The One with Phoebe's Uterus (フィービー、ママになるの?)
原題は「フィービーの子宮の話」
セントラルパーク。フィービーは、弟フランクとアリスが結婚したと聞いて大喜び。(フランクとアリスの話は、フレンズ3-18 に出てきました)
フィービー: So, ooh, I'm going to get you a gift now. Is there anything you need? (それで、あぁ、あなたたちに贈り物をすることになるわね。何か必要なものはある?)
フランク: Uh, yeah. (あぁ、そうだね。)
アリス: We've been trying to get pregnant, uh, pretty much ever since we got engaged. We thought we'd get a jump on things. You know, no one's getting any younger. [laughs] (私たちは妊娠しようとずっとトライしているの、私たちが婚約して以来、かなりね。早く取り掛かろうと思ったのよ。だって、年齢がどんどん若くなる人はいないから[人間、どんどん歳をとっちゃうから] [笑う])
フランク: Because the thing is, uh, we're not able to, you know, uh, conceive, you know. (それで言いたいことは、俺たち、できないんだよ、ほら、妊娠することができないんだ。)
アリス: We've tried everything; we've seen a bunch of doctors. (私たちこれまであらゆることをやってみたわ。たくさんのお医者さんにも診てもらったの。)
フランク: Yeah, and they say, they say that our only chance to have a baby is that if they take my sperm, her egg, and put it together in a dish, and then put it into another girl. So we were wondering if you could be the girl that we could put it into. (そうなんだ。それで医者が言うんだよね。赤ちゃんができる唯一のチャンスは、医者が俺の精子、アリスの卵子を取って、それを皿で混ぜて、それからそれを別の女の子に入れることだって。それで俺たち、どうかなーって思ったんだよね。フィービーが、俺たちがそれを入れることができる女の子になってくれるかな、って。)
[Phoebe just stares at them for a moment with a bewildered smile on her face.]
フィービーは顔に当惑した笑顔を浮かべて、しばらくの間、ただ二人をじっと見つめる。
フィービー: That's a really nice gift. I was thinking of, like, a gravy boat. (それはほんとうに素敵な贈り物ね。私は、グレイビーボートみたいなものを考えていたんだけど。)
結婚したと聞いて何かお祝いの品をあげたい、というフィービー。
それを聞いて、アリスは、自分たちが今、子供を作ろうとトライ中であることを話し始めます。
have been trying to... ever since... という現在完了進行形は、婚約を決めた時から今までずっと子作りにトライしてきた、という「継続」を表しますね。
結婚してからではなくて婚約中から始めていたのは、早い方がいいと思ったからだと言っています。
get a jump on は「…に早く取り掛かる」。
no one's getting any younger を直訳すると「少しでも若返っていく人はいない」という感じでしょうか。
日が経つにつれて若返っていく人などいない、人間は誰しも日に日に歳をとっていくものだ、ということです。
子供を産むのなら少しでも若い方がいいと思って、結婚する前から子作りを始めたのよ、と言っているわけですが、このセリフをアリスが言っていることにポイントがあります。
フレンズ3-18その4 で、「フランクは18歳で、アリスは44歳である」というセリフが出てきます。
そのように、アリスはフランクと歳が離れていて、(アラフォーの私が言うのもなんですが)妊娠するのがなかなか難しいと思われる年齢です。
「人間どんどん歳をとっちゃうから、ちょっとでも早い方がいいと思って」と言っているのですが、今の年齢でも結構キツいものがある、その自分の年齢を忘れたかのような、まるで自分が若者であるかのようなセリフなので面白い、ということなのでしょう。
「ほら、私はこんな歳だから、少しでも急いだ方がいいと思って」という自虐的なセリフだという可能性もありうるかもしれませんが、これまでのアリスのキャラ設定を見ていると、はたの人間が思っているほど、自分の年齢についてコンプレックスを持っていないように見えます。
ですから、自分の年齢を自覚していない、「人間誰しも歳をとるから、妊娠は早い方がいい」という一般論を、歳の差結婚で年齢が高い方のアリスが述べているのが面白い、ということだと思います。
conceive は「妊娠する、子をはらむ」。
かなりトライしてみたけど、子供ができないんだ、ということです。
そして、お医者さんが言ってくれた子供を持てる唯一の方法をフィービーに話します。
精子と卵子を取り出して皿で混ぜて他の女性に入れる、つまり、体外受精して、別の女性に代理母になってもらう、という方法ですね。
その方法を説明した後、the girl that we could put it into 「体外受精させた精子と卵子を入れる女性」にフィービーがなってくれるかな、と言っています。
We were wondering if... は、フレンズ1-9その1 を始めとして何度も登場している表現ですが、「…はどうかなと思ったんだけど」と自分の希望を遠回しに伝える表現ですね。
「…してくれるといいなと思ったんだけど、どうかなぁ?」というニュアンスです。
それが代理母になってくれと頼むお願いであることに気づいて、さすがのフィービーもびっくりして、しばらくは声も出ません。
I was thinking of, like, a gravy boat. という過去形は「私はグレイビーボートみたいな贈り物を考えていたんだけど」ということで、そんなものを想像していたのに、あなたたちのリクエストはそれとは全然違うものだったから、びっくりよ、というニュアンスが出るように思います。
gravy は「肉汁」で、gravy boat は「グレイビー(肉汁)ソース入れ」です。
gravy boat は、sauce boat とも言います。
Wikipedia 英語版: Sauce boat には写真もあります。
boat 型(舟形)をしているから、そう呼ぶのですね。
フレンズ1-1 で、レイチェルが結婚式から逃げ出した理由について述べているセリフでも、really gorgeous Limoges gravy boat 「本当に豪華な、リモージュ[リモージュ焼]のグレイビーボート」という言葉が出てきました。
結婚式のお祝いの品の定番というところでしょうか。
(Rach からのお願い)
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