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「その子のことを考えると夜も眠れない」とまで言っていたジョーイの好きな相手がレイチェルだとわかり、ロスは「レイチェル?! 僕の子供を妊娠してる(元カノの)レイチェル?」とジョーイに詰め寄ります。
ジョーイがいろいろ説明しようとしても、ロスはすっかりパニクってしまった様子で、セントラルパークを出て行ってしまいました。
その、しばらく後のシーン。
ロスの家に、妹モニカが訪ねてきて、、
モニカ: I just talked to Joey. I just-I want to see how you were. (今、ジョーイと話してきたの。私はただ、あなたがどうだったか(どんな様子だったか)知りたいなと思って(ここに来たの)。)
ロス: Oh y'know, I still-I can't believe it. Joey and Rachel? I mean it's... It's like you and me going out, only weirder! (あぁ、ねぇ、僕はまだ信じられないよ。ジョーイとレイチェルだって? それって(妹の)お前と僕がデートするみたいな感じで、でもそれよりさらに変だ。)
モニカ: All right, I know you're hurting, and-and I want to be supportive, but don't say that again. (いいわ、ロスが傷ついてるのはわかるし、私はあなたを支えてあげたいけど、でも、今の言葉は二度と言わないで。)
ロス: Oh my God! What if, what if they get married? Then he'd be the stepfather of my child. (なんてこった! もし、もし二人が結婚したらどうなるの? そしたら、ジョーイが僕の子供の義理の父親になることになる。)
モニカ: Honey, I don't think that's something we need to worry about! First of all, he's-he's never gonna tell her how he feels about her. And even if he did, you have no idea how she'd react. (ハニー、そんなことは、私たちが心配する必要なんてないことだと思うわ! まず第一に、ジョーイはレイチェルに対する自分の気持ちを彼女に言うつもりは全くないの。たとえ、ジョーイがそうしたとしても、レイチェルがどう反応するか(誰にも)わからないでしょう。)
ロス: Sure, because women never like Joey. Y'know, I think he's a virgin. (そうだね、だって女性はジョーイを好きにならないもん。ほら、彼って童貞だと思うしね。)
妹のモニカは兄ロスが心配で、家まで様子を見に来ました。
ロスはまだ、気持ちの整理がつかないようで、「まだ信じられないよ。ジョーイとレイチェルだって?」と言っています。
ジョーイとレイチェルの間に恋愛関係があるとかないとかって話は、まるでこんな感じだよ、と言って、It's like you and me going out, only weirder! と言っていますね。
前半は、「それってまるで、お前(妹のモニカ)と(兄である)僕がデートする(付き合う)ようなものだ」ということ。
その後に追加されている、only weirder という表現について。
weird は「変な、奇妙な」「気味が悪い」で、weirder はそれに -er がついた比較級ですね。
つまりこの文章は、like... only+比較級という形になっていて、そういうフレーズについては、まさにそのまんまのタイトルの過去記事、ライク何々オンリーベター フレンズ3-23その8 で解説しています。
その過去記事で書かせていただいたように、こういう only は、but のニュアンスになります。
フレンズ3-23 でのセリフは、
チャンドラー: Was it like a sneeze, only better?
というものでしたが、それも、「まるでくしゃみのようだったけど、でもそれよりも良い(気持ちいい)ものだったわけ?」みたいなことになります。
like... only better という組み合わせがよく使われるようですが、better 以外の比較級も使えるようで、今回の like... only weirder は better 以外のバリエーションだ、ということですね。
ですから、今回のロスのセリフは、「ジョーイとレイチェルという組み合わせは、僕が妹のモニカと付き合うようなもので、でもそれよりも、もっと変だよ、おかしいよ」と言っていることになります。
ジョーイとレイチェルがカップルだと考えることは、兄妹がデートするよりも変だ、とロスは言いたいのですね。
客観的に見て、その意見こそ weird だと思うのですが^^ ロスとしては「ずっと長年友達だった二人に恋愛感情が芽生えるなんて、兄妹が恋愛するより変な感じだ」と言いたい、ロスにとってはそれくらい意外で受け入れられないことだ、ということです。
「妹のお前と僕がデートするようなもんだ」と例えられたモニカは、「あなたが傷ついているのはわかるし、サポーティブでありたい(支えとなりたい、協力的でありたい)と思ってるけど、、」と前振りした上で、「その言葉を二度と言わないで」と言っているのも面白いです。
いくらなんでもその例えはひどすぎるんじゃない? そんなこと想像したくないから二度と言わないで、と言っていることになりますね。
ロスは、「もし二人が結婚したら? ジョーイが(レイチェルのお腹にいる)僕の子供の義父になることになる」とまで言っています。
モニカは、「私たちはそんなことを心配する必要はないわ」と言って、まず第一に、ジョーイは、how he feels about her 「ジョーイがレイチェルについてどう感じているか」、つまり、「レイチェルに対する自分の気持ち、(好きだという)感情」を、レイチェルに言うつもりは全くない、とモニカは説明しています。
even if he did は、「たとえ、彼が自分の気持ちをレイチェルに伝えたとしても」。
you have no idea how she'd react は、「レイチェルが(ジョーイの告白に対して)どう反応するかはわからないでしょ」というニュアンスになります。
この you は、ロスを指しているというよりも、ロスに限らず誰も、レイチェルがどう返事するかなんてわからないわよ、のように、一般的な人を表している感覚だろうと思います。
「ロスはわからないでしょ」というよりは、「誰にもわからないでしょ」というニュアンスだろうな、ということです。
それに対してのロスの返事について。
Sure という言葉そのものは、「もちろん、そうだよね」という意味で使われますが、その後の発言の内容を聞くと、「あーあ、もちろん、そうだよねぇ」とわざとらしい感じで大袈裟に言うことで、皮肉っぽく使っていることが感じられると思います。
because women never like Joey. Y'know, I think he's a virgin. を直訳すると、「(ジョーイの告白をレイチェルが受け入れるかどうかはわからないよねぇ) だって、女性はジョーイを好きじゃないから(決して好きにならないから)。ほら、僕が思うに、ジョーイは童貞だよね」になるでしょう。
ジョーイがプレイボーイで女性にモテる、ということはフレンズのお約束ですし、女性と寝た話もじゃんじゃん(笑)出てきますから、彼がバージンであるはずはないのですが、それをわざと、「あーあ、そうだったよねー、ジョーイは女性にモテないし、確か彼はバージンだと思うから、レイチェルがジョーイに対して良い返事をするわけないよねー」みたいに言ってみせているわけです。
つまりはそれを裏返すと、「レイチェルがジョーイに告白されて、心が動かないってどうして言える? だって彼はいつも女性にモテモテなプレイボーイなんだぞ。モニカはそれを忘れてるのか?」とロスは言いたい、ということになるのですね。
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2014年07月09日
2014年07月07日
追加セミナー第3弾終了しました!
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神戸・住吉での「追加セミナー第3弾」(セミナーとしては4回目)
「私の先生は海外ドラマ」セミナー 〜生きたセリフで英語4技能を伸ばす〜
が、昨日、7月6日(日)に無事、終了いたしました。
ご参加下さった皆様、本当にありがとうございました。
お帰りの時間帯は、雨になってしまい、ご帰宅が大変だったろうと思います。
参加者の方がお風邪などひいておられないと良いのですが、、。
今回も、「追加セミナー」ということで、以前のセミナーと同様に、前半は「Rach流DVD学習法」や英語に対する考え方をお話しました。
後半は「フレンズ」を鑑賞しながら、私が実際に家でやっている様子を皆さんにお見せする形で、笑いのポイント、英語字幕で注目すべきポイントなどをお話させていただきました。
今回で同内容のセミナーを4回行ったことになるのですが、回を追うごとに感じるのは、「DVD を使って私はこんな風に英語学習をしているという姿」を実際にお見せすることで、いろいろなことがわかっていただけるんだな、ということです。
そして、皆さんにデモンストレーションの形でお見せする中で、私が無意識のうちにやっている、「ここは流す、ここはこだわる」という部分を、私自身が強く自覚することができるようになってきました。
私は、2001年から、「フレンズ」の DVD を使った英語学習を始め、いろいろ試行錯誤しながら、現在のやり方に落ち着いたわけですが、「はしょる3段階」などの「段階」だけの話ではなくて、「字幕を一時停止した時の、情報の取り込み方、注目すべきポイントの見つけ方」のような部分の話に、皆さんが興味を持って下さっている、ということを強く感じることができるのですね。
質疑応答の時間や、その後の懇親会などでは、ご自分の悩みや疑問点などと共にご質問をいただくことができます。
お悩みの内容も、「私も DVD 学習法を始めたばかりの頃はそうだった、、」と思うことばかりです。
「私はその時、こんな風に考えた。こんな風に受け止めた」と自分の経験をお話することで、少しでも皆さんのヒントになるとしたら、本当に嬉しいのですね。
セミナーでお聞きしたいろいろなことを、また自分のブログに、そして次回のセミナーにフィードバックして行けたらいいなと思っています。
セミナーに参加して下さる方は、「フレンズ」の大ファンだという方もいれば、「フレンズ」は見たことない、という方までさまざまです。
見たことない、という方には、私のセミナーで「フレンズ」を気に入ってくれたら嬉しいな、と思っています。
また、フレンズの大ファンという方とは、セリフの話で盛り上がれたりして、それはまた、とてもいい思い出になりました。
ブログをいつも読んで下さっているという方、私の長すぎる(笑)コメント欄のやりとりまできっちり読んで下さっている方、そういう方からご感想を直接いただけたことも、ブログ継続の大きな励みになります。
以下のリンク先、セミナー主催の「つなぎすとサロンのブログ」にも、昨日のセミナーの報告記事がアップされています。
また、併せてお読みいただけると嬉しいです(^^)
つなぎすとサロンのブログ:報告☆第81回つなぎすとサロン主催 【南谷三世の「私の先生は海外ドラマ」セミナー 〜生きたセリフで英語4技能を伸ばす〜】2014/7/6
2013年10月13日に初セミナーを行ない、その後、2014年1月19日、4月20日、そして昨日の 7月6日と、同内容の追加セミナーを3回させていただきました。
9か月の間に、4回もセミナーをさせていただけたこと、それも、リピーターさんなしで、毎回違う参加者の方に、同内容のセミナーを合計4回も開かせていただけたことは、本当に光栄で嬉しく思っております。
そのことが、ブロガーとして、また、セミナー講師としての私の大きな自信になってくれています。
これを大きな原動力として、これからもブログ、そしてセミナーも頑張って行きたいと思っています。
お忙しい中、ご参加下さった皆様、本当にありがとうございました。
これからも、「海外ドラマを先生」にした学習法の楽しさと素晴らしさを頑張って伝えて行きたいと思います。
今後とも、どうかよろしくお願いいたします!(^^)
↓セミナーのチラシです。画像をクリックしていただくと、チラシが別ウィンドウで拡大表示されます。
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「私の先生は海外ドラマ」セミナー 〜生きたセリフで英語4技能を伸ばす〜
が、昨日、7月6日(日)に無事、終了いたしました。
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後半は「フレンズ」を鑑賞しながら、私が実際に家でやっている様子を皆さんにお見せする形で、笑いのポイント、英語字幕で注目すべきポイントなどをお話させていただきました。
今回で同内容のセミナーを4回行ったことになるのですが、回を追うごとに感じるのは、「DVD を使って私はこんな風に英語学習をしているという姿」を実際にお見せすることで、いろいろなことがわかっていただけるんだな、ということです。
そして、皆さんにデモンストレーションの形でお見せする中で、私が無意識のうちにやっている、「ここは流す、ここはこだわる」という部分を、私自身が強く自覚することができるようになってきました。
私は、2001年から、「フレンズ」の DVD を使った英語学習を始め、いろいろ試行錯誤しながら、現在のやり方に落ち着いたわけですが、「はしょる3段階」などの「段階」だけの話ではなくて、「字幕を一時停止した時の、情報の取り込み方、注目すべきポイントの見つけ方」のような部分の話に、皆さんが興味を持って下さっている、ということを強く感じることができるのですね。
質疑応答の時間や、その後の懇親会などでは、ご自分の悩みや疑問点などと共にご質問をいただくことができます。
お悩みの内容も、「私も DVD 学習法を始めたばかりの頃はそうだった、、」と思うことばかりです。
「私はその時、こんな風に考えた。こんな風に受け止めた」と自分の経験をお話することで、少しでも皆さんのヒントになるとしたら、本当に嬉しいのですね。
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セミナーに参加して下さる方は、「フレンズ」の大ファンだという方もいれば、「フレンズ」は見たことない、という方までさまざまです。
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つなぎすとサロンのブログ:報告☆第81回つなぎすとサロン主催 【南谷三世の「私の先生は海外ドラマ」セミナー 〜生きたセリフで英語4技能を伸ばす〜】2014/7/6
2013年10月13日に初セミナーを行ない、その後、2014年1月19日、4月20日、そして昨日の 7月6日と、同内容の追加セミナーを3回させていただきました。
9か月の間に、4回もセミナーをさせていただけたこと、それも、リピーターさんなしで、毎回違う参加者の方に、同内容のセミナーを合計4回も開かせていただけたことは、本当に光栄で嬉しく思っております。
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2014年07月04日
よしとする、のsettle for フレンズ8-16その1
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シーズン8 第16話
The One Where Joey Tells Rachel (レイチェル?レイチェル!?レイチェル!!)
原題は「ジョーイがレイチェルに言う話」
セントラルパークに入ってきたフィービーは、レイチェルとチャンドラーに「ソウルメイトって信じる?」と尋ねます。
レイチェルは信じると言い、チャンドラーは信じないと答えた後、
フィービー: Well, last night, I met Monica's. (うーんとね、昨日の夜、私、モニカのソウルメイトに会ったの。)
チャンドラー: What? (何だって?)
フィービー: Yeah, I had a date with this guy, and I swear to God, he is her other half. (そうなの、私、ある人とデートしたの。それで神に誓って言うわ、彼はモニカの運命の人よ。)
チャンドラー: Come on, don't be crazy. (To Rachel) You don't think there's someone out there better suited for Monica than me, do ya? (Rachel looks at him.) (ちょっと、バカなこと言わないでよ。[レイチェルに] レイチェルは思わないよね、俺よりモニカに合う誰かがどこかにいるなんてさ。[レイチェルはチャンドラーを見る])
レイチェル: (To Phoebe) Well, what's he like?! ([フィービーに] で、彼はどんな感じ?)
フィービー: Well, he's tall. (そうねぇ、彼は背が高いわ。)
レイチェル: Uh-huh. (うんうん。)
フィービー: He has brown hair. (髪の毛は茶色ね。)
レイチェル: Of course, of course. (もちろんよ、もちろん。)
チャンドラー: A tall guy with hair similar to mine? Oh, unknowable universe! (俺に似た髪の毛を持つ背の高い男? おぉ、知らない宇宙があるんだな!)
フィービー: He works with food! (食品関係で働いてるの。)
レイチェル: Oh, sure. Older? (えぇ、もちろん。年は上?)
フィービー: Obviously. And he's British. (どう見てもね・もちろん。そして彼はイギリス人なの。)
レイチェル: Oh, I was just gonna ask! (あぁ、ちょうど聞こうと思ってたところよ!)
フィービー: Yeah? And, he's-he's so centered, and mature and confident. (そうなの? それで、彼はとっても落ち着いてて、成熟してて、自信に満ちあふれてるの。)
レイチェル: Oh, it's so sad they never had a chance to meet. (まぁ、二人が出会うチャンスがなかったのはとっても残念ね。)
チャンドラー: Luckily, the guy she settled for can't hear what you're talking about. (ラッキーなことに、彼女が”これでよしとした”男性は君たちが話していることを聞くことができないね。)
フィービー: Oh, I'm so sorry. Um, and maybe I'm wrong! I but-y'know I'm gonna go out with him again, I'll find out more. (あら、ほんとにごめんね。それに、多分、私は間違ってるかも。でも、ほら、また彼とデートするつもりだから、もっといろいろなことがわかるわ。)
チャンドラー: You believe that this guy is destined for somebody else and you're still gonna date him? (この男が他の誰かと運命づけられてるって君は信じてるのに、まだ彼とデートするつもりなの?)
フィービー: Well, he may not be my soul mate, but a girl's gotta eat. (そうねぇ、彼は私のソウルメイトじゃないかもしれないけど、女子は食べないといけないの。)
フィービーは、「昨日の晩、モニカのソウルメイトに会ったの」と言っています。
soul mate を直訳すると「魂の配偶者」ということで、「運命の人」というところですね。
過去記事、あなたが望まないなら話は別だけど フレンズ7-24その5 の、チャンドラーとモニカの結婚式のシーンで、soul mate という言葉が登場していました。
モニカが誓いの言葉の中で、チャンドラーのことを、"My prince. My soul mate. My friend." (私の王子様。私のソウルメイト。私の友達。)と呼び掛けていて、その誓いの言葉はとても感動的なものだったのですが、それから半シーズン後くらいの、(今回のエピソード)フレンズ8-16 の中で、"... soul mates, I don't think they exist." 「ソウルメイト、俺にはソウルメイトが存在するとは思えないな」とか言っているのを聞いて、「どういうことやねーん!」と言いたくなったのは私だけではないはず(笑)。
「あの時、こう言うてたやん!」と突っ込みたくなるセリフがちょくちょく出てくるのは、長いシリーズの作品ではよくあることなので、「フレンズ」の視聴者としては、そこはさらっと流すべきところでもあるわけですが^^
セントラルパークに入ってくるなり、ソウルメイトの話をしていたので、I met Monica's. と表現しただけで、Monica's = Monica's soul mate だとわかる仕組みです。
I swear to God は、「神に誓うわ」ということですから、「誓って言うわ、間違いないわ、保証するわ」みたいなニュアンス。
フィービーは、「ある男性とデートしたんだけど、間違いない、彼はモニカの other half よ」と言っています。
other half を直訳すると「別の半分」みたいなことですから、元々1つであったものが2つに分かれた、その半分の片方、みたいなことですね。
そういう意味であることから、通常は、one's other half で「夫、妻、配偶者、伴侶」を指すわけですが、このフィービーのセリフは、「モニカの夫であるチャンドラー」を目の前にして、他の男性のことを her other half と呼んでいるので、元々の意味である「最初は1つであったものが分かれた、もう一つの半分」のような、まさに、soul mate の言い換えの言葉として使っていることになるでしょう。
other half とよく似た言葉に、better half というのもありますね。
これも「つれあい」という意味で使いますが、この言葉は「夫」として使われることはあまりなく、たいてい「妻」という意味で使われると、英和辞典には出ていました。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
your better/other half : (humorous) your husband, wife or partner in a relationship
つまり、「(ユーモラスな表現) 夫、妻、または(恋愛)関係においてのパートナー」。
Don't be crazy. は「おかしなことを言わないでよ」という感じですね。
その次のセリフは、「世の中で(世間で)、俺よりももっとモニカに似合う誰かがいるなんて、レイチェルは思わないよね」と、付加疑問文でレイチェルに同意を求めている感覚。
out there をむりやり直訳すると、「外の向こう、向こうの外」みたいなことですが、今自分がいる「ここ」以外を漠然と指すニュアンスですね。
LAAD では、
out there : in a place that could be anywhere except here
例) My real father is out there and one day I plan to find him.
つまり、「ここ以外のどこかになりうる場所で」。
例文は、「私の本当の父はどこかにいる。そしていつか私はその父を探すつもりだ」。
自分の本当の父親を探すエピソードもあったフィービーが言いそうなセリフですが、自分が今いるこの場所以外のどこか、世間、世の中、を表すのに、英語ではこの out there がよく使われますよね。
up there, up here, down there などもそうですが、こういう out there 系の言葉をさらっと英文に挿入できるとかっこいいですよね(^^)
「モニカにとって、夫の俺より似合いの男が他にいるなんて、レイチェルも思わないよねぇ?」と話を振ったチャンドラーですが、レイチェルはチャンドラーを見た後、それには答えず、フィービーに、What's he like?! 「彼ってどんな感じ?」と尋ねています。
ほんとのことを答えたらチャンドラーを傷つけることになるから、質問を聞かなかったことにした、、みたいな反応ですね。
「どんな人?」と聞かれたフィービーは、彼の説明になるような言葉をいろいろ挙げています。
背が高くて、茶色の髪と聞いた後の、チャンドラーのセリフが面白いです。
A tall guy with hair similar to mine? は「俺(の髪)に似た髪の(持ち主の)背の高い男?」。
unknowable universe は「知ることができない(不可知の)宇宙」というところでしょうか。
スタートレックなどによく出てくる parallel universe 「平行宇宙、並行宇宙」という概念と同じような「パラレルワールド」的なものでしょうね。
チャンドラーは、結構背が高くて、IMDb (Internet Movie Database)を見ると、Height 6' (1.83 m) と書いてあります。
アメリカ人の中では、「すっごく背が高い」ことにはならないでしょうが、「背が高い(tall)と言っていいレベル」の身長だろうと思います。
ちなみに、ちょっと先走った形になりますが、後に登場することになるその「モニカのソウルメイト」と言われている Don を演じているのは、Harry Van Gorkum という俳優さんで、これまた、IMDb で身長を調べてみると、Height 6' 2" (1.88 m) と書いてありました。
チャンドラーとは 5cm 違いということですから、どちらも tall 「背が高い」という認識で合っているのだろうと思います。
ですから、チャンドラーは、「モニカのソウルメイト」だと思われる男性の特徴を聞いて、「背が高くて、髪の毛茶色って、俺と同じじゃん」と言いたいのですね。
俺の知らない別の平行宇宙の時間軸の中で、もう一人の俺が存在した?みたいな SFチックなことを言っていることになるでしょう。
work with food は「食品を扱う仕事をする」ということで、「仕事は食品関係」というところ。
Older? 「モニカより年上?」と聞かれての返事、Obviously. は「明らかに、どう見てもそうだ」という感覚。
実際に年齢を確認したわけではないけれども、見た目からしてどう見ても彼の方が年上ね、と言っているニュアンスになるでしょう。
フィービーが「彼はイギリス人よ」と聞かれる前に言って、レイチェルが、I was just gonna ask! 「私もちょうどそれを聞こうとしていたところよ!」と盛り上がっているのも面白いですね。
「モニカのソウルメイトが存在したとしたら、こんな感じ」みたいなイメージがフィービーとレイチェルの中にあって、レイチェルも「もしかしたらイギリス人とか?」みたいなことを思っていたらしいことがそのセリフからわかるわけです。
そばで聞いているアメリカ人の夫チャンドラーにしてみたら、「モニカのソウルメイトなら、イギリス人だと思ってたぁ〜!」という会話は全然嬉しくないわけで、根拠もないのに勝手に女性陣が盛り上がっているところに面白さも感じられるわけですね。(ちなみに、チャンドラーを演じるマシュー・ペリーは、母親がカナダ人で、カナダに住んでいたこともあり、アメリカだけではなく、カナダの市民権も持っているそうです)。
その後、彼の性格を説明する言葉として、so centered, and mature and confident と表現されています。
mature は「成熟した」、confident は「自信に満ちた」ですね。
centered は、手持ちの英和辞典には、性格を表わすような意味が載っていなかったのですが、英英辞典には出ていました。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
centered : feeling calm and in control of yourself
つまり、「落ち着いた気持ちで、自分をコントロールしている」。
Macmillan Dictionary では、
centered : the American spelling of centred
つまり、centred のアメリカ綴りが、centered だということで、イギリス綴りの centred を参照してみると、
centred [adjective] (formal) : sensible, calm, and confident
つまり、「思慮・分別のある、落ち着いた、自信に満ちた」。
center というのは「センター、中心」ですから、centered は「中心に置かれた」ということになり、中心に位置していてブレない、ゆるぎない、みたいなイメージの言葉として使われるということだろうと思います。
ですから、centered, mature, confident というのは、「大人の男として、落ち着いていて、自信に満ちあふれている」ことを言っていることになるでしょう。
あまり「落ち着いた大人」という印象を人に与えないお子ちゃまっぽいチャンドラー(笑)としては、モニカのソウルメイトだと思われる男性がそんな「大人の男」だと聞いて、内心穏やかではないでしょうね。
レイチェルは、「その彼とモニカが、(これまでに)出会うチャンスがなかったのはとっても悲しいわね、残念ね」みたいに言っています。
モニカの夫を目の前にして、「そのイギリス人の彼と先に出会っていたら良かったのに」的なことを言っているのを聞いた後の、チャンドラーのセリフが彼らしくて面白いです。
Luckily, the guy she settled for can't hear what you're talking about. を直訳すると、「幸運なことに、モニカが settle for した男性は、君たちが話していること(内容)を聞くことができない」。
the guy she settled for は、モニカが結婚した相手(夫)であるチャンドラーを指していて、「モニカが(結婚前に)そのイギリス人男性と出会うチャンスがなくて残念だったわね」みたいな、「今の夫に対して超失礼な(君らの)会話」を、その夫である彼が聞くことができないのは、ラッキーだ、と言っていることになります。
実際には、夫であるチャンドラーは、聞きたくもない話の一部始終を聞かされているわけで、「夫が聞いてなくて良かったね」というのは、「夫の俺が今、目の前にいるんだけど。夫の目の前で、そんな話するかぁ?」という非難の気持ちが込められたセリフになります。
the guy she settled for は夫を指していると説明しましたが、その settle for という言葉の選び方に、チャンドラーっぽい自虐が込められているのもポイントです。
settle for は、研究社 新英和中辞典では、以下のように出ています。
settle (自動詞)
〔不満足なものに〕同意する、〔…で〕よいとする、手を打つ 〔for〕
I want $20,000 for my car and I won't settle for less. 「車は2万ドルで売りたいと思っている、それ以下ならご免だ」
Why should such a well-educated man settle for being a butler? 「あんな学のある人がどうして召し使い頭などに甘んじているのだろう」
LAAD では、
settle for something [phrasal verb] : to accept something even though it is not the best, or not what you really want
例) There wasn't any real coffee, so we had to settle for the instant kind.
つまり、「何かがベストではないけれども、または本当に欲しいものではないけれども、それを受け入れること」。
例文は、「本物のコーヒーが全然なかったので、インスタントでよしとしなければならなかった」。
英英にも、「ベスト、または欲しいものではないけれど」のような条件が書いてあるように、「しょうがなく受け入れる」感じが出ていますよね。
過去記事、まるで昨日のことのようだ フレンズ5-3その6 でも、フィービーが代理母になって、弟夫婦の三つ子を出産した後のセリフで、settle for が使われていました。
フィービー: I wish I could take you home and see you everyday. Okay, I'll settle for being your favorite aunt. (できることなら、あなたたちを家に連れ帰って、毎日あなたたちを見ていたいけど。いいわ、あなたたちのお気に入りのおばさんになることでよしとするわ。)
産んだばかりの赤ちゃんを手放したくないけど、私が連れて帰ることはできない。ママになれなくて残念だけど、あなたたちのお気に入りの「おばさん(伯母さん、父親の姉)」になることで”よしとするわ、我慢するわ”ということですね。
ベストな結果ではないけれど、それを受け入れる、ということが、このセリフからよく感じられると思います。
今回のセリフに戻りますと、チャンドラーが言った the guy she settled for は、「モニカがベストだと思ったわけではないけれど、それでよしとして受け入れた男性」という意味が込められているわけですね。
「モニカには最高の相手、ソウルメイトがいたのに、結婚しちゃってて残念」みたいに女性陣が言うので、「どうせ俺は最高の相手じゃないさ。モニカがしぶしぶ結婚を承諾しただけの男だよ」みたいに自虐的に言ってみせたことになるわけです。
the guy she settled for が、モニカの夫であるチャンドラーを指していることは、話の流れや文脈から想像できるとは思うのですが、そこで settle for という表現を辞書などで調べてみて、チャンドラーお得意の自虐表現であったことがわかることが、英語力を伸ばすことに繋がるんだろうと私は思っています。
単に、her husband (can't hear...) と言っただけでは出ない面白さがそこにあるということで、そのニュアンスを理解できてこそ、このジョークに笑える、ということなんだろうと。
チャンドラーが不満そうに自虐的なセリフを言ったので、フィービーはチャンドラーを見て、「ごめんね」と謝っています。
そして、「私は間違ってるかもしれない」と言って、「私はまた彼とデートするから、もっといろいろなことがわかるわ」とも言っています。
その次のチャンドラーのセリフの、is destined for は「〜に向かう運命にある、〜に運命づけられる」。
destiny 「運命」の動詞が destine ですね。
つまりチャンドラーは、「この男性が誰か他の人(モニカ)の運命の相手だって君は信じてるのに、それでもまだ彼とデートするつもりなの?」と言っていることになります。
それに対してフィービーは、「彼は私のソウルメイトじゃないかもしれないけど、でも、女の子は食べないといけないもん」と、ちょっと笑いながら言っていますね。
ここで「食べる」という言葉を使うのは、「肉食系女子」みたいな言い方に通じるところがあって、ちょっと面白いですね。
このセリフでは、a girl has gotta eat = a girl has to eat 「ある女の子は食べないといけない」のように、主語が単数形になっています。
「女子ってものはみんな、食べないといけないのよ、女の子って肉食系なのよ」みたいに「女子全般の習性」みたいなものを言いたいのであれば、girls (have) gotta eat のように主語が複数形になるでしょうが、フィービーは「女の子は誰でもそう」と言いたいわけではなくて、自分のことをあえて「ある一人の女子」と表現して、「自分のソウルメイトじゃないとわかってても、肉食をやめられない女の子がいるのよ」みたいに言ってみせたことになるでしょうね。
★ Rach からのお知らせとご挨拶 ★
神戸・住吉で開催される私の「追加セミナー第3弾」(セミナーとしては4回目)が、あさっての日曜日(7月6日)となりました。
「海外ドラマで英語を学ぶ楽しさ」を、私の言葉で直接お伝えできることを、とても嬉しく思います。
ご参加して下さる皆様、お気をつけてお越しくださいませ。
どうかお天気になりますように!
参加者の皆様とお会いできるのをとても楽しみにしています!(^^)
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シーズン8 第16話
The One Where Joey Tells Rachel (レイチェル?レイチェル!?レイチェル!!)
原題は「ジョーイがレイチェルに言う話」
セントラルパークに入ってきたフィービーは、レイチェルとチャンドラーに「ソウルメイトって信じる?」と尋ねます。
レイチェルは信じると言い、チャンドラーは信じないと答えた後、
フィービー: Well, last night, I met Monica's. (うーんとね、昨日の夜、私、モニカのソウルメイトに会ったの。)
チャンドラー: What? (何だって?)
フィービー: Yeah, I had a date with this guy, and I swear to God, he is her other half. (そうなの、私、ある人とデートしたの。それで神に誓って言うわ、彼はモニカの運命の人よ。)
チャンドラー: Come on, don't be crazy. (To Rachel) You don't think there's someone out there better suited for Monica than me, do ya? (Rachel looks at him.) (ちょっと、バカなこと言わないでよ。[レイチェルに] レイチェルは思わないよね、俺よりモニカに合う誰かがどこかにいるなんてさ。[レイチェルはチャンドラーを見る])
レイチェル: (To Phoebe) Well, what's he like?! ([フィービーに] で、彼はどんな感じ?)
フィービー: Well, he's tall. (そうねぇ、彼は背が高いわ。)
レイチェル: Uh-huh. (うんうん。)
フィービー: He has brown hair. (髪の毛は茶色ね。)
レイチェル: Of course, of course. (もちろんよ、もちろん。)
チャンドラー: A tall guy with hair similar to mine? Oh, unknowable universe! (俺に似た髪の毛を持つ背の高い男? おぉ、知らない宇宙があるんだな!)
フィービー: He works with food! (食品関係で働いてるの。)
レイチェル: Oh, sure. Older? (えぇ、もちろん。年は上?)
フィービー: Obviously. And he's British. (どう見てもね・もちろん。そして彼はイギリス人なの。)
レイチェル: Oh, I was just gonna ask! (あぁ、ちょうど聞こうと思ってたところよ!)
フィービー: Yeah? And, he's-he's so centered, and mature and confident. (そうなの? それで、彼はとっても落ち着いてて、成熟してて、自信に満ちあふれてるの。)
レイチェル: Oh, it's so sad they never had a chance to meet. (まぁ、二人が出会うチャンスがなかったのはとっても残念ね。)
チャンドラー: Luckily, the guy she settled for can't hear what you're talking about. (ラッキーなことに、彼女が”これでよしとした”男性は君たちが話していることを聞くことができないね。)
フィービー: Oh, I'm so sorry. Um, and maybe I'm wrong! I but-y'know I'm gonna go out with him again, I'll find out more. (あら、ほんとにごめんね。それに、多分、私は間違ってるかも。でも、ほら、また彼とデートするつもりだから、もっといろいろなことがわかるわ。)
チャンドラー: You believe that this guy is destined for somebody else and you're still gonna date him? (この男が他の誰かと運命づけられてるって君は信じてるのに、まだ彼とデートするつもりなの?)
フィービー: Well, he may not be my soul mate, but a girl's gotta eat. (そうねぇ、彼は私のソウルメイトじゃないかもしれないけど、女子は食べないといけないの。)
フィービーは、「昨日の晩、モニカのソウルメイトに会ったの」と言っています。
soul mate を直訳すると「魂の配偶者」ということで、「運命の人」というところですね。
過去記事、あなたが望まないなら話は別だけど フレンズ7-24その5 の、チャンドラーとモニカの結婚式のシーンで、soul mate という言葉が登場していました。
モニカが誓いの言葉の中で、チャンドラーのことを、"My prince. My soul mate. My friend." (私の王子様。私のソウルメイト。私の友達。)と呼び掛けていて、その誓いの言葉はとても感動的なものだったのですが、それから半シーズン後くらいの、(今回のエピソード)フレンズ8-16 の中で、"... soul mates, I don't think they exist." 「ソウルメイト、俺にはソウルメイトが存在するとは思えないな」とか言っているのを聞いて、「どういうことやねーん!」と言いたくなったのは私だけではないはず(笑)。
「あの時、こう言うてたやん!」と突っ込みたくなるセリフがちょくちょく出てくるのは、長いシリーズの作品ではよくあることなので、「フレンズ」の視聴者としては、そこはさらっと流すべきところでもあるわけですが^^
セントラルパークに入ってくるなり、ソウルメイトの話をしていたので、I met Monica's. と表現しただけで、Monica's = Monica's soul mate だとわかる仕組みです。
I swear to God は、「神に誓うわ」ということですから、「誓って言うわ、間違いないわ、保証するわ」みたいなニュアンス。
フィービーは、「ある男性とデートしたんだけど、間違いない、彼はモニカの other half よ」と言っています。
other half を直訳すると「別の半分」みたいなことですから、元々1つであったものが2つに分かれた、その半分の片方、みたいなことですね。
そういう意味であることから、通常は、one's other half で「夫、妻、配偶者、伴侶」を指すわけですが、このフィービーのセリフは、「モニカの夫であるチャンドラー」を目の前にして、他の男性のことを her other half と呼んでいるので、元々の意味である「最初は1つであったものが分かれた、もう一つの半分」のような、まさに、soul mate の言い換えの言葉として使っていることになるでしょう。
other half とよく似た言葉に、better half というのもありますね。
これも「つれあい」という意味で使いますが、この言葉は「夫」として使われることはあまりなく、たいてい「妻」という意味で使われると、英和辞典には出ていました。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
your better/other half : (humorous) your husband, wife or partner in a relationship
つまり、「(ユーモラスな表現) 夫、妻、または(恋愛)関係においてのパートナー」。
Don't be crazy. は「おかしなことを言わないでよ」という感じですね。
その次のセリフは、「世の中で(世間で)、俺よりももっとモニカに似合う誰かがいるなんて、レイチェルは思わないよね」と、付加疑問文でレイチェルに同意を求めている感覚。
out there をむりやり直訳すると、「外の向こう、向こうの外」みたいなことですが、今自分がいる「ここ」以外を漠然と指すニュアンスですね。
LAAD では、
out there : in a place that could be anywhere except here
例) My real father is out there and one day I plan to find him.
つまり、「ここ以外のどこかになりうる場所で」。
例文は、「私の本当の父はどこかにいる。そしていつか私はその父を探すつもりだ」。
自分の本当の父親を探すエピソードもあったフィービーが言いそうなセリフですが、自分が今いるこの場所以外のどこか、世間、世の中、を表すのに、英語ではこの out there がよく使われますよね。
up there, up here, down there などもそうですが、こういう out there 系の言葉をさらっと英文に挿入できるとかっこいいですよね(^^)
「モニカにとって、夫の俺より似合いの男が他にいるなんて、レイチェルも思わないよねぇ?」と話を振ったチャンドラーですが、レイチェルはチャンドラーを見た後、それには答えず、フィービーに、What's he like?! 「彼ってどんな感じ?」と尋ねています。
ほんとのことを答えたらチャンドラーを傷つけることになるから、質問を聞かなかったことにした、、みたいな反応ですね。
「どんな人?」と聞かれたフィービーは、彼の説明になるような言葉をいろいろ挙げています。
背が高くて、茶色の髪と聞いた後の、チャンドラーのセリフが面白いです。
A tall guy with hair similar to mine? は「俺(の髪)に似た髪の(持ち主の)背の高い男?」。
unknowable universe は「知ることができない(不可知の)宇宙」というところでしょうか。
スタートレックなどによく出てくる parallel universe 「平行宇宙、並行宇宙」という概念と同じような「パラレルワールド」的なものでしょうね。
チャンドラーは、結構背が高くて、IMDb (Internet Movie Database)を見ると、Height 6' (1.83 m) と書いてあります。
アメリカ人の中では、「すっごく背が高い」ことにはならないでしょうが、「背が高い(tall)と言っていいレベル」の身長だろうと思います。
ちなみに、ちょっと先走った形になりますが、後に登場することになるその「モニカのソウルメイト」と言われている Don を演じているのは、Harry Van Gorkum という俳優さんで、これまた、IMDb で身長を調べてみると、Height 6' 2" (1.88 m) と書いてありました。
チャンドラーとは 5cm 違いということですから、どちらも tall 「背が高い」という認識で合っているのだろうと思います。
ですから、チャンドラーは、「モニカのソウルメイト」だと思われる男性の特徴を聞いて、「背が高くて、髪の毛茶色って、俺と同じじゃん」と言いたいのですね。
俺の知らない別の平行宇宙の時間軸の中で、もう一人の俺が存在した?みたいな SFチックなことを言っていることになるでしょう。
work with food は「食品を扱う仕事をする」ということで、「仕事は食品関係」というところ。
Older? 「モニカより年上?」と聞かれての返事、Obviously. は「明らかに、どう見てもそうだ」という感覚。
実際に年齢を確認したわけではないけれども、見た目からしてどう見ても彼の方が年上ね、と言っているニュアンスになるでしょう。
フィービーが「彼はイギリス人よ」と聞かれる前に言って、レイチェルが、I was just gonna ask! 「私もちょうどそれを聞こうとしていたところよ!」と盛り上がっているのも面白いですね。
「モニカのソウルメイトが存在したとしたら、こんな感じ」みたいなイメージがフィービーとレイチェルの中にあって、レイチェルも「もしかしたらイギリス人とか?」みたいなことを思っていたらしいことがそのセリフからわかるわけです。
そばで聞いているアメリカ人の夫チャンドラーにしてみたら、「モニカのソウルメイトなら、イギリス人だと思ってたぁ〜!」という会話は全然嬉しくないわけで、根拠もないのに勝手に女性陣が盛り上がっているところに面白さも感じられるわけですね。(ちなみに、チャンドラーを演じるマシュー・ペリーは、母親がカナダ人で、カナダに住んでいたこともあり、アメリカだけではなく、カナダの市民権も持っているそうです)。
その後、彼の性格を説明する言葉として、so centered, and mature and confident と表現されています。
mature は「成熟した」、confident は「自信に満ちた」ですね。
centered は、手持ちの英和辞典には、性格を表わすような意味が載っていなかったのですが、英英辞典には出ていました。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
centered : feeling calm and in control of yourself
つまり、「落ち着いた気持ちで、自分をコントロールしている」。
Macmillan Dictionary では、
centered : the American spelling of centred
つまり、centred のアメリカ綴りが、centered だということで、イギリス綴りの centred を参照してみると、
centred [adjective] (formal) : sensible, calm, and confident
つまり、「思慮・分別のある、落ち着いた、自信に満ちた」。
center というのは「センター、中心」ですから、centered は「中心に置かれた」ということになり、中心に位置していてブレない、ゆるぎない、みたいなイメージの言葉として使われるということだろうと思います。
ですから、centered, mature, confident というのは、「大人の男として、落ち着いていて、自信に満ちあふれている」ことを言っていることになるでしょう。
あまり「落ち着いた大人」という印象を人に与えないお子ちゃまっぽいチャンドラー(笑)としては、モニカのソウルメイトだと思われる男性がそんな「大人の男」だと聞いて、内心穏やかではないでしょうね。
レイチェルは、「その彼とモニカが、(これまでに)出会うチャンスがなかったのはとっても悲しいわね、残念ね」みたいに言っています。
モニカの夫を目の前にして、「そのイギリス人の彼と先に出会っていたら良かったのに」的なことを言っているのを聞いた後の、チャンドラーのセリフが彼らしくて面白いです。
Luckily, the guy she settled for can't hear what you're talking about. を直訳すると、「幸運なことに、モニカが settle for した男性は、君たちが話していること(内容)を聞くことができない」。
the guy she settled for は、モニカが結婚した相手(夫)であるチャンドラーを指していて、「モニカが(結婚前に)そのイギリス人男性と出会うチャンスがなくて残念だったわね」みたいな、「今の夫に対して超失礼な(君らの)会話」を、その夫である彼が聞くことができないのは、ラッキーだ、と言っていることになります。
実際には、夫であるチャンドラーは、聞きたくもない話の一部始終を聞かされているわけで、「夫が聞いてなくて良かったね」というのは、「夫の俺が今、目の前にいるんだけど。夫の目の前で、そんな話するかぁ?」という非難の気持ちが込められたセリフになります。
the guy she settled for は夫を指していると説明しましたが、その settle for という言葉の選び方に、チャンドラーっぽい自虐が込められているのもポイントです。
settle for は、研究社 新英和中辞典では、以下のように出ています。
settle (自動詞)
〔不満足なものに〕同意する、〔…で〕よいとする、手を打つ 〔for〕
I want $20,000 for my car and I won't settle for less. 「車は2万ドルで売りたいと思っている、それ以下ならご免だ」
Why should such a well-educated man settle for being a butler? 「あんな学のある人がどうして召し使い頭などに甘んじているのだろう」
LAAD では、
settle for something [phrasal verb] : to accept something even though it is not the best, or not what you really want
例) There wasn't any real coffee, so we had to settle for the instant kind.
つまり、「何かがベストではないけれども、または本当に欲しいものではないけれども、それを受け入れること」。
例文は、「本物のコーヒーが全然なかったので、インスタントでよしとしなければならなかった」。
英英にも、「ベスト、または欲しいものではないけれど」のような条件が書いてあるように、「しょうがなく受け入れる」感じが出ていますよね。
過去記事、まるで昨日のことのようだ フレンズ5-3その6 でも、フィービーが代理母になって、弟夫婦の三つ子を出産した後のセリフで、settle for が使われていました。
フィービー: I wish I could take you home and see you everyday. Okay, I'll settle for being your favorite aunt. (できることなら、あなたたちを家に連れ帰って、毎日あなたたちを見ていたいけど。いいわ、あなたたちのお気に入りのおばさんになることでよしとするわ。)
産んだばかりの赤ちゃんを手放したくないけど、私が連れて帰ることはできない。ママになれなくて残念だけど、あなたたちのお気に入りの「おばさん(伯母さん、父親の姉)」になることで”よしとするわ、我慢するわ”ということですね。
ベストな結果ではないけれど、それを受け入れる、ということが、このセリフからよく感じられると思います。
今回のセリフに戻りますと、チャンドラーが言った the guy she settled for は、「モニカがベストだと思ったわけではないけれど、それでよしとして受け入れた男性」という意味が込められているわけですね。
「モニカには最高の相手、ソウルメイトがいたのに、結婚しちゃってて残念」みたいに女性陣が言うので、「どうせ俺は最高の相手じゃないさ。モニカがしぶしぶ結婚を承諾しただけの男だよ」みたいに自虐的に言ってみせたことになるわけです。
the guy she settled for が、モニカの夫であるチャンドラーを指していることは、話の流れや文脈から想像できるとは思うのですが、そこで settle for という表現を辞書などで調べてみて、チャンドラーお得意の自虐表現であったことがわかることが、英語力を伸ばすことに繋がるんだろうと私は思っています。
単に、her husband (can't hear...) と言っただけでは出ない面白さがそこにあるということで、そのニュアンスを理解できてこそ、このジョークに笑える、ということなんだろうと。
チャンドラーが不満そうに自虐的なセリフを言ったので、フィービーはチャンドラーを見て、「ごめんね」と謝っています。
そして、「私は間違ってるかもしれない」と言って、「私はまた彼とデートするから、もっといろいろなことがわかるわ」とも言っています。
その次のチャンドラーのセリフの、is destined for は「〜に向かう運命にある、〜に運命づけられる」。
destiny 「運命」の動詞が destine ですね。
つまりチャンドラーは、「この男性が誰か他の人(モニカ)の運命の相手だって君は信じてるのに、それでもまだ彼とデートするつもりなの?」と言っていることになります。
それに対してフィービーは、「彼は私のソウルメイトじゃないかもしれないけど、でも、女の子は食べないといけないもん」と、ちょっと笑いながら言っていますね。
ここで「食べる」という言葉を使うのは、「肉食系女子」みたいな言い方に通じるところがあって、ちょっと面白いですね。
このセリフでは、a girl has gotta eat = a girl has to eat 「ある女の子は食べないといけない」のように、主語が単数形になっています。
「女子ってものはみんな、食べないといけないのよ、女の子って肉食系なのよ」みたいに「女子全般の習性」みたいなものを言いたいのであれば、girls (have) gotta eat のように主語が複数形になるでしょうが、フィービーは「女の子は誰でもそう」と言いたいわけではなくて、自分のことをあえて「ある一人の女子」と表現して、「自分のソウルメイトじゃないとわかってても、肉食をやめられない女の子がいるのよ」みたいに言ってみせたことになるでしょうね。
★ Rach からのお知らせとご挨拶 ★
神戸・住吉で開催される私の「追加セミナー第3弾」(セミナーとしては4回目)が、あさっての日曜日(7月6日)となりました。
「海外ドラマで英語を学ぶ楽しさ」を、私の言葉で直接お伝えできることを、とても嬉しく思います。
ご参加して下さる皆様、お気をつけてお越しくださいませ。
どうかお天気になりますように!
参加者の皆様とお会いできるのをとても楽しみにしています!(^^)
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2014年07月02日
自分のためにもそうすべきだ フレンズ8-15その6
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ロスがセントラルパークに入ってくると、そこにはジョーイがいて、ロスは自分がモナに振られたばかりだという話をします。
今日はバレンタインデーだというのに、プレイボーイのジョーイが一人でセントラルパークにいるのを見て、ロスは、からかうように、
ロス: What are you doing here? Joey Tribbiani without a date on Valentine's Day? What's going on, huh? Girl trouble? (こんなところで何してるの? バレンタインデーにデート相手と一緒にいないジョーイ・トリビアーニ? 何が起こってるんだよ? 女性問題?)
と言うのですが、ジョーイがそれを否定しなかったので、ロスはジョーイに事情を聞こうとしています。
ですが、今、ジョーイが好きな女性はレイチェルで、それを元彼のロスに話すわけにはいかないので、なんとかごまかそうとしているところ。
ジョーイ: Okay, uh... sit down. (they do) Um.... there's this woman that I like a lot. But, uh... it can't happen. (オッケー、あの…座って。[二人は座る] あの… 俺にはものすごく好きな女がいるんだよ。でも、その…どうにもならないんだ。)
ロス: She's not a Tribbiani? (トリビアーニ家の人(妹)じゃないよね?)
ジョーイ: No! (違うよ!)
ロス: I knew it. So, is she someone from work? (わかってたよ。それで、その人は職場の人?)
ジョーイ: Yes. (そうだ。)
ロス: Well, uh, does she like you? (ふーん、彼女は君を好きなの?)
ジョーイ: Sometimes I think maybe she could. But it doesn't matter, because I can't do anything about it. (多分、好きでいてくれるかな、って時々思うんだよ。でもそんなの関係ない。だって俺はそれについては何もできないんだから。)
ロス: Why not? (何でできないの?)
ジョーイ: Well, it's complicated. She's with this other guy for a long time. Someone from work too. And I could never do that to the guy, you know? Because we're really good friends. (うん、複雑なんだよ。彼女は長い間、別の男と一緒にいたんだ。そいつも職場の人間なんだ。それで、その男に対して俺はそんなことはできないよ、だろ? だってそいつと俺は本当にいい友達なんだから。)
ロス: Okay. So, uh, this, this guy, she used to go out with, is, uh... is he still in love with her? (わかった。それで、この男だけど、彼女が前に付き合ってたっていう、そいつはまだ彼女を愛してるの?)
ジョーイ: No. I don't think so. (いや、俺にはそうは思えないけど。)
ロス: Okay. Um... is he a good guy? (そっか。そいつはいいやつか?)
ジョーイ: Yeah, he's the best. (あぁ、彼は最高だよ。)
ロス: Then talk to him! He might be fine with it. (それなら彼に話せよ。彼はその件についてオッケーかもしれないぞ。)
ジョーイ: Oh, I, I don't know. (あぁ、それはどうかな。)
ロス: Joey, come on, it's worth finding out. I mean, if you really like her. (ジョーイ、ほら、確かめる(知る)価値はあるよ。だって、もしお前が彼女を本気で好きなら。)
ジョーイ: I do! So much! I can't stop thinking about her! I can't sleep, I-- (好きだよ! ものすごく! 彼女のことを考えずにはいられないんだ! 眠れないし、俺は…)
ロス: Okay, Joey, you know what? You have to go for it. How often does this happen to you, huh? You owe it to yourself. (わかったよ、ジョーイ。なぁ、ジョーイは頑張るべきだよ。こんなことが(自分の人生の中で)何回起こるって言うんだ? 自分のためにもやるべきだよ(自分のためにそうする義務があるよ)。)
ガンター: (placing a cup in front of Ross) Here's your warm milk. ([ロスの前にカップを置いて] 君が頼んだホットミルクだよ。)
ロス: I'm going to... uh... I'm going to, um, put the bourbon in it at home. (僕はこれから… これから、家でそれ(ホットミルク)にバーボンを入れるんだ。)
ジョーイ: Oh, yeah. (あぁ、そうか。)
ロス: Anyway... seriously, uh... just... just talk to the guy, okay? And let me know how it goes. (walks towards the door until...) (とにかく…マジな話、ただその男に話してみろよ、いいか? それでそれがどうなったか、(後で)僕に教えて。[ドアの方に歩いて行くが…])
ジョーイ: It's Rachel. (レイチェルなんだ。)
ドアを開けた状態で、ロスの後ろ姿が固まっている。
バレンタインデーに一人でいるジョーイを見てのロスのセリフ、"Joey Tribbiani without a date on Valentine's Day?" という表現が面白いなと思いました。
a date は「デート」または「デート相手」という意味があり、この場合はどちらでも可能だとは思いますが、「デート相手がいない、デート相手と一緒にいない」の方が、「女の子と一緒じゃなくて、一人なの?」という「見た印象を述べた」感じは出るように思います。
いずれにしても、バレンタインデーだというのにデートしていない、デート相手がいなくて一人でいるジョーイ・トリビアーニ、と表現していることになりますね。
「プレイボーイのジョーイ・トリビアーニともあろう者が、バレンタインデーにデートしてないの?」みたいな、からかいのニュアンスです。
Girl trouble は「女の子のトラブル、女の子問題」というところでしょう。
日頃はジョーイほどモテないロス(笑)が、「何か、女性のことで問題や悩みでもあるわけ?」と、ちょっと余裕を見せた風の冗談を言っただけなのに、ジョーイはそれを認めるような返事をしたため、ロスは驚いて、「話を聞かせてよ」と言います。
それでジョーイは、自分の状況を話し始めるのですが、ジョーイが好きな相手はレイチェルで、今目の前にいるのはそのレイチェルの元彼のロスですから、レイチェルであるとも言えず、いろんなことをごまかしながら話すことになります。
there's this woman that I like a lot の this は、不定冠詞 a のニュアンス。
「俺がものすごく好きな、ある女がいるんだよ」という感じですが、物語調に語る時に、こういう this がよく使われます。
アドバイスが口説き文句に フレンズ5-16その7 で、そのような this について、解説しています。
it can't happen. は、「それは起こることができない、起こり得ない」みたいなことですから、「どうにもならない、どうしようもない」という感覚。
それに対するロスの返し、She's not a Tribbiani? には笑ってしまいました。
a Tribbiani のように、名字に不定冠詞の a がつくと、「トリビアーニ家の一人、トリビアーニという名字の人(一人)」を指します。
「好きな女がいるけど、どうしようもないんだ」とジョーイが言ったので、「まさか、実の妹が好き、とかいう、禁断の恋じゃないだろうな」みたいに言ってみせたわけですね。
意味としては、She's not your sister? 「お前の妹じゃないよね?」ということですが、ダイレクトに妹という言葉を出すのではなく、「トリビアーニ家の人じゃないよね」とわずかに遠回しに言ったところが、このジョークのポイントになるでしょう。
someone from work は「職場の人、仕事の同僚」というニュアンス。
「(ジョーイがその子を好きなのはわかったとして)その子の方はジョーイのことを好きなの?」と聞かれたジョーイは、「時々は思う、彼女は俺を好きでいてくれるって」と答えます。
「でも、そんなの関係ない(そんなことは重要じゃない)、だって俺はその件については、何もすることができないから」と続けます。
「どうして・何で、できないの?」と聞かれ、ジョーイは「複雑なんだよ」と事情を説明します。
その男が目の前にいるロスだとも言えないので、Someone from work too. 「その男も、職場のやつなんだけどね」と付け足しのようにごまかし、そいつとはいい友達だから、そいつに対して俺はそんなことできないんだ、と言っていますね。
そいつはいいやつか?と聞かれたジョーイは、「そいつ」であるロスが目の前にいる状態で、「あぁ、彼は最高だよ」と答えます。
「いいやつなんだったら、じゃあ、彼に話しなよ」みたいにロスは言っていますね。
be fine with は、「〜について・〜の件で、オッケー・問題ない」みたいな感覚。
it's worth finding out の find out は「(真実を)知る、突き止める」というニュアンス。
「彼がオッケーかどうかわからない」と返事をしたジョーイに、そんなの実際に彼に確かめてみなきゃわからないじゃないか、彼にそのことを告げて、彼の気持ちや考えが実際にはどうであるかを知る価値はあるんじゃないか?とロスは言いたいのですね。
I mean, if you really like her. 「だって、もしお前が本気で彼女を好きなら」と言われたジョーイは、そんなの当然だろ、というように語気を強め、I do! 以下のセリフを言っています。
I do! So much! は、I like her! So much! ということですね。
「もちろん好きに決まってるさ。それも、すっごく!」みたいに強調した感じになるでしょう。
「彼女のことを考える・思うのを止めることができない」→「彼女のことを考えずには・思わずにはいられない」は、いつも彼女のことばかり考えている、彼女のことでいつも頭がいっぱいなんだ、という感覚。
プレイボーイのジョーイが、「彼女のことを考えて眠れない」とまで言っていますが、実際、人の進路とクロスする フレンズ8-12その5 で、レイチェルを女性として意識してしまった後に、「眠れなくて一晩中起きていた」というセリフもありましたよね。
ジョーイの強い気持ちを感じたロスは、You have to go for it. とアドバイスしています。
go for it は「(目的・目標)にむかって頑張る」という感覚。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
go for something : to try to get or win something
go for it! : (spoken) said when you want to encourage someone to do something
つまり、go for (something) は、「何かを得ようと、または勝ち取ろうとすること」。
go for it! は、「(話し言葉) 何かをするように人を励ましたいと思う時に使われる」。
go for it! は、古くはドリカム(笑)、最近では西野カナの歌のタイトルになっていますので、意味をご存知の方も多いですよね。(西野カナの GO FOR IT!! が、ある時期、私が車を運転する時のヘビロテになっていた、、歌詞がとっても可愛いので^^)
今回のロスのセリフは、「頑張るべきだよ、頑張らなきゃだめだよ」みたいな感じですね。
How often does this happen to you? を直訳すると、「どんな頻度で、こんなことが君に起こるんだ?」ということ。
「ジョーイがそんな気持ちになるほど誰かを猛烈に好きになるなんて、そうそう起こるもんじゃないだろ? めったにないことだろ?」ということですね。
You owe it to yourself. を直訳すると、「君は、自分自身に対して、そのことを(義務として)負っている・負うている」。
「自分自身に対して、それをしなくちゃいけないんだ」みたいなことで、「君は自分自身のためにも、そうしなきゃいけない義務がある」というアドバイスですね。
LAAD では、
owe it to somebody to do something : to feel you should do something for someone because it is what they deserve or it will be good for them
例1) We owe it to our children to clean up the environment.
例2) You owe it to yourself to take a vacation.
つまり、「誰かに対して何かをしなければならないと感じること、誰かはそれを受ける価値があるという理由で、または、それがその誰かに対して良いことであるという理由で」。
例文1は、「私たちは、子供たちに対して、環境をきれいにしなければならないという義務がある」。
例文2は、「君は、自分のためにも、休暇を取らないといけないよ」。
例文2では、まさに owe it to yourself が使われていますね。
休暇を取ることに対して遠慮がある様子の人に対して、「自分自身のためにも、休暇を取ってあげないといけないよ。休暇を取るのは君自身に対しての君の義務だよ」と表現して、促しているニュアンスになるでしょう。
そんな話をしているところに、ガンターがやってきて、ロスの前にホットミルク(温められたミルク)を置きます。
「君が注文したホットミルクだよ」と言われたロスは、「彼女に振られて落ち込んでいる時に(子供みたいな)ホットミルクを注文した」と思われるのがいやだったらしく、「これは家に持って帰って、バーボンを入れて飲むんだよ」みたいに言っています。
このまま飲むんじゃないからね、酒を入れて飲むつもりだったんだ、と先に言い訳している感じですね。
そのミルクを手に持って立ち去りながら、ロスは、「とにかく、真剣な話、(いろいろ悩まずに)ただその男に話してみろよ」とアドバイスしています。
And let me know how it goes. は、「それで(そいつに話した後)結果がどうなったか僕に教えて」ということ。
そうして、ロスが店を出ようとした時に、ジョーイが言ったセリフが、It's Rachel. 「レイチェルなんだ」。
そして、画面は暗転し、エンドクレジットになります。
その後のエンドクレジットのシーンでは、「モニカがチャンドラーのプレゼントとして用意したエッチビデオを、レイチェルが出産ビデオだと勘違いして見る」というオチで終わるのですが、この張りつめたロスとジョーイのシーンの後が、そういうフレンズっぽい終わり方であってくれて、私はとても救われた気がしました(^^)
ジョーイに「そんなにその子が好きなら、元彼に話してみろよ」とアドバイスした直後に、それがレイチェルだとわかったロスのショックはどれほどのものだったか、ということが、ドアを開けた後姿のまま、固まっているロスを見るとよくわかります。
ロスがドアに向かって歩く時のト書きには、walks towards the door until... と書いてありますが、それは「次のジョーイのセリフが聞こえるまで、ドアの方に歩いて行く」ということで、実際のシーンを見たらわかる通り、「次のジョーイのセリフを聞いて、ロスは立ち止まった」と言っていることになるわけですね。
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ロスがセントラルパークに入ってくると、そこにはジョーイがいて、ロスは自分がモナに振られたばかりだという話をします。
今日はバレンタインデーだというのに、プレイボーイのジョーイが一人でセントラルパークにいるのを見て、ロスは、からかうように、
ロス: What are you doing here? Joey Tribbiani without a date on Valentine's Day? What's going on, huh? Girl trouble? (こんなところで何してるの? バレンタインデーにデート相手と一緒にいないジョーイ・トリビアーニ? 何が起こってるんだよ? 女性問題?)
と言うのですが、ジョーイがそれを否定しなかったので、ロスはジョーイに事情を聞こうとしています。
ですが、今、ジョーイが好きな女性はレイチェルで、それを元彼のロスに話すわけにはいかないので、なんとかごまかそうとしているところ。
ジョーイ: Okay, uh... sit down. (they do) Um.... there's this woman that I like a lot. But, uh... it can't happen. (オッケー、あの…座って。[二人は座る] あの… 俺にはものすごく好きな女がいるんだよ。でも、その…どうにもならないんだ。)
ロス: She's not a Tribbiani? (トリビアーニ家の人(妹)じゃないよね?)
ジョーイ: No! (違うよ!)
ロス: I knew it. So, is she someone from work? (わかってたよ。それで、その人は職場の人?)
ジョーイ: Yes. (そうだ。)
ロス: Well, uh, does she like you? (ふーん、彼女は君を好きなの?)
ジョーイ: Sometimes I think maybe she could. But it doesn't matter, because I can't do anything about it. (多分、好きでいてくれるかな、って時々思うんだよ。でもそんなの関係ない。だって俺はそれについては何もできないんだから。)
ロス: Why not? (何でできないの?)
ジョーイ: Well, it's complicated. She's with this other guy for a long time. Someone from work too. And I could never do that to the guy, you know? Because we're really good friends. (うん、複雑なんだよ。彼女は長い間、別の男と一緒にいたんだ。そいつも職場の人間なんだ。それで、その男に対して俺はそんなことはできないよ、だろ? だってそいつと俺は本当にいい友達なんだから。)
ロス: Okay. So, uh, this, this guy, she used to go out with, is, uh... is he still in love with her? (わかった。それで、この男だけど、彼女が前に付き合ってたっていう、そいつはまだ彼女を愛してるの?)
ジョーイ: No. I don't think so. (いや、俺にはそうは思えないけど。)
ロス: Okay. Um... is he a good guy? (そっか。そいつはいいやつか?)
ジョーイ: Yeah, he's the best. (あぁ、彼は最高だよ。)
ロス: Then talk to him! He might be fine with it. (それなら彼に話せよ。彼はその件についてオッケーかもしれないぞ。)
ジョーイ: Oh, I, I don't know. (あぁ、それはどうかな。)
ロス: Joey, come on, it's worth finding out. I mean, if you really like her. (ジョーイ、ほら、確かめる(知る)価値はあるよ。だって、もしお前が彼女を本気で好きなら。)
ジョーイ: I do! So much! I can't stop thinking about her! I can't sleep, I-- (好きだよ! ものすごく! 彼女のことを考えずにはいられないんだ! 眠れないし、俺は…)
ロス: Okay, Joey, you know what? You have to go for it. How often does this happen to you, huh? You owe it to yourself. (わかったよ、ジョーイ。なぁ、ジョーイは頑張るべきだよ。こんなことが(自分の人生の中で)何回起こるって言うんだ? 自分のためにもやるべきだよ(自分のためにそうする義務があるよ)。)
ガンター: (placing a cup in front of Ross) Here's your warm milk. ([ロスの前にカップを置いて] 君が頼んだホットミルクだよ。)
ロス: I'm going to... uh... I'm going to, um, put the bourbon in it at home. (僕はこれから… これから、家でそれ(ホットミルク)にバーボンを入れるんだ。)
ジョーイ: Oh, yeah. (あぁ、そうか。)
ロス: Anyway... seriously, uh... just... just talk to the guy, okay? And let me know how it goes. (walks towards the door until...) (とにかく…マジな話、ただその男に話してみろよ、いいか? それでそれがどうなったか、(後で)僕に教えて。[ドアの方に歩いて行くが…])
ジョーイ: It's Rachel. (レイチェルなんだ。)
ドアを開けた状態で、ロスの後ろ姿が固まっている。
バレンタインデーに一人でいるジョーイを見てのロスのセリフ、"Joey Tribbiani without a date on Valentine's Day?" という表現が面白いなと思いました。
a date は「デート」または「デート相手」という意味があり、この場合はどちらでも可能だとは思いますが、「デート相手がいない、デート相手と一緒にいない」の方が、「女の子と一緒じゃなくて、一人なの?」という「見た印象を述べた」感じは出るように思います。
いずれにしても、バレンタインデーだというのにデートしていない、デート相手がいなくて一人でいるジョーイ・トリビアーニ、と表現していることになりますね。
「プレイボーイのジョーイ・トリビアーニともあろう者が、バレンタインデーにデートしてないの?」みたいな、からかいのニュアンスです。
Girl trouble は「女の子のトラブル、女の子問題」というところでしょう。
日頃はジョーイほどモテないロス(笑)が、「何か、女性のことで問題や悩みでもあるわけ?」と、ちょっと余裕を見せた風の冗談を言っただけなのに、ジョーイはそれを認めるような返事をしたため、ロスは驚いて、「話を聞かせてよ」と言います。
それでジョーイは、自分の状況を話し始めるのですが、ジョーイが好きな相手はレイチェルで、今目の前にいるのはそのレイチェルの元彼のロスですから、レイチェルであるとも言えず、いろんなことをごまかしながら話すことになります。
there's this woman that I like a lot の this は、不定冠詞 a のニュアンス。
「俺がものすごく好きな、ある女がいるんだよ」という感じですが、物語調に語る時に、こういう this がよく使われます。
アドバイスが口説き文句に フレンズ5-16その7 で、そのような this について、解説しています。
it can't happen. は、「それは起こることができない、起こり得ない」みたいなことですから、「どうにもならない、どうしようもない」という感覚。
それに対するロスの返し、She's not a Tribbiani? には笑ってしまいました。
a Tribbiani のように、名字に不定冠詞の a がつくと、「トリビアーニ家の一人、トリビアーニという名字の人(一人)」を指します。
「好きな女がいるけど、どうしようもないんだ」とジョーイが言ったので、「まさか、実の妹が好き、とかいう、禁断の恋じゃないだろうな」みたいに言ってみせたわけですね。
意味としては、She's not your sister? 「お前の妹じゃないよね?」ということですが、ダイレクトに妹という言葉を出すのではなく、「トリビアーニ家の人じゃないよね」とわずかに遠回しに言ったところが、このジョークのポイントになるでしょう。
someone from work は「職場の人、仕事の同僚」というニュアンス。
「(ジョーイがその子を好きなのはわかったとして)その子の方はジョーイのことを好きなの?」と聞かれたジョーイは、「時々は思う、彼女は俺を好きでいてくれるって」と答えます。
「でも、そんなの関係ない(そんなことは重要じゃない)、だって俺はその件については、何もすることができないから」と続けます。
「どうして・何で、できないの?」と聞かれ、ジョーイは「複雑なんだよ」と事情を説明します。
その男が目の前にいるロスだとも言えないので、Someone from work too. 「その男も、職場のやつなんだけどね」と付け足しのようにごまかし、そいつとはいい友達だから、そいつに対して俺はそんなことできないんだ、と言っていますね。
そいつはいいやつか?と聞かれたジョーイは、「そいつ」であるロスが目の前にいる状態で、「あぁ、彼は最高だよ」と答えます。
「いいやつなんだったら、じゃあ、彼に話しなよ」みたいにロスは言っていますね。
be fine with は、「〜について・〜の件で、オッケー・問題ない」みたいな感覚。
it's worth finding out の find out は「(真実を)知る、突き止める」というニュアンス。
「彼がオッケーかどうかわからない」と返事をしたジョーイに、そんなの実際に彼に確かめてみなきゃわからないじゃないか、彼にそのことを告げて、彼の気持ちや考えが実際にはどうであるかを知る価値はあるんじゃないか?とロスは言いたいのですね。
I mean, if you really like her. 「だって、もしお前が本気で彼女を好きなら」と言われたジョーイは、そんなの当然だろ、というように語気を強め、I do! 以下のセリフを言っています。
I do! So much! は、I like her! So much! ということですね。
「もちろん好きに決まってるさ。それも、すっごく!」みたいに強調した感じになるでしょう。
「彼女のことを考える・思うのを止めることができない」→「彼女のことを考えずには・思わずにはいられない」は、いつも彼女のことばかり考えている、彼女のことでいつも頭がいっぱいなんだ、という感覚。
プレイボーイのジョーイが、「彼女のことを考えて眠れない」とまで言っていますが、実際、人の進路とクロスする フレンズ8-12その5 で、レイチェルを女性として意識してしまった後に、「眠れなくて一晩中起きていた」というセリフもありましたよね。
ジョーイの強い気持ちを感じたロスは、You have to go for it. とアドバイスしています。
go for it は「(目的・目標)にむかって頑張る」という感覚。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
go for something : to try to get or win something
go for it! : (spoken) said when you want to encourage someone to do something
つまり、go for (something) は、「何かを得ようと、または勝ち取ろうとすること」。
go for it! は、「(話し言葉) 何かをするように人を励ましたいと思う時に使われる」。
go for it! は、古くはドリカム(笑)、最近では西野カナの歌のタイトルになっていますので、意味をご存知の方も多いですよね。(西野カナの GO FOR IT!! が、ある時期、私が車を運転する時のヘビロテになっていた、、歌詞がとっても可愛いので^^)
今回のロスのセリフは、「頑張るべきだよ、頑張らなきゃだめだよ」みたいな感じですね。
How often does this happen to you? を直訳すると、「どんな頻度で、こんなことが君に起こるんだ?」ということ。
「ジョーイがそんな気持ちになるほど誰かを猛烈に好きになるなんて、そうそう起こるもんじゃないだろ? めったにないことだろ?」ということですね。
You owe it to yourself. を直訳すると、「君は、自分自身に対して、そのことを(義務として)負っている・負うている」。
「自分自身に対して、それをしなくちゃいけないんだ」みたいなことで、「君は自分自身のためにも、そうしなきゃいけない義務がある」というアドバイスですね。
LAAD では、
owe it to somebody to do something : to feel you should do something for someone because it is what they deserve or it will be good for them
例1) We owe it to our children to clean up the environment.
例2) You owe it to yourself to take a vacation.
つまり、「誰かに対して何かをしなければならないと感じること、誰かはそれを受ける価値があるという理由で、または、それがその誰かに対して良いことであるという理由で」。
例文1は、「私たちは、子供たちに対して、環境をきれいにしなければならないという義務がある」。
例文2は、「君は、自分のためにも、休暇を取らないといけないよ」。
例文2では、まさに owe it to yourself が使われていますね。
休暇を取ることに対して遠慮がある様子の人に対して、「自分自身のためにも、休暇を取ってあげないといけないよ。休暇を取るのは君自身に対しての君の義務だよ」と表現して、促しているニュアンスになるでしょう。
そんな話をしているところに、ガンターがやってきて、ロスの前にホットミルク(温められたミルク)を置きます。
「君が注文したホットミルクだよ」と言われたロスは、「彼女に振られて落ち込んでいる時に(子供みたいな)ホットミルクを注文した」と思われるのがいやだったらしく、「これは家に持って帰って、バーボンを入れて飲むんだよ」みたいに言っています。
このまま飲むんじゃないからね、酒を入れて飲むつもりだったんだ、と先に言い訳している感じですね。
そのミルクを手に持って立ち去りながら、ロスは、「とにかく、真剣な話、(いろいろ悩まずに)ただその男に話してみろよ」とアドバイスしています。
And let me know how it goes. は、「それで(そいつに話した後)結果がどうなったか僕に教えて」ということ。
そうして、ロスが店を出ようとした時に、ジョーイが言ったセリフが、It's Rachel. 「レイチェルなんだ」。
そして、画面は暗転し、エンドクレジットになります。
その後のエンドクレジットのシーンでは、「モニカがチャンドラーのプレゼントとして用意したエッチビデオを、レイチェルが出産ビデオだと勘違いして見る」というオチで終わるのですが、この張りつめたロスとジョーイのシーンの後が、そういうフレンズっぽい終わり方であってくれて、私はとても救われた気がしました(^^)
ジョーイに「そんなにその子が好きなら、元彼に話してみろよ」とアドバイスした直後に、それがレイチェルだとわかったロスのショックはどれほどのものだったか、ということが、ドアを開けた後姿のまま、固まっているロスを見るとよくわかります。
ロスがドアに向かって歩く時のト書きには、walks towards the door until... と書いてありますが、それは「次のジョーイのセリフが聞こえるまで、ドアの方に歩いて行く」ということで、実際のシーンを見たらわかる通り、「次のジョーイのセリフを聞いて、ロスは立ち止まった」と言っていることになるわけですね。
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