2009年08月11日

ハムスターを買いに行く理由 フレンズ4-5その2

セントラルパーク。フィービーのライブの後、出かけようとするジョーイとその恋人キャシー。
ジョーイ: Oh, Kath, we should get going. We're going to buy hamsters. (あぁ、キャス。俺たち行かなくちゃ。俺たちこれからハムスターを買いに行くんだ。)
みんな: Ooh, that's great, I love those little guys. (わぁ。それって最高。僕もあの小さいやつ大好きだよ。)
キャシー: No, no, it's not like that. I, I work for a medical researcher. (違う、違うの、そういうのじゃないの。私は医療研究者のところ[の下]で働いているのよ。)
レイチェル: Well, have fun. (そうなの。楽しんできて。)
キャシー: Okay. (わかった。)
フィービー: Well, I think it's nice that the medical community is finally trying to help sick hamsters. (ねぇ、医学界がついに病気のハムスターを助けようとするなんて、いいことだと思うわ。)

ハムスターを買いに行くというジョーイとキャシー。
二人でペットを飼うのね、それって素敵、とフレンズたちは口々に言うのですが、キャシーは、it's not like that 「そういうんじゃない、みんなが想像しているようなことじゃない」と言います。
ジョーイとは演劇クラス、演劇レッスン(acting class)で出会ったキャシーですが、I work for a medical researcher だと言っています。
医療研究者の元で、恐らくアシスタントとして、働いている、ということですね。
その説明だけで、ハムスターを医療研究の実験のために使うことが想像されます。

恋人同士が二人でペットを飼う、というのはラブラブであることの証明のようで、過去記事、フレンズ2-7その2 でも、ロスと当時の恋人ジュリーが、ネコを飼う予定である、という話が出てきました。
「今回はそういう可愛らしい話じゃなくて、実験用のハムスターなのよねぇ。」と言われたので、レイチェルも何と返していいかわからず、「まぁ、とりあえず楽しんできて」みたいなことしか言えません。
ハムスターに待ち受ける残酷な運命が想像されても、とりあえずこう言って送り出すしかなかった感じです。

二人が出て行った後、フィービーがまたトボケたことを言っています。
医療研究のためにハムスターを買うと聞いて、「ついに医療業界も、ハムスターの病気の研究に乗り出す気になったのね。」みたいなことを言っていますね。
ハムスターの病気を研究し、その治療法を開発するために、ハムスターが必要なのだ、と思ったようです。
実際のところは、人間の病気を治すための薬の開発において、人体への影響を調べるための実験に使われるので、ハムスターの病気を治すどころか、人間の薬の開発のために、逆に病気にさせられたり、最悪の場合は死に至ることにもなるんですよね。
他のフレンズたちはそのことに気付いているので、キャシーに何と声をかけていいか一瞬絶句していたわけですが、フィービーだけはハムスターの病気の研究のためだと思っていた、そのズレ具合がフィービーらしい、ということです。

ちなみに、日本語で実験動物と言えば、モルモットのイメージが強いでしょうか。
モルモットという言葉は、リス科のマーモット(marmot)から来た言葉のようですが、実験動物として使われるモルモットは、英語では、guinea pig と言います。
guinea pig は「テンジクネズミ」。
日本語で「モルモットにされた」というと、何かの実験材料にされた、実験台として使われた、という意味になりますが、英語の場合でも、use someone as a quinea pig は「人を実験台として使う」という意味になります。

ですから、今回のセリフで、guinea pigs を買いに行くと言ってしまうと、実験動物であるというイメージが強くなり、オチが見えてしまいますよね。
ハムスターなら、実際にペットとして飼っている人も多いし、また実験に使われると言われればそれはそれで想像できます。
ここでは、hamsters であることで、ペットを飼うとみんなが勘違いし、実は実験動物だった、というダークなオチにうまく繋がる仕組みになっていると思います。


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2009年08月10日

自分の足を口に入れる フレンズ4-5その1

シーズン4 第5話
The One with Joey's New Girlfriend (間違いだらけの恋人選び)
原題は「ジョーイの新しい恋人の話」


セントラルパークにいる美女に目が釘付けのチャンドラー。
モニカに促されて、思い切って声をかけることにしますが、いつものようにぎくしゃくしてしまい、うまくナンパできません。
お互いに名前を名乗った後、
キャシー(Kathy): Wow, you are really good at this! (まぁ。あなたは本当にこういうナンパが得意なのね!)
チャンドラー: Hey, come on, give me a break. I'm out on a limb here! (ねぇ、お願いだよ、大目に見てよ[そんな風に皮肉を言うのは勘弁してよ]。俺は今ギリギリの状態なんだ。)
キャシー: I'm sorry. You're right. I apologize, but I should tell you that I'm waiting for a date. (Joey enters) Oh, and there he is now! ((からかって)ごめんなさい。あなたのいうことは正しいわ。謝るわね。でも、あなたに言っておかないと。私はデート相手を待っているところなのよ。[ジョーイが入ってくる] あぁ、今、彼が来た!)
ジョーイ: Hey! (よう!)
チャンドラー: Hey! Hey, hey-hey, hey. (よう! ようようようよう。)
ジョーイ: Hey, I see you guys already met, huh? (Joey kisses Kathy.) (なぁ、すでに二人は知り合いになったみたいだな、だろ? [ジョーイはキャシーにキスする])
チャンドラー: Yes-yes, I was just trying to figure out a way to uh, demonstrate how I could get my exceptionally large feet into my even bigger mouth. (そう、そうなんだよ。俺はただあることをする方法を見つけ出そうとしていただけなんだ。それは、俺の例外的にデカい足(両足)を、それよりさらにデカい口にどんな風に入れるかを実演してみせること、だ。)
ジョーイ: Didn't I tell ya? Always showin' off. (俺が君に話してたろ? (チャンドラーは)いつも自分の能力を見せびらかすんだよ[自分をよく見せようとするんだよ]。)

やはり美人をうまく口説けないチャンドラー。
気まずい空気が流れ、キャシーという相手の女性は、「あなたってほんとに女の子を誘う、口説くのが上手ねぇ。」というようなことを言っています。
これは明らかに皮肉ですね。
それを聞いたチャンドラーは、Give me a break. 「そういう皮肉は勘弁してよ」と言っています。

out on a limb は「枝の上に乗り出して」という意味から、「危険な[不利な、困難な]立場[状態]で、孤立無援の状態で」という意味になります。
フレンズ3-1その14 にも出てきました。
この場合は、いつ細い枝がポキッと折れて下に転落するかわからない、という非常に危険な状態で、危険を顧みず決死の覚悟で、俺は勇気を振り絞って声をかけたんだから、そんな皮肉を言わないでくれよ、という感じでしょう。

からかってしまったことを詫びたキャシーは、自分は今、デート相手を待っているところだったの、と説明します。
なんとその相手はジョーイ。
ジョーイのデート相手に声をかけてしまったことを、大変気まずく感じたチャンドラーは、自分がしていたことをジョーイに説明しています。

I was just trying to figure out a way... というチャンドラーのセリフは、直訳しただけでは意味がよくわかりませんが、put one's foot into one's mouth というイディオムを元にしているように思います。
(以下、このイディオムが元になっている、という想定で話を進めていきます。)

英辞郎では、
put one's foot into one's mouth (または、put one's foot into it
=へま[不謹慎]なことをうっかり言ってしまう、失言する、問題発言をする、へまをする、どじを踏む、しくじる、失敗する、自縄自縛
(直訳) 自分の足を口に入れる

と出ています。
有名なイディオムなので、one's mouth を it で済ますことも多いようですね。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
put your foot in your mouth: to say something that is embarrassing or that upsets someone, because you have not thought carefully about what you are saying
つまり、「恥ずかしいこと、あるいは誰かを困らせることを言うこと。自分が言おうとすることを事前に注意深く考えなかったために。」

チャンドラーのセリフを直訳すると、「自分のでっかい足を、でっかい口に入れるのを実演してみせようとしていた」ということですが、上のイディオムを下敷きにしていると考えると、「どれだけものすごいヘマや失言ができるかを試していた」→「俺はとんでもないヘマをした、とんでもない失言をしていたところなんだ」という意味で言っているのではないかな?と思います。

ちなみに、辞書に出ているイディオムは、英和、英英とも、put one's/your foot into one's/your mouth となっていて、上のセリフでは、get my feet into my mouth にいろいろな形容詞の修飾語がついたものになっていますよね。
つまり、動詞が put ではなく get、足は単数形 foot ではなく、複数形 feet、という違いがあります。
特に、足が複数形 feet になっていることに関しては、片方の足を口に入れるだけでも大変、もしくはとんでもないことなのに、それを両足(feet)入れるという、さらに上の状況になっていることを示しているのかな、と思います。

このように、put one's foot into one's mouth というイディオムとは完全に一致していないので、このイディオムの存在をあらかじめ知っていないと、このセリフに隠された意味を瞬時に理解することは難しいかもしれません。

このイディオムは、アリーmy Love (Ally McBeal)にも出てきたことがあります。
それもあって、私にはこのイディオムがとても印象的なのですね。
アリーのシーズン1第4話「ラブ・アフェア」(原題:The Affair)。
恩師のお葬式でアリーが失言してしまった時、アリーが自分の足をカポッと自分の口に入れる映像が挿入されます。
アリーの表情も、「あ、しまった、失言しちゃった!」という感じの顔になっています。
「どうして足を口に入れるんだろう? これって何かのイディオム?」と思って調べて、このイディオムの存在を知ったのですね。
アリーでは、イディオムなどの表現を文字通りの映像にして見せることがたびたびあり、これもその一つだったわけですが、その衝撃的な映像(笑)のお陰で、このイディオムが深く頭に刻まれたわけです。

(フレンズのセリフに戻ります)
その何とも回りくどい表現をしたチャンドラーを見て、ジョーイはキャシーに、Didn't I tell ya? Always showin' off. と言っています。
「俺は君にルームメートのチャンドラーの話をしなかったか?(したよね?)、チャンドラーはいつもこんな風に、show off するんだよ」ということです。
show off には、「(自分の力量などを)見せびらかす、ひけらかす、よく見せる、誇示する」「注意を引こうとする、人目を引くようなことをする」という意味があります。
ジョーイはここでは「(力量・能力を)見せびらかす」という意味で使っているようですね。
チャンドラーのセリフ「足が口に入るかを実演してみせようとしていた」を文字通りにとって、「自分はこんなすごいことを出来るんだぞ、ってすぐに自慢したがるんだよ、コイツ。」みたいに言っている気がしました。
もしくは、大袈裟な話をして、相手の気を引こうとするんだよ、と言いたいのかもしれません。

いずれにしても、チャンドラーはこのセリフで、俺は今、自分の友達の彼女に声をかけちゃうっていうヘマをしちゃったんだ、と言っているのですが、ジョーイはセリフに隠された「ヘマをした、失言した」という意味がわからず、ただチャンドラーが何が大袈裟な自慢話をしているように思って、「ほら、俺が言ってたように、こいつはすぐに何でもひけらかすんだよ」と言っている、そのズレが面白いジョークなんだろうと思いました。
多分、キャシーはチャンドラーのセリフの意味がわかっていたと思いますが、あまりにも回りくどい表現だったために、ジョーイにはわからなかった、ということだと思います。


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2009年08月07日

nail ものにする、うまくやる フレンズ4-4その7

フランク・シナトラの Night and Day に合わせて、屋上でダンスの最後の仕上げをするトリーガーとジョーイ。
今回は上手くスピンも出来て、成功した二人は大喜び。
ジョーイ: We did it! (やったぞ!)
トリーガー: I know, we did it! Hey, that was incredible, huh? (そうだな、やったな! なぁ、今のはすごかったよな、だろ?)
ジョーイ: That was amazing! I mean, we totally nailed it! It was beautiful. (さっきのは素晴らしかったよ! つまり、俺たちは完全にものにしたんだ! 美しかった。)
トリーガー: Hey, listen. Thanks a lot, Tribbiani. (checks watch) Oh, my God! Look at the time. I gotta catch the bus to the ball. (なぁ、聞いてくれ。ほんとうにありがとう、トリビアーニ。[時計を見て] あぁ、いけない! こんな時間だ。舞踏会の会場までのバスに(間に合うように)乗らなくちゃ。)
ジョーイ: Oh well, okay, good luck. (あぁ、そうだな。よし、幸運を。)
トリーガー: Yeah. (あぁ。)
ジョーイ: Unless you wanna practice the fox trot again? Or-or the Tango? (もう一度、フォックス・トロットを練習したいのなら話は別だけど。それとか、タンゴとか?)
トリーガー: Ahh, thanks, but no. You see, I-I think I'm ready to dance with girls. (あぁ、ありがと。でもいいんだ。ほら、もう俺は女の子と踊れる準備ができてるって思うから。)
ジョーイ: Okay. (わかった。)
トリーガー: Yeah. (あぁ。)
ジョーイ: Go get 'em, Treeger. (女の子たちをものにしろよ、トリーガー。)
トリーガー: Right. (Starts to leave) Hey, ahh, you wanna come? Marge has a girlfriend. (オッケー。[行こうとする] なぁ、お前も行きたいか? マージには女友達がいるんだ[マージは女友達を連れてくるんだ]。)
ジョーイ: (intrigued) Really? ([興味をひかれて] ほんとか?)
トリーガー: Yeah, you could dance real good with her, she's the same size as me. (あぁ。ジョーイならその子とすごく上手く踊れるよ。彼女は俺と同じサイズなんだ。)
ジョーイ: No, I'm good. (遠慮しとくよ。俺は大丈夫だ。)

I did it! や We did it! は、何かに成功して「やったぞ! できたぞ!」という時の決まり文句ですね。
we totally nailed it の nail は「確実にものにする、うまくやる」という意味です。
nail は日本語のネイルからもわかるように、「爪(つめ)」の意味があり、また「くぎ」という意味もあります。
動詞として使うと「…をくぎ付けにする」で、そこから「…を動けなくする」という意味にもなります。
まるでくぎで刺したようにしっかり固定することから、「確実にものにする」という意味になるのですね。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
nail [verb]: (informal) to do something exactly right, or to be exactly correct
例) She nailed a superb jump.

つまり、「何かを完全に正しく行うこと、または完全に正しくすること」。
例文は、「彼女は卓越したジャンプを成功させた。」

トリーガーは時計を見て、I gotta catch the bus to the ball. と言っています。
舞踏会の会場までのバスがあって、そのバスの時間が迫っているから、それに乗り遅れないように、そのバスに無事に乗ることができるように、もう行かなくちゃ、というニュアンスですね。
フレンズたちは、どこかへ急いでいく場合、タクシーをつかまえなきゃ、とよく言っていますが、トリーガーはもっと節約型で、常にバスで移動する人のようです。
舞踏会用に正装をしているのに、移動手段はバスであるところが、トリーガーらしいのかもしれません。

最初はあんなにダンスの練習をいやがっていたのに、いつの間にかトリーガーとのダンスが楽しくなってきたジョーイ。
もう行くよ、と言うトリーガーに、Unless... 「…なら話は別だけど」と言いながら、別のダンスのステップを練習しないか?と誘います。
もう行く、って言うけど、あと少しの時間、練習していったらどうかな?、とすぐにここを立ち去る以外の選択肢を示す感覚ですね。
トリーガーはそのジョーイの申し出に感謝しつつも、ジョーイと練習したお陰で、もう女の子と踊れる度胸も自信もついたからこれ以上の練習はしなくても大丈夫だよ、と言います。

少し寂しそうにしているジョーイを見て、トリーガーは「ジョーイも良かったら一緒に来るか?」と誘います。
トリーガーが踊りたいマージという女性も、女性二人のペアで来るからさ、ということですね。

その後のトリーガーのセリフ、Yeah, you could dance real good with her, she's the same size as me. について。
前半で、「ジョーイはそのマージの友達とほんとに上手に踊れるだろう」と言っています。
real good は、really good の口語表現です。
そして後半で、その彼女についての説明がありますが、彼女はトリーガーと同じサイズ、つまり、かなりサイズの大きな女の子のようですね(笑)。
トリーガーには別に悪気(?)はなく、俺と上手く踊れたジョーイだから、そのジョーイなら、あの彼女とも上手く踊れそうだし、という意味もあって、ジョーイを誘ってみたようです。
前半部分だけを聞いていると、ジョーイがトリーガーと練習を重ねてきて、ジョーイ自身もダンスが上手くなったから、ジョーイも女の子とすっごく上手に踊れるさ、という意味で言っているのかと思いきや、「その子は俺と同じ大きさだから(俺と練習してきたジョーイならうまく踊れるはず)」というオチになっていた、ということですね。(トリーガーはジョークのつもりで言ったわけではないようですが)
一瞬、舞踏会に興味を持ったジョーイでしたが、トリーガーと同じサイズの女の子と聞いて、即座に遠慮するのがジョーイらしいです。


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2009年08月06日

当座預金口座を作ることになってしまった フレンズ4-4その6

ジムの会費を払わないで済むように、会費を引き落としている銀行口座を閉鎖しようとしたロスとチャンドラーでしたが、口座解約担当者は魅力的な美人でした。その後のシーン。
[Scene: Monica and Rachel's, Chandler and Ross are telling Joey, Rachel, and Monica of their bank woes.]
モニカとレイチェルの部屋。チャンドラーとロスは、ジョーイ、レイチェル、モニカに、銀行での災難を話しているところ。
モニカ: So you didn't leave the bank? (それで、あなたたちは銀行をやめなかった[解約しなかった]のね?)
ロス: No! And somehow we ended up with a joint checking account. (解約しなかったよ! それにどういうわけか僕たちは、共同の当座預金口座を持つはめになった。)
レイチェル: What are you ever gonna use that for? (そんな口座、何のために使うことになるの?)
チャンドラー: To pay for the gym. (ジムに支払いをするために使うんだ。)

グッドアイディアだ!と言って、張り切って銀行口座を閉鎖しに行った二人でしたが、口座を閉鎖できなかったばかりか、新たに、二人共同の(?)当座預金口座(checking account)まで作らされてしまったことがわかります。
銀行の担当者が美人だったので、また結局その魅力に負けてしまったようですね。
「どうして口座を解約しようと思われたんですか?」「ジムの会費を払う口座を元から断とうと思って…」「あぁ、ジムの口座の引き落としなら、別に当座預金口座を作られた方が便利ですよ」などという宣伝文句に乗ってしまった、その誘いを断りきれなかった、ということなのでしょう。


(Phoebe enters)
フィービーが入ってくる。
チャンドラー: Hey. (やあ。)
フィービー: Hey! So I had a great day. Rick and I really hit it off, and we started making out, and then my boss walked in and fired me for being a whore. (はーい! 最高の1日だったわ。リックと私は本当に意気投合して、二人でいちゃつき始めたの。その部屋に(マッサージ店の)ボスが入って来て、売春婦であるという理由で私をクビにしたのよ。)
ジョーイ: What? (何だって?)
レイチェル: You got fired? (クビになったの?)
モニカ: Oh, my gosh! (まぁなんてこと!)
フィービー: It's so weird. I have never been fired from anything before. (すごく変な感じよ。私はこれまでどんなものからも解雇されたことはなかったのに。)
レイチェル: Sweetie. (スウィーティ[ハニー]。)
フィービー: I just-I just started walking around, not knowing what to do next, y'know? I-I started asking people on the street if they wanted massages. Then these policemen thought I was a whore too. It's really been a bad day, whore-wise. (私はただそこらへんを歩き始めたの。次に何をすべきかわからないままにね。私は通りにいる人たちに、マッサージはいりませんか?って尋ね始めたわ。すると、警官たちも私を売春婦だと思ったの。本当にひどい日だったのよ、売春婦的にはね。)

マッサージ師としてマッサージ店で働いているフィービーは、クビになったと言って帰ってきます。
少し前のシーンで、リックというお客に惚れてしまったフィービーは、とうとうリックに告白します。
リックもフィービーのことを気に入っていて、二人はマッサージの部屋でキスし始めるのですが、そこをマッサージ店のボス(恐らく店主)に見つかってしまったのですね。
客に対してそういう行為をしたら、それは売春婦の仕事になってしまう、うちはそれ系の店じゃないから契約違反をしたあなたはクビよ!と解雇されてしまったのです。
whore は「売春婦、ふしだらな女」。
フレンズでは、hooker と表現されることが多いですね。

I have never been fired from anything before. という経験を表す現在完了形は「これまでに何からも解雇されたことはなかった」という意味です。
フィービーは自らの意志で仕事を辞め、転職したことはあっても、雇っている側から解雇を言い渡されたことなんて一度もなかったのに、ということでしょう。
売春婦であるように言われてクビになるなんて、プロのマッサージ師として頑張ってきたつもりの私にとっては屈辱だわ、ショックだわ、という感じだと思います。

クビになったフィービーは、その後、どうしていいかわからず、ただ街を歩いていた、と言っています。
仕事がなくなったので、今度はフリーのマッサージ師としてお客を取ろうとしたのでしょう。
通りで道行く人に「マッサージはいりませんか?」と声をかけるのですが、通りでそんな客引きのようなことをしていたために、今度は警官にまで売春婦と間違えられた、ということですね。
マッサージというと、フレンズ3-5その26 でフィービーの弟が勘違いしたように、エッチ系の方を想像する人も多いですから。

-wise は、suffix (接尾辞、接尾語)で、今回は「…の点で、…に関しては、…の観点では」というような意味になるでしょう。
フレンズ1-8その4 では、weatherwise という言葉も出てきました。
職場では売春婦と間違えられ、さらには通りでもそれに間違えられ、売春婦の観点から言うと、売春婦の方面では、売春婦にとっては、最悪の日、厄日だったわ、と言いたいわけです。
自分が whore であることは否定しているのに、a bad day, whore-wise と表現しているのがちょっとピント外れな感じがして、そこがフィービーらしいということでしょうね。


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2009年08月04日

一緒に銀行に行けなくなる フレンズ4-4その5

セントラルパークにロスとチャンドラーが戻ってきます。
レイチェル: Hey. So did you quit? (はーい。それで(ジムを)やめたの?)
チャンドラー: No, I almost did. Couldn't leave Ross there without a spotter. (いいや。俺はほとんどやめるところまで行ったんだけどね。監視人[お目付け役]なしに、ロスをジムに残しておけなかったんで。)
モニカ: Wait, now, so you joined the gym? (待って。じゃあ、ロスはジムに入会したの?)
(Rachel starts to laugh.)
レイチェルは笑い出す。
ロス: And that's funny, why? (そして、それは大笑いだ、と。どうして面白いの?)
レイチェル: Oh, umm, I was just, y'know, picturing you working out, and umm.... Oh, that's it. (あぁ、うーんと、私はただ、ほら、あなたがジムで運動している[ワークアウトしている]姿を想像しただけで…あぁ、それだけよ。)
チャンドラー: We're doomed. Okay, they're gonna take 50 bucks a month out of our accounts for the rest of our lives. What are we gonna do? (俺たちは破滅だ。いいか、俺たちの残りの人生の間[俺たちが死ぬまで]、やつらは俺たちの口座から毎月50ドルを取っていくことになるんだ。俺たちはどうすればいい?)
モニカ: Well, you could actually go to the gym. (そうねぇ、あなたたちが実際にジムに行くこともできるでしょ。)
(Chandler and Ross both laugh)
チャンドラーとロスは二人とも笑う。
ロス: Or! Or we could go to the bank, close our accounts and cut them off at the source. (もしくは! もしくは、僕たちで銀行に行って、口座を閉鎖して、元から遮断する、っていうのも可能だ。)
チャンドラー: You're a genius. (お前は天才だよ。)
ジョーイ: Oh, man! But then, we won't be bank buddies. (あぁ、なんてこった! でもそしたら、俺たちは、銀行友達ができなくなる[一緒に銀行に行けなくなる]よ。)
チャンドラー: Now there's two reasons. (これで、(口座閉鎖の)理由が2つになったな。)

退会手続きのためにジムに行ったロスとチャンドラー。
少し前のシーンで、付き添いで行ったはずのロスが、マリアというレオタード美人に声をかけられるシーンがありました。
チャンドラーは、almost did、つまり、「ほとんどやめかけてたんだけど、結局やめなかった」と言っています。
spotter は「監視人、お目付け(役)」。
動詞 spot 「…を見つける、見抜く、見極める」から来た言葉のようです。
チャンドラーは、「俺はやめようと思ったし、やめることも可能だったんだけど、ロスを残しておけなくてね。意志の弱い、一人じゃ何をしでかすかわからないロスの傍に、監視人として俺がついていないといけないようだったんで。」みたいに言っています。
このセリフで、ロスは結局、マリアの魅力に抗えず(笑)、ジムに入会してしまったことがわかる仕組みです。

spotter について、もう少し詳しく見てみます。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
spotter [noun] [countable]:
1. someone whose job is to look for a particular thing or person
2. someone who prevents someone else from getting hurt while they do an activity like GYMNASTICS or WEIGHTLIFTING, by being there to help them move correctly if needed

つまり、1. は「ある特定のことや特定の人を探すことを仕事とする人」。
2. は「体操(競技)や重量挙げのような活動をする時に、その人がケガするのを防ぐ人。必要であれば競技者が正しく動くのを助けるためにその場にいることによって。」

何か悪いこと、まずいことをしないかどうか監視する人、という意味は 1. ですが、2. の意味もあるのがちょっと興味深いなと思いました。
2. は直訳したので意味がわかりにくいですが、危険を伴う競技の時に、競技者のすぐ傍についている人を指すようです。
鉄棒から落ちそうになったり、バーベルを落としそうになった時に、とっさに介添えするような役目のことでしょう。
今はちょうど、ジムの話をしているので、危険な運動競技の介添え人の意味である、spotter という言葉を使って、「俺がロスの傍にずっとついていてやらないと、ロスが大怪我をしそうなんでね。」みたいな意味で、「俺は a spotter なしで、ロスをそこには残しておけなかった」→「俺が彼の spotter になるために、やめかけていた俺も残った」ということを言っているように思います。
マリアの誘惑やジムの人の言いなりになって、もっとぼったくられちゃうかもしれないから、という感じでしょう。
立場が逆転したので、チャンドラーはここぞとばかりにロスの意志の弱さを強調しているようですね。

ロスがジムに入会したと聞いて、元恋人のレイチェルは、あっはっはーという感じで大声で笑い出します。
ロスは、「僕がジムに入会したのが、君にはそんなに面白いんだね。どうして?」と尋ねます。
レイチェルは、ただロスがジムでワークアウトしている姿を想像しているだけよ、と答えるのですが、ロスとジムが、イメージ的にあまりにも結びつかないので、思わず笑ってしまった、ということです。

今度は、チャンドラーとロスの二人とも、残りの人生、すなわち死ぬまでずっと、毎月50ドル引き落とされることになる、と言って悩んでいます。
doomed は「運の尽きた、不運の、絶望的な、破滅の」という形容詞。
doom は名詞で「(悪い)運命、破滅」、他動詞で「…を(悪く)運命づける」という意味があり、その他動詞を受身にした形の形容詞が doomed だということです。

お金をただ取られるのがいやなら、実際にジムに行って会費分きちんと利用したらいいじゃない、とモニカが言うと、ロスとチャンドラーは二人、顔を見合わせて笑います。
先ほど、レイチェルが笑った時は「失礼な」という顔をしていたロスですが、自分たちがお互いにワークアウトをしている姿を想像したら、やっぱり笑ってしまうのですね。
そんなのあり得ないよ、想像できないよ、という笑いです。

ロスは、Or! と言って、別の可能性を示唆します。
お金を自動的に引き落とされるのがいやなら、source 「元、起源、源、出所(でどころ)」で、そのお金を遮断してしまえばいいんだ、ということですね。
素晴らしいアイディアをひらめいた相手に対しては、このように、You're a genius. 「お前は天才だよ」という表現がよく使われます。

その話を聞いたジョーイは、そんなことしたら、俺たちは、bank buddies じゃなくなる、みたいなことを言っています。
buddy は「相棒、仲間、友達」ですね。
銀行仲間、銀行の相棒でいられなくなる、みたいなことですが、DVDの日本語訳では、「”連れ銀行”できなくなる」と訳されていて、まさにそういうニュアンスだと思います。
同じ銀行に預けている仲間なので、銀行に行く時は二人で連れ立って行く、という感覚ですね。

「一緒に行けなくなるじゃんか」と嘆くジョーイに対して、チャンドラーは満足そうに、Now there's two reasons. と答えます。
直訳すると、「(そのジョーイの話を聞いた)今、(銀行口座を閉鎖する)2つの理由が存在する。」ということになります。
ジョーイの話が、銀行閉鎖をする2番目の理由になる、ということですね。

恐らく、ジョーイと一緒に銀行に行くと、「俺、今、金欠だから、今下ろした現金の中から、ちょっとだけお金を貸してくれよ」とか言われるのでしょう。
だから、銀行口座を閉鎖すれば、ジョーイと一緒に行かなくて済むから、金貸して、と言われることもなくなり一石二鳥だ、とチャンドラーは喜んでいるわけです。
ジョーイがこれほどまでに bank buddies 解消をいやがる理由はそれしかないでしょう。


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2009年08月03日

刑務所の隠語じゃないよな? フレンズ4-4その4

モニカとレイチェルをアパートから追い出すという管理人のトリーガー。
ジョーイは何とかトリーガーのご機嫌を取ろうとします。
[Scene: Mr. Treeger's apartment, Joey is there to suck up.]
トリーガーの部屋。ジョーイは彼のご機嫌を取るためにそこにいる。
トリーガー: What? (何だ?)
ジョーイ: Please don't kick Monica and Rachel out. This wasn't their fault, it was mine. (お願いだから、モニカとレイチェルを追い出さないでくれ。今回のことは二人が悪いんじゃない[これは二人のせいじゃない]。俺が悪いんだよ。)
トリーガー: You want me to kick you guys out instead? (代わりにあんたら二人を追い出して欲しいか?)
ジョーイ: No, you can't do that. Where would the chick and the duck live? (だめだ、そんなことはできないよ。あのチック[ヒヨコ]とダック[アヒル]はどこに住むんだ?)
トリーガー: You have pets? (ペットを飼ってるのか?)
ジョーイ: Noo-no-no, no, those are nicknames. I'm the "chick" and Chandler is the "duck." (違う違う違う違う。今のはニックネームだよ。俺が「チック」で、チャンドラーが「ダック」だ。)
トリーガー: Huh, I would've thought it was the other way around. (ほう。俺なら逆だと思った[逆に考えた]だろうな。)
ジョーイ: Come on, man, just-just let the girls stay, I'll do whatever you want. (お願いだよ。ただあの子たちをこのままいさせてやってくれよ。あんたの望むことを何でもするからさ。)
トリーガー: Really? You'd do anything? (ほんとか? 何でもするんだな?)
ジョーイ: Yeah-yeah, absolutely. (あぁ。もちろんだよ。)
トリーガー: Yeah, I got something you can do. (そうだな。あんたにできることがある。)
ジョーイ: What, what is it? (何? それは何だ?)
トリーガー: Can you be my dancing partner? (俺のダンス・パートナーになってくれる?)
ジョーイ: That's not prison lingo, is it? (それって、刑務所の専門用語じゃないよな?)
[Scene: Central Perk, Joey is telling Monica and Rachel what he has to do.]
セントラルパーク。ジョーイはモニカとレイチェルに、自分がしなければならないことを説明しているところ。
モニカ: His dancing partner? (彼のダンス・パートナー?)
ジョーイ: Yeah, there's this superintendents' dance, "The Super Ball." And he wants to impress Marge, this lady super that he's got a crush on. (そうなんだよ。管理人(スーパー)のダンス「ザ・スーパー・ボール」があるんだ。それで、トリーガーはマージにいい印象を与えたいんだよ。マージっていうのは、女性の管理人で、トリーガーは彼女に惚れてるんだ。)

悪いのは俺だから、どうか彼女たちを追い出さないでくれ、と頼むジョーイ。
じゃ、代わりにお前たち男性二人組が部屋を出て行くか?といじわるな質問をされて、ジョーイは思わず「とんでもない。そんなことしたら、ヒヨコとアヒルはどこに住めばいいんだよ、誰が世話するんだよ? あいつらを残して出て行けないよ」みたいに返事してしまいます。
セリフでは、the chick and the duck と定冠詞の the がついていますね。
フレンズたちと話をしている時の感覚で、つい、「(君も知ってる)あの、例の」という the をつけてしまった、ということでしょう。
「俺たちが出て行ったら、”あいつら”はどうなると思う?」みたいに口が滑ってしまった感じなのだと思います。

トリーガーが、You have pets? と怖い顔をして問い返したところを見ると、このアパートではペットを飼うことは許可されていない、もしくはペットを飼う場合には事前の許可が必要なのかもしれません。
トリーガーが2匹のペットの存在を知らないことに、ここで改めて気付いたジョーイは、the chick and the duck っていうのはペットのことじゃなくて、俺たちのニックネームなんだ、と苦しい言い訳をしています。
ジョーイがチック(ヒヨコ)で、チャンドラーがダック(アヒル)だ、という説明に、トリーガーは、I would've thought it was the other way around. と返します。
I would've thought は「もし俺なら…と思っただろうに」という感じでしょうか。
俺が名前を付けるとしたら、逆に考えただろうに、名前を今のと逆にしただろうに…みたいなことだと思います。

なぜ逆か?ですが、これは、chick には「若い女の子」の意味があるからかな、と思います。
チャンドラーとジョーイを比較すると、女性によくモテるジョーイの方が男性っぽいと言えますし、チャンドラーはゲイに間違えられることも多いですよね。
ですから、どちらかに chick という名前を付けるとするならば、俺ならチャンドラーの方を chick にするけどなぁ、ということが言いたいようです。

何でもするから、というジョーイに、トリーガーはある一つのお願いをします。
それが、「俺のダンス・パートナーになってくれる?」でした。
あまりに唐突な話で、一瞬、その言葉の意味がわからなかったジョーイは、「今言ったのは、prison lingo じゃないよな?」と尋ねています。
lingo は「(特定の団体の人たちが使う)専門用語、言葉遣い」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
lingo: [noun] [countable usually singular] (informal)
words used only by a group of people who do a particular job or activity (SYN: jargon)

つまり、「ある特定の仕事や活動をする人々のグループによって使われる言葉。同義語は jargon」

同義語として挙げられている jargon は、英和辞典で「隠語」と訳されていて、今回の lingo もそういう「隠語」のニュアンスが近いように思います。

この直後のシーンで説明されるように、トリーガーは本当に、「ダンスのパートナーになって欲しい」と頼んだのですが、ジョーイは、これは刑務所の隠語、または専門用語、特殊用語で、何か別の意味が隠されているのでは?と勘ぐったようです。
例えば、「俺とダンスを踊ってくれ」は「俺とベットを共にしてくれ、俺と寝てくれ」みたいな意味になるのかな?、刑務所でゲイの気がある男性が、他の男性をベッドに誘う言葉か何かだろうか?と思ったのかもしれません。

結局、その後のジョーイの説明で、トリーガーの依頼の内容が明らかになります。
トリーガーはダンス大会に出場し、好きな女性に好印象を与えるためにダンスの練習がしたい、だからジョーイにその練習相手になってくれ、と頼んだのですね。

管理人のダンス大会の名前が、The Super Ball であることも笑いのポイントです。
アメリカでスーパーボウルというと、アメリカのプロフットボールの王座決定戦のこと。
フレンズ2-12その1 で少し説明しましたが、フレンズ2-12 のタイトルは、The One After the Superbowl, Part 1 「スーパーボウルの後の話 パート1」でした。
視聴率断トツ1位のスーパーボウルに続けて、このフレンズのエピソードが放映されたから、こういうタイトルだったのです。

このアメフトのスーパーボウルの綴りは、The Super Bowl になります。
フットボール(football)の ball ではありません。
bowl は料理に使う「ボウル、鉢(はち)、どんぶり」のことで、鉢形のスタジアムで競技が行われるために The Super Bowl と呼ばれるのです。

トリーガーのダンス大会の方は、ball という単語が使われています。
これは、「ボール、球」の ball ではなく、「舞踏会」という意味の ball です。
発音は同じですが、語源が異なるので、別の単語扱いになるようです。
ballroom だと「舞踏場、ダンスホール」、ballroom dancing は「舞踏会のダンス、社交ダンス」という意味ですね。

また、トリーガーのようなアパートの管理人を super と呼びますが、これは、superintendent の省略形です。
ジョーイの説明通り、superintendent たちのダンスパーティー・舞踏会だから、super の ball、すなわち、The Super Ball というネーミングになっているのですね。
bowl 「ボウル」と ball 「ボール」は発音が違いますが、 よく似た発音なので、有名なアメフトの The Super Bowl をもじった名前が付けられている、管理人のことを super と呼ぶからこそつけられる名前、というところです。


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posted by Rach at 07:02| Comment(0) | フレンズ シーズン4 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする