ポキプシーに住んでいる女性とデートしているロスですが、電車で2時間かかるという遠距離のため、電車の中で寝込んで、ポキプシーで降り損ねてしまいます。
[Scene: The train, it's pulling into a station.]
電車(の車内)。電車が駅に入ろうとしている。
車掌(The Conductor): Last stop, Montreal. The stop is Montreal! (終点、モントリオール! 停車駅はモントリオール!)
ロス: (waking up) What? (notices that there is now a beautiful woman sitting next to him) ([目を覚ましながら] 何だって? [今、美しい女性が自分の隣に座っていることに気づく])
電車の女性(Woman On Train): I made a bet with myself that you have beautiful eyes. Now that I see them, I win! (私は自分自身に賭けをしたのよ。あなたはきれいな目をしてる、って。今、私はあなたの目を見たけど、私の勝ちね!)
ロス: What? (何?)
電車の女性: We're at my stop. But would you like to have coffee? (私の降りる駅にいるわ。でも、コーヒーでもどうかしら?)
ロス: (now fully awake) Are we really in Montreal? ([やっと完全に目を覚まして] 僕らは本当にモントオールにいるの?)
電車の女性: Yes, we are. So coffee? (えぇ、そうよ。それで、コーヒーは?)
ロス: Coffee sounds great. (They get up) Wait, so, so you live in Montreal? (コーヒーっていい感じだね[コーヒー、いいんじゃない?] [二人は立ち上がる] 待って。それで、君はモントリオールに住んでるの?)
電車の女性: Oh, no. But it's just a two-hour ferry ride to Nova Scotia. (いいえ。でも、ノバスコシアまではフェリーでたった2時間よ。)
ポキプシーを通り過ぎ、ロスはとうとう電車の終点、モントリオールに着いてしまいました。
モントリオールはカナダですから、国境を越えてしまったということですね。
stop は「(電車・バスなどが)停車する所、停車駅、停留所」。
日本の電車でも、終点では、This is the final stop. という英語アナウンスが流れたりしますよね。
車掌さんの「終点、モントリオール!」の声で目を覚ましたロスは、隣に美人の女性が座っていることに気づきます。
その女性のセリフ、I made a bet with myself that you have beautiful eyes. Now that I see them, I win! がなかなかしゃれてますね。
make a bet は「賭けをする」なので、make a bet with myself that は、「(that 以下)であると、自分自身に賭けをする」ということ。
ロスは眠っていたので、目は閉じていたけれど、きっときれいな目をしているに違いない、って自分に賭けをしていたの、という感じです。
now that は「今や…だから」という理由を表す接続詞ですね。
now that I see them 「そして今、あなたがこうして目を開けたから結果がわかったわけだけど」、I win! 「私は賭けに勝ったわ!」、つまり、「やっぱりあなたは私が確信していた通り、きれいな目をしてたわ」と言っているわけです。
「きれいな目をしていると自分自身に賭けをした。あなたの目を見た。私が勝った」と表現することで、サイド6でララァ・スンがアムロ・レイに言ったような「きれいな目をしているのね」というセリフと同じようなことが伝えられるということです。(ガンダム30周年おめでとう! お、久々のガンダムネタ…笑)
ノンネイティブでは、相手の目を褒めるのに、なかなかここまでの長ゼリフは口から出てきませんよねぇ。
初対面のロスに対して好意を持っていることもわかるし、こういうちょっと回りくどい言い回しができることで、頭の回転の速さみたいなものも示している気がします。
いつかネイティブの方に対して、こういう言い回しを使ってみたいものだな、と思いました。
そのせっかくのしゃれたセリフですが、ロスは寝ぼけていてまだ What? とか言っています。
コーヒーに誘われて、やっと自分がカナダのモントリオールにいることをはっきりと認識するのですね。
We're at my stop. というセリフから、この女性はここで降りることがわかります。
それでロスは「君はここモントリオールに住んでるの?」と尋ねます。
Oh, no. と否定した女性のセリフで、モントリオールに住んでいないことがわかるのですが、住所はモントリオールよりもさらに遠いノバスコシア(ノバ・スコーシア)で、フェリーに乗って2時間かかるところだ、と説明しています。
Wikipedia 日本語版: ノバスコシア州
モントリオールには住んでない、と否定した時点で、ここには何か用事で来ていて、住所はもっとロスの近くである可能性が期待できたのですが、実際は、ポキプシーよりもモントリオールよりもさらに遠いノバスコシアだった、というオチですね。
女性は it's just a two-hour ferry ride to... と just という言葉を使っています。
この just は「ほんの、たったの…だけ」みたいなニュアンスで、女性は2時間のフェリーでの移動をそれほど負担に感じていないようです。
「ここからさらに2時間!?」とロスにとってはクラクラしてしまうほど遠い距離であるのを、女性は just という表現を使ってそれほど離れていないように言っている、そのギャップが面白いですね。
どんなにこの女性が美人で、ロスに気があったとしても、ポキプシーの女性との錬距離恋愛に疲れて車内で爆睡してしまうロスにとっては、それよりずっと遠距離のノバスコシアの女性とお付き合いできるはずもありません。
今回は、せっかく素敵な女性と次々と知り合ったのに、距離が遠すぎるせいでうまく行かなかったという、ロスにとっては残念なエピソードでしたね。
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2009年10月30日
2009年10月29日
ツリーをフロスで飾るロス フレンズ4-10その6
[Scene: Central Perk, Phoebe is working on her holiday song, Chandler is sitting on the couch reading a magazine, and Ross is sleeping on the couch.]
セントラルパーク。フィービーはホリデーソングに取り組んでいる。チャンドラーは雑誌を読みながらカウチに座っている。ロスはカウチで眠っている。
フィービー: (singing)
Happy Hannukah, Chandler and Monica
Merry, merry--
(♪ハッピー・ハヌカー、チャンドラーとモニカ〜
メリー、メリー…♪)
チャンドラー: (interrupting) Oh, y'know, y'know what, Pheebs? ([さえぎって] あぁ、ねぇ、フィービー?)
フィービー: What? (何?)
チャンドラー: I'm not Jewish so.... (俺はユダヤ教徒じゃない。だから…)
フィービー: So! Ross doesn't really decorate his tree with floss, but you don't hear him complaining, do you? God! (Phoebe hits her guitar which wakes up Ross with a start.) (だから? ロスは本当に自分の(クリスマス)ツリーをフロス[or 繭綿、刺繍糸]で飾るわけじゃないわ。でも、ロスが(そのことについて)文句を言ってるのを聞かないでしょ? なんてこと! [フィービーは自分のギターをたたく。その音でロスがハッと驚いて目を覚ます])
チャンドラー: Bad dream? (悪い夢でも?)
ロス: I wasn't sleeping. (ボクは寝てなかったよ。)
チャンドラー: Oh yeah, then uh, what was Phoebe's song about? (あぁ、そうか。じゃ、フィービーは何の曲を歌ってた?)
ロス: It's the one with the cat. I gotta go. I've got another date. (ネコのやつだよ。僕は行かなくちゃ。もう一つデートがあるんだ。)
フィービーの歌詞に、チャンドラーがクレームをつけています。
「ハッピー・ハヌカー、チャンドラー」となってるけど、僕は、ユダヤ教徒、ユダヤ系じゃないから、ユダヤ教の祭りを祝う言葉「ハッピー・ハヌカー」の後に名前を続けないでくれよ、ということ。
それを聞いて、今度はフィービーが怒ります。
Ross doesn't really decorate his tree with floss, but you don't hear him complaining, do you? について。
floss は日本人にもなじみのある dental floss 「デンタルフロス」を指すことが多いですが、それ以外に、研究社 新英和中辞典では、
「繭(まゆ)のけば、繭綿」「= floss silk (かま糸 <よってない絹糸。刺繍などに用いる>」「絹綿」
などの訳語が載っています。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
floss [noun] [uncountable]:
1. DENTAL FLOSS
2. EMBROIDERY FLOSS
とあり、最初にデンタルフロスの意味が出ていますね。
2. の emboidery floss は、同じく LAAD では、
embroidery floss [noun] [uncoutable]: silk or cotton thread used in embroidery
つまり、「刺繍に使われる絹または綿の糸」。
ツリーをデコレートする(飾る)のに、綿を雪に見立てる、ということは日本でもやりますね。
ただ floss の語義はもっぱら「糸」のような形状を指すようなので、ああいうふわふわした綿は意味しないような気もします。
刺繍糸のようなきれいな糸で飾る、という意味か、そういうものの代わりに手近にあるデンタルフロスを使って飾り立てている、という面白さなのかもしれません。
フロスが何を指すにしろ、フィービーが言いたいのは、実際にはロスはフロスでツリーを飾るわけじゃないけど、ロスはそのことで文句を言ったりしない、ということですね。
このフィービーのセリフから、この歌には、Ross decorates his tree with floss のような歌詞があるんだろうと想像できます。
Ross と floss で韻を踏ませたかった、韻を踏むために、実際にはしていないことをでっちあげた、という感じ(笑)。
floss が刺繍糸のようなきれいな糸を指すとして、それで飾るという行為が一般的なものである場合でも、ツリーを飾るのはもっぱら女の子の仕事っぽいので、ロスがそういうことをしそうにない、と言える気がします。
さらに、ロスはユダヤ教徒なので、クリスマスツリーを飾ったりしない、ということも言えそうです。
ロスがユダヤ教徒である話は、フレンズ7-10 ではっきりと示されることになります。
また、フレンズ4-10その3 で、Happy Hanukkah, Monica という歌詞にモニカがケチをつけなかったことからも、モニカ(ロスの妹)もユダヤ教徒である、ということが言えると思います。
今回の記事の歌詞、Happy Hannukah, Chandler and Monica で「俺はユダヤ教徒じゃない」というチャンドラーのセリフも、「実際にユダヤ教徒であるモニカはともかくとして、俺は…」というニュアンスが感じられますよね?
モニカはクリスマスツリーを飾りクリスマスを普通に祝っていますから、それほど敬虔なユダヤ教徒というわけではない、という設定のように思えます。
floss がデンタルフロスを指すとすると、デンタルフロスでツリーを飾ることはありえないので、「実際にはしていないこと」を歌っている歌詞であることから、こっちの方がジョークとしては面白い気がします。
アメリカ人も、floss = dental floss という連想が真っ先に働くと思いますし。
そうすると、floss という部分がオチ(punchline)になりますね。
ト書きの with a start は「ハッとして、びっくりして」。
start という名詞に「驚いてはっとすること」という意味があるのですね。
飛び起きたロスに、「悪い夢でも見たのか?」と言うチャンドラー。
ロスは「僕は寝てないよ、寝てなかったよ」と言っています。
寝ていることを指摘されてこう返事するのは、日本語も英語も同じですねぇ。
起きてたって言うんなら、今フィービーが歌ってた歌は何だ?とチャンドラーは意地悪な質問をします。
What was Phoebe's song about? は、Phoebe's song was about ... 「フィービーの歌は…についてであった」の…の部分を尋ねる疑問文ですね。
「フィービーの歌は何について(の歌)だった?」→「フィービーは何の歌[何に関する歌]を歌ってた?」という質問になります。
It's the one with the cat. は、「ネコのやつだ」という感じ。
ネコが出てくる、ネコが登場する、ネコにまつわる歌ということで、ロスはフィービーの代表作(?)、Smelly Cat だと言いたいのでしょう。
この the one with... という表現は、フレンズの原題によく出てくる形ですね。
そう言えば、今回の 4-10 の原題も、The One with the Girl From Poughkeepsie 「ポキプシーの女の子の[が出てくる]話」でした。
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セントラルパーク。フィービーはホリデーソングに取り組んでいる。チャンドラーは雑誌を読みながらカウチに座っている。ロスはカウチで眠っている。
フィービー: (singing)
Happy Hannukah, Chandler and Monica
Merry, merry--
(♪ハッピー・ハヌカー、チャンドラーとモニカ〜
メリー、メリー…♪)
チャンドラー: (interrupting) Oh, y'know, y'know what, Pheebs? ([さえぎって] あぁ、ねぇ、フィービー?)
フィービー: What? (何?)
チャンドラー: I'm not Jewish so.... (俺はユダヤ教徒じゃない。だから…)
フィービー: So! Ross doesn't really decorate his tree with floss, but you don't hear him complaining, do you? God! (Phoebe hits her guitar which wakes up Ross with a start.) (だから? ロスは本当に自分の(クリスマス)ツリーをフロス[or 繭綿、刺繍糸]で飾るわけじゃないわ。でも、ロスが(そのことについて)文句を言ってるのを聞かないでしょ? なんてこと! [フィービーは自分のギターをたたく。その音でロスがハッと驚いて目を覚ます])
チャンドラー: Bad dream? (悪い夢でも?)
ロス: I wasn't sleeping. (ボクは寝てなかったよ。)
チャンドラー: Oh yeah, then uh, what was Phoebe's song about? (あぁ、そうか。じゃ、フィービーは何の曲を歌ってた?)
ロス: It's the one with the cat. I gotta go. I've got another date. (ネコのやつだよ。僕は行かなくちゃ。もう一つデートがあるんだ。)
フィービーの歌詞に、チャンドラーがクレームをつけています。
「ハッピー・ハヌカー、チャンドラー」となってるけど、僕は、ユダヤ教徒、ユダヤ系じゃないから、ユダヤ教の祭りを祝う言葉「ハッピー・ハヌカー」の後に名前を続けないでくれよ、ということ。
それを聞いて、今度はフィービーが怒ります。
Ross doesn't really decorate his tree with floss, but you don't hear him complaining, do you? について。
floss は日本人にもなじみのある dental floss 「デンタルフロス」を指すことが多いですが、それ以外に、研究社 新英和中辞典では、
「繭(まゆ)のけば、繭綿」「= floss silk (かま糸 <よってない絹糸。刺繍などに用いる>」「絹綿」
などの訳語が載っています。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
floss [noun] [uncountable]:
1. DENTAL FLOSS
2. EMBROIDERY FLOSS
とあり、最初にデンタルフロスの意味が出ていますね。
2. の emboidery floss は、同じく LAAD では、
embroidery floss [noun] [uncoutable]: silk or cotton thread used in embroidery
つまり、「刺繍に使われる絹または綿の糸」。
ツリーをデコレートする(飾る)のに、綿を雪に見立てる、ということは日本でもやりますね。
ただ floss の語義はもっぱら「糸」のような形状を指すようなので、ああいうふわふわした綿は意味しないような気もします。
刺繍糸のようなきれいな糸で飾る、という意味か、そういうものの代わりに手近にあるデンタルフロスを使って飾り立てている、という面白さなのかもしれません。
フロスが何を指すにしろ、フィービーが言いたいのは、実際にはロスはフロスでツリーを飾るわけじゃないけど、ロスはそのことで文句を言ったりしない、ということですね。
このフィービーのセリフから、この歌には、Ross decorates his tree with floss のような歌詞があるんだろうと想像できます。
Ross と floss で韻を踏ませたかった、韻を踏むために、実際にはしていないことをでっちあげた、という感じ(笑)。
floss が刺繍糸のようなきれいな糸を指すとして、それで飾るという行為が一般的なものである場合でも、ツリーを飾るのはもっぱら女の子の仕事っぽいので、ロスがそういうことをしそうにない、と言える気がします。
さらに、ロスはユダヤ教徒なので、クリスマスツリーを飾ったりしない、ということも言えそうです。
ロスがユダヤ教徒である話は、フレンズ7-10 ではっきりと示されることになります。
また、フレンズ4-10その3 で、Happy Hanukkah, Monica という歌詞にモニカがケチをつけなかったことからも、モニカ(ロスの妹)もユダヤ教徒である、ということが言えると思います。
今回の記事の歌詞、Happy Hannukah, Chandler and Monica で「俺はユダヤ教徒じゃない」というチャンドラーのセリフも、「実際にユダヤ教徒であるモニカはともかくとして、俺は…」というニュアンスが感じられますよね?
モニカはクリスマスツリーを飾りクリスマスを普通に祝っていますから、それほど敬虔なユダヤ教徒というわけではない、という設定のように思えます。
floss がデンタルフロスを指すとすると、デンタルフロスでツリーを飾ることはありえないので、「実際にはしていないこと」を歌っている歌詞であることから、こっちの方がジョークとしては面白い気がします。
アメリカ人も、floss = dental floss という連想が真っ先に働くと思いますし。
そうすると、floss という部分がオチ(punchline)になりますね。
ト書きの with a start は「ハッとして、びっくりして」。
start という名詞に「驚いてはっとすること」という意味があるのですね。
飛び起きたロスに、「悪い夢でも見たのか?」と言うチャンドラー。
ロスは「僕は寝てないよ、寝てなかったよ」と言っています。
寝ていることを指摘されてこう返事するのは、日本語も英語も同じですねぇ。
起きてたって言うんなら、今フィービーが歌ってた歌は何だ?とチャンドラーは意地悪な質問をします。
What was Phoebe's song about? は、Phoebe's song was about ... 「フィービーの歌は…についてであった」の…の部分を尋ねる疑問文ですね。
「フィービーの歌は何について(の歌)だった?」→「フィービーは何の歌[何に関する歌]を歌ってた?」という質問になります。
It's the one with the cat. は、「ネコのやつだ」という感じ。
ネコが出てくる、ネコが登場する、ネコにまつわる歌ということで、ロスはフィービーの代表作(?)、Smelly Cat だと言いたいのでしょう。
この the one with... という表現は、フレンズの原題によく出てくる形ですね。
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2009年10月27日
この親にしてこの子あり フレンズ4-10その5
[Scene: Central Perk, Chandler is there.]
セントラルパーク。チャンドラーがそこにいる。
レイチェル: (entering) Chandler, you have the best taste in men. ([入ってきて] チャンドラー、あなたは男性の趣味が最高ね。)
チャンドラー: Well, like father, like son. (そうだな、父親に似たんだよ。)
レイチェル: Patrick and I had such a great time last night! I mean, I think this could maybe turn into something serious. (パトリックと私は昨日の晩、最高の時間を過ごしたわ! つまり、今回のことは、シリアスな[真面目な]ものに発展しそうに思うのよ。)
チャンドラー: Really? I-I thought you weren't looking for something serious. I thought you were looking for some kind of a fling. (ほんとに? 俺は君がシリアスな関係は求めてないと思ってた。俺は君が軽いお遊びみたいなものを求めてると思ってたんだ。)
レイチェル: Well, y'know, possibly. (pause) You didn't tell him that, though, right? (そうね、ほら、ひょっとしたらね。[沈黙] 今チャンドラーが言ったことを彼に言ってないわよね?)
チャンドラー: Ummmmmmmm, no. (ウォォォォ、言ってない。)
レイチェル: You told this guy that I was looking for a fling? You don't tell the guy that! (私がお遊びを求めているって、あなたはこの人に言ったのね? そんなことをその人に言っちゃだめでしょ!)
チャンドラー: Why not? I'd be thrilled if I heard that some hot girl was just looking to get-- Oh, I see. (どうしてだめなんだよ? もし俺だったらワクワクしちゃうよ、もしどこかのセクシーな女の子がただ(軽いお遊び)をするのを期待してるって聞いたら…あぁ、わかった[そういうことか]。)
レイチェル: Oh, between you telling him that I wanted to have a fling and me putting out on the first date oh, he's so gonna get the wrong idea! (あぁ、あなたは彼に私が軽いお遊びを欲しがってたって言うし、私は最初のデートで彼と寝ちゃったし[体を許しちゃったし]で、彼は絶対に誤解しちゃうわ!)
taste は「好み、趣味、センス」。
Tastes differ. または There's no accounting for tastes. は「人の好みは違う、さまざまだ」ということで、日本語で言うところの「蓼(たで)食う虫も好き好き」「十人十色」に当たります。
「男性の趣味に関して最高のセンスを持ってるわね」という褒め言葉なのですが、このセリフで、チャンドラーが紹介してくれた男性が恋人候補としてとても素敵な人だった、ということがわかります。
それに対してチャンドラーは、like father, like son と言っています。
Like father [mother], like son [daughter]. は、「この親にしてこの子あり」。
親子が似ていることを言った表現です。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
like father, like son: used to say that a boy behaves like his father, especially when this behavior is bad
つまり、「ある少年がその彼の父親と同じように行動することを言うのに使われる。特にこの行動が悪いものである場合に」。
チャンドラーは「あの父親の子供だからね。父親に似たんだよ」と言っているわけですが、チャンドラーのパパがゲイで、若い男性好きであることは、フレンズ3-8その26 のセリフなどで過去に示唆されたことがあります。
チャンドラー自身もゲイに間違えられることが多いですよね(今回のエピソードでも同僚に対して必死に否定していました…笑)。
ですから、「あなたって男性の趣味が最高」という褒め言葉はゲイに対する褒め言葉のように聞こえます。
その上、「その趣味は父親から受け継いだんだ、あの人の息子だから俺も男を見る目があるんだろうね」と自虐的なジョークを言っているのが面白いのですね。
パトリックとのデートは最高だったから、シリアスな関係に発展しそうと言うレイチェル。
チャンドラーは「君はお遊びの関係を求めてたんじゃなかったっけ?」と問い返しています。
possibly は「もしかすると、ひょっとしたら、ことによると」ということで、確かに私は a fling でいいと言ったけど、もし相手が素敵な人なら、シリアスな関係に発展することだって「もしかしたらありうることだわ」と言っているのだと思います。
チャンドラーが a fling の話を持ち出したので、レイチェルはあることに気づきます。
あなたもしかして、a fling の話を彼に言ったの?とキツい調子で尋ねていますね。
あわあわ…という感じで慌てて否定するチャンドラーですが、その口調から実際には言ってしまったことがわかります。
そんなこと言っちゃだめでしょ、と言われた後の、チャンドラーの Why not? I'd be thrilled... という仮定法のセリフが面白いです。
I'd be thrilled if I heard... という仮定法過去は、「今回は俺がそれを伝える役目だったけど、俺が逆の立場(その話を聞く立場)だったとしたら」という仮定の条件が含まれていますね。
セクシーな女の子が遊び相手を探してるって話を聞いたとしたら、俺ならゾクゾクしちゃうよ、どうしてそれがいけないんだよ…と言おうとして、自分の言った言葉の意味にはたと気づくのです。
自分の立場に置き換えて、「俺だってそんなおいしい話、ホイホイ乗っちゃうよ」と思った時点で、かわいい女の子が後腐れのないお遊びを求めてると言ったら、エッチだけが目当ての男がいっぱい寄ってくるに決まってることに気づいたということです。
次のレイチェルのセリフ、between you telling him that I wanted to have a fling and me putting out on the first date の部分は、between ... and 〜 が使われています。
この between ... and 〜 は「理由」を表しています。
研究社 新英和中辞典では、
between=[between...and...で、原因・理由を表わして] …やら…やらで (用法:三つ以上の場合にも用いる)
例) Between astonishment and sorrow, she could not speak a word. 驚きやら悲しみやらで彼女はひと言もものを言えなかった。
今回のレイチェルのセリフも、between ... and 〜 の部分に、you telling... と me putting... という動名詞が入っていますね。
「あなたが彼に…と言ったこと」やら「私が put out したこと」やらで、彼はきっと get the wrong idea するわ、という流れになります。
put out は一般的には「差し出す」(offer something to people)というニュアンスがありますね。
その「差し出す、提供する」感覚からでしょうか、put out は have sex という意味にもなります。
Macmillan English Dictionary (マクミラン英英辞典)には以下のように出ています。
put out:
7. [intransitive] (impolite) if you put out, you agree to have sex with someone
つまり、「人が put out するというのは、誰かとエッチすることに同意する、ということ」。
素敵な男性と初デートにして盛り上がったレイチェルは、その最初のデートで彼と寝てしまったようです。
「レイチェルはお遊びを求めてるんだ」とチャンドラーは説明し、レイチェルは最初のデートでエッチを許した、この2つの理由が決定的となって、相手の男性パトリックは「レイチェルは遊びでエッチしたいだけ、っていう話は本当だな」と確信しちゃうわ!と言っているのですね。
レイチェル自身は「最初は軽い気持ちでも遊びでも構わないけど、できれば真面目な関係を築ける素敵な男性を探したい」という思いがあるので、「エッチできればそれでいい」みたいに思われてしまうことは大きな誤解です。それを、the wrong idea 「間違った考え」と表現しているわけですね。
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セントラルパーク。チャンドラーがそこにいる。
レイチェル: (entering) Chandler, you have the best taste in men. ([入ってきて] チャンドラー、あなたは男性の趣味が最高ね。)
チャンドラー: Well, like father, like son. (そうだな、父親に似たんだよ。)
レイチェル: Patrick and I had such a great time last night! I mean, I think this could maybe turn into something serious. (パトリックと私は昨日の晩、最高の時間を過ごしたわ! つまり、今回のことは、シリアスな[真面目な]ものに発展しそうに思うのよ。)
チャンドラー: Really? I-I thought you weren't looking for something serious. I thought you were looking for some kind of a fling. (ほんとに? 俺は君がシリアスな関係は求めてないと思ってた。俺は君が軽いお遊びみたいなものを求めてると思ってたんだ。)
レイチェル: Well, y'know, possibly. (pause) You didn't tell him that, though, right? (そうね、ほら、ひょっとしたらね。[沈黙] 今チャンドラーが言ったことを彼に言ってないわよね?)
チャンドラー: Ummmmmmmm, no. (ウォォォォ、言ってない。)
レイチェル: You told this guy that I was looking for a fling? You don't tell the guy that! (私がお遊びを求めているって、あなたはこの人に言ったのね? そんなことをその人に言っちゃだめでしょ!)
チャンドラー: Why not? I'd be thrilled if I heard that some hot girl was just looking to get-- Oh, I see. (どうしてだめなんだよ? もし俺だったらワクワクしちゃうよ、もしどこかのセクシーな女の子がただ(軽いお遊び)をするのを期待してるって聞いたら…あぁ、わかった[そういうことか]。)
レイチェル: Oh, between you telling him that I wanted to have a fling and me putting out on the first date oh, he's so gonna get the wrong idea! (あぁ、あなたは彼に私が軽いお遊びを欲しがってたって言うし、私は最初のデートで彼と寝ちゃったし[体を許しちゃったし]で、彼は絶対に誤解しちゃうわ!)
taste は「好み、趣味、センス」。
Tastes differ. または There's no accounting for tastes. は「人の好みは違う、さまざまだ」ということで、日本語で言うところの「蓼(たで)食う虫も好き好き」「十人十色」に当たります。
「男性の趣味に関して最高のセンスを持ってるわね」という褒め言葉なのですが、このセリフで、チャンドラーが紹介してくれた男性が恋人候補としてとても素敵な人だった、ということがわかります。
それに対してチャンドラーは、like father, like son と言っています。
Like father [mother], like son [daughter]. は、「この親にしてこの子あり」。
親子が似ていることを言った表現です。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
like father, like son: used to say that a boy behaves like his father, especially when this behavior is bad
つまり、「ある少年がその彼の父親と同じように行動することを言うのに使われる。特にこの行動が悪いものである場合に」。
チャンドラーは「あの父親の子供だからね。父親に似たんだよ」と言っているわけですが、チャンドラーのパパがゲイで、若い男性好きであることは、フレンズ3-8その26 のセリフなどで過去に示唆されたことがあります。
チャンドラー自身もゲイに間違えられることが多いですよね(今回のエピソードでも同僚に対して必死に否定していました…笑)。
ですから、「あなたって男性の趣味が最高」という褒め言葉はゲイに対する褒め言葉のように聞こえます。
その上、「その趣味は父親から受け継いだんだ、あの人の息子だから俺も男を見る目があるんだろうね」と自虐的なジョークを言っているのが面白いのですね。
パトリックとのデートは最高だったから、シリアスな関係に発展しそうと言うレイチェル。
チャンドラーは「君はお遊びの関係を求めてたんじゃなかったっけ?」と問い返しています。
possibly は「もしかすると、ひょっとしたら、ことによると」ということで、確かに私は a fling でいいと言ったけど、もし相手が素敵な人なら、シリアスな関係に発展することだって「もしかしたらありうることだわ」と言っているのだと思います。
チャンドラーが a fling の話を持ち出したので、レイチェルはあることに気づきます。
あなたもしかして、a fling の話を彼に言ったの?とキツい調子で尋ねていますね。
あわあわ…という感じで慌てて否定するチャンドラーですが、その口調から実際には言ってしまったことがわかります。
そんなこと言っちゃだめでしょ、と言われた後の、チャンドラーの Why not? I'd be thrilled... という仮定法のセリフが面白いです。
I'd be thrilled if I heard... という仮定法過去は、「今回は俺がそれを伝える役目だったけど、俺が逆の立場(その話を聞く立場)だったとしたら」という仮定の条件が含まれていますね。
セクシーな女の子が遊び相手を探してるって話を聞いたとしたら、俺ならゾクゾクしちゃうよ、どうしてそれがいけないんだよ…と言おうとして、自分の言った言葉の意味にはたと気づくのです。
自分の立場に置き換えて、「俺だってそんなおいしい話、ホイホイ乗っちゃうよ」と思った時点で、かわいい女の子が後腐れのないお遊びを求めてると言ったら、エッチだけが目当ての男がいっぱい寄ってくるに決まってることに気づいたということです。
次のレイチェルのセリフ、between you telling him that I wanted to have a fling and me putting out on the first date の部分は、between ... and 〜 が使われています。
この between ... and 〜 は「理由」を表しています。
研究社 新英和中辞典では、
between=[between...and...で、原因・理由を表わして] …やら…やらで (用法:三つ以上の場合にも用いる)
例) Between astonishment and sorrow, she could not speak a word. 驚きやら悲しみやらで彼女はひと言もものを言えなかった。
今回のレイチェルのセリフも、between ... and 〜 の部分に、you telling... と me putting... という動名詞が入っていますね。
「あなたが彼に…と言ったこと」やら「私が put out したこと」やらで、彼はきっと get the wrong idea するわ、という流れになります。
put out は一般的には「差し出す」(offer something to people)というニュアンスがありますね。
その「差し出す、提供する」感覚からでしょうか、put out は have sex という意味にもなります。
Macmillan English Dictionary (マクミラン英英辞典)には以下のように出ています。
put out:
7. [intransitive] (impolite) if you put out, you agree to have sex with someone
つまり、「人が put out するというのは、誰かとエッチすることに同意する、ということ」。
素敵な男性と初デートにして盛り上がったレイチェルは、その最初のデートで彼と寝てしまったようです。
「レイチェルはお遊びを求めてるんだ」とチャンドラーは説明し、レイチェルは最初のデートでエッチを許した、この2つの理由が決定的となって、相手の男性パトリックは「レイチェルは遊びでエッチしたいだけ、っていう話は本当だな」と確信しちゃうわ!と言っているのですね。
レイチェル自身は「最初は軽い気持ちでも遊びでも構わないけど、できれば真面目な関係を築ける素敵な男性を探したい」という思いがあるので、「エッチできればそれでいい」みたいに思われてしまうことは大きな誤解です。それを、the wrong idea 「間違った考え」と表現しているわけですね。
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2009年10月24日
韻を踏むのが難しい名前 フレンズ4-10その4
前回の続きです。
フィービーの作ったホリデーソングの歌詞、
Spin the dreidel, Rachel (ドレイドル(こま)を回して、レイチェル)
が韻を踏んでいないと指摘するレイチェル。
レイチェル: But y'know umm, Rachel doesn't rhyme with dreidel. (でも、ほら、あの、レイチェル(って言葉)はドレイドル(って言葉)と韻を踏んでないわよ。)
フィービー: I know, but it's so hard. Nothing rhymes with your stupid name! (わかってるわ、でも難しいの。あなたのくだらない名前に韻を踏むものがないのよ!)
ジョーイ: What are you talking about? Lots of things rhyme with Rachel: Bagel, mail, jail, bail, cable. Maypole. (何言ってんだよ? たくさんの言葉がレイチェルと韻を踏むぞ。ベイグル、メイル、ジェイル、ベイル、ケイブル。(それから)メイポール。)
フィービー: All good. Thanks. (to Rachel) Do you, maybe, have like a nickname that's easier to rhyme? (全部いいわね。ありがと。[レイチェルに] もしかすると簡単に韻が踏めるニックネームみたいなものを持ってる?)
モニカ: Didn't your dad used to call you "Pumpkin"? (あなたのパパはあなたを「パンプキン」って呼んでたんじゃなかった?)
レイチェル: Oh yeah! (えぇ、そうね!)
フィービー: Pumpkin? Yeah. But did he ever call you like, "Budolph"? (パンプキン? そう。でも、パパはこんな風に呼んでた? 「ブードルフ」とか。)
Rachel と韻を踏む言葉がないのよ、というフィービー。
それを聞いてジョーイは、Rachel と韻を踏む言葉はたくさんあるぞ、と、bagel, mail... とたくさんの言葉を並べています。
フィービーは All good. Thanks. と言っていますが、dreidel がダメならば、このジョーイの挙げた単語たちも韻を踏んでいるとは言えない気がします。
Rachel の a (エイ)と語尾の l (エル)と同じ部分を含む、エイ・ルというような言葉をたくさん挙げているわけですが、これならまだ、Dreidel の方がより韻を踏んでいるように聞こえるのですが…。
これもある、あれもある、とちょっと偉そうに挙げてみたけれど、結局、ジョーイのも dreidel と同程度かもしくはそれより劣る候補に過ぎない、というオチなのでしょう(多分)。
本当にこれが韻を踏む言葉なら、jail や bail はともかく、bagel や mail くらいならホリデーソングの歌詞に使えそうな気がしますので。
以下、私なりに、「韻を踏む(押韻)」について調べて考えてみたことを書いてみます。
研究社 新英和中辞典の rhyme の語義に以下の説明が書いてあります。
rhyme=(名詞)韻、脚韻、押韻(おういん) (解説:二つの詩形の末尾における強勢ある母音とそれに続く子音とが互いに等しく、その前にくる子音を異にすること)
その原則に当てはめると、末尾における強勢ある母音は Rachel は a 「エイ」、Dreidel は ei 「エイ」で、音は等しくなるようです。
ただそれに続く子音が、chel と del になるので、最後のエルの音は同じものの、厳密に言うと「強勢ある母音とそれに続く子音とが互いに等し」いとは言えない、ということになるのでしょうか。
Rachel という言葉と完全に韻を踏ませようとすると、Bachel みたいな感じの単語でないとダメ、ということでしょうか??
-chel のような音で終わる言葉もあまり思いつきません。
Mitchell (ミッチェル)なら -chell の音は同じですが、強勢のある母音が違いますしね。
dreidel だったら、cradle 「クレイドル、ゆりかご」とは完全に韻を踏めることになりそうです。
(上に書いた部分で間違いがあればご指摘下さいませ。)
ジョーイの挙げた単語は日本語でもカタカナ英語として使われているものが多いですね。
bagel は「ベーグル」というドーナツ型の堅いパン。メールは「郵便(物)」、jail は「刑務所」、bail は「保釈」または動詞で「逃げ出す」という意味もあります。
cable はケーブルテレビなどの「ケーブル」ですね。
最後の maypole は「メイポール、五月柱」で、五月祭(May Day)に、花などで飾り付けられたこの柱の周囲で踊るという行事があるそうです。
Wikipedia 日本語版: 五月祭
Wikipedia 英語版: Maypole
英語版ウィキペディア Maypole の Symbolism という項目に、The Maypole is often considered a phallic symbol... という記述があります。
はっきり書いてしまいますと(笑)、「メイポールはしばしば男根崇拝のシンポルとみなされる」ということです。
日本のお祭りにも言えることですが、だいたいお祭りというものは子孫繁栄を願うものが多いので、男性や女性の生殖に関する部分を形どったものが使われることが多いですね。
この pole (柱)も、男性器をイメージしたものである、ということのようです。
ジョーイは a holiday song の歌詞として、お祭り系の言葉を出してきたのかもしれません。(ただ、12月のクリスマスシーズンの歌に、5月の祭りの言葉は合わないので、もしかしたらそのズレもポイントか…?)
と同時に、プレイボーイのジョーイの意識の中には「アレのシンボル」のイメージがあったということも言えそうな気がします。
ちなみに押韻の話で言うと、mail, jail, bail は韻を踏んでいる単語ですね。
blackmail だと「恐喝、ゆすり」という意味になるので、blackmail, jail, bail を使ったら韻を踏んだ犯罪者の歌が出来そうかも、とか思ったりもします。
やはりジョーイの挙げた単語では完全に韻を踏めないと思ったのでしょう。
フィービーはもっと韻を踏みやすいニックネームはないの?と尋ねています。
パンプキンというニックネームを教えてあげたのですが、それにはご不満の様子のフィービーは、Budolph ってあだ名はなかった?と言っていますね。
Budolph という単語を検索すると、そういう名前がいくつかヒットしますから、名前としてわりあい普通に使われそうな感じです。
フィービーが Budolph という名前を出したのは、それなら Rudolph と簡単に韻が踏めるからのようです。
ルドルフ 赤鼻のトナカイ フレンズ3-10その12 でも登場しましたが、"Rudolph the Red-Nosed Reindeer" つまり、ルドルフ(ルードルフ)は赤鼻のトナカイの名前なんですね。
Rachel という名前を your stupid name と言うは、Rudolph と韻を踏ませるために Budolph というニックネームじゃなかったかと尋ねるは、人の名前は韻を踏む歌詞を書くためだけに存在する、みたいに言っているのがフィービーっぽい感じですね。
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フィービーの作ったホリデーソングの歌詞、
Spin the dreidel, Rachel (ドレイドル(こま)を回して、レイチェル)
が韻を踏んでいないと指摘するレイチェル。
レイチェル: But y'know umm, Rachel doesn't rhyme with dreidel. (でも、ほら、あの、レイチェル(って言葉)はドレイドル(って言葉)と韻を踏んでないわよ。)
フィービー: I know, but it's so hard. Nothing rhymes with your stupid name! (わかってるわ、でも難しいの。あなたのくだらない名前に韻を踏むものがないのよ!)
ジョーイ: What are you talking about? Lots of things rhyme with Rachel: Bagel, mail, jail, bail, cable. Maypole. (何言ってんだよ? たくさんの言葉がレイチェルと韻を踏むぞ。ベイグル、メイル、ジェイル、ベイル、ケイブル。(それから)メイポール。)
フィービー: All good. Thanks. (to Rachel) Do you, maybe, have like a nickname that's easier to rhyme? (全部いいわね。ありがと。[レイチェルに] もしかすると簡単に韻が踏めるニックネームみたいなものを持ってる?)
モニカ: Didn't your dad used to call you "Pumpkin"? (あなたのパパはあなたを「パンプキン」って呼んでたんじゃなかった?)
レイチェル: Oh yeah! (えぇ、そうね!)
フィービー: Pumpkin? Yeah. But did he ever call you like, "Budolph"? (パンプキン? そう。でも、パパはこんな風に呼んでた? 「ブードルフ」とか。)
Rachel と韻を踏む言葉がないのよ、というフィービー。
それを聞いてジョーイは、Rachel と韻を踏む言葉はたくさんあるぞ、と、bagel, mail... とたくさんの言葉を並べています。
フィービーは All good. Thanks. と言っていますが、dreidel がダメならば、このジョーイの挙げた単語たちも韻を踏んでいるとは言えない気がします。
Rachel の a (エイ)と語尾の l (エル)と同じ部分を含む、エイ・ルというような言葉をたくさん挙げているわけですが、これならまだ、Dreidel の方がより韻を踏んでいるように聞こえるのですが…。
これもある、あれもある、とちょっと偉そうに挙げてみたけれど、結局、ジョーイのも dreidel と同程度かもしくはそれより劣る候補に過ぎない、というオチなのでしょう(多分)。
本当にこれが韻を踏む言葉なら、jail や bail はともかく、bagel や mail くらいならホリデーソングの歌詞に使えそうな気がしますので。
以下、私なりに、「韻を踏む(押韻)」について調べて考えてみたことを書いてみます。
研究社 新英和中辞典の rhyme の語義に以下の説明が書いてあります。
rhyme=(名詞)韻、脚韻、押韻(おういん) (解説:二つの詩形の末尾における強勢ある母音とそれに続く子音とが互いに等しく、その前にくる子音を異にすること)
その原則に当てはめると、末尾における強勢ある母音は Rachel は a 「エイ」、Dreidel は ei 「エイ」で、音は等しくなるようです。
ただそれに続く子音が、chel と del になるので、最後のエルの音は同じものの、厳密に言うと「強勢ある母音とそれに続く子音とが互いに等し」いとは言えない、ということになるのでしょうか。
Rachel という言葉と完全に韻を踏ませようとすると、Bachel みたいな感じの単語でないとダメ、ということでしょうか??
-chel のような音で終わる言葉もあまり思いつきません。
Mitchell (ミッチェル)なら -chell の音は同じですが、強勢のある母音が違いますしね。
dreidel だったら、cradle 「クレイドル、ゆりかご」とは完全に韻を踏めることになりそうです。
(上に書いた部分で間違いがあればご指摘下さいませ。)
ジョーイの挙げた単語は日本語でもカタカナ英語として使われているものが多いですね。
bagel は「ベーグル」というドーナツ型の堅いパン。メールは「郵便(物)」、jail は「刑務所」、bail は「保釈」または動詞で「逃げ出す」という意味もあります。
cable はケーブルテレビなどの「ケーブル」ですね。
最後の maypole は「メイポール、五月柱」で、五月祭(May Day)に、花などで飾り付けられたこの柱の周囲で踊るという行事があるそうです。
Wikipedia 日本語版: 五月祭
Wikipedia 英語版: Maypole
英語版ウィキペディア Maypole の Symbolism という項目に、The Maypole is often considered a phallic symbol... という記述があります。
はっきり書いてしまいますと(笑)、「メイポールはしばしば男根崇拝のシンポルとみなされる」ということです。
日本のお祭りにも言えることですが、だいたいお祭りというものは子孫繁栄を願うものが多いので、男性や女性の生殖に関する部分を形どったものが使われることが多いですね。
この pole (柱)も、男性器をイメージしたものである、ということのようです。
ジョーイは a holiday song の歌詞として、お祭り系の言葉を出してきたのかもしれません。(ただ、12月のクリスマスシーズンの歌に、5月の祭りの言葉は合わないので、もしかしたらそのズレもポイントか…?)
と同時に、プレイボーイのジョーイの意識の中には「アレのシンボル」のイメージがあったということも言えそうな気がします。
ちなみに押韻の話で言うと、mail, jail, bail は韻を踏んでいる単語ですね。
blackmail だと「恐喝、ゆすり」という意味になるので、blackmail, jail, bail を使ったら韻を踏んだ犯罪者の歌が出来そうかも、とか思ったりもします。
やはりジョーイの挙げた単語では完全に韻を踏めないと思ったのでしょう。
フィービーはもっと韻を踏みやすいニックネームはないの?と尋ねています。
パンプキンというニックネームを教えてあげたのですが、それにはご不満の様子のフィービーは、Budolph ってあだ名はなかった?と言っていますね。
Budolph という単語を検索すると、そういう名前がいくつかヒットしますから、名前としてわりあい普通に使われそうな感じです。
フィービーが Budolph という名前を出したのは、それなら Rudolph と簡単に韻が踏めるからのようです。
ルドルフ 赤鼻のトナカイ フレンズ3-10その12 でも登場しましたが、"Rudolph the Red-Nosed Reindeer" つまり、ルドルフ(ルードルフ)は赤鼻のトナカイの名前なんですね。
Rachel という名前を your stupid name と言うは、Rudolph と韻を踏ませるために Budolph というニックネームじゃなかったかと尋ねるは、人の名前は韻を踏む歌詞を書くためだけに存在する、みたいに言っているのがフィービーっぽい感じですね。
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2009年10月22日
韻を踏むホリデーソング フレンズ4-10その3
[Scene: Monica and Rachel's, Phoebe is working on a new song.]
モニカとレイチェルの部屋。フィービーは新しい歌に取り組んでいる。
フィービー: Hey! You guys, I'm writing a holiday song for everyone. Do you want to hear it? (ねぇ、みんな。みんなのためにホリデーソングを書いてるところなの。聞きたい?)
モニカ、レイチェル&ジョーイ: Yes! (うん!)
フィービー: (singing)
Happy Hanukkah, Monica
May your Christmas be snowy, Joey
Happy New Year, Chandler and Ross
Spin the dreidel, Rachel
(♪ハッピー・ハヌカー、モニカ〜
どうかあなたのクリスマスがスノーイー(雪が降る)になりますように、ジョーイ〜
新年おめでとう、チャンドラーとロス
ドレイドル(こま)を回して、レイチェル♪)
レイチェル: Pheebs, that's great! (フィービー、それって最高!)
フィービー: Oh, yay! (えぇ、そうでしょ!)
レイチェル: But y'know umm, Rachel doesn't rhyme with dreidel. (でも、ほら、あの、レイチェル(って言葉)はドレイドル(って言葉)と韻を踏んでないわよ。)
フィービー: I know, but it's so hard. Nothing rhymes with your stupid name! (わかってるわ、でも難しいの。あなたのくだらない名前に韻を踏むものがないのよ!)
Hanukkah は、フレンズ4-6その3 で説明しましたが、「ユダヤ教の8日間の宮清めの祭り」です。
時期的にはキリスト教のクリスマスと重なります。
日本ではこの時期は「クリスマス」というイメージが強いですが、アメリカはキリスト教徒だけではなく、ユダヤ教徒などの他の宗教の人もたくさんいます。
ですから、クリスマスシーズンの挨拶も、"Merry Christmas!" ではなく、"Happy Holidays!" と言う方が望ましいとのこと。
相手の宗教に関係なく使える中立的な挨拶だということですね。
このフィービーの歌も、日本語で言うと「クリスマスソング」的なものですが、ハヌカーというユダヤ教の祭りも含まれているので、a holiday song と言っているわけです。
英語の歌ではよく韻を踏みますが、今回のフィービーの歌も韻を踏んでいます。
ハヌカーとモニカは -nukkah, -nica の部分が似ています。
nu や ni の部分の発音はアクセントがないので「あいまい母音」となり、同じような発音に聞こえます。
snowy と Joey も、最後の -owy と -oey が「オウイ(ー)」という発音になりますね。
チャンドラーとロスの部分は適当に流されてしまった感じですが…(笑)。
最後のフレーズの dreidel、これはハヌカーの時に遊ぶ「こま」のこと。
発音は [dreidl] 「ドレイドル」という感じです。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
dreidel [noun] [countable]: a TOP (=toy that you spin) with a Hebrew letter on each of its four sides and a point at the bottom, used in a game played during Hanukkah
つまり、「4面のそれぞれにヘブライ文字が書いてあり、底がとがった先端になっているこま(=top。回して遊ぶ玩具)。ハヌカの期間に遊ぶゲームで使われる」。
Wikipedia 日本語版: ハヌカー の「ハヌカーの遊び」という項目に「ドレイドル」という「木製の独楽(こま)」の説明があります。その横には写真も載っていますね。
「こま」なので、spin という動詞が使われているのですね。
Wikipedia 英語版: Dreidel にはさらに詳しい説明があり、In popular culture の下から4行目には、今回の フレンズ4-10 でセリフに登場した話も書いてあります。
その歌は素敵と褒めるものの、「Rachel が dreidel と韻を踏んでいない」とレイチェルは言います。
音的には韻を踏んでいる感じに聞こえるのですが、厳密に言うとこれは「完全に韻を踏んでいるわけではない」ということのようです。
私も押韻についてはよくわからない部分も多いので、えらそうなことは言えませんが、次回の記事(フレンズ4-10その4)で、押韻について私なりにわかったことを書いてみたいと思います。
フィービーは「そんなことわかってるけど、Rachel と韻を踏む言葉がなくて難しいのよ」みたいに言っていますね。
歌を作る人間にとっては、韻の踏みにくい名前は「悪い名前」ということになるのでしょうが、人の名前を your stupid name とまで言い切るフィービーに笑えますね。
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モニカとレイチェルの部屋。フィービーは新しい歌に取り組んでいる。
フィービー: Hey! You guys, I'm writing a holiday song for everyone. Do you want to hear it? (ねぇ、みんな。みんなのためにホリデーソングを書いてるところなの。聞きたい?)
モニカ、レイチェル&ジョーイ: Yes! (うん!)
フィービー: (singing)
Happy Hanukkah, Monica
May your Christmas be snowy, Joey
Happy New Year, Chandler and Ross
Spin the dreidel, Rachel
(♪ハッピー・ハヌカー、モニカ〜
どうかあなたのクリスマスがスノーイー(雪が降る)になりますように、ジョーイ〜
新年おめでとう、チャンドラーとロス
ドレイドル(こま)を回して、レイチェル♪)
レイチェル: Pheebs, that's great! (フィービー、それって最高!)
フィービー: Oh, yay! (えぇ、そうでしょ!)
レイチェル: But y'know umm, Rachel doesn't rhyme with dreidel. (でも、ほら、あの、レイチェル(って言葉)はドレイドル(って言葉)と韻を踏んでないわよ。)
フィービー: I know, but it's so hard. Nothing rhymes with your stupid name! (わかってるわ、でも難しいの。あなたのくだらない名前に韻を踏むものがないのよ!)
Hanukkah は、フレンズ4-6その3 で説明しましたが、「ユダヤ教の8日間の宮清めの祭り」です。
時期的にはキリスト教のクリスマスと重なります。
日本ではこの時期は「クリスマス」というイメージが強いですが、アメリカはキリスト教徒だけではなく、ユダヤ教徒などの他の宗教の人もたくさんいます。
ですから、クリスマスシーズンの挨拶も、"Merry Christmas!" ではなく、"Happy Holidays!" と言う方が望ましいとのこと。
相手の宗教に関係なく使える中立的な挨拶だということですね。
このフィービーの歌も、日本語で言うと「クリスマスソング」的なものですが、ハヌカーというユダヤ教の祭りも含まれているので、a holiday song と言っているわけです。
英語の歌ではよく韻を踏みますが、今回のフィービーの歌も韻を踏んでいます。
ハヌカーとモニカは -nukkah, -nica の部分が似ています。
nu や ni の部分の発音はアクセントがないので「あいまい母音」となり、同じような発音に聞こえます。
snowy と Joey も、最後の -owy と -oey が「オウイ(ー)」という発音になりますね。
チャンドラーとロスの部分は適当に流されてしまった感じですが…(笑)。
最後のフレーズの dreidel、これはハヌカーの時に遊ぶ「こま」のこと。
発音は [dreidl] 「ドレイドル」という感じです。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
dreidel [noun] [countable]: a TOP (=toy that you spin) with a Hebrew letter on each of its four sides and a point at the bottom, used in a game played during Hanukkah
つまり、「4面のそれぞれにヘブライ文字が書いてあり、底がとがった先端になっているこま(=top。回して遊ぶ玩具)。ハヌカの期間に遊ぶゲームで使われる」。
Wikipedia 日本語版: ハヌカー の「ハヌカーの遊び」という項目に「ドレイドル」という「木製の独楽(こま)」の説明があります。その横には写真も載っていますね。
「こま」なので、spin という動詞が使われているのですね。
Wikipedia 英語版: Dreidel にはさらに詳しい説明があり、In popular culture の下から4行目には、今回の フレンズ4-10 でセリフに登場した話も書いてあります。
その歌は素敵と褒めるものの、「Rachel が dreidel と韻を踏んでいない」とレイチェルは言います。
音的には韻を踏んでいる感じに聞こえるのですが、厳密に言うとこれは「完全に韻を踏んでいるわけではない」ということのようです。
私も押韻についてはよくわからない部分も多いので、えらそうなことは言えませんが、次回の記事(フレンズ4-10その4)で、押韻について私なりにわかったことを書いてみたいと思います。
フィービーは「そんなことわかってるけど、Rachel と韻を踏む言葉がなくて難しいのよ」みたいに言っていますね。
歌を作る人間にとっては、韻の踏みにくい名前は「悪い名前」ということになるのでしょうが、人の名前を your stupid name とまで言い切るフィービーに笑えますね。
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2009年10月20日
違うと思ってたけど、今はそう思う フレンズ4-10その2
[Scene: Chandler's office, he is trying to find Rachel a date.]
チャンドラーのオフィス。チャンドラーはレイチェルにデート相手を見つけてあげようとしている。
チャンドラー: I say, Drew? Are you seeing anybody right now? (Drew looks at him) Og-ee-op, I'm not asking for me. No, I'm-I'm not gay. I'm not asking you out. I'm not-I'm not-I'm not gay. (ねぇ、ドリュー? 今、君は誰かと付き合ってる? [ドリューはチャンドラーを見る] あぁ、えっと、自分のために尋ねてるんじゃないんだ。違う、俺は、俺はゲイじゃない。俺が君をデートに誘ってるんじゃない。俺は違う、違う、ゲイじゃないんだ。)
ドリュー: I didn't think you were gay. I do now. (俺は君がゲイじゃないと思ってた。(でも)今はそう思う。)
チャンドラー: See, my friend-my friend, Rachel, she wants to be set up. (ねぇ、俺の友達のレイチェル、その子がデートをセッティングしてもらいたがってるんだ。)
ドリュー: Ahh, you know, I just got out of a big relationship. I'm not looking for anything serious. (あぁ、あの、俺はちょうど大きな[真剣な]関係が終わったばかりなんだ。俺は真剣な付き合いは今は求めてないんだよ。)
チャンドラー: Oh, y'know what, that might be okay even if it was just kind of a fling, that might be all right with Rachel. (あぁ、あのさ、ただのお遊びみたいなものであったとしてもオッケーかもしれないんだ。レイチェルにとってはそれで問題ないかもしれないんだ。)
マイク: Whoa-whoa-whoa-whoa! Is this "Hot Rachel" that you took to the Christmas Party, Rachel? (おいおいおいおい! 今の話は「セクシーなレイチェル」、君がクリスマスパーティーに連れてきたレイチェルか?)
チャンドラー: (to Drew) Oh, by the way, that is her full name. ([ドリューに] あぁ、ところで、今のが彼女のフルネームなんだ。)
チャンドラーは早速、自分のオフィスで、レイチェルのデート相手探しをしています。
ドリューという男性に声をかけるのですが、「誰かと付き合ってる、付き合ってる人いる?」と聞いた後、顔をじっと見られたので、自分が誘ってると勘違いされたかとチャンドラーは慌てます。
「俺が誘ってるんじゃないぞ。俺はゲイじゃない」と何度も言って必死にゲイであることを否定している様子を見た後の、ドリューのセリフ、"I didn't think you were gay. I do now." が面白いですね。
I do now. は、I think you are gay now. ということで「今は、俺は君をゲイだと思う」という意味。
「今まで俺は君のことをゲイだと思ってなかった、君はゲイじゃないと思ってた。でも、今は君がゲイだと思う」という流れになります。
過去形と現在形を対比させて、「昔は違うと思ってたけど、今はそう思う」と認識が変わったことを述べているのですね。
ゲイではないか?という疑惑をよく持たれるチャンドラーのことですから(笑)、ドリューもそういう噂を聞いたことがあったのかもしれません。それでも今まではチャンドラーのことをゲイだとは思ってなかったけど、俺が何も言っていないのに「ゲイじゃない、ゲイじゃない!」と必死に否定している君を見ていたら、やっぱりそうなのかな、って今は思えてきたよ、という感じですね。
あまりにムキになって否定すると却って怪しいぞ、みたいな感じ。
ドリューは女性との真剣な関係が終わったばかりで、次の関係を求めていないと言います。
そこでレイチェルが言った内容「fling でも構わない」ということを伝えるチャンドラー。
ドリューが返事をする前に、横で聞いていたマイクが話に割り込んできます。
レイチェルという名前を聞いたマイクは、レイチェルって、俺の知ってるあのレイチェルのことか?と尋ねるために、"Is this "Hot Rachel" that you took to the Christmas Party, Rachel?" と質問しています。
hot は女性の形容に使われる場合は「セクシーな」という意味ですね。
さらに関係代名詞 that を使って、君がパーティーに連れてきたレイチェルか?とさらに情報を加えています。
その後、チャンドラーは、「今、マイクが言ったのが、彼女のフルネームなんだよ」とドリューに伝えていますが、これは、レイチェルという女性の説明として言った "Hot Rachel" that you took to the Christmas Party, Rachel という長いフレーズ全てが彼女のフルネームなんだよ、というジョークです。
レイチェルのことを知らないドリューにも、その説明の意味はわかったはずですが、何だか長いミドルネームを挟んだような名前にも聞こえるので、「あ、ちなみに今のが彼女のフルネームね」と言ってみせた、ということです。
フルネームが長いことで有名なピカソや、日本の落語「じゅげむ」みたいなイメージでしょうか。
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チャンドラー: I say, Drew? Are you seeing anybody right now? (Drew looks at him) Og-ee-op, I'm not asking for me. No, I'm-I'm not gay. I'm not asking you out. I'm not-I'm not-I'm not gay. (ねぇ、ドリュー? 今、君は誰かと付き合ってる? [ドリューはチャンドラーを見る] あぁ、えっと、自分のために尋ねてるんじゃないんだ。違う、俺は、俺はゲイじゃない。俺が君をデートに誘ってるんじゃない。俺は違う、違う、ゲイじゃないんだ。)
ドリュー: I didn't think you were gay. I do now. (俺は君がゲイじゃないと思ってた。(でも)今はそう思う。)
チャンドラー: See, my friend-my friend, Rachel, she wants to be set up. (ねぇ、俺の友達のレイチェル、その子がデートをセッティングしてもらいたがってるんだ。)
ドリュー: Ahh, you know, I just got out of a big relationship. I'm not looking for anything serious. (あぁ、あの、俺はちょうど大きな[真剣な]関係が終わったばかりなんだ。俺は真剣な付き合いは今は求めてないんだよ。)
チャンドラー: Oh, y'know what, that might be okay even if it was just kind of a fling, that might be all right with Rachel. (あぁ、あのさ、ただのお遊びみたいなものであったとしてもオッケーかもしれないんだ。レイチェルにとってはそれで問題ないかもしれないんだ。)
マイク: Whoa-whoa-whoa-whoa! Is this "Hot Rachel" that you took to the Christmas Party, Rachel? (おいおいおいおい! 今の話は「セクシーなレイチェル」、君がクリスマスパーティーに連れてきたレイチェルか?)
チャンドラー: (to Drew) Oh, by the way, that is her full name. ([ドリューに] あぁ、ところで、今のが彼女のフルネームなんだ。)
チャンドラーは早速、自分のオフィスで、レイチェルのデート相手探しをしています。
ドリューという男性に声をかけるのですが、「誰かと付き合ってる、付き合ってる人いる?」と聞いた後、顔をじっと見られたので、自分が誘ってると勘違いされたかとチャンドラーは慌てます。
「俺が誘ってるんじゃないぞ。俺はゲイじゃない」と何度も言って必死にゲイであることを否定している様子を見た後の、ドリューのセリフ、"I didn't think you were gay. I do now." が面白いですね。
I do now. は、I think you are gay now. ということで「今は、俺は君をゲイだと思う」という意味。
「今まで俺は君のことをゲイだと思ってなかった、君はゲイじゃないと思ってた。でも、今は君がゲイだと思う」という流れになります。
過去形と現在形を対比させて、「昔は違うと思ってたけど、今はそう思う」と認識が変わったことを述べているのですね。
ゲイではないか?という疑惑をよく持たれるチャンドラーのことですから(笑)、ドリューもそういう噂を聞いたことがあったのかもしれません。それでも今まではチャンドラーのことをゲイだとは思ってなかったけど、俺が何も言っていないのに「ゲイじゃない、ゲイじゃない!」と必死に否定している君を見ていたら、やっぱりそうなのかな、って今は思えてきたよ、という感じですね。
あまりにムキになって否定すると却って怪しいぞ、みたいな感じ。
ドリューは女性との真剣な関係が終わったばかりで、次の関係を求めていないと言います。
そこでレイチェルが言った内容「fling でも構わない」ということを伝えるチャンドラー。
ドリューが返事をする前に、横で聞いていたマイクが話に割り込んできます。
レイチェルという名前を聞いたマイクは、レイチェルって、俺の知ってるあのレイチェルのことか?と尋ねるために、"Is this "Hot Rachel" that you took to the Christmas Party, Rachel?" と質問しています。
hot は女性の形容に使われる場合は「セクシーな」という意味ですね。
さらに関係代名詞 that を使って、君がパーティーに連れてきたレイチェルか?とさらに情報を加えています。
その後、チャンドラーは、「今、マイクが言ったのが、彼女のフルネームなんだよ」とドリューに伝えていますが、これは、レイチェルという女性の説明として言った "Hot Rachel" that you took to the Christmas Party, Rachel という長いフレーズ全てが彼女のフルネームなんだよ、というジョークです。
レイチェルのことを知らないドリューにも、その説明の意味はわかったはずですが、何だか長いミドルネームを挟んだような名前にも聞こえるので、「あ、ちなみに今のが彼女のフルネームね」と言ってみせた、ということです。
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2009年10月19日
他人の幸せを故意に阻止する フレンズ4-10その1
シーズン4 第10話
The One with the Girl From Poughkeepsie (ロスは遠距離恋愛がお好き)
原題は「ポキプシーの女の子の話」
クリスマスツリーの点灯を恋人キャシーと見たかったのに、見損ねちゃったと悔しがるチャンドラー。それを聞いて、私なんかずっと独り身なんだから、とボヤくレイチェル。
レイチェル: I mean, it doesn't even have to be a big relationship, y'know, just like a fling would be great. (つまり、大きな関係である必要さえないの。ほら、ただのお遊びみたいなものだったらそれでいいわ。)
チャンドラー: Really? I didn't think girls ever just wanted a fling. (ほんとに? 女の子がお遊びを求めるなんて思ってなかったよ。)
レイチェル: Well, let me tell you something, it's been a long time since I've been flung. (そうね、言わせてもらうけど、私が(最後に)お遊びで付き合ってから長い時間が経ってるのよ。)
ジョーイ: Well, I know what I'm giving you for Christmas. (そうだな、クリスマスプレゼントでレイチェルに何をあげたらいいかわかるよ。)
チャンドラー: Y'know what? There are some nice guys in my office, you want me to set you up? (ねぇ。俺の会社にいい男がいるよ。俺が(デートを)セッティングしてあげようか?)
レイチェル: Yeah! Wait a minute. It's been a long time that I've been single. How come you never offered this before? (ええ! ちょっと待って。私が一人になってから随分経つわ。どうして以前にはこういうオファーをしてくれなかったの?)
チャンドラー: Well, I have a girlfriend. I'm-I'm happy. So I no longer feel the need to go out of my way to stop others from being happy. (そうだな。俺は(今)恋人がいる。俺は幸せだ。だから他人が幸せになるのをわざわざ阻止する必要をもはや感じないんだよ。)
レイチェル: Okay! No accountants. Oh, and no one from like "legal." I don't like guys with boring jobs. (わかったわ! 会計士はダメよ。あぁ、それから「法律[法務]」の人もだめ。私は退屈な仕事をやってる男性は好きじゃないの。)
チャンドラー: Oh and Ross was like what? A lion tamer? (あぁ、じゃあロスはどんな感じの仕事だったっけ? ライオンの調教師?)
レイチェルは、a big relationship でなくてもいいから、just like a fling でいいと言っていますね。
fling は、フレンズ1-12その1 に出てきましたが、「真剣にではなく遊びで軽く付き合うこと」みたいな意味ですね。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
fling [noun] [countable usually singular]: a short and not very serious sexual relationship
例) We had a brief fling twenty years ago.
つまり、「短くてあまり真剣ではない性的関係」。
例文は「私たちは20年前に短い関係を持った。」
女性であるレイチェルが「軽い付き合いでいい、お遊びの情事でいいから」みたいに言ったことにチャンドラーは驚いています。
男性はともかく(笑)、女性はそういうの嫌いだと思ってたのに、ということですね。
レイチェルは動詞 fling を受動態(be flung)にして、fling されてからかなり長い時間が経つ、長い間 fling されたことすらないのよ、だからこの際、fling でも構わないの、みたいに説明しています。
fling という動詞は元々「(ものを勢いよく)投げる」という意味です。
フレンズ2-16その23 では、fling water balloons off the roof 「屋根から水風船を飛ばす」というフレーズで使われていました。
そういう「勢い」の感覚が「したい放題のことをする、軽い気持ちで何かを行う」→「短期間の情事」という意味に繋がっているようです。
be flung は「fling というお遊びの情事をする」ことを女性の立場から受身で表現している感覚だと思いますが、元々の「勢いよく投げる」というニュアンスも含んでいるとすると、ベッドに乱暴に投げられるみたいな意味も込めているのかもしれません。
そういう関係でもいいから欲しいという発言を聞いて、「レイチェルへのクリスマスプレゼントは何をあげたらいいかわかるよ」と言うジョーイ。
そんなに男と寝たいのなら俺が寝てやろうか?みたいなプレイボーイのジョーイらしいジョークですね。
会社の男を紹介してあげると言うチャンドラー。
どうして今までは紹介してくれなかったの?と聞かれて、自分は今恋人がいて幸せだから…と理由を述べています。
go out of one's way を直訳すると「自分の道からそれる」ですから、go out of one's way to は「わざわざ・故意に…する」という意味になります。
本来進むべき自然な道を少し外れてまでわざわざ何かをする、ということから、何らかの意図を持ってそれを行う、というニュアンスになるようですね。
レイチェルは男性のリクエストとして、会計士はいや、legal 関係の人もいや、と言っています。
legal の部分で、両手の指をカニのようにして少し曲げるジェスチャーをしています。
フレンズ2-12その2 でも説明しましたが、これは引用符を表すジェスチャーで、レイチェルのニュアンスは「いわゆるリーガル関係の人」みたいな感じでしょう。
具体的な職種名はよく知らないけど、legal と付くような部署や職種の人はやめてね、という感じですね。
レイチェルの発言から、退屈な仕事の代表格として、それらの仕事を挙げたことがわかります。
それを聞いたチャンドラーは、「元彼のロスの仕事は何だっけ? ライオンの調教師だったかな?」と皮肉を言っていますね。
tame は他動詞で「・・・を飼いならす」、形容詞では「(動物が)飼いならされた」という意味になります。
tame a lion が「ライオンを飼いならす」という意味なので、a lion tamer は「ライオンを飼いならす人、ライオン使い、ライオンの調教師」になります。
ロスが仕事で扱っているのは恐竜で、これも凶暴性はかなりのものですが(笑)、恐竜の場合は絶滅していて、ロスが扱っているのはもっぱら化石。
動物でありながらもう動かない化石を扱っている仕事だとわかっていて、ロスの仕事は野生の動物をてなずける仕事だったっけ?などと言ってみせるチャンドラーに笑ってしまいました。
レイチェルが、I don't like guys with boring jobs. と言った時点で、「元彼ロスの仕事だって退屈だとよくからかわれてたぞ」と思った人も多いかもしれません。
だから多分誰かが「ロスの仕事は超エキサイティングだったもんねぇ」みたいな皮肉を言うのでは?と何となく想像できるのですが、boring とか exciting とかいう言葉を使わずに、a lion tamer というロスの仕事とは正反対の職種を例に出すチャンドラーのセンスが面白いなと思いました。
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レイチェル: I mean, it doesn't even have to be a big relationship, y'know, just like a fling would be great. (つまり、大きな関係である必要さえないの。ほら、ただのお遊びみたいなものだったらそれでいいわ。)
チャンドラー: Really? I didn't think girls ever just wanted a fling. (ほんとに? 女の子がお遊びを求めるなんて思ってなかったよ。)
レイチェル: Well, let me tell you something, it's been a long time since I've been flung. (そうね、言わせてもらうけど、私が(最後に)お遊びで付き合ってから長い時間が経ってるのよ。)
ジョーイ: Well, I know what I'm giving you for Christmas. (そうだな、クリスマスプレゼントでレイチェルに何をあげたらいいかわかるよ。)
チャンドラー: Y'know what? There are some nice guys in my office, you want me to set you up? (ねぇ。俺の会社にいい男がいるよ。俺が(デートを)セッティングしてあげようか?)
レイチェル: Yeah! Wait a minute. It's been a long time that I've been single. How come you never offered this before? (ええ! ちょっと待って。私が一人になってから随分経つわ。どうして以前にはこういうオファーをしてくれなかったの?)
チャンドラー: Well, I have a girlfriend. I'm-I'm happy. So I no longer feel the need to go out of my way to stop others from being happy. (そうだな。俺は(今)恋人がいる。俺は幸せだ。だから他人が幸せになるのをわざわざ阻止する必要をもはや感じないんだよ。)
レイチェル: Okay! No accountants. Oh, and no one from like "legal." I don't like guys with boring jobs. (わかったわ! 会計士はダメよ。あぁ、それから「法律[法務]」の人もだめ。私は退屈な仕事をやってる男性は好きじゃないの。)
チャンドラー: Oh and Ross was like what? A lion tamer? (あぁ、じゃあロスはどんな感じの仕事だったっけ? ライオンの調教師?)
レイチェルは、a big relationship でなくてもいいから、just like a fling でいいと言っていますね。
fling は、フレンズ1-12その1 に出てきましたが、「真剣にではなく遊びで軽く付き合うこと」みたいな意味ですね。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
fling [noun] [countable usually singular]: a short and not very serious sexual relationship
例) We had a brief fling twenty years ago.
つまり、「短くてあまり真剣ではない性的関係」。
例文は「私たちは20年前に短い関係を持った。」
女性であるレイチェルが「軽い付き合いでいい、お遊びの情事でいいから」みたいに言ったことにチャンドラーは驚いています。
男性はともかく(笑)、女性はそういうの嫌いだと思ってたのに、ということですね。
レイチェルは動詞 fling を受動態(be flung)にして、fling されてからかなり長い時間が経つ、長い間 fling されたことすらないのよ、だからこの際、fling でも構わないの、みたいに説明しています。
fling という動詞は元々「(ものを勢いよく)投げる」という意味です。
フレンズ2-16その23 では、fling water balloons off the roof 「屋根から水風船を飛ばす」というフレーズで使われていました。
そういう「勢い」の感覚が「したい放題のことをする、軽い気持ちで何かを行う」→「短期間の情事」という意味に繋がっているようです。
be flung は「fling というお遊びの情事をする」ことを女性の立場から受身で表現している感覚だと思いますが、元々の「勢いよく投げる」というニュアンスも含んでいるとすると、ベッドに乱暴に投げられるみたいな意味も込めているのかもしれません。
そういう関係でもいいから欲しいという発言を聞いて、「レイチェルへのクリスマスプレゼントは何をあげたらいいかわかるよ」と言うジョーイ。
そんなに男と寝たいのなら俺が寝てやろうか?みたいなプレイボーイのジョーイらしいジョークですね。
会社の男を紹介してあげると言うチャンドラー。
どうして今までは紹介してくれなかったの?と聞かれて、自分は今恋人がいて幸せだから…と理由を述べています。
go out of one's way を直訳すると「自分の道からそれる」ですから、go out of one's way to は「わざわざ・故意に…する」という意味になります。
本来進むべき自然な道を少し外れてまでわざわざ何かをする、ということから、何らかの意図を持ってそれを行う、というニュアンスになるようですね。
レイチェルは男性のリクエストとして、会計士はいや、legal 関係の人もいや、と言っています。
legal の部分で、両手の指をカニのようにして少し曲げるジェスチャーをしています。
フレンズ2-12その2 でも説明しましたが、これは引用符を表すジェスチャーで、レイチェルのニュアンスは「いわゆるリーガル関係の人」みたいな感じでしょう。
具体的な職種名はよく知らないけど、legal と付くような部署や職種の人はやめてね、という感じですね。
レイチェルの発言から、退屈な仕事の代表格として、それらの仕事を挙げたことがわかります。
それを聞いたチャンドラーは、「元彼のロスの仕事は何だっけ? ライオンの調教師だったかな?」と皮肉を言っていますね。
tame は他動詞で「・・・を飼いならす」、形容詞では「(動物が)飼いならされた」という意味になります。
tame a lion が「ライオンを飼いならす」という意味なので、a lion tamer は「ライオンを飼いならす人、ライオン使い、ライオンの調教師」になります。
ロスが仕事で扱っているのは恐竜で、これも凶暴性はかなりのものですが(笑)、恐竜の場合は絶滅していて、ロスが扱っているのはもっぱら化石。
動物でありながらもう動かない化石を扱っている仕事だとわかっていて、ロスの仕事は野生の動物をてなずける仕事だったっけ?などと言ってみせるチャンドラーに笑ってしまいました。
レイチェルが、I don't like guys with boring jobs. と言った時点で、「元彼ロスの仕事だって退屈だとよくからかわれてたぞ」と思った人も多いかもしれません。
だから多分誰かが「ロスの仕事は超エキサイティングだったもんねぇ」みたいな皮肉を言うのでは?と何となく想像できるのですが、boring とか exciting とかいう言葉を使わずに、a lion tamer というロスの仕事とは正反対の職種を例に出すチャンドラーのセンスが面白いなと思いました。
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2009年10月17日
あなたの不幸は私の不幸 フレンズ4-9その7
モニカとフィービーは、このエピソードの冒頭で、二人でケイタリングの仕事をするためのバン(ライトバン)を用意していました。
ところが、モニカに「アレサンドロズのヘッドシェフ」という嬉しい仕事が舞い込んで来ました。
ケイタリングはやめて、そのヘッドシェフの仕事を引き受けたいと言うモニカに、フィービーは大激怒。
何とか納得してもらおうと、フィービーがバンを使ってできる仕事案をモニカはメモに書いてきました。
ところが、モニカの言う、花の配達、ピザの配達などの仕事に難色を示すフィービー。
モニカ: All right, I got a whole bunch of uh-uh, stuff in this area. But umm, I'm getting the feeling that you don't want to deliver. (わかったわ。このエリアの非常にたくさんの仕事があるんだけど[このメモに書いたんだけど]、でも、あの、フィービーは配達はしたくないみたいね。)
フィービー: No. (したくないわ。)
モニカ: Okay. I'm guessing if you don't want to deliver, you probably don't want to pick up stuff either. (わかった。推測するに、もしあなたが配達をするのがいやなら、多分、何かを引き取る仕事もいやよね。)
フィービー: No. (いやよ。)
モニカ: Y'know what? Let's do the catering business. (ねぇ。ケイタリングの仕事をやりましょう。)
フィービー: Really? Are you sure? (本当に? 確かなの?)
モニカ: Yeah, y'know I-I made a commitment to you. Y'know what, it'd be, it'd be fun. (えぇ、ほら、私はあなたに約束したもの。ねぇ、きっと(やったら)楽しいわ。)
フィービー: Oh! It will be fun! Ohh! Yay! Oh! Okay, ooh, let's plan the wedding reception. (She grabs the notebook which Monica used for her ideas and starts flipping page after page after page after page after page to find a blank one.) Wow! You really wanted me to do something with this van. (pause) Y'know what? I want you to take the chef job. (えぇ! 楽しくなるわよ! あぁ! イェイ! あぁ、(予約を引き受けた)結婚披露宴の計画をしましょう。[フィービーはモニカがアイデアを書くのに使っていたメモを掴み、空白部分を探すために、次から次へとページをめくり始める] まぁ! あなたは本当に私にバンを使って何かをして欲しかったのね。[沈黙] ねぇ? 私はあなたにシェフの仕事を引き受けてもらいたいわ。)
モニカ: Really? (ほんとに?)
フィービー: Yeah. That's what you really want. Yeah, I don't want to be the reason you're unhappy. That would just make me unhappy. And I really don't want to be the reason I'm unhappy. (えぇ。それが私が本当に望むことよ。そう、私はあなたが不幸である理由になりたくないの。それはただ私を不幸にするわ。そして、本当に、私は自分が不幸である理由になりたくないの。)
モニカ: Thank you. (ありがとう。)
フィービー: Besides, it might be kinda fun to form the new A-Team. (それに、新しいAチームを結成するって楽しいって感じかも。)
バンでできそうな仕事として、花やピザの配達を挙げたモニカ。
でもフィービーは明らかにいやがっています。
その他にもさまざまな配達の仕事を考えていたらしいモニカですが、フィービーが乗り気でないのを見て、「どうやらフィービーは、deliver の仕事はいやみたいね」と言っています。
さらには、deliver がいやなら、pick up 「引き取る」のもいやよね、とも言っていますね。
配達系の仕事だけではなく、そういう「引き取る」系の仕事もいっぱいメモしてきたことがここでわかります。
配達も引き取りも仕事としては同じ感じですし、アイテムが違ったところで、配達に興味がなければそれは全部ボツ。
ですから、フィービーの返事を聞いて、モニカはメモに大きく斜線を引いています。
これまで何度も説明してきたことですが、フィービーの返事の2つの No. は、No, I don't want to (deliver/pick up). ということで「そういう仕事はしたくない」という意味です。
「いいえ」という日本語にしてしまうと、モニカの言うことを否定したみたいに聞こえますので、「したくない」と訳してみました。
make a commitment は「…すると約束・確約する」。
コミットメント フレンズ3-4その12 でも解説しましたが、フレンズでは男女の恋愛関係を指す言葉として、commitment がよく登場します。
その場合は「遊びではなく、真剣に異性と付き合う」という意味になります。
今回の commitment は「約束、言質」という意味ですね。
フィービーが納得する仕事が見つからないので、やっぱりケイタリングの仕事をやりましょう、というモニカ。
モニカの it'd be fun に対して、フィービーは、It will be fun と言っていますね。
この would と will の違いは、二人の温度差を表しているような気がします。
would の場合は、「もしケイタリングの仕事をするとしたら、きっと楽しいわ」という感じでしょうか。
仮定のニュアンスが入っていて、ケイタリングの仕事をすることが100%確定していない感覚のような気がします。
口ではケイタリングの仕事をやろう、と言っているけれど、心の中ではまだシェフの仕事をあきらめ切れていない、「ケイタリングの仕事を二人でやれば、きっと楽しいわ」と自分自身に言い聞かせている感じもします。
一方のフィービーの will は「単純未来」ですね。
話し手が「未来はこうなるだろう」と思っている、信じている感覚です。
will にはモニカの would のような仮定のニュアンスはなく、モニカが「一緒にケイタリングやろう!」と言ったことに何の疑いも持っていない、モニカがそう言うからには、もうケイタリングの仕事をやることに決まったと思っているから、「これで楽しくなるわね」みたいに当然の未来のこととして、will を使っているのかな、と思いました。
早速、ケイタリングの仕事のプランを考えようと、メモするための空白を探すのですが、めくってもめくっても白紙のページが出てこない。
つまり、モニカは、フィービーがバンでする仕事案を、メモ帳全部使うほど考えていた、ということですね。
それを見てフィービーは、どれほど自分にバンの仕事をして欲しかったか、つまりは、モニカがどれほどシェフの仕事を受けたがっているかを知ることになります。
フィービーが unhappy という単語を使っている一連のセリフについて。
フィービーの論理の流れはこうですね。
1. 私はモニカの不幸の理由・原因になりたくない。
(私がケイタリングの仕事を一緒にやろう!と頑張るとモニカを不幸にしてしまう。)
2. モニカが不幸であることは私を不幸にする。
(that は、you're unhappy を指すと思われます。)
3. そして、私が不幸であるという理由に私自身がなりたくない。
つまり、モニカにシェフを引き受けろと言っているのは、最終的には私自身が幸せになるためよ、という感じでしょうか。
モニカが希望の職に就けず不幸になるのなら、私も不幸になってしまう。私は自分が不幸になる原因を自ら作り出したくはないから、私が幸せになるためにはモニカにも幸せになってもらわないといけない、だからモニカのやりたいことを選ぶように私は勧めるわ、という感じかなと思います。
自分が不幸になりたくないから、という最終的な理由は、フィービーなりの優しさなのでしょうね。
自分のためだと言って、快くケイタリングの仕事をあきらめてくれたフィービーに、モニカも素直に感謝の気持ちを述べています。
Besides 「それに加えて、さらに」とフィービーは続けます。
A-Team は、日本でも放映されていたアメリカの人気ドラマ「特攻野郎Aチーム」(原題:The A-Team)のことですね。
日本語のタイトルにも「Aチーム」という言葉があるために、このフィービーのセリフは、日本人にもわかりやすいものだったかもしれません。
Wikipedia 日本語版: 特攻野郎Aチーム
特攻野郎Aチーム:テレビ東京
フレンズ2-14その10 のセリフに、Mr. T (ミスターT)という人物名が出てきたのですが、その Mr. T が特攻野郎Aチームに出演していた、ということで、その記事及びコメント欄で特攻野郎Aチームの話題が出ています。
form the new A-Team というのは、あのAチームの新チームを結成して、バンに乗り込み悪と戦う、というイメージみたいですね(笑)。
(Rach からのお詫び)
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何とか納得してもらおうと、フィービーがバンを使ってできる仕事案をモニカはメモに書いてきました。
ところが、モニカの言う、花の配達、ピザの配達などの仕事に難色を示すフィービー。
モニカ: All right, I got a whole bunch of uh-uh, stuff in this area. But umm, I'm getting the feeling that you don't want to deliver. (わかったわ。このエリアの非常にたくさんの仕事があるんだけど[このメモに書いたんだけど]、でも、あの、フィービーは配達はしたくないみたいね。)
フィービー: No. (したくないわ。)
モニカ: Okay. I'm guessing if you don't want to deliver, you probably don't want to pick up stuff either. (わかった。推測するに、もしあなたが配達をするのがいやなら、多分、何かを引き取る仕事もいやよね。)
フィービー: No. (いやよ。)
モニカ: Y'know what? Let's do the catering business. (ねぇ。ケイタリングの仕事をやりましょう。)
フィービー: Really? Are you sure? (本当に? 確かなの?)
モニカ: Yeah, y'know I-I made a commitment to you. Y'know what, it'd be, it'd be fun. (えぇ、ほら、私はあなたに約束したもの。ねぇ、きっと(やったら)楽しいわ。)
フィービー: Oh! It will be fun! Ohh! Yay! Oh! Okay, ooh, let's plan the wedding reception. (She grabs the notebook which Monica used for her ideas and starts flipping page after page after page after page after page to find a blank one.) Wow! You really wanted me to do something with this van. (pause) Y'know what? I want you to take the chef job. (えぇ! 楽しくなるわよ! あぁ! イェイ! あぁ、(予約を引き受けた)結婚披露宴の計画をしましょう。[フィービーはモニカがアイデアを書くのに使っていたメモを掴み、空白部分を探すために、次から次へとページをめくり始める] まぁ! あなたは本当に私にバンを使って何かをして欲しかったのね。[沈黙] ねぇ? 私はあなたにシェフの仕事を引き受けてもらいたいわ。)
モニカ: Really? (ほんとに?)
フィービー: Yeah. That's what you really want. Yeah, I don't want to be the reason you're unhappy. That would just make me unhappy. And I really don't want to be the reason I'm unhappy. (えぇ。それが私が本当に望むことよ。そう、私はあなたが不幸である理由になりたくないの。それはただ私を不幸にするわ。そして、本当に、私は自分が不幸である理由になりたくないの。)
モニカ: Thank you. (ありがとう。)
フィービー: Besides, it might be kinda fun to form the new A-Team. (それに、新しいAチームを結成するって楽しいって感じかも。)
バンでできそうな仕事として、花やピザの配達を挙げたモニカ。
でもフィービーは明らかにいやがっています。
その他にもさまざまな配達の仕事を考えていたらしいモニカですが、フィービーが乗り気でないのを見て、「どうやらフィービーは、deliver の仕事はいやみたいね」と言っています。
さらには、deliver がいやなら、pick up 「引き取る」のもいやよね、とも言っていますね。
配達系の仕事だけではなく、そういう「引き取る」系の仕事もいっぱいメモしてきたことがここでわかります。
配達も引き取りも仕事としては同じ感じですし、アイテムが違ったところで、配達に興味がなければそれは全部ボツ。
ですから、フィービーの返事を聞いて、モニカはメモに大きく斜線を引いています。
これまで何度も説明してきたことですが、フィービーの返事の2つの No. は、No, I don't want to (deliver/pick up). ということで「そういう仕事はしたくない」という意味です。
「いいえ」という日本語にしてしまうと、モニカの言うことを否定したみたいに聞こえますので、「したくない」と訳してみました。
make a commitment は「…すると約束・確約する」。
コミットメント フレンズ3-4その12 でも解説しましたが、フレンズでは男女の恋愛関係を指す言葉として、commitment がよく登場します。
その場合は「遊びではなく、真剣に異性と付き合う」という意味になります。
今回の commitment は「約束、言質」という意味ですね。
フィービーが納得する仕事が見つからないので、やっぱりケイタリングの仕事をやりましょう、というモニカ。
モニカの it'd be fun に対して、フィービーは、It will be fun と言っていますね。
この would と will の違いは、二人の温度差を表しているような気がします。
would の場合は、「もしケイタリングの仕事をするとしたら、きっと楽しいわ」という感じでしょうか。
仮定のニュアンスが入っていて、ケイタリングの仕事をすることが100%確定していない感覚のような気がします。
口ではケイタリングの仕事をやろう、と言っているけれど、心の中ではまだシェフの仕事をあきらめ切れていない、「ケイタリングの仕事を二人でやれば、きっと楽しいわ」と自分自身に言い聞かせている感じもします。
一方のフィービーの will は「単純未来」ですね。
話し手が「未来はこうなるだろう」と思っている、信じている感覚です。
will にはモニカの would のような仮定のニュアンスはなく、モニカが「一緒にケイタリングやろう!」と言ったことに何の疑いも持っていない、モニカがそう言うからには、もうケイタリングの仕事をやることに決まったと思っているから、「これで楽しくなるわね」みたいに当然の未来のこととして、will を使っているのかな、と思いました。
早速、ケイタリングの仕事のプランを考えようと、メモするための空白を探すのですが、めくってもめくっても白紙のページが出てこない。
つまり、モニカは、フィービーがバンでする仕事案を、メモ帳全部使うほど考えていた、ということですね。
それを見てフィービーは、どれほど自分にバンの仕事をして欲しかったか、つまりは、モニカがどれほどシェフの仕事を受けたがっているかを知ることになります。
フィービーが unhappy という単語を使っている一連のセリフについて。
フィービーの論理の流れはこうですね。
1. 私はモニカの不幸の理由・原因になりたくない。
(私がケイタリングの仕事を一緒にやろう!と頑張るとモニカを不幸にしてしまう。)
2. モニカが不幸であることは私を不幸にする。
(that は、you're unhappy を指すと思われます。)
3. そして、私が不幸であるという理由に私自身がなりたくない。
つまり、モニカにシェフを引き受けろと言っているのは、最終的には私自身が幸せになるためよ、という感じでしょうか。
モニカが希望の職に就けず不幸になるのなら、私も不幸になってしまう。私は自分が不幸になる原因を自ら作り出したくはないから、私が幸せになるためにはモニカにも幸せになってもらわないといけない、だからモニカのやりたいことを選ぶように私は勧めるわ、という感じかなと思います。
自分が不幸になりたくないから、という最終的な理由は、フィービーなりの優しさなのでしょうね。
自分のためだと言って、快くケイタリングの仕事をあきらめてくれたフィービーに、モニカも素直に感謝の気持ちを述べています。
Besides 「それに加えて、さらに」とフィービーは続けます。
A-Team は、日本でも放映されていたアメリカの人気ドラマ「特攻野郎Aチーム」(原題:The A-Team)のことですね。
日本語のタイトルにも「Aチーム」という言葉があるために、このフィービーのセリフは、日本人にもわかりやすいものだったかもしれません。
Wikipedia 日本語版: 特攻野郎Aチーム
特攻野郎Aチーム:テレビ東京
フレンズ2-14その10 のセリフに、Mr. T (ミスターT)という人物名が出てきたのですが、その Mr. T が特攻野郎Aチームに出演していた、ということで、その記事及びコメント欄で特攻野郎Aチームの話題が出ています。
form the new A-Team というのは、あのAチームの新チームを結成して、バンに乗り込み悪と戦う、というイメージみたいですね(笑)。
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2009年10月14日
昇進のオファーで引き止める フレンズ4-9その6
上司のジョアンナが面接試験でひどいことばかり言ったので、もうこんな職場やめる、と出て行こうとするレイチェル。
ジョアンナ: Wait-wait-wait-wait! You can put your sad little muffin back in its drawer. If you must know the truth, I didn't want to lose a perfectly good assistant. (待って待って待って待って! その哀れな小さなマフィンを引き出しに戻して。もしあなたが真実を知らなければいけないのだったら(言うわ)、私は完璧に素晴らしいアシスタントを失いたくなかったのよ。)
レイチェル: What? (何ですって?)
ジョアンナ: That's why I said all those things about your flirting and your drinking. (だから私はああいうことを言ったのよ、あなたが男といちゃつくとか、あなたの飲酒のこととか。)
レイチェル: My drinking? (私の飲酒?)
ジョアンナ: Oh, I must've said that after you left. (あぁ、それはあなたが面接室を出た後に言ったに違いないわね。)
レイチェル: Said what, exactly? (何て言ったんですか? 正確には。)
ジョアンナ: That you enjoyed the occasional drink...-ing binge. (あなたが時々楽しんでいた、って。飲酒…して大騒ぎすることを。)
レイチェル: Oh my God! Ohh, that is it! I'm leaving! You are just a horrible person! (なんてこと! あぁ、もうこれまでよ! 私は出て行きます! あなたはただただひどい人間だわ!)
ジョアンナ: Oh, no-no-no-no, wait-wait-wait-wait-wait-wait-wait-wait! If you’re gonna get all sensitive about it. I don't want to lose you. What if I, create a position for you? I'll make you assistant buyer in this department. (あぁ、だめだめだめだめ、待って待って待って待って! もしあなたがそのことですっかり神経過敏になるのだとしたら。私はあなたを失いたくない。もし私があなたのためにある職(のポジション)を作ったらどうなるかしら? 私はあなたをこの部署のアシスタントバイヤーにしてあげるわ。)
レイチェル: Say more things like that. (そういうこと、もっと言って。)
ジョアンナ: You can have your own office, and a raise, effective tomorrow. (あなたは自分自身のオフィスを持てるわ。それから昇給も。明日からね。)
レイチェル: I need an expense account. (交際費も必要です。)
ジョアンナ: Done! (わかった[了解]!)
レイチェル: And an assistant. (それにアシスタントも。)
ジョアンナ: Sophie, get in here! (Sophie peeks in around the corner) (ソフィー、こっちに入って来なさい! [ソフィーはコーナーから覗き込む])
レイチェルが荷物を持って出て行く!と言ったものの、机の中にはマフィンとペンしかなかったので、「そのマフィンをとにかく元の場所に戻して落ち着いて」みたいに言っているのがおかしいですね。
ジョアンナはレイチェルに他の部署に行って欲しくなかったので、面接妨害みたいなことをした、と正直に告白しています。
That's why I said all those things about... は「あなたを失いたくなかったから、…についてそういうことを話した」ということですが、その後に、your flirting and your drinking と続いています。
flirt は「恋愛をもて遊ぶ、異性といちゃつく」ということで、真剣な恋愛ではなく、お遊びで異性と寝たりするみたいな感じ。
これは面接でジョアンナが、「レイチェルは人付き合いは得意だけど、必要以上に親密になっちゃう傾向にあって」みたいな言い方をしていたことを指します。
ですがその後の drinking の話が初耳だったので、レイチェルは "My drinking?" 「私の飲酒(って何のこと? そんなの聞いてないけど)」と言っているのですね。
I must've said that after you left. は 「must+現在完了形」で「…したにちがいない」。
あなたが知らないってことは、drinking の件は、あなたが面接室を出た後に出た話題だったのね、みたいなことです。
レイチェルが部屋にいる時にもさんざんひどいことを言っていたけれど、面接終了後、面接官同士の話の中でも、またあることないこといろんな悪口を言っていた、ということがわかりますね。
drinking の話って、正確には実際にはどういう言葉で言ったんですか?とレイチェルは詰め寄ります。
That you enjoyed の that は、I said that の that ですね。「…ということ(を言った)」です。
enjoy the occiasional drink だと「時々飲酒を楽しむ、たしなむ」程度の意味ですが、drink ではなくて、drinking binge になっていますね。
binge は「度を過ごした楽しみ」のことで、drink の話だと「大酒を飲むこと、どんちゃん騒ぎをすること」という意味になります。
ただお酒を時々楽しむのではなくて、大酒を飲んで大騒ぎする、要は「彼女は酒乱だ」みたいなことを言ったようです。
自分の知らないところで、そんなことまで言われていたと知って、レイチェルはとうとう切れてしまいます。
そこでジョアンナはレイチェルを引き止めようといろんなオファーをしていますね。
あなたのために職のポストを作ってあげる、私の権限でこの部署のアシスタントバイヤーにしてあげる、という魅力的なオファーです。
思わずそれに飛びつきそうになるレイチェルですが、今はレイチェルの方が有利な立場に立っているのを利用して、「そういうオファーをもっと言って」「もう一声」みたいにさらに要求しているのが楽しい。
レイチェルもなかなかしたたかですね。
ジョアンナのような個別のオフィス、そして raise は「昇給」。
effective は「有効な」という意味でよく使われますが、今回は「(法律や条件などが)実施される、効力を持つ」という意味です。
ですから、effective tomorrow は「明日から有効で」ということですね。
明日から早速、自分のオフィスも持てるし、昇給もされる、という感覚です。
effective tomorrow は、TOEIC にも出てきそうなフレーズですね。
expense account は「必要経費、接待費、交際費」。給料以外に会社から支給される費用のことです。
どんどん要求が高くなるレイチェルは、昇進したらアシスタントが欲しい、とまで言います。
そこですかさずソフィーを呼ぶジョアンナがこれまたすごい。
少し前に役に立たないから出てって!と追い出したのに、レイチェルのアシスタントにするために呼び寄せる、というこの身勝手さ(笑)。
さっき泣きながら部屋を出て行ったソフィーでしたが、オフィスの端から中の様子を覗いていたのですね。
呼ばれてチラっと顔を出すソフィーがかわいそうというか何というか。
今まではレイチェルとソフィーの二人がジョアンナのアシスタントだったわけですが、今回レイチェルに昇進が約束されて、同僚であったソフィーがレイチェルの下に付く形になってしまう、ということです。
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ジョアンナ: Wait-wait-wait-wait! You can put your sad little muffin back in its drawer. If you must know the truth, I didn't want to lose a perfectly good assistant. (待って待って待って待って! その哀れな小さなマフィンを引き出しに戻して。もしあなたが真実を知らなければいけないのだったら(言うわ)、私は完璧に素晴らしいアシスタントを失いたくなかったのよ。)
レイチェル: What? (何ですって?)
ジョアンナ: That's why I said all those things about your flirting and your drinking. (だから私はああいうことを言ったのよ、あなたが男といちゃつくとか、あなたの飲酒のこととか。)
レイチェル: My drinking? (私の飲酒?)
ジョアンナ: Oh, I must've said that after you left. (あぁ、それはあなたが面接室を出た後に言ったに違いないわね。)
レイチェル: Said what, exactly? (何て言ったんですか? 正確には。)
ジョアンナ: That you enjoyed the occasional drink...-ing binge. (あなたが時々楽しんでいた、って。飲酒…して大騒ぎすることを。)
レイチェル: Oh my God! Ohh, that is it! I'm leaving! You are just a horrible person! (なんてこと! あぁ、もうこれまでよ! 私は出て行きます! あなたはただただひどい人間だわ!)
ジョアンナ: Oh, no-no-no-no, wait-wait-wait-wait-wait-wait-wait-wait! If you’re gonna get all sensitive about it. I don't want to lose you. What if I, create a position for you? I'll make you assistant buyer in this department. (あぁ、だめだめだめだめ、待って待って待って待って! もしあなたがそのことですっかり神経過敏になるのだとしたら。私はあなたを失いたくない。もし私があなたのためにある職(のポジション)を作ったらどうなるかしら? 私はあなたをこの部署のアシスタントバイヤーにしてあげるわ。)
レイチェル: Say more things like that. (そういうこと、もっと言って。)
ジョアンナ: You can have your own office, and a raise, effective tomorrow. (あなたは自分自身のオフィスを持てるわ。それから昇給も。明日からね。)
レイチェル: I need an expense account. (交際費も必要です。)
ジョアンナ: Done! (わかった[了解]!)
レイチェル: And an assistant. (それにアシスタントも。)
ジョアンナ: Sophie, get in here! (Sophie peeks in around the corner) (ソフィー、こっちに入って来なさい! [ソフィーはコーナーから覗き込む])
レイチェルが荷物を持って出て行く!と言ったものの、机の中にはマフィンとペンしかなかったので、「そのマフィンをとにかく元の場所に戻して落ち着いて」みたいに言っているのがおかしいですね。
ジョアンナはレイチェルに他の部署に行って欲しくなかったので、面接妨害みたいなことをした、と正直に告白しています。
That's why I said all those things about... は「あなたを失いたくなかったから、…についてそういうことを話した」ということですが、その後に、your flirting and your drinking と続いています。
flirt は「恋愛をもて遊ぶ、異性といちゃつく」ということで、真剣な恋愛ではなく、お遊びで異性と寝たりするみたいな感じ。
これは面接でジョアンナが、「レイチェルは人付き合いは得意だけど、必要以上に親密になっちゃう傾向にあって」みたいな言い方をしていたことを指します。
ですがその後の drinking の話が初耳だったので、レイチェルは "My drinking?" 「私の飲酒(って何のこと? そんなの聞いてないけど)」と言っているのですね。
I must've said that after you left. は 「must+現在完了形」で「…したにちがいない」。
あなたが知らないってことは、drinking の件は、あなたが面接室を出た後に出た話題だったのね、みたいなことです。
レイチェルが部屋にいる時にもさんざんひどいことを言っていたけれど、面接終了後、面接官同士の話の中でも、またあることないこといろんな悪口を言っていた、ということがわかりますね。
drinking の話って、正確には実際にはどういう言葉で言ったんですか?とレイチェルは詰め寄ります。
That you enjoyed の that は、I said that の that ですね。「…ということ(を言った)」です。
enjoy the occiasional drink だと「時々飲酒を楽しむ、たしなむ」程度の意味ですが、drink ではなくて、drinking binge になっていますね。
binge は「度を過ごした楽しみ」のことで、drink の話だと「大酒を飲むこと、どんちゃん騒ぎをすること」という意味になります。
ただお酒を時々楽しむのではなくて、大酒を飲んで大騒ぎする、要は「彼女は酒乱だ」みたいなことを言ったようです。
自分の知らないところで、そんなことまで言われていたと知って、レイチェルはとうとう切れてしまいます。
そこでジョアンナはレイチェルを引き止めようといろんなオファーをしていますね。
あなたのために職のポストを作ってあげる、私の権限でこの部署のアシスタントバイヤーにしてあげる、という魅力的なオファーです。
思わずそれに飛びつきそうになるレイチェルですが、今はレイチェルの方が有利な立場に立っているのを利用して、「そういうオファーをもっと言って」「もう一声」みたいにさらに要求しているのが楽しい。
レイチェルもなかなかしたたかですね。
ジョアンナのような個別のオフィス、そして raise は「昇給」。
effective は「有効な」という意味でよく使われますが、今回は「(法律や条件などが)実施される、効力を持つ」という意味です。
ですから、effective tomorrow は「明日から有効で」ということですね。
明日から早速、自分のオフィスも持てるし、昇給もされる、という感覚です。
effective tomorrow は、TOEIC にも出てきそうなフレーズですね。
expense account は「必要経費、接待費、交際費」。給料以外に会社から支給される費用のことです。
どんどん要求が高くなるレイチェルは、昇進したらアシスタントが欲しい、とまで言います。
そこですかさずソフィーを呼ぶジョアンナがこれまたすごい。
少し前に役に立たないから出てって!と追い出したのに、レイチェルのアシスタントにするために呼び寄せる、というこの身勝手さ(笑)。
さっき泣きながら部屋を出て行ったソフィーでしたが、オフィスの端から中の様子を覗いていたのですね。
呼ばれてチラっと顔を出すソフィーがかわいそうというか何というか。
今まではレイチェルとソフィーの二人がジョアンナのアシスタントだったわけですが、今回レイチェルに昇進が約束されて、同僚であったソフィーがレイチェルの下に付く形になってしまう、ということです。
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2009年10月12日
メイク・ア・シーン フレンズ4-9その5
[Scene: Rachel's office, Rachel is confronting Joanna about her interview.]
レイチェルのオフィス。レイチェルは面接のことでジョアンナと対峙しようとしている。
レイチェル: (entering Joanna's office) Umm, Joanna? I wanna talk about that interview. [ジョアンナのオフィスに入ってきて] あぁ、ジョアンナ? あのインタビューの件で話したいんですけど。)
ジョアンナ: I thought it went very well. (とってもうまくいったわよね。)
レイチェル: No, it didn't. That's what I want to talk to you about. (starts to break up) Now just to brief you (starts to cry) I may cry. But they are not tears of sadness or of anger, but just of me having this discussion with you. (いえ、うまくなんかいってません。そのことが私があなたと話したいことなんです[そのことであなたと話したいんです]。[取り乱し始める] 今、ただ手短に説明するのに [泣き出す] 私は泣くかもしれない。でも、それは悲しみや怒りの涙じゃないんです。ただ私があなたとこんな議論をするということの涙なんです。)
ジョアンナ: Rachel, please, don't make a scene. (レイチェル、お願いだから、人前で大声で主張しないで。)
レイチェル: There's nobody here. (ここには誰もいませんけど。)
ジョアンナ: Sophie, get in here. (Sophie enters) You see? Now you're making Sophie uncomfortable. (ソフィー、こっちに入ってきて。[ソフィーは入ってくる] ほらね? 今、あなたはソフィーを居心地の悪い気持ちにさせてるわ。)
ソフィー: She's not making me uncomfortable. (レイチェルは、私を居心地悪くさせてませんけど。)
ジョアンナ: Congratulations. You just crossed the line into completely useless. Get out. (Sophie starts to cry and leaves) (おめでとう。たった今、あなたは一線を越えて、完全に役立たずになったわ。出て行きなさい。[ソフィーは泣き出し出て行く])
面接試験で横から余計なことを言って、明らかに面接を妨害していたジョアンナ。
レイチェルはそのことでジョアンナに文句を言いに行きます。
レイチェルが文句を言いにきたのは明らかなのに、ジョアンナはまだ、I thought it went very well. 「面接はうまくいったわね」などとすっとぼけていますね。
brief は名詞だと「概要、任務内容の説明・指示」。
「下着のブリーフ(短いパンツ)」という意味もあります。
in brief なら「要するに」「手短に、簡単に」ですね。
ここでは動詞として使われていて、「(人)に手短に必要な情報を与える」というニュアンスでしょう。
戦争映画などに登場するブリーフィングというのも、作戦前に簡単な指示を与えることですよね。
話している間に泣き出したレイチェルは、泣いている理由を説明します。
they are not tears of sadness or of anger, but just of me having this discussion with you. は、not... but 〜 の構文です。
but 以下が (just) of me having となっているのは、tears of me having ということです。
me having this discussion は、「私がこういう議論をしているということ」という動名詞で、me は動名詞の主語。
動名詞の主語は、my という所有格のこともありますが、口語ではこのように目的格を使うことが多いです。
レイチェルが言いたいのは、私は悲しいから怒ってるから泣いてるんじゃない、あなたとこんな議論をしているということが悲しいんです、みたいなことでしょう。
泣き出したレイチェルに対して、ジョアンナは、don't make a scene と言っています。
シーンというのは、ドラマのシーンのような場面のイメージで、「シーンを作らないで」という直訳でも何となく意味はわかる気がするのですが…。
LAAD では、
scene:
8. ARGUMENT a loud angry argument, especially in a puplic place
例) Be quiet. You're making a scene.
つまり、「大声で怒った口論[主張]、特に公共の場で」。
例文は、「静かにしなさい。君は人前なのに大声で主張しすぎだぞ。」
つまり、まわりに人がいるのを意識して、わざと大声で主張してみせたりすることを make a scene というようです。
聴衆に向けてお芝居するような感覚でしょうか。
その語義の especially in a puplic place の通り、レイチェルは、「ここには誰もいません」と言っています。
make a scene というのは、普通、人前で起きる話だけど、今ここにはあなたと私しかいなくて、私は他人の共感を呼ぼうとわざと騒いでいるんじゃありません、という感じですね。
すかさず隣の部屋にいるソフィーを呼ぶジョアンナ。
ほら、ここに無関係な第三者がいるわ、ソフィーはあなたが泣きながら騒いでいるのを見て、きっと居心地が悪いわよ、と言います。
事情のわからないソフィーは「そんなことありません」と否定するのですが、それを聞くやいなや、また辛辣な言葉を言って、ソフィーを追い出すジョアンナがすごい。
いきなり、「おめでとう」と言って何がめでたいのかと思ったら、「あなたは今のその無神経な発言、私の意図を理解しない発言で、境界線を越え、とうとう完全に役立たずの域に達してしまったわね。そんな役立たずは必要ないから、出てって!」という感じ。
事情がわからないのに、ジョアンナに迎合しろと言われても無理な話ですが、ジョアンナに言わせると、こんなところでもあなたは役に立たずに逆に私の足を引っ張る、もうあなたに有用なところは何もない、私にとっては完全に「無用な人間」になってしまったわ、と言って追い出しているわけです。
ジョアンナは常にこのソフィーに対して冷たい態度を取っていて、今回は「使えるところをアピールできるチャンスを与えてやったのに、やっぱり使えない人間だとわかった」みたいな厳しい言葉を浴びせた、ということですね。
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レイチェルのオフィス。レイチェルは面接のことでジョアンナと対峙しようとしている。
レイチェル: (entering Joanna's office) Umm, Joanna? I wanna talk about that interview. [ジョアンナのオフィスに入ってきて] あぁ、ジョアンナ? あのインタビューの件で話したいんですけど。)
ジョアンナ: I thought it went very well. (とってもうまくいったわよね。)
レイチェル: No, it didn't. That's what I want to talk to you about. (starts to break up) Now just to brief you (starts to cry) I may cry. But they are not tears of sadness or of anger, but just of me having this discussion with you. (いえ、うまくなんかいってません。そのことが私があなたと話したいことなんです[そのことであなたと話したいんです]。[取り乱し始める] 今、ただ手短に説明するのに [泣き出す] 私は泣くかもしれない。でも、それは悲しみや怒りの涙じゃないんです。ただ私があなたとこんな議論をするということの涙なんです。)
ジョアンナ: Rachel, please, don't make a scene. (レイチェル、お願いだから、人前で大声で主張しないで。)
レイチェル: There's nobody here. (ここには誰もいませんけど。)
ジョアンナ: Sophie, get in here. (Sophie enters) You see? Now you're making Sophie uncomfortable. (ソフィー、こっちに入ってきて。[ソフィーは入ってくる] ほらね? 今、あなたはソフィーを居心地の悪い気持ちにさせてるわ。)
ソフィー: She's not making me uncomfortable. (レイチェルは、私を居心地悪くさせてませんけど。)
ジョアンナ: Congratulations. You just crossed the line into completely useless. Get out. (Sophie starts to cry and leaves) (おめでとう。たった今、あなたは一線を越えて、完全に役立たずになったわ。出て行きなさい。[ソフィーは泣き出し出て行く])
面接試験で横から余計なことを言って、明らかに面接を妨害していたジョアンナ。
レイチェルはそのことでジョアンナに文句を言いに行きます。
レイチェルが文句を言いにきたのは明らかなのに、ジョアンナはまだ、I thought it went very well. 「面接はうまくいったわね」などとすっとぼけていますね。
brief は名詞だと「概要、任務内容の説明・指示」。
「下着のブリーフ(短いパンツ)」という意味もあります。
in brief なら「要するに」「手短に、簡単に」ですね。
ここでは動詞として使われていて、「(人)に手短に必要な情報を与える」というニュアンスでしょう。
戦争映画などに登場するブリーフィングというのも、作戦前に簡単な指示を与えることですよね。
話している間に泣き出したレイチェルは、泣いている理由を説明します。
they are not tears of sadness or of anger, but just of me having this discussion with you. は、not... but 〜 の構文です。
but 以下が (just) of me having となっているのは、tears of me having ということです。
me having this discussion は、「私がこういう議論をしているということ」という動名詞で、me は動名詞の主語。
動名詞の主語は、my という所有格のこともありますが、口語ではこのように目的格を使うことが多いです。
レイチェルが言いたいのは、私は悲しいから怒ってるから泣いてるんじゃない、あなたとこんな議論をしているということが悲しいんです、みたいなことでしょう。
泣き出したレイチェルに対して、ジョアンナは、don't make a scene と言っています。
シーンというのは、ドラマのシーンのような場面のイメージで、「シーンを作らないで」という直訳でも何となく意味はわかる気がするのですが…。
LAAD では、
scene:
8. ARGUMENT a loud angry argument, especially in a puplic place
例) Be quiet. You're making a scene.
つまり、「大声で怒った口論[主張]、特に公共の場で」。
例文は、「静かにしなさい。君は人前なのに大声で主張しすぎだぞ。」
つまり、まわりに人がいるのを意識して、わざと大声で主張してみせたりすることを make a scene というようです。
聴衆に向けてお芝居するような感覚でしょうか。
その語義の especially in a puplic place の通り、レイチェルは、「ここには誰もいません」と言っています。
make a scene というのは、普通、人前で起きる話だけど、今ここにはあなたと私しかいなくて、私は他人の共感を呼ぼうとわざと騒いでいるんじゃありません、という感じですね。
すかさず隣の部屋にいるソフィーを呼ぶジョアンナ。
ほら、ここに無関係な第三者がいるわ、ソフィーはあなたが泣きながら騒いでいるのを見て、きっと居心地が悪いわよ、と言います。
事情のわからないソフィーは「そんなことありません」と否定するのですが、それを聞くやいなや、また辛辣な言葉を言って、ソフィーを追い出すジョアンナがすごい。
いきなり、「おめでとう」と言って何がめでたいのかと思ったら、「あなたは今のその無神経な発言、私の意図を理解しない発言で、境界線を越え、とうとう完全に役立たずの域に達してしまったわね。そんな役立たずは必要ないから、出てって!」という感じ。
事情がわからないのに、ジョアンナに迎合しろと言われても無理な話ですが、ジョアンナに言わせると、こんなところでもあなたは役に立たずに逆に私の足を引っ張る、もうあなたに有用なところは何もない、私にとっては完全に「無用な人間」になってしまったわ、と言って追い出しているわけです。
ジョアンナは常にこのソフィーに対して冷たい態度を取っていて、今回は「使えるところをアピールできるチャンスを与えてやったのに、やっぱり使えない人間だとわかった」みたいな厳しい言葉を浴びせた、ということですね。
(Rach からのお願い)
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