの取れた見方」。
LAAD では、
perspective: a sensible way of thinking about, judging, and comparing situations, so that you do not imagine that something is more serious or important than it really is
つまり、「考える、判断する、状況を比較することにおいて分別のあるやり方。その結果、何かが実際よりも、さらに深刻であるとかより重要であるという思い違いをしないことになる。」
レイチェルのセリフを聞くたびに、どんどんロスの表情が険しくなっていきます。
レイチェルは、to gain a little perspective... と言う際に、自分の後ろに位置するロスのほっぺたを、ペシペシと軽く叩いていますね。
以前のロスは視野がとても狭かったのに、あなたもやっと、物事をまともに見ることができる能力を身に付けたのねぇ…みたいな「上から目線」で、えらいわ、でかしたわ、よくやったわ、と「褒めてやっている」ような雰囲気です。
ほっぺをペシペシされて、ずっと我慢していたロスはとうとう切れてしまいます。
モニカが掃除をしている台所に画面がカットして、ロスの "WE WERE ON A BREAK!!" という大きな叫び声だけが聞こえるのが面白い演出ですね。
ロスが激怒している顔は見せないで、「今、ロスとレイチェルはやっとよりを戻せて幸せなひとときを過ごしているんだわ」と思っていたモニカが、そのロスの声を聞いてびっくりする様子だけを画面に見せているわけです。
ジョーイとチャンドラーにもその声が聞こえたようで(隣の部屋まで聞こえるほどの大声だったのですね…笑)、二人は慌てて部屋に入ってきます。
今まで何度も聞いたロスのキメ台詞、We were on a break! が出てしまったことで、これから大喧嘩が始まることが予想されます。
この部屋にいたらとばっちりを受けるから、早くここから逃げよう、という感じですね。
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レイチェルのベッドルーム。ロスとレイチェルは(よりを戻した)新しい関係でのエッチをちょうど終えたところ。
レイチェル: Oh-hooo, I missed you. (あぁ、あなたがいなくて寂しかったわ。)
ロス: I missed you too. (僕も寂しかったよ。)
レイチェル: Ooh, I was soo nervous about that letter. But the way you owned up to everything, it just showed me how much you've grown. Y'know? (あぁ、私はあの手紙のことをすっごく心配していたの。でも、あなたが自分のしたことを全て素直に認めたことで、あなたがどれほど成長したかが私にわかったわ。でしょ?)
ロス: (getting miffed) I suppose. ([不機嫌になって] 多分そうだろうね。)
レイチェル: You have, Ross. You should give yourself credit. I mean, my mom never thought this would work out. She was all, "Once a cheater, always a cheater." (本当に成長したわよ、ロス。自分を褒めるべきだわ。だって、私のママは今回は絶対にうまく行くはずないと思っていたもの。ママはすっかりこんな感じだったのよ。「一度浮気したやつは、一生[何度でも]浮気する」って。)
ロス: (getting angry) Umm-hmm. ([だんだん怒ってきて] あぁ。)
レイチェル: Ooh, I just wish we hadn't lost those four months. But if time was what you needed just to gain a little perspective.... (あぁ。この4ヶ月を失うことがなければ良かったのにと願うわ。でも、バランスの取れた見方がもう少しできるようになるために、時間があなたに必要なものだったとしたら…)
[cut to Monica cleaning the floor in the kitchen]
モニカが台所で床を掃除している画面にカット。
ロス: (yelling from the bedroom) WE WERE ON A BREAK!! ([ベッドルームからの叫び声] 僕たちはブレイク中だったんだ!!)
チャンドラー: (entering with Joey) (to Monica) Coffeehouse? ([ジョーイと共に部屋に入ってきて] [モニカに] コーヒーハウスに行く?)
モニカ: You bet. (もちろん。)
own は「自分の、自分自身の」という形容詞としてよく登場しますが、動詞として「…を所有する、持っている」という意味もあります。
そこから「…を認める、告白する」という意味にもなります。
own up to は「…をすっかり白状する、(自分の落ち度)を素直に認める」というニュアンスです。
to の後は、名詞または動名詞が続きます。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
own up [phrasal verb]
to admit something embarrassing or something bad that you have done
例) Chuck wouldn't own up to the fact that he'd been drinking.
つまり、「自分がした恥ずかしいこと、または悪いことを認めること」。
例文は、「チャックは、自分がずっと酒を飲んでいたという事実を認めようとしなかった。」
credit は「(功績などがあると)認めること」で、give oneself credit は、「自分を賞賛する・褒めてやる、自分の手柄とする」。
take credit for だと「…の功績を認められる、…を(自分の)手柄とする」になります。
LAAD では、
credit: PRAISE [uncountable] approval or praise for doing something good
つまり、「何か良いことをしたという承認、または賞賛」。
全て自分の責任だと認めるなんてほんとにえらいわ。もっと自分を褒めてもいいのよ、という感じですね。
ママが言っていたというセリフ、"Once a cheater, always a cheater." について。
cheat は「…をだます」ですが、男女の恋愛においては、cheat on 「(配偶者などに隠れて)浮気をする」という意味でよく登場します。
今回の cheater も「浮気をする人、浮気者」という意味ですね。
once と always の組み合わせで、「一度浮気をした者は、いつも浮気をする者となる」「一度浮気をしたものは、その後も浮気をし続ける、浮気をやめることはない」というニュアンスになります。
I just wish I hadn't lost... は、「wish+過去完了形」で過去の事実に反する仮定をして、そうであったら良かったのに、という表現です。
いろいろあって、私たちはこの4ヶ月間を失ってしまったけれど、それが失われなければ良かったのに、という願望です。
その後に but を続けて、「でもその4ヶ月の時間が、gain a little perspective するために必要なものなら…」と言っています。
「その失った4ヶ月も無駄とは言えないわね」というような言葉が続きそうな感じですね。
perspective は「バランスの取れた見方、釣り合いの取れた見方」。
LAAD では、
perspective: a sensible way of thinking about, judging, and comparing situations, so that you do not imagine that something is more serious or important than it really is
つまり、「考える、判断する、状況を比較することにおいて分別のあるやり方。その結果、何かが実際よりも、さらに深刻であるとかより重要であるという思い違いをしないことになる。」
レイチェルのセリフを聞くたびに、どんどんロスの表情が険しくなっていきます。
レイチェルは、to gain a little perspective... と言う際に、自分の後ろに位置するロスのほっぺたを、ペシペシと軽く叩いていますね。
以前のロスは視野がとても狭かったのに、あなたもやっと、物事をまともに見ることができる能力を身に付けたのねぇ…みたいな「上から目線」で、えらいわ、でかしたわ、よくやったわ、と「褒めてやっている」ような雰囲気です。
ほっぺをペシペシされて、ずっと我慢していたロスはとうとう切れてしまいます。
モニカが掃除をしている台所に画面がカットして、ロスの "WE WERE ON A BREAK!!" という大きな叫び声だけが聞こえるのが面白い演出ですね。
ロスが激怒している顔は見せないで、「今、ロスとレイチェルはやっとよりを戻せて幸せなひとときを過ごしているんだわ」と思っていたモニカが、そのロスの声を聞いてびっくりする様子だけを画面に見せているわけです。
ジョーイとチャンドラーにもその声が聞こえたようで(隣の部屋まで聞こえるほどの大声だったのですね…笑)、二人は慌てて部屋に入ってきます。
今まで何度も聞いたロスのキメ台詞、We were on a break! が出てしまったことで、これから大喧嘩が始まることが予想されます。
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2009年06月23日
あなたが全責任を認めるのなら フレンズ4-1その5
ビーチハウスを去る時になって、ロスはついにレイチェルの手紙の内容を確認します。
ロス: (finding the part) (looks up in disgust) It so does not! (['Does it?' の部分を見つけて] [不快そうに顔を上げて] 絶対によくない!)
COMMERCIAL BREAK
[Scene: Central Perk, Ross is telling Joey and Chandler about the letter.]
ビーチから帰ってきてセントラルパークで過ごす男性陣。ロスは手紙のことをジョーイとチャンドラーに話しているところ。
ロス: She wants me to take responsibility for everything that went wrong in our relationship. I mean, she goes on for five pages about, about how I was unfaithful to her. (Both Joey and Chandler shrug their shoulders as to say "Well...") (yelling) We were on a break! (僕たちの関係でうまく行かなかった全てのことに対して、レイチェルは僕に責任を取るように求めているんだ。レイチェルは5ページも書いてるんだよ、僕がレイチェルに対して[レイチェルを裏切って]浮気をしたことについて。[ジョーイとチャンドラーは「そうだな…」と言うように肩をすくめる] [ロスは叫んで] 僕たちはブレイク中だったんだ!)
チャンドラー: Oh, my God! If you say that one more time, I'm gonna break up with you. (なんてこった! もしお前がもう一度その言葉を言ったら、俺がお前と別れるぞ。)
ロス: Fine! Fine! But this breakup was not all my fault. And she, she says here, (reading from the letter) "If you accept full responsibility...” (to Chandler and Joey) Full responsibility! "...I can begin to trust you again. Does that seem like something you can do? (yells at Joey) Does it?" (いいさ! いいさ! でもこの別れは全部僕のせいだったわけじゃない。そしてレイチェルはここ[手紙のこの部分]でこう言ってるんだ。[手紙を読み上げて] 「もしあなたが全ての責任を認めるのなら…」 [チャンドラーとジョーイに] 全ての責任を、だぞ! 「…私はあなたをもう一度信じ始めることができるわ。それはあなたにできることだと思えるわよね? [ジョーイに叫んで] そうよね?」)
ロスは、ダズイット?と聞かれても フレンズ4-1その3 で、手紙の内容を知らないまま、"Does it?" という問いに対して "It does." と返事をしてしまいました。
が、今回、その手紙の内容を確認した後、すごい形相になって、"It so does not!" と叫んでいます。
so は not の手前にあるので、does not という否定形を強調しています。
絶対に does not だ、絶対に否定だ、というニュアンスですね。
そのシーンでは、手紙の内容は明かされず、セントラルパークに帰ってきてから、男性陣に愚痴る形で、手紙の内容が明らかになります。
unfaithful は「誠実でない、不誠実な」ですが、夫婦間などの恋愛については、「(夫・妻が)不実な、不貞な」という意味になります。
be unfaithful to someone なら、「…を裏切る、…に対して[…を裏切って]浮気・不倫をする」という意味になります。
ロスは自分がコピー屋の女の子クロエと寝たことを5ページにも渡ってくどくどと書かれたことに対して怒っているのですね。
ジョーイとチャンドラーは「そんなにカリカリ怒っても、やっぱり浮気したお前が原因なのは間違いないと思うけど」とでも言うように、肩をすくめてみせています。
同性の友人にも理解されないことに怒ったロスは、また、例の決まり文句、"We were on a break!" を叫んでいますね。
フレンズ3-17その23 でも、「他の人と寝た」ことをレイチェルに指摘されて、"We were on a break!" と返していました。
チャンドラーは、「またお前のそれが出るのかよ」とうんざりした様子。
そのセリフをもう一度言ったら、レイチェルが別れを告げる前に、俺がお前と別れるぞ、と言っています。
もうそんなセリフは聞き飽きた、二度と聞きたくない、ということですね。
男性陣がちっとも味方になってくれないので、Fine! 「わかってくれないなら、別にいいさ」と言いながらも、僕に全責任があるわけじゃないのに、と主張し続けるロス。
「僕だけが悪いのか? そうじゃないだろ? それなのにレイチェルは手紙の中で、全責任を負え、取れ、認めろ、と言ってるんだよ。」と怒っています。
問題の 'Does it?' パートの文章もここで読み上げられています。
「別れた原因はすべてあなたにあるんだから、全責任を認めることくらいできるわよね? そうよね?」という感じの内容です。
ロスは別れた直後から、"We were on a break!" という言葉を何度も言っていました。
「別れよう」と言い出したのはレイチェルの方なのに、その後、他の子と寝てしまった僕が全面的に悪いっていうのか?というのがこれまでずっとロスの主張だったわけですね。
手紙を読まずに "It does." と肯定してしまったけれど、「僕が全部悪い。だから二人が別れて関係が悪化してしまったことについては僕が全責任を負う。」などということは、僕は絶対に受け入れられないんだよ、と言うことです。
この後、ジョーイやチャンドラーに説得されて、この件はそのままにしておく、流すことに決めたロス。
でも、完全には納得できていない不満げなロスではあります。
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COMMERCIAL BREAK
[Scene: Central Perk, Ross is telling Joey and Chandler about the letter.]
ビーチから帰ってきてセントラルパークで過ごす男性陣。ロスは手紙のことをジョーイとチャンドラーに話しているところ。
ロス: She wants me to take responsibility for everything that went wrong in our relationship. I mean, she goes on for five pages about, about how I was unfaithful to her. (Both Joey and Chandler shrug their shoulders as to say "Well...") (yelling) We were on a break! (僕たちの関係でうまく行かなかった全てのことに対して、レイチェルは僕に責任を取るように求めているんだ。レイチェルは5ページも書いてるんだよ、僕がレイチェルに対して[レイチェルを裏切って]浮気をしたことについて。[ジョーイとチャンドラーは「そうだな…」と言うように肩をすくめる] [ロスは叫んで] 僕たちはブレイク中だったんだ!)
チャンドラー: Oh, my God! If you say that one more time, I'm gonna break up with you. (なんてこった! もしお前がもう一度その言葉を言ったら、俺がお前と別れるぞ。)
ロス: Fine! Fine! But this breakup was not all my fault. And she, she says here, (reading from the letter) "If you accept full responsibility...” (to Chandler and Joey) Full responsibility! "...I can begin to trust you again. Does that seem like something you can do? (yells at Joey) Does it?" (いいさ! いいさ! でもこの別れは全部僕のせいだったわけじゃない。そしてレイチェルはここ[手紙のこの部分]でこう言ってるんだ。[手紙を読み上げて] 「もしあなたが全ての責任を認めるのなら…」 [チャンドラーとジョーイに] 全ての責任を、だぞ! 「…私はあなたをもう一度信じ始めることができるわ。それはあなたにできることだと思えるわよね? [ジョーイに叫んで] そうよね?」)
ロスは、ダズイット?と聞かれても フレンズ4-1その3 で、手紙の内容を知らないまま、"Does it?" という問いに対して "It does." と返事をしてしまいました。
が、今回、その手紙の内容を確認した後、すごい形相になって、"It so does not!" と叫んでいます。
so は not の手前にあるので、does not という否定形を強調しています。
絶対に does not だ、絶対に否定だ、というニュアンスですね。
そのシーンでは、手紙の内容は明かされず、セントラルパークに帰ってきてから、男性陣に愚痴る形で、手紙の内容が明らかになります。
unfaithful は「誠実でない、不誠実な」ですが、夫婦間などの恋愛については、「(夫・妻が)不実な、不貞な」という意味になります。
be unfaithful to someone なら、「…を裏切る、…に対して[…を裏切って]浮気・不倫をする」という意味になります。
ロスは自分がコピー屋の女の子クロエと寝たことを5ページにも渡ってくどくどと書かれたことに対して怒っているのですね。
ジョーイとチャンドラーは「そんなにカリカリ怒っても、やっぱり浮気したお前が原因なのは間違いないと思うけど」とでも言うように、肩をすくめてみせています。
同性の友人にも理解されないことに怒ったロスは、また、例の決まり文句、"We were on a break!" を叫んでいますね。
フレンズ3-17その23 でも、「他の人と寝た」ことをレイチェルに指摘されて、"We were on a break!" と返していました。
チャンドラーは、「またお前のそれが出るのかよ」とうんざりした様子。
そのセリフをもう一度言ったら、レイチェルが別れを告げる前に、俺がお前と別れるぞ、と言っています。
もうそんなセリフは聞き飽きた、二度と聞きたくない、ということですね。
男性陣がちっとも味方になってくれないので、Fine! 「わかってくれないなら、別にいいさ」と言いながらも、僕に全責任があるわけじゃないのに、と主張し続けるロス。
「僕だけが悪いのか? そうじゃないだろ? それなのにレイチェルは手紙の中で、全責任を負え、取れ、認めろ、と言ってるんだよ。」と怒っています。
問題の 'Does it?' パートの文章もここで読み上げられています。
「別れた原因はすべてあなたにあるんだから、全責任を認めることくらいできるわよね? そうよね?」という感じの内容です。
ロスは別れた直後から、"We were on a break!" という言葉を何度も言っていました。
「別れよう」と言い出したのはレイチェルの方なのに、その後、他の子と寝てしまった僕が全面的に悪いっていうのか?というのがこれまでずっとロスの主張だったわけですね。
手紙を読まずに "It does." と肯定してしまったけれど、「僕が全部悪い。だから二人が別れて関係が悪化してしまったことについては僕が全責任を負う。」などということは、僕は絶対に受け入れられないんだよ、と言うことです。
この後、ジョーイやチャンドラーに説得されて、この件はそのままにしておく、流すことに決めたロス。
でも、完全には納得できていない不満げなロスではあります。
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2009年06月22日
クラゲに刺された時の応急処置 フレンズ4-1その4
ビーチにいるチャンドラーとモニカ、そしてジョーイ。
ジョーイは、砂浜にでっかい穴を掘って、その中に入っています。
(A wave crashes on the beach and partially fills up his hole.)
波がビーチにぶつかり、波の一部がジョーイの作った穴を満たす。
ジョーイ: Oh, no! No! My hole! (あぁ、やめてくれ! やめろ! 俺の穴が!)
モニカ: (screaming in pain) Ow! My foot! ([痛みで叫んで] あぁ! 私の足が!)
ジョーイ: (climbing out of the hole) What? What? What is it? ([穴からはい出してきて] 何? 何? 何だ?)
モニカ: Jellyfish sting! Oh, it hurts! It hurts! It hurts! (クラゲが刺したのよ! あぁ、痛い、痛い、痛い!)
チャンドラー: Well, can we help? You want us to take you back to the house? (そうだな。俺たちが手伝おうか? 俺たちがモニカをビーチハウスまで連れて帰ろうか?)
モニカ: It's like two miles. (2マイル[(3キロ強]くらいあるわ。)
ジョーイ: Yeah, and I'm a little tired from digging the hole. (あぁ、それに俺は穴を掘るので少し疲れてるし。)
モニカ: Oh, damn the jellyfish! Damn all the jellyfish! (あぁ、いまいましいクラゲめ! クラゲは全部くたばっちゃえ!)
チャンドラー: We've got to do something. (何かしないと[手を打たないと]。)
ジョーイ: Well, there's really only one thing you can do. (そうだな。できることは本当にたった一つしかない。)
モニカ: What? What is it? (何? それは何?)
ジョーイ: You're gonna have to pee on it. (その刺されたところにおしっこをかけなきゃいけない。)
モニカ: What? Gross! (何ですって? 汚いわ!)
ジョーイ: Don't blame me. I saw it on the Discovery Channel. (俺を責めるなよ! ディスカバリー・チャンネルで俺は見たんだ。)
チャンドラー: Y'know what, he's right. There's something like uh, ammonia in that, that kills the pain. (なぁ、ジョーイは正しいよ。おしっこに含まれているアンモニアみたいなものが痛みを消すんだ。)
モニカ: Well, forget it. It doesn't hurt that (tries to take a step) baaad! (もう忘れて。痛まないわ、そんなに… [一歩歩こうとして] ひどく(痛い)!)
ジョーイ: If you want some privacy, you can use my hole. (もし人目を避けたいのなら、俺の穴を使っていいよ。)
子供のように砂浜に穴を掘って喜んでいるジョーイ。
そこに大波がやってきて、穴に水が入ったと大騒ぎしますが、その横ではモニカも大声で叫んでいます。
ジョーイが My hole! と叫んでいるのに対して、モニカは My foot! と叫んでいるのが面白い対比ですね。
ジョーイのようになった場合、日本語でも「俺の作った穴が!」「俺の穴が!」と「俺の(my)」をつけて言うような気がしますが、自分の体の一部のことはわざわざ「私の足が!」とは言わずに「足が!」となりそうな気がします。
フレンズ1-6その3 でも、見てはいけないものを見てしまって、
チャンドラー: My eyes! My eyes! (俺の目が! 目が!)
と叫んでいるシーンがありました。
クラゲに刺されて自分で歩けそうにないモニカを、ビーチハウスまで運ぼうと提案するチャンドラーですが、モニカは距離がありすぎると言います。
ジョーイは「穴を掘るのに疲れちゃって、そんな体力ないよ。」みたいなことを言っていますね。
"Oh, damn the jellyfish! Damn all the jellyfish!" について。
damn はののしり語ですね。
Damn it! などの形で「ちくしょう! くそっ!」と怒りなどを表す表現になります。
下品な表現ですが、映画ではよく聞きます。フレンズにはそれほど出てきません。
今回はクラゲに刺されたあまりの痛さに、このような過激な言葉が出てきたようです。
ビーチハウスにも帰れず痛がるモニカに、ジョーイは「刺された箇所におしっこをかける」ことを提案します。
「汚い!」と非難するモニカに、Don't blame me. というジョーイ。
「俺を責めるな」というのは、俺が勝手にそういうことを言ってるんじゃない、という感覚ですね。
そういう応急処置をディスカバリー・チャンネルで見たんだ、と言っています。
フレンズ3-21その7 では、ディスカバリー・チャンネルにパネリストとして出演する予定だったロスが、レイチェルの病院に付き添うために出演をあきらめた、という話がありましたね。
ディスカバリーチャンネルについて、詳しくはこちら(↓)。
Wikipedia 日本語版: ディスカバリーチャンネル
公式サイト Discovery Channel : ディスカバリーチャンネル
公式サイトの説明では、「ディスカバリーチャンネルは、世界170カ国、35言語で配信されている世界最大のドキュメンタリー専門チャンネルです。」とあります。
kill the pain は「痛みを鎮める・止める・抑える」。
「痛み止め、鎮痛剤」は painkiller ですね。
なお、「クラゲに刺されたらおしっこをかける」という話は、何となく効果がありそうな気がするのですが(笑)、
Wikipedia 日本語版: クラゲ刺傷 の「応急措置」には、アンモニアや小便のことは書いてありません。
また、Wikipedia 英語版: Jellyfish の Toxicity to humans (人に対する毒性)の項目に以下のことが書いてあります。
Rubbing the wound, or using alcohol, spirits, ammonia, or urine will encourage the release of venom and should be avoided.
つまり、「傷口をこすったり、アルコール、蒸留酒、アンモニア、または尿(小便)を使ったりすることは、毒液の放出を促進するので、避けるべきである。」ということになります。
これを読む限り、おしっこをかけてはいけないようなのですが(笑)。
ですから、実際にディスカバリー・チャンネルでそういう番組が放映していたかどうかはわからないですね。
コメディとして面白くなるように、「だって、ディスカバリー・チャンネルで言ってたもん!」と言っているだけかもしれません。
いくらジョーイやチャンドラーに説得されても、おしっこをかけるのはごめんよ、とばかりに、大丈夫なことを見せようとするモニカ。
It doesn't hurt that bad. 「それほどひどくは痛まない。そんなことまでしないといけないほどには痛くない。」と言って歩きだそうとするのですが、最後の bad が baaad! という叫びになっています。
not hurt that bad と言おうとしたけど、やっぱりひどく痛むので、bad の部分を強調してしまったのですね。
日本語だったら、「そんなに痛くない…ことない!」みたいに否定するところですが、モニカのセリフは、It doesn't hurt that bad... it hurts really BAD! みたいなニュアンスで、最後の bad を強調した感じになると思います。
privacy は「プライバシー、私生活」として日本語になっていますね。
ここでの意味は「人目を避けること」です。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
privacy: [noun] [uncountable]
the condition of being able to be alone, and not seen or heard by other people
例) If you want privacy you can close the door.
つまり、「一人でいることができ、他の人に見られたり聞かれたりしない状況」。
例文は、「人目を避けたいのなら、ドアを閉めていいですよ。」
今回のセリフも、LAAD の例文と同じニュアンスですね。文章の形もそっくりです。
隠れるところのないビーチなので、おしっこをかけているところを誰かに見られたくないのなら、俺が掘ったこの穴を使っていいぜ、という感じ。
何の役にも立ちそうにない穴でしたが、こういうオチとして使われるところがフレンズらしいですね。
(Rach からのお願い)
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ジョーイは、砂浜にでっかい穴を掘って、その中に入っています。
(A wave crashes on the beach and partially fills up his hole.)
波がビーチにぶつかり、波の一部がジョーイの作った穴を満たす。
ジョーイ: Oh, no! No! My hole! (あぁ、やめてくれ! やめろ! 俺の穴が!)
モニカ: (screaming in pain) Ow! My foot! ([痛みで叫んで] あぁ! 私の足が!)
ジョーイ: (climbing out of the hole) What? What? What is it? ([穴からはい出してきて] 何? 何? 何だ?)
モニカ: Jellyfish sting! Oh, it hurts! It hurts! It hurts! (クラゲが刺したのよ! あぁ、痛い、痛い、痛い!)
チャンドラー: Well, can we help? You want us to take you back to the house? (そうだな。俺たちが手伝おうか? 俺たちがモニカをビーチハウスまで連れて帰ろうか?)
モニカ: It's like two miles. (2マイル[(3キロ強]くらいあるわ。)
ジョーイ: Yeah, and I'm a little tired from digging the hole. (あぁ、それに俺は穴を掘るので少し疲れてるし。)
モニカ: Oh, damn the jellyfish! Damn all the jellyfish! (あぁ、いまいましいクラゲめ! クラゲは全部くたばっちゃえ!)
チャンドラー: We've got to do something. (何かしないと[手を打たないと]。)
ジョーイ: Well, there's really only one thing you can do. (そうだな。できることは本当にたった一つしかない。)
モニカ: What? What is it? (何? それは何?)
ジョーイ: You're gonna have to pee on it. (その刺されたところにおしっこをかけなきゃいけない。)
モニカ: What? Gross! (何ですって? 汚いわ!)
ジョーイ: Don't blame me. I saw it on the Discovery Channel. (俺を責めるなよ! ディスカバリー・チャンネルで俺は見たんだ。)
チャンドラー: Y'know what, he's right. There's something like uh, ammonia in that, that kills the pain. (なぁ、ジョーイは正しいよ。おしっこに含まれているアンモニアみたいなものが痛みを消すんだ。)
モニカ: Well, forget it. It doesn't hurt that (tries to take a step) baaad! (もう忘れて。痛まないわ、そんなに… [一歩歩こうとして] ひどく(痛い)!)
ジョーイ: If you want some privacy, you can use my hole. (もし人目を避けたいのなら、俺の穴を使っていいよ。)
子供のように砂浜に穴を掘って喜んでいるジョーイ。
そこに大波がやってきて、穴に水が入ったと大騒ぎしますが、その横ではモニカも大声で叫んでいます。
ジョーイが My hole! と叫んでいるのに対して、モニカは My foot! と叫んでいるのが面白い対比ですね。
ジョーイのようになった場合、日本語でも「俺の作った穴が!」「俺の穴が!」と「俺の(my)」をつけて言うような気がしますが、自分の体の一部のことはわざわざ「私の足が!」とは言わずに「足が!」となりそうな気がします。
フレンズ1-6その3 でも、見てはいけないものを見てしまって、
チャンドラー: My eyes! My eyes! (俺の目が! 目が!)
と叫んでいるシーンがありました。
クラゲに刺されて自分で歩けそうにないモニカを、ビーチハウスまで運ぼうと提案するチャンドラーですが、モニカは距離がありすぎると言います。
ジョーイは「穴を掘るのに疲れちゃって、そんな体力ないよ。」みたいなことを言っていますね。
"Oh, damn the jellyfish! Damn all the jellyfish!" について。
damn はののしり語ですね。
Damn it! などの形で「ちくしょう! くそっ!」と怒りなどを表す表現になります。
下品な表現ですが、映画ではよく聞きます。フレンズにはそれほど出てきません。
今回はクラゲに刺されたあまりの痛さに、このような過激な言葉が出てきたようです。
ビーチハウスにも帰れず痛がるモニカに、ジョーイは「刺された箇所におしっこをかける」ことを提案します。
「汚い!」と非難するモニカに、Don't blame me. というジョーイ。
「俺を責めるな」というのは、俺が勝手にそういうことを言ってるんじゃない、という感覚ですね。
そういう応急処置をディスカバリー・チャンネルで見たんだ、と言っています。
フレンズ3-21その7 では、ディスカバリー・チャンネルにパネリストとして出演する予定だったロスが、レイチェルの病院に付き添うために出演をあきらめた、という話がありましたね。
ディスカバリーチャンネルについて、詳しくはこちら(↓)。
Wikipedia 日本語版: ディスカバリーチャンネル
公式サイト Discovery Channel : ディスカバリーチャンネル
公式サイトの説明では、「ディスカバリーチャンネルは、世界170カ国、35言語で配信されている世界最大のドキュメンタリー専門チャンネルです。」とあります。
kill the pain は「痛みを鎮める・止める・抑える」。
「痛み止め、鎮痛剤」は painkiller ですね。
なお、「クラゲに刺されたらおしっこをかける」という話は、何となく効果がありそうな気がするのですが(笑)、
Wikipedia 日本語版: クラゲ刺傷 の「応急措置」には、アンモニアや小便のことは書いてありません。
また、Wikipedia 英語版: Jellyfish の Toxicity to humans (人に対する毒性)の項目に以下のことが書いてあります。
Rubbing the wound, or using alcohol, spirits, ammonia, or urine will encourage the release of venom and should be avoided.
つまり、「傷口をこすったり、アルコール、蒸留酒、アンモニア、または尿(小便)を使ったりすることは、毒液の放出を促進するので、避けるべきである。」ということになります。
これを読む限り、おしっこをかけてはいけないようなのですが(笑)。
ですから、実際にディスカバリー・チャンネルでそういう番組が放映していたかどうかはわからないですね。
コメディとして面白くなるように、「だって、ディスカバリー・チャンネルで言ってたもん!」と言っているだけかもしれません。
いくらジョーイやチャンドラーに説得されても、おしっこをかけるのはごめんよ、とばかりに、大丈夫なことを見せようとするモニカ。
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not hurt that bad と言おうとしたけど、やっぱりひどく痛むので、bad の部分を強調してしまったのですね。
日本語だったら、「そんなに痛くない…ことない!」みたいに否定するところですが、モニカのセリフは、It doesn't hurt that bad... it hurts really BAD! みたいなニュアンスで、最後の bad を強調した感じになると思います。
privacy は「プライバシー、私生活」として日本語になっていますね。
ここでの意味は「人目を避けること」です。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
privacy: [noun] [uncountable]
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例) If you want privacy you can close the door.
つまり、「一人でいることができ、他の人に見られたり聞かれたりしない状況」。
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今回のセリフも、LAAD の例文と同じニュアンスですね。文章の形もそっくりです。
隠れるところのないビーチなので、おしっこをかけているところを誰かに見られたくないのなら、俺が掘ったこの穴を使っていいぜ、という感じ。
何の役にも立ちそうにない穴でしたが、こういうオチとして使われるところがフレンズらしいですね。
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2009年06月20日
「超字幕」先行体験記
ソースネクストさんの「超字幕」というソフトの先行体験をさせていただきました。
「超字幕」の公式サイトはこちら(↓)。
超字幕.com
英語学習用に作られたソフトで、英語学習者として「便利だな〜」と思う機能がいろいろ搭載されていて、大変興味深かったです。
以下、先行体験させていただけることになった経緯を説明した後、このソフトを実際に使ってみた感想を書きたいと思います。
(長い記事になってしまいました。申し訳ありません。)
6月13日(土)の日経新聞朝刊「ビジネスダイジェスト」の記事で、この「超字幕」というソフトが発売されることを知り、面白そうだな、と興味を持っていました。
その数日後、以前にメールのやり取りをさせていただいたことのある、
超有名書評ブログ 俺と100冊の成功本 の聖幸さんから、「超字幕という英語学習用ソフトが出るそうですが、Rachさんなら興味があるのでは?」というメールをいただいたのです。
「興味あります!」とお返事したところ、「超字幕」ご担当の方に私のことを紹介して下さって、今回、このように「先行体験」させていただけることになった、ということです。(聖幸さま、そして「超字幕」ご担当者の方、ありがとうございます!)
その聖幸さんの書かれた「超字幕」の記事はこちら(↓)。
俺と100冊の成功本:「超字幕」を使ってみた:好きな映画がもっと好きになるよ
6月19日発売の第1弾、17タイトルの中から1つ好きなものを選ぶことができたので、私は「ゴースト ニューヨークの幻」を選ばせていただきました。
製品は USBメモリ版とダウンロード版があり、私は郵送していただいた USBメモリ版をインストールしました。
「超字幕」の便利な機能
このソフトには英語学習に特化したソフトとして、いろいろな「売り」があります。
超字幕.com にも、詳しい機能説明が書いてあります。
私が英語学習者として特にありがたいな、と思ったのは、
1. 「英語字幕+日本語字幕」の同時表示ができる
2. 「左右分割」(左に映画のシーン、右に字幕)表示をすると、セリフの前後の字幕をスクロールして見ることができる
3. 字幕をダブルクリックすると、直接そのシーンにジャンプしてセリフが再生できる
4. 「お気に入り字幕」の画面で、単語の検索ができる
という部分でしょうか。
まず、1. の、英語字幕と日本語字幕を同時に表示できる、というのは、「これまでありそうで、なかった」ものですね。
DVD の場合は、日、英どちらかの字幕を選択しなければなりませんので、同時表示は不可能でした。
実際に、英語字幕と日本語字幕を並べたものを見てみるとよくわかるのですが(公式サイトの「機能説明」では、フォレスト・ガンプの例を使って、その同時字幕がどんなものかを見せてくれています)、英語と日本語の字幕を並べることで、英語のセリフの意味を素早く直感的に理解できるように思います。
DVD だと、一つのセリフの両方の字幕を確認するためには、「英語字幕を見る→巻き戻す→日本語字幕に切り替える」という作業をしなければなりません。
実際問題として、一つ一つのセリフごとにそんなことをしていたら埒(らち)が明かないので、DVD の場合だと、ある程度の長さを見た後で、字幕を切り替えるしか方法はありません。
それが、「超字幕」の場合は、字幕としてすでに両方を表示してくれている。
こまめに巻き戻して字幕を切り替えなくても、1つのセリフごとに両方の字幕を確認できるのは、とてもありがたいです。
2. は、まるでネットスクリプト、あるいは印刷された脚本を読むような感覚で、英語字幕(+日本語字幕)をスクロールして読める、という機能です。
これまでは、映像とスクリプトは別物で、映像を見ながらスクリプトの該当箇所を探し、それと付き合わせる、という作業が必要でした。
それが、映像とスクリプトが完全にリンクしていて、今見ている映像のスクリプトがすぐ横に表示されているわけです。
そしてそこで、面白いなと思えるセリフに出会った時は、そのセリフをダブルクリックすると、そこからそのセリフの場面が始まるという仕組み、それが、3. です。
これは画期的ですね。
私のようなブログを書いている場合、あるエピソードのあるセリフを確認したいと思った時、ネットスクリプトなどでそのセリフを探すのは、検索機能を使えばそれほど時間はかかりません。
が、スクリプトのどの辺りに出てくるセリフかわかった後、DVD で該当シーンを探し出すのが、結構面倒くさいんですよ(笑)。
それが瞬時で出来るのはとても便利です。
映画やドラマで英語を学ぶ場合、CD のようにただ音声だけを聞く、本を読むようにスクリプトの文字だけを読む、のでは、映像のある題材を使って学んでいる意味がありません。
セリフを文字化したスクリプトを読みながら、「実際の場面でそのセリフが話されている様子を”聞く、見る”」ことがとても大切なのですね。
実際にそのセリフが使われている様子を見ることで初めて、そのセリフの使いどころや微妙なニュアンスがわかるのです。
そういう意味でも、スクリプトと映像が連動している、ということは、ほんとに便利だな、と思います。
4. は、気になる単語を検索したら、その単語が使われているセリフの一覧が表示できる、という機能です。「お気に入り字幕」の機能で、「検索文字を入力」の箇所に単語を入れ、「検索」ボタンを押すと、検索結果が瞬時に表示されます。
その結果もまた、実際の映像とリンクしていて、そのセリフを瞬時に音声と映像で確認することができます。
get で検索すると、日常会話で頻出する基本単語 get がどういう形で使われているかがわかります。
また、映画「ゴースト」は、口座(account)にまつわる話が多いので、account という単語を検索すれば、「口座番号、口座開設、口座解約」などの account を使った基本フレーズをまとめて確認することもできます。
また、この映画のキーワードとなる言葉が、劇中でどのように登場しているかもわかりますね。
(「ゴースト」の内容を知らない方にはネタバレになってしまいますが)
以前、YNさんのブログ Ten Thousand Leaves の記事、映画『ゴースト』 で、サムの ditto 「同じく」という言葉がキーワードになっていることを知りました。
ずっとそのセリフを確認したいと思っていたのですが、今回ようやくそのセリフを確認することができました。
サムがゴーストになったことを信じられないモリーでしたが、ditto という言葉で、サムがゴーストとして自分のすぐそばにいる、ということに気付く、とても重要な言葉です。
それがいくつかのシーンで使われているのを、一度にまとめて確認できる、というのが嬉しいですね。
ditto のニュアンスをより深く理解することができます。
上に挙げた4つの他にも、字幕の単語にマウスを当てると意味が表示される「ポップアップ辞書」機能もあります。
いちいち辞書を調べるのが面倒くさいという方も多いでしょうから(笑)、知らない単語が出てきた時にマウスを当てるだけで意味が表示されるというのは便利ですね。
「超字幕」と DVD との比較
「超字幕」というソフトは、映画まるまる1本入っているので、内容(コンテンツ)としては映画の DVD と同じです。
違いは「日本語音声(吹替)」が入っていないことでしょうか。
私は「日本語で言うとこういう感じ」というセリフのニュアンスを掴むために、DVD の「日本語字幕・日本語音声」の両方を利用していますが、「英語学習で日本語音声は使わない」という人も多いようなので、吹替が入っていないことを納得できていれば、それで問題ないと思います。
「超字幕」の「ご注意」に明記されていますが、
「本製品に表示される日本語訳の字幕は映画用日本語字幕のため演出として部分的に意訳・省略されています。また英語字幕は英語の音声と一致しない場合があります。」
ということはきちんと認識しておいた方がいいですね。
つまり、日本語字幕は、英語のセリフの直訳ではない箇所もある、ということ、そして、英語のセリフも一字一句もれなく拾ってあるのではなく、英語字幕では省略されている部分もある、ということです。
(これは、映画の DVD でも同じことが言えます。)
「意訳されている部分がある、直訳ではない部分がある」ということで、日本語字幕を英語学習に使うことを疑問視される方もおられるのですが、そのように日本語字幕で直訳できない部分、というのは、英語を解釈するのが非常に難しい部分なのです。
そういう部分は、「へぇ、こう訳してあるのか…」と思って、最初の段階ではあまり深入りしない方がいいかもしれません。
ネイティブが娯楽として見ている映画は「容赦のない英語教材」なので、ノンネイティブである日本人の我々が「すべてを完全に」理解するのはとても難しいのです。
日常会話で頻出する基本フレーズこそ、英語字幕と日本語字幕のズレが少ないものです。
まずはそういう一言フレーズを自分の中にたくさん蓄積していくことが大切なのですね。
Thank you. や Good morning. のように、いちいち日本語に訳さなくても直感的にそのニュアンスが理解できる言葉を増やしていくことが大事です。
そういう基本フレーズがある程度聞き取れるようになってきて初めて、「意訳」された難しいパートの本当のニュアンスを追求できるレベルになったと言えるのです。
私がいつも言っていることですが、「生きた英語」を学ぶのであれば、完璧主義はやめましょう。
「わからない」ことは、「今はわからないもの」として流すことが大切です。
一つの作品を見ながら、少しずつわかる、使えるフレーズを自分の中に溜めていく、ということですね。
まずは簡単なものから、ニュアンスの掴みやすいものからトライして行きましょう。
そういう蓄積がない間に、構造の複雑な長いセリフを理解することは不可能だからです。
逆に、受験英語の英文解釈のように、そういう複雑なセリフを解釈できたところで、簡単な一言フレーズが聞こえない間は、ネイティブとの会話もままなりません。
上にも書いたように、ソフトの中に入っている映画は、日本語音声が収録されていない点を除き、映画の DVD の中身と同じです。
ですから、「超字幕」というソフトで学んでみたいと思われた方は、「自分が DVD で持っていない作品」を選んだ方がお得かな、と思います。
税込 3,490円という金額は、
DVD と同じ「映画というコンテンツ」の対価+それを学習用に特化されたソフトの中で使えることの対価
の合計金額だということです。
映画という「映像と音声付のコンテンツ」を、「文字となったスクリプト」と連動で使えるソフトは、英語学習に効果的であることは間違いないです。
パソコンにインストールして、ソフトの便利な機能を駆使しながら、生きた英語にたくさん触れることができれば、そこから非常に多くのことを学ぶことができるはずです。
英語を学ぶには、とにかく本物の英語にたくさん触れることが大切なのですから。
7月3日(金)には、第2弾として、19タイトルが発売になります。
その中になんと、「フレンズ」が入っています!!
「映画で英語は上達する」がキャッチフレーズの「超字幕」のラインアップに、海外ドラマである「フレンズ」が入っているのは、こういうブログを書いている人間として、とても嬉しいです!
ちなみに、「フレンズ」の DVD は、基本的に1ディスクに4話収録されていますが、「超字幕」では1つのソフトに3話ずつが収録されていますので、その違いにはご注意下さい。
超字幕.com では、このソフトについてとても詳しく説明されているので、興味を持たれた方は、そちらも合わせてお読みになって下さいね。
「超字幕」のようなソフトが登場することで、映画やドラマを使って「生きた英語」を学ぶことの楽しさを、多くの方に知っていただけたらなと思います。
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「超字幕」の公式サイトはこちら(↓)。
超字幕.com
英語学習用に作られたソフトで、英語学習者として「便利だな〜」と思う機能がいろいろ搭載されていて、大変興味深かったです。
以下、先行体験させていただけることになった経緯を説明した後、このソフトを実際に使ってみた感想を書きたいと思います。
(長い記事になってしまいました。申し訳ありません。)
6月13日(土)の日経新聞朝刊「ビジネスダイジェスト」の記事で、この「超字幕」というソフトが発売されることを知り、面白そうだな、と興味を持っていました。
その数日後、以前にメールのやり取りをさせていただいたことのある、
超有名書評ブログ 俺と100冊の成功本 の聖幸さんから、「超字幕という英語学習用ソフトが出るそうですが、Rachさんなら興味があるのでは?」というメールをいただいたのです。
「興味あります!」とお返事したところ、「超字幕」ご担当の方に私のことを紹介して下さって、今回、このように「先行体験」させていただけることになった、ということです。(聖幸さま、そして「超字幕」ご担当者の方、ありがとうございます!)
その聖幸さんの書かれた「超字幕」の記事はこちら(↓)。
俺と100冊の成功本:「超字幕」を使ってみた:好きな映画がもっと好きになるよ
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製品は USBメモリ版とダウンロード版があり、私は郵送していただいた USBメモリ版をインストールしました。
「超字幕」の便利な機能
このソフトには英語学習に特化したソフトとして、いろいろな「売り」があります。
超字幕.com にも、詳しい機能説明が書いてあります。
私が英語学習者として特にありがたいな、と思ったのは、
1. 「英語字幕+日本語字幕」の同時表示ができる
2. 「左右分割」(左に映画のシーン、右に字幕)表示をすると、セリフの前後の字幕をスクロールして見ることができる
3. 字幕をダブルクリックすると、直接そのシーンにジャンプしてセリフが再生できる
4. 「お気に入り字幕」の画面で、単語の検索ができる
という部分でしょうか。
まず、1. の、英語字幕と日本語字幕を同時に表示できる、というのは、「これまでありそうで、なかった」ものですね。
DVD の場合は、日、英どちらかの字幕を選択しなければなりませんので、同時表示は不可能でした。
実際に、英語字幕と日本語字幕を並べたものを見てみるとよくわかるのですが(公式サイトの「機能説明」では、フォレスト・ガンプの例を使って、その同時字幕がどんなものかを見せてくれています)、英語と日本語の字幕を並べることで、英語のセリフの意味を素早く直感的に理解できるように思います。
DVD だと、一つのセリフの両方の字幕を確認するためには、「英語字幕を見る→巻き戻す→日本語字幕に切り替える」という作業をしなければなりません。
実際問題として、一つ一つのセリフごとにそんなことをしていたら埒(らち)が明かないので、DVD の場合だと、ある程度の長さを見た後で、字幕を切り替えるしか方法はありません。
それが、「超字幕」の場合は、字幕としてすでに両方を表示してくれている。
こまめに巻き戻して字幕を切り替えなくても、1つのセリフごとに両方の字幕を確認できるのは、とてもありがたいです。
2. は、まるでネットスクリプト、あるいは印刷された脚本を読むような感覚で、英語字幕(+日本語字幕)をスクロールして読める、という機能です。
これまでは、映像とスクリプトは別物で、映像を見ながらスクリプトの該当箇所を探し、それと付き合わせる、という作業が必要でした。
それが、映像とスクリプトが完全にリンクしていて、今見ている映像のスクリプトがすぐ横に表示されているわけです。
そしてそこで、面白いなと思えるセリフに出会った時は、そのセリフをダブルクリックすると、そこからそのセリフの場面が始まるという仕組み、それが、3. です。
これは画期的ですね。
私のようなブログを書いている場合、あるエピソードのあるセリフを確認したいと思った時、ネットスクリプトなどでそのセリフを探すのは、検索機能を使えばそれほど時間はかかりません。
が、スクリプトのどの辺りに出てくるセリフかわかった後、DVD で該当シーンを探し出すのが、結構面倒くさいんですよ(笑)。
それが瞬時で出来るのはとても便利です。
映画やドラマで英語を学ぶ場合、CD のようにただ音声だけを聞く、本を読むようにスクリプトの文字だけを読む、のでは、映像のある題材を使って学んでいる意味がありません。
セリフを文字化したスクリプトを読みながら、「実際の場面でそのセリフが話されている様子を”聞く、見る”」ことがとても大切なのですね。
実際にそのセリフが使われている様子を見ることで初めて、そのセリフの使いどころや微妙なニュアンスがわかるのです。
そういう意味でも、スクリプトと映像が連動している、ということは、ほんとに便利だな、と思います。
4. は、気になる単語を検索したら、その単語が使われているセリフの一覧が表示できる、という機能です。「お気に入り字幕」の機能で、「検索文字を入力」の箇所に単語を入れ、「検索」ボタンを押すと、検索結果が瞬時に表示されます。
その結果もまた、実際の映像とリンクしていて、そのセリフを瞬時に音声と映像で確認することができます。
get で検索すると、日常会話で頻出する基本単語 get がどういう形で使われているかがわかります。
また、映画「ゴースト」は、口座(account)にまつわる話が多いので、account という単語を検索すれば、「口座番号、口座開設、口座解約」などの account を使った基本フレーズをまとめて確認することもできます。
また、この映画のキーワードとなる言葉が、劇中でどのように登場しているかもわかりますね。
(「ゴースト」の内容を知らない方にはネタバレになってしまいますが)
以前、YNさんのブログ Ten Thousand Leaves の記事、映画『ゴースト』 で、サムの ditto 「同じく」という言葉がキーワードになっていることを知りました。
ずっとそのセリフを確認したいと思っていたのですが、今回ようやくそのセリフを確認することができました。
サムがゴーストになったことを信じられないモリーでしたが、ditto という言葉で、サムがゴーストとして自分のすぐそばにいる、ということに気付く、とても重要な言葉です。
それがいくつかのシーンで使われているのを、一度にまとめて確認できる、というのが嬉しいですね。
ditto のニュアンスをより深く理解することができます。
上に挙げた4つの他にも、字幕の単語にマウスを当てると意味が表示される「ポップアップ辞書」機能もあります。
いちいち辞書を調べるのが面倒くさいという方も多いでしょうから(笑)、知らない単語が出てきた時にマウスを当てるだけで意味が表示されるというのは便利ですね。
「超字幕」と DVD との比較
「超字幕」というソフトは、映画まるまる1本入っているので、内容(コンテンツ)としては映画の DVD と同じです。
違いは「日本語音声(吹替)」が入っていないことでしょうか。
私は「日本語で言うとこういう感じ」というセリフのニュアンスを掴むために、DVD の「日本語字幕・日本語音声」の両方を利用していますが、「英語学習で日本語音声は使わない」という人も多いようなので、吹替が入っていないことを納得できていれば、それで問題ないと思います。
「超字幕」の「ご注意」に明記されていますが、
「本製品に表示される日本語訳の字幕は映画用日本語字幕のため演出として部分的に意訳・省略されています。また英語字幕は英語の音声と一致しない場合があります。」
ということはきちんと認識しておいた方がいいですね。
つまり、日本語字幕は、英語のセリフの直訳ではない箇所もある、ということ、そして、英語のセリフも一字一句もれなく拾ってあるのではなく、英語字幕では省略されている部分もある、ということです。
(これは、映画の DVD でも同じことが言えます。)
「意訳されている部分がある、直訳ではない部分がある」ということで、日本語字幕を英語学習に使うことを疑問視される方もおられるのですが、そのように日本語字幕で直訳できない部分、というのは、英語を解釈するのが非常に難しい部分なのです。
そういう部分は、「へぇ、こう訳してあるのか…」と思って、最初の段階ではあまり深入りしない方がいいかもしれません。
ネイティブが娯楽として見ている映画は「容赦のない英語教材」なので、ノンネイティブである日本人の我々が「すべてを完全に」理解するのはとても難しいのです。
日常会話で頻出する基本フレーズこそ、英語字幕と日本語字幕のズレが少ないものです。
まずはそういう一言フレーズを自分の中にたくさん蓄積していくことが大切なのですね。
Thank you. や Good morning. のように、いちいち日本語に訳さなくても直感的にそのニュアンスが理解できる言葉を増やしていくことが大事です。
そういう基本フレーズがある程度聞き取れるようになってきて初めて、「意訳」された難しいパートの本当のニュアンスを追求できるレベルになったと言えるのです。
私がいつも言っていることですが、「生きた英語」を学ぶのであれば、完璧主義はやめましょう。
「わからない」ことは、「今はわからないもの」として流すことが大切です。
一つの作品を見ながら、少しずつわかる、使えるフレーズを自分の中に溜めていく、ということですね。
まずは簡単なものから、ニュアンスの掴みやすいものからトライして行きましょう。
そういう蓄積がない間に、構造の複雑な長いセリフを理解することは不可能だからです。
逆に、受験英語の英文解釈のように、そういう複雑なセリフを解釈できたところで、簡単な一言フレーズが聞こえない間は、ネイティブとの会話もままなりません。
上にも書いたように、ソフトの中に入っている映画は、日本語音声が収録されていない点を除き、映画の DVD の中身と同じです。
ですから、「超字幕」というソフトで学んでみたいと思われた方は、「自分が DVD で持っていない作品」を選んだ方がお得かな、と思います。
税込 3,490円という金額は、
DVD と同じ「映画というコンテンツ」の対価+それを学習用に特化されたソフトの中で使えることの対価
の合計金額だということです。
映画という「映像と音声付のコンテンツ」を、「文字となったスクリプト」と連動で使えるソフトは、英語学習に効果的であることは間違いないです。
パソコンにインストールして、ソフトの便利な機能を駆使しながら、生きた英語にたくさん触れることができれば、そこから非常に多くのことを学ぶことができるはずです。
英語を学ぶには、とにかく本物の英語にたくさん触れることが大切なのですから。
7月3日(金)には、第2弾として、19タイトルが発売になります。
その中になんと、「フレンズ」が入っています!!
「映画で英語は上達する」がキャッチフレーズの「超字幕」のラインアップに、海外ドラマである「フレンズ」が入っているのは、こういうブログを書いている人間として、とても嬉しいです!
ちなみに、「フレンズ」の DVD は、基本的に1ディスクに4話収録されていますが、「超字幕」では1つのソフトに3話ずつが収録されていますので、その違いにはご注意下さい。
超字幕.com では、このソフトについてとても詳しく説明されているので、興味を持たれた方は、そちらも合わせてお読みになって下さいね。
「超字幕」のようなソフトが登場することで、映画やドラマを使って「生きた英語」を学ぶことの楽しさを、多くの方に知っていただけたらなと思います。
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2009年06月18日
ダズイット?と聞かれても フレンズ4-1その3
レイチェルからの長い手紙を1階のキッチンカウンターで読んでいたロスですが、途中で眠ってしまいます。
目が覚めたロスは、慌てて手紙を読み始めますが、その時、2階からレイチェルが降りてきてしまいます。
レイチェル: What happened to you? Why didn't you come up? (どうしたの? どうして、上に上がってこなかったの?)
ロス: Done! (終わった[読んだ]!)
レイチェル: You just finished? (たった今終わったの?)
ロス: Well, I wanted to be thorough. I mean, this-this is clearly very, very important to you. To us. And so I wanted to read every word carefully. Twice. (そうだね、僕は徹底的に読みたかったんだよ。つまり、これは明らかに、とてもとても重要なことだからね、君にとって。僕たちにとって。だから、全ての言葉を注意深く読みたかったんだ。2回読んだよ。)
レイチェル: So umm, does it? (それで、その、そうよね?)
ロス: Sorry. (何て?)
レイチェル: Does it? (そうよね?)
ロス: Does it? Does it? Yeah, I wanted to give that whole "Does it?" part just another glance. (「そうよね?」 「そうよね?」って? あぁ、僕はその「そうよね?」の部分をもう一度ちらっと見たかったんだ。)
レイチェル: What are you talking about, Ross? You just said that you read it twice. Look, y'know what, it either does or doesn't,
and if you have to even think about it-- (何言ってるの、ロス? あなたはたった今、2回読んだって言ったじゃない。ねぇ聞いて、そうであるか、そうでないかよ。そしてもし、あなたがそのことを考えなければならないのなら…)
ロス: (interrupting) No, Rach, no. I don't, I don't, I don't have to think about it. I don't. In fact, I've decided. I have decided that, that it.......does. ([レイチェルの言葉をさえぎって] いいや、レイチェル。僕は考える必要なんかないよ。実際、心は決まっているんだ。僕は決めたんだ。答えは「そうだよ。」だ。)
(Rachel stands there for a moment, starting to cry. Then gasps and runs over and hugs him. While hugging her, Ross tries to find the 'Does it?' part in the letter.)
レイチェルはその場にしばらく立ちつくし、泣き始める。それから、息を止めて、ロスに走りよりハグする。レイチェルをハグしている間、ロスは手紙の中の「そうよね?」パートを探そうとする。
レイチェル: Are you sure? (ほんとに?)
ロス: Oh, sure, I'm sure! (あぁ、もちろん。間違いないよ!)
レイチェル: I know. (Hugs him more violently this time and pushes him back away from the letter.) (そうよね。[今度はロスをもっと乱暴にハグし、ロスを手紙から遠ざけるように後ろに押す])
この手紙を読んだら2階の私の部屋に上がってきて、と言っていたのに、いつまでも上がってこないので、レイチェルの方が降りてきてしまいます。
大事な手紙なのはわかっているので、まさかまだ全部読んでいないとも言えずに、今読み終えたところだ、じっくり読んでいたから時間がかかっちゃったんだよ、と言い訳しています。
thorough は形容詞で「徹底的な、完全な」。
発音をむりやりカタカナ表記すると、サロウやサラという感じになるでしょうか。
「…を通って」という through と見た目が似ていますが、語源は同じようです。
研究社 新英和中辞典の thorough の語源では、
語源:古期英語から; 原義は「通ってしまった」; through と同語源
と書いてありました。
語源が同じとは言え、意味は異なるので、見間違えないように注意しましょう。
...very important to you. To us. と言葉を追加しています。
君にとって非常に大切な、と言った後、僕たちのことが書いてあるのだから、もちろん、僕たち二人にとっても大事なことだし、と付け加えているのですね。
この手紙の重要性を僕はよく理解しているよ、というアピールです。
一つ一つの言葉を注意深く読んだと言っています。
ここでは、every word になっていますが、それをもっと強調する、every single word のような表現もあり得たかもしれません。
しっかり読んだというロスに、レイチェルは "Does it?" という質問をします。
手紙を読んでいないロスはそれだけでは何のことかわからず、Sorry. 「ごめん、聞き取れなかった。今、なんて言った?」と聞き返していますね。
レイチェルの言い方から、この手紙の中でロスに対して Does it? と質問する文章があったことがわかります。
手紙を読んでいれば当然わかることなので、レイチェルはそれを詳しく説明せずに、ただ Does it? と繰り返しています。
この Does it? は、元の完全な文章がわからないだけに、余計に日本語に訳しずらいですね。
何かしらの問いかけをしているけれど、その内容がわからない、というところがポイントなので、一応「そうよね?」と訳してみました。
「そうよね?」って何??とロスも観客もわからないことが重要なのです。
「あぁ、その Does it? の部分をもう一度ちらっと読みたいと思っていたんだよ。」と、手紙のその箇所を探そうとするロスですが、さっき、「徹底的に、一語一語、2度も読んだ」と言ってしまったことがあだになり、また読み直すなんておかしいわ、と言われてしまいます。
「返事は肯定か否定かで、それは即答できるはずよ。もししばらく考えてみないといけないって言うのなら」と、すぐに返事をすることを要求するレイチェル。
「どちらの返事をしようか迷っているとしたら、私たちがやり直すことは不可能ね。」と言い出しそうな雰囲気です。
ロスは賭けに出て、It does. つまり、「そうよね?」に対して「そうだよ」と肯定する返事を選びます。
その返事を聞いて、レイチェルが半泣きの顔になり、ロスも同じように泣きそうな顔をするのが面白いですね。
もしかして間違った返事を言っちゃったかな?と心配しているようです。
その後、レイチェルが抱きついてきたので、レイチェルが欲しかった返事は、It does. だったことがわかり、ホッとするロス(と観客たち)。
それでもなお、Does it? のパートを探そうとするロスですが、レイチェルのハグに阻まれて手紙を読むことができません。
ちなみに、Does it? のような漠然とした質問をされた場合には、(Yes,) it does. と肯定で答える方が無難でしょうね。
相手は手紙の中で、「…よね? そうよね?」という感じで疑問文を書いているはずなので、相手の意見を否定せずに、僕もそうだと思うよ、と同意していた方がいいだろう、ということです。
レイチェルはロスの答えに納得したようですが、ロスは何のことかわからず肯定してしまったので、内心とても焦っていることでしょう。
このシーンはそれがわからないまま終わってしまい、しばらく後にその内容が明かされる、という展開になっています。
何が書いてあったのか、すごく気になりますね(笑)。
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目が覚めたロスは、慌てて手紙を読み始めますが、その時、2階からレイチェルが降りてきてしまいます。
レイチェル: What happened to you? Why didn't you come up? (どうしたの? どうして、上に上がってこなかったの?)
ロス: Done! (終わった[読んだ]!)
レイチェル: You just finished? (たった今終わったの?)
ロス: Well, I wanted to be thorough. I mean, this-this is clearly very, very important to you. To us. And so I wanted to read every word carefully. Twice. (そうだね、僕は徹底的に読みたかったんだよ。つまり、これは明らかに、とてもとても重要なことだからね、君にとって。僕たちにとって。だから、全ての言葉を注意深く読みたかったんだ。2回読んだよ。)
レイチェル: So umm, does it? (それで、その、そうよね?)
ロス: Sorry. (何て?)
レイチェル: Does it? (そうよね?)
ロス: Does it? Does it? Yeah, I wanted to give that whole "Does it?" part just another glance. (「そうよね?」 「そうよね?」って? あぁ、僕はその「そうよね?」の部分をもう一度ちらっと見たかったんだ。)
レイチェル: What are you talking about, Ross? You just said that you read it twice. Look, y'know what, it either does or doesn't,
and if you have to even think about it-- (何言ってるの、ロス? あなたはたった今、2回読んだって言ったじゃない。ねぇ聞いて、そうであるか、そうでないかよ。そしてもし、あなたがそのことを考えなければならないのなら…)
ロス: (interrupting) No, Rach, no. I don't, I don't, I don't have to think about it. I don't. In fact, I've decided. I have decided that, that it.......does. ([レイチェルの言葉をさえぎって] いいや、レイチェル。僕は考える必要なんかないよ。実際、心は決まっているんだ。僕は決めたんだ。答えは「そうだよ。」だ。)
(Rachel stands there for a moment, starting to cry. Then gasps and runs over and hugs him. While hugging her, Ross tries to find the 'Does it?' part in the letter.)
レイチェルはその場にしばらく立ちつくし、泣き始める。それから、息を止めて、ロスに走りよりハグする。レイチェルをハグしている間、ロスは手紙の中の「そうよね?」パートを探そうとする。
レイチェル: Are you sure? (ほんとに?)
ロス: Oh, sure, I'm sure! (あぁ、もちろん。間違いないよ!)
レイチェル: I know. (Hugs him more violently this time and pushes him back away from the letter.) (そうよね。[今度はロスをもっと乱暴にハグし、ロスを手紙から遠ざけるように後ろに押す])
この手紙を読んだら2階の私の部屋に上がってきて、と言っていたのに、いつまでも上がってこないので、レイチェルの方が降りてきてしまいます。
大事な手紙なのはわかっているので、まさかまだ全部読んでいないとも言えずに、今読み終えたところだ、じっくり読んでいたから時間がかかっちゃったんだよ、と言い訳しています。
thorough は形容詞で「徹底的な、完全な」。
発音をむりやりカタカナ表記すると、サロウやサラという感じになるでしょうか。
「…を通って」という through と見た目が似ていますが、語源は同じようです。
研究社 新英和中辞典の thorough の語源では、
語源:古期英語から; 原義は「通ってしまった」; through と同語源
と書いてありました。
語源が同じとは言え、意味は異なるので、見間違えないように注意しましょう。
...very important to you. To us. と言葉を追加しています。
君にとって非常に大切な、と言った後、僕たちのことが書いてあるのだから、もちろん、僕たち二人にとっても大事なことだし、と付け加えているのですね。
この手紙の重要性を僕はよく理解しているよ、というアピールです。
一つ一つの言葉を注意深く読んだと言っています。
ここでは、every word になっていますが、それをもっと強調する、every single word のような表現もあり得たかもしれません。
しっかり読んだというロスに、レイチェルは "Does it?" という質問をします。
手紙を読んでいないロスはそれだけでは何のことかわからず、Sorry. 「ごめん、聞き取れなかった。今、なんて言った?」と聞き返していますね。
レイチェルの言い方から、この手紙の中でロスに対して Does it? と質問する文章があったことがわかります。
手紙を読んでいれば当然わかることなので、レイチェルはそれを詳しく説明せずに、ただ Does it? と繰り返しています。
この Does it? は、元の完全な文章がわからないだけに、余計に日本語に訳しずらいですね。
何かしらの問いかけをしているけれど、その内容がわからない、というところがポイントなので、一応「そうよね?」と訳してみました。
「そうよね?」って何??とロスも観客もわからないことが重要なのです。
「あぁ、その Does it? の部分をもう一度ちらっと読みたいと思っていたんだよ。」と、手紙のその箇所を探そうとするロスですが、さっき、「徹底的に、一語一語、2度も読んだ」と言ってしまったことがあだになり、また読み直すなんておかしいわ、と言われてしまいます。
「返事は肯定か否定かで、それは即答できるはずよ。もししばらく考えてみないといけないって言うのなら」と、すぐに返事をすることを要求するレイチェル。
「どちらの返事をしようか迷っているとしたら、私たちがやり直すことは不可能ね。」と言い出しそうな雰囲気です。
ロスは賭けに出て、It does. つまり、「そうよね?」に対して「そうだよ」と肯定する返事を選びます。
その返事を聞いて、レイチェルが半泣きの顔になり、ロスも同じように泣きそうな顔をするのが面白いですね。
もしかして間違った返事を言っちゃったかな?と心配しているようです。
その後、レイチェルが抱きついてきたので、レイチェルが欲しかった返事は、It does. だったことがわかり、ホッとするロス(と観客たち)。
それでもなお、Does it? のパートを探そうとするロスですが、レイチェルのハグに阻まれて手紙を読むことができません。
ちなみに、Does it? のような漠然とした質問をされた場合には、(Yes,) it does. と肯定で答える方が無難でしょうね。
相手は手紙の中で、「…よね? そうよね?」という感じで疑問文を書いているはずなので、相手の意見を否定せずに、僕もそうだと思うよ、と同意していた方がいいだろう、ということです。
レイチェルはロスの答えに納得したようですが、ロスは何のことかわからず肯定してしまったので、内心とても焦っていることでしょう。
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2009年06月16日
ファイブオクロックシャドウ フレンズ4-1その2
シーズン3の終わりで、レイチェルとボニーのどちらを選ぶか迷っていたロス。
ロスが開けたドアはレイチェルのものでした。
レイチェルとキスをした後、「ボニーと別れてくる」と言ってボニーの部屋に入ったロスは、かなりの時間が経過した後、レイチェルの部屋に戻ってきました。
ロス: It's over. (終わったよ。)
レイチェル: Oh, was it awful? (まぁ。大変だった?)
ロス: Well, it was long. I didn't even realize how late it was, till I noticed the five o'clock shadow on her head. (They both start to laugh, then stop themselves quickly.) Anyway, she didn't want to stay. I called a cab. She just left. (そうだな、長かったよ。時間がどれほど遅いのか気付かなかったほどだよ。彼女の頭のファイブ・オクロック・シャドウに気付くまではね。[二人とも笑い出す。それからすぐに笑うのをやめる] とにかく、ボニーはここにいたくないって言うから、僕はタクシーを呼んだんだよ。彼女はたった今、出て行った。)
(They kiss.)
二人はキスをする。
レイチェル: I wrote you a letter. (あなたに手紙を書いたの。)
ロス: Ohh, thank you! I like mail. (He goes to kiss her again, but she turns away.) (あぁ、ありがとう! 手紙って好きだよ。[レイチェルに再びキスしようとするが、彼女は体をそらす])
レイチェル: (handing him the letter) It's just some things I've been thinking about. Some things about us. And before we can even think about the two of us getting back together, I just need to know how you feel about this stuff. ([ロスに手紙を手渡しながら] 手紙の内容は、私がずっと考えていたことよ。私たちに関することなの。そして、私たち二人がよりを戻すことを考える前に、この件についてあなたがどう感じるかをただ知りたいと思っているの。)
ロス: Okay. (He leans in to kiss her again, but she leans back preventing him from making contact.) Wow, it's-it's 5:30 in the morning. (Rachel laughs) So, I'd better get cracking on this baby. (わかった。[ロスは彼女にキスをしようと、彼女に体を傾けるが、ロスが接触してくるのを避けて、レイチェルは背中を反らせる] わぁ、(もう)朝の5時半だよ。[レイチェルは笑う] それじゃあ、僕はこのベイビーの解読に取り掛かった方がよさそうだね。)
ボニーとの別れ話が済んだようですが、とても時間がかかったとロスは言っています。
I didn't even realize how late it was, till I noticed the five o'clock shadow on her head. について。
これは、彼女の頭に five o'clock shadow があることに気付いて、今がどれほど遅い時間かわかった、という意味です。
研究社 新英和中辞典では、
five o'clock shadow=[通例 a 〜] (朝剃ったひげが伸びて)夕刻に目立ってくるひげ
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
five o'clock shadow [noun] [singular] : the dark color on a man's face where the hair has grown during the day
つまり、「日中に毛が伸びた男性の顔の濃い色」
日本語ではこれにぴったり該当する言葉が存在しないので、「ファイブ・オクロック・シャドウ」という英語そのままのカタカナ語が使われることもあるようです。
昔、テレビのサスペンスドラマを見ていたら、死体にファイブ・オクロック・シャドウがあるかどうかで死亡推定時刻を判断しているシーンが出てきました。
登場人物の女性がファイブ・オクロック・シャドウという言葉を知らなくて、「ファイブ・オクロック・シャドウというのは…」と男性(古谷一行さんだったような…)が説明するセリフもあったので、この言葉は私の記憶に残っていました。
ですから、このロスのセリフを聞いた時に、私もプッと笑えてしまったのです。
本来の意味は、朝出掛ける前に剃ったひげが、夕方の5時に伸びてきて、ひげの部分がうっすら黒くなる、ということですね。
ボニーの場合は、前日の夕方(?)に頭を剃って、それが次の日の早朝5時くらいに頭の部分がうっすら黒く(あるいは一休さんの頭のように青く?)なった、ということのようです。
その後のロスのセリフにもあるように、今は朝の5時30分なので、ファイブ・オクロック・シャドウの five o'clock という言葉もぴったりで、さらに笑えてしまう、というところです。
five o'clock shadow という言葉のハマリ具合と、うっすら影ができたボニーの頭を想像して、二人はプッと笑ってしまうのですが、その後、「彼女にはつらい思いをさせたんだから、こんなことで笑っちゃいけない、いけない…」という風に、お上品に口を押さえて首を振るロスが面白いです。
ボニーとも別れたことだし、やっとこれで誰にも気兼ねなく愛し合える…と思ったはずのロスですが、レイチェルは手紙をロスに差し出します。
a letter も mail も同じような意味ですが、a letter は可算名詞、mail は不可算名詞ですね。
mail は集合的に「郵便物」を表すという感覚です。
手紙を書いた、というレイチェルに対して、I like it. ではなく、I like mail. と答えたロスですが、「手紙というもの、手紙類は好きだよ」「手紙っていいよねぇ」と抽象的な話にすり替えている感じがします。
キスしてこれから盛り上がろうとする時に、レイチェルがさっと出した手紙ですから、何かいやな予感がしたのでしょうね。
素直に「そんな手紙を書いてくれてありがとう」といえずに、「ありがとう。手紙というものをもらうことは嬉しいよ」と逃げた感じがしました。
レイチェルは、二人のことについていろいろここに書いてある、と説明し、あなたがその手紙を読んでどう感じるかを知りたいと言います。
キスしようとするロスをレイチェルは拒んだので、ロスもまずはこの手紙を読まないと始まらないんだな、ということに気付きます。
僕は君のためにボニーと長い別れ話をしてきて、もう朝の5時半なのに、と言ってみせるのですが、レイチェルは強硬姿勢を崩しません。
get cracking のような、get doing の形は「…し始める」という意味ですね。
Let's get going. 「出発しよう。」というフレーズもよく使われます。
crack は「暗号を解読する、難問を解く」。
フレンズ3-13その31 で、
チャンドラー: I can't believe she cracked your code! (レイチェルがジョーイの暗号を解いたなんて信じられない!)
というセリフもありましたね。
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レイチェルとキスをした後、「ボニーと別れてくる」と言ってボニーの部屋に入ったロスは、かなりの時間が経過した後、レイチェルの部屋に戻ってきました。
ロス: It's over. (終わったよ。)
レイチェル: Oh, was it awful? (まぁ。大変だった?)
ロス: Well, it was long. I didn't even realize how late it was, till I noticed the five o'clock shadow on her head. (They both start to laugh, then stop themselves quickly.) Anyway, she didn't want to stay. I called a cab. She just left. (そうだな、長かったよ。時間がどれほど遅いのか気付かなかったほどだよ。彼女の頭のファイブ・オクロック・シャドウに気付くまではね。[二人とも笑い出す。それからすぐに笑うのをやめる] とにかく、ボニーはここにいたくないって言うから、僕はタクシーを呼んだんだよ。彼女はたった今、出て行った。)
(They kiss.)
二人はキスをする。
レイチェル: I wrote you a letter. (あなたに手紙を書いたの。)
ロス: Ohh, thank you! I like mail. (He goes to kiss her again, but she turns away.) (あぁ、ありがとう! 手紙って好きだよ。[レイチェルに再びキスしようとするが、彼女は体をそらす])
レイチェル: (handing him the letter) It's just some things I've been thinking about. Some things about us. And before we can even think about the two of us getting back together, I just need to know how you feel about this stuff. ([ロスに手紙を手渡しながら] 手紙の内容は、私がずっと考えていたことよ。私たちに関することなの。そして、私たち二人がよりを戻すことを考える前に、この件についてあなたがどう感じるかをただ知りたいと思っているの。)
ロス: Okay. (He leans in to kiss her again, but she leans back preventing him from making contact.) Wow, it's-it's 5:30 in the morning. (Rachel laughs) So, I'd better get cracking on this baby. (わかった。[ロスは彼女にキスをしようと、彼女に体を傾けるが、ロスが接触してくるのを避けて、レイチェルは背中を反らせる] わぁ、(もう)朝の5時半だよ。[レイチェルは笑う] それじゃあ、僕はこのベイビーの解読に取り掛かった方がよさそうだね。)
ボニーとの別れ話が済んだようですが、とても時間がかかったとロスは言っています。
I didn't even realize how late it was, till I noticed the five o'clock shadow on her head. について。
これは、彼女の頭に five o'clock shadow があることに気付いて、今がどれほど遅い時間かわかった、という意味です。
研究社 新英和中辞典では、
five o'clock shadow=[通例 a 〜] (朝剃ったひげが伸びて)夕刻に目立ってくるひげ
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
five o'clock shadow [noun] [singular] : the dark color on a man's face where the hair has grown during the day
つまり、「日中に毛が伸びた男性の顔の濃い色」
日本語ではこれにぴったり該当する言葉が存在しないので、「ファイブ・オクロック・シャドウ」という英語そのままのカタカナ語が使われることもあるようです。
昔、テレビのサスペンスドラマを見ていたら、死体にファイブ・オクロック・シャドウがあるかどうかで死亡推定時刻を判断しているシーンが出てきました。
登場人物の女性がファイブ・オクロック・シャドウという言葉を知らなくて、「ファイブ・オクロック・シャドウというのは…」と男性(古谷一行さんだったような…)が説明するセリフもあったので、この言葉は私の記憶に残っていました。
ですから、このロスのセリフを聞いた時に、私もプッと笑えてしまったのです。
本来の意味は、朝出掛ける前に剃ったひげが、夕方の5時に伸びてきて、ひげの部分がうっすら黒くなる、ということですね。
ボニーの場合は、前日の夕方(?)に頭を剃って、それが次の日の早朝5時くらいに頭の部分がうっすら黒く(あるいは一休さんの頭のように青く?)なった、ということのようです。
その後のロスのセリフにもあるように、今は朝の5時30分なので、ファイブ・オクロック・シャドウの five o'clock という言葉もぴったりで、さらに笑えてしまう、というところです。
five o'clock shadow という言葉のハマリ具合と、うっすら影ができたボニーの頭を想像して、二人はプッと笑ってしまうのですが、その後、「彼女にはつらい思いをさせたんだから、こんなことで笑っちゃいけない、いけない…」という風に、お上品に口を押さえて首を振るロスが面白いです。
ボニーとも別れたことだし、やっとこれで誰にも気兼ねなく愛し合える…と思ったはずのロスですが、レイチェルは手紙をロスに差し出します。
a letter も mail も同じような意味ですが、a letter は可算名詞、mail は不可算名詞ですね。
mail は集合的に「郵便物」を表すという感覚です。
手紙を書いた、というレイチェルに対して、I like it. ではなく、I like mail. と答えたロスですが、「手紙というもの、手紙類は好きだよ」「手紙っていいよねぇ」と抽象的な話にすり替えている感じがします。
キスしてこれから盛り上がろうとする時に、レイチェルがさっと出した手紙ですから、何かいやな予感がしたのでしょうね。
素直に「そんな手紙を書いてくれてありがとう」といえずに、「ありがとう。手紙というものをもらうことは嬉しいよ」と逃げた感じがしました。
レイチェルは、二人のことについていろいろここに書いてある、と説明し、あなたがその手紙を読んでどう感じるかを知りたいと言います。
キスしようとするロスをレイチェルは拒んだので、ロスもまずはこの手紙を読まないと始まらないんだな、ということに気付きます。
僕は君のためにボニーと長い別れ話をしてきて、もう朝の5時半なのに、と言ってみせるのですが、レイチェルは強硬姿勢を崩しません。
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2009年06月15日
ブログ4周年
ブログを始めて、今日6月15日でちょうど4年となりました!
4年も続けられたのは、このブログを読んで、応援して下さった読者の皆様のお陰です。
本当にありがとうございます!
私は、2009年2月21日に、スピードアップ宣言! という記事を書きました。
フレンズ3-18 から、
「隔日更新で「その7」まで。2週間で1エピソードを終える。」
というやり方に変えると宣言し、
「その「2週間1エピソード」ペースを維持すると、このブログの4周年、6月15日には、シーズン4に突入できているはず、です。」
とも書きました。
そして、その宣言通り、昨日の 6月14日にシーズン4に突入することができました。良かったぁ〜!
これで、これからは1年1シーズンのペースで続けて行けそうです。
今年は、TOEIC でやっと(!)990点満点を取れたことが嬉しかったですね。
いくら私が、「海外ドラマを英語で楽しんでいます」と言っても、そういう自己申告ではなかなか英語力みたいなものはわかってもらえません。
「英検1級と TOEIC 満点」という資格があることで、このブログの内容に少しでも説得力を持たせることができるのなら、私はとても嬉しいです。
このブログで、私が調べたり考えたりしたことを披露させていただいて、それを読者の皆さんと share できるのが、一番の醍醐味ですね。
このブログを始める前、私は自宅で一人 DVD を見ながら学習する、ということをやっていただけに、share できる喜びの素晴らしさは誰よりもよくわかっているつもりです。
家でいろいろ調べてみて、チャンドラーのセリフの本当の面白さに気付いても、それを分かち合える友人がいなければ、ただの自己満足で終わってしまいます。
それが自分の英語力向上に寄与するものであるとはわかっていても、その知り得た事柄を誰かに話したくなるのですね。
私がブログ上でそういうことをつらつら書くと、それを面白がって読んで下さる人がいる…なんて素晴らしい環境に私はいるのだろうと思います。
そして、読者の方からのご意見は、私に大きな「気付き」を与えてくれます。
「フレンズの英語」という特殊なカテゴリーを扱っていても、ネット上ではそれに興味を持つ方々が集まってきて下さいます。
そういう方と純粋に英語に関する意見交換ができることが、とてもありがたいと思います。
いつまで続けられるかは全くわかりません。
このブログを書くのが楽しくて、私にとって意味のあることだと実感できる間は続けるつもりです。
毎年、アニバーサリーには同じことを書いていますが、4周年を迎えた今でも、登録している3つのランキングサイトで、非常に良い順位にいさせていただけていることを、心より感謝しています。
こんな素人のサイトでも、読んで下さって応援して下さる人がいる!と思える…私はほんとうに幸せ者だと思います。
シーズン4に入ったこのブログ、これからも、どうぞよろしくお願いいたします!
(Rach からのお願い)
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