2013年12月31日

今年もありがとうございました!

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今日ももう大晦日となりました。
今年も1年、拙ブログをお読みいただき、コメントをいただき、ランキングクリックで応援していただき、本当にありがとうございました!

今年1年の大きな出来事と言えば、3月に「クーリエ・ジャポン」で紹介していただいたことと、10月に開催した私の初セミナー、です。

「クーリエ・ジャポン」については、以下の記事で。
クーリエ・ジャポンで再び紹介されました!

これは、今年 3月25日発売の講談社『クーリエ・ジャポン COURRiER Japon』(2013年5月号)のテーマが、
「世界と戦う」ための武器を手にしよう。
で、
世界と戦う日本人が実践する最強の「英語勉強法」
という記事の中で紹介された、という嬉しいニュースでした。

「初セミナー」については、以下の記事で。
初セミナー終了しました!

これは、今年 10月13日(日)に、神戸・住吉での私の初セミナー
「私の先生は海外ドラマ」セミナー 〜生きたセリフで英語4技能を伸ばす〜
が開催された、というものです。

初セミナーでは、これまではブログ上でコメントでのやりとりをさせていただいていた読者の方々と、実際にお会いすることができました。
これは本当に嬉しかったですね。
初セミナーも無事終了し、おかげさまで、来年 1月19日(日)には追加セミナー、そして、来年4月には、日程はまだ未定ですが、追加セミナー第2弾も予定しています。
次のセミナーを開催させていただけるのも、初セミナーに参加して下さった方々、そして、追加セミナーに申し込んで下さった皆様方のおかげです。本当にありがとうございます!

読者の皆様の温かい励ましと応援のおかげで、今年も幸せな気持ちで年末を迎えることができました。
来年も力いっぱい頑張りますね!
これからもどうかよろしくお願いいたします。

皆様も、どうか良いお年をお迎え下さいませ(^^)


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posted by Rach at 16:11| Comment(0) | その他のお知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年12月26日

怒鳴ってないからお金は入れない フレンズ8-5その1

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シーズン8 第5話
The One With Rachel's Date (チャンドラーは誰?)
原題は「レイチェルのデート(相手)の話」


モニカがシェフとして働いているレストランの厨房。料理を食べに来たフィービーが一言挨拶して帰ろうとした時、ある男性に目を止めます。
モニカ: Uh Tim? This is Phoebe. Phoebe, this is Tim, my new sous chef. (あぁ、ティム? こちらはフィービー。フィービー、こちらはティム、私の新しいスー・シェフなの。)
フィービー: Oh, so you're Monica's boss? (まぁ、それじゃあ、あなたはモニカの上司なの?)
ティム: Ac.. Actually she's my boss. "Sous" is French for "under."(実際には、モニカが僕の上司なんだ。「スー」はフランス語で「アンダー」の意味なんだよ。)
フィービー: Oh! I "sous-stand." (あぁ! 私、スー・スタンドしたわ[わかったわ]。)
モニカ: Hey Tim? I need a calamari and a caesar salad. And umm, could you get me the pesto? (ねぇ、ティム? カラマリとシーザーサラダが欲しいの。そして、私にペストーを取ってくれる?)
ティム: Yeah. (はい。)
フィービー: Oh you... you made pesto? (まぁ、あなたがペストーを作ったの?)
ティム: Yes, I did. (そう、僕が作ったんだ。)
フィービー: Would you say your pesto is the best-o? (あなたのペストーはベストーだ、って言えそう?)
ティム: I... I don't, I don't know, but I would say it's pretty good-o. (Phoebe laughs too hard.) (わからないけど、でも、かなりグッドーだとは言えるよ。[フィービーは激しく笑う])
(Monica goes over and grabs the pesto.)
モニカがやってきて、ペストーを掴む。
モニカ: All right, I still need a calamari and the caesar salad. (よし、で私は今も、カラマリとシーザーサラダが必要なんだけど。)
ティム: I like your necklace. (君のネックレス、素敵だね。)
フィービー: I made it myself. (私が自分で作ったのよ。)
ティム: You are so talented. (君ってすっごく才能あるんだね。)
フィービー: Well, it's no pesto. (まぁ、ペストーほどじゃないけど。)
モニカ: All right, all right! Let's just cut to the chase, okay? (To Phoebe) You're single. (To Tim) You're single. (To Phoebe) He gets off work at eleven. (To Tim) She'll be waiting for your call. (To Phoebe) I'll give him your number if I can get one calamari and one caesar salad!! (Everyone in the kitchen stops.) I did not yell. I am not putting a dollar in the jar. (わかった、わかった! もう手っ取り早く行きましょう、いい? [フィービーに] あなたは独身。[ティムに] あなたは独身。[フィービーに] 彼は11時に仕事が終わる。[ティムに] フィービーはあなたの電話を待ってるわ。[フィービーに] 彼にあなたの電話番号を渡すわ、もし私がカラマリ1つとシーザーサラダ1つをゲットできたらね! [台所のみんなが動きを止める] 私は怒鳴って[叫んで]ないわ。ビンに1ドルは入れないからね!)

モニカは、フィービーとティムをそれぞれに紹介しています。
「彼は新しいスー・シェフなの」というのを聞いて、フィービーは、「それじゃあ、あなたは、モニカのボス・上司?」と尋ねていますね。
その後、ティムは、「モニカが僕のボスで、sous というのはフランス語で under のことなんだ」と説明しています。
「下のシェフ」ということなので、モニカのシェフより地位としては下に当たるわけですね。
フィービーは、「わかった、納得」みたいな意味の I understand. の代わりに、I "sous-stand." と言ってみせています。
今聞いたばかりの、sous = under ネタを早速使ってみたわけですね。
ベタな日本語訳をすると、「あぁ、”下”っていう意味ね。わかりま下(した)!」みたいな感じになるでしょうか^^

calamari は「イカ」。英辞郎には、
calamari=【名】(イタリア料理としての)イカ◆複数扱い
と出ています。
pesto は、研究社 新英和中辞典では、
pesto=【名】【U】 ペストウ 《バジリコ・ニンニク・チーズ・オリーブ油などで作るソース》
日本語訳が「ペストウ」となっているように、英語の発音も「ペストウ」という感じです。
シェフであるモニカが指示を出していることから、これらの単語が料理の材料名であることはわかるので、わざわざ調べる必要もないのですが、その後のセリフで、you made pesto? という言葉があることから、原材料ではなく「人が手を加えて作るもの」なんだ、という理解はしておいた方がいいですね。

Would you say your pesto is the best-o? を直訳すると、「あなたは自分のペストウをベストウと言う?」みたいなこと。
pesto という単語が best に似ているので、「あなたのペストーってベスト(ー)かしら?」としゃれてみたわけです。
そう言われたティムは、「わからないけど、でも」と言いながら、「かなりグッドー」って言えるよ、みたいに答えます。
ベスト(最高)とは言えないかもしれないけど、「かなりグッド」くらいは言えるよ、と言ったわけですね。
そんなに超面白い返しとも思えない(笑)だじゃれだったわけですが、その相手のジョークに必要以上に大笑いしているところに、フィービーがティムに気があることがよくわかります。

二人がいちゃいちゃと楽しそうに話しているのを見て、モニカはペストーを自分で掴んで、「まだ、カラマリとシーザーサラダが要るんだけど」みたいに言っています。
頼んでも渡してくれないからペストーは自分で取ったけど、私が頼んだこと、忘れてない?みたいな感じですね。
そんなイヤミも聞こえない様子で、「ネックレス、素敵だね」「自分で作ったのよ」などと言い合う二人。
「君ってとっても才能があるんだね」と言われて、フィービーは、Well, it's no pesto. と答えますが、この no は完全否定のニュアンス。
「あなたのペストーほどじゃない、あなたのペストーほど素晴らしくない」みたいな感覚で、才能あるって褒めてもらえても、あなたのペストーと比べたら、比べ物にならないわ、という「全然違う、全然かなわない」という感じが、全否定の no という言葉に表れているわけですね。

シェフの指示を全然聞かずに、女子と楽しそうに話し込んでいるスー・シェフのティムを見て、モニカは、Let's just cut to the chase, okay? と言っています。
cut to the chase は「本題に入る、すばり要点を言う」。
chase は「カー・チェイス」などからわかるように「追跡」という意味で、また「映画の追跡シーン、カー・チェイス・シーン」も指します。
映画というのはクライマックスにチェイス・シーン(chase scenes)が出てくるものが多いですが、いきなり場面をチェイス・シーンにカットする、つまり、場面をそれに切り替えて、クライマックスに突入させる、みたいなニュアンスがあるようです。

過去記事、チェイスシーンに切り替わる フレンズ3-9その23 でも、そのフレーズについて詳しく解説しています。
使われたのは以下のセリフでした。
ロス: Okay, y'know what, I've had enough of this. Let's just cut to the chase here, okay? Heidi, which of my boys do you like? (よし。もうこんなのはたくさんだ。早く本題に入ろうよ[手っ取り早く要点を言おうよ]。お嬢さん[ハイディ、ハイジ]、この僕の友達のうち、どっちが好き?)

今回のセリフも、相手に気があるそぶりがミエミエな状態でダラダラ話を続けてないで、デートしたいとかって、さっさと本題に入ったら?みたいなことですね。

get off はバスを降りる、などの意味でよく使いますが、ここでは仕事が終わる、という意味。
She'll be waiting for your call. という未来進行形は、ティムの仕事が11時くらいに終わると今言ったから、それ以降、フィービーはあなたの電話を待ってるわよ(未来の時点でそうしている、という状態)、だから仕事が終わったらすぐに電話してあげなさいね、みたいなこと。
そしてフィービーに対しては、「ティムがフィービーに電話できるように、私からティムにフィービーの番号を渡してあげるわ」と友達らしいことを言っているのですが、その後、if と条件をつけて、「もし私がカラマリとシーザーサラダをゲットできたらね」みたいに言っています。
つまり、「電話番号を教えてあげてもいいけど、とにかくさっさと頼んだカラマリとサラダをよこしなさいよ!」みたいに言っていることになります。
わざわざ、one calamori, one caesar salad のように one を付けているのは、それぞれ1つずつ渡してくれるだけでいいんだから、さっさとやってよね、みたいなニュアンスが込められているのでしょう。

ここまで一気に大声で早口でまくしたてた後、厨房にいる他の人たちが、固まったようになって、動きが止まっています。
その人たちへの言い訳のように、「私は叫ばなかったわ」と言った後、I am not putting a dollar in the jar. と言っています。
jar は「瓶(かめ)、瓶(びん)」などのことで、「叫ばなかった。(だから)私は jar に1ドルを入れない」と言っていることから、「大声で誰かに対して叫んだり怒鳴ったりしたら、罰金としてビンに1ドル入れるわ」という約束を他の人たちとしていたことが想像されるわけですね。
早口で大声で命令口調で威圧的だと言われがちなモニカ(笑)としてキャラ立ちしていることで、「怒鳴ってない。瓶にお金は入れない」というセリフだけで、厨房での取り決めの内容がわかる、という面白さだと言えるでしょう。


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posted by Rach at 16:40| Comment(2) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年12月20日

質問ばかりするリドラー フレンズ8-4その6

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新婚旅行の帰りの飛行機で仲良くなった夫婦に、偽の電話番号を教えられていたと知って、ショックを受けているチャンドラーとモニカ。
チャンドラー: I still don't get it, we didn't do anything wrong. (まだわからないよ、俺たち何も悪いことしなかったのに。)
モニカ: I know! Although you did tell an awful lot of jokes. (そうよ! あなたはやたらとジョークを言ってたけどね。)
チャンドラー: I thought you said those jokes were funny. Joke! Joke! Joke! Joke! (君はそのジョークが面白いって言ってたと思ったけど。ジョーク! ジョーク! ジョーク! ジョーク!って)
モニカ: (rolling her head from side to side) Joke. Joke. Blah! Blah! (Joey and Phoebe laugh.) ([頭をぐるぐるさせながら] ジョーク。ジョーク。なんたらかんたら! [ジョーイとフィービーは笑う])
チャンドラー: Well, maybe it was all of your questions. (多分、君の質問だったんだよ[君の質問が問題だったんだよ]。)
モニカ: What about my questions? (私の質問がどうしたっていうの?)
チャンドラー: The sheer volume. It was like flying with the Riddler! (莫大な量の(質問)。まるでリドラーと一緒に飛行機に乗ってるようだったよ!)
モニカ: Oh, I'm sorry. Was that another joke? (あら、ごめんなさい。今のは別のジョークだったのかしら?)
チャンドラー: (angrily) Was that another question? ([怒ったように] 今のは別の質問だったのかな?)

チャンドラーは、「それでもまだ俺にはわからないよ、俺たち何も悪いことしなかったのに」と言っています。
I know! 「そうよね!」といういつもの口癖で同意したモニカでしたが、その後、「あなたはたくさんのジョークを言ったけどね」みたいにネガティブな感じで言葉を付け加えています。
an awful lot of は「実に・非常にたくさんの」。a lot of をさらに awful で強調したフレーズです。
モニカの言い方だと、やたらとたくさんジョークを言ったことが悪いかのように聞こえるので、チャンドラーは「あれ、(俺が言った)そのジョークが面白いって君が言ったと思ってたのに。ジョークに次ぐジョーク!みたいに喜んでたじゃないか」みたいに返します。
その言葉に対してモニカは、「ジョーク、ジョーク、あーあ」みたいに、首をぐるぐる回しながら、うんざりした顔をしています。
さっきはあなたのジョーク面白いって言ったけど、実際にはうんざりだったのよね、とここで本音を言ったことになりますね。
自分のジョークが原因だ、みたいに言われたチャンドラーは、「(問題は)俺のジョークじゃなくて、君の質問だよ」と返します。

「私の質問って何、何のこと?」とモニカが問うた後のチャンドラーのセリフについて。
まず、The sheer volume. は「莫大な量」という意味。
sheer は「全くの、本当の」という形容詞で、volume は日本語でも「この料理のボリュームはすごい」などと言うように「量、容量、かさ」のことですね。
それが音の話になると「音量」になるわけで、Turn down the volume. 「音量を下げて」みたいに使うことになります。
つまり「莫大な量」というのは、さっき自分のジョークを an awful lot of jokes と言われたのに対して、「君の質問も、莫大な量だったよ」と言っていることになります。

It was like flying with the Riddler! のリドラーは大文字で書いていることからもわかるように固有名詞です。
ここで先にネタばらしをしておくと、これは「バットマン」に出てくるキャラクターのリドラーのこと。
「(まるで)リドラーと一緒に飛んでいるようだった」というのは、飛行機に乗っていた時の話をしているので、モニカの隣にいると、リドラーと一緒に飛行機に乗っているようだった、と表現していることになります。
この話の流れで言うと、リドラーという人物がどんな人か知らなくても、「莫大な量の質問をする人」であろうことが想像できますね。
また、riddle という単語は名詞で「なぞなぞ」、動詞で「謎かけをする、謎を出す」という意味であることからも、「謎かけをする人」→「なぞなぞを出すのが好きな人」であることも連想できると思います。

私は今回のセリフで「リドラー」と聞いて、ああ、あの人か!とすぐに思い浮かんだのですが、それは、フレンズ7-20 でバットマンネタがたくさん出てきた時にヴァル・キルマー主演の映画「バットマン・フォーエバー」をDVDレンタルして観たことがあったから!です。
過去記事では、007とバットマンどっちがクール? フレンズ7-20その5バットマンのロビンの口癖 フレンズ7-20その6 で、バットマンネタについて触れています。

映画「バットマン・フォーエバー」では、ジム・キャリーがリドラーを演じていました。
リドラーというキャラクターについて、ウィキペディアには以下の記述があります。
Wikipedia 日本語版: リドラー
人物 原作コミック
謎に対して変質的なまでに執着し、それを解くことに執念を燃やす。注目願望の持ち主で、自ら犯罪を行う際その手がかりを凝ったなぞなぞなどの形で残して、自分を追う者との知恵比べを楽しむ。(中略)
実写TVシリーズが日本で吹きかえられた際はナゾラーと呼ばれた。英語圏以外の各国でも、似たような「謎」に引っ掛けた単語で呼称されている。


「ナゾラー」というネーミングにちょっと笑ってしまったのですが、オリジナルの英語の名前も「特徴そのまんまの名前」(まさに「ナゾラー」みたいな名前)であることがわかるとまた面白いですよね。

ジム・キャリー演じるリドラーも、映画の中でなぞなぞをたくさん出していました。
例えば、
If you look at the numbers on my face... you won't find 13 anyplace. (私の顔の数字を見たら、13が見当たらない(それは何だ?)。)
みたいな感じで、これの答えは時計(a clock)。
また、「緑の服の怪人が宝石店からダイヤを盗んだ」というニュースでは、
This new criminal's pattern of marking his crimes with puzzles has Gothamites calling him The Riddler. (なぞなぞで犯罪に跡を残す[犯行現場になぞなぞを残す]この新しい犯罪パターンのために、(ゴッサム・シティの)市民は彼をリドラーと呼んでいる。)
という説明もありました。
チャンドラーは、そういう「いつもなぞなぞを出す怪人」であるリドラーの名前を使って、「モニカはあのカップルを質問攻めにして、おまえはリドラーかっ!?って感じだったよ」と文句を言っていることになります。

それを聞いたモニカは、「あら、それって、また別の(新たな)ジョーク?」と聞き返しています。
「あなたのジョーク攻撃にはもううんざりなのに、また別のジョークなのぉ?」みたいな皮肉ですね。
それに対してチャンドラーが負けじと、同じような構文を使って、「今のはまた別の(新たな)質問かなぁ?」と返すのも面白いですね。
相手の「ジョークがくどい」「質問がしつこい」みたいに批判していた二人が、「またそれを言うつもり?」と非難し合っているわけで、オウム返しのような同じ言い回しで返しているのが面白さのポイントだということですね。


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posted by Rach at 16:16| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年12月18日

ジョーイとフィービーの偽名 フレンズ8-4その5

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新婚旅行の帰りの飛行機でグレッグ&ジェニーという素敵な夫婦と知り合った、と喜ぶチャンドラーとモニカ。教えてもらった電話番号に電話するのですが、何度かけても間違い電話だと言われてしまいます。
[Scene: Monica and Chandler's, Monica, Chandler, Joey, and Phoebe are now sitting in the living room.]
モニカとチャンドラーの家。モニカ、チャンドラー、ジョーイ、フィービーは今、リビングに座っているところ。
モニカ: I still don't get why Greg and Jenny would give us a fake number. (グレッグとジェニーがどうして私たちに偽の(電話)番号を教えたのか、未だに理解できないわ。)
ジョーイ: Y'know, if they knew what they were doing, they probably didn't give you real names either. (もし彼らがわかってやっているのなら、彼らは多分、お前らに本当の名前も教えなかっただろうね。)
モニカ: Okay, maybe people give out fake numbers, but they don't give out fake names. (ねぇ、偽の番号を渡す人は多分いるだろうけど、でも偽の名前を名乗る人はいないわ。)
ジョーイ: Oh, yeah? (To Phoebe) Hi. Ken Adams. Nice to meet you. (あぁ、そうかい? [フィービーに] はーい、ケン・アダムズだ。こんにちわ。)
フィービー: Regina Philange. (Ken and Regina shake hands.) (レジーナ・フィランジーよ。[ケンとレジーナは握手する])

I still don't get why 人 would... は「(人)がどうしてそんなことをしたりしたのか、いまだにわからない、理解できない」というニュアンス。
fake は日本語「フェイク」の通り、「偽(にせ)の、でたらめの」ですね。
if they knew what they were doing の they know what they are doing は直訳すると「彼らは自分たちがしていることを知っている・わかっている」ということですから、「わかってやっているのなら、意図的にそうしているのなら」と言っていることになります。
本当に何か勘違いして、間違った番号を教えてしまったのではなくて、「間違っているのを承知の上でその番号を自分たちの番号だとして教えたのなら」、彼らは多分、本当の名前も君らには教えてないだろうな、とジョーイは言います。

次のモニカのセリフ、Okay, maybe people give out fake numbers... について。
give out は、「配る、配布する、支給する」、または「名乗る、公表する」のようなニュアンスもあります。
このやりとりの最初の会話では、give us a fake number のように、give は一語で使われていましたが、それと比較すると、基本的には「与える」という意味で変わりないですが、give out と out が加わることで、「相手に、外に」みたいなニュアンスが出るのだろうと思います。
「give して相手の方に差し出す」イメージだと「配布する」になるし、「give して表に出す」みたいなイメージだと「公表する」という感覚になるのでしょう。
今回は自分の電話番号や名前の話なので「公表する、名乗る」でも良いでしょうし、相手にその情報を渡す、という意味で「配る」のニュアンスに近いと考えることも可能かと思います。

give out がそういうニュアンスであると理解した上で、モニカのセリフを直訳すると、「多分、人は偽の番号を渡すだろう、でも偽の名前は渡さない」みたいになるでしょうか。
後半の they は、前半の people を言い換えたもので、「人(というの)は、偽の電話番号を言うことはあっても、嘘の名前を言ったりはしない」という「人間の一般的な習性」」を語っている「現在形」だと理解したらよいでしょう。
初めて会った相手を警戒して、偽の電話番号を言うことはあっても、さすがに名前くらいは本名を名乗ってるはずよ、名前まで偽名なんてありえない、とモニカは思っていることになります。

Oh, yeah? のように語尾を上げる感じで言うと、まさに「ああ、そうかい?」みたいな感じですね。
「へぇ、モニカはそう思うのか?」みたいなことです。
そう言ったジョーイは、隣に座っているフィービーに向かって、「はーい、(俺は)ケン・アダムズだ」と名乗って挨拶しています。
それに対してフィービーは、「(私は)レジーナ・フィランジーよ」と言って、二人は握手していますね。
「人は簡単に偽名なんか使わない」というモニカに、「ほら、俺たちは普通にさらっと偽名で挨拶できちゃうんだよ」ということを示してみせたことになります。

ジョーイのこの偽名は、今回のエピソードが初登場ですが、フィービーのこの偽名は前にも出てきたことがありますよね。
その偽名の初登場は、フレンズ5-1その1 で、フィービーがロンドンに電話をかけた時のセリフに出てきました。
フィービー: (On the phone, in New York) Uh, hello, this is Ross Geller's personal physician, Dr. Philange. ([NYにいて、電話で] あぁ、こんにちは。こちらはロス・ゲラーの主治医のドクター・フィランジーです。)
その過去記事にも書いたのですが、私が調べたところ、この偽名が登場するのは、5-1, 5-24, 7-20, 8-4, 8-21, 10-13, 10-18 の回。

フレンズ5-24 と、フレンズ7-20 では、その偽名のセリフを解説で取り上げなかったので、ここでまとめてご紹介します。
まずは、フレンズ5-24。フィービーがベガスのカジノで、出張中のビジネスウーマンのふりをしている時のセリフ。
フィービー: Hello. My name is Regina Falangie. I'm a businesswoman in town on business. Would you like to see my card? (こんにちは。私の名前はレジーナ・フィランジー[ファランジー]よ。私は出張中のビジネスウーマンなの。私の名刺をご覧になる?)
名前の発音は「レジーナ・ファランジー」という感じで、ネットスクリプトの綴りは、Regina Phalange、DVD英語字幕は、Regina Falangie となっていました。
他のエピソードと少し綴りは違いますが、同じ偽名であることは間違いないですね。

次に、フレンズ7-20。レイチェルの大学の友人メリッサ(演じるはウィノナ・ライダー)と、ソロリティー(sorority: 大学の女子学生社交クラブ)の話をしているセリフ。
自分もそういうソロリティーに入ってた、と嘘をついたフィービーは、
フィービー: Yeah! Y'know, we were really huge too. But then they had to shut us down when Regina Philange died of alcohol poisoning. (ええ! ほら、私たち(のソロリティー)もすっごく大きかったのよ。でも、解散しないといけなくなったの、レジーナ・フィランジーが(急性)アルコール中毒で死んでしまった時にね。)
このエピソードでも、ネットスクリプトは、Regina Philange、DVD英語字幕は、Regina Phalangie のように綴りが異なっていました。(名前だし、さらには偽名だし、ということで、シリーズを通じて統一が取れていない、というところでしょう)
またこのセリフでは、「フィービーの偽名」としてではなく、「知り合いの女子学生」の名前として挙げているわけですが、とにかくフィービーが「偽の人物の名前」を使う時は必ずこの「レジーナ・フィランジー」を出してくる、ということになります。

ジョーイが何のためらいもなく、瞬時に Ken Adams と名乗ったのがまず面白いのですが、その後、フィービーも何の違和感もなく、偽名を使った、それも、フレンズファンにはおなじみの「いつも使うあの偽名」なのが「お約束どおり」という感じで、シリーズものならではの面白さだと思いました。


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posted by Rach at 17:33| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年12月16日

人の手の中のパテ フレンズ8-4その4

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ここ半年、エッチしていないというロスは、プレイボーイのジョーイに相談しているところ。
ロス: Please, help me! I have a date tonight. It has to go well, okay? I'm scared for my health! (お願いだよ、僕を助けてよ! 今夜デートがあるんだ。うまくいってくれないといけないんだ[うまくいかないと困るんだ]、だろ? 僕は自分の健康状態(健全さ)が心配なんだよ。)
ジョーイ: Okay. Okay. Umm.... Ooh! Oh-oh, I got something. Okay. It's this story that I came up with. Very romantic. I swear any woman that hears it, they're like putty. (わかった、わかった。うーんと、ああ! あぁ、いいのがあるよ。よし。俺が考えた、こんな話だ。すっごくロマンチックで。間違いなく、その話を聞いたどんな女も思いのまま、って感じなんだよ。)
ロス: Really? Well, then tell it to me. (ほんとに? じゃあ、それを僕に話してよ。)
ジョーイ: Okay. Now, you're gonna want to have sex with me when you hear it, but you have to remember, it is just the story. (わかった。で、お前がその話を聞くと、お前は俺とエッチしたくなるだろうけど、覚えとけよ、それはただの”お話”なんだからな。)
ロス: (sarcastic) I'll try to control myself. ([皮肉っぽく] 自分を抑えるように努めるよ。)
ジョーイ: Okay. (Clears throat) Years ago, when I was backpacking across Western Europe-- (よし。[咳払いをして] 何年か前、俺がバックパックで西ヨーロッパを旅行してた時…)
ロス: (laughs) You were backpacking across Western Europe? ([笑って] ジョーイがバックパックで西ヨーロッパを旅行してた、って?)
ジョーイ: Have a nice six more months, Ross! (Starts to leave.) (素敵な6か月以上を楽しめよ、ロス! [出て行こうとする])
ロス: (stopping him) Okay! Okay! Okay. I'm sorry. Please, please, you were in Western Europe, and...? ([ジョーイを止めて] わかった、わかった、わかった。僕が悪かった。お願いだよ。ジョーイは西ヨーロッパにいた、それで…?)

ロスは切実な声で、「お願いだよ、助けてよ! 今夜デートがあるんだ」と言っています。
It has to go well の it は、the date (今夜のそのデート)のことですね。
go well は「うまくいく」ですから、「デートがうまくいかないといけない」、つまり、「久しぶりのデートだから失敗したくないんだ」と言っていることになります。
I'm scared for my health! は「自分の健康に対して恐怖心を持っている」ようなことで、つまりは、しばらくエッチをしていないから、自分の体が健全な男子として反応できるかどうかわからない、みたいなことでしょうね。

必死にすがられたジョーイは、あることを思いついた様子。
It's this story that I came up with. は、It's 〜 that ... という強調構文の形ですね。
内容的には、I came up with this story. 「俺はこんな話を考えた、思いついたんだ」というようなことですが、this story の部分を強調するために、この形にしていることになるでしょう。
「こんな話があるんだよ。俺が考えたものなんだけど」みたいなニュアンスですね。
その話はすごくロマンチックで、と言った後、I swear any woman... と言っています。
I swear は「誓う」ということから、「…であると断言する、確かに・間違いなく…であると言える」。
any woman that hears it, they're like putty. がジョーイが断言する、と言った内容ですが、前半部分が「その話を聞くどんな女性も」、後半部分が「その人は putty みたいである」。
まず、any と they の関係ですが、any woman のように「単数扱い」の名詞の場合は、それを受ける代名詞も単数になる、というように、むかーし、学校英語で習った気がするのですが、特に口語の場合には、そういう単数名詞も they という複数代名詞で受けることが多いです。
この場合だと、any woman なので「女性」なのは明らかですから、she と表現してもいいわけですが、anyone/someone などの単数名詞を they で受けるという流れがあるので、今回もそれと同様に they で受けたと言えるでしょう。

putty は「(接合剤の)パテ」のことで、be putty in someone's hand だと「人のいいなりになる、思いのままになる」という意味として使われます。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
be putty in somebody's hands : to be easily controlled or influenced by someone
つまり、「誰かによって簡単にコントロールされる、または影響されること」。

ここでは、in my hand のような言葉は入っていませんが、putty だけでそのイディオムを示唆している、そのイディオムの意味で使っているのだろうと思います。
ジョーイのそのロマンチックな作り話を聞いたら、女はみんなメロメロになって言いなりになっちゃうよ、ということですね。

その話を聞きたがるロスにジョーイは、「お前がその話を聞いたら、俺とエッチしたくなるだろうけど、でも覚えとかないといけないぞ、それはただの(作り)話だってことを」みたいに言います。
ロスはさめた顔で「自分をコントロールするように努めるよ、努力するよ」みたいに答えていますね。
聞いた人は皆メロメロになると言っても、僕がジョーイとそんなことしたくなるかよ、とロスは言いたいわけですが、ロスはアドバイスを求めている側なので、「ジョーイとエッチしたくなりそうな気持ちを頑張って抑えるようにするよ」と言ってみせているわけですね。

ジョーイは咳払いをして、その「女がメロメロになる作り話」を語り始めます。
backpack は「バックパック」として日本語になっていますが、ここでは動詞で「バックパックを背負ってあちこち旅行する」ということですね。
「西ヨーロッパをバックパックで旅した」なんて、ジョーイらしからぬことを言うので、「ジョーイが?!」とツッコミを入れたロスですが、チャチャを入れられたジョーイは、話をやめて、Have a nice six more months, Ross! と言って部屋を出て行こうとします。
six more months は「6か月以上」なので、「素敵な6か月以上を過ごせよ」みたいな挨拶を残して去ろうとしていることになります。
アドバイスを求めてくるから、俺がいい話を教えてやろうとしてるのに、そうやってバカにするんだったら、ごぶさたは6か月以上になっちゃうな、まぁエッチなしの6か月以上を楽しく過ごすんだな、みたいに怒って言ってみせたわけですね。


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posted by Rach at 17:17| Comment(2) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年12月12日

4月に追加セミナー第2弾を行う予定です

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通常の「フレンズ」解説は、この記事の下に投稿しております。
この記事は、「追加セミナー」に関するお知らせです。

10/13 の追加セミナーとして開催する、来年 1/19 のセミナーですが、こちらも現在、キャンセル待ちの方が 10人を越えました。ありがとうございます!
つきましては、4月に追加セミナー第2弾(セミナーとしては開催3回目)を予定しています。
詳しい日時は未定ですが、決まり次第、またご報告させていただきますね。

10/13 並びに、1/19 のキャンセル待ちの方には優先でご案内いたしますので、4月のセミナーにご興味のある方は、1/19 のキャンセル待ちにお申し込みください。
以下のサイトに、「1/19 の追加セミナーの概要、及び、お申込方法」についての記載があります。
追加セミナー、決定しました!
ご検討いただけると嬉しいです。どうかよろしくお願いいたします。

こうして第3回目のセミナーのプレ告知をできるのも、追加セミナーに申し込んで下さった方、そしてキャンセル待ちをして下さった方々のおかげです。本当にありがとうございます!
1月に、そして4月に、皆様にお会いできるのを、とっても楽しみにしています♪


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posted by Rach at 16:32| Comment(2) | セミナー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

小さなことの良さがわかるようになった フレンズ8-4その3

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レイチェルが妊娠することになったいきさつを語り始めた後、その出来事が起こった6週間前のシーンになります。
SIX WEEKS EARLIER
[Scene: Joey and Rachel's, Joey is reading a cereal box as Ross enters wearing the red sweater.]
6週間前。ジョーイとレイチェルの家。ジョーイはシリアルの箱を読んでいる、そこにロスが赤いセーターを着て入ってくる。
ロス: Do you have a minute? I'd like to talk to you about something I'm, I'm really uncomfortable talking about. (時間ある? あることについてジョーイと話をしたいんだ。僕には実に話しにくいことについて。)
ジョーイ: Sure. What? How about uh, you showering with your mom? (わかった。で、何? お前が自分のママと一緒にシャワーを浴びること、っていうのはどう?)
ロス: I actually had a topic in mind! I'm, I'm kinda going through a dry spell, sex-wise. (実際、僕は(話そうとする)トピックがあったんだよ! 僕はちょっと日照り続きなんだよね、エッチ的に[エッチ方面で]。)
ジョーイ: Whoa, for, like, months? (おぉ、何か月くらい?)
ロス: Five, to be... ...lying. Six. (5か月になる… 嘘だ、6か月だよ。)
ジョーイ: Six months? Whoa, that's rough. (6か月? わぁ、それはつらいな。)
ロス: Well, I mean it's not all bad. I'm learning to appreciate the uh, smaller things in life. Like the sound of a bird... and the color of the sky. (うーん、全く最悪ってことでもないよ。僕は(毎日の)生活における、より小さなことの良さがわかるようになってきたんだ。例えば、鳥のさえずりとか…空の色とか。)
ジョーイ: The sky's blue, Ross. And I had sex yesterday! (空は青だ、ロス。で、俺は昨日エッチしたぞ!)

ジョーイの家にやってきたロスは、「時間ある? あることについて君と話したいと思ってるんだ」と言います。
I'd like to talk to you about something I'm, I'm really uncomfortable talking about. というのは、この長い文章が1文になっています。
I'm really uncomfortable talking about が前の something にかかっている構造ですね。
「あること(something)について、ジョーイと話したいと思ってる」ですが、その something について、後置修飾の形で、「それについて話すことが本当に不快・居心地が悪い(あること)」と説明していることになります。
つまり、「それについて話をするのはあまり楽しくはないことなんだけど、でもそういう件でジョーイと話したいんだ」と言っていることになります。
「話したいことがある、でも、話してて愉快・楽しい話題じゃない」ということをあらかじめ前振りで言っておく感覚ですね。

「話しにくいことについて話したい」と言われたジョーイは、How about...? を使って、自ら話題を提供(笑)しています。
その内容が you showering with your mom で、showering は動名詞、you はその動名詞の主語ですね。
書き言葉(文語体)では動名詞の主語が所有格になることが多いですが、話し言葉(口語体、会話文)では、動名詞の主語がこのように「目的格」になることが多く、今回の you も「目的格」であることに注意しましょう。

ですからジョーイのセリフは、「お前がお前のママと一緒にシャワーを浴びることについて、ってのはどう?」と言っていることになります。
勝手に話の内容を決められそうになったロスが、I actually had a topic in mind! と怒ったように言うのが面白いですね。
have ... in mind は「心の中に…を持っている」という直訳通り、「…を考えている」ということですから、「実際、僕はあるトピックを考えていたんだ」ということ。

「気まずい話をしたいなら、ロスのことだし、”今でもママと一緒にシャワーを浴びるのって、やっぱりヘンかなぁ?”みたいなことでも話してみるか?」と先走って例を出されたことに腹を立て、「ジョーイと話したいと思ってる件については、すでに心の中にあるんだよ、勝手に話題を決めないでよ」と言っていることになります。

I'm kinda going through a dry spell, sex-wise. について。
kinda = kind of で、ちょっとはぐらかす表現。
go through は「〜を通って、行く」という感覚から、I'm kinda going through は、「僕は(今)〜を経験中、って感じなんだよね」と言っているニュアンスになります。
何を経験中かについては、a dry spell と言っていますが、これは通常、「乾期、日照り続き」という意味。
その後、かなり間を置いてから、sex-wise と言っていますが、-wise は「…関連で、…に関しては」という「関連」を表す接尾辞なので、sex-wise は「エッチ関連で、エッチ方面で」と言っていることになります。
「僕はずっと日照り続きなんだよね…エッチ方面で」と言っているわけで、つまり、長らくエッチをしていないと、ロスは言いたいわけですね。

今回のセリフでは、はっきりと sex-wise と付け加えて、より意味を明確(笑)にしていますが、実はこの dry spell という言葉は前にもフレンズで出てきたことがあります。
まさにそのものズバリの、日照り続き フレンズ6-15その5 というタイトルの記事で、dry spell について詳しく解説しています。
spell というのは「(天候などの)一時、ひと続き」という意味でしたよね。

その時のやりとりは以下のようなものでした。
フィービー: Still going through that dry spell with Carol? (キャロルとの例の日照り(続き)状態はまだ続いてるの?)
ロス: Yeah. (ああ。)
フィービー: How long has it been since you had sex? (あなたがエッチしてからどのくらいになるの?)

最初のフィービーの質問の中では、sex という言葉は使われていませんが、ロスはそっち系の話だと瞬時に理解し、普通に会話が進行しています。
ですから、あえて sex という言葉を出さなくても、「乾いてる、日照り続き」みたいに言えば、そっち方面がごぶさたなんだな、ということはお互いにわかる、ということになるでしょう。
今回のエピソードでは、ロスは誤解のないように念押しのつもりで、sex-wise と言いにくそうに付け加えたのだろうと思います。
また、前回も今回も、going through a/that dry spell という同じフレーズが使われているのも興味深いですね。

「長らくごぶさた」というのを聞いて、ジョーイは「何か月くらい?」と for で期間を尋ねています。
ロスはいったんは「5か月」と言うのですが、その後、「今のは嘘、6か月」と訂正していますね。
that's rough の rough は「ラフ」で、「雑な、荒っぽい」という意味でよく使われますが、ここでは「つらい、苦しい」という意味で使われています。

「うわぁ、そりゃつらいよな」みたいに同情されたからでしょうか、ロスは「全く悪いってわけでもないんだ」と言っています。
I'm learning to appreciate the uh, smaller things in life. の learn to は、「〜することを学ぶ」ということから、「〜できるようになる、〜するようになる」というニュアンスになります。
appreciate は「感謝する、ありがたく思う」という意味でも使われますが、ここでは「〜の良さがわかる、高く評価する」という感覚。
日々の生活、人生における、より小さなこと・事柄の良さがわかるようになってきた、だから、悪いことばかりでもないんだよ、ということですね。

その後、the smaller things in life について、例えば、と例を2つ挙げています。
the sound of a bird は「鳥の音」、つまり、「鳥の鳴き声、鳥のさえずり」、the color of the sky は文字通り「空の色」ですね。
エッチしなくなってから、鳥のさえずりとか、空の色とかの素敵さに気付くようになったんだ、と説明するのですが、ジョーイは怒ったように、The sky's blue, Ross. And I had sex yesterday! と言っています。
「空の色の良さがわかったとか言ってるけど、空の色は青だよ。それを知ってる俺は昨日、エッチしたんだけどね」みたいに言って、「エッチしててもしなくてもそんなことは誰でも知ってる。エッチしてないからわかるんだ、みたいなきれいごと、というか、負け惜しみみたいなことを言うなよ」とジョーイは言いたいわけですね。


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posted by Rach at 15:51| Comment(8) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年12月09日

それは誤解を招く恐れがある フレンズ8-4その2

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どうしてレイチェルが妊娠することになったのか、その経緯を知りたがるフレンズたち。
(Rachel looks at Ross and gets his approval.)
レイチェルはロスの方を見て、彼の了解を得る。
レイチェル: Well, it happened about six weeks ago, and uh I had just got home from work and Ross was already there ‘cause I guess he had been hanging out with Joey. (うーんと、それは6週間前くらいに起こったの。私はちょうど仕事から帰ってきて、ロスはすでにそこにいたの。思うに、彼はジョーイとずっと一緒にいたからでしょうね。)
ジョーイ: You're welcome, buddy. (どういたしまして、友よ。)
ロス: (glaring at him) Yeah, thanks. (Joey nods no problem.) ([ジョーイをにらみつけて] あぁ、ありがと。[ジョーイは問題ない、というようにうなずく])
レイチェル: And so I had a lot of work to do, and Ross, nice guy that he is, offered to help me out. And then we had a little wine, we got to talking, and the next thing you know, out of nowhere Ross comes on to me. (それで、私はやらなきゃいけないことがたくさんあったの。それで、ロスが、ロスはナイスガイ(いい人)だから、私を手伝うって申し出てくれたの。その後、ちょっとワインを飲んで、話をして、気が付くと、いきなり、ロスが私を誘ってきたの[私に言い寄ってきたの]。)
ロス: (laughs) Umm, that's... that's a little misleading. ([笑って] あぁ、それは…それはちょっと語弊があるね[誤解を招く恐れがあるね]。)
レイチェル: What is? (何が?[どこが?])
ロス: The lie you just told. (君が今言った嘘だよ。)
レイチェル: That-that you came on to me? (あなたが誘ってきた、ってこと?)

レイチェルはロスがオッケーだという顔をするのを見て、自分から話し始めます。
「それが起こったのは6週間前。仕事から帰ったらロスがいて、多分、ロスはジョーイと一緒にいたんでしょうね」と説明します。
ジョーイは「どういたしまして」と嬉しそうな顔をロスに向けていますが、ロスは固まった顔でジョーイを見ています。
ジョーイにしてみれば、「あの日、俺と一緒にいたから、その流れでレイチェルとエッチできたんじゃん。俺に感謝しろよ」と言いたいようですが、ロスにしたら、「そんなの、ジョーイのおかげか?」と言いたい気持ちなのでしょうね。

「私はやらなきゃいけない仕事がたくさんあって、ロスが私を手伝うと申し出てくれた」と言っています。
and Ross, nice guy that he is, offered... の that は関係代名詞のようです。
研究社 新英和中辞典には「関係代名詞。補語として」の中で、似た例文が挙げられています。

that
V 【代】 (関係代名詞)
1 [人・ものを表わす先行詞を受けて通例制限用法で] (…する[である])ところの
(2) [補語として]
Like the artist that he is, he does everything neatly. さすがに彼は芸術家だけあって何でも手ぎわよくやる。
Fool that I am! 自分は何てばかなのだろう。


つまり、He is (a) nice guy. という補語の nice guy の部分が前に出て、SVが後ろについた形、ということになります。
今回のセリフも、「ロスって、彼はほら、いい人だから」みたいに付け加えた感覚になるでしょう。

the next thing you know は、「気が付くと、いつの間にか」。
out of nowhere は「何もないところから、どこからともなく」という意味から、「いきなり、だしぬけに」という意味になります。

come on to は「(性的に)言い寄る、誘う、色目を使う」というニュアンス。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
come on to somebody [phrasal verb] :
(informal) if someone comes on to another person, they make it very clear that they are sexually interested in them
例) A woman at the office started coming on to my husband.

つまり、「誰かが別の人に come on to するというのは、その人が別の人に性的に興味を持っていることを非常に明らかにする、ということ」。例文は、「オフィスのある女性が、私の夫に言い寄り始めた」。

「あからさまに、性的に興味を持っている様子で近づく」みたいなことですね。

「ロスが私を誘ってきた」と言うレイチェルの発言を聞いて、ロスは笑いながらも、「それはちょっと misleading だ」と言っています。
「ミスリードする」は日本語にもなっていますが、「人を誤らせる、誤解させる、誤解を招く、語弊がある」ということ。
「ロスから誘ってきたの」と説明したレイチェルに対して、「それは違う」と抗議しているわけで、この後、「誘ってきたのはレイチェルの方だろ」と言って、モメることになります。


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posted by Rach at 16:44| Comment(7) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年12月04日

ある部分が親に似ている フレンズ8-4その1

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シーズン8 第4話
The One With the Videotape (セックスと嘘と二人のビデオテープ)
原題は「ビデオテープの話」


[Scene: Monica and Chandler's, Ross and Rachel are entering with the rest of the gang already inside.]
モニカとチャンドラーの家。残りのフレンズがすでに家の中にいる状態で、ロスとレイチェルが入ってくる。
レイチェル: Hi! (はーい!)
みんな: Hey! (やあ!)
ロス: Hello! (やあ!)
レイチェル: Welcome home. (おかえりなさい。)
ロス: So, how was the honeymoon? (それで、ハネムーンはどうだったの?)
モニカ: It was great! It was great! How about you?! I mean you're having a baby! (最高、最高だったわ! あなたたちはどう? だってあなたたちには赤ちゃんが生まれるのよ!)
レイチェル: Oh! Look! I have a sonogram picture! (ええ! ねぇ、超音波写真があるの!)
モニカ: Oh, good! (Shows them the picture.) (まぁ素敵! [二人にその写真を見せる])
チャンドラー: Ross! It's got your wavy, black lines! (ロス! 波打った、黒いラインがお前にそっくりだ!)
モニカ: All right, so now that Ross knows, can you tell us y'know how it happened? I mean, when did it happen? How many times did it happen? (いいわ、それでもうロスは知ってるんだから、どんな風にしてそれが起こったか、私たちに話して。つまり、いつ起こったの? 何回起こったの?(やったの?))
フィービー: Monica! That's not right! Start with where. (モニカ! それは正しくないわ。どこで、から始めなきゃ。)

新婚旅行から帰って来たチャンドラーとモニカに、レイチェルは、Welcome home! と言っていますね。
いわゆる日本語の「おかえり」ということですが、日本語の「おかえり」のような毎日の挨拶ではなく、しばらく旅行に行っていた人が久しぶりに帰ってきた時などに言うフレーズです。

レイチェルが、お腹の中の赤ちゃんの超音波写真(sonogram picture)を見せた後、チャンドラーは、Ross! It's got your wavy, black lines! と言っていますね。
この部分、DVDの日本語訳では、「ロス。お前に似て、黒くうねってる」となっていて、私もまさにそういう意味だと思いました。
この部分の説明がちょっと長くなりますが、ご了承下さい。

まず、wavy は「ウェーブのかかった、波状・波形の」という意味ですね。
ですから、wavy 以下を直訳すると、「ウェーブのかかった、黒いライン」となります。
前半部分の It's got your... については、it は the baby のことで、まだ小さくて当然性別もわからないため、it と表現していることになります。
It's got は、It has got で、ここでは has got = has の意味で使っていると思います。
It has got your... または、It has your... で「その赤ちゃんは、お前(父親であるロス)の…を持っている」みたいな感覚になるでしょうか。
つまり、「父親から受け継いだ、その部分が父親に似ている」と言っていることになります。
このように、「子供が親に似ている」と表現したい場合には、got や have を使うことが多いですね。
映画「愛と青春の旅立ち」では、
I think I got her ears. (耳は母に似ている)
というセリフがありましたし、
映画「ターミネーター」(今、シュワちゃんが来日中でちょっとタイムリーですね^^)では、
サラ: Tell me about my son. (私の息子のこと、話して。)
カイル: He's about my height. He has your eyes. (背は僕と同じ。目は君に似てる。)
というやりとりもありました。
「母の耳を持っている」「君の目を持っている」がそれぞれ「似ている」という意味になるということで、「似てる」という日本語にこだわらなくても、have でシンプルに表現できるところが英語っぽいなと思います。

ハリポタ映画3作目「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」では、リーマスがハリーに、
The very first time I saw you, Harry, I recognized you immediately. Not by your scar, by your eyes. They're your mother, Lily's. (君を初めて見た時にね、ハリー、私は君だとすぐにわかった。君の傷で、じゃなくて、君の目で、ね。その目は、君の母親のリリーの目だ。)
と言っていました。
have や got ではありませんが、Your eyes are Lily's (eyes). ということで、be動詞でイコールで繋げている感覚になりますね。

またこの have someone's eyes のような形は、血の繋がった身内に限らず、「誰それの目に似ている」という場合でも使えるようです。
映画「グッドフェローズ」では、ヘンリー(レイ・リオッタ)がカレン(ロレイン・ブラッコ)が立ち去る時に、
She had these great eyes, like Liz Taylor's. (すてきな目だ。リズ・テーラーみたいだ。)
と言っていましたが、これも、She had Liz's eyes. の変形バージョンと言えるでしょう。

で、今回のフレンズのセリフでは、父親のどの部分が似ているか、についてが wavy, black lines になるわけですが、wavy, black まで聞くと、ロスは髪の毛が黒くて、しかも、「いつもセットするのが大変なんだ」とボヤいているようにくせ毛の傾向があるので、「ウェーブのかかった(波打った)黒い髪の毛」のことを言っているのかなぁ、とも思ったのですが、、、それなら普通に、your wavy, black hair と表現するように思うのですね。

髪の毛の連想と、line という言葉から、hairline という単語も頭に浮かんだのですが、hairline だと「頭髪の生え際」という意味があります。
hairline という単語が頭に浮かんだのは、過去記事、フレンズ1-2その2 に、hairline という単語が、まさに「子供が親に似る」というセリフの中で出てきたからです。
電話でミンディに対して、
レイチェル: I hope they have his old hairline and your old nose! (赤ちゃんがバリーの本当の(植毛前の)生え際と、あなたの本当の(整形前の)鼻の形に似たらいいわね!)
と言っているセリフでした。

ですが、「波打った黒い生え際(はえぎわ)」というのもちょっと不思議な表現ですし、「生え際」と言いたいのなら、hairline を使うだろうし、やっぱりそのように「髪質が似ている」と言いたいのなら、ノーマルに wavy, black hair でいいんじゃないのかなぁ、と。というか、絶対に hair という単語は入れるだろうと。

ここで改めて、赤ちゃんのことを考えてみると、まだ妊娠6週間くらいで、写真に写っているのは豆粒程度。
髪の毛が生えているどころか、頭がどこかすらわからない状態なわけです。
そういう「まだ人型にすらなっていない」状態の超音波写真を見て、「ロス、この子、お前の〜を受け継いでるな」と言ってみせたことが「チャンドラーっぽいジョーク」なわけなので、まだ髪の毛も生えてないのに、「この子はお前の髪質にそっくりだな」と言っても、それはそれで十分ジョークになり得るとは思うのです。つまり、your wavy, black hair なら、「髪の毛、、って、まだ髪の毛なんか生えてないやん!」的なツッコミを入れられる、わりとシンプルなジョークになると思うのですね。

ただ、チャンドラーのセリフは、hair ではなくて、lines と言っていますので、これは、何かロスに似ている部分を言うのかな、と思わせておいて、超音波写真に写った謎の物体(笑)をそのまま描写した表現なのかな、と思いました。
今の赤ちゃんの写真が、「うねっていて、黒い、線の集まり」に見えたので、「この赤ちゃん、黒くてうねってるね。パパのお前にそっくりだね」みたいなジョーク、つまり、「今の段階で見せてもらっても、”ただのうねった黒い線”しか見えないんで、何とも感想を言いにくいんだけど」みたいなことを、「うねった黒い線の部分がお前にそっくりだわ」というジョークで表現したという気がしたわけです。
これだと、"Lines? What lines?!" みたいに、「線、って何だよ。僕のどこに、うねった黒い”線”があるんだよ」というツッコミが入れられそうな感じかなぁ、と。(説明が長くなりました。すみません)

モニカは、「もうロスも知ってるんだから、私たちに教えてよ」と言って、聞きたい内容をその後に続けています。
モニカが聞きたいことは、「どのようにしてそれは起こったか」「いつそれは起こったか」「何回それは起こったか」。
it 「それ」というのは、エッチ(行為)のことですね。
「どのようにしてエッチすることになったの? それはいつ?」、さらには「何回?」と回数まで(笑)モニカは尋ねています。
それをたしなめるような口調でフィービーが「モニカ、それは正しくないわ!」と言うのですが、「まずは”どこで”から始めなさいよ。始めるべきよ」みたいに言っています。
モニカが「何回?」みたいな露骨な質問をするのでそれを注意したのかと思いきや、「まずは、やった場所から聞くべきでしょ」みたいに言っているのがフィービーっぽいということですね。


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posted by Rach at 18:11| Comment(2) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年12月02日

それが全てのことへの答えだから? フレンズ8-3その6

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レイチェルは産婦人科に来ています。
そこにロスもやってきて、「コンドームを使ったのに、どうして妊娠したんだ」という話ばかりしていたことを謝罪します。
ロス: Right! Right! I just-I want you to know that I'm going to be there through this whole thing, okay? Okay? The doctor's appointments, the uh, the Lamaze classes, uh baby-proofing the apartment-Although we could probably worry about that ‘til after we get married. (わかった、わかったよ! 僕はただ、君に知って欲しいんだ、この一連のことすべてにおいて、僕はその場所にいるって。いいかい? お医者さんの予約、ラマーズ法の授業、アパートを赤ちゃんにとって安全なようにすること。多分それについては、僕たちの結婚後に心配することになるだろうけどね。(→訂正:多分それを心配するのは、僕たちが結婚するまで(の間)だろうけどね。訂正ここまで)
レイチェル: What married? (結婚って何?)
ロス: Well yeah, I think we should get married. (ああ、ほら、僕たちは結婚すべきだと思うけど。)
レイチェル: What, because that's your answer to everything? (何? それが全てのことへのあなたの答えだから?)
ロス: No, because that's the right thing to do. (違うよ、それがすべき正しいことだからだよ。)
レイチェル: Yeah, maybe, if you're in love. But Ross, we are not in love, are we? (ええ、多分ね、もしあなたが愛してるなら。でもロス、私たちは愛し合ってないでしょう?)
ロス: No, but... but still you can't possibly do this alone. (愛し合ってはいないけど、でも…それでも、君はこんなことを一人でできっこないよ。)
レイチェル: Excuse me? (何ですって?)

検査のために産婦人科の診察室にいるレイチェルを訪ねたロスは、I want you to know that I'm going to be there through this whole thing, okay? と言っています。
I want you to know that... で「that 以下のことを君に知って欲しいんだ」、その that 以下の内容を直訳すると、「このすべてのことずっと(最初から最後まで)、僕はそこにいるよ」という感じですね。
this whole thing は、この「妊娠」という一大イベントにかかわる一切のこと、全部のこと、妊娠の件全体、を指す感覚で、through は「〜を通して」が基本的な意味であるように、「最初から最後までずっと」、be there 「そこにいる」というのは漠然とした表現ですが、妊娠に関係するいろんな事柄について、その時その時、必要な場所に僕もいるから、というニュアンスになるでしょう。

this whole thing の具体例として、医者のアポ、ラマーズ法のクラス(授業)、そして、baby-proofing the apartment を挙げています。
ここでの baby-proof は「赤ちゃんにとって安全なようにする」という動詞として使われています。
-proof という接尾語は、形容詞の連結形で、「防…」「耐…」「…を通さない」という意味の形容詞を作ります。
waterproof は「防水の」、soundproof は「防音の」、fireproof は「防火の」という意味ですね。
そういう流れで言うと、厳密には「アパートメントを赤ちゃんにとって安全なようにする」というよりは、「赤ちゃんが危険なものを触らないように、赤ちゃんに危険なものを触らせない、危ないところに近づけさせないようにする」という感覚が近いように思います。
「赤ちゃんが勝手に触れない、容易に手出しできない形のアパートメントにする」という意味で、「赤ちゃんを通さない」という意味の baby-proof なのでしょうが、それはつまり、赤ちゃんが危険な目に合わないようにするための行為なので、「赤ちゃんにとって安全なようにする」という日本語訳の方が、意味はわかりやすいと思います。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
-proof [suffix] :
3. [used in verbs] to treat or make something so that something else cannot pass through it, or so that it gives protection against that thing
例) to soundproof a room
4. [used in verbs] to treat or make something so that it cannot easily be affected or damaged by someone or something
例) to burglar-proof your home

つまり、3. は、「何か他のものがあるものを通り抜けることができないように、または、あるものが、他のあるものに対して防御・保護を与えるように、あるものを扱う、または作ること」。例は、「部屋を防音にする」。
4. は、「誰かや何かに容易に影響されたり、損害を与えられたりしないように、あるものを扱う、または作ること」。例は、「家を強盗に入られないようにすること(家に泥棒・強盗防止の措置を施すこと)」。

「何かを通さないようにする」ということは「バリアを張る」感覚に似ていますね。
バリアを張ると、外からは侵入できなくなることで中のものは守られる、、baby-proof の場合も、「赤ちゃんがアパートメントに対して affect, damage できないようにする」ことで、「赤ちゃん自身が、アパートメントに存在する危険から守られる」ということになるわけでしょう。

LAAD の語義には、形容詞の例として、
a child-proof bottle (= not able to be opened by a child)
というのも出ています。
これが、baby-proof と近い感覚になるでしょうね。

ところで、LAAD に burglar-proof という単語が出てきたところでちょっと脱線しますが、burglar というのは「泥棒、強盗」という意味で、動詞 burgle 「強盗する」+ -ar 「人」ということですね。
昔、マクドナルドのCMに「ハンバーグラー」というキャラクターが登場していましたが(最近は見かけなくなりましたがw)、その「ハンバーグラー」という名前のバーグラーというのは、burglar から来ているんですよね。
Wikipedia 日本語版: ハンバーグラー にも、
名前の由来はHamburger(ハンバーガー)とBurglar(夜盗)を足してHamburglar。
と書いてあります。
だから何?と言われそうな話かもしれませんが^^ キャラクターのネーミングから、単語を覚えるのも楽しいかな、という一つの例として挙げてみました。

Although we could probably worry about that ‘til after we get married. を直訳すると、「僕たちが結婚した後に[結婚してから]、多分、そのことについて心配することになるんだろうけどね」みたいな感じ。
that というのは、直前の baby-proofing the apartment を指します。
赤ちゃんがハイハイし出して、危険なものに手を触れないようにするという話は、出産準備中の今の段階ではまだ悩むには早すぎる、だからその件について考えるのは結婚した後になるけどね、とロスは言っているわけです。
(2020.6.26 追記)
コメント欄でご意見を頂戴しました。私が最初に書いた解釈では 、‘til (= until) の部分の訳が抜けていました。
下のコメント欄に訂正と追加説明がありますので、詳しくはそちらをご覧下さい。
(追記はここまで)

married という言葉を聞いたレイチェルは、What married? と返しています。
ロスは「僕らは結婚すべきだと思う」と答えるのですが、それに対するレイチェルの返事が何とも辛辣ですね。
because that's your answer to everything? は、「なぜなら、それが、全てのことへのあなたの答えだから?」
これは、ロスが今まで3回結婚(プラス3回離婚)を経験していることへの皮肉っぽいセリフですね。
誰かと恋愛したら、必ずそのゴールとして結婚を考えずにはいられない、だからロスは結婚の回数が多いのよね、みたいにレイチェルは言いたいわけでしょう。
「男女関係、即、結婚」みたいに、あなたにとっては、結婚が全ての答えなのね、結論なのね、みたいに言ってみせたわけです。
恋愛関係で困った事態になった時には、すぐに「結婚」を答えにしちゃう主義だから?みたいな感じでしょう。

ロスはそれを否定して、「君と結婚することが正しいことだからだよ」と説明するのですが、レイチェルは、「もしあなたが私を愛してるなら多分それが正しいことよね。でも私たちは愛し合っていないでしょう?」とこれまた厳しい言葉を返します。
ロスもそれについては否定していませんね。
No, but... の No, は、No, we are not in love. ということで、レイチェルの意見と同じく、ロスも「僕と君は今、愛し合ってるわけじゃない」と認めたことになります。
確かにレイチェルの言うように、僕らは今愛し合ってはいないけれど、「でも」、君は子供を一人で産んで育てるようなことはできないよ、父親の僕が一緒にいないと子育てなんかできないよ、と言葉を続けることになるのですね。

フレンズファンとしては、ずっと見守ってきたロス&レイチェルの間に赤ちゃんが生まれる!という嬉しいニュースがあったのですが、こんな風にはっきりと、「私たち愛し合ってないでしょ」「うん、確かに愛し合ってはいないけど」と言う二人を見ると、ちょっと寂しい気持ちにもなってしまいますね。
「赤ちゃんもできたことだし、この際、一緒になっちゃおう!」と軽く言ってしまえないところに、ロス&レイチェルのこれまでの複雑な関係がよく表れていると言える気がしました。


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posted by Rach at 16:40| Comment(2) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする