2010年04月08日

「結婚」と言ってしまう フレンズ4-19その5

イギリス人である恋人エミリーが、しばらくアメリカに滞在した後、いつもイギリスに帰ってしまうことをとても寂しく思っていたロスは、アメリカに引っ越して僕の部屋に住んだらどう?とエミリーを説得します。つまり、同棲しようという提案ですね。
イギリスからアメリカに引っ越すなんて自分の人生全てに関わることだわ、と言うエミリーは、ロスがイギリスに来てくれればと言うのですが、
ロス: No, I can't. I would. I really would. But my son is here. I can't leave him. Isn't, you don't think there's any way? (だめだよ、できないよ。(できるなら)そうしたい。本当にそうしたいけど、僕の息子がここアメリカにいるんだ。彼を置いてはいけないよ。他に方法はないって思う?)
エミリー: Ohh, I don't think so. I mean it would be different if it was way into the future, and, and, and we were getting married or something. (ああ、方法はないって思うわ。未来に向けての方法だったら、それはまた別だろうと思うけど。私たちが結婚する予定だとかならね。)
ロス: What? (何だって?)
エミリー: Oh no, no, right. I shouldn't have said "married." Uh, please don't go freaky on me. I didn't mean it. Well, I didn't say it. I take it back. (ああ、違う、違うの。「結婚する」なんていうべきじゃなかったわね。あぁ、お願いよ、どうか私に対してビビらないでね。そういうつもりで言ったんじゃないの。そう、私はそんなこと言ってない。今のは撤回するわ。)
ロス: No, no, don't. Why don't we? (いや、いや、撤回なんかしないで。僕たち、そうしたらどう?)
エミリー: Why don't we what? (そうしたらどう、って何を?)
ロス: Get married. (結婚することさ。)
エミリー: You are mad! (あなた、どうかしてるわ!)
ロス: No! No! I'm not! It's-it's-it's perfect. I mean it's better than you just, just moving here, 'cause it's us together forever, and that's-that's what I want. (そんなことないよ! 僕はおかしくなんかないよ! 完璧だよ。君がただここに引っ越してくるより、ずっといい。だって僕たちが永遠に一緒にいることになるんだよ。そして、それが僕の望んでいることだ。)

ロスとエミリーはお互い、自分の国に相手が住んでくれることを望みますが、それぞれ、自分の国での生活や家族があるため、踏み切れません。
話の流れで、ついエミリーが「結婚するというような未来の具体的な計画があれば、話は別だけど」と言ってしまいます。

I shouldn't have said "married." の should have+過去分詞は「…すべきではなかった(のに…してしまった)」ですね。
こんな状況で、そんな言葉を軽々しく口にすべきじゃなかったわ、ということです。
I didn't mean it. は「そんなつもりで言ったんじゃない、本気で言ったんじゃない」ということ。
つい口から出てしまったけど、結婚するなら引越しを考えてもいい、みたいに私が条件を出したわけでもないし、今すぐ結婚したいと私が思っているわけでもない、ついもののはずみで言葉が出ただけよ、深い意味なんてないわ、という感じですね。
take back は「(言葉などを)撤回する、取り消す」。
married という言葉を言ったことは忘れて、今の発言は撤回するわ、ということです。

安易に married という言葉を出してロスがビビることを恐れたエミリーでしたが、ロスの反応は意外なものでした。
Why don't we? は「…したらどう? …しようよ」という提案・誘いの言葉ですね。
ロスが、Why don't we get married? 「僕たち、結婚するのはどう?」と言っているのを知って、エミリーは信じられないという顔をしますが、ロスは、その提案がバカげたものではないことを説明します。

エミリーと離れたくなくて、僕のうちに住むこと、同棲することを提案したけど、それよりも結婚の方がいい、だってそうしたら永遠に一緒にいられるんだから、ということです。
一時的にじゃなくて、僕は君とずっと一緒にいたい、だから、結婚するってことがまさに僕が望むこと、僕の希望をかなえる最善の方法なんだよ、ということに気づいたのですね。

この後、あまりの展開に驚くエミリーと、この方法が一番いい方法なんだと説得するロスとの間でやり取りが続きます。
エミリーもロスのことを愛していて、ロスと離れたくないのは同じ。
ロスの熱心な説得に、エミリーもついには結婚を承諾します。

アメリカのドラマや映画でよく見かけるプロポーズのセリフ、"Emily, will you marry me?" 「エミリー、僕と結婚してくれる?」も登場します。
男性が女性の前に膝をついてこのセリフを言うのがお決まりなんですよね。
その場に指輪を持っていないロスは、耳のピアスのリングを外し、それを指輪の代わりにしようとします。
結局、サイズが小さくて、指輪の代わりにはなりませんでしたが、今回、ロスがピアスをしていたのは、この突然のプロポーズに繋げるための伏線だったんだな、とわかって、面白いなと思いました。


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2010年04月06日

アルジャーノンに花束を フレンズ4-19その4

モニカ: (entering with Rachel) All right, boys. Last chance for the tickets. ([レイチェルと一緒に部屋に入ってきて] いいわ、男子達。チケットの最後のチャンスよ。)
レイチェル: Otherwise, I'll give them to my new boyfriend, Joshua. (さもないと、そのチケットを私の新しい恋人ジョシュアにあげちゃうわよ。)
チャンドラー: No, thank you. (いいや、結構だ[いらないよ]。)
ジョーイ: Wait, wait, wait, wait! (To Chandler) Come on, come on! Let's trade. The timing's perfect! I just clogged the toilet! (待って待って待って! [チャンドラーに] なあ、なあ! 交換しようよ。完璧なタイミングなんだ! 俺、ちょうどトイレを詰まらせちゃったんだよ!)
チャンドラー: Look, I want those basketball seats as much as you do. Okay? But we can't live in the small apartment after we've lived here! Didn't you ever read Flowers for Algernon? (なぁ、俺はお前と同じくらい、あのバスケの席を欲しいと思ってるよ、だろ? でも、ここに住んでしまった後で、あの小さな部屋に住むことなんてできないよ! お前は「アルジャーノンに花束を」を読んでないのか[読まなかったのか]?)
ジョーイ: Yes! Didn't you ever read Sports Illustrated? No, I didn't read yours! But come on, we can go to the game tonight! (読んだよ! お前こそ、「スポーツ・イラストレイティッド」を読んでないのか? いいや、(やっぱり)お前の言った本を俺は読んでないよ! でも、なぁ、俺たち今夜、試合を見に行けるんだぞ!)

モニカとレイチェルは、チケットと部屋を交換する最後のチャンスだと言って、チャンドラーとジョーイに迫ります。
チャンドラーは、「遠慮する」と断るのですが、ジョーイはやっぱりチケットをあきらめきれません。
「今、交換するにはタイミングがパーフェクトなんだよ!」と言っていますが、その理由は、「トイレを詰まらせちゃったから」(笑)。
clog は「(管などを)詰まらせる」という意味で、フレンズ2-16その1 でも説明しました。

「たった今(ちょうど)トイレを詰まらせてしまった」という意味では、「少し前に詰まらせて、今でも詰まった状態である」ことから、本来であれば「現在完了形」が使われるところですが、アメリカ英語ではこのように、イギリスなら現在完了形を使うところを、あっさりと(簡単な)過去形で済ましてしまう、ということも多いですね。
just という副詞が入っているので、過去形であっても、現在完了形のニュアンスに近いことがわかる、ということでしょう。
トイレを詰まらせてそれを直すのが面倒くさいから、このタイミングでモニカたちに部屋を返しちゃおうよ、とジョーイは言いたいのですね。

チャンドラーは、今のこの広くてきれいな部屋に住んでしまった後で、元の小さな部屋には住めないよ、と言っています。
その後で、「お前は「アルジャーノンに花束を」を読まなかったか?」と言っていますね。
「アルジャーノンに花束を」は、日本語にも翻訳されている有名な小説ですね。
日本語では「アルジャーノン」という表記になっていますが、チャンドラーの発音は「アルジャノン」という感じです。

Wikipedia 日本語版: アルジャーノンに花束を

知的障害を持った青年チャーリィが脳手術によって天才になるお話です。
あらすじなどは、上のウィキペディアに詳しく書いてありますので、それをご覧になって下さい。

手術を受けて、さまざまな知識を身に付け新しい世界を知ってしまったチャーリィは、元の何も知らなかった頃の自分には戻れない、というような意味で、例えに出したのだと思われます。
何もわからなかった頃は、その現状に満足していた、でも、もっと素晴らしい世界があることを知ってしまったら、もう元には戻れないんだ、こんな大きくて快適な部屋で暮らすことに慣れてしまったら、今さら元の小さな部屋には戻れないよ、ということですね。

Didn't you ever read...? という否定の疑問文は、「読まなかったのか? 有名だからもちろん読んで内容を知ってるはずだろ?」というニュアンス。
Have you ever read...? だと「今までにそれを読んだことがあるか?」という「読んだ経験を尋ねる」文になりますが、今回の場合は、読んだかどうかを尋ねているというよりは、「当然読んでるよな? 読んでないってことはないよな?」という気持ちで「読まなかったのか?」と言っている感覚でしょう。

当然読んでて内容を知ってるだろ?みたいに言われたジョーイは、Yes! と答えます。
この yes はこれまで何度も説明してきましたが、否定疑問文に対して yes と答えるのは肯定の意味、すなわち、Yes, I read the book. 「ああ、その本は読んだ」という意味です。
「英語を英語のまま理解する」というのは、この Yes. を聞いて、「うん、(お前の言う通り)読んでない」ではなく、「読んだよ」という意味であることを瞬時に理解する、ということですね。
「Yes=はい」だと機械的に覚えていると、これを「はい」だと思ってしまい、チャンドラーの言った内容「読んでいない」を肯定しているかのように受け止めてしまいがちです。
こういう Yes / No の感覚は、実際に英語のセリフをたくさん聞いていると、自然に理解できるようになってきます。
難しい単語の意味をたくさん知っているよりも、こういう Yes / No の感覚をしっかりわかっていることが、ずっと大切だと私は思っています。
返事が肯定か否定かというのは、会話の中で大切なポイントなので、そこを勘違いしてしまうと、会話がおかしくなってしまうからです。

読んだ、と答えつつも、その本の内容には触れず、今度はジョーイが別の本の名前を出して、「お前こそ、この本を読んでないのか?」と言うのですが、その本のタイトルは、Sports Illustrated。
illustrated は「写真・さし絵入りの、図解付きの」なので、その名前を聞くだけでも、スポーツの写真などが載っている本(雑誌)だとわかりますね。

Wikipedia 日本語版: スポーツ・イラストレイテッド

日本語版の「概要」に書いてありますが、スポーツだけではなく、「水着特集(Swimsuit Issue)」というのがあるようです。
Sports Illustrated で検索すると、水着のおねーさんの表紙の画像がたくさんヒットしたのは、そういうわけだったのか、と(笑)。

「アルジャーノンに花束を」という小説を持ち出したチャンドラーに対して、「ニックスのチケットに心を惹かれないなんて、お前はスポーツ誌を読んでないのか?」と返したわけですが、その雑誌はそのような水着特集でも有名なので、ジョーイがいかにも好きそうな雑誌であるのが、セリフとして余計に面白いということでしょう。
チャンドラーは「何も知らない頃には戻れない」という例えで、有名な小説を挙げたのですが、それに対抗するためには、「また元の場所に戻って幸せな暮らしだってできる」というような小説でも挙げるしか勝ち目はないですね。
ジョーイの場合はそういうひねりも何もなく、ニックスを重要視しないチャンドラーに、「お前はスポーツ誌を読まないのか? どれだけニックスがすごいチームか、ニックスのコートサイドチケットにどれほどの価値があるのかわかってないのか?」みたいに返したので、ジョーイはその「アルジャーノンに花束を」の例えの意味が全くわかっていないことが判明するわけです。

それで、「さっきは読んだって言ったけど、やっぱり本当は読んでないよ、内容は知らないよ」と認めた上で、本の例えで対抗するのはあきらめて、チケットと交換したら、早速今晩、試合を見れるんだぜ!と力説しているのですね。


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2010年04月03日

もっとからかって欲しいの? フレンズ4-19その3

元の部屋を返してくれるなら、ニックスのシーズンチケットをあげる、と女性陣に言われたチャンドラーとジョーイですが、それをチャンドラーは断ります。
ですが、ジョーイはまだチケットをあきらめきれません。
ジョーイ: Come on. Season tickets! Season tickets! You know what that means? (なあ、シーズンチケットだ! シーズンチケットだぞ! それがどういう意味かお前もわかってるだろ?)
チャンドラー: Forget it. Okay? I'm not giving up the apartment. (もう忘れろよ、いいか? 俺はあの部屋を手放すつもりはないんだ!)
ジョーイ: Oh, come, look, when I was a kid, my dad's company gave season tickets to the No. 1 salesman every year, all right? My dad never won. Of course, he wasn't in the sales division. But still, I never ever, ever forgot that! (あぁ、なぁ、俺が子供の頃、俺のパパの会社は、毎年ナンバーワンのセールスマンにシーズンチケットをあげてたんだよ。俺のパパは一度もそれを勝ち取ることがなかった。もちろん、パパはセールス部門にはいなかったんだけどね。でも、それでも、俺は絶対に絶対にそのこと(シーズンチケットをゲットできなかったこと)を忘れなかった!)
ロス: (entering) Hey, guys! (They both notice his new little friend) ([セントラルパークに入ってきて] やあ、みんな! [チャンドラーとジョーイは二人とも、ロスの新しい小さな友達(ロスがしているイヤリング)に気づく])
ジョーイ: Hey! (おい!)
チャンドラー: Oh, my God! (何てこった!)
ジョーイ: We don't make enough fun of you already? (俺たちがお前をバカにするの、まだし足りないのか?[もっとバカにして欲しいのか?])

ニックスの大ファンであるジョーイはまだチケットにこだわっています。
今の広くてきれいな部屋を交換する、手放すつもりはない、というチャンドラーに、ジョーイは自分の子供の頃の話を聞かせます。
彼のパパの会社では、ナンバーワンの成績だったセールスマンは、シーズンチケットがもらえる、という制度になっていたのですね。
パパはそれを一度ももらったことがなくって…と言うのですが、その後、付け足しのように、「もちろんそれは、うちのパパがセールスマンじゃなかった、営業部門の人間じゃなかったから、当然なんだけど・・・」と言っています。
still 「それでもなお」、パパの会社で成績の良かった人はそういうのがもらえるって知って、すごくうらやましかった、ずっと俺は悔しい思いをしてたんだよ、その夢が今、叶おうとしてるんだよ!と言って、チャンドラーを説得しようとしているのですね。

ナンバーワン・セールスマンはシーズンチケットを貰えた…という話を聞いたあたりで、フレンズに詳しい人は、「ジョーイのパパはセールスマンじゃなかったはず…」とピンと来た方もいるかもしれません。
ジョーイのパパは、配管工(plumber)だという話は、配管工plumber フレンズ3-10その22 のセリフに出てきましたよね。

ロスは耳にイヤリングをして入ってきます。
ト書きでは、そのイヤリングのことを his new little friend と書いてありますが、見慣れないものをつけているので、そんな風に表現しているのですね。

このエピソードの最初の方で、エミリーに勧められてイヤリングをつけるようになったことが説明されるシーンがあります。
後のセリフでは、I got my ear pierced. 「僕は耳に(ピアス用の)穴を開けた」というセリフも出てきます。
ちなみに、日本語では耳にあけた穴に通して付けるイヤリングのことを「ピアス」と言いますが、英語ではそれは earring (または、pierced earring )と言うようです。
そういうピアス用のイヤリングを指す場合は、「ピアス」だけでは通じないみたいですね。
pierce は「・・・を突き通す、…に穴をあける」という動詞なので、ああいう形状のイヤリングそのものは指さないということです。

We don't make enough fun of you already? は現在形の否定形。
We make enough fun of you already. 「俺たちは、もうすでに、お前を十分バカにしている、笑い者にしている」という現在形を、否定した形です。
「もうすでに、お前のことを、十分笑い者にしてると思うけど、まだ十分じゃないの?」みたいなニュアンスですね。
「まだからかい足りないかな?」みたいな感じでしょう。

友達のロスに対しては、友達である気安さから、いろんなことでこれまでからかってきたけど、またそんな、からかいの対象になるようなもの(ピアスのイアリング)を付けて登場するなんて、お前は俺たちに、もっとからかってバカにしてもらいたいと思ってるのか?、今までの分じゃ、まだからかい足りないとでも言うのか?と言っているのです。


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2010年04月01日

そう来るとは思わなかった フレンズ4-19その2

モニカとレイチェルが、ジョーイとチャンドラーの部屋に入ってきて、
モニカ: Hey, guys, what-what should I wear to a Knicks game? (ねえ、ニックスの試合に何を着ていくべきかしら?)
チャンドラー: Uhh, a T-shirt that says, "I Don't Belong Here"? (「私はここにふさわしくない」って書いてるTシャツは?)
ジョーイ: You have Knicks tickets? (君たちはニックスのチケットを持ってるの?)
レイチェル: Yeah, my mom got my dad's season tickets in the divorce, so she just gave them to me. (ええ。離婚の時にママがパパのシーズンチケットをゲットしたのよ。それでママがそのチケットを私にくれたの。)
モニカ: Yeah, apparently, they're pretty good seats. (そうよ。どうやら、かなり良い席みたいだけど。)
レイチェル: Yeah. (そうね。)
ジョーイ: (examining the tickets) Oh, my God! Those are almost right on the floor! ([チケットをよく見ながら] なんてこった! フロアのすぐ傍じゃん!)
レイチェル: Do you guys want these? (あなたたち、このチケット欲しい?)
ジョーイ: Yeah! (ああ!)
チャンドラー: Yeah, we do! (ああ、欲しいよ!)
レイチェル: Ohh, well, you got 'em. (ああ、そうね、あげるわ。)
ジョーイ&チャンドラー: All right! (よし!)
レイチェル: Just give us our apartment back. (ただ私たちの部屋を返してくれたらね。)
フィービー: Boy! I didn't see that coming. (まあ! そう来るとは思わなかったわ。)

普段はあまりスポーツに興味のなさそうな女性陣(モニカとレイチェル)が、バスケのニックスの試合に何を着て行ったらいい?と尋ねてくるので、チャンドラーは、"I Don't Belong Here" と書いたTシャツを着て行ったらいいんじゃない?と答えています。
a T-shirt that says の say は「(印刷物や掲示などに)…と書いてある」という意味ですね。
belong は、belong to の形では、「(…に)属する」という意味。
また、belong in などの形では、「(人・ものが)(ある・いるべきところに)ある・いる、ふさわしい」という意味になります。
belong here を直訳すると、「ここにいるのがふさわしい」ということなので、それを否定した don't belong here は「ここにいるのはふさわしくない、場違いである」という意味になります。
ですから、I don't belong here. は「私はここでは場違いだ、ここは私の来るところじゃない」というような感覚ですね。

フレンズ1-10その5 にも、"You belong in Minsk." 「あなたはミンスクにいるべき人よ」というセリフが出てきましたし、その時に、映画「インデペンデンス・デイ」の大統領(ビル・プルマン)のセリフ、"I belong in the air." 「空が俺の居場所なんだ」というセリフもご紹介しました。
そういう「”いるべきところに”いる」という感覚が belong なのですね。

スポーツに興味のない女性陣はニックスの試合を観戦してもただ場違いなだけだよ、と言いたくて、「場違い」だと書いたシャツを着れば?と言ったのですね。

離婚の時にママがパパからゲットしたシーズンチケットを見せるレイチェル。
Those are almost right on the floor! を直訳すると、「その席は、ほとんどまさにフロアの上!」みたいな感じでしょうから、バスケットコートのすぐ傍の席、コートサイドの席ということですね。

ニックスの、それもとても良い席のチケットを見せて、「欲しいならあげるわよ」と申し出るレイチェルたち。
喜んだ男性陣に対して、キツい調子で、Just give us our apartment back. と言うレイチェルに笑ってしまいます。
このチケットが欲しいなら、文句を言わずに(元々は女性陣の部屋だった)この部屋を私たちに返しなさい、ということです。
喜んでいたジョーイとチャンドラーが、それを聞いてひるむのも面白いですし、観客からも「よくぞ言った、レイチェル!」のような拍手と歓声が上がっています。

フィービーの、I didn't see that coming. を直訳すると、「それが来ることがわからなかった」という感じでしょうか。
まさに日本語の「そう来るとは思わなかった」「そう来たか」と同じ感覚です。
男子なら欲しくてたまらないチケットを見せびらかしに来たのはそういうことだったのね、そういう展開になるわけか、と面白がっている感じですね。


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