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オーディションのために貸したバッグに、ジョーイがサンドイッチを入れているのを見て、注意するレイチェル。
レイチェル: Joey, you know you get any mustard on that bag, you can't return it. (ジョーイ、そのバッグにマスタードを少しでもつけたら、バッグを返却できないってこと、わかってるでしょ。)
ジョーイ: Why would I return this? I love this bag! (どうしてこのバッグを俺が返却するんだよ? このバッグが大好きなのに!)
レイチェル: All right, then you owe me $350. (わかったわ、それじゃあ、私に 350ドル払ってね。)
ジョーイ: Fine! Do you take Vasa or Mooster Card [or Mustercard] ? (He's holding the fake credit cards that come with the bag.) (わかったよ! バーサカードかムスター[マスター]カードは使える? [ジョーイはそのバッグに付いているニセのクレジットカードを掲げる])
レイチェル: (glaring at him) Joey.... ([ジョーイを睨みながら] ジョーイ…。)
ジョーイ: All right, relax, look, I'll pay you with the money from the acting job I am definitely gonna get. Thanks to you. (わかったよ、落ち着けよ。なぁ、俺が間違いなくゲットすることになるその芝居の仕事の金で、レイチェルに支払うよ。(役をゲットできるのは)君のおかげだよ。)
ロス: What's the part? Auntie Mame? (何の役? メイム叔母さん?)
レイチェル: Hey, don't listen to them. I think it's sexy. (ちょっと、ロスたちの言うことを聞かないで。私はセクシーだと思うわ。)
ジョーイ: You-and-I sexy? (Smiles provocatively.) (君と俺とで…みたいなセクシー?) (挑発するように微笑む)
レイチェルは、you know... 「…ってことわかってるわよね」と念押しするような形で、バッグにマスタードをつけたら返却できないわよ、と警告しています。
ジョーイは、「俺はこのバッグを気に入ってるから、返却しない」と言うので、レイチェルはジョーイに代金を請求します。
それに対してジョーイは、にせのクレジットカードを見せて、これで払ってもいい?と言っていますね。
ト書きできちんと説明して下さっているのでとてもありがたいのですが、このニセカードは、そのバッグに付いてきたもの、つまり、カード入れのスリットに見本として入っていたカードのようです。
ニセモノなので、有名なカードの名前を少しひねった名前に変えてあるようですね。
Vasa は見た目で想像できる通り、Visa カードを変形したもの。
2つ目のニセカードの名前は、DVD英語字幕では、Mooster Card と表記され、ネットスクリプトでは、Mustercard と書かれていました。
これは、Master Card 「マスターカード」をもじったものですね。
DVDとネットスクリプトで綴りが異なる場合、「市販されているオフィシャルなもの」であるDVDの綴りの方を正しいと解釈するのが通常のやり方ですが、今回は、Mustercard という綴りの方が、「セリフとしては面白い」ような気がします。
ちょうど、少し前のジョーイのセリフに、mustard 「マスタード、からし」という単語が登場していますよね。
そのマスタードという単語の中間に -erc の文字を挿入すると、Must-erc-ard 「マスターカード」という単語が出来上がります。
少し前に出てきた単語繋がり、そして、マスタード(からし)という単語をもじったカード名の方が、ネーミングとしては面白いような気が私はしました。
日本語だと、master も muster も「マスター」になってしまうので、それを日本語のだじゃれっぽく表現しようとすると「マスタードカード」(mustard card)みたいになるでしょうか。
そんなことを考えているうちに、ふと頭に浮かんだのですが、例えば、
ジョーイ: [notices some mustard on the 'Mustercard'] Oh, mustard (on the Mustercard)! [licks it off the card] ([”マスターカード”にマスタードがついているのに気付いて] あぁ、(マスターカードに)マスタードが! [マスタードをなめ取る])
レイチェル: Joey!! (ジョーイ!)
みたいなやり取りがあったら、mustard 繋がりのジョークであることも示せたのかなぁ、とか、それではあまりにもひねりがなさすぎて、却ってしらけてしまうのかなぁ、とか、一人でいろいろ考えてしまいました…(単なる思いつきなので、聞き流して下さい…笑)。
冗談はよしてよ、みたいな顔で睨むレイチェルに、お金は自分で払うから、と言うジョーイ。
I'll pay you with the money from the acting job I am definitely gonna get. の文章は長いので、こういう場合は前から順番に意味を取っていくと、「俺は君に払うよ、そのお金でね」→(どのお金かと言うと)「演技の・芝居の仕事からの[仕事で得る]お金(で)」→「(その acting job は)俺が間違いなく・確実にゲットすることになる(仕事だ)」になるでしょう。
それを自然な日本語に直すと、「俺が間違いなくゲットすることになる演技の仕事の金で君に支払うよ」ということになるのですね。
英語ではまず最初に主語+動詞で、「俺は君に支払うよ」と言っておいて、その後、どんなお金で支払うか、そのお金をどうやって手に入れるか、などを後から付け加える形で説明していきます。
そういう「英語の感覚」がよく出た文章だなぁ、と思いました。
Thanks to you. は、「君(レイチェル)のおかげで」。
その前に、「俺が間違いなくゲットすることになる演技の仕事」と言ったことについて、「その役がゲットできるのは、洗練された男のイメージ作りを、このバッグを勧めることで手伝ってくれた君のおかげだからね」と言っているのですね。
役がゲットできる、と自信満々のジョーイに、ロスは、「何の役? Auntie Mame? 」と尋ねています。
Auntie Mame は、1958年のアメリカの映画。邦題は「メイム叔母さん」。
Wikipedia 日本語版: メイム叔母さん
Wikipedia 英語版: Auntie Mame (film)
「絶対にゲットできる役って、メイム叔母さん役(つまり、女性の役)?」と言っているわけですね。
女物にしか見えないバッグを持っているジョーイをからかっているわけです。
女性役の名前なら、無数に名前は思い浮かびますが、より「女性」さらには「おばちゃん」感を出すために、固有名詞に Auntie が入った名前を例に出したのかなぁ、と思います。
からかうロスたちに、レイチェルは、「彼らの言うことなんか気にしないで。私はセクシーだと思うもの」と言っています。
sexy という言葉を聞いて、ジョーイは、You-and-I sexy? と、またジョーイお得意のちょっといやらしい顔をして(笑)言っていますね。
これは、過去記事、フレンズ5-13その2 で説明した「unisex (U-N-I sex) を you and I sex と聞き間違えた」話の延長で、「レイチェルが言う sexy っていうのは、"You and I sex" sexy? 「君と俺とでエッチする、っていう感じのセクシー? 君が俺とエッチしたくなるほど俺ってセクシー、ってこと?」のように言っているわけですね。
「まだその話を引っ張ってるんかい!」的なツッコミを入れたくなるような、ジョーイらしいセリフだと思いました。
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2011年01月11日
2011年01月07日
息子さんとそっくりですね フレンズ5-13その4
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[Scene: Central Perk, Ross and Chandler are on the couch as Joey enters with his new bag.]
セントラルパーク。ロスとチャンドラーはカウチに座っていて、その時、ジョーイが新しいバッグ(女性用ハンドバッグに見える男女兼用ショルダーバッグ)を持って入ってくる。
(As he walks past both Chandler and Ross notice the bag and stare at each other in shock.)
ジョーイが通り過ぎる時、チャンドラーとロスはそのバッグに気付く、そして、ショックを受けた顔でお互い見つめ合う。
チャンドラー: Wow! You look just like your son, Mrs. Tribbiani! (わぁ! 息子さんとそっくりですね、ミセス・トリビアーニ!)
ジョーイ: What? Are you referring to my man's bag? At first, I thought it just looked good, but it's practical too. Check it out! It's got compartments for all your stuff! Your wallet. Your keys. Your address book. (何だよ? 俺の男性用バッグのことを言ってるのか? 最初はただデザインがかっこいいなと思ってたんだ。でも同時に実用的でもあるんだぜ。見てくれよ! 持ち物のための仕切りがあるんだ! 財布。鍵。住所録。)
ロス: Your makeup. (化粧道具。)
レイチェル: (entering) Joey, what are you doing with the bag? Your audition is not until tomorrow. ([入ってきて] ジョーイ、そのバッグを持って何してるの? オーディションは明日までないでしょ?[オーディションは明日でしょ?])
ジョーイ: Yeah, but sandwich time is right now. (Removes a sandwich and starts eating.) (あぁ、でも、今まさにサンドイッチの時間なんでね。[(バッグから)サンドイッチを取り出し、食べ始める])
セントラルパークに入ってきたジョーイが、どう見ても女物にしか見えないバッグを持っているので、ロスとチャンドラーはびっくりした顔を見合わせています。
You look just like your son, Mrs. Tribbiani! の、Mrs. Tribbiani は、ジョーイのママのことですね。
このセリフは、「ジョーイのお母さん(であるあなた)は、息子さんのジョーイにそっくりですね」とジョーイのママに向かって言っているようなセリフになっています。
それはつまり、ジョーイがママにそっくりだと言っていることになり、女性用バッグを持っているために、ジョーイがママに見えるぞ、と茶化しているわけですね。
ジョーイに良く似た女性として、ママの名前を出しているのです。
You look just like your mom, Joey. 「ジョーイ、お前はママにそっくりだぞ」みたいに言うところを、もうひとひねりして「お母さん、息子さんのジョーイにそっくりですね」と言うことで、似てるのを通り越して「ジョーイみたいな顔の女にしか見えない、お前は女になったのか?」とからかっている感じです。
そのセリフで、女みたいだと言われたことに気付いたジョーイは、このバッグのことを言ってるのか?と返します。
At first I thought... but は「最初は…だと思ったけど、でも(後でまた違うことを思った)」というようなニュアンスですね。
最初はただ look good 、つまり、見かけやデザインが良い、と思っていたんだけど、実際に使ってみて、見た目だけじゃなく、実用的だってこともわかったんだ、みたいな感じです。
コンパートメントは、日本語にもなっていますが、列車では「仕切り客室」を指しますね。
この場合は、「仕切り、区画」のニュアンスになります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
compartment [noun] [countable] : a smaller enclosed space inside something larger
つまり、「より大きなものの内部にある、より小さな囲まれたスペース」。
つまり、バッグで言うと、バッグの中にさらに小さな仕切られたスペースがある、という感じですね。
ちなみに、glove compartment は、乗用車のダッシュボードにある小物入れの「グローブボックス(glove box)」を指します。
自分の持ち物全部を、種類別に区分けするための仕切りがあって便利で実用的(practical)なんだよ、と言うジョーイは、実際に自分の持ち物を区別して入れていることを見せるために、バッグの中の所持品を説明しています。
all your stuff, your wallet のように、ジョーイは自分の持ち物を述べるのに、your という所有格を使っていますね。
自分の持ち物を説明しているので、実際には、my wallet になるわけですが、そのように自分の経験を、(話し相手である you も含めた)一般の人々を指す you を使って説明することで、「ほら、誰でもこんな風に財布やら鍵やらを区分けできるんだよ」と相手の共感を得ながら話を進めることができるという効果があります。
持ち物をいくつか得意気に挙げたジョーイのセリフに続いて、ロスは、Your makeup. と言っています。
これは、A, B, C and D. のように、ロスが D の項目を付け足した感覚ですね。
そのバッグには、化粧道具も入ってるんじゃないか?と、女性っぽいバッグを持っていることを makeup という言葉でからかっているわけです。
レイチェルはジョーイがそのバッグを持ち歩いているのを見て、驚いています。
Your audition is not until tomorrow. は、「あなたのオーディションは明日までない」。
DVDの英語字幕では、The audition's tomorrow. と表記されており、言いたい内容は確かにその通りですね。
そのバッグを持って受けるオーディションは明日だから、今日それを持つのはおかしい、今日持っちゃだめよ、使えるのはオーディション当日だけよ、とレイチェルは言いたいわけで、それであえて、is not until tomorrow という言い方をしているのだと思います。
そういう「持つべき時、使ってもいい時」の話をしたレイチェルに対して、ジョーイも、... time is right now という表現を使って、「サンドイッチの時間が、まさに今だから、それでバッグを使ってるんだ」と説明し、バッグからサンドイッチを取り出して見せます。
今もバッグを使うべき時なんだよ、というところですね。
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(As he walks past both Chandler and Ross notice the bag and stare at each other in shock.)
ジョーイが通り過ぎる時、チャンドラーとロスはそのバッグに気付く、そして、ショックを受けた顔でお互い見つめ合う。
チャンドラー: Wow! You look just like your son, Mrs. Tribbiani! (わぁ! 息子さんとそっくりですね、ミセス・トリビアーニ!)
ジョーイ: What? Are you referring to my man's bag? At first, I thought it just looked good, but it's practical too. Check it out! It's got compartments for all your stuff! Your wallet. Your keys. Your address book. (何だよ? 俺の男性用バッグのことを言ってるのか? 最初はただデザインがかっこいいなと思ってたんだ。でも同時に実用的でもあるんだぜ。見てくれよ! 持ち物のための仕切りがあるんだ! 財布。鍵。住所録。)
ロス: Your makeup. (化粧道具。)
レイチェル: (entering) Joey, what are you doing with the bag? Your audition is not until tomorrow. ([入ってきて] ジョーイ、そのバッグを持って何してるの? オーディションは明日までないでしょ?[オーディションは明日でしょ?])
ジョーイ: Yeah, but sandwich time is right now. (Removes a sandwich and starts eating.) (あぁ、でも、今まさにサンドイッチの時間なんでね。[(バッグから)サンドイッチを取り出し、食べ始める])
セントラルパークに入ってきたジョーイが、どう見ても女物にしか見えないバッグを持っているので、ロスとチャンドラーはびっくりした顔を見合わせています。
You look just like your son, Mrs. Tribbiani! の、Mrs. Tribbiani は、ジョーイのママのことですね。
このセリフは、「ジョーイのお母さん(であるあなた)は、息子さんのジョーイにそっくりですね」とジョーイのママに向かって言っているようなセリフになっています。
それはつまり、ジョーイがママにそっくりだと言っていることになり、女性用バッグを持っているために、ジョーイがママに見えるぞ、と茶化しているわけですね。
ジョーイに良く似た女性として、ママの名前を出しているのです。
You look just like your mom, Joey. 「ジョーイ、お前はママにそっくりだぞ」みたいに言うところを、もうひとひねりして「お母さん、息子さんのジョーイにそっくりですね」と言うことで、似てるのを通り越して「ジョーイみたいな顔の女にしか見えない、お前は女になったのか?」とからかっている感じです。
そのセリフで、女みたいだと言われたことに気付いたジョーイは、このバッグのことを言ってるのか?と返します。
At first I thought... but は「最初は…だと思ったけど、でも(後でまた違うことを思った)」というようなニュアンスですね。
最初はただ look good 、つまり、見かけやデザインが良い、と思っていたんだけど、実際に使ってみて、見た目だけじゃなく、実用的だってこともわかったんだ、みたいな感じです。
コンパートメントは、日本語にもなっていますが、列車では「仕切り客室」を指しますね。
この場合は、「仕切り、区画」のニュアンスになります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
compartment [noun] [countable] : a smaller enclosed space inside something larger
つまり、「より大きなものの内部にある、より小さな囲まれたスペース」。
つまり、バッグで言うと、バッグの中にさらに小さな仕切られたスペースがある、という感じですね。
ちなみに、glove compartment は、乗用車のダッシュボードにある小物入れの「グローブボックス(glove box)」を指します。
自分の持ち物全部を、種類別に区分けするための仕切りがあって便利で実用的(practical)なんだよ、と言うジョーイは、実際に自分の持ち物を区別して入れていることを見せるために、バッグの中の所持品を説明しています。
all your stuff, your wallet のように、ジョーイは自分の持ち物を述べるのに、your という所有格を使っていますね。
自分の持ち物を説明しているので、実際には、my wallet になるわけですが、そのように自分の経験を、(話し相手である you も含めた)一般の人々を指す you を使って説明することで、「ほら、誰でもこんな風に財布やら鍵やらを区分けできるんだよ」と相手の共感を得ながら話を進めることができるという効果があります。
持ち物をいくつか得意気に挙げたジョーイのセリフに続いて、ロスは、Your makeup. と言っています。
これは、A, B, C and D. のように、ロスが D の項目を付け足した感覚ですね。
そのバッグには、化粧道具も入ってるんじゃないか?と、女性っぽいバッグを持っていることを makeup という言葉でからかっているわけです。
レイチェルはジョーイがそのバッグを持ち歩いているのを見て、驚いています。
Your audition is not until tomorrow. は、「あなたのオーディションは明日までない」。
DVDの英語字幕では、The audition's tomorrow. と表記されており、言いたい内容は確かにその通りですね。
そのバッグを持って受けるオーディションは明日だから、今日それを持つのはおかしい、今日持っちゃだめよ、使えるのはオーディション当日だけよ、とレイチェルは言いたいわけで、それであえて、is not until tomorrow という言い方をしているのだと思います。
そういう「持つべき時、使ってもいい時」の話をしたレイチェルに対して、ジョーイも、... time is right now という表現を使って、「サンドイッチの時間が、まさに今だから、それでバッグを使ってるんだ」と説明し、バッグからサンドイッチを取り出して見せます。
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2011年01月04日
邪悪な姉とのちぐはぐな会話 フレンズ5-13その3
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[Scene: Ursula's apartment, Phoebe is about to break the bad news to her sister. She knocks on the door.]
アースラ(フィービーの双子の姉)のアパートメント。フィービーは姉に悪いニュースを知らせようとしている。フィービーはドアをノックする。
アースラ: Who is it? (どなた?)
フィービー: It's Phoebe. (フィービーよ。)
アースラ: Oh, great! (Opens the door.) (Disappointed) Oh, you. Umm, what's up? (まぁ、素敵! [ドアを開ける] [がっかりして] あぁ、あなたね。えーっと、どうしたの?)
フィービー: Umm, well, I sorta have some bad news. Can I come in? (あー、えーっと、悪いニュースがある、って感じなの。入ってもいい?)
アースラ: Umm, yeah. No, thanks. (あー、そうね、遠慮しとくわ。)
フィービー: Umm, well, umm Grandma died today. (あー、そのー、おばあちゃんが今日死んだの。)
アースラ: Wow! Didn't she die like five years ago? (まあ! おばあちゃんは、5年前くらいに死ななかった?)
フィービー: No, she just died today! Umm, okay, we're having a memorial service tomorrow. (いいえ、おばあちゃんは今日死んだのよ[今日死んだばかりよ]! あー、そうよ、明日、追悼式があるの。)
アースラ: Okay, I know I went to that already. (そう、私は追悼式にはすでに参列したわよ。)
フィービー: No, you didn't! (いいえ、あなたは参列してない!)
アースラ: Well, then who's been dead for five years? (そう、それじゃあ、5年前に死んだのは誰?)
フィービー: Well, lots of people! Look, are you coming to memorial service or not? (そんなの、大勢の人よ! ねぇ、追悼式には来るの、それとも来ないの?)
アースラ: Umm, no. See, I already thought she was dead, so I've kinda made my peace with it. Plus, I'm going to a concert tomorrow. So... I'd invite you, but umm, I only have two tickets left. (あー、行かないわ。ねぇ、私はすでにおばあちゃんは死んだと思ってたの。だから、私はその件については気持ちの決着がついてるの。それに、明日はコンサートに行く予定なの。だから…(可能なら)あなたを誘うところだけど、でも、チケットが2枚しか残ってないから。)
フィービー: Fine. Okay, enjoy your concert. (Starts to leave.) (いいわ。じゃあ、コンサートを楽しんで。[そこを去っていこうとする])
アースラ: Thanks. Enjoy your funeral. (ありがと。あなたはお葬式を楽しんで。)
姉アースラのドアをノックするフィービー。"Who is it?" 「どなた?、誰?」に対して、"It's 名前." 「(誰々)よ」と名乗るのは、誰かがノックをした時のお決まりのやり取りですね。
フィービーだと名乗るのを聞いて、ドアの奥ではアースラが、Oh, great! と嬉しそうな声を上げています。
そして、ドアを開けてフィービーの顔を見た途端、「あぁ、あなたなの」という感じで今度はがっかりした声になっていますね。
フィービーは双子の妹なので、名前と顔が一致していないはずはないのですが(笑)、ドアを開けるまでは何だか嬉しそうな反応をしておいて、顔を見た途端に「なんだ、あなたなの、がっかり」みたいなセリフで対応するのが、アースラの意地悪な性格をよく表しています。
Oh, great! という嬉しそうな声を聞いて、フィービーもそして観客も、「小さい頃から意地悪な姉だったアースラが、改心でもしたか?」と一瞬思ったのもつかの間、顔を出したアースラはやっぱり前のままの邪悪な姉だった…とわかる仕組みですね。
ちょっぴりぬか喜びさせておいて、思い切り落とすところが何とも意地悪な感じです。
悪いニュースを持ってきた、というフィービーは、そのような話を廊下で話すのもどうかと思ったのでしょう、Can I come in? 「あなたの部屋の中に入ってもいい?」と尋ねています。
それに対して、少し考えた後、No, thanks. と答えるアースラにも笑えます。
No, thanks. は、No, thank you. と同じで、普通は、人に何かを勧められた時や、人が何か申し出をしてきた場合に、「ありがとう、でも結構です」「いいえ、結構です・遠慮します」のように、相手がそう言ってくれたことについて礼を述べつつ、相手の申し出を断るフレーズですね。
ですから例えば、この部屋の住人であるアースラの方がフィービーに対して、Come in. 「中に入って」、または、Why don't you come in? 「中に入ったら(どう)?」のように言った場合に、フィービーが No, thanks. 「いいえ、ここでいいわ。ありがとう」と答えるのならしっくり来ますが、今回はフィービーの方が「中に入らせてもらえる?」みたいにお願いしているのに、「いいえ、遠慮しとくわ」みたいに返事しているのが、何だかイヤミな感じがします。
おばあちゃんが亡くなったことを伝えると、アースラは「おばあちゃんは5年前くらいに死んだんじゃなかった?」みたいに言っています。
フィービーは、とんでもない、という感じで、just を使って、「今日、亡くなったばかりよ」と言い、明日の追悼式の予定を伝えます。
I know I went to that already. の that は、おばあちゃんの追悼式のことで、直訳すると、「私がすでにその追悼式に出席したことを私は知っている」になるでしょう。
「私の記憶では、確かにおばあちゃんの追悼式に出席したわよ、出席したこと覚えてるもの」というニュアンスですね。
ありもしない5年前の追悼式に出席したと言うアースラに、「そんなのに出席してるはずない!」と否定するフィービーですが、アースラは「じゃあ、私が式に出席した、その5年前に死んだっていう人は一体誰なの?」みたいに聞き返しています。
「5年前に死んだ人なんて、大勢いるわよ!」と返すフィービーにも笑ってしまいますね。
自分のおばあちゃんなのに、一体どこの誰と勘違いしてるのよ、と怒っているわけです。
Who's been dead for five years? は継続を表す現在完了形(has been dead)で、直訳すると「誰が5年間ずっと死んでいるか? 5年間ずっと死んでいる人は誰か?」という感じになります。
5年間ずっと dead の状態である、ということから、「5年前に死んだ」という意味になるわけですが、これは非常に英語っぽい表現ですね。日本語ではこんな言い方はしませんよねぇ。
こういう表現を学んでいくのが「英語を学ぶ」こと、のような気がしているのですが、それについては、また機会を見て、もう少し詳しく語ってみたいと思います。
5年前におばあちゃんが亡くなったと思ってたかどうかは置いといて、とにかく明日、追悼式なのよ、それには来るの、来ないの?とフィービーはアースラに尋ねています。
I've kinda made my peace with it. の make one's peace with... は、英和では「…と仲直りする、…と和解する」と出ています。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
make (your) peace : to end an argument or disagreement with a person or a group, especially by telling them you are sorry
with
例) Laurie wanted to make peace with her father before he died.
つまり、「ある人やあるグループとの議論や意見の不一致を終えること、特にその人に、申し訳ないと言うことで」。
例文は、「ローリーは、父が死ぬ前に父と和解したかった」
そのようにこのフレーズには「(人)と和解する」ニュアンスがありますが、今回のセリフでは、made my peace with it となっていて、with her ではありませんね。
with her なら、「おばあちゃんと和解する」になると思うのですが、今回の it は、「おばあちゃんが死んだこと」か、もしくは「おばあちゃんとのいろいろないざこざ」を指しているような気がします。
peace は恐らく「平穏、安定、安らぎ」のようなニュアンスで、5年前に亡くなって、お葬式も済ませて、もうおばあちゃんが亡くなったということについては(もしくはおばあちゃんとの間のことは)、心の中で平穏に受け止められるようになってしまっている、心の中で決着がついている、納得できている、みたいなことが言いたいのだろうと思います。
死んでもいなかった人のお葬式に勝手に出たつもりになって、もう心は落ち着いているからも何もあったものじゃない…という感じですが(笑)、その後、Plus で付け加えた理由が、さらに失礼ですね。
コンサートに行く予定だ、だから追悼式には出席できないと言っているわけで、祖母の追悼式よりもコンサートを優先しているということになります。
コンサートに行く、と言った自分の発言に気付いて、I'd invite you, but... と言っていますね。
I'd invite you の 'd は、I would の略で、If I could, I would invite you. のような、「もしそれが可能ならば、あなたを誘うだろう(けど)」という仮定のニュアンスが入っているように思います。
その後、but を続けて、そうしたいけれどそうできない理由、コンサートがあるけれどあなたを誘わない理由を述べています。
I only have two tickets left. は、「私には2枚のチケットしか残っていない、私は2枚しかチケットを持っていない、私の手元には2枚だけチケットがある」という意味。
つまり、今、アースラの手元には2枚のチケットがあると言いながら、「誘えるものなら誘いたいんだけど」と言ったことになりますね。
「できたらあなたを誘って一緒に行きたいところだけど、あいにくチケットが私の分の1枚しかなくて」なら、理由としてはまともです。
「誘えたらいいんだけどね…チケットが2枚しかないのよ」というセリフを最後まで聞くことで、「チケットはあるんだけど、あなたは誘わない」と言っていることがわかるオチですね。
そんな理由をわざわざ付け足すところが、アースラの邪悪さを物語っています。
アースラのそういうところはいやというほどわかっているフィービーなので、欠席だとわかったところで、その場を立ち去ろうとします。
「おばあちゃんの追悼式を欠席してまで行きたい、そのコンサートとやらを楽しんで」とちょっと皮肉っぽく言って去るフィービーですが、悪びれた様子もなく「そっちも、お葬式を楽しんで」などと不謹慎な言葉を返すアースラはもっと上手(うわて)ですね。
フィービーとアースラのやり取りは、トンチンカンな中にもアースラの邪悪さが垣間見えるという点で、いつも興味深いです。
今回も、アースラの、ボケているようで実は容赦ないセリフの数々を感じていただけたらと思います。
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アースラ(フィービーの双子の姉)のアパートメント。フィービーは姉に悪いニュースを知らせようとしている。フィービーはドアをノックする。
アースラ: Who is it? (どなた?)
フィービー: It's Phoebe. (フィービーよ。)
アースラ: Oh, great! (Opens the door.) (Disappointed) Oh, you. Umm, what's up? (まぁ、素敵! [ドアを開ける] [がっかりして] あぁ、あなたね。えーっと、どうしたの?)
フィービー: Umm, well, I sorta have some bad news. Can I come in? (あー、えーっと、悪いニュースがある、って感じなの。入ってもいい?)
アースラ: Umm, yeah. No, thanks. (あー、そうね、遠慮しとくわ。)
フィービー: Umm, well, umm Grandma died today. (あー、そのー、おばあちゃんが今日死んだの。)
アースラ: Wow! Didn't she die like five years ago? (まあ! おばあちゃんは、5年前くらいに死ななかった?)
フィービー: No, she just died today! Umm, okay, we're having a memorial service tomorrow. (いいえ、おばあちゃんは今日死んだのよ[今日死んだばかりよ]! あー、そうよ、明日、追悼式があるの。)
アースラ: Okay, I know I went to that already. (そう、私は追悼式にはすでに参列したわよ。)
フィービー: No, you didn't! (いいえ、あなたは参列してない!)
アースラ: Well, then who's been dead for five years? (そう、それじゃあ、5年前に死んだのは誰?)
フィービー: Well, lots of people! Look, are you coming to memorial service or not? (そんなの、大勢の人よ! ねぇ、追悼式には来るの、それとも来ないの?)
アースラ: Umm, no. See, I already thought she was dead, so I've kinda made my peace with it. Plus, I'm going to a concert tomorrow. So... I'd invite you, but umm, I only have two tickets left. (あー、行かないわ。ねぇ、私はすでにおばあちゃんは死んだと思ってたの。だから、私はその件については気持ちの決着がついてるの。それに、明日はコンサートに行く予定なの。だから…(可能なら)あなたを誘うところだけど、でも、チケットが2枚しか残ってないから。)
フィービー: Fine. Okay, enjoy your concert. (Starts to leave.) (いいわ。じゃあ、コンサートを楽しんで。[そこを去っていこうとする])
アースラ: Thanks. Enjoy your funeral. (ありがと。あなたはお葬式を楽しんで。)
姉アースラのドアをノックするフィービー。"Who is it?" 「どなた?、誰?」に対して、"It's 名前." 「(誰々)よ」と名乗るのは、誰かがノックをした時のお決まりのやり取りですね。
フィービーだと名乗るのを聞いて、ドアの奥ではアースラが、Oh, great! と嬉しそうな声を上げています。
そして、ドアを開けてフィービーの顔を見た途端、「あぁ、あなたなの」という感じで今度はがっかりした声になっていますね。
フィービーは双子の妹なので、名前と顔が一致していないはずはないのですが(笑)、ドアを開けるまでは何だか嬉しそうな反応をしておいて、顔を見た途端に「なんだ、あなたなの、がっかり」みたいなセリフで対応するのが、アースラの意地悪な性格をよく表しています。
Oh, great! という嬉しそうな声を聞いて、フィービーもそして観客も、「小さい頃から意地悪な姉だったアースラが、改心でもしたか?」と一瞬思ったのもつかの間、顔を出したアースラはやっぱり前のままの邪悪な姉だった…とわかる仕組みですね。
ちょっぴりぬか喜びさせておいて、思い切り落とすところが何とも意地悪な感じです。
悪いニュースを持ってきた、というフィービーは、そのような話を廊下で話すのもどうかと思ったのでしょう、Can I come in? 「あなたの部屋の中に入ってもいい?」と尋ねています。
それに対して、少し考えた後、No, thanks. と答えるアースラにも笑えます。
No, thanks. は、No, thank you. と同じで、普通は、人に何かを勧められた時や、人が何か申し出をしてきた場合に、「ありがとう、でも結構です」「いいえ、結構です・遠慮します」のように、相手がそう言ってくれたことについて礼を述べつつ、相手の申し出を断るフレーズですね。
ですから例えば、この部屋の住人であるアースラの方がフィービーに対して、Come in. 「中に入って」、または、Why don't you come in? 「中に入ったら(どう)?」のように言った場合に、フィービーが No, thanks. 「いいえ、ここでいいわ。ありがとう」と答えるのならしっくり来ますが、今回はフィービーの方が「中に入らせてもらえる?」みたいにお願いしているのに、「いいえ、遠慮しとくわ」みたいに返事しているのが、何だかイヤミな感じがします。
おばあちゃんが亡くなったことを伝えると、アースラは「おばあちゃんは5年前くらいに死んだんじゃなかった?」みたいに言っています。
フィービーは、とんでもない、という感じで、just を使って、「今日、亡くなったばかりよ」と言い、明日の追悼式の予定を伝えます。
I know I went to that already. の that は、おばあちゃんの追悼式のことで、直訳すると、「私がすでにその追悼式に出席したことを私は知っている」になるでしょう。
「私の記憶では、確かにおばあちゃんの追悼式に出席したわよ、出席したこと覚えてるもの」というニュアンスですね。
ありもしない5年前の追悼式に出席したと言うアースラに、「そんなのに出席してるはずない!」と否定するフィービーですが、アースラは「じゃあ、私が式に出席した、その5年前に死んだっていう人は一体誰なの?」みたいに聞き返しています。
「5年前に死んだ人なんて、大勢いるわよ!」と返すフィービーにも笑ってしまいますね。
自分のおばあちゃんなのに、一体どこの誰と勘違いしてるのよ、と怒っているわけです。
Who's been dead for five years? は継続を表す現在完了形(has been dead)で、直訳すると「誰が5年間ずっと死んでいるか? 5年間ずっと死んでいる人は誰か?」という感じになります。
5年間ずっと dead の状態である、ということから、「5年前に死んだ」という意味になるわけですが、これは非常に英語っぽい表現ですね。日本語ではこんな言い方はしませんよねぇ。
こういう表現を学んでいくのが「英語を学ぶ」こと、のような気がしているのですが、それについては、また機会を見て、もう少し詳しく語ってみたいと思います。
5年前におばあちゃんが亡くなったと思ってたかどうかは置いといて、とにかく明日、追悼式なのよ、それには来るの、来ないの?とフィービーはアースラに尋ねています。
I've kinda made my peace with it. の make one's peace with... は、英和では「…と仲直りする、…と和解する」と出ています。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
make (your) peace : to end an argument or disagreement with a person or a group, especially by telling them you are sorry
with
例) Laurie wanted to make peace with her father before he died.
つまり、「ある人やあるグループとの議論や意見の不一致を終えること、特にその人に、申し訳ないと言うことで」。
例文は、「ローリーは、父が死ぬ前に父と和解したかった」
そのようにこのフレーズには「(人)と和解する」ニュアンスがありますが、今回のセリフでは、made my peace with it となっていて、with her ではありませんね。
with her なら、「おばあちゃんと和解する」になると思うのですが、今回の it は、「おばあちゃんが死んだこと」か、もしくは「おばあちゃんとのいろいろないざこざ」を指しているような気がします。
peace は恐らく「平穏、安定、安らぎ」のようなニュアンスで、5年前に亡くなって、お葬式も済ませて、もうおばあちゃんが亡くなったということについては(もしくはおばあちゃんとの間のことは)、心の中で平穏に受け止められるようになってしまっている、心の中で決着がついている、納得できている、みたいなことが言いたいのだろうと思います。
死んでもいなかった人のお葬式に勝手に出たつもりになって、もう心は落ち着いているからも何もあったものじゃない…という感じですが(笑)、その後、Plus で付け加えた理由が、さらに失礼ですね。
コンサートに行く予定だ、だから追悼式には出席できないと言っているわけで、祖母の追悼式よりもコンサートを優先しているということになります。
コンサートに行く、と言った自分の発言に気付いて、I'd invite you, but... と言っていますね。
I'd invite you の 'd は、I would の略で、If I could, I would invite you. のような、「もしそれが可能ならば、あなたを誘うだろう(けど)」という仮定のニュアンスが入っているように思います。
その後、but を続けて、そうしたいけれどそうできない理由、コンサートがあるけれどあなたを誘わない理由を述べています。
I only have two tickets left. は、「私には2枚のチケットしか残っていない、私は2枚しかチケットを持っていない、私の手元には2枚だけチケットがある」という意味。
つまり、今、アースラの手元には2枚のチケットがあると言いながら、「誘えるものなら誘いたいんだけど」と言ったことになりますね。
「できたらあなたを誘って一緒に行きたいところだけど、あいにくチケットが私の分の1枚しかなくて」なら、理由としてはまともです。
「誘えたらいいんだけどね…チケットが2枚しかないのよ」というセリフを最後まで聞くことで、「チケットはあるんだけど、あなたは誘わない」と言っていることがわかるオチですね。
そんな理由をわざわざ付け足すところが、アースラの邪悪さを物語っています。
アースラのそういうところはいやというほどわかっているフィービーなので、欠席だとわかったところで、その場を立ち去ろうとします。
「おばあちゃんの追悼式を欠席してまで行きたい、そのコンサートとやらを楽しんで」とちょっと皮肉っぽく言って去るフィービーですが、悪びれた様子もなく「そっちも、お葬式を楽しんで」などと不謹慎な言葉を返すアースラはもっと上手(うわて)ですね。
フィービーとアースラのやり取りは、トンチンカンな中にもアースラの邪悪さが垣間見えるという点で、いつも興味深いです。
今回も、アースラの、ボケているようで実は容赦ないセリフの数々を感じていただけたらと思います。
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