2009年07月12日

つぶしていないプチプチ フレンズ4-3その1

シーズン4 第3話
The One with the 'Cuffs (チャンドラー監禁)
原題は「手錠の話」


前回のエピソード フレンズ4-2 の最後のシーンは、家財道具が盗まれて、もぬけの殻になったジョーイとチャンドラーの部屋の真ん中に、ただカヌーだけが置いてあり、二人がそこに乗ってぼーっと空を見つめているシーンで終わっています。
フレンズ4-2その4 で、棚とカヌーと交換しようと言われて断ったチャンドラーでしたが、あまりに部屋に何もないので、結局そのカヌーを貰い受けたんだな、そんなカヌーでも「ないよりまし状態」なんだな、と思わせるエンディングでした。
そのエピソードの続き。

[Scene: Chandler and Joey's, Chandler is sitting in the canoe as Joey runs through the door carrying an outdoor patio table.]
チャンドラーとジョーイの部屋。チャンドラーはカヌーの中に座っている。そこにジョーイが、屋外用のパティオテーブルを抱えて、ドアから走って入ってくる。
ジョーイ: Hey! We are so in luck! Treeger said that we could have all this cool stuff from the basement. Wait right there. (Goes back into the hall) (おい! 俺たちはすごくツイてるぞ! (アパートの管理人の)トリーガーが言ったんだ。地下室ににあるこのかっこいいやつを全部俺たちが使っていい、って。そこで待ってろ。[廊下に戻る])
チャンドラー: Oh, no-no-no. I'm, I'm paddling away. (あぁ、だめだめだめ(待てないよ)。俺は、俺は、カヌーを漕いで行っちゃうよ。)
ジョーイ: (Returning carrying a couple of rusted lawn chairs) Huh? ([錆びた芝生用椅子を2つ抱えて戻ってきて] どうだ?)
チャンドラー: Wow! Really? We got all this rusty crap for free? (わお! ほんとに? 俺たちはこの錆びたクズを全部、ただでもらったのか?)
ジョーイ: Uh-huh. This and a bunch of bubble wrap. And some of it is not even popped. (あぁ。これと、プチプチ[エアクッション]を一束と。そして、プチプチの一部はつぶしてないんだぞ。)
(They both sit down at the table and the chick and the duck enter from Joey's bedroom.)
二人ともテーブルに座る。そして、ジョーイの寝室からヒヨコとアヒルが入ってくる。(ヒヨコは買ったばかりの時のような黄色ではなく、あれから成長して毛が白く長くなっている)
チャンドラー: Could we be more white trash? (俺たち、今、最高に貧乏白人[白いゴミ]状態だよな。)

上にも説明したように、前回のラストシーンに引き続き、まだカヌーが置いてあるのに笑えます。
家具を運んできたジョーイが、「まだ他にもあるから待ってろ」と言うと、チャンドラーは、I'm paddling away. と答えています。
paddle は「パドル、櫂(かい)」のことで、カヌーを漕ぐ時に使うものですね。
paddle away は「パドルで(カヌーを)漕いで去る」という感じ。
ジョーイが待て、と言ったのを、「俺は今、こうしてカヌーを漕いでいるところだから、待てと言われても流れに乗って漕いであっちに去って行っちゃうぞ。カヌーを漕いでる時に、待てって言われたってそんなうまい具合に待てないよ」みたいに答えた、ということです。
このジョークを言わせたいがためだけに、今回のシーンでもカヌーを登場させたようですね(笑)。

ト書きの rusted も、セリフの rusty も、「錆(さ)びた」という意味。
錆びた家具を嬉しそうにもらってきたジョーイに対して、「わぁ、この錆びたクズがほんとにただなの?」みたいに大袈裟に驚いてみせています。
こんなボロ、ただで当然だよ、そんなものもらって喜ぶなよ、と言いたいのです。

その後、bubble wrap の話もしています。
bubble wrap は、梱包に使われる緩衝材の「プチプチ、エアクッション」のこと。
英英辞典にも載っていました。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
bubble wrap also bubble pack [noun] [uncountable]:
a sheet of soft plastic covered with bubbles of air, used for wrapping and protecting things

つまり、「気泡で覆われた柔らかいビニールのシート。ものを包装したり、保護したりするのに使われる」。

pop は「ポンといわせる、ポンとつぶす・破裂させる・はじけさせる」みたいな感覚でしょう。
ジョーイは、プチプチのつぶしてないやつがもらえたと喜んでいるわけです。
あのプチプチをつぶすのが好き、という日本人は多いですが、アメリカ人もあれが好きなのですね(笑)。
日本では、ムゲンプチプチ ホワイト なんていう、プチプチを模したおもちゃも発売されています。

そんな話をしていると、二人のペットであるヒヨコとアヒルが入ってきます。
上にも書きましたが、黄色いヒヨコちゃんは、にわとりへと成長過程にあって、毛足が長く、白いフワフワの毛になっています。(前回のフレンズ4-2 の冒頭シーンで、エンターテインメント・センターの中にいるヒヨコとアヒルが映るシーンがありましたが、その時にはもうヒヨコは真っ白な姿になっていました。)

それを見てのチャンドラーのセリフ、Could we be more white trash? について。

このセリフは、Could we BE more white trash? と be の部分が強調されています。
これは、チャンドラーの口癖の話 フレンズ3-2その29 で説明した「チャンドラーの口癖、チャンドラー独特の言い回し」ですね。

彼のセリフの特徴は、"Could ... any more...?" というように、more (または形容詞の比較級 -er )の前に any がつくものだと認識されているようですが、今回は any がないバージョンです。
「これ以上…が可能だろうか? いや不可能だ。今、最高に…だ」という反語的表現になります。
普通は強調しないはずの be を強調して発音するのも、チャンドラーの特徴です。
(今回の 4-3 では、最後の方にまたこの口癖が登場します。)

white trash というのは直訳すると「白いゴミ、白いクズ」ですね。
この言葉には以下の意味があります。
英辞郎では、
white trash=下層白人、貧乏白人◆【語源】アメリカでは、法律によって平等化が進められ、黒人が社会に進出してくる一方、貧しい白人が増加し、白人の失業者や貧乏人は「白いごみ」と呼ばれるようになった。

LAAD では、
white trash [noun] [uncountable] (informal):
an insulting expression meaning white people who are poor and uneducated

つまり、「貧乏で教養のない白人を意味する侮辱的表現」。

語義にもあるように、侮辱的な表現ですので、人に対して使うのはやめましょう。
今回のセリフでは、白人であるチャンドラーが「俺たちって貧乏白人だよねぇ」と自虐的に使っているから許されている、ということです。

このセリフ、家財道具を盗まれてすっかり貧乏白人になってしまった、ということを言っているわけですが、ヒヨコとアヒルが出てきた後のタイミングでこのセリフを言っているのが、絶妙なのですね。

white trash 「白いゴミ、白いクズ」という言葉は、ヒヨコやアヒルも指しているのです。
上の説明にも書いたように、ヒヨコは真っ白になっていますし、アヒルは言うまでもなく白い鳥ですね。
そしてさらによく見ると、パティオのテーブルも、2つの椅子も、真っ白ではないのですが、白っぽい色をしています。

白くてボロい家具、白いペットたち、そして家財道具のない白人の俺たち、もうこれ以上、white trash にはなれない、ってくらい、今、最高に white trash (白いゴミだらけの貧乏白人)状態だな、と自分たちの状況を自虐的に表現してみた、ということですね。

白っぽい家具にするために中庭・パティオ用の家具を用意し、ヒヨコも黄色状態から成長した白い状態のものを登場させた、ということになるでしょう。
このチャンドラーのセリフを聞いた後、「そういえば、このシーンで登場したものは全部白い!」ということに気づくと、チャンドラーのセリフがあまりにもドンピシャなので大笑いできる、ということです。


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2009年07月10日

カウチになって戻ってきて フレンズ4-2その7

迷い込んできたネコを、自分の死んだママの生まれ変わりだと思い込んでいるフィービー。
それは他の人が飼っているフリオという名前のただのネコだ、とロスが納得させようとするのですが、その事実を理解した上で、それでもフィービーは、そのネコのことをまだママだと思うことを理解して欲しいと言います。
元の飼い主の女の子の元にネコを返すことを決心したフィービー。
レイチェル: So honey, what are you gonna do about the little girl? (それじゃあ、ハニー。(ネコの元の飼い主である)その小さな女の子のことはどうするつもりなの?)
フィービー: Yeah, okay, listen, umm, Mom, I hope you know you still mean a lot to me. And you're welcome to come back anytime. (そうね、いいわ。聞いて、ママ。あなたは私にとって今でも大きな意味のある存在であることを、ママが知ってくれていることを願うわ。そして、いつでも自由に戻ってきてくれていいのよ。)
チャンドラー: Pheebs, if she could come back as a couch, we'd really appreciate it. (Joey nods in agreement) (フィービー。もし君のママがカウチとして戻ってきたら、本当に嬉しいんだけど。[ジョーイは同意してうなずく])
フィービー: Come on, Mom. I'll take you home. (来て、ママ。私がママを家まで送るわ。)
レイチェル: I'll go with you. (私もフィービーと一緒に行くわ。)
モニカ: Me too. (they all leave) (私も。[女性陣たちは全員出て行く])
ロス: Oh! Y'know, I got an extra futon. (あぁ! ねぇ、僕は余分のフトンを持ってるよ。)
ジョーイ: Dude, you don't have to brag. We got nothing here. (おい、自慢するなよ。俺たちの部屋には何もないんだぞ。)

mean a lot to someone は「人にとって大きな・重要な意味がある」。
元の飼い主の女の子のところにネコを返すつもりのフィービーですが、それは決してママへの愛情が冷めたからじゃない、あなたの存在はまだ私にとって大きな意味があるわ、そのことをママにはわかっていて欲しいの、ということです。

welcome は「歓迎される」という形容詞で、be welcome to do は「自由に…してよい」、そこに anytime がついた be welcome to do... anytime は「いつでも自由に…してよい、いつでもご自由に…して下さい」という感覚ですね。

ネコになったママが戻ってくる、という話を聞いて、チャンドラーはカウチの話をしています。
一瞬、ネコの皮でカウチを作るの?!とか、そんな残酷な話かと思ったのですが、そうではないようで、今はママはネコの姿になっているけれど、今度戻ってくる時は、カウチの姿になって、つまり、ママの霊がカウチに取り付く形で戻ってきて欲しい、ということのようです。
そうすれば、椅子を盗まれた俺たちはカウチが出来て助かるし、フィービーもママが帰ってきてくれて嬉しいだろうし、一石二鳥だろ?みたいなことのようですね。

be going to と will の違いでよく説明に使われるのが、前から予定されていたことか、今、急に決めたことか、という違いです。
上のセリフでは、フィービーの「ネコを送り届けてくる、返してくる」という発言も、その後のレイチェルの「フィービーがそうするのなら、私も一緒に行くわ」という発言も、どちらも will が使われていますね。
どちらの場合も、「よし、今、行こう」と決めた感覚です。
特にレイチェルのように、フィービーの発言を聞いた後に、「じゃ、私も」という場合には、必ず will を使いますね。
be going to だったら前もってそれを決めていた、前もってフィービーが行くことを知っていたみたいでおかしい、ということです。

ロスは突然思い出したように、そう言えば、僕は余分のフトンを持ってるよ、僕の家には余分のフトンがあるよ、と言っています。
これは日本語の「布団(ふとん)」から来た単語ですね。
ロスの発音は「フータン」という感じです。
「フトン」みたいな短い単語でも、必ずどこかにアクセントがある、どこかにアクセントを置かずにはいられないところが英語っぽいな、と思いました。
ちゃんと英英辞典にも載っています。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
futon [noun] [countable]: a type of bed that you can roll up when you are not using it, originally from Japan
つまり、「使わない時は丸めておくことができるタイプのベッド。元々は日本から来たもの」。

ロスは、うちに余ってるフトンがあるから、良かったらそれを使う?と言う意味で、好意からそう発言したのですが、ジョーイはロスの発言に対して怒っています。
家財道具を一式盗まれたことをバカにされたと思ったようですね。
まるで「ここにはほんとになーんにもないよねぇ。うちはフトンも余分にあるくらいなのに。」みたいに捉えたということです。
こういう時、だいたいチャンドラーは、「ジョーイはロスの言ってる意味がわかってないのかよ!」という感じで、あっちゃー、という顔をすることが多いのですが、今回はジョーイと一緒に、ロスに怒りの表情を向けています。
盗まれたというあまりの衝撃に、冷静な判断ができなくなっているようですね(笑)。
ジョーイのセリフは、自慢してくれなくて結構だよ、どうせ俺たちのとこには何にもないよ、みたいなニュアンスだろうと思います。


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2009年07月09日

ビリーブ・ユー・ミー フレンズ1-8その6

フレンズ1-8その3 のコメント欄 で、ご質問をいただきました。
興味深いご質問だったので、今回、私なりの考えを、記事の形で投稿します。

問題の部分は以下。(日本語訳は、過去記事のものをそのまま使っています。)

自分はゲイではないと言いながらも、どうせデートをセッティングするのなら、ローウェルじゃなくて、ブライアンにして欲しかった、というチャンドラー(笑)。
チャンドラー: The point is, if you were gonna set me up...I'd like to think it'd be with somebody like him. (俺が言いたいのは、もしデートをセッティングするつもりだったなら、彼みたいな男を選んで欲しかったって思うだけだよ。)
同僚: I think Brian's a little out of your league. (ブライアンはちょっと高嶺の花なんじゃないの?)
チャンドラー: Excuse me. You don't think I could get a Brian? Because I could get a Brian. Believe you me.... I'm really not. (ちょっと待て。俺にはブライアンを落とせないとでも? ブライアンみたいな男なら、ものにできるさ。本当だぞ。…[気まずくなり] 俺はゲイじゃないからな。)

最後のチャンドラーのセリフについて、以下の3点のご質問でした。
1. Brianに a がつくのはなぜ
2. この場合の because の使われ方は?
3. belive you me とは、誰を信じろということでしょうか?


まず、1. ですが、a Brian で「ブライアンのような人」という意味ですね。

研究社 新英和中辞典では、
a=[固有名詞につけて] …のような人[もの]
a Newton ニュートンのような人[大科学者]


また、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では以下のように説明されています。
a:
10. used before a name to mean having the same qualities as that person or thing
例) He's like a modern Dickens.

「その人やそのものと同じ品質、クオリティーを持っていることを意味するために、名前の前に使われる。」
例文は、「彼は現代のディケンズのようだ。」

上のやり取りの最初のセリフに、somebody like him 「彼みたいなやつ」という表現が出ていますが、somebody like Brian = a Brian ということですね。

私が現在解説している、フレンズ4-2 にも、固有名詞に a がついたものが登場していました。
ブログの解説では飛ばしてしまったのですが、go out with a Chip Matthews という表現になっていて、これも「チップ・マシューズ”みたいな人”とデートする」という意味です。

a のついていない Brian だと、ブライアンその人を指すことになりますが、a Brian と表現することで、「ブライアンみたいな人、ブライアンレベルの人、ブライアンくらいの男」、つまり同僚が「チャンドラーには高嶺の花だ」と思っているレベルの男を、俺だってやる気になればゲットできるさ、というニュアンスになります。

私が過去記事でつけた日本語訳は、「俺にはブライアンを落とせないとでも? ブライアンみたいな男なら、ものにできるさ。」となっていますが、正確に言うと、どちらも「ブライアンみたいな男」と訳さないといけませんでした。
ブライアンが落とせる、と言っているのではなくて、「ブライアンレベルのいい男」でも落とせる、という感じです。


2. の because の使われ方について。
これはやはり、理由を述べる「なぜなら、というのは」ですね。
You don't think I could get a Brian? Because I could get a Brian. を日本語に直訳すると、「俺がブライアンレベルの男をゲットできない、って思ってる? なぜなら、俺はブライアンみたいな男を(その気になれば)ゲットできるからね。」になってしまうでしょうか。
こういう直訳だと、前後の文章の結びつきがしっくり来ません。

チャンドラーの You don't think...? 「君はそう思わないんだな?、思ってないのか?」というセリフには、どこか相手に挑みかかっている感じが出ています。
君がそんな風に思っているなんて信じられないよ、僕は君とは逆の考えだよ、という感情がそこにはこもっています。
You don't think...? という言葉そのものに、「君はそう思ってるみたいだけど、僕の考えは違う」というニュアンスが入っているので、「なぜ、僕が君の考えに不満を持っているかと言うと、今、君が言ったことにケチをつけているかと言うと」の理由の説明として、Because 「なぜなら」僕は、彼くらいの男を(その気になれば)ゲットできるからだよ、と説明している流れになります。


3. Believe you me. について。
まず、Believe me. というのはよく聞くフレーズですね。
直訳の通り、「私を信じて」ということで、「本当だよ、確かだよ、嘘じゃないよ、信じてくれよ」というニュアンスです。

そして、今回の Believe you me. というのも、意味としては、Believe me. と同じです。
私の持っている英和辞典には載っていませんでしたが、英英辞典には載っていました。

LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) では、
(spoken) believe (you) me:
used to emphasize that something is definitely true
例) There'll be trouble when they find out about this, believe you me!

つまり、「何かが確かに本当であると強調するために使われる」。
例文は、「彼らがこのことに気付いたら大変なことになる。本当だよ(信じて)。」

ちなみに、believe (you) me というカッコ表記は、believe me または believe you me の形で使う、つまり、you は省略可能だ、ということです。

Macmillan Dictionary にも載っていました。
believe (you) me: (spoken)
used for emphasizing that what you are saying is true, especially when you are warning someone about something
例) All this is going to cause a lot of trouble, believe you me.

つまり、「自分が言っていることが本当だと強調するために使われる。特に誰かに何かを警告している時に」。
例文は、「このこと全てはたくさんの困難を引き起こすことになるぞ。信じてくれよ(本当だぞ)。」

ということで、Believe you me. = Believe me. だということになります。

意味としてはそういうことですが、ではどうしてこういう奇妙な形になっているのかを、ちょっと私なりに考えてみたいと思います。(あくまで私の推測に過ぎませんが)

私の考えでは、以下のように変化していったように思うのですが、どうでしょう?

Believe me. という普通の命令文

そこに主語の You をつけて You believe me. という、より強い命令文にする

それをさらに強調のために倒置にしたものが Believe you me. となる

まず、命令文に主語の You をつける件について。
数研出版 「基礎と完成 新英文法」の p.72 の「命令文」に以下の説明があります。

命令文では、相手(=2人称)に命令していることは場面から明らかなので、主語の You は省略されるのが普通である。しかし、相手に警告したり、複数の相手の、特に誰に向けられた命令であるかを明確にするために、主語を表すことがある。その場合、you を強く発音する。
相手に警告する場合、しばしば強い<いらだち>の感情が含まれる。


「強調のための倒置」については、大西泰斗先生の ハートで感じる英文法 会話編 の Lesson 4 「倒置−感情を乗せる−」の回で説明されていました。
倒置の呼吸」、つまり、倒置という「基本語順から逸脱した形」を取ることで、「感情の高まり」という「特別なニュアンス」を与える、というご説明でしたね。

このブログでは、以下の記事で「倒置」について触れています。
先のエピソードに当たるので、ネタバレになる場合は無理に読んでいただかなくて結構ですが、参考までに挙げておきます。
フレンズ2-14その21 と、フレンズ3-17その6

ということで、Believe you me. はパッと見、まるで目的語を2つ取っているかのように見える不思議な形ですが、Believe は目的語を2つ取りませんので、多分、上に書いたように、You believe me. が倒置になった形、それが、Believe you me. なのだろうと思うのですが…(確信はありません)。

意味は、Believe me. と同じ、もしくはそれをさらに強調したもの、ということになるでしょう。


(Rach からのお詫び)
この他にいただいたコメントへのお返事は、もうしばらくお待ち下さいませ。


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2009年07月08日

強奪する、の目的語は人 フレンズ4-2その6

エンターテインメント・センター(ジョーイの作った棚)を買いに来た男性に、「大人一人が中に入ることができる(ほど大きい)」ことを証明しようとして、自ら棚の中に入ってみせたジョーイ。
中に入っている時に、つっかい棒をされて閉じ込められ、部屋の中の高価な品々を全部盗まれてしまいました。
[Scene: Chandler and Joey's, Rachel, Phoebe, and Julio are consoling Joey and Chandler.]
チャンドラーとジョーイの部屋。レイチェル、フィービー、ネコのフリオがジョーイとチャンドラーを慰めているところ。
レイチェル: Wow! They really got you guys. Your TV, the chairs. (まぁ! あなたたち、すっかりやられちゃったわね[大変なことになったわね]。あなたたちのテレビも、あの椅子も。)
フィービー: Oh yeah, your microwave, the stereo. (えぇ、そうね。あなたたちの電子レンジに、あのステレオも。)
ジョーイ: (looking through a deck of cards) Aww, man, he took the five of spades! Oh, no-no-no, here it is. ([1組のトランプをチェックしながら] あぁー、なんてこった。あいつはスペードの5(のカード)を持っていきやがった! あぁ、違う違う違う、ここにあった。)
モニカ: (entering) Oh my God! What happened? ([入ってきて] なんてこと! 何が起こったの?)
チャンドラー: Oh, umm, Joey was born, and then 28 years later, I was robbed! (あぁ、そうだな。ジョーイが生まれた。そしてそれから 28年後に、俺は(所持品を)盗まれたんだ!)
レイチェル: (to Monica) So how was your date? ([モニカに] それでデートはどうだったの?)
モニカ: Well, y'know how I always wanted to go out with Chip Matthews in high school? (そうねぇ、あなたは私が高校の時いつも、どれほどチップ・マシューズとデートしたがっていたかを知ってるでしょ?)
レイチェル: Um-hmm. (えぇ。)
モニカ: Well, tonight, I actually went out with Chip Matthews in high school. (そうなの、今夜、私は実際に、高校の時のチップ・マシューズとデートしたのよ。)
レイチェル: Oh, honey, I'm sorry. (まぁ、ハニー。同情するわ[かわいそうに、残念だったわね]。)
モニカ: No, it's okay. Not only did I get to go out with Chip Matthews, I got to dump Chip Matthews. (いいえ、いいのよ。私はチップ・マシューズとデートしただけじゃなくて、彼をふることも出来たんだから。)
レイチェル: Ohh! That's so great! (まぁ! それって超最高ね!)
モニカ: I know! (そうでしょ!)
ロス: (entering) Hey! So ah, what did the insurance company say? ([入ってきて] やあ! で、保険会社(の人)は何て言ってた?)
チャンドラー: Oh, they said uh, "You don't have insurance here, so stop calling us." (あぁ、こう言ってたよ。「あなたはうちの会社で保険に入っていないから、うちに電話するのはやめてくれ」って。)

高価な家電製品、そしてお気に入りの椅子まで根こそぎ持っていかれたジョーイ。
こんな緊急事態になぜかトランプを手にしていたジョーイは、スペードの5がない!、スペードの5まで盗んでいったのか?と騒いでいます。
が、すぐにそのカードは見つかり、盗まれたと思ったのはジョーイの勘違いだとわかるのですが…何かのいたずらか愉快犯ならともかく、トランプのカードを1枚盗んでいくやつなんかいないってば(笑)。

すっからかんになった部屋を見て、モニカはびっくりしています。
それに対してのチャンドラーの説明が面白いですね。
ジョーイという人間がこの世に生まれてきたために、その28年後に(∵今、ジョーイが28歳だから)、同居していた俺までが被害に巻き込まれた!という感じです。
盗んだやつが悪いとか、運が悪かったとかではなくて、ジョーイの存在そのものが、今回の窃盗を許してしまった、というニュアンスですね。
お前が自分からすすんで棚に入ったりするから、こんなことになっちまったんだよ!という怒りです。

I was robbed. について。
これは受動態ですが、rob という他動詞はこのように、目的語に人を取ります。
rob somebody of something で「人から、物・金などを強奪する」という意味になり、強奪された「もの」が of の後に来ます。
今回のように TV を盗まれた場合は、He robbed me of my TV. それを受動態で表現すると、I was robbed of my TV. という形になります。
rob my TV のように rob の後に直接「もの」が来ないことに注意しましょう。
ものが目的語にならないので、My TV was robbed. という受動態にもなりません。

rob the bank なら「銀行を襲う、銀行強盗する」ですね。

盗む系の単語で意味がよく似た steal との違いは、以下の説明がわかりやすいと思います。
研究社 新英和中辞典の steal の項目には、
類語:steal は他人のものをこっそり盗む、rob は脅し・暴力を用いて奪う
と出ています。

帰ってきたモニカに、デートの様子を尋ねるレイチェル。
モニカは、高校の時、自分がどれほどチップとデートしたいと思っていたかを言った後、今夜、私は本当に実際に「高校の時のチップ」とデートした、と言っています。
つまり、チップは高校生の時と全く変わっていなかった、ということです。
私くらいの年齢になると、「高校の時と全く変わってないね」とか言われるのは、ある意味、褒め言葉なのですが(笑)、モニカが言いたいのは、チップはいつまでも高校生のノリで、年齢相応の素敵な大人の男性になっていなかった、という意味ですね。
モニカの発言を聞いて、そのことに気づいたレイチェルは、「せっかく、憧れのチップとデートできたのに、彼は相変わらず子供のままだったのね。かわいそうに。」という感じで、I'm sorry. と慰めます。

ですが、モニカはそれを残念に思ってはいないようです。
高校の時と立場が逆転し、大人の男としてあまりにも魅力がないチップを、モニカはふってきたのですね。
高校の時にチップに対して恨みがあったレイチェルも、モニカのしたことを「でかした!」と言わんばかりに喜んでいます。

今度はロスが入ってきて、「保険会社の人は何て言ってた?」と尋ねています。
多分、ロスが「盗難にあったのなら、まずは保険会社の人に電話してみたら?」とアドバイスでもしたのでしょう。
その結果を尋ねたのですが、チャンドラーの返事によると、チャンドラーたちは、盗難保険には入っていなかったようですね(笑)。


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2009年07月07日

分詞構文の感覚を掴む フレンズ4-1その8

フレンズ4-1その7 のコメント欄 で、分詞構文に関するご質問をいただきました。
分詞構文はフレンズのようなドラマで頻出しますので、今回は、ご質問に対する私の考えを、記事の形で投稿します。

問題の分詞構文が出てくるセリフはこちら。

レイチェル: (to Ross) I just feel bad about all that sleep you're gonna miss wishing you were with me! ([ロスに] 私と一緒にいられたら、と願いながら、あなたが眠れない夜を過ごすことになるのが気の毒だわ。)

こういう分詞構文の入ったセリフを、感覚的に理解できるようになるにはどうすればよいか?というご質問でしたので、私はこんな感じで捉えている、ということを以下に書いてみたいと思います。

上に書いたセリフを文字として見ていると、miss wishing つまり、miss doing という形に見えますよね。
私も上のセリフを解釈する時に、miss でいったん文章が切れているのか、もしくは、miss doing の形なのかを確かめようと、DVDを見直してみたんですよ。
音声は、...all that sleep you're gonna miss / WISHING you were WITH me! みたいな感じで、私が大文字で書いた部分が強く発音されているようでした。
miss と wishing が繋がっているようには聞こえず、miss でいったん、一瞬、切れて、wishing... が続いているように聞こえたので、この部分は「情報を付け足す形の分詞構文」だろうな、と思った、ということです。

wishing の前に小休止があること、そして文章の意味を考えると、wishing の前にコンマを付けたいところですが、I just feel bad about の about の内容が、"all that sleep you're gonna miss, wishing you were with me" 「私といられたらと願いながらあなたが miss することになるその眠り全て」になるので、この文章でコンマを入れてしまうと、主文の主語である I (私=レイチェル)が wishing するように見えてしまいます。
ですから、私も上のセリフではあえて wishing の前にコンマを入れなかったのです。

いただいたコメントでは、「分析的に読んだら文の構造も見えて意味も理解できる」とのことでした。
それはとても大切なことですし、また非常に良いことだと思います。

miss wishing の形だと解釈すると、you're gonna miss wishing... with me で後ろの文章が完結してしまいます。
後ろの文章で欠けている要素である目的語が all that sleep として前に出る形になっているはずなのに、後ろの文章で目的語が欠けていないことになり、all that sleep と you're gonna... 以下が繋がりません。
また、miss doing の意味を「…することができなくなって残念である」「…しそこなう」という意味で解釈すると、「私と一緒にいられたらと思うことができなくなって残念である」「私といられたらいいのにと願いそこなう」となって、意味も通じません。
レイチェルは「こんな風に喧嘩別れして、後から私を恋しく思って後悔することになるのよ」と言いたいはずですから。

そして、今度はそれを、ナチュラルスピードで聞いたまま理解することについてですが、それは、英語を常に聞いた順番に前からイメージしていく、ということが大切になってきますね。
聞き取りのヒントは上にも書いた、「miss と wishing の間が一瞬途切れている」という感覚です。
特に、wishing の部分をかなり強く発音していて、「…ということを願いながらね!」と本当に言いたいことを最後に付け足した感じが出ているように思います。
そういう「付け足した感じ、補足説明のニュアンス」を感じ取れるかどうか?が、分詞構文を掴める鍵になるはずです。

ちなみに、コメント欄では、if you wish you were with me と解釈したように書かれていますが、私は if 「もしも…ならば」と解釈したのではなくて、「…しながら」という付帯情況を表すニュアンスで解釈しました。

付帯情況を表す分詞構文については、フレンズ2-24その5 のコメント欄 で触れていますが、もう一度その内容をここで再掲させていただきます。(私の説明文も過去コメント欄に書いたものと全く同じになりますが、ご了承下さい。)


(フレンズ2-24その5 のコメント欄 での説明)

数研出版「基礎と完成 新英文法」の p.385 に以下の説明が載っています。
以下に引用させていただきます。

<付帯情況>「AしながらBする」:AとBの動作が同時に起こっており、AはBの動作の一部になっている場合:Aを分詞構文にする。
Walking on tiptoe, I approached the door. 「つま先で歩きながら、私はドアの方へ近づいた。」
He went out, slamming the door. 「彼はドアをバタンと閉めて、出て行った。」

「付帯情況」を示す分詞構文では、as を使って次のようにいうこともできるが、今度は、付帯的動作Aに力点を置いた言い方になる。
I walked on tiptoe as I approached the door. 「私はドアの方へ近づいて行くとき、つま先で歩いた。」


上で引用した部分で、as を使った書き換えの説明が興味深いです。
付帯情況の分詞構文では、as を使って書き換える場合、-ing の方に as をつけるのではなく、完全な文になっている方に as をつけるということです。
ただそうすると、上の説明にもあるように、力点を置く場所が変わってしまうので、元の文とニュアンスが違ってしまいますね。

時を表す分詞構文だと While, When を使い、原因・理由を表す分詞構文だと As, Because などを使って書き換えられるのですが、「…しながら、…して、…する状態で」という付帯情況の分詞構文は、無理に書き換えようとするとニュアンスが異なってしまうので、完全にイコールの書き換えをすることは難しい、ということのようです。
逆に、「…しながら」と同時に起こっている動作の一部を表現するには分詞構文が最適だ、ということにもなりますね。

ちなみに、上の例にある、"He went out, slamming the door." のような分詞構文は、フレンズのト書きによく出てくるパターンだと思います。

(再掲はここまで)


フレンズでは、セリフでもト書きでも、分詞構文が出てくる時は「付帯情況」を表すことが多いように思います。(「ほとんど付帯情況を表す」と言ってもいいくらいかと)

ご質問のコメントにあった、「(分詞構文は)すぐに分からないところに、分かりにくさのポイントがあるような感じがします」というお話はまさにその通りで、それが我々ノンネイティブにとってはある意味「壁」なのですが、そのあいまいさが分詞構文の特徴でもあり、便利なところでもあるのですね。

越前敏弥さんが書かれた、越前敏弥の日本人なら必ず誤訳する英文 (ディスカヴァー携書) の p.60 「動名詞・分詞」のまえがきに、次の説明があります。

分詞構文については、時を表すのか理由を表すのかなどとよく迷うのですが、どれかひとつの意味に限定したければ、書き手も when だの because だの if だの、接続詞を使って言えばよいわけですから、そもそも分詞構文というのは意味があいまいでもかまわないときに使われることが多いのです。

分詞構文はそういうあいまいなものなんだ、と納得することが大事ですね。
(ちなみに、越前さんのこの本、とっても面白いですよ!)

逆に、こういう分詞構文に慣れてくると、自分で接続詞を何にすればいいかなぁ?などと考えることなく、分詞構文を使ってライティング、スピーキングができるようになってきます。
意味が限定され過ぎない分、分詞構文の方が便利ということにもなります。

わかりにくい分詞構文が出てきた場合は、音だけを聞いてそれが理解できなかったことは、それはしょうがないとあきらめましょう。
分詞構文が登場するようなセリフは、感情のままに話していて早口のものが多いですからね。

次に、そのセリフを、文字になった文章として確認し、その構造をしっかり把握していく…。
その積み重ねがあって、分詞構文とはこういうものだという「感覚」が掴めてくると、そのうち、音だけでも聞き取れるようになる、という流れになるかと思います。

フレンズにはト書きを含めて、分詞構文がよく登場します。
そういうものにたくさん触れて、分詞構文の感覚を養っていただければ、と思います。


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2009年07月06日

それで全部? それだけ? フレンズ4-2その5

[Scene: A street, Chip is walking Monica to his motorcycle.]
ストリート。チップはモニカを自分のオートバイのところに歩いて案内する。
チップ: Here we are. (ほら着いたよ。)
モニカ: Oh my God! You still have the Chipper! (なんてこと! あなたはまだチッパー[ザ・チッパー、あの・例のチッパー]を持ってるのね!)
チップ: The what? (ザ…何だって?)
モニカ: That's what we used to call your ah, your motorcycle in high school. Y'know a motorcycle is a chopper. And you're Chip. Never mind. (私たちは高校の時、あなたのオートバイをそう呼んでいたのよ。ほら、オートバイは chopper でしょ。そしてあなたはチップだから。(大した話じゃないから)気にしないで。)
チップ: No, I think it's cute. (kisses her) (いいや。かわいい(話だ)と思うよ。[モニカにキスする])
モニカ: Wow! A lipper from Chipper. (わぁ! チッパーから現れたリッパー[キスする人]ね。)
チップ: So you still in touch with anyone from high school? (それで、モニカはまだ高校の時の誰かと連絡を取り合ってる?)
モニカ: Umm. Well, there's Rachel, and umm, that's it. How bout you? (うーんと、そうねぇ。レイチェルがいるわ。それから、うーんと、それだけよ。あなたはどうなの?)
チップ: Oh yeah, I still hang with Simens and Zana, y'know. I see Spindler a lot. Levine, Kelly. And I run into Goldie from time to time. Stick, Brown, Sulkov, McGuire, J.T., Beardsley. (あぁ、そうだね。僕はまだ、シモンズやゼーナと遊んでるよ。ほら、スピンドラーにもよく会うよ。レビーン、ケリー。それから時々ゴールディともばったり会うな。スティック、ブラウン、ゾルコフ、マグワイア、JT、ビアーズリー。)
モニカ: Is that all? (それで全部?[それだけ?])
チップ: Ehh, y'know after high school, you just kinda lose touch. Oh yeah! I ran into Richard Dorfman. (あぁ、ほら、卒業後は、連絡が途絶えたりするもんだろ。あぁ、そうだ! リチャード・ドーフマンにばったり会ったよ。)
モニカ: Ohh, how is he? (まぁ、彼はどうだった?)
チップ: Not so good. Me and Simens gave him a wedgie. (そんなにイケてなかったよ。俺とシモンズとであいつにウェッジーをしてやったんだ。)
モニカ: Isn't he an architect now? (彼は今、建築家じゃないの?)
チップ: Yeah, they still wear underwear. (そうだね。でも彼ら[建築家たち]は今でもパンツははいてるよ。)

高校生の頃、モニカたち女子高生は憧れのチップのオートバイのことを Chipper と呼んでいたそうです。
モニカ自身が説明してくれていますが、chopper には「(改造)オートバイ、ヘリコプター」などの意味があります。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
chopper [noun] [countable]:
1. (informal) a HELICOPTER
2. a type of MOTORCYCLE on which the front wheel is in front of the HANDLEBARS instead of underneath them

つまり、1. は「ヘリコプター」、2. は「前輪が操作バーの下にある代わりに、操作バーの前にあるタイプのオートバイ」。

Wikipedia 英語版: Chopper (motorcycle)

前輪がかなり前に突き出たタイプのオートバイ、という感じでしょうか。

フレンズ2-12その10 では、
ジョーイ: Right, they choppered me in. (確かに。ヘリで送ってもらったんだ。)
というセリフがあり、「ヘリコプターで(人)を送る」という他動詞として使われていました。

A lipper from Chipper. について。
lip を他動詞として使うと、「…に唇を当てる、触れる」という意味になるようです。
つまり、「キスする」ことを表しているようで、a lipper は「(ある一人の)キスする人」みたいなことでしょう。
この from のニュアンスで悩んだのですが…。

「チップからのキス、チップからキスされた」だったら、A kiss from Chip! となるでしょうか。
A lipper from Chip なら「チップがリッパーになった、チップからリッパーに変わった」のように解釈できるかもしれませんが、Chipper は、やはりこの流れでは、「チップ専用オートバイ」ですよね。

from には「…出身の」という意味がありますので、Chipper からやってきた、のような「出所、起源、由来」を表すニュアンスで、from Chipper は「チッパーからやってきた、出てきた、チッパーから登場した、チッパーに乗ってやって来た」ということかな、と思いました。
「チッパーのリッパー」と簡単に訳してしまってもいいかもしれません。
lipper と Chipper で韻を踏んでいるのですね。

lipper はモニカの造語っぽいですが、ちなみにこれが ripper だと「引き裂く人」「バラバラ殺人犯」になります。
Jack the ripper はイギリスの有名な連続殺人鬼「切り裂きジャック」ですね。

チップはモニカに、高校の時の友人の中で連絡を取り合っている人はいる?と質問します。
モニカはしばらく考えて、結局、レイチェルだけだと答えます。
「あなたの方はどう?」と尋ねられたチップは、非常にたくさんの友達の名前を答え、それに対してモニカは、Is that all? と返していますね。

Is that all? を直訳すると「それが全部ですか?」で、「(たった)それだけ?」のようなニュアンスでよく使われます。
「それで全部だとしたら少なすぎるんじゃないの? もっとあるんじゃないの?」というニュアンスですね。
今回のやり取りの場合は、高校時代の友人と数多く連絡を取り合っているチップの話を聞いて、そのあまりの数の多さにモニカはびっくりしているわけですが、そこを「すごくたくさんいるのね」とは言わずに、その驚きを隠して(多少の皮肉も込めて?)「それだけなの?」と返したようです。
あるいは、あまりの多さに「さすがにそれで全部よね。それ以上の名前は出てこないわよね。」というニュアンスで言った可能性もあります。

いずれにしても、モニカはチップの挙げた友人の数に驚いているわけですが、チップは Is that all? を「それだけなの?(意外と少ないわね)」というニュアンスに素直に受け止めて、「まぁ、確かに少ないかもしれないけど、卒業したら昔の友達とは疎遠になって、音信不通になったりするものだから、自然とこれくらいの少ない数になっちゃうんだよね。」みたいに返事しているわけです。
数の多さにモニカが本当はあきれているのに、チップはそれに気付いていないのですね。

その後、リチャード・ドーフマンという友達にばったり出くわした話をしています。
How is he? と聞かれて、Not so good. と答えたのは、He's so great. ではなかった、という感じでしょう。
「立派ないい男になってたよ」じゃなくて、「イマイチな感じだった」と言っているようです。
それで give him a wedgie をしてやった、と言うのですが…。

wedgie は「相手のお尻にパンツを食い込ませる」という、いたずらのことですね。
フレンズ2-20その10 で詳しく解説したことがあります。
ヌギーとウェッジー フレンズ3-5その19 でも触れました。

その過去記事の時は知らなかったのですが、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) にも、wedgie の語義が載っていました。

wedgie [noun] [countable] (slang):
the situation of having your underwear pulled too tightly between your BUTTOCKs (= parts of your body sit on), or the action of pulling someone's underwear into this position as a joke

つまり、「下着をお尻の間に非常にきつく引っ張られる状況、またはジョークとして、人の下着をこの位置に引っ張る行為」。

いじめっ子が弱い子をいじめるようなことをして…という感じで、「そんな子供じみたいたずらをしかけたの? 彼は今、立派に建築家をやってるって聞いたけど…」みたいなことをモニカは言います。
チップは、「確かに彼は今、建築家だけど、建築家になっても、高校の時みたいに、下着・パンツははいてるからね。」と答えています。
they は architects 「建築家たち」を指していると思います。
建築家になったからって、下着をつけないわけじゃないから、高校の時と同じように、ウェッジーをしてやることができるんだよ、という感じですね。
建築家として一人前に仕事をしている人間に対してウェッジーをするの?とあきれて尋ねているのに、大人になってもパンツははいてるからウェッジーはできる、と答えている、そのトンチンカンさが面白い、ということなのでしょう。


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2009年07月04日

ナイスと言われて怒る人 フレンズ4-2その4

[Scene: Chandler and Joey's, Joey and Chandler are showing a couple of guys (Tony and Peter) the entertainment center.]
チャンドラーとジョーイの部屋。ジョーイとチャンドラーは2人の男性(トニーとピーター)にエンターテインメント・センターを見せているところ。
トニー: Wow! That's ah, that's pretty nice. (わぁ! それ[その棚]はかなりナイスだね。)
ジョーイ: "Pretty nice"? (かなりナイス、だって?)
チャンドラー: You'll have to pardon my roommate. He wanted to marry this. (俺のルームメートのこと、許してやってくれ。彼はこの棚と結婚したかったんだ。)
トニー: We don't have 50 bucks. But would you be willing to trade for it? We got a canoe. (俺たちは50ドルを持っていない。でも、君らは、交換[トレード]するつもりはある? 俺たちはカヌーを持ってるんだ。)
(Joey jumps up in excitement and without turning around Chandler holds out his hand stopping him, and ushering him back into his seat. Joey sits down, dejected.)
ジョーイは興奮のあまり飛び上がる。そして(後ろにいるジョーイを)振り返ることなく、チャンドラーは手を伸ばし、ジョーイを止め、彼に席に戻るように導く[促す]。ジョーイはがっくりして座る。
チャンドラー: Y'know, I, I really don't think we need a canoe. (ほら、俺たちにはカヌーは必要ないって本当に思うんだ。)
トニー: You gotta take the canoe. (君はそのカヌーを受け取らないといけない[是非カヌーを受け取ってくれ]。)
チャンドラー: All right, just, just take the entertainment center. And then when you get home, throw the canoe away. (わかった。ただ、ただそのエンターテインメント・センターを受け取れ。それから家に帰ったら、そのカヌーを捨てろ。)
ピーター: We're not throwing it away. I built that canoe. (starts to leave as Tony chases after him) (俺たちはカヌーを捨てたりしないぞ。そのカヌーは俺が作ったんだ。[出て行こうとする。トニーは彼の後を追いかける])
ジョーイ: (to Peter) Good for you! ([ピーターに] よくやった[でかした、えらいぞ]!)

50ドルに値下げされた広告を見て、棚を買いたいという人が現物を見に来ています。
棚を見て、pretty nice と言ったら、ジョーイが怒っていますね。
pretty はここでは副詞で「かなり」という意味。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
pretty [adverb] (informal)
1. fairly, but not completely
2. very (SYN: quite)

という意味が出ています。
「(完全にとは言えないが)かなり」のニュアンスが 1. に当たりますね。

nice は日本語にもなっている「ナイス」の感覚で「良い」という意味。
LAAD にも、
nice: good, pleasant, attractive, or enjoyable
という語義が載っていて、やはり良い意味であり褒め言葉なのですが、「最高」と絶賛、褒めちぎるほどの意味はないのかもしれません。
この棚を作ったジョーイとしては、もっとすごい言葉で褒めて欲しかった、ということでしょう。
私もよくわかりませんが、Great! Excellent! Cool! Awesome! Fabulous! Outstanding! とかなら納得したのかなぁ?

nice と言われてもあんまり嬉しくない、という話は、フレンズ1-13 にもありました。
ちょっとしたアクシデントで、レイチェルの裸の胸を見てしまったチャンドラー。
もう胸の話はやめて、というレイチェルに、
チャンドラー: You know, I don't know why you are so embarrassed. They were very nice boobies. (ねぇ、どうしてレイチェルがそんなに恥ずかしがってるのかわかんないよ。とってもナイスな[いい]胸[おっぱい]だったよ。)
レイチェル: "Nice"? They were "nice"? I mean, tha... that's it? I mean, mittens are "nice." (「ナイス[いい]」? 胸はナイスだった? つまり、その…それだけ? だって、ミトンはナイス、って言うでしょ。(そんな感じなの?、その程度のレベルなの?))

私の胸を目撃しておいて、感想は「ナイス、いい」だけなの? 「そのミトン、いいねぇ」みたいなレベルの nice という形容しか出てこないわけ?みたいな怒りですよね。

pardon は、I beg your pardon. 「ごめんなさい。すみません。」のフレーズで使われる言葉ですが、動詞では「容赦する、(人・罪などを)許す、勘弁する、大目に見る」という意味になります。
相手は一応、pretty nice と言って褒めたのに、その発言に不満そうなジョーイのことを、「うちのルームメートの発言、態度をどうか許してやってくれ、大目に見てやってくれ」と言っているのですね。
その後、He wanted to marry this. と言っています。
「彼はこの棚と結婚したいと思っていた」と過去形が使われているのは、その彼の熱烈な想いに反して、これを売らなければいけなくなったんだ、だから結婚したくてもできない、というニュアンスも出ています。
結婚したいほど、この棚に惚れ込んでいたんで、月並みな褒め言葉じゃ納得しないんだよ、という感じです。

相手は50ドルを持っていないので、物々交換、トレードはどう?と提案しています。
willing to do は「…するのをいとわないで、…してもかまわない」というニュアンスです。

研究社 新英和中辞典では、
willing=【P】〔+to do〕(あまりやりたくないことでも求められると)進んで〈…〉して、〈…するのを〉いとわないで (比較:be ready to do は「いつでもすぐ〈…する〉」の積極的な意であるが、be willing to do の場合は「本当はしたくないがする」、「…してもかまわない」の意で積極的な意味はない)

LAAD では、
willing [adjective]
1. prepared to do something, or having no reason to not want to do it
willing to do something
例1) How much are they willing to pay?
例2) I'm perfectly willing to wait here.

つまり、「何かをする準備・覚悟ができている、またはそれをしたくないという理由を持っていない」
例文は、1. 彼らはいくら払うつもりがありますか?[いくらなら払っていいと思っていますか?]
2. 私は完全にここで待つつもりがあります[待つことを全く厭(いと)わない]。

「…しても構わない」と思っているだけで、「積極的に…したい」という意味ではない、ということですね。
ですから今回のセリフも、チャンドラーたちが当然50ドルで買って欲しいと思っているのを承知で、50ドルの手持ちがないのでトレードならどうかなぁ?、もしトレードしよう、って俺たちが言ったら、その話に乗る気はあるかな?、別にトレードでも構わないと思えるかな?と言っているのでしょうね。

トレードの話を出した後、俺たちはカヌーを持っている、とトニーは言います。
カヌーという言葉を聞いて、ジョーイが敏感に反応するのがおかしいです。
これは実際にこの場面を見ていただけるとすごく面白いシーンなのですが、チャンドラーはジョーイの姿が全く見えていない状態で、カヌーの言葉にジョーイが反応したのを確信し(後ろでジョーイが動いた気配を感じたのかもしれませんが)、ジョーイの方を全く見ないまま、「まぁ、ここはひとまず落ち着け!」というように、ジョーイを手で制します。
ここでジョーイが「カヌー! それ楽しそう!」とか言ってしまうと、50ドルがカヌーに変わってしまうので、チャンドラーはそれはどうしても避けたかった、ということです。

I really don't think we need a canoe. は、really don't の語順になっていますので、really は not を強調しています。
「カヌーを欲しいとは思わない」つまり「カヌーは欲しくない」ということを強調している、全然欲しくない、全く必要ない、という感じですね。
その後、トニーは怒ったような顔で、You gotta take the canoe. と言っています。
gotta は got to または、have got to の略で、ここでは、You have to take the canoe. という意味です。
「君はカヌーを受け取らないといけない」というのは、「カヌーを要らないとは言わせないぞ」と有無を言わせない感じが出ているように思います。
このセリフで、チャンドラーも観客も、自分には必要ないカヌーを何とか人に押し付けようとしているトニーの本音が見えます。

その相手の高圧的な態度に対して、とりあえずはまず棚を受け取って、家に帰ってからそのカヌーを捨てろ、とチャンドラーは言っています。
それを聞いて、今まで黙っていたもう一人の男性が、「そのカヌーは俺が作ったものだ!」と言って、怒って出て行ってしまいます。
ジョーイがその彼に向かって、ねぎらい、または励ましの言葉をかけていますね。
同じように一生懸命手作りで作ったものを、ルームメイトに邪魔者扱いされているもの同士、気持ちが通じ合った、という感じです。

アメリカ人は、DIY = Do It Yourself 「自分でやろう、自分でやりなさい」、日本で言う「日曜大工」の好きな人が多いですね。
そういう背景があるために、自分で組み立てるイケア(IKEA)のような家具店が人気にもなるわけです。
フレンズ3-23その4 でイケアについて触れています。)
今回の棚とカヌーのトレードの話は、ルームシェアをしている人たち、特に男性2人のルームシェアにありがちな話、というところでしょうか。


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2009年07月03日

「超字幕」モニター募集サイトのご紹介

先日、ソースネクストさんから発売になった英語学習用ソフト「超字幕」
(公式サイト 超字幕.com )についての記事を書きました。
「超字幕」先行体験記

その「超字幕」のPR事務局をされている Blogger's Lounge (ブロガーズ・ラウンジ)さんのサイトで、ブロガーの方限定の「超字幕」のモニターを募集されているそうです。

その「超字幕」モニター募集の告知サイトはこちら(↓)。
Blogger's Lounge (ブロガーズ・ラウンジ):映画で学ぶ!英語リスニングソフト『超字幕』モニター募集

モニターへの《参加条件》として、「『超字幕』をモニタリングし、感想をご自身のブログに7月31日までにアップする」ことなどが挙げられています。
ですから、ブログを運営しているブロガーの方限定のモニター募集ということです。
他の参加条件や詳しい応募方法については、上にリンクしたブロガーズ・ラウンジさんのサイトをご覧下さい。

なお、応募締め切りは7月5日(日)まで、募集人数は30人、応募者多数の場合は抽選になるそうです。

「超字幕」に興味を持っていて、一度試してみたいなぁと思っていた、という方は、このモニター募集のサイトをチェックしてみて下さいね。


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2009年07月02日

よりによってあなたが フレンズ4-2その3

[Scene: Monica and Rachel's, Rachel is working as Monica enters.]
モニカとレイチェルの部屋。モニカが入ってきた時、レイチェルは仕事をしている。
モニカ: Hey! (はーい!)
レイチェル: Umm, when were you gonna tell me that you're going out with Chip Matthews? (うーんと、あなたがチップ・マシューズと出かける[デートする]ことを、あなたはいつ私に言うつもりだったの?)
モニカ: Now? Is it okay if I go out with Chip Matthews? (今、かしら? 私がチップ・マシューズとデートしてもいい?)
レイチェル: Nooo! It's not okay. I can't believe you would want to after what he did to me. (だめよ! よくない。彼が私にあんなことをした後で、彼とデートしたいと思うなんて信じられない。)
モニカ: What, that little thing at the prom? (何? プロムでのあのちょっとした出来事のこと?)
レイチェル: Monica! I couldn't find him for two hours! He was having sex with Amy Welsh! (モニカ! 私はチップを2時間も見つけられなかったのよ! 彼はその時、エイミー・ウェルシュとエッチしてたのよ!)
モニカ: Come on, that was back in high school. How could that still bother you? (ねぇ、それは高校生の頃のことよ。そのこと[そんな昔のこと]がどうして今でもあなたを悩ますの?)
レイチェル: I mean why, of all people, do you have to go out with Chip? (私が言いたいのは、どうして、よりによって他の誰でもないあなたが、チップとデートしないといけないの?)
モニカ: Look, you and I went to different high schools. (ねぇ、あなたと私は違う高校に通ってたのよ。)
レイチェル: Okay, that doesn't help me, because we went to the same high school. (いいわ。そんな言葉は私にとって何の役にも立たないわ。だって私たちは同じ高校に通っていたんだから。)
モニカ: You went to one where you were popular. You got to ride off on Chip's motorcycle, and wear his letterman jacket. I went to one where I wore a band uniform they had to have specially made. (あなたは、あなたが人気者である高校に通っていた。あなたはチップのオートバイに乗って行っちゃうのよ、そして、彼のレターマンジャケット[ロゴ入りのジャケット]を着るの。私は特別に作らせないといけないようなバンド[楽団]の制服を着る学校に通ってたわ。)
レイチェル: (shocked) They had to have that specially made? ([ショックを受けて] あれ[モニカが着ていた制服]は特別に作らせたものだったの?)
モニカ: It was a project for one of the Home Ec classes. (家庭科の授業のプロジェクトだったの。)
レイチェル: (stunned) Oh my God! They told us that was for the mascot. ([衝撃を受けて] なんてこと! あれはマスコット用だって言われたのに。)

モニカが部屋に入ってくるなり、「チップとデートすることをいつ私に言うつもり?」と少し怒った調子で尋ねています。
レイチェルは「いつ」言うのかを知りたいのではなくて、いつまで経ってもレイチェルに話すつもりがないモニカに対して怒っているのですね。
それを承知で、モニカは Now? 「今…言おうとしてたかも。」と答えます。
報告が遅くなっちゃったけど、今からそれを言っていい? 今すぐ言うなら許してくれる?という感じです。
そして早速、Is it okay if...? 「…してもいいかしら、オッケーかしら?」とレイチェルに尋ねています。

レイチェルはモニカが黙っていたことだけではなく、チップとデートすることそのものにも怒っている様子。
after what he did to me を直訳すると「彼が私に対してしたことの後で」。
どういうことをしたかはこのセリフだけではわかりませんが、「その後でデートしたいと思うなんて信じられない」ということですから、何かしらレイチェルに対して”ひどいこと”をしたことがわかります。
モニカはその内容が何かをわかっていて、that little thing at the prom? と返します。
little は「小さい、つまらない、ちょっとした」というニュアンスで、モニカはその事件をそれほど大ごとだとは思っていない、もしくは大ごとだと認めたくないようです。
確かにプロムである事件は起こったけど、それはそんなに大したことでもなかったと思うけど、という感じですね。

little という言葉を使ったモニカに対して、レイチェルは「何てこと言うの、モニカ!」という感じでさらに怒りを増幅させます。
レイチェルが激怒しているのは、「プロムという記念日に、チップは2時間も行方をくらまして、他の女とエッチしてたのよ!」ということ。
高校生の頃の昔の話よ、そんな昔の話をまだそんなふうに気にしているの?とモニカは言うのですが、レイチェルにしてみれば、どうしてよりによってモニカが、プロムに一緒に行ってチップとのその事件を誰よりもよく知っているモニカが、その問題のチップとデートしないといけないの?と怒っているわけです。
チップとそういうことがあったことを知らない他人ならともかく、その時私がどんなに悲しかったかを知っているあなたがデートすることないでしょ、そのあなたがデートするなんて信じられないわ、ということです。

of all people は、「人もあろうに、他の誰よりも」。
「全ての人の中で(よりによってあなたが)」という感覚ですね。
他にもデート対象の女性はたくさんいるのに、その全ての人の中で、一番デートして欲しくないと私が思うあなたが…というニュアンスです。

モニカはそこで「私とあなたは別の高校に通っていた」と言います。
レイチェルは「そんな言葉、何の慰めにもならないわ。だって、あなたと私は一緒の高校に通っていた、というのが事実なんだから。」と返します。
実際、レイチェルとモニカは高校の同級生ですから、モニカの言っていることは真実ではありません。
レイチェルは、モニカが「あなたと私は別の高校に通ってた、と思えばいいじゃない。そしたら腹も立たないでしょ。」みたいな提案をしたと思ったのでしょうね。
でも、モニカの本意は違っていました。
確かに二人は同じ高校に通っていたけれど、その高校生生活は全く違ったもので、別々の高校に通っていたも同然だった、と言いたかったのです。

motorcycle は「オートバイ、単車」ですね。
日本語では「オートバイ」のことを「バイク」と言いますが、英語では bike というと「自転車」を思い浮かべる人が多いでしょうか。
元々、bike は bicycle の省略形なのですね。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) には、
bike (informal)
1. a bicycle
2. a MOTORCYCLE

と出ています。
ですから、bike は「自転車」の意味もあり、「オートバイ」の意味もあるわけですが、bike というと「自転車」のイメージが強いように思うので、オートバイであることをはっきり言いたい場合は、bike ではなく、motorcycle という単語を使うべきのようですね。

レターマンジャケットについては、以下の英辞郎の説明がわかりやすいです。
letterman jackets=レターマン・ジャケット(高校や大学の頭文字、ロゴ、あるいはシンボルを大きく表したジャケット)

Wikipedia 英語版: Letterman に、Letterman jacket という項目があり、それを着ている人の画像もあります。

レイチェルはチップがいつも着ている、かっこいい letterman jacket を着てた、と言った後、その時、私が着ていたのはこんなみじめな服だった、と自分の服を説明しています。
その後の二人のやり取りから、モニカはバンド[ブラスバンド]の制服で、(特注品のように)特別に作ってもらった服を着ていたことがわかります。
ロスのバンドの制服については、フレンズ3-1その6 で、
ロス: I think I have an old band uniform from high school. (高校の時の昔のバンド[楽団]の制服なら持ってると思うけど。)
というセリフも出てきました。

マスコットというのは、プロ野球チームのマスコットのような、でっかい着ぐるみのことだろうと思います。
家庭科の授業で、着ぐるみ用だと言われて、レイチェルたちは巨大な制服を作らされた経験があるようです。
実はそれはモニカが着るための制服だったと今わかって、レイチェルはショックを隠せないのですね。
当時のモニカはとても太っていたので、マスコットが着るようなサイズの制服でないと入らなかったのです。

レイチェルの通っていた高校は、レイチェルが人気者だった高校。つまり、レイチェルの高校生活は、人気者として楽しいものだったと言っています。
それに反してモニカの高校生活は、バンドの制服を(合うサイズがないので)特別に作らせないといけないような悲惨なものだったと言っていますね。
レイチェルは楽しくて華やかな高校生活、モニカはみじめで悲しい高校生活、二人の高校生活は全く違ったものだった、だから、二人は別の高校に通っていたと言ってもいいくらいなのよ、とモニカは言いたかったということです。


(Rach からのお詫び)
いただいたコメントへのお返事は、もうしばらくお待ち下さいませ。


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posted by Rach at 07:05| Comment(13) | フレンズ シーズン4 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする