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フィービーは本を読みながら、セントラルパークに入ってきます。
レイチェル: What are you reading? (何、読んでるの?)
フィービー: Umm, Wuthering Heights. I'm taking a literature class at the New School and I have to finish it for the first session tomorrow. (あぁ、「嵐が丘」よ。ザ・ニュー・スクール(大学)で文学の授業を受ける予定で、明日の第1回目の講座のためにそれを読み終えないといけないのよ。)
チャンドラー: I didn't know you were taking a class. That is so cool. (フィービーが授業を受ける予定だなんて知らなかったよ。それってすっごくクールだね[かっこいいね]。)
フィービー: Yeah! Well, I really liked that Lamaze class I took. Y'know and I just thought this time I'd go for something, y'know a little more intellectual, with a less painful final exam. (ええ! そうね、私が受講したあのラマーズクラスがすごく好きだったの。それでちょっと思ったのね、今度は何か、そう、もう少し知的で、最終試験があれほど痛くない何かをやってみよう、って。)
レイチェル: Honey, that sounds like fun. (ハニー、それって楽しそうね。)
フィービー: Yeah! Ooh, you should come with me! Oh yeah, then I'd have someone to sit with! (ええ! あー、レイチェルも私と一緒に来ればいいわ! えぇ、そうよ、そしたら、私には一緒に座る人ができるから。)
レイチェル: Okay. (オッケー。)
フィービー: Yeah! Okay, ooh, but are you going to have time to read it? (やったー! オッケー、うー、でも、レイチェルはその本を読む時間があるかしら?)
レイチェル: Oh, I read that in high school. (あぁ、その本は高校の時、読んだわ。)
フィービー: This is going to be so much fun! Okay, shhh, I have to finish. (これはものすごく楽しくなるわね! オッケー。シーッ。私は読み終わらないといけないから。)
また読書に戻る。
Wuthering Heights は「嵐が丘」。エミリー・ブロンテ(Emily Bronte)の名作ですね。
詳しくは以下のウィキペディアで。
Wikipedia 日本語版: 嵐が丘
take a class は「授業を受ける」。
この部分、
DVDの英語字幕は、
I had to finish it by tomorrow for my literature class.
と、かなり省略されていますが、
ネットスクリプトでは、
I'm taking a literature class at the New School and I have to finish it for the first session tomorrow.
になっていて、実際の音声でもそのように言っています。
the New School というところで文学のクラスを受講する予定だから、明日の第1回目のセッションまでにこの本を読み終わらないといけないの、ということですね。
the New School について。
これは、単語の先頭が大文字になっていることからわかるように、固有名詞です。
at the new school と小文字表記だったら、「例の新しい学校・スクールで」みたいな意味になり、この近所に最近何か新しいスクールでもできて、そのことを言っているのかなぁ、と想像されるわけで、それ以上詮索するようなことでもないのですが、ザ・ニュー・スクールという何とも漠然とした名前でありながら、ちゃんとした大学の固有名詞であることがわかると、またこのセリフの意味も少々違ってくると思うので、以下で少し説明させていただきます。
The New School は、マンハッタンのグリニッチ・ヴィレッジにある大学の名前。
公式サイトはこちら。
The New School - A New York College | University
詳しくは以下のウィキペディアで。
Wikipedia 英語版: The New School
上のウィキペディアの Fictional alumni, students, and faculty 「架空の卒業生・生徒・教職員」の項目に、フレンズの複数のエピソードで、the New School への言及、そこでのシーンが登場する、とあります。
ウィキペディアでは2つの例が挙げられていて、1つ目は、フレンズ8-21 で、料理教室・料理コース(a cooking class)を受講する話、2つ目が今回の文学講座のことですね。
実はそれ以外にも、すでに The New School という言葉はフレンズのセリフに登場していました。
過去記事では解説していませんが、フレンズ1-21 で、クレジットカードを他人に悪用されたモニカが、カードの明細を見ながらレイチェルに言ったセリフ。
モニカ: Do I go horseback riding in the park? Do I take classes at The New School? (私は公園の乗馬に通ってる? 私はザ・ニュー・スクール(大学)で講座を受講してる?」
カードを悪用した犯人は、私の人生を私よりも楽しく生きてるのよ!と怒っていた時のセリフでした。
その後、モニカは、にせモニカを一目見ようと、tap dance のクラスに潜入しますが、もしかすると、それが、The New School の講座、なのかもしれません。
フレンズ1-21 では、このセリフ以降、The New School という言葉はセリフに出てきませんし、ネットスクリプトのト書きでも、tap class としか書いていないので何とも言えませんが、料理教室もあるくらいだから、タップダンス講座があってもおかしくないと思いますし。
The New School の英語版ウィキペディアに、
Other students 5,900 (continuing education)
とあります。つまり、「継続教育、生涯教育」の生徒が 5,900人ほどいるということで、それが、今回のような社会人が受講する講座の生徒数なのかな、と思いました。
つまり、「社会人となった大人にも生涯教育の場を提供している大学」ということで、The New School の名前が出ている、ということだろうと思います。
The New School が実際にどういう大学かを知ることは英語のセリフの解釈においてはそれほど重要ではないかもしれませんが、フレンズでちょくちょく登場する学校名として、フレンズファンなら知っておいても損はないかな?と思い、説明させていただきました。
講座を受けるなんてかっこいいじゃん、と褒めるチャンドラー。
フィービーはそれを受講することになった理由を述べています。
弟フランクの代理母として受講することになったラマーズクラス(ラマーズ呼吸法を教えるクラス)が気に入ったから、何か別のものも受けてみたくなった、という話ですが、something, y'know a little more intellectual, with a less painful final exam と言っているのが面白いです。
挿入句の y'know が間に入っているので少しわかりにくいですが、something intellectual で「何か知的なもの」という意味ですね。
「知的な何か、何か知的なもの」という場合、something を形容する形容詞は、このように後に置きます。
今回は、「もうちょっとだけ知的なもの」という意味で、something a little more intellectual という形になっています。
with a less painful final exam の with は「付随」とか「伴って」という感覚ですね。
less という比較級は、ラマーズクラスとの比較です。
ラマーズクラスの最終試験が実際の出産だと考えると、ラマーズクラスの授業は最終(卒業)試験がむちゃくちゃ痛い(笑)、あの講義を受けると最後には超痛い試験を受けないといけないことになる…だから、あんな風に最終試験が痛くないものを選んでみたの、ということです。
直訳すると、「より痛みの少ない最終試験を伴う、もう少し知的な何か」ということで、もう少しラフに訳すと、「もう少し知的なやつで、最終試験があんなに痛くないやつね」みたいな感じでしょう。
楽しそう!というレイチェルに対して、一緒にどう?と誘うフィービー。
I'd have someone は、I would have someone ということで、もしレイチェルが一緒に来てくれるなら、隣に座ってくれる人ができるわ、という「仮定」のニュアンスが would には含まれています。
楽しくなりそうね!とものすごくはしゃいでいたフィービーですが、急に真顔になって、「しーっ、静かに。私、この本、読み終わらないといけないんだから」と言って、読書に戻ってしまいます。
盛り上がっている話を一方的に切り上げる感じで、他のメンバーは唖然としていますが、必死に読んでいるところに、フィービーの講座に対する意気込みも感じられますね。
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