2010年10月06日

身元照会先として名前を記入 フレンズ5-7その5

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キッチンはバスルームと兼用、という(笑)、どう見ても良いとはいえない物件のワンルーム(studio)を強引にロスに勧めた二人は、自己嫌悪の表情。
[Scene: Chandler and Joey's, Chandler and Joey are lamenting about how they kicked Ross out.]
チャンドラーとジョーイの部屋。チャンドラーとジョーイは自分たちがどんな風にロスを追い出したかについて悔いている。
ジョーイ: Maybe, maybe we did a good thing, helping Ross get back on his feet. (多分、多分、俺たちは良いことをしたんだよ、ロスが立ち直るのを手助けしてやることでね。)
チャンドラー: Yes, that was a nice place. (そうだね、あそこは良い部屋だったよ。)
ジョーイ: Yeah! (そうさ!)
チャンドラー: Not a lot of closet space, but he can just hang his stuff out the window in a bag! (たくさんのクローゼットのスペースはないけど、でも、ロスは自分の持ち物を袋に入れて、窓の外に吊るすこともできるわけだし。)
ジョーイ: Yeah! (そうだよ!)
(Pause.)
沈黙。
チャンドラー: What are we gonna do? (俺たち、これから何をすればいい?)
ジョーイ: I don't know. Maybe pizza? (さあね。多分、ピザでも?)
チャンドラー: About Ross! (ロスのことだよ!)
ジョーイ: Oh! Oh! (あぁ、あぁ!)
(The phone rings and Joey answers it.)
電話が鳴り、ジョーイが応対する。
ジョーイ: Hello! (Listens.) Oh yeah! (To Chandler) It's the apartment manager. Ross put us down as references. (To the apartment manager.) Ross is the greatest guy you'll ever meet! Yeah, he's very reliable-- (もしもし! [電話を聞いて] あぁ、そうですよ! [チャンドラーに] 例のアパートの経営者だ。ロスは、身元保証人[照会先]として俺たちの名前を書いたんだ。[アパートの経営者に] ロスは今まで会った中で最高の男ですよ! えぇ、彼はとても信用できて…)
チャンドラー: (grabbing the phone) Of course, he has this big, huge dog that uh, barks into the night. (Listens.) Well, who doesn't love dogs? (Thinks.) Ah, he's a tap dancer. (Listens.) Yes, some would say that is a lost art. (Thinks.) He's a pimp! (Listens.) There you go. Yes, he's a pimp. He's a big, tap-dancing pimp! (Pause.) Hello? ([電話を掴んで] もちろん、彼は、大きく巨大な犬を飼ってて、夜まで吠えるんですよ。[チャンドラーは電話を聞いて] そうですね、犬を愛さない人はいないですよね? [考えて] あぁ、彼はタップダンサーなんです。[電話を聞いて] そうですね、タップダンスは失われた技術[わざ・芸術]だと言う人もいますよね。[考えて] 彼は(売春の斡旋(あっせん)をする)ポン引きだ! そうなんです、そう、彼はポン引きなんです。彼はタップダンスを踊るすごいポン引きなんです!) [沈黙] もしもし?)
電話は切れている。

get back on one's feet は「(悪い状態から)回復する、立ち直る」。
ロスを無理やり追い出すようなことをしてしまったことで、二人は落ち込んでいます。
自分たちはロスが立ち直るきっかけを与えてやったんだから、良いことをしたんだ、と何とか自分に言い聞かせようとしていますね。
ワンルームだから収納スペースも少ないけど、荷物は袋に入れて窓の外にでも吊るせばいいんだし…という発言もありますが、それは、そうせざるを得ないようなひどい物件を勧めてしまった罪の意識から出た言葉でしょうね。
「そんなことできるわけないやろ」的なあり得ないことを言って、自分のしたことは、そうしろと言わんばかりの非人間的な行為だったんだ、俺ってなんて冷たいやつ…という罪の意識を自分自身に再確認させる…みたいな複雑な気持ちがある気がします。

What are we gonna do? は、これからどうすべきか悩んでいる時の定番のセリフですね。
それに対して、Maybe pizza? と返したジョーイの大ボケには笑ってしまいました。
その後、About Ross! とチャンドラーが怒っていることからわかるように、今は、ロスをあんな形で追い出してしまったことで二人は悩んでいるはずなので、「これからどうするか? どうすべきか?」という話は、当然、ロスをあのままあの部屋に引っ越させちゃいけない、ロスのために何とか別の方法を考えてやらなきゃいけない、という話であることは明白ですよね。
それなのにジョーイは、今、何で悩んでいるかも忘れたかのように、「これからどうする、って、じゃあ、ピザでも食うか?」みたいに、全く違う食事の話をしているわけです。
みんなが深刻に悩んでいる時にも、ジョーイはそういうトンチンカンな話題を急に出したりする人なので、そういうキャラだとわかっているからこそ、この Maybe pizza? に笑えてしまうわけです。

reference は「身元・信用照会先、問い合わせ先」「身元保証人」。
フレンズ2-14その2 では、レストランの面接に来たモニカに対して、
経営者: If I want to call for a reference on your last job...? (もし私が、君の前の職場に問い合わせをしたいと思ったら…?)
というセリフもありましたね。
TOEIC でも、「(前の職場の)身元照会先」や「身元・信用証明書、推薦状(letter of reference)」などの意味で登場する単語です。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
reference : [countable] the person who provides information about your character and abilities
例) Ask a teacher to act as one of your references.

つまり、「性格や能力についての情報を提供してくれる人」。
例文は、「身元照会先・保証人の役を務めて下さるように、先生に頼みなさい。」

put down を直訳すると「下に置く」、そこから、「記入する、書き留める、書きつける」「(〜として)(人)の名前を書く」という意味になります。
この場合は、身元照会先として、アパート入居の申込用紙に彼らの名前を記入した、ということですね。
フレンズ3-10その12 で、ロスは、自分がケガをさせてしまった女の子の代わりに、ブラウンバードのクッキーをフレンズたちに売っていました。
そのセリフに、put you down for 5 (or 8) boxes というものがあり、そのエピソードでは、put someone down for というフレーズが頻出するのですが、これが「…箱を買うとして(リストに)名前を書く」という意味になるのですね。
このように、買うことを予約する、寄付などを申し込むために名前を記入する場合にも、put down を使うということです。

reliable は、動詞 rely 「信頼する」から来た言葉で、「信頼できる、頼りになる」。
ジョーイは、ロスが照会先、身元保証人として自分たちを指名したので、ロスの期待通りに、「えぇ、彼は信頼に足る良い人間ですよ」と保証人として当然言うべきことを言おうとするのですが、チャンドラーはその電話を横取りし、あることないことを話し始めます。

bark into the night の into は、「…まで」という感覚ですね。
研究社 新英和中辞典では、
into=[時間の推移を表わして] …まで
far [well] into the night ずっと夜ふけまで

と説明されています。
みんなが寝静まった夜になっても、まだ吠えてるんですよ、みたいなことでしょう。

Who doesn't love dogs? は反語ですね。
直訳すると、「犬を愛さないのは誰だろう?」で、つまり、「犬を愛さない人なんていないですよね、みんな犬は大好きですよね」みたいな意味になります。
つまり、「ロスは夜にも吠える大きな犬を飼っている」と言ったのに、相手はかなりの犬好きで、「吠える犬」という情報に動じなかったことがわかります。

ロスが犬を飼っていないことはこれまでの経緯から明らかです。
チャンドラーはここで、アパート経営者に嘘の情報を言うことで、ロスに対する印象を悪くしよう、ロスの入居を拒ませようと画策していることがわかりますね。
無理やりあんな部屋にロスを住まわそうとしたことを深く反省している時に、照会の電話がかかってきたので、これはチャンス、とあることないこと言い立てて、そんな人は入居はお断りだよ!とあちらから言わせようという魂胆です。

上のト書きには書いてありませんが、吠える大型犬の話をし始めた時、ジョーイは「お前、何言ってるんだ?」という驚いた顔でチャンドラーを見ています。
ジョーイはそういうチャンドラーの意図に気付いていないことがわかりますね。

吠える犬では断る理由にならないと知ったチャンドラーは、次にタップダンスの話を持ち出します。
アパートで足をドンドンすると、階下の人間に迷惑だからですね。
フレンズ2-3 では、物音がうるさいと文句を言いに来た階下のヘッケルさんに対して、みんなで足をドスドスして仕返ししていましたし、
フレンズ3-11その2 では、カーペットを外した階上の住人の音が丸聞こえ、という話もありました。
ですから、アパートでタップダンスを練習したりすると、大いに迷惑なはずですが、その話にも相手は動じなかったようです。
a lost art は「(一つの)失われた技巧・芸術」という感じでしょう。
今どき、タップダンサーなんて珍しいよね、あれは最近あまり見かけないけど、すばらしい芸術・技術だよね、みたいに、相手がタップダンスに好意的な意見を述べたであろうことが、チャンドラーのセリフから想像されます。

そして次に出てきたのが、ロスは a pimp だ!という話。
pimp は、「(売春の斡旋をする)ポン引き」。
LAAD では、
pimp : a man who makes money by controlling PROSTITUTEs (= women who have sex with men for money)
つまり、「売春婦を管理することで金を稼ぐ男」。
アカデミックな辞典である LAAD にもちゃんと載ってましたね(笑)。

騒音系の話で相手が動じないので、風紀を乱す、公序良俗(public order and morals)に反する人間だ、という方向に路線変更したのですね。
さすがにこの話には相手もひるんだようで、チャンドラーがその話をすると、電話を切ってしまいました。

この後、「これでロスは入居を断られるぞー、やったー!」という感じで、嬉しそうに受話器を椅子に放り投げるチャンドラーですが、ジョーイは相変わらずチャンドラーの意図を理解していません。
チャンドラーに、よーく考えてみろ、という顔をされ、しばらーく考えた後、あぁ!と遅れて気づくのが、またジョーイらしいです。

ネットスクリプトのト書きでも、このシーンについては細かく描写されていますので、興味のある方はト書きも合わせてご覧になって下さい。
ちなみに、ト書きでは、ジョーイが困惑しながら考えている様子の描写で、
Joey tries to divide 136 by 13; he's confused.
という表現が出てきます。
意味は、「ジョーイは、136÷13 の割り算を試みる、つまり彼は頭が混乱している」ということですが、この妙な割り算は、
232を13で割ってみよう フレンズ3-7その22 に出てきた、「(悪いニュースを聞いて)困惑した表情をする」時のテクニックですね。
割り算の「割られる数」の数字が違うのがご愛嬌ですが(笑)、ト書きに唐突に割り算が出てきても、フレンズのファンなら、フレンズ3-7 で出てきたセリフを思い出して笑えちゃう、ということです。
こういうシリーズものならではの楽しみも、海外ドラマで学ぶ醍醐味の一つだなぁ、と思いました。


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posted by Rach at 10:43| Comment(0) | フレンズ シーズン5 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月04日

ワンルームマンション フレンズ5-7その4

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エミリーのいとこに家を追い出されて、チャンドラーとジョーイの部屋に同居中のロス。
ですが、ロスの空気清浄機の音がうるさいことや、声や音を立てると、静かにして、と言われたりすることに腹を立てた二人は、ロスに出て行ってもらおうと画策します。
[Scene: Central Perk, Chandler, Joey, and Ross are there. Chandler and Joey are looking through the paper.]
セントラルパーク。チャンドラー、ジョーイとロスがそこにいる。チャンドラーとジョーイは新聞に目を通している。
チャンドラー: Well, I, I, I'm done with this. You want anything, Ross? Sports? International? Apartment listings? (えーっと、俺、俺は、これ[この新聞]を読み終わったよ。ロスは何か読みたいもの[必要なもの]ある? スポーツ欄[面]? 国際欄? アパートメントのリスト[アパートが一覧できるやつ]?)
ロス: I'll take sports. (スポーツ欄を(見せて)もらうよ。)
ジョーイ: Mine! (He grabs it.) (俺のものだ![俺がもーらいっ!]) [ジョーイはスポーツ欄を掴む]
ロス: All right. Uhh, international. (わかったよ。あー、国際面を。)
ジョーイ: Oh, that's mine too! (Grabs it and Ross looks at him.) I'm Italian! (あぁ、それも俺がもらうよ! [国際面を掴むと、ロスがジョーイを見る] 俺はイタリア系だからね!)
ロス: Well, I guess I can check out those apartment listings, even though there's never anything in here. (そうだな、そのアパートのリストをチェックすることもできるかもね。ここには全然いいのがないけどね。)
チャンドラー: Not even on page seven? (7ページにもない?)
ロス: (looks) Oh yeah! You're? hey, you're right! Here's an affordable place. (reading ad) Two bedroom, close to work. Ooh, it's available in five weeks! ([そのページを見る] あぁ、そうだね! 君は、ほら、君は正しいよ! ここに手ごろなところがあるよ。[広告を読む] 寝室が2つで、職場にも近い。あぁ、5週間後に入居[利用]可能だって。)
チャンドラー: What about that circled one? (その丸で囲んだやつはどう?)
ロス: Oh, I, I don't know, it's kind of expensive for a studio. (あぁ、どうかな。ワンルームにしては高いような。)
ジョーイ: But it's available now! Isn't it? (でも、今(すぐ)、入居可能だぞ! だろ?)
チャンドラー: Yes, it is. (あぁ、その通りだ。)
ジョーイ: Hey, let's go look at it! (They both jump up.) (よし、それを見に行こう! [二人は勢い良く立ち上がる])
ロス: Okay, let's go. (よし、行こう。)
ジョーイ: Okay! (オッケー!)
チャンドラー: There we go! (行くぞー!)
ロス: Oh, oh, ooh, hey guys, I was wondering if you would uh, maybe chip in on some new air filters for the purifier? I mean, after all, we are all using it. (ああ、ねぇ、ちょっと、僕は思ってたんだけどさ、君たちがあの清浄機用の新しいフィルターにお金を出してくれるかな、って。つまり、結局は、僕たちはみんなでそれを使うわけだからね。)
チャンドラー: Let's go quicker! (さらに急いで行こう!)
ジョーイ: Yeah! (そうだな!)

チャンドラーはロスの目の前で新聞を読みながら、お前も読むか?と尋ねています。
Sports? International? Apartment listings? は、3段オチのジョークの感覚ですね。
英語では、A, B or C? みたいに、例として3つの項目を挙げるパターンが多いですが、今回の場合も、3つの項目を挙げながら、一番言いたいことを最後に持ってきています。
聞いている観客の方も、「どうして新聞見てるのかと思ったら、アパートのリストをロスに見せたかったわけね」と、最後の3番目でチャンドラーの目的、セリフのオチがわかるという仕組みですね。

I'll take sports. の will は、「(そう言われて)今、決めた」感覚が出ています。
別にチャンドラーの読んでた新聞を見せてもらう気はなかったけど、チャンドラーがそう言うんなら、スポーツ欄でも見てみようかな、という感じ。
それを横取りするかのように、ジョーイは、Mine! と言って、スポーツ欄を引っ掴んでいます。
Mine! 「(それは)俺がもらった。俺のもんだぞ」という感覚は、フレンズ5-5その1 に出てきた、
フィービー: Ooh, Mad Libs! Mine! (Grabs it.) (うー、マドリブズよ! 私がもらいっ! [それを掴む])
のセリフと全く同じですね。

じゃあ、国際面を、というロスですが、またもやジョーイが、「俺はイタリア系アメリカ人だから」という理由で横取りするのも楽しいです。

3つ挙げたうちの2つをジョーイに取られてしまったので、渋々、3つ目のアパート欄を見ようとするロス。
いいのがないけど、まぁ、チェックくらいはしてみるか、とあまり乗り気でないロスに、page seven という具体的なページ数を挙げるチャンドラーに笑ってしまいます。
7ページに良い物件があるのを事前にチェックして知っていたチャンドラーは、そこを読むようにロスを誘導しているのですね。

affordable は「手ごろな(価格の)」。
Macmillan Dictionary では、
affordable : cheap enough for ordinary people to afford
つまり、「普通の人がお金を出せるほど安い」。
afford という単語は、can afford 「…を買う余裕がある、…をする余裕がある」という形でよく使われますね。

available は「利用できる、入手できる」。TOEIC にもよく登場する単語です。
in five weeks の in は「…後に」ですから、「5週間後に」。
in には「…の中に」という意味があるため、in five weeks を「5週間以内に」と勘違いする日本人も多いですが、「以内に」と言いたい場合は、within five weeks になります。
アパートの広告では、available in five weeks は「5週間後に入居可能」という意味になるわけです。

ロスは、これはなかなかいいね、という感じで喜んでいるのですが、チャンドラーは、What about...? 「…はどう?」というフレーズを使って、別の「丸で囲んだもの、丸印をつけたもの」について言及しています。
ロスが見つけたものは、チャンドラーの意図していたものとは違った、ということですね。
ロスが見つけやすいように、あらかじめ丸印をつけていた、ということもこのセリフでわかるわけです。
さりげなく新聞を見せて、ある物件の存在に気付かせようとしているわりには、やっていることが超ミエミエなのが、いかにもコメディーチックですね。

studio は、studio apartment のことで、日本語で言う「ワンルームマンション」のこと。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
studio : APARTMENT also studio apartment a small apartment with one main room
つまり、「メインルームが1つの小さなアパートメント」。

なお、ワンルームマンションは和製英語です。
英語の mansion は「(富豪の)大邸宅」を指しますので、ワンルームマンションだと、「1つしか部屋のない大邸宅」ということになり、英語としては矛盾した表現になってしまいます。
そのような、apartment と mansion の違いについては、フレンズ2-16その6 でも解説しています。

ワンルームにしては高いよ、と気乗りしないロスですが、available now であることを強調する二人。
5週間後なんか耐えられない、今すぐロスに出て行って欲しい、という二人の気持ちが表れていますね。

ロスも見学には同意しますが、「僕はちょっとこんな風に考えてたんだけどさぁ」と言いながら、ある提案をしています。
I was wondering if you would... は「君たちが…してくれるかなぁ、と思っていたんだけど…」という、婉曲なお願い表現ですね。
chip in は「お金を出し合う、カンパする」。
空気清浄機用のフィルターを買おうと思っているんで、それにお金を出して欲しいんだけど…と言っているわけです。
I was wondering if... と、表現自体は婉曲ですが、言っている内容は、「リビングに置いてあって、3人で使っているのも同然だから、君たちもそれを使う人間として、当然お金を出してくれるよね」という有無を言わせないニュアンスが感じられますね。

quicker は、副詞 quick の比較級で、「より急いで、より早く、よりすばやく」。
「急いで」という副詞には、quickly がありますが、quick という副詞は口語でしばしば使われます。
研究社 新英和中辞典では、副詞 quick の項目で以下のように説明されています。

quick (副詞)
用法:quickly よりも力強く、感嘆文以外では運動の動詞のすぐ後に置かれ口語的である
例) Come quick. すぐ来なさい。


フレンズ5-6その2 で、easily の口語表現として、easy という副詞を紹介しましたが、今回の quick もそれと同じ感覚ですね。

Let's go quick. 「急いで行くぞ!」を比較級にすることで、元々急ごうと思っていたけれど、ロスの今の「清浄機フィルターへのカンパ要求発言」で、「さらに急ぐ理由ができた」「もっと急がなくちゃ」という気分になった感じが強く出ています。
前回の記事で、チャンドラーがこの清浄機の音にどれほどイライラしているかを語るセリフがありましたが、さらにその部品に金を出せと言われて、もう我慢できない、という感じですね。
-er があるかないかの小さな違いですが、コメディーの脚本として、そういう細かい部分に気付くのも、楽しみの一つかな、と思います。


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posted by Rach at 08:55| Comment(4) | フレンズ シーズン5 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月01日

4年間これしか聞いてない フレンズ5-7その3

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[Scene: Chandler and Joey's, Chandler is entering. As he closes the door, Joey pokes his head up from a box enclosure built using the 2 chairs.]
チャンドラーとジョーイの部屋、チャンドラーが入ってくる。チャンドラーがドアを閉めた時、ジョーイは、2つの椅子を使って建てた箱の囲いから頭を突き出す。
ジョーイ: Hey. ([ちょっと恥ずかしそうに] やあ。)
チャンドラー: What are you doing? (お前、何やってんだよ。)
ジョーイ: Nothing. (別に。)
チャンドラー: You built a fort, didn't ya? (お前、砦(とりで)を建てたんだろ?)
ジョーイ: (smiles) Kinda. ([微笑んで] まあね。)
チャンドラー: (notices something) Oh, my God! The air purifier. Ross's air purifier. All I heard for four years through college was (makes a humming noise.) ([あるものに気付いて] なんてこった! 空気清浄機だ。ロスの空気清浄機だ。[清浄機をコンコンと叩いて] 大学の間、4年間ずっと俺が聞いてたのはこれだけだった。 [ンンン[ブーン]という音を出す])
ジョーイ: Dude, you should've gone out once in a while. (なあ、お前もたまには外に出るべきだったんだよ。)
チャンドラー: I hate this thing! (俺はこいつ[この機械]が大嫌いなんだ!)
ジョーイ: Come on, Chandler. Ross is our friend. He needs us right now. So why don't you be a grownup and come watch some TV in the fort? (おいおい、チャンドラー。ロスは俺たちの友達だぞ。ロスは今、俺たちを必要としてるんだ。だから、大人になってさ、こっちに来て砦の中でテレビを見ないか?)

チャンドラーが部屋に入ってきたら、箱の山からジョーがひょいと顔を出すのに笑ってしまいます。
ト書きの enclosure は「(柵・塀などの)囲い、囲い地」という意味です。
動詞 enclose は「(場所)を囲む、取り囲む」ですね。
世界史では、イギリスで行われた、「公有地・共有地を囲い込んで私有地にするという排他的土地利用」のことを「囲い込み(エンクロージャー)」という用語で習ったりもします。
そういう「(イギリスでの)囲い込み」や「囲いをすること」という意味では、不可算名詞になりますが、「(柵などの)囲い、(塀で囲まれた)囲い地」を指す場合は、可算名詞になります。
今回の場合も、ロスの引っ越しの荷物が入った箱を使って柵をこしらえているので、a box enclosure 「箱でできた・箱で囲まれた囲い」のように、可算名詞扱いになっているのですね。

何やってんだよ?と尋ねられて、Nothing. と答えるジョーイですが、fort を建てたんだろ?と言われ、Kinda. と答えています。
fort は「砦(とりで)、城砦(じょうさい)」。fortress だと「(大規模な)要塞、要塞地、要塞都市」という意味になります。
最初は、Nothing. 「何でもない、大したことない、別に」と答えていたのに、ズバリ当てられてしまって、Kinda. 「まあね、そんな感じだよ」と答えるところは、いかにも「生きた英語」という感じがします。

チャンドラーは部屋に置いてある、あるものに気付いて驚きの声を上げています。
purifier は「清浄機、清浄装置」。
形容詞 pure 「清潔な、きれいな」に、「…にする、…化する」という接尾辞 -ify (-fy) がついたものが、動詞 purify 「…を浄化する」で、それに「…するもの」という接尾辞 -er がついたのが、purifier ですね。

All I heard for four years through college was... を直訳すると、「大学を通じて4年間、俺が聞いた全てが…だったんだ」みたいな感じになります。
大学の4年間、こればっかり聞いてた、こればっかり聞かされてた、という感覚ですね。
その聞いていた内容については、言葉では説明せず、音の真似をしています。
口をすり鉢みたいに動かしながら、ンンンンー[ムムムムー]、と振動音の真似をするチャンドラーに笑えます。
ト書きの humming は、いわゆる「ハミングする、ハミングで歌う、鼻歌を歌う」の hum ですが、そういう歌だけではなく、機械やハチのブーンという音も hum という動詞で表現します。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
hum [verb] :
1. to sing a tune by making a continuous sound with your lips closed
2. to make a low continuous sound
例) Sewing machines hummed on the factory floor.

つまり、1. は、「唇を閉じた状態で、連続した(途切れない)音を出して曲を歌うこと」。
2. は、「低い連続した音を出すこと」。
例文は、「ミシンは工場で、低い音を立てていた。」

「唇を閉じた状態で」というのがこの音のポイントですね。
m という音の発音はそのように唇を閉じて行いますので、文字で書くと、Mmmmm... みたいな音が、hum の音になる感じです。

4年間、この音ばっかり聞かされたんだ、とボヤくチャンドラーに、you should've gone out once in a while. と返すジョーイも楽しいです。
これは、「should have+過去分詞」の形で、「…すべきだった(のに実際は…しなかった)」というニュアンスになりますね。
4年間ずっとそれを聞いてた、って言うけど、それを聞くのがいやなら、たまには部屋から出りゃ良かったのに、みたいな意味になります。
4年間、この音しか聞いてない、みたいに大袈裟に言うので、それに合わせて、4年間部屋にこもりっぱなしのお前もいけないんだよ、みたいに言ってみせているのでしょう。

この空気清浄機が大嫌いなんだ!というチャンドラーに、ロスは俺たちの友達じゃないか…と説得するジョーイ。
その後、「大人になって、こっち来て、砦の中でテレビを見ないか?」と誘っているジョーイにも笑えます。
たかが空気清浄機の音くらいでそんなに怒らずに、もっと大人としてロスの気持ちを汲んでやれよ、みたいに言いながら、この砦の中でテレビを見ることを誘っている…それは、「秘密基地」が大好きな「子供、ガキ」っぽい行為ですよね。
大人になれよ、と言っているジョーイの提案が、まさに子供チックなことなので、「大人になるべきはどっちだよ」とつっこみたくなるジョークになっている、ということです。


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posted by Rach at 07:06| Comment(0) | フレンズ シーズン5 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする