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シーズン8 第2話
The One With the Red Sweater (探せ! 赤いセーターの男)
原題は「赤いセーターの話」
チャンドラーとモニカの結婚披露宴も終わり、その翌朝の話。
[Scene: The Hotel Lobby, Rachel and Phoebe are at the front desk checking out.]
ホテルのロビー。レイチェルとフィービーはフロントデスクでチェックアウトしているところ。
レイチェル: Listen y'know what, sir? For the last time, I don't care what the computer says. We did not take a bag of Mashuga nuts from the mini-bar and we did not watch Dr. Do-Me-A-Little! (ねぇ、きっぱり言うわよ、そのコンピューターが何て言おうが関係ないわ。私たちはミニバーからマシューガナッツの袋を取らなかったし、私たちは「ドクター・ドゥ・ミー・ア・リトル」なんか見なかったわ!)
ジョーイ: (entering) Hey! ([入ってきて] やあ!)
フィービー: Oh! Joey uh, were you in our room last night? (まあ! ジョーイ、あなた、昨日の晩、私たちの部屋にいた?)
ジョーイ: No. (Phoebe grabs the receipt and shows it to Joey who gets mad.) I was told the name of the movie would not appear on the bill! (いいや。[フィービーはレシートを掴んで、それをジョーイに見せる、ジョーイは怒る] 映画の名前は請求書には出ないって俺は聞いたんだけど!)
(Chandler and Monica enter.)
チャンドラーとモニカが入ってくる。
チャンドラー: (to the front desk clerk) Hi! We're checking out of the bridal suite. ([フロントデスクの係に] やあ! 俺たち、ブライダル・スイートをチェックアウトするよ。)
モニカ: (depressed) That's right. I'm no longer a bride. I'll never be a bride again. Now, I'm just someone's wife! ([落ち込んで] その通りね。私はもう花嫁さんじゃないのよ。私はもう二度と花嫁さんになれないの。今、私はただ、誰かの妻なだけ。)
チャンドラー: And I'm the happiest guy in the world! (Monica goes and sits down in a huff.) Oh, come on, honey, don't be upset. We still have so much to look forward to! (そして俺は世界で一番幸せな男だ! [モニカはムッとした様子で座る] あぁ、ねぇ、ハニー、怒らないでよ。俺たちにはまだ、楽しみなことがいっぱいあるじゃないか。)
モニカ: Oh yeah, right. (Rolls her eyes.) (あぁ、ええ、そうね。[モニカはあきれたように目を回す])
レイチェルとフィービーは、ホテルのフロントの会計でモメている様子です。
for the last time は、「(それを終わりとして)最後に」という感覚。
for the first time 「初めて」はよく知られていますが、その対極のニュアンスですね。
それまでさんざんモメていたのでしょう、とにかく最後にこれだけ言わせてもらうけど、私の言い分はこうで、それはもう変わることはないわ、みたいなことで、「最後にきっぱりこう言うけど」という感覚なわけですね。
「そのコンピューターが何を言おうが関係ない、構わない」みたいに言うレイチェル。
say は「言う」でも雰囲気はわかりますが、この場合は、コンピューター上のデータがどう言っているか、どう表示されているかなんかどうでもいいの、ということ。
その後、私たちはミニバーからマシューガナッツの袋を取らなかったし(つまり、マシューガナッツを食べなかったし)、Dr. Do-Me-A-Little (という作品)も見なかった、と強く主張しています。
その話から、パソコン上ではナッツを食べ、その作品を見たことになっているので料金を請求されている、でもレイチェルたちは身に覚えのないことだから抗議している、ということがわかるわけです。
その作品のタイトルですが、do me a little の do は「エッチする」という意味。
もっと下品に言うと、「ちょっと私をヤッて」みたいな感じなので、「ちょっと私をヤッて先生」みたいなタイトルになります。
do me みたいなフレーズが使われているので、エッチなビデオのタイトルだと言うことがわかるのですが、このタイトルは、エディ・マーフィ主演の1998年の映画「ドクター・ドリトル」のもじりです。
Wikipedia 日本語版: ドクター・ドリトル
カタカナで書くと、「ドゥ・ミー・ア・リトル」と「ドリトル」にはかなり違いがあるように思いますが、「ドクター・ドリトル」の原題は、Dr. Dolittle なので、英語の文字で比較すると、Dr. Dolittle と Dr. Do me a little がよく似ていることがわかると思います。
有名な作品のタイトルをもじって、エッチなビデオのタイトルにする、というのはよくある話で、これもその一例ですね。
「こんなビデオ、見てないわよ」と怒っているところにジョーイがやってきたので、フィービーは「ジョーイ、あなた、昨日の晩、私たちの部屋にいた?」と尋ねます。
否定するジョーイですが、レシートを見せられて急に怒り出すジョーイ。
フロントに対して、I was told... 以下の文章を言っています。
I was told the name of the movie would not appear on the bill! について。
「俺は(ホテルの人に)こう言われたんだ」と言っていて、言われた内容が the name of 以下になります。
「その映画の名前は請求書にあらわれない、出ないと言われた」と言っていることになり、このセリフから、その映画を見た犯人はジョーイだったことがわかるのですね。
「部屋で有料で映画を見た場合、請求書にタイトルまでは出ません」って俺言われたのに、、みたいなことで、ジョーイ的には、映画のタイトルが出なければ、「私たち、何か映画を見たのかもね。酔っぱらってたから記憶にないけど、、」とごまかせるとでも思った、などのことでしょう。
その後、結婚式を無事終えたチャンドラーとモニカがフロントにやってきます。
ブライダル・スイートをチェックアウトすると言うチャンドラーですが、新妻であるはずのモニカは浮かない顔をしています。
「ブライダル・スイートをチェックアウトしたら、私はもうブライド(花嫁)じゃないわ。二度と花嫁さんになれない」と落ち込んでいて、「今や私は、ただの”誰かの妻”なのよ」と言っています。
「花嫁さん」にものすごく憧れていたモニカは、花嫁さんでなくなることがよほどいやなようですね(笑)。
自分の妻に、「今はただ、”誰かの妻”でしかない」みたいに、さもつまらないものになったかのように言われてしまったチャンドラーですが、めげることなく、「(君は誰かの妻。) そしてこの俺は世界で一番幸せな男だ!」と言います。
もちろんこれは自虐的なセリフで、自分の新妻に「ただの奥さんになっちゃった」みたいに落ち込まれている夫の俺って一体、、と言いたいところを、全く正反対のこと、「奥さんにそんな風に言われてる俺って、世界で一番幸せだよね!」と言ってみせたということです。
不機嫌そうに椅子に座ったモニカに、チャンドラーは、don't be upset. と言っています。
upset という単語は、ちょうど前回の記事、ありもしなかったものに動揺するなんて フレンズ8-1その6 に、
How could I be upset over something I never had? (ありもしなかったものにどうしてこんなに動揺することができるの?)
というセリフの中で登場したばかりでした。
その時にも説明したように、基本的な意味は「ひっくり返す」で、be upset は「ひっくり返された(状態)」、つまり、「落ち着いた状態ではない、平穏・穏便な状態とは反対の状態」になります。
今回のモニカの場合は、「動揺している」というよりは、「怒っている」というご不満な感じが近い気がします。
We still have so much to look forward to! の look forward to は、I'm looking forward to seeing you. 「あなたにお会いできるのを楽しみにしています」という決まり文句で有名なフレーズですね。
「俺たちには、楽しみにすべきことがまだたくさんある」という意味になります。
Oh yeah, right. というのは皮肉っぽい返事。
文字通りの「はい、そうですね」という完全肯定ではなくて、ちょっとあきれた感じで言う Yeah, right. は「はいはい、おっしゃる通りでございますねぇ」的な、相手の言うことを否定したい気持ちで言葉だけ「そうよね」と言っている感覚になります。
ト書きの、Rolls her eyes も、最近の記事に出てきたばかりですね。
シーズン8に突入! フレンズ8-1その1 で、妊娠したレイチェルをかばうためにフィービーが妊娠したふりをしていて、「父親の名前は言えないの。彼は有名人だから」と言った後に、
レイチェル: Oh, my God. Who is it?! (Phoebe rolls her eyes.) (まぁ、なんてこと。それは誰? [フィービーはあきれたように目をむく])
というシーンがありました。
そこでも説明したように、「目を回す」というのは、「あきれたように目をむく」という感覚で、今回のモニカの顔もまさにそんな感じです。
私はもう花嫁さんじゃないのよ。子供の頃からずっと夢見てた結婚式も終わっちゃって、この先、楽しみなことが何があるっていうの?みたいな気持ちから、そんな顔をしているわけですね。
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2013年10月31日
2013年10月28日
ありもしなかったものに動揺するなんて フレンズ8-1その6
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2014年1月19日(日)に神戸市で開催予定の追加セミナーについて、
先日、定員20名を30名に増やす旨をお伝えしましたが、
おかげさまで満席となりました。
これ以降はキャンセル待ちのみの受付とさせていただきます。
たくさんのお申し込み、ありがとうございました!
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「私へのプレゼントだと思って、確認のためにもう一度、妊娠検査をやって」と頼まれたレイチェルは、再度検査を行うことを決めます。
検査薬に結果が表示される時間となり、自分で見るのは怖いというレイチェルのために、フィービーが結果を確認しているところ。
フィービー: Umm, it's negative. (あぁ、陰性(ネガティブ)だわ。)
レイチェル: What? (何ですって?)
フィービー: It's negative. (陰性よ。)
レイチェル: Oh. Oh. Well, there you go. Whew! (Pause) That is-that's great-that is really great-great news. (Pause) Y'know ‘cause the whole... uh.... not being ready and kinda the financial aspects, all that. Whew. Wow, this is so just the way it was supposed to be. (あぁ、あぁ、ほらね。ふぅ! [間があって] それで良かった、ほんとに良かった、いいニュースよ。[間] ほら、だって、準備ができてないとか、経済的な面とか、そういうの全部。ふぅ! これが、本来あるべき姿だったんだから。)
モニカ: Well... Then, great. (えぇ… それなら良かったわ。)
フィービー: Here. (Gives Rachel a tissue.) (はいどうぞ。[レイチェルにティッシュを手渡す])
レイチェル: Thanks. (Crying) God, this is so stupid! (Pause) How could I be upset over something I never had? It's negative? (ありがと。[泣きながら] なんてこと、こんなのって、すっごくばかげてるわよね! [間] ありもしなかったものにどうしてこんなに動揺することができるの? 陰性なのよね?)
フィービー: No, it's positive. (いいえ、陽性(ポジティブ)よ。)
レイチェル: What?! (何ですって?)
フィービー: It's-it's not negative, it's positive. (陰性じゃない。陽性よ。)
レイチェル: Are you sure? (確かなの?)
フィービー: Well yeah, I lied before. (ええ。さっきは嘘ついてたの。)
レイチェル: Oh! (まぁ!)
モニカ: Oh God.... (なんてこと。)
フィービー: Now you know how you really feel about it. (これで、あなたの本当の気持ちがわかったでしょ。)
レイチェル: Oh-oh, that's a risky little game! (まぁ、それって危険なゲームね。)
モニカ: Are you really gonna do this? (本当にこれをするつもり?[このまま、子供を産むつもり?])
レイチェル: Yeah. I'm gonna have a baby. I'm gonna have a baby. I'm gonna have a baby! (They all hug.) (ええ。私は赤ちゃんを産むわ。赤ちゃんを産むわ。赤ちゃんを産むわ! [三人はハグをする])
フィービー: With who? (で、誰の子供なの?)
レイチェル: No, it's still not the time. (いいえ、まだそれを言うべき時じゃない。)
暗転して画面に文字が出る。
DEDICATED TO THE PEOPLE OF NEW YORK CITY
レイチェルは自分が本当に妊娠しているかどうかを見るのが怖いと言って、代わりにフィービーが検査薬の結果を言うことになります。
フィービーが、negative 「(結果は)陰性」だと言うのを聞いた後、レイチェルは混乱した様子ではありますが、いろいろな言葉で自分の気持ちを表現しようとしています。
まず、陰性だと聞いて、「それって良かったのよね、いいニュースよね」と自分を納得させるように言っています。
だって、と理由を続けて、not being ready 「準備できていないこと」、the financial aspects 「経済的な状況、局面」を挙げています。
レイチェルが妊娠してると知らなかったモニカが、本人を目の前にしているとも知らずに、「一人で子供を産むなんて、いろいろと考えないといけないことがあるのに。経済的にもどうやっていくつもりなのかしら」などと言っていたことを思い出しての発言ですね。
the whole... や all that は、「一人で子供を産む」ことについて生じる様々な問題のあれやこれやをひっくるめた全部、全体、というニュアンス。
そういうのを全部考えると、陰性だとわかって本当に良かったのよ、ということです。
そんな風に言いながら、レイチェルは大げさに Whew. とため息をついて、this is so just the way it was supposed to be. と言います。
was supposed to (be) は、フレンズ頻出フレーズで、「…であるはずだった」という感覚。
ですから、this is... の文章は、「この今の状況は、元々そうであるべきだった、まさにその状態である」と言っていることになります。
妊娠したかもしれないと思ったことが想定外のことだった、妊娠したかもしれないと焦って慌てたけど、今、陰性だと、妊娠していないとわかったこの状況が、元々のあるべき姿だったのよね、と言っているわけですね。
そのように言葉では、「これで良かったのよ。元々妊娠するなんて思ってもみなかったんだし、この姿が本来の正しい姿なの」と言っているのですが、その口調、その表情を見ていると、レイチェルが陰性であったことを手放しに喜んでいるわけではないことがわかります。
それでモニカも、「うーん、それなら良かったわよね」みたいな感じの言葉しかかけられないわけです。
明らかに混乱して気持ちの整理がつかないでいるレイチェルは、泣きながら、「こんなのって、ほんとバカみたい、バカげてるわ!」と言っています。
その後のレイチェルのセリフ、How could I be upset over something I never had? ですが、これは聞いている方まで、ものすごく痛い気持ちになるセリフですね。
直訳すると、「私が(全く・全然)持たなかったものについて、どうして私が be upset になることができるのだろうか?」になるでしょうか。
upset の基本的な意味は「ひっくり返す」ということで、他動詞では「(人の気持ち)をひっくり返す、動転させる、狼狽させる」のように、とにかく人の気持ちをかき乱す、混乱させる、という意味で使われます。
気持ちが動揺したり、あるいは激怒したり、と文脈によりいろいろな意味で使われる言葉ですが、とにかく、落ち着いた状態ではない、平穏・穏便な状態とは反対の状態であることがわかれば良いでしょう。
今回のような be upset は「be 動詞+過去分詞」の形で、「動転・狼狽させられた」、つまり、「動転している、狼狽している」ことを表します。
be upset over の over は「〜に関して、〜のことで」という感覚ですね。
fight over 「〜のことで言い争いをする、激論する」の over と同じニュアンス。
something I never had の never は完全否定で「私が全く持っていなかったもの」になるでしょう。
つまり、妊娠したかもと思った時に、I have だと思った something ということですから、something I never had は「妊娠したかもと思った時にその存在を意識したけれど、実際にはお腹の中にいなかった赤ちゃん」を指していることになるわけです。
勝手にいる・あると思い込んでいた「もの」、実際にはありもしなかった「もの」、自分の中にはなかった「もの」のことで、どうして私はこんなに大騒ぎできちゃうわけ? どうしてこんなに動揺してしまうわけ?というのが、How could I... のセリフのニュアンスになるということです。
赤ちゃんに限らず、自分で勝手に何かを思い込んでいたけれど、実際にはそんなものは存在しなかった、実在・実存しなかった、ということは人生においてもよくありますね。
勝手にそうだと思い込んで、一人で舞い上がったり落ち込んだりしちゃって、私ってバカみたい、ありもしないものに翻弄された私って一体何なの?みたいに、自分で言いたくなる瞬間は誰にもあると思うので、そういう気持ちを表現するのに、今回のレイチェルのセリフは応用が効くのではないかな、と思います。
陰性だったということを素直に喜べない、違うと言われても納得できずにいろいろな気持ちがこみ上げて来てしまうレイチェルは、「何で私、ありもしないことにこんなに気持ちが混乱してしまうのかしら?」と自問し、再度、フィービーに、「陰性なのよね?」と確認します。
そこでフィービーが言った答えは何と、「いいえ、陽性よ」。
これには、レイチェルもモニカもただびっくりするしかありません。
フィービーはしれっとした顔で、「ええ、さっきは私、嘘をついたのよ」などと言う始末。
「これで、妊娠したことについて、あなたが本当にどう感じているかがわかったでしょう?」と言うので、レイチェルも、「それってリスキーな、危険なゲームね」と返すのが精一杯。
妊娠してないとわかってがっかりしてしまった自分、たくさんの困難が待ち受けているのはわかっていたけれどそれでも寂しいと思ってしまった自分の本心がレイチェルにもようやくわかった、ということです。
モニカは、「レイチェルはほんとにこれをするつもりなの?」と尋ねています。
do this = have a baby ですね。
レイチェルは心を決めた様子で、I'm gonna have a baby. と3回続けて宣言し、女子3人は幸せな気持ちでハグし合うことになります。
そんな中でも、with who? つまり、「その赤ちゃんは、誰との間の子供なの?」と聞き出そうとするフィービーですが、「まだその時じゃない、言うべき時じゃないわ」と言われて結局わからずじまいのまま、このシーンを終えることになります。
シーズン7の終わり頃、モニカが妊娠してる?という話になって、でも実は妊娠していたのはレイチェルだった!というのがシーズン7の最後の最後にわかって、シーズン8の第1話で、思わぬ妊娠に動揺を隠せないレイチェルの姿を見せて、妊娠してないという結果をいったんは見せた後、「やっぱり妊娠してたんだ。私、赤ちゃん産むわ!」となった、、というこの流れは、本当に「怒涛の展開」だったと思います。
私がいつも「ネタバレ禁止」で見ることをオススメしているのは、話のそれぞれのターニングポイントが「英語で理解できた喜び」を知って欲しいから、なんですよね。
例えば、ネガティブやポジティブという言葉はほぼ日本語になっていますので、妊娠の陰性・陽性の話をしていることは多くの方にもわかりやすい部分だったと思います。
そういう簡単な部分からでもいいのです。
レイチェル: It's negative?
フィービー: No, it's positive.
というセリフを聞いた瞬間に、ネイティブの観客や視聴者と同じタイミングで驚くことができる、それが「英語を英語のまま理解する」ということなんだと、多くの方に気づいて欲しいのですね。
レイチェルが「私、赤ちゃんを産むわ!」と宣言して、エンドクレジットになりますが、その前に、黒背景に白い文字で、
DEDICATED TO THE PEOPLE OF NEW YORK CITY
の言葉が映ります。
「ニューヨーク市の人々に捧ぐ」
というメッセージですが、これは、このフレンズ8-1 のエピソード放映日の時期と関係があります。
エピソード放映は 2001年9月27日だったのですが、それはあの「アメリカ同時多発テロ(2001年9月11日)」のすぐ後に当たる時期だったのです。
Wikipedia 英語版: Friends (season 8)
の Episodes の項目のフレンズ8-1 にも、以下のように説明されています。
Note: This episode is dedicated to "The People Of New York City" to remember the September 11 attacks.
私事ではありますが、2001年は、私が「フレンズ」のDVDを使って英語学習を始めた年で(開始したのは2001年4月)、DVD の場面が転換する時には、NY の象徴として「世界貿易センタービル(WTC)」がよく映っていたんですよね。
まさにそのビルが、あのテロの標的となって崩壊してしまったことは、当時の私にもものすごいショックでした。
自分が「フレンズ」に出会った年にそんな大きな出来事があって、2013年の今になって、自分のブログの解説記事でやっとそのエピソードに追いついたことを考えると、いろんなことが頭を駆け巡ります。
NY があんなことになってしまった直後に、コメディーである「フレンズ」を放映するべきかどうかについては、賛否両論があったとも聞きます。
そういうシーズン8の最初のエピソードで、レイチェルが子供を産むという人生の一大決心をする、というのも、感慨深いものがありますね。
このエピソードはちょうどそういう時期の放映だった、ということを思い出させてくれる、貴重な言葉だと思いました。
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たくさんのお申し込み、ありがとうございました!
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検査薬に結果が表示される時間となり、自分で見るのは怖いというレイチェルのために、フィービーが結果を確認しているところ。
フィービー: Umm, it's negative. (あぁ、陰性(ネガティブ)だわ。)
レイチェル: What? (何ですって?)
フィービー: It's negative. (陰性よ。)
レイチェル: Oh. Oh. Well, there you go. Whew! (Pause) That is-that's great-that is really great-great news. (Pause) Y'know ‘cause the whole... uh.... not being ready and kinda the financial aspects, all that. Whew. Wow, this is so just the way it was supposed to be. (あぁ、あぁ、ほらね。ふぅ! [間があって] それで良かった、ほんとに良かった、いいニュースよ。[間] ほら、だって、準備ができてないとか、経済的な面とか、そういうの全部。ふぅ! これが、本来あるべき姿だったんだから。)
モニカ: Well... Then, great. (えぇ… それなら良かったわ。)
フィービー: Here. (Gives Rachel a tissue.) (はいどうぞ。[レイチェルにティッシュを手渡す])
レイチェル: Thanks. (Crying) God, this is so stupid! (Pause) How could I be upset over something I never had? It's negative? (ありがと。[泣きながら] なんてこと、こんなのって、すっごくばかげてるわよね! [間] ありもしなかったものにどうしてこんなに動揺することができるの? 陰性なのよね?)
フィービー: No, it's positive. (いいえ、陽性(ポジティブ)よ。)
レイチェル: What?! (何ですって?)
フィービー: It's-it's not negative, it's positive. (陰性じゃない。陽性よ。)
レイチェル: Are you sure? (確かなの?)
フィービー: Well yeah, I lied before. (ええ。さっきは嘘ついてたの。)
レイチェル: Oh! (まぁ!)
モニカ: Oh God.... (なんてこと。)
フィービー: Now you know how you really feel about it. (これで、あなたの本当の気持ちがわかったでしょ。)
レイチェル: Oh-oh, that's a risky little game! (まぁ、それって危険なゲームね。)
モニカ: Are you really gonna do this? (本当にこれをするつもり?[このまま、子供を産むつもり?])
レイチェル: Yeah. I'm gonna have a baby. I'm gonna have a baby. I'm gonna have a baby! (They all hug.) (ええ。私は赤ちゃんを産むわ。赤ちゃんを産むわ。赤ちゃんを産むわ! [三人はハグをする])
フィービー: With who? (で、誰の子供なの?)
レイチェル: No, it's still not the time. (いいえ、まだそれを言うべき時じゃない。)
暗転して画面に文字が出る。
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レイチェルは自分が本当に妊娠しているかどうかを見るのが怖いと言って、代わりにフィービーが検査薬の結果を言うことになります。
フィービーが、negative 「(結果は)陰性」だと言うのを聞いた後、レイチェルは混乱した様子ではありますが、いろいろな言葉で自分の気持ちを表現しようとしています。
まず、陰性だと聞いて、「それって良かったのよね、いいニュースよね」と自分を納得させるように言っています。
だって、と理由を続けて、not being ready 「準備できていないこと」、the financial aspects 「経済的な状況、局面」を挙げています。
レイチェルが妊娠してると知らなかったモニカが、本人を目の前にしているとも知らずに、「一人で子供を産むなんて、いろいろと考えないといけないことがあるのに。経済的にもどうやっていくつもりなのかしら」などと言っていたことを思い出しての発言ですね。
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そういうのを全部考えると、陰性だとわかって本当に良かったのよ、ということです。
そんな風に言いながら、レイチェルは大げさに Whew. とため息をついて、this is so just the way it was supposed to be. と言います。
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ですから、this is... の文章は、「この今の状況は、元々そうであるべきだった、まさにその状態である」と言っていることになります。
妊娠したかもしれないと思ったことが想定外のことだった、妊娠したかもしれないと焦って慌てたけど、今、陰性だと、妊娠していないとわかったこの状況が、元々のあるべき姿だったのよね、と言っているわけですね。
そのように言葉では、「これで良かったのよ。元々妊娠するなんて思ってもみなかったんだし、この姿が本来の正しい姿なの」と言っているのですが、その口調、その表情を見ていると、レイチェルが陰性であったことを手放しに喜んでいるわけではないことがわかります。
それでモニカも、「うーん、それなら良かったわよね」みたいな感じの言葉しかかけられないわけです。
明らかに混乱して気持ちの整理がつかないでいるレイチェルは、泣きながら、「こんなのって、ほんとバカみたい、バカげてるわ!」と言っています。
その後のレイチェルのセリフ、How could I be upset over something I never had? ですが、これは聞いている方まで、ものすごく痛い気持ちになるセリフですね。
直訳すると、「私が(全く・全然)持たなかったものについて、どうして私が be upset になることができるのだろうか?」になるでしょうか。
upset の基本的な意味は「ひっくり返す」ということで、他動詞では「(人の気持ち)をひっくり返す、動転させる、狼狽させる」のように、とにかく人の気持ちをかき乱す、混乱させる、という意味で使われます。
気持ちが動揺したり、あるいは激怒したり、と文脈によりいろいろな意味で使われる言葉ですが、とにかく、落ち着いた状態ではない、平穏・穏便な状態とは反対の状態であることがわかれば良いでしょう。
今回のような be upset は「be 動詞+過去分詞」の形で、「動転・狼狽させられた」、つまり、「動転している、狼狽している」ことを表します。
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シーズン7の終わり頃、モニカが妊娠してる?という話になって、でも実は妊娠していたのはレイチェルだった!というのがシーズン7の最後の最後にわかって、シーズン8の第1話で、思わぬ妊娠に動揺を隠せないレイチェルの姿を見せて、妊娠してないという結果をいったんは見せた後、「やっぱり妊娠してたんだ。私、赤ちゃん産むわ!」となった、、というこの流れは、本当に「怒涛の展開」だったと思います。
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レイチェル: It's negative?
フィービー: No, it's positive.
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レイチェルが「私、赤ちゃんを産むわ!」と宣言して、エンドクレジットになりますが、その前に、黒背景に白い文字で、
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この記事は、「追加セミナー」に関するお知らせです。
2014年1月19日に開催予定の「追加セミナー」は、10月13日に行なわれた「初セミナー」の「追加」ということもあり、初回より少ない20名定員で募集しましたが、おかげさまで満席になりました。
そこで、主催者と相談し、10名の追加募集を決定いたしました。
つまり、定員20名が定員30名になりました、というお知らせです。
ご興味がおありの方は、ご検討いただけるとありがたいです。
よろしくお願いいたします!
また、追加セミナーへの参加を申し込んで下さった皆様、本当にありがとうございます。
このように 10名の追加募集のお知らせができるのも、皆様のおかげです。
当日お会いできるのを楽しみにしていますね!(^^)
以下に、「追加セミナー」の概要を再度、書かせていただきます。
追加セミナー 追加募集決定!
第27回つなぎすとサロン主催
【南谷三世の「私の先生は海外ドラマ」セミナー
〜生きたセリフで英語4技能を伸ばす〜】
★日時
2014年1月19日(日) 14:00〜16:00
★会場
東灘区民センター うはらホール 8F 会議室2
(兵庫県神戸市東灘区住吉東町5丁目1‐16)
JR・六甲ライナー「住吉駅」南側より徒歩2分
会場のアクセス情報は、以下の公式サイトをご覧下さい。
東灘区民センター 公式サイト
★セミナー概要
「海外ドラマ」のセリフを題材にして学ぶことで、留学にも匹敵するほどの「生きた英語」を大量に浴びることができ、日本でも自宅でも、高い英語力を身につけることが可能になります。
「海外ドラマ」を教材の中心として、「読む、聴く、書く、話す」の4技能を正しく伸ばすための方法を、楽しくわかりやすく解説します。
★受講料
2,500円
★定員
先着 30名
★備考
セミナー終了後に(16:30〜18:00予定)、講師を交えた懇親会(別途実費)を行います。
セミナーお申し込みの際は、懇親会の参加不参加もあわせてお知らせ下さい。
★お申込方法
件名を「1/19南谷三世セミナー」とし、
主催のつなぎすとサロン(tsunagist@yahoo.co.jp)まで、
「お名前」「連絡先(携帯番号)」「懇親会参加の可否」をお書き添えの上、メールください。
折り返し主催者よりご連絡差し上げます。
※2日以内に返信がない場合は、お手数ですが再度お問い合わせください。
(念のため、迷惑メールフォルダもご確認いただけると幸いです)
★主催:つなぎすとサロン
★お問い合わせ&お申し込み:つなぎすとサロン
tsunagist@yahoo.co.jp
追加セミナーの追加募集については以上です。
どうかよろしくお願いいたします!
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2014年1月19日に開催予定の「追加セミナー」は、10月13日に行なわれた「初セミナー」の「追加」ということもあり、初回より少ない20名定員で募集しましたが、おかげさまで満席になりました。
そこで、主催者と相談し、10名の追加募集を決定いたしました。
つまり、定員20名が定員30名になりました、というお知らせです。
ご興味がおありの方は、ご検討いただけるとありがたいです。
よろしくお願いいたします!
また、追加セミナーへの参加を申し込んで下さった皆様、本当にありがとうございます。
このように 10名の追加募集のお知らせができるのも、皆様のおかげです。
当日お会いできるのを楽しみにしていますね!(^^)
以下に、「追加セミナー」の概要を再度、書かせていただきます。
追加セミナー 追加募集決定!
第27回つなぎすとサロン主催
【南谷三世の「私の先生は海外ドラマ」セミナー
〜生きたセリフで英語4技能を伸ばす〜】
★日時
2014年1月19日(日) 14:00〜16:00
★会場
東灘区民センター うはらホール 8F 会議室2
(兵庫県神戸市東灘区住吉東町5丁目1‐16)
JR・六甲ライナー「住吉駅」南側より徒歩2分
会場のアクセス情報は、以下の公式サイトをご覧下さい。
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★セミナー概要
「海外ドラマ」のセリフを題材にして学ぶことで、留学にも匹敵するほどの「生きた英語」を大量に浴びることができ、日本でも自宅でも、高い英語力を身につけることが可能になります。
「海外ドラマ」を教材の中心として、「読む、聴く、書く、話す」の4技能を正しく伸ばすための方法を、楽しくわかりやすく解説します。
★受講料
2,500円
★定員
先着 30名
★備考
セミナー終了後に(16:30〜18:00予定)、講師を交えた懇親会(別途実費)を行います。
セミナーお申し込みの際は、懇親会の参加不参加もあわせてお知らせ下さい。
★お申込方法
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score の意味 フレンズ8-1その5
皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は3位、「にほんブログ村」は8位です。
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チャンドラーとモニカの披露宴会場で、素敵な女性モナと知り合ったロス。
彼女と同じテーブルになろうとして自分の席の番号を他の人とすり替えるのですが、間違って子供ばかりのテーブルに座ってしまうことになります。
それでも、隣のテーブルのモナにダンスを申し込むロスですが、同じ席の小さな女の子たちが次々とロスとダンスしたいと言ってくるので、子供に優しいところをアピールすべく、少女たちと踊ってあげているところ。
少女: Thank you. (踊ってくれて、ありがとう。)
ロス: No-no, thank you, Miranda. (いやいや、こちらこそありがとう、ミランダ。)
少女: Melinda! (メリンダよ!)
ロス: All right. (Walks over to Mona.) (そうだね。[モナのところに歩いて行く])
モナ: How cute was that? (今の(ダンス)、何てかわいかったのかしら。)
ロス: Oh-oh, were you, were you watching? (あぁ、君は、君は見ててくれたの?)
(Another little girl walks over to him.)
別の少女がロスのところに歩いてくる。
2番目の少女(Second Girl): Can I go next? (次、私がしていい?)
ロス: What? Of course you can! Hop on! (何? もちろんいいよ! (足の上に)飛び乗りなよ!)
モナ: Okay, but I get to hop on after her. (Ross bites the air in response.) (いいわ、でも、その子の後には、私が飛び乗ることになるわよ。[ロスは返事として、空(くう)を噛む])
ロス: I am so gonna score. (間違いなく、ヤレるな。)
2番目の少女: What? (何?)
ロス: I like your bow. (君のリボン、素敵だね。)
ロスは、モナという女性が自分のことを見ているのを承知で、小さな少女たちと楽しくダンスを踊ってあげています。
ダンスなどまだあまり上手でないであろう小さい女の子が相手なので、ロスはいいところを見せようと、最初の子に、"In fact umm hey, why don’t we try it my special way? You can dance on my feet." と提案していました。
ロスの足の上に、少女が足を乗っける形でダンスをするので、ステップがよくわからなくてもうまく踊れる、という仕組みですね。
うまく踊れたので、少女は感謝の言葉を述べています。
ロスも「こちらこそ」のようにお礼を言った後、Miranda と相手の名前で呼びかけるのですが、少女は怒ったように、「Miranda じゃなくて、Melinda よ!」と訂正しています。
ミランダとメリンダ、、うーん、確かに間違えやすいかも、、^^
少女と踊り終えたロスは、今度こそモナとダンスできる、とばかりに、嬉しそうにモナのところにやってきます。
モナもロスが少女とダンスを優しく踊ってあげていたのを見ていたので、「今のダンス、何てキュートだったのかしらね」みたいに言っていますね。
モナが見ているのは百も承知(笑)で、いいところを見せようと猛アピールしていたロスですが、「あれ、今の見てたんだー、見ててくれてたのかー、僕はちっとも気付かなかったなぁ〜」みたいにしらばっくれたセリフを言うのもロスっぽいところ。
そうしていいムードになって、今度こそモナと踊るぞ、となった時に、また子供ばかりのテーブルから、別の少女がやってきて、「今度は私が踊ってもらってもいい?」みたいに言ってきます。
モナの目の前で子供に冷たくすることもできず、また、「子供に優しいロス」をもう一度モナにアピールできるとも考えたロスは、Hop on! と言って、最初の子と同じように、自分の足の上に乗るように促します。
hop は「ホップ、ステップ、ジャンプ」のホップで、「ひょいと跳ぶ、飛ぶ」感覚。
Hop on (my feet) ということですから、「僕の足にぴょんと飛び乗りなよ」というニュアンスになります。
ロスが少女に、Hop on! と言うのを聞いたモナは、Okay, but I get to hop on after her. と言っています。
直訳すると、「いいわ、でも、その子の後に、私がホップオンすることになるわよ」というところ。
それを聞いたロスは、獣がガルル、、と言うような表情をし、モナの方も、ちょっと鼻にしわをよせるような顔で嬉しそうに笑ってみせています。
二人がふざけてちょっとエッチっぽいやりとりをしているのが、この二人の表情からわかる気がしますよね。
hop on 「飛び乗る」という表現を使っていることから、「その子と踊った後は、私があなたの上に飛び乗るわよ」と言っていることになります。
大人の会話で、「あなたの上に乗る」というと、エッチの時のカタチが想像されるわけで、モナはロスがそういう想像をするのを見越した上で、わざと、次は私が hop on するからね、と言ってみせたわけですね。
ロスの方も、モナがわざとそう表現したことがわかるので、「そんな思わせぶりなこと言ったら、遠慮しないぞ」みたいに、ちょっとケダモノっぽく、ガルル、、的な表情をしてみせたことになります。
ト書きの bite the air というのは、手持ちの辞書にそういうフレーズが載っていなかったのですが、「空気・空(くう)を噛む」という感じですね。
シーンの映像では、獅子舞が歯をカチッと合わせるような感じにも見えますから、それを「空気を噛む」と表現したことになるでしょう。
女性のモナから、ちょっとそんな風に「誘う」ような言葉を言われたので、ロスはご機嫌な顔になっています。
小さな少女とダンスしながら、独り言で、I am so gonna score. と言うのですが、女の子に「何て言ったの?」みたいに聞き返されて、慌てて、「君の bow (蝶型のリボン)、素敵だね、かわいいね」みたいに言っています。
I am so gonna score. というセリフは、子供に聞かせるべき表現ではない、ということが慌てて言い直したことからもわかりますね。
このセリフのポイントは、score という言葉。
日本語で「試合のスコア」というように、名詞で「得点」、動詞で「得点する」という意味ですが、俗語では「(男性が)エッチの相手を見つける、女をモノにする」というようなダイレクトな意味があります。
Macmillan Dictionary では、
score : [intransitive] (spoken) to have sex with someone, especially with a new partner
つまり、「誰かとエッチをすること、特に新しい相手と」。
アカデミックな辞書である、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) にも、以下のように非常にはっきりと書いてありました。
score: SEX [intransitive] (informal) to have sex with someone
ということで、ここまで辞書にはっきり書いてあると、「アメリカ人は score をそんな意味で使うらしい」とかのぼんやりしたレベルではなく、score にそういう意味があるのは周知の事実である、ということですね。
まさにゲームで得点するニュアンスで、恋愛の段階においてゴールを決めた感覚、ゴールにボールを入れた感覚(笑)なわけでしょう。
この時のロスの気持ちを反映させるとすると、ちょっとお下品な感じの「ヤレる」が和訳として似つかわしいと思ったので、上ではそのように訳してみました。
I am gonna は、I am going to ということで、「このままの流れで行けば(間違いなく、必ず)こうなる」という感覚。
そこにさらに強調の so が入っていますので、モナのそのセリフと表情から、彼女もそういうことになることを想定してる、決していやがってないから、今回は間違いなくゴールまで行けるな、的な意味で、子供の前なのも忘れて、I am so gonna score. と声に出して言ってしまった、それで慌てて、別の無難な言葉でごまかした、というのが、このシーンのオチになっている、ということですね。
ちなみに、I like your bow. の bow は「蝶型リボン、蝶ネクタイ」のことですが、「お辞儀(する)」の bow と綴りが同じです。
綴りは同じでも発音は違っていて、お辞儀の方は「バウ」で、「蝶ネクタイ」の方は「ボウ」となることにも注意しておきましょう。
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彼女と同じテーブルになろうとして自分の席の番号を他の人とすり替えるのですが、間違って子供ばかりのテーブルに座ってしまうことになります。
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少女: Thank you. (踊ってくれて、ありがとう。)
ロス: No-no, thank you, Miranda. (いやいや、こちらこそありがとう、ミランダ。)
少女: Melinda! (メリンダよ!)
ロス: All right. (Walks over to Mona.) (そうだね。[モナのところに歩いて行く])
モナ: How cute was that? (今の(ダンス)、何てかわいかったのかしら。)
ロス: Oh-oh, were you, were you watching? (あぁ、君は、君は見ててくれたの?)
(Another little girl walks over to him.)
別の少女がロスのところに歩いてくる。
2番目の少女(Second Girl): Can I go next? (次、私がしていい?)
ロス: What? Of course you can! Hop on! (何? もちろんいいよ! (足の上に)飛び乗りなよ!)
モナ: Okay, but I get to hop on after her. (Ross bites the air in response.) (いいわ、でも、その子の後には、私が飛び乗ることになるわよ。[ロスは返事として、空(くう)を噛む])
ロス: I am so gonna score. (間違いなく、ヤレるな。)
2番目の少女: What? (何?)
ロス: I like your bow. (君のリボン、素敵だね。)
ロスは、モナという女性が自分のことを見ているのを承知で、小さな少女たちと楽しくダンスを踊ってあげています。
ダンスなどまだあまり上手でないであろう小さい女の子が相手なので、ロスはいいところを見せようと、最初の子に、"In fact umm hey, why don’t we try it my special way? You can dance on my feet." と提案していました。
ロスの足の上に、少女が足を乗っける形でダンスをするので、ステップがよくわからなくてもうまく踊れる、という仕組みですね。
うまく踊れたので、少女は感謝の言葉を述べています。
ロスも「こちらこそ」のようにお礼を言った後、Miranda と相手の名前で呼びかけるのですが、少女は怒ったように、「Miranda じゃなくて、Melinda よ!」と訂正しています。
ミランダとメリンダ、、うーん、確かに間違えやすいかも、、^^
少女と踊り終えたロスは、今度こそモナとダンスできる、とばかりに、嬉しそうにモナのところにやってきます。
モナもロスが少女とダンスを優しく踊ってあげていたのを見ていたので、「今のダンス、何てキュートだったのかしらね」みたいに言っていますね。
モナが見ているのは百も承知(笑)で、いいところを見せようと猛アピールしていたロスですが、「あれ、今の見てたんだー、見ててくれてたのかー、僕はちっとも気付かなかったなぁ〜」みたいにしらばっくれたセリフを言うのもロスっぽいところ。
そうしていいムードになって、今度こそモナと踊るぞ、となった時に、また子供ばかりのテーブルから、別の少女がやってきて、「今度は私が踊ってもらってもいい?」みたいに言ってきます。
モナの目の前で子供に冷たくすることもできず、また、「子供に優しいロス」をもう一度モナにアピールできるとも考えたロスは、Hop on! と言って、最初の子と同じように、自分の足の上に乗るように促します。
hop は「ホップ、ステップ、ジャンプ」のホップで、「ひょいと跳ぶ、飛ぶ」感覚。
Hop on (my feet) ということですから、「僕の足にぴょんと飛び乗りなよ」というニュアンスになります。
ロスが少女に、Hop on! と言うのを聞いたモナは、Okay, but I get to hop on after her. と言っています。
直訳すると、「いいわ、でも、その子の後に、私がホップオンすることになるわよ」というところ。
それを聞いたロスは、獣がガルル、、と言うような表情をし、モナの方も、ちょっと鼻にしわをよせるような顔で嬉しそうに笑ってみせています。
二人がふざけてちょっとエッチっぽいやりとりをしているのが、この二人の表情からわかる気がしますよね。
hop on 「飛び乗る」という表現を使っていることから、「その子と踊った後は、私があなたの上に飛び乗るわよ」と言っていることになります。
大人の会話で、「あなたの上に乗る」というと、エッチの時のカタチが想像されるわけで、モナはロスがそういう想像をするのを見越した上で、わざと、次は私が hop on するからね、と言ってみせたわけですね。
ロスの方も、モナがわざとそう表現したことがわかるので、「そんな思わせぶりなこと言ったら、遠慮しないぞ」みたいに、ちょっとケダモノっぽく、ガルル、、的な表情をしてみせたことになります。
ト書きの bite the air というのは、手持ちの辞書にそういうフレーズが載っていなかったのですが、「空気・空(くう)を噛む」という感じですね。
シーンの映像では、獅子舞が歯をカチッと合わせるような感じにも見えますから、それを「空気を噛む」と表現したことになるでしょう。
女性のモナから、ちょっとそんな風に「誘う」ような言葉を言われたので、ロスはご機嫌な顔になっています。
小さな少女とダンスしながら、独り言で、I am so gonna score. と言うのですが、女の子に「何て言ったの?」みたいに聞き返されて、慌てて、「君の bow (蝶型のリボン)、素敵だね、かわいいね」みたいに言っています。
I am so gonna score. というセリフは、子供に聞かせるべき表現ではない、ということが慌てて言い直したことからもわかりますね。
このセリフのポイントは、score という言葉。
日本語で「試合のスコア」というように、名詞で「得点」、動詞で「得点する」という意味ですが、俗語では「(男性が)エッチの相手を見つける、女をモノにする」というようなダイレクトな意味があります。
Macmillan Dictionary では、
score : [intransitive] (spoken) to have sex with someone, especially with a new partner
つまり、「誰かとエッチをすること、特に新しい相手と」。
アカデミックな辞書である、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) にも、以下のように非常にはっきりと書いてありました。
score: SEX [intransitive] (informal) to have sex with someone
ということで、ここまで辞書にはっきり書いてあると、「アメリカ人は score をそんな意味で使うらしい」とかのぼんやりしたレベルではなく、score にそういう意味があるのは周知の事実である、ということですね。
まさにゲームで得点するニュアンスで、恋愛の段階においてゴールを決めた感覚、ゴールにボールを入れた感覚(笑)なわけでしょう。
この時のロスの気持ちを反映させるとすると、ちょっとお下品な感じの「ヤレる」が和訳として似つかわしいと思ったので、上ではそのように訳してみました。
I am gonna は、I am going to ということで、「このままの流れで行けば(間違いなく、必ず)こうなる」という感覚。
そこにさらに強調の so が入っていますので、モナのそのセリフと表情から、彼女もそういうことになることを想定してる、決していやがってないから、今回は間違いなくゴールまで行けるな、的な意味で、子供の前なのも忘れて、I am so gonna score. と声に出して言ってしまった、それで慌てて、別の無難な言葉でごまかした、というのが、このシーンのオチになっている、ということですね。
ちなみに、I like your bow. の bow は「蝶型リボン、蝶ネクタイ」のことですが、「お辞儀(する)」の bow と綴りが同じです。
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2013年10月21日
だからお祝いは登録しとかなきゃ フレンズ8-1その4
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妊娠検査薬で陽性の結果が出て以来、動揺を隠せないでいるレイチェルに、
フィービー: Calm down. Maybe you're not pregnant. (落ち着いて。多分、妊娠してないわよ。)
レイチェル: What?! (何ですって?)
フィービー: When I got pregnant with the triplets, I took that test like three times just to make sure. (私が三つ子を妊娠した時、確認するために、3回その検査をしたわ。)
モニカ: Yes! Maybe it's a false positive. Are you sure you peed on the stick right? (そうよ! 多分、偽陽性よ(間違って陽性と出たのよ)。その棒に正しくおしっこかけたのは間違いない?)
レイチェル: How many ways are there to do that? (おしっこをかけるのに、いくつの方法があるわけ?)
フィービー: I'm-I'm just saying, don't freak out until you're a hundred percent sure. (私はただこう言っておくわ、パニクらないで。100パーセント確かになるまではね。)
レイチェル: All right, I'll-I'll take it again when I get home. (そうね、もう一度検査するわ、家に帰った時に。)
モニカ: You-you gotta take it now. Come on, do it as a present to me. (今、検査しなきゃだめよ。ねぇ、私への結婚祝いとして検査して。)
レイチェル: Okay. Thank you. (わかったわ。ありがとう。)
モニカ: Okay. (ええ。)
フィービー: I'll run out and get you one. (急いで出かけて、あなたに検査薬を買ってくるわ。)
レイチェル: Oh, you guys are so great. (まぁ、二人ともありがとう。)
モニカ: Oh, wait a minute! Who's is the father?! (あ、ちょっと待って! その子の父親は誰なの?)
フィービー: Oh no, she won't tell us. (あぁ、だめよ、レイチェルは私たちに言わないの。)
モニカ: Oh, come on, it's my wedding! That can be my present. (ねぇ、お願いよ、私の結婚式なのよ! それ(父親の名前を教えること)が私へのプレゼントになるわ。)
レイチェル: Wh-Hey, I just gave you peeing on a stick. (何…ちょっと、棒におしっこをかけるのを、プレゼントとしてあげたばかりでしょ。)
フィービー: See? This is why you register. (ね? こういうことだから、プレゼントは登録しとかないといけないのよ。)
ついにモニカも、「妊娠していたのはフィービーではなくレイチェル」だと知ることになり、モニカはレイチェルに今の気分を尋ねています。
急にこんなことになってパニクっている様子のレイチェルを見て、「落ち着いて。多分あなたは妊娠してないわ」とフィービーは声をかけています。
フィービーは、自分の弟フランクの子供を産むために代理母になり、フレンズ4-12その6 では、妊娠検査薬で妊娠したかどうかを確かめるシーンもありました。
「私が三つ子を妊娠した時」というのは、その時の話ですね。
経産婦(出産経験者)という先輩として、「私が妊娠した時は、確認のために、3回くらい検査したものよ」と言っているわけです。
モニカもその話に同意して、「そうよ、多分、a false positive よ」と言っています。
文字通り、「偽りの陽性」ということで、精密検査ではない簡易キットでの検査だから、間違って陽性って出ちゃっただけよ、みたいなことですね。
その次の、Are you sure you peed on the stick right? は、短い文章ながらも、前から順番にイメージしていくと、「確かなの? あなたがその棒におしっこを正しくかけたのは?」みたいになるでしょう。
peed は、pee 「おしっこをする」の過去形で、right は「正しく、ちゃんと、うまく、完全に」のような意味の副詞。
つまり、「妊娠検査薬の棒の部分に、説明書通りにちゃんとおしっこかけた?」と尋ねていることになります。
和訳や解説文に「おしっこ」という言葉が連発していて、ちょっと恥ずかしいのですが^^ 、pee というのは幼児語のまさに「おしっこ(をする)」の感覚なので、そう訳さないとセリフのニュアンスが出ないんですよねぇ。
よくフレンズたちは、おトイレに行きたい時に、I have to pee. などと言いますが、これも、親しい友人同士だからこんな風に子供みたいに言い合っているんだ、ということです。
検査結果が正しく出なかったのは、やり方に不備があったんじゃない?みたいにモニカは言いたいわけですが、「正しくおしっこかけた?」と言われたレイチェルは、「正しくも何も、棒におしっこをかける方法に、何種類ものやり方ってあるわけ?」みたいに問い返しているのも面白いです。
フィービーは、「とにかく、100%確実になるまでは、パニクらないで」と言っています。
「絶対にそれで間違いないと確信できるまで」ということですが、until you're a hundred percent sure. はまさに直訳の通りの「あなたが、100パーセント、sure になるまで」という意味でわかりやすいですね。このまま覚えてしまって、是非使っていただきたいフレーズです。
レイチェルのセリフの、take it は、take the (pregnancy) test のことですね。
それまでのセリフでも、took that test のように動詞は take が使われていましたので、take it でわかるわけです。
その後のモニカのセリフでも、you gotta take it now のように、take it で表現されていますし、この話の流れで take it と言えばすべて、take the test のニュアンスで理解される、ということですね。
「家に帰ったら検査するわ」というレイチェルに、モニカは、「今、検査しなきゃだめよ。ねぇ、私への結婚祝いとして、お願いだから、今そうして・検査して(do it)」と言っています。
そこまで言われたレイチェルは、それを承諾し、フィービーは、「私が今から走って外出して、one つまり、a pregnancy test (kit) を get してくる、のように言います。
さきほどは take it が「検査を受ける」ことを意味することを説明しましたが、この take と同様に、英会話で頻出の get についてもここで見ておきましょう。
get you one は、「その(目的の)ものをあなたに手に入れてあげる」というニュアンスで、「あなたにそれをゲットしてきてあげる」みたいに表現するとわかりやすいかもしれません。
この場合は、近くの薬局などで妊娠検査薬を買ってきてあげる、と言っていることになりますが、「お金を出して買う」ことをことさら強調する必要がない場合は、 get you something、つまり、get+人+物、の形で「人に物をゲットしてあげる、持ってきてあげる」と表現することが多いですね。
また、これより少し前のセリフで、when I get home 「私が家に帰った時に」というフレーズでも、基本動詞 get が登場していましたが、この get は「到達する、達する、着く」という意味になります。
get や take などの基本動詞の使い方をセリフから自然に学ぶことができる好例と言えそうですね。
「私へのお祝いとして今すぐ検査しなきゃだめよ」「じゃあこれから検査薬を買ってくるわね」と、妊娠した自分への気遣いを見せてくれる友人たちに、レイチェルは「あなたたちって素敵ね、ありがとう」のようにお礼を言っています。
次にモニカが「the father (つまり、お腹の赤ちゃんの父親)は誰?」と尋ねるのですが、フィービーが「レイチェルはそれを言うつもりはないのよ」と言います。
「私の結婚式なんだから教えてよ。それが結婚祝いにもなるんだし」みたいに頑張るのですが、レイチェルは、「私は結婚祝いとして、「棒におしっこをかけること」をあげたばかりよ」みたいに返事するのが面白いですね。
「妊娠したかどうかを教えてあげる」と表現するならまだ美しいのですが、それを「棒におしっこをかける」みたいな身も蓋もない表現で言うところが楽しいわけです。
「モニカの希望は、”棒におしっこかけろ”だったじゃん」みたいな言い方をしている面白さですね。
レイチェルにそう言い返されてしまったモニカを見て、フィービーは、See? This is why you register. と言っています。
This is why SV は、This is the reason why SV ということで、「これ・このことが、SがVする理由である」。
つまり、「こういうことがあるから、SはVするのよ」というような意味になり、フレンズ頻出の That's why SV. 「そういうわけで、SはVする。SがVする理由はそれである」の that が this になったパターンとなります。
you register の you は、あなた(レイチェル)を指すと考えることもできますが、ここはより大きな範囲で、一般の人を指す感覚で捉えた方がわかりやすいように思います。
「これが、人が register する理由である。こういうことがあるから人は register するのである」というようなことで、register というのは、これまでのフレンズに何度も登場した「ギフト登録制度」のことですね。
ここでも簡単に説明しておくと、「ギフト登録制度」(gift registry system)とは、registry や、bridal resistry などとも呼ばれるもので、「結婚や出産などのお祝いをもらう立場にいる人が、あらかじめ大型店舗に自分の欲しい商品を登録しておいて、贈り物を贈る側の人が、そのリストの中から商品を選んでプレゼントする」というシステム。
「フレンズ」のプレゼントにまつわる話では、ジョークがらみでよく登場する言葉で、過去のエピソードではこれまで3回も登場しています。
フレンズ1-19その1
お祝いギフトを登録する フレンズ6-1その5
フレンズ7-3その2
その中で、フレンズ7-3 のセリフは以下のようなものでした。
プレゼントとして、嬉しくないものをもらった時のやりとりで、
モニカ: (To Chandler) This is what happens when you don't register for gifts! ([チャンドラーに] ギフト登録しないと、こういうことが起こるのよ!)
今回のセリフは、このフレンズ7-3 のセリフに非常によく似ています。
「ギフト登録しないと、こんなことになる」というのは、「こういうことがあるから、ギフト登録しておくのよ」というのと、意味としては同じですよね。
全く同じセリフというのも芸がないからでしょうか(笑)、ちょっとバリエーションは違いますが、どちらも「希望の祝いがもらえなかった時にオチとして言うセリフ」ということで、併せて覚えておけると楽しいなと思いました。
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妊娠検査薬で陽性の結果が出て以来、動揺を隠せないでいるレイチェルに、
フィービー: Calm down. Maybe you're not pregnant. (落ち着いて。多分、妊娠してないわよ。)
レイチェル: What?! (何ですって?)
フィービー: When I got pregnant with the triplets, I took that test like three times just to make sure. (私が三つ子を妊娠した時、確認するために、3回その検査をしたわ。)
モニカ: Yes! Maybe it's a false positive. Are you sure you peed on the stick right? (そうよ! 多分、偽陽性よ(間違って陽性と出たのよ)。その棒に正しくおしっこかけたのは間違いない?)
レイチェル: How many ways are there to do that? (おしっこをかけるのに、いくつの方法があるわけ?)
フィービー: I'm-I'm just saying, don't freak out until you're a hundred percent sure. (私はただこう言っておくわ、パニクらないで。100パーセント確かになるまではね。)
レイチェル: All right, I'll-I'll take it again when I get home. (そうね、もう一度検査するわ、家に帰った時に。)
モニカ: You-you gotta take it now. Come on, do it as a present to me. (今、検査しなきゃだめよ。ねぇ、私への結婚祝いとして検査して。)
レイチェル: Okay. Thank you. (わかったわ。ありがとう。)
モニカ: Okay. (ええ。)
フィービー: I'll run out and get you one. (急いで出かけて、あなたに検査薬を買ってくるわ。)
レイチェル: Oh, you guys are so great. (まぁ、二人ともありがとう。)
モニカ: Oh, wait a minute! Who's is the father?! (あ、ちょっと待って! その子の父親は誰なの?)
フィービー: Oh no, she won't tell us. (あぁ、だめよ、レイチェルは私たちに言わないの。)
モニカ: Oh, come on, it's my wedding! That can be my present. (ねぇ、お願いよ、私の結婚式なのよ! それ(父親の名前を教えること)が私へのプレゼントになるわ。)
レイチェル: Wh-Hey, I just gave you peeing on a stick. (何…ちょっと、棒におしっこをかけるのを、プレゼントとしてあげたばかりでしょ。)
フィービー: See? This is why you register. (ね? こういうことだから、プレゼントは登録しとかないといけないのよ。)
ついにモニカも、「妊娠していたのはフィービーではなくレイチェル」だと知ることになり、モニカはレイチェルに今の気分を尋ねています。
急にこんなことになってパニクっている様子のレイチェルを見て、「落ち着いて。多分あなたは妊娠してないわ」とフィービーは声をかけています。
フィービーは、自分の弟フランクの子供を産むために代理母になり、フレンズ4-12その6 では、妊娠検査薬で妊娠したかどうかを確かめるシーンもありました。
「私が三つ子を妊娠した時」というのは、その時の話ですね。
経産婦(出産経験者)という先輩として、「私が妊娠した時は、確認のために、3回くらい検査したものよ」と言っているわけです。
モニカもその話に同意して、「そうよ、多分、a false positive よ」と言っています。
文字通り、「偽りの陽性」ということで、精密検査ではない簡易キットでの検査だから、間違って陽性って出ちゃっただけよ、みたいなことですね。
その次の、Are you sure you peed on the stick right? は、短い文章ながらも、前から順番にイメージしていくと、「確かなの? あなたがその棒におしっこを正しくかけたのは?」みたいになるでしょう。
peed は、pee 「おしっこをする」の過去形で、right は「正しく、ちゃんと、うまく、完全に」のような意味の副詞。
つまり、「妊娠検査薬の棒の部分に、説明書通りにちゃんとおしっこかけた?」と尋ねていることになります。
和訳や解説文に「おしっこ」という言葉が連発していて、ちょっと恥ずかしいのですが^^ 、pee というのは幼児語のまさに「おしっこ(をする)」の感覚なので、そう訳さないとセリフのニュアンスが出ないんですよねぇ。
よくフレンズたちは、おトイレに行きたい時に、I have to pee. などと言いますが、これも、親しい友人同士だからこんな風に子供みたいに言い合っているんだ、ということです。
検査結果が正しく出なかったのは、やり方に不備があったんじゃない?みたいにモニカは言いたいわけですが、「正しくおしっこかけた?」と言われたレイチェルは、「正しくも何も、棒におしっこをかける方法に、何種類ものやり方ってあるわけ?」みたいに問い返しているのも面白いです。
フィービーは、「とにかく、100%確実になるまでは、パニクらないで」と言っています。
「絶対にそれで間違いないと確信できるまで」ということですが、until you're a hundred percent sure. はまさに直訳の通りの「あなたが、100パーセント、sure になるまで」という意味でわかりやすいですね。このまま覚えてしまって、是非使っていただきたいフレーズです。
レイチェルのセリフの、take it は、take the (pregnancy) test のことですね。
それまでのセリフでも、took that test のように動詞は take が使われていましたので、take it でわかるわけです。
その後のモニカのセリフでも、you gotta take it now のように、take it で表現されていますし、この話の流れで take it と言えばすべて、take the test のニュアンスで理解される、ということですね。
「家に帰ったら検査するわ」というレイチェルに、モニカは、「今、検査しなきゃだめよ。ねぇ、私への結婚祝いとして、お願いだから、今そうして・検査して(do it)」と言っています。
そこまで言われたレイチェルは、それを承諾し、フィービーは、「私が今から走って外出して、one つまり、a pregnancy test (kit) を get してくる、のように言います。
さきほどは take it が「検査を受ける」ことを意味することを説明しましたが、この take と同様に、英会話で頻出の get についてもここで見ておきましょう。
get you one は、「その(目的の)ものをあなたに手に入れてあげる」というニュアンスで、「あなたにそれをゲットしてきてあげる」みたいに表現するとわかりやすいかもしれません。
この場合は、近くの薬局などで妊娠検査薬を買ってきてあげる、と言っていることになりますが、「お金を出して買う」ことをことさら強調する必要がない場合は、 get you something、つまり、get+人+物、の形で「人に物をゲットしてあげる、持ってきてあげる」と表現することが多いですね。
また、これより少し前のセリフで、when I get home 「私が家に帰った時に」というフレーズでも、基本動詞 get が登場していましたが、この get は「到達する、達する、着く」という意味になります。
get や take などの基本動詞の使い方をセリフから自然に学ぶことができる好例と言えそうですね。
「私へのお祝いとして今すぐ検査しなきゃだめよ」「じゃあこれから検査薬を買ってくるわね」と、妊娠した自分への気遣いを見せてくれる友人たちに、レイチェルは「あなたたちって素敵ね、ありがとう」のようにお礼を言っています。
次にモニカが「the father (つまり、お腹の赤ちゃんの父親)は誰?」と尋ねるのですが、フィービーが「レイチェルはそれを言うつもりはないのよ」と言います。
「私の結婚式なんだから教えてよ。それが結婚祝いにもなるんだし」みたいに頑張るのですが、レイチェルは、「私は結婚祝いとして、「棒におしっこをかけること」をあげたばかりよ」みたいに返事するのが面白いですね。
「妊娠したかどうかを教えてあげる」と表現するならまだ美しいのですが、それを「棒におしっこをかける」みたいな身も蓋もない表現で言うところが楽しいわけです。
「モニカの希望は、”棒におしっこかけろ”だったじゃん」みたいな言い方をしている面白さですね。
レイチェルにそう言い返されてしまったモニカを見て、フィービーは、See? This is why you register. と言っています。
This is why SV は、This is the reason why SV ということで、「これ・このことが、SがVする理由である」。
つまり、「こういうことがあるから、SはVするのよ」というような意味になり、フレンズ頻出の That's why SV. 「そういうわけで、SはVする。SがVする理由はそれである」の that が this になったパターンとなります。
you register の you は、あなた(レイチェル)を指すと考えることもできますが、ここはより大きな範囲で、一般の人を指す感覚で捉えた方がわかりやすいように思います。
「これが、人が register する理由である。こういうことがあるから人は register するのである」というようなことで、register というのは、これまでのフレンズに何度も登場した「ギフト登録制度」のことですね。
ここでも簡単に説明しておくと、「ギフト登録制度」(gift registry system)とは、registry や、bridal resistry などとも呼ばれるもので、「結婚や出産などのお祝いをもらう立場にいる人が、あらかじめ大型店舗に自分の欲しい商品を登録しておいて、贈り物を贈る側の人が、そのリストの中から商品を選んでプレゼントする」というシステム。
「フレンズ」のプレゼントにまつわる話では、ジョークがらみでよく登場する言葉で、過去のエピソードではこれまで3回も登場しています。
フレンズ1-19その1
お祝いギフトを登録する フレンズ6-1その5
フレンズ7-3その2
その中で、フレンズ7-3 のセリフは以下のようなものでした。
プレゼントとして、嬉しくないものをもらった時のやりとりで、
モニカ: (To Chandler) This is what happens when you don't register for gifts! ([チャンドラーに] ギフト登録しないと、こういうことが起こるのよ!)
今回のセリフは、このフレンズ7-3 のセリフに非常によく似ています。
「ギフト登録しないと、こんなことになる」というのは、「こういうことがあるから、ギフト登録しておくのよ」というのと、意味としては同じですよね。
全く同じセリフというのも芸がないからでしょうか(笑)、ちょっとバリエーションは違いますが、どちらも「希望の祝いがもらえなかった時にオチとして言うセリフ」ということで、併せて覚えておけると楽しいなと思いました。
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2013年10月18日
どうやって仕事をやりくりするつもり? フレンズ8-1その3
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フィービーはレイチェルが妊娠したことを知っていますが、モニカはまだそのことを知らず、妊娠したのはフィービーだと思っています。
そんな二人が会話しているところ。
モニカ: Well I-I talked to and uh, she's definitely going to have this baby. Y'know, she said she was gonna raise it on her own. (ねぇ、私、話したんだけど、彼女(フィービー)はこの赤ちゃんを絶対に産むつもりね。ほら、フィービーは言ったのよ、自分一人で育てるつもりだ、って。)
レイチェル: Well, maybe that's, maybe that's really brave. (うん、多分それって、多分、すごく勇気があると思う。)
モニカ: Maybe. I just hope she realizes how hard it's gonna be. (多分ね。私はただ願うわ、それがどんなに大変になるか、ってことに彼女が気付いてくれるのをね。)
レイチェル: Maybe she hasn't really thought it through that much. (多分、フィービーはそのことについてそんなにじっくり考えてないのよ。)
モニカ: Well, there's a lot to think about. I mean, how is she, how is she going to handle this financially? How is she going to juggle work? Does she realize she's not going to have a date again for the next, like, eighteen years? (そうねぇ、考えるべきことはたくさんあるわ。ほら、このことを経済的にどうやってやっていくのか? どうやって仕事を巧みにこなすのか? 彼女は気付いてないのかしら? もう二度とデートをすることもないのよ、この先、ほら、18年くらいの間。)
レイチェル: (starting to cry) I don't know. ([泣き出しそうになって] どうかしらね。)
モニカ: Are you okay? (大丈夫?)
レイチェル: Uh-hmm. I'm just thinking about Phoebe, poor, knocked-up Phoebe. (えぇ。私はただ、フィービーのことを、かわいそうな、はらまされたフィービーのことを考えてただけよ。)
ウェイター: Champagne? (シャンパンはいかがですか?)
レイチェル: Oh yes! Thank you very much! (She grabs a glass, takes a sip, and realizes what she just did. She then tries to spit the champagne back into the glass without Monica noticing. It doesn't work.) Oh that's-that's actually how the French drink it. (ええ! どうもありがとう! [レイチェルはグラスを掴んで、一口飲んで、それから自分がたった今したことに気づく。それから彼女はモニカが見ていない間に、その(口に入れた)シャンパンをグラスに吹き出して戻そうとするが、それはうまくいかない] あぁ、今のは実際に、フランス人がシャンパンを飲むやり方よ。)
(Monica gasps.)
モニカは息を呑む。
モニカは、「フィービーと話したんだけど、彼女は絶対に赤ちゃんを産むつもりね」と言っています。
on one's own は「自分の力で、自力で、独力で、単独で」。
父親がいない状態で一人で育てるつもりのようよ、ということです。
モニカは、妊娠しているのはフィービーだと思い込んでいるので、レイチェルの前でズバズバ物を言っているわけですが、その言葉がそのまま自分にグサグサ突き刺さってくるレイチェルは、「それってほんとに勇気があるわよね」と言うのが精一杯。
レイチェルの妊娠を知らないとは言うものの、どんどん非難めいた話がエスカレートしてくるのがモニカらしいところです。
「一人で子供を育てるのが、どんなに hard になるかってことに気づいて欲しいと願ってるわ」というモニカに、「多分、彼女はそのことをそんなにじっくり考えてないのよ」とフォローのような言葉を入れるレイチェル。
「私だってパニクってて、まだゆっくりじっくり考えられてないのよ」という自己弁護を、フィービーのこととして語っている感じです。
モニカの容赦のない攻撃は続き(笑)、「よく考えてないだなんて、考えなきゃいけないことはたっくさんあるのに」みたいに言っています。
3つの問題を提示していますが、最初の2つは、How is she going to...? の形になっていて、「どのようにして彼女は…するつもりなのかしら?」というニュアンス。
一人で子供を育てるということを経済的にどう扱うのか、は、経済的にどうやっていくのか、という感覚。
juggle work の juggle は曲芸師の「ジャグラー」の元になった動詞で、ジャグラーがやっている行為としては、「(ボール・皿・ナイフなど)を次々と空中に投げては受けるという曲芸をする」という意味になります。
そんな風に複数のものを上手にうまく扱う、やりくりしている様子から、「(仕事など)を巧みに処理する、こなす、上手にやりくりする」という意味にもなるのですね。
その「上手にやりくりする」の意味は、英英辞典では以下のように説明されています。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
juggle : to try to fit two or more jobs, activities etc. into your life, especially when this is difficult
例) It's hard trying to juggle a job, kids, and housework.
つまり、「2つ以上の仕事、活動などを自分の生活にうまくフィットさせようとすること。特にこれが難しい時に」。例文は、「仕事、子供、家事を上手にやりくりしようとするのは難しい」。
Does she realize she's not going to...? は、「自分が〜しないことになるって気づいてるのかしら、わかってるのかしら?」という感覚。
その内容はというと、「再びデートをすることはない、これから先18年間は」ということですね。
子供を産んだら、女性であるよりもママであることを優先せざるを得なくなる、子供が大学生くらいになるまでは、デートも恋愛もできないのよ、ということです。
その話を聞いて、泣き出しそうな顔をしているレイチェル。
大丈夫?と聞かれて、「私はただフィービーのことを考えて悲しくなっちゃっただけよ」みたいにごまかしています。
poor, knocked-up Phoebe の poor は「かわいそうな(フィービー)」。
knocked-up は「妊娠した、はらんだ」という意味。
句動詞 knock up には、俗語で「(女性)をはらませる、妊娠させる」という意味があるからです。
これはアカデミックな辞書である、LAAD にも載っていました(ちょっと意外な感じ^^)
LAAD での説明は以下の通り。
knock somebody up, knock up somebody [phrasal verb] : (informal) to make a woman pregnant
つまり、「女性を妊娠させること」。
語義に make が使われているところに、「妊娠”させる”」というニュアンスが出ているわけですが、それを考えると、knocked-up は、ただ「はらんでいる、妊娠している」というよりも、「はらまされた、妊娠させられた」というような感覚に近いものを感じます。
子供が欲しくて待ち望んで妊娠したわけじゃない、本人の意図とは違うところで妊娠してしまった、あぁ、かわいそうなフィービー、、みたいな印象を受ける気がするわけです。
これがフィービーを目の前にしての言葉なら、poor, knocked-up Pheobe という言い方はちょっと失礼な感じがすると思うのですが、観客はレイチェルが自分自身のことをそう言っているとわかっているので、このキツい表現にも納得なわけですね。
レイチェル自身が思ってもみなかった妊娠だったこと、意図せず妊娠してしまったこと、が、knocked-up という言葉に出ている気がした、ということです。
ウェイターが「シャンパンはいかがですか?」と勧めてきたので、気分を変えようとレイチェルはそれを口に含むのですが、自分がお酒を口にしてしまったことに気づき、口から噴水のようにそれを出してグラスに戻しています。
ト書きの、...without Monica noticing. It doesn't work. というのは、「モニカに気づかれないように、口に含んだシャンパンをグラスに戻そうとしたのだが、それはうまく行かない」ということで、つまりは、モニカに notice されてしまった、気づかれてしまった、と言っていることになります。
モニカに見られたレイチェルは、「今のは実際にフランス人がシャンパンを飲む方法よ」みたいに言い訳していますね。
「フランス人はこんな風にシャンパンを飲むのよ」と言ったわけですが、モニカはその様子を見て、何かに気づいた顔をして息を呑む、そこでアドブレイク(CMブレイク)となります。
日本のお酒のCMなどでも、「妊娠中や授乳期の飲酒はやめましょう」などの注意書きが出たりしますが、レイチェルもそれに気づいて、いったん口に入れたのを出したわけです。
さすがのモニカもそれを見て、「妊娠したのはフィービーじゃなくてレイチェルだったの?!」と気づくという仕組みですね。
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フィービーはレイチェルが妊娠したことを知っていますが、モニカはまだそのことを知らず、妊娠したのはフィービーだと思っています。
そんな二人が会話しているところ。
モニカ: Well I-I talked to and uh, she's definitely going to have this baby. Y'know, she said she was gonna raise it on her own. (ねぇ、私、話したんだけど、彼女(フィービー)はこの赤ちゃんを絶対に産むつもりね。ほら、フィービーは言ったのよ、自分一人で育てるつもりだ、って。)
レイチェル: Well, maybe that's, maybe that's really brave. (うん、多分それって、多分、すごく勇気があると思う。)
モニカ: Maybe. I just hope she realizes how hard it's gonna be. (多分ね。私はただ願うわ、それがどんなに大変になるか、ってことに彼女が気付いてくれるのをね。)
レイチェル: Maybe she hasn't really thought it through that much. (多分、フィービーはそのことについてそんなにじっくり考えてないのよ。)
モニカ: Well, there's a lot to think about. I mean, how is she, how is she going to handle this financially? How is she going to juggle work? Does she realize she's not going to have a date again for the next, like, eighteen years? (そうねぇ、考えるべきことはたくさんあるわ。ほら、このことを経済的にどうやってやっていくのか? どうやって仕事を巧みにこなすのか? 彼女は気付いてないのかしら? もう二度とデートをすることもないのよ、この先、ほら、18年くらいの間。)
レイチェル: (starting to cry) I don't know. ([泣き出しそうになって] どうかしらね。)
モニカ: Are you okay? (大丈夫?)
レイチェル: Uh-hmm. I'm just thinking about Phoebe, poor, knocked-up Phoebe. (えぇ。私はただ、フィービーのことを、かわいそうな、はらまされたフィービーのことを考えてただけよ。)
ウェイター: Champagne? (シャンパンはいかがですか?)
レイチェル: Oh yes! Thank you very much! (She grabs a glass, takes a sip, and realizes what she just did. She then tries to spit the champagne back into the glass without Monica noticing. It doesn't work.) Oh that's-that's actually how the French drink it. (ええ! どうもありがとう! [レイチェルはグラスを掴んで、一口飲んで、それから自分がたった今したことに気づく。それから彼女はモニカが見ていない間に、その(口に入れた)シャンパンをグラスに吹き出して戻そうとするが、それはうまくいかない] あぁ、今のは実際に、フランス人がシャンパンを飲むやり方よ。)
(Monica gasps.)
モニカは息を呑む。
モニカは、「フィービーと話したんだけど、彼女は絶対に赤ちゃんを産むつもりね」と言っています。
on one's own は「自分の力で、自力で、独力で、単独で」。
父親がいない状態で一人で育てるつもりのようよ、ということです。
モニカは、妊娠しているのはフィービーだと思い込んでいるので、レイチェルの前でズバズバ物を言っているわけですが、その言葉がそのまま自分にグサグサ突き刺さってくるレイチェルは、「それってほんとに勇気があるわよね」と言うのが精一杯。
レイチェルの妊娠を知らないとは言うものの、どんどん非難めいた話がエスカレートしてくるのがモニカらしいところです。
「一人で子供を育てるのが、どんなに hard になるかってことに気づいて欲しいと願ってるわ」というモニカに、「多分、彼女はそのことをそんなにじっくり考えてないのよ」とフォローのような言葉を入れるレイチェル。
「私だってパニクってて、まだゆっくりじっくり考えられてないのよ」という自己弁護を、フィービーのこととして語っている感じです。
モニカの容赦のない攻撃は続き(笑)、「よく考えてないだなんて、考えなきゃいけないことはたっくさんあるのに」みたいに言っています。
3つの問題を提示していますが、最初の2つは、How is she going to...? の形になっていて、「どのようにして彼女は…するつもりなのかしら?」というニュアンス。
一人で子供を育てるということを経済的にどう扱うのか、は、経済的にどうやっていくのか、という感覚。
juggle work の juggle は曲芸師の「ジャグラー」の元になった動詞で、ジャグラーがやっている行為としては、「(ボール・皿・ナイフなど)を次々と空中に投げては受けるという曲芸をする」という意味になります。
そんな風に複数のものを上手にうまく扱う、やりくりしている様子から、「(仕事など)を巧みに処理する、こなす、上手にやりくりする」という意味にもなるのですね。
その「上手にやりくりする」の意味は、英英辞典では以下のように説明されています。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
juggle : to try to fit two or more jobs, activities etc. into your life, especially when this is difficult
例) It's hard trying to juggle a job, kids, and housework.
つまり、「2つ以上の仕事、活動などを自分の生活にうまくフィットさせようとすること。特にこれが難しい時に」。例文は、「仕事、子供、家事を上手にやりくりしようとするのは難しい」。
Does she realize she's not going to...? は、「自分が〜しないことになるって気づいてるのかしら、わかってるのかしら?」という感覚。
その内容はというと、「再びデートをすることはない、これから先18年間は」ということですね。
子供を産んだら、女性であるよりもママであることを優先せざるを得なくなる、子供が大学生くらいになるまでは、デートも恋愛もできないのよ、ということです。
その話を聞いて、泣き出しそうな顔をしているレイチェル。
大丈夫?と聞かれて、「私はただフィービーのことを考えて悲しくなっちゃっただけよ」みたいにごまかしています。
poor, knocked-up Phoebe の poor は「かわいそうな(フィービー)」。
knocked-up は「妊娠した、はらんだ」という意味。
句動詞 knock up には、俗語で「(女性)をはらませる、妊娠させる」という意味があるからです。
これはアカデミックな辞書である、LAAD にも載っていました(ちょっと意外な感じ^^)
LAAD での説明は以下の通り。
knock somebody up, knock up somebody [phrasal verb] : (informal) to make a woman pregnant
つまり、「女性を妊娠させること」。
語義に make が使われているところに、「妊娠”させる”」というニュアンスが出ているわけですが、それを考えると、knocked-up は、ただ「はらんでいる、妊娠している」というよりも、「はらまされた、妊娠させられた」というような感覚に近いものを感じます。
子供が欲しくて待ち望んで妊娠したわけじゃない、本人の意図とは違うところで妊娠してしまった、あぁ、かわいそうなフィービー、、みたいな印象を受ける気がするわけです。
これがフィービーを目の前にしての言葉なら、poor, knocked-up Pheobe という言い方はちょっと失礼な感じがすると思うのですが、観客はレイチェルが自分自身のことをそう言っているとわかっているので、このキツい表現にも納得なわけですね。
レイチェル自身が思ってもみなかった妊娠だったこと、意図せず妊娠してしまったこと、が、knocked-up という言葉に出ている気がした、ということです。
ウェイターが「シャンパンはいかがですか?」と勧めてきたので、気分を変えようとレイチェルはそれを口に含むのですが、自分がお酒を口にしてしまったことに気づき、口から噴水のようにそれを出してグラスに戻しています。
ト書きの、...without Monica noticing. It doesn't work. というのは、「モニカに気づかれないように、口に含んだシャンパンをグラスに戻そうとしたのだが、それはうまく行かない」ということで、つまりは、モニカに notice されてしまった、気づかれてしまった、と言っていることになります。
モニカに見られたレイチェルは、「今のは実際にフランス人がシャンパンを飲む方法よ」みたいに言い訳していますね。
「フランス人はこんな風にシャンパンを飲むのよ」と言ったわけですが、モニカはその様子を見て、何かに気づいた顔をして息を呑む、そこでアドブレイク(CMブレイク)となります。
日本のお酒のCMなどでも、「妊娠中や授乳期の飲酒はやめましょう」などの注意書きが出たりしますが、レイチェルもそれに気づいて、いったん口に入れたのを出したわけです。
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2013年10月16日
私はただ異議を唱えなかっただけ フレンズ8-1その2
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妊娠しているのはモニカではなく、レイチェルだと気付いたフィービーでしたが、レイチェルが「言わないで」という顔をするので、とっさに「妊娠してるのは私よ」とみんなに言ってしまいます。
その後、モニカとチャンドラーがいなくなったところで、二人だけで妊娠の件について話しているところ。
フィービー: Oh, my God! (もう、なんてことなの!)
レイチェル: Oh, thank you for doing that. I just can't deal with the stress just quite yet. (あぁ、ああしてくれて[とっさにあんな風に言ってくれて]ありがとう。ただ私はまだそのストレスをうまく扱えないのよ。)
フィービー: So instead you told me Monica was pregnant? (それでその代わりに、あなたはモニカが妊娠してる、って言ったの?)
レイチェル: You said that she was. I just didn't disagree with you. (モニカが妊娠してるって言ったのはあなたよ。私はただあなたに異議を唱えなかっただけ。)
フィービー: Sneaky. (卑劣ね。)
レイチェル: Oh yeah. (ええ。)
カメラマン: Smile, ladies. (笑って、お嬢さん。)
レイチェル: Oh! (They smile and the picture is taken.) Oh by the way? (あぁ! [二人は微笑んで、写真が撮影される] あぁ、ところで?)
フィービー: Uh-hmm. (うん。)
レイチェル: James Brolin? (ジェームズ・ブローリン(ですって)?)
フィービー: Oh, I know. I could only think of two names: him and Ed Begley Jr. and then.... I remembered he's gay, so.... (えぇ、そうね。2人の名前だけしか考えられなかったのよ。彼とエド・ベグリー・ジュニアと。それで…思い出したのよ、彼はゲイだって、それで…)
レイチェル: Ed Begley Jr. is not gay. (エド・ベグリー・ジュニアはゲイじゃないわ。)
フィービー: (intrigued) Really?! ([興味をそそられた風に] ほんとに?)
妊娠してるのはレイチェルだ、と気づいたものの、レイチェルの顔を見て、とっさに妊娠してるのは自分だ、と言ったフィービー。
レイチェルはそのことについてお礼を言っています。
I just can't deal with the stress just quite yet. の deal with は「〜を扱う、取り扱う、処理する、対応する、応対する、取り組む」といったニュアンス。
「妊娠した、とわかったそのストレス・緊張をまだ私は扱うことができない、対応することができないでいる」という感じですね。
instead は「その代わりに」なので、「妊娠の緊張に対処できないからって、それで妊娠したのはモニカだと言ったわけ?」みたいなこと。
You said that she was. は、You said that she was pregrant. で、「私が言ったんじゃなくて、そう言ったのはあなたよ」と言っていることになります。
I just didn't disagree with you. は「私はただ、あなたに disagree しなかっただけ」。
disagree は、agree 「同意する、賛同する」の反意語で、「同意しない、異議を唱える」。
not という否定語と、「不」の意味を表す接頭辞 dis- の組み合わせで、ちょっとわかりにくくなっていますが、私はモニカが妊娠してる、と言ったわけでもないし、積極的に「そうね」と同意(agree)したわけでもないし、ただ、それは違うわよ、と否定しなかっただけ、というニュアンスです。
私は肯定も否定もしてない、だから私には責任がない、みたいなことですね。
フィービーはあきれたように息を吸ってから、Sneaky. と言っています。
sneaky は「こそこそする、卑劣な」。
動詞 sneak が「こそこそと入る・出る」という意味で、人を表す接尾辞 -er をつけた sneaker は「こそこそする人、卑劣な人」という意味になります。
また、靴の「スニーカー」という意味もありますが、それは靴底がゴムになっているために足音が出ないことが語源となっているようですね。
Wikipedia 日本語版: スニーカー の「スニーカーという言葉」にも以下のように説明されています。
語源としては英語の"Sneak"(忍び寄る)から派生している。靴底の堅い革靴と違い、柔らかい素材でできたスニーカーを履けば、後ろから音をたてず静かに忍び寄ることができるということから名付けられた。
ということで、すっかり日本語になっている「スニーカー」という言葉から、動詞 sneak、形容詞 sneaky も同時に覚えてしまいましょう、というお話でした。
その後、「そう言えばフィービーはさっき、(お腹の赤ちゃんの父親の名前として)ジェームズ・ブローリンの名前を出してたわね」とレイチェルは言います。
「私が思い出すことができたのは2人の名前だけで」みたいに言ったフィービーは、「彼(ジェームズ・ブローリン)とエド・ベグリー・ジュニア」の名前を出した後、「エドはゲイだって思い出したから、それで(ジェームズの名前を出したの)」みたいに言っています。
「エドはゲイじゃないわよ」と言われて、何だか嬉しそうなフィービーが面白いですね。
その、エド・ベグリー・ジュニアというのはこの方。
Wikipedia 日本語版: エド・ベグリー・ジュニア
Wikipedia 英語版: Ed Begley, Jr.
名前に「ジュニア」とついているのは、お父さんが同じ名前なのでそれを区別するためですが(ロバート・ダウニー・ジュニアなどもそう)、この方のお父さんも俳優さん(それも「渇いた太陽」でアカデミー助演男優賞を受賞している有名な俳優さん)のようですね。
ウィキペディアの説明にもあるように、2回結婚してお子さんが3人とのことなので、レイチェルが言うようにゲイではないわけですが、「フィービーが勝手にゲイだと思い込んでいた」というのが笑いのポイントのようです。
「ベジタリアンで環境保護主義の活動家としても知られる。」とありますが、そこが、フィービーが彼にこだわる理由のようですね。
フィービーもベジタリアンで、環境保護主義者、動物愛護主義者の面がありますから、その方面で有名な人の名前が頭に浮かんだ、というところです。
このエド・ベグリー・ジュニアの名前ですが、実はシーズン1の最終話、フレンズ1-24 のセリフにも出てきているんですよね。
過去記事では解説していなかった部分であり、また、エドが「環境保護主義の活動家」であると知っているとより楽しめるセリフになっているので、彼の経歴と併せて説明させていただきますね。
フレンズ1-24 のワンシーン。
ロスが中国に旅立った後、ロスが自分のことをずっと想ってくれていたと知り、ロスのことが頭から離れなくなってしまったレイチェル。
そんな気持ちのまま、別の男性(カール)とバルコニーでお酒を飲んでいる時に、カールが一人でしゃべっていたセリフがこれ。
カール: I'm just saying, if I see one more picture of Ed Begley Jr... in that stupid electric car, I'm gonna shoot myself! I mean, don't get me wrong. I'm not against environmental issues, per se.... it's just that guy! (俺はただこう言ってるだけなんだよ、もしエド・ベグリー・ジュニアの写真をあともう1枚見たら…その彼があのばかげた電気自動車に乗っている写真をあともう1枚見たら、俺は銃で自殺するだろうね。つまり俺が言いたいのは、あぁ誤解しないでくれよ。俺は、環境問題そのものに反対してるんじゃないんだ。ただ、あの男なんだよ[あの男のせいなんだよ、あの男が問題なんだよ]。)
このカールのセリフからも、「エド・ベグリー・ジュニア」は、電気自動車に乗るなど、環境問題に積極的に関わる人だということがわかりますね。
ここで改めて、エドの経歴を見てみると、彼は、1980年代に放映されていたボストンの病院を舞台にした医療ドラマ「St. Elsewhere」の Dr. Victor Ehrlich 役などで有名な俳優さんです。
環境保護活動家としても有名な彼は、「二酸化炭素排出量を抑えた生活を送る」というコンセプトのリアリティーショー「Living With Ed」にも主演しています。
Wikipedia 英語版: Living With Ed
IMDb: Living with Ed (2007– )
おまけのトリビア、、ですが、エドはその番組に奥さんのレイチェル・カーソンと一緒に出演しているのですが、そのレイチェル・カーソンというのは、環境問題を告発した1962年の著書「沈黙の春」(Silent Spring)で有名な生物学者のレイチェル・カーソンその人、、ではなく!(こちらのカーソンは1907年生まれなので、そもそも年齢が違い過ぎますがw)、たまたま同姓同名なだけ、のようです。
でもどちらも環境問題に熱心という点で共通しているのは興味深いですね。
この番組は 2007年開始なので、フレンズ1-24 の放映時(1995年)にはまだそのリアリティーショーは始まっていませんでしたが、当時から「環境保護活動家」として有名だった、ということです。
カールも「エドが電気自動車に乗っている写真」の話をしていることから、その当時から電気自動車などの環境に優しい乗り物を使っていたこともわかります。
be against は「…に反対している」で、「…に賛成している」は be for になりますね。environmental issues は「環境問題」、per se は「それ自体は」。
電気自動車のことで文句を言った後、「俺は別に環境問題そのものに反対してるんじゃなくて、エドが問題なんだよ」と言っています。
環境問題に疎い人、というイメージを持たれたくないので、「誤解しないでくれよ」と言っているのですね。
ということで、エドの説明が長くなってしまいましたが、そんな風に「環境問題」の流れでよく引き合いに出される有名人なので、サブカルネタとして知っておいたら楽しいかもしれませんよ、というお話でした。
フレンズでも、シーズン1の終わり、シーズン8の始めに名前が出てきたわけですが、そんなに長い時間を経て再び名前が引き合いに出されるところを見ても、彼がかなりの有名人であることがわかる、ということですね。
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妊娠しているのはモニカではなく、レイチェルだと気付いたフィービーでしたが、レイチェルが「言わないで」という顔をするので、とっさに「妊娠してるのは私よ」とみんなに言ってしまいます。
その後、モニカとチャンドラーがいなくなったところで、二人だけで妊娠の件について話しているところ。
フィービー: Oh, my God! (もう、なんてことなの!)
レイチェル: Oh, thank you for doing that. I just can't deal with the stress just quite yet. (あぁ、ああしてくれて[とっさにあんな風に言ってくれて]ありがとう。ただ私はまだそのストレスをうまく扱えないのよ。)
フィービー: So instead you told me Monica was pregnant? (それでその代わりに、あなたはモニカが妊娠してる、って言ったの?)
レイチェル: You said that she was. I just didn't disagree with you. (モニカが妊娠してるって言ったのはあなたよ。私はただあなたに異議を唱えなかっただけ。)
フィービー: Sneaky. (卑劣ね。)
レイチェル: Oh yeah. (ええ。)
カメラマン: Smile, ladies. (笑って、お嬢さん。)
レイチェル: Oh! (They smile and the picture is taken.) Oh by the way? (あぁ! [二人は微笑んで、写真が撮影される] あぁ、ところで?)
フィービー: Uh-hmm. (うん。)
レイチェル: James Brolin? (ジェームズ・ブローリン(ですって)?)
フィービー: Oh, I know. I could only think of two names: him and Ed Begley Jr. and then.... I remembered he's gay, so.... (えぇ、そうね。2人の名前だけしか考えられなかったのよ。彼とエド・ベグリー・ジュニアと。それで…思い出したのよ、彼はゲイだって、それで…)
レイチェル: Ed Begley Jr. is not gay. (エド・ベグリー・ジュニアはゲイじゃないわ。)
フィービー: (intrigued) Really?! ([興味をそそられた風に] ほんとに?)
妊娠してるのはレイチェルだ、と気づいたものの、レイチェルの顔を見て、とっさに妊娠してるのは自分だ、と言ったフィービー。
レイチェルはそのことについてお礼を言っています。
I just can't deal with the stress just quite yet. の deal with は「〜を扱う、取り扱う、処理する、対応する、応対する、取り組む」といったニュアンス。
「妊娠した、とわかったそのストレス・緊張をまだ私は扱うことができない、対応することができないでいる」という感じですね。
instead は「その代わりに」なので、「妊娠の緊張に対処できないからって、それで妊娠したのはモニカだと言ったわけ?」みたいなこと。
You said that she was. は、You said that she was pregrant. で、「私が言ったんじゃなくて、そう言ったのはあなたよ」と言っていることになります。
I just didn't disagree with you. は「私はただ、あなたに disagree しなかっただけ」。
disagree は、agree 「同意する、賛同する」の反意語で、「同意しない、異議を唱える」。
not という否定語と、「不」の意味を表す接頭辞 dis- の組み合わせで、ちょっとわかりにくくなっていますが、私はモニカが妊娠してる、と言ったわけでもないし、積極的に「そうね」と同意(agree)したわけでもないし、ただ、それは違うわよ、と否定しなかっただけ、というニュアンスです。
私は肯定も否定もしてない、だから私には責任がない、みたいなことですね。
フィービーはあきれたように息を吸ってから、Sneaky. と言っています。
sneaky は「こそこそする、卑劣な」。
動詞 sneak が「こそこそと入る・出る」という意味で、人を表す接尾辞 -er をつけた sneaker は「こそこそする人、卑劣な人」という意味になります。
また、靴の「スニーカー」という意味もありますが、それは靴底がゴムになっているために足音が出ないことが語源となっているようですね。
Wikipedia 日本語版: スニーカー の「スニーカーという言葉」にも以下のように説明されています。
語源としては英語の"Sneak"(忍び寄る)から派生している。靴底の堅い革靴と違い、柔らかい素材でできたスニーカーを履けば、後ろから音をたてず静かに忍び寄ることができるということから名付けられた。
ということで、すっかり日本語になっている「スニーカー」という言葉から、動詞 sneak、形容詞 sneaky も同時に覚えてしまいましょう、というお話でした。
その後、「そう言えばフィービーはさっき、(お腹の赤ちゃんの父親の名前として)ジェームズ・ブローリンの名前を出してたわね」とレイチェルは言います。
「私が思い出すことができたのは2人の名前だけで」みたいに言ったフィービーは、「彼(ジェームズ・ブローリン)とエド・ベグリー・ジュニア」の名前を出した後、「エドはゲイだって思い出したから、それで(ジェームズの名前を出したの)」みたいに言っています。
「エドはゲイじゃないわよ」と言われて、何だか嬉しそうなフィービーが面白いですね。
その、エド・ベグリー・ジュニアというのはこの方。
Wikipedia 日本語版: エド・ベグリー・ジュニア
Wikipedia 英語版: Ed Begley, Jr.
名前に「ジュニア」とついているのは、お父さんが同じ名前なのでそれを区別するためですが(ロバート・ダウニー・ジュニアなどもそう)、この方のお父さんも俳優さん(それも「渇いた太陽」でアカデミー助演男優賞を受賞している有名な俳優さん)のようですね。
ウィキペディアの説明にもあるように、2回結婚してお子さんが3人とのことなので、レイチェルが言うようにゲイではないわけですが、「フィービーが勝手にゲイだと思い込んでいた」というのが笑いのポイントのようです。
「ベジタリアンで環境保護主義の活動家としても知られる。」とありますが、そこが、フィービーが彼にこだわる理由のようですね。
フィービーもベジタリアンで、環境保護主義者、動物愛護主義者の面がありますから、その方面で有名な人の名前が頭に浮かんだ、というところです。
このエド・ベグリー・ジュニアの名前ですが、実はシーズン1の最終話、フレンズ1-24 のセリフにも出てきているんですよね。
過去記事では解説していなかった部分であり、また、エドが「環境保護主義の活動家」であると知っているとより楽しめるセリフになっているので、彼の経歴と併せて説明させていただきますね。
フレンズ1-24 のワンシーン。
ロスが中国に旅立った後、ロスが自分のことをずっと想ってくれていたと知り、ロスのことが頭から離れなくなってしまったレイチェル。
そんな気持ちのまま、別の男性(カール)とバルコニーでお酒を飲んでいる時に、カールが一人でしゃべっていたセリフがこれ。
カール: I'm just saying, if I see one more picture of Ed Begley Jr... in that stupid electric car, I'm gonna shoot myself! I mean, don't get me wrong. I'm not against environmental issues, per se.... it's just that guy! (俺はただこう言ってるだけなんだよ、もしエド・ベグリー・ジュニアの写真をあともう1枚見たら…その彼があのばかげた電気自動車に乗っている写真をあともう1枚見たら、俺は銃で自殺するだろうね。つまり俺が言いたいのは、あぁ誤解しないでくれよ。俺は、環境問題そのものに反対してるんじゃないんだ。ただ、あの男なんだよ[あの男のせいなんだよ、あの男が問題なんだよ]。)
このカールのセリフからも、「エド・ベグリー・ジュニア」は、電気自動車に乗るなど、環境問題に積極的に関わる人だということがわかりますね。
ここで改めて、エドの経歴を見てみると、彼は、1980年代に放映されていたボストンの病院を舞台にした医療ドラマ「St. Elsewhere」の Dr. Victor Ehrlich 役などで有名な俳優さんです。
環境保護活動家としても有名な彼は、「二酸化炭素排出量を抑えた生活を送る」というコンセプトのリアリティーショー「Living With Ed」にも主演しています。
Wikipedia 英語版: Living With Ed
IMDb: Living with Ed (2007– )
おまけのトリビア、、ですが、エドはその番組に奥さんのレイチェル・カーソンと一緒に出演しているのですが、そのレイチェル・カーソンというのは、環境問題を告発した1962年の著書「沈黙の春」(Silent Spring)で有名な生物学者のレイチェル・カーソンその人、、ではなく!(こちらのカーソンは1907年生まれなので、そもそも年齢が違い過ぎますがw)、たまたま同姓同名なだけ、のようです。
でもどちらも環境問題に熱心という点で共通しているのは興味深いですね。
この番組は 2007年開始なので、フレンズ1-24 の放映時(1995年)にはまだそのリアリティーショーは始まっていませんでしたが、当時から「環境保護活動家」として有名だった、ということです。
カールも「エドが電気自動車に乗っている写真」の話をしていることから、その当時から電気自動車などの環境に優しい乗り物を使っていたこともわかります。
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2013年10月14日
初セミナー終了しました!
皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は4位、「にほんブログ村」は7位です。
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以前よりお知らせしておりました、神戸・住吉での私の初セミナー
「私の先生は海外ドラマ」セミナー 〜生きたセリフで英語4技能を伸ばす〜
が、昨日 10月13日(日)に無事、終了いたしました。
ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。
とても光栄で嬉しかったです。
ありがたいことに、キャンセル待ちして下さる方がおられたことから、来年1月19日に今回と「同内容」の「追加セミナー」を開催させていただくことが決定しております。
そのため、今日は、セミナーの具体的な詳細について書くことは控えさせていただきますが、初セミナーを開催してみての感想、拙ブログや拙著の読者の方に直接お会いできた時の気持ちなどを書かせていただきますね。
何しろ、「初」セミナーということでやはり緊張してしまったのですが、そういう緊張の中で話している時でも、参加者の皆さんのお顔を見渡すと、私の方を向いて、うんうんとうなずきながら、温かい目で聞いていて下さるのが感じられて、そのことがどれほど私の心をほぐしてくれたかわかりません。
ずっとブログを応援して下さっている方、いつも温かいコメントを下さる方にやっと会えた!ということは、本当にものすごく感動的でした。
また、セミナーに申し込んで下さったのをきっかけに、Facebook 上でお友達になった方々もおられたので、セミナーを通じて、人の輪が広がることを実感できた日でもありました。
2時間のセミナーだったのですが、前半は、「Rach流DVD学習法」についてと、「英語とはこういうものである」という英語に対する考え方、ポイントの捉え方についてお話させていただきました。
後半は、実際に「フレンズ」を鑑賞しながら、私がどのように見ているか、それぞれの段階でどのように情報を取り入れているか、英語字幕で分析する時にどこに注目しているか、どこが笑いのポイントか、ということを説明させていただきました。
やはり、「フレンズ」をすでにご存じの方が多かったので、その方々にとっては「復習」だったと思うのですが、他の方と一緒に「英語で笑える」ことの嬉しさと楽しさを共有し合えたことで、改めて「楽しい英語学習」の意味を感じていただけたら嬉しいなと思いました。
最後の質疑応答の時間が予定より短くなってしまったのですが、それでもいくつもご質問をいただけたことはとても光栄でした。
しっかりセミナーを聞いて下さっていたこと、拙著や拙ブログを読み込んで下さっていたことがわかった瞬間でした。
セミナー終了後に、わざわざ私のところまで来られて質問して下さる方もいて、その積極性には私の方が大いに刺激を受けました。
セミナー終了後は、ちょっと早い晩御飯(笑)のような懇親会となりました。
それぞれのテーブルを私が移動してお話させていただいたのですが、私が席に着くと、皆さんがたくさん質問をして下さり、またここでも、参加者の皆様の熱心さと情熱に打たれることになりました。
やはり「フレンズ」がお好きな方が多かったので、セリフの話やシーンの話で大盛り上がりできたりとか^^
皆さんとじっくりお話できたことで、私もまた大いに勉強させていただきました。
読者の皆さんが欲していること、求めていることが前よりももっとわかった気がしましたし、私がこれまで8年間やってきたことは、基本的なラインは間違っていなかったことも確信できました。
私はこれからもこのブログを続け、さらに皆さんの求めているものを盛り込み、より充実したものにして行こう!と固く心に誓いました。
当日のセミナーの様子を書いて下さっているブログ記事を以下にご紹介させていただきますね。
TOEIC900点・英検1級への道: 「私の先生は海外ドラマ」セミナー 〜生きたセリフで英語4技能を伸ばす〜 に行ってきました!!!
誤読の日々:セミナーに行ってきました。
つなぎすとサロンのブログ:報告☆第27回つなぎすとサロン主催 【南谷三世の「私の先生は海外ドラマ」セミナー】
秋の旅行シーズンの三連休の中日という日に、たくさんの方が英語学習セミナーに集まって下さったこと、本当にありがたかったです。
お天気も良くて、気候も熱すぎず寒すぎず穏やかで、身体も気持ちもとても爽やかで、楽しくて幸せな一日となりました。
その貴重な一日を私と共有して下さった参加者の皆様、本当にありがとうございました!
これからもっともっと、「楽しく英語を学ぶ方法」を広げて行けるように頑張ります!!(^^)
↓セミナーのチラシです。画像をクリックしていただくと、チラシが別ウィンドウで拡大表示されます。
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何しろ、「初」セミナーということでやはり緊張してしまったのですが、そういう緊張の中で話している時でも、参加者の皆さんのお顔を見渡すと、私の方を向いて、うんうんとうなずきながら、温かい目で聞いていて下さるのが感じられて、そのことがどれほど私の心をほぐしてくれたかわかりません。
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また、セミナーに申し込んで下さったのをきっかけに、Facebook 上でお友達になった方々もおられたので、セミナーを通じて、人の輪が広がることを実感できた日でもありました。
2時間のセミナーだったのですが、前半は、「Rach流DVD学習法」についてと、「英語とはこういうものである」という英語に対する考え方、ポイントの捉え方についてお話させていただきました。
後半は、実際に「フレンズ」を鑑賞しながら、私がどのように見ているか、それぞれの段階でどのように情報を取り入れているか、英語字幕で分析する時にどこに注目しているか、どこが笑いのポイントか、ということを説明させていただきました。
やはり、「フレンズ」をすでにご存じの方が多かったので、その方々にとっては「復習」だったと思うのですが、他の方と一緒に「英語で笑える」ことの嬉しさと楽しさを共有し合えたことで、改めて「楽しい英語学習」の意味を感じていただけたら嬉しいなと思いました。
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しっかりセミナーを聞いて下さっていたこと、拙著や拙ブログを読み込んで下さっていたことがわかった瞬間でした。
セミナー終了後に、わざわざ私のところまで来られて質問して下さる方もいて、その積極性には私の方が大いに刺激を受けました。
セミナー終了後は、ちょっと早い晩御飯(笑)のような懇親会となりました。
それぞれのテーブルを私が移動してお話させていただいたのですが、私が席に着くと、皆さんがたくさん質問をして下さり、またここでも、参加者の皆様の熱心さと情熱に打たれることになりました。
やはり「フレンズ」がお好きな方が多かったので、セリフの話やシーンの話で大盛り上がりできたりとか^^
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2013年10月11日
シーズン8に突入! フレンズ8-1その1
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今日からシーズン8に入ります!
これからもよろしくお願いします。
シーズン8 第1話
The One After "I Do" (ベスト”フレンズ”披露宴)
原題は「”誓います”の後の話」
シーズン7のラストで無事に結婚式を終えたチャンドラーとモニカ。
モニカが妊娠しているとみんな誤解していたけれど、実は妊娠していたのはレイチェルだった、、ということを感じさせて、シーズン7は終わりました。
シーズン8に入り、兄のロスにまで、「モニカ、妊娠したんだって?」と言われて、今回もモニカは否定しています。
モニカが妊娠していると信じ切っているフィービーが、モニカに尋ねているところ。
フィービー: Hey Mon, why did you tell the guys you weren't pregnant? (ねぇ、モニカ、どうして男性陣に、自分は妊娠してない、って言ったの?)
モニカ: Because I'm not. (だって私は妊娠してないんだもん。)
フィービー: We found your test in the trash, if you're not pregnant-(She sees Rachel shaking her head)-It's because I am. (ゴミの中にあなたの検査薬を見つけたのよ。もしあなたが妊娠してないのなら… [フィービーはレイチェルが首を(横に)振っているのを見る] 私が妊娠してるからよ。)
(Flash, the photographer takes a picture of Monica and Chandler's stunned faces.)
写真のフラッシュ。カメラマンがモニカとチャンドラーの驚いた顔の写真を撮る。
チャンドラー: What?! What are you talking about? (何だって? 何言ってんだよ?)
モニカ: What are you talking about? (何言ってるのよ?)
フィービー: Yes, I... I am with child. (Flash) And I didn't want to say anything because it's your day. I didn't want to steal your thunder. (そうよ、私は身ごもってるの。[写真のフラッシュ] それで、私が何も言いたくなかったのは、今日があなたの日だからよ。私はあなたの主役の座を奪いたくなかったの。)
モニカ: Wait a minute! So you told people I was pregnant?! (Flash) Does this look like a conversation that I want to remember?! (ちょっと待ってよ! それであなたはみんなに、私が妊娠してるって言ったの? [写真のフラッシュ] これが覚えておきたい会話のように見える?)
チャンドラー: Who's the father? (父親は誰?)
モニカ: Yeah! (そうよ!)
フィービー: I can't say. (言えないわ。)
モニカ: Why?! (どうして?)
チャンドラー: Why not? (どうして言えないんだよ?)
フィービー: I can't say because he's famous. (言えないの、だって彼は有名だから[有名人]だから。)
レイチェル: Oh, my God. Who is it?! (Phoebe rolls her eyes.) (まぁ、なんてこと。それは誰? [フィービーはあきれたように目をむく])
モニカ: Phoebe, come on, you have to tell us. (フィービー、ねぇ、あなたは私たちに言わなくちゃいけないわ。)
フィービー: Okay, okay. It's James Brolin. James Brolin is the father of my baby. (わかった、わかった。ジェームズ・ブローリンよ。ジェームズ・ブローリンが私の赤ちゃんの父親なの。)
チャンドラー: As in Barbara Streisand's husband James Brolin? (それって、バーブラ・ストライサンドの夫のジェームズ・ブローリンのこと?)
フィービー: What?! Well, he never said that to me! (何ですって?! まぁ、彼は私にそんなこと言わなかったわよ!)
どうして妊娠してないなんて言ったの?と尋ねるフィービーに、「だって、私は妊娠してないから、事実を述べたまでよ」のような返事をしているモニカ。
嘘を言ってるようには見えないモニカを見て、フィービーは「私たちはゴミの中に妊娠検査薬を見つけたのよ、もしあなたが妊娠してないなら…」と言って、モニカじゃない、もちろん、私(フィービー)でもない、とすると…?みたいにレイチェルの方を見ると、レイチェルが「言わないで」というように首を振っているので、「妊娠してるのはレイチェルよ」と言うわけにもいかなくなって、とっさに「だって妊娠してるのは私だから」と言い出します。
驚くチャンドラーとモニカに、「えぇ、私は身ごもってるの」と言うフィービー。
be with child は「身ごもって、身重(みおも)で、妊娠中で」という意味で、この場合は、with a child のような冠詞はつかないのが慣例のようです。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
be with child : (old use) to be pregnant
to heavy/great/big with child (= to be almost ready to give birth)
つまり、「(古い用法) 妊娠していること」。
to heavy/great/big with child は、「出産直前であること」。
直訳すると、「妊娠していて(お腹が)重い・大きい」ということですから、臨月、みたいな意味になるわけですね。
old use とあるように、確かに古風な言い方っぽい感じです。
日本語で言うところの「身ごもって、身重で」に近い感じなのでしょう。
今回のセリフでも、みんなに驚かれて、言葉に詰まったフィービーが、「えぇ、私は身ごもっているのよ」と、ちょっと現実離れした古風な言い方で表現したのが、まさに、I am with child. の感覚なのでしょうね。
どうして冠詞が付かないか、というのを私なりに考えてみたのですが…。
お腹に赤ちゃんがいて妊娠している、と言う場合、双子ちゃんや三つ子ちゃんの場合だってあるので、必ずしも、a child 「一人の赤ちゃん」とは限らないですよね。
一人(a child)かもしくは複数(children)かはわからないけれど、とにかく「赤ちゃんがお腹にいる」ことが言えればいいので、本来は可算名詞(countable)である baby という単語を、「観念的、イメージ的」に使っているために、with child のように数を意識させない無冠詞で使っている、ということなんだろうと。
私が妊娠していることについて何も言わなかったのは、今日が「あなたの日」だからよ、とフィービーは説明しています。
steal your thunder したくなかったから、と言っていますが、steal your thunder はこれまでのフレンズにも出てきましたので、覚えておられる方も多いでしょうか?
研究社 新英和中辞典では、
steal a person's thunder=人の考え[方法]を横取りする、人のお株を奪う、人を出し抜く
と出ています。
LAAD では、
steal somebody's thunder : to get the success and praise someone else should have gotten, by doing what they had intended to do
つまり、「誰か他の人が得るべきだった成功や賞賛を得る(取る)こと、その人がやろうと意図していたことをすることによって」。
このフレーズは、過去記事、人の雷鳴を盗む フレンズ5-3その2 と 私の主役の座を奪ったのよ フレンズ7-1その3 にも登場しました。
「今日はモニカの晴れの結婚式の日だから、あなたの主役の座を奪いたくなくて、妊娠したことを黙ってたの」と説明したフィービーに、「だからあなたはみんなに、(あなたじゃなくて)私(モニカ)が妊娠したって言ったの?」とあきれたように言っています。
その様子をカメラマンがフラッシュをたいて撮影しているので、今度はカメラマンに向かって怒っていますね。
Does this look like a conversation that I want to remember?! も文章としてはちょっと長めなので、前から順番にイメージしていくと、「これが会話に見える? 私が覚えておきたいような」になるでしょうか。
「これが、私が記憶に残しておきたい、ずっと覚えていて思い出にしたいと思えるような会話に見えるわけ?」ということで、こんなとこ写真に撮らないでよ!と怒っていることになります。
赤ちゃんができた、となると、みんなの関心は「じゃあ、父親は誰?」という方向に移っていきます。
フィービーが「彼は有名だから・有名人だから、名前を言えないの」と言った後、そこにレイチェルが「まぁ、それは誰?」と言うので、フィービーはあきれた顔をしています。
ト書きの roll one's eyes はあきれた時にする仕草で、英辞郎では以下のように説明されています。
roll one's eyes
目をグルグル回す[白黒させる・むく]、あきれた表情をする、(人)を軽蔑的にじろっと見る、(人)をじろっと横目でにらむ
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
roll your eyes : to move your eyes around and up, especially in order to show that you are annoyed.
例) My friends roll their eyes when I mention her name.
つまり、「目をぐるぐる、または上に動かす、特に、いらいらしているのを示すために」。例文は、「私の友人は、私が彼女の名前を出すと、いらいらしたように目をむく」。
今回の場合も、フィービーは、レイチェルが「お願いだから今は言わないで」みたいな顔をするので、自分が犠牲になってあげたというのに、「まぁ、その子の父親の有名人って誰なの?」と、まるで他人ごとのように話に参加してきたことに、あきれてものが言えない、という気持ちなわけですね。
「よりにもよってあなたがそこにツッコむわけ? それが嘘だってわかってて」みたいなことです。
問い詰められたフィービーは、「私の赤ちゃんの父親は、ジェームズ・ブローリンだ」と答えます。
チャンドラーが説明してくれているように、ジェームズ・ブローリンは、バーブラ・ストライサンドの夫。
「彼は私にそんなこと言わなかった、彼に奥さんがいるなんて初耳だわ!」みたいに、すっとぼけているのも、フィービーっぽいところです。
さて、そのジェームズ・ブローリンは、アメリカの俳優で、詳しくは以下のウィキペディアで。
Wikipedia 日本語版: ジェームズ・ブローリン
ウィキペディアにも、
1997年に女優で歌手のバーブラ・ストライサンドと結婚した。
と書いてあります。彼は1940年生まれですから、57歳くらいで結婚したことになりますね。
そして、妻であるバーブラ・ストライサンドについては以下。
Wikipedia 日本語版: バーブラ・ストライサンド
ウィキペディアに以下の記述があります。
アカデミー賞は、『ファニー・ガール』で主演女優賞を、『スター誕生』で作曲家としてアカデミー歌曲賞と2度受賞している。また、複数のエミー賞、グラミー賞、ゴールデングローブ賞、およびトニー賞を受賞している。
これで彼女の凄さがわかりますね。
さて、フレンズファンなら見逃してはならないことが、ストライサンドのウィキペディアに載っていましたので、以下に引用させていただきます。
私生活
バーブラ・ストライサンドは2度結婚した。彼女の最初の夫は俳優のエリオット・グールドで、1963年から1971年まで結婚していた。彼らには一人息子のジェイスン・ゴールドがおり、彼も俳優になっている。彼女の2度目の結婚相手は俳優のジェームズ・ブローリンで、1998年に再婚した。2人の結婚式の模様は克明に報道されている。 彼らのあいだに子供は生まれていないが、ブローリンには以前の2回の結婚生活で授かった3人の子供たちが存在する。
最初の夫、エリオット・グールドというのは、フレンズでロス&モニカのパパ、ジャック・ゲラーを演じている俳優さんです。(近年では「オーシャンズ11」などにも出演されてましたね)
そのゲラーパパと結婚していた、バーブラ・ストライサンドの名前と、次の夫であるジェームズ・ブローリンの名前がセリフに登場しているのは、内輪ネタ、楽屋オチ、みたいな感じがして楽しいですね。
★ Rach からのお知らせとご挨拶 ★
神戸・住吉で開催される私の初セミナーが、いよいよ、あさっての日曜日(10月13日)となりました。
参加者の皆様とお会いできるのをとても楽しみにしています(^^)
楽しく面白いセミナーにしたいと思います。どうかよろしくお願いいたします!
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これからもよろしくお願いします。
シーズン8 第1話
The One After "I Do" (ベスト”フレンズ”披露宴)
原題は「”誓います”の後の話」
シーズン7のラストで無事に結婚式を終えたチャンドラーとモニカ。
モニカが妊娠しているとみんな誤解していたけれど、実は妊娠していたのはレイチェルだった、、ということを感じさせて、シーズン7は終わりました。
シーズン8に入り、兄のロスにまで、「モニカ、妊娠したんだって?」と言われて、今回もモニカは否定しています。
モニカが妊娠していると信じ切っているフィービーが、モニカに尋ねているところ。
フィービー: Hey Mon, why did you tell the guys you weren't pregnant? (ねぇ、モニカ、どうして男性陣に、自分は妊娠してない、って言ったの?)
モニカ: Because I'm not. (だって私は妊娠してないんだもん。)
フィービー: We found your test in the trash, if you're not pregnant-(She sees Rachel shaking her head)-It's because I am. (ゴミの中にあなたの検査薬を見つけたのよ。もしあなたが妊娠してないのなら… [フィービーはレイチェルが首を(横に)振っているのを見る] 私が妊娠してるからよ。)
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写真のフラッシュ。カメラマンがモニカとチャンドラーの驚いた顔の写真を撮る。
チャンドラー: What?! What are you talking about? (何だって? 何言ってんだよ?)
モニカ: What are you talking about? (何言ってるのよ?)
フィービー: Yes, I... I am with child. (Flash) And I didn't want to say anything because it's your day. I didn't want to steal your thunder. (そうよ、私は身ごもってるの。[写真のフラッシュ] それで、私が何も言いたくなかったのは、今日があなたの日だからよ。私はあなたの主役の座を奪いたくなかったの。)
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チャンドラー: Who's the father? (父親は誰?)
モニカ: Yeah! (そうよ!)
フィービー: I can't say. (言えないわ。)
モニカ: Why?! (どうして?)
チャンドラー: Why not? (どうして言えないんだよ?)
フィービー: I can't say because he's famous. (言えないの、だって彼は有名だから[有名人]だから。)
レイチェル: Oh, my God. Who is it?! (Phoebe rolls her eyes.) (まぁ、なんてこと。それは誰? [フィービーはあきれたように目をむく])
モニカ: Phoebe, come on, you have to tell us. (フィービー、ねぇ、あなたは私たちに言わなくちゃいけないわ。)
フィービー: Okay, okay. It's James Brolin. James Brolin is the father of my baby. (わかった、わかった。ジェームズ・ブローリンよ。ジェームズ・ブローリンが私の赤ちゃんの父親なの。)
チャンドラー: As in Barbara Streisand's husband James Brolin? (それって、バーブラ・ストライサンドの夫のジェームズ・ブローリンのこと?)
フィービー: What?! Well, he never said that to me! (何ですって?! まぁ、彼は私にそんなこと言わなかったわよ!)
どうして妊娠してないなんて言ったの?と尋ねるフィービーに、「だって、私は妊娠してないから、事実を述べたまでよ」のような返事をしているモニカ。
嘘を言ってるようには見えないモニカを見て、フィービーは「私たちはゴミの中に妊娠検査薬を見つけたのよ、もしあなたが妊娠してないなら…」と言って、モニカじゃない、もちろん、私(フィービー)でもない、とすると…?みたいにレイチェルの方を見ると、レイチェルが「言わないで」というように首を振っているので、「妊娠してるのはレイチェルよ」と言うわけにもいかなくなって、とっさに「だって妊娠してるのは私だから」と言い出します。
驚くチャンドラーとモニカに、「えぇ、私は身ごもってるの」と言うフィービー。
be with child は「身ごもって、身重(みおも)で、妊娠中で」という意味で、この場合は、with a child のような冠詞はつかないのが慣例のようです。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
be with child : (old use) to be pregnant
to heavy/great/big with child (= to be almost ready to give birth)
つまり、「(古い用法) 妊娠していること」。
to heavy/great/big with child は、「出産直前であること」。
直訳すると、「妊娠していて(お腹が)重い・大きい」ということですから、臨月、みたいな意味になるわけですね。
old use とあるように、確かに古風な言い方っぽい感じです。
日本語で言うところの「身ごもって、身重で」に近い感じなのでしょう。
今回のセリフでも、みんなに驚かれて、言葉に詰まったフィービーが、「えぇ、私は身ごもっているのよ」と、ちょっと現実離れした古風な言い方で表現したのが、まさに、I am with child. の感覚なのでしょうね。
どうして冠詞が付かないか、というのを私なりに考えてみたのですが…。
お腹に赤ちゃんがいて妊娠している、と言う場合、双子ちゃんや三つ子ちゃんの場合だってあるので、必ずしも、a child 「一人の赤ちゃん」とは限らないですよね。
一人(a child)かもしくは複数(children)かはわからないけれど、とにかく「赤ちゃんがお腹にいる」ことが言えればいいので、本来は可算名詞(countable)である baby という単語を、「観念的、イメージ的」に使っているために、with child のように数を意識させない無冠詞で使っている、ということなんだろうと。
私が妊娠していることについて何も言わなかったのは、今日が「あなたの日」だからよ、とフィービーは説明しています。
steal your thunder したくなかったから、と言っていますが、steal your thunder はこれまでのフレンズにも出てきましたので、覚えておられる方も多いでしょうか?
研究社 新英和中辞典では、
steal a person's thunder=人の考え[方法]を横取りする、人のお株を奪う、人を出し抜く
と出ています。
LAAD では、
steal somebody's thunder : to get the success and praise someone else should have gotten, by doing what they had intended to do
つまり、「誰か他の人が得るべきだった成功や賞賛を得る(取る)こと、その人がやろうと意図していたことをすることによって」。
このフレーズは、過去記事、人の雷鳴を盗む フレンズ5-3その2 と 私の主役の座を奪ったのよ フレンズ7-1その3 にも登場しました。
「今日はモニカの晴れの結婚式の日だから、あなたの主役の座を奪いたくなくて、妊娠したことを黙ってたの」と説明したフィービーに、「だからあなたはみんなに、(あなたじゃなくて)私(モニカ)が妊娠したって言ったの?」とあきれたように言っています。
その様子をカメラマンがフラッシュをたいて撮影しているので、今度はカメラマンに向かって怒っていますね。
Does this look like a conversation that I want to remember?! も文章としてはちょっと長めなので、前から順番にイメージしていくと、「これが会話に見える? 私が覚えておきたいような」になるでしょうか。
「これが、私が記憶に残しておきたい、ずっと覚えていて思い出にしたいと思えるような会話に見えるわけ?」ということで、こんなとこ写真に撮らないでよ!と怒っていることになります。
赤ちゃんができた、となると、みんなの関心は「じゃあ、父親は誰?」という方向に移っていきます。
フィービーが「彼は有名だから・有名人だから、名前を言えないの」と言った後、そこにレイチェルが「まぁ、それは誰?」と言うので、フィービーはあきれた顔をしています。
ト書きの roll one's eyes はあきれた時にする仕草で、英辞郎では以下のように説明されています。
roll one's eyes
目をグルグル回す[白黒させる・むく]、あきれた表情をする、(人)を軽蔑的にじろっと見る、(人)をじろっと横目でにらむ
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
roll your eyes : to move your eyes around and up, especially in order to show that you are annoyed.
例) My friends roll their eyes when I mention her name.
つまり、「目をぐるぐる、または上に動かす、特に、いらいらしているのを示すために」。例文は、「私の友人は、私が彼女の名前を出すと、いらいらしたように目をむく」。
今回の場合も、フィービーは、レイチェルが「お願いだから今は言わないで」みたいな顔をするので、自分が犠牲になってあげたというのに、「まぁ、その子の父親の有名人って誰なの?」と、まるで他人ごとのように話に参加してきたことに、あきれてものが言えない、という気持ちなわけですね。
「よりにもよってあなたがそこにツッコむわけ? それが嘘だってわかってて」みたいなことです。
問い詰められたフィービーは、「私の赤ちゃんの父親は、ジェームズ・ブローリンだ」と答えます。
チャンドラーが説明してくれているように、ジェームズ・ブローリンは、バーブラ・ストライサンドの夫。
「彼は私にそんなこと言わなかった、彼に奥さんがいるなんて初耳だわ!」みたいに、すっとぼけているのも、フィービーっぽいところです。
さて、そのジェームズ・ブローリンは、アメリカの俳優で、詳しくは以下のウィキペディアで。
Wikipedia 日本語版: ジェームズ・ブローリン
ウィキペディアにも、
1997年に女優で歌手のバーブラ・ストライサンドと結婚した。
と書いてあります。彼は1940年生まれですから、57歳くらいで結婚したことになりますね。
そして、妻であるバーブラ・ストライサンドについては以下。
Wikipedia 日本語版: バーブラ・ストライサンド
ウィキペディアに以下の記述があります。
アカデミー賞は、『ファニー・ガール』で主演女優賞を、『スター誕生』で作曲家としてアカデミー歌曲賞と2度受賞している。また、複数のエミー賞、グラミー賞、ゴールデングローブ賞、およびトニー賞を受賞している。
これで彼女の凄さがわかりますね。
さて、フレンズファンなら見逃してはならないことが、ストライサンドのウィキペディアに載っていましたので、以下に引用させていただきます。
私生活
バーブラ・ストライサンドは2度結婚した。彼女の最初の夫は俳優のエリオット・グールドで、1963年から1971年まで結婚していた。彼らには一人息子のジェイスン・ゴールドがおり、彼も俳優になっている。彼女の2度目の結婚相手は俳優のジェームズ・ブローリンで、1998年に再婚した。2人の結婚式の模様は克明に報道されている。 彼らのあいだに子供は生まれていないが、ブローリンには以前の2回の結婚生活で授かった3人の子供たちが存在する。
最初の夫、エリオット・グールドというのは、フレンズでロス&モニカのパパ、ジャック・ゲラーを演じている俳優さんです。(近年では「オーシャンズ11」などにも出演されてましたね)
そのゲラーパパと結婚していた、バーブラ・ストライサンドの名前と、次の夫であるジェームズ・ブローリンの名前がセリフに登場しているのは、内輪ネタ、楽屋オチ、みたいな感じがして楽しいですね。
★ Rach からのお知らせとご挨拶 ★
神戸・住吉で開催される私の初セミナーが、いよいよ、あさっての日曜日(10月13日)となりました。
参加者の皆様とお会いできるのをとても楽しみにしています(^^)
楽しく面白いセミナーにしたいと思います。どうかよろしくお願いいたします!
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2013年10月09日
与えられた権限によって宣言する フレンズ7-24その6
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モニカとチャンドラーの結婚式での、それぞれの誓いの言葉が終わって、チャンドラーがモニカにキスした後、
ジョーイ: You may now kiss the bride. So, I guess by the powers vested in me by the state of New York and the Internet guys, I now pronounce you husband and wife. Oh, wait! Do you take each other? (それでは、花嫁にキスを。それで、ニューヨーク州とインターネットのやつらから私に与えられた権限によって、私は今、君たちを夫と妻だと宣言する。あぁ、待って! お互いを伴侶とすることを誓いますか?)
チャンドラー: I do. (誓います。)
モニカ: I do. (誓います。)
ジョーイ: Yeah, you do! (そうだよ、誓うよな!)
ロス: Rings? (指輪は?)
ジョーイ: Aw, crap! Okay-uh... uh, let's-let's do the rings. (あぁ、クソッ! よし、えーっと、指輪の交換をしよう。)
(Chandler and Monica both turn, take the rings from Ross and Rachel respectively, and place them on each other's fingers.)
チャンドラーとモニカは向きを変え、それぞれ、ロスとレイチェルから指輪を受け取る。そしてお互いの指にはめる。
ジョーイ: We good? Yeah? Good? Once again, I pronounce you husband and wife. (To Chandler) Now kiss her again. (これでいい? ね? いいよね? ではもう一度、君らを夫と妻であると宣言する。[チャンドラーに]さあもっかい、モニカにキスしろよ。)
(They kiss and everyone applauds.)
二人はキスをして、みんなが喝采する。
チャンドラー: (To Monica) I love you. And I know about the baby. ([モニカに] 愛してるよ。それに俺は赤ちゃんのことも知ってるよ。)
モニカ: What baby? (何の赤ちゃん?)
チャンドラー: Our baby. (俺たちの赤ちゃんだよ。)
モニカ: We have a baby? (私たちに赤ちゃんがいるの?)
チャンドラー: Phoebe found your pregnancy test in the trash. (フィービーがゴミの中に、君の妊娠検査薬を見つけたんだ。)
モニカ: I didn't take a pregnancy test. (私、妊娠検査なんてしなかったわよ。)
チャンドラー: Then... who did? (それじゃあ、誰が検査したの?)
[Cut to Phoebe and Rachel.]
フィービーとレイチェルに画面がカット。
フィービー: Look at them. Oh and they're gonna have a baby. (二人を見て。あぁ、そして二人には赤ちゃんができるのね。)
レイチェル: Uh-huh. (ええ。)
(The camera zooms in on Rachel who has a very worried and frightened look on her face and she slowly takes a deep breath.)
カメラはレイチェルにズームインする。レイチェルはとても心配そうな、そして怯えた表情を浮かべ、ゆっくりと深いため息をつく。
[Fade to black.]
画面が徐々に暗くなる。
ジョーイのセリフ、You may now kiss the bride. は、「今、君は花嫁にキスをしてよろしい」という感じの許可の言葉ですね。
ジョーイは今、司祭という立場なので、そんな物言いをしているわけですが、本来なら、司祭が「では花嫁にキスを」と言ってから、花婿が花嫁にキスをするところ、チャンドラーは自分の誓いの言葉を言った後に、その流れで勝手に(笑)キスしてしまったので、司祭の威厳を保とうと、すでにキスしてしまっている二人に、「ではキスしてよろしい」と後付けのようにものものしく言っている面白さになるでしょう。
by the powers vested in me by the state of New York and the Internet guys は、by が2回も出てきます。
このフレーズのメインは、by the powers 「権限によって」の部分で、「〜という権限によって、私は今、君らを夫と妻であると宣言する」という形になります。
その the power の説明が、vested... 以下になり、「the state of New York and the Internet guys によって、vest された権限」のように、the power を後置修飾している形です。
vest とは、「ベスト、チョッキ」のあのベストで、ラテン語で「衣服」を意味する言葉が語源になっています。
そこから、古語で「(人)に衣服を着せる、(特に)(司祭)に祭服を着用させる」という意味もあって、司祭が祭服を着ることで司祭としての権限が与えられることから、「(権限・権利・財産など)を人に与える・付与する」という意味にもなるのですね。
ここでは、「(人)に権利を与える」という意味で使われていて、「NY州と the Internet guys によって俺に与えられた権限によって、ここに君たちを夫婦であると宣言する」と言っていることになります。
NY州によって与えられた権限、という部分はいいとして、その後の、the Internet guys というのが、ジョーイらしくて面白いですね。
今回、司祭をするに当たり、「ネットで司祭の資格が取れるんだって」という話を聞いてきて、実際、インターネットでその資格をゲットしたジョーイでした。
ネットでやり取りした相手のことを、the Internet guys と呼んで、そいつらにも承認されて俺が与えられたこの権限によって宣言する、と言ってみせたわけです。
by the powers vested in me by... 「〜によって付与された権限によって」などと、司祭っぽいことを言った後に、急に思い出したような慌てた様子で、Do you take each other? と言うジョーイ。
過去記事、結婚式の誓いの言葉 フレンズ4-24その6 では、ロンドンで行われたロスとエミリーの結婚式での牧師の言葉が出てきます。
牧師さんが短いフレーズを先に言って、その後、新婦(または新郎)がそれを繰り返す、という形式でしたが、牧師さんが言うことになる切れ切れのフレーズをまとめると、以下のようになります。(新婦エミリーが言う言葉の場合)
I, Emily, take thee, Ross, as my lawfully wedded husband in sickness and in health till death parts us. (私、エミリーは、汝、ロスを、法に定めた夫とします。病める時も健やかなる時も、死が私たち(二人)を分かつまで。)
thee は you の古語なので、ポイントとなる単語だけで構成すると、I take you as my husband. 「私はあなたを夫とします」ということになりますね。
このように、take A as my husband/wife という言い方は、結婚式の決まり文句なので、Do you take each other? のように、as ... をつけなくても、take という動詞だけで、「お互いを配偶者としますか? 配偶者として受け入れますか?」のような意味だとわかるわけです。
本当は、ロンドンの結婚式での司祭のような言葉が用意されていたのかもしれませんが、初めてのことで段取りもわからないジョーイが、「あ、これ言うの忘れてたわ」みたいに慌てて言った感じが、Do you take each other? というシンプルな文章によく出ているように思います。
I do. は結婚式での決まり文句、
"Do you take this woman/man to be your lawful wedded wife/husband?" "I do."
「あなたは(汝は)この女性(男性)を妻(夫)とすることを誓いますか?」「誓います」
のことですね。
新郎新婦それぞれが、I do. と言うのはいいとして、司祭のジョーイまでもが、Yeah, you do! 「そうだよな、もちろんお前らは、お互いを伴侶として認めるよな、誓うよな!」と嬉しくてたまらないみたいな顔で言っているのが、フレンズっぽくて楽しいです。
自分が司祭であることを忘れて、友達に戻っている感じですね。
さらには、ベストマンであるロスに Rings? 「指輪は?」と聞かれて、指輪の交換をすることを思い出しています。
crap は「うんち」のことで、まさに、Crap! は、Shit! とかと同じく、「クソッ!」という汚い言葉なのですが、自分がトチった時に、ついそんな言葉が出てしまうところが、「にわか司祭」っぽいわけです。
Let's do the rings. は、「じゃあ、指輪をしよう」みたいな感じですが、司祭にしてはラフすぎる言葉になっているのが、ここも笑いのポイントになっているのでしょう。
ちなみに、フレンズ5-1 の、ロンドンでのロスとエミリーの結婚式の時には、指輪の交換のセリフは以下のようになっていました。(過去記事の解説では飛ばした部分なので、今回との比較として、以下にセリフをご紹介します)
司祭(Minister): Do you have the rings? (He is given the rings) Emily, place this ring on Ross' finger as a symbol of your bond everlasting. (She jams the ring onto his finger) Ross, place this ring in Emily's hand as a symbol of the love that encircles you forever. (指輪はありますか? [司祭は指輪を渡される] エミリー、あなたたちの絆が永遠に続く象徴として、この指輪をロスの指にはめなさい。[エミリーはロスの指に指輪を押し込む] ロス、あなたの周りを永遠に回る愛の象徴として、この指輪をエミリーの手にはめなさい。)
ト書き She jams the ring onto his finger の jam は、a traffic jam 「交通渋滞」の意味もある通り、「ぎゅうぎゅう詰め込む、無理に押し込む」という動詞にもなります。
この場合も、指輪を無理やり、ぎゅうーっと押し込んではめる、という感じですね。
エミリーの名前を呼ぶべきところ、間違ってレイチェルの名前を呼んでしまった後のシーンでしたので、とりあえず言われるままに指輪の交換はするものの、その怒りが指輪をはめる時に出てしまったことがわかるト書きになっているわけです。(フレンズ5-1 については以上)
We good? Yeah? Good? というのは、「ねぇ、俺たち(新郎新婦と司祭)、これでいいかな? いいよね? 問題ないよね、大丈夫だよね?」みたいな感じ。
グダグダになってしまった司祭の進行でしたが、これでやるべきことは全部やったよね?と周りに確認していることになります。
もうこれで全て済んだとわかったジョーイは、再度、夫婦であることを宣言し、「もっかいキスしろよ」みたいに促します。
みんなからの喝采を受けた後、チャンドラーは人には聞こえないような声で、「君を愛してる。そして俺は赤ちゃんのことも知ってるよ」とモニカに言います。
the baby のように定冠詞 the がついているので、「俺も君もわかってる、例の赤ちゃん」という感覚なわけですが、モニカは、the baby 「例の赤ちゃん、その赤ちゃん、って何?」とでも言うように、What baby? と尋ね返していますね。
何って俺たちの赤ちゃんのことに決まってるだろ、と言うように、Our baby だと言うチャンドラーに対して、モニカは驚いた顔をして、We have a baby? と返します。
「私たちには、赤ちゃんがいるわけ?」という感覚で、赤ちゃんと言われても、全く何のことかわからない、と思っている様子が、モニカの発言からわかります。
フィービーがゴミの中に、君の妊娠検査薬を見つけたんだ、と説明しても、私は妊娠検査なんかしなかったわよ、と言う始末。
Then... who did? つまり、Then, who took the pregnancy test? 「それじゃあ、あの妊娠検査薬で検査したのは誰なんだ?」とチャンドラーが言った後、画面はフィービーとレイチェルに切り替わります。
フィービーは嬉しそうな顔で、「ほら、あの二人(チャンドラーとモニカ)を見てよ。二人には赤ちゃんができるのね」と言っていますが、そのフィービーとは対照的に、レイチェルは何とも複雑な顔をしていて、その顔を映したまま、画面はフェードアウト、、続きはシーズン8で、、という流れになります。
妊娠したのはモニカだとみんなが思っていたのに、実はそれはレイチェルだった、ということが最後の最後にわかる仕組みですね。
こういうどんでん返しが、結婚式の誓いの言葉の前になってしまっていたら、せっかくの二人の感動的なセリフの印象も薄くなってしまったかもしれません。
二人が無事に夫婦となった後、実は妊娠していたのはモニカじゃなくてレイチェルだった、と判明することで、次のシーズンが待ち遠しくなる、というクリフハンガーになるわけですね。
、、、ということで、今日でシーズン7が終了しました。
次回から、シーズン8に突入します!
ブログを始めた頃は、まさかシーズン8までこのブログを続けているとは夢にも思っていませんでした。
とりあえずできるところまでやろう、読んで下さる方がいると感じられる間は続けよう、と思って書いてきました。
今でも、各ブログランキングで高順位でいさせていただけること、本当に嬉しいです。手間を惜しまずクリックして下さっている皆様、本当にありがとうございます。
ここまで続けて来られたのは、温かく見守り応援して下さった皆様のおかげです。
シーズン8も頑張ります! 今後ともどうかよろしくお願いいたします!(^^)
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モニカとチャンドラーの結婚式での、それぞれの誓いの言葉が終わって、チャンドラーがモニカにキスした後、
ジョーイ: You may now kiss the bride. So, I guess by the powers vested in me by the state of New York and the Internet guys, I now pronounce you husband and wife. Oh, wait! Do you take each other? (それでは、花嫁にキスを。それで、ニューヨーク州とインターネットのやつらから私に与えられた権限によって、私は今、君たちを夫と妻だと宣言する。あぁ、待って! お互いを伴侶とすることを誓いますか?)
チャンドラー: I do. (誓います。)
モニカ: I do. (誓います。)
ジョーイ: Yeah, you do! (そうだよ、誓うよな!)
ロス: Rings? (指輪は?)
ジョーイ: Aw, crap! Okay-uh... uh, let's-let's do the rings. (あぁ、クソッ! よし、えーっと、指輪の交換をしよう。)
(Chandler and Monica both turn, take the rings from Ross and Rachel respectively, and place them on each other's fingers.)
チャンドラーとモニカは向きを変え、それぞれ、ロスとレイチェルから指輪を受け取る。そしてお互いの指にはめる。
ジョーイ: We good? Yeah? Good? Once again, I pronounce you husband and wife. (To Chandler) Now kiss her again. (これでいい? ね? いいよね? ではもう一度、君らを夫と妻であると宣言する。[チャンドラーに]さあもっかい、モニカにキスしろよ。)
(They kiss and everyone applauds.)
二人はキスをして、みんなが喝采する。
チャンドラー: (To Monica) I love you. And I know about the baby. ([モニカに] 愛してるよ。それに俺は赤ちゃんのことも知ってるよ。)
モニカ: What baby? (何の赤ちゃん?)
チャンドラー: Our baby. (俺たちの赤ちゃんだよ。)
モニカ: We have a baby? (私たちに赤ちゃんがいるの?)
チャンドラー: Phoebe found your pregnancy test in the trash. (フィービーがゴミの中に、君の妊娠検査薬を見つけたんだ。)
モニカ: I didn't take a pregnancy test. (私、妊娠検査なんてしなかったわよ。)
チャンドラー: Then... who did? (それじゃあ、誰が検査したの?)
[Cut to Phoebe and Rachel.]
フィービーとレイチェルに画面がカット。
フィービー: Look at them. Oh and they're gonna have a baby. (二人を見て。あぁ、そして二人には赤ちゃんができるのね。)
レイチェル: Uh-huh. (ええ。)
(The camera zooms in on Rachel who has a very worried and frightened look on her face and she slowly takes a deep breath.)
カメラはレイチェルにズームインする。レイチェルはとても心配そうな、そして怯えた表情を浮かべ、ゆっくりと深いため息をつく。
[Fade to black.]
画面が徐々に暗くなる。
ジョーイのセリフ、You may now kiss the bride. は、「今、君は花嫁にキスをしてよろしい」という感じの許可の言葉ですね。
ジョーイは今、司祭という立場なので、そんな物言いをしているわけですが、本来なら、司祭が「では花嫁にキスを」と言ってから、花婿が花嫁にキスをするところ、チャンドラーは自分の誓いの言葉を言った後に、その流れで勝手に(笑)キスしてしまったので、司祭の威厳を保とうと、すでにキスしてしまっている二人に、「ではキスしてよろしい」と後付けのようにものものしく言っている面白さになるでしょう。
by the powers vested in me by the state of New York and the Internet guys は、by が2回も出てきます。
このフレーズのメインは、by the powers 「権限によって」の部分で、「〜という権限によって、私は今、君らを夫と妻であると宣言する」という形になります。
その the power の説明が、vested... 以下になり、「the state of New York and the Internet guys によって、vest された権限」のように、the power を後置修飾している形です。
vest とは、「ベスト、チョッキ」のあのベストで、ラテン語で「衣服」を意味する言葉が語源になっています。
そこから、古語で「(人)に衣服を着せる、(特に)(司祭)に祭服を着用させる」という意味もあって、司祭が祭服を着ることで司祭としての権限が与えられることから、「(権限・権利・財産など)を人に与える・付与する」という意味にもなるのですね。
ここでは、「(人)に権利を与える」という意味で使われていて、「NY州と the Internet guys によって俺に与えられた権限によって、ここに君たちを夫婦であると宣言する」と言っていることになります。
NY州によって与えられた権限、という部分はいいとして、その後の、the Internet guys というのが、ジョーイらしくて面白いですね。
今回、司祭をするに当たり、「ネットで司祭の資格が取れるんだって」という話を聞いてきて、実際、インターネットでその資格をゲットしたジョーイでした。
ネットでやり取りした相手のことを、the Internet guys と呼んで、そいつらにも承認されて俺が与えられたこの権限によって宣言する、と言ってみせたわけです。
by the powers vested in me by... 「〜によって付与された権限によって」などと、司祭っぽいことを言った後に、急に思い出したような慌てた様子で、Do you take each other? と言うジョーイ。
過去記事、結婚式の誓いの言葉 フレンズ4-24その6 では、ロンドンで行われたロスとエミリーの結婚式での牧師の言葉が出てきます。
牧師さんが短いフレーズを先に言って、その後、新婦(または新郎)がそれを繰り返す、という形式でしたが、牧師さんが言うことになる切れ切れのフレーズをまとめると、以下のようになります。(新婦エミリーが言う言葉の場合)
I, Emily, take thee, Ross, as my lawfully wedded husband in sickness and in health till death parts us. (私、エミリーは、汝、ロスを、法に定めた夫とします。病める時も健やかなる時も、死が私たち(二人)を分かつまで。)
thee は you の古語なので、ポイントとなる単語だけで構成すると、I take you as my husband. 「私はあなたを夫とします」ということになりますね。
このように、take A as my husband/wife という言い方は、結婚式の決まり文句なので、Do you take each other? のように、as ... をつけなくても、take という動詞だけで、「お互いを配偶者としますか? 配偶者として受け入れますか?」のような意味だとわかるわけです。
本当は、ロンドンの結婚式での司祭のような言葉が用意されていたのかもしれませんが、初めてのことで段取りもわからないジョーイが、「あ、これ言うの忘れてたわ」みたいに慌てて言った感じが、Do you take each other? というシンプルな文章によく出ているように思います。
I do. は結婚式での決まり文句、
"Do you take this woman/man to be your lawful wedded wife/husband?" "I do."
「あなたは(汝は)この女性(男性)を妻(夫)とすることを誓いますか?」「誓います」
のことですね。
新郎新婦それぞれが、I do. と言うのはいいとして、司祭のジョーイまでもが、Yeah, you do! 「そうだよな、もちろんお前らは、お互いを伴侶として認めるよな、誓うよな!」と嬉しくてたまらないみたいな顔で言っているのが、フレンズっぽくて楽しいです。
自分が司祭であることを忘れて、友達に戻っている感じですね。
さらには、ベストマンであるロスに Rings? 「指輪は?」と聞かれて、指輪の交換をすることを思い出しています。
crap は「うんち」のことで、まさに、Crap! は、Shit! とかと同じく、「クソッ!」という汚い言葉なのですが、自分がトチった時に、ついそんな言葉が出てしまうところが、「にわか司祭」っぽいわけです。
Let's do the rings. は、「じゃあ、指輪をしよう」みたいな感じですが、司祭にしてはラフすぎる言葉になっているのが、ここも笑いのポイントになっているのでしょう。
ちなみに、フレンズ5-1 の、ロンドンでのロスとエミリーの結婚式の時には、指輪の交換のセリフは以下のようになっていました。(過去記事の解説では飛ばした部分なので、今回との比較として、以下にセリフをご紹介します)
司祭(Minister): Do you have the rings? (He is given the rings) Emily, place this ring on Ross' finger as a symbol of your bond everlasting. (She jams the ring onto his finger) Ross, place this ring in Emily's hand as a symbol of the love that encircles you forever. (指輪はありますか? [司祭は指輪を渡される] エミリー、あなたたちの絆が永遠に続く象徴として、この指輪をロスの指にはめなさい。[エミリーはロスの指に指輪を押し込む] ロス、あなたの周りを永遠に回る愛の象徴として、この指輪をエミリーの手にはめなさい。)
ト書き She jams the ring onto his finger の jam は、a traffic jam 「交通渋滞」の意味もある通り、「ぎゅうぎゅう詰め込む、無理に押し込む」という動詞にもなります。
この場合も、指輪を無理やり、ぎゅうーっと押し込んではめる、という感じですね。
エミリーの名前を呼ぶべきところ、間違ってレイチェルの名前を呼んでしまった後のシーンでしたので、とりあえず言われるままに指輪の交換はするものの、その怒りが指輪をはめる時に出てしまったことがわかるト書きになっているわけです。(フレンズ5-1 については以上)
We good? Yeah? Good? というのは、「ねぇ、俺たち(新郎新婦と司祭)、これでいいかな? いいよね? 問題ないよね、大丈夫だよね?」みたいな感じ。
グダグダになってしまった司祭の進行でしたが、これでやるべきことは全部やったよね?と周りに確認していることになります。
もうこれで全て済んだとわかったジョーイは、再度、夫婦であることを宣言し、「もっかいキスしろよ」みたいに促します。
みんなからの喝采を受けた後、チャンドラーは人には聞こえないような声で、「君を愛してる。そして俺は赤ちゃんのことも知ってるよ」とモニカに言います。
the baby のように定冠詞 the がついているので、「俺も君もわかってる、例の赤ちゃん」という感覚なわけですが、モニカは、the baby 「例の赤ちゃん、その赤ちゃん、って何?」とでも言うように、What baby? と尋ね返していますね。
何って俺たちの赤ちゃんのことに決まってるだろ、と言うように、Our baby だと言うチャンドラーに対して、モニカは驚いた顔をして、We have a baby? と返します。
「私たちには、赤ちゃんがいるわけ?」という感覚で、赤ちゃんと言われても、全く何のことかわからない、と思っている様子が、モニカの発言からわかります。
フィービーがゴミの中に、君の妊娠検査薬を見つけたんだ、と説明しても、私は妊娠検査なんかしなかったわよ、と言う始末。
Then... who did? つまり、Then, who took the pregnancy test? 「それじゃあ、あの妊娠検査薬で検査したのは誰なんだ?」とチャンドラーが言った後、画面はフィービーとレイチェルに切り替わります。
フィービーは嬉しそうな顔で、「ほら、あの二人(チャンドラーとモニカ)を見てよ。二人には赤ちゃんができるのね」と言っていますが、そのフィービーとは対照的に、レイチェルは何とも複雑な顔をしていて、その顔を映したまま、画面はフェードアウト、、続きはシーズン8で、、という流れになります。
妊娠したのはモニカだとみんなが思っていたのに、実はそれはレイチェルだった、ということが最後の最後にわかる仕組みですね。
こういうどんでん返しが、結婚式の誓いの言葉の前になってしまっていたら、せっかくの二人の感動的なセリフの印象も薄くなってしまったかもしれません。
二人が無事に夫婦となった後、実は妊娠していたのはモニカじゃなくてレイチェルだった、と判明することで、次のシーズンが待ち遠しくなる、というクリフハンガーになるわけですね。
、、、ということで、今日でシーズン7が終了しました。
次回から、シーズン8に突入します!
ブログを始めた頃は、まさかシーズン8までこのブログを続けているとは夢にも思っていませんでした。
とりあえずできるところまでやろう、読んで下さる方がいると感じられる間は続けよう、と思って書いてきました。
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