皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は4位、「にほんブログ村」は10位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
シーズン7 第18話
The One With Joey's Award (ジョーイの授賞式)
原題は「ジョーイの賞の話」
[Scene: N.Y.U, Ross is giving a lecture.]
ニューヨーク大学。ロスは講義をしているところ。
ロス: ... and it was Ernst Muhlbrat who first hypothesized that the Velociraptor, when threatened, would expand its collar and emit a high-pitched noise to frighten off its predator. (A student raises his hand.) Yes, Mr. Lewis? (…そして、最初に以下の仮説を立てたのがアーネスト・モールブラットです。その仮説とは、ヴェラキラプトルは威嚇されると、えりを広げて、捕食者を脅して追い払うために甲高い音を発しただろう、という仮説です。 [ある学生が手を挙げる] はい、ルイスくん?)
ルイス: What kinda noise? (どんな種類の音?)
ロス: Just a high-pitched intimidating noise. (ただの甲高い、威嚇するような音だよ。)
ルイス: But like how? (でも、どんな風な?)
ロス: Well, we-we don't know for sure. But in my head, it-it sounded something like this. (He makes a high pitched noise and Alan doesn't know what to make of it.) Of course, this is just conjecture. Okay, that's uh, that's all for today. (えーっと、正確にはわからないんだけど。でも、僕の頭の中では、こんな感じに聞こえてたよ。[ロスは甲高い音を出す、そしてアランはそれをどう判断していいかわからない] もちろん、これはただの推測に過ぎない[推測の域を出ない]。よし、今日はこれでおしまい。)
ロスは講師として教えている大学で、講義をしているところ。
古生物学者であるロスは、恐竜の話をしているようで、Velociraptor は「ヴェロキラプトル」という恐竜の名前ですね。
Wikipedia 日本語版: ヴェロキラプトル には、
映画『ジュラシック・パーク』シリーズによって一般にも広く知られるようになったものの、
という記載もあります。
it was Ernst Muhlbrat who first hypothesized that... の文章は、it was 人 who did の形になっている強調構文で、「〜した人は(誰々)であった」という意味になります。
hypothesize は「仮説を立てる、仮定する」なので、that 以下で述べられる最初の仮説を立てたのは、その人物だったと言っているわけです。
when threatened は「そのヴェロキラプトルが脅かされた時、危機に瀕した時」。
expand its collar は「えりを広げる」。
ちなみに、このロスの話だと、ヴェロキラプトルには、えり(collar)があることになりますが、英語版ウィキペディアを調べてみても、この恐竜に collar がついている、という記述は見当たりませんでした。
ただ、外敵から身を守るために、えりを広げて自らの姿を大きく見せる、ということは自然界ではありそうな話なので、脚本的には、たまたま映画にも使われて有名な恐竜の名前を出してみた、というところ、でしょうか?
emit は「出す、放つ」。名詞形は emission 「放出、排気」で、「排出ゼロ」という意味の「ゼロ・エミッション」という言葉もありますね。
high-pitched は「甲高い、声の調子の高い」。
frighten off は「〜を脅かして追い払う」。frighten は「〜を脅かす」という意味で、off は「離れて」という分離のニュアンスがあることから、脅かして自分からの距離を離す、という感覚の「脅かして追い払う」という意味になるわけです。
その説明を聞いていた学生が、「音っていうけど、どんな種類の音?」と質問します。
ロスは「ただの甲高い、相手を怖がらせるような(intimidating な)音だよ」と説明するのですが、学生は、But like how? 「でも、どういう感じの?」としつこく食い下がってきます。
ロスは、「我々、古生物学者もはっきりとはわからないんだけど」と前振りした後、「でも僕の頭の中では、こんな感じのものが聞こえたね、こんな感じの音のイメージだったね」と言って、耳の横に手を置いて、えりを広げている様子も交えながら、ギャオスみたいな声(笑)を、たっぷり3回も聞かせてくれます。
「よくわからないんだけど」などと言いながらも、動きまでつけながら、大真面目な顔でいかにも恐竜っぽい声を出してみせるのが、恐竜オタク・ロスの真骨頂というところですね。
質問した学生の方は、周りをちょっと見たりして、「俺、どう反応したらいいんだろう?」みたいな困惑の表情を浮かべています。
教室が妙な空気になったのを察したロスは、Of course, this is just conjecture. と言っていますね。
conjecture は「推測, 憶測」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
conjecture : [noun] (formal)
the act of guessing about things when you do not have enough information
つまり、「十分な情報がない時に、物事について推測するという行為」。
なので、ロスのセリフは、「もちろん、これはただの推測・憶測に過ぎない」と言っていることになります。
もう少し日本語っぽく表現すると、「これは推測の域を出ない」という感じですね。
ドン引きしている学生に対して、「もちろん、ただの僕の推測に過ぎないけれど」と照れ隠しをしている感覚になるでしょう。
最後の That's all for today. は「今日はそれでおしまい」という、講義やレクチャーでの決まり文句であることもチェックしておきましょう。
ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
2013年05月30日
2013年05月28日
ジョーイって名前の友達がいたんだけど フレンズ7-17その6
皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は5位、「にほんブログ村」は8位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
ロスとジョーイは二人とも、クリスティンという女性と別々にデートすることになっており、デートの後にどちらを選ぶか決めてもらおうじゃないか、と言っています。
ロスがクリスティンとデートしているビストロに、ジョーイが現れたので、クリスティンは驚いています。
クリスティン: Hi! What are you doing here? (はーい。あなたはここで何してるの?[どうしてあなたはここにいるの?])
ジョーイ: Oh, I like this place. And technically, technically I'm not breaking any rules, so.... (あぁ、俺はこの場所が好きなんだよ。そして、厳密には、厳密には、俺は何もルールを破ってない、だから…)
クリスティン: Well uh, Ross? This is Joey. Joey? Ross. (えーっと、ロス? こちらはジョーイ。ジョーイ? (こちらは)ロスよ。)
ジョーイ: Hi! (やあ!)
ロス: Hi. (They shake hands.) It's nice to meet you. I used to have a friend named Joey. I don't anymore. ([二人は握手をする] 会えて嬉しいよ。僕にはジョーイって名前の友達がいたんだ。今はもう(その友達は)いないんだけどね。)
クリスティン: Our table will be ready in a couple minutes. (私たちのテーブル(席)は、数分で用意できるって。)
ロス: Yeah. So.... (あぁ、それじゃあ…)
ジョーイ: Sure! I would love to wait with you guys! Thanks! (Sits down.) (もちろん! 君らと一緒に待ちたいよ。ありがと! [座る])
ロス: So, Joey, umm, you look familiar. Are uh, are you on TV or something? (それで、ジョーイ、その、君に見覚えがあるよ。君はテレビか何かに出てる?)
クリスティン: Well, Joey doesn't like to talk about it but, he's one of the stars of Days Of Our Lives. (えぇ、ジョーイはそのことを話したがらないんだけど、でも、彼は、「愛の病院日誌」のスターの一人なのよ。)
ロス: That's right! That's right. Don't you play a woman? (そうだよ! そうだ! 君は女性を演じてない?)
ジョーイ: A woman in a man's body. (男性の体をした女性だよ。)
ロス: Much better. (なおさらいいね。)
クリスティンはジョーイを見て、What are you doing here? と驚いています。
ジョーイは、事前にロスにデートの場所を聞いていたために、その場所に現れたわけですが、クリスティンはロスとジョーイの二人が知り合いであることを知らないので、驚いているのですね。
「どうしてここにいるの?」と聞かれたジョーイは、「俺はこの場所が好きなんでね」と、さもこのビストロがなじみの店であるかのように言っています。
ちなみに、「俺はここが好き」のようなニュアンスで、this place ではなく、here を使う場合には、I like it here. のように、目的語に it が必要になってきます。
過去記事、フレンズ5-19その2 でも解説したのですが、here は副詞なので、「〜が好き」という他動詞 like の目的語になることはできません。
そのため、here で表現する場合には、I like it here. のように目的語 it が必要になり、一方、this place は「この場所」という名詞なので、直接、like の目的語になることが可能である、ということです。
その後のセリフで、ジョーイが、"And technically, technically I'm not breaking any rules, so...." と言っているのに笑ってしまいますね。
これは、前回の記事、厳密に言うとルールは破ってない フレンズ7-17その5 で、「デートの前にクリスティンに花を送ったことは別にルール違反じゃない」と言っていたロスのセリフと全く同じです。
ジョーイはロスのデート場所を聞き出して、そこに乗り込んで来たわけですが、別に相手のデート現場に現れること自体はルール違反じゃないだろ、と言いたいわけですね。
二人が知り合いだと知らないクリスティンは、ジョーイとロスをそれぞれに紹介しています。
ロスは他人のふりをしてよそよそしくジョーイに挨拶した後、「そうか、君の名前はジョーイっていうのか…」という感じで、I used to have a friend named Joey. と言っています。
used to は、「以前は〜だった」という過去の状態を表すフレーズ。
かつて僕には、ジョーイという名前の友達がいたんだよ、という感覚ですね。
それを聞いたジョーイは、「うんうん、そうだよな」みたいにうなずいているのですが、その後にロスが、I don't anymore. と言ったのを聞いて、顔がこわばっています。
I don't anymore. というのは、I don't have a friend named Joey anymore. ということで、「ジョーイという名前の友達は(僕には)もういない」と言っていることになります。
それは、ジョーイ本人を目の前にして、「君はかつて僕の友達だったけど、こんな風にデートの邪魔をしに来るなんて、もう君なんか友達じゃないよ、絶交だよ」と言っていることになるでしょう。
テーブルがもうすぐ用意できるわ、とクリスティンが言った後、ロスは「それじゃあ…」と言って、ジョーイが去ってくれるのを期待したようですが、ジョーイはそれにわざと気付かない様子で、「もちろん、一緒に待たせてもらいたいな」と言って、強引に同じ待ちテーブルに座ります。
ジョーイに帰る気配がない様子を見て、ロスは何とかライバルの弱点を探そうとしている様子。
自ら、「君には見覚えがあるな。テレビか何かに出てる?」と、ジョーイが俳優であることをネタにし始めます。
familiar はこのように、look familiar 「知っている気がする、見覚えがある」という意味でよく使われます。
sound familiar なら「聞き覚えがある」ですね。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
familiar [adjective] : EASY TO RECOGNIZE well-known to you and easy to recognize
つまり、「自分にとってよく知られていて、認識するのが容易である」。
ロスの発言を聞いて、クリスティンは、「ジョーイはそのことについて話すのが好きじゃないけど、彼は愛の病院日誌のスターの一人なのよ」と言っています。
ジョーイは話したがらないけど、みたいに言っていることから、ジョーイはクリスティンにそれを話す時に、わざともったいぶって、「いやぁ、自慢みたいに聞こえるから、あんまり人には話さないんだけどさ、実は俺、テレビドラマに出演してるんだよね…」みたいに言っているであろうことが想像できますね。
クリスティンの話の持って行きようだと、このまま、ジョーイってテレビに出てる俳優さんなの、素敵よね、みたいになりそうな感じですが、ロスはそれを逆手に取って、「そう言えばそのドラマで、君は女性の役を演じてるよね?」という話を持ち出します。
ジョーイが女性役を演じている、というのは、過去記事、フレンズ7-15その2 で解説したように、(スーザン・サランドン演じる)ジェシカ・ロックハート(女性)の脳を移植されたドクター・ラモレー(男性)を演じていることを指しています。
「男の俺が女を演じてるみたいに言うなよ。体は男で、頭が女なだけなんだよ」みたいに、「女と言っても、男の体の中にいる女だよ」とジョーイは説明するのですが、ロスは意地悪そうな顔で、Much better. と言っています。
体が男で中身が女、つまり、(今の言葉で言うと)「オネエ」役を君は演じてるんだよね〜ということを、わざとデート相手の前で言ってみせているわけです。
ちなみに、better のような比較級を「はるかに、ずっと」と強調する時には、much を使うことにも改めて注意しておきたいところですね。
ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
ロスとジョーイは二人とも、クリスティンという女性と別々にデートすることになっており、デートの後にどちらを選ぶか決めてもらおうじゃないか、と言っています。
ロスがクリスティンとデートしているビストロに、ジョーイが現れたので、クリスティンは驚いています。
クリスティン: Hi! What are you doing here? (はーい。あなたはここで何してるの?[どうしてあなたはここにいるの?])
ジョーイ: Oh, I like this place. And technically, technically I'm not breaking any rules, so.... (あぁ、俺はこの場所が好きなんだよ。そして、厳密には、厳密には、俺は何もルールを破ってない、だから…)
クリスティン: Well uh, Ross? This is Joey. Joey? Ross. (えーっと、ロス? こちらはジョーイ。ジョーイ? (こちらは)ロスよ。)
ジョーイ: Hi! (やあ!)
ロス: Hi. (They shake hands.) It's nice to meet you. I used to have a friend named Joey. I don't anymore. ([二人は握手をする] 会えて嬉しいよ。僕にはジョーイって名前の友達がいたんだ。今はもう(その友達は)いないんだけどね。)
クリスティン: Our table will be ready in a couple minutes. (私たちのテーブル(席)は、数分で用意できるって。)
ロス: Yeah. So.... (あぁ、それじゃあ…)
ジョーイ: Sure! I would love to wait with you guys! Thanks! (Sits down.) (もちろん! 君らと一緒に待ちたいよ。ありがと! [座る])
ロス: So, Joey, umm, you look familiar. Are uh, are you on TV or something? (それで、ジョーイ、その、君に見覚えがあるよ。君はテレビか何かに出てる?)
クリスティン: Well, Joey doesn't like to talk about it but, he's one of the stars of Days Of Our Lives. (えぇ、ジョーイはそのことを話したがらないんだけど、でも、彼は、「愛の病院日誌」のスターの一人なのよ。)
ロス: That's right! That's right. Don't you play a woman? (そうだよ! そうだ! 君は女性を演じてない?)
ジョーイ: A woman in a man's body. (男性の体をした女性だよ。)
ロス: Much better. (なおさらいいね。)
クリスティンはジョーイを見て、What are you doing here? と驚いています。
ジョーイは、事前にロスにデートの場所を聞いていたために、その場所に現れたわけですが、クリスティンはロスとジョーイの二人が知り合いであることを知らないので、驚いているのですね。
「どうしてここにいるの?」と聞かれたジョーイは、「俺はこの場所が好きなんでね」と、さもこのビストロがなじみの店であるかのように言っています。
ちなみに、「俺はここが好き」のようなニュアンスで、this place ではなく、here を使う場合には、I like it here. のように、目的語に it が必要になってきます。
過去記事、フレンズ5-19その2 でも解説したのですが、here は副詞なので、「〜が好き」という他動詞 like の目的語になることはできません。
そのため、here で表現する場合には、I like it here. のように目的語 it が必要になり、一方、this place は「この場所」という名詞なので、直接、like の目的語になることが可能である、ということです。
その後のセリフで、ジョーイが、"And technically, technically I'm not breaking any rules, so...." と言っているのに笑ってしまいますね。
これは、前回の記事、厳密に言うとルールは破ってない フレンズ7-17その5 で、「デートの前にクリスティンに花を送ったことは別にルール違反じゃない」と言っていたロスのセリフと全く同じです。
ジョーイはロスのデート場所を聞き出して、そこに乗り込んで来たわけですが、別に相手のデート現場に現れること自体はルール違反じゃないだろ、と言いたいわけですね。
二人が知り合いだと知らないクリスティンは、ジョーイとロスをそれぞれに紹介しています。
ロスは他人のふりをしてよそよそしくジョーイに挨拶した後、「そうか、君の名前はジョーイっていうのか…」という感じで、I used to have a friend named Joey. と言っています。
used to は、「以前は〜だった」という過去の状態を表すフレーズ。
かつて僕には、ジョーイという名前の友達がいたんだよ、という感覚ですね。
それを聞いたジョーイは、「うんうん、そうだよな」みたいにうなずいているのですが、その後にロスが、I don't anymore. と言ったのを聞いて、顔がこわばっています。
I don't anymore. というのは、I don't have a friend named Joey anymore. ということで、「ジョーイという名前の友達は(僕には)もういない」と言っていることになります。
それは、ジョーイ本人を目の前にして、「君はかつて僕の友達だったけど、こんな風にデートの邪魔をしに来るなんて、もう君なんか友達じゃないよ、絶交だよ」と言っていることになるでしょう。
テーブルがもうすぐ用意できるわ、とクリスティンが言った後、ロスは「それじゃあ…」と言って、ジョーイが去ってくれるのを期待したようですが、ジョーイはそれにわざと気付かない様子で、「もちろん、一緒に待たせてもらいたいな」と言って、強引に同じ待ちテーブルに座ります。
ジョーイに帰る気配がない様子を見て、ロスは何とかライバルの弱点を探そうとしている様子。
自ら、「君には見覚えがあるな。テレビか何かに出てる?」と、ジョーイが俳優であることをネタにし始めます。
familiar はこのように、look familiar 「知っている気がする、見覚えがある」という意味でよく使われます。
sound familiar なら「聞き覚えがある」ですね。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
familiar [adjective] : EASY TO RECOGNIZE well-known to you and easy to recognize
つまり、「自分にとってよく知られていて、認識するのが容易である」。
ロスの発言を聞いて、クリスティンは、「ジョーイはそのことについて話すのが好きじゃないけど、彼は愛の病院日誌のスターの一人なのよ」と言っています。
ジョーイは話したがらないけど、みたいに言っていることから、ジョーイはクリスティンにそれを話す時に、わざともったいぶって、「いやぁ、自慢みたいに聞こえるから、あんまり人には話さないんだけどさ、実は俺、テレビドラマに出演してるんだよね…」みたいに言っているであろうことが想像できますね。
クリスティンの話の持って行きようだと、このまま、ジョーイってテレビに出てる俳優さんなの、素敵よね、みたいになりそうな感じですが、ロスはそれを逆手に取って、「そう言えばそのドラマで、君は女性の役を演じてるよね?」という話を持ち出します。
ジョーイが女性役を演じている、というのは、過去記事、フレンズ7-15その2 で解説したように、(スーザン・サランドン演じる)ジェシカ・ロックハート(女性)の脳を移植されたドクター・ラモレー(男性)を演じていることを指しています。
「男の俺が女を演じてるみたいに言うなよ。体は男で、頭が女なだけなんだよ」みたいに、「女と言っても、男の体の中にいる女だよ」とジョーイは説明するのですが、ロスは意地悪そうな顔で、Much better. と言っています。
体が男で中身が女、つまり、(今の言葉で言うと)「オネエ」役を君は演じてるんだよね〜ということを、わざとデート相手の前で言ってみせているわけです。
ちなみに、better のような比較級を「はるかに、ずっと」と強調する時には、much を使うことにも改めて注意しておきたいところですね。
ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
2013年05月24日
厳密に言うとルールは破ってない フレンズ7-17その5
皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は3位、「にほんブログ村」は7位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
ロスのアパートメント。ロスはクリスティンという女性とのデートにでかけようとしているところ。そこにジョーイが訪ねてきます。
デート頑張れよ、って言いに来ただけだ、というジョーイは、置いてあるレシートに気付きます。
ジョーイ: Okay, dude! (Finds a receit.) Hey you uh, you sent Kristen flowers. (そうか。[レシートを見つけて] おい、ロスはクリスティンに花を送ったんだな。)
ロス: That's right. (その通り。)
ジョーイ: You spent a hundred dollars. That's the limit. You're screwed! (お前、100ドル使ったぞ。それが上限だ。お前はおしまいだ!)
ロス: Uh actually, I sent the flowers before the actual date. So techincally, technically I didn't break any rules. Thanks for stopping by though. (あぁ、本当のところ、実際のデートの前に僕は花を送ったんだ。だから、厳密に、厳密に言うと、僕は何もルールを破ってない。あぁ、でも立ち寄ってくれてありがとうね。)
ジョーイ: Oh-oh! So that's the way it's gonna be, huh? Yeah, I can break the rules too y'know! (ああー! じゃあ、そのやり方でこれからも行くんだな? そうか、俺もルールを破ることができるんだ!)
ロス: Oh yeah? What are you gonna do? (あぁ、そうかい? ジョーイは何をするつもり?)
ジョーイ: I don't know. (わかんない。)
デート前のロスの部屋を訪ねたジョーイは、ロスがクリスティンに花を送ったレシートを発見します。
そして、「お前は(もう)100ドルを使った。100ドルがデート代の上限だったから、お前はもうダメだな!」みたいに言っています。
ですがロスは余裕の表情で、それでも何も問題ない、ということを説明しています。
actually と actual という同じ系列の言葉が2回使われていますが、つまりは、「実際に・実際のところ、本当の・実際のデートの前に花を送った」ということですね。
花を送ったと言っても、実際のデートよりも前になるから、それはデート代には含まれない、とロスは言いたいようで、technically をしつこく2回も繰り返した後で、「僕はルールを何も破らなかった」と言っています。
technicallly は「技術的には、理論的には、厳密に言うと」というニュアンス。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
technically : according to the exact details of rules, laws etc.
つまり、「ルールや法のの正確な詳細によると・詳細に照らして」。
まさにこの英英辞典の語義通り、「デート代は100ドルまで」という決まりに則って考えると、「デートの前にお金を使ってはいけない」っていうルールがあるわけじゃないんだから、デート前に彼女に何をあげてもルール的には何も問題ないはずだろ、とロスは言いたいのです。
テクニカリーを連呼しているのは、「ルールに照らし合わせてみても、何ら問題はないはず」ということを強調しているわけですね。
一歩も二歩もリードした感じのロスは、「僕が花を送って、彼女に好印象を与えただろうことは事実だけど、それはそれとして、立ち寄ってくれてありがとね」みたいに、余裕の発言をしています。
stop by は「ちょっと訪ねる、途中で立ち寄る」で、フレンズではよく出てくる言葉ですね。
LAAD では、
stop by [phrasal verb] : to make a short visit to a place or person, especially while you are going somewhere else
つまり、「ある場所やある人を、短い時間、訪問すること、特に自分が別のある場所へ行こうとしている間に」。
厳密に言えばルールは破ってない、って言っても、やっぱりそれはズルいだろ!みたいに、ジョーイは怒っている様子。
So that's the way it's gonna be, huh? は「それじゃあ、それ(そんなロスのやり方)が、これからそうなるっていうやり方なんだな?」みたいな感覚。
ロスは今後も、そうやってルールの抜け穴を利用するつもりなんだな、みたいに言いたいわけです。
お前がそうするつもりなら、俺だって!とばかりに、「俺もルールを破ることができるな!」と言うジョーイですが、ロスは「ジョーイは金欠で、僕みたいに何かを贈ったりはできないだろ」と言いたげに、「ルールを破ると言ったって、ジョーイはどうするつもりなんだ?」と問うています。
ジョーイも勢いでそう言っただけで、今のところ特に案がないことが、I don't know. という返事からわかりますね。
優位に立っているロスがちょっと意地悪に見えてしまうわけですが、techincally をことさら強調しているところがいかにもロスらしい言い回しで、面白いシーンだと思いました。
ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
ロスのアパートメント。ロスはクリスティンという女性とのデートにでかけようとしているところ。そこにジョーイが訪ねてきます。
デート頑張れよ、って言いに来ただけだ、というジョーイは、置いてあるレシートに気付きます。
ジョーイ: Okay, dude! (Finds a receit.) Hey you uh, you sent Kristen flowers. (そうか。[レシートを見つけて] おい、ロスはクリスティンに花を送ったんだな。)
ロス: That's right. (その通り。)
ジョーイ: You spent a hundred dollars. That's the limit. You're screwed! (お前、100ドル使ったぞ。それが上限だ。お前はおしまいだ!)
ロス: Uh actually, I sent the flowers before the actual date. So techincally, technically I didn't break any rules. Thanks for stopping by though. (あぁ、本当のところ、実際のデートの前に僕は花を送ったんだ。だから、厳密に、厳密に言うと、僕は何もルールを破ってない。あぁ、でも立ち寄ってくれてありがとうね。)
ジョーイ: Oh-oh! So that's the way it's gonna be, huh? Yeah, I can break the rules too y'know! (ああー! じゃあ、そのやり方でこれからも行くんだな? そうか、俺もルールを破ることができるんだ!)
ロス: Oh yeah? What are you gonna do? (あぁ、そうかい? ジョーイは何をするつもり?)
ジョーイ: I don't know. (わかんない。)
デート前のロスの部屋を訪ねたジョーイは、ロスがクリスティンに花を送ったレシートを発見します。
そして、「お前は(もう)100ドルを使った。100ドルがデート代の上限だったから、お前はもうダメだな!」みたいに言っています。
ですがロスは余裕の表情で、それでも何も問題ない、ということを説明しています。
actually と actual という同じ系列の言葉が2回使われていますが、つまりは、「実際に・実際のところ、本当の・実際のデートの前に花を送った」ということですね。
花を送ったと言っても、実際のデートよりも前になるから、それはデート代には含まれない、とロスは言いたいようで、technically をしつこく2回も繰り返した後で、「僕はルールを何も破らなかった」と言っています。
technicallly は「技術的には、理論的には、厳密に言うと」というニュアンス。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
technically : according to the exact details of rules, laws etc.
つまり、「ルールや法のの正確な詳細によると・詳細に照らして」。
まさにこの英英辞典の語義通り、「デート代は100ドルまで」という決まりに則って考えると、「デートの前にお金を使ってはいけない」っていうルールがあるわけじゃないんだから、デート前に彼女に何をあげてもルール的には何も問題ないはずだろ、とロスは言いたいのです。
テクニカリーを連呼しているのは、「ルールに照らし合わせてみても、何ら問題はないはず」ということを強調しているわけですね。
一歩も二歩もリードした感じのロスは、「僕が花を送って、彼女に好印象を与えただろうことは事実だけど、それはそれとして、立ち寄ってくれてありがとね」みたいに、余裕の発言をしています。
stop by は「ちょっと訪ねる、途中で立ち寄る」で、フレンズではよく出てくる言葉ですね。
LAAD では、
stop by [phrasal verb] : to make a short visit to a place or person, especially while you are going somewhere else
つまり、「ある場所やある人を、短い時間、訪問すること、特に自分が別のある場所へ行こうとしている間に」。
厳密に言えばルールは破ってない、って言っても、やっぱりそれはズルいだろ!みたいに、ジョーイは怒っている様子。
So that's the way it's gonna be, huh? は「それじゃあ、それ(そんなロスのやり方)が、これからそうなるっていうやり方なんだな?」みたいな感覚。
ロスは今後も、そうやってルールの抜け穴を利用するつもりなんだな、みたいに言いたいわけです。
お前がそうするつもりなら、俺だって!とばかりに、「俺もルールを破ることができるな!」と言うジョーイですが、ロスは「ジョーイは金欠で、僕みたいに何かを贈ったりはできないだろ」と言いたげに、「ルールを破ると言ったって、ジョーイはどうするつもりなんだ?」と問うています。
ジョーイも勢いでそう言っただけで、今のところ特に案がないことが、I don't know. という返事からわかりますね。
優位に立っているロスがちょっと意地悪に見えてしまうわけですが、techincally をことさら強調しているところがいかにもロスらしい言い回しで、面白いシーンだと思いました。
ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
2013年05月22日
デート代の上限を設定しよう フレンズ7-17その4
皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は3位、「にほんブログ村」は9位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
ロスとジョーイは向かいに引っ越してきたばかりのホットな女性とお近づきになり、それぞれがデートの約束を取り付けます。
同じ女性とデートすることを知った二人は、どっちが身を引くかで議論した後、
ロス: No, Joey! Look, why don't, why don't we just let her decide, okay? Hey-hey, we'll each go out with her one more time. And-and we'll see who she likes best. (違うよ、ジョーイ! ねぇ、ただ彼女に決めさせたらどうかな? ほら、僕たちそれぞれが彼女とあと1回デートして、そして彼女がどっちを好きか確かめるんだ。)
ジョーイ: (smiling) That sounds fair. ([微笑んで] それってフェアに思えるね。)
ロス: Maybe I'll take her to that new French restaurant down the street... (多分、僕は、通りを下ったところにある、あの新しいフランス料理店に彼女を連れて行くね。)
ジョーイ: Ah yeah, wait a second now! Look, we're gonna have to set a spending limit on the date. I don't have the money to take her to a fancy place like that. (ちょっと待ってよ! 俺たちはデートで使う金の上限を決めとかないといけないぞ。俺にはそんな高級なところに彼女を連れて行く金がないんだ。)
ロス: Well, sorry. That's what I do on dates. (そりゃ、残念だね。そういうことを僕はいつもデートでするんでね。)
ジョーイ: All right, well, I guess I'll just have to do what I do on dates. (わかったよ。じゃあ、俺がいつもデートですることを、俺もしないといけないな。)
ロス: So let's decide on the spending limit. (それじゃあ、使う金の上限を決めよう。)
ジョーイ: Yeah. Uh, (thinks)... a slice... (Thinks)... six dollars? (そうだな。うーんと [考える] 1枚の… [考える] …6ドル?)
ロス: I was thinking more like a hundred. (僕はもっと上、100ドルくらいを考えてたんだけど。)
ジョーイ: Okay. Can I borrow 94 dollars? (わかった。94ドル借りていい?)
男性二人が話していても埒が明かないと気づいて、ロスは「彼女に決めさせようよ」と言っています。
もう一度、彼女とデートして、彼女が一番好きなのは誰かを見てみることに、確かめてみることにしようよ、という提案ですね。
その話はフェアに聞こえるね、つまり、フェアに思えるね、と言って、ジョーイもその案に賛成します。
ロスが新しいフレンチレストランに彼女を連れて行くつもりだと言うと、ジョーイは慌てて、デートの a spending limit をセットしなくちゃいけないぞ、と言っています。
spending limit は文字通り、「支出するリミット」ということで、デートにどこまでお金をかけていいかの制限を決めとこう、と言っていることになります。
その理由として、ジョーイは、(ロスが言っているような)そんなファンシーな場所に彼女を連れて行くような金は俺にはないんだ、と説明しています。
fancy は、日本語のファンシーだと「ファンシーショップ」みたいな、可愛らしいイメージが何となく浮かんでしまいますが、このセリフでの fancy の意味は、「上等の、高級な」という意味。
その他にも、fancy の意味には「装飾的、意匠を凝らした」というものがありますが、どちらかと言うとそれが、日本語のファンシーのニュアンスに近いでしょう。
ロスとジョーイの話の流れからもわかる通り、そこに連れて行ったらお金がかかるかどうか、の話をしているので、やはりここは「高級な店」という意味で使っているのは明らかです。
「デートに金額の上限を設定しようよ」というジョーイに、ロスは意地悪な感じで、That's what I do on dates. と言っています。
直訳すると、「それ(高級なレストランに連れて行くこと)が、僕はデートでする[行なう]ことである」ということになるでしょう。
I do のように現在形が使われていることから、「普段から僕はデートではそういう風にするんだ、そういう習慣なんだ」のように、習慣・習性を表していると言えるでしょう。
dates のように複数形になっていることも、「毎回デートの時はそうするんだ」という感じが出ていますね。
「これが僕のフツーのデートのやり方なんでね」みたいに言われたジョーイは、「ロスがそう言うんなら俺だって」とばかりに、「じゃあ、俺も俺がいつものデートですることをしないといけないな。ロスがそうするなら、俺もそうせざるを得ないな」みたいな言い方で返しています。
それを聞いたロスは、眉をしかめていますが、「そんな風にされると、僕が不利になるかも」みたいな顔ですね。
ジョーイははっきりとは言っていませんが、プレイボーイのジョーイが女性の気を引くためにすること、と言えば、プレイボーイのテクニックを使って、女性を喜ばせるような行為をする、みたいなことになるでしょう。
まぁ、「そっちが金を使うなら、俺は体を使わせてもらおっかな」みたいに言った感じで、それでロスは焦って、「じゃあやっぱり、支出金額の上限を決めようか」と折れたわけですね。
そう言われたジョーイは、上を向きながら出費の金額をイメージしているようですが、その考え中のセリフの中で、a slice... と言っています。
これは、a slice of... のように「〜が1枚」と思い浮かべているわけですが、ジョーイがピザ好きなのはフレンズのお約束なので、この a slice... という言葉だけで、ジョーイが「デートでピザを1枚(たった1枚だけ?!)食べようとしている」ことが、観客にも連想されるわけです。
まぁ、a slice of で形容されるものは他にもあると言えばありますが、ピザにはうるさいジョーイのことですから、やはりピザだと考えるのが自然で妥当でしょう。
スライス、、と言った後、案の定というか、ジョーイの出した値段は「6ドル」。
6ドルという金額を聞いて、ロスはあきれた様子で、「僕はもっと上の金額、例えば 100ドルくらいを考えてたんだけど」と言っています。
ジョーイもその意見を受けて、Okay. と納得した様子ですが、その後、「94ドル借りられるかな?」みたいに言っているのが、何となく想定された返しでありながらも、やはり笑ってしまうところですね。
「6ドル」と言ったのは、ピザの値段だけのことではなく、元々、それくらいしか手元に自由になるお金がなかった、ということです。
100ドルにするなら、それでいいよ、みたいにいったんは Okay. と言っておいて、「あ、でも、良かったら、94ドル借りられるかな?」みたいに言っているのが、「どんだけ金欠やねん」的な、ジョーイらしいオチになっている、ということですね。
これとよく似たパターンが、フレンズ2-5 にもありました。
モニカが店をクビになってしまい、落ち込んでいる時に、ウェイトレスが、モニカの注文の品と請求書を運んできます。
ウエイトレス: Here's your check. That'll be $4.12. (これが請求書です。4ドル12セントになります。)
ジョーイ: Let me get that. You got 5 bucks? (俺に払わせて。[請求書を見て驚き、チャンドラーに]5ドル持ってる?)
落ち込んでるモニカを助けようと、男らしく払ってあげようとしたジョーイですが、自分がその金額を持ってないことに気付き、チャンドラーに頼むところが、何となく今回のやりとりを彷彿とさせますね。
請求書が4ドル12セントで、5ドル貸してと言っていることから、いったんは払うと言ったジョーイが、実はほとんど一文無し状態であることもわかるわけです。
「売れない俳優」であるジョーイの金欠ネタもまた、フレンズのお約束ですから、こういうセリフも、キャラ立ちしたシリーズ物ならではの楽しさと言えるでしょうね。
ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
ロスとジョーイは向かいに引っ越してきたばかりのホットな女性とお近づきになり、それぞれがデートの約束を取り付けます。
同じ女性とデートすることを知った二人は、どっちが身を引くかで議論した後、
ロス: No, Joey! Look, why don't, why don't we just let her decide, okay? Hey-hey, we'll each go out with her one more time. And-and we'll see who she likes best. (違うよ、ジョーイ! ねぇ、ただ彼女に決めさせたらどうかな? ほら、僕たちそれぞれが彼女とあと1回デートして、そして彼女がどっちを好きか確かめるんだ。)
ジョーイ: (smiling) That sounds fair. ([微笑んで] それってフェアに思えるね。)
ロス: Maybe I'll take her to that new French restaurant down the street... (多分、僕は、通りを下ったところにある、あの新しいフランス料理店に彼女を連れて行くね。)
ジョーイ: Ah yeah, wait a second now! Look, we're gonna have to set a spending limit on the date. I don't have the money to take her to a fancy place like that. (ちょっと待ってよ! 俺たちはデートで使う金の上限を決めとかないといけないぞ。俺にはそんな高級なところに彼女を連れて行く金がないんだ。)
ロス: Well, sorry. That's what I do on dates. (そりゃ、残念だね。そういうことを僕はいつもデートでするんでね。)
ジョーイ: All right, well, I guess I'll just have to do what I do on dates. (わかったよ。じゃあ、俺がいつもデートですることを、俺もしないといけないな。)
ロス: So let's decide on the spending limit. (それじゃあ、使う金の上限を決めよう。)
ジョーイ: Yeah. Uh, (thinks)... a slice... (Thinks)... six dollars? (そうだな。うーんと [考える] 1枚の… [考える] …6ドル?)
ロス: I was thinking more like a hundred. (僕はもっと上、100ドルくらいを考えてたんだけど。)
ジョーイ: Okay. Can I borrow 94 dollars? (わかった。94ドル借りていい?)
男性二人が話していても埒が明かないと気づいて、ロスは「彼女に決めさせようよ」と言っています。
もう一度、彼女とデートして、彼女が一番好きなのは誰かを見てみることに、確かめてみることにしようよ、という提案ですね。
その話はフェアに聞こえるね、つまり、フェアに思えるね、と言って、ジョーイもその案に賛成します。
ロスが新しいフレンチレストランに彼女を連れて行くつもりだと言うと、ジョーイは慌てて、デートの a spending limit をセットしなくちゃいけないぞ、と言っています。
spending limit は文字通り、「支出するリミット」ということで、デートにどこまでお金をかけていいかの制限を決めとこう、と言っていることになります。
その理由として、ジョーイは、(ロスが言っているような)そんなファンシーな場所に彼女を連れて行くような金は俺にはないんだ、と説明しています。
fancy は、日本語のファンシーだと「ファンシーショップ」みたいな、可愛らしいイメージが何となく浮かんでしまいますが、このセリフでの fancy の意味は、「上等の、高級な」という意味。
その他にも、fancy の意味には「装飾的、意匠を凝らした」というものがありますが、どちらかと言うとそれが、日本語のファンシーのニュアンスに近いでしょう。
ロスとジョーイの話の流れからもわかる通り、そこに連れて行ったらお金がかかるかどうか、の話をしているので、やはりここは「高級な店」という意味で使っているのは明らかです。
「デートに金額の上限を設定しようよ」というジョーイに、ロスは意地悪な感じで、That's what I do on dates. と言っています。
直訳すると、「それ(高級なレストランに連れて行くこと)が、僕はデートでする[行なう]ことである」ということになるでしょう。
I do のように現在形が使われていることから、「普段から僕はデートではそういう風にするんだ、そういう習慣なんだ」のように、習慣・習性を表していると言えるでしょう。
dates のように複数形になっていることも、「毎回デートの時はそうするんだ」という感じが出ていますね。
「これが僕のフツーのデートのやり方なんでね」みたいに言われたジョーイは、「ロスがそう言うんなら俺だって」とばかりに、「じゃあ、俺も俺がいつものデートですることをしないといけないな。ロスがそうするなら、俺もそうせざるを得ないな」みたいな言い方で返しています。
それを聞いたロスは、眉をしかめていますが、「そんな風にされると、僕が不利になるかも」みたいな顔ですね。
ジョーイははっきりとは言っていませんが、プレイボーイのジョーイが女性の気を引くためにすること、と言えば、プレイボーイのテクニックを使って、女性を喜ばせるような行為をする、みたいなことになるでしょう。
まぁ、「そっちが金を使うなら、俺は体を使わせてもらおっかな」みたいに言った感じで、それでロスは焦って、「じゃあやっぱり、支出金額の上限を決めようか」と折れたわけですね。
そう言われたジョーイは、上を向きながら出費の金額をイメージしているようですが、その考え中のセリフの中で、a slice... と言っています。
これは、a slice of... のように「〜が1枚」と思い浮かべているわけですが、ジョーイがピザ好きなのはフレンズのお約束なので、この a slice... という言葉だけで、ジョーイが「デートでピザを1枚(たった1枚だけ?!)食べようとしている」ことが、観客にも連想されるわけです。
まぁ、a slice of で形容されるものは他にもあると言えばありますが、ピザにはうるさいジョーイのことですから、やはりピザだと考えるのが自然で妥当でしょう。
スライス、、と言った後、案の定というか、ジョーイの出した値段は「6ドル」。
6ドルという金額を聞いて、ロスはあきれた様子で、「僕はもっと上の金額、例えば 100ドルくらいを考えてたんだけど」と言っています。
ジョーイもその意見を受けて、Okay. と納得した様子ですが、その後、「94ドル借りられるかな?」みたいに言っているのが、何となく想定された返しでありながらも、やはり笑ってしまうところですね。
「6ドル」と言ったのは、ピザの値段だけのことではなく、元々、それくらいしか手元に自由になるお金がなかった、ということです。
100ドルにするなら、それでいいよ、みたいにいったんは Okay. と言っておいて、「あ、でも、良かったら、94ドル借りられるかな?」みたいに言っているのが、「どんだけ金欠やねん」的な、ジョーイらしいオチになっている、ということですね。
これとよく似たパターンが、フレンズ2-5 にもありました。
モニカが店をクビになってしまい、落ち込んでいる時に、ウェイトレスが、モニカの注文の品と請求書を運んできます。
ウエイトレス: Here's your check. That'll be $4.12. (これが請求書です。4ドル12セントになります。)
ジョーイ: Let me get that. You got 5 bucks? (俺に払わせて。[請求書を見て驚き、チャンドラーに]5ドル持ってる?)
落ち込んでるモニカを助けようと、男らしく払ってあげようとしたジョーイですが、自分がその金額を持ってないことに気付き、チャンドラーに頼むところが、何となく今回のやりとりを彷彿とさせますね。
請求書が4ドル12セントで、5ドル貸してと言っていることから、いったんは払うと言ったジョーイが、実はほとんど一文無し状態であることもわかるわけです。
「売れない俳優」であるジョーイの金欠ネタもまた、フレンズのお約束ですから、こういうセリフも、キャラ立ちしたシリーズ物ならではの楽しさと言えるでしょうね。
ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
2013年05月20日
私がいなければ知ることすらなかった フレンズ7-17その3
皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は3位、「にほんブログ村」は9位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
モニカ、レイチェル、フィービーの3人は、ブライダルショップで見つけたお気に入りのドレスを安値で買うために、ブルックリンにあるディスカウント・ストアのクライマンズという店に来ています。
たくさんの人が押し寄せてきている中、モニカも必死で自分のドレスを探しているところ。
モニカ: No. No. Not it. Not it. Not it. (Checks another rack and another woman tries to reach around her.) (To the woman) Don't crowd me! (Finds it) This is it! This is the dress! Oh my God, it's perfect! (She takes it off of the rack and someone has a hold of it on the other side of the rack and tugs on it.) I'm sorry, this one's taken! (The other woman tugs harder pulling Monica through the rack.) Whoa! (違う違う。これじゃない、これじゃない。[別のラックをチェックすると、別の女性がモニカの後ろに手を回そうとする] [その女性に]押さないでよ! [目的のドレスを見つける] これよ! これがその(探してた)ドレスだわ! なんてこと、完璧よ! [モニカがそれをラックから取ろうとすると、誰かがそれをラックのもう一方の側から掴んで、そのドレスをぐっと引っ張る] ごめんなさい、このドレスは取られてるの! [その別の女性はより強く引っ張り、モニカをラック越しに引っ張る] ワオ!)
モニカ: Megan! (メーガン!)
メーガン: Monica! (モニカ!)
モニカ: You came?! (あなた、来たの?)
メーガン: Yeah! (ええ!)
モニカ: This is my dress! (これは私のドレスよ!)
メーガン: No! (違うわ!)
モニカ: Yes it is! You saw me wearing it! (私のよ! あなたは私がそれを着ているのを見たでしょ?)
メーガン: And now you'll see me buying it. (そしてあなたは私がそれを買っているのを見ることになるわ。)
モニカ: What? You freak! You wouldn't even have known about this place if it wasn't for me! (何ですって? あなたおかしいわ!もし私がいなければ、あなたはこの場所について知ることすらなかったのに!)
メーガン: Look, you don't want to fight me. (ねぇ、あなたは私と争いたくはないでしょ。)
モニカ: Maybe I do! I'm pretty feisty! (She blows the signal.) (多分、私は争いたいと思ってるわ。私はとっても喧嘩好きだもの! [モニカは合図の笛を吹く])
ハンガーにたくさん掛けられているドレスを一つ一つチェックしながら、モニカは、Not it. Not it. と言っています。
これは、This is not it. という感覚でしょうね。
「今見てるこれ(このドレス)は、it ではない」というニュアンスで、it というのは、自分が探している目的のドレス、自分の頭の中にイメージされているドレス、を指していることになります。
探している、目的のドレスじゃない、という意味で、モニカは、Not it. Not it. と連呼しているわけですね。
目的のものが見つからずイライラしているモニカは、横から手を伸ばしてきた女性に、Don't crowd me! と怒っています。
crowd は名詞では「群衆、人ごみ」という意味ですから、動詞だと「群がる、殺到する、押し寄せる」という意味になります。
今回のセリフの、Don't crowd me. は「私に向かって押し寄せないで」みたいに言っている感覚になるでしょう。
そんな風に怒っていたモニカですが、あるドレスを見て、This is it! This is the dress! と言っていますね。
This is it. の it は、さきほども説明したように、「自分が探していた目的のドレス、自分の頭でイメージしているまさにそのドレス」という感覚なわけですが、This is it! This is the dress! と連続で表現されていることが、よりその it の感覚をうまく説明してくれている感じがしました。
まさに、it = the dress 「その(探していた目的の)ドレス」という等式が成り立つわけですね。
This is it. という表現については、過去記事、THIS IS IT フレンズ5-12その6 で、マイケル・ジャクソンの THIS IS IT に絡めて、私なりの感覚を詳しく説明しています。
お目当てのドレスを見つけたモニカは、完璧よ!と言ってそのドレスをラックから取ろうとするのですが、ト書きにあるように、誰かがラックの向こう側から、そのドレスを掴んで引っ張っています。
ト書きの tug on は「…を力をこめて、ぐっと・ぐいと引く」という意味。
「付け札、タグ」のタグは、tag という綴りなので別の単語です。
this one's taken! は、「このもの(このドレス)は取られている」という受動態ですね。
あなた引っ張ってるけど、もう私がこのドレスを取ったからそっちの手を離して、と言いたいわけです。
ですが、相手は離すことなく、tugs harder 「より強く引っ張って」、ラックの中を通る形で、向こう側にモニカを引っ張り出すことになります。
お互いの顔を見た二人は、それがブライダルショップで会ったあの時の人だとわかり、驚いていますね。
「これは私のドレスよ」と言っても、メーガンはそれを否定するので、「だってあなたもあの時、ブライダルショップで私がこれを試着してるのを見たじゃない」と言います。
それに対するメーガンの返事に彼女の負けん気の強さが出ていますね。
And now you'll see me buying it. は、「そして今は、私がそのドレスを買っているのを・買おうとするのを、あなたが見ることになるでしょう」。
「私が着てるの見たじゃない」「(あなたは着ただけで)あなたは私が買うのを見ることになる」、つまり、「あなたは確かに着てたけど、それを買うのはこの私よ」と言っていることになります。
freak は「奇人、変人」みたいな意味ですから、You freak! 「あなたヘンだわ。あなたおかしいんじゃないの?」みたいに、あまりに非常識な言葉に対してあきれている、信じられないと思っていることがわかります。
You wouldn't even have known about this place if it wasn't for me! は典型的な仮定法ですね。
if it wasn't for me は「もし私がいなければ」、You wouldn't even have known about は「…について知ることさえなかっただろうに」。
あのブライダルショップで、私がこの安売り店のことを教えてあげたからあなたはここにいるわけで、私がいなかったらこの店の存在を知ることすらなかったのよ、教えてあげたのは私なのにあなたは恩を仇で返すつもり?みたいな気持ちなのでしょう。
メーガンは「あなたは私と争いたくは・戦いたくは・喧嘩したくはないわよね」、つまり、「喧嘩するのはやめましょう」みたいに言うのですが、勝気なモニカが簡単に引き下がるはずもなく、Maybe I do! I'm pretty feisty! と言って、レイチェル、フィービーという仲間を呼び寄せるための合図の笛を吹くことになります。
Maybe I do! は、Maybe I want to fight you! ということですね。
「喧嘩したくないなんてとんでもない、多分、私は、あなたと戦いたいと思ってるわよ」というところ。
feisty は「ファイスティ」と発音し、意味は「攻撃的な、喧嘩好きな」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
feisty : (approving) having a strong, determined character and being willing to argue with people
つまり、「(良い意味) 強く断固とした性格で、人と議論するのをいとわない」。
approving 「賛成する、よいと認めている」とありますので、悪口として使われる言葉ではなく、前向きな意味のようです。
負けん気の強いモニカですから、自虐的に言っているのではなく、「私は戦いを挑まれたらそれを堂々と受けて立つタイプの人間よ」みたいに自分の強さを誇示しているセリフになっている、ということでしょうね。
ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
モニカ、レイチェル、フィービーの3人は、ブライダルショップで見つけたお気に入りのドレスを安値で買うために、ブルックリンにあるディスカウント・ストアのクライマンズという店に来ています。
たくさんの人が押し寄せてきている中、モニカも必死で自分のドレスを探しているところ。
モニカ: No. No. Not it. Not it. Not it. (Checks another rack and another woman tries to reach around her.) (To the woman) Don't crowd me! (Finds it) This is it! This is the dress! Oh my God, it's perfect! (She takes it off of the rack and someone has a hold of it on the other side of the rack and tugs on it.) I'm sorry, this one's taken! (The other woman tugs harder pulling Monica through the rack.) Whoa! (違う違う。これじゃない、これじゃない。[別のラックをチェックすると、別の女性がモニカの後ろに手を回そうとする] [その女性に]押さないでよ! [目的のドレスを見つける] これよ! これがその(探してた)ドレスだわ! なんてこと、完璧よ! [モニカがそれをラックから取ろうとすると、誰かがそれをラックのもう一方の側から掴んで、そのドレスをぐっと引っ張る] ごめんなさい、このドレスは取られてるの! [その別の女性はより強く引っ張り、モニカをラック越しに引っ張る] ワオ!)
モニカ: Megan! (メーガン!)
メーガン: Monica! (モニカ!)
モニカ: You came?! (あなた、来たの?)
メーガン: Yeah! (ええ!)
モニカ: This is my dress! (これは私のドレスよ!)
メーガン: No! (違うわ!)
モニカ: Yes it is! You saw me wearing it! (私のよ! あなたは私がそれを着ているのを見たでしょ?)
メーガン: And now you'll see me buying it. (そしてあなたは私がそれを買っているのを見ることになるわ。)
モニカ: What? You freak! You wouldn't even have known about this place if it wasn't for me! (何ですって? あなたおかしいわ!もし私がいなければ、あなたはこの場所について知ることすらなかったのに!)
メーガン: Look, you don't want to fight me. (ねぇ、あなたは私と争いたくはないでしょ。)
モニカ: Maybe I do! I'm pretty feisty! (She blows the signal.) (多分、私は争いたいと思ってるわ。私はとっても喧嘩好きだもの! [モニカは合図の笛を吹く])
ハンガーにたくさん掛けられているドレスを一つ一つチェックしながら、モニカは、Not it. Not it. と言っています。
これは、This is not it. という感覚でしょうね。
「今見てるこれ(このドレス)は、it ではない」というニュアンスで、it というのは、自分が探している目的のドレス、自分の頭の中にイメージされているドレス、を指していることになります。
探している、目的のドレスじゃない、という意味で、モニカは、Not it. Not it. と連呼しているわけですね。
目的のものが見つからずイライラしているモニカは、横から手を伸ばしてきた女性に、Don't crowd me! と怒っています。
crowd は名詞では「群衆、人ごみ」という意味ですから、動詞だと「群がる、殺到する、押し寄せる」という意味になります。
今回のセリフの、Don't crowd me. は「私に向かって押し寄せないで」みたいに言っている感覚になるでしょう。
そんな風に怒っていたモニカですが、あるドレスを見て、This is it! This is the dress! と言っていますね。
This is it. の it は、さきほども説明したように、「自分が探していた目的のドレス、自分の頭でイメージしているまさにそのドレス」という感覚なわけですが、This is it! This is the dress! と連続で表現されていることが、よりその it の感覚をうまく説明してくれている感じがしました。
まさに、it = the dress 「その(探していた目的の)ドレス」という等式が成り立つわけですね。
This is it. という表現については、過去記事、THIS IS IT フレンズ5-12その6 で、マイケル・ジャクソンの THIS IS IT に絡めて、私なりの感覚を詳しく説明しています。
お目当てのドレスを見つけたモニカは、完璧よ!と言ってそのドレスをラックから取ろうとするのですが、ト書きにあるように、誰かがラックの向こう側から、そのドレスを掴んで引っ張っています。
ト書きの tug on は「…を力をこめて、ぐっと・ぐいと引く」という意味。
「付け札、タグ」のタグは、tag という綴りなので別の単語です。
this one's taken! は、「このもの(このドレス)は取られている」という受動態ですね。
あなた引っ張ってるけど、もう私がこのドレスを取ったからそっちの手を離して、と言いたいわけです。
ですが、相手は離すことなく、tugs harder 「より強く引っ張って」、ラックの中を通る形で、向こう側にモニカを引っ張り出すことになります。
お互いの顔を見た二人は、それがブライダルショップで会ったあの時の人だとわかり、驚いていますね。
「これは私のドレスよ」と言っても、メーガンはそれを否定するので、「だってあなたもあの時、ブライダルショップで私がこれを試着してるのを見たじゃない」と言います。
それに対するメーガンの返事に彼女の負けん気の強さが出ていますね。
And now you'll see me buying it. は、「そして今は、私がそのドレスを買っているのを・買おうとするのを、あなたが見ることになるでしょう」。
「私が着てるの見たじゃない」「(あなたは着ただけで)あなたは私が買うのを見ることになる」、つまり、「あなたは確かに着てたけど、それを買うのはこの私よ」と言っていることになります。
freak は「奇人、変人」みたいな意味ですから、You freak! 「あなたヘンだわ。あなたおかしいんじゃないの?」みたいに、あまりに非常識な言葉に対してあきれている、信じられないと思っていることがわかります。
You wouldn't even have known about this place if it wasn't for me! は典型的な仮定法ですね。
if it wasn't for me は「もし私がいなければ」、You wouldn't even have known about は「…について知ることさえなかっただろうに」。
あのブライダルショップで、私がこの安売り店のことを教えてあげたからあなたはここにいるわけで、私がいなかったらこの店の存在を知ることすらなかったのよ、教えてあげたのは私なのにあなたは恩を仇で返すつもり?みたいな気持ちなのでしょう。
メーガンは「あなたは私と争いたくは・戦いたくは・喧嘩したくはないわよね」、つまり、「喧嘩するのはやめましょう」みたいに言うのですが、勝気なモニカが簡単に引き下がるはずもなく、Maybe I do! I'm pretty feisty! と言って、レイチェル、フィービーという仲間を呼び寄せるための合図の笛を吹くことになります。
Maybe I do! は、Maybe I want to fight you! ということですね。
「喧嘩したくないなんてとんでもない、多分、私は、あなたと戦いたいと思ってるわよ」というところ。
feisty は「ファイスティ」と発音し、意味は「攻撃的な、喧嘩好きな」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
feisty : (approving) having a strong, determined character and being willing to argue with people
つまり、「(良い意味) 強く断固とした性格で、人と議論するのをいとわない」。
approving 「賛成する、よいと認めている」とありますので、悪口として使われる言葉ではなく、前向きな意味のようです。
負けん気の強いモニカですから、自虐的に言っているのではなく、「私は戦いを挑まれたらそれを堂々と受けて立つタイプの人間よ」みたいに自分の強さを誇示しているセリフになっている、ということでしょうね。
ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
2013年05月17日
カーカスというメタルバンド フレンズ7-17その2
皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は3位、「にほんブログ村」は10位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
ブライダルショップでドレスを試着中、同じく結婚予定のメーガンという女性と知り合ったモニカは、彼女と結婚式についての話をしているところ。
メーガン: So uh, who's your photographer? (それで、あなたの(結婚式を撮影する)カメラマンは誰?)
モニカ: Jeffery. (ジェフリーよ。)
メーガン: We met with him. Did he show you the photos of the nude wedding he did? (私たちも彼に会ったわ。彼は、彼がやった[撮影した]あのヌード・ウェディングの写真をあなたに見せてくれた?)
モニカ: The Best Man? Wow! (あのベストマン? ワオ!(って感じよね))
メーガン: I know! I almost called off my wedding. Oh, who's your band?! (そうなの! 私はもう少しで自分の結婚式を取りやめにするところだったわ。あぁ、(結婚式で演奏する)バンドは誰?)
モニカ: Oh, my fiance wants The Swing Kings. (あぁ、私のフィアンセが、ザ・スイング・キングズがいいって言うの。)
メーガン: Oh, you're so lucky. My fiance wants the heavy metal band, Carcass. (まぁ、あなたはすっごくラッキーね。私のフィアンセは、ヘビメタバンドのカーカスがいい、って言うのよ。)
フィービー: Ooh, is that spelled with a "C" or a "K"? Oh, my God! It doesn't matter, they're both great! (わぁ、それって、C で始まるスペル? それとも K で始まるスペル? なんてこと。そんなのどうでもいいわ。両方とも最高だもの。)
結婚式に付き物のカメラマンについて、「あなたは誰にした?」みたいにメーガンは尋ねています。
モニカがジェフリーという名前を答えると、メーガンは、We met with him. と言っていますね。
「彼に会った」ということですが、meet という動詞は通常他動詞で使われることが多く(Nice to meet you. など)、その場合は with という前置詞は使いませんね。
ここでは、わざわざ、meet with のように with が使われているのですが、この meet with には、「約束して人に会う」というニュアンスがあるようです。
研究社 新英和中辞典では、
meet with=《米》 (約束して)〈人〉に会う、…と会見する、…と会談する
meet with union leaders 組合幹部と話し合う
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
meet with somebody [phrasal verb] : to have a meeting with someone
つまり、「誰かと会合・打ち合わせをすること」。
ただ人と会う、というよりも、「事前に約束をした上で、正式に会う」という感じがする、ということなのでしょうね。
ですからメーガンのセリフの場合も、「あぁ、私も彼に会ったことある」という軽い感じではなくて、実際に結婚式のカメラマン候補として、事前にアポを取って、時間を割いて会っていろいろ相談した、というニュアンスがあるのでしょう。
その後で、「彼がやった(カメラマンとして仕事した) the nude wedding の写真をあなたも見せてもらった?」みたいに言っていることからも、「私のこれまでの仕事の具体的な内容を見てもらいましょう」みたいな感じの正式な打ち合わせだったことが想像できますね。
the nude wedding と聞いて、モニカは、「(あの)ベストマン? ワーオ!」と言っています。
モニカもその結婚式の写真を見せてもらったこと、その結婚式のベストマン(花婿付添人)のヌードが Wow! と言いたくなるほど素敵だった(笑)ということが、そのセリフからわかります。
メーガンは、モニカの口癖 I know! 「そうでしょ! そうなのよ!」と言って、もう少しで自分の結婚式を call off するところだったわ、と言います。
almost+過去形は、フレンズによく出てきますが、「もう少しで〜するところだった」。
実際にはそうしなかったけど、もうちょっとでそうしてしまうところだった、というニュアンス。
call off は「中止する、取りやめる」なので、メーガンは、「私もあのベストマンのセクシーなヌードを見て、この人と結婚したいから結婚やめる、みたいに思いそうになったわ」とジョークを言っているわけですね。
次にメーガンは「式で演奏するバンドは誰?」と尋ね、モニカは、チャンドラーが是非にと言っている、The Swing Kings の名前を答えます。
メーガンは、「スイングバンドだなんてあなたはラッキーね」と言いながら、「私のフィアンセは、ヘビメタバンドの Carcass がいいって言うの」と説明しています。
カーカスというバンド名を聞いたフィービーは、そのバンドの綴りって、Carcass? それとも Karcass? みたいに問うて、でも C でも K でもどっちでもいいわ、両方とも素敵だもん!みたいに、一人で盛り上がっています。
ネットで調べてみると、実際に、Carcass という名前のバンドは存在するようです。
また、K で始まる、Karcass というバンドは存在しないようです。
Carcass というバンドについては、以下のウィキペディアで。
Wikipedia 英語版: Carcass (band)
ウィキペディアでは以下のように説明されています。
Carcass are a British extreme metal band from Liverpool, who formed in 1985 and disbanded in 1995.
つまり、「カーカスはリバプール出身のイギリスのエクストリーム・メタル・バンド。1985年に結成され、1995年に解散」。
私はあまりヘビメタバンドには詳しくないので、このバンドの名前を知らなかったのですが、アメリカ、または日本では、どのくらいの知名度なのでしょう??
今回のエピソードの脚本を書いた人が、このバンドのことを意識して書いたのかどうかはわかりませんが、まさにそういう名前のメタル・バンドがいる、というのはなかなか興味深いです。
carcass というのは、「獣の死体」のように「死体」という意味の単語。
LAAD では、
carcass : the body of a dead animal, especially one that is ready to be cut up as meat
つまり、「死んだ動物の体、特に食肉として切断される用意ができたもの」。
ヘビメタなどでは死がキーワードになったりすることも多いので、「死体」というショッキングな名前をバンド名にするのはヘビメタっぽい、という発想なのでしょう。
ですから、Carcass というバンドの実在を仮に知らなかったとしても、ヘビメタバンドの名前っぽいネーミングにしてみた、ということはあり得るわけです。
実際の普通名詞の単語そのままをバンド名にすることもあるし、ちょっとスペルを変えて音は同じ、というバンド名にすることもある、という発想から、フィービーは、Carcass なの? それとも Karcass なの?と尋ねているようですね。
自分で C なの、K なの?と聞いておきながら、「でも C でも K でもどっちでもいいわ。どっちもかっこいいもの」みたいに一人で納得しているのも面白いです。
どっちの名前でも、これぞヘビメタバンドって感じがして、イケてるわよねー、みたいに言っているのですね。
ちなみに、carcass という単語が「死体」という意味であると知っていると、「いかにもヘビメタバンドっぽい名前」だということに気付き、余計にこのセリフが面白く聞こえますよね。
あまり普段は聞かなさそうな carcass という単語ですが、実は、過去のフレンズのセリフに登場したことがあります。
まずは、フレンズ1-7その2 で、停電になって、銀行のATMコーナーに有名モデルのジル・グッドエーカーと二人きりで閉じ込められたチャンドラーが、ジルが勧めてくれたガムを反射的に断ってしまった後、猛烈に後悔しているセリフ。
チャンドラー: Mental note: If Jill Goodacre offers you gum, you take it. If she offers you mangled animal carcass, you take it! (心のメモ: もしジル・グッドエーカーがガムを勧めてくれたら、それを受け取れ。もし彼女が切り刻まれた動物の死体を勧めてくれても、それを受け取れ!)
せっかく、有名モデルのジルが勧めてくれたのに断っちまうなんて俺って何てバカ、、、と後悔しているわけですが、何を勧められても絶対断るんじゃない、と自分に言い聞かせているその物体が「切り刻まれた動物の死体」、、というセリフです。
このセリフを聞いているだけで、mangled animal carcass のゾッとする感じが伝わってきますよね。
そんな風に、シーズン1で聞いた carcass という単語が印象に残っていれば、今回のエピソードで、ヘビメタバンド名として登場した時に、「あぁ、あの切り刻まれた動物の死体…のセリフで出てきた carcass か」と気付けることになるでしょう。
また、毛皮を火葬してもらう フレンズ5-6その3 では、動物愛護の精神が旺盛なフィービーが、ミンクの毛皮のことを、
cutting edge hairy carcass from, y'know, the steel traps of wintry Russia 「冬のロシアの鋼鉄製の罠からやって来た[取って来た]、流行の最先端の毛深い死骸」
と表現していました。
hairy carcass 「毛深い死骸」という、その身も蓋もない言い方がいかにもフィービーっぽくて、このセリフからも、carcass という言葉の残酷なイメージが想像されるように思います。
いろんなシーンのいろんなセリフの中で聞くことで、その単語のイメージがより明確になってくる気がしますよね。
ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
ブライダルショップでドレスを試着中、同じく結婚予定のメーガンという女性と知り合ったモニカは、彼女と結婚式についての話をしているところ。
メーガン: So uh, who's your photographer? (それで、あなたの(結婚式を撮影する)カメラマンは誰?)
モニカ: Jeffery. (ジェフリーよ。)
メーガン: We met with him. Did he show you the photos of the nude wedding he did? (私たちも彼に会ったわ。彼は、彼がやった[撮影した]あのヌード・ウェディングの写真をあなたに見せてくれた?)
モニカ: The Best Man? Wow! (あのベストマン? ワオ!(って感じよね))
メーガン: I know! I almost called off my wedding. Oh, who's your band?! (そうなの! 私はもう少しで自分の結婚式を取りやめにするところだったわ。あぁ、(結婚式で演奏する)バンドは誰?)
モニカ: Oh, my fiance wants The Swing Kings. (あぁ、私のフィアンセが、ザ・スイング・キングズがいいって言うの。)
メーガン: Oh, you're so lucky. My fiance wants the heavy metal band, Carcass. (まぁ、あなたはすっごくラッキーね。私のフィアンセは、ヘビメタバンドのカーカスがいい、って言うのよ。)
フィービー: Ooh, is that spelled with a "C" or a "K"? Oh, my God! It doesn't matter, they're both great! (わぁ、それって、C で始まるスペル? それとも K で始まるスペル? なんてこと。そんなのどうでもいいわ。両方とも最高だもの。)
結婚式に付き物のカメラマンについて、「あなたは誰にした?」みたいにメーガンは尋ねています。
モニカがジェフリーという名前を答えると、メーガンは、We met with him. と言っていますね。
「彼に会った」ということですが、meet という動詞は通常他動詞で使われることが多く(Nice to meet you. など)、その場合は with という前置詞は使いませんね。
ここでは、わざわざ、meet with のように with が使われているのですが、この meet with には、「約束して人に会う」というニュアンスがあるようです。
研究社 新英和中辞典では、
meet with=《米》 (約束して)〈人〉に会う、…と会見する、…と会談する
meet with union leaders 組合幹部と話し合う
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
meet with somebody [phrasal verb] : to have a meeting with someone
つまり、「誰かと会合・打ち合わせをすること」。
ただ人と会う、というよりも、「事前に約束をした上で、正式に会う」という感じがする、ということなのでしょうね。
ですからメーガンのセリフの場合も、「あぁ、私も彼に会ったことある」という軽い感じではなくて、実際に結婚式のカメラマン候補として、事前にアポを取って、時間を割いて会っていろいろ相談した、というニュアンスがあるのでしょう。
その後で、「彼がやった(カメラマンとして仕事した) the nude wedding の写真をあなたも見せてもらった?」みたいに言っていることからも、「私のこれまでの仕事の具体的な内容を見てもらいましょう」みたいな感じの正式な打ち合わせだったことが想像できますね。
the nude wedding と聞いて、モニカは、「(あの)ベストマン? ワーオ!」と言っています。
モニカもその結婚式の写真を見せてもらったこと、その結婚式のベストマン(花婿付添人)のヌードが Wow! と言いたくなるほど素敵だった(笑)ということが、そのセリフからわかります。
メーガンは、モニカの口癖 I know! 「そうでしょ! そうなのよ!」と言って、もう少しで自分の結婚式を call off するところだったわ、と言います。
almost+過去形は、フレンズによく出てきますが、「もう少しで〜するところだった」。
実際にはそうしなかったけど、もうちょっとでそうしてしまうところだった、というニュアンス。
call off は「中止する、取りやめる」なので、メーガンは、「私もあのベストマンのセクシーなヌードを見て、この人と結婚したいから結婚やめる、みたいに思いそうになったわ」とジョークを言っているわけですね。
次にメーガンは「式で演奏するバンドは誰?」と尋ね、モニカは、チャンドラーが是非にと言っている、The Swing Kings の名前を答えます。
メーガンは、「スイングバンドだなんてあなたはラッキーね」と言いながら、「私のフィアンセは、ヘビメタバンドの Carcass がいいって言うの」と説明しています。
カーカスというバンド名を聞いたフィービーは、そのバンドの綴りって、Carcass? それとも Karcass? みたいに問うて、でも C でも K でもどっちでもいいわ、両方とも素敵だもん!みたいに、一人で盛り上がっています。
ネットで調べてみると、実際に、Carcass という名前のバンドは存在するようです。
また、K で始まる、Karcass というバンドは存在しないようです。
Carcass というバンドについては、以下のウィキペディアで。
Wikipedia 英語版: Carcass (band)
ウィキペディアでは以下のように説明されています。
Carcass are a British extreme metal band from Liverpool, who formed in 1985 and disbanded in 1995.
つまり、「カーカスはリバプール出身のイギリスのエクストリーム・メタル・バンド。1985年に結成され、1995年に解散」。
私はあまりヘビメタバンドには詳しくないので、このバンドの名前を知らなかったのですが、アメリカ、または日本では、どのくらいの知名度なのでしょう??
今回のエピソードの脚本を書いた人が、このバンドのことを意識して書いたのかどうかはわかりませんが、まさにそういう名前のメタル・バンドがいる、というのはなかなか興味深いです。
carcass というのは、「獣の死体」のように「死体」という意味の単語。
LAAD では、
carcass : the body of a dead animal, especially one that is ready to be cut up as meat
つまり、「死んだ動物の体、特に食肉として切断される用意ができたもの」。
ヘビメタなどでは死がキーワードになったりすることも多いので、「死体」というショッキングな名前をバンド名にするのはヘビメタっぽい、という発想なのでしょう。
ですから、Carcass というバンドの実在を仮に知らなかったとしても、ヘビメタバンドの名前っぽいネーミングにしてみた、ということはあり得るわけです。
実際の普通名詞の単語そのままをバンド名にすることもあるし、ちょっとスペルを変えて音は同じ、というバンド名にすることもある、という発想から、フィービーは、Carcass なの? それとも Karcass なの?と尋ねているようですね。
自分で C なの、K なの?と聞いておきながら、「でも C でも K でもどっちでもいいわ。どっちもかっこいいもの」みたいに一人で納得しているのも面白いです。
どっちの名前でも、これぞヘビメタバンドって感じがして、イケてるわよねー、みたいに言っているのですね。
ちなみに、carcass という単語が「死体」という意味であると知っていると、「いかにもヘビメタバンドっぽい名前」だということに気付き、余計にこのセリフが面白く聞こえますよね。
あまり普段は聞かなさそうな carcass という単語ですが、実は、過去のフレンズのセリフに登場したことがあります。
まずは、フレンズ1-7その2 で、停電になって、銀行のATMコーナーに有名モデルのジル・グッドエーカーと二人きりで閉じ込められたチャンドラーが、ジルが勧めてくれたガムを反射的に断ってしまった後、猛烈に後悔しているセリフ。
チャンドラー: Mental note: If Jill Goodacre offers you gum, you take it. If she offers you mangled animal carcass, you take it! (心のメモ: もしジル・グッドエーカーがガムを勧めてくれたら、それを受け取れ。もし彼女が切り刻まれた動物の死体を勧めてくれても、それを受け取れ!)
せっかく、有名モデルのジルが勧めてくれたのに断っちまうなんて俺って何てバカ、、、と後悔しているわけですが、何を勧められても絶対断るんじゃない、と自分に言い聞かせているその物体が「切り刻まれた動物の死体」、、というセリフです。
このセリフを聞いているだけで、mangled animal carcass のゾッとする感じが伝わってきますよね。
そんな風に、シーズン1で聞いた carcass という単語が印象に残っていれば、今回のエピソードで、ヘビメタバンド名として登場した時に、「あぁ、あの切り刻まれた動物の死体…のセリフで出てきた carcass か」と気付けることになるでしょう。
また、毛皮を火葬してもらう フレンズ5-6その3 では、動物愛護の精神が旺盛なフィービーが、ミンクの毛皮のことを、
cutting edge hairy carcass from, y'know, the steel traps of wintry Russia 「冬のロシアの鋼鉄製の罠からやって来た[取って来た]、流行の最先端の毛深い死骸」
と表現していました。
hairy carcass 「毛深い死骸」という、その身も蓋もない言い方がいかにもフィービーっぽくて、このセリフからも、carcass という言葉の残酷なイメージが想像されるように思います。
いろんなシーンのいろんなセリフの中で聞くことで、その単語のイメージがより明確になってくる気がしますよね。
ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
2013年05月15日
欲しいものを決めて安売店で買う フレンズ7-17その1
皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は2位、「にほんブログ村」は8位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
シーズン7 第17話
The One With the Cheap Wedding Dress (理想のウェディングドレス)
原題は「安いウェディングドレスの話」
モニカはウェディングドレスを試着中で、そこにはレイチェルとフィービーも一緒にいます。そこに別の女性(メーガン)がやってきて、きれい、と褒めたことから会話が始まります。
モニカ: Have you found your dress yet? (あなたはもう自分のドレスを見つけたの?)
メーガン: Oh no, these dresses are all so amazing but there is no way I could afford one. (あぁ、まだなの。ここのドレスは全部すっごく素敵なんだけど、でも、私には手が出ないの[私にはそれを買うお金の余裕がないの]。)
モニカ: Y'know, I can't afford this either. No. I-I-I'm, I'm just to figure out which one I want then I'm gonna get it at Kleinman's, this discount place in Brooklyn, day after tomorrow they are having a huge sale. (ねぇ、私もこれを買うお金の余裕はないのよ。ないの。私はただ自分がどれを欲しいかを決めようとしてて、それから、それをクラインマンズっていう、ブルックリンにあるディスカウント店でゲットするの。あさって、その店では大セールをする予定なのよ。)
メーガン: Oh, thanks for the tip. (まぁ、情報をありがとう。)
モニカ: Yeah! So-so when are you getting married? (ええ! それであなたはいつ結婚する予定なの?)
メーガン: Oh I'm not, I just like to try these on. (あぁ、私は結婚はしないの。ただドレスを試着するのが好きで。)
レイチェル: I do the same thing. (私も同じことするわ。)
メーガン: I'm just kidding. I'm getting married July 25th. (冗談を言っただけよ。私は7月25日に結婚するの。)
レイチェル: I'm just kidding too. (Laughs) I'm getting married in December. (Turns away not happy with herself.) (私も冗談を言っただけよ。[笑って] 私は12月に結婚するの。[不満そうに横を向く])
メーガン: (To Monica) So when are you getting married? ([モニカに] それであなたはいつ結婚する予定なの?)
モニカ: Oh May 15th. (5月15日に。)
メーガン: Oooh it's getting close! (まぁ、近づいてるわね[もうすぐね]。)
モニカ: Yeah! (ええ!)
同じようにブライダルショップに来ている女性に、モニカは「あなたはもう自分のドレスを見つけた?」と尋ねています。
these dresses are all so amazing but... 「これらのドレスは全部すっごく素敵なんだけど…」と言いながら、there is no way I could afford one. と言っています。
can afford というのは、「〜を買う(金銭的な)余裕がある」という意味ですね。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
can afford : to have enough money to buy or pay for something
つまり、「何かを買う、または何かに支払うための十分なお金を持っている」。
There is no way は「…する方法がない」ということから、「…できない、…できる可能性・見込みがない」という意味になります。
ですから、メーガンのセリフは、「(ドレスはどれも素敵だけど)私にはそれを買うことができない」ということですね。
それを聞いてモニカも、「あら、私だってこれ(今、試着してるドレス)を買う金銭的余裕はないわよ」と言っています。
figure out は「わかる、理解する」。
自分がどんなドレスを欲しいか確認するためにここにいて、その後で、ブルックリンにあるディスカウント店のクラインマンズでそれ(これがいいと決めたドレス)をゲットするのよ、と言って、あさってにはその店で、大セールがあるの、とも言っています。
they are having a huge sale の they は店の人たちを漠然と指すニュアンスで、明後日(あさって)という言葉と結びついていることから、「ビッグセールを行なう予定」という近い将来の予定を表していることもわかりますね。
Thanks for the tip. の tip は「ヒント、情報」で、Thanks for the tip. 「情報を教えてくれてありがとう」というのは決まり文句。
LAAD では、
tip : ADVICE [countable] a helpful piece of advice
つまり、「役に立つアドバイス」。
モニカはメーガンに、いつ結婚する予定なの?と尋ねるのですが、彼女は、Oh I'm not, I just like to try these on. と答えています。
つまり、I'm not getting married. 「私は結婚しないの。結婚する予定じゃないの」ということですね。
try ... on は、「…を試しに on してみる」という感覚から、「…を試着する」になるので、I just like to try these on. は、「私はただ、これらのドレスを試着するのが好きなだけなの」と言っていることになります。
別に結婚する予定があるわけじゃないけど、ただドレスの試着を楽しんでるだけなのよね、みたいなことですね。
レイチェルは、I do the same thing. と言っていますが、この現在形は、「私も(普段からよく)そういうことをする」という感覚になるでしょう。
レイチェルは今、モニカと同じように試着しているわけではないので、「今、私も同じことをしてるところなのよ」と言っているのではなく、「あぁ、私もよくそういうことするのよねー、そういうことするタイプの人間なのよねー」と言っていることになります。
そんな風に、「結婚の予定がなくても、ドレスの試着したくなっちゃうのよねー」と共感を覚えた風なレイチェルでしたが、メーガンは「今のはほんの冗談よ、本当は、7月25日に結婚する予定なの」と言うので、レイチェルも「あーら、私も冗談よ。私も12月に結婚するわ」ととっさに嘘をつくことになってしまいます。
話に乗って、私も私も!と言った私がバカみたいじゃない、と不満そうなレイチェルが可愛いですね。
自分の日取りを聞かれたメーガンは、モニカにも同じことを質問しています。
モニカは、5月15日に結婚するの、と答え、メーガンは、it's getting close! と言っていますね。
get close は「近づく、接近する」ですから、「その 5月15日って、近づいてるわね、もうすぐね」と言っているニュアンスになるでしょう。
ちなみに、私がこの記事を投稿している今日はまさにその 5月15日で、何ともタイムリー!と思ったので、このセリフが入るところまでを解説してみました^^
ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
シーズン7 第17話
The One With the Cheap Wedding Dress (理想のウェディングドレス)
原題は「安いウェディングドレスの話」
モニカはウェディングドレスを試着中で、そこにはレイチェルとフィービーも一緒にいます。そこに別の女性(メーガン)がやってきて、きれい、と褒めたことから会話が始まります。
モニカ: Have you found your dress yet? (あなたはもう自分のドレスを見つけたの?)
メーガン: Oh no, these dresses are all so amazing but there is no way I could afford one. (あぁ、まだなの。ここのドレスは全部すっごく素敵なんだけど、でも、私には手が出ないの[私にはそれを買うお金の余裕がないの]。)
モニカ: Y'know, I can't afford this either. No. I-I-I'm, I'm just to figure out which one I want then I'm gonna get it at Kleinman's, this discount place in Brooklyn, day after tomorrow they are having a huge sale. (ねぇ、私もこれを買うお金の余裕はないのよ。ないの。私はただ自分がどれを欲しいかを決めようとしてて、それから、それをクラインマンズっていう、ブルックリンにあるディスカウント店でゲットするの。あさって、その店では大セールをする予定なのよ。)
メーガン: Oh, thanks for the tip. (まぁ、情報をありがとう。)
モニカ: Yeah! So-so when are you getting married? (ええ! それであなたはいつ結婚する予定なの?)
メーガン: Oh I'm not, I just like to try these on. (あぁ、私は結婚はしないの。ただドレスを試着するのが好きで。)
レイチェル: I do the same thing. (私も同じことするわ。)
メーガン: I'm just kidding. I'm getting married July 25th. (冗談を言っただけよ。私は7月25日に結婚するの。)
レイチェル: I'm just kidding too. (Laughs) I'm getting married in December. (Turns away not happy with herself.) (私も冗談を言っただけよ。[笑って] 私は12月に結婚するの。[不満そうに横を向く])
メーガン: (To Monica) So when are you getting married? ([モニカに] それであなたはいつ結婚する予定なの?)
モニカ: Oh May 15th. (5月15日に。)
メーガン: Oooh it's getting close! (まぁ、近づいてるわね[もうすぐね]。)
モニカ: Yeah! (ええ!)
同じようにブライダルショップに来ている女性に、モニカは「あなたはもう自分のドレスを見つけた?」と尋ねています。
these dresses are all so amazing but... 「これらのドレスは全部すっごく素敵なんだけど…」と言いながら、there is no way I could afford one. と言っています。
can afford というのは、「〜を買う(金銭的な)余裕がある」という意味ですね。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
can afford : to have enough money to buy or pay for something
つまり、「何かを買う、または何かに支払うための十分なお金を持っている」。
There is no way は「…する方法がない」ということから、「…できない、…できる可能性・見込みがない」という意味になります。
ですから、メーガンのセリフは、「(ドレスはどれも素敵だけど)私にはそれを買うことができない」ということですね。
それを聞いてモニカも、「あら、私だってこれ(今、試着してるドレス)を買う金銭的余裕はないわよ」と言っています。
figure out は「わかる、理解する」。
自分がどんなドレスを欲しいか確認するためにここにいて、その後で、ブルックリンにあるディスカウント店のクラインマンズでそれ(これがいいと決めたドレス)をゲットするのよ、と言って、あさってにはその店で、大セールがあるの、とも言っています。
they are having a huge sale の they は店の人たちを漠然と指すニュアンスで、明後日(あさって)という言葉と結びついていることから、「ビッグセールを行なう予定」という近い将来の予定を表していることもわかりますね。
Thanks for the tip. の tip は「ヒント、情報」で、Thanks for the tip. 「情報を教えてくれてありがとう」というのは決まり文句。
LAAD では、
tip : ADVICE [countable] a helpful piece of advice
つまり、「役に立つアドバイス」。
モニカはメーガンに、いつ結婚する予定なの?と尋ねるのですが、彼女は、Oh I'm not, I just like to try these on. と答えています。
つまり、I'm not getting married. 「私は結婚しないの。結婚する予定じゃないの」ということですね。
try ... on は、「…を試しに on してみる」という感覚から、「…を試着する」になるので、I just like to try these on. は、「私はただ、これらのドレスを試着するのが好きなだけなの」と言っていることになります。
別に結婚する予定があるわけじゃないけど、ただドレスの試着を楽しんでるだけなのよね、みたいなことですね。
レイチェルは、I do the same thing. と言っていますが、この現在形は、「私も(普段からよく)そういうことをする」という感覚になるでしょう。
レイチェルは今、モニカと同じように試着しているわけではないので、「今、私も同じことをしてるところなのよ」と言っているのではなく、「あぁ、私もよくそういうことするのよねー、そういうことするタイプの人間なのよねー」と言っていることになります。
そんな風に、「結婚の予定がなくても、ドレスの試着したくなっちゃうのよねー」と共感を覚えた風なレイチェルでしたが、メーガンは「今のはほんの冗談よ、本当は、7月25日に結婚する予定なの」と言うので、レイチェルも「あーら、私も冗談よ。私も12月に結婚するわ」ととっさに嘘をつくことになってしまいます。
話に乗って、私も私も!と言った私がバカみたいじゃない、と不満そうなレイチェルが可愛いですね。
自分の日取りを聞かれたメーガンは、モニカにも同じことを質問しています。
モニカは、5月15日に結婚するの、と答え、メーガンは、it's getting close! と言っていますね。
get close は「近づく、接近する」ですから、「その 5月15日って、近づいてるわね、もうすぐね」と言っているニュアンスになるでしょう。
ちなみに、私がこの記事を投稿している今日はまさにその 5月15日で、何ともタイムリー!と思ったので、このセリフが入るところまでを解説してみました^^
ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
2013年05月13日
どうして怒らないでいられる? フレンズ7-16その6
皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は2位、「にほんブログ村」は9位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
チャンドラーとモニカがロンドンで結ばれた夜に、モニカが最初探していたのはジョーイの方だったと知って、大ショックのチャンドラー。
あの時、ジョーイがいたら、今ごろジョーイと婚約してるってことじゃないか、みたいに言って、チャンドラーは部屋を出て行ってしまいます。
その後、ジョーイはチャンドラーと話をしようと、コーヒーハウスにやってくるのですが…。
[Scene: Central Perk, Chandler is sulking on the couch as Joey enters to talk with him.]
セントラルパーク。チャンドラーはカウチで不機嫌である。そこに、チャンドラーと話すため、ジョーイが入ってくる。
ジョーイ: Hey. (やあ。)
チャンドラー: Hey. You want this scone? (Holds up his plate) It came for me but it would probably rather sleep with you! (やあ。このスコーン、欲しい? [皿を掲げて] 俺に来たものだけど、多分、このスコーンはお前の方と寝たがってるだろうよ!)
ジョーイ: Chandler, come on, nothing even happened! I just... I don't want you to be upset. (チャンドラー、なぁ、何も起こらなかったんだぞ。俺はただ、お前を怒らせたくないんだ。)
チャンドラー: How can I not be upset? Okay? I finally fall in love with this fantastic woman and it turns out that she wanted you first! (俺がどうして怒らないでいられるんだ? いいか? 俺はついに素晴らしい女性と恋に落ちたのに、その彼女は最初はお前を求めてたってことがわかったんだぞ。)
ジョーイ: Yeah, for like a half an hour one night! Chandler, she wants you for the rest of her life! We look at you and-and we see you together, and it just... it-it fits. Y'know? And you just know it's gonna last forever. (ああ、一晩の30分くらいの間はな! チャンドラー、彼女は、残りの人生ずっと、お前を求めてるんだ! 俺たちはお前たちを見てて、で、お前らが一緒にいるのを見て、そして、ただほら、ぴったりなんだよ。だろ? でお前もわかってるだろ、それが永遠に続くってことを。)
チャンドラー: That's what you should say. (今のを言うべきだよ。)
ジョーイ: What? (何だって?)
チャンドラー: When you're marrying us, that's what you should say. (お前が俺たちを(牧師として)結婚させる時に、今のをお前は言うべきだよ。)
ジョーイ: Really? I can do it? (ほんとに? 俺が(牧師として)結婚式を執り行えるの?)
チャンドラー: I'd love it if you would do it. (お前がそうしてくれたら、俺は嬉しいよ。)
ジョーイ: Hey! (They hug.) (ああ! [二人はハグする])
チャンドラー: But those are the words! Those exact words! (でもさっきのがその言葉だぞ! 今の全く同じ言葉だぞ!)
ジョーイ: Well, I don't remember exactly but, it's-it's pretty much about having and giving and sharing and receiving. (うーん、正確には覚えてないけど、でも、だいたい、所有すること、与えること、分け合うこと、受け取ること、だよな。)
ジョーイの顔を見たチャンドラーは、スコーンを示しながら、イヤミを言っています。
「このスコーン欲しい? このスコーンは(俺が注文して)俺のところに運ばれて来たものだけど、お前と寝たがってるみたいだよ」みたいなことですね。
「俺のところに来たけど、お前の方と寝たがってる」と表現することで、あのロンドンの夜、「モニカは俺の部屋に来たけど、本当はジョーイと寝たがってた」ことをまたここでブリ返そうとしているわけです。
皮肉っぽくいつまでもその話を持ち出すチャンドラーにジョーイは、「何も起こってさえいないのに!」みたいに怒っています。
「実際に寝たわけでもなく、最初寝たいと思ってやってきた、ってだけなのに、そんなに俺に怒らないでくれよ、俺はお前を怒らせたくはないんだよ」とジョーイは言います。
「怒らないで欲しい」と言われたチャンドラーは、How can I not be upset? と言っています。
直訳すると、「どのようにして俺は怒らないでいられることができる?」みたいなことですね。
これが怒らずにはいられようか、怒るに決まってるだろ、みたいなニュアンスです。
「とうとう、ついに、素晴らしい女性と恋に落ちたっていうのに、蓋を開けてみたら、その女性は最初は(俺じゃなくて)お前の方を求めてた、お前と寝たいと思ってたことがわかったんだぞ」みたいな怒りですね。
「最初はお前を求めてた」という発言を否定することなく、yeah 「そうだよな」と肯定したジョーイですが、その後、for like a half an hour one night と期間を述べています。
モニカが俺を求めた、って言っても、それはある一晩の、それも30分くらいの間の話だろ、という感覚ですね。
落ち込んで酔っ払ってたあの瞬間だけ、俺と寝たがってたかもしれないけど、モニカはお前を for the rest of her life 「彼女の残りの人生全部、一生」求めてるんだよ、お前と一緒にいたいと思ってるんだよ、と言っているわけです。
俺たちはお前ら二人を見て、一緒にいるのを見て、it fits. と言っています。
fit は文字通り「フィットする」ということで、「合う、似合う、ぴったりである」という感覚ですね。
「お前ら二人を見てると、ほんとにぴったり合っててお似合いで、それが永遠に続くってことをお前もわかってるだろ」とジョーイは言います。
「なかなかいいこと言うじゃん、ジョーイ」と言いたくなるような素敵なセリフですね。
その言葉を感動した様子で聞いていたチャンドラーは、That's what you should say. と言います。
直訳すると、「それ(今お前が言ったこと)は、お前が言うべきことだ」になるでしょう。
つまり、「今の言葉をお前は言うべきだ」ということですね。
その後、チャンドラーはもう少し具体的に説明しています。
「お前が俺たちを結婚させる時」、つまり、「お前が牧師として俺たちの結婚式を執り行う時に」、お前は今のその言葉を言うべきだ、と言っているわけです。
牧師として何を話したらいいかわからない、とジョーイは悩んでいて、「俺たちをよく知ってる友達として思うまま話せばいい」とチャンドラーはアドバイスしていたのですが、今、ジョーイが俺に言ってくれたこと、まさにそれが友達としての素敵な言葉じゃないか、どうかそれを結婚式で話してくれよ、と言っていることになります。
モニカが最初はジョーイと寝たいと思っていた、という話を聞いて、「お前が牧師として結婚式を挙げるって話はナシだ」と言っていたチャンドラーですが、この言葉でジョーイを牧師として認めたことがわかりますね。
ジョーイも「俺はそれをできるの? 俺が牧師をやってもいいの?」みたいに尋ねています。
「お前が牧師をやってくれたら、俺は嬉しい」と言って、二人は仲直りすることになります。
そう言いながらもチャンドラーは、「今言った、その通りの言葉だぞ。正確にその言葉だぞ」みたいに念押しをしていますね。
一字一句違えずに、今の言葉そのまんまを言うんだぞ、と釘を刺しているわけですが、ジョーイは「うーん、俺は(今言ったこと)正確には覚えてないんだけど」と言いながら、it's pretty much about -ing.. 「だいたい、…することについてだよな」みたいに言っていますね。
自分で言ったこと、はっきり覚えてないけど、having, giving, sharing, receiving の話だったよな、と言っていることになります。
この have, give, share, receive という単語は、与える受け取る所有する分け合う フレンズ7-16その3 でさんざん使われた言葉でしたね。
牧師さんっぽく抽象的な言葉で愛というものを語ろうとして、何を言ってるかわけわかんないスピーチになってしまった原因となった動詞たちでした。
せっかく、感動的なことを言ったのに、「俺、何言ったっけ?」と今言ったばかりのことをすっかり忘れ、「まぁ、あれだ、have, give, share, receive みたいな話だったよね」みたいなオチがついてしまうのが、フレンズっぽくて楽しいですね。
ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
チャンドラーとモニカがロンドンで結ばれた夜に、モニカが最初探していたのはジョーイの方だったと知って、大ショックのチャンドラー。
あの時、ジョーイがいたら、今ごろジョーイと婚約してるってことじゃないか、みたいに言って、チャンドラーは部屋を出て行ってしまいます。
その後、ジョーイはチャンドラーと話をしようと、コーヒーハウスにやってくるのですが…。
[Scene: Central Perk, Chandler is sulking on the couch as Joey enters to talk with him.]
セントラルパーク。チャンドラーはカウチで不機嫌である。そこに、チャンドラーと話すため、ジョーイが入ってくる。
ジョーイ: Hey. (やあ。)
チャンドラー: Hey. You want this scone? (Holds up his plate) It came for me but it would probably rather sleep with you! (やあ。このスコーン、欲しい? [皿を掲げて] 俺に来たものだけど、多分、このスコーンはお前の方と寝たがってるだろうよ!)
ジョーイ: Chandler, come on, nothing even happened! I just... I don't want you to be upset. (チャンドラー、なぁ、何も起こらなかったんだぞ。俺はただ、お前を怒らせたくないんだ。)
チャンドラー: How can I not be upset? Okay? I finally fall in love with this fantastic woman and it turns out that she wanted you first! (俺がどうして怒らないでいられるんだ? いいか? 俺はついに素晴らしい女性と恋に落ちたのに、その彼女は最初はお前を求めてたってことがわかったんだぞ。)
ジョーイ: Yeah, for like a half an hour one night! Chandler, she wants you for the rest of her life! We look at you and-and we see you together, and it just... it-it fits. Y'know? And you just know it's gonna last forever. (ああ、一晩の30分くらいの間はな! チャンドラー、彼女は、残りの人生ずっと、お前を求めてるんだ! 俺たちはお前たちを見てて、で、お前らが一緒にいるのを見て、そして、ただほら、ぴったりなんだよ。だろ? でお前もわかってるだろ、それが永遠に続くってことを。)
チャンドラー: That's what you should say. (今のを言うべきだよ。)
ジョーイ: What? (何だって?)
チャンドラー: When you're marrying us, that's what you should say. (お前が俺たちを(牧師として)結婚させる時に、今のをお前は言うべきだよ。)
ジョーイ: Really? I can do it? (ほんとに? 俺が(牧師として)結婚式を執り行えるの?)
チャンドラー: I'd love it if you would do it. (お前がそうしてくれたら、俺は嬉しいよ。)
ジョーイ: Hey! (They hug.) (ああ! [二人はハグする])
チャンドラー: But those are the words! Those exact words! (でもさっきのがその言葉だぞ! 今の全く同じ言葉だぞ!)
ジョーイ: Well, I don't remember exactly but, it's-it's pretty much about having and giving and sharing and receiving. (うーん、正確には覚えてないけど、でも、だいたい、所有すること、与えること、分け合うこと、受け取ること、だよな。)
ジョーイの顔を見たチャンドラーは、スコーンを示しながら、イヤミを言っています。
「このスコーン欲しい? このスコーンは(俺が注文して)俺のところに運ばれて来たものだけど、お前と寝たがってるみたいだよ」みたいなことですね。
「俺のところに来たけど、お前の方と寝たがってる」と表現することで、あのロンドンの夜、「モニカは俺の部屋に来たけど、本当はジョーイと寝たがってた」ことをまたここでブリ返そうとしているわけです。
皮肉っぽくいつまでもその話を持ち出すチャンドラーにジョーイは、「何も起こってさえいないのに!」みたいに怒っています。
「実際に寝たわけでもなく、最初寝たいと思ってやってきた、ってだけなのに、そんなに俺に怒らないでくれよ、俺はお前を怒らせたくはないんだよ」とジョーイは言います。
「怒らないで欲しい」と言われたチャンドラーは、How can I not be upset? と言っています。
直訳すると、「どのようにして俺は怒らないでいられることができる?」みたいなことですね。
これが怒らずにはいられようか、怒るに決まってるだろ、みたいなニュアンスです。
「とうとう、ついに、素晴らしい女性と恋に落ちたっていうのに、蓋を開けてみたら、その女性は最初は(俺じゃなくて)お前の方を求めてた、お前と寝たいと思ってたことがわかったんだぞ」みたいな怒りですね。
「最初はお前を求めてた」という発言を否定することなく、yeah 「そうだよな」と肯定したジョーイですが、その後、for like a half an hour one night と期間を述べています。
モニカが俺を求めた、って言っても、それはある一晩の、それも30分くらいの間の話だろ、という感覚ですね。
落ち込んで酔っ払ってたあの瞬間だけ、俺と寝たがってたかもしれないけど、モニカはお前を for the rest of her life 「彼女の残りの人生全部、一生」求めてるんだよ、お前と一緒にいたいと思ってるんだよ、と言っているわけです。
俺たちはお前ら二人を見て、一緒にいるのを見て、it fits. と言っています。
fit は文字通り「フィットする」ということで、「合う、似合う、ぴったりである」という感覚ですね。
「お前ら二人を見てると、ほんとにぴったり合っててお似合いで、それが永遠に続くってことをお前もわかってるだろ」とジョーイは言います。
「なかなかいいこと言うじゃん、ジョーイ」と言いたくなるような素敵なセリフですね。
その言葉を感動した様子で聞いていたチャンドラーは、That's what you should say. と言います。
直訳すると、「それ(今お前が言ったこと)は、お前が言うべきことだ」になるでしょう。
つまり、「今の言葉をお前は言うべきだ」ということですね。
その後、チャンドラーはもう少し具体的に説明しています。
「お前が俺たちを結婚させる時」、つまり、「お前が牧師として俺たちの結婚式を執り行う時に」、お前は今のその言葉を言うべきだ、と言っているわけです。
牧師として何を話したらいいかわからない、とジョーイは悩んでいて、「俺たちをよく知ってる友達として思うまま話せばいい」とチャンドラーはアドバイスしていたのですが、今、ジョーイが俺に言ってくれたこと、まさにそれが友達としての素敵な言葉じゃないか、どうかそれを結婚式で話してくれよ、と言っていることになります。
モニカが最初はジョーイと寝たいと思っていた、という話を聞いて、「お前が牧師として結婚式を挙げるって話はナシだ」と言っていたチャンドラーですが、この言葉でジョーイを牧師として認めたことがわかりますね。
ジョーイも「俺はそれをできるの? 俺が牧師をやってもいいの?」みたいに尋ねています。
「お前が牧師をやってくれたら、俺は嬉しい」と言って、二人は仲直りすることになります。
そう言いながらもチャンドラーは、「今言った、その通りの言葉だぞ。正確にその言葉だぞ」みたいに念押しをしていますね。
一字一句違えずに、今の言葉そのまんまを言うんだぞ、と釘を刺しているわけですが、ジョーイは「うーん、俺は(今言ったこと)正確には覚えてないんだけど」と言いながら、it's pretty much about -ing.. 「だいたい、…することについてだよな」みたいに言っていますね。
自分で言ったこと、はっきり覚えてないけど、having, giving, sharing, receiving の話だったよな、と言っていることになります。
この have, give, share, receive という単語は、与える受け取る所有する分け合う フレンズ7-16その3 でさんざん使われた言葉でしたね。
牧師さんっぽく抽象的な言葉で愛というものを語ろうとして、何を言ってるかわけわかんないスピーチになってしまった原因となった動詞たちでした。
せっかく、感動的なことを言ったのに、「俺、何言ったっけ?」と今言ったばかりのことをすっかり忘れ、「まぁ、あれだ、have, give, share, receive みたいな話だったよね」みたいなオチがついてしまうのが、フレンズっぽくて楽しいですね。
ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
2013年05月10日
衣の人でも感情はある フレンズ7-16その5
皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は2位、「にほんブログ村」は9位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
チャンドラーとモニカは、ロンドンでの二人のなれそめをジョーイに話したのですが、その話を聞いていたフィービーがモニカに、"Tell him who you originally wanted to hook up with that night." 「あの夜、元々は誰とくっつきたいと思ってたかを彼に話しなさいよ」みたいに言ったことで、波乱の展開に…。
モニカはそのフィービーの発言を流そうとしたのですが、チャンドラーが聞き捨てならないという様子で追及してきます。
チャンドラー: Who did you originally want to hook up with? (モニカは元々は誰とくっつきたいと思ってたんだよ?)
モニカ: Okay, fine, but please don't be upset! Okay? I was really depressed, okay? And really drunk! I just wanted something stupid and meaningless. I just wanted... just sex. So, when I... went to your room that night... I was actually looking... for... Joey. (Joey smiles.) (わかった、いいわ。でもどうか怒らないで。いい? 私はほんとに落ち込んでたのよ。そしてものすごく酔ってた! 私はただ、バカで無意味なことをしたかったの。私はただ…エッチしたかったのよ。それで、私があの夜あなたの部屋に行った時…私は本当は捜してたの…ジョーイを。)
ジョーイ: Yeah, baby! (Chandler glares at him.) No, baby! (いいねぇ、ベイビー! [チャンドラーがジョーイをにらむ] だめだよ、ベイビー!)
チャンドラー: Oh, my God. You came to the room looking for Joey? Were you planning on telling me this? (なんてこった。モニカはジョーイを探してあの部屋に来たのか? このことを俺に話すつもりだったか?)
モニカ: No, because I, I didn't think it was important. (いいえ(話すつもりはなかったわ)、だって、重要なことだと思わなかったから。)
チャンドラー: Oh, it's not important? It's not important?! If it wasn't for a bridesmaid, you'd be marrying him (Points to Joey) not me! (ほぉ、重要なことじゃない? 重要じゃない? (ジョーイと一緒にいた)ブライズメイドがいなければ、モニカは(今ごろ)ジョーイと結婚する予定だったんだぞ [ジョーイを指さして] 俺じゃなくて!)
モニカ: No! Do you know how unbelievably glad I am that Joey was not there that night?! (違うわ! あの夜にジョーイがあの部屋にいなくて、私がどんなに信じられないほど嬉しいと思ってるか、あなた、わかる?)
ジョーイ: Hey! (Monica turns and looks at him) I'm a man of the cloth but I still have feelings! (おい! [モニカは振り返ってジョーイを見る] 俺は、衣(ころも)の人[聖職者]だけど、それでもまだ感情は持ってるんだぞ!)
hook up with の hook はいわゆる「フック、ホック、(引っかけるための)鉤(かぎ)」のことで、動詞 hook は「(ものを)かぎで引っかける」、hook up with... だと「…と結合する」という意味になり、そこから、「(異性と)くっつく、いい仲になる」という意味にもなります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
hook up [phrasal verb] : (slang) to start having a sexual relationship with someone
つまり、「(スラング) 誰かと性的な関係を持ち始めること」。
チャンドラーに追及されたモニカは、本当のことを話し始めます。
どうか怒らないで、と言いながら、私はすっごく落ち込んでて、すっごく酔っぱらってたから、stupid で meaningless なことがしたかったの、と言っています。
そう言った後、ダイレクトに「ただエッチしたかったの」とも言っていますね。
あの夜、チャンドラーの部屋に行った時に、実は・実際に、私が捜していたのは、ジョーイだったの、と真実を告白するモニカ。
隣で聞いていたジョーイは、「モニカは俺とエッチしたがってたの?」みたいに嬉しそうに、Yeah, baby! と言うのですが、婚約者であるチャンドラーがにらんでいるので、慌てて、「だめだよ、ベイビー」と言い直しています。
俺の部屋に来たのは、ジョーイを捜すためだったのか…と言って、チャンドラーは、「このことを俺に話すつもりにしてたか?」みたいに尋ねています。
plan on doing の形で、「〜するつもりである、〜しようと思う」という意味になりますね。
モニカは、「この件を話すつもりはなかった」と否定して、だって、重要なことだとは思わなかったから、とも言っています。
「重要なことじゃない、だって?!」みたいにチャンドラーは言って、If it wasn't for a bridesmaid, you'd be marrying him not me! と続けます。
この文章は、仮定法が使われていますね。
It it wasn't for... は「もし…がなければ」という決まり文句。
モニカが訪ねて来た時、ジョーイはブライズメイド(花嫁の付添役)と出掛けていたのでたまたま不在だったけど、あのブライズメイドがいなくてジョーイが部屋に残ってたら、という仮定ですね。
you'd be marrying him not me! は、「(もしそうなら)今頃は、俺じゃなくて、彼(ジョーイ)と結婚する予定だったろう」。
be marrying という進行形は、近い将来の予定を表す進行形で、あの時、ジョーイがいて、ジョーイと寝てたら、今ごろジョーイと婚約してることになってたろうさ、みたいに言っているわけです。
unbelievably は文字通り、「信じられないほど(に)」。
ですから、Do you know how... の文章を直訳すると、「あの夜、ジョーイがあの部屋にいなかったことを、私がどれほど信じられないほどに嬉しいと思ってるか、あなたはわかる?」と言っていることになります。
ジョーイがあそこにいなくて良かった、ジョーイと結ばれてしまわなくて良かった、って心から思ってるの、みたいに言われたので、ジョーイは怒っています。
I'm a man of the cloth but I still have feelings! について。
a man of the cloth という表現があるのですが、例えばその意味を知らないにしても、文全体を見ることで、だいたいの意味の見当をつけることはできます。
このセリフは、「俺は a man of the cloth だけど、それでもまだ感情はあるんだ・持ってるんだ」ということですから、a man of the cloth が、感情がない人、感情的ではない人、または感情を超越した、感情を押し殺すようなタイプの人間を指していることが想像できますね。
cloth は、テーブルクロスなどのクロスのことで、「布」、そこから、「(法衣としての)黒の僧服」の意味にもなり、the cloth で「聖職、牧師たち」も指します。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
a man of the cloth : (formal or humorous) a Christian priest or minister
つまり、「(フォーマル、またはユーモラスな表現) キリスト教の司祭または牧師」。
日本の感覚で言うと、「袈裟(けさ)の人」みたいな感じでしょうね。
俺は、結婚式を執り行える牧師の資格を取った「袈裟の人、法衣の人」である聖職者だけど、それでも感情をすべてなくしたわけじゃないんだぞ、みたいな言い方をしているわけです。
聖職者になったからって、心が傷つかないわけじゃない、今のモニカの失礼な発言は、俺の心を大きく傷つけたぞ、みたいに怒っているのです。
I'm a minister 「俺は牧師」みたいにそのまま言うのではなく、a man of the cloth とちょっともったいぶった感じで表現してみたところがこのセリフのポイントですね。
そんな風に、「俺は神に仕える身なんだぞ」みたいに言っておきながら、「ジョーイと寝なくてほんと良かった」みたいにモニカに言われたことを怒っているわけですから、聖職者であることと、怒っている内容の俗物性(笑)とのギャップが、このセリフの面白さになっている、ということですね。
ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
チャンドラーとモニカは、ロンドンでの二人のなれそめをジョーイに話したのですが、その話を聞いていたフィービーがモニカに、"Tell him who you originally wanted to hook up with that night." 「あの夜、元々は誰とくっつきたいと思ってたかを彼に話しなさいよ」みたいに言ったことで、波乱の展開に…。
モニカはそのフィービーの発言を流そうとしたのですが、チャンドラーが聞き捨てならないという様子で追及してきます。
チャンドラー: Who did you originally want to hook up with? (モニカは元々は誰とくっつきたいと思ってたんだよ?)
モニカ: Okay, fine, but please don't be upset! Okay? I was really depressed, okay? And really drunk! I just wanted something stupid and meaningless. I just wanted... just sex. So, when I... went to your room that night... I was actually looking... for... Joey. (Joey smiles.) (わかった、いいわ。でもどうか怒らないで。いい? 私はほんとに落ち込んでたのよ。そしてものすごく酔ってた! 私はただ、バカで無意味なことをしたかったの。私はただ…エッチしたかったのよ。それで、私があの夜あなたの部屋に行った時…私は本当は捜してたの…ジョーイを。)
ジョーイ: Yeah, baby! (Chandler glares at him.) No, baby! (いいねぇ、ベイビー! [チャンドラーがジョーイをにらむ] だめだよ、ベイビー!)
チャンドラー: Oh, my God. You came to the room looking for Joey? Were you planning on telling me this? (なんてこった。モニカはジョーイを探してあの部屋に来たのか? このことを俺に話すつもりだったか?)
モニカ: No, because I, I didn't think it was important. (いいえ(話すつもりはなかったわ)、だって、重要なことだと思わなかったから。)
チャンドラー: Oh, it's not important? It's not important?! If it wasn't for a bridesmaid, you'd be marrying him (Points to Joey) not me! (ほぉ、重要なことじゃない? 重要じゃない? (ジョーイと一緒にいた)ブライズメイドがいなければ、モニカは(今ごろ)ジョーイと結婚する予定だったんだぞ [ジョーイを指さして] 俺じゃなくて!)
モニカ: No! Do you know how unbelievably glad I am that Joey was not there that night?! (違うわ! あの夜にジョーイがあの部屋にいなくて、私がどんなに信じられないほど嬉しいと思ってるか、あなた、わかる?)
ジョーイ: Hey! (Monica turns and looks at him) I'm a man of the cloth but I still have feelings! (おい! [モニカは振り返ってジョーイを見る] 俺は、衣(ころも)の人[聖職者]だけど、それでもまだ感情は持ってるんだぞ!)
hook up with の hook はいわゆる「フック、ホック、(引っかけるための)鉤(かぎ)」のことで、動詞 hook は「(ものを)かぎで引っかける」、hook up with... だと「…と結合する」という意味になり、そこから、「(異性と)くっつく、いい仲になる」という意味にもなります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
hook up [phrasal verb] : (slang) to start having a sexual relationship with someone
つまり、「(スラング) 誰かと性的な関係を持ち始めること」。
チャンドラーに追及されたモニカは、本当のことを話し始めます。
どうか怒らないで、と言いながら、私はすっごく落ち込んでて、すっごく酔っぱらってたから、stupid で meaningless なことがしたかったの、と言っています。
そう言った後、ダイレクトに「ただエッチしたかったの」とも言っていますね。
あの夜、チャンドラーの部屋に行った時に、実は・実際に、私が捜していたのは、ジョーイだったの、と真実を告白するモニカ。
隣で聞いていたジョーイは、「モニカは俺とエッチしたがってたの?」みたいに嬉しそうに、Yeah, baby! と言うのですが、婚約者であるチャンドラーがにらんでいるので、慌てて、「だめだよ、ベイビー」と言い直しています。
俺の部屋に来たのは、ジョーイを捜すためだったのか…と言って、チャンドラーは、「このことを俺に話すつもりにしてたか?」みたいに尋ねています。
plan on doing の形で、「〜するつもりである、〜しようと思う」という意味になりますね。
モニカは、「この件を話すつもりはなかった」と否定して、だって、重要なことだとは思わなかったから、とも言っています。
「重要なことじゃない、だって?!」みたいにチャンドラーは言って、If it wasn't for a bridesmaid, you'd be marrying him not me! と続けます。
この文章は、仮定法が使われていますね。
It it wasn't for... は「もし…がなければ」という決まり文句。
モニカが訪ねて来た時、ジョーイはブライズメイド(花嫁の付添役)と出掛けていたのでたまたま不在だったけど、あのブライズメイドがいなくてジョーイが部屋に残ってたら、という仮定ですね。
you'd be marrying him not me! は、「(もしそうなら)今頃は、俺じゃなくて、彼(ジョーイ)と結婚する予定だったろう」。
be marrying という進行形は、近い将来の予定を表す進行形で、あの時、ジョーイがいて、ジョーイと寝てたら、今ごろジョーイと婚約してることになってたろうさ、みたいに言っているわけです。
unbelievably は文字通り、「信じられないほど(に)」。
ですから、Do you know how... の文章を直訳すると、「あの夜、ジョーイがあの部屋にいなかったことを、私がどれほど信じられないほどに嬉しいと思ってるか、あなたはわかる?」と言っていることになります。
ジョーイがあそこにいなくて良かった、ジョーイと結ばれてしまわなくて良かった、って心から思ってるの、みたいに言われたので、ジョーイは怒っています。
I'm a man of the cloth but I still have feelings! について。
a man of the cloth という表現があるのですが、例えばその意味を知らないにしても、文全体を見ることで、だいたいの意味の見当をつけることはできます。
このセリフは、「俺は a man of the cloth だけど、それでもまだ感情はあるんだ・持ってるんだ」ということですから、a man of the cloth が、感情がない人、感情的ではない人、または感情を超越した、感情を押し殺すようなタイプの人間を指していることが想像できますね。
cloth は、テーブルクロスなどのクロスのことで、「布」、そこから、「(法衣としての)黒の僧服」の意味にもなり、the cloth で「聖職、牧師たち」も指します。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
a man of the cloth : (formal or humorous) a Christian priest or minister
つまり、「(フォーマル、またはユーモラスな表現) キリスト教の司祭または牧師」。
日本の感覚で言うと、「袈裟(けさ)の人」みたいな感じでしょうね。
俺は、結婚式を執り行える牧師の資格を取った「袈裟の人、法衣の人」である聖職者だけど、それでも感情をすべてなくしたわけじゃないんだぞ、みたいな言い方をしているわけです。
聖職者になったからって、心が傷つかないわけじゃない、今のモニカの失礼な発言は、俺の心を大きく傷つけたぞ、みたいに怒っているのです。
I'm a minister 「俺は牧師」みたいにそのまま言うのではなく、a man of the cloth とちょっともったいぶった感じで表現してみたところがこのセリフのポイントですね。
そんな風に、「俺は神に仕える身なんだぞ」みたいに言っておきながら、「ジョーイと寝なくてほんと良かった」みたいにモニカに言われたことを怒っているわけですから、聖職者であることと、怒っている内容の俗物性(笑)とのギャップが、このセリフの面白さになっている、ということですね。
ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
2013年05月08日
罪悪感を感じるほどには酔ってない フレンズ7-16その4
皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は2位、「にほんブログ村」は9位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
結婚式でジョーイが牧師役をしてくれるなら、抽象的な言葉じゃなくて、友達として具体的なことを話してくれればいい、とチャンドラーが言うので、ジョーイは、「じゃあ、ロンドンでの二人のなれそめを教えてよ」と尋ねます。
そして場面はロンドンのシーンにカット。ロスの結婚式の出席者に、「ロスの母親」だと間違われたことを気にして落ち込んでいるモニカを、チャンドラーは必死に慰めています。
チャンドラー: Well, look, it's been a really emotional time y'know, and you've had a lot to drink. And you've just got to let that go, okay? I mean, you were the most beautiful woman in the room tonight! (ねぇ、本当に感情的になっちゃう時間だったし、君はたくさん飲んでたし。だからそんなことは忘れないといけないんだ、だろ? 君は今夜あの部屋で一番きれいな女性だったんだから。)
モニカ: Really? (ほんとに?)
チャンドラー: You kidding? You're the most beautiful woman in most rooms-- (She jumps up and kisses him.) (Breaking the kiss.) Whoa! Whoa! Whoa! What's going on? You and I just made out! You and I are making out? (冗談だろ。君はたいていの部屋で最もきれいな女性だ… [モニカは飛び上がり、チャンドラーにキスする] [キスから離れながら] おいおいおい! 一体何が起こってるんだ? 君と俺がたった今、キスした! 君と俺とは、今いちゃついてるのか?)
モニカ: Well, not anymore. (うーん、今はもうしてないわ。)
チャンドラー: But we don't do that. (でも俺たちはそんなことしないだろ。)
モニカ: I know, I just thought it would be fun. (そうね、私はただそうしたら楽しいかな、って思っただけなの。)
チャンドラー: How drunk are you? (どのくらい酔ってるの?)
モニカ: Drunk enough to know that I want to do this. Not so drunk that you should feel guilty about taking advantage. (こういうことをしたいと思える程度に酔ってる。この機に乗じる(便乗する)ことにあなたが罪悪感を覚えるほどには酔ってない。)
チャンドラー: (thinks) That's the perfect amount! ([考えて] それって完璧な酒量じゃん!)
感情的になってたし、君はお酒をいっぱい飲んでたんだし、だから、let that go しないといけないよ、と諭しています。
let ... go は「…を行かせる」ということですから、... に当たる事柄を、いつまでもウジウジと自分の中に抱え込まないで忘れちゃえよ、みたいに言っている感覚になります。
ロスの母親に間違われて落ち込んでるけど、あそこの部屋の中で、君は一番きれいな女性だったじゃないか、とまで言っていますね。
嘘でしょ?みたいに言うモニカに対して、チャンドラーは、the most beautiful woman in most rooms と表現しています。
昨日のあの部屋に関しては、間違いなく出席者の中で一番美しかった、と言った後で、他の場合でもたいていの部屋なら、君は一番きれいだよ、みたいに言っていることになるでしょう。
どんな場所にいても一番きれい、だと言ってしまうのは言い過ぎだとでも思ったのでしょうか(笑)、超ド級の美人がいる部屋だとやっぱ負けちゃうかな、みたいにチラっとでも思ったのかどうかは知りませんが、とにかくチャンドラーは、「君はたいていの場所では、その中で一番きれいだって言って構わないレベルの、美人だよ」と慰めているのですね。
そんな風に、「モニカはきれいだよ」を連発するチャンドラーに、いきなりモニカが抱きついてキスをします。
キスされたチャンドラーは動揺して、そのキスから離れ、「一体何が起こってるの?」みたいにパニック状態になっています。
make out はフレンズ頻出で、「イチャイチャする、キスする、エッチする」のように、そういうイチャつき全般を表す言葉ですね。
チャンドラーはその make out という言葉を使って、「君と俺はたった今、メイクアウトした(キスしてイチャついた)」、「君と俺とは今、メイクアウトしてるところなの?」みたいに言っています。
モニカが唐突にキスしてきたので、俺たち今、そーゆー系のことしちゃったけど、俺たち今そういうことをしてるわけ?と尋ねているわけですね。
モニカの返事も(かなり酔っているせいか)ちょっとズレた感じで、「今、make out してるのか?って聞かれたら、今はもうしてない」みたいに言っています。
一瞬キスしたけど、今は離れて距離を取ってるから、今はもうイチャついてなんかいないわ、という感じ。
その次のチャンドラーの、But we don't do that. は、「習性・習慣を表す現在形」の典型的なものですね。
つまり、「でも俺たちは(普通は・いつもは)そんなことしない」という感覚。
俺たちはずっと友達で、男女の恋愛みたいな行為をしたことがなかったのに、モニカは急にキスしてきた、俺たちって普段そんなことしないのに、いきなりどうしちゃったわけ?みたいな気持ちが、その「俺たちは普通はそんなことしない」という現在形に出ているということです。
「私はただ、そうしたら(チャンドラーにキスしたら)楽しいかなと思っただけ」みたいにモニカは説明しています。
「友達である男性にキスしたら楽しいかもって思っちゃった」みたいに言うので、チャンドラーは「えらく酔ってるみたいな発言だけど、どれくらい酔ってるの?」みたいに問うていますね。
「どのくらい酔っているか?」を尋ねられたモニカは、Drunk enough to do 「〜するほど(十分に)酔っている」とまずは答えます。
こんなこと、つまり、男友達のチャンドラーにキスしたいと思うほど酔ってる、ということで、ちょっと倫理観がなくなってしまっている程度に酔ってる、というところでしょう。
その後、Not so drunk that SV 「主語が(動詞)するほどには(そんなには)酔ってない」とも言っています。
take advantage は「うまく・巧みに利用する」「悪用する、便乗する、乗じる」。
つまり、「モニカは今、ものすごく酔っぱらってるから、この機に乗じて、キスとかしちゃってもオッケーかも」みたいに思ったとしても、そのことでチャンドラーが罪悪感を感じるほどには酔ってない、ということですね。
意識がないほど酔ってるわけじゃなくて、モニカとしては自分のしていることをちゃんと認識しているわけだから、チャンドラーが無意識のモニカを一方的にもて遊んだ(笑)みたいなことにはならないから安心して、みたいに言っていることになるでしょう。
そんな風に酔ってる度合を説明されたチャンドラーは、That's the perfect amount! と言っています。
amount は「量」ですから、「それって完璧な量(酒量)じゃん」と言っていることになります。
「チャンドラーとキスしたいほど酔ってる。でも、チャンドラーがそれに乗じてもチャンドラーが罪の意識を感じるほどには酔ってない」というその「酔い加減」が絶妙である、この流れでエッチなことになっても、それで俺が責められることにはならない、とチャンドラーは喜んでいるわけですね。
ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
結婚式でジョーイが牧師役をしてくれるなら、抽象的な言葉じゃなくて、友達として具体的なことを話してくれればいい、とチャンドラーが言うので、ジョーイは、「じゃあ、ロンドンでの二人のなれそめを教えてよ」と尋ねます。
そして場面はロンドンのシーンにカット。ロスの結婚式の出席者に、「ロスの母親」だと間違われたことを気にして落ち込んでいるモニカを、チャンドラーは必死に慰めています。
チャンドラー: Well, look, it's been a really emotional time y'know, and you've had a lot to drink. And you've just got to let that go, okay? I mean, you were the most beautiful woman in the room tonight! (ねぇ、本当に感情的になっちゃう時間だったし、君はたくさん飲んでたし。だからそんなことは忘れないといけないんだ、だろ? 君は今夜あの部屋で一番きれいな女性だったんだから。)
モニカ: Really? (ほんとに?)
チャンドラー: You kidding? You're the most beautiful woman in most rooms-- (She jumps up and kisses him.) (Breaking the kiss.) Whoa! Whoa! Whoa! What's going on? You and I just made out! You and I are making out? (冗談だろ。君はたいていの部屋で最もきれいな女性だ… [モニカは飛び上がり、チャンドラーにキスする] [キスから離れながら] おいおいおい! 一体何が起こってるんだ? 君と俺がたった今、キスした! 君と俺とは、今いちゃついてるのか?)
モニカ: Well, not anymore. (うーん、今はもうしてないわ。)
チャンドラー: But we don't do that. (でも俺たちはそんなことしないだろ。)
モニカ: I know, I just thought it would be fun. (そうね、私はただそうしたら楽しいかな、って思っただけなの。)
チャンドラー: How drunk are you? (どのくらい酔ってるの?)
モニカ: Drunk enough to know that I want to do this. Not so drunk that you should feel guilty about taking advantage. (こういうことをしたいと思える程度に酔ってる。この機に乗じる(便乗する)ことにあなたが罪悪感を覚えるほどには酔ってない。)
チャンドラー: (thinks) That's the perfect amount! ([考えて] それって完璧な酒量じゃん!)
感情的になってたし、君はお酒をいっぱい飲んでたんだし、だから、let that go しないといけないよ、と諭しています。
let ... go は「…を行かせる」ということですから、... に当たる事柄を、いつまでもウジウジと自分の中に抱え込まないで忘れちゃえよ、みたいに言っている感覚になります。
ロスの母親に間違われて落ち込んでるけど、あそこの部屋の中で、君は一番きれいな女性だったじゃないか、とまで言っていますね。
嘘でしょ?みたいに言うモニカに対して、チャンドラーは、the most beautiful woman in most rooms と表現しています。
昨日のあの部屋に関しては、間違いなく出席者の中で一番美しかった、と言った後で、他の場合でもたいていの部屋なら、君は一番きれいだよ、みたいに言っていることになるでしょう。
どんな場所にいても一番きれい、だと言ってしまうのは言い過ぎだとでも思ったのでしょうか(笑)、超ド級の美人がいる部屋だとやっぱ負けちゃうかな、みたいにチラっとでも思ったのかどうかは知りませんが、とにかくチャンドラーは、「君はたいていの場所では、その中で一番きれいだって言って構わないレベルの、美人だよ」と慰めているのですね。
そんな風に、「モニカはきれいだよ」を連発するチャンドラーに、いきなりモニカが抱きついてキスをします。
キスされたチャンドラーは動揺して、そのキスから離れ、「一体何が起こってるの?」みたいにパニック状態になっています。
make out はフレンズ頻出で、「イチャイチャする、キスする、エッチする」のように、そういうイチャつき全般を表す言葉ですね。
チャンドラーはその make out という言葉を使って、「君と俺はたった今、メイクアウトした(キスしてイチャついた)」、「君と俺とは今、メイクアウトしてるところなの?」みたいに言っています。
モニカが唐突にキスしてきたので、俺たち今、そーゆー系のことしちゃったけど、俺たち今そういうことをしてるわけ?と尋ねているわけですね。
モニカの返事も(かなり酔っているせいか)ちょっとズレた感じで、「今、make out してるのか?って聞かれたら、今はもうしてない」みたいに言っています。
一瞬キスしたけど、今は離れて距離を取ってるから、今はもうイチャついてなんかいないわ、という感じ。
その次のチャンドラーの、But we don't do that. は、「習性・習慣を表す現在形」の典型的なものですね。
つまり、「でも俺たちは(普通は・いつもは)そんなことしない」という感覚。
俺たちはずっと友達で、男女の恋愛みたいな行為をしたことがなかったのに、モニカは急にキスしてきた、俺たちって普段そんなことしないのに、いきなりどうしちゃったわけ?みたいな気持ちが、その「俺たちは普通はそんなことしない」という現在形に出ているということです。
「私はただ、そうしたら(チャンドラーにキスしたら)楽しいかなと思っただけ」みたいにモニカは説明しています。
「友達である男性にキスしたら楽しいかもって思っちゃった」みたいに言うので、チャンドラーは「えらく酔ってるみたいな発言だけど、どれくらい酔ってるの?」みたいに問うていますね。
「どのくらい酔っているか?」を尋ねられたモニカは、Drunk enough to do 「〜するほど(十分に)酔っている」とまずは答えます。
こんなこと、つまり、男友達のチャンドラーにキスしたいと思うほど酔ってる、ということで、ちょっと倫理観がなくなってしまっている程度に酔ってる、というところでしょう。
その後、Not so drunk that SV 「主語が(動詞)するほどには(そんなには)酔ってない」とも言っています。
take advantage は「うまく・巧みに利用する」「悪用する、便乗する、乗じる」。
つまり、「モニカは今、ものすごく酔っぱらってるから、この機に乗じて、キスとかしちゃってもオッケーかも」みたいに思ったとしても、そのことでチャンドラーが罪悪感を感じるほどには酔ってない、ということですね。
意識がないほど酔ってるわけじゃなくて、モニカとしては自分のしていることをちゃんと認識しているわけだから、チャンドラーが無意識のモニカを一方的にもて遊んだ(笑)みたいなことにはならないから安心して、みたいに言っていることになるでしょう。
そんな風に酔ってる度合を説明されたチャンドラーは、That's the perfect amount! と言っています。
amount は「量」ですから、「それって完璧な量(酒量)じゃん」と言っていることになります。
「チャンドラーとキスしたいほど酔ってる。でも、チャンドラーがそれに乗じてもチャンドラーが罪の意識を感じるほどには酔ってない」というその「酔い加減」が絶妙である、この流れでエッチなことになっても、それで俺が責められることにはならない、とチャンドラーは喜んでいるわけですね。
ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。