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モニカは、レストランでブランチを取っている時に、レイチェルとフィービーに付き添い役の件の相談をしていました。
その時、話題に出てきたチャンドラーという名前に反応した女性が近づいて来て、"You're marrying Chandler Bing?" "Huh, good luck!" 「あなた、チャンドラー・ビングと結婚するの?」「まあ、頑張って」みたいに皮肉っぽく挨拶されたことが、ずっと気になっている様子。
[Scene: Monica, Chandler, and Phoebe's, Monica has just gotten back from brunch and is telling Chandler about it.]
モニカ、チャンドラー、フィービーの家。モニカはたった今、ブランチから帰宅したところで、チャンドラーにその話をしているところ。
モニカ: Yeah hey, a weird thing happened today whey I was at brunch. This woman overheard that I was marrying you and-and then she…she wished me good luck. (ねぇ、今日、ブランチの時、変なことが起こったのよ。ある女性が、私があなたと結婚する予定だ、ってことを耳にして、それで、その女性が…私に、頑張って[幸運を祈ってるわ]って。)
チャンドラー: That's sweet. (それって優しいね。)
モニカ: No, it's more like a (sarcastically) "good luck." (いいえ、むしろ[皮肉っぽく] 「まぁ、頑張って」みたいな感じ。)
チャンドラー: So uh, what did this woman look like? (で、その女性は見た目どんな感じ?)
モニカ: She was, like, 30, dark hair, attractive. (彼女は、そうねぇ、30歳くらいで、黒髪、きれい[魅力的]だったわ。)
チャンドラー: Well, is there any chance you were looking into a bright, shiny thing called a mirror? (ふーん、モニカが、明るく輝く、鏡と呼ばれるものを覗きこんだ、って可能性はある?)
モニカ: Come on, was it someone maybe you dated in college? (ちょっと(ふざけてないで)、多分、あなたが大学でデートした[付き合ってた]誰かじゃないの?)
チャンドラー: No, no, I only dated two girls in college, both blonde, both not attractive. (Thinks a little while.) Hold on one second. Let me check this out. (He gets up and grabs a photo album) (いやいや、俺は大学時代、デートしたのは2人だけだけど、両方とも金髪で、両方ともきれいじゃなかった。[少しの間、考えて] ちょっと待って。これをチェックさせて。[チャンドラーは立ち上がり、写真のアルバムを取ってくる])
モニカ: What are you doing? (何やってるの?)
チャンドラー: Well, let's see... (Finding the picture he wants.) Okay uh, is that her? (Pointing to the picture.) (えーっと… [自分の求める写真を見つけながら] よし、それが彼女? [その写真を指差す])
モニカ: Oh, my God, yes! Who is she? (なんてこと、そうよ! 彼女は誰?)
チャンドラー: Julie Graff, my camp girlfriend. (ジュリー・グラフ、(サマー)キャンプの時の俺のガールフレンド[彼女]。)
モニカ: Did you break up with her? (彼女とは別れたの?)
チャンドラー: (pause) No, we're still together. Yeah, we went out for two summers and then I broke up with her. ([間があって] いや、俺たちはまだ付き合ってるよ。[また、しばらく間があって]そう、ふた夏、付き合って、おれから俺が彼女をふった。)
モニカはブランチの時に、妙なことが起こった、と言っています。
this woman は「この女性」のように、目の前にいる女性を指すのではなくて、a woman 「ある女性」と同じような意味ですね。
フレンズ5-16その7 でも、"I met this woman." 「ある女性に会ったよ」というセリフが出てきて、その時に、この this についての説明をしています。
物語調で話している時に、このような this がよく使われます。
wish someone good luck は「(人)に幸運を祈る」。
フレンズでは、Wish me luck! 「私に(私の)幸運を祈ってて」というフレーズが出てきたこともあります。
今回のセリフでは、「彼女が私に幸運を祈ってくれた」ということですから、「幸運を」とか「頑張って」とか口で言ってくれた、ということになります。
That's sweet. 「それってスウィートだね、優しいね」と言うチャンドラーですが、sweet って風じゃなくて、もっと違う感じだったの、とモニカは説明を加えています。
it's more like... は、「(それは)より…って感じだった」というところでしょう。
普通の good luck じゃなくて、むしろ、皮肉っぽい感じの good luck だったのよ、ということです。
チャンドラーという名前に反応した女性なので、自分の知り合いだろうと思ったチャンドラーは、What did this woman look like? と尋ねています。
look like は「〜のように見える」、つまり、「その女性はどんな感じに見えるか? 見かけはどんな感じか?」と聞いていることになります。
モニカが、30, dark hair, attractive 「30歳、黒髪、魅力的(きれい)」と答えた後の、チャンドラーのセリフがちょっと洒落てますね。
is there any chance...? は「…の可能性がある?」、look into は「覗き込む」、a bright shiny thing は「明るく輝くもの」、called a mirror は「ミラー・鏡と呼ばれるもの」。
つまり、「明るく輝くものをモニカは覗きこんだんじゃないのか、ほら、鏡って呼ばれてるやつだよ」みたいに言ったことになります。
モニカも黒髪で、年齢的にも同じくらいで、そして attractive ならモニカもそうじゃん、という感じで、「モニカは自分のことを鏡で見たんじゃない?」と言っているわけですね。
ラブラブの恋人らしい返しだと言えますが、looking into a mirror とすんなり言わずに、最後の最後に「鏡と呼ばれるもの」と付け加えたのが、なかなかおしゃれだと思いました。
チャンドラーがモニカのことを attractive と言ったのと同じなので、喜びながらも、「そんな冗談言ってる場合じゃなくて」みたいに Come on と言った後、「大学時代にデートした誰かじゃないの?」と尋ねています。
チャンドラーは即座に否定して、「大学時代は2人の女性と付き合ったけど、両方ともブロンドで、両方とも attractive じゃなかった」と言っています。
両方とも(黒髪じゃなくて)ブロンドだった、だけでいいのに、「かわいくなかった」まで言っているのが、自虐的なチャンドラーっぽいですね。
その後、何か思いついたように立ち上がったチャンドラーは、写真のアルバムを持ってきます。
「それってこの子?」みたいに尋ねたチャンドラーに、モニカは「そうよ」と同意し、チャンドラーはジュリーっていう、サマーキャンプの時の彼女なんだ、と説明しています。
昔の彼女と聞いて、反射的に「彼女とは別れたの?」と尋ねるモニカに、チャンドラーは、しばらく間を置いてから、「いや、俺とジュリーはまだ一緒にいるよ、付き合ってるよ」と答えます。
この together のセリフの後、結構長いラフトラック(観客の笑い声)が入っているのですが、こういう「当たり前の質問に、あり得ない答えで返す」というのは、よくあるアメリカンジョークのパターンですね。
モニカが存在を知らないわけだから、ずーっと前に別れたに決まってるのに、「彼女ってことは、別れたの?」みたいに反射的に尋ねてしまったモニカに対して、「いや、別れずに、まだ付き合ってる」とあり得ない返事を「しれっと」返したところが、アメリカンジョークっぽいと言えるでしょう。
ジョークが一通りウケた後で(笑)、本当のこと、つまり、「ふた夏、付き合って、その後、俺が彼女をふった」と説明していますが、「とりあえず1回はボケてみる」ところが、チャンドラーらしいシーンだと思いました。
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